議事日程 第3号
平成16年3月9日(火曜日)午前10時
第 1 一般質問
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本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 散 会
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出席議員(22人)
1番 大島 崇行君 2番 大竹 政雄君
3番 山ア 義朗君 4番 真下 恭嗣君
5番 布施辰二郎君 6番 角田 泰夫君
7番 久保 健二君 8番 星野 稔君
9番 井之川博幸君 10番 大東 宣之君
11番 高柳 勝巳君 12番 石田 宇平君
13番 片野 彦一君 14番 星川嘉一郎君
15番 田村 博美君 16番 金井 康夫君
17番 牧野 保好君 18番 松井 敏員君
19番 橋 襄典君 20番 井田 孝一君
21番 小林 照夫君 22番 星野佐善太君
欠席議員(なし)
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説明のため出席した者
市 長 星野已喜雄君 助 役 金井可佐夫君
収 入 役 武井 博君 総務部長 青木 忠昭君
民生部長 村山 博明君 経済部長 武井善太郎君
建設部長 野田 敏夫君 街なか対策部長 兼弘 武久君
総務課長 増田 幸男君 教 育 長 角田利喜雄君
教育部長 新井 康裕君 庶務課長 宮澤 満夫君
監査委員事務局長 茂木 愛君
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議会事務局出席者
事務局長 林 義夫 次長兼庶務係長 水田 修
議事係長 下 宏一 主 任 松井 克人
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午前10時開会
◇議長(星野佐善太君) これより本日の会議を開きます。
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第1 一般質問
◇議長(星野佐善太君) 日程第1、一般質問を行います。
昨日に引き続き、順次質問を許可いたします。
最初に、片野彦一議員。
〔13番 片野彦一君登壇〕
◇13番(片野彦一君) 通告に従い、一般質問をさせていただきます。
私は、利根沼田地域市町村合併について、これまでの取り組みと今後の進め方についてお伺い
いたします。
これまで4回合併協議会は開催され、会長、副会長をはじめ当局、事務局並びに各委員の方々
のご努力により、鋭意進められていることにまずもって敬意を表するものであります。
最初に、先般立ち上げた沼田市、白沢村、利根村合併研究会、3月5日に合併協議会として発
足しましたが、この進展の状況と、利根沼田地域合併協議会との一体化をどのように進めていく
のかお伺いしたいと思います。
1月14日、28日の4市町村の協議では「利根沼田は広い意味で一つである」という基本認
識のもとで合併特例法の期限内に合併できるよう沼田市、月夜野町、水上町及び新治村としても
最大限努力するとしております。
現在の時点から、東部、西部を含めて6市町村が一体で進めれば一番良いことと思いますが、
合併協議会での他の町村の委員の発言でも推測されますように、スムーズには運ばないと思われ
ます。一段階として東部2村との合併の協議を早急に進め、3市町村でまず合併をするという構
想を作ってから、利根沼田地域合併協議会に連動させる方策もあるのではないかと思います。法
定協議会の会長としてではなく、沼田市長としての考え方をお聞かせください。
次に、合併後の将来構想についてお伺いいたします。
任意合併協議会で検討し、作成された新市将来構想案が示されていますが、枠組みが変化して
きたなかで、当初の構想をそのまま踏襲していくのか、あるいは新しい構想を描いているのか、
どのような姿になっていくのかお聞かせ願いたいと思います。
また、合併には大義名分が必要であり、その大儀に立ったときそれぞれの自治体が犠牲を払う
ことも当然あると思います。市長の考えをお聞かせください。
次に、住民への情報提供ですが、利根沼田地域合併協議会については合併協議会だよりが発行
されておりますが、東部との合併協議会の内容はどのような方法で伝達されるのかお聞かせくだ
さい。
以上述べまして一回目の質問とさせていただきます。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの片野議員のご質問にお答えを申し上げます。
市町村合併について、これまでの取り組みと今後の進め方について、沼田市、白沢村、利根村
合併研究会の進展状況と利根沼田地域合併協議会との一体化をどのように進めていくかについて
でありますが、沼田市、月夜野町、水上町、新治村の1市2町1村で構成される利根沼田地域市
町村合併協議会は昨年11月14日に設置され、21日に設立総会を開催したところであります
が、翌月の12月5日に法定協への不参加を表明していた白沢村、利根村の2村から法定協参加
への申し入れが文書でなされ、その取扱いについて4市町村で意見調整を図った結果、1月28
日の第3回協議会において、白沢村、利根村の2村については、財政的支援が受けられる法定期
限内に合併できるよう、4市町村が最大限の努力をしていくこと、沼田市がブリッジ役となって、
白沢村、利根村をはじめ東部との合併研究組織を早急に立ち上げて、検討を進めるということで
確認がなされました。この結果を受けまして、2月5日に白沢村、利根村の2村から沼田市長に
対して沼田市へ編入合併する形で、合併協議会の設置を申し入れる内容の文書が提出されました。
沼田市といたしましては1月28日の第3回協議会の確認内容により、東部の3村片品村、川場
村、昭和村の研究参加への意思確認を行ってから、2月12日に1市2村による沼田市、白沢村、
利根村合併研究会を設置し、第1回研究会を開催したところでございます。以降2月20日の金
曜日に合併研究会の合併担当部課長会議を開催、また同月26日には第2回合併研究会が開催さ
れ、3市村の法定合併協議会設置に向けた準備および議事事項の協議、検討がされました。さら
に3月5日の第3回合併研究会において、特例法の期限を考えるとできるだけ早い時期に沼田市、
白沢村、利根村法定協議会を設置していくことの意思確認がなされたところでございます。
次に、今後の利根沼田地域市町村合併協議会との一体化の進め方につきましては、現時点での
法定期限内である平成17年3月31日までに、白沢村、利根村も含んだ1市2町3村での6市
町村合併ができるためには、現在の法定協のスケジュールでは9月の市町村議会での配置分合の
議決をする以前に現在の法定協への加入を認めていただくか、沼田市が白沢村、利根村と編入合
併の議決を市議会、村議会にいただいておく必要があるという方法のどちらかになるということ
でありまして、そのために3月5日に1市2村での法定合併協議会設置に関する同意書の調印が
なされたところであります。今後は利根沼田地域市町村合併協議会の意向を踏まえながら推進を
図って参りたいと考えております。
次に、沼田市長としての新市将来構想をどのように進めていくつもりであるかについてであり
ますが、新市建設計画については議員ご案内のとおり、利根沼田地域市町村合併協議会の第3小
委員会において、積極的に審議がされているところでありますが、その策定につきましては、第
2回合併協議会において基本方針は任意合併協議会が策定した新市将来構想案を基本的に踏襲す
るということで確認されておりまして、それをベースにした検討素案を協議のたたき台として現
状認識の部分までが確認されたところであります。今後は合併関係市町村全域に関わる建設計画
の策定に向けての協議、検討がされていくものと考えております。
なお、沼田市長といたしましての新市としての建設計画策定については、合併協議会で確認さ
れているとおり、法定期限である平成17年3月31日を見据えたスケジュール等のなかで限ら
れた時間でありますがそれらに配意しながら、できる限り多くの方の意見を伺いながら、積極的
に進めていくものであると考えております。
次に、住民への情報提供について、合併研究会の内容はどのように伝達されるかについてであ
りますが、沼田市といたしましては広報ぬまたの市町村合併シリーズの中で、取り組みの経過や
内容を知らせていくのをはじめ、ホームページを活用して規約等や今後の動きについても掲載し、
FM−OZEでの情報提供を積極的に行って、広報周知を行いながら、1市2村で構成されてい
る研究会からもさらにきめ細かい情報提供を行って、住民との共通理解を図ってまいりたいと考
えております。
以上、申し上げまして片野議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
大変申し訳ございません。冒頭の方の沼田市、白沢村、利根村合併研究会の進展状況と利根沼
田地域合併協議会との一体化をどのように進めていくかの考え方をお聞かせくださいのご質問に
対しまして、途中で白沢村、利根村の2村から沼田市長に対して沼田市へ編入合併する形で合併
協議会の設置を申し出の内容の文書が提出されたましたいうところにつきまして、2月5日とい
うことで答弁をさせていただいたと思いますが、2月4日でございますので、ここに改めて訂正
し、お詫びを申し上げたいと思っております。大変失礼しました。
◇13番(片野彦一君) ご答弁をいただきましたので再質問をさせていただきます。
合併への流れ的には大体おおむね理解することができましたが、いちばんやはり私が感じるの
は合併は効率化を進めたり、あるいは競争力のある自治体を作るためには不可欠であろうかと思
います。人口規模も大事ですが、やはり利根沼田は広い意味で一体と基本認識でもうたっている
ように一体感を持つことが最も重要ではないかと、このように考えます。すなわち、それぞれの
地域の差異、違いを乗り越えてやはり共生する、共に生きていくという考え方が大事ではないか
と思います。ただいま西部の利根沼田地域合併協議会の意向をふまえながらという考えがありま
したが、やはりいままで合併協議会の傍聴をしておりますと、他の町村からは住民税の特例を設
けろとか、入湯税の免税をしろとか、そういう様々な自分本位といいますか、そういう姿勢が窺
われます。そういうことから考えると、西部の意向を踏まえながらということでありますが、両
方の協議会が合体していくということはなかなか道のりは難しいのではないか、うまく進まない
のではないかという懸念をいたします。そこで、やはり後発した東部2村との合併を早急に進め
ることが大事ではないか、ある程度既成事実を作ってしまってその後一体化していく、そういう
考え方もあるのではないかと思います。市長のその辺の見通しと考えをお聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) 片野議員の再質問にお答えをいたします。
もともとこの合併問題がスタートしたのは、昨年の1月10日の1市2町6箇村の任意合併協
議会からでございまして、いわゆる利根沼田が一つであるという観点でもって頑張ってきたわけ
でございます。昨年の9月22日に4市町村のみが手を挙げた経過の中で11月21日に1市2
町1村の現在の利根沼田の法定協が立ち上がってきたということは、ご案内の通りでございます。
12月5日に東部2村が仲間に加えていただきたいというご要請がございまして、一生懸命12
月の時点でなんとか12月の法定合併協議会にご理解がいただけるように努力もさせていただき
ました。あるいはまた議員がチームを組んで、いろいろな場面にお願いに行ったりもした経過が
ございます。12月の時点が不調に終わりまして、年が明けてもまたそういった努力をさせても
らったわけでございますけれども、もうすでに12月5日から1月28日となるとおおむね2ヶ
月がたつということからこのままずるずると引っ張るのもまずいということで、1月28日の整
理した形を整えたわけでございます。結局、その整理した形が来年の3月31日までにはお互い
に合併ができるように努力しようということで、おおむね4点の関係が確認をされてきたところ
でございます。そういった中で利根東部2村におきましては、2月4日に沼田市に編入合併でも
いいのでお願いをしたいというような、こういった正式な公文書が私どもに出されました。それ
を受けて当然1市2町1村にもその旨も申し上げたりしたなかで、先般の3月5日に第3回沼田
市・白沢村・利根村合併研究会が沼田市・白沢村・利根村協議会設置に関する同意書の調印がな
されました。いま、片野議員が言われておりますことについては、なんとか2村がここまで腹を
決めてきたこともあるので、ぜひ西方の人達にお願いをしたいということの気持ちには現在も変
わっておりませんが、しかしそれも来年の3月を見定めるとある程度時間的なリミットもござい
まして、状況判断によってはやはり白沢村、利根村との協議が先行するということもあるやもし
れません。ただ、現時点で申し上げたいことはなんとか編入合併でもいいので頼みたいというこ
とまで折れてきた彼らの心中を思うときに、なんとか仲間に入れてほしいということを実は引き
続き申し上げていきたいというふうに思っておりますが、それがかなわないとするとやはり今回
11日に白沢村と利根村では沼田市・白沢村・利根村法定協の議決をする予定になっておるよう
でございます。私どもといたしましても最終日の日にお願いする段取りになっておりますが、そ
ういった形の中でなかなか西部との調整が整わないとすれば、これは沼田市、白沢村、利根村の
合併協議は先行するやもしれないというようなことになろうかと思っております。ただ、現状で
はなんとか西部の方にお願いをしていくという段取りをこれからも整えていかなければならない
かなと思っておりまして、引き続きねばり強く西部の方になんとか頼みたいということで頑張っ
ていくつもりでございます。
◇13番(片野彦一君) いま東部の方の協議会が発足したばかりでありますが、時間もないと
いうことで非常に市長がそのいうところでやっているということがよくわかりました。時間がな
いということが一番難題とは思いますけれども、なお頑張っていただきたいと思います。
次に新市の構想ついてですけれども、一つは沼田市の住民に負担になる問題はないのかと合併
のメリットで広域的な視点に立った地域づくり、まちづくりの期待が挙げられていますが、地域
住民のコミュニティや連帯感の醸成、あるいは地域住民のまちづくり支援などにおいて、ソフト
的な面においては全地域的には反映されると思いますが、道路や水道、そういった公共的な整備、
こういうものはある程度は町村部が優先されるということはやむを得ないかと思いますが、その
辺の考え方についてお聞きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これはやはり各市町村の結局調整を幹事会とか専門部会でやっており
まして、やはりそれぞれのところの部分についてできるだけ歩み寄れるような意見調整をしてい
く必要があるのではないかと思っております。議員のご指摘のとおり、ずいぶん法定合併協議会
等で表舞台にいろいろと問題が惹起されてまいります。しかし、最終的には事務レベルで調整を
しっかりして、そしてお互いが納得する形の中で進めていかなければならないというふうに思っ
ておりまして、ぜひこれらについてはいろいろな温度差が途中経過であるにせよ、できるだけ幅
広い気持ちでこれらを受け止めていかないとなかなか調整がうまくいかないのではないかという
ふうに思っておりまして、そういう意味では若干の温度差があることについては、できるだけ調
整を円満に進めていくために、やはり中核都市とすれば努力をしていかなければいけないのかな
と感じておるところでございます。
