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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成17年第5回定例会 議事日程第3号

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沼田市議会平成17年第5回定例会会議録
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議事日程 第3号
平成17年6月10日(金曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
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本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 散  会
       ──────────────────────────────
出席議員(44人)
       1番  小野 広樹君      2番  南 美喜雄君
       3番  小林 克郎君      4番  角田  博君
       5番  中村 光孝君      6番  小野 要二君
       7番  小林  猛君      8番  繻エ冨士夫君
       9番  真下 恭嗣君     10番  布施辰二郎君
      12番  高柳 勝巳君     13番  久保 健二君
      14番  星野  稔君     15番  鈴木 圭子君
      16番  金子 一弥君     17番  金子 千明君
      18番  長谷川信次君     19番  宮田 和夫君
      20番  小林 玉男君     21番  小野 正純君
      22番  大島 崇行君     23番  山ア 義朗君
      24番  大竹 政雄君     25番  井之川博幸君
      26番  大東 宣之君     27番  片野 彦一君
      28番  星川嘉一郎君     29番  金井 康夫君
      30番  井上 正文君     31番  小尾 孝男君
      32番  相田 昌夫君     33番  宇敷 和也君
      34番  小林 次夫君     35番  橋 襄典君
      36番  牧野 保好君     37番  石田 宇平君
      39番  井上健太郎君     40番  田村 博美君
      41番  井田 孝一君     42番  小林 照夫君
      43番  星野佐善太君     44番  郷原 重雄君
      45番  横坂 泰次君     46番  井上 幾雄君    
欠席議員(2人)
      11番  角田 泰夫君     38番 松井 敏員君
       ──────────────────────────────
説明のため出席した者
  市  長     星野已喜雄君      助  役     丸岡 祐一君
  白沢町振興局長  根岸 恒雄君      利根町振興局長  星野 健一君
  収 入 役     林  義夫君      市長公室長    田村 澄夫君
  総務部長     村山 博明君      民生部長     田島  護君
  経済部長     大嶋 政美君      建設部長     松井完一郎君
  街なか対策部長  見城 厚男君      白沢町振興局次長 中村 弘志君
  利根町振興局次長 中澤 和義君      総務課長     村沢 博行君
  教 育 長     津久井 勲君      教育部長     増田 幸男君
  庶務課長     水田  修君      監査委員事務局長 原  明弘君
       ────────────────────────────── 
議会事務局出席者
  事務局長     茂木  愛       次長兼庶務係長  下  宏一
  議事係長     茂木 敏昭       主  任     地野 裕一
       ───────────────◇──────────────
    午前10時開会
◇議長(星野佐善太君) これより本日の会議を開きます。
       ───────────────◇──────────────
    第1 一般質問
◇議長(星野佐善太君) 日程第1、一般質問を行います。
 昨日に引き続き、順次質問を許可いたします。
 宮田和夫議員。19番。
〔19番 宮田和夫君登壇〕
◇19番(宮田和夫君) 通告順に従いまして、一般質問を行います。
 2月13日の3市村による合併から、3月定例、そして今回の6月定例を迎え、約4カ月が経
過したわけでありますが、新市になり旧村部には振興局を設け、新たなスタートを切りました。
まだ始まったばかりですが、今後、末端地域の発展のための振興局であるようぜひとも前向きの
調整検討をお願いします。
 今回の私の一般質問は、自分は農業を営んでいる者の一人として質問させていただきます。
 今後の新沼田市の農業の活性化とこれからの取り組みについて質問いたします。
 まず1点目といたしまして、今後、産業としての農業をどう位置づけていくのか。3市村の合
併により、農業の盛んな地域の白沢、利根が加わり第一次産業の拡大につながったわけでありま
す。しかしながら現状として、後継者不足等で農業就業者数は減少傾向であり、その代わり高齢
者、農業者が多く、将来の食糧生産に不安を感じるところであります。そんな中、行政として、
産業としての農業の位置づけをどうするのか。農業の支援策はハード面ではかなり具体化されて
いますが、ソフト面においての支援策がないように思います。つまりは農業が、ホワイトカラー
の人達と同等の社会的地位が保障されていくことが、もっともっと魅力ある農業への発展へとつ
ながると思うのです。それを踏まえて、若者に魅力ある農業と思えるような支援、後継者育成的
支援等の構想を沼田市として検討していただきたいと思います。
 続きまして、2点目といたしまして、食農教育と地産地消についてでありますが、現在、農業
経営も非常に厳しい規制の中、経営努力をしているわけであります。そして、その規制に従い、
安全で品質の高い作物栽培に取り組んでおります。そんな中、次世代を担う子供たちに食農教育
をとおして作物を育てる大変さ、そして食糧の大事さと安全性等を教育しているわけであります。
その教育に対し、ある面で地域の生産者も係わっているわけであります。しかしその係わりに反
して、地産地消の面で学校給食に、地場産の農作物の使用率が低いのは寂しいところであります。
ある意味において、食農教育の普及率と地産地消が比例関係にあるほど、農業の発展があると考
えますが、沼田市においてはどうでしょうか。
 次世代を担う子供たちが、心身ともに健全に育つのは基本として食生活にあると思います。ぜ
ひとも今後、使用率をあげる方向で検討をお願いしたいと思います。
 最後に、3点目といたしまして、観光と農業の結びつきについてでありますが、観光農園が増
えている現在、来客増大のためにはツアー的な観光名所からの来客というつながりが必要であり、
新沼田市になり観光スポットのエリアも広がり、新たな観光ルートを開発していただきたいと思
います。
 白沢村時代におきましては、我々観光農園の来客は、国道120号線からの恩恵は多大なもの
でありました。当然、旧沼田市、旧利根村さんも同様だったと思います。そして、新たなライン、
望郷ラインを活用し、旧沼田市、旧村部の観光スポットへつながりを持ち、皆が潤える構想をぜ
ひとも検討していただきたいと思います。
 以上、3点につきまして、市長より答弁をお願いいたします。
 よろしくお願いいたします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの宮田議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、新沼田市の農業の活性化について、これからの取り組みについて、今後、産業としての
農業をどう位置づけていくかについてでありますが、市の経済を支え、活力を生み出す基となる
ものは、活発な産業活動にあることは論を待ちません。農業が、市の重要な基幹産業であること
は、新沼田市となりまして、さらに位置付けを強くしたものと認識いたしております。
 農業者の高齢化、農産物価格の低迷、農業後継者の減少など、現下の農業を取り巻く状況は、
厳しさを増しているところでありますが、むしろ、この合併によりまして、農業者の増加、規模
の拡大、農業形態の多様化等がなされたわけでありますので、さらに生産基盤の整備の充実を進
めることにより優良農地を確保しつつ、高原野菜等大規模農業の展開や観光農業を一層推進し、
地域特性を活かした、魅力ある農業の展開に努めてまいりたいと考えております。
 次に、食農教育と地産地消についてでありますが、本市で生産される新鮮かつ安全な農作物を
地元へ供給することは、食に対する安全知識やものを大切にする心を育むとともに、食と地域の
農業のありかたについての理解を深め、未来に向けた望ましい食習慣の形成により、農業の振興
にもつながるものと認識しているところであります。特に食農教育は、生命の大切さ、そして、
生命を育む重要性、そういったことを学ぶ意味で大変重要かと考えております。すでに旧沼田管
内、白沢管内、利根町管内におきましても、それらがなされてきた経過もございます。今後食農
教育と併せ、地産地消がより進むよう関係機関と連携をとりながら、その方途を研究の上、推進
してまいりたいと考えております。
 次に、観光と農業の結びつきについてでありますが、本市は首都圏から至近にあるという地理
的条件、さらには多くの観光資源に恵まれていることから、果樹を中心とした観光農業が盛んで
あり、地域農業の一つの大きな柱となっております。これら交通アクセスを含めた資源を利活用
しながら、より多くの観光客が訪れるよう玉原高原、望郷の湯、しゃくなげの湯、吹割の滝など、
豊富な資源と観光としての農業の有機的ネットワーク化を研究し、農林業、観光産業等々との連
携を図りながら、推進してまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、宮田議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇19番(宮田和夫君) ご答弁ありがとうございました。
 私も今回、農業者の一人として気になる点、3点について質問させていただきました。質問3
点につきまして市長に前向きの答弁をいただきましたが、3点につきまして、少々再質問をさせ
ていただきたいと思います。
 まず、1点目に関してでありますが、新沼田市になり、すべての産業の発展が大事であり、重
要であると認識しておりますが、言うまでもありませんが、農業という産業は、人が生きていく
ために欠かすことのできない食糧を生産する産業であります。現時点においては、食糧豊富時代
ではありますが、後継者不足によって将来を見据えたときの危機感があります。この次世代を担
う後継者にとって農業に対しての社会的地位がネックになっているとしたらこれほど悲しいこと
はありません。ぜひとも行政からの位置の確立の支援をお願いしたいと思いますが、再度その点
につきまして、市長より考えをお聞きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 宮田議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 先ほどの、第1回目の答弁で申し上げましたとおり、本沼田市が主要基幹産業である農業であ
ることは、論を待たないわけでございまして、さらに広域関係で見ても、それは当然同様のこと
が言えるかと思っております。今回、沼田と白沢と利根が合併したことによって、さらに新生沼
田市の農業の位置づけというのは、大変大きなものになったというふうに認識をしております。
 とりわけ議員が、国際的な感覚の中で大変ご心配している、食糧不足の問題でございますけれ
ども、ご案内のとおり、現在のわが日本国のエネルギーベースの農業自給率は40%前後と言わ
れております。しかし実態としては、非常に飽食の感は否めません。ただ、間違いなく言えるこ
とは、それは対外的な国際貿易の中で賄われているという実態にございます。ご承知のとおり、
隣接の中国等におきましては、人口がどんどん、どんどん大きくなってまいりまして、12億と
も言われております。現在の地球の人口が60億前後かと認識をしておりますけれども、この5
0年先には、100億にもなろうとしております。いずれ食糧不足というものが来るということ
が、おおかたの国際的な認識であろうかと思っております。そういった観点から考えますと、こ
こは歯を食いしばって、農業の問題についてはやはり立ち向かっていく必要があるのではないか、
こういう認識を持っております。
 とりわけ、利根沼田管内の、これは農業生産額でございますが、農林水産統計によりますると、
沼田と白沢と利根が加わったことによって、利根沼田の概ね40%が新生沼田市が農業生産をす
るというような段取りになっております。それは必然的に、合併したことによってもともとのこ
の沼田市のいわゆる全体面積が、1万3,631ヘクタールあったわけでありますが、白沢の2,
816ヘクタール、旧利根の2万7,890ヘクタールが加わったことによって、4万4,33
7ヘクタールという大きな面積になったということが、とりもなおさず先ほど言う農業粗生産の、
利根沼田の概ね40%を供給するような、そういう一大食糧基地に発展してきたわけでございま
す。当然議員がお考えになっているとおりですね、今後、農業推進のためにあらゆる機会をとお
して各関係機関に働きかけを進めていくつもりでございますので、よろしくご理解のほどをお願
いしたいと思います。
◇19番(宮田和夫君) 大変、ありがとうございました。ぜひとも前向きの支援をお願いした
いと思います。せっかくの題材が揃ったわけでございます。今回の質問で、農業に対しての社会
的地位の確立、また産業としての位置づけについてのお願いは、農業者として非常に寂しいとこ
ろであります。現状といたしまして、若い農業者が減少傾向にあるのは多いにこの辺にあると思
います。市長は日頃より、若い人達との交流を率先してもっておられます。今後はそういった中
で良い方向へ導いていただきたいと思います。
 続きまして、2点目に関してでありますが、食農教育と地産地消についての質問でありますが、
この地産地消に関しては、いろいろなところで声高に叫ばれているところでありますが、なかな
か進歩がなく、また3月定例におきまして同僚議員より質問もありましたが、自分も農業者の一
人として非常に気になるところでございましたので、今回質問させていただきました。
 実際、食農教育を受けているこの地域の子供たちに、地場産食材を提供するのはごく自然なこ
とだと思いますが、しかし現在、学校給食における地場産使用率は25%であり、県外産が75
%と聞いています。ぜひとも今回の合併により、先ほど市長もおっしゃいましたが、農業人口が
増えたわけでありますから、地場産使用率が逆の75%になるような大幅な行政の改革をお願い
したいと思いますが、その点につきまして市長のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この問題につきましては、特に地産地消の関係については、3月の定
例市議会で、同僚議員が、教育長に対してご質問をされておられます。このときに、答弁の中身
をそのまま読まさせていただきますと、「平成15年度の野菜の購入量は、約102トンであり、
このうち地場産は25.8%となっております。先ほど議員がおっしゃったとおりでございます。
野菜の購入量の多い順では、タマネギ、キャベツ、人参、白菜、大根の順となっておりますが、
これを地場産の占める率では、キャベツが56.5%、白菜が48.2%、大根が37.2%、
タマネギが14.8%、人参が0%となっており、タマネギや人参などのように多く使用したい
野菜が地場産では賄えないという状況にあります。」という答弁がなされております。この客観
的な数値については、現時点では何ら変わることはございません。ただここで私どもが考えなけ
ればならないのは、多く使うタマネギであるとか、人参の、地元の生産量の関係についてやはり
符合してくるのではないか。こういうことも読み取れるわけでございます。したがいまして、当
然これは経済部の範疇の仕事にもなってまいりますけれども、そういったタマネギであるとか、
人参であるとか、こういったものの生産者の分析であるとか、あるいはまたそういったところの
部分のいわゆる生産性の向上というか、そういうようなことについては、やはり耳を傾け、ある
いは検討していくことによってさらに地産地消のグレードが高まってくるのではないか。こうい
うふうに認識をしておりますので、ご理解をいただきたいと思っております。
 さらに先ほど、食農教育との関連で、大変重要な、実は議員は指摘をされておられると思って
おります。ご案内のとおり、循環型経済の振興だとか、あるいはまた自己責任、自己決定という
のがいわゆる国是となっておりまして、そういった意味から考えますると、地元で対応できるこ
とはできるだけしていくということになろうかと思っております。そういったことから思います
ると、この食農教育というのは、先ほど、冒頭答弁させていただいたとおり、命を育むという、
大変崇高な教育の哲学が裏付けされているのではないかというふうに思っております。今後、教
育委員会等々とよくこの辺をコラボレーションいたしまして、よく総合調整をいたしまして、そ
してこの食農教育をとおして生命の大切さ、あるいはまた人間の大切さ、自然の大切さ等が、子
供の頃から体験できるような、そういった方途をさぐっていくことが大変重要なのではないか、
こういうふうに認識をしております。
 なお議員が、先ほど非常に、農業の先々に対する憂いを紹介をしておりますけれども、私は、
農業は、大変未来があると、こういうふうに認識をしております。特に本地域は、群馬県の中で
も高低差を含む、大変多岐にわたったあらゆるものが春夏秋冬通してできるところでございまし
て、これから先々、若者の農業後継者が生き生きと頑張れるような、そういう環境づくりには、
市行政が率先垂範して、先頭になって頑張っていく必要があるのではないか。こういうふうな認
識を持っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
◇19番(宮田和夫君) ありがとうございました。ぜひとも今後の後継者育成のために、後継
者がいない限り農業の発展はないと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 ちなみに今回、合併によって利根、白沢が加わったことによりまして、学校給食に食材提供可
能な販売農家数というのが、利根におきましては約820戸、白沢が約480、そして旧沼田市
が2,400戸、合わせて約3,700戸の販売農家数となり、先ほど市長もおっしゃったよう
に、大幅に拡大したわけであります。今後、学校給食への地場産使用率をあげるためにも、ぜひ
とも注目していただきたい農家数だと思います。
 現在、農家の販売に関しては、品質、安全性の面から基本として生産者の顔が見えるというの
が第一条件であります。その辺のところも当てはまると思いますので、ぜひともこれからの子供
たちの健全な食生活に係わる大事な事だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、3点目に関してでありますが、新沼田市になり観光スポットのエリアが広がりま
した。自分も観光農園を営んでいる者の一人として気になる点、期待している部分が多くありま
す。旧沼田市の観光名所、玉原スキー場は、年間20万人台の入場者、そしてラベンダーパーク
は17万人台、旧利根村の吹割の滝が100万人台の入場者数を生み出しています。また、沼田
には、名門真田のお城があったわけでありますが、その跡地は現在、沼田公園として栄えている
ところであります。これらの観光スポットと観光農業が結びついたら、新沼田市もかなり潤うと
思うのですが、財政厳しい中であります。新たに莫大な資金投入構想ではなく、莫大な資金が投
入されてできたものを今後どうやって生かすか構想だと思います。現に、莫大な資金を投入され
ての望郷ラインがあるわけですので、ぜひ結びつきのために有効に利用されるような構想をお願
いしたいと思いますが、先ほども望郷ラインに関しましては市長から出ましたが、再度お考えを
お聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 宮田議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 その前に、この地産地消の関係の、いわゆる農家の販売戸数の紹介がございました。分析をさ
れた数値を出されての提起でございます。先ほど申し上げましたとおり、ただ単に農家の方々の
現状の生産性を待っているだけでは、なかなか要するに給食の関係等の部分の、いろいろメニュ
ーの関係もありますので、この数値が上がってこないと思いますので、今後、大根が37.2%、
タマネギが14.8%、人参が0%というような状況がありますので、こういったことに関して
の対応を図ることによって総体が伸びていくであろうというふうに考えておりますので、この辺
のことについてはいろいろと内部で検討し、しかもそういったところの部分のフォローができる
ような、そういう施策を打っていく必要があるのではないか、こんなふうなことを思っておりま
す。
 さらに、地産地消はもう本当にあらゆるところで論議されておりまして、農協系統の中でも、
非常に農業団体の中ではそういったことがずんぶん出ておりまして、できるだけ議員がおっしゃ
るような方向に行く必要がある、こういうふうに思っております。
