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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成17年第3回定例会 議事日程第4号

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沼田市議会平成17年第3回定例会会議録
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議事日程 第4号
平成17年3月10日(木曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
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本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
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出席議員(46人)
       1番  小野 広樹君      2番  南 美喜雄君
       3番  小林 克郎君      4番  角田  博君
       5番  中村 光孝君      6番  小野 要二君
       7番  小林  猛君      8番  繻エ冨士夫君
       9番  真下 恭嗣君     10番  布施辰二郎君
      11番  角田 泰夫君     12番  高柳 勝巳君
      13番  久保 健二君     14番  星野  稔君
      15番  鈴木 圭子君     16番  金子 一弥君
      17番  金子 千明君     18番  長谷川信次君
      19番  宮田 和夫君     20番  小林 玉男君
      21番  小野 正純君     22番  大島 崇行君
      23番  山ア 義朗君     24番  大竹 政雄君
      25番  井之川博幸君     26番  大東 宣之君
      27番  片野 彦一君     28番  星川嘉一郎君
      29番  金井 康夫君     30番  井上 正文君
      31番  小尾 孝男君     32番  相田 昌夫君
      33番  宇敷 和也君     34番  小林 次夫君
      35番  橋 襄典君     36番  牧野 保好君
      37番  石田 宇平君     38番  松井 敏員君
      39番  井上健太郎君     40番  田村 博美君
      41番  井田 孝一君     42番  小林 照夫君
      43番  星野佐善太君     44番  郷原 重雄君
      45番  横坂 泰次君     46番  井上 幾雄君    
欠席議員(なし)      
 ──────────────────────────────      
説明のため出席した者
  市  長     星野已喜雄君      助  役     金井可佐夫君
  白沢町振興局長  根岸 恒雄君      利根町振興局長  星野 健一君
  収 入 役     武井  博君      市長公室長    田村 澄夫君
  総務部長     村山 博明君      民生部長     斎藤 一章君
  経済部長     武井善太郎君      建設部長     野田 敏夫君
  街なか対策部長  見城 厚男君      白沢町振興局次長 中村 弘志君
  利根町振興局次長 中澤 和義君      総務課長     村沢 博行君
  教 育 長     角田利喜雄君      教育部長     増田 幸男君
  監査委員事務局長 茂木  愛君
 ──────────────────────────────      
議会事務局出席者
  事務局長     林  義夫       次長兼庶務係長  下  宏一
  議事係長     茂木 敏昭       主  任     地野 裕一
 ───────────────◇──────────────       
    午前10時開会
◇議長(星野佐善太君) これより本日の会議を開きます。
───────────────◇──────────────       
    第1 一般質問
◇議長(星野佐善太君) 日程第1、一般質問を行います。
 昨日に引き続き、順次質問を許可いたします。
 最初に、高柳勝巳議員。12番。
[12番 高柳勝巳君登壇]
◇12番(高柳勝巳君) 通告に基づきまして、一般質問させていただきます。
 まず、第1の質問は、次世代育成支援についてであります。
 この質問は、昨年の3月定例会でも一定の方向性について伺った課題であります。少子化傾向
が顕著になる中、平成15年7月に次世代育成支援対策推進法施行を受け、各市町村は、次世代
育成支援のための行動計画策定が義務づけられ、いよいよ本年4月、具体的な子育て支援に関す
る施策を展開することになっております。その直前である今、子育て支援関連を中心に、委託業
務と併せ現行の行政サービスの実施状況についてどう把握しておられるのか、課題を含めてお伺
いいたします。また、この状況把握も含め、本市における行動計画がすでに完成されていると推
察いたしますが、進捗状況や検討内容、そして今後の課題等についてお聞かせください。
 次に、地球温暖化対策についてお伺いいたします。
 1997年末、京都で開かれた気候変動枠組条約第3回締約国会議で締結されて約8年、激し
い国際交渉で繰り返し危機に直面しながらようやく発効にたどり着きました。産業革命以来20
世紀の経済成長のエンジンだったのが、石油や石炭など化石燃料であり、私たちの生産様式も、
生活様式もその恩恵を受け、物による便利、豊かさを享受してまいりました。21世紀を迎え産
業界も、政府も、消費者も、すべての人々が排出されるCO2、二酸化炭素を中心に温暖化へ影
響する気体の削減に本気で取り組む時代となりました。これがライフスタイルとビジネススタイ
ルの転換、つまりこれまでの延長線上の取り組みや考え方ではない発想による選択肢であると考
えております。そこで、この京都議定書の発効を受け、環境基本計画の具体化や強化策について
の市長のお考えを伺いたいと思います。
 次には、そうした視点で地域や企業との連携について、研修や研究の充実についての考え方に
ついてお伺いいたします。
 最後の質問は、平和行政についてであります。本年は、戦後60周年を迎える節目の年であり
ます。20世紀は、先ほども申し上げたとおり大量生産、大量消費と戦争の世紀と言われてきま
した。21世紀こそはこうした時代の負の遺産から決別し、平和と環境の世紀にとの人類の願い
も虚しく、アメリカへの同時多発9.11テロ、その報復から勃発したイラク戦争など、世界の
各地で平和の流れに逆行する争いが続いております。非核平和都市宣言をしている沼田市として、
戦後60周年を一つの契機とし、この流れに警鐘を鳴らし、二度と再び人類が地球に生きるすべ
ての存在をも否定しかねない戦争への道を歩まぬよう、まず市長の基本認識についてお伺いいた
したいと思います。そして、それを受けて、例年取り組まれている沼田市としての事業の強化や
豊富化についての考えを伺いたいと思います。
 最後に、本日は、期せずして60年前の3月10日、東京大空襲で10万人余りの方々の多く
の尊い命が奪われた日でございます。犠牲者の方々のご冥福を心からお祈りし、平和への誓いを
改めて捧げていただき、1回目の発言といたします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
[市長 星野已喜雄君登壇]
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの高柳議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、次世代育成支援について、現行の行政サービスの実施状況について、委託事業を含めた
諸施策の現状把握と課題についてでありますが、角田議員にもご答弁申し上げましたとおり、現
状では、子育て支援対策の主な施策といたしましては、保育関係事業や経済的支援を行っており
ます。国におきましては、平成16年6月に決定された少子化社会対策大綱に盛り込まれた施策
の具体的実施計画として、平成16年12月24日、少子化社会対策大綱に基づく重点施策の具
体的実施計画について、いわゆる子供・子育て応援プランを閣議決定をしております。本市にお
きましては、平成15年7月に制定された次世代育成支援対策推進法に基づき、現在、次世代育
成の行動計画を作成しているところでありますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、行動計画について。策定における進捗状況と内容、今後の課題等についてでありますが、
行動計画につきましては、庁内関係各課の係長による庁内会議を6回開催し、また、各団体から
の推薦及び公募により選出されました方々で組織する次世代育成支援対策協議会の会議を6回開
催、それぞれ検討を進めてきたところであります。併せて、合併前の旧白沢村及び旧利根村との
調整を行い、現在、最終のとりまとめ作業に入っており、今年度中には完了する運びとなってお
りますので、ご理解を賜りたいと思います。
 次に、地球温暖化対策について。京都議定書発効を受けて環境基本計画の具体化や強化策につ
いてでありますが、地球温暖化は、世界各地において異常気象によると思われる災害を引き起し、
また自然環境にも大きな影響を及ぼすため、世界が一丸となって取り組まなければならない問題
であると認識しております。地球温暖化防止のため1997年に京都で開催された気候変動枠組
条約、第3回締約国会議において、主要国に温室効果ガスの削減を義務づけた京都議定書が採択
され、ようやく今年2月16日に発効となったところでありますが、この間の経過を見ても、温
室効果ガスの削減を実行するに当っては、数多くの問題を抱えているのが現状であります。我が
国におきましても、京都議定書の採択を受け、国、地方公共団体、事業者、国民が一体となって
地球温暖化対策の強化が行われてまいりました。本市においては、環境基本計画の中で、環境保
全のための施策の一つの柱として地球温暖化防止を掲げ、みんなで地球温暖化防止に取り組む町
をテーマに、地球温暖化対策実行計画の策定、温室効果ガスの排出削減、エネルギー使用の削減、
自然エネルギーの活用推進を基本施策とし、行政、事業者、市民が一丸となり目標達成に向け努
力をしていくこことしております。今後、京都議定書の発効に伴い、京都議定書目標達成計画等
も示されるものと思われ、これらも含めて実施計画の策定、さらに取り組みの強化を進めてまい
りたいと考えております。
 次に、地域や企業等の連携についてでありますが、市役所では、平成15年度からISO14
001環境マネージメントシステムを構築し、市庁舎におけるエネルギーの節減や行政の活動や
サービスによる環境付加の提言へ総合的な取り組みを開始し、市民の皆さんにも協力をお願いし
ているところであります。市内の企業におけるエネルギー対策は行政より早く、すでにいろいろ
な取り組みがなされているという結果がアンケート調査にも現れております。基本計画の環境配
慮、行動指針に示したように、市民、事業者、そして行政がそれぞれの分野で努力し、さらに連
携を深めていくことは大事だと考えております。行政も企業のノウハウを取り入れ、対策を強化
し、さらに地域、企業と協力していくシステムが必要であると認識をしております。
 次に、研修や研究の充実についてでありますが、今後、示されると思われる京都議定書目標達
成計画に対する取り組みは、自然エネルギーの活用推進を行うに当っては、各分野における情報
の収集や研究の場が必要であります。当然、行政だけの取り組みで進められるものではなく、い
ろいろな角度から検討していくための研修会や研究会を検討してまいりたいと考えております。
 次に、平和行政について、戦後60周年の節目の取り組みについて、平和行政への基本認識に
ついてでありますが、先の大戦の終わりを告げてからすでに60年が過ぎた今日、改めて戦争の
恐ろしさと悲惨さ、そして、そこに幾多の尊い犠牲があったことを思うとき、再び戦禍にさらさ
れるような悲しみの歴史を繰り返さないという決意を新たにするとともに、世代を超えて語り、
また次世代に語り継いでいくことが必要であると考えるときに、大きな節目であると理解をする
ものであります。
 次に、例年取り組まれている事業の強化や豊富化についてでありますが、本市では、昭和58
年、「私たち沼田市民は何よりも大切な平和を守り、人間性豊かなまちづくりを目指してここに
憲章を定めます」と、市民憲章が制定されましたが、この市民憲章の精神を基本として、昭和6
1年3月、今なお深刻な驚異となっている核兵器の速やかな廃絶を求めて、真の恒久平和を実現
することを願い、核兵器廃絶平和都市宣言を市議会において議決いただきました。以来、市とい
たしましては、8月の終戦記念日を中心に、広報ぬまたによる平和に関する記事や図書館での特
集を実施する中で、市民の平和意識の高揚に努めるとともに、サイレンの吹鳴により、広島、長
崎の被爆日に平和記念の黙とうを呼びかけ、また、平和を訴える上映会への参加、その他、各種
団体が行う平和行動など、市に訪れた皆さんに議長とともに激励し、支援をしてまいりました。
今後につきましても、平和に関する諸事業を継承し、平和に関して啓蒙、啓発を図ってまいりた
いと存じます。
 以上申し上げまして、高柳議員の質問に対する答弁とさせていただきたいと存じます。
◇12番(高柳勝巳君) ご答弁をいただきましたので、いくつかの点について再質問をさせて
いただきたいと思います。
 今回の次世代育成支援は、一言で言えば介護保険と同様ケアマネージャーや要介護度なき育児
の社会化であると私は位置づけております。そうした中から問題意識や課題などについて、いく
つかの点についてお伺いいたします。
 まず、1番目の質問でありますけれども、最初の質問の趣旨というのは、私は、子育てに関連
した行政サービスの実情をお伺いして、次世代支援施策としてやらなければならない課題と現状
との間にある距離への問題意識から出た質問であります。委託を含めた現状把握と課題への答弁
では、少し寂しい感じがいたしますので、もう少し市長がとらえているこの距離ですね、やらな
ければならないところと現状のサービスの間の市長の思いというのをもう一度聞かせていただけ
れば幸いでございます。
◇市長(星野已喜雄君) 子育て関連、あるいはまた次世代育成というのは、今議会の、一昨日
からの一般質問の中にもいろいろと出ているとおりでございまして、大変大事な問題であるとい
うふうに位置づけております。いまいろいろと事業が進んでいるところの行政体と地域の要請度
との乖離の問題等もあったかのようなご質問かと思いますが、これから先々を眺めてみたときに、
結局いわゆる保育事業を中心に子供の子育て応援がなされてきたわけでございますけれども、そ
れも当然、これは大切なことでありますけれども、さらに社会に育っていった若者の自立だとか、
教育だとか、そういうことまでも含めた幅広いところにウエイトを置いていかなければならない
のではないかと、こんなふうに感じております。と申しますのは、ご承知のとおり現在のいろい
ろな教育の現場の問題等も含めて、やはり兼ねてから三位一体ということが言われて久しいわけ
でございます。それは学校教育と家庭教育と社会の教育を一緒にさせていこうということになろ
うかと思っております。現下の課題は、大きくこの家庭教育の存在が、率直なところ申し上げま
して行政体、あるいは教育委員会等もなかなかそこに踏み込むことが難しい。そういう実態にあ
ろうかと思います。そういったところから考えますると、どうしても若者の自立、そういうこと
をうながすようなことをこれからいわゆる次世代の育成策として展開していく必要があるのでは
ないか、こんなような認識を持っております。
◇12番(高柳勝巳君) 若い方々の自立を、家庭によってというところがネックなのだろうな
と、こういう市長の認識なのだろうというふうに受け止めました。そこで、距離感がいちばんあ
るところがそういうところなのだろうということでございますので、次の質問をお聞きたいと思
います。それらを受けまして、この合併協議会の際から提案されておりました医療費小学校卒業
までの行政負担や、奨学金や出産祝い金の充実や新設の不妊治療費は、大枠で括った場合、非日
常的特定、経済的という側面が私は強いというふうに思います。それに比べて先ほど市長が申し
上げました保育というところはですね、現行名で言うと放課後健全育成事業、子育て短期支援事
業などと今まで呼んでいた事業でございます。これらは保育園生活や学童クラブなどの利用につ
いてで、これは日常的ソフト事業の側面を有していると私はとらえております。ハード事業の充
実に対して、現行のこのルーチンな行政サービスというのですかね、これが子育て支援層が対象
になるということで、こちらのフォローはは一体どういうふうになるのだろうか。ハードはかな
り充実をし、前もってから合併協議の中で協議されましたけれども、ソフトの事業、毎日行われ
るこのサービスの中身、こういったものへの心配がいささかございますので、これについての市
長のお考えをお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これらについてはですね、47の都道府県、あるいは各市町村が等し
く抱えている全国民的な課題なのではないかと思っております。議員ご指摘のとおり、前段のい
ろいろな予算措置によってなされてきている今回の新年度予算の関係についての評価をいただく
一方、ソフト面におきますところのいろいろな手立てというものがやはり大事なのではないかと
いうようなことでございます。例えば若者の自立とたくましい子供の育ちだとか、仕事と家庭の
両立支援と働き方の見直しであるとか、あるいはまた生命の大切さ、家庭の役割等についての理
解だとか、子育ての新たな支え会いと連帯であるとか、それらは個々に述べてまいりますと幅広
く、しかも全社会的なところにも及んでまいります。これらにつきましてはですね、文字通り新
年度から始まる総合計画に、今おっしゃられたようなことを十二分に盛り込んでいく形の中で、
ソフト事業等の展開を図っていかなければならないというふうに思っております。手前の資料に
もそれぞれの列挙がなされておりますけれども、これを述べてまいりますると時間が相当数かか
ってしまいますので、大枠4つに括って申し上げさせていただいたのでご理解を賜りたいと思っ
ております。
◇12番(高柳勝巳君) これからの総合計画の中に十分配慮していただくということですから、
少し安心をしながら次の質問にいきたいと思うのですけれども。
 次世代育成支援における具体的施策を展開しながら、この施策というのは5年で一定の方向を
見いだして、10年でひと区切りという時限立法でございます。非常に次世代育成という割には、
5年で少し方向を見て、10年でかなり開花をさせなければならない。これは相当厳しい、難し
い課題だなというふうに私自身とらえているわけです。先ほど市長もおっしゃいましたけれども、
現在の働くお父さんやお母さん、あるいは専業で子育てをなさっているお母さんやお父さんの、
何で就職もままならないのに結婚をしなければいけないのだ。何で収入も不安定なのに出産をし
なければいけないのか。会社も厳しいのに何で育児をしなければいけないのか。こういう社会的
な問題が解決をしてこないとですね、なかなか先ほど市長がおっしゃられたような根本的な問題
というのは目を見てこないのではないかというふうに私は考えております。そういう意味からす
るとやや言い方が厳しいようでありますけれども、「絵に描いた餅」のような計画ではないかな、
たぶん民生部長はじめ当該の担当者の皆さんは、この計画を作るに当って相当苦労しているのだ
ろうなというふうに考えております。少し安心はしたわけですけれども、財政的裏付けも、先ほ
ど市長がおっしゃられたとおり相当厳しいということでございます。実はですね、この次世代育
成のプランの国の方の策定の手引きというのを私は調べてみた。まだ計画が出ていませんから、
いろいろなところからもうすでに公開されている中身だとかというのを方向性を見てみたのです
けれども、この手引きというのは、去年ですかね、現、総務部長が民生部長のときに、1,20
0人、1,200人で2,400人をサンプリングして、ニーズ調査をしますよという方向だっ
たのです。これに基づいて、マニュアルのところに数値を記入していきますと、実は目標の、数
量目標が出てしまう。例えば施設であれば5年でもう1施設増やさなければいけないとかという
のが、これは打ち込むと出てしまうように親切に作ってあるのですね。ですから目標設定は必然
的に出てしまうのですが、その後に、介護みたいに財源の裏付けがくっついてこない。くっつい
てこないですから、サービスは5年間の間に作りなさいよ、こういうふうに来ていながら財源の
裏付けがない。ですから非常に、先ほども申し上げましたように、ソフト部門を含めてですね、
歪みというかが生じてくるのではないか。こういう問題意識なのですね。だからそこへの危機感