◇13番(片野彦一君) なかなか難しい問題ではあるかと思いますが、よろしくお願いしたい
と思います。もう一つ、いま地域振興局の設置が考えられているわけですけれども、沼田市内に
中央公民館とか、あるいは各地区の公民館がありますが、これの役割とか機能とかそういうもの
がどうなるのか、その辺は存続するのかどうか。ちょっとお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 今日も実は朝から執行部の幹部と合併に関する打ち合わせをさせてい
ただきました。今朝の新聞紙上等にもいろいろと記事が出ているとおり、振興局の関係等につい
て、やはり私どもが昨年来から言ってきたことがおおむね現実的な形となって国の方もその全貌
を明らかにしてまいりました。ですから、振興局制度というのはやはりこういった地方の都市が
合併していくためには避けて通れないし、またそれはそれで地域内分権ということを押し進めて
いくために、必要な制度というふうに思っております。いまおっしゃられた沼田市自体の各公民
館の所在であるとか、それぞれのところでおかれている機能については、現時点ではしっかりと
したかつての地域の掌握したシンクタンクでございますので、当然これらについては今後とも引
き続きこれらが同じような形で進んでいくであろうと分析をしております。これから各関係者の
ご指導を頂きながら、遺憾なきよう対応していかなければならないと感じております。
◇13番(片野彦一君) よくわかりました。
次に、先ほどの構想にも関係することですけれども、情報の伝達方法ですが、先ほどいろいろ
お伺いいたしました。市民に対して犠牲を強いることがあったり、負担になる項目があったり、
そういうこともあると思います。そういう中でマイナス要因も含めた住民への伝達、情報の公開、
現在の合併協議会だよりだけでは、あるいは現在行われている伝達の方法では一般の住民にはな
かなかわかりにくいという面があると思います。いろいろな方法を講じているわけですけれども、
さらに住民に徹底していくために何かほかにいい方法を考えているかどうか、その辺をお聞きし
たいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これは昨日来からのご質問でもお答えをさせてもらったわけでござい
ますけれども、先ほど答弁をさせてもらった形の中で、やはり地域に出向いての説明会もさるこ
とながら、必要があれば団体にも呼びかけたりして、ある程度頻繁にそういった場所を作ってい
きたいなというふうに思っております。ふれあい広場は合併のことのみならず、地域の、あるい
はまたその団体のいろいろな市政に対するご要望、あるいはご意見とか、そういったものでご指
導いただくことであったわけでございますが、どういう形にせよ、私どもの方でももう一度担当
事務局に指示をいたしまして、これらの経過説明等についてもう少し頻繁に行えるようなそうい
う段取りを構築していく必要があるかなと感じております。特に9月までが一つの大きな山場に
なってまいりますので、いろいろとご意見が今議会でも出ているとおり、地域はもちろんであり
ますけれども、そういった小さな団体にも出向くなり、あるいはご要請があれば説明会を持って
いく必要があるなと感じております。これらについては早急に内部で調整をいたしまして、そし
て可及的速やかにこれらができるような段取りを構築していきたいと感じております。結局つま
るところ市長なり、助役なり、市の合併に対する責任ある立場の人間が出ていって、説明をする
ということはもちろんのことでありますけれども、たとえば法定協の事務局長等はよく内容等に
ついて熟知しておりますので、こちらに方にでもまた要請があれば当然そういったところにも出
ていくというようなことで、できるだけ頻繁に市民と接触する場面を作っていく、こういったこ
とになろうかと思っております。
◇13番(片野彦一君) これから合併の協議会の進行もいろいろと難航が予測されます。また、
合併したあかつきに合併だけで楽観できるものではないと、このようにも思います。やはり住民
と行政機関と市民、住民とがやはり力を合わせて新しい市を作っていくと、こういうことが必要
であろうかと思いますが、その辺の意思を統一するために意思の疎通を図るということは非常に
大事であるかと思います。そういった意味でいまご答弁いただきましたけれども、一生懸命やっ
ていただきたいなというふうに思います。
話は変わりますけれども、ご存じのこととは思いますけれども、福島県の東白川郡矢祭町とい
うのがありますが、ここは平成13年10月31日に町議会が合併をしない宣言をした町ですが、
人口が7200人、この町の根本良一町長は「矢祭は国の行政に反旗なんかひるがしちゃいねえ
よ。ふるさとを守ることが結局国を守ることになるんだ。この美しい自然、農山村を守らなかっ
たら国が滅びてしまうんだよ。」このように述べています。合併するにしてもしないにしてもす
べての市長さんが持っている思いを代弁する言葉ではないかなと思います。星野沼田市長はいま
まで他の町村をリードして合併協議会の形態をここまで引っ張ってきたということは誰でも認め
ることですが、一層のリーダーシップを発揮して6市町村あるいは7になるか、9になるか、未
来に悔いのない合併を成就することを念願しております。市民中心、住民中心という軸足をずら
さなければ、住民が納得し希望のある新市ができるのではないかと。それにむかってさらなるか
じ取りをお願いしたいと思います。いままでの答弁で市長の考え方、あるいは決意、熱意がよく
わかりましたけれども、さらに合併にかける思いなどがありましたら最後にお聞きして私の質問
を終わらせていただきます。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの福島の矢祭町の関係を紹介されまして、いろいろとご示唆
のあるご意見が開陳をされました。いま利根沼田を見たときにはっきりとそういった方向の線を
打ち出してきているのが、私の承知している範囲では現時点では川場村と昭和村のようでござい
ます。特に川場村におきましては自立推進係というのを作って、そういった方向性を打ち出して
いるようでございます。昨年の1月以降合併問題について論議をする中でやはりお互いの市町村
がそれぞれの立場で逡巡をして今日を迎えているわけでございます。それぞれの市町村には自治
権がございまして、最終最後はやはり自治体が判断することでございまして、そういった意味で
一生懸命呼びかけもしますけれども、やはりある一定のところでもってこれは限界もあることも
これまた事実でございます。私ども元々今回の合併問題を立ち上げる時に、合併が全体でなされ
ればなされるほど、今の自治区域がそのまま生きてくるという考え方をもともと持っておりまし
て、そういったことから地域振興局ということを昨年来から訴えつづけてきたという経過がござ
います。今回、国の方がそういったことを認めるということの流れになったり、あるいは結構都
心部の合併の方でもそういった方向の採用が、新聞報道によりますとどうもここにきていろんな
場面で見られてまいります。ですから、やはり私どもが言ってきたことは間違いなかったなとこ
んなふうにも思っているわけでございますけれども、やはり片野議員がおっしゃるように立派な
将来を見据えたふるさとづくりのために合併があるわけでございまして、決してそれによって地
域の主体性や地域の行政サービスが落ちるようなことであると、これはまったく合併がマイナス
だったということになりかねない。そういった意味で常に末端に血流が流れるような形の中で今
後とも精進をしていかなければならないというふうに思っております。また、いろいろな温度差
があるなかで現行を迎えているわけでございますが、間違いなく先々には必ず一緒になっていく
であろうと、こんなふうな希望や期待も抱いている一人でございまして、そういった意味で常に
現時点が一定の一里塚であると、こんな認識のもとにこれからも頑張っていかなければならない
というふうに思っておりますので、よろしくご理解のほどお願い申し上げたい思っております。
◇議長(星野佐善太君) 次に、高柳勝巳議員。
〔11番 高柳勝巳君登壇〕
◇11番(高柳勝巳君) 通告に従い一般質問をいたします。
最初の質問は、地域における福祉政策についてお伺いいたします。
戦後日本は経済成長と経済効率最優先とした政策を展開し、行政の場においては均一、画一化
を主体としながら、この政策を推進してきました。その結果、世界でも有数の「モノ」の豊かな
国へと変貌を遂げました。一方で環境問題、教育問題、経済や地域間の格差の拡大等の副産物と
しての課題も生み出し、その対応へ奔走する時代へと変遷してきていると認識しております。
地域社会においてもこれらの流れを受け、疎外感の拡大、協調性や連帯性の停滞、生産主力者
とそうでない人々との峻別化等が顕著になってきています。このような状況下で、日夜地域の福
祉事業を懸命に支えております関係者の皆さんには敬意を表しながら、本市における福祉全体の
現状の取り組みについてお聞かせください。そしてその上に立って、今後福祉政策全体のなかで
大きな柱になるであろう地域福祉計画について伺いたいと思います。
国は、既に各県及び市町村にこの地域福祉計画の策定を促すため、平成14年には各都道府県
知事宛の通知を発し、平成15年4月にはモデル地域の指定を行い、総合的な地域施策とするよ
う求めていると認識しております。現状の策定への取り組みについてお聞かせください。
次に、少し具体的な一つの事例として、小規模多機能ケアについてお伺いいたします。
私は、これまでの福祉はどうしても少ない人数で効率的に施策を展開せざるを得ない状況下で、
ややもすると「最大公約数型」「集合型」「画一型」になっていたと考えています。この効率性
という言葉のなかに、かき消されていたニーズやそこに働く人達の生きがい・働きがいの上手な
組合せはないものかと考えていました。
NPOで立ち上げたこの「託老所」と「託児所」のミックスとも言うべきこの施設は、お世話
や面倒を見てもらう立場の老人が、託児所としての子どもの面倒もみる。そして、そこで働く人
には知的障害の方もいて、立派にその使命を果たしている。お年寄りには老化防止、子どもにと
ってはスローなペースの情操教育が、効果的に発揮されている。感性豊かな知的障害の方のケア
も心地よく生かされ、これまで経済的な効率からは隅に追いやられていた「地域の資源」「可能
性」をうまく引きだしているケースと思います。富山方式などとしてにわかに脚光を浴びている
この「小規模多機能ケア」の考え方は、先程の課題を克服していくための一つのヒントになろう
かと考えます。こうした取り組みへの市長のお考えをお聞きいたします。また、関連になります
が、こうした地域の潜在能力を引き出す「新しい総合福祉」の力が増幅していくということは、
観光やレジャー等、市の外側からのまちおこしやまちづくりと違った角度から貢献できると考え
ますし、こうした視点は非常に有意義であると考えるのですが、市長の考え方をお聞かせくださ
い。
福祉政策としてもう一つ伺いたいのは、次世代育成支援計画についてであります。昨年の定例
会で同僚議員も質問されておりますが、計画策定に向けたアンケートも実施するというふうに聞
いております。現在の進捗状況についてお聞かせください。また、先に述べました地域福祉計画
が比較的高齢者の課題から団塊世代へ視線を投影したモノに対してこちらの計画は出生や育児、
教育といった低年齢の側から働く世代を見渡したものになっていると考えられます。その意味で
この二つがうまく重なり合ってこそ両者の計画の根幹をなす「総合的」「一体的」な福祉のまち
づくりの骨格ができあがると考えますが、総合的見地からの論議が組織的になされてきたかを含
め、市長のお考えをお聞かせください。
次に、大きい項目の二つ目、環境基本計画についてであります。昨年3月に本市における環境
基本条例が制定され、その趣旨目的に沿った形で計画づくりが進んでいるとお聞きしました。現
在の進捗状況と内容について説明願います。また、合併の論議が山場を迎える今日にあって、広
域であるというスケールメリットと森林と清流を有する地域の特性を一歩も二歩も踏み込んだ計
画としていくべきと考えますが、計画の視点についてもお聞かせください。
最後に、市町村合併についてであります。同僚議員も質問しておりますので、重複は避けなが
ら質問していきたいと考えますが、若干の重複はお許し下さい。私が望む合併の形は終始一貫、
利根郡全域での一致団結した合併であります。この砦によって、益々厳しくなる地方財政を乗り
切り、住民主体の自治を復活させ、子や孫の世代へ何とか希望をつないでいきたいと節に考える
からであります。現在の状況を見たとき、小委員会などではていねいな論議をしていると感じら
れる一方で、合意形成を図っていかなくてはならない課題の量を考えたとき平成17年3月末と
いう誠に限られた時間の中、消化不良という事態は避けなればならないと考えています。市長は
現在の法定協や各種委員会での論議の進捗状況をどのようにとらえているのか、また、仮に遅れ
ているとの認識に立った場合なにか具体的に策がおありかをお伺いいたします。
次に、電算システムについて伺います。住民にとっても職員にとっても合併の一番の鍵をにぎ
るのがこの電算システムだと考えております。新市に移行した瞬間から順調に稼働して当たり前
の大作業ですが、合併の組み合わせや期日はもちろん法定協で確定した以降でなければ事務作業
に着手できないのも事実であります。大手銀行合併の際にも問題になったり、先に合併した自治
体の例などを耳にするとき、不安材料はたくさんあります。電車にたとえれば先頭にいる市長で
すが、車掌や客室乗務員等後尾への配慮も怠りなく舵取り願いたいと思います。現在の状況につ
いての考え方と方向をお聞かせください。
以上です。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの高柳議員のご質問にお答えを申し上げます。
福祉政策について、地域福祉計画について、これまでの福祉政策の取り組みについてでありま
すが、市の総合計画を基本指針としてこれに基づく各福祉施策の推進に努めてまいりましたが、
現在は第四次総合計画において健康で、生きがいのある社会づくりを目標としてノーマライゼイ
ションの理念に基づいて、すべての市民が等しく健康で生きがいのある生活が送れるよう暮らし
の中で共に支え合う地域社会環境の形成を目指して新体制や福祉サービスの充実に取り組んでい
るところであります。また、既存の個別の計画では高齢者福祉分野において平成6年4月に沼田
市老人保健福祉計画を策定し、平成12年3月には沼田市高齢者保険福祉計画および沼田市介護
保険事業計画の利用計画を一体化した「いきいき長寿のまちづくり」計画を策定し、平成15年
3月には次期3カ年に向けた見直しを行い、超高齢化社会に対応した諸施策を推進しているとこ
ろであります。
障害者福祉分野につきましては、平成14年3月、市障害者福祉計画を策定し障害者福祉の一
層の推進を図っております。児童福祉分野につきましては平成10年3月市児童育成健全計画子
どもの幸せづくりを策定し、少子化に向けた子育て支援施策を展開しているところであります。
これらの計画は先に申し上げました総合計画や関連する計画との整合性を図り、市民ニーズにき
め細かに対応する施策の総合的計画的な推進に鋭意努力しているところであります。
次に、地域福祉計画策定の進捗状況についてでありますが、平成12年6月社会福祉事業法等
の一部改正などにより社会福祉法に新たに福祉サービス利用者の利益の保護と地域自立支援を展
開する新たな地域福祉の推進が盛り込まれ、これらの理念を遂行するための一つの方法、制度と
して市町村において住民参加による地域福祉計画を策定することが、定められております。地域
