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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成16年第4回定例会継続会 議事日程第2号

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沼田市議会平成16年第4回定例会継続会会議録
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議事日程 第2号
平成16年9月10日(金曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
─────────────────────────────
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
─────────────────────────────
出席議員(22人)
      1番   大島 崇行君          2番   大竹 政雄君
      3番   山崎 義朗君          4番   真下 恭嗣君
      5番   布施辰二郎君          6番   角田 泰夫君
      7番   久保 健二君          8番   星野  稔君
      9番   井之川博幸君         10番   大東 宣之君
     11番   高柳 勝巳君         12番   石田 宇平君
     13番   片野 彦一君         14番   星川嘉一郎君
     15番   田村 博美君         16番   金井 康夫君
     17番   牧野 保好君         18番   松井 敏員君
     19番   高橋 襄典君         20番   井田 孝一君
     21番   小林 照夫君         22番   星野佐善太君
欠席議員(なし)
─────────────────────────────
説明のため出席した者
  市  長     星野已喜雄君      助  役     金井可佐夫君
  収 入 役     武井  博君      総務部長     村山 博明君
  民生部長     斎藤 一章君      経済部長     武井善太郎君
  建設部長     野田 敏夫君      街なか対策部長  兼弘 武久君
  総務課長     村沢 博行君      教 育 長     角田利喜雄君
  教育部長     増田 幸男君      監査委員事務局長 茂木  愛君
─────────────────────────────
議会事務局出席者
  事務局長     林  義夫       次長兼庶務係長  下  宏一
  議事係長     茂木 敏昭       主  任     地野 裕一
──────────────◇──────────────
    午前10時開会
◇議長(星野佐善太君) これより本日の会議を開きます。
──────────────◇──────────────
    第1 一般質問
◇議長(星野佐善太君) 日程第1、一般質問を行います。
 通告順序に従い、順次質問を許可いたします。最初に、久保健二議員。7番。
〔7番 久保健二君登壇〕
◇7番(久保健二君) 通告に従い一般質問させていただきます。
 私は、沼田市の行政について、行政対象暴力について質問いたします。
 近年、自治体のコンプライアンスが問われています。コンプライアンスとは、法令遵守という
意味でよく使われていますが、その他にも、人の期待や要望に応えるという意味も持っています。
自治体は、住民にとって公平、公正に職務を行い、住民の期待や要望に応えるよう日々の業務を
こなしているわけですが、ここ数年来、違法、不当な要求が頻発化しており、公平、公正な行政
サービスの執行を妨げられるという事案が全国的に問題となっております。
 その要因の一つに、前述した違法、不当な要求、すなわち行政対象暴力があります。この行政
対象暴力は、行政機関、職員を資金源にする金品要求型、職員の指導、監督権限を不正に行使さ
せる権限悪用型と大きく分けて2つにわけられますが、どちらにせよ自治体職員に付け入り直接、
間接的に住民サービスへの影響を与えることが懸念されています。全国的に、この行政対象暴力
に対して組織的な対策を練っている自治体が増えていることを踏まえまして質問に移らせていた
だきます。
 まず最初に、行政対象暴力の認識について、不当な要求をする者の定義についてですが、一般
的に反社会組織勢力ばかりが前面に出ておりますが、それらに限らないのではないか。行政に関
する知識を多少得れば、一般の住民がなる場合も出てくるのではないか。私はそう心配しており
ますが、市長の考えをお聞かせください。
 続いて、現在の全国の自治体では、被害者が行政に限られているように思いますが、不当要求
行為から始まり、行政の指導、監督権限を不正行使させるとなれば、住民が被害者になる場合も
あるのではないか。そして、その場合、行政自身が住民に対する加害者になるのではないか。そ
う思うわけでございますけれども、市長のお考えをお聞かせください。
 2点目に、これまでの対応について、冒頭から行政対象暴力は、全国的に問題になっていると
申しましたが、本市において、群馬県警、司法などからの指導等があったのかお答えください。
 また、専門家の講演会等が行われている自治体もありますが、そういったものに参加してきた
経緯があるかお答えください。
 そして、本市で不当要求行為があった場合の職員の指導は内部であったのか。また、事案発生
時に、職員がどう対応してきたのかお答えください。
 3点目に、今後の対応について、先ほどから、行政対象暴力は、全国的に問題となっていると
申し上げておりますが、組織的な対応を図るべく対策を練り、警察、司法等との連携をとるよう
進めている自治体が増えてきています。本市でも、そのような組織的対応が必要ではないかと考
えます。
 また、そのために、不当要求等に関する全庁的な対応方針、具体的対応策の協議、決定をした
り、不当要求等に関する情報の共有、連絡調整をする機関が必要ではないかと思いますが、この
機関の必要性について市長のお考えをお聞かせください。
 4点目に、要綱策定について。これは、事務事業への行政対象暴力に対して組織的な取り組み
を図り、適切に対処し、職員の安全と事務事業の円滑かつ適正な執行を確保することを目的とす
るものであり、名称を、「行政対象暴力防止対策要綱」、「行政対象暴力の排除に関する要綱」
などと、名称は自治体によって異なりますが、目的を同じくして制定している自治体が増えてき
ています。
 本市でも、職員の安全確保、公正、公平な事務事業を行っていくならば必要と考えますが、こ
のような要綱策定に関して市長のお考えをお聞かせください。
 以上述べまして、1回目の質問とさせていただきます。 
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの久保議員のご質問にお答えを申し上げます。
 まず、沼田市の行政について、行政対象暴力について、行政対象暴力の認識についてでござい
ますが、行政対象暴力につきましては、暴行、脅迫、困惑行為、その他、違法または不当な手段
を用いて行政機関やその職員に対し、自己もしくは第三者が利益を得られるような働きかけをす
る行為。あるいは行政の公平、公正、中立性などを阻害するような働きかけをする行為であると
認識をしているところであります。
 また、行政が不当な圧力にさらされることにより、行政の公平、公正、あるいは中立性と言っ
たものが害されることになるとすれば、社会的にも許し難い問題であると考えております。
 次に、これまでの対応についてでありますが、行政対象暴力は、近年、長引く景気の低迷等に
より、全国的には暴力団を始めとした反社会的勢力等が、新たな活動資金を得るために行政機関
にその矛先を向け、地方公共団体等の行政機関やその職員を対象に、社会常識を逸脱した手段に
より、様々な不当要求が行われているという背景がございます。
 このようなことから、県警におきましては、行政に対して、行政対象暴力に対する取り組みを
呼びかけております。また、利根沼田地域におきましても、利根沼田暴力追放推進協議会の中で、
官民一体となった暴力的行為のない、明るい地域社会づくりを推進することを目的に、各事業所
間や警察署と連携を図り、不当行為の予防や対策について研究を行っているところであります。
 また、本市におきましては、従来より庁舎における秩序の維持及び公務の正常かつ円滑な執行
を確保するために、沼田市庁舎管理規則を定め、この規則の第8条で、来庁者に対する禁止行為
が定められておりますので、これに基づいて所管課及び担当課で、その都度対応を行っていると
ころでございます。
 次に、今後の対応についてでありますが、現状どのような行政対象暴力や不当要求などがある
のか、把握、分析をいたしまして、その上で、行政対象暴力に対処できる組織体制の確立や職員
研修及び意識の向上などについて研究をしていかなければならないと認識をしております。
 続きまして、要綱策定についてでありますが、前段の、今後の対応についてで申し上げました
とおり、現状の把握及び分析をした上で、今後、前向きに研究していかなければならない課題で
あると認識をしておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 以上申し上げまして、久保議員のご質問に対する答弁とさせていただきたいと存じます。
◇7番(久保健二君) ご答弁ありがとうございました。それでは、再質問させていただきます。
 この行政対象暴力なのですけれども、暴力となりますと、加害者、被害者の問題が当然に出て
くると思うのですけれども、そのあたりをちょっと聞かせていただきたいと思います。
 最初の質問の中にあったのですけれども、ちょっと聞き方が悪かったのかお答えいただけなか
ったのでちょっとお聞きしたいのですが、不当な要求をする者の定義のところで、反社会的勢力
ばかりではなくて、普通の、一般の人ですね、行政に関する知識を得て、正当な権利行使を装っ
て金銭を要求したり、権利を要求する人達が出てくるのではないかと。その辺、私自身も含めて
なのですけれども、そういったことが出てくるのではないか。そのあたりですね、市長の考えを
聞かせていただきたいのですけれども。よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 久保議員の再質問にお答えをしたいと思いますが、久保議員が大変ご
心配をしている反社会的な行為という、いわゆる部分だけではなくて、日々の生活をされている
方から、そういった行為が行うのではないかというふうなご心配のことでありますが、やはり行
政の立場からいたしますると、できるだけそういったことがないように、明るい地域社会づくり
に私ども、あるいはまた議会の皆様方のご指導をいただいたり、あるいはまた区行政に係わって
いる、本日は区長さん達がたくさん傍聴においでになっておりますけれども、こういった方々と
連携をいたしまして、そういったことがないようにお互いに努力をしていくというふうになろう
かと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇7番(久保健二君) この辺ちょっと何と言うのですか、答えずらい部分でもあると思うので
すけれども、非常に抽象的な部分でありまして、やはり何と言うのですかね、こういうものが加
害者、被害者という話にはすぐに持って行けないだろうというふうに思っております。このあた
りがやはり難しくて、私もどう聞いていいかというのをちょっと悩んだのですけれども、一般の
人ですね、例えば私みたいな人間が、例えば行政の勉強をもっと、もっとして、行政の事業や事
務事業を執行する中の不手際に付け入って、一般の人がいろいろな、先ほどの不当要求などをし
てくる可能性があるのではないか。そのあたりですね、市長としてはどう思っておられるのか。
ちょっとその辺、再度聞きたいのですけれども。よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 私は、ご案内のとおりお世話になって2年と4か月になりますけれど
も、今までの経験から申し上げますると、そういうようなことによっていろいろな事象が起こっ
たという認識はございませんし、そういう意味では、お互いが理解をし合って、そういったこと
がないように、明るい地域社会づくりに努めていこうと、こういうことでひとつご理解をいただ
きたいと思いまするし、また、そういったことがないように、できるだけ行政の立場からは公平、
公正、中立性を持ちながら対応していくと、こういうことになろうかと思っておりますので、よ
ろしくご理解のほどをお願いしたいと思います。
◇7番(久保健二君) 次に、また再質問させていただきますが、先ほど、行政が加害者になる
場合というのもやはり出てくると思うのですね。例えば、これは他市の例なのですけれども、工
事の入札の時に、担当者に付け入ってですね、強制的に業者を指名させたという場合があって、
その時は、指名されなかった業者は被害者になってしまうのですよ。そういった場合、行政側が
加害者になってしまうと。そういうことがあるのですけれども、それは典型的な例なのですけれ
ども、沼田市にはまだそういうことはないだろうと思っているのですが、将来的にそういうこと
があってはいけないと思っておりますけれども、市長としては、行政が加害者になる場合がある
かどうか。その辺もちょっと抽象的で答えずらいと思いますけれども、ご意見を聞かせていただ
きたいなと思います。よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 行政が、久保議員がおっしゃっるように加害者になった場合にはです
ね、そのときには市長が責任をとっていわゆる失職にまで追い込まれるだろうというふうにも思
います。ですから、行政が加害者になるようなことは絶対あってはならないことでありまするし、
その辺のことについては、当然、私ども執行部が十二分に留意をして、そして各関係部課に管理、
監督を怠りなきよう進めていくということになろうかと思いますので、ご理解を賜りたいと思っ
ております。
◇7番(久保健二君) 市長のお考え、お気持ちよくわかりました。
 次に、移らせていただきますけれども、これまでの対応について。暴力追放協議会ですか、警
察の指導なりがあるものですけれども、そこで指導なりがあったということなのですけれども、
それに参加しているのは市長、または議長、担当課の人間だけなのかどうか。その辺ちょっとお
聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 利根沼田のこの「暴力追放推進協議会」というのがございまして、今
年も7月の30日の午前10時から沼田警察署の5階の会議室で会議がもたれました。定期総会
でございましたけれども、これの関係につきましては、暴力団を利用しない、暴力団を恐れない、
暴力団に金を出さないというようなことでもって対応をしているということになっております。
 なお、目的の第2条に、「本会は、官民一体となって暴力団のいない、暴力のない、明るく、
住みよい地域づくりを推進することを目的とすると。組織として本会は、第2条の目的に賛同す
る沼田市、利根郡、2町6村の各種団体、事務所及び個人をもって組織する」ということで、当
然私が、本会に入っているところでございます。
◇7番(久保健二君) いまのご答弁でちょっとわからなかったのですけれども、そういった会
議などに参加しているのは市長のみなのか。そのあたりもう一度お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) まず、7条に、役員の選任ということで、会長及び副会長は、沼田市、
白沢村、利根村、片品村、川場村、月夜野町、水上町、新治村、昭和村の、各長の職にある者を
充て、そして互選により選任をするということで私が入っております。
 なお、市の中からは、総務課長が出席をしております。
◇7番(久保健二君) ありがとうございます。いま総務課長さんが出席しているということな
