議事日程 第5号
平成18年3月10日(木曜日)午前10時
第 1 一般質問
第 2 議案第 6号 沼田市過疎対策のための市税(固定資産税)の課税の特例に関する条例
の一部を改正する条例について
第 3 議案第 7号 沼田市善行青少年顕彰基金管理条例の一部を改正する条例について
第 4 議案第27号 沼田市白沢高齢者多目的室内運動場の設置及び管理に関する条例等の一
部を改正する条例について
第 5 議案第 8号 平成17年度沼田市一般会計補正予算(第6号)
第 6 議案第 9号 平成17年度沼田市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)
第 7 議案第10号 平成17年度沼田市老人保健特別会計補正予算(第4号)
第 8 議案第11号 平成17年度沼田市介護保険特別会計補正予算(第4号)
第 9 議案第12号 平成17年度沼田市簡易水道事業特別会計補正予算(第4号)
第10 議案第13号 平成17年度沼田市下水道事業特別会計補正予算(第4号)
第11 議案第14号 平成17年度沼田市農業集落排水事業特別会計補正予算(第3号)
第12 議案第15号 平成17年度沼田市水道事業会計補正予算(第4号)
─────────────────────────────
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 議案第 6号 沼田市過疎対策のための市税(固定資産税)の課税の特例に関する条例
の一部を改正する条例について
議案第 7号 沼田市善行青少年顕彰基金管理条例の一部を改正する条例について
議案第27号 沼田市白沢高齢者多目的室内運動場の設置及び管理に関する条例等の一
部を改正する条例について
議案第 8号 平成17年度沼田市一般会計補正予算(第6号)
議案第 9号 平成17年度沼田市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)
議案第10号 平成17年度沼田市老人保健特別会計補正予算(第4号)
議案第11号 平成17年度沼田市介護保険特別会計補正予算(第4号)
議案第12号 平成17年度沼田市簡易水道事業特別会計補正予算(第4号)
議案第13号 平成17年度沼田市下水道事業特別会計補正予算(第4号)
議案第14号 平成17年度沼田市農業集落排水事業特別会計補正予算(第3号)
議案第15号 平成17年度沼田市水道事業会計補正予算(第4号)
以上11件一括上程
第 3 散 会
─────────────────────────────
出席議員(45人)
1番 小野 広樹君 2番 南 美喜雄君
3番 小林 克郎君 4番 角田 博君
5番 中村 光孝君 6番 小野 要二君
7番 小林 猛君 8番 原 冨士夫君
9番 真下 恭嗣君 10番 布施辰二郎君
12番 高柳 勝巳君 13番 久保 健二君
14番 星野 稔君 15番 鈴木 圭子君
16番 金子 一弥君 17番 金子 千明君
18番 長谷川信次君 19番 宮田 和夫君
20番 小林 玉男君 21番 小野 正純君
22番 大島 崇行君 23番 山 義朗君
24番 大竹 政雄君 25番 井之川博幸君
26番 大東 宣之君 27番 片野 彦一君
28番 星川嘉一郎君 29番 金井 康夫君
30番 井上 正文君 31番 小尾 孝男君
32番 相田 昌夫君 33番 宇敷 和也君
34番 小林 次夫君 35番 橋 襄典君
36番 牧野 保好君 37番 石田 宇平君
39番 井上健太郎君 40番 田村 博美君
41番 井田 孝一君 42番 小林 照夫君
43番 星野佐善太君 44番 郷原 重雄君
45番 横坂 泰次君 46番 井上 幾雄君
欠席議員(1人)
11番 角田 泰夫君 38番 松井 敏員君
──────────────────────────────
説明のため出席した者
市 長 星野已喜雄君 白沢町振興局長 根岸 恒雄君
利根町振興局長 星野 健一君 収 入 役 林 義夫君
市長公室長 田村 澄夫君 総務部長 村山 博明君
民生部長 田島 護君 経済部長 大嶋 政美君
建設部長 松井完一郎君 街なか対策部長 見城 厚男君
白沢町振興局次長 中村 弘志君 利根町振興局次長 中澤 和義君
総務課長 村沢 博行君 教 育 長 津久井 勲君
教育部長 増田 幸男君 庶務課長 水田 修君
監査委員事務局長 原 明弘君
──────────────────────────────
議会事務局出席者
事務局長 茂木 愛 次長兼庶務係長 下 宏一
議事係長 茂木 敏昭 主 任 地野 裕一
──────────────◇──────────────
午前10時開会
◇議長(星野佐善太君) これより本日の会議を開きます。
──────────────◇──────────────
第1 一般質問
◇議長(星野佐善太君) 日程第1、一般質問を行います。
昨日に引き続き、順次質問を許可いたします。
最初に、大東宣之議員。26番。
〔26番 大東宣之君登壇〕
◇26番(大東宣之君) おはようございます。13番目の質問者、いよいよ最後となりました。
お疲れのところだとは思いますが、どうぞよろしくお願いします。
それでは、通告に従い一般質問を行います。
今回私は、行政改革について、介護保険について、文化財について質問いたします。
まずはじめに、行政改革についてより質問いたします。
小泉内閣の進める構造改革は、主権者としての住民を顧客として描き、民間の経営手法を導入
するニューパブリックマネジメント(新行政経営手法)NPMを推進し、官から民へと、自治体
の公的責任を放棄させるような民間開放を強力に進めてきました。
昨年の総選挙後の第163特別国会で、小泉首相は、改革なくして成長なし、民間にできるこ
とは民間に、地方にできることは地方にを繰り返し、地方には4兆円程度の補助金改革、3兆円
規模を目指した税源移譲、地方交付税の見直しの三位一体の改革について、地方の意見を真摯に
受け止め、来年度までに確実に実現いたしますと所信表明演説で述べました。
新地方行政改革指針のもと、豊かな公と小さな官をスローガンに、指定管理者制度、地方独立
行政法人などの民営化手法を駆使して、自治体業務の企業などへのアウトソーシング(外部化)
を一層進める方向を打ち出しています。
そして、総務省が向こう5年間にわたる集中改革プランをすべての自治体から提出させ、住民
に公表し、住民と公務員を分断・対立化させ、アウトソーシング推進を基調とした自治体構造改
革を進めようとしています。
旧沼田市においては、1985年度(昭和60年度)の第一次行政改革大綱の作成を皮切りに、
1996年(平成8年)10月に第4次行政改革大綱を作成し、1999年(平成11年)2月
に、市民参加の主体的な行政運営を目指して補強編が作成されるなど、5次にわたり年次計画に
従い適宜改革を行ってきたとしています。
今年の1月には、合併後初めの沼田市行政改革大綱、時代の変化に対応した市民協働による行
政運営を目指してが作成され、これからの取り組みの指針とされました。
1985年度(昭和60年度)の第1次行政改革大綱の作成から20年が経過しましたが、こ
れまでの行政改革の取り組みをどのように進め、その到達はどのようになっているのかお伺いい
たします。
新たに行政改革大綱を作成するときは、それまでの取り組みについて検討されてきたと思われ
ますが、これまでの取り組みの評価はどのようにされ、市民生活への影響についてどのように考
えているのかお伺いいたします。そして、これからの取り組みの目標と具体的にどのような取り
組みを進めるのかお伺いいたします。また、行政改革の取り組みで、市民サービスや負担はどの
ようになるのかお伺いいたします。
続いて、介護保険について質問いたします。
2000年(平成12年)4月、政府は、家族介護から社会が支える制度へ、在宅で安心でき
る介護へといったことをうたい文句に、介護保険をスタートさせました。老老介護の広がりや家
族介護のため職場を辞めなければならないとされる人が、女性を中心に年間約8万人にものぼる
という、深刻な家族介護の実態を解決できるものとして少なくない人たちが期待を持っていまし
た。
しかし、介護保険が必要とされた人は、全国平均で65歳以上の高齢者の6人に1人まで広が
っていると言われていますが、在宅サービスの利用状況で見ると、利用限度額に対する平均利用
率は、制度がスタートしてから一貫して約4割程度にとどまっています。
さらに介護が必要と認定されながらサービスを受けていない人が、約5人に1人に当たる80
万人以上いるとも言われていますが、こうしたことは、重い利用料がとりわけ低所得者に過酷な
負担になっていることの現れだと考えられます。
こうしたことは、介護の必要ではなく、いくら払えるのかによって、介護サービスの内容を決
めざるを得ない状況に多くの人たちがいるということではないでしょうか。
また、介護保険料が65歳以上の年金生活者にとっては高額なうえ、3年ごとの見直しによっ
て値上げされる仕組みは、年金生活者の生活を直撃するものとなっています。
2003年(平成15年)の見直しでは、65歳以上の保険料は全国平均で13.1パーセン
トの引き上げとなり、今年4月の改定では、月3,900円、2割の引き上げとなると言われて
います。
新年度の介護保険料はどのようになり、これからの財政推計はどのように考えているのかお伺
いいたします。このままでは介護保険料は、3年の見直しのたびに引き上げが続けられてしまい
ますが、介護保険料の減免についての見解と対応についてどのように考えているのかお伺いいた
します。
続いて、文化財について質問いたします。
旧沼田市は城下町としての歴史を持ち、旧白沢村には新田氏の歴史があり、旧利根村には義経
伝説が数多く残っているだけでなく、明治の日本の近代化を支えた足尾銅山の坑木などを搬出し、
日本の近代化を支えた砥沢集落が静かに山の中に眠っています。
そして、沼須の人形芝居、薄根の太々神楽、生枝の獅子舞、追貝の獅子舞など数々の歴史に裏
打ちされた遺跡や伝統文化、伝説が残されています。
これまでも旧市村では、それぞれの伝統と文化、史跡等を文化財に指定し、その保存に努めら