福祉計画は地域住民の意見を十分反映させ、地域福祉を推進する目的はこれらのものが相互に協
力しあうことにより福祉サービスを必要とする地域住民が地域社会を構成する一員として、日常
生活を営み社会・経済・文化・その他あらゆる分野の活動に参加する機会が与えられるよう共に
生きる社会づくりを目指すものであります。地域福祉計画は市町村が地域福祉推進の主体である
住民等の参加を得て、その意見を反映させながら策定する計画であり、地域の要支援者の生活上
の解決すべき課題とそれに対応する必要なサービスの内容や量、その現状を明らかにし、かつ確
保し提供する体制を計画的に整備することを内容として策定するものであります。これを受けま
して平成13年8月から利根沼田9市町村の保健福祉関係課および沼田保健福祉事務所で組織す
る利根沼田地域福祉推進会議および地域福祉計画策定検討部会を設置し、地域福祉計画の策定に
向けての研修検討会を実施し、鋭意努力しているところでありますのでご理解をいただきたいと
存じます。
次に、具体的な施策について、小規模多機能ケアについてでありますが、小規模多機能ケアと
しては富山型デイサービスが注目を集めております。高齢者から乳幼児まで障害の有無に関わら
ず、受け入れる富山型デイサービスの意義は高齢者や障害者、乳幼児が一緒に暮らすことが何よ
りのリハビリ、生きがいになるということにあり、なじみの関係や連続性のあるケアに配慮しな
がら、失われつつある大家族や共同体を思わせる日本文化を育む自然なケアのあり方が支持を受
けているものと考えております。この富山方式は高齢者、障害、保育と法律の枠組みを越えたも
ので、これまで別々と思っていたことを一緒に並べてみたとき見えてくるものがあったという先
駆的事例であり、必要とされるサービスが地域から見えてきた一例としてとらえることができま
す。厳しい財政の中で豊かに暮らしていくための知恵を出していくことがますます求められ、そ
こに暮らす住民と自治体との力が欠かせないものとし、今後は地元にある資源を最大限活かして
いくことが求められていると考えます。なお国では新たなサービス体系として現在進められてい
る介護保険制度の見直しの中で地域密着型の小規模多機能ホームを制度化する方向で模索されて
おり、市としましても国の検討状況、研究状況あるいは各市町村の情報の収集に努めまして、小
規模多機能型ケアの研究検討を続けてまいりたいと考えております。
次に、まちづくりとの関係についてでありますが、平成16年度は次期高齢者保健福祉計画の
策定作業に入ります。介護保健運営協議会を中心に被保険者の意見を計画的に反映していくこと
になりますが、富山方式の福祉支援を住民参加のまちづくりとしての一つの実践例であるという
ふうに考えております。今日、経済社会環境が大きく変化するなかでこれまでの行政企業等を中
心とした社会システムだけでは複雑多様化する社会的な課題やニーズに的確に対応していくこと
が困難になってきていると思います。やはり市民などの自主性、主体性に基づく社会活動はこれ
からの地域社会を支える大きな力であるというふうに考えております。今後とも時代の流れを的
確にとらまえまして、本格的な少子高齢社会に向けた施策の展開を図り、市民がいきいきと輝く、
「元気沼田」の創造を目指していかなければならないと考えております。
次に、次世代育成支援計画について、進捗状況と今後についてでありますが、次世代育成支援
行動計画策定にあたりましては、昨年12月沼田市次世代育成支援対策行動計画庁内検討委員会
を設置し、次世代育成支援に関するニーズ調査について内容の検討を行い、2月に市内の未就学
児1200人,就学児童1200人を対象に無作為に抽出した調査対象者にアンケートを依頼し
たところであります。今年度はアンケートの集計を行い計画策定の基礎資料の整理を行うもので
あります。なお、今後はニーズ調査の結果および各種行政内容資料等に基づき、現状分析を行う
とともに次世代育成支援対策推進に関し、必要となるべき措置について協議するため次世代育成
支援対策地域協議会を設置し、行動計画策定のための意見交換を行うものであります。協議会の
構成は地方公共団体、事業主、子育てに関する活動を行う地域活動団体、保健福祉関係および一
部公募方式を取り入れ、幅広いご意見をいただき計画に反映させたいと考えておりますので、ご
理解を賜りたいと存じます。
次に、総合的施策との関連についてでありますが、沼田市第四次総合計画に基づき、その部分
計画として位置づけるとともにすでに策定されている計画で次世代育成支援に関する事項を定め
るものとの調和を図るものであります。
次に、環境基本計画について、進捗状況と今後の進め方について、これまでの取り組み内容と
今後の進め方についてでありますが、環境基本計画については平成11年のアンケート調査で始
まり、資料分析等を経て具体的な計画は平成14年度、15年度の2カ年にわたる事業として取
り組んでまいりました。昨年9月に環境審議会に対し環境基本計画について諮問し、検討をいた
だいてまいりましたが、本年2月23日環境審議会より答申が行われたところであります。現在
この答申に基づき、計画書の作成に向け鋭意努力しているところでございます。今後はこの基本
計画に基づき、環境に配慮した沼田市を目指していく所存であります。計画づくりの視点であり
ますが、計画の目的として沼田市の豊かな自然環境と将来にわたる健康で快適な生活の確保なら
びに環境への負荷が少ない循環型社会の形成と地球環境との調和を挙げ、市、市民、事業者の3
者が一体となり、目的達成を目指すものであります。また、沼田市環境条例にも示しているよう
に、環境保存は市民が健康で文化的な生活を営むうえで欠くことのできないもので、全てのもの
が自主的かつ積極的に環境負荷の少ない理想的な社会づくりに向け、日常生活および事業活動に
おいて推進されるべきであることを基本理念として、これらを踏まえた計画づくりを進めている
ところであります。当市のおかれているさわやかな空気、澄んだ水、緑豊かな自然にやさしい沼
田市を目指し実現に向けたテーマを設定し、テーマごとに達成する環境目標を掲げ取り組もうと
しております。
次に、市町村合併について、進捗状況について、議論の時間が不足する中での今後の対応につ
いてでありますが、平成15年11月に1市2町1村で構成される利根沼田地域市町村合併協議
会が設置され、現時点での合併特例法の期限である平成17年3月31日までの合併に向けて各
小委員会をはじめ、幹事会、部課長クラスの五つの専門部会そして課長、係長、実務担当者が実
務的な事務事業について29の分科会について精力的に協議調整を行っているところであります。
いままでに確認されている協議会でのおもなスケジュールでまいりますると協議項目の調整を6
月中に終了し、7月にはその調整内容をもって住民説明会を開催する予定となっておりまして、
議員ご意見のとおり協議に費やせる期間、議論の時間の関係につきましては確かに厳しい部分も
あろうかと思いますが、なんとか財政的支援が受けられる法定期限内での合併に向けて最大限の
努力をしていく考えでありますので、関係方面のみなさまのご協力をお願い申し上げます。なお、
本日議員からいただいた意見につきましては事務局をはじめ、合併協議会に申し上げさせていた
だきまして、これまでに確認されている協議会の仕組みの中で、さらに密度のある協議、調整が
図られるよう今後の協議会運営の参考とさせていただきたいと存じます。
次に、電算システムについてでありますが、合併協議に際して最も多くの時間と経費がかかる
ものとして電算システム事業の取扱いの事務調整がございます。この進め方につきましては第2
回の合併協議会において通常の事務調整とは別途で先行的に調整に入ることが確認されておりま
して、電算分科会、ワーキンググループ、実務担当者グループにおいて42業務にわたるシステ
ムについての検討が述べ124回にわたり開催され、協議がされ、すでに総務部会にその調整方
針の結果報告がされたところであります。それらの検討結果を受けて4市町村で整備費用を新年
度予算に計上し、全体的なシステムの整備については協議会での予算で専門家に業務委託をして、
関係市町村との十分な調整準備を進め、稼働時に不備が生じないよう万全な配慮をし慎重に対応
をしていきたいと考えております。
以上、申し上げまして高柳議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇11番(高柳勝巳君) それではご答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきたい
というふうに思います。これまでの福祉政策の取り組みについての関連ですけれども、市長の答
弁にもありましたが、さまざまな立場で高齢者や児童、それから障害者の方々に専門的な立場で
いろいろ研究をなされ、さまざまな住民福祉サービスを提供してきたことについては、まことに
敬意を表するところでありますが、私が訴えたいのはこうした個々のサービスを個別に事例が起
こってから対応していたのではこれからの時代に対応しきれなくなったという自覚のもとに、平
成12年の地域福祉計画策定という形が出てきたんだろうなというふうに感じております。その
中で市長は日本文化にも触れ、生きがいの創出、法律の枠を越えたときに見えてくる新しいサー
ビスのあり方というところに言及をされておりましたから、大体認識が一致するのかなというふ
うには考えておりますけれども、ここに厚生労働省のホームページがありまして「地域福祉の背
景と必要性」ということで、中央からそれぞれの機関に、あるいは地域住民一人一人に訴える言
葉が書いてありますので、一部だけ紹介をさせていただきたいというふうに思います。「一人一
人の地域住民への訴え。とかくこれまでの社会福祉はややもすると行政から地域住民への給付と
いう形をとってきた。しかしながらこれからは個人の尊厳を重視し、対等平等の考え方に基づき、
地域住民全てにとっての社会福祉として、かつ地域住民全てで支える社会福祉に変わっていかな
ければならない。そのためには社会福祉に対して地域住民の理解と協力、つまり地域住民の参加
と行動が不可欠なのである。この際一人一人の地域住民に対して社会福祉を限られた社会的弱者
に対するサービスとしてではなく、身近な日々の暮らしの場である地域社会での多様な人々の多
様な生活課題に地域全体で取り組む仕組みとしてとらえ直し、地域住民としてこれらの多様な生
活課題に目を向け、自発的、積極的に取り組んでいただけるよう訴えたい。また社会福祉を消極
的に単なる特定の人に対する公費の投入と考えるのではなく、むしろ福祉活動を通じて地域を活
性化させるものとして積極的な視点でとらえていただけるよう強く訴えたい。そうした意味で地
域の首長さんの強いリーダーシップ等を要請されております」。ですから、大体視点については
一致しているのかなというふうに思いますけれども、先程来も答弁の中で検討委員会をそれぞれ
立ち上げて、それぞれの中でのサービスを展開してきて、どうも終局点は「いきいき長寿の町づ
くり計画」という中に一定集約をされているというニュアンスで受け取れたんです。これで十分
だというふうに考えておるのか。これの変更でほぼ福祉計画は見直しはしなくてもこのままいけ
るのではないか、こういうふうに考えていいのかどうか。市長の考えをお伺いしたいと思います。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前11時00分休憩
─────────────────────────────
午前11時10分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 高柳議員の再質問にお答えしたいと思います。
まず、今回の「生き生き長寿まちづくり計画」のもとには第四次総合計画の「明るく元気な森
林文化21創造計画」がございまして、その基本計画の第1章に「市民文化の高揚と人づくり」、
第2章に「健康で生きがいのある社会づくり」というようなことがしっかりと唱われております。
結局それを受けて「生き生き長寿まちづくり計画」が、議員がご指摘のとおり沼田市高齢者保健
福祉計画、沼田市介護保険事業計画等もあるなかで、「生き生き長寿まちづくり計画」を結局平
成15年から平成17年の3カ年の流れの中で構築をしてきている、こういうことになろうかと
思っております。他にも沼田市第2次母子保健計画であるとか、沼田市障害福祉計画であると沼
田市児童健全育成計画であるとか、というのがあるというのはご案内のとおりでございますが、
質問の中の「生き生き長寿まちづくり計画」は、ですから平成15年から平成17年の3カ年と
いう流れになっております。これを経過いたしますとやはり状況に応じては当然見直しを図って
いく、こういうことになろうかと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇11番(高柳勝巳君) おおむね市長の答弁で理解をいたしました。このまちづくり計画の冊
子によれば37ページにたしかに総合計画の中に位置づけられているので、これらも含有してい
るなというふうに理解をいたします。ただ、文言の中に児童や障害者といったものがなかったの
で若干心配になってお聞きをしたというふうに理解願いたいなというふうに思います。またこの
中についてですが、非常に詳細な分析をしている中身だなというふうに私も読ませて頂いて感じ
ております。現状の問題と課題が一つ一つ細かく書いてあります。先ほどの小規模多機能ケアと
いうところと関連させていただきたいところで言えば、ボランティアやNPOの活動支援という
ところで、沼田市には介護保険サービスや保健福祉サービスの隙間を埋めるサービス、さみしい
ときの話し相手や入院時の犬の世話などの担い手が少ないことから福祉ボランティアおよびNP
Oの育成や活動の助長を推進しています。現行のサービスの隙間を埋めるサービスが課題となっ
ているというふうに分析をしています。それから多世代交流の実現という中では、高齢者と多世
代および多様な立場の市民が交流し互いのニーズに触れ、新たな活動のきっかけを目指すことが
できるような交流たまり場的機能の充実を図っていきます。そのためには高齢者が多く住む中心
市街地の空き地や空き店舗、小中学校の教室などを活用していくことを検討しますということに
なっておりますので、検討をしているんだろうなというふうには考えるんですが、この総合的一
体的あるいはそれぞれの枠組みを越えた中に新しいニーズが見えるという点で、横断的に議論が
なされているのかどうか。中心市街地の問題や教育の問題等も一体感を醸成するための組織的な
取り組みだけがなされてきたのかどうか、市長の考えをお伺いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 大変含蓄のあるご質問をされまして、しっかりと受け止めたわけでご
ざいます。やはり昨日も道路の問題で、同僚議員からのご質問の中で結局ユニバーサルデザイン
の観点から歩道と車道との分離というものについてもう一回見直す必要があるのではないかとい
うことのお話がございまして、非常に大胆なご提言であったわけでございますが、これもまたに
ぎわいということであったとか、いろいろと障害者を持つ方のことなどを考えたときに大胆な提
言というふうに受け止めさせていただきまして、そこには混在をしていくということが大変重要
な視点としてあったのではないかと思っております。特に私どもが先般から今日に至るまでの流
れを見ると、やはりいい意味での村落共同体が欠落してきた社会形態がございます。考えてみま
すとかつての村落共同体はお互いがその地域で五人組が助けあっていくというところがあって、
非常に隣近所がお互いに支え合って生きてきたという経過がございますけれども、ご案内のとお