のですけれども、この行政対象暴力の知識、習得とか、職員の啓発のために、より多くの職員の
方の参加が必要ではないかと思っているのですけれども。そういった講演会とか、研修事業とか
あるかどうか。そのあたりちょっと聞き漏らしてしまったので、よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) ご承知のとおり警察行政は非常に真摯に、あらゆる団体が真摯に進め
るわけでありますが、非常に緊張感のある団体になっております。ですもので、いまおっしゃら
れたことは胸にしながらですね、対応しなければならないということになりますけれども、私の
承知している範囲では、これらによって研修会と言えば講演会等が行われている経過がございま
す。
◇7番(久保健二君) ありがとうございました。そういったものがあるということをいまお聞
きしまして、ぜひより多くの方に参加していただきたいなと思っております。
 沼田市では、そういったものが独自ではやっていないと思うのですが、講師を呼んで研修会を
やったりとか、あと職員の啓発事業とか、そういったものを全庁的なことをやっていくという、
そんな考えは市長にはおありでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) ご承知のとおり、警察行政は、群馬県の範疇に入っておりまして、沼
田市がそこのところにイニシアティブを持って入るということには行政上なり得ません。ただ、
久保議員がご指摘のとおり、いわゆる沼田市の、市行政の中で行政対象暴力等について対応して
いくということは大変大事なことであろうと思っておりますので、ご提案のことをしっかりと受
け止めて今後に処してまいりたいと思っております。
◇7番(久保健二君) ありがとうございました。ぜひこれはこれから大きな課題となってくる
と思いますので、研修等何かしらやっていただきたいと思っております。
 次の、3点目の、今後の対応についてなのですけれども、組織的な対応ですが、この組織的な
対応をするには何かしら委員会なるもの、担当部課長さんになるかわかりませんけれども、横の
連携をとるための組織、または対応策なり、こういったものがあったとか、情報を共有したりす
るという、そういったものを設置する考えがあるかどうか、そのあたりお聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) 現時点では、毎週月曜日の朝9時から部長会議が持たれておりまして、
そういった一朝有事の問題があれば、当然そこで協議を展開していくということになりますけれ
ども、いま久保議員がおっしゃっられているような形の中ではですね、やはり今後、内部でしっ
かりと検討していかなければならないと思っております。現状では、毎週月曜日、今回の問題の
みならず、あらゆる関係等について午前9時から部長会議をもってそれで対応している経過がご
ざいます。
◇7番(久保健二君) はい、ありがとうございました。では、部長会議で協議したりとか、そ
ういったことは現在のところしていると。そういう理解の仕方でいいのかと思っておるのですけ
れども。ちょっとした例として、他市の取り組みなのですけれども、これは参考にちょっとして
おいてほしいのですけれども。栃木県内のある市の取り組みなのですけれども。不当要求等防止
対策委員会という名称で設置しているのですね。これが各部署に、不当要求と防止対策責任者と
いうものを設置して、不当要求を防止するための日常的な対応とか、情報の共有、あとは重大な
事案とか、変わった事案の場合には、その委員会でいろいろ協議するということをやっているの
ですけれども、そういったものが、いろいろ協議する場としては必要じゃないかなと私は思うの
ですけれども。そのあたり、市長のお考えをよろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) ご提案の趣旨を踏まえてですね、先ほど来からの質問の時系列にある
ように、これも内部で検討させていただきたいと思っております。
◇7番(久保健二君) ありがとうございます。ぜひこれは検討していただきたいと思っており
ますので、よろしくお願いします。
 最後の、要綱策定についてなのですけれども。これはもう組織的なものに、組織の話をすれば
絶対必要になってくる話なので、3点目の、組織的な対応のところで話したことと一緒にしなく
てはいけないなと思っているのですけれども。ちょっとそのあたり、聞きたいところがあります
ので、よろしくお願いします。
 この要綱というのは、組織を、例えば委員会なりを作るとすれば、ちょっと先走った話になっ
てしまいますけれども、先ほど申しました委員会なりを作るとすれば、この要綱とか必要になっ
てくるわけですけれども、今後、研究していくということになればですね、その要綱も一緒に研
究していかなければいけないかなと思っているのですが、その要綱ですね、いろいろな先進事例
とかありますので、ぜひそういうのを見てほしいと思います。
 また、この要綱を作っているところ、制定しているところが非常に増えてきております。大体
昨年、平成15年度あたりから全国的に非常に増えてきておりますので、そのあたりの要綱の策
定なり、市長は今後、考えていかなくてはいけないとおっしゃいましたけれども、本市において
先進事例がどんどん増えてきているのに沼田市は先延ばしにするのはちょっとどうかなと思いま
す。そのあたりを踏まえて、その辺の取り組み、要綱策定についての取り組み、考え方、何か他
にありましたらよろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思いますが、現在、群馬県内69市町村中、
4市26町村の合計30団体が策定済みということで、策定率が43.47%ということが8月
の時点でなっているようでございます。また、県におきましても、9月に施行の予定というふう
に伺っているところでございます。これらについては、今年の4月の22日付けにですね、県警
の本部の刑事部の組織犯罪対策課第二課長名で、不当要求行為等防止対策要綱策定など、行政対
象暴力に対する取り組み強化のご依頼についてということで、いわゆる県内の自治体のうち太田
が昨年の12月に、不当要求行為等の対策要綱を作っている経過がございまして、それらが一つ
のマニュアルになって私どもに届いている経過がございます。
 ですから、議員がご指摘のとおり策定率が43%ということでございます。本市もこれに向け
て対応していかなければならないというふうに思っておりますのでご理解を賜りたいと思ってお
ります。
◇7番(久保健二君) ありがとうございました。非常に本県と言いますか、群馬県でもそれだ
け進んでいるということは認識されているということ、それを聞きまして私は安心しましたけれ
ども、ぜひそういった指導方針とか来ているのであれば参考にしてもらって作っていただきたい
なと、そう考えております。
 私の質問はこれで終らせていただきたいのですけれども、市長は、公正公平な事業を執行する
にあたって何か心がけていきたいようなところがありましたら、行政対象暴力に関してですね、
他に何か気持ちがありましたら何か言ってもらえればありがたいなと思ってますので、よろしく
お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 常に市民の目線に立って、そして市民から信託をいただいているわけ
でございますから、市民の立場に立って当然物事の対応に処していかなければならないというよ
うに思っております。ですから、可能な限り自らの体にむち打って、そして市民の中に飛び込ん
で、そしてそれを行政に反映させていく。当然、議会の方々のご指導もいただきながらというこ
とになりますけれども、本日はたくさんの区長会の方々が傍聴に来ておられます。区行政の責任
者の方々ばかりでございます。これらの方々のまたご指導もいただいて頑張っていかなければな
らないと思っております。
 なお、先ほどのご質問の中で、暴力追放推進協議会のメンバーでございますけれども、私や星
野佐善太議長、あるいは区長会長の宮崎会長、沼田商工会議所の小林会頭等、たくさんの方々が
出ております。後ほど資料をお渡しをしたいと思いますので、ご見聞をいただければと、このよ
うに思っております。
◇議長(星野佐善太君)次に、高橋襄典議員。19番。
〔19番 高橋襄典君登壇〕
◇19番(高橋襄典君) 質問をする前に、相次いで日本国土を襲った台風による被害を受けた
皆様方に、心からお見舞いを申し上げるとともに、早い回復、日々の日常生活に返ることを心か
らご祈念、期待をしているものでございます。
 それでは、一般質問をいたします。
 いま沼田も国も非常に大きな転換期を迎えて、私たち議員は、昨年、市民の皆さんの厳しい審
判を受けて、そしてここにおるわけでございます。私も7日間という選挙期間の中において、毎
日街頭演説をしながら、私自身の考え方を市民の皆さんにご理解をいただくことを訴えてまいり
ました。そして、さらなる市民福祉の向上と市の発展のために有効な議会活動をと、市民の代弁
者として日々を過ごしてまいりました。
 市民の立場に立って真剣に質疑、質問をし、議論を展開をしてまいったわけでございます。そ
して今日、市町村合併におけるより良き真の街づくりを作るには、出入り自由はだめだと、こう
いった意見を私一人述べてまいりましたが、当然のことながら厳しいバッシングをいただき凌い
でまいった今日であるわけでございます。
 今回の、最終とも言うべき合併の住民説明会において、当市においては9カ所説明会がされ、
その中に5カ所、私も傍聴させていただきながら、それぞれ市民の皆さんの非常に熱心な明日の
沼田を考える中での意見を聞かせていただきました。
 白沢においては7カ所の説明会があったようですが、それには、議員全員が参加をされたとい
うことでございます。利根村においては、それぞれの地域において全議員がそれぞれ参加をし、
その村民の意見等々聞いてきた経過があるということでございます。
 そこで私は、今回の5カ所を参加する中において非常に感銘を受けた点がございます。私自身
も先ほど述べたように、市民の代弁者として多くを語りながらやってきたつもりでいるのですけ
れども、何かちょっと違ってたなと思います。それは私が、利南公民館最後の説明会の席であり
ます。上沼須のある方が、もう本当に自然体ですね。もうそこで質問をするということは、相当
の強い気持ちがないとなかなか聞くことには至りません。そういった中で、その内容は、もう市
長、ご存じのように、地域振興局振興局長等々含めた中でですね、その答えについては担当者が、
法律では設定できますよと。その後の回答もできず、市長が時系列も並べながら約15分以上の
説明がありました。その後、ほかの方の質問があったわけですけれども、そのときが9時3分頃
だと思います。もう9時を過ぎているというような言い方で、簡略にというような意味で市長は
答えておったわけですけれども、「市長がそんな長い話をするからこういう時間になってしまっ
た」と、そしたら後ろの方の方から、「時間があるのだから十分やれ」と、こういうふうな話が
あったわけです。果たしてこれが、市民に対する聞く姿勢であったかどうか。その市民の方も決
して納得しているような状況ではありませんでした。
 そこで、いま市が掲げている、元気で誇りの持てる沼田市民主体の街づくりについて、先ほど
も同僚議員の質問に答えておりましたように、本当に市民の目線で物事を判断し、血税を運用し
ているのかどうか。そういった中で今回は、合併に関しては、いわゆる過日の臨時議会で決まっ
たわけですけれども、この現時点でこの合併検証について、果たして現時点、市長はどうだった
のか。まずは先ほども出ましたように、住民参加と情報公開と、それからあえて付け加えるなら
ば現場主義というような考え方を常々市長は申していたわけです。
 そういった中で、今回の合併はいろいろ紆余曲折があったわけですけれども、編入合併という
大前提があったわけです。そういった中で、本当にこれが市民にとって有意義な結果であったか
どうか。それは私自身にも責任はあるわけです。その廃置分合の中で主立ったことは、いわゆる
この新市の組織のイメージ図、これが果たして一つの大木を例にとったときに、有益な液を吸い
上げて、枝葉まで本当にそれが伸びていくのか。有効に市長は、脈略と言っておりますけれども、
こういった中でこれからの、明日の沼田市の発展が得られるのかどうか。この図を見てみますと、
非常に物切れているわけですね。新しいから、流れが悪いから、そのうちによくなるよという、
そういう組織図があるなら結構ですけれども、そうではないというふうに思います。そういった
点。それから、6年生までの医療費の無料化についても、これはそれ相当の負担があったり、そ
の経過については、職員自身が非常に汗を流してきた部分も、そういった部分もなかなか取り入
れられてこなかった。それともう一つは、在任特例で本当によかったのかどうか。
 そして、地域自治区のそういった設置も、これだけ負担があった中で果たしてどうなのだろう。
先ほども申し上げましたように、住民合併説明会において出てきた意見等々は、どう反映させて
生かしていけるのか。この合併の中においても、さらに強いリーダーシップをとっていくことが
必要だと、こういう市長は言っているわけですけれども、どういう強い姿勢を持って住民の立場、
目線の中で進めていかれるのか。
 次に、有効な血税運用ですが、先ほども申し上げましたように、沼田市の財政状況は、再建整
理団体に準ずるほどの非常に厳しい財政状況にある中で、今回、市長室内の内装の修繕、市庁舎
前外構の植栽工事、これをどうしてもやらなくてはならなかったのかどうか。そういった中での
効果の点等含めた中で、そしてですね、この先ほども市長の答弁にありましたように、2年4カ
月という一つの経緯を見てくる中において、果たしてこの自主、自立という考え方の中で、果た
してこのままいっていいのかどうか。
 実は、この一昨日、東京早稲田大学で、ローカルマニフェスト、こういった一つの研修に参加
させていただきました。その中においても言われておりましたけれども、政策評価システム導入
ということが、これからの地方自治の中で、市民の有意義な運用になるのではないかという中で
あります。そういった実効ある政策を考えていかなくてはならないということについて、市長は
どういうふうに考えているのか。
 そして過日、首相から投げかけれた一つの中で、いわゆる地方6団体の改革案について、市長
の所見、いわゆるどのような考え方を持っているのか。この中心となっては、全国知事会が中心
となって、当然、全国市長会、議長会等々があるわけですけれども、そういった点、これからの
分権、そういった厳しい中で生きていくために、これらについて市長がどのように考えているか。
その点に第1回をお伺いをして終わりたいと思います。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
              〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの高橋議員のご質問にお答えを申し上げます。
 まず、元気で誇りの持てる沼田市民主体の街づくりについて、合併検証について、編入から議
会議決まで、市民にとって有益だったのか。廃置分合、議員の在任、地域自治区設置等について
でありますが、来年2月の13日を、合併期日とする沼田市と白沢村、利根村の1市2村による
合併関連議案につきましては、去る8月の17日に、臨時議会を開会をさせていただき、その中
で慎重なるご審議を賜り、同日、議決をいただいているところでございます。
 ご質問の、編入から議会議決まで、市民にとって有益であったのかについてでありますが、は
じめに、新市事務組織のイメージにつきましては、以前から申し上げてまいりましたとおり、こ
の機構図は、現時点ではあくまでもイメージの段階でございまして、ただいま議員からいただい
たご意見等に十分配慮いたしまして、今後、1市2村をはじめといたしまして、関係者等々と協
議、調整を行って、効率的で機能的な組織体制の整備について対応してまいりたいと考えており
ます。
 なお、本件につきましては、本市の行政事務近代化推進委員会ではなく、法定協議会の組織機
