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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成21年第1回定例会会議録 議事日程第3号

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沼田市議会平成21年第1回定例会会議録
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議事日程 第3号
平成21年 3月 9日(月曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
       ―――――――――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
       ―――――――――――――――――――――――――――――
出席議員(27人)
       1番  真下 恭嗣君      2番  田村喜久子君
       3番  坂庭 直治君      4番  石井 紘一君
       5番  鈴木 圭子君      6番  金子 一弥君
       7番  小野 要二君      8番  井上 正文君
       9番  高柳 勝巳君     10番  布施辰二郎君
      11番  片野 彦一君     12番  宇敷 和也君
      13番  相田 昌夫君     14番  久保 健二君
      15番  星野  稔君     16番  大島 崇行君
      17番  山ア 義朗君     18番  大竹 政雄君
      19番  井之川博幸君     20番  大東 宣之君
      21番  橋 襄典君     22番  石田 宇平君
      23番  星川嘉一郎君     24番  牧野 保好君
      25番  星野佐善太君     26番  井田 孝一君
      27番  金井 康夫君
欠席議員(なし)
       ―――――――――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
   市  長       星野已喜雄君   副 市 長     林  義夫君
   白沢町振興局長     根岸 恒雄君   利根町振興局長  郷原 重雄君
   総務部長       大嶋 政美君   民生部長     田村 澄夫君
   経済部長       小池 一夫君   建設部長      小池 大介君
   街なか対策部長    松井完一郎君   白沢町振興局次長 小林  守君
   利根町振興局次長   繻エ 勇二君   総務課長     栃原 豊彦君
   会計管理者兼会計局長 村沢 博行君    教 育 長     津久井 勲君
   教育部長       町田 哲男君   庶務課長     水田  修君
   監査委員事務局長   須藤 一夫君

       ―――――――――――――――――――――――――――――
議会事務局出席者
   事務局長 小林有一郎   次長兼庶務係長 繻エ 正美
   議事係長 茂木 敏昭   副 主 幹    地野 裕一
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    午前10時開議
◇議長(金井康夫君) これより本日の会議を開きます。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    第1 一般質問
◇議長(金井康夫君) 日程第1、一般質問を行います。
 6日に引き続き、順次質問を許可いたします。
 最初に、大東宣之議員。20番。
〔20番 大東宣之君登壇〕
◇20番(大東宣之君) 通告に従い、一般質問を行います。
 今回、私は、雇用問題について、グリーンベル21について質問いたします。
 まず初めに、雇用問題より質問いたします。
 昨年秋のアメリカ発の金融危機は、世界経済を混乱させ、日本経済にも深刻な打撃となり、
景気の悪化が急速に進みました。今回のアメリカ発の金融危機は、世界有数の金融機関が先頭
に立って、あたかもばくちのような投機的な取引にのめり込み、それが破綻したことによって
起こり、その背景には市場万能の立場から規制とルールを次々に撤廃してきた金融自由化政策
があり、そもそも国民に何の責任がないことは明らかであり、その破綻のツケを国民に回すこ
とは全く許される話ではありません。
 しかし、大企業は、派遣社員や期間社員などの非正規雇用を対象とした大量整理解雇を行う
など、そのしわ寄せを派遣社員など国民に押しつけています。昨年秋から始まった大企業によ
る派遣切り、雇いどめは、自動車産業から電機産業へと広がり、製造業を中心に、厚生労働省
の調査でも10月から3月までに12万5,000人、業界団体は製造業だけで40万人が失
職するとしています。失業率も急速に悪化し、過去最高を更新するという見方も広がり、非正
規の職員だけでなく、正規職員の人員整理、解雇へと進むと心配もされています。
 昨年秋以来、大企業が進めてきた大量解雇は、これまで国民が経験したことがなかった深刻
な事態を引き起こしています。その一つが、一流企業の工場で働いていた人が突然解雇を通告
され、職を失うと同時に住居も失い、瞬く間にホームレスに転落してしまったことです。
 もう一つは、派遣切り、雇いどめなどの大量解雇の先頭に立ってきたのがトヨタを始め自動
車産業とキャノン、パナソニックなどの電機、情報産業であり、これらの企業は日本を代表す
る大企業であるだけでなく、この間、史上最高の利益を上げ、リーディングカンパニーとされ
てきましたが、こうした大企業が、大規模な派遣切り、雇いどめに突き進んだことが日本経済
と社会に大きな雇用不安と社会不安を広げました。大量の失業者を路頭に迷わせることは、政
府と大企業みずからが大不況を呼び込んでいるようなもので、それは大企業自身にとっても景
気対策にとっても一層厳しい事態にならざるを得ません。
 昨年末、市では、市内企業での派遣切りの状況調査や相談窓口の設置、緊急時の住宅の確保
を行うなど、対応を行いました。その中で、3月末で契約の切れる社員に対し再雇用しない企
業があることが明らかになるなど、今月末にはさらに職を失う人が市内でもふえることが予想
されています。雇用状況が厳しいと言われる中、市内の雇用状況はどのようになっているのか
お伺いいたします。市内企業での派遣社員や期間工社員の人数、派遣切り、雇いどめの状況は
どのようになっているのかお伺いいたします。3月末までの契約による失業者や、景気悪化に
よる正規職員の解雇もふえることが予想される中、雇用確保にどのように取り組むのかお伺い
いたします。
 年末年始、東京日比谷公園に開かれた年越し派遣村での映像は、多くの人に衝撃を与えると
ともに、解雇された途端、住む場所も食べることにも困ってしまうという深刻な実態を明らか
にし、幾つかの市町村では派遣切りなどで住む場所などを失った人に生活支援が行われてきま
したが、派遣切り、雇いどめ者への食・住等の確保、生活保護など、生活支援をどのように行
うのかお伺いいたします。
 続いて、グリーンベル21について質問いたします。
 三井生命からグリーンベル21の三井生命分資産の寄附申し入れが市にあってから、市では
市の職員で構成するグリーンベル21検討委員会と、商工会議所や農協、区長会の代表などで
構成するグリーンベル21検討会議の設置、二度にわたる市民説明会を開くなど、この問題に
ついて取り組んできました。
 そもそも今回の問題は、キーテナントの出店に当たり、当初の計画より大きな施設を建設す
ることになり、それを要望し、つくらせたキーテナントがさっさと撤退したことに根本原因が
あり、こうしたキーテナントの無責任な態度に憤りを感じます。
 先月の全員協議会で、市長は三井生命の要請に沿えないと寄附の申し入れを断ることを表明
しました。今回の結論については賢明な判断と言えると思いますが、三井生命からグリーンベ
ル21の三井生命分資産の寄附申し入れがあったとき、市は四つの条件を出し、それがクリア
できれば前向きに検討すると回答し、その条件がクリアできるめどが立ったとの返答が三井生
命から来てから市の態度を表明するまでに時間をかけ過ぎたことにより、権利者や出店者、市
民の中にさまざまな思いを生み出させてしまったと感じざるを得ません。
 そして、これからグリーンベル21に対しどのように対応していくのかをはかり知ることは
できませんでしたが、寄附の申し入れを受けなかったからといって、これで決着がついたと言
えるものではないと思います。中心市街地の活性化を目指し、グリーンベル21の建設時から
かかわり、沼田都市開発への増資を行ったことなどから考えても、市はグリーンベル21に最
初から深くかかわってきたことは否めないと思います。これまでどのような検討がされ、市民
説明会の参加状況、市民からの意見はどのようなものだったのかお伺いいたします。
 三井生命からグリーンベル21の三井生命分資産の寄附申し入れが市にあってから、沼田都
市開発と協議が何度となくされ、市としても地元権利者と一体となって取り組んできたと思い
ますが、沼田都市開発とどのような協議がされてきたのかお伺いいたします。
 三井生命の寄附申し入れを受けないとした沼田市ですが、グリーンベル21についてどのよ
うに考え、市の役割についてどのように考えているのかお伺いいたします。
 寄附の申し入れは受けないことになりましたが、これからどのような対応をとるのかお伺い
いたします。
 以上2点が私の質問です。ご答弁をお願いいたします。
◇議長(金井康夫君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、雇用問題について、雇用状況とこれからの取り組みについて、市内の雇用状況はどの
ようになっているのかについてでありますが、市内の雇用状況については、大手の自動車関連
企業、IT関連企業などの製造業の業績悪化による影響が、関連する企業にまで及んでおり、
あらゆる業種において求人数が減少しております。一方において非正規労働者などの求職者数
は増加しており、平成21年1月の沼田公共職業安定所管内における有効求職者数は1,17
7人、対する有効求人数は1,099人で有効求人倍率は0.93と、1倍を下回る厳しい状
況となっております。
 次に、市内企業での派遣社員や期間工社員の人数や派遣切り、雇いどめの状況はどのように
なっているのかについてでありますが、平成20年12月末での情報では市内大手製造業4社
で合計約110名の派遣労働者がおりましたが、そのうち自動車関連企業及びIT関連企業な
どにおいて昨年末から今年1月末の契約期間満了に合わせて約70名が雇いどめとなっている
状況であります。
 次に、雇用の確保にどのように取り組むのかについてでありますが、本市においては、若年
者の雇用対策として沼田市若年層トライアル雇用支援奨励金制度を実施し、15歳以上35歳
未満の若年者を試行的に雇用して実務能力の向上を図った事業所に対し奨励金を交付すること
により、若年者の雇用促進に努めております。また、中高年者及び障害者の雇用対策として沼
田市離職者等雇用企業奨励金制度を実施し、45歳以上60歳未満のリストラ等により離職し
た中高年者及び障害者を雇用した事業所に対し奨励金を交付することにより、中高年者及び障
害者の雇用促進に努めております。
 次に、派遣切り、雇いどめ者への食・住等の確保、生活保護など、生活支援をどのように行
うのかについてでありますが、現時点における情報では、派遣切りや雇いどめにより失業され
た非正規雇用労働者の方につきましてはすべて自宅からの通勤であり、住む家がなくなるとい
う住宅問題や生活保護の申請については確認されておりません。しかしながら、さらなる雇用
情勢の悪化も懸念されることから、派遣切りや雇いどめにより失業された非正規雇用労働者の
方々からの住居や生活などに関するさまざまな相談に対応するため、昨年12月26日、沼田
市緊急労働相談窓口を商工観光課内に設置し、緊急時における市営住宅の貸し付けや生活支援
等、関係部課等の連携による支援体制に万全を期してきたところであります。
 次に、グリーンベル21について、これまでの経過とこれからの取り組みについて、これま
でどのような検討がされ、市民説明会の参加状況、市民からの意見はどのようなものだったか
についてでありますが、グリーンベル21にかかわる三井生命資産寄附の申し入れの対応につ
きましては、本市にとって大変大きな課題であり、将来にわたって市全体を見渡した中で判断
していかなければならないことから、まず多面的なご意見を広く拝聴することが必要と判断し、
市民各位のご意見、ご提言などを聞く機会を多くとらせていただいてきたものであります。昨
年の4月から、市議会を始め関係各位のご理解をいただき、本課題について鋭意、検討してま
いりました。
 市内部にありましては、副市長を委員長とするグリーンベル21検討委員会を立ち上げ、昨
年の7月からは森田区長会長さんを座長とする商工団体等各界の代表者にアドバイザーを加え
た16名の有識者による検討組織でありますグリーンベル21検討会議において、寄附受け入
れの是非及び受け入れた場合の利活用策を検討していただいてまいりました。また、8月には
市民懇談会を開催し、114名の参加を得て、さらに11月末には市政懇談会、ふれあい広場
を開催し、128名の参加をいただくなどして市民各位に意見を伺ってまいりました。そして、
2月には、グリーンベル21検討会議からの意見提言書と、昨年12月に提出された庁内の検
討組織グリーンベル21検討委員会の検討結果報告書を広報にあわせて全戸配布させていただ
き、市民各位に周知を図ってまいりました。さらに、2月22日に開催いたしました市民説明
会には、利根町振興局の会場では19名、保健福祉センターの会場では120名、白沢町振興
局の会場では19名、合計で158名の参加者があったところであります。市民からの意見で
ありますが、各会場においてそれぞれのお立場から寄附の申し入れの可否について熱心なご意
見、ご提言をいただいたところであります。
 次に、都市開発とどのような協議がされてきたのかについてでありますが、沼田都市開発株
式会社からグリーンベル21のテナント動向及び収支報告などの定期的な報告を受け、その経
営状況等の把握に努めてきたところであります。また、取締役会の協議事項などの重要課題に
ついては、地元の役員さんと随時に協議などを行い、調整を図ってきたところであります。
 次に、グリーンベル21についてどのように考え、市の役割についてどのように考えている
のかについて及びこれからどのような対応をとるのかにつきましては、関連がございますので
一括してご答弁申し上げます。
 グリーンベル21は、市街地再開発事業として組合施行の形で平成5年に商業核としてオー
プンし、地域経済の活性化を担ってきた施設であります。市といたしましては、まちづくりの
総合的な観点から、できる支援につきましては引き続き努力していかなければならないと考え
ております。今後の対応につきましては、新年度におきまして、空床の利活用を促進し、グリー
ンベル21の集客力の一助とするため、沼田ふるさと館の運営を継続するとともに、市が主催
する各種イベント等の実施やさらなる活用策の検討を行うなどして、グリーンベル21全体の
活性化が図られるよう、必要な支援について鋭意取り組んでまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇20番(大東宣之君) ご答弁をいただきましたので、引き続き何点かにわたって質問をさ
せていただきたいと思います。
 まず初めに、沼田市の雇用状況について、市長も大変厳しい認識、厳しいという認識をお持
ちではないかと思いますが、こうした原因がどこにあるとお考えなのか、そしてまたこうした
状況の中にあって、安心して住み続けられる、暮らしていける市民生活が送れるようにするた
めに、市としてはどのような対応をとっていくとお考えなのか、お聞かせいただければと思い
ます。
◇市長(星野已喜雄君) この要因でありますけれども、今、私どもがこういった中山間地域
の朴訥な地域社会の中にあって、国際的な分野で私どもが想像もつかないような動きがあった
ということ、なかなかその辺のことについて実態として把握できる、私どもにそれだけの力が
あるのかないのかということになりますと、これは中山間地域の中小都市においてはいかんと
もしがたい国際的な経済状況があったと受けとめております。
 先般も申し上げたかと思いますが、昨年9月末から10月にかけてだったと思いますが、中
近東のドバイで、ものすごく今まで砂漠だったところに高層のビルがどんどん建って、オイル
マネーと称されるところの想像もつかないような利益を上げている方々がそこで華々しく懇談
するようなテレビ報道がされたのをついこの間のように思い浮かべております。ところが、1
2月前後に入りますと、今度はそのドバイの地に人がいなくなってしまって、大きな建物が全
くあいてしまっているような散々な状況が報道されておりました。
 この流れを見たときに、果たして一体全体、実態経済がアメリカにしろ、中近東のそういっ
た油を中心とした方々にしろ、あったのかないのかということになりますと、果たして私はそ
の実態経済とは言いがたく、言うなれば取引関係等だけでもって進んできたのではないかと思
っております。したがいまして、今回のこういった要因は、私どもの日本国もそういった国際
的なグローバリゼーションの流れに一応沿った形の中で動いてきたということの見誤りもあっ
たのではないかと思っております。特に、我が日本国のように、もともと調和を重んずる国民
性からいたしますと、ある程度の調整というんですか、そういうことが大変重要になってくる
わけでございまして、そういう意味ではただ単に数値形成から出てくるものだけでははかり知
れないことがあろうかと思っております。したがいまして、私ども中山間地域はもとより、日
本人の国民性からしてもう少し慎重な対応があってもよかったのではないかと思っております。
 それでは、こういう状態になったので、一体全体今後どう対応していくのかということでご
ざいますが、先ほどご答弁でも触れましたとおり、今のところそういう住宅関係等についての
ご相談がありやなしやということになりますと、ないようでございます。問題は、そういった
求職を志向している市民の方々にどういう応援ができるかということが課題になってくるかと
思っております。したがいまして、これらにつきましては経済部を中心にその対応を図ってま
いるつもりでございますけれども、場面によればいろいろと今次言われているところの農業あ
るいはまた林業関係等についての導入というんですか、そういうことも思料していかなければ
ならないと考えているところでございます。
◇20番(大東宣之君) こうした原因について市長からご答弁をいただいたわけですが、私
もその点については同感、同じ考え、同じ認識を持つ部分が多分にあります。沼田市が何の悪
いこともしていないのに、沼田市がこうした大きな不安を抱えざるを得ない、被害を受けなく
てはならないというところに今の大きな問題があるのではないかと思います。こうした中で、
市としてはしかし何らかの対応をしっかりとこれからとっていかなければならないということ
で、難しい立場に立たされているのではないかと感ずるわけです。
 昨年末から市では相談窓口を設置してきたということですが、新聞報道によりますと、この
相談窓口に訪れた方が1人だけだったと報道されておりましたが、実際その後変化があったの
かどうか、またこの方の相談内容がもしここでお答えいただけるのであれば、その内容につい
てお聞かせいただきければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私からまず答弁させていただきまして、その後に経済部長から答弁
させていただきます。
 まず、その後の相談は現在のところないと受けとめております。
 なお、先般、ご相談申し上げた内容等については、個人の関係もありますので、その辺のと
ころは精査しながら経済部長から客観的に申し述べさせていただきたいと思います。
◇議長(金井康夫君) 経済部長。
◇経済部長(小池一夫君) その後の相談者の関係につきましては、今、市長が答弁申し上げ
たとおりでありまして、その内容につきましては、細かな点をここでお話しするような内容に
は至らないという内容になりますけれども、内容的には市の方で状況をお聞きしまして、その
内容の中から当面ハローワークの方を紹介させていただいたというような内容でありまして、
その背景にはハローワークとも連携を図りながら情報把握に努めているというような内容であ
りますので、よろしくお願いします。
◇20番(大東宣之君) その後なかったということは、1件だけ、今までの中で相談件数と
いうのは1件だったということでいいのかどうか、まずそれを確認させていただければと思う
んですが、それと、これから3月末で期間工の方の契約が満了になる、そういったことが予想
されているわけですから、これからもしっかりとした相談窓口の開設等が必要ではないかと。
昨年末にこうした相談窓口をつくっていただいたわけなんですが、実際年末でしたから、市の
広報に知らせるだとか、記者会見等を開いて新聞に載せるとか、そういったことが時間的に難
しかった側面はあったのではないかと思うんですが、これから失業者、派遣切り、雇いどめ等
がふえる可能性があるという中では、しっかりとした広報や市民の方々に周知をしていくとい
うことが必要だと思いますし、ハローワーク、市役所の中にそういった相談窓口を設置してい
るということを広報で知らせることや、市役所の中でポスターを張るだとか、関連のハローワー
クなんかにもそういったチラシを置いておくだとか、そういった広報が必要ではないかと思い
ますが、そういった周知、広報についてどのようにお考えなのか、やっていかれるのかお聞か
せいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員がご指摘されたことについては、大方対応を図っていきたいと
考えております。同時に、いろいろな仕組みづくりも考えられれば、考えながらいかなければ
ならないと思っております。いずれにいたしましても、ご提案された案件につきましては総枠
対応を図ってまいりたいと思っております。
◇20番(大東宣之君) 今、全国的にこうした雇用状況の中で、派遣切りに遭ったり、雇い
どめに遭った人たちが市役所やハローワークに相談に行くと。しかし、結果として、「それは
市役所に行ってください」とハローワークで言われ、市役所に来ると「それはハローワークに
行ってください」ということで、ある意味たらい回しに遭うということが少なからず県内でも
起こっているそうです。ですから、どこがしっかりと相談を受けとめるのか、市が受けとめる
のか、ハローワークが受けとめるのか、しっかりとそこはお互いの立場立場で対応していくと
いうことが必要ではないか。そのためにはハローワークとの協議、役割分担、市が何をするの
か、ハローワークには何をやってもらうのかということをしっかりと明確にしていく必要性が
あるのではないか。ですから、そういったことがある意味ハローワークとの協議がしっかりと
されているのか、さらには市の内部で、これはうちの課、これは民生部で対応しよう、これは
経済部で対応しようとか、そういったことがしっかりと確立されているのかどうかお聞かせい
ただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 今まで議員がご提起されたような関係等については、対応を図って
きたつもりでございます。きょうのご提案を契機にいたしまして、さらにもう一度それぞれの
部署の確認をすることと同時に、持っている組織あるいはまたハローワーク等の関係について
早急に精査をいたしまして、そして確かに言われるとおり年度末に向かって既に3分の1経過
しているわけでございます。したがいまして、この中ごろからいろいろな展開が図られてくる
と思われますので、その辺の役割分担等については明確にしていきたいと思っております。た
だ、ずばり言って、就職の紹介等についてはどうしてもハローワークの力をかりなければなり
ません。しかし、いろいろとそこのところも柔軟に対応できることもままありますので、そこ
らも含めて考えていきたいと思っております。いずれにいたしましても、言われるように改め
てその辺のところを精査確認をして、そしてご相談の皆様方に失礼がないように対応を図って
まいりたいと思います。
◇20番(大東宣之君) ぜひ問題なきようにしっかりと対応していただくように、内部での
検討、さらにはハローワークとの協議、綿密な連携がとれるように取り組んでいっていただき
たいと思います。
 それから、今後、市内の企業の中でも派遣切りや雇いどめ等が行われる予想があるわけです。
先ほど市長がご答弁いただいた若年層のトライアルや中高年、さらには障害者の方を雇った場
合、奨励金を出しているというようなことをやっているわけですから、こうしたことをさらに
企業の中で使っていただいて、派遣切りや雇いどめをそもそも行わないような働きかけ、行政
としてこういう応援をしているんだから、ぜひ派遣切りや雇いどめを行わないようにしていた
だきたいというような要請は、この年度末に向かってさらに行っていく必要性があるのではな
いか。そういった派遣切りや雇いどめを市内の業者、企業の方々が行わないような働きかけ、
そういったことについてはどのようにお考えなのか、そしてどのように取り組んでいこうとし
ているのか再度お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、昨年の暮れに向かって、各関係の職員が手分けをして市内の
中枢の企業の方々のところを中心といたしまして各社訪問をさせていただいてきたところでご
ざいます。したがいまして、既に12月の時点でそういった経過も踏まえておりますので、ご
案内のとおり現在議会が開会中でございますが、その流れの中で粗相のないような形の中で、
今ご指摘されたようなことについて方々含めながら平素のご活躍に対しますところの敬意の念
もございますので、そういうことも含めまして各社訪問ということをできるだけ早い時期に図
ってまいりたいと考えております。
◇20番(大東宣之君) 景気がますます悪くなってくると。景気の悪化に従って、景気の悪
化につれて雇用もますます厳しくなってくるのではないか。12月末に一度そういう市内の企
業を訪問してそれぞれ要請をされてきたのではないかと思いますが、この3月末という契約が
満了とする一つの区切りを迎えるという中にあっては、再度強力に企業に要請をしていくこと
が必要ではないかと思います。市長はどのようにお考えなのか再度お聞かせいただきたいのと、
12月以降、景気の動向がますます厳しくなってきている中で、雇用状況ももっと悪くなって
いるのではないかと、そんな気さえするわけですから、再度この時期に当たって雇用の状況が
どうなっているのか市内の企業の方々に直接お聞きすると、そして市内の企業の方々にとって
どういったところが悩みになっているのか、市としてそういった中でどういった援助ができて
いくのか、そして雇用を守っていけるのかという具体的な手だてを早急に打っていく必要性が
あると思うんですが、市長として、市としてこれからどのようにされていくのか、再度お聞か
せいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど申し上げましたとおり、各企業の関係のところ、全部が全部
というわけにはまいらないとは思いますけれども、既に12月の実績等もございますので、そ
れらを踏まえた形の中で、先ほど申し上げましたように、議会中でありますが、その関係のと
ころに失礼がない形の中で対応を図っていく必要があるのではないかと思っております。
 なお、そうしたところからまたいろんなご意見も出てこようかと思います。それらについて
は現行制度をとらまえながら対応を図るということは当然のことでございますけれども、しか
るべき形の手だてが生み出されるようであれば、またこれはそれなりに考えていかなければな
らないと思っているところでございます。
◇20番(大東宣之君) ぜひ市内の雇用の状況をしっかりと把握して、それに向けて具体的
な手だてを早目早目にぜひとも打っていっていただきたいと思います。
 こうした中で、雇用の確保にどう取り組んでいくのかということで、市としては先ほどの若
年層トライアルの問題や中高年の方や障害者を雇った方に奨励金を出すということをやってお
られるわけですが、今度の国の補正や新年度予算の中で雇用対策ということが一つの目玉だと
言われておりますけれども、そういった中で市町村が行う仕事に対してこうした離職者の方々
