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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成21年第9回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第3号

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平成21年第9回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第3号
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議事日程 第3号
平成21年12月 4日(金曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
       ―――――――――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
       ―――――――――――――――――――――――――――――
出席議員(25人)
       1番  真下 恭嗣君      2番  田村喜久子君
       3番  坂庭 直治君      4番  石井 紘一君
       5番  鈴木 圭子君      6番  金子 一弥君
       7番  小野 要二君      8番  井上 正文君
       9番  高柳 勝巳君     10番  布施辰二郎君
      11番  片野 彦一君     12番  宇敷 和也君
      13番  相田 昌夫君     14番  久保 健二君
      15番  星野  稔君     16番  大島 崇行君
      17番  山ア 義朗君     18番  大竹 政雄君
      19番  井之川博幸君     20番  大東 宣之君
      21番  橋 襄典君     22番  石田 宇平君
      23番  星川嘉一郎君     24番  牧野 保好君
      27番  金井 康夫君
欠席議員(2人)
      25番  星野佐善太君     26番  井田 孝一君
       ―――――――――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
  市  長      星野已喜雄君   副 市 長       林  義夫君
  白沢町振興局長   根岸 恒雄君   利根町振興局長    郷原 重雄君
  総務部長      大嶋 政美君   民生部長       田村 澄夫君
  経済部長      小池 一夫君   建設部長       須藤 一夫君
  街なか対策部長   松井完一郎君   白沢町振興局次長   入澤 完司君
  利根町振興局次長  山口 芳久君   総務課長       栃原 豊彦君
  会計管理者兼会計局長村沢 博行君   教 育 長       津久井 勲君
  教育部長      町田 哲男君   庶務課長       金子  朗君
  監査委員事務局長  水田  修君
       ―――――――――――――――――――――――――――――
議会事務局出席者
  事務局長      小林有一郎    次長兼庶務係長    繻エ 正美
  議事係長      加藤 英臣    副 主 幹       地野 裕一
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    午前10時開議
◇議長(布施辰二郎君) これより本日の会議を開きます。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) ただいま市長より発言の申し出がありましたので許可いたします。
◇市長(星野已喜雄君) お許しをいただきましたので、昨日の金井議員の一般質問におきま
して、答弁を保留させていただきました件につきましてお答えをさせていただきたいと存じます。
 振興局の中の問題でございましたが、白沢と利根の地域協議会の意見交換の回数でございまし
たが、白沢、利根、ともども地域協議会が開催されてから以降、4回の意見交換を実施した経過
がございますので、お答えとさせていただきたいと存じます。どうぞよろしくお願いします。
◇議長(布施辰二郎君) ただいまの発言のとおり、ご了承願います。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    第1 一般質問
◇議長(布施辰二郎君) 日程第1、一般質問を行います。
 3日に引き続き、順次質問を許可いたします。
 最初に、大島崇行議員。16番。
〔16番 大島崇行君登壇〕
◇16番(大島崇行君) 傍聴の方、足元の悪い中、お越しいただきましてご苦労さまでござい
ます。
 通告に従いまして一般質問をいたします。
 新政権が発足してから3カ月が過ぎ、来年度予算の編成作業が大詰めを迎えております。昨今
の衆議院議員選挙で民主党がマニフェストに掲げた公約を検討、実施されている中で、本県にお
いても八ッ場ダム本体工事を根本的に見直しする方向性が示され、群馬県知事を初め、利根川流
域の1都5県の知事が撤回を求め、さまざまな形で波紋を呼んでおります。
 本市に関連する事業では、綾戸バイパスも検討中であり、なかなか厳しい状況に置かれており
ます。各事業別の見直しで、仕分け人と官僚との激しい議論が交わされて、事業によっては廃止、
縮小、減額、また、暫定税率を廃止した場合、政府税制調査会による試算では、群馬県も121
億7,600万円の落ち込みとなり、本市のような小さな自治体は、ますます激しさを増し、厳
しい政局を乗り切るためにも、市長、部課長、職員、議員、市民が一体となり、元気な沼田を目
指し立ち向かわなければなりません。
 そこで、今回の質問は活力を創造するまちづくり、地域の活性化についてお伺いします。
 初めに公用施設の利活用についてお伺いします。
 今年8月に、東松山市の松英スクールの先生を初め生徒約50名の皆さんが参加した夏期の合
宿は、地域の方々の心温かいもてなしのおかげで、先生を初め生徒たちにも好評でした。ご案内
のとおり大成功に終了したわけでございます。先月、松英スクールの先生から、「他の塾の方々
からも参加の申し込みがあり、来年もぜひよろしくお願いします」と連絡がありました。次年度
に向け、新たな計画や施策があるのかお伺いします。
 次に、公用地の利活用についてお伺いします。奈良秋塚の旧沼田ゴルフ倶楽部用地の利活用に
ついて、今年3月定例会後、公有施設検討委員会でどのような検討を重ねたのか、また、「売り
払い等を検討し、農地として利活用が可能な用地については農業者へ売り渡しをし、農業経営の
規模拡大や農地集団化の促進等に活用することとする方針が確認されている」との答弁でありま
したが、その後の検討状況をお伺いします。
 次に、天狗を基調としたまちづくりについてお伺いします。
 先日、天狗を基調としたまちづくりについて、沼田天狗参上(サミット)を実現する会の初会
合が中央公民館で開催され、さまざまな意見交換がなされました。
 その会合の参加者の大多数の方が、本市での天狗サミット開催について、賛同をいただけたよ
うに私は感じました。
 そこで市長にお伺いしますが、行政としてどのような支援・協力を考えているのかお伺いしま
す。
 次に、都市交流の推進についてお伺いします。
 市長みずから山伏の支度で天狗の面をかぶり新宿マラソンに参加し、本市をPRして新宿区民
の方々に脚光を浴びた新宿区を初め、板橋区、川口市など、また東毛地区の太田市・館林市との
都市交流について、大きな成果を上げております。本市における受け入れ体制がどのように整っ
ているのかお伺いします。
 次に、沼須産業団地についてお伺いします。
 沼須産業団地の販売が平成20年12月より始まり、早いもので1年が経過しようとしており
ます。販売が始まり5年が経過して残地が生じれば本市が買い取るとの確認書も交わされており
ます。今年9月定例会で「昨年秋以降の金融危機の影響を受け、企業の経営環境は悪化し、先行
き不透明で設備投資が低下し、企業からの問い合わせは減少で進展していない」との答弁でした
が、その後の進捗状況についてお伺いし、私の1回目の質問といたします。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大島議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、活力を創造するまちづくり、地域の活性化、公用施設と公用地の利活用についてであり
ますが、庁舎、学校などの行政財産につきましては、建物が約24万3,000平方メートル、
土地が約143万4,000平方メートル、普通財産につきましては、建物が約1万平方メート
ル、土地が約778万9,000平方メートルあり、公有財産全体といたしましては、建物が約
25万4,000平方メートル、土地が約922万4,000平方メートルとなっております。
 なお、遊休施設につきましては3施設であります。そのほかに廃校利用している旧南郷小学校
につきましては、特に議員のお骨折りによりまして、本年8月に埼玉県の学習塾の夏期合宿に利
用していただきましたが、利用された生徒さんからは、施設はもとより、周辺の環境、地域の方
々への感謝などの言葉が多く寄せられておりました。今後も施設の利用につきましては、引き続
き各種団体の合宿、地域の文化活動、市内児童等の学習の場などに積極的に利活用してまいりた
いと考えております。
 また、未利用遊休地につきましては、雑種地が1,871平方メートル、宅地が158平方メ
ートルで、合わせて2,029平方メートルであります。このほかに、旧沼田ゴルフ倶楽部用地
が約22万9,000平方メートルありますが、山林については市有林として管理しつつ、他の
活用とともに売り払い等を検討し、農地として利活用が可能な用地につきましては農業者へ売り
渡しをし、農業経営の規模拡大や農地集団化の促進等に活用する対応方針が示されております。
 いずれにしましても、今後の市有地の有効活用につきましては、現在、市が保有している土地
について、公共的利用計画がなく遊休化しているもので、当面、資産価値の上がる見込みのない
ものにつきましては、未利用地の有効活用を図る観点から「公有施設等検討委員会」において、
土地の売却等も含めて検討してまいりたいと考えております。
 次に、天狗を基調としたまちづくりについてでありますが、本市には、徳川初代将軍の祈願所
として御朱印百石・寺格十万石の格式を許された由緒ある迦葉山弥勒寺があり、その弥勒寺には
「戦勝祈願の大天狗面」を初め「交通安全身代わり大天狗」、「諸願成就大天狗」が安置され、
多くの観光客が訪れています。また、女性だけの担ぎ手により市街地を練り歩く「天狗みこし」
につきましても、北関東一ともいわれる沼田まつりの名物として、内外に知られているところで
あります。さらに、上之町にある天狗プラザへの「観光大天狗面」の設置や、名刺台紙への天狗
みこしの掲載などにより本市のPRを図っているところであります。
 議員ご質問の、「天狗サミット」開催についての支援・協力についてでありますが、本市の重
要な観光資源である「天狗」を基調とした市民の方々によるまちづくりの取り組みとして、関係
者で検討されていると伺っております。今後の推移を見ながら、柔軟に対応してまいりたいと考
えております。
 次に、都市交流の推進についてでありますが、新宿区や板橋区などの首都圏で開催されるイベ
ントへの参加、観光物産交流などを通じての、人と人あるいは物産を通じた交流は、地域の活性
化のために重要なものと認識をしております。
 地域の活性化を図るためには、本市が持つ自然や歴史、食などの観光資源の魅力を十分にアピ
ールしていくことはもちろん、再度訪れていただける仕掛けづくりとしてニーズ把握や観光資源
の磨き上げなどの継続的な取り組みが必要であると考えております。
 また、本市は首都圏から日帰り圏内であるなど、観光客の多様化したニーズに対応するために
は、本市が持つ観光資源を整理しながら育て、磨き上げていくとともに、あるものを生かし、足
りないものを補い合うために、市内での連携はもとより広域的な観光連携も重要であると考えて
おりますので、市民や観光物産関係団体などの皆さんの声を伺いながら、さらに検討をしてまい
りたいと思います。
 次に、沼須産業団地についてでありますが、昨年12月1日に分譲開始となり、現在、県企業
局において県内や首都圏等の企業訪問を初め、ぐんま企業立地セミナー等において企業誘致活動
を展開しておりますが、昨年秋以降、世界的な景気後退による内外需要の急減で、製造業などは
在庫、設備等を急速に絞り込む必要に迫られました。今年の春以降、在庫調整の進展や国の経済
対策などから生産はやや戻りつつあり、一部に持ち直しの動きが見られるものの、まだ依然とし
て厳しい状況が続いており、先行きの不透明感が企業の設備投資意欲を大きく低下させている状
況から、企業からの問い合わせ等が減少し、具体的進展には至っていない状況であります。
 現下の経済情勢は依然として厳しい状況ではありますが、企業誘致は、新たな雇用の創出や既
存企業への波及効果等とあわせ新分野の産業が創造される可能性もあり、地域経済の活性化に多
大な効果をもたらすものと認識をしておりますので、市としても県企業局や県企業誘致担当部局
