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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成19年第4回定例会会議録 議事日程第2号

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沼田市議会平成19年第4回定例会会議録
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議事日程 第2号
平成19年9月7日(金曜日)午前10時
第 1 一般質問
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本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
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出席議員(27人)
       1番  真下 恭嗣君      2番  田村喜久子君
       3番  坂庭 直治君      4番  石井 紘一君
       5番  鈴木 圭子君      6番  金子 一弥君
       7番  小野 要二君          8番  井上 正文君
       9番  高柳 勝巳君     10番  布施辰二郎君
      11番  片野 彦一君     12番  宇敷 和也君
      13番  相田 昌夫君     14番  久保 健二君
      15番  星野  稔君     16番  大島 崇行君
      17番  山ア 義朗君     18番  大竹 政雄君
      19番  井之川博幸君     20番  大東 宣之君
      21番  橋 襄典君     22番  石田 宇平君
      23番  星川嘉一郎君     24番  牧野 保好君
      25番  星野佐善太君     26番  井田 孝一君
      27番  金井 康夫君     
欠席議員(なし)
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説明のため出席した者
  市  長       星野已喜雄君   副 市 長       林  義夫君
  白沢町振興局長    根岸 恒雄君   利根町振興局長    郷原 重雄君
  総務部長       田島  護君   民生部長       田村 澄夫君
  経済部長       大嶋 政美君   建設部長       小池 大介君
  街なか対策部長    松井完一郎君   白沢町振興局次長   小林  守君
  利根町振興局次長   繻エ 勇二君   総務課長       栃原 豊彦君
  会計管理者兼会計局長 町田 哲男君   教 育 長            津久井 勲君
  教育部長       宮澤 満夫君   庶務課長       水田  修君
  監査委員事務局長   小池 一夫君
─────────────────────────────
議会事務局出席者
  事務局長       小林有一郎    次長兼庶務係長    繻エ 正美
  議事係長       茂木 敏昭    主  査       地野 裕一
─────────────────────────────
    午前10時開議
◇議長(金井康夫君) これより本日の会議を開きます。
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    第1 一般質問
◇議長(金井康夫君) 日程第1、一般質問を行います。
 通告順序に従い、順次質問を許可いたします。
 最初に、大竹政雄議員。18番。
 〔18番 大竹政雄君登壇〕
◇18番(大竹政雄君) おはようございます。昨日から台風9号ということで、関東地方
は大変な騒ぎをしておるようでありますけれども、本地域は幸いなことに警報も出なかった
ようでございます。過ぎ去るまでは予断を許さないところでありますけれども、まあよかっ
たかなと思っております。
 そして、先の中越沖地震におきましては、私も前回、視察にまいりました。それから、建
築士会からの要請もあって、危険度判定の派遣をされてきたところでありますけれども、長
岡市周辺等々を見まして、大変な騒ぎだったということ、いまでも記憶に新しいところであ
ります。そういったところで、今回も同様な災害が起きました。心より皆様、被災者の方々
には御見舞を申し上げたいと思います。
 それでは、通告に従い一般質問をいたします。
 今回は、先の選挙において、市民より身近な要望や意見について伺っていきたいと思いま
す。
 はじめに、安心安全で機能的なまちづくりについてお伺いをいたします。
 これからの地方分権型公共事業の考え方について、特に財政が大変厳しくなり、年々減少
傾向にあります。しかし、市民生活に直結した最低限の整備はしていかなくてはなりません。
いままでは、産業を基盤とした道路整備が主要となってきたことは言うまでもありません。
しかし、生活道路については、まだまだ多くの事業をしなければ、安全で機能的なまちとは
とても言えない状況だと思います。
 第五次総合計画の中で、道路網の整備、人にやさしい道の整備の現況と課題や整備および
推進には、すばらしい文章が綴られ、本当にこのようにいけたらいいなと思うものができあ
がっております。
 そこで、生活道路網の整備の中で、狭隘な道路の計画的な改良を行う必要があるとありま
す。どのような計画を持って進めていこうとしているのかお伺いをいたします。
 また、歩道がなくて困っている、自転車もとても安心して乗れない。環状線など歩道と自
転車道が兼用なのに植樹帯があるために幅員が1メートルにも満たない狭い場所があり、と
ても危なくてと言ったような話を聞いて、私も自転車でいろいろな所に行ってきました。
 確かに、高齢者にとって市内の道路での自転車はとても危険な状況であると感じました。
歩道や自転車道の整備について、市長の見解をお伺いしたいと思います。
 次に、雨水対策についてお聞きします。
 先日の沼田まつりには大変な豪雨がありました。そんなときの市内は、浸水被害で大変だ
ったと思います。私の近くでも年に2、3度、浸水被害は必ずといっていいほど起きます。
以前から、柳町、高橋場等の浸水箇所は、写真等も提出しながら何とか対処してほしいとの
市民からの要望をつないできたところでありますが、なかなかできてきません。浸水被害が
起こる地域を優先して整備を行うとありますが、具体的に、どのように計画をもって進めよ
うとしているのかお伺いをいたします。
 次に、市街地の推進についてお伺いをいたします。
 まちなか再生は、大変重要な事業として議会および議員は納得しているところであります
が、あまりにも遅過ぎる。この事業はいつになったら完成するのかというのが市民多数の意
見であり、ややもすれば、やらなくてもよいのではという意見さえ聞こえてきます。事業の
推進のスピードアップが必要と市長は答弁されますが、下之町の一部で進んでいるようであ
りますが、全体的に地権者対応等進展があまり見られないように感じています。
 そんな中、今回、情勢の変化により行政提案がされました。地域並びに地権者皆様がどの
ように感じているのかお伺いをいたします。また、前回も指摘してきましたが、人件費の経
費だけでも1億円を超える経費が投入され、財政が厳しい中で遅れるということは、議会と
して予算審査、決算審査が甘いと言われ兼ねない時期に来ていると思います。
 今回、この行政提案をされたが、以前からの経過を考えるとき、もう期限を切った判断を
すべきと感じていますが、この事業の進め方について、市長の見解をお伺いします。
 次に、元気で、安心して暮せるまちづくりの、高齢者福祉についてお伺いをいたします。
 高齢者の福祉の充実については、生きがいづくり支援、福祉施策の活用、サービスの充実、
介護家族の負担軽減、認知症予防の推進等々、支援策は大変充実されていますが、反面、年
金暮らしの高齢者から悲鳴のごとく聞こえてきたのが介護保険料のことでありました。確か
に、創設されたときから下がることはあり得ないと思っておりましたが、介護費が上がれば
負担も上がる。当然のことなのですが、年金暮らしの方にとっては死活問題であると聞かさ
れました。市民皆様よりいくつか聞き取り調査をしてみましたが、本当にこれ以上、高齢者
の負担を増やすということは無理であると思います。
 この制度は国の制度でありますが、地方分権になって8年、市民の現状をしっかり把握し、
対応も考えていかなければならないと思います。この介護保険、特に負担する低所得者の対
応について、市長の見解をお伺いいたします。
 次に、森林環境整備についてお伺いをいたします。
 「こんこんと水が湧き出る森が消えるとき、すべての産業、都市が消える。私たちの命は
森に支えられている。かつて森を消した文明はすべて滅びている。」このような出だしの文
章がたくさん見られるようになりました。自然の森には、小さなバクテリアから昆虫、大型
野生動物に至るまでいろいろな動物が暮しています。豊かな森は、その生き物たちが作って
いるともいわれています。
 このところ、熊やイノシシ、シカ、サル等に農作物被害が多発し、農家の人達にとっては
死活問題であり、これからの対応についても真剣な取り組みが必要とされていますが、先日、
沼田中央ロータリークラブ主催、熊森協会のセミナーに参加をしてきました。クマ等の動物
について、正しい知識を知ることは大事なことであると改めて感じさせていただきました。
 そして、現在の山林は、戦前からの得策として、利益追求のため自然林を伐採、スギ、ヒ
ノキ等の針葉樹を植林し、経済優先の施策を施してきたが整備もせず枯らし放題、自然環境
をだめにしてしまったようであります。一定の伐木をしなければ日が入らず、下草や雑木も
生えない。土の山肌に豪雨があれば、そのまま水は表面を流れ災害が起きる。当然のことだ
と思います。ある意味で、山崩れは人災だと言われる学者もいるようであります。
 話は変わりますが、昔は、広葉樹や雑木林は動物たちの食糧となる木がたくさんありまし
たが、人間がこの動物たちの食糧となる木をなくしてしまったわけであります。当然、食糧
がない山から降りてきて、里の農産物を食べざるを得ない状況になったようであり、動物た
ちが生息していくためには、森林の6割以上を広葉樹ないし雑木林が必要と言われているよ
うであります。
 この利根沼田地域は、すでに53パーセントが針葉樹であり、動物たちが生息するには無
理が生じているということであります。草や木、そしてバクテリアから昆虫、大型野生動物
に至るまで、生物が共生を図らなければ自然は崩壊すると言われています。
 そこで、第五次総合計画に、森林がもたらす計り知れない公益的機能があり、森林保全を
推進する必要があるとありますが、具体的にどのような森林保全を考えているのか市長の見
解をお伺いし、1回目の質問といたします。
◇議長(金井康夫君) 市長。
 〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大竹議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、安心安全で機能的なまちづくり、生活環境づくりについて、交通施設整備について、
狭隘な道路整備についてでありますが、私たちの身近な生活道路は、居住環境を守り、災害
時の避難路となります。しかし、本市には「狭隘道路」と呼ばれる幅員4メートル未満の生
活道路が数多くあり、日照や通風、緊急自動車の乗り入れや、消防活動の妨げになるなど、
様々な問題があります。
 そこで本市におきましては、安全で良好な市街地の形成と居住環境の整備を推進するため、
第五次総合計画による道路改良工事等を進めるとともに、建築基準法第42条第2項に基づ
く幅員4メートル未満の道路整備についても今後検討してまいりたいと考えております。
  次に、歩道・自転車道の整備についてでありますが、本市においては道路ネットワークの
形成とともに、主要幹線である環状線や市道沼田川田線等に「自転車歩行者道」の整備を実
施してまいりました。
 今後におきましても、主要幹線道路整備には自転車歩行者道の設置に引き続き努めるとと
もに、市民が安心して歩き、憩える場所として、住宅地と公園・街なか等を結ぶ自転車歩行
者道の整備について研究していきたいと考えております。
 また、幅員の狭い既存の歩道につきましては、段差の解消や歩道面の凹凸の解消などバリ
アフリー化について研究してまいりたいと考えておりますのでよろしくお願いします。
  次に、雨水対策について、雨水排水整備についてでありますが、近年市街化の進行に伴い、
緑地、空地等が減少し、舗装等が増加することにより、雨水の浸透及び貯留能力の減少等に
より、雨水流出量が著しく増大する現象が生じるため、雨水排水の整備が不可欠となってお
ります。
 昭和63年度には、主に上原町を処理区とする上沼須都市下水路が完成し、平成15年度
には、柳町、高橋場町を処理区とする滝坂川第五排水区の一部が完成し、平成16年度から
主に材木町を処理区とする片品川第二排水区の整備を進めております。
 ご質問にございました浸水被害がおこりやすい区域を優先して整備を行うものであります
が、平成17年3月変更認可取得の公共下水道事業計画を基に、排水区内の浸水状況を確認
し、地域の実情に合わせて計画を推進しているところであります。今後も安心安全で機能的
なまちづくりの雨水排水整備に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたい
と存じます。
 次に、市街地整備推進について、行政提案についてでありますが、平成13年2月に「や
さしさ・にぎわいの核提案書」を公表し、すでに5年が経過していることから、昨年度見直
しに着手し、第五次総合計画策定に併せて、旧行政提案を現状にあった案とするため見直し
を行なったものであります。
 行政提案の見直しにつきましては、市としても経済や財政状況の変化などに対応した基本
計画の見直しに向けて、その根幹となる土地区画整理事業と核施設計画の見直しを早急にし
なければならない状況になっていることから、先行して核施設の行政提案の見直しを行なっ
たところであります。
 去る8月24日には、上之町・中町・下之町3カ町の区長さん、商店街振興組合理事長さ
ん、各街区の正副委員長さん等、役員さんを対象に説明会を開催いたしました。あくまでも、
今後協議していく上での「たたき台」ということで説明会を行ないましたが、参加者の反応
につきましては、市の置かれている状況を概ね冷静に受け止められたと考えております。
 今後につきましては、地元権利者組織である中心市街地活性化の会をはじめとし、上之町
・中町・下之町の関係者、商工会議所、各種ボランティア団体、NPO団体、一般市民等と
時間をかけて十分な意見交換を行ない、にぎわいのある核施設の実施計画書策定を目指して
まいりたいと考えております。
 次に、まちなか再生の進め方についてでありますが、土地区画整理事業につきましては、
すでに、平成15年度までに先行買収が終了し、平成17年11月に8街区東側・グリーン
ベル立体駐車場東側の仮換地指定を行ない、平成18年度より本格的な建物移転も始まり、
さらには、平成19年1月に8街区西側の仮換地指定を行ない、こちらにつきましても、平
成18年度より事業着手し、着々と整備が進められているところでございます。
 また、2街区西側・上之町ポケットパーク西側につきましては、平成18年度に建物調査
を行ない、各権利者への概算額の提示を行なったところであります。
 一方、にぎわいの核を予定しております1街区におきましても、仮換地図案をお示しし、
街区会議が重ねて開催され、その熟度が上がっているところでございます。
 いずれにいたしましても、土地区画整理事業をまちづくりの一つの手法として取り入れて
いることから、今後は、できるだけ早く基盤整備を進め、権利者、市民のコンセンサスを得
ながら「やさしさ・にぎわいの核整備」へと繋げてまいりたいと考えております。また、核
施設のみでは、真の目的である商店街の活性化を図ることは困難でありますので、商店街の
商業展開と協調してソフト事業に取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解をい
ただきたいと思います。
   次に、元気で安心して暮らせるまちづくりについて、高齢福祉の充実について、介護保険
についてでありますが、介護保険制度は、介護を社会全体で支える制度として定着してきま
したが、その一方で要介護者とりわけ要支援や要介護1の軽度者が急増し、給付費も年々増
加しております。議員ご案内のとおり介護保険の財源は、保険料と公費で賄われており給付
費の増加に伴い、3年を1期として改定する保険料も上昇していくことになっており65歳
以上の低所得者の負担を軽減するため、国の制度として財政措置を含め抜本的見直しを行う
よう全国市長会を通じて国に要請してきたところであります。
 昨年の国の制度改正においては、被保険者の負担能力の適切な反映を行う見直しが行われ、
負担能力の低い層には、より低い保険料を設定するなど低所得者への配慮がなされてきたわ
けでありますが、低所得者の保険料徴収にあたりましては、戸別訪問等による納付相談を行
い、分割納付等生活実態に即した対応を図ってきたところであります。
 今後につきましては、介護予防事業の拡充に積極的に取り組み保険料の急激な上昇を押さ
えながら、制度の安定的な運営を図ってまいりたいと考えておりますのでご理解を賜りたい
と存じます。
  次に、活力を創造するまちづくりについて、林業の保全について、森林保全についてであ
りますが、森林には水土保全、人との共生、資源の循環利用等、議員の質問にもあるとおり
計り知れない公益的機能があります。そのため市の施策として森林が持つ様々な機能を持続
的に発揮させるという観点から、施業に不可欠な森林の現況調査や活動等に対し、森林施業
の放棄防止や森林整備計画等の推進を図るため、森林整備地域活動支援交付金を交付してお
ります。また、要間伐林齢に達している森林に対して集団的な間伐を組織的、計画的に促進
することを目的とする流域森林総合整備事業により補助金を交付し、間伐を推進していると
ころであります。
 なお、山林労務に従事する者の福利厚生の充実を図り、労働力の安定確保と地域林業の発
展に資するため県及び市において森林整備担い手対策事業として退職金及び厚生年金等の掛
金に対し補助をしております。また、県、群馬県森林土木建設協会と協力し、森林ボランテ
ィアによる森林整備を行っております。
 しかしながら採算性の問題、林業従事者の高齢化や減少により林業生産活動が停滞してお
りますので、県や国の協力を得て、将来のある林業を目指していきたいと思っております。
 以上申し上げまして、大竹議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇18番(大竹政雄君) 答弁をいただきましたので、それでは再質問をさせていただきた
いと思います。
 狭隘な道路については、私も何年か前にお話をさせていただきました。そしていま現状の
説明、それからいま取り組みをしようとしていること説明がありました。しかし、この辺の
ところがなかなか進んでこないということが私の今回の質問ですけれども。例えば、本当に
この4メートル未満の道路、たくさんあるのですね。消防車も入れない、救急車も入れない、
たくさんある。実は、私の住んでいるところの近くもそうなのです。それから、その他のと
ころもそうなのです。ただ問題は、狭くても何とか入れるのですが、隅きりががないために
回れない。消防車が行ったきりだめだという問題がたくさんあります。前回、私は隅きりの
話をさせていただきました。さてそのときには、1年間、本当に皆さんが真剣になっていた
だいて、例えば沼高のところの角の隅きりをしていただいた。それから、沼女のところもや
っていただいた。公共施設はやっていただいたのですが、なかなか民間で進んでいかない。
私は民間をやってほしいということで、民間の皆さんにそういったことをぜひお願いしてい
かないと安全なまちづくりはできないのだということを話をさせていただいた経過がある。
そういった意味ではもう3年くらい経ったと思いますけれどもなかなか進まない。その辺に
ついて市長はどのように指導されてきたのかお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 隅きりの関係が、非常に実態生活に即した対策では非常になじみ
がいいということで、議員がご提起されているとおり大変これは実態に即した、現実的な対
応であろうかと思っております。同時に、公のやはり施設の関係等の場所については、それ
なりのことを講じてきた経過がございますが、民間の関係についても、担当部局もその現場
の実態に即していろいろと対応を図ってきているわけでございます。今後、ご提案されてい
ることをふまえて、一層促進のために努力を図ってまいりたいと思っております。
◇18番(大竹政雄君) ぜひお願いをしたい。それから、先ほど、建築基準法の話になっ
てしまいますが、42条の3項にある、狭隘な、要するに道路中心線からの問題の話なので
すが、これも実は高崎、あるいは藤岡、渋川等々はもうどんどんできているのですね。私も
前回のときにその話をしていると思うのですが、なかなか沼田市はしていかない。この道路
中心線からとにかく2メートル確保しなければやはりこれは安全なまちにならないのだとい
うことですね。他の市等々については、もうどんどん進めてきているはずです。これを作っ
て、この法律、例えばこの条例を作ったとしても、私は30年なり50年かかりますよとい
う話を前からしたと思います。やり出さなければいつになったってできないはずなのですね。
 こういった問題は、もう皆さん事例が当然、ほかの市があるわけですから、それを真似た
ってスムースにできるのではないか。これから家を建てる人なのです、問題は。建てるとき
に、道路中心線から2メートル離しなさいよと決まっているにもかかわらず、作るときは下
げるのですが、作った後に壁を元のところに作ってしまう、あるいは庭を作ってしまう。こ
れでは意味がないのだということをずーっと言い続けてきているのですがなかなか理解をし
ていただかない。もうほかの地域はやっているにもかかわらず、そして建築確認をするとき
には、その道路については買い上げをするとか、借りるとか、寄付をもらうとか、いろいろ
な方策を考える。もうそうしていかなければやっぱりね、いつになってもそういった安全な
まちはできないと私は思うのですね。やはりその辺のところはしっかりと、早く取り組むこ
とをぜひお願いしたいと思いますけれども。市長の見解をお伺いします。
◇市長(星野已喜雄君) 確かに消防自動車、あるいは救急車が入れない狭隘な道路が非常
に多い実態があるということは、私もまちを歩いてよく認識をしているところでございます。
当然、新築する際にはそういった一つの大きな法律があるわけでございますから、それに基
づいた形の中で、議員がご指摘の関係等について対応方を図っていくということが大変重要
なのではないかと思っております。権限移譲の流れ等もございますので、それらをふまえた
形の中で、今後対応に処していきたいと思っております。
◇18番(大竹政雄君) ぜひ早いうちにもうやるという気持ちでやっていただきたいと思
っています。
 さてやはりこういった問題は、地域の方々は本当に切実にこの頃思うようになったのです
ね。これもやはり選挙運動をやっているときに狭い道路に行くとつくづくそんな話が出てき
ます。高齢化になったかなという気がいたします。特にそういった意味では、このところ救
急車等々がかなりいろいろなところに頻繁にくるときに、そういった狭いところの方々には、
すごく自分のことのように「何とかしてよ」みたいな話がうんとよく聞かれました。ぜひそ
の辺については、これからも狭隘な道路については計画を持って進めていただきたいという
ふうに付け加えておきます。
 それでは次に、やはり皆さんからいただいたのは歩道の問題であります。それから自転車
道の問題であります。これも前に高山の話をしながら市長とここで議論した経過があるので
すが、なかなか沼田市の場合には歩道整備がされていない。特に、公蓋の上に何か施したら
ということで、実は歩いて暮せるまちづくりというのが平成12年になっているのですね。
これは私が議員になった次の年でありますから、前の人たちが相当審議しながら作ってきた
経過があるわけです。この中にすごくいい事がうたってあるのですね、歩道の関係について。
このときに少しでも始めていれば、もう7年経つのですね。例え500万でも、1,000
万でも予算を付けながら作ってくれば、たぶん沼田の真ん中のあたりは全部きれいになって
きているかな。
 特にこれなどは、公園通りと書いてありますけれども。そういったことで、100メート
ルでも、200メートルでも進んでくれば、もうかなり沼田市内きれいになっているのでは
ないかなという気がいたします。こういうものを作りながら、いつも計画をしながら物事を
進めてきているのですが、作りっぱなしなのです、はっきり言って。全然使っていないので
す。私はもう9年目になりますが、つくづく感じているのはこういうものなのです。こんな
にお金と暇と時間をかけて、皆さんが議論して作っているものを何でやらないのか。悪いな
らやらなくていいのですが、すごくすばらしいことなのです。大きなお金をかけるわけには
いきません。だけれども、少しでもやる気があればできるのではないか。私が前回提案した
のは、公蓋などはもうその上に舗装をかけなさいよと。やわらかいものをかけなさいよと。
これはもうここに現実にうたってあるのですよ。そういうものでやりたいということはね。
 そういったことで私もいくつかまちを行ったときにそういう所を見てきた。高山がやって
いたのですね。前回、市長にも言った経過があるのですが。やはりそういういいものを早く
取り入れないと沼田はいつまでたってもきれいにならないですよ。
 まちなかが、もう本当にきれいじゃないなという印象は私だけではないかと思いますね。
やはりきれいにしようということにならなければ、きれいでなければ歩きやすいとか、自転
車が通りやすいということはあり得ないと思う。そういった意味で市長の考え方をちょっと
お聞きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員がご指摘のとおり、私も高山市は、大変私どもがまちづくり
をしていく上でも非常にモデル的なところになろうということで、私も実はそういう認識を
持っております。議員ご提案のとおり計画書があって、これがなかなか実行されていないの
ではないかということについては、私ども行政執行者の立場からすると深く反省をしなけれ
ばなりません。同時にですね、現実的な対応として、できるところから、議員がご提案され
