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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成18年第4回定例会 議事日程第4号

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沼田市議会平成18年第4回定例会会議録
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議事日程 第4号
平成18年12月11日(月曜日)午前10時
第 1 一般質問
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本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 散  会
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出席議員(45人)
       1番  小野 広樹君      2番  南 美喜雄君
       3番  小林 克郎君      4番  角田  博君
       5番  中村 光孝君      6番  小野 要二君
       7番  小林  猛君      8番  繻エ冨士夫君
       9番  真下 恭嗣君     10番  布施辰二郎君
      11番  角田 泰夫君     12番  高柳 勝巳君
      13番  久保 健二君     14番  星野  稔君
      15番  鈴木 圭子君     16番  金子 一弥君
      17番  金子 千明君     18番  長谷川信次君
      19番  宮田 和夫君     20番  小林 玉男君
      21番  小野 正純君     22番  大島 崇行君
      23番  山ア 義朗君     24番  大竹 政雄君
      25番  井之川博幸君     26番  大東 宣之君
      27番  片野 彦一君     28番  星川嘉一郎君
      29番  金井 康夫君     30番  井上 正文君
      31番  小尾 孝男君     32番  相田 昌夫君
      33番  宇敷 和也君     34番  小林 次夫君
      35番  橋 襄典君     36番  牧野 保好君
      37番  石田 宇平君     39番  井上健太郎君
      40番  田村 博美君     41番  井田 孝一君
      42番  小林 照夫君     43番  星野佐善太君
      44番  郷原 重雄君     45番  横坂 泰次君
      46番  井上 幾雄君
欠席議員(1人)
      38番  松井 敏員君
────────────────────────────── 
説明のため出席した者
  市  長     星野已喜雄君      助  役     林  義夫君
  白沢町振興局長  根岸 恒雄君      利根町振興局長  星野 健一君
  市長公室長    田村 澄夫君      総務部長     村山 博明君
  民生部長     田島  護君      経済部長     大嶋 政美君
  建設部長     松井完一郎君      街なか対策部長  見城 厚男君
  白沢町振興局次長 中村 弘志君      利根町振興局次長 中澤 和義君
  総務課長     村沢 博行君      教 育 長     津久井 勲君
  教育部長     宮澤 満夫君      庶務課長     水田  修君
  監査委員事務局長 小池 一夫君
─────────────────────────────
議会事務局出席者
  事務局長     茂木  愛       次長兼庶務係長  下  宏一
  議事係長     茂木 敏昭       主  任     地野 裕一
──────────────◇──────────────
    午前10時開会
◇議長(星野佐善太君) これより本日の会議を開きます。
──────────────◇──────────────
    第1 一般質問
◇議長(星野佐善太君) 日程第1、一般質問を行います。
 8日に引き続き、順次質問を許可いたします。
 山ア義朗議員。23番。
〔23番 山ア義朗君登壇〕
◇23番(山ア義朗君)おはようございます。通告に従い一般質問をさせていただきます。
 先立ちまして、本日の私の質問は沼田市の行財政改革にかかわる大変シビアな問題でござ
います。従いまして、多くの市民の方々に沼田市の実態をご理解いただきたいということで、
今日は何人かの方に傍聴に来ていただいております。ありがとうございます。
 今回の私の質問は、合併後における行財政改革についてであります。新生沼田市が誕生し
てまもなく2年を迎えますが、合併の大きな目的であるはずの行財政改革は進んでおらず、
沼田市の現状は未だ厳しいものとなっております。データによりますと、沼田市は財政力指
数が0.50でありまして、これは県内12市中最下位であります。また、公債費比率は1
7.2で12市中2位であります。これを民間企業で例えると、返済財源がないのに借金は
多いということでありまして、借入金の返済と利息の支払いに追われて必要な事業や新規事
業に資金が回らないという危機的な財政状況であります。
 また、国の方針である三位一体改革がもたらす地方交付税の削減や補助金のカットは地方
財政にとって非常に厳しいものであり、それを要因として地域格差がますます広がっており
ます。
 これらの事態をふまえて、自治体は行政基盤の確立に向けて今まで以上の努力で地域経済
の活性化を図るべきであります。
 そのような中、市長におかれましても平成19年度予算編成方針において合併による「ス
ケールメリット」を活かした行政のスリム化や合理化等による財政基盤の強化を更に進めて
効果的かつ効率的な財政運営によって安定した都市経営を推進する、と述べております。そ
の行財政基盤の確立についていくつか質問させていただきます。まず、地域経済の活性化を
図るためにどのような施策を進めていくのかお尋ねいたします。
 また、自主財源確保の施策はどのように進めていくのかお聞かせ下さい。
 次に行政のスリム化とそれに関する市有財産の見直しや有効活用による経費の削減につい
てをお尋ねいたします。
 市長は合併による「スケールメリット」を活かして行政のスリム化合理化を図ると述べて
おりますが、組織改革による職員の削減の成果と今後どのように推進をしていくのかをお聞
かせ下さい。
 また、国や県が行政スリム化の手段のひとつとして、公有財産の有効活用を進めておりま
す。このなかに、不要なものについては公売や賃貸をすることで経費の削減を図っていく、
というものがありますが、沼田市として、有効活用について現在どのような考えや計画を持
っているのかお聞かせ下さい。
 そして市長の選挙公約と行財政改革との関連についてお尋ねいたします。
 市長におかれましては本年4月に市長選挙において見事再選を果たされ、現在引き続きの
沼田市長としてご苦労いただいておるわけでございますが、その選挙時における公約では、
財政基盤の更なる強化や効率的な財政運営といった行政財改革と、行政のスリム化について
掲げておりませんでした。ちなみに他市の候補者の公約を調べてみましたところ、全員が行
財政改革と行政のスリム化を掲げておりました。この選挙時点での市長の公約についてと、
また、市長就任後7ヶ月が経過した今の考え方をお聞かせ下さい。
 以上で私の1回目の質問とさせていただきます。ご返答よろしくお願いいたします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの山ア議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、合併後における行財政改革について、行財政基盤の確立について、地域経済の活力
化を図るために、どのような施策を進めるのかについてでありますが、行財政基盤の強化を
図るためには、市税収入の増加を図る必要があり、そのためには、地域経済の活性化を図る
ことが不可欠であると考えております。
 地域経済の活力化を図るための施策についてでありますが、農業生産基盤の整備充実、活
力ある商業店舗の形成、就業の場の創出、観光資源の特性を生かした有機的な結合とネット
ワーク化など、第五次総合計画の施策の大綱である「活力を創造するまちづくり」に位置付
けた各施策を計画的に進めることにより、地域経済の活性化に努めてまいりたいと考えてお
ります。
 次に、自主財源確保の施策は、どのように進めていくのかについてでありますが、長引く
景気低迷の影響から市税収入が伸び悩む中、市の主要な自主財源である市税収入の確保は、
市の財政運営の根幹であるとの認識のもと、適正な賦課と厳正な徴収による税収の確保に努
めることが重要と考えております。
 収納率の向上対策として、納税しやすい環境の整備としてコンビニエンスストアでも納税
できるようにするなど、利便性の向上に努めてまいります。
 法定外目的税につきましては、一般財源である市民税や固定資産税などの普通税とは異な
り、特定の使用目的や事業の経費とするために徴収するものであります。
 従いまして、法定外目的税の導入についての検討をするに当たっては慎重に検討してまい
りたいと考えております。
 また、厳しい財政状況の中、財源確保の一つとして市有財産の処分も含めた検討を行い、
自主財源の確保に努めてまいりたいと考えております。
 次に、行政のスリム化について、組織改革による職員の削減についてでありますが、平成
18年1月に策定いたしました沼田市行政改革大綱では、合併後10年間で70人以上の職
員削減を目標に職員の採用を退職者数の2分の1程度に抑制することとしております。
 合併後の職員数の状況を申し上げますと、定員管理上では合併時の平成17年2月13日
では552人、同年4月1日では542人、平成18年4月1日では535人となり、17
人の減となっております。
 従いまして、事務事業を見極めながら総合的な視点に立ち、行政需要の変化に柔軟にかつ
迅速に対応できる組織体制について検討するなど、市民にわかりやすくスリムで機能的な組
織に向けて見直しを図るとともに、臨時職員等の雇用なども併せて検討し、簡素で効率的な
行政運営に努めてまいりたいと考えております。
 次に、市有財産の見直しと有効活用による経費の削減についてでありますが、市有財産に
関しましては、常に良好な状態において管理するとともに、それぞれの所有目的に応じて効
率的な運用に努めているところであり、行政財産の使用許可や普通財産の賃貸借並びに売払
いによる財産収入を得ているところでありますが、厳しい財政状況の折、未利用となってい
る財産につきましては、今後もさらに利活用や売却処分などの調査研究を行い、自主財源確
保対策の一環として検討してまいりたいと考えております。
 次に、市長の選挙公約と行財政改革との関連について、市長は、選挙公約において、行財
政改革と行政のスリム化を掲げていないが、再選後7カ月経過した今日の考え方についてで
ありますが、選挙公約につきましては、“新たな挑戦”活力ある「水と緑の大地」郷土づく
り、ともに築く自立と創造の田園空間都市を新生沼田市の将来像としたものであります。
 将来の都市像は、市民と行政などが互いに協力し「協働」してまちづくりを進めることを
基本姿勢としました。また、地域の課題を自らの力で解決できる「自立」したまちづくりを
目指して、市民、企業、行政などが知恵や労力を提供し合う仕組みづくりを訴えてまいりま
した。
 この将来像の実現に向けて取り組んでいくことが、厳しい財政状況、多様化・高度化する
市民ニーズなどの課題に対応するための行財政改革であると認識しております。組織のスリ
ム化や職員削減など着実な取り組みを今後とも推し進めてまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、山ア議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇23番(山ア義朗君) ご答弁いただきましたので、再質問させていただきます。
 まず、地域経済の活性化を図るための施策ということでお訪ねしたわけでございます。そ
の中で、市長諸々あげまして、当然農業政策から工業誘致政策等々の話があったわけでござ
いますが、そうした中で、地域の経済が活発になることによって税収があがると、その税収
を徴収することによって、市の財政が豊かになるというような考え方かと思いますが、この
問題につきましては、当然議員、あるいは市民も活力化することが基本であるということは、
承知しているわけでございます。私が聞きたかったのは、その中で、一昨年も質問をさせて
いただいたと思いますが、観光農業だったら、観光農業をどのように具体的に進めていくの
か、工業誘致はどのように進めていくのか、商店街の活性化、中心市街地の活性化はどのよ
うに進めていくのか、という具体的なものが相変らず聞こえてこないと。私がお聞きしたの
は、どういう施策が良いかというのは、私共も勉強しておるわけでございまして、それに対
してどういう方法論で、どういう計画でいくのか、そのへんをまずお聞かせしていただきた
かったということでございます。
 次に、当然それに伴って自主財源の確保ということでございますが、これにつきましても
税収をあげていくと。特に、税金の徴収業務に力を入れて、できるだけ担当の職員たち、徴
収係を設けて頑張っていてくれるということは分かるわけでございますが、ここのところで
も、非常に市民の中からも声が聞こえるのですが、徴収業務、言葉を悪くすると取り立てと
いうようなことが非常に強く感じられると。そうではなくて、あくまでも納税者が納税義務
者としてどうやったら払えるかという立場に立っての考え方、ですから担当とすれば徴収す
ることが目的ですから、当然それで良いのですが、その辺をもう少し納税する側に立った考
え方、それからあくまでも税収、税収ということにこだわって、今まで税収の対象になって
いなかったものに対して、急に取るようになった、それは何故かというと、私道、公衆用道
路でありますけれども、名義が私道、個人名で残っているものについて、それは固定資産税
の対象になるということで、これは国の方でそういう認識で指導しているのでありますが、
沼田市においては、本年からそういう方向になっている。何十年も取っていなかったのがど
うしてとられるのだ、ということで市民の方からも非常な不安があります。
 まず、とりあえずこの2つについて先にご答弁いただければと思います。
◇市長(星野巳喜雄君) まず、前段の地域経済の関係でございますけれども、これらにつ
きましては、冒頭、答弁した流れの中にあって、具体性に乏しいのではないか、ということ
のご指摘でございました。
 例えば、仮に観光農業のお話が議員から出ましたので、申し上げさせていただきたいと存
じますけれども、やはりこれらについては、先般も同僚議員の質問の中でも答えましたよう
に、一次産業が何と言っても大変重要なところに位置しておりまして、現在、群馬県の中に
あっても当沼田が観光農業のかなりメッカ的な、中核的な要素をもっております。必然的に
白沢、利根が加わったことによって、これからどうしても観光ということは大変重要になっ
てまいりますし、しかも観光農業については、やはり大きな力になると思っておりますので、
今後諸々のところで、中心的にこれらについては、推し進めていかなければならないと思っ
ております。
 それらに関連しながら、有機的な繋がりのもとに、地域経済の活性化を図っていくという
ことが考えられるのではないかと思っております。
 2つ目の税の問題でございますけれども、これは大変議員がご指摘された関係の道路の関
係等については、国の指導もあったということの流れがあるわけでございますけれども、や
はり納税は公正・公平でなければいけないということは国民等しく考えておられるのではな
いかと思っております。
 そういった中で、市の立場からいたしますと、やはりそれぞれの市民の方々が公平感が持
てるような観点に立って対応しなければならないと思っております。よしんば議員がおっし
ゃるように納税義務者の立場に立っての対応が場面、場面で失礼があったようなことがあっ
たとすれば大変遺憾なことでございます。職員にはそういったことについては、日々留意す
るように指導しておるわけでございますけれども、お気づきの点がございましたら、またご
指導いただければと思っております。
 いずれにいたしましても、十二分な留意を図った形の中で、納税義務者の立場に立って対
応を図っていかなければならないというように思っております。
◇23番(山ア義朗君) まず、地域経済活性化の施策についてお聞きいたします。
 ただいま、観光農業というのは、私が例を挙げて申し上げたわけでございまして、17年
度の業種別の所得、あるいは納税比率で言いますと、大変失礼な言い方ですが、農業は低い
というわけではなく、どこにターゲットをおくかというように時のリーダーから考え方とし
ておくときに農業関連では、構成比の1.3%が農業なのです。そして、何と言っても、一
番ウエイトを大きく占めているのが給与所得者で、これは82.9%をしめているわけです。
そうしますと、再三私も申し上げましたし、同僚議員も今日までにいくつか、また今日も出
ると思いますけれども、企業誘致とか相当の問題を言っているわけです。そうした中で、優
先順位をどこにおいて、どういうようにターゲットを絞って、どういうように、行政として、
リーダーとしてやっていくか、ということを考えていかないと、総花的にどんどん広げてい
ってもこれはなかなか難しいことだと思うのです。その辺のところをご検討いただきながら、
市の方向性というものを明確に定めて、それに向って調査分析、企画、行動といった形でや
っていくということが必要ではないかと思うわけで、決して農業が低いとかそういう意味で
はありません。ただ、現実の問題としてそこにターゲットを絞っていった場合に、沼田の財
政が立ち行けるかどうかということをお聞きいたします。
 それから、続きまして、税金徴収の件でございますが、これは決して制度が悪いというこ
とではなくて、まずやはり国の方針というか、国はやはり中央を中心にした課税の考え方、
徴収の考え方であるわけでございまして、これはご承知のように都市計画が全てのところ、
本来の都市計画というのはきちんと線引きがおいてありまして、市街化区域、市街化調整区
域という区分がしてありまして、市街化区域、これは家を建ててもいいよというところは、
当然道路行政が、あるいは下水、水道そういったものが、完備された中でやっていくわけで
す。
 沼田市は、都市計画は確かにありますけれども、やはりこれは完全な都市計画ではなくて
線引きはありません。ですから、勝手にどこでも建てていいよと、それには道路を開けなけ
ればだめですよと。それで開ける、沼田市に道路を取ってください。するとこれはなかなか
道路基準にそぐわないからと通れませんよと。ではどうするかというと、個人名で道路位置
確認を取ってやって道路に個人の名前が残ると、確かに登記上は個人の所有物ですから課税
になるのはやむを得ないとしても、今までそういった形で30年も道路として公衆用道路と
して何人が通っても構わないということで通らしていたものが、今年から急遽課税されると
いうことに、その辺に少し説明不足があったのではないかということで、金額については大
したことないというようなことで、何人かの人は言っていますけれども、やはり今まで道路
としてなっていたものを取られるというのはどうかと。やはり説明を十分にしていただきた
い。
 それから、徴収業務ですが、担当が一生懸命やっているのはわかります。ただ、もっとも
っと頑張っているというところもあります。
 例えば、一番近いところで渋川市役所へ行ってみると分かりますが、納税相談室、いわゆ
る税務相談室というのがきちんと囲って、税務課の一角にあります。行ってみると、その中
で結構大きな声で皆さん不満があれば怒鳴るわけで、そういったものがまず無い。
 それから、係員は納税者、説明者に対して必ずカウンターの外に出てきて対応して、並ん
で、横並びで並列の立場で説明をしてくれます。納税をしてお金をいただく方がカウンター
の中にいて、カウンター越しにこうだああだと、言われる方はお金を持ってきてですね。や
はりそうではなくて、誰も納税義務は承知しているわけです。ただ、昨今の経済情勢の中で、
なかなか払いたくても払えない、どうしても遅れてしまう、やはりそういったものがあるわ
けですから、考慮してですね、これは渋川という一例ですけれども、担当窓口には徴収業務
のところには女子職員はいないです。男子職員がすぐ対応ができるような何年か経験のある
人たちが出てきています。そういうところも、来た時、払った時に、納税義務者として、私
は自分の責任を果たしたという形で納税者が頑張って帰れるようなシステム作り、雰囲気作
りも大事ではないかと、それに対して市長の考えを聞かせてください。
◇市長(星野巳喜雄君) 大きく3点についてご質問をいただいたと思っております。
 まず、1点目の地域経済の活性化の関係でございますが、先ほど観光農業について触れら
れたもので申し上げたわけでございますけれども、そういった中で、税収をあげていくため
の一つの優先的な方途を、ある程度明確化していった方が良いのではないかというご指摘か
と受け止めました。これらについては、関係部課等々と連携して、議員がおっしゃるように
税収が上るための対策が、どういう方法が良いのかということについては、議員がおっしゃ
る通り私が承知している範囲では、製造業関係が一番有利であるということは、前々から認
識をしております。今後共、議員のご指摘をいただいた形の中で対応方を精査してまいりた
いと思っております。
 2つ目の道路の固定資産の関係でございますけれども、これらについては大変議員は造詣
が深くて、むしろ行政の方が学ぶべきことが多々ございます。ただ、国の法律等がくるとそ
れに基づいた形の中で展開をしていかなければならない、という宿命を背負っているという
ことも事実でございまして、それらについては、色々とご意見をいただいておりますが、基
本的にはそういった指導機関の流れに添って対応を図ってきたと認識をしております。
 それから、3点目の納税義務者の立場に立った形の中で、窓口業務も行うべきだという、
これは全く議員がご指摘をされたとおりでございます。これは、一人税務課の対応のみなら
ず、あらゆる窓口業務が全てそういうような気持ちにならなければならないと思っておりま
す。特に、お金に関係することについては、支払う側の立場に立って、物事を考えていくと
いうことは当然のことだと思っております。早速、関係課に指示をいたしまして、渋川市等
の対応方のことについて勉強させていただくつもりでおりますので、よろしくお願いをした
いと思っております。
◇23番(山ア義朗君) 固定資産の課税につきましては、国のことですから市長の言うこ
とで良いと思います。ただ、今まで何十年も取っていなかった、市民とすると取られるもの
ではないと思っていたものが、急遽そういう形で出てきたわけですから、やはりそういった
説明と周知させる、徹底した啓蒙をして、市民の了解を得ていくと。併せて、道路行政とい
うものをこれから考えていかないと。個人的なことになってしまいますけれども、沼田市に
おいては、今後道路がないために、あるいは道路がそういった形で使えなくなっているため
に、空き住宅などがほとんど資産としての価値がなくなってくるという状況になってきてい
ます。
 特に、南原地区、南の方は道が無いところが多いです。道路基準を満たしていませんから、
当然、家が建て直しが出来ない、当然、第三者にも売却が出来ない、そういう人たちがもう
築40年、あるいは50年くらい経っていますから、高齢になりまして子どものところに行
くにしても処分が出来ないという事例がたくさんあります。併せてその辺のところの課税も、
住宅地として果たして使えないものが住宅地であるのか、宅地なのか、ということも踏まえ
て色々、課税のことも対応していかなければならない時代が近々来るのではないかと思って
おります。
 続きまして、行政のスリム化と市有財産の見直しについて、質問させていただきます。
 まず、行政のスリム化ということでございまして、先ほど市長の1回目の答弁の中で、沼
田市も鋭意努力はしているとお聞きしております。その中で、これは群馬県のデータの中で
とったのですが、12市の中で人口千人あたりの職員数、これは比率とすると沼田は8.7
5人です。そして、一番少ないのが藤岡になりますか、5.85人。中央であります前橋市、
これが千人あたりが8.12人です。ということは、沼田市が12市の中で職員数が一番多
いということです。なおかつ、財政状況は県下で一番悪いのです。一番悪いところが、一番
職員が多いという、その辺も合併したからやむを得ないとしても、先ほどの市長の選挙の時
の公約にも及ぶのですけれども、新市の首長選挙においては、ほとんどの方々が行財政改革、
スリム化による組織改革を謳っていたのではないかと思うわけです。従いまして、今沼田市
の置かれた実情をお答えいただきたい。
 それから、公共施設でございますが、過日出されました12月の市政だよりの中で、ここ
も少しひっかかるのですが、沼田市市民一人あたりの資産総額、これは一人が167万円持
っていますと、要するにトータルで915億609万円持っていると。これを一人当たりに
しますと、167万円の資産ですと。そして、先ほど申し上げた負債額。それが市民一人当
たりの負債額が52万円ですと。これを単純に考えますと、沼田市も大したものだなと、借
金が52万円で俺の財産が167万円あるとなると、まだ115万円使えるではないかと、
だからこの道路ぐらい何とかなるのではないかと、そういう捉えかたを市民の皆さんはして
くるのではないか。
 そこで、お聞きしたいのが資産総額、これの算出の仕方、何をもって915億という数字
が出て来たのか、この辺をお聞かせください。
◇市長(星野巳喜雄君) 山ア議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 まず、職員の数の問題でございますが、今後合併当初からいろいろと対応してまいりまし
た方式に従って、削減の方向に向かってこれからも進めて参りたいと思っております。
 それから、915億609万円の内容についてでございますけれども、これにつきまして
は、道路と橋と教育施設などの有形固定資産が、約831億2,119万円で、全体の90.