との連携を図り、企業訪問や企業立地説明会等へ積極的に参加し、沼須地域の特性に配慮した企
業誘致に向け努力をしていきたいと考えております。
 以上申し上げまして、大島議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇16番(大島崇行君) 詳細にわたりましてご答弁ありがとうございました。
 質問に入る前に、ちょっとここで市長に、7年前ですか、新聞のインタビューで答えたことが
あるので参考にしていただきたいと思います。最初に市長が就任したときの新聞のインタビュー
のことなんですが、市政の運営に対する熱意が述べられているので発表します。
 「市民の一人一人が元気を出して頑張れば、必ず活力が出てくるに違いない。また、行政が市
民に施しを与えるようなやり方ではなく、市民が市政に参画し、市政もまたそれに応じて変わっ
ていくようなまちづくりを実現したい。市長がみずから現場に出て、市民と対話をする以外にな
いと思う」と力強く市長は所信みたいな感じですが述べられているわけでございます。
 本日、私がこれから質問する内容は、これにまさに通じるところもございますので、これから
市政に向かっていく意味でも質問を踏まえて答弁をいただきたいと思いますので、よろしくお願
いいたします。
 廃校利用のことにまた触れたいと思います。実は本日もわざわざ埼玉から田中塾長が来ており
ますが、この事業は先生初め子供たち、また参加していない保護者の方からも子供からも意見を
聞いたり、参考になったとは思うんですが、環境のいい場所でよかったと。大分反響がよかった
ので、私はこれは次につながるなと思っているわけでございます。
 先日、先生から私の仲間で話をしたら、「またぜひそこへ私どもも行ってやりたい」というお
話がありまして、「大島さん、何か簡単なパンフレット等はありますか」と聞かれまして、交流
推進課の方に問い合わせたところ、まだそのような用意はないということでございますが、今、
答弁の中で積極的に対応していくと市の方は考えているようでございますが、積極的に対応する
というのは何が積極的なのか、ちょっと踏み込んだ施策等がありましたら、よろしくご答弁をお
願いします。
◇市長(星野已喜雄君) まずもって、冒頭のご質問に対するご答弁で申し上げましたように、
大島議員の今回のいろいろなお手配に対しましては、市の立場から心から敬意と感謝を申し上げ
る次第でございます。
 なお、本日、傍聴席にご関係の田中塾長先生もご出席ということを伺いまして、なおさら敬意
を表する次第でございます。ぜひ今後ともよろしくお願いをしたいと思います。
 先ほど申し上げさせていただきましたとおり、本市が合併してから以降、市の圏域が広くなっ
てまいりました。しかし、少子高齢社会を迎えた形の中で、今までの学校あるいは公共の施設が
従前と違ってあいてきたということは、これは古今東西問わず、中山間地域の現在の状況かと思
っております。
 したがいまして、そういったところの有効利活用は今後の市政運営の大きなテーマでもあり、
またそれを活性化させていくのには地元の利活用はもとより、やはり人口の多い、しかも私ども
の持っている、いわゆる自然の有効性というものを生かしたときに、都心の方にとってみれば、
逆な意味の価値観を見出していただき、魅力のあるものとして映っているのではないかと受けと
めているところでございます。
 したがいまして、今回の大島議員のご提案は大変ありがたいことでございまして、今後とも一
生懸命努力をしてまいりたいというふうに思っております。
 そういった中で、積極的な施策はということでございますが、私どもといたしますと、やはり
今おっしゃられているような場所も含めて、今後、そういったところの利活用をしていただける
ようなところの方々に対しまして、いろいろな意味でアプローチをかけていくということを今後、
積極的に行っていかなければならないと思っております。
 なお、パンフレット等の照会のお話がございましたが、これらについては現時点では持ち合わ
せておりませんが、今後、どういったものが戦略的にいいのかということは、よく検討をして、
そしてできるだけ速やかにそういったことに対しての対応も図ってまいりたいと思っております
ので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇16番(大島崇行君) 市の方としても今後ともいろいろPR等をしていくということでござ
いますが、やっぱり現地はこういう学校ですよ、こういう場所ですよと言っても、話じゃあれな
もので、ある程度、パンフレット等が私は必要じゃないかと思うわけでございます。今回、この
事業をするに当たっても、わざわざ埼玉から現地を見ていただいてそれで納得したという言い方
はおかしいんですが、ここはすばらしいということで実現したわけでございます。
 今、合併していろいろな施設等々があるというわけでございますし、グラウンド等もあると思
いますが、そういうところをある程度、沼田市のこういう公共的なあいている場所があるからぜ
ひ使ってくれという意味でも、総体的な全体の見えるような案内というんですか、パンフレット
が必要だと思うので、私はこれは簡単なことだと思うので、ぜひ早急にその辺を進めてもらいた
いと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それと、この廃校の利用というのは、やはりいろいろな分野で価値が出てくるわけでございま
して、今使ったのは教育的なことでございます。隣にすばらしい体育館があります。この間も、
ある部なんですが、クラブ活動をしているところですが、こちらに来て体育館を利用して合宿を
したいという話も私は聞いております。グラウンドは少年野球ぐらいなら何とか使えるんじゃな
いか、ゲートボールも使えるし、グラウンドゴルフ、高齢者の方にもうまく利用できるんじゃな
いかと思います。
 南郷の中は見ていただくとわかるように、音楽室等もございまして、あそこを利用すると、こ
れは田中先生なんですが、「大島さん、ここは音楽のためにもいい場所ですね」という話もござ
いました。それぞれあそこの場所は理科室、家庭科室、調理室等もありますのでそれはカルチャ
ー等々もできるので、あと問題は、先日も質問いたしましたが、宿泊の面がネックじゃないかな
と思うわけでございます。受け入れ体制の問題でございますが、老神温泉もありますし、沼田市
内の旅館等、周りの民宿等もございます。私は総体的に考えて、その上に根利の小学校の廃校利
用、私はここを宿泊にしたらどうかということで9月議会でも質問いたしました。
 というのは、この間もご案内いたしましたとおり、北海道の栗山町雨煙別で廃校利用というこ
とで、私が質問した後、10月7日に上毛新聞にも出ておりましたが、「廃校を交流の場に再生」
という記事が掲載されておりましたが、これはまさに今、そこらじゅうで注目を浴びているんじ
ゃないかと思うわけでございます。コカコーラの教育環境財団法人の支援で夕張の栗山町の雨煙
別は資金を1億8,000万円支援していただいたということでございます。当時、私は担当部
局に検討するように市長にも言いましたが、エントリーしたらどうかということをお伺いしまし
たが、その後の動きというか、進捗はどうなっているかお聞きします。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、ご質問いただいたのは9月でございました。その後、
2カ月ほど経過しているわけでございますが、現在、精力的にそのための検討を加えているとこ
ろでございますので、ご理解を賜りたいと思います。
◇16番(大島崇行君) あそこの活用といえば、年間通して3月から10月、冬はそれなりに
クローズしたとしても8カ月は使用できるわけでございます。市長は2カ月たっているというこ
とでございますが、2カ月ということは60日あるわけでございますので、このエントリーのこ
とは当時、私はコカコーラの方に聞いたら、机からこぼれるぐらい今、全国からエントリー来て
ますよという話でございました。
 根利の小学校も南郷の小学校もそうですが、まさに環境教育するのはあの場所が地域的には一
番すぐれている場所だと思いますので、全国からそれぞれそのような感じで皆さん、申し込みし
ていると思いますが、私は自分なりにここはまさに一番すばらしい場所だと思いますので、2カ
月しかたっていないような感じで市長はおりますが、私はもう2カ月過ぎちゃったと思っている
んです。そういう意味で、早急に申し込みという言い方はおかしいんですが、エントリーするか
しないか、それをお聞きします。
◇市長(星野已喜雄君) ご意思を体してできるだけ申し込みをする方向で考えてみたいと思い
ます。
◇16番(大島崇行君) ありがとうございます。
 それで、参加した子供たちの感想文をこの間、読まなかったので、きょうは抜粋したので言い
ますが、これは子供たちが小学校3年生から中学3年生の感想文の中をちょっと読ませていただ
きます。「川の流れの音が聞こえてよかった」、「疲れも癒されます」、「真夏なのにクーラー
なしで自然の風で勉強してよかった」、「自分たちが通っている中学校より南郷小で勉強した方
がよかった」、中には「沼田に住みたい」、「おじいちゃん、おばあちゃんを連れてきたい」、
「野菜がおいしい」、「キュウリやトマトが生でおいしかった」、おもしろかったんですが、子
供たちがとったあれですが生でおいしかったということでございます。「地域の人が優しく親切
だった」、「また沼田に来たい」というような感想をいろいろ述べていて、私はそのいいところ
だけ、感じたところだけ書いたんでございます。
 それで、塾長の先生が20年以上、こういう宿泊合宿、宿泊体験合宿の企画をしているわけで
ございますが、一人の生徒からも不満もなく、いろいろな苦情もなくよかった。また行ってみた
いということで、みんなにこにこ顔で話してくれたということで、こういうのは初めてだったそ
うでございます。
 私はそこにこの地域、場所の答えが今の中にあると思うんですが、市長、いかにお考えかお聞
きします。
◇市長(星野已喜雄君) 当該地区は、旧利根村の前段の合併前の東村、赤城根村の赤城根村の
地域でございます。旧利根村の中心といったらよろしいでしょうか、役場の所在地は追貝にござ
いました。これは旧東村の所在地と同様なところでございます。旧赤城根村の役場の所在地は現
在の輪組地域でございまして、特にこの旧赤城根地区の中心的な場所が当該地区の南郷地区であ
ったことは私もよく承知をしております。特に薗原ダム等の建設のときには、この南郷地区が極
めて活性化されていたときもあり、よくその威容ということは承知をしております。
 同時に、その奥に当たります、ご案内のとおり根利地区については戦前の、あるいは戦後間も
なくのころの林業のところでもございました。青木、砂川も非常に伝統的にいいところでござい
ます。
 したがいまして、ただいまのご質問のいろいろとご指摘されている関係等については、私も同
様に思っております。しかも、議員がいろいろとおっしゃられたことについても、私も事務局の
方からそういったコメントがあったということは、受けとめております。したがいまして、そう
いった旧赤城根の持っている伝統的なよさが、今回南郷のそこのところに集約されたような形の
中でコメントとして出ていたかなというふうに受けとめております。歴史の経過も大変深いもの
があるということをつけ加えておきたいと思います。
◇16番(大島崇行君) はっきりした答弁というのがちょっともらえなかったんですが、市長、
南郷、根利地区、市長も今いろいろ歴史の場所等々もあるということでございます。曲屋等もで
きましたし、足湯等もございます。林野庁、あそこのセンターにボールドウィン等々もございま
すし、日本に2台ぐらいしかないボールドウィン等もございます。かんがみてすべてあの辺が老
神温泉も含め吹割の滝もございます。あそこはこれからの沼田市の新しい観光資源というんです
か、一つの資源になると思います。ぜひあそこを開発していただいて、沼田市にも新たな観光資
源につながる場所として考えがございましたらよろしく答弁をお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 議員のご提案されていることにつきましては、私も全く同感でござい
ます。今後、南郷地区がいろんな意味の旧赤城根の交流の拠点として発展していくということに
ついては、やはり行政としても精いっぱい努力をしていかなければならないことだと思っており
ますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇16番(大島崇行君) ぜひ新たな沼田市の観光スポットという言い方はおかしいかもしれま
せんが、新たな場所に一つの拠点としてますますあそこの南郷地区、根利地区等が発展するよう
に行政の方でしっかりと受けとめてやっていただきたいと思います。
 次に入りたいと思います。公用地の利活用についてお聞きしますが、旧警察署の跡地、今、取
り壊しも済みまして一部を残して解体もして、予定とすれば、駐車場になるそうでございますが、
あそこの柔剣道場を残してあそこは卓球場等々に使う予定らしいんですが、隣に市民体育館、福
祉センターが隣接しておりますので、あそこは駐車場ということでございますが、今の沼田の財
政のあれからいきますと、市長のさっきの答弁の中にもありましたが、公共施設の利用されてい
ない中の一つに入るんじゃないかと思うわけでございますが、本市としてもあの土地を駐車場以
外に仮に民地に売却するということは、庁内の検討組織の中で話が出たかどうかお聞きします。