 ところで、観光と農業の結びつきの問題でありますけれども、議員ご承知かと思いますけれど
も、新アグリトピアとねの創造というのがございます。これは利根沼田の1市2町6カ村で作っ
ている一つの大きな団体になっております。その会長というか、実行委員会に、不肖、沼田市長
がなっております。ここのところに3つの大きな柱があるのです。まず1つには、観光型農業の
推進、2つ目は、高原野菜産地の確立、3つ目が、環境保全型農業の推進、この3つが柱になっ
ております。議員がおっしゃっている観光農業の問題については、1番目にランクをされており
ます。そういったことから必然的に、観光型農業の推進というのは、本新生沼田市が活性化して
いくための最大のキーポイントだと思っております。先ほど玉原高原の入り込みの人数だとか、
あるいはラベンダーの関係、吹割の滝の関係等々の、しゃくなげの湯、あるいは望郷の湯等の数
値は披瀝はありませんでしたけれども、前段の3つのところの入り込みだとか、しゃくなげの湯、
望郷の湯も含めて、いろいろと総合的な調整をやはりしていく必要があるのではないか。こうい
うふうに思っております。
 特に現在、インターネットであるとか、そういう大変瞬時にして各方面にいろいろな状態とい
うものが出ているわけです。私が今年の冬だったわけでございますけれども、利根町の閉村式に
お伺いしたときに、ちょうど当時、市町村課長だった丸岡課長、今の助役でございますが、時間
がありましたのでお昼を食べたわけでございます。そしたら、実は「玉原高原のスキー場に行っ
て来たのだけれども、いっぱいで入れなくて、結局、これから片品に行こう」というようなこと
で、概ねその時間帯が12時半頃だったと思います。これは行ってから気がついている状況にな
っているのだと思います。つまりどういうことかというと、その前段に、そういった各観光スポ
ットの状況等が、いま行ったら1時間待ちとか2時間待ちになってしまうとかいうことが、お互
いに相互調整して、それでは玉原に行きたいけれども混んでいるのであれば先に白沢の尾合の観
光農園に行って、そして先に観光農業の方へ足を運んでから上ろうかというようなことが情報と
して一つのシンクタンクでわかるような形にしていくようなことが、結局ひいては全体のネット
ワーク化を底上げしていくことになろうかと思っております。そういうのはやはり、行政がある
程度仕掛けなければなりません。そうすることによって先々には、民間の方々のお力をいただき
ながら対応していくようなことになろうかと思いますけれども、現実にそういったネットワーク
化を図っていくということが最大のキーポイントになっていくと思いますので、これからいろい
ろな意味で、ご経験豊富な議員でございますのでご指導いただければ、こんなふうに思っており
ます。
◇19番(宮田和夫君) 大変ありがとうございました。いろいろ細かく熱い思いをお聞かせい
ただきました。市長おっしゃるとおり、今回、合併によって乱立していたものが一つにはならな
いわけですけれども、一つにする必要が絶対あると思います。いろいろな面でつながりを、その
辺のところでぜひとも構想していただき、すべてそういう関係者が潤うような構想をぜひともお
願いしたいと思います。
 以上、質問させていただいたわけでございますが、即、改革姿勢とはいかないと思いますが、
ぜひとも前向きに、進歩ある検討をぜひともお願いいたしまして、私の一般質問を終らせていた
だきます。
 ありがとうございました。
◇議長(星野佐善太君) 次に、山ア義朗議員。23番。
〔23番 山ア義朗君登壇〕
◇23番(山ア義朗君) 通告に従い一般質問を行います。
 今回の私の質問は、「農業環境整備」についてと「市有財産の有効活用について」であります。
 まず、農業環境整備の中で、佐山地区の熊久保の整備についてお尋ねいたします。
 この事業は、利根沼田広域幹線農道整備、すなわち望郷ラインの面整備として実施された土地
改良事業で、組合員の金銭的負担を軽減するために非農用地を生み出し、一方は、県営事業のア
ニマルプラザ用地として、また一方では、市の運動公園用地として買収する約束で事業を進めて
まいりました。アニマルプラザについては、昨年、私も一般質問をさせていただきましたが、遅
れながらもいよいよ用地交渉が始まったと聞いております。熊久保の方は、何ら進展が見られず、
地権者としては、事業主体は違っていても当初の約束からすれば同一歩調で進んでもらいたいと
感じておるようでございます。この点について、説明会等を開いて納得してもらっているのかど
うか。また、今後の計画として、具体的なものがあるのかどうか。現段階で具体的な計画がない
とすれば、早急に地権者や地元住民を交えての協議会を開いて、対策を考えるべきではないでし
ょうか。以上、3点についてお聞かせください。
 次に、望郷ライン沿線の土地活用についてお尋ねいたします。
 望郷ラインが全線開通して、今年から地元負担金の返還が始まります。毎年2億2,000万
円以上の金額が、一般会計からの歳出となり、財政の厳しいとき決して少ない額ではありません。
この道路を利用しての地域の活性化政策をどのように検討しているのかお聞かせいただきたいと
思います。
 次に、フィールドミュージアム構想についてお聞きいたします。
 市長は、昨年の一般質問で、私や同僚議員の答弁の中で、エコミュージアムという言葉を使っ
ておりました。私も不勉強でありますけれどもエコミュージアムとフィールドミュージアムとの
違いを教えていただければありがたいと思います。また市長が、現在、フィールドミュージアム
構想を持っておりましたらお聞かせをいただきたい。そのように思います。
 次に、市有財産の有効活用について質問いたします。
 バブル経済の崩壊後の長引く不況により、国の財政はもとより県市町村とも財政破綻の一歩手
前であると言っても過言ではありません。こうした実情の中で、国においては各省庁がこぞって
不要不動産の公売や賃貸しを進めております。県もまた、それに合わせて新規土地開発は取り止
め、所有する土地や建物の整理を行っております。これは公有財産の維持管理に経費がかかると
いうことだけではなく、民間に移譲したり、委託することにより活力を生み出し、地域経済の活
性化につながると考えます。民間に移すことで固定資産税や取得税の税収が上がり、維持管理の
経費が削減されます。
 当市においても、合併により行政が大きくなりました。合併の目的は、行政改革であります。
3つの自治体が1つになったのですから、本来なら3つあるべきものが今後は一つでよいという
ことになります。道理のようにはいかないとしても、人も物もリストラしてスリム化を図ってい
くべきだと考えます。所有する財産も創意工夫し、活用できるものは活用し、不要な物は処分し
ていく。これは企業においても、自治体においても大事なことであり、この取捨選択はリーダー
が判断していかなければならないと考えますが、いかがでしょうか。
 まず、市営住宅について質問いたします。市営住宅については、平成10年に沼田市住宅マス
タープラン、市営住宅管理計画編が策定され、古い住宅については処分の検討がなされており、
6カ所、119戸、土地面積で、1万9,950.94平米で、その他、上原町の住宅において
も現在では入居者が減っており、用地の3分の2が更地になっているような状況でございます。
マスタープランを作ってからすでに7年が経過しておりますが、状況も大きく変わっております。
入居者の高齢化が進み、築年数の経過している木造住宅は、火災や地震に対する危険も大きく、
人命の優先を考えたときに立ち退きをすすめるのではなく、代替住宅を提供して入居者に理解を
していただき、早めに対策を考えることが必要ではないでしょうか。
 また、跡地利用は住宅だけにこだわらず、社会福祉施設等幅広い土地活用や利用も視野に入れ、
検討していくべきだと考えております。市長の見解をお聞かせください。
 次に、廃校の活用についてお聞きいたします。利根町の南郷小学校と根利小学校が、生徒数の
減少から廃校になっているが、まず廃校に至るまでの経過をお聞かせください。また、廃校後の
利活用方法について、どのような検討をしているのか。今後は、どのような管理体制を持ち、ど
のように活用していくのかお聞かせください。
 次に、奈良、秋塚町に所在する市有林についてお尋ねいたします。これは、市有林と申してお
りますけれども、詳しくは沼田ゴルフ場の跡地のことでございますが、この件は過去において、
同僚議員より再三にわたり質問があり、私も昨年12月の一般質問にて一部ふれさせていただき
ましたが、今回は少し踏み込んで質問をさせていただきます。
 まず、取得後の維持管理についてであります。購入時、あるいは購入後に現地確認をして、境
界線等を確認しているのかどうか。また、赤道の位置は確認しているのかどうか。今後の計画に
ついては、過去において再三質問が出されていたものが具体的に調査されているのかどうか。以
上の点について、見解をお聞かせいただきたいと思います。
 以上で1回目の質問とさせていただきます。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの山ア義朗議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、農業環境整備について、佐山地区熊久保の整備についての現在迄の経緯についてであり
ますが、独立行政法人緑資源機構により平成4年度から実施してまいりました、農用地総合整備
事業における佐山南部地区・区画整理事業において、佐山地域の一体的な整備と地域の活性化の
推進を図るため、熊久保地区に非農用地を創設いたしました。
 計画当初は、ふるさと交流施設用地として進めてまいりましたが、著しい経済情勢の変化によ
り、計画の見直しを余儀なくされ、市内部においても代替え案を模索してまいりましたが、結論
が出ず、今年の2月に、地権者の皆様に現況の説明を行い、現在に至ったところでございます。
 次に、今後の計画についてでありますが、市といたしましては、この用地の利活用策について、
さらに研究を進め、地域住民の皆様を含め、地域の活性化につながる有益な整備等の方向性を、
検討してまいりたいと考えておるところでございます。
 次に、地元主導の協議会を設置することについてでありますが、具体的な利活用策について、
適時、地元住民の皆様に対しましてご意見等をいただきながら進めてまいりたいと考えておりま
すので、ご理解を賜りたいと思います。
 次に、望郷ライン沿線の土地活用について、今後の構想についてでありますが、ご案内のとお
り、この望郷ラインは、月夜野町後閑から沼田、川場を経て昭和インターチェンジ付近までの広
域にまたがる道路であります。
 ここのところもう一回読み返してみます。この望郷ラインは月夜野町後閑から、沼田、川場を
経て、さらにもう一度沼田に入って、さらに沼田に入って、この川場から昭和の間に沼田が2つ
入るということに結局なります。これは、いわゆる白沢町と利根町管内を指すわけでございます
のでお含みおきいただきたいと思います。昭和インターチェンジ付近までの広域にまたがる道路
であります。
 高速流通体系を活用いたしまして、地域の農畜産物生産出荷体制の強化が図られることはもと
より、全線開通によりまして、今後とも、地域の豊富な観光資源と交流拠点施設を有機的につな
ぐ道路として、より一層の活用をいたしまして、地域全体の活性化に繋がるよう施策を展開した
いと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、フィールドミュージアム構想についてでありますが、エコミュージアムとフィールドミ
ュージアムとの違いということでありますが、エコミュージアムは、「生活・環境博物館」と訳
され、1960年代後半にフランスで提唱された博物館の考え方で、先人たちが残した文化遺産
や地域の自然環境、社会環境、生活など、地域の営みから生まれた遺産を住民と一体となって現
地で保存、育成することであり、フィールドミュージアムは、「野外博物館」と訳されますが、
従来の博物館や美術館と異なり、地域の広いエリアを博物館と見立て、自然や景観を大切にしな
がら、1つのコンセプトをもって多くの方々に体感していただくものであると認識しております。
付け加えるならば、エコミュージアムの方がフィールドミュージアムより、やや懐、ウィングが
深いというふうな認識を持ってよろしいのではないかというふうに思っております。
 なお、市長のフィールドミュージアム構想についてでありますが、幅広いご意見を拝聴し、望
郷ラインをエリアの導線としながら、農業、観光の両面から振興を図るととともに、地域の発展
が図られるような展開を研究してまいりたいと思いますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、市有財産の有効活用について、市営住宅用地の活用について、処分の検討についてであ
りますが、住宅マスタープランやストック総合活用計画に基づき、有効な土地利用の再生を図る
とともに、社会情勢や住宅ニーズを考慮し、用地の処分を含め、有効活用を検討したいと思いま
す。
 次に、社会福祉事業等への活用についてでありますが、近年、市営住宅の福祉的役割も高まっ
ており、住宅マスタープランを基本とし、市有財産の有効活用を視野に入れて、今後の計画を検
討したいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
 次に、奈良・秋塚町に所在する市有林について、取得後の維持管理についてでありますが、議
員ご案内のとおり、奈良・秋塚町に所在する用地につきましては、旧沼田ゴルフ倶楽部用地とし
て、事業者の買収済み用地がゴルフ場開発行為の中断によりまして、乱開発が行われると地元の
将来に不安が残ることが懸念されましたので、市が自然公園用地として取得をしてきたものであ
ります。   
 ご質問の、取得後の維持管理についてでありますが、取得用地の荒廃による種子の飛散等によ
り周辺農地に悪影響を及ぼすことのないよう、ロータリー耕耘と雑草の除草を、毎年行っている
ところであります。
 また、購入時あるいは購入後に現地確認をして境界線を確認しているのかどうか。赤道の位置
は確認しているのかについてでありますが、隣接地との境界が耕作などにより不明確になるおそ
れがある筆については、境界確認を実施しております。
 次に、今後の計画についてでありますが、本用地はゴルフ場計画地ということから幅広い範囲
に散在するものでありまして、活用に当たりましては、これらの土地をまとめることが望ましい
わけでありますが、公共事業においては、利用目的が確定しない限り、土地を動かすことが極め
て難しいこともあり、今後この土地をどう活用するのか、活用計画、利用計画につきましても、
手法を含めて幅広い角度で十分な検討を進め、関係方面の理解・協力をいただきながら進めてま
いりたいと考えております。
 以上申し上げまして、山ア議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、市有財産の有
効活用について、廃校の活用については、教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願いい
たします。
◇議長(星野佐善太君) 教育長。
〔教育長 津久井勲君登壇〕
◇教育長(津久井勲君) 山ア議員のご質問にお答え申し上げます。
 市有財産の有効活用について、廃校の活用について、廃校後の利活用について検討されてきた
のかでありますが、旧利根村立南郷小学校、同根利小学校について申し上げますと、屋内体育館
や校舎の整備を行った昭和60年度頃においては、それぞれ全校児童数40人弱でありましたが、
過疎化と少子化が進む中で、児童数が激減し、平成14年度においては、南郷小学校6人、根利
小学校4人となり、平成15年3月31日をもってやむなく廃校となりました。
 廃校に至る過程や廃校後においても、福祉施設や青少年施設への利活用について検討はいたし
ましたが、施設整備で借り入れた地方債の償還期限が残っていることなどから、具体的な決定が
なされず、地元婦人会やスポーツ団体などによる体育館利用や、県教委が主催する体験学習など
の一時的な利用に留まっているのが現状であります。
 次に、今後の計画についてでありますが、地方債の償還期限の問題も含め、関係機関と協議を
進めていきたいと考えております。
 以上申し上げまして、山ア議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇23番(山ア義朗君) それでは答弁いただきましたので再質問をさせていただきます。
 まず、熊久保についてでございますが、熊久保につきましては、すでに地権者との会議等も持
っておるというふうに聞いております。これにつきましては、価格等もこの場で申し上げること
ができないとすれば、それはそれで結構でございますけれども、一応先ほどの市長の答弁では、
今後の計画の具体的なものは出ていないと。そして結論が出ていないというところから、地元の
地権者、あるいは地元の方々と協議しながら今後の利活用を考えていくということで、これは私
が3番目に質問をさせていただいたところと一致するところでございます。それで、今後につい
ては、地元の地権者はもとより、やはり広くいろいろな方々の意見を取り入れて、その対策を考
えていくのがよろしいのではないかというふうに思っているわけでございます。
 ここで、この活用方法についていくつか例をあげて紹介をさせていただきますと、地権者の中
でも一部の考え方として、行政だけに頼るのではなくてですね、民間での対応も考えて、自分た
ちも参画をして、そこから行動していこうではないかというような動きも出ているようでござい
ます。その人達の中にもいろいろな意見を持っておられるようでございますので、ここでいくつ
か事例を述べさせていただきますと、これは農業新聞に載っていたのですけれども、ニートや引
きこもり対策に新たな役割ということで、いま問題になっているニートや引きこもりの増加が問
題視される中で、人を育てる場としての農業の役割が注目されていると。若者の自立を助けるN
POなどを中心に、農作業体験で仕事への意欲を取り戻し、社会に参加させる感覚を養うための
プログラムが各地で実践されているということが載っております。これにつきましては、すでに
佐山地区においてそういう感覚で、規模は小さいにしてもですね、すでにそういった作業と言い
ますか、そういった取り組みをしている方がおります。
 また、過日、これも農業新聞でございましたが、団塊の世代の人達が大量にこれから定年を迎
えるわけでございます。そして、その人達の定年後の意向調査をしましたところですね、帰農志
向と言いますか、やはり土に触れて、土に戻ると言いますか、そういう希望が非常に多いという
ふうに載っております。そして、そのための体験農業ツアーとか、そういったものが盛んに行わ
れておるわけでございますが、残念ながら定住してそこで農業をやるかということになると、そ
の辺の比率はちょっとまだ低いようでございます。それと、これは市長いちばんよくご存じだと
思いますけれども、すでに新宿区の早稲田商店会の会長であります安井先生あたりの提言により
ますとですね、震災パッケージということで、民間がやはり震災等に遭ったときに、震災疎開パ
ッケージという形で、安全なところへ疎開をすると。これは過日、市長も何かのときにちょっと
ふれておられたように記憶しております。そして、これは、こういった施策と言いますか、計画
というのは、やはりなかなか行政サイドでは難しいというふうに聞いております。私も昨年、東
京都庁の中にあります防災センターを視察をさせていただきました。そのときに、すばらしい施
設になっておりまして、関東一円はいつでも衛星アンテナを使ってでかいスクリーンに映ってい
るというような状況でございまして、どこかで何かが発生すれば、すぐそれが手に取るようにわ
かるということで、担当の方に、そういうところで、群馬県なり沼田みたいのところが何かお役
に立てばというか、使ってもらえないかみたいなことを投げかけたのですが、やはり隣接県で災
害協定みたいなのができていて、なかなか他県を通り越し、あるいは市町村という自治体の中で
それを結ぶのは難しいというような答えでございました。
 となりますと、民間レベルでそういったことを進めていくということが大切になってくるので
はないか。そして、そういうことをやっている所としては、いざ有事にはそういう形で疎開先と
して自分の田舎という感覚で来るわけですけれども、平常時においては、平常時というと大変言
い方があれなのですけれども、平素においては、自分が、自分の土地で農業を楽しみ、そして自
然に触れて生きがいを感じていく。そのような土地活用もいいのではないか。そんなふうに考え
ておりまして、これにつきましては、市長も一致するところではないかと思いますけれども、一
応意見として述べさせていただきます。
 次に、望郷ライン沿線の土地活用についてでございます。これは先ほど、同僚議員からも、望
郷ラインの利活用と言いますか、ちょっとふれたようでございますけれども、先ほど市長の方か
ら答弁がございまして、それと答弁の中では、何とかして望郷ラインを基幹道路として周辺の観
光、あるいは農業を主体とした利活用をしていきたいというふうにお考えがあるようでございま
すが、ちょっとこの地区について述べさせていただきますと、望郷ラインの沿線であります奈良
大倉地区、要するに上発知から上って高くなったところでございますが、その望郷ラインの北側
でございます。これはかつてバブル景気が非常に良かったときに、沼田市においてもリゾートの
重点地区指定を受けた経緯があるわけでございます。これは沼田市において唯一の重点地区指定
を受けておったわけでございますが、その中では、いろいろな使い勝手が図上に落ちておりまし
た。そして、それに合わせて、これは公になっているか、なっていないかは別として、沼田地区
振興計画策定調査を行ったわけでございます。これについては資料が残っておりますけれども、
