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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成18年第2回定例会 議事日程第2号

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沼田市議会平成18年第1回定例会会議録
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議事日程 第2号
平成18年6月8日(木曜日)午前10時
第 1 一般質問
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本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
─────────────────────────────
出席議員(44人)
       2番  南 美喜雄君      3番  小林 克郎君
       4番  角田  博君      5番  中村 光孝君
       6番  小野 要二君      7番  小林  猛君
       8番  桑原冨士夫君      9番  真下 恭嗣君
      10番  布施辰二郎君     11番  角田 泰夫君
      12番  高柳 勝巳君     13番  久保 健二君
      14番  星野  稔君     15番  鈴木 圭子君
      16番  金子 一弥君     17番  金子 千明君
      18番  長谷川信次君     19番  宮田 和夫君
      20番  小林 玉男君     21番  小野 正純君
      22番  大島 崇行君     23番  山崎 義朗君
      24番  大竹 政雄君     25番  井之川博幸君
      26番  大東 宣之君     27番  片野 彦一君
      28番  星川嘉一郎君     29番  金井 康夫君
      30番  井上 正文君     31番  小尾 孝男君
      32番  相田 昌夫君     33番  宇敷 和也君
      34番  小林 次夫君     35番  高橋 襄典君
      36番  牧野 保好君     37番  石田 宇平君
      39番  井上健太郎君     40番  田村 博美君
      41番  井田 孝一君     42番  小林 照夫君
      43番  星野佐善太君     44番  郷原 重雄君
      45番  横坂 泰次君     46番  井上 幾雄君
欠席議員(2人)
       1番  小野 広樹君     38番  松井 敏員君
────────────────────────────── 
説明のため出席した者
  市  長     星野已喜雄君      白沢町振興局長  根岸 恒雄君
  利根町振興局長  星野 健一君      収 入 役     林  義夫君
  市長公室長    田村 澄夫君      総務部長     村山 博明君
  民生部長     田島  護君      経済部長     大嶋 政美君
  建設部長     松井完一郎君      街なか対策部長  見城 厚男君
  白沢町振興局次長 中村 弘志君      利根町振興局次長 中澤 和義君
  総務課長     村沢 博行君      教 育 長     津久井 勲君
  教育部長     宮澤 満夫君      庶務課長     水田  修君
  監査委員事務局長 小池 一夫君
──────────────────────────────  
議会事務局出席者
  事務局長     茂木  愛       次長兼庶務係長  下  宏一
  議事係長     茂木 敏昭       主  任     地野 裕一
──────────────◇───────────────
    午前10時開会
◇議長(星野佐善太君) これより本日の会議を開きます。
──────────────◇───────────────
    第1 一般質問
◇議長(星野佐善太君) 日程第1、一般質問を行います。
 通告順序に従い、順次質問を許可いたします。
 最初に、高橋襄典議員。35番。
 〔35番 高橋襄典君登壇〕
◇35番(高橋襄典君) 一般質問をいたします。
 星野市長は市議会議員2期から、若さと行動力と公明性を訴え、県議会議員に当選4期、自民
党県連幹事長という重責を歴任し、6代目沼田市長に圧倒的な人気、信頼によって無投票当選さ
れ、地方は大きな転換期を迎えている中、政策立案能力の鍛練と理論武装が求められていると自
ら学んだ明治大学公共政策大学院の努力も認められ、この度は圧倒的な票により再選を果たした
ことに、大きな責任と多いに期待をしております。
 私は、素晴らしい経歴をもとに、常に市民の目線でローカルマニフェスト手法を取り入れ、引
き続き公正・公平・公開を原則に現場主義を貫くという市長にさらに市民の得になる、より具体
的な政策を展開することを強く期待しております。
 まず、新生沼田に向けた新たなる走る地方行政のたゆまぬ行革について、どういうことを意味
しているのかお伺いいたします。
 合併半年後の2005年8月20日から22日に、神奈川県地方自治研究センターの畠山先生
の無作為による3,000人へのアンケートが市町村合併に伴う住民生活の変化に関する調査、
高齢者福祉サービスを中心とした合併前後を比較した変化のメリット、デメリットの提言につい
て、市長はどのように受け止められているのか。さらに今後の行政運営をどのようにされようと
しているのかお伺いいたします。
 ちなみに、旧沼田は関心度が低く肯定的、白沢は賛否両論、利根は否定的な意識と沼田のデメ
リットはほとんど見られないが、白沢、利根はデメリットが多い。高齢者福祉サービスが向上し
たと回答はほとんどない。駆け込み合併が多く、行財政の効率化ばかりに議論が集中し、住民サー
ビスに対する対応が後回しされている。新市建設計画に盛り込まれている地域協議会を重視し、
積極的な情報公開と今後の方向性を丁寧に説明することが不可欠と提言されている。
 次に、ローカルマニフェスト手法を取り入れた新たな挑戦について、はじめに4カ年の実績に
ついて、どのように自己評価され、現状どう分析され、選挙公報等をとおして公約の実現化につ
いてどのように考えているのかお伺いいたします。
 次に、新たな挑戦、活力ある水と緑の大地、ふるさとづくりとともに築く自立と創造の田園空
間都市等が選挙公報、選挙はがきには思いを語っているパフォーマンス型お願いの従来どおり何
ら変わらない選挙に見えました。いち早くローカルマニフェスト推進首長連盟の会員になられた
市長。いま、「数値」「期限」「財源」「工程表」を明示したマニフェストを掲げた首長が当選
し始めているが、どのような考えをお持ちかお伺いいたします。
 急造合併による、市民負担なる簡素で効率化はほど遠い行政組織の見直しについてはどのよう
にお考えなのかお聞きいたします。血流がすみずみまで行き届く行政組織と今もなお思われてい
るのかをお伺いいたします。さらには、公約で掲げられた事項についてどのように具現化してい
くのかお伺いいたします。限られた財源の使途、プラン・ドゥ・シー、「数値」「期限」「財源」
「工程表」に沿って答えていただければと思います。真実味のある公約でなければなりません。
不確実な公約では、北川教授曰く、公約ではなく口約束で市民との契約違反になります。さらに
は、改革による歳出抑制や歳入政策が一向に見受けられない。具体的にあれば、また、今後の政
策導入によってあれば披瀝をお願いいたします。
 情報公開については、事業起案からとも言われている。また、住民の行政参加ができるような
NPOを活用したり、組織づくりを具体的にどのように考えているのか。市長は住民参加型協働
社会を目指していたようだが、具体性は乏しく、訴えていることは理に適っているが信じていい
のだろうか。説得力のある答弁を願います。
 次に、改革の実績と新たな改革について、地方制度調査会の12月9日の地方の自主性・自立
性の拡大及び地方議会のあり方について、また、2月28日の道州制のあり方に関する答申につ
いて、一読をしても、ものすごい勢いで変革をしようとしている状況に、どのように受け止めら
れて、また、具体的に検討されようとしているところがありましたら是非披瀝をお願いいたしま
す。
 次に、住民負担と住民サービスについて、3月定例議会においても、今議会においても、費用
対効果から見ても血税の投資効果が明確でなく、市民主体として行政側の努力の成果が見受けら
れない。具体的にお答え願います。
 次に、選挙結果についてどのように思われているのかお伺いいたします。
 次に、選挙公報に掲げた主な役職について、就任経緯と主な事業内容について。群馬県へき地
教育協会会長、群馬県園芸協会会長、群馬県林業改良普及協会会長、群馬県山林種苗緑化協同組
合理事長、利根沼田広域市町村圏振興整備組合理事長等についてお伺いいたします。
 最後に、市長との面談についてですが、市長は早朝から登庁しているから何時でも来てくださ
いと市民に言われておりますが、どのような手続きを取れば市長と面談ができるのかお伺いいた
しまして1回目の質問といたします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) 
ただいまの高橋議員のご質問にお答え申し上げます。
 再選を果たして、新生沼田に向けた新たな走る地方行政のたゆまぬ改革について、沼田市にお
ける市町村合併に伴う住民生活の変化に関する調査について、調査結果について、合併を推進し
てきた執行者としての感想と今後の行政運営に対する考え方についてでありますが、まず、新生
沼田に向けた新たな走る地方行政のたゆまぬ改革についてでありますが、あらゆる問題に緊張感
をもって迅速な対応を図り事に対処していく考え方でありまして、私の行政運営の基本姿勢であ
る「現場主義」に徹し、市政執行の先頭に立ち最大限の努力を傾注してまいる所存であることを
総体的に表現したものであります。
 次に、沼田市における市町村合併に伴う住民生活の変化に関する調査につきましては、平成1
7年8月当時、日本大学の大学院生により行われた調査であるものと考えております。
 この調査につきましては、合併後半年という間もない時期に行われたものであり、高齢者福祉
サービスなどには変化があったとの結果となっておりますが、市町村合併に伴う日常的な生活の
変化につきましては、大半の方が変化をしていないという回答結果になっているものであります。
調査結果に見られる課題はあるものの、市町村合併に対するご理解はいただけているものと考え
ております。
 なお、この調査は、高齢者福祉サービスを中心に行われたものでありますので、今後の高齢者
福祉施策を進める上で、参考とさせていただくとともに、市町村合併により変化を生じた部分に
つきましては、市民の皆さんにご理解をいただくように今後とも十分な説明を行ってまいりたい
と考えております。
 次に、ローカルマニフェスト手法を取り入れた新たな挑戦について、四ヵ年の実績に対する自
己評価と沼田市の現状を踏まえた選挙公報並びに選挙はがき及びマスコミ報道参考に再選に対す
る選挙公約あるいは口約の実現化への考え方についてでありますが、今までの4年間につきまし
ては、常に一貫とした基本姿勢として、市民参加を掲げ、市民の視点に立った市政運営に全力で
取り組んでまいりました。
 この間、第四次総合計画に掲げた主要事務事業を基本として、その推進に努めてきたところで
ありますが、ソフト事業、ハード事業とも一定の成果は上がっているものと判断をしているとこ
ろであります。
 このたびの選挙におきましては、沼田・白沢・利根の地域を生かした質の高い生活を、市民、
企業、行政が一体となって創造し、安心、安全、快適さを実感できる、だれもが住みよいまちを
目指すことを皆さんに申し上げてまいりました。
 ローカルマニフェストにつきましては、政策を中心として、「目標」「方法」「期限」「財源」
を具体的に示すことにより、その成果の説明責任を負い、市民本位、政策中心の地方自治が確立
できるものと認識をしております。
 組織機構の見直しにつきましては、簡素で効率的な対応が求められておりますので、総合的な
視点に立って検討をしてまいりたいと考えております。
 NPOを活用した組織づくりについてでありますが、市民協働の推進を積極的に進めるために、
今年度からNPO法人やボランティア団体等に関する事務を生活課から企画課に移し、市民協働
によるまちづくりを進めるため全庁的に取り組んでまいりたいと考えております。
 市民と行政との市民協働によるまちづくりを積極的に進めてまいりたいと考えております。
 次に、改革の実績と新たな改革について「地方制度調査会12月9日及び2月9日についての
考え方」についてでありますが、地方制度調査会において、平成17年12月9日に地方の自主
性・自立性の拡大及び地方議会のあり方に関する答申、平成18年2月28日に道州制のあり方
に関する答申がそれぞれ内閣総理大臣になされたところであります。
 まず、地方の自主性・自立性の拡大及び地方議会のあり方に関する答申内容でありますが、長
を支える補助機関体制の見直し、中核市の指定要件の見直しなどの内容がそれぞれ盛り込まれて
おります。
 また、道州制のあり方についての答申では、現行の都道府県制度を道州と市町村の二層制にし、
国と地方を通じた行財政の効率化や権限を道州に移すことによって、地方自治の充実と地方分権
を進めるなどの内容であります。
 このように新たな改革が求められておりますので、国や県などの動向を注視しながら、分権型
社会に対応するとともに市民協働による行政運営を目指して、改革を推進していきたいと考えて
おります。
 次に、住民負担「沼須地区非農用地等」と市民サービスについてでありますが、沼田市内部の
検討会議におきまして、沼田公園長期整備構想や沼田市総合体育施設整備基本計画に基づき、従
来、3ヘクタールで計画しておりました野球場を中心とした多目的広場に加え、テニスコートな
どの運動施設も視野に入れながら、運動公園の規模や施設の見直しも含めた利活用の検討を行い、
さらに、県企業局・県農業局・沼田市の3者で協議を重ねた結果、3ヘクタールで計画をしてお
りました運動公園を、5.2ヘクタールの住宅団地予定地へ設置することと、3ヘクタールの運
動公園予定地につきましては、企業誘致用地にするとの方向性が3者で確認されたことを、報告
させていただいたところでございます。
 沼須土地改良事業による創設非農用地5.2ヘクタールの運動公園につきましては、運動施設
を拡充することによりまして、意識の高まりを見せている健康志向やスポーツ志向に応え、スポー
ツ施設の需要を担うとともに、市民の健康増進や地域活力の源になることから、健康増進機会を
創出することで、市民サービスの向上が図られるものと考えております。
 また、3ヘクタールの企業誘致用地につきましては、県企業局の責務で、買収・造成・譲渡に
より企業誘致を実現することで、雇用機会の創出や市税の増収が図られ、市民サービスの向上に
つながるものと考えております。
 このことは、沼須土地改良事業を収束させることを第一として、また、住民福祉の向上に資す
ることに配慮しつつ協議を重ねた結果でありますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げま
す。
 次に、選挙結果7,721票についての考え方についてでありますが、選挙民が判断した結果
を真摯に受け止め、今後の市政運営に取り組んでまいりたいと考えております。
  次に、主な役職についての就任経緯と事業内容についてでありますが、まず、群馬県へき地教
育振興会会長でありますが、平成8年7月、本会総会において選任され、へき地教育振興上必要
な調査研究や教職員の指導力向上のための研修会開催など、へき地における教育水準の向上に努
めております。
 次に、群馬県園芸協会会長でありますが、平成13年5月、本会理事の互選により選任され、
園芸生産技術及び経営改善、園芸農産物の生産及び流通の合理化・近代化を推進し、もって園芸
振興に寄与しております。
 次に、群馬県林業改良普及協会会長でありますが、平成13年5月、本会総会において選任さ
れ、林業普及指導事業に関する自主的な活動の促進、講習会や実施指導等の開催などを行い、も
って豊かな農山村の建設に寄与しております。
 次に、群馬県山林種苗緑化協同組合理事長でありますが、平成12年2月、本会理事会におい
て選任され、組合員の生産する山林用種苗の販売等、組合員のために必要な共同事業を行い、も
って組合員の自主的な経済活動を推進し、経済的地位の向上を図っております。
 次に、利根沼田広域市町村圏振興整備組合理事長でありますが、平成14年5月、本会理事の
互選により選任され、利根沼田ふるさと市町村圏計画の策定及びこれに基づく事業実施のほか、
消防事務、養護老人ホームや文化会館、さらには、ぬまた聖苑の設置及び管理等々、多くの事業
を共同処理し、郷土の発展に寄与しております。
 次に、市長会見についてでありますが、平成14年5月の市長就任以来、できるだけ多くの市
民と直接お会いし、ご意見をいただきながら市政運営に取り組んでまいりました。
 ご質問のどのような手続きをとれば良いのかとのことでございますが、今後も引き続き時間が
許す限りお会いしてまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、橋議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇35番(高橋襄典君) 答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきたいと思います。
 冒頭の、新生沼田に向けた新たな走る地方行政のたゆまぬ改革について。これはあと後段で、
市長の姿勢、現場主義を徹するということで常々言われている言葉なのですが、後段でまたこの
ことについてはふれる事項にありますので聞きたいと思います。
 ただですね、ここに先ほどの質問の中に、ローカルマニフェストの全国の首長の連盟に、昨年
の4月の25日に市長はいち早く手を挙げて参画しているわけですよね。そういったことを過去
にも、マニフェスト的な感覚というのですか、行政運営、わかりやすい先ほども4項目挙げまし
たけれども、そういった形の行政運営をすることがより市民にとってわかりやすい行政運営にな
ってくると。これはご承知のとおりだと。前の質問のときには、まだ勉強中だと、そういうこと
をあげていながらまだ勉強中だということで、まだその行政運営には入っていないというふうに
私は判断しましたけれども、ここでその改革をということですから、以前は大きな柱としてどう
いう改革をして、今後も、いま先ほど市長の答弁の中にありましたように、改革は今後も続けて
いくということなのですけれども、大きな柱としていくつか、もしあれだったらその辺の政策的
改革をしたことを挙げていただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 橋議員の再質問にお答えをしたいと思っております。
 まず、どういう改革をしたのかというようなことの具体的なお話しでございましたけれども、
何と言っても私自身が、それぞれ歴代の市長さんが立派な方々ばかりでございました。ただ私は、
ご承知のとおり現場主義に徹する人間でございますので、当然、朝が明けてまいりますならば、
そのとおり起床をいたしまして、そして8時半からのいわゆる公的な執務の前にあってもできる
だけ現場に入り込むことによって、市民各位の意見を拝聴するように努めてまいりました。その
ことそのものが、いわゆる市民との結節というか、接点を大きくしたということがまず一つあげ
られるのではないかというふうに思っております。
 さらに、今度は職員の関係でございますけれども、具体的には見たとおり、私が市長に就任の
ときには、この左胸に付けている名札もまちまちでございました。私は、平成14年の9月のと
きに、やはり市役所の職員が、きちんとした責任と意識を持つということが大事だということで、
名札をしっかり付けるように、初めて平成14年の9月の部長会議で指示をいたしました。そし
て、その後、市役所の内部はそういった自らの責任と名のもとに頑張ってきたというような形が
あろうかと思っております。
 3つ目をあげるならば、やはりいろいろな市民との懇談会等が、地域的なところでもとらまえ
方があったわけでございますけれども、私が就任してから以降というのは、市民参加というのが
大変重要だという観点から、団体別の意見交換会も行ってまいりました。そうしたことによって、
いろいろと市民の現場の生の声を拝聴するというようなことについて努めてきた経過がございま
す。幾つか参考までにあげさせていただきましたけれども、どうぞよろしくご理解のほどをお願
い申し上げたいと思います。
◇35番(高橋襄典君) この後でその辺の議論はさせていただきたいと思います。
 先ほど冒頭で、私の1回目の質問の中にありましたように、市長の経歴というのは、ものすご
い経歴であって、本当にだれしもうらやむ、それだけたゆまぬ努力をしてきた結果というふうに
思います。名札の点、そういった点も十分わかるのですけれども、政策的にどういう改革をして
きて、ですから私は12月の一般質問で申し上げましたように、市長が言ってきたことを具体的
に結びつけてやればもっと沼田は変わってきているはずだと。こういうことなのですね。その点
については次の段階でまた議論はさせていただきたいと思います。
 そこで1点目の、アンケートの結果についてなのですが、確かにこれは、これが出てきたアン
ケートなのですね。このまとめを見るとすべてよくわかります。要するに合併する以前の1市2
村の状況、それから合併にかかる問題、それから合併後の意識的な部分、そういったことが福祉
中心的な問題がありましたけれども、これはそれだけでなくてそういう具体的な数値まで出た状
況が出ております。これがいかに、どうであったかということになると、私は昔合併しようかと
言ったときにアンケートの問題をいいました。アンケートのとり方の時期によっても、これは有
効であるか、有効でないかという部分もありました。こういうことを言っていいかどうかこれに
書いてあるわけですけれども、利根の場合にはもう本当に否定的であった。白沢の場合には両論
あった。こういうことなのですね。そういった中で合併はされてきた。そういった中でどういう
ことが起こったかということで、このまとめに赤裸々に書いてあるのですね。ですから半年後で
すから、まだまだその実態がこうであるということだと思うのですね。その中において一体性が
されていると、こういうふうに市長も言われているわけですけれども、現実は本当にそうなのだ
ろうか。それは何ですかというと、常々言っているトップダウンとボトムアップの差なのですよ
ね。それがトップダウンとして仕掛けた結果としてその一体感が出てきたということであるなら
ばそれは承知するわけですけれども、いずれにしろアンケートですから、それは本当に真実味が
あるのです。普通アンケートのとり方は、一般的なアンケートと学生がとったときに、住民側か
らすると以外と気楽に答えてくれる。ですから非常にこれが真実味のあるアンケート、このまと
めのA4の、40ページに書いてある。これは非常に素晴らしい結果だというふうに私は思って
いる。
 ただ、この中で、行革による経費削減を実施されていると。これについて私はちょっと反論が
あるのですよね。本当にどうであったかというのは具体性がないものであれなんですが、いずれ
にしろいま旧1市2村の状況というのがこういうふうに出ております。ですからいまの市長の答
弁ではなくて、もっとこれを総合計画のバイブルではないですけれども、それに近い問題が出て
いると思うのです。これをずっとはじめから最後まで読んでみますと、その合併しよう、合併し
た結果として、まだ半年くらいですけれども、その結果として非常にいいまとめができておりま
す。その点についてより具体的に答弁をいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 橋議員の再質問にお答えをしたいと思っております。
 まさに4月の6日木曜日、早朝付けに新聞記事が本アンケートの関係について大きく取り上げ
られました。議員がご指摘されたように、新聞記事の中段に、橋議員がご指摘のようなことが書
かれております。そういった中にあって、このアンケートが大学院生が調査、研究したものであ
る。そしてその内容が、相当いろいろといい内容になっているという、そういうことについては
私も率直に認めているところでございます。そういった観点から、今回いただいたこのアンケー
トの結果等については、当然新しい新市総合計画のまちづくりのために大きく参考にさせていき
たいというふうな認識を持っております。従いまして、今後関係の方々のご指導をいただきなが
ら、現在抱えている諸々の問題等々も整合させながら、より良い方向へ導いていくということの
努力をしてまいりたいと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇35番(高橋襄典君) 当然今朝の新聞から私も見たのですけれども、沼田は関心が低かった。
白沢は肯定否定半々、利根は失敗であったと、こういうことなのですよね。このアンケートの結
果として出ているわけです。そしてさらに、白沢、利根のデメリットは税金ということなのです
よね。ですからこういった具体的な、毎日の日々の生活を一体的に統一するにはなかなか大変な
ことだというふうに思うのですね。今まで異なった生活をしているわけですから、それが一つに
なるわけですから当然それはある。だからその問題点をどういうふうに解決していくか。私も合
併前と合併した後、これは合併後に調整しますよということについて、何ら1年間は私から見る
となかなかそういった部分の成果が出ていなかった。さらにいま2年目になるわけですけれども、
そういった部分をね、もっと積極的に、こういった部分をせっかくいいデータが出ているのです
から、その指揮命令をやることによってそういったことは市民にとって改革、そして新市の中の
安定感を持っていくというライフスタイルができているわけです。そういったことについてもっ
と、もっと取り組む必要性があるというふうに思うのですよね。そういった中で、このまとめの
中に行革による経費削減とか、いろいろ問題を、実態を、いまふれあい広場というのを市長やっ
ているわけですから、そういうところで、現状はこうですよと、情報公開をしながら丁寧に説明
していく必要性があるということはここに書かれているのですよ。そういった点は市長いかがで
しょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 議員、合併してすでに1年と数ヶ月が経ちました。両振興局長も大変
骨を折っていただきまして、一生懸命一体性を持たせるべく努力をしてまいりました。当然、議
員の方々のご指導もいただいて頑張ってきたという流れがございます。先般、先の選挙もござい
まして、初めて新生沼田市になった後の選挙が行われたということで、現実に白沢、利根の方々
が一緒になって選挙に参画もされていただいたわけでございます。その結果をいただいての私の
現在の立場でございますので、当然、今後進んでいく中にあっては、一体性をさらに深めるべく
努力をしていかなくてはなりません。従いまして、この合併の後のこの研究のアンケートである
本ご指摘のことについては、私ども行政を進行させていく上ではですね、願ってもない一つの問
題提起だと思っておりますので、十二分に参考にさせていただく中で、よいところは積極的に活
用してまいるつもりでありますので、よろしくご理解のほどをお願い申し上げたいと思っており
ます。
◇35番(高橋襄典君) 一体性といういまお話しが出ました。今朝の新聞で私は見たのですが、
私は上毛新聞は取ってないので、上毛はどこでも取っているからそういう形で見させていただい
ています。この中に、イベントで一体感醸成とあるのですね。私はこれは嘘だと思うのです。市
長はこのイベントで醸成になるような形をやりましたか。合併になって、桜まつりで会議所の青
年部が白沢、利根の行事を呼んできて、あれだけにぎわいだった。これは市長がやったのではな