◇市長(星野已喜雄君) これは私どもが市長に就任していたときには、既に警察は移動してあ
そこだけが残っていたということでございます。結局その建屋を使おうにも使いようがないほど
にいろいろと回線関係等も厳しいものがございました。ご案内のとおり、今回経済対策等で国の
方の予算を使うことができるということから、思い切って解体に踏み切ったわけでございます。
現在の市民体育館、あるいは保健福祉センターのいろいろな稼働も高くて駐車場で悩む場合が多
々ございます。したがいまして、現時点では駐車場として使うことが市民の利益につながってい
くのではないかと受けとめております。したがいまして、民間の方への売却ということについて
は、現時点では検討した経過はないということでご理解を賜りたいと思います。
◇16番(大島崇行君) 市長の考えは、金銭云々よりも市民の利用価値の方があるということ
でございます。私もそう思うんでございますが、ただ、町の真ん中の1等地ですよね。それを考
えると、どっちがどうこうということはございませんが、そういう意味では大変難しい場所かな
と思うわけでございます。今後、今使っている福祉センター、あるいは市民体育館、その先には
文化会館等々もございますが、総体的にあの位置が駐車場の価値として沼田市にとって金銭的云
々以上の価値が上がれば利用としては有効利用だと思っているわけでございます。
 警察の跡地はそれでいいんですが、旧沼田のゴルフ場跡地について、外に向けて販売したり、
また農家の関連している方に売るという話でございますが、たしかあれは20年ぐらい前に計画
が始まって土地を取得したり、10年ぐらい前から沼田市が受け継いでやっているところでござ
いますが、聞くところによりますと、周りの民地の方にはご迷惑をかけないように下刈りしたり、
雑草もみんな整備しているわけでございますが、20年以上もたっていたら畑だって恐らくジャ
ングル化して畑にどうぞといったって、恐らく使いようがないと思います。ちょうどあそこも2
3町歩ぐらいあるんでございますが、いろいろ考えているという答弁でございますが、利活用は
今のところ、手だてがないというように私は感じたわけでございますが、何かいい方法で市長が
私はこうだということがありましたらお聞きします。
◇市長(星野已喜雄君) 結論から言うと、現在の指摘されているところは、秋塚や奈良のとこ
ろの標高地よりやや高いところに位置していると受けとめております。標高が高いということは、
今、非常に重要な意味を持っておりまして、標高の低いところがどうしても温度が高くなり、標
高が高いところが温度が低くなるという、このことが現在の地球温暖化の問題から来るところの
対応策として大変意義があるなと受けとめております。したがまして、農地として利活用してい
ただくことが、池田地区の現在の観光農業等も含めて秋塚、奈良のいろいろな発展も含めて考え
たときに、農地として使うことが一番賢明なのではないかと受けとめております。
 そういった中で、今議員がおっしゃっているようなことについていろいろ国県等の補助事業が
導入できるかできないかということについては早急に検討して、いわゆる現在のその地が農地と
して利活用できるのかできないのかということ、私どもの立場からすると、農政課長が地元の人
間でありますのでそれらは承知しながら対応を図っているわけでございまして、今後、冒頭申し
上げましたとおり、農地の利活用ということの中で農業者への売り渡しを積極的に行っていけれ
ばと思います。
◇16番(大島崇行君) 農地として周りの農家の方、関係の方に売り払うという話でございま
すが、これも売り出ししてから相当たっていますよね。それで、全然だれひとり買っていない、
動きがないというふうに聞いておるわけでございます。そういうふうに考えて、今、市長が対応
策として温暖化だから高冷地がどうのこうのと言っていましたが、そういう云々よりも、農地と
しても恐らく20年も山をほうっておりますから畑が農地じゃないと思うんですね。そういう面
では新たに違うような形、例えば交流している首都圏の人に無料で貸すから好きなように整備し
てください、里山づくりでも何でもいいからというので、そのようにするとか、あるいは最終処
分場にでもするとか、こうするといろいろ環境等々の問題でまた難しい問題が出てきます。
 私は昨年、質問の中で、市長には答弁求めなかったんですが、こういう活用方法がありますよ
ということを言った経緯がございます。これは大変大きな問題になると思いますが、このような
利活用もあるんだということで述べさせていただきますが、沼田市にとって税の増収、人口増、
雇用の問題、地域の活性化、これしかないと思うんですね。
 前にも言って幾人かの方がそれぞれたまげたなんて言っておりましたが、今、更生施設の問題
でございます。手っとり早くいえば刑務所なんですが、全国において今、6,000人ぐらい収
容する場所が不足な状況でございます。位置的に首都圏から100キロか150キロぐらいとい
うことで、近隣には高速道路等も走っておりまして、ほかにライフラインとか道路の問題とか、
広大なまとまった土地等もあるということで、条件的にはこの場所は適しているような気もしま
す。これを誘致するには、勝手に誘致したって来るわけではございませんし、これをする場合に
は国の方から調査も来るそうでございます。別に沼田市が金を払うわけではございません。国が
調査にて来てくれるそうでございますが、その件に関して市長、何かお答えがございましたら。
◇市長(星野已喜雄君) 非常にダイナミックなご提案をされているわけでございますが、やは
り本地域が利根沼田の非常にシンボル的な春夏秋冬を通した観光農業の地でもあったりする形の
中で位置づけられております。議員がおっしゃっているように、そういった更生施設の関係等に
ついての選択が、果たしていいのかどうかということになりますと、これはまたいろいろと論議
が分かれるところかと思っております。きょう、議員のお話を受けた形の中で内外の方にいろい
ろと研究をさせていただく形の中で答弁とさせていただきたいと存じます。
◇16番(大島崇行君) 本当に大変大問題でございまして、市長の言うとおりだと思います。
ただ、参考に、この間もちょっと説明いたしましたが、美祢市、19年に開所したところでござ
います。そこでいろいろなことが出ていますが、仮に収容1,000人、今1,000人が1ユ
ニットぐらいなんだそうでございますが、1,000人の方の施設をつくると、職員が280人、
家族を含めて受刑者等々の問題で2,000人の市民がふえると。市民税が4,400万円アッ
プ、これは美祢市のことでございますが、交付金が国から約2億円近く来ると。職員の給料が1
6億7,000万円ぐらいということで、地域の経済的な効果が約10億円ぐらい見込まれてい
るそうでございます。
 そういう意味で、沼田市の環境等々を考えると、果たしてその施設がいいか悪いか、それは論
議あると思いますが、今、こういう施設は逆に都会云々よりも森林セラピーという言葉がありま
すが、森林浴で犯罪者の再犯を防ぐということで使われているような感じでございます。逆に当
地区は、そういう面では適しているという言い方はおかしいんですが、その一つに値するんじゃ
ないかと思うわけでございます。
 これが全国でも今50ぐらいの自治体が誘致に手を挙げているそうでございます。群馬県にも
前橋に大変歴史のある更生施設があります。たしか明治22年に開設して120年たっているわ
けでございますが、当時は、前橋の恐らく外れにあったと思いますが、今、前橋の中心にあるわ
けでございます。恐らく知事あるいは市長、県議、市議、今まで相当の数がいるわけでございま
すが、だれひとりという言い方はおかしいんですが、刑務所移転、撤退、前橋から出ていけなん
ていうことは全然聞いておりません。また、そういう話も出ていないようであります。それはそ
れなりに何らかの交付金というんですか、迷惑料という言い方は例えが悪いんですが、行政は恐
らくそれをいただいているという言い方はおかしいんですがそういうのをもらってやっているん
だと思います。
 この質問は、大島はとんでもない質問をしているなと言う人がいるかしれませんが、私は沼田
の現状を考えて、これが一つの得策だかなと思うわけですが、この問題についての最後の質問で
すが、お考えをお聞きします。
◇市長(星野已喜雄君) 大変壮大なご質問でございますので、前回も承った形の中でいろいろ
研究はさせていただいておりますが、今後、いろいろな方面から検討を加えてみたいと思ってお
りますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇16番(大島崇行君) 検討するということでございますが、検討してこうなったとか、ある
程度、今度から「今、このくらいの状況ですよ、進捗状況ですよ」というのを随時、聞かせてい
ただければありがたいと思うので、その辺もよろしくお願いいたします。
 次に移りたいと思います。
 天狗を基調としたまちづくりということで、先日、迦葉山の山主様にごあいさつがてら行った
わけでございます。沼田の方で天狗を基調にしたまちづくりだ、天狗の面でこうだと言ったって、
肝心な迦葉山さんに話が届いていないんでは大変失礼に当たるということで、池田の振興協議会
の田村会長と数名の方と一緒に山主さんにご指導とご協力にお伺いいたしました。その中で山主
さんは快く、沼田市の活性化につながるならいい考えだし、私も協力もするし、相談にも乗りま
すのでぜひ進めてくれという返事をいただきました。
 今、全国の自治体がこの厳しい時代にいかに生き残れるか、いかにまちを生かすかということ
を恐らく試行錯誤しているわけでございます。沼田市にとっても、街なかもしかりでございます。
グリーンベル21もそうでございます。その地域らしさをこれからつくって活力あるまちをつく
るためにも、私は天狗を基調としたまちづくりというのは、まさに最後のチャンスかと思うわけ
です。それには市民一人一人が大げさに声出してやるんだということで最後の力だ、チャンスだ
と言っております。前回も質問いたしましたが、片や二十三夜の方々が、はがき1枚で沼田市の
観光案内をするんだと呼びかけてやっている団体もあります。冒頭で言いましたが、このごろ、
市長は市民一人一人が市政に参画してまちをつくるんだというあらわれが、今沼田のそこかしこ
に今、結構出てきているわけでございます。
 そういう面では、この発想は大変いい発想だと思いますが、市の方でどのくらい、支援なんて
言うとまた問題が出ますが、どのくらいのご協力ができるか、お伺いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 結局総体の観光振興を考えたときに、これはもちろん先ほど来、質問
の中にある自然の持ち味、例えば具体的には玉原高原、あるいは昨日のご質問の中にあったよう
に小尾瀬と言われる湿原、吹割の滝等々は、自然の持ち味の観光資源になろうかと思います。当
然、先般、火坂先生のご講演をいただきましたが、歴史的な遺産の観光資源もあります。同時に、
最近、非常に台頭してきたのが昨日もご質問があったようでありますが、B級グルメ等も含めて
その地域の食、つまり食べ物が挙げられるのではないかと思っております。
 そういった中で議員のご提案は天狗でございまして、やはり伝統的に本市にあってはこの天狗
というものが常に一つの流れとしてあったことはご案内のとおりでございます。沼田まつり等に
も大変人気もあり、しかも、その天狗そのものの持っている国民の一つの愛くるしいシンボリッ
クなものとしてとらまえたときに、大変一つの大きな手段になり得るということは、私も承知を
しております。それがために新宿区のマラソン大会等には、議員がご提案されたような行動もさ
せてもらいました。私どもとすれば、何らかの形のきっかけをつくっていかなければならないこ
とから、そういう意味では天狗は大きな手段になるなと受けとめております。
 そこで、具体的な支援の体制ということに議員のご提案がなっているようでありますが、これ
らについては、議員のご意見も体したり、あるいはまたそういったところの熱心な方々のご意見
も体したりしながら、これらをどういうふうな仕組みを考えていったらいいのかということは、
やはりもう少し勉強させてもらいたいと思っております。
 ただ、現実に天狗という標語を使って大成功しているエダマメの関係者の方々とか、そういっ
たことは私もよく承知をしておりまして、ご提案の趣旨はよく理解できるつもりでございます。
◇16番(大島崇行君) いろいろ答弁がありましたが、沼田は前から天狗ということで、今、
話の中にありましたが、まつりと天狗ということでやっているわけでございますから、今、立ち
上がったところでございますから内容をいろいろ精査しないと、軽々に支援するよという答弁は
できないと思いますが、沼田市は既に観光で沼田と天狗というのは切っても切り離せないように
なっているわけでございますから、その中の事業でございますから、これから会議等もあります
が、時間があれば市長、ぜひ出席していただいて内容をよく把握してご協力を願いたいと思うわ
けでございます。
 今、車にナビ、皆さん、結構つけていると思いますが、群馬県とか埼玉、首都圏加え、埼玉に
入るとナビに映るんですね。埼玉というと長瀞ときのう行われた秩父の夜祭の山車が画面に出る
んです。東京に入ると国会議事堂と浅草の山門の提灯が出るんです。群馬県に入ると迦葉山の天
狗の女性が担ぐみこしが出るんですよ。私、ちょっと気がつかなかったんですが、この間、太田