り機能分化された社会形態の中で村落共同体がややもすると失してきた経過がございます。依然
としていい意味で残っていることは沼田市の中では随分見受けられるわけでありますけれども、
本市といたしましてもそれではかつての村落共同体の良い面が伝統的にどこにもかしこにも残っ
ているかというとそうでない部分もこれまた現れてきたということはいわゆる中央都市に見られ
るような流れが本地域にも襲ってきているということもこれまた否定できません。やはりかつて
の村落共同体というのは、そういう意味ではそういったかいま見る穴をお互いの助け合い、議員
はご案内のとおり、もらい風呂なんかもあったぐらいにお互いにそういった地域のそんな共同体
が穴埋めをしてきた。しかし、それができなくなってきたという時代の流れもございます。そこ
らへんのところにやはり踏まえると今回の多世代の交流であるとか、あるいは交流的なたまり場
であるとか、たいへんそれは重要な政策的な位置づけになってくるのではないかと、こんなふう
に思っております。そこで、いまご質問の中でまちづくりの現在進んでいるようなところとそれ
らのことがリンクされて話されきたかということになりますと、これは私自身、個人的にはたと
えば街なかの方々がいわゆるそういった交流のたまり場的なことに対してのご示唆があったり、
いろんなことがございましたけれども、こういったことがいわゆる表舞台で実は提起されたのは
私が市長就任以来ではこれが初めてなのではないかと、こんなふうに思っております。ですので、
内部で一体全体そういったことが福祉の関係者といわゆるまちづくりの担当事務局がお互いに総
合調整をしてきたかというとこれはいまのところそういったことはなかったのではないかという
ふうに率直に思うわけでありますけれども、ただ結局そういったことを今後していくことも大事
な要素となってくるのではないかというふうに思っているわけであります。いろんな歴史的な経
過がありますので、その辺の詳細なことについては承知しているところではございませんけれど
も、大事なご提起かと思って受け止めておきたいと思っております。
(休憩を求める者あり)
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩します。
午前11時17分休憩
─────────────────────────────
午前11時17分再開
◇議長(星野佐善太君) 再開いたします。市長。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり私も市長になって2年間しか経っておりませんので、
大変かつてのことについてて深く承知をしておりませんでしたので、申し訳ないのですが、いま
事務方の方からそういったことも歴史的には協議をしてきたという経過があるそうでございます
ので、ここに訂正させていただきますのでお許しをいただきたいと思っております。
◇11番(高柳勝巳君) わざわざ訂正をいただいてしまったんですけれども、できれば訂正な
しでご答弁をいただければ私の方も質問の次に進めたんですが、私は率直に申し上げて部長会と
いわれるものがたぶん週にいっぺんあるんだというふうに認識をしているんです。たぶんその週
のさまざまな細かいことを打ち合わせをして、その週の支障がないようにしてるんだと思ってい
ます。ですから、部長さんが横断的に顔を合わせて、それらについてお話をする時間というのは
おそらく市長がリーダーシップをとって、なんらかの機構をつくっていかないとこれは難しい。
また、もう少し踏み込んで言わせて頂くならば当該の部長さん同士で「ぜひやりましょう。」と
いうのはなかなかいままでの縦割り行政の中では言いだしづらいのではないかなと、このように
考えますので、ぜひ市長はいままで協議をしてきたこともあるのであらば、それらを参考にぜひ
立ち上げていただきたいな、こんなふうに考えます。よろしくお願いしたいというふうに思いま
す。
それから、小規模多機能ケアについての認識は大体一致しておりますが、この富山式といわれ
るもの以外でも全国では随分あります。いくつかまたお話をさせていただきたいのですけれども、
一つはおやきで有名な村があります。これはお年寄りが畑に出かける距離で作業所をいくつもつ
くったということです。一カ所に集中しないで畑仕事のついででお年寄りが行って、年次有給休
暇やお昼寝の時間を確保した。お年寄りの福祉政策として実施した施策がまちづくりに結果とし
てつながったという好事例なんだろうなというふうに思っています。お年寄りが経済効率が落ち
るとか、社会の隅っこに追いやられるとか、そういうのはなく、むしろお年寄りを積極的に取り
入れた好事例なんだろうなというふうに考えています。
それから、九州だと思いますけれども、商店街が顧客の対象を変えて近くに大きなデパートが
来るので若者向けにリニューアルをした。そうしたら一過性のブームで終わってしまって、しば
らくすると衰退をしてしまった。よく見たら商店街の中にお年寄りがたくさんいた。お年寄りに
あった商品、お年寄りの行動様式に合ったまちづくりを展開したらお年寄りが集まるようになっ
て、活性化した。その商店街の会長さんがもう一度サービスを提供する側もされる側も生きがい
を感じられる。あるいは付加的意義や価値についてみなさんから教わった。こんなような話をさ
れておりました。こんなのをぜひヒントにしながら小規模多機能だけではなく、まちづくりとし
て福祉政策を中心的に位置づけていただきたいということを申し上げて次世代の方に移っていき
たいというふうに思います。
次世代の少し細かいことになりますが、三つほどまとめていきたいと思います。
一つは事業主の課題についての取り組みで、三百名以上の事業者には、個別に事業者の責任と
して計画を策定するように出されているふうに思います。これらについてもどんな取り組みをし
ているのか。それから、育児、教育関連とのやはり連携が必要になってくるので、この連携の状
況がお聞かせいただければと思います。三点目が委員会の構成はいいんですが、部内の策定プロ
ジェクトについて書きもれがあったということがあればご容赦いただきながら、以上三点につい
て次世代の使用計画についてお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思いますが、細部にわたっておりますので民
生部長に答弁をいたさせます。
◇議長(星野佐善太君) 民生部長。
◇民生部長(村山博明君) 命により、ただいま質問に対しましてお答えをさせていただきたい
と存じます。
事業主の関係については三百人以上有する従業員、この事業主にはただいま、議員さんおっし
ゃられるとおり、その計画を策定するというふうな状況になってございます。それから、育児の
連携。これらにつきましては先ほどもご答弁申し上げましたとおり、現在においてはそのアンケ
ートの集約。これを今年度に対応していく。そういうことと同時に現状ある資料等を集積をし、
それに分析を加え、そして地域の検討委員会を設けまして対応していくというふうな段取りにな
ってございます。したがいまして、今後においてつぶさな研究、検討をした上でこの計画を作っ
ていきたいというふうに思っておりますので、ご理解をいただきたいと存じます。
◇11番(高柳勝巳君) 事業主の策定の義務はあるというふうにお伺いいたしましたけれども、
事業主の取り組み具体的には行っているということで、よろしいんでしょうか。
◇民生部長(村山博明君) 事業主の対応についてでございますが、これにつきましては県の所
管課の方からそれぞれ通知をし依頼をされているというふうな状況でございます。
◇11番(高柳勝巳君) 了解しました。時間の関係がありますので、次にいきたいと思います。
環境基本計画についてですけれども、一回目の答弁で趣旨は大体わかったかなと、共通認識に
立てたかなというふうに考えておりますが、やはり環境に異論を唱える方は現在のところいらっ
しゃらないはずなわけです。しかしながら、どうしても環境施策が前に進むのが鈍化している状
況を、私は具体的な目標値がないからではないかというふうに考えているんです。全国の状況を
いくらか見ましたところ、これはいいなというものがありました。その中には何が唱われていた
かというと、まず現状の分析がしっかり行われているということです。いま自分のいる位置とい
うのはたとえば空気の状況はどうなんだろう。水の状況はどうなんだろうというのは数値でしっ
かり示されているということがまず基本的な条件です。スタートがなければゴールが見えないわ
けですから、私がいるところは一体どこなんだろうというところが数値で示されております。こ
れは沼田市のいま計画を策定中ということがありますけれども、お聞かせいただけるかどうかわ
かりませんが、まずひとつ現在の数値的な現在値というんですか、そんなものが唱われているか
どうか。お聞きできればと思いますが。
◇市長(星野已喜雄君) 民生部長に答弁いたさせます。
◇議長(星野佐善太君) 民生部長。
◇民生部長(村山博明君) 環境の数値につきましては特に唱ってございませんが、それぞれの
項目におきまして今後の施策の展開、これらについては盛り込んでいくというふうなことでござ
いまして、さらには審議会で答申をいただきましたおり、専門的な先生方もいらっしゃいまして
それらの意見につきましては十分反映されているというふうに認識してございます。
◇11番(高柳勝巳君) 審議会の中で反映されていくというふうに答弁したのか、されている
と答弁されたのか。ちょっとわからなかったんですが、もう一度いただけますか。
◇民生部長(村山博明君) それでは、重ねてご答弁をさせていただきたいと存じますが、いわ
ゆる環境審議会、数度にわたって時間を惜しむことなくご議論をいただいた経過につきましてま
ずもってご報告をさせていただきたいと思いますが、そのなかには専門的知識を有する先生方も
ご参加をいただき、そのなかで答申をいただいた。それをもとにいま計画書の策定に入っている、
こういう状況でございますので、ご理解をいただきたいと存じます。
◇11番(高柳勝巳君) 時間もないので次にいきたいと思いますが、具体的に誰がどのように
どの機関の中でしていくかというのがないと先ほど申し上げたとおり、スローガン的な計画に終
わってしまうんだろうなというふうに思っています。全国にはもっといいところもたくさんある
んでしょうけれども、私が入手した資料はこれが一部なんですよね。これが百ページ以上ですか
ね。このなかにも全国の推移、環境の物質だとか、いろいろなものが出ています。これらを分析
をして市民がなさなければいけない課題。それから市が果たさなければいけない役割。それから
事業者が果たさなければならない役割。それぞれ分けておおむね数年間ではこういう状態を作り
たいという中身になってそんなようなイメージでよろしいのかどうか。お伺いしたいと思います。
◇民生部長(村山博明君) それではただいまの件につきましてご答弁させていただきますが、
内容的にはそのとおりでございまして、行政がすべきこと、あるいは事業者がすべきこと。市民
がすべきこと。これはともに活動しないといわゆる環境は守れない。こういうふうなことをイメ
ージしながらお訴えをし、その方向に進んでいきたい。こういうふうに思っております。
◇11番(高柳勝巳君) わかりました。さらにあといくつか内容について、思いを述べさせて
もらいたいんですけれども、最近は三つのアールが環境では言われています。リデュース、リユ
ース、リサイクル。この三つなんですが、地方自治体ではリユースとリサイクルが書かれている
んですが、リデュースは地方の責任としてはちょっとそぐわないなのか、最近の文章の中では三
つのアールが書かれておりません。ただ、私はリデュース、作りすぎないといったところは非常
に重要だなと考えています。行政というのは下部組織ですから中央にいろいろな提言というのは
なかなか難しいのかと思いますけれども、たくさんゴミとなる可能性をつくっておいて、節約や
変更して使途を変えるというものではゴミは減っていかないんだろうという思いますので、ぜひ
環境の基本計画の中にリデュースの視点も盛り込める範囲でぜひ盛り込んでいただけたらなとい
うことが一点です。
それから、これも文化の問題で、地方にはあまり解決しえないかもしれませんけれども、戻す
より買い替えた方が安価という一つの文化ですよね。これが非常に定着をしてしまってこれらの
転換がやはり今後は非常に重要だと考えております。ですから、事業者・生産者の側のリデュー
スの問題と買い替えた方が安価という文化の問題については、現時点でのお考えはいかがかお伺
いしたいと思います。
◇民生部長(村山博明君) お答え申し上げます。ただいまの3アールの関係につきましても、
触れてございます。まさに3アールが整ってゴミの抑制ができる、こういうふうなことになろう
かと思います。その思いをそこに住んでいる人に十分伝えながら協力をいただく、こういうふう
なことがこの計画でありますのでご理解をいただきたいと思います。
◇11番(高柳勝巳君) ご答弁ありがとうございました。審議会の中で相当つっこんだ議論を
されたというふうに理解をし、公になる時を楽しみにしながら次に移りたいというふうに思いま
す。
市町村合併のことです。これは先ほど同僚議員が質問してますから、多くは申し上げたくはな
いんですが、やはり最初の質問で申し上げたとおり、どうしても合併の意義というところで利根
沼田の地が広域であるがゆえの不利益を払拭をして、メリットに変えるための施策として地域振
興局等があるんだろうというふうに私は思っています。できるかぎり小委員会等にも顔を出させ
ていただいて、論議を聞いてまいりました。なかなか丁寧な議論をしながら「がんばっておられ
るな」というのも感じる反面、どうしても重要な部分がまだ先に進んでないのではないかなとい
う感じが個人的にはしておる次第です。これは先ほど重複しますけれども、どうしても地域振興
局のことについては車の両輪だろうと考えているんですね。広域であるということと広域をカバ
ーする小さな自治ということを作って振興局がありますが、私がイメージしているのは旧市町村
での地域振興局よりももう少し細かい部分での自治組織が生きてこないと、これは先行き不安に
どうしてもならざるを得ません。第3小委員会の中での1回目に配られた資料の中に分権型のイ
メージ図がありまして、地域局の下に支所、出張所というのがありますが、これが先ほどの同僚
議員にお答えをした公民館や地区の集会所等の活用につながっていくのかどうか、確認だけさせ
ていただければ有り難いと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この振興局の問題は昨年来から申し上げておりますように、全く私ど
もが任意のある市町村長が集まる勉強会というか研究会に私も入っておりまして、そこで特に北
海道、東北の方の方々から合併するといってもあまりにも自治体が散在をしていて、遠すぎるか
らなかなか合併という論議にはならないというような、まだ合併問題がこれほどクローズアップ
されていないというか、クローズアップされているんだけれどもそういった散在する地域はどう
かというようなところについてなかなか一定の方向性が見いだせない時の頃でございました。た
またまご案内のとおり私ども地域のように県の面積の28パーセントを占めて、しかも群馬県民
が200万人いるなかで10万人弱しかいないと。つまり人口が5パーセント、面積が28パー
セント、これは圧倒的に広い面積で少ない人口しかいないという典型的な日本国の持っている中
山間地域の場所であります。当然、合併ということになるとそこで出てくる一方の論議として、
合併をすれば行政サービスが落ちます、庁舎が遠くなります、こういう当たり前な素直な疑問が
当然出てくるわけですね。そういったことを前々から見越しておりまして、ですから結局合併し
たことによってその合併した都市のいろいろな意味のシンクタンクが凝縮されて集中されちゃう