を雇う制度があると思います。そのためにお金が国から来るはずですから、市としては具体的
に国の事業に対してどのように対応しているのかお聞かせいただきたいと思うんですが、私が
聞くところによると、遺跡の発掘調査に充てる、新たなそのほかについては今のところ考えて
はおられないとお聞きしておるんですが、こうした状況の中にあって、市が働く場所を生み出
していく、そして国もそれに対して支援をしようとしているわけですから、積極的に取り組ん
でいく必要性があるのではないかと。遺跡の発掘調査だけで終わっているのか、それ以外につ
いては何らの対応がとられようとしていないのか、具体的にどのような対応をおとりになるの
かお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員ご指摘のとおり、現在時点で文化財の遺跡調査等に対する対応
を考えているところでございます。ただ、前々から私も12月の時点から大変関心があった部
分がございまして、今、ご案内のとおり農業関係とか林業関係の就業関係のことについて、い
ろいろとそれなりの国の考え方もあるようでございますので、それらも含めてこれから考えて
いく必要があるのではないかと受けとめております。先ほど申し上げましたように、きょうい
ただいたご意見を体しながら文化財の遺跡の関係は一つの軸になっておりますけれども、そう
いうところも踏まえた形の中で今後検討を加えてまいりたいと思っております。
◇20番(大東宣之君) この制度、このやり方は、国も以前行ったことがあって、以前はた
しか半年間しか雇用ができないとなっていたのが、今度は1年になったはずだと思います。で
すから、安定的に1年間は仕事を確保できるわけですから、離職者の方々にとってはこの1年
間の中でさらに再度新たな職につく、職を探すことが可能になってくる、生活を送っていける
可能性が高いわけですから、半年間よりも1年間という時間が長いわけですから、それにこし
たことはないと思いますから、やはりしっかりと安定的な仕事ができる、そうした中で生活を
送りながら次のステップに行けるというようなことを考えていかなくてはならないのではない
かと。市長は、農業関係、林業関係ということをおっしゃっておられますが、ここにとどまる
ことではなくて、1年間の安定的な雇用を確保していく、そういった取り組み、そうした事業
をつくっていくということが今市にとっても必要ではないかと思いますが、市長のお考えを再
度お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員はきっとこのことを申し上げているのではないかと思っており
ます。ふるさと雇用再生特別基金事業及び緊急雇用創出事業あるいはまた本市におきましては
沼田市離職者等雇用企業奨励金制度等のことを指しているのではないかと受けとめております。
できるだけ可能な限りいろいろなことを柔軟に対応した形の中で、できる事業を使っていくと
いうことについては、大変示唆に富んだご提言だと思っておりますので、よく研究をして、そ
してできるだけある事業を戦略的に使った形の中で地元の雇用創出のために努力をしてまいり
たいと思っております。
◇20番(大東宣之君) 大量失業の時代がやってくると言われている中ですので、早急に具
体的な対応をとっていく必要があるのではないか。確かに秋以降、派遣切り、雇いどめ等によ
る非正規雇用の大量解雇が始まり、これから正規の職員に対する解雇も始まっていくとも言わ
れ、さらに失業者がふえるおそれがあります。そして、沼田市を見るならば、大手の土木業者
が倒産すると。中小含めて土木業の倒産などが起こっているわけで、失業者がかなりふえてき
ているのではないかと。そういった状況の中で、しっかりと市としてそうした雇用の場所を確
保していく、創出していくということが、国も一定の支援をするわけですから、早急に事業を
組み立てて実施をしていくということを重ねて要望していきたいと思います。
 続いて、具体的な生活支援をどのように行っていくかということですが、現状の中では相談
が1件しかなかったということですから、これまでには具体的な対応をとっておられないよう
ですが、今後も窓口を設置されていくわけですから、こうした生活支援に向けて市としても真
剣に取り組んでいかれるのではないかと思うわけですが、こうした中で、一つには住む場所の
確保、市営住宅を確保しているということなんですが、これは私の考えに間違いがなければ多
分利根町の市営住宅を確保されているのではないかと思うんですが、それはそれとして悪いと
は決して言いませんけれども、横塚にある雇用促進住宅がこういう場合は活用できるのではな
いかと思うんですが、その辺のことについて確認をさせていただきたいのと、それと特に生活
困窮者に対する派遣切り、雇いどめ等による生活困窮者に対して生活保護等を早急に手続に入
るのかどうか。特に生活保護の場合、住所がないと受け付けをしないと言われてきましたが、
昨年末からの年越し派遣村の中では住所がなくても生活保護の申請を受け付けるということが
それ以降全国の市町村にも広がっています。沼田市としても、その人のケースにもよりますけ
れども、そうした場合については住所がなくても生活保護の申請等については対応していくお
考えがあるのかどうかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、住宅の関係でございますけれども、雇用促進住宅の有効活用
ということでご質問がございました。これらの関係等については、相手様がいることでござい
ますので、ここで明快なことは申し上げることはできませんけれども、早々に研究はしてまい
りたいと思っております。ただ、雇用促進住宅そのものも現在何か動きがあるようでございま
して、そういう意味でちょっと私の立場からすると発言を慎重にせざるを得ないかなと受けと
めております。しかしながら、実態等調査して、市の関係等がうまく整合できるようであれば、
これは一つの選択肢になるのではないかと思っております。
 それから、もう一つ、生活保護の関係でございますけれども、これは法律で決められている
ことですから、それに基づいて粛々と進めていくことになろうかと思います。したがいまして、
住所の問題等についてのご提言があったわけでございますけれども、やはり生活保護を受給す
る法律があると思うんです。こういう方でこういう状況であればということがあろうかと思い
ます。したがいまして、それらの状況をしっかりと見定めた形の中で判断をしていく必要があ
るのではないかと思っております。
◇20番(大東宣之君) 雇用促進住宅は、必ずあきがあるんです。必ずどこの雇用促進住宅
にもあきがあって、いつでも入れるようにということで、これはあきがあるはずなんです、必
ず。雇用促進住宅についても、入るときにお金がかかる、お金がない、住所がない、だから生
活保護が受けられないという結局悪循環でくるくる回っているだけなんですよ。雇用促進住宅
はハローワークの仕事なんですけれども、ハローワークはそういうことなら市役所に行け、住
まいがないならハローワークに行って聞いてみなさいなんて言われて、結局はその人がハロー
ワークに行ったり、市役所に行ったりで、結局行ったり来たりをしているだけで終わってしま
う、だからさっき言ったように、ハローワークと市の協議が大切になってくるわけなんですが。
こうした中で、仮に雇用促進住宅に入って生活保護が受けられるようになるならば、後からお
金を払うという約束のもとに入居ができる可能性があるんです。ですから、住所が今なかった
としても、仮に雇用促進住宅があいているんであれば、そこに入って生活保護を受けることに
よって生活を再建すると同時に、雇用促進住宅に対する必要な支払い等を行っていくというこ
とができるはずですから、市としてもそういうことでぜひ取り組んでいっていただきたいと思
いますが、再度市長のお考えをお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 雇用促進住宅の関係、議員はいろいろと調査をされているようでご
ざいますが、引き続き私どもの方でも検討させていただいて、そしていろいろな手だてが可能
であれば、そういった方向も一つの選択肢としてあるのではないかということは先ほど申し上
げたとおりでございます。
 それから、生活保護の関係は、ご案内のとおり、市民の方々の大切な税金をいただいた形の
中で、生活保護、要するに生活に困った方、困窮者の方に対する制度として既に日本国津々浦々
この事業が展開されているわけでございます。したがいまして、しかるべき法律のアウトライ
ンがあろうかと思います。それに基づいた形の中で対応していくということになろうかと思い
ます。したがいまして、今のご指摘のようなことがもしそういうことで是非が可能かどうかと
いうことも含めて検討を加えていくということになろうかと思います。いずれにいたしまして
も、それぞれが区分けされた形の中の論拠になっておらないようでございますので、それらの
ことも踏まえてこれから検討をしてまいりたいと思っております。
◇20番(大東宣之君) 大変雇用状況が厳しい沼田市内にあって、さらに今後ますます厳し
くなっていくということが予想されております。ですから、市としてしっかりと雇用の確保に
取り組んでいただくと。先ほど申しましたように、国からの支援等を受けて事業を起こしてい
くということ、さらには住宅等を失った人に対しては、私が先ほど申しましたような対応や、
さらには生活保護を早急に受けられるような迅速な取り組みを行うことによって、ホームレス
を生み出さない、そういった取り組みをぜひこの年度末、さらには新年度になって以降も引き
続き取り組んでいっていただきたいということを重ねてお願いをしておきたいと思います。
 続いて、グリーンベル21についてですが、これまで市民説明会等が開かれてきて、さまざ
まな意見が出されたということですが、そうしたさまざま出された意見が今回の市長の判断に
至ったのかどうかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員ご指摘のとおり、やはり重要な問題であるがゆえに、昨年4月
以降、年間スケジュールをお示しして、それに基づいて対応を図ってきたところでございます。
説明会は、先ほどご答弁させていただきましたとおり、昨年8月、そして後に昨年のたしか1
1月になろうかと思います。ことしに入って2月、さらにいろいろな資料等のお示しはことし
2月の冒頭というようなことでさせていただいてまいりました。それぞれの会場で是非につい
て熱心なご論議をいただいてまいりました。ご案内のとおり、他にも議員の皆様方のご助言あ
るいはまた当然検討会議あるいは検討委員会等々いろいろと総合的に判断した形の中で今回の
結論に至ったということになりますので、ご理解を賜りたいと思います。
◇20番(大東宣之君) いろいろな意見を総合的に判断して決めたということですので、そ
れはそれとして、こうした中で、大変難しい判断を迫られた市として、都市開発との協議の中
で、特にこれからのグリーンベル21をどうしていくのか、そのためにお互いがどういうこと
でやっていくのかという具体的に詰めたような話がされてきたのか、もらうにしろ、寄附を受
けるにしろ、受けないにしろ、グリーンベル21を今後どのように活性化させていくのか、有
効活用していくのか、中心市街地の活性化に役立たせていくのかということを都市開発との協
議の中で真剣に詰めていく必要があったのではないかと思います。そうした中で、大体どれぐ
らい協議がされてきたのか、そうしたグリーンベル21の活性化、今後の利活用について、都
市開発とどのような協議がされ、都市開発としてはどのような意見を持ってきたのか、そして
市は都市開発についてどのような考えを示してきたのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員は都市開発との協議のプロセス等についてご質問されているん
だと受けとめました。ご案内のとおり、まず都市開発の関係等については、経済部の商工担当
課長が中心となっていろいろと対応等を図ってきたところでございます。したがいまして、そ
ういった流れの回数ということになれば、それはかなりの回数になっていると受けとめており
ます。ただ、基本的に、先般のご質問にもお答えをしているとおり、都市開発にしろ、グリー
ンベル21の総合的な建物の問題にせよ、まず基本的に民活でもってこれを進めていかなけれ
ばならないということを軸にした形の中で物事をとらえていく必要があるのではないかという
ことだと思っております。したがいまして、今回こういった判断をした中で、実は新年度に向
かって、当然予算の関係等については既に新年度に向かってはご案内のとおり現在いろいろと
議員の方々からご指導いただいているわけでございますけれども、予算の関係等いろいろと打
ち合わせ協議しているときにはこれらの可否についての決定的なものを持ち合わせていなかっ
たということから、どうしてもその可否にかかわらず、新年度に向かってどうするのかという
ことでもって、現在の状態から何とか脱皮せんがために活性化の手だてを打っていこうという
ことでもって取り組む形を現在考えているところでございます。
 詳細につきましては、先週の同僚議員にお答えしたとおりでございまして、新年度に向かっ
て議会を通していただければ、またそれらの関係等について今後精力的に対応を図っていくと
いうことになろうかと思っております。
◇20番(大東宣之君) 今、市長がおっしゃったように、基本は私も民間で対応していくべ
きと思っていますから、ですから私は受けない方がいいと思ってきましたし、市長として受け
ないという判断をしたのは、私はそれはそれで妥当だと思うわけですが、ただ、あそこを建て
るときから、そして今日に至るまで市として深くかかわってきているわけですから、決して市
がこれで受けないからといってすべて終わりというふうにはならないと思うし、市としても、
いいか悪いかはいろいろあるにせよ、ふるさと館の開設などで応援をしていると。新年度はイ
ベント等でまた活用していくということもお考えのようですが、そうしたようなことで支援は
していかれるということなんですが、あそこを活性化させていくということに向かって、都市
開発と一体となった認識を同じにして取り組んでいく、そういったことが必要ではなかったの
か。結局、三井生命から寄附の申し入れがあってから2年ぐらいの時間が経過していましたか
ら、そうした時間がかかり過ぎたことが、お互いいろいろな立場、いろいろな意見、また市民
の中にもいろいろな意見があって、結局なかなか一体となった取り組みになり得ていなかった
のではないかという気がするわけですが、市長としてその辺はどのようにお考えなのか、また
市として都市開発と一体となって取り組んでいくというようなことについてどのように行って
こられたのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員が先ほど質問の冒頭にこういうくだりを述べていますよね。
「そもそも今回の問題は、キーテナントの出店に当たり当初の計画より大きな施設を建設する
ことになり、それを要望し、つくられたキーテナントがさっさと撤退したことに根本原因があ
り、こうしたキーテナントの無責任な態度に憤りを感じます」と、このくだり、私もただいま
質問を受けていて、分析をされているなと思ったのでありますが、私どもも実はこのことが、
ご案内のとおり平成14年に私が就任したときにそういう状況があって、何とか応援をしてい
かなけりゃいけない、活性化を図っていかなけりゃならないということから、ご案内のとおり
私どもが先般同僚議員にもご答弁申し上げたとおりの対応を図ってまいりました。したがいま
して、私が常にこの数年来肝に銘じているのは、民間企業、しかも千軍万馬の方々は、公が思
っている以上に物事については極めてシビアな対応をしてくるということでございます。とな
りますと、私どももそういうことに対して高い見地から、あるいはまた市民に不利益を講じさ
せないような形の中で対応していこうとするときに、非常に慎重にならざるを得なかったし、
またしてきたという経過がございます。議員が時間がかかり過ぎたということだとか、あるい
はこの間、都市開発と一緒になって考えたのかということでございますけれども、文字どおり
先ほど経済部関係はできるだけ状況状況に応じて常にいろいろなやりとりはしてきた経過がご
ざいます。ただ、沼田都市開発そのものも当然社長さんは民間の方でございますし、民間の方
が中心となってやってきていることから、ままそれなりの経過もあります。そういうときには
やはり市の立場からしっかりとしたことも言うべきときは言ってきたという経過がございます。
既にこの時期に及んで私どもが新年度に向かっては、やはり対応を図るべく手だてを打ってい
くということでもって、皆さん方にお認めをいただければ新年度のできるだけ早い時期にこれ
が対応のための手だてを打っていきたいと思っているところでございます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午前11時00分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午前11時08分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇20番(大東宣之君) 「母さん、僕のあの帽子、どこへ行ったんでしょうね」と言ったの
は西条八十、私は言いたい。グリーンベルにあったテナント、どこへ行ったんでしょう。高崎
にいるがね。全くおかしなやり方、こういうやり方、大企業のやり方というのは無責任きわま
りない。地域や権利者の方々にとってどれだけの迷惑をかけているのか、もう少し考えていた
だきたい。そういうことを言ってもなかなか事は進みませんのであれですが、これからに当た
って土地開発と市が共通の認識を持って事に当たっていくということが必要ではないか。その
ためにはしっかりと協議をしていく。市としてやることは何なのか、そして都市開発としてや
ってもらうことが何なのかということを明確にしながら、お互いが認識を一致させながら一緒
になって行動していくということが必要ではないかと思います。私はあそこの空床対策として
は、物販だけではこれが埋まってこなかったということから考えて、事務所ビルなり、ほかの
ものに展開させていくということも必要ではないかと。そういうことの中で空床を埋めていく
ということがこれから必要ではないか。物販にこだわっていく必要性は今の状況では厳しいの
ではないかと思いますが、市長としてそうした都市開発とこれからどのような協議や、どのよ
うな対応をとりながらそうした認識を一致させながら事に当たっていくのかお考えをお聞かせ
いただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) さきの議員の方々にも申し上げましたとおり、経営改革であるとか
改善等の検討をすべく、それぞれのスペシャリストの方々にお願いする検討組織を早急に立ち
上げていく考え方を持っております。そういった中で、やはり客観的なものの分析をしていた
だくということが大変重要になってくるかと思っております。そこにかつてのいろいろな情実
等があると先々の見通しを誤る可能性がございます。したがいまして、できるだけ客観的な分
析等を期待したりする中で、今議員がおっしゃっていること等についての対応を図っていく必
要があるんじゃないかと思います。
 なお、いろいろな追加的な公的支援が必要とされる、例えば仮に場合にあっても、その手法
あるいは内容等については市の財政運営に与える影響を十分に考慮しながら、必要な支援につ
きましては考えていくということになろうかと思っております。
 いずれにいたしましても、議員が言われていることを受けながら、できるだけ早急に先ほど
申し上げたような改善等の検討の対応を図るべく段取りをしていければと思っております。
◇20番(大東宣之君) 商工観光課の中に企業誘致の専門員といいますか、市内の企業、さ
らには市外の企業も含めて、生品農工団地、横塚生品農工団地への企業誘致を図るべく担当の
方がいらっしゃいます。今すぐこれをどうこうというわけではないですが、こうした方もそこ
だけではなくて、グリーンベルの空床を埋める、そこに出店をしていただくようなことも含め
て取り組んでもらえるように、取り組んでいくように市としても応援をしていくということは
可能ではないかと考えるわけですが、市長としてそういったことが可能なのかどうか、これか
らの取り組みに向けてお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
 それから、検討組織を早急に立ち上げていきたいと、さきの同僚議員の質問にもお答えいた
だき、また私の質問にも考え方を示されているわけですが、この検討組織というものがどうい
うような形で、具体的に経営改善に取り組むということが示されているわけですが、具体的に
は空床対策にこうした検討組織が取り組んでいくのか、考えていくのかどうか、またメンバー
等についてはどういった方々をお考えなのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、現在、頭に描いているのが弁護士の先生あるいはまた会計士
の先生等を始めといたしまして、しかるべき方々でございます。当然それぞれのご意見を体し
ながら対応を図っていかなければなりません。同時に、空床対策等の話がありましたが、グリー
ンベル21の全体の総体、これが一体どういう形のものがいいんだろうかということ、それか
ら都市開発の現状等をとらまて総体的な対応になっていくと受けとめております。
◇20番(大東宣之君) 基本的に、この検討組織の中で全体的にグリーンベル21がどうい
うものがいいのかということを検討していくということなんですが、しかし、実際的には、単
純な話、私はあそこの空床さえ埋まっていけば経営的には成り立っていくのではないかと。単
純にいけば、あいているところが埋まってそれなりの家賃収入等が入ってくれば、都市開発と
しても経営的には回っていくのではないか。ですから、そこは都市開発、そして市も一緒にな
りながら、情報交換をしながら、そういった空床対策、新しいテナントに入ってもらうような
取り組みが今からでもできるのではないか。それは先ほども申しましたように、商工観光課に
企業誘致の担当の方がいらっしゃいますから、そういった方にも協力を得ながら、グリーンベ
ル21の空床対策に取り組んでいくということが必要ではないか、できるのではないかと感じ
ているわけですが、市長としてのお考えを再度お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど申し上げましたように、あくまでも民間の活力重視という立
場をとりながらの応援になっていくと受けとめております。したがいまして、そこのところは
できるだけしっかりとした対応を図っていきたいと。おのずと現在の空床のことについては当
然そこのところで論議が出てくるであろうということは想像にかたくありません。したがいま
して、それらについては当然のごとく論議がなされてくると思っております。
◇20番(大東宣之君) 市として三井生命に対して受け入れはしませんという回答をしたわ
けですから、三井生命としても次どうするかということは早急に考えてくるということが想像
できるわけです。ですから、早目早目に手を打っていく必要性があるのではないか。検討組織
を立ち上げて、これである意味検討結果待ちということでは、なかなかその時々に必要な手だ
てが講じられない、そういうことも予想されるのではないかと思います。ですから、早目早目
に手を打っていくということが必要だと思うんですが、この検討組織の中でどれぐらいの時間
をかけて検討していくのか、そしてやれるところはどんどんどんどんやっていくというお考え
なのかどうかお聞かせいただきたいのと、グリーンベル21を受けないという返事を三井生命
にしたわけですから、その中で今後どういったことが起こるであろうと市としては考えておら
れるのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 検討する時間でございますけれども、これは今ここでいつごろまで
というのは、この場で申し上げることは慎重にさせていただきますが、いずれ早い形の中で対
応を図っていく必要があると思っております。早い形の中で対応をしていくということでござ
います。よろしくお願いをしたいと思っております。
 なお、三井生命が今回の私どもの決断の結果を受けて、その後どういうことが想定されるか
ということでございますけれども、ご案内のとおり、少なくともこの間のいろいろな流れでは
落ちついた形の中のやりとりであったと受けとめております。したがいまして、今後どういう
形の対応が先様から出てくるかということになりますと、これは何とも申し上げることはでき
ませんけれども、少なくともいろいろと情報を的確に把握して、そして対応を図っていく必要
があるのではないかと思っております。
◇20番(大東宣之君) これからある意味三井生命がどういう対応をしてくるのかというの
がわかりづらい、現時点ではわからないという中にあって、あそこに入っている権利者の方々、
テナントとして入っている方々にとっては不安ではないかと感じます。そういった不安を解消
していくためにも、都市開発と市が認識を共通にして、同じ認識を持って事に当たっていくと
いうことが必要になってくるのではないか。そういった意味では、これから立ち上げる検討組
織が大事であるということと同時に、市が民間活力をさらに発揮してもらうように都市開発へ
の働きかけ等も必要になってくるのではないかと。そういった中で、あそこの権利者の方々、
テナントとして入っておられる方々の不安解消に向けて、市としても何らかの形で対応してい
く取り組む姿勢を示していくことも必要ではないかと思いますが、市長としてのお考えを再度
お聞かせいただきたいのと、これから場合によってはあそこを、今、空床対策としてふるさと
館をオープンしているわけですが、市としてもさらに空床対策として何らかの手を打っていく
可能性があるということになるんでしょうか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、前段のご質問でございますけれども、基本的にはあれだけ大
きい権利を擁している三井生命でございますから、なかなかこれは速やかな対応は大変だと思
うんですね。それは、例えば、よしんば市に申し上げたようなことを第三者の民間の人に仮に
話したとしても、それは私どもだから税金が発生しませんけれども、民間の方であれば、これ
は多額な税金が発生してまいります。したがいまして、ここのところは余りいろいろと思って
いる以上に私は大きな動きはなかなか出てこないのではないかと思っております。よしんばそ
ういう大きな動きが出てくるとすれば、それはまた三井生命さんに負けず劣らず立派な方とい
うんですか、そういう方の展開になろうかと思っております。したがいまして、私はそういう
意味ではひとしきり落ちついていくのではないかと受けとめ方をしております。
 後段の質問でございますけれども、実はこれがまさに市の財政状況との関係の問題となるわ
けです。現実にふるさと館の関係についても、内部の実務ではいろいろな考え方があったので
ありますが、私が今回も継続してこれを進めるようにという指示をいたしました。と申します
のは、議員がご心配しているようなことが加速度的に起きることはまずいからでございます。
したがいまして、ふるさと館については、いろいろと今度は逆に決算のときに入館の問題等で
もってご指摘をいただいているわけでございますけれども、今回はとにかく踏ん張って活性化
のために努めていこうということで指示をいたしました。さらにということでございますけれ
ども、これはまさに市民のニーズあるいはまた各関係の対応等踏まえて政治的に判断をしてい
かなければいけないと思っております。いずれにいたしましても、一方においては行財政改革
という命題がある中での対応でございますので、今後そこのところとの整合性を図りながら、
議員のお考え方のようなことについてもこれまた考えていくということになろうかと思ってお
ります。
◇20番(大東宣之君) 基本的には、私はやはりあそこのグリーンベル21の活性化に向け
て、都市開発そして市と一体となってどのように取り組んでいくのかということが大事ではな
いか。私は以前市長にも申し上げたことがあるかどうかちょっと記憶が定かでないので申しわ
けないんですが、あそこを受け入れるか受け入れないかの検討委員会をつくるよりも、あそこ
を活性化させるにはどういうやり方があるのかという検討委員会を立ち上げて、こういう形で
活性化させていこうという中で、じゃこれは市が受け入れる、市が受け入れないというような
ことを判断すべきではなかったと考えております。今でもその考えは変わってはおらないんで
