トップページに戻る
 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成16年第2回定例会継続会 議事日程第2号

.  
沼田市議会平成16年第2回定例会継続会会議録
. . .
議事日程 第2号
平成16年6月10日(木曜日)午前10時
第 1 一般質問
─────────────────────────────
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
─────────────────────────────
出席議員(22人)
      1番   大島 崇行君          2番   大竹 政雄君
      3番   山崎 義朗君          4番   真下 恭嗣君
      5番   布施辰二郎君          6番   角田 泰夫君
      7番   久保 健二君          8番   星野  稔君
      9番   井之川博幸君         10番   大東 宣之君
     11番   高柳 勝巳君         12番   石田 宇平君
     13番   片野 彦一君         14番   星川嘉一郎君
     15番   田村 博美君         16番   金井 康夫君
     17番   牧野 保好君         18番   松井 敏員君
     19番   高橋 襄典君         20番   井田 孝一君
     21番   小林 照夫君         22番   星野佐善太君
欠席議員(なし)
─────────────────────────────
説明のため出席した者
  市  長     星野已喜雄君      助  役     金井可佐夫君
  収 入 役     武井  博君      総務部長     村山 博明君
  民生部長     斎藤 一章君      経済部長     武井善太郎君
  建設部長     野田 敏夫君      街なか対策部長  兼弘 武久君
  総務課長     村沢 博行君      教 育 長     角田利喜雄君
  教育部長     増田 幸男君      庶務課長     水田  修君
  監査委員事務局長 茂木  愛君
─────────────────────────────
議会事務局出席者
  事務局長     林  義夫       次長兼庶務係長  下  宏一
  議事係長     茂木 敏昭       主  任     地野 裕一
──────────────◇──────────────
    午前10時開会
◇議長(星野佐善太君) これより本日の会議を開きます。
──────────────◇──────────────
    第1 一般質問
◇議長(星野佐善太君) 日程第1、一般質問を行います。
 通告順序に従い、順次質問を許可いたします。最初に、小林照夫議員。21番。
〔21番 小林照夫君登壇〕
◇21番(小林照夫君) 通告に基づき一般質問を行います。
 星野市長は、平成14年5月10日に市民の大きな期待を基に就任いたしました。
 市長は、早朝から夜まで、休日もなく市民のため頑張っていただき、敬意を表する次第であり
ます。就任から2年が経過しました。市長は、施政方針で基本姿勢は「市民参加」にあり、市民
本位の市政を基軸に、不偏不党による公平、公正、公開を原則に、市民の英知とエネルギーを結
集し活力ある市政を目指し、「元気で誇りの持てる沼田」の創造に向けて取り組むと、述べてお
ります。この2年間のソフト面とハード面についてどのように取り組んでこられたかお伺いいた
します。
 また、市町村合併を控えておりますが、沼田市の「未来に向かって」これからどのように取り
組んで行くのかお伺いいたします。
 次に、平成13年策定された、沼田市第四次総合計画は、今年度で4年目になりますが、市町
村合併を控えておりますので、今年度は総合計画の最終年次になると思います。総合計画の進捗
状況と現況を踏まえて、未達成事業の取扱いについてお伺いいたします。
 また、高等教育の充実では、総合計画の中で高等教育機関誘致促進委員会設置事業、大学の誘
致とありますが、具体的な動きのない中、千葉大学森林環境園芸農場の拡充に期待をしておりま
した。大学の誘致は少子高齢化の時代に難しい問題ではありますが、昨年、洋ナシの苗木を寄贈
をしていただき、沼田市の気候風土に合った品種を見い出し、沼田市が日本でオンリーワンの洋
ナシの産地になることを期待しております。千葉大学森林環境園芸農場の経過と今後どのように
対応していくのかお伺いいたします。
 さらに、義務教育の充実では、基礎的、基本的な内容に重きを置くとともに、一人ひとりの特
性に応じた学習指導を工夫、改善し、学ぶ喜びをより体感できる授業の実践に努めるとあります。
 私は、沼田市の教育は、群馬県で、また日本で誇れる教育の場であってほしいと願っておりま
す。地方分権は、自己決定、自己責任のもとで教育は地域間の格差があってならないと思ってい
ます。一人ひとりの個性は、無限に伸びてほしいと願い、個性教育の取り組みと今後の対応につ
いてお伺いいたします。
 次に、市町村合併についてお伺いいたします。
 利根沼田地域市町村合併協議会に市長は最善を尽くしてまいりましたのに、5月31日をもっ
て休止になり、なぜこの事態になったのか。また、沼田市、白沢村、利根村の合併の今後の進め
方と合併の期日はいつ頃を想定をされているのか。
 さらに、新市の建設計画と新市の総合計画についてお伺いいたし、ご答弁をよろしくお願いい
たします。

◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) 小林議員のご質問にお答えする前に、あらかじめご了解を賜りたいと
存じます。
 小林議員のご質問の、第四次総合計画について、義務教育の充実について、一人ひとりの個性
教育の取り組みと今後の対応についての答弁につきましては、私の答弁が終了した後、教育長か
ら答弁をいたさせますので、あらかじめご了解を賜りたいと思います。
 それでは、改めまして、小林議員のご質問にお答えを申し上げます。
 市長に就任をいたしまして、公平、公正、公開について、2年の経過と今後の取り組みについ
てでありますが、ご案内のとおり私は、市政施行の基本姿勢として、市民参加を掲げ、市民のた
めの市政、市民本位の市政を基軸に、不偏不党による公正で公正、さらに公開を原則に、市民一
人ひとりの英知とエネルギーを結集し、活力ある市政を目指してまいりたいと表明し、今日を迎
えております。
 この2年間を振り返りますると、ハード面では、薄根中学校屋内運動場増改築事業をはじめ、
老人センター改築事業、沼田駅前広場整備事業、環状線北廻り及び望郷ラインの開通など、教育、
福祉の充実や市民の利便性の確保を推進してまいりました。
 また、ソフト面では、街なかの活性化を図るために、全国に先駆けたグリーンベルテナント出
店促進条例の制定や昭和懐古博の開催、より多くの市民の生の声を市政に反映させたいとのこと
から市長への意見箱の設置、ふれあい広場の充実、介護保険の助成事業の実施、環境保全への積
極的な取り組みとしてISO14001の取得、市制施行50周年を記念したリレーイベントの
開催、さらに、市町村合併を推進するための利根沼田地域市町村合併協議会及び沼田市、白沢村、
利根村合併協議会の設置など、常に市民のために、そして市民参加を念頭に、市政の運営にひた
すら取り組んでまいりました。
 なお、県関係におきましても、いくつかある中で、特に榛名養護学校の分教室が、関係各位の
努力によって分校化に格上げがなされ、新たに4月の7日から開校されたところであります。加
えて、沼田東小学校に設置された沼田東学童クラブが、東小学校の児童は勿論のこと、分校化さ
れた養護学校の児童、生徒も学童クラブに入り、新しい創造的なスタートを切ったところであり
ます。これからも引き続き初心を忘れず、声なき声を市政に、何よりも市民のことを第一に考え、
沼田市の基本方針であります第四次総合計画を着実に推進するとともに、将来の沼田市のあるべ
き姿を見据え、新市誕生へ一層の努力を傾注してまいりたいと考えております。
 次に、第四次総合計画について、総合計画の進捗状況について、現況と未達成事業の取扱いに
ついてでありますが、議員ご案内のとおり総合計画は、地方自治法第2条において、市町村はそ
の事務を処理するに当っては、議会の議決を得て、その地域における総合的かつ計画的な行政の
運営を図るための基本構想を定め、これに則して行うようにしなければならないと定めており、
本市では、昭和54年度から昭和60年度までの10年間を計画期間として、第一次総合計画を
策定し、その後、第二次、第三次の計画を経て、現在は平成13年度から平成17年度までの5
年間を計画期間とした、第四次総合計画の基に4年次目の事業を推進しているところであります。
 ご質問の、進捗状況の現況についてでありますが、第四次総合計画の主要事務事業につきまし
ては、長引く構造不況による財政状況の悪化や少子高齢化などの一層の進行により、取り巻く社
会経済環境が依然として厳しい状況にあり、毎年度組織機構や職員定数の見直しを行いながらロ
ーリングによるヒヤリングを実施し、事業の熟度や住民要望等、関係方面との共通理解を図ると
ともに、財政状況を勘案しながら事業の具現化に向けて最大限の努力を傾注してきたところでご
ざいます。
 しかしながら、沼田小学校校舎改築事業や沼須住宅団地造成事業、横塚、生品農工地区整備事
業などが主な未達成ハード事業となっている現下の状況であります。また、未達成事業の取扱い
については、本市は現在、白沢村、利根村との市町村合併に向けて協議を進めているところであ
り、合併後の新市で策定する総合計画の主要事務事業については、新たな見直しをすることとな
りますが、本市の次期総合計画にそのまま引き継ぐことを原則に協議がなされるものと考えてい
るところであります。
 次に、高等教育の充実について、高等教育期間の誘致について、千葉大学森林環境園芸農場の
これまでの経過と今後の対応についてでありますが、総合計画での現況と課題にありますとおり、
本市をはじめとした利根沼田地域には、大学、短期大学等の高等教育機関は皆無であり、その必
要性などに関する声が多く、高等教育機関誘致への期待は大きいものがございます。しかしなが
ら、昨今の少子化に伴う高等教育機関同士の激しい競争や激しい財政状況の中、高等教育機関の
誘致を実現することは容易なことではありませんが、教育機会の充実とともに地域の活性化等図
る上で中核的役割を果たす高等教育機関の誘致に向けて施策の展開を図る必要性は、議員同様私
も十二分に理解をしているところであります。
 ご質問の、高等教育機関の誘致に関わる千葉大学園芸学部利根高冷地農場のこれまでの経過に
ついてでありますが、川田地区にある千葉大学森林環境園芸農場は、昭和22年に千葉農業専門
学校の利根高冷地農場として開設され、その後、千葉大学園芸学部高冷地農場となり、平成15
年4月から現在の名称となっております。この間、千葉大学とは、行政をはじめ青年会議所や市
内の団体等と教授や学生を交えて交流が活発に続けられてきているところであります。
 また、国におきましては、平成14年に規制改革が遅れている分野に規制の特例を導入して、
地域の活性化を図るための構造改革特区の制度が設けられ、本市は、千葉大学との連携による施
策の規制緩和地区として提案をいたしましたが、本件は、全国レベルでの規制改革の内容である
として、関係政令の制限緩和について改正がなされたところであります。
 なお、今後の対応についてでありますが、この度、県の新政策課から、地域が抱える新たな行
政課題について、市町村と共通の立場に立って、県と共同して対処する県市町村共同プロジェク
トについての募集があり、本市は、千葉大学との連携による(仮称)中山間地域園芸特産研究開
発プロジェクトを提案し、先日、その内容についてヒヤリングを受けたところであります。今後
は、本市園芸農業と密接に関係している中山間地域園芸研究センターを所有している県と共同し
て、中山間地域の園芸特産の研究開発や高等教育機関としての研究施設等の整備をはじめ、千葉
大学環境健康フィールド科学センターで開催をされている環境研究講演会シリーズの薬草漢方薬
による東洋医学をテーマとした提案、さらに、放送大学と連携した高冷地農場での遠隔講座等、
千葉大学の専門的ノウハウを活用した全体計画の策定に向けて対応してまいりたいと考えている
ところであります。
 次に、市町村合併について、今後の進め方について、合併の期日についてでありますが、はじ
めに、現在に至るまでの経過につきまして説明をさせていただきたいと思います。
 市町村合併は、市町村を取り巻く時代の流れの中で様々な課題に対応するためにこれまで以上
に足腰の強い、自立した市町村の確立のための有効な手段として議論がなされ、これを推進する
ことが必要であることであることから、平成15年1月に、利根沼田の9市町村で構成する任意
合併協議会を設置し、協議が進められてきたところであります。
 協議を重ねる中、9月の22日の第7回任意合併協議会において、沼田市、月夜野町、水上町、
新治村の4市町村が、法定協設置への参加意思表明をし、各市町村議会の臨時議会に、合併協議
会設置議案と関連予算の上程をしていくことを確認をし、進めていたところ、月夜野町がその後、
議会に上程しないことを表明するという、予測もしない状況により、沼田市議会に大変なご迷惑
をおかけする経過がありましたが、11月14日に、4市町村による利根沼田地域市町村合併協
議会が設置をされたところであります。
 その後、12月5日に、白沢村、利根村の2村から、西部法定協参加への公文書が提出され、
本市としては、利根沼田一つであるとの一貫した考え方のもと、何とか2村を加えてもらうため
に精一杯の努力をいたしましたが、なかなか西部3町村の理解が得られない中、1月28日の第
3回西部法定協議会において、2村の法定期限内合併について、4市町村として最大限努力して
いくことと本市がブリッジ役となって東部の合併研究、検討を進めることが確認なされました。
 一方、関係町村と協議関係を図っていったところ、2月4日に、白沢村、利根村の2村から、
本市との法定協設置について公文書での申し入れがありましたので、1市2村で協議調整を図り、
4月1日に、沼田市、白沢村、利根村合併協議会を設置したところであります。ところが、4月
27日の新聞で、「月夜野町が法定協離脱の方針表明」との記事が、さらに5月の7日には、月
夜野町で3町村の議員懇談会が首長出席、水上町町長は欠席をされております。首長出席により
開催され、3町村議会と月夜野町町長、新治村長が、西部3町村での枠組みによる協議会の設置
が確認されたとの内容の記事が報道されました。それを受けて5月10日に、4市町村長会議を
開き、5月16日には再度、3町村長に内容確認をしたところ、月夜野町と新治村は、西部3町
村での新たな枠組みの合併協議の考え方が示されましたが、水上町長は、4市町村の枠組みの考
えであり、議会と調整を行うので結論を持ち越したいと言われ、勿論、本市といたしましては、
4市町村の協議、継続を主張いたしましたが結論が出ず、再度、5月21日に4市町村会議を開
き、水上町長から、西部法定協を休止したい旨の報告が出され、同日、4市町村長での休止の確
認をし、5月31日、正副会長会議を開き、西部法定協の休止を決定したものでございます。
 本市といたしましては、あくまでも9市町村が、将来、大同団結するための一里塚として、何
とか6月議会での、西部と東部との法定協が合体、合流できることについて4月中に合意、確約
をいただきたいとの考えを申し上げたところでありますが、認めていただけなかったことから、
今後は東部法定協での合併協議を粛々と、精力的に進めていきたいと考えております。
 以上が今までの経過でありますが、ご質問の、合併期日についてでありますが、現時点での、
今後の合併に向けたスケジュールといたしまして、8月頃には、1市2村による配置分合の議決
をいただいて県に申請をし、17年1月頃には新市が誕生するという予定になりますが、合併の
期日につきましては、合併手続きや協議会の協議の進捗状況のほか、予算決算を始めとした事務
事業や公的行事に配置をすることは勿論のこと、継続した、円滑な住民サービスが行えることを
基本として、今後、協議会を始めとして、関係市町村や議会等での協議、検討はなされて決定さ
れていくことになると考えております。
 次に、新市の建設計画と総合計画についてでありますが、新市建設計画は、市町村の合併の特
例に関する法律の規定により、1市2村が合併後に新市を建設していくための基本方針を定めて、
3市村のすみやかな一体化の推進と地域の均衡ある発展並びに住民福祉の向上を図ることを趣旨
とし、その施策の実施計画の期間は、平成17年度から26年度までの10年間として策定する
ものであります。なお、新市建設計画の策定につきましては、3首長と議長のメンバーによる正
副会長会議での協議を中心として、各市村や議会等での協議を積み重ねていくこととなっており
ます。また、新市の街づくりの詳細かつ具体的な内容につきましては、新市発足後に策定する総
合計画に委ねることとされており、2村を加えた新たな市としてスタートする街づくりの主因と
なる総合計画は、振興局制度を始めとして、それまでの市村で対応を進めてきた事業は勿論のこ
と、新たな視点での施策の展開による総体的な街づくりに向けて策定をしていきたいと考えてい
るところであります。
 以上申し上げまして、小林議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、義務教育の充
実につきましては、教育長から答弁を申し上げますので、よろしくお願いをしたいと思っており
ます。
◇議長(星野佐善太君) 教育長。
[教育長 角田利喜雄君登壇]
◇教育長(角田利喜雄君) 先ほどの小林議員のご質問にお答えを申し上げます。
 第四次総合計画についての、義務教育の充実についての、一人ひとりの個性教育の取り組みと
今後の対応についてでありますが、個性教育の基本は、やはり児童、生徒一人ひとりに確かな学
力や豊かな人間性、健康と体力をしっかり身に付けさせることと集団生活における対人関係を通
して、切磋琢磨しあいながら自分の良さを見つけたり、伸ばしたりさせることではないかと考え
ております。本市におきましては、一人ひとりの個性の伸長を図るべく、豊かな心、たくましい
意志、高い知性、優れた創造力を持った、心身ともに健康で活力ある人間の育成を目指し、子供
たちが楽しく学べる学校にするために、市内小中学校において、それぞれの地域の特色や実情を
踏まえた教育実践を進めるところであります。
 また、県が進める群馬少人数クラスプロジェクトを積極的に取り入れ、少人数指導やティーム
ティーチングなど個に応じた、きめ細かな指導をすべての学校で行い、生きる力の基盤となる基
礎、基本の確実な定着に力を入れているところであります。今後も、次代を担う子供たちが、将
来への夢や希望を抱きながら学び続けることができるよう、より一層の充実に努めるとともに、
学校、家庭、地域社会が一体となって、地域の子供たちを育てるという意識のもとに、地域を挙
げて教育にかかわっていくことが大切であると考えております。
 以上申し上げまして、小林議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
[市長 星野已喜雄君登壇]
◇市長(星野已喜雄君) 実は先ほどご答弁をさせていただいたところに若干誤りがございまし
たので、訂正をさせていただきたいと存じます。
 ただいまの小林議員に対する答弁の中で、いわゆるくだりの筋があるわけでございますが、4
月27日の新聞で、「月夜野町が法定協離脱の方針表明」との記事が、さらに5月7日には月夜
野町で3町村の議員懇談会が、首長出席、水上町長欠席により開催され、3町村議会と月夜野町
町長、新治村長が、西部3町村での枠組みによる協議会の設置が確認された内容の記事が報道さ
れました。それを受けて5月の10日に4市町村長会議を開いております。5月の16日に、再
度3町村長に内容確認をしているところでございます。そういった中で、5月の16日の日に、
いわゆる月夜野町と新治村と水上の町長と私ども3町村長で、いわゆる休止ということが確認を
されておりまして、後に答弁している5月の21日に4市町村長会議を開き、水上町町長から西
部法定協休止という方向がなされるというくだりがありましたけれども、このときには既に、利
根沼田地域市町村合併協議会正副会長会議の席でありました。ですので、改めて訂正をして申し
上げたいと思いますが、そこのくだりに誤りがございましたので、申し上げさせていただくとき
に途中で休憩を取っていただきまして、この場を正式に改めておきたいと思いますので、よろし
くご指導のほどお願いしたいと思います。
(休憩を求める者あり)
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前10時25分休憩
─────────────────────────────
午前10時33分再開 
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 大変貴重な時間を休憩をとらせてしまいまして、誠に申し訳なく思っ
ております。
 先ほどの、小林議員に対する答弁の中で誤りがございまして、改めて申し上げさせていただき、
訂正をさせていただきたいと思います。
 答弁の中で、それを受けて5月10日に4市町村長会議を開き、5月16日には再度、3町村
長に内容を確認したところ、月夜野町と新治村は西部3町村の新たな枠組みでの合併協議の考え
方が示されましたが、水上町町長は、4市町村での枠組みの考え方であり、議会と調整を行うの
で結論を持ち越したいと言われ、勿論、本市といたしましては、4市町村の協議、継続を主張い
たしましたが結論が出ず、再度、5月21日に4市町村長会議を開き、水上町長から西部法定協
を休止したい旨の報告が出され、同日、4市町村長での休止の確認をし、5月31日に正副会長
会議を開き、西部法定協の休止を決定したものであります。と1回目の答弁をさせていただきま
したが、これから申し上げるように訂正をさせていただきたいと存じます。
 それを受けて5月10日に4市町村長会議を開いたところ、月夜野町と新治村は、西部3町村
の新たな枠組みでの合併協議の考え方が示されましたが、水上町町長は、4市町村での枠組みの
考えであり、議会と調整を行うので結論を持ち越したいと言われ、勿論、本市といたしましては、
4市町村の協議、継続を主張いたしましたが、結論が出ず、再度、5月16日に4市町村長会議
を開き、水上町町長から、西部法定協を休止したい旨の報告が出され、同日、4市町村長での休
止の確認をし、5月21日と5月31日に正副会長会議を開き、西部法定協の休止を決定したも
のであります。という形で訂正をさせていただきたいと存じます。
 大変失礼しました。申し訳ございません。
◇21番(小林照夫君) 大変丁寧にご答弁をいただきました。順番に再質問をさせていただき
ます。
 まず、市長のこの2年間の実績につきましてはですね、いまご答弁いただいたように大変ソフ
ト面、ハード面に頑張っておられます。そうした中で、市長の所信のように、市民本位の行政を
進めるという中で、公平、公正、公開という原則に基づいてこの2年間やってこられたというこ
とに対して、何点かお伺いをしたいと思います。
 大変いま情報公開が盛んになってきております。公開なくして改革なしという言葉が聞かれま
す。公開をすればそれだけの行政効果が上がってくるのかなというようなことでいろいろ機構的
にも充実してくるということかなと思いますが、そうした中でですね、いまいろいろと言われて
いる中で、行政オンブズマン、いわゆる市民オンブズマンという人達が一緒に公開を迫ってまい
りますが、それに対しまして行政オンブズマン、これは庁舎内で優秀な人材、法律に明るい職員
もたくさんいるというふうに思います。そういう人達の能力を十分に発揮できる場として、庁舎
内でのそういったシステム、あるいは民間の方々にそれをお願いするというような考え方がある
