議事日程 第2号
平成21年 3月 6日(金曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
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本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延 会
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出席議員(27人)
1番 真下 恭嗣君 2番 田村喜久子君
3番 坂庭 直治君 4番 石井 紘一君
5番 鈴木 圭子君 6番 金子 一弥君
7番 小野 要二君 8番 井上 正文君
9番 高柳 勝巳君 10番 布施辰二郎君
11番 片野 彦一君 12番 宇敷 和也君
13番 相田 昌夫君 14番 久保 健二君
15番 星野 稔君 16番 大島 崇行君
17番 山ア 義朗君 18番 大竹 政雄君
19番 井之川博幸君 20番 大東 宣之君
21番 橋 襄典君 22番 石田 宇平君
23番 星川嘉一郎君 24番 牧野 保好君
25番 星野佐善太君 26番 井田 孝一君
27番 金井 康夫君
欠席議員(なし)
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説明のため出席した者
市 長 星野已喜雄君 副 市 長 林 義夫君
白沢町振興局長 根岸 恒雄君 利根町振興局長 郷原 重雄君
総務部長 大嶋 政美君 民生部長 田村 澄夫君
経済部長 小池 一夫君 建設部長 小池 大介君
街なか対策部長 松井完一郎君 白沢町振興局次長 小林 守君
利根町振興局次長 繻エ 勇二君 総務課長 栃原 豊彦君
会計管理者兼会計局長 村沢 博行君 教 育 長 津久井 勲君
教育部長 町田 哲男君 庶務課長 水田 修君
監査委員事務局長 須藤 一夫君
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議会事務局出席者
事務局長 小林有一郎 次長兼庶務係長 繻エ 正美
議事係長 茂木 敏昭 副 主 幹 地野 裕一
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午前10時開議
◇議長(金井康夫君) これより本日の会議を開きます。
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第1 一般質問
◇議長(金井康夫君) 日程第1、一般質問を行います。
通告順序に従い、順次質問を許可いたします。
最初に、高柳勝巳議員。9番。
〔9番 高柳勝巳君登壇〕
◇9番(高柳勝巳君) 通告によりまして、一般質問をさせていただきます。
まず、最初に障害者政策について伺います。
障害者の方々が「自分の意思で地域と共に暮らしていける社会づくり」をスローガンに平成
18年から施行された障害者自立支援法は、今、その抜本的見直しが行われようとしています。
その概要は、まず大きな転換点として、同法第29条の見直しに見られる応益負担から応能
負担の考え方へ回帰した点であることと、さきに述べた目標達成に向けた具体的な施策に、よ
り現実的な視点が積極的に加えられようとしているところにあると理解しております。
一昨年の私の一般質問を受け、本市における障害者福祉計画を1年前倒しして策定するとし
た英断は評価するとともに、市長の基本的な考え方やスタンスを表明するには時宜を得ている
と考えます。
国の方針は、やや追い風とも受け取れる情勢ですが、地理的、財政的な問題は厳しさを増し
ている中にあって、理念と現実の乖離を乗り越えていくために、市長の障害者政策への力強い
ビジョン、決意を改めて伺いたいと思います。
さらには、新年度より障害福祉サービス費用の引き上げ改定も聞かれる中、施行後3年での
障害者計画の評価の中に、本計画の後期2期目へはどうそれが生かされていくのかも伺います。
三つ目の項目です。障害者福祉のベースとなるのが相談事業であるとかねてから主張してま
いりましたが、この事業をどのように位置づけ、今後はどう展開をしようとしているのか伺い
ます。
次に、住宅政策について伺います。
昨年3月議会での本市の住宅マスタープランが既に期限切れであるので、早急な策定と内容
の充実を訴えたところ、市長及び建設部長の大変前向きな答弁を受けて、住宅マスタープラン
策定の運びとなったと理解しております。
地方経済は低迷し、沼田市の財政も逼迫する中で、本市が直接抱える住環境の整備や向上に
ついては大変厳しい情勢ですが、そうした中にあるからこそ、市長の決意としっかりした将来
展望が重要と考えますので、市長の基本認識をまず伺いたいと思います。
さらに、時代の趨勢として、高齢者や障害者、子育て支援への対応が公の捕捉すべき中心に
なることは容易に想像ができますし、また政策誘導として大変重要と考えますので、こうした
点も含めて考え方を伺いたいと思います。
最後に、市営住宅入居者選定方法の改善についてですが、群馬県は昨年公営住宅の抽選方法
を見直し、高齢者や障害者が優先されるよう工夫をし、その効果が一定あったとの情報があり
ました。市営住宅の建設や管理は建設課でよいとしても、入居者の選定や実情把握はやはり福
祉的な部門が運営していくことが今後は望ましいと考えますが、市長の見解について伺います。
三つ目の質問は、グリーンベル21無償譲渡問題に関連するところの重大政策課題への取り
組み姿勢についてです。
私は、これを受け入れて沼田市全体の再生の素地にすべきと繰り返し主張をし続けてきた立
場ですので、受け入れには応じられないという過日の全員協議会における市長の選択は大変シ
ョックであり、残念でなりませんでした。しかし、これはあくまでも一つの選択であり、この
選択のみをもってグリーンベル21の課題も中心市街地とまちづくりの問題も本市の危機的な
財政問題も何一つ解決するわけではありませんし、むしろこれからがこうした課題への本番を
迎えると考えています。
そこで、気を取り直し、冷静にこの一連を振り返りながら、今後取り組むべき課題の克服策
と本市の将来展望に向けた論議を行いたいと切望するものです。
まず初めの市長の基本姿勢を最初に示し、専門家の検討や市民の意見を求めるべきではなか
ったかについてですが、平成18年10月6日の全員協議会での市長のいわゆる4条件を付し
ての三井生命との協議開始の説明には気迫があり、明らかに決意を感じ取ったのは私だけでは
ないはずであります。しかしながら、その後はこうした決意が広報や討議資料等の場にあらわ
されることなく、市の危機的財政状況や複合ビル運営の困難性、一般的に言う混迷の経済情勢、
苦戦する他市の状況等が検討の軸に据えられてしまいました。こうした流れは、市民の論議も、
そして庁内の検討組織でさえも負のスパイラルに陥らせ、積極的な活用策や将来を見据えた冷
静な判断を大いに阻害する結果となったと考えています。市長はなぜあの時の基本姿勢を市民
に訴えず、その判断を時の流れに任せたのでしょう。どうしても悔いが残るところです。一定
の総括としてまず伺います。
次に、三井生命保険鰍ヨの具体的回答内容についてでありますが、2月25日の全員協議会
での表明では、受け入れできない理由について5項目を上げて、一般的とも受け取れる総合的
な判断としましたが、苦しい経営環境の中で四つの前提条件という高いハードルのクリアとと
もに、2年以上も待っていただいた三井生命保険鰍ノ対しては、こうした一般的な説明では深
い理解を得られるとはどうしても考えにくいのです。後にトラブルのようなことがないよう望
むわけで、四つの条件クリア以上の納得のいく合理的理由をぜひご説明願いたいと思います。
三つ目の項目は、沼田都市開発鰍フ抜本的経営改善はどのように取り組むのかについてです
が、庁内検討委員会報告書によれば「経営改善策に積極的に取り組むよう指導、監督を行う」
と記されておりますが、沼田市の立場は当然監督機関ではなく主体者であります。先般市民に
より提示のあった都市開発鰍フ改善計画案等は、むしろ沼田市がこうした事態を迎える以前か
ら主体的に作成して検討、協議を行い、一定の方向性は出しておくべきと考えるわけですが、
市長の基本的認識と今後への考えを再度伺います。
最後の項目は、先ほどの問題とも関連いたしますが、受け入れの可否にかかわらず、グリー
ンベル21への行政としての的確な対応、支援についてです。
この件での市長答弁では、財政状況が厳しい中でこれまでも支援してきたとおり継続してい
くという趣旨に受けとめました。しかし、これまでどおりの支援では、庁内報告書が示すとお
り、先は見えてしまうのです。しかも、この報告書にもあるように、「今後におけるグリーン
ベル21の展開によっては、現況を踏まえたまちづくり計画の見直しなどが必要になることが
考えられる」としていますので、本市のまちづくりへも影響が及ぶことも必至と考えますが、
質の高い企業、テナントなどの誘致や庁内組織で検討されていた4階への庁舎や公共的な施設
の移転等、市長として、受け入れない選択によるグリーンベル21及び中心市街地活性化に対
する構想や展望をぜひ伺っておかねばならないと考えています。
以上お伺いし、1回目の質問といたします。
◇議長(金井康夫君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの高柳議員のご質問にお答え申し上げます。
まず、障害者政策について、障害者福祉計画について、理想と障害者を取り巻く現実の差異
と市長の決意についてでありますが、障害者福祉計画につきましては、障害者基本法を根拠と
する法的計画であり、障害者施策全般にわたる総合計画として位置づけられております。
本市におきましても、平成13年度に策定した障害者福祉計画のノーマライゼーション理念
の実現という考え方を継承しつつ、障害のある人もない人もお互いに人格と個性を尊重し合い、
支え合う共生社会の実現や、障害のある人の主体的な選択が尊重される社会の実現、さらに障
害のある人やその家族が地域で安心して生活できる社会基盤の整備を施策の根幹として、平成
21年度に策定作業を行い、22年度を初年度とした10カ年の計画として策定いたします。
障害者への生活支援サービスの充実、保健・医療体制の整備、療育・教育体制の充実、就労
機会の拡大、コミュニケーション環境の整備などにつきまして、解決すべき多くの諸課題があ
りますが、市民や関係者の皆様にお力をいただきながら、障害のある人もない人も、ともに助
け合い、ともに暮らせる、心豊かな地域社会の実現を目指し、努力してまいりたいと考えてお
ります。
次に、障害福祉計画(後期)との整合性についてでありますが、障害福祉計画(後期)は、
平成21年度から23年度までの3年間の障害福祉サービスの具体的な種類と必要量などを調
査により集約して策定するものであり、現在、施設利用者等のニーズ調査を行っておりますの
で、調査結果を取りまとめ策定いたしますが、障害者施策全般の総合計画である障害者福祉計
画と整合を図りながら策定したいと考えております。
次に、障害者相談支援についてでありますが、相談支援事業は、障害のある人やその保護者、
介護者などからの相談に応じ、情報提供や必要な援助を行う業務であり、本市におきましては
平成18年10月に1名の相談支援専門員を配置して相談業務に当たってまいりました。しか
しながら、多岐にわたる相談に対応するため、より充実した場所や要員の確保が必要なことか
ら、かねてより協議を行ってまいりました障害者相談支援センターについて、利根沼田5市町
村での共同設置に向けた新たな考え方の協議が整いましたので、4月1日より開設し、障害者
の相談支援業務のさらなる充実に努めてまいりたいと考えております。
次に、住宅政策について、沼田市住宅マスタープランについて、基本的な考え方と進め方や
課題についてでありますが、現在の沼田市住宅マスタープランは、平成10年3月に市営住宅
の適切な管理と計画的な再生に向け、問題の整理や把握を行い、老朽団地の再生も含め既存市
営住宅の管理のあり方について策定したものであります。策定当時と社会状況、財政状況も大
きく変化したこと、また平成18年6月に住生活基本法が制定され、国の住生活基本計画が同
年9月に示され、さらに県の住生活基本計画が平成19年3月に策定されたことから、平成2
1年度にHOPE計画やストック総合活用計画などの市営住宅関連計画を含め見直しを行うも
のであります。
次に、高齢者や障害者、子育て支援への対応についてでありますが、公営住宅は、住宅に困
窮する低額所得者に対して低廉な家賃で住宅を賃貸することにあります。また、身体障害者居
住住宅の改造助成や介護保険による住宅改修制度もありますが、生活弱者世帯の住宅にかかわ
る支援や公営住宅の供給及び改善並びにリフォーム補助制度などについて、福祉部局とともに
研究し、新住宅マスタープランに反映させる予定であります。
次に、市営住宅入居者選定方法の改善についてでありますが、現在は申し込み順の入居とな
っております。県におきましては平成20年度から年4回の抽選制度を導入し、高齢者、障害
者などの要素を持った生活弱者世帯の当選確率を上げております。県内他市と比べて公営住宅
の割合が少ない本市の管理戸数の中で、住宅に困窮している世帯に対してどのような施策が可
能であるか、新住宅マスタープラン策定の中で検討していく予定であります。
次に、重大政策課題への取り組み姿勢について、グリーンベル21無償譲渡問題について、
市長の基本姿勢を最初に示し、専門家の検討や市民の意見を求めるべきではなかったかについ
てでありますが、グリーンベル21にかかわる三井生命資産寄附の申し入れの対応につきまし
ては、本市にとって大変大きな課題であり、将来にわたって市全体を見渡した中で判断をして
いかなければならないことから、まず多面的なご意見を幅広く拝聴することが必要と判断し、
市民各位のご意見、ご提言などを聞く機会を多くとらせていただいてきたものであります。
具体的には、庁内の検討組織であるグリーンベル21検討委員会並びに区長会や商工団体等
の代表者、大学准教授及び中小企業診断士などの有識者で構成するグリーンベル21検討会議
におきまして、受け入れの是非及び寄附を受け入れた場合の利活用方策について検討をお願い
するとともに、市議会のご意見及び市民懇談会や市民説明会等を通じて市民の皆様のご意見、
ご提言を拝聴しながら、真摯に検討を進めてまいってきたところであります。
次に、三井生命保険株式会社への具体的回答内容を伺いたいについてでありますが、先に述
べました庁内の検討組織であるグリーンベル21検討委員会及び有識者等によるグリーンベル
21検討会議から提出された検討結果報告書及び意見提言書並びに市議会のご意見を始め市民
懇談会や市民説明会等のご意見を総合的に勘案し、熟慮に熟慮を重ねた結果、寄附の受け入れ
はより慎重にせざるを得ず、三井生命資産の寄附の要請には沿えないとの苦渋の判断をさせて
いただいた旨を2月25日の議会全員協議会終了後、三井生命保険株式会社へ電話及びファッ
クスにてまずはお伝えし、3月3日に正式文書を持って会社を訪問し、謹んで回答を申し上げ
てきたところであります。
次に、沼田都市開発株式会社の抜本的経営改善はどう取り組むのかについてでありますが、
グリーンベル21の管理運営を行っている沼田都市開発株式会社においては独立した法人格を
有する経営主体として自主的に経営の改革、改善に積極的に取り組むことが基本であると考え
ておりますが、沼田都市開発株式会社は第三セクターの位置づけから、市といたしましても早
急に会社経営に関する有識者及び学識経験者等の活用を図りながら、経営分析と改善策を検討
してまいりたいと考えております。
次に、受け入れの可否にかかわらず、グリーンベル21への行政としての的確な対応、支援
を望むがどうかについてでありますが、市といたしましては、まちづくりの総合的な観点から、
できる支援につきましては引き続き努力していかなければならないと考えております。新年度
におきましては、空床の利活用を促進し、グリーンベル21の集客力の一助とするため、沼田
ふるさと館の運営を継続するとともに、市が主催する各種イベント等の実施やさらなる活用策
の検討を行うなどして、グリーンベル21全体の活性化が図られるよう、必要な支援について
鋭意取り組んでまいりたいと考えております。
以上申し上げまして、高柳議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇9番(高柳勝巳君) 答弁をいただきましたので、再質問させていただきたいと思います。
まず最初に、障害者政策について、基本的なところでの考え方のすり合わせですから、ご容
赦をいただきながら質問したいと思います。
私は、この問題で、以前高浜市や東松山市の事例を挙げて、こういったところの計画等を参
考にする方が望ましいとかねてから主張してきました。今回、障害者福祉計画と障害者計画を
一体として次年度立ち上げるという計画ですけれども、この二つのプランは非常にすぐれてい
るなと改めて私は思うわけです。どこがすぐれているかということになりますと、基本的なス
タンスや哲学がしっかりうたわれているということです。それがわかりやすく書かれていると
いうことなんです。ちなみに、東松山市の例だけ挙げさせていただきますと、まず名称が「市
民福祉プラン」、「障害者」という名称がないですね、主題のところに。そして、「ともに暮
らすまちづくりの実現」、これは沼田市長も同じことを申したわけですけれども、今何が窮地
かというと、高齢者や障害者に対して、核家族化が進む中で体験したことがない、どう接して
いいかもわからない人たちがどんどんふえていっているんです。そういったことについて、東
松山市においては、特別支援学級に通うお子さん、ご兄弟がいる家族は71%、ご兄弟で同じ
学校に通わせているんです。そうすると学校でお兄さんが弟の面倒を見る、学校や地域がその
障害者の弟さんの面倒を見たりということが自然になるんですよ。自然になるから大変なこと
ではないし、当たり前になるんですよね。こういった実践が積み上がっていくから生きた計画
になるわけで、その辺がしっかりしていかないと、日本じゅうどこの市も大体同じようなこと
が書いてあるわけで、その辺についての考え方を市長にお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員の再質問にお答えしたいと思います。
議員は、かねがね小さな価値観の多機能型というような、いわゆる地域コミュニティーにあ
っても総合的な価値観の整合性を常に福祉行政の現場にあっても訴えられてきた方であると私
どもは受けとめております。したがいまして、ただいまお話をされましたところの地域や学校
において現在経験したことのないような対応に処していくための地域学習あるいはまた学校現
場における福祉のいわゆる学習、これらについては大変時宜を得たご発言なのではないかと思
っております。もちろん教育委員会も、その質問を受けているわけではありませんが、やはり
教育委員会の立場からしても、この節いろいろと私どもが見ておりますと、市内の各小学校の
異なったところの特性を生かした交流等を深めるような、そういう意味では斬新的な内部交流
等もされております。そういうことの一つずつがソフト事業のとらまえ方として位置づけられ
ているかと思いますので、ぜひご提言の趣旨に向かってとらまえていくということが大事なの
ではないかと受けとめておりますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) これは言葉には余りあらわしづらいと思うんです。ただ、やはりこれ
だけ経済情勢が厳しくて、福祉関係の予算にもという勢いがある中で、市長がここは譲れない、
そして当たり前なんだという考え方を再度持っていただきたく今回通告をさせていただいたと
いうことだけは理解をしていただきたいと思います。
そしてまた、さらに続けさせていただきたいと思うんですけれども、先進地域というのはど
こがすぐれているかと申しますと、市長もおっしゃいましたけれども、当事者と家族だけの取
り組みでなく、当事者、市民、関係者、行政それぞれがそれぞれの役割を明記してあるんです
ね。当事者は当然苦しい中で何とかしなきゃならない、だけど周りはそれっ放しですよという
のでは困りますので、東松山のものは6基本26項目という具体的に、そしてだれが何をする
まで書かれているということなんです。こういったところまで踏み込んだところはほかにない
と思いますし、これが結局福祉のまちづくりじゃなくて、福祉でまちづくり。市長も最初にま
ちづくりの観点でとおっしゃっていただいたので、基本的な認識は一致していると思いますけ
れども、福祉を充実させていくんじゃなくて、まちづくりの中に福祉を位置づけるんだという
ことが明確になっているというところが他市のものとは違うということなんです。そういった
点についてもう一度お伺いできればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 確かに、議員がご指摘のとおり、厳しい財政状況の中にあって、福
祉という崇高な行政の分野にあっても大変厳しい状況であることは、今まで各関係部局等が説
明してきたとおりでございます。ただ、間違いなく言えることは、どうしてもみずからの立地
によって立ち行かないということの状況が招来しているご家庭があるやなしやということにな
りますと、これは全くないとは言い切れない状況にあろうかと思います。したがいまして、ノー
マライゼーション、バリアフリーという概念が既に10数年来言われて久しいわけでございま
すけれども、そういったことはやはり普遍的な価値観としてこれからしっかり受けとめた形の
中でとらまえて、まちづくりの一助にしていくという形でとらまえていきたいと思っておりま
すので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) 理念の問題ですので、でき上がってみたときにこれは評価するしかな
いと考えておりますので、ぜひそういった市長の哲学理念がしっかり反映された計画になるこ
とを大いに期待をしていきたいと思っています。
それから、2番目の後期の計画でありますけれども、これはより具体的な計画になってくる
と思いますし、政府でも前期の計画の見直しと政府与党のプロジェクト等で抜本的な見直しが
行われています。最初に発言したとおり、応益負担から応能への回帰、基本的なスタンスが1
80度変わると言ってもいいですし、中山間地域への、先ほど市長が言った小規模多機能への
格差の是正というんですか、こういった視点も見られます。ぜひこの障害者計画の後期の問題
についても具体的にいろんなものを入れていってもらいたいと思います。
その一つとして、先般も問題になっておりますけれども、中心市街地のやさしさの核の中に
はそういった要素がたくさん含まれているわけです。こことの関連は後期計画との間でどう市
長は考えていらっしゃるのかお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まちづくりのやさしさの核との関連からご質問があったと受けとめ
たところでございます。ご案内のとおり、まちづくりの現在進めている事業は、街なか対策部
を中心といたしまして、現実的な日々の状況をとらまえて、地域の関係者の方々と連動して進
めてきている経過がございます。議員皆様方から、その進捗率等についてはいろいろな角度か
ら分析をされ、厳しいご提言をいただいていることも事実でございます。したがいまして、こ
れからもまちづくりの関係は与えられた環境の中で精いっぱいやれることはやっていかなけれ
ばいけないと思っております。ただ、議員の言うやさしさの核に、後期障害福祉計画が年の流
れとともに整合性が保たれるかどうかということについてはやはり若干の検討が必要なのかと
思っております。したがいまして、それらの進捗の流れを踏まえながら、可能であれば当然そ
れは整合させたような考え方になっていくのではないかと受けとめているところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) これは改めて申すまでもないですけれども、前々回の質問でも明らか
にしましたが、この提言書の中身は、面積についても予算についても5年でこれを実現してい
くのはかなり厳しいという状況の中で、目的の中に障害者の社会参加と自立を支援するまちづ
くり、子育てを支援するまちづくりと明確にうたってあるわけです。ですから、後期3年の中
にはこれを明確に入れ込みながらつくり上げていくというのが私はより現実的な対応だと考え
ているんです。前期は失礼ながら計画ができなかった分、後期で取り返すと、基本的な考え方
も新たにしながら取り返していくという決意でもって、再度ここへの考え方をお伺いしたいと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただいま再質問をいただいたわけでございますけれども、この問題
等については議員は大変造詣の深い立場でもございます。したがいまして、いろいろな角度か
らまたご提言をいただければ大変ありがたいと思っておりますが、やはりまちづくりの進捗と
ともにとらまえた形の中でこれらを分析、精査していく必要があろうかと思っております。し
たがいまして、今後議員のご提言をしっかりと受けとめた形の中で対応方を図ってまいりたい
と考えております。
◇9番(高柳勝巳君) 提言をありがたく受けとめるということで、積極的に提言していきた
いと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
相談事業の方に移りたいと思いますけれども、今回の見直しの中に、さらに申しますと、障
害者の範囲に発達障害と高次脳機能障害が追加されるんです。要は、捕捉すべき範囲が広がる
ということです。特に発達障害については、以前から申しましたけれども、早期発見・早期対
応というということが非常に強く求められる事業ですので、先ほどの1回目の答弁で共同設置
による充実が見込まれるわけですけれども、ぜひこの相談事業というのがすべて基本に私はな
ると考えておりますので、再度その辺についての答弁をいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これも言うならば前段の質問の障害福祉計画のところでいろいろと
それに取り組む姿勢等についてのご質問をいただいているわけでありますが、やはり障害者相
談支援の関係等については、かねがね大きな課題でございました。また、同僚議員からもご質
問をいただいていた経過もございます。今回、いろいろと本市が一歩前に出ようという形の中
で、利根郡下の町村等にもそういう形の中で話を投げかけたところ、冒頭の答弁のとおり、お
互いの協議が整ったということから、本市がリーダーシップを発揮して、そして4月1日から
障害者の相談支援事業の業務をさらに拡充して、そして安心安全に役立てていきたいというこ
とでスタートをする考え方でございます。したがいまして、今日に至るまで各関係の方々に大
変ご心配をかけたわけでございますけれども、一歩前進したということで深いご理解をいただ
ければ大変ありがたいと思っているところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) 関係者の皆様の努力を評価しますし、一般質問ですので細部まではお
聞きしませんが、先ほどの市長のリーダーシップにより事が運んできたというところを重く受
けとめて、今後もぜひそういった姿勢でやっていただきたいと思います。
次に移りたいと思います。住宅マスタープランについてです。
先ほど市長から、こう言っては失礼ですけれども、一般的な住生活基本法ができたので、社
会の情勢に合わせてというお話がありましたけれども、社会の情勢の変化という点では、今回
つくる住宅マスタープランの要素に、合併の要素以外に市長が特に心がけていることというの
は何かありますか。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまいろいろな諸状況の変化ということについて、たしか合併
以外のことでと言われましたでしょうか。それは、議員ご出席の講演会等でも述べていたとお
り、日本国全体で加速度的に人口減が来るということと同時に、一方においては高齢化率が加
速度的に高まっていくというようなことから、どうしても社会構造の担い手、つまり今で言う
成年、壮年層の割合が高齢化の方々に比すると大変少なくなってくるというようなことが社会
構造の活力を人口動態が非常に厳しくしていくということが分析されます。したがいまして、
こういった公営住宅そのものがそういう状況の中にあってどういう役割を今後果たしていかな
ければならないのかということについては、行政の立場からは大変真摯にとらまえなければい
けないと思っております。
なお、今次、環境問題とか、いろいろと言われている中にあって、やはり大自然のあるふる
さとがいいなというようなお気持ちの方々が都会に多々あるということを思いますときに、そ
ういった方々が言うなれば移住してきて、十二分に生活ができるような状態に環境整備をして
いくということが大変重要なポイントになってくるのかなと。今回の問題が住宅マスタープラ
ンの関係でございましたので、そこのところに着眼した形の中でこの節の変化の状況等につい
て触れて答弁させていただいたところであります。
◇9番(高柳勝巳君) 二つの要素のうちの一つは私も全く同感で、かねてからU、I、Jター
ンについての受け入れ体制、受け入れ場所についてということは常々申し上げてまいりました
