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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成18年第1回定例会 議事日程第4号

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沼田市議会平成18年第1回定例会会議録
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議事日程 第4号
平成18年3月9日(木曜日)午前10時
第 1 一般質問
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本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
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出席議員(45人)
       1番  小野 広樹君      2番  南 美喜雄君
       3番  小林 克郎君      4番  角田  博君
       5番  中村 光孝君      6番  小野 要二君
       7番  小林  猛君      8番  原 冨士夫君
       9番  真下 恭嗣君     10番  布施辰二郎君
      11番  角田 泰夫君     12番  高柳 勝巳君
      13番  久保 健二君     14番  星野  稔君
      15番  鈴木 圭子君     16番  金子 一弥君
      17番  金子 千明君     18番  長谷川信次君
      19番  宮田 和夫君     20番  小林 玉男君
      21番  小野 正純君     22番  大島 崇行君
      23番  山  義朗君     24番  大竹 政雄君
      25番  井之川博幸君     26番  大東 宣之君
      27番  片野 彦一君     28番  星川嘉一郎君
      29番  金井 康夫君     30番  井上 正文君
      31番  小尾 孝男君     32番  相田 昌夫君
      33番  宇敷 和也君     34番  小林 次夫君
      35番  橋  襄典君     36番  牧野 保好君
      37番  石田 宇平君     39番  井上健太郎君
      40番  田村 博美君     41番  井田 孝一君
      42番  小林 照夫君     43番  星野佐善太君
      44番  郷原 重雄君     45番  横坂 泰次君
      46番  井上 幾雄君
欠席議員(1人)
      38番  松井 敏員君
────────────────────────────── 
説明のため出席した者
  市  長     星野已喜雄君      白沢町振興局長  根岸 恒雄君
  利根町振興局長  星野 健一君      収 入 役     林  義夫君
  市長公室長    田村 澄夫君      総務部長     村山 博明君
  民生部長     田島  護君      経済部長     大嶋 政美君
  建設部長     松井完一郎君      街なか対策部長  見城 厚男君
  白沢町振興局次長 中村 弘志君      利根町振興局次長 中澤 和義君
  総務課長     村沢 博行君      教 育 長     津久井 勲君
  教育部長     増田 幸男君      庶務課長     水田  修君
  監査委員事務局長 原  明弘君
──────────────────────────────  
議会事務局出席者
  事務局長     茂木  愛       次長兼庶務係長  下  宏一
  議事係長     茂木 敏昭       主  任     地野 裕一
──────────────◇──────────────
    午前10時開会
◇議長(星野佐善太君) これより本日の会議を開きます。
──────────────◇──────────────
    第1 一般質問
◇議長(星野佐善太君) 日程第1、一般質問を行います。
 昨日に引き続き、順次質問を許可いたします。
 最初に、鈴木圭子議員。15番。
〔15番 鈴木圭子君登壇〕
◇15番(鈴木圭子君) おはようございます。通告に従い、一般質問を行います。
 今回の私の質問は、過疎化と高齢化に悩む南郷地域において、いかに活性化できるか、その構
想について何点か質問させていただきます。
 まず、しゃくなげの湯についてお聞きします。
 しゃくなげの湯は、豊富な湯量、源泉かけ流し、湯の質の良さ、そしてふんだんに木材を使っ
た建物で、心も体も温まり癒されると大変評判がよく、日帰り温泉ランキングでも上位に入って
おりますが、最近、お客の入りが少なくなっているのではないかと常連さんから寂しい声が聞か
れます。合併してこの1年の利用客の状況はどのようになっているのか。また今後、利用者増に
向けてどう対応するのかお聞かせください。
 次に、温泉の利活用について伺います。現在、入浴の他には温泉スタンドとしての活用がなさ
れているわけですが、利用していない長い時間に流れ出ている温泉がもったいないと多くの人が
思っております。54.3度の高い温度を水で調整するのをやめ、熱変換して源泉だけで入浴で
きるようになりましたが、この高い熱と豊富な湯量は、まだ他に利用する方法があると思うので
すがいかがでしょうか。
 次に、利用時間についてです。評判のよい割には利用客が少ないと思います。7時を過ぎると
湯船に3、4人くらいという日もあるようです。健康増進のためにも、働き盛りの人に多く利用
してもらうためには、9時までという時間は早いと思いますがいかがでしょうか。
 2点目の質問、田園空間整備事業「曲がり屋」について質問します。
 220年以上の歴史を持ち、日本の最南端に位置するこの貴重な伝統民家は、南郷の誇れる資
源であります。使える文化財を目指し、田園整備事業で復元が始まりました。地元はもちろん、
多くの人たちから完成が待ち望まれております。この事業の進捗状況と今後の予定についてお聞
かせください。
 また、完成後の維持、管理、運営と、利活用の方法についてもお伺いします。曲がり屋本体と
水車小屋、いくつもの土蔵、管理棟、畑もできると思います。これらは、都市と農村との共生に
向けた情報発信、文化伝承施設としての活用がなされていくと思いますが、具体的な計画がわか
りましたらお伺いいたします。
 次に、休工中の一般開放についてですが、かやぶき屋根は、囲炉裏で火を燃やしいぶすことで、
萱の中の害虫を退治し傷みを防ぐそうですが、休工中戸を開け、火を燃やし、お客様からいろい
ろな意見を聞くことも今後の利活用の参考になると思うのですがいかがでしょうか。
 3点目、周辺整備についてです。
 谷間の小さな集落に温泉と曲がり屋というすばらしい観光資源のある南郷ですが、面積の大部
分を占めるのは、河川と道路と林であります。これらの景観が整備され、本物の観光地になると
思います。まず、河川ですが、かつて根利川は水量豊富な川でしたが、赤城西麓に農業用水とし
て、また薗原ダムに取り入れられることになってから、水量がなくなり、一級河川は小川のよう
に形を変えました。度重なる水害から整備された大規模な護岸工事でしたが、人工的に形を変え、
よしだけが高く繁殖しています。
 温泉や曲がり屋に来た客も遊べるかつての根利川に整備をしていくことは不可能なのでしょう
か。この根利川沿いにある管理用道路を遊歩道として整備したなら、安心して歩くことができる
のですが。
 次に、除雪対策です。この冬の豪雪には日本中が悩まされ、大変な思いをいたしました。南郷
は、日影と名のつくほど日照時間が少なく、除雪をしても道幅の狭さから大変危険な思いをして
います。沼田大間々線はかつて会津裏街道とも言われ、金精峠が閉鎖される冬は、スキー客をは
じめ県外車が多く通行します。車が飛び込む事故や人身事故も起きているのです。消雪パイプな
どの除雪対策が必要かと思うのですが。
 次の質問です。過疎対策として12年前、2棟の村営住宅が建設され、4世帯の若い家族が入
居し、子供も生まれ、明るくにぎやかに暮してきました。平成16年から1棟2戸が空き家にな
り、その後、募集もなく、入居する様子がありません。今後の予定などをお聞きしたいと思いま
す。
 また、この住宅の近くには、旧南郷小学校跡地があります。かつて学校は、文化と情報の発信
地でありました。大切な学校がこれ以上荒れないように、地域住民や婦人会のボランティアで草
むしりや清掃を行いながら一日も早く利活用を望んでおります。高齢化が進み、一人暮らしにな
っても住み慣れたこの土地で暮したい。福祉施設としての活用をみな強く望んでいます。その後
の検討の様子や今後の計画がありましたらお聞かせください。
 以上をもちまして、私の1回目の質問とさせていただきます。よろしくお願いします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの鈴木議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、南郷地域活性化構想について、しゃくなげの湯について、合併後の利用客の状況につい
てでありますが、議員ご案内のとおり、しゃくなげの湯は、住民福祉の増進と地域の観光振興、
併せて地域農産物を生かした食材供給、また併設の農林産物直売所では、農林業の振興と地域の
活性化を図るため、平成13年10月にオープンし、以後、市内外からのお客様を迎え入れ、5
年目を迎えようとしております。
 合併後の利用客の状況でありますが、市内の方々の利用は増加の傾向にありますが、総体的に
は、前年同期に比較して若干ではありますが落ち込んでいるのが現状であります。その要因とし
ては、昨年、愛知県で開催されました愛地球博の影響と例年にない豪雪等によるものと分析をし
ているところであります。
 次に、温泉の利活用についてでありますが、当施設の特徴は自噴する豊富な温泉量と、肩こり、
神経痛、筋肉痛等の効能をもつ泉質であります。
 現状では入浴施設をはじめ、家庭利用の給湯(温泉スタンド)、足湯施設に利用しているとこ
ろでありますが、豊富な湯量と泉質などから、更なる活用を研究してまいりたいと考えておりま
す。
 次に、利用時間の延長についてでありますが、オープン当初は午前10時より午後8時までの
営業をしておりましたが、その後、地域の要望等を踏まえ、午前10時から午後9時までの営業
を行ってきたところであります。
 利用時間の延長につきましては、他の施設の状況や費用対効果等を含め、今後、研究してまい
りたいと考えております。
 次に、田園空間整備事業「曲がり屋」について、事業の進捗状況と今後の予定についてであり
ますが、田園空間整備事業は、平成15年度から平成19年度までの5箇年事業として進めてお
りますが、平成17年度末で曲屋、管理棟、トイレ、水車及び門柵等、事業費の約80%が完成
する予定であります。
 今後は、土蔵4棟の改修及び敷地内の植栽等をはじめ、駐車場整備及び案内看板の設置等を進
めて行く予定であります。
 次に、完成後の維持・管理・運営と利活用の方法についてでありますが、田園空間整備事業計
画により、都市との交流、地元の活性化を図ることを目的として事業を進めておりますので、引
き続き地元と協議を重ねる中で利活用について、検討等をしてまいりたいと考えております。
 次に、休工中の一般開放についてでありますが、現在の工事が完成し、次の工事が着工するま
での間、わずかな期間休工となりますが、安全確保等が難しい状況でありますので、一般開放は
差し控えさせていただきたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、周辺整備について、河川の整備と遊歩道についてでありますが、過去、南郷地域におき
ましては、台風により1級河川である根利川が氾濫し、大きな被害をもたらしましたことから大
型の護岸が整備されてまいりました。河川整備は、住民の生命と財産を守る大きな役割を果たす
ものでありますので、引き続き関係機関へ働きかけていきたいと考えております。
 また、遊歩道の整備につきましては、現在、関係機関であります利根川水系砂防事務所が川に
降りる階段を整備しておりますので、この階段整備と同様、遊歩道の整備についても配慮いただ
けるよう要望してまいりたいと考えております。
 次に、除雪対策についてでありますが、ご案内のとおり例年降雪前に除雪対策会議を開き、そ
の対応について検討し市道の除雪を行っているところであります。その基準としては、原則10
センチメートル以上の降雪があった場合、通勤、通学道路を優先的に業者委託により除雪を行う
こととしております。
 また、南郷地域におきましては、県道沼田大間々線が幹線道路として貫いておりますが、県道
の除雪対策につきましては、県で行っておりますので、今後におきましても、県と連携して対応
してまいりたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと存じます。
 次に、空き家になっている市営住宅についてありますが、現在、南郷地区には、市営住宅2戸
と特定公共賃貸住宅2戸が整備されています。特定公共賃貸住宅は、中堅所得者を対象とした公
的な賃貸住宅であり、現在、沼田市では南郷地区の2戸のみが供給されています。 
 この特定公共賃貸住宅は、旧利根村時代に若いファミリー世帯の定住促進のために建設され、
平成11年10月から管理が開始されておりますが、平成16年10月から現在に至るまで空き
家となっている現状であります。
 家賃は、旧利根村で策定した供給計画の中で定められており、この地域にしては、この額に割
高感のあることが空き家の主たる原因であると考えられますので、地域環境条件を考慮し、家賃
の適正化により空き家の解消を図るべく家賃の改定について「沼田市特定公共賃貸住宅の設置及
び管理条例」の制定を今議会にご提案しているところであります。
 次に、南郷小学校跡地の利活用についてでありますが、長い間その使命を果たしてまいりまし
た施設で少子高齢化の時代背景を受け児童減少に伴い廃校となったものでありまして、高齢化の
進む中、利根村の時には、福祉施設等についての要望などもありましたが、実現には至っており
ません。
 今後も引き続き、多角的な検討を行い、その有効活用等について研究してまいりたいと考えて
おります。
 以上申し上げまして、鈴木議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇15番(鈴木圭子君) ありがとうございました。再質問に入る前に、私の今回の質問は、地
元南郷の要望だけをしていると受け取られそうですが、第五次総合計画策定に向け、新市の将来
像を考えるときにこの小さな南郷の地域特性を生かした活性化こそが田園空間博物館構想であり、
水と緑の大地、田園空間都市としての新市のまちづくりの方向性が見えてくるのではないかと思
いまして質問をさせていただきました。連日、同僚議員の質問と重なる部分が多々あると思いま
すが、ご理解いただいて再質問させていただきます。
 まず、しゃくなげの湯についてですが、平成13年オープンし、5年目を迎えようとする中で、
やはり大きな変化は、源泉100%で入れる変換器を設置したことと、昨年合併以後、入湯税5
0円を納めることになったことだと思います。市長の答弁の中に、市内の方々の利用は増えてい
るが、総体的には落ち込んでいる。原因は、大雪と地球博の影響ではないかと分析しているとの
ご答弁でありましたが、私は、原因はこれだけではないと思います。増加については、割引料金
で入浴できるお年寄りが合併によりまして増加したことがあると思いますけれども、またバスに
よる送迎を利用している人も増えていると思いますけれども。働き盛りの一般市民に対してはど
うかなということを考えます。割引も何の利点もなくて、観光客と何の変わりもないのです。玉
原のラベンダーやスキー、望郷の湯などは割引券が各戸に配布されておりますが、しゃくなげの
湯についてはありません。一般市民に対してのサービスについて市長はどうお考えかお聞かせ願
いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) しゃくなげの湯は本当に立派に建設され、そしてその後、立派な実績
をあげてまいりました。これにつきましては、先人の方々、あるいはまた地元の方々が大変なご
活躍をされたと思っております。先ほどご質問で、一般の方々のサービスのことでございますけ
れども、私も先日、根利の県道の状態だとか、今日ご質問の、議員のおっしゃっている遊歩道の
現場視察等もさせていただく中で、それなりに朝早くしゃくなげの湯にも、ちょっとだけ視察と
いうか、見させていただきました。そうしたところ、もう10時半には入浴をされてお帰りにな
る方がおられました。その方が沼田の方でございました。大変お蔭様でというようなことで喜ん
でいる、そういったコメントをいただきまして、私もよかったなと、こう思っておるのでござい
ますけれども、いまおっしゃられる一般市民のサービスの問題でございますけれども、これらに
ついてはいろいろな角度から、これから他の施設等の関係もございますので、いろいろとご意見
を承り、それらの他の施設との関連も含めて検討を加えていく必要があるのではないかというふ
うに思っております。いずれにいたしましても桐生、足利の方からの来場者も非常に多いという
ことで、行ってみると大変驚くような、つまりコメントというか、いわゆるご発言をいただいて
いるので、これからもしゃくなげの湯が清々、発展していくように、行政の立場からも力一杯ご
支援をさせていただかなければならないというふうに思っております。
◇15番(鈴木圭子君) はい、ありがとうございました。前向きな検討をぜひお願いいたしま
す。
 次に、温泉の利活用についてお聞きいたします。温泉スタンドなのですが、いまや医療機関、
福祉施設が、トラックやタンクを購入し毎朝汲みにきています。お年寄りがとても楽しみにして
いるのだそうです。また埼玉、東京、いま市長答弁にもありましたように、桐生、大間々とか、
本当に東毛の方々の定期的な温泉スタンドへお湯を汲みに来る姿というのは私もよくお会いする
のですけれども、本当に野菜の仕入れと観光に沼田市を訪れる、その帰りにポリタンクに温泉を
詰めて帰ると何よりのおみやげだと家族が喜ぶのだそうです。54.3度のお湯が毎分722リ
ットル自噴しているという、これはすばらしい大きな熱エネルギーだと思います。この冬の大雪
のときに温泉に入りに行くと、「温泉熱を利用して何とかしてもらいたいね、この雪」という声
をずいぶん聞きました。冬中みんなが思っていたことでした。温泉の入口の坂がちょっと急なの
ですけれども、この坂はいつも凍っていて、転ぶ人を何人も見受けました。また、重機で除雪作
業を夜していると、その間にお客様が出入りをしている姿は本当に大変危険だなというふうに見
ておりました。大きな雪の山ができて、それが誠に景観がよくないのですね。そういう姿を見る
と、狭い駐車場がまたさらに狭くなって、本当に連日連夜、職員の方や業者の方が雪かき、除雪
作業をしているのを見ると、本当にこの温泉の湯でこの雪何とかしてくれと思っていたのですけ
れども、この温泉、本当に何とか利用することができないだろうかということをお聞きいたしま
す。市長からは、さらなる活用を検討するとのご答弁をいただきましたけれども、温泉を消雪パ
イプなどの除雪に活用することはできないでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 鈴木議員が、今回の同僚議員の質問等々紹介をされまして、南郷の問題が、一人この南郷の問
題ではなくて、今回の新生沼田市の全体の水と緑の大地、田園空間都市構想の大きな拠点となり
得るところなのではないかという観点を持ってのご質問だということを伺っておりまして、それ
は私どもも承って全く同感の至りでございます。そのようなことから考えますると、当然、お湯
の熱利用というものは、ただ無尽蔵に放出をするというのは決してそれは得策ではないと思って
おります。そういった中で、当然ご当地は県道沼田大間々線が走っております。日影南郷は、も
う私が申すまでもなく、積雪こそ考えてみますと隣接のところから比べると、特別に多いという
ことではないと思いますけれども、しかし日照時間があまりにもないことから、きっと生活の利
便性から考えると大変足元が障害があって、きっと苦労されているのではないかというふうに思
っております。そんなことから思いますると、先ほど言う消雪の関係等について、特に県道の関
係等につきましては、これは県当局にいろいろな角度から働きかけ、しかも冬場であっても曲が
り屋と結局いまのしゃくなげの湯が無理なく横断ができるような、そういう今で言えばバリアフ
リー化でありましょうし、あるいはまたユニバーサルデザインみたいなとらまえ方をした、いわ
ゆる道路設定というものの位置づけが大変重要になってくるというふうに思っておりますので、
そんなことも含めていまのご質問に対することについては処していかなくてはならないと、こう
いうふうに思っているわけでございます。
◇15番(鈴木圭子君) どうもありがとうございました。ぜひとも一つずつ前向きに検討して
いただきたいと思います。
 次に、利用時間の延長についてお聞きいたします。他の施設の状況や費用対効果を含め今後研
究をしてくださるということでしたけれども、合併によって温泉の運営委員さんを公募して選出
したと聞いております。望郷の湯と連携をしながら協議を進めていただけるのかと思いますけれ
ども、それぞれ望郷の湯には望郷の湯の特性、南郷には南郷の特性がありますので、一概にあれ
も、これも、同じサービスをということではありませんけれども、利用時間ですとか、サービス
などについては、なるべく同一歩調でしていただきたいと思っております。これが市民に対して
も公平ではないかと思いますがいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) この問題につきましては、県道沼田大間々線、南郷地区にあるしゃく
なげの湯の特性と、それから国道120号にある望郷の湯の特性の違いがやはり潜在的にあると
いうことは客観的にお認めになっていただけるのではないかと思っております。と申しますのは、
国道120号の交通量の往来の頻度と、県道沼田大間々線の交通量の往来の頻度、当時間帯の夕
刻時間の往来の台数等をやはり比較いたしますと、望郷の湯に隣接する国道120号の往来の頻
度の方が、これは客観的に高いものがあるのではないかと思っております。そんなことから、夜
間の関係の延長についてはいろいろと検討して、午後9時が適当ではなかろうかということで今
日に至っているかと思っております。いずれにいたしましても、そういう客観的な特性の状況等
があるということをしっかりとらまえて、そして先ほど言う費用対効果等を含めて考えていかな
くてはいけないなということを答弁させてもらいました。いずれにいたしましても、これから県
道沼田大間々の活性化も図っていかなければならないと思っておりまするし、そういうような観
点から、できるだけ夜遅くまで入浴ができるような環境条件を考えていく経過の中で、これらの
問題については検討をしていく必要があるのではないか。こういう認識を持っているところでご
ざいます。
◇15番(鈴木圭子君) よろしくお願いいたします。
 次に、曲がり屋について再質問させていただきます。昨日の同僚議員の質問、また市長のご答
弁の中に、エコミュージアムという言葉が出てまいりました。これを南郷地域で考えますと、コ
ア施設、つまり総合案内所的な場所がしゃくなげの湯や曲がり屋になるのではないかと思います。
農山村風景や自然環境として林や段々畑、日向南郷の棚田、柿平のかやの木、小松の赤城西麓の
とうしこう、赤城沢の湧水、砂川の大滝など、あげればきりがありません。残された史跡として
曲がり屋の中にあります熊野神社や薬師堂、お十二様、毘沙門天、赤城神社、味噌なめ地蔵など
と、これもまたたくさんあります。多那で生産したそばを水車でひいて、そば打ち体験、味噌づ
くり体験などいろいろな夢があるのですけれども、これらエコミュージアム構想のために、いま
まさに行政の支援をいただいて復元がされているわけですが、完成は19年度とお聞きしました。
休工中の開放については、安全性の上から難しいとのご答弁でありましたが、曲がり屋のいま本
体はでき上がっているわけなのですけれども、管理棟や曲がり屋本体の火災保険などはどうなっ
ているか。わかりましたら教えていただきたいと思うのですけれども。