すが、やはり基本はあそこをどう活性化させていくか、生かしていくかということを市も市な
りに、都市開発も都市開発なりに真剣に考えて、市、都市開発、そして権利者や入っているテ
ナントの方々含めて共通の認識を持って取り組んでいくということが必要ではないかと思いま
す。これからの取り組みに当たって市長としてどのような決意で臨んでいかれるのかお聞かせ
いただきたいのとともに、これから都市開発との協議については今まで以上に濃密といいます
か、回数も含めて、中身も含めてやっていく必要性があるのではないかと思います。そういっ
たことの取り組みについてどのようにお考えで、そしてどのように新年度の中でされていくの
か最後にお聞かせいただいて、私の質問を終わりたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 繰り返し申し上げておかなければいけないのは、市は公的な利益を
追求する場所でございます。民間はご案内のとおり私の利益を追求する場所でございます。し
たがいまして、そこのところをきちんと押さえた形でないと、ややもするとそこのところの線
引きがあいまい化されてくると大変難しい諸状況が招来するのではないかと思っております。
したがいまして、そこのところをきちんと押さえる形の中で今後の対応を図っていくというこ
とになろうかと思っております。いずれにいたしましても、各議員から熱心のご論議をいただ
いているわけでございますけれども、私どもも当問題についてはいろいろな角度から分析をし
て対応を図ってまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 次に、真下恭嗣議員。1番。
〔1番 真下恭嗣君登壇〕
◇1番(真下恭嗣君) 通告に従いまして、一般質問を行います。
 今回の私の質問は、地域経済の活性化をどう図るのかということであります。
 本沼田市は、全国の自治体がそうであるように、国の三位一体改革政策以降、地方分権と引
きかえに財政負担が数年来重くなってきております。特に本市においては実質公債費比率が1
8%を超過し、平成23年までは起債制限団体として県の指導下に置かれています。このよう
な状況の中で、行財政改革を徹底し、歳出をどこまで抑えていくのかが主要な課題となります
が、一方では歳入をいかにふやすのかがもっと重要な課題となるのではないかと思います。
 本地域の経済はどのようなものだったのかを振り返ってみますと、農林業を主体にした生産
活動がなされ、その生産物の物流拠点として商業活動がなされ、そして付随する宿泊業などの
もろもろの業務が展開されてきました。本地域の特性は、自然条件、気象条件あるいは住民気
質を考えたときに、基本的に農林業にあると改めて思い直します。世界の経済が世界大恐慌以
来の危機に立たされている今日、農林業こそ人類の原点にあるものとして注目される時代が来
たと思います。
 そこで、まず第1に本市の農林業の振興についてお伺いいたします。
 次に、第2といたしまして、世界的に交流の時代と叫ばれている中で、本市の特性を生かす
には観光を地域経済にいかに結びつけるかが大事かと考えます。観光振興についてのご所見と
具体的施策をお伺いいたします。
 最初に、農林業振興について考えてみるときに、中心市街地における空き地、空き店舗問題
と同様、不在地主農地が年々拡大してきているという問題があります。国の法整備のおくれに
起因する点も大きいと思われますが、農業従事者の高齢化と後継者不足の問題が根本にあると
思います。本地域の現状についてお伺いいたします。
 また、関連がありますので、沼田ゴルフ倶楽部跡地の現状についてもあわせてお伺いいたし
ます。これらの用地は本地域にとって大事な資源となるのは間違いありません。今から戦略的
に考え、準備をしていくことが「田園空間都市」のスローガンを具体化していくことになると
思います。今まさに時代が求めている課題になると思います。
 沼田の農産物は果樹を始めとして、とてもよいものが生産され、各地にある農産物直売所は
人気が高く、観光客も含め近隣からも相当数の顧客により購買されています。しかし、それに
甘んじるのでなく、さらにレベルアップを求め、全国ブランド品をつくっていくのには千葉大
学や県園芸試験場との連携が必要かと思います。現況と今後についてお尋ねいたします。また、
幾ら価値のある産物でも、その商品としての価値を認める市場に持っていって初めてその価値
が発揮されるわけですから、流通販路が大事となります。あるナシの実1個があるところに持
っていったら3,500円もしたという話もあるくらいです。
 流通販路の開拓は無論一朝一夕にはなしがたく、困難なことですが、本地域ではエダマメで
の成功事例もありますし、昭和村の野菜での成功事例もあります。農産物の加工食品について、
本市にはトマトを中心にした食品関連企業が長年地域と密着して地場農産物を生かして生産工
場を稼働してまいりました。同企業は、あわせて研究開発部門も当地に置いてあると聞いてお
りますので、地場産品を活用した新商品開発に向けての連携を図っていくことも必要かと思い
ます。
 横塚生品農工団地は長年の懸案事項でありますが、最近の経済情勢や県内の企業団地の状況
をかんがみると、従来の延長では企業誘致は非常に難しいと思います。企業誘致については、
沼須産業団地への導入を群馬県との連携を図りながら最優先すべきと考えます。横塚生品農工
団地についてはむしろ農業を主体として検討を進めることの方が現実的なのではないでしょう
か。沼田インターから首都圏へ新鮮な農産物を送り込む供給拠点としてさまざまな機能を持っ
たエリアとして考えてみたらどうでしょうか。
 林業問題ですが、地球温暖化対策が世界的な問題になっている今日、本市としてどう取り組
むのかを考えるとき、森林面積80%の自然環境にある本地域としては森林対策が優先的課題
となります。平成22年秋には全国育樹祭が本市で開催されます。森林を守り育てることが最
大のテーマである育樹祭イベントは、温暖化対策にとって大変重要なものになってきます。カー
ボンオフセットの仕組みづくりや推進も、森林づくりを下から支えている林業がうまく機能し
ているかがポイントになります。林業の現状と今後の方向性についてお伺いいたします。
 次に、観光振興についてお伺いいたします。
 全国的に観光振興で地域の経済振興を図ろうとしている地方都市が多い中で、本地域におい
てももろもろの観光条件が恵まれていますので、その活用によってさらにグレードアップした
観光地をつくることができます。さまざまな観光資源がありますが、自然景観は本地域の誇れ
る財産だと思います。ドイツ・ロマンチック街道の終点地である姉妹都市フュッセン市に近づ
くにつれ、眺望されるアルプス山脈は見ている人を感動させます。本地域における周囲の山並
みは本地域の住民にとっては普通の景色かもしれないが、平地の首都圏から来る人々にとって
は、谷川、武尊をはじめとする自然景観は思いもよらない感動を覚えるそうです。景観を生か
す一つの方法としては、展望ポイントをつくり、地図に落とし込みをするだけでも観光の名所
とすることができます。吹割の滝や河岸段丘のように、名勝、景観の面で価値があるだけでな
く、学術的に優れたものに対しては理想的には自然史博物館の中で展示紹介できればと思いま
すが、看板、パンフレット等でのわかりやすい紹介が付加価値を上げると思います。ある例を
挙げましたが、地域にある観光資源は見直し、検討することで、さらに魅力が増すことはたく
さんあると思います。検討していることがありましたらお伺いいたします。
 埋もれた観光資源の再生については、歴史文化の発掘がまず上げられます。本地域では中世、
近世、近代にわたりさまざまな歴史が展開され、その事実を立証する古文書のみならず、寺社
には歴史関連の墓石など多数残されています。かつて旧沼田藩士の子弟で、トルコとの橋渡し
で活躍した山田寅次郎の発見で大きな話題となりましたが、橋本香波を始めとして埋もれてい
る歴史、人物はまだ相当います。知的満足を求めて訪れる観光客は年々増しているそうです。
埋もれた人物、歴史に光を当て輝かせることが本地域の輝きとなるのではないでしょうか。
 NHKの大河ドラマ「天地人」が現在放送されております。直江兼続を中心に上杉家にまつ
わる話で、本地域も間接的には関係があります。「天地人」を観光に結びつけ、活用する考え
についてお伺いいたします。また、過日、原作者の火坂雅志さんの講演の中で、次の大河ドラ
マを目指して真田を題材にした小説を書くとのことでした。上杉家と違い、真田家は本地域と
直接関係の深い地域であります。この機会を十分生かして企画準備を今から検討願いたいと思
います。あわせてお伺いいたします。
 郷土史に子供のときから関心を持つことによって、地域に対する愛着がはぐくまれます。ド
イツでは子供のときから郷土の歴史文化を学びますので、皆住んでいる地域に誇りを持ってお
ります。住んでいる人々が自分の地域に対して悪口を言ったり、無関心であったりするような
ところにはだれも人は来ないでしょう。子供が関心を持つようになれば、親も大人もそうなり
ます。沼田かるたの活用など、お考えがありましたらお尋ねいたします。
 沼田城跡の発掘調査については何度もお伺いいたしましたが、真田家が再度全国的に話題に
なる可能性がある今日、真田家の遺物が埋められている可能性の高い壕跡を調査することは、
この機会に真田家関連の一連調査の中核としてぜひご検討願います。
 昨年7月にリニューアルオープンしたぐんま総合情報センターは、県内自治体によってさま
ざまに活用されているようですが、本市としてはどのように位置づけて活用していくのか、当
面の課題と中期的な課題についてお伺いいたします。
 観光振興は、ネットワークを地域的に構築すると同時に、さまざまな団体といろいろな角度
から結びつなげることが大事です。その結果、生き物のように発展、進化していくものと思い
ます。
 少し長くなりましたが、1回目の質問とさせていただきます。ご答弁のほどよろしくお願い
いたします。
◇議長(金井康夫君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの真下議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、地域経済活性化に向けて、農林業振興について、不在地主農地の現状とその活用につ
いてでありますが、沼田市に農地を持ちながら市外に住所を持つ、いわゆる不在地主につきま
して、現在把握しておりますのは市全体で約1,000戸となっております。
 現在、耕作されている不在地主農地につきましては、面積把握はしておりませんが、相続等
の未登記で相続人が耕作している農地、あるいは既に貸し借りが行われている農地と考えます。
 耕作放棄地につきましては、国、県の指導のもと、解消するため、耕作が可能な土地、また
少し手を加えれば耕作可能な農地につきましては、農業委員、農地流動化推進委員を配して、
認定農業者、担い手農家等利用権設定を行い、農地の貸し借りによる農地利用を促進し、耕作
放棄地の解消に努めているところであります。
 旧沼田ゴルフ倶楽部用地の農地であった土地につきましては、集団的農地の中にある土地に
ついては委託により除草管理が行なわれておりますが、それ以外の条件の悪い土地については
原野化している状況であります。現在、農地として活用可能な土地については農家への売り渡
しも含め、その活用を検討しております。
 次に、農産物の高付加価値化をどう図るのかについてでありますが、農産物の付加価値を高
める方法としては、大きくは他地域との差別化を図ることと認識をしております。安全安心な
栽培方法、そこでしか手に入らないもの、ここでしか食べられないものなど、個性と魅力を消
費者に強く訴えられるものづくりが必要と考えております。その上に、情報を発信する仕掛け
が不可欠であります。市内でも個々には創意と工夫による農産物、農産加工品がつくられてお
りますが、さらに付加価値をつけるために何が必要かといったことについて追求していくこと
が必要ではないかと考えております。
 調査研究も大事でありますが、まず、動き出すことが重要であり、農業者のみならず、関係
機関、団体などで議論できる場を設けながら、アイデアを出し合っていけるよう努めてまいり
たいと考えております。また、必要に応じて大学や研究機関との連携や企業等の協力を得なが
らの商品開発についても検討してまいりたいと考えております。
 次に、農工団地の見直しについてでありますが、恊カ品農工地区は、昭和48年、農村地
域への工業等の導入を推進し、農業と工業との均衡ある発展をねらいとして、群馬県により農
村地域工業導入地域に指定され、さらに昭和52年には工業の業務の利便を図る地域として都
市計画法に基づく工業専用地域に指定されております。
 これを受けて、現在、株式会社セノテック、株式会社ミサワテクノ、パナソニック電工群馬
株式会社等々が進出しておりますが、企業誘致の推進を図ってから今日に至るまで、企業誘致
を行うために税制優遇措置制度や工場の新増設に伴う緑地面積率等の緩和など、企業が立地し
やすい環境づくりの整備に努めてまいりました。現下の世界的な経済不況に伴い、企業の投資
意欲は冷え込み、厳しい状況ではありますが、本市の経済の発展、地域の活性化、さらには雇
用の創出を図る重要な施策として認識をしておりますので、引き続き企業誘致に向けて努力し
てまいりたいと考えております。
 なお、議員ご提案の関係につきましては、今後の研究課題とさせていただきたいと存じます。
 次に、林業の見直しについてでありますが、戦後我が国の林業は、木材生産に着目した森林
づくりを基本として針葉樹を中心に造林拡大を行ってきましたが、安価な外材輸入の増大によ
り競争力を失い、国産材は価格の低迷が続く中で産業としての魅力が失われ、手が入らない森
林が増大してまいりました。
 林業の活性化は、その基礎となる国産材、県産材の利活用の拡大を図ることが重要な課題で
あり、輸出国における環境問題も含め、国産材の見直しが進められており、群馬県においても
ぐんま優良木造住宅利子補給制度や、ぐんまの木で家づくり支援事業などの補助制度を設け、
県産材の活用を奨励しておりますので、市においても制度のPRに努め、木材の地産地消を図
ってまいりたいと考えております。
 一方、森林には多様な公益的機能があり、機能を発揮するためには森林の保全や整備が不可
欠であります。森林の持つ国土保全や水源涵養機能のほか、二酸化炭素の吸収資源として地球
温暖化防止への貢献など地球環境保全の面から広く市民に共通する社会的な問題としてとらえ、
森林所有者の負担軽減を図りながら引き続き整備の推進を図ってまいりたいと考えております。
 次に、観光振興について、観光資源の見直しと創出をどう図るかについてでありますが、本
市におきましては、沼田城址公園、玉原高原、吹割の滝などに代表されるように、観光資源と
なり得る歴史、自然、伝統、文化等が数多くあり、歴史的には真田、本多、黒田、土岐氏の城
下町として栄えたことから歴史的文化財も多く、また自然景観につきましても日本百名山であ
る皇海山、谷川岳、武尊山、赤城山に囲まれ、さらに日本一と言われる河岸段丘や東洋のナイ
アガラとも言われている吹割の滝などの名勝もあることから、本市の誇れる歴史と自然の魅力
や、今まで余り知られていない観光資源を発掘し、これらを組み合わせて発信することができ
れば、さらなる観光客の誘客につながるものと考えております。このような本市の特色を生か
すため、観光関係団体などと連携を図りながら、観光資源の見直しや創出に努め、地域の観光
資源を活用した魅力ある観光振興を推進してまいりたいと考えております。
 次に、NHK大河ドラマなどマスコミ媒体をどのように活用するかについてでありますが、
今年のNHK大河ドラマである「天地人」は隣県である新潟県を中心としており、本市は主役
である直江兼続とは直接的なつながりはないと思われますが、上杉謙信や真田幸村などが本市
と深いつながりがあることから、「天地人」ゆかりの地の一つとして本市が雑誌に掲載され、
また、NHKからも「天地人」ゆかりの地として「天地人」のポスター掲示を依頼され、市の
施設に掲示しているところであります。そこで、この機会をとらまえまして、かつて作製しま
した「上州真田の里沼田」のパンフレットを白沢町、利根町を加えながらリニューアルして今
後の観光PRに活用し、本市の魅力を広く発信することで観光客のさらなる誘客を図りたいと
考えております。
 また、昨年放送されました「NHKのど自慢」や旅番組などで本市が紹介されたことで、県
内外から問い合わせが来ているところであります。このようなことから、マスコミ媒体を活用
することは本市における観光振興において費用対効果の面から大変有効な手段であると認識し
ておりますので、引き続きテレビ、新聞、インターネットなどのマスコミ媒体の活用を推進し
てまいりたいと考えております。
 次に、郷土史教育について及び沼田城跡公園の発掘調査については後ほど教育長から答弁申
し上げますので、群馬総合情報センターをどのように位置づけ活用していくのかについてお答
え申し上げます。
 昨年の7月に群馬県のアンテナショップとして銀座にオープンし、12月には来場者10万
人を達成して、首都圏における群馬の情報発信基地として好評を得ているところであります。
本市におきましても、昨年7月11日に利根沼田県民局と合同で、沼田まつり、吹割の滝、老
神温泉、たんばらラベンダーパークを中心とした観光PRや、沼田の特産品を中心とした物産
販売などを行い、その活用を図っているところであります。そのキャンペーンには市議会議員
の皆様にもご協力をいただき、約1,400人の来場者で盛況を博し、観光PRが図られたも
のと認識しております。また、2月25、26日の両日には利根町観光協会が中心となって老
神温泉、吹割の滝などの観光PRや地元農産物の販売を行い、さらなる活用を図っております。
 群馬総合情報センターは、今後とも本市における首都圏の観光PRや情報発信の重要な拠点
として位置づけ、県及び観光関係団体と連携を図りながら有効活用を図り、観光振興を推進し
てまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、真下議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、郷土史教育
について及び沼田城跡公園の発掘調査については教育長から答弁申し上げますので、よろしく
お願い申し上げます。
◇議長(金井康夫君) 教育長。
〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 真下議員のご質問にお答え申し上げます。
 地域経済の活性化に向けて、観光振興について、郷土史教育についてでありますが、教育基
本法第2条教育の目標第5号に「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土
を愛する態度を養うこと」が掲げられています。郷土史教育はまさにこの目標に沿ったもので
あり、学校教育及び社会教育ともに重要な学習であると考えています。
 学校教育においては、小学校3年生と4年生が社会科副読本「わたしたちの沼田市」で文化
財ガイドなども参考にしながら沼田の歴史を学習しています。伝統行事や地域を支えた人々な
どにも触れ、「きょうどに伝わる願い」というテーマで学んでいます。また、子供たちにわか
りやすく編集された「まんが沼田の歴史」は、市立図書館や各学校図書室に置かれ、広く活用
されています。
 社会教育における平成20年度の郷土史教育関係事業は、中学生ボランティア養成講座の
「沼田の歴史」講演会、アウトドアチャレンジャーの「歴史散歩」で「沼田城と真田氏・土岐
氏の足跡」をテーマとした現地見学会、生方記念文庫企画展の「沼田かるた」原画展(「沼田
かるた」にみる郷土の文化遺産)の開催などでした。
 郷土沼田の歴史と伝統を学び、誇り高く継承して行くことは、教育基本法の掲げる郷土愛を
育てることであります。今後もふるさと沼田を愛する心を育てる教育行政を推進していきたい
と考えております。
 次に、沼田城跡公園の発掘調査についてでありますが、沼田公園長期整備構想に伴う歴史的
整備事業の基礎資料を得るため、平成5年度から試掘調査を始めとして平成13年度までに堀
跡の遺構や沼田城本丸跡を中心とした発掘調査を行ってきた経過があります。この中で、天守
の位置する本丸堀の石垣の下部は崩されずに残っていること、西櫓台跡からは櫓に関連した列
石や石垣が発見されたのを始め、建物の屋根にふかれていた各種かわらや、城内で使用されて
いた陶磁器などが多数出土したことなど、貴重な調査結果資料が得られています。
 ご承知のように、発掘調査は開発計画や各種の整備事業に伴う事業であります。教育委員会
は、文化財保護の観点から必要な調査を実施し、貴重な文化財の保存活用に努めていきたいと
考えています。
 以上申し上げまして、真下議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇1番(真下恭嗣君) ご答弁をいただきましたので、関連したことを若干再質問させていた
だきます。
 市長は常日ごろ、農林業については大変造詣が深いので、私のような素人がお伺いするのは
大変恐縮なんですが、ご教授願うということでよろしくお願いしたいと思います。
 まず、自給率というのが先進国の中では大変問題になってきております。日本はご承知のよ
うにここ数年カロリーベースで40%内外ということでございますが、本群馬県は、これは平
成18年の資料で恐縮なんですけれども、34%と。当沼田市が合併してからのデータという
のはまだできてないということなんですが、合併する前の直近のデータですけれども、旧沼田
市で24%、白沢町で89、利根町で111ということです。
 なお、参考までに、隣の昭和村が155で、川場村が115ということでございます。もち
ろん自給率が100以上というのは当然その地域の食を全部賄って、さらに外に野菜とか食料
品を出しているということでございます。
 このような現状で、本地域は総じて農業の非常に盛んな、利根まで合わせると盛んな地域な
んですが、本沼田市においての数字というのを見たときに、市長としては今後これについては
どんな感想と、どういう方向で検討していきたいと考えているかお尋ねしたいと思います。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午前11時57分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後1時00分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) 真下議員の再質問にお答えしたいと思います。
 確かに議員ご指摘のとおり、沼田市の食糧自給率、本庁管内が24%、白沢町管内が89%、
利根町管内が111%ということでございます。なかなかこの統計の関係で、合算して、そし
て沼田の食糧自給率がどうかということについての数値を示せないのは大変残念なことでござ
いますけれども、かつての1市2町6カ村の統計の中で、平成18年3月現在でございます。
利根郡下を見たときに、旧水上が11%、旧月夜野町が45%、新治が72%ということで、
片品、川場、昭和が100%超え、特に昭和村にあっては155ということで高い数値を示し
ております。
 本市のこのような状況をどうとらまえるかということでございますけれども、まちづくり、
地域づくりの視点に立ったときに、白沢、利根管内においては主要基幹産業が農業であるとい
うことを見事に示しているわけでございまして、今後ともそういう視点に立たざるを得ません。
ただ、本市の中にあっても、旧池田、旧利南、旧川田、旧薄根においても主要産業が農業であ
ることは論をまちません。特に旧沼田、つまり本庁管内はどちらかというと集約農業が主な流
れになっておりまして、利南、沼須地区に見るハウス園芸、川田地区に見られるエダマメ、薄
根地区に見られる米とこんにゃく、さらに池田の観光農業というようなところに特徴があって、
それぞれの場所場所でもっての特徴が示されております。今後、現下の食糧自給率が議員おっ
しゃっているとおり40%前後という、これは先進諸国の中でも最低でございまして、これを
上げなければならないというのが国の大きなテーマになっております。したがいまして、私ど
もからすれば、まさに意を得たところの時代の流れかなと思っておりますので、今後引き続き
これら推進のために努力をしてまいりたいと思っております。
◇1番(真下恭嗣君) 自給率の問題は、もうちょっと見方を変えると安心安全な地域という
ことにもつながるかなと思うわけです。ご承知のとおり板橋区は戦前疎開したということがご
ざいましたが、自給率が高い地域というのは、いざ一朝有事のときにそれだけ安心安全な地域
だということが言えると思いますので、そのような観点からも自給率を上げていくということ
はこの地域の魅力を上げることにつながるのかなと思います。ぜひ新宿、板橋に限らず、いろ
んなところとの交流の面で一つの売りにつながっていくのかなと思います。その辺の観点から
市長はどう考えていますか。
◇市長(星野已喜雄君) これらを論じていくと国際政治の分野まで波及していくということ
で、そういう意味では難しい問題でございます。例えば、だだだっと見てみますと、オースト
ラリア、フランス、カナダ、アメリカ、ドイツ、スペインなどなどがかなり力を入れてきたと
いう経過がございます。特にイギリスと日本は大体面積あるいは流れ等について結構類似して
いるのでありますが、昭和30年前後はイギリスがたしか今ぐらいだったんです。現在では既
に75%をいっていると。ところが、当時の昭和30年前後に我が日本国は75%ぐらいあっ
たんですけれども、現在そうやって劣化をしてしまったという経過がございます。そういった
先進国がなぜこのように力を入れているかというと、よって立つところの一朝有事のときのま
さに議員がおっしゃっている安心安全の確保にあろうかと思っております。これはなるほどな
と思うんですが、食糧自給率に大変力を入れているフランスなどでは、所得に占める政府の支
払いが90%にもわたっているという状況もございます。これは一朝有事のときに食べ物だけ
は確保しておかなければいけないという姿勢のあらわれなのではないかと思っております。
 いずれにいたしましても、食糧自給率が高いということは、すなわち何かのときには大きな
力になっていくということは論をまちません。したがいまして、今後そういった観点から見ま
すと、現状の客観的な数値から見て本市は相当全国的にも高い位置を示しているという観点か
らとらまえますと、さらにこれが充実のために努力をしていかなければならないのではないか
と思っております。
◇1番(真下恭嗣君) 自給率を上げていくことの意味というのは、今、市長がおっしゃった
ように、日本の国にとって大変な見直しの時期に来ているなと思いますので、沼田市において
も数字目標としてはこのぐらいまで行こうというのをぜひ、今ここで軽々にそういう数字は出
せないと思いますが、ぜひ5年後にはこのぐらいまで行こうというのをぜひ数値目標を出して
いくように検討をお願いしたいと思います。
 それにはまず、数値目標は簡単に出せるかもしれないけれども、それを裏づけていく、それ
を担っていく農業主体者がそれだけの条件をつくったり、それだけのものをつくっていかなけ
れば、結果としては自給率の数値目標というのは達成できないわけでございまして、そこでま
ず不在地主農地の問題あるいは耕作放棄地の問題に入りたいと思います。
 不在地主農地が全国で20万ヘクタール出てきたということで、東京都の面積に匹敵する面
積が不在地主農地となっているということだそうです。先ほど市長の答弁にもございましたけ
れども、これは戦後の食料生産を支えてきた昭和一けたから子供の世代に相続されていくとい
うときに、不在地主が相続されたとき、相続されたのが3人、4人とかいれば、そのまま耕作
放棄をしちゃって、そこに地主がだれも責任持って次の後継者がいないというのが出てきたと
いうことで、大変大きな問題となっているということでございます。耕作放棄地は、市長の答
弁にもございましたように、1,000件ぐらいありまして、それが年々ふえているというこ
とでございます。
 これはやはり一つは魅力がどのくらいあるかということが大きいと思うんです。幾ら法改正
を国がしたとしても、農業を担っていく後継者ができてこなければ、強制的にさせるわけにも
いきませんので、そう思います。そうした場合、群馬県の統計が、直近ではないんですけれど
も、先ほど来話が出ている昭和村が群馬県では群を抜いて、農家1軒当たりの農業所得という
統計がございますが、1番が群を抜いて嬬恋村、これが1軒当たり748万7,000円です。
それに引き続いて昭和村が532万1,000円ということで、この2村が群馬県では群を抜