ので、市長が住宅マスタープランをつくる際にそういったところを入れないと人口減に歯どめ
がかからない、そして決意とすれば、地方から都市へでなく、都市から地方へ回帰してくるん
だという流れをこの住宅プランの中に入れていきたいという決意として受けとめてまいりまし
た。私もこのふるさと回帰の会員でありまして、一番最新号に「田舎で働き隊」というのが農
林水産省で企画をしまして、全国で15カ所出しました。これは東京に行きさえすれば仕事が
あって、お金がもうかってというパターンはもう終わりです。東京にいるんじゃなくて、田舎
に来て農作業や林産業、そういった関係に仕事をしながら生活を営んでいこうじゃないか、親
の面倒も見ながらいこうじゃないかというのが私はこれから新しい要素になってくるんじゃな
いかと思います。ぜひ今度のプランの中に、細かい点はありませんけれども、その考え方が含
まれるよう、ぜひお願いしたいと思いますし、現実にそういったプランを策定している自治体
も北海道や東北等ではもう散見されておりますので、ぜひおくれをとることなく市長にはご決
断いただければありがたいと思いますので、その辺について再度お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この住宅問題は非常に重要なことであると思っております。私が今
までの経験で申し上げるのは大変僣越でございますけれども、いろいろな景気浮揚対策を考え
ても、住宅の進捗が非常にすそ野の広いものになっているということは、かねがね各識者が言
っているところでございます。したがいまして、それらのことについては今回のマスタープラ
ンをつくる際には重きを置いていかなければいけないと思っております。
なお、私どもが現在精力的に進めてまいりました交流事業関係のとらまえ方をしても、場面
によっては沼田市そのものが、実験的という言葉を使っていいのかどうかわかりませんけれど
も、そういったところの受け皿的なものをスタンバイしていくということなくしてはなかなか
前進ができないというような識者の示唆もございます。したがいまして、いろいろと今までの
価値観にとらわれることなく、できるだけ時代に即応した計画にしていかなければならないの
ではなかろうかと受けとめているところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) 先ほど市長がお話しされたように、これからの時代というのはやはり
改めて政策誘導というのが非常に重要になってきます。こういうまちにしたいんだ、こういう
人たちを受け入れたいんだ、こういう人たちを幸せにしたいんだという政策誘導が本当に問わ
れているんです。ですから、いいタイミングのときにこれを部長も市長も決断をしていただい
たなと私は考えております。
もう一方、外から受け入れて人口減を防ぐという考え方と中の人たちが安心できるという点
では、最初に申し上げたとおり、高齢者、障害者、子育て支援の視点も住宅プランの中に入れ
なければならないと私は思っています。当市では、頑張る地方応援プログラムにおいて中心市
街地の休日の通行量なんていうのも目標として掲げられています。子育て支援も目標として交
付税の特例算入について手を挙げているわけですよね。街なかに高齢者、障害者、子育て支援
というのを住宅政策として誘導することについてはどうお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 現在進めているまちづくりの区画整理事業等との関係に絡めてのご
質問であるとすると、前からやはり同僚議員がご質問されていた経過もありまして、その域を
脱する答弁をするというのはちょっとここでは慎重にならざるを得ません。と申しますのは、
現実に現在のあいているところは換地がされてまいりまして、しかるべき形に生まれ変わって
くるということになりますので、仮に今の議員の質問がそこのところの現在のあいている対応
という形のご質問であるとすると、前段の同僚議員のご質問に対する答弁との整合性というの
が大変重要になってきますので、ここでは慎重にならざるを得ません。ただ、総体的な質問と
いう形で受けとめるとするならば、これはやはり議員のご提言は大変結構なことなのではない
かと受けとめているところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) 細部にわたったり、他の同僚議員との整合性を私は言ったわけではな
く、一般的な市長の決意としてお伺いしたいし、過疎に悩む北海道の稚内市などではまちなか
定住推進計画としてまた別に設けてつくっているところもあります。そのくらい都市でなく地
方の市というのは中心市街地に住まうということの位置づけは相当高いということだけ申し上
げて、3番目の質問にまいりたいと思います。
市営住宅の入居の選考方法についてですが、これは以前にも質問いたしまして、市の方は準
備が整っているんですね。沼田市営住宅の管理条例によりますと、要は申し込み人が申し込み
の戸数を超えた場合には、例7条に規定する入居者の選考基準に該当する者のうち選考または
抽選によりということで、本市は抽選をとっているということです。そして、優遇する世帯に
ついては、母子世帯、高齢者世帯、身体障害者世帯等規則で定めるとなっています。県の新た
な、市長が先ほどご答弁いただきました抽選方法については、これに子育て支援、父子世帯、
DV被害者、連続5回以上の抽選漏れの方々も含まれているんです。こういった方々を入れな
いと子育て支援ですとか障害者支援ですとかというところになかなかなってこない。今100
名以上の方が多分待っていらっしゃると思いますので、簡単にはいかないと思いますが、これ
への考え方だけ市長にお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど群馬県関係の実績を紹介されまして、質問があったわけでご
ざいます。私どもが議員ご提言の関係で悩ましくしているのは、待機者が多いということが、
今までいろいろと頑張って、そして期待を持って待っていた方たちのことを思ったときに、い
わゆるご提言されているような形の中にすぐさま入り込んでいくということについて、若干熟
慮するところがございます。しかし、そうであったとしても、今の時代の流れがどうしてもそ
ういったことに対する行政としての配慮が必要だということについては、既に各関係機関が動
いている実績を見れば、これはもう天下に証明されているところでございまして、今後これら
についてはしっかりとした形の中で検討を加えていかなければならない大変大事な事項ではな
かろうかと受けとめております。
◇9番(高柳勝巳君) 先般、前回ですか、お伺いしたときに、繰り上げ当選になりましたけ
れどもと電話しますと、保育園に子供が決まってしまったとか、いろんな理由でキャンセル率
も結構あるというお話でした。当然市長が言っている悩ましい部分についても私は承知してお
りますので、きょう言ってあしたばっさりということではなく、ぜひ前向きに検討していって、
いい施策になるように期待をしたいと思います。
3番目の問題に移りたいと思います。
グリーンベル無償譲渡の問題ですけれども、最初の基本姿勢の問題ですが、これも重大な問
題なので、たくさんの方々からいろんな意見を聞くことにしたという話ですけれども、私が聞
きたかったのは、わざわざ9月末でそのままにしておけば期限切れになったところを10月に
なって市長が決断をしたというところの気持ちがお伺いしたかったわけです。その辺について
お伺いを改めてしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) それは平成18年ごろのことでしょうか。これは沼田市を左右する
大きな問題だろうということから、各関係機関のご指導をいただきまして、先般のような判断
をさせていただいたところでございます。この問題がいずれ大きな、どちらの可否にかかわら
ず、沼田市総体を大きく左右する課題になるという判断から、慎重に、しかも当時の関係等に
ついて判断したことがご案内のとおりの流れになっているわけでございます。
◇9番(高柳勝巳君) 昨年の3月定例会の市長の施政方針では、本質的な課題は逃げず、先
送りせずとして、ダーウィンの進化論まで用いて決意を述べたわけです。今回の予算審査に当
たる施政方針の中にはグリーンベルの問題は一言も触れられてないんです。重要な問題だから
総合的に判断したとはいえ、市長のこの問題に対する考えも市民の中には、全員協議会では申
し述べたとはいえ、聞けずに終わっているんですよね。そこがちゃんと聞けなければ、22日、
多くの方々からご意見をいただいた方にも説明責任が果たせないんじゃないかなというのが私
の考え方なんです。もう少し、市長、最初にちょっと待ってくれと言ったときの気持ちの一端
を申し述べていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いずれの問題も、市の行政の責任者たる立場からいたしますと、ど
の局面に向かっても常に剣が峰のつもりで対応しているつもりでございます。したがいまして、
平成18年のときにとった政治行動というのはやはり真剣にとらまえた形の中で対応を図って
きたつもりでございます。いずれにいたしましても、この一連の経過の流れがありますけれど
も、その局面局面では内部でもいろいろと協議をし、その都度どういう判断が適切なのかとい
うことをしっかりととらまえた形の中で対応をしてきたつもりでございますので、ご理解を賜
りたいと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) なかなかこういうところで、9月末から10月6日そしてそれ以降の
心の変化というのがうまく聞き出せないなというのは残念でありますが、時間もありませんの
で、次に行きたいと考えています。
次に、市民判断を多面的にするために検討していただいたということですから、当然検討資
料というのが大事になってくるということを私はかねがね申し上げておりました。これは2種
類あると思います。一つは、市長も先ほど申し上げましたように、専門的な知識を生かして専
門的な立場でご意見をいただける方への資料と、それから広く市民一般に意見を申し述べてい
ただくための資料と二通りあると思いますが、まずは専門家に対しての資料ですけれども、ど
の程度の資料を差し上げて検討していただいたのかお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 特に、ご案内のとおり、昨年7月から市民検討会議を設けておりま
す。ここには高崎経済大学の准教授の先生を始めといたしまして各専門的な識者の方々もおら
れました。当然そこにところの資料等についてはそれなりの資料はしっかりと出しているつも
りです。同時に、昨年8月の時点で市民の方々に説明に上がっております。当然これらが基調
となっているところであります。したがいまして、できるだけその検討会議では率直な資料を
披瀝するようにということで指示をしてきた経過がございます。
◇9番(高柳勝巳君) もう少し単純にとらえていただいて、どういう資料を出したのかとい
うことをまずお伺いしたいと思っています。
◇市長(星野已喜雄君) この一連の流れの中で、内部は検討委員会、これは林副市長を中心
に、いわゆる市民の方々の検討会議、これは区長会長さんを中心として展開されたということ
でございます。市の立場からいたしますと、とにかく客観的に真っ白い状況の中で論議をして
もらった方が当然いいわけで、そこのところの部分はどちらに何だということでなくて、そう
いう意味では客観的に論議されたと受けとめております。したがいまして、たしか1月19日
ですか、最終の報告を見てもおわかりのとおり、報道関係者は可否の拮抗を書いてあります。
やや報告書そのものはそういう意味では若干違った雰囲気のものがあるようですけれども、拮
抗したと。つまり、やはりなかなか専門的識者の方々もその辺の判断にはお悩みになられたと
いうことがつぶさにわかります。当然いろいろと個別にもご指導いただくような場面もありま
したし、そこのところはご案内のとおり、報道関係から出ている記事のとおり、内容は極めて
拮抗した状態の中で集約されていたと受けとめております。
◇9番(高柳勝巳君) 次に入ろうとしているところの説明をしていただいたので、私が今申
し上げたいのは、専門的な立場の方というのは、もし誤った判断やアドバイスをすれば自分の
名前に傷がつくんですよね。税理士さんですとか産業再生機構さんですとか会計士さんですと
かというのは、その土台とする数字がなければ専門的な発言というのは、当然これはできない
よというふうになると思うんです。ですから、一般的な方と同じ資料を与えて「どうですか」
と聞いても、「私はこれは判断しかねる」と出るのが普通だと思っているんです。そういうこ
とから聞きたかったわけですけれども、その辺についていかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) 識者の方々は、確かに言われるとおり、そういう意味では各団体の
代表者の方々に比べれば、いろいろなことについて造詣が深いかと思います。しかし、検討会
議そのものを区長会長の方が取りまとめているときに、それは同じ土俵で論議をしていただく
という形の流れで来たという経過はありました。
◇9番(高柳勝巳君) 市民の方の資料とあわせて言いますけれども、でしたら、最終的な決
をとったときに、報告書に見られるとおり、受け入れに賛成が6、反対が8、保留が2という
中に、専門家の人は入れるべきじゃなかったんじゃないかと私は思うんですよ。専門的な見地
が発揮できないわけでしょう、基本的には。この数字だけを見て、22日も、庁内の検討委員
会も慎重です、専門家のいる検討委員会でも反対の方が多かったんですという説明を先にされ
れば、参加された市民は、これは専門家も庁内も慎重なんだなと理解するのが当たり前だと思
うんですよ。結果としてそうなったんじゃないかということをお伺いしているわけです。
―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午前10時58分休憩
―――――――――――――――――――――――――――――
午前11時05分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
ご案内のとおり、区長会長さんを中心といたしまして、そして各代表の方、そして有識者の
方にお入りをいただいた中での論議でございました。資料等についてはひとしく出させていた
だいている経過がございます。ただ、場面によると、事務局が個別にご相談に伺う機会もござ
いました。いろいろとこの会議は大変重要なポイントを持っておりますので、だれが云々とい
うことは申し上げることは慎重にさせていただきますけれども、結果的に2月に配付した資料
のとおりの流れになったということでございます。マスコミ報道等でもご案内のとおり、決し
て多寡をつけずに、一様にこのことについては「拮抗している」という表現だったと思ってお
りますし、私どももやはり難しい問題だけにそういう結論が出たのかなという形で受けとめた
ところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) 結果的には、当局が出向いていって少し話を聞いたぐらいで、アドバ
イザーという立場でたしか5人の専門職の方がなったはずなんですね。アドバイスというのは
その知識と経験を生かしてアドバイスするという話ですよね。発揮できないで5人プラスにな
っているというのはご本人にとっても非常に不幸な状態だったなと思いますし、その中身を見
て市長も、また市民も慎重になってくるんですよね。これがだから負のスパイラルだと私は申
し上げたつもりなんですよ。そういうのをお感じになりませんか。
◇市長(星野已喜雄君) 私どもの立場からいたしますと、検討会議で熱心にご論議をいただ
いたことの報告、提言をいただいたと受けとめております。問題が非常に難しいことから、や
はり有識者の方々も慎重に発言をされていたと受けとめております。
◇9番(高柳勝巳君) みんなそれぞれの立場で慎重に重大に受けとめて発言したんだろうと
受けとめておりますよ。いいかげんなつもりでしゃべったんじゃないから、軽々なことは言え
ないとして慎重になったんじゃないかということを申し上げました。これ以上、綱引きしてい
ても先へ進めませんので、次に進みたいと思います。
今度は、市民に対してはどうでしょうか。去年の8月にパワーポイントで出された資料以降、
明確な、一般質問でもしましたけれども、比較考量に値する数値がちっとも出てないじゃない
ですかと。私は2月の住民説明会の前にそうした資料がきちっと出されて、市民がそれを見て
正確な判断をするもんだと思いましたけれども、残念ながら二つの検討委員会の報告だけで、
数値は8月のパワーポイント以上には出ていなかったということなんですよ。それについては
どうして出なかったのか理由を説明していただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、この説明会の関係は8月と11月、グリーンベル
21に特化したことではありませんけれども、ことしに入りまして2月にお世話になったわけ
でございます。確かに議員ご指摘のとおり、8月のときにはパワーポイントを使って、そして
一つの冊子の中でその流れを紹介させていただきました。同時に、各関係機関とのいろいろな
意見具申をいただいたりした形の中で今の作業を進めてきたという経過がございます。したが
いまして、議員の立場からすればもっともっといろいろな数値を表舞台に出すべきだったので
はないかというご指摘をいただいているわけでございますけれども、私どもの立場からいたし
ますと、それなりの対応を図った形の中でこの説明会には臨んできたつもりでございます。し
たがいまして、議員の立場からするともっともっと資料を出すべきだったのではないかという
ことについて、ご指摘をいただいたわけでございますけれども、一応私どもの立場からいたし
ますと、やるべきことはやらせていただいてきたということになるわけでございます。
◇9番(高柳勝巳君) 12月の全員協議会でも同僚議員から数値を出して資料をつくるべき
だという声までいただいたにもかかわらず出なかったというのは非常に残念ですということを
申し上げて、次に行きたいと思います。
いわゆる4条件の扱いの問題です。4条件の中のとりわけ二つ、区分所有の問題と1階から
4階までの所有権、条件2というところ、10月8日に三井生命に前提条件として市が注文を
つけた中身の大きな二つです。三井生命にしてみると、持ち分所有を区分所有にした時点で、
どこがあなたの分だかわかりませんということには答えているわけですよね。85%の所有権
がはっきりしたわけです。そして、1階から4階までのスペースですよということもはっきり
したわけですから、4条件は完全にクリアしたわけです。ところが、庁内の検討組織等を見ま
すと、それがクリアしたにもかかわらず、なお残る15%の問題で「今困っているんですよ」
と言うんですよね。これは庁内で検討してもらうべき課題で、市民に訴えるべき課題じゃない
んじゃないかと思うんですよ。これは当局、市長を筆頭に関係者と調整すべき課題なんですよ。
これがあるのでもらえないというのは理由には私はならないと思うんですけれども、その辺に
ついてどうお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) これは昨年3月に1年間のスケジュール等を披瀝した際、去年のあ
の時点でことしの3月末日をもって正式回答していきたいということを三井生命に申し上げた
という経過を皆様方に申し上げ、そして1年間のスケジュールを組んできたという経過がござ
います。この四つの関係等についてのことが三井生命から提起がございましたので、それでは
一生懸命これから検討を加えようということでもって、この1年間の推移があったということ
でございます。ただ、やはりいろいろとこの検証を当然加えていきますよね。あるいはまた市
民の声も当然聞いてまいります。そういった、まさに総合的な観点をもって判断をさせていた
だいたという経過はございました。もちろん議員皆様方にもご指導をいただいてきたというこ
とは言うまでもありません。
◇9番(高柳勝巳君) 3月3日に正式にお話をしたと市長は一番最初に答弁したわけですけ
れども、この内容で三井生命は「ああそうですか」と深く納得をしていただいたとお思いでし
ょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 一応副市長、経済部長の私に対する報告によりますと、落ちついた
やりとりの中で私どもの考え方を承っていただいたということを受けとめておるところでござ
います。しかし、深い内実のことについて私どもはそれを承知する立場ではありませんので、
なかなかそれは答えが難しいところでありますけれども、一応落ちついた形の中でやりとりが
相済んで、いろいろとごあいさつ並びに報告に行ってきたということになろうかと思います。
◇9番(高柳勝巳君) 1点目は、これだけ重大で、2年以上も待っていただいて、どれだけ
重要なお仕事が市長にあったのか知りませんけれども、やはり市長が行かなかったというのは
礼儀を欠くんじゃないかなと私は思いますし、その辺の文脈を感じるために市長が行くべきだ
と、私は改めて思うんですよね。そういうところが後に禍根を残すことに私はつながるんじゃ
ないかと思うんです。ここのところは推測で市長が答えてはいけないところではないかと私は
思うんですよね、どうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 実際問題として、プロセスの中でもいろんなやりとりを、当然ごあ
いさつに来ていただいたりあります。そうしたときに、私自身もご案内のとおり沼田の行政の
責任ある立場からいたしますと、本問題をしっかりとして受けとめた形の中で対応してきたつ
もりでございますし、いろいろとご意見が錯綜するところがあろうかと思いますけれども、私
どもも私どもなりに誠心誠意尽くしてきているつもりでございます。したがいまして、議員の
立場からすれば、代理たる副市長ではまずかったのではないかというご指摘であれば、それは
素直に受けとめるところでございますけれども、ご案内のとおり諸事情の中にあって、相手方
との時間調整等もあってのそういう流れがございました。いずれにいたしましても、その辺の
ことについては礼を尽くして今後の対応には処してまいりたいと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ぜひ後に禍根を残さないような対応だけは、私は本当に残念でならな
いという気持ちでいっぱいなんだろうなと思います。2年間で固定資産税8,400万円を払
い、4条件もクリアし、待って待って待ち続けたあげくに「御免なさい」では、やはり「総合
的判断」では言葉が足らなかったと私は考えていることを伝えて、3番目の都市開発の抜本的
経営改善にどう取り組むのかについてお伺いしたいと思います。
最初にも述べましたとおり、確かに市長が言うとおり、都市開発は法人格を独自に持った組
織でございますけれども、市が60%の株を持っているということも事実なんですよね。これ
はずっと申し上げてきているんですけれども、これに対する責任や行動についてどうするんで
すかというのが入り口のところでとまったままなんですよ。私はそれがずっと残念ですし、立
場とすればマラソンランナーを沿道で旗を振って応援する立場じゃなくて、しっかりランナー
と伴走しながら、結果に対しては責任を一緒に負うという立場だったはずなんですよね。そう
いう自覚がちょっと欠けるように思うんですが、その辺についてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 議員のご質疑あるいはまたご意見はしっかりとまず胸に刻んでおき
たいと思います。ただ、ここだけは明確に申し上げておかなければなりません。と申しますの
は、先般も全員協議会で申し上げましたとおり、60%の株主の問題は、ご案内のとおり平成
14年に私が責任ある立場をいただいたときに、グリーンベル1階の空き床対策が大きな課題
であったわけです。このときにどういう対応を図ったらいいかということになったときに、A
コープが入っていただけるという形の中で、それじゃ何とか市として応援をしていこうという
ようなこと、その選択には幾つか方法があったわけです。いろいろと当時の内外の諸情勢を考
えてみたときに、増資をしてあげることによって、そしてそれが対応のために展開していった
らいいのではないかということで対応を図ってきた経過がございます。したがいまして、この
1億円の増資の関係あるいはまた60%の関係等については、いろんな角度からご指摘はいた
だいておりますけれども、根っこのスタートはそういうところにあったということだけ、ここ
だけは一つご理解をしていただきたいと思っております。したがいまして、よくうちの経済部
の幹部が、出資責任あるいはまた経営責任等の関係について大変配慮した発言をしてきており
ます。経営は民間の方々にしっかりとした形でもってやっていただく、そしてそれを公が側面
的に応援する、こういうスタンスをとってきたという流れがございます。ご案内のとおり、都
市開発株式会社の会議等でもいろいろな論議がなされております。そういった中で、市の立場
からいたしますと、そこのところにあってはできるだけここ一番のときには不都合が生じない
ような形の展開はしてきたつもりでございます。
なお、ことしはそういったいろいろなことがございます。議員が言われているようなことも
ございますので、改革改善等の検討組織等も立ち上げたり、まさに今度はしかるべきエキスパー
トの方々を立ち上げたりする形の中で、今回も前年度対比、今まで応援をしてきた以上に、前々
から可否にかかわらず応援をしていかなきゃいけないという観点を持っておりましたので、今
回そういったことで臨んでいるわけでございます。
議員のお立場からすれば、施政方針の中にそれが出てないのではないかという冒頭のご指摘
もございましたけれども、私が幹部といろいろと新年度に向かう際、可否にかかわらず、しっ
かりと応援していくんだということを申し上げ、また申し伝え、そういう形で何とかこれが再
生のために努力をしていかなければいけないと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) 平成14年の経過については何度か市長からお話を伺って、私も結果
としてあの選択は正しかったと思っています。だから、あのときのことは失敗だったという話
をしているんじゃなくて、今60%の株主になっているということについてどうするのかとい
うことをお伺いしたかったわけです。だから、経過について、それは賛否、議員の中にもいら
っしゃると思いますが、私は当時いませんでしたし、結果としてあそこにAコープが入ってい
ただけたということについては私はよかったと思っているんです。ですから、これからのこと
を聞いているわけです。その方法として60%を取得したわけですから、今度は責任がついて
回るわけです。そのことについての考えをお伺いしたいということなんです。
◇市長(星野已喜雄君) 繰り返しになりますけれども、新年度に向かっては何とかいろいろ
とこれが改善のための検討組織を立ち上げて、そしてしかるべき専門職の方々のお力もいただ
いたりして頑張ってまいりたいと思っております。
ただ、よって立つところの経営というのは、私もつくづく今次受けとめておりますけれども、
最終最後はどうしてもそこの中の中軸たるべきところの方が意を決して頑張っていかなければ、
なかなか立ち行かないということだけは一つご理解をいただきたいと思っております。これは
既に国内外にあってもこの10数年来、公的資金の注入の関係等についていろいろと論議がな
されているわけでございますけれども、一体全体それがどういう形でもって市民の方々からご
賛同いただけるのかということについては、やはり気持ちを真っ白にしながら状況を把握して
対応を図っていくことが大事ではないかと思っております。したがいまして、決して議員がご
指摘されているように市が傍観するつもりはございませんし、また今までも実際問題、経済部
長を中心といたしまして一生懸命これが対応には努めてきたと私は受けとめておりますし、ま
たそういう意味で部課の職員が頑張ってきたということについては私も認めているところでご
ざいます。
◇9番(高柳勝巳君) 先般、住民説明会の中で元職員の市民の方が改善計画案を出して、せ
んだっての全協でも市長がプラン3については思いをはせる部分があるという発言だったわけ
です。計画についてはどのように評価をして、どのように活用しようとお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 某元沼田市職員のつくられた案というものは、当然私どもの立場か
らいたしますといろいろと参考にさせていただくつもりでございます。しかし、あの流れの中
にあって、あの一つ一つの詰めが各関係の責任ある方々のところに合意形成がなされてきてい
たのかどうかということになると、これを市の行政の責任ある立場から受けとめたときに、い
ろいろとそれは分析いたしますと、そういうことがちりばめられた関係各位の方々の合意形成
があってできたものかどうかということについては、若干じくじたるものがございます。だか