の中から出たソフト事業を、そしてルーチンな毎日のサービスですね。これに歪みがこないよう
にぜひしていただきたいと、こういう中身です。これについての市長の考え方があれば、総合計
画の中でやっていくということですけれども、委託事業というところがこの放課後の学童クラブ
であるとか、そういったところが担うようになったというふうに昨日来、答弁の中でおっしゃっ
ておりました。会社で言えば、健全な会社であることを祈りつつ、親会社と子会社、子会社の方
に比較的しわ寄せというのが及びかねないのが社会の実情でございますので、こうしたところへ
の歪みがこないような取り組みを望むわけです。市長のお考えがあればお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 非常に議員のご質問、大変現下のいろいろなマスコミ等で連日報道さ
れているような問題を常にはらんでいる社会背景の中からご質問をされているというふうに認識
しておりまして、そういった意味で、あらゆる方面から総合的に検討しなければならないという
ふうに思っております。ただご案内のとおり、いろいろな意味でちょうど本市も今年の2月の1
3日に合併をして、スタートして間もない状況にあり、先ほど来申し上げておりますように、い
よいよもって新生沼田市の総合計画を組んでいくというようなことの中の、当然、子供、子育て、
あるいは次世代育成の関係は、その中の主要な位置を示してくると、こういうふうに認識をして
おります。したがいまして、そういったところでまた多いに論議をして、そして魂の入った、し
っかりとしたものにしていかなければならないと思っております。ぜひそういった意味で、今後
ともご指導、ご助言をいただければと、こんなふうに思っております。
◇12番(高柳勝巳君) ありがとうございました。実はこれ、昨日の朝日新聞の朝刊なのです
けれども、学童保育のいまというので、目配り限界、指導員悲鳴、というのが報道されておりま
す。こういう事態を招かないようにぜひソフトのルーチンの部分での行政指導というものをぜひ
頑張っていただきたいなというふうに考えます。市長はよく、血流の話を行政の話でされるとい
うふうに思いますけれども、トップからの指示や命令が動脈系だとすれば、現場から上がってく
る実態だとか、声というのは静脈なのだろうと私は思っています。静脈の声をよく聞いて、この
行政サービスがだんだん委託業務化されていくという流れは、いくらかの部分では仕方がないの
だと思いますけれども、公共サービスの提供者と行政サービスの提供というのは、峻別をしなが
らぜひ直営と委託、官と民のベストミックスというのをこの事業の中で追及していただければ幸
いかなというふうに思います。
 次に移りたいと思いますけれども、検証機関として、私が持っている全国での実施されている
ものによりますと、地域協議会を設置して、この次世代育成を検証していくという機関を設置す
るようになっておりますけれども、おそらく本市でも設置をされるのではないかというふうに想
定をします。私は、熊本県のものを見たのですけれども、これも行政の側から問題を提起しっぱ
なし、参加した委員の方々は言いっぱなし、こういう形でなくてですね、この問題解決型、今で
言うソリューション型、それから代替案の提出型という形でもって地域協議会というものを運営
していくことが望ましいというふうに書かれておりました。市長もこの総合計画策定の中ではで
すね、市民の意見を十分に聞き入れながら、新しい時代に対応していきたいということが他の方
への答弁の中でされておりましたので、この辺の地域協議会に対する市長の考え方があれば最後
にお聞きしたいなというふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変これも大切なご質問だなと思いながら拝聴しているわけでござい
ますが、昨年の12月に、新潟の中越地震があったと。防災対策をじゃあどうするのかというこ
とで、地域でもってやはり支え合っていくことが大事なのではないかというふうに申し上げまし
たけれども、まったく本問題もですね、同じような流れでとらまえていくということがいいので
はないか。要するに地域の子供たちが、やはり地域の輪の中でお互いが研鑽をしていくというよ
うなことがいいのではないか。そういう認識を持っております。したがいまして、現在のご提案
された地域協議会ということは、的を得た、いわゆるご提案ではないか、こんなふうに認識をし
ております。
◇12番(高柳勝巳君) ありがとうございました。まだ計画が出ていない中で、非常に微妙な
タイムの中で無理な質問をしたことをお許しいただきながら、ただ心配性な私なものですから、
非常に実施の行方というのが気になったものですからご容赦いただきたい。
 続いて、地球温暖化対策の方の再質問に移っていきたいというふうに思うのですけれども、こ
ちらも私が何度か打ち合わせに行ったときに、2月の16日に発効がなされて、まだ国の方から
は具体的なものは来ないから、あまり気のきいた話というのはできそうもないよと、こういうお
話しだったのです。こちらの方も非常に少しタイムが早いのかなというふうには感じますが、ご
存じのように市長、これはもうスタートがだいぶ遅れている課題でございまして、今からアクセ
ルをトップに入れながらおっつけていかないと、なかなか14%削減をしなければいけないと、
こういうことでございますから、今の時点での質問を少しお許しいただきたいなというふうに考
えております。これも私の方で調べたのですけれども、環境基本計画の中で実行計画を作ってい
きますよ。これが、これの中に書かれているわけですね。これと連動いたしまして、この前、私
は、環境基本計画の方をお伺いしましたけれども、温暖化対策の方の国からの指示というのも、
当然これは議定書が発効される前から来ておりまして、新エネルギーのビジョンの策定だとかと
いった問題もここに入ってまいるわけでございます。お隣の水上町では、モデル地区に指定され
たかどうかということはわからないのですが、県内で6番目でございまして、水上町地域新エネ
ルギービジョンというのが、昨年の2月に作られまして、なたね油でもってエネルギーを調達し
ていくというのが来年度、この4月から実施に移されるようでございます。こういった近くに、
環境に負荷のかからない新エネルギー、自然エネルギーの題材がございますが、こういったとこ
ろとの連携は、市長どのようにお考えなのか、お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いまおっしゃるように議員が1990年で6%、あるいはまた200
3年ですか、8%増加しておって、現下では14%の削減ということになるのでしょうか。そう
いうのが手持ちの資料にございます。結局このことは、私ども別な角度でもいろいろと努力をさ
せてもらっている経過がございますが、水上町でもってそういった形の努力をされておられると
いうことになりますると、特に隣接の自治体でございまするし、同じ広域圏の仲間でもございま
すので、早速勉強させていただき、そして可能であれば一緒に連携して仕事ができればとこんな
ふうに思っております。
◇12番(高柳勝巳君) 突然で申し訳ありませんけれども、ぜひ一緒になって研究できるとこ
ろは同じ圏域でございますから、相乗効果等上げるためには私は有効かというふうに考えますの
で、ぜひなたねの実験等も一緒になって勉強していただければ非常にありがたいかな、こういう
ふうに思います。
 それから、企業との連携という点でもう1点お話しをし、市長の考え方をお伺いしたいという
ふうに思うのですが、先月の12日に、環境問題の関東ミーティングという研究会がありまして、
私、赤城青年の家に行ってまいりましたけれども、大学生だとか高校生が非常に多くて、その中
に企業関係者や環境関係に興味のある方々が150人ほど2泊3日で研修を行ったわけですね。
私はその中で、企業の社会的責任という分科会に参加をさせていただいてですね、一日だけ勉強
させていただいたのですが、これはどういうことかというふうに申しますと、これも昨日の朝刊
ですかね、朝日新聞に、環境の京都議定書を実行するためには7,000億足りないよと。多け
れば9,000億足らないということで、環境省と経済産業省がケンカをしているわけですね。
片や20世紀のエンジンと言われる経済産業省が、そんなに急に環境、環境と言われても、なか
なかそちらに軸足が移せないよと。こういう中でなかなか難しいやりとりをしているわけでござ
います。そしてこちらに出てきている方々はですね、企業の利益というものが社会の利益よりも
優先していた時代から、社会の利益が企業の利益を超えていくことを模索していく時代が来ない
と、やはりこの京都議定書の発効が守られていくということにはならないということで集まった
方々なのです。企業の方もですね、今まではある意味ライバルであった関係なのですね。先ほど
市長の答弁にもありましたけれども、企業の方で行える、ごみがなかなか出ないようにするとか、
電力をできるだけ抑えるだとかということは、もうすでに飽和状態かなというふうに思いますけ
れども、異業種、同業種で連携をして、排出量総体を、地域や社会の排出量総体を減らしていく
という考え方、こういった研修が行われたわけです。ここにはまだ、技術的なものも含めて非常
に大きな埋蔵量もございます。こういったものをこの地域で、研修会や研究会を、この地域で意
識的に行っていく、開催していくということは、この地域にとっても非常にいいことではないか
というふうに私は思いますので、この辺についての市長の考え方があればお伺いしたいなという
ふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) 企業と社会の利益の関係のことからの質問かと思いますが、今非常に
哲学的にも複眼思考ということがずいぶん言われて久しいと思いますけれども、やはり単品で物
を見るのではなくて、単品と単品と単品を複合させて、そしてその中から総体でもって、いわゆ
る最大公約の価値観を見いだしていくという時代の流れかと思っておりますので、まさにこの企
業と社会の利益等々が、先ほど議員の言葉を借りるならば、ベストミックスになれるような状態
を作っていくのはですね、行政体の大きな役目ではないかと思っておりますので、ぜひ参考にさ
せていただきたいと思います。
◇12番(高柳勝巳君) ありがとうございます。もう少し付け加えさせてもらいたいと思うの
ですけれども、昨日来の同僚議員の質問や答弁の中に、退職後に何をしたいかというお話しがあ
ったと思うのですね。多くの方々から、人の役に立ちたいと答える人が非常に増えているという
情報がございます。また私も、この分科会に出席をして、高校生、大学生が非常に多かったわけ
でございまして、そこの大学で就職アンケートをとったところですね、やはり環境や福祉、社会
的な役に立つところに就職をしたいという方が圧倒的に多いのですね。私は前橋でしたからよも
やと思いましたが、尾瀬高校のOBの方が数名そこにおりましてですね、スキルを活かした所、
つまり環境などに資するような所に就職ができれば非常にありがたいのだけれども、なかなかそ
ういうところが具体的にはないと。あるいは教育関係を探してもなかなかないと。もしあれば、
そういうところが非常に望ましいのだけれども、というようなお話しも実は聞こえたわけでござ
いますので、ぜひ先ほど市長が申し上げた単品と、単品と、単品でですね、新しい形を作ってい
くという中に、若者の雇用なども含まれておりますので、ぜひそんなことも含めて積極的に企画
や情報等がありましたら、広げていただく努力をお願いしたいなと、こういうふうに考えており
ます。
 最後にこの関係で、研修や研究についてということで質問したいというふうに思っているので
すけれども、これも先月、中央公民館で、群馬大学の教育学部で自然エネルギーに詳しい西園氏
を招いてですね、当市の、沼田市の職員が、自主研究のテーマであります沼田市における自然エ
ネルギーの潜在力調査というのを真ん中においてですね、研究会が行われたのですよ、実は。こ
の西園氏の報告書の完成度は非常に高いものがあると。自然の資源と人的なエネルギーを使えば
非常によい方向にこの地域は向くのではないかという、リップサービスが半分位入っているので
はないかとは思いますけれども、これはお忙しい中、田島課長もおいでいただいて討論したので
ございます。案外、灯台もと暗しでございまして、この自主研究や職員の研修等について、一度
市長の方からご答弁をいただいておりますけれども、さらにこれの研修や研究についての市長の
ご見解を伺いたいなと、このように思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまこの自然エネルギーの関係の、西園先生、群馬大学の先生の
評価をいただいたということについて、私も先般伺って、職員の皆さんが本当によくやってくれ
たなと心から思いました。7名の職員の方々がですね、立派なものを作られ、しかも約30ペー
ジになろうとするものでございます、そういった意味でこれから職員の方々が研究した資料をで
きるだけうまく活用させてもらって、沼田市の将来のために役立てていきたいと、こんなふうに
感じております。
◇12番(高柳勝巳君) ありがとうございます。これがそうなのですけれども、案外、利根沼
田というのは風力が向いているかというとそうでもないのですよということが、非常に詳細の資
料に基づいて研究をされています。これは本当に西園さんも脱帽する内容でございました。ぜひ
再評価をしていただきながら、こういった活動が活発になるようなご配慮を再度市長にお願いし
たいというふうに思います。
 また、西園さんの自然エネルギーの話なのですが、非常に簡単に、私も勉強があまり得意では
なかったので、ちゃんと話ができるかどうかわかりませんけれども、いちばんこの地に合ってい
るのは、葉っぱと木の枝を砕いたものを水蒸気と合わせると、これはメタンガスが取れるのだそ
うです。今は不採算ベースですけれども、技術等が上がってきますとですね、これがかなり現実
味を帯びた自然エネルギーになる可能性があると、こういうお話しだったのです。化学は得意で
はないのですけれども、水蒸気と木と葉っぱですから、炭素と水素と酸素なのですよ。全部その
組み合わせでございます、化学記号がね、ですからそういうものができあがって、もとのエネル
ギーよりも多くエネルギーが回収できる。臭いもないし、非常にこれはこの地には案外向いてい
るのではないか。こんなようなお話しでしたので、私もこれはぜひ継続していろいろ教えていた
だければありがたいというふうなお話しもしながら帰ってきたわけでございますが、勿論これに
限定をしながらやるというといろいろ難しい部分もございますから、こういった研修や研究が盛
んになるよう部内においても市長のご英断をぜひお願いしたいな、こんなふうに考えます。こち
らの方は答弁は結構でございます。
 最後にですね、平和行政についてお話しをしていきたいなというふうに思いますが、昨年から
NHKが、今年が節目になるということで、平和行政、あるいは平和の課題について非常に多く
特集を組んで、あるいはまた東京でも、3月から東京大空襲で大きな時間を割いて周知活動を行
っているように伺っております。このNHKの復興という特集の一つの話をしたいのですが、昭
和22年ですから戦争が終わって2年、平和集会の式典が広島で行われたのです。生き残った広
島市の自治体の職員がですね、この集会宣言を書くと。当時は戦争の悲惨さをGHQがあまり大
きく取り上げていただくと困るものですから、かなり目を光らせて検閲等が行われる中、家族に
遺書を残して、平和に対する思いというのを訴えたのだそうです。それがベースになって、今全
国各地で市長がおっしゃられた非核平和都市宣言などにも私は結びついてきているのだろうなと
いうふうに思いました。幸いその方はおとがめもなく集会は終わったわけでございますけれども、
その方の遺書の一部が、子供たちよそれぞれ人生があってよいわけだが、どんな状況下でも平和
だけは訴え続けて欲しいと。戦争が始まる前、投獄されてまでこの戦争のおろかさを訴えていた
人達がいる中で、お父さんはそれができなかったと。こういう遺書を残したのだそうです。それ
がベースになって今があるわけです。ですから、自然もそうですけれども、黙っていて守れると
いうことでは自然や平和はない、ということが改めてこのテレビを見ながら感じたわけでござい
ます。再度、この辺に関する市長の思いがあればお伺いしたいというふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) 平和の問題についてはですね、我が国におきましては当然、恒久平和
を希求していくということが、ご案内のとおり憲法の上段に述べられておりまして、これはもう
すでに国民の普遍的な価値として定着をしているということになるかと思います。したがいまし
て、あらゆる場面で平和な社会、平和な地域、あるいはまた平和な国家を作るために努力をして
いくということは、当然、国民全体に与えられた責務であろうと思っておりますので、ご理解を
賜りたいと思っております。
◇12番(高柳勝巳君) ありがとうございました。それで少し具体的な話、あまり細かくなり
ますとまた特別委員会の方でというご忠告を受けないようにお話ししたいのですが、全国市長会
で、今年の1月26日に核兵器廃絶のための緊急行動の決議を行ったのだそうです。市長もご存
じだというふうに思いますけれども、今年の5月に、5年ごとに核不拡散条約の再締結の会議が
行われるのですね。この会議の行方が、どうも雲行きがあやしいという話の中で、この1月26
日の核兵器廃絶のための緊急行動というのが議決をされたと、採択をされたということでござい
ます。当市においても市長何か、全国に向けて具体的なアピール等するお考えがあるかどうかが
1点。それから、例年行われているところでございますけれども、様々、他市ではいろいろな仕
組みがございます。例えば東京で大変な被害を受けた中野区なんかはですね、この宣言を受けて
基金を作って、毎年1億円の中から平和行政を行っていると。ここまでやるというのはかなり厳
しいですが、広島、長崎、沖縄等では当然のように行われておりますし、サイレンを鳴らす、あ
るいは図書館等を活用するというご答弁をいただきましたけれども、60年の節目ということで
ございますので、少し工夫をした取り組みができないものかどうか市長にお伺いしたいと思いま
す。
◇市長(星野已喜雄君) ご承知のとおり、本市は沼田の市民憲章等にですね、まず、大切な平
和を守りということで、明確に冒頭、昭和58年でございますが、うたい込んでおります。また
同様に森林文化都市宣言におかれましても同様にうたい込んでおります。また、明るい選挙都市
宣言におきましても、同様にうたい込んでおります。さらに、ずばり昭和61年の3月に核兵器
の廃絶の平和都市宣言も行い、これも文字通り、核兵器の廃絶のことについてのいわゆる宣言を
させてもらっております。ですからして、すでに伝統的に、本市におきましては、今議員がおっ
しゃられているような立場でもってあらゆる施策が展開をされてきたところでございますので、
まずご理解を賜りたいと思っております。
 なお、全国市長会の1月の関係のことについては、私もよく承知をしておりまして、これにつ
きましては、市長会と連携をいたしまして、これが対応のために私自身も責任ある行動をとって
いかなければならないというふうに思っております。
 いまご指摘の、本市におきまして特別な60周年の、何か事業は考えていないのかという、こ
ういうご提案でございますけれども、現在のところそういったことはありませんけれども、伝統
的に流れてくる、先ほど来のお話しのところでもって地道に各関係者が努力をしていくというこ
とと同時に、新年度に向かっての新しい対策が講じられるとすれば、またこれは別の角度で考え
る必要があろうかと思っておりますが、一応今までの流れの中で、十二分にそれらを網羅してき
ている経過がございますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇12番(高柳勝巳君) 一定理解をいたしました。ぜひいろいろな場面で、最初の質問で申し
上げたとおり、市長、英断の気持ちで今年度当っていただきたいなというふうに考えております。
 最後になりますけれども、私は今日、子育てのソフト事業、環境問題としてのCO2、二酸化
炭素、そして平和の問題、3つともまだ目に見えない、あるいはあって当たり前の課題を取り上
げて質問をしてまいりました。これらが今、危機に瀕しているのだなというふうに私自身は非常
に危惧をしております。知能や学力万能の時代から、感性、心の問題こそいま私は問われている
というふうに痛切に感じます。以前にも質問いたしましたけれども、街なか対策部といったよう
に、特化した課題には、部まで昇格するとかなり厳しいものがあろうかと思いますけれども、環
境政策室だとか、人権平和センターだとか、次世代、あるいは少子化対策室のようなメリハリを
付けた機構だとか、それからそういったものが市民にとっても、職員にとっても誇りだとか、ア
イデンティティにつながってくるのではないかというふうに私は非常に強く思っております。財
政の状況等も非常に厳しい状況ではありますけれども、全国では実際行っているところもござい
ますので、ぜひそんなところも、明日、明後日という話ではございませんが、ぜひ視野に入れて、