かどうかお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変これはですね、ヨーロッパ等ではこのオンブズマンの制度という
のが大変定着をしているように伺っております。いま議員がご質問の中で言われているのは、行
政の内部に行政オンブズマン的な形をという、こういうご提案かというふうに拝察をいたしまし
たが、これらにつきましては、現状の流れの中でいま大変一生懸命これに向けた対策に余念がな
い実態にあるときに、ご提案の趣旨を踏まえながらこれから考えていく必要があるのではないか
というふうな感じを持っております。もう少し詳細なご提案というか、ご提示があればありがた
いなと思いますが、よろしくお願いします。
◇21番(小林照夫君) 今の関係につきましてはですね、すでに県単位で行っているところも
あるし、市単位でそういったシステムを構築しているところもあるというふうに伺っております。
要するに名称はオンブズマンと言うかどうかわかりませんが、とにかく情報公開をするのに「公
開なくして改革なし」という中ですと、ほとんど公開が重視されているという中で、その公開に
対してチェック機能を果たすシステムなのですね。それを例えば庁内で、それをやる機関があれ
ば、それに基づいて公開のことについて、例えばあるAという公開があった場合に、これをどう
だというのは、その以前に、そのシステムのところが、その行政のことに対して十分に熟知しな
がら、法的に基づいて、これに対しての対策を立てていくということ。そういったことのチェッ
ク機能か、あるいはましてオンブズマンが言ってくる前に、こういう事業に対してはこうではな
いかというような、行政にとってプラスになるシステムを、これに対しての構築という意味でご
ざいます。そういった点についていま一度お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 非常に格調が高いというか、今の時代の趨勢を、行政運営のかなり深
層を突いた質問であろうと思っておりますし、そういった中で、提案されていることについては、
内部での、内部改革も当然関連をしてくることでございますし、それにいま、ご質問の趣旨の、
外からの、市民の知も入れた形の、いわゆる協議会的な、あるいは審議会的なものかなというふ
うに承っておるのですけれども、そういうことであるとすれば、これはやはり今後、新しい時代
に向かって行政を活性化させていくためには必要なことではないか。こんなふうに理解をしてお
ります。
◇21番(小林照夫君) 今の市長の答弁で私はよろしいかと思います。そういった機関は構築
しながら充実していくということが、これからの行政に大変反映されるということが伺っており
ますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、「公開なくして改革なし」ということの中で、公開と相反するのが個人情報保護条例か
なというふうに思います。これは非常に自分の首を絞めるような形になるということで、大変い
ろいろ難しい条例になろうかと思いますが、公開をしていくということは、この個人情報保護条
例が必要性が出てくるというふうに感じています。11市の中でも、もう大体10市はこの保護
条例の制定をしているというふうに伺っています。市長のお考えをお伺いします。
◇市長(星野已喜雄君) 私が市長に就任してから、情報公開の問題と個人保護の問題というの
は、やはり整合させていくというか、要するにどうしても切れないものだというふうな認識で来
ておりました。いろいろな経過があって慎重にしておりますけれども、個人保護条例の関係につ
いては、これからしっかりとしたとらまえ方をして検討していく必要があると、こういうふうに
認識をしておりますし、かねてからそんな考え方を持っておりました。
◇21番(小林照夫君) これはいずれ制定しなければならないことかなというふうに思います
ので、市長の考え方で結構かなというふうに思います。ぜひ検討をお願いしたいというふうに思
います。
 次に、ISO14001を取得してですね、自分がハイブリットカーに乗っているから言うの
ではないのですが、行政で車をいろいろ動いていると思います。そういった自然環境を思いやる
自動車、化石燃料の関係についてどのように考えているかお伺いします。
◇市長(星野已喜雄君) 実は先日ですね、たまたま本市の事業で使っている車に乗る機会がご
ざいました。現実に信号機が赤になると、車も必然的にエンジンが休止するのですか、私は実は
本当に申し訳ございません、初めてだったものですから、なるほどこれをハイブリットカーと言
うのかというふうに感じさせていただきましたけれども。時代の流れはいま議員がご指摘のよう
な流れになっているのでですね、徐々にそういったところにシフトしていかなければならないと
いう時代であるというふうに認識をしております。
◇21番(小林照夫君) そういったことも研究しながらISO14001を取得したのですか
ら、検討をしていただきたいというふうに思います。
 ハード面につきましては、財政状況の厳しい中ですね、本当にこの2年間よく頑張ってこられ
たかなというふうに私は評価しております。今後も引き続き合併をにらんでのハード面、ソフト
面になろうかと思いますが、市民の目線で判断をしながら対応していただきたいと思います。
 総合計画の進捗状況についてはですね、本当にいろいろ私もこれを見て、細かく上げれば何が
ある、何があると出てくるのですが、そういう細かいことは申し上げません。この13年に特別
委員会まで設置して、この議会も総合計画に対しては対応してきたということで、内容もいろい
ろ理解しております。こうした中ですね、この合併で総合計画の未達成事業、これが新市の建設
計画、あるいは新市の総合計画というところに組み入れられるということですので、そういった
点も十分配慮しながら住民要望に応えていっていただきたいというふうに思っております。その
関係について市長が、合併の中で本市の関係、未達成事業については原則的にそれを組み入れて
いくという答弁があったわけですが、原則的というのは、ほぼそっちの方に入れていただけるの
かどうか、それを確認しておきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど申し上げたようにですね、新市になると自ずと面積も広くなり
まするし、人口も大きくなりまするし、ロケーションが変わってくるわけでございます。ですか
らすべて、この120%という、事によるとまいらないかもわかりませんけれども、しかし基本
的には次期総合計画に引き継ぐという形で進んでいくということにお互いがなろうかと。こうい
うふうに思っておりますので、よろしくご理解のほどをお願いしたいと思っております。
◇21番(小林照夫君) 細かいことは言わないというつもりなのですが、主な未達成事業で確
認しておきたいというのがありますのでお願いいたします。
 例えば沼田小学校の中央校舎ですね、主要事務事業の中に入っていますけれども、こういうの
もちょっとなかなか進まない。沼須の土地改良事業に伴う関係で、運動広場整備事業、こういっ
たこと。あるいはテニスコートの整備事業、横塚生品農工団地の整備事業、そういったことがい
ろいろとここに出てくるわけなのですが、いま市長が言った120%という話は非常にきつい話
かなと思いますが、やはり市民の目線で物を判断した場合に、財政状況は厳しいけれどもやって
いかなければならないことはやっていかなければならないと、私は思います。そういったことで
いま一度お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) いまおっしゃられたような問題については、具体的には議員からご提
示されましたが、こういったことについては十二分な形で対応ができるであろうと、こういうふ
うに思っております。
 私が申し上げているのは、かなり枝葉末節という言葉を使っていいかわかりませんけれども、
そういったことについてはいろいろな協議がなされるでしょうけれども、大局観に沿ったところ
はですね、これは王道に沿って進んでいくということになろうかと思っています。
◇21番(小林照夫君) ぜひその辺も新しい時代に則した、新しい形になるように対応をお願
いしたいというふうに思います。
 次に、千葉大学の森林環境園芸農場、これは14年までは千葉大学高冷地農場と言ったのです
けれども、15年から森林環境園芸農場というふうになっているわけでございます。国立大学、
これは文部科学省の所管であったわけでございますが、今度、国立大学法人というふうに千葉大
学がなりまして、大変民間との連携が和らいできたということで、規制緩和でだいぶこの地域性
を重んじてくるようになりました。そうした中で、先ほどの答弁で概ねこれは理解しております。
昨年市長は、柏キャンパスですか、松戸の方だか、どちらかへ職員と一緒に行っていろいろと意
見交換してきたということも聞いております。構造改革特区と、これは一口に言えば規制改革と
いう枠の中での特区に当てはめられなかったこの千葉大との連携ですが、そうした中でですね、
先ほど答弁のあった群馬県市町村共同プロジェクト、特区にならなかったけれども、こっちの方
で対応していくような内容だったかなと思います。先日、この群馬県市町村共同プロジェクトと
いうのが新聞報道で出ておりました。そうした中、この沼田市の申請というのはしてあるのかな
と思うのですが、今後、これに対して、千葉大との連携を深めていく施策でいるのか。この新聞
の記事としては沼田市のこの事業は載ってこなかったけれども、その辺の関係についてお伺いし
ておきます。
◇市長(星野已喜雄君) 大変この問題はある意味においては、沼田のみならず利根沼田の将来
の産業を左右する大きな問題であると位置づけております。と申しますのは、昨日も実は全国の
市長会議がございまして、その前段、朝7時半から国会議員と11市の市長、松浦市長をはじめ
といたしまして11市の市長が衆参両議員、まあ市町村の方もおりましたけれども、与野党問わ
ずそれぞれ出席をしておられました。結局そこで三位一体改革の論議がなされている中で、どう
してもこの三位一体改革が人口を基軸にした形の論議が先行しているという懸念を前から持って
いたわけです。やはりいろいろな財源の問題を考えたときに、面積に対する、あるいはまた公益
的機能に対する配慮が必要なのではないかという考え方を前々から持っていたことから、昨日も
そういったことを申し上げさせていただきました。今朝の何か新聞マスコミにも取り上げられて
いたようでありますけれども。私どもが将来、利根沼田が生きていく上で何が大事だかというこ
とになったときに、やはり一般論のところで必ず企業誘致の問題が出てくるわけでありますが、
ご承知のとおり、群馬県のいわゆる企業が集積されておられる東毛地域であってもですね、現在
これが中国の方へ離れていくという構造がある中で、やはりここは原点に返って、もう一度産業
の基本である農林業の再構築を図っていくということがいちばん大切であろうと。そうしたとき
に、同じ農林業をやっていたのではやはり他の地域には勝てません。端的に言って、北海道の大
規模耕作と私どものところの集約型では、これは自ずと勝敗の優劣がはっきりすると思いまする
し、また南の方の果樹栽培等に見られるような形のところとこれまた勝負しても優劣がはっきり
してくるような気がいたします。
 本日、サクランボの開園式が10時から行われているようでございますけれども、これらにつ
いても、振り返ると私が県議会議員の2期頃のときにですね、当時、前副知事でありますところ
の高山副知事が農政部の幹部でおられまして、そしていち早く、通年型の観光農業をしていくた
めにはということで、サクランボの導入をお互いに連携して、当時の利根農政事務所長、確か梅
沢さんだったと思いますけれども、連携いたしまして、これに着手したのが見事に花を開いてき
ている経過がございます。これらを見るとですね、やはり山形のサクランボ等と比べた場合にど
うかということになった時に、立地条件では私どもの方が非常にいいわけでありますが、品種面
では、やはりまだこれから研究することが大きいのではないか。結局詰まるところですね、そう
いったこの品種そのものの持っている良さ、これでもって差別化をしていくということになると、
どうしても研究施設が重要になってまいります。そういったことから踏まえてまいりますと、今
回、議員がご指摘のことについては積極的に進めていかなくてはならないと思っております。
 6月10日付けのマスコミの報道にですね、県のプロジェクト募集10市町村、28件を提案
ということで、新聞紙上に取り上げていただいて大変ありがたいわけですけれども、これが7月
に一応実現性緊急度などの関係から道筋を考えるということになっておりますが、私も、助役も、
これに向けては真剣にとらまえていくつもりでございます。あえて助役のことを申し上げさせて
いただいたのはですね、助役が県の方の太いパイプもございますので、二人で連携してですね、
何とかこれが実現のために努力をしていくということをここにお約束をしておきたいと思います。
◇21番(小林照夫君) いま答弁があったようにですね、この群馬県の市町村共同プロジェク
トに是非この千葉大学の関係、これを用いて、沼田市いま市長がおっしゃったように全国に誇れ
る果樹の産地という形になっていただきたいなというふうに思っております。
 ところで今、洋ナシの苗木が側道の藤森さんの東側に仮植してあります。先日、見に行ってき
たのですが、大変きれいに植えてあって、これからの成長が楽しみだなというふうに思っており
ます。そうした中でですね、あの中で、何種類かの洋ナシの苗木があって、その中でどれが沼田
市に合った苗木かなというのを、これを見いだすのは大変難しい話かなと思いますが、オンリー
ワンというのは、全国に一つしかないということですが、ナンバーワンであったらナンバーワン
からナンバー100まであったら、その100分の1になってしまいますので、オンリーワンを
目指す洋ナシということについて市長のお考えをお伺いしたいなと思います。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前11時02分休憩
─────────────────────────────
午前11時14分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) まあ、時代背景が、ご案内のとおり農業とて産地間競争の渦中の中に
あるわけでございまして、オンリーワンを目指して頑張っていくということは当然のことと思っ
ております。そういった形の中で、かねてからの沼田のみならず利根沼田でアグリトピアという
ことを、いわゆる標榜する、これは県の方で事務局を持っておりますが、私がこちらの方の会長
にもなっております。ですので、やはり今回の提案されている洋ナシの関係についても、仮植し
たばかりでございますので、いま事務局にその生育状況等も調べさせましたが、まだすっかりと
実を付けるという段階まで至っておりませんので、どれがオンリーワンになるかということにつ
いては、いまここのとこでとても言及できるような時期ではありませんけれども、そういったこ
とを目指して頑張っていくということは大事なのではないかと。このように思っております。
 さらに、本洋ナシの関係については、これは先々の問題になりますが、総合的に考えて、洋ナ
シそのものだけをとらえた場合でもですね、あるいはまた他の関係でもそうなのですが、農産加
工のことが大きく要請をされてくるであろうというふうに推理が働くわけです。いろいろなもの
ができる、しかしよしんばこれが売れなかった。さあどうしようということになると、そこには
加工してジャムにするとか、あるいは缶詰にするとか、こういう構造が出てくると思います。こ
うなってくるとこれを作ると当然これは、農業生産者のみならずですね、しかるべき企業の対応
等も必要になってくるのかなというふうに思ったり、あるいはまた自前の加工施設を持ってくる
ということも大事になってくるのではないかと思っております。結局、今回の問題はそういうふ
うな形で連鎖をしてとらまえていく必要があるのではないか。こんなふうに考えております。
◇21番(小林照夫君) 千葉大学との取り組みと今後の対応についてそういった一つの例があ
るということで、市長もいろいろとお考えのようで、いま市長がおっしゃったように、そういっ
た取り扱いができる、この大学の沼田市に対する思いがこの洋ナシの寄贈につながっているとい
うことだと私は思います。そうした中で千葉大学が平成15年の4月から先ほど答弁があったよ
うに、環境健康フィールド科学センターということで、名称を変えて新たなスタートを切って、
これが国立大学法人になったという中で、千葉大学は非常にいろいろと沼田市に対して思いがあ
ります。過日、4月の半ばに我々会派は柏キャンパスを訪問しまして、野間先生はじめ主立った
先生といろいろ懇談しながら施設見学をしてまいりました。
 そうした中で、懇談する中で市長のメッセージをいただいて、このメッセージを朗読しながら
懇談に入ったわけですが、そうした中でいろいろ学校側から提案があるのですね、沼田市に対し
て。この連携について、こういうのはどうだろうかというのが、先ほど市長の答弁にあったよう
に、「サイエンス パートナーシップ プログラム」、こういった講座も考えている。それと遠
隔講義、人工衛星を使った沼田農場との学校を結ぶ講座の開設、そういったことで、学校側とす
れば出張講座もいろいろと検討しているというようなことです。そうした中で、6月の15日に
は東洋医学診療所、これが開設されると。これは西洋医学と東洋医学、これを両方とも取り扱っ
て、この中で東洋医学という名称であるけれども、その人達、完全予約制の診療所だそうですが、
大変薬草等を研究しながらこういったところに使っていくのだというような話もありました。こ
の東洋医学診療所開設に向けて、薬草をですね、沼田市もそういったことが栽培できるのではな
いかというような提案まであります。教授の人達は、吾妻の薬王園へ視察に行っていろいろ話も
聞いてきたそうであります。そうした中で、先ほどの県市町村共同プロジェクトでやる部分、そ
こでやる部分とその他に、そういった学校側からの提案がある、例えば出張講座ですね、これは
場所によってはネットワーク大学講座という講座で公開講座とか、そういうのをやっている地域
もあります。そういうソフト的な交流というのが考えられるということなのですが、これからの
千葉大学との取り組みの中で、そういったネットワーク大学、例えば公開講座だとか、あるいは
衛星を使っての交流ですね。そういった人的交流がどうなのか。その辺のお考えを市長の答弁と
してお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 非常にある意味においては大変難しいご質問でありますが、基礎的自
治体でもネットワーク大学だとか、公開講座、あるいは衛星を使ったシステムでもって対応する、
等々の議論がなされる時代になったのだなといま伺っていたわけでございますけれども、これか
ら先々、千葉大学との連携をですね、これから深まりこそすれあまり距離ができるということは
ないと思います。そのようなことから徐々に積み重ねていく中で、可能な限りそういった展開を
探っていきたいなと、こういうふうに思っております。
 なお、漢方薬の関係についてのご提起もございましたが、これも端的に言って日本の医療の世
界というのが西洋医学のところから来る流れで今日の諸々の診療がされているということは言う
までもございません。やはり一方において、この東洋医学が持っている持ち味というのもですね、
これはかなりの部分でもうあらゆるところに波及していることも事実でございます。その根底に
あるのがですね、薬草であるとか、漢方薬がいろいろなところで言うならば頑張っているという
ような実態がございます。ご案内のとおり少子高齢社会を迎えて久しいわけでございますけれど
も、お年寄りの方々等もいろいろと晩年、自然に親しむという気持ちは当然あるわけでありまし
て、そういったときに諸々の草花を生育させることも大変結構なことでありますが、薬草や漢方
薬と親しみながらそれらを生育、育成していく方途もまた探っていかなければならないかなと、
こんなふうに今思っているときに、大変時期を得た提案だというふうに思っております。
◇21番(小林照夫君) 千葉大学との交流をここに進めていく一つの施策としてネットワーク
大学というような一つ提案をさせてもらいました。そういったことを踏まえて、この森林環境園
芸農場をもう少し格上げ、拡大をしていただくために、例えば川田の県有施設があります。まだ
この県有施設は市に移管はされていないというふうに聞いていますが、こういった施設を大学側
に提供して利用していただくと、このようなことについてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) いま助役が私に口添えしてくれましたが、若干補助金の関係がちょっ
とあるらしいので、その転用がちょっとまだここでずばりというふうにいかないようですが、あ
れだけ立派な建物でございますので、できるだけ早く市のイニシアチブと言ったら大変語弊があ
りますけれども、そういった形の中でとらまえて対応していく必要があるのではないか。こうい
うふうに思っております。
◇21番(小林照夫君) あれだけの施設を眠らせておいては沼田の損失かなと思います。ソフ
ト面では、ネットワーク大学の公開講座、そういう人的交流を図りながら、ハード面では、川田
の県有施設を千葉大学に使っていただくというようなことで、今の答弁で、補助金の関係という
ことでおそらく県が補助金をもらってあれを建てているようですので、それが完納になれば沼田
市の移管になるのかなと思います。そういったことであの施設をもう一度、この千葉大学の方へ
働きをかけるかどうかお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いまの話の関係につきましては、今回のプロジェクトの関係で、いま
議員が申されているようなことも含めて協議をすることになっておるということでございますの
で、前向きにとらまえているということだけ今日のところは答弁させていただきたいと存じます。
◇21番(小林照夫君) 県の市町村共同プロジェクトで対応していきたいということの答弁の
ようです。そうするとこれで、この共同プロジェクトでソフト面の関係といまの川田の施設、そ
れを総合的に環境健康フィールド科学センター、いわゆる千葉大学との連携が、このプロジェク
トの中の事業で一括で入るのかどうか。それを確認しておきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 千葉大との関係についてはですね、これは私ども市が対応しなければ
なりません。いま言うプロジェクトの関係については、これは私どもと県になるわけです。です
からそこら辺の接着剤的な役割は当然本市が果たすことにはなろうかと思いますけれども、そこ
のところを一つずつ整理をしていかなくてはならないと思っております。
 ただ、いずれにいたしましても県のプロジェクトの関係で園芸特産研究開発ということがとら
まえられておりまして、かなりこれが有効にというか、非常に期待の持てる流れになっていると
いうふうに、すでに助役からも聞いておりまして、ですからそこのところをひとつ重視しながら
ですね、千葉大学と沼田市、沼田市と県という、そういったトライアングルをうまく接着できる
ような、そういうスタンスでもって進めていきたい。こういうふうになろうかと思います。
◇21番(小林照夫君) そういった形でいろいろ進めていくということが、大学の誘致につな
がると。要するに農場からこれが格上げになって分校にでもなれば、私はこの大学誘致は非常に
生きるのではないかというふうに思ってこの質問をさせていただいているわけです。そういうこ
とを考えたときに、群馬県には群馬大学があるからいいじゃないかという考えも当然あるけれど
も、いま、先ほど冒頭言ったように、国立大学法人という形になってですね、大学側は変わって
きたのだということなのですね。そういったことで私はいま、ソフトの面とハードの面といろい
ろと申し上げました。それが大学誘致につながるということの第一歩かなと思っていますので、
