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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成21年第5回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号

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平成21年第5回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号
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議事日程 第2号
平成21年 6月 4日(木曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
       ―――――――――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
       ―――――――――――――――――――――――――――――
出席議員(26人)
       1番  真下 恭嗣君      2番  田村喜久子君
       3番  坂庭 直治君      4番  石井 紘一君
       5番  鈴木 圭子君      6番  金子 一弥君
       7番  小野 要二君      8番  井上 正文君
       9番  高柳 勝巳君     10番  布施辰二郎君
      11番  片野 彦一君     12番  宇敷 和也君
      13番  相田 昌夫君     14番  久保 健二君
      15番  星野  稔君     16番  大島 崇行君
      17番  山ア 義朗君     18番  大竹 政雄君
      19番  井之川博幸君     20番  大東 宣之君
      21番  橋 襄典君     22番  石田 宇平君
      23番  星川嘉一郎君     24番  牧野 保好君
      25番  星野佐善太君     27番  金井 康夫君
欠席議員(1名)
      26番  井田 孝一君
       ―――――――――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
     市  長       星野已喜雄君   副 市 長       林  義夫君
   白沢町振興局長    根岸 恒雄君   利根町振興局長    郷原 重雄君
   総務部長       大嶋 政美君   民生部長       田村 澄夫君
   経済部長       小池 一夫君   建設部長       須藤 一夫君
   街なか対策部長    松井完一郎君   白沢町振興局次長   入澤 完司君
   利根町振興局次長   山口 芳久君   総務課長       栃原 豊彦君
   会計管理者兼会計局長 村沢 博行君   教 育 長       津久井 勲君
   教育部長       町田 哲男君   庶務課長       金子  朗君
   監査委員事務局長   水田  修君
       ―――――――――――――――――――――――――――――
議会事務局出席者
   事務局長       小林有一郎    次長兼庶務係長    繻エ 正美
   議事係長       加藤 英臣    副 主 幹       地野 裕一
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    午前10時開議
◇議長(布施辰二郎君) これより本日の会議を開きます。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    第1 一般質問
◇議長(布施辰二郎君) 日程第1、一般質問を行います。
 通告順序に従い、順次質問を許可いたします。
 最初に、金井康夫議員。27番。
〔27番 金井康夫君登壇〕
◇27番(金井康夫君) 皆さん、おはようございます。本日は大変お忙しい中、このエ
レベータのない3階まで多くの方々に傍聴に来ていただきまして、まことにありがとうご
ざいます。
 2年ぶりでございますので、誠心誠意やらせていただきたいと思います。どうか、市長
におかれましては、胸をかりるつもりでやりますので、わかりやすいご答弁をお願い申し
上げたいと思います。
 さて、皆さんご承知のとおり、日本というよりも沼田市の景気は大変な状況であります
が、一方、アメリカでは建国以来初の黒人大統領であるオバマ大統領が今年の1月に就任
いたしました。早いもので、もう半年となったわけでございますけれども、その演説には
さまざまな評価がありますが、集まった200万人の熱気と期待は本物であり、危機を率
直に語り、国民とともに乗り越えると訴えた大統領の姿に、政治がなお希望を与える存在
であることを改めて認識いたしました。星野市長が就任し7年が経過する中で、政治がな
お沼田市民に希望を与える存在となるために孤軍奮闘されていると推察いたしますが、沼
田市の危機を率直に語り、何が問題なのか、傍聴者を含めて議員にもわかりやすく答えて
いただきたいと思います。
 さて、時代は地方分権へと動いていますが、地方分権が進めば自治体間同士の競争が激
化するのは明白であり、みずから考え、スピーディーに行動する自治体とそうでない自治
体の間で自治体間格差が広がるのは十分予想される展開と言えます。以上の短期的予測か
ら近隣自治体に先駆けて積極的な政策、現状の課題について4点ほど質問いたします。
 まず最初に、沼田版グリーン・ニューディールによる地域活性化として、薬草を中心と
した景気対策と産学官連携の可能性についてお伺いします。
 私どもの住む利根沼田地方は、すばらしい自然環境に恵まれている地方であります。特
に東京都民およそ1,200万人の飲料水の65%が利根川の水で賄われている状況であ
ります。その一方で、農業においては後継者不足から担い手の高齢化が進み、耕作ができ
ない農地がふえつつあり、野生鳥獣のすみか、隠れ場所となり農作物被害が増加しており
ます。また、経済の低迷が続く中で公共事業の削減が続き、建設関連会社は窮地に追い込
まれています。特に沼田市は、小規模な会社が多く、市民の建設関連雇用の占める割合も
多い状況であります。これら建設関連会社の余剰労働力や重機など設備の活用をどのよう
にするのか当面の課題であります。
 そこで、一つ沼田市の活性化の一助となればと思いますが、2カ月ほど前、4月に製薬
会社ツムラに利根沼田市町村それぞれの議長を初め町村議員と茨城の工場に行ってまいり
ました。ツムラ側は職員総出で大変手厚く説明をしていただきました。その中で、薬草栽
培は収益性もよく、利根沼田地域の冷涼な土地柄も合っているようで、薬草のトウキにつ
いては100ヘクタールまで契約栽培が可能だという話をいただきました。特にツムラ側
の話ですと、農家と契約栽培の形式をとるため単価は固定の上、規格適合品は全量買い上
げしており、他の野菜のように豊作貧乏ということはなく、収量を上げれば上げるほど収
入も多くなるという説明をいただきました。また、農薬の量が他の野菜に比べて少ないた
め、収益率が高いとの説明もありました。民間の製薬会社と協力して、大学と産学官連携
で活性化を見出すための数少ないチャンスであり、早急に対応すべきだと思いますが、市
長の考えをお聞かせください。
 次に、カーボンオフセットの具体的内容についてお伺いします。
 現在、国では京都議定書で求められる6%の二酸化炭素削減のうち3.9%相当を森林
による吸収で賄おうとしていますが、財政の厳しい地方自治体では森林は荒れ放題の現状
であります。そこで、森林整備費のために国ではさきの補正予算で年間1,200億円ほ
どの予算を盛り込みましたが、これらの予算がいつまでも確保される保証はないのが現状
であります。
 そこで、沼田市は今年から森林整備を新宿区が負担するかわりに、増加した二酸化炭素
の吸収量を新宿区の排出量と相殺するカーボンオフセットでの提携をする予定となってい
ますが、地方自治体の経済規模でどの程度の効果が見込まれるのか、これからの新しい自
治体のあり方を考える中で丁寧にこの事業は進めていかなければならないと思いますが、
市長のお考えをお聞かせください。
 次に、中心市街地を活性化させる自信はあるのかお伺いします。
 6月ともなり平成21年も半ばが過ぎようとしていますが、よもやこれほど閉塞感に満
ちた年になるとはだれも想像しなかったと思います。それほどに現在の中心市街地の不況
は深刻であります。この中心市街地活性化のための質問につきましては、市長就任直後に
もさせていただきましたが、そのころの中心市街地の現状と現在では相当変化してきてい
るようです。
 そこで、私はもう一度基本的原点に振り返るとともに、市当局が今まで積み上げた事項
について中心市街地の活性化はどのようにされるのかお考えを聞き、見解を求めていくも
のであります。
 今年3月の市長の施政方針表明では「財源の伸びが期待できず、予断を許さない危機的
状況」と言われましたが、市民の皆さんは先行きを見通すことができず、まさに不安と危
惧、苛立ちを募らせております。昨年末からきょうまでに、私は何人もの人から「沼田市
あるいは街なかの将来展望を示せ」と迫られたことがございます。景気対策や中小企業支
援、環境、福祉など当面する課題への対処はもちろん重要でありますが、それとともに不
可欠なのは、閉塞感を打ち破る先行きへの展望であります。今後、このままのやり方で中
心市街地の活性化は本当にできるのか、星野市長就任以来、中心市街地にどのくらい沼田
市民の税金を投入し、どのくらい効果があったのか、市長の将来ビジョンを含めお聞かせ
ください。
 次に、歴史や文化をまちづくりにどのように生かすのか教育長にお聞きします。
 中心市街地の商店街は商業機能だけではなく、長い歴史の中で文化、伝統を育てるなど、
まちの顔であり、地域経済の発展維持に重要な機能を果たしております。
 本市の基本計画では、にぎわいの復活や魅力的な都市空間と歴史や文化に根ざしたまち
を創造するため、旧沼田貯蓄銀行を解体し、中心市街地に移築計画することによって活性
化を図ることとなっていますが、これら歴史や文化のある建物をどのように生かすのかお
聞かせください。
 次に、グリーンベル21の今後と沼田市への影響についてお伺いします。
 この再開発事業は経済状態も右肩上がりの時代に人口増が見込まれる時の事業として平
成5年に完成しました。ところが、急激な景気の落ち込みや財政が逼迫し人口が減少して
いる現在、キーテナントの撤退や空床の問題などで事業の採算がとれず、他県では再開発
ビルの管理会社が倒産する事例まで出てきております。本市でも沼田都市開発株式会社は
赤字が続いている状態でありまして、破綻しかねない状況ではないでしょうか。沼田市が
3月に寄附の受け入れを拒否したことによって風評被害が拡大し、きょうも多くの関係者
が傍聴に見えておりますが、今後の展開は見えない状況となっておりまして、わらをもつ
かむ心境で来ていただいていると思います。沼田市は第三セクター最大の株主であります
が、今後の影響と対応をお聞かせください。
 次に、自殺防止対策についてお伺いします。
 現在、自殺の問題がクローズアップされている中、ニュースでもご存じでしょうが、隣
国の韓国では盧武鉉前大統領が自殺するという痛々しいニュースがありました。全国での
自殺者は平成10年に初めて3万人を超えてから10年連続して3万人前後と高どまり状
態にあり、まさに社会問題となっています。景気悪化の影響で大量の失業者が出ている中、
対策強化は急務と考えます。救えるはずの命を救うためにも自殺防止に向けた対策強化に
ついて、市長がどのような認識を持っているのかお聞かせください。
 次に、新型インフルエンザ対策について、現状と対策についてお伺いします。
 ここ最近の報道では収束に向かってきているようでありますが、鳥インフルエンザも含
め、新型インフルエンザへの対応について行動計画をどのように想定しているのか市長と
教育長にお伺いし、1回目の質問とします。よろしくお願い申し上げます。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの金井議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、沼田市の将来について、沼田版グリーン・ニューディールによる地域活性化につ
いて、薬草を中心とした景気対策と産学官連携の可能性についてでありますが、議員ご案
内のとおり、昭和22年、本市の川田地区に当時の千葉大学園芸学部の高冷地農場が設置
されたことを縁にいたしまして、現在、千葉大学の「知」を生かすべく連携事業を行って
いるところであります。
 薬草栽培については、千葉大学との連携事業の一つといたしまして、漢方薬製造メーカ
ーのトウキの生産拡大を図るため、農協が中心となり生産者や栽培面積の拡大に取り組ん
でいるところであります。
 このトウキは、こんにゃく栽培の農業機械を併用できることや連作障害にも有効である
と言われ、また、販路が確保されていることなどから、今後におきましても、新規作付作
物として栽培面積の拡大を農協とともに推進してまいりたいと考えております。
 さらに、安定供給のための栽培技術を初めとして、薬草を使った他の活用方策にも大学
や漢方薬製造メーカーの力をおかりするなど連携を図りながら、研究してまいりたいと考
えておりますので、ご指導を賜りたいと存じます。
 次に、カーボンオフセットの具体的内容についてでありますが、今、世界では温室効果
ガスが大気中にふえ、地球全体の気温が上がり海面の水位が上がったり、洪水や干ばつと
いった異常気象が起こったりと深刻な問題となっております。これを防ぐためには、温室
効果ガスの一つである二酸化炭素を出さないようにすること、そして減らすことが大切で
あります。
 カーボンオフセットの流れとしては、まずは省エネ活動などによって排出される二酸化
炭素の量を削減する努力をし、その上で、やむを得ず排出される二酸化炭素の量を算出し
ます。その算出された二酸化炭素の量をオフセット、すなわち相殺するために、植林や森
林保護事業などを実施することになります。
 本市は、面積の約8割が山林で占められていることから、森林整備を推進することで二
酸化炭素をしっかり吸収するだけではなく、土砂の流出や洪水を防いだり、水をきれいに
したり、水がかれるのを防いだりして、私たちの生活を守り、豊かな恵みをもたらしてく
れるものと考えております。
 本市は、新宿区との交流事業を進める中で、東京都民の水源地として65%を利根川水
系で賄っていることに着目し、その源流地域において、森林整備や緑化を推進することで
水源涵養とあわせて二酸化炭素を吸収することができるカーボンオフセットを提案してき
たところであります。
 新宿区を初めとする首都圏の高密度都市と本市のような中山間地域が地球温暖化対策で
連携できることは非常に意義がありますので、さらに推進をしてまいりたいと考えており
ます。
 次に、中心市街地を活性化させる自信は、中心市街地再開発の今後と活性化ビジョンに
ついてでありますが、平成10年度に沼田市中心市街地活性化基本計画を策定し、基本計
画に基づく事業の推進に努め、平成15年度には事業を行っていく上での必要な用地の先
行買収を完了し、平成16年度には土地区画整理審議会を設置し、平成17年度からは8
街区の一部、グリーンベル21立体駐車場東側の仮換地指定を行い建物移転に着手してき
たところであります。
 平成14年度から平成20年度までの7カ年間の土地区画整理事業費の総額につきまし
ては、約18億3,300万円で、その内一般財源は、約4億6,200万円であります。
効果につきましては、さきにも述べましたように先行買収が完了したこと、建物移転に着
手できたことであります。
 今年度につきましては、8街区西側のおおむねの完成を目指してまいります。また、今
後は、1街区及び2街区の一部について、土地区画整理審議会の意見を伺いながら仮換地
指定を行い、1街区の建物移転に着手してまいりたいと考えております。
 平成20年度には、経済産業省の委託事業として「中心市街地活性化に取り組む関係者
間の合意形成手法等調査事業」に取り組んでまいりました。診断結果につきましては、
「豊かな地域資源を活かした循環型経済の構築」「小さなプロジェクトの積み重ねによる
成功事例をつくること」「現在ある資産等を活用し、できるだけローコストで取り組むこ
と」等、専門家から今後の沼田市の目指すべき方向性が示されたところであります。
 市といたしましては、土地区画整理事業による公共施設の整備改善及び宅地の利用増進
を図るため、面整備を進めておりますが、もともと商店街の再構築が大きなテーマであり
ます。市では、商店を集約、再編し、より集客力のある商店街に再生するための手法とし
て土地区画整理事業を導入したものであります。そういった観点から、新しい商業集積の
取り組みにつきましては、大変期待をしているところであります。
 今後につきましては、豊かな農作物等の地産地消の推進、歴史的な資産の有効活用とい
った今ある地域資源をどう生かすか。また、沼田市を訪れる年間約300万人と言われる
観光客と中心市街地をどうつなぐかが大変重要になってくるのではないかと考えておりま
す。この推進に当たりましては、市だけではできるものではありません。沼田商工会議所
はもとより、中心市街地活性化の会、本町通り商店街並びに権利者等の協力、連携が欠か
せないところであります。そういった上に立って、今後とも、事業の推進と街の活性化に
向けて努力してまいりたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
 なお、歴史や文化をまちづくりにどのように生かすのかのご質問につきましては、後ほ
ど教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
 次に、グリーンベル21の今後と沼田市への影響についてでありますが、三井生命保険
株式会社の寄附の申し入れにつきましては、ご案内のとおり、去る3月3日に寄附の申し
入れには沿えない旨を回答させていただいたところであります。
 その後、三井生命保険株式会社から4月27日付で沼田都市開発株式会社に対し、三井
生命保険株式会社の持ち分資産について購入を希望する企業への譲渡を検討しており、そ
の譲渡について沼田都市開発株式会社の同意をいただきたいとの申し入れがなされており
ます。
 沼田都市開発株式会社では、三井生命保険株式会社からの通知を受け、5月18日に取
締役会が開催され、「グリーンベル21に係る三井生命保険株式会社持ち分資産の第三者
譲渡について」を協議し、その後、区分所有者集会及び共有者協議会での検討を踏まえて、
5月28日に再度の取締役会が開催されところでありますが、さらに沼田都市開発株式会
社において購入を希望する企業の調査を実施していることに対して、三井生命保険株式会
社も理解を示し、それらの調査結果や関係者の理解を踏まえて回答することとしておりま
す。
 市といたしましても、これらの情報収集に努めているところであり、今後の展開を見据
えながら、その対応を図ってまいりたいと考えております。
 また、グリーンベル21は、中心市街地の核施設としての位置づけになっており、健全
な管理運営に向けて、支援に努めていきたいと考えております。
 次に、自殺防止対策について、現状と対策についてでありますが、人の命は何物にもか
えがたいものであることは論をまたないところであります。自殺は、本人にとってこの上
ない悲劇であるだけでなく、家族や周りの人々にも大きな悲しみと生活上の困難をもたら
し、社会全体にとっても大きな損失になることから、自殺防止対策は社会的な問題として
取り組む必要があると考えております。
 我が国の自殺者の現状につきましては、議員ご案内のとおりでありますが、自殺の要因
としましては、倒産や失業などの経済・生活問題、また、健康問題や家庭問題などが世代
ごとにさまざまであり、心理的に追い込まれた末の死が多いことが明らかになってきてい
ます。
 このような状況に対し、国は、平成18年10月、自殺の防止と自殺者の親族等に対す
る支援の充実を図るため自殺対策基本法を施行し、翌平成19年6月には自殺総合対策大
綱を策定し、自殺対策について、国、地方自治体、事業主、国民のそれぞれの役割を定め、
健康で生きがいを持って暮らすことのできる社会の実現を推進することとしております。
また、群馬県では、自殺総合対策行動計画、自殺対策アクションプランを策定し、世代別
の特徴を踏まえた取り組みが行われております。
 本市におきましては、群馬県の関係機関と連携し、広報やポスターの掲示、また、自殺
や精神疾患についての正しい知識の普及及び自殺の危険サインに気づいたときの対応方法
などについて、講演会や研修会などを通じて市民への啓発活動を行っているところであり
ますが、今後とも関係機関との連携を強化し自殺防止対策の推進を図ってまいりたいと考
えております。
 次に、新型インフルエンザ対策について、現状と対策についてでありますが、メキシコ
から発生したと言われる新型インフルエンザは、アメリカ、カナダ、ヨ−ロッパと世界各
国に拡大し、5月16日、日本国内で初めて発生が確認され、現在、感染者数は400人
を超える状況にあります。本市における対策としましては、新型インフルエンザ発生に伴
い4月30日に副市長を本部長とし、部長級以上で構成する沼田市新型インフルエンザ対
策警戒本部を設置して、情報収集と県内発生時に備えた準備対応を図っているところであ
ります。
 また、市民に対しましては、感染予防に効果があるとされている手洗い、うがい、マス
クの励行、外出の自粛、仮に発熱などがある場合には、医療機関に直接受診せず利根沼田
保健福祉事務所に設置されている発熱相談窓口に電話による相談をするよう周知をしてい
るところであります。
 幸いにも今回の新型インフルエンザは弱毒性とのことで症状が重くなることが少ないと
言われており、感染者数の増加も少なくなってきている状況にあります。
 現在のところ、群馬県内、利根沼田管内での発生はなく、このまま推移することを願う
ものでありますが、発生した場合には感染拡大を防ぐことが最も重要なことでありますの
で、国、県の指示、指導等を受けながら対応してまいりたいと考えております。
 なお、行動計画につきましては、基本的には国、県の行動計画に基づき関係機関と連携
を図りながら対応をしておりますが、今回の新型インフルエンザ発生に伴い国、県におい
ては、行動計画の見直しの動きもありますので、それらを注視し、県等の指導を受けなが
ら対応してまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、金井議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、「中心
市街地を活性化させる自信は」のご質問のうち、「歴史や文化をまちづくりにどのように
生かすのか」及び「学校における新型インフルエンザ対策について」につきましては、教
育長から答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
◇議長(布施辰二郎君) 教育長。
〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 金井議員のご質問にお答え申し上げます。
 沼田市の将来について、中心市街地を活性化させる自信は、歴史や文化をまちづくりに
どのように生かすのかについてでありますが、歴史や文化は、長く地域で培われてきた貴
重な財産であります。郷土理解に不可欠であるとともに地域の誇りであり、まちづくりに
も大きな役割を果たすものと考えています。中心市街地と歴史や文化の関係につきまして
は、第五次総合計画において、市民共有の貴重な財産を長く後世に伝えるため、中心市街
地街なか再生事業と連携して旧沼田貯蓄銀行の解体移築を行い、公開活用を図ることとし
ています。
 県指定重要文化財である旧沼田貯蓄銀行は、沼田市に残る唯一の本格的洋風建築であり、
利根沼田の金融史を物語る貴重な文化財でありますが、かねてより老朽化が激しく早急な
対策が課題となっています。中心市街地土地区画整理事業と連携をしながら、できるだけ
早い時期に解体移築を実施し公開活用を図りたいと考えております。
 次に、新型インフルエンザ対策について、現状と対策についてでありますが、5月と6
月に予定しておりました中学校の修学旅行につきましては、群馬県教育長通知における延
期または中止の要請を受け、沼田市においてもその方向で対応し全校延期としたところで
あります。
 また、小学校5・6年生、中学校1・2年生の旅行等についても、東京都及び神奈川県
での発生を踏まえ、当面の間、市内各校とも延期としたところであります。平成21年度
沼田市中学生国際交流事業ハワイホームステイについても、国内外の発生状況等を踏まえ
、生徒の健康や安全確保のため、中止を決定したところであります。
 なお、日常の学校での感染予防については、手洗い・うがい等を励行させるとともに、
家庭に対しても児童生徒の健康管理に関する資料を提供するなど、家庭での協力について
お願いしているところであります。
 今後につきましては、正確な情報収集や状況把握に努めるとともに、各学校や関係機関
と連携し、適切に対応したいと考えております。
 以上申し上げまして、金井議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇27番(金井康夫君) 再質問させていただきたいと思います。
 今回の久しぶりの一般質問でございますけれども、特にこれだけ沼田市の経済状況が落
ち込んでいるということでございまして、主に今回の4点の質問につきましては現況の課
題を明らかにして政策提案型で組み立てをさせていただきました。
 実は私も議長退任後、直近の6月議会をやらせていただいているわけでございますけれ
ども、実は先日、千葉県の我孫子市が沼田市議会に先進地視察に訪れました。これは幸か
不幸か、今の布施議長、初めての県外視察の対応をやったんですけれども、この内容は沼
田市が経常収支比率が100%を超えていると。100%超えている中でどういう財政運
営をやっているかということで、反面教師で視察に来たわけでございます。こういうこと
を考えますと、我々議会は胸にじっと手を当てると、議員にも半分責任があるのかなとい
うような感じがしております。
 きょうは政策提案、あるいは市長にとりまして苦言を呈する場面もあると思いますけれ
ども、どうかよろしくお願い申し上げたいと思います。
 先ほど来、ご答弁を1回目、いただいたわけでございますけれども、市長の答弁で「検
討します」とか、「研究します」というような答弁をされるんです。これはどちらが上で
どちらが前向きなのか、まずそちらについてご認識をお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これは検討の方が上であるというふうに受けとめております。
研究の場合は、やはり調査研究ということになります。検討に入るということは、いよい
よそれに向かっていくというようなことであるというふうに受けとめております。
◇27番(金井康夫君) これは研究か検討、どっちが上なのかなと思って、言葉じりを
とるわけじゃなくて、市長はよく「前向きに検討します」とか、「前向きに研究、検討し
ます」とか、いろいろ議会とすると、これを言われるともう殺し文句なんです。次に質問
できないんです。ですから、今、市長にお聞きしまして、「検討」の方が上だというお話
なんですけれども、実は薬草の関係を踏まえまして、これは実は前の会派で平成16年か
ら当局に提案させていただいております。また、排出権取引におきましては、平成18年、
一般質問でやらせていただいております。この歴史をたどってみますと、5年間研究して
いただく、あるいは3年間、検討していただくということで若干長いのかなというような
気がするわけでございますけれども、ぜひともそれらを踏まえて前向きに研究を進めてい
ただくように私の方も質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げ
たいと思います。
 今回グリーン・ニューディールについて提案させていただいているわけでございますけ
れども、これは市長ご存じのとおり、1929年、フランクリン・ルーズベルト、アメリ
カの大統領が経済政策の一環で打って出たわけでございます。今回、オバマ新大統領がグ
リーン・ニューディールを打ち出しているわけでございますけれども、まさにこの日本も
そうなんですけれども、沼田市は環境に恵まれていてそれなりの土地柄があり、また人が
いる中でこれらの政策を前向きに研究していく必要があると思いますけれども、これらに
ついて特に市長におきましては市長の役職のほかに群馬県の森林組合の会長、また群馬県
園芸協会会長をやられておりますけれども、それぞれの立場でこれらのことについて研究
したことがあるのか、あるのであれば具体的にお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの金井議員のご質問の中でかつてのルーズベルトアメ
リカ大統領が当時のアメリカの景気回復のためにニューディール政策を打たれた、こうい
ったことのご紹介とともに、オバマ新大統領の現在のグリーン・ニューディール、つまり
閉塞状態の経済状況をこの環境関係でいろいろな手だてを打って打開していこうと、こう
いうことのご質問の中で、私が所属をしている団体の中でそれらにかかわってきたことが
あるのかということのご質問になろうかと思います。
 まず、森林組合連合会の会長は群馬県の総体的な林政推進協議会の会長という立場にな
ります。したがいまして、申し上げると幾つか出てくるのでありますが、例えばこの節、
「山の日」というのが大きな課題となっておりましたけれども、来年の育樹祭の当日を
「山の日」ということでご提言をしていくということの取りまとめを不肖、私がいたしま
した。同時に、来年の全国育樹祭が正式に日にちがご決定になるのはどうしても年明けに
なろうかと思いますけれども、その日を山の日として全国にアピールしていくということ
になることが水面下の調整で今滞りなく進んでいるところであります。
 また、つけ加えるならば、ご案内のように、CO2削減を森林の整備でということであ
りますが、これらの関係等については議員ご案内のとおり、今次の1,200億円の予算
のお話がただいま紹介をされていたようでありますけれども、こういったことについては、
ままそういった団体の立場からいろいろとお願いをする形で段取りを整えてきたというふ
うに受けとめております。
 また、園芸協会の関係は、やはりいろいろな手だてがあるのでありますが、この地区に
凝縮をして言うならば、環境保全型の農業と観光農業の推進とさらに高原型野菜の農業の
推進ということになっております。特に環境保全型の農業の関係につきましては、性ホル
モン、フェロモン剤を使って病害虫が農薬を使わないでカバーができるというようなこと
の手だてを協会としても推し進めてきたという経過があります。ちなみに誇れることはた
くさん利根沼田にありますけれども、1点だけ申し上げるならば、白沢の古語父地区が群
馬県全体のイチゴの苗木の生産地として大変注目をされているということを申し上げてお