これからの新しい沼田市を作っていただきたいなというふうに思いますので、最後に市長の、メ
リハリのきいたご答弁をお願いし、私の一般質問を終わりたいと思います。どうもありがとうご
ざいました。
◇市長(星野已喜雄君) やはり時代が今、ご案内のとおり明治の第一の改革、それから第二次
世界大戦以降が第二の改革、今次が第三の改革と言われてもう久しいわけでございまして、いろ
いろな意味でいま場面、場面でその対応に苦慮しているところでございます。そうした中で、今
時の議員のご質問の子育て育成、あるいは次世代支援、あるいは環境問題、平和の問題等々につ
いては、まさに21世紀をリードする政策課題であるというふうに認識をしております。したが
いまして、そういった面に力を注いでいくということは、もう当然のことかと思っております。
かつてアメリカの大統領の選挙にですね、マクガバンというのが立候補いたしまして、この方が
「サイレントマジョリティ」という言葉を使って、このサイレントマジョリティの声を波及させ
ることが、とりもなおさずいわゆるアメリカ国民の代弁になるというようなことで、サイレント
マジョリティ、つまり声なき声に目を傾けていく必要があると。耳を傾けていく必要があるとい
うお話しをされたのを記憶に新しいところでございますけれども、まさにそういった意味で、今
時のご提起された3つの問題は、まさにそういったことかと思っておりまして、今後、そういっ
た方向性に時代が流れていくと思うし、またそういったところを抜きにしては、新しい政策を作
り上げていくということはできません。今後とも議員のお力添えを賜りますようにお願い申し上
げながら答弁とさせていただきたいと思います。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前10時54分休憩
─────────────────────────────
午前11時03分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 次に、大東宣之議員。26番。
[26番 大東宣之君登壇]
◇26番(大東宣之君) 通告に従い一般質問を行います。
 今回私は、新市のまちづくりについて、中心市街地土地区画整理事業について、除雪対策につ
いて質問いたします。
 まずはじめに、新市のまちづくりについてより質問いたします。
 2月13日、沼田市と白沢村、利根村が合併し、新沼田市が誕生しました。今回の合併は、国
が地方への財政支出を削減するといったような脅しまで含めた、なりふりかまわないやり方で地
方へ押しつけたものでしかなく、そこには住民の意思も、市町村の自発性も感じられません。沼
田市と白沢村、利根村との合併も県内各地で進められている市町村合併でもこうした感はぬぐい
去れません。
 今年、3月1日現在の市町村の数は、全国で726市、1,561町、401村で、合計2,
688市町村です。3年前の2002年、平成14年4月では、3,218市町村、その3年前
の1999年、平成11年4月では、3,229市町村でしたから、この3年間で全国的に市町
村合併が進められてきたことは明らかです。
 また、2月21日現在で、全国には544の法定協議会が設置されており、特例法の期限内で
の市町村合併はさらに進むことも予想されます。国が、財政問題を理由として市町村合併を押し
進めている以上、合併したからといって財政的に豊かになるわけでもなく、全国でこれだけの市
町村が合併してしまえば、10年間の地方交付税の特例もいつまで続くか心配であり、前途は極
めて厳しいものがあると認識せざるを得ないのではないでしょうか。
 すでに今年度の国の予算を見ても、地方交付税が2兆9,000億円も大幅にカットされてし
まいましたが、この削減は、補助金、補助負担金の削減、代替措置とは無関係に強行されてしま
いましたが、当時、全国知事会長であった梶原岐阜県知事は、三位バラバラ改悪と批判するなど、
地方財政に打撃を与えるものとなりました。こうした政府のやり方は基本的に変わっておらず、
特に財務省サイドは、補助負担金制度の改革は、それはそれとして、地方交付税の削減もそれと
して、両方とも進めるとした姿勢に変わりはありません。
 こうした状況の中で誕生した新沼田市ですが、市民福祉の向上、産業の活性化、安心なまちづ
くりなど、様々な課題に取り組んでいかなくてはなりません。そのためにも、広く市民の創意と
知恵、元気を引き出していくことが重要なポイントの一つとなってくるのではないでしょうか。
新市の目指す方向をしっかりと示し、市民の方々に理解と納得をいただくことが重要ではないか
と考えますが、新市の目指す方向と理解、住民自治をどのように進めるのかお伺いいたします。
 合併によって誕生した新沼田市は、豊かな自然、メリハリのある季節、伝統と歴史、温かい人
柄、などなど数々の誇れるものがあり、特色があり、住む人にとっても居心地の良いまちづくり
を進めることは決して不可能ではないと考えますが、そのためにも政策づくりが重要となってき
ます。政策の立案はどのようにされ、市長公室の役割、振興局との調整と振興局長との役割につ
いてお伺いいたします。
 合併した新市が一体感のある街になるためにも、様々な行事が大切になってきますが、これま
での行事はどのようになるのかお伺いいたします。
 続いて、中心市街地土地区画整理事業について質問いたします。
 中心市街地土地区画整理事業がスタートし、土地の先行買収が完了したものの空き地だけが目
に付くようになってしまいました。地元や市ではポケットパーク的に整備するなど工夫も凝らさ
れ、努力もされていますが、以前のにぎわいからはかけ離れてしまい残念でなりません。中心市
街地の衰退は全国的な問題であり、その背景には、郊外への大型店の出店を野放しにしてきたこ
となど、国の政策によるところに大きな原因があります。こうした状況を打開しようと、中心市
街地土地区画整理事業をベースに、中心市街地の活性化が進められていますが、中心市街地土地
区画整理事業の現状と今後の取り組みはどのようにされるのかお伺いいたします。土地区画整理
事業を進めるためには、住民合意がなくてはならないものですが、地権者の意向についてどのよ
うに把握されているのかお伺いいたします。一般的にも、土地区画整理事業には多大な財政負担
と時間がかかると言われていますが、これからの財政推計と工期についてどのように考えている
のかお伺いいたします。
 続いて、除雪対策について質問いたします。
 今年は暖冬の予想が外れ、20年振りとも言われる大雪となり、だれもが除雪におおわらわと
なりました。こうした中、市職員も、市役所駐車場や保健福祉センターなど、市有施設駐車場な
どの除雪や道路の除雪にと頑張ってきましたが、こうしたことだけでは今年の除雪は間に合わな
かったのが現状ではないでしょうか。通常の年であればこれほど雪が降ることはなく、除雪で苦
労することはさほどありませんでしたが、何年かに一度はこうした除雪が大きな問題となり、今
年は除雪が間に合わないため、利根郡内の方々でさえ沼田へ行くのがいやだと言っていたような
ことも耳にしましたが、旧沼田市の除雪対策と予算措置はどのようにされているのか。そして、
これからの対応はどのようにされるのかお伺いいたします。
 以上3点が私の質問です。ご答弁をお願いいたします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
[市長 星野已喜雄君登壇]
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、新市のまちづくりについて、これからの取り組みについて、新市の目指す方向と理解、
住民自治をどのように進めるかでありますが、新市の目指す方向につきましては、合併協議にお
いて策定いたしました新市建設計画の、新市のまちづくりの基本的方向として、地域の多様性を
活かしたまちづくり、明るく暮らせるまちづくり、ひとを育むまちづくり、環境にやさしいまち
づくり、地域資源を保全、活用するまちづくり、活力を創造するまちづくり、交流を支えるまち
づくり及びみんなで築くまちづくり、の8項目を掲げ、新沼田市の目指す方向を明確に示してい
るところであります。その理解と住民自治をどのように進めるかという点につきましては、先の
小林議員及び布施議員のご質問にお答え申し上げましたとおり、これから新市建設計画と現行沼
田市の総合計画との整合性を図りながら、新市の総合計画を策定していくことになるわけであり
ますが、その中で、市民の皆さんに様々な形でご参加をいただき、市民の創意と知恵、元気をい
ただきながら策定を進めることにより、そのご理解、共通理解を深めてまいりたいと考えている
ところでありまして、行政運営につきましても、常に市民参加と協働によるまちづくりに十分意
を用いながら進めてまいりたいと考えているところであります。
 次に、政策の立案はどのようにされるのか。市長公室の役割は、でありますが、本市のまちづ
くりの基本的な考え方、政策及びそれに基づく施策体系は、庁議、部長会議等が中心となって意
思形成を図り、施策、事業の実施については、それに基づく主要事務事業の進行管理によって進
めることとしておりまして、各所管ごとのバランスを踏まえた事務事業実施等の調整は、本庁の
各部において行うことになります。また市長公室の役割につきましては、総合計画の策定事務及
びそれに基づく主要事務事業の進行管理事務等を所管し、地域内分権システムの制度化として設
置する振興局とのトータルバランスを図るため、振興局事業も含めて総体的な調整事務を担当し
ていくものであります。
 次に、振興局との調整と振興局長の役割でありますが、振興局は、支所機能と地域自治、振興
機能を有するものでありまして、振興局長は、地域自治区の事務所の長として地域内施設等の維
持管理や一定基準内の整備等の執行権限をはじめ一定範囲の事務専決権を持ち、権限と責任を持
って事務執行を行うとともに、振興局を代表する特別職として、庁議や部長会議などの中枢とし
て市の政策形成等に参画するものであります。
 なお、振興局との調整に関しましては、先ほど申し上げましたとおり各所管ごとの事務事業実
施等の調整は、本庁の各部が総括して振興局の各所管と調整を図り、主要事務事業の振興管理等
を中心とした振興局とのトータルバランスを図るための総体的な調整事務は、市長公室において
担当するものであります。
 次に、これまでの行事はどのようになるのかでありますが、合併による各種の行事等の取扱に
つきましては、沼田市民同士でありますので、極力各種行事等も全市に輪を広げ、一堂に会して
実施していくことが早期に市民の一体感の醸成を図る意味からも望ましいところであります。し
かしながら、従来から長く行われてまいりました大会や行事については、それぞれ地域の歴史や
伝統があり、直ちに一本化することは馴染まないものでありますので、それぞれの実情、内容に
応じて弾力的に扱い、一本化に向けて段階的に調整を図ってまいりたいと考えております。
 次に、中心市街地土地区画整理事業について、今後の取り組みについて、中心市街地土地区画
整理事業の現状と今後の取り組みについて、どのようにされるのかでありますが、平成16年度
につきましては、中心市街地土地区画整理審議会委員及び評価員の選出、選任が終了し、それぞ
れ第1回の会議を開催いたしました。また、これと平行して、換地設計及び建物調査を行ってい
るところであります。これらの作業が終わりますと、一部仮換地指定を行い、移転交渉に入って
いきたいと考えているところであります。
 次に、地権者の意向についてどのように把握されているのかでありますが、換地設計に当って
は、権利者の皆さんの意向が反映されるよう街区単位で、街区委員長さんを中心に話し合いによ
って進めているところでありますので、その話し合いの中で、それぞれの皆さんの意向を把握し
ているところであります。
 次に、これからの財政推計と工期についてどのように考えているのかでありますが、現在の事
業計画におきまして、平成25年度までに終了する計画で進めておりまして、主要事務事業の進
行管理の中で財源を確保して進めているところであります。
 次に、除雪対策について、現状とこれからの取り組みについて、旧沼田市の除雪対策と予算措
置はどのようにされているのかでありますが、本年度は例年に比べ豪雪により交通が乱れ、多く
の市民生活に影響があったことはご案内のとおりであります。本市では、除雪につきましては、
マニュアルを作成しており、積雪10センチメートル以上の降雪があった場合、出動ができる体
制をとっております。特に、市内の主要幹線市道を業者への委託路線とし、その他、幹線道路に
準ずる市道路線を直営により実施しておりますが、昨年暮れから1月末までの豪雪につきまして
は、除雪だけでは対応しきれず、排雪を実施し、市民生活の安全確保を図ったものであります。
また、平成16年度の除雪予算については、気象状況の変化が激しかったため、当初予算では足
りず、やむを得ず除雪排雪等による不足分として、約2,700万円を3月補正に計上させてい
ただきましたので、よろしくお願いを申し上げます。
 次に、これからの対応はどのようにされるのかでありますが、今後も主要幹線につきましては、
積雪量等に応じた対応をするとともに、その他生活道路の除雪についても現地調査や交通量の状
況等を勘案しながら順次対応していく考えであります。
 以上申し上げまして、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきたいと思います。
◇26番(大東宣之君) ご答弁をいただきましたので、何点かにわたって引き続き質問をさせ
ていただきたいと思います。
 まずはじめに、合併に伴う新市の誕生についてから質問をさせていただきたいというふうに思
います。今回、白沢、利根と合併をいたしました。法定協議会を設置をしてから約1年、総務省
が示した中にはですね、合併に至るまで22カ月は最低必要ではないかということがいわれてい
ます。今回、そういった意味で、沼田市の場合は極めて時間が短かったのではないか。そういっ
たことがこの沼田、そしてまた白沢、利根の方々にとって十分この理解が得られていない、そう
いったことの一つの理由としてあげられるのではなかったか。これからどういう方向性を示して
いくのか。そして、それを具体的にどうさせていくのかということがますます大切になってくる
のではないかというふうに感じます。こうした中で、十分な時間的なことがなかった中で合併を
迎えたということについて、市長としてまずどのようにお考えなのか。まずお聞かせいただけれ
ばと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 議員ご指摘のとおり、法定協から1年ということで、1市2村の合併が成立したということは
ご案内のとおりかと思います。しかしながら、私ども、この合併の、この利根沼田の全体の問題
から眺めて見ますると、やはり平成15年の1月から大局に立ってのスタートがなされておりま
す。そういったいろいろな経過を踏まえての、昨年の法定協から今日に至って1年という経過で
ございまして、そういった意味で今回、1市2村の合併は、まさに利根沼田全体を眺めたところ
の、先々の大同団結に向けての、ある意味においては一里塚でございます。そういったことから
考えますると、一昨年の1月の10日からスタートした、あの時点からの考え方、骨子をいわゆ
る大もとといたしまして、今日取り組んでいるわけでございますので、先々には、これから合併
する地域、あるいは合併しない地域もありますけれども、やはり大同団結をしていくという考え
方の基に立っての今回の決断でございますので、そういった観点から考えますると、一昨年の1
月から以降の経過を考えてみれば、十二分に22カ月にはなっていたというふうな、そういう認
識を持っております。いずれにいたしましても、法定協は1年だったかもわかりませんけれども、
そういったスタート時点の諸々の経過から本合併を選択をしてきている経過がございますので、
そういった大局観に立っての判断があったというふうなご認識をいただければありがたいな、こ
んなふうに思っておるところでございます。
◇26番(大東宣之君) 利根沼田全体の任意合併協議会設立以降からの取り組み、トータルか
らすれば確かに市長がおっしゃるとおりになるのではないかというふうに思います。ただですね、
この合併の枠組みでいろいろ市長ご自身が苦労をなされていたと。そういう中でやはり力点がど
うしても枠組みの方に重点が置かれていたのではなかったかと。この合併をするに当って、合併
をしたらどういうふうなまちづくりを進めていくのか。そういったところよりも結果としていま
思えば、そういう枠組みのところに多大な時間がとられていたのではなかったか。そして結果と
して、1年前に現在の枠組み、法定協が設置をされて、そういった中でこの合併について、また
この合併によってどういうまちづくりを進めていくのかということについて、この住民の間の中
で十分な議論やまた理解が得られなかったという部分が今の時点でも残っているのではないかと
感じます。ですから、これから合併をしてから、これからどういう方向性で、何を具体的にして
いくのか。そういったことをしっかりと示していく。そしてそれについて理解や納得をしていた
だく。そういった取り組みがますます重要になってくるのではないかと考えます。そういった取
り組みに向けて具体的にどういうふうなことをお考えなのか。先ほど新総合計画を作る際には、
市民の方々に参加をしていただきたい。そういう中で理解を深めていくという考え方がひとつ示
されましたが、他にどのようなことをお考えなのか。あればお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問に対する答弁をさせていただきたいと思います。
 まちづくりの方向性についてでありますが、これはご案内のとおり1市2町6カ村でもって任
意合併協議会をスタートしてから以降、振り返るとですね、任意協のときの、確か6月、7月、
平成15年の6月、7月であったと思いますが、月夜野でもって協議会を開いたときにですね、
一つの大きな大綱を作りました。そして8月に入ってそれを全戸に配付をさせてもらったりした
経過があるわけですね。同時にそこのところの流れというものを、やはり1市2村であってもそ
の大綱を生かす形で実はきているわけでございます。ですから先々には、必ず大同団結をするで
あろうし、またそういうことでなければならないという大きな目標設定のもとに来ているので、
実は大もとは、そこに返っていくと、こういう認識を現在でも持っております。がゆえに、「水
と緑の大地・田園空間都市」という、この大きな大義を曲げることなく、今回の1市2村にご了
解をいただいてきたという、そういう流れになっております。したがいまして、まちづくり等の
基本方向についてはですね、この新市建設計画の21ページにありますように、概ねこの8項目
にわたってのいわゆる骨子が述べられておりますけれども、これをまず基調といたしまして、そ
して総合計画にこれを散りばめていくと。各地域の特性を活かして散りばめていくと、こういう
ことで整合性を図っていく考え方でございます。当然先々に、一昨日来からご質問にありますよ
うに、総合計画を作る過程におきましては、この新市建設計画を基調としながらも、各方面から
の意見を拝聴していく、あるいはまた参加によって活かしていくということは、そういったこと
の仕組みは当然考えていかなくてはならないと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思って
おります。
◇26番(大東宣之君) 実際、市民の方々のサイドに立ってみれば、この合併によって自分た
ちの暮らしがどうなるのかということがいちばん大きな関心事項ではないかと。例えば負担がど
うなるのか。サービス提供がどうなってくるのか。この一般質問の中でも、サービスが上がった、
下がった、いろいろなところが出てきているというような話がずっとされては来ました。実際問
題として、この合併によって自分たちの暮らし、そういった行政から提供されるサービスがどう
なってくるのか。そういったところにやはり関心がどうしてもいっているのではないかと。です
からやはりそういったところを一つ一つを明確にしていく必要があるのではないか。いろいろな
新市が誕生して、これからいろいろなことをやっていこうという中では、いろいろなスローガン
や目標を設定をして取り組んでいくということは理解できます。また、これから、新総合計画を
作っていく中でそういう方向性を示していきたいということですので、そういう中にしっかりと
そういったものを取り入れて、市民の方々にこの合併によってどういう街を作っていくのか。ど
ういうふうになっていくのかという方向性をしっかり示していただきたい。また、それの理解に
向けて様々な取り組みをしていっていただきたい。新総合計画を作るときに、市民の方々から意
見を聞く、市民の参加を得て総合計画を策定をしていくということは、これはもう過去において
もやられてきた手法ですから、当然、今回、新しく作るときも同じように行われるということも
理解できます。それはそれとして多いにやっていただきたい。しかし今回は、合併をして新しい
沼田市が誕生をしたということで、今までと違った要素があるのではないかと。そういった中で