◇市長(星野已喜雄君) 鈴木議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 この曲がり屋の関係、あるいはしゃくなげの湯、昨日、同僚議員のエコミュージアム構想のご
提案の中でいろいろと私も考えの一端を披瀝させていただきましたけれども、このエコミュージ
アム構想そのものが、沼田の市是として確定をしているわけではありませんけれども、そういう
方向のことについては、私自身の腹の中に相当数重いものがあるということで、昨日は同僚議員
の質問に対して積極的な答弁をさせていただきました。それは兼々、新市建設計画の総体が、今
次のいろいろな底流に流れている哲学からすると、一言で言うならばそういうことなのかなとい
うことから、いろいろと昨日も同僚議員の質問があったわけでございます。従いまして、ただい
ま鈴木議員がおっしゃった曲がり屋、あるいはしゃくなげの湯の周辺の諸々のエコミュージアム
的な要素を持った環境資源であるとか、観光資源であるとか、歴史的な資源というのは当然大事
なものでございまして、昨日の答弁とまたリンクをしてきますけれども、十二分にその拠点とな
り得るところであろうかというふうに私は認識をしております。
 そういった中で、開放の関係等があって、休工中のときが非常に短いのでということで、まも
なく工事が始まるからということでございましたが、いろいろな諸状況に応じては、上位の機関
等に途中の部分を見てもらうようなことも大事なことなのかなと、こんな認識を持っております。
あくまでも一般開放となると、これはなかなかいろいろな安全面とかそういうのがありますので、
各関係機関のご視察等いただくことは大変よろしいのではないかと、このように思っております。
 先ほどの火災保険の関係でございますけれども、これについては振興局の次長の方から答弁を
いたさせます。
◇議長(星野佐善太君) 利根町振興局次長。
◇利根町振興局次長(中澤和義君) 命によりましてご答弁をさせていただきます。
 火災保険につきましては、平成17年度事業が3月20日の工期をもって終わりますので、そ
れ以後、対応してまいりたいと思います。以上です。
◇15番(鈴木圭子君) ありがとうございました。いつも茅の屋根を見ていてですね、万が一
火災でも発生したらという心配をちょっとしていたものですからお聞きして安心いたしました。
また休工中ですけれども、一般開放はやはり安全性の面からやはり難しいとのお話しでしたけれ
ども、やはり時々は戸を開けて風を入れたり、見ていただけるような方向でできそうだというこ
とですので安心いたしました。
 次に、完成後の管理、運営についてですが、都市との交流、地元の活性化を図ることが目的な
ので、地元と協議し検討していくとのご答弁をいただけましたが、これだけの施設が地元や行政
に負担になってはならないという心配をしております。指定管理者制度が導入される中で、どの
ような管理運営が理想であるか。まだまだこれから完成までにいろいろな協議をする中で、もし
市長のお考えがありましたらお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) この再質問も、昨日の同僚議員との質問に対する答弁と整合させてい
かなくてはなりません。地元の関係者にしっかりとご説明をさせていただき、そして民間のレベ
ルの力をいただいて市が後押しをする形の中で管理、運営を検討していく必要があるのではない
かというふうに思っております。いずれにいたしましても、いま経過の途中でございますので、
明確なところまでここではっきりと明言をすることができませんけれども、地元中の地元の議員
でございますので、どうぞ遠慮なく行政にご示唆をいただければ幸いでございます。
◇15番(鈴木圭子君) ありがとうございました。地元だけでなく、いろいろな方の意見をお
聞きしながら十分検討した上で、よりよい管理体制になることを願っております。
 次の質問に移ります。河川の整備と遊歩道についてですが、関係機関への働きかけをしてくだ
さると前向きなご答弁をいただきました。これもまた田園博物館構想、エコミュージアムの中で
は重要な河川、遊歩道、位置づけになると思います。遊歩道というのは展示物であるいろいろな
場所ですね。そこへ行く田園散策の道、フットパスとして重要なものになりますので、ぜひとも
よろしくお願いしたいと思います。河川についてありましたらお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおりこのしゃくなげの湯の北側に根利川が流れているわけ
でございます。実は先ほど申し上げましたように、先般、現場も見てきました。議員おっしゃる
ように階段の工事も順調に進んでいるようでございます。これが上流区域に行くと、内水面の漁
業から釣り人が非常に入っているようでございまして、やはりせせらぎを活用していくことは大
変重要なことだと認識をしております。従いまして、この河川管理が国土交通省筋になっており
ます。先ほど申し上げましたように、利根川の水系砂防の関係等でもって、これらの関係につい
て上位に要請をしていくというようなことを河川管理者の方につないでいくということが大事な
ことではないかというふうに思っております。いずれにいたしましても、せっかくしゃくなげの
湯、曲がり屋等が拠点に存在しておりますので、河川の有効活用ということについては、有力な
環境資源、あるいは観光資源になり得るというふうに判断をしておりますので、関係機関ととも
に検討をするということで今後対処していきたいなと、こういうふうに思っております。
◇15番(鈴木圭子君) どうもありがとうございました。
 続きまして、除雪対策についてお聞きいたします。沼田大間々線は、県の管理のもとに除雪を
行っているというご答弁でしたが、先ほどの市長のご答弁の中に、曲がり屋からの横断の問題が
出てまいりましたけれども、曲がり屋が完成しますと本当にこの横断が大きな問題になると思い
ます。安全性を考える中で、ぜひ県との協議をしていただきたいと思うのですが、消雪パイプ、
これはおそらく急勾配の場所に限られているのではないかなという気がするのですけれども、ぜ
ひとも地域性を考えて、温泉の利用なども可能か検討していただきたいと思いますので、いかが
でしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 私が当管内の融雪装置についての認識は、国道145号ですか、川田
の小学校の後ろが融雪装置になっております。あるいはまたご案内のとおり、西倉内からいわゆ
る薄根に下りていく部分が、これまた県道ですけれども、融雪装置になっている。市の関係でご
ざいますが、寺久保坂が融雪装置になっていると思っております。老神地区で、あわしま荘さん
の前ですか、これが融雪装置になっているかと思っております。そういった中でそれぞれ見て、
いままでの散水式だったのが無散水の方式がいわゆる流れになっておりまして、そういう意味で
は隣接に温泉の廃湯が出るということは、有力な要素になるかなとこういうふうに思っておりま
す。ただ県の方もご案内のとおり公共事業が縮減されておりまして、優先順位があるようでござ
います。今後、助役等に県の方に働きかけをしていただき、当然私もですが、ご案内のとおり助
役が、県土木との関係が深い縁がございますので、そういうようなことでもって、曲がり屋とし
ゃくなげの湯のバリアフリー化というのですか、これがかなり有力な観光の、いわゆるアウトラ
インを決めることになってくるのかなと思っておりますので、今後、関係機関に強く働きかけて
いきたいなと思っております。
◇15番(鈴木圭子君) どうもありがとうございました。ぜひよろしくお願いいたします。
 次に、空き家になっている市営住宅ですが、これは先ほどのご答弁で理解いたしましたので、
ぜひとも改正後は一日も早く入居の募集を行っていただきたいと思います。
 次に、南郷小学校跡地の利活用についてお聞きします。有効活用を研究してくださっていると
いうご答弁でしたけれども、先日の同僚議員の質問の中で、住み慣れた地域で暮らせるような地
域密着型の施設が遅れている地域には可能であるとお聞きいたしました。まさに南郷に当てはま
るのではないかなと考えますがいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほどご答弁させていただいた中で、高齢化の進む中、利根村のとき
には福祉施設等についての要望などもありましたがということで、そういった経過は広域圏の立
場から私は承知をしておりました。そういった福祉の施設が地域密着型の中でこれから進んでい
くということは、実は若干前の段階では大規模な施設の中にということだったのですが、小規模
多機能方式と言うのですか、そういうふうな形に流れが変わってきているわけでございます。従
いまして、先般、同僚議員に対してもそういった観点からの答弁になっているわけでございます
けれども、いろいろと旧利根村のときからの経過があるようでございますので、その辺のところ
は経過として受け止めなければなりません。ですからそういったことをとらまえて、今後各方面
といろいろな角度から検討をしていく必要がある、こういうふうに思っております。
◇15番(鈴木圭子君) ぜひよろしくお願いいたします。これで一通り私の質問は終わりなの
ですけれども、まだ時間は十分ありますが、大変前向きなご答弁をいただき理解いたしましたの
で、これで終わりにしたいと思いますが、実は、わが南郷地域は4月から、青木、砂川、柿平、
小松、日向南郷、日影南郷の、この6区が統合いたしまして、新しい南郷区としてスタートいた
します。本当に過疎化、少子化、高齢化ということで、10数年の間に保育園、小学校、中学校
がみな統合されてなくなりました。育成会活動もPTA活動もありません。子供たちの声が村か
ら聞こえなくなってしまったのです。でもしかし、先人の残してくれた財産と村が掘り当ててく
れた温泉で、いままさに生まれ変わろうとしています。子供たちはこの大自然の中に、体験学習
やいろいろ訪れてくれないだろうかとか、団塊の世代の方たちがふるさとを見直して、退職した
ら帰ってきてくれないだろうかという夢を村の人といつも語っているのですけれども。最後に市
長から、ぜひともこの新しい南郷区に力強い一言をお願いいたしまして、私の質問を終わりにし
たいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私が中学の頃でございましたけれども、薗原ダムの工事が進んでおり
まして、当時、大手の建設業が入って、南郷が本当に大喝采をしているときのことが子供の思い
出としてございます。そういった中で南郷の中学校が中体連のテニス等で大活躍されたというこ
とをよく承知をしております。しかも柿平、小松、青木、砂川が、当然南郷と同様に林業の集産
地として大活躍をされたということも子供心によく承知をしております。これがいま、時代の情
勢に応じて大変過疎化が進んで、負の面が出てきているということから、大変議員がそれを愁い、
そして未来に向かっての展望を強く働きかけた今次の質問であったと思っております。いまこそ
この負の面を、いわゆる強の面に変えていく。つまりマイナスをプラスに変えていくと。そうい
う逆転の発想が大変重要かと思っております。そういったことを考えますると、現下の国の諸々
の流れの中にあって、まさに南郷や青木、砂川や柿平、小松等々の所こそ、そういった現在のい
わゆるいろいろな問題を解決し得る環境条件を備えているのではないかと思っております。そん
なことを思いまするときに、今後議員がご指摘されたようなことをしっかりと受け止めて、行政
がしっかりこの南郷区等々の活性化に努めていくように、今後努力を傾注してまいりたいという
ふうに思っております。
 なお、議員におかれましては、今日お寄せいただきました諸々の質問事項をさらに各関係行政
機関の方にもできるだけつぶさに進言をしていただくことが大変私どもとしても動きやすい環境
になりますので、その辺のところについてはぜひご配慮をいただきたいと思っております。今日
いただいたご質問に対して十二分に受け止めさせていただき、今後の発展に処してまいるつもり
でございますので、よろしくお願いを申し上げまして、答弁とさせていただきたいと存じます。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 次に、大島崇行議員。22番。
〔22番 大島崇行君登壇〕
◇22番(大島崇行君) おはようございます。一般質問をはじめて、7日から始まって今日で
3日目なのですけれども、これから私が質問する内容は、もう同僚議員が6人も質問してしまっ
たということで、答弁の方も重複すると思いますけれども、なぜこの質問が重なったかというと、
これは今後の沼田市の将来像のキーポイントになるかと思うのでこうやって集中したのではない
かと思います。
 それでは通告に従いまして一般質問をいたします。
 地域資源を保全、活用する街づくりについて。日本は森林大国であり、国土の65%を森林が
占めている。群馬県も67%を森林が占めている。本市も豊かな水源や広大な森林に恵まれてい
る。国有林を含めた森林が80%を占めている。これほど緑豊かな地域はないと自負していると
ころであります。全国の森林の30%ほどが戦後に植林され、スギ、ヒノキ、カラマツ等、残念
ながら植林をしたものの手入れをされないまま放置されているのが現状であると思います。豊か
な樹木に覆われた森林は、緑のダムと言われています。最近特に重視されている「森の公益的機
能」は、水、土壌環境の保全、生物多様性の保全、自然を感じる場の提供、木材生産など、重要
な役割を果たしている。そこで、林業振興対策について本市の林業も、木材価格の低迷や山村の
過疎化、高齢化が進み林業が取り巻く環境が厳しさを増す中、採算性の悪化により生産活動が停
滞している現状を見据え、森林の整備や保安林等の管理、保全、木材、木質、バイオマス利用の
促進を図ることが肝要であります。京都議定書に基づき、県は平成16年4月24日に森林整備
の方針をまとめ「群馬の森林づくり」を策定したが、本市も推進を図る必要があると思うが、市
長のお考えをお伺いします。
 次に、水源を発する当地区は、利根川、片品川、薄根川、発知川等、発電に、防災に、そして
首都圏の水瓶として重要や役割を果たしている。本市にとって豊かな水源や森林に恵まれており、
保全しつつ、産業や文化交流などに活用し、訪れる人にとって魅力的な自然環境の活用をどのよ
うに考えているか市長の見解をお伺いします。
 次に、多様性を活かしたまちづくりについて、活性化対策について。平成10年度に沼田市中
心市街地活性化基本計画を策定し、基本計画に基づき事業を進め、平成15年度には事業計画の
先行買収も完了し、また土地区画整理審議会を設置し、一部仮換地指定を行い、各街区ごとに事
業が進んでいる状況と認識しています。正月早々、地権者の方々で構成する会で、エリアの中心
に200mのタワーなどを取り入れた再生計画案が新聞報道されましたが、先日、取下げの報道
がございました。市民も賛否両論で、期待と不安だと思っております。全国どこでも街なか再生
問題、試行錯誤している中で、中心市街地活性化法など「まちづくり三法」の改正法令が審議さ
れている。そこで、街なか居住施設、公共施設、福祉施設、各種商業施設をまちに集合し、安心、
安全、利便性な日常生活が過ごせる街「コンパクトシテイ」施策についての市長の見解をお伺い
します。
 次に、沼田市出身者人材バンク設立についてでございますけれども、各分野でご活躍している
方々や本市に縁のある方々にコネクションをとり、人材バンクに登録していただき「仮称ぬまた
紳士録」を作成し、人と人との交流が大事でありまして、本市の活性化対策にぜひとも必要では
ないかと思いますので、その点に対して市長のお考えをお伺いします。
 次に、施設利用計画について、本庁舎も築40年経過して、耐震の問題、あるいは耐久性等も
早急に建て替えの計画も考えられますが、財政的に現状考えると厳しいと思います。合併し、本
庁の各部所が狭いので、使い勝手が不都合に感じられている。そこで、白沢振興局、あるいは利
根振興局、両振興局の庁舎の施設の有効利用の考えがあるか市長にお伺いし、私の1回目の質問
といたします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大島議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、地域資源を保全・活用するまちづくりについて、森林保全と農林業の振興について、自
然環境の活用についてでありますが、本市は、平成2年12月に森林文化都市宣言を行って以来、
自然とふれあえる場や機会の拡充に努め、玉原高原における各種施設の整備をはじめとして、三
峰山、子持山、戸神山、高王山、白沢町雨乞山の遊歩道の整備等を進めるとともに、近年には、
市街地周辺の河岸段丘のみどりの小径整備事業等を行ってまいりました。
 ご質問の、県では、森林整備の方針をまとめ、「群馬の森林づくり」を策定したが、本市でも
推進を図る必要があると思うが、市長の考えをということでありますが、本市におきましても、
県で策定いたしました「群馬の森林づくり」を受けまして、現在「沼田市森林整備計画」を策定
中でありますので、当該計画に沿って事業推進を図る考えであります。
 次に、林業振興対策事業についてでありますが、現在、本市で進めております対策事業につき
ましては、林業担い手の確保育成のための担い手対策事業、林業施業への支援を行う除間伐推進
事業及び林道整備事業、地場産木材の活用推進事業、鳥獣害対策や放置山林対策のため、主要道
路周辺の森林の除間伐及び下草刈り等を行い、自然景観の修復や里山整備を行う修景美化森林整
備事業、県及び市の森林ボランティアにより森林整備を実施する森林ボランティア事業等を実施
しております。
 森林浴は体に癒しの効果を与えると言われておりますので、市民はもちろん、本市を訪れる多
くの人々にも、この恵まれた自然のすばらしさを満喫していただけるような場として利活用が図
られ、地域の活性化につながるよう推進をしてまいりたいと考えております。
 次に、地域の多様性を活かしたまちづくりについて、活性化対策について、コンパクトシティ
施策についてでありますが、全国的な問題でございますが、戦後の人口増加とこれに伴うモータ
リゼーションを背景に、まちは郊外化をし、多くの住民にとって生活圏は郊外に移行しており、
今後も郊外化が進展することが見込まれております。また、人口減少社会において、持続的な自
治体財政等を実現するため、国におきましては、現在、郊外ではなく中心市街地への都市機能の
集約と商業機能の強化やコミュニティーとしての魅力の向上に向けて「コンパクトシティ施策」
の取り組みが進められ、このようなまちは高齢者でも歩いて暮らせるまちであることから「コン
パクトでにぎわいあふれるまちづくり」をまちづくりの基本的な方向性として、まちづくり3法
の改正案が国会に提出され、その見直しが行われているところであります。
 今後、国会の審議を注視しながら、にぎわいのあるまちの創出に向けて関係部局一体となって
取り組んでいく所存でありますので、ご理解をいただきたいと思います。
 次に、沼田市出身者人材バンク設立についてでありますが、人材バンクにつきましては、「地
域の人材の登録制度」でありまして、各自治体において名称等の違いはありますが、生涯学習施
策の大きな柱のひとつとして、制度化されてきたものです。
 沼田市出身者人材バンク設立についてでありますが、議員のご意見のとおり、本市出身者で各
分野において活躍されている方や、豊富な経験を有しておられる方の知識や技能を活用し、本市
の地域振興やまちづくりに貢献していただくことは大変有意義であると考えております。
 従いまして、沼田市準市民制度に登録されておられる方々の知識や技能等の把握に努めるとと
もに、講演等により本市を訪れた著名人の方々との交流の在り方についても、今後、総合的に調
査、研究を図ってまいりたいと考えております。
 次に、施設利用計画について、本庁、白沢振興局、利根振興局施設活用についてでありますが、
まず、本庁のいわゆる市役所庁舎につきましては、昭和39年に建設されて以降、ずっとフル活
用をしてきており、時代の進展、業務・組織の拡大等に伴い手狭になった部分については、昭和
55年に北庁舎を増築する形で業務、組織の拡大に対応してきたところでありますが、更にその
後の行政需要の拡大等により狭あい化が進み、現在ではいくつかの庁舎・施設等に市の組織を分
散配置している状況にあります。
 庁舎整備の課題につきましては、どうしても市民生活直結の施策・サービスの提供が優先とな
り、現在の財政難の中で手を付けにくい面があるわけですが、建設後40年以上を経過した市役
所庁舎の老朽化の進行を考え合わせますと、今後、庁舎整備のあり方について総合的に検討を進
めていく必要があると考えております。
 次に、白沢町振興局及び利根町振興局庁舎施設の活用についてでありますが、合併に伴って空
きスペースとなった主な部分といたしましては、議場や委員会室、正副議長室、議員控室、議会
事務局室などがあります。現在は、会議室として使用できる部分は会議室として利用しておりま
す。今後の利活用につきましては、10年間で組織をスリム化し、職員削減を進めていく流れの
中にあって、振興局庁舎の空きスペース活用も、これから更に幅を広げた検討が必要になってま
いります。
 振興局の持つ住民の利便性・サービスの公平性を確保するための支所としての機能を損なうこ
となく、地域の拠点としての機能を生かしていく方向で引き続き検討してまいりたいと考えてお
ります。
 以上申し上げまして、大島議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前11時02分休憩
─────────────────────────────
午前11時10分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇22番(大島崇行君) ご答弁をいただいたので、何点か再質問したいと思います。
 昨日も市長の答弁の中、みなかみ町のカルチャーセンターにおきましてCWニコル氏が、かの
有名なテレビ等でだいぶ脚光を浴びている方でございますけれども、その方が来てセミナーがあ
ったわけなのですけれども、そのとき市長もパネラーとして出席いたしまして、ニコル氏いわく、
そのパネラーの話の中で、最後の締めの言葉の中でニコル氏が、「沼田市長、ぜひ環境大臣にな
ってください」とまで言われたのですけれども、それはやはり考えると、市長は大変森林に対し
て、あるいは森林組合等の役員もしておりまして、大変ご理解があるというのですかね、パネラー
の中で答えた中でも大変森林整備に対して理解があるからニコル氏がそう言ったのだと思います
けれども、それを踏まえてちょっと聞きたいと思います。
 ニコル氏の講演は、「森と水と人」ということでございます。その後、講演で、パネルディス
カッションで、利根川源流地域の森林と自然環境の保全及び観光と農林業の活性化対策について
ということでございました。これはニコル氏は、はじめ日本に来て汽車から富士山を見たら、た
だ雪があってきれいな山だなくらいにしかなかったらしいのですけれども、それで40年前に北
アルプスに登頂いたして、そのときに肌で山林に登って、肌で感じたのが、その山のすばらしさ
と言うのですか、それが日本のブナ林のロケーションのすばらしさにすごく感動したということ
でございます。昨日も市長言っておられましたけれども、ブナ林が生息するところは周りにきれ
いな水があって、神の水の神様がやどる場所だと向こうで言われているらしいのですけれども、
そのくらいきれいな場所らしいのです。それをニコル氏は、自分で日本の放置林を自ら買って、
自分で小さな所から森の再生を始めたという話なのですけれども、そういう外国の方がこうして
日本の全土にすばらしい山林があるのをそのまま放置すれば、これから地球温暖化等々で廃墟に
なっていく心配からそういうことに手を着けたのだと思います。本市も森林文化都市、水と緑の
大地ということを掲げておるわけでございます。街づくり、活性化等にも非常に森林整備をして
やればいいと思うのですけれども、具体的に先ほど、群馬の森林づくりですか、いろいろの8く
らい計画がありましたけれども、実際、沼田市としてどのように、この森林整備、あるいは保全、
保安考えているか。もう一度市長のお考えをお伺いします。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 冒頭申し上げましたように、まず森林の整備の関係については、県で作った群馬の森林づくり