に行ったら太田の市長は、「沼田はいいな、群馬県の代表だ」と。「何ですか」と言ったら、
「知らないのか」と言うから、「知らないんです」と言ったら、「ちゃんとナビ出る」と言って、
私のナビはちょっと古いもので今のナビを見ますとちゃんと天狗が出るんですね。そのくらい群
馬県でも一つの、沼田以外に群馬県でその天狗を重要視しているわけでございます。こんないい
チャンスはございません。
 日本の三大天狗といえば、高尾のカラス天狗、鞍馬の天狗と迦葉山の天狗で日本の三大天狗と
いうことで、関東の三大天狗は高尾山と栃木県の古峰ヶ原の古峰神社の天狗と沼田と迦葉山とい
うことで、これは関東の三大天狗なそうでございますが、ぜひこのくらい、はたから見れば天狗
イコール沼田というような感じになっているわけでございますが、市長、これも一つの活性化に
つながるわけでございますから、ぜひそういう意味でもう一度、ご答弁をお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) ご意見を体して今後にしっかり処してまいりたいと思います。
◇16番(大島崇行君) 今後、またいろいろ会議等々も行われるわけでございますので、市長
もお忙しいと思いますが、ぜひ参加していただいたり、できなければ副市長が参加して一つの組
織に入っていただいて推移を見ていただいて市にご協力を願いたいと思うわけでございます。
 この事業を展開していく上には、行政のバックアップが一番必要なわけでございますが、でき
れば商工会議所に後援になっていただいたり、市に主管になっていただいたり、よくこの辺は会
議所と市がよく協議して進めていただきますようにお願いいたす次第でございます。
 時間がないので次に移りたいと思います。
 次に、都市との交流ということでございますが、今、交流推進課は、新宿区、板橋区、川口等
々、東毛の方もいろいろ行ってうまく展開しているように私は思っているわけでございます。そ
の中で、例えばこの事業は農政が絡んでいます、この事業は商工が絡んでいます、この事業は福
祉関係ですよとか、いろいろ事業に対して各行政の担当になるわけでございます。その辺が市長
から見て、各部署、交流推進課ですか、縦横のつながりがうまく機能しているかどうかお聞きし
ます。
◇市長(星野已喜雄君) 本当にこの交流関係については、この二、三年の流れの中でよく担当
の職員も努力をされてきたなと思っておりまして、一定の成果を上げてきたというふうに思って
おります。
 先ほどの南郷の小学校の問題とも符合してくるわけですが、私どもの、要するによいところ、
それから東京都下を含めて都心の弱点、逆に都心のよいところ、私どもの弱点、これを相互補完
していくことによってお互いが共助、あるいはそういうようなことで対応してきたということで
よく頑張ってきたと思っております。
 そういった中で、その調整は担当課長がしてまいりまして一応調整はうまくいってきたと思っ
ております。ただ、今後、これだけの事業を展開していくときにやはり大変なわけです。そうい
うことから、今後、組織的にこれらの調整機能をどうしていったらいいかということについては、
しっかりと検証を加えていく必要があると思っております。今日に至るまでについては、担当課
長がうまく調整をしてそれぞれの事業を遺憾なきよう乗り越えてきたというふうに申し上げてお
きたいと思います。
◇16番(大島崇行君) まさに市長の言うとおりでございます。各部課長等も協力し合ってや
ってきたと思っているわけでございますが、特に交流推進課は少ない人数でこれだけの事業を展
開してきたということでございます。今後、今の市長の答弁にあったように、事業を展開してい
くには、人数的にも問題も発生するんじゃないかと思うわけでございます。
 私も時々、事業に参加しておりますが、この間も浅草のこども歌舞伎に行ってまいりましたが、
1日は職員が1人ということでございます。2日目は平出歌舞伎が出るということで、振興局長
初め、次長、課長、地元の議員等も来て応援に行って盛り上がりましたが、最後に向こうの理事
長さんがあいさつの中で、行政の方が1人で大変でございましたが、浅草歌舞伎は11月からず
っとやっていて何回かやっているわけでございます。ほかの行政は幾人か応援に来ているという
ことを言われました。確かに1人の課長の動く範囲というのはいろいろ限られておりますので、
その辺、これからはお互いに部署同士で遠慮しているようなところもちょっと見た感じで見受け
られるんですね。そういう意味でそれぞれ一生懸命やっております、やっておりますが、「これ
はおれが先にやったことだからこうだよ」とか、「これはこっちの部署が先にやったんだ」とい
うようなのが見受けられて、お互いに遠慮して、そこまで首を突っ込んでどうなのかなというと
ころも見られるわけでございます。やはりここはどこが主管で、どの部署が執行するかというの
でシステムづくりをしっかりすることが必要じゃないかと思うんですが、市長のお考えをお聞き
します。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午前10時59分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午前11時06分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) これはいろいろと精査すると、厳密な数値には何とも申し上げられま
せんが、手元資料によりますと、ことしの4月以降11月いっぱいで約30回前後の事業を行っ
ているようでございます。12月に二つ予定され、1月に二つ予定され、2月に一つが予定され
ておりますので大体35前後の回数が平成21年度に行われる、あるいはまた総体的にはそうい
うことになるのではないかと思っております。
 そういった中で、担当のところの組織の問題でございますが、この事業がスタートして2年を
経過した中で、3合目からそうですねという答弁をしてきたわけですが、これを全庁的な連絡組
織をどの人間が全体の本部長、あるいは中心になるのかはちょっと別といたしまして、全庁的な
そういった、これは仮称でございますが、例えば交流推進本部とか、あるいは協議会とか、そう
いうものをつくることによって全体の調整をし、しかも観光関係とか環境関係とか、いわゆる教
育関係とか、危機管理とか、いろいろありますので、そういったこと等を含め、さらに実は私ど
もが忘れてはならないのが自治体内の交流というのも大事なので、そういうことはどういうふう
にとらまえていったらいいかどうかも含めて総体的なとらまえ方をする一つのブロックをつくっ
ていく必要があるのかなというふうなところできょうのところはとめさせていただきたいと存じ
ます。
 繰り返し申し上げますが、これだけ展開してくると、ある程度、精査したものが大事になって
くるなと。当然、地域もいろいろあるわけですね。新宿もあれば板橋もあれば、今後、まだもう
一つ、東京都下のあるところの部分についても、今、一生懸命検討を加えている部分もあったり
そういうことがございますので、全体的なところをある程度、掌握できる一つの組織を内部で立
ち上げていく必要があるのかなというところでとめておきたいと思いますが、よろしくお願いし
ます。
◇16番(大島崇行君) 市長の今の考えは大体わかりました。これも本当に活性化につながる
わけでございます、交流イコール活性化でございますので、ぜひしっかりした柱を、筋を通して
一本柱、バシッとした柱をつくっていただいて、今、せっかくいい軌道に乗り出してきているわ
けでございますから、沈没しないようにぜひいい組織をつくっていただければありがたいと思う
ので、よろしくお願いします。
 時間がないので沼須の産業団地に入りたいと思いますが、これは県の企業局と県の企業誘致担
当等々と連携を図り企業訪問、あるいは説明会等、積極的に参加しているというご答弁でござい
ましたが、たしか沼田市においては嘱託員等々おりますが、どこの企業と大体何回会ったか、そ
の辺わかりましたらご説明をお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 経済部長の方から答弁をいたさせます。
◇議長(布施辰二郎君) 経済部長。
◇経済部長(小池一夫君) 命によりお答え申し上げます。
 沼須の産業団地の関係につきましては、今までに4社ほど問い合わせ、または現地を見ていた
だくという内容のものが確認をされておりますが、それ以外の内容については、今のところ、私
の方では確認をされていないという状況にあります。
(休憩を求める者あり)
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午前11時12分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午前11時13分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇経済部長(小池一夫君) 今、昨年の12月1日分譲開始という経過があるわけですが、その
開始以降、4社ほどの問い合わせなり現地を見ていただいた企業等があるということでご理解い
ただければと思います。
◇16番(大島崇行君) この土地は4年、5年計画した、確認書ですよ、5年経過して残地が
生じれば100%、沼田市が買うんですということになっているわけです。そのとき、おおむね
の計算で約3億6,000万円で本市が買い取るわけでございます。また、道路の不便さという
ことで道路改修ということで1億数千万円かけているわけでございますから、全体に悪い結果が
出れば5億円ぐらいを沼田市が負担するんだということでございます。
 いろいろ難しい条件等もございます。中には分譲概要に対しても対象の業種だとか、あるいは
申し込みにおいては支払い条件等々の問題もございます。また、目的外使用は禁止と県等でござ
いますので制約があって高いハードルがありますが、今後、企業局と協議して、今の話で4社と
いうんですが、その4社が当たりがあるというか、望みがある4社かどうかお聞きします。
◇経済部長(小池一夫君) その4社が具体性が期待できるような内容かというふうに受けとめ
ましたが、その辺については私どもの方でもその具体性がある程度、見えるか見えないかについ
ては、今の段階ではまだ未知数だというふうにとらえております。
◇16番(大島崇行君) 余り期待できない企業かなというふうに私なりに感じたわけでござい
ますが、前からここの問題を言っているわけですが、確認書の件ですが、重要なので聞きたいん
ですが、いつ取り交わしていつ決めたのか、企業局と県と市と恐らく3社で決めたんだと思うん
ですが、議会に上程もされなかったというふうに私は思っているんですが、わかりましたらお答
えをお願いします。
◇経済部長(小池一夫君) 今、県の企業局等々の確認書の内容でいつ取り交わしたのかという
ご質問でありますが、確認書の確認がされた日付につきましては、平成18年6月30日という
ことになっておりますので、よろしくお願いいたします。
(休憩を求める者あり)
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午前11時17分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午前11時24分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇経済部長(小池一夫君) ただいまの内容でありますが、議会に示した経緯があるのかという
ことだと思うんですが、その内容につきましては、平成18年5月29日の全員協議会の中でこ
の確認書の内容等について説明をした経緯があるというふうに確認をしておりますので、よろし
くお願いをいたします。
◇16番(大島崇行君) 5月29日ということで前の日ですよね。全協の中で説明をして確認
書をしましたよというところまでは説明したんですか。29日に、こういうことで確認書を交わ
しますよということ、その辺。
◇経済部長(小池一夫君) この確認書の中の問題等について、いわゆる企業局から示された条
件というような内容があるので理解をお願いしたいというふうな記録を確認をしておりますので、
よろしくお願いします。
◇16番(大島崇行君) そういうことで全協でそのとき、残っているかどうかわかりませんが、
残っていたら、沼田は人がいいなと我々含めてそう思っているわけで、反省しているわけでござ
います。
 聞くところによりますと、企業局にも数社、引き合いがあったらしいんですが、実際に来て見
ますと、市長がよく言う自然の環境がすばらしい位置にあるわけですね。川が流れていて周りは
田園風景ということで大変環境がすばらしくて、県の方に聞いたら、企業が来てもこれでは来て
もうっかり煙が出たり、騒音が出れば、下流からいろいろのあれが来るというのでちょっとしり
込みしちゃう企業もあるそうでございます。やっぱり私は前にも質問しておりますが、まさにポ
イント、かぎは水じゃないかと思うわけです。前回質問したときも市長は、環境は地域から見て
も真ん中とってBだと言っておりましたが、まさにそういう面では環境が一番ネックになるわけ
でございます。前にも質問いたしましたが、今後、あそこをするには私は、県の水産施設が一番
適しているんじゃないかと思うわけでございます。周りの環境見たり、水を見ても、県の水産試
験場等も大分老朽化しております。あそこに集約して県の水産施設をぜひ誘致するように、いろ