やはりこの新市が目指す方向性、そしてその方向性について十分市民の方の理解と納得をいただ
くような手立て、様々とっていく必要性があるのではないかと思います。ぜひその辺のところを
市長として十分お考えいただきたいと思いますが、お考えがあればお聞かせいただきたいと思い
ます。
◇市長(星野已喜雄君) 当然、従前の沼田市4万7,000の人口体から5万5,000の人
口体になって、先ほど来からの同僚議員のご質問に対する答弁もしていますとおり、11市の中
でもいちばん大きな面積を持つ地域となりました。そういったことで、今までとは当然、これは
変わってくるわけでございまして、いわゆる今まで白沢、利根が持っていた総合計画との関係に
も当然考慮し、しかも新市建設計画との兼ね合い、さらに先ほど来から言っているとおり、一昨
年の1月10日以降の哲学等々の関係もございまして、そのようなことも配慮しながらですね、
議員がおっしゃるようにわかりやすい、そういう総合計画にしていく必要があるのではないか、
こういうふうな認識を持っております。
◇26番(大東宣之君) この新市の新総合計画を作っていく中で、重要な役割を果たすポスト
がこの市長公室ではいかというふうに考えるわけです。ですから、そういった市民の方々の意見
を取り入れていく、聞いていく、またそれを市民の方々に返していくといった意味では、この市
長公室の果たす役割というのは大きなものがあるのではないかというふうに感じます。ただ、新
しく設置をされた市長公室を見ても、秘書課が置かれて、あとは企画課ということになれば、従
前の企画課、また総務課の秘書係とさほど変わりがないような感じがどうしても、私はまだ、ス
タートしたばかりですから見ている範囲の中では、そういった意味での特色性というのは感じら
れないというのが率直な感想です。今後の中で、そういったものが出されてくるのではないかと
いうふうには考えますが、ただ例えば、これまでの沼田市の企画課の中で、いろいろなことをや
ってきましたが、例えばふれあい広場で、市長が出かけて行っていろいろ市民の方から意見が出
されると。それを企画課が担当課に渡す。建設課、水道課、社会福祉課ということに割り振って
いるだけと。そこで出された意見に対して、企画課がその担当課と一緒になって考えて、市民の
方々に答えを返していたのかと言えば、私はそういうところまではしてはいなかったのではなか
ったかという感じをしています。違ったら、違ったでいいのですが。ただそういう出された意見
の割り振りだけをしている率直に言って私はそういう感じしか持てなかった。だから今度、市長
公室として、ある意味では部と同じ位置づけを持ったわけですから、ただ単にそういうものを割
り振るだけ、聞いてくるだけという意味では何の意味も持たないのではないか。その担当課と一
緒になって、じゃあその疑問に対してどう答えるのか。その行為に対してどう答えていくのか。
そういったことを一緒に考えていくことが必要になってくるのではないかと思いますが、市長と
して、この市長公室の役割について、単に振興局との調整役というだけではなくてね、やはりそ
ういうこともしっかりとやっていかなければ意味がないのではないかというふうに感じますが、
市長としてどのようにお考えなのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員が今、大変組織体系の重要な部分についてのご質問があったわけ
でございますが、現実に市長は一人しかいなくて、一人の能力というのはこれは当然限界がある
わけでございます。ですからして、多くのスタッフとともに物事を進めていくときには協力し合
って頑張ってきた経過がございます。やはり市民の方々からファックスをいただいたり、今言う
広場のところでのご意見をいただいたり、そういうようなことがあったときに、それを具現化し
ていくということになりますると、どうしてもそれは政策調整が必要になってまいります。です
からして、市長公室の役割は、一方において下からのすくい上げもそうでございますけれども、
私自身の思いというものを今度は下につなげていく大きな幹事役になっていくと思います。当然、
この秘書課の方も、課長と係長ができたということからして、今までは実質2人で対応していた
のが3人になったわけでございますからして、当然このいろいろな政策の調査等々については、
いろいろと頑張ってもらわなければなりません。ですから、言われるとおりその機能を十二分に
活かして、そして政策にダイナミックなものを持たせていくということが大変重要かと思ってお
ります。
◇26番(大東宣之君) いまいろいろな問題が、現場、現場、現場で起こっているのだと思い
ます。雪かきに来ない、国保税が上がってどうする、こういうような、その現場、現場でそれぞ
れの担当課が、いろいろな市民の方々から苦情を言われたり、また要望を聞いたり、それを日々、
じゃあどうするかということを考えながら仕事をされていると。いまもう本当に現場でいろいろ
なことが対応されてきていると。よく職員の方、頑張っておられるというふうに思います。そう
いった中で、そういった現場での声、それがこの市長公室との関係の中でどのように反映をされ
て、どのように政策化をされていくのかということが大切になってくるのではないか。市長は当
選以来、兼々現場主義ということをおっしゃっておられます。その言葉に私は嘘はないと思いま
す。一生懸命やっておられると思います。しかし市長、先ほどおっしゃたように一人しかおりま
せんが、どこにでも行くというわけにはいきませんから、それを手足となってやるのがやはり職
員の役割になってくる。だけど実際問題としては、そういった現場、現場でいろいろなことに対
応されている職員の方々がいちばんいろいろなことがわかる。いろいろな声を聞いてきている。
それをやはりこれからの政策の中にしっかりと反映をさせていくようなシステムを取らないと、
ただ市長の思いだけが下へ、下へ、その現場の所に伝わっていくというだけでは片手落ちになっ
てしまうのではないかという気がします。ですからそういった意味では、この市長公室がそうい
った両方の調整役を果たしていくということが、本当にこれから大事になってくるのではないか。
ですから、例えば先ほども言いましたように、ふれあい広場で出された意見を、じゃあこれは建
設課だ、これは下水道課だ、これは社会福祉課だというふうな割り振りをするだけではなくてで
すね、そこの担当課と一緒になって、あるときは現場にも行って、あるときは一緒になって考え
て答えを出していく、返していく。それをじゃあ今はできないけれども、これから2年、3年の
中でどういうふうにやっていくのかということを一緒に考えていくようなことをしていかなけれ
ば設置をした意味がないというふうに思います。まだこれから具体的に取り組みが始まる部署で
はありますけれども、市長としてどのようにお考えなのか。再度お聞かせいただければと思いま
す。
◇市長(星野已喜雄君) まったく大東議員の言われるとおりだと思っております。今までもそ
ういったことでは議員がおっしゃられるようなことに近づけるために努力はしてまいりました。
ただそれでは十二分であったということになりますると、これは十二分であったとは言えません。
ですからして、これから組織が充実したわけでありますから、今までより以上にそういったこと
には留意をして、そして職員が一丸となって頑張っていく、こういうことでひとつご理解いただ
きたいと同時にですね、全く言われるとおり、これから先々、そういう意味ではみんなが力を合
わせて頑張っていく、その要というか、これが市長公室になろうかと思っておりますのでご理解
を賜りたいと思います。
◇26番(大東宣之君) はい、わかりました。これからの活躍に期待をしていきたい。新市が
誕生し、新しく誕生した組織ですから、関心を持って見ていきたいなと感じております。
 続いて、振興局との関係になりますけれども、実際これが、市長公室がトータル的な調整役を
果たし、そしてまたそれぞれの担当については、それぞれの部で調整を果たしていくということ
になるのではないかというふうに思いますが、ただ実際の、細かいことになっていくとどうなっ
ていくか。要するにこれから今年度、新年度の予算の策定がされて、それぞれの振興局からそれ
ぞれの要望なりが出されて、それが調整をされて予算が決まってきたというふうに理解はします。
ですからそれぞれの事業、それぞれの予算付けといったようなことについては、何か市長公室が
できたばかりですから何とも言えないのですけれども、どちらかと言えば、今回の場合は財政課
がそういった意味では調整役を果たしてきたかという感じを、私自身はまだ持っているのですが、
今後は、そういったことについてはいろいろな庁議や部長会議、さらには市長公室がそういった
ところの調整をやっていくというような理解でよろしいのか。そしてまた、振興局として、その
地域の特性を活かす取り組みとして、どのようなことをこの振興局が担っていかれるのか、お聞
かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 やはり今回の新年度予算は、財政課がシンクタンクとなっていろいろと作業を進めました。で
すからそういう意味では議員のご認識のとおりであります。ただ今後につきましては、当然この
市長公室がいろいろな意味で政策的な調整も果たしていることになろうと思いますので、当然、
財政部局との連動をしながらの対応になっていくのではないか。こういうふうに思っております。
いずれにいたしましても、スタートして間もないので、各方面からの意見を十二分に取り入れて、
そして遺憾なきよう対応してまいりたいというふうに思っております。
◇26番(大東宣之君) もう一つ、お聞きをしたことに対しての答弁がなかったのですが、こ
れからの中で、振興局として地域の特性、白沢町、利根町、各々の特性については、どういった
形で反映をされていくのか。活かされていくのかということを、この振興局がたぶん担っていく
のだと思うので、その辺のことについてどういうふうなやり方というか、どういうお考えなのか、
お聞かせをいただければというふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) そういった特性の関係については、まさに振興局長さんがとらまえて
おると思いますので、当然、振興局長が地域の実態をよく把握して、そして先ほど言う市長公室
を一つの調整役として、そしてそれらの特性を把握して反映をさせていくと。勿論当然、議員さ
んも先ほど来からのご質問のとおり、それぞれ在任特例で多くの議員さんに残っていただいてお
りますので、そういった方々のご指導もいただきながらですね、そういった特性は活かしていく、
こういうことになるわけでございます。
◇26番(大東宣之君) 市長、この機会ですので、振興局長さんお二人いらっしゃいます。こ
の合併に当っての思い、そしてまた、先ほど市長がおっしゃたその地域の特性を活かしながらも、
やはり新市の全体的な、一体性のあるまちづくりをどう進めていくのかというお考え、私はぜひ
お聞かせいただきたいと思います。これは市長のお許しがなければお答えをいただくことはでき
ませんが、ぜひ私としては、お聞きをさせていただければと思うのですが、市長いかがでしょう
か。
◇市長(星野已喜雄君) ご質問に応じて、局長さんお二方に、まず白沢の根岸局長さんの方か
ら、そして利根の星野局長さん、お二方にご質問にお答えをしてまいりたいというふうに思って
おりますので、お聞き取りのほどをお願いしたいと思います。
◇議長(星野佐善太君) 白沢町振興局長。
◇白沢町振興局長(根岸恒雄君) ただいまの大東議員さんのご質問にお答えしたいと思います。
 2月13日、新沼田市が誕生したわけでございます。ご承知のとおり、平成15年1月から利
根沼田9市町村、任意協議会としてスタートをして今日に至っているわけでございます。この9
市町村の任意協につきましては、当初、いろいろな問題等ありまして、出入り自由という文言を
付け加えながら任意協がスタートしたわけでございます。紆余曲折がありまして、今年2月13
日、新沼田市が誕生したわけでございます。私ども、この利根沼田の地域の将来を考えますと、
いろいろな各市町村問題はあろうかと思います。しかしながら、各市村の住民の事を思いますと、
やはりこの利根沼田は一体でなければならないというふうに認識を持ってきたところでございま
す。
 そうした中、議会、あるいは住民、そして首長等々、それぞれ考え方があるわけでございます。
そういう中、旧白沢村におきましては、地域住民、そして議会のご理解をいただきまして、この
沼田市さんとの合併にこぎ着けたところでございます。私ども沼田市さんに編入合併ということ
で申し入れをしてきたわけでございます。いろいろな経過がある中で、本村の住民につきまして
も、編入合併というその文言に寂しさを感じているところでございます。しかしながら、旧白沢
村の将来を考えるとき、この合併は避けて通れない大事な問題という中で進めてきたつもりでご
ざいます。白沢につきましても、明治22年4月に白沢村が誕生して以来、この4月で116年
を迎えるわけであります。いま白沢地域に住んでいる方は、だれも合併を経験していないわけで
あります。そういう中、地域住民、諸先輩はじめ多くの方々のご理解をいただいてこの合併にこ
ぎ着けたことでございます。これはだれも合併をせずに今までどおりやっていければ、合併した
いという方はおそらくないというふうに思っております。住民の将来の幸せを考えた場合、合併
は最大の課題であると考え、取り組んできたところであります。
 そういう中、沼田市さんのご理解をいただいてこの新市が誕生したわけであります。私ども白
沢村の住民にとりましては、新沼田市に受け入れてもらう立場であります。沼田市住民にいたし
ますれば、受け入れる立場と。お互い立場が違うわけであります。ぜひ編入していく2村の立場
をお互い理解いただいて、新沼田市を建設していっていただきたいというふうに思っております。
 今まで9市町村の任意協の中ではですね、いろいろな問題等があったかと思います。特に、市
長さん、そして関係の協議会委員さん、大変なお骨折りをいただいてきたわけでございます。こ
の合併は、日本中、新聞等の報道にありますように、簡単にはいかないわけでございます。ぜひ
そういった点をご理解いただいて、私ども旧白沢町地域の住民につきましても、できるだけ早く
に一体感が持てるように努めていきたいというふうに思っております。
 当然それにはまず、人の交流が大事だというふうに認識しております。我々は勿論であります
が、やはり地域住民、特にお願いしたいのは、受け入れる沼田市民、こういった多くの市民の方
々にご理解いただいて、一日も早く新沼田市の住民として溶け込んでいけるように私どもも努力
していきたいというふうに思っております。
 そしてまた、旧2村のいろいろ伝統的なものがあるわけであります。116年の長い歴史の中
にはいろいろな思い等があるわけでございます。ぜひそういった点等もご理解いただいて、我々
も住民に対して合併説明会等でお話しをしてきたわけでありますが、一日も早く新沼田市の住民
として慣れるように努力をしていきたいと思っている次第であります。議員各位のご指導とご理
解をいただきまして、新沼田市がさらに発展できますようにご祈念申し上げまして、質問の内容
に合っているかわかりませんけれども、私の言葉とさせていただきます。よろしくお願いします。
◇議長(星野佐善太君) 利根町振興局長。
◇利根町振興局長(星野健一君) ただいまの質問についてなのですけれども、今回の合併につ
きましては、関係の皆様に本当にお世話になりました。ご協力をいただきまして期限内の合併と
いうことができたわけであります。今後10年間という期間、合併特例債を含めてあるわけです
けれども、その中で、急激に合併議論が進んできて、今後、その10年間で足腰の強い行政をし
ていくということで取り組んできたわけであります。
 まず、行財政のスリム化、また各3市村の状況等を、今までの生い立ちが違うわけであります
ので、それを今後いかにすり合わせをしていくかと、こういう部分が大切なことでありまして、
そこに住民が住んでいて、そこに住む根拠がなくてはいけないわけです。そのためには、その地
域の活性化とまた方向性を出さなくてはならないわけでありますので、そのために市長がよく言
われてます本当に末端まで血流が流れると。そのために今回の振興局制度が設けられたのではな
いかというふうに思うわけであります。振興局の立場としてそれを十二分に活かしながら、住民
が安心、安全、またそこに収入が基本的に得られるような方向性を今後やっていきたいと。それ
が振興局に対する立場ではないのかなというふうに思うわけであります。
 ただスリム化をすればいいというわけではないと思います。収入の確保という部分では、一昨
日も一般質問に出てきていますけれども、いかに皆が頑張って、そこに収入を生ませることがで
きるかと。それは企業誘致もあるでしょうし、努力をすると、それには働く場所を確保すると。
 また、利根村は利根町になりましたけれども、観光拠点がいっぱいあります。また、自然もい
っぱいあります。これを今後いかに活かすかということが、地域がよくなれば市もよくなるとい
うふうに考えていますので、そういう部分の役割を今後担っていければ、この振興局制度も、こ
の新市にとって活かされるのではないか。それが市民の生活の向上につながるというふうに考え
ております。
 まだスタートしたばかりですけれども、そういう気持ちを込めさせていただきまして、今後努
力させていただきたいということをもって答弁にさせていただきます。
◇26番(大東宣之君) お二方の振興局長さん、ご答弁をいただいてありがとうございました。
私は噛みついたりしませんから、側に寄っていただいてだいじょうぶです。怖がらなくてだいじ
ょうぶですよ。たまにはひっかいたりすることがあるかもしれませんけれども。市長がよく、同
じ町内で、昔からよく知っている方ですから、よく聞いていただければだいじょうぶかと思いま
す。
 さて市長、また市長の方に質問をさせていただきたいと思います。今回、振興局長さん、それ
ぞれ頑張っていくという決意が述べられたわけですが、昨日の一般質問の中にもあったのですが、
例えば現在の利根町、旧利根村で行われていた施策がいろいろと今回の合併でなくなってしまっ
たのがたくさんある。そういったものを、またその地域に復活をさせる。その振興局からの要請
として出てきたようなものを、またその地域の中に復活をさせるというようなことは可能なのか、
どうなのか、お聞かせいただければと思います。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前11時55分休憩
─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 再質問に答弁をさせていただきます。
 先ほどは、白沢の振興局長、そして利根の振興局長の方から熱意ある答弁がなされました。ひ
とつご理解の上、今後とも私ども一心同体となって頑張っていくつもりでありますので、議員各
位のよろしくのご指導、ご支援をお願いしたいと思っております。
 さて、再質問に対する答弁でございますが、旧利根村のやられてきた政策等々が、今後、これ
がまた活かされていくのかどうかというようなことでございますが、これを昨日の同僚議員にも
答弁をさせていただいておりますけれども、やはり福祉医療の関係につきましては、これは当然、
日本国憲法にあるように国民主権、平和主義の中のもう一つの、3つの要素の一つの基本的人権
というのがございまして、やはり沼田市民である以上、それは公平にそのサービスを享受してい
かなければいけないというようなことになりますると、全体の中で統一性を図っていかなくては
なりません。ですから、地域であるがゆえに特化したいわゆる福祉、医療行政のサービスは、こ
れは当然馴染みません。ですからして当然、全体の、5万5,000の普遍性をもってとらまえ
ていく必要があると。こういうふうに思っております。他の諸々の事業等についてはですね、そ
れはやはり地域の特性が活かされるようなことによってこれからいろいろと研究、検討していく
必要があるのではないかと思いますけれども、そんなことで今回の質問の答弁とさせていただき
たいと思います。
◇26番(大東宣之君) 福祉、医療については、全体が統一したサービスを受けなくてはなら
ないということで、その地域の特色あるそうした施策については認められないというようなご答
弁ではなかったかと思いますが、そうしてくると振興局の果たしていく役割、その独自なまちづ
くり等々について影響が出てくるのではないかという感じがいたします。そういった点で、この
振興局の位置づけが希薄になってくる可能性があるのではないかというふうに感じます。
 それでは続いて、中心市街地の土地区画整理事業について質問をさせていただきたいというふ
うに思います。
 この事業の完了目標年次が2014年、平成25年度ということで、あと9年だというふうに
思います。そうしますと、この9年の中で現状の事業、完了を見ることが本当にできるのかどう
か。その辺について、市長としてのお考えをまずお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 土地区画整理事業関係のご質問にお答えしたいと思いますが、これら
につきましては、今お話しのとおりの努力を最大限にしていくということでご理解を賜りたいと