れてきましたが、文化財の保護と活用について、これまでの取り組みとこれからの取り組みをど
のように進めるのかお伺いいたします。
国指定天然記念物吹割の滝、そして吹割渓谷の保存、整備については、旧利根村の時から検討
がされていましたが、吹割渓・吹割瀑総合計画事業の状況とこれからの取り組みについてお伺い
します。
以上3点が私の質問です。ご答弁をお願いいたします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員のご質問にお答え申し上げます。
まず、行政改革について、行政改革の取り組みについて、これまでの行政改革の取り組みをど
のようにすすめ、その到達はどうなっているのかについてでありますが、本市の行政改革の取り
組みにつきましては、昭和60年度を皮切りに平成11年2月に策定した沼田市行政改革大綱
(補強編)まで、数次にわたりまして積極的に取り組んでまいりました。
平成11年度から平成16年度まで実施しました、行政改革大綱(補強編)では、簡素でわか
りやすい目標を3点設定し、庁内組織であります行政事務近代化推進委員会を中心として取り組
んでまいりました。
補強編での主な取組内容でありますが、財政運営の健全化を目指して民間委託の推進や、行政
組織のスリム化を図ることを目標に、職員の削減や、補助金等の整理合理化による見直しを図り、
効率的な組織の構築に向けて検討を行ってまいりました。
その実績につきましては、ごみ収集業務及び道路等施設維持現業業務の一部を民間委託、職員
数の削減、補助金等の見直しによる団体運営補助金の縮減等を図ることにより、一定の成果は得
られたものと考えているところであります。
次に、これまでの取り組みの評価はどのようにされ、市民生活への影響についてどのように考
えているのかについてでありますが、行政改革大綱(補強編)につきましては、行政事務近代化
推進委員会により、進ちょく状況及び評価を行い、目標の達成に向けて行政改革の推進に努めて
まいりました。
市民生活への影響については、ごみ収集業務の民間委託、職員数の削減等についての目標を達
成しましたが、引き続き検討項目となったものもあります。また、昼休み窓口業務の拡大、コン
ビニ収納サービスシステムの導入、情報の共有化による市ホームページの開設等、市民サービス
の向上を図ってまいりました。
従いまして、行政改革の推進については、社会環境の変化などを考慮し、また、進ちょく状況
を的確に把握しながら、目標を達成するため必要な見直し等を図ってまいりたいと考えておりま
す。
次に、これからの取り組み目標と具体的にどのように取り組みをすすめるかについてでありま
すが、先ほど申し上げましたとおり行政改革大綱(補強編)を基本としながら、現状考えられる
新たな課題等を整理し、簡素でわかりやすい取組項目を設定し、新たに行政改革大綱を策定いた
しました。
その取組項目は、財政の健全化に向けての取り組みとして、効率的な運営による財政の健全化、
市民にわかりやすく効率的・機動的な組織の充実に向けての取組みとして、効率的な行政運営、
行政情報の共有化の推進と市民協働に向けての取組みとして、開かれた行政運営と市民協働の3
項目とし、平成21年度までの5カ年の実施計画に基づき、各項目ごとに行政改革を推進するも
のであります。
具体的にどのような取組みを進めるかについてでありますが、庁内組織である行政事務近代化
推進委員会を中心とし、必要に応じて横断的な研究組織を設置し調査、研究するとともに、市民
で組織される沼田市行政改革懇談会及び関係機関の意見を聴きながら、行政改革を推進してまい
りたいと考えております。
次に、行政改革の取り組みで市民サービスや負担はどうなるのかについてでありますが、全国
的に景気の低迷が長期化する中、一部の都市部では、景気回復の動向が見受けられておりますが、
地方の自治体の状況は、三位一体改革、規制緩和、少子・高齢化問題等に象徴されるように厳し
い状況下にあることは申し上げるまでもございません。
このことから、行政改革につきましては、これまでの行財政運営の在り方を見直し、中長期な
計画・財政見通しの上に、新しい取組みを進めていかなければならないと考えております。
従いまして、行政事務の効率化を図ることにより今後予想される厳しい財政状況への的確な対
処を行い、高度化・多様化する市民ニーズに対応しながら市民サービスの向上を図り、公平性・
平等性の観点から受益者負担の適正化に努めながら、本行政改革大綱のサブタイトルとしました
「時代の変化に対応した市民協働による行政運営をめざして」を、市民とともに行政改革に積極
的に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、介護保険について、介護保険料について、新年度の介護保険料はどのようになり、これ
からの財政推計はどのように考えているのかについてでありますが、来年度からの介護保険料に
つきましては、平成18年度から20年度までの第3期介護保険事業計画期間の保険料設定とな
りまして、基準額につきましては、年額で41,700円であり、平成17年度の保険料が34,
700円でありますから、年額で7,000円、月額で583円の増額になります。これは、要
介護・要支援認定者及び介護サービス利用者の伸びが著しく、保険給付費が増大していることや
第1号被保険者の負担割合が18%から19%に増加したことなどが原因であります。
次に、財政推計についてでありますが、第3期介護保険事業計画による介護予防サービスや介
護保険施設サービスなどの標準給付費の見込み額は、平成18年度で約29億円であり、平成2
0年度までの3年間の事業計画期間では、合計で約89億2,900万円を見込んでおります。
また、要支援・要介護に至る前の高齢者に対する介護予防事業の提供や高齢者や家族に対する相
談支援、虐待防止などの権利擁護事業などを行う地域支援事業費の見込み額は、平成18年度で
約5,790万円で平成20年度までの事業計画期間では、合計で約2億1,700万円を見込
んでおり、第3期介護保険事業計画期間中の保険料収納必要額は、合計で約16億4,700万
円と推計しております。
今後は、介護保険制度改正に伴い導入された新予防給付や地域支援事業が効果的に提供され、
元気な高齢者の増加により要支援・要介護認定者が減少し、制度が持続可能なものとなるよう介
護保険事業の運営を図ってまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
次に、介護保険料の減免についての見解と対応についてどのように考えているのかについてで
ありますが、介護保険は、40歳以上の国民が皆で助け合う制度であり、所得に応じた保険料を
拠出し合うことによって、介護に係る負担を乗り切ろうとするものであります。
従って、被保険者は、災害などの特殊な事情を除いて、すべて保険料を負担することが前提で
あり、これにより必要な給付を賄う制度でありますので、収入のみに着目して一律に減免措置を
講じることは、制度の趣旨から適当ではないと考えております。
また、介護保険料の減免は、減免する財源を保険料で賄わなければならないことから、今まで
も全国市長会を通じて介護保険制度の全般を見直す中で、低所得者対策に力を入れた改正を行う
ように求めてきたところでありますが、平成18年度から施行される制度改正の中では、この低
所得者対策につきましても配慮がされており、負担能力の低い層により低い保険料が設定される
よう第2段階をさらに細分化した6段階設定とし、市民税が世帯非課税で年額80万円以下の年
金収入の場合は、新第2段階の保険料率に設定され、ここで負担する保険料は第1段階と第3段
階の保険料率の間で保険者が設定できることになっております。本市におきましては、この保険
料率を第1段階の生活保護世帯の人が負担する保険料率と同じ負担で設定しており、低所得者層
にとって大きな負担軽減が図られているものと考えております。この制度改正による保険料の負
担軽減に加え、要保護者についても負担の低い基準額等を適用することができる軽減措置や災害
等の特殊な事情により、保険料を負担することが困難な場合には、保険料の減免が行えることに
なっているなど、今までの介護保険制度による減免措置と併せながら、低所得で生活が困難な世
帯への対応を図ってまいりたいと考えております。
以上申し上げまして、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、文化財につい
て、今後の取り組みについては、教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願いいたします。
◇議長(星野佐善太君) 教育長。
〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 大東議員のご質問にお答え申し上げます。
文化財の保護と活用についてのこれまでの取り組みとこれからの取り組みをどのように進める
のかにつきましては、これまで、県指定重要文化財木造十二神将像の保存修理補助や鐘楼改修事
業、沼田祇園囃子伝統芸能教室の開催、沼須人形芝居後継者育成事業等を実施し指定文化財の管
理、保存活用に努めてまいりました。
文化財は、地域の文化と密接な関連を有するものであり、その保護と活用を図ることは、地域
文化の向上、発展に極めて重要なことであることから、沼田市文化財保護条例等に基づき文化財
調査委員会のご指導のもと歴史的、文化的、学術的に価値ある文化財を指定し、今後も保存と活
用を図ってまいりたいと考えております。また、今日まで伝承されてきた民俗芸能や伝統行事等
が衰退することのないよう、後継者の育成等について、地元の機運の醸成や自主性を尊重し伝統
文化の継承に努めてまいりたいと考えております。
次に、吹割渓・吹割瀑総合整備計画事業の状況とこれからの取り組みについてでありますが、
旧利根村において検討がされていた利根村丸ごと博物館構想(エコミュージアム)として観光・
地域おこしの拠点施設としての吹割渓の総合整備計画、資料館計画を位置づけた構想がありまし
たが、現在、吹割渓・吹割瀑第2次保存管理計画及び(仮称)利根自然史資料館基本構想に関し