いのですよ。それで初めての、新市になってもそうなんですけれども、最大のイベントは沼田ま
つりだと。だからお祝いとして行事に利根も白沢も参加してほしいと。それにはお金も付けます
よ、人も応援させますよと、こういうことであって、そういう一体感の、こういう形で見られた
というのはいいのですよ。この新聞で書かれていることは市長やったことではないと思うのです
よ。その点についてはいかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思っております。
 ただいまのそういうご指摘は、先般の上毛新聞に確か私の記事が大きく取り上げられました。
そのことについても記事の内容かと思っております。私ども取材に当って当然いろいろとそのこ
とについてお答えするのには神経を使ってお答えをしているわけでございます。そういった中で、
一体性の関係のいま3つのイベントの関係についてのご提起でございましたけれども、やはりあ
の新市になって初めての桜まつりということから、利根と白沢の方々も参加をしていただいたと
いうことで、そして、それらは当然私ども行政の指導機関たるべく経済部が、当然これらに関係
していたわけでございまして、そういうようなことから申し上げたわけでございます。いずれに
いたしましても、全体の総体から、市行政の全体の運営形態の責任ある立場でございますので、
やはりよいことは多いにとらまえて、そして各方面にアピールをしていくことが大事なのではな
いかということで申し上げさせていただいたわけでございます。よろしくご理解のほどをお願い
したいと思います。
◇35番(高橋襄典君) そういった部分を経済部は設置するということはもう大事ですよ。た
だね、そういう発案は経済部にはないですよ。会議所の青年部の方々が恒例的に桜まつりをする。
そうした中で新市になったのだから、旧2村の方々の代表的な行事にも出てもらいたい。こうい
うことですね。水面下で相当な努力があってこの結果になったわけですよ。ですからいま市長の
言われることは間違いではないけれども、一人勝ちみたいなことを言っているのですね。ですか
ら先ほど、冒頭言いましたように、トップダウン、要するに仕掛けがなければその結果は出ない
のですよ。ボトムアップ、ボトムアップと言ってもその順序がある。ですからそういう形を自ら
先頭になってね、率先垂範しなければやはりだめなのですよ、言葉だけではなくて。そのときに
は「おい、どうなのだ」と、そういうことが気安く話ができる市長さんなのでしょう。ですから
そういった中で、民間のソフト的な発想を持つことによって民間活力を引き出す。まったくその
とおりですよ。ですから仕掛けがなくて、結果が出たからそう言ったのではないですか。私はそ
うにしか聞こえないのですよ。その点についてもう1点。それとですね、このアンケートについ
て非常にいいアンケート結果、先ほど市長もそういうふうに言われておりましたので、例えば2
年後、また同じ形でお金をかけてもいいと思うのです。同じところに依頼をして、今度は沼田が
お金を出しても同じアンケートしたらどうですか。そうすると明らかに、今の、なりたての、半
年の結果ではなくて、2年後の結果として果たして行政として市民のために仕掛けたものとして
その差が出てくるわけです。結果が出てくるわけです。よくなれば結構だと思います。その点に
ついて、その意志どうですか。
◇市長(星野已喜雄君) まず、イベントの関係でございますけれども、やはり、あの、いま痛
切に感じているのは、マスコミ関係の持っている力というのがものすごいものがあるなというふ
うに最近痛切に認識をしております。そういったときに私が、5万5,000の、要するに行政
の執行の責任者としていわゆる地域の良さというものは積極的にアピールをしていくということ
は大変重要なことだというふうに思っておりまして、先ほど来お話しのとおり、そういった観点
もあったということもひとつご理解を賜りたいと思っております。
 またアンケートの先ほどの関係につきましては、まさに私がこのものを受け止めさせていただ
いたときに、大学の学生の皆さんがいろいろと研究、あるいはまた、ままあるのですけれども、
論文等作る中でこういったことをする、そういうグループもずいぶんおります。従いまして、お
金をかける、かけない方にも拘わらず、それらの研究のグループの方が多々大学院生などは一つ
の論文を作っていくのに、どうしても自らのフィールドワークをしなければなりません。そうい
うような観点のとらまえ方もあるということでございます。ですから先ほど、行政の方でお金を
かけてもう1回やる必要があるのではないかというようなことについては、今後ご提案されたと
いうことでございますので、参考にさせていただきたいと思っておりますけれども、大学の研究
機関のグループがそういったことにお金をかけるや、かけないに拘わらず、そういうようなこと
がやる一つのセクションがあるということは、この際はっきりと申し上げておきたいと思ってお
ります。
(休憩を求める者あり)
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前10時40分休憩
─────────────────────────────
午前10時40分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) トップダウンかボトムアップかということになると、これはトップダ
ウンではございません。皆さんが努力されて積み重ねてきたものでございますので申し上げてお
きたいと思います。
◇35番(高橋襄典君) 私の質問に答えてないのです。市長がトップダウンですか、結果とし
てボトムアップですかと、これはひとつのセットなのです。いまのこの桜まつりの問題は、民間
がやったことなんですよ。でもそれには仕掛けがあるわけです。でもその経過があるわけですよ。
会議所青年部が毎年頑張ってやっているわけですよ。ましてこの年は1市2村の合併があったと
いうことで、さらに旧2村の代表的な行事を呼んできて、さらに盛り上がった。その結果として
なったと。後は何もないじゃないですか。ただ言葉についてはね、イベントで一体感醸成、市長
の仕掛けはないのではないですか。それだけ豊富な力を持っているわけですから、職員が動かな
ければもっと動かす方法だとか、ソフト的なアイデアを出すべきではないですか。それが多くの
人達が足を運んで、そしてその結果として沼田市が活性化につながっていくと。そしてさらに1
市2村が新市として一体感がさらに進んでいくと。市長の仕掛けですよ。そのことについて答え
ていただきたい。
 それともう一つはね、その2年後というのは、金をかけるとか、かけないとかじゃなくてね、
これだけいいアンケートですから、いま大学で、地域に出てそういうことをいっぱいやっていま
すよ。だからそれの活用の仕方、そんなこと私も知っていますよ。だからそういうことも少ない
経費で最大の効果と言っているでしょう、予算、決算のときにいつも。ですからそういう部分を
生かす必要がある。それでさらに1回やっていますから、さらにその内容の追及というのはされ
るはずですよ。その結果として果たして合併して、市長が先頭を仕掛けていく中で、本当に市民
にとって合併がよかったのか。そしてその後の空いているところを仕掛けたけれどもそれもうま
くせよと、こういう結果が出るということは比較論なのです。費用対効果でもあるじゃないです
か。それはまだこれから提案いただきましたから考えますというのではなくて、ぜひやる方向で
考えますという必要性になるのではないですか。いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思っております。
 確かに新聞記事で、イベントで一体感醸成というのが出ております。これが冠にもなっており
ますが、ざっくばらんに申し上げまして、新聞社の方が当然この私から意見を聴取して書くこと
でございますので、その辺のことについてはひとつご理解を賜りたいと思っております。
 さらに先ほど来、再度その関係機関のところにアンケートなりそういったことをお願いしたら
どうかということについてでございますが、先ほどご答弁させていただいたとおり議員のご意見
を参考にさせていただき、今後考えていきたいと思っております。
◇35番(高橋襄典君) アンケートの関係については、いまの市長の答弁で、ぜひそれが実現
することが、市民生活に合併してどう変わってきたのか。市民の血税を使ってその結果として汗
を流すことによってどうなったのかと、こういうことですね。ぜひ前向きな形でやっていただき
たい。
 それから、やはり仕掛けというのがあるのです。ですから仕掛け不足なのですよ、現実。昨年
の沼田まつり実行委員会の中でも、いろいろ参加している人から意見が出たのですけれども、本
来だったらすぐ手を挙げてね、新市誕生だ、よし旧2村の人たちの行事を出して、それも何とか、
金も何とかするよと。それも限度がありますけれどもね。やはりそれがあることによって、さら
にいま言った形を具現化に近づけていくということなのです。ですから、市長の執行者としての
考え方を聞いているのです。マスコミがどうとか、マスコミが悪ければ悪いとはっきり言えばい
いのですよ。書き方が悪いじゃないかと。でもずいぶん新聞の報道はプラスですよ。タイミング
がよかったのか、悪かったのかわかりませんよ。でも結果としてはこういうふうになった。それ
と、行政側としてやれる方法というのはあるのです。ソフトについてもハードについても。です
からその辺の考え方について、市長の考え方、ハートがここに行政としてはないのですよ、私か
ら見るとね、ですからそれについてはどうですか。もう1回お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) この記事の中身に私のハートが入ってないというふうな受け止めがあ
ったようでございますけれども、私自身からすれば、マスコミの関係者がまいりまして、しかも
複数の方が取材するわけでございますから、緊張感を持って、そしてそのことが群馬県全体に報
道されるわけでございますから、当然、一生懸命質問に対して答えているわけでございます。も
しこの中にハートが入ってないというようなご認識であれば、それは私の方は一生懸命ハートを
入れてご質問に答えてきたということでご理解を賜りたいと思います。
◇35番(高橋襄典君) その辺はその辺で、市民にそれがわかるように仕掛けていってくださ
い、再度これはお願いいたします。
 次に、ローカルマニフェスト手法で、いわゆる今後行政運営をしたいということで、昨年の4
月の25日に加入されました。群馬県でも5人だけです、首長はね。そういった中で今年も数度
となくローカルマニフェストの研究には私も行かせていただきました。これは自費ですけれども、
これに行くたびに全国のいろいろな流れが出てきているのですね。先ほどの4項目言ったことを
ベースに選挙戦をお願いから、土下座から、そういう選挙じゃなくて、こういうことをすること
によって市民のためになり、沼田市のためになると、こういう形をもっと具体的にあげなさいと
いう形で、旧三重県知事の北川知事が、現在、早稲田大学の教授となっているわけですけれども、
そういった中で、先ほど非常に言いにくい言葉、公約と口約と読むのですけれども、口約束。現
実、ここで話をしていても明日は口約束だからないのだよと、こういう形が非常に多いわけです。
ですから具体的により、私は福祉はこうこうこうで、こういうふうにやっていくのですよ。沼田
の現状はこうだから、こう仕掛けることによって1年のうちとか、2年のうちとか、その財源は
内訳としてこうなりますよと。こういった部分が選挙公報、選挙はがき等々私は見させていただ
いて、そういう部分としてどう市長が今後変わっていこうとしているのかどうか、その点につい
てどうお考えかということは、先ほどの答弁には具体的にはないのです。その点についてはいか
がでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 実際今回ですね、皆さん方にお世話になる経過の中で、ご案内のとお
り相手の方が急遽出馬されるという状況がございました。そういうようなことから、一般的な流
れとはやや趣を異にした流れがあったというふうに認識をしております。ただ間違いなく言える
ことは、新市建設計画を沼田と白沢と利根が合併協議の中で進めてきて、そして、そのところを
骨子として、いま一生懸命総合計画に向かって努力をしております。従いまして、私ども選挙公
報を見てお分かりのとおり、まちづくりの手法の事について大きく文言を割かさせていただきま
した。それは何故かと言うとですね、単純なと言ったら大変失礼な言い方になると思いますが、
私どもの今後まちづくりに対する思いを伝えていきたかったという、そういう認識を持っており
ます。従いまして、議員がおっしゃるとおり、具体的なことがここに散りばめられておりません。
ただ間違いなく私どもが認識をしなければならないのは、新市建設計画と総合計画、今度作る総
合計画、これが実際のマニフェスト的な役割を果たしている。こういう認識を持っております。
従いまして、一貫して言い続けてきたことは、新市建設計画の協議に基づいてまちづくりを展開
していくのだというようなことでお訴えをさせてもらってきたわけでございまするし、さらに、
文言の割いているところについては、しからばどういう方法でというところの中の部分を、大き
く市民協働という観点で文言を割かさせていただいたという、そういう経過がありますのでご理
解を賜りたいと思います。
◇35番(高橋襄典君) 市長、相手がいきなり出てきたからと、そんな失礼な話はないでしょ
う。そんなの自由じゃないですか。だからこのマニフェストが書けなかったなどとそんなばかな
話はないでしょう。常々、要するに再選を望むのであれば、やはりそういうマニフェスト連盟に
入っているわけですから、それも県下の5人のうちの1人ですよ、市長。ですからそういう考え
方がここに出てこなければいけないのですよ。だから「走る地方行政のたゆまぬ改革に挑戦しま
す」と、こういうはがきをもらっているのですよ。でもそういったことがより具体的につながっ
ていくという形がこのローカルマニフェストなのです。過日も、31日ですか、東京で、さいた
ま市の議員の研究会に行ってまいりました。その一般的な話ですからそうではなかった。その人
のホームページを見たらものすごいことをしているのですね。これは私の仕事はいつやっている
のだろうと。こういうふうに私も感動して、どこまで行けるかわからないけれども、全国には素
晴らしい男がいるのだなと、こういうふうに行ってきました。
 しかしながらですね、いかにいろいろなことを言っても具体的に結びつけなくては。限られた
パイなのだから我慢しなくてはならないところがあるわけなのですよ、執行するときにはね。そ
れには過日、3月の反対討論したときのアカンタビリティーという説明責任が必要になってくる
のですよ。ですからこのローカルマニフェストの連盟に入ったということは、それだけの価値観
があるのですよ。一般的に市長と話ができない方にとれば、うんすごい市長だな。それで大学ま
で行って勉強している。こういうことになれば、一般的には評価するわけですよ。しかしながら
そういったものが具体的にどうつながっているか。まして公のところで選挙をするわけですから。
それがより具体的に結びつかなければ。それがいきなり出てきたからと、そんな失礼な話はない
でしょう。それは自分が安易であったということですよ、選挙に再選するに際してですよ、そう
思いませんか。
◇市長(星野已喜雄君) 市長はいつも政治に係わっておりますから、常在戦場のつもりでおり
ます。従いまして、常に緊張感を持って臨んでおります。そういった中で、誤解をしてもらいた
くないのは、別に出てきたことについて私がどうの、こうのという立場で申し上げているわけで
はございません。私どもは、繰り返し申し上げたいと思うのは、新市建設計画と新総合計画を作
っていく一つのプロセスの中にあって、その新市建設計画の合併協議がいわゆるマニフェストと
言えばマニフェストになります。この中の文言の中で、確かに具体的なものが散りばめられてお
りませんけれども、少なくとも住民との協働をしていくということでは、はっきりとうたってい
るつもりでございます。その手法に大きく今回割いたと、そういう時代だということをお訴えを
させていただいているわけで、ご理解をいただきたいと思います。
◇35番(高橋襄典君) 別に相手候補のことをどうの、こうのと言って入るわけではない。市
長自身が言ったから私も聞いているだけの話でね、ですから、そういった行政運営に、よりわか
りやすいマニフェスト的な行政運営をすることが、より市民が理解をし、また参画してくると。
こういう可能性というのが非常に大である。それには仕掛けなくてはならないのだよ。トップダ
ウンをして、そしてそれについてボトムアップが出てくると、それはもう最高の市長だと、こう
いうことになる。それで、今議会の冒頭で、再任の市長あいさつで、先ほどの中にも出ているの
ですけれども、中身の要旨は、多くの課題が山積している。これは当然のことなのですね。最優
先課題は、昨年度作成した行政改革大綱に基づき、低コストで高いサービスを提供できる組織体
制を構築し、市民と行政がお互いに協力し合って創造力を生かした行政運営を行う。ですから先
ほど申し上げましたように、私はこの行政改革大綱、合併のときに出た組織もそうですよ。私は
NOなのですよ。それはなぜかと言うとね、前市長の時代のときに、平成11年2月に補強版が
ありました。何度も一般質問している。そのときの比較をしてみてください。市民負担になって
いるのですよ。だけど負担になっても市民にとっていい行政運営ができていればいいのですよ。
本当に血流が隅々にいく、いま行政組織体ですか。それが行政大綱になっていますか。それにつ
いてはどうですか。
◇市長(星野已喜雄君) とにかく一日、一日ですね、前進ができるように努力するのみでござ
いまして、当然、私ども行政体の立場からすれば、現在の課題はまだまだ続いているわけでござ
いまして、議会の皆さん方のご指導をいただいたり、市民の皆さん方のお知恵をいただいて、で
きるだけ昨日から申し上げましたとおり低コストで高いサービスが提供できる組織体制を構築す
るように努力をしてまいりたいと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
◇35番(高橋襄典君) 先ほどね、市長は日々戦場だと。私だって議場は戦場だと思っていま
すよ、はっきり言って。私の意見も通したいですから。それぞれの同僚議員が意見を言えばその
意見を通したいのは当たり前なのですよ。それには戦いなのです。ディベートなのですよ。それ
は市長だけではない。それから、前進あるのみも、基礎がしっかりしていなければ前進したって
砂上の楼閣になってしまうじゃないですか。ですから、その行政改革大綱を基にした、事務近代
化委員会の中でも、11年の2月の補強版を見てください、今と。負担があって、そういったこ
とも答えてないのですよ。血流が隅々まで行く組織になっていますか。でも現状は合併するため
にしょうがなかったんだよと。でもこれを改めていきますよというのだったら私は理解します。
それは何もなくて言い訳ばかりやっているじゃないですか。いかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) 私ども行政体の立場からすると、現下の課題に対して一つずつ具体的
に克服していこうということで、今回も冒頭の言葉の中に、「初心忘れるべからず」ということ
と「脚下照顧」という言葉を散りばめさせていただきました。初心忘れるべからずは、これは年
度当初から申し上げてきたことでございますけれども、脚下照顧というのは、しっかりと足元を
見つめて、そして頑張っていこうというような意味を持って申し上げてきた経過がございます。
確かに議員の皆様方からすれば、まだまだ私どもがやっていることについて努力が足りないとい
う、そういうご認識があろうかと思いますけれども、私どもは私どもの立場で精一杯、市民福祉
向上のために努力を傾注しているということをご理解をいただければありがたいと思っておりま
す。
(休憩を求める者あり)
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◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前10時59分休憩
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午前11時00分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
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◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、昨年の2月の13日に合併してから以降、いろいろ
と新市建設計画の下に努力をしてきた経過がございます。ですから今後とも、それに基づいて、
そして一歩ずつ前進するように努力をしていくということでご理解を賜りたいと思っております。
 なお、議員がいろいろと私どもが現在行っていることについてご意見をいただいているわけで
ございますけれども、一歩ずつ、着実に前進するようにこれからも努力してまいりたいというふ
うに思っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前11時01分休憩
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午前11時12分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 ご案内のとおり行政大綱補強編では、やはり、あの、職員の削減であるとか、民間委託だとか、
そういったことに対応してまいりましてきた経過がございます。以降ですね、ご案内のとおり昨
年の2月の13日に市町村合併が行われまして、そして、そういう意味ではボリュームが大きく
広がったわけでございます。従いまして、今回の新しい行革大綱策定してきたわけでございまし
て、諸々の関係については、今後、近代化委員会の中で積極的に対応していきたいというふうに
思っているわけでございますけれども、端的に言って、平成17年以降の、前の沼田市の状況と、
平成17年2月の13日の前の沼田市の状況と、平成17年以降の沼田市の状況が、これは合併
を境にして己と行政体が違っているので、一概に比較することがなかなか難しい状況にございま
す。従いまして、現行の与えられている環境の中で、新生沼田市が一歩ずつ前進させていくよう
に努力をしていきたいし、そういった経過の中で、議員がご指摘のような意をたいして改革に努
めていきたいと思っております。
 なお、向こう1年とか、向こう2年になるとですね、これは明確に比較もやれる状態になるの
ではないかと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇35番(高橋襄典君) 先ほども話をしたのですけれども、なかなか噛み合わないのですけれ
ども、比較論ができないと。ただ合併に際して臨時議会と9月、12月の議会で、市長は、「こ
ういう組織を作るには血流が隅々までいきわたる組織体を作る」と、こう言っているわけですよ。
このことについて何度かやっている、その点、もう時間がないので、実は北海道の栗山町という
所で、この5月の18日に、議会基本条例というのが可決されました。その中の条例の6条に、
町長による政策等の形成過程の説明。町長等が議会に計画、政策等提案する場合には次の内容を
説明するというので6項目あるのです。政策等の発生源、検討した他の政策等の内容、他の自治
体の類似する政策との比較、検討。総合計画による根拠、または位置づけ。関係ある法令等及び
条例等、将来にわたる政策等のコスト計算。ですから市長は、事業を起こすときには、それはな
ぜか。こういう形を言っているのですよね。そういう形が一つも見えない。唐突に議会に提案さ
れて、それはもうOKしなさいという形があるのです。これが北海道の栗山町で出ております。
その点についてお伺いいたします。
 それと、次に合わせて、地方制度調査会についてなのですが、この内容についてはもう市長、
見ていると思うので、時間がないので割愛させていただきます。そこでいちばん肝心なのは、4
月の21日現在、助役廃止加速、24市町村。収入役580自治体、政策決定効率化ということ
で、そういった議会も含めたそういう地方の自主、自立の拡大ということの中でこの中に書いて
あります。時間がないから言えません。そういうことについて、その意見についてどうお考えか
お聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの、栗山町の議会基本条例というのは、議会の立場でされた
ようでございますので、その経緯というのはよく承知しておりませんけれども、今後、勉強させ
ていただきたいというふうに思っております。
 なお先ほど、助役、収入役の関係等についての制度調査会等から関連づけた質問だったと思い
ますけれども、いまいろいろな意味の経過がございまして、大変地方自治体を取り巻く環境も大
きく様変わりをしようとしております。従いまして、そういった諸状況をとらまえながら、慎重
に対応してまいりたいというふうに思っております。
◇35番(高橋襄典君) 栗山町の関係は、市長が事業を起こすときには情報公開、そこからわ
かりやすくやりますよと、こういうふうに市長言っているのですよ。それをまさに議会自らこの
栗山町はやったのですよ。ですから、そういう部分としては、町だけれども先進地である。具体
的にやっているのです。これは議会側から出たわけですけれどもね。でもいま市長が言われたこ
とを市長は言っているけれどもやっていないのですよ、そういう部分はね。その辺について、い
まの考え方と今後どう取り組んでいこうとしているのかもう一度お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) そういった先進事例はですね、これから多いに勉強させていただき、
そして参考にさせていただきたいというふうに思っております。
◇35番(高橋襄典君) 次にいきます。住民負担「沼須地区非農用地等」ということですけれ
どもね、それと市民サービスについてですが、今回のこの問題については、住民負担がものすご
い状況になるわけですよ。3月の予算特別委員会の結果としては私は反対しました。それは、い
かに、当然県が負担すべき2.2、金額としては約3億かかるわけですけれども、それが住民負
担になってしまう。その・・・・で進行形で、へたすると10億円くらいになってしまうよ。今
回の議会に提案されている問題についてもですよ、これがまさにそこに到達しようとしているの
ですよ。それでその結果として、市長の努力した結果というのが非常に見えにくいのです。です
から、そういうそれぞれいろいろなところにありますよ。先の改革の問題も含めてですけれども、
それを本当に、血税をどう本当に考えているのかなということなのですね。間接的だから市民の
場合にはわからない。だから住民の代表として議会がもっと意見を言わなくてはならないのです。
そのことについて市長が耳をどれほど傾けてくれるのか。いまの点について、特に沼須地区の問
題についてはいかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) これは所管が経済部の範疇でございますが、経済部長も本当に一生懸
命、あるいは農政課長も努力をされてきたと思っておりまするし、また関係部局もそういった観
点で地道に努力をしてきたという経過は私もよく承知をしております。今回もいろいろと本日に
臨むに当って、大変いろいろ各関係方面にいろいろなことでもって問い合わせをし、そして臨ん
でおります。市民の血税というのは、もう本当に重要なものでございまして、その血税なくして
は行政運営は成り立ちません。従いまして、議会の皆さん方のご理解をいただきながら、一つず
ついろいろな問題を乗り越えて、そしてご理解をいただくべく現在努力をしてきた経過があるわ
けでございます。
◇35番(高橋襄典君) 理解するとか、理解しないとか、前向きで私は理解するよう努力して