ているような関係等については進めていくようにという指示はしているところでございます。
同時に、確かに公蓋のあるところが、道路が狭隘なために、そこが道路幅員の関係からみれ
ばあきらかに側溝対応になっているわけでございますけれども、そこが現実の道路状態にな
っていることもこれまた事実でございます。私も実際問題、文化会館の近所に住んでおりま
すので、文化会館の東側等を見ると、やはり車がかなり出入りが激しいもので、結局、側溝
の公蓋の上を利用せざるを得ないというような状況になっております。従いまして、提案さ
れている向きの関係については、よく認識をしているところでございます。今後、そういっ
たことについては、しっかりと関係当局に指示をして、実践をするようにということで、今
後処していきたいというふうに思っております。
◇18番(大竹政雄君) それからですね、実はこれも市民の方々からいただいた話。ここ
にも載せておきましたけれども、環状線の歩道のところのインターロッキングと側溝のとこ
ろの段地がすごいのですね。当然、車が入るときもそうなのですが、あの段地で、私も呼出
しをくって言われたのですが、「何でこういうことをねもっと早めにしてくれないの」と。
自転車だって危ないでしょう、確かに危ない、3センチも違うから。ただ、車が出入りする
ところは当然そうなのですが、ほかのところもすごく危ない。枡があったりすると、そこも
段地があると。私はある人から、ちょっと歩いてそこを見させていただいたのですが、やは
りああいうものが常に行政として見ていかなければ、やはりこれからの高齢者の対応になら
んというふうに私は思いました。実際にそういうことで自転車であちこち回ってきたのです
が、この側溝との段差がすごくあるのですね。これは何でだろうと。じゃあ前橋等々で今年
も結構歩く機会があるのですが、あまりああいうところはないのですよ、凸凹は。そういっ
たものでは、その地域は何年にいっぺんかのことで何かをしているのかもしれません。しか
しながら、ある程度高齢者等々のことを聞きながら配慮しているかもしれません。そういっ
たことをぜひ、私は今回、その質問をしましたけれども、この対応についてはどのようにし
ているかお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この道路のバリアフリー化の問題だと思いますが、非常に悩むと
ころでも実はございます。と申しますのはですね、いま議員が環状線のところでご指摘をさ
れたわけでございますが、環状線は当然法律に基づいた形の中で歩道設置等がうたわれてい
るわけであります。その辺の段差の関係等については、よしんばこれをバリアフリー化して
いくと、一朝有事のときに車道から行き来する車が容易に歩道の方に飛び込んでくることが
予測されまするし、そういうようなことが若干、環状線のような大きな道路では悩みがある
わけです。ただ、現実的な問題として、この辺の調整をどのようにしていくかということに
なりますると、これは行政がせざるを得ません。従いまして、議員が言われているような実
態の不足をきたすようなことがあるとすれば、それは私どもの方でいろいろと現場を見て、
そして現実的な対応をしていかなくてはならないと思っております。実際問題、私も歩いた
り、自転車に乗ったりという場面が多いので、例えば場面、場面によると、1回降りて押さ
ないととても通れないような場所もございます。そういう意味で、いまの時代の流れが、で
きるだけバリアフリー化していこう、共生のまちづくりということになってまいりますると、
議員のご提案はもっともだと思っております。ただ一方において、そういった上位の機関の
筋の法律に基づいた形の中で、現行の環状線等も作られてきているということになると、そ
の辺のところは、先ほどいうように現実に即した形の中で現場対応を地道にやっていくとい
うことが大事なのかなと、こんなふうな考え方を持っておりますけれども、ご理解いただけ
ればと思います。
◇18番(大竹政雄君) いまたまたま環状線の話をしたのですが、環状線は道路があって、
歩道があって、歩道の右側というか、民地側に側溝があるのですね。それを普通の雨水排水
のために作ってある、そこの段地のことを私話したのですが、車道の方ではなくてね。それ
意外に普通の道路もそうなのですよ、現実に。実は側溝との差、段地が多いがためにいろい
ろなことが起きるということを高齢者の方は言っているのですね。私はたまたま環状線の話
をしたのですが、あそこはすごく分かりやすいから話をしたのです。ただ、細い道路につい
てはそういうところがたくさんあるよ。だから何とかしてよということが私が言っているこ
となのですけれども、そういったことも、ぜひこれから皆さんで協議しながらその辺どうし
ようかということを真剣につかまえていただいて、やはりやらないと安心、安全なことには
ならないというふうに思いますのでぜひお願いしたい。特に狭い道路については、車が後ろ
から来ると高齢者はあせるということがあります。そんなこともあって、非常にちょっとし
た段差が危ないということが今回私に言われたことでありますので、今回この点を押してき
ました。ぜひこの点については真剣に取り組んでいただければありがたいというふうに思い
ます。
 それから次に移らせていただきますけれども、実は雨水対策の問題でありますけれども、
これは本当に沼田市内、たくさんのところが被害を受けるのですね。我々とすれば、どうし
ても地域の要望で早くしてよというのが基本にあるわけです。いま滝坂川の話が出ましたけ
れども、せっかく大きな排水施設を作りながら、まだそこに繋ぎ込んでいかない。ぜひ私は
早く繋ぎ込んでいただきたいなと。うちの地域のところを話して悪いのですが。やっぱり、
せっかくの施設を作ったら、整備をしたものに対してどう早く取り込んでいくかというのは、
私は最低限、いちばん必要なことだと思うのですね。設備がしてあるにもかかわらず取り込
まないというのは私は無駄だと思うのですよ。せっかくあんな大きなお金をかけて、排水施
設を何とかしなければということでおおもとを作りながら、小さな道路についてはまだそれ
に対して施しができていない。私はこれは本当に財政からいうとうんと問題があるのかなと
思いますけれども。その辺については市長どうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほどお話しをされたとおり、そういったところの関係について
は、すみやかに引き込みのための対応を図っていく必要があるのではないかと思っておりま
す。
◇18番(大竹政雄君) ぜひこれからよろしくお願いをしたいと思います。
 それでは、まちなか再生についてお伺いをしていきたいと思います。先ほどいろいろとご
説明をいただきました。地域の方にも概ね理解をしていただいたと。あくまでもこの提案に
ついてはたたき台だということが書かれていました。さて、私もこの提案書を読ませていた
だきました。この中で少しずつわからない点がありますので、市長の見解を少しずつ聞きた
いなあというふうに思います。はじめに、この計画の抜本的な見直しということは、この提
案書を読めば大体わかるわけでありますが、実はその土地区画整理事業の見直しということ
で書いてあるのですが、その中に、やさしさの核の面積変更等々があります。当時は2,0
00から今度は650に減らしたとか、こう文書に書いてあります。これが土地区画整理事
業の見直しかどうか、それだけ1点だけお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 部長に答弁いたさせます。
◇議長(金井康夫君) 街なか対策部長。
◇街なか対策部長(松井完一郎君) 命によりお答えいたします。
 このやさしさの核、にぎわいの核につきましての見直しを行いましたけれども、この見直
しとまた土地区画整理事業の見直しとは違います。土地区画整理事業につきましては、現在、
平成10年度から平成25年度までの事業期間で、事業認可を得て進めておりますけれども、
こちらにつきましても市の財政状況等非常に厳しい状況もございますので、期間延伸も含め
てしかるべき時期が来ましたら事業の計画、変更等手続きをしていきたいと考えております。
 以上でございます。
◇18番(大竹政雄君) 要は土地区画整理事業の見直しというのは、年度の見直しという
ことなのですか。10年から25年ということでありましたけれども。その辺のところの見
直しをするということで理解していいのかちょっとよくわからない。もう一度よく答弁して
ください。
◇街なか対策部長(松井完一郎君) 土地区画整理事業の見直しにつきましては、事業期間
を含めて、事業の内容についても平行していきたいというふうな考えでございます。
 以上でございます。
◇18番(大竹政雄君) 実は私はそこの内容を聞きたかったのですよ。期間も当然あるの
でしょうけれども、その内容はどんなことを見直すのかちょっと教えてください。
◇街なか対策部長(松井完一郎君) お答えいたします。
 事業の内容につきましては、いま現在、上之町の一街区、二街区で協議を進めている段階
でございますけれども、その協議がまとまりましたら街区といいますか、道路形態等を若干
の修正が生じる場合には、そういう見直しを行っていきたいというふうな考えでございます。
 以上でございます。
◇18番(大竹政雄君) あまり大きな問題はないということですね。わかりました。進捗
状況の期間の見直しということになって先ほど言われたのですが、いまこれを読ませていた
だきますとこの土地区画整理事業、残工事でもかなりの金額があるというこということであ
りました。今回、核施設の見直し等々もされているわけでありますけれども、当然これもあ
る程度お金がかかってくると思います。前の金額でいけば30億から20何億かかると書い
てあるのですが、こんなにお金がかかるわけでありますから、当然この財政状況、我々前回
もだいぶ財政の話をさせていただきましたけれども。この財政を考えるときに、本当に相当
長い期間が必要ではないかと私思うのです、今ね。この辺についてはどのように市長は見解
を持っているかお伺いします。
◇市長(星野已喜雄君) 当然この計画が始まった時期と現在の時代背景が大きな様変わり
をしている実態にございます。今回も財政問題のご質問をいただいておるわけでございます
けれども、急激な地方交付税の削減等に見られるように、非常に厳しい状況がございます。
従いまして、いままでのような初期の流れの認識では何ともしがたい状況にあるかなと思っ
ております。従いまして、今後、できるだけ実態に即した、あるいはまた時代背景に即した
形の中で議員のご指導もいただきながら、あるいはまた関係する地域住民の方々のご指導も
いただきながら、遺憾なきよう対応を図っていきたいと思っております。従いまして、従前
の認識では何ともしがたい状況にあるかなというところが率直な感想でございます。
◇18番(大竹政雄君) 従前のところ25年では間違いなくできないであろうということ
で、市長としてはどのくらいの期間を考えているのかということをいま聞いたわけですよね。
その辺のところはどうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 行政の責任ある立場からするとですね、計画を作られている以上、
それに基づいた形の中で展開をしていくということを述べざるを得ないわけであります。や
はりそういった中で、先ほど議員がおっしゃったように、実態に即した形で今後いろいろと
検討を加えていくと、こういうことになろうかと思います。
◇18番(大竹政雄君) なかなか答弁が合ってこないのですが、これはこれでしょうがな
いというふうな感じがいたしますけれども。実はこの中で、私もいくつか読ませていただき
まして、市長がどんなふうに感じているのかだけちょっと何点かお聞きしますけれども。実
は、まちづくり三法の改正で、要するに集約型都市構造ということで、これから早急に見直
しをしなければいけないという形の中で、「集約型都市構造への見直しがされ、コンパクト
でにぎわいのあるまちづくりを目指すということになりました」ということになりました。
さあ、この都市型の構造ということは、コンパクトでいろいろなものを入れるという。例え
ばいろいろな市内にある機能のものをまとめるというらしいのですが、確かにこの8.3、
グリーンベル入れても10ヘクきりないわけですよね。この中に物事をそんなに入れること
は私はできないのではないかという気がするのですね。これについては非常に難しいという
ことも反面あろうかと思いますけれども。市長はその辺について、このコンパクトシティ等
々についてはどのような認識を持っているかお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まちづくり三法の見直しからコンパクトシティの関係等が今回、
遡上に上がってきたということはよく承知をしております。やはり従前の法律では、なかな
か全国的にもまちづくりが進捗されないというようなことから、このコンパクトシティの話
題も出てきたと思っております。このコンパクトシティそのものもいろいろなハードルがや
はりございまして、それらを克服していくのはかなり大変な状況にあろうかと思います。従
いまして、このコンパクトシティの関係等についても、私ども検討を加えてはまいりたいと
思いますけれども、本市の実態に即した形をとらまえながらのことをふまえて対応を図って
いかなくてはならないのではないかというふうに思っております。
◇18番(大竹政雄君) いまね、本市のということでありますけれども、私ども、あんな
小さなところで、これは私には絶対無理かなと思いますけれども。こういったものが、私は
もっと広い意味で、例えば上町全体でやるというならわかりますけれども、あるいは、歩い
て暮せるまちづくりが、私はたまたま読ませていただければ、これは73ヘクもあるわけで
すから、下町からずっとあるわけですけれども。その辺の面積でコンパクトにするという考
え方ならまだわかるのですが、ちょっと狭過ぎるかなという印象を持ったものでちょっと聞
かせていただきました。これからもいろいろと検討されるのだと思いますけれども、その辺
についてもしっかりとやっていただきたいと思います。
 さてもう1点ですね、私は基本計画の認定要件というのがあるのですが、私もここのとこ
ろをちょっと読ませていただいたのですが、これが4項目ですからかなり厳しく感じている
のですね。沼田市としては難しいかなというふうに感じているのですが、市長はその辺の見
解はどんなふうに思っているのか教えていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり基本計画の認定要件については、各関係機関の指導をいた
だきながら対応を図っていくことになろうかと思いますけれども。ここ一歩踏み出した経過
がございますので、何とかそういった隘路を乗り越えていかなければならないのではないか
と思っております。
◇18番(大竹政雄君) それでは、これについて、いろいろなことを皆さんがまだまだ検
討されることが多々あるかと思います。それでは、核施設の方の関係で少しお聞かせを願い
たいと思います。実は、財政から検討した結果、変更せざるを得ないという文章であります
けれども、当然そうかなというふうに思います。その中で1点だけ、この中でずっとあるの
ですが、生方家住宅については移動しないような話が出ています。ただ、旧沼田貯蓄銀行が
老朽のために移転整備が早急に検討しなければいけないという話があるのですが、これもか
なりあそこは古くなってしまったのですね。私が議員になった頃は、あの建物はこっちに行
くのだよなどという話をしていた経過があって、でも本当に古くなってしまって、これを本
当に移設したらどうなってしまうのかなと私は思っていたのですが、まさにそのものはまだ
残っているわけでありますけれども。もうあれほど古くなってしまうと移設もかなり難しく
なってきているのかなというふうな見解、私は思っているのですけれども。それについては
市長どのようにお考えですか。
◇市長(星野已喜雄君) 旧沼田貯蓄銀行の関係についてはですね、確かにおっしゃるとお
り材木町にあるわけでございますけれども、いろいろと経過の中で、これをにぎわいの核に
ということで、先人の人たちが計画されてきた経過がございます。これについての考え方等
については、現場に即したことでございますので、部長の方から答弁をいたさせます。
◇街なか対策部長(松井完一郎君) 命によりお答えいたします。
 旧貯蓄銀行につきましては、非常に老朽化している実態がございます。こちらにつきまし
ても、早急に移築するということの、改めてこの見直しの中に入れまして、上之町のにぎわ
いの核に予定をしているわけでありますけれども。そちらの換地等の用地を見ながら、区画
整理の状況を見ながら早急にというふうに考えております。こちらにつきましては、教育委
員会とその辺についての協議を行いながら進めていってますし、これからも進めていきたい
というふうに考えております。
 以上でございます。
◇18番(大竹政雄君) それは進めるということでありますけれども、私から言わせてい
ただけば、それだけの価値のあるもの、あるいは財政を考えるときに本当に必要なのかなと
いうのは私は疑問に思っています。あそこの場所でもいいのではないか。いま回遊しながら
観光というものがなっているわけでありまして、たった700メートルの間に物事を作ろう
などと考えなくてもいいのではないか。まして先ほど、コンパクトシティの話をしましたけ
れども、もっと広い意味でとらえてもいいのではないか。そうすればあそこで補修してもい
いのではないかなというふうな、私はものを思っておりますので、その点だけはお話しをし
ておきたいと思います。
 さて、それでは、核施設の大きな問題でありますけれども、実はここにグリーンベルの問
題が書いてございます。グリーンベルの活用については勘案していませんという文書なので
すね。とんでもない話ではないかと。私が議員になった年に、11年ですね、基本計画がで
きたのが。このときに、このまちづくりを皆さんで、いろいろな研究をされて作ってきたと
思います。その中に当初から、もう2核1モールというものがうたわれてきた。この2核の
中の1核というのは、もうグリーンベルができてからこの話ができていますね。グリーンベ
ルこのものを見ていると確か平成5年にできあがっている。これを基盤として物事を考えて
いるにもかかわらず、グリーンベルをなぜ検討しないで他のものだけを検討するのか、私に
は理解できないです。で、こっちのものはやめますよ。やめるのは財政の問題で、やめます
よと提案をされるのは結構ですが、グリーンベルの話を全然しないということは、私は街な
か対策部は違うのじゃないかなと思っているのですが、市長はどのように指導してきたのか、
その点についてお伺いをしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員、4ページのグリーンベル21の対応についてということで
あろうかと思っております。これは要するにグリーンベルそのものはすでに存在をしている
わけでございまして、グリーンベルそのもののあの建物を、例えば極端なことを言えば壊し
たり、こういうことはできないでしょう。またすることもないわけです。従いまして、そう
いう意味で、物理的なことについてもこれは提起であって、グリーンベル21の活性化の問
題については、当然これは議員がご指摘のとおり一生懸命やっていかなくてはならないと思
っております。そういうふうなことで受け止めてもらえればと思っております。従いまして、
まちなかの、全体の流れの中でグリーンベルは当然重要な位置を持っていることは、そうい
う考え方でございます。ただ繰り返し申し上げたいのですけれども、そこのところについて、
物理的に云々ということではないというふうな、そういう認識でいただければと思っており
ますけれども。
◇18番(大竹政雄君) そういう認識を持ってじゃあ話を進めていきますが、実はグリー
ンベルも昨年から無償提供の話もあって、こちらから条件を出して、その条件さえ飲めれば
受けるということの話がございました。もう約1年が経とうとしていると思います。ただ当
然、その中の受けるということは、いままであのものを検討しているのだと、私なんか思う
のですね。そうならなければ、あのときの、クリアさえすれば受けるということが違ってく
る。その中をどうしようかということをまず検討しているということを私は前提にしている
のですが。しなければ受けられないわけですよね、1年もかけて。その中に当然このまちづ
くりと平行するものが間違いなくあると思います。その辺のところがどうなっているか、私
はこの1年間、去年のところの都市開発に提案をして、これをクリアすればするよという話
をした中の後の話をちょっとお聞きしたいのですがいかがでしょうか。
(休憩を求める者あり)
─────────────────────────────
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午前10時54分休憩
─────────────────────────────
午前11時05分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 大竹議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 現在、グリーンベル21の関係等については、三井生命と権利者といろいろと協議中でご
ざいます。従いまして、本市のものになったというものではございません。従いまして、利
活用の関係については、現在、権利者が結果的に民間人に所在している関係上、特に検討は
しておりません。
◇18番(大竹政雄君) 私はグリーンベルを受けるとか、受けないとか、そんな話をして
いるのではありませんよ。要は、このまちづくりのためにこっちを減らしてしまったわけで
すよ。にぎわいの核をやさしさの核のものを減らしたわけですよ、この提案が。減らしたの
ではじゃあ何もまちなかの活性化にはならないのではないか。じゃあ減らした分だけどこか
に持っていこうという話もないのですかと私はしているのですよ。グリーンベルを受けると
か、受けないとかの話では、これはまた別ですよ、これは。これはこれでまた質問書が変わ
ってくると思う。じゃなくて、そこもあるところですから、当然もう1年も経っているわけ
ですから、いろいろな検討がされるべきだと思うのですよ、私は。さあそれではさっきの話、
変な話になってしまうけれども、全部OKになって受けますよと。受けてからやりますよと、
また1年もかけるのですか。私はそんなことを言っているのではない。やっぱり行政提案を
するからには、すべてを、やっぱり全部を加味して物事を皆さんで協議しなければだめじゃ
ないですか。私はつくづく思うのですよ、その辺が。どうも沼田市はその辺が違うんじゃな
いか。私は前から思っているのですよ。やはり協議したものをしっかりと次に引き継ぐ。だ
から、やらないからその間があいてしまうのですよ、どんどん時間があいてしまう。私はそ
んなことを言っているのではない。去年から我々に提案をされて、グリーンベルについては
という話があって、この4項目をクリアすれば引き取りますよという話がされたのです。そ
の間には当然、向こうとすればどういうふうにやったか。これはちょっと話が変わっちゃい
ますけれども、もし受けてそれからと言うなら、全くこういうことをもう一回やり直すので
すか。そういう話なのです、市長どうですか。
◇市長(星野已喜雄君) いまご指摘の関係等については、私の方が若干受け止め方がちょ
っと齟齬がございました。当然ですね、そういったことについては、グリーンベル21がま
ちづくりの当然中核となっていくことは当然でございます。従いまして、そういった意味の
ことについては、今後、ご指摘のとおり、いろいろな角度から検討を加えていかなければな
らないと思っております。
◇18番(大竹政雄君) だからいま、これからとなると、じゃあ今まで1年、要するに半
年なり1年、何をやっていたのだかという話なのですね。やっぱりね、これを何とかしまし
ょうということから始まるのだと思うんですよ。各部長さん、こんなにいっぱいいて何の議
論もしないなどと私に言わせればおかしいでしょう。シンクタンクは何をしているのですか
という話ですよ。沼田市のまちづくりはだめになっちゃいますよ、はっきり言って。だから
時間が伸びることによってもだめになるけれども、やることをやはり一つずつクリアしてい
かなければ私はだめになっちゃうと思いますよ。市長、だから当時ね、はじめ私は、グリー
ンベルで1階のAコープでしたっけ、さっと入れたときに、あっ行動力があっていいなと思
ったのですよ。やっぱりね、実行していかなければ、行動がされなければ物事はやはり進ま
ないのですよ。私はそれをうーんと期待していた。だから当然、相手がそろそろということ
になれば、私どもはこのように考えていますからこういう点をしていきますよというのはわ
かるのですが、もうすごい中途半端なのですよ、私などに言わせれば、と思いますけれども。
市長、それについてはどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 時代の流れに沿って、関係部局もこれについていろいろと検討を
加えてきたわけでございます。従いまして、中途半端というようなご指摘でございますけれ
ども、やはり一つの変わり目として、いろいろな意味で非常に私どもも努力をしているとこ
ろでございます。従いまして、ご指摘された関係等については、私どもも深く反省をすると
ともに、今後新たな気持ちで対応を図ってまいりたいと思っております。
◇18番(大竹政雄君) これ行動力という話があるわけなのですけれども、前橋、渋川等
々の市長が、私は行動力があると思いますよ、そういった意味では。どんどんそういったも
のを挑戦していく、やっていく、やっつけていくということは、やはりどうもいま沼田市が
活性化しない原因の一つにもあると思います。私は、市長は行動力があると思った、ずーっ
と。いままでやってきたことがあった。どうもこのところ少し行動力がなくなってきている
かな。慎重になるのは非常に結構だと思います。石橋を叩いて渡るのは結構だと思いますけ
れども、やっぱりある程度攻めるときに本当にパッとやるという気持ちがないとやっぱり私
は変わっていかないという気がするのですね。私は特にその辺は期待しているのです。ぜひ
これからやっていただきたいと思いますがどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 大変激励されたご質問、あるいはまたそういう意味では私自身の
今時のいろいろな行動についてお叱りもいただいたというふうに思っております。いずれに
いたしましても、一生懸命取り組んでいることには間違いないわけでございますけれども、
やはり時代の背景がいかんともなかなか厳しいものがございます。従いまして、どうしても
各関係方面等の調整がありまして苦慮している実態もございます。しかしながら果敢にその