きたいと思います。
◇27番(金井康夫君) 先ほどいろいろな立場でのご答弁をいただいたわけでございま
すけれども、特に環境問題については、当局側もだれもがやらなければならないというこ
とはわかっていたと思うんです。これをやることによってのメリットがなかなか見出せな
かったことが、昨今のこの社会情勢の中で短期的にも一生懸命やっても長期的な効果があ
るということが認められてきたんです。
 そういう意味でなぜ今、森林組合の会長をやられて、また園芸協会ということもお話し
させていただいたんですけれども、市長を執行する側にいて森林組合の組合長というのは
仕事を受ける側なんです。ですから、非常に直結していていい立場にいるんです。ですか
ら、今回私が提案させていただきましたカーボンオフセットとツムラの薬草の関係なんで
すけれども、これはぜひ前向きに頑張っていただきたいと思うわけでございます。
 このツネラについて若干披瀝させていただきたいと思いますけれども、先ほど市長の方
でいろいろお話があったわけでございますけれども、この茨城の工場に行ってまいりまし
たけれども、ツムラの現状が、実は中国に輸入を85%以上頼っている状況です。ご承知
のとおり、中国では四川で壊滅的な大地震がありまして、それに伴って中国では乱獲が始
まっているそうなんです。甘草とか麻黄とかの生薬ですね。あと芍薬、あとは今言ったト
ウキです。こういうものが乱獲することによって砂漠化しているそうなんです。それで、
輸出規制をかけているものでツムラとすると、どうしても国内で安定供給する場所をつく
らなければならないということで今やっている状況です。
 ここでぜひとも市長側に営業戦略としてぜひともやっていただきたいのは、先ほど収益
性の話もあったんですけれども、特にこの利根沼田地域は、冷涼な土地柄がいいというこ
とプラス東京まで100キロ圏内、また今後、国交の関係で北朝鮮がどうなるかわかりま
せんけれども、金正日さんがまた後継指名したと言いますけれども、朝鮮は非常に薬草の
宝庫なんです。これが国交正常化になると、今度は新潟港が一つの拠点になると思うんで
す。それプラス今度北関東道が平成23年、これは今回の補正予算で前倒しで平成23年
9月ごろに開通になるという話も出ておりますけれども、ツムラの本社は茨城の牛久にあ
ります。
 ですから、こういうことを踏まえて流通コストも軽減できると思うんです。それプラス
先ほど収益性がいいという話をさせていただいたんですけれども、大体1反歩で30万円
ほどだそうです。粗利でいうと20万円ぐらいなんです。これはどのくらいいいかといい
ますと、一般の例えば米をつくっている人というのは、1反歩大体7万円から8万円もう
かればいいそうなんです。先ほどの市長の答弁のとおり、コンニャクの連作障害に非常に
相性がいいんです。そして、輪作に合うんです。この輪作に合うということは、今のコン
ニャクなんかですと、ドロクロとかまいているんです。ですから、土壌改良でも非常に問
題があるところもあるわけで、ドロクロをまかないでその連作障害でトウキができれば、
非常にこれこそ一石何鳥になるのかわからないですけれども非常にいい施策だと思ってい
る次第でございます。
 それプラス、今回このトウキの関係におきましては、有害鳥獣の被害も余り出ていない
そうです。サルとかシカとかイノシシは余り食べないそうです。ですから、特に利根町地
区におきましては、サルとかイノシシとかシカのために野菜つくっているようなものだと
いうのでほとんど耕作放棄地が広がっている状況なんです。ですから、ぜひともそういう
ような耕作放棄地についてこういうようなものを戦略的にやっていくことが必要かなと思
う次第でございます。
 先日、ちょうどテレビを見ておりましたら、埼玉県並みに今日本は耕作放棄地が広がっ
ているそうです。そういうことを踏まえて現在、沼田市では耕作放棄地どのくらいあるの
かお聞かせいただきたいんです。すぐ答えがなければ市長のさっきの考えについて言って
もらって調べてもらえばいいです。
◇市長(星野已喜雄君) 耕作放棄地の関係につきましては、早々に事務方から調査をさ
せていただきまして、議員の皆様にご紹介をさせていただきたいと存じます。
 なお、ツムラという大きな会社の持っているノウハウ等を大きくご研究をされご提言が
幾つかあったと思っております。
 まず一つは、中国の現状の農業関係のバックグラウンドの砂漠化、これは黄砂がかつて
は中国地方までしか来ていなかったのが、現在は私どものところまで黄砂が襲ってくると
いうこと、これは中国が議員が言われた砂漠化ということが加速度的に進んでいるという
ことでありまして、いずれ中国が食糧の輸入国になるというふうに受けとめております。
 また、ただいまの新潟と茨城との縦のラインの交通事情のお話でございましたが、これ
につきましては、交流事業を進めている中でどうしても南北の関係の筋というんですか、
基幹道は明確にしていく必要があるんじゃないかと思っておりますので、今後、大いにこ
れらを活用すべく方策は考えていく必要があるのではないかと、こういうふうに受けとめ
ております。
 なお、先ほど来、お話のとおり、いろいろと本トウキが、例えば有害鳥獣対策にもいい
し、あるいはまた余り土壌改良等についてコンニャク生産の輪作にも合うというようなこ
とについては、かねてから私どもも勉強して受けとめておりました。したがいまして、議
員がご研究されていることにつきましてはそのとおりであろうかと思っておりますので、
今後、また議員の立場からご指導いただければと思っております。
 今、私の手元に耕作放棄地の2005年のセンサスの結果でございますが、564ヘク
タールあると統計は出ております。
◇27番(金井康夫君) ぜひともこの関係については大きな可能性を秘めていると思い
ますので、市長におきましては前向きによろしくお願い申し上げたいと思います。
 先ほどの1回目の市長のご答弁で、今後、このトウキについては拡大を図るというよう
なお話をいただいたんですけれども、実際にこの沼田市内でトウキ栽培を農協と組んでや
っているのは5ヘクタールぐらいなんです。ほとんどやっていないようなものなんです。
ツムラ側からすると、100ヘクタールまで契約栽培大丈夫ですよと言っています。これ
は何でかというと、このトウキというのは、不妊治療とか婦人病にうんと効くんです。そ
れプラス、最近わかってきたのが痴呆に効くそうです。痴呆に効くというのは、今後、高
齢化社会が進む中で需要はどんどん広がるんです。ですから、この産学官連携の中で特に
ツムラ側においては研究施設は大学以上のものがあるんです。ですから、この産学官連携
というものの一つとツムラにトップセールスで市長に行ってもらっても構わないと思うん
です。ですから、利根郡の町村議長は全部行きましたので、利根郡の議員も利根郡の町村
議長もこのことについては十分認識しておりますので、今度は首長のメンバーでぜひとも
ツムラに行っていただいて視察でもやっていただければなと思う次第でございます。
 先ほど単純にもうけが30万円だとすれば、100ヘクタールやったとすれば3億円の
市場があるんですよ。100ヘクタール耕作放棄地でただイノシシやサルに食べられて何
もやっていないところが、3億円生む可能性があるんです。さっき500何十ヘクタール
と言いましたけれども、例えば500ヘクタール、ツムラと交渉次第だと思うんです。5
00ヘクタールやれば15億円ですよ。15億円の市場規模が予想されるわけなんです。
ですから、特に農家の人と行って農家が一番困ったのは、トウキをつくるのは簡単だそう
です。トウキを栽培するのは農家にしてみれば、こんな簡単なものはないそうなんです。
一番難しいのが乾燥させる手間が大変なんだそうです。ですから、自分はツムラの工場長
に行き会ってぜひとも沼田市に工場を誘致してくださいという話もしてあります。これに
ついても研究するというような話です。ですから、例えば今、沼須の例の問題のところが
ありますけれども、あの3ヘクタールは5年間で売れなければ3億円を沼田市が払わなけ
ればならないこと、この間の議会でも明らかになりましたけれども、5年というのはあっ
という間に過ぎますよ。ですから、今、例えば6月ですから10分の1は5年を切ったん
です。そう考える中で沼須の産業団地にこのツムラの工業団地、乾燥施設を持ってきて、
特に沼須はコンニャクはよくやっていますし、あと昭和村も近いですし、そういうことを
踏まえてぜひとも戦略的に市長の方でトップセールスをやっていただきたいと思いますけ
れども、そちらについてお考えをお聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) 議員は平成20年度の広域圏の議長として活躍をされました。
そのときに視察等に出たときに今お話しされたようなお考え方を披瀝をされたことは私も
しっかりと受けとめております。したがいまして、きょうお話しされたことにつきまして
は、私どもも早急にいろいろと勉強させていただきたいなというふうに思っておりますの
で、よろしくお願いしたいと思います。
◇27番(金井康夫君) ぜひともよろしくお願い申し上げたいと思います。
 若干それらに関連して実は前橋の方で健康医療都市構想実現化を目指すということで今
やっています。この前橋の内容というのが、平成20年に地方の元気再生事業で採択され
た内容なんです。これがまさに健康都市構想を見るというのが生命の安全、健康都市構想
が一本柱で、また人づくりが一つの柱で、また観光交流が一つの柱で、前橋を健康医療都
市として発展しましょうということで平成20年の話なんです。シンポジウム、自分も行
ってまいりました。ですから、先ほどの健康の関係もそうなんですけれども、薬草につい
ては、私は平成16年から言っている中で、ぜひともこれは前のめりにやっていただきた
いと思います。これを見ると、草津の温泉の絵が載っているんです。もし前橋とやるので
あれば、前橋と連携してぜひとも利根沼田の温泉に来ていただいて湯治でも何でも構いま
せんからやっていただけるように、市長の方も市長会で高木市長に多分会うと思いますか
ら、そういうことも連携して研究してもらいたいと思う次第でございます。
 余談でございますけれども、私も昨年は県の議長会の方でお世話になりまして、実は知
事とお話をして知事がたまにはお茶でも飲まないかいということで知事室に行きました。
私の左隣に市長会の会長の松浦の市長がいて、前に町村議長会の高橋榛東村の議長がいて、
こっちに腰塚議長がいて、知事がいて、その中でコンニャクが非常に去年はよかったとい
う話をさせてもらったんです。先ほど来のトウキが相性がいいという話をさせてもらう中
で、群馬県の前橋市、特に群大はがんを切らずに治せる重粒子線がことしからできるとい
うことで、西洋医学で群馬県の群馬大学は世界一なんです。世界一の西洋医学があるので
あれば、ぜひとも利根沼田地方を東洋医学の拠点として知事、今言ったトウキの話もある
し、ツムラの関係もあるのでぜひともお願いしますということで話ししましたら、「金井
さん、それはどんどんやってもらっていいよ」という話をしてもらったんです。市長のご
存じのとおり、先般、水上で一番最初に県の部長から全部役員集めて利根郡の議長も全部
集まってやった中で自分の方からも知事に直接話をさせてもらいました。トウキの話もよ
くさせてもらいました。そういうことを踏まえて今後、この利根沼田が今、左前になって
いる中で安孫子が視察に来ないようにするためには、立て直すためにはぜひとも今提案し
ていることを一つのきっかけとして早急にやらなければならないと思う次第でございます
けれども、そちらについてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 金井議員がかつて議長会の会長というお立場で群馬県全体の市
議会の大きな取りまとめの役割を果たされてきたということはしっかりと受けとめている
ところでございます。そういった中で群馬県の幹部の方々といろいろと利根沼田の実情等
についてご提言をされたことについては、敬意を表する次第でございます。今後、ご提言
された内容等については、私どももしっかりと受けとめてこれらについての実現方に向か
って努力していかなければならないと思っております。
 ただ、この自治体間の連携につきましてはいろいろとそれぞれの諸事情、お立場がござ
いますので、ここで明確なことを申し上げる段には至りませんけれども、いずれにいたし
ましても、この群大の重粒子線等については、地元の尾身代議士の大変なお骨折りにより
ましてこれが実現されてきたという経過もございます。したがいまして、そういうふうな
ことをしっかり踏まえて今後の対応に処してまいりたいというふうに思っております。
◇27番(金井康夫君) 自治体間、いろいろ政治的な絡みもあってなかなか難しいんだ
と思うんですね。ですけれども、沼田市民のことを考え前向きにやっていただきたいと思
います。政策的な違いもあると思うんですけれども、私は一石投じただけですから市長の
方でまたそれに対していろいろ研究してもらえば結構だと思います。
 続きまして、カーボンオフセットについてでございますけれども、今回カーボンオフセ
ットについて以前、新聞に出てオフセットをやりますというのが広まったんですけれども、
私自身思いますのは、市長と新宿の区長でトップレベルでやっていて下に余り伝わってい
ないのかなという気がするんです。自分も議長と行き会って話ししているんです。関東議
長会なんかでも一緒になるものですから、どうも新宿区と沼田市の意識の差がでかいのか
なという気がするんです。そちらについてカーボンオフセットをやるんであれば、長野県
伊那市でしたら中山区長と協定を結んでいるんです。ですから、沼田市とすると、しっか
りとそこら辺は議会あるいは新宿の職員に対して浸透していて今後、協定まで結ぶ考えな
のかどうか、そちらについてお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この案件はやはり議員の皆様方も、あるいは利根沼田はもとよ
り関係する方々、特に環境に対して関心の高い方は非常に注目をしている事案だと思って
おります。私といたしましても、これを何とか実現をさせていただきたいというようなこ
とで強く申し上げさせていただいた経過がございます。水面下で先般も本地区に新宿区の
幹部が訪れたり、もちろん私どもの方では副市長が訪問したりして今調整をしているとこ
ろでございます。今、ご提言の協定まで結ぶ必要があるのではないかというようなことに
つきましては、でき得ればそういった方向に向かって進んでいくということが大事なのか
と受けとめているところでございます。
 新宿の中山区長さん、本市の出身でございますのでこの方のお気持ちをできるだけ尊重
する形の中でそごを来さないように私どももできるだけ慎重にしながらも、議員がおっし
ゃっているようにそこかしこと若干のずれがあるとすれば、しっかりとした調整を図って
いくことが大事なのではないかと思っております。
◇27番(金井康夫君) ぜひともよろしくお願い申し上げたいと思います。
 市長はよく言葉の中で水面下でという言葉を使うんですけれども、ぜひともそろそろ表
に出てもらってやっていただいた方がいいと思うんです。
 先ほどの関係もするんですけれども、市長、1回目の答弁の中で、なるべく二酸化炭素
を出さないようなことをやらなければいけないというような答弁をされたんですけれども、
今後、協定を結ぶという方向に全力でいった方がいいと思うんです。新宿区と既成事実を
つくるんです。その中で一番必要なのは、沼田バージョンで提案していくんです、新宿区
に。今後のカーボンオフセットで何が一番必要なのかということになると、いかにして多
くCO2を吸収していかにしてCO2を出さないようにすることが必要なんです。
 これはどういうことかというと、よく小学校のとき、光合成というのを習いましたけれ
ども、炭素がこの大気中にいっぱいあるんですけれども、二酸化炭素を吸って酸素を出し
ますよというのがよく子供のころに教わったあれなんですけれども、この吸収した二酸化
炭素がどこに行くかというと、蓄積しているんです。蓄積していることによって、森林組
合の会長だからわかっていると思いますけれども、毎木調査で毎年、太くなりますね。蓄
積して土壌にもCO2というのはたまっているんです。ですから、京都議定書でいうと、
伐採した瞬間にそれは吸収減になるという計算の仕方なんです。それプラス、今回京都議
定書の3条の4項に追加的人為的行為というのがありまして、それらを有効的なCO2を
吸収してなるべく蓄積するということがカウントされるようになっているんです。
 ですからそのために何が必要かといえば、まずは古木を切るんです。古木というのはC
O2の吸収がどんどん減っていくんです。ですから、30年ぐらいが一番吸うんです。3
0年以降、40年、50年の古木を切っていって間伐をして、その部分に植栽していくん
です。植栽していくことによって土壌が潤うことによって水の涵養にもなるんです。
 ですから、こういうことをぜひとも来年、特に育樹祭の年でありますので新宿区とこれ
らを積極的に研究していただいて、ぜひとも来年の育樹祭においては、沼田市では先進的
にこういうことを取り組んでいるんだということを東京23区に売り込んだ方がいいと思
うんです。東京23区の区長を全部呼んで、石原知事にも来てもらって、大澤知事にもそ
こらはお願いして一緒になって、例えば利根沼田の水源から65%だって一発目で言わせ
てもらいましたけれども、石原知事に来てもらってお互いにそこで市長の元気のいいとこ
ろで一発やれば、市長の人気はまた上がると思いますので、ぜひともそこらを踏まえてよ
ろしくお願いしたいんですけれども、どうでしょうか。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩いたします。
午前10時58分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午前11時06分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) 金井議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 金井議員が平素考えておられる骨子を披瀝をされまして、内外に力強くアピールをして
いきなさいというご提言でございました。ご趣旨を踏まえて今後、精いっぱい努力をして
まいりたいと思っております。
◇27番(金井康夫君) ぜひともよろしくお願い申し上げたいと思います。
 久しぶりの一般質問なもので時間配分が余りうまくできなくて、ちょっと先に傍聴の方
々もグリーンベルが気になっていると思いますがグリーンベルを先に質問させていただき
たいと思います。
 このグリーンベルにつきましては、いろいろ議会の中でも議論がされたわけでございま
すけれども、当初、当局側が四つの条件をクリアすれば前向きに検討するというものがあ
りました。この四つの条件というのは、一つは区分所有されていること、また一つは1階
から連続するフロアとすること、また一つは抵当権の整理、また三井の株式は受け入れま
せんというような四つの条件であったわけでございますけれども、一つお聞きしたいのは、
四つの条件、三井側から提示されたものというのはクリアされているとご認識なのかどう
か、市長にお聞きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 微細なところの抵当権等の部分になりますと、なかなかじくじ
たるところがございます。したがいまして、今お話しされた形の中でどうなのかというこ
とになりますと、現実に水面下でいろいろ調整をしてきてそういう段取りを整えたという
ことであったとは思いますけれども、やはりそれぞれの個々のところについては極めて微
細なところもあったのではなかろうかというふうに拝察をしております。ただ、何とも申
し上げることができません。したがいまして、その辺のところにつきましては明確にこう
だったというようなことを申し上げることは慎重にしておきたいなと思っております。
◇27番(金井康夫君) なかなか市長の答弁だとわかりにくいんですけれども、私個人
的には三つの条件を提示してボールを投げたんです。向こうから返ってきて、いや、これ
は一つ二つ抜けているところがあるよと言えば、受け入れませんと断ればよかったんです
よ。約束どおり四つの条件をクリアしていないんですから。今の話を聞くと、なんかクリ
アしたのかしないのかよくわからないんです。クリアしたら今度、前向きに検討するとい
う言葉でなくなっちゃっているんです。ですから、自分は三井側にすると、沼田市、信用
がなくなったのかなというような気がするんです。多分民間側からすると、この北毛の沼
田というのは大いなる神秘だと思いますよ。やると言うからやったわけだけれども、今度、
言葉が前向きに検討するということで前向きな検討委員会が出てきちゃったんです。です
から、そこでがちゃがちゃとなっている、わかりにくい中で四つの条件をクリアしてなけ
ればしていないというふうにさっきの抵当権の関係であれば、抵当権の整理ができるとい
うことは一つの条件であったんだから、できていないから三井さん、今回の無償譲渡には
応じられませんよということを言えばよかったんです。それをなぜ言わなかったんでしょ
うか。
◇市長(星野已喜雄君) 繰り返し申し上げたいと思いますけれども、やはりそういった
ところまで一定のこちら側といたしますと、当事者の方々のかなりプライバシーにもかか
わるところでございます。したがいまして、そういったところの部分については、やはり
公共の立場からいたしますと、慎重にせざるを得なかったという、そういう経過はござい
ます。
◇27番(金井康夫君) これはプライバシーの関係もあるというような話なんですけれ
ども、実は三井側の話からすると、何とかしようと思って専門家まで入れてやったわけな
んです。多分この四つの条件をクリアできる方向となったんです。方向となったものだか
ら市の方でもいろいろ研究してみたら、じゃ前向きにしましょうという言葉で返しちゃっ
たんです。ですから、できる方向というのは、例えば1階から4階の連続したフロアにな
るということは現状なっていないんです。ですけれども、それは整理していけば、その道
筋が多分三井の側からするとできたんです。できて提案持っていったら、じゃ検討します
ということで2年間、検討したんです。三井側からすると、全協の中でも議論されたんで
すけれども8,400万円の固定資産税を結局払ったわけです、2年間待ったあげく沼田
市に。そういうところから多分三井は不快に思っていると思います。
 先般6月2日から本会議始まったわけですけれども、議長あてにこれが出たんですね、
地方自治法の243条第3の2項の規定により出たんですけれども、これは報告義務があ
るというような中で、特に事業報告の中で見させていただきましたら、私も監査を経験し
ましたので中身を見させてもらったら、大変厳しい内容だなというような気が率直にしま
した。
 この中で「去る平成21年3月3日から沼田市から三井生命に寄附受け入れ辞退の回答
したことを踏まえ、三井生命持ち分の第三者への譲渡問題の動きがあります」と書かれて
います。ですから、第三者への譲渡の動きがあるということを先ほど1回目の答弁でもあ
ったんですけれども、この第三者への譲渡の動きがあるというところは、市長、取締役に
なっているわけですから取締役会でも出ているわけで、この民間の会社はどういう会社な
のかお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これにつきましては、大変重要なところでありますので道筋を
つけてお話をさせてもらいたいと思います。
 まず、5月18日の午前10時に取締役会が持たれまして、協議という形でこれが出て
きた経過があるわけでございます。5月18日を受けて5月26日午後にこれらの提案を
受けた形の中でグリーンベル21区分所有者集会、あるいは共有者協議会臨時総会合同会
議等が持たれておるところでございます。続いて5月28日の午後1時50分から沼田都
市開発株式会社の第57回の取締役会が持たれているところでございます。そこでどうい
うことだったかというと、現在、沼田都市開発株式会社とすれば、第三譲渡の相手先のと
ころを調査をしているのでということで延伸をお願いをしたところ、三井生命の関係者、
ご出席の方はそれを了としていただいたという経過がございます。したがいまして、今後
はその報告、いろいろなことの調査をしている報告を受けた形の中で今後の対応になって
いくということになります。
 その会社はそれではどういう会社だということでございますけれども、それについては、
当初5月18日午前10時のところでは三井生命の関係者から、やはり守秘義務の関係の
紹介がございまして、外に公の場で紹介していくということについては大変慎重にしてほ
しいということがございました。したがいまして、私どもとすれば、現在、沼田都市開発
株式会社がいろいろと検討を加えておりますので、ここの場ではそういった答弁でもって
ご理解をいただければと思っております。
◇27番(金井康夫君) 今回のこの問題につきましては、第三者譲渡への関係について
は、三井側に延ばしてくださいということで了とされたというご答弁ですけれども、冒頭
からお話しさせていただいておりますけれども、三井は2年間待って固定資産税を8,0
00万円以上払って、もう沼田市に対しては信用がないと思うんです。じゃ、先ほどの民
間が気になるところでどこなんですかという話なんですけれども、自分の方で調べさせて
いただきましたところ、フィリックスパートーズという会社が浮かび上がっています。こ
の会社につきましては、債権専門の会社です。こちらの会社に例えば債権譲渡がされた場
合、60%以上の株を持っていて取締役である沼田市としてどのような影響があるのか非
常に心配なわけでございます。
 私、単純に思いますと、今回の事業報告、ちょっと見させていただいたんですけれども、
決算なんか見ても、昨年は平成19年度決算ですと、2,400万円赤字だったんです。
これは20年決算ですと2,900万円になっているんです。およそ3,000万円です。
3,000万円の中で現金預金が3,600万円ぐらいしかないんです。ですから、この
ままいけばもう2年もたないんです。そういう中で例えばそういうような民間譲渡が延ば
しちゃっていつまで延ばしたかわからないけれども、民間の債権整理の会社が入ったとき
は、今までどおりにグリーンベルは使うことができないと思います。今までどおりに駐車
場も使うことができないと思います。そうなった場合、最終的に都市開発株式会社が非常
に影響を受けると思うんですけれども、そちらについてお考えをお聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) 現時点で正式な取締役会、あるいはそういった轍を踏んでいる
関係から今後、その報告が来て会議を持たれる、そういうところでの論議を経ないと、今
ここで余り見込み的な発言はやはり慎重にせざるを得ないのかなというふうに受けとめて
いるところでございます。
◇27番(金井康夫君) 今、財政内容をお話しさせていただいたんですけれども、この
ままですと、倒産する可能性があるんですけれども、2年で現金が底をつくわけです。先
般、3月議会で同僚議員に対して「3月の予算委員会の中でも出るかもしれないけれども
6月議会で補正予算まで組む一歩踏み込んだ」という答弁を市長、したと思うんですけれ
ども、それらこの支援についてどのようにお考えになっているのか、6月議会、特にそれ
らの動きはないんですけれどもそちらについてのお考えをお聞かせいただきたいと思いま
す。
◇市長(星野已喜雄君) 結局今、議員がおっしゃっているように、第三譲渡の関係のこ
とが出てきたということ等がやはりいろんな動きが考えられるわけです。そういうふうな
ことから一つには慎重にしているという経過もございますけれども、いずれにいたしまし
ても、現在、私どもの方とすれば、当初予算で組まれた内容等の活性化策等を考えて、そ
して対応を図っていくべく努力をしているところであります。
◇27番(金井康夫君) きょうも多くの関係者が傍聴に来ているんですけれども、その
ときも聞いて3月議会で一縷の望みというか、6月でもしかしたら補正でも組んでくれる
ということで答弁してもらったわけです。ですから、それからナシのつぶてで全然それら
の動きがないというような中で今回質問に立たせていただいたわけでございます。ぜひと
もさっきの三井側に第三者譲渡の関係もそうですけれども三井がいつまで延ばすのかとい
えば、多分1年も延ばしてくれないと思うんです。多分1カ月、下手すれば半月ぐらいだ
と思うんですよ。ですから、そういう状況の中で今、財務状況が大変厳しいという中でぜ
ひとも手を打たなければだめなんです。
 ですから、手を打つ中で自分の方で一つ提案させていただきたいと思いますけれども、
きょうは井田さん休みですけれども、4階部分だけをもらったらどうですかということで
会派で提案させてもらいました。4階だけはだめだということになって三井もそれはだめ
だで結構です。今度は4階だけテナントで借りたらどうですか。4階、3,900平方メ
ートルありますのでこれは家賃かかります。ただのところを何で家賃かけるんだという議
論もありますけれども、例えば沼田市の福祉センターの隣の東庁舎については、これはよ
く言っていますけれども、あのぼろい建物に県に毎年300万円、家賃払っているんです。
ですから、環境生活課とか社会福祉課に来てもらってあそこに入ってもらえばいいんです。
あとはその隣でハンディのある子供たちが耐震の何もされていないような、命の危険にさ
らされているんです。ですから、福祉作業所の人たちにあそこに来てもらえばいいんです。
街なか再生、いつ進めていますけれども、当初、街なかの関係でいくと、生きがい施策の
箱物とあとは児童館をつくるという計画、あとは土地収用で土地を買うということで2億
2億2億の計画があったんです。ですから、6億かけるわけなんです、このままの計画で
いけば。ですから、その施設をつくるんであれば、児童館とシルバーワークの施設はあそ
この4階につくればいいんです。そうすれば、全体的にグリーンベルの信用も上がります、
市役所が入れば。子供たちがいれば親が行きますから、親が行けばおじいちゃんがいる、
おじいちゃんがいれば子供とまた触れ合えばいいんですよ。そこにお金をかけるというの
は、これは政治判断なんです。
 これは高いか安いかという判断なんですけれども、実は先般の補正予算で15兆円、真
水で今、国でついているんです。これ、実は内容をちょっと見させてもらったところ、こ
れが非常に今チャンスなんです。これが沼田市が4億7,500万円見込みできます。4
億7,500万円のうちに中心市街地の空き店舗を活用したコミュニティ支援スペースの
整備というのも入っているんです。これは直接入っていますので、これを積極的に使って
もらって今回の15兆円の中身を言いますと、今まで補助金というのは大体半分だったで
す、50%。今回のこの交付金は55%で5%多いんですよという話なんですけれども、
特に沼田市みたいな財政が厳しいところは最高70%出るんです、70%補助金が出るん
です。
 じゃ、その裏負担の3割をどうするのかというところがこの交付金で当て込む計画なん
です。ですから、沼田市とすれば、この計画を今やれば100%何とかなるんです。街な
か再生、グリーンベルの問題もそうなんです。ですから、積極的に今回これは補正予算を