いろ制約等々もございますが、その辺はよく市と県の企業局と協議していただいて、ぜひ水産試
験場が一番あの場所に適しているんじゃないかと思うわけでございます。そういう意味で、確認
書、少し約束だから、あと4年しかございませんが、4年なんかはすぐでございますが、何とか
引き延ばしてもらえるかとか、そういうようなことを市長の方から県にぜひつないでいただいて
最後の質問にするわけでございますが、ぜひその点について最後、答弁がございましたらよろし
くお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 本問題は、かつての沼須の土地改良から派生した問題でございまして、
その後、こういった形で集約をしてきた経過がございます。現実にこれは企業局が窓口になって
誘致をすることが命題でありますが、その結末を迎えたときを想定したときに、やはり市もこれ
を黙って見ているわけにはまいりません。したがいまして、どういう状況かということを的確に
把握して、場面によってはそういう公的な施設の誘致というのも大きな一つの選択肢であるとい
うふうに考えておりますので、今後、各般にわたりご指導いただきたいと思いますので、よろし
くお願いします。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 次に、山ア義朗議員。17番。
〔17番 山ア義朗君登壇〕
◇17番(山ア義朗君) 質問に入る前に、師走に入り大変お忙しい中、たくさんの皆さんに傍
聴にお越しいただきまして、ありがとうございます。
 これは、沼田市政に対し、多くの皆さんが期待を寄せていただいていることと心から感謝を申
し上げるわけでございます。
 通告に従い、一般質問を行います。
 今回、私は、平成21年度第1回沼田市議会定例会の施政方針について質問を行います。
 施政方針にて市長は、主要施策として4つの柱を掲げております。「安心と安全」、「教育と
子育て」、「環境と健康」、「地域振興と交流」であります。
 今回は、この中の「環境と健康」と「地域振興と交流」についてお尋ねします。
 最初に「環境と健康」についてお聞きいたします。
 主要施策の中では、障害者福祉計画事業、福祉医療費及び不妊治療費助成事業、環境基本計画
策定事業、住宅用太陽光発電普及事業を挙げていますが、民生部にかかわりのある部分で、実効
性のある環境施策の充実について、事業内容と成果についてお聞かせください。
 次に、「地域振興と交流」についてお尋ねいたします。
 所管の関係上、主要施策の都市間交流推進事業、市民活動支援センター管理運営事業、真田街
道連携事業等についてお聞きいたします。
 施政方針の中では、「地域の特性を生かした活力あふれる交流事業を積極的に展開する」とあ
りますが、その事業内容と成果についてお聞かせください。
 以上お聞きして、私の1回目の質問とさせていただきます。よろしくご答弁をお願いいたしま
す。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの山ア議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、平成21年度施政方針について、環境と健康について、実効性のある環境政策の充実に
ついてでありますが、事業内容については、環境施策を展開する上で柱となる環境基本計画の改
定と、新規に地球温暖化対策を地域で推進するための計画づくりに取り組むなど、環境基本計画
の目標達成に向けて市全体で75事業を盛り込み、施策の推進を図っているところであります。
 特に地球温暖化対策にあっては、鳩山首相が国連の気候変動サミットの場で、我が国の温室効
果ガスの中期削減目標として、2020年までに1990年比でマイナス25%とすることを言
明し、また、群馬県においては、地球温暖化防止条例がさきの県議会で議決され、来年度から施
行される方向にあるなど、取り巻く状況は急速に変化しつつあることから、それらの動向も踏ま
えながら、本市の取り組み方向を定めていきたいと考えております。
 また、具体的な施策としては、再生可能なクリーンエネルギーである太陽光を利用した住宅用
発電設備を普及させるため、新たに補助事業を開始したところ、事業開始直後の6月には当初予
算額が底をつく状況が予測されたことから、国の地域活性化・経済危機対策臨時交付金の活用に
より予算枠を拡大し、一層の普及促進に努めております。
 成果につきましては、太陽光発電の普及促進では、設置に対する補助金が国や県の補助金と併
用可能であること、加えて、電力事業者による余剰電力の買い取り価格が従来の倍に引き上げら
れたこと等から、普及が加速しており、地域での地球温暖化対策への取り組みが進展していると
考えております。
 なお、環境基本計画改定等は現在、策定作業中でありまして、成果として申し上げる段階には
至っておりません。
 次に、地域振興と交流について、活力あふれる交流事業の展開について、事業内容についてで
ありますが、議員ご案内のとおり、首都圏及び県内の東毛地区との都市間交流の推進に努めてま
いりました。
 交流の具体的な内容の一例を申し上げますと、新宿区との交流では、区及び新宿区生涯学習財
団などが主催する各種イベントへ参加し、本市の自然、歴史、食などの魅力を情報発信してきた
ところであります。
 また、田舎体験ツアーや銀座にあります「ぐんま総合情報センター」への出展などを通じて、
本市への誘客活動も行っているところであります。
 このほかにグリーンベル21を会場とした都市間交流イベントを8月以降毎月開催し、特に
11月は、「真田まるごと2週間」と銘打って、長野県上田市との連携を図ってまいりました。
 次に、成果についてでありますが、新宿区が主催する若年者等就農体験事業として種まきや収
穫体験を6月、8月及び11月の3回本市で実施したところでありますが、この体験を通じて各
参加者が本市の農産物の新鮮さや本物の味に触れたことがきっかけとなり、その後の区内のイベ
ントにおいて本市農産物を販売していただくなど、その後の交流にもつながっております。
 また、新宿区生涯学習財団主催の障害者の宿泊体験教室が9月及び10月にそれぞれ1泊2日
で実施され、自然の中での体験や交流が図られたところであります。
 さらに、田舎体験ツアーを通じて本市への興味を持たれた方からは、わずかでありますが物件
情報の問い合わせなども受けております。
 このように交流を通じて相互理解を深めることができ、みずからが住む地域の魅力を再発見す
ることにつながるとともに、ひいては誇りと愛着を持ちながら、活力ある地域をつくっていく源
になるものであり、地域振興のために、さらに創意工夫をして取り組んでまいりたいと考えてお
ります。
 以上申し上げまして、山ア議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇17番(山ア義朗君) ご答弁いただきまして、ありがとうございました。
 それでは、再質問をさせていただきます。
 まず、幾つかの事業の中で、ただいま市長の方からご答弁いただきました環境基本計画等策定
事業についてお尋ねいたします。
 昨日、同僚議員からもこれにつきましては質問があったわけでございまして、大まかなところ
は了解したわけでございます。昨日も出ておりましたが、これは平成15年に策定された基本計
画に基づいてそれを見直すといいますか、改定といいますか、そういう形で進めておられるよう
でございます。
 そうした中で市長に一つお聞きしたいのは、その基本計画の当初策定したときに、進行管理の
内容ということでプラン・ドゥ・チェック・アクションということがあるわけでございますが、
そのところの評価、要するにチェックのところで担当各課は年度末に事業実施の結果を評価して
課題を抽出し、事務局に報告します。事務局は各課からの報告をまとめ、報告書を作成し、市長
に報告しますと。担当各課は事業実施結果より抽出した課題を次の事業計画に反映しますと。と
いうことは、毎年、そのサイクルを繰り返しておったということであれば、15年以降今日に至
るまである程度の問題点というものは見出されたんではないかと、そのように思いますので、そ
の辺について市長に報告が届いているわけでございますから、どのように市長は受けとめておる
のかお聞かせください。
 また、このときに審議会をつくりまして市民の皆さんに入っていただき、いろいろとご意見を
出していただき策定された基本計画だと思いますが、今でもその策定の審議会があるのかどうか、
あるいはチェックの段階でそういった方々の意見も聞いておるものか、お聞かせいただければと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、審議会の方々でございますが、基本計画を策定するときにお世
話になっていたわけでございますので、実際問題としてその後、そういった方々のご意見を体す
る場面はなかったというふうに受けとめております。
 また、進行管理の経過の中でそれぞれの事業を進める形の中で、さらに次の段階へと進む経過
のことでございますか、平成21年度は、ご案内のとおり、太陽光発電等をうまく使う形の中で
展開することによって、先ほど申し上げましたように大変現在の状況を反映して効率的に皆さん
がいろいろとその事業を使われているという経過がありますので、申し上げておきたいと思いま
す。
◇17番(山ア義朗君) わかりました。といいますと、昨日の同僚議員の質問の中で、今回見
直しの事項についてどのような形でそれを求めているのかということでなった中では、アンケー
ト調査を基調にしてやられたというようなことでございます。そうすると、今回のこういった見
直し、あるいは改定版を出すについても、市民、あるいはそういった専門的な学識経験者、ある
いは外部からの大学の先生等々を交えての策定をするという気持ちはあるのかどうかお聞かせく
ださい。
◇市長(星野已喜雄君) まず、昨日もご答弁で申し上げさせていただきましたとおり、一応新
計画のスケジュールの中に来年の2月前後にパブリックコメント募集という一つの流れを組ませ
ていただいております。当然、このところではそういった識者の方々のご意見をいただくような
場面になろうかと思いますし、またその経過の中では議員がご提案されているようなことについ
て、今申し上げているようなことが策定の経過の一つの中に組み込まれているということで、昨
日もご答弁したとおりでございますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇17番(山ア義朗君) わかりました。それでは、少し環境基本計画にのっとった中で幾つか
の項目に分けて市長に質問をさせていただきたいと思います。
 先ほど市長申されておりましたように、やはり地球温暖化対策ということが今、日本全体ある
いは沼田にも課せられた一つの大きな課題であるというわけでございます。そうした中で、前回
の環境基本計画の中でも幾つかのテーマがあったわけでございます。
 その中で、まず一つには緑ということが出てきているわけでございます。この緑の中で、市長
は住まいも上原ですからご承知おきかと思いますが、本年度、沼田東小学校で緑のカーテンとい
う事業、これは自主事業だと思いますが、先生方、子供、PTA、ボランティアの方々がかかわ
ってすばらしい西洋アサガオの緑のカーテンをつくりました。大変好評でありまして、また子供
たちにとっては植物の生育の観察ということでは大きな勉強になったんではないかと思うわけで
ございます。
 そうした中で担当の環境生活課においても各庁内、あるいは公共の場所においてそういった形
で緑のカーテン運動を推進していきたいということは聞いてはおったわけでございますが、これ
に対してどのような形で進めていく、あるいは市長自身のお考えとして今後、緑のカーテン運動
を広げていくのか、これは学校といいますと、所管が違ってしまいますので教育長になってしま
いますので、一応公的な施設に対してという質問でお聞きしたいと思います。よろしくお願いし
ます。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、私どもは東京都下に比べると、はるかに緑が多いと
いう、こういう利点を持っております。そういった中で私もいろいろ朝等のウォーキングをする
中で、特に夏のアサガオの美しさというのはよく承知をしております。そういった意味で緑のカ
ーテンというのは、大変景観にも配慮し、結構なことかと思っております。したがいまして、今
後、公的な施設、そういったところでもって可能なところについてはできるだけそういう事業を
取り込むことによって、しかも光熱水費の削減につなげていくということが大切なのではないか
というふうに思っておりますので、議員のご指摘のとおり、今後、一生懸命取り組んでいかなけ
ればならないと思っております。
 なお、学校現場では私がコメントする立場でもございませんが、授業あるいはまたそういった
生物を慈しむ子供の情操を養うという意味では、大変効果のある事業ではなかったかというふう
に思っております。
◇17番(山ア義朗君) でき得れば公共施設で、夏の暑い盛りにアオガオなり、ゴーヤなり、
ヘチマなり、そういったものが目に入ってくる、そういったまちづくりをしていく。それがやは
り沼田のよさをアピールする地域づくりではないかと、そんなふうに思うわけでございます。
 そこで、関連といたしまして一つ、また市長にご提案をさせていただきます。
 それは、基本計画の中でも言っておりますが、みんなで資源を大切にし、ごみを減らすまちと