いま一度お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 実際問題私も、県会議員のときに、中山間支場が分場という位置づけ
だったのですが、これを支場に格上げするということに骨を折らさせてもらいました。分場が支
場に格上げになると、人が2人ないし3人くらい増やさざるを得ないのですね。結局それは人件
費にはね返ってくるもので、ものすごく群馬県当局は難色があったのですが、やはり当時の執行
部の温かいご同意もいただいて、この分場がいわゆる格上げになってきたという経過がございま
す。そういうところをまま見ているのですね。今回の、第1回目のご答弁で申し上げたように、
榛名養護学校の分教室が分校化になる。これも県当局からすると3人ないし4人の先生が増える
ということになります。行革の時代は人を減らしていこうということになっているのでね、3人
ないし4人増えるということは、毎年ご案内のとおりお給料が1,000万強かかるわけですね。
するとむこう10年間で何億という数字計算になると。非常にこの辺は抵抗があったってやむを
得ない今の時代の中で、分校化になってきたということは、現実にそれを実現してきた経過がご
ざいます。今回のこの問題も、やはり寄って立つところの地元なり、そういった根っこのところ
の努力なり、積み重ねがあれば、議員がご指摘のとおりのような夢に向かって進んでいけると、
こういうふうに確信を持っております。
 実は私どもも、そういった経験を先ほど言った、たまたま今回の関係については中山間支場の
ことが出ているものですから、分場が支場になっているときも、あるいは分教室が分校化になっ
ていくときでも、いろいろな意味のことについて、その内容については異にするのですが、本質
においては、いまおっしゃられるように、そういった出先の試験場が徐々に実力を付けて、そし
てそれが講じて分教室なり、あるいは分校化になっていくというようなそういう狙い、大変時期
を得た提案だと思っておりまするし、そういったことについては市長の立場からすると一生懸命
やらなくてはならないという立場だと思っておりますので、ご提案のとおり頑張っていきたいと
思っております。
◇21番(小林照夫君) いま答弁にあったように、この高等機関の誘致については、道のりは
長くもですね、やはり目標をしっかり持って千葉大学との平素の、普段の交流ですね、そういっ
た実績を残しながら誘致に向けて夢を捨てないでいただきたいというふうに思います。
 次に進めさせていただきます。個性教育についてでありますが、6月の1日に佐世保市の小学
校で6年生の御手洗怜美さんが同級生に首を切られ死亡した事件について、大変悲しい出来事で、
安全であるべき学校内でこの事故が起きたということは大変残念でなりません。謹んでお悔やみ
を申し上げる次第でございます。この報道を、義務教育の充実について、沼田市教育委員会とし
てはこの件で対応はどういう対応があったかお答えいただきたいと思います。
◇教育長(角田利喜雄君) お答えをいたします。
 なお、ただいまはお悔やみを申し上げていただいてありがとうございました。
 ちょうど6月3日に校長会がございまして、教育委員会もあったのですけれども、特に校長会
で、県教委からの対応についての通知と併せまして、沼田市独自の通知ということで、3項目に
わたりまして、加えて指示、お願いをいたしました。幸いそういうことのないように、今のとこ
ろないのですけれども、今後も十分注意していきたいというふうに思います。
◇21番(小林照夫君) 大変安全な学校でこういう事故があったということで、人ごとではな
いような思いがいたしましたので冒頭にお伺いいたしました。
 地方分権の時代、地方が競争している時代にこの教育というのはいろいろな場所でいろいろと
施策を講じられ、群馬県内も新聞報道によるといろいろあります。義務教育という中で、この教
育をいかに進めていかなくてはならないかというのは、地方分権時代になって本当に厳しい教育
の場かなと思っております。
 そうした中で、バブルが崩壊してもこの教育というのは何事も人間形成のいちばん大事な場所
であります。この分権時代に入って、いま新たに「米百俵」小林虎三郎、別に私と親戚関係では
ないですが、この小林虎三郎さんの本物を見つめる姿勢、精神、そういったものが非常に重要視
されています。教育長はその関係についてどのようにお考えを持っているかお聞かせいただきた
いと思います。
◇教育長(角田利喜雄君) ただいま大変レベルが高いご質問をいただきまして恐縮をしている
わけですけれども、私は前から申し上げていたことがあると思うのですけれども、教育というの
は先人が作り上げてと言いますか、築き上げてくれた文化やそうしたものを後の時代に受け継ぎ、
そして付け加える創造的なものがあれば付け加えていくと。こんなふうに考えておりますし、教
育の場では、不易と流行という考え方をしているわけですけれども、不易を大事にしながら、ま
た流行というもののバランスを考えていくと。こういうことが大事ではないかと、こんなふうに
考えております。
 なお、米百俵の小林虎三郎という大偉人のお話しは私も承知しておりますが、大変先見の目が
ある、立派な考えであると思います。教育は百年の大計と、こういうことを言われておりますが、
まさにそのとおりの偉業だったと、こんなふうに思います。
 なお私、時々こういうことをお願い申し上げるわけですが、物事は考える場合に三原則がある。
一つは、あまり短期間的に考えないで、できるだけ長期的な考え方をするのがいいのではないか
と。こんなふうなことを申し上げております。3つのうちの1つを申し上げましたが、そんなふ
うなことを申し上げておりますので、全くすばらしいお考えだというふうに考えておりますし、
今後もいま申し上げたようなことで取り組んでいきたいと、こんなふうに考えております。
◇21番(小林照夫君) 大変高度な答弁をいただきました。
 そういった義務教育が大事かなというのが、この人間形成をする場合、例えば沼田市の教育は
群馬県一だと言った場合に、これはじゃあ沼田に行って子供を産もう、育てようということにな
って、やがて沼田市は人口が増えて活性化されるということになるのですね。それがいや群馬県
一だ、関東一だ、日本一だ、ということになったら、大変沼田市には夢が見られる。教育長には
その精神でそうにしていただきたいなというふうに思います。そこでですね、個性教育というの
は、もう先生もご存じのとおり、これをいちばん提唱している人が梶田叡一さんなのですね。こ
の梶田叡一さんというのは、ご案内のとおりキリシタンで、ノートルダム女子大学の学長ですか、
大変すばらしい方なのですが、我々の会派はこの4月に、全国市議会セミナーというのに会派の
全員で参加してまいりました。これの中に、この梶田先生の講義があったわけなのですが、それ
を聞いてですねいろいろな教育の方法があると。いちばん言われたのは偏差値教育ですね。偏差
値教育で点を取る子供を育てればいいのではないかというような時代もあったかもしれません。
しかし、真の教育というのは自覚を育てるということ、それと主体性を育てる、一人ひとりの良
さを育てる、またこれが先ほど先生が言った、自分の未来を信じさせる。そういったことを、や
はり子供たちが身につけて、体で覚えて、これで成長していく。そういった姿が非常に大事では
ないかなというふうに梶田先生は言っているわけです。教育長のお考えをお伺いします。
◇教育長(角田利喜雄君) お答えを申し上げます。
 梶田叡一先生のことにつきましては、昔から大変教育に深い造詣を持っておりまして、特に評
価というふうな点で大活躍をした先生で、今は議員さんがおっしゃったとおりです。なお先ほど
から第一次答弁で申し上げましたように、個性教育というのは大変難しいのですが、難しいから
なおこそ心してやらなければならない。こんなふうに考えておりますし、いま申し上げた、議員
さんがおっしゃったようなことはですね、学習指導要領というのがありますが、その中で、個性
教育を尊重すると、こういうような位置づけがございます。その学習指導要領の中の一番のねら
いは、生きる力を培うと、こういうことがねらいになっておりますので、そうした面で先ほども
一次答弁で申し上げましたが、できるだけ学習面では、少人数指導等を取り上げたりしながら、
きめ細かな指導をとおして、自ら学び、自ら考え、自ら課題を解決していく。そういうための基
礎、基本の確実な定着を図っていくことが大事ではないか。またそれが強いては主体性を培うこ
とになるのではないか。こんなふうに考えております。
 なお、また違う面から考えますと、集団生活の中でお互いに他と交わりながら、そうした中で
自分の持っているもの、良さ、あるいはマイナス面も感じるかもしれませんが、そういうものを
感じ取るということも一つはある。教師側といたしますと、できるだけそうした面を子供の良さ
やそうした面を見抜く力を持つということや、あるいは各学校でいま取り組んでいただいており
ますが、個性というようなやはり特色ある教育を展開するということが大事だと思いますので、
各学校で特色ある学校経営と、こういうことで努力をお願いしております。そうしたこと等合わ
せまして、場の設定をしてやるということですね。良さを気付く、あるいは良さを発揮する場面、
こういうような場の設定とか、そういうことが大事ではないか。このように考えてお願いをした
り、努力をしているところでございます。
◇21番(小林照夫君) 学習指導要領に基づいて、いろいろと文部科学省の方針に従っての枠
の中ということでございますが、いま先生の答弁はすばらしい答弁だなと思っております。また
後で議事録をゆっくり読ませていただきたい。
 そうした中で、地方分権の時代で地域格差があってはいけないということで、ぜひ沼田市の教
育は誇れる教育であるということで、個性教育を重視しながら頑張って、今後も対応していただ
きたいというふうにお願いします。
 次に進ませていただきます。市町村合併について大変市長から経過につきましていろいろとご
答弁いただきました。そうした中、16年の2月26日に、月夜野町長、水上町長、新治村の村
長からですね、市町村合併の考え方と枠組みに対する意見というのが出ました。この中で、背景、
経過、現状、現実と方策とかいろいろ財政予測、自立の側面、全体幸福論というのでまとめてあ
ります。これは市長も読んでいると思うのですがいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 私はですね、その後に入ってというか、一端出ると回り回って届きま
すので目は通しております。
◇21番(小林照夫君) この2月の26日にこれが出されて、この内容は、西部3カ村でこれ
からやっていくということがこれには書かれているのですね。それと、その現実と方策の中では、
休止となった結果を考えてこれを読んでみると、ここにはその理由が述べられております。それ
をちょっと読み上げますと、「西部3カ町村は、白沢、利根村の参加を認めないとか、意地悪を
していると聞きますが、私たちが沼田市と2村に、当初から一貫して言ってきたことは、西部3
カ町村の実情と利根沼田は一つであるということであります。そうした中で2村の力で立ち上が
らなければ沼田市と東部5村で法定協議会を立ち上げることを提案しました。」ということで、
ここで沼田市と東部5村での法定協議会を立ち上げるということを言っていてですね、なぜなら
ば、合併特例法の期限を視野に入れて、沼田市と西部3村の法定協、議会と大同合併することが
最善の方法と考えるからでありますということで、沼田市は2村を編入してまで受け入れると言
われるが、2村は目的が達成できなくても、残りの片品村、川場村、昭和村については、明解な
方策が見えずに問題が残るのでありますということで、ここで休止、離脱、それの意味合いがこ
こにこもっているというふうに思います。これが2月26日に出たということなのですね。した
がってその後、市長の答弁の中で大変細かく経過についてはふれられました。5月31日をもっ
てこういう形になったということは、市長が最善の努力をしてもこうになってしまったというこ
とは、私は誠に残念だというふうに思っております。
 そうした中で、合併の期日はじゃあどうなのだということで、先ほどの答弁で1月ということ
があったかと思います。前橋市は、4市町村で12月5日、伊勢崎市は、4市町村で17年の1
月1日、太田市などは、4市町村で17年の3月28日ということで、すでに期日を設定をして
おります。この関係についていま一度お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) これらについてはやはりそれぞれの法定協議会等々で話し合いをして
方針を出さなければならないと思っておりますが、前橋や伊勢崎や太田は、ある意味では早く進
んでいたということもあるでしょうし、そうした経過もございます。ですから先ほど申し上げま
したように、1月を目指してやはりやっていくということでないと、前々から言っているA案と
B案ということで申し上げてきましたけれども、B案を今回は選択しているわけでございまして、
そういった意味で何とか平成16年度の年度末の部分を2カ月くらいはしっかり担保することに
よってそういったいろいろな諸状況に向かってですね、柔軟に対応できるような形の日程を先々
にらむ、こういうことでご理解をいただければと思っております。ですから、期日の関係につい
て明確にまだ申し上げる段階にはございませんけれども、そういった努力をしていかないとです
ね、B案を選択したまた意味もですね、薄れてしまうということもありますので、ご理解をいた
だきたいと思っております。
◇21番(小林照夫君) 以前示された合併を進めるための方法という、このシュミレーション
でいくと、やはり1月というのが明記されているわけです。そうした中で、2村との枠組みが壊
れないように、やはりこういったことは何事も進めていかなくてはならない。それは何のためか
というと、住民のために、住民の福祉向上のために合併があるわけですから、それを前提にして、
しっかりとこの2村の枠組みを固めて、そういったすべての事に対応していかなくてはならない
と私は思っています。
 そうした中で、新市の建設計画は案が示されました。この案を見させてもらっていろいろと幹
事会等で練って決めたことというふうに思っております。人口が5万5,278人ということで、
10年間の計画になります。この新市の将来像は、水と緑の大地、田園空間都市というふうに言
っております。それと沼田については、歴史とにぎわいのある交流ゾーン、白沢にとっては、花
とみどりの交流ゾーン、利根村にとっては、水と大地の交流ゾーンということで、地域別整備方
針が明記されています。この新市の建設計画は10カ年という中で行われるわけでございますが、
この10カ年をこの内容で行った場合に、この建設計画は県との協議で決まるということになっ
ているようでございますが、この建設計画を進めるのに当って市長の心構えを一つお願いしたい
と思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員の方から、何とかこの1市2村の合併を成功させようと。そうい
うことでの提案でございました。まったく議員の力強い、そういったご支援のことに関しては感
謝を申し上げますと同時に、ぜひここは一つ大局観に立って応援をしていただきたいな、あるい
はまたご指導いただきたいな、こういうふうに思っておりますので、まず冒頭申し上げておきた
いと思っております。
 なお前段、いろいろと西部の方から出たチラシ等からの紹介もございましたけれども、私ども
は昨年の12月から、利根東部の関係については、本当にこれも表舞台には出しませんけれども、
結果的に今になってみると、利根東部の方々が12月に言っていたとおりの状況にロケーション
がなってきているのですね。私はそういったことはもう12月から申し上げていた経過もありま
して、ですので今になってみるとそういった利根東部の関係について、いろいろと西部の関係者
の方が申し上げられたわけなのですけれども、ここはもう何ですか、「残されたのはもう2村し
かないから頼みますよ」ということを言ってきたことは、今になってみると本当にまちがいなか
ったなということを改めていま痛感しております。今朝の昭和村等の新聞記事に出ているとおり
でございました。ですから私どもが12月に思っていたとおりの利根東部の状況になっているわ
けでございます。ですから、できればそういったことにしっかりと気がついていていいはずだっ
たのでありましょうし、またそういったことは強く申し上げていたわけでございますので、結果
的には2村が残るような状態になるといろいろと難しい状況になるので何とか加えていただきた
いというようなことでやってきたという経過があるということは申し上げておきたいと思ってお
ります。
 そうした形の中で、現在、1市2村でもって粛々と進めるという形の中で、先ほども言ったよ
うに、できれば来年の1月を一つの大きな目標として、残された2カ月間を有効に生かすために
は、それに向かって頑張っていかなければならない。こういうふうに思っておりまして、重ねて
議員の皆様方の特段のご指導とご支援を、高い所からでございますが、お願いをしておきたいと
思っております。
 そういった形の中で、新市の建設計画の、県との調整の問題でございますけれども、これにつ
きましては、幸いなことに助役がおりますし、助役の経歴は、皆さんご承知のとおりでございま
す。県から萩本さんという方をお迎えしております。ですからそういった意味の新市建設計画の
県との調整は、まず遺憾なきよう対応できるだけの体制があるということでございますので、こ
の辺は私どもも自信を持って進んでいきたいと思っております。
 それでは続いて申し上げたいと思います。議員がご指摘のとおり、歴史とにぎわいの交流ゾー
ン、花とみどりの交流ゾーン、水と大地の交流ゾーンということで、それぞれ交流を一つの大き
なキーワードとした形の中で、新市建設計画の関係が進んでいるわけでございますけれども、冷
静になってこのロケーションの絵を見てみると、ちょうどNというイニシャルに似通ったような
ロケーションになっておりまして、そういう意味では非常に何か将来が見えてくるなと、こんな
ふうに感じております。
◇21番(小林照夫君) いろいろと質問させていただきご答弁いただきました。新市に向かっ
ていろいろと施策をいま講じているわけですが、粛々と、一歩一歩前進しながら、住民のために
頑張っていただきたいというふうに思っております。
 新市の建設計画の後には、新市の総合計画ということで、総合計画を策定していくわけでござ
いますが、そういった中で、中心市街地土地区画整理事業、こういったことも建設計画に盛られ
ております。沼田市の形はいずれ利根沼田が一つというふうに思いますが、市長いろいろとご苦
労いただくわけでございますが、健康に十分留意していただいて、私の一般質問を終わります。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。午後は1時から会議を開きます。
午後0時02分休憩
─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君)次に、大東宣之議員。10番。
〔10番 大東宣之君登壇〕
◇10番(大東宣之君) 通告に従い一般質問をおこないます。        
 今回私は、下水道事業について、市町村合併について質問いたします。
 まずはじめに、下水道事業についてより質問いたします。
 下水道事業についての要望は、年々高まり、こうした市民要望に応えるため、市としても計画
的整備を進めてきました。                      
 2002年9月議会での市長答弁により、沼田南部地域、国立病院から西側の東原新町、西原
新町、材木町の一部については、県立利根実業高等学校の北側一部分が拡幅され、市道栄町西中
央線に管渠が埋設され、現在では市道坊新田沼須線まで整備が進み、これにより栄町の一部で、
下水道が整備されることとなりました。        
 2年前の答弁により、環状線整備とあわせての下水道整備という考えから、現道への管渠埋設
という対応への切りかえが明確に打ち出されされ、確実に整備が進みつつあります。     
 現在では、栄町の市道坊新田沼須線までの整備が進んできていますが、そこから市道東下原線
にそって県道沼田・大間々線にむかって整備し、さらに東へと進み、沼田南部地域の下水道が整
備されていくものと考えていますが、沼田南部地域の公共下水道整備をどのように進めるのかお
伺いいたします。              
 沼田南部地域の雨水排水対策については、沼須地区の土地改良事業とあわせ、片品川に放水す
る計画が策定され、県と協議がおこなわれるなど、取り組みが進められてきました。
 すでに雨水管渠実施設計が完了し、県との協議、用地交渉、河川関係の協議等が進められてき
ていると思いますが、沼田南部地域の雨水排水対策この進捗状況と今年度の取り組みはどのよう
に進められるのかお伺いいたします。                        
 つづいて、市町村合併について質問いたします。   
 市町村合併については当初、利根沼田1市2町6村が一体となった市町村合併を目指すとして、
任意合併協議会が設置されました。                  
 しかしその後、市町村合併法定協議会を設置する直前に、川場村が自立を表明し、昭和村を含
めた利根東部4村が法定協議会への参加を見送り、沼田市・月夜野町・水上町・新治村の1市2
町1村で市町村合併法定協議会を設置することとなりました。
 その後、白沢村と利根村が利根沼田地域市町村合併協議会への参加を申し入れしましたが、西
部3か町村の思惑から、参加が認められず、沼田市と白沢村・利根村の1市2村で新たな市町村
合併法定協議会が設置されました。   
 沼田市が、白沢村・利根村と法定協議会を設置したことを理由にして、月夜野町、水上町、新
治村は、3か町村で新たな市町村合併法定協議会を設置するとして、利根沼田地域市町村合併協
議会を休止させてしまいました。   
 こうしたことを見ていれば市町村合併について、右往左往した1年少々だったということがい
えるのではないでしょうか。                     
 こうした事態を招いた要因はいくつか考えられますが、そもそも市町村合併がなぜ必要なのか。
市町村合併をしてどんな新しいまちづくりをすすめるのか。市町村合併をしなければ、どんなま
ちづくりをすすめるのか、など一人一人の住民がしっかりと考えるだけの時間と取り組みがされ
てきたのか。といったことや一部町村の思惑だけが先行し、住民そっちのけでの主張がされ、市
町村合併の本質的な議論ができなかったなど、様々な要因が考えられます。
 市町村合併については市長と認識は全く異なりますが、この1年少々の間、市長としてご苦労
なさってこられたことと思います。                    
 しかし結果として、市町村合併が目前と思われる今日の時点でも、各地での住民説明会の参加
者は決して充分なものといえる状況にないことからみても、これまでの取り組みについては疑問
を感じぜざるを得ません。     
 市町村合併についてのこれまでの取り組みについて、利根沼田地域市町村合併協議会が休止に
至る経過と、休止とした理由は何かお伺いいたします。          
 さらに、利根沼田地域市町村合併協議会休止についての市長見解と、今後の対応はどのように
されるのかお伺いいたします。                     
 法期限内での市町村合併を行いたいと市長はお考えのようですが、白沢村・利根村との合併に
ついては、法定協の設置それ自体が遅れ、白沢村・利根村の沼田市への編入合併とはいえ、この
合併によって市民生活がどうなるのか。どんなまちづくりを進めるのかは、まだまだ市民に充分
な理解と納得が得られている状況には至っていないと思われます。
 白沢村・利根村との合併について、情報公開、市民の意見反映などはどのように進めるのかお
伺いいたします。
 沼田市と白沢村・利根村との合併は、編入合併ということですが、第2回法定協議会において、
新市の名称は「沼田市」、新市の事務所の位置は、現在の沼田市役所の場所とすることが確認さ
れるなど、合併に向けた事務的な準備は着々と進んでいるようですが、沼田市・白沢村・利根村
との合併によって、どのようなまちづくりを進めるのかお伺いいたします。