8%を占めております。その他の資産としては、投資等として、投資及び基金の積立金等が
約34億808万円。流動資産は、財政調整基金や歳計現金などの現金が49億7,682
万円でございます。
 これらの資産の見積の方法につきましては、総務省方式によりまして、その資産の取得価
格により計上しているものでございます。従いまして、議員がいろいろとご懸念があろうか
と思っておりますが、そういった総務省方式をとったということで、このような形になって
おります。
 本市の厳しい財政状況の中でございますので、今後財政健全化に向けて、利用計画の無い
資産の有効活用及び処分については、検討しております。今後十分精査の上、可能なものは
処分等の対応をしてまいりたいと考えております。
◇23番(山ア義朗君) 市政だよりの見方につきましては、話を聞けば、市民の方もおよ
その見当はつくと思いますけれども、その辺のところももう少し、苦しい時は苦しむとその
まま出す、良い時は良いというように出すと、これが本当の意味のガラス張りの広報という
ことになるのではないかと思うわけでございます。
 これを見ますと、これは先ほどの市長の答弁からすると、資産といいながら、これを換金
できるかというと全く換金できないというような状況であると思うのです。これは、「絵に
書いた餅」と言いますか、そういった中でありますので、その辺のところは十分に考慮した
中でこういった公的な広報というのを出していただくべきではないか。
 それから、基金等々の資産につきましては、あくまでも民間で言えば流動資産であります
から、これは当然取り崩して使っていくときもあるし、全て貯えてあるということではない
ということなので、この辺につきましても、市民に対してお知らせする時にはそれなりの考
え方、市の方針を入れながら出していただければ良いのではないかと思います。
 それから、先ほどの職員の削減についてであります。職員の皆さんおられますのでこれは
誤解のないように言っておきますが、減らせと言っているわけではないです。今の沼田市の
実情をよく考えて、係数に基づいて考慮してどう対応していくかということを改めて市長が
考えていただきたいということでございます。
 そして、過日これも発表された集中改革プラン、職員削減のですね。それによりますと、
沼田市の削減目標4.6%、これも群馬県下で目標指数は一番下です。
 これは、例を挙げますと、川場村、これは自主自立でいくということで、これは今頑張っ
て、張り切っておるわけでございますが、ここの削減目標17.4%。そういう比率、当然
これは絶対数が少ないですから比率が増えるようになるかもしれませんけれども、各自治体
がそういう形で頑張ってきておるわけでございます。ですから、やはりもう少し、削減目標
を的確に把握し、それに向かって努力をしていただきたいと思います。それについていかが
でしょうか。
◇市長(星野巳喜雄君) これらについては、合併をする時に削減目標を立てた形のものが、
先般の上毛新聞等に掲載されたと思っております。確かに、議員がご指摘の通り、他市他村
に比べると、パーセントが沼田市が確かに低かったという経過がございますけれども、これ
らについては今後いろいろな角度から分析をして、そして対応を図っていかなければならな
いと思っておりますが、数字の形成は合併の時の削減の目標を出さしていただいたことが、
そこに掲載されたと認識しております。いずれにいたしましても、他市町村等の情勢も見極
めながら、今後の対応を図っていかなければならないと思っております。
◇23番(山ア義朗君) 是非、その目標指数を明確に打ち出して、それに向かって努力を
していただきたいと思うわけでございます。
 続きまして、スリム化を図るための施設の有効活用に対して、いくつかお尋ねをしたいと
思います。
 まず、これは私は昨年、一般質問であげさせていただきました。公有財産の有効活用に対
してでございますが、一つにはこれも再三申し上げていますが、市営住宅の活用、対応につ
いてお聞きいたします。
 市営住宅につきまして、住宅マスタープラン、市営住宅管理計画というのが、平成10年
に出されているわけです。その中で、場所を限定してここについては処分、ここについては
検討、ここについては建替えと、色々な計画が出されているわけです。そして、その中で市
営住宅の跡地、あるいは現状のままでの使用について、例をあげて、例えば福祉施設として
使うとか、色々な面でここに出ております。あるいは、民営の借家に入居者への対応とか、
色々な形で出ておるのですが、これは出されたのが平成10年でございます。私は議員では
ありませんでしたから、その後、どういうふうにそれが進んでいったか経過については定か
ではありませんが、今現在のところでは、あまり進んでいないと感じております。
 それから、これも昨年かその前か一般質問させていただきましたが、市長ご承知のように、
沼田ゴルフ場の跡地用地を市が安く買い受けたという経過がありまして、これは何とか有効
活用したらいかがですかという提言はさせていただいたわけであります。しかし、それも自
然公園という名目で、自然公園というのはただ放っぽっておくのが自然公園かと、いうよう
なことは近隣の人たちからも言われております。特に、今年は熊等の被害も出ておりまして、
里山があれているというのも一つの原因になっているわけです。
 そして、本来ならば里山を整備すべき行政が、自分のもっているところは荒らしておいて、
山から熊がおりてきて、民地の畑に行くまでのところの荒れている市有地から出て来たとい
うことになった場合、これはやはり行政としても大きな責任があるのではないかと。それに
はやはり有効活用していかなければならない。森林ボランティア。市長、群馬県の森林組合
長さんですから、色々な森林条件については詳しいと思いますが、森林ボランティアとか、
あるいはそういうところからフィールドがないから、実習に使わせてくれとか、あるいは学
校区ごとに旧沼田においては、昔でいう学校林というのがありませんから、そこを沼東なら
沼東に貸し与えて、子ども達に好きに使わせる。当然、PTAも一緒にやっていく。そして、
自然に親しむ。そして、自然の生態系を学ぶ。そういうものにも使えるのではないかと。
 また、定年を迎えた退職後の人たちが今、炭焼きとかそういうものに非常に興味を持って
おられる。そういう人たちに釜を作るところを提供したり、立木を提供したり、そういう形
で管理をしていただく。ですから、それがお金にならなくても管理にお金をかけなかったり、
あるいは地域住民に不安を与えなかったり、そういうことで十分な活用ができると思うので
す。
 それから、市営住宅の10年の時に出ている案として、借地については極力返還するとい
うように平成10年にも謳ってあるのです。ところが、まだ全然返されていない。
 それからもう1点は、職員の皆さんに対しては酷な言い方かもしれませんけれども、職員
駐車場を沼田市は職員の駐車場として借りているわけです。今度の議会に駐車場条例が沼田
駅前、岩本駅前に新たに出てくるわけです。そうすると、市民は自分たちの税金で取得した
土地に車を置くときには、沼田駅前で月に5,000円いくらか忘れましたけれども、岩本
はいくらか安いと。そして、月々の駐車料を払って駐車をすると。しかし、では職員は市が
借りている駐車場に無料に置いて良いのですかと。それでは、この官民の差はどうなるのか、
ということで市民からもやはり苦情が出ています。
 ちなみに、これは合併したみなかみ町の職員が来まして、「うちの方は、まあ安いけど5
00円払うということになりました」と。ですから、これはやはりその辺の対応、調整、職
員の組合等々で管理するなり、そういったこともどういうようにするのか、お答えいただき
たいと思います。
◇市長(星野巳喜雄君) 職員の駐車場のご質問ということで受け止めさせていただきまし
た。この関係につきましては、確かに議員がおっしゃるとおり、現在職員が通勤に使用する
車両の駐車場ということで、本庁では柳町、つまりこの庁舎の北側になりますが、一定の面
積の駐車場を確保するとともに、その他の庁舎および施設等については、その使用の妨げに
ならない範囲で、職員に車両を駐車させております。
 しかしながら、議員ご指摘の通り、有償で土地を借り上げている部分もございますので、
今次の厳しい財政状況を考えたときに、時代の趨勢を勘案いたしまして、改善に向けた検討
が必要であると考えております。
 ゴルフ場の跡地の関係については、非常にその関係等について苦慮しているわけでござい
ますけれども、おっしゃるとおり、山林の整備ということが今回の色々な意味の熊問題等に
関しても問題も重要になっておりますので、これらについても対応方を図っていくべくこれ
から進めてまいりたいと思っております。
◇23番(山ア義朗君) 対応方を図っていただくということは、前回の一般質問の時にも
答弁をいただきました。しかしながら、それが遅々として具体的に進んでいないと。また、
どういう形で例えばそういう所を活用したい、あるいは借りたいというような方があるかど
うか、そういった働きかけもなされていないというように思っているわけでありますが、そ
れについて今後もう少し強く突っ込んで、どうにかやっていくのか、再度市長のご意思を確
認したいと思います。
◇市長(星野巳喜雄君) ご案内の通り、色々な経過があっての場所でございます。議員が
色々とご心配いただいていることについては、大変忸怩たる思いがございます。現在の色々
な山林の状況を考えると、やはりしっかりとした対応が必要であろうかと思っておりますの
で、関係部課に早急に指示をさせていただきたいと存じます。
◇23番(山ア義朗君) それではそれは、もう二度、三度くらいお願いしていることであ
りますので、何とか具体的に一歩でも前に出るような施策を考えていただきたいと思ってい
るわけでございます。
 続きまして、行財政改革の中で、これも職員に対して言いづらいことでございますが、職
員給料でございます。職員給料につきましても試算と言いますか、指数の出し方、スパイレ
ス指数と言いますか、これでいきますと、沼田は決して安くはないということです。沼田は
97.7。一番高いのは前橋市で、99.2です。そして、安いところは館林などは95.
2、藤岡は95.1で、渋川は沼田と同等くらいで97.8です。ですから、これは財政が
許せば、これは一生懸命やってくれている職員の皆さんにより多くの給料を支払って、より
豊かな生活をしていただいて、より一層の良い仕事をしていただくと、いうのはこれは、一
番理想なことでございます。しかしながら、現在の沼田市の財政状況を考えたときに、こう
いった形で果たして良いのかどうか。これはなかなか一概に下げるというわけにはいかない
と思いますけれども、やはりこれも行財政改革の一端として考慮しながら進めていくという
ことは必要ではないかと思います。
 それから、もう一点は、職員なりそういった方だけを責めるのではなくて、我々をはじめ、
あるいは市長をはじめとする特別職の方々はどうだろう。特別職の報酬について調べてみま
したところ、沼田は高くはありません。高くはありませんけれども、もっと安いところもあ
ります。特に合併によって財政改革でかなり落としているところもあります。あるいは、公
用車の廃止、それは一つのトップの選挙におけるパフォーマンスだと言われるかもしれませ
んけれども、やはりそれを打ち出して、それを推進していくという姿勢というのは市民が見
ていると。そのように思います。
 ちなみに、議員の立場を弁護するわけではありませんが、議員報酬は、沼田市は群馬県で
一番低いです。ですから、そういったものを踏まえて、特別職の報酬につきましてもある程
度考慮していくというような財政の予算の組み方も必要ではないか。それについてはいかが
でしょうか。
◇市長(星野巳喜雄君) ただいまご質問をいただきましたご意見のことについては、よく
理解できることばかりでございます。実は、私も今議員がおっしゃられたようなことについ
ては、前々から心を痛めておりました。従いまして、いただいたご意見をまた参考にしなが
ら、今後遺憾なきよう対応を図ってまいりたいと思っております。
◇23番(山ア義朗君) なかなかこれは言いづらいことでございますので、議員の中から、
あるいは市民の中からも直接執行者に対してそういう声が届くというような機会が少ないか
と思います。しかしながら、誰かがどこかでそういったことをやはり変えていかないと、本
当に第二の夕張ではではありませんけれども、蓋をあけたときにはもう、市民はビックリ仰
天というような事態が出てくるのではないか、その辺を懸念するわけでございます。
 従いまして、執行部、あるいは職員の皆様におかれましても、自治体を長く保って、長く
職員として在籍し、給料をもらう。それはやはり早い時期に、今多少苦しくても早い時期に
手当てをしていく、末期がんになってからでは遅いのではないかと思うわけでございます。
 なかなか言いづらいことで言わないと思うのですけれども、私は高齢者でございますので、
先がないですから、言いたい事を言わせていただく、というように受け止めてもらえればと
思います。
 続いて、市長の選挙公約でございますが、市長は2期目を迎えまして、市長の政治姿勢に
も関わることでございますので、あまり突っ込んで申し上げませんが、市長が1期目の市長
に就任の時には、色々な経緯がありまして、それは私も十分承知しているわけでございます。
従いまして、明確な所信、あるいは明確な政治公約、そういったものが出なかったというこ
とも理解できます。しかしながら、本年につきましては、2期目を迎え、自らが手をあげて
立候補をし、自らが沼田の街を、沼田市をこういうふうにするのだという熱意をもって、情
熱をもってやってやったわけでございます。
 従いまして、私としてみれば、もう少し明確な公約を掲げるべきではなかったかと。先ほ
どの市長のご答弁で今盛んに言われているところの行財政改革、あるいは組織改革について
触れていなかったという中でそれが色々な施策の中で最終的にそこをつなげるといったよう
なことを言っているわけでありますが、市長は覚えているか覚えていないかわかりませんけ
れども、市長の最初の公約は、まず、これは新聞社のデータですからわかりませんが、少子
高齢化、少子化対策をあげています。それから、安心安全な地域づくり、自治への住民参加、
これは今でも市長は折りに触れて、市長の意見として、あるいは市長の思いとして述べてい
るところでございますが、私は、少子化問題というのは全国、国レベル的なことであって、
全国津々浦々どこでもやっているわけです。国の指導ですから。ただその中の一つの方法論
として、沼田市においては小学校6年まで合併によって、医療費を無料にしたとか、子育て
支援ということで今度はファミリーサポートを立ち上げたという経過がありますが、具体的
にどうだったかということです。
 それから、安心安全の地域づくり。これは、私は安心安全と言いますけれども、沼田市は
住みよいところ。全国から言えば、安心安全なところではないかと。ここをあえてしていか
なくても、それは守っていかなければなりませんけれども、これを政治施策にあげなくても
住民が本当に頑張ってやっていると思います。
 ご承知かと思いますけれども、学校の子ども達の登下校時の安全パトロール、これは地域
の人たちが腕章を巻いてやっています。これも、私たちも地域を上げてやっています。です
から、そういった意識というのは、市民レベルはものすごく高いと思います。
 それから、もう一つ、自治への住民参加ということで、常日頃市長が言われているわけで
ありますが、過日、同僚議員の中からふれあい広場の内容について、質問があったわけでご
ざいますが、私自身も果たしてあれがパーフェクトまでいかなくても、果たしてよかったか
どうか、果たしてこの方法で良いのかどうか、やはり少し疑問のところはあるわけで、本当
にそれを狙うのであれば、もう少し違う。あれから、県などのところはそういったところで
もかなり色々な意味で、住民参加というセミナー、出前講座などというものをやっておりま
して、これも私も同僚議員と県民局の方へ7回通いました。
 しかしながら、その時に、ではどの程度そういったものが浸透しているかというと、はっ
きり申し上げて、職員の方も見えなかったし、ただ教育委員会の方で、先生が来ておりまし
た。これは、教育委員という立場で来たのか、あるいは地域という川場の中で来たのか、名
前をあげませんけれども、川場にいる先生といえばわかると思うのですが、そういうことで
みんな意識は持っています。ですから、私が言いたいのはそれよりも今一番大事な事という
のは、今求められるリーダー像というのが、まず地域、自分の街を愛し、自分の市を愛す情
熱と、併せて経営的センス、経営的感覚をもった長がこれから必要とされるのではないかと。
 と言うのは、これは地域自治、あるいは地方の時代と言われるのは、地域間同士でも競争
が始まるわけです。どこの地域が生き残って、どこの自治体が負けていくか。負けていくと
いうのはおかしいですが、これは必ず、そうでなくても完全な勝ち組、負け組みの格差が出
てきているわけです。そういった意味で、そういった感覚を持っていかなくてはならない。
 たまたま、テレビで岩手県の滝沢村という小さな村ですから、これは沼田市がそれと比較
したり、参考にしたりするかどうかは別として、ここでは村長とは言わないです。社長とし
て呼ぶのだそうです。今日、資料を持ってこようと思ったのですが、時間的に間に合わなく
て持ってこなかったですけれども、これは自主自立でいくのだと。そのためには、村を上げ
て、村長をあげてやるのだ。予算が無ければ自分達で道路を作ろうではないか、という意気
込みと情熱をもってやっておられるリーダーもおるわけでございます。これは、市長が情熱
が無いとか、リーダーシップが無いとか言っているのではなくて、そういう感覚で、是非、
より一層の努力をしていただければと思っておるわけですけれども、それについてご答弁い
ただきたいと思います。
◇市長(星野巳喜雄君) 再質問にお答えしたいと思います。
 選挙公約、あるいは行財政改革との関連のご質問から、岩手県滝沢村等のご紹介から、経
営感覚、あるいは地域を愛する必要があるのではないか、というようなご指摘でございまし
た。
 ご案内の通り、選挙は一つには戦略もあります。やはり一つの大きな闘いでありますから、
当然これが時の状況に応じての対応になってまいります。
 従いまして、行財政改革のことについて触れなかったことについてどうかということを言
われますと、先ほどご指摘があったように、少子問題とか、安心安全対策の問題であるとか、
住民自治の関係等について触れられたということは、議員のご指摘のとおりでございます。
 しかしながら、行財政改革の必要性、あるいは行政のスリム化というものは、これは地方
自治体にとっては避けて通れない大きな命題であろうかと思っております。従いまして、そ
ういったところの期間にのせることはございませんでしたけれども、そういった気持ちで選
挙に臨んだつもりでおりますので、ご理解を賜りたいと思っております。
 なお、岩手県滝沢村の関係等については、私もよく承知をしておりません。ご指摘をいた
だきましたので、今後、勉強をさせていただきたいと存じます。
◇23番(山ア義朗君) 今、市長の答弁の中で、選挙戦略と政策というのは別だというよ
うな、私の聞き間違いというかニュアンスが違っているかわかりませんが、やはりこれから
は本音でリーダーたるもの、市長たるもの、本音でやっていただきたい。選挙は選挙、政策
は政策というのではやはりまずいのだと思います。やはり自分の思いは、自分が地域をどの
ようにしていくのだ、そのためには私はこういう政策をもって臨みますと、それに対して選
挙民の皆さん、是非支持してくださいよと。そして、選挙というのは、50%、50.00
01パーセントでも勝てば勝ちなのです。だから、全てを取ろうと思うのではなく、やはり
自分の思いをもう少し真剣に出していただいて選挙戦略と政策は市民としてみれば一体化し
ていただきたい、という思いますが、いかがでしょう。
◇市長(星野巳喜雄君) 舌足らずなところがあったかもしれません。当然、選挙ですので
戦略は当然出てまいります。しかしながら、市民には約束をするわけです。だからそれは常
に整合性をもっていなければなりません。そういった観点の中で、行財政改革、あるいは先
ほどおっしゃられたような、議員がご指摘のようなことについては、当然、機会があれば申
し上げてまいりました。
◇23番(山ア義朗君) 2期を迎えたわけでございます。そして尚かつ一番厳しい状況下
にあるわけでございます。どうぞ、腹をくくって頑張っていただきたいと、そのようにエー
ルを送るわけでございます。
 最後に一つだけ、これは通告には載っていないのですが、関連があるので申し上げますが、
今、諸々申し上げましたけれども、沼田市を取り巻く経済状況というのは、本当に最悪なと
ころにきています。これは、沼田だけではなくて、地方はものすごい状況で、そういった方
向に進んできております。そして、今流行っているのがワーキングプア、働きながらも生活
が出来なくなっている。一生懸命頑張っていて、特に女性などは昼に夜に働いているけれど
も、やはり生活をして子どもを育てていくのはきついのだという家庭がどんどん増えてきて
いる。
 これは、沼田市においても色々な人のご意見をお聞きしますと、そういう立場の方はたく
さんおります。やはりそういった福祉の手が届かない、福祉もこれからは切られていきます。
そういったものを、そういう人たちが本当の意味で安心安全、これは交通事故とかの安心安
全ではなくて、生活する上についての安心安全な沼田市を築いていただきたい。その辺の市
長の考えを聞かせていただく、ということで、私の一般質問を終わります。お聞かせ下さい。
◇市長(星野巳喜雄君) 実際、議員がご指摘のとおり、この地方と都市の格差、あるいは
地域社会におけるところの格差というものが、この数年来の改革の流れの中で、非常に際立
っているということは議員が認識をされているとおりでございます。
 私は、こう見ていて、やはり国の全体の流れというのが今のような状態、あるいはまた政
策的なことで、ずっと流れ続けていくとは思っておりません。必ず、大きな波が訪れると思
っております。
 外国のことに触れては大変恐縮でございますけれども、まさにイギリスではサッチャー政
権のあとに、色々な動きがあって、今日を迎えております。そこでは、社会的包容力という
言葉が使われておりますけれども、やはりみんなで支えあっていくということが大変重要な
時が必ずくるし、また、そうでなければいけないと思っております。