いうことでうたってあるわけです。ただいま、提案させていただきました緑のカーテン、例えば
公共施設は下に土がないところもたくさんあるわけです。そうした中で、当役所でも玄関、ある
いはほかのところでも職員がいろいろ考えて植えているようでございます。
 これは何かといいますと、きょう、お持ちしたんですが、これは生分解性のプラスチック、成
分はコンニャクの飛粉でできています。私は、コンニャクというか、そういうもののプロではな
いんですが、生玉からコンニャクを粗粉といいますか、粉にするときに、大体60%が製品とし
て可能な粉になり、40%は飛粉として、余り使い道がないという言い方は飛粉には悪いんです
が、そういう形になって今はいろんな意味で家畜のえさの中に入ったり、あるいは工業用の糊的
なもので使われているわけです。
 これはある地元の企業さんが群馬県の産官学の1社1品の運動でエントリーしまして、長い歳
月といいますか、3年ぐらいかけてやっとこれが製品化され、そして県の方からも承認されたも
のでございます。これはお茶殻にコンニャクの粗でまぜて、また一番これに適しているのはと思
うのは炭をまぜたものです。このまま植えておくと、ここに肥料になるものも入っています。殺
菌作用のあるお茶だとか、炭も殺菌作用がある。そういった形で植えたままで土に戻っていく。
そういった商品を真剣に取り組んでいる会社があるわけでございます。
 特に、市長におきましては、市長という立場のほかに森林組合の県の会長、あるいは園芸協会
の会長という形でこういった自然といいますか、土、環境に優しい農業、環境に優しい林業に非
常に精通しておられる。それだけの、言い方は悪いですがポジションがある市長であれば、こう
いったものを普及していただくということを本気で考えれば、かなりのそういった地球温暖化に
対して、あるいは自然の土に戻すといいますか、還元、要するに環境保全のために役立ってくる
んではないか。もともとは安いものですから、従来のプラスチックから見れば、多少高いですが、
その分については沼田市では幾らか補助しますよと。当然、これはこのポットだけじゃなくて今、
試作に入っていますがマルチ、今まで言われていた被覆用のマルチ、これに入っていますから、
もう既にそれはほかのメーカーでもあるらしいんですが、やっぱりなかなか早く溶け過ぎてだめ
だとか、いろんな難点はあるようでございますが、それもコンニャクの飛粉を主成分にしたもの
が今できております。
 そういった中で、沼田発信の沼田独自の、なおかつ星野已喜雄市長のポジションが有効に使え
るようなまちおこし、地域の活性化、自然の農業、そういったものを進めていただければと思い
ますが、この辺についてはいかがでございましょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 循環型の産業構造を構築していくということから考えると、今おっし
ゃるように農業の関係するところの、いわゆる苗がそういった、詰まるところ土の中に埋もれた
ときに自然に分解をしていく。しかも、それがコンニャクの成分からとれるということは、大変
その事業をされている方のすばらしいセンスがあったのではないかと思っております。
 そういった中で当然、農業関係者等々から来ると、勢いどうしてもそこに農協の関係もあった
りいたします。しかし、一方において、既に独創的な農業を展開している方々もおられますので、
お説のことについていろいろと勉強させていただき、可能ならば具体的な方向に持っていくこと
ができるのかどうかということについて、今後、検討を加えてみたいと思っております。
◇17番(山ア義朗君) ぜひひとつ検討していただきたい。ですから、先ほど言ったように、
農業という形にこだわるんではなく、環境という立場で展開していったときに、例えば緑のカー
テンをつくるのに必要なアサガオの苗のポットにこれを使うとか、あるいはヘチマを植えるのに
使うとか、あるいは子供たちが花壇に植えるときに買ってきた苗木を一々ポットから出して植え
るんじゃなくて、ポットごと植えられるという、そういう方向に、これは農協とかそういった農
業団体の許可をとるとか、そこに話をするとかでなくて、沼田市がやるかやらないかということ
でこれはできることでございます。その辺はひとつ市長に決断といいますか、市長の、これは絶
対にパーフェクトであるかどうかということは、この商品についてはまだまだ問題があるかもし
れませんが、今の段階では何ら問題なく来ているわけでございますので、試してみようとか、そ
ういったお考えがありましたらお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) やはり今、お話ししたとおり、きょうのところは初めて一般質問でご
提起されたことでございますので、しっかり受けとめて議員のご意見を体して、それぞれの各関
係方面とよく協議をしてまいりたいというふうに思っております。
◇17番(山ア義朗君) やはりよそから来たということでなく、自分のところでもこういうこ
とをやっているんだという、それがやっぱり地域の活性化につながる。よそから来てそれをただ
やったということでは、果たして奥の深い活力あるまちづくりというのができるのかどうか、要
するにやってみるということ、そのチャレンジする精神というのを持っていかなければだめじゃ
ないかと思うわけでございます。ぜひ何とかして、商品につきましては関係部課といいますか、
農政課なら農政課、置いてもらえそうな課に幾つか置いてお願いはしていきたいと、そんなふう
に思っておりますが、これは別に使う使わないでなくて、見ていただいてご案内いただくという
ことでよろしいじゃないかと思います。
 次に、同じ緑でございますが、先ほどの同僚議員の質問にもありましたように、とにかく沼田
市においては、全市の約80%が山であると、そういうことでございます。先ほどの市長のお話
の中で、意外に地域全体が緑があり過ぎて感覚が緑ということに対して無頓着なところもあると
いうことでございますが、私は約35年前ぐらいになりますか、文化会館ができたときに、とに
かく緑がないということで私ども、仲間を募って文化会館の周りの植樹をさせていただきました。
自分たちで植えて、それが今でもずっと続いているわけでございます。職員の方々に手入れをし
ていただいておりますが、庭の真ん中のイチョウの太いのだけは昔からあったんですが、あとは
何もなかったわけです。これが年月がたってみると、やはりここに緑があってよかったなと、そ
んなふうに感じているわけでございます。
 先ほど同僚議員からもお話しありました、沼田市のゴルフ場跡地の山林、これが大きな面積で
あるわけでございます。ほとんど、極端に言えば全く手入れがされていないというのが実情であ
ります。そして、以前にも私は市長に申し上げたことがあるんですが、市長のお立場の中で、や
っぱり森林組合の県の会長という立場の中で、何とかこの辺あたりを沼田市の林業振興に力を入
れていただきたいというふうに感じているわけでございますが、今、建設業界が非常に厳しいと
いうことで建設業を退職いたしまして森林業に移行していくという動きも全国的にはかなりある
ようでございます。そして、その制度として研修期間3年だそうでございますが、1人の研修生
に対して個人には一応9万円ということですが、それに対して指導員等々がつきますので、何と
か生活できるぐらいの給料は払えると。これは私が市長に言うのは釈迦に説法で、森林組合を通
しての事業になってくると思うんですが、あと今一番困っているのは、宿舎がありさえすれば、
よそから来てもいいという声がある。
 そういった中で、やはり一番の問題点として、この基本計画で言われている中でも後継者不足
である。それから経済状況の激変によって森林にかかわる人がいなくなったということでありま
すが、このままいったら本当に後継者がいなくなってチェーンソーも草刈り機も使えなくなって
くるというような時代が来る。それを先駆けてこの沼田市で、たとえ何人でもいいからそういっ
た後継者の育成をする、山を守る若者を育てる、そういうことを考えていただければと思うんで
すが、この辺についていかがでしょうか。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午前11時58分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後1時00分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの山ア議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 一つには、新規就業者の基礎研修というのがございまして、新規に林業に従事した人が林業の
職場に定着し、将来も中心となって活躍できるよう林業に関する基礎的な知識や技術の習得を図
るための研修を実施するということで、林業就業年数が3年以内という一つの縛りがあるようで
ございます。原則として40歳未満の人、これが新規就業者の基礎研修と。
 もう一方においては、現実的な雇い上げの関係になりますが、緑の雇用担い手対策事業という
ことで、林業就業に意欲のある若者等を中心として林業への本格雇用と地域への定着を図るため、
森林づくりの担い手として必要な専門的技能、技術を習得させる現地研修、これは約200日程
度と言っておりますが、この二つが考えられるかなというふうにも思っております。
◇17番(山ア義朗君) ご答弁いただきました。まさに市長、おっしゃるとおりでございまし
て、緑の雇用担い手対策事業ということでございまして、これは国の方からといいますか、林野
庁の方から補助金が来るということになっております。ちょっと読みますと、「Uターン、Iター
ン等の森林の保全整備に意欲を有する若者に対して、安全で効率的な林業の実施に必要な技術と
技能を付与する」という目的だそうでございます。これを当市で使えるか使えないかは別にして、
一番が心配していることは、これは環境基本計画の中でも問題として、要するに豊かな緑を育て
る美しいまちの問題という中で、社会経済状況の変化に伴い、国産木材の需要は低迷し、山村の
過疎化や林業従事者の高齢化などにより云々ということで従事者が少なくなっている。
 この問題を解決するためには、今、市長おっしゃられたような施策を取り入れていく。そこに
雇用が発生すれば、ある程度、そこに定住していただくとなれば、これも一つの都市間交流にも
なりますし、そういう意味で緑の管理にもなっていくと、そういうふうに考えるんですが、そう
いった考え方を今後、持つということは市長、いかがでございましょうか。
◇市長(星野已喜雄君) これらについては、他の地区でもこの事業を取り入れた形の中で都市
の方から立候補された若者が入り込んできたという事例もございます。したがいまして、有効な
手だてであるというふうに受けとめておりますので、今後、これらについて積極的にとらまえて
まいりたいというふうに思っております。
◇17番(山ア義朗君) 積極的に取り組んでいただけるということでございますが、ちなみに
大体毎年、30人からの応募があるそうでございます。これは約5年間やっているらしいんです。
これを見ますと、平成18年から平成22年度まで5年間という制度でございますが、これは市
長は十分ご理解していただいているんだと思うんですが、延べで150人ぐらいは研修を受けた
ということで、今現在、群馬県にその約半分強、80人ぐらいが定着し、そこで就労していると
いう実績が上がっているそうでございます。
 また、個々の企業といいますか、山林関係者、林業関係者の中で、当地元においても何社かは
そういう人たちを自分のところの社員に入れて継承させていると、どちらが先かわかりませんが、
そういうことでやっているということでございます。
 ぜひひとつその辺を頑張っていただいて、何とか山林の整備をしていただくと。少なくとも市
有林の整備ぐらいはちゃんとしておかなければならないのではないかと思うわけです。
 なぜかといいますと、ちょっと変わりますが、先ほど同僚議員の中から、あるいは前日の質問
の中で新宿区とのカーボンオフセット云々ということが出てまいりました。そして、そういった
形で縁があって提携できればと思っているわけでございますが、ここで新宿区さんは、伊那市と
の協定を結んでおります。
 やはり一番基本となるのは、両自治体が同じ目標を持って、同じ視点に立って、同じレベルの
中で地球環境保全のための連携、それをやっていくと。ここに協定書がありまして両方区長と市
長が結んだ協定書があります。その中でどちらかが来てうちのところでやってくれる、あるいは
うちの方で来てくださいというんじゃなくて、あくまでも同じ土俵の上で、同じレベルに行き着
いた中で地球環境保全についてやりましょう、うちの方と協定しましょうと。それにはいろんな
つながりがあって、しがらみがあってできるわけでありますが、目的の根底はそこにあるんじゃ
ないかと思うんです。
 ですから、沼田市自体が自然、山を大切にしていますよ。私どもは住んでいる人たちがこれだ
け努力してこれだけ山を守っていますよと。そういうものが外部に対して認めていただける、そ
ういう努力がないと、「おれんち、市の中の占有率が80%、山があるから来ないか」と。これ
はなかなか難しい。
 やっぱりそういう意味では意識づけをということであれば、先ほど同僚議員が質問いたしまし
たが、沼田市が保有するところのゴルフ場の跡地、これもなかなかの面積があるわけでございま
す。16年ごろ、私も一般質問させていただきましたが、例えば森林ボランティアという制度が