いていまして、あとは200万円台にぐっと落ちてしまうわけでございます。当沼田市も、こ
れは沼田市全体で平均158万8,000円ということで、昭和村に比べると約3分の1ぐら
いということでございます。
 1軒当たりの所得というのがこれだけ違っているかなと、私も正直言ってびっくりしたんで
すけれども、したがいまして昭和村では耕作放棄地というか、耕作してないところが全体の農
地対象地の2.4%しかないと。これはほとんど沢のところとか実質耕作できないような、だ
けど名義上耕作地となっているところだと思っています。昨今、聞くところによりますと、農
地が足らなくて、国に赤城原の上の段のところをさらに農地として払い下げるようにというの
を昭和村として上げて陳情を出しているというのが実態だそうです。さらには、渋川あるいは
富士見の方へ昭和村の農業者が土地を求めて、借りたり、あるいは買い取ったりして農地を広
げているというのが昨今の実態だそうです。そういう昭和村の例というのは群馬県の中でも希
有な例のようでございますが。
 そこで、当沼田市としてどういうふうに今の現状を、昭和村とは立地条件も違いますから一
概に言えないと思いますが、今後農政としてどう対応していくのかお尋ねしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず一般論として、農業就業人口が1960年に約1,454万人
おりました。現在では約335万人ということで、5分の1ぐらいに減っております。農家の
担い手は6割近くが65歳以上ということで、耕作放棄地は、先ほど議員がおっしゃったよう
に、私の手持ちの資料によりますと東京都の面積の約1.8倍あるというようなことでござい
ます。議員がいろいろと昭和村との比較論でご質問されておりますが、これは厳密な調査がで
きているわけじゃないので何とも言えませんけれども、仮に地域限定で赤城北面の多那二本松
地域あるいは輪久原の方々と昭和の方々を比較すると、そんなに差異がないのではないか、こ
ういうふうに見てとることができるのではないかと思っております。あくまでもそれは私が背
景に数値を持っているわけじゃありませんけれども、自分の見聞きの感想でそういう受けとめ
方をしております。
 そういった形の中で、耕作放棄地の対応等については、一人沼田のみならず、日本全体の問
題でもありまして、先般農水省から私どものところへまいりまして、耕作放棄地解消に向けた
取り組みの推進ということで、私どものところに照会がございました。県の農政部局が間に入
ってのことでありましたけれども、耕作放棄地等再生利用緊急対策交付金等々含めて幾つかの
事業が示されてきたという経過がございます。
 私どもの立場からいたしますと、おっしゃるとおり、耕作放棄地というのは結局相続の問題
等まで発生してきて、なかなか難しい局面を持っているわけでございますけれども、一つずつ
丹念に解決していくということしかほかに道がないのではないかと思っております。したがい
まして、今後そういった昭和との比較の所得の問題等が出ておりますけれども、本市からいた
しますと現実に兼業農家等も多いのも事実でございまして、そういうこと等も含めていくと、
いろいろな数値等についてはもう少し分析していかなければいけないと思っております。いず
れにいたしましても、耕作放棄地の対策そのものが地域の自給率を上げていくという大きな要
因にもなっていこうかと思っておりますので、これらについては各関係機関のご指導をいただ
いて、現実的な対応を図ってまいりたいと思っております。
◇1番(真下恭嗣君) 先ほど来、条件が昭和村と違いますし、機械が使えるか使えないかと
か、耕作規模が全然違いますので比較はできませんが、ぜひこの地域の特産、つまり沼田市の
特産というのが、この後ちょっと触れますけれども、いろんな付加価値のある果樹を始めとし
たものがございますので、その辺の耕作放棄地の活用というのはやはりこの地域では果樹を中
心にした、ブルーベリーは山の中でも育てられるとかという話も聞いたことがございます。そ
の辺をぜひ具体的に研究調査する中で農家の方に提案していくという、それをまた仕組みとし
て組合方式みたいなものをつくっていくとか、ぜひその辺のご検討をお願いしたいと思います
が、いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) この節、農業経営も法人化をするとか、あるいはまたそれによって
大きな成果を上げている方もよく承知をしております。また、企業化された形の中でいろんな
対応をされている方もよく承知しております。また、一方においては、逆にこだわりの農家を
展開して、生産量こそ少ないけれども、確実に自分のプライドと生き方を含めた農業をやって
しっかりと実績を上げている方もおいででございます。特に沼田の場合は、これは沼田の場合
というか、旧沼田の場合と言った方がよろしいかと思いますが、旧沼田の場合はどうしてもそ
ういった集約的な方法をとらざるを得ないと考えております。しかしながら、旧利根の場合は
大規模化ということが一つの大きな選択肢としてあろうかと思っております。旧白沢は、その
ちょうど間あたりかなという感じがありまして、それぞれの地域的な特徴を生かした形の中で
展開していく必要があると思っております。
 先ほどご指摘いただきましたブルーベリーは、ここのところ加速度的に伸びてまいりまして、
現在長野をしのぐ勢いになってきている状況にございます。その中心が利根、沼田であるとい
うことになっておりまして、ぜひこのご意見は参考にさせていただき、そういう意味では地域
の特産としてこれから大きく伸びていく作物ではないかと思っておりますので、よろしくお願
いをしたいと思います。
◇1番(真下恭嗣君) そこで、次に高付加価値化というのが生産性を上げて所得に結びつけ
ていくには大事かということで、その件についてお尋ねしたいと思います。
 今、市長がお話ししたブルーベリーについては、長野県に次ぐ全国2番の地位を占めている
と。群馬県技術センター中山間地園芸研究センターというのがご存じのとおりございます。こ
こで商品開発されたのが、ブルーベリーだと、おおつぶ星、あまつぶ星、はやばや星というの
が研究開発されて、これが非常に好評を博していて、普及が相当な勢いでされているというこ
とです。このブルーベリーの件もそうですし、リンゴはもちろん旧来から中山間地園芸研究セ
ンターで開発されたのが、あかぎ、陽光、新世界、ぐんま名月、スリムレッド、ハニークイー
ン、そして過日、2月中旬に新たに新品種ができたということでございます。尾瀬の紅という
品種登録がつい最近、2月中旬に正式に登録されたということでございます。そのほかに、私
も知らなかったんですけれども、フキの新品種とかウドの新品種とか、そういうものも研究開
発していて、この地域における、この地域に合った果樹を始めとした野菜のいろんな研究開発
をしておりまして、すぐれたものをつくって、それが結びついているということでございます。
 ここでお尋ねしたいのは、この中山間地園芸研究センターの実績というのは相当なものがあ
るわけですけれども、これをもっと活用することによって、この地域にとって意義が出てくる
んじゃないかと思うわけです。この地域は園芸研究センターだけじゃなくて、高校も利根実が
ありまして、そこはあくまでもそれは教育機関ですから研究所とは思いませんけれども、そう
いう農業関連のものが幾つかありますので、ここを中心にして農業のもっとボトムアップとい
うんですか、それを図っていけるなと思うんですが、この辺についてのご見解がございました
らお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) この試験場は、もともと分場だったんです。昭和5年前後に支場に
格上げをいたしました。なぜそれをあえて言うかというと、分場の時点と支場の時点では研究
員の人数が違ってくるんですね。重きがなかったと言ったら語弊があるんだけれども、そうい
う状況があった。当時、高山副知事が大変この関係に造詣が深くて、ぜひ中山間地域のしかも
果樹あるいは野菜関係の開発部門でしっかりやっていこうということから、私、当時県会にお
世話になっていた関係から、そういうことにかかわってきたという経過がございました。今言
われるとおり、リンゴについては伝説的な中條氏という方がおいででございました。あるいは
現在でも数多くのすばらしい方々がおいででございます。
 実際問題として、議員がご指摘のとおり、これがどういう意味を持っているかというと、他
地域と区別化、差別化していくために、どうしても地域のよさというものを開発していくとい
う、これはある意味においては工業系統の中で要するにいろいろな研究シンクタンクが新しい
技術を開発していくということと極めて同じような状況なのでありまして、そういう意味では
当試験場は大変大きな成果を上げてきたと思っております。ご指摘のとおり、本支場がこれか
らもいろいろと拡充されるということは大変結構なことだと思っております。
 ご案内のとおり、間もなく全国育樹祭が来ますが、全国植樹祭のときに実はこの支場を当時
の天皇陛下、皇后陛下が見ているというか、お休みになっているんですね。それだけ意義がそ
こにあったと思っております。
 もう一つつけ加えるとすると、実は研究機関というのは基礎自治体では今までやれてないん
ですね。ほとんどそれは県の機関にゆだねてきたという経過がございます。ところが、この節、
普及員がどんどん減らされたんですね。これを減らされないための歯どめをかけるべきだとい
うこともやってきました。ただ、いずれにしても当試験場はもとより、現実に基礎自治体の中
にあってもある程度こういった農業関係の技術畑のことについて、農政の技術畑だというと農
業土木がほとんどだったのでありますけれども、こういった果樹や野菜等についてもある程度
今後技術畑の職員も採用していくような方向を検討しないと、現実にいい試験場がありながら
も、そこのところの連携が大変厳しいかなという感じを持っております。ただ、いずれにいた
しましても、議員がおっしゃっているとおり、中山間支場がシンクタンクになって進んでいく
ということについては全く同感でございます。
◇1番(真下恭嗣君) こういうところで新しい品質ができてくるのはそれはそうなんですけ
れども、例えばフジというのは世界中でどこでもつくられている、あんなおいしいリンゴはな
いというので、中国でもつくられているんだそうです。そうすると、この地域のリンゴ農家の
方はフジにかなりあぐらをかいていらっしゃいますけれども、いずれ次の時代が来るというこ
とがあります。そうした場合、次は何が、リンゴだったらこういうものが必要だと、ブルーベ
リーだったらこういうのが必要だというのが、そういうものを開発していく上でいろんな情報
とかが含まれて、そこでこういうものがどうだというような仕組みをつくって、こういう研究
センターの方にこういうものをつくったらどうでしょうかという仕組みというのが、これから
もっともっと時代が速く変わっていく時代でございますので、必要かなと思います。あくまで
も研究者の人はこういうものをつくったらどうかと言うと、言われたものに対しての技術的な
開発をしてこたえてきているという立場のようでございますので、その辺のところがこれから
の時代には必要かなと思いますので、その辺についてこれからの新しい時代にこの地域に合っ
たものをつくっていくためにも必要かなと思いますので、ご見解がございましたらお願いいた
します。
◇市長(星野已喜雄君) 議員ご指摘のとおり、フジがオールラウンドになってきたというこ
とでありますが、昨年の秋にプレミアムがつくほどなかなか製品がなかったのがぐんま名月で
ございます。これは求めてもなかなか求めようがなかったという状況にございました。そして、
一方においてはスリムレッドも人気があるようでございます。尾瀬の紅のこれからの展開も大
変重要になってくると思っております。
 ただ、ここではっきり申し上げておきたいのは、実は世界的につくられるフジ、あるいは群
馬県でもいろんな場所でつくられるフジであっても、実は沼田でつくられるフジと、あるいは
富岡甘楽、渋川等でつくられるフジでは味が違うんだそうです。現実にこのことについて、先
般、5年ぐらい前だったんですけれども、群馬県の果樹振興の地域ブランドの関係でいろいろ
やりとりをしたときに、リンゴ、富岡甘楽というのを地域制で入れようとしたら、地元のある
果樹農家が「それは入れないでくれ」と言ったんですね。沼田のリンゴが富岡甘楽のリンゴと
同等に扱われるのは困るんですと、全然内容が違いますと、だから、するならばリンゴ「利根
沼田」ということだけ付記してくれというようなことのやりとりがございました。したがいま
して、どこでもかしこでもフジができているかもしれませんけれども、その食味等については
利根沼田が長野や青森にも負けないだけのかなりの高いレベル、トップランナーを走っている
と言っても過言ではございません。そこの辺のところはどうしても区別化してやらないと、地
元の農家の生産者にしてもみると張りが悪いというようなことがあるので、率直に申し上げて
おきたいと思います。
 しかしながら、ご案内のとおり温暖化が進んでまいります。そうすると現行でつくられてい
る場所でもってずっと同品種のものができるとは限りません。したがいまして、新しい品種改
良等やっていくということは焦眉の急でございますので、議員ご指摘のとおり新しい展開に向
かった形の作業をしていくということが大事かと思います。それには、特に沼田のフルーツラ
ンドいけだ、あるいはまた沼田の果樹部会等もかなり熱心にやっておりますので、そういう意
味では問題提起は十二分にできる体制になっておりますし、その件についてはまた逆に事務方
からも一生懸命応援させていただきたいと思っております。
◇1番(真下恭嗣君) 今、市長の話があったブランド戦略というのが非常に大事かなと思っ
ています。沼田のフジのブランドというのがネーミングは別にないけれども、そういう一つの
ブランドになっているのは確かです。この地域ではエダマメのブランドというのが一つ成功し
た事例としてございます。ここから学んで、ほかの分野でもやることがうんと大事かなと思い
ます。今、エダマメは群馬県のエダマメ生産に占める占有率が45%ありまして、東京の卸売
市場に占める比率が17%あるそうでございます。もちろんこれは全国ナンバーワンのブラン
ドとしてあるそうでございます。これは一朝一夕でなったわけじゃなく、苦節、46年ないし
48年という長い歴史を踏まえてこういうブランドができてきたということだそうです。聞く
ところによりますと、それには毎年いろんな生産農家が例えば400軒あれば400軒のもの
を全部調査して、糖度だとか何とか試験でやって、そういうことを毎年きちっとやって、市場
にそういう報告書を出したりとか、そういう努力をずっとやって、それにはもちろんお金も1,
000万とか毎年かかるそうでございます。そういうブランドをつくるというのは一朝一夕に
はもちろん簡単にはできないことでございますので、そのかわり、できると経済効果というの
は相当なものがあると思います。その辺をこれから地域の農作物のブランドをつくっていくと
いうことでは相当覚悟して、いろんな行政からのご指導をしてつくっていくことがこの地域の
経済にとって大事かなと思いますが、それについて市長のお考えをお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) エダマメの問題については、議員がきょうご質問、ご意見を出して
いるのは系統でなくて、天狗印のエダマメのことを指してお話をされているのではないかと推
察いたしました。当団体は、言われるとおり、アミノ酸だとか、そういったことを、私もいろ
んな意味で応援をさせていただいているのでよく承知をしておりますが、それらを分析してパ
ンフレット等にその内容をちゃんと紹介しているということがございます。同時に、大変幸い
なことに、エダマメそのものを求めるマスコミ関係とか、あるいは航空会社関係だとか、ある
いはまた一般的なテレビ等に出てくる方なんかの紹介もあったりして、相当相乗効果が上がっ
てきたと思っております。ただ、間違いなく言えることは、中心的な方が本当に努力をしてお
られまして、東京で言えば築地あるいは淀橋等の市場の関係者と常に密接な連絡をとり合って
いるということと、東京の生協関係の団体が視察に入るとそういうものも紹介しております。
したがいまして、行政のところの部分は、私から見るとほとんど自前でやり切ってきたという
ような形の流れになっております。したがいまして、それは中心的な形で頑張ってきた方のか
なりの高度な判断とか、あるいは先を見る目があったと思っております。そうした中で、場面
場面ではいろんな意味で相談をいただいておりまして、そこかしこと、それこそ地道な、例え
ばヒイラギという魔除けの関係なんかをいろんなところにおつなぎをしたり、そういうことを
本当に地道にやってきたという流れになっております。
 いずれにいたしましても、そういったブランド戦略は大変重要だと思っておりますので、実
際問題、新年度では、どこそこの何、どこそこの何のものという形である程度絞り込んで、お
っしゃるような形の部分を凝縮していくということが大事なのではないかと思っておりますの
で、実は当一般質問の答弁をつくる際にもいろいろとそんなところを論議したという経過がご
ざいました。
◇1番(真下恭嗣君) ぜひ、ブランドというのは大変大事なものだと、この地域の観光資源
にもそれが結果として結びついていくと考えられますので、よろしくお願いいたします。
 次に、横塚生品農工団地なんですが、ご案内のとおり、幾つかの企業が今ありますが、その
後の展開というのはなかなか難しいことでございます。これを農業に切りかえて、農業の関連
あるいは農業そのもの、例えばイチゴ団地をつくって、そこでジャムをつくって、そういうも
のを集約するとか、そういうふうに農業関連に発想を変えることはできないでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 今回の質問を承ったときに、非常にユニークな発想をされたなと思
って、私どもも内部でいろいろと検討させていただきました。一応都市計画法に基づいた工業
専用地域に指定されております。したがいまして、これが物流関係ならば端的に言ってなじむ
かなという感じは持ちますが、そこをまたさらにその地を作物化して物をつくるとかというこ
とになったときにはどうかなと。ただ、加工施設は、これは問題ないと思っております。
 いずれにいたしましても、非常に提案がユニークであることから大変関心を持って見せてい
ただきました。ご案内のとおり、土橋から横塚に入っていくと左側に農協のセンターがござい
ますけれども、あれなんかもある意味においてはそういったセンターなんですね、出荷場とい
う形になっていると思うんですけれども。したがいまして、場所がそういう意味では沼田イン
ターチェンジに至近のところにありますので、提案は非常に、おもしろいという言葉を使って
は失礼なんですけれども、独創的な感がしておりまして、今後研究させていただきたいと思っ
ております。
◇1番(真下恭嗣君) 私もまだ研究していませんので、一緒になってぜひ研究していきたい
と思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、農業分野の最後の項でございますけれども、林業についてでございます。
 これは昨日来、同僚議員からもございました。地球温暖化対策に関してこれも大変重要な課
題でございます。いろいろありますが、まず沼田市における森林の現況、あるいは先ほど市長
から大体答えていただきましたけれども、もう一度お願いしたいんですが、林業の担い手の現
況等々現況についてもう一度お願いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 率直なところ申し上げまして、林業の担い手ということでもって、
いわゆる生業として林業の関係について一生懸命取り組んでいると思われるのは旧赤城根地区、
それも青木、砂川地区、さらに南郷あるいは小松、穴原はどうかな、加えれば穴原、もちろん
やはり根利、特に根利には伐採士の方々がおられまして、黒保根の方まで行ったりして対応を
図っております。なお、池田の上発知には伝統的にそういった林業の担い手、いわゆる造林関
係等も含めての対応を図っている方がいると思います。実態の総体は非常に厳しいものがござ
いまして、これからそういう意味では私どもも頭を痛めております。
 ただ、私が非常に印象的なのは、全国育樹祭のときに、これは昨年11月の会議のときにも
申し上げさせてもらったのですが、この数年来、東毛のある年配の組合長が、このままでいく
と伐採士がいなくなっちゃうと。この伐採士の存在というのは、山に行って木を切り出すとい
うことについて、一般的な立場じゃできないので、これをもっと評価し育成していく必要があ
るんじゃないかという言葉が依然として私は頭にこびりついておりまして、昨年11月にボー
ルドウィンの話もさることながら、伐採士の方々の評価というんですか、これがやはり育樹祭
のときにさせてあげたいなと思ってそれらについて述べたところ、これもかなり評価をいただ
いたと思っております。これらはみんな、例の限界集落という言葉は嫌なんですけれども、そ
こらと非常に関連がございまして、何とかそこらあたりに光を当てて、そして文字どおり林業
を担っている、そういう意味では山村に息づいている方の評価を今回の育樹祭でさせていただ
ければいいんじゃなかろうかと思っております。
◇1番(真下恭嗣君) 担う人がいなくなるというのが山を荒廃させてしまうことの原因にな
っているなと思います。ここで3月13日に森の仕事ガイダンスというので群馬県市町村会館
でそういう人の研修、担い手の募集ということであるそうです。そういうところでかなり群馬
県自体も力を入れて育てていこうということのようでございます。そういう技術を伝承してい
くというのが大事なんですけれども、そこで業として成り立たないと経済的にある程度という
か、そういうことがないとそういう技術の伝承がなかなか進んでいかないと思われます。業と
して成り立つには、先ほど市長が答弁したように、国内林というのは非常に難しいというとこ
ろでございますので、そこで水源地とかカーボンオフセットとか、そういう環境のことからそ
ういうのが業として成り立つような仕組みというのが必要かなと思いますが、それについてお
考えがございましたらお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 議員は、私どもがふだん考えていることについて、ややもすると外
れてしまいがちなところをずばり言っていただいたので、率直に申し上げたいと思います。
 考えてみると、環境関係のCO2の削減の問題等も大事なんです。また、これをやるという
ことで進んでいるんですが、もう少し冷静に考えてみると、やはり山の木を使ってもらって、
そして家をつくってもらえば大体物事はうまく回ったんですね。ところが、戦後のいろいろな
状況の中で、ロシアから不当伐採の木が来たり、あるいは外材が安く来ちゃって、国産材では
なかなか勝負ができなくなっちゃったという、前段の農業問題にも非常に似ているわけなんで
すけれども、そういう状況があります。
 そこで、実はこの節、私の方にあるところから照会がありましたけれども、県産材を使って
いる住宅関係の中で、本市の企業が2社ほど大奮闘しているんですね。これは本当によく頑張
ってくれたなと思っております。県産材を使っているという意味では本当にかなりの上位とい
うよりも、トップランナーを走っております。私のところへ水面下で照会があって、某社長さ
んともお会いする機会がございまして、結局それらを一つずつ解決していくには、いろんな仕
組みがあるんですけれども、例えば地元の県産材を使った、材木を使った、つまり施主側はど
この木を使ったというのがわかるんだけれども、今度は供給した山元の人はどこにその木が使
われているかわからないので、建前のときに山元の人も招待をしてあげて、そこで山元の人と
家を建てた人がお祝いの場所で交流できるような場所をつくる必要があるのではないかという
ご提案がございました。これは全くもっともだなと思いました。
 二つ目は、地元にそういう筋の学校があるので、できるだけ研修してもらいたいということ
がありまして、既にそれは幾つか段取りをする形の照会はさせていただきました。つまり、招
来を担う若人が地元の木を使った形の生活空間をつくるべく認識を持ってもらいたいというこ
となんでございます。
 三つ目は、環境関係が大きく取りざたされているので、そのプロセスの中でいかにそういう
ことが大事なことなのかということを体感として覚えてもらうことが大事なのではないか。
 四つ目は、実は地元の木を使うのにも非常に大きなリスクがあるんですね。それは外国の木
より安い高いの問題もさることながら、家をつくる大きな課題は乾燥なんですね。乾燥のこと
がなかなかクリアできない。一般的にはこれを皆寝かしておいたんですね、昔は、軒下に。こ
れがスピード豊かにできると相当な意味を持ってまいります。したがいまして、そういった乾
燥の関係等については、ある程度産学官じゃありませんけれども、結局研究をお互いにしてい
かないと、そこらの部分はなかなか表舞台に出ていかないんじゃないかというようなことがご
ざいました。
 したがいまして、おっしゃるとおり、業としてなしていくために地元の木を使った形の家を
つくってもらうということの推進を群馬県で言っている事業と連携して、私どももこの際でき
るだけ地元の木を使ってもらいたいということをまさに仕組みづくりで考えていく必要がある
んじゃないかと思っております。
◇1番(真下恭嗣君) それともう1点、業じゃないんですけれども、森林ボランティアとい
うのが過日みなかみ町で発足いたしました。利根川源流森林整備隊というのが森林保護を目的
とした利根川源流森林整備協議会のもとで実働組織として設立されました。鈴木和雄町長を会
長としてスタートしました。こういうことも業とは別ですけれども、森を育てていくという機
運なり地域の雰囲気をつくっていくには大事かなと思いますが、これについて市長の方ではど
う考えて、今後どういうふうに進めたいと思っているかお聞きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、西部3カ町村は合併する際に防人の部隊をつくる
とか、そういうことがございました。そういった流れでもって本事業も展開されてきたと思っ
ておりますが、実はこれを仕組んだのは元群馬県環境森林部の職員でございます。私もよく承
知している方です。この方とは私どもも極めて深いえにしのある方でございます。新年度に向
かうと新しいこの方も生き方を求めてまいります。したがいまして、十二分にこれらのことに
ついては連携ができるスタンディングになってまいります。
 今回、ご案内のとおり、広域農免農道関係等について活性化のための予算を展開させていた
だいておりますけれども、これらについてはいろいろと、例えば駅伝をやって多那から出てき
て、そして沼田公園まで入るようなことを考えたり、いろいろなことを考えました。ただ、そ
のときに、駅伝の場合はずっと行きっきりで、戻らなきゃなとか、ウォーキングでどうだろう
かとか、いろいろ考えたのでありますけれども、今回は沿線の環境整備ということでもっての
実は提案になっておりますので、農政課所管になっております。したがいまして、そういう予
算も今回つけさせていただいておりますので、この関係等については大変結構なことだと思っ
ております。私どももこれはできない仕事ではありませんので、環境さえ整えば、すぐさま手
を打っていきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思っております。
◇1番(真下恭嗣君) 今の市長のご答弁ですと来年度には同じ以上に立ち上がっていくだろ
うと推測されますが、ぜひよろしくお願いいたします。
 それでは、観光振興についてお尋ねしたいと思います。
 観光振興というのは、一つは、これは情報センターの所長がおっしゃったんですが、観光振
興とはということで、地域住民または地方自治体、観光協会、商工会議所、商工会などが主体
となり、主に観光地の開発、観光イベントの開催、特産品の開発によって観光客を創造、増加
あるいは維持して地域経済を活性化するとともに、地域文化を発掘創出し、住民に生きがいや
誇りなどを持たせる地域づくりと定義づけております。私は、あえて言わせてもらえば逆で、
地域文化を発掘創造し、住民に生きがいや誇りを持たせることが結果として観光客を創造した
り増加したり、地域経済を活性化すると私は個人的には思いますが、いずれにしても地域文化
を発掘創出し、住民に生きがいや誇りなどを持たせる地域づくり、これがポイントかなと、私