その中で、この地域を首都圏の庭、森林文化都市を目指してという題で資料を作っております。
 そしてこの中で、いろいろな構想はあったのですけれども、最終的には東急不動産によって、
東急ゴルフクラブの建設が計画されました。これもバブルの崩壊によりまして中断され、そのま
ま土地改良とか、そういった農地活用がなされないまま現在に至っているわけでございます。そ
こが幸か不幸かちょっとわからないのですけれども、全く手が付いていない荒れた状況の田畑の
ままで残っているわけでございます。いまそういう農地というのが非常に少なくなっております。
要するに谷地という感じのイメージのところでございますが、そこにやはり場所を言いますと、
長久保という場所ですが、このところから奥に入っていきますと、10ヘクタールくらいの広い、
その谷地があるわけでございます。それを何とか活用していくことができないだろうかというこ
とで、先ほど市長にお聞きいたしましたフィールドミュージアム構想、あるいはエコミュージア
ム構想というものにふれさせていただいたわけでございますが、これは昭和の初期の田園風景み
たいなものを残しておくというようなことが必要であるとすれば、何らかの方法でこれを生かし
ていけたらいいのではないか、そんなふうに考えているわけでございます。長くなりますので、
この2点について再質問をさせていただきまして、残りにつきましては、また改めて質問させて
いただきます。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前10時55分休憩
─────────────────────────────
午前11時08分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 山ア議員の再質問にお答えしたいと思います。
 なお、多岐にわたってのご意見をいただいております。誠心誠意ご答弁させていただくつもり
でございますが、やや内容においては外れるかもわかりません。しかし承ったことについては、
こちらもよく記載しておりますので答えたいと思っております。
 まず前段に、熊久保の関係について、3つの関係でご紹介がございました。それぞれ大変含蓄
に富んだご提案だと思っております。これらについては、熊久保の問題のみならず、すでに先ほ
ど宮田議員の農業関係の振興等のこととも関連をしてくるとは思っておりますが、市全体の農業
という位置づけもとらまえる必要があるのではないかというふうな認識をしておりまして、大変
提案されていることについては、非常に傾聴に値することは多々ございまして、これから十二分
に勉強させていただくつもりでございます。
 なお、ご質問の関係につきましては、望郷ラインの関係から来る、特に奈良大倉の、若干北側
の、議員の言葉を借りるならば、谷地部分というふうな認識でとらまえさせていただきました。
これらにつきましては、現地を、私どもがまだ詳細につかんでおりませんので、早速、経済部に
指示をいたしまして、現地を見させていただくつもりでございます。ただ、そこの地区、議員が
そこのところを個別に指しておりますので、そこのところがどういうような状態なのかというこ
とを分析をしないと何とも答えようにもありませんけれども、ただ間違いなく、奈良大倉の北側、
議員がおっしゃっているところはやや発知川の沢の上部ではないかと思っておりますけれども、
それらのことについては、現地を早速経済部をして、調査をさせていただくつもりでございます。
 なお、議員がおっしゃるとおりですね、昭和の初期の風情、あるいはまた農村風景を提起する
ことによって、首都圏の庭としての位置づけをするということが大事なのではないかということ
がございましたけれども、これらについてのご提案も、全く私はそういった考え方の一人でもご
ざいます。ですから当然、先のまた質問にも関係してきますけれども、フィールドミュージアム、
あるいはエコミュージアム等を構想し、実現していくためには、やはり議員が提案されたことに
ついては十二分に、そこのみならず沿線伝いにそういった観点でもって構想を作り、そしてまた
具現化をしていく必要があるのではないか。こういう認識に立っております。
◇23番(山ア義朗君) ご答弁いただきましてありがとうございました。その前にお詫び申し
上げますけれども、久しぶりに一般質問させていただきまして、興奮してしまいまして、先の方
にちょっと進み過ぎたかなという感じがあるのですけれども、改めまして、この望郷ラインにつ
きましての再質問に入りたいと思いますが、おおよそのことは、ただいま市長の方からご答弁い
ただいたわけでございます。場所につきましては、上発知から望郷ラインを、サラダパークから
真っ直ぐ南に下って、それから今度、東に上がって川場の方に向かって行くわけですが、あの山
に登りきってすぐ左側のところが、地名は長久保という字名でございます。そこが非常に入口は、
望郷ラインができたことによって非常に間口が狭くなってしまったのですが、ちょっと一段上が
ってのぞいて見てもらうと、その奥が非常に広いエリアで広がっております。以前はそこは田ん
ぼがあったものですから、水の流れは非常に少ないですけれども、そういった自然のままの堰と
言いますか、そういったものもあってというような状況です。またもし当局等で行くようであれ
ば、要請があればいつでもご案内をさせていただく気持ちでおります。
 それで、ミュージアムの意義でございますが、ミュージアムということになりますと、これは
私、実はこれも昨年、同僚議員と視察に行きまして、これは千葉の我孫子市というところに行っ
たわけでございます。我孫子市は、首都圏のベッドタウンということで、急激に人口が増えてき
たところで、現在13万人くらいだと思います。そこの市長が非常に若いのですが、その方がや
はり先頭となりまして、もう宅造はいらないのだという形で、そういった自然を残していく方が
これからの地域開発と言いますか、街づくりは必要なのだという観点に立ちまして、市長が率先
して谷津ミュージアムの構想というのを打ち立てたわけでございます。ミュージアムの定義とい
うのは、公園ではなくて、自然の博物館として、田んぼや山林のみどり、水辺の生き物、伝統的
な農業や暮らしの風景、生きた自然と郷土の歴史、文化が展示物や教材として野外博物館をイメ
ージすると。これが市長がおっしゃっていることと全く変わらないわけでございまして、その中
で、多様な生き物の種の保存、あるいは回復の場、それから、伝統的な農業と文化を継承し、新
たな暮らしを生み出すというふうなことでできてあるわけでございますが、こういったものをや
はり当市としても考えていく、ちょうど状況的には非常に似ているのではないかというふうに感
じているわけでございます。そこには最初から市民が参加し、まず意識付けのために写真展を開
いたり、あるいは昆虫調査、これについては高校の生物部だとか、中学校の生物部の子供たちを
現地に連れていって実際に調査していただくと。あるいは農業を実際にしていくわけですから、
農業のリーダーをお願いして一緒にやっていくと。そのようなことで進めておる事業があります。
そこで、ホタルやアオカエルと里ということでイメージいたしまして、そうしますとこれは定か
ではありませんけれども、環境省当たりからもある程度の予算付けが出てくると。環境は非常に
厳しい時代ではあるけれども、環境という言葉というと、お金が出そうだというようなことで、
これは市長も十分ご存じだと思いますけれども、決してできないということではないと思ってお
りますので、この辺についてのご答弁をいただければと思います。よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 議員が、我孫子市へ出向いて勉強されたことを紹介しながら、本地域
との整合性を図る、そういったご質問かと認識をいたしました。全く提案されていることについ
ては同感をする一人でございます。そういった中で、これらをどういうふうな形で散りばめてい
くのかということになると思うのですが、まず一つは、総合計画を作るということで、ご案内の
とおり3月の議会でも答弁させていただきましたが、まずそこに、いまおっしゃられたような哲
学、あるいは考え方、そしてまたレイアウト等をやはり入れていくということがまず一つ考えら
れる、こういうことだと思います。と同時にですね、現実に行政は休みがなく走っているわけで
ございますので、いま時点でできるだけ環境等に配慮した街づくり、あるいは当然、先ほど新ア
グリトピアとねの中にも環境保全型農業の推進ということが3つのうちの一つにあるように、そ
ういうようなことを踏まえて、できるだけ現実的に、そこに近づけていくように、市の行政体も
気持ちを向けていくということが大切になってくるのではないかと思っております。すでにこの
関係については、局所的に見る場合とさらにネットワーク的に見る場合とが出てくると思うので
す。局所には、もう先ほど来、ご質問の中にあったとおり玉原高原があったり、あるいは池田フ
ルーツランドがあったり、あるいはまた望郷の湯があったり、しゃくなげの湯があったり、曲屋
があったり、あるいは吹割の滝があったり、そういったもともとからのそういう財産というか、
いわゆる局所にそういったものがございます。それらにさらに、議員がおっしゃったようなこと
の潜在的な価値をどういうふうにレイアウトしていけるかということが大事になってくるのでは
ないかと思っております。
 そういった意味で、我孫子の方からの、勉強されたことについての紹介がございました。私ど
もも早速資料等も取り寄せて勉強していきたいと思っております。
◇23番(山ア義朗君) ありがとうございました。それでは、続きまして再質問に入らせてい
ただきます。
 市有財産の有効活用についてということでございます。まずその中で、市営住宅の活用につい
て質問をさせていただきます。昨日、同僚議員の方から、市営住宅に関する質問がなされたわけ
でございますが、私の質問はまた視点が違いますのでご理解いただきたいと、こんなふうに思っ
ているわけでございます。私の方は、市営住宅の住宅の用地、土地の活用についてということで
お尋ねしたいと、このように思っているわけでございます。これにつきましては、先ほどの答弁
の中でいろいろとお聞きしているわけでございますが、これも平成10年でしたか、プランニン
グされて不必要なものは処分していくというようなことになっているわけでございます。しかし
ながら実際には遅々として進んでいかない。これについては昨日、同僚議員の方からも指摘され
たものでございます。先ほど冒頭にも申し上げましたようにですね、万一火災等が発生し、ある
いは災害等が発生した場合に、もし尊い人命が失われるようなことがあったとしたら、こういっ
た耐用年数を過ぎた市営住宅に入居を許可していたというような形で、行政の責任が問われると
いうようなこともあるやもしれないと、こんなふうに危惧しているわけでございますし、また現
在の建築基準法に適合は全くしていないわけでございます。確かに入居されている方を立ち退き
をさせるということは、これは非常に大変なことであるし、また住民福祉の立場からしますとこ
れは難しいということであります。しかしながら自然淘汰を待っていたのではなかなか前に進ま
ないと、こんなふうに考えているわけでございます。ですからマスタープランの中では、高齢者
用のバリアフリーを兼ねた市営住宅をこれから目指していこうと。また昨日の市長の答弁の中で
は、中心市街地の活性化対策の中でもそういった住宅部分も考慮した中での考え方もあるという
ことを昨日ちょっと述べておられたようでございます。確かにこれからバリアフリーの高齢者住
宅を考えた場合に、道路事情や、あるいは利便性やそれから安全性、そういったものを考えたと
きに、街のはずれ、あるいは道路状況の悪いところというのではなくて、やはり中心で、非常に
動きやすいところ、生活しやすいところ、そういったものが求めてこられるのではないか。
 そうした中でですね、やはりいま空いているところをどのように活用していくか。それからそ
れによって空くところをどういうふうに活用するか、極端な言い方をすれば処分をして、あるい
は公売等をして、それを民間に移譲する、あるいは民間に委託する、そのような形でやっていく
ことが必要ではないか。そのように思って、大変これは私的な発想なのですけれども、要するに
あるものを活用し、あるものを場合によってはお金に変えてまた新たな投資をしていくという、
要するに国からの補助はあまり望めないとすれば、行政が自分の力で自分の財産を管理し、お金
を生み出し、そしてまた新たな事業計画を立てて住民福祉のために役立てていく。こういう発想
もぼつぼつ考えていかないとならないのではないか。そのように思っておりますが、これに対し
てご意見ありましたらお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 昨日の市営住宅の問題とはまた観点が変わった形のご質問であるとい
うふうにご認識をしています。ご案内のとおり、いま非常にアウトソーシングの理論が表舞台に
出てまいりまして、いろいろとこの論議がなされていることはご案内のとおりかと思っておりま
す。この公共の縮小を市場拡大の展開に向けていくというのがまず一つあると、これがどうして
も一つございます。それからもう一つですね、公共の拡大を市場拡大の方向に向けていたことに
よっての、ある意味においては反省になるのだとは思うのですけれども、何とも言えません。そ
このところはまだ整理されておりませんので、何とも言えませんが、この公共を縮小することに
よって、逆に市民社会の拡大を図っていくということのどうも2つが出てくるのではないかと認
識をしております。ですから、いま議員がご提案をしている関係等についてはですね、そういっ
た時代の流れを的確に把握しながら対応を真摯にしていかなければならないと思っております。
 例えば、ここにまいりまして、福祉の施設も大規模なものから小規模、多機能型に時代が変わ
ってきつつあるというような状況もございます。議員が先ほどご質問にあったように、観光、あ
るいは農業といったものが、まったく分かれていた形が伝統的な農業生産、伝統的な観光産業に
あったわけなのだけれども、農業そのものが観光になっているというようなこと、そういうよう
なことから非常に価値観の変わり目のところに来ておりまして、そういった意味で議員が言われ
ていることについては十二分に受け止めながら今後の対応に処していきたいと思っております。
繰り返し申し上げたいと思うのですけれども、公共の縮小、公共をできるだけ身軽にすることを
市場拡大に展開するのと、もう一方においては市民社会の方へ拡大していくのということがどう
もある。これらは私自身はまったく片方に力を入れるというよりは、むしろそういった調和とい
うか、を求めていくのが大事なのかなという認識に立っておりまして、今後そんなことをとらま
えながらまたいろいろな角度からご指導いただければと思っております。
 いずれにいたしましても、時代の大きな変わり目でございまして、承ったことについては十二
分に検討させていただきたいと思っております。
◇23番(山ア義朗君) ご答弁いただきましてありがとうございました。
 続きまして先ほど、教育長の方からご答弁いただいたわけでございますが、廃校の活用につい
てでございます。廃校後の利活用について検討されてきたのか、今後の計画についてということ
でございますが、再質問としてお答えいただければと思います。よろしくお願いします。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 先ほどの利活用については検討していく必要があるということでありますが、いろいろ絡まっ
てきますので、一教育委員会という部局だけではなくて、全市的な観点からこれからいろいろと
議論していかなければならない、そんなふうに考えております。
◇23番(山ア義朗君) 先ほど教育長の方からご答弁いただいたわけでありますが、本来ここ
で私が、再質問でもう少し突っ込んで質問してからお答えをいただくということだったと思いま
すが、改めましてもう少し質問をさせていただきます。
 まず、廃校につきましては、少子化により今後児童数は年々減少していくということは間違い
ないというふうに考えているわけでございます。そしてですね、過疎や廃校というものが地方に
限られたことだけではなくてですね、東京都のような大都市にも見られる現象でございまして、
大変古いデータですけれども、平成4年から平成13年までに発生した廃校数は2,125校に
も及んでいるということでございます。毎年150から200校が廃校になっていると。その中
で、各地域ごとにそれぞれ廃校、リニューアル計画を実施してその利活用を考えているようでご
ざいます。そのリニューアルの内容を大別しますと、地域振興施設、あるいは体験交流施設、あ
るいは歴史博物館や資料館の文化施設、学校や研修施設、福祉施設等多くの分野に広がっている
わけでございます。
 そこで私は、これもひとつ他の事例として出ていることをご紹介させていただきますと、これ
は芸術、文化というか、あるいは学校に入るかちょっとわからないですけれども、要するにアー
ティスト館というようなものを作ったらどうかと。これは場所の選定として、豊かな自然と温泉
があると。それが一つの条件になっておってですね、そうした中で地域の活性化をするために著
名な芸術家の力を借り、その活動を通じて美術を愛好する多くの人達をこの地域に呼び込むため
の施設として使ってはどうかというようなことでございます。実際にこれは水上町で仕掛けを始
めているところですから具体的にどこまで進むか、あるいはどういう方向に行くかちょっとわか
らないですけれども、一応ご紹介しますと、いまの東京芸大の音楽学部の演奏会をやったり、あ
るいは東京芸大を中心にした全国音大のミニコンサートを年一回開催したり、いろいろな計画を
持っているようでございます。そして、私が考えているのは、やはり特に南郷地区は、近くにし
ゃくなげの湯という温泉もあるし、木彫なんかに適するという形で、薗原ダムから出る流木等が
たくさんあるわけでございます。これもすでに南郷地区の、あるいは利根の町の方々がご努力い
ただいて揚げて、それを必要な人達に差し上げて使っているというようなわけでございます。こ
ういったものを、東京芸大あたりの生徒さんを中心にした形で素材にして作っていただき、でき
た作品を学校内、教室内に展示し、そしてそこでまた先生方を呼んで、指導することによってそ
ういった方に興味のある方が集まってくる。そして、そういうことで、実際に東京芸大の方でも
新たな一つの、大学と芸術を理解していただくということのために、そういったいい企画があれ
ば相談にのると。やるとか、やらいとかではなくて、知恵を出すと言っているようでございます。
そういったことも含めて、今後、どういう形かで利活用していく必要性があるのではないか、そ
のように考えております。よろしくお願いいたします。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 ただいま本当に具体的で、貴重なご提案をいただきまして本当にありがとうございました。提
案された事案も含めまして、今後、いろいろな面から検討していかなければならないということ
でありますので、先般、先ほどお答え申し上げたとおり、全市的な観点から今後いろいろと議論
を進めていきたいと、こんなふうに考えております。
 以上です。
◇23番(山ア義朗君) ただいまご答弁をいただきまして、全市的な、あるいはもっと多方面
からの検討をしてきているということで、大変前向きな答弁をいただいたわけでございます。た
だここで、私なりに考えた場合にですね、いまの廃校は教育財産としてなっていると思うのです
よ。そうしますと使用目的が教育関連、あるいは学校教育の中での活用になってしまう。広く多
方面にわたってそれを活用していくということには、まず教育財産の方から普通財産の方に、行
政の方で移行していくと、所管替えをしていくというような形がないと、なかなか間口が広がっ
ていかないかなと、そんなふうにも思うのですが、その当たりについてはいかがでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 今後の有効活用については、教育財産としての目的がなくなってきておりますので、先ほど申
し上げたとおり、多方面から検討していく必要があるというふうに認識しております。教育委員
会としましても、ご指摘のとおり、教育財産から普通財産への移管ということを考えております
ので、今後、関係部局等と協議を進めていきたいというふうに考えております。
 以上です。
◇23番(山ア義朗君) 大変これはまた前向きなご答弁いただきましてありがとうございます。
私たちもそういった方向で進むとすればできるだけいろいろな情報を集め、いろいろな、議員に
限らず地元の人達も含めた中で、利活用を考えていく必要があるのではないか。そのように考え
ているわけでございます。
 続きまして、ゴルフ場跡地の山林活用について、こちらは市長にお尋ねするわけでありますが、
先ほどの答弁の中で、これは毎回言われておるのですけれども、どうしても用地がバラバラに飛
んでいるというご指摘と言いますか、答弁が毎回なされるわけです。ところがこれは筆数と面積
を割り出してみますと、一筆平均が1,051平米、要するに端的に言うと1反歩くらいの山林
になるわけです。市長も森林組合長さんでございますので、森林の1反歩の面積がどのくらいあ
るかというのはおそらく推測できると思うのですが、山が1反歩ありますとかなりの広さになり、
利活用ができる。私はそのように考えているわけであります。ですから、大規模開発をするわけ
ではございませんので、1カ所だけでも十分な活用ができていくのではないか。しかもお金をか
けずにできる。そんなふうに思っているわけでございます。そしてですね、とりあえず先ほどの
答弁の中でもお話しがございました。一応、自然公園という形で残しておくというような形でご
ざいますが、これで大変失礼な言い方なのですけれども、じゃあ公園というのはどういうのかな
