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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成19年第1回定例会会議録 議事日程第2号

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沼田市議会平成19年第1回定例会会議録
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議事日程 第2号
平成19年3月7日(水曜日)午前10時
第 1 一般質問
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本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
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出席議員(42人)
       2番  南 美喜雄君      3番  小林 克郎君
       4番  角田  博君      5番  中村 光孝君
       6番  小野 要二君      7番  小林  猛君
       8番  繻エ冨士夫君      9番  真下 恭嗣君
      10番  布施辰二郎君     12番  高柳 勝巳君
      13番  久保 健二君     14番  星野  稔君
      15番  鈴木 圭子君     16番  金子 一弥君
      17番  金子 千明君     18番  長谷川信次君
      19番  宮田 和夫君     20番  小林 玉男君
      21番  小野 正純君     22番  大島 崇行君
      23番  山ア 義朗君     24番  大竹 政雄君
      25番  井之川博幸君     26番  大東 宣之君
      27番  片野 彦一君     28番  星川嘉一郎君
      29番  金井 康夫君     30番  井上 正文君
      31番  小尾 孝男君     32番  相田 昌夫君
      33番  宇敷 和也君     34番  小林 次夫君
      35番  橋 襄典君     36番  牧野 保好君
      37番  石田 宇平君     39番  井上健太郎君
      40番  田村 博美君     41番  井田 孝一君
      42番  小林 照夫君     43番  星野佐善太君
      45番  横坂 泰次君     46番  井上 幾雄君
欠席議員(3人)
       1番  小野 広樹君     11番  角田 泰夫君
      38番  松井 敏員君
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説明のため出席した者
  市  長     星野已喜雄君      助  役     林  義夫君
  白沢町振興局長  根岸 恒雄君      利根町振興局長  郷原 重雄君
  市長公室長    田村 澄夫君      総務部長     村山 博明君
  民生部長     田島  護君      経済部長     大嶋 政美君
  建設部長     松井完一郎君      街なか対策部長  見城 厚男君
  白沢町振興局次長 中村 弘志君      利根町振興局次長 中澤 和義君
  総務課長     村沢 博行君      教 育 長     津久井 勲君
  教育部長     宮澤 満夫君      庶務課長     水田  修君
  監査委員事務局長 小池 一夫君
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議会事務局出席者
  事務局長     茂木  愛       次長兼庶務係長  下  宏一
  議事係長     茂木 敏昭       主  査     地野 裕一
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    午前10時開議
◇議長(星野佐善太君) これより本日の会議を開きます。
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    第1 一般質問
◇議長(星野佐善太君) 日程第1、一般質問を行います。
 通告順序に従い、順次質問を許可いたします。
 最初に、橋襄典議員。35番。
 〔35番 橋襄典君登壇〕
◇35番(橋襄典君)  今期最後の一般質問をさせていただきます。
 はじめに、平成19年度予算について。
 2000年に施行された地方分権一括法、その流れを受けた三位一体の改革により、地方
分権が急速に進み始めました。地方自治体に権限が移譲され、名実ともに地方が自立に向か
って動き始めました。そのような中、「数値」「期限」「財源」「工程表」を明記したマニ
フェストを掲げた首長が当選されております。星野市長は、一昨年のローカルマニフェスト
推進首長連盟結成と同時に入会され活動されております。
 ローカルマニフェスト政策の導入と行財政運営について、第五次総合計画初年度、ローカ
ルマニフェスト政策による主な事業についてお伺いいたします。
 次に、行政管理から「(株)ぬまた」の経営革新についてお伺いをいたします。
 かれこれ10年ぐらい経ちましょうか、申し述べてきたこと。市民が血税を投資する、そ
の結果として配当という住民サービスが得られる。予算どおりの執行だけでなく、執行結果
としていかに住民が満足度を得られたかどうか。このような考え方をあげて申し上げてまい
りました。いまでこそ行政運営のイノベーションが問われる時、行政運営のイノベーション
についてお伺いいたします。
 次に、施政方針にありましたように、これからは危機的な財政構造の立て直しを図ってい
くためには、更に一段と踏み込んだ行財政改革を断行し、身の丈にあった予算規模と説明さ
れておりますが、具体的な政策に基づいての財政構造の立て直し及び行財政改革の断行につ
いてお伺いいたします。当然のことながら「数値」「期限」「財源」「工程表」の考え方に
基づいてご答弁を願います。
 なお、行政組織については、合併前から市長は、血流が隅々まで行き渡る組織を作ると言
われておりましたが、私からみれば、結果はめちゃくちゃな組織機構で、総務課・市民課・
農政課と同じ課が3つあるなど、全国どこを探してもこんな自治体はありません。不自然な
こと。住民の目線から、簡素で効率的な真の行政運営を図ろうとするならば、この実態をど
う思いますか。しかも、名称は異なっておりますが、助役が3人いる。振興局長は助役並み
待遇であります。財政構造の立て直し及び行財政改革の断行なんて言えますか。併せてお答
えください。
 なお、市町村が行政活動をする際に必要となるお金、職員人件費や庁舎の備品や光熱費と
いった施設の維持費、更には、紙や鉛筆などの消耗品の購入費、いわゆる行政コストの公開
の義務化についてのお考えをお聞かせください。
 次に、補助金、委託料の見直しについて。
 平成17年度決算から、一般会計で55億44万円、水道会計を除いて特別会計では13
6億60万円、合わせて191億104万円と多額な補助金、委託料が執行されております。
厳しい財政状況下、財政的見地と自立を図る自治体として抜本的な見直し計画についてお伺
いいたします。
 有害鳥獣駆除費遅滞の再々調査について。
 そんなに難しい問題でもないと思いますが、なぜこんなにも調査結果が遅れていることに
ついて、その理由と問題点についてお伺いいたします。
 次に、ふれあい広場からの市民の意見について。
 昨年の利根町振興局のふれあい広場で、善良な市民の声に「領収書の偽造」と大変な意見
が出されましたが、最高責任者の市長からは、個人のプライバシーとして答えませんでした
が、その真偽についてお伺いいたします。
 更に、公平・公正について、再発防止について、どのように考えているのかお伺いいたし
ます。再発防止については、地方公務員法29条と33条で処罰をされたと言われますが、
なぜいまだもって解決に至らないのか。再発防止について改めてお伺いいたします。
 真の豊かさへの取り組みについて。
 グリーンコンシューマーについて、グリーンコンシューマーの取り組みについて、まず1
0原則についてお伺いいたしますがご存じでしょうか。
 生ゴミ分別収集について。
 この内容には、過去、何度も具体的効果を示して申し上げてまいりましたが遅々と進まな
い。焼却処分は、性善説から、ゴミ政策の大転換とゼロエミッションへの循環型社会の構築
へと、行政によって、あるいは民間によって全国各地で具体的に動いております。市民への
協力があれば、約7〜8,000万円の経費削減とダイオキシン約80パーセント以上の削
減がされ、大きなゴミ減量化と環境保全が推測され、その効果は計り知れません。この効果
内容は理解できますでしょうか。
 現状と取り組み状況、ゴミ減量化対策と環境保全についてお伺いし、1回目の質問といた
します。もし、株式会社星野已喜雄商事のオーナーとして、自分のお金だったらどうでしょ
う。もっと問題を直視し、行政運営が図れたか。私たち議員は、市民の皆さんの血税の一部
を議員報酬としていただき、血税は一日たりとも忘れることなく議会活動に専念しておりま
す。どうぞ明解なご答弁をお願いいたします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
 〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの橋議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、平成19年度予算について、ローカルマニフェスト政策の導入と行財政運営につい
て、第五次総合計画初年度、ローカルマニフェスト導入による主な事業についてであります
が、平成19年度は「水と緑の大地 田園空間都市」を将来像とする第五次総合計画がスタ
ートする年であります。
 第五次総合計画では、その実現を図るため、財政状況を踏まえながら、計画期間中の平成
19年度から平成23年度までの前期5ヵ年に推進する主要な事務事業を掲げた実施計画を
策定しており、平成19年度予算につきましては、その推進に向けて編成をしたところであ
ります。
 主な事業についてでありますが、「ひとと文化を育む教育環境づくり」として、地区公民
館の耐震化整備事業及び(仮称)利南運動広場整備事業、「元気で安心して暮らせる保健・
医療・福祉づくり」として、地域活動支援センター事業及び障害者相談支援事業、「自然に
やさしくひとにやさしい環境づくり」として、河川環境・公園緑地等整備事業、「安心安全
で機能的な都市基盤・生活環境づくり」として、道路新設改良事業及び中心市街地土地区画
整理事業、「活力を創造する産業づくり」として、田園空間整備事業及び(仮称)ふれあい
の森整備事業、「地域の多様性を生かした協働と協調のまちづくり」として、市民協働推進
事業及び市民協働によるまちづくり事業などを実施し、安心、安全の確保、子育て支援の推
進、市民協働の推進を図るものであります。
 次に、行政管理から「(株)ぬまた」の経営革新についてでありますが、本市では、財政
の健全化を目指し行政改革を推進しているところでありますが、特に人件費の削減、市債発
行額をできるだけ抑制し、市債残高の減少に取り組むとともに、平成18年度予算からは一
般財源配分方式を導入するなど事務事業の見直しなどに努めているところであります。
 このような中にありまして、地方自治体を取り巻く情勢は、急激な変化を遂げようとして
おり、従来の行政運営の仕組みや方法ではこれまでどおりの行政サービスを提供していくこ
とが困難になることが予想されております。
 こうしたことから、これまでの慣習にとらわれず、民間企業における様々な経営手法を参
考として行政運営に「経営感覚」といった新たな考え方を取り入れることが大変重要である
と認識しております。
 従いまして、自治体としての効率化、活性化を図りながら安定した行政サービスの提供が
できるよう努めてまいりたいと考えております。
 次に、財政構造の立て直しについて及び行財政改革の具体的断行についてでありますが、
本市の財政は、国の「三位一体改革」などによる地方交付税等、一般財源の大幅な削減によ
りまして、年々硬直化の度合いを増し、極めてひっ迫した危機的な状況にあります。
 平成18年に試算しました沼田市普通会計の中期財政見通しでは、平成19年度から平成
23年度まで毎年平均約13億円程度の一般財源が不足することが予測されていることから、
沼田市行政改革大綱及び実施計画に基づき事務事業の見直し、受益者負担の見直し等により
財源を確保することが必要であるとしております。
 平成19年度を初年度とする第五次総合計画の施策・事務事業の着実な展開を図るために
は、これまでの補助金等に依存してきた行財政運営からの転換が必要となることから、行政
の役割をもう一度原点に立ち返って見直すなど改革を図らなければならない状況であります。 
従いまして、早急に庁内プロジェクトチームを設置して、事務事業や組織機構など行財政
全般にわたって改革を推し進めていく考えでおります。
 また、行財政コストの義務化についての考え方についてでありますが、市民に財政状況が
どのような状況にあるのかをわかりやすく説明するため、バランスシートについては平成1
3年から導入して公表をしております。
 行政コスト計算書は、行政サービスを提供するに伴って発生した費用でありまして、民間
でいうところの損益計算書にあたるものであります。こうした企業会計的な考え方を取り入
れることも必要であると認識しておりますので検討をしてまいりたいと考えております。
 次に、補助金、委託料の見直しについてでありますが、補助金、委託料は、市民の福祉増
進のための事務事業であって、市が直接執行することが困難であったり、補助事業者等が施
行することが効果的と認められるものに限って交付するという基本原則により補助金等を交
付し住民サービスの向上に努めてまいりました。
 補助金、委託料の見直しにつきましては、平成11年2月に策定した行政改革大綱補強編
の推進項目として掲げ、団体運営費補助金等の縮減を図ってきたところであります。
 平成18年1月策定の行政改革大綱及び実施計画でも引き続き補助金、委託料の見直しを
実施項目として掲げており、その必要性や妥当性を検証し、また、厳しい財政状況の中でよ
り優先度の高い施策に財源を配分することが重要になることから、平成19年度において見
直しを実施したいと考えております。
 次に、有害鳥獣駆除費遅滞の再々調査について、調査結果の遅れについて、その理由と問
題点についてでありますが、事故防止指導員手当の調査につきましては、関係職員が関係当
事者に経過等を説明し、確認作業を行い、平成19年1月7日までに関係者から事故防止指
導員手当を受領している旨の再確認をしてきたところであります。
 次に、ふれあい広場からの市民の意見についてでありますが、利根町振興局管内のふれあ
い広場で、市民からのご意見のあったことで、真偽についてのご質問でありますが、個人の
プライバシーあるいはデリケートと申し上げたかと思いますが、個人のことに関わることで
ありますので、公であれ個別であれ軽々に申し上げることは差し控えるべきことと認識して
おりますので、そのように発言させていただいたものであります。
 次に、公平、公正についてでありますが、憲法第15条第2項で、「すべての公務員は、
全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と規定し、地方公務員法では、第30条で
「すべて職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務すべきこと」が定められてお
り、公共の利益いわいる公共の福祉増進のため、住民全体に対して奉仕するものであります。
 公務員は、常に公平、公正の立場で職務に専念する義務があるものと認識しております。
 次に、再発防止についてでありますが、本件に係る支払いにつきましては、口座振替払い、
預金通帳と印鑑の管理、課内のチエック体制の確立、監査立会者の選考などの事務改善を行
うとともに、部長会議において、職員の綱紀の保持について注意を喚起し、全職員には、そ
れぞれの職務において事務処理状況を再チェックし、適正な事務管理と適切な事務執行を行
い、市民の期待と信頼に応えるべく各々の職責を果たすよう通知し、更には部課長会議にお
いて徹底することの指示をしたところであります。
 次に、真の豊かさへの取り組みについて、グリーンコンシューマーについて、グリーンコ
ンシューマーの取り組みについてでありますが、ご質問のグリーンコンシューマー10原則
は、グリーンコンシューマリズムの定義とも言われるのもであり、・必要なものだけ買う 
・ごみになるものは買わない、容器は再利用できるものを選ぶ ・使い捨て商品は避け、長
く使えるものを選ぶ ・使う段階で環境負荷が少ないものを選ぶ ・つくるときに環境を汚
さず、つくる人の健康をそこなわないものを選ぶ  ・自分や家族の健康や安全をそこなわな
いものを選ぶ  ・使ったあと、リサイクルできるものを選ぶ ・再生品を選ぶ ・生産・流
通・使用・廃棄の各段階で資源やエネルギーを浪費しないものを選ぶ  ・環境対策に積極的
な店やメーカーを選ぶ という10項目を掲げ、環境に配慮した商品を購入し循環型の社会
を目指す消費者の指針となるものであると認識しております。
 次に、生ゴミ分別収集について、現状と取り組みについてでありますが、沼田市における
ごみの収集は、可燃ごみ、不燃ごみ、資源物として収集しておりますが、現在「生ごみ」は、
可燃ごみとして収集しております。
 平成17年度における可燃ごみの収集状況は、本庁と白沢町振興局で約1万5,500ト
ン、利根町振興局で約1,800トン、合わせて約1万7,300トンの収集量となってお
ります。このうち生ごみと言われる厨芥類の占める割合は、平均で17パーセント、約2,
900トンと推測されますが、現在、稼働中のダイオキシン対策を行った焼却炉において、
他の可燃ごみとのバランスが取られ焼却処分されております。
  なお、生ごみの減量化対策として、沼田市環境保健協議会による、生ごみ処理機の購入奨
励事業、EMサポート、EMボカシによる生ごみの堆肥化を推進し、減量化に努めていると
ころであります。
 次に、ゴミ減量化と環境保全についてでありますが、平成17年度から資源収集品目に廃
プラスチックと指定金属を加え、現在13種類、14品目の分別収集を行っております。合
併以前の白沢及び利根町については、収集方法などに違いがありますので、本庁分だけを比
較しますと、平成16年度におけるリサイクル量が2,581トンであったのに対し平成1
7年度は3,001トン、16パーセントの増となっております。
 ごみの減量化対策につきましては、可能なものからできる限りの資源化を行い、排出抑制
による減量化に取り組むとともに、国の施策である循環型社会形成推進に向け、ごみの発生
抑制、再使用、再生利用の「3R運動」を強化していきたいと考えております。
 以上申し上げまして、橋議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
(休憩を求める者あり)
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◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前10時21分休憩
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午前10時26分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇35番(橋襄典君) ええとですね、本当に時は金なりじゃないですけれども、時間が
もったいないんですよ。市長がイエス、ノーって答えてくれればこんな問題はどんどん進ん
でいくんですよ。ですから、あまりにも一昨年の12月の議会の時も申し上げましたように
3年10ヶ月、市長が言ったことを具体的に進めれば、進めればですよ、沼田はもっと変わ
っているはず。今とかく他責、人の責任にしたり、言い訳をしたりするから間違いが起きて
くる。このことについてこう対処してますよ、だからこういうふうになりますよ、何をした
じゃないんだ。何のためにするかという基本的なものがなけりゃだめなんですよ。だから1
9年度の予算については、財政が厳しいというのは分かりますよ。昨日のニュースだって夕
張の問題が出ていたじゃないですか。でも、本当にこれができるんだろうか、切実な問題。
市長選がありますけれども立つ人がいない。地元で。現職を何とかして出そうなんて言って
いる。そういう状態になってはならない。今までずーっと言ってきたでしょ。市民負担にな
ってはいけない。それじゃあ歳入の増というのはどうなるんですか。それが、このマニフェ
スト的な感覚を持った平成19年度の予算編成に対してどうだったのかということなんです。
言葉の羅列ですよ。私から見れば。ですからこのことについてもう少し、傍聴者もいますか
らキチッと答えてみてくださいよ。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまのご質問にお答えをしたいと思います。
 ご案内の通り、総合計画をですね、議会の方々のご指導、あるいはまたご理解によりまし
て、策定をしてきた経過がございます。そういった中で、ご案内の通り前期5ヶ年にですね、
主な事務事業を掲げた実施計画を策定しており、平成19年度の予算につきましては、その
ところに目途をおいてですね、編成してきたということは言うまでもございません。従いま
して、先ほど申し上げました通りですね、総合計画のスタートでございましたものでですね、
いわゆる人と文化を育む環境づくり、あるいはまた元気で安心して暮らせる保健、福祉、医
療づくり等々を申し述べた中で、それぞれのことに述べてきた経過がございます。いずれに
いたしましてもこの総合計画のところの実施計画に基づいてですね、これから一生懸命、事
務事業推進のために努力を図って参りたいと思っております。

◇35番(橋襄典君) ええとですね、ちょっと例を出します。市長がそこまで言ってね
全然出てないんですよ。例えばですよ、この施政方針の中に、説明の中にですね、「身の丈
にあった」とこれはいいんですよ。それではその総合計画の議会から提案したときには「身