 従いまして、今、議員がご指摘のようなことについて、行政が先頭に立ってそういった格
差をできるだけ無くしていけるような努力をしていかなければならないと思っておりますの
で、ご理解を賜りたいと思っております。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前11時02分休憩
─────────────────────────────
午前11時11分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 次に、大東宣之議員。26番。
〔26番 大東宣之君登壇〕
◇26番(大東宣之君) 通告に従い一般質問をおこないます。
 今回私は、クマ対策について、介護保険について、「いじめ」問題について質問いたしま
す。
 まずはじめに、クマ対策についてより質問いたします。
 今年は全国的に人里でのクマの出没が相次ぎ、果樹や農作物の被害だけでなく、人的被害
も数多く発生しました。
 群馬県では今年度、捕獲されたクマが11月19日現在で325頭に上り、過去10年間
で最多の数となったといわれています。
 沼田市でも11月19日現在で、103頭のクマを捕獲し、県内市町村では最多の捕獲数
となり、かってないクマの出没状況となり、旧沼田市では昨年の20倍以上の数となりまし
た。
 また、これまでになかった沼田公園にも現れるなど、市街地でも捕獲されるなど市民を驚
かせました。
 とりわけ池田地区のリンゴ農家の被害は深刻なものとなり、11月17日上毛新聞には、
「クマによる年間の被害額はこれまで多くても30万円ほどだったが、今年は100万円近
い被害が出ており、今も進行中だ。」とするリンゴ農家の声が紹介されていました。
 昨年は山にどんぐりやブナの実などクマのエサが豊作でしたが、今年はそうしたエサが不
作となり人里に出没したといわれ、さらに今年は、春先に沼田ではクマが目撃されるなど例
年になく早い時期かからクマの捕獲が行われるなど、クマの『里慣れ』が進み、出没しやす
くなったとの指摘もあります。
 こうしたクマの人里への出没は、群馬県内だけでなく、全国に広がり、農作物などへ深刻
な被害が広がり、クマの被害の防止対策やクマとの共生についての検討なども始められてい
ます。
 中山間地域は過疎化や高齢化が進み、里山の手入れが行き届かなくなり、林業の衰退によ
り山が荒れ放題になったり、スキー場やゴルフ場の建設などリゾート開発などにより住処を
追われ、クマが人里に出没する原因になったといわれています。
 今年のクマ被害の状況とどのような対応がされたのか、被害農家に対する救済策について
の考えと対応はどのようにされるのかお伺いいたします。
 長野県では、緩衝地帯づくりが一定の効果を上げ、クマを追い払ったり威嚇するよう訓練
された犬「ベアドッグ」の活用が進められていますが、クマ対策について今後どのように進
めるのかお伺いいたします。
 続いて、介護保険について質問いたします。
 4月1日から改定された介護保険法が実施されましたが、国が甚だしい準備不足のまま見
切り発車させたため、利用者や市町村、事業所などで大きな混乱が生じたとの指摘もあり、
厚生労働省からの通知も、朝に昼に夜に訂正が出されるといった具合で、現場は右往左往の
状況だったようです。
 その原因は、利用者に何がどう変わるのか、制度改定の内容が具体的に説明されてこなか
ったことにありますが、もともと介護保険制度は、重い利用料負担や施設整備の遅れなどの
ため“必要なサービスを受けられない”といった矛盾を抱え込んだまま実施されましたが、
4月の改定よって、さらなる負担の増大、介護サービスの取り上げ、介護施設整備の抑制な
ど、問題をさらに深刻なものにさせることとなりました。
 今回の介護保険の見直しで、予防重視システムに変えるとして、これまでの「要介護度
1」の大部分にあたる、介護度の軽い人たちを新段階の「要支援1・2」として、従来のサ
ービスを提供する「介護給付」とは別枠の「新予防給付」に移しましたが、この新予防給付
は、受けられるサービスが限定されていることをはじめ、ケアプラン作成や介護報酬の面で、
サービス切り捨てへの誘導の仕組みが幾重にも組み込まれています。
 新予防給付では、“自分でやることが基本”とされ、支援してくれる家族がいない、地域
に支援者や支援組織などの社会資源がないなど、よほど困難な場合でなければヘルパーによ
る生活支援が受けられなくなってしまい、福祉用具についても「要介護1」までの軽度者は、
保険対象外となりました。
 こうしたことは、“杖を使って歩いているそばから杖を奪うようなもの”との指摘もあり、
まさに『貸しはがし』といえるものです。
 昨年10月から施設での居住費(ホテルコスト)や食費が保険から外されたことで、経済
的な理由によって介護保険施設から退所せざるを得なかった人がいたり、ショートステイや
デイサービスなどの在宅サービスを制限する人が増えているといわれています。
 また、新予防給付を受けるための、新たな「予防プラン」作成が間に合わないで混乱した
ところもあったようですが、それは民間の居宅介護支援事業者のケアマネジャーに一部委託
できるとされてきましたが、1月末の介護保険報酬改定で、ケアマネージャー1人あたり8
件までしかプランを作ってはいけないとされ、報酬がこれまでの半額以下にされたことで、
民間事業者がプランづくりから撤退したことによるものでした。
 介護保険改定による、「要支援1・2」への移行状況とその影響についてどのように考え
ているのかお伺いいたします。
 介護保険改定により、介護サービスの低下についてどのような対応を行うのかお伺いいた
します。
 今回の介護保険の見直しで、予防重視のシステムに変えるとして「新予防給付」が始めら
れましたが、「予防プラン」の作成状況と基盤整備はどのように進められているのかお伺い
いたします。
 続いて、「いじめ」問題について質問いたします。
 「いじめ」が原因で自殺する子どもたちのことが毎日のように新聞やテレビで報道され、
多くの人たちは心を痛めています。
 なぜ「いじめ」が起こるのか。なぜ子どもたちは自ら命を絶つのか。
 家族関係の構築の未成熟さや地域の連帯感の希薄さ、学校での教師と生徒との関係など様
々な原因があげられていますが、個々のケースでその原因は異なり複雑なものとなっている
と思われます。
 その原因については様々論議がされていますが、今私たちは、自らの命を絶とうとする子
どもたちを救うことに力を尽くすことが必要です。
 早い時期に「いじめ」の芽を見つけ、そこから逃げない、先送りにしないで、機敏でしっ
かりとした対応をするとともに、家庭、地域、学校の連携によって、問題を起こさせないよ
うな環境を一緒に構築していくことが必要と考えます。
 沼田市にも「いじめ」が起こっていることが明らかになりましたが、問題の解決、こうし
たことを起こさせないようにすることを考えていかなくてはなりません。
 「いじめ」・「不登校」の状況と、どのような対応がされてきたのか。これまで「いじ
め」は「なし」と答弁してきたことについての見解と、今回の調査結果の発表に至った理由
とその違いはなぜなのかお伺いいたします。
 「いじめ」・「不登校」は、いつ、どこで起こるかわからない問題ですが、「いじめ」・
「不登校」問題にこれからどのような対応をするのかお伺いいたします。
 以上が私の質問です。ご答弁をお願いいたします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、クマ対策について、クマの被害状況と今後の対応について、今年のクマ被害の状況
とどのような対応がされたのかについてでありますが、6月の石墨町における捕獲以降、異
常とも言われる熊の出没があり、農作物等の被害抑制に対する有害獣として捕獲を行うとと
もに、出没注意の広報を行ってまいりました。10月の人身事故の発生、更には、市街住宅
地へ出没したことから、市民の安全確保を図るため、同月30日「沼田市緊急ツキノワグマ
警戒本部」を設置し、関係機関との情報の共有と更なる警戒に努める一方、県民局との連携
により、薄根川とこれに隣接する山林の下草刈り及び除伐を実施しているところであります。
 なお、出没に伴う調査件数は、261件、捕獲頭数は103頭を数えており、市内農作物
の被害額は、11月14日時点で4,300万円余りと推計している状況であります。
 次に、被害農家に対する救済策についての考えと対応はどのようにされるのかについてで
ありますが、農業共済制度の果樹共済における鳥獣被害を対象とする一般方式には市内果樹
農家が加入していないため制度の適用は図れず、本年の被害農家に対する所得補填は難しい
のが現状であります。県民局等の指導をいただき、多発する出没に捕獲方法の検討見直しを
図るとともに、クマの出没に有効な山林等雑かん木、下草刈りの推進と普及を検討してまい
りたいと考えております。
 次に、クマ対策について今後どのように進めるのかについてでありますが、多くの果樹農
家は、自己防衛の対策を講じてきておりますが、隣接する住宅地への騒音等も指摘されてお
り、防衛策に対する鳥獣の慣れ、そして対策から発生する弊害も聞かれることから、地域に
適合した対策の検討と普及を重ねてまいりたいと考えております。
 また、最大の有効手段と言われている野生動物が隠れることができない環境にするため道
路や農地に隣接する場所の下草刈りや、除伐について県民局と連携し、権利者や地域の関係
団体の協力を得て推進していくとともに森林ボランティアグループの協力を得ることも検討
してまいりたいと考えております。
 次に、介護保険について、状況と今後の対応について、介護保険改定による「要支援1・
2」への移行状況とその影響についてどのように考えているのかについてでありますが、介
護保険制度がスタートしてから、要介護認定を受ける人は増加し、特に軽度者が認定者の半
分を占める状況にあります。軽度者の方は、転倒・骨折、関節疾患などにより徐々に生活機
能が低下していく生活不活発病の状態にある人やその可能性の高い人が多いのが特徴で、適
切なサービス利用により状態の維持・改善が図られるものと期待されております。
 そこで今回の制度改正では、改正前の要支援者に加え、介護度1の認定者のうち状態の維
持・改善可能性が高い人を対象とする予防給付が創設され、本市における3月時点の要介護
1の認定者682人のうち更新申請により要支援1と認定された人が93人、要支援2と認
定された人が118人、合計で211人、約31%の人が状態の維持・改善可能性が高いと
判定され要支援に移行いたしました。
 また、その影響についてでありますが、予防給付の創設により、今まで利用していたサー
ビスのほか、運動器の機能向上や栄養改善、口腔機能の向上などが加わりましたが、ケアプ
ラン作成に当たっては、その人の目標に合わせ選択できるサービスとなっております。
 また、今まで利用していた訪問介護サービスについても、適切なマネジメントに基づきサ
ービスを利用できるなど個々の実情に配慮したサービス提供が行われることになっておりま
すので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、介護サービス低下についてどのような対応を行うのかについてでありますが、介護
保険制度の改正により予防給付の対象となる要支援者は、状態の維持・改善可能性が見込ま
れる人であり、利用者一人ひとりの自立支援を目指すサービスが、効果的・効率的に提供さ
れるよう、目標を立て、その評価を行う仕組みになっております。
  ホームヘルプサービスについては、生活行為を自分で行うことが困難であり、家族や地域
の支え合いや他の支援が利用できない場合には、サービスを利用できることになっておりま
す。また、福祉用具の貸与等につきましても、軽度者である要支援1・2と要介護1の方に
ついては、原則として保険給付の対象外となっておりますが、個々のケアプラン作成に当た
っては、要介護認定データに照らして客観的な必要性が認められる場合や医師の意見書を踏
まえつつサービス担当者会議等の判断により、保険給付の対象となるなど、利用者の個々の
実情を考慮したものとなっておりますので、今後も制度に準じた運用を図ってまいりたいと
考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、「予防プラン」の作成状況と基盤整備はどのように進められているのかについてで
ありますが、要支援1・2の利用者を対象とした介護予防ケアプラン作成につきましては、
本年4月1日に設置した地域包括支援センターにおいて作成しておりますが、現在までに原
則として新規利用者のケアプランをセンター直営で64件作成し、継続利用者のケアプラン
を地域包括支援センター登録指定居宅介護支援事業所に185件作成委託しております。
 また、基盤整備につきましては、地域包括支援センターが指定する登録指定居宅介護支援
事業所が、市内において14事業所登録されており、群馬県が指定する指定居宅・介護予防
事業所が、10月1日現在で58事業所となっており、予防給付の受け皿としての基盤整備
は順調に進んでいるものと考えております。
 以上申し上げまして、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、「いじめ
問題について」は、教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
◇議長(星野佐善太君) 教育長。
〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 大東議員のご質問にお答え申し上げます。
 「いじめ」問題について、「いじめ」・「不登校」の状況と対応について、「いじめ」・
「不登校」の状況とどのような対応がされてきたのかについてでありますが、いじめの状況
については、過日の小林議員のご質問にお答えした通りでありますが、総件数59件、既に
解消しているもの41件、指導が継続しているもの18件となっております。また、不登校
の状況については、10月の段階で、小学校4名、中学校22名が6日以上の欠席者として
の報告を受けております。
 いじめへの対応については、指導を継続しているもの18件について、学校だけでなく教
育委員会としてもでき得る限りの支援をし、早期解消に努めているところであります。また、
指導の結果いじめが解消したと考えられるものやいじめがないと確認された学年や学級につ
いても、その後の様子や子どもたちの動きを注意深く見守って、常に危機感を持って適切に
対応するよう各学校に指示したところであります。
 次に、不登校への対応については、一つは、不登校傾向に陥ってしまった子どもに対する
細やかで温かな対応、二つ目は、不登校にならないようにするための予防的対応の両面から
対策を講じてまいりました。具体的には、小学校生活相談員や、親と子の相談員、心の教室
相談員、あるいは、スクールカウンセラーなどの方々との連携も含め、学校として効果的な
対応ができるよう校内生徒指導委員会などの活性化を図ったり、教育研究所の生徒指導相談
員や社会福祉課の家庭児童相談員、あるいは、中央児童相談所など関係機関と連携を取った
りしながら、個々の子どもの実態に即した対策を講じているところであります。
 次に、これまで「いじめ」は「なし」と答弁してきたことについての見解と今回の調査結
果の発表に至った理由とその違いはなぜなのかについてでありますが、これまでは、いじめ
について、「自分より弱い者に対して、一方的に、身体的、心理的な攻撃を、継続的に加え、
相手が深刻な苦痛を感じているもの。」という文部科学省の定義に該当するものを各学校か
ら報告を受けておりましたが、今回の調査では、継続的ではなくても、あるいは、深刻な苦
痛ではなくても、教員が「これはいじめである」と認識したもののすべてを報告するよう指
示したわけであります。また、調査結果を公表したことについては、いじめの問題の解決の
ためには、教員の指導はもちろんのこと、児童生徒自身がその解決のための行動を起こすこ
と、更には、保護者や地域の方々との協力、連携が重要であることなどの理由から、あえて
自主的公表に踏み切ったものであります。
 次に、「いじめ」・「不登校」問題にこれからどのような対応を進めるのかについてであ
りますが、このことについても、高柳議員のご質問にお答えした通りでありますが、「いじ
めは、どの学校にも、どのクラスにも、どの子にも起こり得る」という認識と危機感とを持
って、また、「いじめは人間として絶対に許されない行為であり、いじめられている子ども
は学校が守り通す」という毅然とした態度を子どもたちにしっかり示すとともに、いじめる
側の子どもたちの心のケアにも力を注いでいきたいと考えております。また、不登校につい
ても、その原因が多岐に渡っており、いつでも誰にでも起こり得るという危機意識を持って、
関係機関等との連携を密にしながら、より一層きめ細やかな指導に心掛けていきたいと考え
ております。
 以上申し上げまして、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇26番(大東宣之君) ご答弁をいただきましたので、引き続き再質問をさせていただき
たいと思います。
 まず、初めに熊対策についてお伺いをいたします。
 今年度、今年については、先ほど市長のおっしゃったように異常と思える熊の出没と被害
ということが言われました。4,300万円、これが熊被害ということなのですが、地域別
にみると、特に池田が84%、他のサル、イノシシ、シカ等々を含めて、その被害総額にお
いても池田地区が40.7%。極めて一ヶ所に集中しているというのが今回の特徴ではなか
ったかと。
 今回の被害調査のやり方の一つとして、熊がリンゴを採る度に木に登って熊棚を作る。そ
のために枝が折れてしまう。そういったものについては含まれてはいないのではないかと。
ですから、更に市が調査をした被害状況よりも広がる。枝が折れたリンゴの木は、2〜3年
は実がならない。また、新しい木に植え替えたとしてもすぐすぐ実はならないということか
ら考えれば、さらに大きな被害があるのではないかということが考えられますが、市長とし
てはどのようにお考えなのかお聞かせ願えればと思います。
◇市長(星野巳喜雄君) 議員が熊棚の関係等についてのご質問でございますけれども、ご
指摘の通り、これらをカウントしてまいりますと、さらに広がる数値になっていこうかと思
っております。
◇26番(大東宣之君) 市長は、常々農業の振興とおっしゃっておられます。今回異常と
も思えるような熊の出没によって、多大な被害を被った農家の方々がたくさんいらっしゃい
ます。特に、リンゴ農家というのは、沼田の観光農業の中心を担っている方々です。こうい
った方々が、こういう異常と言えるような難儀な目に遭っている。こういう時にこそ市が対
応を、手を差し伸べていく、ということが必要ではないかと思います。
 一昨日、土曜日の上毛新聞の中で、被害状況が発表されて掲載をされていました。この記
事の中で、市はこうした被害農家に対して何もしないということが掲載をされておりました。
こういうことで市が、農家の方々から信頼を得ることができるのか。また、これからも頑張
ってやっていこうという気を起こしてもらえるのかどうか。やはり、こういった異常とも思
える事態の時にこそ、市が温かい手を差し伸べていくというのが、本来、市の仕事ではない
のかと思います。市長としてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野巳喜雄君) 今回のまさに異常とも思えるこの熊の被害については、本当に心
を痛めておりました。そういった中で、今まで、従前も熊の関係ではなくても、色々な状況
があって、被害を受けるような場面もあったわけでございます。そういった中で、今回こう
いうようなことで、大変心を痛めながら、対応するべく制度等が見つからずにこういうよう
なことで記事になったかと思っております。
 ただ、色々と状態が非常に厳しいものでありますから、色々と考えていかなければならな
いと思っておりますけれども、現時点での状況を農政課の方で説明したのではないかと思っ
ております。
◇26番(大東宣之君) 状況として制度がないというのが現状だと思います。制度と制度
の隙間を埋めることが必要なのです。ですから、困っている人が今のままではいつまでたっ
ても助からない。これは、今回の熊だけではないと思います。あとで、質問をする介護保険
もそう。色々な点でそう。だから、必ず現状と即したような制度があるとは必ずしも限らな
い。だから、そういった状況に応じたような対応、制度をつくっていく、制度と制度の隙間
を埋めていくということをするのが行政の仕事、市長の仕事ではないでしょうか。
◇市長(星野巳喜雄君) まったくそういう意味では、議員が言われていることは、よく理
解できるわけでございますが、ご承知の通り、この問題は一人この沼田のみならず、利根郡
下、また全国一円、今回は北陸方面も含めて大きなうねりのような、本当に驚くような実態
がございました。今、おっしゃる制度と制度の溝を埋めていくのが行政の仕事ではないかと
いうような柔軟な対応が必要ではないかというご指摘ではないかと思っております。現状を
よく把握しながら、今おっしゃられたようなことを受け止めて、そして出来ることがあるな
らば、対応を図っていかなければならないと思っております。
 いずれにいたしましても、非常にこの種の類の問題の対応がしずらいというところもござ
いまして、現時点の報告がなされたわけでございますが、そういった穴を埋めていくのは行
政の仕事であろうと思っておりますので、検討をさせていただきたいと存じます。
◇26番(大東宣之君) 池田地区のリンゴ農家の方々にお伺いをすると、一定程度の熊に
対する被害というのがあるのだ、ということを折込み済みで、毎年やっておられるようです。
ただ、今年はあまりにも多すぎると。それは、熊が出没、出てくる数が多すぎたということ
が最大の理由です。先ほど私が申しましたように、昨年は旧沼田では3頭、今年は60頭を
超える20倍以上の出没状況、捕獲状況ですから、当然そういう被害が広がっていくという
ことは誰がみても考えられることになるのではないかと。ですから、そういった異常とも思
えるような状態の中で、行政がどう対応していくのかということを、先ほどの教育長のいじ
めのご答弁ではありませんが、危機管理意識を持って対応するということがやはりこの場面
でも求められるのではないかと思います。
 今年、捕獲をされた熊の中で、横塚で捕獲された熊が130キロもあったそうです。非常
に私が想像がつかないくらいの大きな熊で、それを捕獲された方の話を聞くと、立てば2メ