思っております。
◇26番(大東宣之君) まず最初にお聞きをしたいのですが、確か150億円程度の予算でこ
の全体事業考えておられたのではないかというふうに思います。私が間違いであれば指摘をして
いただけば結構なのですが、これまでに大体150億円の予算のうち大体40億円程度が先行買
収等々で使われてきたのではないか。残り110億円くらいになるのではないかというふうに思
うのですが、その辺はいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 議員がいま申し上げているとおりの流れになっております。
◇26番(大東宣之君) そうするとですね、全体の計画の予算からいくと残りが大体110億
円くらいだと思うのです。新年度の予算を見るとですね、この関係で、土地区画整理事業の関係
での予算付けが大体1億円。ですからこの予算ベースで見ればですね、この事業全体はあと11
0年かかるのではないかということになってしまうわけです、単純にいけば、予算ベースでそれ
だけ見れば。そうすると一体この事業はいつになったら終わるのかというのが全く見えないので
はないかという感じがするのですがどうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど第1回目の質問の答弁でも答えましたとおり、昨年、審議会の
メンバー等も立ち上げて、熟度優先ということで、今一生懸命取り組んでいるところでございま
して、これからも議員がおっしゃっているご懸念を払拭できるように努力をしてまいりたいとい
うふうに思っております。
◇26番(大東宣之君) 極めて状況は厳しいのではないかというふうに率直に、私自身は言わ
ざるを得ない。やはりこの事業自体が事前に、事前にしっかりとした地元の方々の同意をとって
いなかったということが一つの大きなネックになっているのではないか。今は土地改良をやるに
したって、大体事前に100%の同意を得ないとやらないというような時代にですね、しっかり
とした事前の同意が得られないままにこの事業をスタートさせてしまったというところに一つの
大きなネックがあるのではないかという感じは前々から持っているのですが、そういった意味で
今、いよいよ換地が始まるという前段になってきて、地元の方々の、この事業に対するお考え、
同意というのは一体どのくらいになっているのかお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これらについては事業のスタートの時点のときに私が市行政に関わっ
ていなかったという経過がありまして、スタートの時点のところを熟知している立場ではござい
ません。ただ、やはりスタートの時点のときに、もう少し慎重に、しかも住民の意見をたいして
いく必要があったのではないかということは、もう今まで再三の質問にお答えしてきたとおりで
あります。しかしここに至りまして、すでに先ほど来お話しのとおり、相当の予算をつぎ込んで
きた経過の中にあって、これから事業を進めていく中で、その経過の中で、地域の方々の合意形
成を図るべく市の職員等々が一生懸命努力を傾注していく中で、いわゆるそういった精査を図っ
ていくというようなことが選択肢として残されていると。そういうことでやはり進んでいく方法
がいちばん賢明である、こんなふうに認識をしているところでございます。
◇26番(大東宣之君) いよいよ新年度から換地設計に基づく移転交渉等々が始まってくると
いうふうに思うわけですが、この事業をスタートさせるときに、いわゆる核施設として「にぎわ
いの核、やさしさの核」というのが位置づけをされていました。現状の中ではこの核施設をそれ
ぞれ何にするのか、どういうものにするのかというのが、現段階において明確になっているので
しょうか。その点をお聞かせいただきたいと思います。そして、そういった核施設の周辺にいろ
いろな商売の関係、いろいろ商売はされていないで居住をされている方々、そういった方々を移
転をしていただくということになってくるのではないか。ですからこの沼田の、この中心市街地
の土地区画整理事業にとって、この核施設がどういうものになっていくのかということが、極め
て重要になっているのではないか。そういったものがまだ示されていない段階で換地というのが
うまくいくのかどうか。極めて私にとってみれば疑問というか不安になるわけですが、この核施
設、今どういう段階になっているのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思いますが、これらにつきましては、すで
に、むしろ私より大東議員の方がその経過については明るいのではないかと思いますが、いわゆ
る地域住民の方々に示してきた市の立場の計画がございます。そういった中で、これからこのに
ぎわいの核、やさしさの核等についても、やはりその意見を調整しながら、これらについて整理
していく必要があるのではないか。このように考えているところであります。
◇26番(大東宣之君) これから具体的な換地に入っていくわけですから、やはりそういった
核施設の周辺に移転をしたいといいますか、いうような希望も当然あるのではないかという感じ
がするわけです。そういった中で、これからの商売の展開を考えていらっしゃる方、またそうい
った施設によって、商売はしていないけれども居住をしたい、いろいろなお考えがあるというふ
うに思います。ですからこれから実際換地に入っていくわけですから、そういった意味でこの核
施設をはっきりと示していくということが、これから換地に入るというのであれば必要、極めて
重要なものになってくるのではないかというふうに思います。その辺についての見通し等があれ
ばお聞かせをいただきたいのと、それと、これから換地をする際に、今はいくつかに分かれてい
る、街区ごとに換地を、設計をしていくお考えなのかどうか。その2点についてお聞かせいただ
ければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私が市長に就任してから以降、一貫してこの問題について言い続けて
いることは、ここまで来た経過の中でいろいろな流れがありましたけれども、熟度優先というこ
とでもってとらまえていく必要があるのではないかというようなことから、下之町の区域をいま
相当熟度が高まっているということから、これらについての対応を図っているわけでございます。
したがいまして、やさしさの核、にぎわいの核等々が、中町、上之町の想定をされておられます
ので、今の、現時点では、下之町のところにエネルギーが費やされているという状況にございま
すので、ひとつご理解をいただければとこんなふうに思っております。
◇26番(大東宣之君) たぶんそういう細かい街区ごとで換地をこれから組んでいかれるので
はないかという感じがします。そうなってくるとですね、例えば下之町の方が上之町に行きたい、
また上之町の方が中町、下之町、ほかの町に行きたいというようになった場合の換地がうまくい
くのかどうか。たぶん、区域全体での換地を、一括的に換地を、設計はされないのではないか。
やっていくところは、そういういま市長がおっしゃたように、熟度のあるところからやっていく
というふうになれば、後へ行けば行くほど換地が難しくなっていくのではないかという懸念があ
るのですが、その辺はだいじょうぶなのでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい問題でありますけれども、一つずつ、できるところから、
着実に一歩ずつ前進していくということから、先ほど来答弁しているように、熟度優先でもって
皆さんにご理解いただくべく段取りをしてきた経過がございます。したがいまして、一つずつ、
着実に前進することによって総体を仕上げるというような形で現在取り組んでいる、いわゆる市
側の立場があるということで、ひとつご理解をいただければと、こういうふうに思っております。
◇26番(大東宣之君) 2014年、平成25年という目標の年度の中にあっては極めて厳し
い状況があるのではないかと。財政的な負担はなかなかいま厳しい状況の中では、この事業にだ
け特別たくさん使えるというような状況にもないのではないかと。先ほど言いましたように、新
年度予算だけを見ればですね、1億円程度ですから、それを毎年やっていったとしても110年
かかってしまうということになるわけですから、その辺で、この事業のあり方ということについ
てはですね、しっかりと考えていく必要があるのではないかと。できるところから一つずつやっ
ていくと。これが何年かかってもやっていくのだということだけで本当にいいのかどうか。これ
からのまちづくりについての、いろいろな角度からの検討というのも必要ではないかというふう
に考えるわけなのですが、市長としては、そういったことについてのお考えがあればお聞かせい
ただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろと本当に難しい大事業でございまして、大変苦慮もしている
わけでございますけれども、ここまで来て、結論から言うと、乗るか反るかというような、そう
いうところにいるときに、やはり現行の制度をうまく活用して、そして着実に前進していくとい
うような形で現在とらまえておりまして、ひとつご理解をいただきたいと思っております。
◇26番(大東宣之君) 市長としては、この事業については引き続き進めていきたいというお
考えというふうに理解をさせていただきます。ただ、しかし、なかなか厳しい状況にある中では
いろいろな対応についても検討するのも必要ではないかというふうに思います。
 それから最後に、除雪の問題についてお聞かせいただきたいというふうに思います。今年の冬
については、非常に大変な大雪で、なかなか市の方も大変な思いをされたのではなかったかとい
うふうには感じます。ただこうした大雪に見舞われた際に、やはり迅速に対応できる、そういう
ような体制づくり、予算の対応が即できるような、そういうようなことも必要ではないか。通常
と違ったような状態の中でやっていくこともこういうような年には必要ではなかったかというふ
うに感ずるわけです。その辺で市長としてどのようにお考えなのか、お聞かせいただきたいとい
うことと、それとですね、沼田市の場合は、沼田公園のグランドに道路等からの雪を、そこで処
理をするといいますか、そこに捨てるようにされてきたわけですが、現在、そういう雪を排雪を
する場所というのは沼田公園にしかないのかどうか、その辺を教えていただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 今回雪が降って、私自身も各方面から毎年いろいろなご意見を頂戴いたしておりましたので、
建設部長に指示をいたしまして、とにかく除雪をくまなくするようにということで指示をいたし
ました。で結局、建設部長の方から、相当予算がかかりますと。先ほど申し上げましたように、
補正予算等々でお世話になっているように、約3,000万近く持ち出しが増えるわけでござい
ます。結局そういうときには、市民の安全を確保するためには、やむを得ないことであろうかと
思いまして、そういった指示をさせていただきました。
 なお、排雪の関係で、沼田公園グランドしか考えられないのかということでございますけれど
も、現行のいろいろな客観状況から考えますると、冬場の時点での、公園の、特に野球場で使う
頻度が薄いわけですね。陸上競技関係の周辺の回遊ルートはたくさん使われておりますけれども、
そういうようなことから、本公園グランドをかねてから選択をしてきた経過がございますので、
ご理解を賜りたいと思っております。
◇26番(大東宣之君) 今年の雪は特別だったというふうには思います。ですけれども、やは
りそういった特別な場合にもですね、迅速に、なおかつ的確に対応ができる、そういうような体
制、またそういったような財政的な措置も考えていく必要があるのではないか。たぶん毎年、毎
年こんなことがあるとは勿論思いはしませんが、やはり考えておく必要があるのではないか。そ
の中の一つとして、そういう雪の排雪場所、お聞きをするところによれば沼田公園もいっぱいに
なってしまったということで大変難儀をされたやにお聞きをしております。例えば、薄根町にあ
ります利根川沿いの公園がありますから、そういったところの利用はできなかったのかどうか。
また、この場所等々にも活用できるような場所がないのかどうか。そういったところの確保もこ
れからはしていかなくてはならない課題の一つではないかというふうに感じます。
 それと、やはり市民の方々の協力も得なくてはならないというふうには思いますが、特に歩道、
例えば120号沿いで、環状線の中で歩道が設置をされておりますけれども、なかなか家が切れ
ているところだとかあって、個人の方が除雪をしていただけるというような状況にないような場
所もあります。せっかく設置をされている歩道が活かされる、そういうことが通行の安全にも伴
ってくるわけですから、そういう歩道の確保に向けてもこれからは検討の課題の一つとして取り
入れていく必要もあるのではないかというふうに思います。そういったことについて市長のお考
えを最後にお聞かせいただいて、私の質問を終わりたいというふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思いますが、除雪の関係の対策は、マニュア
ルに沿って対応しているわけでございますけれども、ご案内のとおり本地域が、非常にある意味
においては新潟県境に近くて、しかし一方においては、関東平野にも近いということから、積雪
寒冷地帯の指定を受けているとすれば、これはまた違った対応がグーンと表に出てくるのですが、
そういった指定の地域でもございません。したがいまして、リスクを同じ前橋、高崎と同じよう
な形で対応していったときに、どうしてもそういったもののリスクが私どもの方には伴ってくる
わけでございます。しかしながら、現行の国家の制度ではいかんともしがたい状況にございまし
て、例えば言われるとおり、歩道関係の、先般も質問が出たとおり、車道の雪をかくとそれが歩
道にたまってしまうと。それが非常に歩行者に反故をきたすというような、こういういわゆるあ
い矛盾したようなことが出てきてしまって頭を痛めているところでございます。今後、これらに
ついては人命第一に考えながら、どういうふうな方策がいいのかということを真剣にとらまえて
いく必要があるのではないかというようなことを申し上げて答弁とさせていただきたいと思いま
す。
◇議長(星野佐善太君) 次に、井上正文議員。30番。
[30番 井上正文君登壇]
◇30番(井上正文君) 議長に通告をいたしましたところ、お許しをいただきましたので、通
告に従いまして一般質問をさせていただきます。
 まず、本市の農業振興について2点、市長の考えをお伺いします。
 農業は、本市の基幹産業の一つとして重要な位置にあります。農家戸数2,524戸、経営耕
地面積2,848ヘクタール、農業粗生産額は90億円であります。しかし、農業を取り巻く状
況はとても厳しいものがあります。農業後継者不足による農業者の高齢化、輸入農産物の増加に
よる国産農産物の価格の低下、自然災害による農産物の被害の増大など、以上のようなことを考
えると、農業の将来展望は決して明るいものではありませんが、生命の根源である食糧の生産に
携わることに喜びを見いだしていける農業経営を目指していかなければならないと思います。
 群馬県下の農業でも、今まで減少の一途だった新規就農者がここ数年増加に転じてきました。
また、新たな動きも出てきました。それは、50歳から60歳までの団塊の世代のUターンが増
えたことです。そして、団塊の世代が農業を、定年後、また退職後の職業として選んでいるとい
う事実です。
 そこで第1点目は、増え続ける耕作放棄地の利活用対策はどのように考えているのかというこ
とであります。2000年の農林業センサスによると、本市の耕地面積は2,848ヘクタール、
耕作放棄地は349ヘクタールという広大な面積になっています。これは、農地面積の11%が
耕作放棄地ということであります。耕作放棄地の増加の原因としては、後継者の減少、農業者の
高齢化、農業機械が入らない、山際が農地のため、などが考えられます。こうした耕作放棄地の
存在は、周辺の耕作地に影響を与えますし、また、狭い国土の利用の観点からも好ましいことで
はありません。
 第2点目は、本市の観光農業の推進はどのように推し進めていくのか。本市の観光農業におい
て先駆的農業経営では、りんご生産農家があると思います。農業の最大の弱点であった農産物の
価格形成に参加できなかった今までの農業から、自ら農産物に価格を付けて消費者に直接対面販
売をするという、今では当たり前のことを何十年も前から始めていたのです。このりんご農家の
今までのノウハウは、今りんご以外にぶどう、ブルーベリー、いちご、さくらんぼなどへと広が
っているのが現状だと思います。
 第3点目は、今各地で広がりを見せている地産地消運動の推進はどのように考えているのかと
いうことです。地産地消の大きな目的は、地元で収穫された新鮮な農産物を、新鮮なうちに、そ
してできるだけ安価に地元で消費することだと思います。本市も、農産物の大生産地であると同
時に、人口5万5,000人の消費地でもあります。
 次は、少子化対策について、2点、市長にお伺いします。
 第1点は、本市の将来の人口推移をどう見ているのかということであります。平成17年度か
ら新しい総合計画の準備が始まりますが、その中でも、本市の人口推移が重要になってくると思
います。
 第2点目は、市長は、少子化問題にどのように対応していくのかお伺いいたします。市長の施
政方針演説の中で、平成17年度の予算案の特徴を一言で言うと、子育て支援対策と福祉重視型
予算と位置づけています。主たる施策の中でも、本年度に新規事業を、少子化対策としていくつ
か立ち上げています。このようなことから市長としても、少子化対策については並々ならぬ覚悟
で望んでいると考えます。ここで少子化問題の現実として、小中学生の児童、生徒を10年前と
今年度で比べてみると、小学生は10年前は4,171名、今は3,273名、中学生の10年
前は2,287名、今は1,633名です。小学生で10年前に比べ22%の減少であります。
中学生は29%の減少であります。
 以上のことからも、少子化対策は待ったなしの問題だと思います。
 以上、農業振興について3点、少子化対策について2点、市長の具体的な所信をお伺いいたし
ます。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
[市長 星野已喜雄君登壇]
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの井上議員のご質問にお答えを申し上げます。
 まず、新沼田市の施策について、農業振興について、耕作放棄地の利活用でありますが、耕作
放棄は、生産条件の悪い農地ほど生じやすく、そのような農地の利活用は非常に難しい状況であ
ります。さらに一端、耕作放棄された農地の復元には多大な労力が必要となることから、農地は
原則として、各農家の責任において管理すべきものでありますが、市としても、農業委員会とも
連携しながら中山間地域等直接支払制度等を活用し、耕作放棄地の発生防止に努めているところ
であります。
 続きまして、観光農業の推進はどのように考えているかでありますが、本市は首都圏に位置し、
関越自動車道や上越新幹線など交通網も整備されているなどの地理的条件から、果樹を中心とし
た観光農業は、地域農業の大きな柱となっており、りんごのほかぶどうやブルーベリー、さくら
んぼといった新品目も取り入れながら団地化が図られてきております。市といたしましても、こ
れら通年型観光農業の推進を図るために、従来から県の補助事業等利用し、果樹の苗木導入や栽
培施設整備への補助を行うなどの生産振興のほか、各農家による直売以外にも、白沢町の地域特
産物展示即売施設や利根町の南部総合交流促進施設において農産物の委託販売を行っており、今
後もさらに推進を図っていきたいと考えております。
 次に、地産地消の推進はどのように考えているかでありますが、本市は、中山間地域として標
高差に富む地形など自然条件に恵まれ、多様な農作物が栽培されており、これら地域で生産され
る安全で安心な農作物を地元に供給することは、地域振興につながるものと認識をしているとこ
ろであります。しかしながら、このことにつきましては、農家経営と価格との相反する問題や、
市場原理による流通という大原則が関わることから、長期的な視野と展望により進めなければな
らないものと考えております。
 次に、少子化対策について、本市の将来の人口推移を市長はどう見ているかでありますが、国
立社会保障・人口問題研究所の予測では、日本の総人口は来年をピークに減少を始めると言われ
ております。国勢調査を基にして、合併協議会で作成した新市建設計画による人口は、平成12
年には5万5,278人でありましたが、平成22年には、約5万2,300人となると推計さ
れております。国におきましては、少子化がこのまま進みますと社会経済に大きな影響を及ぼす
ものと懸念しており、本市においても人口減少は、地域の活力を失わせることになると憂慮して
いるところであります。
 次に、少子化問題はどのように対応していくかでありますが、先に角田議員にお答えを申し上
