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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成20年第2回定例会会議録 議事日程第3号

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平成20年第2回沼田市議会定例会継続会会議録
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議事日程 第3号
平成20年6月10日(火曜日)午前10時開議
第  1  一般質問
     ─────────────────────────────
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第  2  延  会
     ─────────────────────────────
出席議員(27人)
       1番  真下 恭嗣君      2番  田村喜久子君
       3番  坂庭 直治君      4番  石井 紘一君
       5番  鈴木 圭子君      6番  金子 一弥君
       7番  小野 要二君          8番  井上 正文君
       9番  高柳 勝巳君     10番  布施辰二郎君
      11番  片野 彦一君     12番  宇敷 和也君
      13番  相田 昌夫君     14番  久保 健二君
      15番  星野  稔君     16番  大島 崇行君
      17番  山ア 義朗君     18番  大竹 政雄君
      19番  井之川博幸君     20番  大東 宣之君
      21番  橋 襄典君     22番  石田 宇平君
      23番  星川嘉一郎君     24番  牧野 保好君
      25番  星野佐善太君     26番  井田 孝一君
      27番  金井 康夫君     
欠席議員(なし)
     ─────────────────────────────
説明のため出席した者
  市  長       星野已喜雄君   副 市 長       林  義夫君
  白沢町振興局長    根岸 恒雄君   利根町振興局長    郷原 重雄君
  総務部長       大嶋 政美君   民生部長       田村 澄夫君
  経済部長       小池 一夫君   建設部長       小池 大介君
  街なか対策部長    松井完一郎君   白沢町振興局次長   小林  守君
  利根町振興局次長   繻エ 勇二君   総務課長       栃原 豊彦君
  会計管理者兼会計局長 村沢 博行君   教 育 長       津久井 勲君
  教育部長       町田 哲男君   庶務課長       水田  修君
  監査委員事務局長   須藤 一夫君
     ─────────────────────────────
議会事務局出席者
  事務局長       小林有一郎    次長兼庶務係長    繻エ 正美
  議事係長       茂木 敏昭    副主幹         地野 裕一
     ──────────────◇──────────────
    午前10時開議
◇議長(金井康夫君) これより本日の会議を開きます。
     ──────────────◇──────────────
    第1 一般質問
◇議長(金井康夫君)  日程第1、一般質問を行います。
 昨日に引き続き、順次質問を許可いたします。
  最初に、井之川博幸議員。19番。
            〔19番 井之川博幸君登壇〕
◇19番(井之川博幸君) 通告に従いまして、一般質問を行います。
 今回は、後期高齢者医療制度について及び地球温暖化防止対策についての2点について
お伺いいたします。
 まず、後期高齢者医療制度についてでありますが、この制度については「年寄りは早く
死ねというのか」とか、「姥捨て山への通行証」などと大きな批判が沸き起こっています。
 これらの多くの国民の声を受けて5月23日、日本共産党をはじめ野党4党が共同で
「後期高齢者医療制度廃止法案」を提出し、6月6日、参議院本会議において賛成多数で
可決されました。同法案は直ちに衆議院に送付され、その審議の行方が終盤国会の最大の
焦点になっており、高齢者に負担増と差別医療を持ち込む後期高齢者医療制度への怒りが
噴き出す中、衆議院で多数を握る与党がどのような態度をとるのかが問われています。
 野党4党の廃止法案は、後期高齢者医療制度を来年4月1日に廃止するものです。緊急
措置として保険料の軽減や、年金からの保険料の天引き中止を遅くとも10月1日までに
実行することなどを盛り込んでいます。
 一方、与党はこれまで、保険料の軽減措置拡大などの見直しを検討しているものの、制
度の根幹には全く手をつけない構えを見せています。この制度に関しては、今年になって
反対運動が大きく広がり、私たちが行っている国会請願署名運動では、どこの家に伺って
もほとんど断られることがありませんし、民間医療団体でも一気に数千筆の署名が集まっ
たそうです。4月27日に行われた衆議院山口2区の補欠選挙では、自民党候補が敗北し
ましたが、その大きな原因はガソリン税の暫定税率と後期高齢者医療制度にあると言われ
ています。
 このような情勢の中で、本市における後期高齢者医療制度の評価と対象者に対する支援
についてお伺いいたします。
 まず、保険料を本人の承諾も得ずに年金から天引きすることについてお伺いいたします。
多くの高齢者にとって、年金は生きていくための生活費を賄う収入の大半を占めています。
国民年金だけの高齢者では、その額は月6万円程度です。その生活費を賄わなければなら
ない年金から、介護保険料に続いて医療保険料も天引きしてしまう。年金の手取額が減っ
た分だけ衣食住を削らなければならない。元々生活保護水準以下の生活を余儀なくされて
いるのに、さらに厳しい生活をしなければならない。少なくない高齢者がこのような状況
に追い込まれています。今までは、直接対象者から保険料を徴収するか、銀行口座から引
き落としをするか、本人が手続きを取らなければできないようになっていました。今回は
否応なしに年金から天引きをしている。このようなことについてどのように思われるのか
伺います。
 そして、後期高齢者人口が増えることと医療費が増えることに従って、保険料は見直さ
れ、引き上げられていくことになっています。このような保険料が2年ごとの見直しで自
動的に引き上がることについてはどのようにお考えになりますか。さらに、高齢者は病気
に罹りやすくなり、命に関わるような割合も高くなるので、例え保険料を滞納しても保険
料を取り上げて医者にかかれないようなことがあってはならないことだということになっ
ていました。しかし、今度の後期高齢者制度では、保険料の年金天引きができない後期高
齢者に対しては、保険料を一定期間以上滞納すると保険証を発行せず、代わりに資格証明
書を発行するということになっています。保険料の滞納によって保険証を取り上げること
についてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
 また、7割の人は前よりも保険料が安くなっているとの厚生労働省の説明が波紋を呼び、
調査をし直すとの言明がありましたが、本市における実施前と比べて保険料の増減の状況
についてはどのようになっているのかお伺いいたします。
 多くの高齢者にとって、後期高齢者医療制度の保険料負担は大変厳しいということで、
全国的には一定数の自治体で実質的には保険料負担を軽減する施策を実施する自治体が出
てきています。本市における保険料の助成についてのお考えをお聞かせください。
 予防医療に効果を発揮する健康診断も後期高齢者については自治体の義務付けではなく
なりました。実施主体は広域連合で、実施は努力義務となりました。このように保健事業
が大幅に後退したことについてはどのように考えているのかお伺いいたします。人間ドッ
クへの助成は、国保事業として実施されているので、後期高齢者は対象から外されてしま
いました。元々希望者について助成しているのですから、後期高齢者の希望者について人
間ドックへの助成の適用についてお考えをお聞かせ願いたいと思います。
 また、後期高齢者医療制度では、慢性の病気の場合、かかりつけの医者を担当医として
契約することと、診療費用も1ヶ月に6,000円を上限とするような厳しい制限がつけ
られています。このような担当医制度及び外来診療の包括払いについてのお考えをお聞か
せください。また、現在でも一般病床では、3ヶ月以上入院させると診療報酬が引き下げ
られるという仕組みがあり、そういう病院ではやむを得ず、できるだけ退院をお願いする
という事態が起きていますが、今度は退院を促進する医療機関を優遇するという仕組みが
導入されました。このことについてはどのようなお考えを持っておられるのかお聞かせ願
いたいと思います。さらに、医師の判断で延命治療など過剰な医療をしないことを家族な
どの確約を取り実施した医療機関には、報酬を高くするなどの終末期医療制度についても
どのように考えているかお聞かせ願いたいと思います。
 以上述べてきたように、他の医療保険制度を脱退させ、後期高齢者医療制度に強制的に
加入させ、高い負担と差別医療を押しつけるこのような制度は廃止しかないと思いますが、
市長の見解についてお伺いいたします。
 次に、地球温暖化防止対策についてお伺いいたします。
 地球温暖化については科学的にも証明され、今では全世界的な問題として、サミットを
はじめ、世界のあらゆる会合で第一義的課題として取り上げられています。そしてまた、
温暖化の影響も待ったなしの事態に陥っています。世界のあらゆるところで温暖化防止の
取り組みが必要になっています。本市におきましても沼田市地球温暖化対策実行計画が現
在実施されているところでありますが、全国の先進自治体では、市関係機関の計画や取り
組みではなく、自治体の地域に関わる全体を対象としている計画を持ち実施している自治
体が増えております。7月に行われる洞爺湖サミットでも、温暖化防止が最大の議題とし
て取り上げられることになっています。日本は2050年の温室効果ガス削減の長期目標
を1990年比60から80パーセント削減としているようでありますが、依然として2
020年に25から40パーセント削減の中期目標を決める方針を持たない状況がありま
す。日本政府は、大企業や経団連の言いなりになって、世界から求められている水準から
大きく遅れているのが現状です。
 このような情勢を踏まえて、CO2排出抑制対策について、まず温暖化による地球環境
の危機的状況と対策の必要性についてお考えをお聞かせ願いたいと思います。さらに、本
市におけるCO2排出抑制事業の推進についてどのように考えているのかお伺いいたしま
す。
 続いて、CO2排出抑制を図るために積極的な取組の1つとして、自然エネルギーの利
用についてお伺いいたします。この問題については、昨年の12月議会で取り上げ、質問
したわけでありますが、その後、平成12・13年度に沼田市の職員が取り組み、報告書
としてまとめられたものをいただく機会がありましたので、今回その資料に沿った形でお
願いするものであります。
 まず、市職員自主研究グループによる「沼田市における自然エネルギーの潜在力調査」
に対する見解についてまずお伺いいたします。また、内容についてみますと、前の一般質
問で市長は、「調査そのものが自前の、要するに職員の力だとなかなか難しいものがある
かなと」と答えております。しかし、この資料はなかなか優れたものではないかと思いま
すし、これによれば市の南部から中央部にかけては非常に日照については条件のいい地域
だと述べられています。太陽資源の有効利用にはとっておきの地域と考えますが、太陽光
発電設備の設置及び普及の推進について及び太陽熱利用システムの普及推進について、ど
のようなお考えがあるのかお伺いいたします。
◇議長(金井康夫君) 市長。
             〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの井之川議員のご質問にお答え申し上げます。
  まず、後期高齢者医療制度について、後期高齢者医療制度の評価と対象者に対する支援
について、保険料を本人の承諾も得ずに年金から天引きすることについてでありますが、
長寿医療制度では、75歳以上の高齢者の方お一人おひとりから、それぞれの所得に応じ
て、公平に保険料を負担していただくことになっております。
  従いまして、高齢者の皆様が個別に金融機関等の窓口でお支払いいただくなどの手間を
おかけしないようにすること、保険料の徴収にかかる行政の余分なコストを省くことなど
を趣旨として設けられたものであります。
 次に、保険料が2年ごとの見直しで自動的に引き上がることについてでありますが、保
険料率の算定につきましては、概ね2年を通じ財政の均衡を保つことができるものとされ
ているため、その間の医療費の支払額、保健事業等に要する費用を推計し、さらに人口構
成に占める現役世代の比率の変化と被保険者の所得の推計を行って決定することになって
おります。従いまして、広域連合において保険料の見直しをするに際しましては、これら
の要素の的確な積算を行って適正に設定されていくものであると考えております。
 次に、保険料の滞納によって保険証を取り上げることについてでありますが、長寿医療
制度では、保険料の賦課、徴収と医療給付を同一の主体、広域連合が行うことから、国保
同様に特別な事情がないのに保険料を納付いただけない方については、滞納対策として資
格証明書を発行することは必要なことであると考えております。しかしながら、災害等特
別な事情がある場合には、機械的、一律に行うものでないと承知しておりますし、滞納者
に弁明の機会を与える弁明審査会が広域連合に設置されますので、資格証明書の発行には
慎重な対応が図られるものと考えております。
  保険料の年金からの天引き、保険料率、資格証明書の発行につきましては、高齢者の医
療の確保に関する法律で定められていることを受け、独立した医療制度として発足したも
のであり、実施しなければならないと考えておりますが、現時点におきましても様々な意
見や考え方が出されている状況でありますので、今後の国の動向を見守りたいと思います。
 次に、実施前と比べて保険料の増減の状況についてでありますが、国の長寿医療制度の
創設に伴う保険料額の変化に関する調査による国保税との比較で沼田市の場合、単身世帯、
夫婦ともに75歳以上の夫婦世帯及び夫75歳以上、妻75歳未満の夫婦世帯につきまし
ては、沼田市では4方式で算定しているため、前年に比べ減をしています。なお、75歳
以上の高齢者と子供夫婦の同居世帯の高齢者の年金額が400万円の場合は、前年に比べ
増となりますが、該当者はおりません。
 次に、保険料の助成についてでありますが、長寿医療制度の運営主体が広域連合になる
ことのメリットとしましては、群馬県の全市町村が統一した保険料に設定をされているこ
とから、市町村間で保険料に格差が生じないことであり、この制度の趣旨から沼田市独自
の助成については現時点では考えておりません。
 次に、保健事業(あおばの健診など)が大幅に後退したことについてでありますが、高
齢者の医療の確保に関する法律に基づきまして、平成20年度から40歳から74歳の方
につきましては、市町村国保、健保組合等の医療保険者が特定健康診査を行うこととされ、
75歳以上の方につきましては、健康診査として医療保険者である広域連合が実施するこ
とになりましたが、75歳以上の健康診査は特定健診と腹囲測定を除いて同じ検査内容に
なっていますので、あおばの健診と同程度の健診が実施できるものと考えております。
 次に、人間ドックへの助成の適用についてでありますが、後期高齢者医療保険の被保険
者につきましては、事業に係る費用を保険料に上乗せすることになり、被保険者への負担
が増加すること等から実施しないことになりましたが、広域連合では、制度施行後の国の
動向等を踏まえて、今後も継続して検討して行きたいとの考え方であります。
 次に、担当医制度および外来診療の包括払いについてでありますが、患者の同意を得た
上で他の診療機関での診療スケジュール等を含め、定期的に診療計画を作成し、総合的な
評価や検査等を通じて患者を把握し、継続的に診療を行うことを評価するものですが、新
しい制度での診療報酬であり、今後も引き続き国の動向を見守りたいと考えております。
 次に、退院を促進する医療機関を優遇することについてでありますが、病状の安定が見
込まれた後できるだけ早期に、基本的な日常生活能力、認知機能、意欲等について総合的
な機能評価を行い、その結果を患者及び家族等に説明した場合を評価、また、総合的な機
能評価の結果等を踏まえ、退院困難な要因があるとされたものに対して、その要因の解消
等を含めた退院支援計画を策定し退院調整を行うことを評価するものですが、これも診療
報酬であり、国の動向を見守りたいと思います。
 次に、終末期医療制度についてでありますが、医師が一般的に認められる医学的知見に
基づき回復を見込むことが難しいと判断した後期高齢者について、患者の同意を得て、医
師等が患者及びその家族等とともに、終末期における診療方針等について十分話し合い、
その内容を文書等にまとめた場合に評価するものですが、この診療報酬につきましては、
一時凍結等の動きもあり、今後も引き続き国の動向を見守りたいと思います。
 次に、強制的に加入させ、高い負担と差別医療を押しつけるこのような制度は廃止しか
ないと思いますが、市長の見解についてでありますが、長寿医療制度につきましては、存
続可能な皆保険として、この4月から施行されたものであり、本制度の根幹的な部分は現
行のままとして、見直しを図るべきであると考えておりますが、対象となられている高齢
者の方々をはじめとして、国会の場においてもいろいろな議論がなされているところであ
りますので、その動向を見ながら群馬県広域連合をはじめとした関係者とともに、今後の
対応を検討していく所存であります。
 次に、地球温暖化防止対策について、CO2排出抑制対策について、温暖化による地球
環境の危機的状況と対策の必要性についてでありますが、「気候変動に関する政府間パネ
ル」(IPCC)の報告によれば、現状のまま地球温暖化が進めば、2100年頃までに
は二酸化炭素濃度は現在の2倍以上になり、この結果、地球の温度は摂氏1.1度から6.
4度上昇、海面は18センチから59センチ上昇するとされております。
 また、温暖化は異常気象を引き起こし、各地で洪水や干ばつなど、水循環が大きく変化
し、世界的な農作物の収穫に影響を与えるとともに、気候変化等により健康被害が多くの
人に及ぶことが予測されております。
 そうした重大な問題の解決に向けて、地球規模で各国が温室効果ガスの排出量規制に取
り組むため、リオデジャネイロで開催された地球サミットで気候変動枠組条約が採択され
たのを皮切りに、平成9年には気候変動枠組条約第3回締約国会議、いわゆる地球温暖化
防止京都会議において、先進各国に法的拘束力のある排出削減目標を設定した京都議定書
が採択され、それを実行する第1約束期間が本年度から始まったことは、ご承知のとおり
であります。
 地球温暖化の問題は、私たち人類がかつて経験した環境問題の中で最も解決が難しい問
題であり、人類の危機とも言える重大な問題であると認識しておりますし、事は沼田市民
に限らず、全世界の一人一人が、まず、自分でできることから取り組んでいかなければな
らない重要な課題であると考えております。
 次に、CO2排出抑制事業の推進についてでありますが、地球温暖化は、人類の産業活
動に伴って排出された二酸化炭素、いわゆるCO2を中心とした温室効果ガスの高濃度化
が主要因となって引き起こされているという説が主流になっており、特に日本はアメリカ、
中国、ロシアに次いで、世界で4番目に多いCO2の排出国であり、日本人一人一人が1
年間に排出するCO2の量は、中国の人々の約4人分、アフリカの人々の約8人分と言わ
れております。
 地球温暖化を防ぐためには、従来の大量生産、大量消費、大量廃棄のライフスタイルを
見直し、CO2の排出を極力少なくするため、石油や石炭などの化石燃料の消費を極力押
さえて、再生可能エネルギーの開発・普及や、循環型社会の形成を推進していくことが重
要であることは申すまでもありません。
 沼田市役所におきましても、自らが一業者・一消費者の立場から、事務事業に係るCO
2を中心とした温室効果ガスの排出抑制に率先して取り組むべく、「沼田市地球温暖化対
策実行計画」を策定して、様々な取り組みを行っているところであります。
 また、家庭から排出される一般廃棄物につきましては、段階的に分別品目を増やして再
資源化を図るとともに、焼却や埋立処理の削減に努めるなど、3R運動を推進していると
ころであり、本年度の施政方針で述べた「水と緑を守る環境対策」の具体化として、市民、
また事業者にも一層の環境問題を考える機会を作るべく、来る6月29日には、従来の「ぬ
また環境フェスティバル」に加えて、「第1回環境フォーラムぬまた」を開催することと
いたしております。
 次に、自然エネルギーの利用について、市職員自主研究グループによる「沼田市におけ
る自然エネルギーの潜在力調査」に対する見解についてでありますが、ご質問の自主研究
グループによる調査研究は、平成12年度から平成13年度にかけて、沼田市における太
陽光、風力、水力、バイオマスなど、自然エネルギーを利用しての電力発電について、検
証を行ったものであります。
 科学的専門知識を持たない職員が、当時収集できる限りの参考文献や少ないデータを基
に、また、関係機関からの協力を得て作成したものでありまして、エネルギー問題の現状
分析と今後における自然エネルギーの有効性などを述べ、沼田市におきましても電源の一
部として太陽エネルギーを積極的に活用すべきとの提案をするなど、貴重な資料であると
考えております。
 次に、太陽光発電設備の設置及び普及の推進についてでありますが、無尽蔵な太陽光エ
ネルギーを活用して、直接電気に変換する太陽光発電は、発電に伴うCO2や公害物質等
の排出がなくクリーンであるため、今後のエネルギー政策上でも極めて導入意義が高いと
されております。 
 気象庁のアメダス観測所のデータによれば、平成19年度の沼田地点(高橋場町)の日
照時間は2,101時間、1月平均175時間であり、これは日照時間を観測している群
馬県内13地点の観測所のうち、桐生、前橋に次いで3番目に長い時間となっております。
全国の年間日照時間は1,500から2,000時間と言われておりますが、沼田地点の
ここ10年間の平均値は約1,950時間であることから、全国的に見ても比較的、日照
時間は長く、太陽光発電を行うための基礎的な条件は備えていると考えております。
 平成9年施行の「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法」に基づく国の導入目
標におきましては、太陽光発電の発電量を2010年までに1999年の23倍に引き上
げるとしておりますが、2006年時点での達成率は約35パーセントにとどまっており
ます。
 その要因は、やはり発電システムの設置コストが高いことがネックにあると考えられ、
新エネルギー財団の調査では、住宅用の平均的なシステム設置費用に約260万円かかる
と報告されておりますが、住宅用発電設備設置に対する国の補助制度は、平成17年度を
もって廃止されております。地方自治体が単独で財政支援し、普及促進を図っている例も
ありますが、現下の逼迫した本市の財政状況にあっては、新たな財政負担を起こすには極
めて厳しい状況にあります。
 太陽光発電の意義は認識するところでありますので、引き続き研究をさせていただきた
いと存じます。
 次に、太陽熱利用システムの普及推進についてでありますが、先程も申し上げましたよ
うに、太陽エネルギーの活用は半永久的な膨大な資源量があり、地球温暖化対策の面から、
温室効果ガスの排出量削減に有効な手段であることは、論を待たないところでありまして、
「新エネ法」においても、太陽熱利用は太陽光発電と同様、新エネルギーとして位置付け
られております。
 太陽熱利用システムは、太陽エネルギーを吸収させて熱に変え、熱をそのまま使うシス
テムであり、太陽熱温水器やソーラーシステムなどが挙げられます。屋根等に設置した集
熱器で太陽熱を吸収して、その熱源を利用して給湯や冷暖房に用いるということで、旧来
からの単に水を暖めるだけのものや、最近のエアロ住宅など、比較的馴染みのあるシステ
ムでありますが、導入コストも設備内容により様々であり、一概に把握できない状況であ
ります。
 この普及推進方策につきましても、先に述べた太陽光発電と同様の考えでありますので、
ご理解をいただきたいと存じます。
 以上申し上げまして、井之川議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇19番(井之川博幸君) ご答弁いただきましたので、再質問をさせていただきたいと
思います。
 まず、後期高齢者医療制度についてでございますが、市当局、市長のこの制度に対する
評価、まずお聞きをいたしました。保険料を年金から天引きをしているということについ
ては、全く今の政府が言っている答弁と同じでございました。昨日あたりは、政府のやっ
ていることはすべていいことではないのだという市長の答弁もありましたけれども、これ
も、聞いてみればわかるのですよね。市長が、かなり市民の間に飛び回っているから、聞
いているのではないかと思うのですよ、本当は。実際に天引きをされているお年寄りから
話を聞けば、ほとんどの方が、この制度は困っているとか、頭にくるとか、そういうふう
に答えてくれました。国民年金だけというお年寄りは、生活費が今、介護保険料が天引き
されると手取りが5万円程度なのですね。今度はこの医療保険が天引きされるわけで本当
に厳しい。
 先日、実際に相談を受けた方は、家賃が3万5,000円だということですから、もう
本当に生活費は1万5、6,000円しかないのですね。いろいろな福祉制度に対応しな
ければならないというふうに思っていますけれども、本当にそういう方が沼田市内にもた
くさんおられるわけで、生活に使うよりも保険料を先に取ってしまうわけです。こういう
ただ手間をおかけしないとか、行政のコストが削減される。こういう実利主義というので
はなくて、お年寄りにとっては自分の生活にするための年金収入ですから、生活をして、
もし保険料が払えなければ分納の相談をしたりとか、そういうことは今までできたわけで
すよ。全くそういうことができない。先に取られてしまうのですから、そういう点では、
本当にお年寄りの現状を見ない、冷たいやり方だというふうに思うのですけれども。もう
一度お考えをお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 確かに議員、再質問されているとおり、非常に社会で大活躍さ
れたご年配の方々が生涯を全うしていくというひとつの経過の中にあって、今回のことが
非常に厳しいものであるなということは、内外のマスコミ等の論調であるとか、各種団体
のところからいろいろとお聞きもさせていただいているところでございます。
 そういうような中で、この18万円以上の年金を受給している者を、特別徴収の対象者
とするという、このところ等を見ても厳しいものがあるなと。ただご案内のとおり、高齢
社会、加速度的に進んでおりまして、何らかの手立てを打っていかなければならないとい
うことが、今回の展開になったというふうに受け止めております。
 そういうような中で、今後、私ども地方自治体の立場からいたしますると、いろいろな
現行制度の見直しの関係等については、今お話しをされたようなことについていろいろと
ご意見を承る中で、いろいろと関係機関に一生懸命働きかけていくことによって、一歩で
も、二歩でもそういった高齢者の方々にご負担がかからないような方向を、私ども考えて
いく必要があるのではないかというふうに受け止めておりまして、今後いろいろと国の動
向を見守りながらではありますけれども、私どももその直近の現実をとらまえながら、議
員のお話しされているようなことも承って、そして、できるだけ前進できるように努力を
してまいらなければいけないのではないか。そういうふうに認識をしているところであり
ます。
◇19番(井之川博幸君) 本当に現状、このようにお話しすれば、今の答弁にあったよ
うに大変厳しい状況におかれている年金生活者、後期高齢者の方たちが、このやり方は大
変だとわかっていただいていると思うのです。やはりこれは、市が今やっているわけでは
ありませんから、見解を聞いているだけなので、正直に答えていただきたいというふうに
思います。そういう点では、行政のコストの削減と。こういう厳しい内容ですから、さっ
き私が言ったように、生活費にみなかかってしまうわけです。そうすれば、年金から天引
きでもしなければ、保険料がもらえなくなってしまう、取れなくなってしまうというので
こういう制度を考え出したのだと私は思います。
 そういう点で、私は本当に行政側の都合だけでこれはやっているというふうに思います
ので、ぜひ先ほど市長ご答弁あったように、いろいろな機会がありましたらこの点も直し
ていただくような方向でお話しをしていただきたいと思います。
 次の問題ですけれども、保険料が2年ごとの見直しで、自動的に上がっていくというこ
とですね。これは、適正に設定されていくというご答弁があったのですけれども、それは
法律でそうに決めて、法律に対して適正にやられていくという内容だと思うのですよね。
だけど決められたことは、対象者にしてみれば適正ではなくて、今群馬県は、年間保険料
平均8万円と言われています。ちょうど私の年代が、2025年に後期高齢者に入るわけ
ですけれども。市長もちょうど同じ歳なのですけれども、ちょうど計算で倍になるわけで
すね。これはもう医療費が今増えている現状からの推計と人口推計ですよね。少子高齢化
の人口推計が出ているわけですから、それでいけばもう我々が後期高齢者のときには保険
料が上がります。
 今75歳の人が長生きをして、そこまで長生きをしていれば保険料が倍になってしまう
のですね。若い、28歳の人が後期高齢者になったときは、これはもう年間40万円とか
50万円になると、そういう数字が推計されているわけで、もうこれは自動的に保険料が
上がっていくという仕組みは、本当に先の話ではないですけれども、少ない年金でやっと
暮している人たちにとって大変な制度なのですね。そういう面で、適正に設定されていく
ものなどというご答弁はちょっとおかしいのではないかと思うのですけれども。これにつ
いてももう一度お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり行政の立場から、本会議で一般質問を受ける際には、法
的根拠であるとか、事例の関係等について注視をしなければなりませんので、いちばん最
初のご答弁のような形になりました。今議員が、私どもと同年代ということから、先々の
2025年の分析等もされてのご発言でございましたけれども、やはりこのお年寄りの問
題と少子社会の問題というのは、日本がかつてなく経験した、場面によっては世界でも初
めての経験される社会的な構造が生まれてくるというふうに受け止めております。
 従いまして、どうしても価値観の対比からいうと、やはりアメリカのように、自己責任、
自己決定の名の基に、その個人のいわゆる力に応じて対応していくという方法がこれあり。
また、もう一方におきましては、スウェーデン、ノルウェー、フィンランドのように、社
会でそのコストをしっかりと担っていこうではないかというような、北欧のいわゆる対応
等もありということの中で、わが日本国は、やや両方を合わせたような形できているので
ありますけれども、やはりそのところが非常に微妙に、今質問されたようなこと等につい
ての対応がなかなか難しいということを招来しているのかなということを私自身、受け止
めているところでございます。
 従いまして、これはいろいろと今後の論議を待たなくてはなりませんけれども、私がこ
う見たときに、やはりそこの辺のところをしっかりと、今後、検討を加えていく中で、今
回のご質問のようなことについても対応方を図っていくことでもって、現時点のところを、
そのまま10年、20年継承するということには、やはり時代は動いておりますので、な
らないのではないかというふうに受け止めているところでございます。
 いずれにいたしましても、大変この状態でいけば、こうなるということについてのご指
摘は、大変難しいご指摘でございまして、今後私どもも一生懸命勉強し、そして検討を加
え、場面によってはしかるべき機関にやはりお話しを申し上げていかなければならないの
ではないかというふうに思っております。
◇19番(井之川博幸君) 市長から、アメリカの話とか北欧の話が出たのですけれども。