ら、最終最後になってまいりますとお互いの当然利害がそこに生じてまいりますから、したが
いましてあの計画書そのものは、私どもからすると、繰り返し申し上げますが、参考にさせて
いただきますけれども、ここだけよく踏まえておいてもらいたいのは、あれが関係の方々のと
ころの部分ですべて意見調整をして、これは我々が持っている最高のものですということなの
かどうかということについては若干研究をする必要があると受けとめております。そこだけは
明確に申し上げておきたいと思います。
◇9番(高柳勝巳君) 私もそのように受けとめておりますし、合意形成をこれからするのは
むしろ市と関係者としていくことですよね。ご本人たちも前向きにというのが前段にある文章
ですから、100%合意された決定ではないということは私も承知です。方向性と姿勢の問題
としてどうなのかということと、むしろこの合意形成というのは市長を先頭に真ん中に入って
これをやっていくのが60%の筆頭株主の役割なんじゃないかと思うんですよ。もっと言って
しまえば、錯綜する権利関係や経営状況が難しかったけれども市長はストップをかけたんでし
ょう。だから、私はこれをやらなければ最初に戻っちゃうんだと思っているんです。本当に大
変だと思いますけれども、市が真ん中に入ってこれを合意形成に持っていくことが市の役割な
んじゃないでしょうか。一定の条件をつくっていれば高度成長期のように黙っていてもお客が
入る時代じゃないというのは街なかの提案書の中にも書いてあるんです。ですから、市が介在
しながら新しい公共をつくるために、体質改善のために働くんだというのが新しい市の役割な
んじゃないかと私は思っている。もちろん当事者が一生懸命頑張るのは論をまたないことなん
ですけれども、そこのところをお伺いしたいと思うんです。
◇市長(星野已喜雄君) 前後いたしますが、先ほど申し上げましたとおり、ことしそういっ
た専門的な、まさに今度は凝縮した形の方々のご指導もいただく考えがございます。したがい
まして、そういった方々のご指導もいただいたりする形の中で判断に処していかなければいけ
ないと思っております。ただ、繰り返し申し上げたいと思いますけれども、常々受けとめた流
れの中にあって、非常に微妙なやりとりのところの部分、そういうことはある程度当該者が頑
張っていただかないと、なかなかそれを市が市がという形では、これはもろもろ他の事業等も
とらまえたときに、なかなかこれは全市民からのご理解を得るのは大変なんじゃないかと思っ
ております。しかしながら、提言書の関係等については、前段申し上げました注意すべきこと
もありますけれども、立派なものだと受けとめております。しかもそこにはご案内のとおり、
これをすれば上げてもらう、これをすれば下げてもらうということの調整項目が随分ございま
す。これが、できればそういうことの調整があった形の中で出てくれば、これは迫力のあるも
のだったと思っております。しかし、そこのところまでなかなか行ってなかったということは、
行政の責任ある立場からいたしますと、やはりここのところを熟慮せざるを得ないということ
だけはご理解を賜りたいと思います。
◇9番(高柳勝巳君) 簡単に言ってしまえば、もう少し早目に出してほしかったということ
に尽きるんだろうなと思います。当事者が中心となってということも私も重く受けとめたいな
と考えています。ただ、もう一つ、市からすれば、以前の職員で市民の方からこの場面でこう
いう資料が出る前に、当局とすればこのぐらいの分析はしていなければいけなかったんじゃな
いかなと思うわけですよ。こなかった、検討しなかったでは、市の方も遅かったんじゃないか
と私は思っている。このぐらいのはひそかにありましたというのであれば、それはそれで結構
なんですけれども、その辺についてのお考えはどうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) やはり本問題をとらまえたときに、某市役所OBの方はスタート時
点から中心となってかかわっていた方でありますから、当然本筋をみんな知っているわけです
よね。ところが、うちの現在の職員はその方の後輩的な立場にあって、そこまで熟知している
かというと、その方の流れまで及ぶものではないということは素直に認めざるを得ません。し
たがいまして、今回ご提起されたことについては私どももしっかりと重く受けとめて、いろい
ろと前向きにまさに検討をさせていただくということについては、全員協議会でもたしか申し
上げていると思いますけれども、そういう考え方に立っているところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) 後輩であるということで、市長は抑えて発言をしていますけれども、
私は条件さえそろえば、今の沼田市の職員は非常に優秀な方だっていらっしゃいます。私は、
失礼ながら先輩がつくられたことと同等ぐらいの資料はつくれると思っていますし、もう少し
担当職員も信用してやってもらいたいなと思いますし、時代は間違いなく放っておいてもお客
さんが来て市内にお金を落っことしていくなんていうことはあり得ないわけですから、少なか
らず市の出分というのは多くなるわけです。これだけは間違いなくあるということでので、念
頭に置いて今後対応していただきたいと思います。
それから、今後についての中の一つなんですけれども、市長がこの間説明の中で、どうして
もグリーンベル及び上・中・下がオーバーストアだった、渋川ぐらいだったらねというのが随分
出ました。オーバーストアは、もともと5,000・5,000・5,000で1万5,00
0でも多いぐらいだというのが商業近代化の中で述べられているというお話は聞きましたけれ
ども、オーバーストアだから商業が苦戦し、マイカルも三井も撤退なんですよね。だから、そ
の分をまた商業のみで頑張ってくれというのは、これは計算外のことをさせているということ
になるんじゃないか、私は思うんです。だから、分量と役割が明確になっていないまま、商業
の人頑張れ、商業の人頑張れと言うけれども、これは沼田市だけじゃなくて全国的に苦戦をし
ているんですよ。オーバーストアなんですね、いわば。そう思うんですけれども、その辺につ
いてはどうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 当時の時代から今の時代になったときに、議員ご案内のとおり、こ
のような加速度的な少子高齢社会が来るということをとらまえておれば、もっともっと慎重な
対応が図られたのではないかとも拝察いたします。しかしながら、当時、各関係者はエネルギー
を持って将来に向かって頑張ったわけでございますので、その経過については私どもは真摯に
受けとめているところでございます。
しかし、よしんば今おっしゃっているように、オーバーストアであるからしてここのところ
に市がどんどん介入をしていく必要があるという形のものを例えば是として動いたときに、結
局他市の事例に見られるように、公が入っても厳しい状況のところが既にいろんなところに見
受けられる、しかも同じような体質の同じようなものであるということを見るときに、市の全
体を眺めてみたときに、果たして公がそこにどんどん入っていくということがいいのかどうか
ということについては、やはり市民の合意形成も踏まえながら考えていかざるを得ないし、ま
た同時に、ゆえに平成21年度はそういうことをとらまえながら検討を加えていく必要がある
んじゃないかと思っているわけです。時代の状況が従前と同じような流れであれば、これは何
をや言わんやでありますけれども、申すまでもなく平成15年には既にマイカル、サティは撤
退していたわけです。仮にAコープが来なかったらどうだったでしょうかということですよね。
それは一生懸命応援したわけです。ここへ来てまた厳しいぞということの中で、それじゃ一体
どうしたらいいかということになったときに、今までの従前のようなやり方ではなかなか難し
いのかなということから私どもも苦慮してきたという経過がございます。
◇9番(高柳勝巳君) 従前のように無原則にということを私は申し上げているんじゃないで
すよね。市が直接かかわることも含まれますけれども、公共をつくり出していくということで
すよね。そこに行政がかかわっていくということですよ。だから、そこのところを肩がわりで
きそうもないからとなると、これは今進めている街なか再生も同じですよね、オーバーストア
なんですから。そうすると街なかもどうするんですかという話に、今のロジックが変わらない
限りは手も見えてこないんじゃないかと思うんですよ。そこが私は一番心配なんですけれども、
それを脱するための専門家の知識や市長の決意なんだろうと私は思っているんですよ。市長だ
けじゃなくて、どこの自治体もどこの皆さんも大変なんですよ。失敗例が多いから、失敗例を
とれば間違いなく失敗例ですよね。だから英知を結集して新しい方法がないのか、何かがない
のかということを公が入って一緒に考え合う姿勢が大事なんだろうと私は思っている。そこの
ところをもう一度お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) がゆえに、先ほど申し上げているように、新年度に向かってはそう
いう対応を図るべく手だては打ったつもりでございます。非常に難しく、しかも重要なことで
ありますので、ご案内のとおり私自身の力も及ばないところもありますが、一応一連の経過の
中でその都度その都度私どもも一生懸命対応を図ってきたつもりでございます。したがいまし
て、平成21年度の関係等については、またこれから予算審査特別委員会等でもご論議をいた
だくのではないかと思っておりますけれども、ぜひそういった議員がおっしゃっているような
ことについての対応を図るべく手だて、場合によってはですが、断っておきますけれども、補
正予算も考えているところでございます。これは担当部課にも申し上げてきたところでござい
ます。あくまでも新年度当初予算に盛ったものでもってスタートし、そして可及的速やかな対
応が必要であれば、またもう一歩突っ込んだ手だても考えなければいけないのではないかと思
っているところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) 誤解を恐れずにということで、補正も含めてということですから、決
意のほどはわかりました。ただ、市長、役割分担というのが明確にならないまま全体が暗たん
として進むというのは非常に私は不幸だなと思っているんですよね。手伝うよと言ったら全部
やらなきゃならないんだろうかという不安、引くよと言ったら全面的に引かれちゃうんじゃな
いだろうかという不安、そこに何が必要かといえば、やはり役割分担と範囲が明確になってな
いからだと私は思っているんですよ。そういったところに専門家も交えて的確な対応をと私は
書いたつもりです。
「釈迦に説法」ですけれども、市長、市の役割というのは、合併したばかりですから地方自
治法第8条を復習してみたいと思うんですけれども、市の要件というのが地方自治法にうたわ
れていまして、人口5万人以上がまず一つ、2番目と3番目は当該地方公共団体の中心市街地
を形成している区域内にある戸数が全戸数の6割以上であること、商工業その他都市的業態に
従事する者及びその同一世帯に属する者が全人口の6割以上であることというのが市の要件な
んですよ。したがって、沼田市は税の体系も含めて政策誘導をして中心市街地を活性化させて、
そして効率的な行政を行っていくというのが市の要件なんだろうと私は思っている。だから、
特別扱いじゃなくて、市の姿勢、役割としてこれはやるべきなんだということを申し上げてい
るんですよ。だから特別支援じゃないと思っています。それについていかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) まさに言われているとおりでありますからして、既にグリーンベル
21の関係については当該事業外の中で合算すると3億数千万の応援もしてきたという経過も
ございます。街なかの関係等についてもご案内のとおり毎年多額の予算計上をしているところ
でございます。したがいまして、今、議員が言われているようなことのとらまえ方を決してし
ているわけじゃなくて、大事なことだから応援をしていこうということでやってきている経過
がございます。同時に、これらについて今後、確かに非常に重要な問題でありますので、しっ
かりとした足取りを進めてまいりたいと考えているところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) 恐らく最後になろうと思います。今回三つの質問をしましたけれども、
私はこれまで20世紀型と、市長もおっしゃいましたし、私もよく言いますけれども、結局は
物質的、形式的な豊かさを追求して、それにどちらかといえば行政は応援をしてきたんです、
側面から。これからは市場がそれを望んでいるとして、それを応援してきた今までのやり方、
方法を修正していく時代なんだろうというのか行政のミッション、使命なんだろうと私は思っ
ている。福祉政策も住宅政策も、そして街なかの活性化の問題もすべて私はそうだろうと思い
ます。応援の仕方が明らかに変わる時代だと私は思っている。ですから、大体同じことに、だ
んだん近づいてきたなと思いますけれども、ぜひその視点だけは忘れずに今後に処していただ
きたいということと、最後に、具体的に小さな質問になるわけですけれども、これまでの検討
委員会の中で4階の空き床を埋めるプランでありますとか、さまざまな問題については今後専
門家も含めたところで、市長はせんだって右から左へすぐ決断をしたから動くというものでも
ないという流れの中で、検討された中身というのは全く無視されるわけじゃなくて、市の応援
も含めて入っていくということについてお考えをお伺いし、私の一般質問を閉じたいと思いま
す。ありがとうございました。
◇市長(星野已喜雄君) まず、前段の行政のあるべき姿、いみじくもミッションというお言
葉を使われましたが、変わってきているということのご指摘等がありましたけれども、やはり
基本的には、これは先般も福沢諭吉の言葉の中にあったもので、実は内部の部課長会議で申し
上げたのでありますが、「文明をつくってきたのは私であり、その文明をしっかりと補完し応
援していくのが行政」、この場合は「公」という言葉を使っていましたが、そういうことであ
るという非常に含蓄のある言葉がございました。したがいまして、今後いろんな意味でまた議
員のそういったご示唆をいただければと思っております。
なお、今回、先ほど申し上げたような検討の関係等について、今までの4階の空き床の関係
等について、それを含んでいくのかどうかということについては、これは新しい型の展開とい
うのは、例えば具体的なことを言うと、弁護士の先生だとか、あるいはまたそういったたぐい
のエキスパートの先生、また会計士の先生あるいはまた中小企業診断士の先生、コンサルの先
生等々を選択いたしまして、そして検討を加えていくという考え方を持っております。
先ほどの4階の関係等については含めてかということでございますけれども、これらについ
ては一連の経過の中でそういう流れがあったわけでございますからして、これを全く度外視し
たことにはならないのではないかと思います。ただ、やはり全体の活性化のことも踏まえてお
りますので、一概にそこのところについて、議員がおっしゃるように、そこのところの部分を
完全にフォローしたような形になるかどうかということになりますと、これはちょっと今の時
点で申し上げることはなかなか難しい。やはり全体の活性化のためにどうしたらいいのかとい
うような観点でもっての対応になろうかと思っております。
――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 次に、大島崇行議員。16番。
〔16番 大島崇行君登壇〕
◇16番(大島崇行君) 本日は、傍聴の皆さん、多く見えておりますが、雨の中、足元の悪
い中、お越しいただきましてご苦労さまでございます。
それでは、通告に従いまして、一般質問をいたします。
我が国の経済は、アメリカのサブプライムローン問題に端を発し、証券会社の破綻に始まり、
金融危機で世界的に経済が大打撃を受け、日本経済も100年に一度という厳しい状況でござ
います。特に、自動車関連、電機産業を中心とする輸出産業の落ち込み、国内需要の停滞で大
変厳しい状況です。
本市も、三位一体改革による地方交付税と国庫補助金の見直し、さらに税源配分の見直しな
ど、本市を取り巻く状況はますます厳しいものです。21年度に当たって「4つの柱」を基本
に施政方針が出されました。そこで、活力ある沼田を目指し、お聞きします。
最初に、山林の保全と整備、新宿とのCO2削減(カーボンオフセット)についてお伺いし
ます。
市長と議長は、式典、各集会等、あいさつで、新宿との交流の一環としてカーボンオフセッ
トの話をします。雇用の確保、森林の整備、市の活性化につながるという話をしていますが、
本市にとってどのぐらいメリットがあるか数値でわかればお聞きしたい。また、本事業の受け
入れ体制と計画がどのように進んでいるかお伺いいたします。
次に育樹祭について。
平成10年5月10日に、天皇陛下、皇后陛下のご臨席のもと大成功のうちに幕を閉じ、早
いものでことしで10年たったわけです。来年秋に開催される育樹祭は、皇太子殿下、妃殿下
ご臨席のもと開催される予定でございますが、本市にとっては名誉ある重要なイベントです。
そこで、本市が憲章している「森林文化都市」「水と緑の大地 田園空間都市」、スローガ
ンもできて、「樹の息吹 育ててつなぐ 地球(ほし)の未来」、新年度は全国育樹祭推進課
を設置し、職員も配置し、市長の本事業に対する意気込みをお伺いします。
次に、地域の活性化について、グリーンベル21についてお聞きします。
2月25日の全員協議会で、市長が苦渋の選択で三井生命からの無償譲渡は受けない方針を
発表しましたが、政治判断、決断に時間をかけ過ぎたと思いますが、本市にとって、中心市街
地の核、まちづくりに後退の選択だったと思いますが、市長はどのように考えているのかお伺
いします。
次に、都市交流についてお伺いします。
1月25日、新宿シティハーフマラソンに、市長みずから山伏の支度をし、てんぐの面をか
ぶり参加し、その後各地区の観光と物産のブースでみずから観光パンフレットあるいは沼田の
祭りのうちわを配って本市をPRしました。市長が日ごろ言っている、まさに打って出るトッ
プセールスでございます。今回参加しての意義と評価をお伺いします。
次に、沼田沼須産業団地についてお伺いします。
1月の市政だよりの公示を見ますと、面積約2.9ヘクタール、単価平米1万2,000円、
対象業種、製造業、物流業及びサービス業、優遇措置として固定資産税の課税免除3年と記載
されています。既に2カ月が経過しましたが、問い合わせが何件で、またどのような企業から
引き合いがあったかお伺いします。
次に、健全財政の維持管理、運用についてお聞きします。
市が保有している土地で遊休地の面積と、沼田市土地開発公社の保有している土地で遊休地
の面積がどのぐらいあるか、また土地開発公社理事長が副市長、所管の部課長の皆さんが理事
等役員で管理運営しておりますが、会議は月に何回とか年に何回ぐらいしているかお伺いし、
私の1回目の質問といたします。
◇議長(金井康夫君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大島議員のご質問にお答え申し上げます。
まず、自然に優しい環境づくり、山林の保全と整備、森林の公益機能の増進、カーボンオフ
セットについてでありますが、近年、世界各地で問題となっております異常気象や海面の水位
の上昇などの原因となる二酸化炭素の排出削減の目標を達成するための手段として、人間の経
済活動や日常生活を通じて排出された二酸化炭素などを植林や森林保護などによって他の場所
で直接的、間接的に吸収して相殺する仕組みとしてカーボンオフセットが世界的に認証される
ようになったところであります。カーボンオフセットの流れとしては、まずは省エネ活動など
によって排出される二酸化炭素の量を削減する努力をし、その上でやむを得ず排出される二酸
化炭素の量を算出いたします。その算出された二酸化炭素の量をオフセット、つまり相殺する
ために、植林や森林保護事業などを実施することになります。
本市は、面積の約8割を山林が占めていることから、二酸化炭素を吸収する受け皿として森
林整備を推進することで地球環境を保全することができるものと考えております。今回、新宿
区との交流事業を進める中で、新宿区という大都会で排出した二酸化炭素を沼田市の広大な山
林で吸収し、さらに植林などの森林整備を推進することで二酸化炭素の排出量を相殺し、ゼロ
に近づけるカーボンオフセットを提案してきたところであります。新宿区を始めとする首都圏
の高密度都市と本市のような中山間地域が地球温暖化対策で連携できることは非常に意義があ
りますので、さらに推進をしてまいりたいと考えております。
次に、全国育樹祭についてでありますが、全国育樹祭は、昭和52年以来、全国植樹祭で天
皇、皇后両陛下のお手植え、お手まきにより成長した木のお手入れを皇族殿下や参加者による
育樹活動を通じ国民の森林に対する愛情を培うことを目的に毎年開催されているもので、平成
22年秋に第34回全国育樹祭として県立森林公園21世紀の森での開催が決定され、7月末
に関係者による全国育樹祭群馬県開催準備協議会を立ち上げ、2回の協議会が開催されてきた
ところであります。開催日を含め詳細な内容は今後関係者の協議により決定されるものであり
ますが、沼田市としては、全国育樹祭の開催を新たな契機として、温暖化対策を始めとする森
林の持つ公益的機能の保全育成を全国に発信する中で、貴重な首都圏の水源地である森林文化
都市沼田の魅力も同時に首都圏へ発信してまいりたいと考えております。
次に、活力を創造するまちづくり、地域の活性化、グリーンベル21についてでありますが、
さきの議員のご質問にご答弁申し上げましたとおり、グリーンベル21にかかわる三井生命資
産寄附申し入れの対応につきましては、本市にとって大変大きな課題であり、将来にわたって
市全体を見渡した中で判断をしていかなければならないことから、まず多面的なご意見を拝聴
することが必要と判断し、市民各位のご意見、ご提言などを聞く機会を多くとらせていただい
てきたものであります。
具体的には、庁内の検討組織であるグリーンベル21検討委員会並びに区長会や商工団体等
の代表者、大学准教授及び中小企業診断士などの有識者で構成するグリーンベル21検討会議
におきまして、受け入れの是非及び寄附を受け入れた場合の利活用策について検討をお願いす
るとともに、市議会のご意見及び市民懇談会や市民説明会等を通じて、市民の皆様のご意見、
ご提言を幅広く拝聴しながら真摯に検討を進めてまいったところでございます。
次に、都市交流の推進についてでありますが、活力の創造と地域の活性化を図るためには、
異なった特性を持つ都市や共通課題を持つ都市との情報交換を始め、交流と協調を進め、本市
のまちづくりの魅力や質を高めるよう努めていくことが必要であると考えております。また、
このような交流事業を進めることで、市民と来沼者の交流、市民と新たな市民との交流、市民
同士の交流というさまざまな交流が促進され、活性化が図られるものと考えております。
議員ご質問の新宿シティハーフマラソンへの出場についてでありますが、ランナーとして参
加する中で、四谷消防団員等との新たな交流が生まれました。また、沼田まつりの手ぬぐいや
うちわと本市の観光パンフレットをあわせて配布するなど観光PRにも努めてきました。区民
の方々にはたくさんの声援をいただき、評価をいただいたものと思っておりますので、これか
らもみずから先頭に立って本市のイメージアップに努力してまいりたいと考えております。
次に、沼須産業団地についてでありますが、県企業局が事業主体となって整備が進められて
きましたが、平成20年8月に造成工事が終了し、12月1日から分譲開始となり、現在、県
企業局において積極的に企業誘致活動を展開しておりますが、現下の世界的な経済不況に伴う
企業業績の悪化で大企業を中心に大幅な減産が余儀なくされ、企業投資意欲は冷え込み、厳し
い状況ではありますが、分譲開始以来これまで機械器具製造業、食料品製造業に関係する企業
2社が現地視察を行っており、市といたしても県企業局に同行し、現地を案内させていただい
たところであります。企業誘致を促進することは、本市の経済の発展、地域の活性化、さらに
は雇用の創出を図る重要な施策と認識しておりますので、今後も県企業局や県企業誘致担当部
局との連携を強化し、企業訪問を実施するとともに、企業立地説明会等へ積極的に参加し、本
市及び沼須地域の特性に配慮した企業誘致に向け努力をしていきたいと考えております。
次に、多様性を生かしたまちづくり、健全財政の維持、財産管理の適正な維持管理、運用に
ついてでありますが、県有施設跡地である旧沼田合同庁舎につきましては東原庁舎として民生
部3課が活用し、旧沼田警察署につきましては倉庫や書庫として活用を図っているところであ
ります。また、普通財産として管理している市有地につきましては、現在は県に貸し付けを行
っている旧沼田高等技術専門校跡地や自然公園用地として取得した旧沼田ゴルフ倶楽部用地等
がありますが、厳しい財政状況の中、保有する財産の経過などの要素を勘案しながら、その有
効活用について検討する必要があるものと考えております。
具体的には、庁内の検討組織であります公有施設等検討委員会において検討を進めておりま
すが、跡地利用につきましては今後さらに検討を続けていくこととなっております。また、旧
沼田ゴルフ倶楽部用地につきましては、山林については市有林として管理しつつ、他の活用と
ともに売り払い等を検討し、農地として利活用が可能な用地につきましては農業者へ売り渡し
をし、農業経営の規模拡大や農地集団化の促進等に活用することとする対応方針が確認されて
おります。現在、遊休地となっている市有地につきましては、旧沼田ゴルフ倶楽部用地を除い
て、雑種地が1,871平方メートル、宅地が158平方メートル、合わせて2,029平方
メートルであります。また、沼田市土地開発公社で所有しております土地につきましても、当
面活用の予定がなく、処分可能な土地につきましては計画的に処分を行っているところであり
ますが、現在、面積2,019平方メートルの事業用の代替地を所有しているものであり、処
分が困難な残地等につきましても477平方メートルを所有しているところであります。
なお、沼田市土地開発公社におきましては、予算及び決算の年2回の理事会を開催している
ところであります。
さらに、沼田市行財政改革実施本部におきましても、収入確保の面から未利用遊休地の整理、
売却等の推進を取り組み項目としているところであります。いずれにいたしましても、現在、
市が保有している土地について、公共的利用計画がなく遊休化し、当面資産価値の上がる見込
みのないものにつきましては、未利用地の有効活用を図る観点から、また極めて厳しい財政状
況の中で、土地の売却等も含めて検討し、市有地の適正な維持管理、運用を図ってまいりたい
と考えております。
以上申し上げまして、大島議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午後0時03分休憩
―――――――――――――――――――――――――――――
午後1時00分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
―――――――――――――――――――――――――――――
◇16番(大島崇行君) 1時間前に答弁いただいたんですが、始めたいと思います。
ちょっと時間がたち過ぎちゃったので、聞くのも忘れたようなところもあったので二重にな
るかもしれませんけれども、ご了承をお願いします。
新宿とのカーボンオフセットという事業でございますけれども、先ほど市長が説明いたしま
したとおり、地球温暖化防止のためだと思うわけでございます。京都議定書で日本の目標が6
%削減ということと、そのうちの3.8が森林等々で賄うということでございます。国におい
ては、地球温暖化防止、森林吸収源10カ年対策ということで、森林の整備をしたり、保全で
森林づくりしたり、いろいろ始めているわけで、全国各地でそれなりの動きが出ていると思う
んですよ。本市にとっても、先ほど市長も答弁いたしましたけれども、80%が森林あるいは
山林ということで、本当にまさにうってつけの事業だと思うわけでございます。この80%が
全部行政沼田市のものならすぐ取りかかるわけでございますけれども、国有林、市有林、民有
林等々があるわけでございますけれども、どこが適地としていいか、あるいはそのような調査
を進めているか、また民有林、国有林等々で協力をしてくれる山林等があるか、それを独自で
調査をしたかお聞きします。
◇市長(星野已喜雄君) 大島議員の再質問にお答えしたいと思います。
ご質問の関係は、議員はいろいろと造詣が深いもので、それぞれのところを熟知されておら
れまして、私の方から何をか言わんやでございますが、かねてから新宿にお世話になり、積極
的な交流事業を進めている中で、一昨年、伊那市と新宿等のことがマスコミ報道されてから以
降、これこそ私どものところでやらなければということから精力的に動いてきた経過がござい
ます。既に事務的には水面下でいろいろと動いておりますが、やはり相手が3月議会の議決を
経ないと、やはり私どもの立場だけではということになります。ただ、一応新宿区におきまし