の丈にあった現実的で可能なものを」ということで出ているわけです。ところが今、総合計
画の問題は、もう現実初年度からですよ、実現不可能なんですよ。私から見れば。多くは語
らないと思いますよ他の議員もね。でも、身の丈をということは今度の総合計画を立ち上げ
るときには行政側はないんですよ。議会側から出しましたよ。ところが今度の施政方針の中
には身の丈にあったと。全然食い違いがあるじゃないですか。もう実行不可能なんですよ。
ですから、今の財政的な基本に立ち返って物事を考えていかなければ。だから行政コストだ
ってそうなんですよ。ちょっと飛んじゃったですけれどもね。それじゃあですよ、この行政
コストについて1月の4日に市長要望を私が出したでしょ。その資料には去年の日経で出た
資料の中から1番トップが流山市ですよ。1人あたりの負担が19万円。それは義務化じゃ
ないから沼田は出てないんですよ。その中にですよ、最下位は247位で大阪市が54万3,
000円なんです。ですから、自分の状態がどうであるかと、前にも言ったでしょ。健康体
か非健康体か。それじゃあ非健康体を健康体にするにはどうしたらいいんかと。それにはこ
こから始まんなくちゃならないんですよ。だから、検討しますじゃあなくて「やります」と
言えばいいんですよ。クエスチョンマークの検討しますなんて私はいらない。それがどうい
うことかというと、市民の目線なんですよ。市長は軽々と市民の目線だと言うけれども、市
長の目線なんですよ。ですから、最後の時に言いましたでしょ。株式会社星野已喜雄商事だ
ったらどうなんですか。そういう思いが欠けている。ですから、そのことについて一つ申し
上げます。言いたくなかったんですけども。私が今までずーっと言ってきたことです。市長
の言葉に不偏不党、政治姿勢の出るときには違うけれども沼田の市長になったら自民党の支
部長になっている。公平・公正・公開、住民参加、現場主義、市民の目線、公用車の私的流
用、市長ファックスの公開について。全部指摘しているでしょ。血流が隅々まで行き渡る行
政。これも答えてない。合併説明会からふれあい広場での市民の声の対応。沼田都市開発へ
の補助金と出資の間違い。遵法の精神の偽り。それはどういうことかというと、合併での振
興局長の位置付けと報酬。報酬審議会を設けてない。地域協議会も2月の13日と同時に本
来から言うと立ち上げなければならないけれども、議会の声によって1年遅れになっている。
これはどういうことなんですか。お答えください。
◇市長(星野已喜雄君) それぞれたくさんのですね、ことについてご指摘をいただきまし
たが、これら総体的にですね、お答えいたすならば常に議会では私ども1点の曇りなく、誠
心誠意お答えをしてきたつもりでございますので、ご理解を賜りたいと思います。
◇35番(橋襄典君) 今のね、1点の曇りもないというのは私に対して4回目ですよ。
どこが1点の曇りもないんですか。例えば1番分かりやすい、金額はたいしたことないけれ
ども市長公用車の流用の問題だって、違いますか。市民の血税ですよ。今の言葉に偽りがあ
りますから、議長調整して休憩挟んで言ってくださいよ。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前10時33分休憩
─────────────────────────────
午前10時58分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 若干遅れまして、誠に申し訳なく思っておりますが、再質問に対
して答弁させていただきたいと存じます。
 まず、課がいくつかこうダブってあるということについてはですね、これはあの、ご案内
の通り、他の渋川市、あるいはですね、合併してきた高崎等においてもですね、そういうよ
うなことで確かに、例えば渋川ならば子持の総合支所に市民課、総務課等があったり、小野
上の総合支所にも総務課、市民課等があったりしているという経過がございます。いずれに
いたしましても、そういったことで課がですねダブってあるというところの他の市の事例も
あるということでございますし、いろいろと合併協議の中で振興局制度を取り入れたことに
よってですね、本形を取ってきたという流れでございます。それから、振興局長の関係等で
ございますけれども、これらは合併協議でですね、やはり確認をしてそしてこの制度を取り
入れてきた経過がございまして、ご理解を賜りたいと思っております。特にあの合併協議の
協議書の平成16年の8月の17日付のですね、第6条にですね振興局長の設置ということ
で5項目ほどございまして、それに基づいて対応を図っているということになります。更に、
行政コストの問題でございますけれども、先程来答弁で申し上げております通り、新年度に
なりましたら早急にですね、プロジェクトを作って、そしてそれが対応のために処して参り
たいというふうに思っておりますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇35番(橋襄典君) また同じことになっちゃうんですけれども、休憩挟んでね、分か
りやすく答えてもらいたい。ですから、合併する前に市長はこの組織を隅々まで血流が行き
渡る組織を作ると言った。今も他責じゃないけれども渋川、高崎の例を出して。だけれども
沼田はそれで効率的な行政運営、簡素で効率的なと言うが、本当にそれがそうなんですか。
市長が思っているんなら思っているんでいい。それで、その中において今こういう効率的な
運営がされていますって言えばいいんです。始めからモゾモゾモゾモゾ話をしてですよ、本
当に効率的な運営なんですか。上からストンと落ちる縦割り行政の組織に入るんですか。合
併となった途端に、中身は言いませんよ。分かっていると思いますけどもね。利根町で起き
たことも本庁でもう取り扱っているんですよ。だから、本来なら支所扱いで例えば新潟の上
越市じゃないですけれども、13ヶ町あって、21万の都市になってますよ。それがみんな
支所扱いになって、合併前の財政に基づいて運営している。それを新市の中で調整していこ
うと言うんです。3,000万だとか議論がありましたよ。その中で新市はどうあるべきか
ということで異なった団体が一緒になるんだからトラブルがあるのは当たり前のこと。それ
を前向きに対処していかなければならない。ところが市長の口から出たのは血流が隅々まで
行き渡る組織なんですよと言う。本当にそう思うんですか。どうですか。お答えください。
◇市長(星野已喜雄君) 血流が隅々まで行き渡るようなことをですね、当然この目途とし
て振興局制度を取り上げ、しかも、従前振興局が行ってきた事務事業等についてですね、き
め細かい対応をするために現在の組織形態になっておると言うことでご理解を賜りたいと思
っております。
◇35番(橋襄典君) 全然ね、私は理解できませんよ。それが市民の目線で行政運営を
やっているとは思わない。ですから本当に効率的な行政運営がされているんですか。希望的
観測を言っているんですよ。私は臨時から9月から、合併前ですよ。12月に市長にその確
認をしている。隅々まで行き渡る組織を作ると言っているんですよ。開けてびっくりでしょ
う。そしてこの行政組織の問題もですよ、合併前の2月の12日、全員協議会を開いてもら
いましたよ私が言って。残念ながらそのことについては誰も質問がありませんでしたけれど
も。大変な問題じゃないですか。事細かに言いますよ、今回の中に市長公室が設置されて、
今度は廃止される。なぜ設置されて、何で廃止しなければならないんだ。こういうメリット、
デメリット、行政運営に対するこういうことを目的としてやるって言わなくちゃなんないで
しょう。私は常々ね、この5万くらいの都市だったら企画財政一つで小回りの利く市民に答
えをすぐ返せるような状況をね、持っておくことが必要でしょうと。簡素で効率的な行政組
織体ですよこれは。今の市長の答えからすれば、本当に市民のことを思っているとは思えな
い。市長の目線。先ほど7項目ばっかり言いましたけれども、不偏不党だって全部そうじゃ
ないですか。もっと1点の曇りもないというんだったらもっと断言できるはずですよ。もう
1度お答えください。
◇市長(星野已喜雄君) この組織機構についてはですね、合併協議で積み重ねてきて、そ
してその体形を整えたという経過がございます。従いまして、今おっしゃられるように課が
ダブっているのではなかろうかいうようなことについてはですね、他の市等においても総合
支所方式をとっているとですね、そういうようなところもございまするし、やはり合併して、
一生懸命今一体感を醸成するために努力している一つのですね、やはり経過の中にあります
ので、私どもからいたしまするとですね、何とか議員がご指摘されるように血流が隅々に行
き渡るようなそういう努力をですね、日夜怠りなきようしていくということでご理解を賜り
たいと思います。
◇35番(橋襄典君) 言葉だけですよ。具体的にどうしたらいいか、今日の新聞にも出
てましたけれどもね、私はもう以前に取っておきましたけれども市民一人あたりの所得、い
くらだと思ってます。平成16年度ですよ。
(休憩を求める者あり)
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午前11時06分休憩
─────────────────────────────
午前11時10分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思います。私の手持ちの資料によります
ると、いわゆる群馬県でございますが、282万8,000円という数値になっております。
なおですね、市の関係でございますけれども、本市におきましてはですね、平成16年度現
在でございますが、271万8,000円になっております。以上でございます。
◇35番(橋襄典君) この前もね、担当と話をして入手したのが、市長の言われたよう
に271万8,000円なんですね。それで、今朝の経済新聞からするとですね、群馬県の
282万8,000円というのが違うんですよね。この1月に、従来ですと12月に出るん
ですけど、323万1,000円、どこかが食い違っているんですよ。統計だからそういう
こともあるんだと思いますけどね。なぜこういうふうに違うのかなと言うことなんです。た
だですね、私は先程から言っているようにそういう市民一人あたりの所得はどうですか、い
ま沼田市の自治体は健康体か非健康体ということについていろんな見方があると思うんです。
商、工、農、官、いろんな形でそれを平均値を上げるためにはどういう政策をもってやるか
と。そこにいわゆるマニフェストというのが出てくるわけですよね。そして期間を定めなが
ら、どういう効果を求めて、どういう裏付けを持って。実はですね、今、「ザ選挙」という
ですね早稲田大学で、そこが中心になってやっているんですけれども、全国の今度の統一選
の中でマニフェストを掲げている市町村議員もまた首長さんもいます。しかしながら、よく
見てみると議員というのは財源的な裏付けがなかなか難しいんで、やはり、見てもそこに乏
しい部分があります。そこでですね、この今回の所得の結果としてですね、3年連続で下が
っているんですよね。格差がうんと落ちてるんです。群馬県は少し上がっているんです。し
かしながら沼田は下がっているんですよ。ですから、その要因はどこにあるんだろう。それ
を分析をして、そして政策をもって、そして行政として仕掛けをしてやっていくということ
が大事なんですよ。ですから、先程来何回も言いますように効率的な行政組織を運営するに
は、簡素で効率的なことでなければならない。ですから、例えばですよ、総務課が旧沼田、
本庁にあって、白沢・利根に総務課があって、それじゃあそれなりの、今度はですよ、3ヶ
年で職員の待遇を一つにしますよ、統一しますよと。それならば総務課長の、全く失礼かも
知れないですよ、公平、公正と言っている市長だからですよ、本庁の総務課長と白沢・利根
の総務課長は同じ仕事量ですか。やはり、そういうことから見直して公平、公正。そしてそ
の次に出てきたけれど人件費のことにも手を入れている。私は前に市長に言ったようにです
ね、3役が自分たちのことをやるんならいいですよ。いきなり職員のあれまで削減、カット
ですよ。それにはシナリオがあるわけですよ。このことについては議会に何も触れていない。
本来ですと報酬審議会を開いてキチッとやっていくべきなんです。しかしながら、議会は今
問題になっている政務調査費についてはですよ自ら研究をしながら減額に応じていますよ。
それで、今度、改選後は改めて2ヶ年凍結した政務調査費が生きていくわけです。それも減
額してですね。もし、そういう状況であるならば議会ももしかしたら考えたかも知れない。
でも、12市の中においては議員報酬は最下位ですよ。でも、市民にとってどうであるかと
いえばいろいろ意見が出ると思うんです。ですから、こういう統計的な数字を持ってどう具
体的に対処をしなくちゃならないかと、それが政策なんです。そういったことが見えない。
今の市長の答弁を聞いていてもですよ。抽象論としか思えないんですよ。ですから、何度も
言うようにローカルマニフェストの首長の連盟に市長は一早く飛び込んだわけでしょ。確か
市長が申し込んだのは3月の末くらいですよ。インターネットを見ててもトップで入ったん
ですね。ですから、県下では5人の首長が入ってます。それなりのことが出てます。ですか
ら、お願いから約束なんですね。それじゃあ、いつも口癖で言ってますが、公約という字は
どういう字を書くんですか、口約束なんです。そうじゃなくて公の約束、それには先ほど言
った4項目をもってより具体的に市民の要望に応えていくっていうことが、より具体的に出
てくるわけなんです。ですから、そこを口を酸っぱくして言っているわけです。それを言っ
てなければいいんです。ですから、過去に市長がそれに入会してからどうですかねと言った
ら「まだ勉強中です」と。それはいただけないんじゃないんですか。そして、今はマニフェ
ストを読んで選挙に行きましょうと、投票率を上げて、議員も首長もチェックをしてくださ
いと、こういうことなんですよね。ですから、我々議会についても問題があるかも知れない。
選ぶ方にも問題があるかも知れない。ですから、前向きにして自分たちの街は自分たちでこ
うするんだという形をね、より具体的に鮮明にしていくことが必要でしょ。ですから、今言
った沼田の状態、商、工、農、官、そしてその所得を得ている部分がどうですかということ
ですよね。ですから、そういう総合的なチェックをしながら行政運営を図っていくというこ
とが大事なんです。ですから、それについては簡素で効率的かという本当に今言ったような
同じ課が3つあって、本当にそうなんですか。そこなんですよ。地域協議会だって全然意見
が出てないじゃないですか。なぜ意見が出ないんですか。あるんですよ、異なった人が夫婦
だってそうでしょ。結婚したときは良かったかも知れないけども、1年2年経つといろいろ
問題が出てくるんです。見えないところで出てくる。考え方も違っているから。だから、そ
れを調整しようとしてるわけでしょ。ですから、前向きに考えていくべきなんです。昨年の
日大の畠山先生が合併後の調査をしました。非常にいい調査だったですよ。私はどうですか
といったらまだ半年だと、それでは2年後、沼田はどうなってますかということをやってい
る。お金出してもいいって私は言いましたよ。それはどういうことかって言うと議会も加わ
って新市が動く、それがどう変わってきたかという評価ですよ。マニフェストはやった結果
の検証が必要なんですよ。やりっ放しじゃだめなんです。ですから、それによって沼田はど
うかという、良くなったのか悪くなったのか。なぜ悪くなったんだか、なぜ良くなったんだ
かこういう考え方に基づいて行政運営、執行されなくちゃならないんです。それが私に対し
ては先程から何回も言うように具体的ではない。それはできません。答えられませんという
ならそれでいいんですよ。その辺を含めてお答えください。
◇市長(星野已喜雄君) 合併をして2年を経過いたしました。何とか一体感を醸成するた
めに関係者がこぞって努力傾注して参りました。組織関係についてもですね、やはりそうい
った協議の経過の中で今日を迎えているわけでございます。従いまして、今後ですね、いろ
いろな意味での反省すべきところはしながらですね、更にいい方向に向かって努力をしてい
きたいというふうに思っておりますのでご理解を賜りたいと思っております。
◇35番(橋襄典君) その時にですね、くどいようですけれども、どこがどういうふう
に変わっているのか。頑張ってきたということはしてないなんて言ってませんよ。ですから、
頑張った結果としてどこがどういうふうになってきてるかというチェックをしないと次が出
ないんですよ。ですから、1回目の質問の最後で言いましたけれども、株式会社星野已喜雄
商事だったらどうですか。自分の金を出すのであればどうですか、より具体的に効果の上が
る1円たりともムダにしないという結果が出てくるというふうに思うんですよね。どの今ま
での市長の答弁を聞いてもそれ以上のことは出てこないと思うんです。でも不満ですね。そ
こでですね、補助金と委託料の見直し、このことについては先ほど市長が答えたように平成
2年の前市長の時に、補強版で出ました。組織から何から。これは私の提案だったんですけ
れどもそれでも同僚議員の、職員の、スタッフの応援によって行革ができました。その結果
としてですね、事務近代化推進委員会の中に書いてありますけれども1億5,000万円の
年間経費カットになりました。それにプラスOA化が進むと2億円の経費カットになる。今
もずーっと続いているんです。これは提案型でやりました。1人じゃできないんですよね。
市長もそうですよ。ですから、有能な素晴らしい職員がいるんですからそういう職員をキチ
ッと使って、やることが大切じゃないんですか。ですから、今お金がないんですから最小限、
今言った補助金と委託料の抜本的な見直しをするべきと。当然、今まで出ている部分をカッ
トするような方向に行くわけですから市民との葛藤はあります。その姿勢、考え方を示して
ください。
◇市長(星野已喜雄君) やはりあの、今までのですね、行政運営とはやはりあの、どうし
ても人口が増える、必ず前年対比で予算が上がっていくという構造になく、お年寄りが増え、
子供が少なくなってくる。しかも三位一体改革によっていわゆる本市の財源も厳しい状況に
なるということになるとですね、やはり行政コストの削減ということは避けて通れないこと
だと思っております。従いまして、先程来から答弁しておりまする通りですね、新年度に入
りましたら早々にプロジェクトチームを立ち上げて、そしてそれが対応のためのですね、手
だてを講じていきたいと、こういうふうに思っております。
◇35番(橋襄典君)  毎回そういう答えなんですよ。それが具体的にどういうふうにな
っていくかなんて。それでもプロジェクトを組んで新年度早々やっていくということですか
らそれは期待を持ちたいと思います。そこでですね、市長の手元にあると思うんですけれど
も1月の4日に添付書類を出しました。行政コストについてとね。この中で、先ほども申し
上げました通り平成16年度住民1人あたり行政コストの負担が流山市、千葉ですね、全国
でトップ19万6,000円です。247位、最下位ですね、これが大阪市で54万3,0
00円。先ほど申し上げましたように沼田は義務化じゃないから出してないから分かりませ
ん。そこでですね、流山市はどういうことかというと3年間においてですね、ものすごい行
政改革をしてきました。そういう中で26億円の経費削減を達成したんですね。これは、若
い人を集めて、若い人が集まれば結婚もあったり子供ができたりと、その時に子育てのしや
すいまちづくりにしようと、そしてその浮かせた26億円は日本で最高の育てやすいまちを
作ろうと。こういうことなんです。これは日経やNHKでも放送されました。それをみんな
紐解いたやつですよ。他市のことを真似する必要はないかも知れないけれども沼田でもその
独自性を活かして何かをしていくということが必要かと思うんですけれども、私から今まで
見た限りではそういった政策はなかなか具体論として見えないんですよ。ですから、しきり
にそれを言っているんです。その点についていかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) 流山市の例を紹介していただき、行政コストの削減、もう一方に
おきましてはそれによって生み出されたいわゆる予算をですね、子育てに向けていくという
ことのとらまえ方は大変立派なことだなと思っております。私どももこういった先進地区に
学びながらですね、方向性を見出していきたいとこういうふうに思っております。
◇35番(橋襄典君)  もう時間が12分しかなくなっちゃったんで、次に移ります。
有害鳥獣駆除の遅滞の再々調査についてですね、私もこういう情報を得てですね、何度とい
って分かりませんけれども利根町に足を運ばせていただきました。行くと帰りはお昼頃です
よ。なぜこれが解決されないんだろうということなんですね。昨年の12月において、やっ
と重い口を開いて再調査をすると、その結果が未だかつて私のところへ返事が来ないんです
よ。質問したら答えるのが当然じゃないですか。それで、善良な市民にこういった問題が多
く及んでいるんですよ。
 例えば一つ言います。もう時間がないですからね、昨年の11月から12月にかけてです
ね、高崎の警察署でいわゆる寮費の着服した問題があるんです。68万円かなんかですね。
これが一つ。渋川市で合併によって職員の異動によって532万ですかね。それで、そのこ
とについてその後何が出ないかということはどういうことかと。行政がキチッと告発したん
ですよ。住民のために。だからその後出てこないんですよ。沼田の場合には当時の振興局長
の厳重注意があって、また再調査があって注意があって、更に昨年の12月、私の質問の中
において再々調査をすると、その結果がまだ出てこない。そのことについても領収証の問題
についてもですよ、そのお話を聞くと領収証には日にちが入っていない。その後も担当3人
と地元の住民も含めながら動きがあったと、こういう話もあるんですよ。そういったことに
ついて1月の7日に再確認、何が再確認されたんですか。こんなに疑問符をもたれた問題を
どうするんですか。
 次にもう一つ行きます。これが一つですね。それとふれあい広場で市長との懇談の中でで
すよ、領収証偽造と言われて個人のプライバシー、市民はどうするんですか。市民のために
やっているんでしょう。やったことについてはまずいことじゃないんですか。そのことの保
護をしなけりゃならないんですか。私は聞いていてですね、なぜ、「分かりました確認して