いますよ。結果として、3月の議会は提案どおりとおりました。しかしながらですよ、どちらか
というと、経済建設についての報告が少ない。我々、総務文教においては全く報告がないのです
よ。それでいきなり持ってきて納得しなさいっていったって、これは納得などできっこないでし
ょう。それで市民の負担になるのですよ。金額ではないけれども1万円ならいいという問題では
ないでしょう。1円でも大事に、そして少ない経費で最大の効果を出そうという行政なのですよ。
それは3億から10億に言おうとしているのですよ。そのときに、もっと歯を食いしばって市民
のために頑張らなくてちゃなんないじゃないですか。県から3項目出てきたけれども、そのこと
はもうほとんど鵜呑みのような説明。そんなことでは納得できませんよ。だからその中で、いま
の沼田の景気だって非常に悪い状況でしょう。議会の当初の市税条例の改定の中にもあったじゃ
ないですか。国のことだから、来ているから遵法の精神でやむを得ないのかなとこういうふうに
は思いますけれども、そのことについて、それには必要な歳出削減の抑制はどう考えているとか、
歳入を上げるためにはどうしているとか、ここには一向見えないじゃないですか。それがために
ね、説明をしたの、理解してください、理解してくださいと。理解するような説得力を持たなけ
ればいけないのですよ。ですからこのことについても、もっと、もっと考えていかなくてはなら
ないのではないかなと。もう一度お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) この問題は、兼ねてから県営畑地帯の整備の中でいろいろと兼ねてか
らの流れがあったわけでございます。当然、県の企業局、あるいは農政担当等があって今日を迎
えているわけでございますけれども。非常に昨年の秋口に厳しい状況があったなと思っておりま
す。企業管理者にも昨年の12月にもお会いしたりですね、年が明けてもお会いしたりして、何
とか一歩でも企業局のいろいろなその施策等引き出すために努力もしてきたつもりでございます。
 もう一つは、やはり当該地区の沼須地区を中心とした農家の方々が、土地改良の収束というこ
とが大きな目の前にあったこの課題でもございました。そういうようなことから、いろいろと多
方面にわたって検討した結果、将来を担う、いろいろと地域の運動等活性化のために5.2ヘク
タールをご案内のとおり運動公園用地という形で、3.0ヘクタールの方を企業誘致という観点
でもって今回、議会の皆様方にご理解をいただくべく形でもっていろいろとお願いをしているよ
うな流れでございます。ご理解を賜りたいと思っております。
◇35番(高橋襄典君) 5.2もですね、非常にスポーツ施設、こういうことを求められてい
ますよという、健康だとか何とか言っていますけれどもね。本当に使いやすい場所ですか。その
現状を見てください。市長知っていると思いますけれどもね。そんな言葉は出ないはずです。そ
れとですね、この今の問題については、2月の市政報告会のときに市長言っているのです。現実
確か2月の12日でしたっけ、市政報告会は。高木企業局長とでっかい声でいろいろな部分言っ
ているのです。議会は知らないのです、議会は。それが議会に説明をして、そして納得してくだ
さいなんてできますか。我々は市民の代表ですよ。ただ一般市民の声というのは十分聞かなくて
はならないのですけれども。その代弁として権限を持っているわけですよ。意見を言って、議決
に加われと。そういうことを言わないでみなずーっと流れてきてしまっているのですよ。ですか
ら二転三転と言っていますけれども、その点から考えたらおかしくないですか。それをもう一点。
 それと次に、選挙結果についてはわかりました。
 その次の、この5項目出ている部分は、市長がなるがゆえに就任している部分とそうでない部
分を明らかにしてください。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろな経過の中で2月のどこを指して言っているかわかりません
が、私ども自らのきっと集会の場所だったと思いますけれども、そのときには関根管理者にお会
いをしてきましたというのは申し上げたと思っております。ご理解を賜りたいと思っております。
 5つの市長であるが故にということでございますけれども、これはですね、まず群馬県へき地
教育振興協会長はですね、スタートの時点では、私が学識経験者というような観点で入ったと思
っておりますが、現在、またいろいろと状況が変わりまして、理事という立場からここになって
いると思っております。園芸協会長は、まさに全県的な形の中で推挙されてきた経過がございま
す。林業改良普及会長はですね、沼田市長が利根林業振興協会の会長になっておりまして、そう
いうようなことから協議の中でなっているというふうに認識をしております。山林種苗緑化協同
組合はですね、やはり全県下の中でですね、星野がいいのではないかということでお世話になっ
ている経過があろうかと思っております。広域圏の関係は、これはまさに地元の市町村長の中か
ら選ばれていると。そういうことでございます。従いまして、そういうことでございますので、
園芸協会長と山林種苗緑化協同組合の関係は、市長というところから来るところではないと思っ
ております。へき地教育の関係は、いろいろと合併したり何かしているので、ここのところで明
確にちょっと申し上げることはできないのですけれども、いよいよ多那だとか、そういったへき
地の関係者が、学校があるということから、私が今度の会議で理事という形になってお世話にな
るようなことになると思います。
◇35番(高橋襄典君) 3点が、市長でなく有識者という形の役職であるということです。例
えば、年間どれほど会議があるかわからないけれども、そのときの交通機関はどういう形になっ
ているか。教えてください。
◇市長(星野已喜雄君) 年間、大体総会と内輪の会議が1回ございます。と申しますのは、総
会の前に理事会がありますから。ですから大体概ね、大局的な会議は年間2回ございます。当然、
そのときには前橋の方で行われます。会議は。今度、県庁内、あるいは県庁の周辺、ほとんど県
庁内になろうかと思っておりますが。従いまして、そういったところに行くときは、公用車で行
っております。同時に、行った際には、併せて県庁内部にいろいろなことでご挨拶廻りさせてい
ただいたりして、当然その市の関係等についての陳情やら、お願いやらするような考え方を持っ
て、そして対応をしているところでございます。
◇35番(高橋襄典君) 公用車で行っているということですね。それにつけ加えて市長として
県庁内を廻ってくると。だからOKだと。こういうことだと思うのですよね。現実論ですね。こ
の3点の問題については、本来だというとこの団体から車を使うこと、私的機関になるわけです
よね、本来は。その点については考え方はどうですか。
◇市長(星野已喜雄君) 従いまして、いまおっしゃったような関係について申し上げるならば、
結局そういったときに、県庁に出向くことによって、それらの対応も図りながら、この団体等の
対応もしてきている経過がございます。
 なお、こういった関係の団体の長であるがゆえに、例えば具体的なことを申し上げますならば、
今回、中山間支場の4月1日以降、なかなか技術屋の方々が減られているということの中で、園
芸協会長が飛び回ることによって、中山間支場の技術員が増えたり、そういったことで非常にそ
の立場が、地域のためになっているというふうに理解をしております。そういったことでご理解
を賜りたいと思っております。
◇35番(高橋襄典君) 例えばですね、冒頭第1回目のときに質問しましたように、明治大学
院に行くときにはどういう足元で行っておられるのですか。それともう一つは、この公用車の記
録の公開というのはできますか。
◇市長(星野已喜雄君) まず、一つには、大学の関係でございますけれども、これらにつきま
しては、いろいろとやり方はございましたけれども、私、自らが足を運んだりしたという流れの
中で、場合によっては、いわゆる駅の方まで行ってもらう機会もございました。なお帰りは、私
自身が帰って来ております。
 さらに、もう一つの関係でございますけれども、いまいろいろとございました関係については、
内部でまた検討させていただいて、そしてまた皆さん方にご理解をいただけるように対応させて
いただきたいというふうに思っております。
◇35番(高橋襄典君) 帰りはタクシーで帰ってくるとこういうふうに思うんですけれども。
行きはね、私的なのですよね、これは。ですから公用車は使ってはいけません。その辺が、いま
答えができなければ後でいいのですけれども。
 それから記録の公開については、また後でお願いします。
 最後に、市長との面談について。1回目の答弁でわかりました。しかしながら今度私のことで
振り返ります。3月の27日に議会が終わってから市長に会談を申し込みました。これはしょう
がないかなと。翌日の28日は、7時20分に行って、朝早く出ているからというので、10時
まで見たけれども市長はランプがつかなかったので帰りました。1週間そんなやりとりをしたの
です。それで最後、秘書課長を通じながら申し上げて、時間の調整の中で市長と会いたいと。そ
したらその日の5時間過ぎに秘書課長から電話があって、橋議員とは会えませんと。こういう電
話をいただきました。この辺についてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろと事務局が対応していたのだと思いますが、ご案内のとおり、
もう3月の下旬、4月に入りますと私にしてみれば大変緊張感のある毎日でございました。従い
まして、事務局がいろいろと対応されたと思いますけれども、いずれにいたしましても、最初に、
冒頭答弁いたしましたとおり、できる限り市民の方々とはお会いをしていくつもりでございます。
ただ、議員の皆様方は、やはり選良の方々でございまして、そういったことから一般市民の方々
とはそこのところは趣を異にするのではないかと思っております。いずれにいたしましても、で
きるだけ市民の方々とは素直にお会いをしたいと思っております。
◇35番(高橋襄典君) だから先ほどから言っているね、こうこう、こういうことで、いまは
時間が取れないので橋議員とは会えませんよと、こういうのならいいのですよ。その間、1週間
もやりとりしていたのですよ。ある、市長が市長室から出て、一緒に階段を上がって記者クラブ
に入るときも一緒にいたでしょう。それだって私は呼ばれて行ったわけなのですよ。それは事務
局がしっかりやってると。こんな話にはならないじゃないですか。私はいつ会っていただけるの
ですか。それは選挙前でもあるし、18年度の議会も終わった後だし、いろいろな問題があるの
でお話しをしたいと、こういうふうに言ったのだけれども、それはNOですよと。その点につい
てもう一度。
◇市長(星野已喜雄君) 事務方は事務方で一生懸命対応しているわけでございます。私どもの
立場からいたしますると、やはり市民の方々にはできるだけお会いをしていきたいというふうに
思っております。いずれにいたしましても、行き違いがあったとすれば大変申し訳なく思ってお
りますので、よろしくご理解のほどをお願いしたいと思っております。
◇35番(高橋襄典君) これはですよ、秘書課長を通じて話をしてきているのですよ。それは
市長の判断で言っているわけです。秘書課長の判断ではないですよ、それは。ずーっと1週間も
申込みをしてきたわけですから。それを、それをですよ、会えないなんてそんなおかしくないで
すか。そうじゃないんですか。私は個人的に議員としても1回話をした方がいいと思って言った
にもかかわらず、秘書課長からは、「橋議員とは会えません」。何の理屈もないのですよ。もう
時間が来たからこれでおしまいになりますけれども、これじゃあいまの市長の答弁はなりません。
◇市長(星野已喜雄君) どういう経緯でどうであったかということは承知をしているところで
はありませんけれども、いずれにいたしましてもできるだけ市民の方々にお会いをして、意見を
拝聴して、市政に反映をさせていきたいと、こういうふうに思っておりますのでご理解を賜りた
いと思っております。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 次に、井上健太郎議員。39番。
〔39番 井上健太郎君登壇〕
◇39番(井上健太郎君) 議長よりお許しがありましたので、通告に従いまして一般質問を行
いたいと思います。
 まず最初に、4月に行われた沼田市長選において、見事再選を果たしました市長に対し、改め
てお祝いを申し上げますとともに、市民の負託に応え、これから4年間、住民の願いを裏切るこ
とのないことを心からご期待申し上げまして質問に移ります。
 今回の市長選では、選挙用はがきと選挙公報において、市長の公約を拝見させていただきまし
た。
 残念ながら、内部資料としての講演会事務所発行のビラについては、つい先日まで拝見するこ
とができませんでしたが、つい先日、通告を提出した後、手元に入りましたので、若干通告の中
身について多少のずれはあるものと思います。その点についてはご容赦願うことを冒頭で申し添
えたいと思います。
 さて、市長の公約「ともに築く自立と創造の田園空間都市」の中で、「未来を担う子どもたち
に夢を・高齢者の方々にやすらぎを」と強調しておりますが、「未来を担う子どもたちに夢を」
とは具体的にどのような夢を抱かせる施策を考えているのか。
 また、「高齢者にやすらぎを」とは、どのような施策をもって、高齢者にやすらぎをもっても
らうのか、単なる美辞麗句の羅列ではなく、具体的にご説明を願いたいと思います。
 いま、沼田市の将来を担う子どもたちにとって、大変な時代に遭遇しているのではないでしょ
うか。なぜなら、少子化と高齢化の波はこの沼田市でも例外ではなく、農山村の過疎化はとめど
なく進行しています。特に利根町では、合併してこの1年で80人も人口が減少しています。
 地域で限られた職場と言えば、役場と農協、郵便局くらいのもの、それがここ数年間で次々に
合併し、改革という名のリストラで、雇用の場所はますます減少している状況の中で、子どもた
ちはどこに夢をもってこの地域にとどまることができるのか。不安こそあれとても夢を抱く状況
ではないと思います。
 子どもは、「親の背を見て育つ」と言われます。日常生活の中で両親の喜々とした楽しい家庭、
仕事に誇りと自信を持った姿を見て成長し、初めて「この沼田市に住み続けたい」と、こう思う
のではないでしょうか。
 いま、農業についても後継者はますます減少しております。建設業やその他の自営業者でも、
同様な問題で非常に深刻な状態には変わりがありません。この郷土にとどまり、あるいは学校を
卒業したらこの郷土に戻って来たいと思うような条件があると思いますか。それとも、いやいや
夢はもっと大きく、全国に、そして世界に夢を馳せるべきだと考えるのですか、市長が改めて強
調する、新生沼田市の掲げた「水と緑の大地・田園空間都市」に子どもたちは夢を抱けるのでし
ょうか。明解な答弁をお願いしたいものです。
 また、高齢者については、介護保険料の値上げは勿論、医療改悪で自己負担の増大と、減らさ
れ続ける年金の中で、医者にかかることさえ困難なお年寄りが増えています。施設入所費も増額
され、入りたくても入れず、入っていても財政的に負担しきれず退所するお年寄りが増えている
のが現状です。このような状況でどうやってやすらぐことができるのですか。市長の言う、やす
らぎとはどのようなことをもってやすらぎを与えようとするのかお伺いをいたします。
 次に、市長の後援会内部資料で、分権型地域まちづくりと公約していますし、市長は事あるご
とに、地域内分権の新生沼田市を宣伝文句にして、力説しておりますが、現実の振興局の実態は、
地域内分権とはほど遠いものとしか私には思えませんが、振興局の分権とは、支所機能以外では
どのようなものを指すのか。地域内分権とはいかなるものか。市長の見解を伺い、1回目の質問
といたします。答弁によっては再質問も行いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの井上議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、市長の公約「ともに築く自立と創造の田園空間都市」について、未来を担う子どもたち
に夢をとは、具体的にどのような施策で夢を持たせるのかについてでありますが、子供たちの持
つ夢は個々様々なものがあり、年齢や育つ環境あるいは社会情勢などにも影響されるものであり
ます。
 行政との関わりとするならば全てに及ぶことであり、究極の目的は「いかに魅力あるまちづく
りを進めるか」に尽きると考えております。
  第五次総合計画策定のための中学生、高校生アンケートにおいては望む本市の将来像として、
活気のあるまち、恵まれた自然環境があるまち、商業の盛んな町、スポーツやレクレーションが
楽しめるまち医療や福祉が充実したまちなどが上位を占めており、これらは新市建設計画の主要
施策としても位置づけられているものであります。
  合併後1年4ヵ月が経過した現在、将来へ向けた「新沼田市」のしっかりとした基盤づくりを
進めているところであり、一層のご理解とご協力を賜りたいと思います。
 具体的な施策につきましては、これらアンケートの結果などを参考とし、各部門において子供
たちが夢を持てるような魅力あるまちづくりための施策の充実や推進に努めてまいりたいと考え
ております。
 また、未来を担う子供たちには基礎学力を高めるための知育、心豊かな人となるための徳育、
健康な体をつくるための体育の三育を進めることにより、立派な社会人に成長してもらうという
「人づくり」も重要な使命であると考えており、これらの実現に向けて努力傾注してまいります
ので、ご理解を賜りたいと思います。
 次に、少子化の傾向は著しく進行している、沼田市としての対策をどのように進めていくのか
についてでありますが、議員ご案内のとおり「少子化」は、我が国における重要な課題として国
を挙げて取り組まなければならない問題であると認識をしております。
 年間出生率もさらに低下の方向を示している中、本市としても、まず、子供を産みやすい、育
てやすい環境を整えること、そしてこれから子供を生み育てる年齢層を市内に多く確保していく
ことが必要なことと考えております。
 具体的な施策については、現在、実施しておりますマタニティーセミナー、出産祝い金支給、
福祉医療費支給などの出産から子育てに対する各種支援制度や、一時保育、延長保育、幼保一元
化の推進などを含む保育環境の整備、学童クラブやファミリーサポートセンターの設置による父
母の働く環境づくり支援などがありますが、これら施策については、今後も次世代育成支援行動
計画に沿って更に充実を図り、安心して産み、育てやすいまちづくりの実現に向け、着実に施策
を展開する中で少子化に歯止めをかけてまいりたいと考えております。 
 次に、高齢者にやすらぎをとは、具体的な内容を伺いたいについてでありますが、本市におい
ては、本年4月に高齢化率がいよいよ24パーセント台に入り、更なる高齢社会への対応が重要
な課題となっております。
 本市におきましては、高齢者が水と緑に囲まれた美しい自然環境の中で安心、安全で快適に生
活できるよう、住環境を整備していくとともに緊急時の通報体制整備事業や、やすらぎの時間を
共有できる市内温泉施設の利用助成、また、ひとり暮らし高齢者を温泉施設に招待し、やすらぎ
の時間を提供する生きがい対策事業などを実施しております。また、生きがいづくりや仲間づく
り、健康の増進のための生涯学習やサークル活動の拠点として昨年オープンした「ふれあい福祉
センター」などの福祉施設においても、やすらぎを提供する場所として施設の充実に努めている
ところであります。
 また、ひとり暮らし高齢者や認知症高齢者が増加する中、災害や犯罪、虐待などから高齢者を
守り、認知症になっても安心して生活できる地域社会を実現するため、昨年5月に市民団体や市
民生活に密着した事業所、行政機関等が一体となって「認知症にやさしい地域づくりネットワー
ク」を組織し、高齢者の安心・安全に向けた取組みを始めたところでありますが、今後も更に広
報啓発活動等を行い、地域コミュニティを推進する中で高齢者福祉の向上に努めてまいりたいと
考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
 次に、介護保険料の値上げ、医療費の自己負担増額、施設入所者への負担増と高齢者のやすら
ぎなど望むべくもない実態が現実ではないか。どこにやすらぎをもとめるのかについてでありま
すが、介護保険制度は、平成12年4月のスタート以来、在宅サービスを中心にサービス利用が
急速に拡大するなど、老後の安心を支える仕組みとしてその役割を果たしてきましたが、要介護
認定者や介護サービスの利用者数が急速に増加し、介護保険に係る経費は、全国平均で年10パー
セントを超える伸びとなっており、制度の存続が危惧される状況から、介護保険制度を将来にわ
たって持続可能なものとするため、昨年大幅な法改正が行われ、保険料率や施設給付費等の見直
しが行われてきたことは、議員ご案内のとおりであります。
 さて、住み慣れた地域で健やかに自立した生活を営み生涯を全うすることは、誰にとっても共
通の願いであると思います。
 本市といたしましても、安心、安全で快適な社会環境を整備し、地域ぐるみで高齢者を見守り、
支援を必要とする人々を市民と行政が共に支える協働のまちづくりを目指して取り組んでまいり
たいと考えております。
 また、高齢者ができる限り穏やかな在宅生活を送れるよう現行の在宅福祉サービスを継続する
とともに、健康で心豊かに安心して生活できるよう介護予防事業についても充実を図ってまいり
たいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
 次に、地域内分権を詠った、振興局の役割は、なぜ公約に挙げなかったのか、現実の振興局の
実態は、地域内分権とはほど遠いものとしか思えない、支所機能以外で、分権とは如何なるもの
か、伺いたいについてでありますが、白沢町及び利根町におきましては、住民の視点に立った行
政サービスの向上と、個性豊かな地域づくりの発展を図るため、地域自治区を設置をしたもので
ありまして、振興局は、その事務所であります。
 振興局につきましては、住民生活に密着した各種窓口業務や保健・福祉サービスの提供などの
支所機能を行うとともに、コミュニティの推進や住民自治支援、住民との協働によるまちづくり
の推進などにより、末端の組織の活性化を図り、地域住民が主体的にまちづくりに参画し、地域
の課題や問題点については、自らの力で解決して行くことのできる地域づくりを進めていく機能
を有しているものであります。
 このことにつきましては、地域の課題を自らの力で解決できる「自立」したまちを目指すこと
として、市民の皆さんに申し上げてきたところであります。
 また、その地域づくりを進めていく上では、今年度設置をいたしました地域協議会のご意見を
十分にお伺いしてまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、井上議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇39番(井上健太郎君) それでは再質問させていただきます。
 1回目の質問の中でも申し上げましたけれども、今回、市長が掲げた公約の中で、特に選挙公
報においてもそうですけれども、はがきにおいても、大見出しで、「ともに築く自立と創造の田
園空間都市」という形でどちらも載っております。そして小見出しで、「未来を担う子どもたち
に夢を」そして、「高齢者の方々にやすらぎを」という形で公約を掲げております。しかし、他
の公約についても表題はあるのですけれども、じゃあどういうことが子どもたちに夢を与える施
策なのかということでお伺いし、いま回答をいただきましたけれども、要するに、公約というの
は、有権者がそれを見てイメージを作り出していくということでありますから、この程度でいい
のかとは思いますけれども、やはり具体的に、このような形で、このような施策が子どもたちに
夢を与えていくのだということを本当に私は知りたかったわけです。アンケートの結果から、子
どもたちの答えの中には「活力ある沼田市」と、その他にもいくつか申し上げましたけれども、
そういうアンケート、子どもたちの夢というか、そういうものを参考にしながらこれから進めて
いくということで、市長自身としての子どもたちに夢を与える施策、こういうものをこの4年間
でやりたいというものはいま現在お持ちではないのでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 井上議員の再質問にお答えしたいと思っております。
 やはり先ほど来お話しのとおり、未来を担う子どもたちに夢を、高齢者の方々にやすらぎをと
いうこの見出しは、政策が今までどちらかと言うとハードが中核的なところにあったのを、時代
の流れはソフトに、しかも女性やお年寄りや子どもの方にシフトしていく流れが時代状況として
ございまして、そういった観点から少子、高齢社会の問題を的確にとらまえた表現として、未来
を担う子どもたちに夢を、高齢者の方々にやすらぎをという言葉を使わせていただきました。そ
して、いまのご質問の関係でございますけれども、これは全く私、先般なるほどなと思って帰っ
てきたわけでございますが、本議会の中にも、尾瀬高等学校活性化委員会の方々が、この中にも
たくさんおいででございます。この中に、大変なるほどなと思って、尾瀬高校も将来を見ていく
ために非常に努力をされている。その中の一つとして、尾瀬高校の特色を明記したもの。SPP
事業、サイエンス、パートナーシップ、プログラムというようなことで、アメリカの宇宙センター
に行こうというような大きなテーマがございました。これらはやはり学ばなければならないなと
いうことと同時に、尾瀬高校そのものがそういった実績をあげられているということについて大
変感銘もし、敬意も表している一人でございます。これらを見たときに、将来を担う子どもたち
に夢をということになると、そういった国際的なことであるとか、あるいはまた今の現況の問題
を非常に突破口とでき得るような、そういう環境整備をしていくということがあげられるのかな
ということを認識をした次第でございます。私がいま抱いている具体的なことは、やはり教育委
員会によく申し上げてきたのでございますけれども、非常に義務教育の体育の活躍が素晴らしい
のです。これは人口の頻度から見ると、本当に私は沼田市の子どもたちの体育の実績というのは
素晴らしいなと思っております。そういうようなことから、今後、スポーツ体育を思い切って正
面に出して、そしてそういったところから大きな夢を抱かれるような、そういう手立ては考えて
いきたいなというところははっきりと自らの内的なところで確信をしております。
 それともう一つは、ご案内のとおり、沼田東小学校の榛名養護学校の分教室があるのでござい
ますが、そのことによって非常に沼田の義務教育の学生の方々が、大変福祉の情操豊かな文書を
書くのに非常に素晴らしい実績を持っております。従いまして、そういった子どもたちのいわゆ
る優しさ、そして支え合う、そういう思考回路を醸成していくというようなことによって、特化
したことを考えていく必要があるかなというふうに思っております。感じたままに申し上げさせ
ていただいたわけでございますけれども、前段はこういったこと、大変異議があるなということ
と参考にさせていただきたいということでありました。後段につきましては、極めて現実的な問
題でありますので、そういった方向を持って子どもたちに夢を与えられるような環境整備を図っ
ていきたいなと、このように思っております。
◇39番(井上健太郎君) 市長のお考え、ある程度わかったのですけれども、ただ問題は、子
どもたちが世代間によって小さい小学生から中学生、あるいは高校生、それぞれの年齢によって
夢というのは変わっていくものだというふうに思うわけなのです。そういった中で、市長の言っ
たこのスポーツにもっと力を入れるとか、あるいは教育に十分力を注いでいくという点について
はわかるのですけれども、じゃあ沼田市としてこの子どもたちが最終的にいま我々担っている世
代が、子どもたちに望むということは、やはりこの沼田市がどんどん栄えていくということでは
ないのですけれども、自信を持ってというか、一旦教育を受けて大海に乗り出していくわけです