ては、いろいろな質問等があれば、その答弁の際には本市のことを明らかにしていきたいとい
うことが水面下ではございました。ただ、繰り返し申し上げたいと思いますけれども、私ども
の方も議会の議決を、また当然新宿区の方も議会の議決を経た形の中で初めて表舞台に出てま
いります。したがいまして、詳細なことは申し上げることはできませんけれども、一応白沢地
区を一つの候補地としていろいろと水面下で調整をしてきたという経過がございます。繰り返
し申し上げたいと思いますけれども、あくまでも先様の議決、私どもの議決を経た後、そうい
うことが具体的な調整に入るということになろうかと思いますので、その辺のところは深いご
理解を賜りたいと思っております。
◇16番(大島崇行君) お金もかかることでございますので、双方の議会の議決がないとな
かなか進まないという答弁でございますけれども、これは恐らく前向きに考えて受け皿を受け
るということだと私は思っております。水面下で白沢地区が候補地として上がっているという
話も聞きました。今、市長答弁の中に、新宿区が友好都市を提携しております伊那市はもう既
に協定というんですか、提携を結んでこの事業が進んでいると思うんですけれども、沼田もこ
れから、はっきり言えなくても恐らく協定を結ぶと思うんですけれども、伊那市の協定を基本
にといいますか、参考にしてそのような形に持っていくと思うんですけれども、その点につい
てお聞きします。
◇市長(星野已喜雄君) 先輩である伊那市の既に実績がございまして、そこのところはやは
りいろいろと勉強させていただく形の中で、できるだけ私ども本市の実態にかなった形の対応
になろうかと思っております。ちなみに、条件から言うと、長野の伊那市よりは私どもの地域
の方が、客観的にですが、条件的にはいいのではないかというような評価はいただいておりま
す。したがいまして、何でもそうでありますが、とっかかりが大事でございますので、何とか
これを一つの突破口として、そしてこれが文字どおり群馬県の中でも実現できれば、自治体レ
ベルでは初めての試みになろうかと思っております。したがいまして、これが新年度に向かっ
て実現した暁には、当然各地域に豊かな森林資源がございますので、大いにそういうところを
今後活性化させんがために、さらにこの対応等についてはいろんな角度から分析して、さらに
一つの大きなテーマというんですか、私どもの市の俎上に上げていきたいと思っております。
◇16番(大島崇行君) 今が一番大事なときだと思うわけでございます。受け入れ体制を実
施されれば県内の自治体でも初めてだということでございます。せっかくのすばらしい事業だ
と思いますので、ぜひこの事業を粗相のないように慎重に、なおかつ今後の沼田市にとって本
当に活性化につながると私は思っているわけでございますので、ぜひその点は十分検討委員会
等々立ち上げて、プロジェクトなり立ち上げてやっていただければありがたいと思うわけでご
ざいます。この事業、先ほど市長の答弁の中にもございましたけれども、東京は新宿を抜かす
と22区あるわけでございます。そのほかの22区にも、とりあえず新宿と提携を結んでから、
沼田はこういうことをやるんだということを提案し、発信するつもりがあるかどうかをお聞き
します。
◇市長(星野已喜雄君) ご承知のとおり、本市はかつて昭和20年代をさかのぼれば、旧池
田村、旧利南村、旧川田村、旧薄根村、旧沼田町、そして旧白沢村、さらに利根も昭和20年
代は旧東村、旧赤城根村と、こういう流れがございました。それぞれの地域がそれぞれの特徴
を持っております。したがいまして、何としても今回のことをきちんと、一番出発の基礎にな
りますので、きちんとした形の中で何とか対応を図って、その後については、新宿区の区長様
がご案内のとおり本市の出身でございますので、当然新宿区の区長様にもしっかりとした配慮
をしつつ、必要があれば、既に災害の関係等で対応している板橋区はもちろんのことでござい
ますけれども、既に他の区との関係も水面下で照会がございますので、徐々にそれらの関係は
先人が決議してまいりました森林文化都市の意義を体して、そして本市こそこういった事業の
モデルだと言われるようにしていくために、何とか今回を成功に導いて、今、議員がご発言の
ように、さらにいろんな場面にこれらの発信をしていくということが求められていくのではな
いかと思っております。今後ともいろいろな意味でまたご指導、ご助言をいただければ大変あ
りがたいと思っております。
◇16番(大島崇行君) 先ほど条件からいくと伊那市よりいいということでございます。距
離的なことも考えて、高速も走っているわけでございます。そんな意味で条件的にもいいとい
うことだと思います。ということは、もう既に伊那市と結んでいて、本市の方が水面下で条件
がいいんだよということになりますと、市長が言うように、周りに22区がまだあるわけでご
ざいますから、十分これから本市の一つの施策として一つ一つ広げてもらえばありがたいわけ
でございます。県においても、ストップ温暖化大作戦、CO2削減、一村一品というプロジェ
クトを立ち上げて、各企業等とのいろいろな提案等もやっているわけでございます。
3月4日、おとといですか、カーボンフットプリントというのをテレビでちょっと見たんで
すけれども、食品業者が商品に対して、この商品は生まれたときから最後に食べてなくなる、
消費するまでにこのぐらいCO2がかかるんですよという商品がこれから出てくるそうです。
幾つかもう出ているらしいんですけれども、60品目ぐらい出ているのかな、そのシールが張
ってあるんですね。そういうことになると、今本当に食べ物から住むことから何からみんな温
暖化温暖化と言われているご時世でございます。ぜひ沼田市はこれを機会に、これを施策の一
環として、今、世界じゅうその方向に向かっておりますので、官民一体となって推進するべき
と思いますので、ぜひプロジェクトなりを立ち上げてやっていただきたいと思うんですけれど
も、最後にそれを聞きたいんですけれども、どのように考えていますか。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思います。
実は、先ほど同僚議員の質問の冒頭、今、都市の方々が農村あるいは地方へ引っ越しをする、
例えば具体的なことを言うと、最初は訪問、それから二地域居住そして定住という3段階が、
団塊の世代の方々が2007年以降、何百万と現職のお仕事を退職した後にふるさと回帰志向
というのがあって、そして地方へという形がございます。そうしたときに、今回、環境という
ことが一つの大きなテーマでありますけれども、この環境というテーマはもう既に世界の普遍
的なテーマにもなっておりますけれども、私どもの立場からすると、他の地域ではなかなか補
えない、つまりフォローができない、それをうちの方は今まで大自然があったことが必然的に
幸いしているということから、この環境問題、東京都下を含めた大都市の団塊の世代の人口移
住的なところからとらまえても、大変これは整合させる有意義な手だてだと思っております。
それにしても、やはり何らかの形でしっかりとタッグを組んでいかなければなりません。もっ
と極端なことを言うと、うちのしかるべき課と向こうのしかるべき課が少なくとも1日に1回
は必ず電話のやりとりもできて、おれの方ではこんな情報がありますよ、おれの方ではこんな
情報がありますよというやりとりができてくると、先ほど言ういわゆる東京都下の団塊世代の
方々の人口移住等の関係等についても大きな要素になってくるだろうと思っております。した
がいまして、今このチャンスを逃すとなかなか後世に後顧の憂いが残るという気持ちがありま
す。それは議員おわかりのとおり、今の条件を生かせなければ、これはなかなか難しい状況が
ある。したがいまして、ぜひこれは一生懸命取り組んでいきたいと思いますし、議員皆様方の
またご支援を賜りたいと思っております。
◇16番(大島崇行君) すばらしい森林あるいは環境があるわけでございますので、宝の持
ちぐされにならないように、ぜひいい方向に進むようにお願いいたします。
次に、育樹祭についてお伺いします。
この事業に対して、新年度になってからの話なんですけれども、課も新設し、職員も配置し、
市長のこの事業に対する力の入れようというのがうかがえるわけでございますが、この会場は
県の施設でございます。沼田市にとって唯一の県の施設でございますけれども、管理運営は森
林組合がしているわけでございます。市長は組合長でもございます。21世紀の森なんですけ
れども、ぜひ今回のイベントを内外にどのように周知、今後来年に向かってするのか、まずお
聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この事業は、ご案内のとおり、昨年3月に国土緑化推進機構が21
世紀の森、すなわち池田の地を3月20日前後に訪問いたしまして、そしてその日のうちに知
事と記者会見をいたしまして、翌日だったでしょうか、そこのところは御免なさいませ。決定
がなされてきました。既に準備会が昨年持たれたわけでございますが、スタートはやはり何と
いってもテーマをどうするかということがあって、議員が質問で述べられているとおり、「樹
の息吹 育ててつなぐ 地球(ほし)の未来」というのが大きなテーマとなりました。このテー
マは、本市出身の主婦の作品が選ばれたわけであります。同時に、このポスターも本市出身の
北小1年生の作品が選ばれました。シンボルマークはたしか前橋の方だったと思っております
が、これらを見たときに、それは決して何かそういう地域の配慮があったとか、そういうんじ
ゃなくて、まさに客観的に彼らの作品が選ばれたということで、スタートは非常に上々な流れ
になっているのかなと思っております。
新年度に向かって、もう既に来年の秋口でありますからして、ことしは当然その段取りに余
念がないわけでございますけれども、一応基本的には群馬県の環境森林部が担当の事務局にな
るわけです。うちとしても、前段の全国植樹祭のときにちなみまして、農政課で今いろいろと
やっておりますが、対策室を設けて対応を図っていこうと思っております。同時に、当然その
日にはいろいろなイベントが考えられるわけでありますけれども、そのイベント等は当然地元
の文化団体の方々にお世話にならなければなりません。同時に、皇室が来るわけです。もちろ
ん実行委員長等は、私の仄聞するところによりますと参議院の議長だと思っておりますが、来
るわけです。そうすると、そのルート、要するに通るルート、そして事によると、どこかを視
察する、これらが本市からすると大変重要なポイントになってまいります。というのは、通る
ルートの関係についてはやはり道路あるいは周辺の山々の環境が整ってないとまずいので、当
然そういったところの間伐等の事業が入ります。あるいは入れなければなりません。道路の関
係等については、不測の事態が起きないように、オーバーレイあるいは側溝関係等については
遺憾なく対応を図っていかなければなりません。
もう一つは、これは先般も申し上げたかもわかりませんが、ちょっと長くなって恐縮でござ
いますが、お許しいただきたいと思います。
昨年の準備会の段階で、今、ご承知のとおり限界集落というのが言われておりまして、既に
新聞紙上でも旧利根村、特に旧赤城根村のことが取りざたされております。しかも、旧赤城根
村の根利地区というところに林業機械化センターというのがございまして、ここにかねがね言
っていたボールドウィン号がございます。昨年の準備会のときに、目次をつくるときに機械化
の展示というところの部署の大項目がございまして、そのときに私も遠慮してこういう逸材が
あるのでぜひ紹介したらいかがでしょうかと言ったら、かなり機運が高まりまして、そういう
意味では何とかこれを努力して、できればデビューを飾らせてやりたいと思っております。
なお、新年度になりますと、間もなく現在の国の林野部長のかつて沼田の営林署長をしてい
た福田さんが何か責任ある立場で森林の市というのが開催される段取りになっておりまして、
本市の立場からいたしますと、そこにも出ていって、そしてできるだけ沼田のそういった環境
森林関係のよさというものを訴えていきたいと考えておりまして、先般、地元の局長さんがご
あいさつに見えたような経過がございました。いずれにいたしましても、こういった大きなイ
ベントも全国植樹祭以降これだけになるんじゃないかと思っておりますし、何とかこれを活性
化のためにつなげてまいりたいと思っております。
◇16番(大島崇行君) 新宿のCO2の問題と育樹祭と、本当に今やっと沼田市に明るい内
容の話題が来たなと私は思っているわけでございますけれども、市長が言いましたけれども、
皇太子殿下、妃殿下もご臨席をして育樹祭をやるわけでございますけれども、恐らく担当大臣
あるいは今お話ございましたけれども、国会議員、知事さん等々諸団体の来賓の方が数多く来
ると思うんですけれども、これを機会に新宿とのカーボンオフセットのこともございます。新
宿との交流等々もございますので、これを機会に来賓として新宿の区長さんもぜひご来沼して
もらうように市長からお願いするのも育樹祭を盛り上げるためにもいいんじゃないかなと思う
わけでございます。
それと、首都圏の皆さんに生命の源である水が、本当にすばらしい水を供給しているわけで
ございます。東京都知事もお願いしたらどうかなと思うわけでございますけれども、これも何
らかのコネクションをとっていただければ、このイベントがより一層いいイベントにもなるし、
盛り上がると思うんですけれども、その辺に関してどうですか。
◇市長(星野已喜雄君) すごく大きな問題でございまして、本市は地元でありますけれども、
これの実行形態というのは群馬県がイニシアチブを持って進めてまいります。したがいまして、
そういった来賓を招く際の名簿リストは群馬県当局がある程度素案をまとめるのでないかと、
これはあくまでも推測の域でありますが、そう受けとめております。したがいまして、私がで
きることがあるとすれば、今、議員がおっしゃられたような東京都下の水がめであるというこ
とから東京都知事に、それからカーボンオフセットの事業を何とか新年度に実現させる形の中
で中山区長様にもお願いすると。状況に応じて、市の推薦枠がきちんとあれば、少なくとも今
議員がご指摘されているようなことについては私どもの方ではきちんと推薦をしてまいりたい
と思っております。
なお、先ほど申し上げましたように、森林レクリエーション協会というのがあるんですね。
全国の理事に沼田の市長が歴代なっているようでございます。先般もその会議に行ってきまし
た。そうすると、林野庁の立場からの来賓的な方がやはり、福田さんはそのときには、後に見
えましたけれども、その会議の席には2人、営林署長さんのOBが、現在も国の方で頑張って
いるお二方がいるんですけれども、それは福田さんを除いてなんですけれども、そんなことで、
非常にそういう意味では利根沼田の営林署長、今は営林局と言っていますが、局長経験者が林
野庁で大変な実力を持っております。したがいまして、この事業は県がイニシアチブを持って
回してまいりますが、つまるところ国土緑化推進機構、林野庁の指導がなければ、なかなかこ
れはうまくいきません。ですから、議員がおっしゃったようなことについては、そういった地
元のかねてからの署長さん、局長さん等に私どもも親しい人間関係がございますので、おつな
ぎをし、またお願いもしたりして何とか実現をさせていく方向で対応を図ってまいりたいと思
っております。
◇16番(大島崇行君) 事務局あるいは本部等は県がやるということでございますけれども、
場所は沼田ですので、ぜひその辺を強く、こうやってもらっちゃ困るということは言いません
けれども、ぜひ場所は沼田なんだから、ぜひそのくらいは市長が強く言って、より一層いい大
会になるようにしていただくようにお願いいたします。
話の中で、皇太子殿下が来れば恐らく、先ほど市長の考えで、林業機械化センターですか、
ボールドウィン、市長は一生懸命力を入れていますから、そちらにも来るのではないかという
ことでございます。本当に今度また一つ縁ができて、三つぐらい沼田市にとって明るい材料だ
と思うので、ぜひ21世紀の森が本当に沼田市の活性化につながって、また再来年は違う県が
恐らく育樹祭をやるわけだと思いますけれども、他県のお手本になるような事業に進めてもら
いたいと思うので、よろしくお願いいたします。その件についてもう一回、市長お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) ぜひ議員のその熱意あるご提言、私どももしっかり受けとめて対応
を図ってまいりたいと思っております。
なお、これはまた別の機会で論議をいただければと思っておりますが、新年度にいよいよ水
をしっかりとした形で予算化してペットボトル化をするということを私ども提案しているとこ
ろでございます。今まで利根郡下でもってそういうのがあったので、大変私どももじくじたる
ところがございましたが、一応それらについての手だても打つ段取りになっておりますので、
そういうことも踏まえて何とか森林関係のものをしっかりとした形の手だてを打って、そして
押し出していく形の中で大いに地元を盛り上げてまいりたいと思っております。
なお、これはあくまでも教育委員会筋のことになりますけれども、子供たちの文化、芸術活
動等も闊達に行われておりますし、あるいはまた社会教育関係の芸術文化運動も闊達に行われ
ておりますので、そういった方々の出番も当然出てくると受けとめております。これらにつき
ましては教育委員会と連携をして、遺憾なきよう対応を図ってまいりたいと思っております。
◇16番(大島崇行君) ぜひよろしくお願いいたします。
今、水をペットボトル化ということも初めて聞いたわけでございますけれども、もう一回詳
しく、わかったら。どういうこと。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思いますが、これは部局は建設部の石坂課
長のところの範疇になってきます。今後、今議会の予算が通れば、水をちまたで出ているああ
いうような形のものを、例えばまだこれは水の芳名も決まっておりません、ラベルの。しかし、
そういうことを新年度は手だてを打って、そうするとこういう事業が育樹祭等の来訪者等に連
動していくということを申し上げたかったわけでございます。
◇16番(大島崇行君) わかりました。水道じゃなくて建設部。水道の課長が石坂課長、わ
かりました。
次に、グリーンベル21についてお聞きしたいと思います。同僚議員が先ほど細かに、私の
時間まで使っちゃったぐらいしつこく聞いて、これ以上聞いても余りしつこくて逆に嫌われち
ゃうんじゃないかと心配なんですけれども。
市長は、この間25日、苦渋の選択ということで三井生命からの申し出、無償譲渡を受けな
いと発表いたしました。確認の意味で何点かお聞きしますけれども、この決断、判断というん
ですか、市長は時間をかけ過ぎたなと思っているわけでございます。というのは、庁内の検討
会議あるいは有識者の検討委員会、市民等の説明会、意見交換会、議員の意見等々を聞いて、
幅広い意見を聞いて判断をしたということでございますけれども、私は市長自身の政治姿勢が
今回の決断に対してちょっと見えなかったような気がするんですけれども、その点について市
長はどうお考えですか。
◇市長(星野已喜雄君) 私もご案内のとおり人の子でございます。したがいまして、ここ一
番の難しい判断にはやはりいろいろと戸惑うこともしばしばでございます。今回は余りにも問
題が、本市の行政体そのもののボリュームから考えても大きい問題だと思いました。したがい
まして、そこにはいろいろと意見が分かれてきて、指摘されているように、私自身が明確に方
向性を出して、そして論議を展開するべきだったのではないかというご指摘も実はいただいて
おります。謙虚にそのご批判も承るところでございます。
しかし、やはりあらゆる方々、各種各階層の方々のご意見をボトムアップ的に集約して一つ
の体系をまとめていくのも、これまた実は一つの大きな政治の手法でもございます。したがい
まして、これについてはどちらの選択が正しかったかということになりますと賛否があって、
結局歴史の判断を待たざるを得なくなるようなことがあろうかと思っております。私は余りに
も大きな課題であったもので、やはりできるだけ慎重に、しかも幅広く意見をいただく機会を
得た形の中で市民合意を得るという形に努力をして、そして一つの決断をしていこうという考
え方のもとに今回の流れになったわけでございます。議員のお立場からすれば大変歯がゆい思
いもされたかと思いますけれども、その辺のことについてはいろいろな意味でまたご指導いた
だきたいと思いますけれども、そういう気持ちで対応を図ったわけでございます。
◇16番(大島崇行君) 三井さんの方に、先ほども質問がありましたけれども、副市長と所
管の部長等が行って答申をしたと、答えを出したということでございますけれども、それはそ
れで、これから三井さんがどういう形で、まだ返事が来ないわけですよね、それに回答が。そ
れが来ないと私も何とも言えないんですけれども、仮にこれから三井さんから何らかのペナル
ティーだとか、あるいはこの間の話の中にありましたけれども、OBの方がシミュレーション
したらあと1年3カ月ぐらいで倒産しますよという、現状のまま行けばそのようなシミュレー
ションが出ておりましたけれども、仮に三井さんから何らかの今回に対してのペナルティーな
り、あるいはグリーンベルが倒産等々に追い込まれたときに、市は60%出資している筆頭株
主ということで、それは道義的な責任等々があるわけでございますけれども、その辺に対して
は、先ほど答えが出ましたけれども、ある程度考えて、あるいは私にとってはたまげた答弁だ
ったんですけれども、今後、まだ予算が21年は通ってないわけですけれども、その先の補正
まで事によってはやるというような踏み込んだ、市長が答弁もしておりましたけれども、今後
どういう形で市長がその局面に合った施策を考えるということ、補正の話まで出ちゃったんで
すけれども、そこまで考えているなら、市長は支援、応援をしていくという約束の中の答弁だ
ったと思うんですけれども、その件に関してお伺いします。
◇市長(星野已喜雄君) まず一つは、回答を申し上げた後の三井様の考え方がどうかという
ことだと思いますが、一応真摯なやりとりで現在推移をしております。ご案内のとおり、既に
年が明けまして現在は3月初旬でございます。固定資産税等の問題は、平成21年は解決がさ
れることになろうかと思います。したがいまして、今後どういう展開になるかということにつ
いては、ここのところは私どもも真摯に対応していくということになろうかと思います。
それから、先ほど市役所OBの方のお話が出ましたが、あのいろいろな計画書はよく見てみ
るとご本人が当該者と責任を負わないという約定が交わされているんですね、あれをよく読む
と。たしかかがみの2枚目か何かに出ているんです、甲乙丙になっておりまして。ですから、
私どもはここのところは参考にはさせていただきますけれども、そのものが、前段の質問者に
答弁したとおり、関係者のそれぞれの調整が済んだ形で出たのではなかったと受けとめており
まして、そこのところは慎重に対応していかなくちゃならないということは申し上げておきた
いと思います。
それから、場面によってはということで申し上げたわけでございまして、それは既に予算は
21年度を通していただければ、先ほど前段の議員にも申し上げたとおり、いろいろと活性化
のための検討を加えていく段取りをしております。ただ、そういった中で、場合によっては、
あるいは必要があればということでございまして、そこのところをまた過度な期待を持たれて
もちょっと困るわけでありまして、必要があればという形で受けとめております。それはやは
りいろいろと専門家の方に入ってもらって対応を図る形の中で、必要があるとその方たちだけ
ではちょっと対応ができなくなるのではなかろうかということが思料されてくるところがあり
まして、そういうことを申し上げたわけでございます。ただ、いずれにいたしましても、大変
重要なことでございますので、繰り返し申し上げたいと思いますけれども、補正関係につきま
しては場合によっては状況においてはそれも視野に入れていかざるを得ない流れが招来するか
もしれないというようなことで申し上げたわけでございます。少なくとも当初予算が何たって
一番重要でございますから、そこのところでもって基本的にはきちんと対応していくというこ
とになるわけでございます。
◇16番(大島崇行君) 予算を通してからいろいろということでございますけれども、内容
によってはということでございますけれども、どんな内容なんだかちょっと私も、こういう内
容だからどうだとか、補正出せとかということも確たるあれはございませんけれども、専門家
等々のアドバイスをして、これからそういう時期が来たら、そういう提案があったらそう処し
ていくという答弁だと思いますけれども、ぜひその方向でお願いします。
それと、三井生命から、今回の件に関して副市長と所管の部長がお伺いしたわけでございま
すけれども、今度内容が、答申が向こうから披瀝されると思うんですけれども、それをまた議
員だとか一般の市民に公開するのかどうか、それをお聞きしたいんですけれども。
◇市長(星野已喜雄君) そういう局面があれば当然議員の皆様方にはお知らせをしていかな
ければならないと考えております。
なお、一応の経過等については市政だよりで、少なくともそれは4月号になろうかと思いま
すが、市民の方々にこの経過については紹介をしていきたいと考えております。
◇16番(大島崇行君) 経過を4月の市政だよりに披露するということなんですけれども、
経過じゃなくて、グリーンベルがこういうことになりましたよね、それで三井生命に副市長と
部長が行ったわけですよね、こういうことで申しわけないだか何だかわからないけれども、こ
ういうので結果こうですよというわけですね。それで、三井さんから、それは沼田さん、こう
ですよ、ああですよという内容がわかったら、議員だとか市民に披瀝するんですかということ
なんです。
◇市長(星野已喜雄君) 議員の皆様方には当然ご紹介をしていかなければなりません。ただ、
ご案内のとおり、市政だよりそのものが毎月号になっております。そういった形の中で、当然
議員の皆様方がいつも申し上げているように最高の議決の決定機関でございます。したがいま
して、そういったところを踏まえながら必要に応じた対応を図っていく必要があるんじゃない
かと思います。一応そういった流れの中で、まずは議会に、そして場面によっては市民の方々
にということになろうかと思います。
◇16番(大島崇行君) 議会には説明すると。市民にもこれほど皆さんからご意見等々を聞
いたり、市民からいろいろなあれもしたわけですから、市民にも知る権利があるんじゃないか
なと思うんだけれども、ぜひそういうような方向でしないと、市民に対してもまた失礼な話に
なっちゃうんじゃないかなと思うわけでございます。ぜひそういうような方向でやっていただ
きたいと思います。
それから、次に都市交流についてお伺いいたします。
今回、さっき新宿のマラソンに市長が出たわけですけれども、今回一番の広告塔だったのは
星野已喜雄市長だったと私は思うわけでございます。山伏の支度をしてお面をかぶり、相当イ
ンパクトがございました。中には握手などを求める人もいました。今回、新宿、板橋、川口、
県内等々で東毛地区とも交流を図っているわけでございますが、今回新宿、実は2回目の参加
でございます。今回老神の観光協会の皆さんがまた足湯を持っていきまして、この足湯は非常
に評判がいいわけでございます。走った後、足を温めると何かうんといやしがあっていいらし
いんですけれども、これも大好評でございました。物産品も多く出店して、今回また新たに沼
女の陸上部の生徒が参加して上位独占ということで、またこれも大会を盛り上げたし、沼田市
のPRにも大分なったんじゃないかと思うわけでございます。また、こうやって首都圏でイベ
ント等々をやると、沼高、沼女、在京の高島会長がおるんですけれども、高島さんが必ず来て
くれるわけでございます。それと、先日、上毛新聞にも掲載されておりましたが、白鳥さん、
この方は自分で「ふるさと沼田の営業レディだよ」なんて言うので、いつも我々のイベント等
に参加して応援していただいて、手伝ってもらっているわけでございます。その中で、いろい
ろ地域の人とお話をすると、老神温泉もそうなんですけれども、沼田なんていってもまだ新宿
で全然、「沼田ってどこだよ」なんていうので結構まだ知らない人がいるので、本当に行って
寂しい思いもするわけでございます。これから新宿とカーボンオフセットもやって提携してい
くわけでございますので、この事業に対して、首都圏との交流、新宿だけじゃなく、一歩入っ
てこれからどのような沼田市の交流に対しての位置づけというんですか、施策、もう一つこう
だよというのがわかれば、あればお聞きしたいんですけれども。
◇市長(星野已喜雄君) 先般、新宿のシティハーフマラソンに、鈍足でありましたけれども、
一生懸命頑張って走り抜いてきたわけでございます。昨年の記者会見のときにそういう紹介が
ございましたので、せっかく行くならば、やはりある程度インパクトのあることをしないと意
味がないのではないかということもございまして、不足を顧みず、てんぐのお面が沼田ではシ
ンボル的だろうということと同時に、その風情に合った自分自身の支度を整えて頑張ってきた
つもりでございます。議員におかれまして、常にこういった機会をとらまえては沼田市の宣伝
のために、あるいは地域振興のために大活躍をされておるということにつきましては常々敬意