みます」といえばことは済んだわけです。それをいたずらに伸ばしてしまった。こういった
ことが公平、公正、再発防止につながるんですか。再発防止のためにはどうすればいいかと
いうと、徹底的にチェックをすること。もう一つは公開をしながら今言ったようなチェック
をすること。それがもう次には出てこない再発防止なんですよ。今、公務員法の違う観点で
市長は言いましたけれどもこの処罰については29条と33条に基づいている。ところが先
ほど言いましたですね、高崎と渋川の問題は署員と職員は退職してますよ。でも、なぜこん
なにいたずらに時間がかかったんですか。理由なんか何もないじゃないですか。通告してる
んですよ。確認しましたなんて何を確認したんですか。お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) まずあの、整理をしてお答えしたいと思いますが、捕獲隊関係の
関係につきましてはですね、これがいわゆる当事者の思いこみ、勘違いの錯誤により、支給
されていなかった経過がございまして、当然この支払いが遅れてしまいました。この関係に
ついてはですね、議員ご承知の通り公務員法に基づいて対応を図ってきたところでございま
す。11月からの質問の関係については事故防止指導員手当だととらまえておりますけれど
も、これらにつきましては、先ほど答弁をさせていただいた通りですね、関係職員が関係当
事者に経過等説明して確認作業を行い、平成19年1月7日までに関係者から事故防止指導
員手当を受領している旨の再確認をしてきたと、こういうことでございますのでご理解を賜
りたいと思います。
◇35番(橋襄典君)  ええとですね、昨年の10月はここに封筒がありますよ。私いた
だいたけれども、「平成16年度有害鳥獣駆除費、上半期38,000円、下期4,000
円、計4万2,000円」これがですよ、領収証もなくて、これがですよ書類の下にあった
もんで分からなかったと。じゃあ何でこれが発覚したんですか。それと同時にですよ、この
平成18年の11月、昨年のね、この読売新聞と上毛新聞に掲載される内容が違うんですよ。
今言った項目も違う。なぜそんなことなんですか。これ違いますよ。記者会見でどういった
か知りませんけれども、両方の2紙の中身は違いますよ。それに基づいて私は12月の一般
質問でこのことについて言ったんです。指導員手当。違うんじゃないですか。
◇市長(星野已喜雄君) 一応ですね、先ほど申し上げました通りですね、捕獲手当の関係
についてはですね、まあ遅延があったということで、先ほど申し上げました通り、関係者を
しかるべき公務員法に基づいて対応を図ってきたと。で、もう一方の関係についてはですね、
受領関係のいろいろなことがあったようでございます。従いまして、再度ですね、当事者に
確認作業をしたという経過があって、先ほど答弁をした通りの流れになっているわけでござ
います。なお、記者クラブのですね、方に総務部長がですね、処分について申し上げたのは
ですね、「この処分は団体事務に伴う手当の支払いを錯誤により遅延したため、住民に不信
感を与え、職務の信頼を損ね、公務員としての信用・信頼を失墜させたものでこのことは地
方公務員法第33条、信用失墜行為の禁止に抵触し、地方公務員法第29条第1項第3号、
全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあった場合に該当することから処分を行ったもの
である」ということで、申し述べております。
◇35番(橋襄典君)  非常に時間がなくなっちゃって、弱ったもんなんですけども、そ
の中身についてもですよ、その当時もそうなんですけれども違う問題でも未払いがあったと
か、領収証がなかったとか、先ほど申し上げましたように、それでは私はいつもそうなんで
すけどもね、担当課長から話を聞いて、その次は部長から、今強いて言えば助役になります
けどもね、そういう積み上げを私はやってきましたよ。そうじゃないと結論が出ない問題が
あるんです。しかしながら、それでは隣の助役に聞いてみてください。領収証に日にちがな
いって言ったじゃないですか。その内容について、聞いたことについて全然答えてくれない
んですよ。今までずーっと半年以上。発覚してから。それじゃあ信頼する行政っていうのは
住民側からすればどうするんですか。
◇市長(星野已喜雄君) そういった諸々のところをとらまえてですね、先程来申し上げて
いるように公務員法関係でいわゆる対応をしてきたということになりますのでご理解を賜り
たいと思います。
◇35番(橋襄典君)  それではですね、先ほどのふれあい広場での市民からの領収証偽
造といわれた時に、その市民の言ったこととそれから対象になる人と、個人だからというこ
とでもないかも知れないけれどもプライバシーが優先されるんですか。どうなんですか、そ
の辺は。ご回答下さい。
◇市長(星野已喜雄君) まああの、この時のですね、ふれあい広場の質問でですね、お答
えをさせていただいておりますが、やはり個人のプライバシーあるいはデリケートと申し上
げたかと思いますが、と先ほど申し上げた通りですね、やはりあの、その方のですね、ある
いはそのあらゆる関係をとらまえてもですね、個人のことに係わることはやはりあの、慎重
に対応をしていかないとまずいと思いましたので、そういった発言をさせていただいており
ます。
◇35番(橋襄典君)  慎重にすることは大いに結構なんですね、例えば良くあることに
被害者と加害者がいて、加害者はどうするんですか、被害者の人権をうんと尊重しちゃって。
それも尊重しなくちゃならないかも知れないですよ。今の問題は明らかじゃないんですか。
そのじゃあ、善良な市民からそのことについて、なぜ確認をしますと、こういうことが言え
ないんですか。そのままおしまいですか。それでは市民の意見なんて聴かないじゃないです
か。いかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) 一定のこの流れの問題についてはですね、担当の関係者、あるい
はまた当然助役も含めてですね、これが二度と起こらないように調査をすると同時にそれぞ
れの適切な対応をしてきたつもりでございますのでご理解を賜りたいと思います。当然善良
な市民からのですね、ご質問に対しては誠心誠意対応を図っていかなければなりませんけれ
ども、私どものこのとらまえ方からいたしまするとやはり個人のプライバシーあるいはデリ
ケート等と申し上げたということについてはですね、やはり慎重にですね、対応せざるを得
ないというようなことでふれあい広場では申し上げてきたという、そういう経過でございま
すのでご理解を賜りたいと思います。
◇35番(橋襄典君)  そうすると、その善良な市民から出た意見についてはどう対処す
るんですか。言ったことが間違ったんですか、それが正しかったんですか。それを確認して
やらなくちゃならないんじゃないんですか。わざわざねあそこで意見を吐くというのは勇気
があるんですよ。ましてこういう言葉が出てくるってことはですね。それに対して市民にキ
チッと向かい合ってその答えを出してやる。今ここで答えが出なけりゃ研究して出来る限り
早く結論を出してやりますよ、具体的にっていうんじゃないんですか。それが未だかつて出
てきてないじゃないですか。どうですか。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内の通り、議場でですね、発言をしていることは、この右に
出る発言はないわけでございまして、そういった意味でですね、今後関係するところにいろ
いろと問題があるとすればですね、これはまたしっかりと対応、検討していくつもりでござ
いますのでご理解を賜りたいと思います。
◇35番(橋襄典君)  問題はあるんですよ。だから今言ったことに答えてないじゃない
ですか。次に答えなければそのまま残しますから。じゃあ、その人が勇気を持ってその話を
ですね、嘘だったら嘘ですよと言ってやらなくちゃ。良く調査しましたらそういう事実はあ
りませんでしたと、こうでなくては。それが未だかつて出てこないんですよ。半年も経って
も。そんなのがあるんですか。沼田の行政はこんなもんですか。行政というのは時間はかか
っても法律に基づいてキチッと対応する。議員なり市民が言うと「これは筋論が違います。
却下します」とやられちゃいますけれども行政は信頼のおける行政だったら、時間をかけて
法律に基づいて、うまくなかったら変えていけばいいんですよ、市民のために。そうあるべ
きじゃないんですか。
◇市長(星野已喜雄君) 重ねて申し上げたいと思いますけれども、対応方はですね、一生
懸命図ってきたつもりでございます。いずれにいたしましてもですね、先程来重ねて答弁を
するわけでございますけれども、やはり、個のことに係わることであるとするとですね、や
はり慎重に申し上げなければならない。ご案内の通り、個人保護条例等もこの節できている
ということから考えるとですね、やはり慎重な対応が必要かと思っておりますので、よろし
くお願い申し上げます。
◇35番(橋襄典君)  調査が甘いです。ハッキリ言ってね。このことについてもですね、
いろいろ相談してきました。私が思った通りの答えが2つ出てきました。1つは議会で10
0条を設けなさい。1つは市民のために告発しなさいということです。ですから、傍聴者が
聞いててもそうだと思うんですけどね、具体的な答えが出てない。それじゃあ市民の声はな
んだったんだいということです。これは積み残しです。時間が3分になりましたので、次の
グリーンコンシューマー、これはもう10年前から私言ってるんです。賢い消費者になりな
さいって。こういう本にもあるんですけれどもね。もっと今膨大なものになっています。そ
こでですね、グリーンコンシューマーって何。本当の豊かさってなんだろう。それがグリー
ンコンシューマーの10原則なんですよ。それをやることによって、10原則をですね、行
政から広報ぬまたで流して、これはどうだろう。すべてはできないかも知れないけれども1
つずつやっていくと,
ものすごい沼田の環境は変わってきます。経済も変わってきます。その点が1つですね。
 それと、生ゴミ分別、先ほど17%といいましたけれども、ダイオキシンが出ないように
調整をしているからあれなんですけれども。この端的に言うとですね、運び込まれるものの
生ゴミが17%減ると、残ったもの紙類ですよ。端的に言うとポッと燃えるわけですよね。
そうするとダイオキシンは80%以上は減ると思いますよ。それと経費カットと1番人体に
影響があるものが減るわけですからこんないい話はないわけです。温暖化についてもそうで
す。ただ、それには市民への周知徹底が必要だと思います。これは時間がかかるかと思いま
すけれども、例えばですよ、今まではこれをやることに1億円以上の経費カットなんです。
ですから、住民が汗を流した結果として1億円が浮いたとすれば、先ほどの流山市と同じで
す。この1億円を市民の要望に応えて使ってもらうという形をすると、自分たちの血税がそ
こに使われてて、浮いた金を自分たちでまた使えるんだと。こんなに行政に信頼はものすご
い上がりますよ。それをずーっと言ってきたんですよ。先ほども質問をしたけれども答えて
ないんですけれども、この考え方の経済効果なり効果については市長はどう思ってますか。
◇市長(星野已喜雄君) グリーンコンシューマーはですね、今もう、国家的な大きな流れ
になっているのではないかというふうに認識をしております。従いまして、今後ですね、こ
れらの対応のために努力をしなければいけませんし、また同時にですね、関係部課において
はそういった方向性で行政に取り組んできている経過がございます。
◇35番(橋襄典君)  1番最後の答えがないんです。それとね、そういう考え方で行か
なければならない。やるってなぜ出ないんですか。それとも何があってできないのか。こう
いう答えが欲しいんですよ。いいことには間違いないんです。ですから、そのことについて
は先程も言ったように行政コストのことをプロジェクトチームを作ってやるって言うんだか
らこれだって市民の意見を聴きながら、やりやすい方向でやっていきましょうっていうこと
でしょ。廃油の使い方もそう、いろんなことやってますよ。そういうことも含めた中で、今
沼田市の一角でやってるところがありますよ。それを総合的にやると経費カットと経済効果
と市民の安全で安心で過ごせる街づくりが具体化にできます。最後にお答えをお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろな環境問題等を捉えますとこのグリーンコンシューマー
等の流れは時代の流れかと思っておりますのでこれをしっかり受け止めてですね、本市で一
つでも具体的にできるところから実践をしてまいりたいというふうに思っておりますので、
ご理解を賜りたいと思います。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 次に、相田昌夫議員。32番。
〔32番 相田昌夫君登壇〕
◇32番(相田昌夫君) 通告いたしましたところ、お許しがありましたので質問をさせて
いただきます。
 早いもので、新沼田市が誕生して2年が経過しようとしておりますが、合併後の反省と検
討の論判をする機会が一度も出てまいりませんでした。
 これは、事務事業のすり合わせが未完成のまま合併に突入し、旧沼田市の第四次総合計画
と第五次総合計画のはざまに入り、成り行き任せの行政をしなければならない状況が生まれ
たと推測をいたすところではございますが、何分にも未熟な私には、新沼田市が何を目的と
し、どのように進んでいきたいのかがわからないのと同時に見えてまいりません。
 そこで、2年間休むことなく行われてきた毎週の幹部会議についてお聞きしたいと思いま
す。特に、一般事務事業以外で、合併の反省と検討、振興局の問題点、状況について話し合
われたかどうか、併せて、諸事業についての問題点等ありましたときに、市長がどのような
リーダーシップをとってきたのかもお聞かせください。
 そして、合併の大きなテーマを「水と緑の大地 田園空間都市」と銘打って、事があるご
とに大きな声で訴えてきた市長ですが、このテーマの内容も見えてまいりません。
 今まで、再三、多くの議員が一般質問の中でとりあげ、市長の答弁を聞いておるわけです
が、私には理解ができません。
 そこでお伺いしたいのですが、大きく分けて3つのゾーンを作り展開をしていく。しかし
ながら、この2年間は第四次と第五次のはざまになるため、第五次の中で対応していくと理
解しておりました。しかし、平成19年度予算には、それらしき予算が計上されていないの
はなぜなのでしょうか。
 待ちに待たされた議員、住民はどう思うのでしょうか。また、合併は何だったのでしょう
か。ただの財政上の問題だけなのかと、いろいろな疑問がわいてきます。
 そこで、市長には、「そうではない、今後を見据えた施策や政策を打ち出し、五次総の中
で、苦しいながらも住民と共有のできる、夢の持てる事業を展開していくのだ」という意気
込みをお聞かせ願いたいと思うのですがいかがでしょうか。
 沼田市民全体が市長に期待をしているのは間違いのないところでもあります。明確なご回
答をお願いをいたします。
 また、先ほどの橋議員と重複をするところもございますけれども、よろしくお願いをい
たします。
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの相田議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、政治姿勢について、合併、2年経過について、合併後、2年を経過したが毎週の幹
部会議についてでありますが、部長会議は、庁内の意思疎通を図るため、市行政に係る伝達
及び諸報告を行うとともに、庁議に付議すべき事案について調整を行うことを目的として、
基本的に毎週月曜日に開催をしているところであります。
 ご質問の、幹部会議につきましては、部長会議及び部課長会議の前段に開催される、市長、
助役、白沢町振興局長及び利根町振興局長による打合せでありますが、部長会議に付される
報告連絡事項及び当面する懸案事項や振興局に関する課題等につきまして、事前に協議、調
整等を行い情報を共有し、その対応を図るために開催をしております。
 次に、諸事業を進めるにあたっての市長のリーダーシップについてでありますが、施政方
針でも申し上げました通り、本市を取り巻く状況は極めて厳しく、難しい行財政運営を迫ら
れる状況下であります。
 この現状を打開し、社会経済情勢の変化に対応した住民サービスを実施するためには、簡
素で効率的な行政組織の整備、財政負担の軽減を図る必要があるとともに、市民参加はもと
より、地域コミュニティをはじめボランティア団体やNPO法人などとの市民協働を進めて
いくことが重要であると考えております。
 そのためには、各振興局との連携を密にし、現在抱えている課題や当面する懸案事項など、
本市が現在置かれている状況を的確に把握し、その対応を一歩一歩着実に進めていく責任を
行政が担っていることを強く認識し、市民参加・市民協働を推進するため、行政の透明、情
報の公開を図りながら、市長自らが市政執行の先頭に立ち、粉骨砕身、全身全霊を傾注して
まいる所存でありますので、今後ともより一層のご指導を賜りますようお願いいたします。
 次に、第五次総合計画について、「水と緑の大地 田園空間都市」について、第五次総合
計画の中で、施策を位置付けてあるか、予算措置の状況についてでありますが、第五次総合
計画につきましては、本市の将来に希望が抱ける都市像を示すとともに、それを達成してい
くための基本的な考え方を明らかにした基本構想、その基本構想の具現化に向けた施策の展
開を図るため、計画期間中の主要重点施策の考え方と方向性をより具体的に明らかにした基
本計画を定め、その実現を図るため、実施計画を策定し、財政状況を踏まえながら、計画期
間中の平成19年度から平成23年度までの前期5ヵ年に推進する主要な事務事業を掲げて
おります。
 第五次総合計画のスタートとなる平成19年度の予算につきましては、「市民協働・市民
交流の推進」、「安心、安全の確保」、「少子化対策・子育て支援」を主眼とし、第五次総
合計画の実施計画に位置付けた優先すべき主要事務事業への予算の反映を基本として編成し
たものであります。
 施策への予算措置の状況についてでありますが、先の橋議員のご質問にご答弁申し上げ
ました通り、実施計画に位置付けた平成19年度事業につきましては、厳しい財政状況の中
で事業開始時期などの見直しを行ったものもありますが、概ね予算措置を行ったところであ
ります。
  以上申し上げまして、相田議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇32番(相田昌夫君) 再質問をさせていただきます。
 先ほどの回答の中に、合併について、あるいは振興局のことについては、情報の共有をし
ているというところのご回答があったわけでございますけれども、もし情報の共有をしてお
るならば、いま自分たち、少なくとも連れにはできませんので、自分と利根町の住民の一部
と言ったらいいかな、が、今回の合併について、この合併は何だったのだという疑問を持つ
のはなぜなのでしょうか。本当に幹部会議の中で、本当に情報の共有ができているならば、
必ずそこに問題点が出ているはずであります。しかしながら、その問題点についても、まだ
その問題を解決するための施策、あるいは情報が入ってまいりません。これはなぜなのでし
ょうか。お聞きいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど申し上げました通り、助役、振興局長、私を含めて、特段
のことがない限りにおきましては、月曜日にそういった打ち合わせをしてきている経過がご
ざいます。なお、ことによるとそういったことが、下におりていくのが若干いろいろなこと
があったかもわかりません。しかし今後、いま相田議員がおっしゃるような共有できる内容
等について、できる限り振興局の職員の方々にも周知徹底し、振興局管内の市民の方々にも
周知が徹底されるように努力をしていきたいというふうに思っております。
 また、問題等について、解決するための情報の関係でございますけれども、やはり先ほど
来の質問にもお答えしているとおり、合併をして2年が経過をいたしました。ひたすら努力
をしているわけでございますけれども、やはり今まで違った自治体の方々が一緒になってい
くということになりますると、自ずとそこにいろいろなことが出てまいります。しかし、両
振興局長を中心にいたしまして、できるだけそういった解決するための情報についても、い
わゆる職員、市民に周知できるように努力をしてまいりたいというふうに思っておりますの
で、よろしくお願いをしたいと思います。
◇32番(相田昌夫君) ありがとうございます。しかしながら市長、いまの回答を聞きま
すと次の質問がなかなかできなくなるわけでありますけれども、知っていたならば、2年間
あったわけですから、らしきことは議員にも、住民にも伝わっていいはずだと思うのですよ。
そこのところが、だから自分に力がないのか、情報網が足りないのか、見えてこないわけで
すよ。と言いますと、自分を含めて住民は何のための幹部会議だ、何のための市長だ、何の
ための助役だ、何のための局長だという疑問までわいてくるわけであります。だから、問題
がないのはおかしいです。先ほど市長が言ったとおり、異なったやり方、異なった環境の中
でやってきた3つの自治体が一緒になるわけですから。問題が起きないのがおかしい。だか
ら問題が起きるから自治区制度、振興局制度、局長制度、次長制度、これを設けて、それを
なくすために努力をするという制度を選択したわけではないですか。ここが機能しないとい
うことになれば、先ほど機構の中で、襄典先輩議員が言ったように、もっとスリムにした方
が財政的には助かる。だけど財政が助かる以上に重要だからこういう形をとったわけであり
ますので、その辺のご見解をよろしくお願いをいたします。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後0時00分休憩
─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 相田議員の再質問にお答えをいたします。
 振興局のいわゆる組織等からくる、いわゆる機能の問題でございますけれども。先ほど来、
答弁申し上げております通り、月曜日に打ち合わせ、あるいはまたいろいろな情報交換をし
た後に部長会議に臨んでおります。従いまして、振興局長、次長におかれましては、当然そ