けれども、そういった中で、また成人したらこの沼田市に帰って住み続けるのだと。そういう気
持ちを持ってもらう。そういうことが私たちいま、この沼田市を担っている世代の一番の希望で
はないか。そういうふうに考えるわけです。そういった点で、やはり本当にこの沼田市に居てよ
かったと思えるということは、最初の質問でも申し上げましたけれども、いま生活している自分
の家が、自分の家庭が、親たちが、本当に自信を持って生活をしているというところがいちばん
子どもたちに影響を与えているのではないかというふうに思うわけです。結局、年がら年中こん
な状態ではやっていけないとか、農業で言えば、このままでは百姓では食っていけねえとか、も
う百姓じゃなくて何か他の仕事をしろとか、そんなことばかり言っていたらね、おそらく後継者
にもならないだろうし、またこの沼田市に帰ってくるということもない。そういうふうに私は考
える。そういった点で、直接子どもたちに夢をということではなくて、現在の子どもたちの育っ
ている環境を良くしていこうと。これが本当に子どもたちに将来の夢を与えていくのではないか
というふうに考えるのですけれども、その点についてお伺いをしたいと思います。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後0時02分休憩
─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 井上議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 先ほどいろいろと子どもに対するところの、未来の夢の関係についていろいろな環境の整備の
問題等についてのご指摘があったりしての質問であったかと思っております。
 やはり私は、教育長が皆さんの前にお座りでございますけれども、やはり何と言ってもこの教
育が一つの大きな生命線であると思っております。従いまして、その教育も、学校教育と地域の
教育、つまり社会教育、それと家庭教育のこの3つをいかに醸成していくということが大変重要
な時期であるし、またそれが大きな課題であると思っております。この数年来の聞くに偲び難い
子どもをめぐる事故、最近でもつい先般、東北の方であったようでございますけれども、そうい
ったことがもう当該地区では一つもないのだということと同時に、小、中、高等学校を終え、さ
らに実社会に出て、帰ってくるふるさとが、自分が生まれ育ったところでもあるし、その学校の
学舎そのものがふるさとのいわゆる拠点であるというような、そういう教育を施していくという
ことが、まずもって重要なのではないかと思っております。この節ご案内のとおり、記者会見の
翌日でございましたけれども、サマースクール沼田のことが大きくマスコミ等に取り上げられて
おりましたけれども、これらの論議をしていくときに、一人学校と子どもの関係のみならず、そ
れをめぐるところの地域の方々の後押しも期待できるのではないかというような、そういう地域
の力もある意味においては巻き込んでのようなお話しもございました。そういった意味で、何と
してもその教育ということを大きな一つの原点にして、子どもに対するところの夢を培っていく
ということがまずもって大切なのではないかと思っております。
 また、外的にありましては、先ほど申し上げました、いろいろと子どもをめぐる特化した特性
を伸ばしていくということもさることながら、何と言っても田園空間都市を標榜してのまちづく
りを展開していくわけでございますから、当然、環境と共生できる、健康を主体としたような、
いわゆる周辺の環境整備を展開していく必要があるのではないか。こういうふうに思っておりま
す。特にそういった観点から考えますと、自然を生かしたいわゆる市政の施行、そういったこと
を中軸といたしまして、そして子どもが文字通り生き生きと、伸び伸びと生きられるような、そ
ういう状況を作っていくために、これから努力をしていかなくてはならないというふうに思って
おります。
 そういった意味で、当地区には玉原スキーパーク、あるいはラベンダー、スキー、スノーボー
ト、あるいは老神温泉、吹割の滝、白沢、利根のいわゆる自前の温泉等もございます。そういう
ようなことをうまく活用した形の中で、子どもたちが活気が出るような、あるいは夢が持てるよ
うな状況を作っていきたいと、こんなふうに思っております。
◇39番(井上健太郎君) この市長の公約からね、将来を担う子どもたちに夢をと、そういう
問題から発展して、いまこういった議論になっているわけなのですけれども、教育の問題が出ま
したが、やはりいまの子どもたち非常に大変な状況になっております。教育基本法が変えられる。
こういうことになりますと、ますます競争と管理というのですかね、要するに国が望んでいるよ
うな鋳型にはめ込むような教育がなされようとしているわけですよね。そういう状況の中で、沼
田市としてどうするのかということなのですけれども、私は、利根、白沢両中学校の3年生が、
視野を広げるという意味から海外にホームステイとかというようなことで派遣をしていた事業が
あったのですけれども、これも当初は幾人かに絞ってということだったのですが、そういうこと
では行きたい子も行けない。あるいは選ばれた子と選ばれなかった子の精神的な葛藤が非常に大
変だということで、希望者全員を送ろうじゃないかと。予算的に大変ならば自己負担を多少して
でも送ろうじゃないかという事業が、合併前は利根、白沢では行われたというふうに理解してい
るわけなのですけれども。合併した途端に各学校から2人というようなことで選別されていくわ
けなのですけれども、こういうことは本当に沼田市の子どもたちに夢を奪うということにも成り
兼ねないのではないかなと。また、行く子ども、行かない子どもとのそういった問題。また、現
場での選定する問題、いろいろな点で本当に将来を担う子どもたちの夢を与える政策とは全く逆
行しているのではないかと。そんなふうに考えるのですけれども、この点についてはいかがでし
ょうか。
◇市長(星野已喜雄君) そういったホームステイ等の問題につきましては、いろいろと合併協
議の中で経過を踏まえて今次の体制を整えてきたという経過がございます。従いまして、ただい
ま議員がご提起されたようなことについては、今後、現在やっている事業等をとらまえて、そし
て国際化社会はもう申すまでもなく待ったなしでございますので、今後の対応をどうしていった
らいいかというご提言として受け止めておきたいというふうに思っております。
◇39番(井上健太郎君) いまの問題については、私は聞くつもりではなかったのですけれど
も、市長が義務教育の問題に話が発展してまいりましたので、率直にお伺いしたわけなのです。
こういった施策は本当に夢を与えるということには逆行しているというふうに私は思うのですね。
この始まった経緯というのは私もよく理解していないのですけれども、国際社会ということをよ
くいまは口にしているわけなのですけれども、そういった点で、本当に中学生のうちに一度くら
いは外国の風土にふれてくる。そういったことはこれからの人生、人格を育成していく上で非常
にそれがプラスになるのではないかというようなことから始まったことだと思うのですよ。それ
が、沼田市においては確かにやっているのですけれども、本当に少ない人数というか、学校から
2人しか選ばれないというようなやり方というのは、夢を与えるというところには値しないので
はないかというところでお伺いしたわけで、この点についてはどうなのですかね。こういったや
り方というのは夢を与えるということに当っているのですかね。
◇市長(星野已喜雄君) 子どもたちがいろいろな意味で頑張っていることを応援していかなく
てはならないことはもう行政の大きな責務でございまするし、そういったことは痛切に受け止め
ているところでございます。ただご案内のとおり、合併の協議の中で今日を迎えております。従
いまして、いまご提案されているようなことについては、今後の課題として受け止めさせていた
だきたい。そういうことで申し上げているわけでございまして、ご理解を賜りたいと思っており
ます。
◇39番(井上健太郎君) この問題については後段で、また地域内分権の問題がありますので、
ここでまたふれたいと思います。先ほど質問した中で答弁が漏れておると思うのですけれども、
要するに子どもたちが育つ過程の中で、この沼田市という自分のふるさとですね、これに本当に
愛着を持てるかどうか。また、広い世界に羽ばたいて、そしてまたいずれは郷里に帰って骨を埋
めたい。そういう気持ちになるかどうかというのは、いま現在の生活環境にあるということで、
そういった点についてどう考えるかというふうにお伺いしたわけなのですけれども。そういった
点での努力と言いますかね、そういうものが必要ではないかというふうにお伺いした。その点に
ついての答弁をお願いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり誰しも父や母を持っていて、しかも父や母の愛情のも
とに育って、そしてご近所の方々と意見交換をし、共同体を形成して、幼少の頃、幼稚園に行っ
たり、小学校に行ったり、あるいはまたクラブ活動をしたり、お祭り等々についてはまた一緒に
こぞっての関係を持ったり、そういうことになっているのはもう私が申すまでもございません。
従いまして、先ほど教育を、大きな基本にしなければならないなと言ったことは、いま言ったよ
うなことがすべて教育の中に包含されてくるもので、申し上げさせていただいたわけでございま
す。
 従いまして、いまおっしゃるような生活環境等の問題については、子どもたちが縦横無尽に、
いわゆる自らの個性や能力を発揮できるような、そういう環境づくりのために行政の使命がある
というふうに認識をしておりまして、それぞれ抱えている課題がございますけれども、今後、議
会の方々のご指導をいただきながら、そういったことに対しての対応を進めていかなくてはなら
ないというふうに思っております。
◇39番(井上健太郎君) 少子化の問題というところに発展していくと思うのですけれども、
総務常任委員会で、自立する自治体のシンポジウムに参加してまいりましたが、ここでの幾つか
の先進的な例を見ますと、いまこの少子化に対して、これから10年間で人口を増やすというよ
うな取り組みをやっている自治体。そういった自治体があるわけなのですよね。特に矢祭町等は、
先ほど市長が申し上げましたが、子育て支援については3人目から100万円とか、4人目で1
50万、あるいは5人産んでくれれば200万というような、そういった出産祝金制度を作ると
か、保育園はもう3,000円に統一して、もうそれ以上絶対上げないとか、あるいは保育料を
ゼロにして支援をしているとか、そういった自治体があるわけなんですけれども。そういう思い
切った、抜本的な政策を設けない限り、本当に子育て支援、要するにそこに住み続けたい。子ど
もたちもまた成人して非常に子育て支援の多い所だから子どもを産むにはやはり沼田市に帰ろう
とか、そういうことにつながっていくのではないかなというふうに思うのですけれども。こうい
った点については、先ほど市長は、出産祝い金、利根村がやっておりました3人目に20万とい
うのは合併協議でやることになりましたけれども。それ以外のことについては、これと言った施
策が見当たらないですけれども、これからの総合計画の中でどのように盛り込むおつもりがある
かどうか。
◇市長(星野已喜雄君) 矢祭町の関係等が披瀝をされまして、大変すごい、立派なことをおや
りになられているなというようなことで受け止めさせていただいているわけでございますけれど
も。限られた財源の中でこれからいろいろと対応していくことになります。従いまして、先ほど
言う出産祝金、3人目の20万円でありますとか、これも利根町で実行されておりました小学校
6年生までの医療費の無料化であるとか、そういうようなことを合併協議の中で進めてきた経過
がございます。先ほど、前段の議員のご質問にもお答えをさせてもらいましたけれども、新市建
設計画という一つの大きな沼田と白沢と利根で協議をしてきたものがございまして、そのことに
基づいて総合計画もいわゆる脈絡としては連動していくという形がございます。従いまして、今
後、いまおっしゃられているようなことについて、対応が可能であればそういった施策も考えて
いかなくてはならないのだと思っておりますけれども、あくまでも新市建設計画を基調としなが
ら、忠実に沼田と白沢と利根でお互いに協議をしてきたことを生かしてきた形の中で、総合計画
も作り上げていくというような考え方を持っているわけでございます。
◇39番(井上健太郎君) 新市建設計画に基づいてやるということで、その枠内での努力とい
うのはぜひ行ってもらいたいなと思うわけですけれども。要するに子どもたちは、先ほどから重
ねて言うのですけれども、いま現在、自分の家庭で居る環境の中で育っていくわけですから、そ
ういったところの改善なくしてやはり子どもたちが本当に将来の夢を、この郷土に、鮭じゃない
ですけれども、生まれて、一旦、大海に出て、また戻ってくるという、そういう習性とあい類似
したところがあると思うのですけれども、そういったような、本当に自信が持てるこの沼田市、
自分たちが本当に愛せる沼田市、そういったものを作るためのやはり施策を行っていくのが我々
の責任ではないかというふうに思うわけです。そういった点では、ぜひ先進的な例をひとつ学ん
でやっていってもらいたいなというふうに思います。どんどん過疎が進んでいく問題等もあるの
ですけれども、こういう状況の中で、たとえ山村の中であっても人口を増やすとか、そういう努
力は各自治体されているわけですね。子どもたちが育つ段階で、特に高学年になりますと将来の
夢というのは仕事だと思うのですよね。だから働く場所、そういったものが保証されなければや
はりこの沼田市に戻るということはあり得ない。そういった点では前段の質問でも申し上げまし
たとおり、特に利根町等は産業も少ないですし、林業も、農業もいま衰退してきている。非常に
限られてきている。そういう中で非常に限られた職場といえば、役場とか農協とか郵便局とか本
当に限られている。これがもうリストラでどんどん数が少なくなっているわけですね、働く場所
が。そういった中で本当に夢が持てるかというところがいちばん問題だと思います。そういった
点では先ほどの話に戻りますけれども、矢祭町では、ここ5年間で約10社でなくてもう少し多
いのですけれども、企業を呼び込んできた。そのうちの10社は村長自ら首都圏に出向いていっ
て企業に面談して誘致してきたというような報告がされております。また、同じ福島県の泉崎町、
ここでも68億円の大赤字を作った再建団体になったこの村が、やはりこの企業を本気で誘致し
た。また住宅団地を東京から無料のバスを調達をして、村に案内をして、そして住宅団地を分譲
してきた。こういうようなことで、いまこれを回復しつつあるわけですよ。そういった点でやは
り雇用の拡充ということがもう欠かせないと私は思います。そういった点で、同僚議員の方から
もあの沼須の工業団地の問題が、誘致の問題が出ましたけれども、そういった点で市長は、自ら
そういった雇用の拡充について具体的に持っている構想というのがありましたらお伺いしたいの
です。
◇市長(星野已喜雄君) 率直なところ申し上げまして、私のこの4年間は、この地方分権時代
の流れの中にあって、合併問題を取り巻く課題が、広域圏の理事長という立場も相まって、非常
にこの調整に大変苦慮いたしました。現実に、その外に出向いてどんどん市の状態を売り込むと
いうことについては、なかなか時間的な制約があったことは否めません。今回、図らずも再選を
果たさせていただくことができました。そういった中で、今回はもうとにかく一生懸命いまおっ
しゃられるような課題に対して、やはり市長自らが相手の懐に飛び込んで行ったり、自治体に飛
び込んで行ったり、そういうようなことで対応を図っていかなければならないというふうに思っ
ております。従いまして先般、千葉大学の方にもたまたま関東市長会の会議の後に、千葉大学の
方に帰りしなに寄らせてもらって、今後のいろいろな対応についてもご相談もさせていただいて
まいりました。同時に、今議会が終わったらまもなく経済部に指示をしてありますけれども、と
にかくできるだけ地元の企業は勿論のことでありますけれども、各関係のところにあいさつ廻り
に出向くということで、今議会終わるとまもなくそういった行動に打って出たいと思っておりま
す。従いまして、議員がおっしゃっているような先駆的な役割を果たしてきた自治体を学びなが
ら、私自身も身を粉にして、そういった活性化のために努めてまいりたいと思っておりますので、
ご理解を賜りたいと思っております。
 なお、ふるさとの関係で、帰ってきたいというこの心境というのは、そういった雇用の関係等
もありましょうけれども、やはり寄って立つところの家族愛であるとか、隣人愛であるとか、あ
るいはまた「小鮒釣りしかの川」に見られるように、ふるさとのそういった自然空間等が大変大
きな役割を果たしてくると思っておりますので、まさにこの田園空間都市そのものは、ふるさと
回帰をしっかりと果たしていくという、そういう観点で取り組んでまいりたいというふうに思っ
ております。
◇39番(井上健太郎君) ぜひ努力をしていただきたいというふうに思います。いま言った家
庭の問題なのですけれども、やはり子どもたちが日常生活している中で親たちの会話を聞いてい
るわけです。だからそういった点で本当に、子育て支援の先進例とかね、本当にもう子どもを育
てるなら沼田市しかないよというような会話が年中聞こえるような、そういったような方向に沼
田市を持っていく必要があるのではないかというふうに思います。
 それと、雇用の問題では、この沼田市の市の職員についても、行政改革大綱でも明らかになっ
ておりますが、削減をするという方向になってきているわけです。雇用を拡充しなければならな
い時に削減しているわけでありますから、それに変わる雇用の場を作る必要がある。その点につ
いては、先ほど泉崎村とか、矢祭町とか、そういった市長を先頭にして企業を誘致している。そ
ういった例を紹介したわけなのですけれども、沼田市においても、ああいった地理的に見ても、
京浜近辺から距離を見ても、沼田市の方がはるかにこれは有利というものがあるわけですよ。要
するに泉崎村では、住宅団地を分譲するときに、新幹線で1時間かかるという場所でありますか
ら、それでもそこに移り住んで来るという人が増えているわけなのですよ。これは村でもって通
勤費や何かも援助するということもありますけれども、そういう努力をしているわけです。また、
工業団地にしてみても、沼田市は決して条件が悪いとは思いませんよ。このインターからそれほ
ど離れていないわけですからね。そういった点でも福島県の両村と比較してみて決して条件が沼
田市が悪いというふうに私は考えません。かえってむしろいい条件が揃っている。そういった点
では本気でやはり雇用の場を拡充するために企業を誘致してくるべきではないか。まして沼須の
問題については、県企業局のやる仕事でありますけれども、それについてもやはり自治体がその
気になってやるかどうかということで決まってくるというふうに考えているわけなのですが、こ
の点についてもう一度ご決意をお聞きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど来申し上げているように、もともと行動力だとか、そういうこ
とについてはいささかなりとも自信を持っております。従いまして私も、持てる人脈等フルに活
用して、そしてこの4年間で成し遂げられなかったいろいろな課題がございます。特に今次、議
員が提案しているようなことについては、大変重要な問題であるというふうに思っております。
今議会にもいろいろと沼須の関係等についてお世話になっているわけでございますけれども、自
らが身を粉にしてそういったところを一生懸命飛び回り、しかも何が何でも今回ご提起した3ヘ
クタールの関係については、いわゆる所期の目的を完成するのだというようなことで、経済部長
を中心に本当にいろいろな意味で勿論、総務部長、公室長も交えて、幹部を交えて、そういう指
示も今朝いちばんでしたところでございます。どうぞよろしくご理解のほどをお願いしたいと思
います。
◇39番(井上健太郎君) ぜひこれからを期待をしたいというふうに思います。次の質問に移
るわけなのですけれども、高齢者にやすらぎをということでいろいろお答えいただきました。い
ま各自治体で何にいちばん目を付けているかというと、団塊の世代がこれからどんどん退職して
くるわけですよ。そういったところに老後は、「水と緑の大地 田園空間都市」でと、そういう
ことでも、どういうことでも結構なのですけれども、この沼田市に移り住んでもらう。そういっ
た工夫というのですかね、そういったことも必要ではないかなというふうに思います。本当にそ
ういった点では今度掲げたスローガン、本当に老後は沼田市で住むことがやすらぎを与えてもら
えるというようなことで十分呼び込むことができるのではないかというふうに思うわけなのです。
この世代をターゲットにした自治体等は、「やはり老後はわずかなこの菜園付きの分譲住宅にぜ
ひ来てください」というようなPR合戦がすでにもう始まっているということも聞いております。
そういった点ではどのような取り組みをするおつもりがあるか、お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 確かにおっしゃるように、団塊世代の対応問題は、実は一人沼田だけ
でなく、日本国全体の大きな課題ということを位置づけております。市長公室も、現実に大きな
事務事業を抱えておりますので、大変荷物をたくさん抱えております。そういった中で、この団
塊世代の問題等についても、交流事業を促進していくのだということで兼々指示をしてまいりま
した。特に今回、千葉大学の方に行って、柏の葉診療所というところでいろいろと勉強を2時間
ほどさせていただいた経過の中で、やはり議員がご指摘のように、このいろいろな観点から、そ
の健康を一つのキーワードとした形の中の要するに取り組みというようなことが大きくそこで勉
強の席ではありますけれども出ておりました。同時に、大学の方もいま議員がおっしゃっている
ようなこと等も含めて、それが家庭菜園付きのものがいいのかどうかということについては、ま
だ論議を後に残すとして、クラインガルテン的なような状況を構築をする中で、健康をキーワー
ドとして、そして一つの勉強会等はセットをしていくことは可能なのではなかろうかというよう
な意見交換をしてまいりました。従いまして、これらについても今議会が終わればまたいろいろ
な意味で先様の方にもアプローチをかけまして、そしてこれらについての対応方も積極的に図っ
ていかなければならないというふうに思っております。それは一つには、きっかけ、窓口、切り
口というか、その辺が大事なのでございまして、そういう意味では願ってもない、先様がいてく
れるので、今後、議員がおっしゃっているようなことについては対応を図っていかなければなら
ないと思っております。
◇39番(井上健太郎君) ぜひ他の自治体に遅れをとらないように、こういった問題はその時
期というのがあるわけなので、ぜひ対処していってもらいたいというふうに思います。それと先
ほどの答弁の中で、お年寄りにやすらぎという問題の議論の中で、沼田市の認知症のお年寄りの
問題がありましたが、この認知症というのは、予防を定期的にやっていくことによってかなり防
げるということが立証されているわけです。やはりこれも同じように財政再建をした泉崎村の例
なのですけれども、この認知症の予防ということで、各集落年10回、そして合計で100回で
すか、この集落、この村ではね、こういった認知症予防というのを定期的に行いまして、いま実
際のところこの村では認知症がゼロだそうです。ゼロになるというのは不可能だと思いますけれ
ども、ならないように予防していくということが可能だという話を聞きました。そういった点で
は認知症になった方も非常につらいでしょうし、またそれを介護する家族は勿論つらいと思いま
す。そういった点では、本当に老後にやすらぎなどあるはずもないわけなので、この認知症の予
防対策、こういったものをやっていこうと。要するに公約である「高齢者にやすらぎを」という
ものに十分適ったものであるというふうに私は思うのですが、この点についてはいかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) これは昨年の実は秋口でありましたが、この認知症のシンポジウムが
文化会館の小ホールで行われたわけでございます。当該地区が、認知症にやさしい地域づくりネ
ットワーク形成を図るということで、多くの団体のご理解をいただいてこれをスタートしたこと
が内外からすこぶる注目をされました。しかもその地元の各団体の連携を図っていくということ
で、実際問題、認知症になってしまった方が、徘徊等でいろいろと生命の危険にさらされたとき
に、この構成団体の方々の活躍によっていくつか救われた経過がございまして、そういう意味で
は大変実績をあげているという意味で、関係者の活躍に敬意を表しているところでございます。
いま議員のご指摘の、認知症にならない前の予防を図っていこうではないかということの提案は、
全くもって私自身、同感の至りでございます。と申しますのは、これからまちづくりを進めてい
く上で、でき得れば病院や福祉のところの機関にお世話にならない手前のとこの部分で、その分
水嶺というか、そのせめぎ合いのところで何度かとどまってもらうようなことを一つの大きな課
題としていきたいという気持ちがございます。そういう観点から考えますると、いま言うように、
認知症にならないような政策をして、それが成功していたとする地域については、大変関心を持
たせていただいているつもりでございます。従いまして、民生部長が聞いておりますので、早速
その地域のことについては勉強させていただく中で、健康ということを大きな基調としていく考
えを持っておりますので、ぜひ勉強させていただきたいというふうに思っております。
◇39番(井上健太郎君) ぜひお願いしたいと思います。その点について1点だけ申し添えた
いのですけれども。やはりこれはなぜ、どこの自治体でもやっていると思うのですよね。この予
防についての講義とか、話とか。なかなか何々公民館でやるから集まってくれとか、どこどこで
やるからというふうにしてもなかなか集まらないというところから、ここでは各集落ごとにこち
らから出向いて行ったと。皆さんを中央に集めるのではなくて、そういった集落に役場の職員、
あるいは社協のヘルパーとか、そういった人も含めて、保健婦とかいるわけです、プロがね。そ
ういった人たちが各小さい集落ごとに出向いて行って、出前で毎月1回ずつやってきた。それが
効果が現れてきたということでありますので、ぜひ参考にしていただきたいなと思います。
 次の質問に移りますけれども、地域内分権の問題で、支所機能は勿論十分に発揮されていると
思います。しかしそれ以外については、これといって十分に発揮されていないのではないかとい
うふうに私は思うわけです。先ほどの前段からの質問の中で、合併協議でもって協議した経過で
あるからご理解をいただきたいという答弁に終始しているわけですけれども、この地域内分権の
問題につきましては、新市建設計画の中でも各合併前の利根村、あるいは白沢、これが振興局に
なるわけですけれども、振興局において合併する前から行われていた優れた施策については、当
分の間、現状のままとしというふうに説明している箇所があるのですよ。要するに優れた施策に
ついては、どれが優れて、どれが優れていないかと判断するところは問題があろうかと思います
けれども、現状のままとしと、これは合併の説明会のときでも振興局長はよく説明をしました。
そんなに変わらないのだと。当分の間は現状のままなのだということを申していたわけなのです。
これが完全に崩壊をしていると。そして質問をすると、合併協議でもって合意されているからと
いうことになるわけなので、十分にこれが履行されていないというふうに私は思うのですが、こ
の点についていかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 議員ご案内のとおり、議員が言われているようなこともあろうかと思
いますけれども、やはり沼田と白沢と利根で合併協議をして、そして昨年の2月の13日ですか、