ということで、公園の定義というようなものを考えたときにですね、公園というのは、普通市民
が休憩したり散歩ができる要するに公共の庭園と言いますか、公共の庭という形、あるいは観光、
あるいは自然保護というような形の中で地域指定された例えば国立公園とか、何々公園とか、そ
ういう形であって、自然公園というのは非常に自然に聞こえるけれども、自然公園とはどういう
のかなと。
 そこで先ほど言ったように、沼田市の市民の森として、もう少し考えていただければと思うの
ですが、まずですね、市民の森は沼田市の森林文化都市というコンセプトに相応しく、沼田市民
のだれもが森を知り、森との係わり合いが持てるように、言い換えれば、誰にも親しまれ、愛さ
れる森づくりをするエリア、これは先ほど申し上げたように平成2年に出された先ほどの、これ
は施策的なものですけれども、に載せられたテーマであります。これはもう平成2年に出された、
そしてその中で遊びの森、それから日本林、林業体験林、収穫の森、野鳥の森、健康の森等々に
分かれておりまして、これは個々に説明しなくても大体見当がつくと思いますが、そういう形で
利用していくと、一つのエリアは小さくても十分活用できると、そんなふうに考えておりますが、
それについてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) まず押さえておかなければならないのは、許認可の問題を、いろいろ
な形でまずあるということが慎重にしている経過がございます。がしかしですね、いまいみじく
も市民の森というご提起がございましたけれども、確かにご提案の内容は非常にいいアイデアな
のではないか、こういうふうな感想を持っております。またもう一方におきましては、先ほど来、
議員が質問をしている中で、フィールドミュージアム、エコミュージアム等々のお話しも出され
ております。また、総合計画もいま作ろうとしております。そういうようなことから、議員が自
然環境にやさしく、あるいはまた、地域の土壌に合った、まさにミュージアムを標榜している、
そういうところに裏打ちされたようなロケーションをしっかり作っていくということが大事なの
ではないか。したがいまして、市民の森的なところに対する選択というのは、選択肢として十二
分にあるのではないか。こんなふうに認識を持っております。
◇23番(山ア義朗君) もう一度この辺について質問させていただきますが、例えば前回も、
この辺の森林に対する環境整備という形で質問をさせていただいた経緯があったわけでございま
す。その中で、やはり例えばみどりに対する意識というのは、非常に意識づけはできても実際現
実はどうかというと、なかなか現場でのそういった対応がなされていない。例えば、みどりの少
年団というようなシステムがあって、非常に沼田市もこれ積極的に参加しているわけでございま
すが、じゃあこういうところの子供たちが、先日も行われた市民植樹祭等々のセレモニー、ある
いは21世紀の森のセレモニー、そういったときには参加をしていただいて非常にご苦労いただ
きますけれども、じゃあ平素はどういう形で森林というものにかかわっていくかというと、これ
もちょっとまたひとつはっきりしないところかと。あるいは県内には、森林ボランティアという
形で、要するに山に入って、山を、本職ではないけれども多少手入れをすることに生きがいを持
っているボランティアもたくさんあるわけです。そういうところがいま、やはり管理をさせてい
ただくフィールドがないということで、県の方でも何かそういったものがあればみたいなことを
言われているそうでございます。そういった面に対して提供していく、そういったことにも使わ
れている。またですね、市民植樹祭も本年をもって一応区切りとなるということだと思います。
この辺を考えたうえで、ぜひひとつ有効活用を進めていっていただきたいと思いますが、それに
つきましてもう一度お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 議員が、みどりの少年団のご紹介だとか、植樹祭の関係等も含めて、
各般にわたってのご提案をされた中でのご質問かと思っております。先ほど申し上げましたよう
に、総合計画の位置づけもございます。そういった形の中で、議員がご提案されている各提案の
ところは、それぞれ選択肢に十二分に値するだろうというような認識を持っております。今後と
も各般にわたってご指導いただければ、こんなことでございます。
◇23番(山ア義朗君) ぜひひとつ前向きにご検討いただければありがたいと思います。ここ
で再質問ということではありませんけれども、最後の質問とさせていただきますが、本日、いろ
いろと質問させていただきました。そして、これに共通することは、やはり沼田市の持つ貴重な
資源や財産を活用して、地域の活性化を図っていくことが基本になっている。この前提で提言を
させていただいたわけでございます。活性化というのは、経済的な効果だけを指すのではなく、
市民に対して潤いとか安らぎ、そういったことを与えること自身も市民に活性化を与える大きな
要因になってくるのではないか。そのように考えているわけでございます。国が三位一体改革等
々で地方分権を目指せと。これ以上なかなかお金は上げられませんよと。自分たちのことは、い
ま先ほど市長が述べたように自主、自立ではありませんけれども、自分たちのできることは行政
の自分たちの力で創意工夫してから財源をあげ、そしてそれを活用していくといった形での行政
運営をしていきなさいよというのが国のあり方だと思います。そして、この行政が示すことによ
って市民も、ただ行政にそれを求めるのではなくて、自分たちがどういうふうにしてその素材を
生かし、自分たちがどういうふうにしてそういった形でそこに協力できるか、そういった発想に
なっていくのではないか、そんなふうに思うわけでございます。
 実は私、先ほどご答弁いただきました新教育長とちょっとお話しをさせていただく機会があっ
たのですが、そのときに教育長言われた言葉の中に、これからの教育の中で、やはり今までは忘
れられていたもったいないという言葉をやはり考えていくべきだというようなお話しを聞いて、
行政も、私たちも、もったいないという言葉をもって、やはりあるものを十分に活用し生かして
いく。そしてその中で不必要なものは切り捨てていくと、そういうふうな形でやはり行政も前向
きな形で物事をとらえていくということがこれからは大切ではないかというふうに思うわけでご
ざいます。それにつきましても市長のご答弁をいただきまして、質問を終わりたいと思います。
よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) ただいま再質問がございました。もったいないという感覚を持てとい
う、こういう提案でございます。全くそういう意味では私どもが戦後の頃、父親、母親にいろい
ろとご指導いただくときにはそういう志向があったと。また、そのことによって生きてきたわけ
でございます。いま議員がおっしゃっていることについてはまさに、いまの社会に対する一つの
大きな問題提起だと思っております。ぜひそういった観点を持って頑張っていかなくてはならな
いと思っております。
 なお、行政運営上のことから考えますると、いまおっしゃったように、お互いが協力し合うこ
とによってですね、新しい創造を生み出していくという流れかと思っております。したがいまし
て、市民の方々の大きな力をいただいたり、議員の皆さん方の、やはり高い見識の力をいただい
たり、行政の方も、行政の立場から一生懸命努力して、そしてまさに三者が一体となった形の中
でこれから頑張っていく必要があるのではないか。こんな認識を持っております。議員のご提案
されましたところのそういった哲学を体しまして、これからも行政運営に望んでいきたいと思っ
ておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇議長(星野佐善太君) 次に、大東宣之議員。26番。
〔26番 大東宣之君登壇〕
◇26番(大東宣之君) 通告に従い一般質問を行います。
 今回私は、戦後60年を迎えて、障害者福祉について質問いたします。
 まずはじめに、戦後60年を迎えてについてより質問いたします。
 今年は、日本国民310万人、2,000万人を超えるアジアの人々を犠牲にし、国土を焦土
とさせた第二次世界大戦が終結をして、60年の節目を迎えます。明治の時代から、終戦の時ま
で日本は、日清・日露戦争、第一次世界大戦、15年に及ぶ中国への侵略戦争、第二次世界大戦
へと突き進んでいきました。
 戦後の日本は、侵略戦争の反省に立って、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることの
ないようにすることを決意し、憲法9条で平和原則を定めて出発しました。こうした不戦の決意
は、今日、今の日本の原点であり、ますますその重要性は増していますが、戦後60年間、一人
の戦死者を出すこともなくきたことは、世界に誇れることであり、先駆的役割を果たしてきまし
た。
 しかし、戦後60年を迎えたにもかかわらず、小泉首相の靖国神社参拝、歴史教科書問題、そ
して9条を含む憲法改定の動きなど、戦後日本の原点を否定するような動きが少なくなく、再び
日本を戦争する国にしようとする策動を許すことはできません。
 沼田市民憲章では、「わたくしたち沼田市民は、何よりも大切な平和を守り、人間性豊かな街
づくりを目指して、ここに憲章を定めます」と明記し、核兵器廃絶都市宣言を県内2番目に行っ
たり、毎年8月6日、9日の原爆投下時間に合わせ黙祷を呼びかけるなど、平和への取り組みが
されています。
 戦後60年の節目を迎え、改めて平和について考え、さらに戦争のない平和な時代を次の世代
へと伝えていかなくてはなりません。戦後60年を迎え市長の見解についてお聞かせください。
平和についての取り組みをどのように進めるのか、お伺いいたします。
 沼田市上空を含む県北部での低空飛行訓練について、その正体は不明とされていましたが、1
995年7月の渋川市、北橘村での民家の窓ガラスが割れる被害が出て、県も在日米軍司令部に
低空飛行訓練の中止を要請しましたが、その後も米軍の低空飛行訓練は中止されていません。市
長も、2月3日の朝日新聞で報道されたように、低空飛行訓練の騒音問題で「県などに問い合わ
せ、調査したい」と語ったと報道されました。
 米軍機とみられる飛行機の騒音問題についての現状と今後の対応をどのように進めるのかお伺
いいたします。
 続いて、障害者福祉について質問いたします。
 年金問題や介護保険法の見直しなど一連の「国民負担増」を前提とした社会保障の見直しが進
む中、障害者福祉についても大きな転換が持ち込まれようとしている中、2月10日、国会に
「障害者自立支援法」が上程されました。
 厚生労働省は、障害者福祉サービスの一元化、地域の限られた社会資源の活用、手続きや基準
の透明、明確化、定率負担・自己負担などの導入などをそのポイントとあげています。
 しかしこの障害者自立支援法は、これまでの障害者施策で維持されてきた応能負担を応益負担、
食費等の自己負担に仕組みを転換させることを目的としているなど、障害者に大幅な自己負担増
を強いるものでしかありません。
 障害への社会的支援は決して自己負担による応益の論理で解決されるべきものではなく、戦後
福祉の三原則、「公的責任・無差別平等・必要十分」をこの障害者自立支援法は後退させかねま
せん。
 障害者自立支援法のもっとも重要な問題は、障害者の生活を破壊する大幅な負担増を求めてい
るところにあります。障害者自立支援法では、低所得者のための上限を設定し、激変緩和の措置
がとられるとされていますが、障害が重く、多くの支援を必要とされる障害者ほど、大幅な自己
負担が強いられることは明らかです。
 激変緩和措置の減免を踏まえても、実際の負担は、グループホームを利用し作業所に通う人で
は、月8万円以上、入所施設利用者で9万円になることが厚生労働省の試算でも明らかにされて
いますが、1級の障害者年金8万2,758円からみても高額な負担であり、障害者の生活実態
から見ても全く理不尽なものといわざるを得ません。
 しかも低所得者への配慮について、「扶養義務者負担」について、原則廃止するとされていま
すが、同一生計世帯収入をその基準にするとしていますが、これは、家族が障害児者の介護や生
活を支えざるを得ない実態を固定化し、実質的には、扶養義務者の負担を強要するものでしかあ
りません。障害者自立支援法の対象となると思われる障害者の数等現状についてお聞かせくださ
い。
 障害者自立支援法によって、個人負担等はどのようになるのか、お伺いいたします。
 これまでは、各福祉法によって都道府県と市町村に分かれていた障害施策の実施主体が、市町
村に一元化されます。そして、市町村ごとに「障害者計画」を作成することが義務化され、その
数値目標を前提として、事業費や補助金が確定される仕組みが導入されようとしていますが、
「障害者計画」の作成にどのように取り組むのか、障害者自立支援法についての市長見解と障害
者福祉の充実にどのように取り組むのかお伺いいたします。
 以上が私の質問です。ご答弁をお願いいたします。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前11時54分休憩
─────────────────────────────
午後1時30分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、平和行政について、戦後60年を迎えた市長の見解についてでありますが、戦後、日本
は幾多の困難を乗り越えて、今日の平和と繁栄を築いてまいりましたが、私たちはややもすると、
この平和の尊さ、有難さを忘れがちになります。
 戦後60年という節目に当たり、改めて、戦争の恐ろしさや悲惨さ、そして多くの尊い犠牲が
あったことを銘記するととともに、過去の悲しみの歴史を再び繰り返すことのないよう、戦争を
知らない若い世代に戦争の悲惨さを語り伝えていくことが必要であると考えております。
 次に、平和についての取り組みをどのようにすすめるのかについてでありますが、本市では、
昭和58年に制定した市民憲章の精神を体して、昭和61年3月、今なお深刻な脅威となってい
る核兵器の速やかな廃絶を求めて、真の恒久平和を実現することを願い「核兵器廃絶平和都市宣
言」を市議会において議決いただきました。
 以来、市といたしましては、8月の終戦記念日を中心に「広報ぬまた」による平和に関する記
事や図書館での特集などを実施する中で、市民の平和意識の高揚に努めるとともに、サイレンの
吹鳴により広島・長崎の被爆日に平和祈念の黙祷を呼びかけ、また、平和を訴える上映会への参
加、その他各種団体が行う平和行動など市に訪れた皆さんに議長とともに激励し、支援をしてま
いりました。
 今後につきましても、平和に関する諸事業を継承し、平和に関して啓蒙啓発を図ってまいりた
いと存じます。
 なお、本年度は戦後60年の節目の年でありますので、市民の方々にこの節目を契機として、
改めて平和の尊さについて考えていただくため、「広報ぬまた」に平和に関する記事を連載する
など、啓蒙啓発活動に努めてまいりたいと考えております。
 次に、低空飛行訓練について、米軍機とみられる飛行機の騒音問題についての現状と今後の対
応をどのようにすすめるのかでありますが、去る5月28日午前に、本市の上空にジェット機が
低空で飛来した件では、市民2人から目撃情報とともに苦情が寄せられました。
 県にも他の市村から同様の苦情が寄せられており、県が防衛施設庁を通じて在日米軍に問い合
わせたところ、今回の飛行は「米軍機である」と確認されたとのことであります。
 県に寄せられた米軍ジェット機の騒音に係る苦情件数は、平成16年では40件、うち沼田市
関係では1件、平成17年は今回の件を含めこれまでに29件、うち沼田市関係では2件となっ
ております。
 苦情が寄せられた場合、県ではその発生原因を特定するため、その都度、防衛施設庁を通じて
在日米軍に事実確認を行っております。
 また、県ではこれまでも米軍ジェット機の低空飛行や騒音発生に関して在日米軍や関係機関に
申し入れを行ってきておりますが、米軍機の行動を含む防衛に関する事項は、国の専管事項であ
り、地方公共団体においては、航空機の飛行を制限する法的な権限をもっておりません。
 しかしながら、こうした米軍ジェット機の飛行は、市民に大きな不安と動揺をもたらすもので
ありますので、市民生活の安心と安全を確保するため、今後も県を通じて、関係機関に要請を行
ってまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
 次に、障害者福祉について、障害者自立支援法について、障害者自立支援法の対象となると思
われる障害者の数等の現状についてでありますが、ご案内のとおり障害者自立支援法につきまし
ては、現在国において法案審議中という不確定な状況にあることを前提にした答弁であることを
ご理解願います。   
 現在、ホームヘルプサービス、デイサービス等の居宅介護サービス支給決定者及び更生施設、
授産施設等の施設サービス支給決定者が約220人、精神通院医療費公費負担受給者が約340
人、更生医療受給者が約20人、育成医療受給者が約10人、合計で約590人という状況であ
り、この方々が自立支援法の対象になると推測されます。
 次に、障害者自立支援法によって個人負担等どのようになるのかについてでありますが、現在、
国において審議中の障害者自立支援法では、介護給付、訓練等給付、自立支援医療給付に係る費
用の原則1割本人負担、及び入所施設における食費・光熱水費等、また、通所施設、デイサービ
ス施設における食費の実費負担等と併せて低所得者層に対しての配慮措置などが議論されている
との情報を得ているところであります。
 次に、「障害者計画」の作成にどのように取り組むのかについてでありますが、障害者基本法
に規定されている障害者計画につきましては、平成13年度に「沼田市障害者福祉計画」として
作成し、その推進に努めているところでありますが、今回の障害者自立支援法において新たに義
務づけられる「障害福祉計画」の策定に際しては、現在のサービス給付実績を参考とし、また、
国から示される基本指針に基づくサービス等の必要量の的確な把握に努め、同時に、現在の「沼
田市障害者福祉計画」との整合性を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、障害者自立支援法についての市長見解と障害者福祉の充実にどのように取り組むのかに
ついてでありますが、障害者自立支援法につきましては、現在、国会で審議中という状況にある
ことから、このことについては動向の推移を真摯に見守っていきたいと考えております。
 また、障害者福祉の充実につきましては「沼田市障害者福祉計画」と、今後策定を義務づけら
れる「障害福祉計画」との調和を図りながら障害者福祉のさらなる推進が図られるよう取り組ん
でまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇26番(大東宣之君) ご答弁をいただきましたので、引き続き何点かにわたって再質問をさ
せていただきたいと思います。
 まずはじめに、戦後60年を迎えて平和行政についてから再質問をさせていただきたいと思い
ます。まず、市長にお聞かせいただければと思うのですが、この戦後60年、とりわけ第二次世
界大戦、太平洋戦争、これについて日本がどういう役割を果たしてきたのか。どういうふうなも
のだったのかというふうなご認識をお持ちなのか、まずお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変大きな問題でございまして、なかなか難しい問題でございます。
ただ、第二次世界大戦は、ご案内のとおりいろいろな経過を踏まえてしかるべき歴史的な事実結
果にあいなったわけでございます。反省しなければならないのは、戦争からは何の利益も生まれ
ない。やはり人命尊重という観点からも非常に不幸な出来事であった、こんな認識を持っており
ます。したがいまして今後、恒久平和を求めていくということは、人間として当然の責務かと考
えております。
◇26番(大東宣之君) 戦後60年を迎えて、この戦後スタート地点、戦後の原点という点で
は市長としてどのようにお考えなのかお聞かせいただきたいと思います。私はやはり、こうした
戦争を二度と繰り返さないというのが日本の原点ではないかと思いますが、市長としてはどのよ
うにお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) まったくそれは、先ほど再質問のところで答弁をしたとおりでござい
まして、戦争の惨禍を再び繰り返してはならない、こういうふうな認識に立っております。
◇26番(大東宣之君) 今年、戦後60年というひとつの節目を迎える年ですので、市長とし
ても、市としても、改めて平和の尊さ、大切さを市民に知らせていきたいということで、広報ぬ
またで特集をしていきたいということが第1回目のご答弁であったわけですが、そうした取り組
みというのは、やはりぜひ行っていただければというふうに思います。現在、沼田市の中にこう
した戦争に係わったもので残されたものがいくつかあります。例えば、東部41部隊、上原町に
その跡の門柱が残されています。それと沼中、通称戦車道と言われているものがあります。市長
ご存じだと思うのですが、テニスコートの脇から北に真っ直ぐ伸びているアスファルトで舗装さ
れている道、これは以前、コンクリートで舗装されていたそうですが、41部隊が持っていた通
称豆タンクと言われる小さな戦車が通るための道だったそうです。それから、今はその当時の面
影はまったくありませんが、独立行政法人沼田病院、これは旧陸軍病院の跡地というふうになっ
ています。それから、上川田町、当時、ト号作戦と呼ばれた陸軍火薬製作所の地下工場の横穴、
現在12残っているそうです。それと、岩本発電所、これは上牧から取水をして岩本まで14.