ういったことについては熟知をしている経過がございます。従いまして、当然そういったと
ころをとらまえますると、いわゆる振興局の課長等にそういった情報を流すというようなこ
との流れが考えられまするし、またそういったことを講じる必要があると、こういうふうな
とらまえ方をしております。
 組織にそういうことが流れるためには、どうしても振興局長、次長の調整力が要求されて
まいりまして、この件については、局長、次長の努力を期待をするわけでございます。
◇32番(相田昌夫君) 一番自分が言いたいのは、形はある。だけどここで機能している
のか、機能していないのか伝わってこない。となりますと、どうしても合併の良し悪しの論
判になってしまうわけであります。ですから、せっかく幹部会議があるのですから、これは
振興局を預かっている局長さんの、言葉は過ぎるかもしれませんけれども、姿勢にもよると
思います。預かっている局長さんが、振興局の住民の隅々までの意見を把握しているか、し
てないか。また、そういう把握ができるような状況があるのか、ないのかというところの問
題にもなってくるわけでありますけれども、いずれにしましても、住民が良し悪しは決める
わけでありますので、その辺のところはせっかく毎週時間をかけて会議をやっているならば、
徹底して今後やっていただきたいのと、振興局長というものが、今までの村長との権限とま
るっきり違うわけでありますし、住民も村長とは違った理解をしておるわけですので、今後
まだあるわけですので、どういった村長と局長との違い、住民の声がなかなか上には伝わっ
ているのだけれども、今度は逆に下に下がってこないというのが非常に住民に理解が得難い
ので、その辺の努力というか、今ある程度の答弁をもらったのですけれども、もう一度市長、
お願いをします。
◇市長(星野已喜雄君) 沼田市政の最高責任者は沼田市長が背負っております。かつての
利根村政の最高責任は利根村長が担っていたわけでございます。従いまして、局長と村長と
は自ら違うということは、相田議員がおっしゃった通りであると認識をしております。
 そういった中で、先ほど来、情報の共有と、いわゆる振興局管内にそういった幹部会議、
あるいはまた部長会議等の情報が流れるようにしていくためには、どうしても振興局長、次
長が、振興局管内の幹部職員に、少なくとも月曜日には、会議を終えた後周知をしていくと。
場面によっては管内の議員の方々にも、必要があればお知らせをしていくというふうなこと
と、あるいはまた当然、地域協議会、区長等につないでいくということが大切なことになっ
てくると思っておりますので、今後、両振興局長にはそういった指示を改めてしてまいりた
いというふうに思っております。
◇32番(相田昌夫君) ありがとうございます。先ほどもちょっと言ったのですけれども、
あと住民の声を、住民は振興局に言って、係の人、その上の課長さん、あるいは問題が起き
たときには次長さんくらいのところで止まってしまうことが多いのです。これだと、次長さ
んまで行くのも滅多なことではないと思いますけれども、課長さん止まりのところで、住民
が訴えている苦情なり、要望なり、問題事なりが止まってしまうケースが非常に多いと自分
は思っているわけであります。ですから、逆に言うと、これは振興局長が一番把握をしなけ
ればいけない案件であるとも思うわけですので、是が非でも振興局長さんには苦情相談、い
わゆる振興局で膿となるものを受けるような、本人が受けるような体制を作っていただきた
いのですけれども、いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 住民の声をいろいろと聞いていくということについては、区長、
あるいはまた地域協議会等のそういった組織形態もあるし、また議員皆様方の、そういう意
味では大変重要な役割がそこにあるのではないかと思っております。局長そのものが、振興
局に常に常駐をしているわけでございますので、必要があればしかるべきところに出向いて
は、そういった諸々の要望事項等について耳を傾けるような、そういう努力を、時間の合間
をぬっては展開をしていく必要があるのではないかと思っております。
◇32番(相田昌夫君) ありがとうございます。自分も在任という形で沼田市議会に参加
をさせていただきまして、この2年間、合併をした後の2年間で、今まで、いま市長にお話
ししたようなところの問題点が始まって以来、まだ今でも渦を巻いているというところであ
りますので、是が非でもその役を局長にやってもらって、本当に住民の考え、願いを肌身で
感じてもらって幹部会議につなげていただければ、今までとは違った幹部会議、あるいは幹
部会議の決定が下にくだってくるというような状況が生まれるのだと信じておりますので、
よろしくお願いをいたします。
 それと、リーダーシップの件でありますけれども、市長、私も市長の背中を、高校卒業す
るまでずっと見てきてですね、沼田市長になってしまってから何か市長が小さくなっちゃっ
たなと感じておるわけでありますけれども。それはですね、中学校の生徒会長のときから運
動会にしろ、何にしろ、自分がリーダーをとり、自分が応援合戦にしても、自分のアイデア
で周りを引っ張ってきたと。また、利根農の生徒会長のときは、2,000人、3,000
人が集まるところで演説をぶち、みんな泣かし、校長先生まで泣かしたと。これも素晴らし
かった。市会議員、県会議員、県会議員で幹事長だというところまでは非常に市長の器が素
晴らしいと。人が認める素晴らしいというところが表に出ていておったわけですけれども、
沼田市長になってから、ただ偉い人というふうに変わってしまったような感がするわけでご
ざいますけれども。それだけ今までの経歴の中で、大衆の先に立っていろいろなことをやっ
てきたのに、何で沼田市の市政を与かるようになってからすごさがなくなったのか、何か感
じるところがあったらお聞かせをお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) やはり職責の場面、場面で自らの行動を律していかなくてはなり
ません。やはり議会活動の展開では、これはもうある意味においては時間の余裕等もありま
するし、縦横無尽に自らの意見を、場面、場面で発露していくということは可能かと思って
おります。
 しかし、行政の長という立場に、今度は執行者の立場になりますると、やはり一言ひとこ
と言葉も選び、そして市民に対して失礼のないよう対応を図っていかなくてはならないとい
うときに、やや議会活動のときと違った雰囲気を相田議員は受け止めているかもしれません
けれども、根っからの、根本のそういった姿勢、つまり大衆と共に歩み、大衆と共に泣いて、
大衆と共に頑張っていくという姿勢にはいまだもって変わっておりません。
◇32番(相田昌夫君) 人間、そんなに俺は変われるものではないということで、ずーっ
とやはり市長を信じて、利根村を出るときも、1回は就職したものの弁当を持たずに仕事に
来る人たちがいると。その中で、自分の給料でその人たちにパンを買って一緒に食って仕事
をしてきたと。そのときに市長は、このままではいけないと。そこが原点になって、自分で
大学に行く資金を貯め、半年間、怪我の功名というか何というか、怪我をして半年勉強をし、
大学まで行ったわけじゃないですか。それはあくまでも市民政治と、利根村を出るときに、
自分が目指すものは市民政治であるということを言って利根村を出たわけじゃないですか。
先ほども言ったように、県会議員をやっているときまではそれをずっと先輩は貫いてやって
いたと私は思っていたし、尊敬もしておったわけであります。今が、市長が目指した行政が
できる最大のチャンスがきていると自分は思っているわけであります。
 もっと本当に、いま沼田市に住んでいる市民、住民が、何を考えているか。何を思ってい
るか、何を期待をしているか。その辺をもう1回。わかってはいるのだと思うのですけれど
も、もう1回、自分でも考え直すというか、思い起こす時間をもってもらって、それで自分
が目指した行政が、政治ができるような立場におるわけですので、利根村を出たときの志を、
沼田市政に生かしてやってもらいたいと思うのでありますけれどもいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) やはり何と言っても村を出て、就職をして、学生生活を送って、
大怪我をして帰ってきて、若人が集まっていろいろとそれなりの対応を図ってくるときに、
当時、環の思想というのですか、環境の環を「わ」とも読みますけれども、そういった観点
を持っておりました。従いまして、政治そのものが特別なものではなくて、まったく身近な
ものであるというような立場でとらまえてきた経過がございます。従いまして、現在におい
てもそういった姿勢はしっかりと持っているつもりでございます。
 やはり新生沼田市が、合併して2年経った中で、いよいよ地方分権の時代が文字通りやっ
てまいりました。従いまして、利根沼田のいわゆる中核都市としてこれから大いに羽ばたい
ていくためには、議員皆様方のご指導、ご理解もいただきながら、もともとスタートした昭
和54年当時の原点に返って、これからも努力を傾注してまいりたいというふうに思ってお
ります。
◇32番(相田昌夫君) まさにいま、市長本当に言ったとおりなのですよ。だけど市長が
一番違うのは、皆さんと協力し合って、ここじゃなくて、自分でも考えて、自分でリーダー
シップをとったらいかがですか、昔みたいに。そうすれば協力者もできて動き出すのですよ。
待つのではなくて自分から動いたらいかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) 常に自分から動いておりまするし、行動もしているつもりでござ
います。ただ、やはり行政の長という立場から、皆さんの意見も当然、真摯に耳を傾けると
いうようなことがございます。従いまして、いまおっしゃるように自ら動いて、自ら考え、
行動していくということは当然のことながら、一方におきましては、市民の声に真摯に耳を
傾けていくということ。これもまた重要であろうと思っておりますので、ご理解いただきた
いと思っております。
 いずれにいたしましても、ご指摘されたことをしっかりと耳に受け止めて、これからも努
力してまいりたいと思っております。
◇32番(相田昌夫君) ありがとうございます。でもね、次の質問に移っていくわけです
けれども、言いたい事は一緒なのですよ。なぜかと言いますと、市長は、「水と緑の大地、
田園空間都市」ということが、合併の大きなテーマであると。常々これは合併協の中でも、
ここ2年の議会の中でも訴えておるわけでありますけれども、内容がないのですよ、内容が。
自分が言うのは、テーマに掲げるほどの内容を持っていないテーマだなと感じておるわけで
あります。まあ3つのものが合併をして将来を目指す、というところのテーマにしては内容
がなさすぎると。こう感じておるわけでありますけれどもいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 総合計画は、やはり新市建設計画、あるいはまた先年の総合計画
の連続性の中でとらまえて、しかも合併協の中で、「水と緑の大地 田園空間都市」を標榜
してきたという経過の中で、この総合計画が作られているわけでございます。議員にいたし
ますると、内容等についていろいろとご意見があるようでありますけれども、この内容等は、
やはり将来が環境の時代、あるいはまた少子高齢化社会の時代、あるいはまた国際化社会の
時代、情報技術の時代等の時代背景を受け止めた形の中で、実はこの総合計画は築かれてき
ていると思っております。もう一つ付け加えるならば、こういった総合計画の中には出ては
おりませんけれども、このところ利根の旧赤城根地区の勉強をさせていただきました。いろ
いろと勉強いたしますと、根利、または南郷、青木、砂川、小松、柿平、穴原、多那、輪組、
輪久原等のですね、非常にある意味においては、現在の中山間地域の典型的なあおりをくっ
ている所であると認識をしております。
 そういった中で、将来この旧赤城根がどういう展開をしていったらいいかということにな
ると、あまり横文字を使うのは避けたいのでありますけれども、最近の私のいろいろと勉強
によると、バイオリージョンというひとつの考え方に今直面をして、勉強をさせていただい
ているところです。気候、地形、地域、流域など自然の特徴によって、一つのまとまりをも
った生命圏と認められる地域、生命地域というふうに言っているのでありますけれども。や
はりこのところが、旧赤城根地区等を見たら大変いいのではなかろうかと。それは、田園空
間都市、水と緑の大地と整合してくると。そういうふうに思って、特徴的なところを打ち出
していくためにはですね、そういったことが大事なのかなと。池田地区の方にもいま言った
ようなことが大変あてはまるかなというようなことでございます。ひいては、そういったと
ころが引き金となって、新生沼田市全体にそういったことが波及していくように努力をして
いくことが大事なのかなと、こういうふうに思っているところでございます。
◇32番(相田昌夫君) 今みたいな話は、再三、私も2年間、他の議員さんの一般質問の
中で、市長が答弁の中で、ここまでは市長が語るんですね。いつも何か持っているのだよ、
あるのだよというところまでは語るのだけれども形にならない。計画にもならない、予算の
反映にもならないということが、この2年間の中で多々あるわけでありますけれども。です
からここでリーダーシップをとって、沼田市はこうにしていくのだという柱を1本立てて、
みんなついて来いよというものを立ち上げてもらいたいのですけれどもいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 現実に市長お世話になって5年が経過をしようとしております。
非常に時代の背景が、中山間地域の中小都市にとって極めて厳しい状況にございまして、ど
うしても寄って立つところの財源との向かい合いをしていくということから、いろいろな歴
史的な経過の中で、やはりそれぞれの事業を何とか一生懸命進めてきたつもりでございます。
今おっしゃるように、そういった難しい状況の中で柱をしっかり立ててやって行けというこ
とは、全く議員のご指摘のとおりかと思っております。従いまして、今後私どもがそういっ
たことを進めていくためには、議員のお力をいただきながら進めていくわけになるわけでご
ざいますけれども、やはり時代の流れからくると、まちづくりの基本姿勢を協働、協力して
働くというようなところに視点を置いて、しかも事業においては、先ほど来申し上げており
ますように、水と緑の大地、田園空間都市ということが、総合計画の中核になっております
ので、環境問題を主軸にして今後進んでいく必要があるのではないかというふうに思ってお
ります。
 いずれにいたしましても、議員がご指摘されたようなことについては、いろいろな角度か
ら研究して、早急にそういった柱なるものを構築していく必要があろうかと思っております
ので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇32番(相田昌夫君) ありがとうございました。市長、久しぶりです。前向きに市長が
物事を考え、またそれを議会で自分の口からしっかり述べたというのは。昔はしょっちゅう
だったのですけれども。ただ、その財源的なことで言いますれば、そこもリーダーシップを
とっていただきたい。なぜかと申しますと、最初の質問の中にもありましたけれども、なり
ゆき行政の財政の削減では住民は納得しません。これもやはりこの部分は守るのだと。この
部分を守るために他の部分の見直し、改革が必要であるというところも明確にしていかない
と住民は理解ができないわけであります。自分がなりゆき行政と言ったのは、銭がないから
これで勘弁してくれやという行政では住民は納得いたしません。
 しかしいま、数ある中の事業、施策の中でも、この部分だけは後には引けない、この部分
だけは守る。そういったものを住民に理解をしてもらいながら、しかしながら、こういうと
ころは見直しをするよ、改革をするよと、両面を持ったやり方でないと、なりゆき行政、そ
ういう判断になりますけれどもいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 議員がご指摘のとおり、あれも、これもという時代から、選択を明確に持った形の方向に
進む時代が来ておりますので、我慢をしてもらわなければならないところがあって、その我
慢をしてもらうことによって他の特化した特徴的なものが打ち出せると。こういうふうな認
識を持っておりますので、議員のご発言と同意見の立場でございます。
◇32番(相田昌夫君) 市長、本当にいま住民も多くは望んでいません。真新しいものも
望んでいません。大きいものも望んでいません。ただ、苦しくてもいくらか希望というか、
楽しみが出てくるような行政を望んでおるわけであります。そんなに多くを望んでいる住民
はいません。ですから、先ほどからずっと言っているように、市長がリーダーシップをとっ
て、貧しいのだ、貧しいのだけれどもこれだけはやっていこうじゃないかという柱を立てて
やってもらえれば、住民は協力者になると自分は確信をしておるところでもございますので、
是が非でも、市長、本当に、先ほど橋議員さんに答えたようにプロジェクトを作り、いろ
いろな研究をここでやってもらい、それで幹部会議では、住民からの意見を、本当に末端の
意見を幹部会議で論議をし、そして下にさげていくと。そういう形で本当に住民と共有ので
きる行政を目指して頑張ってもらいたいと思いますけれども、最後にこれだけ聞いて終わり
にしたいと思います。本当にありがとうございました。
◇市長(星野已喜雄君) いまおっしゃられたご意見を、しっかり幹部職員聞いております
るし、私も受け止めて、今後、議員のまたご指導をいただきながら、将来の新生沼田市の建
設に向かって皆さんと一緒に頑張ってまいりたいと思っております。今後ともご指導、ご支
援、よろしくお願いします。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 次に、大竹政雄議員。24番。
〔24番 大竹政雄君登壇〕
◇24番(大竹政雄君) 通告に従い、一般質問を行います。
 私も、2期8年が過ぎ去ろうとしています。再度、挑戦はいたしますが、この場所に来ら
れるという保障はありません。前回もそうでしたが、今回もこの4年を振り返って、自分や
皆様の質問を読みながらいろいろなことを思い出していると、あっという間の4年が過ぎ去
った感があります。
 特に、市長答弁に関しては、多岐にわたっているにも係わらず、よく勉強され、しっかり
した答弁に改めてすばらしさを感じているところでもあります。お互い市民のためにこの場
所で議論を交わし、沼田市の発展に尽くすことが我々に与えられた責務、使命であるとも思
っています。
 今回が最後になるかもしれません。締めくくりのつもりで質問をしたいと思います。
 それでははじめに、行財政改革についてお伺いいたします。
 これまで地方自治体は、行政サービスを、国が制定した法律で執行するものであったと思
います。しかし、分権改革により、条例制定権をはじめとする自治体の自主決定範囲の拡大
により、国の法律や施策の代行者から、自ら企画を立て、計画を作り、政策を実行する主体
として責任を有する者へと脱皮することが、地方分権改革であると思います。
 今国会で安倍総理は、新地方分権一括法案の、3年以内の国会提出に向け、国と地方の役
割分担や国が関与のあり方の見直しを行ったうえ、交付税、補助金、税源配分の見直しなど
について、一体的に検討する方針を示しました。あるセミナーで、この改革案の審議の話で
は、税源移譲は間違いなく行うことになるでしょう。平成12年、地方分権一括法施行から
6年過ぎ、分権時代に備え努力した自治体とそうでない自治体では、地域間格差は出るとい
う話を聞きました。
 そこで今回の、当年度当初予算についてお伺いをいたします。
 市長は、地方分権の進展に伴い地域の自主的、自立的運営の確立と言われている中で、今
回の予算についても極めて逼迫した危機的状況の中で今年度も大変苦慮しながら作成してき
たという説明をされました。ここ2、3年事務的経費、物件費等、その他経費の徹底した抑
制をして、そして投資的経費は大幅な減といった説明は繰り返し言われています。地方分権
と言われて7年目になりますが、自主的、自立運営の確立のために根本的な行財政改革をし
ていかなければならないと感じていました。今年の予算で変わった考え方が出てくると期待
していましたが、今年度の予算編成も従来と変わらず、投資的経費を抑え、足りない部分に
ついては簡単に言えば借金で賄うと。これではいつになっても自立どころかじり貧になって
しまうような気がいたします。これから税源を伴う権限移譲が本格的になった場合、投資的
経費削減だけでは行き詰まることは目に見えています。このような考え方でよいのでしょう
か。根本的な行財政再建計画を考えなければ破綻しかねないと思いますが、市長の見解をお
伺いいたします。
 次に、構造改革特区制度をどのようにとらえているのかお伺いいたします。
 先日、東京市政調査会で、構造改革特区は分権型社会を作るかのセミナーがあり、同僚議
員と参加してきました。その中で、各自治体が特区申請を前からいろいろな分野において申
請をされ、分権社会に備え動き出している状況を知ることができました。そこで、特区の目
的は、地方公共団体の自発性を最大限に尊重した構造改革特区区域を設定し、当該地域の特
性に応じた規制の特例措置の適用を受け、地方公共団体が特定の事業を実施し、または、そ
の実施を促進することにより教育、物流、農業、社会福祉、その他の分野における経済社会
の構造改革を推進するとともに、地域の活性化を図り、国民生活の向上及び国民経済の発展
に寄与すること、ということであります。各自治体は、地域の活性化に向けていろいろ努力
をされており感心しました。各地域から、現行の法律ではどうにもならないものを、特区に
よって新しい分野を切り開こうといろいろ知恵を出し合って構造改革をしようとしている自
治体が、48都道府県をはじめ654の市町村が、今までに約2,400項目にわたって提
案があったそうです。昨年は、構造改革特区として採用はなく、出尽くしたという感じでし
たが、依然として細かい提案や今までに採用されたもので後追いの申請が出されたようでし
た。
 内閣官房構造改革特区推進室 小川副室長より、地域の見直しの実態を国に伝えることに
より、本当の構造改革になるということを聞かされました。また、この推進室は、自治体、
民間問わず相談があれば各省庁に掛け合う機関として設置されたものであり、構造改革特区