 編入合併ということで、基本的には沼田市の条例やサービスが基本とされることとなると思い
ますが、市町村合併によって「サービスは高く、負担は低く」といったようなこともいわれてき
ました。              
 この合併によって、住民サービスや負担はどのようになるのかお伺いいたします。
 以上2点が私の質問です。ご答弁をお願いいたします。 
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員のご質問にお答えを申し上げます。
 まず、下水道事業について、沼田南部地域について、沼田南部地域の公共下水道整備をどのよ
うに進めるかでありますが、本市の公共下水道事業は、昭和53年3月、沼田市流域関連公共下
水道第1期事業計画として国の認可を受け事業着手をいたしました。その後、上位計画である利
根川上流流域下水道奥利根処理区事業計画の変更により、昭和59年3月、昭和62年3月、平
成4年8月、平成10年3月及び平成12年3月に、第1期事業の変更認可を受け、事業期間の
延長及び事業区域の拡大を行い、現在の許可区域面積は、汚水825ha、雨水657haとな
っております。
 ご質問の、沼田南部地域の下水道整備をどのように進めるかでありますが、平成14年度より
市道坊新田沼須線以西を環状線栄町工区事業との進捗と調整しながら、主に現道に管渠を埋設し
ているところであります。今後につきましても、市道坊新田沼須線以東の環状線事業との調整を
図りながら、現道埋設を検討していきたいと考えているところでございます。
 沼田南部地域の雨水排水対策の進捗状況と今年度の取り組みはどのように進められるのかであ
りますが、現状の雨水排水処理として、道路、側溝対応での問題点を考慮し、雨水排水処理の検
討としまして、平成14年度において沼須地区、平成15年度において主に材木町地区の雨水管
渠実施設計業務委託を発注し、平成15年度、繰越工事として雨水幹線であります片品川2号幹
線の管渠を一部実施いたしました。今年度につきましては、流末の放流関係手続きと管渠埋設に
係わる関係地権者の理解に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思って
おります。
 次に、市町村合併について、市町村合併のこれまの取り組みについて。利根沼田市町村合併協
議会が休止に至る経過と休止とした理由は何かについてでありますが、休止に至る経過につきま
しては、先の小林議員にもお答えをいたしましたとおりでありますが、平成15年11月14日
に設置された利根沼田地域市町村合併協議会において、沼田市、月夜野町、水上町、新治村の4
市町村で協議、調整を進めていたところ、12月5日に白沢村、利根村の2カ村から協議会に参
加したい内容の公文書が提出され、協議をいたしましたが、本市以外の3町村は、時期、手法等
を理由にして、2村の加入については認めていただけませんでした。その後も将来の大同団結に
向かって何とか2村を西部法定協に加入させてもらうために、西部3町村や白沢村、利根村との
協議、調整を精力的に行ってまいりましたが、1月28日の西部法定協議会において、4市町村
が、2村の法定期限内合併について最大限努力することと、本市がブリッジ役となって東部での
合併研究、検討を進めることについての確認がされたところ、2月4日は、白沢村、利根村の2
村から、本市との法定協設置の申し入れ文書が提出されたことを受けまして協議、調整を図り、
4月1日に沼田市、白沢村、利根村合併協議会が設置されたところであります。
 なお、本市といたしましては、あくまでも利根沼田、1市2町6カ村が一つになることが最終
目標であり、それに近づけていくための次善の策として6月までに西部法定協と東部法定協が合
体、合流できることについて、4月中には合意確約をいただく必要性について、3月29日に3
町村に対して申し上げたところでありますが、4月27日になりますと、月夜野町が法定協離脱
の方針表明記事が、さらに5月の7日には、西部3町村での議員懇談会の記事が報道されました。
本市といたしましては、正式な話ではなく、新聞報道からの情報でありましたので、5月10日
と16日に、4市町村長会議を開催し、3町村の考えをお聞きしたところ、月夜野町と新治村は、
西部3町村の新しい枠組みでの合併協議を目指し、本市と水上町は、あくまでも1市2町1村に
2村を加入させていただく考えであり、意見の一致に至らなかったため5月31日の正副会長会
議で、利根沼田地域市町村合併協議会の休止を決定したところであります。
 なお、休止とした理由につきましては、平成15年1月にスタートした任意合併協議会での当
初枠組みのとおり利根沼田は一つであり、最終的には1市2町6村の9市町村が大同団結するこ
とがベストであるとの基本的な考え方により、今後においても状況によっては対応することがで
きる可能性を考慮した選択でありますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、利根沼田地域市町村合併協議会休止についての市長の見解と今後の対応はどのようにさ
れるかについてでありますが、本市といたしましては、あくまでも利根沼田の9市町村が合併し
て一つになることがベストであるとの考え方は終始申し上げてきたところであり、今回の東部と
西部の法定協が合体して、1市2町3村の合併が次善の策であるとのことから、最大限の策を講
じてまいりました。しかしながら結果としては、残念な結果になりましたが、今後は、東部法定
協と西部法定協の合流が叶わない場合のスケジュールにより、東部法定協の協議、調整を粛々と
着実に進めてまいりたいと考えております。
 次に、これからの取り組みについて。白沢村、利根村との合併について、情報公開、市民の意
見反映などはどのように進めるかについてでありますが、議員ご案内のとおり沼田市、白沢村、
利根村合併協議会は4月1日に設置をされ、以降の協議会が4月に4回開催されたのを始めとし
て、事務レベルでの分科会や専門部会を開催し、精力的に協議、調整を図っているところであり
ます。
 ご質問の情報公開、市民の意見反映などはどのように進めるのかについてでありますが、本市
におきましては、広報ぬまたに市町村合併のシリーズとして掲載を続けている他、FM尾瀬やホ
ームページの活用を図るとともに、現在、5月26日から6月15日にかけて、市内8カ所での
住民説明会を行っているところであり、さらに、地域や団体等からの要請に対しても可能な限り
対応する考え方であります。
 また、合併協議会事務局でも、合併協議会だよりの発行やホームページ等を活用して合併協議
の概要や結果や市町村の概況等の情報提供を行っており、1市2村への合併説明会も予定してい
るところであります。なお、今後さらに、積極的な情報提供を行って、情報の共有化を図り、で
きる限り多くの市民の皆さんのご意見をお伺いして、今後に対応してまいりたいと思っておりま
す。
 次に、沼田市、白沢村、利根村の合併によってどのような街づくりを進めるかについてであり
ますが、1市2村が、合併後の新市を建設していくために新市建設策定計画を策定して、その実
現を図ることになりますが、新市の基本理念は、将来は利根沼田が一つになることとして策定さ
れた新市将来構想案をベースとして、水、緑、光、空気の貴重な生産基地としての地域特性を生
かし、恵まれた自然環境、豊かな田園空間の中で、地域間の連携や都市との交流を深めながら、
人間性豊かな街づくりを目指す、水と緑の大地、田園空間都市を新市の将来像として協議、調整
を進めていきたいと考えております。
 また、合併前に各市村が描いていた街づくりのビジョンにつきましては、今までは1市2村、
それぞれの事業計画であったものを一つの関連プロジェクトとしてとらえることにより、相乗効
果が高くなることが考えられまするし、それぞれの行政体でのいろいろな資源を総体的な財産と
して位置づけられることにより、新しい視点での街づくりが進められることになると考えており
ます。
 次に、住民サービスや負担はどのようになるかについてでありますが、現在、合併協議会の専
門部会や分科会において、1,200項目以上に及ぶ事務事業について精力的に協議、調整を行
い、今後の調整方針の方向付けを行っているところであります。一般的に合併協議は、サービス
は高く、負担は低くと言われておりますが、市町村合併を新たな地域の創造ととらえ、一体感を
持って総体的な見地から新市の住民サービスや負担については、市町村合併による効果を最大限
に生かすとともに、懸念事項の克服に向けて議会をはじめ関係者での協議、調整を図り、住民の
理解をいただきながら進めてまいりたいと考えているところであります。
 以上申し上げて、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきたいと存じます。
◇10番(大東宣之君) ご答弁をいただきましたので、何点か質問をさせていただきたいと思
います。
 まずはじめに、沼田南部地域の公共下水道の整備についてから質問をさせていただきます。基
本的には、環状線の整備と検討をしながら現道に管渠を埋設していくと。ところが、環状線につ
いてはなかなか具体的な計画が出てきていないというのが率直な状況ではないかと感じます。で
すから今の段階でいきますと、環状線の整備を待たずして現道に入れながら東に向かって整備を
進めていくという理解でよろしいかどうか確認をさせていただきたいと思います。
◇建設部長(野田敏夫君) 今の大東議員の質問にお答えさせていただきます。
 現道環状線の整備を待たず現道でいくのかとの質問でございますが、環状線等を待たずという
ことなので、環状線も現在、用地交渉等を行っており、計画もできておりますので、やはりそれ
らも加味しながら現道も加味してやっていくというような形で考えております。
◇10番(大東宣之君) 環状線も加味をすると。それは加味をして結構だと思いますよ。しか
し現実的に言ってですね、環状線の工事がどんどん、どんどん進んでいくという現状にはないで
しょう。ですから特にこの南部地域、土地区画整理事業をやるのだということで、ほとんどそう
した整備については手を着けてこなかった地域、ところがそれがもう止めたということになって
しまったわけですから、この地域の方々にとっては非常に負担をかける結果になってしまったの
ではないかというふうに思います。ですから一日も早くそういう地域の方々に、この下水道を整
備をしていくというのが当然ではないかと思います。残念ながら環状線が、もう用地交渉が終わ
って、新年度はここまでやれるのだという目鼻が立っていない段階では、やはりもう現道に埋設
をしていく。そして一日も早くこの南部地域の公共下水道の整備をしていくということが必要で
はないかと思います。環状線の整備を加味してというお考えは、それはそれとして決して否定を
するものではありませんが、現実としてですね、まだその環状線の具体化が見られるような状況
にない中ではですね、やはり現道に埋設をしながら整備をしていくということが必要ではないか
と思いますが、どのようにお考えでしょうか。
◇議長(星野佐善太君) 申し上げます。先ほどの答弁になりますけれども、市長が正式に建設
部にふってください。
◇市長(星野已喜雄君) それでは、建設部長に答弁させます。
◇建設部長(野田敏夫君) ただいまの南部地域の下水道の取り組みの早期ということで、今ま
での経過を考えれば早期にやっていきたいということでございます。私どももできるだけ早くや
っていきたいという気持ちはございます。しかし、いま下水道、この9号幹線につきましては、
やはり下流の方から順次やっていかないと上にいかないと。いきなり幹線だけ上に引っ張ってい
くというようなわけにはいかないわけです。これはやはり整備したところからですね、面的な整
備をしていって、やはりそこから使用料等の収入も考えて順次していかないとならないというこ
とも踏まえての答弁でございます。
 以上です。
◇10番(大東宣之君) 下水道の整備については、かなり毎年努力をしていただいて、今年度、
来年度のうちにはですね、関越高速まで概ね東の方は整備が済むのではないかという状況まで来
ました。大変、担当職員の方々がんばってこられたというふうに思います。ただ残念ながら、こ
の南部地域はそっくり、先ほどもいいましたように土地区画整理事業という網をかけてしまった
がためにそっくり残されたという状況になっております。ですから、これで東の方があらかた整
備が完了するわけですから、やはりここはですね、精力的にこの南部地域に向かって整備を、着
実に進めていっていただきたいというふうに思います。
 先ほど部長もなるだけ早く整備をしていきたいというお考えを述べていただきましたから、そ
れで結構だと思いますが、やはりそういったことを具体的に今年度、新年度というふうに向かっ
てですね、取り組みを進めていっていただきたいというふうに思います。
 それから、雨水排水対策の関係ですが、この関係も、土地改良事業との絡みもあったりして、
また県との協議がなかなか整わなかったりということで、なかなかまだ目に見えるような結果が
生まれていないというのが率直なところではないかと思います。この片品川に放流をする、この
部分については県との協議が整ったのか。あとは、その管渠を埋設をしていくこととですね、あ
と一部民有地がありますから、その地権者交渉が整えば、あとは着実に工事に入っていけるとい
うような状況にあるのかどうかだけお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 細部にわたっておりますので、建設部長にお答えをいたさせます。
◇建設部長(野田敏夫君) 県との協議でございますが、前段、14年度でお話ししましたよう
に協議をしているということで、県との位置関係については協議が進んでおります。
 また、埋設物で工事の進展が見られないということですが、15年度におきまして、実質的に
19mのボックスカルバート、埋設して工事を始めております。この協議等が整って、その地に
おいてはやはりこれは予算に応じて仕事が進んでいるというようなことで考えております。
 以上です。
◇10番(大東宣之君) 予算との絡みがあるということですが、19m埋設をしたということ
ですから、もう一部工事が着手をされてきているわけですから、あとはどんどん、どんどん整備
をされていくという理解でいいのかどうか。あと一部民有地の地権者の方との交渉も残っている
のではないかと思いますが、こういった事業が1年や2年で済むとは思いませんけれども、なる
だけ早くしていっていただきたい。沼須地区の方々も含めて、南部地域の方々にとっても雨水排
水問題というのは長年の懸案事項であったわけですから、やはりそういったものに早急に改善を
していくと。こういったお心積もりでぜひ取り組んでいっていただきたいと思いますが、その辺
でのお考えをお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この問題は、議員が本当に熱心に本会議で論議をされておられまして、
前段のご質問にもかなり詳細にご答弁をしてきた経過がございます。やはり私どもも現実に栄町
以東、あるいはまた角屋工業さんから国立病院の方に向かっているところの前後の通り等につい
ては、前々から頭を痛めている経過がございます。現実に、各個別のお宅のお悩みも伺い、現場
にも行ってその実態も見てきた経過がございます。そういったことから、先ほど部長が答弁した
とおり、できるだけ予算の確保に努めて、早急にこれが解決のために努力していくことが私ども
行政側に与えられた使命だというふうに考えておりますので、ご理解をいただきたいと思ってお
ります。
◇10番(大東宣之君) ぜひ頑張っていただきたいということをお願いしたいと思います。こ
の間、まったく何もやってこなかったと。公共下水道の整備も含めてですけれども。この雨水排
水対策、南部地域に対して何もやってこなかったというふうには思ってはおりませんけれども、
やはり先ほど来、言っていますように、土地区画整理事業という網をかけて、結局何もしなかっ
たという地域ですから、そういった特別な理由があるところですから、ぜひともそういった整備
に向けては特段の力を入れていっていただきたいというふうに思います。
 それでは、市町村合併について質問を移らせていただきます。
 まずはじめに、利根沼田地域市町村合併協議会が休止になった。この経過と理由については、
先ほど市長としてご答弁をいただいたわけですが、この経過、休止に至る経過と、またそういっ
た理由については、一般新聞等の報道がされて、市民の方々そういったことがあったのだなとい
うことについては知っておられるとは思いますが、じゃあこういった経過、そして理由というこ
とになるとですね、一体どういうことでこういうふうになったのかという点については、まだま
だ十分な理解が得られていない。そういったことに対して十分な説明が今の段階でもされていな
いのではないかと思いますが、市長としてはどのようにお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) ちょうど機をいつにして、ここのところ東原新町の区民館、高橋場町
の区民館、中央公民館、それから下町の住民センター、利南地区、明日、池田ですか、等々これ
からもまた説明会に歩まなければなりませんが、ここのところそういったことで地域説明会は開
催をさせていただいております。ただやはり、議員がおっしゃるとおり、それでは末端の方々が
どこまでそういった経過やプロセスについて理解をしているかというと、これはなかなかそこま
では周知ができているかということになると私の立場からすると忸怩たるものがございます。た
だできるだけ広報を使ったり、先ほど申し上げましたようにいろいろな機関を使ってそういった
ことについてはお繋ぎをしていきたいと、こういうふうに思っております。関心のある方、ある
いはまたない方にこだわらず、いろいろと私どもにお繋ぎがあればすみやかに会合を開いて、そ
してそこで説明をさせていただくような機会をこれからもどしどし作っていきたい。こういうふ
うに思っております。
◇10番(大東宣之君) 結果として、この西部3カ町村との法定協は休止ということになりま
した。先ほど市長の答弁では、休止をした理由が述べられましたけれども、実際はもう職員の派
遣も解除され、予算も整理をされていくというような状況にあるのではないかと思いますが、こ
うした状況からいって休止というよりも、ましてやもう解散ということになるのではないかと。
いつまでもこの西部3カ町村、引っ張っていく必要性はもうないのではないかと。ですから休止
というような曖昧な対応にせず、きっちりと解散をして、いま沼田が取り組んでいる白沢村、利
根村との合併に向かって様々検討することこそ今は必要ではないかと思いますが、なぜ解散とい
うふうにはならなかったのか。その辺についてお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これはですね、もう昨年の1月の10日からスタートした時点から、
1市2町6カ村の大同団結というのを目指しておりましたので、そういった意味で今回、4市町
村の中に2村が加わってもらいたいという気持ちで、2カ村もそこに加わりたいという気持ちが
真摯にありましたので、協議会長の立場からとしても、また市長の立場からとしても努力をさせ
てもらいました。そういった形の中で、議員が言われるようにですね、解散ということを私は一
切言うつもりもございませんでしたし、協議はずっと継続をすべきだということで一貫して言い
続けております。なぜに休止かということですが、先ほど申し上げたとおりでありますけれども、
やはり常に可能な限り大同団結の道というものを担保しておく、これがやはりいわゆる沼田市の
市長の立場、あるいはまた法定合併協議会の会長の立場、昨年の1市2町6カ村のスタートの時
の会長の立場からするとですね、私はそれはもう当然の事だと思っています。ですから休止とい
うことは、後にまた一緒になれるチャンスというものが担保されているというふうなことで今回
はそういった選択をさせていただいたわけでございます。幸いなことに、3町村長もですね、こ
の辺のことについては理解をいただいたということになっておりまして今日に至っているわけで
ございますので、この辺のことについては深い理解をいただければと、こういうふうに思ってお
ります。
◇10番(大東宣之君) 市町村合併というのはですね、非常にすごい労力をかける取り組みを
せざるを得ないのではないかと思います。たとえ仮にですね、1対1で2つだけが合併をすると
いうような枠組みであったとしても、仮に利根沼田が全部一緒になるとしても、1市2町6村、
9つの市町村が一緒になる。数は幾つであったとしてもですね、多い、少ないは関係ない。2つ
だけで一緒になろうと言ったってすごい労力、手間、暇かかる。しかし、そういったことでいま
沼田は現実として白沢、利根との合併に向かって協議も進めているわけです。片一方はもう終わ
ったというふうに私は思う。終わってよかったと思うのですけれども。そういうような状況のも
のをいつまでも引っ張っていくというのは、これから新しく合併をしようというふうに考えてい
る白沢の方や利根村の方に対しても失礼ではないかなと。沼田市として、一生懸命白沢と利根村
との合併を考えているのですよ、やっていこうとしているのですよということには、それではな
らないのではないかと思うのですが、市長としてどのようにお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) やはり白沢村も利根村もですね、大同団結の方に選択をされたので、
12月5日に、1市2町1村のところにお願いに来たわけでございます。ですから、もともとの
大綱はそこのところにあるわけでございまして、でこの沼田の立場からすれば、そのお考え方を
了として、一生懸命、間に入って骨を折ったわけでございますけれども、やはり先に1市2町1
村の枠組みがスタートしていた経過があって、1市2町1村の枠組みの中に沼田とすれば加えて
いただきたいということで頑張ったわけですが、なかなか西部の方の調整が、はっきり言えばう
まくいかずにですね、結局、今日を迎えたということでございます。ですから2村としてもです
ね、大もとはそういった大同の方にあったがゆえに12月のときに申し入れてきたわけでござい
まして、ですからこの1市2村の合併、もう時間がございません。一生懸命進めているわけでご
ざいますけれども、そういった中にあっても一つの光明があれば常に大同団結ができるような道
を開けておくということが大事なのではないかというふうに思っているわけでございまして、そ
れが休止でもあり、しかも今日、午前中の小林議員のご質問にもご答弁させていただいたとおり、
何とか1月を目標に頑張ることによって、残された2カ月間の猶予を持ちながら、そういったと
ころに、またいろいろな経過の中で、話し合いやあるいはまた協議が始まるようなことがあれば、
それはそれでもってやっていく必要があるのではないかというような、そういう前々から言って
いる2つの段階を経るという、通常の下段の方のことを私どもは現在選択して動いている。こう
いうご理解をしていただければと、こういうふうに思っております。
◇10番(大東宣之君) 利根沼田の市町村合併、スタート時点では1市2町6村、利根沼田が
一体となる、そういうことを目標に任意合併協議会が立ち上がりました。その後、川場村が自立
を選択をし、昭和、そして片品も自立を選択しようとしているという動きがある。今の段階では
もう1市2町6村、利根沼田が一体となるということは全くもう不可能と言っていいような状態
ではないかというふうに思います。仮に、西部3カ町村も、法定協を今度立ち上げるということ
で、この議会に議決をするような動きになってきているということで、もうそれぞれの動きがあ
るわけです。そうした中で、先ほども申しましたけれども、この市町村合併というのは非常に労
力も、時間もかかる大事業のわけです。ですから、片一方にまだ思いをはせることよりも、いま
沼田が直面をしている白沢、利根との合併についてどうあるべきなのか、どうするべきなのか、
そこに全力を注ぐことこそ必要ではないか。私は市町村合併は基本的にはしなければしないほう
がいいと思っておりますけれども、するにしたとしてもですね、そういうようなことが必要では