を表しているところでございます。したがいまして、今回も老神の足湯あるいはまた議員を始
めとする各関係者の地域物産の販売等が、本県からは前橋のブース等もあったわけでございま
すが、圧倒的に沼田の方がお客も多いし、その周辺の人も多かったということから、私は内心
大変喜んだ次第でございます。なお、沼高、沼女の在京同窓会の高島様、白鳥様におかれまし
ては、常日ごろご指導いただいておりまして、いろんな意味でお知恵をいただいております。
今後ともよろしくお願いをしたいと思っております。
今後のいろいろなことでございますけれども、やはり沼田のブランド化という、これは議員
がある意味においては得意な分野だと思うんですけれども、地域ブランドをしっかりと確立し
ていくということがまず当然考えられると思います。同時に、先ほど来論議されておりますよ
うに、市民あるいは相手方との人的な交流が当然二つ目に考えられると思っております。三つ
目には、本市の置かれているかつての江戸時代等に目を投じてみますと、南の方から沼田街道
が、東に向かって会津街道が、西に向かって真田街道が、そして北に向かって、これは三国街
道というよりは、むしろ291の関係から清水峠越えのような形になるんですが、少なくとも
戦国時代から江戸時代にかけて北毛の交通の要衝であったことは論をまちません。今まで既に
ロマンチック街道とかでいろんな施策をやってきたわけでございますが、ここのところはもう
一度その辺の原点に返って、中世あるいは江戸時代の北毛の交流拠点の地区であったというこ
とをしっかりととらまえた形の中で、今まで南に向かっていろいろと段取りを打ってきたわけ
でございますが、今回の当初予算にも頭出しさせてもらったけれども、何とか21年度はここ
から西側の上田市、つまり真田の範疇の部分のとっかかりをつくっていきたいと思っておりま
して、ちなみに現在の「天地人」の作者である火坂先生が、平成21年度には、これはまだ表
に公式に言える段取りにはなっておりませんが、一応真田のことを某マスコミの新聞小説です
か、そこのところに真田のことを載せるやにというところだけでとめたいと思うんですけれど
も、載せるやにという形の状況を水面下で承っているところでございます。これらにつきまし
ては昨年12月26日に某新聞社に私もお願いに行ってきた経過がございまして、一応いい感
触を得ております。したがいまして、真田のことが相当表舞台に平成21年度には出てくるの
ではないかと思っております。
◇16番(大島崇行君) 新宿のさっきの交流のことなんですけれども、確かに前橋のブース
より、ことし行ってたまげたんですけれども、1ブース、また沼田は広げていただきました。
そのくらい新宿の方も向こうに対して受け入れ態勢、本当にいい受け入れ態勢だったなと思っ
ているわけでございます。今、市長答弁の中に、これから歴史を機に、また長野ですか、あっ
ちの方でこれからいろいろ交流等々やっていくということも今聞いたわけでございますけれど
も、首都圏の都市との交流で、実は昨年2回、川口と交流をやって、あそこのキュポ・ラ広場
というんですか、駅前でやったわけなんですけれども、そのときに観光のPRということで、
もちろん足湯も行きましたし、物産で我々等も行ったんですけれども、そのとき川口の方で、
これは違う団体なんですけれども、副市長はよく知っていると思いますけれども、川口は植木
のまち、皆さんご承知のとおり、植木のまちでございまして、植木の団体、盆栽、花木、花、
いろいろあるんですけれども、その5団体が各それぞれイベントをやったんですけれども、集
客力が少ないということで一つにまとめて今度はやるわけでございますけれども、それも我々
が2回やってそれなりに努力もしたし、そういう結果があらわれて、今度はそっちの安行の方
からぜひ出店してくれという話もございました。長野の方を攻めるのもいいんですけれども、
歴史を訪ねてこれから交流もいいんですけれども、私はどうも首都圏、今度はもっと近くにな
りましたけれども、埼玉の方もそういう面ではいいんじゃないかなと思うわけでございます。
埼玉は森林等が結構ありますけれども、それもまたさっきの話に戻りますけれども、カーボン
オフセットにもつながるような地域もあると思いますので、埼玉の方もぜひ力を入れていただ
きたいと思うわけでございます。さっきから「天地人」、私もずっとNHKを見ておりますけ
れども、なかなか沼田らしき真田の話が出てこない、いつ出てくるかわかりませんけれども、
ぜひそれが出てきたときにはまたそれを機会に長野ともいい交流を結べるように、我々も努力
いたしますし、沼田市からもそういうような発信をしていただければありがたいと思うわけで
ございます。
それで、新年度から交流推進課が設置されるようでございます。新聞等にも出ておりますけ
れども、今までの交流事業あるいはいろんな事業等、商工観光課が担当していたり、あるいは
グリーン・ツーリズムは農政が担当したり、企画が担当したり、国際交流というんでしょうか、
等々をやっているわけでございますが、これを統合して一つの一本化で今後やっていくのかど
うかお聞きします。
◇市長(星野已喜雄君) その前に、誤解がないようにちょっと申し上げておきたいと思いま
すが、議員と考え方は同じくしておりまして、活性化という観点からは人口の多いところとや
りとりをしなければなりません。したがいまして、南の方が人口が多いので、そこのところは
きちんと押さえていくつもりでございます。ただ、真田の関係を表舞台に出していきたいのは、
いずれ城下町であることから、どこかで踏み込んで、いわゆる江戸時代の沼田藩の持っていた
魅力、そういうことを現在の社会の中にどう生かしていくかということを考えたときに、真田
というものを抜きにしては考えることができないということと同時に、今の日本の流れがそう
いうところに行っているというところから、そういう手だてを打ったつもりでございます。
なお、川口の関係につきましては、実は農業サミット等のご依頼もありまして、群馬県の中
でこれにかかわっているのは本市だけのようです。これも食料問題から来るところになろうか
と思います。
なお、組織の関係の新しい課の問題でございますけれども、今後この交流というのが、福祉
のことも、あるいはまた観光のことも教育のこともそれぞれ総合的にどうしてもかかわらざる
を得なくなってくると受けとめております。と申しますのは、例えば仮に、この間のシティマ
ラソンのときにも消防団の方々が非常に仲よくなったわけです。どうも新宿の消防の方々は婦
人消防隊がしっかりと組織されている。私どもはご案内のとおり男性が中心で行われている。
だけれども、危機管理上から考えると、沼田の消防団の方々が例えば県外を視察するときに、
できれば新宿の消防団の方々と勉強して、その後一緒に懇親会をすれば、必ずこれは成果が上
がってくるだろうということも思っておりまして、そういう意味では今回の課をある程度、ス
タートした時点でございますので、あれなんですけれども、一応内部に交流対策推進本部的な
と言っておきますが、そういうものを全庁的に立ち上げて、そして特化したことに対する傾斜
をしたり、あるいはまたそこの辺のところの調整はある程度そういったところでもってのリー
ダーシップを発揮する中で、新しくつくる課との整合性を図りながら対応していくことになる
のではないかと思っております。
◇16番(大島崇行君) 話の内容でいきますと、商工観光課あるいは農政、企画、秘書課等々
のソフトの面は交流課がやって、実際事業を行うときにはハードの面はそういう各部署の皆さ
んから応援もいただいてやっていくというようにとらえておりますけれども、そんな感じでよ
ろしいですか。
◇市長(星野已喜雄君) 議員もいろんなことに造詣が深いから淡々とおっしゃるわけでござ
いますが、適材適所、そして対応することについては柔軟にやっていきたいと思いますけれど
も、一応ある程度新しい課が総合的な調整的なことをしていくことになろうかと思います。し
たがいまして、場面によれば、例えば芸術文化交流事業のようなことがあると教育委員会の方
が表舞台に出ますけれども、そういったところの調整は新しい課がするようになると思います。
と申しますのは、ずっと今まで私も感じていたところなんですけれども、物すごく年間通すと
四、五回すばらしい講師の方が来て講演をしているんですね。ところが、単品で終わっちゃう
んです。ですから、これをある程度連続させていくという形が大事かなということと同時に、
大変立派な講師の先生が講演を終わったらその後親戚づき合いをしてもらうような、そういう
手だてを打っていきたいなと。行く行くは、言うなれば沼田の大使として各方面でもって沼田
のよさをPRしてもらうような筋書きを平成21年度は考えていきたいと思っております。
◇16番(大島崇行君) ぜひその方向でやっていただければありがたいと思うわけでござい
ます。先日、新聞でみどり市に抜かれて、12市で最下位になってしまったという記事があり
ましたけれども、ついこの間まで、合併を3年前にしたときは5万5,000だったんですけ
れども、5万2,000を割っちゃったというような本当に寂しい記事が出ておりましたけれ
ども、これで沼田市が官民一体となって協働で、交流推進課ですか、いい意味で力のある課に
するためにも沼田活性化というようなプロジェクトを立ち上げて、早急にそういうような方向
で、沼田はこうですよと、こういう方向で行きますというような私は考えがあるんですけれど
も、沼田はなぜかまだ、口だけと言っては失礼なんですけれども、こういうことでこうですよ、
ああですよだけで今まで済んでいるような気がするんです。やはりここでいろいろ、さっきの
グリーン・ツーリズム等々もございましたけれども、あるいは福祉関係の交流だ、あるいは教
育関係の交流等ありますけれども、それにはやはりある程度先行投資もしないと、いろいろ来
ないんじゃないかなと思うわけでございます。いろいろの補助金だとか助成金はこういう制度
がありますよ、ああいう制度がありますよというのをここで官民一体となって共同事業の一つ
として活性化というようなお題目でプロジェクトを立ち上げればいいんじゃないかと思います
けれども、その件に関して、市長、お伺いします。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、自治体そのものがそれほど大きな自治体ではござ
いませんので、多方面に手を出すというのはいかがなものかなと思っております。例えば、議
員がきょうも企業誘致のご質問をされておりますけれども、企業誘致もご案内のとおり正面か
ら名刺を持っていくというだけではなかなか難しい状況があって、結局そこにはどうしても個
人的な人間交流だとか、あるいはまた例えば趣味が同質であったとか、そういう人間関係によ
るところが多々ございますので、この交流という一つの事業を軸として、そしていろいろな方
面の活性化の方向に向かってやっていくということがいいのではないかと思っております。と
申しますのは、これも皆さん方にそういう意味では申しわけないのでありますが、今回の人口
の問題等についても、やはり宿命とも思える今の人口動態の研究からすると、将来に向かって
人口がふえるのが東京と沖縄しかないという数値が客観的にリアルに出ているようでございま
す。これを現実として受けとめる形の中で、しからば何ができるかということを考えていくこ
とが大事なのではないかと思っております。したがいまして、議員はいろいろな意味で造詣が
深いわけでございますので、今後いろいろとまたご提言いただければと思っております。
―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午後2時03分休憩
―――――――――――――――――――――――――――――
午後2時11分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
―――――――――――――――――――――――――――――
◇16番(大島崇行君) 答弁の中で、全国的に沖縄、東京は増で、あとの都市等は人口減だ
という話でございますけれども、みどり市なんかは横ばいだったという話もありましたけれど
も、別に減っている場所ばかりじゃなくて、人口増の場所もあるんですから、市長、そういう
あれじゃなくて、これからこういうので頑張るんだと、人口増を図るんだというような一つは
ビジョンを持った方が私はいいと思うんですよね。これは全国的にそうだから、流れがそうだ
からしようがないやねというような話じゃ困るんであって、またこれやってこれから人口増を
図りますよというようなビジョン等が私は欲しいわけなんですけれども、その件に関して。
◇市長(星野已喜雄君) 議員のおっしゃっていることについてはよく理解ができるわけでご
ざいます。ただ、やはりいろいろと講演や、あるいは勉強させていただくと、データが出てく
ると、そこのところに目を向けていくと厳しいものがあるなということがあって申し上げたわ
けでございます。
したがいまして、まさに地域間競争というのはこれからもますます大きくなっていくと思い
ます。ですから、そういうような状況を踏まえながら、さらに本市が活性化せんがための努力
をしていかなければなりません。そのためには、一つには移動人口をふやす、そして移動人口
から定住人口をふやしていくというようなことから、今回私どもがとっている交流事業は一つ
の手段として大変いいのではないかと思っております。それは他にももろもろのことがござい
ますけれども、一応そんな形の中で現在に至っているわけでございます。ぜひまたいろんな意
味のお知恵をいただければと思います。
◇16番(大島崇行君) 先ほどから言っておりますけれども、カーボンオフセット、ぜひ人
口増あるいは沼田の活性化をお願いいたします。
それでは、沼田沼須産業団地についてお伺いします。
これは県の企業局工業用地販売室というんですか、そこから売り出されているわけでござい
ますけれども、12月から売り出したわけです。今の企業誘致なんですけれども、今の経済状
況等を見て非常に厳しいと思うわけでございます。それと、沼須産業団地なんですけれども、
産業団地を見ますと、大変環境がいいと、周りが田園風景で、南側は片品川、西側が利根川と
自然環境に大変恵まれておるわけでございます。これが仮に企業等が来て、工業排水あるいは
臭気、騒音等々の問題あるいは進入路の問題におきましても、さきの戸鹿野橋が重量制限で耐
震性が非常に厳しい状況だと思っておるわけでございます。この産業団地をABCでランクし
たと、失礼な話ですけれども、ABCでランクしたとすると、市長はABCのうちどのくらい
だと思いますか、この団地。
◇市長(星野已喜雄君) なかなか難しい質問でございまして、AかBかCということでもっ
てどんな位置づけをしているかということでございますけれども、その辺の能力を持ち合わせ
ませんので何とも答えようがございませんけれども、確かに環境状況からとらまえれば、議員
がおっしゃるとおり大変結構なポジションだと思っております。ただ、道路アクセス等から見
ると、やはり昭和のインターチェンジ付近の関係にはおくれをとっているかなという形になろ
うかと思います。同時に、河川が隣接に流れておりますから、水の対応は比較的容易なのでは
なかろうかというような感想を持っております。したがいまして、ABCのいずれかというこ
とを言われますと何とも言えませんけれども、これはあくまでも個人的な見解の域を出ません
けれども、足して2で割るとするとBなのかなという形の言い方しかここでは申し上げること
はできません。申しわけございません。
◇16番(大島崇行君) 今、足して割ってBだということで、Aならそうなんです。Aなら
販売すればすぐ来るんですよ。車だってホンダがハイブリッドを出しましたよね、目標5,0
00だったのがもう1万だと。いい品物だったら、いい物件ならすぐ売れるんですよ。市長は
本当はCと言いたいんだろうけれども、いろいろ県との絡みがあるのでBまで上げたんじゃな
いかなと思うわけでございます。
話の中で、市長は水がポイントだと言っておりました。私も前にこの質問をした経過がござ
います。今の情勢を見て、本当に果たして企業が来るのかと、東毛にあれほど力を入れて、知
事が北毛なんか余り力も入れないで、東毛ばかり力を入れて、あれほど造成したりいろいろし
たってまだ企業は今のところ余り動きがないという状況でございます。そういう意味で、私は
前にも言ったと思いますけれども、県企業局にも協力を得て、市長が言った、まさに水なんで
す。水をポイントに施設を有効利用するにはやはり水産試験場が一番適しているんじゃないか
と思うわけでございます。内水面漁業が大変注目している現状でございます。これを県に沼田
市として要望書みたいのを上げたらどうかと思うわけでございます。5年間なんていうのはす
ぐたっちゃうんですから、5年間は約束があるらしいですけれども、5年間はすぐたっちゃう
ので、そういうことを沼田市の議会でも何でもいいと思いますけれども、皆さんの賛同を得ら
れればいいんですけれども、企業誘致は企業誘致で、ああいうBランクの企業団地らしいです
けれども、来てくださいと、これは努力もしなければいけないと思いますけれども、私が思う
には、さっき市長が言った水がポイントだということで、それも一つは県の方に要望したら、
企業局ですか、要望したらどうかと思うんですけれども、その件に関してどうですか。
◇市長(星野已喜雄君) 答弁の前に、先ほどのABCの関係等については、私どもは全くこ
れを客観的に分析する力を持っておりませんでしたので、申し上げたところだけはひとつご理
解いただきながら、一応そういうことをつけ加えておきたいと思います。
さて、そこで、水産試験場の誘致、私からするとおもしろい提案だなと思っております。と
申しますのは、かつて敷島の水産試験場の関係等で私もいろいろと動いた経過がございまして、
これが実現できれば、これは地域の振興にも大いなる手だてになるのではないかと思っており
ます。ただ、ご承知のとおり、ここは一応企業誘致のための方策として段取りをしてきた経過
がございますので、そこのところがどういう形になるのかなということが若干憂慮するところ
がございます。しかし、ご提言でございますので、いろいろと関係機関にご相談申し上げたり
する中で、状況が整えばそういった議員がご提言のことも一つの選択肢としてあるのではなか
ろうかと受けとめております。
◇16番(大島崇行君) 今、私は5年と言ったんですけれども、皆さん、5年は何かなと思
った方が多いかと思いますので、聞きたいんですけれども、この5年たって残地が残った場合
は沼田市が買い取るというような約束を聞いております。この5年というのは、造成を始めて
5年なのか、あるいは販売、この間12月1日から販売して5年なのか、その辺わかったら。
◇市長(星野已喜雄君) 一応この関係についても、議員のご質問を受ける際にいろいろと内
部であれしましたけれども、おおむね5年という形で受けとめております。同時に、販売をし
てからということで受けとめております。この辺の関係等については、工事が始まってからと
いうことの理解をしているものではございません。
◇16番(大島崇行君) じゃ12月1日から販売だから、そこから5年ということでござい
ますよね。これは結構先行投資というんですか、あそこをつくるに当たりまして外構で6,0
00万円ちょっと、取りつけ道路があれじゃ困るということで1億円ぐらいですよね。これが
仮に、さっき企業誘致のためにつくっている施設だからという話でございましたけれども、仮
に5年たって残地が残った場合、平米1万2,000円ですから、約2.9ヘクタールあるわ
けですから、計算すると3としても3億6,000万円、約5億円が沼田に今度負担が来るわ
けですよね。そういうことでよろしいわけですか。
◇市長(星野已喜雄君) 経済部長から答弁いたさせます。
◇議長(金井康夫君) 経済部長。
◇経済部長(小池一夫君) 命により、答弁させていただきます。
ただいまご質問がありました関係につきましては、確認書の中で譲渡額は資産額とするとい
う内容になっているわけでありまして、仮にまた買い戻すというような形の状況が生じるとし
ますと、平米当たり1万2,000円で現在売り出しているという形を根拠に考えますと3億
5,500万円ぐらいがそういう額に相当するような形で協議がなされる可能性があるのでは
ないかととらえております。
(休憩を求める者あり)
―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午後2時23分休憩
―――――――――――――――――――――――――――――
午後2時23分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
―――――――――――――――――――――――――――――
◇16番(大島崇行君) ということだそうでございますけれども、確認書があったという中
に、おおむね5年なんていうのは本当に、確認書というのはやはり幾日から幾日というのはぴ
っぴっぴっと数字が、それがお互いに確認書だと思うんですけれども、おおむね5年というん
だから、ここでまた沼須の件に関しては約束書があるだとか、ないなんてなっちゃうので、そ
れでも確認書があるということですから、わかりました。
これから、今、市長が言っておりましたけれども、一番私は水がポイントだと思うんです。
ぜひ、それはそれで企業誘致のためにつくったことですから、それはそれで一生懸命努力して、
ぜひ来てくださいということで誘致をして、本当に5年たって来なければ心配なもんで、今か
らもう準備をしておいた方がいいんじゃないですかということで私は今回質問したわけでござ
います。ぜひそういう方向で、また議員の皆さんの同意が得られれば、県の方に提出したいと
思うので、よろしくお願いいたします。
時間がないので次に移りたいと思います。
健全財政の維持管理についてお伺いしますけれども、土地等の数量が出てなかったんですけ
れども、健全財政ということはスリム化を図るということでございます。余分な土地という言
い方はおかしいんですけれども、土地を少しでも減らした方が沼田市の財政のためにもいいん
じゃないかなと思うわけでございます。これは話の中で、隣接地の農家に販売する、あるいは
林業をやっていれば林業に売るというような、特に沼田ゴルフ場の跡地ですか、あそこの話の
中なんですけれども、あれから販売というんですか、市の方も方向を出して始めたわけでござ
いますけれども、なかなか動いてないのが現状だと思うんですけれども、あそこのゴルフ場の
跡地に関してどのくらい土地が動いたか、わかったらお聞かせ願いたいんですけれども。
◇市長(星野已喜雄君) 一応これは外に向かって売却をしていくという方向を固めて対応し
ているところでございます。場所場所に応じては非常にいい場所もあったりして、それぞれ照
会もあるようでございますけれども、現在、経済部長から私に対するコメントからすると、ま
だ具体的なやりとりが成立しているものはないという流れでございます。引き続き努力をして
まいりたいと思っております。ただ、照会はあるようでございます。
◇16番(大島崇行君) さっきの産業団地と同じで、照会はあるんだけれども、恐らくまだ
動いていないということだというと、やはり買い求めたり、そこを利用する人が余り魅力的な
場所じゃないから私は土地が動かないんだと思うわけでございます。これも私の大先輩の議員
が当時から、議員になる前からこの問題に関しては、ゴルフ場跡地は相当いろいろの議論等々
が交わされたと思います。
私なりに、これは今後の問題でございますけれども、少しでもその土地を有効利用した方が
沼田市のためにもいいんじゃないかと。スリム化ということで、私も食事制限してスリム化し
ているのですけれども、難しくてなかなかスリムになりませんけれども、土地もなかなかスリ
ム化に持っていくには難しいと思いますけれども、これは一つの私の考えとして聞いていただ
ければいいんですけれども、答弁はこうだということは結構でございます。
私の考えとして、一つは、これは迷惑施設と言えるかどうかわかりませんが、今、全国で5
0ぐらいの自治体が誘致していることがあるんです。それは更生施設、要するに刑務所だと思
うんです。そのくらい思い切って誘致することを考えないと、現状の沼田市を見て、税の増収
または人口増、雇用面、活性化は望めないと思うんですが、これは市長の答弁はいいんですけ
れども、こうだということはいいんですけれども、参考としてどう考えているかお伺いします。
◇市長(星野已喜雄君) ご意見として承っておきたいと思います。
◇16番(大島崇行君) それでは、市長はこういう立場ですから、こうだなんて今のところ
はとても言える問題じゃございません。ましてこういう刑務所等々の問題はいろいろ、これか
ら仮に表に出れば賛否両論あると思うわけでございます。その話、実はあるところで私が話し
していたら、こういうのが沼田にいいんだよと言ったら、奥さんが、そんなの怖いよ、おっか
ないよ、そんなの来ればと言ったんですけれども、じゃ今テレビを見て、毎日交通事故だ、殺
人だ、身内に殺された、隣の人に殺された、強盗に遭ったとか、いろいろの事件があるわけで
すね。じゃ奥さん、交通事故もそうですけれども、振り込め詐欺なんかもそうですけれども、
じゃここのところ刑務所を脱走したなんていう話を聞いたかい、テレビで見ましたかと言った
ら、そういえばなかったねなんていう話もしたわけでございます。かえってああいう施設が来
れば治安等も逆に強化されるわけでございます。前橋も当時はまちの外れだったかもしれない
ですが、今、まちの真ん中に前橋刑務所があるわけですよね。あそこだって別に地域の方が、
こういうご時世ですから、危険だから出て行けとか移転しろなんてむしろ旗持って、あるいは
報道機関を通じてそういう話なんか全然出てないでしょ、前橋だって。ということは、それな
りに私は迷惑料というんですか、それなりの補助金とか迷惑料というんですか、来ているんじ
ゃないかなと思うわけでございます。
時間がないので、わかるだけで大体数字を調べたんですけれども、ちょっと披瀝したいと思
いますけれども、今、五、六千人ぐらいの犯罪者の施設が不足しているということでございま
す。これは山口県の美祢市で、その場所は約20から30ヘクタールぐらいあればいいという
ことで、仮に1,000人収容するとしますよね。そうすると職員が約270名ぐらいだそう
です。地方交付税が1億7,800万円、税収が市民税を含めて4,400万円、刑務所内の
いろんな費用ですか、それが7億6,500万円、職員の給料は16億5,000万円、その
他運動施設、柔道、剣道場等々ございますけれども、それも場合によっては時間の限り一般に
開放すると。食事等も開放したり、中にはちょっとした診療所もあるらしいんですけれども、
それも市民の方にも開放しているということでございます。その他含めて市民の経済効果とい
うんですか、約10億だそうです。こういうのを見たとき、やはり沼田市はこのぐらい思い切
った政策をしていかないと本当に、いろいろ質問を今までしましたけれども、本当に人口減だ、
何だと本当に寂しい状況でございましたけれども、カーボンオフセットで沼田市の少しでも活
性化につなげたり、今後沼田市の交流等も深めて沼田市に元気をつけるといいと思っているわ
けでございますけれども、最後に私が提案したのは本当にいいことだと思うので、今後、調査
費は国で出してくれるそうですので、市の方も来てもらう、来ないはどっちでもいいんですけ
れども、検討する必要も一理あるんじゃないかなと思うわけでございますけれども、私の一般
質問をこれで終わりますけれども、市長、もし今の件に関して何かご意見がございましたら最
後にお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい問題でございますので、なかなか即答ができかねる問題
でございます。きょうのところは議員のご意見ということで承らせていただきたいと思います。
――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 次に、金子一弥議員。6番。
〔6番 金子一弥君登壇〕
◇6番(金子一弥君) 通告に従い一般質問を行います。
平成17年2月に、沼田、白沢、利根が合併をして4年が過ぎ去りました。在任特例を受け、
多くの同僚議員と議席をともにした日が遠い過去のように思い出されるわけです。
その間、政治も経済も想像をはるかに超える変動の中、我が国では自動車産業を中心とした
不況の連鎖による国内経済の混乱は、かつて経験したことのない異常事態を引き起こしており
ます。2008年10月から12月期の国内総生産は35年ぶりの2けた減となり、輸出、設
備投資、個人消費も総崩れとなり、2009年2月の非正規社員失職は2008年11月の5
倍の16万人に上り、担当大臣も戦後最大の経済危機との認識を示しております。
このような状況下、本市においても一般会計197億余りの平成21年度当初予算を編成す
るに当たり、20年度と同様に職員給与一律5%カットや、特別職給与、管理職手当カットを
継続するなど、厳しい予算編成となりました。安心と安全、教育と子育て、環境と健康、地域
振興と交流の「4つの柱」を立て、後年度につなげるためのまちづくりの指針としたものと理
解するところであります。経常収支比率の健全化を図り、公債費負担適正化計画に基づき、後
年度負担との整合性を図りながら、さらに不足する財源においては財政調整基金からの繰り入
れを行ったものとなっています。さらには、適正化計画最終年次である平成25年を目標に、
一般会計予算規模を170億円あるいは180億円まで圧縮することに対して、身の丈に合っ