後の方で話を出そうと思ったのですが、ちょうど出ましたので簡単にお聞かせ願いたいと
思いますけれども。だから、アメリカのようにしようと思っているわけですね、日本の政
府は。北欧じゃないのですね、北欧もそうですけれども、国民皆保険をやっているドイツ
でも、フランスでも、イギリスでも、こういう差別的なことはないのです。日本もこの間
まで別にそうだったのですね。3月31日まではこういう差別ではなかったのですよ。ち
ゃんと国民健康保険に入って、老人保険というのでやっていたのですよね。その制度を何
でわざわざ差別をして、後期高齢者本人から保険料を取って、それもどんどん、どんどん
上がっていくという仕組みを作ってやっていくのだということなのですよ。保険料がどん
どん上がっていくということは、もう仕組みとして作られてしまっているわけですから、
当然そうなります。
 結局、次の滞納者に対して保険証を発行しない。資格証明書を発行しない。これも同じ
ことなのですけれども、今までは75歳以上は老人保健に入っている方は、高齢者ですね、
原爆被害者などと同じく保険証を発行しないということはいけないことになっていたわけ
ですね。だからそういう高齢者に対してはきちんと医療を受けられるようにしていくと。
そういう高齢者が体が弱くなって、病気になる機会も増えて、そういう高齢者が医者にか
かれないようなことがあってはならないと。こういうきちんとした考えがあったから保険
証は大事なのですね。滞納したから発行しないなどという制裁は考えていなかったわけで
すよ、つい3月31日までは。これが後期高齢者になって、さっきご答弁がありましたけ
れども、必要なことでもあるというご答弁なのですよね。そうでしょうかね、お年寄りが
体が大変になって、一生懸命働いてきて、そして保険料を滞納したと。そして保険証を発
行しないで医者に行けば窓口で10割払わなくてはならないのですよ。元々保険料を滞納
するような生活に大変な人なのですから、病気になって医者に行って10割払えなどとい
うのはいけないから我慢してしまうわけですよね。それが、75歳以上の高齢者にそうい
うことを強いるわけですよね。まさに市民政策と言われていますけれども、捨てちゃうと
いうような、もう切り捨てちゃうという、こういう政策そのものではないかと思うのです
ね。
 さっきの保険料をどんどん上げていって、75歳以上の人だけどんどん上げていくわけ
ですよ。それとか、保険料滞納者には保険証を発行しないというような、ついこの間まで
やってこなかったことを突然4月1日からやったわけですね。だから、この間まで正しく
なかったことが、今正しいなどと、こういう答弁なのですね。だからそういうのはどうか
なというふうに思うのですけれども、市長どうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど申し上げましたように、アメリカと北欧のことにふれて
述べさせていただいたのは、ドイツ、フランスのこと等についても議員がお話をされたわ
けでございますが、この国でも経験したことのない高齢社会、そして少子社会という、私
どもが子供の時代に社会科で習った地理学等の人口の分布でいきますると、ピラミット型
でございました。当時、先進諸国の人口の、要するに構造は、長方形というか、そういう
形であったと思います。今日本国の人口の体系を見ると、逆ピラミット型的な要素を持っ
ていておりまして、それだけに、これらに対する対応が非常に難しい状況になってきてい
る。がゆえに、私が国のレベルにおいて、ある程度そういった経験したことがないような
状況が招来してくるので、やはりそういった比較等も含めて、より選択肢としてましな方
向を選択するような検討を加えていく必要があるのではないかという思いから申し上げた
わけでございまして、今後いたずらに、議員がおっしゃっていることを素直に受け止めれ
ば、アメリカナイズされた方向へ導いていこうとする流れがある、一線にあるという、こ
のことでありますけれども、私は決してアメリカナイズされたことを、価値観がベターで
あるというふうに、私自身受け止めておりません。場面、場面によれば、やはり北欧のや
り方等についてもしっかりと学んでいかなければならないという考え方を持っている一人
でございます。アメリカの良さも認めつつも、やはりそういった多元的なものの見方をと
らまえていく必要があるのではないかと思いまして、申し上げさせていただきました。
 そういった中で、資格証明書のことでありますけれども、第1回の答弁で発行すること
は必要なことであると考えておりますと申し述べた後に、弁明の機会の、審査会も話であ
ることであるとかですね、また、いちばん後段にはですね、スタートしたばかりでござい
ますので、様々な意見やご意見があるということから、今後いろいろと多元的な、あるい
はまた多角的に物事をとらえて、これから対応していく必要があるのではないかというふ
うに思っております。
 ただこれが、制度としてスタートした中にあって、このことが俎上に上がっているとき
に、やはりひとつの広域連合という組織体の中の一角を私ども担っておりますので、当然
そこのところとの関係もございますので、申し上げたような答弁となったわけでございま
す。いろいろと今後の対応に議員のご意見を対して、また対応型も図ってまいりたいとい
うふうに思っております。
◇19番(井之川博幸君) 今までも何度もこの問題は起きてきましたけれども、やはり
なかなかいろいろな選択肢があるとか、今の政府側の考え方にだいぶ傾いていらっしゃる
ようで、なかなか実際の現状は理解していただけないような感じがいたしますけれども、
先ほど私が申し上げたことが現状でございまして、何も架空のことを言っているのではな
くて、ついこの間まで違うことをやっていたわけですよね。それを突然こういうふうにす
るわけですから、それはまあやられた方にしてみれば大変なことなのですよ。そういう立
場で見解をお願いしているということで、こちらの方もご理解いただきたいなと思います。
 それで、保険料の関係ですけれども、最初、厚生労働省、厚労省ですね、7割くらいは
安くなっていると言いまして、追及されてすぐ撤回をして、慌てて全国に、保険料はどう
なっているかという調査をしたと。たった5日間でやって、全国的な結果は、低所得者の
ところは非常に高くなっているという結果が出まして、厚労省は、もっと早く調査すれば
よかったと言っているわけですね。制度実施前にそんなのは協議すればできたのですけれ
ども、いかに今の政府はいい加減なことでこの導入できたかわかると思うのですけれども。
群馬の場合はあまり上がってないということなので、沼田も減になっているという話なの
ですけれども、調査の仕方が、負担増を隠すような調査の仕方をしていると思います。一
つはですね、そういう計算をするにあたって国保料の資産割を前提としていくため土地や
家屋のない高齢者の保険料が実際より高くなると。それと、モデルに設定した世帯構成か
ら、もっとも負担増となる、共に75歳以上の夫婦と子供夫婦などの世帯構成をあらかじ
め除外しているというふうに言われているわけなのですけれども。こういう内容の調査だ
ったのかということで確認をさせていただきたいのですけれども、よろしくお願いいたし
ます。
◇市長(星野已喜雄君) 民生部長の方から答弁いたさせます。
◇民生部長(田村澄夫君) 命によりお答えをさせていただきます。
 ただいまのご意見でありますが、国からの調査がございました調査区分が4つに分かれ
ております。1つが、単身世帯の75歳以上、2つ目が、夫婦世帯で、夫婦共に75歳以
上、3点目が夫が75歳以上、妻75歳未満。4つ目が、同居世帯の4つの区分になって
ございます。それに伴いまして、調査、結果を報告したものでございます。議員おっしゃ
られている内容の部分はうちの方は把握をしてございません。
 以上であります。
◇19番(井之川博幸君) 把握をしていないということなのですけれども、特にそうい
うことを考えずに、来たとおりにやったということだと思うのですけれども。それは、前
の国民健康保険料、沼田市は保険税ですけれども、それと後期高齢者医療制度保険料、モ
デル世帯にあてはめて、今4つですよね。4つの世帯にあてはめて計算して比較した。こ
れは先ほど言ったように、大変負担増になるところが抜いてあると。やり方も、負担増に
ならないような国保税の資産割を前提にしているというようなことで、結局、一般的に、
全国的に、民主医療連合というのが全国的に調査したのでは、42パーセントの方に聞き
取り調査をした。これは本人に聞いたのですね。約5,000人弱です。そしたら、42
パーセントの方が負担増だと。負担増じゃないと答えた方は7パーセント位しかいないの
ですよ。あとはどっちかわからないとか、同じくらいとか、そういうことなのですけれど
も。結局、数字でただ比較をして市町村に聞いて出したと。対象者に聞いたわけではない
のですね。
 そういう点では、非常に厚生省がそういう負担増をなるべく出さないような仕組みで調
査をしたという感じはするわけなのですけれども。それでもこういう低所得者層は非常に
負担増になっているという結果が出たわけですね。そういう点では、非常にこの保険料は
低所得者に打撃を与えているということで、与党側もだから、そこをターゲットにした見
直しをしたいというようなことを言い出しました。そういう点で、この辺は保険料は非常
に今回の後期高齢者医療制度で、低所得者層に負担増が増えているということだと思うの
ですけれども。その点については、新聞報道もされましたが、どのようにお考えでしょう
か。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど民生部長の方からご答弁をさせていただきましたとおり、
調査区分は4つの区分に分かれておったわけでございます。冒頭のご質問でご答弁をさせ
ていただいたとおり、一応議員がいろいろとご発言、あるいはまたご質問されている中に
ありましたが、私どもやはりそういった広域連合にくみしている関係から、当然そういっ
た調査については素直に受け止めた形の中で、1回目の答弁の中で、先ほど来申し上げま
したように、75歳以上の高齢者と子供夫婦の同居世帯の高齢者の年金額が400万円の
場合は前年に比べ増となりますが、該当者はおりませんでしたということで、いわゆる前
年に比べ減になっていたということで答弁させていただいたわけでございますので、ご理
解を賜りたいと思っております。
 なお、民医連の方々のまたご調査等も披瀝をされましたけれども、このことについては、
しっかりとまた受け止めてまいりたいというふうに思っております。
 なお、厚生労働省等のこの節の動き等については、やはり国の機関をしてもこういった
大きな事業がスタートしたことでいろいろと内部では、いろいろな諸状況、混乱等も仄聞
できるわけでございますけれども、私どもの立場からいたしますると、お年寄りの、いわ
ゆる先々の人生に向かった形の中で、平穏に暮せるような状況等構築していくということ
が大きな行政の命題でございますので、そういった方向でもってこれからも努力をしてま
いりたいと思っております。
◇19番(井之川博幸君) 保険料の比較についてはですね、新聞報道でもされておりま
したけれども、国民健康保険のときは、自治体が一生懸命援助して、支援をして、助成を
して、保険料を下げていったと。そういうところでは、後期高齢者医療制度になったらそ
ういうことがないので高くなったと、こういう解説がありましたけれども。群馬県だとか、
沼田市は全くそういう援助をしていなかったわけですから。もともとが国保税は高かった
ですね。だから後期高齢者になったら下がったよというところもたくさんあるわけで、そ
ういうようなことも報道されたということです。
 それから、保健事業、健診の関係ですけれども、結局今まで(あおばの健診)は公費で
負担しておりました。市と県と国で3分の1ずつ、今度は、後期高齢者医療制度の場合は、
広域連合で負担するのですね。ですから結局、保険料に反映してくるのだと。これは非常
に大きな後退だと思うのですよね。保険料として払わなくてはならない。そういう点では
大きな後退だと思うのですけれども。その点ではどうでしょうか。
     ─────────────────────────────
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午前11時02分休憩
     ─────────────────────────────
午前11時10分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
     ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 休憩前の質問の関係につきましては、若干、細部にわたります
ので、民生部長に答弁をいたさせますのでよろしくお願いします。
◇民生部長(田村澄夫君) お答えさせていただきます。
 先ほどの件でありますが、まず1点目の、健康審査の件でありますが、制度移行に伴い
まして、75歳以上の健康審査は、議員ご案内のとおり努力義務ということになりました
が、広域連合の事業として実施をすることになりました。従いまして、沼田市においても、
今までの検診と同様の内容での健康審査が行われることになっています。
 次に、人間ドックの関係でございます。これにつきましては、保険料に跳ね返るという
ことを考慮いたしまして、実施をしないこととされたものでございます。
 以上であります。
◇19番(井之川博幸君) 1つ答弁が抜けているのでお聞きしますが、人間ドックの答
弁はわかっていたのです。そうじゃなくて、今度の後期高齢者の検診は、努力義務だけれ
どもやるというふうに決めたのですけれども、沼田市はやるのですけれども、その費用は
広域連合が持つのですね。広域連合というのは一般会計がありませんから、即それが保険
料に反映するわけですよ。結局、後期高齢者の人は、自分たちで保険料を上乗せされて、
負担をして、検診を受けると。こういうことになるのだと思うのですけれども、それを確
認をした。そういうことですよね。
◇民生部長(田村澄夫君) 費用につきましては、広域連合の方から支出をするというこ
とでございます。
◇19番(井之川博幸君) 後段の部分は答えてもらえないのですけれども、答えずらい
のかわかりませんが、結局、広域連合というのは一般会計はありませんから、即、保険料
だけでやっているわけですから。健診は、今度は、今まで公費負担でやっていたものが、
後期高齢者の場合は、後期高齢者でない人もあれですけれども、今度はメタボ検診などと
いうのは、国保の保健者負担になってしまうのですけれども。要するに公費負担がなくな
ったということなのですね、検診。要するに全部検診を受ける人たちの負担で、直接の負
担ではありませんけれども、巡りめぐって保険料に反映するということで、検診を続けて
はいくと、負担はあると、こういうことだと思うのです。
 人間ドックも結局、同じ方式だからやらないということですよね。検診はやるけれども
人間ドックはやらないと。これではちょっとおかしいのかなという感じがするのですけれ
ども。その点はどうなのでしょうか。
◇民生部長(田村澄夫君) お答えをさせていただきます。
 1点目の関係でございまして、説明不足の件でございましたが、広域連合の事業として
実施はいたします。そこのところには、国、県、市町村の補助金も収入の中には充てられ
るという部分が入ってございますので、付け加えをさせていただきます。
 なお、人間ドックの助成の関係につきましては、先ほどお答えをいたしましたとおり、
当初の広域連合での打ち合わせの中では、やはり75歳以上の方だけを切りわけて、人間
ドックの助成関係を切っていくのはいかがなものかという意見等、当然市からも出させて
おりましたが、最終的には保険料に跳ね返っていくということで実施をしないということ
の結果になった経過がございますので、報告をさせていただきます。
◇19番(井之川博幸君) 基本的には、保険料に反映するというのは同じなのですよね。
国検診の負担もありますし、現役世代の負担も勿論、後期高齢者医療制度の中にあるわけ
ですけれども、保険料負担として後期高齢者の人も負担をしていると。そういうことで、
結局、保険料に反映するから、健診もやらないという広域連合もあるわけですよね。それ
自体は出ているわけなのですね。ですけど、私の言いたいのは、そういうようなことは、
今までのように公費で援助したらどうかということのわけなのですけれども。その点では
お考えをお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私が、冒頭のお答えで申し上げたとおりですね、広域連合で制
度施行の動向等踏まえて、この問題につきましては、継続して、検討していくということ
でご理解を賜りたいと思います。
 いずれにいたしましても、今お話しされている関係等、予防医療という観点から、大変
需要な観点があろうかと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇19番(井之川博幸君) ぜひ、本当は、最後はこれは廃止してもらいたいというので、
一つ、一つ、この事業を継続していく場合には、支援をしていただきたいという気持ちは
ありますけれども。この後いろいろ聞きました、包括払いとか、退院を促進する、療養を
優遇するとか、終末期医療制度、こういうのは本当に今までなかった制度なのですよね。
老人保健ではなかった。今度も別に、後期高齢者医療制度だけに導入されて、反対が強く
て一部凍結されているものもありますけれども、こういう差別をすると。75歳以上の人
を。医療の中で差別をするということはわかると思うのですけれども。そういう点で市長
のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員が、担当医制度、外来診療の包括払いや、あるいはまた退
院を促進する医療機関を優遇することについて、さらに終末期医療制度についてと細部に
わたってご質問されているわけでございますけれども、やはりスタートした時点の中で、
現下、国がある意味においてはいろいろと論調が二分された形の中で論議がなされている
ようでございます。
 たまたま昨日、寝しなにNHKのニュース番組を見ていたところ、NHKがとったアン
ケート等によりますると、やはり現行のこれではいかがなものかというようなことで、見
直しの世論が多いということが出ていたというふうに受け止めております。従いまして、
今後より良い方向に向かっての見直しを図っていくことによって、これらについての対応
を図っていくということを、私ども期待をしたり、あるいはまた、今日承ったこと等につ
いて、機会を見ては発言をし、そして、お年寄りが不測の事態を招かないように、お年寄
りという言葉は大変失礼かもしれません。高齢者の方々が不測の事態を招かないように努
力をしてまいりたいと思っておりますので、ご理解のほどをお願い申し上げたいと思いま
す。
◇19番(井之川博幸君) 細部にわたってお聞きをしてきましたけれども、この制度は、
例えば中曽根元首相もテレビではっきり言っていました。「もうこの制度は廃止をして、
出直せと」要するに自民党の長老たちは大体そういうことを言っているのですね。先ほど
ちょっと外国の例がありましたけれども、世界でも、国民皆保険をやっている国で、後期
高齢者とわざわざ分けて、差別している国は一国もないのですね。これは日本だけなので
すよ。こういう本当に高齢者を差別をする。高い負担をこれから押しつけていく。このよ
うな制度は廃止するしかないと思いますので、さっき市長、いろいろご答弁いただきまし
たけれども、ぜひそういう立場で、あらゆる機会で頑張っていただきたいというふうに思
います。
 時間がないので次に進みますけれども、温暖化の関係は、市が作った沼田市環境基本計
画、これの中に先ほどご答弁いただいたことがはっきりわかりますし、実際に市役所なり、
市の職員が取り組んでいるという内容もですね、全部含読ませていただいております。
 他の先進地の違うのは、CO2の排出抑制の目標が、市全体としての目標がないのです
ね。市役所だとか、市の関係機関のはあるのです。5パーセント減少はありますけれども。
この環境基本計画に、沼田市全体として、京都議定書にあるようなCO2を抑制していく
と、そういう目標がないわけで、この目標がないのがいろいろな事業を進めていく上で事
業が少ないということなのだと思います。
 そういう点で、このCO2排出抑制事業の推進にかかわって、やはり環境基本計画を見
直して、しっかりとした市全体の削減目標を立てるということが必要なのだと思いますけ
れども。その点のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 昨日の質問の同僚議員の方にもお答えいたしましたとおり、確
かに市役所の本体関係の目標を定めて、そして一生懸命努力をしてきたという経過がござ
いまして、その成果というものは、しっかりとしたものになっております。いずれにいた
しましても、今後それは継続的に進めていかなくてはなりません。先ほど議員が、市全体
の問題として出されました。現実問題として、市の目標値があるのかということになると、
市全体の、地域全体の、これはないということになります。6月6日付けの上毛新聞に、
高崎市の記事が紹介をされておりまして、CO2を12年度まで、つまり12年度という
のですから、2012年度ですか、ですから、そういうようなことで12パーセント削減
という目標値を立てたということが出ております。ここには、この記事にも出ております
ように、私、出かけて伺ったわけでありませんけれども、やはりさすが高崎市でありまし
て、高崎経済大学の教授の先生方がプロジェクトチームを作って作業に着手をしたという
ことがあるように、かなりこの目標値を設定するときに、現実的な調査が目の前に招来を
してくるのではないかと思っております。
 従いまして、そういったことから考えると、私どもも、沼田市を取り巻くそういう環境
政策のプロフェッショナルの方々がいるのか、いないのかということになると、大変そこ
のところは忸怩たるところがございますけれども、いずれにいたしましても、早々にこの
高崎経済大学の教員のプロジェクトチームを含めた形の中で、いろいろと段取りを進めて
きたということを踏まえてですね、やはり私どもも昨日からの答弁に答えておりますると
おり、環境を基軸としたまちづくりを展開していこうとするときに、これらのことについ
ては、どのような方法がよろしいかということを、大変難しい課題がありますけれども、
目標値を定められるように努力をしていかなければいけないと思います。これらについて
も、やはりあまり向こう側にいくと、昨日のお話の連続ではありませんが、育樹祭等の関
係もございますので、早急な対応が要求されるのかなというふうに思っております。
 また一方におきまして、この6月10日付けの、これも新聞記事でございまして、私ど
も調査したわけではないので何とも申し上げられないわけでございますけれども。今度は
首相が、温室ガス2020年に14パーセント減ということを打ち出した記事が出ており
まして、2020年までに2005年対比14パーセント削減というような、そういうよ
うな目標値を出されたようでございます。
 いずれにいたしましても、そこを出す際には、どういう調査を水面下でしているのかと
いうことがありますけれども、やはりそこのところがきっと専門的な知識やら、あるいは
能力のある方々が必要なのかなということを思うときに、そこのところは大変私は慎重に
するわけでありますけれども、いずれにいたしましても、この目標値を掲げるということ
は、環境政策を進める上で重要なことかと思っておりますので、議員ご指摘のような方向
性に向かって努力をしてまいりたいというふうに思っております。
◇19番(井之川博幸君) 高崎市は、上毛新聞に出た今の話と、太田市は、平成28年
を目標に14.3パーセント減ということを掲げております。平成16年、224万トン
を、192万トンまで減らすと。太田市の目標は、京都議定書の6パーセントプラス、こ
の間、日本は減ってないのですね。6パーセントを減らすということになったのですけれ
ども、どんどん増えている。太田市が作ったときにはもうその時点から8.5パーセント
増えているということで、足して14.3パーセントという目標にしたのですね。だから
やり方はいろいろあると思うのですけれども、その目標を掲げて、これをどうするかとい
うことになれば施策をやらなければならないと、こうなるわけです。
 そういう点でもう一度お聞かせ願いたいのと、福田首相が言ったのは、セクター別アプ
ローチというので、産業界がいろいろと数字を積み重ねてきて、それでいうと14パーセ
ント削減できるでしょう。これは目標ではないですよ。目標を言ったのは昨日発表しまし
たけれども、2050年の60から80でしたか、それが2050年の長期目標を発表し
たのです。中期目標は決めてないのです。14パーセントというのは目標ではないのです
ね。そういうふうになるであろうという話で。本当は、中期目標は2020年で、25パ
ーセント以上削減するという目標を出さなくてはいけないのですけれども。ワイワイ言わ
れているのですけれども、世界中から文句を言われていても出さない。大企業優先なので
すよ、日本は。そういう点で、もう一度先ほどの目標を決めるということでお伺いしたい
と思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先にですね、県内の2市の関係について、言及されております
ので、そちらの方からご答弁させていただきたいと存じます。確かにおっしゃるとおり、
6パーセントの目標値が達成できずにその間増えてきたという構造があって、実は非常に
そこのところが難しい状況にもあるということは承知をしております。従いまして、6パ
ーセントという数値の京都議定書等については、それだけにこだわらず柔軟な対応方を図
っていくということが大事なのかなと思っております。
 また、私ども、議員、記事の読み違いがあったら勘弁してもらいたいと思うのでありま
すけれども、たまたまこの上段に、中期目標に関してということで出ておりましたので申
し上げさせていただきました。いずれにいたしましても、国家の関係等についてはですね、
大所帯のところでございますので、今後いろいろと勉強させていただく中で、私どもは私
どもの立場でいろいろと検討を加えてまいりたいというふうに思っております。
◇19番(井之川博幸君) 目標をしっかり決めるということが大事で、目標を決めたと
ころがそういう太陽電池パネルを設置すれば補助金を出すとか、そういう政策があるわけ
ですね。自治体でやっているわけです。そういう点で先ほど言いましたように、ちょっと
時間がありませんので、繰り返しませんが、せっかく市の職員が能力があるわけですから、
大いに発揮していただいて、この問題にも取り組んでいただきたい。こういうふうに思い
ます。最後に、この点について、そういう補助制度のことと取り組みの方向の決意を伺い
まして、一般質問を終わりたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これからは、あれも、これもという時代ではなく、何かを精査
して、そしてその土地の特徴を出していかなくてはいけません。そういうようなことから、
環境を基軸にしていくということは、私どものように利根川の上流権であり、しかも兼ね
て森林文化都市宣言を展開されてきたり、あるいはまた、80パーセント強の森林面積を
持つわが市におきましては、これはもう当然の既決であろうと思っております。
 従いまして、今日議員からご指摘されました職員の研究であるとか、そういったものを
また受けての施策の展開等については、前向きに検討させていただきたいと思っておりま
すので、ご理解を賜りたいと思います。
     ──────────────◇──────────────
◇議長(金井康夫君) 次に、大東宣之議員。20番。
             〔20番 大東宣之君登壇〕
◇20番(大東宣之君) 通告に従い、一般質問を行います。
 今回私は、グリーンベル21について、まちづくりについて、松くい虫対策について質
問します。
 まずはじめに、グリーンベル21についてより質問いたします。
 グリーンベル21は、2核ワンモールの西の核として組合施行でオープンしました。
 キーテナントしてサティが入ったものの、倒産、撤退によりグリーンベル21は、苦難
な道を歩まされることとなってしまいました。
 星野市長就任時に、出店時の改装補助、家賃補助などの施策の展開で、Aコープの出店、
長崎屋の出店、ふるさと館のオープンなど、ふたたびグリーンベル21ににぎわいを取り
戻すことができました。
 しかし、4階の空きフロアへの出店がなかったり、5月には長崎屋が撤退し、5階の飲
食店も撤退するなどグリーンベル21は、苦戦を強いられています。
 こうした経過の中で、グリーンベル21の85パーセントを持っている三井生命より、
沼田市にその持ち分の無償譲渡の申し入れがあり、市では条件を付けてそれがクリアでき
れば受け入れについて検討する旨の回答を行い、三井生命より条件がクリアできる条件が
整った回答が寄せられました。
 三井生命としては、条件さえクリアできれば、市が無償譲渡を受け入れてくれるのでは
ないかと考え、条件クリアに向け最大限の努力をしてきたのではないかと考えられます。
 しかし、現状では活用方法が明確になっておらず、財政的に厳しいと言われている中で、
無償譲渡を受け入れることができるのでしょうか。
 さらに、区分所有が明確にされ、沼田市が1階から連続した階を取得したとしても、現
状で営業をされている店舗を他の階に動かすことができるのか等々、課題は山積していま
す。
 このように重い課題を突きつけられているにもかかわらず、どれだけ市の課題として、
市民に知らせてきていたのか疑問が残るところですが、グリーンベル21の経過と、どの
ような対応を行ってきたのかお伺いいたします。
 難しい判断を迫られているに至っている現状ですが、これから市民への情報公開と意見
反映はどのように行われるのかお伺いいたします。
 無償譲渡を受け入れても受け入れなくても大きな課題を残す結果となると思われます
が、譲渡を受け入れた場合の財政負担や活用についてどのように考え、受け入れなかった
場合どのようになると考えているのかお伺いいたします。
 来年の3月までに三井生命に回答するということですが、これからのスケジュールと三
井生命への対応はどのようになるのかお伺いいたします。
 続いて、まちづくりについて質問いたします。
 地方の時代、地方分権が声高らかに叫ばれ、政府もそれに応えるようなポーズを取りつ
づけてきましたが、自民党・公明党の与党はいつの間にか、国民、地方との約束を反故に
し、市町村合併による中央集権的な地方の押さえ込み、財政的支配による地方のコントロ
ールなど、地方の時代に逆行する施策を次々と強行し、地方を疲弊させ、東京都など一部
の都市との格差を拡大させました。
 こうした中、地方では市民と協働し、活力あるまちづくりに取り組んでいるところが生
まれています。
 そうした市町村の共通点は、情報公開と地域住民の声にはしっかりと耳を傾ける懐の広
さ、現場の重視、地域の再発見とどこに着目するかの着眼点、責任の所在の明確化、そし
て、いつでも、どこでも住民と一緒といった明確な信念・哲学を持ち得ていると感じられ
ます。
 沼田市も白沢村、利根村と合併し、新しいまちづくりをスタートさせ、市長はこの合併
にあたって地域内分権を一つの中心点に据え、改めて市民協働を強調し、打ち出しました。
 この視点について、今の沼田市の現状を打開する確かな力となると私も思います。
 市長が言う、地域内分権、市民協働それはどこまで進み、何がよかったのか、悪かった
のかを市民に投げかけ、市民からの声に耳を傾け、検討し、練り上げていくことが求めら
れているのではないでしょうか。
 こうした中で、地域内分権と市民協働について、改めて市長に問いたい。
 振興局が果たしてきた役割についてどのように考え、地域協議会での協議内容と課題、
これからの取り組みはどのようにされるのかお伺いいたします。
 市にとっても私たち議員にとっても、まちづくりにとって市民の要望、苦情など様々な
声にどれだけ耳を傾けるかは、重要な課題だと考えますが、地域の要望・苦情についてど
のように対応してきたのかお伺いいたします。
 これからのまちづくりについて、市民協働は欠かせない課題だと思われますが、市民協
働についてどのようにどのように取り組み、課題についてどのように考えているのかお伺
いいたします。
 つづいて、松くい虫対策について質問いたします。
 地球温暖化が叫ばれる中、深刻化する環境破壊と温暖化による様々な問題の噴出など、
待ったなしの状況に追い込まれ、人類としての知恵と英知が試される時代となっています。
 その地球温暖化の表れの一つではないかと指摘する声がある、松くい虫、マダラカミキ
リムシによる被害が近年拡大しているとの指摘がされています。
 松くい虫の被害は以前からあったものの、しばらくは落ち着いていたのではと思われて