スタートしてきたというくだりの経過の中で本日を迎えているわけでございます。従いまして、
いろいろなご意見があろうかと思いますけれども、現状の流れの中で、できるだけ地域の中の分
権を進めていくということについては、やはり努力をしていかなければなりません。またそうし
ていくつもりでございます。同時に、いろいろと各方面の自治体の様子等も聞いてみて、私がい
つも言っている狭域自治という部分の経過と言うのですか、それが重要視されていると思ってお
りまして、そういう意味では、何とか今後努力をする中で、それらを一つずつ乗り越えていきた
いなと、こういうふうに思っております。
◇39番(井上健太郎君) これは幾度も言っていることなのですけれども、合併の最大の原則
というのは、サービスは高い方に、そして負担は低い方にというのがこれが原則なのですね。こ
れが守られていれば何の不満もないわけです。ですから私の前に行った同僚議員の質問の中でも
大学生のアンケートの問題が出ましたけれども。利根町地域はこの合併が失敗であったというの
が70パーセントあったということのある原因の中には、住民サービスが一気に切り捨てられて
しまったという問題があるわけですよ。だからこの住民サービスは、利根村が高かったのであれ
ば、これは高い方に沼田市全体が合わせるのが原則なのですね。そして、住民負担は低いところ
に合わせるというのが原則なのですね。この原則どおり今度の合併が行われていなかったという
ところがいちばん問題だったというふうに思います。そういった点では、その受け皿として狭域
自治という市長が申します地域内分権、地域内分権を与えるのだから十分やっていけるのではな
いかというところなのですね。ですからもう一つお聞きしたいのですけれども、それでは振興局
内での職員の人事とか、そういった問題については、振興局内でもって全部解決できるのですか。
これはできてないでしょう。この点についてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) もちろん当然、振興局長、振興局次長が、当該振興局の大きな責任の
ある立場でおります。そういった流れの中で、やはり地域の事情というのはそういった方々から
意見が当然開示されるわけです。で同時に、勿論本庁の方にも多くの職員がおりますから、そう
いった調整は後ろに控えているところの総務部長を中心に対応を図っていく。こういうことにな
ろうかと思います。
◇39番(井上健太郎君) 要するに振興局独自の、地域内での権限はないと。そういった問題
についてはね。そういうふうに理解をしているわけですよね。
 それと、他の施策については、先ほどからくどく申し上げておりますけれども、合併協議によ
って決まったからということでもって、優れた施策についても一つもこれは継続ができない。ま
して、今までの議会の中で、本当に地域内分権ということであるならば、ある程度の予算を一応
くれて、そしてこの予算についてはその地域内でもってどういう形で使っても結構ですよという
ような予算も与えてもいいのではないかという意見も出ていたわけですよね。だけどそういった
ものは一切ありませんよね。だからそうなると、支所機能以外で何が分権なのか。ここが私はい
ちばん聞きたいのですけれども。
◇市長(星野已喜雄君) いまおっしゃるこの予算の関係でございますけれども、先ほど言った
狭域自治等の関係もございまして、これからそういったいろいろなことを研究していく中で、ど
ういう姿がいいのかということもいろいろと勉強していかなくてはならないと思うのです。そう
いってはあれなのですけれども、他の地域等では選挙という一つのプロセスを得ますので、いろ
いろな意味で散りばめられたようなこともやっておられる地域もありますけれども、やはり今ま
で合併協議で進めてきた経過もありますから、そういうようなことも踏まえながら、先ほどご指
摘の関係等についても、そういった独自性を発揮できるような施策展開ということのご指摘だと
思いますので、これらについては今後の研究課題としていきたいなと、こういうふうに思ってお
ります。
◇39番(井上健太郎君) この地域内分権、こういったものは旧利根村地域の住民がこの合併
にある程度事後承諾のような形ですけれども承知した。地域振興局を設けて、これを沼田市の中
の地域というのですかね、地域内分権、要するに一つの、ある程度の権限があるのだと。独自の
施策もある程度できるのだという夢があったわけですよね。そういった夢はもうないということ
は、もう現実にわかってまいりました。特に、振興局長については市長の委任事務、勿論、次長
についてもそうですけれどもね。そういった権限しかないわけでありますから、本当に旧利根村
という地域が、ある程度沼田市の中で、沼田市全体とは多少違った形で特色のある地域として認
められるという権限というのはないということが今まで何回もやった質問の中で大体明らかにな
ってまいりました。要するに、この地域内分権という言葉は、本当に絵に書いた餅だということ
で、こういったことはもう支所機能だけで、支所で十分なのですよね。だからもうあまり地域内
分権という言葉はあまり使わない方がいいのではないかというふうに私は思います。本当に地域
内分権というのが当たるのであればもう少し権限を与えるべきだと、私はそうに思います。それ
について何かお答えがあれば伺いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろとご指摘をされているわけでございますけれども、合併協議
に基づいての一つの方向性がこの方向でございましたので、議員がまだいろいろとこういうとこ
ろに問題があるということについては真摯に受け止めて、そしてできるだけそういったところに
近づける。あるいはまた齟齬のないように努めていきたいと思っております。
◇39番(井上健太郎君) いまの最後の言葉はしっかりと受け止めておきます。
 最後に一言だけ申し添えたいと思いますけれども、要するに地域内分権、これを本当に確立し
ていくためには、利根町の住民というのは沼田市のど真ん中にいて、下駄履きで病院に行ける。
すぐ鉄道もある。インターもある。そういったところに買物に行くにも歩いていける。そういう
ところに生活している人と車の運転がなければいつ来るか、あるいは知り合いに頼むかしなけれ
ば中央に出てこられない。そういうところに住んでいる人とは必然的に条件が違うわけですよ。
だから、公正、公平、平等ということであるならば、そういったところにこそ、生活不利益地域
にこそもう少し日常生活での援助があって、初めて公正、公平になるということを私は最後に申
し上げて質問を終わりたいと思います。以上です。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 次に、井之川博幸議員。25番。
〔25番 井之川博幸君登壇〕
◇25番(井之川博幸君) 通告に従いまして一般質問を行います。
 最初に、だれでも住みよいまちづくりについて、ユニバーサルデザインによるまちづくりにつ
いて伺います。
 ユニバーサルとは、広辞苑で引きますと宇宙的・世界的・普遍的などと書いてあります。デザ
インとは、下絵、素描、図案などと書いてありますが、生活に必要な製品を制作するにあたりそ
の材質・機能・技術及び美的造形性などの諸要素と、生産・消費面からの各種の要求を検討・調
整する総合的造形計画とも書いてあります。ユニバーサルデザインと言ったときの意味は、後者
の意味が適当であると言えます。一般的にユニバーサルデザインとは、すべての人々の社会参加
を可能にしようという「バリアフリー」の考えをさらに一歩進め、障害者をはじめ子どもからお
年寄りまで、だれもが使いやすいデザインのことと言われています。
 本市におきましては、沼田駅周辺から中心市街地周辺の73ヘクタールを対象にした「歩いて
暮せるまちづくり」事業などが取り組まれておりますが、まちづくりの基本方針としては、都市
計画地域を対象とした都市計画マスタープランや全市対象の第四次総合計画などがあります。
 沼田市都市計画マスタープランの中には、人にやさしいまちづくりの方針が明記され、居住環
境にかかわる点では、バリアフリーのまちづくりとして、バリアフリーの歩行環境の整備の推進
が示されています。実際に行われている本市の道路や公共施設の建設においても、一定の改善が
進んでいることは承知しておりますが、第五次総合計画の策定も行われている状況でありますの
で、居住環境におけるユニバーサルデザインについてはどのように考えているのか。また、居住
環境における現状での課題はどのようにとらえているか、まずお伺いしたいと思います。
 ユニバーサルデザインにより、だれでも住みよいまちづくりをしていくとなりますと、居住環
境での市が行う公共事業だけでできるはずもありません。市民一人一人の意識の問題や実際に進
めていく上での仕組みづくりなども重要な課題となります。市が行う公共事業でも、より素晴ら
しいものにしたいのだけれども、財政上の制約などということも起きていると思います。
 しかし、実際に生活している障害者の方や高齢者の方々にとっては、どうしても改善してほし
いという要求はあるわけでありまして、今後のまちづくりには、このような切実な声も反映する
必要があるのではないでしょうか。議会で、数年前に視察させていただいた帯広市では、平成1
1年度に専門家も参加した委員会で、帯広市居住環境ユニバーサルデザイン指針を策定し、市の
全庁的な、かつ横断的な推進体制づくりを行っています。本市におきましても、このような指針
や推進体制が必要と思いますが、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
 続いて、沼田駅前広場における一般車両の利用についてお伺いいたします。
 駅前広場については、事業が進捗中ではありますが、駅前ロータリー部分は完成し、使用開始
されています。公共交通のバス・タクシーの利用については、以前とは格段に使いよくなってお
ります。しかし、市民が送迎に自家用車を使っている一般車両の使い勝手については、市民から
「以前より使いにくくなった」との苦情の声を聞きます。駅前広場整備事業については、市民や
観光客によってもより使いやすい沼田駅をめざしての事業ではないでしょうか。
 沼田駅利用について現状での一般車両の利用台数はどのくらいあるのか。駅前広場改修によっ
て受けられる一般車両の利便性の向上については、どのようになるのか。一般車両において送迎
される障害者や高齢者等の駅前広場での乗降場所についてはどうなるのかお伺いいたします。
 次に、格差社会における教育行政について。まず就学援助事業についてお伺いいたします。
 1月3日の朝日新聞の一面に、「就学援助4年で4割増」、「東京・大阪4人に1人」という
大見出しの記事が載りました。その記事には「就学援助の受給者は2004年度が全国で133
万7,000人、2000年度より約37パーセント増えた。受給率の全国平均は12.8パー
セント」と書かれてありました。36万人増えたことになります。小泉内閣が進める「構造改革」
による貧困や社会的格差の広がりが、子どもと教育にまで及んでいることの一端を表しているの
ではないでしょうか。
 就学援助制度は、「教育の機会均等」や「義務教育は無償」とした憲法や教育基本法などに基
づいて作られた「就学困難な児童及び生徒に係わる就学奨励についての国の援助に関する法律」
及び市町村では「学校教育法第25条」で定められている制度です。補助対象は、生活保護基準
以下の所得で生活している家庭とこれに準ずる家庭です。
 本市におきましても、平成17年度の教育要覧によれば、平成16年度は要保護、準要保護児
童生徒援助事業が事業費2,432万9,000円の事業費で行われたとなっています。まず、
要保護・準要保護児童生徒の適用範囲と対象児童数についてお伺いいたします。また、経済的困
難さは、先ほど述べた格差社会の広がりは勿論、母子家庭の増加などもあるようであります。こ
のような状況の中、事業の拡充についてはどのように考えているのかお伺いいたします。
 続いて、就学援助事業の中の遠距離通学費援助事業は、16年度71万8,000円の事業費
で実施されたとなっていますが、現状と対象児童数について、さらに、この事業の全額援助の実
施についてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
 次に、学校給食費についてお伺いいたします。
 先ほど述べたように、社会的格差の広がりなどの影響は、子どもたちの学校生活にも出ている
ことは本市においても同様だと思われます。給食費が払えない家庭の子どもをどのように扱って
いくのか。少子化対策として、子どもにかかる経費をどのように支援していくのか。このような
観点から、北海道の三笠市では、学校給食費の無料化に今年度から踏み切りました。市内の小学
校6校の子どもたち全員が、そろっておいしく給食が食べられるようになったことは、父母の皆
さんからも大変喜ばれているそうです。
 本市においての給食費の無料化実施についてのお考えをお聞かせ願いまして、私の第1回目の
質問といたします。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後2時01分休憩
─────────────────────────────
午後2時11分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの井之川議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、だれでも住みよいまちづくりについて、ユニバーサルデザインによるまちづくりについ
て、居住環境におけるユニバーサルデザインについてはどのように考えているかについてであり
ますが、これは健常者や障害者、子どもからお年寄りまで、誰もが使いやすく安全な居住環境を
デザインしていくことであると認識しております。
 次に、居住環境における現状での課題はどのようにとらえているかについてでありますが、す
べての人にやさしいまちづくりを実現するために、本市では道路の危険箇所について、平成16
年度に関係機関や地域の方々とともに「あんしん歩行エリア事業」を策定し、危険箇所の解消を
目指しているところであります。さらに公共施設や歩道及び公園等のユニバーサルデザインによ
る整備を一層進める必要があると考えております。
 次に、ユニバーサルデザインによるまちづくりの指針や推進体制が必要ではないかについてで
ありますが、現在、指針となるものとして、不特定多数の人が使う建物等について定めている
「ハートビル法」があり、県においては「人にやさしい福祉のまちづくり条例」等があります。
本市におきましては、これらの法令等に基づいて誰もが安全かつ快適に生活できるようなまちづ
くりについて、庁内各関係部局と連携を図りながら、各事業を推進しているところであります。
 次に、沼田駅前広場における一般車両の利用について、沼田駅利用について現状での一般車両
の利用台数はどのくらいかについてでありますが、沼田駅前広場整備事業につきましては、交通
結節点としての機能向上、安全で快適な歩行空間の確保、駐車場の確保、利根沼田の玄関口とし
ての整備等を目的に事業を進めてきたもので、平成17年度に駅前ロータリーが完成し、平成1
8年3月1日から供用開始を行ったものであります。
 ご質問の利用台数でありますが、ロータリーの供用開始に伴い、駅前周辺の交通状況の実態を
把握するため、5月19日及び21日の両日に調査を行った結果、迎え用車両が最も多い列車到
着時間帯は、下り線の午後8時6分着の列車で、その台数は55台になっております。
 次に、駅前広場改修によって受けられる一般車両の利便性の向上についてでありますが、駅前
広場改修前については、歩行者と一般車両の動線が交差しており、通行に大変危険な状況であり
ましたが、改修後は歩道と車道を区分したため、通行の安全が図られ、利用者の利便性が向上し
ております。
 また、今後、一般送迎車両の路上駐車を防ぐため、駅前広場北側に駐車場の整備を計画してお
りますので、さらに利便性の向上が図られるものと考えております。
 次に、一般車両において送迎される障害者や高齢者等の駅前広場での乗降場所についてであり
ますが、乗降場所としては、駅舎に近く、より安全を図ることができる、市道沼田駅南線沿いで、
駅舎の南側に障害者用の送迎場所として2台分を計画し、北側の市営駐車場予定地内にも、駅舎
に近い位置に2台分確保する計画であります。なお、現在は仮設ではありますが、駅前広場南側
の仮設送迎用駐車場付近に障害者用駐車場を設けておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
 以上申し上げまして、井之川議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、格差社会に
おける教育行政について、就学援助事業について、学校給食費については、教育長から答弁申し
上げますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
◇議長(星野佐善太君) 教育長。
〔教育長 津久井勲君登壇〕
◇教育長(津久井勲君) 井之川議員のご質問にお答え申し上げます。
 格差社会における教育行政について、就学援助事業について、要保護・準要保護児童生徒援助
事業の適用範囲と対象児童数についてでありますが、まず、その適用範囲は、要保護対象者につ
いては、福祉部門から、学校給食費や教材費などとして支給されている教育扶助費の中に含まれ
ない修学旅行費の実費の全額、及び学校保健法に定める虫歯や結膜炎などの治療に伴う医療費の
全額について支給しております。また、準要保護対象者については、学校給食費や学用品・通学
用品費、修学旅行費、校外活動費などについて支給し、さらに、小学校1年生と中学校1年生に
ついては、新入学用品費を支給しております。次に、対象児童生徒数は、今年度の5月末現在の
要保護対象者については、小学生3名、中学生3名であり、準要保護対象者については小学生1
87名、中学生104名であります。
 次に、同事業の拡充についてでありますが、昨年度から国の補助対象者が要保護児童生徒に限
定されることになり、準要保護児童生徒に対しては、地方交付税措置となりましたが、現在のと
ころ、現状と同様な事業を実施していきたいと考えております。
 次に、遠距離通学費補助事業の現状と対象児童数についてでありますが、補助事業の現状につ
いては、大きく三つに類別されております。その一つ目は、分校統合に伴う路線バス定期運賃相
当額の全額補助でありまして、対象児童生徒数は、小学生が12名であります。
 二つ目は、片道、小学生概ね4キロメートル以上、中学生概ね6キロメートル以上で、公共の
交通機関の利用が不可能である、いわゆる遠距離通学者に対する補助でありまして、対象児童生
徒数は、小学生4名、中学生1名であります。
 三つ目は、遠距離で公共の交通機関を使って通学する者に対する定期運賃相当額の3分の1を
補助するものでありまして、対象児童生徒数は、中学生17名であります。
 次に、同上事業の全額援助の実施についてでありますが、今後、実施上の諸課題等について、
研究をしてみたいと考えております。
 次に、学校給食費について、学校給食費の無料化についてでありますが、学校給食施設・設備
費、人件費など、実施運営に要する経費については、学校の設置者負担となっており、食材費に
充てられる学校給食費については、保護者負担となっております。
 この学校給食費は、平成17年度の決算見込みで約2億4,000万円と大きな金額となって
いること、加えて、本来、学校給食費は、一般的に個人の負担に帰すべきものであること等を勘
案すると、学校給食費の無料化については、現在のところは困難であると考えております。なお、
経済的に困難な保護者の方に対しましては、先ほどの答弁で申し上げましたとおり、要保護・準
要保護児童生徒援助事業等において支援を行っているところであります。
 以上申し上げまして、井之川議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇25番(井之川博幸君) ご答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきたいと思い
ます。
 まず、ユニバーサルデザインによるまちづくりについてでございますが、去る4月23日に、
日常、車椅子で生活している方々がボランティアの皆さんと北回り環状線の県道材木町上発知線
との交差点付近から、主に歩道部分でありますけれどもチェックをしながら沼田公園まで歩きま
した。私も参加をさせていただきまして、車椅子にも乗らせていただきました。また、その結果
をもって、先日、市長と担当部課長に直接問題点や改善要望などをお願いいたしました。2年前
にも同様なことをお願いした経過がありましたが、すぐ対応していただけるものについては素早
く対応してもらえたということで、大変ありがたいと思っておりますけれども、簡単にはいかな
い部分もありまして、このユニバーサルデザイン等々と全く同一の改善が必要ではないかという
ような、そういう内容の要望にもなっておりますけれども、簡単にはいかない部分などについて
はどのように考えているのか、まずお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私は今回の車椅子で歩道を通って、そして問題点をチェックされた関
係者の方々のご努力に敬意を表している一人でございます。先般もこの方々が、市民体育館であ
るとか、中央公民館であるとか、そういったところの使い方というか、エレベーターの問題であ
るとか、車椅子の立場からチェックをすることによって、健常者では見られないところがずいぶ
んあるということが紹介されたからであります。今回も同じように車椅子の方たちでなければ理
解ができないような、非常に微細にわたった問題提起がされておりまして、先般議員がご紹介さ
れた中で、できることは速やかにするようにということを担当部課にさせていただきました。今
後、なかなか難しい問題も実際ございます。と申しますのは、やはり大きなハード事業も伴わな
ければならないこともございまして、そういったことにつきましては、今後の検討材料とさせて
いただきたいと思っておりますが、いずれにしましても、こういった社会的弱者と言われる方々
の問題提起というのは、健常者では見逃してしまうようなことが提起されておりまして、大変注
意深く、また逆にありがたいなと思って受け止めさせていただいております。
◇25番(井之川博幸君) 先ほどのご答弁の中で、国においてはハートビル法ですか、県では、
人にやさしいという条例を作ってあるということで、それに従って、沼田市の場合は庁内各部局
と連携をとりながら進めているというようなご答弁がありました。私は先ほど申し上げましたが、
議会の視察をさせていただいたときに、先ほどご紹介したように、平成12年の3月に出された
帯広市居住環境ユニバーサルデザイン指針というのがございまして、内容を見てみますと、大学
の先生なども入れてですね、しっかりとした指針を作られている。この指針の内容を見ますと、
ちょうどこの間、環状線におきましても歩道が傾斜をしている。車椅子にとっては非常に走行し
にくい。私もそでちょうど乗らせていただきましたが、傾斜のある、下がっている方向にどうし
ても車椅子が曲がってしまう。真っ直ぐ走るのがどうしても大変だと。車椅子だけではありませ
んで、例えばベビーカー等々もそういうふうになりますし、足の悪いお年寄りなども歩きにくい
と。それから、環状線の北回りは、かなり新しい事業として、最新の技術でもって作られている
道路でありますけれども、歩道部分は傾斜があると同時にですね、一つ一つの小さなブロックが
埋めてあると。その辺が時間が経つとへこむ所も出てきたりして段差がまた出てきて、またそう
いうのが障害になるというようなことで、かなり最新の技術で作られた環状線の道路においても、
そういう障害者だとか、高齢者、また子どもたちを乗せたベビーカーなどにとっては一つのバリ
アになってしまうというようなことで、そういうようなのはどうすれば改善できるのかというこ
とでありますけれども、一定の居住環境で沼田市が行う公共事業にとっては、やはり指針がきち
んと必要ではないか。そうしなければ作ってから直すということになれば莫大なまたお金がかか
るわけで、そういう点では先進地に学ぶ必要があるのではないかというふうに思います。
 例えば、沼田公園の西トイレ等は非常に今までの技術のトータルと言いますか、車椅子の方と
一緒に入りましたけれども非常に使いやすい。もう一つは、その公園のトイレ、2,000万く
らいかかったわけですけれども、市民の中にはあんな大きなお金を使ってもったいないと。こう
いうふうに言った方もいらっしゃいます。私は言われました。しかし実際障害者の方、車椅子の
方にとっては非常に今度のトイレは使いやすい。あのトイレができたことによって公園に出かけ
て行こうという気持ちになったというようなことを聞きましたので、そういうお話しをその方に
申し上げたところ、「あっそういうこともあるのですね」ということで、「お金をかけてもしょ
うがいないということもあるのですね」というようなことで納得をしていただきましたけれども。
そういうようにユニバーサルデザインを進めていく上では、そういう市のそういう公共事業、居
住環境を整備するだけではなくて、市民の意識の問題、それから、そういうことを進めていく仕
組みの問題、帯広市のパンフレット等にも非常に詳しく説明がされておりますけれども、そうい
うことがあって全市的に進んでいるものだというふうに思います。そういう点では、市にとって
も市全体で、市民の協力を得ながら進めていくということがどうしても必要なわけで、そういう
点では一定の市にとっての指針が必要ではないかと思います。もう一度その点についてお伺いを
したいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろと実践をされ、フィールドワークをされまして、公園の西側
のトイレの評価をしていただきまして、関係部課もさぞかし安堵しているのではないかというふ
うにいま思っております。いずれにいたしましても、公園のトイレはさらに拡充整備をしていく
ということでとらまえておるわけでございますけれども、当然、バリアフリーをしっかりとする
中で、それらを進めていくということになろうかと思っております。
 議員のご質問の、帯広市のことを例に出しての、いわゆるユニバーサルデザインのことでござ
いますけれども、冒頭ご質問に対する答弁としてハートビル法、あるいはまた人にやさしい福祉
のまちづくり条例、特に県の関係のこの条例に基づいてという答弁をさせていただきました。と
申しますのは、県においての人にやさしい福祉のまちづくり条例を一つのベースにすると、いわ
ゆるユニバーサルデザインの総体が確認でき、見えてくるわけでございまして、そういった意味
で答弁をさせていただいた経過がございます。ただ議員ご指摘のように、当該基礎自治体は基礎
自治体でということでございますが、内部の調査によると、富岡市が、ユニバーサルデザイン施
設整備マニュアルというものを作っておるようでございますけれども、これをいろいろと分析し
てみますると、人にやさしい福祉のまちづくり条例の県の骨子をエキスをとらまえた形でできて
いるようでございます。従いまして、現行、人にやさしい福祉のまちづくり条例、県のことでご
答弁をさせていただいたわけでございますけれども、徐々にこのユニバーサルデザインというの
は基礎自治体の大きな課題になってまいります。福祉の関係も、施設から地域へということが言
われているように、健常者と障害者が一緒になって生活ができるような状態を作っていくために
はですね、大変重要な問題提起だと思っております。今後ですね、そういったことについて研究
をさせていただきたいと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇25番(井之川博幸君) 研究をしていきたいということなのですけれども、私の申し上げた
点では約半分くらいのご理解だと思いますが、当局は、公共事業を進めるときにそういうものを、
県の条例等を指針にしてやれば、それに合わせてやれば進むと思いますけれども、先ほど申し上
げましたように、全市的に進めるということになれば市民の理解も得なければならない。意識を