ートル以上、それが手を伸ばしたそうですから、3メートルくらい、すごく大きなものに見
えたそうです。石墨で捕まって沼田公園にいる「いずみ」を見て、この前沼田公園を見に行
ったのですけれども、あれくらいだったら家へ連れていって飼ってもいいかな、と思ったの
ですけれども、130キロの熊なんかとてもではないが家へ連れて帰るわけにはいかないと。
そういうような状況の中で、農家の方々が頑張ってやってきているのです。やはりそういっ
た中で、先ほど共済に入っている方がいらっしゃらないと、これは共済の掛金が高いからな
のです。はっきり言って。ですから、なかなかそういうものに農家の方々としても入りずら
い。そういう側面があるし、また、そういった中でどうやっていくのか。例えばそういう被
害がこれからも起こりうる可能性があるのなら、高いといわれる共済の掛け金、鳥獣被害の
共済の掛金を半額くらい補助しましょうとかそういったことも考えられると思います。
 今回、枝が折られた、新しい苗木を導入しなければならない。そういった方々に対する少
なくても利息分は保障しましょうとか。実際的な被害に応じて、直接的な、経済的な支援、
要するに、所得の保障についても考えていくというやり方はいくらでもあるのではないかと
思うのです。ですから、そういったことを一つ一つ、地元の方々、農家の方々、農協の方々、
と共に協議をしてやっていく、実行をしていくということが今求められているのではないか
と思います。そういうようなことをしていくことが行政に対する信頼を高める、また、これ
から沼田の看板産業として、観光りんごとして頑張っていく、より一層頑張っていくという
気にもなるのではないかと思います。
 そういった点で、再度市長のお考え、これからの取り組んでいく方向性について、お聞か
せいただければと思います。
◇市長(星野巳喜雄君) ご指摘の関係については、前から実は頭を痛めておりました。先
ほど来ご指摘の通り、制度と制度の間を埋める、そういったところの力量が行政の力なので
はないかというようなことについても、全く同感の至りでございます。
 いずれにいたしましても、今回のことについては私自身も重く受け止めておりまして、そ
ういった観点から、もう少し検討をしてみたいと思っておりますので、よろしくご理解の程
お願いしたいと思います。
◇26番(大東宣之君) 今、沼田市の状況を見ると、今年度は熊、そして川田地区はイノ
シシ、利根町はサルということで、有害鳥獣の関係で沼田市の特産といわれる農作物が次々
に被害に遭っている。そういう中で農家の方々は必死で頑張っている。今回は私は熊だけを
取り上げたわけですが、基本的にはそういった被害に遭っている方々、これらをどう救済を
して、どうこれからもやる気を起こして頑張っていっていただけるか、そういったような取
り組み、検討を是非進めていっていただきたいと思います。
 それから、これからの対策の一つとして、緩衝地帯を設けていくということで、下草刈り、
除伐を進めていくということが言われておりましたが、中山間地域の直接支払い制度があり
ます。こういったものを活用して、その地域が本当に一体となって、この熊の侵入を防ぐた
めの除間伐に取り組んでいくと。そういったものに行政として中山間地直接支払い制度など
を活用しながら、取り組んでいくということが出来るのではないかと思いますが、市長とし
てのお考えをお聞かせ願えればと思います。
◇市長(星野巳喜雄君) 中山間地域の外国で言うとデカップリング方式のことについての
ことなのではないかと受け止めさせていただきましたが、確かにそういった捉え方も一つに
あるのかと思いますが、これらについての指導機関が県の機関になっております。従いまし
て、今ご提案されたことについては、県当局と連携をしながら、これらが生かされるのかど
うかについて、早急に県当局とすり合わせをしたいと思っております。
◇26番(大東宣之君) 是非、県とすり合わせ等々をやっていただきながら、熊は、多分、
これから2〜3年は、たくさん捕獲をしましたから、これから2〜3年は出ないのではない
かとおっしゃる農家の方もいらっしゃいますが、いつかまた出て来るかもしれない。だから、
出てこないようなそういった状況をこれから早急に作っていく必要性があると。先ほど言い
ましたように緩衝地帯というのが非常に大きな効果を上げているというのが、長野県などで
実証されていると。捕まえてやたら殺してしまうのは切ない、という声も猟友会の方もおっ
しゃっておられますから、なるべくそういうことをしないためにも、熊が出てこないように
する、そういう状況を作っていくという意味では、こういった中山間地域の直接支払い制度
を使いながら、また、県で行っているようなことをやりながら、進めていく必要性があるの
ではないかと。
 それから、もう一つ大きな問題は、熊にとって、サル、イノシシもそうですが、みなかみ
であろうが、川場であろうが、沼田であろうが、関係ないと。我々沼田市からみなかみ町、
川場村、片品村、そういった人間にしてみれば、行政が線が引いて分かれています。ここか
らここがうちの範囲で、ここからここまでは対応するといったことが分かれていますが、熊
やサルやイノシシやシカにとっては、沼田であろうがそういうことは関係ない。おいしいも
のがあるところにどんどん出てしまう。ですから、そういった意味では、地域間の連携をど
う整えていくか。ここが大事ではないか。だから、その地域、地域の中でしっかりとした対
応をして、それには県民局が中心となって、その辺の調整役を果たしていかなければならな
い。そういった意味では県が果たす役割はこの問題については非常に大きいのではないかと。
この間、いろいろ県でも対策を講じてこられたようですが、そういったことについての経過
などをお聞かせいただきたいのと、今後、市と県民局、どう関っていくのか。また、近隣町
村との関わり合いがどうなっていくのか。お聞かせ願えればと思います。
◇市長(星野巳喜雄君) 実は、この問題については、9月の19日に利根地方総合開発協
会が群馬県知事あるいは環境森林局の理事等に陳情要請をいたしました。実は、その時の文
言というか要望をどのようにするのかということについて、大変悩んだわけであります。と
申しますのは、町村長の中ではこれをとにかく基礎自治体に権限を移譲させるべきだという
理論をもっておられる方と、それを基礎自治体におろすと調整が出来なくなってしまうので
はないかという懸念をもっておられる方がおりまして、非常にそこのところは神経を使った
のでありますが、県当局の関係部課とも打合せをしながら、結論から言うと、許認可の権限
を基礎自治体におろして欲しいという陳情要請になりました。
 その後、それは県とすれば大変良いことではないかと思いながらも、正に今議員が言って
いるように、結局今度はこのエリア内で有害鳥獣の追い払い等について競合する可能性が出
てまいります。そうすると、必然的にそこのところで調整機関が大事になってくるというよ
うなことから、現在それらについて検討されているようでございます。
 いずれにいたしましても、すばやく対応が図れるようにすることと同時に、やはりしかる
べき機関がそういった近隣町村との調整ができるような対応を図らなければなかなか難しい
状況でございますので、そういうような流れにあろうかと思っております。
◇26番(大東宣之君) ぜひとも、今回の異常とも言える熊の出没による農家被害に対し
て、直接的な所得保障を含めて、是非検討していただいて早急に実施をしていただきたいと。
そして、今後熊が人里に降りてこない対策も講じていっていただけるよう、重ねて要望をし
て、続いて介護保険制度について質問をさせていただきたいと思います。
 今回の制度改定によって、新しく設けられた自立の関係で要支援1、2に移った人が21
1人いるということが言われました。こうした方々が今まで使っていた車椅子、電動式ベッ
ド、そういったものが利用できなくなったような方がいるのかどうか、いるとすればそれが
何人程度いたのかどうか、分かれば教えていただきたいと思います。今お手元にそういった
数字をお持ちでなければ、それはそれで結構ですけれども、今の段階でわかればそういう数
字がお手元にあるようでしたら、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野巳喜雄君) 民生部長に答弁をいたさせます。
◇議長(星野佐善太君) 民生部長。
◇民生部長(田島 護君) 命によりお答えを申し上げます。
 今回の制度の中で、当市の中でそういった部分に関った方、福祉用具の中でまとめますと、
33人の方が色々とこういった部分を利用されておりましたが、この中でレンタルに移った
方、自費に移った方という形で13人。それから、利用していない方が6人ございます。
◇26番(大東宣之君) 使っていない方が6人いらっしゃるということを今言われました。
この6人の方々、現状として使っていらっしゃった方々ですから、そういった方々が要支援
1に移行したことによって、使わなくても良いような状況になったというふうに市長として
はお考えでしょうか。
◇市長(星野巳喜雄君) 大変これらについては、制度改革に基づいての色々な流れがござ
います。非常にこれらについて、心を痛めるということは当然のことでございます。
◇26番(大東宣之君) 先ほどご答弁いただいたように、一応、要支援1・2に移っても、
色々な理由、状況によっては、こういったものが福祉用具も使えるケースもあるというよう
に言われてはいますが、実際にはなかなかこういったことが難しいと言われています。
 これは、沼田の実情ではないのですが、若干、市長にお聞き取りいただきたいのですが、
79歳の1人暮らしの女性、足が不自由で介護保険でヘルパーに週2回来てもらい、腰痛で
起き上がりが難しいため、介護ベッドのレンタルを受けていたと。ところが、介護保険の改
定によって、要支援に移ったためにこうしたものが利用できなくなったと。この時、この方
が担当の職員、市役所の職員にこういうように言われたそうです。「要支援の人は、介護サ
ービスに頼ると介護予防にならないので、制度が変わりました。自分で出来ることは自分で
してもらいたい。」というように言ったそうです。このお年寄りの方は、自分で出来ないか
らヘルパーに来ていただいていて、介護ベッドを使っている、そういう方。しかし、そうい
った方に対しても、制度が変わったという理由で、こういったものが使えなくなった。
 それからまた、一人暮らしの男性。これまで週1回のヘルパーに買い物、調理、掃除、洗
濯をしてもらうと、3時間くらいかかっていたと。ところが、家事援助が1回、1時間30
分以上が禁止されたということで、こういったことが出来なくなってしまう。ですから、こ
の人の生活はがたがたになってしまった、というようなことが報告をされています。
 83歳の一人暮らしの女性。要支援1と認定され、重いものが持てないので、買い物はヘ
ルパーに頼んでいたらしいのですが、ケアマネの人が、地域包括支援センターから指導があ
って、新しい要支援では、本人の出来る家事代行サービスは行なわないことになった、とい
うことで、次から次へと今まで使っていたサービスが使えなくなっている。まさに、「貸し
はがし」というような状況が起こっているわけです。ですから、先ほども熊の時にも申し上
げましたが、そういった制度の隙間と隙間をどうやって埋めていくのか。この方々、そして
沼田で6人いらっしゃる方々が必要があったからそういった福祉用具を使っていたのではな
いかと。だから、そういったものが制度が変わって、「あんたはあっちだ。要支援1、2に
まわったからもう使えませんよ。」と、こういうことがあって良いのでしょうか。市長とし
てのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前11時57分休憩
─────────────────────────────
午後01時00分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 
──────────────◇──────────────
◇市長(星野巳喜雄君) 大東議員の再質問にお答え申し上げます。
 貸しはがしがあって良いのか、というご質問であったと受けとめておりますが、やはり福
祉の心からいたしますと、そういうことはやはり避けなければいけないということは、申す
までもございません。そういった中で、若干、長くなりますけれども、少しその辺の状況に
ついて説明をしてみたいと思います。
 要支援1、2及び要介護1の人で、福祉用具を利用していた人が33人の対応についてで
ございますけれども、予防用手すりや歩行器、補助杖等は、給付可能なため5人が継続利用。
車椅子は医師の意見書により、4人が継続利用。2人が返却ということになっております。
また、2人が区分変更申請により、要介護2へ移行し、利用可能に。更に、昇降座イスは、
自費購入が2人で、自費レンタルが1人と。区分変更申請しても要介護1のため、返却した
人が1人。ベッド柵も1人返却でございます。また、特殊寝台については、自費レンタルが
6人で、自費購入が5人でありまして、2人が返却をしております。また、1人が区分変更
申請により、要介護2に移行して利用可能となって、1人が区分変更申請中という状況でご
ざいます。
 まとめてみますと、福祉用具の貸与を利用していた人が33人中、自費レンタル利用にな
った方が7人、自費購入が6人。そして、利用していない方が6人、その他の14人は、継
続して利用しているということでございます。
◇26番(大東宣之君) この人たちは、高いか安いかは別問題として、介護保険料をきち
んと払っている人たちなのです。ですからそういった人たちからも返却せざるを得ない人、
多いか少ないか別としてもいらっしゃる。これはまさに介護難民といわざるを得ない。そう
いう状況がこの沼田の中にもあるということなのです。ですから、行政としてそういう人を
出さない。真面目に介護保険料を払っている、そういう人たちが安心して生活ができる、そ
れを支えるのが介護保険ではなかったのではないですか。それを色々な理由で、自費でレン
タルしなければならない、返さざるを得ない、こんなことがあるというのがもともとの制度
自体に問題があるにせよ、行政として手立てを講じていく必要性があるのではないかと思い
ますが、市長としてのお考え再度お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野巳喜雄君) 実に、こういった高齢者の問題については、心を痛めます。結局、
基礎自治体、本市といたしましても、制度の関係等指導機関の関係に従って、対応を図って
きている中で、今回のような経過、あるいはまた結果が招来しているわけでございます。
 従いまして、当然そういったことの内容等についての分析は行なっていかなければならな
いと思っております。ただ、この制度そのものが、ご案内のとおりのような変化によって生
じてきている状況にございます。今後、色々と各方面のところを調査いたしまして、ご指摘
のようなことについての対応が図れるならば、対応をしていかなければいけないと思ってお
ります。
◇26番(大東宣之君) お聞きしたところによりますと、隣の片品村、ここでは社会福祉
協議会が車椅子、介護用ベッド等々をかなり自費で購入をして、それを必要な方、希望する
方にはバンバン貸し出していると。やはりそういう手立てを講じていかないと市長がおっし
ゃっている安心安全のまちづくりにはならないのではないか、そういう人たち、介護を必要
とする人たち、ちょっとした福祉用具で自立できる、生活ができていく、そういう人たちに
手を貸すのが行政の仕事ですから、片品村は寄付など、利用されていた方が、もう使わなく
なったからといって、社会福祉協議会、村等に寄付をされている、そういうのもあるらしい
ですが、かなりのものをそういった必要とする方々にはどんどん貸し出している、そういう
なこともしていかなければならない。そういうことが、今、沼田市に求められている。それ
が、市長がおっしゃる安心安全のまちづくりになるのではないかと思います。
 ですから、こういう問題は制度の大きな変化の中で生じてきた問題ではありますが、そう
いうものをいち早く捉えて、しっかりと問題なきよう対応していくということが必要ではな
いかと。もうすでに介護保険の改定がされて半年経過しました。それで、福祉用具について
は、半年間の猶予があったのです。4月1日の時点で要支援1、2に回った人も、今まで使
っていた人は使っても良いですよと、半年間。しかし、もうそれが切れている。そういう状
況になっているのです。ですから、そういった時に節目節目に応じて、しっかりとした対応
をしていかなくてはならないのではないかと思いますが、市長としてのお考え、再度お聞か
せいただければと思います。
◇市長(星野巳喜雄君) 隣接自治体の関係の対応等について、紹介しながらのご質問でご
ざいます。色々とそういった方面にも連絡を入れさせていただきまして、そして本市が柔軟
に出来る対応等について考えてまいりたいと思っておるところでございます。
◇26番(大東宣之君) 色々、行政というのは幅広いことをやっています。先ほどの熊の
こともそう、この高齢者福祉の問題もそう、子どもの問題もそう、道路やこれからの季節、
除雪のこと、様々なことを非常に大変毎日ご苦労なさってやっている。市長も頭を痛めてい
らっしゃること、多々あると思います。しかし、問題は現場で起こっているのです、現場で。
そのところどころで起こっているのです。市役所で問題が起こっているのではない。現場で
起こっている。介護が必要な家庭で起こっている。いじめを受けている学校で起こっている。
そういう現場、現場で起こっているのです。それが、現場主義というならば、そういうとこ
ろに細かく目配せをしながら、そういう状況を的確に把握し、それに対応する手立てをどん
どんどんどん打っていくというのが、本当の現場主義ではないかと思います。市長のお考え
を再度お聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野巳喜雄君) 色々とご指摘をいただきました。制度改正の中にあった狭間のと
ころで、今、現実にそういう問題を起こっているということを受け止めさせていただいたわ
けでございますけれども、調査をいたしまして、そして対応が出来ることについては、図っ
ていきたいと思っております。
◇26番(大東宣之君) 先ほど熊のときにも申しましたが、制度と制度、必ず隙間という
のがあると思います。あるのです、これは。これから先の時代に移っても、社会の変化があ
ったとしても、そういう制度制度の隙間というのは必ずあると。それを埋めていくのが行政
の仕事だと私は思います。是非、市長として今回の熊の問題、そしてこの介護保険の問題、
様々、これからあると思いますが、そういった制度制度の隙間をしっかり埋めていくような
そういう行政運営に心掛けていっていただきたいということを重ねて要望して、続いていじ
めの問題に質問を移らさせていただきたいと思います。
 今回、調査をされた中で、不登校の数等々、報告をいただきました。この不登校の中でい
じめによって不登校になったといったようなことがあったのか、なかったのか。もし、あっ
たとするならば、その件数、差しさわりがないようでしたら、教えていただきたいのですが。
◇教育長(津久井 勲君) お答えを申し上げます。今回の調査、関連して不登校の子ども
達、その原因がいじめであったものがあるかないか、ということでありますけれども、基本
的にはこの不登校の問題も複雑多岐でありますので、そのものズバリいじめ、というのは特
に認められなかったということであります。
 ただ、そういう関連の中で、そういう要素があったものもあったかもしれないということ
だと思っております。以上です。
◇26番(大東宣之君) 直接的な原因があったかどうかが分からないという状況だと思い
ますが、一般的にいじめによる不登校というのは、全国で起こっていると言われております
ので、そういった観点からの状況の把握等についても、今後努めていっていただきたいと思
いますが、これからの取り組みについてのお考えがあればお聞かせいただければと思います。
◇教育長(津久井勲君) お答えを申し上げます。いじめの要因とする不登校という点につ
いても、ないという前提ではなくて、きっとあるだろうという前提でこれから指導をしてい
きたいと考えております。今後、これは不登校にしても、いじめにしても、非常に社会生活
と言いますか、学校も一種の社会生活でありますけれども、非常に大事な部分であります。
こういうところが欠落しますと、これから社会人として、組織人としてやっていくというこ
とが非常に難しくなってくるわけですから、そういう子どもたちの心をまず第一に一番大事
にするという前提に今後対応を図っていきたいと考えております。
◇26番(大東宣之君) 是非、なかなかこういった不登校もそうですし、いじめもそうで
すが、原因がわかりずらい。個々の子どもによって状況が違ってくる。例えば、100人い
て100人に同じ事を言って同じように感じてくれたと、ところが101人目の子が同じ様
に受け取ってくれるか、感じてくれるかと、全く逆のケースもある。個々の一人一人の子ど
もの状況、そういったことによっても違いが出てきますから、それは単に先生だけではなく
て、我々大人として子どもに接する際、本当に十分注意をしていかなくてはならない。そう
いう気が今、個人的には思っております。是非、学校での対応についても一律画一的ではな
くて、本当にその子その子の状況、その子をしっかり見据えた形での対応や接し方というの
が必要ではないかと感じます。是非、そういった取り組みをしていっていただきたいと思い
ますが、これからの中で、そういったお考えがあるのかどうか、また、そういった個々の子
どもへの対応の仕方について、教育長として学校の先生方など、どういうふうに思いを伝え
ておられるのか、ありましたらお聞かせいただければと思います。
◇教育長(津久井 勲君) お答えを申し上げます。今、ご指摘の点が私も最も大事なこと
だと思っております。ここ一連の答弁の中でも関連で答弁させていただきましたけれども、
集団も組織もチームも全て「個」で成り立っているわけであります。平均点や偏差値やそう
いうことで束ねて子どもを見ていかないということが大事であると思います。
 これは何かデータとか、または授業や施策を展開する時の傾向としてどうかとか、そうい
う意味ではまるめた形でのデータは非常に大事になってきますけれども、結局のところ、子
ども達は、また、組織は、学校は一人一人の子ども達で成り立っているわけですから、この