5キロ、当時の強制連行された朝鮮人、中国人が掘った跡だそうです。現在でもこれは残ってい
るものとあります。それから、白沢町から利根町に抜ける数坂峠、数坂峠という名称から、当時
の出征兵士がその峠道を越えたそうです。現在も道自体は残っているのですが、この中に、この
峠道のところに、通称首無し地蔵と呼ばれる石仏が残されています。これは当時、出征兵士が自
分の身代わりとしてわざわざ首を落とした石仏だそうです。
 こういった戦争にかかわるものが市内たくさん残されている。そうしたものをやはり後世に伝
えていく、そうしたものをまた市民に知らせ、改めて平和の誓いを固め合うということも必要だ
と思うのですが、こうした戦争にかかわったさまざまな史跡等々について、これから市としても
保存できるものは保存をしていく必要性があるのではないかと。後世に伝えていく必要性がある
のではないかと思いますが、市長としてはどのようにお考えなのかお聞かせいただければと思い
ます。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 東部41部隊をはじめといたしまして、各関係する、そういう意味では歴史の名残を披瀝をい
たしまして、これらについてのいわゆる保存という言葉を使われておりましたが、対応になろう
かと思いますが、どのように考えるかということでございますが、やはりいろいろな意味で、地
元の午前中の論議のように、農耕教育というのもあったように、地元にあったいろいろな歴史的
な出来事については、この材料が教育等々に役立つということになるとすれば、それは大変重要
ではないかというふうに思っております。
 さらにまた、いろいろな意味でミュージアムの話もありましたけれども、そういったとらまえ
方にしても大変歴史的な重い経過をふまえているので重要かと思っております。したがいまして、
これら指摘された関係等については、やはり何らかの形で対応をしていく必要があるのではない
か。こういう認識に立っております。すでに私自身は、上川田の地下工場の跡については、予ね
てから調査もそれなりにしてきた経過もございます。
 以上申し上げまして、ご答弁とさせていただきたいと思います。
◇26番(大東宣之君) 沼田市は、前橋などのように大きな戦災には遭わなかった。しかしい
ま、私が述べただけでもいくつかのものが現存しておるわけですから、やはりこうしたものを後
世に伝えながら平和の意識をこれからも培っていく。二度とこうした過ちを繰り返さないための
歴史の証人として、ぜひ保存、また何らかの形で活用をしていくように、戦後60年というひと
つの節目を迎えるにあたって、ぜひ検討をしていっていただければというふうに思います。
 続いて、米軍機と思われる低空飛行の騒音問題についてお聞かせ願いたいと思います。すでに
前橋、渋川、そしてまた県を中心にしながら、この騒音問題については、過去においてもさまざ
まな取り組みがされてまいりました。そしてまた、先ほど市長がご答弁をいただいたように、市
民からも目撃情報や苦情が寄せられているということで、県を通じて防衛施設庁に働きかけてき
ているということはわかりましたが、市民の不安を取り除いていくという意味では、現在もこの
低空飛行訓練が続けられている以上、こうした低空飛行訓練、中止を求めていくということが必
要ではないかというふうに思います。これからもこうした低空飛行訓練が予想されているわけで
すが、市長として再度、これからの取り組み等についてのお考えがありましたらお聞かせいただ
きたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実は先般、マスコミ等に、新聞紙上に出ていたとおり、いろいろな動
きをしたところ、すぐに防衛施設庁筋の県の出先の機関が動いた経過がございます。当然そうい
ったことの中で、私どもがいろいろと、なるほどなと感じたのは、この米軍ジェット機の低空飛
行の騒音発生に関しての関係、いわゆる在日米軍の関係ですね、この防衛に関する事項は、最初
の答弁で申し上げたとおり国の専管事項であって、地方公共団体において法的な航空機の飛行を
制限する権限がないというような状況があるわけです。ただ議員が言われるとおりですね、私の
家族も同様なことを言っていた経過がございまして、これはやはり非常に重要だなというふうに
認識をしております。したがいまして、どういう方法がいいかということになりますると、結局、
県を通して関係機関に要請を行っていくというような、こういうことになっているわけでござい
ますけれども、当然、市長会という席もありますので、また機会を見て、そういった場面で県の
全体の話題として取り上げていくことが必要かなと、こんな認識を持っております。
◇26番(大東宣之君) 昨年の11月29日から12月2日の間に、前橋、渋川等を中心とし
て、低空飛行訓練が行われた際、かなりの苦情が寄せられたそうです。その中で幾つか、その寄
せられた声を紹介したいと思いますが、「子供が怖がって塾から帰って来られないと言っている。
今日も飛ぶのか」といったような声。それから、「昨夜からジェット機のような音が続いている。
何か情報はあるのか」というような問い合わせ。「何が起きているのか教えてもらいたい。小さ
い子供が脅えている」と言ったような声が、県にたくさん寄せられたそうです。この中でひとつ、
私は特徴的な声だなと思ったのは、「だれかが犠牲にならなければ県は動かないのか」と言った
ような声が寄せられたそうです。結果として、いま市長がおっしゃったように、こうした事項に
ついては地方公共団体としてなかなか係わっていくのが難しい。直接米軍等に要請するのが難し
いという、極めて限られた事柄ではありますけれども、やはり市民の安心、安全を守っていく、
不安を取り除いていくといった意味では、市長として、沼田市として、こうした問題にも積極的
に取り組んでいく必要性があるのではないかと。
 いま、県を通じて関係機関、また市長会等要請していきたいといったようなご答弁をいただい
たわけですが、やはりこうしたことについて引き続きこれからも目を光らせていく。行動を起こ
していくということが、極めて大切な課題ではないかというふうに考えますので、再度、市長の
お考え等をお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問に答弁をさせていただきたいと存じます。
 市民の生活の安心や安全を担保していくのは、当然、行政の責任ある立場をいただいている市
長の大きな仕事でもございます。そういったことから、私どものところで、できる限りのいろい
ろなそういった関係の諸課題については対応していきたいと、こういうふうに考えておりますの
で、よろしくご理解のほどをお願いしたいと思います。
◇26番(大東宣之君) この米軍の低空飛行訓練というのは、群馬県だけでなくて中国地方、
特に広島県、それと島根県との県境の山間部、それから、四国、高知県を中心とした山間部等、
全国の範囲で広がっているそうです。ちなみに先ほど言いました11月29日から12月2日に
行われた低空飛行訓練は、福島県の南会津地方から長野県の佐久地方にかけて行われたそうです。
これによって群馬県の前橋、それから渋川、榛東、そういったところがその飛行ルートに当った
そうです。こうしたことから考えてみても、この米軍による低空飛行訓練、全国に広がっている
大きな課題、県内では渋川市や北橘村で民家の窓ガラスが割れたり、壁が落ちるといった被害に
よって、県もいろいろな要請などがされてきたわけですが、一向に中止にならないというのが現
状のようです。特に昨年、2004年は、2003年と比べると低空飛行訓練の回数が大幅に増
えているという調査結果があります。1999年以降、低空飛行訓練の数は減少傾向にあったそ
うですが、2004年については、99年を上回る100回以上の飛行が渋川市上空で確認をさ
れている。また、こうした低空飛行訓練が増加傾向にもあるというような調査結果も出ておりま
す。ぜひとも県内の近隣市町村との連携、県への働きかけを含めて、これからもこうした低空飛
行訓練、行われないようにぜひとも市長としても取り組んでいっていただきたい。
 ちなみにですが、アメリカ国内では軍隊による低空飛行訓練は行われないそうです。こうした
民家の上を、アメリカ本国ではジェット機は低空飛行訓練は行わないということになっているそ
うです。なぜ日本の上空では行うのか、まったく理不尽な話ではないかというふうに思います。
市長としても、強い態度で機会ある毎にこの問題、取り組んでいっていただきたいと思いますし、
さらには全国的な被害状況も出ている中で、市長会等でこうした問題に取り組むとともに、さま
ざまな情報収集含めて行っていっていただければというふうに思います。
 続いて、障害者福祉の関係で、障害者自立支援法についてお聞かせいただきたいというふうに
思います。今回、この法律が成立をされた場合、沼田市としては、大体市内で590人の方が対
象となると思われるということですが、この制度の大きな特徴が、先ほど言いましたように、応
能負担から応益負担に変わると。1割負担が課せられてくるということで、障害者の方々にとっ
ては非常に負担が重くなる制度になるのではないかと考えるのですが、市長としては、その点に
ついてはどのようにお考えなのか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 負担の関係については、それは当然、弱い人が負担をするというのは
これは大変なことでございまして、できるだけそういうことがないようなことを私どもは期待も
いたしますし、またそういった方向が望ましいわけでございますが、現在、国会で審議中という
ことになりまするとですね、そのところをふまえて、真摯にそれを見届けていくということに、
結論から言うとなるわけでございます。ただやはり弱い方が、あまり負担増になるということは、
いろいろな意味で問題があるのではないかなと、そういう認識には立っております。
◇26番(大東宣之君) 現在、障害者自立支援法、併せて介護保険の改正ということで行われ
ています。介護保険の関係から想像するには、例えば、特別養護老人ホームに入所するに当って、
ホテルコストがかかってくるということで、大幅な施設入所者の自己負担が計画をされています。
これと軌を一にして行われている障害者自立支援法、やはりここから、こうした介護保険との関
係からいってみても、この障害者自立支援法の狙おうとしていることは、やはり応能負担から応
益負担に切り換えることによって障害者の方々からの負担を増やそうというのがある。いま市長
として、障害者の方々の負担が大きくなることは問題だという見解を示していただいたわけです
が、やはりいま国会で審議をしているときだからこそ、そういったことはやめていただきたい。
障害者の方々に負担を強いるようなことはやめていただきたいというような働きかけをする、あ
る意味絶好の機会ではないかと。これが、もう法律が成立してからどうの、こうのというときよ
りも、そうした声をあげていくには今が絶好の機会ではないかというふうに思うわけです。私と
しては、ぜひいろいろな機会をとらえてそういうことのないようにということで、政府等に働き
かけをしていっていただきたいと思うのですが、市長としてはどのようにお考えなのか。また、
どういった取り組みがされていくのか。お考えがありましたらお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 今回の法改正は、やはり障害者の福祉サービスを一元化するとか、あるいは障害者がもっと働
ける社会を狙うとか、あるいは地域の限られた社会資源を活用できるようにというようなことで
の規制緩和であるとか、あるいは公平なサービス利用のための手続きや基準の透明化、明確化で
あるとか、増大する福祉サービス等の費用を皆で負担し、支え合う仕組みにするとかいうところ
に狙いがあるようでございます。そういった流れというものも、いろいろとこの節、諸外国のと
ころにも目を向けてみますると、どうもこのイギリス等においては、保守党が政権を執って、サ
ッチャーさんがいろいろと規制緩和をしてきたと。そしてアウトソーシングをどんどん導入して
きたと。ここへきて労働党のブレアが台頭してきた。これは、それではサッチャーさんの前の段
階に労働党が還っているのかと。そうでなくて、やはりいま申し上げたところの障害者がもっと
働ける社会にとあるように、障害者がもっと社会へ参加をしていこうというようなことでもって
の流れがいま大きな流れだそうでございます。英語を使って大変恐縮でございますが、インクル
ージョンというそうでございまして、社会的包含とでも訳しましょうか、そういうような流れも
ございます。ですからただ単にですね、現在の法案に、いま審議しているところに問題があるの
ではないかというようなことだけではちょっと足りないかなと、こんな感じを持っております。
したがいまして、先ほど言う、障害者が弱い立場に追いやられないようにというようなことにつ
いては、これはやはりいつでも、どこでも頑張らなければいけないし、毅然とした態度をとらな
くてはいけないと思いますけれども、それもやはり時代や歴史や社会的な総体でもって物事をと
らえたりしていく判断も大変重要かと認識をしておりますので、いまご指摘されたようなことに
ついても検討させていただきながら、状況に見合った対策、あるいは対応をしていきたい、こん
なふうに考えております。
◇26番(大東宣之君) 市長ご存じだと思いますが、改めてちょっとここで紹介させていただ
きたいのは、現在1級の障害年金を受けておられる方の、月額、これは先ほど申しましたように、
8万2,785円、2級の方が、月額6万6,208円というふうに言われております。現実、
障害のある方が就労する、仕事に就くというのはいま極めて困難な状況にある。障害を持ってお
られる方もさまざまな状況にあるわけで、なかなか現在の社会の中でそうした受け皿がない中で、
やはり障害者の方々からこうした今の状況の中で多額な費用負担を強いられていくというのには
やはり問題があるのではないか。この法案自体いろいろ私もすべて精査しているわけではありま
せんから何とも言えませんけれども、やはり問題のあるところについてはそれを正していくと。
問題があると感じた部分についてはそれを正していくというようなことをしていくということも
必要ではないのかというふうに思います。やはり社会的な受け皿がまだまだ不十分な中で、こう
した費用の負担が増える、障害者の方々の費用の負担が増えていくということにはやはり問題が
あるのではないかと感ずるわけです。
 とりわけ現状の障害者の方々、少なからずですね、今の親が生きている間は何とか面倒を見き
れても、親が亡くなったとき、私たちが亡くなったときが不安だという声は、市長も聞いておら
れるのではないかというふうに思います。そうした現状の中にいて本当に障害者の方々が安心し
て一生涯送っていかれるようなものにしていかなくてはならない。そのためには今のそういった
1割の費用負担というのがどういうことになってくるのかということは考えていく必要があるの
ではないか。そういった個々の問題についてしっかりと政府に物を言っていくということは市長
として当然必要なことではないかというふうに感じますがいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 議員がおっしゃっていることについては、私もいろいろと障害を持つ
方々との接点が予ねてからいろいろありまして、お父さんやお母さんが早くにご他界をした後、
彼らが自立していくということについての対策は大変重要な政策課題だと、こういうふうな認識
のもとに今日に至っております。したがいまして、一体全体どういう方法がいちばん自立支援と
していいのかというふうなことを考えてみまするときにですね、一方の理論だけではなかなかう
まくいかない。さりとてまた一方の理論だけでもうまくいかない。やはり総体でもって、地域全
体で考えていくような、そういうとらまえ方をしていく必要があるのではないか。こういう認識
に立っております。ただしかし、繰り返し申し上げたいと思いますけれども、弱い立場の人が、
その後自立しようにもなかなか難しいということになりますると、これは大変由々しいことでご
ざいますので、議員がご提案、またご提起されたことも踏まえて総合的に判断して、各方面にい
ろいろな意味で働きかけていくつもりでございますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇26番(大東宣之君) いろいろな局面、いろいろな場面があって、いろいろと物を言う機会
が市長はあるというふうに思います。ぜひこの障害者福祉の関係につきましても、やはり真に障
害者の方々が安心して生活できる、そういう制度の構築に向けて、ぜひ市長としての取り組みを
進めていっていただきたいというふうに重ねて要望をしておきたいというふうに思います。
 それから、障害者計画の策定に向けて取り組んでいかなくてはならなくなっていくことになる
わけですが、今回のこの計画の作成によって数値目標を前提として事業や補助金が確定される仕
組みが導入をされてくるというふうに言われております。こうしたことの中で、最たる物として
言われているのが、他の個人給付の支給方式と異なってガイドヘルパー、地域活動支援センター、
手話通訳派遣制度などは完全に市町村の事業となるというふうに言われています。こういったこ
とがこの計画の中にどのように位置づけられていくのかが極めて重要になってくるのではないか
と。要するに、この計画策定に当ってどういうものを取り入れていくのか。どういった事業を取
り込んでいくのかということが、その市町村間の格差を生んでしまうと。あっちはこうだけれど
も、こっちはこうだ、向こうはああだ、こうだというふうになってしまうおそれがあるというふ
うなことを指摘されてもおります。こうした意味でこの計画づくりというのが、これからと言い
ますか、計画づくりが始まれば極めて重要になってくるわけですが、そうした他の市町村との格
差が生じないような計画づくりというのが必要になってくるのではないかと思いますが、市長と
しては、どのようにお考えなのか、再度お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員ご案内のとおり、地方分権の新しい流れというのが、もうご案内
のとおりと思いますが、画一から多様へ、中央から地方へというようなことで、各自治体の持ち
味の差異というものが、結局分権の時代では、やはり大きな流れとなっているということはご案
内のとおりかと思います。しかしながら、本福祉事業のような、昨日の質問者に対する答弁にも
あったように、福祉事業にあるようなことについては、ある程度、横との関係をとっておかなけ
ればならないのかなと、こういうような考え方を持っております。したがいまして当然、県には、
出先の県民局がございまして、保健福祉関係のいわゆる関係者もいるわけでございます。基本的
には私ども基礎的自治体が当然これを作るわけでございまして、しかしそういったことも踏まえ
て、各関係部分といろいろと連携を取りながら整合性のあるものにしていければと、こんな認識
に立っております。
◇26番(大東宣之君) こうした計画を作っていく際に、障害のある方々が安心してこの地域、
沼田市なら沼田市で生活ができるような、そうしたさまざまなサービスの提供、支援の仕方等々
がしっかりと位置づけられて、それに基づいていろいろなサービスの提供やいろいろな事業の展
開を行っていくということになっていくのではないかというふうな感じがするわけです。先ほど
市長が、地方分権が大きな流れだとおっしゃいました。地方によっていろいろなことを考えて、
いろいろなことを決めていくというふうな時代になってきているということについては、私もそ
のように認識をしております。しかし、そうしたことの裏付けとなる財源問題が極めて希薄、訳
がわからない、とりわけ自主財源の乏しい沼田市のようなところにとっては極めて厳しい状況に
あるのではないか。市長も、先に東京に行かれた際にそういったことを強く要請をされてきたよ
うですが、結果として、その市町村の財政力によって提供されるサービスが異なってくるという
のでは、やはりそれは法の下の平等には反することになってくるのではないかという感じがする
わけです。ですからやはり、この障害者の方々が、この沼田の町で安心して暮らしていけるとい
うような計画づくり、サービスの提供、そうしたことを行っていくということにこれから取り組
んでいく必要性があるのではないかというふうに考えるわけですが、市長としてのお考えを再度
お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これからは当然、社会的弱者の方々が生き生きとして生きられるよう
な、そういう社会構築が大切だと認識をしております。老いも、若きも、それから健常者も、障