組まれましたのでこの計画について全力で当局で当たっていただいて、グリーンベルの今
本当に困っている人のためにぜひともやっていただきたいと思いますけれども、市長のお
考えをお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 現下の国家の補正予算、あるいはまた金井議員がかねてからお
考えになられている対応等についてのご発言があった中で、市当局においてもそれらを積
極的に進めるようにと、こういうことのご提言であったかと思っております。
 私どもの方といたしますと、そういった議会での発言でございますので、これをしっか
りと受けとめた形の中でいろいろ各方面から分析をしてこれが一体全体実現ができるかど
うかというようなことについては精査をしてまいりたいというふうに思っております。
◇27番(金井康夫君) ぜひともよろしくお願い申し上げます。
 1点だけさっきの教育長に戻りたいと思います。
 街なかの関係なんですけれども、歴史の関係、第五次総に沿ってやるということですけ
れども、第五次総に沿ってやるということは、当初生方家も持っていくという計画なんで
す、旧貯蓄銀行も持っていくんです。記念文庫も持っていくんです。そういう計画でお進
めになるのかどうか、そちらについてお聞かせいただきたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) 現在のところ、先ほど答弁申し上げました旧沼田貯蓄銀行関
係が具体的に動いているということであります。他の施設等については今、検討の中には
ございません。
◇27番(金井康夫君) 先ほど、教育長はそういう話なんですけれども、1回目の答弁、
市長が1街区着手するという話だったんです。ですから、1街区を着手するということは、
生方記念文庫を移築しなければならないんです。ですから、生方記念文庫を移築すること
に対して教育部としてどのようなお考えなのかお聞かせいただきたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) 失礼いたしました。生方記念文庫については、今、検討の中
に入っております。以上です。
◇27番(金井康夫君) それでは、生方記念文庫を壊すという認識でいいのかどうかお
答えいただきたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) 現在のところ、関係団体または関係当局等と相談の上、現在
移築の方向で検討されているということであります。
◇27番(金井康夫君) こちらの問題につきましては、後々問題がないようにぜひとも
よろしくお願い申し上げたいと思います。
 本当に久しぶりの一般質問であっいう間にあと1分となったわけでございますけれども、
市長、非常に2期やって来年は3期目ということでございます。日ごろ、大変やっている
中でなかなか難しい状況でやっているのかなというような感じがするんですけれども、市
長を見ていて自分が今感じますのが、よく論語で有名な孔子のお言葉があります。「我十
五にして学に志」、30にして市長は市会議員に立ったんです。40にして不惑なんです
よ、惑わず、50にして天命を知ると。大体50のときに市長になったんですね。市長、
これから60を迎える中で60は耳順うんです。ぜひとも耳順の精神でやっていただきた
いと思います。
 私自身、こんな若輩者がこんなような話をするのは大変僣越であるわけでございますけ
れども、沼田市のことを考えて、また沼田市民のことを考えてやっているわけでございま
す。議員もこれから切磋琢磨しなければいけない時代だと思っております。今後、ぜひと
も沼田市発展のためにご尽力いただきますことをご祈念申し上げまして、私の一般質問を
終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 次に、大東宣之議員。20番。
〔20番 大東宣之君登壇〕
◇20番(大東宣之君) 通告に従い、一般質問を行います。
 今回私は、乗合タクシーについて、観光について、住宅リフォームへの助成について質
問いたします。
 まず初めに、乗合タクシーについてより質問いたします。
 公共交通機関のない地域の市民の足を確保することを目的に、宇楚井・原、上川田、奈
良・秋塚で、ワゴン車を使った乗合タクシーの試行運行がされ、高齢者や高校生などの足
として活用されてきました。乗合タクシーは、地域にとってなくてはならない存在となり
ましたが、利用者が前年度で、奈良・秋塚線で1便当たり0.99人、宇楚井・原線で1
便当たり1.60人、収支率も20%に届かないなど、経営的に見れば厳しいものとなっ
ていました。しかし、利用者が全くなくなったわけではなく、日ごろ、この乗合タクシー
を利用していた人たちにとっては大切なものであったことは明らかです。
 市では、利用者が少なく、財政的負担が重くその効果に疑問があるとして今年の9月末
で乗合タクシーの試行運行を中止することを決め、関係地域での説明会を行ってきました。
この説明会では、乗合タクシー運行の存続を求める市民の切実な声が少なからず出された
ようです。高齢化が進む沼田市にとって、こうした乗合タクシーのように、通院、通学な
どの足としての公共交通は欠かせないものであり、廃止させるのではなく利用しやすいも
のへと、その充実にこそ力を注ぐことこそ必要です。改めてこの場で市長に、現在運行さ
れている、宇楚井・原線、奈良・秋塚線の乗合タクシーの運行を求めるものです。乗合タ
クシーの試行運行を始めた理由と、利用状況はどのようなものだったのかお伺いいたしま
す。
 乗合タクシーをより利用しやすいものにするため、これまでにも地域から意見を聞き、
一部運行コースを変更したこともありましたが、これまでどのような取り組みがされてき
たのかお伺いいたします。
 9月末で乗合タクシーの運行を中止する理由は財政的なものだと推察しますが、廃止す
る理由と市民生活への影響についてどのように考えているのかお伺いいたします。
 乗合タクシーが運行されている地域では、もともと公共交通がなく、乗合タクシーの運
行が中止されてしまえば、日々の生活にも困難を来すおそれがありますが、これらの対応
についてどのように検討されるのかお伺いいたします。
 続いて、観光について質問いたします。
 家計所得の低迷、長引く不況などの影響により、全国の観光地では、観光客の減少など
苦戦を強いられています。
 そもそも今の日本では、ゆっくりと観光に出かけられる条件は、休暇の取得や期間の問
題や家計所得の減少など、欧米の国々と比較しても厳しいものがあり、こうした国民の状
況を改善させることが何よりも必要であることは言うまでもありません。
 しかし、こうした状況にあっても、民間や地域の人たち、行政との協力によって、訪れ
た人に安らぎと満足を与え、観光客数を伸ばしているところもあります。沼田市にとって
もこれまでのリンゴ、ブドウなどの観光果樹園、玉原スキー場とラベンダー、沼田公園な
どとともに、市町村合併により望郷の湯、吹割の滝や老神温泉、日本百名山の一つ皇海山
など観光地が広がり、訪れる人もふえ、重要な産業の一つともなりました。
 観光産業は、民間が主体で取り組むことは言うまでもありませんが、情報の共有、行政
との協力した取り組みなど、行政と民間が一体となった取り組みも必要ではないでしょう
か。
 沼田市に訪れた人がどのような感想を持ち、そのニーズにどのように対応していくのか、
沼田市のよさと魅力、ほかにない特色などをどのように発信していくかなどは重要な課題
と考えます。観光客の入り込み状況と観光客の感想等についてどのように把握され、検討
されているのかお伺いいたします。
 また、新潟県村上市のように、新しい施設等をつくりそれに頼るのではなく、古くから
地域に残されていたひな人形や屏風などを展示するなどして多くの観光客を集めることが
できたことなどから考えてみても、沼田市のよさの再発見、情報の発信なども必要と考え
られますが、情報の発信、特色ある地域・物産、サービスの提供等にどのように取り組む
のかお伺いいたします。
 みなかみ町や片品村などでは、観光地やスキー場に向かう国道など道路には観光トイレ
が設置されていますが、沼田市では、白沢町の望郷の湯に新たなトイレの設置が計画され
ていますが、利根町の国道120号沿線には設置されていません。国道120号線沿いで
のトイレの設置についてどのように考えているのかお伺いいたします。
 続いて、住宅リフォームについて質問いたします。
 全国的には、耐震や介護を理由として、住宅をリフォームする人が最近ではふえてきて
いると言われています。
 中之条町ではこうした住宅リフォームに助成を行い、リフォームを行った住民やこれに
よって仕事がふえた業者からも好評とお聞きしております。沼田市でも住宅の耐震診断も
スタートし、これからの高齢化の進行を考えるなら、住宅リフォームに対する希望はふえ
るのではないでしょうか。また、沼田市では、住宅建築に携わる人も多く、現在の不況の
中で厳しい状況にさらされていますが、住宅リフォームに助成を行うことによって仕事が
ふえれば地域の経済も活性化するなどさまざまな波及効果があると考えられます。
 私は、以前もこのことで一般質問を行いましたが、住宅リフォーム助成についてどのよ
うに検討されてきたのかお伺いいたします。
 住宅リフォーム助成を行っている市町村では、おおむね好評とお聞きしていますが、住
宅リフォームへの助成についてどのように考えているのかお伺いいたします。
 財政が厳しいということから新たな助成について慎重な態度をとるのではないかと考え
ますが、これからどのように検討し対応するのかお伺いいたします。
 以上3点が私の質問です。ご答弁をお願いいたします。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、乗合タクシーについて、これまでの状況とこれからの対応について、乗合タクシ
ーの試行運行を始めた理由と、利用状況はどのようなものだったのかについてであります
が、乗合タクシー試行運行事業は、平成12年の路線バス市民検討委員会における検討結
果を受けて、公共交通空白地域における住民のバス利用の需要と意向の把握を目的として、
平成15年10月より池田地区及び薄根地区において運行を開始したものであります。
 路線ごとの利用状況につきましては、奈良・秋塚線の乗車人数は、平成18年度が年間
3,640人、1日当たり12.2人、1便当たり0.9人、19年度では同じく年間4,
016人、1日当たり13.5人、1便当たり1.1人、20年度では同じく年間3,5
67人、1日当たり12.0人、1便当たり1.0人であります。
 また、宇楚井・上川田線については、平成18年度の年間乗車人数は7,205人、1
日当たり24.2人、1便当たり1.6人、19年度では同じく年間7,887人、1日
当たり26.5人、1便当たり1.9人、20年度では同じく年間6,688人、1日当
たり22.4人、1便当たり1.6人となっております。
 次に、これまでどのような取り組みがされてきたのかについてでありますが、試行運行
を開始して以来、毎年、沿線地域において地元住民の方々との会議を開催し、運行状況等
を説明するとともに、より利用しやすいよう改善策の意見等を伺いながら、医療機関を経
由する運行経路への変更や、沼田駅での列車接続を考慮したダイヤの見直し、さらに平成
17年4月からは、薄根地区の運行を上川田地区まで延長するほか、沿線全世帯への時刻
表の配布や広報での周知など、利用促進や利用者の掘り起こしに努めてまいりました。
 一方、運行に係る費用を削減するため、利用者の少ない日曜・祝日の運行中止や、運転
手を正規職員から嘱託員の採用とすることで人件費の圧縮などに取り組んできたところで
あります。
 次に、廃止する理由と市民生活への影響についてどのように考えているのかについてで
ありますが、試行運行事業を継続していく上では、事業に係る費用対効果の検証が必要で
あり、その目安を県の補助対象となる収支率20%以上の継続確保に置き、これまで収支
バランスの推移を見てまいりましたが、収支率が20%を超えたのは、19年度の宇楚井
・上川田線だけであり、この基準を達成する状況には至っておりません。
 また、一層の経費削減を図るために、運行便数を大幅に減らし、現在の2路線を1系統
にする等、運行方法の見直しも検討いたしましたが、だれもがいつでも利用できる公共交
通機関としての機能を維持することが不可能になることから、やむを得ず本年9月末をも
って試行運行の休止を決定したところであります。
 乗合タクシーの試行運行においては、みずから移動手段を持たない高齢者や高校生など
60名ほどの方が現在、定期的に利用され、その方々にとっては有効な交通手段となって
おります。
 しかしながら、先ほども申し上げましたように、5年半にわたる事業実施の中で、運行
内容の改善に努めてまいりましたが、実績は伸びず、市も厳しい財政状況にあることから、
運行休止の判断をしたところでありますので、事情をご理解賜りたいと存じます。
 次に、これからの対応について、どのように検討されるのかについてでありますが、市
が運行する乗合バスにおいても、利用者は年々減少しており、事業内容は非常に厳しい状
況にあります。
 こうした状況を踏まえ、より利用しやすく、より効率的な運行に向けて、地域公共交通
の専門家である前橋工科大学の湯沢教授にご協力をいただきながら、全体的な検討を行う
こととしております。
 現在、乗合タクシー及び乗合バスの乗降調査に着手しており、引き続いて住民意向調査
を実施する予定となっております。その結果の分析により、地域に適した運行形態を示し
て、地域住民や自動車運送事業者、関係機関等との調整等を行い、できるだけ早い時期に
公共交通の再編ができるよう取り組んでいく考えでおります。
 なお、試行運行を休止する地域への当面の措置につきましても、何らかの対応を検討し
てまいりたいと考えております。
 次に、観光について、状況と取り組みについて、観光客の入り込み状況と観光客の感想
等についてどのように把握され、検討されているのかについてでありますが、現下の世界
的な景気後退による可処分所得の減少は個人消費を冷え込ませ、この影響により全国的に
も観光客が減少している状況であると認識しております。
 本市におきましても、観光客の入り込みは、横ばいからやや減少に転じている状況であ
ることから、このような閉塞状況を打破するため新たな取り組みといたしまして、高速道
路ETC利用者の休日料金が上限1,000円になった機会をとらまえまして、ゴールデ
ンウィークの5月2日に関越自動車道下り線の赤城高原サービスエリアにおいて出張観光
案内を実施し、直接観光客から本市の観光施設等の認知度や感想等の把握に努めるととも
に、積極的に本市が魅力ある観光地であることをPRし、観光客の誘客促進に努めている
ところであります。
 次に、情報の発信、特色ある地域・物産、サービスの提供等どのように取り組むのかに
ついてでありますが、情報発信につきましては、本市のホームページに観光情報コーナー
を設け週1回情報更新を行い、桜の時期には季節の情報としてトップページに掲載し、開
花情報を提供するなど、四季折々の最新情報の発信に努めているところであります。
 また、首都圏物産宣伝事業や新宿区との交流イベントなどに積極的に参加し、玉原高原、
吹割の滝、老神温泉など本市の特色ある観光資源や物産の宣伝、足湯などのサービス提供
を行っているところであります。
 さらに、本市を訪れる観光客の利便性に配慮し、観光パンフレットを公共施設を初め沼
田駅や市内のコンビニ及び飲食店などにも設置させていただき、本市における魅力ある観
光資源のPRに努めているところであります。
 次に、国道120号線沿いでのトイレの設置についてどのように考えているのかについ
てでありますが、国道120号線沿いのドライブインやコンビニなどにはトイレが設置さ
れており、多くの観光客に利用されていると認識しております。
 市といたしましては、道の駅白沢には、道の駅の機能の一つとしてトイレが設置され、
観光客にも認知されているところでありますが、大型バスなどの観光客に対応するため、
本年度トイレの増設を予定しているところであります。今後につきましては、現状や費用
対効果を考慮しながら研究してまいりたいと考えております。
 次に、住宅リフォームへの助成について、これまでの検討とこれからの取り組みについ
て、住宅リフォームへの助成についてどのように検討されてきたのかについてであります
が、県内では中之条町や明和町にリフォーム補助制度があり、これらの事例を調査いたし
ました。
 しかしながら、本市は行財政改革中であり、補助事業の見直しに取り組み、新たな補助
事業を創設することは現段階では難しい状況にありますが、補助制度導入の可能性につい
て検討を行ってきたところであります。
 次に、住宅リフォームへの助成についてどのように考えているのかについてであります
が、両町とも町内の業者に発注することを条件に、リフォーム工事費の5%以内で上限1
0万円の補助を行っていると聞いております。ただし、利用者は年々減少しているとのこ
とであります。
 地元業者への発注を条件に補助を行うことは、地元の中小業者の経済対策、育成には有
益な事業であると考えております。
 次に、これからどのように検討し対応するのかについてでありますが、住宅リフォーム
補助は、地元の中小業者の支援に有益な事業であると考えますが、本市における他の補助
事業や他市の実施状況を勘案しながら、今後とも調査・研究を続けてまいりますので、ご
理解をいただきたいと思います。
 以上申し上げまして、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇20番(大東宣之君) ご答弁をいただきましたので何点かにわたって再質問をさせて
いただきたいと思います。
 まず初めに、乗合タクシーについてお聞かせいただきたいと思います。
 先ほど、市長のご答弁の中で常時利用されている方が60人いらっしゃると。この数が
多いか少ないか、それは判断の分かれるところではありますけれども、結果としてこの乗
合タクシーの運行が中止をされるということになってしまえば、この60人の方々の足が
奪われるということになるんではないかと思います。市長としてこうした60人の方々の
足を奪うということについては、どのようなお考えをお持ちなのか、まずお聞かせいただ
きたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、本事業が試行で始まったということでござい
ます。同時に、収支率が20%を超えることがもう何年か続くということが県の補助対象
ということになるという流れがございます。一生懸命関係者のお力添えをいただいてきて
なかなか収支率が上がらなかったことそのものが、どうしても今次のいろいろな諸状況を
迎えた形の中でやむを得ずこういった判断に至りました。
 しかし、今おっしゃられるような、ある意味においては交通弱者等の対応につきまして
は、今後、早急に検討を加えて対応を図っていきたいなというふうに考えております。
◇20番(大東宣之君) この乗合タクシーが運行されている地域には、公共交通がなく
てもともと不便をされていた地域です。市がそうした方々に対して手を差し伸べていくと
いうことで乗合タクシーの試行運行というのは大きな大変歓迎されるものとなったんでは
ないかと思います。結果として5年間、この乗合タクシーの試行運行がされてきたと。そ
れが5年間、試行運行されてきたということは、地域の方々にとっては毎回利用される方
々にとってはかけがえのない足になってくるわけです。ですから、市長としては早急にい
ろいろな対応を検討していきたいというご答弁ですが、9月末でこの乗合タクシーの運行
が中止をされるということはもう既に決まっているわけですから、じゃ10月1日には新
たな形で公共交通機関、何らかのことが実施をされるのかどうかお聞かせいただきたいと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはりいろいろな説明会等の状況を踏まえたときに何らかの対
応をしていかなきゃならないというふうに受けとめています。そういったことから冒頭の
ご答弁になりました。したがいまして、そういったすき間があかないような対応はやはり
大切なのではないかというふうに受けとめているところであります。
◇20番(大東宣之君) この場で約束をしていただきたいと思います。9月でとりあえ
ずこの乗合タクシーの試行運行は中止をされるということなんですが、もうすき間はあけ
ないというふうに今ご答弁をいただいたわけですから、10月1日からは新たな形でのこ
うした公共交通、何らかの形で実施をするということで理解をしていいのかどうか、ぜひ
約束をしていただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろな調整がございます。そして、当然お金が伴ってまい
ります。したがいまして、ここで確約をしろと、こういう議員のご質問でありますけれど
も、できるだけそういった方向に向けた形の中で努力をしていかなければいけないと思っ
ております。したがいまして、今、ここで確約しろということは慎重な答弁とさせていた
だきたいと存じます。ただ、ご意思、そして地域の事情、よく理解できますので、できる
だけ質問の趣旨に沿った形の中で対応を図ってまいりたいと考えております。
◇20番(大東宣之君) 市長のことですから、信用して10月1日からは何らかの形で、
同じような形態でないにしても実施をされるということを私としては信用したいし、期待
もしたいというふうに思います。ぜひ10月1日、すき間をあけないように公共交通の確
保に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 それで、実際、市が考えていたよりも利用者が思ったより伸びなかったというのが本音
ではないかと思うんですが、そうした利用者が伸びなかった理由についてはどのように考
えておられるのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはりどうしてもマイカーが移動手段の中心となっている中山
間地域でございますので、どなたも公共交通の必要性は認識しながらも、やはり利便性の
高い手段を選択する方向が強くて公共交通を維持することが大変難しい状況にあったかな
と思っております。
◇20番(大東宣之君) この乗合タクシーを利用されている方々の年齢層、大体どれぐ
らいの年代の方が利用されているのか、そういったことを調査されたことがあるのか、な
ければないで結構ですが、やっているようでしたらお聞かせいただければと思います。私
が思うには大体高校生、そしてあとは高齢者、すなわち自家用車が使えない、そういった
方々が利用されていると。そして、こういった高校生、さらには高齢者の方々の状況とい
うのはどういう状況かということを考えれば、高校生、もちろん所得はありません。高齢
者の方々にしても、大体平均して4万円前後の年金で1カ月暮らしているわけです。です
から、料金設定がどうだったのかということが問われてくるんではないかと。そういった
方々に対して、通常今、路線を走っている代替バスの料金と同じように設定をされていま
したが、私はそういったところに利用者が伸びなかった最大の理由があるのではないかと
思います。仮に上川田から上町の病院等に来る、また宇楚井、奈良、秋塚もそうですが、
往復をすれば1,000円以上のお金がかかってしまう。そういったことが大きな負担と
なってなかなか利用を伸ばすことができなかった、そういうことが想像できるわけですが、
市長としてはどのようにお考えなのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 市の担当部課とすれば、これにできるだけ乗ってほしいという
ことでいろいろと努力はさせていただいたわけでございます。単価設定等のことになりま
すと、やはりこれは結局先様というんですが、いわゆる民間の関係のこともございます。
そういうふうなことで調整した数値がこのようになってきたという経過がございますので、
この多寡については何とも私も申し上げることができないのでございますが、いずれにせ
よ、努力は一生懸命させていただいてきたという経過があるわけでございまして、ご理解
を賜りたいと思っております。
◇20番(大東宣之君) 私は何も努力はしてこなかったというふうには思っていません
よ。さっきも言ったように、住民との説明会、懇談会を開きながらより利用しやすい路線
の運行をしてきたという点では、努力をしてきたという点は私としては十分認めています。
 ただ、やはり先ほど申しましたように、料金設定の関係でどうだったのか、さらには利
用者の状況から考えて料金設定はどうだったのかということを問いたいわけなんです。例
えば伊勢崎市などではもうこうした事業は福祉の事業だということで無料のバスを運行し
ております。隣の高山村もそうです。また、高崎市などは100円でどこでも乗れるバス、
そういうのを運行しているわけです。そうしたことから考えてみて、この乗合タクシーの
料金設定がどうだったのか、そこがやはりネックとなって利用者が伸びなかったのではな
いか、そういったことについての検討がされてきたのか、既に県内他市町村ではそういっ
たことが実施をされているわけですから、市としてもそういったことについての検討など
についてはされてきたのかどうかお聞かせいただければと思います。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午前11時58分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後1時00分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 他市のそれぞれの事業実績等を紹介いたしましてのご質問であったかと思いますが、私
どもが事務局同士のやりとりの中で、特に伊勢崎市等では無料バスを運行しているという
ことでございます。そういった中で、やはり指導機関、すなわち運輸当局になりますけれ
ども、やはり有料化に向けての指導だとか、あるいはまた民間業者からもいろんなご意見
が出されているようでございます。したがいまして、そういうところは諸状況に見合った
形の中で判断していくことが大事なのではないかと思っております。
 そういった中で先ほど来の質問の中でもう少し詳しく申し上げればよかったところがあ
りますのでつけ加えてみたいと思いますが、利用者の関係はおおむね10割を見たときに
高齢者が9割、高校生、一般で1割になっております。この人数等についても若干の変動
がありますのでがっちりとした数値を申し上げることができないのは大変申しわけなく思
っておりますけれども、よろしくご理解をいただきたいと思います。
 先ほど、すき間をできるだけあけないようにということの中で、公共交通の立場でもっ
てのご質問であったということを受けとめたときに、私がいろいろと対応を図っていきた
いと申し上げた答弁は、公共交通そのものを運行していくための検討という観点でなく、
もう少し幅広くいろいろな手だてができないのかということについて検討に入っていると
いうことでご理解をいただきたいと思います。すなわちそういったことになりますると、
いろいろな地域の実態に見合った形のことをとらまえた検討が必要になってくるだろうと
いうふうに思っておりますので、大変恐縮でございますがつけ加えさせていただいたとこ
ろでございますので、よろしくお願いをしたいと思います。いずれにいたしましても、い
ろいろな角度から何らかの対応が必要であるというふうに受けとめております。
◇20番(大東宣之君) 利用者の状況があらかた高齢者の方々、一般と高校生の方々が
1割ということですから、もうほとんどが高齢者の方が利用されていると。ですから、い
わゆる社会的に自分自身で車が運転できない、移動手段を持たないという方がこの乗合タ
クシーを利用していると。そういった意味では大変この方々にとっては切実な問題になる
んではないか。ですから、やはりこうした乗合タクシーを引き続き運行していく必要性が
あるのではないか。
 それから、すき間の問題について先ほど訂正といいますか、言い直しといいますか、つ
け加えたご答弁をいただいたわけですが、これでいくと、さきに答えていただいた答弁か
ら考えれば、すき間なく取り組んでいきたいということですから、10月1日には何らか
の新しい形で対応されるんではないかと感じてはおりましたが、現実的に今の答弁ですと、
もう10月1日からはある意味では何もできない可能性があると。要するに9月末でこの
地域の乗合タクシーが運行が中止をされてしまえば、10月1日からは公共交通といいま
すか、要するに今まで使っていた方々にとって大切な足である乗合タクシーがなくなり、
それにかわる足もなくなってしまうということになってしまうと思います。本当にそれが
いいことなのかどうか、市としてやることなのかどうか、大変疑問にも思いますし、本来
市がやるべきことは、やはりそうした市民の暮らし、市民の方々が安心して暮らしていけ
るように、そうしたことにこそ、力を注がなくてはならないわけですから、この利用され
ている60人の方々の足を奪うということが一日たりともできないはずではないかと。で
すから、9月の末でこの乗合タクシーを中止をする、そしてすき間なくと最初は言ってい
ましたけれども、今のご答弁ですと、10月1日からは何もしない可能性があるというこ
とで理解していいのかどうかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 前後いたしましてまことに申しわけございません。できるだけ
すき間なく、そして実態に伴った形の中で対応を図るべく検討を既にさせていただいてお
ります。したがいまして、利用者の全体の状況等をしっかりと調査をいたしまして、そし
て今言われる交通弱者の方々にご不便をかけないような方策を今、積極的に対応している
ところでございます。したがいまして、できるだけ10月1日からの対応を図っていく考
え方でございます。
 ただ、議員が確約しろということになりますと、これがなかなか予算を伴ってまいりま
すのでその辺は慎重にしておりますが、いずれにいたしましても、代替の考え方を持って
現在いろいろと対応を図っているところでございます。
◇20番(大東宣之君) 先ほど、高山村、伊勢崎市、高崎という形で実際運行している
バスの状況を若干紹介しながら質問させていただきました。
 それで、こうした事業というのは、先ほど市長が答弁いただいたように、高齢者の方々
が圧倒的多数利用されていると。これは単に採算ベースに合うかどうかということを考え
るよりも、まずはやはり市民の方々の安心・安全を守っていくと。やはり高齢者の方々の
生活を支えていくということから考えれば、福祉の事業としてとらえていく必要性がある
んではないかと思います。
 例えば高山村の場合ですと、村を東西半分に分けて1日交代でそれぞれの地区の住民セ
ンターをバス停にしながらバスを運行させているそうです。非常に利用者が多くて好評だ
と。なぜ毎日村内を回らないかということを一度聞いたことがあったら、毎日役場や診療
所に来る人はいないんだと。だから、1日置きで十分だと。ただ、そういった中では当初、
ワゴン車で始めていたバスの運行が非常に利用者が多いということでマイクロバスにかえ
たというようなことも言われています。この利用者が多い原因というのは、やはり無料で