と先ほどいった疎外感が当然出てくると、この疎外感が払拭をされない限りにおいては合併をし
ても何の意味がないというような考え方から根底に元々ございまして、そういうようなことから
地域振興局というようなことを、これは仮称でありますけれども、あるいはまた地域審議会みた
いなことだとか、いろいろなことを提起してきた経過がございまして、ここにきて先般も太田の
方からの新聞報道によりますとそんなようなことを言っておられたようでございますが、ここに
きて全体的な空気の流れとしてそれがどんどん惹起されてきて、今朝あたりの新聞報道になって
ると思うんです。議員が言われる現在の振興局、各町村レベルのところだけでは弱いのではない
かというこういうご指摘がございましたけれども、やはり確かに具体的なことを申しますと、結
局利根村だと旧東と旧赤城根があって、そして旧東と旧赤城根のところの往来というのはどうし
ても薗原ダムを一つの区切りみたいになっておって、もともとの発想というか、自治の意識は旧
赤城根村というのがある。一方において薗原から以北になろうかと思いますが、そういう空気が
あるというようなことがございますから、当然合併したあかつきにはそういったところには目線
を配っていかなければならないのではないかなとこんなふうな感じは持っております。ただ、そ
ういった利根村のように合併をしてきて一生懸命努力して一体化を図る努力をしてきたという経
過もあるという自負心も当村にはあるようでございまして、これが一概にいま言ったようなこと
が適切かどうかということはなんとも言えませんけれども、やはりできるだけ細部に下ろしてい
くということについては、なんら私も異論がないところでございまして、そういった意味ではで
きるだけ自治の本質が一体どの程度までのところがどうなのかということについては何とも言え
ないわけでございますけれども、議員がご指摘のようなことについてはしっかりとした傾聴をし
ながら対応をしていく必要があるのではないかというふうに思っております。
◇11番(高柳勝巳君) ありがとうございました。同僚議員の答えの中に調整役に徹していき
たいというなかでのご答弁ですから、非常に難しいだろうなというふうには考えますが、そうは
いっても沼田市の市長としての考えをお聞きしたということで認識が一致して大変有り難かった
なあというふうに考えております。これは蛇足になりますけれども「大きくしながら小さくする
という分権型の目指すまちづくり、これが本当に根幹を示す合併の生命線だろうなというふうに
私は考えておりますので、ぜひ地域も地縁のつながりのある町内会だとかというものに加えてN
POだとか、それからいろんな趣味の集まりだとか、今までにない枠組みが小さなコミュニティ
の中に新しく組み込まれていく、そして新しいまちづくりがまたできあがっていく最小単位とし
て非常に重要だなというふうに考えておりますので、ぜひとも意見反映等させていただければ有
り難いなというふうに思っております。
最後になりますけれども、市長は先ほども申しあげましたけれども、当然各首長等をおもな相
手としてグローバルな見地で合併を展開していますが、私は私の立場でもっと最後のところを非
常に気持ちも小さくて、危惧しているところが非常にございます。未来を語る期間が将来を文字
や数値にする期間、実際に未来を描いていく温度差が時間差があると小さな穴からダムが決壊す
るような事態になりかねないので、重ねて大所高所からの進め方と事務方との調整、さらには住
民のみなさんの反応には十分気配りしながら歴史的大事業を禍根なく達成に向け奮闘していただ
きたいというふうに思います。以上申し上げて私の質問を終わらせていただきます。
どうもありがとうございました。
◇議長(星野佐善太君) 次に、大東宣之議員。
〔10番 大東宣之君登壇〕
◇10番(大東宣之君) 通告に従い、一般質問を行います。今回私は市町村合併について質問
いたします。今年1月1日では1840の市町村が488の市町村合併の法定協議会を組織して
いましたが、それが3月2日現在で1896市町村が法定協議会に参加し、全国では511協議
会となるなど、特例法期限内での市町村合併を目指す動きがさらに活発していることがわかりま
す。任意合併協議会や研究会の設置まで含めると全国の市町村の約8割近くが参加していること
をみても、市町村合併問題が全国の市町村にとって大きな問題としてのしかかっていることを伺
いしることができます。しかしその一方で、市町村合併でいいのかという疑問や自分たちのふる
さとの町や村をなくしていいのかという気持ちが住民の中に広がり、市町村合併の是非を問う住
民投票やアンケートなどの結果、合併しないことを決める市町村も広がってきています。利根沼
田の中にも川場村と昭和村が合併しないで自主自立を決定し片品村では多くの村民の方々が合併
反対の署名を議会に提出するなど市町村合併に組しない流れがあります。政府による市町村合併
の推進は1989年の第二次行革審答申、国と地方の関係等に関する答申以来進められてきまし
たが、実際に市町村合併に取り組む市町村はごく一部にとどまってしまいました。しかし、こう
した状況が一変することになるのが1999年に成立した地方分権一括法の成立が転機となり、
国による市町村合併の動きが本格的に始まり、こうした押しつけによって全国的に市町村合併の
動きが広がっていくこととなります。地方分権一括法の一環として市町村合併特例法が改正され、
地方交付税の算定特例による全額保証の期間を5年間から10年間に延長し、合併特例債制度が
新たに創設されます。市町村合併特例法は改正、成立、交付と同時、1999年7月16日に施
行され、その直後の8月6日、当時の自治省は都道府県知事に対して新たな市町村合併の推進に
ついての指針を通知し、2000年の早い時期に県下全市町村を対象とした市町村の合併パター
ンを含む市町村合併推進要綱を作成することを求めます。これを受けてほとんどの県が市町村合
併に乗り出し、全国各地の市町村に合併の議論だけでなく、その押しつけが始まります。いまな
ぜ政府挙げて地方に市町村合併を押しつけているのでしょうか。今の地方と国の財政の危機はバ
ブル期とその後の国の経済対策による公共事業の急速な拡大にあることは、常識ある人なら誰も
が認めることです。しかし、国は財政状況はこれだけ危機的といわれていてもその基本的立場は
大型公共事業を中心に継続しようというもので、国から地方への財源支出を削減させるために市
町村合併を強力に押し進めているにほかなりません。総務省の合併マニュアルでも今後の財政構
造改革のためにも市町村合併により、地方行政のスリム化に努める必要があります。市町村合併
は画期的な行政改革手法なのですと書いてきます。総務省は市町村が1000程度になれば、地
方財政は4兆円から5兆円減額できるとしています。このような理由や国による押しつけ合併で
は住民の願いに応えるまちづくりなどできることもなく、なんの希望も夢も持つことはできませ
ん。現在でも全国の8割近い市町村が市町村合併に向かって様々な取り組みをされていますが、
これらの市町村がすべて市町村合併をすれば、莫大な特例債の額となってしまいますが、極めて
危機的な財政状況にある国が約束通りの財政支援を合併市町村に行うかどうか極めて疑問です。
すでに三位一体改革によって地方交付税など地方への財源が削減され、これからもこうした方向
がさらに強められると言われており、市町村合併によって財政問題がなんら解決しないことも明
らかであり、合併特例債を活用した大型公共事業などにより、さらに財政を危機的なものにして
いるところも生まれています。さらに、市町村合併によってサービスは高く負担は低くなると言
われてきましたが、利根沼田地域市町村合併協議会で協議されている様々なサービスや負担につ
いてはまさにサービスは低く、負担は重いものとなっています。これでは市町村合併によって住
民にもたらされるものは不便さと痛みだけではないでしょうか。市民説明会の状況と出された意
見はどのようなものだったのか、そして市民への情報公開と意見反映、これまでの取り組みにつ
いての市長の見解についてお伺いいたします。
利根沼田は一体として任意合併協議会がスタートしましたが、法定協議会に参加したのは沼田
市と月夜野町、水上町、新治村だけとなり、その後白沢村と利根村が法定協議会への参加を申し
入れてきましたが、3町村の理解が得られないことから沼田市と研究会を立ち上げることとなり、
会議等が行われてきましたが、白沢、利根村との研究会の進め方と結論はいつ頃までに出すのか
をお伺いいたします。市長はかねがね利根沼田が一体となった市町村合併と言っておられますが、
すでに2村が自主自立を決めもう1村についても流動的となっています。さらに月夜野町、水上
町、新治村からは沼田市と白沢、利根村との合併の動きにあれやこれやと言われておりますが、
市町村合併についての枠組みについての考えと対応はどのように進めるのかお伺いいたします。
新市が誕生した場合、市長は地域振興局を設置するとの考えを表明されてきましたが、地域振興
局での住民サービス体制がどうなるのかお伺いいたします。市町村合併について住民投票でその
賛否を問う市町村が増えてきましたが、自分たちの町の将来を決める重大な問題だけにこうした
ことは当然のことと考えますが、市町村合併についての住民投票の実施についての考えをお伺い
いたします。
以上が私の質問です。ご答弁をお願いいたします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員のご質問にお答えを申しあげます。
市町村合併について。これまでの取り組みと今後の進め方について。市民説明会の状況と出され
た意見はどのようなものだったのかについてでありますが、市町村合併説明会は平成16年1月
19日から2月17日にかけて市内8地区と要望のあった区長会、そして市職員を対象とし、合
計で10回開催し出席者は547名でありました。説明会で出された主な意見は東部2村の法定
協の加入申し入れに関連したものが多くありまして、合併後の新市に対する意見としては新市の
名称、議員の定数、任期、合併に伴う財政支援策等について意見交換がなされ、特に区長会での
説明会では活発な意見交換がなされたところであります。
次に、市民への情報公開と意見反映、これまでの取り組みについての市長の見解についてであ
りますが、広報ぬまたに市町村合併シリーズとして取り組みの経過や内容を掲載するほか、市の
ホームページ等の活用や昨年5月から6月にかけての経過説明会、8月には合併協議会と一緒に
住民説明会を開催して、積極的に情報提供を行ってきたところであります。また、昨年9月には
18歳以上の全市民を対象とした意向調査を行い、さらに本年1月には再度市政懇談会の団体説
明会でも合併状況を説明し、ご意見を伺い、2月にはさらに8地区2団体に対して合併説明会を
行い、合併協議の節目節目の段階で住民の生の声を伺っており、その声を方向付けの際の貴重な
判断材料として意見反映をさせていただいてきたところでありまして、これまでの取り組みにつ
いての市長の見解といたしましては、可能な限りできることは行ってきたと認識をしているとこ
ろでございます。今後につきましては市民のご意見は色々な場面において十分に参考とさせてい
ただきたいとと考えており、さらに積極的に情報提供を行って、市民の皆さんのご理解を得なが
ら進めて参りたいと考えております。
次に、白沢村、利根村との研究会の進め方と結論はいつごろまでに出すのかについてでありま
すが、関連がございますので、次の市町村合併についての枠組みについての考えと対応はどのよ
うにするかについて一括してお答えを申し上げます。本市が白沢村、利根村と合併研究会を2月
12日に設置し、26日には第2回の合併研究会が開催されて今後のスケジュールが協議され、
現在の沼田市への編入合併を申し入れている白沢村、利根村の2村と合併するためにいま利根沼
田地域市町村合併協議会が予定している9月の市町村議会での配置分合の議決をする以前に、編
入合併の議決をいただいておく必要があるということから、3月5日の第3回合併研究会におい
ててできるだけ早い時期に沼田市・白沢村・利根村法定協議会として設置することの意思確認が
なされたところでございいます。合併の枠組みについての考え方と対応につきましては東部5村
の法定協設置は他の3村は現時点では研究会にも加入する意思がなかったという状況を踏まえま
すと、今後は利根沼田市町村合併協議会の1市2町1村と沼田市・白沢村・利根村合併協議会が
平成17年3月31日までの法定期限内に一緒になれるのがベターであると考えておりますので、
合併特例法による財政支援措置等が受けられる形での合併に向けて対応をしていきたいと考えて
おります。
次に、地域振興局での住民サービスと体制はどうなるかについてでありますが、地域振興局シ
ステムにつきましては利根沼田市町村任意合併協議会で策定された新市将来構想案で自主自立を
目指した地域内分権型のまちをイメージとして地域の特性を活かしたまちづくり、分権型地域づ
くりのなかで住民に直結した行政サービスの提供の確保や地域に限定した建設工事等や旧市町村
から継続する個性ある施策を実施するため、新たな自治の仕組みとしての構築を目指すとして位
置づけられ、その考え方は法定協設置以降の住民説明会や協議会のなかにおいてもご説明を申し
上げてきたところでございます。地域振興局につきましては協議会の第3小委員会で地域内分権
システムの構築として協議をいただいているところでありまして、今後は通常国会に提出される
とされている地域自治組織の法案内容の動向を勘案して、事務局案を提示し、それをもとに検討
することになっている状況でありますので、それら大きな仕組みの提案がなされたところで住民
サービスと体制について具体的な検討がなされていくことになるものと考えております。
次に、市町村合併についての住民投票実施についての考えでありますが、平成15年1月に利
根沼田市町村任意合併協議会が設置されたのち、5月29日から6月25日にかけて市町村合併
経過説明会を行い、また新市将来構想案が承認された以降は8月11日から8月27日の間は任
意合併協議会と一緒に、さらに9月の10日から12日の3日間には利根沼田のかんむりがつく
団体を対象に任意合併協議会での住民説明会を行うとともに、9月には市内の18歳以上の全住
民を対象に合併の賛否についての市民意向調査を実施し、今年の1月19日から2月の17日に
かけても市内8カ所と団体へ説明会を行うなど、その都度住民の意見を伺いながら平成17年3
月31日の法定期限内の合併に向けて協議検討を進めてきたところでございます。利根沼田は一
つであり、利根沼田の旧市町村が最後には一つとなるのがいちばん望ましいことであるとの考え
方は終始一貫しておりますので、いままでに実施してきた住民説明会でのご意見や市民意向調査
の結果を受け、進めてきた経過をふまえまして、現時点では市町村合併についての住民投票実施
をする考え方はございません。
以上申し上げまして、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇10番(大東宣之君) 住民説明会10回で547人が参加。昨年の住民説明会も500人に
満たない数。きわめて低調と言わざるを得ないのではないか。これだけ重大な問題であるにもか
かわらず、前回よりは若干増えたとはいえまだまだ参加が少ない。これはまだまだ市町村合併に
ついての機が熟していないというふうに市長はお考えではないでしょうか。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前11時分57分休憩
─────────────────────────────
午後13時00分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 市長。