害者も、誰隔てなく一緒に、同じステージに立って頑張っていけるような、そういう社会を作っ
ていかなくてはなりません。そういったことに十二分に配慮をしながら、今後の対応を考えてい
くということで、ひとつご理解を賜りたいと思っております。
◇26番(大東宣之君) 市長は、障害者福祉の関係では、県議の時代からいろいろと取り組ん
で来られたというふうに私も理解をしております。東小学校の分教室の設置、そして、それの分
校化ということをはじめ、あまり市長はおっしゃりませんけれども、榛名養護学校のスクールバ
スの運行にもだいぶ市長が県議時代にご尽力をいただいたということを、私もちょっとお聞きを
しておりますので、かなりある意味、障害者福祉については積極的な取り組みをこれまでも果た
してこられたのではないかと。また市長に就任をされて、沼田東小学校区の学童保育所開設に当
っては、障害児の受け入れも行うといったことなどですね、いくつかの取り組みをされてきたと
いうふうに私は評価をしているわけなのですが、立場上いろいろ違うことがあって、何か私がい
つも文句ばかり言っているように思われているのですが、そんなことはないのですよ。評価する
べきところはちゃんと評価をしておりますけれども。
 そういったことで、障害者福祉については市長として、またそれ以前の政治活動の中で取り組
んでこられたというふうに私としても認識をしておりますし、評価をしてはおるのです。そうい
った市長だからこそやはりこれからの障害者福祉充実に向けて、やはりしっかりと取り組んでい
っていただきたい。やはりこの地域、この町、この沼田でですね、やはり障害者の方々が安心し
て暮らしていける街づくりをしたいと。そういった思いをどう具体化をしていくのかと。どうい
ったサービスをどう提供していくのかということになっていくのではないかと思います。
 先ほど来申しましたように、仮にこの障害者の自立支援法ができてしまえば1割負担というこ
とで、障害者の方々にとっては重い負担がかかってくるというのは、これはもう明らかなのです。
3年間は激変緩和措置で、低所得者を中心として安く負担を抑えるというようなことは言ってお
りますけれども、じゃあ3年経ったらどうなるのだと。介護保険でホームヘルパーの1割負担が
導入をされた場合、多くの方々が負担なしできたのが1割になって大変だということで、国も激
変緩和措置をやりましたが、結果はもう1割負担になるというのは時間の問題ということはもう
これで明らかですから、この障害者の自立支援法によっても、やはり低所得者のそういった負担
の激変緩和は3年間はやられるけれども、その後はどうなっていくかわからないというのはもう
実態ではないかと。今まで国のやり方を見ていればね、こういうふうに感じるわけです。ですか
ら市長として、この障害者の方々含めて、安心して、安全で、この沼田に住んでいけるような街
づくりをしたいという思い、そういった思いを、じゃあ具体的に、どういう形でやっていかれよ
うとしているのか。これからの障害者福祉の充実にどのように取り組もうとされているのか。そ
の辺についてのお考えや、これからの取り組みの方向性、具体的にお聞かせいただければと思い
ます。
◇市長(星野已喜雄君) 議員、大変1割負担の関係についてご懸念をされておりますが、現在、
国の方でいろいろと論議されておりますので、結論から言うと、そこのところを待たなければな
らない立場でありますけれども、社会的な弱者の方々が負担を強いられるのは、これは大変なこ
とであるというようなことは、先ほど来答弁しているとおりでございまして、今後改めて関係機
関、あるいはそういった発言ができる場面があればいろいろなところでもって申し上げていきた
いと思っております。
 早速、週開けには関係する機関、とりあえず近場となりますると県の機関でございますので、
担当する課には行って、いろいろと実態等について調査をし、そしていろいろな問題等があれば
その場からまたしかるべきまた対応も考えていきたいと思っております。
 なお、障害者の関係等についての、どういうような対応をしていくのかということでございま
すが、非常にこれは私も予ねてから頭を痛めておりまして、今日、午前中にも申し上げたわけで
ございますが、いまこの日本国の各自治体は、国も含めて公共の縮小というふうに流れがいって
いるのですね。これはもうわが日本国のみならず、イギリスにおいても、ドイツにおいても、ど
うもアメリカにおいてもそうでございます。公共の縮小という流れです。その公共の縮小のとき
にですね、一方においては市場の拡大を狙った形の中での、いわゆる公共の縮小という一つの選
択肢がある。これは具体的にはいろいろな施策が表舞台に出ておりますので、もう一方におきま
しては、これは大変大事なことで、いま提起されている障害福祉などの問題に非常に関係してく
るわけでありますが、市民社会の拡大、現実に市民社会はあるのですけれども、市民社会でもっ
て物事をとらまえていくということ。これは全くまだ官務の域を出ませんけれども、今のいろい
ろな部分の国際的な流れはNPOとか、NGO等がいろいろな意味の表舞台に出ておりますけれ
ども、そういったことの流れがかなり胎動のごとく流れつつあると。アメリカとかイギリスでは、
もうすでにそういったところが、いま議員がおっしゃっているようなことについて主役を演じて
いるというふうに認識をしております。ただ官務の世界を出ておりませんので、私が現場を見た
わけでもありませんので、軽々のことは申し上げられませんけれども、そのようなことから、今
後関係する障害者の方々との連携を密にしながら、関係する方々が社会的に自立をしていけるよ
うな、そういうことを考えていくということは、大変重要な施策ではないかと思っておりまして、
今後、一生懸命これらについては取り組んでいかなければならないと思っております。
◇26番(大東宣之君) 市長として一生懸命取り組んでいきたいというお気持ちはよくわかり
ます。ただ、そうした思いをどう具体化をさせていくのかということだと思うのですね。例えば
今度、保健福祉センターの高齢福祉課、社会福祉課が、旧の合同庁舎、東原庁舎に移転をしまし
た。3階のフロアーが結構空きができていると。将来的には、近々のうちには福祉作業所の拡充
につなげていきたいといったお考えは示されているわけです。いま福祉作業所も、入りたくても
定員が目一杯というような状況の中で、障害児のデイサービスやそういった障害者の福祉作業所
の拡充に向けて取り組んでいきたいというお考えがこの間も示されてきているといったように、
沼田市としても、具体的なそうしたアクションと言いますか、行動は起こしているわけなのです
が、そうした具体的な行動に向けて、やはりこれからの中で何をしていくのか。いま言ったよう
に例えば、保健福祉センターの3階の空きフロアーをそういうものに活用していくと。これも一
つの施策として挙げることもできると思います。そういったことでどういうふうにしていくのか。
障害児を学童保育に受け入れられる体制を作っていくとか、そういったことも含めてそうですし、
やはり見守りの必要な障害児、障害者に対するそうしたケアを行っていくといったようなサービ
スを提供するといったようなことも考えて行けるのではないか。やることはたくさんあるのでは
ないかというふうに思うのですが、そうしたようなこととして、市長として具体的にこの障害者
福祉充実をさせていきたい。障害者の方が安心してこの町、この地域、沼田で過ごして行けるよ
うにしていきたいという思いをどういった形で具体化をされようとしているのか。その辺につい
て、くどいようで申し訳ありませんが、再度お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 保健福祉センター等の空いている所の活用につきましては、現在、民
生部長先頭に議員がご指摘なされたようなことを踏まえて、そして障害者の方々等含めながら、
十二分にそうした方々が使用できるような形の中でいま真剣にとらまえております。まもなく全
貌が明らかになると思いますので、ご理解を賜りたいと思っております。
 ただ、私が先ほど来から申し上げているのは、そういった施設対応でなくてですね、社会の中
に障害者の方々が、健常者と同じ土俵の上に立ったステージで活躍をしてもらうような環境条件
整備をしていかなければならないのではないか。そういうようなことから、非常に具体的には、
それではどういう方法があるのかということになりますると、短絡的に、それがボランティアと
か、NPOとか、そういうことをちょっと申し上げるのは非常に軽々だなと思っているので、あ
まり申し上げるのは憚かれるのですけれども、いわゆる世界の流れは、そういった方向に流れて
いる中で、社会の参加を促した形のとらまえ方をしてきているという、そういう実態があります。
私も、先ほど来から申し上げておりますように、単なる市場拡大の戦略だけではなくて、市民の
内発的な力を持ってして、そういったものを一つでも、二つでも克服していくということが活性
化につながっていくのではないか。そういう認識を持っているということでございます。したが
いましてこれからも、そういった調整というか、調和のとれた方向を探る、いわゆる対策が大事
なのではないか。こういったことで申し上げているわけでございまして、ご理解を賜りたいと思
います。
◇26番(大東宣之君) これで質問を最後にして終わりにしたいというふうに思います。市長
として、市民の持っている内発的なものを引き出して、調和の取れたものとしてやっていきたい
というお考えは、それはそれとして極めて大切だというふうに思います。よくバリアフリーなど
ということが言われるわけですが、バリアフリーというのは、そういった社会、例えば施設や道
路、そういったものだけではなくて、人間の心の中にもバリアフリーがなくてはならないのでは
ないかということがよく指摘をされています。そうした市民の意識の改革、市民が障害者ととも
に生きていける、そういった意識を作り上げていくということも非常に大事ではないかというふ
うに思います。そういった中で、市民とのいろいろの協力の中で、こうした障害者福祉の充実に
取り組んでいくということは極めて大事な視点ではないかというふうに思います。
 ちなみに市長もご存じだと思いますが、東小学校では、榛名養護学校の分校との交流ができた
ときから、もう長年にわたって行われているということがあります。こうしたことが子供たちに
とって極めていい影響を与えているということは、歴代の校長先生からもお聞きをしております。
そういった取り組み等がもうすでに、市内一部の学校という限られた場面ではありますが、始ま
っているというのが現状ではないか。そういったことを広げていくということは極めて大切な事
ではあるというふうに思います。ただしかし、それだけでは、そういった思いだけではなかなか
うまくやってはいけないのではないか。やはり障害のある方々に具体的な手を差し延べていく。
具体的なサービスを提供することによって健常者と共に暮らしていける街づくりができるのでは
ないか。だから一つには、そういった就労の場所を提供していくだとか、外に出るときのガイド
ヘルパー等の創設だとか、そうした具体的なサービスの提供も併せて考えていかないとまずいの
ではないか。それが単に施設だけ、施設もそうですし、そうした具体的なサービス、そして人の
心といいますか、気持ちといいますか、そうしたものを含めて、それは市長がおっしゃったよう
な、総体的にとらえていく、そして調和のとれたものとしていくということになるのかもしれま
せんが、やはり具体的なサービスの提供によって、安心して障害者の方々が暮らしていけるよう
な、こういった制度体系をぜひ作っていく必要性もあるのではないかというふうに思います。
 NPOやNGO、ボランティア等々の活動だけに頼るのではなくて、この沼田市として、行政
として果たすべき役割、提供していくべきサービス、そうしたことをしっかりとこれからも考え
ていって、しっかりと実践をしていくことによってこそ、初めて障害者の方々が安心して暮らせ
る町ができるのではないか。そういったことについて具体的な取り組みをぜひやっていっていた
だきたいと思います。
 最後に、市長のお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。これで質問を終らせていた
だきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど議員が、東小の本校と東小の隣接にある榛名養護学校の分校の、
いわゆる交流からくる教育的な成果のことについて大変高い評価があるという、こういうお話し
でございましたけれども、全くそのとおりだというふうに認識をしております。これは、東小の
歴代の校長先生をはじめといたしまして、各関係機関のご活躍はもとより、教育関係の方々の本
当に地道な努力が実ったということと、子を持つ親が非常に熱心で、そういう意味では家族主義
的な感じで進んで来た、大変学ぶべきところが多々ある、非常に希有な場所だというふうに認識
をしております。したがいまして、そういったところが沼田の隅々まで波及できるように展開を
していく必要があるのではないか。ですから当然、教育も大事、福祉も大事、そして例えば、産
業からくるところの部分に障害を持つ方々が務めるのも大事。あらゆる角度から総合的にとらま
えていくということが大変重要かと思っております。
 そういった中でですね、これからいろいろと障害の関係するところの施策を展開していくわけ
でございますけれども、今日いただいたご提案を十二分に参考にさせていただきながら、今後に
処してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後2時00分休憩
─────────────────────────────
午後2時09分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 次に、橋襄典議員。35番。
〔35番 橋襄典君登壇〕
◇35番(橋襄典君) 質問に入る前に、市長は執行者として感想、思いを述べるのではなく、
議員は、住民等の立場に立って行財政運営、市民福祉等向上を図るべく質問をしているのであっ
て、実施するとなれば尊い血税の執行になるわけで、答弁はその姿勢をもって答弁をしていただ
きたい。
 それでは、一般質問をいたします。
 昨今、耳にすることが、「ロハスな暮らし」を、無駄なエネルギーを使わずに、地球に負荷を
かけないライフスタイルを実現するために、一人一人がいろいろと考えていく。ロハスとは、
「人と地球にとって、健康で持続可能なライフスライル」と言われております。快適に暮らした
いという欲求(エゴ)と、地球社会における環境との共生(エコ)を両立させながら、新しい生
活文化を創造していく高まりが出てきています。「しらさわ夢プラン21・多彩な自然の息吹が
こだまするしらさわ。とねの創り出す景観づくりの住民主体の「ゆふの景づくり」、森林文化都
市ぬまた」
 例えばこんな例が聞かれます。地方都市の周りにすぐ畑があって、地域コミュニティーが共生
するライフスタイルがあり、すぐ近くから食べ物が運ばれてくる。新鮮で消費者と生産者がお互
い顔が見える関係でやっている。コストもそれほどかからない、都市型農業のシステム、こんな
いいことだらけの社会の確立を具体化に向けて考えられている。何か、新市の環境に適している
ようにも思われます。
 さて、成熟社会を迎えて、大量生産、大量消費、物から質への社会移行した21世紀社会をど
うするのか。満ち足りた社会を享受しているのにも実感がない、何とも奇妙なことです。
 過日、世界的に取り上げられたのが「もったいない」という言葉でした。日本では、死語とな
りつつあります。多種多様の使途を持った、生命を与えてくれた物が、その目的を果たされるこ
となく一番嫌われるごみとして廃棄処分されていく。はて、何であろうか。多くの時間とお金が
掛けられ作られたもの、特に食べ物については求め取得したのにも自分の不注意から安全・安心
の観点から破棄されていく。「捨てればごみ、分ければ資源」久しい言葉のように思われる。利
便性の追及から、ライフスタイルは日々向上するが、密着する生活環境から、廃棄物として出さ
れるごみの減量化対策についてまずお伺いいたします。
 新市のゴミの状況について、ごみの量、処理費用等々実態はどのようになっているかお伺いい
たします。
 次に、一般廃棄物最終処分場の現状と、どのような協議がなされて来ているのか。その経過に
ついてお伺いいたします。ごみ減量化について、どのような具体的な計画を持っているのか。さ
らには、今後の見通しについてお伺いいたします。
 次に、グリーンコンシューマーについて。グリーンコンシューマーへの対応について。グリー
ンコンシューマーは、日々の買物で環境を大切にする、心豊かな暮らしを創っていこうという人。
私たちの生活は買物で始まります。この始まりを変えることは、ライフスタイルを変える大きな
力にります。そして、私たちが変えることで、社会のあり方や地球の将来のシナリオも変わり、
いわゆる買物は地球を変える。
 さて、グリーンコンシューマーの10の定義があります。1、必要なものだけ買う。2、ごみ
になるものは買わない。容器は再使用できるものを選ぶ。3、使い捨て商品は避け、長く使える
ものを選ぶ。4、使う段階で環境負荷が少ないものを選ぶ。5、作るときに環境を汚さず、作る
人の健康を損なわないものを選ぶ。6、自分や家族の健康や安全を損なわないものを選ぶ。7、
使った後、リサイクルできるものを選ぶ。8、再生品を選ぶ。9、生産、流通、使用、廃棄の各
段階で資源やエネルギーを浪費しないものを選ぶ。10、環境対策に積極的な店やメーカーを選
ぶ。
 こんなことを実践することで環境配慮型、循環型社会が実現できるとされています。以前にも
質問いたしましたが、マイバックには取り組みは見たけれども、その後の推進状況はどのように
なっているのか。さらには、考え方、取り組みをするとしたらどのような行程をもって行われる
のかお伺いいたします。
 2番目として、新市の自治における真の自治について。小さな自治体。
 自治における真の自治についての考え方について。分権の潮流の中で、合併という旗の下で、
合併ありきの大波に見舞われています。自治体の規模を拡大、編成するという合併という方策で、
本当に自分たちの地域の展望が開かれるのか。いま、新市の行く先はどうなるのか。負担を強い
られ、サービスが減少され、すみずみへの血流は鈍く行財政改革は検証し難い。庁舎内に、創造
コンソーシアム的チーム編成が求められる。自治体の首長が、住民の繁栄や幸せを実現するため
に、いかに大きな力を持っているかということです。首長の経営次第で住民の幸・不幸が分かれ
てしまう。
 いまそんな時代を迎えている、断崖の淵にあり、改めて市長の責任重大さを再確認しておりま
す。「小さな自治体」、つまり税が安くてよいサービスを行う政治を実現する上で大切なのが、
人々の良識や常識で、人々の良識や常識が高まれば、必然的に行政の役割は小さくなり、良識や
常識が低いと、「隣のネコがうちに糞をして困るから隣に注意してくれ」と言ったことまで市役
所に求め、職員がそこへ行って注意してくるみたいなことが起きてくる。人々の良識や常識が高
まらないと税金は高くなるばかりで、良識や常識の涵養と、小さな自治体の実現は一対と言える
でしょう。
 その良識や常識の涵養に係わるのが教育です。つまり小さな自治体と教育は、表裏一体の関係
になっています。子供の教育、社会人教育も含めて、社会全体の教育というものは、社会の良識
や常識を高めるという意味で、結局、その国や地域の税率にも係わってくる。良識や常識が低い
と何でも役所任せとなりやすく、そうなるとそれだけ費用がかかり、職員の数が増加し、より多
くの税金を負担するような社会体質になる。ですから、教育で社会良識を高めていくことは、市
政の経済とも深い関係があります。教育が私たちの納める税金とも関係してくるという認識に立
ち、お互い良識を高め合っていけるような教育改革にも着手していくことが、これからの大きな
テーマにもなってくる。
 さて、こんな基本的な考えの下から、真の自治体を創造するには、意思決定や行財政運営、地
域経済、公共サービスなど、あらゆる面から地域ガバナンスが求められる。真の自治体について、
どのように考えておられるのかお伺いいたします。
 次に、住民主体として政策牽引については、我々議員においても同様、市長、職員にとっても
大切なものは3つの基本があると考えております。1つは、住民の声の中に「正しきもの、良き
もの」を見いだす力。2は、信念に基づいた説明責任。アカンタビリティー、3は、リーダーシ
ップであります。市長は、住民主体として政策牽引について具体的にどのような考えを持ってい
るのか、改めてお伺いいたします。
 最後に、ローカルマニフェスト推進首長連盟入会について、どのような考え方をもって入会さ
れて、また4月25日結成大会に参加され、その感想と行財政運営に対して何か変わられたこと