ないかというふうに思いますがいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) そこの辺のところが、大東議員がご質問されているところのニュアン
スのところがやや異にするところがあると言えばあるのだけれども、私は、現実にいま与えられ
ている環境の中で、1市2村の合併は、これはもう何としても進めなければならないという気迫
でもういっぱいです。そういった形の中で、常に時系列があって、昨年の1月からの経過があっ
て、そして経過があって1市2町1村、経過があって2つが加わりたい、経過があって西側のと
ころがここのところで調整がうまくいかなくなった。そして現在の1市2村があるということの
中でですね、常に相手がいてのことでありますからして、これを休止としたことは、もう私自身
はいまできる最良の策であったというふうに思っております。これを議員がご指摘のとおり、1
市2村を進めるがために、3村の関係の方はご質問ですと断ち切った方がいいのではないかとい
う、こういう論法だと思いますけれども、やはり私ども沼田市の立場からいたしますと、利根沼
田の中核都市として、やはり沼田市とあるいはまた全体を考えたときは、できるだけ合併をした
い。しかも沼田のことが頭にあるということについては、どこまでいってもやはりそういった道
はさぐっていく必要があるのではないか。こういうような思いがございますので、私どもが現在
の選択に至っていると、こういうことになるわけでございます。
◇10番(大東宣之君) 西部3カ町村との間で市長はだいぶご苦労なさって、なおかつ今も西
部3カ町村のことを心配しておられるというのはたいしたものだなと。私はあんな扱いを受けて
おきながらそこまで、3カ町村のことを思うほど人間はできていないので、非常に勉強させられ
ました。ただですね、合併がいいか、悪いかが別問題としても、私は少なくとも白沢、利根が編
入合併を沼田に申し入れてきた。その思いからして考えるであるならば、やはり西部との間はき
っちりと精算をして、この白沢、利根との間に全力こそ注ぐべきではないかというふうには感じ
ます。
 それで、これからの白沢、利根との合併についての取り組みについてなのですが、そもそもこ
の市町村合併というものがどうあるべきなのかということが大事になってきているのではないか
と。まず市町村合併は、その目指すべき新市の理念や姿があって、それを実現するための手段と
してこの合併というものを考えていかなくてはならないのではないかと。ただ国が特例債を出す
から、優遇措置をあげるから、とにかく何でもいいから合併しろ、合併しろという、そういうこ
とに乗って合併するのはよくないというふうに私は思います。市長として、何が何でも、どこで
せいいから合併すればいいのだというふうなお考えはないというふうに思いますが、先ほども言
いましたように、まず目指すべき新市の理念や姿、そしてそれを実現をしていく手段としてこの
市町村合併というものをとらえて考えていく。住民の方々と一緒になって考えていく、そういっ
たことが必要ではないかと思いますが、市長としてのお考えをまずお聞かせいただきたいと思い
ます。
◇市長(星野已喜雄君) 今次の合併問題は、やはり財政問題を抜きにしては考えられないわけ
でありますけれども、やはりそこだけでは当然ないということは、議員の考え方と同感でござい
ます。今回、現実的にいま1市2村の合併協議が進んでいるわけでありますけれども、やはり昨
年の1市2町6カ村がスタートした時点にご案内のとおり、昨年の8月にダイジェスト版のいわ
ゆる新市の将来構想案を全戸に配布をしております。それはですね、「水と緑の大地 田園空間
都市」ということで、地域の多様性を生かした街づくり、分権型地域づくりから2、4、6、8
つの大きな項目に分かれて、それぞれの対応を実は展開をしてきたわけでございます。そこでで
すね、非常に今でもそのときの気持ちと一貫して変わらないのは、この広い面積の中に自治体が
散在しているとき、合併したことによって行政のサービスが円卓になって落ちたということにな
らないように振興局の充実というものを一貫して言い続けている経過がございます。合併は地方
分権に向けての一つの大きな選択であるということを思うときに、その地方分権を推進しようと
することから考えたときにですね、合併したことによって中心のところにいわゆる大きな行政棟
ができたりするということは、これはやはりある意味においては全く楽なことでありまして、い
つも言っているようにこの振興局、地域自治区が活性化していくということによって、初めて全
体のグレードが高まってくるということから、一貫してこれは言い続けてきておりますし、これ
からも1市2村であろうがですね、それが1市2町3カ村になろうが、1市2町6カ村になろう
が、これはもう利根沼田の将来のためには、これはもう欠かすことができないことではないか。
少なくとも自分が目の黒いうちに責任ある立場であるならば、一貫してそれは主張し続けていく
つもりでございます。
 で、1市2村というところの関係とか、イメージとか、将来のことでございますが、歴史的に
振り返りますると、この沼田と白沢村と利根村のですね、結節というのは大きく2つあるのでは
ないかと思っております。その1つはですね、やはりこの沼田の台地の水は、利根村の、片品川
の高戸谷という集落から導水をして、そして椎坂トンネルをくぐって、白沢村の名前のところで
一旦調整をして、そして久屋原の現在の浄水場のところに来ているということで、沼田の上水道
の命の水とも言うべきものはですね、やはり利根村の片品川の高戸谷の集落から白沢村を経由し
て来ているということから、大変そういう意味では大もとの所の部分で、極めて根深い、太い関
係があったということが、これが何としても言えるのではないかと思っております。
 2つ目は、結局、今申し上げたのは、命の源泉とも言うべき水の問題でありますが、2つ目は、
動脈のことでございます。ご案内のとおり今年も沼田駅の駅前を相当お金を導入いたしまして、
例えば駅前を融雪装置にして、駅前をロータリーにしてということで、まさに沼田の駅の顔とし
ての再生をいま図ろうとしているわけでございます。これにつきましては、合同庁舎もできるよ
うなこともあったわけでございますけれども、この駅から下りた方々の外来の方々は、まず少な
くともここで下りた外来の方々は、ほとんど国道120号を通って日光片品方面、吹割の滝方面、
老神の方に行くという、この動脈の大もとであったことは否定できません。と同時に、ロマンチ
ック街道というのが言われて久しいのでありますけれども、当然この川田の国道145号からで
すね、国道120号に連結をいたしまして、日光方面に向かう120号にこれらを見てみるとき
に、いわゆる道路としての動脈の結節の大きな横軸であったということになろうかと思っており
ます。ですから、この歴史的に見て、かつてはこの大きく2つのですね、好むと好まないとに係
わらず、大きな生活の中での非常に根深いところの関係があったと、このように思っております。
途中、栗生峠が椎坂峠に変わったりいろいろしておりますけれども、そういうふうに思っており
ます。しかしながら利根村の、旧赤城根地区はどうかと、こういう論法が出てまいりますけれど
も、これらについてはですね、県道沼田大間々というのがやはり上之町の荒木屋さんの前から出
ておりまして、これがずーっと利南地区の下段を通って、白沢の下段を通って、そして南郷に入
って、そして根利に上がっていっていわゆる黒保根の方に出るというようなことから、これらに
ついても言うならば先の方を大きな一つの背骨とすれば、下の方はそれを支える土台でもあった。
こんなふうに認識ができるのではないかと思っております。そして、未来はどういうふうになる
かと、こういうことでございますけれども、比較的今回の1市2村は、私が冷静に分析するとき
に、堅実で、確実な将来が見えてくる感じがいたします。と申しますのはですね、お互いが決し
て場面、場面で、時の状況に流されずに、堅実に村づくりをされてきたところばかりでございま
して、非常に真摯な感じを受けております。で特に、前々からのイメージが交流を基調といたし
まして、沼田市が歴史とにぎわいの交流、白沢村が花と緑の交流、利根村が水と大地の交流とい
うようなことで、やはり基本的には、自然環境、歴史文化を生かした形の中の、総合性を持った
形が見てとることができるのではないか。その基本には、交流という一つの大きなキーワードが
潜在的に横たわっていると、こんなふうに思っております。
 以上、答弁とさせていただきたいと思います。
◇10番(大東宣之君) この白沢、利根村との法定協議会が設立されたのが4月、法定協議会
が3回開かれて、4回開かれたのか、その辺申し訳ありませんけれども、3回までは開かれてき
たと。しかし4、5、6と3カ月、そして8月には合併をしてしまうと。4、5、6、7、8、
半年に満たないうちにもう合併を決めてしまおうということになっているのではないかと。この
短期間の間にこうした市町村の合併という大きな事業を決めるということが無理があるのではな
いか。それだけ市民の方々、住民の方々に理解と納得を得られる。また、これからどういう街づ
くりを合併によって進めていくのか。負担やサービスはどうなるのかと言ったようなことが理解、
納得していただけないままに合併になってしまうのではないかと思いますが、その辺については
どのようにお考えなのか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員はもう昨年の1月10日に任意合併協議会がスタートした時点か
らいまおっしゃるように早過ぎるのではないか。それからもっと住民に説明をした方がいいとい
うことで、そういった住民サイドに立ったご発言をされてきたことについては敬意を表する一人
でございますが、やはり期限がどうしても財政支援を受けられる期限というもの、よしんば財政
支援を受けられる期限というものを向こうへ行って、まあそれでも慎重にして、こうにみんなに
わかってもらえるまで努力しようということで、1軒、1軒訪ねるような形の中でやっていくと
いうこともそれはあるのでしょうけれども、やはりこの財政支援を受けられる形というところに、
どうしても私ども地方の基礎的自治体とすると、やはり関心を注がざるを得ません。そうすると
その期限というものをとらまえたときにですね、やはりこれは議会の皆様であるとか、あるいは
代表される4号委員、5号委員の方であるとか、そういった方々の代表する意見の方々の意見を
十二分に拝聴しながら進めていくということも、これはまた大事なことではないかというふうに
も感じております。がゆえに法定協議会の役員設定があるわけであります。同時に、不肖沼田市
は、議員がおっしゃるとおり大変説明会等の関係については、いま振り返ってみますると、すで
に4回、1回ふれあい広場が入っておりますが、これはもう合併のことは半ば半分でありますが、
今回回ると5回目なのですね、昨年の1月以降もう5回目なのです。現実に初めて始めたのが昨
年の5月だったと思いますけれども、そうすると概ねこの1年間で5回回ってきたということに
なります。これは2.5カ月に1回ずつやっている計算になりますね。これはきっと他の地域と
比較する問題ではないと思いますけれども、総体的な比較になりますと、その都度、その都度、
できるだけ開いてきたということにはなるではないか。ただそこへ集まってもらえるか、もらえ
ないかということについては、いろいろと努力をするのでありますけれども、なかなかその辺の
ことについては、やはり議員が心配されるとおり、たくさん集まっているのかどうかということ
になると、ここのところで胸を張って「いやたくさん来てくれました」というようなことまで言
い切れるだけの人達がいるかどうかというとこれはなかなか難しい。がしかし農繁期にも係わら
ず熱心に来て、しかも質問もたくさん出て、やりくりがあることを思うときにですね、やはりそ
ういった経過を踏まえていくということをご理解をいただきたいなと思っております。
◇10番(大東宣之君) 市としては、先ほど市長がおっしゃったように、今回で5回の住民説
明会、それ以前から広報ぬまたを通じた広報活動、ホームページ等々等で情報公開等々について
はですね、やっておられているというふうには理解はしておりますし、それ自体はかなりがんば
っておられるというふうには思います。ただいかんせんそれだけの努力をしているにも係わらず、
まだまだこの市町村合併について住民の方々、市民の方々についてどれだけ理解と納得が得られ
ているのかどうか、やはりそこが大事になってくるのではないか。結果として、合併した後にこ
んなはずではなかったという声が聞こえないようにする。この合併をして良かったのだというよ
うにしていくということが、やはり最大限、取り組まなくてはならない課題ではないのかと。先
ほど、財政問題等々おっしゃられましたけれども、やはりこの市町村合併によってどういう街づ
くりをして、そして負担やサービスが一体どういうふうになっていくのかというようなことを明
確に示していきながら、住民の方々に理解と納得を得ていく。そういう中で着実に取り組みを進
めていくということが必要になってくるのではないかというふうに思いますが、市長としてはど
のようにお考えでしょうか。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後2時00分休憩
─────────────────────────────
午後2時09分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) ただいま議員の再質問に対する答弁でございますが、一応法定合併協
議会でいろいろな調整、ご承知のとおり1,200項目くらいあると、こういうふうに言われて
おりますが、そういったことをやりながら来ている中で、この合併協議会だより等々でですね、
できるだけ詳細に説明をさせてもらっているわけでございますけれども、議員がおっしゃるとお
りそういった比較論を出し得るというところまで何とかしなければなりませんけれども、若干そ
ういったところの部分については、やはりまだ私どもの努力が足りないかなとこういうふうに思
っておりますけれども、可能な限り現行体制でできる紹介はしていくつもりでございますので、
よろしくお願いしたいと思っております。
◇10番(大東宣之君) 実際のサービスなど、この沼田と白沢、利根の2村と比較をした場合、
沼田の方が進んでいるもの、他の2村の方が進んでいるもの、いろいろあると。しかし今回、編
入合併で基本的にはもうそれらが沼田に全部合わさってくるというふうになっている。例えば福
祉医療などでいくと、利根村は、小学校卒業までの子供の医療費が無料になっている。歯科につ
いては中学校卒業までというふうになって沼田より進んでいたりとか、一人暮らしのお年寄りの
ところには、しゃくなげの湯を、月に1回だか、年何回だか配っているとか、そういったことも
されていると。こういった中でやはり進んでいるもの、いいものはやはり新市になっても取り入
れていくというようなことも考えていかなくてはならない。一般的に合併をすればサービスは高
く、負担は低くというふうに総務省などはしきりにそういうふうな宣伝をしていたわけですけれ
ども、実際はなかなかそうはならないというのが現実みたいですが、やはりそういうことも示し
ながらやはりやっていかないとなかなか理解が得られないのではないかと思います。そういった
点でどういう方向性を打ち出していくお考えがあるのか、お聞かせいただければと思います。
 それから先ほどのご答弁、前のご答弁の中でですね、説明会、今回5回目になっているという
ことでご答弁をいただいたわけですが、私も参加をした限りでは合併に向かって進むようにとい
う意見が多かったようには記憶をしてはおるのですが、特徴的な意見等があったならばこの説明
会の中でどういったものがあったのか、この機会ですので併せてお聞かせいただければというふ
うに思います。
◇市長(星野已喜雄君) また前段の質問なのですが、合併には編入と新設しかないということ
で、編入ということは、もうすでに確認されたということであることはもう議員ご案内のとおり
であります。編入ということを選択をしたから、今議員が言うように沼田にみな合わせるという
ことではない。やはりそこのところはですね、1,200項目の協議項目があるように、まさに
お互いに胸襟を開いて、信頼関係を持って、そしていいことは取り入れていくような方向の中で
協議をしていくということになります。ですから議員が冒頭言った、子供の医療費のことなども
内部でずいぶん話題になっていることでございまして、これが沼田市にないんだから全くなくな
るというようなことにはつながっていかない。これは一つの仮説ですから。ですからそういうこ
とで、例えば町村の方が明らかに立派な事業をやっているなと思えば、それはちゃんとした調整
の中で取り入れていくということも当然あるということで、まさに協議そのものはですね、先ほ
ど冒頭申し上げました新設ということがある中で、協議は全く同じ立場でやるという気持ちでや
っているということで、もうとにかく幹事長である助役が、そこら辺のところは口を酸っぱく言
っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
 説明会の関係でございますが、いわゆるふれあい広場を入れると5回の形で行われてまいりま
した。特徴的なことはということでございますけれども、結局質問の中から出てくる内容はです
ね、利根沼田というのは同じ生活の圏域なので、この際、全部が一緒になった方がいい、という
意見がやはり根底にあるなということは、どの会場に行っても感じております。例えばそういっ
た形の中で、「これから合併をしなかった方々はどうになるのでしょうかね」というような質問
もございます。そこら辺のところについては、今度は私どもがちょっと答えられる立場ではない
もので、結局、村の独立した、そういった主権的なことはその村が考えることなので、私どもが
とやかく言える立場ではないということで、いわゆる真摯に対応をしてきたつもりでございます。
今回のようにですね、1市2町6村でスタートした中でですね、9月の節目、11月の節目、あ
るいはまた12月に入っての節目、1月の下旬の節目、2月の節目、4月の節目とこういろいろ
と場面、場面に節目がありますけれども、そういったところについての場面、場面のそういった
ところのことについての関心がおありで質問がよくあったように思います。
 それから、議員が今日質問されたように、合併したら町がどうになるのだろうか。ロケーショ
ンですね、それはやはりかなり出ていたと、こういうふうに認識しております。
 以上、こんなところでございます。
◇10番(大東宣之君) 説明会の中でもですね、やはりこれから先、どうなっていくのかと、
合併をした場合、どういったふうになっていくのかというところに、いわゆる市民の方々はまだ
まだ不安を感じておられるのが、そういった意見や質問が多かったのではなかったかという感じ
がいたします。こうした中で、やはり実際こうした合併をしたことによって具体的にサービスや
負担がどうなるのかということがいちばん市民の方々にとっては関心が高いのではないかと感じ
るわけです。例えばですね、合併協議会だよりの第3号には、幾つかの協議事項でまとまったこ
とが書いてあります。国民健康保険の税率は、新たな制度を合併時までに創設をすると。出産、
葬祭に関する給付については、沼田市の例により合併時まで調整を図ると。これは沼田市に合わ
せると。福祉医療、沼田市の例により合併時まで調整を図ると。介護保険料、新たな制度を創設
するということで、もうすでに幾つかの部分が決まってきていると。こういった中でですね、例
えば沼田はこういうことをやっている、白沢はこういうことをやっている、利根村はこういうこ
とをやっているというようなことが市民の方々に十分理解できない。まだわかっていない段階で
こういう形で決まって、これが新市が誕生すればこういう形でスタートしていってしまうと。例
えば先ほど言いましたように福祉医療の関係では、利根村が県内でも高い水準にあるのが沼田市
に合わさってしまうと。介護保険料については白沢村が高いというふうに言われています。こう
したのがどこに合わせるのか、どういうふうになっていくのか、そういった負担の問題、それが
やはりそういった細かいことが今の段階でまだまだ十分資料として市民の皆さんには提示をされ
ていない。しかし片一方では、もうこういう形でどんどん決まってきているというのは、やはり
将来にわたって不安を残すことになってしまうのではないかと。ですからやはりそういった点で
もっとこの情報を知らせていくということも必要ですし、市民の方々に検討していただくという
ことも、もっと、もっと必要ではないかなというふうに思います。
 8月に議決をしたいということを先の小林議員の質問でお答えをされているわけですから、あ
と実際7、8、2カ月少々、こういう時間の中でそういったことができ得るのかどうかというの
が私としては疑問に感ずるのですが、市長としてはどのようにお考えですか。お聞かせをいただ
ければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 前段の、国民健康保険だとか、出産、葬祭に関する給付だとか、福祉
医療だとか、介護保険だとか、ここにあるように、例えば国民健康保険なら新たな制度等を合併
時までに創設するとか、出産の関係なら沼田市の例により合併時までに調整を図るとか、こうい
うことが書かれておりまして、これはいよいよ事務的なところでもって、もちろん当然助役が幹
事長になっておられると思いますが、そういうようなことも含めてですね、細部にわたっての詰
めがなされるというふうに思っております。一応議員がご提示のように、当然このそういった骨
格が定まれば、また住民説明会をもって、そして住民に対して知らしめて、公開をして、そして
ご了解をいただいていくような場面も当然先には考えているわけでございまして、お含みおきい
ただきたいと思っております。
◇10番(大東宣之君) やはり市民の方々にとってみれば、実際、市町村合併によって自分た
ちの暮らしがどうなっていくのかということがいちばん不安であり、いちばんそこに関心がある
のではないかと。それがいろいろなサービスがどうなるのか。負担がどういうふうになっていく
のかということになってくるのではないか。やはりそういったところにいちばん関心が、今の段
階ではあるのではないかというふうに私などは感じるわけです。合併したことによって負担が増
えたり、サービスが下がったりというようなことでは、何のための合併だったのかと言われるこ
とに成りかねないのではないかと。ですからやはり、それはこの市町村合併によって、こういう
ことだから負担がこのようになるのだ。サービスはこういうことで行っていきたいのだというこ
とをしっかりと示していくというのが市長としての役割ではないかというふうに思うのですが、
その辺について先ほど、骨格が定まったらまた住民説明会をというようなご答弁をいただきまし
たけれども、やはり今の各2村がどういった行政サービス、また負担をやっているのか。また沼
田市との比較ではどうなのかと言ったようなこともどんどん知らせていく必要性があるのではな
いかというふうに思いますが、市長としてはどのようにお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) いまおっしゃるような、できるだけ内部のそういった調整が整えば、
できるだけ市民に知らせてみるということは当然のことだと思うし、そういうふうに指示をした
いと思っております。ただやはり物理的に、もう彼らも本当に朝に夕に頑張っておりまして、そ
ういった議員に全幅の期待に応えられるだけのものが用意できるかというと、その辺のことにつ
いては忸怩たるものがございますけれども、いまおっしゃるように、できるだけ速やかに、その
資料等については出すように、今日のことも受けて、今までも申し上げておりますけれども、そ
ういうふうにしっかりと指示をしていきたいと思っております。
◇10番(大東宣之君) 先ほどの前のご答弁で、編入合併だからと言ってすべて沼田に合わせ
るわけではないというふうに市長お答えいただいたわけですが、今回のこの沼田市と白沢村、利
根村との合併によって、具体的にサービスは負担がどうなるのか。先ほど言いましたように、総