総合的に検討を行うための庁内検討委員会を設置して検討を進めている状況であります。
今後、この庁内検討委員会の検討結果等を踏まえ、第2次保存管理計画に基づき、文化庁、地
元との調整を図りながら、吹割渓・吹割瀑の公開活用と、沼田市の貴重な文化財として適切に保
存し後世に残していくことを基本に置きながら対応を図ってまいりたいと考えております。
以上申し上げまして、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇26番(大東宣之君) ご答弁をいただきましたので、引き続き何点かにわたって再質問をさ
せていただきたいと思います。
まずはじめに、この行政改革についてからお聞かせいただきたいと思います。市長としてこの
行政改革を進める目的、それは一体何なのか、明確にお答えいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 行政改革の目的ということでございますけれども、今までご案内のと
おり人口も間違いなく増える。財政も間違いなく対前年比、特に地財計画等は常に積極的に伸ば
していくという、そういうことが見込めなくなってしまったという国家的な背景がまずひとつあ
ろうかと思っております。併せてご案内のとおり、地方分権ということが大きく叫ばれてまいり
ました。それはどういうことかというと、戦後のいわゆる財政保障機能というものがいまもうす
でに壊れかかっているというのか、地方のことは地方で、つまり自治体は自治体で考えなさいと
いうようなことで、ある意味においては国と対等になったということそのものは大変自治体の立
場からすると前進をしたわけでございますけれども、今までの経緯から、国からの保障が途絶え
てくるということになってまいりますると、必然的に自前の行政運営を強いられてまいります。
となりますると、現下の本市の状態を考えますると、あるいはまた各自治体の状況を考えまする
と、それぞれの自治体が知恵を絞って、そして内部の行政をスリム化し、しかも効率よい運営を
図らなければならないということは、これはすべての自治体におけるテーマかと思っております。
必然的に行政改革を進めることによって、そして今回の、平成18年度のいわゆる施政方針の冒
頭に、自立と再生という言葉を述べさせていただきましたけれども、そういったことを目指して
いくために行財政改革を進めていかなければならないと考えております。
◇26番(大東宣之君) 財政的に厳しい状況があるということは非常によくわかります。ただ
私は、どういう小さな村、大きな市、いろいろあるにせよ、やはり基本はそこに住んでいる住民
の方々の暮らしをどのように豊かにしていくのか。そのためにこの行政改革というものが位置づ
けられてこなくてはならないのではないかというふうに思うわけです。だからこういうことをや
ることによって、どれだけ市民の暮らしを豊かにしていくのかということをしっかりと示してい
く必要性があるのではないかと。そのためにだからこういうことをするのですよということが不
明確、わかりずらい、そういう感じがしますが、市長としてどのようにお考えなのか。お聞かせ
いただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
非常にこの今の2回目の質問に対する答弁というのが大変慎重になったり、答弁する側からす
ると非常に難しい答弁となってまいります。と申しますのは昨日の同僚議員が、利根地区の南郷
地区を中心とした、かつての区長行政区域が一つにまとまっていくという、こういうお話しがご
ざいました。これは見方を変えると、要するにかつての行政区域が非常に人口が減ってきたとい
うことと、全体から眺めてみればまとまった方がいいのではないかということになっているわけ
でございますけれども、そのことによって今までの行政区域の所が住民サービスが落ちたり、あ
るいはまた活力が失われたりするということは、これは大変ゆゆしき問題だというふうに認識を
しております。行政改革を展開していくと、ややもすると効率、合理性を遂行しているがゆえに、
そういった負の部分についての配慮がなされていかないきらいが出てくるというふうに思います
ので、そういったところに対する配慮をするということは当然一方においては課題が出てくるわ
けでございます。そういったことを思いますると、住民の暮らしを豊かにしていくということそ
のものが総合的に人口の多いところも、少ないところも、あるいはまた富めるところも、富めな
いところも何とか行政の立場からすれば、住民の方々が生き生きと輝やけるような状態を作って
いくということが大変重要でございまして、そういう意味で非常に神経を使うところなのではな
いかというふうに思っております。
◇26番(大東宣之君) 大変厳しい財政状況にあるということは、私もそれは理解できるもの
であります。確かに行政の効率化を進める、無駄をなくしていくということは、これはどんな時
代でも必要ですし、市民ニーズに答えていくと、それに向けた取り組みを進めていくということ
は、これは当然必要なことだというふうには思います。しかしそういった行政改革を進める、そ
れによって市民の暮らしをどのようにしていくのかという、そうした明確なビジョンがなければ、
やはり市民としてはなかなか納得がいかない。わかりずらい、そういうことになってしまうので
はないか。これをやることによって、じゃあこういう新たな市民サービスを提供できます、こう
いうことを施策が展開できますというようなことを示していく必要性があるのではないかという
ふうに思います。今回、1月に策定をされた新たな行政改革大綱の中にはそういうものが見えな
い。財政が厳しい、だから民間委託を推進するのだ。職員を減らすのだというようなことだけし
か追求がされていないのではないかという感じがする。だからそういった点では、じゃあこれか
ら私たちの暮らし、サービスはどういうふうになっていくのかという点で、市民としては不安を
抱かざるを得ない。そういうふうに感じてしまうのですが、その点についてはどのようにお考え
なのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 今議会でも、国、あるいはまた東京を中心とした都会と中山間地域の、
ここに来てのいわゆる格差というものが広がっていくということについて、私は懸念のことを答
弁をしてきたと思っております。これを今度、沼田という自治体に当てはめたときに、旧沼田と
言ったらよろしいかと思いますが、こういったところと昨日のような地域内にあっての過疎化が
過度に進んでいるところのとらまえ方というのは、ある意味においては、国家という体系を小さ
な自治体に例えていくと、いまの国家の沼田市の状態が、昨日の、要するに同僚議員が言われて
いるようなこととリンクしてくるということを私ども見逃すわけにはまいりません。そうしたと
きに、行政改革を進めていろいろと財政のスリム化を図っていくということ。これは現状の流れ
の中では選択を当然しなければならないことというふうに認識をしております。
そこで、今回も答弁で申し上げたかどうかわかりませんが、日頃考えておりますし、答弁して
いたと思いますけれども、私は現在のイギリスのやり方に学んでいきたいなと思っております。
と申しますのは、「ゆりかごから墓場まで」という福祉をどんどん、どんどん展開して、イギリ
ス病とまで言われることによって大変イギリスは切迫した状態になりました。サッチャーが入っ
てこれをまさにこれをニューパブリックマネジメントで、いわゆるそういう意味では改革をして
きたわけですね。そこのところでまた広がりというか、いろいろな問題が露呈をしてきて、そし
てここへきてブレアが、サッチャーなんかが言っていることの民間委託というものを基本的には
認めつつも、そこに今度はいろいろな弱者の人たちが表舞台に出るような仕組みを考えてきたら
しい。またそういうことらしい。この辺のところの仕組みづくりをやはり展開して、老いも、若
きも、老若男女問わず同じ土俵に上がる舞台を作っていくというようなことが今回の行革に課せ
られたテーマなのではないかと思っています。従いまして、今までのように弱い所に対して、財
源があるから、そこへ財源を打っていくということだけだとすると、ややもするとこれは大変難
しい諸状況になるのではないかと。そこの弱い所に対して、弱い方々が参加をして、そういう土
俵に出てきてもらうような、そういう仕組みづくりを作って、そういう方々が言うなれば同じ土
俵の中で一緒になって切磋琢磨できるような、そういう環境づくりをこの行政改革の中で展開し
ていくことが大事なのかなと、こういうふうに思っています。
そんなことから、先ほどから現在のイギリスがかなりうまくいっているというふうに私は各関
係者から聞いておりまして、まだデスクワークの域を出ておりませんけれども、学ぶべきところ
が多々あるかなと、こういうふうに思っております。
◇26番(大東宣之君) 旧沼田市が行政改革に取り組みはじめて20年余が経過をしてきまし
た。やはりこの取り組みの中で、確かに様々なサービスの向上がされてきた部分もたくさんあっ
たというふうには感じます。特にこの合併に当っては、大きく旧沼田市の場合は変わったと認識
しております。しかしこうした取り組みの中で、本当に市民の暮らし、生活がどうなってきたの
か。行政改革に対してどうなってきたのかということをしっかりと検証していく、見ていく必要
性があるのではないか。例えば市民のサービスはどうなったのか。負担はどうなって変化をして
きたのか。そういった中から次に向かってどういった取り組みが必要なのかと。その検討はやは
りしていく必要があるのではないか。例えば負担が、この部分についてはこれだけ増えた、これ
だけ減ったとか、こういったサービスが新たに展開できるようになった。こういったものができ
なくなったとかいろいろあると思うのです。こういったものを一つ一つしっかりと検討していく
ことが必要だと思いますが、この20年間行政改革に取り組んできた中で、そういった市民に対
するサービスの提供や負担の変化について、どのようにとらえて、どのようにお考えになってき