を受けて、今年度中にはこれを策定をしていくというような流れになっております。そういった
中で、地元の森林事業をこれからどういうふうに展開をしていくかということでございますけれ
ども、この地域が圧倒的に森林面積が多いと。しかしながらそこになかなか現状の国際的な流れ
等々があって非常に厳しい状況になってしまったということは、昨日くらいからの結局答弁のと
おりでございます。そういった形の中で、大きく将来に向かって森林をどういう展開にしていっ
たらいいかということになると、3つに分けられてくるのではないかと思っております。その1
つは、どうしてもこの地域の、大きく言えば国土でありますけれども、端的に言って水土、水と
か土を保全をする、いわゆる森林。それからもう2つ目は、単なる森だけでなくて森林の中に人
が入り込んでいくという形の共生林になろうかと思っております。当然そこには昨日の質問等と
も関係してくると思うのですが、水土保全林の場合はあきらかに、できるだけ荒廃をしないよう
に植え付け等をしっかりして対応していくということだと思うのですが、森林と人との共生林と
いうことになると、これは当然、生物の多様性の保全だとか、あるいは自然とのふれあいの場の
提供ということになりますから、必然的にそこにこれから人も入ってくるということをベースに
して対応していかなくてはなりません。それから3つは、資源の循環利用を図っていかなければ
ならないということになろうかと思っております。これにつきましては、伐採をして、伐期にき
た森を伐採をして、それを切り出して、しかもそれを加工していくという流れになってくるわけ
でありますから、木材の生産という流れになってくると思います。大きく分けるとその3つに 
大別されるかなと、こういう認識になっております。
◇22番(大島崇行君) いま市長の答弁の中で3点考えられるということでございますけれど
も、これはこういう問題ですよということであって、具体的にどうにしたらそういうことになる
かということだと思うのですよね。先ほどちょうどこの広い利根沼田にとっては資源があるわけ
でございますけれども、それを整備したり保全したりするのはどうにやったらいいかなというこ
とは、いまこういうことですよというのはわかるのです。水と土の保全、人の入る共生林、ある
いは資源の循環の木質バイオマスなんかも該当すると思うのですけれども、実際じゃあだれが手
を入れてやるかというと、相当これはもう言わずとしれ、お金が膨大にかかると思うのですよね。
あとはボランティアの方に山を整備してもらうということなのですけれども、それだけじゃあ沼
田が森林があるのだから整理してくださいと言ったって、そんなにボランティアの方が沼田まで
来てくれるかどうかわかりませんけれども、環境問題等で一番今後の、大げさに言えば地球温暖
化等で我々生命の元になることだと思うのですよ。その辺、大事にしていく意味で、いま市長が
3点言いましたけれども、具体的にもう少し深く説明してもらいたいのです。
◇市長(星野已喜雄君) 例えばこの地域の、冒頭言った水土の保全ということになりますと、
これは当然いろいろな意味の全地球的な観点みたいなことが必要になってきますから、当然この
具体的になりますると東京近郊のような所の部分の方々に、いわゆるボランティア等で参画をし
てもらうような形の中の、緑の親善隊みたいな形のものができてくることによって一緒になって
とらまえていくというようなことが考えられるのではないかと思っております。共生林の場合は、
やはりあるものの保全とあるものの外に対する打ち出しもありますから、当然ここにはいわゆる
共生ということになるわけでありますから、癒しということが当然ここに出てまいります。従い
まして、先ほど議員が一番の質問でされたように、健康、あるいはまたこの癒し等を一つのキー
ワードにした形の中で、東京、あるいはまた地域ももちろんでありますけれども、人々を誘導し
ていくというのですか、そういうことが大事になると思っております。3つ目の、資源の循環利
用は、地元の木材業者の方々との連携によって、現在置かれている諸状況等も含め、しかも先般、
同僚議員がご質問されたように、公共事業等にふんだんに木材を使うことによって地場産業を活
性化させ、さらに公共事業等の諸々の構造物にできるだけ地元の木材を使っていくというような
ことが具体的には考えられるのではないか。こういうふうに思っております。
◇22番(大島崇行君) わかりました。いま、水と土と保全林の関係は、これはいろいろの災
害等があった場合は国なり、県なりにそれこそ助けていただいてそれを守るということはいいの
ですけれども、人と共生林についてでございますけれども、実は上毛新聞なのですけれども、隣
の草津町において、森林浴のことなのですけれども、森林療法ということでこれはまあ市長もご
承知かと思いますけれども、ドイツ、フランス、欧州では昔から保険の適用にもなっているとい
うことで、森林セラピーという研究会というのですか、それが発足して、日本もそれに向かって
研究しているわけでありますけれども、昨年、草津町においてこれを実験と言うとおかしいので
すけれども90人の方に参加していただいて、この森林浴をやった結果、間違いなく自律神経だ
とか等に、間違いなく森林療法ということで効果が出ているということが記載されているのです
けれども。こういう観点からいくと、草津は隣に温泉等がありますから宿泊面等でそれこそ街の
活性化にもつながるのではないかと思う。当沼田も今度は合併して、利根等もございまして、昨
日の同僚議員の質問の中に90%が国有林だということも聞いております。そういう所を利用し
たり、先ほども話がありましたけれども、玉原も国有林で、まさにそういうところから一番最初
に手を着けて始めたらどうかと思うのですけれども。その点について市長お考えを。
◇市長(星野已喜雄君) 大島議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 これは先般、久保議員やあるいは角田議員等も、いわゆる健康をキーワードにしてというよう
なことで、今議会でも金井議員等からそういった健康をキーワードにしたいろいろなご質問が出
ておりまして、非常にいま国民あげて健康ということが大きな課題になっております。そういっ
たことから、その健康を一つのキーワードとしたときに、森の果たす役割というのは大変重要な
意義を持ってくるということは兼々私も認識をしておりました。従いまして、ただいま議員がご
質問された老神温泉と森林との関係、あるいはまた玉原の高原の森林の関係等について、いろい
ろな意味で草津でやられたきたことを参考にして、これからも本市として取り組むべきではなか
ろうかというふうなお話しでございます。大変結構なご提案だと思っております。いろいろとご
提案の趣旨に沿って勉強させていただき、そして検討をしていきたいなと思っております。
◇22番(大島崇行君) その件について、新聞に出ているもう一歩進んだ話をしたいと思いま
すけれども、実は3月6日ですか、上毛新聞に出ているのですけれども、連載で、今日で終わっ
たと思うのですけれども、よみがえれ森林ということが掲載されておりますけれども、ここで企
業がそういう森林整備というか、森づくりに参入するということが書かれているのですけれども、
NTTドコモ群馬支店が、国有林をお互いに契約して、その一部を借りて自分達で森林、森を整
備してやることで、それでなおかつあつかましいのですけれども、法人として最後には、これが
木が成長したらお互いに分けてあれするなどと書いてあるのですけれども、それまでには、これ
は森林というのは時間との問題ですからこれはいいのですけれども、そういった取り組みが今後、
市民だけでなく、住民だけでなく、企業もこういうことを取り入れて、いずれ環境が大事なので
すよということになれば、ましてこの利根沼田地区には、昨日も話が出ましたけれども、17号
線においてはナショナル建材等木材関係もありますし、藤森も環境大事な商売でございます。そ
の隣には森産業等もありまして、そういう面から見ますと、ましてそういう関連した企業がある
ので、そういう企業に働きかけて、ぜひ玉原なり利根の方の森林の方、整備するのに一役かった
らどうかというようなことを私は提案したいのですけれども、市長はどう考えているか、お願い
します。
◇市長(星野已喜雄君) 大島議員の再質問にお答えしたいと思います。
 実は兼ねて、同様な内容でナショナル建材の方からお話しがあったこともございます。従いま
して、いまそういう議員がご提案されているようなことについては、今回シンポジウムのときで
も東京電力の方が出てまいりましていろいろとやっておられましたが、やはり東京電力とすると
尾瀬のシェアを大部分持っておられるということからなのでございますけれども、やはり東京電
力も尾瀬というものを一つの環境のものとしてとらえて、そしていろいろな社会貢献を果たして
いるみたいな、そういう戦略があろうかと思います。従いまして、いま議員がご提案されたよう
なことについては、また各企業の関係者にご指導いただいたりして、いろいろと私どもも勉強を
していく必要があるのではないか。こういうふうに思っております。
◇22番(大島崇行君) これは本当に市長の方から、行政の方から、法人の森ということでぜ
ひ提案していただいて、おそらく企業とすれば、これは社員の教育にもなるし、自分たちの森だ
よ、山だよということになれば余計整備し、その後、従業員のファミリー等も山に行って散策し
たり、きれいにしたりするということで、一番手っとり早いという言い方はおかしいのですけれ
ども、ぜひその辺は強く市長の方に要望して、企業の方に言っていただければありがたいと思い
ます。よろしくお願いします。
 次に、県産品を使って資源の利用というのですか、これは木材関係だと思うのですけれども、
県産品を使ってできるだけそういうのを普及させようということの話なのですけれども、沼田の
公園にある鐘楼も、何度か周りを、外壁を張り替えているのですけれども、前、予算だか決算の
ときにちょっと質疑した経過があるのですけれども、やはりああいうものも外材を使っているら
しいのですけれども、地元の育った木というのですか、は地元の風土に合ってそこまで大きくな
りましたからそれが製品になればそのとおりに生えるというのは、昔から地元の木は地元で使え
よというのからきているのだと思うのですけれども。そういう観点から、県産品を使って住宅を
作ればという、それなりの補助等も出ていると思うのですけれどもね、いまちょうど栗原川です
か、昨日も同僚議員の方からガードレールの話もありましたけれども、その前にもどこかで使う
ところはないかという話があったのですけれども、私が思うに、栗原川、橋が架け替えられると
も聞いていますけれども、それを宮崎のある村なのですけれども、そこで日本一長い橋なのです
けれども、それは木造の橋なのですね。下は、ピアはいまで言うコンクリで付くのですけれども、
その他引っ張るのは鉄とワイヤー等使うと思うのですけれども、あとは全部木造で作るというこ
とでございます。利根は90%国有林等々もあるということで、そこから切り出して、その木を
利用して橋を作れば、それは観光の一つのシンボルになると思うのですよ。これはいま逆行して
いると思うのですね。橋と言えばコンクリートで、PCでこうやって引っ張ってと思うのですけ
れども、木造の橋いまから作るというと何か観光の利根にとってはちょうど周りにもああいう吹
割等もあるので、そんなような考えがあるかどうかちょっと聞きたいのですけれども。
◇市長(星野已喜雄君) 特にこの問題について、ご質問の答弁でございますけれども、非常に
含蓄に富んだご質問だというふうに思っているわけでございます。と申しますのは、今次言われ
ている費用対効果から考えると、なかなかこれが理解がされにくい場面もございます。しかしな
がらそういったリスクを地元の特徴として打ち出していくということによって、そういったリス
クを超えていくということ。実は四国のある所なのでございますが、四万十川の上流区域なので
すけれども、結局、コンクリートの三面側溝をやめていこうという判断をある村がされたわけで
ございます。当然、コンクリートの三面側溝をやめていくということは、石積みになっていくわ
けでございます。当然、必然的にそこのところはホタルが生息してくると、こういうことになり
ます。ただ間違いなく単価が非常に高いものになってきます。そこの単価の高くなったものにつ
いては、要するに負荷というのはどうしても当該地区の市民が背負わなければなりません。ただ
今のいろいろな時代の流れの中にあって、価値観をどういうふうに位置づけるかということから
考えると、大変提案をされていることは非常に重要なことだというふうに認識をされております。
ただここで明解なことをちょっと言い切ることができない。非常にデリケートな要素を持った質
問だなと思っております。しかし内容は、大変いまの時代の一つには問題を提起している重要な
ことだと思っておりますのでしっかりと受け止めさせていただきまして、今後、勉強させていた
だきたいなと、このように思っております。
◇22番(大島崇行君) これはいま出てきたのですけれども、九州の宮崎の西米良村という所
なのですけれども、普通から言うと相当金がかかると私は思います。思うのですけれども、その
金が何億かかるか、何十億かかるかわかりませんけれども、それ以上の効果を発生すれば安かっ
たなと思うのです。それをよく考えていただいて、ぜひその辺も取り入れていただければありが
たいと思うわけでございます。
 今度バイオマスの関係なのですけれども、温暖化等々でいろいろ叫ばれているわけでございま
す。先日も質問の中で温度が上昇すればここ何十年間のうちには日本も砂浜がなくなってしまう
よというくらい深刻な問題だと思います。当市においても、これから伐採、あるいは枝打ち等々、
りんごの剪定等でもそうなのですけれども、そういうことが考えられるわけでございますけれど
も、昔、当地もバイオマスでチップを作った経過がございますけれども、その当時はまだそれに
対して化石燃料というのですか、そっちの方が便利だということで、これほど深刻に地球温暖化
等々考えていなかったと思うのですけれども、木質バイオマスを市としてもどこか場所を考えて
いるかどうか。施設というのですか、それをちょっと聞きたいのですけれども。
◇市長(星野已喜雄君) 現時点では、いま議員がおっしゃっているようなところの部分の具体
的なものは持ち合わせてはおりません。ただ今次のいろいろな循環型の問題だとか、そういうよ
うなことを考えると、当然そういったことを進めていかなければならないというふうなことにつ
いては、議員と同様の考え方でございます。
◇22番(大島崇行君) その時期が来て、さあと言うと遅くなってしまうので、これは大事な
ことなので、木質バイオマス等々は前向きの考えでいってもらいたいと思うわけでございます。
それは十分市長も考えているということでございますので、よろしくお願いいたします。
 森林に対していまいろいろと提案したわけでございますけれども、先も話したのですけれども、
実際問題一番金がかかって、これはもう一番容易じゃあないことだと思うのです。話は戻ります
けれども、当地区から利根川水系というのですか、首都圏の方に約3,000万の方がその水を
利用しているということでございます。東京都は65%がその水を利用しているということでご
ざいますけれども、我々は地元がきれいな環境にして、きれいな水を流しているのですよと、下
流に、首都圏に。そういうことですよね。昔から森が川を作り、川が海を作ると言われておりま
すけれども、そういう意味で、水源地である当地が、いい水、きれいな水を下流に流しているの
だということをぜひ理解していただいて、その点から最初の同僚議員の方からも環境税の提案が
ございましたけれども、ぜひこの辺を当地区も県の方に働きかけて環境税導入をしていただきた
いのですけれども、その点について市長どういうお考えかお聞かせいただきたいのですが。
◇市長(星野已喜雄君) 森が川を、川が海をというお言葉、あるいはまた東京の方々が65%
本水源の水を飲んでおられる。全く同感でございます。そういった流れの中で、森林環境税等の
ご提起でございますが、先般も同僚議員のご質問に答えてきたとおり、結局これらについては、
利根沼田、また沼田はもちろんでございますけれども、きれいな空気を作ったり、きれいな水を
作ったりするという、これは私どもの生活の必然がこの地区にはございます。ですからその生活
の必然というものによってはじめてまた東京近郊を中心とする都会の方々の空気の浄化等もされ
ているわけでございますから、何らかの形でそういった環境関係の整備の、いわゆる税収という
ものが非常に重要なポイントになってくると思うのです。従いまして、一昨年の11月の、日比
谷の野外音楽堂での大会、昨年の秋の県の大会等申し上げさせていただいたわけでありますけれ
ども、今後も引き続き関係機関に働きかけて、少なくとも私どもがそういったことを一番言える
立場にありますので、議員のご提案されたことにつきましては、その方向で一生懸命努力をして
まいりたいというふうに思っております。◇22番(大島崇行君) この環境税の導入の状況な
のですけれども、いま高知が一番先陣を切ってやったのですけれども、いまのところ27ですか
ね、考えているということでございます。合計すると、もう取り入れているところは12ですか
やっていて、検討して、もうすでに環境税を取り入れますよというところがいま3県ですよね。
その他に全国で、検討しているというところが27件、合計で日本は47都道府県なのですよね。
合計するともう43なのですよね。すべて導入しているところと検討しているところを足して。
なぜか群馬県が入ってないのですよ、この中にね。これはね、一番群馬県がそれこそ日本の真ん
中で、森林の真ん中であるわけですよね。そこが入ってないというのは、それは市長も森林組合
長もやっていますし、ぜひその辺を県に行って強く言ってもらいたいのですけれども。これはな
ぜ入っていないのか。その辺ぜひ聞きたいです。
◇市長(星野已喜雄君) 率直なところ言って、私どもこれはあらゆる機会を通して口酸っぱく
運動をしてまいりました。従いまして、いま議員がおっしゃるように、群馬が都市の水源県であ
るという全体的なロケーションはもう間違いなくあるから、そういうようなことについてはもう
先頭になってやるべきだというようなことは強く申し上げてきたわけでありますけれども、なか
なか一歩前に行かないというのが実態でございます。ただ、これ私は、県当局のお考えがどうい
うふうなところにあるのかわかりませんけれども、いわゆる水じりが、結局内陸でありますもの
で、一端、埼玉等経由していくということが非常に整理をしづらい状況があるというふうなこと
があるようでございます。専門的なことはちょっとわかりません。今日こういった公式の場で承
りましたので、その辺の問題、どこに問題があるのかということについてはよく聞くつもりであ
りますけれども、そこのところがひとつの整理がつきかねるというところがあるようでございま
す。科学的な根拠がどういうふうなことにあるのかちょっとわからないのですけれども。私がこ
う見ていて、いま議員がご指摘されたように、それぞれそういったところで実行しているところ
の部分がありながら、私はそのくらいと言ったら語弊があるのですけれども、やらないよりはや
った方がいいからあれなのですけれども、もっと大きな観点でもってやる必要があるのかなと私
はそんな感想を持っております。ただ群馬県当局が、いまおっしゃるようにどういうわけか県が
入っていないぞということを言われて、全くそれは私自身も困ったものだなと思っているのです
けれども。先ほど言うように、水じりが一端、埼玉、茨城でしょうか、ちょっとそこの利根川の
水系のことがつかみきれないのであれなのですけれども、そこのところが何か非常に難しいこと
になってくるのだそうです。これについては勉強させていただき、後に報告をさせていただきま
すけれども、そんなことで今後も、できる限りの努力はやっていきたいと思いまするし、この地
域に課せられたそれは大きなテーマだと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇22番(大島崇行君) できるだけ、これを見るといま検討しているという中には埼玉も入っ
ているのですよね。岐阜等も入っているし、これはいま日本海に面しているわけではないが、日
本列島もみな真ん中にある県でございます。その辺は市長ぜひね、いろいろ調べていただいて、
どこか盲点じゃないけれどもあると思うので、やっていただきたいと思います。これは前市長の
話で、聞いた話で間違っているところもあるかもしれませんけれども、その当時、西田市長です
か、水源税を発案してどうだと知事に相談したら、これは関東の知事会で取り上げた方がいいよ
ということで、そこまで土俵に上がったらしいのです。その当時、副官房長官の石原信雄さん、
群馬県佐波郡の出身ですよね。あの方が、これはいいことだからぜひやろうということで、水源
宝くじというのですか、現在もあるらしいのですけれども、それを取り入れて、その当時、西田
市長も、それは群馬に相当金が入るぞと、捕らぬ狸ではないですけれども、皮算用したらしいの
ですけれども。そしたら関東の知事会で会議したもので、それは皆で平等に分けるのだよと分け
たらしいのですけれども。そういうふうに市長が提案してそこまでいったということは、これは
前の市長を褒めているわけではないですけれども、そういうことをやはり市長もそのくらい努力
してもらいたいなと思うわけです。そこまで話が大きくなっていまでも残っていると。水源宝く
じで残って、群馬県にも5,000万くらいいまも来るらしいのですけれども、その辺ちょっと
私は調べてないので、聞いた話なので間違っているところもあるかもしれませんけれども、その
くらいの姿勢を見せてもらいたいので、もう一つ市長、その辺お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 前任者の西田市長が大活躍されたことについては、私も新聞紙上でも
拝見をしておりましたし、あるいはまたもちろんご本人からもそういったお話しを伺っておりま
した。私も足元には及びませんけれども一生懸命努力をして、何とかこれが実るように精進をし
てまいりたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇22番(大島崇行君) 足元以上いっているから大丈夫ですよ。市長、力はあるのだから。ぜ
ひよろしくお願いします。今までいったのは本当に金のかかる事業等々でございます。本市が持
っている市長本当に宝でございます。ぜひこれを活用にして、沼田市の活性化に結びつけてもら
いたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは次に入りたいと思いますけれども。街なかの活性化についてでございますけれども、
昨日、同僚議員からの質問で、ソフト面は大体理解できたのですけれども、中心市街地活性化事
業というのは、当初の計画よりも多少遅れていると思うのですけれども、いろいろ活性化の会で
再生案ということで先ほど質問が出ましたけれども、一応基本計画に基づくということで2核1
モール構想で、歩いて暮せるまちづくりで施行するということだと思います。やさしさの核、ふ
れあいの核、商業の核という位置づけでやっていると思うのですけれども、やさしさの核という
のは、集合住宅と温泉施設、または老人的な、介護的なそんなような施設をおいてやさしさの核、
ふれあいの核ということで、交流等で資料館みたいなのを作って交流だと思うのですよね。その
中で、商業の核ということで、グリーンベルがその一核に入るのではないかなと認識しているの
ですけれども。現在の状況を見て、市長どのようにまちの中がなっているかお考えがあれば。感
想でいいです。
◇市長(星野已喜雄君) 私どもが高校時代には、よく本町通りを通って、下之町の四つ角だと
か、あるいは上之町、あるいは材木町でバスに3年間お世話になった人間でございますから、当
時のにぎわいもよく承知をしているつもりでございます。5時頃になりますと材木町の四つ角に
は地元の高校生が溢れかえったというようなこともついこの間のように記憶をしております。そ
ういった中で、時代の変化とともに今次、市街地というものが全国的な規模で大変難しい状況に
なっているということは非常に愁いている一人でございます。従いまして、今次の沼田の市街地
を眺めてみたときに、やはり当時のことを思うと大変厳しい状況になっているなということを率
直に感じ取っているところでございます。
◇22番(大島崇行君) 厳しい状況で、まさにそのとおりだと思うのですけれども。主にいま、
グリーンベルが商業の核ということであるわけなのですけれども、キーテナント等が、とりあえ