務省は市町村合併すればサービスは高い方に、負担は低い方になるのだというようなことをしき
りに宣伝をして、市町村合併をどんどん、どんどん煽ってきたわけですけれども、実際、市町村
合併をやったところの話を聞けばですね、単純にはそうはいっていないというのが現実ではない
かというふうに感じられます。そういったことからしてですね、やはり直接市民生活、住民生活
にかかわるこういったサービスや負担がどうなるのか。この今の時点で市長としてはですね、こ
のサービスや負担が、サービスは高い方に、そして負担は低い方にというふうにやりたいと。ま
たやれるというふうにお考えなのかどうかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい質問でございまして、結局、最大公約の落とし処をねらっ
てそれぞれの協議を落としていかないといけないと思っておりますので、でも当然、この行政に
携わる立場からすれば、サービスは高く、負担は低くと考えるのが、これはもう当然かと思って
おります。議員がおっしゃられる事の中で、ちょっと付け加えたいと思いますが、議員はこの赤
い冊子をお持ちのようでございますから、協議の第20号に、商工観光関係事業の関係などがご
ざいますけれども、この中小企業事業資金の融資だとかはですね、どうも私が見ている限り沼田
市しかなかったのですね。そうすると、そういうところは沼田の例により合併時まで調整を図る
と、こう出ているのですけれども、やはりこれからそういう制度がなかった利根村や白沢村の方
々は、そういうことが使えるという、こういうことになるということで、この沼田市の例によっ
て合併時までに調整を図るということが、利根村や白沢村にとっては大変いいことになるのでは
ないかと、こういうふうな状況になるというふうに思っております。
 先ほど前段のことで、いろいろ医療の関係とかそういうことがございましたけれども、そうい
ったことについては、決して沼田市の関係でもってすべて進めるということでなくて、そういう
ことも、それはやはり協議をしていくということになりますから、決して今こっちの商工関係が、
沼田の合併時まで調整を図る。それは沼田市の例によって合併時まで調整を図ることが、実は利
根東部2村にしてみればよい方向に流れていくと。例えば今のように、医療の関係などのことに
ついては、沼田の関係ということになった場合にですよ、それは今まで、じゃあ利根村でやって
いたけれども、それはなくすのか、なくさないのか、こういう論議が当然出ますけれども、こう
いうところについては、やはりちゃんと協議をして、お互いに納得いくところまで話し合ってい
くことになろうかと思いますけれども、あらゆるところについてやはりそういった意味で、いい
ことはいい方向にというようなことでもって考えていかざるを得ないのではないか、こんなふう
に思っています。
◇10番(大東宣之君) 白沢村、利根村の2村と比較をして、沼田の方が進んでいる部分とい
うのは先ほど市長がおっしゃったような中小企業の融資関係、また、介護保険などにしてみても、
利用料の一部軽減措置をとっているのが利根沼田では沼田しかないわけですから、そういった点
も進んでいます。それからまた、出産、葬祭に関する給付の関係にしてもですね、利根沼田の中
では確か利根沼田がいちばん良かったのではないかと。これを沼田に合わせるということは、当
然、白沢や利根村の方々にとっては決して悪いことではないというふうには思います。そういっ
た点、細かく調べていけば幾つか沼田に合わせることによって、白沢、利根村の方々にとっても
利益を受ける、そういったことが拡大をしていくということになるものが多々あるのではないか
というふうには思います。
 ただしかし、実際問題として、この市町村合併をすることによって本当にサービスは高く、負
担を低く抑えていくと。そういった街づくりをしていく、サービスを提供していくというような
ことをしていかないことにはですね、やはり何のために市町村合併をしたのかということを言わ
れかねない、思われかねない、そういうことになってしまうのではないか。そのためにはやはり
今のいろいろなサービスや負担の状況が、それぞれの市村でどういうふうになっているのかとい
うのをどんどん出して検討をしていくというのが必要ではないかというふうに思います。例えば
あと、情報の提供の問題にしてみればですね、西部での法定協のときには3つ小委員会があって、
その3つの小委員会については傍聴が可能であったわけですが、今回の白沢、利根村との法定協
の正副会長会議については非公開。実際、この正副会長会議が、西部法定協の3つの委員会の役
割も担っているのではないかと思いますが、そういったところが残念ながら公開をされてはおら
ないのではないか。やはりそういった点でもですね、まだまだ改善していかなくてはならない余
地はあるのではないかと思いますが、そういった情報公開、資料の提供等についてですね、先ほ
ど市長もお答えをいただきましたが、沼田市としてどういうふうにしてさらに取り組んでいくの
かどうか。再度お聞かせいただければというふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) これが何と言ったらいいのでしょうかね、昨日、午前中にも話したと
おり、11市の市長が国会議員に対して三位一体のことについて提示をするわけです。そうする
と11市の市長の中でも温度差が出てくるのですね。三位一体改革の物のとらえ方として。やは
りどうしても私どものような人口の少ない所と前橋や高崎のように人口が多い所では若干とらま
え方の温度差が出てくる。それはご案内のとおり私どもは少ない人口で広い守備範囲を持ってい
る、地域を持っている。彼らは、大きい人口の中で守備範囲は狭い。ただ三位一体のところの本
質にえぐっていくと、人口でもってとらまえていくことがわかった。そうすると、三位一体改革
ということについて検証していったときに、若干の温度差みたいなのが出てくるというのがある
のですね。だからそういった非常にデリケートな、やはり行政というのは本当に難しいのだなと
いうふうに感じたわけなのですけれども、ですからそういうデリケートな部分を1つでも、2つ
でも穴埋めをしていくというところに今回の調整があるわけで、そこはやはり言うなればプライ
ドを持って、中核都市たる沼田市が、やはりそういったところのリーダーシップを発揮していか
なければならないのだなと、こんなふうに思っているわけでございます。
 さらに先ほどの情報公開の関係で、会長、副会長会議の傍聴の関係がございましたけれども、
これについては、議員が言われることはもっともなことでございまして、そこのところは意識も
していなかったので大変申し訳ないのでありますが、私は別に公開して差し支えないことである
と、こんなふうに思っておりますので、お含みおきいただきたいと思います。
◇10番(大東宣之君) 正副会長会議の公開については、これからの中でまた検討していって
いただければと思います。一つ市長に披露しておきたいことがあります。これは和歌山県が、通
達としてそれぞれの県内市町村に出したそうです。合併問題、どうも和歌山県がうまくいってい
ないらしくてですね、何が何でも合併をさせようということで、秘訣というのを市町村に出した
そうです。その中に書いてあるのは、相手の文句を言わない、不信感を抱かない、ケースによっ
ては先送りをすると。要するに臭い物には蓋をして黙って通せというような言い方ではないかと
いうふうに私は感じるわけなのです。こんなやり方を今の市長がやっているとは思わないですけ
れども、酷いところはこんなことも平気でやっていると。決してそんなことのないようにやって
いっていただきたい。この市町村合併によって本当に良い町を作っていくと。単に市長は財政問
題をしきりにおっしゃっいますけれども、私は単に財政問題だけでこの市町村合併の問題をとら
えるのではなくて、目指すべき新市の理念や姿、それを実現をする一つの方法として市町村合併
を考えていくべきではないかというふうに思います。そのためにサービスはどういうふうにして
いくのだ、負担はどういうふうになっているのだ。そして皆で力を合わせてこういう町を作って
いくのだというようなことを是非市民の方々に理解と納得がいただけるようやっていく必要があ
るのではないかと。そういうふうにやっていっていただきたいというふうに要望をしておきたい
と思います。
 市長が就任されて2年間、この就任当初の1年間はですね、滝坂のエレベーターの建設を凍結
表明をされたり、介護保険の利用料の一部負担を市が助成をすると言ったようなこと。さらには
市民参加を打ち出して検討委員会を作ったりとか、そういった意味ではこの当初の1年間という
のは非常に市長らしさ、市長の持ち味が生かされた1年ではなかったかというふうに感じます。
ところがこの1年、2年目に入ってからは、どうも市町村合併に振り回されている。特に相手が
悪かったから市長のご苦労はそれはそれとしてわかるのですけれども、市長の持ち味が発揮をさ
れなかった1年ではなかったかというふうに私は残念ながら感じます。当初1年間のように、市
長の持ち味、政策的なものがこの市政の中に生かされてこなかったというふうに、私としては感
じぜざるを得ません。この残されたわずかな白沢村、利根村との合併に向けて、残された時間は
わずかですけれども、こうした大きな問題を抱えながらも、市長としての持ち味を発揮をしてい
ただけるように頑張っていただきたいというのも何か変ですけれども、同じご町内ですからその
くらいはいいでしょうと、立場は違いますけれども頑張っていただければと。その点については
一生懸命市民の立場に立って、当初のようにやっていただければということは思います。そうい
ったことでこれからの市町村合併に向けて、最後に市長のお考えをお聞かせいただいて、私の質
問は終らせていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) よく「脚下照顧」とか、あるいは「足元を見ろ」とか、あるいは「初
心忘るべからず」というのがあるように、私も議員がご指摘されましたが、もう1回原点に顧っ
てですね、そして議員がおっしゃるように、事によればこの1年間は私らしさがなかったと、こ
ういうご指摘もいただきましたけれども、私は十二分に、最初から最後まで変わっていないわけ
ですけれども、そういうふうに政治は結果責任ですから、そういうふうに見られていたならば、
ここはまた反省をして、また初心に顧って、ちょうど折り返し地点でございますので、また原点
に帰って頑張っていきたいというふうに思っております。
 同時に、今回の1市2町の問題につきましては、やはりいろいろと歴史的な経過を踏まえた中
で今日を迎えているわけでございまして、何とか不退転の決意でこれが実現するために、最終最
後まで努力を怠りなきよう頑張ってまいるつもりでございます。これにつきましても、ご指摘さ
れました情報公開の問題であるとか、あるいは市民に対する周知の問題であるとか、あるいは財
政問題だけでなく、もっとビジョンが必要だというようなことだとか、いろいろな建設的なご指
摘もございました。これらにつきましては、私を始め執行部はすべてしっかりと耳に入っており
ますので、そういった観点でこれからも頑張っていきたいというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、大切なことは初心に顧って、そして改めて新しい気持ちになって頑
張っていきたいと思っております。ただこの2年間、1日1生涯の気持ちで頑張ってきたつもり
でありますので、これからもそのつもりで400数十名の職員も一丸となって、これからも進ん
でいきたいというふうに思っております。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君)次に、井之川博幸議員。9番。
〔9番 井之川博幸君登壇〕
◇9番(井之川博幸君) 通告に従いまして一般質問を行います。
 今回の私の質問は、介護保険制度、農業政策、林業政策等についての3点であります。
 まず、介護保険制度の国の見直しに伴い改善を求める取り組みについてお伺いいたします。2
000年4月にスタートした介護保険制度は、4年を経過しました。厚生労働省は、今年1月に
「介護制度改革本部」を設置しました。介護保険法の付則には、施行後5年を目処に制度全般を
見直すことが明記されており、社会保障審議会介護保険部会の議論を踏まえ、6月から7月にか
けて大きな方向性を決定し、年末には改正案をとりまとめ、2005年の通常国会に提出する方
針と言われています。
 介護サービスの利用者は、制度発足から3年でほぼ倍増し、287万人に達しています。介護
保険部会は、これらの状況を踏まえ、2003年10月に、介護保険制度見直しに向けた論点を
整理しましたが、それらの論点に対していろいろな意見が出ています。それらの中から、住民の
要求が強い4点ほどについて、市長のお考えをお聞かせ願い、国に対しても改善を求める取り組
みを行っていただきたいと思い質問するものであります。
 1点目は、国の負担は限界だという考えから、介護保険料や利用料を引き上げるという意見が
出されています。また、ホテルコストは自己負担でという方向で、給食費や居住費の自己負担導
入などの意見も出されています。これらの被保険者・利用者の負担増に反対していただきたいと
思います。
 2点目は、保険料、利用料の低所得者向けの免除や軽減制度については、多くの自治体で独自
に実施されているところであります。本市におきましても、利用料について実施されています。
これを国の制度として整備する必要があると思います。
 3点目は、基盤整備の問題です。特に待機者が常態となっている特別養護老人ホームをはじめ
施設等の設置は国が進める責任があると思います。今年度、昭和村に設置が予定されていた特別
養護老人ホームは、国の都合で補助金が2年越しになり、建設も遅れていると聞いています。
 また、介護利用者を増やさないための介護予防対策については、生きがいデイサービスや生き
生きサロンなどが取り組まれていますが、独りぼっちのお年寄りを作らないなど、高齢者が地域
で取り組んでいる運動などにも手を差し延べる必要があるのではないかと思います。基盤整備の
推進や介護予防対策の拡充も重要だと思います。
 4点目は、障害者福祉については、昨年4月から従来の措置制度に代わり、「支援費制度」が
始まりましたが、介護保険の中に統合していこうという意見も出ています。しかし、障害者につ
いては、高齢が原因で障害が発生し、介護が必要になることとは全く違うものであり、その障害
の原因に応じた対応も必要です。統合すべきでないと思いますが、お考えをお聞かせください。
 次に、農業政策について、米の生産調整対策についてお伺いいたします。
 小泉改革は、農業分野でも「農業構造改革」として進められ、日本の農業・食料の危機を益々
深めております。特に今年度は、米の一層の輸入自由化を前提として、国が米の安定供給責任を
放棄し、生産・流通を市場原理に委ねる、「米改革」大綱実施の初年度であり、水田農業構造改
革対策、過剰米短期融資貸付、集荷円滑化対策ともいいます。担い手経営安定化対策などが実施
されます。水田農業構造改革対策、いわゆる減反・転作は、新たな生産調整対策として、産地づ
くり対策と稲作所得基盤確保対策の2本立てで実施されています。
 産地づくり対策は、従来の減反実施者に全国一律で支払われてきた転作・生産調整対策とは大
きく変わっています。「産地づくり交付金」は、従来の転作助成に比べ、極端に「担い手加算」
が厚くなっています。また、農業者個人に交付する場合は、生産調整実施者で、集荷円滑化対策
に拠出していることが条件となっています。
 稲作所得基盤確保対策は、生産者負担は現行の稲作経営安定化対策よりも引き上げられ、米の
価格の下落幅が大きくなるほど、補填割合は減少する仕組みになっています。
 以上のように、従来から大きく変わっていることとともに、「産地づくり交付金」は、「地域
水田農業ビジョン」を3月末までに作らなければもらえないということもあったと聞いています。
まず、新たな生産調整対策に対する見解をお伺いいたします。
 さらに、これらの状況のもとで行われている、今年度の本市の減反・転作の状況についてお聞
かせ願いたいと思います。
 続いて、強制減反の転換について、「新食糧法」では、国が減反目標を配分するのは、200
4年から6年までの3年間で、最長でも4年間と明記されました。「産地づくり交付金」などの
転作助成についても順次削減し、2010年までに廃止するとしています。この方向は、国民の
主食である「米」の生産・流通に国はかかわらないという、全く無責任なことであり、到底認め
るわけにはいきません。
 このような流れの上での自主性ではなく、国の責任をきちっと果たせることを前提とした上で
の減反・転作について、農業者の自主性に任せることができないかについてお伺いいたします。
 次に、農産物価格保障制度等の実施についてお伺いいたします。食糧自給率を引き上げる、安
心・安全な食料を供給する、ということなどは、当たり前のことでありますが、これも国内農業
者を守り、国内農業の再生産を保証しなければ前進はあり得ません。しかし、小泉内閣は全く逆
行する政策を推進しています。農産物の価格保障は、農業者の切実な要求でありますが、国は、
この分野から後退の一途をとっています。この分野でも進んでいるのは、地域の農業を守ろうと
いう意気込みが高い先進自治体です。このような農産物の価格が下落した場合に再生産ができる
ような支援を行う補助制度の実施についてのお考えをお聞かせください。
 さらに、現在、国で実施している中山間地域等直接支払い交付金に市単独での上乗せ補助がで
きないかについてのお考えもお聞かせください。
 次に、林業政策等について、地球温暖化防止や地域経済の活性化についてお伺いいたします。
 本市は、その面積の62%を森林に覆われ、「森林文化都市宣言」をしていることはご承知の
とおりであります。第四次総合計画においても林業政策は、多機能森林の保護・育成、民有地の
整備、林産物の振興と、森林を守ると共に、そこから生み出されるものを資源として活用してい
くというものであり、今までも力を入れてきた分野であると思います。
 8年前に、地場産業の発展のため期待を担って、「玉原クラフト」が設立され、国、県、市と
も多額の補助をするなど大きな支援を行ってきました。その後、一部補助金の返還を余儀なくさ
れるなどの事件はありましたけれど、これからの地場林業の担い手として、発展するものと期待
していたわけでありますが、最近では、事業が停滞しているとのことです。本市も補助金を支出
した事業ですから一定の把握はしていると思いますので、玉原クラフトの現状についてお伺いし
たいと思います。
 続いて、木質バイオマスの活用と関連産業の活性化についてお伺いいたします。木質バイオマ
スの活用については、いろいろな分野があると思いますが、本年1月に岩手県盛岡市において、
自然エネルギー活用の分野で、全国規模では国内初めてと言われている「木質バイオマスサミッ
トinいわて」が開催されました。私は、その内容等を資料で学習しているだけでありますが、
本市にとっても非常に参考になることが多く、森林文化都市宣言をしている本市の将来歩むべき
道の一つに値するものではないかとの思いから質問するものであります。
 木質バイオマスはご承知のとおり、樹木のことであり、今までも活用されているわけでありま
すから、特別なことではありませんが、「地球温暖化防止」のための一つの方法としてエネルギ
ー分野での活用が見直されています。本市のように森林を多く抱える地域では、地域産業の活性
化にもつながっていくものと思われます。木質バイオマスの活用と関連産業の活性化についての
お考えをお聞かせ願いまして、私の1回目の質問といたします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの井之川議員のご質問にお答えを申し上げます。
 まず、介護保険制度について、国の見直しに伴い改善を求める取り組みについて。介護保険料、
利用料の引き上げや給食費、居住費の自己負担導入など、被保険者、利用者の負担増に反対する
ことについてでありますが、介護保険制度については、法施行後5年、平成17年4月1日を目
途として、その全般に関して検討を行い、その結果に基づき必要な見直し等を行うこととなって
おります。経済、財政運営と構造改革に関する基本方針2004、いわゆる骨太方針2004が
閣議決定され、その中の介護保険改革としては、介護給付費の急増を回避し、将来にわたり持続
可能な制度となるよう社会保障制度の総合的改革の観点に立って、平成17年度に改革を行い、
保険料負担の上昇を極力抑制するとしています。
 その中で、在宅と施設の給付範囲の不均衡の是正、及び年金等の重複給付の調整等を図る観点
から、ホテルコスト、食費等の利用者負担の見直しが改革内容の一つとして上げられています。
市といたしましても、これまでサービスを利用できた人が利用できなくなるような懸念のない利
用者の生活を重視した見直しに期待をしているところであります。
 次に、保険料、利用料の低所得者向けの免除、軽減制度を国の制度として整備することについ
てでありますが、全国市長会では同様に、国が実施している低所得者対策は、保険料及び利用料
の軽減策が十分でないことから、国の制度として財政措置を含めて総合的かつ投資的な対策を講
じるよう抜本的見直しを行うよう要請しているところであり、社会保障審議会、介護保険部会に
おいても、低所得者の定義を明確にし、低所得者対策を構築すべきであるとの意見が出されてお
り、今回の議論も見定めてまいりたいと存じます。
 次に、特別養護老人ホームをはじめとする基盤整備及び介護予防対策の充実を図ることについ
てでありますが、特別養護老人ホームの整備につきましては、全室個室で、少人数単位で生活を
支援する小規模生活単位型特別養護老人ホーム、いわゆる新型特養に移行しており、介護施設整
備についての介護保険部会での議論では、小規模、多機能サービス拠点が見直しのキーワードに
なっています。また、介護予防対策につきましては、本市では、介護保険外で高齢者福祉事業と
して、一人暮らし高齢者雇用事業、市民敬老号、老人クラブの委託事業として、一人暮らし高齢
者に一声掛ける運動など推進しております。
 今日、社会環境が大きく変化する中で、これまでの行政、企業等を中心とした社会システム 
 だけでは、複雑、多様化する社会的な課題やニーズに的確に対応していくことが困難になって
きていると思います。沼田市老人クラブ連合会では、今年度独自事業として、友愛事業として、
(仮称)地球で楽しく、助け合い運動を検討されているなど、やはり市民などの自主性、主体性
に基づく社会活動は、これからの地域社会を支える大きな力であるというふうに考えております。
 なお、国におきましては、介護、予防サービスの基盤整備を進めつつ、要支援者、軽度の要介
護者に対する給付について、現下の内容を見直した新たな予防給付へと再編していくことが重要
ではないかとの議論がなされているところであります。市といたしましても、健康な高齢者を増
やすことが給付費抑制にもつながることから、介護要望の見直しに期待しているところでありま
す。
 次に、障害者支援費制度との統合を行わないことについてでありますが、障害者支援費制度は、
スタートして1年目で財源的に行き詰まり、国は、このままでは制度を維持できないと介護保険
制度との統合を提案しています。社会保障審議会、介護保険部会、同障害者部会及び障害団体等
で論議されているところでありますが、賛否両論が出ておりまして、全国市長会では慎重に検討
するところとしているところであり、市といたしましても、この問題は障害者団体等当事者団体
の合意が必要であり、団体としての結論を尊重したいと考えておりますので、ご理解を賜りたい
と存じます。
 次に、農業政策について、米の生産調整対策について、水田農業構造改革、新たな生産調整対
策に対する見解についてでありますが、ご承知のとおり平成14年12月に決定された米政策改
革大綱は、市場重視の考えに立った需給調整施設とも構築することとなっており、平成16年度
からは、水田農業構造改革対策により、水田農家の方々には新たな仕組みによる生産調整に取り
組んでいただくことになります。またその大きな柱の一つは、生産者や生産団体が中心となって、