いじめ、不登校はもちろんのこと、この子にどういう対応をしたら良いのかというところか
らスタートしないと、平均が良いからいいやということでは済まされないということであり
ます。個々を最も大事にして、個々の人権も、個々の心もみんな一人一人を大事にしていく
という教育が根底になければならないと考えております。
 今後、教職員の問題でありますけれども、これまたこのところ教職員がどちらかというと
バッシングにあっていると、是非、応援したいという心の私の一端を何度か申し述べさせて
いただきましたけれども、これで良いということはないと。どうしても集団を指導している
わけですから。特別な例を除いて、1対1という授業はやっておりませんので、1対10と
か1対30とか、そういった形でやっておりますので、一人一人にどうしても目がいかない、
また、善意で解釈すれば届かないということがあるわけでありますけれども、30人学級に
いたら30人に全く同じ量、同じ質の目を届かせる必要はないわけであります。むしろ、あ
まり目を届かせたらその子の主体性や伸び伸び感が失われるという子どももあるわけです。
かなり自立できている子どもは、むしろ大人がああだこうだと細かなことまでやらない方が、
むしろ育つレベルにいる子どももいるわけですから、30人いてもこの子の場合はこの質の
レベル、この子の場合はこのぐらいの量を声をかけて、頭をなでて指導の援助をしてやって
という子もいるわけです。
 ですから、そういう意味において、どの子にも一人一人を大事するということがなければ
いけない。ましてやそれを指導する教員がどうしても普段集団を指導しているので、少しう
っかりすると束ねがちになると。我々もそうですけれども、どうしても大体その辺の子とい
う感じになります。
 そういうことで少し口幅ったい言い方を言わせていただきますと、今、沼田市では子ども
達に敬称をつけて呼びましょうと言っているわけです。これはどういう理念から言っている
かというと、一人一人を大事にしましょうと、お客さんなんです、子ども達はお客さんに敬
称をつけない世界はありますかということで、とにかく子ども達を呼び捨てにしない。応用
編で呼び捨てにすることもあります。階段から落ちそうになったのに、何とかちゃん、と呼
んでいる場合ではないから、何々と呼ぶこともあるでしょうけれども、そういうことも小さ
なことでありますけれども、ご指摘の子ども達一人一人を大事にするということであります
ので、教員は専門家ですから、基本的には大体理解しておりますけれども、その場その場で
そういう指導ができているかというとまだまだという面があると思いますので、一生懸命一
緒になってそういう子ども達の一人一人を大事にした指導が出来るように努力していきたい
と考えております。以上です。
◇26番(大東宣之君) 一つ紹介をさせていただきたいのですが、今、学校に行っている
小中学生がどういう心理状況になっているかということについて紹介をさせていただきたい
と思います。
 これは、今から3年前、北海道大学の伝田健三教授のグループが調査をした小中学生のそ
ううつ傾向の数字です。このそううつ傾向、いわゆるうつ病となるリスクがどれだけあるか
ということらしいのですが、小中学校の平均で13%、中学3年生では30%に昇ると。こ
れは欧米に比べて約2倍。この調査の中で、子ども達から寄せられた声の中には、「何をし
ても楽しくない」、「とても悲しい気がする」、「生きていても仕方がない」と思うなど、
心の叫びが訴えられていたというように言われております。
 さて、こうしたストレスが溜まる原因、それは何かということ。一つ東京都の例。
 一斉学力テストが、学校選択制とセットになって進められて良い学校と悪い学校に序列化
されている。そういった中で、一斉学力テストの点数をあげるため、補習などが際限なく増
やされ、子ども達が楽しみにしていた自然学校、遠足、音楽鑑賞会なども削減、廃止をされ
ている、そういうことが一つ。
 それから、岐阜市、これは中学校だそうですけれども、先生が生徒に「10分休みは休憩
時間ではない」と、次の授業の準備をしろと言われていると、チャイムが鳴る5分前に着席
をする、チャイムキャンペーンが行われていると、試験前には何時間勉強したか、それを報
告しろと言われているそうです。
 新潟市。新潟市では、これは生徒の問題ではないのですが、学校がいじめ発生件数の年間
目標をゼロにしないと、学校からの学校評価表、市の教育委員会が受け付けない、というこ
とで、子ども達、また学校側にとっても色々な規制をどんどんかけていく、というような実
態がある。子ども達はストレスを感じる。先生方は評価をされる。今度、給料も校長先生に
続いて一般の教員の方も評価をされるから、ABCとか何かがあって、それによって給料が
違ってくるというようになってくる、そういうようなことをして、先生方の連帯、横のつな
がりもなくなってきている、だから、いじめ、不登校、そういった問題に先生方が一致協力
できない、そういう環境もあるのではないかという指摘があります。これが沼田市でそうだ
というわけではないのですが、そういう状況の中、子ども達は先ほど言ったようにストレス
を感じる。そういう子ども達がどんどんどんどん増えていると。そういう中で、このいじめ
問題というのは発生してくる一つの要因としてあるのではないか。ですから、子ども達のス
トレスをどうなくしていくのか、教員たち、先生方の横の連携、問題が起こったときに一緒
になって、その担任の先生が一人で右往左往するのではなくて、一緒になって学校全体でそ
の問題の解決に当っていけるような、そういう連帯感が教員の中に必要ではないかと、そう
いったことを是非、沼田市としてはやっていただだきたいと思うわけです。
 そういった点で教育長のお考え、お聞かせいただければと思います。
◇教育長(津久井 勲君) 東京や岐阜や色々な話が出ましたけれども、一部、方法的には
許される範囲であっても、あまり好ましくないという突出した施策をとっている自治体もあ
るようでありますけれども、一般的に、今のご指摘をいただいたことを素直にとれば、そう
いうものでもないなと思います。
 例えば、勉強で目標を立てるというのは当然のことでありますし、学校の授業だけやって
「さあ、解散だ。」ということでは、本当に学力がつくのかということであります。
 スポーツもまた然です、運動、部活動の時間だけでラケットを素振りしたと、ノックを1
00本受けたと、家に帰って自主トレーニングというのがあるから良い選手が育って、また、
競争で、試合で勝ったり、または試合で勝てなくても体力がついてくるわけですから、そう
いう部分を否定的に捉えていくと、それでは授業だけで学力は本当に保証されるのかという
と、早い話これは無理な話ですよね。授業の時間だけでというのでは。それをそこで意欲付
けしたり、また、アドバイスしたりする中で、自分の時間をどう有効に使っていくかという
ことが大事だと思いますので、私はそういうことで捉えたいと思っております。
 また、いじめ、不登校へのそういうことが広がって影響していくのではないかということ
はありますけれども、手前味噌になりますけれども、冬休みの一週間削減などというのは、
授業にゆとりをもたせるわけですから、これは当然、今ご指摘をいただいた考えと全く軌を
一にすると。ゆとりをもって自ら楽しく、そしてこの前、操作的なとか、体験的な授業とい
うお話をしましたけれども、机上で計算しているのが良いのか、校庭へ出て巻尺を出して、
また、畑へ出て巻尺を出して面積を計るのが身に付くのかということでありますから、そう
いう体験的、操作的な、本当に子ども達が「やったー」と、汗水流してやる勉強を組み立て
ていくとすれば、当然、授業時数は足りないからというわけでもあったわけであります。
 そういうことですから、学校の子ども達の最も大事な時間で、最も幹の部分、根っこの部
分は授業時間でありますから、一日5時間ないし6時間やっているわけであります。ですか
ら、ここを充実して、本当に子ども達が楽しい、ちょっとつらいけど、乗り越えた時に、本
当に涙を流して喜ぶ、肩を叩き合って喜ぶ、というような授業を構成していかない限り、つ
まらない授業をしていたのでは、いくら休み時間を長くとってもこんなのは効果がないと思
うのです。
 一日の大半の時間を真剣に子ども達が使うこの授業時間を基本に、もっと楽しく、本当に
やりがい感のある、充実した時間にしていかなければならないと思っております。
 もちろん、その上で議員ご指摘のように休み時間とか、放課後の時間とか、または、家庭
での色々な活動、こういうところを本当に子ども達の素直なもともと持っているあの伸びや
かな気持ちや、心を本当に思い切り発表表現できるような場面を設定してあげるというのは、
私も全く同感でございます。以上です。
◇26番(大東宣之君) 子ども達に接する際、また、子ども達をみる際、それは多面的、
多角的にみて接していく必要性があると、授業、校外活動、いろいろな中で、その子が果た
す役割、どういうことをやっているのか、良いこともあれば、悪いこともある、色々なこと
があると思うのです。そういうことを我々大人がしっかりと見つめていく、そして、それを
励ましにしていく、そしてまた正していく。色々なことを我々大人が手を掛けていく必要性
があるのではないかと感じております。
 それで、もう少し最初に聞いておけばよかったのですが、今回、いじめの件数を59件と
報告をされたそのいきさつの中で、先生方がいじめと感じたものまで報告をしたのだ、今ま
での文部科学省の基準と違って、そういうものまで報告をしたから、それだけの件数になっ
たのですということが前からの答弁でお答えをいただいていたのですが、それでは、今まで
先生方が報告をしなかったにせよ、いじめと感じたということは無かったのか、あったのか、
その辺についてはお調べになっているのかどうか、あればお聞かせいただきたいと思うので
すが。
◇教育長(津久井 勲君) お答えを申し上げます。私は、当然あったと思います。ただ、
その数を云々というというのは、正式に取り上げた調査、文部科学省の調査ですから、あの
ような数と、ほとんど無いと、または何年に1人、または1件というようなレベルでの数で
した。
 しかし先般、答弁でも申し上げましたとおり、たった一度であってもいじめられたらいじ
められたので、いじめたらいじめたのだ、ということで学校現場を指導しなくてはいけない
わけです。そういう観点からいけば、当然学校は、校長はじめ教職員は当然指導をしてきた、
ということであります。
 そういう意味での、例えば学級のいじめられた子、いじめた子があったのか、無かったの
か、というのは当然担任レベルでも把握をして指導しているはずだと。
 ただ、今回の色々なこのマスコミを中心とした、また最悪の自殺というような問題があっ
たわけでありますけれども、こういうところまで本当に深刻になって考えていたかというこ
とになると、若干自信はないなと思っております。
 これを一つの不幸を幸いにして、是非、そういう視点から最悪のケースまで導くこの問題
は、本当にプロフェッショナルとして、教育公務員として、命をかけてやることなのだと。
子ども達の命がかかっているのであれば、それを指導して、そこでプロとして生業をたてて
いる私達は、当然命をかけるべきだと、そういうことをもう一度みんなで、例えば、学校で
あれば、学校の教職員同士がお互いに確認をし合って、今回スタートを切って行きたいと。
私共もそういうつもりで学校と一緒になって頑張っていきたいと思っております。
◇26番(大東宣之君) 今回、新聞で59件いじめがあったという件数を報告をされまし
た。これはとっても勇気のあることで、とっても良かったと思います。教育長、また、市長
それぞれが判断をされて、新聞で発表されたと思います。やはり、こうしたいじめがなかな
か表に出てこない、解決されないという一つには、学校内で抱えてしまう。そういったこと
が一つにはあるのではないかと。こういった中で、こういう新聞発表をしたことによって、
学校だけではない市民全体の問題としてこの問題を捉えることとができる、一つの良いきっ
かけでよかったと思うのです。ですから、私はこれからの中でもいろいろな形で情報公開を
しながら、やはり学校・家庭はもちろん、そして地域と一体となったような形でのこの問題
に取り組んでいく、対処をしていく、解決をしていく、そういう姿勢をこれから教育委員会
としてとっていってほしいと。今回の公表と同じ様なことをこれからも、なければそれはそ
れで良いのですけれども、問題があった際には地域でも一緒に取り組んでもらいたいと、率
直に呼びかける、情報を公開して、共有していく、そういう取り組みが必要だと思うですが、
これからのお考えとしてどうなのか、再度お聞かせいただければと思います。
◇教育長(津久井 勲君) お答えを申し上げます。今、議員おっしゃったことがほぼ結論
になるかなと、今ご指摘をいただいたような観点から、学校だけが、先生だけが、これで解
決する問題も相当数ありますけれども、このいじめの問題、非常に難しいところがあるわけ
ですから、こういう困難なことが起こっているわけであります。おっしゃるとおり、市民、
保護者、地域の皆さん、あらゆる関係の皆さんとスクラムを組んで取り組んでいくと。それ
も抽象論ではなくて、誰と誰がこの子には、またこの問題には関っていくのか。また、どこ
の機関の応援を受けるのか。一般論で地域との連携、保護者との連携ではなくて、誰と誰、
誰の指導のために誰と誰がどういう機関と連携をして、何月何日にどうするのか、そういう
具体をもって指導していかなくてはいけないと思っております。
 非常に大事なところ、本質的な部分をご指摘いただきましたので、今後具体的に私達も学
校共々、具体策を練って対応をしていきたいと思っております。以上です。
◇26番(大東宣之君) 是非、そういう方向でみんなで一緒にこの問題、大人みんながこ
の問題に向かっていきたいと思います。
 それで、これは少し教育長に聞いて失礼なのかわかりませんけれども、福岡県のケースな
のですが、福岡県はこの5年間で不登校やいじめを根絶をすると、それで、2割削減をしよ
うという数値目標を立てたらしいのですけれども、それで学校に直接、県教委から電話がい
って、「おたくの学校は減っていませんね」というようなことを、校長に直接言ったそうで
す。それを校長はプレッシャーと感じて、なかなか実際あることについて、報告が出来なか
った。ゼロ、ゼロ、ゼロで結果として報告してしまったということが指摘をされております。
 これから、教育委員会として単に目標を掲げるのはもちろん良いことだと思うのです。で
すが、「あなたのところは一つも減っていないではないか、だめじゃないか。」みたいなこ
とではなくて、やはりそれは教育委員会もその学校と一緒になって、問題の根絶をめざすた
めに一緒に取り組んでいくと。ですから、単に「ダメだ、ダメだ。」というのではなくて、
一緒にやっていくと。そういうことがこれから教育委員会として求められていくのではない
かと。そういう中で、地域、そして学校一体となって、このいじめ、不登校が無くなってい
く、子ども達が本当にキラッと輝けるような、そういう学校、地域の環境を是非一緒に作っ
ていっていただいたいと思います。その点について、最後に教育長にお考えをお聞きをして、
質問を終わらせていただきます。
◇教育長(津久井 勲君) お答えを申し上げます。今回、いじめ、不登校と、非常にテー
マとして重い、しかし何としても解消しなくてはならないというテーマに関わって色々ご指
摘、ご示唆いただきましてありがとうございます。
 学校がいじめが多ければ校長の能力が無いとか、学校がダメだと、そういう校長がいたと
したら本当に理解できていないと。校長の責任は私の責任ですから。「あんたがダメだとい
うことは、私がダメだ」ということですから。
 少し大それたことを申しまして恐縮ですけれども、今回のいじめの数の公表もそうですし、
良いことでも新聞の一面であげていただいたり、議員さんからそういうことを質問の中で誉
めていただいたり、本当に嬉しい思いですけれども、マイナスの面でもここ一年半の間に大
きな問題、県下にはそうそう無い問題でこちらで率先して発表した事例もあります。こうい
うことが次の問題解決に生きてくるということなのです。それを出すことは、非常に恥ずか
しいことでありますけれども、それは校長だけの責任でもない。先生だけの責任もない。教
育長だけの責任でもない。ということであります。しかし、その上下の関係をみれば、教育
長の責任が全てだということも言えるわけですから。まして今までの色々な事例で、責任を
とる形では、懲戒処分、懲戒免職というのもありますけれども、この種の問題で校長さんが
懲戒免職になったという例は一つもありません。ですから、もし色々な形で、やはり上司か
ら、または市民から評価されるというのは辛いことですけれども、それはみんなが学校の一
担任、初任者から30年40年のベテランから、校長から私達まで含めて、これは全員責任
をもってやるべきことですから、教育委員会の方が数がどうこうと言っても、それはいじめ
がない方がいいに決まってますけれども、いじめが無いという学校は無い、という前提だと
すれば、いじめが出た学校の方が、気が付いている、非常に神経が過敏で、鋭い目をもって
いるということも言えるわけですから、是非、ご指導いただきましたので、そんな気持ちで
みんなで学校関係者総ぐるみになって取り組んでいくことが大事だ、というご指摘だと思い
ますので、そういうつもりで具体的にこれから色々と取り組んでいきたいと思っております。
以上です。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 次に、大島崇行議員。22番。
〔22番 大島崇行君登壇〕
◇22番(大島崇行君)通告に従いまして一般質問をいたします。
 活力を創造するまちづくりについて、工業の振興、横塚生品農耕地区の基盤整備について、
最初にお伺いします。都市部の経済状況は、長引く不況からようやく景気が上向いているよ
うですが、本市においては依然として厳しい状況に置かれていると思います。公共事業の減
少で、特に建設業協会、関連事業所の経営も衰退し、活力も望めない状態である。このまま
では大都市との地域間格差が益々広がり山間地域は景気が低迷し、経済状況衰退しているな
かで、本市の企業も業種によって格差が出ているようですが、景気回復している企業も数社
頑張っておられるようです。同僚議員から3月の定例会の一般質問で、市長答弁で本市も横
塚生品農工団地での企業誘致に専門嘱託員を配置し、県内はもちろん県外の企業訪問、或い
は企業の情報収集に努めているとのことですが、企業誘致は難しい厳しい状況だと思います。
横塚生品農工団地の企業で数年前にテクノパルが撤退し、一年前に跡地に地元企業が土地を
購入し、工場の新設中でありますが、本市にとっては雇用増、または事業税等の増収も見込
まれると思うが、そうした中で、既存の企業に対する育成、支援をしていくことも大事であ
ると思いますが、基盤整備について市長のお考えをお伺いします。
 次に沼須産業団地について、本市も約1億7千万も予算化しておりますが、整備事業等、
現在の進捗状況はどのくらいか、また、どのような業種の企業から引き合いや、問い合わせ
があったか、お伺いします。
 農村生活環境の整備について、今年は、全国に、熊、イノシシ、猿、ハクビシンなどの出
没による、人災、作物など、特に農業関係者は頭を悩ませているのが現状です。地域によっ
ては果樹が全滅に近い相当の被害を受けているようです。本市もお二人の方が熊に襲われて
重傷の被害を受け、市民の憩いの場である沼田公園にも出没し、また、子供たちの通学にも
影響が出ておるようですが、ここにきて、ようやく猟期になり被害も終息しているようです
が、人と鳥獣の共生を図ろうと行政は考えているようですが、来年度に向けて、市長のお考
えをお伺いたします。
 観光の振興について、合併し新たに利根町の吹割の滝、老神温泉等々、観光資源があり、
観光エリアも広がり、玉原高原、迦葉山、観光果樹園、多様な観光資源があります。広域な
自然環境に恵まれた観光資源を、本市の経済の活性化に活用し、県内外、首都圏、国内の誘
致はもとより、海外からの観光誘客強化と国際化に対応する体制づくりを、早急に図る必要
があると思います。県も海外からの誘客強化をしておりますが本市の観光ネットワークの推
進に対し、市長はどのようにお考えかお伺いします。
 次に、自然にやさしく人にやさしいまちづくりについて、3月の定例会で森林の整備につ
いて質問をしましたが、本市は国有林等を含め、森林原野が87%を保有している現状でご
ざいます。本市も残念ながら、手入れをされないままに放置されているのが現状で、これも
木材価額の低迷、山村の過疎化、高齢化が進み、整備や環境保護、保全が遅れているのが現
状だと思います。里に熊が出没するのも、山が荒れている現象だとも言われています。訪れ
る人にとって本市の宝である森林の将来を考える意味で、重要な課題だと思いますが、自然
環境の保護保全をどのように考えているか市長にお伺いし一回目の質問とします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大島議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、活力を創造するまちづくり、工業の振興、横塚生品農工地区の基盤整備についてで
ありますが、先般の大竹議員のご質問に対する答弁でも申し上げましたとおり、厳しい状況
ではありますが、企業誘致等、工業の振興は本市の経済の発展、地域の活性化、雇用の創出、
さらには活力を創造するまちづくりのため、重要な施策と認識しております。
 その中で、既存の企業に対する育成、支援につきましては、本市では、地場産業育成に努
める中で、「沼田市地域産業技術改善費補助金」、「沼田市産学共同研究費補助金」などに
より、地元企業等に新技術・新製品の開発を促進しており、国・県の事業の紹介や周知を含
めて、地元企業の振興に努めております。
  また、工場等の新増設に対する税制上の優遇措置の制度を設け、地元企業の育成、支援を
行っているところでありますので、ご理解をいただきたいと思います。
 次に、沼須産業団地についてでありますが、沼須での立地条件を考慮し、工業団地の名称
では製造業以外の企業立地に制限があることから、産業団地として、県企業局が事業主体と
なり、用地の取得・造成工事及び企業誘致をすることが確認されているところであります。
  現在の進捗状況につきましては、産業団地への取り付け道路の工事に着手したところであ
ります。
  なお、企業からの問い合せ等でありますが、これまでに製造業3社ほどから照会がありま