げましたとおり、国におきましては平成6年12月に、子育て支援施策を総合的、計画的に進め
るものとしてエンゼルプランを策定し、その後の計画の改定を行いながら取り組みを進めており
ます。本市におきましても、沼田市児童健全育成計画を平成10年3月に策定し、延長保育や一
時保育、学童クラブ事業などを行ってまいりました。さらに、福祉医療費における医療費扶助の
拡充や出産祝金支給事業、不妊治療助成事業など施策を進めているところであります。考え方と
いたしましては、家庭を築き、子供を産み、育てることの喜びを実感できることを大事にしてい
きたいと考えております。今後、地域との連携を図りながら、さらに努力をしてまいりたいと考
えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
 以上申し上げまして、井上議員のご質問に対する答弁とさせていただきたいと存じます。
◇30番(井上正文君) 答弁ありがとうございました。自分が5点、この質問事項を提出した
わけなのですけれども、今まで一般質問された議員の方々ですね、ほとんど質問をして、答弁も
出ております。また自分は、ちょっと違った角度から何点か再質問をさせていただきます。
 まず、第1点目の、耕作放棄地ですか、これはだれが考えてもこの解消というのは大変難しい
と思います。また、いちばんいいのは市長が言うように、耕作放棄地を作らないように、その防
止策がいちばん重要ではないかと、これは全く同感だと思います。それで実は、今自分は地元で、
有害鳥獣駆除協議会の係をしております。これは鹿や猿、熊、イノシシなど、そういう有害鳥獣
からフェンスを作ってこれを防ぐ、その管理などをやっている団体であります。この管理が年に
2、3回あるわけなのですけれども、そういう作業に参加してみて思うことがあるわけです。こ
れは、耕作放棄地が増加すると、鹿や猿、熊やイノシシなどの有害鳥獣が人里近くまで出没しや
すくなるということなのですね。これはやはりそういう鳥獣が隠れる場所がどんどん増えてくる
ということ。そういうことが実際、自分の体験でわかってきたわけでございます。旧利根村では、
平成に入ってからいま言ったような有害鳥獣の発生が多くなって、防止のフェンスが、総延長で
36キロ、総事業費約3億円を今までかけました。そして今では、各地域に有害鳥獣駆除協議会
というのを設置して、先ほども言ったとおり年に何回かは人足で出てもらって、フェンスの修理
や除草など、そういうことをやっております。
 このようなことからも、合併して新しい市になったわけですが、例えば旧沼田市ですか、そう
いう所もこれからもしかするといま言ったような鳥獣が出てくるのではないかと思います。この
ようなことからも、これから市の財政が負担の軽減をするためにも、出るのを予防措置というか、
そういうのを早目、早目、先手にやった方がいいのではないかと思うわけです。その辺に対して
市長のお考えをよろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 井上議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 先ほど、有害鳥獣駆除のためにいろいろと役員になられてご活躍をされているという、お披瀝
がございましたけれども、敬意を表したいと思っております。また、総延長36キロにもわたっ
て、しかも3億円もの莫大な投資をされてきたということでございますけれども、これまた有害
鳥獣駆除のためにお骨折りをいただいた旧利根村の関係者の方々に敬意を表しておきたいと思っ
ております。ところで、実は昨日、ある林業関係の懇談会がございまして、そこで出てきた話題
の中で、養蚕の桑園の関係が耕作放棄地になっている所の、要するに桑の皮を鹿が餌にしている
とか、あるいはまた、どどめをいろいろな熊や猿が食べるとか言って、確かにそういった耕作放
棄地、そういった桑園の関係が有害鳥獣の巣窟になっているという、そういうことがございまし
て、その解決の方法とすればというようなことで、この場合は、実は農地として再耕するという
こともありますけれども、もう一方においては、この際、地目変更して、しっかりとした森林に
戻していくというような声も実はございました。それは今、そういう確信を持ってそういうこと
を申し上げているのではなくて、そういう論議があったということだけでご認識をいただければ
と思っております。
 先ほど来お話しのとおり、この問題につきましては、利根町のみならず私どもの池田地区、あ
るいは川田地区等々で同様なことがありまして、非常に池田地区等におきましては、ぶどう等々
が観光農業で立派にやられておりますが、これが一晩のうちに食べられてしまったとか、あるい
は川田地区においては、イノブタが出てきて荒しているとかということがございまして、大変ゆ
ゆしき問題でございます。ですからして、どういう方法がいいかということになりますると、先
ほどのフェンスの対応もあり、もう一方においては、駆除隊の方々にお願いをするという方法も
あるわけでございますけれども、それの大もとは、耕作放棄地等の関係の所に行くのかなという
ようなこともいまご指摘されましたので、これが対応のために今後検討していかなくてはならな
いと思って、いろいろな知恵をこれから出して対応していかなくてはならないと思います。
◇30番(井上正文君) 実は今年2005年度で、農林業センサスですか、この調査が1月か
ら2月まであったわけで、自分が地元の調査員として農地の関係だとかいろいろ伺ったわけです。
そこで耕作放棄地ですか、この面積が耕地全体からすると非常に多かったわけです。それで先ほ
ど市長が言ったように、もう実際、農地だけど山林のような感じになっているということで、実
際はもう林と同じような感じになっているのだという所が大変多いわけですよ。ただそういうよ
うに、だんだん、だんだん農地が荒れますと、先ほどいろいろな、有害な鳥獣がまた入りやすく
なったりする。そういうことで、耕作放棄地は、先ほど市長が言ったとおり条件の悪い所です。
水もなければ車も入れない、いろいろな所があるわけなのですけれども、そういう農地でも、何
か農産物として作れないか。例えば、あまり手をかけないで作れる山菜だとか、それとか永年作
物のブルーベリー、それとか地の利を活かした地鳥ですか、そういう投資をそんなにしなくても、
ある程度の形状が悪くてもできるものがあるのではないかと思うわけですよね。こういうのを見
つけて、少しでも耕作放棄地を少なくして、それで先ほど自分が言った旧利根村の例ではありま
せんが、フェンスを作ったりすると大変な費用、出費になるわけですね。それにならないように
持っていくのが必要だと思うわけですね。
 それで、旧沼田市の関係で、池田の方からいろいろ鳥獣が出てくるということで、自分もいろ
いろ聞いております。去年、一昨年ですか、熊などが大変出たということで、危険極まりないわ
けですけれども、具体的にですね、今沼田市では鳥獣対策はどのようなことをやっているか。も
しわかりましたらお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり猟友会の方々がおられまして、こちらにご依頼をした
りして対応をしておりますが、経済部長の方から補足説明をいたさせます。
◇議長(星野佐善太君) 経済部長。
◇経済部長(武井善太郎君) それでは、命によりまして、私の方からご答弁を申し上げます。
 平成16年度まで行っておりました旧沼田市での有害鳥獣対策でございますけれども、農家の
方から被害状況、被害があったという報告を受けますと、鳥獣保護員の方に同行していただいて
現地調査をします。それで実際、例えばりんごとか、そういうものの被害が甚大であったという
ことになりますと、鳥獣保護員さんの印をもらって、それでいまで言うと行政事務所の森林部の
方に捕獲の許可を得て、檻を設置し捕獲をしているというのが実態、今まで、16年度までの実
態でございます。ただ沼田市の場合には、昨年、一昨年と県の自然保護課の職員の方の講師をお
招きして、有害鳥獣対応については何がいちばん肝要かということの講習会等を開催しておりま
す。それで果樹農家の方、農家の方、先ほど市長が申し上げた池田地区、川田地区の方には、対
策協議会というのを結成していただいて、そこで講演会、講習会を開いて、何がいちばん大事か
ということが出たらすぐ、いちばん始め対応するのが、これがいちばん効果があるのだそうです。
それが何回も出てきてしまうと、もうそこは行っても安心だというふうに鳥獣が覚えて、後から
対策をしても遅いということで、出たらすぐ、見つけたら花火でも何でもいいからすぐ上げて、
これはおっかない人だとすぐ知らせてくださいということが大事だということを聞いておりまし
て、そういうようなことも取り組んでいくようにしています。
 旧利根村さんについては、今の花火とか、轟音の出るような音の物等を支給しながらすでに対
応なさっているようでございますけれども、そのようなことをやっているというのが実情でござ
います。
◇30番(井上正文君) 鳥獣対策についてはですね、旧利根村は今までのノウハウがあります
ので、そういうことを有効に使って、早目、早目に出ないようにしてもらいたいと思います。
 それでは続きまして、観光農業の推進ということでお伺いいたします。この新沼田市は、年間
300万人以上の観光客が訪れている反面、農家戸数が2,524戸、耕地面積が2,848ヘ
クタール、生産額が90億円という2つの面を持っているわけであります。このように観光と農
業が、この沼田市の基幹産業の柱と言ってもこれは過言ではありません。この2つの産業が合体
することによっていろいろな面でプラスに働くのではないかと予測できるわけですが、現在の観
光農業の市内での先進地としては池田地区、横塚、また白沢、利根地区のりんごやブルーベリー
などの果樹農家が先駆的なことになっていると思います。これらの地区の農家の人々は、組合、
また個人でいろいろ頑張っていると思いますが、組合、個人では限界があるのではないかと思わ
れます。そしてこの新市が、どのような考えで、どのようにこれをバックアップできるかという
考えがありましたらぜひお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 観光と農業が主要基幹産業であるという井上議員のご指摘はまったく
同感でございます。そういった中で、池田地区のいわゆる観光農業、利南地区、横塚、あるいは
久屋原等中心としたところの観光農業、あるいはまた白沢の国道120号沿いの観光農業、利根
のいわゆる平原、あるいはまた一方におきましては赤城北面等の観光農業等々、非常に拠点、拠
点にすばらしいものがございます。やはり群馬県の中でも、この沼田の池田地区の観光農業が非
常に高く評価されてまいりました。これは池田地区の地域住民のご努力はもとより、みんなで応
援をし合っていた中でのことでありますが、機会があれば今度は同一域内にありますので、ぜひ
池田の春から秋にかけての、この歴史観の変わっている縁にぜひふれてもらえればと思っており
ますけれども、やっぱりこの一年間を通して、物が毎回、毎回出てくるわけでございます。です
からして、春から秋にかけて途絶えることのない、そういう観光農業を形成しておりまして、非
常に内外から高く評価されております。特に、池田フルーツランドという命名をされまして、そ
して関係者が本当に努力をされております。これからは、その一人池田地区のみならず、今おっ
しゃられた関係とネットワーク形成を図って、そしていろいろなところが回遊できるような仕組
みを考えていかなければならないと思っております。その回遊する一つのルートの中に、例えば
白沢の望郷の湯があったり、あるいはまたしゃくなげの湯があったり、あるいはまた老神温泉が
あったり、当然、玉原高原があったり、迦葉山があったり、吹割の滝があったりというようなこ
とによって相乗効果を生み出していくということが必要なのではないかというふうに思っており
ます。したがいまして、この関係のネットワークづくりは、もう早急にしなければならないので
はないかと思っておりますので、ぜひ良いお知恵がありましたら当局にお貸しをいただきますよ
うにお願いをしたいと思っております。
◇30番(井上正文君) 観光農業の推進ということで、今市長が言っていることは全くそうだ
と思います。今までは、点で発展してきたというところがあるわけなのですけれども、新市にな
りまして、ある意味では旧白沢、旧利根は農業地域でございます。これが一緒になって、今市長
が言ったように、面で、総合力で観光農業が推進できれば、これがいちばんいいことだと思いま
す。これはまた生産者、また観光業者、また行政、いろいろ話し合って推進をしてもらいたいと
思います。それでは次に移りたいと思います。
 地産地消の推進なのですけれども、地産地消を推進するためには、具体的にどんなところにア
プローチしたらいいかということで、いろいろ考えるわけですが、自分なりに考え、ある程度既
してみて、まず第一に、地元で採れた物を学校給食、小、中、児童数ですか、教職員を入れまし
て5,284名いるわけですね。これが毎週月曜日から金曜日まで学校給食をとっているわけで
すけれども、これはもう大口の消費口だと思うのですね。こういうところ、うまくこれはぜひと
も使ってもらいたいということがあります。また、これに関しては、市長や議長などが新聞等で、
米やさくらんぼなどでだいぶPRをしてくれて、だいぶ広がっているのではないかと思います。
これはますます推し進めてもらいたいと思います。
 それ以外に、ホテル、旅館、民宿など、そういう所。それと病院や老人ホーム、そういう医療
施設、またその他飲食店など、結構数えてみればいろいろ地元で捌けるところもあると思います。
また最後に、先ほど市長が言ったような、旧利根村、白沢にある農産物の直売所ですか、これも
すごい力になっていると思います。ちなみにですね、利根町のしゃくなげの湯の直売所は、会員
が130名くらいで、15年度が6,500万、16年度、これ1月いっぱいで7,000万近
くいっています。これは毎年伸びています。それで、白沢町の望郷の湯の農産物の直売所はもっ
とすごくて、会員数が278名で、平成15年度が、1億4,000万、16年度は、これも1
月いっぱいで、もう1億3,400万まできているわけです。この2つを合わせると2億いくわ
けで、これが有形無形に沼田市民に広がっているわけですよね。これはどんどんこれからも使っ
ていけばいいのではないかと思うわけです。また、旧沼田市でもですね、JA利根沼田が今年の
6月に農産物の直売所ということで計画していたわけなのですけれども、どういう原因かわから
ないですけれども中止になって、延期という連絡が入ったわけなのですけれども、これの方もで
きて、この3つががっちり動けば、これは大きな地産地消の推進にはなるのではないかと思うわ
けですね。こういうのは民間とかそういうところがやるわけなのですけれども、沼田市としては、
どのようなことが協力できるか。もしありましたら市長よろしくお願いします。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後1時58分休憩
─────────────────────────────
午後2時07分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 井上議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 まず、地産地消の関係のご質問の中で、学校の給食等5,284名からの方々がいるぞという
ことで、計数を披瀝してのご質問でございます。これにつきましては、経済部長の方から現在の
実態を報告させていただき、さらに努力をしていきたいと、こんなふうに思っておりますので、
後ほど答弁をいたさせます。
 また、直売所の、利根町のしゃくなげの湯、白沢町の望郷の湯等にあるところの実態も紹介を
いたしまして、さらに今、JAで考えている方々のいわゆることをもっと、もっとこれから促進
していくべきではないかというようなことでございますけれども、これらにつきましても、先ほ
ど観光農業のネットワーク化の話がございましたけれども、これらと連動しながらうまく関係を
持たせて取り組んでいく必要があるのではないかということと同時に、もう一つには、これは私
自身深く承知しているわけではございませんけれども、ある利根町の、赤城北面の農家の主婦が、
お邪魔をすると非常に久屋の主婦と一緒に、いわゆる手作りのおしんこであるとか、梅干しであ
るとかを小まめに作っておられていて、「これをどうするのですか」と言ったら「しゃくなげの
湯の直売所で販売しているのです」というようなところで、本当に地味に頑張ってしている姿を
拝見をいたしました。そういったことを思いますると、一方においては先ほどの観光農業の事と
は別途に、加工して、それをもってしゃくなげの湯、望郷の湯に売り出していくということは、
これまたもうすでに言い尽くされておりますが、お袋の味とでも言いましょうか、そういったも
のが非常に各方面から受けているようでございまして、そういう意味では大変大切なことではな
いかと思っておりますので、これからも、先ほど来言うように、ネットワーク化を図ることによ
って集客を図り、そして売上が伸びるように応援をしていきたい。このように思っております。
申し上げましたとおり経済部長の方から補足説明をいたさせます。
◇経済部長(武井善太郎君) それでは私の方から、命によりまして実態についてご説明申し上
げます。
 15年度の実績でございますが、旧3市村の、それぞれの学校給食の共同調理場で、主食を除
いて地元産の野菜を全体でどのくらい使ったかという数字でございますけれども、総量にいたし
まして約117トンの野菜を使っております。そのうち地元産、3市村内で生産されたものにつ
いては、約13トン、率にして11.3%の割合でございます。消費の量の多いもので申し上げ
ますと、大根、人参、キャベツ、白菜、玉葱、じゃがいもが、学校給食で大量に使われる農産物
の代表的なものでございますけれども、いくつか例を申し上げますと、大根につきましては、地
元調達率が約23%、人参につきましては0%、キャベツにつきましては21%、白菜につきま
しては27%、玉葱は0%、じゃがいもは10%、その他、ニラ、ホウレンソウ、小松菜等いろ
いろありますけれども、消費量の多い大根、人参、キャベツ、白菜、じゃがいも、玉葱につきま
しては、平成15年度についてはそのような実態であったということでございまして、先ほども
市長答弁がございましたように、これは私の方の答弁がいいかどうか別でございますけれども、
学校給食としても地元産の地産地消ということを考えながら、ただ学校給食費というひとつの枠
がはまっておりますので、その中で最大限利用について努力しているということは実態でござい
ます。
 以上でございます。
◇30番(井上正文君) ありがとうございます。いま学校給食の現状、詳しくいま教えてもら
ったわけであります。実はこの学校給食に地元農産物ということで、これは確か平成11年度に
利根沼田で最初に、旧利根村が最初に導入した経過があります。これは金額ベースでは100万
円以内で量的にも少なかったわけであります。大根、人参、じゃがいもですかね、この3品だっ
たと思います。それがいまはこういうふうに11.3%、13トンですか、沼田市になってから
こう増えてきたということですね。これは100%までにはまだまだ大量の野菜が必要になりま
すので、100%目指してやってもらいたいと思います。地産地消の推進ということで、これは
係わることなのですけれども、市長の方にはこの資料渡してあるわけなのですけれども、実は平
成17年度のこの地域の農産物カレンダーというのが、普及所の方、直売所の方と一緒に作った
わけです。これは旧利根村で、何月にどんな野菜とか、くだもの、花、その他何ができるかとい
うのをこの1枚の紙にこういうふうにやったわけです。これを行く行くは学校給食関係の方、ま
たはホテル旅館、そういう大口のところに、例えば本市では、こういうものを、こういう野菜を、
こういう時期に作っていますよというのをこちらから、生産者の方からPRをして、それで使う
方の人にも、地元でもこういうのが手に入るのだよというふうにやはりこれは推進しなければな
らないと思うのですよ。こういうような形で、ぜひ新沼田市でとれる野菜をぜひ、農産物カレン
ダーという一枚の紙にできればしてもらいたいと思います。これについてはどうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) この資料を見させていただきまして、本当によくやっているなという
ことを素直に受け止めさせていただきました。ですからして、決してこれを作るのに多大なお金
がかかるわけでもございません。ですから、うまく利根と白沢と沼田とリンクしたような、そう
いういい意味のカレンダーができればと思っておりますので、早速、部課に指示をして、これら
実現のために努力をしていきたいと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇30番(井上正文君) ありがとうございます。ぜひともこのような形で推進して、その地元
の農産物が、その地元の消費者にわかってもらうというようなことをやってもらいたいと思いま
す。それでは、次に移りたいと思います。