法は、税源を伴う、権限移譲がされる、分権型社会を迎えるための予備段階として、各自治
体の皆様に有効活用されることをお勧めしますということでした。
 沼田市は、平成15年3月議会において、中山間地域園芸特産共同的研究開発特区を申請
したが、提案については、構造改革特区に限定した規制改革でなく、全国規模の規制緩和と
する内容に改正されたとの答弁がありました。その後の取り組みについては聞いておりませ
んが、他の市町村においては、地域活性化対策、また、職員の意識改革を含め真剣に取り組
みがされているようです。沼田市は、地方分権が始まっているという認識は低い、少し薄い
ように感じていました。そこで、こういった制度の取り組みについてお伺いをいたします。
 次に、地域内分権について。振興局長選任並びにこれからの局長の役割、職務内容につい
て、市長にお伺いいたします。
 2年前に合併した3月議会で、振興局の役割等について質問し、振興局長の設置や機関に
ついても質問したところであります。振興局長の役割についても説明をいただきました。前
回の振興局長については、元村長であり、それぞれの地域の取りまとめ役として、また合併
後の諸問題や地域内分権方式の基礎を築くため、また第五次総合計画の作成等に大きな役割
を果たすべく2年間であったと思います。議員も、在任特例期間中に地域要望をされてきた
と思います。合併も一段落してきたように思いますが、2年を振り返って、地域内分権、地
域振興局長制度を唱えた市長でありますが、どのようにとらえているのかお伺いいたします。
そして、局長に郷原さんが選任されました。私も2年間、民生福祉常任委員会の副委員長と
して大変お世話になり、すばらしい人柄については承知しているところでもあります。そこ
で、郷原局長選任について、市長として何か要望があっての選任と思いますが、訳を聞かせ
てもらいたいと思います。そして、地方分権時代になって、チェック機関として議会に課せ
られた役割は大きなものでなくてはいけないと言われています。特に、二元代表制というこ
とを議員が理解していなければ、間接民主主義はいらないとまで言われる地方議会になって
しまいます。地方分権になり、地域は地域で決めていかなければなりません。お互い市民代
表として、こういった人事案件等々についても議会と協議してもいいのではと思いますが、
市長の見解をお伺いし、1回目の質問といたします。 
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大竹議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、地方分権について、行財政改革について、行財政改革の取り組みについてでありま
すが、地方分権の進展により地方公共団体は、自らの判断によって地域の実情に即した独自
行政を展開することが可能となりますが、同時に財政運営など自治体経営についての自己責
任も問われることになります。
 平成19年度におきましては、国の三位一体改革により所得税から住民税に税源移譲され
ることから、人口が少なく面積が広大な地方都市にとっては、厳しい事が予測されると考え
ております。
 従いまして、行財政改革に当たっては、行政のスリム化・効率化、財源の確保など、聖域
なき改革をコスト意識とスピード感をもって推し進めて行かなければならないと考えており
ます。
 次に、構造改革特区について、構造改革特区の捉え方についてでありますが、本市におい
ては、農業の振興などの目的から、平成14年8月に、千葉大学園芸学部との連携による
「中山間地域園芸特産共同的研究開発特区」を構造改革特区として提案をした経緯がありま
す。
 この提案は、千葉大学園芸学部が計画している共同教育研究施設の設置及び運営に関する
経費について、地域経済活性化のため市が必要に応じて支援するものであり、このことが地
方財政再建促進特別措置法による地方自治体から国への寄附等の規制に当たることから、そ
の規制緩和を特区として国の認定を受けるものでありましたが、平成14年11月の政令改
正により全国的に実施する規制改革項目となったものであります。
 構造改革特区は、地方公共団体等の自発的な発案により、地域の特性に応じた規制の特例
措置を導入する特定の地域を設けて、構造改革を進めるものであり、産業の集積や新規産業
の創設など、地域の経済活性化を図るための制度でありますので、全国で行われている特区
の提案、申請の事例を参考にしながら、検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、振興局制度について、地域内分権についてでありますが、議員ご案内の通り、地域
自治区制度については、住民と行政がお互いに信頼関係を築き、対話とふれあいを大切にす
るまちづくりを進めていくため、旧合併特例法及び地方自治法の規定に基づき導入したもの
であり、振興局については、支所機能と地域自治振興機能を持ち、住民直結の各種窓口業務
・保健福祉サービスの他、地域特性を生かした地域振興の推進や地域内施設の整備・管理等、
一定の権限を持って、振興局長を中心に業務に当たっているものであります。
 また、昨年4月には、地域協議会を設置し、15名の委員により地域特性を生かした地域
づくり、従来から継続する個性ある施策、コミュニティ施策及び住民自治支援等に関するこ
となどについて審議がなされているところであります。
 地域自治区制度を導入し、2年が経過したところでありますが、今後も引き続き地域協議
会の委員の皆さんの意見を伺いながら、新市の一体感の醸成を図りつつ、個性ある地域の特
性を生かしたまちづくりを進めてまいりたいと考えております。
 次に、新局長選任理由について及び議会との調整及び協議についてでありますが、関連が
ありますので一括してお答え申し上げます。
 振興局長につきましては、沼田市、利根郡白沢村及び同郡利根村の廃置分合に伴う地域自
治区及び地域自治区の区長の設置に関する協議書第6条の規定により、当該地域自治区の行
政運営に関し優れた識見を有する者のうちから市長が選任することとなっております。
 このたび新たに任命をいたしました郷原利根町振興局長におかれましては、議員ご案内の
通り、旧利根村の議員として、合併協議会の委員として、また、新沼田市の議員として大変
ご活躍をされた方であり、利根町の状況及び行政運営に関し優れた識見を有する方であると
ともに、合併協議の内容等につきましてもご理解をいただいている方でありますので、利根
町振興局長として適任であると判断し、選任をいたしたところであります。
 また、地域自治区の事務所の長に代わる区長として当時の合併特例法の適用により設置す
るものであり、選任に当たりましては、法に基づき、このたびの任期満了に伴い、利根町振
興局長に郷原氏を任命したところでありますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 以上申し上げまして、大竹議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇24番(大竹政雄君) ご答弁をいただきましてありがとうございました。いくつかにわ
たって再質問をさせていただきますけれども、よろしくお願いをしたいと思います。
 まずはじめに、今回の予算について、確認の意味から聞かせていただきたいのですが、実
は、今回のこの予算を見ても、前回も同じようなものなのですがね、繰入金を前年度も今年
度も、もう最終的な金額くらい入れてしまったということなのですね。今回22億円繰入れ
をされたということ。さあ繰入れ、当然、財政調整基金から入れるわけでありますけれども。
残っている金額、ほとんど入れたのですね。これを配っていただきましたけれども、もう残
が、あと1億6,000万くらいしかありません。これを、こういった形の中でつぎ込んで
しまうとね、例えば何かあった場合には、この財政調整基金から使わなくてはいけないとい
うことがいわれているにもかかわらず、まずここから落としてしまったということは、私は
大きな間違いではないかなと。ただ、お金が足りないからということは当然言われますけれ
ども、この辺について、ある程度、我々は5パーセントくらいは必要じゃないかと。例えば
200なら200億ですから、約10億円くらいは取っておかなくてはいかんだろうという
ことでずっときていたわけなのですね。それがもうほとんど今回、繰入れで入れてしまった
ということになると、私はこれはちょっとおかしいのではないかというふうに思いますけれ
ども。その点についてちょっと確認させてください。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、新年度予算の要するに組み立てをする際に、大変実際苦労
をいたしました。できる限り持続可能な、しかも慎重に、まさに直前までいろいろと判断を
したわけでございます。議員の、この繰入金の問題でございますけれども、1億6,000
数百万の残余が現在時点であるという予算の中でそうさせていただいているわけでございま
すけれども、その辺のところについては詳細にわたるので総務部長から補足説明をいたさせ
ますけれども、おっしゃるとおり繰入金をこの財政調整基金から入れていくということの方
途は、地方の行財政運営上どこの自治体もとっているところでございます。しかしながら、
このところが大変厳しくなってきていることについては、全く議員がご指摘の通りでござい
まして、今後、これらの対応のために慎重に対応方を図ってまいりたいと思っております。
 なお、財調の残りの金額等についての説明は総務部長の方から補足をさせていただきたい
と存じます。
◇24番(大竹政雄君) 細かいことは我々とすれば行政マンではないわけですから。ただ
こういうことは注意してほしいよということをまず言いたいです。ただ問題はね、先ほどい
ま市長が、持続可能という言葉がでましたよね。実は今回、繰入金が22億してしまうとい
うことは、来年この数字が例えば残ったとしてですよ、もうちょっと残るかな。例えば3億
か4億残ったとしてもですよ、例えば来年、この繰入れのところに3、4億は入らないとい
う計算になるのですね。そうすると、例えば今回の義務的経費とその他経費がありますけれ
ども、そことその他の経過、投資的経費を抜けば、そこでもう目一杯になってしまうのです
ね。今回は、投資的経済は約20億しかやっていない。ということは、繰入金よりも少ない
ということなのです。私に言わせるとね。そうすると、来年度こんなことをやっていたので
は、前年度もそうなのですよ、約30億の繰入れをしているのです。今回22億。さあもう
来年ありませんよ。要するに貯金がなくなってしまっているわけ。来年分、お金がないのに
今度予算を組めますかということが私の第1回目の質問の中身なのですね。要は、これでは
持続可能どころかもうだめになってしまうのではないですかということを聞きたかった。そ
れについてはどうですか。
◇市長(星野已喜雄君) 議員がおっしゃっていることについては、私どもも実は真剣に受
け止めております。従いまして、今日の質問の方々にも答弁をさせていただいております通
り、新年度に入りましたら早々に、この改革のためのプロジェクトチームを立ち上げて、そ
して上半期に何とかそういった問題点を乗り越えていけるように対応方を図っていくという、
そういうことを現在考えているところでございます。
◇24番(大竹政雄君) 実は、今回のこの予算がひょっとすると私、最後になってしまう
のかなと思うくらいに、来年度の投資的経費がなくなってしまうのではないかという心配を
実はしているのです。この中で、今まで3項目ですよね、義務的経費、投資的経費、その他
経費、3つの項目があるのですが、割合が、実は平成12年、13年、当時、私が議員だっ
た頃を調べてきました。大体4対2対4。いわゆる4、4、2、投資が大体2割くらいして
いたのですね。さあ今どうなのですかということになると、今は46パーセントは義務的経
費なのですよ。投資が9.4、とうとう10パーセントを割ってしまった。その他経費が4
4.6というので、さあこの投資的経費が今回もかなり少なくなりましたが、実は来年、へ
たするとなくなってしまうのではないかという話があるのですが。本来、こういったものも
ある割合があってしかるべきだと思うのですね。ただこれだけ落とせばいいと、そんな考え
方の財政計画などはあり得ないと思うのですがそれについてはどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 非常にいまおっしゃられたような形については、今回の予算を組
み立てるのに大変苦慮いたしました。議員おっしゃるとおり投資的経費が減じられていくと
いうことは、とりもなおさず地域経済に及ぼす影響も高いわけでございます。しかしながら
現実が、非常に三位一体改革等のあおりを受けて、交付税が毎年減じられている経過の中で
このような状況になってしまったという流れがございます。いずれにいたしましても、今ご
発言のように、十二分にその辺のことについてはは留意をして、今後も対応を図っていく必
要があるのではないかと。こういうふうに受け止めているところでございます。
◇24番(大竹政雄君) 実はですね、地域経済が落ち込むということは、当然そこの投資
的経費が少なくなればなるほど落ち込むということなのですね。それはそうですね。それか
ら、市民サービスも当然低下をするということなのです。やはりここの分野をいかに作るか
ということが行政として必ず考えていかないともっと沼田市は疲弊しますよ、はっきり言っ
て。先ほどから市長がいろいろなプロジェクトを作るよと言ったって、もう地域分権始まっ
て7年目なのですよ、実は。今までにやるべきことだったと、私が言っているのはね。ずー
っと見てました。見てきましたと言った方がいいのかな。地方分権というものを我々として
もいろいろなセミナーを聞きに行ったりするわけですよね。やらなければもう遅いのだとい
うことを言われているにも係わらずこれなのですよ、実は。私はこんなことをやっていたら
本当に破綻すると。今朝もそうだけど夕張のね、市民サービスはほとんどゼロになりました
よ、福祉サービスは。それから職員の給料3割減だと。まさにその世界に入り込もうとして
いる状況だと私は思うのですね。極論を言えばですよ、だからやはりそういったものを一つ
一つ原点に戻らないと、私は財政再建などということはあり得ないと思う。それについては
どうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 私どもがいま必死の思いで頑張っていかなければならないという
ことを、やはり議員の方からもご示唆をいただいているわけでございます。いずれにいたし
ましても、この地域経済の落ち込み等が、投資的経費と連動してくるということは、私ども
も十分に認識をしているわけでございますけれども、いかんせん中小都市をめぐる三位一体
改革のあおりは大変厳しいものがございまして苦慮しております。しかしながらそういった
中で、一日も早くこれが対応のために努めていかなければならないということについては、
全く同感でございまして、議員が、遅きに失しているのではなかろうかというご指摘に対し
ましては、私どもも大変忸怩たる思いがございます。いずれにいたしましても、今後いろい
ろな意味でご指導、ご鞭撻を賜りますようによろしくお願いをしたいと思います。
◇24番(大竹政雄君) わかりました。とにかくやってもらわなくては絶対に間に合わな
いはずなので、やっていただきますけれども。さて前回ね、同僚議員から、職員給与の話が
ちょっと出ましたよね。今回、例えば特別職もそうなのですけれども、常勤の特別職、ある
いは給料の削減、それから管理職手当の削減等々をしたということを言われましたけれども、
金額では2,000数百万ですよね。たかが知れている金額なのですよ、はっきり言って。
こんなもので財政再建はとても及びもつきませんよということを私は言いたいのです。文書
で書くと、すごく、すばらしい削減をしたみたいに感じるのですが、もうそんなことではと
ても追いつきませんよと私はそう思っているのですね。その辺のところ市長もそういう認識
は持っていると思いますけれども、その辺についてはどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) やはり市長自ら襟を正していくために今回のような措置をとらさ
せていただきました。これは係数如何に係わらず、姿勢としてそういった形を示させていた
だいたわけでございますので、ご理解をいただきたいと思います。
◇24番(大竹政雄君) 同僚議員も同じようなことを言うから、私はちがう方向で質問さ
せていただきますが、実はもう7年くらい前に、相当きつい状況になってきたと。実はたま
たま私、片山知事の本を読んだときにこういうことが書いてあったのですね。地方財政とい
うのは、1999年に急速に落ち込んだと。いまからちょうど8年前ですね。私も議員にな
った年で、実は片山知事もこのときに知事になった年なのだそうです。このときにもう急速
に悪化したということが言われています。そのときから都道府県職員給与は相次いで引き下
げられているということが、1999年から始まっているのだそうです。各都道府県の考え
方はだいぶ違いますけれども、片山知事さんは、実は職員給与の方へ取り組んだのですね。
あるときに、職員給与は公務員格差を、要するに民間と格差をなくせということが今盛んに
言われております。その中で、あるところは調べて、いいところを調べて作ったという経過
があるのだそうです。それがお手盛だということでだいぶ批判をくったということが書いて
ございます。ただ、片山知事は、こういうところをまず直さなければいかんということで、
県の人事院、要は給料を決めるところですね、人事院に行政職、要するに県庁の幹部をはず
したのだと。民間から入れて、その制度、要するに人事院の形の会議を開いたということを
1999年に始めているのです。ということは、もう自治体は、これ以上こうなったらだめ
になってしまうということをもうこのときに気づいているのですね。この人は官僚出身です
からたぶんその辺のことはよくわかっていたのだと思います。その人事院の改革をやらなけ
れば、要は市内で給料を決めていたのではもうだめだと。お手盛りになってしまうというこ
とをはっきりここで言っているのですが、こういったことをやはりやらなければいけなかっ
たのはもう何年も前の話だと思うのです。その辺について市長どのように考えていますか。
◇市長(星野已喜雄君) 片山知事は、鳴り物入りの地方分権論者であり、また、地方改革
論者であります。大変全国的にも著名な方でありまして、議員が片山知事の著書を勉強され
てご発言がされているわけでございますけれども、本会議でのご発言でございますので、こ
れらを真摯に受け止めて、今後、遺憾なきよう対応を図らなければいけないであろうと思っ
ております。ただいずれにいたしましても、この件については、大変いろいろな意味の難し
い問題が背景には横たわっていると思いますので、今日ご指摘されたことについては、ご発
言の趣旨、しっかりと受け止めて今後の対応に処してまいりたいというふうに思っておりま
す。
◇24番(大竹政雄君) 実は片山さんの本を読んで、この話は1回聞きたいなと思って、
2月の中旬位に実はセミナーに行ってきたのです。片山知事は今年辞めるのだそうですね。
2期8年が終わって、私は引退しますということで話を聞いてきましたけれども。人員が2
00人位のセミナーだっだのですが、議員が2、30人いたですかね、地方議員が。もう議
会の悪口をさんざっぱら言われたものですから、私は汗をかいて帰ってきたのですが、今の
議会などはいらないよということまではっきり言っています、あの人は。やはりね、職員給
与が議会で議論できないような議会はそんなのはいらんと。地方分権は何だかわかっていな
いと。今の議員自体が、地方議会、県議会含めて全部ね、市町村の議会も含めていっこもわ
かっていない。こんなこともわからない議員がいくらいたって日本はよくならないよとはっ
きり言っていました。これには私はびっくりしました。今まで職員給与というものは、人事
院勧告でやってきたものを踏襲されてきていたわけですけれども、そんな時代はとっくに終
わっていますよと言われたときに、私は自分でびっくりしたのですが、やはりこういったも
のを呼びながら、そしてその話を聞くということは、こんなにいい勉強になったかなという
ことは、私も改めて感じたことなのですね。特に、知事がやったのは、職員給与の改革の中
で、要するにわたりも全部やめろと、このわたりというのがわからなかったのですが、実は、
わたりとは、年齢が上がるに応じて給料表の給料を上にあげる慣行のこと。要は、課長でな
くたって課長級扱いになってしまう。そういった給料制度なのだということを言っているの
ですね。これが全国どこでも言われていることなのだと。そんなことはだれも知らないじゃ
ないか。そんな議会は何なのだということまで話が出たのですが、私もびっくりして、実は
他の、例えば自治体の職員給与制度を考えるという本まで買ってきて読んだのです。まさに
そういったことだというふうに思うのですね。要は、もうそこまで切り込まなければ我々の
使命は果たせないのだということを言われたときに、これは今回やらなければなというふう
に思って質問しているわけですけれども、それについて市長、中身の給与制度までもう踏み
込まなければいけない時代にきているのですよ。それについてはどうでしょう。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後2時02分休憩
─────────────────────────────
午後2時10分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 まず、平成18年の4月1日に給与改定がなされ、職務に応じた対応になっておるという
経過がございます。さらに議員が、職員給料の関係等についてのご質問でございますけれど
も、これらについては、ご発言の趣旨を受け止めて、そして今後いろいろと対応方のための
検討をしてまいりたいと思っております。
◇24番(大竹政雄君) 実はね、このことは私は本当はもっと前に言うべきかなと思って
いたのですが、実は合併したときに、職員給与を本当ならば低い方に合わせるぐらいの気持
ちがなければ、こんなに財政が逼迫しているのは当たり前じゃないかなというふうに思って
いたのですね。全部沼田市に合わせたのだ。これもね、実は片山知事の話だったので私は言