あったりしてそのフィールドがあれば、私どもは行きますよと。どの程度のことをやってくれる
かわかりませんが、やっぱりそういう人たちを中に入れて森林に対して手を加えていく、あるい
は森林に対して意識を持って地元の人たちも頑張っているんだと、そういう姿勢を見せていかな
いと、なかなか他市との提携、あるいはここに来てくれと言っても非常に難しいんじゃないかと
思いますが、その辺につきましていかがでございましょうか。
◇市長(星野已喜雄君) やはり受け入れるのには受け入れるだけのこちら側の姿勢というのも
大事だと思います。同時に、同じ目線に立ってということも、これまた同様かと思っております。
したがいまして、いろいろと努力をしていかなければなりません。
 なお、ボランティアの関係等につきましては、議員が指摘されているところではありませんが、
サラダパーク付近の東側、そして21世紀の森に行く、いわゆる通りのところでございます。こ
れらについて各内外のボランティアの大きな力添えをいただきまして相当なところの森の整備を
してきた最近の実績がありますので、ご報告を申し上げておきたいと思います。
◇17番(山ア義朗君) 来年度は育樹祭が行われるということでございます。したがって、そ
れをきっかけに、沼田に来られた方々が、サラダパークから上に向かってよく整備されているな
というふうに認めていただき、そしてこの自然を大事にするために私どもの自治体もここと結ぼ
うとか、そういった方向に発展していければいいかなと、そんなふうに思っているわけでござい
ます。
 さて、続きまして、太陽光発電等の導入について質問をさせていただきたいと思います。
 当市におきましては、4月でございますが、補助金といいますか、これは新年度になってから
ですが、そのときの目標としましては、財政的に厳しいが、日照時間が関東屈指という特徴と環
境に対する市の姿勢をアピールしたいということで太陽光発電の導入に取り組んできたわけでご
ざいます。
 しかしながら、ここのところで今、沼田市が行っている太陽光発電に対する補助システムとい
うのは、あくまでも個人の住宅用太陽光発電に対して補助金を出すということであると思います。
 本来の目的というのは、環境に対する姿勢をアピールしたいということだと思うんです、目的
としては。これは非常につけた人は喜ぶと思いますし、またPRもできていると思うんですが、
一番大事なことは、行政の立場で公的な施設あるいはそういったものに対して、まず行政が取り
組み、そしてその結果がどうであったか、それを判断し、そしてこれを一般市民の方々にPRし、
普及をしていくということが手順ではないかと、私はそんなふうに思うんですが、大変財政厳し
い中で個人のところに補助金を出し、それが当初予算はたしか200万円だと思いますが、それ
を超えたということで、成果としてはいいんですが、果たしてそれが実際にPRになるかどうか
という、その辺が非常に疑問なところであるわけです。
 そこで、一つ市長にお尋ねしますが、当市におきましては、公的施設において太陽光発電を導
入している施設があるかどうか、それについてお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 住宅関係の応援のみならず、公的な施設に太陽光の関係の発電の導入
ということについては、新規のいろいろな構造物をつくるということになれば、やはりそういっ
た姿勢で臨んでいくということが大事だと思っております。
 また、先般も10月に行われた環境の勉強会でも、そういったことを講師の先生が言っておら
れたことが印象に残っております。至近では、本庁舎及び両振興局に太陽光発電による街灯6基
を設置をするということで、これからになりますが、これが端緒になって議員がご提案されてい
るような方向にいろいろと進んでいければいいのではなかろうかというふうに思っております。
 なお、平成22年度の関係でもいろいろと予算の関係等がありますのでここではなかなか明言
ができませんが、今、ある一定のところでそういったことを考えているところで、検討している
というところまでできょうのところはとどめさせていただきたいと存じます。
◇17番(山ア義朗君) 街灯6基をつけるという計画があるということでございます。私が先
ほど申し上げましたように、本来であれば、自治体が推奨し、実践してみていいから市民の皆さ
んに使っていただく、設置していただく。それに対して全部実費でなくて幾らかの補助はします
と、それが一つの流れかなというふうに、そうでないと環境あるいはそういった石油資源を使わ
ない地球に優しい環境づくりというもののPRにはなっていかないと、そんなふうに思うんです。
 近場でそういった事例があるかどうか私なりに当たってみました。川場村がいよいよやるとい
うことで、これは川場村の場合はデイ・サービスセンターがありますがそこで需要される電気は、
全部とはとてもいきませんが、一部をやれるようにしたんだということでございます。なぜかと
いうと、川場村は雪が降るわけです。雪が降ったときにどの程度の影響といいますか、障害が出
てくるのか、そういったこともみんなでやってみようと。そうした中でこれがいいとなれば、改
めて各住宅に対して個人用住宅に対するそういった補助制度を進めていこうじゃないかというこ
とだと思うんです。
 前橋市におきましては、街灯につきましては何十基もやっているわけでございまして、200
3年ごろには公的な施設でやっております。結局家庭用の住宅の補助制度というのは、前橋も恐
らく昨年末あたりから、これで見ると、ことしになってから4月の予算でつけていると。上限額
24万円ということで、沼田市と一緒に出ているわけですが、その前に公的施設では早いのは2
003年からやっておりまして、一番新しいので2009年ということでやっているわけですね。
やはり担当者等と話をしてみますと、今、耐震の関係で学校等を改造したり、あるいは建てかえ
たりすると。そういうときにあわせてそういったものに取り組んでいくということでやっている
んですよと。
 これはどこの自治体も昨今の財政事情というのは非常に厳しいところがあってお金がない。市
長答弁も、先ほどもありましたように、財政的に厳しいという話でございますが、いろいろ探し
てみますと、これに対する補助金等もいろいろたくさんあるわけですね。国に限らず、これはグ
リーン電力基金、これは電力会社さんがやってくれるんだと思うんですが、財団法人広域関東圏
産業活性化センターというところが窓口になりまして、これはかなりの金額が出ます。そういっ
たもの、あるいは国からの補助金、そういったものを合わせていけば、金がないからだめじゃな
くて、とにかくやってみたらどうだという発想になっていただければありがたいなと思うんです
が、市長、この辺、どうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 現実にそういう意識もあって、ご案内のとおり、同僚議員からの一般
質問等でもあった経過がございました。新年度に太陽光を使った一般住宅の補助の関係の予算措
置をしてきた経過がございまして、どっちが先かというようなお話もあろうかと思いますが、や
はりできるところからスタートさせるということから始めたわけでございます。
 なお、先ほど申し上げておりますように、街灯もさることながら、一般財源の関係等について
施政方針でもって申し上げるわけでありますが、新年度に向かっていろいろと今、積極的にとら
まえた形の中で検討しているということで先ほど申し上げたとおりでございます。議員のご提案
については、できるだけ尊重をし、そういう方向に向かって努力をしていくということが大変大
事なのではないかというふうに受けとめております。
◇17番(山ア義朗君) よろしくご努力いただきたいと思います。
 それで、これは全く私の個人的な意見になるわけでございますが、例えば沼田市でやった場合、
どうなるかなと考えてみたんです。結局、沼田市ではこの台地でございますからどこに下るにも
坂がある。ご承知のように、各坂に対して消雪パイプがついているのが実情でございます。例え
ば県道、国道、それぞれ管理が違いますが、一番手身近なところで申し上げますと、沼田駅前の
ロータリー、あそこに融雪施設としてロードヒーターが入っているわけでございます。これは電
力を使って雪を解かしているわけでございますが、ここに100%、太陽光発電でできるという
ことはあり得ないと思いますが、補充として、あるいは例えば6:4とか、7:3とか、それは
電気会社さんの方でメーターも別につけてやってくれるそうでございますが、そういった形で沼
田に来た人たちがここの消雪、雪が解けている、これはすごいな。この熱源は何だろう、太陽光
だよとなったときに、やはり沼田の沼田らしさといいますか、自然の中で沼田というまちがPR
されてくるんではないか、あるいは逆に消雪パイプ、例えば寺久保坂、これは化石燃料、要する
に重油を使って今やっているところでございます。やっぱりお金がかかりますからすぐすぐとい
うことじゃなくて、近い将来、それをやはり太陽光発電によるところのヒーターで消雪をしてい
ったらどうか、そんなふうに私は個人的には考えているわけです。
 まだまだたくさんの使い勝手があるわけで、ましてや市長、以前にも言ってこられたように、
沼田市、雪が降るときもありますが日照時間としては関東でも屈指であるということでございま
す。これは調査によっていろいろ違いはあるようでございますが、いずれにいたしましてもそう
いうデータが出ているわけでございます。それにつきましてぜひひとつご検討いただければと思
いますが、いかがでございましょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 駅前の話、あるいは寺久保の話等が出されましたが、そういったいろ
んな消雪、融雪等の事業に太陽光が使われることは、大変結構なことではないかと思っておりま
すので、できるところから進められればいいなというふうに思っております。特に駅前の関係等
については、特に駅前でありますから、大変そういう意味ではシンボル的なところでございます
ので、ご提案の趣旨を踏まえて十二分に検討を加えてみたいと思います。
◇17番(山ア義朗君) よろしくご検討をお願いいたします。
 ちょっと切れ目がなくなってしまって申しわけないんですが、次の項にいきまして、地域振興
と交流につきまして幾つかお尋ねをしていきたいと思います。
 地域間交流につきましては、前日来、同僚議員から質問もなされ、その都度、前向きな答弁が
市長から出ているわけでございます。まずお聞きしたいのは、都市間交流をなぜやっていくんだ
という、そこのところの原点なんですが、これは市長、どういうことなのか、日ごろ考えている
市長の考えをお聞かせいただければと思いますが。
◇市長(星野已喜雄君) これは何人かの質問されている議員にもお答えをいたしましたが、や
はり時代が非常に二極化して変わってきている状況下にあって、私どもの持っている魅力や個性
と他の地域で持っている魅力や個性、あるいは私どもの弱点、相手方の弱点、こういったことを
とらまえたときに単独の自治体だけで考えるのでなく、お互いの自治体同士が相互補完関係のこ
とを持つことによって弱点を補い、よいところを伸ばさせていただくというようなことによって
お互いの行き来が活性化されてくるというふうに思っております。したがいまして、そういう意
味では異なった自治体が連携をすることによって新しい魅力をつくり上げていくということが、
やはり大きな目的なのではないかというふうに受けとめております。
◇17番(山ア義朗君) これは基本計画の中でうたわれている、要するに今、市長おっしゃっ
たとおり、人口減少社会を迎える中で文化、スポーツ、観光など人々の交流により、本市を訪れ
る交流人口の増加を図ることが求められていると。なおかつ、そこに沼田に何回か来てリピータ
ーとして来て、そして、ここが気に入った、ここに住んでみようと。そういった形で定住できる
人を定着させるところまで担当としては骨を折っているというふうに先ほどもお聞きしておりま
す。大変すばらしいことだと思うんです。
 ただ、その中で交流にもいろいろあると思うんですが、一番大きく考えてみれば国際交流、当
市ではドイツフュッセン市との交流をやっておるわけでございます。そうした中で、国際交流協
会さんにいろいろ委託してといいますか、市としてはやっているわけでございますが、市長、こ
れは国際交流ということで、あくまでもドイツということにこだわらず、市長もご承知かと思い
ますが、過日、ロシアから1等書記官ご夫妻が見えまして、沼田の特にコンニャクに興味があっ
たということで、同僚議員にもお世話になりながら1日、ご案内させていただいて市長にもお時
間をとっていただいて、利根実業高校の方にも行っていただいたという経過があります。
 そこで、考えたのは、やはりこれからの世界といいますか、日本の置かれた位置からすると、
やっぱり新潟を玄関口としたロシア、中国、先のことはわかりませんが北朝鮮、韓国、そういっ
たところとの交流が大分行われていくだろうと私なりには考えておるわけでございます。この間、
お見えになった方が市長にもお話ししたと思いますが、例えばロシアの子供たちを日本の農業と
いうものに対して勉強させたい、そういった留学制度みたいなのができるかどうかというふうな
ことも言われておりました。ロシアの方というのは、非常に肥満体形が多いので食生活、コンニ
ャクが最適だろうという見解だそうです。それで、コンニャク料理を食べたわけですが、ドイツ