ていたのか。再度お聞かせいただければというふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) この先人の方が作られた行政改革大綱の補強編等から、いろいろとな
がめて見ますると、特に経常経費の最も大きなウエイトを占めるであろうと思われる人件費の関
係等については、やはり職員の方々が現実には削減され、そしてそういった形の中で内部で各行
政の職員が、今までより以上に合理性を図る中から、仕事の力というものを高めてきたというこ
とが端的にあげられるのではないかと思っているところでございます。
◇26番(大東宣之君) この20年余り行政改革に取り組んできた中で、市民のサービスや市
民の負担がどのようになってきたのか。そういった視点がなければ豊かなまちづくり、市民にと
って安心して暮せるまちづくりというのはできないのではないかという感じがいたします。そし
て今回、1月に策定をされた、時代の変化に対応した市民協働による行政運営を目指してという
中の、例えば第2行政改革の基本課題というのがあります。平成11年、前回策定をされた補強
編の中の同じ行政改革の基本課題、たぶんこれが同じところに当たるのではないかというふうに
思います。その中で同じく、補強編の中にも1、2、3、今回作成されたものの中にも1、2、
3とあります。補強編の中の3番目の中には、市民サービスの向上と開かれた行政運営というこ
とで、市民サービスの向上ということがこの補強編の中には明確にうたわれていた。明記をされ
ていました。ところが今回策定をされた中には、市民サービスの向上という言葉は一言もない。
この行政改革、これから進める行政改革というものが一体市民にとってどういうものになってい
くのかということがわからない。不安になるだけではないかという気がしますがいかがでしょう
か。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
確かにこの市民サービスの向上というのが、今回の行政改革大綱の中には載っておりませんけ
れども、今次の大きな課題である情報公開であるとか、市民参加であるとか、市民協働というこ
とを前面に打ち出したわけでございます。当然その根底には、市民サービスの向上ということが、
当然根底には流れている中にあって、今次の大きなテーマであることを掲げさせていただきまし
た。議員のいまおっしゃる市民サービスの向上というのは、これは行政改革をすることによって
さらにまた市民サービスも向上させていくという、非常にそれは今の大きな実はテーマになって、
ある意味においては非常に難しい展開になるわけでございますけれども、いまおっしゃっている
市民サービスの向上のことについては、行政の立場からするとしっかりと受け止めて、当然そう
言う観点で行政改革には取り組んでいかなければならないというふうに認識をしております。
◇26番(大東宣之君) そういったことが明確に示されていない今回の行政改革大綱になって
いる。ですから市民にとってこの行政改革が進むことによって自分たちの負担やサービス、そう
いったものがどうなってくるのかということがわかりずらい、不安になってくるのではないかと。
いまここで市長は、そういうことなくして市民サービスの向上に取り組んでいく。そのための行
政改革を進めるのだというふうに言われても、実際この文章がこれから広報等で知らさせていく
わけではないかというふうに思うわけですが、そういった中で、沼田市としてこういった行政改
革を取り組むことによって市民の暮らしをどういうふうに引き上げていくのだ、豊かにしていく
のだということを具体的に示していく責任というのが行政の中にはあるのではないかというふう
に思うわけですがどうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 改革を進めるということは、どうしても痛みを伴うことがありますが、
もう一方におきましては、こういう形でもって実はよいこともあるのですよということを言って
いかなくてはいけないということを、非常にそこのところが難しいせめぎ合いになっております。
従いまして、いまおっしゃられたようなことについて、当然行政とすればしっかり受け止めなが
ら先ほど来申し上げておりますように、この今次の大きな課題である3つを軸にして、そして新
しい展開の市行政運営をする中で、市民サービス向上を図っていくというようなことになろうか
と思っております。いずれにいたしましても、いまご意見を出されたことにつきましては、しっ
かりと受け止めてこれから対処していきたいと思っております。
◇26番(大東宣之君) この行政改革に取り組んできた20年余りの中を見てくると、いろい
ろサービスの向上につながってきた部分もたくさんあるというふうには感ずる部分があります。
しかしそれに伴って痛みが伴ってくることも少なからずあったのではないか。特に負担の問題に
ついて言えば、この中にも書いてありますが受益者負担の適正化、負担の公平化というようなこ
とが言われるわけですが、大体そういう負担の公平化、受益者負担の見直しというようなことが
言われるときは、いろいろな公共料金等々が引き上げられてきたという経過があります。結局は
何かと言えば、財政事情が逼迫をしてきている、財政問題が大きくなってきていると、そういう
中でそういう言葉を使いながらこういう住民負担がどんどん引き上げられてきたということにな
ってきたのではないかという感じがするわけです。ですからそういった点で、行政改革を進める
に当って、そういった痛み、財政問題を優先させるのではなくて、あくまでも市民の暮らしを支
えていく、そういった取り組みがいま求められているのではないかと思いますが、市長としては
どのようにお考えかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
議員がおっしゃっていることは、今までは行政サービスをいろいろと向上させていくためには、
財源の裏打ちというものが常に比例して伴ってきたという経過がございますけれども、これから
は市民サービスを向上させていくうえの財源の裏付けというのが、今までに比べるといろいろな
環境が落ちてきているということは、これはもう議員ご承知のとおりかと思います。従いまして、
行財政改革をすることはどうしても痛みが伴います。そういった中で、じゃあサービスがどうな
るのかとなったときに、それによって一面的にはサービスが落ちる部分もあるし、上がってくる
部分もあるだろうというようなことがあろうかと思うのです。それらの匙加減の中で、総合的に
レベルを高めていくというような、まさに行政の手法が求められているのではないかと、こんな
ことを考えております。
◇26番(大東宣之君) いま沼田市だけでなくてどこの自治体にとっても財政問題というのは
非常に切迫した状況に、厳しい状況にあるというふうに思います。沼田市もその例外ではないと
いうふうにもちろん私も感じます。しかしこうした状況の中にあって、やはりこうした行政改革
を進めるその大きな柱となるべきことは、いかに住民の暮らしを支え、そして財政問題に立ち向
かっていくかという姿勢が大事ではないかという感じがするわけです。ややもすれば財政問題だ
けが優先をされて、国からの補助金が来ない、地方交付税が減らされて容易じゃあない、容易じ
ゃあない、大変だ、大変だ、だからこれだけの負担をしてください。だからこれだけのサービス
の切り下げがまんしてくださいというだけではなくて、あくまでも基本は、この沼田に住んでい
るすべての人たちの生活をいかに支えていくのか。そしてそれと同時に併せてこの財政問題にど
う立ち向かっていくのかということが、いまこれが市長に問われている、沼田市に問われている
ことではないかというふうに感ずるわけですが、どのようにお考えなのか、再度お聞かせいただ
ければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 住民の暮らしを支えていくということは、これは行政の立場からすれ
ば当然のテーマだと思っております。一方において、今次の諸状況からこれは財政問題を避けて
とおることはできません。ですから私、決してそこのところで住民の暮らしを支えていくという
ことについて、全く否定をしているわけでも何でもなくて、これは行政の最大の課題であります
るし、これは一生懸命応援をしていかなくてはならないというふうに認識をしております。
◇26番(大東宣之君) 昨日は恩田 杢が登場して、私は実は上杉鷹山を用意していたのです
が、彼は政治を進めるその原点は何かということについて、若干端的な言葉で語っているのです
が、「政治とは民を富ませること」「日々の暮らしを豊かにすること」ということで、彼は行政
改革、今の時代で言うところの行政改革に取り組んだそうです。しかしいま彼は、こうした改革
の騎士として見直しをされていますが、実際彼がやったことは倹約、農村の徹底的管理、そして
新たな産業を起こすと、この3本柱だったそうです。倹約によって藩士の給料が大幅に減ってし
まうと。それに対して文句を言う家臣がたくさん出てきて、腹を切らせたり、閉門にするとかい
ろいろなことをやったそうです。そして農村の徹底的管理によって何が起こったかと言えば、そ
の当時天明の飢饉があったそうですが、多くの農民が餓死をしてしまう。そういう徹底的な管理
によって、そういう飢饉に対応できなかった。そういう苦い経験を彼はして、そういった中でも
彼の哲学、「政治とは民を富ませること」そのために彼は邁進、努力をしたそうです。そういっ
た点では私も高く評価できる人だなあというふうには感ずるわけですが、やはりそういった哲学
がなければ行政改革、ああだ、こうだと言っても、それは結果として痛みだけが伴ってくるもの
になってしまうのではないかというふうに感じます。市長としての哲学は一体何なのか。この沼
田市としてどういう観点でそういった市民の暮らしを支えていく、住民を豊かにさせていくとい
う、そういう方向性をやはり明確に示していただきたいというふうに考えておりますけれどもい
かがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 昨日は恩田 杢という、いわゆる江戸時代の財政改革に勤しんだ立派