地域水田農業ビジョンを作成し、自ら取り組むものであります。そのようなことから、先ほど申
し上げましたように、米政策改革の一環として実施するものでありますから、新たな仕組みに沿
って生産調整の円滑な推進に取り組むことが結果的に水田農家の方々の利益につながるものと認
識をしているところでございます。
 次に、今年度の本市の減反、転作についてでありますが、昨年度までの米を作付けしない面積
の配分より、本年度は米の生産目標数量を配分し、さらに米を作付ける面積に換算することにな
ります。本市の平成16年度産米目標数値は、1,732トンであり、面積に換算いたしますと
約320haでありますので、現時点では、水田の約56%は作付け目標面積となっております。
 次に、減反、転作は、農業者の自主性に任せることができないかについてでありますが、需要
と供給及び水田農家の経営の安定を図るためには、計画的な生産を行わなければ生産過剰となり、
価格が下落することが明らかであり、農業者の自主性に任せるということは需要、供給のシステ
ムとは相いれないものであります。したがって、生産数量の目標達成に向けて積極的に取り組ん
でいただくことが水田農家の経営安定につながるものであり、自主性に任せるという考え方は、
非常に危険な結果を招くものと考えております。
 次に、農産物価格、補填制度、補償制度等の実施について。農産物の価格が下落した場合に、
再生産ができるような支援を行う補助制度の実施についてでありますが、現在、その制度として、
群馬県生活物生産出荷安定基金協会が実施する、いわゆる野菜価格安定事業に対し、すでに本市
からの負担を行っているところであります。この事業は、市場に出荷した野菜の販売価格が著し
く低下した場合に、あらかじめ国、県、市町村、全農群馬、農協及び生産者が積み立てておいた
資金を生産者に交付し、生産農家の経営安定と産地の育成を図るものでありますので、ご質問の
趣旨の制度はすでに実施されているものであります。
 次に、中山間地域直接支払い交付金に市単独での上乗せ補助の実施についてでありますが、こ
の制度は、国の施策により、生産条件に関する不利を補正する目的で中山間地域等における農業
の多面的機能の確保に努める農業者等に対し、平地地域と中山間地域等の生産条件の格差を補正
するために、直接支払いを行うことを目的とした制度であります。本市も典型的な中山間地域で
あることから、国、県、市の補助事業として該当する地区の農業者に直接支払いを実施している
ものであります。
 なお、ご質問の上乗せ補助についてでありますが、この制度は、農業者に対する補助といたし
ましては、他の補助事業と異なり非常に高い有利性があるものと認識をしておりますので、現段
階では、市による上乗せ補助は考えておりません。
 次に、林業政策等について、地球温暖化防止や地域経済の活性化について、玉原クラフトの現
状についてでありますが、平成2年、大断面構造用集成材及び内装材の生産、販売するための協
同組合玉原クラフトを設立し、運営を行ってまいりましたが、経営の悪化、さらに大断面構造用
集成材の需要の激減により事業が停止され、平成15年3月31日、協同組合が解散となり、現
在、清算人による法律に基づく精算行為を行っている状況であります。
 次に、木質バイオマスの活用と関連産業の活性化についてでありますが、木質に限らずバイオ
マスの利活用が地球の温暖化防止につながることは昨今特に注目され、関心が高まっていること
はご案内のとおりであります。本市では、関連産業の振興のため、他の市町村に先駆けまして、
昭和60年度に国庫補助事業により、森林エネルギー活用新技術実用化モデル事業として、事業
主体であります沼田市森林資源活用協同組合によるペレット生産施設を整備し、ペレットの生産
を行い、小中学校のストーブの利用等においてその推進を図ってきたところであります。
 しかしながら、生産当初は石油価格の高騰により、ペレットの需要がありましたが、その後の
石油価格の安定とペレットとの価格差からくるペレットの需要が減少し、経常的な問題から生産
を中止せざるを得ない状況に至りました。また、平成2年度には、当該事業の中止に伴い、国庫
補助金の返還を行ったところであります。したがって、木質バイオマスの有効性は認められます
が、需要と供給の市場原理の原則や身近な失敗例があることから、現在では解決しなければなら
ない課題が多く、今後、慎重に対応してまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、井之川議員のご質問に対する答弁とさせていただきたいと存じます。
◇9番(井之川博幸君) ご答弁いただきましたので、再質問させていただきたいと思います。
 まず、介護保険の関係でありますけれども、考えていることはですね、私の質問した内容とあ
まり変わりはないなというような感じはするのですけれども、ただそれを私の質問の内容として
は、改善を、見直しをしていくというところに、改善の意見をあげていくという行動をとってい
ただきたいということが中心になります。全体として、見定めてまいりたいとか、期待している
というようなことで、傍観者の立場かなというような感じがするわけなのですけれども。一つ一
つもう一度、再質疑をさせていただきたいと思います。
 まず、保険料、利用料の引き上げの関係ですけれども、国はできるだけそういう負担を増やさ
ない方向でというようなことが答弁の中でありましたが、実際にはですね、保険料、利用料の引
き上げ等々が介護保険部会の中で議論をされております。やはり現実に、市町村が介護保険の主
体でありまして、現実に引き上げる場合は市町村が議会に諮って引き上げると、こういうことに
なるわけでありますが、やはり国の介護保険制度全体の見直しの中で、それをどういうことにし
ていくかということで大変変わるわけです。国保税の大幅な引き上げのときも、ちょうど中曾根
内閣のときでしたけれども、国の補助金カットということで、国保に対してもそれまでの補助が
5%もカットされた。これを引き金にして全国の市町村で国保税の大幅な引き上げがされたと。
国の制度に対するやり方で、市町村がどういうことをしなければならないかということが規定を
されてきてしまいます。そういう点で、今度の介護保険の見直しの中で、やはり介護保険料、利
用料を引き上げなくても済むような制度、国の支出と言いますか、負担、きちんとしていただか
ないとしわ寄せは自治体に来て、自治体がそこの住民に値上げという形で押しつけると、こうい
うことになりますので、ちょうど見直しがされる時期でありますから、大いに国に対してもそう
いうことのないように意見をあげていきたいと思います。そのことについて、保険料の、また利
用料の引き上げ等についての、値上げをさせないという立場での見直しをするように意見をあげ
ていただきたいと思います。その点についてはどうでしょうか。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後3時07分休憩
─────────────────────────────
午後3時16分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 井之川議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 ただいまのご質問に対するご答弁はですね、平成16年4月14日に、一応沼田市長も全国市
長会の一員でございまして、特に保険財政の関係については、1、介護給付費負担金については、
各保険者に対し給付費の25%を確実に配分し、現行の調整交付金は別枠化すること。2、財政
安定化基金の原資については、国及び都道府県の負担とすること。ということで、介護保険制度
の基本的見直しに関する意見ということでまず申し述べてあります。それからこれは、低所得者
に対する対策でございますが、2番としてですね、低所得者対策ということで、国が実施してい
る低所得者対策は、保険料及び利用料の軽減策が十分でないことから、国の制度として財政措置
を含めて総合的かつ統一的な対策を講ずるよう抜本的見直しを行うということで、2点にわたっ
て、まだたくさん、かなりございますけれども、ご質問のご趣旨に対するご答弁は、この保険財
政の関係、低所得者対策に対することについて述べたわけでございますが、4月14日付けで全
国市長会の立場から、いわゆる意見を申し述べておりますので、ご理解を賜りたいと思っており
ます。
◇9番(井之川博幸君) 全国市長会でまとめてそういうことで要請をしているということで、
それ自体は承知をしておりますけれども、じゃあとりあえずそういう財政の面、低所得者対策、
そういう点では今の答弁の方向で、その立場に立っているということで承知をいたしました。
 若干答弁の中で気になったことですけれども、ホテルコストの問題なのですけれども、いろい
ろな介護保険だけでなくて、ホテルコストということがよく言われますけれども、介護保険制度
の中でもそういう在宅と施設利用者の差があるというようなことの意見が出て、ホテルコストと
いうことを言われておりますけれども、これはもともといろいろな福祉政策には勿論、在宅と施
設、福祉、両方あるわけでありまして、それはそのサービスを受け取る側の、住民側の状況でそ
うなるわけでありますから、その点は、だからといって施設に入所した者からホテルコストを取
るというのは、福祉の観点から言うとおかしいのではないかというように感じるわけですけれど
も、その点について市長のお考えをお聞かせ願いたいというふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実はホテルコストの関係について、私もいろいろと内部で勉強をさせ
ていただきました。居住費と訳せばいいのかということで理解をしておりますが、民生部長の方
に答弁をいたさせますので、よろしくお聞きのほどをお願いしたいと思います。
◇民生部長(斎藤一章君) それでは、井之川議員から質問がありましたホテルコストの問題で
ございます。この関係につきましては、現在、国の方では基本的にこの介護保険制度が、在宅で
自立した生活を送れるようにすることを介護保険の目的として進めてきたところでございますが、
こうした現状での財政事情問題の中から、在宅と施設の利用者につきまして格差が出ているとい
う流れの中で、是正対策を考えているということでございます。この辺につきましては、先ほど
も出ていますように、市長会を通じましていろいろと要請を行っているようなところでございま
す。そうした中で、実態的に国の方でも利用者に配慮した部分での改正を期待しているところで
ございますが、そういった状況を踏まえたところで要請を、全国市長会を通じて行っているとこ
ろでございますので、ご理解をいただきたいというふうに思っております。
◇9番(井之川博幸君) 先ほど答弁いただいた内容とこちらの答弁が同じのわけなのですけれ
ども、だからそれはわかったのですけれども、具体的に聞いたのですね。だから国のやっている
ことや意見が出ているということは承知しているのです。沼田市長として、沼田市としてこうい
う問題に対してどういう意見を持っているのかということで、それをお聞かせ願いたいとわけな
のですね。ただ国のやっていることを何かやっているので見守っていくみたいな答弁なので、具
体的に聞かせていただきたいと思ってホテルコストについては利用者が負担をするのがいいのか、
悪いのか、そういう問題でどう考えているのかとお聞きしたかったわけなのです。もう一度その
点についてお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおりこの保険制度そのものが国全体の中でされていること
になっております。ですから、本市だけが特化したものでもって対応し得るということは、いわ
ゆる馴染まないものであるというふうに認識をしております。そういったことからどうしてもで
すね、同士相集ってしかるべきところに物事を申し上げていくということになりますると、市長
会という一つのバックボーンがございますので、ここのところを基調としてですね、そして国の
方にいろいろなこちら側の現場でいろいろと問題となっていること等について申し上げていくと。
こういうことになろうかと思っております。ですので先ほど来申し上げているとおりですね、ど
うしても国関係等の状況を見ながら、私どもの立場とすれば全国市長会という一つのバックボー
ンを生かして、そして諸々の関係等についてお訴えをしていくと、こういうことでご理解を賜り
たいと思っております。
◇9番(井之川博幸君) 理解をしてくれというのですけれども、その点ではやはり理解ができ
ません。やはり4万7,000沼田市民の代表としての市長の考え方があってしかるべきだと思
います。その考え方を市長会にぶつけたけれども全国市長会ではこういうことになったと。こう
いうふうなことで流れがいくのならと理解ができるわけですけれども、自分の意見を持たずに、
そういうことを出さずに、全体の決まった方向に付いていくというような感じがいたしますので、
これは他の問題でもそうですけれども、やはり改めていただく方がよろしいのではないかと思い
ます。個別の答弁がありませんので、先に進みます。
 2番目の問題は、市長会で具体的に国に意見を出したということで、これはその立場に立って
おられるというふうに思います。
 3番目の、そういう基盤整備の問題と介護予防対策の関係も、いろいろご答弁の内容はわかっ
たのですけれども、期待をしているということなのですね。この地域で特別養護老人ホームにつ
いても待機者が常にいるということでありまして、保険制度になって保険料を払っているのです
けれども、いざとなったときに民間に任せているというのは、自分の希望した施設に入れると。
直接介護保険の認定が受けられればそういう希望したところに入れるのだと。こういうことで保
険料を長年にわたって払っているわけですけれども、いざとなったら何年待ちということが現実
にあるわけでありまして、やはりそれは改善するという立場に立っていただきたいというふうに
も思うわけです。そういう点で、そういう基盤整備は足りない部分はきちんと進めるということ
でやってほしいわけなのですけれども、その辺をつかんでいると思うのですけれども、かなり足
りないのですね。足りないから利根沼田でももう1カ所という話があったわけなのです。それが
ふれているということで、そういう状態ですから基盤整備をきちんと進めろという意見はあげる
べきだというふうに思います。
 介護予防対策の関係は、答弁の中ではいろいろ言っていることはわかるのですけれども、最終
的にそういう問題を上にあげていくということも含めてやるべきだというふうに思うのですが、
この点についてもう一度お願いしたいというふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) 特別養護老人ホームの基盤整備の関係については、議員ご指摘のとお
り昭和村の関係で、利根沼田全体の中で基盤整備される形で来ておりますから、今般ですね、そ
ういった形の対応がされたわけでございますが、やはりこれから先々を眺めて見ると、私の思っ
ている、これはあくまでも感想の域を出ませんけれども、沼田にも特別養護老人ホームが幾つか
ありますが、例えばない利根郡下の町村があるのですね。これらはやはり将来、先ほど午前中の、
あるいは午後の合併の質問ではありませんけれども、地域内分権方式、しかも地域に振興局を置
いて云々ということになるとですね、これはやはり地域ごとにそれぞれが措置されるくらいの配
慮はあってもいいのではないか。こんなふうに思っております。ですので今回はですね、利根村
と実は昭和村が手を挙げられたわけです。結局、第3機関にそれが委ねられて、昭和村に軍配が
上がった経過があるわけでございますけれども、例えばこの合併、あるやなしに係わらず、次の
段階になってくるとまた結局そういう意味では利根村地区が手を挙げてくるであろうなというふ
うに、この合併のことを全く横に置いたとすればそういうことになるだろうなと、こういうふう
に読んでおりました。いずれにいたしましても、広域関係でもってそれぞれの調整をしてきてい
る経過がございますので、ご理解を賜りたいと思っております。
 なお、基盤整備は大変重要なものであるというふうに認識をしております。
◇9番(井之川博幸君) いま昭和村の予定されている施設の関係でご答弁がありましたけれど
も、私が心配しているのは、これで打ち切りになるのではないかということなのですね、利根沼
田が。最初はそういうふうに言えばよかったのかもしれませんが、今回、財政上の問題でそうい
う補助金が全く来なくなったわけではありませんけれども、一遍に来なくなった。で建設が遅れ
ていると。こういうことでありますから、今回は全体で見直しということですから、そういう見
直しの中で国が見直すとですね、また県が計画を見直してなくなってしまうのではないかと、将
来増やす計画がね。そういう心配があるものですから、国全般的な見直しの中でやはり基盤整備
は重要なのだという意見が反映されなければ、そういう方向も、今の国の状況から見るとあり得
るのかなという心配もあるので、大いに声を挙げてくださいということなのですよ。最初にそう
いうふうに言えばよかったのですが、もう一度お願いできればありがたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 非常に重要なことでございます。特別養護老人ホームができるという
ことは、それだけ待機者がいなくなって、大変それはそれで結構な状況になるわけでございます。
そういった中で議員が、もう財政が厳しいからなくなってしまうのではないかというようなこと
の懸念があるようでございますが、これについてはなかなか私ども、先々の分析をし得るだけの
客観的ないろいろな資料、今の、現時点では持ち合わせている立場ではございません。ただご案
内のとおり、昭和村のことが確定されている中で、次年度には一応20床の増床ということで、
ききょうの里が予定されているというようなことになっているようでございます。先々の関係の
ことについて、なかなか分析がしきれない状況でございますけれども、やはり基盤整備は大切な
ことであるというふうに思っております。いずれにいたしましても、利根沼田の広域の観点でも
って今までも、どこに、どういうふうにしたらいいかということを調整をしてきた経過がござい
ますので、お含みおきいただきたいと思います。
◇9番(井之川博幸君) そういうことで基盤整備は重要だという立場をとっていらっしゃるの
で、その立場でこれからも行動していただきたいというふうに思います。
 障害者支援制度との関係では、団体等の結論を尊重したいということでしたけれども、障害者
団体、市長が言っている障害者団体とは、これを私は特定はできませんけれども、一般的に障害
者団体の意見を聞きますと反対なのですね。ですから、これは反対という立場に立っていただけ
るのだと思いますけれども。その確認とですね、全体的に今の市長とか、市の立場で、これをあ
あしろ、こうしろと言うのではなくて、国がちょうど5年目の見直しをするというのでその作業
がスタートしているわけですから、その見直しに意見を反映していくというのは当然のことであ
りまして、そういう全国市長会を通じてということしかあまり今までもやっていないようですけ
れども、中には市長が直接、国に意見書をあげると、やっている市長もたくさんおりまして、い
ろいろな面で反映ができると思います。そういう点で、ちょうど見直しをやっているものに対す
る反映をしていただきたいと思いますので、ぜひ考慮して、そういう立場で考慮していただきた
いというふうに最後に思います。そう要望して次の問題に移りたいと思います。
 米の生産調整対策につきましては、新たな生産調整ということで説明がありました。それは内
容的には承知をしておりますが、交付金が従来よりも7割から酷いところは5割くらい減ってい
るということも聞いております。沼田市では、その交付金はどういうふうになっているのか教え
ていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 経済部長に答弁をいたさせます。
◇経済部長(武井善太郎君) それでは、制度のことでございますので、私の方からご説明をさ
せていただきます。
 産地づくりの交付金につきましては、この制度に参加する農家の方や農業団体、農業委員さん
等で、地域水田農業ビジョンを定めまして、その中でどういうふうに産地づくり交付金を使おう
というのを策定をしたものでございます。それがいま議員おっしゃる水田農業ビジョンでありま
して、沼田市の組織としては、沼田市水田農業推進協議会がこの4月に策定したものでありまし
て、国や市が一方的に決めたものでないということをまずもってご理解をいただきたいと思いま
す。
 そこで沼田市での、今年度の交付金の使途の配分はどうなっているかということでありますけ
れども、昨年度までありましたいわゆる共補償という制度がなくなりましたけれども、内容的に
は、ほぼ同じ内容のものでありまして、作物、作付けに対する補助となりました。議員ご意見の、
産地づくり交付金は、担い手に手厚いとのことでありますけれども、先ほど申し上げましたよう
に、関係する農業者団体等が内容を決めたものでありまして、特に担い手に厚いということであ
りますけれども、担い手に関する部分で言いますと、担い手の利用権設定のための助成、いわゆ
る担い手に農地を集積する、農地を借りて規模拡大するための借地料に対するものが10アール、
1反当たり8,000円であります。この事業に要する今年度の予算が、総額で294万円ほど
ございまして、本年度の事業費のうち、じゃあその担い手の借地料はいくらかということであり
ますけれども、地域の調査の結果、予算にいたしますと、額にいたしますと140万、約4.8
%になります。他には、担い手に対してどういうものがあるかと言いますと、特定作物に米から
転換した場合、いろいろ国、県、市とかの補助がありますけれども、沼田市の場合には、具体的
にはサクランボに転換した場合、10アール当たり、担い手の方には5,000円助成、担い手
以外の方には3,000円助成ということになりまして、決して担い手の方に偏った制度ではな
い。農家の方は、先ほど申し上げましたように、全体の中で約4.8%担い手対策に使おうでは
ないかということを自分たちの組織の中でお決めになっていただいたということでございますの
で、ご理解をいただきたいと思います。
 以上でございます。
◇9番(井之川博幸君) 今の部長の説明で、沼田市は4.8%の部分を担い手に使うというこ
とになったということで、内容的には承知をいたしましたが、結局、総額幾らになるのですか。
今までは共補償とですね、減反の関係の交付金というようなことで、全体の額、沼田市に来てい
た額があると思うのですけれども。それがみな全国的にはだいぶ減っているという話を聞いてい
るわけなのですね。沼田市はどうなったのかということを教えてもらいたいのですけれども。わ
かりますか。
◇経済部長(武井善太郎君) 減反に関する費用と申しますと、ただいま申し上げました以上に
地域間調整というものを、県、JA、市が出して、減反の面積に足りない部分を違うところから
買って、100%以上にして、国の農業ハード的な部分、ソフト的な部分の補助がカットされな
いように、補助のペナルティーが来ないようにしようという、簡単にいうと制度ですけれども、
それがあった費用もありますけれども、それは別として、減反の、市が関係する共補償等の予算
については、今年度、先ほど申し上げましたように、総額で…。
(休憩を求める者あり)
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩します。
午後3時41分休憩
─────────────────────────────
午後3時41分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇経済部長(武井善太郎君) 貴重な時間、申し訳ありません。
 この事業に、水田農業ビジョンに係わる今年度の予算といたしましては、293万2,000
円、先ほど294万円と申しましたが、293万2,000円でございます。
◇9番(井之川博幸君) その金額が、私も勉強不足で申し訳ないのですけれども、前年度に比