きました。
 沼田市でもこれまで松くい虫の被害拡大を防ぐため、取り組みがされてきましたが、現
状では困難な課題の一つとなってきているのではないでしょうか。
 昭和村の運動公園の松は、松くい虫の被害に遭っていると言われていますが、市内でも
その被害が出始めているのではないかと心配する声があります。
 沼田市における松くい虫の被害状況と、これまでどのような対策を行ってきたのかお伺
いいたします。
 森林が荒れてしまうことがこうした被害を拡大させる一つの要因ではないかと思われま
すが、これから松くい虫の対策をどのように進め、森林の育成にどのように取り組むのか
お伺いいたします。
 以上3点が私の質問です。ご答弁をお願いいたします。
◇議長(金井康夫君) 市長。
             〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員のご質問にお答え申し上げます。
  まず、グリーンベル21について、経過とこれからの取り組みについて、グリーンベル
21の経過と、どのような対応を行ってきたのかについてでありますが、昨日の答弁と重
複をいたしますが、去る3月19日に全員協議会で三井生命資産の譲渡の要請に係る経過
と状況についてご報告させていただいたのち、3月28日に三井生命保険株式会社に対し
て回答期限を平成21年3月末日とすることの申し入れを行いました。これにつきまして
は、同日、議員の皆様へご連絡を申し上げたとおりでございます。
 その後、三井生命保険株式会社及び沼田都市開発株式会社に対し、三井生命の資産の寄
附につきましては、市といたしまして重大な決断をしなければならない大きな問題である
ことから、議会をはじめ、諸機関・団体・権利者や利用する市民への情報の周知と共有を
図り対応することが肝要であると認識しておりますが、まずは、庁内に検討組織を設けて、
鋭意精力的に検討をしているところである旨を報告しているところであります。
 次に、これから市民への情報公開と意見反映はどのように行われるのかについてであり
ますが、昨日の答弁において申し上げましたが、三井生命の資産の寄附につきましては、
市といたしまして、重大な決断をしなければならない大きな問題であります。
 グリーンベル21の活用については、商業振興及び都市基盤の再開発整備を目的とした
商業ビルでありますので、基本的に商業活動の拠点ビルとしての活用が望ましいと考えら
れますが、現下の情勢等を捉まえながら、現在、庁内に検討組織を設けて鋭意精力的に検
討をしているところであり、市民への情報公開と意見反映等については、市民説明会を計
画しているところでありますので、ご理解を賜りたいと考えております。
 次に、譲渡を受け入れた場合の財政負担や活用についてどのように考え、受け入れなか
った場合どのようになると考えているのかについてでありますが、譲渡を受け入れた場合
の財政負担につきましては、他の権利者が共存し、テナントと共用するビルとなりますの
で、恒常的な維持管理費が生じることになります。また、活用につきましては、現在の商
業ビルとしての機能を基本に、公共・公益的な機能の展開を踏まえた複合ビルの運営が予
測されます。
 一方、受け入れなかった場合は、新たな市の財政負担は生じませんが、中心市街地街づ
くり事業に影響が生じることなどが予測されると考えております。
 いずれにいたしましても、先ほども申し上げましたが、現在、庁内に検討組織を設けて
鋭意精力的に検討をしているところであり、まだこの場で明解にお答えするだけの段階に
至っておりませんので、ご理解を賜りたいと考えております。
 次に、これからのスケジュールと三井生命への対応はどのようになるのかについてであ
りますが、先ほども申し上げましたが、三井生命の資産の寄附については、市として重大
な決断をしなければならない大きな問題であります。
 これからのスケジュールにつきましては、議会をはじめ、市民代表者や有識者で構成す
る検討組織や市民などのご提言やご意見などいただきながら、平成21年3月末日までに
寄附申し出に対する正式回答を予定しているところであります。
 次に、まちづくりについて、地域内分権と市民協働について、振興局が果たしてきた役
割についてどのように考え、地域協議会での協議内容と課題、これからの取り組みはどの
ようにされるのかについてでありますが、住民の視点に立った行政サービスの向上と個性
豊かな地域づくりの発展のため地域自治区制度の導入により振興局を設置し、住民直結の
各種窓口業務・保健福祉サービスのほか、地域特性を生かした地域振興の推進や地域内施
設の整備・管理等の業務を行っております。
 また、地域住民の声を行政に反映させるための総合的な附属機関として、平成18年4
月白沢町及び利根町に地域協議会をそれぞれ設置し、合併における新市の発展と従前から
継続している行政サービス、地域の特色ある施策の実施、伝統芸能の継承、ふるさとまつ
り等のイベントなど、地域課題とともに市民と行政が相互に連携しあい、地域の特性を活
かした個性豊かな地域づくりを推進すべく取り組んでいるところであります。
 これまで、各地域協議会においては、スクールバスの利用拡大、児童・生徒の安心、安
全のための通学路の確保の問題、消防団再編、母子検診、学校統合による校舎跡地の利活
用の問題など、地域内における諸課題につきまして、委員の皆様と意見交換しながら協議
を進めてまいりました。
 今後も設置目的に沿い、地域振興を推進するための事業や一層の住民福祉の向上を図る
ための方策等を模索しながら、安心して暮らせる地域づくりを推進してまいりたいと思っ
ておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
  次に、地域の要望・苦情についてどのように対応してきたのかについてでありますが、
地域の要望・苦情については真摯に受け止め、その都度、その対応については当然、早急
な解決を図るべく努力いたすことと認識しております。今後も状況調査、また、地域の実
情等、考慮しながら慎重に対応してまいりたいと考えております。
 次に、市民協働についてどのように取り組み、課題についてどのように考えているのか
についてでありますが、昨年4月に策定いたしました市民協働推進基本方針に基づき、昨
年8月に市民協働推進会議を設置いたしまして、市民協働の意識改革と啓発、並びに市民
活動の育成・支援をテーマとしてご検討いただいております。
 庁内では、本年4月から市民協働のまちづくり出前講座の実施のほか、庁内推進委員会
によりまして協働事業の洗い出しや職員向け協働マニュアルの作成を進めているところで
あります。
 課題への対応といたしましては、協働の意識づくりと啓発として、市民協働基本方針概
要版を全戸配布したほか、市民協働シンポジウムの開催などを実施いたしましたが、さら
に多くの市民が参加しやすい交流機会等の創設など、その仕組みづくりについて、市民協
働推進会議のご意見をいただきながら進めてまいりたいと考えております。
 次に、市民協働の理念とその具体化、市民への周知をどのように進めるのかについてで
ありますが、協働とは、市民協働推進基本方針において、市民が相互に、または、市民と
行政が、信頼と理解のもとに、お互いの特性や能力を活かしながら、目的を共有し、地域
課題などの解決に向け、みんなで連携し協力して、取組みを進めることとしています。
 その具体化と市民への周知でありますが、地域の活性化や課題解決に向けた市民の自主
的な公益性のある事業に対しまして、市民協働によるまちづくり事業補助金を交付するほ
か、出前講座により職員と市民の方が直接対話することで、情報の共有を図っているとこ
ろであります。また、団体活動を実践する方々の交流の場、新たに活動を始めたい意欲の
ある方の情報収集の場、相談の場として、(仮称)市民活動支援センターの設置検討に入
っており、市民協働によるまちづくりを進めているところであります。
 次に、松くい虫対策について、現状とこれからの取り組みについて、松くい虫の被害状
況と、これまでどのような対策を行ってきたのかについてでありますが、沼田市における
被害状況でありますが、全体の調査は面積的にも広範であり、市全域の被害本数は把握は
できておりませんが、標高600メートル付近までの全域に量の多少はありますが、被害
が広がっていると認識をしております。
 19年度の駆除の実績では、本数で75本、被害材積で68.76立方メートル、被害
額で59万1,000円となっています。
 これまでの防除対策としては、過去には、薬剤の空中散布も行ってきましたが、薬剤の
周辺への影響などから現在は、山林所有者への周知により、駆除の申し出を受けた後、職
員による現地調査、入札による伐倒燻蒸駆除のみを実施しております。
 次に、これからの松くい虫の対策をどのように進め、森林の育成をどのように取り組む
のかについてでありますが、松くい虫被害は病原体であるマツノザイセンチュウが寄生す
るマツノマダラカミキリ虫を媒体に発生をすることから、松くい虫の被害を減少させるに
は、病原体であるマツノザイセンチュウと媒体となるマツノマダラカミキリの両方を定期
的かつ広範囲に駆除を行うことが効果的ですが、財政的な面や山林所有者の理解などから、
一度に大規模に実施できないのが沼田市を含め各市町村の実情であります。
 そのため、群馬県では20年度の松くい虫被害対策の方針として、駆除対策を実施する
区域を絞り込み、その区域内を重点的に予防・駆除対策を行い「守るべき松林」として保
全することとしており、重点区域外については、被害木を伐採整理することとしています。
  沼田市には県で定める重点区域はありませんので、今後も所有者の理解を得ながら、被
害木の伐倒燻蒸駆除の方法により被害の拡大防止に努めていきたいと考えております。
 以上申し上げまして、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇20番(大東宣之君) ご答弁をいただきましたので、引き続き何点かにわたって質問
させていただきたいと思います。
 まずはじめに、グリーンベル21についてからお聞かせいただきたいと思います。まず、
現状のグリーンベル21は、一体どのようになっているのかお聞かせいただきたいと思い
ます。例えば、空きフロアがどのくらいあるのか。その面積、そして、その空きフロアが
占める割合がどの程度になっているのか。さらに現状では、この維持管理費がどの程度か
かり、また、家賃収入等がどのくらい入ってきているのか。そういったことについて、わ
かれば教えていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 空きフロアの面積、あるいはまた維持管理費、あるいはまた家
賃収入等、細部にわたりますので、経済部長の方から答弁をいたさせます。
◇議長(金井康夫君) 経済部長。
◇経済部長(小池一夫君) 命によりお答え申し上げます。まず、グリーンベル21の空
き店舗状況についてでありますけれども、1階が、空き店舗面積253.01平米、空き
店舗率が9.43パーセントとなっております。2階につきましては、1,801.58
平米、空き店舗率が70.79パーセントとなっております。3階につきましては、空き
店舗面積はございません。4階につきましては、空き店舗面積が、2,974.54平米、
ここにつきましては、空き店舗率は100パーセントという状況になっております。次に、
5階につきましては、店舗面積が329.92平米、空き店舗率におきましては、19.
71パーセントという状況であります。6階につきましては、空き店舗はございませんの
で、0パーセントという状況であります。1階から6階までをトータルしまして、空き店
舗面積が、5,359.05平米、空き店舗率にしまして、37.88パーセントという
ような状況になっております。
 その次に、収入状況等についてはどのようになっているかというようなことについてで
ありますけれども、三井生命保険株式会社の、グリーンベル21にかかわる経営状況につ
いてご報告をさせていただきます。平成19年度の決算状況では、収入が、1億4,91
3万6,000円、支出につきましては、1億8,335万7,000円で、差し引き3,
422万1,000円の赤字というような状況になっております。
 以上であります。
◇20番(大東宣之君) 空きフロアーの状況、維持管理費からいっても赤字を抱えてい
るということですから、大変厳しい状況になっているのではないかということが改めて理
解できたわけですが、これまで市としては、このグリーンベル21については、商業ビル
として、ここで商業の核として、商業支援として様々な取り組みが行われてきたのではな
かったか。先ほども申しましたように、出店時における改装費の補助だとか、家賃補助等
々など、そういった商業施設としての支援策を行ってきたのではなかったのかと思います
が、こうした取り組みの結果においても、こうした結果になっているわけですから、極め
て残念ではなかったかと思いますが、こうした要因、原因についてはどのように感じてこ
られたのか。また、これまで市として行ってきたそうした取り組みについて、市としては
どのような見解を持っておられるのか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先般いろいろと関係者と話し合いというか、意見が出される場
面がありましたが、やはり私がその場で聞いた範囲におきましては、当初は現在の大きさ
の2分の1くらいで考えていたというお話をされておられました。しかし、いろいろな経
過の中で、現行の建屋になっていったということのお話がございまして、やはり関係者に
いたしましても、最初にやはりこれは大きいなという要素があったのではないかというふ
うに思っております。
 従いまして、いろいろと沼田、利根の商圏から考えたときにですね、今次のあの建物の
スペースが、一体全体地元の地域の実情に合っていたのかということになりますると、こ
れは検証する必要があるのではないかというふうに受け止めているところでございます。
 また、私自身がこういった市長という立場をいただいて、当時、1階は全く空いてしま
うということから、私自身もいろいろと努力をさせていただく中で、いろいろな関係機関
からAコープの導入に成功したわけでございます。しかし当然、これらについても財政的
な支出が伴っておりまして、いろいろとやってきたわけでございますけれども、やはり依
然としてこの状況は厳しいものがございまして、時代の少子高齢社会等、いろいろな要因
が重なっているかと思います。そういうようなことから現在に至っているわけでございま
す。いずれにいたしましても、昨日来、再三答弁申し上げておりますとおり、市の立場か
らいたしますると、大変重要な問題でございますので、慎重に、しかも多角的にいろいろ
と検討を加えて、遺憾なきよう対応を図っていかなければならないと考えているところで
ございます。
     ─────────────────────────────
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午前11時59分休憩
     ─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
     ─────────────────────────────
◇20番(大東宣之君) 現在のグリーンベル21の大きさに至る理由としては、サティ
が出店するにあたって1万平米なければだめだよということを言って、あれだけの大きな
規模になった。ところがそのサティはどうしたか。自分がさっさか、さっさか撤退をして
いくと。全く無責任極まりないのですよ。だから、そういうことによってあそこに入って
いる地権者の方々、市が振り回されていると。もう本当に悔しくてならないという状況で
はないかというふうに思います。かといって、何らしないというわけにはいきませんから、
これはしっかりと考えていかなければならない大きな課題ではないかというふうに思いま
す。
 やはり今、それだけ大きな課題がつきつけられているわけですから、やはりしっかりと
市民の方々に情報公開をしていくと。市民説明会を3月末までに2回行う予定ですが、や
はりその市民説明会の前、それだけではなくて、そういういろいろな状況、今市長が答え
ていただいたように、現状では空きフロアがこれだけある。そして、収入がこれだけあっ
て、支出の部分がこれだけあると。3,400万円からの赤字もあるのだと。そういった
ようなことすべて、包み隠さず、全部どんどん、どんどん出していけと。市民説明会待つ
までもなくと。そういうことが必要ではないかと。そしてまた、市民の方からいい方法が
ありませんかみたいな投げかけもしていくと。それをこの3月末までの2回の説明会に止
めるのではなくて、もう今からでもやっていく必要性があるのではないかと思いますが、
市長としてどのようにお考えなのか。お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 一応タイムスケジュールはですね、先ほど申し上げたとおり議
員も承知しているとおりの流れでありますが、いろいろな手法も考えられると思いますの
で、ご意見を対して、内部で検討を加えていきたいというふうに思っております。私自身
も若干の思いもございますので、これらについて、議員のご提言については、受け止めた
形の中で、どういう手法がいいかということをもう1回、検討を加えてみたいというふう
に思っております。
◇20番(大東宣之君) ぜひそれだけもう、3月末という期限が決まっているわけです
から、やはりそこに向けて市民の方が、ああなんだ、そんなふうになっているのだという
ことを3月末になって騒ぎにならないようにやっぱりやっていくということが必要ではな
いかというふうに思いますので、ぜひそうした情報の公開、また意見を聞く機会、様々な
ことを設定をしていっていただくように重ねてお願いをしたいと思います。
 それから先ほど、現状3,400万円からの赤字になっていると。これを仮に現状のま
ま沼田市が無償譲渡を受けた場合、基本的には3,400万円の赤字を背負うことになる。
さらには、固定資産税が3,000万円以上入ってこないわけですから、7,000万円
から8,000万円ぐらいの財政負担になるのではないかというふうに思いますが、この
数字について間違っているかどうか、まず確認をさせていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 数値になりますので、確かに固定資産税が、これを市が受けれ
ばもらえなくなるということは当然でございます。現下の諸状況の中で、店舗が減じられ
ない形を想定したときに、今議員がおっしゃっているような形の流れになります。数字の
ことでございますので、経済部長から答弁をいたさせます。
◇経済部長(小池一夫君) 固定資産税等につきましては、現在、4,770万円の税収
があるというふうな内容になっております。収支状況等につきましては、先ほど三井の関
連でご説明したとおりでありますので、よろしくお願いいたします。
◇20番(大東宣之君) 固定資産税合わせれば8,000万円くらいの、市が財政的支
出を伴う可能性がある。現状沼田市には、それだけの体力はないのではないかと思うので
すよ。ですから、己づから、これを受けるかどうかというのは答えが見えてくるのではな
いかと思います。それでですね、現状、あそこで商売をやっていらっしゃる方々がいらっ
しゃいます。沼田市にとって中心商店街、重要な核である以上、あそこを全くの閉鎖状態
にするというわけには確かにいかないと思うのです。
 ですから、もともとあそこが商業ビルとして設立をされた以上、あそこで商業が展開で
きる、そういうような施策を行っていくということが、市が取るべき道ではないかと。私
は現状、無償譲渡を受けるのではなくて、あそこで商売が続けられるように、市も一体と
なって、そうした施策の展開を行っていくということの方が、今の沼田市にとっては求め
られている。やらなくてはならないことではないかと思いますが、市長としてはどのよう
にお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) まさに今、議員がご意見を述べながら質問をされているわけで
ありますけれども、当然そういう論議があるだろうし、またこれからどんどん惹起されて
くると思うのです。そういうようなことを私自身も先の見通しとして想定をいたしました
ので、慎重な対応型の中で今日に至っているわけでございます。従いまして、議員は自ら
のご意志を私につなげているわけでございますけれども、そういうような諸状況が、いろ
いろと昨日のご質問等も、これまた別の観点をお持ちのようでございまするし、そういう
ような諸条件がございますので、まさに再三申し上げておりますように、来年の3月末日
ということをお願いした形の中で、本当に各関係の方々のご意見に対して判断をしていき
たいということを思って申し上げてきたという経過があるということをご理解いただけれ
ばありがたいと思っております。
◇20番(大東宣之君) 国の施策、国のいろいろな補助の事業、さらには県の事業、い
ろいろあって組み合わさって福祉、教育、さらには農業、観光、そして中心商店街の活性
化などなど様々な事業が展開をされているのではないかというふうに思います。しかし、
こういった国の施策や県の補助を含めても、やはりそういった制度と制度の隙間というの
は必ず生まれてくると思うのですよ。
 そこで市町村が、どれだけ現場の実情をリアルにつかんで、その制度と制度との隙間を
埋めていくのか。そこに、困っている人たちにどういう手立てを講じていくのか。現状、
グリーンベル21の場合ですと、あそこで商売をされている方がいらっしゃるわけですか
ら。そして沼田市の中心商店街としての位置づけがある以上、そこの活性化、にぎわいを
取り戻していくということは、市としてもやっていかなくてはならない課題の一つですか
ら、現状としては、私はそこに、このグリーンベル21を無償譲渡を受けるのではなくて、
やはりあそこで基本的に商業が展開できる。そうした手立てを市として講じていくべきで
はないかと思います。そういったことについての市長のお考えをお聞かせいただきたいの
と、あそこが商業ビルとして成り立ってきているわけですから、新たな施設に展開をする
というのには極めて困難性があるのではないかというふうに思いますが、市長としては、
そういったことについてはどのようにお考えなのか。お考えがあればお聞かせいただけれ
ばと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まさに議員が、今いろいろと論じられておりますが、そのよう
なことについて一生懸命これから対応を図っていかなければならないというようなことで
もって、本日の答弁は慎重になっているわけでございます。ただ言われているとおり、制
度と制度との隙間を埋めていくというか、そういったところを選択的に見ていくというこ
とについては、行政とすれば当然の仕事だと思っておりますので、これらにつきましては、
いろいろな論点がありますけれども、基本的には、そういった姿勢で望んでいかなければ
ならないと思っております。
 建屋の物について、もともと商業ビルとして建てたものであるから、他の物として使う
のはということでありますけれども、一般論とすれば、当然議員がお話しになられている
というふうなことが、当然想定されるわけでございます。ただ、内外のいろいろなところ
を見てみると、やはり現状打開のための手立てを打ってきているところもあるようでござ
いまするし、これらについては、基本的には議員がおっしゃっていることが、一般的な認
識としては受け止められるという状況になろうかと思いますけれども、内外にはいろいろ
な手立てをしているところもあるということもこれまた事実でございますので、申し添え
させていただきたいと存じます。
◇20番(大東宣之君) 同じような状態になって、キーテナントが撤退をして、ほとん
どが空き店舗のような状態になっているところで、いろいろな施策が展開をされていると
いうことについて、私もいろいろ聞いたところがあります。私の知っているところでは、
5階建の建物の4階、5階部分を市の資料館にして、後の3階、2階については、空いた
ままといったような状態のところも見てきたりもしました。それから、またあるところで
は、20年近く駅前の、本当にその市にとっては一等地、いちばん賑やかなところの、や
はり同じような再開発ビル、20年近く空き店舗になったまま放ったらかしにされてきて、
最終的には、権利の関係が決着を見て、そこが売却をされてマンションに建て変わったと
いったようなところもありました。いろいろなところがあるのではないかと思います。市
長として、慎重に対応していきたいというふうにおっしゃっておられる以上、これ以上い
ろいろ聞いても答えは同じではないかと思うのですが、やはりそういった中で、もう市民
としては、この下水道料金が上がった。様々な補助金がカットをされて、市民にとっても
痛みを伴ってきているというような状況の中で、もうこれ以上財政負担はごめんですとい
うのが本音ではないかと思うのですよ。市民の多くの方々は今そういうふうに思っている。
 そこへ行って、年間8,000万円くらいの新たな市の財政支出をすると。そしてこれ
が1年で終わるのではなくて、ずーっと続いてしまうわけですよね。確かにあそこはみん
な埋まってしまえばいいし、そういったことになればそれはそれで結構でしょうけれども、
しかし財政的な支出は伴うと。そういう中でね、やはり今の市民の生活実感からいけば、
もうこれ以上、財政的負担はご免ですよというのが、私は本音だと思うのですよ。そうい
ったことも踏まえて、ぜひとも検討していっていただきたいと思います。そういったこと
を踏まえての市長のお考えがあれば再度お聞かせいただきたいと思います。
 それから、これからのタイムスケジュールについては、どうも経済建設の委員会、さら
には、総務文教の委員会には提示をされているようですが、私が所属をしている民生福祉
の委員会には提示はされてはおりません。それと同時に、市民の方々にもそういったタイ
ムスケジュールについては提示をされていないのではないかという気がするわけですが、
そういったこれからのスケジュール等についてですね、早急に市民の方々にお知らせして
いくお考えがあるのか。先もお聞きをしましたけれども、改めて市民の方々から意見をい
ただくといったようなことを早急にしていっていただけるのかどうか、お聞かせいただけ
ればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まずですね、先ほどのお話のことでございますけれども、でき
るだけ市民の方々に周知をしていくという意味でいろいろな方法があるわけでございます
が、答弁では、先ほど申し上げましたとおりのようなことを申し上げたわけでございます
けれども、今日のご提言をふまえまして、また、他の方法、手法等もこれ検討していかな
ければならないと思っております。
 なお、いろいろと議員の皆様方に対するところの対応方でございますけれども、一応、
委員会制度をとっておられる関係から、執行部ではそういった対応をしてまいりましたけ
れども、当然、議員の方々は、調査権をお持ちのわけでございますから、ご質問、またご
意見をいただけますならば、いわゆる職員の方で速やかに、議員に対する対応はさせてい
ただくつもりでございますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇20番(大東宣之君) いろいろ難しい課題だけに、慎重に検討していっていただくと
いうことも必要ですが、だからこそ、やはり市民の方々に、その時々の状況をしっかりと
知らせていく。そして市民の方々からも意見を聞いていくというような中で判断をしてい
っていただきたいというふうに思います。
 また先ほど来、私が申していますけれども、やはりもうこれ以上、市の財政的な負担と
いうのは、市民の方々は望んでおらないのではないかと思います。そういったことを踏ま
えて、ぜひとも検討を進めていっていただきたいと思います。
 続いて、まちづくりについてお聞かせいただきたいと思います。
 これまで、振興局が果たしてきた役割、また、地域協議会の課題と内容、そういったこ
とについて先ほどご答弁をいただいたわけですが、市長として、この合併をして3年が経
過をしてきた中で、この振興局制度、いろいろな意見があるやにお聞きをしておりますが、
市長としては、どのような見解をお持ちなのか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いつもこの歴史の節目に差しかかっている行政の責任ある立場
からいたしますと、ただいまの質問等は大変ある意味においては非常に難しいご質問であ
り、また答弁も慎重にならざるを得ません。と申しますのは、私が一貫して申し上げてき
たと思っておりますけれども、合併は地方分権を推進するがために、いわゆる地域の自治
体力を高めるために進めてきた経過がございます。従いまして、合併したことによって今
までの違った自治体が一緒になるわけでありますから、その自治体の方々が、行政のいわ
ゆる中核が遠くになったというふうなことになると、実はそれは分権理論から言うと反駁
をしてくるわけでございます。従いまして私が、合併した中で地域内の分権化を図るとい
う、そういう考え方のもとに、地域自治区制度というものを取り上げてきたという経過が
ございます。
 しかしながらこれも、やはり時代の流れからきて、いわゆる非常に難しい国の三位一体
改革等の影響もあったりして、なかなか厳しい状況にあることは論をまちません。しかも、
この制度を導入してきた地域は、どちらかというと中山間地域が多かったという歴史的な
経過がございます。突き詰めてまいりますると、この地域自治組織そのものの中に、さら
に区制度がございまして、例えば仮に、先般も、群馬県知事が来たときに、限界集落のこ
とについて、利根沼田の首長と相談をしながら、利根郡下の方々が申し述べないことの中
で、ある程度、現下の喫緊の課題はということで、限界集落のことについての提案をいた
しました。詰まるところ、この限界集落等も思えるところが、旧利根村の、さらに旧赤城
根地区にやはりいくつか存在をしております。高齢化率が90パーセントになっていたり、
あるいはまた既に50パーセント前後のところが集落単位ございまして、これらを乗り越
えていくためには、どうしても地域自治区制度の活性化とともに、群馬県知事の説明の中
には、民間の企業等も含めた活性化のことも考えてみたらどうかというような提案を実は
いただきました。一つには、ヒントになるのは、現在、根利地区で行われている例のボー
ルドウインの再生に関しては、本当に国、地方の大きな企業帯の社長さん等も出てまいり
まして、いろいろと協力してくれているような経過もございます。
 そんなことから、いわゆる自治の姿もさることながら、そこに外来の血液も入ってもら
うような形の中の活性化が必要なのかなというふうに受け止めております。
 ただ、この地域自治区制度は、合併協議で果たしてきた経過の中で今日に至っておりま
して、現在3年目から4年目に差しかかろうとしております。何とかですね、これを成功
に導いて、そして後世につなげていければいいというふうに思っているところでございま
す。
◇20番(大東宣之君) 地位内分権、地域内自治区という県内ではめずらしい取り組み
を行ってきたわけですが、ある意味それがどういうことなのかということが市民にはわか
りづらかった。今でもやはりわかりづらいところがあるのではないか。だから、財政面的
から考えて、振興局は廃止した方がいいみたいな意見もなきにしもあらずというのがやっ
ぱりあるのではないかと。やはり今、市長がお答えいただいたように、またこれまでいろ
いろな機会でおっしゃってこれらたような、そういったことについてやはり十分理解がで
きて、この3年間の中では十分理解が得られてこなかった部分が多かったのではないか。
やはりこれからのまちづくりというのは、私はやはり地域内での自治的な取り組み、そし
て市民協働というのが、これは極めて重要なキーワード、課題になってきているのではな
いかと。ですから、そういったことをやはり市民の方によく理解をしていただく、そして、
一緒になって取り組んでいただけるような、そういった情報の提供や様々な仕掛けを行政
の方からしていく必要性があるのではないか。
 だから振興局は、そういった意味では振興局独自のいろいろなものを発揮をしていく。
そういったことが今求められているのではないかと思うのですが、市長としてはどのよう
にお考えなのか、お感じのか。お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、都市部と農村の、いわゆる地域の寄り合い世帯の決定的
な違いというのを申し上げるならば、都市型では、昔わが日本国で伝統的にあった5人組
的なものが、逆に崩壊をしてきているわけです。私どもの方では、やっぱり時代の波と共