たものがどこなのか、これから市長を先頭に議会を始め全庁挙げて取り組まなければならない
最重要課題として重く大きく立ちはだかってまいりました。
このような状況を認識しながら市長に伺います。
合併5年目を迎えるに当たり、マラソンで言えばそろそろ中間点が見えかかる時期になって
まいりました。今までの走り方でよかったのか、問題点、研究すべき課題、またよかったこと
などありましたらお聞かせ下さい。また、今後、暫定6年間の振興局のあり方について、自治
区制度を最大限活用していく中で、どのような考え方、方策で行くのか、展望があったらお聞
かせ下さい。
次に、幹部会議についてお聞かせ下さい。
毎週月曜日に開かれている最高幹部会議についてでありますが、年間を通して課題を見つけ、
これらの解決に向けての話し合いは私が想像しているよりはるかに難しいことかもしれません
が、これがマンネリ化、形骸化されていないか気がかりなので、会議内容も含めお聞かせいた
だければと思います。
最後に地域協議会についてお伺いいたします。
この協議会は、新市の建設計画の変更、また執行状況に関する事項、予算に関するもので重
要と認められる事項等について、市長の諮問に応じて審議し答申するもの、またそれぞれの自
治区に必要と認められる事項について審議し、市長または当該振興局長に対し意見を述べるこ
とができるとありますが、このほかにも利根は利根の事項、白沢は白沢の事項に関し、自発的
に審議して市長または局長に対して意見を述べることができるとの要項もありますので、より
具体的に多くの委員の方の関心のある問題を当局より投げかけるのも一つの方策かと思います
が、市長の見解をお聞かせ下さい。
以上申し上げて1回目の質問とさせていただきます。
答弁をよろしくお願い申し上げます。
◇議長(金井康夫君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの金子議員のご質問にお答え申し上げます。
まず、まちづくりについて、地域自治区制度について、4年間を振り返ってどのような評価
をされているかについてでありますが、地域自治区制度は、地域の多様性を生かし、身近な地
域課題に対してきめ細かく対応できる地域内分権の仕組みづくりを進めるため、これまで築き
上げてきた地域への思いと誇りを維持し、将来にわたってそれぞれの地域が発展できるよう、
合併前の白沢村と利根村の区域ごとに合併特例法に基づく地域自治区を設置したところであり
ます。新市としての一体感の醸成を図るとともに、各地域の個性豊かな地域づくりを行うため、
地域協議会等の意見を踏まえ、地域自治区の事務所である振興局において、事業の選択や、そ
れに伴う予算配分を行っているものでありますので、地域の実情や多様な特性を生かした、き
め細かなまちづくりが図られているものと考えております。
次に、今後6年間の振興局のあり方についてどのような展望を持っているかについてであり
ますが、沼田市、利根郡白沢村及び同郡利根村の廃置分合に伴う地域自治区及び地域自治区の
区長の設置に関する協議書において、旧白沢村及び旧利根村に地域自治区を設置することとな
っており、その事務所として振興局を設置しているものであります。合併協議に基づき設置を
している地域自治区でありますので、各振興局において新市としての一体感の醸成を図りつつ、
各地域の個性豊かな地域づくりを進めてまいりたいと考えております。
次に、幹部会議について、毎週行われているが、形骸化されていないかについてであります
が、幹部会議につきましては、毎週月曜日の午前8時30分から副市長及び振興局長を交えて
意見交換をしているものであります。また、状況に応じて緊急に招集をかけて開催してきたと
ころであります。その際には、各地域の実情や問題点等について意見交換し、行政運営に当た
るとともに、必要に応じて調整等を図ることとしておりますので、よろしくご理解のほど、お
願い申し上げます。
次に、地域協議会について、審議内容を具体的に明文化した方がよいと思うがについてであ
りますが、先ほど申し上げましたとおり、地域協議会は、沼田市、利根郡白沢村及び同郡利根
村の廃置分合に伴う地域自治区及び地域自治区の区長の設置に関する協議書の規定に基づき設
置をされております。その所掌事務として、市長及び振興局長からの諮問に応じて答申するこ
とのほか、当該地域自治区に関し必要と認められる事項について審議し、市長その他の機関ま
たは振興局長に対して意見を述べることができることとなっております。
地域協議会設置以来、地域内における諸課題について、振興局長を中心に委員の皆様と意見
交換しながら協議をしてまいったところであります。今後さらに他の組織等との連携を図ると
ともに、地域協議会としての役割を精査しながら、引き続き設置目的に沿い、地域振興を図る
ため、地域の実情や特性を生かした個性豊かな地域づくりの推進と住民の視点に立った行政サー
ビスの向上等を推進するため欠かせない事業等の検討、協議を委員の皆様のご意見、ご指導を
いただきながら、安心して暮らせる地域づくり構築のためにさらに取り組んでまいりたいと考
えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
以上申し上げまして、金子議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇6番(金子一弥君) 答弁をいただきまして、ありがとうございました。
過日、振興局のことでありますので、ごあいさつを申し上げたいと思いますけれども、根岸
局長、郷原局長におかれましては再任をされまして、また今後2年間頑張っていただくわけで
ございますけれども、健康にご留意をなされまして、一生懸命活躍されることをこの場より期
待を申し上げる次第でございます。
また、過去2年間のことで、こちらから申し上げるのも恐縮でございますけれども、なかな
か合併特例区との比較など、それはしてもしようがないことですけれども、言葉を選んでいく
中で、やはり局長というのは市長よりの事務委任または本庁との調整ですか、また局内のまと
め役、地元のいろんなものの苦情係、これは局長、次長同じですけれども、こういった制度の
下でなかなか、こういう時代背景も後押しをしているわけですけれども、なかなか実績を出し
ていくのが非常に難しい時代になってしまったなと、合併をするときに想定していたものとは
かなりいろんな形で想像していたものとは変化してしまった中で、いろいろ活躍されていくと
いうことがなかなか難しい。市民に対して結果説明、説明責任を果たすという意味においても、
私たち議員もそうなんですけれども、非常に難しい時代になったなという感じがしております。
そこで、冒頭なんですけれども、市長、お許しをいただければ、2年間の感想やら、また今
後2年間の抱負などを両局長に一言ずつお伺いしたいわけですけれども、よろしいでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 大変ご心配いただきました、ご質問いただきまして恐縮でございま
す。白沢振興局長、さらに利根振興局長からそれぞれご答弁をさせていただきたいと存じます。
この一、二年の流れでは、やはり何といっても一昨年の12月の椎坂バイパスの関係等につ
いて大きな方向転換がなされたときに、白沢の地の生枝地区の振興局挙げての調整、それから
利根地区にあっては大原地区を中心としたところの調整等々がございまして、この関係等につ
いては特に白沢の地の調整には振興局長を先頭に振興局がかなり骨を折ってきたという経過が
ございました。私とすればそれらが大変印象的なものとして残っております。
それでは白沢振興局長から答弁をいたさせます。
◇議長(金井康夫君) 白沢町振興局長。
◇白沢町振興局長(根岸恒雄君) 金子議員のご質問にお答え申し上げたいと思います。
まず、2月13日に白沢町振興局長として再任をいただいたわけでございます。引き続いて
2年間お世話になることになりました。どうかよろしくお願い申し上げる次第でございます。
ご案内のとおり、平成17年2月13日に沼田市そして白沢村、利根村の3市村が合併をい
たしまして丸4年が経過いたしました。ことしは5年目に入るわけでございます。この合併に
つきましては、私も白沢村当時からこの合併協議に携わってきたわけでございます。合併をし
ていく2村の住民から考えますと、大変不安を持った中で合併をしてきたわけでございます。
そういった状況の中で、合併特例法によります地域自治区、この制度を導入いたしまして、地
域内分権型の新市をつくっていくということでスタートしたわけでございます。先ほど議員か
らもお話がございましたように、大変経済状況が厳しい中で、住民の方にいかに満足していた
だくかということは大変私も難しい問題であるわけでございます。しかるに、いずれにいたし
ましても、同じ市民としてできるだけ一日も早く一体感の醸成を図っていくということが何よ
りも大事ではないかと思っている次第でございます。私の4年前の初心に返って、この職務を
全うしていきたいと思っておりますので、どうか議員各位におかれましては今後もご指導いた
だけるようにお願い申し上げまして、私の答弁とさせていただきます。
◇議長(金井康夫君) 利根町振興局長。
◇利根町振興局長(郷原重雄君) 金子議員の質問にお答えをさせていただきます。
2年間の反省というようなことでございますけれども、私、2年間、利根町振興局長として
大変お世話になったわけでございます。議員の皆様方には側面から、あるいは直接的にご指導
いただいたことにつきまして、厚く御礼と感謝を申し上げる次第でございます。
さて、合併しての反省というお話の中でございますけれども、私、2年間の中で、合併した
中で一番印象に残ると申しましょうか、私が常日ごろ思っておることというのは、利根から見
た沼田あるいは白沢、逆に今度は白沢から、あるいは沼田市から見た利根というような観点か
ら見させていただきますと、まだなかなかお互い意思の疎通ができていなかったなと、そんな
ふうに日ごろ思っておったわけでございます。しかしながら、合併して4年という形で経過し
たわけでございます。この4年間という中でも、利根の方から見た4年と沼田市あるいは白沢
から見た4年という形は非常に違っておるのではないか。私どもから見ますと、4年たったと
いうことではございますけれども、まだ4年というような感じがあるわけでございまして、い
ろいろな会議に出席をさせていただく中で、沼田の方から見るともう4年たったんだよという
ような状況も見受けられるわけでございます。そういったことはまだまだ当地域が合併はした
ものの、なかなか一体感が出てこないというような状況があるような感じがしておるわけでご
ざいますけれども、4年たったからには、1市2村が合併した中でどうやって一体感を醸成し
ていくかということがこれからの課題になろうかと思います。この一体感を持っていくにはや
はり人間的な交流あるいは職業的な交流、いろいろあろうかと思いますけれども、先ほど市長
からご答弁があったように、120号バイパスの促進というようなことはハード面からして大
事なことではないかと、沼田と利根が近くなるということについては非常に大事なことではな
いかなと思っておるところでございます。
また、合併した中で成果があったということもあるわけでございます。実は、利根におきま
しては廃校になったというところがあるわけでございますけれども、これを一つ、園原の学校
が廃校になった、その跡地を利用いたしまして、菜の花館のサテライト型というようなことで
特老ができたということは大きな成果に値するのではないかと思っております。実は、利根村
時代も特養老人ホームが欲しいということで、村長以下議員が一丸となって誘致をした経過が
あるわけでございますけれども、その時点では成果が上がらなく、失敗としたというような形
が出ておるわけでございますけれども、沼田市になってここに初めて特老が設置されたという
ことは大きな成果に値するのではないかなと思っております。
また、利根におきましては非常に地域が広うございまして、沼田市と合併した中で面積割合
からしますと利根が6割を占めるような状況があるわけでございます。そんな中で人口を見て
みますと沼田市全体の1割弱というような状況があるわけでございまして、いかに人口対策が
大事かということも一つこれからの課題となっていくのではないかなと思っております。した
がいまして、人口が減っていくということは高齢化率が上がるということで、利根にあっては
30%を超しておると、沼田市にあっては25%強というような状況だそうでございますけれ
ども、そんな状況が利根にあるわけでございます。こういったことをこの会議の中で説明し、
理解を求めていくと。また、沼田市のことは我々も理解をし、また利根に帰って利根の住民の
皆さんにご理解をいただくということを積み重ねた中で一体感を保っていくことが必要ではな
いかなと、また一体感を醸成していくことが大事ではないかと考えております。
これから2年間、私も一生懸命それについての任を果たしてまいりたいと思いますので、ど
うかご指導のほどよろしくお願い申し上げ、答弁とさせていただきます。
◇6番(金子一弥君) 市長からは、お二人が椎坂バイパス、大原地内の問題等に両局長の力
を発揮されたということが披瀝されておりました。また、両局長からも今後の課題について、
一体感の醸成等々語っていただきましたけれども、特に利根の郷原局長の方がという言い方は
申しわけないんですけれども、利根は非常に広い地域に各集落が点在しているという中で、い
ろんな気質の方がいるんですね。そういった中で、その点におきましては郷原局長の方が心労
が多いかなというような、客観的にそういう感じがしております。お二人のこれからの活躍期
待申し上げる次第でございます。
それでは市長にお伺いいたしますけれども、利根においては、明治22年、昭和31年、そ
して今回の平成の大合併になったわけですけれども、それぞれの時代において、明治のことは
ほとんど知っている人はいないんですけれども、難しい問題を克服しながらそれぞれ今と同じ
一体感をつくり出すのにご苦労してきた先人の方がおられると思います。そういう中にあって
も、特に時代背景というんですか、これが時代時代によって人間の考え方とか価値観の持ち方
ですか、こういう高度な情報社会になってくると、一人一人、家庭においても子供が何を考え
ているかわからないという状況も生まれてきているわけでございます。当地は昔は養蚕等で栄
えた経過があるわけですけれども、そういった中ではこの地域を支えた産業を本当に支えてき
たのは女性の皆さんですか、「空っ風とかかあ天下」というのもその辺から出ているかと思い
ますけれども、あとは知らず知らずの協働の力が、精神が昔の方にはあったんですね。今は行
政の方から、やれ協働だ、やれ協働だと、つい最近は盛んに言われるようになってきたんです
けれども、その時代の方々には言われなくてもお互いに助け合うんだという温かい助け合いの
気持ちというんですか、そういうものがあったと思うんです。そういう背景を考えたときに、
過去の合併とは違って、今回市長は大変苦労されたと思いますけれども、そういう個人個人の
利己主義がはばかってきたという言い方もよくないんですけれども、そういう意識の差がいろ
んなことをするのに、特に合併の作業についても差があって大きな苦労につながったんじゃな
いかという、これは一因ですけれども、そんな感想を持っております。一連の経過等を踏まえ
て市長はどのように考えておられるかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 金子議員の再質問にお答えしたいと思います。
昭和31年の合併の時代背景は、既に新生沼田市の前段の沼田市の1町4カ村の合併時と同
年代のときになされた一つの大きな国家的な施策であったかと思っております。ご案内のとお
り、昭和30年前後は戦後間もなく、食料も不足し、決して豊かな時代ではなかったかもしれ
ませんけれども、将来に向かって何とか地域をよくしていこうという意味では、議員がおっし
ゃられる地域の団結力だとか助け合い等は大きくあったと思っております。さらに、人口形態
も今のように合計特殊出生率が1.36というのではなく、各家庭に目を転じてみると3人か
ら8人ぐらいの子供がいることが当たり前のようでありました。したがいまして、物質的には
大変厳しかったけれども、家庭にあってはいろり端を囲んで温かい雰囲気が随分醸し出されて
いたと思っております。それだけに、地域の連帯の和、そして将来を担う子供たちのために頑
張ってきた先人の方々には本当に敬意を表したいと思っております。
今次、私どもが平成17年、つまり私の年齢からすると55歳前後でございます。昭和31
年となりますと私が6歳のころでございます。この50年間の変化というものは、やはり日本
国を大きく様変わりさせてきたということは言うまでもございません。ただ、私が平素、旧白
沢村、旧利根村に敬意を表しているのは、旧村民運動会の流れをくむ現在の運動会のあの団結
力と、みんながこぞって参加する姿、あるいはまた先般芸能大会等もございましたけれども、
これらに見られる和気あいあいとした雰囲気、やはりこれはかけがいのないものであろうと思
いますし、ぜひそういった団結力をこれからも保持してもらいたいと思っております。
なお、実はいみじくも議員がおっしゃった協働というのは、別に声高に言わなくても知らず
知らずのうちに身についていたということ、これは非常に含蓄のあるご紹介でございます。と
申しますのは、NPO法人というものが言われ出して既に10数年がたったわけでございます
けれども、これはいわゆる価値観の同質的な人間の方々が地域横断的な形で一つのグループ形
成をしてまいります。しかし、議員がおっしゃっている地域の協働、つまり地縁関係は伝統的
に長きに培われたものであって、もっと平たく言うと親戚以上の団結力になっているわけでご
ざいます。この力が非常に重要になってくると思っておりますし、そういう意味では現在しか
るべきところではこういった旧地縁組織の再生というものがかなり重くとらまえていると申し
上げておきたいと思っております。
ただ、活性化のためには、かつての地域の血縁組織の団結力だけではいかんともしがたく、
それに外の空気を迎え入れるだけの度量が大変重要になっていくのではないかと思っておりま
して、参考までにつけ加えさせていただきました。どうぞよろしくお願いします。
―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午後3時02分休憩
―――――――――――――――――――――――――――――
午後3時10分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
―――――――――――――――――――――――――――――
◇6番(金子一弥君) 引き続きまして、4年間を振り返ってなんですけれども、合併という
のはいろんな同僚議員の方が議論されてきましたけれども、簡単に言って、自治体力を高めて、
それぞれの自治体に権限を少しずつ移譲して主体性を持たせていくんだというような基本的な
考え方があるわけですけれども、その中で本市においては合併をいたしまして、自治区制度、
振興局制度を選択して現在に至っているわけでございます。利根は利根、白沢とは違って、先
ほど来申しているように、いろんな温度差があってきょうまで至ってきたわけですけれども、
これは本庁から遠いせいなのか、歴史的な経過があるのか、それとも地形的なことなんかもあ
るのか、このあたりで局長も大分日々心労が多いところではないか、そんなふうに思っており
ますけれども、こういう経過に至ったことについて、当初より財政推計というのがあると思い
ますけれども、そういうことも少し甘かったんじゃないか、それがひいては住民サービスの低
下に少なからずとも影響を与えてきたんじゃないか、そういうことも感じられております。そ
れが1点と、当時は国が合併合併というので、旗印にして一生懸命地方の合併をやったわけで
すけれども、今になってみれば、その後財源を交付税を中心としたところで大幅に削られてし
まって、結婚はしたけれども、新居をつくるお金もないし、車を買う金ももちろんないわけで
すけれども、これは市長には答弁しづらいでしょうけれども、そういった国の姿勢、これも今々
日本じゅうの自治体がそういう意見を持っていると思いますけれども、非常に無責任な感じが
するわけですけれども、その点についてお伺いをいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 金子議員の再質問にお答えしたいと思います。
私が平成14年に市長という重職をいただいた後、当時の町村会長は川場の横坂村長でござ
いまして、同年の秋口から任意合併協議会を立ち上げるような流れがあって、年が明けて合併
協議会を立ち上げる形のいろいろな段取りがなされてきたという経過があったと受けとめてお
ります。そういったときに、やはり交付税の保障であるとか、そういったことがあって、私ど
ももその指導に謙虚に従いながら対応に即してきた流れの中で今日を実は迎えております。
議員がご指摘のように、全国の市長会の理事会であるとか、あるいはまた分権会議等に行き
ますと、議員がおっしゃっているようなことの意見が随分出てまいります。そこで、やはり合
併したときに本市のような地域自治区制度をとらなかった自治体が随分ありまして、そういっ
たところの論議の中では逆にそういうところの過疎化あるいはまた住民サービスの低下のこと
が非常に難しい問題として惹起しておる関係から、それぞれの識者がもう少し合併した、言う
なれば中核市でなく、その周辺のところに配慮する必要があるのでないかという論議はよく出
てきております。ただ、国はおしなべて合併する当時のような流れの勢いがここへ来て途絶え
ているという感がいたしまして、そういった意味では厳しい状況、したがいまして今度は逆に
その状況が全国市長会等でもってできるだけ実情は訴えてきたつもりでございます。
◇6番(金子一弥君) 市長におかれましてもその辺を訴えてこられたということですけれど
も、中山間、本市のように財源がない、人口がどんどん減ってくるという状況になりますと、
先々心配になってくるわけでございます。
これから今後の展望ということで少しお聞きをしたいわけですけれども、市長、年頭の記者
会見におきまして、実質公債費比率を23年度末までに16.5%まで改善させたい、そのた
めに行財政改革が職員の給与だけでなく、庁内の課の削減など組織のスリム化を図り、徹底的
な経費の削減を図るという発言をされておりますけれども、この数値目標に近づけていくため
に、全庁的に振興局も含めまして具体的にどのような政策をとっていくのか。実際に年次ごと
の目標数値または政策などがありましたら、細かく説明をいただければありがたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただいま議員から16.5%の数値の関係等についてのご紹介がご
ざいましたが、これは一応現在時点で見て、何とかそこまでこぎつけていきたいということで
進んできた経過がございます。これらについてはややスタートのときよりは、本当にややとい
う言い方しかできないんですけれども、前進をしているかなという形で受けとめております。
それで、単年度ごとの事業の関係でございますけれども、これらにつきましてはその都度主
要事務事業の関係について秋口に、本庁はもちろんのこと、振興局の意見も体して、そしてそ
の実態に即した形の中で事業の展開を図ってきたという経過がございます。そういったことか
ら、今般、新年度予算につきましては、旧利根村についてはご案内のとおり栗原橋の関係であ
るとか、T108号線ですか、T106号線と関係する道路改良等がそれぞれされてきたとこ
ろであって、それは先ほど議員がおっしゃっている、面積が広い、そのことをとらまえると、
どうしても集落間のアクセスが大事だということから、そういった手だてを組んできたという
経過がありますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇6番(金子一弥君) 実際の計画より少し改善されているという回答があったわけです。そ
れと、記者会見のことを聞きたかったんですけれども、職員給与はもちろんのこと、庁内の課
の削減、組織のスリム化、徹底的な経費の削減ということなんですけれども、これはいろんな
数値目標を立ててやっていく場合に非常に厳しい現実が出てくると思うんですけれども、もう
少しわかりやすくこの辺の文言について説明をいただければありがたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私どもが合併してから以降、調整をしながら来ております。いつも
申し上げておりますように、私はどちらかというと改良的な立場でもって物事を進めさせてい
ただいてまいりました。できるだけ、言うなれば荒い感じのものでなく、やはりある程度配慮
した形の展開をしてきたという流れがございます。現在のいろいろな状況下に見ると、職員の
推移等も平成17年に、これは教育委員会を除いておりますけれども、白沢、要するに平成1
7年2月13日現在32人であったのが平成20年4月1日現在29人、利根におきましては
59人おりましたところ現在は42人という流れになっております。これは教育委員会の関係
は除いておりますので、お含みおきいただきたいと思いますけれども、そういう形の中で徐々
に徐々に絞り込んでいく必要があるんじゃないかという観点を持っております。そういったプ
ロセスを経ながら一体感の醸成を図って、身の丈に合った状況をつくっていくということが大
事になってくるのではないかと思っております。
◇6番(金子一弥君) 市長の政治姿勢的な話をされまして、改良型で、そうだと思うんです
ね。思いやりの深い方なのでそういうことだと思うんですけれども、ただいま説明していただ
きました白沢管内の職員の数、利根の職員の数、こういった経過があるわけですけれども、こ
ういうことに対しましても例えば窓口のサービス一つについても、人員の変更、減少ですか、
これはやはり直接市民のサービスに直結する部分でございます。できるだけ早目早目に市民に
周知をしていただくというか、そういうことをこういうことに対してもお願いをしたいと思い
ます。
それでは、今後のあり方についていま1点お伺いいたしますけれども、経常収支の問題、適
正化計画に沿って目標値を立て改革を進めていくわけですけれども、先ほど来申し上げており
ますように、かなりの変化が予想されてくるわけです。事前に住民、市民、町民の方々に周知
の徹底をしていく、こういう作業もこれから、局長もそうですけれども、大事な課題として出
てくるんじゃないかと考えております。特に、本庁から遠い振興局なんかは事前の情報を早目
早目にいただくことで対応していくということが必要じゃないか、そのように感じております。
それから、これは反比例するかもわかりませんけれども、中には費用対効果ではかり切れな
い非常に繊細な問題があるわけでございます。遠隔地の問題、生活弱者の問題、交通弱者、そ
ういった人たちに対してのサービスがありますけれども、これらの点については市長は今まで
いろんな質問への答弁でも十分認識をされているようですので、よろしくお願い申し上げます。
また、いま1点ですけれども、本年度一般会計において197億円余りの予算が計上された
わけですけれども、前年比6,712万円、0.3%減という、これはいい数値なのか悪い数
値だか簡単には言えない数値だと思いますけれども、言えるのは、削るのも職員の方々、執行
部の方々、限界が来たんじゃないかという受けとめができるわけなんですけれども、こういう
数値を置いてやっていく中においては、170億から180億、今から10億とか15億円削
減するということは、ともに痛みを分かち合って覚悟を決めてやっていかないと到底到達でき
る数字ではないという感じもするわけでございます。その辺のことをどのように考えておられ
るかご答弁をお願い申し上げます。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、私どものことを申し上げれば、いろいろと給与の
削減等もさせていただいてきたりしている経過があって、職員にも大変申しわけなかったので
ありますけれども、マイナス5%をお願いしてきたという経過がございます。そういった中で、
今後のことでございますが、実は平成21年度4月1日に向かった形の中で、職員採用はしな
かったのでございます。これはやはり全体状況のスリム化を図りたいということからでござい
ます。ことし3月31日にご退職される職員の方々が多々おられますが、この方たちの後のこ
とについては残った職員で頑張るというような段取りをしてきているわけでございます。した
がいまして、今後も大変厳しい状況があろうかと思いますけれども、できるだけ市民合意を得
る形の中で何とかスリム化に向かって頑張っていきたいと思っております。
◇6番(金子一弥君) 職員の人件費、ことしは同じようなんですけれども、採用もゼロとい
うことですけれども、目標に対して考えてみると、なかなかインパクトが浅いというか、そう
いう感があるわけです。これは執行部の方、非常に大変な局面にいると思うんですけれども、
どういうんですか、もう少し考え方、とらえ方を変えてやっていかないと、議員もそうだと思
うんですけれども、最終目標に近づかないんじゃないかなと。そのときにはやはり数字が変わ
ってきているのかなという気もするわけでございます。市長におかれましても、なかなか人の