 沼田市の人口の推移ということで聞いたわけなのですけれども、平成22年度には今の人口か
らこの5万2,300人、人口減になる。こういう結果推移を出してもらったわけです。日本全
体としても来年度ですか、2006年から総人口が減っていくということであります。この減る
率が少しでも少なくなるように、いろいろな面で頑張ってもらいたいと思います。
 次は、少子化問題についてお聞きいたします。今回、17年度の予算で、少子化対策というこ
とで諸々の施策を出して少子化対策を軽減させていこうということで、その心意気がわかるわけ
であります。また、これ私事ではありますが、自分の子供が上が高校3年、次が高校2年、次が
中学2年、次が小学校6年、いちばん下が5歳ですか、5人の子供を育てているわけですが、今
子供一人を20歳まで育てるのに大体2,000万くらいかかるのではないかといろいろな統計
が出ています。それに合わせると、自分はもう1億は地元に、有形無形で潤しているのではない
かということで、その辺は自負しているわけであります。今回のこの17年度の少子化対策に対
して、このようにいろいろ、ある意味では手厚くというかやってもらって、これはぜひとも結果
をやはり出してもらいたいというのが自分の本心であります。それで国の方も、小泉首相などは
今までは高齢者の方に多く出し過ぎて、少子化問題の方は少なかったような気がする。これから
は少子化対策は最重要課題だというふうにこれは言っているわけなのですけれども、この辺は、
だれもが思っていることだと思います。これは1年や2年で結果がすぐ出るわけではありません
ので、これは粘り強く、予算の関係もありますけれども、これは粘り強く対処してもらいたいと
思います。それについて、市長のご意見をお伺いしいたと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただ今、合計特殊出生率が、すでに日本全国の数値から言うと1.2
9になっているにも係わらず、井上家におかれましては5名のお子さんを育てられたと。大変敬
意を表すると同時に祝意を申し上げたいと思っております。ご案内のとおり、隣接の町長さんは、
もっとたくさん作られたということで、私は今になってみると、これが本当にいい意味の話題に
なって、本当にほほえましいなとこういうふうに思っています。現下の諸情勢、作りたくても作
れない方々がいる気の毒さを思うと、そういう意味では井上家は本当に幸せな家庭だなと、こう
いうふうに感じまするし、一人頭2,000万円かかるであろうということで、1億円も使うと
いう、そういった紹介がございましたけれども、ぜひそういう意味では、お子さんが将来、堂々
たる成人として生育され、そして日本国に貢献できるような人材として育て上げられるようにご
期待を申し上げたいと思っております。
 やはり私も兼々思っておりましたけれどもですね、相当高齢化対策というのがやはりこの10
数年来、国を挙げてやってきたなという感じがございます。まだまだそれは完全ではございませ
んけれども、そういう状況にあろうかと思います。しかしそういったもう一方におきまして、子
供のことについては一体全体、どうだったろうかということを素直に振り返ってみると、これは
やはり忸怩たるものがあったなと、こんなふうに感じております。そういった中で、井上議員の
お膝元の平川小学校を中心とした少年野球チームが、利根沼田の学童軟式野球の中で、少人数で
ありながら有数なチームと対峙して、常にすばらしい成績をあげてきたということは、まさに面
目躍如たるものがあろうかと思っております。そういったすばらしい地域の風土があるわけでご
ざいまして、これからのそういった地域の連帯の輪と同時にですね、先ほど来示したように、諸
々の施策を持ってして、これから何とか少子化に歯止めをかけ、そして赤ちゃんがたくさん生ま
れて活性化になるように、市長の立場から努めなければならないと思っております。利根町の政
策が大変、功を奏していたのではないかと拝察いたしますが、群馬県の市町村の中でも、合計特
殊出生率は非常に利根町が高かったというデータもございまして、そういった意味でも利根町の
施策に学ぶべきところが多々あります。これからもそういった意味で、各関係方面のご指導をい
ただいて、できるだけそういった施策をできるだけ活かしていきたい。こんなふうに思っており
ますので、ご理解を賜りたいと思います。
◇30番(井上正文君) それでは最後ですね、今少子化対策に対して力強い言葉をもらったわ
けですが、その中の一つの施策として医療費の助成事業、これ旧利根村では平成14年度から始
めたわけなのですけれども、平成15年度の3歳から小学校6年生までの一人当たりの年間の経
費が、2万2,180円ということでございました。この平成15年度は、総額で871万、そ
して利用者の数が393名、これはこの金額、多い、少ないに係わらず子を持つ保護者にすると、
この医療費というのは予定をしていてかかるわけではないですから、風邪をひいたり、けがをし
たり、病気をしたりと、とっさの出来事に対処する、そういうことですね。保護者とすると、精
神的に楽というか、そういう面が多々あるわけでございます。これから新沼田市もこの事業を引
き継いでくれるわけですが、そんなようなことで長い目で見てもらいたいと思います。
 それと市長に、一つだけ注文があるのですけれども、こういう子育て世代の方々といろいろな
面で対話をしてもらって、またその中からいい意見、アイデアが出るのではないかと思います。
最後に、そのことについてお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) ただ今、旧利根村で行ってきた医療費扶助の関係についての、平成1
5年度の実績等披瀝されましてのご説明があった中でのご質問でございます。これらご指摘をい
ただいたことを胸にしながら、しっかりとした対応を今後考えていきたいと思っております。
 なお、子育て世代の方々とのいわゆる直接対談というか、懇談でございますけれども、もとよ
り望むところでございます。いつ、いかなる場所にあっても、市長がそういったところに出向い
て、そういった方々と懇談をして、そして意見を拝聴しながらあらゆる行政に活かしていくとい
うこと、これは先ほど来、場面、場面で参加のことが唱えられておりましたけれども、ぜひそう
いうチャンスがあればひとつご一報いただければ飛び込んでまいりたいと思っております。そう
いったことの一つずつの、確実な積立こそしっかりとした、地が足に付いた、風聞にまどわされ
ないようなそういった政策の確立ができていくことであろうと思いまするし、また信頼関係の構
築ができていくことであろうと思いますので、ぜひ議員がそういったことがありましたら、また
ご一報いただければ幸いありがたいと、こんなふうに思っております。
◇議長(星野佐善太君) 次に、大島崇行議員。22番。
[22番 大島崇行君登壇]
◇22番(大島崇行君) 通告に従い一般質問いたします。
 沼田市に、白沢村、利根村の2村が2月13日に編入合併して、人口約5万5,000人の新
沼田市が誕生いたしました。そこで、明るく暮せるまちづくり、地域に居住するすべての人が健
康で生きがいを感じながら生活できる新市づくりを目標にし、少子高齢化社会に対応する施策を
積極的に講じ、保健、医療、福祉の総合的、かつ継続的なサービスの提供を目指し、ニーズに応
じた子育て支援サービスや介護サービス、基盤整備の充実を図り、まちづくりの基本方針を打ち
出し、「水と緑の大地・田園空間都市」を新市の将来像と掲げスタートしました。
 先日、厚生労働省の人口動態統計と年間推計の調査によると、2004年に全国で生まれた赤
ちゃんは110万7,000と前年より1万7,000人少なく、4年連続で最少記録を更新す
る見通しとなったと発表されております。なお、来年度の出生率はさらに低下する可能性もあり、
また、65歳以上の高齢者人口は、1億2,692万人の19%に当たる2,431万人と、前
年より71万人増えると平成14年の国勢調査で発表されております。本市においても、全国平
均を上回るペースで少子高齢化が進んでいるのが現状であります。福祉施設の整備や寝たきり、
認知症の予防対策、また、女性への支援では、子育て支援や子育てに悩む母親の公的の援助を要
望する声が市民から聞こえてきます。本市も、子育て支援として、医療費の助成が未就学から小
学校卒業まで無料となり、第3子より出産祝金制度ができ、少子高齢化対策が強化されたところ
であります。先々の財政負担も懸念されるところでありますが、私はこの制度を評価していると
ころであります。
 そこで、仕事と家庭の両立支援、特別援助事業として、ファミリーサポートセンターを立ち上
げてはどうかと思うのですけれども、この支援事業は群馬県でも7市が事業展開しております。
本市でも、基準の人口5万人を超えたので、制度の活用が可能となりまして、そこで育児に関す
る援助支援をすることで安心して子育てができる環境づくりを目指し、また高齢者に対する軽易
な介護等に関する援助活動のためにもこの事業を活用し、ファミリーサポートセンターを創設す
べきだと思いますが、市長の見解をお伺いします。
 次に、高齢者支援について。
 今後、急速な高齢化の進行が予想される中で、介護予防、自立支援として、元気で、健康で生
き生き暮せるように本市ではゲートボール場やグラウンドゴルフ場の整備が進み、高齢者の皆さ
んが利用しております。千代田区では、閉じこもり防止や寝たきり予防、転倒予防のために、高
齢者向けに開発された介護予防遊具を公園に取り入れたと新聞で報道されました。報道を見て問
い合わせたところ、体が悪くなってからの対応だと限界がある。介護要にならない水際でいかに
老化をくい止めるかが重要である。また、体を使わないと老化が進んでしまうので諦めないでト
レーニングをしてほしいとのことでございます。本市でも、楽しく介護予防ができる施設を地域
の人が利用する公園や広場などに設置したらどうかと思いますが、市長の見解をお伺いします。
 次に、美しい自然環境の保全と活用について、都市間交流についてお伺いします。
 新市計画では、抱負な水源、広大な森林、地域住民と利根川流域の都市住民が一体となり、自
然を守り、住民や観光客が自然とふれあえる環境づくり、交流人口の増加による活性化を図ると
掲げております。本市も、以前より下田市と姉妹都市、国際交流としてフュッセン市と姉妹都市
を結んでおり、下田市とは毎年、子供たちがスキーや海水浴などを通じて交流を図っております。
また、フュッセン市においても、今年、姉妹都市10周年記念行事が行われるようですが、市民
の皆さんにとってはあまり身近に感じないと聞いております。また、市民の方からは、もう少し
身近な都市の方が、教育、文化などの各分野での交流に多くの市民が参加できるのではないかと
の話も聞かれます。
 そこで私は、東京都、あるいは埼玉県など、近県とも交流が必要と考えております。昨年、新
宿の区長さんが沼田出身ということで、会派で表敬訪問しました。お話しの中で、何とか、何ら
かの交流事業ができないかということを提案しまして、中山区長も、「ふるさと沼田に対して思
いがあり、お役に立てれば」というような話がありました。そこで各方面で、沼田出身者、企業、
官公庁で活躍している人、あるいはスポーツ等で活躍している人達のネットワークを活かして、
都市間交流をしていくことの必要性を感じておりますが、市長の見解をお伺いします。
 次に、準市民交流事業についてお伺いします。
 この交流事業は、沼田出身、あるいは沼田の各方面で活躍、また関わりのあった方々に沼田ま
つりに参加していただき、毎年8月4日と定着していると思いますが、ここ2、3年何か参加者
が減少傾向にあると感じているところであります。参加者の中には、近所の仲間の誘いで、沼田
まつりに参加して大変よい思い出ができたという方もいるそうです。また、遠方から、ふるさと
の活気あふれる沼田まつりを楽しみに参加している方も多くおります。そのような話を聞きます
と、この交流事業、一人でも多くの準市民の方が参加して、活気に溢れる事業を継続していくた
めにも、イベントの工夫や内容の検討も必要かと思います。また、新市になった白沢町、利根町
の出身者の方々への今後の対応について、どのように考えているか市長のお考えをお伺いし、1
回目の質問といたします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
[市長 星野已喜雄君登壇]
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大島議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、明るく暮せるまちづくり、福祉環境づくりについて、高齢者及び子育て支援についてで
ありますが、議員ご案内のとおり、仕事と家庭両立支援特別援助事業、いわゆるファミリーサポ
ートセンター事業につきましては、冠婚葬祭や他の子供の学校行事など、外出の際に子供を預か
る事業でありますが、介護保険に該当しない軽度の高齢者の介護などを行っているところもござ
います。本市におきましても、必要な事業と認識をしておりますので、さまざまな角度から研究、
検討を行ってまいりたいと考えております。
 また、高齢者支援についてでありますが、加齢とともに負活発なライフスタイルになる高齢者
は多く見られますが、高齢者の機能低下には特徴があり、転倒、骨折等の筋骨格系疾患による下
肢機能や生活動作能力を支える体力の低下が、要介護状態に陥るきっかけとなっております。そ
こで、本市におきましては、高齢者筋力向上トレーニング事業を予算計上するなど運動習慣に着
目し、介護予防の観点から高齢者の自立を支援してまいりたいと考えておりますので、ご理解を
賜りたいと思っております。
 次に、地域資源の保全、活用するまちづくり、美しい自然環境の保全と活用について、都市間
交流についてでありますが、新市建設計画におきましては、豊富な水資源、広大な森林や豊かな
大地など、恵まれた自然環境は地域固有の財産であり、この美しい自然環境を保全するため、環
境教育や農林業体験等の充実を図り、地域住民と都市住民が一体となった環境保全意識の高揚に
努めるとともに、住民や観光客が自然とふれあえる場や機会の拡充を図り、交流人口の増加によ
る地域の活性化を目指すとしております。合併によって市域が、市の域ですね、市域が大きく拡
大し、資源等のスケールもより雄大さを増した本市の地域特性を踏まえた都市、あるいは都市住
民との交流の拡大は、地域の振興、活性化を図っていく上で極めて重要になってまいります。議
員ご意見の近県住民との交流や各方面で活躍されている本市出身者を通した都市間交流の拡大の
考え方等につきましては、今後のまちづくりに際しまして大変重要かと思っておりますので、十
分参考にさせていただきたいと思います。
 次に、準市民との交流についてでありますが、本市の準市民制度につきましては、本市出身の
市外在住者等の情報交換や交流を行うことによってふるさと沼田の振興、発展につなげていくこ
とを目的として、平成13年度から制度化を図り、現在、約3,500人の準市民登録者をもっ
て制度運営を行っており、特に準市民の帰郷機会及び市民との交流機会の創出を図るため、毎年、
沼田まつり期間中の8月4日に準市民交流会を実施してきたところであります。準市民交流会の
実施方法等につきましては、多くの準市民の方々のご参加をいただき、さらなる交流の活発化を
図っていくことが重要でありますので、ご質問の趣旨を十分に参考にさせていただき、実行委員
会等において内容の工夫、検討を行いながら、今後の運営を図ってまいりいたと存じます。
 また、白沢町及び利根町出身者の方に対しての対応につきましては、多くの方の参加により準
市民の輪を広げていくことが本制度の趣旨でありますので、今後、白沢町及び利根町出身者の方
にも準市民に加わっていただけるよう、制度の内容や登録方法等について周知を図ってまいりた
いと考えております。
 以上申し上げまして、大島議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇22番(大島崇行君) ご答弁ありがとうございました。同僚議員の方から、子育てに関して
の市長の考え方というのですか、いろいろ様子を聞いておりますので、あえてあまりませんけれ
ども、今市長の方から話がありました仕事と家庭両立支援特別援助事業ということで、これは厚
生労働省の方が補助を出している事業でございますけれども、来年度からは交付金に多分なると
思うのですけれども、次世代育成支援対策、緊急サポートネットワーク等の交付金で今度は出る
と思うのですけれども、この事業なのですけれども、設置に関して群馬県でも聞きましたけれど
も、11市ある中で、7市がいま事業展開しているわけでございます。その中は、沼田はなぜ今
まで入らなかったのかなと思うと、人口が5万人以下だったということで、今度は新市になりま
して、5万人以上になったのです。ですから、昨日も同僚議員の方から話がありまして、市長が、
未就学から小学校卒業まで医療費を無料にして、だいぶ株を上げたという巷の噂でございますけ
れども、この事業をぜひ取り入れていただければもっと株が上がるのではないかと思いますけれ
ども、これはそんなに難しい事業ではないと思いますけれども、その辺考えてもう1回お願いし
ます。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど答弁したとおり、本市におきましても必要な事業と認識をして
おりますので、前向きにというか、積極的に検討を行ってまいりたいと思っております。いずれ
にいたしましても、あらゆる角度から子育て等々に関することについては、できるだけ研究をし
ていかなくてはなりません。チャンスがあれば、そういったことは十二分にとらまえていきたい
と思っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
◇22番(大島崇行君) はい、ありがとうございます。この事業、高崎でやっているもので、
高崎の方におじゃまして聞いたのですけれども、立ち上げるのにちょっと難しい所もあるらしい
のですよね。この事業、任せて会員とあるいはお願い会員、そのどっちも会員というのは3つの
システムになっているのですけれども、任せて会員というのは、我々子育てが終わったような方
々が子供を預かって、そして、お願いというのは若いお母さんの方たちがお願いすると思うので
す。どっちでもいいですよという人もいるわけなのですけれども、これが会員が300人いない
と設立が難しいということで、特例で5年間で300人会員があればいいですよということにも
なっているらしいのですけれども、その辺が、何かお願いの方はだいぶ多いらしいのですけれど
も、任せての方がだいぶ少ないらしいので、ちょっと難しいかもしれませんよと言われたのです
けれども、大きい市でありますので、そういうことはすぐクリアできたらしいのですけれども、
沼田の場合も、各ボランティアの活動等がだいぶありますし、そういう方たちもよく連携をとっ
てやっていただければ、この制度はよりいい子育て支援、または先ほどから言っております子供
の環境にも多少の力になるのではないかなと思いますので、ぜひ前向きの姿勢で、その辺のこと
をよろしくお願いいたします。
 次に、群馬県で子育て支援の方だけ取り入れているのが、7市のうちに6市ですね。桐生が、
介護の方にまでサポートを併せてやっているわけなのですけれども、これが介護保険制度という
のですか、見直される中で、要支援の人というのですかね、要介護1の人はそんなにはあれだと
思うのですけれども、要支援の人は認定から外されるという言い方はおかしいのですけれども、
見直されて、介護の方から外されるという言い方はおかしいのですけれども、受けられなくなる
と何か不便な点があると思うのですよ。今後、こういうことが介護の方も値しますので、そちら
も併せて沼田市は進めてもらえるかどうか、もう1回お聞きしたいのですけれども。
◇市長(星野已喜雄君) 今のように大変突っ込んだ話になってまいりますと、ここで明言がな
かなかしずらくなるのでございます。ただ議員の言われているファミリーサポートセンターの事
業そのものは、非常に必要な事業だと、そういうふうに認識しておりますので、そういったとこ
ろまでの言及については、今後、ご指導いただきながら、私どもの方でも一生懸命検討させても
らいますけれども、いいまたお知恵をいただきたいなと、こういうふうに思っております。
◇22番(大島崇行君) それでは前向きの姿勢でお願いします。ありがとうございます。
 次に、高齢者支援について、先ほどもしたのですけれども。これは千代田区の西神田で取り入
れて、これは大変高齢者の方に喜ばれているということでございまして、先日、保健福祉課総務
課長の藤巻さんが担当で、課長にお電話してちょっといろいろ聞いたのですけれども、週に2、
3回問い合わせ、あるいは視察等が来ているらしいのですけれども、こういうふうにいま少しで
も介護保険を利用しないという言い方はおかしいのですけれども、健康で、老人の方がいつまで
も元気でいられるようには、やはりある程度普段体を鍛える、鍛えるなどというと、高齢者の方
に鍛えるというと筋肉をつけると思われてしまうのですけれども、そういう意味じゃなくて、や
はり体を動かしていることに関して老化防止になると思うので、ぜひこの辺、沼田でも、市長の