構分科会や幹事会をはじめ、本市の臨時部長会議や市町村合併研究会等で行ってきた経過があり
まして、今後は、市の行政事務近代化推進委員会をはじめといたしまして、議会等関係者から多
くのご意見をいただいて最終決定を行ってまいりたいと考えております。
 また、議員の在任特例制度につきましては、定数特例制度とともに特例法による制度の一つで
あり、これが新たなる住民負担増につながらないことや、地域自治区設置にかかわる振興局制度
につきましても、地域内分権化に向けた新たな取り組みであり、今後、新沼田市が、できるだけ
早期に一体感を持った街づくりを進めるためのステップとしての判断によるものであったと認識
をしているところであります。
 地域内分権型街づくりのための地域自治区の設定や議員の在任特例制度につきましては、正副
会長会議をはじめといたしまして、各議会での検討、協議や法定協議会の4号委員、5号委員、
いわゆる住民選出の委員による協議結果を得て、確認をいただいてきた経過がありまするし、合
併関連議案の議決をいただくまでには行政と議会が一体となって大所高所からの総合的な判断を
いただいてきたものでございまして、今回の合併は、新沼田市にとって、また市民にとっても有
益であるという結論に達し、決断をしたところでございます。
 しかしながら、市町村合併は、合併をすること自体が最終の目的ではなく、合併後の新沼田市
の街づくりに向けて一層の努力を傾注することが大事な事であることは十二分に認識をしている
ところでありますので、今後とも、議会と行政が一体となって、より良い街づくりに向かって対
応してまいりたいと考えておりますので、深いご理解とご協力を賜りたいと存じます。
 次に、合併の地区の説明会についてでありますが、昨年1月に9市町村で構成する、利根沼田
市町村任意合併協議会を設立後、協議会の協議経過と新市将来構想の策定に係わる住民意識調査
結果の概要について、5月の29日から6月の25日まで、市内8会場において、市町村合併経

過説明会を開催以来、合併に関連する協議検討経過等、様々な動きがある中で、節目、節目には
その都度説明会を開催してまいりました。沼田市、白沢村、利根村の3市村による法定協が、4
月の1日に設置された以降の協議経過や内容の周知等につきましては、毎月1日発行の広報ぬま
たにおいて、「市町村合併とは」のシリーズで報告をし、住民への啓発、周知を図るとともに、
合併協議会におきましては、「合併協議会だより」を発行し、さらには、ホームページを活用し
て、積極的な情報提供を行ってきたところであります。
 また、先の臨時議会においてご決定いただいた沼田市と白沢村、利根村との合併協議結果につ
きましては、1市2村で合併協との共催により、7月の下旬から説明会を開催をいたしました。
本市は、7月の22日から7月の31日まで、9カ所において実施をしてきたところでございま
す。ご質問の、説明会で出された議員の在任特例や地域自治区設置についてのご意見についてで
ありますが、それぞれの制度については確かにいろいろなご意見、見方もあることは承知をして
いるところでありますが、これまでの協議経過の中で、今回の合併を中長期的に全体としてとら
まえた上でのご判断をいただいてきた経過がありますことをご理解を賜りますとともに、今後も
積極的な情報提供を行いながら、それらのご意見に対しましても、大所高所的見地からのご理解
をいただけるよう心に止めおきながら対応してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜り
たいと存じます。
 次に、リーダーシップについてでありますが、利根沼田9市町村の圏域において、本市は財政
規模をはじめといたしまして、それぞれの分野における先導的、指導的な立場としても中核都市
の位置づけでありまして、今までの広域業務と本市が果たしてきた役割からいたしましても、中
心的な存在であることは議員ご案内のとおりであります。合併協議を行ってきたこれまでの経過
につきましても、本市は一環して、利根沼田は一つであり、9市町村が合併できることがベスト
であるとの考えで進めてまいりました。しかしながら西部法定協設置後に、白沢村、利根村の2
村が法定協への参加を申し込んできてからの経過につきましては、先にご説明申し上げたとおり
でございまして、世紀の大事業とも言うべき合併を決断することは、それまでの長年にわたり形
成されてまいりましたところの自治体の大変革であり、住民理解の考えはもとより、それぞれの
自治体の地域自治権については尊重されなければならないものであり、その部分にまで踏むこと
については、慎重にならざるを得ないことをご理解を賜りたいと存じます。
 しかしながら、今回の1市2村の合併は、利根沼田地域の核となっていくことは明白でござい
ますので、今後はさらに中核都市としてのリーダーとして、利根沼田地域のより一層の発展に向
けて、積極的にリーダーシップを発揮してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、有効な血税運用について、市長室内装修繕、庁舎前の外構植栽工事についてであります
が、まず、市長の室内の内装修繕の概要につきましては、市長室の床カーペット、壁クロス及び
カーテン等の汚れ、劣化が激しいため、張り替え等を行ったものでございまして、ご案内のとお
り市長室は来客者が非常に多く、常に清潔感を保つとともに、来客者などに不快感を与えないよ
うに対応することが必要であると考えておりまして、昨年11月に内装修繕を行ったものであり
ます。
 次に、庁舎前、外構植栽工事の概要についてでありますが、駐車場内に設置してありました車
庫や倉庫の解体、撤去後の整備、駐輪場南側の夜間の放尿行為等に対する対策及び既設フェンス
の老朽化などのため、ブロック塀やフェンスの設置及び植樹帯整備等を行い、景観及び近隣住民
への環境整備を図ることを目的に本年2月に実施したものであります。
 ご質問の、有効な血税運用についてでありますが、ご案内のとおり市民からお預かりをいたし
ました大切な税金でございますので、各種施策等において、有効かつ効率的に活用させていただ
いているところでございまして、市長室の内装及び庁舎前外構植栽関係につきましても、必要最
低限の修繕工事等を行ったものでございますので、ご理解を賜りたいと思います。
 次に、政策評価導入について、実効のある政策と考え方についてでありますが、行政評価の導
入目的につきましては、主に行政の説明責任や透明性の確保、行政の効率化、総合計画の進行管
理や行政運営のツールとしての活用等があげられております。本市におきましても、平成14年
度に事務事業評価システム導入検討委員会を設置をいたしまして、評価対象を第4次総合計画の
主要事務事業として評価シートの作成検討を進め、平成15年度に評価制度を導入いたしました
が、行政評価についての取り組みは全国標準的な、成熟したシステムがないことから、各自治体
とも試行錯誤しながらシステム化に取り組んでいる状況でございまして、本市といたしましても、
さらにシステムの成熟と定着を図っていきたいと考えているところでございます。
 ご質問の実効ある政策と考え方についてでありますが、実効ある政策とは、市民ニーズに的確
に対応し、行政効率の改善、向上を目指した成果重視型で、施策間の関連や実績、把握等を適切
に行い、全庁的な視点から施策の組み立てや優先順位付けを行って、施策への支援、予算、人の
枠配分と評価なされる政策体系を基点として、組織運営がなされていると考えていることである
と考えております。
 議員ご意見の、行政運営の重要な手段としての政策評価の導入につきましては、行政の質を改
善するという目的だけでなく、行政と住民が地域における社会目標等を共有し、協力して働く、
協働していくことにもつながるものでありますので、今後ともさらに研究してまいりたいと考え
ております。
 次に、6団体の改革案について、所見についてでありますが、ご案内のとおり三位一体改革に
つきましては、真の地方自治の確立に向けた地方分権改革でありまして、地方公共団体の自己決
定、自己責任の幅を拡大し、自由度を高めて、創意工夫に富んだ施策を展開することにより、住
民ニーズに対応した、多用で個性的な地域づくりを行い、国民が、豊かさとゆとりを実感できる
生活を実現することができるよう財政面の自立度を高める改革であると理解をしているところで
ございます。
 しかしながら、改革初年度である平成16年度では、地方の意見が取り入れられることなく税
源委譲が先送りされ、国庫補助負担金や地方交付税の大幅な削減のみが行われ、国と地方の信頼
関係が損なわれた形となっているわけでございます。こうした中、6月の4日、経済財政運営と
構造改革に関する基本方針2004、いわゆる骨太方針2004が閣議決定され、6月9日には、
政府から概ね3兆円規模の税源委譲を行う前提として、地方公共団体が国庫補助負担金改革の具
体案を取りまとめることを要請されてきたところでございます。これを受けまして、地方6団体
の各団体では、それぞれ協議、検討したものを調整し、地方6団体として取りまとめた国庫補助
負担金等に関する改革案につきましてを、8月の24日に政府に提案をいたしました。
 ご質問の、改革案に対する所見についてでありますが、三位一体改革の大きな柱である国庫補
助負担金をはじめとする改革案を、全国市長会などの地方6団体の総意として取りまとめたこと
は、地方分権改革のこれまでの流れから見ても画期的なことでありますが、義務教育費国庫負担
金について申し上げますると、そもそも義務教育は、国の責任で行われるべきであり、義務教育
費国庫負担金は、これを実質的に担保している制度であります。義務教育における水準の確保や
国と地方の役割分担など、幅広い視点から十分議論を深めた上で、望ましい財政負担のあり方を
議論すべきであると考えているところでございます。国におきましても、従来の地方分権の推進
に関する国会決議や、地方分権一括法の施行と言った国民の意思を確認し、本改革案の意義を重
く受け止めるべきであるとともに、国と地方が対等な立場で、相互の信頼関係に基づき協議を重
ねる中で改革を確実に実行に移すことが必要であり、このことが地方分権型社会のいわゆる実現
への第一歩となるものと考えております。
 今後は、新年度予算編成や税制改正の場を通じて、地方分権改革が実施されていくことについ
て重大な関心を持ち、注視をしていくとともに、全国区長会の一員としてその推進にできる限り
の努力を傾注していきたいと考えている次第であります。
 以上申し上げまして、高橋議員のご質問に対する答弁とさせていただきたいと存じます。
◇19番(高橋襄典君) 先ほどの質問の中に、私自身も責任があるということを申し上げてま
いりました。そういった中で、総括で、市長は、これは有益であったと、こういう形で、私はな
かなかその辺は満足いかないということで、この合併検証にですね、新市事務組織のイメージに
ついては、これから見直していくのだと、こういうことは過日も臨時議会の質疑の中でも答えて
いる。この中のいちばん下段にそういったことは書かれております。これが2月13日までです
ね、どこまで手を入れたですね、市民中心とした組織図ができるのかどうか。先ほども申し上げ
たのですけれども、大きな大木、広葉樹であればいちばんわかりやすいわけですよね。そういっ
た中で果たして、このイメージ図がどういうふうに変わっていけばですね、市民中心のこの組織
図に変わっていくのか。市長がよく言われていることが、脈略、こういった部分はこれを見ると
薄い。どういうふうに変わっていけるのかどうかということですね。そういった中で十分な組織
がこれで発揮されるにはですよ、これにはまだ欠点があるということですよね、先ほどの市長の
答弁では。ですからこれがどういう形に変わっていくのか。今の段階でそのイメージがあったら
言ってください。
◇市長(星野已喜雄君) 議員が再質問をされました17ページの、沼田市、白沢村、利根村で
作る新しい街のところに、現行組織を基にした新市の事務組織のイメージ図ということで出てお
りますが、まず、この組織図をもう見てもおわかりのとおり、議員は、3号議員という立場で、
今回の合併の中の会議にも深く係わってきた方でございますから、ご案内のとおりかと思います
けれども、やはり地域内分権化、しかもこの地域振興局制度を置くということから、今回のイメ
ージが出ているわけでございます。今朝の朝8時から、私と助役と総務部長と企画課長と合併の
事務局長と交えてですね、いろいろと内部で打ち合わせもさせてもらいました。いま他村とのい
わゆる協議がなされているところでございまして、やはり沼田市が一つの核となって、そしてそ
れぞれの現時点の村が一体となれるような形の調整を今後図っていくように努力はしていかなけ
ればならないと思っております。ここに書かれていると、現在、一生懸命そういったことで調整
しておりますので、場面、場面においては、また議会の皆様方にご相談申し上げてですね、遺憾
なきよう対応してまいりたいと思っておりますので、よろしくご理解のほどをお願い申し上げた
いと思います。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前10時58分休憩
─────────────────────────────
午前11時06分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇19番(高橋襄典君) 市長の言わんとすることはよくわかるのですね。それでですね、これ
は見直しするということで出ているのですよね。出ていますけれども、いちばん下段の教育委員
会の部分を見てみてくださいよ。これがちゃんとした組織なのですよね。これが何でこの上段の
部分がそういった意向が入ってできなかったのか。細部までこれでは血が通わないのですよ。で
すからいま市長の答弁は、これは2月の13日までには有効的な、要するに見直しをすると。で
すからそういった部分はどこですか。もし自分でいま考えている部分があったら言ってみてくだ
さい。
◇市長(星野已喜雄君) 結局ですね、今回の合併で、これが私どもの自治体のみならず、合併
をするところでは等しく同じ悩みをお抱えだと思いますが、当然、違う自治体同士が一緒になる
わけですから、これの調整部門が大変大事になってくるわけでございます。これらの調整部門が
やはりしっかりしていないと、いわゆる合併当初のときにはお互いに違った自治体でもっていろ
いろな事務事業が行われてきた経過がありますので、これらの調整には神経を使い、また意を注
いでいかなくてはならないと思っております。そういったことが、非常に市長とすれば頭を痛め
るところではないかと、こういうふうに認識をしております。
◇19番(高橋襄典君) 市長の言っていることはわかるのですよ。ただそのときに、先ほども
同僚議員の中でも答弁したように、市民ということがあるわけです。それと、この大前提は編入
ということなのですよね。ですからそんなに焦らなくてもいいわけですよ。それでは、西部の2
町1村は、来年の10月ではないですか。これはもう当然食い違いが出てきます。そういった中
でですね、よりこれが効率的に運営できるような組織化をしていかなくてはならない。今の教育
委員会とこの上段の部分というのは全然違いますよ。これは、いま市長の言ったように、白沢と
利根村をポンポンと貼り付けただけですよ。それともう一つは、ここに今度は、ご丁寧にですね、
市長直轄の部局ができたと。これは助役も通らないんですよ。こういう欠陥とも言っていい、こ
のことについてはどうだったのですか。
 それでは次に聞きますけれどもね、この間の臨時議会ではですよ、こういう組織編成をすると
きには助役をトップにして、事務近代化委員会を設けて協議しているわけですよ。そういう市長
は答弁したのですよ。いま答弁が違うではないですか。私の聞き誤りだったらまたあれですけれ
どもね。事務近代化委員会というのを持って、そしてそういう情報も私たちにも流れてきている
のですよ、今までも、違いますか。そして有能な職員の意見も入れながらこうやってできてくる
わけではないですか。これがいちばんの柱ではないですか。市民の意向を聞いて、そしてよりい
い行政運営をするために。ですから素直に言ってみてくださいよ。こういった部分の欠点を直し
て、市民本位の行政運営をしていかなくてはならないのではないですか。それでは何で、上と下