辺のところを突き破っていかないといけないということもよく承知をしております。今後で
すね、ご指摘されたことについて深く認識をして、関係対応に処してまいりたいと思ってお
ります。
◇18番(大竹政雄君) いまの時代、財政の問題から厳しい時代に入りました。これから
何を作れ、これをやれ、あれをやれといっても、もう我々だってそこまで提案できないけれ
ども、ただこういう時代になれば頭を使う時代だというふうに思うのですね。しっかりとそ
の辺のところが協議されていけば、もっともっといいまちづくりになっていくと私は思って
いるのです。だから、時代が厳しければ何をするのだということがやはりわかっていないと
私はだめだと思うのですね。だから、いまは本当にそういった意味では皆さんの知恵を絞っ
て、お金がないのだからいまの時期はこれをやるのだということをしっかりと協議していけ
ば、私はいずれ道は開けてくるというふうに思っています。たぶんこの1、2年、そんな時
期に来ているのかなという気がいたしますけれども。その辺の市長の認識というか、いまの
時代背景、苦しいというのはよくわかります。さあそれは、苦しいところではあるけれども、
お金がないのですから他のことをやらなければいかんというところに対する認識はどうでし
ょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 実際この数年来の時代の推移を見ると、この三位一体改革等で非
常に都市と中山間地域の格差が広がってきたという経過がございます。しかし、そうだから
といって自治体は動いていくわけでございまして、いつも引っ込んでいるわけにはまいりま
せん。ですから、どうしても特徴あるところに凝縮した形の中で突破口を見い出していくと
いうことが大変重要だと思っております。そういったことから、市長の果たしている役割と
いうのは極めて重要であるというのは認識をしております。ただ非常に、この時代背景がな
かなかいろいろな意味で厳しいものがございまして、実際問題としてその辺のところを配慮
いたしますると、やはりなかなか忸怩たるところがございます。しかしながら、心の奥底に
期するものがある中で、非常に日々研鑽をしているという実態でございます。ただ、議員が
お話しされているということは、極めて尤もなことであろうと思っておりますので、よくそ
れらをふまえて、各関係部課を指導していきたいと思っております。
◇18番(大竹政雄君) 時間がないようでありますから、これはこの辺にして、最後の森
林保全の前に、実は皆さんからいろいろな話、やはり景気対策の話、雇用問題の話がものす
ごく多かったです、今回は、はっきり言って。まさにその話なので、これは私、今回取り上
げませんけれども、同僚議員が月曜日やっていただけるようでありますけれども、それは本
当に多かった。だからそういったこともぜひ私はここの席で付け加えておきますけれども、
ぜひその辺については、市長のいま言われているとおりでありますけれども、それもしっか
りとやっていただきたいというふうに思います。
 さてそれでは、森林保全について、最後になりますけれども質問させていただきたいと思
いますけれども。実は今回の、私はセミナーに行って、いまの現状というのが非常に人間と
動物の住み分けというかね、この辺が非常に大事なことなのだなという認識をさせられたと
ころなのです。実は江戸時代においては、やはり自然の動物、大型動物などと言われている
ものは、標高で800メートルを境に上は人間が行かないと。下は、人間がいろいろなもの
を開発するなりするのだというのが江戸時代の話だったようであります。それがいまでは、
その住み分けを関係なく、山の頂上まで、要は800メートル、1,000メートル関係な
く、どんどん、どんどん開発をしてきたということなのですね。そうすると動物たちはどう
しようかという話になるわけで、ああこういった問題が起きてくるのだということで、私も
再認識をさせていただきました。そして実は、山にあるものが当然豊作のときもあります、
凶作のときもあります、大凶作のときもあります。実はそういったものが環境庁で出ている
のですね、私も知らなかったのです。こういうものが出ていて、凶作の場合にはどういうこ
とが起きるかなどということをやはり研究されているところがある。昨年、すごく利根沼田
はクマが多かった。
 実は昨年はそうなのですが、一昨年の話をしますといくらもいなくて、昨年は山の物が大
凶作だったそうであります。群馬県には、約600頭のクマがいて、去年は327頭と書い
てありますけれども、そのくらい捕殺をしたということになっているのですね。そしてその
前の年は、17年度なのですが、これは豊作だったのだそうです。そしたらクマが36頭。
急激に10倍も増えてしまったのですね。その前の年が、16年度が85頭くらいというこ
とで、これも凶作だったと。特にそういった山のものが、豊作、凶作等々でどっと現れてし
まうのは、要は森林に針葉樹の面積が非常に多いから食べるものが当然ないわけですからそ
ういう問題が起きるということで、クマが下に降りてくるということだったのですね。確か
にそんなことの話を聞いてくると、やはり自然界にいるものを我々がいま、どう守っていく
べきかということもやはりひとつ考えに入れなければいけないのかなというふうに思いまし
た。その辺について市長どうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) この針葉樹と広葉樹の関係については、もう議員が認識されてい
るとおりでございまして、広葉樹の方がそういった動植物が生息しやすいという環境にある
ことは論を待ちません。しかも保水力も高いということになっていると思います。先ほど、
18年度と17年度と16年度のお話がございましたが、これをよく掘り下げてみますると、
17年度が凶作でなく豊作だったので36頭、18年度、つまり昨年ですが、凶作であった
ので327頭、こういう論理があったわけでありますが、これをよく分析をしてみますると、
ご案内のとおり昨年の、要するにもうちょっと厳密にいうと、一昨年の暮れから正月、2月、
3月にかけて大雪が降って山がかなり壊滅的にやられたのですね。結局、食べる物がそこで
失しられてきたということがございまして、じゃあそれならば大雪は何で起こったのかとい
うことになると、今次の環境問題に結果的に行かざるを得ないというふうな構造がございま
して、やはり針葉樹から広葉樹ということも一方にはありながら、もうひとつには全地球的
な環境問題等の対応が非常に重要になってくるのではないかと思っております。ちなみに、
平成18年度から19年度にかけて、国におきましては700数十億の大型予算を組んでお
りまして、これらが森林整備に使われるということになっております。それらをふまえなが
ら、議員がご指摘されたようなことについての対応も図っていきたいなというふうに思って
おります。
◇18番(大竹政雄君) 実は林野庁から、先日、新聞に、一週間くらい前だったですかね、
温暖化防止対策措置法案というのが今国会に提案をされるようであります。その中に、森林
整備に助成金をということで決定を多分されると思います。そういったことを一早く捉えて、
ぜひ沼田市からそういったものをお願いをすると。なるべく助成金を持ってくればそれだけ
できるわけでありますから、ぜひこの辺はお願いをしたいと思います。
 さて、いま市長からいろいろな大雪の問題もありました。実は先日、我々議長会の関係で
講演会、これは地球温暖化と異常気象ということで話を聞いてきたわけでありますが、大変
私どもも勉強になりました。いま保水力という話がございました。地球にある水というのは、
96パーセントが海水なのですね。そして3パーセントが氷なのだと。1パーセントが普通
の水だという。人間が使える水というのはその1パーセントなのだそうであります。いかに
その水、要は雨が下に降りて、山に降って、それがいかに地下に溜まっている期間。よく7
年とか8年とか溜まった水が下に入って、それが出てくるという話を聞かれますけれども、
要は1パーセントきりない水をいかに大切にするかという話を聞かせていただきました。そ
れはやはり森林整備に非常に関連をするものなのですね。やはり広葉樹等々は冬には必ず葉
は落ちる。そうすると水がそこに溜まりやすい、先ほど保水力の話をされたから市長よくわ
かっていると思いますけれども、そういったものが起こりやすいということなのですね。だ
から森林整備は大変大事なことなのだと。いまこの異常気象というものは、いろいろな話か
ら話を聞かせていただきましたけれども、我が地域においては、その中でひとつでも対応で
きるのはいま何かなと思ったときにやはり森林整備であろう。そして特にいま温度が、この
50年の間に2度上がったというような話もされました。温度が上がるということは、二酸
化炭素の関係が非常に高いのだそうですね。なものですから、二酸化炭素が多くなったため
に温度が上がるという話も聞かせていただきましたけれども、我々とすれば、その二酸化炭
素を減らすための森林整備というのは大変大事だと思いますので、その辺のところをぜひ進
めていただきたいと思いますけれども、市長の見解をお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変これは世界的な一つには問題でもありまするし、極めて身近
な問題でもまたございます。先ほど非常に分析をされた水の関係のパーセント等も示されて、
大変研究されておられることに敬意を表したいと思っておりますが、特にこの節の50年間
で、地球の温度が2度上がったという、このことが南極の氷を氷解させたり、あるいは北極
の氷を氷解させたりして、海水面が上がってくることそのものが現在の異常気象を来してい
ると、このように言われております。その現況がCO2の関係が問題だと。京都議定書がこ
のCO2削減の6パーセントの部分で、38パーセント森林整備でやっていこうということ
になったわけでございまして、そういった意味で先人の方が、森林文化都市宣言をしてきた
わけでございますから、本市といたしますならば、そういった意味でこの森林整備等につい
てはいろいろな角度から、先ほどの国家予算の関係等についての配慮等も含めて対応方を精
力的に図っていかなければならないと思っております。
◇18番(大竹政雄君) いろいろと質問をさせていただきました。なかなか答弁もなかっ
たところもあったような気もいたしますけれども、これからしっかりこれからやっていただ
きたい。特に私は、市長の決断力というものは大きく左右されるものだというふうに思って
おります。先ほど市長から、地域間格差の話がございました。我々とすれば、おいてきぼり
を食って欲しくないなというような当たり前の話でございます。そういった意味では、市長
の決断力、これが大きく左右されるものと思っておりますので、しっかりと行政運営をお願
いしていきたいと思います。その辺のところを最後にお聞かせいただいて、私の一般質問を
終らせていただきます。ありがとうございました。
◇市長(星野已喜雄君) 大変多岐にわたるご質問をいただきまして、誠にありがとうござ
いました。ご質問の趣旨をふまえて一生懸命頑張ってまいりたいと思っております。
 なお、市長そのものは、行政の最高責任者でありまして、その結果は、すべて私の関係か
ら及んでいることでございます。従いまして、そういった緊張感を持った形の中で一生懸命
今後も努力してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
──────────────◇──────────────
◇議長(金井康夫君) 次に、高柳勝巳議員。9番。
〔9番 高柳勝巳君登壇〕
◇9番(高柳勝巳君) 通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
 今回の私の質問は、ますます加速する格差社会にあって、その崇高な理念と裏腹となって
いる過酷な現実の中で、当惑、困惑する障害者の皆さんの自立と支援について、障害者自立
支援法に伴いその策定が義務づけられた障害者福祉計画を中心に質問をいたします。沼田市
では、平成14年2月に、サブタイトルを、ノーマライゼーション理念の実現に向けてとし
た障害者計画を策定しております。こちらの計画期間は、平成13年度から22年度の10
年間となっております。今回の障害福祉計画は、計画予定年度を、平成18年度から23年
度の6年間としていますので、ほぼその期間は重複いたします。この計画の特徴は、法の理
念に即して障害福祉サービス、相談支援及び地域生活支援事業の提供体制の確保に関する計
画を定めるとされ、それぞれのサービスの見込み量とその確保策が掲載されることになって
いると認識しております。冒頭申し上げましたように、面積が広大で人口の点在する当地に
おいて、障害者及び障害児がその有する能力及び適正に応じて、自立した日常生活、または
社会生活を営むために、必要な障害福祉サービス等が総合的に提供される実態を作り出すこ
とが容易ではないと推測いたします。
 そこでまず、この法律の趣旨と計画策定の意義を市長はどのように捉え、どういう地域社
会を目指そうとしているのか。その進め方について伺いたいと思います。地理的に困難な地
域にあって、実現可能な良い計画とするためには、私は計画策定が遅れることはやむを得な
いと考えますが、障害福祉計画の前期期間は、平成18年度から20年度とされる中で、理
由なき遅延では困りますので、策定の遅れの原因は何なのか。スタッフの不足なのか、関係
機関との調整が不調なのか等の説明を伺いたいと思います。
 さらには、本市において、障害者計画策定の際にも行いましたし、他のすでに策定した、
自治体でも実施したアンケートの実施や、策定委員会の立ち上げへの考え方も伺いたいと思
います。
 2番目の質問からは少し具体的な課題に入ります。従来の福祉サービスの体系は、施設と
いうハードを中心として供給側の事情により極めて限られたサービスパッケージメニューの
ような選択肢を甘んじて受け入れざるを得ないのが実情でした。新体系では、暮らしの場と
日中活動の場と余暇や社会参加の場はそれぞれ分離して組み合わせることが可能となってい
ます。こちらは、サービスを選択する側から見て、地域生活移行や就労支援等の課題に対応
したサービス基盤の整備に着目した体系へと移行することになります。この日中活動系サー
ビスのモデルケースでは、60人を単位として、生活介護、就労移行、就労継続を組み合わ
せてサービス管理責任者が事業を行う場へ、人材を派遣していくという要領になります。
 介護や就労に対しての報酬単価の積み上げて採算を見込みますが、実際の運営はかなり厳
しいものが予想されます。しかしこうした事業展開を施行していかない限り、本来は通過施
設となるべき場が滞留施設となっている現実の改善は見えてこないと考えるのです。
 以上のことから、沼田市の福祉作業所において、こうした視点での検討はされているのか
を伺いたいと思います。
 さらに、市役所等でも、障害者の直接雇用への考えも伺います。
 3番目の質問は、生活の場である居住系サービスの拡充についてであります。施設や病院
から地域へ移行するということは、就労とともに生活の場である住まいの確保をしなくては
なりません。こちらも新体系でのモデルケースを見てみますと、30人に1人のサービス責
任者を置き、世話人、生活支援員を雇って、報酬等による収入での採算はやはり厳しいこと
が伺えます。見込み量となる人数を、受け入れる住まいの確保策として、設置促進をどう図
ろうとしているのか伺います。
 4番目の質問です。沼田市障害者福祉計画には、福祉推進の拠点づくりという項目で障害
者、ボランティア団体の活動の場など、障害者の幅広いニーズに対応できる総合的な福祉サ
ービスの拠点の設置を推進します。としています。県内他市の状況を見てみると、本市にお
ける保健福祉センターにその拠点を確保しているのが一般的ですが、市長の考えをお聞きい
たします。
 5番目の質問です。各種データによりますと、障害者手帳をはじめとした各種手帳保持者
は急増していると認識しております。また、現在の相談事業の推進によって、障害者施策へ
の新たな相談やニーズは確実に増えてくると推測しますし、またそうしていかなくてはなら
ないと考えているところです。その質、量ともに充実への考えを伺いたいと思います。
 また、総合的な相談支援の一環として立ち上げられた、地域自立支援協議会の、現在の状
況と今後の充実策についての市長の考えを伺います。
 最後に、医療支援について伺います。市内、もしくは利根郡内に受け入れ態勢がないため
に、長年にわたる介護や介助を伴いながらの長距離、長時間の負担を強いる脳性麻痺等のリ
ハビリが必要な児童への対策や重度障害への対応について、市長の考えを伺います。
 細部にわたっての質問もあり、いささかくどいと感じられるでしょうが、関係者にとって、
今回の障害者自立支援法は、各自治体がしっかりした理念や哲学等、トップの毅然とした姿
勢なしには将来は望めず、逆に障害者やその家族、親戚を引きこもり状態へと追い込むこと
になり兼ねないと危惧からであり、ご理解をいただくとともに、市長の障害福祉計画への力
強い答弁を期待いたしまして、最初の質問といたします。
◇議長(金井康夫君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの高柳議員のご質問にお答え申し上げます。
  まず、障害者自立支援法の精神が反映された障害福祉計画とするために、総論について、
障害者自立支援法と障害福祉計画策定の意義と目指すべき地域社会をどう捉えて、進めてい
こうとしているのかについてでありますが、策定の意義については、障害福祉計画は、障害
者自立支援法に基づき、障害者計画の中の福祉サービス部分の具体的な計画として位置づけ
られ、事業ごとのサービス必要量等を見込むものとされています。内容的には国の基本指針
を踏まえ、新サービスへの移行を完了する平成23年度末に向けての数値目標を設定するも
のとしております。障害者基本法の理念は障害者の自立と社会参加であり、福祉施設から地
域への移行、受入れ条件が整えば退院可能な精神障害者の地域への移行、訓練施設から一般
就労への移行促進など数値目標を定めるとともに、これを推進するための障害福祉サービス
の提供体制の整備の基本的考え方や整備の方策を定め、計画的に推進するというものです。
  目指すべき地域社会は、障害者が地域社会の中で自立して生活ができ、保護者にとっては、
安心できる将来が見えることだろうと考えております。このような社会づくりを進めるため
には、それぞれの障害に応じた適切な生活訓練、就労訓練、就労、住宅の確保など生涯を通
じた支援により達成できるものと考えております。
 次に、計画作成の遅れている原因と今後のスケジュールへの考えはについてでありますが、
本来19年3月末までの計画策定でありましたが、ご指摘のように現在、障害者関係団体等
から意見をお聞きし、見直しを検討中であります。自立支援法関係業務量が膨大で多忙とは
いえ、遅れていることについては、早期の完了を指示したところであります。今後のスケジ
ュールにつきましては、お聞きしている意見を素案に反映できるものは反映し、また、関係
者のご理解をいただきながら意見交換を重ねて、早急に策定してまいりたいと考えていると
ころであります。
 次に、アンケートや策定委員会の立ち上げへの考えは、についてでありますが、今回の障
害福祉計画については既に策定されている「沼田市障害者福祉計画」を基本にその理念にそ
って、自立と社会参加の推進のための目標と方策を整理するものとして、素案は行政でつく
り、障害者関係団体からは、1団体3名程度の参加で意見を聞く会を重ねながら一緒に作り
上げて行きたいと考え、進めてきたものであります。
  障害福祉計画は障害者福祉計画の実施計画的位置づけであり、基になる障害者福祉計画に
つきましては、見直しの時期となってまいります。この見直しに合わせ障害福祉計画もこれ
に含めながら見直しを行なうことになろうと考えております。この際には当然、アンケート
の実施や策定委員会の設置により策定をしてまいりますが、現在策定中の障害福祉計画につ
きましては、関係者との意見交換を重ねる中で把握に努めてまいりたいと考えており、組織
的には、関係者による策定会議として位置づけていきたいと考えております。
  次に、日中活動支援について、作業所での就労を視野に入れた検討はされているかについ
てでありますが、現在、福祉作業所を3カ所設置していますが、うち2カ所については自立
支援法で定める地域活動支援センターへ移行しておりますが、内容的には創作的活動、生産
活動、社会との交流活動などにより社会適応訓練を行なう場として、従前の小規模作業所の
継続であります。福祉作業所は就労へつなげる通過施設の位置づけでありますが、実態とし
て、就労へ進む事例は極めて少ないのが現状であります。就労は自立の面から必要な条件で
もありますので、福祉作業所通所者の就労への移行について、どのような対応が図れるか、
あらゆる方策を検討をしてまいりたいと考えております。
 次に、市役所等での障害者雇用への考えは、についてでありますが、議員ご案内のとおり、
職員の雇用については、行財政改革を進めている現状の中で、正規職員採用の抑制、臨時、
嘱託職員につきましても減員計画を進めているところでありますが、これらの状況も踏まえ
ながら、就労機会の拡大については研究課題とさせていただきます。
  次に、共同生活援助・共同生活介護、障害者入所施設から出所された方々や、精神病院か
らの退院者へのグループホーム、ケアホームの設置促進策への考えは、についてであります
が、障害者自立支援法の目的でもある障害者の施設から地域社会へという中で、地域の中で
受入れる環境が整っていなければならないわけでありますから、既存施設の少ない当地域に
あっては、当然これら必要な施設の整備を図る必要がありますので、いろいろな角度から設
置に向けて検討してまいりたいと考えております。
  次に、拠点づくりについて、保健福祉センターの拠点化への考えは、についてであります
が、ご承知のとおり保健福祉センターは地域における健康と、福祉の推進拠点として設置さ
れたものであります。建設時には相当な規模を有する施設として設置されましたが、その後、
作業所の整備などにより、現状では施設的に余裕が無いという状況にあります。
 保健福祉センターの障害者福祉の拠点化については、内容的には理解できますが、実態と
してはこれに特化できる条件が整っていないことから、現状の中で、極力工夫しながら関係
者の要望に添えるよう、研究をして行かざるを得ないと考えております。
  次に、地域生活支援について、手帳所持者の増加等を受け最も基本的な相談事業充実への
考えはについてでありますが、障害者自立支援法による地域生活支援事業のうちの相談支援
事業として社会福祉法人に委託を行ない、相談専門員1名が常駐し、窓口相談、訪問相談等
を担っていただいております。相談業務の充実を図るためには、専門相談員が複数常駐する
相談支援センター的な機能の設置も考えられますが、専門的知識を有する人の数も限られて
いることから、今後の研究課題にさせていただきたいと考えております。
  次に、地域自立支援協議会の現在の状況と充実に向けた考えは、についてでありますが、
地域自立支援協議会は、障害者自立支援法の施行に伴い市町村の必須事業と位置づけられた
相談支援事業をはじめ、地域の障害者福祉のシステムづくりの協議の場として、県、市町村
に設置が義務づけられたもので、本年2月に利根沼田広域圏を単位として利根沼田地域自立
支援協議会を設置したものであります。
 毎月定例会を開催し、前段での運営会議、特定課題会議、個別支援会議、全体会議が設け
られ、市町村担当者、相談支援事業者、福祉サービス事業者、保健、医療関係者により構成
されており、その他必要に応じて教育・雇用関係機関、学識経験者等に出席を求めることが
できるとなっております。
 現在までの定例会での協議の状況ですが、学校、施設等における医療的行為について、精
神障害者のショートステイについてなどが課題として提出され、特定課題会議へ移行しての
研究、定例会での継続検討と整理され議論されております。地域だけで解決されない制度に
関わることなどについては、県の自立支援協議会へ提出し、必要に応じ県機関への働きかけ
を要請しております。
  充実に向けた考えですが、協議会の出席者が障害者福祉に関わる実務担当者が中心の組織
でもありますので、課題に応じ、柔軟な対応が図られるものと認識をしております。
  次に、医療支援について、脳性麻痺等のリハビリが必要な児童への対策や重度障害への対
応は、についてでありますが、現在、保健福祉センターにある心身障害児通園施設(デイサ
ービスセンターアップル)においては月1回、群馬整肢療護園から理学療法士、作業療法士
の派遣によるリハビリを行なっております。先生2名により登録者14名がリハビリを受け
ており、対象は6年生までの児童となっております。重度の障害を持つ人も含め、障害が進
まないようにするとともに、機能回復という点からリハビリは必要なことと認識をしており
ます。月1回ということから、自主的に週1回、高崎市の同園に通園し、リハビリを受けて
いる方々がおられる状況も承知しており、沼田でリハビリを受ける機会の拡大について、今
後の検討課題としてまいりたいと考えております。
  以上申し上げまして、高柳議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。  
◇9番(高柳勝巳君) ご答弁をいただきましたので、いくつかの点について再質問をさせ
ていただきたいと思います。
 今回の計画策定にあたって、いちばん重要だというように私が考えているのは、首長の姿
勢だと私は思っています。県や担当者会議等で、ひな型は大体示されるわけです。そこに文
字と数字を打ち込んでいけば計画そのものはできます。ただ、それが実現可能か、市長がど
ういう地域を目指しているのかということが明確に現れない限り素晴らしい計画には私はな
らないというふうに思っているのですね。その辺についての答弁が若干薄かったかなという
ふうに思っておりますので、市長自身は、この地域をどういう地域にしたいのか、もう一度
伺いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、時代の流れが少子高齢社会、そしてご質問のよ
うに、障害者自立支援法ができてくるように、いままでのように施設主義から地域社会にあ
らゆる国民が、あらゆる県民が、あらゆる市民が、いわゆる可もなく、不可もなく、自然体
で生活もできるような環境条件を整えていかなければならない時代になってまいりました。
となりますると、それは人間の心の奥底に潜むまず心の問題の障害を取り除くということか
ら、バリアフリーという言葉も出てきたと思っております。
 さらに当然、障害を持つ方々は、社会的にはやはり弱い立場にございます。それを地域で
支えていこうということになりますると、これは全然別な角度でありますが、生涯学習理論
にみられるようにですね、「ゆりかごから墓場まで」いわゆるどんなお立場の人であっても、