走らせているということが最大の理由ではないかというようなことが示されました。
 それから、陸運の関係ですけれども、料金を取るということになると陸運の認可が必要
なんですけれども、無料で走らせるということになると、陸運の認可は要らないそうです。
ですから、そうした形でより市民に喜ばれるこうしたバス等の運行ということが必要では
ないかというふうに考えますが、市長としてのお考えを再度お聞かせいただきたいのと、
やはり10月1日から対応はしていくんだということが再三再四言われているわけですが、
休憩後の開会の市長のご答弁を聞いていると、10月1日に間に合わない、9月30日で
終わってしまえば、そのままこの地域の足が奪われるんではないかというような心配をど
うしてもぬぐい去れないわけです。ですから、私としては市長に約束をしていただきたい
ということを再三再四申し上げたわけですが、ぜひ10月1日、すき間のないようにこの
地域の足が確保されるよう重ねて要望していきたいと思いますが、こうした料金の問題等
についての市長のお考えを再度お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 結局乗合タクシーの関係でいろいろと費用がかかった、しかも
県の補助を受けるのには20%以上の乗客率が欲しかったということの中でなかなか実績
を見ることができなかったという、そういった経過がございました。議員がご心配されて
いる現在の高齢者が全体の9割も占める。そういったことからしっかりと配慮した対応を
しろということについては、しっかりと受けとめているところでございます。したがいま
して、その対応につきましては従前の手法にこだわらずに、もう少しこの現実的な対応を
図るべく現在、検討を進めているところでございます。ですから、できるだけすき間がな
いようにということで対応いたさせております。
 ただ、確約という話になりますと、私の方の立場からいたしますと、非常に先々のいろ
いろな対応等もあるので、ここでまことに申しわけないところがあるのでありますができ
ればこの間をあけたくないと、そういうことで今対応を図っているところでございます。
ひとつその辺のことについては私どもも精いっぱい議員のご趣旨に沿った形の対応を図っ
ていくつもりでございますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇20番(大東宣之君) 経費の問題が市長としても心配をされているんではないかとい
うふうに思います。今回の国の補正予算の中の地域活性化・経済危機対策臨時交付金とい
うのが今回あるそうです。この交付金は、準地方交付税というふうに言われるぐらい箱物
だけではなくてソフト事業、要するに自由に使えるということなんです。市町村によって
は、これは後でもかかわってくるんですけれども、観光産業進展のための地域ブランドの
開発、さらには住宅リフォームへの助成、そしてこの地域コミュニティバスの運行に対す
る取り組みといったことに使うというようなところもあるようです。ですから、これは特
定の市町村に行くだけでなくて全国どこの市町村にも来る、沼田市にも来るわけですから
こうした交付金を使って十分に対応できるんではないか。ですから、そうした取り組み、
情報を早くに入手をしてそれに見合った形でこうした公共交通の問題、乗合タクシーを運
行させていくということが必要ではないかというふうに思いますが、市長としてはこうし
た交付金を活用することについてはどのように考えておられるのか、まずお聞かせいただ
きたいと思います。そして、10月1日からすき間なくやるというふうにおっしゃるんで
あれば、私は何も今のままそれを続けていけばいいんではないかというふうに思うわけで
す。今言ったようなこういう交付金が来るわけですからこれを活用することは可能だとい
うふうに言われているわけですから、そうした財源的にいっても何ら心配は要らない。で
すから、10月1日から新たな対応云々と言うよりも、すき間なくというのであれば、現
状のままで財政面から見ても十分対応できるんではないかと思いますが、その辺のお考え
や取り組みについてお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ここのところ本当に国の補正予算等、交付金のことがいろいろ
と表舞台に出ております。昨日も市長会と国会議員との会議で話題になっておりました。
ところが、これは恒常的に出てくるものではないわけであります。やはり今回の緊急な対
応ということになっております。そういったことからやはり先を見た分析をしていかない
と、そこのところの選択を誤りを犯すのではないかというふうにも思っております。
 そういった中で議員がご心配されていることについては、何らかの対応は図るべく今検
討いたさせております。しかし、今、交付金の話題も出たわけでございますけれども、当
然、現在民生部当局でもって対応を図っている形の中で今おっしゃったような形のことも
横目にしっかりととらまえていく必要は、これは必要なのではないかというふうに受けと
めておりますけれども、現時点ではそういった他の手法を講じてやれることについての検
討に入っているということでございます。
◇20番(大東宣之君) 今、テレビで「天地人」の大河ドラマをやっています。私もN
HKの大河ドラマを見るのは久しぶりで毎回楽しみに見ていて、なかなか史実とは違うん
じゃないかと言うと、女房はぶつぶつ文句を言うというようなことですが、結構楽しく見
させていただいております。
 この直江兼続、今、テレビでやっている、この時代というのは彼はさほど秀でたものは
なかったんではないかというふうに私は感じてはいるんですが、上杉が会津若松から米沢
藩に左遷をされるといいますか、減俸されたわけですけれども、120万石から30万石
に減らされたと。そのときに家臣は1人の首も切らないと。みずからの給料を含めて家臣
の給料は減らさざるを得ないと。しかし、下に行くほど限りなくゼロに近いと。下級武士
ほど減俸はなかったというふうに言われて、上に立つものほど大きく減らしたということ
が言われています。そしてもう一つ彼が本領を発揮したのは、私は米沢に行ってからでは
ないかと思うんですが、直江堤と言われる土木工事をやって石高を上げる、領民を富ませ
るために力を注いだというところは、やはり彼の真骨頂があらわれたんではないかと。よ
く話をする上杉鷹山、彼は政治のやるべきことは民を富ませること、領民を安心して暮ら
せるようにすることが政治をつかさどる自分の仕事だということを言い聞かせながら彼は
やってきたと。
 そして、もう1人、真田信幸、沼田の初代の城主、彼は戦国で荒れ果てた利根沼田の地
域を復興させるために税金は当初は取らなかった。それで、市を開かせて経済活動を旺盛
にさせて領民を富ませるということに彼は非常に力を注いだわけなんです。
 要するに私が何を言いたいかというのは、その政治をつかさどる人たちというのがどう
あるべきか。やはり現代であれば、市民の暮らしをしっかりと支える、今の沼田市長であ
れば、市民の暮らしをしっかり支えていくということにこそ、力を注いでいくべきではな
いかと。そのためには市長が持っている政治力も使いながら、国からの財政的支援も得な
がらさまざまな取り組みをしながらやっていくということが今、市長に求められているん
ではないか。
 再三再四申しますように、この乗合タクシーを使っている方々は高齢者の方が圧倒的に
多い。以前、私が調べたところによると、沼田市の方々で年金を受給されている方々、い
わゆる国民年金を受給されている方々の金額の平均というのは大体4万円から5万円程度
なんです。そういう中で生活をしている方々が、やはり一定の料金のバスに乗れるかとい
えば、なかなかそれは利用しづらいものがあるわけです。ですから、こうした方々、目に
見えないところの弱い方々の暮らしをしっかり支えていくということを市長にぜひとも取
り組んでいっていただきたい。そのためにもその一つとしてこの乗合タクシーはぜひとも
存続をさせていただきたい。私はその10月1日、すき間なくやるというのであれば、現
状のまま、9月で打ち切りするんではなくて10月1日も同じような形態でぜひとも運行
していただきたいということを強くお願いをしたいと思います。市長のお考えがあれば、
お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご熱心な質問をいただいているわけでございますけれども、一
応地域住民の方々に対する説明会をさせていただいた形の中で今の私が答弁しているよう
なことでもって対応を図っていこうということになっているわけでございます。繰り返し
になるわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、全体の9割の方がお年
を召している方々であるというようなことからとらまえて、できるだけそういった方々に
ご不便をかけないような、そういった方法をやはり考えた形の中で、先ほど来、申し上げ
ているように、10月1日、つまりすき間がないような形の中で対応ができればというふ
うに思っているところでございます。
 確約の問題につきましては、先ほど来、答弁しているとおりでございますけれども、そ
ういった方向で現在動いているということでひとつご理解いただければと思っております。
 なお、いろいろな国家の交付金等のご紹介もありました。これらにつきましては、当然、
私ども市行政の立場からすれば研究をしていかなければなりません。したがいまして、こ
れらの分析も十二分にする形の中で先ほど来、申し上げたようなことを軸にして考えてい
きたいなと思っております。
 また、歴史上の人物の方々のお考え方の紹介がありましたけれども、議員のおっしゃっ
ていることにつきましては、しっかりと受けとめて今後の対応に処してまいりたいと思っ
ております。
◇20番(大東宣之君) 乗合タクシーについては、重ね重ねぜひ存続をさせていただき
たいということを要望しておきたいと思います。
 次に、観光について質問させていただきます。
 先ほどの同僚議員の質問の答弁で大体年間300万人くらいの方が来ているというよう
なご答弁がありましたけれども、さきの私の質問に対する市長の答弁では、横ばいから減
少傾向にあるということですので、大体どれぐらい来ているのかというのがわかればもう
ちょっと教えていただきたいのと、特にここ沼田を訪れていただいた方々の感想や意見、
それがどういうふうに次に向かって反映をされているのか、行政としてつかんだ意見や要
望、感想、また民間の方々、業者の方々がつかんでいた感想や意見等、そういったものが
やはりどうやって次に生かされていくのか、それがこれからの観光を発展させていく上で
は重要な課題になってくるんではないかと思いますが、こうした訪れていただいた方々の
感想や意見、また要望等について具体的にどういう形で把握をされ、それが行政、さらに
は民間との間で共有した認識として、そしてまたそうしたことから共同した取り組みとさ
れているのかどうかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 入り込みは、やはり300万人前後ということで調査は受けと
めているところでございます。なお、今、おっしゃられた感想等の分析につきましては、
経済部長に答弁をいたさせたいと思っております。
 先日、JRとの連携の中でウォーキングを4月の末日にお世話になったわけでございま
す。沼田の歴史のあるところ、あるいは匠の技等を回ってもらって大体300人の方々が
見えてくれたのでありますが、やはり一様にその場合は城下町風情を生かされた展開とい
うものに対する期待が多々あったのではないかと思っております。
 そのほかにも老神温泉、あるいは望郷の湯、玉原高原、あるいは池田を中心とした観光
農業等の関係がございます。総体的に経済部長の方から答弁をいたさせたいと思います。
◇経済部長(小池一夫君) 命により答弁をさせていただきたいと思います。
 意見、感想等の内容についてでありますけれども、現在、沼田市の商工観光課、または
観光協会並びにそういう関連する方々と協力しながら5月、7月、9月等、高速道路のサ
ービスエリア等を利用しながらいろいろPR活動をしているわけでありますけれども、一
つの例でありますけれども、ことしも既に5月2日に関越自動車道の下り線の赤城高原サ
ービスエリアでそういう事業も実施した経緯があるわけですけれども、内容的にはパンフ
レット等を配布しながら対面による観光案内を実施しているところであります。
 具体的な内容等につきましては、今、NHKの大河ドラマ「天地人」等の影響もありま
して新潟方面に向かう方々が比較的多かったわけでありますけれども、沼田市の観光案内
等をしたことで、行きまたは帰りに沼田市にも寄ってみたいというような観光客のご意見
を多くいただいているという内容であります。
 また、それらいろんなパンフ、または対面による観光案内することによりまして新たに
興味を示すような状況が強く感じられたと。先ほどと重なりますけれども、今回寄れなく
ても次回なりにはぜひ沼田市等にも足を向けていろいろ観光してみたいというようなこと
から、即効性は、きょう、そういうPRをしたからすぐきょうというわけにはいかないと
いうふうに感じておりますけれども、これら内容を継続して実施することで沼田市の認知
度なりが上がるとともに、観光客の増大に大きく寄与しているのではないかというふうに
感じているところであります。以上であります。
◇20番(大東宣之君) 今、部長がお答えいただいたのは、どちらかというと、沼田市
の認知度の上げるための宣伝活動ということではないかと思うんですが、やはり実際来て
いただいた方々が沼田市に対して満足感を持っていただけたのかどうか、例えばいろんな
宣伝でこういうものがあってこういうところではないかという期待を持っていたけれども、
それが裏切られたというような意見、また逆に来てみたら非常によかったというような意
見、そういったことから沼田市のよさ、そしてまた改善をしていかなくてはならない課題
というものが明確になってくるんではないか。そういったものを行政、民間が一体となっ
て取り組む中でここに沼田市に訪れていただいた方の満足感をさらに高めていくというこ
とになるんではないかということで、そういった実際沼田市を訪れていただいた方々の意
見や感想、それに基づいて次はどういう手を打っていくのか、何をしていくのかというよ
うな検討が行政やこういった民間の中でどのようにやっておられるのか、今やられていな
ければやられていないで結構なんですけれども、そうしたことは私は必要ではないかと思
いますが、お考え等や取り組みがあればお聞かせをいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この観光対応は国も観光立国を目指して云々というようなお話
をされておられます。きょうの午前中の議員のご質問にも北から南までの基軸の道路のご
意見等もございまして、本市はそういった意味ではちょうど十字軸を形成しているところ
でございます。したがいまして、今後、観光は待ったなしという形の中で対応を図ってい
かなければなりません。したがいまして、感想あるいはアンケート等、どんなふうな形で
とって、そしてそれを次の段階にステップアップしていくのかということについての対応
を考えていく必要があるんではないかと思っております。
 私どもの念願だった、いわゆる椎坂トンネルも非常に大型の予算が平成21年度には関
係機関のお骨折りによりましてついてきました。こうなりますと、既にもう沼田、白沢、
利根の一体感を醸成していくのには全くそういうときを本格的に迎えたなと思っておりま
すので、今後、そういったことで一つずつ着実に前進できますように、いわゆるおいでを
いただいたお客様のご意思、ご意見を体するような仕組みづくりを考えていく必要がある
のではないかと思っております。
◇20番(大東宣之君) 確かに市長が今おっしゃったとおり、仕組みづくりをしていか
なくてはならないということだと思うんですが、現状ではまだそういったことについて、
例えば出された要望について行政、民間が一体となって検討して次の仕掛けを考えていく、
対応していくというようなことは、今の段階ではされていないということなんですか。
◇市長(星野已喜雄君) 組織の全体の中で、例えば具体的には沼田の観光協会、あるい
はまたご承知のとおり、利根の方の観光協会、あるいはまた商工会議所、商工会、そして
市の機関等でもってそういった検討を加える、いわゆる機関というものは立ち上がってお
りません。したがいまして、今後、そういったことをしっかりと対応できるような、そう
いう組織体系のものは大変重要になってくるのではないかというふうに思っております。
今後、ご意見を体して一生懸命努力をしてまいりたいというふうに思っております。
◇20番(大東宣之君) やっぱり来ていただいた方々の満足度をどうやって高めていく
か。それには来ていただいた方々の意見、感想を率直に聞いていくと。もし悪い点があれ
ばそれを正してしていくと、よかった点はどんどん全国にさらに情報を発信してどんどん
来てもらうと。こんないいところがあるんですよというような取り組みをしていかない限
りは、今、高速道路も土日は1,000円でどこまでも行けるようになりましたから、今
まで1万円ぐらいかかっていたところが1,000円で行けるようになったわけですから、
どちらかというと、かえって首都圏に近い沼田市は素通りをされてしまうというおそれが
あるわけですから、ここへ訪れていただくというような取り組みというのは、早急にやっ
ていかなくてはならないんではないかと思います。ですから、そのための特色ある地域づ
くりや物産、またサービスの提供というのをどうやって行っていくのか、そういった具体
的に先ほど来、言っていますように、訪れた方々にどうやって満足感を高めてもらうのか
というような具体的な取り組みが、これは民間、さらに行政、またそれが一体となった形
で取り組んでいく必要があるんではないかと思います。そういった中でこれから具体的に
どういうような対策をとっていかれるのか、あればお聞かせいただきたいと思います。
 それと、もちろん、これは民間もそうですが、行政もそうだと思うんですが、仕掛けを
していかなければなかなか今のこうした厳しい地域間競争には打ち勝ってはいけないので
はないかと。私はこの沼田市の中でさまざまな自然や歴史、さらには果樹を含めて野菜、
そういった食べ物、そしてまた老神温泉でくつろげるといった意味では、県内他市町村と
比べても非常に条件は整っている場所だと思います。それをどうやって生かしていくかと
いうことがこれからの大きな課題になると思うんですが、そうした取り組みに向けて、ま
た行政としての仕掛け等があれば、お考えがあればお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり観光そのものが私どものような人口がなかなか伸びない
ところにあっては交流人口をふやしていくことそのものが地域の活性化につながってくる
ということから、観光は非常に重要なポイントになってくると思っております。そういっ
た中で先ほど来、申し上げておりますように、今までそういった各組織団体との協議体系
みたいなものがなかったことは率直に反省をしております。今後、これらを立ち上げた形
の中で戦略を組んでいく必要があるんではないかと思っております。
 そうしたところの中で交流事業を進めてきたところにまず大きなポイントがあるという
ふうに思っております。そして、元来からそれぞれの地域にあった観光資源をいかにミッ
クスさせていくかということになろうかと思っております。そういった観点を持って今後
の対応に処していかなければいけないというふうに受けとめているところであります。
◇20番(大東宣之君) 今、こうした地域間競争が激しいと言われている中ですので、
やはりそうした取り組みは早急にやっていただきたいと思います。
 ただ、私は今あるもので勝負をするべきだと思うんです、正直言って。ですから、沼田
の今ある歴史、文化、伝統、さらには先ほども言いましたようにリンゴやブドウ、これか
らサクランボも含めて果樹、さらには野菜、そして老神温泉のお湯、さらには赤城山も半
分は沼田市になっているんですけれども、日本百名山の皇海山、赤城山といったような観
光資源を今あるもので十分満足度を高めていけるんではないかというふうに思います。や
はりそうした地の物で勝負をしていくということが大事ではないかと思いますので、ぜひ
検討していっていただければと思います。
 それから国道120号線沿いのトイレの関係なんですが、先ほど申しましたように、片
品 村やみなかみ町では既に幾つかの観光トイレが設置をされております。先ほども申し
ましたように、白沢には望郷の湯が比較的国道から近いということもあるんですが、利根
町管内においては、トイレがないとは言わないんですけれどもないというのが状況ではな
いかと。特に追貝から片品に向けての平川地区あたりにこうした観光トイレがあっても結
構なんではないかと思いますが、市長としての考えを再度お聞かせいただければと思いま
す。
◇市長(星野已喜雄君) 今回白沢の望郷の湯等の対応を図らせていただいている経過が
ございますが、私も国道120号、白沢から利根方面のルート設定については自分なりに
熟知をしているつもりでございます。
 そういった中でこのトイレの関係、トイレという認識でもってご答弁させていただきま
す。当然、この吹割の滝付近、あるいはまたいろいろとシーズンになりますと車が渋滞を
して女性の方々がご苦労をされることがあるということは私も実際承知をしております。
そうしたときにやっぱりそういった不測の事態を招かないためには、どうしても椎坂峠を
越えて大原、老神から来る尾瀬高校近辺のところがどうしても渋滞をする場合が多々あり
ます。そんなことから考えますると、しかるべきところに何らかの対応が必要になってく
るのかなと。ただ、既存のものもあるようでございますのでそれらとの兼ね合いもとらま
えた形の中で今後、いろいろと本問題については対応を図るべく形の中で研究をしていか
なければならないと思っております。いずれにいたしましても、混雑をしたときに女性の
ご苦労が大変なのではないかという受けとめ方は前からかねがねしておりました。
◇20番(大東宣之君) 先ほどの同僚議員への答弁によると、研究という言葉は検討の
下だということですのでどこまでやっていただけるのかというのがちょっと自信がないと
いうか、よくわからないんですけれども、先ほど市長がおっしゃったように、渋滞をして
苦労されている方がいるということですので、やはりそういった意味では沼田のよさをア
ピールしていく上でもこうしたトイレの必要性はあるのではないか。私としては、吹割の
滝、老神付近にはドライブイン等がありますから、そこから上の平川地内はそういったも
のがないのでぜひそういったところには必要ではないかと感じております。
 もう一つ、振興局に入る手前の信号の国道沿いに市営駐車場があって若干車がとめられ
るスペースがあります。この駐車場のわきにトイレがあるんですが、ちょっとお話をお聞
きするところによれば、昭和40年代に建てられた古いもので、実際は使われていないよ
うな感じもするわけですが、やっぱりこういった既存のトイレ等の整備といいますか、取
り壊しにするにせよ、建て直しをするにせよ、やっていく必要性があるのではないかとい
うふうに思いますが、どのようにお考えなのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほども申し上げましたように、既存のトイレの関係、そして
それが現時点で果たして有効に生きているのかどうかということの分析、これは当然大事
なことだと思っております。実際問題として議員がご指摘されたような関係等については、
一つの歴史的な経過があったわけであります。昭和40年代と申し上げると、現在のバイ
パスはまだ開いていなかったというふうに思っております。したがいまして、かつて千歳
橋を渡るということの中でこれらが生きていたのかなという感じも受けとめるわけです。
ある程度、時代が変わっておりますので大局観に基づいた形の中で今後の対応に処してい
く必要があるのではないかと、こういうふうに思っております。
◇20番(大東宣之君) やはり訪れた方々に沼田市に来てよかったというのは、いろい
ろものに満足してもらうか、見て、遊んで、食べて、そしてゆっくり休めたというような
ことが必要になってくるというふうに思います。ですから、そうしたもの、そして沼田の
持っているよさというものを我々自身が再認識をしていくということも必要だろうと思い
ます。そういった意味でこうした新たなものをつくるということではなくて、本来長い歴
史の中で培われてきた沼田のよさを全国にアピールをしていくと。そうした取り組みが官
民一体で必要ではないかと思います。
 そして、やはり若干経費はかかるによせ、そうしたトイレの設置等の条件整備もぜひと
も取り組んでいっていただきたいというふうに思います。
 最後に住宅リフォームの助成についてお聞かせいただきたいと思います。
 中之条や明和町では若干この利用者が減ってきているということですが、しかし、沼田
市ではまだやられていないわけです。これから高齢化が進んでいくのと耐震の関係という
意味では一定のニーズはあるんではないかと思います。さらには地域の今の経済状況を見
るならば、やはり地域経済の活性化に向けてこうした何らかの具体的な手だてを打ってい
く必要性があるんではないかというふうに思いますが、市長としてのお考えを再度お聞か
せいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員のかかわっている機関紙で5月18日付ですか、これらを
調査をされた記事がありました。この記事等を見ると、群馬県では2カ所がこれの対応に
処してきたということが明確に載っていたわけでございます。
 実際問題としてこの関係は、いわゆる微細な改修を進めていく上で小規模な対応を図っ
ていくという意味では大変有意義な一つの手法ではないかというふうに私自身も前々から
受けとめているところでございます。そういった中で現実的にスタートしたときには華々
しくいろいろと活用方途があったようでございますが、現実の今の2自治体においてはこ
の数年来、加速度的に利用率が落ちているという実態というのがこれはまた客観的な事実
でございまして、そういうふうなことでもって申し上げたわけでございます。
 ただ、本事業の持っている意義、これは私ども、十二分に認識をしているところでござ
います。ただ、ご案内のとおり、よって立つところの財源の関係等から慎重な答弁になっ
ているところであります。いずれにいたしましても、これらは大変有意義な事業なのでは
ないかというような認識は持っているつもりでございます。
◇20番(大東宣之君) 例えば中之条の場合ですと、上限10万円ということなんです
が、実際はこの何倍もの経費がかかっているわけですが、それによって業者の仕事がふえ
るということで地域経済の活性化にも役立っていくんではないかと。結果として10万円
ですから仮に10件で100万円、20件で200万円、年間50件で500万円、それ
が多いか少ないかというのは別としても、そのぐらいの経費で済むのではないかと。それ
で、さらに何倍もの経済波及効果が上がってくると。今、沼田の地域経済が疲弊をしてい
る、なかなか先行きが見えないという中では、やはり何らかの仕掛け、何らかの手を打っ
て新しい仕事を起こしていく、地域経済の活性化に向けて具体的な手だてを講じていかな
くてはならないということになるんではないかと思います。将来的に使う人がいなくなっ
てしまうということを市長は考えておられるのかもしれませんけれども、利用者がなくな
ればこの補助は廃止してしまえばいいわけですから、別に利用者がいなくても補助金を持
っていくという必要性はないわけです。ですけれども、今の大変な経済状況を打開してい
く上での一つの方法として具体的なことを何らかしていかなくちゃならない。その一つに
住宅リフォームの助成というのが挙げられるんではないかと思いますが、再度、市長とし
てこういったことに早急に今の沼田市の経済状況を見て取り組んでいくかどうかについて
のお考えをお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど申し上げましたように、本事業の有効性というものは私
自身も、例えばお年を召したご家庭の中でトイレのバリアフリーだとか、お風呂のバリア
フリーだとか、こういうふうなことをする際には、住宅を再構築していくということはい
ろいろな職種のところに広がりがありますので有効な手だてだというふうに受けとめてお
ります。
 そういった中で先ほど来、申し上げている中にさらにつけ加えるならば、現在の個人住
宅の耐震化の補助についても課題になっておりまして、これらの補助制度の創設の可能性
についても今、検討しているところでございます。したがいまして、そういうふうなとこ
ろを整合させてもう一歩踏み込んだ形の中でどういった手だてがいいだろうかということ
を考えていきたいというふうに考えておりますので、ご理解をいただければと思っており
ます。
◇20番(大東宣之君) 住宅をリフォームする理由というのは、私が先ほど申しました
ように高齢化に対応する問題、そしてこの耐震なんですよね。ですから、こういった高齢
化に対応するバリアフリー化、さらに耐震の補強というようなことを一体となって行うリ
フォームに対して助成を行っていくということで私はいいんではないかと。バリアフリー
化、さらには耐震というふうに別々に考えないで、今、住宅をリフォームされようとして
いる方々の最大の理由、それの後押しをしていくというようなことを一体として取り組ん
でいくということならば、私は十分可能ではないかと思いますが、市長としての考えを再
度お聞かせをいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員のご趣旨を踏まえて今後の対応に処してまいりたいと思っ
ております。
◇20番(大東宣之君) 時間がないので最後になりますけれども、先ほど私が直江兼続、
さらには上杉鷹山、そして真田信幸というような歴史上の人物を出して市長に言いました。
私は、やはり市長にとって求められていることは、今大変な沼田市民の暮らし、これをい
かに支えていくか、そのためにこそ、力を注いでいただきたい。再三再四申しますけれど
も、やはり乗合タクシーの運行によって継続させることによって市民の方々の足を守って
いただきたい。また、住宅リフォームの助成によって地域経済の活性化にぜひとも取り組
んでいっていただきたい。そういったことを重ねてお願いをして、私の質問を終わらせて
いただきます。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 次に、高柳勝巳議員。9番。
〔9番 高柳勝巳君登壇〕
◇9番(高柳勝巳君) 通告によりまして一般質問をいたします。
 最初の質問は、平和行政の推進についてであります。世界中が平和と核廃絶を希求し努
力している中にあって、先月、北朝鮮による核実験と短距離ミサイルの発射が、唐突に強
行されてしまいました。
 本市も加盟している非核宣言自治体協議会も、すぐさま抗議文を打電し北朝鮮に猛省を
求めていますが、同国の閉鎖的な姿勢は、簡単には良い方向に向かわない情勢と考えてい
ます。
 こうした状況を受けて、国内では『敵基地先制攻撃論』といった感情が前面に押し出さ