いますけれども、合併で一番間違ったのは何かと言ったら、一番高いところに給与を合わせ
たのは、これは最悪だよと。財政がものすごく裕福なところはいいですよ、それはそれで。
財政力がないところがなぜそういうことをしたのだと。私も実はそう言ったときにわかりま
した。我々の地域もそうだったなということを聞きながら、本当にこの中身はおもしろかっ
たのですが、やっぱりあのときに議論をすべきことなのだけれども、市長は我々には提案し
ないのですよ。何のために地方分権なのだと。我々と議会がチェックができないような地方
分権になったらこれは大変ですよね。もう国からの指導はないのですよ、これからは。今ま
でのように国の法律で物事をやろうといってこんなことを考えていたら、さきの安倍総理の
話ではないですが、権限移譲になったらなくなりますよ、はっきり言って。そうなったとき
に我々が、極端に言うとチェック機関がOKすればみんないい。執行されてしまうのですね、
市長が提案されたものに対して。今度は法律を抜いてできるわけなのです。そうなると、そ
ういったことまで、もう地方分権7年も経っているにも係わらず、その当時話がなかったと
いうのは私にすれば本当に、これは違うのではないかと思います。
 その何年か前もそうだったのですが、昨年あたりもそうだったのですが、うちの自治体は、
沼田の財政は、職員の給与まで下げるところまで逼迫していないという答弁だったのですね。
私もそうかなとつくづく思っていたのですが、こういったことが私は一番だめなことだと思
うのですよ。やはりみんなが議論して、それでいいということになれば進めていいのですけ
れども、そちらだけでやったのでは絶対お手盛りになりますよ。それについてはどうでしょ
う。
◇市長(星野已喜雄君) 大変重要なご発言をいただいているわけでございますけれども、
議会の皆様方のご理解をいただかなければ一歩でも行政を進めることができません。従いま
して、できるだけ議会の皆様方にもいろいろな意味のご指導、またご助言をいただきたいと
思っています。
◇24番(大竹政雄君) ぜひね、これからはそうしてほしいと。
 さて、さっきも同僚議員から、官民格差の話がでました。この官民格差というのは、比べ
るものがないというのが、私はいろいろな本を読んだときに、要するに行政職と比べる職種
がないのですね。だからどこが高い、どこが安いということはちょっと言い切れないという
のが大体学者が言われているようであります。ただ、その地域の格差というのは当然わかり
ますわね、先ほどの金額もそうですけれども。ただそれだけをやるのではなくて、要するに
内容まで全部調べてしなければいけないという皆さんの意見であるけれども、やはりその辺
のところをしっかりととらまえていかないと、やはり地域間格差は同じですよ。要するに、
沼田市の行政にいる人達と民間で働いている人たちがあまりにも差があったら、これは市民
は納得しませんよ。補助金等々を削減しますと言ったって、おめえら何もやってはいないじ
ゃないかと、まさにそういう話ではありませんか。その辺についてはどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) やはり今の官民格差等の問題についても、しっかりとこれを受け
止めていく必要があろうと思っております。そういった中で、それぞれの方々が生活を抱え
ております。従いまして、今ご発言されているようなことについて、どうしても慎重な答弁
になるわけですけれども、今後ご発言の趣旨を受け止めた形の中で対応方を図っていくとい
うことでご理解をいただきたいと思います。
◇24番(大竹政雄君) 今生活があるとは当たり前の話なので、これももっと前からやっ
ていないからいま頃になってこういう問題が出てしまうのですね。さあこれから3年くらい
でなりますよ、間違いなくなると思いますが、本当にその辺のところは1年、2年でできる
はずがないのですね。プロジェクトチームを立ち上げて、来年度予算で変えるということは
ちょっと私にはわからないから、その辺ができればいいですよ。けどそんなに簡単にいかな
い問題をいまやっているわけでありまして、時間がかかる問題なのです、すべてに。だから
そういったものも皆さんがもうちょっと地方分権というものを認識していないと、職員もそ
うだと思います、市長もそうだと思います。議会も我々もそうだと思いますけれども、今遅
れたら本当に取り返しがつかない状態なのです。と思いますよ、私は。やはりそのものを一
生懸命やっているというのが、この前の特区のセミナーに行ってわかったということになる
わけなのですね。その辺のこともありますので、特区についてはまた話をさせていただきま
すけれども。
 実は当然、財政改革をするということは、行政改革をしなければなりませんわね。それで
行財政改革ということになりますけれども。要は、行政改革全然していないというのと全く
同じ。この5年間変わらない。それはどういうことかと言うと、先ほどからもいろいろな話
が出ていますけれども、リストラという言葉がありますけれども、あのリストラというのは
事業を削減するのではなくて本当は再構築でしょう。リストラという再構築しなければいけ
ない時期にもう来ているのではないですかと。要は、部課長制度の見直しも当然そうでしょ
う。課を縮めることも必要でしょう。要は、全体をもう一回見直さなければ、再構築しなけ
ればもうどうにもならない状況じゃないのですかということを私は言いたい。そうじゃなけ
ればこの義務的経費、人件費、扶助費等々減りませんよね。他のところもありますけれども、
まずその辺の再構築という考え方をこれからやろうとしているのか。それについてはどうで
しょう。
◇市長(星野已喜雄君) これらについては、先ほど来、同僚議員に答弁をさせていただい
ておりますが、平成19年度上半期に何とか、いまおっしゃるようなご発言の趣旨を受け止
めて、対応を図っていく考え方であります。
◇24番(大竹政雄君) それではね、そういったことをやっていくということで、今年度
期待しますけれども、実は期待したって、私、この4月、5月からここへ来るか、来ないか
わかりませんから、よく言っておきますけれども、ただ本当にやらないともうだめですよと
いうことなのですね。ただその3カ月、半年くらいで本当にできるのかということを私は非
常にいま考えているところなのですが、やると言うならやってくれるのでしょう。ただ、さ
っき話したように、歳出の部分の3つの項目もしっかりと作ってもらわなければ、これ市民
が納得ができなくなってしまうのではないですか。やはりね、投資的経費がもしゼロに限り
なく近づくようになれば、沼田はもっともっと疲弊してしまう。その辺の市長、感覚はどの
ように持っているかお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 投資的経費を見ると、どうしても社会環境整備のところに目線が
いきます。現実に、私ども新生沼田市は、建設業関係も大変重要な経済効果を発揮してきた
ということは論を待ちません。従いまして、投資的経費が減ぜられるということは、必然的
に事業が鈍化するということになりますので、やはりこの投資的経費をできるだけ生み出す
べく努力をしていかなければいけないと認識をしております。
◇24番(大竹政雄君) その辺のところもしっかり組み立てないと全く違う世界に入って
しまいますから、ぜひお願いをしたいと思います。先ほど市長は、要するに民間のやってい
ることを改めてやはり勉強することも必要だろうと私は思うのですよ。だからそういったこ
とは必ず民間では、必ずそこのところはどういうウェイトを持っていくかは当たり前の話な
のですね。やはりその大きな枠を作るのに、細部にわたって一つ一つ検討しなければできな
いわけです。ただこれの割合があってはじめて物は大きくなるわけなので、ただそこだけ1
項目全部抜いてしまえなどとそんないい加減なことはできない。やっていないと思いますの
で、ぜひお願いしたいと思います。
 さてもう一つね、実は公債費の問題なのですが、先ほども市長が言ったのですけれども、
借金返済はなるべく少なくするという話なのですが、今年度も要するに30億を超えた金額
を借金返済としてしているのですね。それでなおかつ今回も、要は借金をするわけです。起
債をするわけです、20億円。ということは、やればまた増えるということなのです。この
問題も実は公債費比率というのは、3年間の平均をとって比率が出ますけれども、今回の場
合は、今年度の要するに予算の中から構成比が14.4ということで出ていますけれども、
実はこの14.4というのは、沼田市は依存財源の方が大きいのですよ。自主財源で、今回
例えば市民税がうたってありますけれども、ちょうど30パーセントくらいしかないのです
ね。要するに3割自治と言われているのがこの辺で言われたと思うのですが、要は64億で
すか、きりないのです。税金としてあがってくるのは、この地域から。ということになると、
それはやはり半分は借金返済なのですよ。この辺がどうも皆さんが、国もそのようなものな
のですけれども、実は私ね、この借金返済にいくらかかっているかは市民の方々はよくわか
ってないだろう。それがわからないのは何でかというと、公債比率、何とか比率といま出て
いますが、あの比率は本当にわかりずらいものなので、本当は自主財源のうちの何パーセン
ト、半分くらい借金返済しているのだよということになると、本当かいという話になる。さ
あ、これが民間の会社だったら即倒産ですよ、はっきり言ってね。内容的には倒産に近い状
況には間違いなくあると。ただ、要するに行政のマジックでありますから、この辺のところ
は何とかなってしまう。ただね、公債費、これから当然抑えなければいけない努力をしなく
てはいけないと思いますけれども。やっぱりそういう借金返済の金額はどんどん膨れてしま
っている。私は12年、13年から調べてきたのですが、そこは言わなくても結構なのです
けれども。増えるということは、当然起債を起こしたから増えてくる。だからその辺のとこ
ろを少なくする努力、必ずしようと思うのですね。その辺について市長どのように考えてい
ますか。
◇市長(星野已喜雄君) 今回、内部で予算編成を行う作業の際に、今議員がおっしゃった
ように、できるだけ起債の縮減化を図るための努力をさせていただいたつもりでございます
し、またそういうことを念頭において、大変厳しい今回の予算の枠組みになった経過がござ
います。ただやはり今まで継続事業が進んできたことに伴うところの部分がございまして、
これについてはかつてからの時系列がございますので、返済は滞りなく進めていくというこ
とが与えられた責任でもございまするし、できるだけ起債を縮減させるための努力を今後も
進めていかなければならないと思っております。
◇24番(大竹政雄君) 時系列でやらなければならないということは当然あると思います
けれども、やはり改革をするということは厳しさを持たないとできないのですね。ある程度
冷たいことになるのかなと思うのです。ただ、補助金の問題もそうだと思います。いろいろ
な補助金がありますけれども、やはり市民に、もうこれはできないよと。勘弁してもらわな
くてはいけないわけですよ。そういうことまでも踏み込んでいかなくてはならないと思うの
ですね。そういうことをしっかりと言うためには、自分たちがどういう努力をしているのだ
ということを見せなければいけないということを先ほど申し上げましたけれども、やはりそ
の辺のところをしっかりとね、市長が念頭におきながら物事をやっていただきたいというふ
うに思います。今財政だけやっていると終わってしまうので、次にいきますけれども、ぜひ
これだけは、来年の予算についてはしっかりとしたものをぜひ出していただきたい。そして、
新しい感覚の予算編成をぜひお願いをしたいということをお願いしておいて次に移ります。
 さて、先ほど特区の問題で話をさせていただきました。これからいろいろなものを見て、
市町村から出たものを見て検討するということの話がありましたけれども、そういう問題じ
ゃあないのではないかなというふうな気がするのですね。要は、私はもう特区制度を申請し
なくてもいいよ。そうじゃなくて、いま国の制度と沼田市のやっていることをちょっと違う、
歯車が合っていないところをどう改革するかというのが、この特区の意味の大元にあるので
すけれども。要は、行政の人たちが、ただ国が言われるがままにある。いまの法律のままに
物事をしようということでやったのではもうだめですよということを言いたい。もう時代が
違うよ。やはり国をいつまでも頼ったってもう応援してくれないのですよ。逆を言えば、自
分たちが何かを考えれば、国にそれを言えば応援してくれる、支援をしてくれるという制度
に変わりつつあるのです、実は。その辺の話も聞いてきたのですが、要するに中央から何も
上がってこないものが、ただ金をくれて応援するなどという時代は終わったよと。要は、地
域がこういうことをしたいからお金をくれよと。それから話に乗ろうじゃないかと。そうい
う話なのですね。だからせっかく優秀な職員がいたって、宝の持ち腐れになってしまうので
すよ、いいことを発案させなければ。私はそういうことを言いたいのですけれども。特区を
申請するなどというのは、もういまからでは遅いというふうに思います。それについてはど
うでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 特区制度関係については、最初の質問でご答弁をさせていただいた流れの中で、中山間地
域の園芸特産共同的研究開発等いろいろと思量いたしました。しかしながら答弁させていた
だいた通りでございます。議員がお話しされているのは、今回の議会でもいろいろと質問が
出ている応援の関係等に連続してのご質問かな、というふうな形で受け止めさせていただい
ているわけでございますけれども、まさに、自治体が、独創的な発案を持って、そして事業
を立ち上げるというようなことについて、応援を国当局がするというような流れにあるとい
うことが、先般もある会議でそういったことがございました。従いまして、今後、地域の独
創性、特徴を出すために、職員、私を含めて一丸となって頑張っていかなくてはならないと
思っております。
◇24番(大竹政雄君) ぜひね、そういったことをやらないともうだめですよと。いろい
ろな話を外に行って聞いてきますと、沼田市は田舎なのだなあということをつくづく感じて、
何回か講演を聞いてきました。やはりね、こんなに地方分権も進んでいるのかなと、他の市
町村はね。準備しているのだな、進んでいるよりも準備している。ただ、いま税源移譲がな
いのですね。だからまだまだ余裕なのですよ、皆さん。第一、お金が来なければやりようが
ないのですから、言うことを聞いていればなるのですね。お金が足りないから、交付税が足
りないからもう少しくれと。これはね、親にたかっているのと全く同じなのですね。だけど、
もうそれはあと2、3年で終わるよということを本当に真剣にとらまえないと、もうね、遅
れてしまいます。はっきり言ってそういったことを真剣に取り組んでいるところが草加市な
のです。ここのところに、ある民間からヘッドハンティングではないのですが、そこへね、
地方財政自立改革担当特命理事という、ちょっと難しい名前なのですが、この人が入ったの
ですね。確か4年か5年くらい前に入った。さあ、この人が入ったときに徹底的な改革をし
た。それは何をやったか。費用対効果をやった。コストパフォーマンスという話をしていま
したけれども、要するに費用対効果を徹底的にやったのですね。一つの事業を全部見るのに
費用対効果は何なのだということを徹底的にやってきた。そしたら特区にぶつかったと。そ
れではこの制度は国の制度はこうなんだから、じゃあやれということで、国にもう200以
上挙げているそうです。特に、今回の収入役の問題がありましたけれども、この中村理事さ
んが提案したものです。もう収入役はいらないと。小さな自治体はいらないと。これはとり
あげられて法律でできました。費用対効果というのは、このお金をかけたらどのくらい効果
があるのだということを徹底してやらないとやはり行政改革にならない。やはり財政改革の
前にまず行政改革だと。要するに意識を変えなくてはだめだというお話しをされていました。
民間というのはそのくらい厳しさをもって物に対応しているのですね。だからそこのところ
の、要は費用対効果、今回の予算内容についても、どうですかねというのがたくさんあるの
ではないかなという気がいたします。本当にその辺のところをしっかりと取り組んで、議論
して、この予算を組んだかどうかお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 昨年の秋から正月にかけて、総務部長を中心にいまおっしゃるこ
とについていろいろと多方面から分析をさせていただく中で、今回の予算になったわけでご
ざいます。おっしゃるように、費用対効果等については部課長に十二分に指示をしたりして、
歩んでまいりました。しかしながら、なかなか今までの継続事業等からの流れがございまし
て、非常にそういったところが厳しい状況にもございました。しかし、大変総務部長中心に
関係等について一生懸命対応方は図ってきたつもりでございます。
◇24番(大竹政雄君) 継続事業と先ほどから言われているのですが、もう継続事業も手
を着けなければ、たぶん来年は組めないと思いますよ、予算編成がね。だから、10億削る
ということにもしなった場合には、今年度予算から例えば、義務的経費、その他の経費で1
0億ずつ削っても投資的経費は15億円くらいかなという単純に計算されるのですが、さあ、
これ5億、5億削るということだと大変な努力だと思うのですね。昔のことを踏襲していた
らできませんよ、はっきり言って。もう切るものは切る。切らざるを得ない。そこまでやら
ないと私は財政改革、行政改革、全くできないというふうに思います。
 だから、今市長が言われている、確かに継続事業はやらなければいけないということはあ
るかもしれませんけれども、もうその辺のところもしっかりと、この際ですから、切るもの
は切るというくらいな冷血判断をしなければならない時期にきていると思いますけれども、
その辺についてはいかがでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろと難しい諸状況等勘案しながら今後の対応を図っていか
なくてはならないと思いますけれども、やはり見極めというのも大変重要な要素になってま
いります。従いまして、今のご発言と受け止めながら今後の対応に処してまいりたいと、こ
のように思っております。
◇24番(大竹政雄君) 時間が4分きりないですから、最後の地域内分権ということで質
問していますのでお聞きしますけれども、実は地域内分権と言われるからには、当然お金、
今の地方分権と全く同じなのですが、税源移譲はしない、お金は全然ないのですね。小さな
お金、あるいは権限を持たせたのですが、本来ならですよ、分権と言うならば、当時、利根、
白沢に、20億とか30億という数字があったわけだと思うのですよ。ただ全体的な流れで
いくらになるかわかりませんけれども、要は、そのパーセンテージで、利根の振興局に、白
沢の振興局にお金をそっくり渡して、その中で振興局長が予算を作って、そして地域のため
にやっていくということが、私は地域内分権の第一歩だと思うのですね。要は地方分権をお
金がこないから何もできなかった。だから親にたかっているみたいな、まさに地域分権もそ
うなのですよ。今まで白沢の村長さんが自分で経営してきた母体を一銭もないわけですから。
権限がなくなってしまうのですね。それじゃあね、いくら権限移譲といってもそれは無理で
すよ。私はいつもそう思いながら地域内分権はこういうことなのではないか。やはり税源が
伴わなければ分権などはあり得ないのではないかなと思っていました。先ほど同僚議員から
いろいろな質問がありましたけれども、やはり根本的に違うのではないかということを実は
思っていました。その辺のところについては、私の考え方ですからね、その辺については市
長どうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) この地域内分権の手法には、大きく分けると3つの方法がござい
まして、一つには、合併特例区と言って5年間の期間で、いままさに議員がおっしゃったよ
うな形の制度になろうかと思っております。もう一つは、新地方自治法からくる、やはり制
度を選択しているところがございます。本市は、そういった中で10年間保障されていると
ころの、いわゆる地域自治区制度を選択してきたという流れの中の今回の流れになっており
ます。従いまして、議員がおっしゃられるような内容とするならば、合併特例区制度、つま
り5年間を目途にした法人核を各自治体がもともと持っているところであるならば、そうい
ったことが可能になってくるのではないかと思っております。従いまして、当新生沼田市は、
そういったところの部分と確か新地方自治法であろうかと思いますが、そういったところか
らくる地域自治区制度の中間的なところを選択をしているというような流れになっているの
ではないかというふうに認識をしております。
◇24番(大竹政雄君) それは国が決めた新地方自治法ですか、なんですが、もう時代は
違うよと。地方分権なのだよということになれば、もっと、もっと違う考え方が出てくるか
なということで私は話をさせていただきました。これもね、私と考え方が違えば当然いいの
ですけれども、やはりね、そういった問題も議会に投げかけながら、物事をこれから進めて
いくことが私は基本だというふうに思います、はっきり言ってね。そうにしなければやはり
お互いにいがみ合ってもどうにもならない。やっていることは市民のためなのですから。そ
ういうことをしっかりとやっていかなければいかんだろうと思います。
 最後の、郷原局長さんに選任をされました。よくわかりました。実は私も、さっきの中村
地方財政自立改革担当特別理事みたいな、要は本当に改革しようというような人になってい
ただきたいということをぜひお願いしておきたいと思います。そうじゃなければ、どんどん、
どんどんだめになってしまうよということですよね。せっかくその立場にいるわけですから、
そういうことができるわけですから、やはり今のこの地方行政、要するに振興局で結構です
けれども、もっとこういうことをすれば、もっとよくなるということをしっかりととらまえ
て、これから運営していただければありがたいなというふうに思います。私も今回、最後に
なるかもしれませんけれども、もう残りがありませんからあれするのですけれども、もう本
当に言いたいことはたくさんあったのですが、本当に行財政改革をしっかりとやらないとも