ずサティが撤退し、また景気低迷ということでだんだんテナントも撤退したり、いま現状、こん
なような現在の状況だと思うのですけれども。その経過の中で、三井生命から本市に買い取って
もらいたいという要望があったようですけれども、それを本市は、いろいろのしがらみだとか権
利等々の問題等も発生して、市はとりあえずは断ったという過程をこの間、聞いておりますけれ
ども。本来グリーンベル21にですよ、行政がいろいろということは私はおかしいと思うのです
けれども、沼田市が沼田都市開発ですか、最初は2,000万出資しているわけですよね。その
後、また1億を出資しているということを考えると、これは補助金だとか何とかで出ているのは
いいのだけれども、出資1億しているということは、沼田市がなおかつ、半分以上が沼田市が株
主ということで、本来ならば社長、オーナーの立場ですよね。それがだめになるのに沼田市はい
まのところいらない。それは受け取れません、買いませんというのはいかがなものかなと思うの
ですけれども。その辺について市長どうお考えか。
◇市長(星野已喜雄君) この関係については、いろいろと関係機関に申し上げてきたところで
ございますけれども、いろいろな権利関係等の問題があって、慎重にしてきた経過がございます。
経済部長の方から答弁をいたさせます。
◇議長(星野佐善太君) 経済部長。
◇経済部長(大嶋政美君) 命によりお答えを申し上げます。
 ご案内のとおり17年の6月だと思いますけれども、その要請を受けて検討してまいりました
が、この検討の判断といたしますと、一つには、広い面積に対しましてその行政需要が構築でき
ない点が1点。それから、現在の三井生命の持っている持ち分というのが、持ち分所有権という
形で所有権が保存されているものですから、その持ち分所有権の財産を市が取得することについ
ては大きな課題があるという点が1点。それから、最終的にもう1点付け足すならば、ご案内の
とおり床そのものは現在商業核として使っている状態の中から、その経済活動の中に市が自ら入
ることについては課題があると。大きくはその3つの理由をもちまして、総合的に三井生命の意
向に添えないという判断をした次第でございます。
◇22番(大島崇行君) いまその辺、事務局が後ろで心配して局長にいろいろ話したのですけ
れども、通告外じゃないかと言っていると思うのですけれども、これは活性化につながることで
ございますので、その1億がどうの、こうのとちょっと踏み込んでしまったかもしれませんけれ
ども、活性化につながることでございますし、商業のグリーンベル21が本当にもうだめになっ
てしまえば、1モール構想のそれこそは商店街のにぎわいだ、やさしさの核の1モールのところ
の核もだめになってしまうと思うのですよね。その意味で聞いたので、ぜひこれはその辺よく考
えて、行政がそういう商業施設には入れないのだよと言っていても、だから1億円入っているの
だから何なんだいという話になってしまうのですけれども、それは十分理解して、お互いに話し
合って、そうしないと本当にグリーンベルがだめになれば、1モール構想もすべてだめになって、
沼田の中心市街地活性化事業は終わりですという心配があるから聞いたので、その辺もう一度市
長、どういうふうに考えているのかお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど経済部長が答弁をした3つの要素があってということでござい
ます。ただそういった形の中で、3つの状況を経済部長が申し上げたわけでございますが、かと
いって私ども市も、それらを踏まえて内部でどの程度までどうなのかというようなことについて
は、実は一生懸命検討は加えているのです。その辺のところがやはり相手様のいることでござい
ますので、なかなか明確に表舞台には出せませんけれども、そういう内部のいろいろなそういっ
た動きもあるというようなことは一つご理解を賜りたいと思っております。
◇22番(大島崇行君) ぜひ内部でよーく検討していただいて、これは沼田の街なかの生死に
かかわる問題でございますので、十分やっていただきたいと思います。よろしくお願いいたしま
す。それ以上通告してないのにやるとまた議長の方から通告外だと言われると困りますので、そ
の点十分していただきたいと、よろしくお願いいたします。
 続いて、人材バンクのことなのですけれども、これについていろいろな分野で活躍している方
がおると思うのですよ。それで一昨年ですか、昭和懐古博がございましたよね。その当時私も観
光協会の一員として参画してやった同僚議員もおりますけれども、やった過程で、昭和30年頃
の映画を上映してどうかということでやったのですけれども、その当時、沼田の30年代頃の、
映画の幕間にニュースがありますよね。そういうのはないかねということで相談を受けたのです。
読売系のところがそれを持っているのではないかということで、たまたま沼田市出身の、いまは
福島テレビの重役をやっている方なのですけれども、この方もうちの兄貴と同級生で東大を出た
方なのですけれども、その方に相談したら、「よし沼田のためなら一肌脱ぐよ」ということで、
無料ですよ、無料。後で聞いたのですけれども、本来ならばフイルムですか、相当な金額だった
らしいのですけれども、そういうのなら沼田なら無料で貸してくれるということで、懐古博の流
れの中でひとつのあれができたと思うのですけれども、そういうことを考えると昨日も話が出ま
したけれども、新宿の区長も同僚議員と我々で行って、それも沼田市出身の高島さんという方が
お骨折り、中をとっていただいて新宿の区長さんとお話しする機会を得て、その後、沼田の物産、
観光等のPR等したわけでございます。そういう意味でこの人材バンクというのは本当に沼田市
の活性化にとって一番重要な問題ではないのかなと思います。ぜひこれは担当の窓口を設けて、
企画がやる、あそこがやると前より質問したと思うのですが、そうでなくてきちんとはっきりと
した窓口を設けて、いまいろいろ個人情報保護法だ、何だありますけれども、それは行政の方が
勉強してもらって、そういう窓口を設けるような考えはあるかどうかお願いします。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前11時58分休憩
─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 午前中の大島議員の再質問に対して答弁をさせていただきたいと思い
ます。
 人材バンクの関係のことについては、大変有意義であると考えておりますということで答弁を
させていただきましたけれども、私どもも議員がご提案されたことにつきましては、大変よい提
案をいただいたというふうに理解をしております。従いまして、新年度には、これら窓口の関係
については明確にして、そして対応を図っていきたいと思っておりまするし、私も兼々、本市出
身の立派な方々というか、実績をあげられている方々、あるいはよく講演で、1年を通すると著
名な方々が来ておりまして、この方々も講演して、そしてそれで終わりというのではなくて、引
き続きご縁をいただくというようなことについて関係当局に指示をしていたわけでございますけ
れども、今回ご質問があったわけでございまして、ぜひそういった方向で窓口を明確にしていき
たい。こういうふうに思っております。
◇22番(大島崇行君) 大変市長の前向きの発言ありがとうございます。いまのいろいろの話
なのですけれども、教育、文化面におきまして、お茶の水女子大の副大学長をやっている方も沼
田市の出身でおります。そういう面でありまして、だれが沼田の救世主になるかわからないので
すけれども、この落ち込んだ沼田の経済活性化をそういう人たちに本当に委ねていただいて、沼
田の活性化につなげればありがたいと思います。ぜひとりあげていただきたいと思います。あり
がとうございます。
 それと、最後になりますけれども、施設活用計画でありますけれども、中央公民館のことでち
ょっと聞きたいのですけれども、いま教育委員会があそこを使っておりますけれども、本来から
いくと目的外使用ではないかと思うのですけれども、これをちょっと聞きたいのですけれども。
(休憩を求める者あり)
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後1時02分休憩
─────────────────────────────
午後1時03分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 一応管理が教育委員会になっておりますので、一応その辺のことにつ
いては休憩して、答弁をさせていただくという形がいいのではないかと思うのですけれども。
(休憩を求める者あり)
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後1時04分休憩
─────────────────────────────
午後1時04分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇22番(大島崇行君) おそらく市でやることですから堂々と使うわけにはいかないのでそれ
は措置はとっていると思いますよ。これはもう古いのですけれども、心のふれあいコミュニティー
広場ということで公民館のいろいろの目的が書いてある。いま教育委員会が使っている場所が閲
覧室、あるいはこちらは教育長がいるところが会議室というようになっているのですけれども、
それを考えると、例えば白沢振興局の2階が、この間、先日ちょっとお邪魔して拝見したのです
けれども、あそこに教育委員会がそっくり移ると。それは市民に、合併したから市民にサービス
が末端まで行き届かないからどうこうがあるかもしれませんけれども、教育委員会に関してはそ
んなに変な言い方ですけれども市民に負担がかからないような気がいたします。いろいろ児童相
談等もあると思いますけれども、そういう意味では有効利用ということを考えれば、白沢のロケー
ションもいいしね、教育委員会もまさにふさわしい場所ではないかなと思うのですけれども、そ
れに対して市長どうですか。
◇市長(星野已喜雄君) それぞれの、白沢振興局等の今後の問題でありますけれども、いろい
ろとまさに多角的に検討を加えていく必要があるのではないか。こういうふうに思っております。
◇22番(大島崇行君) 庁舎の利用ということですので、市長の答弁でお願いしたいのですけ
れども、そういう意味では本当に一体ものなり、ちょうど地域的にも真ん中だし、白沢が利根と
沼田のちょうど真ん中で、場所的にも私がそれがいいのではないかと思うのですけれども、その
辺ぜひ考えていただきたいと思います。それと利根振興局も、昨年同僚議員の方からいろいろ質
問がありましたけれども、吹割瀑ですか、その資料等もあるらしいので、そういうのも尾瀬の資
料館も図書館の方にあるらしいのですけれども、そういうような資料的なのも利根の振興局の方
も資料館的に使えればとりあえずは全体の一体感につながるのではないかと思うので、その辺も
う一度市長お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) これも先ほどの答弁と同様になるのでございますけれども、総体的に
物をとらえて、検討を加えていく必要があるのではないかというふうに思っております。
◇22番(大島崇行君) じゃあ前向きの姿勢でやっていただきたいと思います。いろいろ質問
の中で重なった質問等がございましたけれども、市長におかれましても4月にはまた次、出ると
いうことでございます。ぜひ頑張っていただいて、また沼田市発展のためにご尽力いただければ
ありがたいと思います。
 以上を持ちまして終わりにします。
     ──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 次に、井之川博幸議員。25番。
〔25番 井之川博幸君登壇〕
◇25番(井之川博幸君) 通告に従いまして一般質問を行います。
 最初に、財政の効率的な運用について、入札制度の改善について伺います。
 小泉内閣が進めている三位一体の改革に象徴されるように、地方自治体の財政的格差を是正す
る役割を持っている地方交付税を改変、縮小し、財源移譲の部分については、人口などを中心と
した基準にするなど、中山間地の小規模自治体にとってより厳しい状況が押し付けられておりま
す。そのような状況の中で、住民から預かった貴重な財源を、住民福祉の向上のために効率的に
運用していく責任はますます高まっています。
 入札制度の改善については、昨年6月議会において質問しましたが、市長は、「制限付き一般
競争入札についても、これから鋭意前向きに、当然検討し、その導入のことについては、あるい
は検討していくことになろうかと思っております」と答弁しています。
 先日報告された沼田市行政改革大綱の推進基本方針でも、効率的な運営による財政の健全化は
一番にあげられておりますが、入札制度の問題は、OA化による事務の効率化の部分に「電子入
札などのOA化を進める」との一言しかありませんでしたので、今回、再度質問することに至り
ました。前回も申し上げましたが、公正取引委員会の考えでは、落札率90%以上では談合が行
われているのではないかと言っております。談合の元凶は、指名競争入札とも言われています。
その独占禁止法研究会の報告書では、独占禁止法違反では、立入り検査の前後で落札率は平均2
0.97%下がっている。昨年起きた橋梁談合でも、前後で15%下がったと報道されています。
長野県の入札改革では、下落率が20.9%だということで、談合がなければ大体15〜20%
下がると言われています。旧沼田市でも、東原新町に建設した保健福祉センターは、約10億円
の予定価格でしたが、約80%で落札された経験があります。新年度予算における普通建設事業
費は、10年前に比べれば半分程度の約26億円でありますが、それでも入札において落札価格
が10%程度下がれば2億数千万円の節約ができるはずです。
 本市では、一昨年から試行的に年間2件程度、制限付き一般競争入札が行われておりますが、
これを入札の中心的制度にする必要があるのではないかと思います。制限付き一般競争入札の導
入についてのお考えをお聞かせください。
 次に、開かれた行政運営と市民協働、市民参加・市民協働の推進についてお伺いをいたします。
先に発表された沼田市行政改革大綱実施計画の3の開かれた行政運営と市民協働の中に、(2)
市民参加の推進、(3)に市民協働の推進が述べられています。市民参加の推進では、パブリッ
クコメント制度と市民会議等の検討となっておりますが、市事業の計画を作る段階からの市民参
加についてのお考えをお伺いいたします。
 続いて、市民協働の推進において公共事業に市民の意見を反映するためにワークショップを積
極的に活用すると述べられていますが、いま市内で起きている問題で行政でも頭を抱えるような
こともあると思いますが、そのような市内で起きている問題に対して、ワークショップなどを組
織し、活用していくことについてのお考えをお伺いいたします。
 また、市民会議やワークショップ等を市が組織する場合に、参加する市民の公募の推進につい
てお考えをお伺いいたします。さらに、市民参加、市民協働を実行していく場合、そのルールと
言いますか、その制度的保障が必要なのではないかと思います。上記の内容などを明記した市民
参加条例の制定についてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
 続いて、沼須の運動公園予定地についてお伺いいたします。
 先日、従来3haの非農用地に運動公園を予定していた計画が、住宅団地計画予定地であった
5.2haを運動公園用地に変更し、3haについては、企業誘致用地にするとの報告がされま
した。運動公園としては約1.7倍になったわけです。まず、運動公園として予定している内容
についてお伺いをいたします。
 また、この用地は、県営で進められていた土地改良事業の一角に、県企業局が住宅団地として
造成する計画でしたが、最初は100区画の計画を2001年に50区画に縮小し、昨年1月に
は全面撤退を表明しました。その後、市は、県の企業局、農業局と協議を続け、先に述べたよう
な結果が報告されました。しかし市は、昨年1月の段階では、「県の事業だが、市民の利害が絡
む市政の重要案件でもあり、市も主体的に動く」と述べていたのに、今回5.2haを市が引き
受けるということは、住宅団地は造ってもらえないばかりか、それだけ市の負担が増えることに
なるわけで、簡単には納得できないものです。そこで、市民といっても県民でもあるわけで、市
民参加で活用方法の再検討はできないか、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
 続いて、地域協議会の委員の選定についてお伺いいたします。
 昨年2月の沼田市、白沢村、利根村の合併にあたっての合併協定書で「地域自治区」を合併前
の白沢村、利根村の区域ごとに設置し、それぞれ地域協議会を置くことになっています。しかし、
合併後1年以上も放置され、やっと来年度作られようとしています。まず、委員の定数や選定方
法について、さらに、委員のうち一定数は公募方式をとる必要があるのではないかと思いますが、
お考えをお聞かせください。
 次に、教育行政について。後期冬期休業の廃止についてお伺いいたします。
 本市の小中学校については、冬期間の寒さが大変厳しい地域性から、特にそのピークがくる1
月28日から2月3日まで、夏休みを1週間分振り替えて後期冬期休業として40年ほど前から
実施されてきました。今回、それを廃止するとの発表があり、先日、上毛新聞にも報道されまし
た。まず、後期冬期休業の廃止を決定した経過についてお聞かせ願いたいと思います。
 この問題では、いろいろな意見を聞かせていただいていますが、1つには、後期冬期休業が必
要なくなったとは思えない。2つには、現場等の意見をよく聞いて決めたとは思えない。以上の
ような理由から、廃止を白紙に戻し、保護者や教職員の意見や提案を聞く必要があるのではない
かと思いますが、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
 以上、私の1回目の質問といたします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの井之川議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、財政の効率的な運用について、入札制度の改善について、制限付一般競争入札の導入に
ついてでありますが、本市の入札制度につきましては、平成13年4月、施行された「公共工事
の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」に基づき「透明性の確保」、「公正な競争の促進」、
「適正な施工の確保」、及び「不正行為の排除の徹底」を基本に、入札制度のより適正化に向け
た取り組みを行ってきているところであります。
 ご質問の制限付き一般競争入札の導入についてでありますが、入札制度の適正化促進の柱の一
つであります「公正な競争の促進」を図るため、試行ではありますが、既に導入し、平成16年
度には対象工事の拡大を図るなどして実施してきているところであります。
 なお、現在、制限付き一般競争入札については、対象工事の拡大をも含め、検討をしていると
ころでありますので、ご理解いただきたいと思います。
 次に、開かれた行政運営と市民協働について、市民参加・市民協働の推進について、市事業の
計画を作る段階からの市民参加についてでありますが、私の市政運営の基本姿勢は、幾度となく
申し上げてまいりましたが、市民参加であります。市民ニーズが高度化、多様化する中にあって、
まちづくりは行政だけが行うのではなく、市民と行政がそれぞれの役割分担のもと、相互に補い
合いながら、一緒に取り組む協働によるまちづくりが重要になってくると考えております。
 市民参加や協働を推進するには、個人情報の保護や管理の徹底を図りながら、情報の共有を進
めていくとともに、計画・実施・評価それぞれの段階において、市民が主体的に参画できるよう
な仕組みづくりの研究・検討を進めてまいりたいと考えております。 
 次に、市内でおきている問題に対するワークショップなどの組織と活用についてでありますが、
ワークショップなどの活用は、近年まちづくりの分野において、様々な立場の方々の意見やアイ
デアを集め、相互の違いを尊重しながら、まとめ上げていく会議の方法として普及しております。
 ワークショップの活用方法としては、公園や道路、福祉施設の企画・設計などを市民と研究・
検討を行うことで、反映を推進することとなり有効であると認識しております。
 これからのまちづくりには、ワークショップ形式等を取り入れ、様々な場面で市民と行政が対
等なパートナーシップのもと、目的や情報を共有するとともに、お互いの役割と責任を認識し、
まちづくりを推進していく必要があると考えております。
 次に、参加する市民の公募の推進についてでありますが、市民本位のまちづくりの考えに基づ
き情報公開制度をはじめ、行政の施策立案の場への市民参加を図るため、今までも第四次総合計
画策定市民会議や男女共同参画推進懇話会などを設置し、市民意見の反映に努めてまいりました。
 第五次総合計画策定においては、各種団体代表と市民公募による市民検討委員会を組織し、市
民自らが将来のまちづくりについて、検討し、素案づくりを担っていただいておるところであり
ます。
 参加する市民公募の推進につきましては、自分たちのまちは自分たちで考え、自らがまちづく
りに参加しようという新しい時代にふさわしいまちづくりの仕組みが求められているところであ
り、これからのまちづくりを進めるに当たりましては、市民と行政の役割や責務を互いに明確に
しながら、市民の参加を制度的に保障するシステムづくりについての研究・検討を進めてまいり
たいと考えております。
 次に、上記の内容などを明記した市民参加条例の制定についてでありますが、市民参加条例は、
現在、全国の自治体で制定、研究が行われております。
 平成13年4月には北海道ニセコ町で全国初のいわゆる自治基本条例として「ニセコ町まちづ
くり基本条例」が制定されました。その後、新潟県柏崎市の「市民参加のまちづくり条例」や太
田市の「まちづくり基本条例」などが制定されており、いずれも「情報共有」と「住民参加」を
柱として、住民と行政のそれぞれの役割と責務等について規定されております。
 市民参加条例は、地域における行政を自主的かつ総合的に実施するに当たり、自治の主体が住
民であることを踏まえ、地方自治のあるべき姿や基本的な考え方を明らかにするものと考えてお
ります。
 これからの地域づくりの基本的ルールなどを定めた市民参加条例、自治基本条例などの必要性
を認識しておりますので、今後、研究・検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、沼須の運動公園予定地について、運動公園として予定している内容についてであります
が、沼須の運動公園につきましては、沼田公園長期整備構想の関連プロジェクトの中で、(仮称)
沼須運動広場整備として、多目的広場の整備、沼田公園内運動施設の代替機能を担うことの位置
付けがなされ、また、沼田市総合体育施設整備基本計画の中で、(仮称)利南運動広場として位
置付けがなされているところであります。
 従来は、3.0ヘクタールで計画をしておりました野球場を中心とした多目的広場に旧利南中
で計画をしておりましたテニスコートも視野に入れながら、沼田市総合体育施設整備基本計画の
見直しを行い、運動公園の具体的な内容について検討してまいりたいと考えております。
 次に、市民参加で活用方法の再検討はできないかについてでありますが、今まで、沼須住宅団
地跡地の利活用につきましては、地元関係者にご迷惑がかからぬよう、県企業局・県農業局・沼
田市の3者で精力的に協議を重ねてまいりました。
 また、沼田市内部の検討会議におきましては、沼田公園長期整備構想や沼田市総合体育施設整
備基本計画に基づき、運動公園の規模や施設の見直しも含めた利活用の検討を行い、さらに、県
企業局・県農業局・沼田市の3者で協議を重ね、一定の方向性が確認されましたので、2月15
日の全員協議会で報告をさせていただいたところであります。
 今後につきましては、沼田市総合体育施設整備基本計画の見直しの中で、地元の要望等も含め、
沼田市スポーツ振興審議会の意見を聞きながら、運動公園の具体的な計画案については、教育委
員会で取り組むこととなりますので、それらの意見を配慮しながら検討してまいりたいと考えて
おります。 
 次に、地域協議会の委員の選定について、委員の定数や選定方法についてでありますが、合併