した。
 今後とも、沼田沼須産業団地の整備及び企業誘致につきましては、県企業局と協議を重ね
ながら努力してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、農村生活環境の整備、快適で安全な農村生活の確保についてでありますが、大東議
員のご質問にもお答え申し上げましたが、今年の鳥獣害の被害は異常とも言えるクマの出没
がありました。この原因として考えられることは、山にあるミズナラやコナラのドングリの
不作、さらには山林の荒廃等であると思われます。そこで、これらとの共生を図るためには、
野生動物と人との棲み分けが大切であると思います。その最大の有効手段といわれている
「野生動物が隠れることができない環境づくり」をするため、今年度、県民局と連携し、権
利者や関係団体の協力を得て、山林の下草刈りや除伐を行っているところであります。
 今後も引き続き、野生動物と人との棲み分けができ、安全が確保できるよう関係者の協力
を得ながら事業の推進を図ってまいりたいと考えております。
 次に、観光の振興、観光ネットワークの推進についてでありますが、本市は沼田公園や迦
葉山、玉原高原をはじめ、吹割の滝や老神温泉など多くの観光資源に恵まれ、りんごやサク
ランボ、ぶどうなどに代表される観光果樹園も数多く分布しており、それぞれ国道120号
線や望郷ラインなどを利用して周遊することができますので、こうした利点を広くPRする
とともに、各観光地、あるいは観光施設相互の連携を図ることが、市全体の魅力を高め、観
光の振興につながるものと考えております。
 本年度におきましても、首都圏4局のコミュニティエフエムを活用したスポットCMを、
夏と秋の観光シーズンに合わせてそれぞれ1カ月間に渡って放送したほか、玉原東急リゾー
ト並びにJRと連携し、沼田市観光協会、利根町観光協会とともにミス沼田の参加を得て市
独自の観光キャラバンを編成し、大宮、川越など埼玉5駅で夏の誘客キャンペーンを行い4,
500名の方々にパンフレットやポプリなどを手渡し、本市が一体となった魅力ある観光エ
リアであることを対外的にアピールしてきたところであります。
 また、海外へ向けても、県及び県内20市町村で構成するウェルカムぐんま国際観光推進
協議会に加盟し、英文ホームページ運営などの事業を協調して進めているほか、新潟、長野
を含む広域連携のもと、経済成長の著しい中国などを対象として観光客誘致に努めており、
本年度、県が春節に合わせた誘客に向けて広州市で3カ月間実施しているラッピングバスに
は「たんばらスキーパーク」と「りんご」が取り込まれ、市独自でも上海市で行われた中国
国際旅遊交易会でのポスター掲出やパンフレット配布、ニューヨーク市立図書館での「水」
をテーマとしたポスター展などへ参加する一方、新沼田市を紹介する英文総合パンフレット
の作成を進めているところであります。
 こうした中で、昨年に続き利根観光会館を会場に開催された「老神そばまつり」に加え、
本年度からは、たんばらラベンダーパークを会場とした「ぬまたの物産・伝統工芸品まつりイ
ンたんばら」が行われるようになり、スキーシーズンに向けて老神温泉との連携なども始ま
っており、ガソリンスタンドやコンビニエンスストアにご協力いただきながらパンフレット
の配布などにも取り組んでおりますので、今後更に、国内外からの観光客誘致に向けて情報
発信を積極的に行い、幅広いネットワーク化を研究してまいりたいと考えております。
 次に、自然にやさしく人にやさしいまちづくり、緑豊かな快適空間の創出、森林の環境保
護、保全の整備についてでありますが、森林は多様な生物の生息・成育地であるとともに水
源かん養、山地災害防止、生活環境の保全、保健・文化・教育的利用といった多面的機能を
持っています。しかし、林業従事者の高齢化や木材価格の低迷等の理由により、森林の荒廃
が進んでいることから、その対策として福利厚生面で林業従事者を支援することや間伐を推
進するための補助金並びに森林の整備を促進する交付金等により、森林の整備保全を図って
いるところであります。
  また、現在、自然環境の保全を推進するため、自然保護パトロール員による森林内の巡視
活動や入山者に対する森林保護の指導を行っておりますので、この事業を継続するとともに、
市民を中心としたボランティア団体等と協力しながら、森林の持つ計り知れない公益的機能
について、人々の理解を深めるため、市民植樹祭などの事業を通じ、緑化思想の高揚を図り、
市民参加の森林づくりの気運の高揚に努めてまいりたいと思います。 
 以上申し上げまして、大島議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇22番(大島崇行君) 答弁をいただいたので何点か質問したいと思います。
 先ほどの教育長の答弁の中で、命を張って色々な問題に立ち向かうということでございま
すので、市長も是非、明快なる答弁をお願いいたします。
 7日の同僚議員の質問で、市長が企業誘致ということで、神奈川だとか埼玉、県内出向い
て工業誘致のセールスへ行って努力したということでございますけれども、我々も商売して
いて、セールスに行きますよね。行って「はい、そうですか。」と帰ってきたのでは、何の
ために行ったのだか分からないのですけれども、その点について、どのような感触があった
か、まず初めにお聞きしたいです。
◇市長(星野巳喜雄君) 出向いた際に、某企業は、周辺環境整備等について力を貸してい
ただきたいと、あるいは、場面によっては、色々と先々の関係等について、地域の方々との
関係について、ご配慮いただきたいというようなことがございました。
◇22番(大島崇行君) 企業の方とすれば、どんな場所ですか、ということは恐らく聞く
と思います。正直のところ申しまして、今の現状を考えますと、企業が果たして横塚農工団
地、出来て30年近くなるわけでございますけれども、現に今1社、その後先ほどもお話し
ましたけれども、撤退した企業のところへ地元の企業は買い取ってそこへ入るということで
ございますけれども、よそからの企業誘致云々より私は既存の地元の企業をもう少し大事と
いう言い方はおかしいのですけれども、先ほども市長言いましたけれども、減免等々色々や
っていてわかるのですけれども、もう少し工場の周辺の人と先ほど答弁の中にありましたけ
れども、環境等々の問題で話し合ったことがあるかお聞きしたいです。
◇市長(星野巳喜雄君) ご案内のとおり、そういうような状況があると勿論当然、こんな
ことを考えている、というような話があったりします。従いまして、そういう話し合いが、
あるいはまたそういったやりとりがあったかというと、ありました。色々なご意見も承って
おります。
◇22番(大島崇行君) 色々なご意見というのはどんなご意見なのかわかりませんけれど
も、それがもしわかればお聞きしたいのですけれども。
◇市長(星野巳喜雄君) 今ここでそういったことは、企業の関係がございますので、その
辺のところについては慎重にさせていただきたいと存じます。
 例えば、差し支えない範囲で申し上げますと、現実にナショナル建材さんが横塚等に移動
する際に、色々と照会があったということはございました。
◇22番(大島崇行君) 今、横塚の農工団地はこれから色々な面で動いていくと思うので
すが、実は富士山横塚線が山田りんご園さんからこちら120号から広く開通したわけでご
ざいますけれども、東側の農工団地の道路整備は予算時にお聞きしたのですけれども、調査
費等計上して計画が進んでいるようでございますが、どのように進んでいるかわかったらお
聞かせ願いたいと思います。
 それから、道路を挟んで西側の方の今ある企業の方の農工団地の道路基盤等が計画がある
かどうか、お聞きしたいです。
(休憩を求める者あり)
──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後13時55分休憩
─────────────────────────────
午後13時55分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
──────────────◇──────────────
◇市長(星野巳喜雄君) 最初のご質問の関係等については、現在調査中でございます。も
し、私の議員の質問に対する受止め方が間違っていたら、また訂正をさせていただきますが、
ことによって県道富士山横塚線のことを後段の質問で指しているとすれば、これらについて
は、やはり状況等に応じた、私自身が県の土木事務所の方にお話に行くという段取りになろ
うかと思っております。
◇22番(大島崇行君) 道路を挟んで向こう側、東側、今の月夜野運送の倉庫等あります
よね。あそこは確かセノー等の問題で、道路の進入路について予算付けをして調査している
と私は理解したのですけれども、そのようで良いのですか。
◇市長(星野巳喜雄君) そういった理解でよろしいかと思います。
◇22番(大島崇行君) そうすると、道挟んで西側というのは、まだ道路基盤等の計画な
どは今のところ考えていないということですね。
◇市長(星野巳喜雄君) 議員がおっしゃっているその西側の場所が、ミサワホーム、ある
いはナショナル建材の方を指しているとすれば、そちらの方の関係については、現在調査を
しておりません。
◇22番(大島崇行君) この横塚の農工団地の位置は、沼田インターからそれほど距離は
遠くもないし、立地条件等々も良い場所だと私は思っているのですけれども、何故今まで企
業が来なかったかと、私が思うのは、どうも今、市長が聞いたテクノパルと今度はナショナ
ルさんとミサワさんがあるところの進入路が少し問題、道路に対しての整備ではないかと思
います。と言うのは、仮に先ほども企業等の環境等々の問題で質問があったということでご
ざいますけれども、こういう農工団地がありますよ、ということで、道路の進入路を聞いて、
「こんなに狭いのでは、場所的には良いけれども、これは輸送面、物流の面で相当な弊害が
あるのではないか」ということで、そういうのも一つのネックではないかと思うのですけれ
ども、その辺について市長どうお考えでしょうか。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後13時58分休憩
─────────────────────────────
午後14時06分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
──────────────◇──────────────
◇市長(星野巳喜雄君) 企業を活性化させていくためには、道路は大変重要な位置を示し
ているということは、私が申すまでもございません。道路がやはり進入路として確保できる
ということが大変重要な要素をもってくると思っております。
◇22番(大島崇行君) 先ほどの市長の答弁の中にありましたとおり、市長は責任をもっ
て道路をやるということでございます。市長も県との太いパイプがございまして、市長はそ
れくらいの力は十分あると思いますし、確か県道だと思うのですけれども、その辺を市長十
分、県の方とすり合わせをしていただいて、早急に道路拡張をしていただきたいと思うわけ
でございます。
 何故そんなに道路にこだわるかと言うと、実際、現地へ行ってみたのですけれども、道路
幅、白線から白線の内側大体4メートルなのです、今の現状は。4メートルで沼須の産業団
地は今、調査費計上してやっておりますけれども、そこがまだ県の指導ということでござい
ますけれども、そこは7メートルです。7メートルだか9メートルだかその辺は確かな数字
ではございませんけれども、確か7メートルくらいだと思うのですけれども、そちらは既に
整備をしているということで、片や30年も経って全然まだ整備をしなかったということは、
これは相当行政にとっても責任があると思うのです。それは、地元の名前が出たから言いま
すけれども、ナショナル建材さんが現在テクノパルの跡地にフロアーの工場とい言いますか、
ライン、新しい工場新設ということでございますが、それについて市長、何か聞いたり、分
かっている範囲があったらお聞かせ願いたいのですけれども。
◇市長(星野巳喜雄君) ラインの関係で、色々と今、積極的に対応すべく、そういったこ
とについて経済部長の方から報告をいただいております。
◇22番(大島崇行君) その前に、もう一つ道路の問題を言いますけれども、これは前か
ら進入路に関しては、先人の方から団地に入る道路の問題等々は議論したということは聞い
ておりますが、横塚の延命寺さんですか、お寺のところから左折で入っていくには、今の状
況ですと住宅も密集しておりまして大変難しいと思うのです。それが、現在もこう120号
から横塚富士山線の関係がありますから、向こうからの進入路を考えてもらいたいというこ
とで質問しているわけでございます。
 確か、一番西側のナショナルさんが買ったところから間が確か500メートルぐらいだと
思うのですけれども、その道路に関して拡幅したらどうですかということでございますので、
その辺、市長、理解していますか。場所は分かりますか。
 ナショナルさんがそこへ来るわけでございますけれども、あそこで新工場を作るにあたっ
て、多少数字等間違うかもしれませんけれども、それはご了承願いたいと思うのですけれど
も、一日に生産が約2万坪だそうです。それで、1台の大型トラックが積載、積める量が5
00坪だそうです。それで5×4=20で2万坪です。40台の車が出て行くわけです、製
品を担って。それを補給するのでまた、2万坪入るわけです。それでまた40台入るのだそ
うです。するとなんだかんだすると、その他の車を入れて100台の大型が行き来するわけ
です、今度。一日多い日ですよ。その他に隣にミサワホームがありますよね。あそこも聞い
たところによると60台くらい1日に出入りするということを聞いているのです。
 その先に斎場といいますか、今度できておりますけれども、そこに葬儀でもあったら、こ
れは大変な、沼田では一番あそこが交通渋滞するのではないかと思うくらい車が往来するわ
けです。ですから、そういう面で交通も安全面等々考えれば、やはり、ナショナルさんがせ
っかくあそこへ跡地が空いているからということで地元の色々等々の問題があるので、あそ
こへ移転して、「これは、経費色々計算したら合わない、違うところへ行ってしまいましょ
う」と。それは、分かりませんよ、私個人の考えですけど、「行ってしまいます、撤退しま
す」などということは、沼田市にとっては相当の打撃になると思うのでその辺、市長どう考
えているか、お聞かせ願いたいのですけれども。
◇市長(星野巳喜雄君) 地元の優良企業でございますので、それは議員がおっしゃるよう
なことになれば、これはもう本当に痛手でございます。信頼する素晴らしい企業でございま
すので、順調に発展していけるということを願いますし、また私共も出来ることはしていか
なければいけないと思っております。
◇22番(大島崇行君) 今言うのは簡単な話なのですけれども、金がかかることなのです
けれども、できることというのは、道路を拡幅すれば地元企業はそこへ気持ちよく仕事がで
きるということでございます。
 また、あそこへナショナルさんが入るに当たって、今市長が東京等へ行って努力している
ということでございますけれども、「そういう企業さんが入っているんだ。じゃあ、私達も
そこへ行きましょうか。」、だんだんあそこの農工団地が埋まっていくと思うのです。そう
でなければ、実際あそこは網がかかっているわけですから、本当は中には「土地を売って家
を建てたいのだ」という人だっていると思います。中には、「売りたいのだ、あんな場所
は」という人もいると思うのです。
 片や道路からこちらにはある企業もありますよ。その車もまた一日に何台か来るというこ
とでございますけれども、是非、その辺は早急に、その工場も聞くところによりますと、来
月、今年度というか3月ぐらいまでに完成する予定だそうですので、完成するのは目に見え
ているので、その後市民にとって、交通面だとか色々の弊害というのが出てくると思うので
すけれども、是非、その辺はこれで市長には気持ちよく「やりましょう。」という答弁をい
ただきたいのですがどうですか。
◇市長(星野巳喜雄君) あくまでも、本道が県道でございます。従いまして、どうしても
これは県の方に要請をしていくような流れが、これは行政のシステム上やむを得ません。従
いまして、議員の今日、熱意あるご発言を受けて、私の方としては土木事務所の方にそれら
のことについておつなぎをし、よくお願いをしたいと思っております。
◇22番(大島崇行君) ありがとうございます。是非、その方向で進んでもらいたいと思
います。市長は、本当に県の方については顔ききでございますので、すぐ県の方も協力して
いただけるのではないかと思うわけでございます。
 次に、沼須の産業団地についてお伺いしますけれども、これがご承知の通り、5年経った
らその後、市が受け継いでくださいと、簡単に言えばそうですが、その団地に先ほどの市長
の答弁の中にありました、数社企業が来ているということでありますけれども、その数社が
皆埋まっていれば、それほど心配しなくて良いのですけれども、その点について私は期待が
できないのですけれども、市長はどうお考えなのかお伺い願いたいです。
◇市長(星野巳喜雄君) この問題については、この春から大変議員の皆様方にご心配いた
だきました大きな課題でございます。市長の立場からいたしますと、何とかこれを期限内に
埋めるべく、本当に一生懸命努力をしていかなければなりません。そういった観点から出来
るだけ沼須という地域に見合ったような、そういう企業が訪れてくれれば良いと。あるいは
また、進出してくれれば良いという思いを持っております。
 従いまして、私共の立場からいたしますと、とにかく色々な意味での対応を一生懸命して
いくということが大変重要になってまいります。一生懸命頑張ってまいりたいと思っており
ます。
◇22番(大島崇行君) 業者が数社来ているということでございますけれども、製造だそ
うですが、環境に合った業者が来るのが最高だと思います。と言うのは、あそこは本市の市
長がよく言っている、田園空間都市で、それこそ環境も水源地と言っては何ですが、水源に
近い場所でございます。隣には片品川が流れておりますし、田園風景にもあまりそぐわない
煙が出たり、騒音が出たり、そういう業者は環境、その田園のマッチするかわかりませんが、
農業にも影響が出るような企業では本当に困ると思うのです。そのような意味で、その点を
市長十分県ともすり合わせていっていただきたいと思うのです。県の方から「こういう企業
があるよ」というような照会はあったかどうか。
◇市長(星野巳喜雄君) まだ、ございません。
◇22番(大島崇行君) 県の方もあれだけのものを沼田市に預けてはまだいないのですけ
れども、あるのですから、県の方もある程度は責任をもって、企業、会社を見つけてもらえ
ば一番良いことではないかと思うのですけれども。
 私は、あそこへ行ってみて、今の内水面等が非常に注目されておりまして、群馬県は、知
事も鮎の養殖で群馬の鮎日本一を目指すということでプロジェクトまで立ち上げてやってお
るわけでございます。前橋市においては、ある電力系会社がフグを養殖したり、ヒラメ、栃
木ではチョウザメの養殖等も、淡水と海水とうまく混ぜて研究等をしておりますが、そうい
う意味で、一番思うのは、それに適した合う施設が群馬県にもございまして、それは何故か
というと、群馬県の水産試験場、前橋市の敷島公園のところでやっているわけでございます
けれども、私も商売上、何度かあそこへ行った経過がございますけれども、あそこは井戸水
をくみ上げて、鮎の稚魚を養殖しているわけです。
 今、川に魚が、鮎が釣れないということは、全国的に冷水病等々であると思うのです。で
も、その原因は、偉い先生方、学者が研究しているか分かりませんけれども、私個人が思う
のは、地下水だけで、人間で言えば箱入り娘を育てて次の日、アフリカかどこかのジャング
ルに連れて行って放せば次の日、マラリヤか何かで全部死んでしまうのです。そのような状
況になると思います。
 ですから魚も敷島で養殖をしている限りは温度は一定。給餌、エサをくれる時間も同じ。
水は濁りません、ということで、ある程度稚魚にして、それで河川放流するから色々のバイ
キン等々に耐えないで、魚が生きていかないということで、今、養殖をしている人に聞いて
みれば、そういうのがあると思うのです。そういう面では、沼須の産業団地、自然界の片品
水の水の導水も可能なわけです。それでは、反対側に星野水産、ご存知だと思いますが、
水も相当ありますし、この間も星野さんとも話をしましたし、ほ場整備して、相当伏流水と
言うのでしょうか、水の面に関してはだいぶ水もありそうなので、是非、市長は県の方に太
いパイプがありますので、そういう施設を沼田は確か県の施設と言えば、「21世紀の森」、
国のが「森林機械化センター」くらいです。あとは、農業関係で一つありますか。
 そんなところなので、是非、沼田市のイメージとしても、街づくりとしても、沼田にそう
いう場所があるのだということがイメージ的にも相当良いと思うのですけれども、市長、是
非、県の方に働きかけてもらいたいので、その辺についてお伺いしたいです。
◇市長(星野巳喜雄君) 大変、奥行きの深いご質問になっているかと思います。
 申すまでもなく、今、議員のご質問から受け止めてみると、敷島の水産試験場等々の系統
施設ということで、民間の施設というような観点ではなく、県の施設という形で誘導したら
どうか、というようなご発言と受け止めさせていただきました。
 確かに、従前、この琵琶湖で鮎の稚魚が作り上げられていた中で、結局、冷水病にかかり
やすいということから、群馬県の水産試験場があそこのところに、確か私の記憶が間違いな
ければ、かなりのお金を導入いたしまして、鮎の稚魚の拡充整備を行ってきた経過がござい
ます。これも議員ご指摘のとおり、内水面の漁業振興が海なし県の本県にとってみると大変
重要である、という県当局の考え方のもとに、そういうことがなされてきたと思っておりま
す。
 先ほどのお話のとおり、本地区が利根川の上流県であることは、論を待ちません。川場に
県等の施設があるわけでございますけれども、県当局の方でそういった先々に拡充の考え方
がつかめれば、それはある意味においては、願ってもないことなのではないかと思っており
ます。
 ただ、ご案内のとおり、あくまでも県当局もいろいろと敷島なり、川場の方に施設を持っ
ておりますので、どういう考え方をお持ちか分かりません。私共の方でも調査をいたしまし