な方のご紹介、今日は、まさに米沢の藩主である上杉鷹山のご披瀝がございました。上杉鷹山は、
明言が吐いておりまして「為せば成る、為さねば成らぬ何事も。成らぬは人の為さぬなりけり」
と。強い決意を明確に言っておられますが、また米国のかつてのケネディ大統領いわく、日本で
最も尊敬するというようなことで、来日したときに、上杉鷹山というようなことがあったそうで
ございまして、私も兼々この方のことについては、そこかしこと勉強をさせていただいてきた経
過がございます。まさにこの3つの柱ということも、ある程度私もよく承知をしていたつもりで
ございます。なお、群馬県が代表する内村鑑三が代表的日本人の5人の1人に数えられておりま
して、非常に高く評価されている方だと認識をしております。当然いま議員がご紹介されたこの
上杉鷹山の教え等も、私どもがいま与えられている環境の中では大きな哲学としては生きるであ
ろうというふうにも思っておりまするし、またもう一つは、私は先ほど来申し上げておりますよ
うに、どうもいろいろといまの改革の流れによって、各々の方々、あるいは地域間等がせちがら
くなってきているなということを感じておりまして、そういった観点から、社会的なお互いの支
え合いということが非常に重要なのではないかというふうに思っております。ですから必然的に、
これを端的に申し上げますと、すでに何回となく申し上げてきましたけれども、やはり社会的な
包容力というものをこれから多いに喚起をしていくということが大事なのではないかと思ってお
りまして、そういった観点からいろいろな取り組みを展開をしていく必要があるのではないか、
こういうふうに思っております。
◇26番(大東宣之君) 小泉首相は、口を開けば改革、改革と。あとは感動したという言葉し
か言わない方ですが、彼にはやはり哲学がないのですよね、上杉鷹山のような。だから結果とし
てこれだけ社会的格差が広がってしまうと。富める者はうんと富める。貧しい者はどんどん貧し
くなっていくと。結果としてそういうふうになってしまったと。しかしそうした上杉鷹山に対す
る評価は個々いろいろお持ちであってこれは当然だと思うのですが、そうした哲学、やはり政治
のやるべきことはそうした民を富ませることと言ったような哲学をしっかりと持ったような取り
組みの中でこそ本当の意味での改革、そして安心できる地域づくりやそういった住民の方々の安
心して暮せるような生活を保障できる要素になってくるのではないかというふうに感じます。そ
ういった意味では、市長としてしっかりとした哲学を持ちながら、市民福祉の向上、そしていま
これだけせちがらい世の中になっていますが、やはり市民の暮らしを支えながらこの財政問題に
どう立ち向かっていくのかという強い姿勢を示していく必要性があるのではないか。ややもすれ
ば行政改革というのは財政問題だけで考えられてしまうと。財政が厳しいから負担のさらに引き
上げだというようなことになってくるということではなくて、やはりあくまでも市民の暮らしを
支えていくというような観点が必要ではないか。今後、介護保険料も4月からはさらに上げられ
ます。国民健康保険税も今の状況からみるといつまで現行の水準でいられるのかどうか。大変厳
しい状況もあります。またいろいろな公共施設を利用する際に料金の適正化とかいろいろなこと
の中から引き上げが予想されるのではないかという懸念が私自身持っています。そういったこと
にならないように、そういった財政問題だけを優先をさせるのではなくて、あくまでも市民の暮
らし、どう豊かにしていくのか。安心して暮せるまちづくりをどういうふうに進めていくのかと。
そういった方向性をしっかりと出していっていただきたいというふうに思いますが、これからこ
うした具体的な取り組みだとか、また市長のそういった取り組んでいく姿勢だとか、どのような
形で市民の方々に知っていってもらうのか。知らせていくのか、そういった取り組みがどのよう
にされていくのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
まず、今までふれあい広場等を開催してまいりまして、精力的に各地区を回っていろいろと市
民の方々と直接膝をつきあわせていろいろなご意見を承ってまいりました。同時に私自身は、で
きるだけ現場主義ということを位置づけておりましたので、市民の中にできるだけ溶け込んでい
こうということで努力をしてまいりました。確かに公の場所で発言することと、そういった市民
の中に溶け込んでいったときの話では、生の声が聞けることと公の場合はどうしても堅い話にな
りがちでありまして、そういう意味では、市民の中に溶け込んでいくということについては努力
をさせていただきました。今後ということになりますると、いろいろな方法が考えられるわけで
ありますけれども、先ほど言ったような地域での懇談会はもちろんでありますが、新年度に入っ
てまた私がこういう立場をいただいているとするならば、私がもう少し市役所の1階のフロアー
に出向いて、そして当然そこにいろいろなご要望等に来る方々等も含め、また当然意見交換なん
かをするチャンスもあると思いますので、何かそういう技術的な方法を考えていく必要があるの
かなと、こういうふうに思っております。
◇26番(大東宣之君) 市長とは同じ町内ですので以前から知り合いという関係があって、ま
たこうして議員と市長という立場で4年間ずっと見させていただいてまいりましたが、私はこの
市長を4年間見ていて思ったことは、いまの市長は、風に向かって立つライオンだなあという感
じがしています。風に飛ばされないように頑張っていただきたいなという感じはしますが、ただ
しかし雄ライオンというのは自ら狩りはしないのだそうですね。周りにいる雌が狩りをするそう
です。ただ雌が捕ってくる餌を食べるのではなくて、やはりしっかりと草原を駆ける、サバンナ
を駆ける、そしていろいろな問題に対処ができるような、そういうライオンになっていっていた
だきたいというふうに思います。
私はもうすぐ50になってしまうのですが、いつまでも草原を駆け抜ける蒼き狼でありたい。
狼というのは集団で行動するのです。年老いた狼は若い狼が面倒を見る。そういう中に私はいつ
までもいたい、そういうふうに考えています。ぜひ、市長には市長のお考えいろいろあると思い
ますが、くどいようですが、政治を志した者として、私もそうですが、あくまでもこの仕事とい
うのは民を富ませる、そして日々安心して暮せる。そのことにいつでも立脚をして、取り組みを
進めていっていただきたいということを強くお願いをしておきたいというふうに思います。
続いて、介護保険料について質問を移らさせていただきます。介護保険料、新年度4月以降に
ついては、年額で7,000円の負担が増えるということになります。この7,000円負担増
えることについて市長どのようにお感じでしょうか。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前11時00分休憩
─────────────────────────────
午前11時09分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 大東議員の再質問にお答えをいたします。
7,000円上げるべきか、上げるこの根拠のことの前にいろいろと示唆に富んだご発言がご
ざいました。民を富ませ、民を日々安心して、しかも幸福に暮せるまちづくり、あるいはまた市
づくりをしていくということは行政の大きな課題であり、またそういった視点に立って頑張って
いこうと思っておりますので、今後ともご指導よろしくお願いしたいと思っております。
質問の7,000円の今回の増額の問題でございますけれども、介護保険が40歳以上の国民
がみんなで助け合う制度になっておりまして、そういったことから今次のようにその需要が高く
なってまいりますると、また必然的にこれが圧迫されるというようなことから、介護にかかわる
負担を乗り切ろうとする一つの手立てとして今回そういった手立てが出てきたというふうな考え
方でございますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇26番(大東宣之君) いまの年金生活者の状況を見ると大変厳しいものがあると。年金の支
給額は年々減らされていくと。そして今回の税制改正の一つで、高齢者の方々の年金控除だとか、
そういった高齢者の控除がなくなったことによって、所得が減っているにも係わらず、年金の額
が減っているにも係わらず、税金だけが上がってきたと。それに伴ってこうした介護保険の、例
えば今まで非課税だったものが課税世帯になってしまうだとか、そういったことによって負担も
増えてくると。そういった中で今回7,000円の引き上げということが非常に痛い引き上げ、
税制改正による引き上げ、年金の減額、そして介護保険料の引き上げ、まさにこれはトリプルパ
ンチではないかという感じがするわけです。ですからこうしたところに何らかの手立てを講じて
いく必要性があったのではないかという感じがするわけです。ですから市長は、助け合う制度だ
ということを強調されますが、基本的にはこうしたことは福祉、社会保障制度の一つであって、
安心して暮していけるための制度であるということに、介護保険制度というのは位置づけられる
べきものである。ですから公の様々な援助と言いますか、そういったことが必要になってくるの
ではないかと。ただ助け合いの制度だ。利用者だけにそういった負担を求めていくというやり方
では、市民としては安心できる老後を迎えられないのではないかという感じがするわけですが、
市長としてはどのようにお感じでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、わが日本国の高齢化率が加速度的に高くなってきた
背景の中に介護保険制度もあって、そして介護保険制度そのものもスタートしながら、その予想
をはるかに超えるような高齢化率が進んでいるというようなことが必然的に今度のような結果を
生んでいるわけでございますけれども、その保険制度の持ついわゆるとらまえ方が、お互いに助