と、教育委員会は何でこういうふうに。これが私は本来の姿だと思うのです。いま言った、異な
る行政が入ってくるからということはわかりますよ。それはこの後で言いますよ、それは。局長
と次長を入れて、そして負担になってくるわけではないですか。でも相対論で有効だと言ってい
るわけですよ。そういった点について、もう一度このことについて答弁をください。
◇市長(星野已喜雄君) 繰り返しの答弁になろうかと思いますが、どうしても合併をする際に
は調整関係のことが、これはもう現実問題として起きてくる。そういうようなことからですね、
この17ページにあるようなイメージ図を紹介をしてきた経過がございます。議員がおっしゃる
ように、そういった意を体しながら現在いろいろと調整を図っていかなければならない。こうい
うふうに認識をしております。
 なお、繰り返し申し上げたいと思いますが、これがすべてではありません。ですからおっしゃ
られるようにですね、助役の関係等のご案内もございましたけれども、当然、それらも含めてで
すね、これからしっかりしたものに仕上げていきたいと、こういうふうに思っておりますのでご
理解を賜りたいと思います。
◇19番(高橋襄典君) これから臨時議会があったり、12月の議会があったり、それをチャ
ラしていかなくてはならない。それで2月の13日を迎えるわけですけれども、そういったとき
に、いま言ったようなことが本当に具体化なるのですか、どうですか。ですから私は、自然体の
中で、いわゆる編入ということがあるわけですよ。過日、助役ともいろいろ話をしてみましたが、
そのときの説明は、端的に聞けば○なのですよ。しかしながらですね、編入という大原則で進ん
でいったときにいま現時点の言われた○と、それと比較すると差が出てくるのですよね。その差
が出るのは市民負担なのですよ。財政状況が厳しくて、より多く市民の声を具体的に反映するた
めには、合併すれば負担が多くなったりサービスが低下する。それをできるだけ抑えていく。こ
れは知恵の集団ではないですか。そうでないのですか。そうでないと、やはりいま市長が言った
ことが、まともに私はいいですよなどと言えませんよ。
 それと、先ほども言いましたようにですね、市長部局、ポーンとできているわけですよ。企画
課がなくて、政策企画部、振興局調整部、これは本来ですと助役のところで調整しなくてはなら
ないのですよ。だれが見てもこれはすぐわかるわけですよ。こういった部分がここで独立してし
まったということは、悪く言うと独走的な部分があるのですよ。市長もそうだけれども、私たち
もそうなのですよ。4年の命しかないんです。
 先ほども言ったようにローカルマニフェストではないですけれどもね、普通、成果品は4年で
すよ、しかしながら1年経って、そして1年4カ月程度でもう比較しているのですよ。そして点
数付けで、だからそういう形にしないと今の状況は乗り越えていけないですよ。それにはやはり、
そういう生きた組織を作らなければならない。それが2月の13日にそれができますか。非常に
難しいと思います。だから私は検証と言っているのです。その点、もう一度お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 再三申し上げたいと思いますが、このイメージ図が最終、最後のもの
ではございません。ですから各関係者の方々のですね、ご意見を拝聴して、そして議員の皆様方
にご理解をいただけるような体制に持っていくべくいま鋭意努力中でございますので、ご理解を
賜りたいと思っております。
 なお、再度申し上げたいと思いますが、合併をしていく際には、どうしても異なった自治体が
一緒になっていくということになりますので、やはり調整関係が大変重要になってくるだろうと、
こういうふうに認識をしております。議員がおっしゃっている、ご発言されていることについて
はですね、鋭意これはしっかり受け止めて、遺憾なきよう対応してまいりたいと思っております
ので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇19番(高橋襄典君) ですからね、その後に出てくる強いリーダーシップというのはそこで
はないですか。ですからその編入に際するときには、両村の首長、議長も私の家に来たですよ。
この中の同僚議員とともに足を運んで、苦渋の選択、それは何でかと。これからの将来と住民の
ためを思えばと、こういうことで来たわけですよ。そういった中で、先ほども出ていた公平、公
正にということで行かなければならない。そういったときに、これが果たしてそういう動き方が
できますか。ですからもう一度、この教育委員会の部分と上の部分で全然差があるではないです
か。これがなぜできなかったということは、さっき市長が言ったことだと思うのですけれども。
考え方としてどうであるか答えてください。
◇市長(星野已喜雄君) 大変熱心にご発言をいただいておりますが、現行でいまおっしゃられ
たようなことを受けて、今朝の朝一番からですね、そういったこともいろいろと話し合いもさせ
てもらいました。あくまでもこれはイメージでございまして、現在、調整を一生懸命していると
ころでございます。ぜひご理解をいただきたいということをお願い申し上げますと同時にですね、
議員がおっしゃられていることについては十二分に受け止めてですね、今後に対処していきたい
と、こういうふうに思っておりますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇19番(高橋襄典君) もうこれ以上出てこないと思います。一つだけ加えたいと思います。
この市長の直轄部局にですね、これはおそらく課長ができるのだと思うのですよね。これが出た
ときに、3号委員の話のときにも私は意見を出したつもりですね。このときに市長は、担当の職
員の名前まで出しました。でも、それはそこで、部長でないか知れないけれどもそれぞれをきち
っとやっているということは、職員の誉れではないですか。体裁ではないのですよね。少ない人
員で、事務効率をあげながら、そして市民要望に応えていかなくてはならない。こういったこの
部分がまだ見直してここに付いてくるのかどうか。この辺がまだわからないという答えになると
思うのですけれども、私は、意見としてこういう形はよくございません。選挙だから、4年でお
しまいになってしまうわけです。それで独走で、結果が出たときに大変な状態が起きる場合もあ
るし、ですから私はそういった部分で質問したわけですけれども、そういう答えは返ってこない。
そういった意味で、私自身がと言っているのではないのですけれども、市民の皆さんがこの組織
を見て、新しくできた組織を見て、ああなるほど見直してくれたのだなという形にぜひとってい
っていただきたい。
 もっとあるんですよ。例えば各部課のつながりは全くないのですよ。白沢も利根も。そうじゃ
ないですか。支所方式に利南の公民館であったではないですか。人口を、利南の9,000人と
白沢と利根村が来たって9,000人以下なのですよ。だから私らのところでも局長を設けてほ
しいと、こういうこともあったではないですか。それはいろいろありますよ、いろいろ先の答弁
の中でも理解できるところはあるのですけれども、そういった部分の中での部課の組織はうまく
活用できるような形を含めながら、ぜひ納得いくような組織の見直しをひとつお願いしたいと思
います。
 次に、議員の在任特例、いわゆる公正、公平という形の中で、いわゆるいま私たちは22人、
そして白沢と利根が入って48人になるわけですね。そうするとまず、財政的なことから言いま
すと、いわゆる議員報酬が年間5,300万くらい負担があるわけですね。そうすると2年間で、
1億600万、そして政務調査費、これも過日に言ったけれども、議会のことだから関係ないと
いうようなことを市長答弁しました。しかしながら、政務調査費は、市長の諮問機関の報酬審議
会でかかっているわけですよ。こういったことが関係ないような形で話をするのはおかしいので
はないですか。これも378万になるのですよ。通常、22から27になったときですよ。と4
8と比較するとね、そうするとトータルで、2年だけでですよ、2億2,712万円になる。今
度の合併の中でも、自主財源の確保ということがなかなか現れてこないのですよ。それではそう
いった部分はどこで補うのですかということなのですね。これが一つ。それと1票の重さ、これ
も過日申し上げましたように、約6倍なのですよ。議員が住民の見るんですか、これが沼田の場
合一人の議員が2,106人、それで費用でいくと一人当たり2,832円、白沢では330人、
一人当たりね、それで費用は、8,236円。利根は、351人で、9,920円になるんです。
こういう状況なのですよね。その点は、沼田の議員はよくやっている。この数字から言ってもそ
うなわけです。そういった中で、国においても1票の格差ということを考えているわけですけれ
ども、公平、公正と言ったときに、この1票の重みはどうなのですか。これは先ほどとまた同じ
ような答弁が返ってくるかもしれないけれども、その辺はどうなのでしょう。
 それから先ほども申し上げましたように、利南地区で言っている問題ですね。これはちょっと
数字が違う部分があるのですけれども、利南地区は、9,421です。これで白沢と利根村を合
わせても9,000人弱なのですね。その大儀の問題を考えても、それは市民からすると自然的
な考え方、これも本当に勇気を奮って質問しているわけですよ。それが、もう9時ちょっと過ぎ
て遅くなったからと、これはいかがなものか。とにかくそこまで。
◇市長(星野已喜雄君) まず、議員の在任特例の関係につきましては、議員ご案内のとおり、
もう再三ご答弁をさせていただいてきておりますが、やはり民間の方々の意見もお伺いした方が
いいだろうということで、4号委員、5号委員の方々にお集まりをいただきまして、そこで協議
をしてもらって、そこから出された結論を受けていわゆる判断をしてきた経過がございます。確
かに議員がおっしゃっるとおり、白沢村の議員一人あたりの、背中に背負っている村民が330
人、利根村が351人、沼田が2,106人と、こういう数値を示されました。それもよく承知
していながらもですね、結局これが法制度の中で認められていることを受けて、各協議の経過を
踏まえてこれを選択し、先般、8月の臨時議会でご了解をいただいてきた経過がございますので、
ここは深いご理解を賜りたいと思っております。
 なお、利南地区の方の話し合いというか、説明会の中で、ご発言を伺いますと、ややもすると
私どもが発言をセーブしたかのような感じを受け取ったわけでございますけれども、ご案内のと
おり、私どもはそういう気持ちはございません。常にどの場であっても発言があればそれを十二
分に受け止めることは当然のことでございまするし、そういった意味で対応してきたつもりでご
ざいますので、もしそういった認識を議員の方に与えたとすれば、それは私は、その場では座長
的な役割を果たしておりましたので、誠に申し訳なく思っておりますけれども、いつでもそうい
った意味では、開かれたつもりで対応しておりますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇19番(高橋襄典君) ちょうどいま市長の答弁が来るのではないかなと思って話しました。
この定数特例か、在任特例かというときにですね、私もこの議会の中でも言わさせていただきま
した。3号議員の中か、たぶん議運の中ですね、いわゆる我々議員は民の代表であるから、それ
ぞれの議員の考え方を示すべきだと。それで、それがいわゆる民の代表である4号議員、5号議
員の、この意見に尊重すると。そういう結果が出てきて、大方そのときにですね、4号議員、5
号議員、3人が欠席ということで、それに関係する在任特例賛成の意見提出がされました。ここ
にあります。事務局に申し込んだら出せないと。過日の臨時議会では、市長にお願いしたらこれ
が出てきたわけです。これも事務局が聞き取りで書いた、ワープロで打ったものです。これが果
たしてどうなのかと、これもいろいろあると思うのですけれども。
 やっぱりですね私たち、いま沼田の議員の定数は22です。私も58年からお世話になって、
その当時には30人の議員だった。これは住民を代表する区長会の意向だとか、それから自ら議
会の中で協議しながら減ってきた経過があるわけです。そういった一つの民の声を反映した。し
かしながら今回の区長会の結果は在任特例OKですよと。これは、合併をしなければならない。
私も合併しなければならない。ただ条件の問題にあるわけです。ですから、編入という出発の中
で、強いリーダーシップはどうだったのかなと。こういうところにあるわけです。ですから、異
なった行政が繋がるわけだから、これはいろいろな問題があると思うんですよ。そこに住民を考
えたときに、対等合併はこれはやむを得ないのですよ。しかしながら、そういった汲汲のときに
苦渋の選択できたことであるわけです。そういった中で、過去の区長会のときにはですよ、各支
部の区会まで支部の会議を開きながらはよくない。だからこういうふうな定数にして持っていく
べきだとかいろいろあったわけですよ。いろいろな議論があって、それで今回の議会においても
いわゆる私は批判をもらえるかもしれないけれども、やはり個々の議員の意見をきちっと出して、
そしてやはりやっていくべきではないかと。こういったことは表にはあまり出なかったですけれ
ども。そういった意味でですね、今日の問題がある。
 そこでですよ、市長は常々、不偏不党という言葉を出しているわけですよね。この意味を解す
ると、いずれの党、主義にも係わらず、自由、公平な立場をとっていくと、こういうことなので
すね。そこまでをお答えください。
◇市長(星野已喜雄君) 在任特例の関係でございますが、繰り返し申し上げたいと思いますけ
れども、もう議員も経過はご承知のとおり、4号委員、5号委員の方々のご論議をいただいて、
そして対応してきた経過があるわけでございます。なお、欠席者の方々につきましてもですね、
そういった意思を再三確認して、そして議員がお手持ちにお持ちのような資料のとおりのご発言
があったと認識をしております。
 なお、不偏不党ということについては、これはもう元々ですね、出発するときにそういったこ
とを申し上げてきた経過もございまするし、いまだかつてその気持ちには何ら変わることはござ
いません。
◇19番(高橋襄典君) それならあえて言わさせていただきます。市長が就任されて初めての
予算のときに、内示の内示の説明会がありましたですね。過去はですね、ここにおられますけれ
ども共産党の方々には内示の内示の説明はなかった。それでその以前は、市長は、自民党の幹事
長として2期をやってきて、そしてそういった行政運営は公平にやっていくのだと。ところがで
すね、県議の時代から今もなお、沼田市の自民党の支部長としてやっている。これはいいんです
よ。沼田市民がみな自民党員ならいいのですよ。こういうスタンスの中でですよ、選挙はみな無
所属で出ているではないですか。それは公平に、その立場によってはあるかもしれないけれども、
行政運営をやっていこうと。こういう姿勢ではないですか。ですから、そういったことについて、
さらに早くそういうことについて考えていかなくてはならない。桐生でいま問題になっています
よ。立場から考えたときにいろいろな条件と考え方があるけれども、そういった4万6,000
の市民のために公平に公正にやると、先も言っているではないですか。言葉ではないのですよ。
ぜひね、具体的にやってみてくださいよ。
 ですから、この検証についても、市民にとって本当にプラスであったのか。手直しはしょうが
ないと思いますよ。ですから今回の政務調査費の問題だってあったわけです。条例規則だって、
そのときはいいと思ったけれども手直ししなければならないときは素早く手直ししなくてはなら
ない。ですからそういった点についてね、どうなのですか。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろな、私自身の事に係わることも含めてのご質問でございます
けれども、繰り返し申し上げたいと思いますけれども、在任特例、あるいはまた、その他諸々の
関係につきましてはですね、鋭意その場、その場で努力し、協議してきた経過がありますので、
ご理解を賜りたいということと同時にですね、やはり先ほど久保議員にも申し上げたとおり、市