協議会において決定されました「沼田市、利根郡白沢村及び同郡利根村の廃置分合に伴う地域自
治区及び地域自治区の区長の設置に関する協議書」で定められております。
 まず、委員の定数についてでありますが、協議書の第9条(地域協議会の組織)において「地
域協議会の委員は15名以内で組織する。」とされております。委員の選定につきましても、協
議書の中で定められており「委員は、当該地域自治区の区域に住所を有する者で、「当該地域自
治区の区域内の公共的団体等を代表する者」、「学識経験を有する者」、「その他市長が必要と
認める者」のうちから市長が委嘱するとされております。
 この地域協議会は、地域自治区の住民の皆様の意見を取りまとめ、行政に反映させることを目
的として設置するものでありまして、委員の人選につきましては、協議書の規定に基づき、公平
な立場で慎重に選定したいと考えておりますのでご理解をいただきたいと思います。
 次に、公募方法をとる必要があるのではないか、についてでありますが、委員の定数や選定方
法についての答弁で申し上げましたとおり、協議書により委員の選定をしていかなければならな
いと考えております。
 地域協議会は、各自治区の住民に基盤を置く機関として、多様な意見の調整を行い、協働の活
動の要となる機関でありますので、各自治区の住民の意見が十二分に反映されるように、行政区
からの推薦や公共的団体等の代表者、あるいは小学校区域からの推薦、学識経験者などで構成す
ることが望ましいと考えております。
 以上申し上げまして、井之川議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、教育行政に
ついて、後期冬季休業の廃止につきましては、教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願
いいたします。
◇議長(星野佐善太君) 教育長。
〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 井之川議員のご質問にお答え申し上げます。
 教育行政について、後期冬季休業の廃止について、廃止を決定した経過についてでありますが、
平成14年4月1日、完全学校週5日制の実施以来、各教科等の授業時数の確保が全国的な課題
となってきており、この間、各学校現場においては、授業時数の確保のための様々な工夫や努力
がなされてまいりました。
 当沼田市内においても、始業式や終業式などの日にも授業を実施したり、週当たりの授業時数
を増やしたり、学校行事を削減したりするなど、現状考えられるあらゆる方法を駆使して、その
対応に当たってきたところであります。
 また、最近においては、学力の国際比較等を根拠にした学力低下論の広がりとともに、授業時
数の不足が保護者、学校、国の機関など関係各方面から指摘される中で、全国的にも、2学期制
の導入や長期休業の短縮等による授業時数の確保がなされてきている現状であり、本県において
も、沼田市以外の8市においては既に同様の対応がなされており、残る2市も来年度から実施す
る見込みであります。
 このような状況下にあって、当沼田市においても、子供たち、保護者、学校等の要望・期待に
こたえるべく、長期休業の短縮により授業時数を確保することとし、これに係る諸条件等を十分
に検討する中で、後期冬季休業を廃止するとの結論に至ったものであります。
 次に、決定を白紙に戻し保護者や教職員の意見や提案を聞く必要があるのではないかについて
でありますが、子供たちに「確かな学力」を保障するためには、当然のことながらその大前提と
して、授業時数を確保してやることが、必要絶対条件となるわけであります。そこで、先ほどお
答えした経過等も十分に勘案する中で、先般の教育委員会において所要の規則改正を行ったもの
でありますので、ご理解いただきたいと思います。
 以上申し上げまして、井之川議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇25番(井之川博幸君) ご答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきたいと思い
ます。
 まず、制限付き一般競争入札の関係でございますけれども、答弁の中で16年度から試行的に
実施をしているという答弁がございました。この試行的に実施した内容についてもう少し詳しく
教えてもらいたいと思います。よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 細部にわたりますので、担当部長から答弁をいたさせます。
◇議長(星野佐善太君) 総務部長。
◇総務部長(村山博明君) 命によりお答えを申し上げたいと存じます。
 平成16年度におきましては、ふるさと農道緊急整備事業、広瀬・上沢地区農道整備工事でご
ざいます。なお、もう1件につきましては、沼田駅前広場整備事業、道路改良についての2件で
ございます。17年度にございましては、市道沼田川田線他2路線道路改良工事、もう1件でご
ざいますが、第5配水池等建設工事、以上の4件となっているのが現下の状況でございます。
 以上でございます。
◇25番(井之川博幸君) いままで4件やってきたということでございますけれども、16年
度と17年度、この一般競争入札をやるに当っての金額的な基準が違うと思うのですね。16年
度はいくら以上だったのか。17年度になって下げたと思うのですけれども、その辺を教えても
らいたいと思います。
◇総務部長(村山博明君) 大変お時間をとらせていただきまして申し訳ございません。16年
度、17年度につきましても金額は同額でございますが、土木にあっては5,000万円、建築
にありましては1億5,000万円でございます。
◇25番(井之川博幸君) この4件を試行的にやったわけでございますけれども、それぞれ参
加した企業数、わかれば教えてもらいたいと思います。どうでしょうか。
◇総務部長(村山博明君) お答えを申し上げたいと存じます。
 平成16年度のふるさと県道緊急整備事業、広瀬・上沢地区の工事でございますが、このとき
につきましては10社でございます。なお、2回目の、沼田駅前広場整備事業、道路改良につき
ましては、13社でございます。なお、17年度に行いました市道沼田川田線他2路線道路改良
工事、これにつきましては14社でございます。第5配水池等の建設工事につきましては、15
社でございます。以上でございます。
◇25番(井之川博幸君) だんだん参加企業が増えているという感じがいたします。そこで先
ほど、16年度、17年度はまだ一般競争入札をやった基準の金額が示されましたけれども、1
6年度に建築工事で1億5,000万円以上の工事がありましたが、なぜその工事はこの一般競
争入札をやらなかったのか。それはどんな理由なのかを教えてもらいたいというふうに思います。
◇総務部長(村山博明君) この一般競争入札につきましては、先ほども市長の方からご答弁さ
せていただきましたとおり、試行的に進めている経緯がございます。そういう中で一般競争入札、
いわゆる制限付きの競争入札より適合するというふうな状況を考慮しながら2件を試行的に実施
したというふうな経緯でございますので、ご理解をいただきたいと存じます。
◇25番(井之川博幸君) 16年度は、当時は名前は決まって老人福祉センターと言っていま
したけれども、いまはふれあい福祉センター、2億9,000万円の本体工事の入札に際して、
この1億5,000万円以上ですね、2億9,000万円ですから。ですがこの制限付きの一般
競争入札はやらなかったと。指名競争入札でやられて、私の記憶では、約97%で落札されてい
ると思います。このふれあい福祉センターの入札に関係して、業者から市長の方に、制限付き一
般競争入札でやらないでくれと。指名競争入札でやってくれと。こういう要望がされたというふ
うに聞いておるのですけれども、これは本当ですか。
◇市長(星野已喜雄君) そういうことは全くございません。
◇25番(井之川博幸君) 市長は当然否定をされるでしょうが、要請と言っても言い方によっ
ては圧力ということになりますから、そういうことがあってはならないというふうに私も思って
おりますので市長は否定をされたわけでありますけれども、こういうルールを決めておいて結局
やらなかったという事実はあるわけですね。こういう点でこの2年間にわたってやっているので
すけれども、どうも今度の行政改革大綱の中にも、全国で入札改革が行われて、財源の有効な活
用がされているのに、何で本市では行革大綱は全くと言ってはおかしいですけれども、さっき 
  電子入札のことがちょっとふれられているという程度になっているのかという疑問があるわ
けです。そういう点では本気でやる気はないのではないかと思うのですが、答弁は前向きにやる
という前も聞きました。そういう点ではどうなのでしょうか。もう一度市長のご見解をお聞かせ
願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 この入札の問題は大変重要なことでございますので、市民からいわゆる誤解を招くようなこと
がないように、誠心誠意これが対策のために処してまいりたいと思っておりますので、ご理解を
賜りたいと思っております。
◇25番(井之川博幸君) 私の聞いた内容と答弁が期待した内容ではなかったので、もう一度
お聞かせ願いたいと思いますが、沼田市行政改革大綱で、効率的な運営による財政の健全化を掲
げておりますね。貴重な市民から預かった財源を、有効的に、効率的に使って市民サービスに供
していくということでありますけれども、そういう面でこの入札改革というのは全国でも市長ご
存じだと思うのです。入札を改革して落札率が下がればそれだけ財源が有効に使えるということ
ですから、こういうことに取り組んでいくのは当然ではないかというふうに思うわけなのですけ
れども、試行的に2年間はやっているのですが、この中で、やるやるとは言っているけれども、
本格的な実施がなかなか明言をされないということで、こういう行革大綱の中にはっきりと位置
づけていく必要があるのではないかというふうに思うのですけれども、その点ではどうでしょう
か。
◇市長(星野已喜雄君) 電子入札等のOA化を進めるという答弁をさせていただきましたけれ
ども、これらもかなりいま全体的に話題になっておりまして、時代の流れだと思っております。
ただ先ほど部長の方から答弁をしましたが、試行的に2回、16年度と17年度でさせていただ
いたということでありますが、当然議員が本日みたいにご質問があればですよ、やはりこの頻度
というのは今後高くなっていく流れにあるのではないかというふうに思いまするし、またそうい
うふうなことの今の時代状況ではないか、こういうふうに認識をしております。
◇25番(井之川博幸君) 16年度で、全体では138件だと思うのですね。2件が制限付き
競争入札、136件が指名競争入札、こういうふうに記録にも出ておりますけれども、結局1点
何%しかまだやっていないわけです。主流にしていくということになりますと、半分以上、50
%以上こういう方式でやるということでありますし、この工事金額も下げていくというような、
そういう方向、今までも聞いております。ぜひ改革に取り組んで進めていっていただきたいとい
うふうに思うわけなのですが、そういう中で、新年度はどのようなことを考えているのか。お教
え願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 当然これらの改革については一歩ずつ前進させていくということにな
ろうかと思います。総務部長から答弁をいたさせます。
◇総務部長(村山博明君) お答え申し上げたいと存じます。
 これにつきましては、現在も検討委員会の中で検討を深めているところであります。新年に入
りましても2回し、今月中も1回開く予定でいま進めておるわけですが、ただいまお話しがあり
ましたとおり金額の問題等、あるいは幅それらについても深い協議をした上で対応していきたい。
このようにいま進んでいる状況でございますので、その経過についてご報告をさせていただきま
す。
◇25番(井之川博幸君) 前にも、半年前ですね、議論をしたのは。そういうことで私の方が
せっかちなのかもしれませんが、先ほど言ったような2億9,000万円の建築工事が、行政と
して1億5,000万円以上は試行的とは言えども制限付き一般競争入札の対象になる。こうい
う工事が指名競争入札で行われたと。沼田の建設業者の中の一角の企業が97%くらい落札をし
ているわけなのですけれども。この利根沼田地区、10数年前にも談合事件がありまして、これ
もだれかがわかったわけではないのですね。内部告発があって公取が動いたと。こういう問題は
本当に証拠をつかむということはなかなかできないのですね。そういう点では、業者の抵抗もす
ごいと思うのですよ、制限付き一般競争入札をしていくということになればね、今まで指名競争
入札でやっていたわけですから。相当やっぱり勇気をふるって進めていかないとなかなか抵抗も
多い。しかし全国的にはこういう改革で、落札率が下がって、それだけ財源を有効に、市民の税
金を有効に使える道になっているわけですから、ぜひ進めていっていただきたいと思います。そ
ういう点で言えば、ぜひ試行的でなくて一定のルールとして制度的に決めていかないとだめなの
ではないかと思うのですけれども。やはり早期にそういう方向に進めていただきたいと思うので
すが、制度的にしっかり決めていくということについての市長のお考えをお聞かせ願いたいと思
います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど部長がご答弁したとおり、内部でいま慎重に協議を重ねている
わけでございますが、流れからすれば、いま議員がご意見として申し述べている流れにあろうか
と思っておりまするし、また当然、それは本会議でもってご発言されていることでございますの
で、私どももそれをしっかり受け止めて、時代の流れに見合った形の改革に進めていかなければ
ならないのではないか。こういうふうに思っております。
◇25番(井之川博幸君) 市長、勇気を持って進めていただきたいというふうに要望しておき
たいと思います。
 次に、市民参加の関係でありますけれども、今回の、先ほど申し上げましたが、行革大綱の中
に、市民参加の推進、その前段で情報公開の推進とありますけれども、市民協働の推進というこ
とで、一定の、これは5年計画で実施まで一応計画が作られています。ですからこの問題は進む
というふうに理解をしているわけですが、世間では、その進行がもっとどんどん進んでおりまし
て、もうそういう情報には詳しい市長ですから、もういろいろなことは全部知っているとは思う
のですけれども、さきニセコの住民基本条例の話がありました。市の段階ではかなり有名なのが
三鷹市、三鷹市が進めている住民参加、非常にいろいろなところにもその内容が出ておりまして、
紹介したいのは、短い文章で、三鷹市の企画経営室の主査、一條さんという方が、非常に短く要
約をされておる文章があるので紹介したいと思いますが、「協働のフレームワーク、行政と市民
のパートナーシップのいま」ということで、インターネットで見られますからもう見た方もいら
っしゃると思うのです。三鷹市における協働の軌跡と課題、本格的な官民競争と官民協働の時代
を迎えてということで、三鷹市は総合計画の策定において白紙からの市民参加、原案策定以前の
市民参加と言われる新たな市民参加方式を導入した。市民会議における全員公募方式やパートナー
シップ協定による協働型の計画づくりにより、従前なかった市民の参加や成果を得ることができ
た。また計画確定後は、市民協働センターの設置や自治基本条例の制定など、協働推進の基盤整
備に向けた取り組みを進めるとともに、市民とのコミュニケーションと信頼関係の確立のために
メールマガジンの発行やタウンミーティングの開催、そして自治体経営白書の発行などを行って
いる」非常に進んでいるわけですね。それで今回出てきたのが、この5年計画ということで、5
年待っていれば実施をされると思うのですけれども、市長2期目に挑戦するということでありま
すけれども、4年の任期でありますから、もっと短い期間で今回計画されている市民参加の取り
組み内容など進めていくことはできないでしょうか。その辺のご見解をお聞かせいただきたいと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、三鷹市を紹介してのご質問でございますが、本市のような市の
環境と、三鷹市のような市の環境が、やはり同質的になかなかとらえづらい状況がございまして、
三鷹市などは非常にコンパクトに、まさに市がまとまっていて、まさに居住者の方々が、そうい
う意味では大変市民意識の高い方がたくさんおられるというようなことで、三鷹だとか、武蔵野
の方では、学派ができるくらいの土壌がございました。現実にそういうようなことが、いま議員
がおっしゃるように非常に先進的な事例を示しております。本市も一生懸命そういったことに先
人の方々も努力をしてきたと思うのですけれども、やはりそういう環境等のことについては如何
ともしがたいところがございまして、地域の実態にそぐうした形の対応を図っていかなければな
らないというふうなことになるわけです。これがこれから先々、私どもも一生懸命議員がおっし
ゃっているようなことについては追いついていかなければなりませんので、行政の立場からは一
生懸命追いかけなければなりません。そういうようなことから、これから議員がおっしゃってい
るようなことについては、時代の流れでもございまするし、一生懸命、市行政あげて市民と一体
となって頑張っていかなければならないものだと思っております。
 先ほど期間のお話しがございましたけれども、やはりこれらについては、現時点では、それは
こうだ、こうだということでもって、はっきりしたことをここでなかなか明言しえないわけであ
りますけれども、ご指摘されたように、できるだけ早い期間にそういったことに到達するように
私どもも努力をしていかなければならないと思っております。
◇25番(井之川博幸君) いま市長がご答弁されたような、その環境の問題もあると思うので
すが、私はもっと大きな問題として歴史があると思うのですね。30年の住民参加の歴史と言わ
れておりますけれども、三鷹では、コミュニティーセンターを市内5カ所に作って、住民協議会
を設立してから30年経つのですね。これをやるきっかけは、当時の三鷹市長、鈴木平三郎氏が
1970年の夏、ドイツに行って旧西ドイツですけれども、ドイツのコミュニティーセンターに
出会ったのがきっかけで、同じドイツに行ってもこういうふうにしっかりと自分の自治体に進歩
の内容を活かす、そういうことが三鷹市の始まりである。住民参加の始まりであると言われてい
るわけです。そういう点でぜひ本市も進んでいるとは言えませんけれども、本市の市長になった
としたらぜひ頑張っていただいて、早期にそういう市民参加、制度ができるように進めていただ
きたいというふうに思います。
 それで、いろいろありますけれども、沼田市の活性化の問題がいろいろ議論されていますが、
やはりこの沼田市に住んでいる市民のパワーですね、市を活性化させていくにはこの市民参加、
これが一番基本ではないかというふうに私は考えています。そういう点で多いに進めていただく
ということで次のワークショップの関係でお伺いします。
 公共事業に関係してワークショップなどを活用していくという問題は、本当にそのとおりだと
思いますけれども、例えばグリーンベルの空フロア問題、いろいろ今議会でも議論が出ています
けれども、あれをどう解決したらいいのか。そういうことも市民の組織するワークショップ、行
政と協力しながら権利者の代表の方もそういうことを含めて本当に研究をしていくと。こういう
ことができないのかどうか。そういう点でのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 何と言っても当該の問題は、権利者の方々がおられるというようなことを基本的にしっかり押
えてないとまずいと思うのです。そういった中で現下の問題、非常に難しいところにいるわけで
ございますけれども、いろいろな角度から検討を加えていくということは大変いいことなのでは
ないかというふうに思っております。今日初めてそういったことを議会の方々からご提案をされ
ました。いずれにいたしましても、今日のご発言を受けて、さらに検討をさせていただきたいと
思います。
◇25番(井之川博幸君) 私は先ほど申し上げましたように、権利者の代表などの方も含めて
のワークショップでと、こういうことでありますのでご理解いただきたいと思いますし、実際に
は、市民のいま団体が、例えば落語の会など借りようとすると無料で貸してくれるわけですね。
実際に使っているわけです。そういう点で、ぜひ市民はいろいろなことを考えて、いい知恵が結
構出てくるのです、聞いてみますと。ぜひ市民の知恵も活用するという意味で、市が音頭を取れ
ばいいわけですから、そういう点でワークショップなどの活用もそういう問題でやっていくよう
にお願いをしたいというふうに思います。
 次に、そういういろいろな市民参加なのですけれども、いろいろなところに参加する。時々い
ま、検討委員会を作るのだということで公募をされていますけれども、全体としていろいろな市
が作る組織にまだ公募が定着しているわけではありません。そういう点で、市のそういう委員会
だとか検討委員会だとか、これからワークショップだとかいろいろな形になっていくと思います
けれども、市民の公募の推進についてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後1時59分休憩
─────────────────────────────
午後2時08分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 公募の推進ということについては、これは何ら否定するものではございませんし、またそうい
う時代の背景があるということを認識しております。ただ、市民参加、市民協働という点から考
えますると、公募の方々、民間の方々もいて、そして行政の人間もいて、お互いにスクラムを組
んでいくということの方が本市には合っているのではないか。そういう考え方を持っております。
いわゆる全く公募でもってしていく場合は、協働ということから考えていったときに、行政が幾
ばくか関係をもって、そしてお互いの良さを出し合っていくという形で公募の推進を全く否定す
るものではありません。これからはできるだけそういったことでもって対応していく必要がある
のではないかというふうに考えております。
◇25番(井之川博幸君) 市民参加の状況は、いわゆるNPM、ニューパブリックマネージメ
ントと言いますか、自治体を企業としてとらえて数値で知らしめていくというようなことから、
いまは共同体主義、直接民主主義と言いますか、やはり企業としてとらえていくと最終的な情報
はやはり隠すし、市民の参加も制限されるということで、共同体主義、いわゆるまちづくり協議
会とか、特定地域における自治体内分権、こういうことで市民参加を推進していくと。それから
直接民主主義は、住民投票ですね。沼田市は合併に際しても住民投票はやりませんでしたけれど
も、全国では相当やられておりますし、群馬県内でもやられております。こういうことを踏まえ
て、その保障となる市民参加条例とか、先ほど言いました基本自治条例、そういうものを作って
いく必要があると思いますけれども、その点についてのお考えをもう一度市長にお尋ねしたいと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思います。
 まだこれらについて、いわゆる具体的に着手の段階に入ったわけでございませんので、明解な
答弁を持ち合わせておりませんが、先進地の各地域の所をよく調査して、そしてその物の持って
いる良さを地域に生かして、そういうことになろうかと思っております。ただ時代の流れが、自
治体のそういったことによってお互いがまちづくりをしていこうという流れになっているという
ことは、議員がお話しされているとおりでございまして、各方面の所を綿密に調査をして、今後
の対応に処してまいりたいと思っております。
◇25番(井之川博幸君) よろしくお願いしたいと思います。
 それでは次の問題に入ります。運動公園として予定しているということで、スポ振の意見を聞
きながら野球場、テニスコートなどを考えていくというようなご答弁がありましたけれども、3
haから5.2haに変わったので、2.2ha分の用地代が増えると。それから地形が違うの
で造成費は増加をすると。それから3haの企業誘致用地のアクセス道路の建設、2m分を市が