◇市長(星野已喜雄君) 大東議員の再質問にお答えをしたいと思います。説明会が低調だった
のではないかといったご指摘と、それは結局合併に対する機運が熟してないのではないかという
ご提案のご質問だったかというふうに理解をしておりますが、説明会が低調であったかどうかと
いうことになりますと、私が見ての範囲の各地区でそれぞれの方々が熱心に参加をされ、意見も
相当はき、大体1時間半から2時間前後のやりとりがあったという経過がございます。ですから、
もしそういった場面に仮に合併に対するところの特段の異論があれば当然そういった場面に出て
きて、発言をされるのではないかと思っておりますし、日々のいろいろな広報等によったりして、
あるいはマスコミ等の報道によって理解をしているといったような受け止め方もできるわけでご
ざいまして、そういった意味で説明会の参加の大小にかかわらず低調であったかどうかというこ
とになりますと決して低調ではなかったのではないかと、こんなふうに感じております。また結
局、合併に参加している方々の数値そのものが合併に対する機が熟してないということを示して
いる数値なのではないか、こういうご提起だと思っておりますが、少なくとも私どもが日々にい
ろいろな市民の方々とお会いしたり、また意見交換をしているなかでは合併はいつごろするんで
すかとか、たいへんそういう意味では関心の高さというものは日常生活の中で感じているわけで
ございまして、決して機が熟していないとは言えないのではないかと。この2年間いろんな意味
で努力してきたことがそれぞれのところで実りつつある。こんなふうに理解をしております。
◇10番(大東宣之君) 先ほどのご答弁をいただいた説明会の中で10回547人というご答
弁がありましたけれども、この中に市の職員の方が含まれていて10回で547人になったので
はないかということで、想像するに8カ所の地域での説明会というのは昨年行ったときよりも参
加者は少なかったのではないかという気がするわけです。そのへん数字的にわかれば教えていた
だきたいと思います。それから説明会をしたのですから、市長としてご答弁されるのはいたしか
たないのかもしれませんけれども、市の職員を入れた数を言うというのはこの場では違うのでは
なかったのかという感じがいたします。そのへんの数字的なことがわかれまずば教えていただけ
ればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 過去に行われた関係等についての数値については総務部長から補足説
明いたさせますが、実は市の職員にもできるだけ説明会に出ろということも申しあげました。同
時にもしそこに出られなかった方はぜひ市の職員だけのところにも出てほしいということで、で
すから各説明会の所で市の職員が確かに出ておりました。しかし、その数値は私が承知している
範囲では各地区で決してそれが特別な大きな数値を示していたとは思いません。常に1人ないし
2人ぐらいだったかなというふうに認識をしております。数字については総務部長から説明をい
たさせます。
◇議長(星野佐善太君) 総務部長。
◇総務部長(青木忠昭君) 昨年の8月の時点ですが、11日から23日にかけて10回にわた
って行っております。これが10回で285人。今回が各地域でございまして、8カ所で219
人という数字でございます。ちなみに職員は2月17日に中央公民館の4階のホールで行いまし
たが271人でございます。以上でございます。
◇10番(大東宣之君) 先ほど市長は機は熟していなくはないと、市町村合併に対する関心が
高まっているのではないかというご答弁を頂きました。確かに市長がおっしゃったように連日の
ようにマスコミやテレビ、新聞を通じて、いろんなかたちで市町村合併についての報道がされ、
また毎月の広報の中に市町村合併ということについては掲載をされておりますから、市町村合併
それ自体についてはある意味では関心は高まってきているのではないかというふうに感じ取れる
部分もありますが、ではいまの利根沼田の仮に西部3箇町村との合併についてはどうなのか。今
度白沢、利根村を編入合併することについて市民の方々にとってどれだけ理解が得られて、納得
が得られているのかという点ではやはり今言われたように昨年の8月10回で285人。今年が
8回で219人ということで、回数は少なかったですから単純には言えませんけれども、関心が
あるならばもっと参加をしていただけたのではなかったかというふうに感じるわけです。そうい
った点では機が熟しているとはまだまだ言えないのではないかというふうに思いますが、市長と
してはどのようにお考えなのか。再度お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大東議員の再質問にお答えをしたいと思っております。これはとらえ
方がいろいろとあろうかと思いますけれども、やはり広報で周知をして説明会を開催させたく、
集まった人数が4万7000の人口規模から見れば二百数十人というのは当然少ないなという感
じは否めないかと思っておりますけれども、そういったかたちの中でこうも別途にする。またそ
ういったところにいろいろなご意見があれば、やはり出てきて発言をしてもらうというようなこ
とになろうかと思っておりますが、当然この中でも発言が多かったわけでありますが、やはり総
じてこの合併についてまったく正面から反対の声があったというのは、私の承知している範囲で
は上原町の区民館で行われたところ以外は正面からの反対はなかったのではなかったかというふ
うに思っております。そういったことから考えると、総じてこの合併に対する色々な市民の声と
いうか、空気というか、それはひとつ合併進捗のために頑張れというような受け止め方をしてい
るというふうに私どもは理解をしております。日々の会話の中でも出てくると、やはりいままで
1市2町1村の方で進めてきたなかで、利根東部の2村が手を挙げてくる。そうすると「なんで
2村が加えられないんかい」というようなことであって、2村は排除すべきだとか、あるいは合
併はとんでもないということではなくて、2村は入れるべきだというような形のそういう声はに
わかにございましたけれども、合併そのものに対する否定的な声というのは少なくとも市長の人
間関係が限られておりますから、一定の限界があるわけですけれども、一応は理解がいただいて
いるんではないか、こんなふうに認識をしております。
◇10番(大東宣之君) ただ、現状の中でどれだけの情報が公開をされているのかということ
になれば、いま法定協議会の中で新市が誕生した際に負担やサービス、そういった調整項目が協
議をされているわけです。結果としてこの間の法定協議会の中で議論をされているのを見ると結
果として負担は重く、サービスは低くなる。実際問題、市町村合併をすれば自分たちの生活がど
ういうふうになっていくのかというようなところまで情報が開示をされていない。そういうなか
で行われてきている住民説明会。いろいろな広報の中でまだまだ自分の問題としてこの市町村合
併というのをとらえきれていないというのが現状ではないのかと。一体、市町村合併によって自
分たちの生活がどういうふうになっていくのか。負担やサービスがどうなっていくのかというと
ころがはっきりと示めされていない中で進められてきてもなかなか自分の問題としてとらえるこ
とはできないのではないかというふうに感じるのですが、市長としてはいかがお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 現在ご案内のとおり、負担やサービスの関係については各委員会ある
いはまた法定協議会、幹事会、専門部会等では論議されてはそれが表舞台に出てきていろいろな
協議がなされてるわけでございますけれども、やはり各々が、選ばれたかたちの方々がそういっ
た機関を通して進めているわけでございまして、そのへんのことについてはつぶさにできるだけ
市民の方に情報を開示して、そしてご理解をいただいていくという、そういう手だてをやはり打
っていくということになろうかと思っております。ぜひその辺のことについてはご理解を賜りた
いと思っております。
◇10番(大東宣之君) 市長はかねがね法期限内での合併をすると、進めていきたいというこ
とで再三再四おっしゃっておられます。2005年3月末の法期限内極めてもう時間がない。で
すから、そういった市町村合併で新市が誕生したときに市民の方々の暮らしがどうなるのかと十
分知らせきる前、理解される前にもうすでに合併がされてしまうのではないか。もうすでに西部
3箇町村との合併については9月の議会で議決をするということを以前表明をされております。
そうなってくると極めて短期間の中で自分たちの暮らし、市民の方々にとってどういうふうにな
るのかということが十分理解できない、判断できない、そういう状態の中で合併が決められてし
まうということになってしまうのではないでしょうか。その辺のお考えをお聞かせいただければ
と思います。
◇市長(星野已喜雄君) いろんなご意見、あるいはまたお考え方があろうかと思いますが、や
はりこれが昨年の1月10日からスタートして、一つずつ積み重ねてきた経過の中で来年の3月
という一つの目標をしっかり立ててきたわけでございます。ですから、これをいろいろな問題が
惹起してきて、そういった目標をよしんばゆるぐとやはりいろいろない意味の緊張感とか、求心
力がとん挫してくるという経過がございます。ですから、そこのところはいろいろな厳しい状況
があるんだけれども、やはりそれに向かって努力をしていかなければならないというふうに思っ
ております。もう一つ付け加えると、たとえば配置分合の議決が年度内に行われて、しかもそれ
が県申請までいけば向こう半年くらい、1年くらい・・・されるいなやとか、いろいろと論議さ
れてるわけでございますけれども、これについては正式にそれが担保されるか否やということに
ついて、国の方でどうなったかということについてまだ承知はしている立場ではございませんけ
れども、そういうことがある向こう側のことまで、いうなれば想定してかかるということはやは
り先々まだどんな状況がこれから生じてきて、いろいろな変化がやはり考えられるとすると、ど
うしても来年の3月という一つの目標を崩すことなくいくことによって、よしんば向こう半年な
り1年なり担保された部分について、そういういろいろな諸状況に応じては対応していくことが
考えられますけれども、やはり当初の目標どおり来年の3月ということは一貫して崩すことのな
いように頑張っていかなければならないというふうに思っております。
◇10番(大東宣之君) 3月末、法期限内これは崩さないでいきたいというのは、それはそれ
でこの間一貫して市長がおっしゃってこられたことですから、それはそれとして理解ができるん
ですが、じゃあそれに向かって行く中にあいだで、どれだけ市民の方々に理解と納得いただける
のか。そのための取り組みをどうするのかということが重要になってくるのではないですか。仮
にこれから先10年あろうが、20年あろうが時間があるからどうのこうの。時間がないからど
うのこうのだけではなくて、市町村合併という大きな問題を進める以上はやはり一つ一つ市民の
方々の理解と納得を得られるようなかたちで進めていく必要があるのではないか。そういった取
り組みをどうしていくのか。先ほども言いましたようにいま法定協議会の中で新市の調整項目が
されている。その中で負担やサービスの問題がされているわけです。そういったことを一つ一つ
きっちりと納得をいただいた上で、市町村合併に向かっていくということが必要ではないか。や
はりそういった意味での情報公開や取り組みがどういうふうにされていくのか。再度お聞かせい
ただければというふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり協議会であるとか、調整項目の関係についてはつぶさに色々な
機関を通して公開をしていくということが当然大前提になってまいります。同時に今日は同僚議
員の質問にもございましたけれども、やはりいままでの説明会等が一定の期間をセットして、集
中的にやってきた経過もございますけれども、やはりこれらについても説明会をそういった集中
的に一定期間の中でずうーとやることもそうですが、できるだけ恒常的に説明会等も開いて、そ
して現行の状態というものを披瀝をしていきたい。やはりこれはふれあい広場で感じたことなん
ですけれども、地域の説明会が今回の合併の関係については一貫して地域にウエイトをおいてや
ってきたわけでございますが、当然そこのところもそうなんですけれども、やはり各目的集団的
な団体の所にも合併の現行の問題を投げかけていくと、こういうようなことも大変大事で、例え
ば産業構造的にいえば農林業関係であるとか、あるいはまた商工業関係者であるとか、あるいは
また各種競技関係の団体であれば、体育協会の団体であるとか、あるいはまた文化協会の団体で
あるとか、あるいは福祉関係の団体であるとか、そういうような所にもやはり知らしめていくと
いうような努力をしていくとこんなふうに感じております。これはふれあい広場等々、地域の懇
談会等でいろいろなことを感じてきた経過の中で、今回ふれあい広場等ではそういった各団体に
お世話になったきた経過がございますけれども、これからは地域もそういった各団体もある程度
並行して進めるように、そうすると今日の午前中の議論ではありませんけれども、隙間の所が一
つでも二つでも埋まっていくのではないかというふうに思っておりまして、そんな努力をしてい
きたい、こんなふうに思っております。
◇10番(大東宣之君) まだまだこの市町村合併について、私は市長がおっしゃるほど市民の
方々が納得、理解をされているとは思えない側面が多々あるのではないかというふうに感じてお
ります。それを無理に法期限内ということだけにとらわれて進めることは後々問題を残すおそれ
があるのではないかというふうに感じております。
続いて、白沢利根村との研究会の進め方ですが、全員協議会の中で報告があったように今議会
に法定協の設置の議案を提案をしたり、そして6月の議会に議決をしたいという方向性が示され
ましたが、これもあまりにも時間がなさすぎるのではないかと、結果として編入とはいえ白沢、
利根村と合併するということが沼田にとってどうなるのか、市民にとってどうなるのかというこ
とについて、まだ十分な情報の提供もされてないままにこういう形で提案をされ、進んでいくと
いうことにはやはり不安が残るのですが、市長としてはいかがお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 2村の問題でございますけれども、やはりいつも申し上げてますよう
に昨年の1月10日にスタートした一つの経過の中から、昨年の9月22日に手を挙げた4市町
村で進めてきた中で、12月5日に2村が加わっていきたいという意思表示がなされました。沼
田の立場は昨年の1月10日の原点に帰って利根沼田は一つなんだという概念を持ち続けてきて
いる経過がございまして、そういう意味では私どもの考え方というのはもともと1市2町6箇村、
つまり全体でいこうということが根底に流れておりましてそうしった意味では1市2町1村より
当然1市2町3村の方が、これはより一層1市2町6箇村に近づいていくわけでございまして、
そういった意味で常にこういった作業は一里塚であると考えております。先ほど議員がおっしゃ
られた形の中で、いろいろと見てみると来年の3月のことを目標とすると、どうしても合流する
時期というのはやはり自ずとさかのぼってくると見えてくるわけでございます。今日の午前中の
同僚議員の質問にもお答えをしたわけでございますけれども、なかなかそういった合流が非常に
厳しいとすればやはり白沢村、利根村の腹をくくった考え方を大事にしていかなければならない