うだめだよ、というところだけはっきり言っておきたいと思いました。そして、いまこうい
った厳しい時代はもう市民もわかっていると思うのですね。だからお互いに市民にわかって
いただくように、そして、我々がもっと対立ではなくてお互いに協議しながら進めていかな
ければ、これからの地方分権は乗り切れないと思います。その辺のところを最後に市長の意
見を聞かせていただきまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
◇市長(星野已喜雄君) 何と言っても議員の皆様方は市民の代表であり、代弁者でござい
ます。従いまして、執行部においては、議員の皆さん方のご意見、あるいはまたご要請に対
して、しっかりと受け止めて、それの対応を真摯に図っていくというのが当然の流れかと思
っております。今後とも執行部と議会の皆様方の両輪がうまく絡み合うように、私どもも行
政の立場から努力してまいりたいと思っておりますので、大竹議員の今後ますますのご指導
をいただければと思っております。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野佐善太君) 次に、井上健太郎議員。39番。
〔39番 井上健太郎君登壇〕
◇39番(井上健太郎君) 議長よりお許しがありましたので、通告に従い一般質問を行いたい
と思います。
 私はこの14年間、「住民が主人公」、この言葉を片時も忘れず議員活動を行っていたつ
もりであります。今この場所に立って、この質問が、この4月に引退しますので、本当に最
後だということで非常に感無量であります。議場の皆さんもだいぶお疲れのようですが、い
ま暫くお付き合いのほどをお願いします。
 さて、私は今回、地域振興局と振興局長の存在意義について、そして国民健康保険と市民
の健康対策についての、この2件について質問をいたします。
 まず最初に、振興局の存在意義について伺います。
 この問題については、すでに今日は3人の方々、優れてあらゆる角度から質問されており
ますけれども、私もさせていただきます。この2年間で私自体も度々伺ってまいりました。
しかし、回を重ねるごとに答弁は曖昧さが増幅し、新市建設計画で示している新市の基本理
念の4つの柱である自主、自立を目指した地域内分権型のまち、また、まちづくりの基本的
方向においても、重点8項目の第1番目に、新市の主要施策として地域の多様性を生かした
まちづくり、地域内分権システムの構築と推進、このようにうたってあります。要するに、
地域の多様性を生かし、身近な地域課題に対してきめ細かく対応できる地域内分権の仕組み
づくりを進め、これまで築きあげてきた地域への思いと誇りを維持し、将来にわたってそれ
ぞれの地域が発展できるよう新たな自治の仕組みの構築を目指す、このようにも宣言してい
るわけであります。
 しかし、従来から継続する個性ある施策の実施等の地域振興が今図られているとは思われ
ません。利根町地域の将来を見据えた長期的な展望に立ったまちづくりのビジョンが示され
ているとは思えません。地域内分権と言うならば、衰退していく農林業や老神、吹割をはじ
めとする観光対策、また消えゆく寸前の小集落対策や合併によって地域全域に加速されてい
る過疎対策、これらに真剣に取り組み、利根町独自のまちづくりビジョンを、局長を頂点と
して振興局職員が一丸となって取り組むべきではないかと思われますが、今の利根町振興局
ではそのような雰囲気が伝わってまいりません。これは、地域内分権という言葉があるだけ
で、真の分権が振興局の職員にも、局長にも十分理解されていないのが現実ではないのか。
少なからず私にはそのように感じられます。
 ご承知のように合併初年度に税務課、1年後に保健課、そして今度は係が削減と。振興局
内の職員の数はますます少なくなる現状では、職員の元気がなくなるのは当たり前。住民福
祉の向上など望むべくもありません。地域内分権と地域振興を図るということが、沼田市の
方針であるならば、もう少し自主、自立の振興局運営を任せるべきではないのか。市長の見
解を伺います。
 また、振興局長の存在感も問題であります。新市の建設計画では、一定枠の調整費を確保
し、振興局長裁量の予算執行、このようにありますが、この合併協議会での合意事項が果た
して守られていなかったのではないか。この問題を棚上げにして局長だけ交代しても、この
問題は解決しないと思われますが、これまでの2年間とは異なる方針転換をしたのか。この
点についてもお伺いをいたします。
 次に、国民健康保険と市民の健康対策について伺います。
 今、全国では、保険税を払えない滞納世帯が480万5,582世帯にのぼることが、2
月22日の厚生労働省の調査結果でわかりました。1年以上滞納して保険証を取り上げられ、
資格証明書を発行された世帯は35万1,270世帯にのぼることがわかりました。日本中
に貧困と格差が広がるもとで、いずれも過去最悪を更新する結果となっています。資格証明
書では、病院の窓口で一旦医療費の全額を患者が支払わなければならず、その結果、経済的
困窮から保険料を払えない人が病院に行くのを我慢した結果、手遅れで死亡する不幸な事態
が全国で相次いでいます。沼田市では、資格証明書の発行状況はどのように推移しているの
か、まず伺いたいと思います。
 今、貧困と格差が広がる中で、滞納者が増えるということは、国による国保会計からの後
退にあります。20年前は、国庫負担比率は50パーセントでしたが、今では34.5パー
セントになっています。また、県からの負担も減り続け、自治体と被保険者にその負担がふ
りかかり、医療改悪でますます患者負担が増大しています。そして今、劣悪な労働条件の派
遣、パート労働者などの国保加入者が増える原因とも重なって、国保会計を圧迫しているの
が現状ではないでしょうか。今こそ国が本来の国保負担に戻すとともに、県でも国保料引き
下げに見合った財政支援を行うべきであります。これらの要求を国、県にあげることは勿論
ですが、沼田市としても一般財源からの繰入れや基金取崩しを行い、国保料の引き下げを模
索すべきではないでしょうか。法的手段にも訴えると強制的な滞納対策を行うのではなく、
高齢者や低所得者の現状をよく把握して、払える人と払いたくても払えない人をしっかりと
見極め対応し、減免制度を活用するとか、あるいは生活支援をする方法を考えてやる。市民
にあたたかい対応をすべきではないかと思いますが、市長の見解を伺います。
 利根町住民は、合併と同時に国保税は、世帯あたり平均で6万5,000円から引き上げ
になりました。高くなった国保税に悲鳴をあげています。沼田の国保会計を見ますと、すで
に2年連続で2億円からの黒字会計です。国保税を上げすぎたことがはっきりしています。
高い国保税の引き下げを強く求めるものであります。
 次に、国保会計の療養給付費や高額医療費の削減ができれば、自ずと保険料の引き下げは
可能になります。そのためには、転ばぬ先の杖、予防医療に力を入れるべきではないかと思
います。旧利根村では、平成2年度から40歳と50歳の無料の人間ドックを開始、その後、
各種健康診断の無料化、そして35歳と60歳まで無料人間ドックを拡充してまいりました。
しかしながら、これらの認識に乏しい自治体と合併したために一挙に廃止されてしまいまし
た。考えてみますと、これらの施策は効果が目に見えてくるのに、一定の期間を要すること
は否めません。しかし、着実にその効果は発揮され、利根村の国保税は平成12年度から1
4年度まで、3年連続で世帯あたり2万5,000円の引き下げを行うことができました。
私も50歳になったとき初めて人間ドックを経験し、以来、毎年欠かさず人間ドックで検診
してます。市長は、一昨年の私の質問に対し、健康問題はスポーツの振興で健康づくりをし
ていく、体づくりをしていくというのが理想だと申されました。勿論、市民がそれぞれスポ
ーツに勤しみ、健康づくりをすることは大切です。しかし、毎日の労働に追われ、すべての
人が健康な体づくりができるとは限りません。40歳前後の働き盛りは健康には自信を持っ
ているはずです。しかしそれが盲点になり、一家の柱である働き手を失う例が多かった。そ
こからこの無料人間ドックの事業が始まったと聞いております。この人間ドックがきっかけ
で、それからの健康管理に役立った、あるいはガンが発見されたが初期で助かった。こうい
った話はよく聞きます。
 そこで市長に考えてもらいたいことは、せめて40代と50代くらい無料の人間ドックを
始めてみたらどうかということであります。60代以上になると、結構自ら検診もするし、
人間ドックも受けているのが現状であります。沼田市を支えている中枢の働き手を病魔から
守る上でも、予防医療の先駆けになるためにも、始めてみることをお勧めしたいと思います。
参考までに、平成14年から16年にかけて、この3年間での旧利根村での平均が、約29
0万くらいでこの2世代は行われていました。沼田市全体にしますと10倍でありますから、
その10倍という金額を考えても、これは実現可能な金額ではないでしょうか。市長の見解
をお伺いしたいと思います。
 以上、何点か伺いましたが、答弁によって再質問を行いますので、よろしくお願いをいた
します。以上であります。 
◇議長(星野佐善太君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの井上議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、地域振興局と振興局長の存在意義について、地域内分権が発揮されているとは思え
ない、支所機能は十分発揮されていると思うが、従来から継続する個性ある施策の実施など、
地域振興の推進が図られているとは思えないについてでありますが、利根町におきましては、
薗原地区のふるさと祭り、多那小学校区で行われている盆踊り及び花火大会、老神温泉旅館
組合で実施している雪ホタルなど、地域活性化の取り組みに対して、地域振興等支援事業補
助金を交付し、従来から継続する個性ある施策を推進しております。
 また、全日本軟式少年野球交流大会への参加、利根町少年野球チームと横浜市の少年野球
チームとの相互交流による親善少年野球大会の実施など、都市との交流を関係者のご協力に
より20年以上にもわたって実施をしているところであります。
 今後につきましても、地域の実情を踏まえながら、地域振興の推進を図ってまいりたいと
考えております。
 次に、地域内分権として、独自の住民自治支援等の施策について、職員の創造的な仕事と
意欲が見えてこないについてでありますが、振興局につきましては、地域特性を生かした地
域づくり、従来から継続する個性ある施策の実施その他地域振興の推進など、新市の一体感
の醸成を図りつつ、個性豊かな地域づくりを推進するため、設置をしたものであります。
 先のご質問にご答弁申し上げました通り、従来から継続する個性ある施策につきましては、
今後も引き続き推進するとともに、地域特性を生かした地域づくりにつきましては、地域協
議会の委員をはじめ、地域の皆さんのご意見を伺い、職員の英知を結集しながら、市民と行
政の協働により進めてまいりたいと考えております。
 次に、振興局の存在感が希薄である、政策的予算がなければ、独自の地域作りに自信が持
てないのではないか、(新市建設計画では、一定枠の調整費などを確保し、振興局長裁量に
よる予算執行)合併協議の合意事項が守られていないのか、今までの局長の自覚がなかった
のか、それとも既に方針転換をしているのかについてでありますが、一定枠の調整費といた
しましては、土木費、道路橋りょう費、道路維持補修費の中に道路補修事業として箇所付け
をしない一定枠の予算を確保しておりまして、その予算につきましては、緊急性や優先度を
考慮しながら、振興局長の裁量による執行が可能となっているものであります。
 また、市財政の困窮状況に全庁的に対処するとともに、各課における自主的・自律的な取
組を重視するため、平成18年度予算編成から一般財源配分方式を導入しているところであ
り、各振興局におきましては、各行政区や各種団体からのご意見、ご要望を伺いながら、地
域の実情に即し、個性ある地域づくりに向けた、予算要求を行うことが可能となっておりま
すので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、国民健康保険と、市民の健康対策について、資格証明書の発行状況はどのように推
移しているか。国保税の滞納対策に問題はないか。国保加入者自体が、高齢者や低所得者が
多いのが現状である。「払える人と、払いたくとも払えない人」を、よく調査して対応すべ
きだと思うがについてでありますが、資格証明書の発行数は、平成17年2月末131件、
平成18年2月末162件、平成19年2月末164件となっております。
  対応につきましては、資格証明書の義務化に伴う措置として取り組んでいますが、平成1
3年4月に沼田市国民健康保険滞納者対策実施規程の施行以降、広報、チラシ等で周知する
とともに滞納整理の訪問の際にも周知徹底を図り、更に滞納の実態等をきめ細かく把握し、
納税相談により分納などによる納付をお願いし、正規の保険証を交付するよう努力してまい
りました。
 次に、保険税の引き下げの努力もすべきではないか。既に2年連続で国保会計は、黒字が
続いているのが現状。医療費の削減に何をすべきか、加入者の健康について配慮すべきでは
ないかについてでありますが、平成14年度からの前期高齢者の増加、3歳未満児自己負担
の引き下げ等により年々国保の保険給付費は増嵩しております。また、老人保険拠出金及び
介護納付金の単価も引き上げられ、大幅な増額が見込まれております。
 このような厳しい国保財政の状況を踏まえますと、現状の国保税率を確保せざるを得ない
と考えております。
  また、医療費の削減に何をすべきか。加入者の健康について配慮すべきではないかについ
てでありますが、医療制度改革により治療重点の医療から、疾病予防を重視した保健医療体
系への転換により、各保険者が平成20年4月から特定健康診査、特定保健指導を行うとさ
れており、今後この制度改革の中で、市民の疾病予防の取り組みをしてまいりたいと考えて
おります。
 次に、予防医療で、健康維持や、国保会計の医療費が節約できるのではないか、母子の歯
科診療や、働き盛りの40歳と50歳の無料人間ドックを始めてはどうか。効果は短期間に
は、実証できないが、長期的な視野にたって先ず始めるべきではないか、についてでありま
すが、母子の歯科診療については、1歳6箇月児、3歳児健康診査及び平成18年度から2
歳児歯科相談においてフッ素塗布を始めましたので、これらの事業を継続をしながら効果を
見てまいりたいと考えております。
 働き盛りの40歳と50歳の無料人間ドックを始めてはどうかについてでありますが、対
象者数の増加により、大幅な財政負担が生じ、財政の厳しい状況が続く中であり、先のご質
問の中でもお答え申し上げた通り、平成20年度より導入される特定健康診査・特定保健指
導の動向を見据えてまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、井上議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇39番(井上健太郎君) それでは、再質問をさせていただきますが、今日は、私の前に
同僚議員が3人、それぞれの立場からこの振興局の問題については質問をしております。そ
ういった点で最も集中しているのが、やはり振興局長が交代したということでの問題もある
と思います。市長のお許しがあればの話なのですけれども、これだけ議論されているわけで、
新振興局長の今後の振興局の運営にかける思いというのですね、豊富というのをぜひ聞いて
みたいと。ここからでないと再質問が始まらないなと思うのですが、市長のお許しがいただ
ければの話なのですが、いかがでしょうか。
─────────────────────────────
◇議長(星野佐善太君) 休憩いたします。
午後3時01分休憩
─────────────────────────────
午後3時09分再開
◇議長(星野佐善太君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思います。利根町振興局長の方から答弁
いたさせます。
◇議長(星野佐善太君) 利根町振興局長。
◇利根町振興局長(郷原重雄君) それでは、ただいまの井上議員さんからの質問に対して
お答え申し上げます。
 まず私、3点ほど念頭においております。まず、第1点は、合併協議書を中心にして、新
市とどう一体感を醸成していくかということが1点でございます。そして、振興局の特色を
どう生かしていくかということが2点でございます。第3点目が、合併した中で、いろいろ
ある中で、住民にどう説明していくかということを念頭におきまして、利根町の振興局を運
営していきたい。また、前任者の意を汲んで取り組んでまいりたいと存じます。
 以上でございます。
◇39番(井上健太郎君) ありがとうございます。白沢の振興局長さんには失礼な話で、
私、今までも何回か聞いておりますので、同じような運営方針というのですかね、方針でい
くと思いますので省略をいたしました。誠に申し訳ございません。
 振興局長から力強い抱負が聞けたわけなのですけれども、私は、合併してからちょうどこ
れで8回目の一般質問になるのですが、この中で、振興局問題については、題名は違いまし
ても、大体4回ほど聞いていると思うのですね。私の認識が違っているのか、やはり新市建
設計画、あるいは合併協議会の合意事項、そういうところでうたわれている文言と実際の振
興局の実態というのが、私の見た目からは非常にかけ離れているというところからいつでも
納得できずにいたわけなのです。私の質問もこれで最後で、こういう質問をする人はちょっ
といなくなると思うのですけれども。そこではっきりと確認していく必要があるというふう
に思います。もう一度お聞きしたいことは、今日の私の前の同僚議員の3人ともいろいろな
角度で聞いておりますけれども、合併協議会でもって合意をした新市建設計画、この中での
振興局の位置づけ、そういったものは守られているというふうに市長はお思いでしょうか。
まずこの点についてお伺いします。
◇市長(星野已喜雄君) 合併協議によって、新市建設計画を作って、そして今日まで運営
をしてきたわけでございます。従いまして、これに基づいた形の中で対応方を図っているこ
とは論を待ちません。ただ議員のポイントと私が受け止めているところがどうなのかなとい
うところがございますけれども、そういったことを受け止めても、一生懸命それに努めてき
たという経過がございます。今後、特に郷原振興局長が3つの要点をもってご答弁をされま
したけれども、そういったことを私どももしっかりと受け止めて、一体となった形の中で今
後歩んでいきたいなと思っております。
◇39番(井上健太郎君) 地域内分権ということに非常に魅力を感じたのですね。特に、
利根町の議員の皆さん方は、おしなべて、この合併するに当たって、地域自治区が設定され
ると。要するに地域振興局ができると。そして、地域内分権が認められるのだと。ちゃんと
この文言で書かれているではないかと。そういうことは最終的に、最後の配置分合の議決を
するときに一挙に賛成が多くなってしまったのですよね。私一人だけで、あとは全部合併に
賛成したという経過の中に、この地域振興局の問題があるというふうに私は思います。そう
いった点で、その地域内分権、この分権ということ自体が、先ほどの大竹議員の質問にもあ
りましたけれども、この沼田市の中で、利根町地域というこの地域内、地域、この地域の本
当に分権というのが認められているとお思いでしょうか。単なる言葉だけじゃないかと私は
思えてならないのですけれども。
 先ほど市長の答弁にあったあの問題ですね、各種イベント等を今までやってきているから、
そういうような答弁がありましたけれども、あの答弁では何一つ分権とは言えない。そうい
ったものを続けるということは、別に振興局でなくても支所になって、そして支所長が職員
と一緒に今までやってきたイベントやお祭り、そういったものを続ければいいことで、別に
地域内分権という言葉に値するものではないというふうに私は思うのですけれどもいかがで
しょうか。
◇市長(星野已喜雄君) この制度というのは、今回ご案内の通り合併特例法によって認め
られた2つの選択がまずあったということでございます。もう一つは、新地方自治法の選択
があったわけです。合併特例、この2つの選択の中には、法人格を有する関係の地域自治区
が5年のいわゆる年限、そして今回私どもが選択したのが10年の年限で、合併協議書には
その前の段階でいろいろとまた論議をして、必要があれば継続していくということになって
おります。新地方自治法の関係等については、これはある意味では恒久的な制度になってく
るわけでございます。先ほど言うように、合併特例区の関係でいくと、法人格を持っている
がゆえに非常にそういう意味では地域の権限がかなり強く打ち出されております。しかしな
がら、それは5年の年限だということがあって、今回いろいろとやりとりする中で、今回の、
今私ども沼田市が選択している制度が構築されてきた経過がございます。他のいろいろなと
ころに目を投じてみたときに、その3つとも三者三様の選択をしているところが多々ござい
まして、まさに地方自治史上初めての試みでございまして、この傾聴のことについては、今
後の判断を待たなければならないと思っております。
 ただ、今、分権がなされているのか、いないのかということについて、市長どういう認識
だということになりますると、一応そういった方向を一生懸命進めるべく努力をしてきた経
過がございます。従いまして今後、振興局長を中心といたしまして、そういったことを実践
していくことを私自身も応援をさせていただく。あるいは一緒になって頑張っていくという
ことになろうかと思っております。
◇39番(井上健太郎君) そうすると、要するにこの合併協議で合意した問題、また新市
計画で掲げた目標、スローガン、要するにまだ2年で十分、地域内分権を確立していないの
だと。これからはっきりとした権限を、地域内分権を確立していくのだと。そういうふうに
とらえていいわけですか。
◇市長(星野已喜雄君) 今まで合併協議で進めてきたことをやはり一生懸命、それに向か
っての実践を進めていくということになろうかと思います。従いまして、今までもおっしゃ
るように新市建設計画、あるいはまた合併協議のことに基づいて進めてきたわけでございま
すけれども、議員のとらまえ方では、まだまだそこの辺が甘いというとらまえ方なのではな
いかというふうに受け止めておるわけでございますけれども、今後の私どもの努力を見てい