持つというような話があるそうでありますが、市の負担が非常に増えるという懸念があるわけな
のですけれども、これはそういうことなのかどうか。また増える場合にはどのくらいの金額なの
か教えてもらいたいというふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) 井之川議員の、沼須運動公園の関係のことについての答弁をさせてい
ただきたいと存じます。再質問にお答えをしたいと思っております。
 これはご案内のとおり、先ほども答弁をさせていただきましたけれども、県の企業局、それか
らかつての農政部ですね、県の。そうした形の中でいろいろとこの事業が進んできたわけでござ
いますけれども、ご案内のとおり、新聞紙上にも出たとおり、平成17年の1月に、全く撤退を
するというような、そういう状況になりまして、私ども市といたしましても全くそれは苦慮した
わけでございます。従いまして結局、これがある意味においては白紙のような状態になったわけ
でございます。さらに三者で協議をしてまいりまして、そしていろいろと私も努力を内々にいた
しました。12月から1月、2月にかけて精力的にいろいろと動きました。そういった形の中で
先般、全員協議会でお話しをしたようなこととする中で、何とかご理解をいただきたいなという
ことでございます。ご承知のとおり、このAのところからBのところへ、BのところからAのと
ころへと、そういう論理展開ではなく、むしろ一旦撤退した後、さあどうしようかというところ
からスタートとして、そしてここまで、ある意味においては私どもが努力してきたことが一歩ず
つ前に出てきたかなという、実は感想を持っております。いずれにいたしましても、土地改良関
係、地元の方々にもご迷惑をかけるわけにもいかず、そういうようなことでもって今回の判断に
至ったわけでございます。
 なお先ほど、金額の関係等についてのご質疑があったかと思いますけれども、これらについて
は経済部長の方からご説明をさせていただきたいと思います。
◇議長(星野佐善太君) 経済部長。
◇経済部長(大嶋政美君) 命によりお答えを申し上げます。
 先ほどお尋ねの、道路の拡幅部分での差異が出てくるというのが、従来の土地改良事業から改
まった点でございます。その広がる部分と申しますのは、圏域内には、7m規模の基幹道路がご
ざいます。この基幹道路からお話しの出ておりますところの、3haに向かうところの幹線とい
うのが、現在土地改良事業の中では5m規模になっております。なおかつ砂利の状態であります
ことから、これについて県の農業局等との調整の中から、土地改良事業の中で、この幹線道路と
同規模の道路規格でもって、ここにアクセス道と申しますか、つなぐ路線を整備していきたいと
いうのが中身としてございます。なお、この金額につきましては、この負担というのは沼田市の
負担で行う形になってまいりますことから、この金額については新年度予算の中に計上されてい
るわけでございますけれども、これは予算計上額としては1億円相当額を見込んでいる内容でご
ざいます。
 造成費につきましては、まだ積算がされてございませんのでご了承いただきたいと思います。
◇25番(井之川博幸君) あと3haまず用地を市が買う予定だったのですけれども、これは
大体いくらくらいかかるという試算をしていたのでしょうか。
◇経済部長(大嶋政美君) これは実際の売買については、鑑定評価を入れてその金額が基準に
なるという形になろうかと思いますけれども、平成4年時点にこの土地を市を挙げて、用地の手
あてに走った際に、地元にお示しした当時の価格というのは、平米1万600円という形で伺っ
ておるところでございます。従いましてその金額と面積を合わせた額が、その3haの地価と言
いますか、価格になろうかと思いますから、それからしますと概算ですけれども、3億円を超え
る金額が用地取得覧になろうかと思います。
◇25番(井之川博幸君) そうするとこの5.2haの方も同じ計算でよろしいのでしょうか。
約5億ということでよろしいでしょうか。
◇経済部長(大嶋政美君) この非農用地の創設につきましては、この土地改良区域総体の中か
ら非農用地を創設した部分でございます関係から、これについては換地の想定はしておりますけ
れども、だれがどこという形での確定はまだ見ておりませんから、従いまして先ほど地元に話た
話というのは、どちらからが、どちらからがいくらという話にはなっておりません。地価につい
ては同じ取り扱いということでご理解願いたいと思います。
◇25番(井之川博幸君) そうしますと、県の企業局が撤退する前の計画の段階から見て、道
路も含めて3億円市の負担が増えるというふうに市民は思うわけですね。ですからそういうこと
があったことに対して、市は県に対してきちんと物を言っていかなければならないというふうに
私は思うのですけれども、その点に対してはどうなのでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 実際問題この問題を、私がこういう立場をいただいてからいろいろと
動いてきた中で、非常に県当局は厳しい面がございました。ですから場面、場面でいろいろとお
訴えをしてきたわけでございますけれども、特に昨年の12月から今年の1月、2月にかけて、
私も精力的に動いたつもりでございます。一旦、昨年の時点で新聞記事に大きく出たように、撤
退した後、これは最終的には地元の方々にご迷惑をかけることができないし、どうしたらいいも
のかなということで真剣に悩みながら三者協議の中で私どもの申すべきことも申し上げ、そして
今回報告ができるところまできたわけでございます。ただ今後、いま議員がおっしゃられたよう
なことについては、私どもも物も申し上げていかなければならないという当然立場にあるわけで
ございますけれども、いわゆる今回の流れが、一応三者協議の中でもって打ち合わせされ、そし
て今次に至ったという流れがございます。ただ議員がおっしゃっているように、いろいろな場面
で私どもの申し上げることは今後も申し上げていかなければならない、こういうふうに思ってお
ります。
◇25番(井之川博幸君) それから市民に対するこういう内容も理解していただくということ
でありますけれども、先日の全員協議会ではこんな内容は出てきませんし、私が一般質問でいま
したから出てきたのかなと思っているのですよ。行政の方から、本当にこういう状態だから理解
してもらいたいということはなかったように思うのですね。そういう点では市民に対して、議会
に対して、今までとってきたそういう市の方のやり方と言いますか、そういう点ではどうだった
のか。その辺の見解がございましたら。
◇市長(星野已喜雄君) 当然この議会の方々に報告を申し上げることは大変重要なことであり
まするし、そういうことをしなければいけないと思っております。そういった中で、県の農政局
と企業局がございまして、そちらとのいわゆる力関係とそういうのがあって、どこまで明確に言
えるのかと。どこまで言っていいのかというようなことを分別をやはりとらまえたときに、前回
のいわゆる全員協議会ではあのような説明になったわけでございますけれども、私もあの全員協
議会の、確かメモがしっかりしていればあれですが、翌々日にすぐに企業管理者に会って、そし
て市の方からもこういった強い要請もあるということでお話しを申し上げてもきました。そうい
った中で何とかこれを解決しましょうというようなこともあって、今次の流れに来ているという
経過がございます。ただ非常にそういった相手のあることでございますので、その辺の分別をど
ういうふうに判断していったらいいのかということは熟慮せざるを得なかったという経過がござ
いました。そういったことで議会の方々の説明が不足をしていたとするならば、そういった事情
があったということでご理解をいただければありがたいと思っております。
◇25番(井之川博幸君) 前の計画と今度の内容で3億円余分にかかると。市が負担をすると
負担増が3億円になるということがいま本会議で明らかになりましたからこれが市民に伝わって
いくと思うのですね。しかしどんどん、どんどん新年度の予算の中にこういう関係の予算も含ま
れておりまして、市民がこういうことに対して意見を言う間もなしにどんどん進んでいってしま
うと。こういう状況なのですね。私は議会とすれば、この関係だけの予算を一応凍結をしておく
というのですか、棚上げしておいて他の予算を採決するというのがいいかなあといま個人的には
思っておりますけれども、反対、賛成というのではなくてね、時間をずっとかけて市民の意見を
聞くということが大事なのではないかと思うわけなのですけれども。これは議会側の問題ですか
ら当局に聞きませんけれども、私はそういう点は必要ではないかというふうに考えております。
 また、さっき市長の方から答弁がありましたように、行政同士だとわかりますよ、そういう県
とやり合うわけですから本当に気持ちはわかります。だから市民参加で、市民が言うなら傷がつ
かないわけですよ。そういう点で多いに市民参加で、どうしたらいいかということができれば、
県民でもあるわけですから多いに意見が出せる。こういうことで再検討できないかということを
言ったわけですけれども、市長の先の答弁では、もう全くできそうもないという状況で、時間的
にも、地元の関係もあってできそうもないということなのですけれども、百歩譲って、スポ振の
意見を聞きながら進めるということですけれども、ぜひそれだけでなくて、内容的にももっと市
民の意見を聞いてもらう場所を、地元の人でもいいし、そういうスポーツ関係者の人でもいいし、
野球場であれば、そういう野球の関係者の団体もあるわけですから、そういうことでお願いをし
たいというふうに、これは要望しておきたいというふうに思います。
 一応こういう形になっているわけですが、民事上の関係と言いますか、企業局が契約違反をし
たと、こういうふうに私ども受け止めるわけなのですけれども、そういう民法上の問題で契約違
反をしたということに対して、そういうとらえ方を市はしているのでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) まず、民事上の問題がございましたが、その前に、ご承知のとおり今
年2月13日に合併した。県の企業局の撤退の新聞記事は1月の下旬だったというような状況も
あって、合併が正式に成立してくる。必然的に市民も多くなる。そして利南地区に今まで運動公
園的なものがなかった。何とか作らなければならない。ですから当然市民も増え、しかも運動公
園が必要だと考えると現行の3haが5haになったことは、このいろいろな経緯を除いて考え
るとすれば、これは運動公園としての役割を果たす時代要請の利南地区の発展なり、あるいはま
た市全体の体育の振興につながってくるのではないかというような感想を持っております。必然
的にそれは、これからスポ振の関係等の配慮がありましたけれども、当然、議員がおっしゃるよ
うに、地元の方々等の意見を伺った形の中で遺憾なきよう対応していくということが大事かと思
っております。
 なお、企業局が、民事の関係の契約違反という、こういうお話しがありましたけれども、これ
らについてはちょっと理論を私ども持ち合わせてないもので、その辺のことについては、ちょっ
とこの時点で申し上げる内容を持ち合わせておりません。いずれにいたしましても、これらにつ
いてはそういったところまで、方法的なところまで考えたというようなことは今までなかったわ
けでございまして、現在それらについての答弁を持ち合わせているものは用意しておりませんの
で、どうぞご理解いただければと思っております。
◇25番(井之川博幸君) 県の企業局が5.2haの土地に住宅団地を造成するというのは市
に約束したのではないかというふうに新聞でも報道されましたけれども、そういうことがあった
のではないかと思うのですけれども、それはそういうことがあったのでしょうか。どうでしょう
か。
◇市長(星野已喜雄君) 私もご案内のとおり平成14年から以降、こういう立場をいただいて
おりますので、スタートの時点のそういったことの部分については承知をしておりませんが、時
系列から眺めてどうなのかということで経済部長の方から答弁をいたさせます。
◇経済部長(大嶋政美君) 経過的にちょっと説明をさせていただきます。この土地改良事業の
発足当時というのは、平成4年に逆上るということで記憶しておるわけなのですけれども、その
際、土地改良事業の進捗と言いますか、事業化に併せて、当時、昭和村の方に予定しておりまし
た関屋の工業団地なり、インターチェンジの仕事が進んでいたわけなのですけれども、あの団地
のための住宅用地を沼田市の方で確保してくれないかという昭和村から要請があったという話を
聞いております。なおその要請について、この土地がいいのではないかという形の判断の中から、
沼田市が企業局にその乗り入れについて要請をしたという話で伺っております。なお、それらの
ことについての書面的な約束については存在しないと聞いております。従いまして、それらが法
律的に、力がその事業そのものはどういった形で進展したかと言いますと、平成4年に市から開
発に対して企業局に打診して、その後、協議を重ねる中で、計画方針が確認されたということで
ございますけれども、それらが、協議そのものが約束行為に当たるのか、当らないのかについて
は、先ほど市長が申し上げましたとおり法律的にどういう民法上の約束行為にあたるかについて
は、ちょっといま確認を得ておりませんので、時系列を申し上げまして説明に代えさせていただ
きます。
◇25番(井之川博幸君) 民法では、口頭の約束も契約ということではっきりしておりまして、
年度の関係で時効になっているかどうかわかりませんけれども、あれだけ新聞報道されて、私も
新聞記事を持っていますけれども、県の企業局側の土地に住宅団地を造成するというのはもう周
知の事実で、それを撤退するわけですから、それによって損害を被る、こういうことがあり得る
わけですね。市もそうですけれども、市民とすれば、住民とすれば心の痛みは大変大きかったと
思います。普通は慰謝料というので請求するわけなのですけれども。それから土地はこちらに5.
2増えても市のものになってしまうので請求はできませんけれども、造成費などは前の計画と違
ったので余分にかかるものと言えば、当然、民事上の問題で言えば当然請求するのが当たり前と、
こういうふうになります。行政同士ですからできるかどうかというのは市の判断次第なのですけ
れども、そういうこともやはり考慮に入れた方がいいのではないかというふうに思います。その
点で検討課題にすべきではないかと思いますが、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思いま
す。
◇市長(星野已喜雄君) この問題につきましては、地元の地権者の方々のこともあったり、あ
るいはまたいろいろな当該地区の運動施設等に対することもあったりということで、今回の判断
に至ったわけでございます。先ほど議員がおっしゃるように、県当局に対して、もっと物を申し
ていくべきではなかろうかということについては、よくそれは受け止めて、私どもも決して手を
拱いているわけではなく、精力的に何とかこれはしなければいけないということで、もちろん当
然、もっと逆上れば1年も2年も前から動いていたわけでございますけれども、大詰めを迎えた
形の中で、今回の判断に至ったわけでございます。
◇25番(井之川博幸君) 全体としていろいろ意見があるわけですけれども、次に進みたいと
思います。地域協議会の委員の関係ですけれども、時間がありませんので、その他市長が必要と
認めるもの。ここが公募が可能ではないのですか。その点はどうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 公募は可能だと思います。
◇25番(井之川博幸君) もともと委員は、地域協議会に住所を有する者ということになって
いますから、その地域の中で公募すればいいと思うのですけれども、今回は全然考えていないの
でしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおりこの関係につきましても、昨年来からいろいろとご意
見があって、1月から精力的に動いてきた経過の中でございます。そういった中で、できるだけ
各自治区の住民の意見を聞くとか、あるいは協働を進めるとか、そういうようなことからいわゆ
る各公共団体の代表者だとか、そういった形で推薦をしていただきやっていこうということでい
ま進めています。従いまして、今回は公募は予定をしておりません。
◇25番(井之川博幸君) 私は、市民参加を推進する星野市政の中では、やはり公募を考える
べきだったというふうに思います。
 次に進みますが、教育長の方にお伺いをいたします。後期冬期休業の関係でありますけれども、
子供たちのためにどうやったらベストなのか。こういう立場でみんなで考える必要があると思い
ます。最初にこの問題の話があったのは、校長さんとかPTAの方に、何か宴会の席であったの
ではないかという話を聞いているのですけれどもそれは本当でしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) 最後のところがご質問かと思いますので、校長会、PTAというこ
とでありますけれども、宴会ではございません。その前のPTAの研修会の開会のあいさつにお
いて、教育委員会の直近の会議はどれかと探した結果、そのPTAの研修会であったということ
で、決まって、すばやく、特に役員さん方にはご理解いただこうということで話しました。
 以上でございます。
◇25番(井之川博幸君) その場所では意見を聞くということでお話しをされたのでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) もうすでに意見を聞くという段階ではございません。
◇25番(井之川博幸君) そうすると子供たちの保護者、その代表等々になりますと全員とい
うわけではありませんが、意見を聞いたということにはならないのでしょうか。どのように意見
として聞いたのかお伺いしたいというふうに思います。
◇教育長(津久井 勲君) この問題は、先ほどのご答弁させていただいたとおり、時代の趨勢、
要請、さらには全国、おおげさに言えば世界的なレベルにおいて日本の授業時数がどうなのか。
または国際学力比較上どうなのかという観点からであります。現場の校長さんにアンケートを取
らずとも校長の意思はわかりますし、保護者全般の意見もわかります。またこのことのやった結
果、決めた後に説明することによって十分納得できる内容であるというふうに判断いたしました。
そしてこの問題は一沼田市の問題ではありませんから、これから世界に伍して、また群馬県、全
国に伍していくという、子供たちを育てていくために一沼田市だけがそう出遅れていいのかとい
う観点に立って、大局に立って、教育行政の専門機関として判断をさせていただいたということ
でございます。
◇25番(井之川博幸君) そうしますと、子供たちと一番接触をしている現場の教職員からの
意見も聞かなかった。こういうことでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) これまた逐一、教職員の意見は聞いていませんけれども、いま教育
のあり方、方向性を考えれば、これら措置は当然のことだと思っておりますし、また校長の意見
は教職員の意見でもあります。そういう観点から今回こういう決定をさせていただいたというこ
とであります。
◇25番(井之川博幸君) 冬期休業の廃止はですね、40年からの歴史があるということと、
今年度もちょうどインフルエンザが一番流行する時期だ。非常に現場では冬期休業があって助か
ったと、こういう話があるのですけれども、そういう話は聞いておりませんか。
◇教育長(津久井 勲君) 直接耳にはしておりませんけれども、そういうこともあるだろうな
という想像はできます。もちろんこの冬期間の休業が30年、40年続いた、ちょっと私、調べ
ておりませんので、正確な数字かどうか、議員さんの数字をお借りして40年ほどということで
ありますけれども、続いてきたわけですから当然それだけの意義があったわけであります。そし
て当地域の冬期の厳しさを考えると、また子供たちの体調を考えると、また登下校の困難さ等考
えると、また家庭生活、家庭教育を考える、さらには子供たちの活動のためにボランティアで一
生懸命この休みを使って頑張っていただいている市民、または青少年の指導者の方もいらっしゃ
る。そういうことを考えたときに、一この冬期休業を残すこと自体は私は何ら問題はないと。し
かしこの総授業時数が、他の市町村や全国的に一週間、すなわち中学3年生ですと約30時間で
あります。小学校一年生でも23時間であります。これだけスタートがと言いますか、時間の総
量が沼田の子供たちだけなくていいのか。少なくても同じスタートライン、同じテーブルの上に
載っけたいということでありますから、冬休みそのものを私は否定しているわけではありません。
やむを得ない措置だということでありまして、ご理解をいただければありがたいと思います。
◇25番(井之川博幸君) 授業時間を確保するかどうかというのはいろいろ議論もありますし、
確保する方がいいという立場の人も、もう一週間夏休みを減らした方がいいのではないかという
意見もあります。本当にこの伝統だけでなく、必要なことでやられてきた後期冬期休業でござい
ますから、いろいろな意見を集約して、どこがベストなのかということを決めるのが必要ではな
かったかと思います。何か市民参加の、星野市政の中の教育委員会とはとても思えないのですけ
れども。その点ではどうでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) 市民参加とか、市民の意思というのは、何もアンケートを取ったり、
いちいち聞いて回ることだけが市民参加ではないと思います。個人的なことを申し上げて恐縮で
ございますけれども、私をはじめ事務局の職員等については、学校、また地域、さらには各種青
少年指導者、また団体、それらの方とも頻繁に接触しております。ほとんど毎週会わない日はな
いというくらいであります。むしろそういう定型な、紙の上に現すのも大事な意思でありますけ
れども、本当に生の声を聞くこともまた市民の意思だというふうに思います。それに加えて先ほ
ど申し上げたとおり、堅いことを申し上げれば、教育委員長が主宰する行政委員会が決定をさせ
ていただいたということでありますので、ご理解をいただきたいというふうに思っております。
これが現在においては私はベストであるというふうに考えております。
◇25番(井之川博幸君) ベストなんてとんでもないと思います。何でじゃあ私のところに生
の声が来るのですか。寝耳に水だったとか、こういうことをしてもらいたかった。何で現場の生
の声が私のところにくるのでしょうか。聞いていないからですよ。これはね、1年間はしょうが
ないですけれども、やった後、絶対再検討をしてもらいたいと思いますね。その点での最後お聞
きして終わりたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) 生の声、特に議員さんはそういう市民の声を丁寧に聞かれている方
もいらっしゃるので、でもそれは何人だったでしょうか。私たちは一応専門の機関として多くの
声、そして時代の趨勢とか要請を考えてやっているわけなので、例えば先ほどの夏休み1週間切
ったらどういうことになるでしょうか。例えば時数を同じにしておいて、冬休みの変わりに夏休
みを取ったら18日からもう授業ですよ。そこのところは今年参加されましたけれども、沼田市
の子供たちが、多くの子供たちが参加した関東大会のど真ん中であります。そして他の市町村も
休みが少なくなったために、そこには教員の研修日が入ってくるのです。県の中央の大きな教員
の会議が入ってくるのです。するとそこではほとんど子供たちは自習になるのであります。じゃ
あ夏休みの前の方はどうでしょうか。7月21日から7月27日が約1週間であります。そこの
ところは、郡市の中体連の真っ只中であります。また林間学校の真っ只中であります。8月3日
までは県大会もあります。そしてさらに、8月のお盆の13、14、15を中心とした1週間は、
全県挙げて行事を持たない。家庭に帰す、子供達は自由に遊ぶ、勉強する1週間だというふうに
設定しているわけです。これらのことを考えたときに、どうしても夏休みをこれ以上切ることは
できないということでありますので、ご理解いただきたいと思います。
◇25番(井之川博幸君) 教育長さんの熱弁を聞いて、これはよかったなと。こういう議論を
してもらいたいのですよ、現場の人と。聞いてもらえないという不満で来るのです。聞いてもら
えれば不満はないと思いますよ。ぜひそういう教育委員会でも、現場とか、そういう教職員とか、