も金子所長もそれは同意見でございます。この辺について市長の基本的な考え方についてござ
いましたらお尋ねしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員が、地域文化の発掘、創造、住民が生きがいと誇りを持って云々
ということについては、全く同感でございます。ぜひ今後とも陰に陽にご指導いただければと
思っております。
◇1番(真下恭嗣君) そこで、具体的に、先ほどの市長のご答弁にもございましたけれども、
自然景観の活用、食文化の問題、歴史文化、細かく言えば山登り、ハイキングとか健康に留意
するようなものも観光ということで言われますが、主にこの三つのことがポイントかなと思い
ます。それで、市としてお尋ねしたいんですが、自然景観の活用ということで、先ほど来話が
ありました吹割の滝あるいは河岸段丘あるいは山並みの展望、これらが自然、吹割の滝、河岸
段丘についてはある程度学術的な調査というのがされていると思っております。これはせっか
くそういうものがあるのですから、これをもうちょっとわかりやすくパンフレットなり、ある
いは掲示板なりとか、あるいはインターネットでもいいんですけれども、何らかの形でそれを
知らしめると、訪れた人あるいは地域住民に知らしめるということが大事かなと思います。そ
して、もう1点、自然景観では山並みの展望というのが、北海道でもシーニックバイウェイの
ところでも展望というのが非常に重要な観光ポイントになっていたわけです。やはり展望の場
所を地図にポイントで落とすとか、あるいはその場所に、今でも望郷ラインは1カ所たしかあ
ったと思うんですけれども、そういうようなちょっとポイントになるような場所づくり、そう
いうことについて、2点まずお尋ねしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 学術的な関係については、それは客観的なことでありますから、も
ちろん吹割の滝のみならず河岸段丘もそうでしょうし、あるいはまたその他ほかにもたくさん
そういうのがありましょうけれども、そういうことについては大変結構なことだと思っており
ます。いろいろとまたご指導いただきたいと思います。
 それから、山並みの展望のポイントの紹介ですか、これは昨年の質問で山の頂上にいろんな
標をつくれ、要するに何々山何々というのを提案されました。これはやっていかなけりゃいけ
ないということで答弁をしておりますので、経済部をしていろいろと検討させていただき、何
とかそれはそういう方向へ持っていきます。
 そういった中で、山並みの展望も、今度は逆にそういった登るということより、むしろ外か
ら眺めるということになろうかと思いますけれども、例えば仮に具体的なことを申し上げます
ならば、椎坂峠の頂上だとか、あるいは沼田の公園だとか、あるいは川田の国道145号はち
ょっと離れていますけれども、川田から見る沼田の大地の景色だとか、あるいはまた当然河内
神社前の境内だとか、あるいはまた当然椎坂峠の薗原側から見る湖だとか、そういうところが
幾つか出てくると思います。そういうことは観光振興の言うなれば回遊ルートの一つの大きな
拠点となっていくと思いますので、これらについてはぜひ検討していく必要があるんじゃない
かと思っております。ぜひ担当部課にまたいろいろと助言をしていただければ幸いでございま
す。
◇1番(真下恭嗣君) それをぜひ具体的に一つ一つできることから推進をお願いしたいと思
います。
 食文化についてはまた後日の機会にさせていただきます。
 歴史文化についてなんですが、これは沼田城址公園、神社仏閣等々いろいろございます。そ
れは沼田の長い歴史の中でいろんな人物がいて、いろんな活躍をした人がいたからそういうも
のが跡地として存在しているわけでございまして、先ほど申し上げました山田寅次郎はトルコ
との橋渡しをしたということで全国的に紹介された人でございますが、ほかにも橋本香波とか、
剣術家で言うと結構いまして、穴原出身の中沢貞祇という人は北辰一刀流とか桃井道場とか斎
藤道場とか江戸の道場に行ってほとんど負けたことがないという剣術家で、新撰組の前身の壬
生組に入って庄内藩士として活躍したというような人もいたり、あるいは星野房吉という、
「天狗剣法 法神流」という本に書かれましたけれども、この人もすごい活躍をした人、これ
は平川不動尊のところに掲額というのが文化財で残されているということでございます。それ
から、櫛淵虚沖軒というのは河内神社に長さが9メートル、幅42センチの木太刀が奉納され
ているということで、これは上野の不忍池のところに顕彰碑があるということであったりとか、
なかなか剣術家というのはこの土地の風土として育ってきたということでございます。いろん
な方がいる中で、特に橋本香波と江舟和尚というのが傑出した、私はもう一度見直してみなき
ゃいけない人かなと思っています。特に江舟和尚については、ご存じのように、沼田街道3本、
東街道、西街道、それから三国街道と3本ありまして、そのうち西街道というのが戸鹿野橋が
ある関係で、戸鹿野橋は昔から、江戸時代からあって、そこが関所の門みたいになっているわ
けですから、その道を一番多くの人が使っていたわけで、それを行くと綾戸のあそこで上野へ
上っていってという非常に通りにくいところを切り開いたということによって、まさに交流の
時代が始まったということで、この江舟和尚は行政からお金が一銭も出たわけでもなくて、そ
の当時の行政の許可を得ただけで、あとは全部手弁当というか、皆さんの浄財を集めたり、あ
るいは職人を集めたり、まさに自分一人というか、多くの人の協力を得ながらやったというす
ばらしい人がいました。こういう人の生きざまというのが今日の沼田につながって息づいてい
るわけでございます。あるいは橋本香波も、余り知られてないんですけれども、不二岳という
歌を詠んで、当時の日本の国家に対して、幕末の国家にすごく影響を与えた人でございます。
そういう人の生きざまというのをぜひいろんな形で紹介されて、簡単な小冊子でもいいんです
が、そういうものをつくって地域の人に理解してもらうというところからまず観光ということ
につながるのかなと思いますので、その辺について市長の考え方がございましたらお願いいた
します。
◇市長(星野已喜雄君) 数々の沼田のいにしえのころからの傑出した偉人を紹介していただ
きまして、まことにありがとうございました。これらの関係等については、教育委員会はもと
より、言われているとおり歴史文化が観光資源になっていくということは論をまたないので、
個々の方々の分析というんですか、調査は早急にしたいと思っております。
 実は、この間白沢町で、おのちゅうこう先生の記念すべき事業がございまして、小学生、中
学生の作文と詩の大会が持たれました。そこで、金井議長もご出席しておられまして、大変感
激をしたのが一つございました。と申しますのは、作品の中に、かるた大会を一生懸命やって
いたんだけれども、はて小松姫というのはだれかなと調べていったら、そのお墓が正覚寺にあ
る、あるいはまたその方が徳川四天王の本多忠勝の娘で、徳川家康のところに養女に行って、
それから真田にお嫁さんに来たというようなことを作文の中で克明に書いていたんです。その
小松姫のお人形が東倉内の山車に載せられているというようなくだりがあって、小松姫という
のがすばらしい方だったんだなということを改めて気づきましたというような内容なんですね。
私はこれを聞いたときに、将来を担う本市の子供たちというのは頑張っているなと思いました
し、内容が深かったんですね。それらを思うときに、どうしても先に向かっていくときに、歴
史に学んで先に向かっていくということがどうしてもいろいろ混沌としているときには大事に
なってくると思います。
 したがいまして、今おっしゃった数々の沼田の先人の方々をもう一回しっかりと洗い直すと
いう言葉は大変失礼ですが、検証し直すということは大変重要だと思います。同時に、現時点
での今活躍している方々も当然だと思うんですけれども、そういうことで議員がおっしゃって
いる関係等については、例えばだれ、だれ、だれ、だれさん、だれさん、だれさんと出して、
何年から何年に生きて、こういう功績があったということについては、私どもの持っている情
報だけでもある程度整理はそんなに時間がかからないで可能だと思いますので、何とかそうい
ったことを下準備して、そして場面によってはちゃんとしたものにしていくということの準備
には、これはすぐにかかれるのではないかと思っておりますので、ぜひそんな方向で教育委員
会と連携してまいりたいと思っております。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午後2時06分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後2時13分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 次に、大竹政雄議員。18番。
〔18番 大竹政雄君登壇〕
◇18番(大竹政雄君) 通告に従い、一般質問を行います。
 初めに、地域経済活性化対策についてお伺いいたします。
 アメリカからのサブプライムローンの破綻により、世界規模での経済危機と言われています。
日本でも自動車産業を始めとした輸出関連企業が大きなダメージを受け、日本全体が景気後退
に拍車がかかってしまった感じを受ける昨今であります。
 群馬県も、東毛地区を始め高崎、前橋地区におかれましても、製造関係の事業所は大変な影
響を受けているように周りの友人から聞かされているところでもあります。利根沼田において
は、企業によっては派遣切りがされていると聞きますが、この不景気がどこまで続くのか、多
くの市民も不安を感じているのが現状だと思います。国も県も新年度に向かって景気対策に力
を入れているようですが、沼田市においてはこの経済危機、どのようにとらえ、これからの地
域経済活性化対策はどのようにされていこうとしているのか、初めに市長の見解をお伺いいた
します。
 次に、主要施策についてお伺いいたします。
 昨年12月の一般質問で、「4つの柱」を始めとする重点施策をお示しするということでし
た。本年度の施政方針について期待をしていましたが、「福祉を始めとする市民生活に直結す
る事業の取り組み、活発な協働事業を推進し、創造性豊かな明るく元気なまちづくりを目指す」
とあります。そこで、昨年との比較ですが、昨年の方針は、水と緑を守る環境対策、安心安全
の確保、子育て、教育の支援、活性化対策の交流事業でした。今年はそれが環境と健康、安心
安全、教育と子育て、地域振興と交流に変わっていますが、基本的にはほとんど変わらない内
容であるように感じています。具体的にどのような違いなのか、幾つかの施策についてお伺い
たしいと思います。
 初めに、本年度の「健康で生きがいを感じながら暮らせるまちづくり」「環境と共生するま
ちづくり」とありますが、具体的にどのようなまちづくりのイメージなのかお伺いをいたしま
す。また、地域振興と交流では、各事業を通して地域間、世代間の交流を進めるとありますが、
どのような施策を展開していこうとされているのか、市長の見解をお伺いいたします。
 次に、行財政改革についてお伺いいたします。
 引き続き、行財政改革を断行しなければなりません。「常勤特別職、一般職の給与削減を2
0年度と同様に削減を行い、一丸となって取り組む」とありますが、行財政改革の見直しは、
現在の沼田市において経常収支比率、実質公債費比率を見ても、なお一層の取り組みが必要と
感じています。今回、組織改革も若干ありましたが、行政組織機構の見直しは「組織、職員配
置には機動性のあるシステムに取り組む」とありますが、今年度どのような行財政改革を進め
ようと考えているのか市長の見解をお伺いし、1回目の質問といたします。
◇議長(金井康夫君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大竹議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、経済対策について、景気対策について、地域経済活性化対策についてでありますが、
昨年秋の米国に端を発した世界的な金融危機は全世界を巻き込み、世界経済に急激な悪化をも
たらし、我が国の経済にも大きな打撃を与え、消費の落ち込みから自動車企業を中心とした生
産の縮小などにより、雇用情勢にも悪化を招いております。
 本市におきましても、地域経済全体に深刻な影響を与えており、大手自動車関連企業やIT
関連企業等製造業を中心に、期間従業員の雇いどめや派遣労働者の契約不更新など雇用調整が
行われている状況であります。
 地域経済の活性化を図るためには、農林水産業、商業、工業及び観光を中心とした、それぞ
れの経営資源を有効に連携、活用し、新商品、新役務の開発、生産または販路の開拓等が重要
であると考えておりますので、その取り組みに向け関係団体等への働きかけや支援を行い、雇
用や所得の確保を図り、地域経済の活性化に努めていきたいと考えております。
 次に、平成21年度基本方針主要施策について、創造性豊かなまちづくりについて、環境と
健康についてでありますが、予算総体をスリム化する中で、行財政改革を基軸として活発な協
働事業を推進し、創造性豊かな明るく元気なまちづくりを目指すべく「4つの柱」を掲げ予算
編成に取り組みましたが、その柱の一つが環境と健康であります。
 その中で、まず「健康で生きがいを感じながら暮らせるまちづくり」につきましては、障害
者福祉計画策定事業、福祉医療費、不妊治療費助成事業などが上げられますが、障害者の生活
支援の充実、子育て支援の充実、保健医療の充実などにより、元気で安心して暮らせるまちづ
くりを目指すものであります。
 次に、「環境と共生するまちづくり」につきましては、環境基本計画等策定事業、住宅用太
陽光発電普及事業、水道振興事業、群馬県植樹祭事業、全国育樹祭事業などが上げられますが、
循環型社会の構築、新エネルギーの利用促進、水源環境の啓発、緑豊かな快適空間の創出など
により、自然に優しく、人に優しいまちづくりを目指すものであります。
 次に、地域振興と交流についてでありますが、これも「4つの柱」の一つであり、その中で
「地域間、世代間の交流を進めること」につきましては、都市間交流推進事業、市民活動支援
センター管理運営事業、真田街道連携事業、市町村合併5周年事業、地域活動支援センター事
業などが上げられますが、地域内交流及び都市間交流の推進、市民協働の推進などにより、人
を育み、文化をはぐくむまちづくりや、みんなで築く地域の多様性を生かしたまちづくりを目
指し、諸事業を実施してまいりたいと考えております。
 次に、行財政対策について、行財政改革の進め方についてでありますが、国の三位一体改革
などの影響もあり、本市の財政状況は悪化の一途をたどり、予断を許さない危機的な状況であ
るとの認識に立ち、平成19年4月に行財政改革実施本部を設置し、平成18年1月に策定し
た行政改革大綱を基本としながら、行財政改革の取り組みについて検討を進めてきたところで
あります。しかしながら、経常収支比率や実質公債費比率等において高い数値となっているこ
とから、今後も引き続き行政運営経費のさらなる削減を行うとともに、受益者負担の適正化、
集中と選択による事業実施などに取り組み、健全な財政基盤の確立を図ってまいりたいと考え
ております。
 また、行政組織機構の見直しにつきましては、沼田市行政改革大綱に基づき、簡素で効率的
な行政運営を進めるため、組織機構の見直しによる課、係の統廃合や定員の適正化を図るため
の職員採用抑制などに努めてきたところでありますので、今後も引き続き新たな行政需要等に
対応する簡素で効率的な組織の構築に向け、行政事務近代化推進委員会において、検討を行っ
てまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、大竹議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇18番(大竹政雄君) 答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。
 まず初めに、経済対策の話をさせていただきました。それはどういうことかといいますと、
今回、市長の施政方針の中に、経済対策あるいは活性化対策のものが載っていなかったんです
ね。群馬県も当然そうでありますけれども、国もそうでありますけれども、群馬県もそうなん
ですが、必ず景気回復というか、対策というものが載っているんですね。今年度ぐらい、こう
いった時期でありますから、景気回復あるいは景気対策あるいは経済対策あってしかるべきだ
と思っていた。だから私はあえて一番目にここへ上げてみたんですが、その辺の考え方につい
て、今回の4本柱には載っていないんですが、その辺のところはどのように考えてこういった
形の4本柱になったのか。これは私はもう1本必ず載せても経済対策は必要なんじゃないかな
という気があったわけですから、その辺をまずお聞きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員ご指摘のとおり、そこのところを特化した形のことがなかった
ということは率直に認めるところでございます。ただ、そういった中で、やはり環境と健康あ
るいはまた地域振興と交流等ではそういう意味をしっかりと持った形の中で対応をしてきたつ
もりでございます。特に、環境と健康ではいろいろなハードの事業を盛らせていただき、そし
て地域振興と交流では今後外とのやりとりの中で地域の経済振興を図っていくという観点を持
って取り組んできたところでございます。さらにつけ加えるならば、この節、給付金の支給決
定等もなされたわけでございますが、これも内部の検討組織をつくって対応してきている経過
もございます。したがいまして、議員のお立場からするとそれがなかったのは大変遺憾だとい
うご指摘だと思いますけれども、私どもも議員が言われていることについてはしっかりと受け
とめた形の中で、特に4番の事業、つけ加えるならば安心と安全対策についても各学校関係の
耐震関係等いろいろな形で地域の景気の刺激策等について対処してきたつもりでございます。
◇18番(大竹政雄君) 内容はよくわかりましたが、私は昨年も言ってきたつもりでおるん
ですが、評価をしたんですよ、昨年。評価をされたものが、事業評価されたものがほとんど検
討されてないんじゃないか、ものが。ということは、今回の予算を見ても、今市長がお話をさ
れているところでも、事業評価をされて、これがこうだったからこうなったんだというのがち
ょっと私には見えなかった。県の方は、例えば事業評価を通じたすべての事業の見直しについ
てということで、しっかりとやっているんですね。だから、せっかく昨年あのものができて、
ABCDの評価をつくって、なおかつそれを検討して今回の予算に反映される、あるいは景気
対策にこういったものはこうなんだ、ああなんだというものが私はあってしかるべきかなと思
ったんですが、どうもその辺のところが私には見えてこなかった。その辺について一言お願い
したいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 当然地域経済の活性化ということについては、この節の主要な課題
であり、そして対応を図ったつもりでございます。そうした中で、ご案内のとおり、これから
も2次補正等が出てくるということも連続いたしまして、そしていろいろと手だてを打ったつ
もりでございます。ただ、議員がご指摘されている事務事業等の関係について、いろいろと言
われているわけでございますけれども、これらの関係等についても配慮しつつ事業精査をして
きたつもりでございますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇18番(大竹政雄君) 今、国の20年度の補正の話が出てまいりました。我々もそれは当
然期待していますよ。今回はかなり来るんじゃないかということで大変期待しておりますから、
地域経済の活性化には必ず役立つものかなとは思っております。ただ、しかしまだ決定してな
いもんですからちょっと残念なんですが、多分なるだろうと思っております。しかし、そのと
きはそのときで、経済対策の形の中で必ずやいいことが起きるかなと期待をしておりますけれ
ども、やはり実際に沼田市がこれからやろうとしていること、例えば、先ほどから、前から話
が出ておりますけれども、例えば地域の活性化って何が必要なんですかということで、この前、
うちの委員会で、先ほど同僚議員が話しされましたけれども、ぐんまちゃん家に行ってまいり
ました。そのときに例の金子所長さんから話があったんですが、やはり沼田市に今一番欠けて
いるのが企業誘致じゃないですかという話がされておりました。それから、やはり観光施策じ
ゃないですかというお話もございました。先ほども話があったんですが、我々はもうずっと何
年も企業誘致の話はしているんですが、なかなか具体的に話が進んでいかない。これが非常に
残念なんです。ただ、ことしは不景気だからというんじゃなくて、準備をしなければ物事は私
は成り立たないと思うんですね。だから、企業誘致に対する考え方が少し甘いんじゃないかと
思うんですが、その辺についてどうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 企業誘致の問題等については、今議会でもいろいろとさきの同僚議
員からのご質問がございまして、対応を図るべくところでございます。実際問題として、沼須
の関係、工業団地の関係もスタートしたという観点から、企業誘致等については、先ほども同
僚議員の農工団地の関係ともリンクさせながらとらまえなければいけないのではないかという
ことで、今それらに対応を図るべく姿勢で臨むつもりでございます。
 ただ、そのときに、議員が言われているとおり、非常に厳しい状況があるのでありますが、
やはりこれらが縁で結ばれてくるのは、どうしても正面玄関から名刺を持って飛び込んでいく
ということがなかなか難しい。けさも新宿区の個人の方が朝一番で8時半前に訪ねてまいりま
した。この方は、この間の新宿シティマラソンのときに私どものことを精力的に追いかけた方
でございます。この方は、私どもがお招きしたわけでもなくて、先様がどうしても沼田に行き
たいということで、きょうは車で来たんでしょうかと言ったら、朝一番の電車で来ましたとい
うこと。しかも、その方は当時の新宿シティマラソンのCDをしっかりつくって沼田市にプレ
ゼントしてくれたわけです。これも先般、同僚議員からご質問がございましたけれども、沼高、
沼女の同窓会のリーダーの方の大活躍、こういった方々があって初めて新宿区との関係もここ
まで来たなと思っております。したがいまして、どうしても、言われるようなことについて、
人間のにじみ出しというんでしょうか、そういうことが大事なんでございまして、私どももそ
ういったこともこの一方においてこれからの交流事業を進める中で戦略的にそういうことはと
らまえていきたいなと思っております。企業誘致の甘さ等について指摘されるとすれば、これ
はじくじたるところがございますけれども、ぜひ事情をご理解の上、今後の関係等についてひ
とつご指導いただければありがたいと思っております。
◇18番(大竹政雄君) 先日の金曜日だったですかね、企業誘致は人とのつながりだという
話を市長はされておりました。まさにそうだと思うんですよ。我々が知り合いをいろんなとこ
ろにお願いすることによって全く違う展開が起きるわけなんですが、実はその基盤がないんで
すよ、極端に言うとね。例えば、うちはこういう工業団地を持っていますよ、だから来てくだ
さい、幾らだから、このぐらいだからと、話にならないんですよね。だから私はそのものに対
応してないんじゃないかということなんです。実は、経済というのは、要するに商売が円滑に
するためのシステムづくりなんですね、要は。だから、そのシステムを行政がつくってもらえ
れば、要は、あとは民間の人が、あるいは我々が、あるいは職員の皆さんがいろんな人と話を
して、うちのところへ企業誘致をしていますから来てくださいねという話ならわかる。その前
段がないもんですから私はこういうことを言っているのであって、どこかで進み出さないと、
いつになっても企業誘致の話は私は前に進まないと思っていたんですね。だから、本当にその
企業誘致のビジョンを持たないと、私はだめだと思うんですよ。その点はどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 基盤整備をしっかりしろというご指摘であるとすれば、これは財政
状況をとらまえた形の中で対応を図っていくということになろうかと思います。ただ、ご承知
のとおり、当該地区がもともと土地が高いところであるという厳しい状況があったことは、議
員、歴史的なことをおわかりでしょうからご案内のとおりでございます。そういった中で、今
後、議員が言われているとおり、基盤整備、つまりいつでもこういう場所がありますよという
ことを提案していくという場所づくりについては検討していかなければいけないと思っており
ます。よって立つところの財源の問題等があって非常に皆さん方には大変ご心労を煩わせてい
るわけでございますけれども、ぜひその辺のところをご理解の上、いろんな意味のいい手だて
をまたご示唆いただければと思っております。私どもも議員のその熱心なご発言をしっかり受
けとめて、そして現在の沼須のところのみならずということだと思うので、一生懸命それらに
ついてもまた検討を加えてまいりたいと思っております。
◇18番(大竹政雄君) いつもお金がないという話、予算がないという話になってしまうと、
どうしてもネガティブな話になってしまいますから、気持ちがまず、このものをやろうという
気持ちがまず起きないと前に私は進まないと思うんですよね。だから、今お金がなくても、こ
ういう形の中で進めていって、ここで何とかしようという計画性がやはり私は必要じゃないか
なとつくづく思っているところでございます。企業誘致の話は前からやっているわけですから、
この新年度、要するに21年度に向かってこれからの考え方をきょうは問いたいわけですから、
その辺のところをぜひお願いしたいと思います。
 もう一つ、活性化対策というか、経済対策という話になるわけですが、先日からカーボンオ
フセットの話が出てまいりました。次の交流の方でもお話をさせていただきたいと思ったんで
すが、実際経済効果があるのかないのか、まず新宿等のおつき合いの中で経済効果というのが
本当にあるのかどうか、その辺についてお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、これはまず、先週も申し上げたとおり、何とか、
私の立場からすると、そういう関係する事業を先様の方も私どもの方もきちんとした理解のも
とにスタートさせることが肝要だと思っております。したがいまして、そういった先様のこと
をとらまえたときに、すぐにそこで経済効果があるやなしやということになりますと、まだス
タートしてないので何ともそこまで申し上げることはできません。ただ、言えることは、こう
いった手法を講じて、ないところをある側が補う、ある人はないものを補っていくというよう
な形の相互補完の関係が具体的に表舞台に出てくることになろうかと思います。そうすると、
それは数値の中でどれだけの経済効果があったか、なかったかということになりますと、これ
はまたいろいろと論議が分かれるところかもしれませんけれども、少なくとも行ったり来たり
の言うなれば活性化は出てくるであろうし、そういった形の中で今度は先様の方が私どものと
ころに対して当然いろんなやりとりの中で予算措置も講じられてくると思っております。した
がいまして、総体的に見れば、これは私どもの立場からすれば大変ありがたいことだと受けと
めているところでございます。
◇18番(大竹政雄君) カーボンオフセットということで、昨年、我々が視察に行ったとき
に、シーニックバイウェイの視察に行ったんですね。そのときにNPO法人がカーボンオフセ
ットの話をしてくれた。こういう時代が来るのかなというのが私はそのとき実感だったんです
が、まさにこのところずっとこの話ばかりなんですね。ここはどういうことをやるのかという
ことなんですが、北海道に旅行に来ていただく、そうするとその人たちは当然生活をするにし
ても、きのう市長が話しましたね、要するに経済活動をしても日常生活にしてもCO2は発す
るわけですよね。その量を計算して、その旅行者に負担をしてもらおうと。きょう1日のあな
たたちがCO2を排出した金額がこの金額ですよということで、いただくということなんです。
それを観光会社と提携をしながらやっていこうという企画だったんですね。例えば50人が来
ました。あなたたちのきょうの1日で500円分のCO2が出ました。その500円分を負担
してくれませんかねという企画だったんですね。これはおもしろい企画だなと思って、私はつ