民の目線でもって対応していくということで、あらゆる関係については処していきたいと思って
おります。
 いずれにいたしましても、それぞれの経過を踏まえて今日があるわけでございまして、この在
任特例の関係については、皆さん方を含めて、各関係機関で協議して今日を迎えているというこ
とでご理解を賜りたいと思っております。
◇19番(高橋襄典君) もう時間がなくなりましたので、次の、地域自治区の設置と小学校卒
業までの医療の無料化を合わせて聞かせていただきたいと思います。
 今度の組織ででね、先ほどもちょっとふれましたけれども、振興局長、これが助役待遇、次長
が、部長待遇、これで推測なのですけれどもね、4人を合わせると年間4,000万なんです。
それで10年を保証されるということで、4億という今のこういった厳しい財政の中で、これが
果たしてそれ以上の異種の行政体が一緒になるからと、こういうことでやむを得ないかもしれな
いですけれども。でもですね、市民側からすると納得いく形をとらなければならない。いま市民
はあまり知らないのですよ、それをね。その辺が一つ。それとこの医療費の無料化もこれをやる
ことによって約1億1,000万円増となるのですね。それで、1市2町1村のときにはこれは
入っていないのです。去年もこのことについては、同僚議員から質問が出ています。これも入っ
てない。それで今回も、2村と合わせて協議をしてきて、それでこれは抑えてきたわけです。と
ころがこれはトップで政略というか、政策というかなった。でもですよ、こういう負担があって
ね、果たしてどうなのですか。住民負担ですよ。それともう一つはですね、一番の職員が積み上
げてきたことを、これを無視してしまった。過去の例もある。それで去年の9月だったですか、
一般質問でもふれあい広場の話を利南地区での説明会に、行政運営のいろはのイがないと。それ
についても内部においても厳しく処してきたということなのですけれども。これは過去の事をバ
ツにしてしまったということなのですよ。だから先ほど言ったことも含めて、本当に信頼してい
っていいのかどうかと。負担はしょうがない。その代わりにこういう見返りがありますよと。そ
れでこれについてきちっとこうやってきた職員の意向がいっこも無視されているではないですか。
内紛ですよ。それで、先ほどの組織図ではないけれども、本当に住民のために職員が一生懸命で
すよ。いっこも過程が出てこないのですよ。だからそういった部分がちょっとは納得いくような
答弁で、2月の13日までにすばらしいあれが出てくるのだと思うんですけど。そういった負担
と、それからそれについて一生懸命やろうという優秀な職員、これが無になってしまっているの
ですよ。これは大事なところだと思うのですがいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 医療費の小学校6年生までですか、無料化ということに踏み切ったの
にはですね、これはやはり政治決断があったということでございます。これは職員の方から出て
きたことと違うことになっていないかということでございますが、やはり最終的にこういった重
要な判断は、当然これは市長がせざるを得ないというふうに思っております。今後、この1市2
村が合併していったときに、どういうふうな視点でもって地域づくり、あるいは街づくりをして
いくかということになると、ご案内のとおり少子高齢社会が進んでおりまして、子供の現在の合
計特殊出生率が1.29と、こういう実態の中にあって、やはり将来を担う子供たちのことを思
ったときに、思い切って小学校まではですね、元気に頑張って、スポーツも臆することなくどん
どんやってもらうことによって元気も出てくる。一方においてそういう意味では、国民健康保険
に対しては、今度は、元気な明るい子がどんどん増えればですね、当然そちらが軽減されるとい
うような、総合的な判断をもってこれを決断をいたしました。
 なお、振興局関係からくる、いろいろと財政負担の問題でございますけれども、ご承知のとお
り、合併をいたしますると、現在の白沢の村長さん、あるいは教育長さん、利根村の村長さん、
利根村の助役さん、利根村の収入役さん、利根村の教育長さん、結局この方々が失職をするわけ
です。振興局長はそれぞれのところで出てきます。2人ずつ。もちろん次長も2人ずつ出てまい
ります。そういうようなことの中で、いわゆる現下のところでもってですね、いろいろと差を見
るとですね、1億9,600万ほどの差が出てくる。それは軽減をされるという数値形成になっ
ております。ひとつその辺のところもお含みおきいただきながら、ぜひ振興局制度についてはご
理解を賜りたいと思っております。
◇19番(高橋襄典君) 私の願ってきた答弁に変わりました。政治決断ですね。ただですよ、
政治決断だってその意味がなければだめなのですよ。意味がないじゃないですか。それでは昨年
までそういう姿勢をとってですよ、1市2町1村のときには、これは入っていないのです。1市
2村のそのとき、なぜなのですかということになってしまう。時間がないのでその後は言いませ
んけれども、その辺についてもう一度答えてください。
 それとですね、アンケート調査のこと前にもずいぶん言いました。その費用は270万です。
その点は、アンケートの取り方によってその価値が違ってくると。私は、あのアンケートは、も
う1年も1年半も前に取るべきアンケートの内容ですよ。その結果としてね、68%の回答の中
で、約70%の市民の了解が得られた。とんでもないですよ、あの内容を見ていれば。優秀な職
員がいる中で、市長がそういうふうな形の決断をするということは、私は好ましくない。
 実はここに太田市の市長、清水市長が、6回、要するに市民の満足度調査ということで、アン
ケートを、31項目の市民に対するアンケートをとった。これは有効なのですよね。やはり市民
がどう思っているか。これがいい結果なのですよ。ですから私は、前も言ったように、あの
280万の血税を返してもらいたいと言いたいくらいですよ、はっきり言って。その中身が薄い
のです。それについてお答え願います。
 それからですね、次にいきますけれども、市長室の内装修繕、それから、庁舎前外構植栽工事
について。これについては請負業者が、山内工業、262万5,000円、2月3日から3月2
5日まで。いま言った一つの放尿の問題もあるかもしれない。どうしてもこれだけの血税を投資
しなければならなかったかどうかですよね。あまり変わっていません。
 それでもう一つ指摘したいのは、天狗が銀座に行ったときの、あの銀座の二世の柳がいなくな
ってしまった。どこに行ってしまったのですかね。これは大事な問題だと思います。そして、市
長室の内装修繕、いま言った中身はわかりますよ。三栄装備166万6,350円、11月12
日から1月の15日に。それでジュータンが傷んでいる。それであのジュータンは、頻度の問題
もあるかもしれないけれども、議長室も同じなのです。だから「議長室も張り替えたらどうです
か」と私は言いましたよ。しかしながらですよ、職員はそれを切実に、血税の使い方については
真剣にやって、金がないからしょうがないのかなと。
 例えばですね、私は恩田ですから恩田のことを言います。カワチがありますね。あそこのとこ
ろに道路があるわけですけれども、あそこは非常に利用率が高くていいのですけれども、農耕車
優先という看板を立てて欲しいと。これはわかるのですよ。苦渋で、職員はお金がないからでき
ませんと言っているわけですよ。そういった部分はいっぱいあるのですよ。それと今のこのお金
の使い方はどうなのですか。お答えください。
◇市長(星野已喜雄君) まず、医療費の関係について、1市2町1村ではそういったことが出
てこなかったのではないか。こういうお話しでございますけれども、率直なところ言ってですね、
佳境に入ってきてそれが表舞台に出てくれば当然それには対応しなければならなかったと。こう
いうふうに認識をしております。
 それと、2つ目のですね、アンケートの問題でございますけれども、これについてはやはり当
然、合併を考えるうえで市民の方々のご意見を拝聴するというような形をとらなければなりませ
ん。そういったことで進めてきたのでご理解を賜りたいと思っております。
 なお、市長室の内装、あるいはまた外構の関係でございますが、冒頭の答弁で申し上げたとお
りでございまして、私が市長になったときに、ジュータンがもう本当に剥げていたのですね、現
実です。非常に臭気がありましてですね、そういった意味でいつも朝早く来ては戸を開けて、そ
れらに対する対応もしてきたつもりでございまするし、ご案内のとおり来客も大変多い。そうい
うようなことからですね、今回の措置になったわけでございます。
 また、外構関係につきましては、ご案内のとおりいろいろとプレハブ等が建っていたものを除
去した後ですね、先ほど来、いちばん最初の答弁で申し上げたとおり、やはり夜に、ずいぶんこ
の市役所の中にいろいろと外来の車も停まります。そういうようなことで、放尿等があって、大
変地域内からも苦情があったというふうな経過もありまして、今回の措置になったわけでござい
ますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇19番(高橋襄典君) 何を言っていいかわからなくなってしまった。
 先の少子化の中で、例えば市長は情報通ですからもうご存じだと思いますけれども。戸倉ダム
の廃止ですね。これが、埼玉県が要するに、人口の推移を見間違って、それとコストが高いとい
うことで、そういったことが一つの要因で撤退したのです。ですからそういった人口増に対する
考え方はいっぱいあります。今でも増になっているところはあります。これはね、要するに知識
の結集で物事を考えていかなくてはならない。平行思考と垂直思考といろいろな考え方があるわ
けですから。そういった中で厳しく対処すべきですよ。その点についてご答弁をお願いしたい。
◇市長(星野已喜雄君) 人口関係の問題について言うとですね、少子高齢社会が進んでいくと、
これからもうずばり厚生省のシミュレーションでいくと、伸びていくという可能性が現時点では
大変難しい。そういうようなことから、どうしても先ほど来申し上げたとおり、少子社会に対し
て何らかの形で歯止めをかけていくためには、それはもう子育ても勿論のことでありますけれど
も、やはりいわゆる小学校6年生までの子供たちが元気よく、毎日、毎日頑張れるように、それ
はですね、やはりある意味においては、医療の関係が担保されていれば、いま以上に頑張れると
いうようなことが将来に必ず沼田市の金の卵として頑張っていかれるというようなことをしっか
りと踏まえた形の中で選択をしてきております。ですからこれは、総合的な見地でもってご理解
をいただきたいなと、こんなふうに思っておりますので、よろしくお願いをしたいと思っており
ます。
◇19番(高橋襄典君) そこで大事なのは、今回の場合には育てる環境なのですね。ですから
前が必要なんです。産みやすい環境づくりを出して、要するにその結果としてその後、育てる環
境づくりをしていくべきだと。その点についてお願いします。
 それとですね、ここにニセコの、「もっと知りたい今年の仕事」全部事業ここに入っています。
どういう補助事業で、これは情報公開ですね。日本を代表するニセコの情報公開です。庁内ラン
から何から、私事以外は全部公開です。例えば助役の机のところに行って、机を開いてもらって
もいいですよ。そういう人はいないと思いますけれどもね。そこまで徹底的に公開しています。
情報公開からやはり発展はあるのです。やはりそれをやった方がいいと思いますよ。
 それとですね、先ほど申し上げましたように、第1回ローカルマニフェスト検証大会というの
が早稲田大学でありました。元三重県の北川知事が、早稲田大学の教授として、こういった早稲
田大学のマニフェスト研究所所長になって素早くやっている。全国で優秀な5人の知事が出て、
それをチェックする人もいます。そういった中で、ですから沼田において限られた財政だけでも、
そういう一つを出して、プラン・ドゥー・シー・チェックをする。なぜよかったか、なぜ悪かっ
たか、そういった中で1円たりとも無駄にしない。血税を使っていくということ。ここで検証し
ていくということが必要なのです。例えば、ただ出したというのではない。それでは次は、この
結果としてはどうだったか。2年はどうか、3年はどうか。3年とか、5年とか、こう見ながら
ですね、有効にその血税が使われたかどうかというチェックをする必要がある。
 ですから、先ほどの提案ではありませんけれども、政策評価システムを導入することにより、
これは早過ぎるよということになるかもしれない。しかしながらこういったことも入った中で、
素早く対応している職員がいっぱいいるのです。ですから常日頃言っている市長ですから、優秀
な職員はそれに順応できますから、ぜひそういった意味で、間違いなく市民の目線で行政運営を
してください。お答えいただいて終わりとします。
◇市長(星野已喜雄君) 育てやすい、産みやすいということについては、全く大変な将来を担
う子供たちのことでありますから大事なことであると思います。議員がご提案のとおりにですね、
意見をしっかりと踏まえて対応していきたいと思っております。
 また、ニセコの町長が、大変情報公開の先駆者であるというご指摘でございますが、私どもも
何度かこの町長さんとご一緒になる機会がございまして、いろいろと合併等のことについても論
議をしてきた経過がございます。いずれにいたしましても、その時点で振興局関係についてはで
すね、このニセコの町長も、少なくとも昨年のちょうど今時分でございましたけれども、それは
大変結構なことではなかろうかというような、そういうことも言っておりました。いずれにいた
しましても、情報公開の関係については、今後、いろいろと研究させてもらいたいというふうに
思っております。
 また、ローカルマニフェスト、政見公約でございますけれども、このシンポジウムがあったこ
とは私もよく承知しておりまして、本当は私が行けばよかったのですが、時間の都合上、行けま
せんでした。企画課の職員に行っていただき、いろいろと勉強してきていただいてきております。
いま時代の流れがローカルマニフェスト、政見公約、これは論を待たないところでございまして、
付け加えると、ニューパブリックマネージメント、つまり新しい公共計画というのですか、これ
が時代の主流になっているようでございまして、そういったことについても先般、たまたま新宿
の区長がですね、明治大学の方で出られる機会もありましたので、そのシンポジウムには参加を
し、勉強もさせてもらってきた経過がございます。いずれにいたしましても、それぞれご提案の
ことについてはですね、大変重要な問題であるというふうに位置づけておりますので、今後とも
ご指導のほどお願い申し上げまして、答弁とさせていただきたいと存じます。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前11時50分休憩
─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君)次に、高柳勝巳議員。11番。
〔11番 高柳勝巳君登壇〕
◇11番(高柳勝巳君) 通告に基づきまして一般質問をいたします。
 最初の質問は、JR岩本駅の無人化に伴う行政の任務と役割について伺います。
 まずは、経過についてですが、岩本駅の無人化は、今年になって初めて浮き上がった問題では
なく、10年以上も前、正確には昭和60年から行政や地域の中で様々な努力がなされてきたと
聞いております。それらのことを踏まえ、今回のJR東日本からの無人化の提示内容をお聞かせ
ください。そして、この提示内容についての基本認識についてもご説明ください。
 次に、駅の現在の状況ですが、行政当局として状況把握をどのようになされてきたのかお聞か
せください。そして、完全無人化による地域住民及び通勤者、利用者への周知や理解活動への取
り組み内容をお聞かせください。
 また、厳密にもし分けることができるとした場合、駅の構内での安全を中心とした管理は、J
R東日本株式会社の責務にて行うことは当然としつつ、駅周辺、つまり待合室やロータリー、駐
車場などでの安全、防犯上の管理は道義上のものも含めて自治体の重要な任務と考えていますが、
警察や地域でのこの種の取り組みがなされてきたのかどうかを伺います。