ことをかばってくれる先輩でございました。切るということはなかなか大変だと思いますけれ
ども、これからは目標に向かっていく中にあってはいろんなことをしていかなくちゃならない
かなと感じております。
また、今後の展望について、いま1点だけ聞きたいわけですけれども、地域自治区を導入す
るに当たりまして、これは過去のことですからしようがないんですけれども、特例区とは違っ
て予算の要求権限が非常に弱い制度で働く方たちは心労が多くて大変だなという感じがしてお
ります。この中にあって、今、本庁もそうなんですけれども、利根町も白沢町も助かっている
といいますか、希望の明かりが少し見えているのが、建設上下水道課のところに維持補修管理
費という枠があるわけですけれども、これがいろんなものの補修等に工夫をして使われており
ますけれども、本庁において橋が151カ所あるんですね。白沢は53カ所、利根は101カ
所、305カ所の橋と、あとは市道認定路線ですか、これは本庁が2,463路線、白沢が4
30、利根は1,023、3,900余りの路線と、総延長が1,385、この中には多分補
修しなくてもいいという細かな道路も入っているかと思うんですけれども、まちづくりをする
に当たりまして、今残されているのはここだけなんですね。ここのところを守ってもらいたい
というか、住民の方も今そういうことを言われる方が多くなったんですけれども、これだけ総
延長の長いところをこれから維持補修はますますふえるばかり、あるものを活用していく時代
ですから仕方がないんですけれども、こういったところの予算について今までどおり確保して、
大幅にふやしてくれということは言えない時期なんですけれども、ぜひこの点につきまして、
局長はよく認識されておりますけれども、しっかりと担保しておきたいという考え方が根強く
太くあるわけですけれども、市長のその辺に対しての見解をよろしくお願い申し上げます。
◇市長(星野已喜雄君) 橋りょうの問題は、実はアメリカのニューディール政策というのが
あって、そしてアメリカでも橋が老朽化してきて、橋のかけかえというのが大きなテーマなん
だそうです。我が日本国でも今そういう流れになりつつあると言ってよろしいかと思います。
そこで、例えば池田地区を見ると、やはり岡谷大橋に代表される橋がございます。薄根に関し
ては寺久保橋というのが主要な路線の中にございます。川田については地蔵橋がございます。
利南の関係については、ずっと眺めてみますと、きょう前段に議員がご質問しましたように、
これは市道ではないので、県道ですが、やはり戸鹿野橋の問題があるのではないかと受けとめ
ております。白沢については、平出から尾合にかかるところに橋りょうがあるようでございま
す。これも実は県道になります。利根の赤城根は、例えば青木、輪久原とかいろいろあります
が、やはり気になっているのはしゃくなげの湯に行く南郷の橋でございます。利根の関係につ
きましては、これも旧老神から大楊に渡る橋などが気になっているのでありますが、何といっ
ても千歳橋なのではないかと思っております。
そこで、これはつい3日ほど前に国交省の高崎の所長が参りまして、現在のいろいろと国交
省の事業の関係で今までのような大規模プロジェクトじゃなくて、例えば交通安全対策にかけ
るものだとか、あるいはまたほかにも雪かきだとかというのがあって、本市からするとどうい
うのがありますかねという話がありましたので、私は今回の場合はすかさず弱者対応から限界
集落の話をさせていただきました。同時に、もう一つは、現在、青パト等を中心とした、言う
なれば3カ年を迎えた形の中で大変活躍している安心安全の事業が民間レベルで進んでおりま
すが、そういったところに対する対応の話もさせてもらいました。そうしたところ、国交省か
ら切り出してきたのが実は千歳橋の話でございました。国交省は千歳橋の状況をよく承知をし
ておりまして、この橋りょうが追貝原につながる中心的な産業道路の役割をしていたというこ
ともあって、この関係については市長はどんな考え方ですかという質問が、これは1点向こう
から来ました。私は、これは大変重要なポイントの橋でございますので、いろいろと検討をし
ていただきたいということは申し上げてきた経過がございます。したがいまして、危機管理上
から考えても、橋りょうの問題は重要なことだと思っておりますので、いろいろと今後の課題
にさせていただきたいと思っております。
◇6番(金子一弥君) アメリカの話から千歳橋の話までしていただきましたけれども、ほと
んどが生活道路なんですね、利根なんかの場合を見ても。そういったところの手当ては、こう
いう状況ではありますけれども、いずれは市民、町民、住民の方が自分たちで材料をもらって
直す時代も、もう来ているんですか、来ているかなと思いますけれども、予算的にもそういっ
たところをしっかり来年に向けましても担保していただきたいという強い思いもありますので、
よろしくお願い申し上げます。
引き続きまして、幹部会議についてお伺いいたします。
月曜日に開かれている最高幹部会議について、これは僣越かもわかりませんけれども、なか
なか会議の内容が伝わってこない、市長が大き過ぎるのか、またほかの人が遠慮しているのか、
そういうことも懸念されるわけです。それとも、局長が毎週毎週では日にちがなさ過ぎて、い
ろんな会議に臨んだときの提言までは至ってないのか、そういういろんな憶測がされるわけで
すけれども、こういう時代でございますので、お聞きをしておきたいんですけれども、議事録
というのはとっておられるのか、それを一つ聞きたいのと、あとは広報等を通じまして、この
会議内容について、特に機密性の高いものはしようがないと思いますけれども、公開してもい
いんじゃないかという考えが浮かんできたわけです。そういうことに対して市長はどうお考え
でしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、国家の大計の中でもいわゆる機密事項的なことに
ついてはそういった会議も持たれることが認められているかと思います。現実にそこで話し合
われたことについて外に出していくということについては、何らやましい協議もしておりませ
んし、そういう意味では状況に応じては差し支えないことかと思っております。ただ、いろい
ろと突っ込んだことをやりとりしないと、そこの辺のところの成果というものがなかなか見て
とることができないと思っております。したがいまして、その会議を全部公開するということ
になりますと、結局ある程度の判断をする場でもございますので、その辺のところはケース・
バイ・ケースになっていくのかなと思っております。
なお、議事録等につきましては、特別にとってはおりませんけれども、常に総務部長が立ち
会っておりますので、一連の経過についてはよく承知しております。できるだけ腹蔵なく意見
交換ができるような形にしておりますので、そういう意味では余り形式的な方向をとってござ
いません。しかし、私が冒頭の開会をし、そしてご苦労さまでしたという形の集束を図ってい
るという流れになっております。
◇6番(金子一弥君) 実は、これは何年も前からなんですけれども、地域自治区制度をしい
たときに、その後こういった会議が設置されたわけですけれども、町民にしてみると非常に大
きな機関という位置づけになったんですね、町民の方にしてみると、トップの会談ですから。
そこにいっぱい期待をしたわけですけれども、なかなか中が見えてこなかったり、会議内容が
見えてこなかったり、7年たっても形になったものが、あらわしづらいとは思うんですけれど
も、やはりできればそういったものを、どういったことを話し合っているというか、内容的な
ものをある程度、毎月でなくてもいいかと思いますけれども、広報等で周知した方が、こうい
うことをやっているんだなという市民に対しての説明責任も果たせるんじゃないかと考えたの
で、ちょっと聞いておきたいと思いました。そのことについてはまたこの後の地域協議会と一
緒にご答弁いただきたいんですけれども、地域協議会の方に移ります。
18年4月に地域会議を発足させていただきました。これはいろんな議論がありましたけれ
ども、利根と白沢ではここもまた温度差があるんですけれども、会議を開いても効果の発現が
見られないということで、委員の方の不満がいっぱいたまっているように感じております。こ
の地域内分権を進めて最後成功裏に終わらせるということを想定した場合に、協議会が最後に
は人も集まらなくなったという状況になると非常に危険というか、重大な問題になってしまう
という感じもするわけです。何人かの委員さんに聞いてみたんですけれども、予算の説明を受
けても、総務課の課長から説明を受けても、特にそれをどうしたらいいか具体的なものが全然
伝わってこないんだと、こういう状況だと会議に行ってもしようがないというような、何とい
うんですか、疲弊感というんですか、そういうものが少し漂ってきている。今は振興局とセッ
トみたいなもので地域協議会が一面支えているというところもあるんですね。議会があったり、
区長会があったりした中にまたこういうものをつくったわけですから、すみ分けというか、仕
事の分け方が複雑になってきているところもあると思うんですけれども、例えば空き校舎が利
根町なんかにもありますけれども、空き校舎、空き地、そういう建物がどんどん余ってきてい
ますけれども、具体的に今度は例えば南郷のものを検討してみてくださいとか、一つ一つ検討
してもらった方がいいと思うんですけれども、その辺については市長どうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) まず前段のことでございますが、幹部会議の関係につきましては、
きょうご指摘いただいたことも踏まえて、活性化のために処してまいりたいと思いますし、毎
週おおむね月曜日、部長会議の前段に、部長会議に提案をする案件等についての協議がそこで
なされていることと同時に、重要な案件等必要に応じたことが話し合いが持たれていた経過が
ございます。
それから、地域協議会の関係でございますが、この活性化のことについてはいろんな意味で
議員がご心配をいただいているご発言でございました。心から感謝を申し上げたいと思います。
そこで、今言う空き校舎の問題等について、むしろ逆にこちらの方から提案をして、それに
ついて話し合えと言った方がいいのではないかということであったかと受けとめております。
実は、ご案内のとおり、いろいろな土地等の利用は、副市長を中心とした会議が本庁で持たれ
ているわけでございますけれども、そういったところの場面でいろいろと振興局からご提言が
出てくることは当然期待するにやぶさかではないわけでございます。したがいまして、そうい
った今のこと等の具体的な内容等については、今後私もよく目を配って、必要があれば今おっ
しゃっているようなことについての協議、検討をしていくということについても今後考えてい
かないとければならないのではないかと今受けとめたところでございます。
◇6番(金子一弥君) 市長、積極的に地域協議会にぜひかかわって、活性化を図っていって
いただきたいと思います。
地域協議会に関しまして、最後に1点、2点お聞きしたいんですけれども、本年度予算にお
きまして、地域協議会については利根が1万1,000円、白沢はないという状況なんですけ
れども、こういうことにつきましては重点項目から外れているのかな、それとも前年度の実績
を勘案してこういう状況になっているのか、それを一つお聞きしたいことと、あと残り6年間
ということですけれども、これの活性化を図っていかないと私は本当に自治区制度そのもの自
体が揺らいでしまうんじゃないかという心配をしているわけですけれども、この際、この状況
ですから、一度地域協議会の活性化を図る意味でも、市長、現在の財政状況等々説明をいただ
きながら、本当に忌憚のない意見交換をしていただく必要が出てきたんじゃないか、ちょうど
中間点にもう少しで差しかかりますけれども、この状況ですから事業的には完全にハード面か
らは抜け出してソフトでやっていくんだという時代がどのぐらい続くのか、そういったことも
含めまして、ぜひ市長、一度機会を設けて利根と白沢の協議会に出向いていただきまして、忌
憚のない意見交換をしていただきたいと思うわけでございます。前例のないことを始めたわけ
ですから、マニュアル本も何もないんですから、いろいろ作業していく中にむだがいっぱいあ
ると思うんですね。これはしようがないことで、努力をしていく中のむだということは後々む
だじゃなくなる可能性も多いので、ぜひその辺をお願いしたいわけですけれども、よろしくお
願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 地域協議会の予算関係での話がございましたけれども、ご案内のと
おり、できるだけいろいろな意味で予算の関係については現状に即した対応をしていくという
ことでございます。ただ、ここの多寡が地域協議会を軽んじたということにはならないと受け
とめてもらいたいと思います。当然今後も振興局長あるいはまた次長を中心といたしまして、
当協議会の活性化のためには努力をしていかなければならないと思っております。
議員がご指摘のちょうどこの2年が中間点に入ったということから、地域協議会の方々との
話し合い等も大事なのではないかということについては、全くこれについては否定をするもの
ではございません。市長もできるだけ機会があればそういったところの照会があれば出向く用
意はあるのでありますが、やはり物すごく行事が組まれている関係から、あるいはまた突然何
かが入ったりした形の中で非常にそういうことがございましたけれども、できるだけそういう
意味では私自身も活性化のために努めていかなければならないと思っております。
◇6番(金子一弥君) 強行スケジュールの中ということでございますけれども、その中にあ
っても平成の合併においては市長が先頭に立ちまして本当に肝入りでいろいろ面倒を見ていた
だきました。しかしながら、まだ成功裏に導くという明かりまでは見えてきていない状況があ
るわけです。ぜひともこの辺を考えていただき、当協議会につきましても先ほど申したような
ことを再度お願いをするわけでございます。
最後になりましたけれども、同じようなことを申し上げて非常に恐縮なんですけれども、合
併当初予想できなかったような状況で来ております。6年後、スタート時に想定してなかった
別の形でいろんなものがぼろぼろになってゴールテープを切ったとしても、少なくとも努力の
結果を市民の人たちに認めてもらえるように市長におかれましては指導いただきたいという感
じがしております。そのころにはまた幸いにも椎坂トンネルの開通も待たれるわけです。こう
いったトンネルが、局長の冒頭のあいさつにもございましたけれども、将来に向けての一体感
の醸成につながることは間違いのないことですけれども、お互いの気持ちが通じ合えるトンネ
ルになればいいのかなと考えております。
最後になりましたけれども、一連の合併の作業、またいろいろな問題を踏まえて、これから
先、市長におかれましてはどういった所信で臨まれるのか意見をお伺いいたしまして、私の一
般質問を終わりにさせていただきます。ありがとうございました。
◇市長(星野已喜雄君) きょうは議員から合併4年目を迎えた形の中でまさに総括的なご質
問をいただきました。それぞれご発言の趣旨をしっかりとらまえて、今後の対応に処してまい
りたいと思っております。
なお、私はこの合併が、何とか利根沼田の中核市として今後もリーダーシップを発揮してい
くという大きな責任のある都市であると思っております。また、一方におきましては、ご案内
のとおり、21世紀、地方分権という時代の中にあって、地域の自立が求められるということ
から、今回、平成17年2月13日、各関係市村のご協力とご理解を得てスタートしたという
経過がございます。ちょうど半ばに入りつつある中にあって、合併当初の原点にもう一回立ち
返って、そして平成21年度、振興局の活性化、発展のために処してまいりたいということと
同時に、新生沼田市がいよいよ一体感醸成の方向に向かって、そしてみんなして手を取り合っ
て頑張っていくということについて、努力傾注してまいりたいと思っております。
今後ともご指導のほどよろしくお願いしたいと思います。
――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 次に、宇敷和也議員。12番。
〔12番 宇敷和也君登壇〕
◇12番(宇敷和也君) 通告に基づきまして、一般質問をいたします。
初めに、子育て支援の推進の中で、保育園について何点か質問させていただきます。
子育て支援とは、急速な少子社会の到来を踏まえ、共働き家庭、専業主婦の家庭、ひとり親
家庭など全ての子育て家庭のライフスタイルやニーズに応じた支援策を整備すること、家庭の
子育てを社会全体で支える官民による取り組みという認識をしております。
本市には、公立保育園が6園、私立保育園が5園、私立認定こども園が1園あり、子育て支
援の大きな役割を果たしていることと認識しております。しかしながら、近年の女性の社会参
加、ひとり親世帯の増加等により、さらに世界不況が追い打ちをかけ、働きたい親が増加して
おります。少子化に逆行する形で保育園の役割、需要が年々高まっております。
このような中、本市では毎年慢性的に入園の待機者が生じている状況にあります。本市でも
国の指導のもと、最終的には定員の125%まで受け入れているのが現状であります。かなり
窮屈な状態が想像できます。また、入園資格を満たしているにもかかわらず入れないというこ
とは、保護者の就労にも大きく影響するのは当然のことであります。昨今の世界的同時不況の
中、就業対策、雇用対策が急務であり、この待機者の解消も本市の就労対策に大きな影響を与
えるのではないかと考えております。入園待機者を出さない施策が急務であると考えます。本
市の対応方針をお伺いいたします。
次に、幼保一元化に対する取り組みについてであります。
幼保一元化は、少子化の進行、育児サービスの多様化に伴って生じている幼稚園と保育所の
抱える問題点を解決すべく一元化を図ろうとするものでありますが、所管官庁の違いから二元
体制の中、それぞれの制度と実情がかみ合っていないのが現実であろうかと思います。しかし
ながら、市民感覚としては幼保一元化はやって当たり前のこととして映っていると思います。
ぜひ国の省庁間の垣根を越えた制度の合理的な再編があることを期待したいと思っています。
市内にも幼稚園しか選択できない地域がありますが、近年の社会構造等の著しい変化を背景
として、就学前の子供に関する教育・保育のニーズが多様化し、小学校就学前の子供の総合的
な教育・保育の提供が求められております。既に市内でも国の新たな制度を受け、私立の幼稚
園で認定こども園を立ち上げております。公立の施設でも一元化、一体化について、具体的に
検討をする時期に来ているのではないでしょうか。現在の国の方向性と本市の取り組みについ
てお伺いいたします。
次に、保育施設の整備についてであります。
市内には老朽化の進んだ施設が多くあります。また、大型店の出店や宅地開発等による新興
住宅地の出現により、幼児人口のふえることが予測される地域が多くあります。地域の状況を
見据え、施設の改修や新設、増設等を検討する必要があると思いますが、市長の考えをお聞か
せください。
次に、都市間交流推進事業について伺います。
現在、沼田市では、新宿区、板橋区等大都会の都市との交流のほか、太田、館林など県内東
毛地区の都市と交流を進めてまいりました。中でも新宿区とはカーボンオフセットの取り組み
が進められていると聞いています。進展の状況をお伺いいたします。また、都市間交流という
ものは一過性のものではなく、長く続くことが一番大切だと私は考えます。お互いにないもの、
望んでいるものを互いに見つけ、提供し合うこと、また互いをフォローし合うことで継続的な
交流ができるのだと考えます。
沼田にあるものは、豊かな自然をはぐくむ森林であり、きれいな空気であり、水であり、素
晴らしい田園風景であります。そして、どこにも誇れる安心安全な農産物があります。都会の
人々はこうしたものを求めていると考えております。そして、都会の人々には沼田をふるさと
のように感じてもらい、将来は沼田市に住みたいと思う人がたくさん出てくることを望んでい
ます。また、市民が交流をきっかけに、沼田のよさを再認識できるのではないでしょうか。そ
ういった交流につなげていければと考えております。今後どのように進めていくかお伺いいた
します。
次に、利南運動広場整備事業について、教育長にお伺いいたします。
最初に、事業の進捗状況と今後の見通しについてであります。
現在、沼田市では財政再建に向けて全市を挙げて鋭意取り組んでいるところでありますので、
第五次総合計画の中で示されておる事業期間はローリングにより見直しされ、何年か先送りに
なるであろうことは私も予想するところでありますが、そのあたりを含めて答弁をお願いいた
します。
次に、工事着工までの管理についてお伺いいたします。
5.2ヘクタールの広い土地を管理するのはかなりの労力が必要と思います。除草だけでも
年に数回必要だと思われます。そこで、労力削減のために、雑草を抑える牧草や緑肥、また景
観作物等の播種については検討されたのかお伺いして、1回目の質問といたします。
―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午後4時04分休憩
―――――――――――――――――――――――――――――
午後4時11分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの宇敷議員のご質問にお答え申し上げます。
まず、子育て支援の推進、保育園の現状と課題について、入園待機者をなくせないかについ
てでありますが、本市では平成20年4月から私立保育園が2園ふえて、公・私立合わせて1
2園となり、定員も80名ふえて970名となっております。
平成21年度申し込み児童のうち現時点の入園決定児童数は1,088名で、待機児童数は
25名でありますが、そのほとんどがゼロ歳から2歳の低年齢児でありまして、公・私立の6
園への入園希望となっております。保育園がふえたにもかかわらず待機児童が発生しておりま
すのは、夫婦共働き家庭の増加などによる低年齢児の入園希望がふえていることなどにありま
すので、待機児童の解消につきましては、出生数の状況や女性の社会進出などに伴う保育ニー
ズ、認定こども園の制度、また公立保育園のあり方等も含めて総合的に検討しなければならな
いと考えております。
次に、幼保一元化の取り組みについてでありますが、平成18年10月から就学前の子ども
に関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律が施行され、認定こども園の制度が
開始されましたが、平成20年10月に文部科学省と厚生労働省の連携による認定こども園制
度の在り方に関する検討会が設置され、社会福祉法人や学校法人による取り扱い省庁の違いや
認定等に係る事務手続、会計処理の複雑化などの課題に対して、抜本的な運用改善方策等の議
論が進められているところであります。
本市におきましては、平成20年4月より沼田幼稚園が定員20名の認定こども園「沼田保
育舎」をスタートさせ、幼保一元化の取り組みがされたところであります。保育園は入園希望
者が増加の傾向にありますが、幼稚園では減少傾向にあります。また、少子化を見据えた出生
数の推移等を把握し、引き続き総合的に検討しなければならないと考えております。
次に、保育施設整備についてでありますが、第五次総合計画においては「保育園の需要の高
まりに対応し、児童の安心、安全で快適な保育環境を確保するために、老朽化している施設の
改修、改築及び移転による新設などについて民間活力の活用も含め検討します」としておりま
す。既設保育園の老朽化や入園希望の状況、就学前の教育・保育を一体としてとらえ、一貫し
て提供する新たな枠組みとしての認定こども園の制度、また公立保育園と私立保育園のあり方
などを含め、総合的に検討しなければならないと考えております。
次に、交流の推進、都市間交流推進について、どのような交流をしていくのかについてであ
りますが、議員ご案内のとおり、首都圏及び県内の東毛地区との都市間交流の推進に努めてま
いりました。
まず、新宿区においては、新宿シティハーフマラソンや大新宿まつりなど各種イベントへの
参加、区アンテナショップへの本市農産物の出荷などを介して、本市の魅力などを情報発信し
てまいりました。また、ご案内のとおり、本市の特徴としましては、市の面積の約8割が山林
で占められております。この特徴を生かす取り組みとしまして、山林の保全や整備を推進する
ことによって、新宿区の課題であります二酸化炭素削減に相応して地方と都市が連携し、問題
の解決に向けての交流事業が展開できるものと考えております。そのためのカーボンオフセッ
トを提案してきたところであります。本年2月13日、新宿区の新年度予算案の記者会見の中
で、中山区長は、地球温暖化対策として、区民のエコ活動にポイント制度を導入し、区外で植
林活動を進め、植林をする場所についても利根川流域や多摩地区で検討していることを表明し
ております。本市は、その利根川流域の候補地として現在その打診を受けて協議を進めている
ところであります。
次に、都市間交流を今後どのように進めていくのかについてでありますが、板橋区において
は、戦時中の学童疎開を縁にしまして、昨年8月27日、板橋区外11市町村との災害時相互
援助協定を締結したところであります。今後は産業交流や本市への体験交流を目指してまいり
たいと考えております。太田市や館林市においては、イベント事業に本市の特産品や老神温泉
等の足湯を提供してまいりました。昨年8月、太田市の子供さんたちとそのスタッフ約50名
が本市において2泊3日のキャンプをしていただくなど、新たな交流も生まれております。こ
の他、旧利根村からの縁であります府中市や横浜市とは少年野球の交流を中心に継続され、昨
年6月には初めて府中市の野球チームが本市を訪れていただきました。このように、交流事業
は教育、文化、環境、産業などさまざまな分野に視野を広げることで、都市の魅力と活力を高
めることとなり、都市及び沼田市相互の発展につながることから、さらに推進を図ってまいり
たいと考えております。
なお、これまでの交流事業に加えて、新年度においては、横軸の交流を推進するために、歴
史を踏まえた真田街道連携事業を進めてまいりたいと考えております。
以上申し上げまして、宇敷議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、スポーツ施
設の整備につきましては教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
◇議長(金井康夫君) 教育長。
〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 宇敷議員のご質問にお答え申し上げます。
まず、スポ−ツ施設の整備について、利南運動広場整備事業について、事業の進捗状況と今
後の見通しについてでありますが、スポ−ツ広場として野球場、テニスコ−トその他附帯施設
を建設し、市民のスポ−ツ振興及び健康増進等を目的に、平成19年度に用地取得を行いまし
た。平成20年度は遺構発掘調査中ですが、今後は財政状況を勘案しながら、しばらくの間は
草刈り等維持管理を行い、有効活用を検討していきたいと考えています。
次に、着工までの管理についてでありますが、草刈り等周辺環境整備、景観の美化などに努
めるとともに、これまでの地元老人会、区長会、振興協議会等との数度にわたる協議を踏まえ、
来年度においては関係者の好意で採取したコスモス等の種を道沿いにまき、開花した花々の美
しさを見る人に楽しんでもらえるような計画を考えております。今後も財政状況を勘案しなが
ら、市民の憩いの場等になるような活用方法を検討したいと考えております。
以上申し上げまして、宇敷議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇12番(宇敷和也君) ご答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。
待機児童の関係ですけれども、なぜ待機児童が出てしまうのか、どうして定員オーバーして
しまうのか、私なりに調べてみました。公立の保育園なんですけれども、特に申し込み希望者
が多いのがぬまた南保育園と白沢保育園であります。また、定員に満たないのが利根保育園と
多那保育園。原因は、かなり簡単だと思うんですけれども、入園を希望する人と定員数が合わ
ないということだと思います。この現象は今始まったわけでなくて、かなり前からこういう傾
向が続いてきているわけであります。私の住んでいる白沢町ではここ数年人口が微増しており
ます。この傾向というのは今も続いております。沼田の人口が減る中で、白沢町だけ何でふえ
ているのかということなんですけれども、地域内で人が異動しているだけなんですね。しかも、
白沢では新しい住宅がどんどんできております。そうすると若いご夫婦が、核家族あるいは両
親を含めてというのもありますけれども、新たに白沢の地に家を建てる。当然若い人が多いで
すから幼児の人口がふえてくる。全体の人口というよりも、幼児人口の密度が高いところと薄
いところというのが今出てきた結果、このような偏った申し込みの現状が出てきているんだと
思います。ぬまた南保育園にもそういった要因があるのではないかと思います。
親が保育園を選ぶときに、どうしても一番最初に考えるのは家の近くの保育園ということに