て、状況に応じては、また色々な動きに展開をしていければと思っておりますけれども、や
はり当面は、冒頭申し上げましたように、民間的な企業を誘致すべく動きが重要なのかと思
っております。
 しかしながら、今、ご指摘されたようなことについても、やはり地域のまさに田園空間都
市に見合ったような、そういうエコロジカルな状況を作っていくということが大変重要なの
でございまして、そういった意味で、ご提案の向きにつきましては、重く受け止めておりま
すので、よろしくお願いをしたいと思っております。
◇22番(大島崇行君) 是非、市長、ご理解をいただいて、沼田市発展のためにつながる
と思いますので、横塚の道路問題、また、沼須の産業団地等々含めてやれば、市長の顔がま
た上へ上がるのではないかと思いますので、是非、その点を十分加味いただいてそういう運
動を起こしていただければありがたいと思います。
 次に、快適で安全な農村生活の確保についてでございますけれども、一昨日、上毛新聞に
先ほども大東議員からも質問がありましたけれども、利根沼田地区の鳥害による農作物の被
害ということで、1億円を超える見込みとなったということが発表されておりますが、昨年
よりも2.5倍ということでございますけれども、昨年よりも2.5倍というと昨年もでは
4,000万円くらいの被害が出ているということですね。これは、先ほども市長が大東議
員の方からの質問の中で、市長は本当に心を痛めていると、本当に大変なことだと感想をい
たしましたが、数字に関しては農政の職員が説明したということでございますのでよろしく
お願いします、という答弁でございましたけれども、それでは何かあまりにも、本当に心を
痛めているのかと思ってしまうわけですけれども、その辺について、市長、もう一度先ほど
の答弁の仕方、少し私はおかしいと思うわけですが、その辺についてお願いします。
◇市長(星野巳喜雄君) ご案内のとおり、この問題については、10月の末日に助役を中
心とした対策本部を立ち上げまして、利根の平川地区、平原の現地調査、それから利根の薗
原地区の現地調査、白沢の平出地区の現地調査、それから池田の秋塚の現地調査、更に佐山
の現地調査、そして公園の現地調査、さらに公園の南面の現地調査、途中で警察当局、ある
いはまた県民局等に寄らせていただいたりして、色々と私共のできることは一生懸命させて
いただいたつもりでおります。
 そういった中で、今日大東議員からご質問がありましたけれども、やはり色々とこれらに
対する対応の事業を組み立てることがなかなか難しかったということがございます。ただ、
大東議員にもお答えしたとおり、そういった狭間と狭間の間をぬうような対応が大事なので
はないか、というようなお話がございますけれども、それらについては、全くもっともだと
思っております。
 従いまして、大東議員に方にもお答えしましたとおり、何とかこれが対応が図れるならば
考えてみたいと思っているところでございます。
 ただ、依然としてそういった制度が色々とある中でのことでございますので、慎重な発言
にならざるを得ないのですけれども、いずれにいたしましても、それらのところに対する対
応は大変重要だと思っておりますので、よろしくご理解の程お願いしたいと思います。
22番(大島崇行君) 是非、そういうことを沼田市民の一人でございますので、そういう
ことを今、聞いたわけでございます。それで市長、是非、そういう面に関して隅々までいく
行政をしていただければありがたいと思うわけでございます。
 被害の大半は、リンゴ、ブドウ、モモ、プラム等々でございまして、これも先ほど聞きま
したけれども、農業共済保険には鳥獣の被害は当らない、保険の対象にならないということ
でございます。自然災害なら該当するということでございます。
 そういう意味で、掛金も高いということも聞いております。このような状況が大変長く続
くと、農家の経営者、2代目、3代目が今、特に池田地区等々は若い人たちが、親の背を見
て、「よし、俺もやるぞ」と意気揚々として沼田市の産業の一つであります観光果樹園をや
ると意気込んでいる若い人たちが相当いるわけですけれども、そういう人たちに「こんな熊
だ、サルだ、イノシシだ…とやる気がなくなってしまう」という声が聞こえて、仮にそうい
う人たちが「じゃ、俺はもう辞めて、どこかへ働きに行っちゃうよ」ということになると、
益々奥が荒れるわけです。そうすると鳥獣等が町の中に侵出してくるような状況等も聞いて
おりますので、その辺についても出来るだけ市の方も救済措置をしていただければありがた
いと思うわけでございます。
 奥利根自然センター所長が熊を射殺はしないで、殺さないで、学習放獣をしてくれと言っ
て、新聞等で市長にも要望書等が上がったそうでございますけれども、片や自然保護団体と
いいますか、そういう方は熊を保護して、捕獲して駆除しないで山へ放してくださいと言っ
ています。片や農家の人たちは自己防衛として、ラジオを鳴らしたり、電気で鉄柵をまわし
たり、花火をやったり、夜寝ないで当番で火をつけてやっている等々聞いております。
 そういう面で、お互いに農家と自然保護等々の団体等で話し合いを市長が中に入って持た
れたようなことがあるかどうかお聞きしたいです。
◇市長(星野巳喜雄君) 各関係する生産者のところへは万度出向いてはそういった状況等
を聞いて、色々とその時点時点で対応を図ってきたつもりですが、そういう被害を受けた方
々を集合して、色々と意見交換をする場面はございませんでした。
◇22番(大島崇行君) やはり人的にも2人の方も相当な重傷を負っているわけでござい
ます。片や先ほども言いましたけれども、熊は殺さないで保護のために山の奥へ放してくだ
さいよと。片や捕獲したら駆除するのだ、少しでも無くなれば良いのではないかと。これは
良い機会といったら失礼ですけれども、お互いに話し合いののような席を設けて、片やこう
いう考えだ、片やこういう考えだ、というのを片方ずつで新聞等々でやっても議論がどっち
が正しい悪いということになると思うのです。
 そうかと言って、今までのリンゴ農園等々も、沼田市の行政もそうですけれども、動物に
対しての保護、要するに守ろうと自分達の防衛策ばかりでやっているので、戦争に例えれば
守ってばかりでは負けてしまうのです。やはりある程度攻めるという言い方はおかしいです
けれども、もう少し踏み込んだ駆除をこのくらいしましょうよとか、色々手立てはあると思
うのですけれども、あまりに防衛ばかりでは難しいと思うのですが、その辺について、市長
はどう思いますか。
◇市長(星野巳喜雄君) これが、管理保護計画というのを県が持っているわけです。それ
で、このところが結局どうしても指導機関が県民局になるわけです。でありますから、今日、
前段の同僚議員のご質問にも答えたようなことが出てくるわけです。ですから、確かに守っ
てばかりでは、というお話でございますけれども、それは議員が言われている通りでござい
まして、やはり山に、つまり森の中に動物が生息しづらい環境があるというところがござい
まして、動物が食べる食料がなくなってしまったことが、どうしても里に出てきたというこ
とになろうかと思っております。
 ですから、緩衝地帯のことはもちろんのことでありますが、やはり山に動物が住みやすい
状況を作っていくということ。これは大変難しいことなのでございますけれども、これらが
大変重要になってくるのではないかと。これらのことについては、指導機関がどうしても現
時点では県民局になっておりまして、県民局の指導を仰ぎながら対応を図っていくというこ
とになっておりまして、ご理解を賜りたいと思っております。
◇22番(大島崇行君) 先ほども被害がどう等々でましたけれども、やはり沼田の場合は
特に観光農園、リンゴ等は木の被害云々と言うよりも観光客が来るのに、熊がいるのではも
っと近場であるよ、という話になると思うのです。それでこの間テレビに出演した2人に私
は直接言ったのですけれども、喜んで「熊がいましたよ」とテレビなり、全国版に報道すれ
ば、「沼田は熊がいて大変だな」になるのです。しかしその反面、そんな危ないところへリ
ンゴ一袋5キロ2,000円か3,000円か知りませんけれども、それを買いに行くのに、
熊に襲われてしまった、では多分観光客は来るのに、ダメージが相当被害、売上ダウンだと
思います。そういう面で、その2人に私は「テレビに出てあまり喜んでいるのではないよ」
と言ったことがあるのですけれども、「それもそうだね、逆効果だね」という話になったの
ですが、そういう面で、せっかく沼田がこうやっておいしいリンゴ等々ありますよと、段々
段々知れ渡ってきたところへこの熊の騒ぎです。そうかと言って、熊だって生きる権利があ
りますから。私が建設委員会にいたときにある部長が、前任者の経済部長が「何、大島議員
言っているんだよ。熊の命だって人間の命と同じぐらいなんだよ。」と言われて、「ああ、
そうですか。」と、話を止めたことがありますけれども、今の市長が熊対策協議会で4回目
ですか、県民局で緩衝地帯を作りましょうということで、3箇所やったのですけれども、こ
の利根沼田の広大なところへ3箇所だけやっても焼け石に水ではないですけれども、無駄と
いったら失礼ですけれども、それに近いような状況だと思うのです。
 これも私の考えなのですけれども、佐山にほ場整備して非農用地で、名前まで熊久保とい
うんですね。あそこに熊牧場のようなものを作って、そこへ捕獲した熊をどんどん入れてし
まって、ある程度50頭なら50頭、それ以上は駆除するとか、それは言い方が悪いですけ
れども、そんなような形をとって、そこはそこで新たに観光として、今、非農用地は使い道
がなくて弱っている場所です、熊久保という場所は。先ほども山ア議員からも質問のあった
ゴルフ場の跡地とか、そういうのを少しは保護するとか何だというのもあるけど、ある程度
沼田市もこういう手立てをしました、こういう政策を考えましたというのは、一つの沼田を
逆にPRする意味でも良いのではないかと思うのですけれども、その辺について市長、どう
お考えですか。
◇市長(星野巳喜雄君) 熊久保の関係と熊の関係を整合させてのご発言だったと受け止め
ております。実は、確かに名前が熊久保でございまして、そういう意味では、非常に指摘が
それなりの意味を持っていると受け止めております。
 いずれにいたしましても、これをどうですかと言われても、いますぐに、こうという話に
はいきませんので、参考までに意見として受け止めさせていただきたいと思います。いずれ
にいたしましても、実はそういう大島議員の言われるようなことについて、内部でも若干意
見があったという経過がございます。
◇22番(大島崇行君) 内部でもそういう意見があったということでございますので、是
非、取り入れていただいて、新たな被害がない様にして、逆に熊も気持ちよくあそこに住ん
でもらうと。餌なんかの面は、観光農園の方がくずリンゴと言うか、傷のリンゴとかあれば、
そんなには経費的にはかからない、ただ、施設を造るのにそれなりの経費がかかると思いま
すけれども、それ以上に観光客が来場すれば良いのでありまして、その辺をご理解を願いた
いと思います。
 次に、観光の関係に移らせていただきますけれども、本年2005年度の観光客入り込み
総数というのが、この間ですか、新聞に発表になったのですけれども、総数が前年比からみ
ると1.2%の増。来場者数は6,206万3,000人の方が来て、消費等しているとい
うことでございます。お金を使ったのが1.3%増だそうで、1,476億2,400万円
と、いずれも4年ぶりにアップしたということでございます。
 一部、みなかみだとか本市もそうですが、豪雪のせいで減少した地区もあったそうですが、
全体的には観光客が群馬は増えたということでございます。
 それに伴いまして、県の方でも国際観光課というのがありまして、そこが本県は都心から
も1時間ぐらい、ここは1時間ちょっと2時間ぐらいで来るということで、観光農園等々も
あるし、温泉もあるので、一番海外から見て、海外が求めているのは温泉でもあり、雪でも
あり、また、果樹、リンゴなどもだいぶ中国なんかは特に喜ばれているようであります。
 そういう面では、沼田は老神等々、白沢等もありまして非常にマッチしている場所であり
ますけれども、その辺に関して、市長はどのように今後考えているかお伺いします。
◇市長(星野巳喜雄君) 観光の関係については、本市、新生沼田市とすると、伝統的には
老神等があったということが大きなはずみになってきていると受け止めております。
 そういった中で、先ほども議員の一回目の質問でお答えをさせていただきましたけれども、
埼玉近郊のところにまいりまして、4,500名からの方々にパンレット等を配ったり、あ
るいは県の関係するところの「ウエルカム群馬国際観光推進協議会」等に加盟したりして、
色々と情報収集、あるいはまた、仲間に入って進めているわけでございます。
 議員も理解していただいていると思いますけれども、やはり中国が大きなターゲットに現
在なっておりまして、そういった意味で、今回バスに玉原スキーパークやらリンゴが取り込
まれたということで、大変良かったと思っております。今後、先ほど申し上げましたように、
パンフレット等も外国人が読んでも十二分にたえるようなパンフレットを作ったりして、ま
さに沼田白沢利根の連携されたような形の状況の中で、いわゆる対外的に宣伝を図っていく
ということが大事なのではないかと思っております。
◇22番(大島崇行君) 分かりました。老神の方が来ているから、怒られてしまうかもし
れませんけれども、実際、日本で一番有名な温泉地と言えば草津ですよね。外国からも草津
が一番ネーミング的に、ネームバリューも一番強いのではないかと思うわけでございます。
 その草津が同じこの群馬県にあるわけでございます。あとは、雪も草津もあるし、こっち
もある。リンゴ等々もあるしこっちもあると。温泉も老神もあると。これは観光の誘致の方
法として、老神の方も2人おりますけれども、よく聞いていただきたいのですけれども、草
津のお湯は効能はこうこうこうですよと言う事で、だけどこのまま体をほっておくとあまり
良くないと、次の日は老神温泉でもう少し柔かい効能の温泉に入って帰れば、これは非常に
体に良いですよ、くらいのそういうくらいのパンフレットでも作れば、おそらく成分作れば
確かに強いのです。分析しても相当、肌だとかに強いと思うのです。そういう面で老神をう
まく宣伝、という言い方はおかしいですけれども、もう少しうまく、せっかく老神があるの
ですから、利用して女将の会等とも市長はだいぶ懇意でございますので、その辺をよく今後、
市の行政等とうまくかみ合って宣伝していただければ、中国だって、まさか中国の人は老神
は知らないと思うのです。それで、この頃、新聞等で見ますとよくこちらへ来て、先日も沼
田にも来ましたよね。迦葉山を見たり、その後、帰りはまた老神ではなくて、草津へ寄って
行ったということでございます。
 そういう意味で、是非、そういうお互いに連携と言いますか、ネットワークを良く観光を
して、今後、沼田の観光事業の方の発展にしていただければありがたいと思うわけでござい
ます。
 市長も先ほど、そば祭り等のことも説明がございました。そば祭りは今年2回目をやった
わけで、昨年からみれば、来場者も相当増えていると思います。私事で恐縮でございますけ
れども、今年の5月、今まで水上である剣道の大会がございました。市長等のご配慮により
まして、沼田で出来ることになりまして、それも老神には350人くらい、沼田市で300
人、川場、白沢等で約350人ぐらい宿泊したということでございます。
 来年度は、沼田市の受け入れが良かった、各宿泊の場所の受け入れも良かったということ
で、来年は北海道とか、東北等々のチームも参加ということで、また、200人くらい増強
されるという話も聞いております。やはり、沼田でもある程度、そういう施設をうまく利用
した大会、イベントをもってきた方が良いと思うのです。
 その後、5月にまた、キックバックミーティングというハーレーのオートバイの団体が沼
田でやるということです。玉原でやる計画がある団体によりまして、自然破壊するのではな
いかということで、急遽21世紀の森、それも市長に大分お骨折りをいただいて、開催でき
ましたけれども、全国で3,000台ぐらいのハーレーが集まって、そうすると沼田市にと
っても、ガソリンや食料等々とも経済波及があったと思うのです。
 先月も文化会館である仏教の和讃の大会というのがありまして、その時も1,200人、
老神に350名、水上に350人、沼田に200人と川場等と宿泊をしているわけでござい
ます。
 是非、これからイベント等々があるときは、そういう面では行政もある程度バックアップ
したり、協力して沼田市の経済の活性に繋がって、それがイコール観光にもつながると思う
のです。その辺について市長どう考えているかお伺い願います。
◇市長(星野巳喜雄君) 大島議員の今年の春の剣道の大会のいわゆる本市の会場設定をし
ていただくという経過の中に、大変ご苦労をしていただき、そしてご指導いただいたことに
つきましては、感謝を申し上げたいと思っております。
 おっしゃるように大変大掛かりな大会でございまして、しかもその中の優勝者が全国級の
方々もおられるというようなことで、まず、大会そのもののもっている教育的な意義である
とか、あるいは地元の剣道を愛する、将来を担う子ども達に大きな教育的な刺激になったの
ではないかと思いまして、そういった観点から素晴しかったと思っております。
 あわせて、当然、県外からたくさんの選手、あるいは父兄の方々がみえられたわけでござ
いまして、その方々が本市の老神温泉等に多数宿泊されたということで、経済効果も当然だ
ったというように思っております。
 他の2つのご指摘の関係についても、全くそういう意味では県外から人がたくさん集まっ
てくることそのものが宿泊、あるいは地域売上の買い物等で大きな経済的な効果を生みます。
従いまして、そういった観点から捉まえますると、できるだけ地域の特性にあったそういっ
たイベントは、可能な限り私共も精査しながら、誘致の方へ向かって努力をしていかなけれ
ばならないと思っております。そのためには、市行政ができることは一生懸命しなければな
らないと思っております。
◇22番(大島崇行君) 是非、ある一つの団体等々がくれば、相当沼田市にとっても経済
波及があると思いますので、これからも是非そういう時には、行政もある程度のご協力もし
てもらいたい思うわけでありますので、よろしくお願い致します。
 最後になるのですけれども、それも出来れば、準市民等々の色々な観光ネットワークを広
げてやっていただければ、また色々良い話等々も来ると思いますので、よろしくお願いしま
す。
 次に、森林環境保護保全の整備についてでございますけれども、先日、10月におきまし
て、グリーンツーリズムを開催いたしまして、24名の方が参加してだいぶ好評のようだっ
たと思いますけれども、そういうものをだいたいみますと、どこでも田舎暮らし、田植えイ
コール稲刈りと収穫、そば打ち等々が言われておりますけれども、沼田版として先ほども言
いましたけれども、森林の整備等々で緩衝地帯を作るのだという話もございますけれども、
そういう面でもう少し市民ボランティア、あるいは団塊の世代等々で首都圏の方がおるわけ
でございますから、そういう方にもう少し整備を兼ねて、沼田に森林の良さ、森林浴等々も
ございますので、そういう面でもう少しアピールをしていただければありがたいと思います。
 最後に、市長の答弁を聞いて、一般質問を終わりにしたいと思いますので、よろしくお願
いします。
◇市長(星野巳喜雄君) 大島議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 先般ご案内のとおり、東京都中心に交流をされる方々が来市をしていただきました。本市
といたしましたならば、出来るだけスタートの時点でございましたので、何とかこれが遺憾
なきよう対応できるように慎重にしながら、色々と努力をさせていただきました。
 きっかけができたので、今後これらを一つの指針として、そして来年はもっと拡充整備で
きるようにと同時に、各関係機関のご意見等もいただいて、もう少し大きく、しかも地元の
市民が、交じ合える状況を作っていかなければならないということを感じさせられました。
 いずれにいたしましても、地元には農業体験等、非常に大きなメニューもございます。も
ちろん、温泉もございます。そのようなことから、今後一生懸命やっていきたいと思います
ので、議員のご指導もよろしくお願いを申し上げたいと思います。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 次に、星野 稔議員。14番。
〔14番 星野 稔君登壇〕
◇14番(星野 稔君) 通告に従いまして一般質問を行います。
 今回、私は市民及び準市民への情報発信と情報共有からなる「市民協働確立への取組みに
ついて」「ふるさと回帰への取組みについて」「市民への情報発信について」の三点につい
て質問を致します。
 はじめに「市民協働確立への取組みについて・職員出前座談会(出前講座)の導入による
情報発信と情報共有について」お伺い致します。
 現在、わが国の財政状況は国・地方とも危機的状況にあり、ここ数年来、市町村合併や三
位一体等の行財政改革が推進されてまいりました。沼田市の財政を考えますと、三位一体改
革の地方交付税の見直しによる減額、国庫補助負担金の廃止・縮減、税源に乏しい中山間地
域の本市にとっての税源移譲は、実質マイナスを意味するものであります。「足りない財源
は自分で補う」というのが国の基本的な考えであり、地方分権時代にふさわしい持続可能な
沼田市建設には市民協働システムの確立が必要不可欠となってまいりました。
 沼田市第五次総合計画に示された、市民協働の推進では「市民と行政が共通の認識を持つ
こと」「自己決定・自己責任・自己負担の意識の高揚」「適切な役割分担による協働のまち
づくりへの意識づくり」などが挙げられております。市民ニーズにそったサービスの提供と
地域の問題解決などを効果的に進めるためには、市民への情報の発信と共有が必要不可欠で
あり、その手段として「全課を対象とした職員出前座談会(出前講座)」の導入が効果的と
考えるものであります。
 市民協働は各町・各団体によってできる仕事は数多く存在するものと考えられ、各町・各
団体が抱える問題や悩みを職員が直接聞くことや、沼田市行政の現状や課題を市民に伝える
事により、協働意識の高揚と明確な役割分担が確立されると考えますが市長の見解をお伺い
致します。
 次に「ふるさと回帰への取組みについて・メールによる準市民及び市外希望者への情報発
信サービスの導入について」お伺い致します。