れた強硬な姿勢も一部浮上しています。
 アメリカのオバマ大統領は、さきの国際会議での演説の中で「核攻撃をした唯一の国と
しての自覚を持って核軍縮に向かいたい」と表明し、世界平和の推進も新たな一歩を踏み
出しつつある中での事態だっただけに、こうした流れを大きく後退させる状況へならない
ことを強く懸念いたします。
 みずからの生命や財産を守るために、他の生命や財産を脅かしてもよいという理論は成
立し得ないということは、言語、人種、地域が異なっても共通認識でき得る課題と確信し
ています。
 現に今、「貿易立国」である日本、そして今後は「観光立国」も目指そうという中にあ
って、世界平和というテーマは日本の戦略の根底に据えなくてはならない重要課題である
と同時に、その牽引という役割を本市も積極的に担っていかなくてはならないとして「非
核宣言」も行ってきたと認識しております。
 そこでまず、市長にあってはこの間、こうした任務を自覚し積極的に平和行政に取り組
んできていると認識していますが、改めて本市の平和行政についての取り組みと課題、将
来を見据えた改善策や展望を伺いたいと思います。
 次に、具体的な取り組みとして、戦争遺跡の保存と啓発について伺いたいと思います。
本市には、いわゆる戦争遺跡といわれる場所が主なもので、東電岩本発電所の隧道、上川
田にある防空施設です。広島、長崎、沖縄などでもこうした過去の辛く厳しい傷跡を保存
することによって未来への警鐘としていますが、身近に存在するこうした遺跡の保存や啓
発へのお考えを伺います。
 次に、平和市長会議加盟市長としての活動についてでありますが、先ほども申し上げま
したが、非核宣言自治体協議会加盟や平和市長会議への加盟など、市長の努力は評価する
ものの、市全体としての動きにまでは、なかなか展開し切れていないと感じています。
 そこで、こうしたことを本市で実施や活用しながら、平和推進自治体としての発信力も
高めてもらいたいと思うわけですが、市長の考えを聞かせてください。
 3番目の質問は、さきの質問の具体的な課題の一つですが、教育行政にかかわりますの
で、教育長に伺います。
 現在の平和教育の取り組みについての説明と、児童、生徒の広島、長崎等への派遣につ
いてのお考えをお聞かせください。
 最後に、環境や交流の連携という視点で、(仮称)平和と環境・交流の森づくりについ
て伺いたいと思います。
 平和と環境には、共通項があります。それは、ふだんは目に見えないが失ったときや危
機に瀕したときに、ありがたさや尊さを実感するという点です。
 「あって当たり前」の存在だからこそ、今度は、その意義や存在を確認していくために
は、そこに動議づけや継続性に工夫や仕掛け、そして仕組みづくりが必要と考えるのです。
 まず、環境のキーワードとして、植樹祭、カーボンオフセット、森林セラピーや生態系
の研究、緑の少年団、森林ボランティアや林業活性化、平和のキーワードとして、広島・
長崎の被爆二世の苗木の活用、戦争遺跡の啓発、そして交流のキーワードとして新宿等の
都市近郊、ふるさと回帰思考などが挙げられます。
 PRと多少の財源確保策として「ふるさと納税」の一項目へ挙げていくなどが考えられ
ます。こうした素材を本市がうまくコーディネートし、環境と平和に積極的な沼田市を具
体的に発信できるような戦略を練るべきと考えますが、市長の見解を伺いたいと思います。
 大きなタイトルの2番目は、グリーンベル21についてで、前回、前々回に引き続き3
回目となります。
 この問題を取り上げるのは、本当に心が憂鬱になります。当局においても頭を悩ませ対
応に苦慮していることは、充分承知の上であえて通告させていただきました。
 その理由は、本年3月、当時市長は、定例会においてグリーンベル21の無償譲渡は受
けられないが、精いっぱいの応援はしていくとしつつ、課題が課題だけにそう早く事態は
動かないのではないかとの認識を示していました。ところが、三井生命保険鰍ニの間で、
具体的に所有権移転の話が浮上してきていると聞き、この3月議会以降の場面が急変して
きていると認識したからであります。
 関係者も今、大変動揺していると思いますし、沼田市全体にとっても、どうなっていく
のだろうということの説明は、市民に意見を求めてきた経緯からして重要と考えます。
 そこでまず、寄附の申し入れを正式に断って以降、三井生命保険鰍竰n権者、沼田都市
開発鞄凾フ動きをどう把握しているのか伺います。
 次に、既に出されたであろう沼田都市開発鰍フ平成20年度決算をどう分析しているの
か伺います。
 さらに、そうした動きや情勢を受け、行政としてどのような対応をして、大型商業施設
や中心市街地の展望を見出そうとお考えなのか。そして、庁内検討組織で検討された4階
の活用策はどう反映させていくお考えか伺いたいと思います。
 以上を述べ、私の初回の質問といたします。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの高柳議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、平和行政の推進について、現状と課題について、現在の取り組まれている平和行
政への取り組みと課題についてでありますが、沼田市では、毎年、8月6日の広島、そし
て9日に長崎へ原爆が投下された時刻に、8月15日の終戦の日には正午に、それぞれ、
サイレンを吹鳴し、市民の皆さんに平和を祈念するための黙?の協力をお願いしていると
ころであります。
 また、「広報ぬまた」での平和に関する記事の掲載、「平和のための戦争展」や「利根
沼田平和美術展」への後援、各種団体が行う平和活動などで市を訪れた皆さんに議長とと
もに激励し、支援を行うなど、平和に関する啓蒙・啓発活動を中心に市民の平和意識の高
揚に努めているところであります。
 最近、相次いで行われた北朝鮮のミサイル発射や核実験が、国際社会の大きな脅威とし
て捉えられておりますが、様々な紛争が各地で続発しており、今こうしている最中にも、
世界のどこかで戦火によって傷つき、家族を失い、悲しみに暮れる人たちが居ることも忘
れてはなりません。
 このような中にあって、終戦から63年の時を経て、被爆者や戦争を体験された方々の
高齢化などにより、徐々にその記憶が風化していくことが懸念されておりますが、今日の
繁栄が多くの尊い犠牲の上に築かれていることを改めて胸に刻み、戦争がもたらす悲惨さ
と、平和の尊さを次代に引き継ぎ、真の恒久平和を実現することが重要であり、一昨年、
非核宣言自治体協議会の協力を得て、原爆パネル展を開催しましたが、今後につきまして
も、このような企画を検討してまいりたいと考えております。
 次に、戦争遺跡の保存と啓発についてでありますが、上川田町滝合地区において陸軍火
薬製造所(岩鼻火薬工廠)の地下工場建設が進められ、当時掘られた横穴が10数カ所残
っていること、また、現在も使われている東京電力岩本発電所の隧道工事には、強制連行
された大勢の朝鮮、あるいは中国の人たちがいたことなどについて、沼田市史通史編の第
3巻「近代現代」に掲載され、資料として保存されているところであります。
 これらの遺跡につきましては、いずれも民間の所有であり、地下工場遺跡への立ち入り
などは危険を伴う場合もありますので、市が、直ちに保存、あるいは公開のための案内や
表示をするといったことは難しい状況にありますが、こうした事実を次の世代に継承し、
平和に対する考え方を醸成していくことは大切であると認識しておりますので、写真や映
像による記録などについて研究してまいりたいと考えております。
 次に、平和市長会議加盟市長としての活動についてでありますが、沼田市は、昭和58
年9月「沼田市民憲章」により、平和に対する市民の積極的な意思を表明し、平和の理念
をあらゆる事業施策の根底に置き、昭和61年「核兵器廃絶平和都市宣言」を行い、平成
18年には、「日本非核宣言自治体協議会」に加入し、全国の非核平和宣言都市と連携し、
一層の平和活動の推進に努めるとともに、本市における平和行政の充実に努めることとし
ました。
 平成20年3月には、さらなる連携を図ることとして「核兵器廃絶に向けての都市連帯
推進計画」に賛同する世界各国の都市で構成される「平和市長会議」に加盟いたしました。
本年5月現在で、134の国と地域から2,870の都市が加盟しており、群馬県内では、
同時期に桐生市が加盟し、本年に入り藤岡、高崎、館林市が加盟、町村では唯一、昭和村
が本年3月に加盟したところであります。
 平和市長会議では昨年4月に、2020年までの核兵器廃絶に向け各国が遵守すべきプ
ロセスなどを定めた「ヒロシマ・ナガサキ議定書」を発表し、本年10月の国連総会での
決議、さらには2010年の「核不拡散条約(NPT)再検討委員会」での採択に向けた
取り組みが行われており、本市としても、できる限りの協力をしてまいりたいと考えてい
るところであります。
 なお、「教育の場における取り組みについて」のご質問は、後ほど教育長から答弁申し
上げますので、よろしくお願いいたします。
 次に、環境や交流との連携について、(仮称)平和と環境・交流の森づくりについてで
ありますが、本市の将来都市像である「田園空間都市」も、その根底には市民憲章があり、
環境と共生する地域社会を構築し、交流を軸とした活力あるまちづくりを進めていく上で、
何をおいても欠かすことができないものが平和であります。
 昨年、アフガニスタンで5年間にわたって、農業分野で地道な活動を続け、地元住民か
らも絶大な信頼を得ていたNGOボランティアの青年が亡くなられた事件は記憶に新しい
ところでありますが、旧ソ連軍の侵攻から23年間の戦いで破壊されたアフガニスタンは、
もともと緑豊かな国で、そこに住む誇り高い人々が自分たちで豊かさを取り戻していくた
めの手伝いをしたいと志願をされたそうであります。
 かつて我が日本国がそうであったように、どんなに国土が荒廃しようとも、人は容易に
そこを離れることはできません。広島に原爆が投下された直後、75年間は草木も生えな
いだろうと言われておりましたが、爆心地から約1,300メートルの距離にあった広島
逓信局の中庭で、爆心地側の幹半分が焼けてえぐられたアオギリが翌年の春に芽吹き、人
々に生きる勇気と復興への活力を与えたそうであります。広島市は、そのアオギリの種か
ら育てた苗木を「被爆アオギリ二世」と名づけ、日本各地へ、更には世界各国へ配布して
いるとのことです。
 平成22年に開催される全国育樹祭を契機として、本市の平和や環境、交流への取り組
みを内外にアピールできるよう、シンボルとなる森づくりについても研究してまいりたい
と考えております。
 次に、グリーンベル21について、3月以降のグリーンベル21にかかわる動きと対応
について、寄附の申し入れを正式に断って以降、三井生命保険株式会社や地権者、沼田都
市開発株式会社等の動きはどう把握しているのかについてでありますが、さきの答弁と重
なりますが、三井生命保険株式会社の寄附の申し入れにつきましては、ご案内のとおり、
去る3月3日に寄附の申し入れには沿えない旨を回答させていただいたところであります。
 その後、三井生命保険株式会社から4月27日付で沼田都市開発株式会社に対し、三井
生命保険株式会社の持ち分資産について購入を希望する企業への譲渡を検討しており、そ
の譲渡について沼田都市開発株式会社の同意をいただきたいとの申し入れがなされており
ます。
 沼田都市開発株式会社では、三井生命保険株式会社からの通知を受け、5月18日に取
締役会が開催され、「グリーンベル21に係る三井生命保険株式会社持ち分資産の第三者
譲渡について」を協議し、その後、区分所有者集会及び共有者協議会での検討を踏まえて、
5月28日に再度の取締役会が開催されところでありますが、さらに沼田都市開発株式会
社において購入を希望する企業の調査を実施していることに対して、三井生命保険株式会
社も理解を示し、それらの調査結果や関係者の理解を踏まえて回答することとしておりま
す。
 また、市といたしましても、これらの情報収集に努めているところであり、今後の展開
を見据えながら、その対応を図ってまいりたいと考えております。
 沼田都市開発株式会社の平成20年度決算をどう分析しているのかについてであります
が、本定例会の初日に「沼田都市開発株式会社の経営状況について」の資料を提出させて
いただいているところであります。
 平成20年度決算といたしましては、当期純損失が2,977万9,000円になって
おります。
 経営の分析といたしましては、空きフロアに伴う賃料等の事業費の減収が経営を悪化さ
せていると認識しているところであり、テナントの誘致を図るとともに、賃料及び管理費
の未収入問題を解決し、入りをふやし出を抑えることが必要と考えております。
 また、賃料及び管理費等の負担問題につきましても、いわゆるテナントから入る賃料よ
り、オーナーへ支払う賃料が高いといった逆ザヤの状況が従前から続いておりますので、
その改善が必要であると考えております。
 次に、そうした動きや情勢を受け、行政としてどのような対応をして大型商業施設や中
心市街地の展望を見出そうとお考えなのかについてでありますが、市といたしましても本
年度におきまして、空床の利活用を促進し、グリーンベル21の集客力の一助とするため、
各種イベントの開催などに取り組んでまいりたいと考えておりますが、沼田都市開発株式
会社を中心とするグリーンベル21の活性化策の取り組みに対しても、必要な支援につい
ては検討してまいりたいと考えているところであります。
 いずれにいたしましても、今後とも、グリーンベル21の活性化が図られるよう、沼田
都市開発株式会社等との連携を図りながら、経営内容の見直しや改善について研究を行っ
てまいりたいと考えております。
 次に、庁内検討組織で検討された4階の活用策は、どう反映させていくお考えか伺いた
い、についてでありますが、庁内検討組織で検討された4階の活用策は、あくまで寄附を
受け入れた場合の活用策であり、寄附受け入れを断った今日においては、空床対策として
各種イベント等の実施や更なる利活用策の検討を行うなどして活性化が図られるよう取り
組んでいきたいと考えているところであります。
 なお、沼田都市開発株式会社に対しましては、グリーンベル21の機能として基本的に
は商業活動の場としての活用が望ましいと考えておりますので、テナント等を誘致し空床
を埋めるなどの経営改善に取り組むよう指導するとともに、情報を共有して、その対応に
努めてまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、高柳議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、平和行
政の推進についてのご質問のうち、教育の場における取り組みについては、教育長から答
弁申し上げますので、よろしくお願いいたします。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午後2時08分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後2時16分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 教育長。
〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 高柳議員のご質問にお答え申し上げます。
 平和行政の推進について、教育の場における取り組みについて、現在の平和教育の取り
組みと、児童、生徒の広島、長崎等への派遣についてでありますが、学習指導要領に基づ
き各教科及び道徳等において、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養
う指導に努めているところであります。
 例えば、小学校第3学年の国語「ちいちゃんのかげおくり」で平和の尊さについて学び、
第6学年の社会科では、第二次世界大戦や原子爆弾が投下されたこと、国際連合が発足し
たことなどの学習を通して、世界の人々とともに生きていくことが大切であることを学ん
でおります。
 中学校におきましては、社会科の公民的分野において日本国憲法が平和主義を基本的原
則としていることや非核三原則などについて学習しております。
 児童、生徒の広島、長崎等への派遣についてでありますが、教育委員会としては現在の
ところ派遣を考えておりません。しかしながら、学校での学習の発展として、一人一人が
体験を通して学びを深めることは、教育上、意義あることと考えております。
 以上申し上げまして、高柳議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇9番(高柳勝巳君) ご答弁をいただきましたので幾つかの点について再質問させてい
ただきたいと思います。
 こういう情勢ですから、私も通告するにもいろいろ迷ったわけですけれども、市長の答
弁を総論で聞いて、平和行政については少し胸をなでおろしたと、こういう気がいたしま
した。
 今、世界情勢も本当に目まぐるしく変わるなという中で平和と平定の差というのは常に
かみしめなきゃいけないなと私は思っています。国家レベルにおいては、国防という総称
で体制の維持とかというところに、ややもすると力が傾注されるんだと思うんです。地方
自治というのは、純粋に住民の方の財産と生命を守るということに徹することが法律でも
定められていますし、この辺のところが混乱をしてくると、どうも平定と平和というのは
混同されがちですので、ぜひこの辺については今後も間違った対応がないように市長には
対応していただきたいなというふうに考えておりますけれども、改めてそれについて一言
コメントいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先日、山梨の甲府市に行く機会がございました。これは関東市
長会の会議でございましたが、きょうも質問者の方から歴史上の実物を名指しでご質問が
ございましたが、山梨の甲府といえば、何といっても武田信玄でございます。歌にも歌わ
れているように、「人は石垣、人は城」というふうな歌がありますが、改めて武田信玄が
お城を築かないで、いわゆる平易な館で勝負をしてきたということの背景がわかったよう
な気がいたしました。と申しますのは、やはり人をしっかりと慈しみ、そして育成をして
いくというところから、地域全体が一つの総体のまとまりをつくっていくということが大
事なのではないかということでございました。
 したがいまして、地方自治の観点からすれば、やはり市民がこぞって団結をしていくと
いうことが非常に重要かと思っております。したがいまして、お互いの在住している地域
の中にあっての一員としての助け合い、相互扶助の中で平和をきちんと求めていくという
ことが大きなテーマ、あるいは根底に流れているというふうに思っております。したがい
まして、平和をしっかりと守り、そして今後ともそれを発展させていくということは地方
自治体に与えられた大きな使命ではないかと受けとめております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。あとは全体の中で確認をしたいという
ふうに思います。
 先ほどご答弁がありましたけれども、一つ目の質問ですが、ご説明をいただきましたが、
私の察するところ、ことし、新たにというのが聞こえなかったなと。今まで継続してきた
ことをさらに続けていきたいというお話だったように受けとめておりますけれども、もう
一度確認したいんですけれども、ことし、新たにというのは何かございますか。
◇市長(星野已喜雄君) 継続的な事業の中で対応をしていくという形になっております。
一つずつの与えられた事業を的確に消化をしてまいりたいと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。これは総務部の総務課がいろいろ企画
を練っていただいていますけれども、やはり1人の、あるいは1部署での考えではどうし
ても小さくなるなというふうにとらえざるを得ません。もう少し周りがバックアップした
形をぜひ今後は取り組んでいってもらいたいなと前置きをしながら次に進みたいなと思い
ます。次の中でだんだん具体化されていくと思いますのでよろしくお願いしたいと思いま
す。
 戦争遺跡の件ですけれども、私も質問してから川田の方に行ってまいりました。農作業
をしているおばあちゃんがそこにおりまして、私も人相風体がこんなものですから決して
怪しい者じゃないということで身分を証しながら少しお時間をいただいてお話を聞かせて
もらったんですね。数年前までは8月になると献花を持って数人の高齢者の方々が来るん
だよと、こういうお話だったんです。「ここ数年、高齢化のせいか、見えなくなったんだ
けど」というお話をくださいました。当局の答弁のとおり、平和に対して実体験をされた
方々が本当に高齢化をし、少なくなってきているんだなというのをそのおばあちゃんもか
みしめながらおっしゃっていました。例えばこんなことで私は見にきたんだけれどもどう
だろうと言ったら、「考え方については本当にいいことだよね、見ていってください。区
長さんとも相談をしながらぜひいいふうに向けてもらえれば、そういった方々も報われる
んじゃないか」と、こんな話をしていましたけれども、民間だし、写真映像等で保存とい
う話ですけれども、それしか選択肢はないでしょうかね。
◇市長(星野已喜雄君) 後世に伝えていくとなると、やはりどうしてもこういった記録
の対応が必要になってくるかと思います。ただ、私の方が投げかけるのはいかがなものか
と思いますが、現場のところの対策を打った方がいいのではないかと、こういうことをご
質問されているとすれば、これはやはり大事な平和教育の貴重な場所になると位置づけて
おりますし、それはいろいろと後世に平和を希求していく上においての大変重要な場所で
あろうかと思っておりますので、これらについては写真や映像とはまた違った形の中でま
た考えていく必要があるのではないかと、こういうふうに思っております。この岩鼻のこ
とを指して言っているとすれば、そういうふうにお答えをしておきたいと思います。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。私も行ってみて非常に岩になっている
わけですよ、川田のことに関していえば。だから、穴を掘ってそういう施設にしたという
経過があって、実際はやるとなれば、最初の答弁のとおり、具体的には難しいんだろうな
というふうには思いますけれども、現地で保存され、現地を訪れるということが一番いい
ことなんじゃないかというふうに思いますので、ぜひこの二つがコンクリートでなく発展
されていくようなところを残しておいていただきたいというふうに思いますけれども、い
かがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 質問の答弁を作成する際にも内部でもいろいろ論議があったん
ですが、民地になっておられるということがございます。そこの穴が高所のところにある
でしょうか、そういうことがございます。
 ただ、繰り返し申し上げたいと思うんですけれども、これは私は行政の立場で、教育長
は教育の立場ですからその位置が若干異にいたしますが、生涯学習等をとらまえてもそう
いった歴史的な史実があったということは大変重要なことだと思っております。やはりだ
んだん高齢化社会になっていくと、どうしても平和の語り部の筋が風化していくと。つま
るところ、歴史から学ぶという方法しかないのではないかというふうに思ったときに、本
地域の関係については、やはりいろいろな意味で分析をして対応方を教育委員会のご意思
も聞きながら図っていく必要があるのではないかなと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) 本当に具体的になると、例えば案内を出しましたといえば、じゃ
行って見ようかと、こういう話になるわけです。安全性が保証できるのかと、こういう問
題も当然ついて回ることなんだろうなというのは十分承知ですので、ぜひコンクリートに
だけはせず、いろんな方法を模索をしていただきたい。
 また、市長から言われたとおり、私も平和運動を推進するものの1人としてできるだけ
柔軟でいいプランができますようにご提案もしていきたいというふうに思いますので、ぜ
ひよろしくお願いしたいというふうに思います。
 次に、教育長に伺いたいというふうに思うんですけれども、先ほど、さすがに教育長だ
なと、次に何か言うにはなかなか言い切れないような優等生の回答をいただきましたけれ
ども、結局のところ、現在努力しているもの以上のものは本人に任せて心の中で応援して
いくよというふうに私にはとれたんですけれども、一歩教育長として前向きに進めていき
たいというのがもう少しお伺いできればと思うんですけれども、推移を見る以上の話がなか
ったように感じるんですけれども、その辺についていかがでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。私の答弁の方は学校教育を想定して答
弁申し上げましたので、その観点から再度またご答弁させていただきます。
 ご案内のとおり、公教育、すなわち国の教育をつかさどる、学校教育をつかさどるとい
う意味で、いわゆる地方公共団体、国もありますけれども、または学校法人等が設置した
学校における教育においては、政治的な中立性とか、いわゆる全国くまなく教育水準をレ
ベルアップするというような大きな二つの柱がございますので、基本的には憲法、基本法、
学校教育法等々を根拠とする指定公示された学習指導要領にのっとって教育が粛々と進め
られるということが前提でございます。例えば歴史観一つとっても、自虐的歴史観とか、
また反面、国家主義的歴史観とか、相互に相反し合いながら大きな右左、大きな流れもあ
るわけでございます。私たちの公教育においてはそのどちらにもくみしないということで
ございますから、ただいま申し上げたとおり、国の示した法令等に基づいて公平、公正に
教育を進めていく立場でありますので、学習指導要領の趣旨にのっとって一生懸命今後と
も一歩二歩前進していきたいというふうに考えております。
◇9番(高柳勝巳君) はい、わかりました。難しい答弁でしたけれども、具体的な話を
しながら少しあれしたいと思うんですけれども、「広報ぬまた」の5月号に親子記者参加
者募集というのが出ていまして、先ほどご答弁いただけるかなというふうには思ったんで
すけれども、これは3月の予算の特別委員会の中で課長からお答えいただいて、長崎へ親
子の記者を送りながら学習の場として体験をしていただこうということで、これは5月1
3日で締め切りましたけれども、こういったところを市が掲載していただけるというのは
大変ありがたいなと私は思っておりますけれども、この辺については、先ほどご答弁いた
だきましたけれども、当然、学校教育の場で私、応募したんだという話など聞いているか
どうかお伺いしたいと思うんですけれども。
◇教育長(津久井 勲君) 私の耳にまでは入っておりませんけれども、「ぬまた」、非
常に身近な自分たちの市の広報でありますから何らかの形で触れていると思いますし、ま
た教職員の大半は沼田市民でもありますから、そんな観点から多分学校教育の中でもこの
ことが情報として入っていっているんではないかと思います。いずれにしましても、今の
ところ、その応募状況等については掌握しておりません。
◇9番(高柳勝巳君) 18人でしたか、それで長崎市なり平和自治体協議会が全部負担
をして料金については全部ただだということですから、親子であれば行けるということで
すけれども、競争率が300何人応募をしたということですから、これに抽選で当たると
いうことはかなり確率が低い。そして、当地で応募したという人が把握できないというデ
メリットもあるわけですよね、直接言ってきてくれなければ。ですから、投げかければ反
応があるんじゃないかと。現地でも紙面に載せるだけじゃなくて、先生がどうだ、親子で
行ってみないかと言わないと、親は休みをとらなきゃならないわけです。そうすると、情
報なり質問なりは当然出てくるわけでございまして、私が推測するところ、ことしはいな
かったんじゃないかと、こういうふうに思うわけです。ですから、もう少し積極的にかか
わる気はないんですかというのはそういう意味があるなというふうに思っているんですけ
れども、その辺についてもう一度どうでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) ただいまの広報に載っていた「親子記者」の関係等々含めて
先ほどの長崎、広島の派遣等もありますけれども、今、学習指導要領に基づいて主たる教
材を教科書を使用して授業等を進めているわけであります。そういう中において基本的に
は各学校区だと思いますけれども、在住の諸先輩方の戦争体験、家族の戦争体験等々につ
いて、そういう学校での教育の中に積極的に民間人登用といいますか、ということで取り
込んでおります。ですから、私が広島、長崎へ行くということを否定しているのでも何で
もないんで、行く行くはそういう体験をぜひしてもらいたいということでありますから、
例えば沼田市内の先ほど出た場所とかいろいろありますので、まずもって指導要領に示さ
れた、国がこれだけは最低限勉強してくださいというところをどの子にもしっかりと教育
した上での発展的な教材とか、発展的な体験という形では、これは積極的に進めていきた
いと、学習の機会も紹介していきたいと、そんなふうに考えております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。だんだん前向きな気持ちが私なりに感
じられてまいりました。
 実はこの平和記者ですか、これはニュースがもう出ていまして私も縮刷でプリントアウ
トしてまいりました。昨年が第1回でしたのでこれは1号です。この中に幾つかあるんで
すけれども、子供らしい発想が随所にあるなというふうに思いますのは、シンボルマーク
がペンギンになっているんです。ペンギンというのはどういうことかと申しますと、これ
は鳥類の中で異なる鳥に対しても友好的に接する種別なんだそうです。ペンギンの折り鶴
を折ったりというのが長崎等では行われたりしています。こういう若い感性というか、子
供の感性を取り入れながら新たなステージに向かっていくというのは、非常に私は重要だ
と思いましたので教育の現場に対して大いに期待をかけているわけなんですけれども、そ
の辺についての考えを教育長にまたお伺いしたいと思うんですけれども。
◇教育長(津久井 勲君) 今、申し上げたとおり、学習はこれから基礎基本をしっかり
やって、その上でどんどん広がりを持ちさらに前進ということで、例えば各教科の知識も
同じであります。いわゆる学力もそうです、こういう平和に対する理解もそうです。そう
いう意味におきましてただいまの広報に載った事業、その他含めて学校、子供たちに積極
的に紹介し、またアドバイスするという方向で進んでいきたいというふうに思っておりま
す。
◇9番(高柳勝巳君) 大変ありがとうございました。それでは、期待をしながら次に進
みたいと思います。
 これは同じような考え方になるのかと思いますけれども、平和市長会議加盟市長として
の取り組みですけれども、現在でも頑張って昭和村が新たに自治体宣言の協議会に加盟し
たというご答弁いただき、利根郡はかなり加盟率が高くなって群馬県内では利根沼田が、
要するに平和を愛する地域だというのが徐々に上がってきているなというのを私も感じま
すし、市長に御礼も申し上げたいし、さらにこれを広げていただきたいなというふうに考