等しく地域社会にあって、その中で自立して、しかも他の方々とも和気あいあいと生きてい
けるような状況を築く必要があろうかと思っております。そのために行政が、今度は一体全
体何ができるのかということを関係機関と協議をしながら、それの骨格づくりをしていくと
いうことになろうかと思っております。
 従いまして、いま申し上げた3点目の、後段のところを、関係機関とそういった骨格を作
って、そしていわゆる生涯者にやさしいまちづくりを展開していくための方策を講じていく
ということになろうかと思っております。以上申し上げて答弁とさせていただきます。
◇9番(高柳勝巳君) 私が聞きたかったのは、心のバリアフリーも大変重要なことだなあ
というふうに思っていますけれども、質問の最初の中で言いましたけれども、一般的なサー
ビスを提供していくことが非常に困難な地域ですし、一般的に理解をすれば非常に厳しい法
律だと私は思っているのですね。そういう中で市長が、一人の困った方を持たずに、この地
においては背の高い方もいらっしゃいますし、私のようにぽっちゃりした人間もいらっしゃ
いますし、お金持ちの方もいればそうでない方もいらっしゃいます。体にハンディのある方
もいらっしゃいますけれども、同じ市民として共に生活をしていける地域を、市長の決意と
してどうなのかということをお伺いしたいなと。バリアフリーの実現も結構ですけれども、
大変な状況の中で市長はどのようにしたいのかということをもう少しお聞きしたいなという
ふうに思うのですが。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、だれもが基本的人権というものを擁しておりま
す。従いまして、一人の落伍者もないような形の中で、地域社会づくりをしっかりととらま
えていくということが基調になろうかと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) 長くそういうことで話しても次に進みませんので、少し意見を言わ
せてもらって次に移りたいと思いますけれども。先だって夕張市がいま問題になっています
けれども、夕張市の病気とまちを治療する人という題名で、村上医師のことが、かなり時間
帯がいい時間に30分ほど報道されました。この医師は、私が知っている限りにおいて、旧
瀬棚町の医師だったというふうに認識をしておりまして、合併の際に地域予防医療をとなえ
て、その地域の予防医療が取り入れられなかったので新潟の方に戻ってしまった。夕張の病
院が危機だということで、地域予防医療させていただけるのならということで、また夕張市
の病院に戻って、夕張市の病気と夕張市のまちそのものを再生するのだということで、ドキ
ュメンタリーとして報道されました。私が言いたいことは、要は一般的には、あそこのまち
は財政力指数も非常に厳しい状況です。高齢化率が40パーセントを超えています。それか
ら生活保護率も25パーセントということですから、お金が出ようはずがないところですよ
ね。そこで病院経営をやろうというその考え方ですよ、市長。どんなにハンディがあっても
私は地域予防を推進していけば、みんなの力が発揮できれば地域を再生できるのだと。こう
いうロマンがないから障害者の皆さんにも、地域の皆さんにも説得力が出てこない。説得力
が出てくる計画にするためには、市長の要するに決意が必要だということを私はいちばん言
いたいわけですよね。その辺についてもう一言だけ伺いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私の立場からいたしますると、ご案内のとおり障害を持っている
方々は、精神的な関係であるとか、知的であるとか、あるいは身体のハンディ等で困惑があ
るわけでございますが、それぞれの方々が、自らの意思だけではどうしても自立が叶わない
ということは客観的な事実としてございます。従いましてそれを、地域が、あるいはまた市
行政が支えていくということは当然のことだと思います。従いまして、いろいろなそういっ
たハンディを背負っている方々に対して私どもが精一杯背中の後押しをして、そして少なく
とも基本的なスタートラインには同じ立場で立てるように努力を惜しまない。そういう決意
のもとに頑張っていかなければならないのではないかと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。その説得力という点での、今度は工夫の
問題になるのですけれども、先進事例等の計画書をインターネット等で公開しているところ
のみ見させてもらうと、この計画が実現したときのイメージというものが描かれているとこ
ろが東松山というところで掲載されています。ですから皆さんが小説を読むような感覚で障
害者と共に歩む地域というのはこういうものだということが、一般の方々が読んでもわかる
ということなのですよ。そういったことを盛り込む気持ちが市長としてあるかどうか伺いた
いと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変結構なことだと思っております。ただご案内のとおり、これ
はいろいろと分析をさせていただいたわけでございますけれども、ご承知のとおり、この障
害福祉計画と障害者計画の関係からとらまえたときに、ご案内のとおり現在は障害福祉計画
をいま進めている中で、障害者計画はすでにすぐる年に本市が作ってきたという経過がござ
いまして、それらを重ねた形の中でとらまえていかなくてはならないというような経過がご
ざいます。従いまして、いまおっしゃられるような形のところまで、今回の計画の中に押し
込むことができるのかどうかというと、いろいろと物理的な制約もございまして、はっきり
と明言しきることはできませんけれども、大変内容等については学ぶべきところが多いわけ
でございまして、今後大いに参考にさせていただきたいと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。1回目の質問の中で答弁をいただいてい
るのですが、要は、障害者計画の方に理念や哲学が主にうたわれていて、その実施計画とし
ての福祉計画があるという中に入れ込むということがどうかという返答だったなというふう
に理解をしております。2つバラバラに作るという形は非常に困難だというふうに思います
し、ここにありますのは伊勢崎市ですけれども、一体的に策定をし直しましたというか、新
たに作りましたというか、比較的きりがいいところでもう一体的に作らないと途中から読ん
だ人はわからないのですよね。行政の人は経過がわかっているから、実施計画だけ、数字だ
けがばあーっと並んで、何か殺風景な計画だなというふうに受け取られると思うのですね。
それじゃあ市民の皆さんには理解をいただくには非常に厳しいだろうなと私は思っています。
ですからこの際、伊勢崎市方式のように、期間をどこかいいところをとりまして、市長も代
わりましたし、平成13年度当時の措置制度のときに作った計画が平成22年までいくのは、
先ほど来、同僚議員にもお答えしましたけれども、状況が、情勢が極めて早く進む中で、1
0年間のうちの8年で、残り2年残しているというのがベースとして新しい計画を作るのに
ふさわしいかどうかというのが、私はちょっといかがなものかなと思うのですが、その辺に
ついてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 上位の方の機関の指導によって、今回、障害福祉計画を策定する
という段になったわけでございますが、いろいろと提起されている関係等について分析をし
てみますると、どこの都市も、この福祉計画と障害者福祉計画がリンクされた形の中で築き
あげてきたということが近々、私の認識の中で位置づけられました。それはある意味におい
ては、本市とすれば早くに障害者福祉計画を立ち上げたのだろうかなと思っております。や
はりしかるべき良い時期を見てですね、いまおっしゃられるような形の障害者福祉計画と障
害福祉計画を合体させたものに早くに取り組んでいく必要があるというふうに考えておりま
すので、よろしくご理解のほどをお願い申し上げたいと思います。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。そうしないとやはり私が先ほどお示しし
た目標が実現した姿も、市長の哲学も新たになりませんので、ぜひ新しい形で、市長がこう
いう思いで作りたいのだということを関係者にも訴えるものにぜひしていってもらいたいな
と思いますし、策定のスケジュールについては1回目のご答弁で概ね示されたようですから、
ぜひ関係者の皆さんとよく協議をしながら、一般の皆さんにもわかりがいい、そして理解が
できる、こういう障害者計画にしていただきたいなというふうに私は思っております。
 蛇足ですけれども、今回の福祉計画というのはマニュアルがちゃんとあって、議会に付さ
なくてもいいですよという、だからあまり数字は先に出てしまうけれども、あまり大げさに
しなくてもいいよというふうにもとれるのですよね。議会の議決に付さなくてもいいですよ
ということまでわざわざ官僚の方が集めて、担当者の会議のレジメの中に注意が書いてある
わけです。だから今回はあまり難しいのだろうなということが推定されますので、ぜひしっ
かりしたもう10年スパンになりますかね、あるいは5年スパンになるか、その辺の期間に
ついては新しい所で定めるのだと思いますけれども、ぜひ市長の決意とわかりやすさをしっ
かり重視した、参加型の計画書を作っていただければというふうに思いますので、この辺の
ところの決意をもう一度お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご指摘のとおり、関係部課にはそういったところを強く指示をし
てきております。同時に、できる限り関係機関の方々と濃密な打ち合わせ、あるいは意見等
を伺えということも指示をしております。今後、そういうふうな考え方でもって対応を図っ
てまいりたいと思っております。
─────────────────────────────
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午前11時58分休憩
─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇9番(高柳勝巳君) それでは午前中に引き続いて、A番とB番への考え方ですけれども、
先ほど来のやりとりで、一体的な策定を目指して作っていくということですから、その中で
遅れということもやむを得ないであろうし、アンケートや委員会は名称が違っても立ち上げ
ていくということですから一安心をいたしました。ぜひ住民参加型の取り組みでいいものを
作っていっていただきたいなというふうに改めて申し上げたいのと、市長にもう一つ申し上
げたいのは、この間、自立支援法ができて、4月から始まって10月にはもう見直しをする
という異常な状態だったわけですよね。そういう中で当務者といわれる方々は、申請事項に
も追われ、その中で計画を策定していかざるを得なかった状況もトップとしてやはり心がけ
ておいていただきたいというふうに、改めて申し上げておきたいというふうに思います。そ
ういうことを申し上げまして、日中活動支援の方に移りたいというふうに思います。
 市長の方は、3ヵ所の地域活動支援センターとして3ヵ所立ち上げて、今年の3月の31
日から移ったというふうに私も認識をしております。たぶん定数でいくと65名の方がそう
いった新しい対策の方に移っていったのだろうなというふうに思いますけれども、この5カ
月間の状況というのは、当局を含めた市長はどのように捉えておるのかお伺いしたいという
ふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) それぞれの立場の方々が、地道な活動を展開しているわけでござ
いますけれども、いろいろな諸状況の中にあって、非常に各般にわたり厳しいものがあるな
というふうな感じを持っております。ただ、あくまでも福祉作業所は、就労へつながる通過
施設の位置づけでありますので、そういうような認識のもとにとらまえているわけでござい
ますけれども、客観的にはなかなかそうに至っていないのが事実でございます。今後、それ
らの改善に向けて努力を図っていかなければならないと考えております。
◇9番(高柳勝巳君) 以前と大きく違うというところがいくつかあるのでお伺いしたいと
思います。一つは、通過施設と言えども、旧の作業所時代は一度就労を目指して出てしまい
ますともう一度戻ってくるということは困難だったのです。つまり再チャレンジがききにく
かったのです。つまりハンディを持ちながら一生懸命社会に出ようと思って出たら、やっぱ
りだめだった。そしたら今度は戻れない。そしたらだれでも二の足を踏むのは当たり前だと
思うのです。そのための私は地域活動支援センターだと思いますし、65人の方が、就労を
施行できる方もいらっしゃいますし、創作活動で支援をしていかなければいけない層も私は
あるのだろうというふうに思うのです。その1項目の方の、再チャレンジのシステムができ
たということについて市長は認識をしておられるかどうか、まずお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いまおっしゃられた関係等については、いったん出て、そしてま
た戻るという、そういうある意味ではセーフティネットとでも言いましょうか、そういうよ
うな位置づけがなされたということは、大変そういう意味では大変柔軟な対応ができること
ではよかったのではないかと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ぜひそこら辺を前向きに受け止めて、関係者の皆さんと就労につな
がる可能性をさぐっていっていただきたいなというふうに私は考えているわけです。そして、
いまの現状なのですけれども、私もあまりつぶさに、毎日いて見ているわけではございませ
んけれども、最近の作業所の状況というのは、民間企業の受注などというのも非常に厳しい
ものがありまして、今日持ってきて、明日までに仕上げて下さいねという仕事が非常に多く
なっているのです。そうすると、障害者の皆さんは、そういうものに対応は非常に厳しいな
と私は思っておりまして、自前で就労を作っていくというか、そういう発想がないと私は困
難ではないかなというふうに考えているのですけれども、その辺の認識については市長いか
がでしょうかね。非常にいま民間の企業も厳しくて、今日の明日というのは障害者の皆さん
には私はなじみにくくなっているのではないかと思いますけれども。
◇市長(星野已喜雄君) 企業体の立場からすれば、明らかに利益追求ということが大きな
テーマになっております。福祉作業所の立場からすれば、ハンディを背負った方々が何とか
社会に出る、自立のためのひとつの通過地点ということになっております。それだけに、作
業所の方が大変な状況にあろうかと思っております。従いまして、いわゆる企業経営の感覚
だけで福祉作業所の実態は、これはなじまないということになろうかと思います。従いまし
て、今日注文して、それを明日用意してくれということは、いささかこれは無理な話ではな
いかという認識を持っております。
◇9番(高柳勝巳君) 受注をしてくださる企業の方には敬意を表しつつも、やはりミスマ
ッチを起こしてきている状況にあるなということなのです。そこで私が申し上げたいのは、
今度は、自前で、皆さんに合ったような仕事ができないのだろうか、考えられないだろうか
という考え方でいくつかお聞きしたいのですけれども。これはまったく、まだどなたにもお
話ししているわけではございませんし、根拠もありませんが、例えば、小学校の入学時に、
上履きの袋が非常に確保するのに最近のお母さんは苦労しているとか、箸入れでございます
とかは、生まれたときに6年後は大体の数が出るわけです。その6年は大げさでも、1年間
の計画が立つわけです。障害者の皆さんというのは非常に丁寧な仕事をします。こういった
リズムを確保してあげることによってプラスの面が出てきて就労と工賃が上がっていく。そ
して、市がもし出したとしても、市にまた収入として入ってくる。あるいは個人に支払われ
る、こういうシステムができあがるのだと思うのですね。そういう意味では、もう一つ言わ
せてもらえれば、市長や議長の名刺等も、いま作業所には小さいながらも機械が入っており
まして、生産過剰になればこれは大変ですけれども、相当な枚数が使われるのではないかと
思いますし、良心的なお値段ですからそういったものもどうなのだろうと。センターの清掃
業務というような、前からも関係者の皆さんでお話しに出ておりました。私も前橋に、この
次にも出しますけれども、いろいろな施設に行きますと障害者の皆さんが清掃業務を請け負
っているというのが一般的な例でございます。どなたも大体、そういったことはいいよねと
言いますけれども、それが実現しないという現実があります。そういったことについて、市
長どのようにお考えなのかお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはりできることを具体的に実践していくという積み重ねの中で、
地域社会の評価をいただいたり、あるいはまた自らの能力を高めたりするということでござ
いますから、可能な限りそういったところを探りながら、できるところからやはり手をつけ
ていくといいますか、そういうことが大事だと思っております。いまいろいろと上履き袋だ
とか、箸入れのお話し、あるいはまた名刺の話が出たり、あるいはまたセンター等の清掃の
話が出ましたけれども、それぞれ今後の研究課題として捉えていきたいと思っておりますが、
確かにセンター等の清掃については、私もよくその現場を見てきている経過がございます。
◇9番(高柳勝巳君) ぜひこれが実現されないと、本当に酷いだけの自立支援になってし
まうのだということを、もう一度市長、肝に銘じながら、ここだけの話で終らないようにお
願いして次にいきたいというふうに思うのですけれども。
 今度は、次は、もう少し大規模なことを行政や関係者でできないかという発想なのですが、
実は、食用廃油の精製事業を障害者の皆さんが請け負っているというところが、日本中には
結構ございます。九州は、もう暖かい所だから当然としても、宮城、長野などというところ
で、この生活支援センターが請け負うのもありますし、NPOが直接請け負うのもあります。
そういった皆さんが、新しい産業として、自らの仕事としてできていくといいますと、環境
にもやさしいし、人にもやさしい事業が一石二鳥でできる。しかも、元手はそんなにいらな
い。こういうことですから、ぜひこういったことについても積極的に考えていっていただき
たいと思うのですが、その辺については市長どのようにお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 食用廃油の関係、当然環境のことを考えればこれがまた再利用さ
れればいちばんいいことでありまするし、当然またそこに障害を持っている方々の雇用が発
生するということからすれば、議員がご指摘のとおりと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。問題は、先ほどの小さなプランにしても、
いまの、まだ実現可能かどうかわかりませんが、少し大規模な仕組みにしても、ずーっと考
えていてくれる人とか、システムというのがないから自然消滅をしてしまうわけです。こう
いったものを作るということが、今度の自立支援法とまったく基本的な作業になってくると
思いますので、システムづくりについてぜひ市長考えてもらいたいと思います。良心的な人
がいて、あるいは興味を持っている人がいないとそれが実現されない。困難なことがちょっ
と起こるとそのまま消えてしまうということでは、障害者の皆さんとの共生な社会というの
は、私は目処が立たないと思っているのですけれども。その辺についての、要はシステムに
ついての考え方というのをお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) システムは、ご案内のとおり機構的に複雑に絡み合った形の中で
なされるということは言うまでもないわけです。特に、実社会に即した形のことであります
から。いま言うように、ひとつのサイクルといいますか、それは大変重要なポイントになっ
てくると思います。いろいろな意味でまたお知恵をいただければと思います。
◇9番(高柳勝巳君) ぜひ今度の計画の中にもそういったものが見えてくるとありがたい
なというふうに思います。
 続きまして、直接雇用の関係です。市役所等での障害者の雇用への考え方ということで、
いま行政の方でも財政問題が非常に厳しい中で検討させていただきたいというお話しでした。
実は、9月は、障害者雇用強調月間ということで、9月の2日付けの新聞にこんなに大きく
載っていて、見開き両面、企業が障害者の皆さんを雇用しますというチラシが入りました。
残念ながら、東京で、大企業でというのがほとんどの企業でした。群馬県でというのはほと
んど見当たらない状況下でございましたので、厳しいだろうなということはここからもうか
がえましたけれども、この厚生労働省のトップの方がコメントまで載せて、次年度からは雇
用をしっかりとやっていきますよ、皆さん頑張ってくださいということを掲げました。
 それから、障害者白書によりますと、雇用率というのもいまインターネットで出ますけれ
ども、企業は1.8パーセントの方を雇用することを義務づけられた法定雇用率というのが
ございます。私も認識不足だったのですけれども、公共企業体等というのはもっと目標が高
くて2.1パーセント、それから教育委員会にあたっては2パーセントです。国や県は90
パーセント以上の達成率です。2.1パーセントに対して。地方自治体というのは77パー
セントしか達成率がない。というのは現場を抱えているということですから困難性が高いと
も言えるのですが、これだけ状況があって、民間の方々にも法定雇用率をぜひ守ってくださ
いという本家本元の自治体が達成をされてないということには、これから雇用率を上げてい
くという戦略にも大きな影響を及ぼすと私は思っているのですけれども。その辺についての
認識をもう一度お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) それはもう議員がおっしゃっているとおりであろうと思います。
自治体、あるいはまたそういった関係当局が雇用率をしっかりと担保していくということは、
いわゆるそういった方々に対し勇気づけになりまするし、大変それは大事なことだと思って
おります。ただやはり現場に即したときに、一体全体どういう方法がいいのかということを
考えたときに、そこのところでやはり慎重になってきている経過がございます。ただいずれ
にいたしましても、そういった雇用率の関係等については、指針が出ているわけでございま
すから、当然それに向かって努力をしていかなければならないと考えております。
◇9番(高柳勝巳君) ぜひ市長の哲学とかポリシーにかかわると私は思います。私の自治
体では、こういう自治体にしたいのですということが、そういうことによって私は発信力を
増していくのだと思いますし、よく適性を見極めれば、すばらしい能力を発揮する方々がた
くさんいらっしゃるということを付け加えて、昨年、これは岐阜市の採用試験の要項なので
すけれども、知的障害者を対象とした岐阜市採用試験要項で1人採用しました。どこかとい
うと、現業の方だと思いますけれども、リサイクルセンターに勤めていただきますという採
用の条件で、もう岐阜市は大きい市ですから、当然財政力にもゆとりがあってということで
すが、もう採用を開始して、この趣旨に基づいて一歩踏み出しているところもあるというと
ころを、この項目の最後に申し添えまして、市長の喚起を促したいなというふうに思います。
 続いて、共同生活支援援助と共同生活介護の問題に移らないと時間がなくなってしまいま
すので、移っていきたいというふうに思います。私は、施設に、この問題については、ハー
ドの問題というのがたくさんクリアできると思うのです。簡単に言えば空き家はたくさんあ
ります。郊外でも、どこでも、市内でも、たくさん空いているスペースはありますが、1回
目の質問でも言いましたけれども、世話人や支援者がいないとそれが成り立ってこないとい
うことなので、こういった方々を育成したりするという方法について、市長のお考えを伺い
たいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 確かにこれは地域社会にあって、議員はいろいろと分析しておられるので、地域の実態を
よく承知をされておられるのだと思います。当然それを主催をしようとすると当然コストも
かかりまするし、また大変大きな対応を図らなければなりません。従いまして、空き家があ
る、そういう意味では当然使える場所等はあるのだけれども、そこのところを具体的に、中
心になってやってくれる方がいないということについての、行政がそういったところの対応
方をということだと思うのですが、社会福祉協議会等がありますので、そこらと連携してい
うところの支援者だとか、世話人、最後はマンパワーになってくると思いますので、そうい
うようなところはやはり平素からいろいろと研究して、そして、さあというときにはお願い
をしたり、あるいはまた応援をしたりと、そういうふうなことが大事になってくるのではな
いかと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) 本当に市長の答弁の苦しさもわかりますけれども、この地でこれを
実現しようとすれば本当に大変なのだろうなというのは理解は一定できますが、どんどん、
どんどん事業が進んでまいりますと、出てこなければいけない方々が、施設から出てこなけ
ればいけない方々が出てきますので、ぜひ具体的に議論していっていただきたいと思います。
これもプランとして、まだ私も詰めきれていませんけれども、これは去年の6月の新聞なの
ですが、コレクティブハウジングというのが記事になっていました。これは集合住宅の中に
居間を作って、食堂を作って、好きな時間にみんなで集まってプライバシーを守るときには
戻るということですから、老人施設と考え方は一緒ですけれども、他世代にわたります。シ
ングルマザーも住みますし、団塊の世代のセカンドライフの実現の場所でもありますし、当
然、働く皆さんだとか学生さんもいらっしゃいます。そういった方々が一堂に会してそうい
う住宅を運営をしていく、NPOに任せて運営をしていくというのがありました。障害者だ
けまとまった数を集めるというのは大変でしょうけれども、障害者の皆さんもその中に入る
という発想であれば比較的可能な事業となっているというふうに思いますけれども、これは
東欧の方の事業ですけれども、これについていま唐突ですけれども、市長、いろいろな方々