 続いて、この項目の3点目である岩本駅パーク&ライド構想との関連での質問になります。市
長は、この公共交通施設の無人化をどのようにお考えなのか。その基本認識について、まずはお
伺いいたします。前述しましたように、駅の待合室やロータリー、駐車場などでの安全や防犯上
の管理は、自治体の重要な任務と申し上げました。私は、駅を単に列車の乗り降りするための場
所としてとらえるのではなく、経済原理のみに押し騙されていることなく、地域と利用者とJR
と行政が知恵と努力を出し合って、新しいコミュニティーの核として再生されていく拠点として
いくべきと考えるのです。
 そうした観点から、平成9年、駅前整備と駅舎の活用を軸とする、群馬県、昭和村、沼田市、
JR東日本の4者で作成されたこの構想が、先ほど申し上げたコミュニティーの核として、再生
の契機となると考えているのですが、市長はこの構想をどのようにとらえ、考えておられるのか
を伺います。
 タイトルの2つ目となります、交通不便者のシビルミニマム確保のためのデマンド交通システ
ムの検討についてですが、まず、市内の乗り合いバス、路線バスの試行を含めた運行の利用状況
をお聞かせください。
 また、利用ニーズの把握、検討方法は、どのようになされてきたのかと合わせ、市長は今後の
対応についてどう考えているのかを伺います。
 続いて、本題であるデマンド交通システムでありますが、言うまでもなく、本地域は、首都圏
近郊の人口密集地とは異なり、一部を除き広い面積に点在する形で集落を形成する地域でありま
す。このような地域における交通不便者の交通手段の確保は、福祉的観点に立ったとき、財政的
効率を欠いてもそれは追及すべきであり、また一方では、財政が有限であるのも至極当然で、市
民全体への継続的サービスという点から見るならば、何らかの手法を講じなければなりません。
今後、益々厳しさを増すであろう地方財政状況にあって、高齢者等の交通弱者や点在する集落へ
の恩恵と市民全体にとっての利益という、二律背反する課題をバランスよく納めていくことは至
難の業と言えるでしょう。これまでも大変な事業に取り組んでこられた当局関係者の努力には敬
意を表しつつ、こうした二律背反のテーマに積極、果敢に挑んだ、地方における新たな交通シス
テムとして、平成13年国土交通省が試行したデマンド交通についての評価と本当の有無を伺い
ます。
 このシステムの導入は、安価で多数の輸送が可能だが、路線が必要で停留場でないと利用が困
難であるバスと、高価で小数ではあるが、路線や停留場を必要とせず、玄関から玄関の輸送が可
能なタクシーのそれぞれの長所を生かした仕組みで、予約制によってタクシーの稼働率を高め、
乗合性によって料金を抑制し、一度にたくさんは無理でも、比較的安価でドアー・ツー・ドアの
サービスが可能となる仕組みです。さらに、このシステムには、創意工夫次第で高齢者などへの
声掛け、安否確認、買物サービスなど、商店街との接点、システム追加等によって医療サービス
なども可能となるメリットも兼ね備えていると認識します。このような付加価値に対する考え方
をお伺いいたします。
 最後になりますのは、申し上げましたとおり、潜在的なニーズの掘り起こしの可能性なども考
慮したとき、当沼田市におきましても、検討に値する小規模交通活用システムと考えられますが、
注意を要さなくてはいけないのは、GPS通信システム等をフル装備するには、それ相当の費用
を要すること。地域の特徴やニーズは千差万別で、これらの把握を綿密にする必要があることな
どから、様々な分野での専門家や関係者での検討機関がまず必要と考えます。街づくりの視点か
らも、この検討機関に対する市長の見解を求めます。
 以上、1回目の質問とさせていただきます。ありがとうございました。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの高柳議員のご質問にお答えを申し上げます。
 まず、JR岩本駅の完全無人化と今後の行政の任務と役割について、経過について。JR東日
本からの完全無人化の説明内容についてでありますが、岩本駅の無人化問題につきましては、昭
和60年3月、国鉄の時代に整理計画として持ち上がったわけでありますが、これまで完全無人
化とはされず職員の配置は行われてまいりました。その後、国鉄の民営化により、東日本旅客鉄
道株式会社とし発足いたしまして、すでに17年が経過し、経営の方針や岩本駅の乗降客の減少
が進む中で、本市に対して、平成16年4月30日をもって完全無人化としたい旨の申し出が、
今年3月11日に沼田駅長を通じてJR東日本から行われたというのがこれまでの経過と内容で
あります。
 次に、沼田市として、この課題への基本的認識と努力についてでありますが、国鉄が民営化さ
れ、東日本旅客鉄道株式会社となり、現在に至るまでの時代の流れを踏まえ、JR東日本側の経
営に係わる問題であると考えております。しかし、国鉄時代からの無人化計画であり、本市とし
てもいろいろな機会を通じて沼田駅長にお願いし、民営化後は、沼田駅から岩本駅への職員派遣
等による対応をしていただいてまいりました。
 次に、現状と沼田市の対応について、岩本駅の現状把握についてでありますが、今年5月1日
から岩本駅は、待合室、トイレを除く駅舎はすべて閉鎖され、キップは自動券売機が設置されて
おります。また、待合室及びトイレ等の清掃は、JR東日本が業者に委託し行っているとともに、
防犯上等の点から、警察官の立寄所とし、沼田警察署駅前広場の警察官が定期的なパトロールを
実施されているのが現状であります。
 次に、地域や通勤、通学者への周知と理解についてでありますが、JR東日本では、4月の中
旬から駅舎内にポスターを掲示し、5月からの完全無人化についてアピールをしております。な
お、5月1日から1週間、沼田駅職員を岩本駅に派遣し、利用客に対し、自動券売機の利用方法
を中心に完全無人化に向け対応を行ったと聞いております。
 次に、安全対策と防犯上の問題についてでありますが、先ほど岩本駅の現状把握の中で申し上
げましたが、警察官の立寄所とし、沼田警察署駅前交番による定期的なパトロールが実施されて
いるほか、不定期のパトロールについても沼田警察署に協力依頼をお願いし、実施をいただいて
いるところであります。また、岩本駅に警察官のパトロールチェック表が設置されており、パト
ロールの強化がされているようでありますが、本市といたしましても、地域の安全確保のため、
さらなるパトロールの強化について、沼田警察署に要請してまいりたいと考えております。
 次に、岩本駅パーク&ライド構想との関連について、公共施設についての基本的認識について
でありますが、鉄道等の公共交通は、高齢社会を迎え、交通弱者の交通手段の確保や環境問題等
の観点からも大変重要な役割を担うものであると認識をしております。駅の完全無人化が進む中、
駅舎の問題もクローズアップされてくるものと思われますが、駅舎等については、基本的には事
業者の経営方針により管理されるものと認識をしておりますが、全国各地において様々な利用ケ
ース等が紹介されており、関係機関が協力し駅の活用を図っていくことも必要であると考えてお
ります。
 次に、パーク&ライド構想の進捗と今後の進め方についてでありますが、現在、パーク&ライ
ドの試みとして、本市と昭和村が駅前に駐車場を整備し、鉄道利用者が自宅から岩本駅まで自家
用車を利用し、その後、鉄道に乗り換え、目的地に向かうというパーク&ライドを進めておりま
すが、管理上の制約から現在の利用者は、月極め契約による通勤、通学の者がほとんどでありま
す。また、一部には、スポットで利用する駐車スペースも用意し、短期間の利用者もあるとのこ
とでありますが、ほとんど長期の契約利用者で、利用状況もほぼ満杯であります。今後、沼田地
域の実情に合ったパーク&ライド構想について、多方面からの研究が必要であると考えておりま
すが、車と鉄道の共存について、専門的なアドバイスは勿論、関係機関、地域、利用者等幅広い
協力が必要であると認識をしております。
 次に、交通不便者のシビルミニマム確保のためのデマンド交通システムの検討について、乗り
合いバス、路線バス試行運行のそれぞれの状況について、利用状況と課題の把握についてであり
ますが、交通空白地をカバーするために、昨年10月から試行運行しています奈良・秋塚線、宇
楚井・原線の2路線についての利用状況は、1便あたりの平均乗車数にいたしますると、奈良・
秋塚線で約1人、宇楚井・原線で約0.5人という状況であります。なお、利用時間帯等につき
ましては、奈良・秋塚線が、朝、夕の通学時間帯の便の利用が多く、通学と病院等への生活路線
としての利用が見られます。宇楚井・原線は、昼間の時間帯の利用が目立ちますが、さらなる利
用者の増加に向けて地域を合わせての努力が必要であると考えております。
 次に、利用ニーズの検討と今後についてでありますが、試行運転の中で、利用者のアンケート
調査や地域での利用促進のための懇談会等を実施する中で、運行に反映できるものは極力取り上
げ修正等対応してまいりました。しかしながら、関東運輸局等の許可が必要なものなどについて、
その対応に時間を要するものがございます。特に、路線の修正等については時間がかかり、利用
結果を得るにはもう少し試行運行が必要であると考えております。
 次に、デマンド交通システムの内容とその効果について、これまでの検討結果の有無について
でありますが、この構想及びシステムにつきましては、新しい考え方のシステムでありますので、
今までの沼田市路線バス検討委員会の中では検討をしておりません。
 次に、評価とシステム導入の可能性についてでありますが、地元のタクシー会社や自治体の小
型乗り合い自動車で、利用者を自宅などから目的地まで送迎するというデマンド交通システムで
ありますが、国土交通省によるモデル事業が全国で5カ所ほど行われ、現在、その結果が報告さ
れている新システムであり、今後、研究していく課題であると考えております。
 次に、小規模交通の活用策と福祉や街づくりとの関連について、福祉医療、商店街との接点に
ついてでありますが、公共交通としての路線バスが衰退をしていく中で、自治体による代替路線
バスの運行や小規模のコミュニティーバスの運行が注目されております。今後、営業路線とのす
み分けや総合センター的なターミナルの設置場所など、環状線を含む道路施設等の整備や街なか
の整備も含め、総合的に検討をしていかなければならないものであると考えております。
 次に、地域や専門機関を含めた継続的な検討機関の必要性についてでありますが、今後、公共
交通問題を総合的に研究・検討していく中では、議員ご指摘のような専門的継続性を持った専門
機関が必要となるものと認識をしております。現在の路線バス検討委員会において、これらにつ
いても研究させてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 以上申し上げまして、高柳議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇11番(高柳勝巳君) ご答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきたいと思いま
す。
 まず、JR岩本駅の経過についてになりますけれども、昭和60年から、国鉄の時代から、本
来であれば無人化になるところを、当局と国鉄JRに跨がったところの中で様々の努力をし、沼
田駅からの派遣を通じながら昼間の時間帯ですかね、これを有人化を暫定的に行ってきたと。今
年の3月になって、その活用策も努力の中からやむを得ず撤退をいたします、ということで通告
をされたのだというふうに私は認識をしています。
 そこで問題なのはですね、1回目の中でも言いましたけれども、JRに市長もお答えになりま
したけれども、国鉄からJRに民営化をされたことで採算ベースをどうしても考えなければいけ
ない。公共交通ではあるけれども、採算ベースやむなしというところの中で撤退をする。そして
駅の安全については、JRはしっかり確保しつつ撤退をしますよ。こういう中身だったと思いま
す。しかし人は1人ですから、駅の近くまで何らかの方法で行き、駅で時間調整をし、そして乗
るという段階を経るわけですね。そうするとそこで待っている間の安全だとか、居心地だとか言
ったものは、これはもう当局の主な任務になってくるのではないかと私は考えております。
 そこで、警備会社等に委託するという中身ですけれども、幾つかお聞きしたいと思っているの
ですけれども、一つは、沼田駅から何かがあった際には岩本駅に赴くという形になるのではない
かと思うのですけれども、例えば、何かがありましたというときに、駆けつけるのに結構な時間
を要するのではないかという不安があります。それからJRは、JRの資産の管理を主に、防犯
カメラ等ですとか、警備会社委託内容になっているのですね。そこを利用する方々を中心にした
ものではないという認識があるのです。そこでもっといろいろな意味で利用者の人命だとかとい
う問題について、もう少し当局の方も「はい、わかりました」という話ではなくですね、要望な
り、要請なりということを、市長はもう少し要望を警察の方にしていくというふうに申されまし
たけれども、もう少し具体的な中で詰め合っていただきたいというふうに思っています。
 その一つがですね、9月の4日の上毛新聞ですけれども、「駅周辺の治安は任せて」という題
目でもって、群馬県がですね、県警からまた通じて、警備会社に委託をしまして、主な主要駅5
カ所と無人駅になっている5方面について警察がパトロールをしますよ。こういう記事が出てお
りました。つまりは、無人化になった駅というのは危ないよという認識を県でもしてるというこ
となのです。ですから、先ほど申し上げましたように、もう少し内容に踏み込んだ中で、JRに
安全問題等の打ち合わせというのですか、要望等も含めて行っていただきたいということなので
すけれども、その辺については市長、どのようにお考えなのか。お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 高柳議員の再質問にお答えしたいと思いますが、人命のですね安全、
安心を担保するのは、これはもう公の仕事が背負わなければならない何ものでもございません。
そういったことからですね、いまご提起されたことについては、やはり関係各位のところに本日、
提案されたことについてはですね、十二分にお訴えをしていきたいというふうに思っております。
とりわけ警察の関係については、ご案内のとおり警察もいろいろな場面でその対策をしてくれて
いるわけでございますけれども、先ほど来ご指摘のとおりですね、沼田駅から少なくとも岩本ま
での時間のロスタイムというか、これは少なくとも車で概ね10分くらいはかかるだろうと、こ
ういうふうに思っております。そういったことから、一朝有事のときにそれらの対策をどうする
かということについては、恒常的な場面も含めてですね、いまご提案されたことについては、関
係当局に十二分におつなぎをしてまいりたい。こんなふうに思っております。
◇11番(高柳勝巳君) わかりました。よろしくお願いしたいというふうに考えますとともに、
もう少し状況についてお話しさせていただきたい。
 警察の方とお話しをするときの材料にでもしていただければと思うんですけれども。私も、こ
の問題を抱えるにあたって、何度か岩本駅周辺にも行ったり、周辺の方々や関係の方々からお話
しを伺ってまいりました。いくつかお話ししたいのですけれども、一つは、夜になると改札口と
駅の入口の戸を締めて、夜間ですけれどもね、これは酒盛りを始めているという実態だとか、ト
イレが朝、委託会社が来る前にはものすごい状態になっているとか、女性が夜待っているという
ことに関しては、非常に危ない状態になります。これは市とのパーク&ライドとの関連にもなり
ますけれども、危ない駅は、パーク&ライドの駐車場としてはふさわしくないのではいかと言え
ば、経営的観点からしても好ましくない状態ではありますし、青少年の健全育成の観点からして
も、これは非常に問題があるのではないかなというふうに感じておりますので、特にJRの構内
についても、これは権限外のことではありますが、特に駅と駐車場の風紀、そういった問題につ
いては合わせて警察の方に要望を出していただければありがたいのと、JRさんの方とも具体的