保護者の方と多いに議論をしてベストな方法を選んでいただきたいと思います。お願いをして終
わりたいと思います。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 次に、橋襄典議員。35番。
〔35番 橋襄典君登壇〕
◇35番(橋襄典君) 一般質問をいたします。
 市長就任以来、私は市長の言動を聞いていて、何度も言葉を大事にしてほしいと思ったことが
何度もありました。また、シンボリックなものをと言われているが、仕掛けをしなければそうい
ったまちづくりの実現は不可能だと思います。
 過日の第五次総合計画の、総務文教委員会報告の特徴的なものは、つま先立ちでなく「身の丈
に合った」総合計画で、ただ将来像を掲げるだけでなく、市民が理解されて10カ年計画で実現
可能なものとして目指すべきと全会一致で、「創造と協働で子どもたちの輝きとお年寄りの笑顔
の見える沼田」を提案いたしました。
 さて、18年度は「自立と再生」を根ざしたまちづくりを、そして、公平・公正・公開を原則
に不退転の決意をもって現場主義に徹し、マニフェストによる不偏不党の考えをもって、就任以
来その思いを貫いてきた。今後も一日一生涯の精神で、元気で誇りの持てる沼田市再生のために
市政に取り組んでいきたいと言われている。
 一昨日の同僚議員の答弁に、沼田市の財政はみなかみ町より追い込まれていない。年々硬直化
の度合いを深めている厳しい財政上のはずが沼田市の財政はそんなであったのかな。市税は増え
たもののその要因は、税制改正による定率減税等によるものです。
 16年度決算から見ると、市債の状況は247億3,520万円、ちなみに、18年度末残高
見込みは253億2,312万円、負債総額288億9,201万円で、市民1人当たり負債総
額は52万円です。財政調整基金は、44億4,759万円です。市民1人当たり年間所得額は
265万円という状況で厳しいものであります。
 一般質問をとおして指摘をしてきましたが、遵法の精神を貫く自治体として、合併の特例に関
する法律を取り入れて、地域自治区の区域における事務効率を上げるべく導入、しかし、定めら
れた特別報酬等審議会は設置されず、また、合併と同時に設置すべき地域協議会も設置されず、
また、市長が言っているほど情報公開はされず、さらには新年度予算に計上されている県営畑地
帯総合計画土地改良事業、沼須地区創設非農用地に係わる(仮称)利南運動広場整備事業につい
ては、先ほど同僚議員の質問の中で明らかになり、私は数億円と言っているわけですけれども、
3億円と言える多額の費用が血税として一般市民負担になることについて、所管の経済建設委員
協議会へのほとんどの説明はなく、総務文教委員会には全くない。
 さらには、合併に本当に住民主体の合併だったのか。行財政改革は見られたものではない。こ
れが住民主体の血流が隅々にまで行き渡る新市の事務組織と思っているのか不思議でならない。
 行政改革大綱のスローガン、「時代の変化に対応した市民協働による自立を根ざしたまちづく
り」についてお伺いいたします。平成11年2月、市民参加の主体的な行政運営を目指し、補強
版5カ年計画は1億5,000万円の経費削減は議会側からの提言によってなされ、さらにOA
化の推進・管理体制の強化によって推進すると単独で2億円を超える節減によって組織の簡素化
で効率的な組織機構の見直しが図られてきました。
 合併時の新市の事務組織図は、住民主体の血流が隅々まで行き渡る事務組織といまでも市長は
思っているのか。また、その長所と短所についての比較と今後さらなる新年度においての簡素で
効率的な組織機構の見直しについて、具体的にどのように検討していくのかまずお伺いいたしま
す。
 ここ2年、ふれあい広場等において、財政逼迫する状況下において、年々市民要望に対応しき
れない差については、住民参加とアウトソーシングによって対応していきたいと言われてきたが、
その具体例は示すことがなかった。幼保一元化に取り組もうとしている市長としては、他市にお
いてはすでに行われていること。殻を破って幼保、民への移行について、その影響は計り知れな
いものがある。人の再活用から人件費の削減、サービスの向上と民活と施設の維持管理等含む総
合的見地から、幼保、民への移行については考えたこともないかもしれませんが、どのようなお
考えを持っているのかお伺いいたします。
 次に、行政改革の基本課題について、言わんとすることは理解ができるが、現状から見ると実
行性が乏しく、説得力のある執行結果を踏まえた取り組みについてお伺いいたします。
 次に、政策による歳出抑制と歳入についてお伺いいたします。
 18年度予算への努力検討経過と反映について、政策によって歳出抑制と歳入について、汗し
た予算編成について、できれば事業内容も踏まえて、具体的政策導入によって特徴があり、実り
ある予算編成がされたのかお伺いいたします。
 次に、旧白沢村・旧利根村役場、空き施設活用についてお伺いいたします。
 合併された他市町村においても、ほとんど空き施設においては手はつかず、合併によって旧白
沢村・旧利根村役場の空き施設の有効活用についてどのように検討されているのかお伺いいたし
ます。
 最後に、活力ある快適な都市を目指して、グリーンベル21空床活用についてお伺いいたしま
す。
 現在の庁舎は老朽化が激しく耐震状況も大変厳しいものがあり、過年一年のみ基金積み立てを
したが、すぐに基金取崩し、そのまま計画行政は何だったのか。
 さて、グリーンベル21空床活用については、大きな問題を抱えており、まちづくりの拠点が
揺れ動いている。総合的な判断として、例えば庁舎移転とか昨年、実施された物産の産業展示会
及び即売の拠点にしてはいかがであろうか。成功裡に収束したのはご承知のとおりであります。
 過去、多額な費用によって産業会館用地取得がされて建設については閉ざされてきましたが、
街なかの拠点確保と経済的にも匠等を生かすことによって、ふれあい館の統合を図ることによっ
て、必要とされている約1,200万円の経費削減を含め、さらに相乗効果は計り知れず、多い
にあると推測されますが、どのようなお考えをもっているか明解な答弁を期待しまして1回目の
質問といたします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの橋議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、時代の変化に対応した市民協働による自立を根差したまちづくりについて、行政改革大
綱について、簡素で効率的な組織機構の見直しについてでありますが、組織の見直しを行う上で
は、多種多様な市民ニーズや新たな行政需要への迅速な対応に考慮しつつ、効率的な組織への改
革が求められており、市民にわかりやすく簡素で効率的な組織に向けて見直しを図る必要がある
と考えております。 
 一方、地方分権時代における自治事務においては、事務事業を取捨選択し、自己の決定・責任
において実施することが不可欠であることから、組織機構の見直しと併せて事務事業の見直しを
行う必要があると考えております。
 従いまして、本市の目指す、政策、施策を見極めながら総合的な視点に立った組織機構の見直
しを行ってまいりたいと考えております。
 次に、幼保、民への移行についてでありますが、現在、公立の幼保施設につきましては、幼稚
園5園と保育園6園の運営に当たっております。行政改革大綱に基づく民間委託の検討につきま
しては、市民に提供するサービスを低下させないで、かつ、安全な教育や保育を確保し民間活力
を導入していくこととしております。
 また、国におきましては、今年度幼保一元化に係わる総合施設の試行を行なっており、平成1
8年度から具体的な幼保一元化に関する総合施設の実施を推進したいとの意向を示していること
から、これらの動向も踏まえ民間委託について研究してまいりたいと考えております。
 次に、行政改革の基本課題について、執行結果を踏まえた取り組みについてでありますが、本
年度策定した行政改革大綱では、簡素でわかりやすい目標として、効率的な運営による財政の健
全化、簡素で効率的な行政運営、開かれた行政運営と市民協働を掲げ、その目的を達成するため
に重点的に実施する事項を基本課題として定めました。
 効率的な運営による財政の健全化では、税収の確保や経常経費の節減などの取り組みとした財
政の健全化、民間委託の推進、職員の意識改革と能力開発の推進を内容としております。
 簡素で効率的な行政運営では、組織機構の見直し、事務事業の見直しによる効率的行政の推進、
定員の適正化を内容としております。
 開かれた行政運営と市民協働では、情報公開の推進、市民参加の推進、市民協働の推進を内容
としております。
 今後の行政改革につきましては、庁内組織であります行政事務近代化委員会を中心に検討及び
評価を行い関係機関等の意見をいただきながら、時代の変化に柔軟に対応し、一歩一歩着実に進
めてまいりたいと考えております。
 次に、政策による歳出抑制と歳入について、18年度予算への努力検討経過と反映についてで
ありますが、近年の国・地方を通じた極めてひっ迫した財政状況の中で、本市の財政状況につい
ても年々厳しさを増し、硬直化の度合を深めていると言わざるを得ない現状にあります。
 このような中で、本議会への上程に向け、平成18年度の予算編成に取り組んできたところで
ありますが、編成に当たりましては、より一層の経費節減努力や簡素で効率的な事務執行をはじ
めとして、全庁挙げた徹底的な行財政改革の取組みによる財源確保を基本方針に掲げ、あらゆる
方策を探りながら、最小の経費で最大の効果を上げるべく努力するとともに、今回の予算編成か
ら、年々硬直化の度合を深めている厳しい財政状況を踏まえ、各部局の創意工夫による自主的・
自律的な取組みを重視し、一般財源について、原則として、一般事業は従前の95パーセント以
内、建設事業は80パーセント以内を予算要求の限度額として配分する方式を試行的に導入する
こととし、財政の窮状を職員全体で共有しながら、事業内容を最も熟知している各部局の知恵と
工夫によって一層の経費節減を図り、事業選択等についても裁量の範囲を拡大するなど、少ない
財源の重点的、有効的活用を図るための取組みを進めてきたところであります。
 政策的な財源確保等の観点につきましては、行政運営のシステムや構造そのものに係る抜本的
な改革の実行が必要になってくるわけでありますが、これを進めるための新たな行政改革大綱の
策定につきましても精力的に検討を進め、今般内容がまとまったところであり、今後、市民に公
表した上で、行政のスリム化、合理化、効率化をあらゆる角度から検討し、スピード感を持って
実行に移してまいりたいと考えております。
 歳出削減と歳入の確保は、現在の本市財政事情を勘案いたしますと差し迫った課題であり、財
政運営面からの経費削減と行政構造改革の断行による経費削減及び新たな財源の掘り起こしなど
に一体的に取り組むことによって、住民福祉増進に資するための財源確保に努めてまいりたいと
考えております。
 次に、旧白沢村・旧利根村役場空き施設活用について、空き施設有効活用についてであります
が、この点につきましては、さきの同僚議員のご質問にお答え申し上げましたとおり、旧白沢村
役場及び旧利根村役場庁舎の中で、合併に伴って空きスペースとなった主な部分といたしまして
は、議場や委員会室、正副議長室、議員控室、議会事務局室などがあります。
 現在は、会議室として使用できる部分は会議室として利用しております。今後の利活用につき
ましては、10年間で組織をスリム化し、職員削減を進めていく流れの中にあって、振興局庁舎
の空きスペース活用も、これから更に幅を広げた検討が必要になってまいります。
 振興局の持つ住民の利便性・サービスの公平性を確保するための支所としての機能を損なうこ
となく、地域の拠点としての機能を生かしていく方向で引き続き検討してまいりたいと考えてお
ります。
 次に、活力ある快適な都市をめざして、グリーンベル21空床活用について、庁舎移転につい
てでありますが、グリーンベル21は市街地の商業核としての役割を担い、その方針に沿って展
開されてきており、今後もその役割を果たすべく、沼田サティ撤退による空きフロアの解消に向
け、努力をしてまいりました。
 一方で、グリーンベル21の最大の地権者である三井生命からグリーンベル21に係る持分等
購入要請があり、協議、検討を重ねた結果、この要請には添えない旨、三井生命に回答を行った
ところであります。
 従いまして、現在のところ行政需要を賄う目的、行政財産としての使途を構築することは難し
い状況にあり、三井生命の今後の動向を注視しながら、その対応を図ってまいりたいと考えてお
ります。
 なお、庁舎移転につきましては、恐縮でありますが、現時点でのコメントは差し控えさせてい
ただきたいと思います。
 次に、物産展示、即売施設の拠点化について(産業会館)でありますが、議員ご提案の物産の
産業展示及び即売の拠点化につきましては、有意義なご意見であると存じますが、先ほどお答え
申し上げましたとおりの状況でございますので、三井生命の今後の動向を注視してまいりたいと
考えております。
 以上申し上げまして、橋議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後3時08分休憩
─────────────────────────────
午後3時16分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇35番(橋襄典君) 答弁をいただきまして、机上の答弁でまったく不満を申し上げます。私
は、市長の兼々出てくる言葉は論語が出てくるのですね。それで私はなかなかそういう内容的な
ことはよくわからないので、実はこの論語の本を読んで、解説がないと中身はわからないという
ことで、まだ中身は精査してないのですけれども、そこで、渋沢栄一が論語とそろばん、その中
に渋沢家の三代というのがあるのですけれども、何点か読んでみたいと思うのですけれども。こ
の渋沢栄一は要するに資本主義の育ての親とこういうふうに言われているのですね。その中に、
栄一は、事業理念の範を資本家とは一見不釣り合いな論語に求め、事業活動は常に論語の中にあ
る。余りあるをもって人を救わんとすれば、人を救うときなしという言葉を遵守し、経済活動に
得た富を惜しみなく社会に還元すると。こういう経済の中にも取り入れた人である。よく市長が
言う、論語の日本の毎日の生活の中の一番基本ベースは儒教からきているということで、私は常々、
先進国日本と言っている。これが崩れたことによっていま国内、内外でいろいろな問題が起きて
いるということで、そこに着目しているという市長はすばらしいと私は思っております。
 そこで、論語も知っている市長ですから、実は質問に入る前に、松代藩の家老をした恩田 杢
という方をご存じですか。これがちょうどいま、国の内外においても改革をいま求めている中で、
約250年前に松代藩を立て直した家老であります。私は恩田に住んでいるのですけれども、昔、
親父の本を見たときに、恩田 杢と、これは恩田の人かなと勘違いしたわけです。この末端の、
末裔の家老だったのですけれどもね、この財政を立て直すために、現在の財政の家老に抜擢され
たわけです。そのときに何を一つ条件を持ったかというと、私の考えに反対をする者があればこ
の役目は全うできないということをまず約束を取り交わしたわけですね。そこで何を言い出した
かというと、私は決して嘘はつかない。飯と塩以外は食べない。木綿以外は着ないと、こういう
堅い決意のもとで、実はそこで家庭に帰ってこういうことを言ったと、妻は離縁、子どもは勘当、
家来は解雇、こういうことなのですね。この藩を立て直すためには、自分一人だけでやったので
は、家族はやらないと言ったときに、信用ということがあるわけです。なぜということの中でこ
ういうことができている。この苦しみを耐えることは絶対できないだろうという、身内の者から
こういうことを始めたわけです。そういった中からこういう出発ができて、時間がなくなってし
まうので端的なことを言います。この税の徴収を年貢と言います。1年に一度、秋のときに納め
るわけですけれども、それは月割りにして明治維新まで続いたと、こういうことなのですね。細
かいことを言うと時間がなくなってしまうので次にいきます。
 そこで、合併によって市長は、私は臨時議会を含めて三度も行政組織の問題について意見を申
し上げてきました。そこで1市2村が合併されて、この組織が今でもなお血流が隅々まで行き渡
る組織というふうに思っていますか、どうですか。
◇市長(星野已喜雄君) 橋議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 ただいま渋沢栄一翁のご紹介をされ、さらに恩田 杢という、大変かつての立派な家老の紹介
をされ、私も恩田 杢の名前は承知はしております。ただ本を熟読したことはございませんので、
恩田 杢という先人の方がどんな行動をとったかということにつきましては、先ほどご紹介いた
だきましていま肝に銘じたところでございます。議員のご質問が、合併した後、この組織でもっ
て血流が行き渡っていると思うかと、そういうことでございますけれども、合併した後、1市2
村、つまり沼田、白沢、利根の同友というか、いわゆる5万5,000の市民がお互いに未来に
希望をもって、しかも行政の流れから言うと若干の凸凹があった中で、1年間一生懸命努力して
きた中で今日を迎えているわけでございます。血流が行き渡っているかどうかということについ
ての評価は現在何とも申し上げられませんけれども、議員がご指摘のように今後この血流がまさ
に行き渡るように、私どもは努力をしていかなければなりません。それは旧沼田の職員も、旧白
沢の職員も、旧利根の職員も同じことかと思っております。従いまして、まだまだそういったこ
とから思いますると厳しい状況があろうかと思いますけれども、いま一つの経過の中にございま
すので、できれば一つ叱咤、激励をいただき、見守っていただく中でまたご指導もいただければ
幸いかと思っております。
◇35番(橋襄典君) 私も市長も立場は違いますけれども、市民のために役割として一生懸命
頑張っています。ただそこで、私は、市長がもっと耳を傾けてもらえれば、もっと変わってきて
いるというふうに思うのですよ。ですから今の、前にこの組織はこういう形で市長に掲げたこと
があります。これともう一つは、ホームページの組織、これはどっちが正しいのですかと言った
ら、市長は、議会の報告したもの。内容を検証してないのですよね。両方正しいのですよ。それ
よりも例えば、管に通した水がスーッと流れたときにはよく行き渡りますよね。それと同じよう
なこの組織が果たして簡素で効率的な組織運営でありますか。もうなった以上しょうがないので
すよ。ですからその場面、場面によって、市長が言われるね、改めるということが必要なのです
よ。今までの同僚議員に対しての答弁も、私の答弁についても、10カ年で先ほどスピードをも
ってやろうとしているわけでしょう。ですから英知を結集してやれば、住民主体の行政運営はも
っと効率的になるはずです。ですから幼保一元化ではないのですよ、私は。幼保を民にやれば、
今まで以上のサービスをとそこに入っているのです、私は。ですから一番基本的な、動きやすい
組織を作るためには、今のこの組織は私は変えなければならないとこう思っているのです。です
から、そんなことはありませんよと言うのだったら、私に説得力のある答弁をしてください。い
かがですか。
◇市長(星野已喜雄君) 橋議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 今年の4月の1日からいろいろとそれぞれの機構関係等について何とかしなければいけないと
いうことで検討を進めてまいりました。ただ基本には、できるだけ早く一体性を持たせた方がい
いということで、職員交流をたくさん進めていこうというようなことでございます。そういった
中にございまして、白沢振興局の総務課のところの総務係、地域振興係、税務係をこの度、この
4月の1日からになりますが、総務振興係、税務係ということでスリム化を図り、さらには利根
町振興局の関係の総務課については、総務係、地域振興係、税務係、振興局出張所を、総務振興
係、税務係、振興局出張所ということでスリム化を図り、さらに同じ利根町の関係でございます
が、市民課と保健福祉課が両名課長がいたわけでございますけれども、これを市民課に統合いた
しまして、市民係と生活係と福祉係と保健係というふうな形に対応させていただいております。
一連の経過の中で、日々これ精進しながらでございますので、どうぞ今後とも各般にわたってご
指導いただく中で改善に努めてまいりたいと思っております。
◇35番(橋襄典君) 日々これ新たに、ちょうど市長がそうに答えたもので、恩田 杢がこう
いうことを言っているのですね。「朝夕に迎えて見る紐鏡」己の心にひがみあるかと。自分の心
が曲がっているかどうか。朝夕毎日その手鏡を見ながらどうなのだろう、どうなのだろうと。こ
れの碑が松代にあります。ですから言葉はいいです。具体的に住民の立場に立って、いかにどう
であるか。そこで今回の行政大綱、私も所管ですから細かいところまではふれません。この中身
とそれから補強版の、11年度2月に出したこの問題と全く同じなのです。ただ全く同じだから
変わらないということではないのですよ。それは何が違うかというとハートなのです。意識改革
とよく言われますけれどもね、そこにその気持ちがあることによってものすごい変わってくるの
ですよ。ですから先ほど申し上げましたように、議会発議によって、これは同僚議員の協力もあ
り、それから当局の理解もあって、その中によって経費カットが1億5,000万減ったのです
よ。それでなおかつOA化が進む中で、事務効率が上がることによって2億単年度で経費カット
になります。これはいま現在も継続されているのですよ。ちゃんとここに書いてある。ところが
ですよ、先ほどの事務近代化委員会の問題、私はいま不満なのですよ。もっと、もっと殻を破る、
改革も同じなんですよ。いろいろな手段があるわけですよ。合併も手段なのです。そういった手
段を講ずることによって同じ苦しみでも、ああこうだったのかという、市民が理解できるような
形を作っていかなくてはいけない。ですから私は、いまの市長のこの組織を抜本的に変えてやろ
うというくらいの気持ちがなければ、ところがですよ、いまの机上の、我々の所管で説明したそ
の部分、私は一向にいりません。でもね、いまのこういう状況を打破するためには、もっと抜本
的な対策をしていかなければ。ですから余分な経費はかかっているはずですよ。医療費の無料化
についても、何をしてもそう。それも10カ年計画で70人減らしていく。これはたぶん羅列し
ただけですよ。それではどういうその10カ年の中の具体的な改革をしていくのですか。自然退
職すれば6年で70人以上になってしまうのですよ。当然それを進めながら行財政改革をしてい
くということをやっていくということ。一気にやるのは非常に苦しいのですよ。ですからそれを
やることによって納得する部分があるわけです。
 それで先ほどの恩田 杢もまず何をしたかと言うと、農民と対峙した。いまの協働と同じです
よ。ふれあい広場を市長がやっているのと同じ、これは250年前にこれをやっているのですよ、
時の改革者は。ですからそういった部分をこの間の市政報告会でも幹部の方が言われている。精
神的にその気持ちをもってやってきたとうんと褒めたたえているじゃないですか。だからいつし
か市長は、ちょっと市民から遠ざかってしまったではないですか。市民の目線ではないのですよ、
私から言うと。もっと、もっと変わってくるはずだと思います。ですからまず一番は、組織改革
ですよね。それによって、どういう目的を持って、どういうふうに対応していくかという目的を
具体的に明らかにしていくことによって変わってくるはずです。ですから先ほど来、いろいろ多
くの言葉を市長答弁、これも大変なことだと思うのですよ。しかしながらそれは次の具体的な答
弁がいただきたい。それによって半歩になるか、一歩になるか、着実に前進するはずですよ。で
すから何、幼保の民へのなんてと言われると思うのですよ。ところが市長はふれあい広場の中で、
今までの市民の要望に対して財政はこれしかないよと。それに対応するには住民参加とアウトソー
シング、民間委託でしょう。こう言っている。ところがその次の具体例というのは全くないので
すよ、私から言えば。だから実はこういうことで苦慮してこうなのですよと。こういう形でやは
りやっていく。ですから昔の人の不言実行ですよ。例えば一つのいい例を出します。市長は大学
院に行っていろいろな説明責任に対応すると、こういうふうなことが東京新聞に出ておりました。
実は過日、私の知っている職員が、平ですよ。これは平と言っていいかどうかわかりません。そ