くづく思った。必ずそういうことができてくると、我々の地域も使えそうだなとそのときは感
じた。人が来るということは、当然そういったものがなるわけですから、今、我々が抱えてい
る観光地、例えばラベンダーで40万人来るんですよという話が今言われております。さあ4
0万人の人に1人100円負担してもらったら幾らになりますか。単純に4,000万円ぐら
いの負担になりますよね。たった100円の負担をしてもらうことによって4,000万円が
負担というか、払ってもらうようなシステムづくり、さあそこはどうするんだという話になる。
ただ、沼田市は、今、我々は地球温暖化のために対する、例えばネーミングは何でもいいです
けれども、カーボンオフセットをしているまちだとか、あるいは地球温暖化のためにこういっ
たことをやっているまちですよということをまずアピールしなければ、人は払ってくれません
よね。私は、まずそこをつくり上げないといけないんじゃないかな。今回、新宿の話が出まし
たから、それはそれでまた行政同士でいいんですが、本当にうちのまち自体がそういうカーボ
ンオフセットというものをどうつくり上げていくか。私は一番基本だと思うんですが、その辺
はどうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 大変含蓄に富んだご提起をされて、非常に勉強させられました。私
どもも、議員が言われたようなことについて承知していないわけではございません。承知はし
ているんでありますが、まずとにかく交流事業の推進の中で最もシンボリックな新宿区との関
係をさらに濃密にしていくためには、今、これは全国で、あるいは世界でいろいろと課題にな
っていることをお互いの友好関係にある都市同士が社会貢献をしていこうという、かなり崇高
な使命があると思うんです。したがいまして、何とかこれが実現のために努力していくという
ことが今までの答弁になっているわけでございます。
 議員は、既にそこから経済効果のことからかんがみての地域の、例えば今回の場合は玉原の
ことをご提起されましたけれども、そういうところにそこの賦課をかけるようなことによって
そういう対応ができないのかということだと思います。これはちょっと分析してみないと何と
も言えないんですけれども、玉原の事業主体が一たんそこで受けて、それを市に還元するとい
うようなことはかなり期待が持てるかもしれません。ただ、そのときに入ったらそれが自動的
に市のところに来るんだということができるのかどうかということについては、ちょっと私は
ここで何とも答えようがございません。だけれども、今、例えばコンビニエンスストアでいろ
んな品物を買うと、そこにはそういったものがカウントされているから、そこに使われていき
ますよとかというのもございますよね。したがいまして、今後は議員が言われているようなこ
とについてもしっかりと検討していかなければいけないと思っております。ただ、今次ここま
で来ていろいろと論議されてきたことは、ご案内のとおり、よく言われますけれども、いっぱ
い追いかけていって一つのものも獲得できなくなるとまずいということもあって、今回は何と
しても3月の議会を乗り切って、4月からはまずはとにかく、今言うように新宿区との関係の
対応を図っていくという形の中で、いよいよそれが具体的な形になるだろうと大いに期待をし
ておりますが、そういったプロセスを経ながら、当然今の言われたようなことについては一生
懸命検討していきたいと思っております。
◇18番(大竹政雄君) これは来年、再来年できるわけじゃなくて、5年、10年という時
間がかかるかと思うんです。ただ、うちの沼田市がこういうまちなんだよということをまずア
ピールしないことにはだれも払ってくれませんよね。今、コンビニの話が出ましたけれども、
例えば100人に1人が払ってくれたって、今、利根沼田に1,000万人も来るなんていう
話が出ているわけですよね。そうすると、例えば1,000万人の100分の1だって10万
人という数字がいるわけですよ。その人たちがもしやってくれれば、それにお金をいただける
ならば経済効果は必ず出てくるだろうなということで、私はたまたま交流とは別な話で話をさ
せていただいたんですが、そのカーボンオフセットというものはこれからいろんなところで波
及していくかなと私は思っております。特に、今、アメリカが環境問題をこれほど取り上げて
いれば、必ずそういった時代が来るだろうなと。日本の今の現状の問題がCO2をどんどんふ
やしちゃっているわけですから、必ずそういったものが来ると思います。ぜひ少し新しい考え
方で皆さんでいろんなアイデアを出し合えば、もっともっとおしろいアイデアがあるんじゃな
いかなと思っております。そういったことが一つ一つみんなで考えることによって、やはり経
済効果は少しでも上がっていくかなと私は思っているところなんですけれども、なかなか、た
だお金がないから、今予算が厳しいから、ただ「できません」「できません」じゃなくて、何
か今できるものはないかなという検討をやらないと、これからの沼田市はどんどん置いていか
れるんじゃないかなと気がいたします。
 ぜひ活性化というものはもっといろんな分野があると思うんです。必ず悪いところだけじゃ
ないんです。食料品関係で、例えばヤマキさんが今度月夜野に来ますけれども、いいところも
必ずあるんですよね。片方では悪い、片方ではいいという、必ずあるわけですから、そういっ
たことを皆さんでよく研究しながらやっていかないと、私は経済の活性化、沼田地域の活性化
なんていうのはあり得ないと思っております。ぜひその辺についてはみんなでもうちょっと真
剣に取り組んでいただきたい。そして、そういったものが施政方針の中に絶対出てきてほしい
なというのが私の考え方なんですが、どうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど来から施政方針の中のことについては、文言の関係について
はそういうことで申し上げたとおりでございますが、それぞれの場所場所で考えた経過がある
ということを申し上げておきたいと思います。
 先ほどヤマキさんのお話が出ましたので、前段、私が正面から名刺を持って取り組むだけで
はいかんともしがたいということを申し上げたのは、このヤマキさんの関係もいろいろと承っ
てみるところによりますと、みなかみの町長のお話ですと、新治に某お寺さんがあるそうでご
ざいまして、そこのお寺さんとご関係があったということが決め手になったということを聞い
ております。同時に、場所的には栃木の日光方面等いろいろな引き合いがあったそうですけれ
ども、こういうことを議会の本会議場で申し上げることがいいのかどうかわかりませんが、一
応承ったコメントをそのまま言うと、風水という中国の伝統的な哲学があるようでありますが、
その風水に基づいたところ、日光方面よりは新治方面の方がいいというような方向、しかもそ
の前段には某お寺さんとのご縁があったということを私に言っていた経過がございます。した
がいまして、どうしてもそういった人脈関係、個人のえにしというのがかなり大きなウエート
を持ってくるなと思ったので先ほど申し上げたわけでございます。今後とも、議員はいろいろ
と人脈が広いわけでございます。ぜひ各般にわたってまたご指導いただきたいと思いますし、
私どもも精いっぱいそういった関係を洗いながら努力をしてまいりたいと思っております。
◇18番(大竹政雄君) そういうことがあるだろうなと、私なんかもちょこちょこと聞いて
いましたから。
 実はもう1点、経済活性化対策の中で、この文章にも、施政方針の中にも「市民に直結する
事業」ということでうたわれているんですが、その中で本当に経済対策みたいな形で活性化対
策の対象になるのは何かといったら太陽光発電かな、10万円の補助が今回出ていますけれど
も、市民に直結する事業ということになるとそのぐらいかなという感じがするんですね、その
ほかのこともちょろちょろありますが。高崎市なんかは耐震改修で補助金が1件当たり50万
円出すということもやっております。ただ、そういったことで市民から何かこういったものも
直したい、あるいはつくり直したいとかということが出てくると、また太陽光発電なんかもそ
うなんですが、皆さんが使ってくれればそれは経済効果として必ず大きく反映できると思うん
です。その辺のところが、私は、ほかのところでもやはり一般市民の方に何かもう少しこうい
ったものに補助しますよというものがふえてくればふえてくるほど、皆さんがもっと経済、要
するにお金を使ってもらえるかなという気がするんです。そうすれば必然的に経済効果はある
だろうと思うんですが、その辺についていかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 今、議員から耐震の関係等に触れられて、市民に密着した関係とい
う話がございました。そういった部分のことについてはいろいろと検討をしてきた経過がござ
います。建設部長から補足答弁いたさせます。
◇議長(金井康夫君) 建設部長。
◇建設部長(小池大介君) 耐震診断につきましては、20年度で耐震診断の一般家庭の診断
を行ってまいりましたけれども、21年度も引き続きこれを実施する予定でおります。
◇18番(大竹政雄君) 耐震診断じゃないんですよ。要は、耐震の改修なんですよ。それに
50万円出すというんですね。これはどうでもいいんですけれども、人んちの真似をしてもし
ようがないんだから、どうでもいいんですが。
 要するに、経済対策としてもうちょっと、市としてもうちょっとお金を使いなさいよという
ことが言いたいんです。お金がないから、お金がないからでは、本当に何もしなきゃどうにも
ならないということが私は言いたいんで、その辺のところぜひやっていただきたいということ
でお願いしたところでございます。地域活性化についてはまだいろんなことがあるでしょうけ
れども、次に移らせていただきたいと思います。
 環境と共生をするまちづくりということで、私の方で質問させていただきましたが、自然に
優しいまちづくりということでお話をいただきました。先日、婦人会のフェスティバルで、だ
れにでもできる温暖化防止という講演をいただいたんですね。非常にわかりやすくて、私はよ
かったなと思っております。CO2の削減ということで、市民の皆さんがほんのちょっとのこ
とでこんなにCO2が削減できますよということを講演してくれた。あんなにわかりやすくし
てくれると、当然婦人会の皆さんですから、わかりやすくて非常によかったなと思います。そ
こで、沼田市全体でこういったことをもうちょっとみんなでやろうよというものがなけりゃだ
めなのかなと思いました。婦人会は婦人会、ほかのグループはほかのグループでやっているん
でしょうけれども、沼田市全体だってCO2の削減なんて簡単なことじゃないかと。皆さんが
できることなら何でも、こういうことをことしはやりましょうと。具体化、要するに何ていう
のかな、抽象的なことじゃだめだと思うんですよね。やはり具体的にこういうことをやりまし
ょうということを言っていただければわかりやすいから。
 そこで、県もそうですけれども、買物袋のお話があったり、あるいはこのときのおもしろい
話はこういうことだったんです。例えば婦人会の場合には、季節のものを食べるだけでCO2
は物すごく減るというんです。ということは、季節以外のものを食べるということは、当然そ
うですよね、燃料費を相当使うわけですよ。だから、そういったものに対してCO2の発生は
すごく多いという話を聞かせていただきました。そうなのかなと思って、これは表で出ていま
すからまさにそうなんですが、キュウリ1本つくるのにシーズンならばこのぐらいしか使わな
いものが10倍ぐらい燃料費を使うという、これは本当にすばらしいことだなと。単純にそん
なことをやればCO2が減るんだな。地球温暖化防止に役立てるんだな。そういうこともあっ
たり、あるいは車に1人で乗らないということを皆さんで検討するとか、これはドイツの方か
何かでやっておりますけれども、沼田市だって全体で例えば1週間のうちに1日ぐらいは車に
乗らない日をつくったっていいじゃないか、公共交通機関を使ってここまで来いというような
ことをまずここから宣伝、発信しなきゃだめじゃないか。そういうことを一つ一つ注意するこ
とによってCO2を削減できるという話をしていたんですね。そういうことを具体的に何か進
めていかないと、「こういうことをやりましょう」じゃ私はだめだと思うんですね。環境対策
は「環境対策を皆さんでやりましょう」、これはだめだと思う。もっと具体的に一つ一つやっ
たらいいかな、そんなように思うんですが、市長、どうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 議員はいろいろと実践部隊の造詣が大変深いようでございます。ま
ことにご苦労さまでございます。
 要するに、この関係は、行政が確かにいろいろな手だてを打とうが、結局市民の意識改革の
ところに物事の集約が行こうと思っております。したがいまして、どれかをある程度特化した
形の中で全市民的に展開するということは大変重要なことだと思っております。したがいまし
て、先ほど提案されました季節のものを食べようとか、あるいはまたノー・マイカー・デー等
をすることによってCO2削減のための動きをしているということをアプローチかけようと、
あるいはまた車にはできるだけ1人で乗らないようにしようとかというようなこと等大変ご示
唆に富んだご提言だと思っております。今後の検討に今のを入れさせていただきたいと思いま
すし、またぜひそういった意味で5万5,000市民がこぞって参加できるような手だてにつ
いて検討を加えてまいりたいと思っております。
◇18番(大竹政雄君) 先ほどちょっと言っただけで、私は本をもらったもんですから、多
分二、三十あると思うんですよ、CO2に削減について、これは物すごくあります、本当に。
あのお話を聞いただけでもびっくりするぐらいありますから、その中で全部やれるわけではな
いわけですから、私の言っているのは、要するに一つでもいいから二つでもいいから、ことし
はこれをやりましょう、来年はこれをやりましょうということをやっていければ、さっきの話
じゃないですけれども、うちのまちは環境にはこういう注意をしていますよ、こういうまちづ
くりをしていますよということがアピールできるようなことを少しずつやっていかないと、た
だ言葉で言ったんじゃだめだということなんです。さっきの話もそうなんですが、ぜひそうい
った意味では具体化されたものを一つずつやってほしいというのが今回の提案でございます。
ぜひお願いをしたいということで。
 先ほどちょっと市長が林業の話をしていたんですが、木を切って乾燥させることが今問題に
なっているという話をしましたね。でも、切らなければ乾燥にならないわけですから、まず切
るということが必要ですよね。やり出さないと、いつになっても検討なんですよ。やはり具体
化していくということはそういうことだと思うんです。市長はそれをわかっているんですから、
切って乾燥させることをまずやるということが、これから3年なり5年なりかけなくちゃいけ
ないわけですよ。今、強制乾燥といって大きな材木屋さんはそのまま乾燥させちゃいますけれ
ども、そうもいかないですから、強制はできないから自然乾燥ということになれば、今切って、
切らなければ前に進まないという話ですから、わかっているなら私はやってほしいということ
なんです。それも林業の施策の中に入れてほしいなと思うんですが、そういった点はどうなん
でしょう。
◇市長(星野已喜雄君) この乾燥の関係は、また論じていくと非常に大きな舞台になってし
まいます。装置そのものが非常にお金のかかるものになります。したがいまして、これをどう
対応していったらいいかということになれば、これはやはり林野庁あるいはまた県の環境森林
部等々と連携しない限りにおいてはなかなか一朝一夕にして物事をなし得ることではありませ
ん。ただ、地元の企業が大変苦労されてそれを一生懸命やってきたという経過がありまして、
その事業の関係等見ると、これがその企業だけではなかなか難しい状況もあるやにも承ってお
ります。したがいまして、それらについてはある程度の学術的なところも必要なのかなという
ようなことがあって、いろいろと私のできる範囲の中でありますけれども、そういうところと
の連携は応援していかなければいけないなという形で述べさせていただきました。言われると
おり、切る切らないという論議があったわけでございますけれども、突き詰めていくと地元の
木を使った木造住宅がたくさん建てば、おのずとこの関係等については答えが出てくるだろう
という気持ちで申し上げたので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇18番(大竹政雄君) 私がたまたまさっきそう思ったのは、木場を思い出したんです。私
は木場の葛西というところに8年間いましたから、木場に行くと海に木がいっぱい置いてある
わけです、当然乾燥させるわけですから。じゃ沼田なんかの場合にはそんなのはダムもあるじ
ゃないか、その辺の水をためているところがいっぱいあるわけですから、切ったらそこへ並べ
ておけばいいんじゃないかなと、ちょっと思ったんですね。だけど、やり出さないことには前
へ進まないなということで、私は常にまずやり出すことが必要だなと思って質問させていただ
きましたけれども、難しい話があるというのは間違いなく、それは簡単な問題じゃないですよ
ね。間違いなくそういう問題はあるかと思います。
 そこで、木材を住宅ばかりというわけにいかないかもしれないならば、行政でいかに使うか
という問題は、やはり私は検討すべきだと思う。ガードレール等々では前に話ししたことがあ
りますから、そうじゃなくて、例えばこういったところの壁に薄く切って張りつけるとか、何
かいろんな方法、使い方があるかと思うんです。私のところでおもしろい話があるんですが、
木田の100周年記念、去年やったんですが、あそこにステージをつくろうということで企画
をしてまいりました。鉄でつくるとおかしいよねという話になって、あそこの木は当然沼田市
の木ですから、あの木を利用してステージをつくろうじゃないかというところまで話が行った
んですね。そうすると、その木をどういうふうにして使おうか、その場所で何か使える方法は
ないかとか、そういったこともみんなで検討すれば出てくるんじゃないかなという気がするん
ですよ。
 私もいろんなところをことしは見てきたんですが、環境というか、自然をどう生かすかとい
うことなんですが、いろんなところを回ってくると非常にうまくつくっているところがあるん
です、公園には。例えば大西のさくら公園なんかもあの山一帯を全部整備して、あの辺にくい
を打って木でとめてみたり、土どめに使ってみたり、それからいろんなものを植えているんで
すよ。桜があって、梅があって、ろう梅があって、そのほかにいろんな木が植わっているとい
う、本当に時間がかかっているんですが、そういったものをつくり上げていく。端的にちょっ
と、ことしだけ、来年だけでやろうなんていうのは、それはできないと思うんですよ。だから
いかに環境というものをやるならば、それに伴ったものをもっといっぱい広げて考えていけば、
私は木の活用はもっともっとあるんじゃないかと思うんですよね。活用することがあるならも
っと、実はこの前うちの委員会で、奈良古墳公園の話が出たんですが、草刈りをしているなら、
あそこに何か通路をつくるのでも何でも木を切って、木っ端にしてそれを床に置いたっていい
じゃないですか、木れんがにしたって。例えばそのほかに、あそこで皆さんがボランティアで
木を植えて通路をつくったっていいじゃないですか。でも、何かそういうことを考えれば、私
は活用があると思うんですよ。JCの話で、市長も一緒にいたと思うんですが、金曜日、こう
いう話をされた人がいたんですね。私もすばらしいなと思ったんですが、一つのことがやれた
ら、そこからどういうふうにいろんなところに波及させるかという話があったんです。これは
すごくいい考え方だと思うんですよ。それがすべてに、このものをやることによっていろんな
沼田市全体に波及するような施策につながっていくといいなと、そのときに私は思ったんです
が、環境を考えたら、このものから違うところに、例えば経済に発展していくとか、安全のと
ころ、安全には何が今必要で、何を使ったらいいか、木の話をしたら、これはこういうところ
も使えるんじゃないか、いろんなことを議論すると、もっともっといろんなところに波及して
いくのかなと、私はあの講演を聞いていて思ったんですが、そういう感覚をこれから持ってい
かないとだめだなと、あの教授の話はすばらしかったなと私は思ったんですけれども、その辺
について、市長、どうでしょう。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午後3時03分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後3時11分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) 大竹議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 一つの事業を進展させることによって、各方面に総体的な形の中で目配りあるいはまた事業
を幅広く展開していくということについては、それはいろいろと理解はできるところでござい
ます。申すまでもなく、哲学的には帰納法と演繹法というのがございますが、特に帰納法的な
観点からとらまえますと、一つの針の穴に目を通しながら向こう側を広く物事を見ていくとい
う流れがございます。したがいまして、ここのところが一つの大きなポイントであるとすれば、
そこのところを一つ克服することによって向こう側に見える拡大された視線というものは当然
出てくると思っております。したがいまして、できるだけそういう意味では創造性を働かせた
形の中で事業運営を図っていくということが大変重要なのではないかと思っております。
◇18番(大竹政雄君) ぜひそういった考え方で進めていただきたいと思います。環境とい
うのはいろんな分野からいろんなことで広がっていく分野かなと。これから一番皆さんが、我々
としてもそうなんですが、環境問題は一つ一つ精査していかないといけないのかなということ
は多々あるかと思います。
 そこで、そこはそれでいいんですが、地域振興と交流についてということにも当然絡んでく
るわけなんですが、今回、交流推進課というものができました。つくるみたいですね、新年度
から。その中に交流推進係と協働推進係というものが二つに分かれておるんですが、この辺の
ところの中身がなかなか話を聞いていてもよくわからなかったんですね。この前の金曜日の一
般質問の話では、どうも何か抽象的な話ばかりで、本当にここの交流係は何をするのかという
話なんですね。私は、この交流係をせっかくつくった、交流推進係をつくった、協働推進係を
つくった、じゃこの推進係の皆さんが本当に我々の交流をどうこれからつくり上げていただけ
るかという話になろうかと思う。
 私は今回提案をさせていただきますけれども、実は新宿との交流、人的交流だと思うんです
ね。市民と都民が交流することがまず第一かなと思います。すべてに間口を広げたってそうそ
う交流はできないでしょうということなんです。私が言いたいのは、例えば今年度はスポーツ
交流をしたらどうかと。今、沼田市にもいろんな連盟があります。野球から始まって卓球から
柔道から剣道からいっぱいあると思うんです。その人たちが、当然新宿区にも必ず連盟がある
かと思う。向こうの連盟とうちの連盟を会わせて交流したらどうか。その仲を取り持つのが交
流係の人かなと。というようなことをもしやってくれるならば、一回会わせてくれれば、連盟
の皆さんがあとは自分たちで努力をして、ことしは来てもらったら来年は向こうに行くとか、
そういう形になろうかと思う。この前の話もそうなんですが、すべて行政がやっちゃだめなん
ですね。行政がやり過ぎるところがあるということも、この前お話を聞いたときに、まさしく
そうだと思う。やるべき仕事と民間、皆さんがやってもらう仕事はやはりちゃんと分けないと
いかんだろう。私はそこら辺のところを徹底してやってほしいということなんです。ただ、も
し人的交流の仲を持つような交流係ならば、私は交流推進係がやっていただくこと自体がすば
らしいことかなと思っているんですが、その辺についてはどうなんでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 大変示唆に富んだご発言をいただきましたが、結局、今たまたま新
宿区のことを題材にして出されておりますけれども、もちろん当然これは新宿のみならず、板
橋であるとか、あるいはまた埼玉の川口であるとか、県内交流の関係等もございます。そうい
った中で、言われるとおり、ここのところの流れからくると、やはり具体的になった話になり
ますと、新宿区については現在話題となっているカーボンオフセット事業等が一つの大きなキー
ワードになってくると思います。板橋においては、災害協定を結んでいる関係から、言うなら
ば危機管理関係のことが表舞台に出てくると思っております。そういった中で、先般も私自身
が行ってみて、消防団の方との接触もございました。新宿区には女性の消防隊もあるようでご
ざいまして、となると、それはうちの方からすると学ぶ一つの大きな理由にもなります。そう
いうところをとらまえたときに、議員が言われているように、例えばスポーツの関係に着眼す
るとか、あるいはまた福祉関係に着眼するとか、そういうことについてはぜひそういう絞り込
みをする形の中で展開ができれば大変有意義なものになってくるのではないかと思っておりま
す。したがいまして、今、披瀝をされました関係等については、今後の対応策として十二分な
意を用いて展開を図っていければと考えております。
◇18番(大竹政雄君) 新宿の話と板橋の話、実は板橋と新宿、私どもも委員会でちょっと
視察に行ってまいりました。このところとこういう交流事業をしているんだという話も聞いて
きました。今回こういった形の中で交流推進課ができるわけでありますから、福祉の交流ある
いは文化の交流ということで、いろんなことを言っていますけれども、余り広げちゃってもそ
んなにはできないんじゃないか。だから毎年一つずつやっていくべきじゃないかなと。板橋で
も新宿でも、今交流をしているところにすべてそういうものを持ち上げてくれれば、あとは市
民にお願いしますよと、皆さん何とか交流してくれないかという話にしてもらえば、これを皆
さんがやればもっと大きくなるわけですよ。市がやるだけじゃどうにもならないというのがわ
かっているわけでありまして、例えば新宿とそういった交流をしたときに、消防の話はさっき
出ました。例えば向こうから来てもらったときに、例えば1泊2日で来ますよね。そうすると、
皆さんが排出したCO2の問題もカーボンオフセットで1日500円、1,000円を負担し
てくださいよとか、そういう話もできるんですよ、一つの交流から始まるということなんです
ね。だから、何かをしなければ、動き出さなければ次の話にならないということだと思う。だ
から、いろんな人をまず入れる、沼田に来てもらう、我々も向こうに行く、いろんな話をする、
それが交流だと思うんですね。余りにも窓口を広げちゃえば、なかなかそこはうまくいかない
だろうと。うまくいくかもしれませんよ、それはわかりません。ただ、一つ一つ具現化、要す
るに具体化したものをつくって、じゃことしは文化で行こうじゃないか、婦人会で行こうじゃ
ないか、消防で行こうじゃないか、三つ四つどんとつくらないと、例えば推進係の人がどう動
こうかと、動きがとれないんじゃないかと思うんですよ。そのものを考え出すのがトップであ
り中堅の管理職の皆さんであるということに私は思うんですね。歴史から学べなんていう話が
さっき言われていましたけれども、上杉鷹山というのは中間管理職をうまく使った人らしいん
ですね。その人たちがこういったことを皆さんにわからせて、下の連中にちゃんとわかるよう
に説明しなさいよという話をしているのがあの人だという話を本で読んだことがございますけ
れども、まず動き出さなきゃだめ、何でもいいから。何でも考えるなんてだめ。これとこれを
ことしはやろうということで、考えたものが動き出さなきゃ私はだめだと思いますけれども、
それについてどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) そういった絞り込みをして対応していくということは、大変重要な
ことだと思っております。今までの歴史的な経過がございますので、そこのところの歴史的な
経過は踏まえていきたいと思っております。実際問題として、現在表舞台で話題に出ているこ
ともさることながら、実は新宿区が手塚治虫の「ファイアーバード」ですか、「火の鳥」を共
同制作してきたという経過がございまして、新年度に向かってはこの関係が訪れるというよう
な流れになっております。他にもいろいろとそういったこと、今までのいろいろな例の物産の