な問題について少し詰めていただければ幸いだなと、こういうふうに考えております。
 それで、2点目に移るのですが、一つは、警察や警備会社の目というのはですね、言い方は悪
いですけれども、非常に厳しい目で見るわけですね。悪い事をしたら捕まえるよ、悪い事をして
はいけないよと、そういう目だと思うんです。ところが、にぎわいを作ることによって見る目と
いうのは、地域で、皆で頑張って生きていこうねと、こういうやさしい目だと思うのです。私は
むしろ、この行政の中では、やさしい目をたくさん作っていってですね、防犯をしていく、ある
いは活性化につなげていくという視点がとっても必要なのではないかなと考えまして、このパー
ク&ライドに賛成をしたのですが、一つは、たくさんの目を持って地域の皆さんを育てていく、
あるいは地域そのものを育てていくということについては、市長はどのようにお考えなのか、見
解をお聞きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど、ご本人自ら現地に行って、現場を視察されてのご提言であり
まして、誠にご苦労さまでございます。改札や入口にあっての酒盛りであるとか、岩本駅の周辺
の関係についての喧騒、あるいはまたトイレ関係の煩雑な様子を現場で視察をされたようでござ
いますけれども、これらのことについてはですね、十二分に配慮しながら、関係当局におつなぎ
をしてまいりたいと思っております。
 そういった中で、やはり警察行政の持っているところの部分と、やはり行政側が持っている部
分は、これはもうどうしてもおのずとその役割が違ってくるということは、申すまでもございま
せん。ただ、今日的な協働という、協力して働く、この観点は持ち続けながらも、究極のところ
やはりその違いというものはしっかりと踏まえておく必要があるのではないかと思っております。
ですが、協働という観点を持ちながら、やはり警察と我々が連携してこれら対応していくことは
もはや言うまでもないところでございますけれども、いまおっしゃっるように、行政側がやさし
い目を持って、そしてにぎわいを作って、そしてお互いに場面、場面のコミュニティーが生き生
きとしていくような場所を作っていくということは、行政のこれは重大な任務でございます。
 ご承知のとおり、西倉内のすぐ隣の、かつて交番の跡地のトイレもですね、そういうような観
点でもって作ってきた経過もございます。ですから、そういった意味で、公のところが、できる
だけそういったにぎわいが取り戻せるように展開をしていかなければいけないということは、お
説、もっともだと思っておりますので、今後ともそういった対応を展開してまいりたいと思って
おります。
◇11番(高柳勝巳君) ありがとうございました。ぜひJRと警察には、もう少し詰めた中で
のお話し合い等がされることを希望しておきたいというふうに思います。
 続いてですね、パーク&ライドとの関連性なのですけれども、私が聞き漏らしてしまったら失
礼なのですが、これは平成9年の3月に昭和村と県とで、先ほど申し上げましたとおり作り上げ
ました構想になっています。これも読ませていただいたのですが、このように膨大な報告書にな
っているわけなのですけれども、これはですね、駅に単に駐車をして電車に乗るという観点だけ
ではない中身になっているんです。平成9年以降、経済の状況等があまり好ましい状況でなくな
ってきたかと思いますけども、一つは、駅前の右折車線だとか、歩行者の安全管理だとか、そう
いったものがパーク&ライドではセオリーになっておりまして、国土交通省なんかを中心にJR
岩本駅の右折車線なんかは水面下では動いているようなのですが、ハードな部分だけなんですね。
これを読ませてもらった限りにおいては、先ほど市長が協働と申し上げましたので、非常にあり
がたいなと思っているのですけれども、もうこの検討会議の中では、駅との、JRの東会社との
合築方式というものがうたわれているんです。ですから岩本駅が新しくなるときにおいては、コ
ミュニティー施設だとか、図書館だとか、物産展だとか、イベント施設だとか、会議室というの
が、その地域の特性に合わせて、地域と話し合った上にいい構想として出ている。そうするとそ
こが単に乗車、降車する拠点でなく、コミュニティーの拠点としてJRさんの方でも検討してい
る。この声が少なくなればですね、こういった話というのはハード事業で終わってしまうと思っ
ているのです。ですから、ぜひそういったことを視野に入れてですね、この4者で一度立ち上が
った話ですから、ぜひこういったものを継続していただきたいと思うのですが、この辺について
は市長、どうお考えですか。
◇市長(星野已喜雄君) いま議員がご案内のとおり、水面下では国交省が、岩本駅の近辺を改
良、整備するための動きがございまして、その辺のことについてはよく承知をしている一人でご
ざいます。かつて大変私どもと関係の深かった方が、当該地区の南のところで不慮な事故がござ
いまして、悲しい実態に現実に遭遇いたしました。その後、国交省も、私ども地元の関係者もす
みやかに動いてこの対応に努力をしてまいりましたけれども、それだけではやはり現在の岩本駅
の前の安全が講じられるかというと、やはりまだまだ未完のところがございまして、現在、国交
省の高崎の歴代の事務所長がですね、いろいろな意味で水面下で調整をしているところでござい
まして、私どももそういった意味では、賛意をしながら協力を惜しまない観点を持っております。
 議員がお話しのとおり、確かにこの平成9年にパーク&ライドの関係が出てまいりました。当
時、新聞報道にも大きく取り上げられました。私も現実に、当時、県会議員という立場にありま
したので、そのことについてはよく承知をしておりますが、やはり関係機関がいろいろと話し合
って、そしてこのパーク&ライドを進めることはですね、必然的に岩本の現在の建屋の関係につ
いても対応を図っていくというようなことについて論議がなされてきた経過があるというふうに
認識をしております。それらを踏まえた形の中で、今回のご提起を契機といたしまして、いま一
つこれが一体どうなっていくのかということも含めてですね、研究をさせてもらいたいというふ
うに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇11番(高柳勝巳君) ありがとうございました。抽象的ではありますけれども、前向きなご
回答をいただけたというふうに認識しておりますし、ぜひこのパーク&ライド構想の報告書の中
身については、積極的に検討を内部でされて、かなり綿密な内容になっているのではないかなと
私は思っておりますし、午前中の市長の結びの答弁にありましたけれども、新しい公共の役割と
いうものがまさにこのパーク&ライドだろう。ほかの上越線の県内の無人駅が、ほかには何もな
い中で、岩本駅だけがパーク&ライドに指定された。こんなに厳しい状況の中でされたわけです
けれども、やはり私はこのピンチをチャンスに変えていく。そういう原動力にしていかなければ
いけないのではないか、というふうに私は思っています。もうこの構想は公にしてもいい材料で
すから、ぜひこんなものも地域や利用者の皆さん、あるいは昭和村の皆さんとも連携を密にしな
がらですね、すばらしい構想と具体化に向けた動きをですね、ぜひ起こしていっていただきたい
なというふうに考えております。その辺についての市長の決意をもう一度お聞きしたいと思いま
す。
◇市長(星野已喜雄君) 新公共計画ですかというパブリックマネージメント、これはもうすで
に識者の中ではいろいろなところでご論議をされているわけでございます。私どももそういった
観点でかんばらなければいけないなというふうに思いながら、まだ勉強不足のところは否めませ
んけれども、場面、場面では努力をし、一歩ずつでもその考え方に近づけるように、あるいはま
たそういったことが生かされるようにいま努力を展開しているところでございまして、議員の深
いご理解をいただきたいと思っておりますが、このパーク&ライドの関係については、やはりそ
ういう意味では、新しい公共経営という観点からとらまえますると、確かにこのパーク&ライド
そのものが結局、今までの単なる乗降が不足してきて、そしてその後の対応をどうするかという
ようなことについて、ピンチをチャンスに変える、そういうお話しもございましたけれども、そ
ういうような観点で進んでいかなくてはならないことがずいぶん場面、場面であろうかと思って
おりまして、そういった意味で今回のご指摘をですね、しっかりと胸に受け止めて対応してまい
りたいと思っておりますので、よろしくご理解のほどをお願いしたいと思っております。
◇11番(高柳勝巳君) ありがとうございました。時間もありませんので、次に移りたいとい
うふうに思っていますが、少しだけパーク&ライドの、私が思っている活用策などをお話しした
いと思うのですけれども、一つは、図書館というのが一つのプランの中にあります。図書館とい
うのは、本を電車の中で読んで、家まで持って帰る必要がなければその場で返す。あるいは地元
産のお弁当などもたぶんそうではないかというふうに私は思っているのですね。お弁当箱を家か
ら持っていくよりは、駅で地場産のお弁当を買って、駅で返していってリサイクル、リターナブ
ルをする。こういう循環も作り出せるだろうし、それからいろいろな居住スペース等の問題もあ
ろうかと思います。ですからぜひ、行政区の問題を飛び越えて、あるいは市民ニーズも深く考察
をして今後に生かしていっていただきたいというふうに考えております。
 続いて、デマンド交通についてに移りたいというふうに思っているのですけれども。一つは、
利用状況の問題です。一つは、乗り合いバスの状況だけはお伺いをしたのですが、路線バスの状
況も若干お聞かせいただきたいのと、これは奈良線が平均乗降が一人、宇楚井・原線が0.5人
というのは、この間の、前回か前々回の議会から全然状況が好転しているのか、いないのか、合
わせてまずお聞かせいただきたいというふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり現実はですね、相当厳しい状況でございまして、一生懸命乗っ
てもらうように努力もしておりますけれども、現状はやはりなかなか厳しいものがございます。
ですから、この関係等については、関係機関ともこれからいろいろ協議をし、その対策をしてい
かなくてはならないなと、こんなふうに感じている昨今でございます。
◇11番(高柳勝巳君) お聞きしたところ、その改善があまりはかばかしくないという認識で
よろしいのかなというふうに考えているのですが、利用ニーズの検討と今後についてという観点
で言うと、そもそも申し訳ないのですが、当初見込み利用率とか、数とか、この地域においては
潜在的利用者というのがどの程度あったのか、というものについてどうであるかということが一
度はされないといけないと思っているのです。その点についての検討はなされたかどうかお聞き
したいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) その辺の関係については、部長の方から答弁をいたさせますので、お
聞き取りいただきたいと思います。
◇議長(星野佐善太君) 民生部長。
(休憩を求める者あり)
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後1時35分休憩
─────────────────────────────
午後1時37分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。民生部長。
─────────────────────────────
◇民生部長(斎藤一章君) 乗合タクシーの関係の見込み利用率の関係についてですが、当初に
おきましても利用率を立てて実施をしてきたところでございますが、いろいろ地域の実態等、希
望等取り入れて実施をしてきておりますが、具体的には思ったように利用は伸びないというのが
現状でございます。以上でございます。大変申し訳ございません。見込み利用率の関係につきま
しては検討をしてきているところでございます。
◇11番(高柳勝巳君) 当初見込みの利用率っていうのがあったかないかっていうことなんで
すが。
(休憩を求める者あり)
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後1時40分休憩
─────────────────────────────
午後1時46分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇民生部長(斎藤一章君) 当初の利用見込率の関係につきましては、基準収支率10%で見込
んできているところでございまして、結果といたしまして、満たない路線もあったということで
ございます。
◇11番(高柳勝巳君) ありがとうございました。私は数字まで希望したわけではないのです
けれども、当初の見込みがあって物事は進むのではないかということでお伺いしたのです。試験
ですから、当初見込みもなくああやってみたというふうにお答えいただければ、それはそれで済
んだ話なのですが、当初10%の基準収支率までご披露いただきましてありがとうございます。
ということは、10%を市が負担をして、昨年ですと800万円弱ですかね、半年でという予算
を執行していると、こういう状態だというふうに理解をしています。ですから10%になれば、
当座の見込みは達成できるというふうに私の方としても伺えるのでとってもありがたいと思うの
ですが、ここでひとつ市長からお答えいただいた懇談会ですね、交通政策懇談会、名前が書き取
れなかったのですが、その中にですね、現場の生の声がもう少し反映されないかなという観点を
私は持っています。
 先日、私は、奈良・秋塚線の方に試乗をさせていただいたのです。運転手さんや乗客もいらっ
しゃたので、乗客の方々とお話しをしましたけれども、やはりそういうありがたいというだけで
なく、日頃の要望も非常にいろいろ持っているのですね。いろいろなプランもありますし、運転
手に至っては毎日運行していらっしゃるわけですから、この専門家だけの懇談会に対してですね、
中にやはりどうしても現場の生の声というのを反映させることがまずおありなのかどうか、お聞
きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これらについては、今までもいろいろと検討会を持って進めてきたケ
ースもございまするし、場面、場面によっては、いまご指摘のとおり、いろいろなところで市民
の方々のご意見を拝聴するということは、大変結構なことだと思っております。
◇11番(高柳勝巳君) ありがとうございました。ぜひ形にしていただきたいなというふうに
考えております。
 それから、現場の生の声だけの寄せ集めでは、先ほど言いました収支率10%という、この数
字についてはなかなか追えないというふうに私は思っているのです。今度は専門家の方の部分で
のお話しになるのですが、宮城県では、トリップパーソン、要するに旅行人というのですかね、
旅行人間、移動人間についての調査を県でしているようなのですね。そういったものは非常に専
門的な観点から、つぶさな、どんな要望があって、どんな乗り方をして、午前中に大体終わって
とか、夜間が多いとか、そういったものを経営的視点で、最終的には報告書が出せるようなもの
になっております。現場の生の声と専門的な機関の結合が、今後の展望というのを切り開いてい
くのではないかというふうに私は考えているのですけれど、こういった単独では予算上ちょっと
厳しいかもしれませんが、県やその他とも連携して、こういう調査というのを試みるおつもりが
あるのかどうかお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの宮城県ですか、こちらの方の関係から紹介していただきま
してのご質問でございますが、市長、大変申し訳ございません。初めてそういったことをお伺い
いたしました。ご提案されたことについては、しっかりとまた勉強させていただくつもりでござ
いますが、ご承知のとおり、これから合併ということになってまいりますると、当然、その利根
東部2村の関係等についてもですね、いろいろと対応していかなければならないことになろうか
と思っております。そういった意味で、本問題だけではなくですね、そういったことも踏まえて