えるわけです。市長の広域圏における取り組みというんですか、もう少し頑張って沼田市
と利根郡は非核の自治体なんです、具体的にこれを進めている自治体なんですというのを
取り組んでいただきたいわけなんですけれども、その辺についての市長の考えをお伺いし
たいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変結構なご提案だと思っております。広域圏の会議のときに
はそういった声があったということでご提案をして、合意形成がとれればそういった方向
に広域圏の立場から全国にアピールしていくということは、大変よろしいのではないかと
いうふうに思っております。
 やはりこの平和の関係等は、いろいろと我が国においては何といっても広島、長崎の問
題もさることながら東アジアの我が日本国がとってきた歴史的な経過をとらまえないと、
ややもすると薄くなってしまうんではないかと思っておりまして、さかのぼるとどうして
も、いわゆる遣唐使、遣隋使の時代あたりからしっかりと分析をしたり、そして豊臣秀吉
の時代から分析したりして、さらに近代の黎明期からその後、明治、大正、昭和というよ
うなところをとらまえながらこれを展開していかないと、いわゆる核兵器の問題だけであ
るとすると、ややもすると薄くなるんではないかというふうに思っておりますので、そう
いったところもとらまえた形の中で対応を図る必要があるんじゃないかと思っております。
そういうふうなことは利根沼田の市町村長には申し上げた形の中でご理解いただければ、
合意形成に向かって進んでいければというふうに思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございます。ぜひ積極的に合意形成を図るように努力
をしていただきたいなと思います。
 なぜこれにこだわるかといいますと、先ほど市長が言ったとおりなんですよ。攻撃をす
ることばかり考えますけれども、私たちの地域は攻撃する気がないので核の標的にしても
らっては困りますよというのが平和市長会議の趣旨でもありますし、非核宣言自治体協議
会の中での取り組みだったというふうに私は理解しています。その具体化がこの自治体を
ふやすということにつながると私は思っていますので、ぜひ合意を得るために市長が積極
的な役割を果たすということを期待して、次に移りたいなというふうに考えております。
 森づくりの問題に入りたいというふうに思うんですけれども、先ほども申しましたけれ
ども、あって当たり前のものというのはなかなかふだんは感じないんです。それから緑の
問題なんかにしても、実際緑のところを緑を守りましょうというよりは、砂漠になっちゃ
ったところに緑を復活させましょうと言った方がインパクトが強いわけなんですよね。で
すから、どうしても緑が多くてここを維持していくことが大切なんだと言っても、これを
広げるのがなかなか難しいなというふうに私は苦慮しましたのでお話をさせてもらったん
です。
 これは新聞で見えないけれどもかなり大きく、5月29日ですか、2面全体で「東京湾
に緑を」というので安藤忠雄さんなんかが東京湾を緑でいっぱいにしましょうというので
訴えた広告が出ていました。ことしに入って、赤城山でサントリーが植樹をするというこ
とで水源の森を整備しましょうと、こういう訴えで呼びかけました。やっぱり名前だけに
終わるのかもしれませんが、こういう取り組みや名目や動機づけというものをしないと、
なかなか緑が大切なのは百も承知だと思うんです。そういう仕掛けをつくるという意味で
前向きなご答弁を幾らかいただきましたけれども、私は今回こういう平和と環境と交流の
森づくりという名前をとって何かやったらどうかと、こういう点を申し上げたわけなんで
すけれども、それについてもう少し市長の考え方があればお伺いしたいなというふうに思
います。
◇市長(星野已喜雄君) 結論から申し上げますと、我が日本国の大体森林面積が70%
をやや欠ける、60数%だと思います。日本国の森林面積とおおむね群馬県の森林面積の
比率が大体同じな構造になっていると思います。
 そういった中で、午前中の議員のご質問にもございましたけれども、いろいろと環境が
著しく変わってきておりまして、いわゆる日本のようなところの部分は非常によその地区
から比べると恵まれているというか、稀有な状態であります。ヨーロッパがある意味にお
いてはかつての歴史の反省の上に立って緑の大切さを訴えてきたという経過がありますが、
現実問題として今のいろいろなみずからの食糧を拡大するとか、あるいは経済交流を進め
ていくという構造の中で、やっぱりとんでもないことが起きている各地区の全体を見ると、
我が日本国や本県のようなところこそ、緑の大切さを表舞台に出して、そしてその先陣を
切っていくということが非常に大事なのではないかというふうに思っております。
 最近、私も新聞記事を見て大きなショックを受けたのは、中国が日本の山をしかるべき
機関が買い求めようとしていると。それはどこに理由があるかというと、現実に中国では
砂漠化が進んで水が担保できなくなるのではないかというときに、日本の山村のところが
今、非常に疲弊をしている関係から限界集落的なところもあって、そこに着眼したような
形でもってマスコミ報道がなされました。これは大変痛ましいお話でございまして、やは
り私どもはしっかりとそういったものに対しては守っていくという視点を持たないと、結
局ある意味においては他国のいろいろな負の面も背負わされるような危機感がここに来て
あるなというふうに受けとめております。したがいまして、あるものをしっかりと評価を
して、そして守っていくことが大事だと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) 仕組みづくりのことで引き続き、1回目の答弁でちゃんと幾らか
推測をして育樹祭の中でアオギリを活用していきたいというご答弁をいただきました。こ
れは何でこの木がいいかといいますと、答弁のとおりなんです。希望の木だと私は思って
いるんですよ。恐らくしばらくは生き物は生えないだろうと言った爆心地にアオギリが生
えたと、あるいは長崎ではクスノキが生えたということでそういうことを引き継いでいき
ましょうということですけれども、場所が決まらないと受け入れができないということも
あるので、ぜひ具体的な場所も決めてどういうふうに活用するのかということは早急に検
討しないと、育樹祭にということであれば、これは近々に結論が出なければならないなと
いうふうに思っていますけれども、その辺についてはどのようにお考えでしょうかね。
◇市長(星野已喜雄君) ご承知のとおり、群馬県の県木は松なんですね。私どもの市の
木は桜でございます。今回ご提案された内容を承ったときに、これらについては今の世界
のいろんな諸状況をとらまえたときに大変意義があるなというふうに受けとめました。
 ただ、問題は、このアオギリという種類が西側の方の生息であるということから、この
地域の高冷地のようなところになじむのかどうかということも一考する必要があるのかな
と思っております。
 もう一方において、長崎の方ではクスノキ等がいろいろとそういったシンボル的な樹木
としてあるようでございまして、これらも含めてこのアオギリそのものが地域に適合し、
しかも育樹祭実行委員会の中にこれがのせられるかどうかということについては、精力的
に動かないと確かに時間的な問題がございます。ですから、そういう意味では早急に対応
を図っていかなければならないと思っております。結果的にご意思に沿えない場面もある
かもわかりません。あるいはまた、生息の問題がありますのでそこの辺のところはご理解
いただきながら、やれるところまではやってみたいなと思っています。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございます。私も生態系については心配をしておりま
したので、ぜひ平和のシンボルを植えたら環境が悪くなったというのでは本末転倒だなと
いうふうに私は思っていますので、その辺についても早急に研究をしていただきたいなと
いうふうに思いますのと、この平和と名のつく公園というのは案外少ないんですよ、市長。
私は直接全国をくまなく回って調べたわけじゃないですけれども、東京都内でも2カ所し
かない。恐らく長崎や広島ではこういう名称をふんだんに使った場所はあるんだろうなと
いうふうに推察をしますけれども、案外と平和というのが使われている公園は少ないんで
すよ。ですから、そういう意味でも平和と環境の森という名前をつけるのは非常に意義が
あるなと。市長は先ほど来の議員にもお答えしたとおり、木の日、山の日、こういったも
のをつくったというのはいいプランだなと思いますと同時に、私も案外びっくりしたんで
すけれども平和という字は少ないんです。ですから、平和の森に平和の木を植えようよと
いうのは、私は安藤さんには劣るかもしれないけれども、この地域をシンボリックにやっ
ていくためにはいいインセンティブになるんじゃないかなというふうに考えておりますけ
れども、その辺についての考えをお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) きょうもいろいろと本市の置かれている諸状況が大変厳しいと
いう中で、市行政に対する期待と同時に大変厳しいご示唆もいただいております。いろい
ろな経済状況、あるいはまた財政状況から私どもも謙虚に反省すべきところはして、そし
て何とか乗り越えていきたいなというふうに思っております。
 そういったときに人の存在がやっぱり重要だなと思っているわけです。この人の存在を
しっかりと評価して必ずその人、その人がすばらしい魅力と可能性を持っていると思いま
す。したがいまして、その人間の立場、例えば20世紀が経済と発展の時代であったとす
るならば、21世紀は人間と共生の時代とも言われております。したがいまして、競争す
る尺度が経済の多寡よりは人間の多寡になってきているなという受けとめ方をしておりま
す。
 そうなりますと、よく私どもはスポーツを出してその競争の話もいたしますが、やはり
昨年の剣道の大会で白沢の中学校の体育館で行われた試合でありますが、選手宣誓の方が
すばらしい選手宣誓をいたしました。「打って反省、打たれて感謝」という非常に謙譲の
美徳を見事に言いあらわした言葉でありまして、そういう意味では今後、21世紀が人間
の評価をどうしていったらいいかということであるとするならば、平和ということは根底
になくてはならない基軸であろうと思っておりますので、ご提案の趣旨はよく理解できる
ところであります。いろんな意味でまたご示唆をいただければと思います。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
 ほかとのかかわりという点では、平和と環境のシンボルにアオギリやクスノキはなるん
だなというふうに私は認識をしておりますし、疎開という点での交流という点でも、疎開
をしてきてキリやクスノキを見ていただくとか、そこで憩いを感じるとこれが平和という
ものかというのを実感する、こういうスペースになればいいなというふうに思いますし、
場所は探せばたくさんあるんだろうなというふうに考えておりますので、ぜひ具体的に研
究検討していって、時間が間に合わなくならないようにお願いをして、次に進みたいなと
思います。
 次の課題は言い出しづらくて、あと18分になってしまいましたけれども、3回目です
から本当は質問も躊躇したわけですけれども、この場面で言わないと今まで言ってきたこ
とも何の意味もなくなっちゃうのかなと考えています。
 相手と時間がある場合は、当局の皆さんも本当に努力をしているんだと思いますけれど
も、これはゼロになっちゃうんですよね。一定の、例えば学校でいえば最低の及第点30
点が必要ですといったときに、30点とらなければ29点まで頑張ってもだめなんですよ。
ゼロになっちゃうんですよね。そういう時間帯だと私は思っているんです。そういう意味
では1回目の答弁で種々な時系列をお話しいただいて、つまるところ、推移を見ながら対
応していくというご答弁だったような気がするんですね。推移を見守っているんじゃなく
て何をするかという時間帯だと私は思っているんです。そういう意味でさきの議員にもい
ろいろ答弁をされていましたけれども、改めて何をしなきゃいけない時間帯だとお考えで
しょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほども5月18日以降の時系列を申し上げましてご答弁をさ
せていただいたところでございます。先般、また取締役会を持った形の中で期間の延伸の
理解を社長さんの方から提案されてご理解いただいたという、そういう経過がございます。
 私どもも単に見守っているというだけでなくていろいろと動いてはいるんですよ。とこ
ろが、やはりそこのところを非常に私どもも問題が問題なだけに慎重にせざるを得ないと
いう形でございます。特に経済部、商工観光課等は本当に精力的に頑張っているところで
あります。
 そういった中で権利関係の問題になってくると、やはり非常にそこのところは皆さんご
案内のとおり、難しい諸状況があるということをしっかりと踏まえた形の中で、本市とす
れば、先々に遺憾なきよう対応を図りたいということの中でいろいろと判断をすべく対応
をしているということになろうかと思います。議員はこの問題について大変熱意を持って
頑張ってこられたわけでございまして、私どももそういった意味では非常に重く受けとめ
ているところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) 今いろいろご答弁いただいて私に対して評価もしていただいてい
るんですけれども、結局は何かといえば検討しているという以上は出なくて、聞いている
ところにもう少し答えが来ないかなというのがあるわけですよね。要は最初に中心市街地
と大型商業ビルについては、こういうふうに位置づけているんですよというのがあるから
進めてきたわけですよね。そして今、第三者に譲渡がされるかされないかというはざまで、
「週間利根」によれば6月の中旬にはケツが決まっているわけですよ。じゃそこに行って
しまって自分たちが描いている大型商業施設、あるいは商店街になるんだろうかというこ
とを分析して対応しなきゃいけない時間帯だと思うんです。しているんですよが聞きたい
んです、何をしているんですかということが聞きたいんです。言えないと言うけど幾らか
でも言ってもらわないと議論にならないので、そこら辺が聞きたいと思っているんです。
◇市長(星野已喜雄君) やはりこの第三者譲渡の問題が表に出てきて正式に論議が始ま
ったのが5月18日でございます。これは細かいことを言うと、いろいろな経路があるん
ですが、そこまで申し上げると非常に混乱も生じるであろうと思われるので、ある程度、
精査して私ども申し上げております。したがいまして、今議員がおっしゃるように、それ
じゃ市としてどういう対応をするのかとなったときに、きょうの午前中の質問の中でもい
ろいろありましたけれども、やはり第三者譲渡の部分については慎重に存在そのものをい
ろいろと都市開発の方でも検討を加えているようであります。私どもも私どもなりにいろ
いろと対応を図っているわけです。
 ただ、ここが非常に難しいところがあるのは、5月18日の時点で個別の会社名がそこ
で披瀝をされているのでありますが、これについては慎重に対応していただきたいという
ことで、そういう意味では守秘義務的なこともくぎを刺された経過もございます。そんな
ことから非常に発言を慎重にしているところがございます。ただ、そういうことでありな
がらも、いろいろと対応していかなきゃならない。
 というのは、ご案内のとおり、あの問題をとらまえていったときにまず最初にどうして
も都市開発に「受け入れてもらえますか」という話を投げかけをする。そこが「いや、結
構ですよ」と言うと権利者のところにいくということになっているわけですね。いろいろ
会則だとか決まりが。そこでもうありませんよということになったときに初めて企業のと
ころが出てくると、こういうことになるわけです。そういった中の前段の判断の中で先般
も会議の席でありました5月28日、いろいろと関係者の方々もご心配されたものでもう
少し延伸してほしいということの中で、三井の方も「皆さんがご心配されていることにつ
いていろいろと払拭した方がいいとすれば、それはしっかりとお調べされたらいかがでし
ょうか」というお話はされたと。一応私どもの方では経済部長と商工観光課長と係長が立
ち会っているということでございます。ですから、一応私どもの方とすれば、できること
は今、一生懸命やっているところであると。こういうことでございます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午後3時01分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後3時08分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇9番(高柳勝巳君) それでは、言い方を変えまして、この大型商業施設や中心市街地
の活性化、あるいはいいふうにするために最低のガイドラインというのは市長あるいは当
局はどういうふうに認識をされたんでしょうね。100%相手にゆだねるという話ではな
いというふうに私は思うんです。これがなければ困りますよという基準があって事に臨ま
なければ、どこでもいいということに結果としてなってしまうと思うんですよ。そういっ
たものは中で検討され、幾つかお持ちだったんでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 大変重要なポイントのご質問になっているかと思いますが、実
は三井生命の方が取締役会の中で取締役会の社長が提案した関係について意見交換がある
わけですね。そういった中で延伸をしてくれる理由に、やはり皆さん方がいろいろ不安が
あると思われるので、今やられているいろいろな検討、あるいはご調査等についてはやっ
ていただいてよろしいのではないかというような意味合いのご発言がございました。
 というのは、今度は逆を言うと、都市開発の方々のご心配していること等について三井
の代表の方は深く受けとめてくれたというふうに思っております。それは今、高柳議員が
おっしゃっているガイドラインというふうなことの意味合いになるのかもしれません。私
も実はそういうふうなことがありましたのでそこのところでは当然、いろいろとご調査さ
れることについても大事ですけれども、三井生命の側でもしかるべきときにはしっかりと
お話をされたらいかがでしょうかというご提案も実はさせていただきました。そういった
中でご心配される向きのことについてあると思われるので、その辺のことについてはいろ
いろとご調査をされていただいたらよろしいのではないかということで延伸の関係につい
てご理解をいただいたというような、そういう流れになっているというふうに受けとめて
おります。
 したがいまして、そこでのことのアウトラインに入っているところについては、ガイド
ラインということでもって受けとめてよろしいのかなというふうに思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ということは、期限の前に市としてガイドラインを出せば、それ
についてのお話し合いがまた行われる可能性があるという受けとめでよろしいんですか。
◇市長(星野已喜雄君) ガイドラインというとらまえ方なんですけれども、都市開発の
方々がいろいろと考えておられるご心配事、それから市が心配する事柄等については、む
しろ三井生命の代表の方があえて言われた経過があるわけです。ゆえに、「いろいろとそ
れでは検討を加えたらいかがでしょうか」ということです。ですから、私も三井の代表の
方が発言されたことによって内的にはふと安堵をいたしました。つまり言われるところの
「ご心配のことについて、さらにご心配ならば都市開発の方でいろいろ第三者譲渡たるべ
きところの部分についていろいろとご検討を加えたらいかがでしょうか」というふうに言
われた経過がございます。
◇9番(高柳勝巳君) ざっくばらんに言って、例えば大型商業施設で言えば、中に入っ
ている方々を中心にしながら最大限の再生を目指すんですよ、あるいは活性化を目指すん
ですよという形なのか、そういうところがないと何となく大丈夫そうだったというのでは、
やはり関係者の方々も市全体でも厳しいんじゃないかと思うんですよ。基本的には今いら
っしゃる方々を活用しながら再生を期していくというのが基本でなければならないなとい
うふうに思っているんですよ。いろんなドラスティックな会社もありますから、その辺の
ところが抜けないと再生というのは非常に言葉がピンからキリまであって、もう一たん破
綻にしちゃってから更地から始めますよというのも再生ですし、今いる方々を新たな形で
活用しながら再生目指すというのも再生ですよ。だから、再生と一言で言っても非常に幅
があるわけなんです。そこら辺のところについて、確かに三井さんはそういうふうに心配
をしてくださっているのはわかりますけれども、その中身なんですよ、問題は。と思うん
です。その辺が言えるかどうかわかりませんけれどもさらにお聞きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私どもの立場からいたしますならば、それは当該現場で頑張っ
ておられる商業者の方や権利者の方々のご意思をできるだけ尊重してもらうということに
ついての対応を図ってもらいたいというふうに思うのは当然でございます。そういった中
で私どももいろいろと今やれることはやっているということになろうかと思います。
 ただ、ここもまた若干厳しいことを言うようでありますけれども、やはり経営体足るべ
きところのもともとの歴史と伝統があるわけですね。そういった中軸の方々がそういった
ご意思をしっかり持っていただいて、そして対外的な対応もこれまた必要になってくるの
ではないかというふうに思っております。いずれにいたしましても、大変重要な局面でご
ざいますので一生懸命やれることをやらせていただくということになろうかと思います。
◇9番(高柳勝巳君) 本当に重要な局面で大変な問題だと思うんですよ。ですから、3
月でも質問したときに庁内での検討組織を新たにまた立ち上げるとか、専門家のアドバイ
スというのはそういう意味で答弁されたのかなと私は思っていたんです。しばらく続かな
いから動かないだろうという認識だったですから、それは早々に立ち上げてはいなかった
んでしょうけれども、こういう状況ですから、専門家の分析というのも当然必要になると
思うんですよね。失礼ながら当該の日々の仕事をこなしながらこういった大きな問題を当
該の課、あるいは部のみで対応するのはちょっと無理だと私は思っているんですよ。それ
について今からでもどこかに依頼をするとか、そういう考え方はありますか。
◇市長(星野已喜雄君) 今お話しされたことについて、やはりしかるべき機関みたいな
ことになると、これはまたいろいろ論議が分かれてくるところがございます。現実に対応
方を図っていく中で先ほど5月18日のことの時系列も踏まえた中で進んでおりますから、
しかし、今おっしゃられるように、現実に経済部、商工観光課、そして担当の係長等が渾
身の力を込めて頑張ってまいりました。そういったところで及ばないところについては、
これはやはり経済部をして、またほかの力をおかりするようなことについては、当たり前
の流れとしては選択肢として当然あると思います。
◇9番(高柳勝巳君) 委員会への立ち上げということになると、時間も要しますし、い
ろいろ難しいということなので、場面に応じて専門家のアドバイスということで言及して
いただきましたので、ぜひお願いしたいなというふうに思います。
 私もお金がないものですから書籍等では買えないのでインターネットでどうしても頼っ
ちゃうんですけれども、破綻後の再生というのでヤフーを引くんですよね、そうすると幾
つか出てくるんです。
 これはアリックスパートナーズという再生会社の名前が出てまいりまして五つほど事業
が書いてありました。事業運営の安定化とキャッシュフロー管理、再建計画の作成と従業
員からの支持取りつけ、債権者との交渉、法的整理の準備、企業再生プラン実現への舵取
り、これだけあるんですよ。これについてガイドラインを決めて相手と交渉しなければ有
利な状況というのは見出せないんだろうなというふうに私は思っているんです。
 ですから、中で今の方々が精いっぱいやっているのはわかります。でも、合格ラインま
でいかなければゼロになっちゃうんです。ですから、そういった意味で市は3月にも補正
を出す気構えでと市長は答弁していただいたわけですから、こういったところに、これも
そんなに安くないですよ。調査や分析をするのは本当に1万円や2万円で済むような話で
はございませんので、そういう意味で私は補正というふうにとらえたんです。ですから、
そういうことも含めて専門家の意見を早急に聞いていただきたいんですけれども、その時
間的余裕があるかということと、やるかやらないかをもう一度お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 今、やるのかやらないのか、それから時間的な余裕の話ですが、
可能性についてはできるだけ探求していかなければいけないと思います。
 そういった中で先ほども申し上げましたように、取締役会は案件を社長が提案するんで
すね。ですから、提案してそれが通らないと通らないんですね。これはわかると思うんで
すけれども、多数決の原理が支配しております。ですから、当然、8人の取締役会のメン
バーは三井生命と私どもを除くと6名の方が当該者の方たちなんです。ですから、そうい
うふうなところから状況判断していくと、やはり当然、今までかかわって努力されてきた
方々のご意思というものは、これはもう重要視されてくるなというふうに思います。です
から、都市開発の方々も今一生懸命努力をされているというふうに受けとめておりますし、
市もやはりできることはさせていただいているということになろうかと思います。
◇9番(高柳勝巳君) できることはさせていただくを最大限膨らませて理解をして、具
体的な次の項目にいきたいと思いますけれども、さきの議員の質問の中でも若干出ていま
すけれども、都市開発の平成20年度決算、私もおととい、これをいただきまして、私な
りに分析をしましたところ、答弁も大体細かい部分を除けば同じだろうなというふうに思
っていますし、逆ザヤの問題が指摘をされておりました。これを先ほどの話、民間の会社
が急激に一気に解消しようとすると、どういう現象が起きるのかということが容易に想定
できちゃうわけですよ。例えばテナント料金を上げればテナントが出てしまいますよね、
逆ザヤですからね。片一方は地代を上げれば片一方がまずくなる。こういう状態ですから、
大事な問題ですけれども幾らかの時間を要するんだろうなと。そして、客の入りがふえれ
ば両方に資するわけですよ。そこを訪れる人たちが多ければ両方にとってプラス要因です
からこのハードルは低くなるわけなんです。ですから、市がもらって公共施設等の活用を
しながら入り込み客をふやす、収入がふえる、そうすればこの逆ザヤの解消にも早く解決
がつくんじゃないかと考えたわけなんですよ。これの解決策を市長、新しい第三者がどの
ように活用するかというのも大事なガイドラインだと私は思っているんですけれども、そ
の辺についての認識はいかがでしょうかね。
◇市長(星野已喜雄君) やはり大変残念なことに今の皆さん方のお手持ちにも届いてい
ると思いますが、損益計算書、平成20年4月1日から平成21年3月31日まで2,9
70数万円の当期純損失というふうになっているわけでございます。この関係は答弁を申
し上げたようなことがあるということの中で、先般、取締役会で現在いろいろと権利者関
係の方々が収入を得ているわけですよね。そこで非常に努力をされて35%ほど落とした
形の中で今後、対応もしていきたいというような大変高い決断をされたお話もされておら
れました。したがいまして、そういうふうなこと等の努力、あるいは決断には大変敬意を
表しているということも申し上げさせていただきました。やはりよって立つところの結局
会社経営になってまいります。したがいまして、市の方では常に側面的な応援をさせてい
ただくというようなことの流れは昨年来から申し上げてきたところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) 私が一番言いたかったのは、民間のそういった会社というのは短
期でそういった成果を出そうとするんだと思うんですよ。ですから、どうしても強引に事
を運ぶんじゃないかということが推測として成り立つわけですよ。ですから、どちらかに
偏ったことを急激にすると思うんです。そうすると、中に入っている人はいられなくなる
というのが想定がついてしまうんですよ。ですから、そこら辺を最低ラインに据えられる
のかどうかということなんですよ。今の決算状況からすると、そういう過激な変更にたえ
られないだろうというふうに私は思っているんです。ですから、やっぱり段階を踏んでい
かなければいけないなというふうに認識を持っているんです。残念ながら、これは1年で
は無理だと思うんですね。これを一遍にやろうと思えばひっくり返ると思いますよ。私は
そういう認識なんですけれども、市長はいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) なかなか難しい質問でございます。さきの仮定のことについて
なかなか申し上げることができないという実態にもございます。ただ言えることは、取締
役会のところでもって一定の結論が出ないと、これが定款とか規則ではまとまっていかな
くなるんですね。それは明確に書かれているわけです。ですから、そういった心配なこと
が都市開発のところからあれば、これはそういうふうに流れていくのではないかと思いま
す。ですから、私ども、余りここで仮定の話で先のことを申し上げるのは何とも言えない、
非常に難しいのでまことに申しわけなく思っております。
◇9番(高柳勝巳君) 質問を変えていきたいというふうに思います。
 次のBのところに入ってくると思いますけれども、3月以降ですよね、私も質問しまし
て、このままの延長線でいけば、このグリーンベル21の検討委員会の結果で見ると、ま
ちづくり計画も見直すというくだりがありました。先ほどの答弁ですと、新たな支援策が
ないとすれば、延長線上の支援になります。延長線上の支援では容易にまちづくり計画は
見直しをしなきゃならなくなる場面になるんですね。言葉をそのまま素直に読んでいくと。
それからやさしさの核の提案書を見ても、西の商業核が不透明になっちゃうわけです。あ
とやさしさの核と東の核になるわけですよね、観光のにぎわいの核になるわけです。これ
も大きく見直しをしなきゃならないわけですよね。そこも3月からは精力的に見直して、
じゃどういう会社がここのグランドデザインと合うのかというのは、精査を始めなきゃ、
基準がなければ言うままですよね。だから、前にも聞きましたとおり、市場がそれを望ん
でいるということをずっと推進してきたら郊外に店が出てモータリゼーションが広がって
しまった。今度はそれを聞くだけじゃない政策をつくんなきゃいけないと私は思っている
んですよ。だから、そこのところの検討が幾らかでもされたんでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 街なか再生と本事業の関連でもってのご質問かと思っておりま