のではないかと。こんなふうに思っておりまして、その辺のことについてはあくまでも1市2町
6村が一緒になる一里塚として1市2町3村がうまく合流できるそういうところを見計らったか
たちの中で現在進んでいると。こんなふうに考えておりますのでご理解をいただきたいと思って
おります。
◇10番(大東宣之君) 法定協議会を近々立ち上げてそして6月には議決まで持ち込むという
ようなことについて、市民の方々がまだ何も知らされていないのではないか。そういったなかで
やはりそれこそ情報公開ではありませんけれども、いまこういう形で進んで、こういう形で日程
的にやっていくんだというようなこと。早急に知らせていく必要があるのではないか。まだまだ
そういった点で市民の方々に対する情報の提供や理解、この件についても得られていないのでは
ないか。市長がおっしゃるように利根沼田が一つということで今回新たに2村が加わるというこ
とは、利根沼田が一つになる一歩に近づくのかもしれませんけれども、しかし実際問題としてこ
こで暮らしている市民の方々にとってそれがどういうことになるのか。どういうふうなことにな
っていくのかということについて、やはり十分な検討する時間も必要でしょうし、それに見合う
だけの情報を公開していく。そういったことがいま必要ではないかと思うのですが、いかがでし
ょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 議員、ここで誤解をしないでいただきたいのは1市2村の議決を6月
にしていくだというようなことは公の場所で申し上げたことはございませんので、誤解をしない
でもらいたいと思っております。あくまでも1市2町3村の合流時期を見定めながらなかなかそ
れがうまくいかなければ、1市2村の関係について先行してくる場合もあるというようなことで
ひとつご理解をいただきたいと思っております。あくまでも1市2町3村の合流を目指してこれ
から努力していくと、こういうことになります。
◇10番(大東宣之君) 私の認識が違っていたのかもしれませんけれども、教えていただきた
いのは今議会で沼田市と白沢、利根村法定協議会を設置をするための議案を提案したいというこ
とですから、設置がされることになるかもしれません。仮に設置をされたとすればいつごろまで
にどういう形で結論を出すのか。編入合併をしてほしいと言ってきているわけですから、編入合
併されることになるんですけれども、そういった結論がいつまでに出るのか。先程来おっしゃっ
ておられる法期限内での合併、また西部3ヶ町村との1市2町1村との合併からのからみから言
っても、ずるずるいくわけにはいかないんですから法期限内としきりにおっしゃっておられるん
ですから、この1市2村での結論というのはいつごろ立てるのか、教えていただきたいと思いま
す。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思いますが、やはり1市2村の関係で法定協
を立ち上げる。これは常に申し上げてきているわけでございますけれども、やはり1月28日の
第3回協議会に報告した利根沼田地域市町村合併協議会の仮申込みについての4市町村の協議結
果ということの中で1月28日に法定協に示した経過がございます。これが議員がきっと読まれ
ていると思うんですけれども、平成17年3月までに白沢村、利根村が財政措置を受けられる形
の中で合併ができるよう沼田市、月夜野町、水上町および新治村としても最大限努力しているこ
ととすると。その第1段階の進め方として白沢村および利根村をはじめとし、東部各村へ働きか
け、沼田市がブリッジ役となって本合併協議会とは別に沼田市と白沢村、利根村をはじめとした
東部との合併研究組織を早急に立ち上げ、検討進めるものとすると。沼田市と東部との合併研究
組織は本事務所と同じ場所で事務を進めるものとすると。こういったことを踏まえて東部との本
合併協議会の合流時期、方法等については今後の本合併協議会および沼田市と東部の合併研究組
織の今後の進展を見つめながら合併特例方の期限内に合併できることを大前提に判断していくも
のとすると。いうようなことでございまして、今回法定協を立ち上げてきた経過の中でその確か
に根底には編入でお願いしたいということがございます。1月28日のここの確認事項を前提と
して動いておりますので、当然現時点でのなんとか努力をして1市2町3村が合流できるように
努力していきたい。その一里塚であるというふうに思っております。そういった形の中でよしん
ばいろいろとそこの調整が大変難しい状況になってくるとすれば、やはり午前中からのいろいろ
ご質問、ご意見等があったように1市2村が編入合併でお願いしたいということを言ってきたこ
とについて、大変重きを置いているというようなことでこれらについては2村のことについても
配慮をしっかりとしていかなければいけないんじゃないかと、こんなふうに感じております。で
すからあくまでももう一段の努力をできれば法定協同士が合流できるように努力をしていきたい、
こういうことになります。
◇10番(大東宣之君) この西部3ヶ町村との法定協そして今度立ち上げる東部2村との法定
協の合併にあくまでも努力をしている。ですから、時期的に言っていつどうなるのかということ
はまだ定かではないという理解でよいのかどうか確認をさせていただきたいのと西部3ヶ町村と
いろいろ意見を言っている中でこの東部5村が一つにまとまらなくてはいけないとどうも再三再
四おっしゃっておられるようなんですが、現実的に言ってこれは不可能になってることだという
ふうに思うんですが、そういうことを言いながらこの沼田と白沢、利根が法定協を立ち上げると
いうことについてはいろいろとご不満がおありのような感じがします。こういったような状態の
中で本当にこの二つの法定協議会がうまく一緒になることができるのかどうかというのは極めて
不安定、先行き不透明、極めて難しいのではないかというような状況にあるのではないかという
ふうに思いますが、市長としてはどのようにお考えなのかお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほどからまた元に戻るわけでございますが、来年の3月までに新設
合併による新市の誕生を目指して頑張る一つの一定の一里塚としてとらえていると、こういうこ
とになろうかと思っております。当然おのずと逆算をしてまいるといろいろとその辺のところは
ある程度時期が見えてくるわけでございますけれども、やはり来年の3月に新設合併による新市
の誕生ということになると、9月に合併議決県申請という配置分合の時期は避けて通ることがで
きません。そうなると当然合流時期は3月と9月の間のいずれかということになってくるわけで
ございす。ですから、そういったことを見定めながら繰り返し申し上げたいと思うんですけれど
も、今議員がおっしゃるようになかなかむずかしい状況が現実にあるとすればやはり新たな方策
も考えていかなければならない、こういうふうに認識を持っております。
◇10番(大東宣之君) この市町村合併の枠組みについてですが、東部2村についての流れに
ついてはわかりました。現在進められている西部3箇町村との法定協協議会の中でいろいろなこ
とを西部3ヶ町村の方がおっしゃっておられます。極めて沼田に対して批判的というふうに意見
を多々述べられております。特に今回の東部2村との関係の中でいろんなことをおっしゃってお
られる。ある首長の方なんかは今まで国に対する不信が強かったが、今は沼田市長に対する不信
が強いんだというようなことを議員の前で堂々とおっしゃる。平気でそんなことを言う。おかし
い。大体今回の東部2村との研究会の立ち上げについて西部3ヶ町村の首長の方々は納得して決
めたわけでしょう。それにもかかわらず議員の前で平気でそんなことを言う。そういうようなこ
とを言われておきながら合併したって、一緒になったって仲良くできるのかどうか。もう極めて
おかしな話じゃないかと私はいわざるを得ないと思います。市長の立場として利根沼田をまとめ
たいと言うことでかなり我慢を重ねておられることだというふうに思いますが、このままいった
っていいまちづくりになるとは思えない。西部3ヶ町村と一緒になって本当にいいのかどうか、
疑問が残るのですがどのようにお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) それは私どももいろいろなことで情報が入ってきております。しかし
こういうことについては基本的に昨年の1月10日からスタートした大局観に立ったことを一貫
して持ち続けていないとある程度枝葉末節の言動に一つずつ反応しているとなかなかこれは前に
いかなくなります。ですから、あくまでも公の所で論議に沿って進んでいくとしか実は道しるべ
がないと考えております。ですから、私どもの所でもどこかでこういうことを言ったとか、ああ
いうことを言ったとかいうことの情報がはいってまいりますけれども、それは私自信が正面から
聞いたことでもなんでもございません。ですから、そういう意味ではそれはいろいろに場面で発
言があろうかと思いますけれどもあくまでも大道に則した形、大局観に沿った形で進んでいかな
いとやはりこういった大事業はなりたたないと、こんなふうに思っております。ですから、今後
ともいろんなむずかしいことが細部にありながらも、そういったことをしっかりと見聞きしなが
ら、心の片隅にはしっかりとしたそういう状況を見据えながらあくまでも大局観に沿った1市2
町6ヶ村の大同団結ということを目途に、これからも枝葉末節にこだわらず努力することが大切
なのではないかとこんなふうな認識を持っております。
◇10番(大東宣之君) 市長として大変厳しい立場に立たされているのではないか、立ってお
られるのではないかという感じがいたします。この西部3ヶ町村との中では今年の2月20日に
3町村長連名の文書が配られ、2月26日付けで月夜野町町長、水上町町長、新治村村長連名の
文書が配られている。そのなかでは沼田市は2村を編入してまで受け入れると言われるが2村は
目的が達成できても、残りの片品村、川場村、昭和村については明快な方策が見えず問題が残る
のでありますというふうに指摘をしております。あくまでも沼田が2村を受け入れるということ
に対して極めて根深い、根強い疑問を呈しているのではないかと取れる文書ではないかと思うの
ですが、本来市長と3町村長が合流をして立ち上げた研究会に対していまだかつてあれやこれや
と言われる。これはまったくおかしいのではないか。こういうなかでこの西部3ヶ町村とそして
また白沢、利根村との法定協議会これが一緒になることができるのかどうか。極めて疑問ですが
市長としてはどのように感じておられますか。
◇市長(星野已喜雄君) 確かに「沼田市は2村を編入してまで受け入れると言われるが」とい
うことのくだりがございます。しかしもう一個におきまして、「私たちが描く理想的な再編の姿
は1市8ヶ町村を一つの自治体にすることであります。」こういうようなことがうたわれている
わけでございまして、やはりそれはどこにそういったことについての視点を置くかということで
とらえていかないと一つ一つの所にいわゆるこだわりを持っていくと大局観が見えてこないので
はないかと。そんなことを思っておりますので、そういったくだりがあるということは承知しつ
つも、もう一方においてはくだりがありまして、「私たちが描く理想的な再編の姿は1市8ケ町
村を一つの自治体にすることであります」というようなくだりもありまして、そういう意味では
大局観に沿った発言の方をこういった場合には是としていくという受け止め方をしないとやはり
混乱を招くのではないかと、こんなふうに思っております。
◇10番(大東宣之君) 西部3ヶ町村の方々も1市2町6村、利根沼田が一体になるというこ
とを再三再四強調はされております。しかし2月20日の文書の中ではあくまでも利根東部が法
定協を立ち上げるということを言っているんですよね。ですから、利根沼田が一体となる前段は
あくまでも東部の法定協を立ち上げることが前段となっているとなっております。ですから、こ
の沼田のいまの白沢、利根村との動きに際して牽制的な意見を述べているというのが実状ではな
いかと思います。こうした状況の中でこの合併の枠組みというのが本当にどうなのかということ
も考えていく必要があるのではないかと思います。そのへんについてのお考えを再度お聞かせい
ただきたいのと、この地域振興局での体制やサービスについてどういうふうになっていくのか再
度お聞かせいただきたいのですが、まず地域振興局の体制ですが、基本的には仮に西部3ヶ町村、
東部2村と合併した際もそれぞれの役場として使われていた所をまず残していくということで理
解をしてよろしいのかどうか。それと合わせてトップとなる人が現在の町村長の方がそのまま横
滑りしていくというようなことになるのかどうか、お考えをお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 二つの質問があったかと思いますが、20日の日の文書のくだりの中
に東部5村にあっては独自の力で法定協議会を立ち上げことを期待しております。それがどうし
ても不可能であるならば沼田市と東部5村が法定協議会を設立し利根沼田地域市町村合併協議会
と並行的に合併時も進めということで、両者が大同合併できる関係を作り、時期を定めて云々と
書かれているんですね。ですから、東部の5村の法定協議会は繰り返し申し上げますけれども、
昨年の12月から私自身も現実に一生懸命、各利根郡下の町村を回りました。そうしたところ結
局いつも言っているように川場村と昭和村は常に同じことを言っていました。独自でいきます。
片品村は逡巡をしておりました。年が明けてもそういったことで各方面で努力をいたしました。
結局東部5村の法定協議会というのは無理だったということになろうかと思っております。そう
であるならば沼田市と東部5村がここへ法定協議会を設立し、利根沼田地域市町村合併協議会と
並行的に進めということで、沼田市が入った形ではっきりと具体的に書かれているわけでありま
して、そういった意味でやはりその辺のことについては沼田市がブリッジ役となっていく1月2
8日の事が文言の中では生きているのではないかと、こんいうふうに認識をしております。
続きまして、西部の関係と東部の関係の地域振興局の関係でございますが、これは第1小委員
会、第2小委員会、第3小委員会等々でいろいろと振興局のあり方をどうするのかということで
いろいろと論議がされておられまして、特に振興局の関係については第3小委員会の範ちゅうで
やられているのでここで言及をするというのは避けたいと思います。
ただ間違いなく言えることは冒頭の出発の時点から各々の町村役場の機能をしっかり活かしてい
こうということで、スタートしている経過がございますのでそういった方向でまとまっていくと
私は期待をしております。なお、町村長をそういった振興局に横滑りどうのこうのという確かお
話だったと思いますけれども、これについてはいまここで申し上げる時期でもないし、また゛こ
れについては言及する時期ではないのではないかと。もう少し慎重に考える必要があるのではな
いかというようなことで、大変デリケートなとこでございますので、答弁は差し控えさせていた
だきたいと存じます。
◇10番(大東宣之君) デリケートな事で地域振興局については答弁は差し控えたいと。デリ
ケートなことであったにせよこれから合併をしたらどうなるかといちばん大事なところではない
かと。その地域の方々にとってこれからのサービスやそういったものがどういうふうになるので
はいうことではいちばん気になる部分ではないかというふうに思うわけですが、なかなかそれが
情報的に提供できないというような状況にあるとするならばこの市町村合併をすることによって
一体本当にどうなっていくのかと。この地域がどういうふうになっていくのか住民の方々の暮ら