ただければと思っております。
◇39番(井上健太郎君) 今後に大いに期待はしたいと思いますけれども。一度目の答弁
の中で、従来から継続する個性ある施策の実施というところで、市長は薗原のお祭りである
とか、多那の花火であるとかというような、少年野球の交流であるとかの答弁がありました
けれども。まあそんな問題ではないのですよね。要するにそういうことも、確かに従来から
継続する個性ある施策というのですから間違いではないのですけれども、もしそういうこと
を言うのであれば、先ほどこれから後段で質問しますけれども、平成2年から行ってきた無
料人間ドックなどというのは、まさしくあれでしょう、従来から継続する個性ある施策でし
ょう。そういったものはばっさりとなくして、ということは実際、地域内分権じゃないです
けれども、利根町の分権などは認めてないことでしょう。だから、前振興局長がよく言って
いましたよ。要するに合併をして、当分の間は従来どおり、そんなに変わらないということ
にはそういった問題も含まれているというふうに、ここに前振興局長はおりませんからあま
りそんなことは言えませんけれども。そういったものも含まれている。もっともっとあげれ
ばきりがないことがありますけれども。これが合意されていながら、従来から継続する個性
ある施策の実施などというのは、全く「絵に書いた餅」だといわざるを得ない。この点につ
いてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 医療福祉の関係になってまいりますると、それぞれ法制度もござ
いまするし、費用の公平性から考えると、そこのところまではむしろ一体性の醸成みたいな
とらまえ方になってくるのではないかと思っております。従いまして、いまおっしゃるよう
な医療福祉の関係等について、振興局、それから本庁管内の違いが生じてくると、受益者の
公平、公正から問題が出てくるのではないかと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思
います。
◇39番(井上健太郎君) 全く市長、それは詭弁ですよ。だってそうでしょう、小集落の
イベントや何かにしたってそうでしょう。やっていない所だってあるのだから。公平性、よ
ほど公平、均等とかいろいろ言いますけれども同じことでしょう。そういうことになると、
地域内分権として認められているのは、イベントとか、お祭りとかね、そういったものに限
られるということになってしまいますよ。だから要するに権限などは与えてないのですよ。
月曜日の幹部会、幹部の話し合いでもって調整しながらやっていくのだということで、振興
局長の権限も、振興局自体の権限も、実際はないのだということですよね。独自に、自分の
頭で考え、自分たちのね力で利根町地域の振興を図っていく。本当に地域振興を図っていく。
そういった自主自立と最初にうたったではないですか。自主自立の振興局の運営、うたって
いながら実際、自主自立の運営もさせない、そして権限も与えない。絵に描いた餅ですよ、
本当に。振興局などとしゃれた名前など使わなくてもいいのです。要するに池田や利南や川
田、薄根というように支所でいいのですよ、このくらいのことであれば。そこだってみな協
議会委員がいて、協議会があるでしょう。それ以上のものでなければ地域内分権と私は認め
るわけにはいかないのですけれども。それでもいいのですか。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内の通り合併協議の中で新市建設計画を作り、協議がされて、
現在の姿があるわけでございます。議員いろいろとご指摘がありますけれども、やはり私ど
もはこの合併がスタートした際の、この考え方に基づいて、今後とも一生懸命、分権型の地
域づくりのために努力をしてまいりたいと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思って
おります。
◇39番(井上健太郎君) どうどうめぐりになるので、もうこの点についてはやめたいと
思いますけれども。この問題では、先ほどの質問でも、1回目の質問でもやりましたけれど
も、今までの2年間では十分に、地域内分権というのは私の目にはそのように映ってこなか
ったと。そして振興局長が代わったわけなのですけれども、白沢町の振興局については続投
という形で、利根町については新しい振興局長が誕生したわけですけれども、要するに、今
までの2年間とはちょっと違いますよと。本当に合併協議会で協議されて、合意された内容
の振興局運営が行われるのですよということで、今までの振興局の運営とは少し違いますよ
と。方針を変えたのですよと。こういうことなのですかというふうにお聞きしたのですけれ
ども、この点についてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内の通り、この制度そのものが地方自治史上初めての試みで
ございます。従いまして、言葉は適当かどうかわかりませんけれども、地方自治運営上のあ
る意味においては、実験的な要素も学説的にはあるわけです。従いまして、大変難しい、し
かしこれから地方分権進めていく上において努力をしていかなくてはならない、そういうよ
うなことの中で、どうしても一里塚になっている現在の中で、議員が満足のいく姿にはなっ
てないかもわかりませんけれども、今後、一生懸命それらに向かって努力をしていくと。結
局、繰り返し申し上げたいと思いますけれども、日本の地方自治史上、つまり政治制度上、
初めての試みなので、結局いろいろな意味の悩みや問題点があることもこれまた事実でござ
いまして、ひとつ温かい目でまたご指導いただければと思っております。
◇39番(井上健太郎君) 確かに全国にそんなに数が多くあるわけではないので試行的に
という言葉がありましたので、今後に大いに期待したいと思うのですけれども、私の感覚で
いきますと、やはり利根町地域は、この沼田市全体から見てもご覧のように中心に来るのに
時間もかかる。非常に不便な地域があるわけなので、そういった点も含めて、いま利根町地
域はどうやったら元気が出るか。勿論それが沼田市が元気が出るという元とも共通してくる
のですけれども、利根村を運営するにも一番の税源は老神でしたから、やはりこの老神がも
う少し元気にならなくてはだめだ。また、要するに老神、吹割を中心とする観光対策ですね。
そしていま獣に占領されつつある大変な状況の農業、そして、この間、上毛新聞に出ました
けれども、日本で3,000いくつかの小集落が消えてなくなるだろうというようなのが出
ましたけれども、そういった候補地になっているところが利根町地域には多いわけですよ。
そういったところを抜本的に、利根町振興局として真剣に取り上げて、そして方針を出して
いく。将来の利根町地域のビジョンを作っていく。そういったところを利根町振興局に、地
域内分権としてそれを考える力、そしてわずかでもそこに力を貸せる力、そういったものを
与えるのが地域内分権だと私は理解しております。これについてはもう答弁はいりませんか
ら、そういった点で後は振興局長に、これからの舵取りをぜひうまくやっていただいて、利
根町の振興を図っていただきたいというふうに思います。
 次の質問に移ります。国民健康保険の問題でありますけれども、市長の答弁では、ここ3
年間、一つも減ることなく資格証明書の発行が増えておりますね。そういった影で、この2
年間の国保会計を見ると、約1億9,000万とか、あるいは2億とかという形で、この2
年間は黒字会計になっています。要するに、国保税はちょっと上げすぎたのですよ。だから
払う人は非常に大変になって、滞納者が増えてきているわけですよ。今の社会情勢、先ほど
指摘しましたけれども、本来ならば、小さい事業主でも社会保険を払うところを、パートや
派遣が増えたために国保の加入者が増えてくる。そういった点も影響していると思います。
そういった点では、十分引き下げる要因ができているというふうに思うのですけれども、も
う一度その点についてお伺いします。
◇市長(星野已喜雄君) 国保会計の関係については、議員がこの際、引き下げたらどうか
と、そういうご質問でありますけれども。やはり現状の医療の状態を考えると、現行の率を
維持していかないと、また非常に厳しい状態になるというふうに分析しておりまして、現時
点では、そういったことの質問に対して全く同感ですというふうに言い切れない。非常に国
保財政の現行を見てみると、現状の国保税率は今後とも確保せざるを得ないと考えておりま
す。
◇39番(井上健太郎君) 今のところ下げる意思はないということでありますけれども、
まずこれは引き下げるべきであるということを私は言っておきます。実は、利根村時代には
こういったことはなかったのですけれども、先日、知人から、こういうものが来てしまった
ということで見せられたのが、差し押さえ予告というものであります。そして、中身を見ま
すと、差し押さえ予告という形でこういうものが来ていると。この間の委員会で聞きました
けれども、要するに、税務課の方では、滞納者に対しては法的手段でも市税の収納率を上げ
るためにやるのだということを言っておりましたけれども。何か同じ滞納整理するにしても、
実際は、私は住民が主人公という政治信条で今までやってきたのですけれども、住民に対し
て何か挑戦的な姿勢というのが見えるのですけれども。これについてはどうお考えでしょう
か。
◇市長(星野已喜雄君) 総務部長に答弁をいたさせます。
◇議長(星野佐善太君) 総務部長。
◇総務部長(村山博明君) 命によりましてお答えを申し上げたいと存じます。
 ただいまの、差し押さえ予告の関係についてでございますが、先の委員会の中でもご説明
を申し上げました。これにつきましては、いわゆる督促状を出しまして、督促状を出した後、
納まらない場合には10日で差し押さえをすると。こういうのが法定的に決まってございま
す。ただこの中でお答えを申し上げましたのは、それらについてもでき得る限りの策を尽く
して、本人にご理解をいただきながら納税意欲を高めていただく。こういうふうにお答えを
申し上げたところだと思っています。以上です。
◇39番(井上健太郎君) 実は、市長の生まれ育ったすぐ近所で、昨年の暮れ、国保税を
滞納していて医者にかかれないで、そのために相当ガンが進行して、大変な状況になって救
急車で運ばれたという事件が起きました。要するに、病院に運ばれたけれども保険証がない
と。そこでどうしたらいいかという相談がきましたので、例えいくらでもいいからポケット
に1,000円でも、2,000円でもいいから、あったら振興局にとんでいって短期証明
書を出してもらえという指導をして、かろうじてそこは乗り切りましたけれども。その方は
既にガンが進行して末期ガンだということで、余命幾許もないというような事件が起きてお
ります。そういった状態は果たして、文書で、差し押さえ予告などというものを送りつける
だけで、実際にそこの家庭にこれを送りつけるまでになぜ訪問して、その生活の状況を見て
やれなかったのかということを私は非常に残念に思うのですけれども、その点についてはい
かがでしょうか。
◇総務部長(村山博明君) ただいまの関係につきまして、いわゆる非常に緊急な事態に、
証明書による、そういうふうな手法が取れずに大変な思いをしたと、こういうふうなお話し
だと思います。私どもといたしましても、相談窓口は広く持っているというふうに認識をし
ております。ぜひともそんな事態がないように、その事前にご相談をいただき、その後の対
応についてお話しができれば、ぜひともそういう機会を作っていきたいし、またそういう機
会で話をしていただきたい。そのように考えております。
◇39番(井上健太郎君) ぜひ本当に市民の立場に立ってこれは対応していただきたいと
いうふうに思います。
 またもう一つの例なのですけれども、これも一人暮らしで、体が動かないという状況の中
で、口座引き落としでいたのですけれども、その1期が落ちなかったということでこういっ
たものがきているわけです。2期、3期については口座に入っていたので落とせたというこ
とで、最初の1期の分が滞納だということでやはり催告書が来たと。そういう状況で、大変
だからなかなか納めにも行けないのでということで口座引き落としにしていたと思うのです
けれども、そういった人が、すでに2期、3期の後が納まっているのだから、最初のは、口
座にあった段階で、2期を落とすときになぜ落とせなかったのかという疑問が出てくるわけ
ですよ。これも委員会でやったのですけれども、そういうやり方でなくて、もう少しやり方
を変えて、口座引き落としの場合だったら、例えばその1期が落とせなかったとしても、2
期、3期のときに1期の分も落とすということがなぜできないのかということで、その方に、
差し押さえ予告というのだから来てもらおうと、来てくれるのだから家に来てもらおうとい
う話をしていましたけれども、非常に挑戦的だから、今度は被保険者も逆に挑戦的。差し押
さえするなら何でも持っていってくれというようなことを言っているわけなのですね。だか
らそういった点も、もう少し一考の余地があるのではないかというふうに思うのですけれど
も、この点についてはいかがでしょうか。
◇総務部長(村山博明君) ただいまの、口座の引き落としの中で、たまたまその方にとっ
ては、その時期必要な部分の、引き落としに必要な部分の金額が残額としてなかったのだと
いうふうに推測されるわけでありますけれども。現在、私どもが進めておりますシステム、
これにつきましては、月末1回の引き落としとなってございます。そういうふうな状況の中
で、次の機会に同じところから引き落とすと、そういうふうな約束事になってございません。
そんなことから今回のようなことが発生したのだというふうに思っております。これらにつ
いても、以前、所管の委員会の中でもご意見をいただいた経過があるというふうに記憶して
ございます。それらについても2度目の引き落としができるのかどうか、そういうことが可
能かどうか。これらについても研究、検討をさせていただきたいというふうにお話しを申し
上げました。そんなことで引き続いて、それらについては研究をさせていただきたいと存じ
ます。
 これにつきましては、いわゆる催告、差し押さえの催告が出たというふうなお話しでござ
いますが、その前段には、いわゆる徴収法に基づくところの督促状を発布させていただいて
おります。ぜひその機会に一声かけていただいて、ご相談をしていたたければよろしかった
のかなというふうな思いも持っております。以上でございます。
◇39番(井上健太郎君) こういった書類を出すのも手間でありますし、また差し押さえ
に行くにも人件費がかかるわけですよね。職員がそれに携わるわけです。同じように、被保
険者のところに伺えるのだったら、こういうことをする前に相談に行くというのが筋ではな
いかというふうに思います。ぜひそういった点ではそういう努力をしていただきたいという
ふうに思います。
 だいぶ前になりますけれども、沼田市がこの資格証明書を発行しなかった時代が何年かあ
ったと思います。聞くところによりますと、その頃は、滞納整理をやっている方が非常に熱
心で、滞納者の家庭に出向いてそういう相談にのって納めてもらうという、そういう努力を
して、だから資格証明書の発行はなかったというふうに聞いております。今、そうはいって
も社会情勢が非常に厳しくなっておりますから、非常に大変な状況で払えない人が増えてい
るというふうに私は思っております。そういった点で、特別の事情ということで、現行でも
盗難やあるいは重病や火災や、そういったような特別な事情のある場合には、この資格証明
書の発行をしないということがあると思うのですけれども、これをリストラ等でもって、最
近多いわけなので、リストラにあって職を失ったとか、あるいはパート労働者、派遣労働者
でやはり所得が少ない。非常に大変だというようなところまで、もう少し拡充する必要があ
るのではないか。特別な事情というのを。これは国の方でも、この裁量というのは地方自治
体に任されているというふうにいわれております。そういった点で、沼田市での特別な事情、
この範囲というのをもう少し広げる必要があるのではないかと思いますがいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 人間の生命にかかわる問題でありますので、非常にこの問題につ
いては、先ほど来ご発言のところで胸を打たれているところでございます。しかし一方にお
いて、制度があって、そして対応を図ってきたことも事実でございます。先ほどの事情の関
係等については、今後、研究をし、そしてできるだけよりよい方向を見つけていくべく努力
はしていきたいと思っております。
◇39番(井上健太郎君) ぜひそういった努力をしていただきたいというふうに思います。
今ご存じのように、格差社会といわれ、ワーキングプアという言葉が流行り言葉のトップに
なるという状況であります。一生懸命やっているのに生活保護以下の生活、そういった家庭
が増えている。そういった中には、そういった人たちが国保加入者には多いというのが私は
現状ではないかというふうに思います。そういった点、今市長の言葉にもありましたけれど
も、特別の事情、これの範囲を広げるということは勿論でありますけれども、担当する滞納
整理、資格証明書を発行するために滞納者から保険証を取り上げるわけですけれども、そう
いう一方的にそうするのではなくて、もう少し各家庭に出向いて、本当に払いたくても払え
ないという家庭が多いと思いますよ。この164人の中にもですね、ぜひ親身になって、本
当に住民の立場に立ってそういう努力をする。そういう温かいやはり市政にもっていてもら
わないと困るのではないかと思います。そういった点で市長の決意をお願いしたいのですが。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど、当問題については総務部長が説明、あるいはまたお答え
をした通りでございますけれども、住民の方々の立場に立って物事をとらまえていくという
ことは、行政の立場からいたしましても必要不可欠かと思っておりますので、できるだけそ
ういった大変な方々に対するところの、いわゆる事情をよく把握した形の中で対応方を図っ
ていくということについては、一生懸命真摯に努めてまいりたいというふうに考えておりま
す。
◇39番(井上健太郎君) ぜひその点は肝に据えて対応していっていただきたいというふ
うに思います。
 次に、この合併によって利根町で行っていた無料人間ドックというのがカットされてしま
ったわけですけれども、最初の質問でも例を申し上げましたけれども、男の42というのが
厄年ということで、やはりこの厄年の前後に結構急死をすると。心筋梗塞だとか、脳溢血だ
とか、あるいはガンだとかということで。それまでほとんど医者にかかってない人が多いで
す、生活に追われて。そういったところでこの年齢というのは一度チェックした方がいい。
自分でできる人はいいけれども、そうでない人がいるということで、ふるさと創生事業とい
うことで利根村で始めた事業でありますけれども。やはりそれがきっかけで、人間ドックし
た後はケアとして、医師と栄養士と歯科衛生士及び保健婦によって検診の結果、食事、歯科、
生活等を含めて個別指導をするというその後のケアがあったわけですけれども、そういった
ことで、そこから健康を見直すというきっかけになったということで非常に喜ばれていたわ
けですね。先ほど金額を言いましたけれども、この2世代だけ、40歳と50歳だけみます
と、利根町でやっていたのが、14年が294万、平成15年が343万、16年が241
万ということで、平均で290万くらい。これが沼田市になると人口は約10倍ですから、
10倍とみても3,000万あればこのパーセントでもできるのではないかというふうに思
ったので、試行的にやったらどうかというふうに提案をしたわけです。これについてもう一
度お願いをしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの、働き盛りの40歳、50歳の無料人間ドックの関係
でございますけれども、ご案内の通り非常に財政負担。議員は3,000万と分析をされて
いるようでございますけれども、私の今手持ちの資料によりますると、これを40歳、50
歳の男女に展開をしていった場合、平成18年8月現在で試算をいたしますと、5,298
万ほどのお金がかかるというような数字が出ているようでございます。従いまして、やはり
現在の諸状況を考えると、慎重にしながら、今後の特定健康診査、あるいはまた特定保険指
導の動向を見据えながら対応方を図っていく必要があるかなと思います。
◇39番(井上健太郎君) 市長の言っているのは、35歳と60歳を入れた四世代の合計
ですよ、それは。もういいです、時間がないですから。もっと詳しい数字は後でお知らせし
ますから。いま私が言ったのは、40歳と50歳の二世代だけ。とりあえずそれだけやって
いるので、4つやれと言ってもやらないでしょう。一つもできないのだから。要するに提案
として、まず最初に大事なところをやりなさいと。こういうふうに私は提案したわけです。
結構でございます。
 いよいよ時間がなくなりました。私にとっては本当にこれが最後の質問であります。先ほ
ども申し上げましたけれども、地方公共団体の役割というのは、住民の福祉の増進を図るこ
と。これが基本であります。市長にとっては、この基本というのが絶対に握って離さず、こ
れからの沼田市民を導いていっていただきたいということを最後に注文をいたしまして、私
の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
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    第2 延  会
◇議長(星野佐善太君) おはかりいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会した
いと思います。これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野佐善太君)ご異議なしと認めます。よって本日はこれにて延会することに決し
ました。 
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は明8日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労様でございました。
   午後3時53分延会
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