変えなければならない。そういうことを進める仕組みも作っていかなくてはならない。そういう
点で方針と言いますか、帯広市の場合は指針と言っておりますけれども、そういうものを作って
市民も協力していただく。推進体制の話に入りますけれども、勿論当局内での横の横断的な推進
体制も必要ですし、それから全市的な一般の、民間の方に入っていただいて、全市的にそういう
ことを推進していく体制。帯広市の場合はその体制づくりを進めるということで、まだできたと
いう話にはなっておりませんけれども、そういうことも必要だということになりますと、どうし
ても沼田市で取り組まなければならないというふうに考えます。そういう点で、今までもそうい
う指針があったのでしょうけれども、実際にいろいろ見てまいりますと、まだまだ簡単なところ
でも、グレーチング一つにとってもなかなかそういう立場で作られていない。そういうことです
から、変な話ですけれども、県の条例と言いますけれども、県道上発知材木町線、高橋場町内、
改修をされましたが、グレーチングはやっぱり車椅子の前輪がスポッとはまってしまうような大
口の、新しいグレーチングが使われております。県も条例を持っているのですけれども、結局こ
ういうことになってしまうのですね。そうアピールできるような、沼田市はそういう福祉のしっ
かりした町ですよ。住みやすいまちづくりを進めていますということで、対外的にアピールし、
沼田市の中もそういうふうにしていくためには、どうしても市独自の方針とか、指針とか、いろ
いろ言葉の使い方はあるでしょうけれども、そういう検討して、きちんと推進対策を作っていく
ことが必要だというふうに思いますけれども、その点についてお願いをしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 冒頭のご質問にご答弁させていただいたとおり、県において、群馬県
全体を網羅する、人にやさしい福祉のまちづくり条例がありまして、それに基づいていくと概ね
このユニバーサルデザインを包含できる、そういう流れになっております。しかしながら先ほど、
グレーチングが現実に車椅子の方々がはまったということで、非常に苦慮されたということを先
般も関係者の方々の問題提起がございまして、すぐさま対応するようにこちらの方から指示をさ
せてもらったわけでございますけれども、徐々に健常者と障害者の人が、いわゆるユニバーサル
にいろいろと地域で一緒になっていこうという流れが大きなまちづくりの流れでございますので、
そういったことから考えますると、このユニバーサルデザインそのものが全市的な形の中でとら
まえられていくということが大変重要なまちづくりの骨子になっていくのかなと、こういういま
認識をしております。従いまして今後、これらについてのいろいろな学習を重ねて、研究を重ね
てまいりたいと思っております。
◇25番(井之川博幸君) 障害者の方、それから高齢化も先ほど、同僚議員等々の中で24パー
セントまで来たというお話しもありました。非常に切迫している問題ということになります。ぜ
ひ重要視していただきまして、研究も早く進めていただきたいというふうに最後に要望しておき
たいと思います。
 次に、沼田駅前広場における一般車両の利用についての関係でありますけれども、今の現状は
行ってみればわかるわけでありまして、市長が答弁された内容になっております。しかし実際に
沼田市の地域性として、市民の日常生活の中で自家用車というのはなくてはならないものだと思
っております。先ほどかなり、8時6分のときに55台というような迎えが来たということであ
りますけれども、そういうふうに非常に自家用車での行動が、やむを得なくそれでやっているわ
けですけれども、そして公共交通は非常に大事だけれども、路線においても、料金においても、
多くの市民にとってまだ使いやすいものとなっていない。昔は東武バスというのが走っておりま
してかなり路線もありましたけれども、だんだん減らされていると、本数も減っていると。そう
いうときですからどうしても自家用車に頼らざるを得ないと。こういう事情がこの地域にあると
思うのです。それから改修前は、いま歩行者と大変動線が同じで危険だというお話しがありまし
たけれども、駅の出入口のすぐ前にきちんと線が引いてあって数台が止められる。こういうスペー
スもありました。それが何よりも今度の事業は市民の税金で行っているわけなのですね。タクシー
会社とかバス会社が金を出してやっているわけではないのですね。そういう点でこのようなこと
から本市の地域性とか、いまの事情においては、駅前ロータリーの中から一般車を締め出すとい
うのは適切ではないというふうに思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思っております。
 ご案内のとおり駅前を整備をして、そして沼田市の活性化のために処していこうということで、
先輩の方々が、あるいはまた先人の方々がそれを構想され、そしてこれを事業化をしてきたとい
う経過があろうかと思っております。かつてはこの沼田駅前が尾瀬の玄関口として文字通り深夜
にわたって非常に活性化が図られたということは、私どももよく子どもの時分承知をしていると
ころでございます。今次、モータリゼーションの進展する中で、公共交通の復権ということが大
きく取り上げられている中にあって、公共交通をできるだけ使っていこうということもこれまた
時代の流れとして当然かと思っております。議員ご指摘のように、利根沼田は一般車両がこの生
活の中で文字通り定着をしております。従いまして、駅前に横付けをするというようなことをし
ていきたいという気持ちは当然のことと思っております。私が一昨日、一昨々日と担当部課との
打ち合わせの中で、乗降の関係については臨機応変に十分な対応が可能であるというふうな報告
をいただいておりまして、そういう意味で今後柔軟な対処の方法でもってこれらが可能になって
いくのではないかと。こんなふうに認識をしております。ひとつご理解のほどをよろしくお願い
をしたいと思っております。
◇25番(井之川博幸君) かなり市民から苦情が寄せられておりまして、タクシーとかバスが
来るとクラクションを鳴らされたり、中には怒鳴られたという人もおりますけれども、それは今
の状態で言えば確かに一般車両が駐車をする。ちょっと長い時間停まっていればタクシーやバス
にとっては邪魔になるわけですから、そういうことも出てしまうのかなあというような感じがい
たします。そういう点で言えば、別に設備を何か変えるということではありませんので、ただ線
を引いていくところをちょっと変えて、一般車両がここなら停車していいよ。駐車はちょっと無
理だと思いますけれども、停車をしていいよというようなスペースを作ればいいわけでありまし
て、そういう点では、先ほど言ったような理由から、何のために改善したのだとみな怒っている
わけですよね。「おれたちの金でやっているんじゃないか」と。ですからそういうこともよく踏
まえていただきまして、線を引き変えればいいわけですから、一般車両も停車できるようなスペー
スを作るべきだというふうに思います。そういう点でもう一度答弁をいただければありがたいと
思います。それから、障害者、高齢者のためのスペースでありますけれども、駅舎の南側、それ
から北側駐車場のいちばん近い所ということになりますが、駅舎の真ん中に出入口があるわけで
すね。南側も北側も、真ん中まで来て入るわけでありまして、普通考えるといちばん近い所は出
入口のいちばん前でありまして、いまタクシーの降車場になっている付近ですかね、普通はその
辺におくのが普通ではないかと思います。それでそっちに廻れば安全だと。まったく車が来ない
と。こういうことも確かにあります。そういうところで考えると、普通いまのそういう常識で考
えますと、いちばん近い所にそういうスペースを作るのが当然かなというふうに思うのですけれ
ども、なぜ南側や北側に行ってしまったのか。そういう点で何かお考えがあれば教えてもらいた
いと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 一般車両の停車の関係でございますけれども、これらについては私も
現場に行ってそういう経験がなくてあれなのでございますけれども、ただ先ほど来答弁したとお
り、まず現在の空間でもって何とか対応ができるのではないかというふうな、こういう報告をい
ただいておりますので答弁をさせていただきました。引き続きこれもいろいろな角度から分析を
してまいりたいというふうに思っております。
 それから2つ目のことでございますけれども、これらはまさに議員がおっしゃられる論法がま
ずひとつあり、そしてもう一方においては、完全な安心、安全を担保するという論法がありとい
うようなことで、大変論法が分かれるところだと思っております。しかも前後等に公共交通関係
等が頻繁に出入りするという状況もあって、やや駅舎から離れながらも、しかもいちばん至近な
ところにあって、そしていわゆる安心、安全を担保するということも、これまた大事なことなの
ではないかと思います。その辺のところの部分の差異ということについては、やや論議が分かれ
るところかと思っておりますが、市の立場からいたしますると、やはり安心、安全を第一義に考
えて、今回の対応を図ったという流れがございますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇25番(井之川博幸君) 確かにロータリー以外の所で乗降車ができれば非常に乗降車の場所
としては安全だというふうに思います。しかしそこから出入口まで距離がありまして、車椅子で
例えば降りる場合に降りて、雨が降っている場合などはどうするのだと思いますね。結局、その
間は傘をさして行かなくてはならない。横殴りの風を伴った雨など降っていたらどういうことに
なるのだろうという心配もあります。そういうような対策をやはり考えていく必要があるのでは
ないか。もし今の計画のままいくということになりましても。そういう点のお考えがありました
らお願いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これからの地域社会の、先ほどの前段のご質問の、ユニバーサルデザ
インのところ等との関係も出てくるわけでありますが、やはり障害者の方々と健常者の方々が、
自然体で、地域で和解をしていくという流れが大変重要なポイントになってくると思うのです。
そういったことから、安心、安全をしっかりと担保する。そのためには若干駅舎から離れるけれ
ども、その間の距離空間については、お互いの地域社会の、協働社会の中で補っていくようなこ
とも大事な要素になってくるのではないかと思っております。ただ風が横殴りになったり、ある
いは大雪が降ったりしたときの障害等については、これまたいろいろと論議が分かれてくるとこ
ろでございますけれども、それらのことについては、ご指摘がございましたので勉強させていた
だき、そしてできるだけ距離感のところを障害ができるだけなくなるようなことを考えていかな
ければいけないと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇25番(井之川博幸君) 私の頭の中に南側のところがありましたのであれですけれども、北
側は駐車場が整備されますと一応シェルターが付くということになっていることは承知しており
ます。ただ南側はそういうシェルターが付く計画はございません。ぜひ考えていただきたいと思
います。
 最後にですね、今回の駅前広場の整備事業、整備事業自体はいいのですけれども、そういう使
い勝手とか、そういうやり方とか見てみますと、どうも大都会の駅前のロータリーとか、全国平
均的なまねをしているのではないかという感じがいたします。本市の状況に合ったやはり駅前広
場にしていく。市民から喜ばれる駅前広場にしていく。市民にとっても使い勝手のいい駅前広場
にしていくということが必要ではないかというふうに思いますので、いろいろ市長が今後も研究
をしていただけるといいますか、そういうご答弁でございますので、かなり市民の苦情等もある
ということを前提において、よろしくお願いをしたいと思います。
 続きまして、就学援助事業の関係に進ませていただきます。
 昨年の9月議会でも同僚議員が、この就学援助事業につきまして交付税措置になってしまうと
いうようなことで先行きを心配して質疑をしております。そのときの数字等も承知しておりまし
て、本市におきましてもやはり2001年から2004年度まで37パーセント増ということで、
全国平均と同じやはり伸びを示しております。そういう点では、朝日新聞が言っているようなか
なり子どもたちにとっても厳しい状況になっているというのは本市でも同じかなという感じがい
たします。援助する項目と範囲について先ほどお伺いをいたしましたが、修学旅行費と医療費、
要保護ですね、準要保護の場合は、これに給食費、入学用品、校外活動費と一般的に行われてい
るかなという項目なのですけれども、これはあれですか、国のマニュアルどおりに従った内容な
のでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 ご指摘のとおりそういうことで進めさせていただいております。
◇25番(井之川博幸君) 全国的には、かなり国のマニュアル以外にも地域の実情に合ったよ
うな項目を設けて援助しているというようなことも勉強させていただいておりますが、本市にお
きましては、そのような対象になっているそういう項目を、具体的に必要ではないというような
検討をされたことはございますでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 公式に議論というようなことは特に認識しておりませんけれども、こういうことは常日頃から
子どもたちの教育の機会均等等の立場からいろいろと議論することはありますので、そういう意
味では議論しておりますので、公式に云々ということはなかったように思われます。
 また、本市独自で進めているということについては、現在そういうことでありますので、ござ
いません。以上です。
◇25番(井之川博幸君) 昨年の9月の時点での数字で、平成16年度が336人で、6.7
8パーセントという数字が出ておりました。朝日新聞の数字もこの年度でありまして、全国平均
が12.8ということに出ております。沼田市の場合は約半分くらいの対象ということになるわ
けでありますが、このような就学援助を受けている対象が全国平均の半分くらいというのはどの
ようなことが原因だとお考えでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 具体的に直接どういうことが影響しているかということは詰めてはおりませんけれども、子ど
もたちの数も減っていることもありますし、景気の問題もありますし、ということもありますの
で、または社会情勢、例えば家族構成の問題とかいろいろありますから、そういうことのいくつ
かがいろいろ関係しあってこういうようなことになっているのかなと思います。なぜならば、基
準そのものはここずっと変えてないわけでありますから、それらの要素が関係してこういう数字
が出てきているかなと、そんなふうに考えております。以上です。
◇25番(井之川博幸君) 就学援助事業につきましては、受けたい人の申請で話が始まるのだ
と思いますけれども、その受けられる基準にある人はどのくらいいて、沼田市の場合はそのうち
の受けている人がどのくらいかというようなことを検討したことはございますか。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 当然そういう基準、さらには基準に見えない編み目の部分と言いますか、そういうところまで
しゃくりあげて、総合的に認定をしていくという制度になっておりますので、それら該当の皆さ
んは一応その基準の中ですくい上げているというふうに考えております。以上です。
◇25番(井之川博幸君) この就学援助制度のことは、どのようなことで周知をしているのか
教えてもらいたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 入学時、その他、例えば移行学級とかですね、簡単に申し上げますと入学前に学校で説明会を
持ったりしております。さらには、それらのことについて非常に大きな役割をいただいておりま
す民生委員、または公では福祉事務所等々のいろいろなアドバイスや情報提供等もあるのではな
いかというふうに思っております。以上です。
◇25番(井之川博幸君) 入学時等におきまして、保護者の方に就学援助の内容を周知してい
ると。説明会というのはお話しがありましたけれども、文書等は配られているのかどうか。本当
にそれで説明がされているのかどうか、その辺もう一度確認をさせていただきたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 先ほどの関係ですけれども、一応子どもたちと言いますか、家庭、子どもたちの状況は担任が
一応把握するということであります。
 それから、説明資料につきましては、文書をもって説明しておるということでございます。
 以上です。
◇25番(井之川博幸君) 先ほどの、いまの答弁の前の答弁で、移行学級のときに説明会等を
しているというようなお話しがあったのですけれども、ちょっといまの答弁だと違うかなと思う
のですよ。担任が把握して入学時に文書等配って説明をしていると。説明会をしていると説明し
ているとではちょっと違うので、もう一度確認をさせていただきたいのですが、正確なのはどち
らが正確なのでしょうか。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後2時59分休憩
─────────────────────────────
午後3時08分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇教育長(津久井 勲君) 休憩前のご質問にお答えさせていただきます。
 説明、周知ということでございますけれども、移行学級においての説明会、それから家庭訪問
等においての個別の説明、さらには、全保護者に対して詳細な説明書の資料を配付しております
ので、先ほど申し上げたとおりしゃくりあげられないということはないというふうに考えており
ます。以上です。
◇25番(井之川博幸君) 先ほども申し上げましたように、何で確認をしたかと言いますと、
全国平均は12パーセントを超えていると。沼田市ではその半分の6パーセント台ということで、
沼田市民が全国平均からして、経済的にも非常に裕福だというわけではございませんので、やは
り該当者はまだまだいるなという感じがするわけであります。そういう点で努力をされていると
いうのはわかりますけれども、より一層の周知、また国民の権利として受けられるのだというこ
とも前提にして周知をお願いしたいなと思うのですが、それについてお願いしたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 議員ご指摘のとおり、こういう大事な、貴重な制度でございますので、引き続き丁寧に周知を
するよう努力をしていきたいというふうに考えております。以上です。
◇25番(井之川博幸君) それから、手続き上の過程におきまして、先ほどちょっとお話し出
ましたが、民生委員の方は沼田市の場合は今はどのように係わっているのか教えていただきたい
と思います。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 民生委員の方は、特に学校、または教育委員会等でいろいろ事情を周知をする、また調査をす
るわけでございますけれども、家庭内やご近所やというかなりそういう実際に生きた部分と言い
ますか、そこはなかなかご近所や地域にお住まいの民生委員さんの非常に細かな、生きた情報と
いうのが貴重になってきますので、特に準要保護の認定ということがございますので、大所高所
から、そして専門的に、そして地域の隅々まで熟知していらっしゃる民生委員さんという方のお
力は、当然この制度を生かして使っていくために非常に大きな役割を果たしていくということで
あります。従って、そういう調査段階、そしてその後、認定していくところまでの過程において
必要に応じて民生委員さんのご指導や情報をいただいたり、また助言をいただいているというと
ころが現状でございます。以上です。
◇25番(井之川博幸君) 今までは、就学奨励法施行令第1条で民生委員の助言を求めること
ができるという条文がありましたが、これは法の改正時、準要保護は一般財源化されたときに削
除されました。全部の自治体でこれを受けて、民生委員さんの意見を聞くというのはやめている
状況が広がっています。そういう家庭内の状況までかなり詳しく、民生委員とはいえ、そういう
一人の人間ですから、そういう方に家庭内の細かいところまで全部把握されるというのがなかな
かいやでこの援助を申請しないという方もいらっしゃるというようなことも、全国的にはいくつ
も例がありまして、条文が削除されたという段階でその関与をなくしているという自治体が増え
ておりますが、本市においては、いまの教育長のお話しですと、まだまだそういう関与をされて
いるということになりますけれども、今後、条文が削除されたという意味も、そういう意味もあ
って削除されていると思いますので、その辺の方向はどのように考えるのかお考えをお聞かせ願
いたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 非常に不勉強で、その民生委員さんの部分が削除されたということの本来の主旨と言いますか、
理由等ははっきりつかんでおりませんので、そこはお答えできませんのでご容赦いただきたいと
思いますが、基本的に現行の制度、先ほど申し上げたとおり生かして使おう、本当にいいものに
していこうという意味において、民生委員さんの力が非常にあるということでございますから、
どういう制度においても、またいろいろメリット、裏返せばデメリットもあるわけでございます
ので、いま現在、非常にそういうことでいいアドバイスやいい情報をいただいておりますので、
そのことによって生ずる問題については、極力いろいろ協議しながらなくすとして、現行におい
ては沼田市現行、そういうことで協力いただいておりますので、ご指摘いただいたようなことが
何らかあるとすれば、そういうことのないようにお互いに共通理解を図って、生きた制度運用を
していきたいと、このように考えております。以上です。
◇25番(井之川博幸君) 全国的には民生委員さん自体が、こういう施行令からの条文が削除
されたということを知らなくて、教育委員会からいろいろ意見を求められて、そういうことに対
して対応していったと。しかし民生委員さんがそういう削除されたということを知りまして、そ
ういうことを教育委員会にお伝えして、そこでは民生委員さんの方からそういう個人の家庭のこ
とに関してかなり係わりを持ってやるというのは、今まで法で、施行令ということできたけれど
も、なくなったのだからやる必要がないということで、そこの地域ではやらなくなったというよ
うなお話しも聞いております。そういう点では、民生委員さんも知っているかどうかわからない
のですけれども、教育委員会からも情報を提供していただきまして、個人の生活の内容まで踏み
込むことですから、いくらそういう民生委員さんと言えども法に従ってやっているうちはよかっ
たのですけれども、そういうふうなことがなくなったわけですから、これはやはりそれに従って
なくすのがいいのではないかというふうに思います。そういう点で今後検討していただきたいと
いうふうに思います。
 次に、いかせていただきます。遠距離通学費の関係でございますけれども、分校の関係で、全
額出しているところと出していないところとこうあるわけですけれども。実際これはあれですか、
要綱とかで決めて出しているのでしょうか。要するにいま市のそういう条例等は全部インターネ
ットで見てくださいということになりましたけれども、そういうところに出てないものですから、
そういうことがちゃんと決められているのであればきちんと市民に見えるようにしていただいた
方がいいのかなというふうに思いますので、まずその辺の確認をさせていただきたいというふう
に思います。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 ただいまの、要綱等ということでございますけれども、これは沼田市小中学校児童生徒通学費
補助要綱ということで規定をされております。以上でございます。
◇25番(井之川博幸君) どんな理由があるにしても、子どもにとっては同じように学校に通
うわけですから、全額支給のところと靴代とかそういう分として支給されているところと、定期
の3分の1というのでは、そういう差があるというのはおかしいのではないかという感じがする
のですが。その辺についてはどんなお考えをお持ちでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 ただいまの補助要綱に基づいてそれぞれ補助対象者に補助を差し上げているということであり
ますが、いま議員さんちょっとふれられたように、例えば全額補助をして、バス、定期代を支給
しているというようなケースの中には、かつての分校統合というようなこともからんでいること
もありますので、そことすべて横並びということにはいかないので、この要綱で、それぞれのこ
の要綱を定める段階でそれぞれの理由がありましたので、その辺を整理して要綱としてまとめさ
せてもらったということでございますので、そのことを公平か不公平かということになりますと、
なかなか難しい問題があると思います。一律やるのが公平か。またこういうそれぞれの理由によ
って、原因によって差がつくのが公平かというような議論もありますので、これは今後、将来に
わたっていろいろと、現実の先ほどの制度と同様に生きたその時代、時代に合った、生きた制度
にするためには、いろいろ検討、反省しながら運用していく必要があると思います。現在におい
ては、そういうそれぞれの制度のスタートの時点で、いろいろ理由が違いますので、これで公平
であるというようなことで進めておるわけでございます。以上です。
◇25番(井之川博幸君) いちばん先に申し上げましたけれども、非常に格差社会、社会的格
差が広がっていると。そういう中で、義務教育はもともと無償ということになっているわけなの
ですが、いろいろな面でお金がかかると。就学援助の問題もありましたけれども、通学費も結局、
父母負担になるわけですね。高校に通うのであればしょうがないと思いますけれども、小中学校
に通うのにお金がかかるということでありますから、基本的に言えばいろいろな理由があるとい
うことでなくて、基本的に義務教育は無償という立場に立って、交通費をきちんと全額支給して
いくというのが当然ではないかというふうに思います。そういう点でのお考えをお聞かせ願いた
いと思います。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 議員ご指摘のお考えそのものについては、いわゆる憲法第26条の1項、2項ということで、
2項でしたかということでありますので、基本法についてもそうですし、学校教育法の先ほどご
指摘いただいた25条の関係もそうです。基本的にはおっしゃるとおりではないかということで
ございます。しかしながら現行は、特に義務教育、小学校においては、例えば意外と気がつかな
いわけでありますけれども、授業料は免除されているわけであります。例えば、県立学校、県立
高校は、約1万円の授業料が徴収されておるわけでございます。またこれは高校ですので、例え
ば新島学園の中等部というのが、県内中等部少ないですけれども、開設されております。これは
約200名弱ですかね、の生徒を募集しておりますけれども、ここにきますと例えば入学時20
万の負担と。さらに月々、授業料は1万2,000、2,000円か3,000円くらい県立よ
り高いというようなことになっておりますけれども、さらに教科書の問題というようなことがあ
ります。ですから義務教育にかかるお金をすべて国や市町村が持つということは、これは理想的
でありますけれども、現実の問題として、そして国の憲法はじめその他下位法の考え方からして、
すべて持つということは、法令違反にはならないけれども、現実の問題としては無理ではないか