が住まうということについてご意見があれば伺いたいなと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これはある意味においては今初めてお聞かせをいただいたわけで
ありますが、地域社会の凝縮した形のひとつのコミュニティーがコレクティブハウジングの
中に集約をされてくるというようなとらまえ方ができるのではないかというふうに思ってお
ります。議員がよく、小規模多機能型の論理を展開されますが、そこのところに各世代、あ
るいは男女の区別なく、さらにもう一つ付け加えるならば世代間、そして障害を持っている
方々等がまさに同居すると。そうすると一つのコミュニティーが構成されると思うのですが、
そういうようなことの極めてそういう意味では、いままでは違う屋根の下にいたのですが、
同室の屋根のところにいることによって、さらにそのサロンが広場になっているというよう
なとらまえ方でよろしいのでしょうか。大変時代の先を見た展開なのかなと思ってとらまえ
て聞かさせていただきました。今後、勉強させていただきたいと存じます。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。タイトルは、他人以上で家族未満、集合
住宅の共用空間という考え方でございますので、ぜひ研究していただければと思います。い
ま市長の方から、小規模、多機能の話が出ましたので、ちょうど次にその話をしようかなと
思っておりました。それは、何年か前に私が一般質問をさせていただいた課題なのですが、
実は構造改革特区が必要になってくると。単純に介護と、障害者の介護が一体のデイサービ
スを中心にして、共用させてもらえないとこれはできません。いま縦割りのままの沼田市の
システムではこのサービスは提供できません。長野と富山が複数実施をしておりますけれど
も、それらについてもいま市長がふれていただきましたので、今後それについてどのように
お考えなのかお伺いしたいなというふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) 時代がやはり変わってきている、そういうとらまえ方をしたとき
に大型の方ともう一方においては、小規模で個性的な方という流れがございます。ただ、私
も最近認識するようになったのでありますが、非常に経営がなかなか大変な状況もあるとい
うことも承っております。従いまして、各関係機関といろいろと意見等を賜って、今後の対
応に処していかなければいけないのかと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) 経営が大変だなということは私も認識をしておりますが、後戻りが
自立支援法でできなくなっているということももう一方で事実でございまして、やった上で
経営が大変だということを強く申し上げて、それが改善されていくという前向きな姿勢が私
は必要かなというふうに思っています。おそらく措置制度に戻るということは、もう考えら
れないだろうなというふうに私は思っていますので、ぜひ困難な道であっても、関係者の横
断的な議論の中で積極的に進めていただきたいというふうに思います。
 続いて、拠点づくりについてというところに入っていきたいというふうに思います。保健
福祉センターについては、健康と福祉施設としてゆとりがございません。ですから趣旨はわ
かりますけれども検討課題とさせてくださいというお話しだったというふうに考えています。
しかし、前橋、高崎は30万の市ですから、ダイレクトに比較するのも何ですが、担当の課
だとかというのは前橋、高崎には入っておりません。社会福祉協議会のみが入っていて、あ
とは会議室や作業所や福祉関係が入っているというのが一般的な例なのですね。そういうこ
とを考えますと、引き算すれば大体何を言っているかわかると思いますが、空きスペースは
できるのではないかなというふうに私は考えておるのですね。その辺についての考えはいか
がでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 保健福祉センターの利用、あるいはまた活用ということについて
は、当然内部のいろいろとそれぞれの部、課の置かれている存在、そしてその特徴等考えて
現在の配置になっているわけでございます。議員がおっしゃっていることについてもよくわ
かっているわけでありますが、現状のいろいろなところから見ると、質問に対してはそうい
うふうに答えざるを得ませんでした。ただ、一体全体それでは、今後どうしていったらいい
のかということになると、やっぱりそれぞれの部、課の置かれている状況等をいろいろと分
析する中で、可能な対応ができるとすれば、それは当然検討になってくると思うのです。た
だ、現実にいまの状態の中で答弁をすると先ほど申し上げたようなことになります。従いま
して、今後、関係者の要望に添えるように工夫をして、研究をしていきたいというふうな答
弁になったわけでございます。決して全くそれが叶わぬことであるということを申し上げて
いるわけではございません。何とか工夫を今後考えていきたいと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) その工夫というところに多大な期待を込めたいというふうに思って
います。同僚議員が先ほどお話ししましたけれども、もし現状のその保健センターが無理で
あるということであれば、代替案を工夫の中に考えなければ当然いけないわけですよね。そ
う長い間考えていくというわけにもまいりませんので、前の話と重複してしまいますけれど
も。私もこのやさしさ、にぎわいの核の提言書を読ませていただきました。縮小されるのは、
このやさしさの核の部分が面積的に半分以下になるわけです。高い建物を立てるということ
になれば納得しますが、高い建物が建つという前提でなければ670平米ですか、これはか
なり狭い話になります。とすると、どこにこれを実現するのですかという話になりまして、
10項目ほど障害者の関連のものがここに書かれているのです。それの受け入れ先がなくな
ってしまうわけですよね。保健福祉センターもだめです。街なかもだめです。私たちはどこ
へ行けばいいのというのが率直な不安になってくると思うのです。それについてのお考えは、
くどいようで申し訳ないのですけれども、お伺いできればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 当然課題となっていることについては、遺憾なきようしかるべき
対応を図っていかなければならないと思っております。ですから、いまおっしゃられるよう
に、全くどこへ行ったらいいのということにはならない。またはそういうことをしてはいけ
ないということでご理解をいただきたいと思います。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。くどく申し上げましたけれどもぜひ全く
そのようにはならない。どこへ行ったらいいかわからないということについて、本当に取り
組んでいっていただきたいなということを付け加えさせていただいて、次に進みたいという
ふうに思います。
 地域生活支援について。手帳所持者の増加等を受けということなのですが、ここへきて高
齢者の数値も増えているのだと思いますけれども、手帳所持者が増えているというふうに私
は認識をしております。ですから、障害者のみという話ではございませんけれども、対応が
増えてくるというのは、劇的に増えてくると思いますし、1回目にも申し上げましたとおり
ニーズが増えるような相談員でなければ、あるいは相談体制でなければならないということ
でございます。現状の相談体制について十分であるという認識なのか、問題意識をいささか
お持ちであるというのか、それについて市長のお考えをもう一度お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私が関係者からお聞きすると、相談専門員が大体10万人に3人
ということになっているようでございます。本市では、相談員の専門員が1名ということで
ございます。利根郡にはいないのでしょうか。となると、これは明らかに相談員の方々が人
数に叶っているかというと、叶ってないということを率直に認めざるを得ません。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。私もこの前段の方のお話しは、事情は存
じあげているわけですけれども、広域圏で10万人ということになりますと、広域圏で3人
が望ましいのだろう。どこの自治体も大変でしょうから、担当の財政課、あるいは総務課の
課長さん同士が話をすれば、うちはなかなか出せないのですよねというのが当然の返答とし
て返ってきます。その皆さん同士で、担当者同士でお話しをさせておけばやむを得ないよね
と結論は見えてしまうわけですよ。そこで市長に、やはりそうでなくて利根郡全体で3人を
確保して、本当の相談体制を作りましょうよねということを私は訴えていきたいわけなので
す。その辺についてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 各市町村の自治体の首長さんは、それなりにやはり一国一城の主
でございまして、なかなかそういうことが論議になってくると非常に緊張感が高まってくる
なと思っております。しかしながら、現実に、例えばこれをはんでたしてにで割った場合に、
沼田市はやはり1名何とか確保した。利根郡下の町村会では、結局そこのところも調整せず
に確保されていないというようなことになっているわけでございます。ですから、果たして
一体全体それが広域がいいのか、あるいはまた市単独で、いろいろと相談員1名に対して5
万人に一人ということが、一体全体それが適当な数値かというと、人口按分数字でいくと、
ややこれは少ないという数値になるわけです。そうなると、そこのところに専門員、あるい
はまたサブ専門員というようなことも、市の立場からは考えられるのではないか。利根郡下
の関係等についてもご提案があったことでございますから、そちらについても研究させてい
ただきますけれども、非常に問題そのものが具体的なところに入ってくるときに、いまご提
起されたことが一体どうなのかなということがちょっと私に即答ができません。従いまして、
先ほど申し上げたように、自らの市の対応も含めて考えていくということになるのではない
かと思います。
◇9番(高柳勝巳君) 人口比で割ると1.5ですから、非常に非効率な数字になるので、
おそらく職員の皆さんと非常勤を対応しながら1プラスアルファーでいま相談体制を作って
いるのだと思います。その中で計画の策定もしてきたのでしょう、現場の皆さんは。ですか
ら非常に相談業務も、申請業務も支障を私はきたしていたのではないかと思います。隣の村
や町に目をやったときに、1が見込めない数字になるわけですよね。0.5とか0.2にな
るわけですよ。そうすると、そういった方々には申し訳ないけれどもあきらめていただきま
しょうという形が出てきてしまうわけです。県も、医療圏域もみんな圏域で作っているわけ
ですから、圏域で実数を確保して、圏域の中で相談体制を作りましょうというのが私は自然
の考え方だと思うので、それぞれ一国一城の主というのは、それなりに私は理解しますけれ
ども、首長ではないので深い所までは理解できませんから、ぜひその辺を訴えていただきた
いということなのですね。理に叶っているのではないですかということを積極的に訴えてい
ただきたいということでございますので、もう一度お伺いできればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) もともと利根沼田は一圏域ということで頑張ってきている経過が
ありますので、当然、そのご提案に対して全く否定するものではありません。従いまして、
先ほど申し上げましたように、本市の立場というもののとらまえ方の行き方と、利根沼田の
圏域の行き方等も見計らった形の中で、利根郡下の町村長さんにもご相談も申し上げていき
たいと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。形にこだわるわけではありませんけれど
も、相談体制という割には相談室もないというのが実情です。ですから。これが複数配置さ
れればもう少し充実された形になるのかと思いますし、ぜひ今後の拠点のあり方等も含めて
もう少し相談の体制が目で見てわかるような形も作っていっていただきたいということを申
し上げて、地域自立支援協議会の現状について先ほどご答弁があったわけですが、お伺いし
たいというふうに思いますけれども。2月に広域圏で立ち上げて、いま少しずつ議論が始ま
りまして、精神障害のショートステイ等について具体的なお話しをしていますよと、こうい
うお話しでございました。ぜひこれを、もっと、もっと強化をしていっていただきたいなと
いうふうに思いますし、先ほどの仕事を作るということと同じですけれども、どなたかが中
心になって議論を盛り上げていかなければ、それぞれ忙しい方々がお集まりいただくわけで
すから、大変ですねというお話しの中で終わってしまうということが、私はいちばん危惧さ
れるわけです。ですからどこが中心になってこれを引っ張っていくのか、市長の考え方とい
うか、決意も含めてお伺いしたいと思いますけれども。
◇市長(星野已喜雄君) これの関係が、広域圏単位としてきているわけですが、いまそれ
ぞれの関係のところから伺うと、事務局が一所に拠点されてないというような、そういう意
味ではどこが中心なのかということについてはまったくおっしゃるようなことがあるのでは
ないかと思います。従いまして、少なくともこのキーマンをしっかりとしていくことによっ
て、そして事業の連続性、あるいは主体性というものを明確にしていく必要があるのではな
いかと思います。今後、そういった意味で、利根沼田の中核都市でありますので、指導的な
立場で発言をしていくようなことになろうかと思います。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございます。やはりそのキーマン、あるいはその担当と
いうところがないと、言葉は申し訳ないのですけれどももたれあいの会議になってしまうの
かなと。それではあまりにも残念な機会ですので、ぜひいまショートステイについて、精神
のショートステイについてもお話しが始まったと。この個別課題がどんどん出てくるような
仕組みづくりに向けてご尽力をいただきたいというふうに思います。これも財政的に恵まれ
ていると思いますけれども、清瀬市の案を見ますと、就労支援センターというのがこの中に、
特化的に立ち上げているのですね。だからそういう人がいなければ、継続的になんか議論は
私はできないと思うので、センターまでは、財政的、規模的に難しくても、市長が先ほどお
っしゃったとおり、キーマンだけはこの中で作っていく、その方がやはり議論をリードして
いくということが私は絶対必要だと思いますので、それについては市長も心をおいて、おい
ていただきたいなというふうに思いますけれども。ご答弁もう一度いただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど申し上げたとおりでございます。どこかが中心となって切
り盛りするということが大事かと思います。従いまして、そういうような方向性で動くよう
な、いわゆる自立支援協議会であるように、私どもの担当の方から主体的に発言をさせてい
ただきたいと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 最後の項目の医療支援についてということでお伺いしたいと思いますけれども。これは私
がお伺いしたのは、見識が不足して申し訳なかったのですが、本当は自立支援の中では扱わ
れない事業でございました。最初に謝っておきたいなというふうに思いつつ通告をしました
のでお伺いしたいと思いますけれども、アップルで月一回のリハビリをやっている事業につ
いては、財政負担はどちらが持っているのかお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 市が委託で払っております。
◇9番(高柳勝巳君) お伺いすると1回の額というのは相当かかるというふうにお伺いを
しております。保険がきく仕組みというのを取り入れないと、14名の方がいま登録をされ
ているということですから、市が負担をしてあげられているうちはいいですけれども、これ
らを相談事業等でもっと増やしていこうとかという話になってきますと、これは市としても
かなり厳しいのではないかと思います。ぜひ、その保険制度が適用できるような仕組みづく
りに向けてご検討いただきたいわけなのですけれども。その辺についてのお考えを伺いたい
と思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど申し上げましたように、費用は私ども市が社協に委託をし
て、一人2万5,000円ですか、掛ける2人掛ける12カ月で、60万円になるでしょう
か、計算しますと。そうですね、そういうようなことで対応しているということになってお
ります。今後いま、おっしゃるようなことについては、現状のところではひとつ検討課題と
させていただきたいと思います。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございます。お互いにとっていい道を探って、ぜひ効率
的でよいサービスが提供できることをぜひお願いしたいなというふうに思います。
 最後に、総体的な話で、いちばん先に申し上げたかったことをもう一度市長に申し上げて
終わりにしたいなというふうに思いますけれども。いちばん最初の話の夕張の話は、地域医
療を展開していったら、リスクの多い町でも、老人医療費が100万円から70万円まで下
げられた町だったのですね、瀬棚町というのは。ですから、リスクではなくて、高齢者や障
害者に対しては投資なのだという考え方を、やはり市長にはしっかりと持っていただきたい
のです。そうすることが高齢化に対応するいちばんの予防につながるわけです。そしてそこ
で生きている方々がやる気になるということが、マンパワーの発揮だというふうに私は思っ
ています。財政はマイナス傾向ですし、地の利というのはもう変わりません。どこが変わる
のかといえば、人間のやる気だけなのです。ですから、元気で誇りの持てるまちづくりとい
うところにポイントをさしたときに、そういった考え方、運営が求められます。市長の決意
が計画の中にぜひとも必要だと言った中身はそういうことでございます。ぜひ細かいところ
まで今日はお伺いしましたけれども、最後に、今度の障害者計画づくりに向けた決意も含め
て市長のご答弁をいただき、私の質問を閉じたいと思います。ありがとうございました。
◇市長(星野已喜雄君) 21世紀に入りました。国際化社会、あるいはまた環境問題、少
子高齢社会、あるいは情報技術の時代、そして付け加えるならば分権の時代だと思っており
ます。しかしそのバックボーンに全てなっているのは、人々が心を寄せ合って、そして地域
社会を一緒になって作ろうという、そういうことがすべてバックボーンになっている。ヒュ
ーマニズムの哲学が流れているというふうに認識をしております。従いまして、どんな社会
的弱者の方々であったとしても、やはりだれもが安心して住みやすい、それは健常者であっ
ても同じことでありまして、私どもが地域で支え合っていくまちづくりを進めていくために
は、いまおっしゃったように、一人の落伍者もないような形の福祉施策を展開していくこと
が大変重要な柱になってくると思っております。そういったことで今後とも取り組んでまい
りたいと思っておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
──────────────◇──────────────
◇議長(金井康夫君) 次に、田村喜久子議員。2番。
〔2番 田村喜久子君登壇〕
◇2番(田村喜久子君) 通告に従い質問させていただきます。
 平成16年12月3日に発達障害者支援法が成立し、平成17年4月1日からは法律が施
行されました。自閉症、高機能自閉症、スペルガー症候群、注意欠陥障害、多動性障害、学
習障害児は、2002年の文科省の統計によりますと、重度、軽度含めて、その年の生まれ
る子どもの6パーセント強が発達障害と出ています。軽度の、知的を伴わない発達障害のお
子さんは、親もなかなか気がつかず、しかし、社会生活、団体生活をしていく中では、子ど
も自身支障が出てきて、友達とうまく付き合えない、友達に理解してもらえない、パニック
になる、いじめにあう等の問題も出てきます。軽度の子どもたちの教育支援も含め、いま現
在、苦しんでいる、悩んでいる、発達障害児を含めた親御さんたちのために少しでも心身共
の負担を減らしていくことができればとの思いで質問をさせていただきます。
 1、発達障害者(児)の支援について。ア、発達障害児の将来にわたっての支援のあり方
について。はじめに、発達障害専門外来の設置についてどのようにお考えかお伺いいたしま
す。自閉症、多動症、知的障害を持ったお子さんのお母さん方がいちばんに望むことは、身
近に専門外来のお医者さんがいて診ていただいて、アドバイスをいただけることを望んでい
ます。また、普通の小児科外来に行って、子どもが異常に暴れたり走り回ったりと、他の患
者さんに迷惑をかける行動から、わが子を奇異な目で見られることも耐え難いことです。前
橋、高崎の病院まで行くことは、子ども、親に心身共の負担になっています。コミュニケー
ションに大きな困難がある自閉症児の場合、例えば内科健診の一週間くらい前からお医者さ
んの使う器具、喉をあけて見るペールライトとか、子どもに触らせて、慣らせて健診に臨ん
でも、子どもはパニックになってしまうそうです。まして、耳鼻科、歯科、床屋なども器具
が危険なので本当に大変とのことです。
 支援法の中に、専門的医療機関の確保とあります。県の問題かともなる部分かと思います
が、香川県と同じ面積を有する利根郡、沼田市としては、広域の拠点として沼田市へ専門外
来の設置をすることは、大きな使命であると思います。
 先日、県の発達障害支援センターの所長さんにお会いしました。専門外来のことをお尋ね
しましたら、群大でいま発達障害児を診る医者を養成している旨のお話しを聞きました。利
根郡、沼田市、広域の拠点としての沼田へぜひそのお医者さんを引っ張っていただくよう、
強い要請をしていただくことについていかがお考えでしょうか、お伺いします。
 2、早期発見と早期療育についてお尋ねします。早期発見と早期療育こそこの法律の目的
であると思います。乳幼児の健診にたずさわる保健士さん、保育士さん、そして教育現場の
教師の方々の力こそが早期発見にかかわる大切なことです。沼田市として、この現場の第一
線にいらっしゃる先生方の研修について、どのように取り組んでいかれているか、また、こ
れからどのように進めていかれるのかお伺いします。
 3、保育、教育、就労、関係諸機関連携の適切な支援体制の整備についてお伺いいたしま
す。どの質問にも相当するのですが、子どもを持つ親として、子どもの健やかな成長と将来
への希望を描くものです。しかし、障害児を持つお父さん、お母さんが、思い描くのは、自
分たちが年をとって子どもの面倒を見れなくなること。そして、親なき後の子どもの生活で
す。支援法には、医療、保健、福祉、教育、労働に関する部局が連携し、就学前から就労ま
で、適切な支援につないでいくことにより、発達障害者の社会的自立を促していくことが明
記されています。沼田市としてのお考え、そして展望をお伺いいたします。
 4、乳幼児健診、(4ケ月、10ケ月、1歳半、3歳)総ての健診をする医師を、小児科
専門医を担当医にすることについてですが、現在、沼田市は、小児科と内科の先生で健診が
行われているとお聞きしました。発達障害児のことは勿論、発達障害児のことでなくても小
児科専門の先生に担当していただくことが、健診をする側の責務であると思います。お伺い
いたします。
 5、5歳児健診を他市町村に先駆けて実施をについてお伺いいたします。3歳児健診の後
は、就学前の健診というのは、子どもの成長過程から見ましても、また発達障害、その他の
障害等の心配からしましても実施していただき、早期発見、療育につながっていく機会にと
思います。全国の先駆けとして、鳥取全県と栃木県の一部で5歳児健診が行われています。
群馬県ではと調べさせていただきましたら、藤岡市が8月からと嬬恋村で試行で今年行われ
ているとのことです。これから県下で行われる先駆けと思いますが、沼田市も名乗りをあげ
ていただくとありがたいです。
 今回、この発達障害の支援についての相談を受け、質問をするにあたって多くの人に会い、
聞かせていただき大変勉強になりました。自閉症というのは症状もさまざまだし、見た目に
はわからないので、周囲に理解されにくい障害です。一つのことにこだわり、例えば公園の
水飲み場の水道で水を飛ばし続けることに夢中になります。回りからは苦情が来るし、お母
さんが怒ってやめさせると子どもは大騒ぎになる。回りからは躾がなってないのだと言われ
る。しゃべることも少ないので、最初は耳が悪いのかと思ったそうです。自閉、多動、知的
を持ったお子さんは、お母さんのすきを見て外に飛び出します。それはそれはとても走るの
が早くて、どこに行ったのかわからなくなります。警察にお世話になり捜していただいたこ
とが何度もあるそうです。自閉症のお子さんは怖いことを知りません。その感情が薄いよう
です。家から遠く離れて迷子になっていても、自分は好きなことに向かって楽しんでいるの
で、泣かないから、回りの人も迷子とは思わず気がつかないのです。発達障害の幅は広く、
軽度のADHD、注意欠陥多動性障害、LD、学習障害、スペルガー症候群、精神遅滞と様
々であり、重なった障害を持っている子も多くいます。喜びと希望であった子どもの誕生が
ある日不安になり、絶望的気持ちになり、しかし障害が治らないならなるたけ自立できるよ
うに訓練していこう。この子と一緒に生きようと、かわいいわが子のために与えられた、ま
たは襲ってきた運命に立ち向かっていく姿勢に変わっていく、成長していくご両親の姿を幾
人も見させていただきました。障害の度合は様々ですが、抱えるお母さん方の不安は大変に
大きいものです。そのようなお母さんの不安に応えるために、お子さんの発達のために、い
つでも的確な支援、相談ができるよう健康課に臨床心理士、言語聴覚士を常駐していただく
ことにいかがお考えでしょうか。お伺いします。
 そして、お母さん方の悩みは、目が離せない障害の子をみることは勿論、お母さん方の両
親の面倒も見なくてはならない年齢になっていること。また、ご自分が病気になったときに
子どもをどこに預かってもらえるのだろうかとの不安です。多動症、自閉症の子どもに対応
できる専門スタッフ常駐の、24時間サービスステーションをぜひ沼田に作っていただくよ
う、推進についてお考えはいかがでしょうか。専門スタッフの養成についてとともにお聞か
せください。
 先日、内田病院の事務部長さんにお話を伺ってきました。この9月1日から、県の事業と
して内田病院さんが、NPO社会法人として、心身障害児集団活動訓練事業を立ち上げられ