前向きの姿勢というのですけれども、みな答弁、前向きになってしまうと思うのですけれども、
これはそんなにお金がかからないと思うので、その辺についてもう一度お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 実はこの問題は、大変冷静に分析をしておりますると、大変含蓄のあ
る質問だというふうにとらまえております。と申しますのは、結局、保健制度等々は、いろいろ
な状況が生じてきてから対応するということになっておりますけれども、まさにそういうところ
の部分にお世話にならなくても、むしろ健康でいるから自立して行けますよということに対する
施策をこれから展開していかなくてはならないという、こういう私は指摘だというふうにとらま
えておりまして、大変含蓄のある質問だととらえております。と申しますのは先般、これは健康
福祉センターの方におきまして、群馬大学の確か先生だったと思いますが、まいりまして、私も
実は地元の医師等々の連携のもとに、鬼石町の筋力トレーニング等を通した、お医者にかからな
い、あるいは骨折をしない、いわゆる予防せんがための筋力トレーニングのことの実は紹介がご
ざいました。そういったこともあいまって、今回、先ほど答弁したように、高齢者の筋力トレー
ニングの関係の予算計上をさせていただくのもそこにあるわけでございます。したがいまして、
千代田区のこの施策もある意味においては、公園等でもって遊具がお年寄りにとって使いやすい
もの、そのもの、そのものがいろいろな意味の体を動かしたり、リハビリになったりということ
だと思います。ですから、議員のご質問の、本市については今回、筋力トレーニングの関係で予
算計上しておりますということでご理解いただきたいのと同時に、今回提案された千代田区の関
係についても、私どもの方で部課で早速勉強させていただきたいと思いますので、よろしくご理
解のほどをお願いしたいと思います。
◇22番(大島崇行君) 本来ですと、遊具というと公園に設置すると、小さいお子さんが公園
等で遊んでいると思うのですけれども、これはお年寄りの遊具ということで、小さいお子さんも、
おじいさんやおばあさんと一緒に遊んだり、体を鍛えたりというようなことで、市の方で考えて
いるダンベル等々あると思うのですけれども、それは家の中の、室内でやるようなものだと思う
のですけれども。やはり青空のもとで気持ちよく、すばらしい自然環境とうたっている沼田でご
ざいますので、ぜひともこのことは、外でやれるようにということで、大変すばらしい遊具等で
ありますので、ぜひ前向きの方で検討していただければありがたいと思うので、よろしくお願い
いたします。
 次に、都市間交流について2、3聞きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。交流
ということで、それぞれの交流等がありまして、昨日も同僚議員の質問の中の答弁も、上下流交
流だとか、田舎に暮して農家のグリーン・ツーリズムみたいないろいろ交流等々あると思います
けれども、私考えるに、交流というのは同じ規模で交流を図ると何か同じような感じになってし
まうので、ある程度、都市と沼田と格差という言い方はおかしいのですけれども、規模の違うと
ころでやると、都会は都会の良さもあるし、田舎は田舎の良さもあるので、そういう意味ではじ
めて交流が始まると思いますので、昨日の話の中で、交流が果たして、先も聞きましたけれども、
水と緑の田園都市空間、おそらくこれはインターネットか何かで検索すると、各市町村、全国み
なさんが、水とみどりと空気と大地だとか、自然だ、環境だと、おそらく言っていると思うので
すね。ただこういう交流事業をやりましょうと言っても、じゃあ果たして沼田に来てくださいと
言っても、その表題を見て、どこに行ってもみな同じじゃねえかという気になるので、やはり地
域、地域の特徴を出して、いかに沼田に来てもらうかということを、何か考えがあったら市長の
お考えをお伺いしたいのですけれども。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思います。
 実は、つい2日ほど前でしょうか、ある冊子によって湯布院という大変九州の、今名だたる観
光名所として各方面から注目をされているのはご案内のとおりだと思います。そこでやはり書か
れている論旨が、何もないことが特徴だというようなことが書かれておりまして、なるほどなと
思いながら読ませてもらったわけですけれども、議員がご指摘のとおり、地域の特性を発揮して
いかなくてはなりません。そのためにはどうしたらいいかということになるわけでございますけ
れども、私どものこの地域を見たときに、利根川の源流にあるということ、しかも、春から秋ま
でうまい物があるということ、さらに、これは旧沼田市管内になりますけれども、下発知から以
北にはアパートがないということ、こういうことが全くある意味では特徴になってくるわけでご
ざいます。これから、そういう意味から考えると、議員がおっしゃるように、地元の地域にない
ものがある地、それはもう都心ということになろうかと思いますけれども、そういった違いがあ
る所と組んでいくということについては全く同感でございまして、今後もまたいいご意見等をい
ただければとこんなふうに考えております。
◇22番(大島崇行君) 先ほど両振興局長からお話しもいただいて、白沢町の局長が、人との
交流が大事だと話しておりました。また、利根町の振興局長も、協力してまちづくりということ
で、皆さんそれぞれ自分たちの街をこれから良くしようということで、交流ということは、人と
の交流が大事だという観点から、私は結構、沼田などはいろいろな方々が各方面で活躍している
とはわかっているのですけれども、まだ知らないというのですか、人がおるのですけれども、ど
も、プライバシー等の問題があると思いますけれども、人材バンクみたいなのを作って、そこか
ら交流は、人と人とのつながりからそういう事業が始まるということを、そういう人材バンク的
なものを作る考えがあるかどうかお伺いします。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後2時55分休憩
─────────────────────────────
午後3時04分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) ただいま大島議員の再質問に対して答弁をさせていただきたいと思い
ます。
 本市におきましても、すでに生方美智子先生のように、生方たつゑ先生のご令嬢が料理業界で
大活躍をされておられたり、いろいろな著名の方がおいででございます。また先ほど、控え中に
いろいろと収入役と話をさせていただいたら、なるほどなと伺ったことがございます。例えば、
映画、テレビ等で活躍している小林桂樹という方がございますが、この方は、利南地区の沼須の
出身でございますが、そういった中で、忠臣蔵の中で、小林平八郎という方がよく出てまいりま
す。これは吉良方の作戦参謀でもあり、いわゆる剣客でもあったわけでありますが、伺うところ
によりますと、この小林平八郎は、当然、利南の沼須の流れなのですが、もともと根利の方でご
ざいます。平家の落人の関係等で、根利から出て、そして利南の沼須の方に出てきた流れがある
ようでございまして、その流れを汲むのが小林桂樹だそうでございます。そういったことを思う
と、やはり各方面で頑張っている方々が多々おいででございます。そういったことからですね、
先ほど来おっしゃっているようにプライバシーの関係もありますけれども、ご理解をいただける
各方面のそういう方がいれば、やはりおっしゃるように方向性を何とかうまい形で築いていくと
いうことが大事なのではないか。こんなふうな認識を持っております。
 さらに私は、昨年の春に部課に指示をした、部課というのは、総務部でありまして、指示をし
た中に、毎年いろいろな講演会が行われるのですね。福祉、あるいは医療、図書でも、その講演
者の先生が、1回講演が終わるとそれでもう終わってしまうのですね。いい講演なら、また本当
は次年度にも招いた方がいいのですね。そうすることによって、その方々と深い縁を結ぶという
ことが、非常に私どもにとっては財産になってくるのではないかというような考え方を持ってお
りまして、例えば沼田の対比的な役割を果たしてもらえるような方を、そういったところからま
たいろいろと研究していくことも大事なのではないかな、こんなことを前々から思っておりまし
た。ですから言われるとおり、プライバシーの関係等について配慮しながら、いろいろな意味で
都心、あるいは全国、あるいは県下の中で頑張っておられる方々のご指導をいただくということ
は、大変重要なのではないかと、このように思っておるところでございます。
◇22番(大島崇行君) ありがとうございます。人材バンク等名前が出た、別に公表する必要
もないので、当局の方で十分いろいろつながり等研究してやっていただければありがたいと思い
ます。ぜひよろしくお願いします。
 それと今年、フュッセンとの姉妹交流ですか、10周年ということで事業があるらしいのです
けれども、一昨日かな新聞に出ていたのですけれども、群馬日独協会で、日本におけるドイツ年、
4月から行事を、県の方で予定しているらしいのですけれども、その件に関してそういうような
交流事業等も含まれていると思うのですけれども、沼田の方でも県の方から何か話みたいのがあ
ったかどうかお聞きしたいのですけれども。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの、日独協会の関係等についてもですね、アプローチという
ものは特にまだ承知をしておりません。ただご案内のとおり、トルコ年のときも山田寅次郎の関
係で、トルコの有名大学の女性の先生が本市を訪れて、いろいろと講義をいただいた経過がござ
います。そういったことから、このドイツ年というものについては私どもも決して逃げることな
くしっかりと正面で位置づけて、そして対応できることは積極的にしていかなくてはいけない、
このような考え方でおります。
◇22番(大島崇行君) 先ほども市民の方から、フュッセンは何か遠いというイメージがあり
ますので、ぜひこういう機会に交流をうまく図っていただいて、ああいい所だな、行きたいなと
いうような、せっかく立ち上げた国際交流であります。群馬県でも草津と沼田市、同市と交流し
ているところは1市1町ですので、ぜひ環境等すばらしいドイツでありますので、そういう意味
では、ぜひフュッセンと沼田は近いのですよという意味で、改めてそういう交流の方に力を注い
でもらいたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 実は、昨年ですか、新宿の郵便局の方に、沼田の物産振興会が観光PRと販売ということで出
店して、私も応援に行ってちょっと見たのですけれども、そこで商売したり、沼田の観光をPR
したのですけれども、そこのところでですね、結構、準市民の方がいろいろ懐かしがって、沼田
の人が販売しているということでだいぶ訪れて好評だったのです。そのとき、新宿駅西口のコミ
ュニティー広場という場所があるのですけれども、そこは東京都の道路整備保全公社が管理して
いるのですけれども、そこの理事長が、これまた縁がありまして沼田の出身ということで、ぜひ
ここで沼田の方の情報発信基地というか、PR、また交流にご利用くださいということがあった
ので、西口は皆さんご承知のとおり一日乗降客が15万人、沼田の人口の3倍くらいがここを行
き来しているのですけれども、そういうところで沼田市のPRとこういう交流がありますよとか、
ぜひそういうところを利用するのもひとつあれではないかなと思います。サテイの5階で情報発
信基地もいいのですけれども、グリーンベル21か、そこでどこかの国のミサイルみたいに当ら
ないよりも、もう15万人出入りしている、そういうお客が出入りしているところで、沼田再発
見ではないですけれども、こういう感じですよというような場所で、ぜひ沼田のPR、交流等が
図れればいいと思っております。
 それと先ほどから、埼玉等の方の交流も言っておりますけれども、スポーツを通じて沼田でも、
玉原のグランドですか、上にあるソフトだか何かがあいておりますけれども、ぜひああいうとこ
ろも利活用してサッカーをやれば、なぜ埼玉と言っているかというと、実はご承知のとおり浦和
レッズがありまして、浦和レッズが沼田に来てスポーツで交流をやるとか、野球をやるというよ
うなことをやれば、そうとう注目度もあると思いますので、そういう方も、サッカーのうまい何
かスポーツを通じての交流等やっていただいて、玉原は天然クーラーでございますので、避暑地
でやれば相当沼田にも経済効果があるのではないかと思いますけれども、そういうところを今後
よく市長、検討していただいて、いろいろな面でいい沼田になるようにどうか部課と十分に協議
して進めてもらいたいと思います。よろしくお願いします。
 それから今度、準市民交流について何点かお聞きしたいのですけれども、どうも毎年、準市民
が集まっておるのですけれども、何か内容を見ていますと沼田だけでこうだ、ああだという感じ
がちょっと見られるので、もう少し都会というのですか、沼田から離れている人から沼田を見て、
こうだよ、ああだよ、と井の中の蛙では困るので、外から見た沼田の意見というのですか、そう
いうのもアンケートみたいなのを取っていると思うのですけれども、アンケート等の内容で何か
思うような内容があったら聞きたいのですけれども。
◇市長(星野已喜雄君) 準市民交流のそういったメンバーの方々とのアンケート等々について
の関係については、実務的なことでございますので、担当の方から説明をいたさせます。
◇議長(星野佐善太君) 市長公室長。
◇市長公室長(田村澄夫君) 命により、お答えを申し上げさせていただきます。
 ただいまの件でありますが、平成14年に登録をしていらっしゃる準市民の方にアンケート実
施をいたしました。主な内容は、いつ頃、どのような時期で、どのような開催で準市民交流会を
開催した方がよろしいでしょうかというのが主な内容でございました。その中で、先ほど議員さ
んがおっしゃられるように、何年かに一度は沼田に行くのではなく、他のところで開催をしても
らいたいというようなご意見がございましたが、特に基本的には、本事業が沼田への帰郷機会を
創出するというが大きな目的でございましたので、こちらの方に来たい、それも、ふるさと沼田
と言いますと、特にいちばん大きな事業が沼田まつりというイメージが特に強い感じがいたしま
して、その時期に沼田で開催をしていただければというのがいちばん大きなところでございまし
た。なお、2番目、3番目の、帰郷機会の要望は、2番目がお盆、それから3番目が、土曜日に
開催をしていただければ出席しやすいというような意見がございました。先ほどの議員さんのご
質問のように、特に外部から見たという提案等は特にございませんでしたが、過去に行ったアン
ケートの調査内容は以上のようなところでございます。
◇22番(大島崇行君) ありがとうございます。いちばん沼田のまつりがいいということで、
答えが、アンケートの中の話だということでございますけれども、このようにお祭りが好きで来
る人にアンケートをとれば、お祭りがいいというのは当たり前だと思うのですけれども。そうじ
ゃなくて、やはり沼田再発見ではないのですけれども、春には城址公園のすばらしい御殿桜、皆
さん来ればいい思い出になると思います。ふるさとを思い出すと思いますし、また、夏は玉原の
ラベンダー、これはラベンダーを沼田の準市民で知らない方が相当、新宿に言って聞いてみます
とおりますし、また秋は、先ほどから話がありますように秋のりんご等の収穫もありますし、ま
た今度は利根町、白沢と、そちらの方にも名勝等があるので、冬は冬で雪まつり、この間も老神
もテレビで紹介されておりますので、それぞれ時期、時期に、夏まつりばかりよりも、やはりそ
うするとあきという言い方はおかしいのですけれども、沼田、また新たに再発見という意味も含
めて、四季の交流とか何か銘打ってやってもらえれば、それなりにまた沼田にも来ていただくし、
結構沼田にも相乗効果があると思うので、その辺もう一度、そういう事業を四季に分けるという
言い方はおかしいのですけれども、そんなようなことを考えているかどうか、もう一度お聞きし
たいのです。
◇市長(星野已喜雄君) 大事なことを聞かれているわけでございまして、というのは、この準
市民交流、やはり先人の方々のご努力によっていろいろな経過があるにせよ、私は相当頑張って
きたなと思うと同時に、その実効があったなと思っております。がゆえに、西口の郵便局等の、
議員も大変ご活躍をいただきましたけれども、そういったところにも来訪者があったということ
で、今までの実績はやはりあったとすべきではなかろうか、こんなふうに思っています。
 せっかく新生沼田市ということで、白沢、利根の方々とこれから新しい街を作っていこうとい
うことでございますので、そういう意味では何らかの形の新しい準市民交流の場を作っていくの
は大事なことではないかと思っておりますので、今後、検討していきたい、このように思ってお
りますので、ご理解をいただきたいと思っております。
◇22番(大島崇行君) 大変ご理解ある答弁いただきましてありがとうございます。
 最後になりますけれども、両利根町、白沢町とこれから手を組んでいただいて、いろいろのす
ばらしい自然等々がございますので、うまくリンクした形で交流等図っていただいて、沼田再発
見ではないのですけれども、すばらしい町ですよということを売り出していただければありがた
いと思います。
 本当に先も除雪の話がありましたけれども、自然の恵みですので、あまり邪魔にしないで、雪
は大事な自然でございますので、というのは、この間ちょうど東京に行ったときに、銀座の歩道
で雪だるまがあるのです。何でこんなにあるのかなと見たら、各地域の雪、地域と言うとおかし
いのですけれども、そこの場所で降った雪を雪だるまにして、歩道に旗を立てて、例えば沼田な
ら沼田といろいろあるのですけれども、それを見て、ああ雪の活用も交流の一つかなと思うわけ
でございまして、雪も、自然も大事にして、邪魔にしないでやっていただきたいと思います。
 それと最初の質問の、サポートセンター等でございますけれども、ここで変な言い方でござい
ますけれども、本来はああいう事業はない方がいいと思うのです。というのは、やはり昔なら隣
近所、横のつながりがしっかりしていて、隣に、味噌、醤油が終わったよ、米、ねんだけど貸し
てくれるかいとか、そういう横のつながりがあれば、子供などは別に人に預けないで隣の他人だ
って預かるし、預かる方も気持ちよく預かると思う。そういうのが基本的なまちづくりだと思い
ますので、そういうまちづくり、市長の方もぜひすばらしいまちづくりを目指してもらいたいと
思います。最後に一言、そういう観点を踏まえて、一言、市長の気持ちを述べていただいて、私
の質問を終わりにします。
◇市長(星野已喜雄君) 大島議員の質問にお答えをしたいと思います。
 ご案内のとおり、大島議員も非常にお気づきのようだと思いまするし、私も同一の感がいたし
ておりますが、あらゆる角度から考えて、できるだけ制度がむしろない社会の方が、お互いが自
由にいろいろな活発な論議もできるし、助け合いもできるのだと思います。しかし、やはりいろ
いろな人間の持っている性でもって、マイナス面を誘発するようなことが社会の中で起こってく
ることによって、初めてそこにいろいろな制度等を作って、そしてお互いを律して、できるだけ
よい方向へということになっておるのだと思いますが、言うとおりに、地域の気持ちよい5人組
みが、あるいはまた地域の気持ちよいつながりがあれば、議員おっしゃるとおり助け合っていけ
る構造があるわけでございまして、そういった意味で全く私は大島議員の言っていることと同感
でございます。
 ただ、現下の諸情勢を考えてみますと、子育て問題等が愁眉の課題であるとするならば、その
人達を助けて、そして支えていくということが大切なことなのではないかと思いまするときに、
いろいろな意味で現下の諸情勢の中で頑張っておられる方々が、頑張ってもどうしても達成でき
ないことについては、行政が気持ちを込めて後押しをしていくということが大切なことではない
かと、こんなふうに思っております。ぜひ今後とも議員のご指導をいただきながらですね、新生
沼田市建設のために頑張ってまいりたいというふうに思っておりますので、よろしくご指導のほ
どをお願い申し上げまして、答弁とさせていただきます。
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    第2 延 会
◇議長(星野佐善太君) おはかりいたします。
 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。
 これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) ご異議なしと認めます。
よって、本日はこれにて延会することに決しました。
 本日は、これにて延会いたします。
 次の会議は、14日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労さまでした。
  午後3時23分延会
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