というふうに思っております。ですから現行の中で、議員おっしゃったとおりもう少しできない
かと。もう少しいい制度がないかと。もうちょっと配れないかと。もうちょっと額をこっちに減
らしてもこっち増やせないかというふうな議論レベルであれば、今後現実的なレベルで検討する
ということも可能かと思いますけれども、あれも、これもという考え方は私も同感でございます
けれども、現実にはほとんど不可能というふうに考えております。以上です。
◇25番(井之川博幸君) 教育長のご答弁の中にあった、市町村がという部分がありましたけ
れども、勿論、国の憲法に基づいてですから、国が全責任を持つのは当たり前であります。なか
なか持ってくれないで、いちばん身近な自治体がそれを補てんしているというのが現状だという
ふうに思います。そういう点では市町村は頑張ってやっている方だと思いますけれども、そうい
ういま大変な経済の中で子どもたちをきちんと育てていくという点で言えば、そういうことを考
えていくのも必要ではないかということで提起をしているわけです。
 最後に、時間がなくなりましたが、そういう点でも給食費の問題も無料化をした自治体も出て
いるわけでありまして、ぜひそういうのを研究して、少しでもそういうふうに近づいていただけ
るようお願いしたいと思いますが、最後にご答弁いただきまして一般質問を終わりたいと思いま
す。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 いろいろとご指摘、またご指導いただきましてありがとうございます。基本的な主旨、またお
考えについては十分ご理解をさせていただきましたし、かなり共鳴させていただける部分も多か
ったというふうに考えております。しかしながら具体として、いま給食費の問題出ましたから、
こういうサービスをどうしていくかと。例えば先ほどの通学費を1,000円なり2,000円
現金で渡すのか。また、実費で渡すのかという議論もあります。それはどちらかというと速効性
の効果を狙っているわけですよ。むしろこれから、いろいろな議論の中で、住みよい沼田である
とか、学びやすい沼田であるとか言う観点からいけば、むしろじわじわ効いてくる有機肥料のよ
うな、そういうような施策も大事ではないかと思っております。そうするとこれだけ教育委員会
等の予算も逼迫している中で、あれも、これもとはいかないので、その辺をうまくバランスをと
りながら、少ないお金を集めて、1点集中ではありませんけれども、そんなことでやっていく必
要があるのかなと思っております。その上で、給食費を全員の無料化ということは先ほど最初に
ご答弁させていただいたとおり困難であろうというお答えをさせていただいたわけでございます。
繰り返しになりますけれども、議員おっしゃることの主旨をよく心に入れて、今後いろいろと研
究すべきところは研究していきたいというふうに考えております。ありがとうございました。
 ──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 次に、大東宣之議員。26番。
〔26番 大東宣之君登壇〕
◇26番(大東宣之君) 通告に従い一般質問を行います。
 今回私は、これからの市政運営について、地域医療について、障害者福祉について質問いたし
ます。
 まずはじめに、市政運営についてより質問いたします。
 先の市長選挙で再選を果たされた星野市長ですが、沼田市を取り巻く状況には厳しいものがあ
り、先行きはまだまだ不透明な状況といわざるを得ません。
 政府は、地方自治体が基本的に自らの裁量で使える一般財源の規模は、前年度と同水準を確保
したとしていますが、地方交付税は、1兆3,065億円の減となり、その削減分が定率減税の
半減・廃止、各種控除の見直しなどによる高齢者への増税など、国民負担の増大によってそれら
をまかなうものとなってしまうなど、国民には耐え難い「痛み」となっています。
 「三位一体改革」と言われていますが、「国庫補助負担金の削減と税源移譲」と「地方交付税
の削減」の2つが、同時期に、そして無関係に進められたことによって、税源移譲されても税収
の少ない沼田市にとっては、負担金額よりも税収の方が少なく、地方交付税の削減によりこれか
らの財政運営には不安が広がるばかりです。
 こうした厳しい状況にあっても、市長には、市民の願いに答え、市民の暮らしを支える市政運
営を進めることを強く要望します。
 再選を果たされた市長として、4年間の取り組みについてどのように考え、これからの4年間、
どのような施策を進めるのかお伺いいたします。
 神奈川県地方自治研究センターが行った「沼田市における市町村合併に伴う住民生活の変化に
関する調査(高齢者福祉サービスを中心に)」では、旧沼田市民と旧白沢村民、旧利根村民との
間では、合併に対する評価が分かれてしまいましたが、市町村合併に対する住民意識の違いにつ
いてどのように考え、対応はどのようにするのかお伺いいたします。
 市長は、5月31日の上毛新聞インタビューで、「近い将来第二ステージは必ずあると思う」
と、市町村合併についての考えを述べておられますが、今後の市町村合併に対する見解と、どの
ような対応を行うのかお伺いいたします。
 続いて、地域医療について質問いたします。
 5月23日、5月29日の上毛新聞の一面には、県内の地域中核病院の深刻化する医師不足、
診療体制の縮小など、現在の地域中核病院の状況が報道されました。
 2004年に導入された新臨床研修制度導入により、新人医師の研修が強化され、医師の一線
配置が停滞し、人手不足で勤務が過酷化し、退職する医師が増え、不足が不足を生む悪循環に陥
っていると指摘し、産科、小児科、脳神経外科、心臓外科など救急・救命に深くかかわり、勤務
医の負担が重いとされる分野で、悪化に歯止めがかからないと報道されています。
 独立行政法人国立病院機構沼田病院でも、整形外科の常勤医がいなくなり、週3日、午前11
時までの外来診療へと縮小されてしまいましたが、独立行政法人国立病院機構沼田病院の診療科
等現状と今後の診療体制の充実に向けどのような取り組みがされているのかお伺いいたします。
 全国的にも小児科医師の不足は大きな社会問題となっていますが、県内でも総合太田病院の来
年4月以降の小児科医師確保についてのめどは立っていないと言われています。
 利根沼田地域でも、小児科医師の不足は深刻で、小児救急医療は県立小児医療センターへの搬
送されることがあるなど、地域内で対応できない状況にあります。利根沼田での小児救急医療の
現状はどのようになっているのか。また、その充実にどのように取り組むのかお伺いいたします。
 続いて、障害者福祉について質問いたします。
 政府は、「障害者の地域生活と就労を進め、自立を支援する」として、障害者自立支援法を提
案しましたが、障害者とその家族に大幅な負担増を強い、障害が重く制度利用の多い人ほど負担
が重くなる「応益負担」の導入に多くの不安の声があげられています。
 この障害者自立支援法の概要は、利用者負担を応能負担から応益負担にし、障害種別の利用枠
の制限緩和、通所施設などの設置主体の規制緩和、施設の提供主体を市町村単位にし、利用でき
る事業、給付金額、利用料を決める「障害程度区分」の導入、障害者福祉事業の再編、利用計画
を作成する「相談支援事業者制度(ケアマネジメント)」の導入などとなっています。
 これまでサービスを利用していた人たちからは、「負担がどれくらいになるのか」、「障害程
度区分で今までと同じサービスが受けられるのか」と言った不安の声が聞かれます。
 沼田市として、こうした障害者の方々の不安を解消し、安心してこれからも生活できるよう障
害者福祉の充実を進めていく必要があります。
 障害者自立支援法によって障害者福祉はどのようになり、その影響についてどのように考えて
いるのかお伺いいたします。
 障害のある人たちが安心して暮せるようにすることは、市の責任であり、これからも重要な課
題として行政の中に位置づけ、取り組んでいくことが必要です。
 障害者福祉の充実に向け、どのような取り組みを進めるのかお伺いいたします。
 以上3点が私の質問です。ご答弁をお願いいたします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、これからの市政運営について、今後の取り組みについて、4年間の取り組みについてど
のように考え、これからの4年間にどのような施策を進めるのかについてでありますが、今まで
の4年間につきましては、公平・公正・公開を原則に、現場主義に徹し、市民の皆さんのご協力
をいただきながら、子育て支援や高齢者福祉などの施策に取り組んでまいりました。
 これからの4年間の施策につきましては、予算が年々減少している状況下の中、福祉施策をは
じめとして行政需要はますます増加する傾向となっており、これからのまちづくりを進める上で
は、ボランティアやNPOなど市民の皆さんの力を大きく市政運営の中に生かしていくことが必
要であると考えておりますので、市民参画、市民協働を進め、地域の特性を生かした環境づくり、
スポーツ振興等による健康づくり、安心・安全で機能的なまちづくりなどに取り組んでまいりた
いと考えております。
 次に、市町村合併に対する住民意識の違いについてどのように考え、対応はどのようにするの
かについてでありますが、議員ご質問の市町村合併に対する住民意識のちがいにつきましては、
先の橋議員のご質問にご答弁申し上げました平成17年8月当時、日本大学の大学院生により行
われた市町村合併に関するアンケート結果のことであるものと推察しております。
 このアンケートにつきましては、市町村合併に対する住民意識調査として、高齢者福祉サービ
スを中心に調査をしたものであると考えております。
 調査結果におきましては、高齢者福祉サービスなどについての住民意識に違いは生じているも
のの、市町村合併に対するご理解はいただけているものと考えております。
 今後の対応につきましては、市民の皆さんに更にご理解をいただくよう、合併後の行政サービ
スにつきまして、十分な説明を行ってまいりたいと考えております。
 次に、今後の市町村合併に対する見解とどのような対応をおこなうのかについてでありますが、
利根沼田は連帯感の強い地域であり、利根沼田は一つであると考えております。
 地方交付税の見直しや税源移譲など、国の三位一体の改革によりましては、新たな市町村合併
の論議がなされるものと考えております。
 今後の新たな市町村合併につきましては、市民の皆さんのご意見を拝聴しながら、対応してま
いりたいと考えております。
 次に、地域医療について、独立行政法人国立病院機構沼田病院について、独立行政法人国立病
院機構沼田病院の診療科等現状と今後の診療体制の充実にむけどのような取り組みがされている
のかについてでありますが、国立病院機構沼田病院の診療科は、現在、総合内科、総合外科、小
児科、放射線科を中心として12科が診療を行っております。
  今後の診療体制については、政策医療として、国立病院機構沼田病院と「かかりつけ医」の連
携により高度医療機器を利用しての検査を予約から実施までスムーズに行うシステムを推進して
いると認識をしております。
 なお、国立病院機構沼田病院は、利根沼田地域のへき地医療拠点病院、災害拠点病院(地域災
害医療センター)、第二種感染症指定医療機関、エイズ診療協力病院、神経難病基幹協力病院と
しての役割を担っており、今後も地域医療の充実に努めていただくよう市及び周辺町村とで強く
要望してまいりたいと考えております。
 次に、小児科医療について、小児救急医療の状況はどのようになっているのか。また、その充
実にどのように取り組むのかについてでありますが、小児救急医療は、通院で対応可能な初期救
急医療と入院を要するような重症救急患者に対応する二次救急医療、さらに高度な医療を必要と
する三次救急医療に分けられます。
  初期救急医療は、医師会の協力のもと、広域圏で休日急患診療所を設置し、年間を通した事業
展開を行い、小児救急医療についても対応しているところでございます。
 二次救急医療は、北毛地区において、利根中央病院と群馬県立小児医療センターの2病院によ
る輪番制で365日対応できる体制をとっております。
  現在、休日及び夜間の救急診療においては、小児の含める率は高くなっている反面、地方にお
ける医師の減員、特に小児科、産科の医師の減員は著しく、これは当市の問題だけではなく、群
馬県はもちろん全国的な傾向であると認識しております。
 今後、小児救急医療の充実に向けては、地元医師会並びに関係機関のご協力を得ながら、安心
した救急医療サービスの推進に努めてまいりたいと考えております。
 次に、障害者福祉について、障害者自立支援法について、障害者自立支援法によって障害福祉
はどのようになり、その影響についてどのように考えているのかについてでありますが、議員ご
案内のとおり、長年続いた措置制度から支援費制度に変わり障害福祉サービスの利用については
大きく前進してきたところであります。反面、いくつかの問題点も出てきているのも事実であり
ます。
 国は、新たな制度として「自立と共生の地域づくり」を打ち出す中で、障害者が必要なサービ
スを利用しながら、障害の程度、能力に応じ自立し、地域の中で生活ができるような支援を進め
るというのが、この障害者自立支援法の主旨だと認識をしております。
 具体的には身体障害・知的障害・精神障害といった障害の種別にかかわらず、障害のある人々
が必要とするサービスを利用できるよう、サービスを利用するための仕組みが一元化され、施設・
事業の再編が行われます。また、サービスを利用する人もサービスの利用料について一定の負担
をお願いするものであります。
 なお、サービス利用に対する負担でありますが、定率負担あるいは、実費負担と、それぞれ低
所得の方に配慮した軽減策が講じられます。財源につきましては、国と地方自治体の間での費用
負担がルール化され財源の確保が図られ、安定した福祉サービス事業の継続的な運営により、必
要なサービスが計画的に受けられることから障害者福祉がより充実するものと考えております。
  次に、障害者福祉の充実にむけどのような取り組みを進めるのかについてでありますが、障害
者自立支援法による自立支援システムは、自立支援給付と地域生活支援事業で構成されます。こ
のうち市町村が創意工夫を図るとともに利用者の状況に応じて柔軟に対応することが求められる、
コミュニケーション支援、移動支援、地域活動支援センター事業等の地域生活支援事業の推進に
努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと存じます。
 以上申し上げまして、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇26番(大東宣之君) ご答弁をいただきましたので、引き続き何点かにわたって質問をさせ
ていただきたいと思います。
 まずはじめに、これからの市政運営についてからお聞かせいただきたいと思います。この4年
間、市長としてやってこられて、まずご感想をお聞かせいただきたいのと、そして、自分として
先ほど、公正、公平、公開、そして現場主義に徹してきたというご答弁でありましたが、これは
折にふれて市長がおっしゃってこられたことですが、4年間、そうした公平、公正、公開、そし
て現場主義に立って具体的にどういったことをやってこられたのか。市長として思いがあれば併
せてお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、感想でありますけれども、やはり議員から、いわゆる執行者と
いう立場をいただきました4年前から、4年間お世話になってきた中で、現在の基礎自治体を取
り巻く環境というのは、極めて厳しいものがあるなということを痛切に感じております。さらに、
自治体執行者として大変重要なところの中に、政治のよく言うところの三原則と言われておりま
すが、情熱とか、判断力だとか、あるいはまた責任感とか、そういったことの中で、判断力が極
めて求められるということが執行者の立場からではあるなということを感じております。この判
断力は、ある意味においては大変情熱や責任感だけではなかなか難しく、ある意味においては能
力を非常に要求されます。従いまして、自らの能力は限られておりますので、第三者の知恵やあ
るいはまたお考え方などをいただきながら、この4年間頑張ってきたつもりでございます。
 さらに、公明、公正、公開、あるいは現場主義を折にふれ言われていたことでございますけれ
ども、ある意味においては、予算の冒頭のいろいろと議員間のやりとりの中で、すべての会派の
方々にいろいろとご説明をしてきたことは議員おわかりのとおりかと思っております。そういう
ようなことをとおして、一つでも小さな事にも神経を傾け、そして大局観に立って物事を判断し
てきたつもりでございます。いずれにいたしましても、今後ともそういった考え方を根底にしな
がら、これからも努力を傾注してまいりたいというふうに思っております。
◇26番(大東宣之君) 先ほど同僚議員の質問の中で、いみじくも市長がお答えになったので
すが、この4年間というのは自らが好むと好まざると関係なく市町村合併についてかなり力を割
かれてきたのではなかったかと。結果として、なかなかそういったところに力を割かれたという
ことが、私もそういうふうな感じはいたします。そういうことは、やはりこの沼田市を、じゃあ
どうするのだということについての考える時間も少なく、また具体的な施策を展開するに至らな
かった点が、そういったことであったのではないかと思いますが、市長として、その点について
はどのようにお考えなのか。改めてお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 人間の力には一定の限界がございます。私が市長を就任した当時、利
根郡の町村長が私の話を聞きたいということで、いちばん最初のときに1市2町6カ村の方々が
お集まりになった中で、最初に30分間、特にこの市町村合併のことについて話をしてほしいと
いうような、こういうご依頼があったことを記憶に新しいところがございます。従いまして、ど
うしてもそういったことがあって、それは必然的に、物理的にも、時間的にも、あるいは政策的
にも大変微細に、いろいろな意味で配慮が必要な流れがございました。従いまして、現時点で抱
えている本市の、いわゆる旧沼田市の課題等についても一生懸命骨を折ってきたつもりでござい
ますけれども、合併の問題だけは、今までの中にあっては招来し得ない問題であったことから、
当然、そのものの時間的なところは割かれたということを率直に認めざるを得ません。
 そのようなことから先ほど来お話しのとおり、この与えられた4年間というのはですね、いよ
いよ新生沼田市のこの発展のために努力を、粉骨砕身していかなくてはならないということを改
めて肝に銘じているところでございます。
◇26番(大東宣之君) 市長として4年間、大変さまざまな点でご苦労されてきたのではない
かと。またいろいろな点も、新しいことも市長に就任されてからやってこられたと思います。例
えば、介護保険の利用料の、低所得者に対する軽減措置、近隣の町村ではどこもやってない。そ
ういう新しいこともやってこられました。これは合併に伴うことですが、乳幼児医療費の無料化
の拡充などもやってこられたということで、様々なことはやってこられたというふうに私も認識
はしております。そういったことを踏まえて、これからの4年間、じゃあ一体、具体的にこれか
ら何をするのかと。選挙の中でも、田園空間都市の創造だとか、市民協働だとかいうことをしき
りにおっしゃってこれらたようですが、そういったスローガン的なことではなくて、じゃあ具体
的にこの今の沼田市民、5万5,000の市民の暮らしをどういうふうにしていくか、産業をど
うしていくか。そういったことについて具体的に示していく必要性があるのではないか。具体的
なことを示していくことが必要ではないか。これからの4年間の中では。そういった点で再選を
果たされてまだ時間は経っておりませんが、具体的にどういう施策展開をされようとしているの
か。改めてお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 具体的なこの問題ということのご質問でございますけれども、まず一
つには、先ほど来お話しのとおり選挙公報にもお訴えしてまいりましたとおり、市民協働という
一つの行政を運営する上の基本的なことをしっかりと確立をしていきたいというふうに思ってお
りまして、すでに先般もボランティア団体の方々がシンポジウム等行ったわけでございますけれ
ども、積極的に参加をしてまいりました。いずれにいたしましても、まずそういった市民の力を
いただくということを具体的にこれからNPO等含めて、ボランティア等取り巻くところのネッ
トワークづくりを早急に図っていきたいなということがあげられると思うのです。それが必然的
に、私どもが兼々言っていた市民参加から市民参画につながってくる。こういうことになろうか
と思っております。
 さらに、「田園空間都市 水と緑の大地」でございますけれども、これはもうストレートに言
って環境問題は避けて通れません。同時に、共生ということを今まで申し上げてきたわけでござ
いますけれども、これをどういうふうにとらまえていったらいいかということの中で、いま健康
ということを正面に据えていければいいなと思っております。これはまだはっきりとしたことは
申し上げられませんけれども、先般の千葉大学とのやり取りの中でそういった認識を持っており
ます。
 さらに、もう一つ付け加えて、当然、交流を付け加えていきたいというふうに思っております。
それらを基軸にしながら、細部にわたった具体的なことを現在の新市建設計画と新総合計画と整
合させながら、議会の方々のご意見もいただき、早急にそういったところを詰めていきたいと思
っております。いずれにいたしましても、先ほど言った環境、あるいはまた健康、この共生とい
うのがいいのかどうか。健康ということがいいのではなかろうかという判断、さらに交流、現在
のところではこの大きな3つを軸にしていくのがいいのかなと。まだ一つ、二つ追加するかわか
りませんけれども、そういった観点を持ちながら、具体的な落とし所を早急に見極めていきたい
と思っております。
◇26番(大東宣之君) いま市長がおっしゃった市民協働ということで、ボランティア団体、
NPO、そういった方々の力を借りながら市民参加をどんどん広げ、いろいろなレベル、いろい
ろな形で広げていきたいというお考え。さらには、この田園空間都市ということで、環境、健康、
交流の3本柱を軸にして、いろいろな事業を展開をしていきたいということになるのではないか
というふうには思うのですが、やはりいま、私たち市民を取り巻く状況というのはやはり厳しい。
生活不安、先行きの見通しがなかなかない。そしていま、いろいろなことが言われているけれど
も、いつ自分の所に下水道が来るのだ、自分の家の道路がいつ広がるのだとか、そういった細か
いことや、やはり将来の不安、いま年金がどんどん、どんどん減らさせていく。いま自分が介護
が必要となったときに、本当に必要な介護が受けられるようになるのかどうか。医者にかかると
きに今の年金で大丈夫なのかどうか。これから先、そういった状態の中で生活ができるかどうか。
こうしたさまざまな不安やさまざまな要望というのがあるのではないかと思うのです。やはりそ
ういったものにどういう形で、どういうふうにして答えていくかということをしっかりと示して
いくことがいま必要ではないか。市長として求められているのではないか。そして市民の方々一
人一人、5万5,000人一人一人の方々に、安心して暮せるまちなのだということをしっかり
とした施策を示しながら、展開をしていきながら、十分に理解をしてもらうということが必要で
はないかと思います。4年間の中でどこまでという、なかなか厳しい側面もあろうかと思います
が、やはり市長となられた以上はですね、こうした具体的なことを市民の前に提示をしていく。
そして市民の不安を一つ一つ取り除いていくということが、やはりいまいちばん必要ではないか
と思いますが、市長としてのお考え、あればお聞かせいただきたいのと、もしそうであるならこ
れからの4年間、具体的にどういうことをさらに進めていきたいのかお聞かせいただければとい
うふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) いま先行き不安の社会情勢を背景にしながら、年金問題であるとか、
下水道、いわゆる環境整備、そういったこと等問題が山積していると。これはまったくそのとお
りでございまして、実はそういったことがぐーっと横たわってくると、必ずいろいろな施策の展
開がどうしても一方において総花的になってくるというきらいがあると思っておるのです。現時
点で考えられる3つの要素を申し上げたのは、そこのところで例えば健康なら健康の部分を一つ
の切り口としたときに、そこのところを講じていって、そして福祉や教育やそういうようなこと
をとらまえて、そして散りばめていくというようなことを考えていくということが大事なのでは
ないかというふうに思っております。従いまして、そこに切り口を求めたならば、例えば健康な
ら健康ということに切り口を求めたならば、農業関係、第一次産業等もそういった方向に導入を
していくと。あるいはまた、第二次産業もそういった傾向に誘導していくと。当然、第三次産業
もそういった方面に誘導していくと。勿論、福祉や教育にあってもそういったところに誘導して
いくというようなことでもってとらまえていく形が考えられるのかなということで、すでに幹部
の職員には何度か申し上げてきた経過がございます。
◇26番(大東宣之君) これから具体的な、いろいろな施策が出てくるのではないかというふ
うに感じます。市長これまでの一般質問の答弁の中でもそうでしたし、今日も同僚議員の質問の
中でお答えをいただいてきたのですが、この合併協議の中ですでにいろいろと協議をしてきてい
まやっているのだと。新市建設計画に基づく新しい総合計画の策定に向けてこれからのことがい
ろいろ施策の展開を具体化させたいと言ったような話がされてきているわけですが、この合併協
議の中に、具体的には法定協の中には市民代表等々、議会代表いろいろな人が入ってきました。
しかし具体的にそこで詰める段階は、やはり事務局として職員段階で詰めてきたのだというふう
に思います。要するに結果として、政策を形成する過程の中では、市民が参加ができていない。
今もそうだというふうに思います。だから市民としてみれば、あくまでも空から降ってきたよう
なこと、決まったことがこれでいくのか、これをやらなければいけないかしかなかなかとらえき
れない部分があって、それが納得できるか、できないか、そういったことがさまざまあるのでは
ないか。やはりそういった、いかに政策形成の中で政策を決定する段階から市民を参加をさせて
いくのかということが、ここからいろいろな事業や施策を展開をしていく中で、市民の方々に理
解と納得、そして協力を得られる、そういったことになっていくのではないかというふうに私は
思いますが、市長としてのお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
 そして、そういったことが今回の市町村合併における住民意識のずれというのが、そういった
ところからも発生をしてきているのではないかなという感じがするのですがいかがでしょうか。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後4時00分休憩
─────────────────────────────
午後4時08分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 政策を形成するこの過程についての参加の問題でございますけれども、この流れが時代の流れ
であるというふうに認識をしております。ただ、政策的なセクション別、あるいは個別案件、総
合的なもの等々から、いろいろなケースが考えられます。そういうようなことがございますので、
一概に横並びでは規定づけることができませんけれども、柔軟な対応のもとにこれらを進めてい
くことが大事なのではないかと、こういうように認識をしております。
◇26番(大東宣之君) これからの市政運営のひとつのやり方として、そういう柔軟な政策形
成の過程の中において市民の参加をしていっていただくというような形で、ぜひ柔軟な対応をと