たことをお聞きしました。沼田市のご協力でここまできましたとおっしゃっていました。沼
田市のお役に立つこと、困っているお母さん方の役に立つことをどんどん進めていきたいと
おっしゃっていました。この内田病院さんの事業に、障害児を持つお母さんからは、養護学
校と家の往復で、地域に出ていく機会が少ない子どもに社会性が少しでも育つためにも、こ
のような場ができたことは本当にうれしいし、ありがたい。自閉症の子はお友達の家に行け
ない、行かない。お友達もつくれない、なれないのですからとおっしゃっていました。ノル
ウエーのオスロ市で、身体障害者のグループホーム、知的障害者のグループホームを作った
女性局長さん、40歳のお話の中に、どんな地域、どんな時代にも人口の一定割合で生まれ
てくる子の障害は、あなたが背負ったかもしれないし、私が背負ったかもしれない。この人
だけの障害ではない。私たち市民のために背負ってくれているとありました。
 障害を持つ子も、持たない子も大切な未来からの使者であり宝です。どうかわが子のこと
として、沼田市の障害者(児)、福祉の前進のためにご答弁をよろしくお願いいたします。
1回目の質問を終わります。
◇議長(金井康夫君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの田村議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、発達障害者(児)の支援について、発達障害児の将来にわたっての支援のあり方に
ついて、発達障害専門外来の設置についてでありますが、発達障害の代表的なものは自閉症、
学習障害、注意欠陥多動性障害などがあげられています。発達障害という言葉自体は以前か
らありましたが、制度的には、国では2004年11月に発達障害者支援法が成立し、発達
障害としての支援策がスタートしたところであります。
  国の方針を受け、群馬県では2006年に群馬県発達障害者支援センターが設置され、各
種相談業務を行なっております。
  早期発見、診断、早期治療が有効ということでありますが、実態として専門医師、医療機
関、専門相談員が極めて少ないという状況がありますので、機会を捉え関係機関へこれら体
制の充実を働きかけてまいりたいと考えております。
 次に、早期発見と早期療育についてでありますが、先ほども申し上げましたように発達障
害については、代表的なものとして自閉症、注意欠陥多動症、学習障害などがあげられてお
りますが、その他にも精神遅滞、発達性協調運動障害など多岐の症状にわたっております。
また、幼児期、低年齢時においては性格的なものもあり、障害との区分は難しいものがある
とのことも聞いております。
 いずれにしましても、早い時期からの適切な対応が重要でありますので、保育や教育、検
診などに携わる関係者が、研修会等への参加を通して発達障害に対する正しい知識を深め、
障害の早期発見に努めるとともに、各相談機関、医療機関との連携しながら、保護者へのサ
ポートを行い、早期の療育対応がスムーズに進むよう努めてまいりたいと考えております。
 次に、保育、教育、就労等関係諸機関連携の適切な支援体制の整備についてでありますが、
保育園、幼稚園、義務教育の段階では自園、自校での相談受付、あるいは要請に応じ相談員
の訪問による相談、指導も行なわれておりますし、専門相談機関への相談も指導されており
ます。また、就労についてはハローワークとの連携もありますので、今後更に関係機関との
連携のもとに障害者の自立支援に努めてまいりたいと考えております。
 次に、乳幼児健診(4ヶ月・10ヶ月・1歳半・3歳)全ての健診をする医師を小児科専
門医についてでありますが、乳幼児健診は、乳幼児の健康の保持増進を図ることを目的に実
施しているものであり、専門である小児科医師による健診が良いことは承知しているところ
でありますが、全国的な小児科医師不足のなか、特に利根沼田地域においては、なかなか小
児科医師の十分な確保に至らないという現状にあります。このような状況のなかで、本市は
4か月児、10か月児及び1歳6か月児健診を沼田利根医師会の協力を得て小児科医師によ
る健診を実施しているところでありますが、3歳児健診については、一部小児科医師以外の
医師により実施している現状にあります。現在も群馬県に対し、小児科医師確保についてお
願いをしているところでありますが、今後も引き続き利根地方総合開発協会をはじめとする
関係機関により要望をしていきたいと考えております。
 次に、5歳児健診を他市町村に先駆けて実施をについてでありますが、5歳児健診につい
ては、3歳児健診では発見しにくい軽い発達の遅れが5歳前後の急激に言葉が発達する時期
に、保育所や幼稚園で集団行動が取れない、一人遊びが多い、自分勝手な行動が多いなどの
軽度発達障害があらわれることが多いことから、3歳児健診以降、小学校就学前までの間に
5歳児健診あるいは発達相談を行うことが必要であると考えております。
 また、就学前ということで、保護者の小学校入学に向け不安が増す時期であり、このよう
な発達につまづきのある幼児の保護者は相談を求めている時期でもあります。大事なことは、
健診とともに、その後継続して相談ができる体制整備が重要でありますので、それらを含め、
今後、研究してまいりたいと考えております。
 次に、いつでも的確な支援、相談ができるよう健康課に臨床心理士、言語聴覚士を常駐し
てほしいについてでありますが、本市におきましては、1歳6か月児健診以降、小学校就学
前までの幼児を対象にふれあい教室を開催しているところであります。ふれあい教室では、
ことばの遅れなどをはじめ、育児不安等支援のため、保健師及び保育士等を配置し、相談を
受け、親の不安の解消、子どもの発達経過観察等々を行っております。本年度は、19回の
開催を予定しており、経過観察を通じ、その結果、必要に応じて沼田保健福祉事務所に設置
されている「発達相談会」や「マザ−アンドチャイルド」への紹介などを行っております。
なお、沼田保健福祉事務所では、本年度から専門的知識を持つ心理職を配置し、より相談し
易い体制整備が図られ、さらに必要に応じて、群馬県発達障害者支援センタ−での相談、指
導も受けることができるようになっております。群馬県発達障害者支援センタ−には、臨床
心理士など各専門分野のスタッフが配置され、各種相談等に対応しております。
 ご質問の本市における臨床心理士、言語聴覚士の常駐配置等につきましては、県の体制整
備の動向を注視するとともに、効果、効率性などを含め、今後の研究課題とさせていただき
たいと考えております。
 次に、自閉症、多動症の子ども達を預かる専門スタッフ常駐の24時間サービスステーシ
ョンの設置推進について、でありますが自閉症、多動症に限らず障害者を急な都合で看護で
きない場合、一時的に預けられるサービスステーションは、県に登録されている施設として
13施設有りますが利根沼田管内には有りません。また、設置者はNPO法人、社会福祉法
人がほとんどとなっております。
 このようなことから、利用は利根沼田管内以外の施設に頼らざるを得ない状況であります。
 24時間対応のサービスステーションは障害のある本人、保護者双方に必要な施設との認
識を持っております。設置推進については、現実には施設、人員体制、経費等検討課題も多
く、民間活力の活用も含め今後の研究課題とさせていただきたいと考えております。
  次に、専門スタッフの養成についてでありますが、発達障害を持つ子ども達と接する専門
スタッフの資格につきましては、臨床心理士、言語聴覚士といった専門資格がありますが、
それぞれ取得するのが大変難しいと聞いております。一般的にはスタッフを揃えるといった
場合、障害に関する教育を受けている方が、発達障害に関する講習、研修を受講し必要な知
識を身につけながら指導にあたることになろうかと思います。県内では自閉症協会や群馬県
発達障害者支援センターなどが講習会等を行なっております。これら研修の場に参加をして
いくということになりますが、講習、研修の機会の確保については、必要に応じ関係機関に
要望をしていきたいと考えております。
 以上申し上げまして、田村議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
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◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午後2時04分休憩
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午後2時11分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇2番(田村喜久子君) 市長のご答弁ありがとうございました。
 あと少し具体的な思いというかを聞きたいと思うのですけれども。やはり物事というのは
志のある方向に向いていくものかと思います。最初の原稿にも書かせていただきましたよう
に、本当にわが子のこととして、もしご自分のお子さんがそのような障害者であった場合、
いまどのように親として苦しんでいるかということを感じ取ってもらって、沼田市の方向性
ということについて情熱を持ってお答えしていただければと思います。
 1番の、発達性障害専門外来の設置についてですが、これは本当に関係諸機関に働きかけ
ていただくということですので、ぜひよろしくお願いいたします。
 2番目の、早期発見と早期療育についての、研修をしていただくということを言ってくだ
さいましたが、具体的にじゃあどのような研究が組まれているのかということを教えてくだ
さい。お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 細部にわたりますので、民生部長の方から答弁をいたさせます。
◇議長(金井康夫君) 民生部長。
◇民生部長(田村澄夫君) 命によりお答えをさせていただきます。
 専門職等の研修についてでございますが、行政側としてのノウハウにつきましては、持ち
合わせておりません。なお、有資格、国家資格等の関係もございますので、県、関係団体、
財団等が行う研修会、講習会等に積極的に参加をして、ノウハウを蓄積をして、それらの体
制に対応していきたいというふうに考えているところでございます。以上であります。
◇2番(田村喜久子君) ありがとうございました。力強い推進をよろしくお願いいたしま
す。乳幼児健診の、4ケ月、10ケ月、1歳半までは小児科医で、3歳児は、一部小児内科
医になっているということなのですけれども、この3歳児というのがいちばんお母さん方が
本当に不安になってくる、本当に一番のところだと思います。そういうふうに小児科が本当
に少ないというのはわかるのですけれども、本当にこのところを強く、3歳まで小児科の先
生に見ていただけるような推進について、もう一度市長お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 小児科医の存在というものが、このような少子高齢社会の中にあ
って大変重要であることは、国の中でも内外で論議されているところでございます。しかし、
実態総体が小児科医の先生が減ってきたという客観的な事実がございます。特に、当地区に
おきましては、小児科医の先生がなかなか少ないということから、先ほど答弁したように、
利根地方総合開発協会と言っておりますが、不肖私が、こられの会長になっております。利
根沼田の市長、村長がすべて入って、各団体が入っている、利根沼田とすれば一番大きな団
体であるというふうに思ってよろしいかと思いますが、毎年恒例では、9月に今まで県当局
に陳情要請をしてまいりました。そういうようなことで、小児科医師のお手配をいただきた
いと、確保したいということについての要請をしてきたところでありますが、客観的な事実
として、この小児科医の先生が日本国中で減ってきているという実態にあるようでございま
す。その内容等については、私も深く熟知しているわけではございません。ただやはり医師
とて、経営等々が大事でございまして、そのようなこともあるようでございます。いまおっ
しゃるように、4ケ月、10ケ月、1歳半は小児科医師でお世話になり、3歳の方々が約半
分、半分になっているというような答弁だったと思いますが、議員がご質問されていること
を受けて、できるならば全体が小児科医師でできるように、今後、各医師会等にもご相談申
し上げて、そういうような方向を模索してまいりたいと思っております。
◇2番(田村喜久子君) ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 あと、5歳児健診のことなのですけれども、群馬ではやっていると思ってなかったのです
けれども、藤岡と嬬恋で今年施行されているということを知りました。そのことで沼田もも
し本当に名乗りをあげていただければできるのではないかと思いますが、先ほどは研究と言
われたのですけれどもいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど申し上げた、この藤岡と嬬恋の関係等については、いろい
ろな経緯があるようでございますので、民生部長の方から答弁をいたさせます。
◇民生部長(田村澄夫君) 命によりお答えをさせていただきます。
 ただいまの5歳児健診の関係でありますが、今年度に2市、村で行っております事業は、
群馬県発達障害児早期発達支援モデル事業として、群馬県が指定をしているものでございま
す。年数につきましては、19年から21年までの3ケ年間ということで行っております。
これにつきましては、実際にその2市村で行った結果を基に、県として今後、5歳児健診が
どのような効果があるのか。それからどういう方法が今後、群馬県内として対応が可能なの
かということを目的に行っているものでございまして、先行的に5歳児健診を行っていると
いう事業の把握からは、若干違うという認識を私どもは受けておるところでございます。
 以上であります。
◇2番(田村喜久子君) ありがとうございました。わかりました。ではそのようなことを
踏まえて沼田市も推進をしていただければと思いますが、よろしくお願いいたします。
 もし群馬県全部でやることになった場合、必然的に5歳児健診というのは全部でやること
になるのでしょうか。お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) ただいま民生部長が答弁したように、今回の藤岡市と嬬恋の関係
は、群馬県のモデル事業として県が特定したということになっておろうかと思います。ある
意味においては、19年から21年まで県がこれらをやったことによっていろいろなことを
調査をされるのではないかと思います。それらを受けた形の中で、今後、各市町村がいかに
取り扱ったらいいのかということになろうかと思っております。従いまして、藤岡、嬬恋を
除く各市町村は、この推移を見守って、その後の対応方を図っていくというようなことでお
られるのではないかと思っております。私どももいまいろいろな経過をみますると、この県
の、現在モデル事業として行っていることの推移を、よく私どもも勉強させていただきたい
と思います。それによって、今後の対応型を図っていくということになろうかと思います。
◇2番(田村喜久子君) ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
 6番目の、いつでも的確な支援、相談ができるよう健康課に臨床心理士、言語聴覚士を常
駐してほしいということなのですけれども、県民局の方にはそういう臨床心理士さんがいた
り、また県には、発達障害センター等があったりするわけなのですけれども、実際にその障
害を抱えたお子さんというのは、やはり健康課の方に行って、保健師さん等も交えていろい
ろお話しをして、普通にいろいろなことが相談できるところがほしいということをお聞きし
ましたので、健康課の方にそういう方々が、専門的な方がいらっしゃるようになることを本
当に望んでいるのだと思います。そこを踏まえてもう一度ご答弁をお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) ご提言の趣旨はよく理解ができます。ただ私が仄聞するところに
よりますると、この臨床心理士、大変難しい資格、要件があるようでございます。そういっ
たこと等いろいろと考えまするときっとこれらの対応が大変客観的に難しかったのではない
かと思っております。ただご指摘のように、発達障害者支援センターが、県のきっとここは
新前橋だと思いますけれども、そこのところが中心となってやっておられる段階になってお
りますので、いろいろと保健福祉事務所等のご指導もいただいて、今後、どのような対応が
望ましいのかということも含めて、今後、研究課題とさせていただきたいと存じます。
◇2番(田村喜久子君) ありがとうございました。
 7番目の、自閉症、多動性の子ども達を預かる専門スタッフ常駐の、24時間サービスス
テーションのことなのですけれども、これは本当に望んでいるのですね。本当にこの広い利
根沼田という広域の中に、こういう施設はなくてはならないものだと思います。前橋、高崎
に行けばあるのかもしれませんけれども、やはりこのところを何とかしていけたらというこ
とで、具体的に本当に切実に進めていただければと思います。先ほどもお話ししましたが、
内田病院の事務長さんとお話ししましたときに、こういう専門外来のこととか、サービスス
テーションのこともお話しさせていただきましたら、そういう要請はまだ市からいただいた
ことがないのですけれども、要請があれば検討していきたいというような旨のこともご返事
をいただきました。最後の専門スタッフの要請ということも、本当に今回の質問させていた
だいたことは本当に難しいことで、箸にも棒にもかからないのかなって思いながらいろいろ
な方々にお会いさせていただく中で、たくさんのことを自分自身が勉強させていただいたり、
また本当に人の心の温かさとか、またそのことを本当にやっていこうという進んでいらっし
ゃる方々とか、多くの方にお会いさせていただきました。やはり市の姿勢として、障害を持
つ子たちに、障害を持った親たちに、どういう思いでいくかということがとても大切だと思
います。市長さんが言うことは、いろいろと財源とかいろいろなことで大変かとは思うので
すけれども、志とか、思いとか、そういうことがこの発達障害とかの障害児を抱えたお母さ
ん方の希望になるかと思いますので、市長さんの、そういう障害を抱えたお母さん方の思い
とどういう沼田市にしていきたいかということを含めて最後にお話しをいただければと思い
ます。以上です。
◇市長(星野已喜雄君) このサービスステーションを、県内分析をさせていただきまする
と、13箇所あるようでございます。伊勢崎に1箇所、高崎が3箇所でしょうか。太田が2
つ、大泉が1つ、前橋が1箇所、館林が1箇所、玉村、富士見が1箇所ずつというふうにな
っているようでございます。これらを見たときに、まだ黎明期の感が否めないのではないか
と思っております。従いまして今回、議員が民間の施設の関係のご紹介もされたようでござ
いますけれども、いろいろと各地元にも関係機関がございますので、将来に向かってどうい
うことがよろしいのかというようなことについてはですね、十二分な検討を図ってまいらな
ければならないと思っております。確かに議員が、本日のご質問の最後に、非常にノルウエ
ーのオスロのグループホームの女性局長さんのお話しを披瀝されました。このどんな地域、
どんな時代にあっても云々というこのくだりは、大変私どもに対して胸を打つところでござ
いました。特に、障害を持つ子も、持たない子も、大切な未来からの使者であり宝ですと。
どうかわが子のこととして、沼田市の障害者、児福祉の前進のためという、このくだりは大
変重要な流れかと思っております。従いまして、先ほどの同僚議員の質問にも答えたとおり、
一人の落伍者もないように、行政の立場から精一杯、これらについて積極的に取り組んでい
かなければならないと思っておりますので、よろしくご理解のほどをお願い申し上げたいと
思います。
──────────────◇──────────────
◇議長(金井康夫君) 次に、大東宣之議員。20番。
〔20番 大東宣之君登壇〕
◇20番(大東宣之君) 通告に従い、一般質問を行います。
 今回、私は、財政について、地域経済の活性化について、通学路の安全対策について質問
いたします。
 まず初めに、財政についてより質問いたします。
 小泉内閣が進めた構造改革は、社会補償の切り捨てや国民への負担増大、三位一体改革の
名による地方交付税の削減などにより、多くの地方自治体が財政的危機に直面させられるな
ど、国民には痛みを押しつけ、格差と貧困を広げ、地方と都市の格差をますます広げさせる
だけのものとなりました。小泉内閣の後を引き継いだ安倍内閣は、国民と地方の痛みをよそ
に、さらに国民と地方に痛みを押しつけようとしているだけです。6月19日に閣議決定さ
れた安倍内閣の最初の骨太の方針、経済、財政改革の基本方針2007、美しい国へのシナ
リオに、地方自治体、地方制度にかかわる方向が総括的に盛り込まれ、国民と地方自治体に
新たな負担を求める立場を一歩も二歩も具体化するものとなっています。これまで行ってき
た歳出の改革の努力を決してゆるめることなく、国、地方を通じて引き続き基本方針200
6に乗り、最大限の削減を行うと5月25日の経済財政諮問会議で安倍首相はわざわざ内閣
総理大臣指示という文書で示し、一方的にこの間、地方交付税を削減してきたことに何ら反
省することなく地方分権改革の口実で消費税の増税を押し進めようとしています。
 さらに、骨太の方針2007に言及はされてはいませんでしたが、今年の6月に成立した
地方公共団体、財政健全化法、地方公共団体の財政健全化に関する法律は、財政健全化と財
政再生の二段階での対応として健全化、判断比率のいずれかが早期健全化基準以上の場合に
は、財政健全化計画を定めなければならない。再生判断比率、実質赤字比率、連結実質赤字
比率、実質交際比率のいずれかが財政基準以上の場合には、財政再生計画を定めなければな
らず、一般の地方債発行が制限されることになるなど、地方にとってはサービスの切り下げ、
負担の増大が進められる危険があります。2006年度、平成18年度の沼田市の財政状況
は、経常収支比率が104.7パーセント、公債費負担比率が17.5パーセントと、財政
の硬直化が進み、地方交付税は年々減少しているなど、厳しい状況にあることはだれが見て
も明らかです。市財政の現状と市長の見解はどのようなものか、これからの財政についてど
のような見通しを持っているのかお伺いいたします。
 こうした中、行政改革の推進について、検討、取り組みがされてきましたが、財政健全化
に向けどのような取り組みがされるのかお伺いいたします。
 続いて、地域経済の活性化について質問いたします。小泉政権が進めた新自由主義的な政
策、規制緩和、貿易の自由化など、経済改革は農林水産業や地場産業、伝統産業など農村地
域をはじめとする地域経済を衰退させ、貧富の格差と地域間の格差を一層拡大させました。
昨年7月23日、NHKが放映したNHKスペシャル、「ワーキングプア、働いても、働い
ても豊かになれない」は、非正規労働者やリストラされた中高年労働者の仕事も収入も極め
て貧困な実態、米価をはじめとする農産物価格の低落、農村における働く場所の崩壊が農家、
集落を崩壊させ、地域の商店の営業をも困難にしている実態をも克明に告発し、多くの人に
衝撃を与えます。昨年から日本の総人口が減少に転じたと報道されましたが、政府が発行し
ている地域の経済2005によると、都道府県別の人口動態では、1980年から90年に
かけて8件、90年から2000年には16件で減少、東北、中四国、九州での減少が目立
っているといわれています。また、同資料が分析した90年から2000年の人口減少10
市の主な要因は、農林業の低迷で珠洲市、八幡浜市、野本市など6市、鉱山、造船所、石炭
採掘やセメント産業のライム産業などの衰退により夕張市、因島市、津久井市の3市が、観
光産業の不信で日光市の1市が、都市部への人口流出で宮津市となっていました。農林業を
はじめとした一次産業の困難、地域における生活密着型の公共事業の縮小、自動車、電気、
アパレル産業など農村に展開していた部品工場などの低賃金労働や海外移転、伝統産業の停
滞、縮小などが地域経済を疲弊させ、青年の雇用を減らし、地方都市の人口の減少を引き起
こしています。沼田市においても、農林業や観光業などの困難が地域経済の停滞、そして若
年者の流出、人口の減少傾向を招いていると考えられますが、地域経済の活性化は、これか
らの沼田市にとって重要な課題です。中之条町では、地元の業者育成と地域経済の活性化を
目指し、工事費が20万円以上の修繕、改築、増築などの住宅リフォームに工事費の5パー
セント、最高額10万円の補助を行っていますが、こうした取り組みは全国の市町村に広が
り、波及効果は大きなものがあると言われています。
 沼田市においても、住宅関連業者の数は少なくなく、その活性化は地域経済に大きな影響
を与えると思われますが、住宅リフォームに対する助成の実施についての考えと対応につい
てどのようにされるのか、お伺いいたします。
 市内業者や商店に、仕事や物品、品物を発注することはこれまでも行われてきましたが、
地元業者により仕事の機会を与えるための取り組みをさらに進めることが求められています
が、入札制度の現状と地元業者の入札参加拡大に向けてどのように取り組むのかお伺いいた
します。
 地域経済の活性化は、人口の増加や地域の活性化につながる重要な課題ですが、地域経済
の活性化に向け、どのように取り組むのか、お伺いいたします。
 続いて、通学路の安全対策について質問いたします。
 子どもの安全については、登下校時の不審者対策など地域やPTAなどとの連携が進み、
これまで大きな事件もなく、元気に、そして安全に子どもたちは学校に通うことができてい
ます。しかし、子どもたちが通っている通学路には、道路構造上の問題などで危険と思われ
る箇所も少なくなく、教育委員会としても建設課などと協議しながら、その改善に取り組ん
でいますが、まだまだ完全とは思われませんが、通学路の状況について、どのように把握さ
れているか。通学路の安全確保についてどのような取り組みがされてきたのかお伺いいたし
ます。
 通学路は、より安全なものとしていかなくてはならない課題であり、通学路の安全対策に
ついて、今後どのように進めるのかお伺いいたします。
 以上3点が私の質問です。ご答弁をよろしくお願いします。
◇議長(金井康夫君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員のご質問にお答え申し上げます。
  まず、財政について、財政状況と今後の取り組みについて、市財政の現状と市長の見解は
どのようなものかについてでありますが、本市の財政は、平成16年度から平成18年度ま
でに行われた国の「三位一体の改革」による地方交付税等の一般財源の急激かつ大幅な削減