に厳しい状況にありますけれども、それでもやはり5人組的なところの要素はしっかりと
あるわけです。この自治体の組み立ての中に、どうしてもそういったいわゆる末端の団結
力が放置できるところの方が、地域の防災だとか、安心、安全と、それからよくいう、自
助、互助、公助という観点からとらまえますると、むしろ評価が高くなっているという経
過がございます。となりますると、現在この自治体が持っているそれぞれの仕組みの中で
いろいろと論議されているのでありますけれども、そういった元々のある団結力だとか、
結束力、さらに今度は、それがどちらかというと歴史的にも縦の中できている経過がござ
いますので、今度は、NPOであるとか、ボランティアの団体に称されるように、むしろ
横の力を持っている方々とのクロスするような部分を、地域内分権の中に、特に振興局等
には、想像していけることができ得るならば、必ず再生は可能だと思っております。
 がゆえに、先般、私も、根利のボールドウインのボランティア団体による再生事業が、
比較的この界隈では関心を持たれているわけでありますけれども、オールジャパンで見る
と、かなりの人がこの事業に注目をしておりまして、つい先日も国の方のしかるべき機関
の方が視察をしてきたような経過がございます。いずれにいたしましても、今までの村行
政の中のところが、伝統も引き継ぐわけなのですけれども、そこに地域自治区が新しい感
性を導入していくという、こういう仕組みづくりは大変重要なものではないかと思ってお
ります。
 そういったことからすると、例えば、今度は利根ではなく、白沢の方におきましては、
村人会の方々が大変活躍をされておられまして、特に、ふるさと祭等に来て、いろいろと
白沢に対する応援舞台が、沼田の準市民交流会とはまた別なところでもって活性化されて
いるということも、ひとつこれも大変結構なことではないかと思っております。いずれに
いたしましても、そういうような仕組みはですね、やはりお互いに研鑽して作り上げてい
く必要があるのではないかというふうに思っております。
◇20番(大東宣之君) 外に向かっては、今のボールドウインだとか、白沢の村人会の
活動、いろいろあると思いますから、それはそれで大事にしていっていただいて、大いに
やっていっていただくように見守っていければと思います。
 ただですね、そこに住んでいる市民にとってどうなのかということになってくるのでは
ないかと思います。ですから、それは白沢、利根、この本町管内も含めてですが、やはり
どれだけ市民の声に耳を傾けることができるのかどうか、そういった要望や苦情に対して
どれだけ耳を傾け、それられをどうやって迅速に処理をしていくのか。一緒になって考え
ていくのか。そういったことがやはり必要ではないかと。それがやはり行政と市民の方々
の信頼関係を強め、新しいまちづくりを一緒になってやっていこうという、新しい力を生
むのではないかと思うのですよ。ですから、どうしても合併をしたことによって地域が広
がる、今までのように自分の村だけのことだけで細かいことをやっていられる、自分の市
だけのことで細かいことがやっていられる、ということではもうなくなってしまったわけ
ですから、なおさらですね、そうした市民の方々の要望や苦情に、やはり的確に答えてい
く。耳を傾けていく、懐の広さを見せていかなければ市民は信頼をしないのではないかと。
そういった点で、この3年間、市長として合併をしてきた中でどのようにお感じなのか、
この際、聞かせていただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり事例があるわけではございませんから、当然、手さぐり
の状態できたことは否定できません。しかしながら、振興局の職員も、局長を先頭に一生
懸命頑張ってきたというふうに思っております。
 ただ、いろいろと問題点が出てきて、地域の方々が窓口等に出向いたときに、含みを持
って、そしていろいろ一つの問題について、立体的に検証して、そして返していくという、
このことは一考の予知があったかというふうに思っております。短絡的なもののとらまえ
方は、やはり避けなければいけないというふうに思っておりまするし、またそういったこ
とが公助的にあったということで私は言っているわけではなくて、やはり窓口業務等につ
いては親切に、しかも議員がおっしゃるように懐深く対応していくということが大事だと
いうふうに思っております。市長の立場からしても、できるだけ空いているときがあれば、
振興局に行っては一応激励をしてきたつもりでございます。ご理解のほどをよろしくお願
いしたいと思います。
◇20番(大東宣之君) 私も3年間、合併して、議員として一緒にやってきたわけです
けれども、正直言って驚くことがたくさんあるのですよね。沼田ではこういうやり方でや
ってきたことが、白沢はまた白沢のやり方があったり、また利根は利根のやり方があった
りで、へーえっこんなことをやっているのか、こんなことがあるんかいということの驚き
の連続だったりというようなことがある。だけども基本的には、もう一つの市になった以
上は同じように対応していかなくてはならない。今まで持っていたところの良さは良さと
して残していく必要性がある。やはり白沢や利根というのは、私は、正直言ってうらやま
しかったなと。やっぱり小さな村というと申し訳ないのですけれども、本当にね、職員の
方や、今局長をされている根岸さんをはじめ、前の村長さん方々はきめこまかなことをた
くさんやってこられたのだなと驚かされることがたくさんあったりして、ある意味うらや
ましく思うこともたくさんありました。
 ただね、ただ思ったのは、やはりそういう中で長いことやっていましたから、ある意味
じゃあ常識的なことから考えてみてもずれているのではないかと。ある意味、それは、も
うその地域独特のことであってね、やはり常識的なことではないみたいなところがあった
りもするのではなかったかなというようなことを感じたりもしましたけれども、やはりそ
ういった、今市長がおっしゃったようにですね、きめこまかく、そして対応していく。今
までの良さについては、さらに残していきながら、住民の方々にきめこまかく接していっ
ていただくというようにぜひやっていただきたいなと、そういった意味では、振興局がそ
れぞれ大いに力を発揮していただきたい。
 せっかく地域協議会を作ったわけですから、やはり区長会、そして議会があるにも係わ
らず、地域協議会を作ってあるわけですから、その中でしっかりと地域の課題を精査をし
て、やはり取り組むべきものが何なのか。そして今行政として何が必要なのか。住民とし
て何が必要なのかということを鮮明にしながら、一体となって取り組んでいくことが必要
ではないかというふうに感じております。ぜひ、そういうふうにやっていっていただきた
いと思うので、市長としてのお考えがあればで結構ですからお聞かせいただければと思い
ます。
 それから、市民協働についてですが、やはり市民協働という言葉が、なかなかまだ市民
の方々に馴染んではいない。なかなかいろいろなイメージがそれぞれの方がお持ちになっ
ていて、共通的な認識にはまだなり得ていない部分があるのではないか。そういった中で、
やはりそういった市民協働という理念、そして具体的な取り組みはどういうことなのだと
いうことを、さらに市民の方々に納得をしていただく、理解をしていただく、そうしたこ
とに向けて、改めてどういうふうに取り組んでいくのか。具体的な取り組みの施策などが
あればお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、1点は、地域協議会の関係でございますけれども、しっ
かりやれという、そういう激励でもあったり、叱咤されたというようなことだというふう
な受け止め方をさせていただきました。昨日も、同僚議員のご質問にもございましたよう
に、この地域協議会そのものが、いろいろと意見具申の大きな場所にもなってまいります。
従いまして、これらの動向等については、しっかりとしたとらまえ方をして対応を図って
いかなければいけないと思っております。
 なお、市民協働の理念でございますけれども、これは、昨日も同僚議員からご質問をい
ただきました。やはり市民が、相互に、そして行政と信頼と理解のもとに、お互いの持っ
ている持ち味を生かしながら、一つの目的を共有して地域課題の解決に向けて連携して協
力をしていくということでございます。これは、端緒についたばかりでございまして、現
在、今日の答弁で申し上げてますように、市民活動支援センターの設置検討を早くにした
いと思います。そうするとですね、ある程度の整理した体系的なものが生まれてくると思
いますが、それでは、現時点ではどういうことがあったのかということになりますると、
今までそういう意識は持ち合わせていなかったかもしれませんけれども、やはり全市一体
の清掃活動もこれありき。
 あるいはまた、これは建設部のことでございますけれども、某地区から、市民が土地を
提供してくれると。これの場合は借りるという構造だったと思います。某地区の有志がま
いりまして、そのことについては将来、某地区の公園課に処していきたいのでということ
でありましたが、私ども市財政からすると、これを買うことはなかなか難しいです。従い
まして、こちら側から原材料を出したり、そして私どもの職員も出向いたりして、そして
某まちの公園化に向けての一つの成果を得ることができました。確か今年で2年目になっ
ていると思いますけれども、つい1週間ほど前にも私、その場所に行ってきましたけれど
も、花が見事に植えられておりまして、とてもよかったなと思っております。
 また、近々では、私どもの全くの身近なところでは、ご案内のとおり国道120号から
沼田インターチェンジ西側の区域の部分でございますけれども、やはり某町内の有志の方
々が団結をいたしまして、そしていろいろと植栽等を図ったりいたしまして、また、近場
では、しかるべきところから材木等いただいてまいりまして、現在進めているところより
はむしろまた西側の所らしいのでありますけれども、いろいろとそこに緑化、あるいは花
等の植栽を考えているというようなことで、これらについては当然市の関係も側面的な応
援を図っていくというようなことは現実にあることはございます。
 同時にこれも、まちづくり、美化運動のみならず、徐々にこれがうまく発展して、そし
ていろいろと先進地の事例などを学ぶ中で、福祉であるとか、あるいはまた、議員がいみ
じくも言われた福祉の施策の中で、なかなか埋められないような場所だとか、そういうよ
うなところには、やはり協働のテーマが生かされていくのではないかというふうに思って
おりまして、今後そういったまちづくり、美化運動のみならず、福祉、あるいは教育等ま
で含めた形の中のとらまえ方を、私自身展開ができればというようなことを思っていとこ
ろでございます。
◇20番(大東宣之君) 具体的ないろいろな取り組み、展開については、今市長がおっ
しゃったようなことはこれまでもあり、これからも起こっていくのではないかと。そして
またそれが、本町管内だけではなくて、白沢、利根含めて、全市一体として取り組まれて
いくのではないかと。それはそれで私は大いに結構ですし、おおいにやっていっていただ
きたいなと思います。
 ただ、やはり今の沼田市の状況というのは、なかなか財政的に厳しい、お金もない、大
きな企業もない、スーパースターもやってこない、何もない、ない、ない、ない。そうい
うような中にあって、市民の方々がやはり何かガッカリ感がある。そういったものを払拭
をしていく、そして、やはり皆で、沼田の中で暮していくことが安心、安全、そして楽し
く暮していける。そういうようなまちづくりを進めていくということが、一つには市民協
働になるのではないかと。そういった、これは利便的なことで、具体的性がなかなか乏し
いわけですが、そうした中で、このまちで暮していく、沼田で暮していくこと。そしてそ
れが元気で、活力を持って暮していけるようにするには、やはり行政と市民が一体となっ
てやっていける。そうした施策を展開をしていく必要性があるのではないかと。先ほど市
長は、5人組の話をされて、実は私もちょっとやろうかなと思っていたのですけれども、
昔のそうした地域性というのは、上からの支配をするためのそういったつながりだったの
ですが、今はそうではないのですよ。
 やはり今言ったように、元気で、明るく、活力を持って、確かにお金がないかもしれな
い、大きな会社もないかもしれない。スーパースターがやってこないかもしれない。それ
でも楽しく、この沼田のまちで暮していけるようにしていくということが、そもそもの市
民協働ではないかと。そのためにはいろいろな、先ほどおっしゃったように公園を作って
いく、花を生けていく、さらにはボールドウインの再生をしていく、そういったそれぞれ
の皆さんの得てを生かしていくといったことが必要ではないかと思います。
 ですからやはり、どういったとこに着眼点、着目をしていくのか。着眼点を置くのか、
中心を据えていくのか、そういったためには、それは地域、地域、団体、団体によって違
うわけですから、やはりそこをしっかりと市が見定めていく必要性があるのではないかと
いうふうに思いますが、市長としてはどのようにお考えなのか、再度お聞かせいただけれ
ばと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私自身も先ほど答弁で申し上げました5人組が、戦前の事前展
開で申し上げたわけではありませんので、誤解がないように申し添えてきたいと思います。
依然として、現時点でとらまえたときに、都市部の、そういった近隣の団結力と、農村の
近隣の団結力では、これはもう行って来るほどの違いがあって、そういったところの支援
関係の組織体系が構築されているということが、始めて安心、安全につながっていくので
はないかというふうに思いましたので、申し上げさせていただいたわけでございます。
 そういった中で、議員が各地区、あるいは各支所において、協働の事業がどんどん展開
されることによって、ああ地域にいてよかったなという状況を作り上げていくための協働
のまちづくりを展開しろということで受け止めさせていただきました。ない、ない、ない、
ということもありますけれども、しかしながらこの燻し銀のように光っている活動もたく
さんございまして、いつも教育委員会のことを出して恐縮でございますけれども、大変人
口こそ少ないけれども、県大会の中体連で優勝するチームが現れたり、あるいはまた、文
化面でもって非常にすばらしい発表をされたりということがあったり、あるいはまた、や
はりオール群馬の中で、文化的な発表会の中にもそういった立派な方がおられたりという
ことで、そういう意味では非常にございます。
 ただやはりこれも、ある意味においては、こちら側の発信が弱かったということについ
て、今年の3月の質問者に対する答弁でもって私どもも反省をいたしました。従いまして、
インターネットの関係等について、とにかくできるだけ喫緊の、良かったことについてど
んどん発信しろというようなことも実は強く申し添えてきたという経過がございます。
 そういうような中で、この協働を進めていくところの部分で、何を軸にしていくかとい
うことになると、これは受け売り的なことになって恐縮かもしれませんけれども、たまた
ま今朝、どうしても3時頃から起きておりましたので、これまたNHKのテレビがやって
おりましたが、兼ねてから私も、この方のことはよく承知をしておりましたが、後藤新平
という、台湾の、明治時代に疫病を退治して、その後、中国に鉄道を引いて、その後、わ
が日本国に区画整理事業を導入して、その後、少年の育成のためにボーイスカウト活動を
展開をした方のようでございますけれども、3つのこの残すものがあると。その1つには、
まずお金があると。2つ目には、仕事だと。3つ目は何かと。やはり人を残さないとだめ
だと。こういうようなことでもってこの番組は結んでおりましたけれども、やっぱり、最
終的には、人づくりになっていくのではないかと。それが必然的に安心、安全のまちづく
りであるとか、あるいは環境にやさしいまちづくりであるとか、笑顔が耐えないまちづく
りであるとかというところにつながってくるのであろうと思っております。つまるところ、
この協働の中軸には人造りということを明確に表舞台に出してやっていくということが必
要なのではないかと思っております。
 そういった形の中で、平成20年度当初予算の中で4つほどのテーマを掲げましたけれ
ども、そういうふうなことを散りばめた形の中で協働の仕組みづくりを考えていくという
ことが必要なのかなと、こういうふうに思っております。
◇20番(大東宣之君) 沼田市を流れている利根川、日本でも有数の大河といわれてい
ます。しかし、利根川1本だけの利根川ではないのです。いろいろな小さな、名もないよ
うな川が集まって、どんどん、どんどん集まってきて大きな川、利根川になっていく。私
はやはりまちづくりも同じだと思うのですね。やはりそういった市民の方々、たくさんの
名もなき市民の方々、そうした方々の力を寄せ集めることによって、大きな流れ、大きな
力になっていくのではないか。そういったこととして、この市民協働というのはやはり極
めて大切な課題であり、これから大事にしていかなくてはならないのではないかと。
 ですから、行政として、そうした市民の力を引き出すだけの懐の広さ、そして着眼点、
どれだけ市民の方々の声に耳を傾けることができるかどうか。そうした声にどういう形で
答えていくかということが今ほど大事になっている時ではないか。お金がないからできな
いというだけのことではなくて、一緒になってどうやって考えていくのか。先ほど来、市
長がよくおっしゃっています。市民と一体となって課題に取り組んでいくのだというよう
なことを、やはり市民の方々にどう理解をしていただいていくのか。そして、そうした中
で一緒になってやっていこうではないかという懐の広さをやはり市民に見せていく必要性
があるのではないか。そうした着眼点、市民の声に耳を傾ける。そして現場をよく知る、
そしてすべてを受け入れられるくらいの懐の広さ、そういったことを市民の側も力を付け
なくてはならないですけれども、市の職員の方々、市長はじめ幹部の方々を含めて、一人
一人が身につけていかなくてはならない。私たち議員もそうだと思います。やはりこの合
併してからの3年間というのは、今まで全然知らなかった地域にも行くようにもなったり、
いろいろな人にも行き合うようになって、じゃあ自分が今まで20年近く議員をやってき
たことがやはり反省させられる部分も多々あったし、これからやはり本当にこういう人た
ちの声にしっかり耳を傾けていかなくてはならないのだなあということを、本当にもう常
日頃感じさせられる毎日なのですけれども。やはりそういうことが、今の行政にも必要。
それが市民協働に結びついていくのではないかというふうに思いますが、市長としてはど
のようにお考えなのか。また、何かお感じのことや、また市長として実際体験をされてき
たことがあればですね、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり懐の広さを持って対応していけということについては、
全く同感でございまして、議員も私と同じ町内でございますので、いろいろと何かありま
したら、またお知恵をいただければと思っております。
 そういった中で、喫緊の流れの中にあって、出前講座がスタートするというようなこと
から、かなりいろいろとそういう意味では問題点の現場の声が、いろいろな意味で出され
てくるのではないかと思っています。そんなこともありということがございます。私自身
も、それでは体験によってどうなのかというお話しがございましたけれども、私自身は、
自分のことを申し上げて大変恐縮なのですけれども、一応主幹委員をさせていただいた頃
ですね、できるだけサイレントマジョリティ、声なき声と言っては大変失礼ですけれども、
そういうような方々とのネットワークづくりをしておりまして、当時、図書の関係の評論
家の先生の後援会がされたり、朝市が催されたり、あるいはまた、文化後援会が催された
り、等々の行事が、私どものいわゆる本当に普通の仲間たちがさせていただいた経過がご
ざいます。勿論、補助金とか、そういうものにはご縁がなかったわけでございます。しか
し、見事にわきあいあいとした中で花が開いたという経過がございまして、一応そういう
意味では、それなりの経験はさせていただいてきたつもりでございます。
 最近では、グリーンベルの方の空フロアを活用された中で、いろいろな各種団体の方々
が環境をテーマにして大きな行事が持たれたわけでございますけれども、これらも見てみ
ますると、本当によくまとまった形の展開だったなと思って受け止めております。今後も
参考にしてまいりたいと思っております。
◇20番(大東宣之君) 再三いろいろ申し上げますけれども、この合併したことによっ
て、お金がないからもうそれはできないだとか、そんなことは本当に聞かなくてはわから
ないとか、そんなことは絶対言ってはならない言葉だと思うのです。それを今言っている
かどうかということでなく、これから先もね、そんなことを言ってはならない。本当に市
民の方々と一緒になってやっていくのだというような姿勢を行政は常に見せなくてはなら
ないし、示さなくてはならない。我々議員も、やはりそういった市民の方々の声にしっか
り耳を傾けて、一緒になって考えていく。その問題をどうやったら解決できるのか、一緒
になって汗を流していく。そういうことが必要になってきている時代だなあというふうに
改めて感じています。
 そうした中で、やはりこの市民協働というのが、今具体的な植栽のことだとか、いろい
ろ掃除のことだとか、祭だとかいろいろあるのだとは思うのですけれども、まだまだ市民
の方々にとっては、具体的にどうなのかということがピンとこない。ですから、いや、あ
んたのところがやっている、こういうことがそういう市民協働なのだよということも、こ
ちら側からよく見て投げかけていくと。ボランティアの活動やNPOの活動だけでなくて、
日々地域の中で行っている活動こそが私は市民協働だと思うのですよ。
 ですから、やっていらっしゃる方々にしてみれば、それが市民協働なのかわからなくて
も一生懸命やっていらっしゃる方々たくさんいらっしゃるわけですから、そうしたものを
やはり大事にしていく。そうしたものを市民の方々一人一人が自信を持ってもらえるよう
な施策と言いますか、取り組みというのが必要になってきているのではないかと。そうい
った意味では、ですから私は現場をね、しっかりと見ていくことが大事ではないかという
ふうに感じておりますが、市長としてはどのようにお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 実は私も、今議員が言われているようなことについても耳にし
たこともあります。ですから当然、振興局等で挨拶をしなければならない場面があるとき
に、そういうことは私は口をすっぱく申し上げてまいりました。同時に、必要があればそ
ういうようなことを関係部課にも申し上げてきたりしてきた経過もございます。いずれに
いたしましても、窓口業務等通して、市民の方々が不測の事態を招かないように、懐深く、
そして親切に、明るく、さらに的確にということで、常日頃指示をしているところでござ
います。
◇20番(大東宣之君) そのことについてはわかりました。最後にもう1点実はお聞き
をしていたのですけれども、要するに、地域の中で今やっている、地域の方々がやってい
ることがたくさんある中で、それが市民協働というような認識を持たないで、その人たち
がやっていることがたくさんあるのではないかと。ですから、こちら側、行政の側から、
いわゆるそういった現場、現場を見ながら、そうした取り組みについては、確信を持って
もらえるような、そうしたような働きかけも必要ではないかと。ですからやはり、そうい
った意味では、地域、現場をよく見ていくことが、今一つには大事じゃないかと思うので
す。
 ですから、そういったところ、どういったところに着目をしていくのか、着眼点を求め
るというのはそういうことなのですが、そういったことについて、どういったことを市長
としてはお考えなのか。それをお聞きをしたいのと同時にですね、やはりなかなかこの市
民協働というのはいろいろな意味で、この言葉としては出てはきておりますけれども、具
体的には何なのかということが、なかなかとらまえにくい、わかりずらい側面というのは
あるわけですから。やはりそれをどうやって市民の方に理解していってもらうのか。です
から、先ほども言ったように、現場のそうした様々な取り組みを、やはりそうした市民協
働としての位置づけを行政が持ちながら、そうしたものを地域の中で後押しをする、掘り
起こしをしていくということも必要ではないかと思いますが、市長としてどのようにお考
えなのか。再度お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 今日も議員にお答えをさせていただいておりますとおり、活動
支援のセンターの準備に、平成20年度は必ずこれをやり遂げたいと思っております。当
然、そのプロセスの中にはいろいろなことも出てくると思うのですが、今日もいろいろと
昨日来からのご質問の中でいろいろと出ておりますけれども、私どもの方で、地域のそう
いった、現在行われている事業等について、ある程度区長さん等窓口にするなり、いろい
ろとその辺のところのやり方はありますけれども、整理をして、こちらの方で、現在、協
働と思われる、事業展開しているところの、要するに整理を図って、一つのものにしてい
ければと今日も質問を受けながら受け止めました。つまりどういうことかというと、もう
すでに、今までも実践されているところもあるだろうというようなことも、やっぱりこち
らの方でしっかり受け止めていかないと、漠としたものになってしまうのではないかとい
うことからそう申し上げているわけでございますけれども、できるだけ向こうに行かない
うちに、これも例えば、地域もさることながら、団体も含めてそういうようなところを協
働でもって物事が進められているなと思われるものについては、ピックアップをして、そ
して整理をしていくことが大切かなと思いました。
 さらに、そういったことをすることによって、徐々に協働の持っていることの概念とい
うか、理念をやはり市民の方々に浸透させていくという、そういうような作業が必要にな
ってくるのではないかと思っております。いずれにいたしましても、まず早急に、そうい
うようなところの整理をする必要があるのではないかというふうに、今日のご質問から受
け止めているところでございます。
◇20番(大東宣之君) 市民協働というのが、なかなか形的に、理念的にとらえづらい
側面もまだまだ新しい言葉と言いますか、新しい取り組みですからあるのではないかとい
うふうに感じますので、ですから、なおさら市民の方々に情報を提供しながら、また市民
の方々からいろいろな意見を聞きながら練っていく必要性があるのではないかと。そして、
現在行われている様々な取り組みについても、やはりその方々に自信を持ってやっていた
だけるような、そういった応援なども含めて考えていっていただきながら、この市民協働
について、具体的に、具体化をぜひしていっていただきたい。そのためには、繰り返し広
報等を通じながら、市民の方々に知らせていっていただきたいというふうに思います。
 最後になりますが、松くい虫の状況について。松くい虫の被害についてですが、残念な
がら戸神山等含めて、沼田市の中にも松くい虫の被害が出てきているのではないかという
ふうに感じぜざるを得ないのですが、市長としては、そうした被害が広がっているのでは
ないかといったような認識はお持ちなのかどうか、まずお聞かせいただきたいと思います。
 それから現状では、伐倒した後ビニールをかけて、薬を埋め込んでビニールをかけてお
くという方法だと思うのですけれども、やはりそうした被害の拡大を防ぐために、早い取
り組みというのが必要ではないかと思うのですが、そうしたことに向けた取り組みについ
て、今年度の中で何らかの対応が行われるのか、あればお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この問題も、やはり議員はもうお分かりかと思いますけれども、
やはり温暖化が進むことによっての影響もひとつあったりして、徐々に南側から北上して
きているという経過がございます。この節の状態では、やはり今まで標高600メートル
というと高原地帯といってもよかったと思うのですけれども、そういうようなところまで
広がってきているという、そういう経過がございます。
 従いまして、本市としても、先ほど冒頭答弁で申し上げましたとおり、75本の本数、
被害在籍で68.76立方、被害額で59万ということで、これは徐々に増える傾向にあ
ると受け止めております。現在は、議員がご承知のとおりの、いうならば、袋を被せてそ
して薬を注入するということなのでございますが、現在はこれで、県のご指導もいただい
てやっているわけでございます。ただ他にも、そういった危険な樹木に対して薬を注入す
るという方法もあるようでございますけれども、現在では、伐倒、燻蒸、駆除のみでもっ
てやらせていただいているということでございます。
◇20番(大東宣之君) これも先の市民協働ではないですけれども、やはりそういった
被害が出始めているような状況を早く市民の方々から知らせていただくというようなこと
や、そしてその対応を、その地域の方々と一緒になって早急に行っていくということが必
要ではないか。被害が少ないうちに対策を行って、被害の拡大を防いでいくと。そのため
には、これも市民の方々の力を借りて行っていかなくてはならない課題かと思いますが、
そうした市民の方々と一体となった取り組みについてどのようなことをお考えなのか。あ
ればお聞かせいただければと思います。
 基本的には、温暖化の問題、それと同時に、今どうしても山が荒れているというような
状況の中にこうした被害が広がっていく要素があるのではないか。そのために、やはり森、
山をどのように再生、そして維持をしていくのか。そういう大きな施策、方針を持たない
限りには無理があるのではないかと思いますが、その点についてどのようにお考えのか。
お聞かせいただきければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 今やこの温暖化の問題は、全地球レベルの問題でございまして、
その影響がこういった松くい虫等にも出ているといった実態がこうなっております。やは
り昨日、また本日にかけて、環境問題等のご質問が同僚議員からたくさん出ておるわけで
ございますけれども、やはり森林文化都市宣言を先輩の方々がされてきたという経過がご
ざいます。それを受けての現在の「水と緑の大地」ということになっておりますので、や
はりこの森林を通しての環境問題の取り組みは大変重要な課題だと思っておりますので、
今日のご意見を承った形の中で、今後に対処してまいりたいというふうに思っております。
 ただ一応ですね、本事業がどうしても県の環境森林部とのご指導をいただく中での対応
が、どうしてもいろいろと現実なものとなってまいりまするとそういうようなところがご
ざいますので、群馬県のご指導もいただきながら対応を図ってまいりたいというふうに思
っております。
◇20番(大東宣之君) 県の指導を受けながら、それはそれでね、やはり当然だと思う
のですが、地域の中でこの問題に正面から取り組んでいくことが市としても必要ではない
かと。先ほども申しましたように、基本的には温暖化の問題、そして森、山が荒れてきて
いるという状況の中でね、こうした問題も起こってきているのではないかと。ですから沼
田市として、この森、山を守っていく。そういう大きな方針をね、具体的な施策を示して
いくということが今必要になっているのではないかと。環境問題のこともしかりですから。
ですからやはりそういったものをしっかりと示しながら、市民の方々と一体となって取り
組んでいくということが必要ではないかと思います。ですから、市として、こうした森、
山の再生、そして維持に向けた具体的な施策をぜひともしっかりと示していただきたいと
思いますが、そういったことについての市長のお考えを最後にお聞かせいただいて、私の
質問を終らせていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 昨日から本日にかけて、大変環境問題についてのご質問をいた
だいております。議員は、松くい虫の問題の解決とともに、環境問題について全市的に取
り組む必要があると。そのためには、森林整備をしっかりとやりなさいという、こういう
ご提言であったと受け止めております。先ほど申し上げましたように、森林文化都市宣言
から水と緑の大地という、そういうテーマを持ってまちづくりを進めているわけでござい
ますので、議員のご提言は全くもってそのとおりかと思って受け止めております。今後、
私どもも森林整備、あるいは環境問題に向けて一生懸命努力をしてまいりたいというふう
に思っておりますので、よろしくご理解のほどをお願い申し上げる次第でございます。
     ─────────────────────────────