っていただければというふうに思います。そうしたことが、これからどういったまちづくりが進
められ、自分たちの暮らしがどういうふうになっていくのかということが、市民にとってもより
身近に感じられる。わかりやすい、そうしたことが将来不安をなくしていくことにもなっていく
のではないか。またそれがこの合併によって、合併の評価について分かれている意見なんかを埋
めていくことにもなっていくことになるのではないかと思いますから、ぜひ具体的な中で取り組
んでいっていただければというふうに思います。
 先にも私申しましたように、市民の中にとって今の生活状況がだんだんと厳しくなっていく。
そして将来的にも先行きが見えないというような状況の中にあるわけですから、行政として具体
的なことを常に市民の前に示していくような、そういうことがこれからは必要ではないかと。先
ほども言いましたが、前の4年間はどうしても市町村合併に時間を割かれる、力を割かれるとい
う状況が市長にはあったのではないかというふうに感じておりますが、これからは腰を据えてそ
ういったことを示していく行政運営をぜひしていっていただければというふうに思います。
 続いて、これからの市町村合併についてですが、市長としては今の国の状況から考えれば第2
ステージがあるというふうにお考えのようですが、これからの市町村合併については、市長自ら
が近隣の町村に働きかけていくとか、そういったことをするのではなくて、あくまでも市民の自
発的な動き、そういった中からこれからの市町村合併については考えていくというようなご理解
でよろしいかどうか、ご確認をさせていただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 昨年合併して1年と数カ月が経ちました。ひとまずこれで当該地区も
1市1町3村で落ち着いたと思っております。従いまして、早くに新市の一体性を熟成させてい
くことが大きな課題でございまして、そういった意味で合併論議をここでまた出していくという
ことは、今の時点では考えられません。従いまして、諸状況の流れを見ながら、いわゆる状況把
握に努めて、そして対応していかなくてはなりません。現時点では、何とか5万5,000市民
の生活の安定と幸せのために頑張っていくことを第一議と考え、合併の問題については、二議的
な形になろうかと思っております。
◇26番(大東宣之君) ぜひですね、この新沼田市、5万5,000の人たちが安心して暮せ
るまちづくりにこそ市長としてこれからは力を注いでいっていただきたいというふうに思います。
そういったことを強く要望して、次の地域医療について、質問を移らせていただきたいと思いま
す。
 まずはじめに、この独法沼田病院の状況ですが、年々診療体制が不十分になってきているとい
うふうに率直に私としては感じるわけです。以前は産婦人科もあったのではなかったかとか、泌
尿器科も入院ができたのではなかったかとか、今回は、整形外科が非常勤体制になってくるとい
う形で、診療体制がどんどんと縮小されてきている。そういう傾向にあるのではないかという気
がしますが、その辺の状況について市で把握をされているならまずお聞かせをいただきたいのと、
また、この病院の存続に向けての取り組み等これまで行ってきたことがあればお聞かせいただけ
ればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 細部にわたっておりますので、民生部長の方から答弁をさせていただ
きたいと思います。
◇議長(星野佐善太君) 民生部長。
◇民生部長(田島 護君) 命によりお答え申し上げます。
 沼田病院の外来診療でございますが、確かに過去に比べましていろいろな部分での医師の不足
等を含めての内容については少なくなっている部分もあろうかと思います。ただ特に今年、18
年は小児の部分におきましては、医師の確保もできたという形で少しは期待をしているところで
ありますけれども、やはり国立病院の機構の当時から、全国的な動きの中で、やはり、すべての
課が総合内科のように月曜から金曜まで終日行えるという部分ではないというふうに理解してお
ります。
◇26番(大東宣之君) 残念なことですが、診療体制がだんだんと弱まっていると言いますか、
縮小されていっているというのが今の状況だというふうに思います。これまでも以前、いまはも
う独立行政法人という形になりましたが、以前、国立病院というふうに全国的に言われて、国立
病院の統廃合があった際には、国立沼田病院の存続に向けて広域圏挙げて取り組んできたという
ような経過もあったわけですが、地域の中核病院としてやはりだれもが安心してかかれる診療体
制の確保に向けて、これからの診療体制の充実に向けて取り組んでいく必要性があるのではない
かと。このままずるずる、ずるずる診療体制の縮小がされていくということは、地域医療にとっ
ても不安を増すばかりではないかというふうに感ずるわけです。ですからやはり地域の人たちが
安心して医療を受けられる。そういった病院として機能の充実、診療体制の充実ということに向
けて取り組んでいく必要性があるのではないかと思いますが、これからのそうした取り組みに向
けて、何らかのお考えがありましたらお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただいま民生部長の方から、独立行政法人国立病院沼田病院の関係に
ついての現況とも言うべきことが紹介をされたわけでございますけれども、やはり利根沼田の自
治体の首長さんたちも、そういう意味では略称して国立病院と申し上げますが、国立病院がしっ
かりとした形でいるということが大切だということは常々話し合っているところでございます。
先ほど民生部長の方から、小児科医の先生が確保できたと。しかも本市の出身の方が確保できた
ということで、そういう意味では大変よかったなというふうにいま思っているところでございま
す。いずれにいたしましても現行の流れの中にあって、一歩でもこれが前進するように私ども自
治体の立場から応援をしていかなければならないなと、こういうふうに認識をしております。
◇26番(大東宣之君) だれもがこの地域の人たちが安心してかかれる病院としてこれからも
存続できるように、市長として、また広域圏の理事長として十分に取り組んでいっていただけれ
ばというふうに思います。
 続いて、小児医療の関係なのですが、残念ながらこの利根沼田の地域では、現在は利根中央病
院と県立の小児医療センターが救急の搬送を受けているという状況で、前段の一次医療の体制が
整っていないのは、この北毛地域だけではなかったかと。吾妻と利根沼田の地域だけがそういう
一次医療が弱い。結局、二次救急を受けているところへ一次医療の方も集中をしてしまう。だか
ら小児科医が疲弊をしてしまう。過酷な労働条件で疲れ切ってしまう。県は、この一次医療の輪
番制を各地域で設けながらやってきて充実を図っているわけです。一次医療と二次救急とのすみ
分けを図りながらこの小児救急体制を維持していこうという取り組みは進められているわけです
が、この利根沼田では、まだそこまではできていないのが現状ではなかったか。今の現状がどう
なっているのか。また今後の取り組み等について、何らかの動きや取り組みがあればお聞かせい
ただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご指摘のとおり非常に小児医療の問題については、大変利根中央病院
に非常に搬送が多くて、現実に大変な状況にあるということはよく承知をしております。そうい
った中で、もう一段、そういったところの受け皿があればいいなということは当然自治体の執行
者の立場からは考えているわけであります。これらの問題については、どうしても広域圏関係の
対応をしていくというような構造になっておりまして、先ほど来、国立病院の話を出させていた
だいているのも、そういった国立病院の小児科医の先生が確保できたということを話をさせてい
ただいておりますのも、そういうようなことを視野に入れた形の中でのことであるというふうに
ご理解をいただければと思っております。
◇26番(大東宣之君) 現実、一つの民間病院に集中せざるを得ない状況にあると。結局そこ
は二次も受けているわけですから、いろいろな意味で困難が集中をしている状況にあるのではな
いか。ですからやはり一次救急とこうした二次救急とのすみ分けを図っていく。休日、夜間、ち
ょっとしたことというと語弊があるのですが、発熱等についてはそういったところで対応してい
ただく。二次については、そういった今の病院の中でやっていくと。そういう体制の整備をして
いくということが必要ではないかという感じがするわけですが、市長としてはどのようにお考え
でしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) これらについては、地元の医師会の諸先生、あるいは利根郡の町村長
等々といろいろと話し合いを進める中で、これらについての対応を今後検討していかなければな
らないと思っております。
◇26番(大東宣之君) これからそういった地元の医師会等々と協議をしながら体制の整備を
進めていきたいということですので、ぜひそういった形で一日も早く体制の整備を進めていって
いただければと。子育て支援というのは、いろいろ直接的に財政的な支援を行うことや、また保
育園の充実、保育料の軽減、さまざまなことがあるとは思いますが、子どもがいざ病気になった
ときに安心してかかれる病院が地元にある。地域の中にあるということも重要な子育て支援策の
一環ではないかというふうに感ずるわけです。ですからやはりこの小児救急の問題、小児医療の
問題はぜひ早急に県、地元医師会含めていろいろと協議をして、対策を立てていっていただきた
いというふうに思います。
 こうした中で現在、この地域の小児救急医療を一手に担っている病院があるわけです。こうい
う救急医療というのはどこがやっても不採算部門、財政的にも厳しい、小児科医師自体が少ない
中でもやっているわけですから、やはりこうした現在行っている病院が、そういう医師がもう疲
弊しきってできないという状態になってしまえば、この地域の小児救急医療はもう対応できない。
やっていけない状態になってくる。ですから現在やっている、そういった病院に対して行政とし
て財政的な支援等、何らかの措置も講じていく必要性があるのではないか。もうここが倒れてし
まえば、やめてしまえば、全てがもうなくなってしまうわけです。そういうことにならないよう
に、行政としても何らかの財政的措置も含めた、そうした措置が必要ではないかというふうに感
ずるわけですが、市長としてお考えがあればお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど来、小児医療の関係から来る地元の問題についていろいろとご
質問いただいているわけでございますが、そういった具体的な病院の体制もさることながら、行
政としてかかりつけ医の指導もしっかりとする中で、できるだけ救急医療に世話にならないよう
な方向も、これまたもう一方においては考えていくことによって、救急医療の方に搬送される範
疇を減員させていくというようなことも、やはり行政の仕事とすると大切なのかなというふうに
思っております。
 そういった中でご案内のとおり、民間病院が非常に対応に苦慮しているということは、私も先
般、医師会長の方からもお話しを伺っております。現実にこの小児科の先生が少なくなっている
のはもう全国的な傾向でございまして、いわゆる今までの大学病院から医院に派遣制度、そして
研修医がそういった形の中で選択をするようになったと。なかなか田舎に行くのはおっくうだな
というようなことがあって、非常に厳しい状態があることも事実でございます。一定の財政の支
援というお話しがございましたけれども、これらについては、やはり広域圏の関係等もございま
すので、私一存でここで明言することは慎重にさせていただきたいと思っておりますので、ご理
解を賜りたいと思っております。
◇26番(大東宣之君) 財政的支援ということについては明言できないということですが、結
果としていま受けている病院がもうできないと。救急医療というのは基本的に赤字になるという
のは全国どこでもそうですから、決して経営的にいまやっている病院だって楽でやっているわけ
ではありませんから、そういったことを十分考慮しないと、もうここが倒れてしまえば本当にこ
の利根沼田の小児救急の場合は成り立たなくなってくる状況があります。ですからそういった点
では、そういった状況等を十分考え、考慮しながら、しっかりとした問題のないような対応を、
市長としてとっていっていただきたいということを重ねてお願いをしておきたいと。加えて、こ
の独立行政法人国立病院機構沼田病院の診療体制の充実、併せて地域の小児医療の充実、併せて
市長としてしっかりとこれから取り組んでいっていただきたいということを重ね重ね要望してお
きたいというふうに思います。
 続いて、3番目の障害者福祉についての、この障害者自立支援法についてお聞かせいただけれ
ばと思います。今回の障害者自立支援法の導入実施によって、現在、この法律が実施をされる以
前にさまざまな障害者の方々が受けているサービス、これはたぶんほとんどの方々が無料でサー
ビスを利用できたのではなかったかというふうに思うのですが、今度、応能負担から応益負担に
変わりましたから、1割負担が導入をされてくるということで、いまの段階で、もし試算等がさ
れていればお聞かせいただければと思うのですが、実際この区分認定が変わらずでいた場合の利
用者の方々の負担が実際どのくらいになっていくのかということについて、試算等がされてあっ
たり、実情等についての調査がされているのであればまずお聞かせをいただければというふうに
思います。
◇市長(星野已喜雄君) 数値等にかかわってまいりますので、民生部長の方に答弁をいたさせ
ます。
◇民生部長(田島 護君) お答え申し上げます。
 ご案内のとおり、4月の1日から一部の部分につきましては、1割負担がすでに導入されてき
ております。そういった中で現行のサービス、これにつきまして新しい制度でどのように、サー
ビスの中身も変わっていくかということ、これにつきましていま、10月1日本格的に始まるわ
けでありますけれども、現在、日にちがない中で、まだ具体的なサービスの中身については示さ
れておりません。何回も県の連絡会議等ありますけれども、そういった中でやはり県内で格差が
ないような形でのサービスをしてくるような形を考えながらいま取り組みを行っているところで
あります。そういった中でシュミレーション的なものが提示できればいいのですけれども、いま
そこまでに至っておりません。ただ利用者について1割のサービス、それから1割プラス実費の
サービスが入る部分というのは間違いなく入ってくるわけでありますけれども、これに対して今
度は現行のサービスがどのくらい、いまのまま移行できるかというのは今後サービスの内容も含
めまして、極力変化のないような形でサービスを進められるような形での努力をしていきたいと
思っておりますけれども。具体的な施策につきましては、まだ現在、検討中ということでござい
ますので、よろしくお願いいたします。
◇26番(大東宣之君) 今朝のある新聞で、独自に全国の調査を行った結果が公表されていま
す。この中で、4月までは無料だった障害者の利用料が、この4月1日から1万円から3万円負
担をせざるを得ない人がいるということが明らかになってきたと。現在、障害者の方で年金を受
けていらっしゃる方はたぶん7万円いくか、いかないか。たぶんいかないのではないかと。仮に
作業所等で働いている方がいらっしゃったとしても、賃金というのはたぶん1カ月1万円、多く
て1万円ちょっと出る程度ではないかと。仮に合わせたとしても、8万円前後で生活をしていら
っしゃる方がいる。そういう方にとって1万円から3万円の負担になるということは、これは非
常に重い負担になってくる。本当にこれから自分が食べていくことができるかどうか不安を感じ
ぜざるを得ないというような状況があるというような一部報道がありました。たぶんこれから1
割負担が導入されるということは、そういうケースも沼田の方の中にも起こり得るのではないか
というふうな気がいたします。ですからやはりこういった方々の生活が保障ができるように、現
在、介護保険の利用料については、低所得者の方々の場合については半額補助と言いますか、軽
減措置がとられているわけですから、そういった障害者の方々の1割負担に対しても、やはり所
得の低い方については介護保険と同等のような独自施策を沼田市としても実施をしていく必要性
があるのではないかという感じがします。そういうことについてのお考えがあるのかどうかお聞
かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい問題でありますが、今朝の新聞報道等をとおしてのご質問
でありますけれども、ご案内のとおりここに始まったばかりということで、なかなか研究を熟知
しているわけでもございません。しかしながら、ご提案されたところの問題提起についてはしっ
かりと受け止めて、関係部課に研究をいたさせるつもりでございます。
◇26番(大東宣之君) 以前も私、この障害者自立支援法について質問させていただいたこと
が去年ありました。その中で私も、市長もいろいろお話しをしたわけですが、その中で市長もそ
ういうふうな認識を持っておられたわけですが、要するにいま親が生きていらっしゃる方の場合
は、何とかこの親の方々が頑張って子どもの面倒を見ているというのが現状なのですよ。そして
その親の方々が亡くなったときにどうしようかというふうに、もういまでも不安を持っていらっ
しゃる。本当にもう切ない話ではないかと。これはもう行政として、勿論、国がしっかりとした
面倒を見る必要性があるとは思いますよ。しかし、なかなかいま国が面倒を見ない。そういう制
度の隙間を埋めていくのが行政の仕事として必要ではないかなというふうに思います。ですから
今後、関係者、関係部課に話をして研究をしていきたいということですが、ぜひこれは実施をし
ていただいて、本当に障害を持っていらっしゃる子どもさんを抱えている親御さんたち、安心で
きるようにしていく。そして障害者の方々も安心してこの沼田で暮していけるという手立てを講
じていっていただきたい。これはもう強く、強く、強く、強く、そして強く市長にお願いをした
い。私も若干、いろいろなかかわり合いの中で、障害を持っている親の方々とふれ合う機会とい
うのがあります。まあ本当に障害を持っている子はみんないい子ばっかり。そういう子が、これ
からも安心してこの沼田で生きていけるように市長として力を注いでほしい。私も頑張る。ぜひ
お願いをしておきたいというふうに思います。
 それから、この制度、まだ始まって正直言ってわからない部分がまだまだ多いわけです。実際、
自分たちの負担がどうなるのか。この認定の区分によって今まで受けられていたサービスが本当
に受けていくことができるのかどうか。そこがどうなっていくのか。そういったことがまだまだ
実際いままでサービスを受けていた方々にとってもわからない。そういった部分があるわけです。
ですから、担当の窓口としては、ぜひそういう不安、疑問、持っていらっしゃる方々にいつでも
来ていただいて、懇切丁寧に説明をしていく。またどんどんいろいろな形で情報を提供していく
というような体制を、この本格実施の10月1日までぜひとっていただきたい。そして不安なく
この制度がスタートできるように。だれもこう落ちこぼれがないような、そういうようにして、
いまから10月1日のスタートまで時間がないわけですが、いろいろな手立てを講じて情報の公
開、そして相談の受付、相談にのっていく。そういうことにも併せて力を注いでいっていただき
たいと思いますが、市長としての考えをお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほどのご質問の中で、親が子どもの面倒を見ている。しかし間違い
なく両親が先に他界をしていくというひとつの流れというか、人生の摂理がございます。その残
った子どもたちの自立、このことについて思いをいたす議員に敬意を表するわけでございますが、
ぜひそういった方々が、生き生きと生きていけるような、そういう環境づくりに私どもも努力を
していかなければならないというふうに思っております。
 なお、10月の1日から始まるところのいわゆる制度の関係でございますが、これらについて
はご指摘のとおり、行政が遺憾なきよう対応を図ってまいるつもりでございますので、よろしく
お願いをしたいと思います。
◇26番(大東宣之君) これから10月1日の本格実施に向けて、市としてもいろいろ情報収
集をしながら、それをまた対象となる方々に対して伝えていく。そして相談に親身になっていっ
ていただくということで、ぜひ取り組んでいっていただきたいと思います。今回のこの障害者自
立支援法の関係でいくと、介護保険と同じように相談支援事業者制度ということで、ケアマネー
ジメント、要するに計画、どういったサービスを受けるかと言ったような計画を作る必要性が出
てくるわけですが、このケアマネージメントを担当するのは、市の職員がどうも担当するらしい
のですが、実際こういったところで対象となる障害者の方々のそういったサービス、計画を立て
るに当っての体制としては十分とられているのかどうか。たぶん沼田の社会福祉課の窓口だけで
なくて、白沢、利根の振興局でもそういったことが対応しなくてはならないというふうに思うの
ですが、そういった沼田の東原庁舎、そして白沢、利根の振興局でのそういった窓口と言います
か、計画づくりをしていくだけの体制等がしっかりととられているのか。また、これから10月
1日の本格実施までには間に合うのかどうか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 体制の話でございまして、現場に即しておりますので、民生部長に答
弁をさせます。
◇民生部長(田島 護君) 相談の体制でございますけれども、現在、社会福祉課の中の障害係、
これが総合的に対応しております。併せまして、白沢振興局並びに利根の振興局も同等の窓口を
持っております。当然いま、昨年からこの制度が入ってくる中、担当者は県の方の研修にも出て
おります。当然このケアマネージメントということになりますと、保健師であるとか、社会福祉
士であるとか、一定程度知識のある者ということもあるわけなのですけれども、これが10月1
日、まずこの4月1日から始まり、本格実施が10月1日と非常に期間のない中、また先ほど申
し上げましたようにまだ先がはっきり見えない中でいま進んでいるわけですけれども、これに対
して担当者の研修は何回か行っております。当面はこの担当者が相談を受けながら、さらに体制
づくりに向けて今後検討していくところではございます。現在概ね、数的には200人くらいの
相談という形で考えておりますが、十分それに対して職員も努力をしてまいる所存でございます。
 また、先ほどありましたように、いろいろな情報につきましても、入り次第、関係の方、ある
いは関係の会の方にも流したり、いつでも来ていただければそういった中での対応をいましてい
るところでございます。よろしくお願いいたします。
◇26番(大東宣之君) 10月1日本格実施に向けて、いまさまざまな準備含めて取り組んで
おられるのではないかというふうには思います。しかし10月1日というのはそんなに時間があ
るわけではありませんから、やはり10月1日のスタート時点で問題が起こらないような体制、
またそういった情報の公開等々をずーっとしながら進めていっていただきたいというふうに思い
ます。そして、あくまでもこの制度がスタート、本格実施をされたとしても、障害を持っておら
れる方々、そしてそのご家族の方々が安心して、将来にわたってこの沼田で暮していける。障害
があったとしても、さまざまなサービスを使いながら、地域の中で明るく、元気に生活ができる
といったような、この障害者福祉の充実に向けてさまざまな取り組みをしていくことがこれから
ますます必要になってくるのではないかというふうに思います。
 これは以前、市長に話したかどうかわからないのですが、ねんりんピックがあったときに、市
民体育館で長刀がありました。私たまたま見に行って、お弁当を食べていたら、私の前に3人の
女性の方がお座りになりました。「どこから来たのですか」という話を聞いたら、「佐賀から来
た」というふうにおっしゃいました。その方々は、前年、大阪で大会があったそうですが、それ
にも参加をされていたそうで、そして「大阪と比べれば非常に沼田の受け入れはいい」というこ
とで喜んでおられました。「じゃあ一体何がいいのですか」と聞いたら、あのとき沼中の生徒た
ちがボランティアとして選手の方々の面倒を見ていたそうですが、どの子も非常によく面倒を見
てくれている。気を使ってくれていると、そういう子のやさしさにふれて非常に感激をされてお
られました。先ほど市長も、同僚議員の質問のご答弁の中で、沼田東小学校の中にある榛名養護
学校の分校の生徒と地域の学校の生徒たちの交流、これによって福祉の情操が育まれている。福
祉の気持ちが育まれていると。私もそういうふうに思います。それがそういう中に現れたのだと
いうふうに私も、そのとき初めて、改めて気がつきました。そういう状況がこの沼田の中にある
わけですから、決して障害者の方だからと言ってこの社会から、この地域から省くようなことは
ないわけです。ですから安心してその方々が暮していける、そのための制度や手立てを行政とし
てこれからの中でぜひ講じていっていただきたい。先ほども言いましたが1割負担の問題、さら
には、就労のことや福祉作業所、今度、新しくまたできたりもしていますが、そういった形の中
でさまざまな充実に向けて取り組んでいっていただきたいと思います。そういったお考え、最後
に市長の決意等含めてお聞かせいただいて、私の質問の終らせていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 今日のご質問の中にも、ユニバーサルデザインの問題であるとか、あ
るいはまた、ノーマライゼーションのことであるとか、いろいろとご質問が同僚議員の中にもご
ざいました。これから先々は、健常者の方も、障害を持っている方々も、地域にあって同じ立場
で、等しく生活ができるような、いわゆる環境整備なり、あるいはまた地域整備を図っていくと
いうことが、行政の大きな責任であるなということを実は痛感をしております。そういったとき
に、今回の自立支援の関係等の問題からいろいろとこの1割負担、就労、福祉作業所等の問題が
ご提起されていましたけれども、これらもやはり地域の中でいわゆるお互いが共有し合って生き
ていく、共生し合って生きていく。そういうようなことの状況を作るための大きな手立てだと認
識をしております。今後、関係部課がそれらについていろいろと対応を図るべく努力を傾注させ
るつもりでございますけれども、いろいろな意味で今後、勉強させていただき、そして研究もま
たしてまいりたいというふうに思っております。
 さらに先ほど、沼中の生徒のことを披瀝していただきまして、いわゆるねんりんピック長刀大
会のことのご紹介がございましたけれども、まったく議員がおっしゃっているとおりでございま
して、教育効果が現れているなということを日々感じております。ぜひそういった将来を担う子
どもたちが、しっかりと支えていけるような、また障害を持っている人たちも支えていけるよう
な、そういうまちづくりを展開してまいりたいというふうに思っておりますので、よろしくご理
解のほどをお願い申し上げる次第でございます。以上であります。
──────────────◇──────────────
    第2 延  会
◇議長(星野佐善太君) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思
います。これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君)ご異議なしと認めます。よって本日はこれにて延会することに決しまし
た。 
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は明9日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労様でございました。
   午後4時47分延会
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