け合っていこうということになってまいりますると、そこの中で用途が増えてまいりますと、必
然的に負荷が高くなってくるということになってくるわけでございまして、このことについては
なかなか難しい問題だなということを考えております。いずれにいたしましても、そういった国
民がみんなで助け合うという制度ということの中での結果ということになるわけでございますけ
れども、その辺のことについては私ども忸怩たるものがございますけれども、深いご理解をいた
だければと思っております。
◇26番(大東宣之君) みんなで助け合い、高齢化が進んでいくということになれば、この介
護保険料というのは未来永劫引き上げ続けられることになってしまう。まさにそういった悪の連
鎖をどこかで断ち切らなければならない。誰かが断ち切らなければならない。もともとこの制度
が始まったときには、それまで国が50パーセント負担をしていた高齢者福祉の関係は、介護保
険制度の設立と併せて国は25パーセント、半分に減らしてしまうということがもともと大きな
原因なのです。それがこうした介護保険料の負担の増大につながってくる一つの大きな要因とい
うふうに私自身は考えています。そういった国の負担を少なくとも元の50パーセントに戻すと
いうことが必要ではないかと思いますが、しかしそれを待っているだけではなくて、やはり何ら
かの形で行政、沼田市として行っていく必要があるのではないか。このまま行けばどんどん、ど
んどん3年ごとの見直しの度に保険料は引き上げられることになってしまうわけですからどこか
でこれを断ち切っていく必要性があるのではないか。ですから介護保険料の減免制度を作るだと
か、国は三原則などといって一般会計からの繰入れは認めないというようなことをしきりに言っ
ているわけですが、そういったことでもしないとこれはもう断ち切っていけないのではないかと
いうふうに思うわけですが、市長としてのお考えを再度お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 介護保険の費用は高齢者の保険料は19パーセント、市町村の一般財
源が12.5パーセントとそれぞれ負担割合が決められていることはご案内のとおりかと思いま
す。保険料を減免して、その分を定められた負担割合を超えて他に転嫁することは、大変助け合
いの精神から考えるといかがなものかと。介護保険創設にあたって国においては一般財源からの
繰入れの常態化を、常態化というのはずーっと続けるということですね。これを懸念しておりま
して、そのようなことから財政の安定化基金を設けるなど市町村を重層的に支援することとして
きたというような経過を踏まえますと、いま議員がおっしゃることについては慎重な立場を取ら
ざるを得ないかなと、こういうふうに考えておるところでございます。
◇26番(大東宣之君) 例えば新年度から保険料を6つの、今まで5つだったものを6つの段
階に分けると。新しく第二段階というのを設けて、一定の低所得者のところに配慮をされたとい
うことだと思うのですが、例えばこれをさらに保険料の全体の段階を細分化をしていく。それに
よって負担のできる人にはもう少し負担をしていただきながらそういった所得の低い方を負担を
抑えていくというようなやり方も考えられたのではなかったかというふうに思いますが、こうし
たことについて、細分化をしていくというお考えがありましたらお聞かせいただければと思いま
す。
◇市長(星野已喜雄君) 大東議員の再質問にお答えをいたします。
所得段階の多段階、つまり多く段を重ねるということです。原則の6段階を7段階に増やして、
低所得者の保険料率の減額を図る検討をいたしましたが、7段階設定については、比較的所得の
高い、高齢者が多い市町村には適しておりましたけれども、それ以外の市町村では課税層への負
担が多くなるのみで、低所得者への負担軽減の効果が少ないこと等がありまして、また介護保険
は全国で実施されている制度でございますので、受益と負担の関係を明確にすることを狙いの一
つとしているから、今回通常の6段階設定による保険料を設定することが望ましいのではないか
という判断に達したわけでございます。
◇26番(大東宣之君) 先ほども申しましたが、この介護保険、必然的に高齢者の方が増えて
いるわけですから、例えば同じ1割の人が介護保険を利用したとしても絶対数が増えてくるわけ
ですから、この利用者が増えてくることになってしまいます。必然的にそうすれば、利用者が増
えれば利用する者が払いなさいよ式だけでは、これはもうどんどん、どんどん増えていくばかり
ですから負担に限界が来るのではないかと。だからどこでそういったものを断ち切っていく、本
当に安心して保険証1枚で介護サービスが受けられる。そういったことにしていかなくてはなら
ない。どこかでそういうものを断ち切っていく。そういう独自な対策を行政として、沼田市とし
て考えていく必要性があるのではないか。すでに見直しで、これで2回目で、1回目のときもそ
う、2回目のときもそう、引き上げがされてくるわけです。3回目もそうなってしまうのでしょ
う。これはもう予想ができるわけですから、そういった中にあって、どこでこういったものを断
ち切っていくのか。ですから国がなかなか一般会計からの投入を認めないという不当な、そうい
ったこと自体は不当なあれではないかと。それは市町村が地方分権の時代だなどと国は言ってお
きながら、そういうことについてはやるななどと口出しをするという、全くおかしなことをやっ
ているわけですが、そこはしっかりと市として、一般会計からの投入も含めて検討をしていく必
要性があるのではないか。市長はしきりに助け合いの制度だとおっしゃいますが、あくまでも介
護保険というのは社会保障制度の一環、だれもが安心して介護サービスを受けられる。そういう
制度にしていかなくてはならないのではないかというふうに思いますが、市長としてはどのよう
にお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 大東議員の再質問にお答えをしたいと思います。
ご案内のとおり本事業、やはり国もあり、そして私ども自治体もありというようなことの中で、
一つの制度化がなされてきている流れがございます。従いまして、私どもいまご案内のとおり、
先ほど来の論議のとおり、財政もなかなか厳しいものがございます。そういった中で議員がいま
ご提案されているような内容については、いまの状態、いまの現時点では国、あるいはまたそう
いった機関等の動向をまた見ながら、私どもも市長会等々からいろいろな意味で話題を出して、
これから論議を深めていきたいなと、このように思っております。
◇26番(大東宣之君) 重ねてくどいようで申し訳ありませんが、私はこの介護保険制度が、
本当に保険証1枚で安心して介護サービスが、どこで暮していても安心して受けられるような制
度として充実をさせていっていただきたいということを強くお願いをしておきたいというふうに
思います。
それでは最後になりましたが、文化財について教育長に質問をさせていただきたいと思います。
現在、この合併という大きな変化が起こったわけです。旧市村においてもそれぞれ文化財として
そうした伝統文化を含めて保存をされてきたことだろうと思いますが、これからの中で新たにそ
うした保護をしていくというようなことがさらに広い視野で求められてくるのではないかという
感じがします。そういった中でこれからの取り組みとしてどのように進められていくのかお聞か
せいただければと思います。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
合併後、文化財等の指定、また保存等についてどんな方向で進んでいくのかというお尋ねかと
思いますけれども、いろいろいま文化財の調査員等もお願いをしておりますし、とりわけ白沢、
利根町からは、各専門家1名ずつを選出させていただいております。旧沼田市においてさらに引
き続きお願いしている委員さん等いらっしゃいますけれども、これらの先生方のご意見を伺いな
がら、従前から議員いろいろとご指摘、ご指導いただきましたこと。例えば議員さん、実地に靴
を減らして踏査いただいております。また調査いただいております。またその様子も従前の議会
でのいろいろなご指摘もいただいているようでございます。そういう方向にのって特に旧沼田市
においては、比較的整理されておりますが、利根町、白沢町においては若干の差もございます。
沼田市を総合して議員従前からのご指摘の名もない文化財とか、歴史的な文化財とか、そういう
ものを発掘して整理していったらどうかというようなご指摘も従前からいただいておりますので、
そんなことも含めて委員さん等、また地域の人々の情報等得る中で整備、保存していきたいとそ
んなふうに考えております。
◇26番(大東宣之君) ぜひいろいろな発掘については、発掘と言うのですかね、そういった
ものについては、地域の方々のご意見だとか、そういった状況を見ながら積極的にぜひ取り組ん
でいっていただきたいというふうに思います。実は、私もあちこち行くのが好きで見てきている
中で、例えば一つ岡谷町、薄根川沿い、へたをすると薄根川におっこちそうな崖っぷちに、南北
朝時代の梵字の石碑が残っていると。利根沼田ではめずらしい。沼田市はたぶんここ1基しかな
いというものが残されています。さらには以前もちょっと一般質問で取り上げた上川田の地下火
薬工場の跡地の横穴、さらには先ほど申しました日本の近代化を支えた足尾銅山と極めて関係の
深かった砥沢集落の跡、近代化遺産というのがいま注目をされていますから、そういったものに
ついても何らかの形で保存、整備をしていく必要性があるのではないかというふうに思います。
そういったことについて、教育長としてはそうした名もない文化財等についても地域の方々の意
見を聞きながら、そういったものの保存、整理も取り組んでいきたいというお考えを先ほど示し
ていただきましたが、そういったものについてこれからいろいろと地域の方々の意見、文化財調
査委員の方々の意見を聞きながら、保存整備に向けて取り組んでいくお考えでよろしいかどうか、
再度お聞かせいただきたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) 基本的にはいまのご指摘の方向でということになろうかと思います。