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午後2時04分休憩
     ─────────────────────────────
午後2時13分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
     ──────────────◇──────────────
◇議長(金井康夫君)  次に、久保健二議員。14番。
             〔14番 久保健二君登壇〕
◇14番(久保健二君) 通告に従い、一般質問を行います。私の質問は、6項目ほど通
告させていただきましたが、よろしくお願いします。
 まず、1点目の第五次総合計画についてお伺いします。
 現在日本は、高齢者医療問題、医療難民問題、年金問題、北朝鮮拉致問題、地球温暖化
問題、食料自給率問題、原油価格や輸入食料の高騰など、多くの問題や課題があり、私た
ち国民は毎日のニュース等を聞いては憤りを感じ、そして先行きの見えないこれからの生
活の不安を強く感じております。
 こういった問題のニュースを聞いたり、情報を得たりすると、日本は国際社会の中でど
のような立場を持ち、どのような外交をしていくのか、国民の生活を守るために何が課題
や問題で、どうすればそれらをクリアできるかという話をなぜもっとわかりやすく、十分
に国民に対して説明をしてくれないのかと常々感じております。
 説明が十分になされれば、理解を得られ、不安を取り除ける部分も出てくると思います。
これは国に限ることではなく、地方自治体にも同様のことが言えると思います。
 本市においては、大手建設業の倒産や、グリーンベル21からの長崎屋撤退、まだ見え
てこない企業立地など、景気の回復は見えず、市民の不安は大きくなっていると感じてお
ります。
 今、市民の方からは、「沼田はどういった方向に進んでいるのか」、「どういったことに
取り組んでいるのか」ということを聞かれます。これは市民の不安の表れの一つだと感じ
ております。
 それを考えると、沼田市の目標を示す総合計画を常に市民と行政が認識し合っていくこ
とが大切なことと感じており、初年度が終了した今からその取り組みを強化していくべき
だと思っております。
 沼田市では平成17年度から第五次総合計画の策定に取り組み、平成19年度をスター
トとする10ヵ年の計画が出来上がりました。この策定段階では市民アンケートや、市民
検討員会の意見を取り入れながら、議会としても特別委員会を設置し議論してきた経過が
あります。
 沼田市の将来像は「水と緑の大地 田園空間都市」を掲げ、施策の大綱は、「人を育み
文化を育むまちづくり」、「元気で安心して暮らせるまちづくり」、「自然にやさしくひと
にやさしいまちづくり」、「安心安全で機能的なまちづくり」、「活力を創造するまちづく
り」、「みんなで築く地域の多様性をいかしたまちづくり」という6つの施策の大綱から
なり、それに向かった施策が策定、計画、そして実施されております。
 この中で、実施計画について基本計画の実現を図るため、前期5ヵ年に推進する主要な
事務事業を掲げ、ローリング方式により毎年度見直し、後期5ヵ年においてはその後の財
政状況や前期計画の実績等を踏まえて策定するものとなっております。
 計画初年度が終了し、ローリングが行われていることと思いますが、その結果はどのよ
うに活用されるのかを伺います。
 次に、本市の財政状況は大変厳しいことと、また財政規模を圧縮している最中であり、
さらには公債費負担適正化計画等により起債の抑制等が行われております。
 そうなれば計画されていた事業にも影響が出てくることが懸念されるのは当然のことと
思います。
 そこで、策定段階の計画と、現在では事業進捗の差異があると思われますが、その現状
はどうなっているのかをお伺いします。またそれをどのように理解し、計画に近づけてい
くのかもお伺いします。
 続きまして、沼田市の行政について伺います。
 今は全国的に行政評価への取り組みが行われております。その背景には財政の悪化から
行政の更なる効率化を進め、限られた財源の中で行政サービスを高めていくために取り入
れられているものが多いと思います。
 この行政評価には、目標や課題を設定し、その評価をさらにフィードバックし、次に反
映させていくという機能があります。プラン・ドゥー・シーや、PDCAサイクルの結果
によって効率や効果を高めていくものと考えております。
 また事務事業評価は自己評価であり、評価の対象、評価の方法、評価の活用など多くの
課題があると思いますし、自治体によって目標や背景が異なるため課題も様々だと思って
おります。
 この事務事業評価ですが、評価の結果を明らかにした上で、効率性、基本計画などの上
位施策への貢献度等について検証し、今後の事務事業の改革や改善に取り組んだり、総合
計画の基本計画に当たる施策に関する施策評価とも連動させ、さらに踏み込んで効率化に
取り組みながら基本構想の実現に取り組んでいるところもあります。
 そこで沼田市では、事務事業評価を行っているということですが、現在の評価システム
の現状はどのようなものであるか伺います。
 また、その評価システムをどのように活用しているのかも合わせてお伺いします。
 次に、行政情報の共有について伺います。
 これは、市民の不安や疑問に答えることに対して必要不可欠なことと思っております。
冒頭で述べましたように、沼田市はどういった方向に進んでいるのか、どういったことに
取り組んでいるのかという声に対してすぐに答えていただきたいと思っております。また
行政情報といっても、法律や条例からはじまり、総合計画、マスタープラン、具体的な事
業の取り組みまで様々なものがあります。
 今市民は色々なことを知りたがり、行政を理解しようとしている人もたくさんいると感
じております。本町通りはどういった経過でどのように再生するのか、ミニ水力発電への
取り組みはどうしたのか、グリーンベル21と沼田市の関係はどうなのか、防災対策はど
うしているのか、椎坂トンネルはどうなっているのか等々、市に限らず県の事業のことも
多く聞かれます。またそういった事業の背景には目的、財源等が必ずあります。
 今、市民に行政を深く理解してもらうため、誰もが、いつでも行政に関する情報を得ら
れるようにしておくことが市民にとっても、行政にとっても得策ではないかと考えており
ます。それによって市民と行政がお互いに、より多くの知恵や知識、人材、資源を得られ、
沼田市がこれからの地域間競争の中で生き残っていける、大きな力になるのではないかと
も考えております。
 そこで市長には、市民と行政の情報の共有に関しての基本的な考え方をお伺いいたしま
す。
 続きまして、安全・安心なまちづくりについてお伺いします。
 現在、沼田市では3・3・1環状線をはじめ、いくつかの基幹道路があり、また合併に
よって各地域の基幹道路も加わりました。
 基幹道路は、道路交通量や、道筋によって地域経済に及ぼす影響は大きなものと考えて
おります。また近隣の住民、利用する歩行者に対する影響も大きなものと考えられます。
 市内を移動していると、十分な歩道が確保されていなかったり、比較的多くの歩行者が
いても真っ暗な状態の道路も見受けられます。特に、最近では健康のためにウォーキング
している方が増えているように思います。夜にそういった歩行者が増えていることを考え
ると、防犯のことや、交通事故の心配が出てきます。
 まずは基幹道路の管理の現状はどうなっているのか、歩行者の安全対策を含めてお伺い
いたします。
 次に道路照明設置に関する考えをお伺いいたします。
 今まで、北回り環状線に道路照明を設置していただくよう要望してまいりました。この
北回り環状線にある照明を見ると、地域によって設置された防犯灯によって明かりが保た
れているところがほとんどだと思います。
 しかし、この環状線は沼田市内の自動車通行量を大きく変化させ、東西を移動する中心
的な道路になっております。そのような道路に地域の防犯灯で対処するので良いのかとい
う疑問を持たざるを得ません。住宅街でその地域に密着した人の生活を守るには防犯灯で
良いかもしれませんが、こういった市全体の交通を左右する道路は、設置者である市が安
全管理を十分にやっていくべきものではないかと思っております。
 これから先も都市計画道路が整備されていく中で、市の基本的な考えをはっきりとして
いただくことが必要だと思います。市がやるのか、地域にお願いしていくのかという議論
をやっていかなければならないと思っております。
 そこで、道路照明設置に関しての現在の基本的な考え方をお伺いいたします。
 続きまして都市間交流についてお伺いいたします。
 現在、沼田市は新宿区を初めとして、都市間同士の交流に力を注ぎ、着々とその縁を活
用し、沼田市の活性化に尽力されていることは高く評価されるものであり、これからも頑
張っていただきたいと思っております。
 さて、通告した「小学校で一週間の自然体験活動」についてお伺いします。これは文部
科学省、総務省、農林水産省が連携した事業で、文部科学省が指定した学校の生徒が、農
林水産省が指定した地域で一週間の自然体験活動を行うというものです。
 名称としては「子ども農山漁村交流プロジェクト」で通っているかもしれません。この
プロジェクトの基本指針は、「学ぶ意欲や自立心、思いやりの心、規範意識などを育み、
力強い子どもの育成を支える教育活動として、小学校における農山漁村での長期宿泊体験
活動を推進する」とあり、平成20年度は全国で40地域がモデル地域となり、400校
の小学生を受け入れることとなっております。
 またこの計画の目標は、全国2万3千校、1学年120万人の生徒を対象とし、受入体
制の整備等に取り組んでいくこととされております。
 この事業の課題として、体験内容や、体験する場所、宿泊施設などの受入体制が大きな
ものと推測されますが、田舎体験ツアー実施を重ね、ノウハウを積み重ねた沼田市として
は受け入れ側として準備をしたらどうかと思います。
 とくに順調な新宿区との交流を考えれば、新宿区の子どもたちに沼田市で体験してもら
うことも実現でき、プロジェクトの基本指針の意に沿ったものになるのではないかと思い
ます。
 そこで、この事業の把握についてお伺いいたします。
 また、本市はどう取り組んでいくのかもお伺いいたします。
 続きまして教育行政についてお伺いいたします。
 まず、食育についてお伺いいたします。
 食育については「食育基本法」において基本理念や方向性、行政や国民の食育の推進に
関する取り組みを推進するため、多くのことが定められております。私はその法律の中で、
条文の前に前文に注目しております。
 この前文の中には、わが国の発展には子どもたちが健全な心と身体を培うことが必要、
子どもたちが豊かな人間性を育み、生きる力を身につけていくためには「食」が重要であ
り、生涯にわたっての基礎となること。さらには「食」に関する消費者と生産者との信頼
関係を構築して、地域社会の活性化、豊かな食文化の継承及び発展、環境と調和の取れた
食料の生産及び消費の推進並びに自給率の向上への寄与の期待、そして「食」の情報の氾
濫の中で適切な判断する力を身につけるために家庭、学校、保育所、地域等を中心に国民
運動として食育に取り組むことが課題である、などなど食育は広く影響を及ぼしていくこ
とが書かれています。
 私は、食育は家庭が中心であるべきだと思っています。しかし、学校教育の中でも取り
組みを強化していただきたいと思っております。
 一つの例ですが、「いただきます」という言葉があるように、食べることは他の命をも
らい、そして自分の体になること、食べ物は生産者の努力によって作られるもの、料理に
は調理する人の愛情や手間がかけられていること、食材への感謝、人への感謝、残さず食
べること等を教えていただきたいと思っております。
 また、食育と、次に質問する環境教育、地産地消、米飯の充実などは密接に関係してい
ると考えております。どこで、どういった食材が、どんな環境で、どんな人に作られてい
るのか、地元ではどんなものが作られているのか、主食の米の大切さ、地域経済への寄与
などが複雑に、密接に関わっていると考えております。とくに、本市では多くの野菜、果
物、おいしいお米も作られており、畜産等も行われています。そして、その育成を体験で
きる環境も多くあるはずです。そういった恵まれた環境を活用し健全な心と体を持つ、人
間性豊かに育ってほしいと思っています。
 そこで、本市における食育の取り組みはどのようなものであるかをお伺いいたします。
 次に環境教育ですが、自然を愛でる心、大切にする心を育むためなど、目的を持って学
校で環境教育に取り組んでおられると思いますが、その取り組みはどのようなものである
かをお伺いいたします。
 次に学校給食についてお伺いいたします。
 まず、地産地消ですが、現在も学校給食に地元産の食材を取り入れるように努めておら
れることは承知しています。
 私は学校給食に地元産の食材を取り入れることは大きな意味を持っていると考えており
ます。まずは先ほど申し上げた食育の面からの重要性、自分の住んでいる地域を知ること、
生産者の尽力を知ること等々があると思います。
 また、地元産の食材を使うということは、地域内での消費が拡大され、地域の産業活性
化にもつながるということ、またそれにより農業従事者の所得向上、後継者の育成にもつ
ながると考えています。
 これらを考えると、学校給食に地元産の食材を多く取り入れることは子どもの成長に限
らず、大きな影響を持っていると考えており、地元産食材をできるだけ多く取り入れてい
ただきたいと思っております。
 そこで、現在の地元産食材利用の現状はどうなっているのかをお伺いいたします。
 また、今後の地元産食材利用の目標はどう考えているのかもお伺いいたします。
 次に米飯の充実についてお伺いいたします。
 これも食育、地産地消につながるものの一つでもありますが、本市のお米がおいしいの
は皆さんご承知のとおりだと思います。できることなら学校給食でもこのおいしいお米を
食べてもらいたいのは皆さん同じ気持ちだと思います。しかし、これを実現するのにも価
格の面で折り合いがつかないと言われております。
 また炊飯に関しては、一部を除いて委託しているとのことですが、以前は市内業者に委
託し、比較的温かいご飯を食べておりました。今は市内に受託できる業者がなく、市外で
炊き、時間が経ったものを食べているのが現状のようです。私は市内で地元産米を炊き、
なるべく早く食べさせてあげることが食育上有効であり、実現できないかと思っておりま
す。市有施設を有効活用して炊飯ができるのではないかと考えております。
 そこで、米飯給食について現在の状況をお伺いいたします。
 また、地元産米の利用状況と今後の方向性をお伺いいたします。
 さらに、市有施設及び市内での炊飯の検討について、どのようにしてきたかをお伺いい
たします。
 以上が私の質問です。ご答弁をよろしくお願いします。
◇議長(金井康夫君) 市長。
             〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの久保議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、第五次総合計画について、ローリング結果について、毎年度ローリングを行うわ
けだが、その結果はどのように活用されるのかについてでありますが、第五次総合計画の
実施計画につきましては、財政状況を踏まえながら、ローリング方式により毎年度見直す
こととしております。
 現在進めております行財政改革に伴い、第五次総合計画の策定資料として作成いたしま
した平成19年度から平成23年度までの前期5か年間の中期的な財政見通しにつきまし
ても見直しを図ることとなりますので、その財政見通しとの整合性を図りながら実施計画
の見直しを行い、その見直しを行った実施計画を踏まえ、次年度の予算編成に取組んでま
いりたいと考えております。
 次に、策定段階の計画と、現在では事業進捗の差異があると思われるが、その現状はど
うなっているのか、またそれをどのように理解し、計画に近づけて行くのかについてであ
りますが、第五次総合計画のスタートとなる平成19年度につきましては、実施計画に位
置付けた優先すべき主要事務事業への予算の反映を基本として編成をしたものであり、事
業開始時期などの見直しを行ったものもありましたが、概ね予算措置を行ったところであ
ります。
 平成20年度につきましても、第五次総合計画の2年次としてその着実な推進を図るこ
とを基本として予算編成を行ったところでありますが、厳しい財政状況や実質公債費比率
が18パーセントを超えたことにより策定いたしました公債費負担適正化計画による起債
制限が生じたことなどから事業規模の縮小や事業開始時期の見直しなどを行ったものであ
ります。
 今後につきましては、先ほどお答え申し上げましたとおり、中期的な財政見通しを踏ま
え、実施計画の見直しを図ってまいりたいと考えております。
  次に、沼田市行政について、評価システムについて、現在の評価システムの現状はどの
ようなものか、またそれをどのように活用しているのかについてでありますが、昨日のご
質問の際にもお答えをさせていただきましたが、本市の事務事業評価につきましては、事
務事業完了後に自らが評価をする「事後評価」「自己評価」となっているものであり、各
種事務事業の緊急性や必要性、効率性や公平性、行政と民間との役割分担や負担のあり方
など客観的かつ的確な検証に努めているところであります。
 その評価結果につきましては、第五次総合計画実施計画の見直しや翌年度に実施する事
務事業の選択などに活用を図っているものであります。
  次に、行政情報の共有について、市民と行政の情報の共有に関しての基本的な考え方は
についてでありますが、平成18年度に策定をいたしました沼田市第五次総合計画の施策
の大綱の一つに「みんなで築く地域の多様性を生かしたまちづくり」を掲げ、市民参加の
促進、市民協働の推進などの施策を展開することとしています。
 この施策を展開していくためには、市民と行政がお互いに信頼関係を築き、対話とふれ
あいを大切にすることが重要であり、的確な行政情報を提供し、行政情報を市民と共有す
ることが必要であると考えておりますので、「広報ぬまた」、「ホームページ」、「出前
講座」の充実や「コミュニティ放送」の活用を図るとともに、市民などからの意見や要望
を市政に反映する手続としての「市民意見提出制度」の導入などについて検討を進めてま
いりたいと考えております。
 次に、安全・安心なまちづくりについて、道路行政について、基幹道路の管理の現状は
についてでありますが、本市の道路網は、関越自動車道、国道17号、国道120号、主
要地方道・一般県道を骨格として、市道については、平成18年度末現在において、1級
市道42路線、延長84キロメートル、2級市道59路線91キロメートル、その他市道
3,809路線1,205キロメートル、総合計3,910路線1,380キロメートル
で形成されております。
  基幹道路の管理につきましては、パトロール、一斉点検、地域からの要望や連絡等によ
り道路の維持補修対応を行い、安全確保に努めております。
 次に、道路照明設置に関してどう考えているのかについてでありますが、市では道路照
明施設設置基準に基づき、幹線道路の主要な交差点部、横断歩道部及び橋梁などの主要な
箇所について、道路管理上、交通安全上から設置を行っております。
 次に、都市間交流について、小学校で一週間の自然体験活動について、事業の把握はに
ついてでありますが、文部科学省は、次世代を担う自立した青少年の育成を図るため、小
学校における長期自然体験活動の指導者の育成を図るとともに、青少年の課題に対応した
体験活動を推進することを目的に事業化をしております。
 具体的には、小学校が実施する1週間の自然体験活動を支援するため、全体指導者と補
助指導者の育成、青少年教育施設や青少年団体、民間自然学校が行う特色あるプログラム
開発と自立に支援を要する青少年の体験活動を推進するとともに、青少年の発達段階に応
じた自然体験や、今後必要とされる指導者の在り方などについての調査研究のほか、都市
と農山漁村の青少年が相互に交流する事業や省庁連携による地域ネットワーク型の体験活
動、廃校を活用した生活体験の事業等、体験活動の機会や場を開拓する取り組みの推進で
あると把握をしているところであります。
 なお、事業の対象者としては、都道府県・政令指定都市、同教育委員会、公益法人、実
行委員会等であります。
 次に、本市はどう取り組んでいくのかについてでありますが、現在、農山漁村の民家に
宿泊をして生活体験する修学旅行が、都会の学校を中心に広がってきております。
 学校側は、自然や住民と触れあう教育効果に注目する一方、過疎地域が多い中山間地域
の受け入れ側もビジネスチャンスと誘致に力を入れてきております。また、参加した学校
に農産物を送ったり、保護者との産直取引が生まれる効果や宿泊体験した子供には応援団
になってもらうなど、双方にメリットがあるものと考えております。
 従いまして、本市におきましても、自然豊かな体験型学習の場として、都市との交流の
場としての事業展開を進めることにより、地域の活力や高齢者の生きがいにつながるもの
と思われますので、体験指導者や体験企画の立案、調整をするコーディネーターの養成、
宿泊条件の整備などの課題に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、久保議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、「教育
行政について」及び「学校給食について」は、教育長から答弁申し上げますので、よろし
くお願い申し上げます。
◇議長(金井康夫君) 教育長。
             〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 久保議員のご質問にお答え申し上げます。
 教育行政について、食育について、食育の取り組みについてでありますが、食は人の命
の源であり、食べるという極めて個人的なことではありますが、特に、義務教育段階にお
いては、家庭との連携を図りつつ、食育の充実のための積極的な取り組みが必要だと考え
ております。
 具体的には、保健体育科、家庭科などの時間において栄養と健康に関する知識を中心に、
学級活動、道徳の時間においては食習慣を中心に指導しております。給食の時間には、偏
食や食事のマナー・姿勢などについて、実際の場面を通して日常的に指導しているほか、
必要に応じて栄養職員等による訪問指導を行っております。さらに、沼田市児童生徒学校
保健活動発表会において、子供達が食事についての研究発表を行ったり、利根沼田地区よ
い歯のコンクールのように、歯科医師等から食事の大切さについて講話を聞く機会を設け
たりしております。
 また、今春告示された新学習指導要領には、学校給食と望ましい食習慣の形成が盛り込
まれ、平成17年には、国民一人一人が「食」について改めて意識を高められるよう「食
育基本法」が成立したところであります。沼田市教育委員会と致しましても、子供達が食
に対する正しい知識を持ち、好ましい食習慣を形成できるよう、各学校を支援していきた
いと考えております。
 次に、環境教育の取り組みについてでありますが、本市の小・中学校においては、児童
生徒が身近な環境問題に関心をもち、教科等で学んだことを生かしながら自らの生活や行
動を見つめ、よりよい環境づくりや環境の保全に配慮した望ましい行動がとれる能力や態
度の育成を目指しています。
  小中学校の教育は、各教科、道徳、特別活動、総合的な学習の時間で構成されています
が、これらの教育活動全体を通して環境に対する豊かな感性や思考力を養い、実践的な行
動力を育成すべく指導をしております。
 また、ほとんどの学校において、除草活動、地域のゴミ拾い、側溝や河川清掃などのボ
ランティア活動を始めとして、花いっぱい運動や空き瓶や空き缶の回収など体験的な活動
を積極的に実施するとともに、これらの活動を実施するに当たっては、地域や保護者の方
々との協力・連携のもと、より充実したものになるよう努力しているところであります。
  今後も、これらを基盤として、児童生徒が身近な環境に関心をもち、主体的にかかわる
機会を大切にしながら、環境教育の充実に努めていきたいと考えております。
 次に、学校給食について、地産地消について、学校給食における地元産食材利用の現状
はでありますが、平成19年度実績で申し上げますが、野菜及びきのこ類につきましては
市内産を優先、こんにゃくはすべて市内産、果物については地場産物利用促進協議会と連
携し、ブルーベリー、さくらんぼ、プラム、りんごなどの地元産食材を使用しており、食
材全体に占める地元市内産食材の割合は14.67パーセントの利用状況となっておりま
す。
 次に、今後の地元産食材の利用の目標はでありますが、議員ご指摘のとおり地元産の食
材の利用は、地域内での消費が拡大し、経済の活性化にもつながり、ひいては地域の伝統
的な食文化の維持と継承にもつながるものと理解いたしております。
  安心して食材が利用でき、旬の食材を新鮮なうちに食べられるよう、食育の観点からも
学校給食での地元産食材の利用をできるだけ拡大すべく努めてまいりたいと考えておりま
す。
 次に、米飯の充実について、現在の米飯給食の状況でありますが、市内に沼田市給食セ
ンター、白沢調理場、利根調理場の3施設がありますが、白沢調理場を除いて、米飯につ
いては炊飯業者に委託している状況であります。
 次に、地産米の利用状況と今後の方向はでありますが、地産米の利用状況は、年1回、
地元産コシヒカリ(田んぼの王様)使用しておりますが、価格に開きがあることから学校
給食会のブレンド米を主に使用している状況であります。今後の方向については、学校給
食会のブレンド米と地産米の価格差を見ながら決定していきたいと考えております。
 次に、市有施設および市内での炊飯の検討についてでありますが、現状の沼田市給食セ
ンターで炊飯を行うためには、新たに用地取得や施設の拡充が必要になり、多額の経費を
要するものと思慮いたしております。市内での炊飯の検討でありますが、過去に市内業者
に炊飯委託をしていた経過もありますので、今後調査研究をしていきたいと考えておりま
す。
 以上申し上げまして、久保議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇14番(久保健二君) ご答弁ありがとうございました。
 いくつか再質問させていただきます。
 まず最初に、第五次総合計画について、ローリングについてなのですけれども。市長の
お話しですと、実施計画の見直しに活用していくといったことですが、このローリングと
いうのは、どういう形で評価が現れていくのか。数字なのかだとか、優先度が含まれてい
るとか、そういった具体的なものというのを教えていただければと思いますが。よろしく
お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、時代に即応して、これらについての改革をしていこうと
いうことで、企画課長を中心に今いろいろと各方面から検討を加えているところでござい
ます。一応、当然この平成19年度から23年度までの、例えば事業名があって、計画枠
が出てまいります。19年度なら19年度、20年度なら20年度。当然、その事業に対
して当初予算が組まれます。そうすると、当初予算が組まれますと、それが結末を得た証
には、進捗率がそこに出てくるわけでございます。当然20年度、今年になりますけれど
も、今年もまた予算が組まれてまいりますと、来年の3月31日付けをもって、それが執
行された暁には進捗率が出てくると。こういう流れになっております。
 ただ今後ですね、今までやってきたこと等について、やはり全体の流れ等も含めて、そ
して現下の状況等を勘案しながら、新しい仕組みづくりについて現在検討させていただい
ておるところでございます。
◇14番(久保健二君) ご答弁ありがとうございました。このローリングなり、評価シ
ステムなりというのは、たくさんな課題があると思います。これはどの自治体を見ても、
どの大学の先生とか、専門家の本を読んでも課題はいっぱいあると。そういったことを感
じておりますし、沼田市もそうだと思っております。
 ただですね、私たち議会としてみれば、この5次総、総合計画を今まで審議してきて、
まとめてきた経過があります。5次総に沿って沼田市がどういうふうに取り組んでいるの
かということを、やっぱりずっと見続けなくてはならないと思っているのですね。そのた
めには、わかりやすいもの、そういったものを作り上げていく。またこちらに提示してい
ただきたいと思っております。そうすれば、決算なり、予算なりという審査ですので、私
たち議会の方も非常にやりやすくなるのではないかというふうに思っておりますし、市民
の方たちも、何を基準にして評価をしているのかというふうに見えてくると思います。そ
のあたりですね、市長、今後どういうふうに進めていかれるかというのを、市長なりの考
えがありましたらお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 結局、このローリングを展開していくということが反省にもな
って、そしてまた再スタートにもなってくるわけでございます。当然そういったことを展
開する中で、新年度予算等についての反映の基軸を作っていくということになりますので、
当然、部署、部署等においては、しっかりとした形の報告をさせていただく中で、整合性
を図っていかなければならないというふうに思っております。
◇14番(久保健二君) この取り扱いというか、作り方とかは、まだまだ研究しなけれ
ばいけないところを申し上げます。私としてみれば早く出してほしい。作りかけのもので
もいい、トライしているのだと。こういう評価方法をやっているのだというような、ロー
リングに関しての、そういったことを出していただきたいと。市の取り組みを一緒に共有
したいなと、こういうふうに考えております。
 それでですね、そういった気持ちが強いものですから、なるべく早く出してほしいとい
うのですが、これから実施計画の見直しとか、そういった話はありましたけれども、その
ためには、見直しするためには、根拠としてそのローリングの結果というのが表に出てこ
なければならないなというふうに思っております。提示してもらわないとですね、どうし
てそうなるのかなというのが非常にわからないのではないかなと。特に5次総というのは
中長期的な計画ですので、すぐにパッパッと、目に見えるような形で出てくるものではな
いと、そういうふうに感じております。だから、そういったものを、根拠として使われる
かというのを、そういったものを、もう1回確認させていただきたいのですけれども。よ
ろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 当然、このローリングをする際に、いろいろな諸条件を精査し
た形の中で展開していくわけでございます。従いまして、当然いろいろな事業選択、ある
いはまた予算措置等については、このローリングをした結果に関した形の中で展開をして
いくという、そういう形になろうかと思っておりますので、よろしくお願いをしたいと思
っております。
◇14番(久保健二君) ぜひよろしくお願いしたいと思います。また、この後の質問の
中にもあると思うのですけれども。こういったローリングの結果が出ました、実施計画を
見直しが必要になりました、ということを市民の方もやっぱり見たがっている方、結構い
らっしゃるのですね。私、いろいろと普段、NPOとか活動の仲間もそうですし、あとは
いろいろな事業関係の人たちと話をすると、結構知りたがっているのですが、そういった
とこに、ホームページを通じたりとか、そういった手法をとって公表していく考えはある
のかをお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 手法がどういうことがいいのか、ちょっと何とも言えませんが、
議員は、ホームページ等のご提起がありましたけれども、今後ですね、できるだけそうい
った動きがあるときには、市民にやっぱりお示しをしていくということが大切なのではな
いかというふうに受け止めているところでございます。
◇14番(久保健二君) これはぜひ前向きに覚えていただきたいと思いますので、よろ
しくお願いいたします。
 次の項目ですが、策定段階の計画と現在では事業進捗の差異があると思われる。その現
状はどうなっているかという質問に対するご答弁では、概ね予算措置を行って着実な推進
をすると。平成20年度も着実に推進すると、そういったことだと思います。確かに予算
規模というのは小さくなりましたけれども、でも、地道に、着実にという姿勢は十分見て
とれております。
 それで、財政が今メインで、この事業進捗に影響を及ぼしているような、そんなふうに
とられるのですが、その他に、事業進捗に影響を及ぼすものというの、大きなもの、何か