やはり対応していかなくてはいけない。こんなふうに思っております。いずれにいたしましても、
本日、初めてそれらについてお耳に入りましたので、今後、勉強させていただきたいと思ってお
ります。
◇11番(高柳勝巳君) ぜひお願いしたいというふうに思います。
 続いて、デマンド交通の本来のところと言うのですかね、市長がお答えいただきました実験の
5地区のうちの一つですけれども、このデマンド交通ができたきっかけというのは、そこに住ん
でおられるお年寄りが、少々高くてもいいから玄関の近くまで来てもらえればもっと利用率が上
がるんだけれどなあと、こういう希望で、そこはJRもバスもまったくないところでございまし
たので、実験地に選ばれたのだろうなという認識はしているのですけれども、このデマンドとい
うのは、行政が福祉目的で、では今度出すよ、予算はいくらだからするよ、みんな利用してねと
いうけれども、ではその人達のニーズというのはどこにあったのだろう、というのはつぶさにと
らえていたのかどうか、ということの発想からくるのがこのデマンド交通、いわゆる横文字で申
し訳ありませんが、よく竹中さんなどがサプライサイドという言い方をします。これは供給側の
理論です。お金が幾らあって、福祉から補助金が出るからこれで走らせるよと、こういう考え方
だと思います。この方が区別がしやすいし、評価もしやすいのだろうと思うのですが、必ずしも
これが住民サイドの側に立ったときに、使い勝手や利用率にマッチしていたのだろうかというと
ころがこの発端なのだろうと思います。ぜひその本当のところの心意気というのを感じながら、
そのデマンド交通に対して認識を新たにしていただければ非常にありがたいなというように私は
考えております。
 もう一つはですね、何でこのデマンド交通をまだまだ、地域においてはまだ早いのではないか
というふうな状況下の中で私が提案したのかと言いますと、これは平成11年の、運輸政策審議
会の自動車交通部会答申というのが、平成11年にされているのです。でそのタイトルというの
は、規制緩和の需給廃止の流れというのを受けてですね、地方の交通政策について語られた中身
なのです。簡単に言うと、都市部はですね、規制緩和をやって、もっと、もっと儲かるところに
参入して活性化しなさいよと、こういうお話しなのです。ところが地方においてはですね、その
間と間に入り込む事業というのは非常に厳しい状況になっているのではないかというふうに私は
思っているのですね。ですから、単独で採算ベースというのはかなり厳しいという認識を持って
います。ですから、バスもタクシーも、その他のスクールバスも、そういったものも一緒になっ
て効率性を上げたり、利便性を上げたり、付加価値を付けたりしていかないと、地方はこの流れ
の中で完全に追いていかれるという危機意識を持っているのです。それについての市長の認識に
ついてお伺いしたいというふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変答弁に苦慮する質問でございますが、どうしても国が進めている
いろいろな改革、これが自動車交通部会で出てきているのかと思いますが、私どもがいろいろと
それらのことについて検討を加えてまいりますると、やはり私どものように中山間地域で、人口
密度が低くって、しかも家と家の間が距離があってというような状態、都市部のように地下鉄に
乗ればすぐに現場に行ける状態、あるいはまた、あらゆる交通公共機関が網の目のように張りめ
ぐらされている状態、これはもう客観的な情勢が違うわけでありまして、そういった意味で一概
に同じようなとらまえ方がどうしてもできません。やはり私どものように、公共交通の関係がど
うしても網の目のように張りめぐらされていない状況下にあるとですね、どうしても社会的弱者
の方たちにとりますると、そういったいろいろな往来というのか、生活活動がやはり厳しいもの
になっていくなと、こういうふうに認識をしております。そういったことを思いますると、デマ
ンド交通の関係については研究をしていかなくてはいけないなと思います。一方におきましては、
そのコストについて、一体全体どのようなところがそれを対応していくのかというようなことも
含めて考えていくときにですね、やはり今日、デマンド交通というその文言も初めていただいて
おりますので、勉強させていただきたいなと、こういうふうに思っております。やはり東京都心
と私どもの所では、決定的な道路交通事情等の環境が違うということを踏まえてやはり対応して
いかないとまずいなと、こんなふうに認識をしております。
◇11番(高柳勝巳君) ありがとうございました。これは交通政策にとどまらず、すべての問
題が都市と地方の利益というものが、どんどん、どんどん格差となって現れてきています。泣い
ているばかりでは解決しませんので、ぜひ地域が総力でもっていろいろな公共サービス、公的サ
ービスについて立ち向かっていく姿勢というものをやはり持っていただきたいなあ。私も勿論、
できる範囲での協力はしていきたいというふうに考えています。
 続いて、デマンド交通のもう一つのメリットというか、利点についてお伺いしたいのですが、
利用する側の要望にできるだけ近づけるようなサービスを提供するということと、それからサー
ビスに付加価値を付けるということが、このデマンド交通のいい所だというふうに私は思ってお
りまして、これも調べましたところ、これはカタカナではないのですが、ちょっと変わった名前
ですが、異分野連携による新たな交通サービスの提供方策、というのもこれは国の方で検討をさ
れているわけです。1回目の質問のときにお話しの概要をしましたけれども、同じ分野でない、
違う分野同士での組み合わせや混在によって付加価値を付けていくという形になります。これは
法的な規制だとか、今の法令の中でいくとかなりいろいろな問題も検討されなければいけないと
いうのは百も承知なのですけれども、そういったところに踏み込んでいかない限りは、利便性や
効率性をアップする方法っていうのはなかなか見つからないのではないかというふうに考えてい
ます。1回目の質問でしました、商店街への買物サービスというのも小高町では施行しています。
これは全部がしているわけではありませんが、ニーズを調査した結果、買物をサービスしてあげ
るとか言えばお年寄りの生きがいサービスにもつながりますし、健康増幅にも間接的にはつなが
っていくという施策になるのではないかというふうに思いますし、医療の観点で言えば、薬の受
取や情報の相互伝達などということも可能となってきますし、市民は交流が期待できるので、文
字通り街づくりのデザインも当然変わってくる。こういう考え方になります。これは規制や、そ
れから乗り越えなければならない事業者同士での話し合いや地域とのニーズもありますので、課
題はたくさんあろうかと思いますけれども、異分野連携による交通サービスについての考え方を
お聞きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 数年前に、よく異業種交流ということで、議員の立場から勉強させて
いただく機会がございました。異なった方々がいろいろと意見交換をして、そして複眼的な趣向
を持って新しい展開を見いだしていくということでございます。そういったことをかねて認識を
している一人といたしますると、異分野の連携というのは、行政の内部でいうとですね、縦割り
がある、もう一方においてはそこの部局の違ったところがやはりお互いにできるところを補完し
あって、そして新しい価値を見いだしていくというようなことと同じように認識をいたしまする
ときにですね、この社会行動の中で異なった分野の方々が連携をしていくということは、そうい
う意味では非常に幅の広い力になっていくであろうと、こんなふうに認識をしておりまして、時
代の流れではないか。このように認識をしております。
◇11番(高柳勝巳君) ありがとうございました。これはたぶん関係する部長さんあたりはか
なり頭が痛い話になろうかと思いますけれども、ぜひ部間での異業種交流と言いますかね、市長
答弁にもありましたけれども、ぜひ積極的にしていただいて、これも先ほどの新しい公共の役割
とか、コミュニティーの造成だとかということに資すると思いますので、ぜひ具体的検討を早急
に、平成11年に先ほどの国土交通省の答申が出て、平成14年の3月にはこの規制緩和が、も
う交通分野においてはなされている。先ほど申し遅れましたけれども、参入の自由があれば撤退
の自由もあるという時代認識の中で私は発言をしたのだと再度申し上げておきたいなというふう
に考えております。
 それから、まとまりのない話になりましたけれども、最後は、行政の、もう市長お気づきだと
思いますけれども、1番も2番も地方における交通政策の話です。午前中にも、同僚議員からの
発言にもありましたけれども、地方のマニフェストにも絡んでまいりますけれども、私は、自治
体の関係住民の皆さんも、事業者も、いまこのままで本当にいけないのだろうなと思っていつつ
も本当のニーズがまだわかりきれないとか、規制があるからとか、いろいろな事情の中で躊躇し
ている感があるなというふうに私は考えているのです。ですから皆が一斉にヨーイドンできれば
非常にいいわけですけれども、そういうことというのはあまりあり得ないですよね。同時スター
トというのは、陸上の競技でもない限りは難しい話だというふうに思っております。先ほどの時
代認識が一致するならば、ぜひ行政がここのところは踏み出していく姿勢を示して、地方のいろ
いろなニーズだとか、悩み事だとかということに対するコーディネーター役というものをやはり
果たしていくべきではないかというふうに私は思っています。失敗も挫折も当然出てくるのだろ
うというふうには思いますけれども、このままでは私はもうやれないのだなというふうに思って
います。ですからぜひ、この地域と事業者と、住民と行政とのコーディネーター役ということに
ついて、市長の見解をお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いま第三の改革と言われてもう数年来経つわけでございますが、ご承
知のとおり明治維新、そして第二次世界大戦以降、そして今時の時代背景を迎えております。こ
の時期になって、非常に各方面で改革という言葉が叫ばれない日がないほどに、毎日、毎日、至
るところでそういったことが聞こえてくるわけでございます。私もできるだけご指摘のとおりの
ようなことについてもですね、アンテナを張っていろいろと勉強をさせてもらっているわけでご
ざいますが、ここに来て感じている一つの大きなことがございまして、ご案内のとおり政治はガ
バメントと、こうに直訳をいたしますが、ここにまいりましてガバメントという、いわゆる統治
をするという概念が、協働、今日も盛んに出ておりますが、協力して働く、ガバナンスへの移行
がここへ来てずいぶん叫ばれております。このガバメントからガバナンスへの移行というのがで
すね、ある意味においては大きなキーワードになっているのではなかろうかなと、こんなふうに
思います。そういう意味で地域と事業者、あるいはまた執行部等を含めて、あらゆる機関の連携
のそういった背景の舞台回し役としてですね、行政が動くということは、大変重要な役割になる
のではないかと思いまして、そういう意味では、行政の持っている公の力がですね、民間の方々
が、あるいは関係の方々が、うまく行動したり、活動したりできるような、いわゆる黒子役にな
っていけるとすれば、かなりいい状況になってくるのではないか。まさに民が中心となれる時代
が創出できるのではないか、こんなふうにいま思っております。
 いずれにいたしましても、ここのところに来て感じておるのは、ガバメントからガバナンスへ
の移行ということが、ここのところに来て極めて私の胸のうちに重くのしかかっておりまして、
そういうようなことを踏まえて対応していきたい。こんなふうに感じております。
◇11番(高柳勝巳君) ガバメントからガバナンスというお言葉をいただきまして、協働づく
りの仕組みとしてとらえて、今後さらに努力をしていきたいという決意をいただきましたので、
私もそのように受け止めながら頑張っていきたいなというふうに一つ考えています。
 最後になりますけれども、これももう一つは、公の役割の任務の中に、先ほど来出てくる、地
域のコミュニティーの崩壊というのが大きく私たちの地域においてはテーマになっているのでは
ないかというふうに思っています。岩本駅の問題も、それからデマンド交通システムの問題も、
この地域のコミュニティーの崩壊をなくしていくような視点でもって今後は取り組んでいくべき
ではないかというふうに思っています。私は、バスに乗せてもらったときに、おばあちゃんが一
人おりました。私などはめったに貢献してあげられないけれども、こんなバスがいまも、秋塚の
方ですけれども、このバスがあることによって回数も増えたし、家族に負担を与えないで済んだ
と。とても助かっているのです。率にすればおそらく1日1便で1人です。市民全体からすれば
小さい声かもしれませんけども、その声ということの裏側の中には、やはりコミュニティーがそ
こにあるということですね。運転手とそれから乗った方々のコミュニティーがある。そうすると、
私もたった20分間同乗した人間ですけれども、やはり知り合いになったりする。そういったこ
とが防犯上の問題も貢献してくる。あるいはコミュニティーを再生してくる、そういったものに
なると思うのです。これは数字では現れない問題ですけれども、先ほど数字のことを言っておい
て何を言っているのかということにもつながるのかもしれませんが、行政は数字的なものと、数
字に現れないものを大事にするという両面をもっていると思います。会社は数字だけが命だろう
というふうに私は思っています。会社でない公は何を大事にするのかというと、数字に隠された
本当の責務、任務というものが大事になるのではないかというふうに私は認識をしております。
市長がおっしゃったとおりで結構なのですけれども、これからは地域のコミュニティーの問題と
して、交通政策についてやはり取り組んでいかなければいけないのだろうなというふうに私は考
えています。
 そこで、最後になりますと先も言いましたけれども、地域づくり支援アドバイザー会議という
が県で、小さな自治づくり、というタイトルで、高崎経済大学の大宮登さんという方などを座長
にしながらいま検討して、報告書を出す寸前なのだろうと思っていますが、その学習会に私も参
加させてもらって、一部ここにそれがあるのですけれども、代表しているなと思いますので、少
し披瀝をさせてもらって最後にしたいと思います。
 「元来、地域のコミュニティーでは、様々な年代の人が豊かに交流してきた。異世代の人と交
流することによって、その地域の人々、特に青少年は自分が目指すべき多くのモデルを発見し、
非常に大きく心を成長させてきたのであり、現在では従来、地域が持っていた教育力が低下し、
これにより様々な問題が生じていると考えられる。地域のコミュニティーを回復させ、活気ある
地域を取り戻すためには、社会の問題を自分自身の問題として考える新しい公共の観点に立った
自主的、自立的な地域づくりの取り組みが云々、そして協働による地域づくりが継続的に議論さ
れることが望まれる」というふうに結ばれております。ぜひ、そういった目に見えない数字の部
分の評価を、ぜひ議論を深めていただいて、今後にあれしていただきたいということを要望して、
私の質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
──────────────◇──────────────
     第2 延  会
◇議長(星野佐善太君) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたい
と思います。
 これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君)ご異議なしと認めます。
 よって、本日はこれにて延会することに決しました。
 本日は、これにて延会いたします。
 次の会議は、13日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労さまでございました。 
  午後2時9分延会
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