いま出ました特に根利山、砥沢というような点については、今議会においても何人かの議員さん
の別の観点からもご指摘がございましたので、今後事務局で検討させていただくという前提では
ございますけれども、例えばこの文化財の調査委員会等の中では、当然一つの話題、議題と言い
ますか、そういうことで考えていきたいなとそんなふうに考えております。その他諸々ございま
すけれども、すべて細々したことまでこの調査委員さんが議論するというようなこともいろいろ
難しいところもありますから、そういう点については事務局にもそれ相応な専門家もおりますの
でいろいろ議論していきたいと。いまのようないろいろな観点から脚光を浴びていると言います
か、議員さん方もご指摘いただいておるいまの根利山等については、議論の中に入れていきたい
なと現在は考えております。以上でございます。
◇26番(大東宣之君) これは教育委員会が担当しているわけではないのですが、企画が担当
していると思いますが、市民カレンダーを発行しています、沼田市は。その中に沼須の人形芝居、
これはもう4月3日というふうに例年決まっているそうです。それと三光院の十一面観音、さら
には観楽院の千手観音のご開帳の日も、確か年間決まった日に、同じ日に行っていると思います。
そういった伝統文化、民俗芸能の発表だとか、そういった普段は見えないがその特別なときだけ
には見られる。そういったものが市民カレンダーの中に決まっているものは知らせていきながら、
沼田だけではなくて白沢や利根の人にも見ていただく。また白沢や利根のものは沼田の人が見に
行くとか。そういった幅広い交流と言いますか、そういった中で文化財に対する理解を深めてい
っていただきたいということも一つの方法としてあるのではないかと。そういった市民カレンダー
等の活用についてお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) いまご指摘いただきましたそのとおりだと思いますし、カレンダー
は小さなアイデア、小さな事業でありますけれども、非常に大きな市民の間に広がりを持つ、ま
た伝達、啓発という点から非常に有意義な事業だと私は一市民としても感じております。現在の
ような考え方でカレンダー、カレンダーを問わず市民レベルでいかに保存していくか、大事にし
ていくか、またお互いにそういう文化財を認識していくかということが非常に大事でありまして、
それが基本に載って行政がどう後押しできるか、支援できるかということになると思いますので、
議員おっしゃるとおりの方向で市民の間に例えば有形無形、特に無形的な部分については、いま
議員おっしゃることがもっとも肝要かと思いますので、ぜひ心がけていきたいと考えております。
以上です。
◇26番(大東宣之君) 市民カレンダーは市長部局のことですので、よく協議をしていただけ
ればというふうに思います。
それでは続いて、吹割渓・吹割瀑総合整備計画についてお聞かせいただきたいと思います。国
指定の天然記念物ですから、私はそういった国指定天然記念物として未来にわたってしっかりと
保存ができる。保存をしていくという総合整備計画にしていかなくてはならないのではないか。
その後、観光に生かすとか、地域起こしに生かすとか、そういうのは教育委員会のレベルではな
い。別の次元になってくるのではないか。ですからやはりまず、こういった国指定の天然記念物
である吹割渓・吹割の滝をしっかりと未来にわたって残していく。そういった観点での保存整備
の計画を作ることが大事ではないかというふうに思います。その後のことについては、またその
活用等については、その担当する部署等にお願いをすればいいのではないかと。教育委員会、教
育部としては、そういった国天然記念物としての保存、管理についての計画を立てていっていた
だきたいというふうに思うのですが、お考えをお聞かせいただければと思います。
◇教育長(津久井 勲君) 私がもうお答えするまでもない議員さんおっしゃるとおりだと思い
ます。とりわけ教育委員会サイドで考えると、当然いまおっしゃったことが中心になるわけであ
りまして、さらにそれにかかわる商工観光とか、産業振興とか、地域振興というような総合的な
観点から立っても、文化財なくして成立しないわけでありますから、例えば私たちの世代だけが
観光客を呼び、それを享受するというものではありませんから。この吹割渓・吹割瀑が大事に未
来永劫保存されていくことによってその地域なり、また沼田市が発展するということであります
から、吹割渓・吹割瀑なくしてその周辺の振興もないわけであります。また、先ほど申し上げた
とおり、教育委員会サイドとしては、その保存、保護というのが主たる業務の官庁でございます
から、そういう観点においても議員おっしゃるとおり今後大事にし、まさに国の指定を受けてい
るということは口はばったい言い方で恐縮でございますけれども、一利根町、一沼田市の財産で
はなくて、国全体、国民全体の財産であるということを私たちはしっかり認識して、しっかり守
り抜いていかなくてはならない。こんなふうに考えておりますので、よろしくまたご理解のほど
お願い申し上げます。以上です。
◇26番(大東宣之君) この吹割渓・吹割瀑の問題については、本当に未来に問題を残さない
ような形でしっかり保存できるようにしていっていただきたいというふうに思います。いま庁内
の検討委員会でいろいろ検討されているようですが、これらの取りまとめがいつ頃になって、ま
たそれについてはどのような形で市民の方々にも知らせていくのかということがわかれば1点最
後に教えていただければと思います。
それで今度、新しく教育長になられてですね、文化財の保護、保全、整備について、これまで
の教育長の方々と同様積極的に取り組んでいく姿勢を示していただいたということは大変心強い
というふうに思います。ぜひこれから吹割渓・吹割瀑の問題、またそういったこの地域の中に残
る文化財の整備、保存については、引き続き積極的に取り組んでいただきたいことを要望して、
最後に、この検討委員会の結果がいつ頃まとまって、どのような形で市民に知らせていただける
のかお聞かせいただいて、私の質問を終らせていただきたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) 最終的にはいまの検討を進める中で、策定中の沼田市の五次総に位
置づけていきたいというふうな考えでありますから、それから逆算するということになると思い
ます。細かなことは担当の教育部長が出席させていただいておりますので、説明をさせていただ
きます。
◇議長(星野佐善太君) 教育部長。
◇教育部長(増田幸男君) 命によりお答えをさせていただきたいというふうに思います。
現在、庁内検討委員会で関係部局で検討を進めているわけでございますが、委員会の下にそれ
ぞれその関係部局、課長なり係長を中心とした幹事会を組織をし、具体的な実務的な調査研究を
進めているところでございます。現在、委員会については1回、幹事会については5回その間開
催をしてきておりますが、いま幹事会の方については、第2次保存管理計画の中で位置づけられ
ております資料館を中心にして検討を進めているところでございます。その幹事会の検討がまと
まった段階で委員会として今後の吹割渓・吹割瀑総合整備計画等のとりまとめ等総合的に検討し
たうえで、先ほど教育長が答弁したとおり五次総合計画の中へ位置づけをしながら対応してまい
りたいというふうに考えております。そういうことで、五次総合計画の位置づけ等がされる中で、
市民の方々については、また地元との調整も出てきますので周知を図っていきたいというふうに
考えております。以上です。
◇議長(星野佐善太君) 以上で一般質問を終了いたします。
──────────────◇──────────────
第2 議案第 6号 沼田市過疎対策のための市税(固定資産税)の課税の特例に関す
る条例の一部を改正する条例についてから
議案第15号 平成17年度沼田市水道事業会計補正予算(第4号)まで及び
議案第27号 沼田市白沢高齢者多目的室内運動場の設置及び管理に関する条例
等の一部を改正する条例について
以上11件一括上程
◇議長(星野佐善太君) 日程第2、議案第6号 沼田市過疎対策のための市税(固定資産税)
の課税の特例に関する条例の一部を改正する条例についてから、日程第12、議案第15号 平
成17年度沼田市水道事業会計補正予算(第4号)までの以上11件を一括議題といたします。
これより質疑に入ります。
なお、質疑は1件ごとに願います。
まず、議案第6号 沼田市過疎対策のための市税(固定資産税)の課税の特例に関する条例の
一部を改正する条例について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、議案第7号 沼田市善行青少年顕彰基金管理条例の一部を改正
する条例について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、議案第27号 沼田市白沢高齢者多目的室内運動場の設置及び
管理に関する条例等の一部を改正する条例について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、議案第8号 平成17年度沼田市一般会計補正予算(第6号)
について願います。
なお、議案第8号については、歳出より各款ごとに願います。