市長感じておられるものがあればお教え願いたいと思います。よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 最初のご質問にお答えをいたしましたとおり、第五次総合計画
の実は平成20年度は2年次でございましたが、これを着実に前進させようということで
努力をさせていただいてきた経過がございます。従いまして、厳しい財政状況を踏まえた
ときに、実質公債費の18パーセントを超えたことが、公債費負担適正化計画による起債
制限が生じてまいりました。これらはしかし、新規の関係等については、どうしてもそう
いうことがあるわけでありますが、今までやってきたことについては、これはしっかりと
受け止めていかなければいけないことになろうかと思っております。
 そういった中で、そういった予算規模の縮小以外に何か進捗率が遅れているような要因
があるのかということになりますると、やっぱり一般的には、用地の問題であるとか、あ
るいはまた、今までやってきた事業の、国等の言うなれば予算措置に向けての見直し等も
あったりしたようなことはいくつか見受けられるかなというふうに思っております。
◇14番(久保健二君) 市長いろいろ大変だと思いますけれども、このそもそも行政運
営されるにあたってですね、市長は総合計画の実現に向けて取り組む義務がありますよね。
だけど、財政とかいろいろな環境によって、柔軟に対応する義務も同時にあるということ
は私は思っております。その辺、まず市長、お考えはどうでしょうか。お伺いをしたいと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) 総合計画を作ったことを実現していくのが、当然、市長を先頭
にいたしました行政執行の責務でございます。そういった中で、事情に応じて国の施策の
転換などが出てまいりますると、計画を立てたときと、やむを得ずいろいろな意味で軌道
修正を余儀なくされる場合もやはりこれまた出てまいります。当然それは、最大公約のと
ころの落とし所を見た形の中で、市民にもできるだけ負担が及ばないように、しかも上位
の考え方との整合性を図りながら調整をして、そしてその落とし所を見極めていくという
ことが大変重要なポイントになってこようかと思っております。
 従いまして、冒頭作り上げた総合計画が、その年度内に100パーセントの執行確定に
至っていくかということになりますると、時代情勢に応じては変化があるということにつ
いての対応が余儀なくされるであろう。こういうふうに思っております。
     ─────────────────────────────
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午後2時59分休憩
     ─────────────────────────────
午後3時06分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
     ─────────────────────────────
◇14番(久保健二君) いろいろな国の動向やいろいろな関係によって実行できないこ
と100パーセントできるかどうかわからない。それはもうしょうがない部分というのは
確かにあると思います。それは仕方ないという部分は感じております。だけれどですね、
そういった計画が変わったりするときには、市民の理解とか、そういったものを十分に得
られるように進めていかなければいけないのではないかと。そういうふうに感じておりま
す。市民にどんどん、こういった理由でこの計画は長引いた、先送りになった。実施する
ことが困難だ。そういったことを市民に理解してもらう。理解してもらうためには、行政
が積極的に働きかけて、議会に結びつけていく。そういった取り組みが必要だと思ってお
ります。私、市長には、ぜひこれを取り組んでほしい。こういったことができるのは、や
はり市長しかいないなと、そういうふうに思っておりますので、どうかそのあたりを組ん
でいただきたいと思います。市長、そのあたりお考えがありましたらよろしくお願いいた
します。
◇市長(星野已喜雄君) 当然、この対応に即した形の中で大きな変化が出てくれば、い
ろいろと市民の方々にもご理解いただくようなことが大事になってまいります。同時にや
はり、議員の皆様方にそういったことをご説明をしていかなければならないというふうに
受け止めております。いずれにいたしましても、そういった諸状況の変化等に対して、や
はり柔軟に対応できるような、そういう体制を常に構築していくということが大事だと思
っておりまするし、また、それがのべつまくなしというわけにはまいりませんので、節目、
節目には、やはり議員がお話されているようなことについては、しっかりとした対応が必
要なのではないかと思っております。
◇市長(星野已喜雄君) 市長ぜひですね、これはやっていただきたいと思っております
ので、よろしくお願いいたします。
 そうしましたら次に移らせていただきます。次は、評価システムについて質問させてい
ただきますが、この評価システム、今のところやっているのは、事務事業評価評価がメイ
ンだと思っているのですけれども、まず最初に、この事務事業評価というのは、私が考え
るのには、これは事業自体、普段やっている事業の効率性を高める、効率性を図るもの程
度にすぎないのではないかなと、そういうふうに考えております。それでここから、さら
に上の上位施策なりの評価と結びつけて事業の取捨選択、優先性というものが生まれてく
るのではないかと私は考えているのですけれども。市長、そのあたりどうお考えか。よろ
しくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) やはりこの評価システムのことについてもですね、今新年度に
入って、今までのやり方等について再検討するようにということで指示をいたしまして、
今検討中でございます。と申しますのは、やはりどうしても今までのやり方等からすると、
やっぱり時代、時代に即応した形で展開していくためには、もう一歩踏み込んだ形の展開
が必要になってくるのではないかというふうに思っております。
 従いまして、できるだけ緊急性とか、あるいは公平性、あるいは客観性等とらまえた形
の検証をすべく形の展開に変えたいと思って、今企画の方に指示をいたしまして、現在、
それらについて対応しているところでございます。
 今までやってきたことについてはですね、それはそれなりにしっかりとやってきたわけ
でございますけれども、やはり今時の流れからすると、もう一歩突っ込んだ形の中でこれ
らの事業を展開していこうということで、現在、企画課で、現在努力をしているところで
ございます。
◇14番(久保健二君) 緊急性、公平性、客観性ということを市長言っておりますが、
たぶんそれが現在の課題だと思っております。今の現状で、さらに踏み込んだ形で展開し
ていきたいと、そういった気持ちはわかりました。
 そこでですね、最初の質問のときに申し上げましたように、施策評価というのを行って、
施策評価と事務事業評価というのを結びつけて、そして事務事業なり施策なりを取捨選択
している自治体もあります。そういったことも今後必要になってくるのではないかなと、
そういうふうに考えております。そうすれば、事業費とかも削れるということに、結果的
に結びつくと思いますし、さらなる事業の効率化にも結びつくのではないかと思います。
そういった点で、施策評価というのも、今後必要性があるかどうかという、その辺のお考
えを市長ございましたらご答弁をお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 若干、勉強不足は否めないところもございますけれども、今後、
施策評価、事務評価等の、双方のことを議員がご提案されたのだと思っておりますが、当
然今日は、しかるべき責任ある立場の総務部長がしかと受けているわけでございます。議
員のおっしゃったこと等も含めて、検討をさせたいと思っております。
◇14番(久保健二君) よろしくお願いいたします。
 次の、行政情報の共有について再質問させていただきます。この行政情報というのは、
いろいろ多種多様なものがあると思います。だけど最初に申し上げましたように、今市民
はいろいろなとこを知りたがって、行政を理解しようとしております。それに対して行政
というのは答えていかなければいけない時期じゃないかなと。普段からやっておられるの
はわかっておりますけれども、さらに充実してやっていただく時代ではないかなと、そう
いうふうに考えております。そんな中で目に見えるような形、数値なり、どのくらい進捗
しているか。先ほどの話と似たような話になってしまいますけれども、こういった目標に
向かってこういった施策をやっております。そして現在ここまで進んでおりますというこ
とが、だれでもわかりやすく、一目でわかるような、そういった形のものを作っていった
らどうかと。作っていけば、すぐに関連したことが、事業自体関連したことが目に見えて
わかるようになるのではないかと思います。
 それが市民が、行政が理解するために大変重要なものだと思っておりますので、ぜひや
っていただきたいと思っておりますが、市長のお考えをお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思います。予算を講じて、そしてその
事業の総体の予算からくる執行の度合いというのは、これは出てくると思っております。
従いまして、今お考えになっておられる議員のご提言が、どういう観点でお話しされてい
るのかということについてはなかなか受け止め方が難しい。ちょっとデリケートなところ
もありますので、何とも申し上げることが慎重になるわけでございますけれども、事業の
予算の関係等、もともと考えていたものについて、これだけの予算を導入してきたと。従
って現在は、これだけの事業が進んでいるということについては可能なのではないかと思
っております。
◇14番(久保健二君) 説明の仕方が大変悪くて失礼をいたしました。私が参考にして
きたものが、岐阜県の多治見市ですか、そのあたりを参考にしてきたりしておりました。
またですね、似たようなことで、下関市とかそういったところもあるのですけれども、ぜ
ひ参考にして、前に進んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 この行政情報というのは、これから市民の理解を得るために大変重要だと思っておりま
すので、どうか前向きに、どんどんやっていただきたいと思いますので、よろしくお願い
いたします。
 続きまして、安心、安全なまちづくりについてに進みたいと思います。
 今回、道路行政についてお伺いしたのですが、市がどこまでやってくれるのか。大きな
道路、市全体の交通量を左右するような道路を管理するのはどこまでやってくれるのかと
いう、そこをはっきりしていただきたかった。私はそういうふうに考えて今回質問いたし
ました。先ほど申し上げましたようにですね、空いた大きい基幹道路の、特に環状線みた
いなところというのは、もう本当に交通量が多くて、歩行者の安全もさらに確保しなくて
はいけない。真っ暗のところもいっぱいあるという状況がありますので、そういったとこ
ろをぜひ市の方でやっていただきたいなと思っております。
 またさらに、これから先作っていく計画もありますから、そういったところも市がやっ
ていただければというふうに考えております。しかし、今のご答弁を聞いておりますと、
設置基準に基づいて道路照明は設置しておると。そういったお話しでたぶん財政も厳しい
し、実際、道路照明を作るとすれば大きなお金がかかるから、だから取りかかれない部分
もあるのでしょうけれども、基本的なところで、設置基準のところはしっかり、市が確実
にやる。だけど他のところは、地域の防犯灯に対処してくれという、そういった考えがは
っきりしていれば、あの地域の人たちも、もうそれに沿って十分に納得してやってくれる
のではないかと、そういうふうに考えております。
 再度ですね、道路照明の設置について、設置基準を含めて、今後どうしていくのかとい
うことをお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、道路照明に関しては、設置基準でもって議員にご理解を
いただきたい旨の答弁を冒頭させていただきました。これがあることは、やはりこれに準
じていかなくてはならないということになろうかと思いますが、やはり政策的に安心、安
全のために、これはやはり必要なことではなかろうかということが判断されていけば、そ
れはそれでもってまた対応していかなければならないと思っております。
 ただ、ざっくばらんに申し上げまして、単費でもって対応していかなければいけません。
補助制度がないのではないかというふうに受け止めております。これを進めていった場合
にですね、そこのところが結局、いろいろな意味で、私どもの財政状況のことを考えると
慎重になっているわけでございますけれども、繰り返し申し上げたいと思いますけれども、
安心、安全という観点から政策的に判断して、必要な箇所かなということの結論を見いだ
すことができたり、あるいは財政状況等の裏付けが考えられればですね、この基準のとこ
ろだけに左右されるものではないというふうに理解をしております。
 ただしかし、これがある以上ですね、これに準じていかざるを得ないのではないかと思
っております。建設部長の方から補足答弁をいたさせます。
◇建設部長(小池大介君) 命によりまして、お答えをさせていただきます。
 道路照明の設置基準でございます。連続照明と局部照明の設置基準がございます。局部
照明は、橋りょうでありますとか、交差点でありますとか、トンネルでありますとか、そ
ういった部分の基準でございますが、議員ご質問の件につきましては、連続照明の部分か
と思います。この連続照明についての基準でございますが、一般国道等の連続照明につき
ましては、一日の交通量が2万5,000台以上で、かつ市街地の道路については、原則
として、道路照明施設を設置するものとするということになっております。
 さて、環状線の交通量でございますが、現在、18年度の交通量調査のデータでござい
ますが、ジエルスイミング前で約7,100台の交通量となっております。
 以上でございます。
◇14番(久保健二君) 今ので国道との比較というのがわかりました。これから必要だ
という判断がされる場合が出てくるのではないかなと。本当はあってはいけないことなの
ですけれどもね。なくても安心して住めるのがいちばんいいのですけれども、そういった
判断が出てきそうな場合には、ぜひ柔軟に、迅速に対応していただければと思いますので、
よろしくお願いいたします。
 また、そういった、今お話しいただいたようなことを要望とかがありましたら、十分に
説明して理解をいただくように、そういうふうに努めていただきたいと思いますので、ど
うかよろしくお願いいたします。
 続きまして、都市間交流について再質問させていただきます。この事業の把握というの
は、十分情報を持っているなと、そういうふうに思っております。実際、ビジネスチャン
スになると。そういったことも教育と結びつけて、ビジネスチャンスというのはどうなる
か、胸を張って言えない部分もあるのかなと思ってしまいますけれども、私自身も、言っ
ていいのかなと考えております。しかしですね、いろいろな効果というのが数字で結びつ
くと思いますが、そこで、積極的に展開するという、市長答弁いただいたのですけれども、
その課題というのを、もう一度確認のためお話し願いますでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) まずですね、この問題は、これはたまたまちょうど一週間程前
に、三浦雄一郎氏が会長の、全国森林レクリェーション協会というのがあります。フルネ
ーミング、まちがいないと思いますが、ことによるとちょっと、通称森林レク、森林レク
と言っているのですけれども。この実は理事に私がなっております。理事になった経緯は、
前任者の市長さんがやはり森林文化都市宣言をされたのもあって、あと玉原東急の事業が
成功してきているというところからだと思います。前橋森林管理局が敷島の所にあります
が、ここのエリアが福島とか、あるいは新潟とか、勿論、群馬、埼玉、東京、あるいはま
た神奈川等も含めてのエリアで、一応このエリア内の代表みたいな形で、その理事会と総
会が、ちょうど一週間程前に、東京の飯田橋の方の事務所で行われました。総会に、約1
20人位いたでしょうか。私どもの知人では、東急不動産関係、つまり玉原東急の筋でお
りました。あとは北は北海道から南は九州まで。そこで、平成20年度の事業のところの
部分に、実はいみじくも、今日,議員がご質問されていることが載っていたわけです。た
またま具体的な項目がありませんでしたので、私が総会の席で、本事業のことについて質
問をさせていただきました。
 そういった中で、議員はある程度もう承知されていると思うのですが、これは農林水産
省と総務省と文科省が協力をして、そして将来を担う若人が自然体験を通して、そして健
全な心身を鍛えていくというような、そういう観点からというようなことがございました。
私も非常にそれは、まさにこれはうちのためにあるようなものだなと思ったのであります
が、実はまだ私どものところでは、それは実は候補地として上がってはいなかったという
現実でございました。そういうことでございますので、何とかこれは、もうすでに直接担
当する職員に指示をいたしまして、いろいろと検討するようにということで申し上げてま
いりました。課題が何かというようなことでもってのことでありますけれども、やはりう
ちの場合は、概ね各ロケーションがほとんど揃っていると言っても過言ではありません。
 ただ問題は、いろいろな意味で当然来ていただくときにどういうような形で指導したら
いいのかというようなことだとか、そういうようなことがきっとあるのではないかと思っ
ております。こういったご質問をいただいて、もう何が何でもこういったことは、昨日の
質問、答弁でもお分かりのとおり、私どもの地域こそ実践していかなければならないこと
だと思っておりますので、あらゆる課題を乗り越えるべく事をして、何とか実現に向けて
いきたいというふうに思っております。
 たまたま今年は、本事業とは若干ちがいますけれども、太田市から、2泊3日で、50
人前後の若人が訪れることになっております。8月の5日からになっております。そのと
きには、池田地区の某所が、宿泊をしたりするようなことを考えておるようでございます
けれども、例えば、今後、先々を考えてみたときに、今まで使っていた学校の活用だとか、
そういうようなことに連動してくると思いますので、何とかこれは仕組みづくりをしっか
りとらまえて、そして実現の運びに向けて精一杯努力をしてまいりたいというふうに思っ
ております。
◇14番(久保健二君) 市長の強い気持ち、よくわかりました。ですのでぜひやってい
ただきたいと思います。これはいろいろな施設の整備とか、そういったところの、今の段
階だからかもしれません。始まった段階だからかもしれないけれども、補助メニューとか
もいっぱいあるみたいでございます。なるべくそういったものを活用して、それでこれを
実現していただければと思いますので、市長ぜひ頑張ってやっていただければと思います
ので、よろしくお願いいたします。
 市長には、最後にですね、この都市間交流というのを、沼田市の今後の将来に対して、
どんな位置づけだとご自身お考えなのか。市長の気持ちをお聞きして、市長に対する最後
の質問といたします。
◇市長(星野已喜雄君) 結局、人間は、一人だけで生きていくということは、社会的な
動物ですからできないと思っております。しかしこれも一般論であります。特殊な場合は
別でございます。となると、やはりこの1個の自治体としての生命体を沼田市が兼ね備え
ているとすれば、やはり自分たちにない、魅力のある人たちと付き合いをしたい。あるい
はまた、自分たちがすばらしい魅力があって、相手様の方にない魅力はこちら側から訴え
ていきたい。そういうような、基本的なことからかえると、やはり現在の生命体と見立て
たところの沼田市の行政体が、他の地域の特徴あるとこといろいろとご縁を持ってお付き
合いをしていくということは、お互いに相乗効果が出てくるのではないかというのがまず
1点ございます。
 2点目は、現実問題として、昨日来から今日にかかってもいろいろと論議がなされてお
りますけれども、何といっても、このすばらしい大自然を、私ども地元にいるとなかなか
これが、どれくらい魅力があるものかについては、日々の生活の中でとらまえております
ので、理解をすることがただなくなる場合がございます。しかしそれらをしっかりととら
まえて、そしてその魅力を都心部のところに波及させていくことによって、都市部の人た
ちも幸せになれるし、私どももそれを心からお迎えすることによってよくなっていくとい
うような、そういう人的交流が当然考えられます。併せて、その間には、物の交流である
とか、あるいは芸術の交流であるとか、教育の交流であるとか、スポーツの交流が発生を
してくるわけでございます。
 昨日来からの論議でございますけれども、やはりこの節、環境問題が大きく取り上げら
れているとすれば、やはりここは私どもの大自然を持っている良さを、やっぱり外に向か
って打って出るときではないかというふうに思っておりまして、そういう認識を持ってお
ります。
 さらに、先ほどの同僚議員の質問にも答えましたけれども、行き着くところは人づくり
という考え方をしっかりと持ち合わせていないと、ややもすると間違った方向に行ってし
まうのではないかというふうに思っておりまして、そこのところはやはりしっかりとした
キーワードとして押えてまいりたいというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、21世紀のこの時代要請の中で、本市のようなところの、大
変厳しいところが生き抜いていくためには、この都市間交流は大変いい選択肢だと思いま
するし、またこれを通して活力あるまちづくりに展開していければというふうに思ってい
るところでございます。
 いずれにいたしましても、この農村交流等のことをご提案されました議員でございます。
私どもの、またやっている方向等についていろいろな問題がありますならば遠慮なくご注
文つけていただきまして、できるだけひとつご指導、ご支援をいただければありがたいと
いうふうに思っております。
◇14番(久保健二君) ありがとうございました。頑張っていただきたいと思いますの
で、よろしくお願いいたします。
 続きまして、教育長の方に再質問させていただきます。
 まず最初に、食育の取り組みですけれども、以前、専門家の講演を聞いた際に、食育を
学校で学ぶ機会が少ないとか、食育は、女性だけが担うものではない。家庭、地域、学校
と全体で取り組むことが大切だというお話しを聞いたことがあります。学校と家庭が連携
できるもの。学校で学んだことを家庭に持ち込んで、家庭が受け入れられるものが必要だ
と思うのですが、教育長として何か考えているものがあればお話し願いたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) ご質問にお答えさせていただきます。
 食育は先ほどご答弁申し上げましたとおり、命の源であります。それとともに、さらに
議員ご指摘いただいた、教育の一環とするとして行う食育でありますから、当然のことな
がら教育は人格の完成が目的でありますので、ご指摘いただいたように、食物を大事にす
る。さらにそれを作っていただいた方に感謝する。また、生命や自然への畏敬の念とか、
尊重する気持ちを大事にする。いわゆる道徳的なレベルまで高めていくというようなこと
が必要になってくると思います。そういう直接的な生きる糧としての食育と、それから、
人間形成という、かなりレベルの高い教育的な目的と。これを併せて効果を上げていくた
めには、当然のことながら、食事の基盤も家庭であると。人格の完成のための基盤も家庭
である。そして先ほど市長の言葉を借りれば、人間は社会的な動物でありますから、当然
地域の中で育っていかなければならないということがありますので、まさにご指摘のとお
り、家庭との連携、そして地域との協力連携ということが、食育を進める上ではキーワー
ドになってくるというふうに理解しております。
 以上でございます。
◇14番(久保健二君) 教育長と認識はたぶん一緒の部分が多いと思います。ぜひやっ
ていただきたいと思いますし、教育の現場では、皆さん本当にいろいろ考えながら取り入
れてくれているのだなと、そういうふうにも察し申し上げます。この食育なのですけれど
も、今義務教育でやっておりますけれども、その中で取り組んでほしいというところがあ
るのですが、その可能性はどうかとお答え願いたいのですが。食品情報というのがすごく
氾濫している。そういった表現がいいかどうかわからないというか、ちょっと漠然として
おりますけれども。食品情報の氾濫から正しく選ぶことを学ぶのは、やはり義務教育の時
期からとても大切じゃないかなということを考えております。そういったことを、義務教
育の段階から取り入れていくことは可能かどうかというのを、その辺お考えをお聞かせ願
えたらと思います。
◇教育長(津久井 勲君) ただいま進めている食育は、平成10年度、前回の学習指導
要領、これが、学校で、どんな目標を持って、どんな内容を勉強するのかというのが学習
指導要領に基準が示されているわけですけれども、その際に入ってまいりました。そして
次回の改訂、2年後になりますけれども、もうすでに先取りしてやっていいこともあるわ
けでありますけれども、その中では、食育がかなりテーマになってきているということも
ありますから、当然のことながら、義務教育においての最重点課題ということも言えるの
ではないかと思います。これは国を挙げて、またはそういう法律的な制度をした上でとい
うことであります。したがって、義務教育こそ食育の進める、食に関する指導を進める中
核的な機会であるというふうな理解をして、今後とも、今ご指摘いただいた義務教育にお
ける食育は、いわゆる食に関する知識、そしてさらにそれが知識を用いて、品質や、先ほ
どの食害という部分も含めてね、食品を選択をする。さらには、食事の食習慣を適正な食
習慣を形成していくというような大きな3点から、繰り返しになって恐縮でありますけれ
ども、食育こそ義務教育の大テーマであるというふうな理解をして、今後進めていきたい
というふうに考えております。
 以上でございます。
◇14番(久保健二君) ぜひですね、いろいろと試行錯誤しながらやっていただきたい
と思いますので、どうかよろしくお願いいたします。食育については以上で、次に進ませ
ていただきたいと思います。
 環境教育なのですけれども、いろいろ取り組まれているというお話しありました。そこ
で、普段は学校の先生が一番地道になってやってくれているのかなと思っております。そ
こでですね、指導体制というのがですね、その他にも何か、担任の先生とか、そういった
先生以外にも指導体制というのは、どういった人がやっているのかとかあればお聞かせ願
いたいと思いますので、よろしくお願いします。
◇教育長(津久井 勲君) それでは2、3ご紹介をさせていただきます。単独でどなた
かに依頼してという場合もあれば、PTAとか、または地域の方とか、または専門的な機
関とかの協力を得てというような事例もございます。全く思いつくままで恐縮ですけれど
も、先ほど書類が机の上に回ってきたので、池田中の共有林というですかね、共有林の下
草刈り、中学生が半日かけてやっております。これはもう伝統的、これは地域の皆さんの
指導をいただきながら、まさに中学生ではありますけれども、一地域住民としての、大人
の皆さんと一緒になってやるというような、非常に意義ある、まさに先ほど来出てきまし
た、今後21世紀の森を活用した、また授業等も展開されるという中で、池田地区がいわ
ゆるそういう森林文化のまた中核的なところでもありますので、そんなことをなさってお
ります。
 それと、ちょうど池田中が出たついでで恐縮ですけれども、自然を愛する会の会長さん、
今度、小林さんという方が、沼女を今年辞められた方ですけれども、この方が講師で、自
然環境等について学生に講演会をするというような話もあります。それから、薄根小、薄
根中といいますと、環境、花作りということになると、県下トップを走っているわけであ
ります。もともとは、新校舎の落成を記念して、殺風景だから何か校舎の周辺に花か木を
植えようじゃないかということの、PTAの発案だそうでありますけれども、さすが大人
は立派だなと思います。子供たちにバトンタッチしましたね。生徒会の整備委員会、これ
は中学校ですけれども。それから小学校は、ちょうど関係者もいらっしゃいますけれども、
小学校は、薄根小のみどりの少年団が、四釜川の美化、桜、花いっぱいというようなこと
で、いわゆる任意なボランティア団体と協力をしてやっております。私たちも参加するこ
とになっておりますけれども、あれはみどりの少年団の、薄根小の関係者が、いわゆる地
域のボランティアの方と協力しての活躍と。
 さらには、中央の方とか、または教育センター等ではそういう環境の担当等もおります
ので、そういうところに勉強に行ったり、またはそちらから指導助言者として招いたり、
いろいろとやっております。目の前に議員、関係の議員がいらっしゃいますので、多那小、
中学校、これもまた県下トップを走っております。環境教育賞の最優秀賞を、小、中ダブ
ルでいただきました。ご案内の、朝霧の森自然ゾーン、学習ゾーン、生活体験ゾーン、こ
れまた地域の人たちの、地域のいわゆるナラやクヌギや雑木林ですね。その中を700坪
くらいあるそうですけれども、地域の人たちとこれはまったく協力関係の中で、地域の方
にいろいろ教えていただいたり、また時には地域の人たちにこんなことが見つかったとい
うようなことで、大いなる発見を地域の人に逆に教えてやったりと、情報提供したりとか、
非常にすばらしい交流がなされております。
 せっかくの機会ですからもう一言、この群馬の環境教育の先駆けは、旧利根村の、利根
村立利根西小学校であります。群馬県が先ほど申し上げた教育課程の中、学習指導要領の
中で、授業等で環境教育をテーマに開発的な学校を指定をしてスタートしようというのが、
利根西小学校であります。これまた自慢話で恐縮でありますけれども、私どもの、当時、
学校教育課長をしていた塚越先生という方が、初めて新任校長として赴任をして、平成3
年から5年までの、県の環境教育の指定校ということで采配をふるい、県内外に大変な評
価を得たのがこの利根西小であります。この環境教育賞も、22校中逆上って10年だけ
でも、22校中13校が受賞しているというような、群馬の中でも環境教育にかけては、
沼田は本当に先頭を走っていると。各学校もえれば枚挙に暇がないくらいなことでありま
す。質問以外のことも答えて恐縮でございます。
 以上でございます。
◇14番(久保健二君) ありがとうございました。大変驚いております。本当にすごい。
もうこっちは先進地なんですねと、そういうふうに思いました。ぜひそういったことがあ
るのであれば、継続してリーダーシップを発揮してやっていただければと思いますので、
どうか頑張ってやっていただきたいと思います。環境教育については、以上で終らせてい
ただきたいと思います。
 次に、学校給食について。地産地消なのですけれども、これ地元食材の割合や購入先、
購入金額はどうなっているのか、お伺いしたいと思います。
              (休憩を求める者あり)
     ─────────────────────────────
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午後3時45分休憩
     ─────────────────────────────
午後3時52分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
     ─────────────────────────────
◇教育長(津久井 勲君) 大変失礼いたしました。細部にわたりますので、教育部長の
方からお答えさせていただきますので、よろしくお願いします。
◇教育部長(町田哲男君) 命によりお答え申し上げます。
 給食材料費の購入の、全体の賄い材料費の金額でございますが、18年度決算額で2億
4,000万円余となってございます。先ほど教育長から、地元市内産食材の比率が、1
4.67パーセントということでお答え申し上げましたけれども、その大まかな数値でご
ざいますが、約3,000万円程度になってございます。この賄い材料費のうちの主食は、
米とパンでございますけれども、その全体のうちでは、約5,000万円が主食の分で、
残りが副食ということになります。その購入先の区分でございますが、県外、県内産、国
外産という区分で、比率で誠に申し訳ありませんが、申し上げさせていただきたいと存じ
ます。
 これは19年度実績でございますが、県外が63.74パーセント、県内産につきまし
ては、31.62パーセント、利根沼田管内の数値が出ておりますけれども、これが17.