なるのは、これは当然であります。もちろん保育園には小学校のように学校区というものはあ
りませんから、親の仕事の関係、仕事場の近くとか、また親が通勤する途中の保育園を選択す
るとか、最近ではそういうこともかなり多く聞かれますけれども、まずは近くの保育園という
ことになろうかと思います。もし沼田の西に住んでいる人が待機児童になってしまって、利根
があいていますから利根に行ってくださいという紹介をされても、これは距離的なことを考え
て現実みに欠ける話になってしまいます。地域的に児童が集中するという現象は今後も続くと
思われます。それぞれの保育園の適正な規模、定数の見直しというのが必要だと思われますが、
市長の考えをお聞かせいただきます。
◇市長(星野已喜雄君) 白沢の地区の若いご夫婦あるいはご家庭が多くなってきているとい
うことから、低年齢の子供たちが多くなっているという分析でございました。全くそれはその
とおりであろうかと思っております。そのことは、ある意味においては白沢の活性化の流れな
のではないかと思っておりまして、白沢の地区にあって待機児童がいるということ、これは行
政の仕事とすると大変これは重要なことでありますが、旧白沢の地にあってはこれまた別な角
度から分析いたしますと明るいことなのかなと思いながら受けとめたわけでございます。
今、議員がおっしゃったように、そこの地区の状況等に合わせた対応は重要なのかなと思っ
ておりますが、定員総体がありましたので、公立の保育園等のあり方等も含めて総合的に検討
しなければならないという答弁になったわけでございます。しかしながら、実態の人口動態と
いうものが現実に即していないとすれば、やはりこれはいろいろな角度から研究も行わなけれ
ばならないと受けとめているところでございます。
いずれにいたしましても、確かに保育園の状況を見ますと、白沢の保育園と南保育園が非常
に高い申し込み者数がありますので、この辺の関係等についてはまた行政の立場から十二分に
意を用いていかなければならないと考えております。
◇12番(宇敷和也君) 私の質問内容、保育園に対して3点あるんですけれども、この3点
ともご答弁の中に「総体的に考えていかなければならない」というのが同じように出てきまし
た。まさにこの三つをトータルで考えていかなければならないことだと考えております。
それから、質問を次に移しますけれども、入園の順位判定の件でありますけれども、100
人定員がいて、100人の中に入る人と101番目になってしまう人の差というのは、当然優
先順位とか、そういった判定の基準というのがあるんだろうと思いますけれども、その辺をお
聞かせいただきます。
◇市長(星野已喜雄君) 民生部長から答弁をさせていただきます。
◇議長(金井康夫君) 民生部長。
◇民生部長(田村澄夫君) 命により、お答えをさせていただきます。
先ほどの入園の際の判定でございます。これは申し込みをされた方が全部入れれば一番よい
わけですが、超えていく場合には保育の必要度を重点的に判定をしてございます。なお、いろ
いろの細かい算定部分がございますが、一番大きな部分は保育の必要度でございます。
以上です。
◇12番(宇敷和也君) 最低限、入園するためには、例えば昼間はいつも外で仕事をしてい
るであるとか、あるいは妊娠中であるとか、そういう6項目の入園資格を判断する基準がある
と思うんですけれども、この中にもやはり必要度の高い低いが当然あると思うんです。その辺
はどうなんですか、点数とか、そういうあらわし方で出てくるんでしょうか。
(休憩を求める者あり)
―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午後4時32分休憩
―――――――――――――――――――――――――――――
午後4時32分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
―――――――――――――――――――――――――――――
◇民生部長(田村澄夫君) 大変失礼をいたしました。
先ほどの件でございますが、保育の実施基準表というものがございまして、それぞれの項目
がございます。その項目ごとに点数をつけまして合計を出し、その中の保育指数を決定してい
くという方法でございます。以上であります。
◇12番(宇敷和也君) わかりました。その点についてはよく理解をさせていただきました。
次に、幼保一元化についての取り組みなんでありますけれども、幼稚園と保育園が一元化す
るということは、これは所管の省庁が違う、あるいは保育の時間が違う、年齢も違う、給食の
関係も違う、先生の資格も違うということで、違うところだらけの両者が一元化するというこ
とは、これは所轄省庁が一つにならなければ非常に難しいことでありますけれども、ただ、預
ける方にしてみると、幼保一元化というのは今非常にニーズが高いわけであります。そして、
国のそれぞれの省庁が話し合う中で、話し合いがつかないうちに出てきたのが認定こども園と
理解できるわけです。一元化を目指したけれども、二元性を持った形で認定こども園ができて
しまった。つまり幼稚園、保育園と第三の保育施設ができてしまったような、大変未成熟な子
供の施設だと一部では言われておりますけれども、ただ、父兄、親には大変好評なんだそうで
あります。決定的な一元化でないということなので、これも先ほど市長の答弁の中で両省庁が
さらに話を進めているという話を伺いましたので、そのうちすっきりとした形が出てくると思
うんですけれども、実際には事務処理だとか、いろいろな面で経営者側では大変な思いをして
いるという話を聞いております。どちらにしても将来的には幼稚園、保育園という枠を越えた、
より質の高い施設に一元化すべきであると思いますが、この辺、市長の考えをお聞かせいただ
きたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員がいろいろな角度から分析しておられますように、認定こども
園の関係は、昨年10月2日、認定子供園制度のあり方に関する検討会の開催についてという
ことで、内閣府特命担当大臣、少子化対策大臣と文部科学大臣と厚生労働大臣でもって各関係
機関等にそういったことが公に明らかになってまいりました。この流れの中の検討会の諸先生
を見てみますと、有識者を始め、さらに認定こども園の関係の方々等が入った形の中でいろい
ろと論議がなされてきたという流れがあるようでございます。今後、これらの関係については
一つの流れの一里塚ではないかと思っております。
本市におきましては、先ほどご答弁させていただきましたとおり、沼田幼稚園の中に認定こ
ども園の沼田保育舎をスタートさせたということで、まだ1年たっていないという意味では、
本当にこの1年間、間もなく1年間が満期経過するわけでございますけれども、それらの実績
を見なければなりません。出発のときでありますので問題があろうかと思いますが、市の立場
からいたしますと沼田保育舎にいろいろな意味で指導、助言をしていきたいと思っております。
◇12番(宇敷和也君) 認定こども園については、先ほども言ったように、一元化に至るま
での進化の途中のような施設だと思います。今、国で協議中ということで、はっきりとした国
の施策が待たれるわけでありますけれども、市とすれば、例えば池田幼稚園、薄根幼稚園、利
南、利南東ですか、榛名、こうした公立の幼稚園も保育園の機能を持たせるべく、ある程度心
の準備をしていった方がいいのではないでしょうか。また、国の施策というのが一本化できな
いまでも、つなぎというような感じで認定こども園を併設するというような選択も考えられる
わけなんですけれども、市長、公立の既存の沼田の幼稚園、これに保育園の機能を持たせるよ
うな考え方があるかどうかお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私どもが受けとめているところによりますと、公立の幼稚園が認定
こども園という形のものは、私どもがつかんでいる情報ではなじまないのではないかというよ
うな分析をしているところでございます。そんなところでご理解を賜りたいと思います。
◇12番(宇敷和也君) 確かに、この認定こども園というのは「保育に欠ける」という部分
というのが全くフリーになってしまうんですね。だから、だれでも預けられるということにな
ってしまうので、場合によったら育児放棄にもつながるような危険性をはらんでいると思うん
ですけれども、たしか認定こども園は公立でもどこかやっていると思います。これは不可能で
はないと思うので、ニーズの高まりがあるのは可能性としては非常に高いので、例えば池田の
人たちが、実は保育園に預けたいんだけれども、地区には幼稚園しかないから幼稚園しか預け
られないというものを解消する方策があれば、その辺を研究していただきたいと思います。い
かがですか。
◇市長(星野已喜雄君) ただいま非常にデリケートなご質問でありましたので、民生部長と
いろいろと意見交換しながらの答弁で大変失礼しております。申しわけございません。
先ほど公立の幼稚園にはなじまないのではないかという答弁をさせてもらったと思いますけ
れども、やってできないことはないと受けとめておりますので、訂正しておわび申し上げたい
と思います。
そこで、議員が提案されているわけでございますけれども、ご案内のとおり、所管は教育委
員会になりますので、私の答弁には一定の限界が出てまいります。きょうは極めて重要なご提
言をいただいておりますので、今後の対応に処してまいりたいと思っておりますので、ご理解
を賜りたいと思います。
◇12番(宇敷和也君) よろしくお願いいたします。
次に、施設整備についてでありますけれども、先ほど言いましたように、今回の3点、保育
園に関して質問している三つというのは、三位が一体になって初めていろいろな問題が解決し
ていくのかなと思います。ぜひ数年先を見据えて、施設整備、定員の見直し、そういった施策
をお願いしたいと思います。市長、ご答弁をお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろな諸状況がございます。特に、ここのところ議員がおっし
ゃられるとおり、保育園希望が多くなってきたのかなということと、もう一方におきましては
幼稚園希望がやや落ちてきているかなというような状況にもございます。結局、保育園の持っ
ている行政と幼稚園の持っている行政、議員ご指摘のとおり所轄官庁が違う、そしてその目的
が違うということから、いろいろとその対応に苦慮しているわけでございますけれども、ご案
内のとおり、やはり父兄あるいは保護者の立場からすれば、保育園あるいはまた幼稚園という
ものを同質的にとらまえている場合も多々あろうかと思っております。したがいまして、現在
の待機児童がいるということは、重要な行政課題でございますので、今後もろもろのことを含
めた形の中で遺憾なきよう検討を加えてまいりたいと思っております。
◇12番(宇敷和也君) ぜひよろしくお願いしたいと思います。
それでは、次の都市間交流について再質問をさせていただきたいと思います。
先ほど同僚議員からも新宿区についてのカーボンオフセットの事業について質問がありまし
たので、おおむね了解しているんですけれども、何点かについて質問をさせていただきます。
結局、新宿で出したCO2をこちらに木を植えることで相殺するという事業になろうかと思
いますけれども、最初、同僚議員への答弁では森林の整備というお答えだったと思うんですけ
れども、これは植林と考えていいんでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) もちろんこれは植林もありますし、また現下の山の手入れも出てく
ると思います。ただ、繰り返し申し上げたいと思いますけれども、今議会、先様の議会、我々
の議会が終わった後、いよいよそういったことに向けての協議が始まるということになります。
したがいまして、今おっしゃっていること等については、先様にも先様のいろんな考え方があ
りましょうし、そういうことの中での経過がございますので、今後、諸状況をあわせた形の中
で、いい形をつくっていきたいと思っております。
◇12番(宇敷和也君) わかりました。新宿については今後さまざまなおつき合いをぜひ継
続させていただきたいと思います。
次に、板橋区との交流でありますけれども、災害時における相互援助に関する協定書に調印
をしたということなんですけれども、相互援助ということなんですから、板橋区が被災自治体
になった場合には当然沼田が支援自治体になり、沼田がもし被災自治体になった場合には板橋
区が支援自治体になるという考えでよろしいのかどうか、それと、これは毎年見直す協定なの
かどうか、それから日常の情報交換だとか、災害時を想定した訓練だとか、こうしたことはや
っているのかどうか、あわせてお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、この関係等については、私とすれば本当に板橋区の区長さん
始め関係機関に感謝をしております。と申しますのは、この地区は新宿区とは若干趣を異にし
ておりまして、実態が戦前から整っていたということになろうかと思っております。したがい
まして、この場合は歴史的な経過が戦前からあったということで、大変重要な意味を持ってい
ると思っております。
なお、議員の1番目の質問等については議員が指摘のとおりでございますし、また毎年書き
かえをしていくのかということ等については、それは特にしなくてもいいような状態になって
おります。同時に、今後この板橋区の関係については、それぞれの持ち味というものがござい
ますので、いろいろな歴史的な経過を考えてみたときに、こういった災害関係等が軸になった
形の中で大いに交流事業を進めてまいりたいという観点でもって臨んでいければと思っており
ます。
◇12番(宇敷和也君) ぜひ板橋区ともそういった意味でいい関係を継続していっていただ
きたいと思います。
先ほど同僚議員の答弁のときに、大変いい言葉だなと思って聞いていたんですけれども、交
流事業には地域ブランドが必要だと、それと移動人口をふやすことだという答弁がありました
けれども、まさにこれから質問するのはそういうことになります。
都市間交流で、特産物、農産物の販売、観光のPRには大変大きな成果が期待できると考え
ております。先ほども出ていましたように、老神温泉の足湯はどこへ行っても好評だと。これ
は老神温泉を宣伝するのと同じことであります。また、農産物も何度か利根、白沢の直売所の
人たちが行ったようでありますけれども、大変売れ行きがよかったということを聞いておりま
す。沼田の一つのよいところに、農産物が非常に豊富であり、質がすばらしいということが言
えると思います。一つは、果物のリンゴやブルーベリー、ブドウ、イチゴがあり、また高原野
菜のレタス、トマト、トウモロコシがあり、特産のこんにゃくがあり、そしてまた最近特にこ
の地帯の米が大変大きな評価を受けました。財団法人日本穀物検定協会、これは農水省関係の
団体なんですけれども、ここの最上級の特Aというものに認定されました。この特Aというの
は、新潟の魚沼産のコシヒカリや秋田県のあきたこまちなどと肩を並べたわけであります。調
べてみましたら、全国で21カ所しかないんですね。当然、新潟とか山形にかなり集中してい
るんですけれども、新潟が九つぐらいのブロックに分かれていて、それぞれ評価をされている
わけです。だから、新潟でも全部ではないし、山形でも全部というわけにいかない。新潟、山
形に集中しているんですけれども、その一角に北毛のコシヒカリが食い込めたということで、
まさに地域ブランドとしてこれから都市間交流の中でぜひPRをして、そしてまた販路を広げ
ていければと考えますけれども、市長の意見をお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 何といっても人口のある都市と交流を進める最大の私どもが期待す
るのは、相手様が人口がたくさんあるということであります。そして、人口があるということ
は必然的にお呼び立てをするときにそれだけのキャパシティーがあるということでありまして、
そのためにはこちら側の売り物を用意しなければなりません。そのためには特産物はもちろん
のこと、地域の観光資源のご理解をいただくことと同時に、誘客を図る、さらに移動人口を進
めんがための二極化の居住地を目指してもらう形の中で将来は定住してもらいたいというよう
なことが期待されてこようかと思っております。そのときに地域ブランドというのは大変重要
なポイントを持ってまいりまして、どこに行ってもお土産となるとどうしても農産物もしくは
海産物などなどが何かのイベントのときには大きな力を発揮しております。
したがいまして、私どもからいたしますと、何とか地域ブランド、つまり沼田ブランドをし
っかりと明示をしていきたいなと思っております。その中にお米を加えていくということにつ
きましては、私自身も実は大賛成でありますし、それぞれの地域のお米は大変おいしいわけで
ございますが、先般も認定農業者の会議のときに、薄根地区のある農業者が薄根川沿いのお米
のすばらしさというものを訴えておりました。きっと議員もそういったこと等についてはある
程度承知をされておられるのではないかと思いますけれども、お米は隣接の川場等については
既に特化した形の中で展開しておりますが、私どもも負けないようにこれが対応のために処し
ていかなければならないと思っておりますので、ご理解をいただきたいと思っております。
―――――――――――――――――――――――――――――
○会議時間の延長
◇議長(金井康夫君) 本日の会議は、議事の都合上、あらかじめ延長いたします。
―――――――――――――――――――――――――――――
◇12番(宇敷和也君) お隣の川場の米が非常に話題になっておりますけれども、味は決し
て負けるものではないと思っているので、これは努力をしてPRしていけば、必ず日本有数の
米ということで評価されていくんだと思います。
今まで言ってきたことはこっちから都市に向けての発信の部分だったんですけれども、先ほ
ど市長が言った移動人口をふやすという観点からすると、都会の人に沼田に来てもらうこと、
今度は受け入れ側になるんですけれども、大変大切なことだと思います。沼田には温泉があり、
山があり、四季がはっきりしている、それぞれの季節で非常に美しい山がある、百名山の皇海
山あり、軽登山に向く白沢にある雨乞山とか戸神山とか里山もあるということで、自然を求め
てくる人を受け入れる懐の広さというのを持っていると思います。また、冬はたんばらスキー
場でスキーができる。これを交流の中でぜひこっちに足を向けていただくようなこともこれか
ら考えていけば、沼田に大きな経済効果が生まれるのではないかと思っております。
また、きょうも同僚議員の中で随分話が出ていましたけれども、都会ではふるさと回帰とい
う志向が非常に高まっていると聞いております。青い空、澄んだ空気、慌ただしい都会の生活
を離れて自然の中でゆとりのある生活を求めている人がふえていると聞いております。田舎に
行って農業を始める人、定年退職を機に移り住む人、週末を田舎で過ごす人などさまざまであ
ります。都会で生活する団塊の世代の約40%がこうした田舎暮らしの願望を持っていると聞
いております。群馬県でもふるさと回帰の受け皿として多くの人が訪れる県を目指す必要があ
るとしていますし、きょうも話題に出ましたけれども、NPO法人の群馬ふるさと回帰支援セ
ンターというのも立ち上がっております。いずれもこっちに住みたいという人にさまざまな援
助をしていきましょうということです。沼田市でもこうした要求に対する受け入れ側の態勢づ
くりというのも今のうちから考えていた方がいいのではないかと思いますけれども、市長の考
えをお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変貴重なご意見を承りまして、今さらながら本事業が大変重要だ
なと思って承りました。もともとある観光資源あるいはまた歴史資源、あるいはまた大自然等
を生かした形の中の誘客を図るということ、これは議員がご案内のとおりでございます。例え
ば、きょうも冒頭のご質問に消防団のお話等もさせてもらいましたけれども、消防団というの
はご案内のとおりそういう意味では大変力強い組織体系を持っているところでありまして、し
かも非常に活力あふれる団体でございます。こちらの方から出向く、あるいはまたそれが縁で
来てもらう、そういうこと等を通して、先にどうしても私どもの方からアプローチをかけなけ
ればなりませんけれども、突き詰めると議員がお話しのとおりのことでもって実は対応を図る
戦略の一助であろうかと思っております。したがいまして、現在のところ、10の登り詰めか
らすると3合目あるいは2.5合目ぐらいから3合目ぐらいかなと、毎年毎年一歩ずつ前進さ
せていくという形の中で努力をしていきたいと思います。
また、後段のご質問は、昨日、「ふるさと回帰運動の今を考える」という観点でもって、認
定NPOふるさと回帰支援センターの常務理事であり事務局長の高橋さんのご講演が、連合の
方々の主催で中央公民館でございました。私は個人的に本会の会員に数年前からなっておりま
して、この会の関係についてはある程度承知をしていたつもりでございます。もともとこれが
いいことをやっているなと思ったときに、農業団体からスタートしたのかなと思ったときに、
実はこれは連合、つまり労働団体からスタートしたということで、私はそのときに驚きました。
その後、この事務局長さんがいろいろな意味で努力され今日に至っておりまして、昨年の広域
圏の研修会に菅原文太氏をお迎えしたのも実はこのふるさと回帰支援センターのたしか顧問と
いうお立場になっているということが大きな利根沼田の説得力となった経過がございます。昨
日のご講演、克明に私自身もメモをとってきましたけれども、私どもが願ってやまないような
ことをまず総体的に言ってくれたなと思って大変感銘を受けました。けさ早速、担当部課に指
示をいたしまして、さらに本会の状況等の分析と同時に、でき得ればこの関係は精力的に対応
を図っていかなければならないと思っているところでございます。今後、交流事業の大きな中
核になっていくのではないかと思料しているところでございます。
◇12番(宇敷和也君) ぜひ後手後手にならないような施策で前に前に進んでいただければ
と思います。
次に、沼須の運動公園の整備事業について教育長にお伺いいたします。
最初の答弁でほとんど結構だと思うんですけれども、今後の見通しという広く考えていただ
いて、沼田の野球を愛する人の野球事情、そういったものをちょっと聞いていただいて、そう
いう人たちの意見を少し紹介させていただきます。
この運動公園は、沼田公園内の運動施設にかわる機能として位置づけられていると思います
けれども、野球場とテニスコートその他附帯施設ということですけれども、私もちょっと野球
をしますので、野球場のことについてお話をして、お考えをお聞きしたいと思います。
私が日ごろから強く感じていることは、沼田地方、利根沼田と言ってもいいんですけれども、
物すごく野球が盛んな地域だと考えております。少年野球から中学、高校、一般、壮年、熟年、
還暦、またその上まで多くの人が野球を楽しんでいる。そして、県単位でもみんな好成績をお
さめているのが地方の野球のチームなんですね。この中からすばらしい選手も輩出してきまし
た。昨年、群馬にダイヤモンドペガサスという、BCリーグ(ベースボール・チャレンジリー
グ)というプロのチームができたわけですけれども、この中に沼高、利根商出身の選手が、2
人ともピッチャーですけれども、活躍をしています。また、六大学の早稲田でピッチャーで活
躍している子供だとか、そしてこの春、選抜甲子園に高商と前商が出場しますけれども、31
年ぶりの快挙ということなんですが、この前橋商業に沼田出身のピッチャーがおります、そう
いう意味で私もちょっと応援しているんですけれども。このようにたくさんいい選手が出てい
ます。冬の間、外で練習ができないような大変厳しいハンデを持っているにもかかわらず、熱
心な指導をしてくれる監督さんがいたり、また中学や高校では父兄でつくっている保護者会と
いうのが大変充実していて、よく子供たちを支えてもらっております。こういう人たちとよく
話をする機会があるんですけれども、みんな口をそろえて言うのは「沼田に公式戦のできる野
球場をつくってください」と、これは毎回のように言われます。長い間熱望しているというの
がよくわかりました。実は私も同感で、公式試合というのは大体北毛の球場というのが使われ
てないんですね。ほとんど前橋、太田、桐生、藤岡、その辺に集中しておりますけれども、ぜ
ひこの北毛の地にも一つぐらいプロ野球のオープン戦が来たり、高校野球の公式戦が来たりす
るような球場が欲しいと思っております。関係者はこんな気持ちで利南運動公園の進展を見守
っているということなんです。
それと、今はそういった野球関係者の声をお伝えさせていただきましたけれども、教育委員
会の諮問機関にスポーツ振興審議会というのがあったと思います。これはスポーツに関してい
ろいろな調査研究をする機関で、その中に施設及び設備に関するというのもあると思いますけ
れども、このスポーツ振興審議会から利南運動公園についてどのような意見が出されているの
か、長くなりましたけれども、この辺は審議会からの意見はちゃんと出るでしょうけれども、
最初に出した公式戦ができるような球場をつくってほしいというニーズについては、要望につ
いては、これは教育長もはっきりとした意見はもちろん出せないと思いますけれども、もし、
私的な意見でも結構ですので、ありましたら、この2点、お願いしたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) 再質問にお答えを申し上げます。
前段、地元沼田の野球の盛んなこと、さらにはそれに伴い非常に実績の上がっていること等
ご紹介いただきました。中学生、中体連等においても、今期、来年度になりますけれども、5
月あたりに行われますか、県の春季大会には沼田から2チーム出場すると。シード権をとって
きましたので、2チーム出場できるということであります。白沢、先ほど合併の話が出ました
けれども、白沢中、利根中が県のベスト8に入りましたので、さらに多くの学校が春季大会に
出場できると思います。高校野球、またプロ野球等での活躍、さらにはその辺の草原でやる文
字どおり草野球から始まって非常に盛んな社会体育また人間形成上、また地域のコミュニティー
をしっかりとしたものにするという観点から、野球においては大変な実績を上げているという
ことは、私も身をもって感じておるところでございます。深いご理解、ご披瀝いただきまして、
ありがとうございます。
スポーツ振興審議会の委員始め野球連盟の関係者の皆さん等々から口をそろえて出されるの
は、今、議員がご指摘いただいた公式の野球の試合ができる球場が欲しいと。今回の(仮称)
利南運動広場においては、野球場とテニスコートを中心とした運動広場ということで考えてお
りますので、せっかくつくるんですからちゃんとしたものをつくっていただきたいと、ちゃん
としたものとは高校野球始め公式にのっとった試合のできる球場ですよというようなことでし
た。さらに、細部についてはナイター設備とかスタンドもついてなくちゃ、シャワー室もベン
チもと、いろいろとありますけれども、以前の議会でも他の議員から、テニスをなさっている
議員から同じようなご質問がございましたけれども、つくるからには当然そういうことをイメー
ジしております。そして、そのときの議員のご答弁の中で申し上げたのが、また要望もござい
ましたのが、よく野球であれば野球連盟または野球の専門家、テニスであればテニス協会、ま
たそれに詳しい専門家の方とよくよく相談をしてつくってくださいよということでございまし
たので、そのときはぜひ私たちもそういう方の知恵やご意見を伺って、いいものをつくるよう
に努力いたしますという答弁をさせていただきました。いろいろと意見を伺っておりますので、
つくるときにはそんなことでいいものをつくりたいと考えております。
以上でございます。
◇12番(宇敷和也君) ぜひこうした利用者の要望というのを踏まえて、相当これは時間の
かかる事業だと思いますけれども、ぶれのないようにその方向に向かって進んでいただければ
と思います。また、管理の件については、教育長のお答えそのままで、再質問することはあり
ませんので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。何度も言うようですけれども、相当長い
目で見て進めていく事業だと思いますけれども、ぜひいいものができるようによろしくお願い
しまして、質問を終わりたいと思います。
――――――――――――――◇――――――――――――――
第2 延 会
◇議長(金井康夫君) お諮りいたします。
本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。
これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(金井康夫君) ご異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決し
ました。
本日はこれにて延会いたします。
次の会議は9日午前10時に開きますからご参集願います。
本日は大変ご苦労さまでございました。
午後5時13分延会
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