まず、第2款 総務費について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第3款 民生費について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第4款 衛生費について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第5款 労働費について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第6款 農林水産業費について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第7款 商工費について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第8款 土木費について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第9款 消防費について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第10款 教育費について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第11款 災害復旧費について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、歳入について願います。
まず、第1款 市税について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第10款 地方交付税について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第12款 分担金及び負担金について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第13款 使用料及び手数料について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第14款 国庫支出金について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第15款 県支出金について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第16款 財産収入について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第17款 寄附金について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第18款 繰入金について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第20款 諸収入について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第21款 市債について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、第2条 地方債の補正について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、議案第9号 平成17年度沼田市国民健康保険特別会計補正予
算(第2号)について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、議案第10号 平成17年度沼田市老人保健特別会計補正予算
(第4号)について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、議案第11号 平成17年度沼田市介護保険特別会計補正予算
(第4号)について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、議案第12号 平成17年度沼田市簡易水道事業特別会計補正
予算(第4号)について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、議案第13号 平成17年度沼田市下水道事業特別会計補正予
算(第4号)について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、議案第14号 平成17年度沼田市農業集落排水事業特別会計
補正予算(第3号)について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 次に、議案第15号 平成17年度沼田市水道事業会計補正予算(第
4号)について願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 質疑を終結いたします。
お諮りいたします。ただいま議題となっております議案第6号から議案第15号及び議案第2
7号の以上11件については、会議規則第36条第2項の規定により委員会の付託を省略いたし
たいと思います。
これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) ご異議なしと認めます。よって、議案第6号から議案第15号及び議
案第27号の以上11件については、委員会の付託を省略することに決しました。
これより討論に入ります。
なお、討論は一括して願います。
(「進行」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) 討論を終結いたします。
これより、議案第6号 沼田市過疎対策のための市税(固定資産税)の課税の特例に関する条
例の一部を改正する条例についてを採決いたします。本案は、原案のとおり決することにご異議
ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) ご異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。
次に、議案第7号 沼田市善行青少年顕彰基金管理条例の一部を改正する条例についてを採決
いたします。本案は、原案のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) ご異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。
次に、議案第27号 沼田市白沢高齢者多目的室内運動場の設置及び管理に関する条例等の一
部を改正する条例についてを採決いたします。本案は、原案のとおり決することにご異議ありま
せんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) ご異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。
次に、議案第8号 平成17年度沼田市一般会計補正予算(第6号)を採決いたします。本案
は、原案のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) ご異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。
次に、議案第9号 平成17年度沼田市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)を採決いた
します。本案は、原案のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) ご異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。
次に、議案第10号 平成17年度沼田市老人保健特別会計補正予算(第4号)を採決いたし
ます。本案は、原案のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) ご異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。
次に、議案第11号 平成17年度沼田市介護保険特別会計補正予算(第4号)を採決いたし
ます。本案は、原案のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) ご異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。
次に、議案第12号 平成17年度沼田市簡易水道事業特別会計補正予算(第4号)を採決い
たします。本案は、原案のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) ご異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。
次に、議案第13号 平成17年度沼田市下水道事業特別会計補正予算(第4号)を採決いた
します。本案は、原案のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) ご異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。
次に、議案第14号 平成17年度沼田市農業集落排水事業特別会計補正予算(第3号)を採
決いたします。本案は、原案のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) ご異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。
次に、議案第15号 平成17年度沼田市水道事業会計補正予算(第4号)を採決いたします。
本案は、原案のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) ご異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。
──────────────◇──────────────
第3 散 会
◇議長(星野佐善太君) お諮りいたします。
13日から17日までの5日間、20日及び22日から24日までの4日間は委員会審査等の
ため休会いたしたいと思います。
これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君) ご異議なしと認めます。
13日から17日までの5日間、20日及び22日から24日までの4日間は、委員会審査等
のため休会することに決しました。
以上で本日の日程はすべて終了いたしました。
本日はこれにて散会いたします。
次の会議は、27日午前10時に開きますからご参集願います。
本日は大変ご苦労さまでした。
午前11時47分散会
|