 近年、わが国の課題の一つとして「団塊世代の定年退職問題」が話題となってまいりまし
たが、同時に全国自治体では「ふるさと回帰」への取組みが積極的に展開されてまいりまし
た。それは各自治体がより多くの団塊世代を呼び込もうとする宣伝合戦と言っても過言では
なく、今後も加熱していくものと考えられます。沼田市においてもホームページで全国の誰
もが沼田市の情報を見られる取組みは行われておりますが、「ふるさと回帰」の難しさは、
本地域に縁のない人を呼び込むために、地域の魅力を強いインパクトで伝えなければならず、
全国自治体との競争から確率は高くないものと思われます。
 幸いにも沼田市には準市民制度が創設されており、登録者約3600人に対して広報など
の送付による情報提供を行ってまいりました。また議会においても準市民制度の活用につい
ては多くの議論がなされてまいりました。
 今、時代は後戻りのできないIT時代であり、個人情報の徹底した管理が条件となります
が「インパクトのある、より新鮮な情報を、より早く、ダイレクト」に伝える事がふるさと
回帰・準市民制度の拡充推進につながるものであります。そのためにも沼田市がより身近に
感じられる、パソコン・携帯電話を利用した、希望者が登録するメールによる情報発信サー
ビスの導入は必要と考えますが市長の見解をお伺い致します。
 次に「市民への情報発信について・メールによる防犯・自然災害・有害鳥獣・行政サービ
ス・イベント等の情報発信サービスの導入について」お伺い致します。
 沼田市が現在行う、市民への情報発信の手段として「広報ぬまた」がありますが、内容も
充実し多くの情報を市民に提供していることは評価をされるべきものと思います。しかし一
方では、防犯情報・災害情報・有害鳥獣特に熊の出没情報など、市民の安全にかかわる情報
発信にスピードが求められているのも事実であります。スピードが要求される市民の安全に
かかわる情報発信につきましては、前述したパソコン・携帯電話を利用したメールによる情
報発信が有効であります。特に携帯電話の普及率は飛躍的に伸び、現在販売されている携帯
電話には、ほとんどの機種にメール機能が付いている事を考えますと、瞬時により多くの市
民に安全情報を発信でき、同時に不審者等の防犯情報、熊の出没情報などに対しては多くの
市民が参加しての安全確保が図られる利点が挙げられます。行政サービス情報・イベント情
報などの発信も、市民がダイレクトに情報を受け取る事から、行政への関心が高まり市民参
加が促進されると期待されます。
 先進地の事例として滋賀県大津市では、本年10月1日から市民へのメール配信システム
を導入致しました。内容は不審者情報や災害情報、イベント情報、健診情報、大型ごみの日
程、学校の連絡事項など様々な分野の情報から希望する情報を配信するもので、登録は無料
で登録方法は登録用アドレスに「空メール」を送信するだけですみ、メール受信にかかる通
信料などは市民が負担をする内容となっております。
 いま市民が求めているものは、リアルタイムの情報であり、今後全国の自治体で導入が進
むものと考えられます。沼田市においても市民が登録するメールによる情報発信に取組む時
がきていると考えるものでありますが、市長の見解をお伺いして一回目の質問と致します。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後1時01分休憩
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午後1時10分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。市長。
──────────────◇──────────────
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの星野議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、市民及び準市民への情報発信と情報共有について、市民協働確立への取り組みにつ
いて、職員出前座談会の導入による情報発信と情報共有についてでありますが、本市では、
生涯学習の一環として各地区公民館へ出向いての出前講座を実施してきた経過がございます。
 職員出前座談会(出前講座)につきましては、市民皆さんの学習活動に役立てていただく
ため、学習会や集会に市の職員が講師として出向き、市の事業や施策、暮らしに役立つ情報
などについてお話をするものと認識をしております。
 職員が地域に出向き、市民の皆様方との話の場に参加することで、地域の課題や実情を知
ることができるとともに、行政の抱えている課題等についてお話しすることができるものと
考えております。これらを通じて互いの情報を共有することは、非常に意義深いものである
と思いますので、職員出前座談会(出前講座)のあり方などについて調査、研究を進めてま
いりたいと考えております。
 次に、ふるさと回帰への取組みについて、メールによる準市民及び市外希望者への情報発
信サービスの導入についてでありますが、団塊の世代が持つふるさと回帰志向への対応は、
本市にとって、都会と田舎の交流居住、さらには定住促進による地域の活性化につながるも
のと期待をしているところであります。
 本年10月28、29日の2日間に渡りまして、東京都、埼玉県、千葉県等の首都圏を中
心に21名の参加者によりまして「沼田市田舎体験ツアー」を実施したところであります。
 議員ご質問のメールによる情報発信でありますが、準市民の登録、田舎体験ツアーの募集
や案内時においてできる限りメールでの登録を願いをしております。
 行政情報をはじめ観光・物産・行事案内などの情報を瞬時にかつ大量に情報発信ができる
ことから、メールによる発信システムの構築に向けて検討してまいりたいと考えております。
 次に、市民への情報発信について、メールによる防犯・自然災害・有害鳥獣・行政サービ
ス・イベント等の情報発信サービスの導入についてでありますが、現在、市では、「広報ぬ
また」や「ホームページ」また「コミュニティー放送」などを活用し、市民に対し行政情報
の提供に努めております。
 議員ご質問のメールを利用した情報発信サービスにつきましては、近年携帯電話やパソコ
ンの普及が飛躍的に伸び、高齢者への浸透も進む中、行政情報の伝達手段としては大変有効
で、ホームページなどが不特定多数の人に情報を発信するのに対し、メールは申し込みのあ
った人だけに、その人が必要とする情報をタイムリーに提供するものであり、特に防犯や災
害等には大変効果があると考えられますので、先進地の事例等を参考にしながら、今後検討
してまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、星野議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇14番(星野 稔君) 答弁をいただきましたので、何点か再質問をさせていただきます。
 まず1点目の職員出前座談会、出前講座の関係なのですが、私が議員になって3年半以上
が経ったのですが、その間、全国の掛け声と言いますか、その中に持続可能な行政運営とい
う言葉と、それに対して、ではどうするのだということで、市民協働の確立ということが一
斉に全国で叫ばれてきた感があります。
 その中で、我々も市民と向き合った中で、今回の一般質問の今日の同僚議員の質問の中に
もありましたけれども、本当に厳しい状況ということを各議員が認識をしておりますし、そ
れを我々も市民と向き合った時に、よく伝えて、向き合って話をすると、やはり気持ちも通
じ合いますし、理解もいただいてまいります。
 ただ、今のまま市民協働といって、掛け声だけやっても何等前進もなくて、浸透も市民の
間にはしていかない感じがしてなりません。
 そんな中で、職員の出前座談会、出前講座が有効であると私は思っております。それで、
市長の今の答弁の中にも、沼田市の生涯学習の一環として取り入れてきた面があると。情報
共有にいかにもっていくかという点で、私は一方的にこの開催については、沼田市が主催す
るものではなくて、やはり各区長さんが中心になってくると思うのです。各町の区長さん、
または体育関係の団体の会長さんとか、教育関係者とか、そういう色々な団体からも申込が
あれば面白く展開されていくという気がしております。
 その中でやはり私がどうしても市民の厳しい状況というのは、全課の職員さん、出向いて
いけば市の状況は説明できるわけですし、決められたことだけの講座だけではなくて、一点
胸が打たれた話が一点あるのです。
 実は、休憩時間中にタバコを吸っていて、たまたま村山総務部長がいらっしゃった。総務
部長が私にこういうことを言ったのです。「私は近々退職になる」と、「ただ、あれがダメ
だ、これがダメだ」の沼田市にはしてほしくないと。「じゃ、我々が何が出来るのだ」と言
ったら、東京にいる親戚、友人等に、是非沼田に老神温泉があると、そういうところを使っ
てくれと。そういう一声かけるところから、本当に沼田市のためになっていくのではないか
ということを聞いて、我々も市民に対しては訴えますし、この出前講座、こういう機会を通
じて是非そういった投げ掛けをしていってほしいと。それがやはり現在の沼田市の現状を市
民も理解して、その中で、では何をやっていこうかということが初めて出てくると思うので
すが、その点について、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野巳喜雄君) 只今、部長とのやりとり等が紹介されましたが、確かに総務部長
は幹部会議等で、万度そのようなことを発言されておられます。
 ですから、休憩の時間にそういう発言が出たと思いますけれども、そういう気持ちで頑張
ってきている経過がございます。先ほど受け手の関係のお話等もあったりしたわけでござい
ますけれども、やはりこれの関係については、将来的には冒頭の答弁で申し上げましたとお
り、調査・検討という話をさせていただきましたけれども、市民協働等を進めていくために
はどうしても情報の共有が不可欠になってまいります。従いまして、今後それらを思うとき
に、前向きに捉えていかなければならないと思っております。
◇14番(星野 稔君) ありがとうございます。前向きに捉えていくというお答えですが、
市長はこの出前講座、これをどのように捉えて、どのようにシステムについて評価するか、
また、市長が先ほどおっしゃった協働システムの確立のためには、必要不可欠だと思うので
すが、是非、このシステム導入に向けての市長の決意も是非、お聞かせいただきたいと思い
ます。
◇市長(星野巳喜雄君) やはり市民のところに直接出向いて、小グループで気軽に膝を突
き合わせて、市役所の仕事や行政が今、抱えている問題等々について、専門的な知識を持っ
ている職員が色々な意味で話をする、それ自身も職員側も勉強になりまするし、また、市民
の側の立場からすれば、そういった情報をいただくことによって、理解を深めていくという
ことによって、職員と市民との距離が無くなっていく、ということになります。それは、必
然的によく言われる市行政と市民の乖離を払拭していく、ということになろうかと思ってお
りますので、できるだけそういうことを思いますると大変重要なことなのではないかと思っ
ております。
◇14番(星野 稔君) 分かりました。是非、この職員の出前座談会、出前講座について
は、ある種市長の最後の決断をされて、一歩を踏み出されるよう強く期待を申し上げます。
 次のふるさと回帰の取り組みについて、お伺いしたいと思います。
 市長、先ほど答弁の中で田舎体験ツアーの実施等の展開をされたり、また、準市民、また
田舎体験ツアーの参加者に対して、メール登録を進めているというご答弁がありました。こ
れは、第一歩になっていくことで大変ありがたいことだと思うのです。ただ、私も冒頭の質
問で申し上げましたとおり、全国の全く沼田に縁のない方を取り込んでいこうと思ったとき
に、これは本当に何万人に一人、沼田に関心を持ってみてくれるのかな、そういうような確
率だと思うのです。
 その中で、準市民の皆さんが、沼田にはいらっしゃって、また、旧白沢村、利根村出身者
の方もかなり当然、大勢いらっしゃいます。だんだんに準市民の数も増えて、その宣伝も沼
田市として、していかなくてはならないと思いますし、最初登録される方というのは一気に
全員の方は無理だと思うのです。ただ、情報、私もそうですけど、メールが入ると必ず見ま
す。情報であれば友人にも必ず友人にもこういう情報があれば言うと思いますし、口コミで
広がっていくいう、一歩近づける意味でもこのメールの導入というのは必要だと思うのです
が、そこの点、もう一度、市長の見解をお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
◇市長(星野巳喜雄君) 私も最近痛切に感じているのは、携帯電話の普及が加速度的に進
んでまいりまして、その携帯電話そのものが有効な手段としてなっていることはよく承知を
しております。
 これは、私自身が実際、素直に感想として驚いたのでございますが、電話よりメールの方
の方が、情報交換のときに非常に楽な気分でできるというようなことがあるのでしょうか、
そういうようなことで、メールが有効な手段であるということは私もよく承知をしておりま
す。従いまして、準市民の登録等については、メール登録ができればできるほどに情報発信
が円滑になっていくというようになってまいります。
 従いまして、今後、それらの対応は不可欠な要素を持っているという認識をもっていると
ころであります。
◇14番(星野 稔君) 分かりました。それで、この準市民希望者の状況の情報発信のと
ころで、最後一点だけお伺いしたいのですが、後段でお伺いする市民への情報発信とは別に、
沼田市の市長も先ほどおっしゃった特産品ですとか、物産展があるとか、農作物がちょうど
この時期が良いとか、また、紅葉の時期とか色々なことを訴えて当然良い場面だと思います。
その辺の活用について、市長の一歩踏み込んだ見解を是非、いただければと思うのですが、
よろしくお願いします。
◇市長(星野巳喜雄君) 本当にメールという機能が相当な威力を持っているということは、
色々な面で承知をしているところでございます。
 先ほど同僚議員が色々と観光農業関係等交えた形の中で、熊の関係等についてご質問があ
って、そしてそれが熊の関係があまりにも報道等でなされると、風評被害とも言えるような
状況がでてきて、それも困るのではなかろうかというような話がございましたけれども、例
えば、よしんばカバーしていこうとするならば、メール発信をすることによって、そういっ
たことは、こういったことなので、安心安全なのですよ、というようなことが、こちらの対
応方で発信ができるとすると、これは大変重要な意義をもってくると思います。従いまして、
特産品のですね県外に対するところの発信はもとより、色々な場面で有効に生きてくるので
はないかと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇14番(星野 稔君) 分かりました。このメールの市民への情報発信とからめて、やは
りその導入の形というのは色々とあるようですので、後段の市民への情報発信のところでお
伺いしたいと思います。
 次に、進めたいと思いますが、市民への情報発信についてでありますが、私もあまりこう
いうIT分野のことというのは、あまり詳しい方ではなかったのです。ただ、何かあるので
はないかとずっと気になっていまして、特にふるさと回帰、準市民へメールを送る。また、
今回特に気になったのが、熊の問題等の安全情報のことだったのです。やはり上毛新聞で取
り上げられていたみどり市の防犯メール、小学校、中学校の父兄の皆さんへ情報を流すとい
うことの話題になっておりましたけれども、今回特に痛切に思ったのは、熊等の問題につい
ては、学校だけの情報だとどうしても安全面の確保というのは、どうしても小さくなるので
はないかと思います。
 これは一つは私が勉強させてもらった中で、あるイメージ図を申し上げます。
 一番上に沼田市が情報の最上位にあって、その下に50ぐらいのグループ分けができるの
だそうです。その一つに小中学校を登録して、また一般市民については、例えば沼田北部地
区の高校生も含む一般の方、そういうように分けていって、そのブロックの一つに準市民等
の登録もしてあれば、今言ったような安全情報に関ることは、学校単位だけで流すのではな
くて、沼田市の大元から一斉に全市民を対象に流れる方が、より効果があるということがま
ず一点だったです。
 それと、学校とPTA、保護者の関係の方、ここだけしか流せない情報というのが、他の
市民の方にあまり流すべきではないですから、その間のやりとりも出来るというようなこと
が今の技術だとできるというお話を伺いました。
 それが初期に係る経費は100万前後で整備可能だという専門家の方のお話だとあります
ので、その点について是非、市長の見解をもう一度お伺いさせていただきたいと思います。
◇市長(星野巳喜雄君) 前段の質問は、県外と言うか、市外、あるいは準市民等の外向け
の話でありましたが、今回の質問は、準市民も巻き込んだ形の一つの組織図的なものを今、
口頭で言われまして、イメージがある程度頭の中に入ったつもりでございます。
 ご案内の通り、昨年この認知症の関係で、各団体にお世話になるということがあって、そ
して、非常にこれが有効に働いて、随分お年寄りが助かったという経過がございます。これ
もある意味において非常に幅広い企業、団体等を含めての経過がございました。議員が今5
0グループという、これが小中学校含めて、地域ブロック等も入っているようでございます
けれども、やはり情報一点に集中して、できるだけ広範囲に手配をしていくという意味では、
大変参考になりましたので、今後の検討にさせていただきたいと存じております。
 そういった中で、やはり先ほど来お話の通り、何と言っても生命の問題と今節のいろいろ
と小中学校の生徒の登下校時の関係、あるいは今回熊が登下校時に出没する、というような
状況等を考えてみたときに、安心安全という意味では、大変有効な手段であると思っており
ますので、今後それらに向けての検討も図っていかなければならないと思っております。
 なお、ご承知の通り、FM尾瀬がこの節、椎坂峠のところにアンテナを設置したことによ
って、だいたい利根はもとより、北東部が概ね戸倉まで、真北が谷川岳まで、北西部が三国
峠付近まで、南側はだいたい赤城のサービスエリアまでぐらいがこの受信可能になったよう
でございます。
 当然そういうようなことともうまく連携ができるようなことも考えいく必要があるのかと、
素人的な考え方で申し訳ないのですけれども、感想をいだいております。
 いずれにいたしましても、この災害等に関して、例えば地震災害みたいなことが起きると、
携帯電話、メールがそういう時に作動するのかしないのかというのは、ちょっと分からない
のですが、少なくとも経験から言うと、携帯電話は災害、地震時によって一斉にかけあうと
パニックになってしまうような状態があるようでございます。メールだったらどうなのかと
いうことについては、私も勉強不足で承知をしておりませんが、そんなことを思いますると、
コミュニティ放送との関係等も大変重要ではなかろうかと思っておりますので、申し上げさ
せていただいたわけでございます。
◇14番(星野 稔君) ありがとうございます。今の市長のおっしゃった地震と災害時の
ときの電話が集中したときは、当然携帯電話もかかりにくくなると、メール等もセンターで
一時止め置きのような状態になるということで、新潟の中越地震のときような大きな災害の
ときにはちょっとメールが届きにくいということはあると思うのです。
 ただ、市長の今おっしゃった認知症の方の捜索の問題などがここにきて何件かあったと思
うのですが、より幅広い範囲に流れれば、見る人は注意して見ますし、かなりの効果をあげ
るのではないかと。
 また、通学に関しても、池田地区から自転車通学をする高校生やら薄根地区の学生さんも
ずいぶん自転車で通っている姿もよく見ます。今年に限って、先ほど同僚議員の質疑にもあ
りましたけれども、今年は確かに異常だったかもしれませんけれども、下沼田や白岩の方ま
で熊がいて、公園にまで熊が出てくるというのは、ちょっと今までだと信じられない気がす
るのですが、やはり熊の出没情報等、今高校生等も携帯電話を持っているでしょうし、仮に
登録してあればそういう情報があればその日は迎えに来てもらうとか、危険は回避できるの
ではないかと、そういう思いがございました。
 分かりました。先ほど対外向けのメールの活用と市民向けのメールの活用について、最後
に市長、将来的に行政に活用していく時代が来ているのだと思うのですが、その辺の見解を
最後にまとめて是非お伺いをして、私の一般質問を終わりたいと思います。よろしくお願い
致します。
◇市長(星野巳喜雄君) 率直なところ言って、高齢社会を迎えている中で、携帯電話、あ
るいはメール等の作業をする技術を要している方、例えば、お年寄りの方々に果たして出来
るのかどうかというようなことも色々ありますけれども、ご案内の通り、変化の時代でござ
います。しかも、議員がおっしゃっているように情報、技術の関係については、日進月歩で
あり、しかもこれは今の情報を瞬時に掴んでいこうという時代の中にあっては、避けて通る
ことのできない一つの大きな命題だと思っております。
 従いまして、本日ご質問された関係等については、冒頭申し上げましたとおり、検討し、
可能なら導入していく方向で考えなければならないと考えております。
◇議長(星野佐善太君) 以上で一般質問を終了いたします。
──────────────◇──────────────
    第2 散  会
◇議長(星野佐善太君) おはかりいたします。
  12日から15日までの4日間は、委員会審査等のため休会いたしたいと思います。
  これにご異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君)  ご異議なしと認めます。よって、12日から15日までの4日間
は、委員会審査等のため休会することに決しました。
 以上で本日の日程はすべて終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
 次の会議は18日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労様でございました。
   午後3時37分散会
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