がありましたらご披瀝をお願いいたしまして、1回目の質問といたします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの橋議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、生活環境について、ゴミ減量化対策について、新市のゴミの現状についてでありますが、
2月13日に白沢村及び利根村と合併し、その行政区をそれぞれ白沢町振興局、利根町振興局と
し、新市としてスタートしたわけでありますが、ごみ処理業務につきまして、白沢町振興局管内
は、従来から沼田市外三箇村清掃施設組合の構成組織であり、現在も新沼田市として一括処理を
しております。
 白沢町の合併前のごみ処理は、燃やせるごみは、沼田市外三箇村清掃施設組合の清掃工場でプ
ラスチック系のごみも一括して焼却処理しておりましたが、合併後は指定プラスチックは資源ご
みに、硬質プラスチックは燃やせないごみに分別しております。
 燃やせないごみは、白沢村最終処分場に有料による持ち込みをしていただいておりましたが、
合併と同時に閉鎖しましたので、合併後は沼田市最終処分場に搬入しています。また、資源ごみ
は沼田市の分別収集にすべて合わせて実施しております。
 白沢町の3月末現在の人口は3,852人で沼田市全体の約6.9パーセントでありますが、
3月と4月のごみの収集量は、沼田市全体で2,909トンに対し、約4.4パーセントの12
8トンとなっております。
 なお、利根町振興局につきましては、片品村と利根東部衛生施設組合を構成しており、現状で
は、利根町振興局管内のごみは、利根東部クリーンセンターで処理しております。    
 次に、一般廃棄物最終処分場の現状と経過についてでありますが、最終処分場の建設当初の埋
立計画では、平成17年3月の埋め立て終了予定でしたが、平成16年11月に実施した残容量
調査では、埋立容量8万9,900立方メートルに対し、埋立量が8万2,570立方メートル
で残容量は、7,330立方メートルでありました。
 これは、事業者等が処分場に直接搬入する際の分別指導の徹底や、燃やせないごみとして収集
し、一度処分場に搬入した後、人力でせんじくずやカン、ペットボトル等を分別収集し再利用を
目的として搬出するなど、分別と資源化を徹底し延命化を図った結果であります。
 また、市民にご協力いただき、今年度から新たに指定プラスチックと指定金属を資源ごみとし
て分別収集しております。今後さらに搬入量を抑制し、延命化を図る所存でございます。
 なお、次期最終処分場の計画については、今後とも沼田市外二箇村清掃施設組合と協議しなが
ら進めたいと考えております。
 次に、ごみ減量化対策についてでありますが、昨年度に試行した廃プラスチックと指定金属の
分別が、本年4月から本格的に始まり、燃やせないごみのうち、資源化できるものは、できる限
り資源化を行い、減量化を進めております。
 また、国の施策である循環型社会形成推進に向け、ごみの排出抑制、再使用、再生利用である
3R運動について取り組みを推進していきたいと考えております。3R運動というのは、リデュ
ース、リユース、リサイクルの略語になっております。          
 次に、今後の見通しと課題についてでありますが、国の基本的な方針でも、市町村の役割とし
て、一般廃棄物の循環的利用に努めるものとされ、その上で処分しなければならないものを中間
処理、最終処分することと定められております。
 このことに対応するため、リサイクルセンター等の併設によりごみの再資源化を図った上で最
終処分することが、今後の課題となってまいります。
 最終処分場も、まもなく埋立終了を迎えますので、いろいろな角度から検討しなければならな
いと考えますが、リサイクル事業の強化と循環型社会に合致した最終処分場建設を含めた対策に
向けて努力してまいりたいと考えております。
 次に、グリーンコンシューマーへの対応についてでありますが、消費者である市民の環境問題
への活動として、新しく取り組まれているわけでありますが、これは、大量消費による環境悪化
を教訓に、消費者が価格、性能、安全に「環境」という視点を加えてものを選ぶことで、環境に
配慮した社会づくりへ転換していく活動であると認識しております。
 沼田市においても、平成15年3月に制定した「沼田市環境基本条例」に基づき「沼田市環境
基本計画」を策定し、環境目標実現のための基本施策に「グリーン購入の促進」を掲げ、本年4
月グリーン購入調達方針を定め、一事業者としてもグリーンコンシューマーを実践しているとこ
ろでもあります。
 また、市民参加施策として環境に配慮したライフスタイルの確立に向け、環境問題を市民に意
識してもらうため、ごみ問題をテーマに広報で呼びかけております。
 いずれにいたしましても、グリーンコンシューマーへの対応につきましては、消費者である市
民一人ひとりの意識改革が必要でありますので、広報やマイバックキャンペーンなどの一層の充
実などにより、啓発を図りたいと考えております。
 次に、新市の自治における真の自治について「小さな自治体」、自治における真の自治につい
ての考え方について、真の自治についてでありますが、私の市政執行における基本姿勢は、市民
参加にありまして、公平・公正・公開を原則とし、市民本位の市政を基軸に、市民の英知とエネ
ルギーの結集による市政をめざしているところであります。
 ご質問の、真の自治についてでありますが、「真の自治」とは、「自分たちの地域は自分たち
でつくっていく」という地方自治の考えのもと、住民一人一人が主体性を持ってまちづくりに参
加し、住民の意思が市政に反映され、市政への参画が担保されていることであり、住民と行政が
協働してまちづくりを行うことであると考えております。
 地方分権から地方主権に向けた新たな変動期を迎えている現在におきましては、自治体は何に
取り組むべきか、さらに、より地域に密着した市民自治の仕組みをいかにつくっていくかなど、
新たな自治のかたちを展望していく必要があるものと考えております。        
 次に、住民主体として政策牽引についてでありますが、地方公共団体には、簡素で効率的な地
方行政体制の整備、確立を図り、財政負担を軽減しつつも、社会経済情勢の変化に対応した住民
サービスを実施しつつ、行政運営の透明性の確保と住民への説明責任を果たすことが求められて
おります。
 地方分権が進む中、政策を進める上で政策評価が行政運営の重要な経営判断となっており、政
策目的を達成するためには、施策や事業の効果、成果を市民の目線から見直すことであり、成果
を重視した行政運営を図るべく取り組みを積極的に推進したいと考えております。
 市民の意識改革や新たな市民参加を促進するため、行政の透明、情報公開を図りながら、市政
執行の先頭に立ち、最大限の努力を傾注してまいる所存でありますので、ご理解を賜りたいと存
じます。
 次に、ローカルマニフェスト推進首長連盟入会についてでありますが、ローカルマニフェスト
推進首長連盟につきましては、本年2月に岩手県知事、愛知県犬山市長、北海道ニセコ町長が代
表発起人となり結成されたものでありまして、ローカルマニフェストが持つ、意義と可能性を深
く理解し、自ら実践に活かす首長を会員とした組織でありまして、4月25日現在で、205名
の首長が会員となっております。
 ご質問の、ローカルマニフェスト推進首長連盟入会についてでありますが、この連盟の活動目
的は、住民に政策契約を提唱し、政策を中心にマニフェスト型政治を推進することでありまして、
その趣旨に賛同をし、入会したものであります。
 本年4月25日に開催されましたローカルマニフェスト推進首長連盟研修会・総会に参加をい
たしましたが、マニフェストは、住民に対して、政策を中心として目標・方法・期限・財源を具
体的に示すことにより、その成果の説明責任を負い、住民本位、政策を中心とした地方自治の確
立が図られるものであると、改めて認識をしているところであります。
 以上申し上げまして、橋議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇35番(橋襄典君) 再質問いたします。
 冒頭から私の質問の仕方が悪いのか、答弁漏れがあるのですね。私は、1番目は、新市のごみ
の現状はどうなのですかということを聞いた。それについての市長の答弁は、白沢のこと、それ
から旧利根村のことを答えているのですね。沼田市全体のごみの関係はどうかと聞いたわけなの
です。それが答弁されていないのです。それについてお答えください。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまですね、答弁漏れがあるのではないかという、こういうご指
摘でございますけれども、その関係については部長の方から答弁をいたさせます。
◇議長(星野佐善太君) 民生部長。
◇民生部長(田島 護君) 命によりお答え申し上げます。
 沼田市のごみでありますけれども、昨年来、この次の中でも申し上げましたとおり、ごみ全体
の量につきましては、16年度途中から合併を挟みまして、総合的な量についてはまだ把握はし
ておりませんが、昨年新たに減量化を含めながら今までどおりの形で推移しております。
◇35番(橋襄典君) 遠慮しないで言ってください。私の通告の仕方によって答弁が今の状況
で正しいのだというならそれでいいのですよ。私が言ったことはそうでなくて、新市の状況のご
みの現状はどうですかねと、これが基本で、これからの生活と含めたごみの状況がどうなってい
るかということを確認したくて、そしてなおかつ市長の執行者としてどう考えているかというこ
とを聞きたかった。だったら遠慮しないで、私の質問の仕方、通告の仕方が悪かったら構わない
です。もうはじめから漏れているのですよ。もしそれと私との行き違いがあったとするならば、
私は訂正しますよ。そんなことはおかしいじゃないですか。できたら今日は異常な一般質問する
前に、昨日、今日の質問を聞いていながらそういうことを感じたから私は素直に言っただけなの
です。いかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) いま橋議員がおっしゃられた形の中で、ご案内のとおり一般廃棄物最
終処分場の現状のところで、平成16年11月に実施した残量の調査では、埋立容量8万9,9
00立方メートルに対し、埋立量が8万2,570立方メートルで、残容量は7,330立方メ
ートルでありましたということで、総体のことについては申し上げているのでご理解を賜りたい
と思っております。
◇35番(橋襄典君) 今だって違うのですよ。新市は利根町も入るわけでしょう。1市2村、
旧1市2村という中に今度は白沢が新市に入って、そしてその処理の状況というのは利根町は違
うわけではないですか。だからその状態をどういうふうに考えているのですかという意味で言っ
たわけですよ。そのことについてどうですか。それは次の段階の、一般廃棄物最終処分場のこと
について、そのときの段階で聞こうと思ったのですよ。おかしくないですか。どうですか。
◇市長(星野已喜雄君) 民生部長に答弁いたさせます。
◇民生部長(田島 護君) お答え申し上げます。
 先ほどの関係でございますが、1点目の中で、まず沼田市、新市ができてからの状況、それま
での扱いといたしまして、白沢は今までどおり沼田市と行ってきました。なおかつ利根町につき
ましては、東部衛生施設組合で取り扱いを行っております。その量につきましては、全体では約
2万5,000トン、これは大つかみの部分でありますけれども、沼田が2万2,000トン、
白沢が1,000トン、利根が2,000トン、このような形で一応推計をし、今後の対策を考
えていきたいと思っております。
◇35番(橋襄典君) 年度途中から一緒になったわけですから、それは当然、細かい数字が出
ないのは私も承知しているわけです。しかしいま、非常にごみの取扱いはどういうふうにしまし
ょうかということで非常に大きな問題になっているわけですよ、地球環境を含めた中で。ですか
ら総体の中で、市長執行者としてどうであるかということを私は聞きたかった。ですから今の部
長の答弁を市長がすればわかりましたということになって、新年度で全体のやつを把握して、そ
してその分析をして、その分析に合って、現代版に合ったような、住民が納得するような処理方
法なり資源活用していけばいいわけです。そういうことの答えを聞きたかったわけです。
 それでは2点目の、この延命化の問題、非常に大きくなってきているわけですよね。7,33
0立米ということなのですね。これは期限で言うとどのくらい持たせようとしているのですか。
それによってどう対処していくかということでしょう。もう次の、新しい処分場を見つけてやろ
うとしても、もうそれなりの期限が足りないのではないですか。それには、足りない場合には、
それなりの期間は血税を使うわけでしょう。それだけ住民負担なのです。だからそれまでの過程
は当局行政はどういう努力をしてきたのですか。ですから例えば民間で言うとね、QCサークル
などとあるでしょう、魚の骨で要因をいくつもこういうふうに出しておいて、できるところから
つぶしていく。そういう形でやはりやっていかなくてはならないですね。いま最終処分場も、要
するに毎日の生活者と事業をしながら生活する一つの対立があるわけでしょう。だからそれは、
県は県でも構わないのですよ。しかしながら沼田市の中の市民がそこに係わっている。それに対
する責任者の執行者が、どう考えてここまで来たのですか。市長が就任したときに、助役を中心
にしてやっていきますよと、こういうふうに私は聞きました。その努力、汗が、どういうを努力
して、どういう結果をもたらしたか。その結果として今度は住民に負担がかかってくるわけでし
ょう。合併によってだってずいぶん住民に負担がかかっているわけです。だから誰の合併ですか
ということになるわけです。ですからこれはいちばん大事なこと、1円でも安く、負担を軽減す
るような形をとりながらサービスを拡大していかなくてはならない。そのためにこの処分場のこ
とについて具体的にどう考えて進めてきたのですか。いろいろあると思うのですがね。
◇市長(星野已喜雄君) これについてはですね、当時、白沢はご案内のとおり白沢村でござい
ましたので、1市3カ村清掃施設組合とまず一つにはしっかりとした連携をとり、そしてなお、
私ども沼田市の民生部がいわゆるこれまた中心となり、その対応に努めた経過がございます。
◇35番(橋襄典君) 対応してきたというのはわかるのですよ。できないものはできない。で
きるものはできる。こういう努力をすればこれはできる。こういう形が先ほどのいちばん最後の
質問になるわけですけれども、ローカルマニフェストになるのではないですか。ですから、より
住民にとって、この事業について明らかに進めていく、わかりやすい。それが市民と行政の協働
ということでしょう。それについても、これもそうなのですよ。住民の代表の議員がいて、そし
てそれについて執行者に聞く。これが納得できる説明でなければ、いいのですよ、こういう対応
をしてきても。でもこういう努力をしてきたのですよと、これがなければ。今のように通り一遍
で当たり前のことではないですか。群馬県下でもローカルマニフェストのメンバーは5人いるわ
けですよ。なかなか他の首長は入っていないのですよ。だからそういう気持ちでやっていくなら
ば、そういう答弁が返ってこなければ納得しませんよ、私も。私も議員としては県下で一人だけ
しかいませんよ。でもやっぱり例え1円の血税でもこういう形で使って、こういう目的で、こう
いう行程でやって、こういう結果が出るのですよと、こういう形にならなければおかしいでしょ
う。いちばん延命化を図る努力は必要ですよ。だけどもできなくて、その間はどこかで有料でや
らなくてはならないわけでしょう。これが余分な住民負担ではないですか。そのときにはそれな
りの責任を負ってもらう。だから改めて執行者の責任は非常に思いということです。先も言った
とおりです。ですからそのような答えを返してください。
◇市長(星野已喜雄君) 民生部長が当時も生活課長におりましたので、大変な努力をしてきて
いる経緯がございますので、答弁をいたさせます。
◇民生部長(田島 護君) 最終処分場の建設問題につきましては、非常に用地の問題から含め
まして大変な部分がございました。ご案内のとおり一朝一夕にできる問題ではないという中で、
まずは用地の交渉、そこから入ってくるわけでありますけれども、どこでも必要な施設ではあり
ますけれども、自分のところは必要でないという、こんな感じを受けます。なかなか用地交渉が
進まなかったことにつきましては、1点あります。
 それともう1点、昨年、16年に入りまして、合併の取り決めがいろいろと進んでまいりまし
た。この中で枠組みの違い、いろいろな中で処分場1市3村、当時これだけで先にこの問題だけ
進むというわけにもなかなかいかなかった。これも現状です。このような中で総体的に、現在あ
る処分場をいかに延命させるかという形で取り組みをやってまいりました。その結果が今回、先
ほどお示ししたような状況であります。
◇35番(橋襄典君) 私はいまの部長答弁、気の毒だと思うのですね。本来、その内容という
よりも、政策的な部分で市長が答えればいいのですよ、市長が。そういう部分が多々あるのです
よね。ですからこの用地の問題はよくわかるのです。私もどちらかと言うと地元の議員になるか
もしれないですよ。ですから入れない部分と話の間に入れる部分もあるのですよ。この権限は、
いわゆる県にあるというような状況がある。ちょっと離れてしまうのですよね。だけどもそこに
係わっている人達は住民なのですよ、市民なのですね。ですから確かにその用地の問題というの
は非常に厳しいというふうに思いますけれども、もう2年悪く言えばほったらかしと同じですよ。
それがために住民負担になってきてしまう。それで戦前は、要するに焼却が最善。ところがいま
は最善ではないのですね。
 ひとつ例を申し上げます。前に葉っぱの問題でね、2億の生産をあげているなどと言いました。
徳島県の上勝町、これが人口2,198人、高齢化率44%、これがごみ0、要するにごみウエ
スト宣言というのをしたのですよね。要するに焼却場を持たない、それから埋立もしないという
宣言をした。それによってもうすべての、いま34品目だか、45品目分別していますよ。そう
いった中、三セクが立ち上がったり、相当良くなってきています。
 これもグリーンピースの中でもそういう講演も聞かせていただいた。昨年の12月にですね。
やはり基本が違うのですね、考え方が。ですからいま言ったことを、市長が例えばローカルマニ
フェスト、政策目標、期限、財源、そういったようなことの行程表を出してやったときに、それ
はなぜだ、どうしたらいいのだ。そういう考え方に変わらないといつになってもこれは解決に至
らない。そうするとこれから、もしかすると新しい所に行こうとしているのです。そんな感じが
するのですよね。だから私から見ると安易だと。住民の命を預かっているわけでしょう。先ほど
来も非常に弱者の問題が出ましたけれども、これらを含めた中でごみ処理はしていかなくてはな
らない。しかしながら基本的にはごみを出さない。先ほどもう何度か、もったいないという言葉
が出てきたわけですけれども、これも世界的な部分で今回出てきたわけですよ。我々日本人、終
戦19年でけれども、この中でどういうことが言われてきたか。物は大事にしなさい。ところが、
どんどん、どんどん来て、先ほども言いましたように、こんないい生活をしていながらその豊か
さなりそれがが感じられない。でもそういった影にこういうものがあるわけ。ですから、これも
帰せば資源になる可能性は非常に濃いわけですよ。次の段階で言いたいと思ったのですけれども。
いわゆるこんな人口が少ないからできるだとか、この部分、町長、すごい迷ったのですよ。グリ
ンピースで讃えていますよ、はっきり言って。グリーンピースというといろいろな考え方を持た
れる方があるかもしれないですけれどもね。この講演内容を聞いてみると、すごい取り組みをし
ていますよ。急傾斜地で高齢者が多くてですよ、そういう中で目の輝きがあると。ですから、そ
の目の輝きをさせるのは執行者なのです。我々にも責任がある。議決すれば私たちも責任がある
のですよ。例えば、最終処分場かもしれない。でも、これだけの問題で世界中でものすごく金が
かかっているのですよ。その点についてもう一度お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) リサイクル、あるいはまた循環型社会を作っていくということは、い
ま現実の社会におかれた大きな課題でありますので、そういうようなことを踏まえながら、議員
がご提起されたようなことも勉強させていただいて、そして先々に遺憾なきよう対応を図ってい
きたいと考えております。
◇35番(橋襄典君) はっきり言わせていただきます。勉強してからでは遅いです、こんなの
は。今の知恵を持っているところで知恵を生かす。だからそれには金がかからない知恵というの