す。これも大変難しいご質問でございます。街なかの関係等については一生懸命区画整理
事業を展開する形の中で下之町、これから上之町と進んでいくということの流れの中にあ
って、ご案内のとおり、商工会議所等の分析、それから私どもの方のところからの分析等
のものを受けて今後のまちづくりの対応に処していくという形になろうかと思っておりま
す。
 そういった中で今おっしゃられる、実に果たしてそれがどうなるのかということのご心
配の中にあってのことでありますけれども、私どもはやはりグリーンベル21がこれから
もしっかりと位置づけていくということを期待をしておりますし、また私どものできるこ
とは精いっぱいさせていただく形の中で将来の展望は見ていく必要があるのではないかと、
こういうふうに受けとめております。
◇9番(高柳勝巳君) これは5月1日号のまちづくり情報という中心市街地の概要版が
さきにも同僚議員にもお答えした「合意形成手法等の調査事業」ということで載っていま
して、専門家の指摘がここに書かれておりますよね。ごらんになったと思いますけれども、
専門家が言うには、商業環境の認識、商業のみでは活性化できないというのははっきりし
ているわけなんです。ですから、公がかかわらなければ商業のみでいけば、これはもう先
が見えるんです。先のことは言えないとおっしゃいましたけれども、数字ももう分析をし
ている会社がお金をかけて調査をした結果、ここは商業のみでは商圏が成り立ちませんと
いうことを申し上げたわけですから、やっぱり公共とのベストミックスをつくるというシ
ナリオでなければ、結果として中心市街地も大型商業施設もままになってしまうというふ
うに私は思うんですよね。これは推論じゃなくて積み上げていけばそういうことになるん
じゃないかと私は思うんですけど、その辺についてはどうでしょうかね。
◇市長(星野已喜雄君) そういうことのご指摘と、一方においてはまたご案内のとおり、
1階の食品売り場を地産地消等をやっていけば、十二分に再生されるのではないかという
ご指摘もあります。調査のところを見てみると、常にそういうところの部分の多面的なと
ころが出ておりまして、一概に議員がおっしゃるようなことについてのことだけを受けと
めるというわけにはちょっといかないのではないかと。ただ、間違いなく言えることは、
この全体の人口形態、それから現実の今の商業床の範疇から考えると、そこの指摘されて
いるように、いわゆる1人当たりの商業スペースが昔から比べれば広くなったと、後ろ返
すとライバルが多くなったと、こういうことになったと思いますから、そこのところの部
分については私どももするどい指摘だったなというふうに読まさせていただきました。
◇9番(高柳勝巳君) 私と若干違っていて、さっきも言ったように、ご商売を歴史にち
なんだとか、観光と合わせるとか、高齢者のマーケティングをちゃんとやれとかというこ
とを目いっぱいやってもきついというふうに私は思っているんですよ、商圏として。だか
ら、工夫をすればご商売のみで成り立つということじゃないんですよね。私はそこを申し
上げたいんですよ。先ほど市長も言いましたけれども、ご商売の方があくまでもとおっし
ゃいましたけれども、数字的にはご商売のみではもう無理なんだということがはっきりし
たというふうに思っているんです。努力ももちろんしていただくし、していると思います
けれども、そこのところの認識なんですけれども、いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 伝統と、そういう意味では長い間の信頼を勝ち得てまいりまし
た本町通りの商店街でございます。したがいまして、しっかりとかつての歴史の再生が果
たせるとするならば、私はやはり他のライバルとの関係がありますけれども頑張っていた
だけるのではないかというふうに期待をしております。
 ただ、現実の問題としてその調査は個々の、いわゆる買い物するスペースが従前に比べ
ると多くなったと。そうすると新たにまた商業を営む形の中の戦略だけでは弱いというふ
うに調査は出ていると思います。そういった中で、一方においてはグリーンベル21のこ
とをとらまえたところの調査の部分を読ませていただくと、地産地消を進めた形の中で進
めれば、これは期待が持てるのではないかというふうにも書かれていることも事実です。
ですから、それを読むときに、やはり一つの脈絡というだけでなくて総合的に読んで判断
をしていく必要があるのではないかというふうに受けとめたもので今申し上げているとこ
ろでございます。
◇9番(高柳勝巳君) わかったというか、このことで時間かけても先に進みませんので、
1人当たりの床面積が広がっているという一面だけを見るんじゃないよということだなと
いうふうに理解をして、具体的な次の話にいきたいと思います。
 それでは、活用策は今に及んでというのがあるんですけれども、例えば長野県の茅野市
なんですけれども、これは4億7,500万円で取得を数年前にして全部公共になってい
るんですね。駐車場、どっこいしょ広場、こども館、おひさま広場ということで5年を経
過していますけれども、最新のを引いたところ、まだここが閉館したというのを聞きませ
んから、公共のみでも地下1階地上4階くらいのものが公共がやってもニーズに合ってい
れば喜ばれる施設になって継続がされているということなんだろうなと。これは長野県の
ホームページで成功事例として出されておりました。これは数年前ですから今とは若干違
うと思いますけれども、そのくだりの中に、「こんなに便利なのにあと買い物をするとこ
ろがあればね」というのが利用者の言葉だったんですよ。ですから、やはり公共と商売を
うまくミックスをさせれば、地方の疲弊した地域でも活路は見出せるんではないかという
モデルを、私はこの見直しの中で積極策として持っていただきたいなというふうに考える
んですけれども、市長の考えはいかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えいたしたいと思います。
 数年前とはいいながら一応成功事例ということで紹介ございました。ここのところで議
員の方から4階までということでありますが、例えば1階のスペースがどの程度あってと
いうこと等がわかれば、もう少しご答弁もうまくできるのかなと思いましたけれども、や
はり一方においては、昨年来からいろいろ調査にあった中で当該の問題と類似するところ
の部分は、やはり厳しい状況にあったということの調査結果もあります。したがいまして、
これをいろいろと展開をしていったときに、きょうは長野の茅野市のことでありますから
これも早急に勉強させますけれども、やはり面積と、しかも階ということ等をとらまえな
いと、今ここでの答弁がなかなか申し上げづらい。ただ成功した事例としてのご紹介であ
りますから、私どもとすれば、すぐ調査に入ってみたいと思います。
◇9番(高柳勝巳君) 面積の問題もさることながらですけれども、さきの議員にもおっ
しゃっていましたけれども、要は政治決断の問題だと私は思っているんです。今言った話
は福祉的な立場じゃないですか。福祉的な立場でお金をずぶずぶ使っていいとは申し上げ
ませんけれども、やはりそこら辺は収益を上げられる事業とは違いますので、そういった
位置づけで市長が判断したらどうかという意味合いが強かったわけです。何平米に対して
幾らですから勝算があるという話で言ったんではないということでご理解いただければあ
りがたいなというふうに思います。
 そういった点で次に移りたいと思うんですけれども、やっぱり4階なんですよ。4階の
活用策は受けたときには検討するよと、今度は受けないんだからこれは全くゼロですよと
いうことでいいんですかね。
◇市長(星野已喜雄君) これは4月に入って早々に部長会議でも指示をいたしましてグ
リーンベル21空床の関係等についてできるだけいろいろな事業を導入して、そして活性
化を図るように指示をしたところでございます。現在もそういった意味で各部課において
できるもろもろの事業については、できるだけそこのところに今のを活用させていただき
たいという考え方を持っております。
 ただ、議員がいつも言っている4階に公共の施設を導入する、しないという、このこと
については、先般、ご答弁で申し上げましたとおり、説明会のときに、8月でございまし
たけれども、やはり対応するとすれば、こういう選択があるという形で申し上げてきた経
過がございます。したがいまして、今次考えていることは、できるだけそこを活用した形
の活性化策を図っていくということでもって新年度には臨んできた経過がございます。き
ょうもいろいろとご意見が出ておりますので、私どもの立場からいたしますならば、いろ
いろな部分について多角的に検討を加えていく必要があるのではないかということは申し
上げておきたいと思います。
 ただ、申し上げておくことは、先般のいろいろな説明会等で使われた資料等については、
あくまでも受け入れた場合のことということでの対応でもってご説明をさせていただいた
経過がありますのでご理解を賜りたいと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) 受け入れた場合の検討資料だが、できる限りのことはしたいとい
うご答弁ですから望みは持ちつつお話ししたいと思うんですけれども、じゃあどの場面で
これが反映されるんでしょうかね。この6月10何日には返事をするということの中で最
終期限が迫っています。じゃ、4階は私どもが活用プランがありますので4階については
結構ですと、あと残りの活用策を考えていただければ結構ですという話をこれだけの時間
の中で言えるんでしょうかと思うんですよ。
◇市長(星野已喜雄君) ちょっと私が余りそういう意味では自分自身の能力が欠落して
いるかもわかりませんが、どうも質問のご意思がつかみ切れなかったのでありますが、あ
くまでも今度の対応、つまり第三者譲渡の関係等については、4階の関係云々ということ
については、私ども想定には入っておりませんでした。
◇9番(高柳勝巳君) ガイドラインだとか最低条件だとかというのをつける中に4階の
中には私どもも考えがありますよというのを三井を通じて言わなければ最低ラインにはな
らないんじゃないですか。ですから、そういう項目を絞って三井を通じながら相手側と調
整するというのが筋じゃないかなというふうに私は思ったんです。ですから、4階のプラ
ンは私どもがありますよというのをどこかで言うんですかねと、こういうお伺いをしたん
ですが。
◇市長(星野已喜雄君) 繰り返し申し上げたいと思いますが、今おっしゃるような4階
の関係等については、例えば具体的に構造物を入れるとか、そういう想定はしておりませ
んので、今おっしゃられるようなことについては申し上げてはおりません。
◇9番(高柳勝巳君) 多分最後になっちゃうと思うんですけど、じゃ逆に今度は活用策
ではなくてふるさと館とかFM尾瀬はどういう位置づけでいるのかというのをお聞かせい
ただきたいなというふうに思います。
 それから、もう最後になると思いますので、改めて中心市街地の活性化の問題ですとか、
グリーンベル21については、ここにも早急に行政と関係者の方々が改めて共通認識を持
ってまちづくりに当たる、再生に当たるということが肝要ですと書いてありました。どう
もどこまでを活用するんだか、どういうふうにしていくんだかなというのが見えてこない
んですよね。改めて私は中心市街地というのをどういうふうにしていくのか、あるいは第
三者が譲渡を受け入れた場合でもこういうふうにはしたいんですとか、こういったものを
早く市民に伝えてもらいたいんですよね。だから、不安なんじゃないかと思うんです。
「新しいところが入る局面にあります、今、話がはざまであります、でも沼田市とすれば、
これとこれは守っていきたいです。そして、近いうちにこういう将来像で描いていきたい
んですよ」というのが今までのままのやつでは多分信憑性がなくなってきているんじゃな
いかと私は思っているんです。改めてグリーンベル21の位置づけというのと中心市街地
の活性化について早急に具体的に練り直したものを市民に示すべきじゃないかというふう
に私は思います。
 そして、そういう状態が受け入れられないということであれば、最終的には受け入れな
いということを進めてもやぶさかではないんじゃないかということで、そういう判断もあ
り得るのかどうか。
◇市長(星野已喜雄君) まず、いろんなことが出ているようでありますが、ふるさと館
だとか、そういったことは今回の関係で局面を迎えても私は影響があるというふうには想
定をしておりません。
 同時に、いろいろとおっしゃられていることの地域住民の方々に対することであります
が、あくまでも私どもはこの1年間かけていろいろとやってきた中で市の立場を明確にし
てきたわけであります。したがいまして、このことについてはご理解をいただきたいとい
うふうに思います。
 また、今後のことについてはいろいろとご示唆をいただいているので、また私どももい
ろいろと勉強させていだたきたいと思います。
      ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 次に、井之川博幸議員。19番。
〔19番 井之川博幸君登壇〕
◇19番(井之川博幸君) 通告に従いまして、一般質問を行います。
 今回の質問は、核兵器のない世界を実現すること、農業の振興、地場産業の振興につい
ての3点であります。
 去る、4月5日、アメリカのオバマ大統領がプラハでの演説で、「核兵器を使用したこ
とのある唯一の核兵器保有国として、米国は行動する道義的責任がある。きょう私は、核
兵器のない平和で安全な世界を米国が追求していくことを明確に宣言する」と述べました。
私たちは、唯一の被爆国である日本の国民として、大きな感銘を受けるとともに、人類に
とっても歴史的意義を持つものであり、心から歓迎するものであります。
 日本共産党は4月28日、志位委員長が代表してオバマ大統領に書簡を送りましたが、
その後の記者会見で、オバマ大統領の演説の注目点として第1に「核兵器のない世界」を
アメリカの国家目標とすると初めて明示したこと。第2に核兵器を使用した唯一の国とし
ての道義的責任を認め、核兵器廃絶への責任を認め、核兵器廃絶への責任を語ったこと。
第3に「核兵器のない世界」に向けて世界の諸国民へ協力を呼びかけたことの三つを挙げ、
「米国大統領として公式にこうした言明を行ったことは、人類にとっても被爆国の国民に
とっても歴史的意義を持つもので、心から歓迎する」と強調しました。もちろん、国内の
被爆者団体や平和団体などを初め、多くの国民が歓迎の声を上げています。
 世界の動きを見ても、核軍縮や不拡散などを定めた核不拡散条約(NPT)の運用見直
しを5年に一度行う「再検討会議」の準備委員会が5月4日から15日まで国連本部で開
催されましたが、各国の代表が核廃絶への歴史的好機ととらえ、積極的な論議で来年5月
に開催される「再検討会議」の議題などが合意されました。
 今、地球上には、全人類を20回も30回も皆殺しできる2万発以上の核兵器が存在し
ますが、今こそ部分的だけではなく、核兵器の全面廃絶を目標とした取り組みが始まろう
としています。被爆者の皆さんは、核兵器と人類は共存できないと必ず訴えます。今こそ
核兵器廃絶に向けた具体的取り組みが前進できるよう、全人類が力を合わすべきではない
でしょうか。
 まず最初に、4月5日に行った「核兵器のない世界」を国家目標として掲げたオバマ大
統領の演説に対する市長の見解についてお伺いいたします。
 本市は、昭和61年に「核兵器廃絶平和都市宣言」を行っています。さらに、3年前に
日本非核宣言自治体協議会に加盟し、星野市長みずから長崎市で開催された総会にも参加
されました。一昨年は、市役所ロビーにおいて原爆写真展を行うなど、核兵器廃絶の取り
組みを積極的に展開されていることは十分承知しているところでありますが、歴史的好機
と言われる条件が広がりつつあるとき、なお一層の取り組みを期待し、本市における核兵
器廃絶平和施策の拡充についてお伺いしたいと思います。
 次に、農業の振興について、本市における農業の現状と振興施策の提案についてをお伺
いいたします。
 本市における第四次総合計画は、2001年度を初年度として2005年度を目標年度
に施策が展開されてきました。1年間をおいて2007年度から2016年度を目標年度
に第五次総合計画が始まっています。農業の振興については、第四次総合計画の基本計画
では第3章「活力ある産業づくり」の中で、第1節「農業農村の振興」と題して四つの角
度からそれぞれ現況と課題、施策の体系、施策の概要などが述べられています。第五次総
合計画でもその流れは継承されていて、第5章「活力を創造するまちづくり(産業づくり)
」の中で、第1節「農業の振興」と題して、1 農業経営基盤の強化、2 農業生産基盤
の整備、3 農産物流通の推進、4 農村生活環境の整備と、四つの角度からそれぞれ現
況と課題、施策の体系、施策の概要などがあらわされています。この基本計画を基にした
実施計画では、42事業が年度別概算事業費とともに明確にされています。これはその後、
平成20年10月に37事業に改訂されています。
 まず最初にお伺いしたいのは、このような第四次及び第五次総合計画で掲げている農業
振興策で本市の農業は発展しているのかということです。ぜひ率直にお答えください。
 我が国の食糧自給率は40%を切るところまで低下しているという、農業にとって我が
国の現状は極めて厳しい状況の中での本市の農業だけが例外というわけにはいきませんが、
数値的に見れば明確になると思いますので、本市における農家数、農家人口、農業就業人
口、経営耕地面積、遊休農地面積、農業生産額などのこの10年の推移についてお伺いし
たいと思います。
 私たち日本共産党は、食糧自給率が40%を切るという状況を受けて、昨年の3月、
「食糧自給率の向上を真剣に目指し、安心して農業に励める農政の転換を」という「農業
再生プラン」を発表しました。長年の自民党農政によって痛めつけられてきた日本農業を
再生させるために、今最も必要なのは、「農業経営を安定して持続できる条件を保障する
ための制度」を整備・充実させることではないでしょうか。そこで、農業の再生産を補償
する価格補償(不足払い)制度の実施についてと、農家の存続を保障する所得補償制度の
実施についてのお考えをお伺いいたします。
 また、特に旧沼田地区、本庁管内といいますか、この地域の農業者の皆さんの話を聞く
と、「うちも後継者はいないけど、この地域全体でもいないよ」などとよく言われます。
後継者の問題は本当に深刻だと思います。本市における農業後継者の現状と支援制度の実
施について、さらに新規就農者の現状と支援制度の実施についてお伺いいたします。
 現在の消費者ニーズの第1は、「安心・安全な農産物」であり、それは環境保全型農業
が推進されることによって、よりその目標に近づいていくものだと思います。また、基本
計画でも言っているように、環境に配慮した持続性の高い農業生産方式に向けて、地域に
存在する有機質資源の利活用を推進しなければなりません。実施計画によって環境保全型
農業推進事業は取り組まれてはおりますが、残念ながら本庁、利根合わせても年間約10
7万円程度の予算で調査・研究の段階です。農業の振興のためにも、地球温暖化防止対策
のためにもなる環境保全型農業の振興についてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
 農業者においては、今年は何をどのくらい生産しようとか、来年は、また5年後には規
模を拡大しようとか、それぞれ計画があると思いますが、行政においては、数値目標とい
うのは減反計画くらいで、総合計画の推進によって5年後は農業生産額を10%ふやそう
とか、10年後は50%ふやそうとか、そういう数値目標がないと思います。国の目標と
すれば自給率45%を達成するという数値目標があるわけですが、本当に農業を振興させ
ようとすれば数値目標を設定することは避けられないと思います。その点についてのお考
えをお聞かせ願いたいと思います。
 次に、地場産業の振興について、産直販売ルートの開拓についてお伺いいたします。
 今や産直、インターネットショップなど、全国どこからでもその地方の特産物が宅配便
などで消費者に直接届くという時代になっています。本市においても沼田ふるさと館や沼
田市物産振興会などが沼田の特産物の紹介や販売など、インターネットショッピングもで
きるようになっていて、それなりの成果も上がっていると思います。しかし、産地間競争
はこの不況の中でも一層激烈になっているのではないでしょうか。観光でも、特産物や農
産物の紹介・販売でも地域間競争に勝ち抜けるために(仮称)沼田ふるさと生産物直売セ
ンターの設置についてお考えをお聞かせ願いまして、1回目の質問といたします。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午後3時57分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後4時05分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの井之川議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、核兵器のない世界を実現することについて、核兵器廃絶平和施策について、4月
5日に行った「核兵器のない世界」を国家目標として掲げたオバマ大統領の演説に対する
見解についてでありますが、アメリカ合衆国のオバマ大統領が4月5日にチェコの首都プ
ラハで行った演説において、アメリカ大統領として初めて、「核のない世界」の実現に向
け、現実的かつ具体的な方途を追求することを明確に宣言したことは、画期的なものであ
り、各方面からも高い評価を受けているものと認識しており、特に、核廃絶に向けた具体
的な道筋として、「核軍縮」「核不拡散体制の強化」「核テロ防止」など、国際的な制度
強化を主導する考えを打ち出したことは、核廃絶の実現に向けた大きな一歩であり、その
意義は大きいものと考えております。
 本市も核兵器廃絶平和宣言都市として、非核平和行政を推進する上で、今回のオバマ大
統領の呼びかけが、その他の核兵器保有国も参加した世界的核軍縮の機運を盛り上げるこ
とにつながることを強く期待するものであります。
 次に、本市における核兵器廃絶平和施策の拡充についてでありますが、本市では、昭和
58年9月に「沼田市民憲章」を制定し、平和に対する市民の積極的な意思を表明しまし
た。以降、今日まで平和の理念をあらゆる施策の根底に置き、昭和61年3月には、今な
お深刻な脅威となっている核兵器の速やかな廃絶を求め、真の永久平和が実現することを
願い「核兵器廃絶平和都市宣言」を行いました。
 核兵器廃絶平和宣言都市として、核兵器の脅威と平和の尊さを次世代に引き継いでいく
ということが重要であると考えておりますので、地道ではありますが、これまで行ってき
た非核平和に関する諸事業を継続して実施していくとともに、日本非核宣言自治体協議会
及び平和市長会議が行う諸事業に協力し、全国及び世界各国の加盟都市とともに連携し、
核のない恒久平和の実現に寄与してまいりたいと考えております。
 次に、農業の振興について、本市における農業の現状と振興施策の提案について、第四
次総合計画及び第五次総合計画で掲げている農業振興策で本市の農業は発展しているのか
についてでありますが、第四次総合計画では農業の振興を担い手の育成、付加価値の高い
農産物生産、新たな流通、販路の開拓などを柱として振興を図ることとしました。第五次
総合計画においても基本的には第四次総合計画の施策を踏襲する中で各種事務事業に取り
組んできているところであります。市場経済の中で農産物価格の動きは常にあるものの、
消費者の要望にこたえるべく農家の努力と、市においても担い手育成組織の支援や首都圏
での販路拡大などの取り組みの中で成果は上がってきていると感じておりますが、全体的
な底上げがより必要との認識を持っており、引き続き努力して行かなければならないと考
えております。
 次に、本市における農家数、農家人口、農業就業人口、経営耕地面積、遊休農地面積、
農業生産額などのこの10年間の推移についてでありますが、農林業センサスの結果によ
りますと、1995年と2005年の比較では、農家数は2,731戸から2,461戸
と270戸の減、農家人口は、1万1,507人から6,002人と5,505人の減、
農業就業人口は、3,474人から3,050人と424人の減、経営耕地面積は、2,
647ヘクタールから2,080ヘクタールと567ヘクタールの減、耕作放棄地は、2
50ヘクタールから564ヘクタールと314ヘクタールの増加となっております。
 また、農業粗生産額では農林統計調査結果でありますが、109億7,400万円から
91億3,000万円と18億4,400万円の減額となっております。
 次に、農業の再生産を補償する価格補償(不足払い)制度の実施についてでありますが、
現在価格の補償的な制度としては指定青果物の市場価格が一定以上、下がった場合に、市、
県、全農、生産者が資金造成をした基金から補てんを行う青果物生産出荷安定基金制度が
あり、本市では市場出荷を行う、生梅、エダマメ、フキ、夏白菜などが対象になっており
ます。価格補償制度の市単独実施は厳しいものがありますので、既存制度の拡充、拡大に
ついて機会をとらえ関係機関へ要望等行ってまいりたいと考えております。
 次に、農家の存続を保障する所得補償制度の実施についてでありますが、現在、国の制
度としてあるのは、中山間地域等直接支払制度がありますが、この制度は山村振興地域を
主に耕作地の傾斜の度合い別に定められた単価を面積に応じ支出されるもので、当時ヨー
ロッパの所得補償制度日本版と言われていたと記憶しておりますが、この制度は所得補償
そのものではありませんが、農家にとっては必要な制度として喜ばれております。所得補
償制度の市単独での実施については厳しいことから、既存制度の継続、拡充や新たな制度
の創設について機会をとらえ、関係機関へ要望等を行ってまいりたいと考えております。
 次に、農業後継者の現状と支援制度の実施についてでありますが、沼田市の農業振興の
ためには、農業後継者育成は重要な課題であります。現在、市では農業青年会議所、農協
青年部、4Hクラブに対して活動費の補助などを行っておりますが、本市では現在、後継
者個人に対しての支援制度はありませんが、今後、他の市町村の事例も参考にしながら支
援について研究してまいりたいと考えております。
 次に、新規就農者の現状と支援制度の実施についてでありますが、平成19年度で17
名、平成20年度で12名の新規就農者がございます。新規就農者あるいは希望者から相
談があった場合には農業委員会や関係機関窓口などとも連携する中で就農支援を行う体制
になっております。現在、市としての奨励金制度は持っておりませんが、他県では先進的
に取り組んでいる市町村の事例もありますので、他の職種との均衡なども考慮しながら、
今後の研究課題とさせていただきたいと考えております。
 次に、環境保全型農業の振興についてでありますが、利根沼田地域の農業振興施策の推
進のため設置されております、新アグリトピアとねの創造プロジェクトの推進基本方針の
一つにもなっており、リンゴ園におけるフェロモン剤の効果的活用についての研究が行わ
れております。環境保全型農業はこれからの農業の重要な柱の一つであると認識をしてお
ります。市としましても、この間、韓国自然農業研究、環境保全型農業パイロット事業に
よる養鶏農場設置支援、アイガモ農法実証支援、果樹へのフェロモン剤実証支援などに取
り組んできており、特にフェロモン剤による害虫予防は現在、取り入れられつつあります。
環境に優しい農業の実現を目指して、新たな課題も模索しながら今後も引き続き推進を図
ってまいりたいと考えております。
 次に、農業を振興させるための数値目標の設定についてでありますが、現在、認定農業
者の認定の推進を図っておりますが、認定に当たりましては、農地の貸し借り、機械・施
設の整備、作目の選択、農業従事者の確保等具体的な農業経営の検討を行い、経営改善計
画書を作成し5年後の数値目標を立て認定農業者に認定されております。
 沼田市においては、13の農業形態を設定し、所得目標として年間所得600万円、労
働時間を年間2,000時間としております。個別にはこの、経営改善計画の設定を目標
とした農業経営を推進しているところでありますが、市全体としての各種数値目標につき
ましては、今後研究してまいりたいと考えております。
 次に、地場産業の振興について、産直販売ルートの開拓について、(仮称)沼田ふるさ
と生産物直売センターの設置についてでありますが、現在市内には規模の大小、団体、個
人などの運営体制の違いはありますが、相当数の直売所が設置されております。ただいま
の議員ご提案のような規模、内容を総合的に持つ施設は残念ながらありません。情報化社
会の中で、これからの地場生産物の販路拡大は情報発信とともに、お客さんからの要望に
迅速にこたえ対応していくことも重要なことと思っておりますので、今後の研究課題とさ
せていただきたいと考えております。
 以上申し上げまして井之川議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇19番(井之川博幸君) ご答弁いただきましたので再質問をさせていただきたいと思
います。
 最初に、核兵器のない世界を実現することについてということで、オバマ大統領の演説
に対する見解をお伺いいたしましたが、ふだんからこの問題には相当取り組んでいただい
ている市長の答弁だったなというふうに、これも歓迎の意味で認識をしております。
 そういう中でもう少し深くお伺いいたしますが、市長は一生懸命取り組んでいただいて
いるという認識を持っています。それから沼田市でも前々から、先ほど答弁にあったよう
な施策を行ってこの問題では頑張ってやってきたという気持ちもございます。
 ただ、先ほどの答弁の中にもありましたけれども、大きなチャンスということにとらえ
てどういうふうに取り組んでいくかということでもう少しお伺いをしたいと思いますが、
先ほども申し上げましたが、オバマ演説に対して日本共産党志位委員長が代表して書簡を
送りました。驚いたことにといいますか、今まで何度も日本共産党の当時の代表がいろん
な問題が起きるたびにアメリカ大統領に書簡を送ってきましたけれども返事が来たことは
ありませんでした。今回初めて返書がまいりました。内容も志位委員長が指摘をしたこと
に誠実に答える内容の返書でございまして、今までと違ってオバマ大統領は本当に真剣に
核兵器の廃絶に取り組んでいくという姿勢のあらわれだと感じております。
 しかし、これに対して日本政府の動きは大変鈍いわけであります。核の傘論から脱却で
きない。総理大臣も外相も国会でのいろんな質問に答弁いたしましたけれども、アメリカ
の核の傘に入れてもらっているというところから脱却できないわけですね。アメリカがこ
の核兵器自体をなくそうと言明したのに、今までどおりの立場しかとれないという残念な
ことでございますが、しかし、衆参両院議長に革新政党といいますか、日本共産党も懇談
をいたしましたし、他の政党も懇談をいたしました。その中で「オバマ演説は画期的なこ
とだ。時代が大きく変わるだろう」などと衆参両院議長は述べております。一般的にはそ
ういうふうに受けとめているんだと思いますが、この日本共産党がオバマ大統領に書簡を