しがどういうふうになっていくのかということが示し得ないままにただただ合併に突き進んでい
く。合併を決めてしまうとなりはしないかという不安が残るのですが、いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほどの質問と今の質問に関係してきますが、現在総務省の方で市町
村合併等に関する法律案、市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正する法律案、地方自治
法の一部を改正する法律案がこれから閣議等を通ると本会議に上程されてくるようでございまし
て、その結果を受けて結局前段の地域振興局等々については協議会でもって論議をしていくこと
になろうかと思っております。同時にそういったこともやはり地域住民には先ほど前段申し上げ
たようにいままでの地域にネットをおろした形の説明会もそうでありますが、もう一方ではこう
いった団体の方にもネットをおろして、そうしてできるだけこの隙間を作らない形でもって一生
懸命そういったことで地域住民には周知していく努力を展開していきたいというふうに思ってお
ります。
◇10番(大東宣之君) 地域振興局についてこれから小委員会等で論議をされて、また法改正
等の結果を受けて議論に入っていくということですから、これは何回聞いてもそういうことにな
るんでしょうけど、一つだけこの際ですから教えていただきたいのですが、結局市町村合併をし
て旧の単位でいけば四つないしは六つで、もしくは三つになる可能性、いろいろあるにせよ、な
った場合いわゆるいまですとどこの市町村もそうですが、一つの役場一つの庁舎の中に総務課か
ら民生関係、建設関係、観光関係、教育関係と全てが一つの所に集中しております。これが市町
村合併をすれば、例えば今の沼田市には総務部門だけを置いて建設関係は水上に置くとか、教育
関係は新治と農政関係は月夜野に置くとか、そういう分庁方式にみたいになるのかどうか。その
辺についてお考えがあったら教えていただきたいというふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) これらについても第3小委員会で地域振興局の関係等について論議を
されておられると、新庁舎はどうしようかというようなことについては第1小委員会で論議をさ
れているというようなことがございまして、それぞれの立場の協議をやはりここのところは真摯
に待たなければならないのではないかと思っております。
ただ、いろいろと今度は合併すればいろんな事務が混在をしてまいりますので、そうするとま
ったく今までのような形で各市町村単位に組織形態をそっくりそのままというわけにはいかなく
なってくるのではないかというふうに感じるわけであります。ですから、そのへんのことについ
ては先ほど申し上げましたように今後第1、第3小委員会等の論議を待ちながら協議会でまた判
断をしていくことになろうかとこんなふうに思っております。
◇10番(大東宣之君) いちばん市町村合併をしたときに自分たちの暮らしがどうなるのか、
そこが住民の方々、それは沼田市の方でも他の西部3ヶ町村、利根2村の方々にとってもいちば
ん心配になることではないかと、その一つがこの役場の位置、そしていまある役場の活用の方法、
それによってサービスが自分たちの所はどうなるんだと。例えば学校に入る際に教育委員会に行
かなければいないといままで沼田で済んでいたのが、仮に月夜野に行ってしまえば月夜野まで沼
田の人が出かけていくのかということにもなってしまう。一体どうなってしまうのかということ
について、やはり市民の方々にしてみればわからないということになるのではないか。その辺の
ことについてはやはり早急に市民の中に示していく。そういうふうになるんだ、ならないんだと
いうようなことがあれば出していく。それによって一つ一つ理解をしていっていただくというこ
とが必要ではないかと。しかしまだそういった問題が明らかにされていない。その中で市町村合
併を進めるべきなのか。やめるべきなのかということについてはまだまだ十分判断できる状況に
はなっていないのではないかと思います。そういったことについて再度繰り返しになるようです
が、やはり様々な形での情報の提供をいつ頃までに行っていくのか。先ほどおっしゃったように
9月には議会議決をしていきたいということになればその時点で住民の方々、市民の方々がこの
市町村合併についてどうなのかという判断ができるだけの情報提供、考えるだけの時間があるの
かどうか。私にしてみれば極めてそういった点では時間が足りないと感じせざるを得ないのです
が、いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 冒頭から常に一貫して言い続けてきていることは、そういった合併す
る、そうすると今までの各庁舎の機能が阻害されてしまって、結局窓口サービス業務がまったく
滞ってしまう、行政が一局に集中してしまう。ややもするとそこに法外な新庁舎を建ててしまう
というようなことがそこかしこと言われることが多々あるわけですが、少なくとも今回の合併に
ついては全く逆説でとらえてもらいたいなと思っております。というのは窓口業務は少なくとも
例えば仮に水上町の人が現行の庁舎を使って、そしていろいろな窓口業務も済む。それは結果的
に沼田の方の施設を使うようなことになるような場面もあるんじゃないかと思いますが、そうい
うこともそういう場所で済むというようなこと。ですから、そこのところで阻害をされない形で
進めて行くというようなことについては、各専門部会であっても幹事会であっても市町村長の会
議であっても一貫してそういうふうになっておりますので、議員がご指摘の心配がないようにこ
れからも郡市民が一体となって頑張っていく必要があるのではないかと、こんなふうに思ってお
ります。
◇10番(大東宣之君) あと市町村合併についての住民投票について市長は実施はしないと明
確にお答えをされました。しかし、自分たちの町がどうなっていくのか。新しい町が合併によっ
て誕生するわけですが、新市の名前、沼田という名前が消えるかもしれない。沼田という名称は
地区名としては残っていくんでしょうけれども、そういうような大きな問題。自分たちがこの地
域で暮らしていく、様々な活動をしていくという中でどういうふうになっていくのかと。自分た
ちの将来を決めるという大事な問題です。そういったなかで直接的に住民の方々に判断をしてい
ただくという意味では住民投票を行って決めていくということが必要ではないかというふうに思
いますが、市長としてのお考えを再度お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員の第1回の答弁で答えたことを反復してみたいと思いますが、「
利根沼田は一つであり、利根沼田の9市町村が最後には一つになるのが望ましいことであるとの
考え方は終始一貫をしておりますので、いままでに説明をしてまいりました住民説明会でのご意
見や市民意向調査の結果を受け、進めてきた経過をふまえまして、現時点では市町村合併につい
ての住民投票を実施する考えはございません。」いうようなことで申し述べたわけでございます。
市民の意向調査の結果もございました。おおむね7割近くが合併賛成というような形でとらえて
いますし、なお各回数を重ねた説明会でも、私の記憶に間違いなければ特別に正面からこの合併
がとんでもない方向に進んでいくぞというような意見のもとにご意見が出たのが、たしか2回目
の説明会での私どもの町内の上原町の東部地区での会議だけであったというふうに記憶をしてお
ります。そういった意味で考えますと総体的に合併の関係についての合意形成がとられつつある
というふうに認識をしておりますので、先ほど申し上げましたようなことで答弁をさせていただ
いたわけでございます。
◇10番(大東宣之君) この間何回か住民説明会をされてきて市長がおっしゃる特段反対の意
見はなかったということですから、市長は全て出られておられますから多分なかったんではなか
ったというふうには想像できますけれども、ただ先程来言っておりますようにこの住民説明会に
参加の市民の数だってそんなに十分だというふうには思えない。出てこないから十分理解されて
いるんだというとらえ方もあるようですけれども、やはり今ここで、この時点でのこの市町村合
併に対する関心がまだまだ低いというふうにもとらえることができるのではないかと。そういっ
たなかでどんどん市町村合併が進められていると。そういったなかで最終的に十分に市民の方々
の意思確認をするということも必要ではないかと。そういった意味ではこうした住民投票という
のは一つの手段として有効なものではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 私は住民投票を全く否定するつもりはございません。大事な行政の進
行させるうえの手立てとして大変重要な意味を持っているということは十二分に認識をしており
ます。ただ先ほど申し上げたとおり、1回目の答弁したとおり、一定のながれの中でまず合併の
ことについて、「いいんではないかと。合併するべきだと」いうふうな形で市民の総意の合意形
成がなしえているというふうに断言することははばかられますけれども、そういうふうにながれ
ているなというふうに分析をしております。ですからここで議員、現時点では市町村合併につい
ての住民投票を実施する考えはございませんというふうに申し述べているわけでございまして、
それはとんでもない状況が生じてくれば、判断がなかなか難しい状況がくればそういったことも
一つの選択肢としてはあるかもしれませんけれども、現行のいまの時点ではとにかくなんとか1
市2町1村はもちろんのこと、東部の方も含めてがんばれというようなながれだなというふうに
認識をしておりまして、そういった意味で冒頭申し上げたとおりの答弁にさせていただいたわけ
でございます。
◇10番(大東宣之君) 最後にしたいというふうに思いますが、この市町村合併は市長がおっ
しゃるほど市民の方々に納得と理解が得られているような状況というふうにはまだまだ感じ得な
い。それは市長と私の立場の違い。市長がいろんな場面場面に出向いておられてそこで感じてお
られることと私が感じていることの相違というのは当然あってしかるべきであると思いますから、
市長がおっしゃっておられることはそれはそれとして理解はしたいと。しているつもりです。し
かし、この市町村合併について今国がお金がないということから始まって市町村合併が急速に市
町村合併が推し進められていると。そして合併を法期限内で財政支援が受けられるうちに合併し
ようといま全国の市町村、あちこちで起こっているというような状況にあるのではないかという
ふうには思います。しかし、国の危機的な財政状況を見るならば、本当に国が約束をした合併特
例債の問題、また地方交付税の算定替え、そういったことを国が約束通り守ってくれるかどうか。
きわめて疑わしいと私は感じております。こういった状況も片一方にあって、そして合併をした
ときに一体どうなるのかということがこの市民のあいだ、この地域の方々に十分知らし得ていな
い、そういうような状況の中でどんどん合併の法期限内の期日に向かって進んでいるということ
だけで本当にいいのかどうか。いうことについては私は私として疑問に思います。ですから、市
民の方々の十分理解と納得を得るような形での情報の提供はもちろんですが、やはり最終的には
住民の方々に判断をしていただく。それが私は住民投票だと思うんですけれども、ですから住民
投票やるべきだと思うのですが、そういうような節目節目をやはりふまえてこの市町村合併にあ
たっていかなければならないのではないかというふうに思います。市長として大変厳しい立場に
いろいろな局面局面で立っておられて大変だなあという感じは端から見ていて思うのですが、た
だ市長としてこれから市町村合併をしたときに国が言うような財政支援措置が10年間、また合
併特例債にしても面倒を見てもらえると確信をお持ちなのかどうか。そしてまたこれからこうし
た厳しい状況の中で市町村合併をすることが本当にいいのかどうか。沼田市として市民の暮らし
や福祉を守っていく上でどうなのかということを考えて、やはり市長としては合併に向かって突
き進んでおられるんだとは思うんですが、やはり今の国の動向、さらに先程来何度も言っており
ますけれども、今の市民の方々の状況などを見てもこれで合併をしてもいいのかどうかというこ
とは、極めて今の状況では不安が残ってしまうのではないか。ましてや西部3ヶ町村とのいろい
ろないきさつがあったりして、これで本当に一体となったまちづくりができるのかどうかという
ことも不安に感じるわけですけれども、最後に市長としてこの国からの財政支援措置になどにつ
いてはやはり約束通り国は行ってくれるというふうに確信を持っておられるのかどうか。また、
この市町村合併を通じて市長として本当に住民の方々の暮らしや福祉をよくしていくということ
がやっていけるんだとお考えなのかどうか。最後にお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大東議員の再質問にお答えしたいと思います。確かに議員がたくさん
の所が合併に入れば財政支援策そのものでパンクしてしまうのではないかというご指摘が冒頭の
質問にあったかと思います。やはり現行の合併のながれも全国的に見ると、任意協なり、法定協
があるなかでどういう結末を迎えるか私が承知している範囲ではございませんけれども、やはり
公の最高機関である国がそういった支援策を出している以上、これは信じていくしかないのでは
ないかとこういうふうに思っております。同時にもう一方におきましてはこれから先々生きてい
くために果たして沼田市だけで現行の枠組みがいいのかどうかということを全くこの合併問題が
表舞台に出てこない中で冷静に考えた時に、かつての昭和30年前後の合併が終わった後の新市
が誕生した後の生活空間とはずいぶんその差も異にしてきている経過がございます。当然1市の
みならず他町との関係が非常に頻度を増してきておりまして、昨日も西側のある所にまいりまし
たら非常に沼田の方がたいへんそこにおりまして、「どういう関係ですか」と言ったら体育関係
のおつきあいだったものでこれこれしかじかだというような話でございました。ですから、行政
単位が広域圏で行事を進めていますけれども、市民レベル、市町村民レベルでは垣根を越えて相
当な交流なり、あるいは実績も上げていると、これらを考えたときに果たしていままでの枠組み
でいいのかどうかということを冷静に考えるともうそろそろ時代の流れにそった体制づくりが必
要なのではないかと。約過半世紀済んだわけでございますので、そういった意味で決して国が合
併を推進しているからそれを受動的に受けるという形でなくて、そういった問題が惹起されなく
ても冷静にふまえたときにここにおいでの議員の方々はきっとかねがねそう思っていたのではな
いかというふうに思っております。ですから、そういった意味で基本的なながれが現行の枠組み
ではいろんな意味で時代のすう勢に似合わなくなってきているという状況にあることは大枠理解
していただけるのでは、こんなふうに今思っておりますので、決して財政支援だけに寄りかかっ
た形の中での合併の今回の問題ではないというようなことをこの際申し上げておきたいと思って
おります。
◇議長(星野佐善太君) 以上で一般質問を終了いたします。
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第2 散 会
以上で本日の日程すべて終了いたしました。
本日はこれにて散会いたします。
次の会議は、明10日午前10時に始めますからご参集願います。
本日は大変ご苦労さまでごさいました。
午後2時8分散会
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