49パーセント、それから、外国産については、4.64パーセントでございます。
 以上でございます。
◇14番(久保健二君) 細部にわたりありがとうございました。この購入なのですけれ
ども、業者から買っていると、そういうふうに理解しておりますけれども。この購入に関
して、地元で買い揃えれば経済効果というのはかなり出てくるのではないかという考えを
私は持っておりますけれども。自治体によっては委託農家から直接購入するということに
取り組んでいる自治体もあるのですが、本市というのはどのように取り組んでいるのか、
研究しているのかというのがありましたら、お答え願いたいと思います。よろしくお願い
します。
◇教育長(津久井 勲君) いろいろな、先ほど申し上げた協議会等のご指導もいただき
ながら進めておりますが、ちょっと細かなことになりますので、同じく教育部長の方から
答えさせていただきます。
◇教育部長(町田哲男君) 命によりお答え申し上げます。
 市内産で、先ほど14.67でございますけれども、コンニャクはすべて市内産という
ことでございますが、枝豆、レタス、さつまいも、白菜等につきましては、市内産が大か
たを占めておるところでございます。ただ、この間の上毛新聞に高山村の例が載ってござ
いましたけれども、委託契約での購入は今のところはしていない状況でございます。給食
の賄い材料の中で、たまねぎ、あるいはじゃが芋、白菜、キャベツと、これはメインの食
材でございますけれども、大かたが県外という状況でございます。これにつきましては、
先ほどの地場産農産物等を利用促進協議会とご相談させていただきながら、委託契約につ
いて検討を進めさせていただきたいと存じます。
◇14番(久保健二君) ありがとうございます。いろいろと給食については、地元産食
材の利用というのをどんどん考えて、推薦していただきたいと思っておりますので、よろ
しくお願いいたします。
 ちょっと時間がないので、最後に教育長のお気持ちを聞いて終わりにしたいと思うので
すが、この食育と給食と環境教育、地産地消というのは、本当に密接に絡んでいるなとい
うふうに思っていることは最初にお伝え申し上げましたが、教育長は教育長として、個人
としてでもいいですけれども、どのようにお考えなのか、それを最後にお伺いして、最後
の質問としたいと思います。よろしくお願いします。
◇教育長(津久井 勲君) ちょっと私ごときが幅広くお答えするのも恐縮でありますけ
れども、農業、また食育、環境、これはすべて線引きできないということだと思います。
密接な関連と言いますか、まさに、文字通り血液がそれぞれつながって、流れているとい
う関係にあると思いますので、例えば、人間が健全に、健康に生きていくという、その本
当にベースになる部分が環境ですし、自然保護もそうですし、食育もそうですということ
であります。それを将来、いずれの形にしても子供たちが自立していく。食育も自ら選択
をするとか、自らお母さんに言われたからこれ食べてはいけないよではなくて、自らそう
いう能力を身につけていかなければならない。環境の大切さについても、大人がついてい
るからできるのではなくて、自立していかなければならないということであります。
 いずれにしても、基本的には生命ということがキーワードになったそれぞれの分野の教
育だと思いますので、そんなことをしっかりと考えながら、義務教育を中心とした学校教
育の中に、今ご指摘の機会、場面を積極的に導入をして頑張っていきたいというふうに考
えております。
 以上でございます。
     ──────────────◇──────────────
◇議長(金井康夫君)  次に、片野彦一議員。11番。
             〔11番 片野彦一君登壇〕
◇11番(片野彦一君) 通告に従い、一般質問をさせていただきます。
 今、様々な社会不安の中、安心・安全への関心が高まっております。
 最大の安全はなんと言っても社会保障制度というセーフティネットであります。そして、
その将来にわたる持続は、畢竟、少子化対策にかかっています。沼田市に必要な変化を探
りながら質問をさせていただきます。
 まず、1番目に行政サービスの見直し、在り方と市民協働についてお伺いいたします。
 かつて、公共サービスは、ほぼイコール行政サービスであり、当然ながら行政が提供し
てまいりました。しかし、今、その構図が大きく変わってきました。例えば、家族の規模
が小さくなり、働き方が大きく変わったことで、子育て世帯や高齢者世帯は、従来よりも
サービスを必要とするようになりました。また、様々な分野でサービスが多様化し、行政
サービスは肥大化してきました。一方、地方公務員数は平成6年をピークに減少し、債務
の増加、税収の減少など、経営資源の制約が増大してきています。
 つまり、公共サービスの領域は大きくなる一方、従来の行政サービスの維持は困難とな
ってきており、サービスの空白地帯ができているわけであります。これを行政がカバーす
ることは無理があり、無理に提供しようとすると後の世代にツケを回すことになります。
 このようなことから、沼田市においても民間・市民と一緒に行えるパートナーシップの
エリアにおいては「一緒にやってください」と市民協働への働きかけがなされていると思
います。地域でボランティア活動をしてくださる方々は、善意や責任感で役割を担ってく
ださるわけですが、一方で多くの方が、「行政の肩代わりをさせられる」、「下請けをさせ
られている」と感じています。私は、行政を理解していただく努力が足りないのではない
かと思います。もっと説明や話し合いもし、一緒に汗を流す、そういう関係を築けば職員
が頑張っているのも理解していただけるし、信頼もしていただけると思います。
 すでに行っている市長と語る会や本年4月から開設された出前講座は、市職員が市民や
地域に関わりを持つ上で非常によい制度と思います。こういった制度も有効に機能させ、
理解を深めることが重要と思います。
 市長は、行政サービスの維持と市民協働の推進について、どのようにお考えなのかお聞
かせください。
 次は、少子化対策であります。
 現在、日本の子供人口は13.6パーセントと世界最低であり、また、高齢者人口は2
1パーセントと世界最高、しかも、これが同時にやってきたことはみなさまよくご存じの
とおりであります。これは、誰も経験したことのない社会であり、同時に縮小経済を加速
しています。出生率の上がる国にしないと経済が持たない。
 先日の新聞報道でもありましたが、2007年度全国の合計特殊出生率は、1.34と
2年連続で上昇しましたが、出生数については前年より減少し、人口は2005年以来再
び減少しています。少子化という問題は、行政に2つの責任を突きつけていると思います。
 1つは今現在の結婚や出産、子育てに対する市民の希望にどう応えるのかということで
あります。それはワークバランスの実現でありますが、具体的には女性の「仕事を続けた
い」、「子供を2人産みたい」という願いに応える行政であります。
 もう1つは、将来の沼田市に、今どのような責任ある対応をするのかということであり
ます。2030年までの労働人口はすでにほぼ確定しているわけですが、大幅な減少が予
測されている2030年代半ば以降に社会の支え手となっていく世代は、今後の出生動向
の変化で変動する余地があるわけであります。つまり、現在と将来の市民に対する責任を
果たすために、少子化対策にどう取り組むかが今、問われているのであります。
 市長は、平成20年度の行政運営で今後の喫緊の課題である4つの柱を立て、事業を推
進するとして方針を述べておりますが、「子育て・教育の支援」は柱の1つに入っており
ますが、沼田市は少子化対策を全事業の中でどのように位置付けて、どのように取り組む
のかお聞かせください。また、先ほど行政サービスのところで述べましたように、家族の
規模が小さくなり、子育ては夫婦のみで行う世帯が増えております。おじいさん、おばあ
さんがそばにいない。本人も忙しく相談できる人も少ないといった状況の中で、子供を育
てる不安を抱えながら、そしてさらに、子供のしつけはどうしたらよいのか解らない、考
えもつかない、悩んでいる人たちに対して「親業講座」的な講演会を実施していただけな
いでしょうか。少子化が進む中で授かった子供をしっかりと育てるために、親への応援も
大事なことと思います。よろしくお願いいたします。
 次に、地震災害対策について伺います。
 先月12日に発生した中国四川大地震は、死者6万9,000人を超す大惨事となりま
した。中でも校舎の倒壊が相次ぎ、多くの児童・子供が犠牲になったことは痛ましい限り
です。
 6月4日の上毛新聞の報道では、沼田市においては4月1日現在、75棟中43棟が耐
震性があり、57.3パーセントの耐震化率になっております。耐震化率は前年度と比べ、
群馬県全体で小学校2.1パーセント増、中学校2.9パーセント増とわずかな伸びに留
まっています。災害時に地域の指定避難場所ともなる市内の小・中学校の耐震補強工事の
実施状況と今後の計画についてお聞きします。
 次に、被災者の方が1番困るのが水の確保といわれています。災害が起これば道路の陥
没、欠落などで給水車が市内を走り回れるか保障はありません。震災用緊急貯水槽状況に
ついて伺います。
 以上が私の質問です。答弁をよろしくお願いいたします。
◇議長(金井康夫君) 市長。
             〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの片野議員のご質問にお答え申し上げます。
 行政サービスについて、行政サービスの見直し・あり方と市民協働について、肥大化す
る行政サービスの維持と市民協働の推進についてでありますが、少子高齢化、高度情報化、
価値観や生活スタイルの多様化など社会情勢が急速に変化し、市民ニーズも多様化、複雑
化してきたことが背景といたしまして、従来の行政サービス、すなわち、公平で多数のニ
ーズに応えることが困難となってきましたことからも、市民協働による取り組みを進めて
いるところであります。
 市民と行政とが相互の信頼関係のもとに、智恵と力を出し合いながら、お互いの得意分
野に沿った役割分担のもとに、連携・協力することにより協働のまちづくりを進めるため、
より一層の推進を図ってまいりたいと考えております。
 次に、少子化対策について、少子化対策の取り組みについて、出産・子育てに対する市
民の希望にどう応えるのかについてでありますが、少子化の進行は労働力人口の減少や高
齢化比率の上昇、現役世代の負担の増大などを通じ、経済成長へのマイナス効果や地域社
会の活力の低下など社会全体にきわめて深刻な影響を与えることが憂慮されております。
そこで、結婚や出産、子育てに関しては、安心して子どもを産み育て働くことができる社
会をめざし、社会全体で取り組みがなされております。
  本市といたしましては、出産祝い金の支給、また、乳幼児医療費助成制度では、本年4
月から中学生の入院も対象にするなど、支援とその拡大を図ってきているところでありま
す。さらに、ファミリーサポートセンターや私立保育園、認定こども園が設置され、仕事
をしながら子育ての出来る環境整備を進めているところであります。今後とも市民の希望
や要望等に配慮しながら対応してまいりたいと考えております。
 次に、将来の沼田市に今どのような責任ある対応をするのかについてでありますが、沼
田市の出生数は平成17年及び18年の2年間の平均では、年間449人となっており、
平成10年の580人と比較すると131人減少しており、さらに減少傾向が続くと予想
されております。
 このように、少子化の進行は、本市にとってもきわめて深刻な問題でありますので、少
子化対策、子育て支援などにつきましては、第五次総合計画の「元気で安心して暮らせる
まちづくり」に位置づけており、今後とも関係部課で連携し、生み育てやすい環境の整備
に努めていきたいと考えております。
 なお、親を育てる「親業講座」的な講演会の実施につきましては、後ほど教育長から答
弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
     ─────────────────────────────
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午後4時12分休憩
     ─────────────────────────────
午後4時12分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
     ─────────────────────────────
◇議長(金井康夫君) 市長。
◇市長(星野已喜雄君) 次に、市民の安心・安全な暮らしについて、地震災害対策につ
いてでありますが、小・中学校の耐震補強工事の実施状況と今後の計画につきましては、
後ほど教育長から答弁申し上げますので、私からは、震災用緊急貯水槽の状況についてお
答え申し上げます。
 緊急貯水槽は、地下に貯水タンクを埋設し、災害時に給水施設に被害が発生し給水がで
きなくなった場合に、応急給水を行う設備であると認識しておりますが、本市におきまし
ては現在設置しておりません。
 本市においては、災害により飲料水の枯渇、汚染又は給水施設の被害により、飲料水に
適する水を確保することができない場合の被災地区に対する飲料水の応急的な供給計画を
地域防災計画で定めております。
 災害時における応急給水は、原則として被害のない市の水道施設・31施設の水源を利
用することとし、被災地区により近い水源からの給水車、容器等による運搬給水を行うこ
ととしております。
 また、飲料水が汚染されたと認められたときは、ろ過により浄水するものとし、飲料水
が、防疫衛生上、滅菌する必要があるときは、消毒剤を用い滅菌のうえ給水するものとし
ております。
 さらに、給水の応援を求める必要を認めた場合は、近隣市町村及び民間企業等との災害
時相互応援協定、災害時応急生活物資供給協定などにより対応することとしており、今後
も、引き続き関係機関との連携を図りながら、災害時の飲料水の確保に万全を期してまい
りたいと考えております。
 以上申し上げまして、片野議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、「親を
育てる「親業講座」的な講演会の実施について」及び「小・中学校の耐震補強工事の実施
状況と今後の計画について」は、教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願い申し
上げます。
◇議長(金井康夫君) 教育長。
             〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 片野議員のご質問にお答え申し上げます。
 親を育てる「親業講座」的な講演会の実施について、でありますが、昨年の7月に民間
の事業ですが、ファミリーサポートセンター主催による「親業訓練講座」が開催されたと
聞いております。
 教育委員会所管事業といたしましては、2つの事業が該当していると考えております。
ひとつは「家庭教育カウンセリング初級講座」、もうひとつは「子育て講座」であります。
 「家庭教育カウンセリング初級講座」は、平成13年度から開催しておりますが、今年
度も実施する予定であります。また、市内の小中学校の保護者を対象に実施してきました
「子育て講座」につきましては、今年度から国の事業名が「家庭教育支援基盤形成事業」
と名称が変わり、「子育て・親育ち講座」という講座名のモデル事業として実施をいたし
ております。
 なお、講座ではありませんが、PTAが実施している家庭教育指導者研修会をはじめと
した研修や活動が、まさに「親業」に大きな役割を果たしていると認識をしております。
 次に、市民の安心・安全な暮らしについて、地震災害対策について、小・中学校の耐震
補強工事の実施状況と今後の計画についてでありますが、平成19年度末の状況を、現在
の利用形態による実質棟数で申し上げます。
  非木造の2階以上または、非木造の200平方メートルを超える学校施設の実質棟数は
72棟であります。この72棟の内、新耐震基準に適合しているもの29棟、耐震診断を
実施した結果耐震対策が不要と診断されたもの7棟、耐震補強工事実施済みのもの4棟、
合計40棟につきましては今後の耐震対策は不要な棟数であります。
  残りの32棟の内、17棟につきましては耐震二次診断などを実施した結果、耐震対策
が必要と判断されておりますが、15棟につきましては耐震二次診断が未実施であり、耐
震対策の要不要についての判断が出されていない状況であります。
  次に、今後の計画についてでありますが、二次診断未実施の15棟の施設について、逐
次二次診断を実施するとともに、二次診断結果に基づく耐震補強工事を計画的に実施した
いと考えております。
  平成20年度につきましては、沼田西中学校南校舎の耐震補強工事を実施すべく現在準
備を進めておりますが、平成21年度以降につきましては、財政課及び沼田市耐震改修促
進計画担当課であります建設課等関係各課と協議検討を行いながら実施していきたいと考
えております。
 以上申し上げまして、片野議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇11番(片野彦一君) ご答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。
 私、最後になりまして、だいぶ市長もお疲れのようでございますが、最後でございます
ので、よろしくお願いいたします。
 まず最初にですね、行政サービスの維持と市民協働についてですが、これはサービスと
いうのは、行政サービスというのは3つに大別できると思いますけれども。民間に担って
いただくアウトソーシングのエリアと、それから、民間と一緒にやる協働パートナーシッ
プのエリアと。それから、行政は行政でなければできない領域を重点的にやる行政のエリ
アとなると思いますが、今回の質問は、市民協働についてお伺いしたいと思います。
 この取り組みについては、同僚議員の質問でも取り上げられまして、非常に理念の徹底
から、それから形を作っていく上、そういった上にまだこれからだというような状況であ
るようですが、1回目の質問でも述べましたけれども、市民に対して理解をしていただく
努力が足りないのではないかと思うわけです。市職員が、地域に出向いて積極的にネット
ワークの活用に金を持っていくと。こういうのは非常に大事なことだと思っております。
そのために、パートナーの行政職員の意識、あるいはスキルの向上が重要ではないかと思
いますけれども。
 例えば、先行している市の例をひとつ申し上げますと、職員の意識改革に成功している
のが、大分県大分市だと。ここは人口も46万もおって、職員数も3,700人というこ
とで、沼田市とはだいぶ規模も、財政も違うわけですけれども、ここもやはり環境が非常
に厳しくて、この8年間で500人の職員を削減したと。給与カットも実施したと。そう
いう地域なのですけれども。非常に心意気がすごいと。市の職員の意識は、市民がボラン
ティアでやってくれているのに、職員が給料をもらって参加というのは失礼だと。こうい
うことで、仕事をちゃんとやるのは当たり前で、地域に戻ったら、つまり休みの日ですね、
こういうときは市の職員が率先して家族とともに地域に貢献していくと。これは当然のこ
とだと。こういうふうにおっしゃっていますね。実際ですね、いつでも対応オーケーの登
録ボランティアは職員で100名超えていると。ここは、全市一斉ごみ拾いということで、
ギネスに載ったくらいで、3,700名の職員のうち1,600名がこのボランティアを
かって出たと。こういうことが載っておりました。こういった意味で、そこに非常に職員
の意識が高いわけでありますけれども、そういった中で、それはどうしてそんなふうにな
ったのかということで、ちょっと調べてみましたら、ここの市長が、名前はちょっと忘れ
てしまったのですが、大分市の市長が、就任してから、期間はちょっとわかりませんけれ
ども、3,700名いる市の職員の、各課ごとにアフターファイブに懇談していると。こ
れを全課を網羅して、すでに二巡したというのですね、懇談会を。そういったことを実施
して、トップと職員の一体感を作っていく。こういうふうなことが出ておりました。それ
が先ほどからボランティア、あるいは協働というのは、そういう信頼と理解が必要だと。
こういうふうな話が先ほどから出ておりますけれども、まずそういった関係で、市庁舎の
中で、職員と市長がそういう一体感をまず作ったと。そういうことであります。そういっ
た意味で、その上で今度は市民の方に理解を求めて、協力を求めていくのが道筋といいま
すか、そういうことだと思いますけれども。実際、市民の善意というもの、善意というも
のは、もともと協力したいということは、全ての人が、ほとんどの人は持っていると思い
ます。
 そういった善意を公共サービスの中に組み込んでいくために、行政と市民が対等のパー
トナーシップとなるためにはどのように考えているか。これをひとつお聞きしたいと思い
ます。職員のパートナーシップを発揮できる、そういう市の人材育成ということを考えて
いるかどうか、その辺もお聞きしたいと思います。
 市長自身は、市民との間で、市民の皆さんに対して今「語る会」とかそういうことも今
実際、実施しているわけですけれども、今後ですね、その市民との対話、そういうことに
対して何か考えていることがあれば、その辺のことも併せてお聞きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 まず、行政と市民のパートナーシップを構築していくためには、現在の職員の意識の啓
発をしっかりしていく必要があるのではないかということを、大分の事例を出されてご質
問なされたわけでございますけれども。ご調査されたところの内容を聞いてみますると、
もうまさに感服の至りでございまして、まったくすばらしいなということでございます。
従いまして、本会議でのご発言でございますので、私どももこれらをしっかりととらまえ
て、一体全体、本市とすればどういうことができるのかということを早々に、大分のやっ
てきたこと等のプロセスも的確に把握して、そして対応方を図ってまいりたいというふう
に思っております。
 なお、市長との対話の関係につきましては、いろいろな手法があると思っております。
ただ、ややもするとこれが誤解されて受け止められるので、私も慎重にもしているわけで
ございますけれども。お昼のサロンのようなことだとか、あるいはまた保健福祉センター
等においての、当然いろいろな方々の出入りがございますので、そういった方々とのお話
し合い等もあろうかと思います。いずれにいたしましても、もっと市民の中に飛び込むと
いう意味においては、私も相当そういうことの努力はしているつもりでございますけれど
も、形に合ったものを提起していくということになりますると、やはり昼休みの活用とか、
早朝の活用とか、そういったことが物理的なスペースの場所としては出てくるのかなと思
っております。夕刻は、かなりいろいろな行事が詰まっておりまして、かなり予定を組む
というのに非常に手間がかかります。恒常的なことになりますると、昼、朝等が考えられ
るかなと思っております。
 いずれにいたしましても、議員がおっしゃられた対話の関係等については、環境が許す
限りどういう手法があるかということを早急に考えて、対応方を図っていければと思って
おります。
◇11番(片野彦一君) なかなか時間的な制約もありますし、沼田市の状況からしても
市長は非常に忙しいと。こういうことはよくわかります。そういった意味では大変でしょ
うけれども、沼田市をよくするために、やはり市庁舎の職員一体となって、前に進んでい
くためにぜひそういうことも実行していただきたいと思います。
 また、市民に対する語る会、これもいろいろなことがありましょうが、やはりいちばん
市民の声を聞いて、市民の心情を理解する。あるいは市長、行政側の心も聞いていただく
という面では、やはり対話がいちばんだと思います。そういった面で、両面においてぜひ
やっていただきたい。これは具体的には期限は切りませんけれども、早急にこういうこと
も実践できるときには実践していただきたい、こう思います。
 次に、時間も迫っていますので、足早にいきたいと思いますけど、少子化対策ですけれ
ども。これは4つの柱の中の一つの柱にしているということでございますが、具体的にど
のような位置づけにしているのかということをまずお聞きしたいと思います。国には、少
子化対策の担当大臣がいますね。それで、平成15年度に設置された少子化社会対策会議
の会長は総理大臣。委員は、各大臣と。また、少子化対策会議の決定によって、去年から、
「子供と家族を応援する日本」という重点戦略検討会議というのが始まったのですけれど
も、これの議長は、内閣官房長官と。当時の新聞でですね、そういうことが発足したこと
に対して、スケールの大きい少子化対策の構築を決断すべきである。このように社説にも
載っておりました。そのためには、財政負担が増すと。だがそれは国家100年の計のた
めの必要経費だと。少子化対策を国家100年の計に位置づけたと、こういうことであり
ました。まさに国というのは、財源が少なくともそういう布陣ができたと。そして対策に
臨んでいると、こういうことでありますけれども。
 沼田市では、社会福祉課の子育て支援係が少子化対策を担当していると思います。これ
は、昨日も少子化対策で、子育て支援は子供課を設置しろと、こういうふうな提言があり
ましたけれども、私は、少子化対策というのは、社会福祉課1課に任せておいてできる問
題ではないと思う。全市的な権限を持つ組織がイニシアティブをとって、そして実行して
いかないと実現はできないと、こういうふうに思います。
 そこで提案なのですけれども、沼田市においても、まず国の少子化対策会議に習って、
仮称沼田市少子化社会対策会議を、星野市長をヘットにして、課長級以上で立ち上げてい
ただきたいと思いますが、その辺のご所見をお聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい問題でございまして、例えば、高齢化対策は、ある
意味においてはいろいろな現況からいろいろな解明ができると思うのですが、少子対策は、
無のところから有を誘発をしていくということに、結論からいくとなるわけでございまし
て、非常に難しい問題だなと思っております。今日も申し上げさせていただきましたとお
り、私どもが子供のときに地理の勉強をするとピラミット型の人口構造で、これがアジア