べると減っているというふうに思うのですが、どのくらい減っているのかを教えてもらいたいの
ですが。
(休憩を求める者あり)
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後3時42分休憩
─────────────────────────────
午後3時42分再開
休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇経済部長(武井善太郎君) 昨年と比べてどうかということでございますが、平成15年度に
おきましては、これと同じ制度に要した費用は288万2,000円、平成16年度につきまし
ては、先ほど申し上げましたように、293万2,000円でありまして、額にして約5万円ほ
ど増えております。
 以上でございます。
◇9番(井之川博幸君) 14年度実績の数字を私は見ているのですけれども、共補償金という
ので672万826円なのですけれども。制度上、共補償はなくなったということで、この金額
自体、全部国の補助金かどうかちょっとよくわからないのですけれども、いま前年度より増えて
いるということですけれども、その制度をちゃんと、全体比べてないのではないかという感じが
するのですけれども。要するに減反、転作の交付金というので、全体きておったわけですよね、
全体で280何万かでいいのですか。答弁その内容で受け止めますけれども。それでいいのでし
ょうか。
◇経済部長(武井善太郎君) 共補償金の制度のときには、それぞれの作物等によって農家の方
々の拠出もかなりあると。あってその制度は成り立っているということでございますので、額、
即、減ったとか、増えたとかという話も比較できるものではございません。
◇9番(井之川博幸君) 結局、減反、転作に協力する農家の方全体に渡るお金は、市の方では
つかんでいないということなのですかね。今までだから減反、転作に協力した農家の方にそうい
う交付金がいくわけですよね。共補償の関係もそうですけれども、国から出ていくお金が行くわ
けですよね。そういう全体でどのくらい行っていて、今度の制度が変わったらそれが294万円
になったと。これはわかるのですけれども。そういう全体としてはわからないということなので
しょうか。
◇経済部長(武井善太郎君) 先ほど申し上げましたように、表現は変わりましたけれども、ほ
ぼ内容は変わらないというのは、共補償の制度においても100%しないと共補償の対象になら
なかったということでございますので、今回のそのことについては、100%とは言いませんけ
れども、踏襲されている制度を作っております。先ほど申し上げましたように、作物とか、どう
いう作物に転換するとか、どういう掛け金なのかによってみな違いますから何とも一概には言え
ませんと言いましたけれども。今回の方も、もっと簡単にはなっているのですけれども単純比較
はできないということを是非ご理解いただきたい。
 ですから、去年、例えばこういう共補償であったけれどもこうだというイコールのものがない
ですから。なぜかと言うと、今までは国の制度でこういうふうにして、こういう転作をして、こ
うにした場合、130%やったらこうだということでありますけれども、今回、水田農業ビジョ
ンは、沼田市の農家の方が、じゃあ沼田市の農業の中で、米からサクランボに転換した場合には
こうにしよう、こういうものに転換した場合はこうにしようということを、先ほど水田農業ビジ
ョンの中で決めましたから、沼田市の水田ビジョンの考え方と例えば昭和村の水田ビジョンの考
え方が違う場合がありますから、一概に必ずしも言えないのだということをぜひご理解いただき
たいと思います。
 以上です。
◇9番(井之川博幸君) ビジョンを作って提出をして、今回そういう事業をやっているわけな
のですけれども、みなその地域、地域で作る内容は違いますし、去年と今年で違うと思うのです
ね。それはわかるのですよ。ただ制度が変わって、その変わった制度の中でやらざるを得ないわ
けですよね、農業者の方は。ですから今までの制度の中ではこれだけのいろいろな形で減反・転
作に協力してくれる人には、沼田市の農家全体で何百万か来たけれども、今度は294万円にな
ったのだと。こういうふうに説明してくれれば、我々は非常にその内容がわかりやすいので聞い
てみたのですけれども。どうもそのつかみ方をされていないようなので次に移りたいというふう
に思います。
 かなり内容的には、そういう農業者全体でそういうビジョンを作って提出しろということなの
で、先ほども1回目の質問で言いましたけれども、だんだん米生産者に厳しい制度になってきて
ですね、いずれは交付金自体もなくすというような方向が出されているわけなので、ぜひ沼田の
米作と言いますか、米を守っていくためにもこういう国のやり方に対してただ受け入れていくと
いうだけではまずいのではないかというふうに思うわけです。米政策改革の今年は1年目という
ことですから、そういう点で全体の内容、細かいことはなかなか難しいこともあって、先ほどの
部長の答弁で細かいことはすごく変わるわけですからしょうがないわけですけれども、全体とし
て、国の今度の小泉内閣の米改革などはですね、米を作って売れる人、流通経路ですね、先ほど
ありましたように今度は量でやりますから、売れ残れば来年作ってはいけないということになり
ますので、そういうことでは非常に米づくりが大変、流通まで考えて、そういう道を持っている
以外は米を作れないのではないかというような心配があるわけなのですけれども、その点につい
てはどうなのでしょうか。
◇経済部長(武井善太郎君) ただいまの議員さんの質問に答弁する前に、現在の日本国内の米
の状況をご説明申し上げたいと思いますけれども。新聞等の発表でありますから、すでに議員さ
んもご案内のとおりだと思いますけれども。一つには、米の消費量の低下がございます。昭和3
7年の統計でまいりますと、日本国民が米一人当たり年間いくら消費したかと言いますと、
118キロ、1俵60キロですから約2俵程度消費をしておりました。それが平成15年度の統
計で見ますと、半分以下、59.5キロに下がって1俵にも満たない消費量になってきていると
いうことが大きな国の米消費の流れでございます。そのようなことから、昨年度までのいろいろ
な生産調整を図りながら、食としての米を確保しながらするのですけれども、当然、米だけ食べ
ていればいいわけではないですから、カロリーを考えなければなりませんから、野菜も、肉も、
魚も、いろいろなものを食べなければなりませんから、そういうことで国や県も、地方の自治体
も、そういう面から米については生産を抑えていただいて、例えば大豆とか、米とか、違う作物
に転換していただきたいということを農家の方にお願いをしてきて、大半の方についてはご協力
をいただき、いろいろなものに転換してきているということをぜひご理解をいただければという
ふうに考えております。
 その中で、今回の米政策改革大綱の大きな柱としては、先ほど議員さんがおっしゃいましたよ
うに、遅くとも平成20年度までには生産者や生産者団体が主役となった需給調整システムを構
築する、いわゆる自分たちで自主的に判断することを考えてくださいということになりました。
それで、その根底には、先ほど申し上げました米の消費量が半部以下、昭和37年から比べると
半分以下になったというような当時の背景もありまして、消費者だとか、いわゆる生産者サイド
だけでなく、消費者ですとか、市場重視の考え方に立った、より需要に即した米づくりの本来あ
るべき姿を構築するということになってきております。これは一般的に言うと市場原理、すべて
のものですけれども市場原理の原則かというふうに考えております。
 それで、先ほど議員さんのおっしゃる売れる米作りと言いますと、利根吾妻地方においては米
が非常にうまいですから、米だけ作ればほぼ100%売れますから、そういう理論だけでいけば
いいのですけれども、先ほど申し上げましたように、それでは沼田市内で、カロリーベースで、
沼田市の4万7,000の市民の方の食糧自給率がどの程度あるかということを考えると、米だ
けでやはりだめなのです。これは農家を経営している方は十分わかっていると思いますけれども。
先ほど申し上げましたように、米だけ食べていれば人間の生命が維持されるということであれば
それで結構です。そうではないということをどうしても思わざるを得ない。場合によっては、食
糧ということになると、世界的規模を考えなければならないということでありますから、ぜひそ
の辺をご理解いただいて、沼田市だけで先ほど申し上げましたように、食糧自給率が100%を
超えているような状況であればそれは結構ですけれども、農水省の資料に基づく食糧の自給率に
よりますと、国は40%でありますけれども、沼田は問題があるので控えますけれども、群馬県
がいくらかというと、群馬県は33%です、カロリーベースでいくと。量ではないですね。なぜ
かというと、群馬県は野菜が主な県でありまして、同じような耕作面積を持っている栃木県と比
べると非常に半分以下です。栃木県は畜産県ですから。カロリーベースでいくと上がっていると
いうようなことでありますから。では例えば栃木県でいて、栃木県は畜産だけやっていればいい
のかと言えば、そうではなくて、米も野菜も必要だということで、食糧ということでございます
ので、ある特定の作物だけに限って議論であるとこれはとんでもない結果になるということにな
ることをぜひ前段でご理解をいただきたいと思います。
 そういうことで、先ほど申し上げました消費の低下とかだけ見ても、消費が減ったことは米が
売れなくなったということですから、農家経営にも非常に影響があるわけです。半分しか売れな
いから、じゃあ米の値段を倍にすればいいかというと、一つ申し上げますと、米の値段で行きま
すと、全国的な平均でいきますと、平成6年では、1俵当たり2万1,367円、平成14年度
は、1万6,157円、こういう価格の低下があります。5,000円ほど下がっています。農
家経営ということを考えると、やはり需給のバランスも考えながら、国民の食糧と同時に農家経
営ということも目を向けた農業政策をしなければならないということをぜひご理解いただき、米
だけに限る生産だけに目を向けた農業政策で果たしていいのかということにもぜひご理解いただ
きたい。
 以上です。
◇9番(井之川博幸君) 現状の話をいただいて、最後に説明に説明をいただいたわけなのです
けれども、だから米も他の農産物と同じようにしようという、こういうことなのですね。今進ん
でいる方向が。しかし米は日本の国民の主食でありまして、まだ数年前で記憶が新しいのですけ
れども。不作だったら大騒ぎになりましたけれども、ああいうことがあり得るわけで、きちんと
やはり国が米の安定供給責任を持つべきだというふうに思います。それを放棄していこうという
方向が、いろいろな政策の中で、いろいろな名前を付けてだんだんやられてきて、最終的には全
部農家の責任にすると、こういう方向が出ているわけですね。
 やはり地方自治体としては、国が米の安定供給責任を放棄しないようにやはり求めていくべき
でないかというふうに思います。そういう点で、そういう立場に立ってやってほしいというふう
に思いますので、強く要望をしておきたいというふうに思います。時間がありませんので、次に
進みます。
 野菜の価格補償制度、県がやっているのは承知をしておりました。だけどそれは全部ではない
と思うのですね。基本的に農産物の価格補償制度というものが作られているというわけではない
のですね。私の質問の意図はそういうことで、さっき米だけにと言っておりましたけれども、米
だけでなくてですね、他の農産物の価格、全体やはり農業を守っていくという立場から、そうい
う価格補償制度を制度として取り入れていく必要があるのではないかということでお聞きをいた
しました。
 それから、中山間地域直接支払い交付金の場合も、何かもう時限立法ではないけれども、なく
なるのではないかということですよね。だからこういうせっかくできた制度がなくなってしまう
のは困るので、それからいい制度なので、地方自治体もやはり参加をしてやった方がいいのでは
ないかということの観点からお聞きをいたしました。どれも農業者、また、中山間地域を守って
いくということで大事なのではないかと思いますので、もう一度そのような観点でご答弁をお願
いしたいというふうに思います。
◇経済部長(武井善太郎君) ご答弁申し上げます前に訂正させていただきます。
 先ほどの、担い手については140万と申し上げましたが、14万の間違いで、率は変わりな
いのですけれども。14万の誤りでございますので、訂正させていただきます。
 それから、野菜の、それ以外の野菜の関係でございますけれども、先ほど市長答弁で申し上げ
ました、野菜価格安定基金の中では、いろいろな県単事業でありますとか、国庫補助事業であり
ますとかを取り入れて、群馬県内では、共済対象以外の68品目について、その適用する価格安
定制度を設けておりまして、その資金はどういうことかと言いますと、ある事業については群馬
県が55%、市町村が17.5%、ある事業については、国、県が3分の1、残りを市町村であ
りますとか生産者。また、ある事業においては、国が50%、県が25%、あとは市町村とか生
産者が負担をして基金を積み上げているということでやっておりまして、市長答弁にもありまし
たように、議員が質問趣旨のようなものについては、それなりの制度があるというふうに申し上
げましたが、内容についてはそのようなことでございます。
 それから、中山間地域の直接支払い制度につきましては、一般的にヨーロッパのデカップリン
グと日本の直接支払いは異なっておりまして、これは平成12年から16年度までの5年間の制
度として当初は発足いたしました。昨今の新聞等を見ますと、財務省の財政構造審議会でいくと、
この制度はなくせとか、農水省は、この制度は非常にいい制度だから継続するということで、全
国と力を合わせて財務省に要望するとか新聞に載っておりますけれども、内容につきまして言う
ならば、農業者自らが、国、県、市等から来る、金は別として、自分たちでそれを付けて、自分
たちの地域は守ろうというような制度でありますから、その交付金のうちの2分の1は、その地
域の例えば畦畔の維持とか、水路の維持等に使える内容の制度であって、補助制度とは違います。
補助制度は一定の枠がありますけれども、この中でその地域に合ったものを取り入れてやればい
いですよということですから、地域の実情に合った事業ができるということになっております。
それでこの制度、当初は非常に迷走しておりまして、12年度から始まりましたが、内容を確定
したのが12年度の9月頃でございました。それでなかなか取り組みが厳しい部分があったので
すけれども、沼田市では、通常地域と特認地域、いわゆる通常地域はどうかと言いますと、田ん
ぼでいきますと傾斜度が20分の1、畑で言うと15度以上、特認でいくとそれ以下ということ
でありますけれども、単価は違いますけれども、現在沼田市では、面積にして204ha、金額
にして15年度の交付金額2,794万円ほど。人員にして625人の方が参加して、この中山
間地域の直接支払いを受け事業を展開しているということでございます。内容的には、議員ご指
摘のとおり非常にいい制度でありまして、財政負担は別にして、こういう制度は別に議論して続
けて欲しいということは、これは内部の議論の中で出ておりまして、県との農政の会議の中でも、
県もそのような考えをちらつかせておりますし、関係する市町村もそういう意思であることは事
実です。ただ、この制度が発足したときに、平成16年度からの5年間の制度ということであり
まして、来年度以降についてはちょっと不明確な部分がありますけれども、制度が継続されるこ
とを期待しているところでございます。
 以上でございます。
◇9番(井之川博幸君) いろいろ運動されているということがわかりましたので、それ自体は
結構でございますけれども、1点だけお伺いしたいのですけれども。農産物の価格、野菜という
ふうに特定して部長の方では答弁されていますけれども、68品目の価格補償の制度が群馬県に
あるということなのですけれども。これは一定の条件と言いますか、出荷先だとか、そういう条
件が付いているというふうに思います。そういう点ですべての農家に、どんなところに、ようす
るに市場価格が下落した場合ですから、そういう一定の決まった市場の価格に対してとか、条件
はいろいろあると思いますけれども。全体に網羅されているというような感じはしないのですが、
その辺の仕組みですね、もう少し詳しく教えてもらえればと思います。
◇経済部長(武井善太郎君) 仕組みについてお答え申し上げます前に、先ほど、16年度から
の5年間というふうに言ったと思いますけれども、16年度までの5年間でございますので、お
詫びして訂正させていただきます。
 いくつか制度がございますので、一つの例を申し上げますと、先ほど申し上げましたように、
ある制度では、県が55%、市町村月17.5%、あと農協とか生産者が拠出して基金を作って
出すということでありますけれども、生産者組合が調査をしてある、例えばAならAという野菜
の、この直近の何カ月間の平均価格というものがあります。平均価格が例えばの話100円だっ
たとしてですね、例えばの話ですけれども100円だったとすると、最低の基準額がその8割に
なります。8割に下がった場合には、それの補償額を、差額の9割を補償しましょうと。だから
2×9=18の補償をしましょうというような制度になっております。ただちょっと私の聞きま
ちがいなら申し訳ないのですけれども、あくまでその関係する農家も拠出した場合に限ってでご
ざいまして、拠出してなければ対象にならないということでございます。これは一種の保険だと
思ってもらえばまちがいないと思いますけれども、かけてなければ恩恵はないという制度でござ
いますので、そんなことになっております。よろしくお願いします。
◇9番(井之川博幸君) 最後に答弁いただいた部分を確認したかったわけですね。そういう組
合だとかそういうことで、拠出をしてですね、参加してないとこういう制度は受けられないとい
う制度になっているわけですね。ですから農業を守っていくという行政からの立場で言えばです
ね、そういうだけでなくてやはり市内で行っている農家に対してすべて適用されるような、そう
いう制度に広げてもらうというのが大事かなと思いますので、ぜひその点も考慮しながら今後の
農政を進めていただければと思います。
 次の、玉原クラフトの関係についてお伺いいたしますが、解散したということなのですけれど
も、多額の補助金、3億円近い補助金が最初の時点で出ていたと思うのですけれども。沼田市で
もその1割程度の補助金は出しているはずと記憶をしております。そういうところが事業の失敗
で解散するということについて、行政としてはこういう問題に対してどのような処理と言います
か、市民の大事な税金を出したわけですけれども、そういう状況を市民に伝えて情報を公開して
きたのか。その点についてはどうだったのか、もう一度お聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 本事業は、私が市長にお世話になる前の段階で、国、県、いわゆる本
市が多額な補助金を出されたという経過の中で、玉原クラフトの事業が進んできた経過があるわ
けでございます。私も、これは大断面集成材、非常に大胆な事業をやるなと思って、関心を持っ
て見ておりました。ところが議員ご案内のとおり、平成15年の3月31日に協同組合が解散さ
れ、4月の1日以降清算行為に入って、4月の14日に解散登記をする。4月の25日に補助金
の返還命令が出る。5月の6日に財産処分等々のこのくだりがございまして、本当に残念な結果
を招いたわけでございます。やはり貴重な税金でございますから、当然きちんとした形の中でこ
れに対応していかなくてはいけない。こんなふうに考えております。
◇9番(井之川博幸君) 玉原クラフトの問題もそうですし、先ほど木質バイオマスの関係で、
前にペレット生産が行われた。私も記憶しておりますけれども。何かいろいろやってきたのです
けれども、そうやって失敗してしまうわけですね。行政は直接手を下しているわけではありませ
んけれども、沼田市の地域産業としては非常に痛手のわけで、成功していれば非常に地域の活性
化にも役立つということにもなるわけです。玉原クラフトの問題はもう終わったことですからや
むを得ませんけれども、木質バイオマスの活用の関係とか、これからの問題はいま見直しをされ
ているところで、非常に地球温暖化防止と言いますか、CO2のの排出をさせない、化石燃料を
使わないというようなことがもう当然のことでやられておりまして、京都議定書にもしっかりと
うたわれているわけでありますが、日本の場合は大変遅れていますけれども、ヨーロッパなどで
は非常にその点が進んでいまして、これから逆に非常に期待のできる産業かなと思います。ただ
本当にそういうところに真剣に取り組んでいかないと簡単にいくものではないと。
 先ほど市長の答弁がありましたけれども、価格の問題でいま非常に何を使うにも効率のいいと
ころが求められるということになりますから。しかし環境問題、地域経済の活性化の問題等考え
ますと、どうしても先進地に負けないような取り組みにをていく必要があるというふうに思いま
す。星野市長がやったわけではありませんけれども、前市長が、「森林文化都市宣言」というの
をやりましたから、そういう点ではこういう新しいものでありませんけれども、見直されている
というような自然エネルギーと言いますか、木質バイオマスの活用等、やはり真剣に取り組んで
いく必要があるというふうに思いますので、最後にその点についてのお考えを聞かせていただき
まして、私の一般質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 私も実は、この木質バイオマスの関係の、ペレットの関係のときには
市会議員をさせていただいておりまして、これが結構話題になっていたことは承知をしておりま
す。ただ、いろいろな諸状況のもとに、なかなかそれがいわゆる生産行為から経済行為というこ
との部分に遡上に上がって、地元の活性化につながっていくということが各方面から期待された
にも係わらず、なかなか思うに任せなかったという実態があるようでございます。
 当時は、今から約15年から20年くらい前になるわけですね。ここにまいりまして、この木
質バイオマス等については、各方面から注目を集めているところでございます。ただやはり、本
事業を考えたときにですね、採算性ありきかどうかということを事前に調査をするということも
大変大事なことでございますけれども、それが将来、どういうふうに役に立っていくかという見
通しも立てる中でやはりとらまえていく必要があるのではないかと。ですから貴重な経験を持つ
本市の木質バイオマスの前段の経過がありますので、それらをよく勉強して、そして今後の対応
に処してまいりたいと思っております。
 議員ご指摘のとおり、木質バイオマスのようなエネルギーの流れに時代が動いているというこ
とはよく承知をしておりまして、それらを踏まえてこれから対応していきたい。こんなふうに思
っております。
──────────────◇──────────────
     第2 延  会

◇議長(星野佐善太君)この際、お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会いた
したいと思います。
 これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君)ご異議なしと認めます。
 よって、本日はこれにて延会することに決しました。
 本日は、これにて延会いたします。
 次の会議は、明11日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労さまでございました。 
    午後4時13分延会
. .
. 前のページに戻る
.


All Rights Reserved. copyright  (c)  沼田市役所. 2000-2005、各ページに掲載の写真・音声・CG及び記事の無断転載を禁じます。
〒378-8501 群馬県沼田市下之町888番地 電話.0278-23-2111(代表)
このホームページについてのお問い合わせは、numatacity@city.numata.gunma.jp