関係等も実績がありますので、そういうところをある程度凝縮した形の中で展開していくとい
うことが大変重要なことであろうかと思っておりますので、ぜひそこのところは絞り込んだ形
の中で対応を図っていければと思っております。ご承知のとおり、東京都庁も新宿区にあるわ
けでございます。あるいはまた各種著名な大学も随分ございます。国の主要機関もございます。
したがいまして、今後そういうことをよく分析した形の中で、議員が言われたことをしっかり
と受けとめて、そして先様とこちら側がうまく円滑に末永く縁組ができるような温かいあるい
はまた活力のある流れを構築していきたいと思っております。ぜひそういう意味では絞り込み
は大変重要なことだと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇18番(大竹政雄君) 何でも続けていく、継続するということが一番大事なことなので、
いかに継続させるか、させるかというか、市民にしていただくかということになろうかと思い
ますけれども、この交流をこれから大いに進めていくためには、切っちゃだめですよ、絶対に、
いかに継続をさせることが大事なんだということをしっかりととらまえてないとなかなかうま
くいかないかなと思っております。これもほかの団体がいっぱいあるわけですから、じゃこの
団体で今回はやってみようとか、そういう話はそちらの方でやっていただけばいいわけであり
ますけれども、しっかりやっていただきたいと思います。
 そこで、もう一つ私がわからなかったのは、協働推進係というのが今回できるんですね。こ
れはどんな係なんですか、わからないので、市長にお聞きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これは新年度に向かって、先ほども申し上げたわけでありますけれ
ども、市民活動支援センター等の予算措置もさせていただいているわけでございます。そうい
った中で、今まさに市民の方々の参加をいただく場面をしっかりとつくっていくということが
大変重要になってまいりましたし、またそういったことなんです。もともと先進地域では、言
うなればNPO等がこれらにある程度かかわって、しかも段取りが講じられるだけのものがあ
ったわけであります。しかしながら、なかなか本市のような場所についてはこういった協働推
進係をつくって牽引をしていかないと、市民協働等もなかなか活性化されないという判断がご
ざいました。今後、できるだけ市民の、きょうも民活の話が出ておりましたけれども、そうい
うことを進めていくために、協働推進係をつくるわけでございます。
 したがいまして、ボランティア活動の推進であるとか、あるいはまた特定非営利活動という
ことでございますから、これはNPO法人等になるわけでございますけれども、そういうとこ
ろの対応だとか、あるいはまた男女共同参画に関することであるとかというようなことを今後
対応してまいりたいと思っております。いずれにいたしましても、これがよその地域であれば、
先進地域であれば、私の仄聞するところによりますと、既に10年ほど前あたりには大いにこ
れが表舞台に出ていたと受けとめております。これは中山間地域の都市ではどうしても行政が
ある程度介入しなければ、なかなか難しいなという考え方もございまして、今回これらの手だ
てをお願いしているところでございます。
◇18番(大竹政雄君) 配られた組織図の中では、交流推進課があって、推進係と協働推進
係と二つに分かれていますね。そうすると、私が思っていたのは、交流推進係ですから、これ
は外部との交流だという考え方をしていたんですが、要は協働推進係というのは外部じゃなく
て内部だという考え方なんですね、それでよろしいんですか、もう一回お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 一応交流推進係の方でも内部のこともあるかもしれません。ただ、
あくまでも協働推進係でございますから、先ほど申し上げましたように、いろいろと市民協働
等随分いろんな場面で進んでおります。それから、ボランティア活動等もこの間発表会もござ
いました。そういった民間のレベルで今市民活動がたくさん進んでおりますけれども、そうい
うところの総枠を見ていくということになろうかと思っております。当然内部での交流事業等
にもかかわってくるということもあると思います。ただ、協働推進ということで、市の行政体
が及ばなくても民間のそういった自立する団体の方々が市行政の考えているようなことについ
ていろいろな場面でやれるんだと、あるいはまたやっていくんだというような方々をこの協働
推進係を通して応援をしていかなければならないのではないかと思っております。
◇18番(大竹政雄君) 大体わかりました。なかなか交流推進課というのは、私は外部との
接触機関かなと思っておりましたので、ちょっと違っておりました。しかし、これから交流、
新宿であれ、板橋であれ、太田であれ、いろんなところがあろうかと思います。本当に場所が
近いもんですから、2時間もあれば大体行けるわけですから、いろんな交流ができるかなと。
今まで下田の方と交流していたわけですが、何せ遠くて、ちょっとした交流というわけにはい
かないですよね。我々も一回計画をしたんですが、じゃちょっとテニスの大会をやろうじゃな
いかとやったんですが、それはやはり無理だったんですね、遠過ぎちゃって。やはり遠いとい
うのはだめなんです、全然。だから、朝例えば6時ごろ出て8時ごろ着けるとか8時半ごろ着
けるというなら何とかなるんですが、それ以上のことはちょっと交流は向かないなというのが
私はつくづく感じているんですけれども、ぜひそういった意味ではこれからの交流、いろんな
意味でもっともっと幅広くやっていただきたいと思っております。
 私はこの交流推進係はすごく期待しておりますので、この辺のところが何人配属されて、ど
のようにこれから進めて、市長は私が言っていることとは違う進め方があろうかと思いますけ
れども、あったら教えていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思います。
 職員の数等については、いろいろと今精査をしているところでございますので、その辺のこ
とについてはご容赦をいただきたいと思います。
 ただ、これは先般の同僚議員にもお答え申し上げましたとおり、交流推進、仮称ですけれど
も、本部のようなものを内部でしっかり立ち上げなければならないと思っております。そうい
った形の中で、先ほど議員が申し上げているように、新年度に向かって、これはこれでいこう、
あるいはこれでいこうというようなこと等も含めて、セレクトして、主要事業をどこそことど
こそこに置くような形のものをつくり上げていくというようなこと、ですから、ここの課だけ
でなかなか外とのやりとり、あるいはまたいろいろなことを進めることは若干壁ができてくる
んじゃないかと。先ほど申し上げましたように、内部にそういった推進本部的なものを立ち上
げて、言うなれば戦略を、例えば議員がきょうも言われたように、企業誘致のことについて一
体全体何をやっているんだというご指摘をいただいたんですけれども、例えば交流推進の中で
そういったところのねらいを定めた形の中で事前に手を打っていくときにどうしていったらい
いのかと。例えば藤森さんはご案内のとおり八重洲の方に会社がありますよね、たしかデルモ
ンテさんもそうだったと思いますけれども。そうすると、そういった方々の今までお世話にな
った企業体との関係等についても、それはやはりいろいろと戦略を立てて応対をしていかなけ
ればいけないと思うんです。したがいまして、そういう意味では推進本部的なもの、「的なも
の」としか今は言えないんですが、立ち上げた形の中で、できるだけ毎年一つずつ確実に実績
が上げられるように、議員が言うように余り窓口を広げ過ぎちゃって、ふろしきに包み切れな
いようなことがないような対策を講じていく必要があろうかと思っております。
◇18番(大竹政雄君) そういった形の中で、一番私が進めてほしいのは、その中でいかに
民間を活用するかということなんです。市民をいかに活用するかということを重点に物事を進
めていただきたいなと思っております。行政だけがやったって何もならないので、やり過ぎも
よくないし、いかに市民の皆さんが交流をするということをできるような企画をぜひやってい
ただきたいと思います。
 それでは最後になりますけれども、行財政改革の方に進めさせていただきますけれども、な
かなか行財政改革、難しい分野でございまして、お金がないということで、なかなか前に進ま
ないのが現状であります。この前も話があったかと思うんですけれども、公共施設がいろんな
ところであちこちあいちゃっている、前にもらったものがあいちゃっている。今活用されてな
いものがあいているとかというのがいっぱいあるわけですが、検討委員会で協議していますよ
と市長は答弁するんですが、なかなかこれが結論が出ないんですね。私はやはり結論をいつも
出すような気持ちにならないと、すべて行財政改革なんてできないと思うんですよ。3年なら
3年で区切るという基本的な考え方を持っているんですが、その辺についてはずっと、例えば
5年前のことを言って、また同じことを言われるんですね。そうじゃなくて、私は3年なら3
年で切るとか2年で切るとか、あるいは長いやつは5年で切るとかという考え方で進めていか
ないとだめだと思うんですけれども、その辺の考え方についてはどうなんでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 議員のご指摘に対して、言われることについてはまさにそういうこ
とだと思っております。現実に警察のところの部分等を見てもあのような状態でいいわけがご
ざいません。したがいまして、思い切った手だて、それにはまたかかるものもかかってくるわ
けでございますけれども、言われるとおり、そしてまたご案内のとおり、南郷の学校のように
使えるところについては使えるような方向の結論、そういうものを導き出していくということ
が大事だと思っております。
◇18番(大竹政雄君) ぜひそういった形の中で物事を進めるのは、必ず物を切って物事を
進めていくということをぜひお願いしたいと思います。
 先ほども話をしたんですが、行政評価なんていう評価制度をつくりました。あれもそうなん
ですけれども、その年々によって考え方も当然変わっていくわけでありますから、その年、今
年度21年度に対する評価というものをしっかりとやらないと、私は無意味だと思うんですよ。
これほど経済状況が悪くなったときには、ここの問題はこうなんだなということを一つ一つ精
査していかなきゃだめなんだろうと思う。景気がよくなればまた違った考え方が出てくるだろ
うと。だから、毎年、市長は一進一退であると年度ごとにそういう話をどこかでされていまし
たよね。当たり前のことだと思うんですよね、毎年変わっているわけですから。だから、そう
いったことを評価したものを毎年本当に真剣になって取り組まないと、あのもの自体がだめに
なっちゃうんじゃないかな。あのものを本当に評価する、皆さんが真剣に考える。これから我々
はもう配られわけですから、議員も本当に評価に対していろんな意見が出てこないとおかしい
と私は思っておりますけれども、ぜひ行財政改革をすることに対してこれをつくったわけです
から、私は基本をここに持っていかなきゃおかしいんじゃないかと思っているんですが、その
点についてはどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 評価の関係等については、当然そこのところを反省材料として後に
対応していくということになります。したがいまして、議員がご指摘されていることについて
は、そういう流れでこれから行政運営を進めていかなければならないのではないかと受けとめ
ております。
◇18番(大竹政雄君) それでは、最後に1点だけ、行財政改革で聞きたいんですが、今回
経常収支比率がなかなか減ってこないということで、当然改善策、市長は考えているんだろう
と思います。その辺についてお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 結局、経常収支比率を削減していくには、現実にかかっている経常
経費を落としていくことに尽きると思うんです。したがいまして、今回もいろいろと私どもあ
るいはまた職員の方々にもお願いをした形の中で職員あるいは私どもの関係等については対応
させていただきました。これからも一つずつ何とかこれが改善されるように努力をしてまいり
たいと思っております。
◇18番(大竹政雄君) 何か抽象的な話なんですよ。そうじゃなくて、「こうだ」というも
のを出してもらうといいかなと。私は前回も前々回もこのことをばっちりやっていますから、
それは私の言い分は多分わかっていると思いますから私はここで言いませんけれども、あえて
言いませんが、市長がおれはこうするんだよというものが見えてこないと、何か抽象論でおし
まいになってしまうかなということで、非常に私は残念なんです。ぜひその辺のところは、本
当はこうなんだということを見せていただきたいなと思っておりますけれども、その辺につい
てはどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 実際問題として、余り声高には申し上げてこなかったわけでござい
ますけれども、現実に沼田市長は県下12市の中では最低のお金をもらってお世話になってい
るわけでございます。私は常日ごろ職員に言ってきたわけでありますが、とにかく今の現状を
見れば最低でいいんだということで、私は指導してきたつもりでございます。それはいろいろ
な総体から考えても、実態に見合った形の中で頑張っていくにはその方法しかないと思ってそ
ういう手だてを打ってまいりました。したがいまして、常に市民の方々の税金でもってお世話
になっているわけでございますので、市民が厳しいときに私どももそこのところは襟を正して
いく必要があるということでございます。一連の歴史的な経過の流れを見れば、常に少なくと
も沼田市長はそういった流れできたということだけは申し上げておきたいと思います。
 ただ、それだけではご案内のとおり微小でございますので、総体的なことになりますと、ど
うしても経常経費の削減ということになってくるわけでございまして、それらについては今後
も関係機関のご理解をいただいて一歩ずつ前進できるように努力をしてまいりたいと思ってお
ります。
◇18番(大竹政雄君) ぜひ関係機関全員の皆さんで協議をしていただきたいということで
お願いをしたいと思います。
 きょういろんなところでグリーンベルの話が出ましたけれども、もらわないということで、
受けないということになりました。私は、市庁舎という問題は、必ず本庁舎という問題が出て
くると思うんです。これはほとんどのところが4本柱すべて絡んでくるんだと思うんですが、
本庁舎はつくらなきゃだめだろうと。これだけ耐震の問題も出ております。時期も来ているわ
けですから、つくらなければいかんだろうと思うんですが、合併特例債というのは26年まで
きり使えないはずですよね。23年までの健全化計画が出ているわけでありますけれども、そ
れ以降に何とか間に合わせるぐらいの気持ちにならないと、私は市の本庁舎というのができな
くなってしまうんじゃないかな。今の経済状況あるいは自治体が抱えている今のお金を考えれ
ば無理だろう。そこで、これからもしその計画があるならば、もう新年度あたりから計画をつ
くっていかなきゃいかんだろうと思うんですよ。基金も積み立てていかなきゃいけないし、そ
れなりの準備が必ず必要だと思うんですが、それについてはどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 本会議でもありますので、なかなか後にいろいろと残ってまいりま
すので、微細なこともなかなか申し上げることが難しいのでありますが、今、市のみならず、
県もいろいろと行財政改革をやっているわけです。そのことが県をしても現実にいろいろなも
ろもろのものを持ち合わせることができないような状況も実は流れとして来つつあるんです。
これらを見たときに、一面的なものだけでもって物事の尺度をはかれないというような時代が
来ているなと思っております。したがいまして、私どもがそこの辺のところについては発言を
慎重にしてきている経過があるんです。今後、そういった国や県の動向、改革の動向、同時に
私どもの方がそれらをどう分析調査をして、そして沼田市民の合意形成を得られるところの部
分が一体どういうところにあるのかということを各方面からの分析が必要なのではないかなと
思っております。したがいまして、きょう議員からご提起されたことについては、重要な沼田
市の中枢となるべきところの調査の問題でございますので、今後も関係機関といろいろとご指
導いただきながら真剣に取り組んでまいりたいと考えております。
◇18番(大竹政雄君) 最後になりますけれども、今回、市長が性善説という話でここへ載
せておりますけれども、ちょっとその話をさせていただきたいと思います。
 性善説というのは、人間の本性は善であり、仁、義を備えている考え方だと。仁というのは
悲しみ、思いやり、自己の抑制、他者への思いやり、義というものは物事の理にかなったこと、
利害を捨て人道、公共のために尽くすことということになっております。性善説はそうなんで
すが、性悪説というものが当然あるわけです。当然知っていると思うんですが、荀子の性悪説
は、人間の本性は悪であるということなんです、現実問題として。私はどっちかなというと、
この本を読んだときに私も悪の方かなとつくづく感じている。例えば知らないふりをしたり、
他人の不幸を喜んだり、風見鶏になったり、他人のせいにしたり、自分の都合のいいように考
えたりということになっているんですね。これはやはり私も持っておりますけれども、みんな
持っているんじゃないかと私は思うんですが、この辺のところと性善説と性悪説、しっかりう
まくかみ合わせた中でこれからの市政運営をやっていただきたいというのが私の今回の最後の
お願いなんですけれども、その辺のところを最後に市長に聞かせていただいて、私の一般質問
を終わりたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 今回、施政方針に、「天地人」という話題のことが随分表舞台に出
ておりましたので、市民の団結をしていくために、「天の利は地の利にしかず、地の利は人の
和にしかず」という言葉を引用させていただく形の中で孟子の性善説をとらまえて述べさせて
もらったところでございます。ご案内のとおり、性悪説という立派な学説がございまして、こ
れは荀子という方が述べられた言葉でございます。こちらの方はどちらかというと法律論の方
に行ったわけです。言うなればお互いがそういったことで勇み足をすることもあろうから、や
はりお互いのことを牽制し合う意味で、法律でもってお互いのところを牽制していこうという
ような流れになっております。現在それのいずれがいいのかということについては、つまると
ころなかなかの論議がございまして、決定的なものは現在の歴史でも持ち合わせているという
ことにはならないのではないかと思っております。ただ、大もとは孔子の教えの流れから来て
おりまして、そして孟子、荀子の流れに分かれていったという経過があるようでございます。
議員がおっしゃっているように、それもこれもそれぞれ一理ございまして、先ほども言うよう
に決定的なものは実際問題あるということにはなっていないという流れでございます。したが
いまして、今回の施政方針では団結して頑張っていこうということでもって申し述べたわけで
ございますけれども、荀子の持っている考え方は現在の法理論だとか、あるいはもうちょっと
突っ込んで言うと、人はやはり教えなければよくならないのではないかというようなことも根
底にありまして、教育の筋にもこの考え方が多く影響していると私は受けとめております。し
たがいまして、それぞれのものの持っている意義をしっかりとした形の中で対応を図ってまい
りたいと思っておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 次に、片野彦一議員。11番。
〔11番 片野彦一君登壇〕
◇11番(片野彦一君) 通告に従い、一般質問をさせていただきます。
 最初に、定額給付金についてお伺いいたします。
 昨年の石油、穀物などの資源高に端を発した物価高騰に米国発の金融危機が加わり、100
年に1度といわれる世界同時不況が国内に大きな衝撃を与えております。そんな状況で、庶民
は先行きの不安から、国のGDPの約6割を占める個人消費が落ち込み、ますます景気は冷え
込んでおります。
 国においては、去る3月4日、関連法案が成立し、第2次補正予算が決定いたしました。数
年来の物価高騰に反しての収入減にかんがみ、個人消費の活性化対策として定額給付金の支給
が決まりました。庶民の意識も、定額給付金の是非から「いつもらえるのか」へと変化してお
ります。本市は、本制度の効果についてどのような見解をもっておられるのか、また円滑な実
施に向けた今後の体制についてどのように考えておられるのか、それぞれお示し下さい。
 次に、ドクターヘリ導入について伺います。
 1分1秒を争う救急医療。県内どこでも25分以内に到着し、救急医療を画期的に向上させ
るドクターヘリが前橋赤十字病院に配備され、2月18日から運行が開始されました。ドクター
ヘリは、医師と看護師が搭乗して出動するため、「空飛ぶ救急病院」とも言える存在でありま
す。交通事故などで被災した場合にあっても、15分以内に適切な治療が行われるならば、救
命率が高まり、後遺症が軽減されることが実証されております。実際の運用については広域消
防の判断により行われると思いますが、本市においては、離着陸基地の位置と基地数はどのよ
うになっているのか。また、費用について、個人、自治体の負担は生ずるのかお伺いいたしま
す。また、2点について市民への周知はどのように行うのかお聞かせ下さい。
 次に、環境対策についてお伺いします。
 自然エネルギーの普及について。
 二酸化炭素などの温室効果ガスを生み出す原因としては、石炭や石油、天然ガスなどの化石
燃料の燃焼が上げられ、その根本的な解決のためには化石燃料によらない新エネルギーを確保
することが求められています。その新エネルギーの中でも太陽光発電については、天然資源に
乏しいわが国において広く普及が可能なエネルギーとして注目を集め、その導入量は平成18
年度末で170.9万キロワットであります。一方で、住宅用太陽光発電システムは平成19
年度末で累積40万件まで拡大しましたが、国の補助金制度が平成17年度に廃止された結果、
18年、19年と設置件数が前年比マイナスとなり、普及率世界一の座もドイツに抜かれるこ
とになりました。
 そこで、本市の住宅用太陽光発電システムの普及について伺います。
 標準家庭では、太陽光発電システムを導入した場合、石油を年間729リットル以上も削減
し、また杉の木289本が吸収する二酸化炭素を削減すると仄聞しております。本市において
は、太陽光発電をどのように位置づけておられるのか、また今後の普及についてのご所見をお
伺いします。
 次に、新宿区とのカーボンオフセット制度について。
 カーボンオフセット制度は、2005年にイギリスの環境担当大臣の呼びかけで始まったと
のことですが、みずからの生活の中で環境に負荷をかける行動をなるべく控えることはもちろ
ん、旅行や車の運転など日常生活の中でどうしても排出してしまうCO2を植林や育林など、
CO2を吸収する森林の保護育成のための事業に寄附する、また太陽光などクリーンエネルギー
事業に寄附する、温室効果ガス排出削減のための事業に寄附することなどによってオフセット
(相殺)し、環境への負荷を回復させるものであります。前向きに取り組んできた本市として、
この事業にさらにどのように取り組むのか、お考えをお示し下さい。
 次に、ペットボトルキャップの収集実施についてですが、沼田市においてはプラスチックの
資源として回収していると思いますが、このキャップで世界の子供にワクチンを届けようとす
る運動が各地で広がっております。キャップ400個に対して10円になり、800個で20
円、ポリオワクチンの1人分になるそうです。今、アジア、アフリカには小児麻痺や栄養失調
などで命を落とす子供たちが大勢います。沼田市としてもこの収集を市民の運動として取り組
んでいただきたいと思います。また、子供たちにとっても命のとうとさを学び、社会に貢献す
る教育の場となると考えられますので、その点についての見解を伺いたいと思います。
 以上が私の質問です。ご答弁をよろしくお願いいたします。
◇議長(金井康夫君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの片野議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、景気対策について、定額給付金について、本制度の効果についてどのような見解を持
っておられるかについてでありますが、定額給付金給付事業につきましては、景気後退下での
生活者の不安にきめ細かく対処するため、家計への緊急支援として、また家計に広く給付する
ことにより消費をふやし、景気を下支えする経済効果を期待して実施されるものであります。
 事業実施につきましては、市町村が実施する事業に対し国が補助金を交付することによりそ
の推進を図るとされており、本市におきましては給付対象者数約5万4,000人、定額給付
金支給総額約8億3,000万円に及ぶものと試算をしております。
 議員ご質問の本制度の効果についての見解でありますが、実施の際にはさきにも申し上げま
したとおり約8億3,000万円という多額な給付金が支給されますことから、定額給付金給
付事業の趣旨を市民の皆さんにご理解いただき、定額給付金による消費拡大が図られますよう
期待するものであります。
 次に、円滑な実施に向けた今後の体制についてどのように考えておられるのかについてであ
りますが、定額給付金給付事業の円滑かつ的確な事務を行うため、本年1月に12課17名で
組織する定額給付金プロジェクトチームを設置し、現在検討を進めているところであります。
 定額給付金の申請受け付けにつきましては、2万件を超えること、給付金の支給が原則口座
振込となることなどにより、その事務に多くの日数を要するなどの課題はありますが、実施の
際には定額給付金給付事業が円滑に進められるよう全庁を挙げて対応を図ってまいりたいと考
えております。
 次に、医療対策について、県のドクターヘリ導入について、ドクターヘリの配置、運用が開
始されたが、ランデブーポイントの設定等運用方法はどのように計画されているのかについて
でありますが、本県でも救急医療用ヘリコプター、いわゆるドクターヘリの運用が前橋赤十字
病院を基地病院として2月18日から始まったところであります。このドクターヘリは、救急
専門医や看護師がヘリコプターに搭乗し、到着場所から高度な救急医療を開始するというもの
で、救命率を左右する治療開始時間の大幅な短縮が図られ、救命率の向上が期待されているも
のであります。
 ご質問のランデブーポイント、いわゆるヘリと救急隊が合流する地点の設定についてであり
ますが、現在、本市内では県立森林公園21世紀の森駐車場、沼田市総合運動公園、沼田公園
野球グラウンド、白沢農民広場、沼田北小学校、沼田中学校及び利根中学校の以上7カ所が場
外離着陸場として指定されております。
 また、運用方法についてどのように計画されているかについてでありますが、本県のドクター
ヘリは、基地病院である前橋赤十字病院に常時待機し、各消防本部からの要請に基づき出動す
るものであり、県内全域に20分以内で到着が可能とのことであります。また、ドクターヘリ
の運用経費は年間1億7,000万円であり、国と県が折半して負担するとのことであり、市
町村及び広域圏での負担はありません。また、個人の負担につきましては、搬送費用は無料で
あり、治療費及び往診料等が個人の負担となるもので、病院内での治療と同様の扱いになると
理解しております。
 なお、市民への周知についてでありますが、「ぐんま広報」の3月1日号において運用開始
についての記事が掲載され、周知が行われておりますので、市においては特に計画しておりま
せんので、ご理解いただきたいと思います。
 次に、温暖化対策について、環境対策について、自然エネルギーの普及について、どのよう
に計画されているのかについてでありますが、太陽光や水力、風力などの自然エネルギーは、
化石燃料に比べて枯渇する心配がほとんどなく、エネルギーを得る際に二酸化炭素の排出量が
少ないなどのメリットがあることから、温暖化防止策の一環として利用が活発化してきており
ます。その中でも無尽蔵である太陽光を利用した発電システムは、エネルギー源の確保が容易