したら、職場を変わったら、通信大学に行って自費で土、日に行って勉強しています。こういう
職員もいるのですよ。言えばいいというのではないと思います。具体的に自分にただされた目的
を正しく、具体的に対処するにはどうしたらいいか、こういうことだと思います。ですから一番
の基本の、合併時のそれぞれ異なった人たちが一緒になるのだから当然トラブルはあるわけです
よ。でもそれを早く解決するにはどうしたらいい、こうだと思うのですね。対処したけれどもで
きません。どうしたらこの問題をクリアしたらいいのだろうという一つの基本的な考え方がこれ。
ですから補強版には、市民参加の主体的な行政運営を目指して。全くこれがうまくいっていたと
思うのですよ。これとこの今の組織と比較したら逆行していませんか。そう思うのですよね。で
すから改めることは改めてもいいと思うのですよ。「橋、そこは間違っているよ」と言ってくだ
さい。訂正していきますから。そうじゃないと新市のよくなる一歩は出ていかないというふうに
思うのです、いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり2月の13日合併以降ですね、ご出席の議員の皆さん
方のご指導をいただきながら、議会ごとにいろいろとご進言もいただき、私どもも内部でいろい
ろと検討し、そして今日に至っているわけでございます。従いまして現在、まさに1年が経過し
ての、また新年度を迎えようとしているわけでございまして、議員からするとまだまだ行政が甘
いのではないかという、こういうご指摘かと思いますけれども、私ども議員がご指摘されたこと
を受けて、今後は一生懸命対応に処してまいりたいと思っておりますので、よろしくご理解のほ
どをお願い申し上げたいと思います。
◇35番(橋襄典君) 行政が、全般的にいうと、市民からすると行政に対する不満はあります
よ、それは。100パーセントではないですから。それぞれいろいろな立場の市民がいるわけで
すからね。ですから市の職員の皆さんは有能なのですよ。だからそれをいかに、どういうふうに
リーダーシップを執っていくか。だから恩田 杢が、すばらしいリーダーシップを執っているの
です。日暮綴りというのがあるのですよね。これは全国で、その当時の範となっています。いま
も範となっています、本当に。これは本当に自分に置き換えたときに、自分自身もできるのかと、
こう思います。ですからそれは、日々の食生活と毎日の生活に甘えがある。だからそれができな
いのですね。その立場に置き換えたときに、こんなことはできないだろうな。でも現在、現在の
中でやっていかなくてはならないということがあるわけです。実は私も剣道をやるのですけれど
も、私の親父の剣道の先生が一度水上に来たときがあったのですね。その先生が言うには、いま
の日本は崩れている。これはもう20年前ですよ、これは先進国日本は崩れている。これを立て
直すにはどのくらいかかるだろう。国民全体がその方向に変えようといったことによって100
年かかるというのですね。実際そうだと思いますよ、いま非常に難しい状況にあるわけです。そ
れはそれとして、いかに旗振りをしっかりしなくてはならないか。私は、同僚議員からも質問が
ありました。トップダウンとボトムアップ、トップダウンがあってボトムアップがあるはずです
よ。私はボトムアップだ、ボトムアップだとこう言っているのです。それは、ある程度仕掛けを
していって、そういう素地になって、それでできているわけなのです。協働はあるわけですよ。
協働にするためにはどうしたらいいのですか。NPOを立ち上げると。じゃあ市長はNPOを立
ち上げているのですか。どうなのですかということになる。そうではないと思うのですよ。私も
今年で18年、花いっぱいをしながらボランティアで、自分自身がやっているからあまりのこと
は言えませんよ、しかしながら昨年の花いっぱいにおいても、約800人弱の方々が参加してい
ただきまして、それに触れて、体験をして、波紋が広がるようになっていけばいいなというふう
に思っています。ですから市長の言動というのは市民にものすごく付いていく。私が100倍言
っても、市長の一言の方が強い。これは仕方ない。これは立場上の執行者であるわけですから。
ですからそういった部分、まだこの辺の問題、また新たに考え直すという答弁がないので、私は
その辺がまだ不満なのです。時が過ぎればいいというものでもない。それは時が過ぎても仕掛け
ないと問題は解決しない。悩みは解決してもゼロなのです。考え方を解決すれば、しなくてもゼ
ロだけども解決すれば半歩でも一歩でも前に出る。ですからその考え方を変えていくということ
が大事かな。初心に帰るべきと市長も施政方針で言っていますよ。でもその初心がどうであるの
か。その辺を含めてもう一度お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 橋議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 ただいまいろいろと日暮綴りですか、大変有名な書物だと思っておりますけれども、これらを
拝読されたということは、大変すばらしいなというふうに思っているわけでございます。大変な
名著であると伺っておりまして、恩田 杢が書かれた大変すばらしい本だと思っております。こ
れまた私ども読書をしておりませんので、今後、行政運営にあたって大変重要な書物ではないか
というご提起かというふうにも受け止めさせていただきますので、早速勉強もさせていただきた
いと存じます。
 そういった中で、議員が花いっぱい運動の中で、ボトムアップとトップダウン、これらについ
ては、またいろいろと仕掛けも必要なのだというようなことのご指摘でございました。全くそう
だと思っておりますけれども、元々私の姿勢というのはボトムアップ方式にございましたので、
常日頃そういうことを申し上げていたわけでございますけれども、必要なときには当然決断が必
要でございますから、トップダウンということもこれはありうるわけでございます。その辺の匙
加減については、まだまだ私ども勉強不足でございますので、なかなかそういったところの見極
めが乏しいことが多々あろうかと思いますけれども、今後とも議会のご指導をいただきながら、
遺憾なきよう対応してまいりたいと思っているわけであります。
 なお、今後とも市民の目線に立って市政運営に処していくということを改めて肝に銘じている
ところでございます。
◇35番(橋襄典君) あまり言うと時間がなくなってしまったので、ぜひ聞く耳を持っていた
だきたい。先も言ったように、ボトムアップ、トップダウンは、トップダウンしなければボトム
アップは出てこないのです。だからそれが先なのです。
 それからさきの日暮綴りは、これはリーダーのバイブルなのです。市長が行政運営の長とする
総合計画のバイブルといっているのと同じように、リーダーシップを執るバイブルですからその
辺を含めてぜひそういう形で読んでいただければありがたいというふうに思います。アの1、2、
3については、全く私からするとお答えがない。
 それからイの、18年度予算に対しての歳入歳出に対する具体的な努力をこういうふうにして、
18年度予算がこういうふうになりましたよということが全くないのですよ。英知を掲げてやっ
ていきますよという答え。これからじゃないですよ。新年度がまだ始まる前にそんな答えではど
うしょうもないじゃないですか。その辺についてもう少し具体的に。なければないでいいですよ。
◇市長(星野已喜雄君) 橋議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 これも昨年の初秋と言ってよろしいかと思いますけれども、新年度予算を組むに当って、今回
ご案内のとおり、もうすでに予算の内示のときにご説明をさせてもらいましたけれども、一般事
業は従前の95パーセント以内、建設事業は80パーセント以内ということの中の、限度額とし
ていろいろな対応をさせていただいてきた経過がございます。そういうようなことで、できる努
力を一歩ずつさせていただくということで先ほど答弁をさせていただいたわけでございます。ど
うぞひとつご理解のほどをお願いを申し上げたいと思います。
◇35番(橋襄典君) これ以上言っても私の不満は解決しません。
 次の、空いた庁舎をどのように活用していくか。先ほども同僚議員が、同様な質問だったもの
で、私は具体的なことを申し上げませんでした。同じ具体的なことが出るのですけれども。例え
ばこの庁舎から、今の教育委員会が道路を分けて向こうに行ったときに、これもいろいろな一つ
のやり繰り運営について問題がないかということにもいろいろあった、過去にね。しかしそれは
問題ないと。それで今回もいろいろな見地から見たときにどうなのだろう。それでは白沢の、そ
こに空いている庁舎のところを教育の拠点としてやれば、またさらに今の細々としているのは気
の毒なようです。しかしながら、例えば今の教育委員会をそこに持っていくということについて
は決してやぶさかではないというふうに思うのですよ。それで教育委員会の施設利用ということ
を考えたときにね、総合的に考えたときに、これはもうやっていった方がいいと。その方がいい
と思いますよ。細々と本所でそんないいアイデアは出ません。ある程度のスペースがなければ。
それで総合的な見地でですよ、先ほどの迫力ある教育長の答弁もね、期待できるではないですか。
そういった中でね、今までにない教育委員会動いているはずです。校長会も、教頭会も変わって
きました。それによる先生とそれから子ども、地域も変わってきているはずですよ。そんな単年
度で変わるなどということは絶対あり得ません。だから長い計画でね、少子化対策はすべてそう
ですよ。
 そういう形を考えたときに、これは、いまはそこはベターだというふうに。ついでに、利根町
は、今までの旧沼田としては、観光的な、専門的な分野はなかった。あそこは観光的な拠点とし
て、それぞれのよさを含めて。それじゃあ利根町が、観光で、いいのだよ、いいのだよ、環境も
いいのだよ。それじゃあ何で人が行かないのですか。そのクリアをすることによって足を運んで
くるのではないですか。施設もいい、観光もいい、人もいいと、こういうことになるわけですね。
200キロ走ってきますよ。それには先ほども言った仕掛け、アイデアが必要なわけですよ。そ
ういった意味で細かいことは言いません。白沢についてはいま教育の拠点として、それから利根
町については、観光も農業も含めた拠点として、旧沼田の観光とは違ったね、プロがいるわけで
すから。いまあそこに3つの観光協会があるということです。それはもちろん統合して、何か行
事をしたらなぜ人が来ないのだろうという見地で、求めようとする、呼ぼうとする人の目線にな
って物事を考えることによって、これがクリアされて新市の活性化というのは当然なされてくる
はずです。ネットワークではないですよ。拠点づくりをすることが一つ。小さくても拠点。それ
を結ぶということなのですね。ですからいま言ったような仕掛けというのが絶対必要だと思いま
す。その考え方は市長はなかったと思うのですけれども、ぜひ具体的に検討すべき、それが新市
の市民のためになるはずです。
◇市長(星野已喜雄君) 本日、午前から同僚議員からの同様なご質問がございまして、大変政
策的に大きな問題でございます。しかも振興局制度も取り入れた形の中で今日に至っております。
今日いただいたご提案は大変有意義なご提案であるというふうにもまた受け止めています。今後、
新しいまちづくりを進めていくために、ご提案されたことを受けて、今後多角的な観点から検討
させていただきたいと思います。
◇35番(橋襄典君) 次に移ります。これは公平、公正ではないのですよ。何を言おうとする
かというと、先ほどの庁舎移転について。同僚の大島議員に答えておいて何で私に答えられない
のですか。おかしいじゃないですか。その点についてお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 どういうことかちょっとあれなのですが、グリーンベル21の関係等々と結びつけた中のご質
問であったかと思います。従いまして、私が慎重に処したと、こういうことでご了解をいただけ
ればと思っております。
◇35番(橋襄典君) 先ほど経済部長が同僚議員に答えたのは、あそこに例えば庁舎移転は不
可能なのですか、可能なのですか。法律上だめなのですか、どうなのですか、その辺お答えくだ
さい。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい質問でございます。ご案内のとおり今日、経済部長が、3
つのいろいろな要素を持ってして、いろいろと慎重に取り扱う答弁をしてまいりました。従いま
して、これらについては大変大きな問題でございます。それがいま、議員がおっしゃるように可
能なのでしょうか、可能ではないのでしょうかということになりますると、いま現時点で、そう
いったところの分析等してきたわけでありませんので、明解な答弁をこの時点では持ち合わせて
いないのが実態でございます。
◇35番(橋襄典君) できないということはないのですよ。やる気があるか、ないかというだ
けなのです。庁舎移転はすることのメリットというのは、非常に大きいわけです。それが一つ。
それと2点目の、産業会館というのは昔、用地取得した。それでいま土地はなくなってしまった
のですけれども、またそういうことが生まれてきたときには検討しますよと、こういうことにな
っています。前々助役ですね。ところが昨年の物産の展示、それから即売、ものすごい活況だっ
たですね。それがいまの匠を含めた中でいいあそこは場所になるわけですよ、これが1つ。今度
は2つ目ですよね。だからそういう観点によって700mの本町の商業の核になるはずですよ。
それといま三井生命等を含めたいろいろな問題がありますよ、細かいことは言いませんけれども。
これがすべて解決する方向になるわけですよ。ただここで問題は一つあるのです。それは出資と
補助金を間違ったのですよ、市長。これは失政なのですよ。それをきちっとしてやらないと、次
のことについて私は納得しませんけれどもね。移転は結構なのてす。産業会館的な部分を入れて
もいいのです。その辺の執行者としての責任が一つある。それともう一つですね。先ほど部長の
言った3点目に、行政が経済活動に直接介入することは課題があるというのですね。これは指定
管理者制度の中で、森林組合の長をやっていますよね。果たしてこれがいいのですか、悪いので
すか。その辺も確認していきたいのですけれども。この辺いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 橋議員のご質問にお答えしたいと思います。
 指定管理者制度の関係については、法律上問題がないということで今日に至っていると思いま
す。
(休憩を求める者あり)
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後3時50分休憩
─────────────────────────────
午後3時51分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 私もこれを受ける際には、そういったいろいろなことを調査をして、
法律上問題があるのか、ないのかということを確かめてお受けした経過がございます。従いまし
て、いまは榛名町の町長さんもご退任されてしまった経過がありますが、そういった意味で行政
執行者が森林組合長になっている事例というのは他のところでもあるという経過があることを申
し上げておきたいと思います。
◇35番(橋襄典君) あのね、前市長だってなったのですよ。何でやめたかということにもな
るのですね。これはまた後でね、法律上の問題としてそれは前例があるからいいのだと、これは
市長言っている。でも、こうこうこうの法律でいいのですよと、こういうことを言わないと議会
では済まないのです。ですから私が一般質問の冒頭で言った、遵法の精神とはそこでしょう。法
律に倣って、疑問があったときにはそれを質していくのが行政なのです。例えば住民が、議員か
ら言ったときには、これは筋がとおっていませんよと、法律にのっていませんよと却下されてし
まうじゃないですか。その範とするのが行政なのです。ですから先ほど同僚議員の中にもありま
したけれども、法律に則って行政運営はしているわけなのです。ですから沼田市においては条例
なのです。だから市民のためにならなければ、時によって、時代の背景によって条例は変えてい
くということがあるのですよ。一部的に変えていく部分が。ですからそういう部分としていかが
なものですかということです。その点についてもう一度いかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 とにかく問題があればそれは改めていかなくてはいけないし、そういうことはもう当然、いろ
いろな意味で目の前にいろいろな諸課題があれば解決していくというようなことになろうかと思
っておりますのでご理解を賜りたいと思っております。
◇35番(橋襄典君) 問題なければいいのですよ。ただそのね、疑義を感じたから質問してみ
たわけです。先ほどの同僚議員のことでも、3点目の問題についてね、そういうお答えがあった
から、どうなのですかと質問しているわけですから、それについては、こうこう、こういう法律
によってこうなのですよと。OKなのですよと言えばそれで済んでしまうことなのですよ。
 そこで、グリーンベル21の問題は、先ほど同僚議員の中にも出ましたように、60パーセン
トの株を持っているわけですから、それだけの執行権を持っているわけですね。それについては
責任はあるわけです。総合的な判断をして、私も苦渋の選択なのですよ。このままいけばこのま
までいいと思うのですよ。しかしながら問題の解決には至らないわけです。そうするといまの街
なかの問題も含めた、いまの2核1モールの下之町の一つの商業的な核がクリアされたり、例え
ば東京の23区の区庁舎、いろいろユニークなものをやっていますよ。それを求めて区民が行っ
たり、一般住民に行ったり、時には10時頃まで開放したりね、人が集まれるような区役所を作
っています。これは全国でいろいろなことがあります。いまの場合にはいろいろな要素を含んで
います。その核を保持しながら、また喜びながらルンルンでいけるとか、前にも言いました。春
になればこの庁舎には女性職員が弁当を持ってお昼を食べるとか、こういう部分もあるわけです
よ。そのときに、花があったらどうだろう。グリーンがあったらどうだろうと。これがCO2の
屋上緑化であったり、こういう部分を総合的に含んでいる部分、そういう要素があそこのグリー
ンベルにはあるのです。そのいい意味としてはいまチャンスかもしれない。ですからそういう英
知を結集して考えることがいまタイミングではないですかね。そうすると、議会においても住民
も、「おおそうか、こういうソフト的ないい発想があったのかな」こういう部分が出てくるはず
だと思います。どうですか。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 実は非常にこちら側と言ったら語弊がございますが、経済部長を中心にいろいろな状況が変化
もございます。従いまして、行政がどういうふうに対処していったらいいかということは、かな
りいろいろな意味で分析を実はしているわけです。そうしたときに、当然対相手側の方もいるこ
とですし、同時にそこで商いをされている方々もいるわけですし、そういった中で、どういう選
択がいいのかというようなことは、まさに三井生命等の動向も的確にとらまえて、そして内部で
はいろいろな角度からいま検討しているところでございます。従いまして、いま橋議員がご提起
されたようなことの関係については、大変大きな、しかも沼田全体の市民を巻き込んだような問
題になるので、今次の時点では慎重な答弁になっているわけでございますので、ご理解を賜りた
いと思います。
◇35番(橋襄典君) そうなのですよ、だからこそ効果があるのですよ。「何、沼田の役所は
こんなことを考えているのか」そこにあるのです。実は前の200mのタワーというのがあった
ですよね。ある人、市長は知っていますよ。これもね、東京タワーより1m高いのを作れば東京
の江戸っ子が来るという、こういう話をちょっと聞かせていただいたのですよ。ところがですよ、
それは1回限りなのですね。だから行政は、長期的ビジョンに立って、そして対応していかなく
てはならないのです。そこで問題は1つ。財政は限られたパイなのですね。そこでそのパイはだ
れが維持していくかというと、住民が維持していくわけですよ。その代わりがいま市長執行権を
持っているわけですね。そのときに一番大事なのが住民負担なのです。限られた中で優先順位を
決めて、こういう負担になるけれどもどうだろうか。こういう判断を聞いて、そしてチェックを
してそして持っていくこと。これがいま市長が述べている住民参加と協働なのですよ。ですから
先の恩田 杢ではないけれども、まず嘘はつかない。そして真実を情報公開をしていくと。それ
では市長ファックスいっこもしてないじゃないですか。これは市民の税金ですよ。ですから冒頭
の、1回目の質問でも言いましたように、明らかに出してしまった方がいいのですよ。問題は起
きるかもしれない。そこで少しずつ、大きいも、小さいもいろいろあると思います。少しずつ沈
下していくわけです。それが情報交換と意見交換ではないですか。恩田 杢は250年も前から
そういうことをやっているわけです。さらけ出して、そしてその意見を聞いていく。今までの悪
代官だとか、悪家老は嘘を言って賄賂をと。賄賂は一切受けない。こういうのもあるのですよね。
いまはちょっと違いますけれどもね。だからこういう、いまの沼田の課題はこうですよ。だから
皆さんのためにこうにするのだからとバーンと出してやることが必要ではないですか。ですから、
ふれあい広場についても時間で区切るのではなくて、まだ意見が出そうだと思ったら、目を見れ
ばわかるでしょう。まだ何かありますかと。たかが10分か15分伸びるだけですよ。それが住
民の意見を聴く姿勢なのです。ですからその負担になるときには、こういう負担になりますよと。
しかしこういう努力をしていますよと。だから先ほどの、18年度の予算に対する具体的な歳入
の増ということに対してどういう汗を流しましたか。歳出抑制に対してはどう汗を流しましたか。
こういうことはないではないですか。だからこういうことをどんどん出した方がいいのですよ。
実はこういうことでやりましたと。自費で東京まで行って、大学院、土、日をかけて自分の専門
分野の勉強をしてきようと。いずれ職員は5年くらいで異動になるかもしれないけれども、そう
いうすばらしい職員だっているのですよ。だからそのリーダーシップを執る。先ほどの恩田 杢
のリーダーシップのバイブルがあるわけですから、もし参考になればぜひしていただいて、「お
お納得、すばらしいな、先ほどの、知事より上にいっている。前市長よりも上にいっている」こ
ういうふうに言っている議員もいるわけですから。ぜひその辺も含めて、よきリーダーシップを
とっていただきたいことを望んで、最後の市長の答弁をいただいて終わりにしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 橋議員の再質問にお答えしたいと思います。
 まず、今日は、ただいまのご質問の中で、まさに近代の名伯楽と言われた渋沢栄一翁の論語の
関係から切り出されまして、江戸時代の藩政改革の祖とも言われる恩田 杢という、大変立派な
方の紹介がございました。特に、日暮綴り等の紹介は、全く私ども承知をしておりませんでした
けれどもお噂では聞いておりました。今日、いろいろと質問の中でご指導いただいたことをたい
しまして、これから行政運営に対応してまいりたいというふうに思っておりますので、今後とも
よろしくご指導のほどをお願い申し上げたいと思います。
──────────────◇──────────────
    第2 延  会
◇議長(星野佐善太君) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思
います。これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君)ご異議なしと認めます。よって本日はこれにて延会するに決しました。
 
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は明10日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労様でございました。
   午後4時22分延会
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