型であって、先進諸国は大体長方形で平均化した状態。ところが、今わが日本は逆三角形
のような構造になっておりまして、実にこれが不安定な状態になってきているということ
が出ております。実は、地元の高等学校の将来のことなどを見ても、どうしても、現在1
8歳の方を100とすると、10年後に、現在の1歳の方が50パーセントくらいになっ
てしまうというような、大体そういう構造になっているのですね。それだけに厳しいなと
思っております。
 先般も、これは利根郡の某首長から、やはり少子化対策のことについてのご質問等が、
知事との語る会でも出ておりましたけれども、なかなか明解な答えをいただくことがなか
ったかなというふうに仄聞しております。群馬県当局としても一生懸命やられているよう
でありますが。これらをとらまえたときに、議員が、全市的な形の中で今後考えていく必
要ではないかということについては、これはまさにそういう意味では重要なことだなと思
っております。
 従いまして、今後議員からいただいた提案に対して、どういうふうに対応していってい
いかということを内部協議を進めまして、やはり国等の動向、群馬県等の動向と整合でき
るような、そういう方向性を導いていくようなことの向きに向かって、そして検討を加え
てまいりたいというふうに思っております。いずれにいたしましても、大変貴重なご提言
だというふうに受け止めております。
◇11番(片野彦一君) ご答弁いただきましたが、なかなかそういうことも慎重に検討
していきたいと、こういうことであると思います。もう一つですね、政府の方で申し訳な
いのですけれども、昨年12月に、ワーク・ライフ・バランス憲章を制定したと。女性の
就業率の向上とか、保育サービス拡充など、10年後の目標数値を掲げて、やっと政府の
方も本気になってきたと。こういう状況ですけれども。そして今年の1月22日に、全国
自治体に対して、従来の縦割り体制では各部局の連携が不十分であると。こういうことで、
少子化対策推進本部の設置を求める通知を出した。こういうことでございます。その内閣
府主催のシンポジウムで、講師が、「出生率は結果であると。このままいけば日本社会は
持続不可能になる。そのサインが少子化であると」懸念されて次のように指摘されていま
す。そのまま読んでみますと「出生率と女性の社会進出と男性の家事労働の関係を見てみ
ると、女性が働くにつれて男性の家事労働時間が長くなっている国は、女性の管理職率が
高く、出生率が高いのですと。逆にいうと、女性の社会進出が進んでも、男性の家事労働
時間が伸びない国は、女性の管理職率が低く、出生率も低いと。
 ちなみに、家事、育児の占める男性の割合は、上位では、カナダが43パーセント、ノ
ルウエーが40パーセント、オランダとアメリカで37パーセント、こうなっております。
イタリアは、ヨローッパで最低で22パーセント、日本は残念ながら12.5パーセント
と先進国最低となっています。日本人男性にはショッキングな話でありますが、職場や家
庭での男女平等が保たれている国は出生率が高いということであります。こういうふうに
なっております。また日本は、主要7カ国の中で労働生産性も11年連続で最下位。これ
は職場、家庭の男女平等が保たれていない国は、国際競争力が低いということであります。
このように続けて言っているのですね。
 そこでまた提言なのですけれども、これを沼田市に置き換えてですね、将来の誉れと本
市の活力を高めるために、まず、沼田市から全国に先駆けて、男性が家事、育児をすると。
こういう積極的に行うと。こういう取り組みを始めることにしたらどうかと思いますけれ
ども、どうでしょうか。沼田市は男性が日本一、家事、育児をする都市を目指す、あるい
は宣言するという、全市挙げての取り組みを検討していただきたいのですがいかがでしょ
うか。
◇市長(星野已喜雄君) 今日はダイナミックなことが次から次に出てまいりまして、実
際問題、やはりいろいろとご調査をされているなと思って感服をしているところでござい
ますが、先ほど来、ワークバランスから来るところの北欧、あるいはまた北米、あるいは
東アジア、そして日本のいわゆる参加のヒント、そして女子の幹部の登用等含めて、男女
平等が実態として進んでいるところに活力が伴っているというご提言は、調査なくしては
発言なしということの中にあって、相当ご調査をされたのではないかなと思っております。
その経過のいろいろな分析につきましては、心から経緯を表するところでございまして、
今後私どももしっかりと受け止めて、これを勉強していかなくてはなりません。
 ただ一応、家事だとか、育児を男子がやる、都市宣言を目指したらどうかということに
ついては、極めて独創的な発案でありまして、しかしある意味においては、これは男女同
権型社会ということをとらまえると、また非常に傾聴に値する展開だと思っております。
いずれにいたしましても、今日初めて伺った提案でございますので、これを受け止めなが
ら、もう少し勉強させていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇11番(片野彦一君) 突飛なあれで申し訳ございません。もう一つ、先ほど言いまし
た大分市が、14万人以上が参加してまちを掃除するということで、それを機会に日本一
きれいなまちづくりを進めるのに成功したと。こういうことですけれども、先ほどの延長
ですけれども、例えば、男性が一度に集まる大規模イベントとか、あるいは、男性クッキ
ング、こういったものも考えられると思います。それと、男性の意識や社会の意識改革、
また仕事や仕事の評価に支障なく、男性が働ける環境整備に市としてしっかり取り組む必
要があると、こういうふうに思いますが。
 それで先ほど、沼田市はそういうことを目指したらどうかと言いましたけれども、まず
市においてですね、日本一男性が家事、育児をする市役所と、こういうことを目指す取り
組みから始めたらどうかなと。この辺も検討していただけたらなと思います。この話を、
おもしろくもない冗談で終らせないために、子供と家族を応援する日本、重点戦略会議が
掲げた目標の一つについてふれておきたいと思います。その家事の話ですが、6歳未満の
子供を持つ男性の育児で、家事時間を現状一日1時間から2時間半へという、こういう具
体的な目標が示されているわけですが、ここでお尋ねしますけれども、沼田市の職員等に
ついて、そういうデータはありますでしょうか。意識の面でちょっとお聞きしたいのです
けれども。
◇市長(星野已喜雄君) ない、でもやっぱり今、プロパーの、もともと市役所で頑張っ
てこられた、歴史を持っている方々に伺いますと、そういうデータはちょっとないようで
ございます。大変これも、非常に独創的なご質問になっておりまして、一応そういうデー
タがございませんので、機会があればまた内部でそういうようなこともいろいろと調査す
る必要があるのかなと思っております。
◇11番(片野彦一君) この数字のつかみについては、別に期待しているわけではあり
ません。これは要するに、こういうことを達成するためにはどのような対策が有効である
かと、こういうことなのですけれども。それには、市の職員からそういう達成、率先の取
り組みが必要ではないかと、こう思うわけです。というのは、今年、団塊ジュニアの世代
が、大体34歳から37歳になるのですね。そうすると、もうこれは出産適齢期あと数年
で終えると。男の場合は別として、女性の場合はもう産めなくなってしまうと。出生率が
1.35とか、そういう問題でなく、もう産めなくなってしまうということですから、今
いちばん数の多い団塊ジュニアが、そういう年代になります。
 だからそういう背景があるわけで、要するに政策の実施というか、スピードを要すると
思うのですね。ぜひそういうことも考慮して対応をお願いしたいと思うのですけれども、
その辺についてちょっと市長のお考えがあればお聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) 非常にですね、分析をされたご発言をされておりまして、私ど
もが今まで承知していなかったようなことがたくさん出てまいります。きっと行政で、今
日こちらの方に座っている職員もきっとそうに思っていると思います。確か言われてみる
とチャンスのあるところにしっかりと手を打っていけと、こういうところだと思いますの
で、今日、冒頭からの質問の中で、中央の戦略会議、あるいはまた世界的な流れの分析、
さらに、家族内の、家庭内の家事の役割分担等も、総合的なとらまえ方をしていく必要が
あるのだなということを改めて受け止めているところでございます。
 いずれにいたしましても、ぜひお持ちの資料分析等について、機会を見てぜひまたご示
唆をいただきたいと思いまするし、また職員にもそういったことを命じておきたいという
ふうに思います。
◇11番(片野彦一君) そういうことで、ぜひ前もって前進した考え方で進んでいただ
ければなと思います。本質的には、出生率の上昇というのは、やはり職場、あるいは家庭、
これの男女平等にかかっている。これに本格的に取り組まなければならないと、こういう
ふうに思います。それは一つには、男性が、既得権益手放すわけですから、全市的に運動
を推進していかなければ、自分だけが一人いい子になるとか、馬鹿になるか、そういうこ
とになると思いますので、全市的な取り組みが必要なのだと。こういうふうに思います。
それのためにはぜひ市役所から範を示すのがいいんじゃないかと、こう思っているわけで
あります。そういった意味で、そういうことを総合的に検討する意味でも、ぜひ少子化対
策会議、沼田市の少子化対策会議というものをぜひ立ち上げていただければなと、こう思
います。
 そういった願いを込めて、あと次に、親業講座について移らせてもらいますけれども。
これは今教育長の方から話がありまして、やはりいろいろな面でファミリーサポートとか、
あるいは子育て講座、あとは家庭教育カウンセリング、そういうことでやっているようで
す。あるいはPTAの研修会等で実際実践していると、こういうことでございますけれど
も。これは実際に、開催される回数とか、あるいは参加される人数とか、そういうことを
つかんでおれば教えていただければと。
◇教育長(津久井 勲君) それではいくつか紹介をさせていただきたい。
 先ほどの、民間のというのはちょっと掌握しておりませんので、教育委員会関係であり
ますと、先ほど申し上げた家庭教育カウンセリング初級講座というようなことで、20名
弱だと思いますけれども、年間10回程度、かなり中身の濃い、指導者は、カウンセリン
グ教育相談の上級レベルの方です。ほとんど地元にそういう方がいらっしゃいますので、
そういう方を講師に講座を開いております。
 それから、これは学校関係で、小学校13校、中学校9校ございますけれども、それぞ
れ就学時とか、就学前とか、または1、2年生とか、さらには、住民、教職員も含めてと
いうような形で、それぞれの学校で、例えば小学校入学を迎える子供への接し方とか、親
と子の心を育てる家庭教育とか、1年生の保護者として心がけたいこととか、中学校へ行
きますと思春期の子育てとか、中学生の新たな子育てとか、いろいろな、それぞれの段階
に合った形での講座を学校単位で開いております。学校単位ですから、それぞれ人数はあ
れですけれども、大きな学校は比較的多くと。小学校ですと薄根小が、テーマが、「一年
生の保護者として心がけたいこと」参加者数80というような数字が出ております。少な
いところは比較的小さな学校ですけれども、20名弱、17名とか、多那小学校17名と
かございます。また、中学校の方では、これまた大きな沼田中学校などは、「子供たちの
心、今親離れ、子離れ」というようなテーマで140名、沼田西中が、思春期の子育て1
80名、少ないところは、同様、小さな学校は比較的少ない。多那中学校は、23名。し
かし、子供の数を数えると率は高いわけでありますけれども。こんなことで開催をしてお
ります。
 あと、PTA関係はちょっと把握できておりませんけれども、例えば沼田市の小、中の
PTA連合会というのがございますけれども、その中に母親委員会というのがあります。
これはちょっと人数は掌握してございませんが、手元にありませんけれども、親と子の関
係について考える。中央公民館で6月の19日に予定をされております。
 また、教育事務所主催で、先日、昭和村の公民館で、郡、市の合同のPTAの指導者研
修会というのがございました。あれはたぶん100数十名の参加者であったと思いますけ
れども、これらの研修、また講座が開かれているわけであります。
 以上でございます。
◇11番(片野彦一君) 丁寧な説明ありがとうございました。やはり聞きますと、回数
も、あるいは参加人数も相当いっているなと、こういう感じを受けます。そういった中で、
やはり私たちが歳を取ったせいか、子供に対する躾と言いますか、そういうものがなかな
かできていないかなというふうな感じを受けることがございます。そういった意味で、ち
ゃんとした親に対する教育がやはりある程度必要なのかなと、こういうことでちょっと質
問させていただきましたけれども。
 そういった中で、やはりそういう講座に出席する人、あるいは関心を持っている人とい
うのは問題ないのでしょうけれども、実際にそういうところに来ない、忙しくて来られな
い方、あるいは全然興味のない方と。こういうことが反対に、ちょっと小数なのでしょう
けれども、この辺が課題なのかなと、こう思います。そういうことについて、何か対策と
か、周知の徹底だとか、参加の促進だとか、そういうことについて、何か方策とかあれば
お聞かせください。
◇教育長(津久井 勲君) 2、3紹介させていただきます。議員ご指摘のとおり、熱心
な方は、本当に、任意の参加であっても率先して参加いただくというようなことがありま
すけれども。時には、少数でありますけれども、全員参加してくださいと言ってもなかな
か参加できないと。これは私どもにも、その日、都合でというのがありますけれども、毎
回ほとんど参加していただけないということがあります。今学校では、地域や保護者の皆
さんとの連携という観点から、学校の情報をできるだけ外に出そうというようなことで、
学校の評議委員会というような制度を導入したり、さらには、学校だより、学年だより等
の簡単な広報でありますけれども、便りを出したり、さらには、学校評価制度というのが
導入されましたので、これらの目標課題や、さらにそれに対する評価を、地域の方やPT
Aの方にお願いをしてとっていくとか、そういう学校と地域、さらに保護者含めた形で、
学校教育をより充実をしていこうというようなことが沼田市に限らず今盛んに行われてお
りますので、こういうことが一つの理解の、例えば出席していただけない方に対して、学
校だよりが、家に帰ったら、玄関先なり、テーブルの上に置いてあれば、仮に廃棄処分に
するにしても、何だいこれはと確認してから廃棄するのではないかと思います。いずれに
してもそういうふうなこと。
 それから、これはそれこそ議員さんの、いろいろな範囲と同じなレベルになるか、現実
にできるかどうかわかりませんけれども。考え方としては、親が育ってないわけですから、
私も同じですけれども、そういう指導力がないというのでなくて、親自身も成長していか
なければ親業も全うできないわけですよね。そういうことから、今学校では、特に外に開
かれた学校、開かれた教室にしようというようなことで、授業参観等も結構多くやってお
ります。毎日が授業参観だというようなことで呼びかけている学校もあります。そういう
中で、子供たちの姿を見て、わが身を正すというようなこともありますし、子供たちを理
解する上で、子供がいわゆる集団の中で、先ほど同様、社会の中でどう生活して育ってい
るのかというふうなことを知るというふうな観点から、いわゆる子供たちと共に学ぶ。そ
れからあえて言わせていただければ、子供たちに学ぶと。子供の立ち振る舞いや、子供や
孫のやることによって大人が学んでいくということは大いにあるわけです。ですから、そ
んなことを、学校で例えば共に学ぶ、一緒に作ろう、スパゲティーとかですね、そういう
ような授業なり、または実習なり、参観を、ただ一方的に参観をするのではなくて、一緒
にお勉強して、たまには保護者も手を挙げて質問するとかですね、子供たちに期間遵守を
して教えてやるとか、または家庭科であれば、今のように一緒にお母さんとお父さんと一
緒に料理を作る、家庭科の授業に参加しよう、体育の授業をやっていこうというような中
で、親も共に成長していくということが比較的やりやすいし、効果が上がるという点にお
いては、非常に効果が上がるのではないかと思います。
 ただ、繰り返しになって恐縮ですけれども、先ほどのように、それでも出席、参加でき
ないという親御さんに対してはということで、いろいろ学校は知恵を絞っているわけであ
ります。逆に、家庭訪問とか、電話作戦とか、いろいろ学校側から出ていくということも
あると思いますので、そんなことも心がけていきたいなあと思っております。
 以上です。
     ─────────────────────────────
○会議時間の延長
◇議長(金井康夫君) 本日の会議は、議事の都合により、あらかじめこれを延長いたし
ます。
     ─────────────────────────────
◇11番(片野彦一君) わかりました。いろいろそういった面では努力されているとい
うことで、ある程度の人が聞きにこないということであると思います。そういった意味で、
家庭訪問までして考えているということですので、少ない子供ですから、一人でももれな
く成長していっていただけるように、万全の努力をしていきたいなと、こう思います。よ
ろしくお願いします。
 あと次に、震災の関係の耐震工事、耐震強化の関係ですけれども。これ実質やっている
のは40棟、不要も含めて住んでいるのが72棟中、実質の数で40棟、こういうことで
ございますが、そのうちの、やはり二次診断、32棟中15棟がまだ未実施だと。こうい
うことでございますが、これは逐次やっていくということでありますけれども。これは、
この診断だけはお金もかかることでありますけれども、まして工事になると余計かかるわ
けですが、そういった中で、診断だけはとにかく早く済ませないと不安だということもあ
ります。親御さんも不安でしょうし、それが診断、強度がなかったら余計不安になるわけ
ですけれども。一応実態を知るということは大事なことです。ぜひ期限を切って、診断だ
けは実施していただきたいと思いますが、その辺について教育長のお考えがあれば。
◇教育長(津久井 勲君) 今いくつか課題もありますけれども、基本的には、議員ご指
摘いただいたとおり、その方向で努力をしていきたいと思います。
 以上です。
◇11番(片野彦一君) そういうことで、あとは診断の実際の工事ですけれども、これ
はもうそういうことで、耐震性がないということであれば工事を実施しなければならない
わけですけれども、そういったことについては、場合によっては莫大な費用がかかると。
こういう財政難の中で、今日も市長はじめ市の当局者もいらっしゃいますけれども、ぜひ
その辺は、いちばん優先課題に据えていただいて、学校の、子供の命を守るという、そう
いう観点から、ぜひ実施に向けて努力していただきたい。要するに頑張っていただきたい
と、こう思います。よろしくお願いします。
 教育長の方は以上ですが、次の、震災用の緊急貯水槽の状況。これは一応ないというこ
とであります。実情はそうだろうなと、こういうふうに思いますけれども、やはりいろい
ろな先例の都市では、兵庫県の、阪神・淡路大震災の後、西宮市などは、そういったとこ
ろでは、緊急用の、災害用の応急給水設備を整えていると。あるいは神奈川県伊勢原市の
成瀬小学校というところでは、プールに浄化装置を付けて、災害時にはそれを浄化して、
プールの水を飲料水に使う。こういったこともあるようです。あるいはまた、山形市にお
いては、人口はちょっと多いのですけれども、大体15万人分、1人1日3リッターとし
て15万人分の非常用の水を確保していると。こういうふうなデータもあります。
 そういった中で、やはり沼田は災害が少ないとはいえ地震はいつ来るかわからないわけ
で、その辺についての先の見通しと言いますか、考え方があれば再度お聞かせ願いたいと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先進地域のいろいろなご調査の中で、震災用緊急貯水槽の関係
について、また再質問をいただいたわけでございますけれども、ご案内のとおり、この飲
料水の応急的な供給計画は、地域防災計画で定めておりまして、そういったことから、ま
たさらに本市におきましては、31からの水道施設の水源等もございまして、ある意味に
おいては、そういった一朝有事の状況があったときにも、何とか防災計画では対応がなさ
れるというような形でもって、市民の方々にはご理解をしていただいてきた経過がござい
ます。
 ただご承知のとおり、安心、安全の問題についてはですね、大きな政治課題になってお
りまして、そういった意味で、いつ、どのような状況が起こるかもしれません。従いまし
て、現在の状況をしっかりと確認し、しかも現在の状況で遺憾なきよう対応が図れるよう
に、さらに努力をしていくということが第一義的にあり、さらにですね、今日いろいろと
ご調査されたようなご提案もありますので、これらについてはまた研究も重ねてまいりた
いと思っております。
◇11番(片野彦一君) わかりました。そういったことで現在は十分対応できるという
ことでございますので、さらに安心・安全のために注意と言いますか、計画と言いますか、
そういうことも怠りなく意識していただければと思います。
 最後に、ちょっと総括と言いますか、今回の質問について、最後に市長の見解をお聞き
できればなと思いますけれども、今回、いままでの行政というのは、税金を使ってサービ
スを提供してきたと。その財政が逼迫して予算がないので仕事ができない。立ち往生をし
ていないだろうかと。今回は、本市には、お金がなくても人はいると。優秀な職員という
資産に着目して、トップ、あるいはまた職員が、自ら範を示して率先して変わることで、
また動くことで行政運営の効率が高まって、市民サービスが前進して、市民が一緒に改善
に取り組むことが、そういう動きが促進できるのではないか。こういう思いで提案いたし
ました。職員自らが地域の中核となって、市民と汗を流して連帯を強めていくと。また、
課外から見た市政、市民から見た市政を再点検すると。その延長線上に市民協働があり、
少子化の解決や高齢化対策は見えてくると思います。お金はいりません。やる気があれば
できることです。動く市政、人材の市政、変革は、課題に向けて職員一人一人が動くこと
だと思います。職場で、地域で、家庭で、3つのフィールドを舞台に、職員が活躍すれば、
市政は開けてくると思います。
 限られた予算に頭を抱える前に、少子化、高齢化といった様々な課題を見据えて、まず
職員がアクションを起こして、どうか市民へと流れを開いていただきたいと思います。職
員の皆様の自発意志もさることながら、組織として取り組むと、そういう意識が大事だと
思います。そして本気で、家族と市民と将来のために働く先頭集団を作り上げて、難題を
もって解決していくと、こういうことが大事だと思います。
 前回、前々回は、私は市長は太陽だと申し上げました。今回は、市長は大将軍と、こう
申し上げたいと思います。部下を信頼して大きく育てていただきたいと思います。そのた
めにも、今日よりは褒める市長に。毎日1人は褒めるのを日課にして、またどうすれば市
民に職員を褒めていただけるか。そういう仕組みや工夫をお願いしたいと思います。市長
のご所見があれば最後にお聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) 大変総括的な、しかも格調ある、まとめ的なご意見、あるいは
またご発言がございまして、大変今日聞いている職員こぞって感激をしているのではない
かと思っております。同時に、やはりここ一番と腹を括って、一生懸命やらなければいけ
ないなということを改めて副市長、あるいはまた振興局長、教育長先頭に、各職員がそん
な認識を持ったのではないかというふうに思っております。立派なご提言誠にありがとう
ございました。
 そういった中で、感想があればということでございますので、一言申し上げまして答弁
に代えさせていただきたいと存じます。先ほど来から少子化の問題やら、あるいは親業問
題等もあって、いろいろと人に関するところの活発なご論議が議員から提案されました。
実は、朝来る際に、あるいは帰る際に、いつも目にするものがございまして、なるほどな
と思って受け止めているのでありますが、「子が生まれて、親が生まれる」という、そう
いう文言が、ある門の玄関のとこに掲載をされております。子が生まれて親が生まれると
いうことが書かれたときに、まさに今教育長が答弁された中に、親が子から学んでいくと
いうような、いわゆる答弁がございましたけれども、まさにそういう意味では、子が生ま
れて、親が生まれるという、ここには非常に意味の深い意味が隠されているなというふう
に受け止めました。
 従いまして、やはり私どもも謙虚になって、そしてあらゆる市民の方々にしっかりと耳
を傾けて、そして、それをしっかりと咀嚼をして、そして、時代の情勢背景と私ども市の
おかれている情勢を的確に分析をして、そして、まさに、子が生まれて、親が生まれると
いうような、いわゆる原点に立ち返ったような形の中で、これからも謙虚にして、しかも
ダイナミックに努力を傾注してまいりたいというふうに思っております。
 議員のご指導、あるいはまた今後ともご鞭撻をお願い申し上げまして、答弁に代えさせ
ていただきたいと思います。
     ──────────────◇──────────────
    第2 延  会
◇議長(金井康夫君)  おはかりいたします。
 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。
  これにご異議ありませんか。
             (「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(金井康夫君) ご異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに
決しました。
  本日は、これにて延会いたします。
  次の会議は、11日午前10時に開きますからご参集願います。
  本日は大変ご苦労さまでございました。
   午後5時11分延会


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