であり、発電時に二酸化炭素を全く排出しないため、環境負荷が少なく、またエネルギー資源
問題の有力な解決策の一つとされておりますが、まだ設備コストが高く、国では住宅用の発電
システム設置に対する補助を平成17年度で一たん打ち切りましたが、本年1月より再開して
おります。
 太陽光などの自然エネルギーの活用推進につきましては、沼田市環境基本計画の中で地球温
暖化防止の基本施策に位置づけており、本市は気象統計でも日照時間が長いという特性を持っ
ておりますので、これを生かして太陽光発電の普及を図るため、新年度より市内で住宅用の太
陽光発電システムを設置または購入する方に対して財政支援を行うことといたしました。この
普及につきましては、広報やホームページ等に掲載して周知を図るとともに、建築関連事業者
にも補助制度の情報提供を行ってまいりたいと考えております。
 次に、新宿区とのカーボンオフセット事業はどのように取り組むのかについてでありますが、
さきの議員のご質問にご答弁申し上げましたとおり、本市は面積の約8割を山林が占めること
から、森林整備を推進することで二酸化炭素を吸収し、地球環境を保全することができるもの
と考えております。そこで、新宿区との交流事業を進める中でカーボンオフセットを提案して
きたところであります。
 本年2月13日、新宿区の新年度予算案の記者会見の中で、中山区長は、地球温暖化対策と
して、区民のエコ活動にポイント制度を導入し、区外で植林活動を進め、植林をする場所につ
いても利根川流域や多摩地区で検討していることを表明しております。本市はその利根川流域
の候補地として、現在その打診を受けて協議を進めているところであります。また、植林の候
補地のほかに、森林の役割や生態系、植生の学習の場として、子供から大人までの環境学習の
場を整備することで交流の輪が広がると思いますので、さらに研究をしてまいりたいと考えて
おります。
 次に、ペットボトルキャップの収集実施についてでありますが、二酸化炭素の排出を削減し、
世界の子供たちにワクチンを贈ることを目的として、NPO法人エコキャップ推進協会が設立
され、そこが窓口となって全国規模でペットボトルキャップの回収活動を展開しております。
本年2月現在、全国で1万1,000を超える個人や団体、企業等がこの運動に参加し、市内
でも2団体がキャップ回収に協力していると承知をしております。
 運動の内容は、団体等が収集したキャップをエコキャップ推進協会が回収してリサイクル業
者に売却し、それによって得られた収益金をやはりNPO法人の「世界の子どもにワクチンを
日本委員会」に寄附し、そこから国連児童基金、ユニセフを通じて、各国の子供たちが予防接
種を受けられるようになる仕組みと聞いておりますが、昨今の急激な経済悪化の中で、ペット
ボトル本体を始めキャップについても有価資源としての再生ルートが非常に厳しい状況に置か
れております。
 市は、指定プラスチック製容器類に含めてキャップを資源物として収集し、リサイクルを図
っておりますが、収集団体等によるボランティア活動の趣旨は環境面からも大変よいことであ
り、今後の市の対応につきましては、安定した事業展開が持続可能かどうかなど検討して対応
してまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、片野議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇11番(片野彦一君) ご答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。
 最初に、定額給付金ですが、これは内容的には履行とか意義、効果についてはわかりました。
大体同じような意識を私も持っております。
 それで、最初にも申し上げましたが、いつ支給されるのかということが今一番の関心事だと
思います。法案の通った翌日には青森の西目屋村ですか、北海道の西興部村では早々に支給を
開始したということがあります。年度内支給、3月末までに開始するというのが約400団体
と発表されております。これは全体の22.2%、4月上旬、中旬が528団体と発表されて
おります。そういった中で、これは年度内に支給されるところは中小の自治体が多いわけです
けれども、その中でも東京の足立とか中野あるいは神戸市、久留米市などでは年度内に支給す
ると。こういう大都市でも実際そういう段取りになっているということでございますが、沼田
市については大体いつ支給の目安をつけているのかどうか、その辺を聞かせてください。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(金井康夫君) 休憩します。
午後4時05分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後4時14分再開
◇議長(金井康夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) 片野議員の再質問にお答えしたいと思います。
 まず、この流れでございますけれども、既に議員ご承知だと思いますが、まず市区町村が申
請書を郵送あるいはまた申請書の受け取りという形になります。つまり市区町村が申請書を郵
送するわけです。申請者がそれを受け取るということになります。次の段階は、住民が申請書
に振り込みを希望する金融機関の口座番号を記入し、本人確認書類、運転免許証の写しなどを
あわせて市区町村に返送して、今度は給付受け取りのために市区町村が本人確認の上、振り込
む、あるいは役所で現金を受け取ることも可能ということになっておりますが、そういう大枠
の流れでございます。
 本市は、受給対象の家、これが2万126件、人と言ったらいいんでしょうか、受け取る対
象者数が5万3,954人、お金は8億3,470万4,000円ということでございます。
流れは、新聞紙上に既にいろいろと出ておりますが、うちの場合はどうしても5月中旬になら
ざるを得ないという流れがございます。と申しますのは、定額給付金の関連予算が3月24日、
火曜日、議会最終日の議決予定になります。事業実施の期間が平成21年3月24日から平成
22年2月18日になります。給付リストの作成が3月24日からおおむね3月27日まで、
申請書の郵送が3月30日。申請書を受理して、4月6日から10月6日にかけていろいろと
段取りがなされ、受け付けは4月12日からとなります。会計の手続が5月27日から11月
30日という流れで全体を考えているところでございます。
◇11番(片野彦一君) 今の回答では5月中旬以降にならないと支給できないということの
説明であったと思いますが、その間については先ほど11課から11名のプロジェクトチーム
で対応しているということでありましたけれども、その辺の事務の量、これが一挙に起こって
くるということで非常に多いことが予想されるわけですけれども、その辺の効率的な手続とか、
そういったものについて、今こういう時代ですから、雇用の問題も含めて臨時の職員等を雇用
してその対策に当てるとか、そういうことは考えていなかったのかどうか。いずれにしまして
も、5月中・下旬以降というのは非常に遅いような感じがいたします。これは最近、庶民の間
で非常に明るい話題ですが、これが時期を逸してしまったらば、なかなか価値も半減するんじ
ゃないかと思いますが、その辺についてお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) できるだけ対応方を早目に早目に考えていきたいと思います。ただ
いまの職員関係のことについては、総務部長から答弁をいたさせます。
◇議長(金井康夫君) 総務部長。
◇総務部長(大嶋政美君) 命により、お答え申し上げます。
 まず、その体制づくりのための臨時職員についてでございますけれども、これらにつきまし
ては臨時職員を手当てして速やかな対応に処していく考え方でございます。
 それから、先ほど市長が申し上げましたように、2万件に及ぶ処理をするために、どうして
も集中するのが申請者から市役所が申請書を受け付ける時期になってまいります。そのために、
先ほどの説明のとおり4月6日から受け付けを開始いたしますけれども、市内全域で4月12
日に一斉受け付けするような形で市内何会場かに場所を設定いたしまして、1日、休みの日に
なりますけれども、9時から5時までの間という予定でおるわけでございますけれども、一斉
受け付けをしてなるべく市民の方の混乱を避けると同時に、早目にその手続を進めるような形
での対応を考えていることも申し添えさせていただきます。以上でございます。
◇11番(片野彦一君) なるべく早目に支給できるように対応するということですので、ぜ
ひお願いしたいと思います。これはせめて、私が思うに5月の連休前ぐらいであれば非常にい
いんじゃないかと、そういった意味合いも込めてぜひお願いいたします。
 それと、そのスピード感とちょっと矛盾するかもしれませんけれども、今、県内では太田と
か富岡、みどり、みなかみ、この辺で販売価格より利用価値の高い、要するにプレミアム商品
券といったようなことも考えているようですけれども、実施するようですが、沼田市において
はそれを検討されたのか、あるいは検討しているのか、その辺についてお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、この関係についていろいろと1月の時点で商工会議所等にも
照会したりした中では、ご案内のとおり、そういった機運がなかったという流れがございまし
た。ただ、ここに来て陳情が出てまいりまして、特にこの関係等についてそういった動きがご
ざいましたので、市長の立場からいたしますと、それらについては検討を加える必要があるん
じゃないかということでもって指示はしてきたところでございます。ただ、商工会議所の方か
らその後そういった正式な要請があるのかなと思ったら、まだそれは出ていないようでござい
まして、現時点では商店街の方々からそういった要請が出ているという経過がございますので、
申し上げておきたいと思います。
◇11番(片野彦一君) そうすると商工会議所からまだないと、主体になる場所かと思いま
すけれども、それについて市の方からどうかということも変だと思いますけれども、一応商店
街の方から来ているということでございますが、それが給付金の支給を受けるまでだったら、
その発行が決まれば間に合うと思われます。そういった意味ではそういうことも対応していた
だければと。いろいろこれは時間的な戦いもありますけれども、地元で買物をする、あるいは
豪華賞品が当たる抽選会とか、各地ではいろいろなことを考えてやっているようなんです。そ
れが地元経済の活性化につながるという意味で取り組んでいるようです。そういったことも含
めてぜひ検討項目に加えていただければと思いますが、その辺もう一度お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 実際問題として、この関係が3月2日付で、商工会議所の方からは
何か補足的に商店街の方々の要望を応援する形の中でということだったんですが、そちらはま
だ出てない。商店街連合会の小池さんと本町通り商店街の横山さんの名前の方は出ているよう
でございます。いずれにしましても、これはそれぞれの団体でもリスクが伴ってまいりますの
で、そこらのところもよく連動した形の中で考えていかなければいけません。したがいまして、
関係団体の考え方を承る形の中で今後の対応に処していきたいと思っております。
◇11番(片野彦一君) その辺についてよろしくお願いしたいと思います。
 それともう一つ、住民登録をしていない人への対策ですが、ホームレスなどは少ないと思い
ますけれども、DV等の被害を受けて世帯主と別居している人とか、そういう人たちに対して
の対策、そういったことについてチラシの配布とか、そういうことについては何か考えている
のか。
 それともう一つ、事故があった場合、配達不能とか配達遅延とか、そういうことも考えられ
ると思いますが、そういったものが住民に届かない場合、その住民からの申告に対してどう対
応するのか、その辺のことについての対応策があればお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 総務部長から答弁をいたさせます。
◇総務部長(大嶋政美君) 命により、お答え申し上げます。
 まずもって、住民票のない方等の取り扱いについてですけれども、最後まで私も承知してな
いんですけれども、いずれも国の方からそういう人たちの取り扱いについての要綱が示されて
いますので、それらに沿って対応していくという答弁でご容赦いただきたいと思います。
 それから、住所不定というような部分での取り扱いなんですけれども、これもいろんなケー
スがありまして、一概に申し上げられないところがあるんですけれども、それらについてもケー
ス・バイ・ケースの指導が国の方から示されていますので、その取り扱い要綱に従っての措置
になろうかということでお願いしたいと思います。
◇11番(片野彦一君) 前向きにそういう方たちのためにも努力するということで理解いた
しました。これはよろしく給付金についてはお願いしたいと思います。
 次に、ドクターヘリの導入についてお伺いします。
 これは先ほども申しましたが、回答をいただいたんですが、内容的には県と消防署の分野だ
ということですが、これは定員がドクターヘリは6人だということで、操縦士と整備士と医師、
看護師、患者、付添人といったことで、主な医療機器もストレッチャー、医療器具、薬品、薬
液微量注入器、モニター、除細動器、電動吸引器、酸素ボンベ、そのほかにも携帯型の超音波
診断装置とか人口呼吸装置とか、いろいろ装備しているようであります。そういった意味で、
総合病院とはいかなくても病院の機能を十分に発揮できるというものです。ですから、先ほど
も言いましたけれども、交通事故なんかの場合には15分以内だったら大体助かるということ
なんですが、交通事故で大量出血した場合は大体30分で生命を落とすと言われています。そ
れに対して、ドクターヘリは200キロですから、先ほど市長の答弁にありましたように、県
内どこでも20分以内ということですので、ドクターヘリの活動の場というのは、活躍の場と
いうのは大きいんじゃないかと感じます。先ほど7カ所のランデブーポイントの紹介がありま
したけれども、大体そんなものかなと私も思います。
 先ほど県の広報で周知しているということですが、沼田市民も市の広報をなかなか読まない、
県の広報というのはなおさらじゃないかと思います。そういった意味では、いざというときに
はそういう意識があるということが非常に大事だと思いますので、何らか考えていただければ
と思いますが、そのほかにもまたその運用上で特に市として万全を期しておく意味で何か考え
ていることとかあれば、留意している点があればお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど答弁で申し上げましたとおり、「ぐんま広報」の3月1日号
でそれぞれの記事が掲載されているということで、これは全戸配布されていると思います。た
だ、きっとこういったランデブーポイントとのこと等についての紹介がその記事に載っていた
かどうかということについては何とも私から今申し上げるあれじゃないんですが、必要があれ
ば4月1日号の市政だよりにその辺のことについて紹介していくことはできるのではないかと
思っております。
◇11番(片野彦一君) わかりました。よろしくお願いいたします。
 次に、自然エネルギーの取り扱いについて、太陽光発電ですが、沼田市も先ほど日照時間の
多いところだという話がありました。これは国の方策として、洞爺湖サミットで長期目標とい
うのが決まりました。それは2050年に現在の炭素の排出量を半分にするという非常に大き
な目標ですけれども、さらに昨年の閣議決定で、低酸素社会の行動計画というのがありますが、
2020年に現在の10倍、1,700万キロワット、30年には40倍、7,800万キロ
ワットの太陽光発電を導入する目標を掲げているわけです。そのほかにメガソーラーの発電も
ありますが、それはわずかで、大半が住宅向けの太陽光発電であります。先ほど日照時間、沼
田市は非常にあると言いましたが、県でも山梨とか長野とか群馬というのは非常に長いようで
す。その中で、沼田市は、この間資料をもらったんですけれども、過去30年間のデータで5,
129キロワット、年間当たり発電できると。これは三洋電機が試算しているんですけれども、
日照時間から計算してこういうデータが出ています。これは4キロワット当たりです。同じデー
タで台東区では4,650キロワットということで、1割近く沼田市の方が多いのかなという
感じがいたします、この数字でも明らかなんですけれども。そういった中で、これは日本全国
どこでも太陽が出ていればこれだけの発電ができるよということだろうと思います。そういっ
た意味では非常にエネルギーというのはすごいんだなという感じがいたします。
 先ほど補助金がとまって設置件数が減っちゃったというんですけれども、平成19年度に4
万9,000件あったんですね。しかし、20年度に第1次補正予算で復活したわけです、国
の補助金が。それによってことしの1月、2月には申請件数が2カ月間で1万1,000件あ
ったということでございます。16年はキロワット当たり4万5,000円、17年がキロワ
ット当たり2万円、今回はキロワット当たり7万円という補助になっているわけです。これは
普及は補助金だけではなかなか進まないと思います。そういった意味で、電力会社に太陽光で
発電した分の買い取りを倍にしようというような方針も出ているようですけれども、ただ、補
助金による普及の促進というのは非常に大きいと思います。沼田市の場合、補助金に対する考
え方、キロワット当たりどのぐらいできるのかなという考えがあればお聞かせ願いたいと思い
ます。
◇市長(星野已喜雄君) 市の支援内容は、設置する太陽電池モジュールの最大出力に応じて
1キロワット当たり2万5,000円で、最高10万円の補助とする形での提案になっており
ます。これは県内12市の中では館林市が同様の対応の手だてをしているところでございます。
 なお、現在行っているのは、うちを除いて6市町でございます。前橋、太田、館林、大泉、
明和、中之条でございます。
◇11番(片野彦一君) わかりました。ぜひこれからも続けていただければと思います。
 あと、雇用の問題も含まれるんですけれども、経済産業省資源エネルギー庁は、21年度、
太陽光発電システムの設置のための人材育成の支援に乗り出したんですね。これは3年間で9,
000人、1年間3,000人ということですけれども、都道府県単位で実施されるようです
が、このシステムに関する講習あるいは技術的な指導、こういったものを行って、九州の工務
店あるいは電器店、離職者、学生を含めて年間3,000人を対象に講習をするということが
打ち出されております。これは環境対策と中小企業の成長産業の参入とか、あるいは離職者の
対策とか、こういうことをねらって、まさに一石三鳥をねらっているわけなんですが、市とし
てもこういうことについては早急に早目に手を打つ必要があるんじゃないかなと思うわけです
けれども、それに対して考えがあればお聞かせください
◇市長(星野已喜雄君) 上位の機関の考え方でもあります。私どものところでなじむかどう
かということも精査して、そして実効があるものであれば対応を図らなければいけないと思っ
ております。いずれにいたしましても、検討させていただきたいと存じます。
◇11番(片野彦一君) よろしくお願いいたします。
 次に、新宿区とのカーボンオフセットについてお伺いしますが、この件については同僚議員
が何回も聞いておって、大体理解できました。大体理解できたというか、これから検討して、
まだ方向は具体的には決まってないということが理解できたという感じですけれども。
 その中で、新宿は既に伊那市と先ほど話がありましたように提携しているということで、学
習の場を提供する、あるいはそういったことがやられるようですけれども、これは伊那市と新
宿が一番先だということで、非常に斬新的な政策でもあるし、行事だと思います。そういった
中で、それを早く進めるということが大事だと思います。先ほど議会の議決、新宿、沼田両方
ともだと思いますけれども、そういったものが済んだら早急にやりたいということでございま
すが、これは何といいますか、いろいろな案があって、先日の同僚への回答では白沢地域を代
表に考えているということでございましたが、向こうの方たちがお金を出すなり植栽をするな
り、そういったことに寄与するにしても、わかりやすい場所あるいはみんなが見える場所、そ
ういったところが大事なのかなと思います。例えば老神温泉の近くとか、あるいは望郷の湯、
そういったところに、人が集まるところの近くの山、それから問題があるかもしれませんけれ
ども、戸神山とか三峰山とか、これは民有地が多くて実現は不可能かもしれませんけれども、
そういったところ、高速道路から見えるようなところにそういった意味のカーボンオフセット
の植樹をすると。モミジなり桜なり、そういうもの、ここは新宿の桜、こっちは板橋のモミジ、
あるいはほかのところの木というふうな格好にできればいいんじゃないかなと思いますけれど
も、その辺について、これからの話でしょうけれども、何か考えがあればお聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) やはりこれの問題については、水面下でいろいろと地域を見てもら
ったりした形の中で、今回は先ほど述べたように、前段述べたように白沢の地が今回の対象的
な形の中で進んできている経過がございます。今おっしゃったように、それぞれの部署部署に
ついてはこれからの課題になってくると思います。これでもってすべてが済むわけではござい
ません。したがいまして、今後そういった、今、議員がご指摘されたような地域についても検
証して対応を図っていくことになろうかと思っております。しかも、本事業もとにかく具体的
に一歩前に出てみて、そして今のようなことについてもいろいろと検討を加えていきたいと思
っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇11番(片野彦一君) わかりました。よろしく検討のほどお願いしたいと思います。
 それとあと一つ、一応新宿区が対象に上がっているということですけれども、先日もちょっ
と話が出たかもしれませんけれども、他の区への働きかけ、そういう提携、23区あるわけで
すから、その辺のことについて伺えればと思います。
 それともう一つ、新宿区では環境カレンダーというんですか、カーボンオフセットカレンダー
というんですか、そんなのも発行しているということもお聞きしました。沼田についてそうい
うことが推進される場合には、何らかの宣伝ではないですけれども、広宣のそういうものにつ
いては考えているかどうかお聞きします。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろと他の都市との関連のご質問でございますが、前段の議員
のご質問のように、間口を余り広げ過ぎて、ふろしきが包めなくなるのも困りますので、とに
かく何としても今回のことを一歩前に出したいということを念願しております。ただ、既にい
ろんな照会もありまして、他の23区内のところからも環境関係のシンポジウム的なこと等に
ついても照会があったようでございます。したがいまして、そういうことを積極的にやってい
るんだということが表舞台に出れば、必然的にそういう他の地域からのアプローチもまた出て
くるのではないかと期待もしているところでございます。ただ、私どもの立場からいたします
と、とにかく今回のことを何とかしっかりとした足取りをしていきたいということを中心に考
え、そしてその延長の中で、先ほど来のご質問にも答えておりますように、他の地域等の照会
があれば柔軟に、しかも積極的にとらまえていきたいと考えております。
 なお、カレンダー関係等については、今後の研究材料にさせていただきたいと思います。
◇11番(片野彦一君) わかりました。いろいろこれを成功させるためにも、ぜひ新宿区と
の1カ所の窓口といいますか、そこをしっかりやっていただければと思います。
 次に、ペットボトルの回収なんですけれども、最近、先ほどもちょっと回答にあったかもし
れませんが、買い取り価格が下がってきたという問題があるんですね。その辺については私も
じくじたる思いがありますけれども、それにも増して、上下水道課についても沼田の水をペッ
トボトルに詰めて開始しようということもあるようですが、そういった中で、沼田市において
もペットボトルの使用あるいは世の中の趨勢としてそういうものはじゃんじゃんふえていくと
いう傾向にあると思います。そういった中で、値段は下がったとはいえ、ペットボトルが未開
発国の子供を救う費用になるということはまだあるようです。これはもちろんNPO法人がや
っているのが主体だと思いますけれども、結局私が何を言いたいかというと、そういったもの
を収集する場所の設置ぐらいはできないかなと思っているわけです。北小では既にやっている
ということですが、公共施設あるいは小学校、そういったところで収集場所を設けて、子供の
教育等、そういったことについても啓蒙していけるんじゃないかなと思うわけですが、その辺
についてお伺いします。
◇市長(星野已喜雄君) 先般、私も警察の方である行事があって、特に沼田北小が大変評価
されて、立派だったなと思っております。確かに、現在、有価資源が経済悪化の中で落ちてい
るということもございます。そういった中で、いろいろと先駆的な役割をしてきている方々の
場所等もありますので、エコキャップ収集の関係については市としてもそれは評価していかな
ければいけないと思っております。したがいまして、今後どういう形で対応ができるかという
ことを検討させていただきたいと存じます。
◇11番(片野彦一君) わかりました。ぜひそういう収集の場所の設置ぐらいと言ったらお
かしいですけれども、お願いしたいと思います。
 私の聞きたいことは大体以上なんですけれども、今、市の予算を見てもわかりますように、
厳しいという状況に変わりないと思います。そういった中で、先ほど市長から話がありました
けれども、県内で一番安いんだと。そういった中で頑張っているということでございますけれ
ども、そうはいってもやはり沼田市の代表には市長は変わりない、やはり責任は、全部押しつ
けるわけじゃありませんけれども、最高の責任者であると思います。
 そういった中で、映画にもなったんですけれども、新田次郎の「八甲田山」、これはご存じ
だと思いますが、吹雪の雪中行軍の演習がありました。これに参加した2部隊なんですが、1
部隊は生還して、1部隊は遭難するというのは皆さんご存じのことと思いますけれども、明暗
を分けたのは指揮官の指揮だということでございます。また、先人の言葉に「冬来りなば春遠
からじ」と、冬は必ず春となる、また「暁の子に夜はない」「やみが深ければ深いほど夜明け
は近い」という言葉もあります。市長は沼田の指揮官であると思っております。そういった意
味で、最高の名指揮をお願いしたいわけですけれども、最後にご所見をお聞かせいただければ
と思います
◇市長(星野已喜雄君) 大変ご示唆に富んだご指導またご指摘をいただきました。常に一歩
ずつ前進できるように努力をさせていただいているつもりでございますけれども、なかなか現
行の諸状況が厳しくて、本当に私どももじくじたるところがございますけれども、先ほどおっ
しゃっているように、やみの深さから暁に向かってというような言葉、あるいはまた春の来な
い冬はない、そういう言葉等しっかりと私どもも受けとめて、これからも一歩ずつ着実に、し
かも時代の状況に見合った形の中で対応を図っていくつもりでございますので、今後ともよろ
しくお願いをしたいと思います。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    第2 延  会
◇議長(金井康夫君) お諮りいたします。
 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。
 これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(金井康夫君) ご異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決し
ました。
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は明10日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労さまでございました。
    午後4時50分延会




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