送ったということでありますけれども、本来、日本政府がやるべきことではないかと思い
ます。市長はこの点についてどうお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 大変大局的なご質問でございますので、ご答弁が適しているか
どうかのことについてはいろいろとじくじたるところがありますが申し上げたいと思いま
す。
 確かにオバマ大統領がチェコのプラハで、いわゆる核を使用した唯一の保有国としての
道義的な責任に触れ、核のない平和で安全な世界を米国が追求していくことを明確に宣言
すると述べたことが大きな反響となったことは、既に議員ご承知のとおりかと思います。
 議員の関係する党派におきましても、書簡を送付して、そしてそれがまた明確に返って
きたという、こういった経過があったことも、これまた事実でございます。
 そういった中で衆参両院議長のことについてのご紹介がございましたが、やはり総理大
臣も、これは4月8日付でございますけれども、「これまでのアメリカ大統領の演説の中
で最も印象的で正直びっくりした、世界じゅうが大きく歴史を転換させ得る極めて重要で
前向きな話だと高く評価した」ということが出ております。
 同時に、これまた中曽根外務大臣の方におきましても談話を発表されまして、「我が国
としては、これまでもすべての核兵器国による核軍縮努力を求めてきており、このたび、
オバマ大統領が平和で安全な核兵器のない世界に向けた現実的かつ具体的な方途を追求す
ることを明確に宣言したことを強く支持します」ということで、やはり我が日本国を代表
する、いわゆる指導者がオバマ大統領のチェコ、プラハの演説に対して評価を与えている
という経過もございます。
 したがいまして、これらを受けとめたときに、やはり日本国の中心的な方々もそういっ
たお立場で今後、努力をされていくのではないかと受けとめております。
◇19番(井之川博幸君) 言葉では評価をするということは言ったんです。しかし、実
際に今の日本の軍事的な立場を変えるかということになりますと、アメリカの核の傘の中
にきちんと入っているという今までの立場を変えないということでありますから、残念な
がらもう少し具体的に取り組むように進めていただきたいという気持ちが私どもにあるわ
けでございまして、今そのことを聞いたわけでございます。
 そういう点で国会のことですからこれで終わりますけれども、先ほど同僚議員が聞きま
したけれども、北朝鮮の核実験の問題、こういう中で核実験をやったというようなことで
国民すべて憤りを感じているわけで、私どもも厳しい代表が抗議をいたしましたが、やは
りこれも世界が核兵器をなくすということで一致をしてそういう方向に進めば孤立をする
わけで、大いに核兵器廃絶の運動が高まることによって、また現実に核兵器を持っている
国々が具体的にそういうことを進めることによって北朝鮮を浮き上がらせるといいますか、
孤立をさせるということになると思います。そういう点ではこの運動は非常に大切なこと
だと受けとめますが、北朝鮮の核実験の問題を通しても大事な問題という認識を私は持っ
ておりますけれども、市長の見解をお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 我が日本国のように核被爆国唯一たるべくお立場からすると、
いかなる思想、哲学であろうとも、やはり核兵器廃絶ということは大きなテーマでありま
するし、またそういった立場でもって事に当たっていかなければならないと思っておりま
す。したがいまして、今回の極東アジア、特に北朝鮮における動向については、大変遺憾
な気持ちでいるところでございます。
◇19番(井之川博幸君) 世界の動きが進んでくれば、これも解決する問題というふう
に思いますけれども、本市の問題に移りたいと思います。
 核兵器廃絶平和施策の拡充でありますけれども、協議会とか平和市長会に参加をしてい
ただいていろんな情報収集をしていただいていると思います。前にも言ったんですけれど
も、市長は参加をいたしました。そのとき、随行で職員もおりましたけれども、やはりこ
の平和協議会の関係では職員の研修を兼ねたような会議もやっております。ぜひいろんな
施策の展開を考えるときに、職員が全国のそういう協議会の仲間として一緒に勉強すると
いう機会を与えていただきまして、沼田市にもそういう情報をしっかりと根づかせていた
だくという意味で職員の派遣を考えていただきたいというふうに思いますけれども、その
点についてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり財源が伴うことでございますのでなかなか職員の方にこ
ういった現場でもって勉強するチャンスがなかなかめぐり合わないということについては、
市長の立場からじくじたるところがございますが、節目のところでは、やはりきちんとそ
ういった対応が必要なのではないかというふうに思っております。今後のその年その年の
諸状況をよく見計らった形の中で必要なときには派遣も考えていかなければならないと思
っております。
◇19番(井之川博幸君) 市長も加盟をした年に全国総会に参加をされまして、当時、
私も一般質問で様子を聞きましたけれども、長崎の当時の市長が県会議員の出身でかなり
同じような立場でしたのでいろんな話ができたというようなこともそのとき、お聞きしま
したが、その市長はその後、暴漢によって拳銃で射殺されているわけです。その身内じゃ
ない人が当選したらしいですけれども、その継いだ長崎市長も広島市長も先日のニューヨ
ークで開かれましたNPTの準備会議に参加をして2人とも演説をしております。その人
たちとまた一緒に平和市長会議ということでやられるわけで、市長にはいろんな機会があ
ると思いますけれども職員はなかなかそういう機会がないわけでありまして、先ほどのご
答弁にありましたように、ぜひ派遣の機会をつくっていただきたいと思います。よろしく
お願いをしたいと思います。
 次に、農業問題に入りたいと思います。
 全体の答弁をお聞きしまして、朝、ちょっと同僚議員が言いましたけれども、検討と研
究はどうなんだということで答弁を聞きましたら、最後はほとんど研究ということで、低
い答弁いただきましたけれども、再質問をさせていただきたいと思います。
 結局底上げが必要だということは、かなり厳しい状況にあるという認識だと思います。
そういう点で数字もお聞きしましたが、全体的にこの10年間で全国の流れと同じような
数字になっております。1点だけ確認をしたいんですが、農業就業人口のところで、20
05年は3,050人と言ったんですけれども、1995年は4,827人だと思うんで
すがちょっと違う数字を言われたと思うんですけれども確認をさせていただきます。
(休憩を求める者あり)
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午後4時32分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後4時33分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) 第1回目のご答弁で申し上げましたように、農林業センサスの
結果から私ども答弁をさせていただいております。それによりますと、1995年と20
05年の比較でございますが、1995年が3,474人です。2005年が3,050
人ということで424人の減ということで答弁をさせていただきました。あくまでも農林
業センサスの結果でございますので、ご理解を賜りたいと思います。
◇19番(井之川博幸君) わかりました。沼田市の統計資料では4,827人というこ
とになっておりますので、インターネットでも流れておりますけれどもほかの数字も農家
人口等も沼田市の統計の資料で言われましたので確認をさせていただきました。
 そういうことで、最終的に農業生産額をお聞きしましたら、10年間でマイナス18億
円ということで、パーセントでいいますと17%程度減少しております。いろいろ政策は
やっておりますけれども農業生産は減少しているということで、農業が発展しているとい
うことにはとても思えないわけでありますけれども、そういう点で市長はどんな見解を持
っているのかもう一度お聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり担い手の、特に山間地の農家の方がやはり急速に落ち込
んでいるという受けとめ方をしております。しかし、担い手がいまして、しかも戦略的な
農家の方々はやはりかなり頑張っているなというふうに受けとめているところでございま
す。
 したがいまして、今後もそういった担い手の方々が軸となって、そして本市の農業の再
生のために頑張っていただけるものと信じております。
◇19番(井之川博幸君) 担い手の人に頑張っていただくとか、担い手の人が農業を支
えていくということは当然のことであると思うんですけれども、市の総合計画でもそれだ
けじゃないんですよ。ちゃんと自分たちのつくった内容は担い手だけじゃないんです。女
性とか高齢者の方もきちんと支えてもらうという内容になっているんですね。
 実際に日本の農業というのは総合計画に書いてあるような状況なんですよね。高齢者も
平均年齢が相当高くなって、70歳以上が半分ぐらいになっていると。私も実際農家の方
のところに行ってお話を聞けば、かなり沼田でも農協長をやったとか、いろいろ頑張って
役員をやった方も農業をやっていますけれども、「年金をもらって跡継ぎもいなくてこん
な年でやっているんだ、これが農業を支えているんだよ」というふうにはっきり言います
ね。そういう状況でそこのところがきちんと年金で食っていくという農業ではだめなんで
すね。農業で食べていけるという農業でなければ農業は発展しないというふうに思います。
だから、担い手だけじゃだめだと思うんですけれども、もう一度お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) それは総合的に考えれば、やはり兼業農家たるところではご主
人がお勤めに出て農家の主婦がこれを耕すということもありましょうし、またお年寄りの
方が今までの経験と実績を兼ね備えておりますからして、そういう意味では非常に力を発
揮されると思います。
 ただ、やはり総体を眺めてみたときに、担い手の方々ががっちり頑張っていただくこと
によって特性も出てくるし、やはり力も出てくるなというふうに思っております。したが
いまして、私どもは担い手の方々に対する期待も申し上げたわけでございます。当然、そ
ういった中で微細なところに対するところの女性の力、さらにまた長年の経験に基づく高
齢者のお力、当然これはあなどれないわけでございまして、そういった総合的なコントラ
ストの中で本市の農業の発展をとらまえていく必要があるのではないかというふうに思っ
ております。
 先般も、これは利根の方で某直売所のところにお伺いする機会がございました。その奥
さんが言うには、今まで市場に出していたものの中で市場にのれないものであったけれど
も直売所に持っていくことによって収益を上げることができていると。ですから、その市
場のみならず、生産した、いうなれば負のものかもわかりませんけれども、それが有効に
消費者の手に渡っていくという、このくだりのシステムを聞いたときに感銘を覚えたとこ
ろでございます。今後ともいろいろな地域の市場に標準を合わせた形の中で対応を図って
いく必要があろうかと思っております。
◇19番(井之川博幸君) それは本当にそうだと思うんです。だから、どんな方でも農
業をやって農産物を生産すると。それがきちんとした価格で販売ができるということによ
ってそういう中山間地の農業というのは守られていくわけですね。今、それができていな
いからだめになっちゃっているんですよ。もう生産額は減ったし、耕地面積は減った。放
棄地がいっぱいある。遊休面積がさっき出ましたけれども、そういうふうになっているわ
けですね。これは今までやったことではだめなんですよ。だから、変えなくちゃならない。
全部変える必要はないんです。ただ、足りないところをきちんと補う必要があるわけです
ね。そういう点で今までも結構日本の農業というのは生産価格を補償するというやり方で
かなり守られてきたんです。
 しかし、新自由主義で構造改革と言ってWTO路線にどんどん入っていく中でそれもど
んどん切られてきているわけですね。だから、そこでもう大変な状態にあって、世界の中
でも特異な、先進国なのに自給率が40%しかないという国になっているわけです。穀物
では20%台ですよ。
 だから、これを何としても、市長はよく農業、第1次産業を大事にすると言いますけれ
ども、口では言っているけどやっていることは全然大事にしていないんですよ。だから、
何かをやらなきゃならない。そこで提案したのが生産物に対する価格を補償する制度です
ね。一定の価格を再生産できる、生産にかかったコストをきちっと補償してやると。これ
がなければ農業はやっていけなくなるんですね。だから、どんどんやっていけなくなって
いるわけです。
 今、これを国はやらない方向、WTOはやらないという方向ですから、そんなことをや
ったら農産物が過剰になっちゃうなんて、WTOはそういう理由でやらないんですよ。そ
こははっきり明記してあるわけです。そのWTO路線に日本の政府が進んでいけば、地域
の農業はどんどんだめにされてしまうので、地方自治体がどうしても守らなくちゃならな
い時代なんですね。そういう点で農業生産物に対して生産価格補償制度、一定のコストを
決めてそこに達しなかった場合は不足払いをするという制度を自治体としてぜひともつく
ってもらいたいわけなんですけれども、もう一度お考えをお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 我が日本国のように耕作面積が少なくて、そして欧米列強のよ
うに耕作面積が広くてコストが低く生産できる地域と、耕作面積が狭くて生産コストが高
いところ、これは国際的な勝負をすれば、やはり我が日本国のようなところはなかなか国
際競争の中に勝ち得ていくことができないという、そういうことの状況があろうかと思い
ます。
 そういった中で特にヨーロッパ等に着眼をいたしますと、中山間地域、特に山間部のと
ころが非常にきれいになっていると。これはデカプリングといって国がしっかりとそうい
ったところを補償してきた経過がございます。
 私はやはり食糧の自給率を高める、食糧がなければ国家が維持できない、こういうこと
は議員は自治体の責任においてということのご提言でございますけれども、やはり国家を
してこれをしていく必要があるんじゃないかという立場でいろいろな場面で発言をしてき
た経過があります。やはり今後も各関係機関に向かって中山間地域の、要するに農業を守
ることそのものが食糧の自給率を上げていくことにつながるし、さらに通称言われている
限界集落等の排除にもつながっていくという観点から、やはりそういった関係機関に向か
ってこれから大いに声を大きくしていきたいというふうに思っております。
 自治体の関係でもってのご提言でございますけれども、これは本市の現在の財政状況か
らいたしますと、やはりなかなか決断に踏み切るのには難しい諸状況にございます。した
がいまして、これらにつきましては、慎重な答弁とならざるを得ないことはご理解を賜り
たいと思います。
◇19番(井之川博幸君) 今、アメリカとかEUの話が出ましたけれども、アメリカは
農家に対して価格、所得補償予算を日本の6倍もつぎ込んでいるんですよ。アメリカの農
業所得のうち、4割は価格補償によるものなんですよ。だから、アメリカはやっていない
わけじゃないんですよ。アメリカの農家が何で守られているか、土地が広いだけじゃない
んですよ。政府がきちんと価格補償をやっているんです。それぐらいは勉強しておいてく
ださい。
 それから、地方自治体でも愛媛県の西予市というのが合併してできましたけれども、地
域の特産物への価格補償で生産を振興しているということで地方自治体でも始めているん
ですね。それは一部の生産物かもしれませんけれども、そこの特産物でありますけれども
そういうことを始めている自治体があると。農業を守ろうと思えば、これをやらなきゃ守
れないんですよ。もうほかに手はないんです。ですから、農業を守るかどうかという政治
家の立場は、市長はやる気になればいいけれども、議員はやれと言ったって市長がやらな
ければできないんですけれども、市長はやろうと思えばできる立場にいるわけで、やっぱ
り試されると思うんですね。そういう点でぜひ、どうせ答弁は同じだと思いますけれども、
そういうことをしっかりとらえて、先ほどは研究と言っておりましたけれどももっと引き
上げて対応していただきたいというふうに思います。
 所得補償の関係は日本でもヨーロッパ型の、先ほどお話がありました中山間地の補償制
度等ができましてやられております。しかし、これが十分かと言えば、十分じゃないんで
すね。EUでやっているようなのはきちんと十分にやっているんですね。農家の跡継ぎが
ちゃんと継げるような、農家経営がきちんとできるように所得補償しているわけですよ。
そういうことで国がやっているのが不十分ですから、自治体としてきちんと上乗せをして
やっていただきたいというふうに思うわけなんですけれども、いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 幾つかおしかりのお言葉をいただいたりしておりますが、まず
基本的にアメリカの農業と我が日本国の農業をしょせん比較することはなかなか難しいこ
とは、議員ご案内のとおりでございます。大規模農業で企業的観点でぐいぐい押しまくっ
ていることはご案内のとおりでございます。アメリカのような大国は、どうしても一つの
大きな緊張感が出てまいりますと、きちんとした、いわゆる食糧の自給を持っていなけれ
ばという観点が根強くあるんだと思います。そういった観点からとらまえますと、私ども
日本国もしっかりとこれは学んでいかなければならないと思っております。
 なお、いろいろと愛媛県の自治体のご紹介もありました。今、私どもがとらまえている
のは、先ほど議員もよく承知している山村振興地域を中心としたところの耕作地の傾斜の
度合いと手法等を使ってのやり方にいろいろと関係機関のご指導をいただいて進めており
ますが、今おっしゃった地域自治体等についても、これは研究をしていかなければいけま
せん。
 ただ、よって立つところの価格補償の問題は、やはり国家の問題においてやっていくと
いうことが重要だと思っております。したがいまして、今後もそういった意味できちんと
した国策の中でしっかりと取り上げていく必要があるんじゃないか。私どもの地域自治体
においては、ご案内のとおり、5万5,000人の人口です。全国は1億2,000万人
ございます。そういった中でできる限りのことはさせていただくつもりでございますけれ
ども、この問題につきましては、やっぱり国家が正面切ってやっていかなければならない
課題であるというふうに位置づけております。
◇19番(井之川博幸君) アメリカと日本の農業の基盤の状況、それは承知しておりま
す。だからこそ、こういう国だからこそ、政治が応援してやらなければ農業やっていけな
いんですよ。単純な話なんですけれども、今の日本政府が間違っているんですよ。大体わ
かっていると思うんですけれども言えないんだと思いますが、だから自治体でやる以外に
ないんです。どんどん農家がつぶれちゃうんですね。今、数字が出ましたけれどもそうな
っていくんですよ。もういよいよ平均年齢がどんどん高くなって一気にそういう人たちが
農業できないような年齢になっていくところなんですね。ですから、ここで変えなければ
沼田市の農業ももう将来は壊滅的になってしまうという心配があるのでお願いをしている
ところなんです。
 それで、新規就農者、何人か、12人ほどおりました。しかし、市としての支援制度が
ないと。それから後継者に対する個人的な支援制度もないと。さっきの後継者だとか担い
手だとか、そういうふうになるわけですから、ここはさっきの話と違ってきちんと市とし
ても支援制度をつくって応援してやるべきだというふうに思いますが、この点でどうでし
ょうか。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
○会議時間の延長
◇議長(布施辰二郎君) 本日の会議時間は、議事の都合により、あらかじめこれを延長
いたします。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 ご案内のとおり、Uターン、Iターンという言葉が出て久しいわけでありますが、やは
り帰農、そういったことからとらまえたり、あるいはまた農業後継者のことを考えますと、
新規就農者の状況、あるいはまたこれらに対する誘導は、中山間地域の過疎化に歯どめを
かける大きな手だてになっているというふうに受けとめております。したがいまして、こ
れらについてはそういった現在、交流関係のセクションでもいろいろ思料しているところ
でございまして、これらについては中山間地域の活性化のためには大変有力な方途となる
のではないかというふうに受けとめておりますので、これらについてはいろいろと検討を
加えていかなければならないと考えております。
◇19番(井之川博幸君) よろしくお願いしたいと思います。
 また、環境保全型農業の関係ですけれども、先ほどご答弁にありましたように、平成7
年に環境保全型農業推進講演会というのを経済部が主催をしてやりました。「韓国の自然
農業について」ということで養鶏の関係でその地域の微生物を使ってやっていると思いま
すけれども、そういうことでパイロット事業として5,000万円の予算を出してこうい
うことをやりました。その後、ガクッと落ちて全然やっていないですね、そういう大きな
事業は。何度も何度も環境問題等で山形県の長井市のレインボープランとか、福岡県の大
木町のくるるんというんですか、そういうごみを再資源化して農業に使っていくというよ
うなことは何度も一般質問等でやられているんですけれども、全然沼田市では基本的に全
然進まないんですね。さっきやっていることはいいことですよ、悪いことではないんです
けれども、市全体を網羅してこういう環境保全型農業に取り組んでいくということが、長
い時間たちますけれども残念ながら具体化しないということで、やはりこういうところに
は環境の問題もありますからこれから本当に力を入れて考えていく必要があると思うんで
すけれども、もう一度その点についてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろとご提言があったわけでございますが、今月にはリン
ゴ生産者の方々の有志が立ち上がりまして、青森県の方から無農薬有機農法栽培によるリ
ンゴ経営の講演会等も行われる予定になっております。こういった地元の担い手の方々が
将来を見て立ち上がってきたという動き、やはりこういったことが地域活性化の大きな原
動力になっていくと思っております。当然、市行政の立場からいたしますならば、これを
しっかりと側面的に応援をしていくということになろうかと思っております。いずれにい
たしましても、この関係については利根沼田のリンゴ農家を中心といたしまして大変有力
な方々が一生懸命骨を折るという段取りになっております。こういうふうなことを足がか
りにいたしまして議員がご提言されているようなことについて、今後、しっかりと受けと
めてまいりたいというふうに思っております。
◇19番(井之川博幸君) 今ご答弁あった関係も、たしか10年ぐらい前からいろいろ
話は聞いておりました。市の方でもぜひ農業者がいろいろ立ち上がってくるのを応援する
というのは当然なんですけれども、いろんな提起もする必要があるというふうに思います
ので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、数値目標の問題でやりましたけれども、結局こういう総合計画なんかをつく
っても検証が数字でできないんですね。ですから、やっぱりきちんと沼田市の農業、生産
額をふやすんだとか、担い手でもいいですけれども担い手を何人ふやすんだとか、こうい
うしっかりとした目標を持ってやる必要があると思うんですけれども、その点についても
う一度お聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご提言の趣旨はよく理解できるつもりであります。ただ、ご案
内のとおり、農業は自然が相手でありまして、ハウス経営等だといろいろな想定が相当可
能になろうかと思いますが、やはり露地等になってまいりますと、いろいろな影響を受け
る場面が多々ございます。したがいまして、そういうふうなこともいろいろ思料しながら
今ご提言されたようなことについて私どもも一生懸命とらまえていかなければならないと
思っております。
 ただ繰り返し申し上げたいと思いますけれども、いわゆる第2次産業、第3次産業など
というのと決定的な違いが時の自然状態、あるいはまた天候状態によって大きく差異が出
てくることについてはひとつご理解をいただきたいと思っております。
◇19番(井之川博幸君) そういう自然に影響されるからきちんとそういう補償したり
とか必要なんですよ。それを言っているんです。
 それで、先進の市では、例えば陸前高田市という市があるんですけれども、本当に農業
に取り組もうと市長が思っているんですね。ですから、市長よりも1年後に市長になった
んだと思います。一番先に取り組んだのがトマトの産直といいますか、契約栽培、これは
用事があって東京とかに出ているときにいろいろ飛び回って、それが大手の会社と契約で
きて今、1億円産業に発展するというような状況だそうです。その市長が2期目になりま
した。それで、農協の中に市が農業推進室というのをつくったんですね、市の職員を派遣
して。そして、農協の職員と一緒に本当に農業を現場で推進していこうということで。そ
ういうふうに現実に取り組んでいるところもあるわけですね。そこは営農経営センターと
いいますか、そういうものを持っています。農業のためにいろんな仕掛けをつくって職員
も派遣して、実際にさっきの薬草の話がありましたけれども、市長が飛んでいけとは言い
ませんけれども、だれかほかの人が行けるような、そういう推進室というのがつくられて
いるわけです。たまたま陸前高田の市長はトマトは自分で動き回って獲得したんですけれ
ども、自分だけではだめだということで職員にやってもらおうということでそれをつくっ
たということで、そういう一定の本当に推進しようということを形であらわす必要がある
と思うんですけれども、この点に関しては市長、どんなお考えをお持ちですか。
◇市長(星野已喜雄君) 先進地事例の陸前高田市のご紹介をいただきました。本地区に
おいても民間の方の立場でもっていろいろと花菜類の関係等についての対応をされておら
れる民間の方もおられます。当然、本地区においては夏秋トマト等も大変地域の大きな産
物として評価もされております。そういうふうなことでいろいろなところでの条件が整っ
ているわけでございます。今後、陸前高田市、ご提言がございましたので一生懸命勉強さ
せていただきたいと思っております。
◇19番(井之川博幸君) この地域のトマトは、デルモンテがあるとか、東京の生協と
の契約があるとか、こういうことで契約栽培されているんですね。それは別にいいんです
よ。そうじゃなくて、たまたまそういう地域で契約栽培なかったところで市長が頑張った
と、こういう話なんです。それは市長が頑張っているだけではだめなんで職員をして推進
室をつくったと。これから農業を推進していくために力を入れようとわざわざつくったわ
けです。そういう形にあらわすということが必要ではないでしょうかと聞いているわけな
んですけれども、もう一度お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 陸前高田市の実態と本市の実態、あるいはまた特性、あるいは
環境等は決してイコールというわけにはまいりません。したがいまして、しっかりと勉強
させていただいて本市の特性等との整合性が図られるとすれば、今後の大いなる検討の材
料となるであろうと、こういったことで申し上げておきたいと思っております。
◇19番(井之川博幸君) ぜひ農業を推進するという市長の気持ちを、だって基幹産業
だって言っているじゃないですか。その気持ちを形としてあらわすような、だらだらと今
までと同じことをやっているんじゃなくて、市長だけが飛び回っているのはわかります。
しかし、そうじゃなくて実際に農業者のためになるような施策ができるような形として予
算もつけてあらわしていくということで、個別の問題を言っているんじゃないんです。そ
ういう市政として推進をしていくという形でお願いをしたいというふうに思います。
 時間がないので最後になりますが、産直センター、仮称ですから物産館と言ってもいい
ですし、沼田市は市長のお話にもありましたけれども、農産物の直売所が結構伸びている
と。これは街なかの問題で経済産業省のことで中央公民館で聞きました、伸びていると。
それは大事にした方がいいと。ふるさと館も結構いいんですよね、それなりに。1年以上
前のですけれども、それからこの中にさっきの物産振興会が頑張っていると。いろいろあ
るんですけれども、本当にここが沼田市の拠点だというところがないんです。東京の方か
ら私はお客さんが来て、ここに連れていけば沼田市のこと、全部わかるみたいな観光の面
だとか、物産の面だとか、そういうところが本当にないんですよ。そういうことを考えて
やっていただきたい。これはひょっとしたらグリーンベルの4階につくれるんじゃないで
すか、都市計画に参加してもらってふるさと館とか、今インターネットでショップやって
いる人たちとか全部集まってもらってグリーンベルのところを使って大きなものがつくれ
るんじゃないかなというふうに思います。それはそういうソフトの面に向けていくという
ことで、区画整理をとめてその予算をそっちに使ったらどうですかね。そうした方が本町
通りのためになるというふうに思うんですけど、そんなような考えを言って時間ですから
終わりにしますけれども、こういうような考えも検討してみていただきたいと思いますが、
どうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろときょうのご質問等と関係もあるご質問がございまし
た。それぞれのご質問、あるいはご意見を体して今後の対応に処してまいりたいと思って
おります。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    第2 延  会
◇議長(布施辰二郎君) お諮りいたします。
 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。
 これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(布施辰二郎君) ご異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会すること
に決しました。
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は明5日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労さまでございました。
    午後5時06分延会
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