によりまして、平成18年度の普通交付税とその振替財源である臨時財政対策債の合計額が、
改革前の平成15年度と比較すると約13億円の削減であり、本年度の合計額についても前
年度対比で約2億円の減額となっております。
  そのような財政状況を反映して、財政構造の弾力性を判断する基準であります「経常収支
比率」が、平成18年度決算で、前年度対比で5.5%増の「104.7%」となりました。
このことは、市税をはじめとする歳入の確保に努めることはもちろんのこと、物件費などの
消費的経費や人件費などの義務的経費を含めて、歳出全般を抜本的に見直さなければならな
いと認識しているところであります。
 さらに、一般会計の公債費だけでなく、公営企業の元利償還金分の一般会計からの繰出金
や一部事務組合の公債費分の負担金等の公債費類似経費も合わせて算入する「実質公債費比
率」が、平成18年度決算で「19.9%」となり、ボーダーラインの「18%以上」とな
ったため、起債発行手続が「許可制」となり、本年度の申請から「公債費負担適正化計画」
などを策定することが義務づけられることになり、全庁的な起債抑制等の対応が必要である
と考えております。
 以上のような状況から、本市の財政状況は、「極めて逼迫した危機的な状況にある」と強
く認識しております。
 次に、これからの財政についてどのような見通しを持っているのかについてでありますが、
平成18年度に試算しました沼田市普通会計の中期財政見通しでは、平成19年度から平成
23年度まで、毎年平均約13億円程度の一般財源が不足することが見込まれておりました。
現在、平成18年度決算に基づく財政推計の見直しを行っているところでありますが、当初
計画よりも多額の財源不足が生じるものと思われます。
 いずれにいたしましても、国・地方を通じた財政再建の流れの中で、将来にわたって持続
可能な財政運営を維持していくためには、自らの力で行財政改革を断行していくことによっ
てしか展望は開けないものと認識をしており、現在取り組んでいる行財政改革を積極的に推
進し、財政の健全化に一層努めてまいりたいと考えております。
 次に、財政健全化にむけどのような取り組みがされるのかについてでありますが、現下の
厳しい財政状況を踏まえ、社会経済情勢及び地方分権に対応するとともに、第五次総合計画
を支えるにふさわしい行財政構造の確保を図るため、本年4月16日に「沼田市行財政改革
実施本部」を設置し、全庁挙げて対応しているところであります。
 また、具体的な検討組織として、実施検討委員会及び作業チームを設置して、現在、財政
健全化のための取組項目をもとに、財政構造の見直しについて検討を行っております。
 そして、財政健全化のための取組結果を平成20年度予算編成方針に反映させ、限られた
財源を大切に使って、身の丈にあった行財政運営を行っていきたいと考えております。
 なお、9月の広報で本市の厳しい財政状況を市民に周知いたしましたが、今後は市民に対
する説明会も開催していきたいと考えております。
  次に、地域経済の活性化について、これからの取り組みについて、住宅リフォームに対す
る助成の実施についての考え方と対応についてどのようにされるのかについてでありますが、
これは市民が住宅をリフォームする場合、地元建設業者への発注を条件に、工事費の概ね5
〜10%で限度額10万円前後を自治体が補助するというものであり、ここ数年、全国の各
地方自治体において導入し始めた制度であります。 県内では中之条町が導入しております
が、この制度については地域経済の活性化や仕事起こし、快適な居住環境の整備に寄与し、
個人住宅リフォームの動機付けにもなり得ると考えております。 
 今後は本市におきましても、財政状況を考慮しながら住宅リフォーム助成制度の様々な効
果について調査・研究をしてまいりたいと考えております。
 次に、入札制度の現状と地元業者の入札参加拡大に向けてどのように取り組むのかについ
てでありますが、本市における入札契約制度は、平成13年4月1日に施行された「公共工
事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」に基づき、「透明性の確保」、「公正な競
争の促進」等を基本に様々な取組を行ってきたところです。
  特に、入札参加拡大という視点から制限付き一般競争入札の対象枠を平成16年度から徐
々に拡大させ、本年度は2,000万円以上の土木工事及び3,000万円以上の建築工事
について、全て制限付きではありますが、原則一般競争入札に移行いたしました。
  しかしながら「競争性の確保」や「入札参加拡大」といった観点から現在の取組はまだ充
分ではないと考えられるため、来年度より「ぐんま電子入札共同システム」、いわゆる電子
入札による制限付き一般競争入札に全ての工事入札を移行すべく、副市長を委員長とする入
札制度検討委員会において検討をしているところであります。
 次に、地域経済の活性化に向けどのように取組むのかについてでありますが、まず、既存
企業の振興と活性化を図ることが肝要と考えております。具体的には、中小企業における新
製品の開発や技術力の向上などに対する支援、商店街及び中心市街地への支援や金融・経営
の支援を行い、地域企業の持続的発展を図るとともに、新産業の創出により雇用機会の拡大
を図り、若年層や中高年の雇用支援を継続し、地元への定着の促進に努めてまいります。
 さらに、観光と地域産業が連携した観光地づくりなどを進め、県内外からの誘客を促進し、
交流人口の拡大に向けての取組み行い、地域経済の振興、活性化に努めてまいりたいと考え
ています。
 また、農業におきましては、6月の「さくらんぼ」を皮切りに「ブルーベリー」「ぶど
う」等、そして11月下旬の「リンゴ」まで、フルーツを中心とした観光農業、高原野菜を
はじめとする各種野菜の栽培等がされておりますが、これら、新鮮で、安心な地元産品を農
作物直売所、あるいは、地元商店に提供、販売すること、更には農作物を加工し付加価値を
付けて販売することにより、地域経済の活性化につながるものと思いますので、さらに普及
と啓発に努めていきたいと考えております。
 以上申し上げまして、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、「通学路
の安全対策」につきましては、教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げ
ます。
〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 大東議員のご質問にお答え申し上げます。
  通学路の安全対策について、現状とこれからの取り組みについて、通学路の状況について
どのように把握されているのかについてでありますが、市内各小中学校においては、保護者、
地域住民、関係機関等との連携、協力のもと、現状においては、児童生徒にとって、安全な
通学路が確保されているものと考えております。
 しかしながら、安全な通学路の確保については、交通量や通学距離、不審者や熊の出没な
どの課題に加えて、とりわけ沼田市特有の地形や気象上からくる課題も多く、常にその課題
の克服のための努力が必要な状況であると考えております。
 次に、通学路の安全確保についてどのような取り組みがされてきたのかについてでありま
すが、本年1月に、各学校での安全への取組みを集約し、沼田市独自の安全対策モデルを、
リーフレット「セーフティ沼田」としてまとめ、その活用を図るなど、市内小中学校の安全
にかかわる指導の徹底を図って参りました。
 その中で、まず、通学路安全マップの作成や、道徳、特別活動の時間での指導等を通して、
危険箇所の把握とその対応及び安全に対する児童生徒の意識の高揚を図ること、さらには、
小学校での通学班による集団登下校の実施、中学校での日没時刻を考慮した下校時刻の設定
等、その指導の徹底に努力しているところであります。また、通学路周辺の状況は、気象等、
諸条件によっては大きく変化することがあることから、毎学期ごとに、地域の安全を守る会
等の協力をいただきながら定期的に通学路の安全点検を実施しております。
 また、地域全体で通学路の安全を確保するという観点から、保護者や地域住民による交通
安全指導や声かけ運動の推進、自主パトロール隊による登下校時の付き添い等、保護者、地
域住民等との連携、協力に努めております。
 さらに、警察との情報の共有や防犯教室への協力依頼などを行うとともに、通学路の点検
により、危険箇所や要注意箇所が判明した場合には、必要に応じて、関係部局及び関係機関
等と連携しつつ、その対応に努めております。
 次に、通学路の安全対策について今後どのようにすすめるのかについてでありますが、
「セーフティ沼田」に基づく安全対策をはじめ、現状の取り組みをより充実、強化するとと
もに、保護者、地域住民や関係機関等との一層の連携、協力を図って参りたいと考えており
ます。
 今後とも、教育委員会といたしましては、「大人が子どもたちを守り抜く」という固い決
意のもと、通学路をどの道よりも安全な道にするために、各学校と一体となって、その対策
に万全を期して参りたいと考えております。
 以上申し上げまして、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇20番(大東宣之君) ご答弁をいただきましたので、何点かにわたって引き続き質問さ
せていただきたいと思います。
 まずはじめに、財政についてからお聞かせいただきたいと思います。現在の沼田市の財政
状況、これだけ危機的状況というか、逼迫した状況に陥った原因について、市長はどのよう
にお考えなのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私も市長に就任をしてから以降、つくづく感じておりますのは、
この平成15年度から18年度までのこれは数値でありますけれども、三位一体改革による
地方交付税等の一般財源の急激かつ大幅な削減により、改革前の15年度と比較すると約1
3億円の削減がございました。つまり、これは非常に厳しいものであり、しかも19年度に
ついても、対前年対比2億円の減額となっております。このことは、ご案内のとおり国庫補
助負担金の削減、地方交付税の見直し、税源移譲ということであったわけでありますけれど
も、やはりその中にあって、なかなかこの地方交付税の見直しが予想以上に厳しいものにな
って今回押し寄せているというのが、まず何といっても大きくあげられると思っております。
◇20番(大東宣之君) ただいま市長がおっしゃったとおりだと思います。非常に外的要
因、とりわけ地方交付税の削減というのが沼田市にとっては大きな痛手と言いますか、ダメ
ージを与える。こうした結果になったのではないかというふうに感じます。しかしその一方
で、じゃあ沼田市の財政的な運営というのは、本当にそうした厳しい状況に直面をしながら、
より健全化に向けて取り組んできたのかどうかというところではやはり疑問があるのではな
いかと思います。一つには、沼須の土地改良に絡んでの、県が撤退をした住宅団地の後始末
に対して、市が多大な責任と負担を負わなくてはならない。県は何の責任も負わない、負担
をしないままいなくなってしまう。そういうようなことを市がやっている。これではいくら
お金があっても足りないのではないか。ですから、いま市長がおっしゃったように、地方交
付税の削減によって厳しい状況に直面をさせられている以上、やはりそういったお金の使い
方、そういった問題に対してこの場合は、沼須の土地改良の場合ですと県にしっかりと責任
を負ってもらう。そういう取り組みが必要ではなかったのか。そういうようなこともあって、
やはり沼田市の財政的な、こうした今日の危機的な状況、これからさらに厳しくなるであろ
う。そういったことが起こってきたのではないかと思いますが、市長としてはどのようにお
考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 沼須の問題につきましては、先般いろいろとご論議がされてきた
経過がございます。私どもも当然、県の関係等についての責任のことについては、歴代の助
役、あるいはまた副市長をとおした形の中で、勿論、私も含めてそうでありましたが、いろ
いろとそれなりの対応を図りました。しかしながら、詰まるところ司法のところまで持ち込
んだ形の中で、戦いを打って出ていった場合に、果たして結果がどうなのだろうかという分
析をしたときに、なかなかこれは難しい状況にあるなという判断をいたしました。となりま
すると、現実に即した形の中で対応を図っていかなければならないということを判断いたし
まして、大変厳しい選択でありましたけれども、今回のような選択をしたわけでございます。
従いまして、これらについては、一人そこのとこの沼須の個別の問題というよりは、遡るこ
と何年も前から続いていた土地改良事業の延伸の中のところ等もありますので、その辺のこ
とについては深いご理解を賜りたいと思っております。
◇20番(大東宣之君) 結果として、土地改良を終了させなければならない。ですからこ
ういう結果になったということは、それはそれとして理解はできるわけですが、ただ、いま
の沼田市の財政的な状況から見て、本当にそういうことでよかったのかどうか。これから危
機的な状況を迎えるであろう財政状況の中で、本当にこの対応がよかったのかどうか、それ
はやはり大きな疑問が残るのではないか。
 また、グリーンベル21、これを無償譲渡で受けると、いろいろ条件は付けましたが、結
果として受けるということになるわけですが、これも将来的にわたって財政的な負担が一体
市にとってどれだけなるのか。そういったひとつひとつのことをしっかりと見据えていかな
いと、財政的な問題というのは、いま外的な地方交付税の削減などによって外的な要因で大
変危機的な状況に直面をさせられているわけですから、この沼田市の内部的な問題でしっか
りとした取り組みをしていかないと、いつまでたってもこれは改善ができない。そういうこ
とになってくるのではないか。ですからこれからの中で、やはりこうした問題等々について
どのような対応をしていくのか、再度お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど冒頭のご答弁で申し上げましたとおり、現在、行財政改革
の実施本部を展開中でございまして、いろいろと作業チーム等も作り、そして検討を加えて
おります。今後、補助金等の見直しであるとか、勿論、扶助費の見直し等も含めて、総合的
に現在のあるべき姿を改革をしていくためのいま対応型を総力を挙げて展開中でございます。
◇20番(大東宣之君) いま市民の方々の暮らしも決して楽ではない。なかなか厳しい状
況に直面をさせられていると。それは市の財政状況と変わらない。市民一人一人の暮らしも
大変厳しくなってきていると。いまこうした中で市が財政的に厳しい、行政改革を進めてい
かなくてはならない。そういった中で、補助金の削減、それから負担の公平を求める、負担
の見直し、そういった形の中で、例えば杖をついているお年寄りから杖を取り上げるような
ことをするとか、また、赤ちゃんからおむつを取るような、そういうようなサービスの切り
捨てというのが、今後この行財政改革の中で出てくるのではないかという気がするわけです
が、市民の暮らしをしっかりと支えることこそ市のやるべき仕事ではないかというふうに思
いますが、そうした市民福祉の向上、そして財政再建という難しい問題に市長としてはどの
ように取り組んでいくのか、再度お聞かせいただきたいと思います。そしてまた、これから
進めようとしている行財政改革の中で、こうした市民負担の問題、そしてサービスのあり方
の問題ということの中で、負担の適正化という名のもとによっ負担を引き上げていく、公共
料金を引き上げていく、さらにはサービスを切り捨てていくというようなことは決してやっ
てはならないことだとは思いますが、市長として、この行財政改革、どのような形で進めて
いかれようとしているのか、お聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり現在、総合的に対応型を図っているわけでありますけれど
も、ムダを省いて、そして必要なところには対応していかなくてはならないということにな
ろうかと思います。ただご案内のとおり、極めて緊張感のある状況下にありますので、いま
議員がご指摘されたようなことについては、当然配慮しながらとらまえていかなくてはなり
ません。しかしながら一方におきまして、寄って立つところの屋台骨がぐらつくようでは、
これまたいかんともしがたい状況にございまして、そういった意味でいろいろなところに目
を配りながら、遺憾なきよう対応を図ってまいりたいと思っております。
─────────────────────────────
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午後3時01分休憩
─────────────────────────────
午後3時08分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇20番(大東宣之君) これからの財政健全化に向けて、現在、行財政改革実施本部でさ
まざまな検討がされているということをお答えをいただいているわけですが、この検討経過
については、確か当初9月で一定の方向、中身を公表するということになっていたのではな
かったかと思いますが、現在、その公表については何ら報告はないわけですが、これらは一
体どうなっているのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
 先ほど、市長のご答弁の中で、これから無駄を省いていく必要があるというふうなお答え
があったわけですが、市長として、この無駄というものについて、いまの沼田市の中を見て、
一体どのようなものをお考えなのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 一生懸命いまやっているところでございます。やや遅れている間、
否めないところでありますけれども、現在総力をあげて展開中でございます。若干の猶予を
いただきたいと思います。なお、無駄というところについて、どのようなお考えがあるのか
ということについてでありますが、これはいろいろなとらまえ方があろうかと思いますけれ
ども、やはり朝から夕にかけて一定の行政行為が行われているわけでございますけれども、
ご案内のとおり、当然、光熱水費はかかるでしょうし、あるいはまた各それぞれのセクショ
ンにおけるところの行政サービスをする上においての動的なところもあるでしょう。そうい
うようなことをできるだけセレクトした形の中で進めてきているわけでありますけれども、
さらにもう一歩突っ込んだ形の中でそられをとらまえていかなければならないということと、
ここのところ内外から言われている、要するに循環型のとらまえ方をしながらですね、それ
ぞれのところに知恵を振り絞っていく必要があるのではないかと思っております。
◇20番(大東宣之君) 私が無駄だというふうに言えるのは、先ほど指摘をしたように、
沼須の土地改良で市が莫大な負担をしなくてはならない。また、グリーンベル21を無償譲
渡を受けることによって将来的にわたって市が多大な負担をしなくてはならない。また、効
果が上がるかどうか極めて問題な事業、こういったことこそ見直すことが必要ではなかった
のか。また、そういったところにこそ手をつけていく必要性があるのではないかと。そして、
しっかりとした市民の暮らしを支えていく、そういった福祉の向上に市がどれだけ取り組ん
でいけるのか。安心してこの沼田のまちで暮し続けられるような施策をどうやって展開をし
ていくかということこそこれからの大きな課題として、この行財政実施本部の中で検討され
ていくべき課題ではないかと思いますが、市長としてはどのようにお考えなのか、再度お聞
かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いまお話しなされたようなことも含めて、総合的に対応方を図っ
ていかなければならないと思っております。
◇20番(大東宣之君) 以前この場で上杉鷹山の話をしたことがあったと思います。市長
も勿論ご存じだと思います。私はやはり、あえてもう一度この場で上杉鷹山の話をしたいと
思います。彼は、米沢藩、極めて貧困のどん底にあった藩財政を立て直すと。それはなぜ彼
がそういう努力を惜しまなかったのか。彼の政治哲学は、政治というのは民を富ませるため
にあるのだと。安心して暮していかせるようにすることが政治の責任、政治の仕事、自らに
課せられた責任ということを自覚をして彼は改革に取り組んだ。いろいろな産業も起こした、
失敗もいっぱいやっているのです、彼は。彼がやったことが全てよかったみたいな評価をい
まされている方がたくさんいらっしゃるようですが、私は決してそうは思わない。彼は失敗
の方が多かったのですよ。しかし後に、彼が現在まで名を残せたのは、彼の哲学がしっかり
していた、彼の取り組みがしっかりしていたからなのです。ですから市長として、こういう
財政的の危機に直面している中で、どういう哲学を持ってやっていくのか。あえて再度お聞
かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員は、江戸時代の改革の祖といわれる上杉鷹山のことをよく承
知をされておられますので、私がそれについてまた喋々と言及する立場でもございません。
上杉鷹山の政治哲学が民を富ませるところにあったということについては、私自身もよく承
知をしているつもりでございます。特に、この上杉鷹山そのものが、いわゆる奥さんに当た
る方も障害を持っている方であったり、いろいろな意味で環境がかなりハンディのあった方
でもあります。従いまして、そういうようなことから、不屈の闘志もあったのではないかと
拝察をしております。いまおっしゃるように、民を富ませるという政治の仕事というものが、
安心で、安全な、いわゆる民が幸福になるためにあるということについては、何ら私自身も
変わることなくそういう考え方を持っております。従いまして同感であります。
◇20番(大東宣之君) いま財政的には厳しい場面に直面をさせられている沼田市です。
こういった中で市長として大変なご苦労があるのだとは思います。しかし、やはり市長がい
まおっしゃったように、市民に安心して暮していけるようなまちづくりを進めていくという
お気持ちをお持ちであるというならばですね、それをやはり具体的に示していっていただき
たい。ですから、今後、出てくるであろうこの行財政改革の実施本部からのさまざまな見直
しや提言、そういったものが出てくるのではないかと。そういった中で、先ほども言ったよ
うに、杖をついて歩いているようなお年寄りから杖を取り上げるようなことがあってはなら
ない。子どもたちから、ほんの少しのおやつを取り上げるようなことがあってはならない。
そういったことは決してしてはならない。そういった決意でこのいま沼田が直面している財
政問題に取り組んでいかれるのかどうか。そして、本当に市民が安心して暮していける市民
福祉の向上に向けて、市長として最大限の努力をしていくという決意がおありなのかどうか、
そういったことについて、市長の決意と今後のさまざまな行財政改革の方向について、どの
ようなことをお考えなのか。具体的にお答えいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり現在のこの行政体そのものが、ご案内のとおりバブル経済
の経過を受けて、そして拡大機構の中で進んできた経過がございます。しかしご承知のとお
り、少子高齢社会、子どもが少なく、大人、年配の方が多くなったというようなことから、
どうしても構造的な、今までのように右肩上がりのようなわけにいかなくなってきたという
ところがやはりあろうかと思っております。従いまして、そういう意味で、かつてのいろい
ろな右肩上がりの名残のところの哲学を、今後も引きずっていくということは、これはなか
なか難しいのではないかと思います。従いまして、先年行われてきたよいところはしっかり
継承しつつも、やはり改めるところは改めていこうということになろうかと思います。
◇20番(大東宣之君) なかなか具体的にこの行財政改革、どういったことをしていくの
か。無駄を省いていきたいということですから、水光熱費等の削減等々が若干お答えをいた
だいたわけですが、なかなか具体的にどういうふうにやっていかれるというふうなお考えが
まだ示されていない。本当にあればお聞かせいただきたいと思います。若干、答弁がないと
いうことは、私にとっては残念なことだなあというふうに言わざるを得ません。市長として、
政治にたずさわる者として、やはりいろいろな大志を持ってやっておられるというふうには
思います。ですから、先ほど市長もおっしゃったように、本当にこの沼田市民の方々が安心
して暮していける、ここに住んでいて良かったと思える実感を持ってもらえるような、そう
いうまちづくり、また市政の運営をしていきたいというお気持ちはおありであるというふう
には思います。ぜひともそういったことに実践的に取り組んでいっていただきたい。そして
より市民にわかりやすい、具体的な方向性をしっかりと示していっていただきたい。そうい
うふうに思います。これから出てくるであろう行財政改革の実施本部で検討されている検討
内容、検討経過等についてですね、それではいつ頃、明らかになるのかどうか。9月中はど
うも無理のような気がしてきたわけですが、これからどのような形で、いつ頃公表され、ど
のような形で市民の方々にお知らせしていくのかお聞かせをいただきたいと思います。
 続いて、地域経済の活性化についてですが、住宅リフォームの助成については、研究をし
ていきたいというお答えがあったわけですが、やはりいま地域の経済が疲弊をしている状況
にあると。沼田市の中にあっても。そういった地域経済の活性化としては、このやり方、こ
の住宅リフォームに対する助成というのは非常に大きな効果があると言われています。住宅
をリフォームすることによって新しい家具の購入だとか、いろいろなことも含めて波及効果
が大きい事業だというふうに言われております。ですから、こうしたことについては、早く、
早急に取り入れていく、実施をしていくということが必要ではないかと。先ほど、中之条の
例を出しましたが、10万円を限度にしているわけですから、10軒やって100万円、2
0軒やって200万円、いくら財政が厳しい状況にあるとはいえ、決して多額な財政負担を
もたらす事業ではないというふうに考えるわけですが、市長としてのお考え、お気持ちを再
度お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これら中之条の関係等いろいろと調査をしてみますると、スター
トしたときはかなりこれの利用頻度が高かったそうでございます。しかしその後、やや下降
してきているというふうにも伺っております。新しい新規事業には、それなりの新鮮味があ