もあるわけですよ。先ほども同僚議員の答弁にもありました、ふれあい広場で市長言っていまし
た。住民参加と民間委託、アウトソーシング、この知恵をどういうふうに生かすかということで
はないですか。どの場、どの場で住民参加を求めて、ですから、ある程度の知識、レベルが上が
ることによって行政が手を出すことが、出さずに、住民の中で問題を解決できる。そして安く民
間的な発想でアウトソーシングを取り入れる、と言ったことで今までと負担が、普通にやってい
ると負担がかかってしまうのだけれども、これを取り入れることによって負担が、今までと同じ
状況でサービスも同じ。こういうことになるのではないですか。考え方は市長と全く同じです。
ただ私から見ると、いかに、どういうふうな形でこれを具体的にやるかということです。そこは
市民の前で言えば、これは格好よく聞こえますよ。しかしそれは、先ほど大東議員の中でも、い
かに具体的に、具体的に、住民のために結果を出してやれるかという、その方策ではないですか。
いかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) 市長という立場で、当然その政策的な実現のためには、誠心誠意努力
していかなければならないと考えております。
◇35番(橋襄典君) そんなことは当たり前のことです。それではちょっと一つ例を出します。
先ほども出た循環型社会の確立、例えばいまごみに関係しますからごみの事で申し上げます。生
ごみからよく言われる堆肥、それから菜種油、菜種を作る。それで燃料、廃棄物を多面的に活用
するということなのです。生ごみを堆肥化、そして地元の農家の協力を得て、ごみ堆肥を使って
菜の花栽培をする。そして菜の花の観賞ということで、観光が出てくるのですね。そして菜の花
の油を生産、販売。それから先ほど出た地産地消、このような菜種油を廃食油として回収して、
バイオマスジーゼルエネルギーに加工し、作業用車両等に燃料として使っている。これがまさに
循環的に最後はゼロになっている。そしていま、いちばんいま日本で多く菜種として観光を呼ん
でいるのが横浜町ですね、青森の。これはもう最適な、すごい所ですよね。それをしながら人を
呼んで、その油を食用油を使って、そしてそれを回収して循環させていくということですね。最
近では、利根町でもやっているエゴマなどは非常に体にいいということで、テレビなどでも報道
されておりました。そういった中でやっていくことが、特徴として出てきたものが、ああ新市の
沼田はこういうものがあるのかなということで、そこに人が足を運ぶ。ですから私の持論になる
のですけれども、「平に生活してデコボコを生かす」ということですね。ですからこれが、これ
からの課題としてどこを最優先に行くか政策の一つの基準かと思うのですね。ですから、こうい
うことの例はいっぱいありますよ。だから、やる気があるのか、やる気がないのか。
 それは、私たちも議員報酬として市民の血税をいただいております。ですからそれなりの議員
報酬に合った議会活動をしていかなくてはならない。ですから、そういうプロとしての答えをし
ていただきたい。いかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) ただいま、循環型の問題提起がなされました。私どももこれらについ
てはいろいろな角度から教えられたり、あるいは勉強したりしております。提案もされたことに
ついて、今後とも市行政の中核に据えて頑張っていかなければならない。こんなふうな感じを持
っております。
◇35番(橋襄典君) 次に、グリーンコンシューマーに移らせていただきます。
 まさにね、私は今の菜の花循環のところで言いたかったのですよね。確かに買物によって社会
スタイルが変わってくる。私も一つしかないもので、女房がマイバックを使っています、市から
配付されたものをね。役所の職員も、それを使っている方を時々見られます。自分自身のマイバ
ックを持ちながら、買物に行くときも私はあります。そういったできるところからやる。ですか
ら、行政としてはですね、これは本当は民がやることかもしれません。全国的にこういうグルー
プがそこらじゅうにあるのですけれども、とかくこのグループとつながりをもって云々という人
がいるのですけれども、とんでもないですよね。私はいいと思ったことをやはりやっていく。マ
イバックから進めていくということがかなりの影響が出てくるのではないかなと思うのですよね。
ですから今度は、行政が作ってやるのではなくて、そういう促し、誘導する形を行政がやる必要
性があるのではないか。これは第二弾ですけれどもね。その点についてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 グリーンコンシューマーの問題でありますが、これらについてもやはりごみの減量化を図って
いくという意味で大変重要な施策であると思っております。いま民でもってというふうな話もあ
りましたけれども、そういったところのいわゆる刺激を与えるというのですか、誘導は官でも重
要なことだと思っておりますので、今後、そういった観点でもって取り組んでいければと、こん
なふうな考え方を持っております。
◇35番(橋襄典君) その環境、環境によって違うのですけれどもね。本来、グリーンコンシ
ューマーというのは、個々の出発ですから、そういったグループの中で環境を大事にしなくては
いけないなという一つの発生から、1人が2人、2人が3人といった形のグループ活動が非常に
多いわけで、それがいいとすれば行政が仕掛けて、それでそういった自主自立的な個別体の活動
ができれば非常にいいのではないか。それが要するに行政が扱っている血税を少なく対応できる
と。先の良識、常識の問題ではないですけれども、やはりそこに出てくるのではないか。日々、
毎日の中に環境問題が出てこない日はありません。本当にそれでは、明日地球が滅亡したらどう
なのだろうというような極端な考え方ではいけないかもしれないけれども、そういった延長線を
考えながら、こういったコンシューマー的な人間が一人でも多くなるということで、非常にいい
ことなので、先ほどのごみの処理の問題も含めて、そういう形からすれば行政が仕掛けて、自立
させていくということは非常に大事かなというふうに思っております。その点ありましたら次に
答えていただければと思います。
 次に、いちばん私は失礼だかどうだかわかりません。市長も公で言っているわけですから、要
するに一般の方々、私も思うのですけれどもね、パフォーマンスが過ぎるのです。それでですね、
私は今度の、このローカルマニフェストの全国の首長連盟に加盟しなければ、私は別にそんなに
言いません。いわゆる先ほど出た、自助、共助、公助、これが要するに、先ほどのことをまた繰
り返したのですけれども、公助、共助、自助、これが大きな自治体で、要するにこれは行政が何
でも手を差し延べるということなのです。そういった意味で、このローカルマニフェストを取り
入れることによってこれが逆転するわけですね。市長の考え方、執行者の考え方がそこにあるこ
とによって。そしてそれを市民の前に披瀝して、その判断をして、その行程のような形に自分自
身が進めていく、執行していくということです。それらについていかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) まずですね、グリーンコンシューマーの関係の先のことでありますが、
これらについては、前段また答弁したとおりでありまして、いわゆるこれから循環型社会を作っ
ていくためにごみの減量化は大変重要なことだと思っております。そういった意味で市の方が、
いろいろな意味でできることはやり、積極的にしていく必要があるのではないか。こういうふう
に申し上げておきたいと思います。
 また、ローカルマニフェスト関係のことについてでございますけれども、これらについてはい
ろいろな角度でいま各自治体の、言うなれば分権が進んできて、その自治体がこれから本当に国
や県等と対等の立場で物を考えていくときに、自らの自治体の足腰を強めていかなくてはなりま
せん。そういったことからどうしても、私も含めて行政体の各職員の力を高めていく必要もある
というような観点から、今回、各方面で話題となっているローカルマニフェスト、これの関係に
ついて加入をし、現在勉強をさせていただいているところです。したがいまして、まだ会議には
出て間もないもので、その内容等については深く熟知している立場ではございませんけれども、
今後、場面、場面で積極的に勉強し、そして本市発展のために役立てていきたいと、こんなふう
に考えております。
◇35番(橋襄典君) ローカルマニフェストの首長、この会に入会する資格、はっきりは定義
しないですよ。ですから自主申告で入会するわけですけれども、この中に、基本的な入会資格、
市長がそれぞれいつも言っております不偏不党、公平公正、これが自己申告で入れるのですね。
過去私は、不偏不党については、一般質問で2度ほど、市長の姿勢について聞いてまいりました。
それはなぜかと言うと、沼田の自民党沼田支部長にまだ居座っているわけですね。これからは食
い違いがあるのではないですかねということなのです。そこにはこのローカルマニフェストは数
値目標を出して、期限を出して、財源、行程表と、これが4つの原則、基本的な考え方なのです
よね。それで過日の朝日新聞に出ていた、大学院入学についても、その中においては、土、日は
休みだから行けるというようなことがコメントされておりましたけれども、普通じゃないのです
よね。私から考えた場合に。先ほども言ったように、いま持てる力を100%発揮できるような
努力をするということが、その中でやはり自己研修をしながらやっていくということなのですよ
ね。いつになったらこの大学院の資格、その能力を持ったものが住民にとって反映されていくの
ですか。ですから私はパフォーマンスが過ぎるのではないですかと。確かに市長の表現力は非常
にすばらしいのですけれども、いま新市においてはそんな状況ではないのですよね。ですから具
体的に、小さくてもいいから具体的に、住民のために結果としてなっていくという形をとってい
ただかなくてはならない。いかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろと私の行動についてご指摘があるようでございますけれども、
私はあらゆることについて、自分の行動には責任を持っているつもりでございます。したがいま
して、それぞれの場面、場面においてですね、それが市のためになるか、ならないかということ
になったときに、これはなるのではないかということでもってとらまえております。特にですね、
いろいろなところ、ところで、それはいろいろなご指摘もございます。ただ私自身、朝に夕に、
一日たりとも沼田市の発展のことを忘れたことはございません。
◇35番(橋襄典君) 私からすれば当たり前のこと。私もそうですけれども。
 それでですね、ローカルマニフェストのその次の基本的な機能要件というのは、1が、政策目
標を具体的にイメージできること、とこうなのですね。ですから前には、立案する前から市民に
も、議会にも示してやるということでしょう。やっていないじゃないですか。思いがあっても具
体的にやらなくては、それが執行者なのですよ。それで2番目が、実現可能な政策であること。
3番目が、達成状況をチェックできるということなのですね。私は以前、民間に務めたというこ
とが幸いしたのかもしれないですけれども、常々私は、株式会社ぬまた、市民が血税を投資して
いるから、投資した部分は配当で使うという市民サービス、それが費用対効果としてどうである
かという尺度をいつも持つことが大事だというふうな形で。実は、ローカルマニフェストの議員
版の中で、私は1月の29日に東京へ行って、ごみの問題だったのですけれどもね、一例を出し
て議論しなさいということで、5人くらいのグループになったのですけれども、4人でお互いに
やって、3分間スピーチをしてきました。そのときに、この株式会社ぬまたというのはどういう
のですかと、行政が示していることですか。いや、私が、これは評価していただきましたけれど
も。やはり太田の市長と非常に懇意にしている。私も太田の庁舎が完成のときに、ちょうど私が
県の議長会長をしていて挨拶する場をいただきました。そのときに、みな大先輩がいいことを言
ったから私はごみの問題を取り上げました。そしたら非常に受けたのですけれども、それは一つ
は、清水市長が1円たりとも無駄にしないと、こういう精神がこのごみ問題についても、生ごみ
を抜くことによって当時は1億円くらい削減できるのだと。なおかつ要するに命にまでやるガス
は発生しないのだよと、こういうことを前の市長から今の星野市長まで言われたけれども、なか
なかそれが検討されてきていない。命に係わる問題ですよ、金額にかかわる問題ではないと思い
ます。そういったものがこの生ごみにも影響してくると。なおかついま、景気が悪いから生ごみ
の量が少ないということで、いま14%ぐらいですか、それはそれとして、その根源を正してや
はり政策に転換していくということがこのローカルマニフェストなのです。簡単に作るというの
ではないのですね。その範囲の中で一生懸命になってやっていく。
 ですから、2年前ですか、統一選のときに全国で知事が5人誕生しました。ローカルマニフェ
スト型の知事が誕生したわけです。このメンバーの中でもその発表会に行っている人がおります。
その評価をしつつやっていますよね、点数制ですよ。ですからそれをいつも針の筵ではないです
けれども、そういう気持ちを持って、例えばまったく失礼かもしれないですけれども、横浜市長
の中田さん、市長と同じ時期に誕生したわけです。ものすごい行政改革、中田市長の本を読みま
したけれども、すごい問題ですよ。ですから、私はこうやって努力していますというのではない。
だからその精神は、このローカルマニフェストというものに入っているのです。ですから、いか
に具体的にそれに結びつけていくということが、これを具現化することによって市民は徳を得る
というふうに思いますよ、いかがですか。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後3時06分休憩
─────────────────────────────
午後3時13分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 橋議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 確かに横浜の中田市長のご活躍はよくマスコミ等からも承知をしております。私どもも、私ど
もなりに1市2村が合併した後ですね、一生懸命力を合わせて頑張っているところでございます。
そういった中で、ご案内のとおり、地域、地域の歴史や文化の違いもあったり、あるいはまたそ
このところの環境土壌の違いもございます。しかしながら、一歩でも、二歩でも、理想に近づけ
るために努力をしていく、この姿勢さえ崩さずに頑張っていくということが大変大切なのではな
いかと思っておりまして、ひとつその辺のことは深いご理解をいただければと思っております。
今後ともですね、議員がご指摘になられるようなところについては、できる限り私どもも一体と
なって頑張っていかなければならない。こういうふうな認識をしているところでございます。
◇35番(橋襄典君) これは一般論ですので聞いてください。ローカルマニフェスト、本でも、
インターネットでもローカルマニフェストというのは出てきます。私は常々言っているのですけ
れども、我々もそうなのですけれども、選挙に出る。そのときに公約という、ここで何年か前に
言ったことがあるのですが、公約という字はどういう字なのですかと。公の約束という、そうで
はないのだよ、口約束なのだよと。これが今までの選挙体制なのですね。そうすると、逆に言う
と有権者、市民を偽るということもあるのです。ですから先ほども言った4つの原則、数値目標
を立てて、期限を作って、財源と行程表を持って、そして市民に明らか、有権者に明らかにして、
そのことについて、当選したらこれはきちっとやっていく。首長として当選したらもう一度整理
をして、そしてそのことについて評価、チェックをしていただくと、こういう体制をするのがロ
ーカルマニフェストなのですね。ですからそこに、公約、口約束ではだめだ。終わった後には自
己検証ができるような状況を持たなければ、我々一市民が血税として納めたものを、1円たりと
も無駄に使わないというような方向には至らない。当然そこには優先順位というものがあるわけ
です。それには先ほども言いました、環境条件と言った中で不満は出てくるかもしれないけれど
も、それに説得するアカンタビリティーを、これが説得力が必要なのだ。これを抑える説得と、
それからこの事業を進めていくという有権者の了解を得る、納得するアカンタビリティーが必要
となってくるのです。
 ですから、このローカルマニフェストの首長会に入るということは非常にすばらしいと讃える
のですよ。ただやはり実績があるわけです。我々もある。20年お世話になりましたけれども、
こんなことをやってとかいろいろ指摘もされてきました。しかしながら、そのやってきた経過に
基づいてどうなのだろう。ですから、今までのここはよくないよ、行き過ぎもよくないよ、しか
しながら黙っていても昔は不言実行できた。こういう形を、一円たりとも無駄にしないこの政策
をもってやることが市民優先の行政運営ですよと。これについていかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 いま議員がいろいろな経験の立場からご質問をなされました。そういった意を体してですね、
これから私どもも精一杯、努力を傾注していきたいというふうに思っております。
◇35番(橋襄典君) まだ言いたいこと、それから例はいっぱいあります。そこでやはり市長
が歯を食いしばって、いくつも汗を流さないと職員はついてきません。職員に縦割りで命令した
って腹では笑っている部分があります。それはなぜかと。市長がしっかりして、歯を食いしばっ
てやるぞと言わなければだめなのですよ。縦割りだから「はい、わかりました」ということにな
りますよ。ですから先ほども、私はここで言っていいかわかりませんけれども、部長に振るので
はなくて市長がきちっと答えてやる。任意合併協でもあったでしょう、そういうことが。ですか
らそういう部分が日々の中で、朝7時に出て来ようが、7時半に出て来ようが、価値が上がらな
ければ何もならないのですよ。その影に影響を及ぼしている人だっているのですよ。ですからそ
ういった部分、市長がもっと、もっと汗をかくこと、私はそう思います。ですからその辺を、あ
と2分になりましたので、これで終わりますけれども、ぜひその結果としてですね、具体的に成
果が上がるようにひとつ期待してお願いをしておきます。言った以上ですね、橋はこれは言い過
ぎですよとあったら言ってください。その点については、お互いに話をして納得したら改めます
から。ぜひお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) まず、市長たるべき者が先頭になって汗をかくこと。当然のことだと
思っております。で私は、議員と認識が違うかもわかりませんけれども、汗はかいてきたつもり
でございます。でなお、職員の方々とも、できるだけチームワークを大切にして、今までも、こ
の3年間努力をしてきたつもりでございます。私が見る限り、ずいぶん市役所の中は明るくなっ
たと思っております。
 これからも、行政体の職員とあるいはまた議員にご指導いただきながら、市民の目線に立って
これからも頑張っていかなければならないというふうに認識をしておりますので、よろしくお願
いをしたいと思います。
 以上申し上げまして、答弁とさせていただきます。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 以上で、一般質問を終了いたします。
 お諮りいたします。13日から16日までの4日間は、委員会審査等のため休会したいと思い
ます。
 これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) ご異議なしと認めます。よって、13日から16日までの4日間は、
委員会審査等のため休会することに決しました。
               ───────────────◇──────────────
     第2 散 会
◇議長(星野佐善太君)  以上で、本日の日程はすべて終了いたしました。
 本日は、これにて散会いたします。
 次の会議は、17日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労さまでございました。
 午後3時20分散会
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