ることからのことだと思いますが、ご案内のとおり、住宅のリフォームという関係について
は、これもいろいろと現下のところでは建築基準法の問題等があっていろいろなことが論議
されているようでありますが、現状の中にあってのことで、軽微なものであるとすれば、こ
れは大変有意義な効果が働くのではないかというように思っております。従いまして、財政
状況を考えながら、これらの制度の関係等について、今後検討を加えてまいりたいというふ
うに思っております。
─────────────────────────────
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午後3時22分休憩
─────────────────────────────
午後3時22分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 大変失礼いたしました。前段の質問につきましては、私どもは上
半期で何とかこれらを明らかにしていければというようなことで一生懸命努力をしていると
ころでございます。ただ、いろいろな諸条件がございまして、厳しいところもございます。
しかしこれを目標に一生懸命努力をしているところでございます。
◇20番(大東宣之君) 地域経済を活性化をさせていくということは、地域の中に仕事を
増やしていくということが必要ではないかというふうに考えたわけです。ですから今回、こ
の住宅リフォームに市が助成を行うことによって仕事を増やしていくということはどうです
かということを提案をしたわけです。私なりにこれは考えたことですが、そういった意味で
は、この住宅リフォームに対する助成の制度というのは経済波及効果も大きいというふうに
お聞きをしておりますので、ぜひ沼田市でも、早急に取り入れていただくよう重ねてお願い
をしておきたいというふうに思います。
 続いて、入札制度の状況について。そしてまた、地元業者の入札参加拡大に向けてですが、
これまでも地元業者優先という形の中で、地元業者の方々に仕事をしていっていただくと。
そういった取り組みがされてきたのではないかと考えておりますが、いかんせん財政状況か
ら、いま公共事業が減ってきている中にあるわけですから、よりこの地元の業者の方々に仕
事がいきわたるように、細かい分割発注だとか、細かいような仕事で、地元の小さな業者の
方々もこの入札に参加ができるような、そういうような発注の仕方、また工事の仕方等々に
ついて、研究していく必要性もあるのではないかと。そういった市内の中に仕事を増やして
いくと。そういった意味でのこの入札の参加の拡大に向けて、さらにどのような取り組みを
進めていかれるのか。再度お聞かせいただければというふうに思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、この入札制度は、副市長を委員長といたしまし
て対応を図っている流れでございます。私のいままで一貫してきたことは、まず地元を中心
に考えようということでこれは申し上げてまいりました。同時にですね、いまおっしゃるよ
うにできるだけいろいろな方々にチャンスが当たるようにした方がいいということで申し上
げてきている経過がございます。ただ、時代の波とともにすでに国交省、あるいは県当局の
指導もあって、電子入札等の時代の流れになってまいりました。従いまして、これらを展開
することによって透明性の確保だとか、公正な競争の促進というようなこと等の流れがある
ということから先の答弁になったわけでございます。できるだけ地元の業者にそういった仕
事を受注するチャンス、あるいはまたそういう機会が当たるように、できるだけ配慮をして
いく必要があるのかなというふうに思っております。
◇20番(大東宣之君) 入札では、市長としても、地元の業者の方々に仕事を請け負って
いただきたい、仕事をやっていただきたいという形で、さまざまな取り組みや努力がされて
きているのではないかというふうな感じは持っております。ぜひとも引き続き地元の業者の
方々が仕事を得る機会が増えるような、そうした取り組みをぜひ進めていっていただきたい
と思います。併せて、現在、市が行っている仕事の中にさまざまな委託契約等があるわけで
す。なかなかこの委託契約になってくると、入札とはまた違った形で契約をされてくるわけ
ですから、やはりそういった委託契約等の場合についても、地元業者を優先的に入れて、そ
ういったようなことをこれからの中で広げていく、取り組んでいくというようなことが必要
ではないかと感ずるわけですが、こうしたところについての市長のお考えや、また取り組み
どのようにされているのかをお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) お答えをいたします。先ほど申し上げましたとおり、委託契約等
についてもできる限り地元の対応を図っていくということでとらまえていきたいというふう
に考えております。
◇20番(大東宣之君) いろいろな機会をとらえて、やはり市の中に仕事を増やしていく
ということが地域経済の活性化、地域の活性化につながってくるわけですから、そういった
観点で、ぜひとも地元の業者の方々が積極的に仕事が受注できる、仕事に参加ができる、そ
ういう機会を増やすように入札制度の問題や、また委託契約についても検討して、その時々
に応じた改善をしていっていただくよう重ねてお願いをしておきたいと思います。
 続いて、地域の経済の活性化にどのように取り組むかということですが、特に沼田市の場
合、やはり第一次産業、農林業というのが大きな位置を占めているのではないかと。ここを
なくしては、地域の経済の活性化はないのではないか。やはりこうしたところ、また市長が
先ほどご答弁をいただいたように、中小企業の商品の開発、さらには商店街の活性化、こう
した商、工、農のこの3者。さらには観光、こういった産業の活性化というのが非常に大切
になってきているのではないか。特に沼田市が合併をして、広域な市域になって、その中に
はさまざまな観光的な要素、また農産物等においても、旧来はなかったもの、新たにそうし
たものが増えてきているわけですから、それらの統一的と言いますか、ネットワーク化、そ
ういったことが必要になってくるのではないかと。ひとつには、こうした観光業、農業との
連携、ネットワーク化、どのように取り組んでいかれるのか、お聞かせいただきたいと思い
ます。
 さらには、市のホームページ、これをより見やすくする。また、より情報発信をしながら
来客者、交流人口を増やしていく。こうした取り組みが必要ではないかと。こうした情報発
信源のひとつであるホームページの充実等について、どのように取り組んでいかれるのかお
聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 当地区において、第一次産業が主幹産業であることはもう論を待
ちません。そして、21世紀が開発型の地域社会づくりから、いわゆるいろいろな意味の共
生が要求されてこようとするときに、第一次産業の果たす役割というのは、ますます大きく
なってくると思っております。国土の保全、あるいはまた環境の問題、さらに水の担保、あ
るいはまた午前中も論議になりました二酸化炭素等の吸収等を見るとですね、もう日本全国
見ても、私ども沼田を中心とした利根沼田のようなところが、いわゆる先陣を切っていくと
いうことになろうかと思っております。従いまして、その辺のことにつきましては、私ども
も性根を据えてかかっていく必要があると思っております。おっしゃるところの、地域産業
関係の直売のネットワーク化でございますけれども、これらについては、実際問題として利
根郡下の問題もあって、いわゆるアグリトピアとねの中で、ネットワーク事業が持たれてお
ります。それは、各地域の観光農園等も含めてそういうようなことも展開しております。本
市独自ということになったときに、地域の魅力を考えたときに、沼田のみならず、やはりこ
れについては利根郡下、群馬県土の28パーセントを占める広大な面積の枠組みの中でとら
えていくのが大変重要かなと思っておりますので、そういうようなことを含めながら、この
ネットワーク化の関係等については対応方を図っていかなければならないと思っております。
 なお、情報発信の関係についてはおっしゃるとおりでございまして、ぜひ議員、持ってい
るセンスがありましたならばいろいろとまたご示唆をいただければと思っております。
◇20番(大東宣之君) あと市内独自の問題として、観光と農業の連携、これをどう組み
立てていくか、つなげていくか。これがひとつの大きな、沼田市にとっては課題になるので
はないか。老神温泉の旅館等で、地元の農産物を大いに使っていただく。そのためにはどう
いうことをしていかなくてはならないのか。どうしたら地元の農産物がそういったところで
使っていただけるのかどうか。そういった検討をしていかなくてはならない。そういった中
で大きな問題は価格の問題だと思うのですよ。そういったものをどうやってクリアしていく
のか。また、観光と農業が連携をしながら体験もできる。そして癒されていく。そういった
いろいろな要素をこの沼田市は持っているわけですから、そういったものをどのようにネッ
トワーク化をし、そしてまた先ほど言ったように、ホームページ等で情報発信をしていくか
ということがこれからの大きな課題になってくるのではないかと思いますが、そうした観光
と農業との連携、そしてまたそうしたことについてのお考えがあればお聞かせいただければ
と思います。
◇市長(星野已喜雄君) 観光と農業の連携というのは、もはや旧白沢村、旧利根村でも一
生懸命努力をされてきたと思っております。そういう意味では、むしろ旧利根村や旧白沢村
の方が先駆的な立場であったかもしれません。特に議員が、旅館、ホテルと農業の関係等に
ついてふれられたので、私が持っている認識についてちょっと申し上げたいと思いますが、
実は猿ヶ京のコープシャトウがここへきてものすごく活況を呈しております。これは私もよ
くその経過はわかりませんが、ことによると経営者が変わっているのか。その辺のことにつ
いて、私もよく承知はしておりませんけれども。若干今までの経営形態とは変わってきたよ
うでございます。たまたま私どもの仲間が、新治の須川で農業を純粋に営んでおるのであり
ますが、体験農業を、そこの農家とセットになった形のメニューパックを出しているようで
ございます。従いまして、お客に来ると、そのときには体験的にこのような収穫のところも、
要するに宿泊と同時にセットになっているようでございます。当然そこの農家のお宅も、そ
れによってお客との交流も始まったりして、具体的にいい形の展開がなされているようでご
ざいます。
 そういうことを思うと、行政が側面的にいろいろとイニシアティブをとって引っ張ってい
くということもありますけれども、やはり地域のそういった連携でありますので、まさか利
根の老神温泉のところをよしんば沼田の方のしかるべき農家のお宅と連携するというのでは
いかにも距離感があり過ぎますから、当然、地元の関係等々の関係になろうかと思いますが、
そういうようなことは一つの参考事例として私自身も実は大変関心を持っております。そう
いうようなことについては、行政側とすれば各部課に指示をして検討させていきたいと思っ
ております。
◇20番(大東宣之君) 沼田は、先ほど市長もおっしゃったように農林業、第一次産業、
さらには、伝統産業と言われてきた木工業、そして商店街、本町通りを含めた商店街のにぎ
わい、また観光業、こういったいろいろの産業があるわけですから、やはりこうしたところ
の良さ、あるいは沼田らしさの再発見、そういったところの育成、そういったことをしなが
ら地域経済の活性化にさらに取り組んでいっていただきたいということを強くお願いをして
おきたいと思います。
 続いて、通学路の安全対策について質問させていただきたいと思います。
 これまで、教育委員会としても、さまざまな形で学校、PTA、地域の方々と一緒になっ
て通学路の安全点検等がされてきたと。しかし実際は、先ほど教育長もお答えいただいたよ
うに、地形上の問題、また気象条件、さらにはちょっと私は知らなかったのですが、熊が出
るとか、サルも出るそうですから、ちょっと私知らなかったのですが、そういうところもあ
るということで、なかなか日々動いていると言いますか、同じような条件ばかりではないの
だなということを、先ほどの答弁を聞いていて感じたわけですが、そういった状況の中にあ
る沼田市の通学路ですから、やはり学校、地域、そして教育委員会、この3者が一緒になっ
た取り組み、安全点検、そして、より迅速な取り組み、改善、対策等々をとっていく。そう
いうような連携といいますか、機能をより強化し、充実をさせていかなくてはならないので
はないかというふうに感じました。
 そういったことで、これから学校、地域、PTA、さらには教育委員会を含めた、こうし
た連携、強化、そうした取り組みをどのように、さらに進めていくのか。再度お聞かせいた
だければというふうに思います。
◇教育長(津久井 勲君) お答えを申し上げます。
 先ほどの答弁の中でも大まかにはふれさせていただきましたけれども、保護者、また地域、
また自主パトロール隊のようなボランティア団体との連携ということが大変大事だという考
え方でおります。現在のところとりわけ自主パトロール隊、それから名称はまたあれですけ
れども防災委員会とか、安全を守る会とか、非常に次から次へと意欲的な取り組み、また組
織体制が整えられて、本当にすばらしい活動がなされております。ただ聞くところによりま
すと、これら団体の連絡協議会、名称はちょっと記憶にあれなのですけれども、そういうよ
うな横の連携をとるための組織も立ち上げたやに聞いております。
 そこで、各学校等の現状を見ますと、各学校の単位の保護者、それから区長さん方を中心
とした地域の皆さん等の連携、そして、私ども教育委員会、そして市長部局の関係、部課等
々の連携ということで進めさせていただいておりますけれども、若干進めていく上では、情
報が遅れたり、またなかなか横の連携がスムースにいかなかったりということもときにはあ
りますけれども、現在のところおっしゃるとおりの、三者一体、四者一体の中でいま進めて
おりますので、できるだけ今日から安全でなければいけないわけで、一週間後から安全であ
ればいいということでありませんで、ご指摘のように、三者、四者となりますか、五者とな
りますか、連携をして迅速な対応をしてまいりたいと考えております。
 繰り返しになりますけれども、今日安全であっても明日は安全でないと。今日は台風が来
たわけですけれども、これらの問題、それから地域の特性として凍結、それから積雪等の問
題、いろいろありますので、点検もこまめにやっていかなくてはならないと思いますし、そ
の点検の情報を区長さんはじめ地域の皆さん、または通勤で通る皆さん、いろいろな形での
情報を寄せていただくということが、刻々と変化していく条件に対応していく手かなと考え
ておりますので、ご指摘いただいた方向で一層努力をしてまいりたいというふうに考えてお
ります。
 以上です。
◇20番(大東宣之君) わかりました。ぜひですね、この三者、四者、五者、いろいろな
団体等含めて教育委員会が中心と言いますか、要になって横の連携、情報の共有化含めて取
り組みを進めていっていただきたいと思います。
 また、1回目のご答弁でいただいた中で、沼田市の気象条件、さらには地形的な側面とい
う箇所もいくつかあるというふうにお答えをいただいたわけですが、例えば利南東小学校、
東中学校の生徒が通っている観音坂という通学路があります。これは地形上からくる問題だ
というふうには思うわけですが、道路それ自体が急峻な坂を昇り降りしなければならない。
それから狭い。そういった中で特に雨が降ったり、雪が降ったときの安全問題等が心配をさ
れております。例えば、山王坂に廻ったらどうだ。下久屋の土橋から降りたらどうだという
ようなご意見もあるようですが、しかし通学路というのは一つには安全であること。これは
もう絶対条件として必要なことがあるとは思いますが、そしてまた、より時間的に効率がよ
い、短い時間で行けるということも必要性としてはあるのではないかと。そういった意味で
は、坂道を通るというのは当然のこととして考えられるのではないかと思いますが、現状は、
なかなかそういう状況、地形的な条件の中で厳しい状況の中にあるのではないかと思います
が、こうしたところの改善、ほかにもあるかもしれませんが、そういった道路の改修、改善
等について、どのようなお考えを持っておられるのか。またそういった状況について他に把
握されているようなところがあればお聞かせいただければと思います。
◇教育長(津久井 勲君) お答えを申し上げます。
 通学路は、まず第一義的には安全であると。それから、勿論、通学時間が短い方がいいわ
けであります。そういう中でいま利南東小の通学路、下の大間々県道から上の120号とか
なりの段差があるわけでありますけれども。そこを通っていく利南東小、沼田東中、特に下
久屋町の子どもたち、それから上久屋の子どもたちがそこを通学するわけでありますけれど
も、特にいまご指摘いただいた利南東小の裏を降りてくる貯水池の沼田市寄りと言いますか、
西側からの斜面を下っていくわけでありますけれども。現地を見ますと、下り始めてすぐに
斜面の車道の土手にガードレールが、危ないということで設置したわけですけれども、設置
した結果がまた次に危ない問題が出てきたというような、例えば、積雪したら今度は逃げ場
がないというような問題も出てきたりというような声も聞いております。さらにそれから4、
50メートル下りますと、そこに人家が4、5軒あるのですけれども、そこを過ぎますと本
当に、あの斜面の最も急峻な所をジグザグ道で下っていくわけですけれども、部分的には、
水が湧き出ていたり、若干、斜面から崩れ降りた土砂がちょっとその通学路の端の方に残っ
ていたりというふうなこと。さらにこれを、私は雪道を通っておりませんで、この道路が凍
結したらどうなるのかな。積雪したらどうなるのかなというふうなことを、いろいろ想定し
ながら歩かせていただきました。まさに、この間と言いますか、私が現地踏査した段階にお
いては、かなりこまめな、きめ細かに通学路の所によっては、真ん中に手すりを付けたり、
所によっては端に手すりを付けたり、さらに路面はコンクリートで簡易舗装と言いますか、
してあったりといろいろやっております。
 さらには、これまた先ほど申し上げた、最も大事なことでありますけれども、まさに自分
たちの子どもたちを何としても守ろうという保護者の皆さん、そして自主パトロールの皆さ
ん、そして地域の区長さんはじめ地域の皆さん、特に私は120号を通勤路にしております
ので、この利南東小、沼田東中学区の、とりわけあの坂道何本か、山王坂、饅頭屋さんの所
へ出る所、それから佐々木石油の所に出るあれは学校坂と言うのですかね、ここのところの
方、最近、2、3日前も、どうもこの方は保護者にしてはちょっと年代がひと回り上ではな
いかと事務所で離しましたら、あそこは自主パトロールの方が毎朝率先してやってくれてい
るのだと話を聞きまして納得しました。私の知る限りにおいては、あの利南東、または沼田
東中の、あの辺りの区の皆さん、地域の皆さん、保護者の皆さんがいて、そして学校の教員
を含めて最もきめ細かく、最も細心の注意を払っていろいろと子どもたちの登下校時、さら
には物理的には、その通学路の安全確保のために努力いただいている。逆に言えばモデル的
なところだ。大変だからこそ今度その取り組みは沼田市内でもモデル的なところだというふ
うに思っております。さらに、新しい通学路というのがあるのだそうです。それはちょっと
上と、昨日は下の方から行きましたけれども。これはほとんど地域の人、保護者の方の刈り
払いです。枝をはらったり、それから草が生えてきたのを刈ったり、これは定期的にやって
いただいているということ。私も全て知ったわけではないので、そういうことを聞いて本当
にすばらしい地域、すばらしい保護者、すばらしい学校だなあと思いました。だからこそま
た逆に、非常にあそこは安全も、ちょっと手を抜くと先ほどのようにいろいろな条件が加わ
ってまいりますので大変だなあと思っております。
 あと、利根地域、多那学校区もございますし、それから平川の方面とか、利根町は地形的
な分、まさに気象的な分も含めてかなり気を配らなければならないところがあるかなと思っ
ております。他の地域もありますけれども、比較的集団登下校ができたり、いろいろな形で
スクールバスが導入されているということもありますので、特に目立ったところは、いま議
員ご指摘の、下久屋、上久屋の子どもたちのかかわっている通学路、それから私が最も詳し
い利根町の通学路等が、特にと言えば気を配らなくてはならない所かと思っております。以
上です。
◇20番(大東宣之君) 利南東小学校区の下久屋、上久屋、たぶん久屋原やまた横塚を含
めて、あの地域一体の取り組みというのは確かに地域の方々よくやっていらっしゃるという
姿を私もよく見かけます。そういった中で、これは裏を返せば先ほど教育長さんもおっしゃ
ったように、危険な箇所だから地域の方々が守っていこうという意識が逆にだから強い。そ
ういった意味では、だから地域の方々が一生懸命やっているということのある意味裏返しで
はないかなという気もするわけなのです。ですから、先ほどご答弁いただいたように、手す
りが付いていたり、また簡易舗装がされている箇所があるという形で、行政としてやれる安
全対策等については、そういった取り組みがされてきたのではないかというふうには感ずる
わけですが、そういった中にあって、地域の方々とよく協議をしながら、じゃあいまここに
手すりを付けることが必要、ここにガードレールを付けることが必要か、そういったような
ことをよく地域の方々と、この場所だけではないのですが、そういったことを地域の方々と
よく協議をしながら、じゃあここにはカーブミラーを付けるとか、防犯ミラーを付けるとか
いろいろ含めて、地域の方々と協議をしながら、通学路の安全確保、行政としてやっていく
手立てをどんどん講じていくということも必要ではないか。先ほど、財政の話をして、なか
なか厳しい、厳しいなどという答弁しか返ってこなかったから、手すりを付けることやガー
ドレールを付けること、防犯灯を付けることは、なかなか財政的に厳しい状況の中にあるの
ではないかとは思いますが、やはりそういう地域の方々と情報を共有しながら、じゃあ地域
の方々がどういう役割を担って、じゃあ行政がどういう役割を担っていくのか。すぐできれ
ばいいですけれども、なかなかすぐすぐ、これだけの広い市域になりましたから一律的にで
きるとは思いませんけれども、そういったことを計画的に取り組んでいくということが、こ
れからの中に求められているのではないか。そういった中では、教育委員会がそういう四者、
五者の要となって、役割を担っていく、果たしていく。そして市長部局、建設課がたぶん対
応するのだと思いますが、そうしたところに改善方の要請をしながらいろいろな取り組みを
していくと。そうした役割をやはり教育委員会としても担っていく必要性があるのではない
かというふうに感ずるわけです。
 最後に、教育長としての、そういった四者なり五者、地域、学校、PTA含めたいろいろ
な横の連携との中で要的な役割を果たしていくというようなことが必要ではないかと思うわ
けでありますが、そういった取り組みについて、教育長としてどのようにお考えなのか。そ
してまた、これからそういった通学路の安全対策に向けて教育委員会としてどういった役割
を果たしていくのか。最後にお聞かせをいただいて、私の質問を終らせていただきたいと思
います。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 いろいろご指摘いただきまして、まさに議員さんは、こういうことを申し上げてはあれで
すけれども、本当に靴を減らしてこの問題、または文化財の問題等もそうですけれども、現
地、踏査、調査等をいただいて、今日のような場面でいろいろと情報提供をいただいており
ます。敬意を表しますとともに、感謝申し上げます。
 いまご指摘いただきましたとおり、行政は一般論で言うと、縄張り行政だとか、そんなこ
とで揶揄される、批判されることも多いわけでありますけれども、これは基本的には、通学
区ということですから、子どもたちの安全を最も直接的に担う、その責任を負う、義務を負
うのは学校であり、教育委員会でありますので、そういう意味でご指摘のとおり中核となっ
ていろいろな関係部課やまた関係機関、団体等と協力して、いろいろとお願いして進めてい
くということが基本になろうかと思いますので、従前以上にそういう意味のリーダーシップ
を発揮させていただいて、努力していきたいと思っております。
 ただ、現状までは非常にスムースにいっておりますので、また先ほどの坂道、金比羅坂と
いうのですか、観音坂というのですか、あそこの辺りのことについても、防犯灯、それから
ガードレール、それから手すり、いまも課題があるのだそうですけれども、ちょっと資料を
おいてきてしまったのですみません。ありますけれども、これはまた、あそこの場合の、い
ま問題になっているのは下久屋の区長さんです。すなわち、地域の方が目ざとく見つけたの
か。また、保護者の方が、あそこは危ないのだという情報なのか、とにかく区長さんの発意
で、多分市長宛てになりましょうか、直接的には建設部でしょうけれども、そういう要望が
出されてすばやく対応するというようなことも聞いております。また、あのガードレールな
どについても、数日前、担当課に聞きますと、そういう地域の皆さんの情報が上がって、非
常に関係の部、課がすばやく対応したと。教育委員会のほとんど知らないうちに行動を起こ
したというような話を聞いてますから、そんな意味では非常にスムースに行っておりますの
で、ぜひいまのシステムをさらに有効に生かして、利南の学区のみならず、他の学区におい
ても通学路の安全が確保できるように、その中心となって努力をしていきたいと思いますの
で、今後ともご指導いただければありがたいと思います。ありがとうございました。
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    第2 延  会
◇議長(金井康夫君) おはかりいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたし
たいと思います。これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(金井康夫君)ご異議なしと認めます。よって本日はこれにて延会することに決しま
した。 
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は10日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労様でした。
   午後3時56分延会
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