に限らず国際交流の枠をもう少し広げていったらいかがかと。その辺につきまして市長のお考え
はいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) まず、ご案内のとおり、歴代の先輩たちが国内にあっては下田市と姉
妹都市を締結され、そして国際的にはドイツのフュッセン市と姉妹都市を結ばれ、これを日々、
実践をし、そして内外の方々に大変ご支援もいただき今日を迎えているわけでございまして、そ
ういう意味では先輩の方々の努力に敬意を表したいと思っております。
 時代は流れておりまして、私どもも今回、実際問題の現実的なところの中できょうもたくさん
ご質問をいただいていますが、姉妹都市締結をしていなくも相当な行き来が頻度が高く行われて
いるという実態がございます。そういうことを思いますときに、これらを活性化させていくとい
うことは、本市の活性化にもつながっていくと思っておりますので、引き続きこれらを進めてい
きたいと思っております。
 外国の関係でございますが、おっしゃられるとおり、日本海を通した流通の流れは、長崎と東
北地方あるいはまた新潟と北陸等、どちらかというと、太平洋の関係がやや関東平野、あるいは
房総半島を通して腹が出ている構造になっている関係、日本海の部分はむしろ円形を持つような
形になっているので、かつてのところではそういった日本海航路が相当な文物の行き来に役立っ
ていたということは、歴史が示しているとおりでございます。先般のロシアの方のこともさるこ
とながら、やはり我が日本国のいろいろな歴史文化等が中国、朝鮮半島、そして日本列島へとい
うような流れを考えたときに、やはり東アジアの存在は無視できないなというふうに思っており
まして、実は担当課には指示をして、できるだけ本市とゆかりのところを早くに見つけようとい
うことは指示をしております。先日は極めて現実的で具体的で、関係者の方が大変そういう意味
では要人の方が見えられたということで敬意を表する次第でございます。ご承知のとおり、いろ
いろな歴史の経過がそれぞれの国情に応じてございますので、それらも踏まえながら今後、フュ
ッセン市にとどまることなく、外国との交流については、各方面で検討を加えて徐々にその道筋
をつけていければいいと考えております。
◇17番(山ア義朗君) 私の質問の意味をとらえていただき、そして、前向きにご検討いただ
くということで大変感謝しているわけでございます。
 一方、国内の交流について幾つかお尋ねしたいと思います。国内の交流につきましては、今市
長述べられたように、下田市と古くからのえにしでおつき合いをさせていただいておる。昨今、
ここに来て新宿区、板橋区、新しい意味でのつながりができてきているわけでございます。それ
も何となく南の方がいいみたいな話になっていますが、これは戦国時代をさかのぼってみれば、
過日のNHKの大河ドラマではありませんが、新潟県と群馬県、特に旧沼田市内においては、3
代ぐらいさかのぼると新潟県民が3割ぐらい、長野県人が1割ぐらいという構成でできている沼
田の歴史があるわけでございます。
 そうした中で、これはさいたま市が交流をやっている、これは単独じゃなくて4町村とやって
いるんですね。さいたま市、鴨川市、南会津町、それからここに群馬県のみなかみ町が入ってい
る。これはお互いに交流活動しながらお互いの地域のPRをし、お互いの物産の流通をしている
ということで、姉妹都市は一つに限ったことはない。そういう中で互いが連携し合ってそれぞれ
の地域がそれぞれの経済効果をもたらすようなこれからの交流政策というものを考えていくべき
ではないかと思います。
 また、所沢市が群馬県のみなかみ町、四万温泉、これはみなかみ町といいますか、水上温泉で
すね。そこに対して所沢市が窓口となって所沢パスポート券というのを発行しているんですね。
市民が、きょうは四万温泉に行きたいと。そうする、窓口に行くと、所沢パスポート券というの
を発行してくれる。それを持っていくと10%の割引ですよと。こういう運動をしてくれるわけ
です。してくれるというか、こちらからも働きかける、向こうも受けてくれる。これは所沢の広
報に載って皆さん、喜んでいるらしいです。
 そこで、一つ提案なんですが、昨今、非常に新宿区との交流が深いと言われている。沼田市も
新宿区に対して、名前は別にして、沼田に来たら、例えば宿泊は10%引き、リンゴを買ったら
10%引き、これは例ですが、そんなような形にして新宿区から来た人が沼田に来てよかった、
沼田に来て楽しかった、沼田に来て幾らかだけどもうかった、そういう感覚をして行くこと、こ
れは非常に大事ではないか、ですから、交流につきましても、やはり一つのところに対してどう
いう戦略でやっていったらいいかということを本気でこれから考えていかないと、なかなか長続
きはしていかないと、そんなふうに思っているんですが、市長はいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 昨日の質問でも私、答えたかと思いますが、やはり沼田の持ち味とい
うと、いわゆるご案内のとおり東西に120号、国道145号、すなわち長野の小諸、栃木の日
光というところの中間点にあるということがまず第1に挙げられ、しかも国道145号沿いが真
田街道、今回上田の方にいろいろアクションを起こしてきょうを迎えているわけでございます。
南の方についても、今言うようなことでもっていろいろお世話になってまいりました。
 議員が新潟の話をされましたが、ここに来て私が、新潟のしかるべき都市はどこがいいのかと
いうことを今、検討をしているところでございます。上杉謙信が発祥したところがいいのか、直
江兼続が発祥したところがいいのか、それともすぐ北側の湯沢がいいのか、あるいはまた思い切
って新潟市がいいのか、あるいはご案内のとおり、白天狗の新発田がいいのかということもござ
います。やはり当沼田が、先般の火坂先生のお話のとおり、上州と越後、信州の血が入り組んだ
形の中で非常に活力があったというご指摘は、全く私も我が意を得たりという気持ちになってお
りました。したがいまして、今後、新潟の関係につきましては、早急に絞り込みをする中で、具
体的にいろいろと対応を図っていければと思っております。既にみなかみ町では新潟の雪深いと
ころ同士の関係をもたれた形を展開しているようでございますが、同様のことだと埋没する可能
性がありますので、我々は我々なりのいろいろなかつてを振り返った形の中で、しかるべきとこ
ろにターゲットを置いて、今後、対応を図っていきたいと思っております。
 なお、新宿区の関係についての所沢市の事例を披瀝いたしましていろいろとご指摘をいただき
ました。これらにつきましては、新宿区のみならず、板橋区等も含めて、相手様のいることでご
ざいますので軽率な発言は差し控えたいと思いますが、一つずつ具体的に実績を積み上げていく
中でそういった時期を必ず迎えてくるのではないかと私も期待をして進めていきたいというふう
に思っております。
 差し当たり現下の課題は、火の鳥の公演、来庁されたときのいろいろな応対等を含めて一つの
成案を得た形の中で、今、議員のご意見のようなことについてかかわっていくということになっ
ていこうかと思っております。どうか、今後とも地域活性化のための交流軍略というものは、大
変重要な施策でございますので、ご支援のほどをよろしくお願いしたいと思います。
◇17番(山ア義朗君) ありがとうございます。大変実のある答弁をいただきました。
 時間もなくなりましたので、そこで、最後に持ち上げておいて落とすのは大変失礼ですが、交
流について一言だけ苦言を申し上げさせていただきます。
 それは、先ほど来、担当課、要するに交流推進課課長初め頑張っております。そうした中で、
ややもすると物を売りに行く、ここに同僚議員いますがそれを言っているわけじゃなくて、物産
にお世話になってはおりますが、そうじゃなくて、職員が物を持って売りに行く、これは交流と
果たして言えるかどうか、それは一手段であって、やっぱり本来の交流というのは、先ほど市長
が言ったように、自治体間の交流、市民同士の交流、ただ一つの手段、方法としてまず物流とい
いますか、物でもってお互いが買ったり売ったりしていると、そういうことは一つの手段だと思
います。したがって、今後、頑張っている割には何か浸透していかない。その辺は先ほど同僚議
員も言いましたが、その辺のところ、庁内で再度ご検討いただき、よりよい交流をお願いいたし
ます。
◇議長(布施辰二郎君) 17番に申し上げますが、時間が終わりました。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 次に、真下恭嗣議員。1番。
〔1番 真下恭嗣君登壇〕
◇1番(真下恭嗣君) 傍聴人の方、大変ご苦労さまでございます。
 通告に従いまして、一般質問をいたします。
 私の質問は、1、合併の総括と今後の展望について。2、歴史に学び、地域の活性化にどう結
び付けるかについての2点です。
 最初に、合併以降の経過についてお尋ねいたします。
 合併当時は、小泉政権のもとに、規制緩和政策と三位一体改革路線により、国の財政負担縮小
を図ろうとする真っただ中にありました。そして、地方自治体へは責任と権限を移管することに
より地方分権を推し進めようとしてまいりました。地方自治体を親方日の丸的中央依存体質から
自立した基礎的自治体を目指して発展させるべく、「アメとムチ」の政策が行われてきました。
 このような中で星野市長は、1市2村での合併を決断し、地方分権時代にふさわしい自治体づ
くりを平成17年2月にスタートさせたことに対し、敬意と評価をいたします。さらに合併後、
新市への移行に伴い、総合基本計画を2カ年度にわたり見直し作業を行い、多くの市民の皆さん
の意見を反映する形の中で、沼田市第五次総合基本計画「水と緑の大地 田園空間都市」として、
平成19年3月にまとめてスタートいたしました。
 合併から5年、新総合計画策定から3年経過しようとしている今日、社会経済の変化にどのよ
うに対応しようとするのか、以下三つの視点からお伺いいたします。
 行財政問題は、夕張市の例を挙げるまでもなく、地方自治体の根幹であります。歳入をふやし、
歳出を減らすことにより債務をなくし、財務体質の強い自治体となるというのが基本です。歳入
をふやすためにはどんなことをすればいいのか。沼田市の得意分野を生かした策は何か、そのた
めにどんな準備をするのか等の課題が多々あると思います。歳出を減らすには何が一番重要で、
その次は何か。逆にかつては重要なことでも、今は優先順位が低くなっていることを明確にする
必要があります。そして、それに応じた組織体制や歳出予算づくりが最も有効なものとなります。
社会環境は常に変化していきます。変化に応じた行財政改革は、常に問われるものと思われます。
市長におかれましても合併後、行財政改革に真剣に取り組んできたことと思いますが、改めて振
り返ってみての総括と課題について所見をお伺いいたします。
 合併は、地域経済にとってどんな影響、効果を与えたのでしょうか。もし、結果が出ている事
例がありましたらお尋ねいたします。結果は出ていなくとも、現在取り組んでいることがありま
したらあわせてお尋ねいたします。そして、今後の課題についてもどうお考えかお尋ねいたしま
す。
 最後に地域内分権についてお伺いいたします。
 それぞれの文化・住民感情や行政手法が異なる三つの自治体が一つの自治体になるのには時間
が必要であります。そのために一定期間、分権制度を持つことはやむを得ない政策と考えます。
5年という一定期間を経た今日、地域内分権をどうとらえ返しているのか、また今後、地域内分
権を沼田市の中でどのように位置づけていくのかをお伺いいたします。
 次に、歴史に学び、地域の活性化にどう結びつけるかについてお伺いいたします。
 本市の財産の一つとして、「歴史」を挙げることができます。姉妹都市である下田市やフュッ
セン市についても同様に歴史を有した都市であります。世界遺産でも自然遺産、産業遺産等ある
中で、歴史文化遺産が最も代表的なものになっています。「歴史」は、世界じゅうで大事にされ
ているものです。
 古代より続いている沼田の歴史の中で、戦国時代から江戸初期の時代にかけてに注目が集まり
つつあります。大河ドラマ「天地人」で全国的に人気を博し、新潟県じゅうを大いに盛り上げた
作家火坂雅志氏による「真田三代」を執筆を始めたことに大きな期待がかかっているからです。
11月12日より上毛新聞に掲載が始まりましたが、この経過については星野市長の尽力による
ところが大きかったと聞いております。沼田市にとって真田氏は、昌幸、信之以来、信吉、信政、
信利と、代々にわたりさまざまな歴史を残してきたと思います。断片的にはさまざまなところで
紹介されていますが、体系的なものにまとめたものはないと思います。この機会に沼田における
真田史をまとめるお考えについてお伺いいたします。
 遺構、遺跡、遺物についても数多くあるようですが、案内・説明標示について、より関心を引
きつけ、なおかつわかりやすいものに見直してはいかがでしょうか。火坂雅志氏がいうところの
「地方の歴史のロマン」を感じる演出はできないものかお伺いいたします。
 新たな調査についてですが、沼田市には埋もれている遺跡、遺物、資料等がまだ相当あること
と推察されます。旧家の隅に潜んでいたり、個人的に何気なく所有していたり、さまざまな形で
眠っているものがあるものと思われます。「お宝探偵団」方式で「真田探偵団」を実施してみる
のはいかがでしょうか。また、何より沼田城天守閣脇のお堀を引き続き発掘調査をする絶好の機
会と考えます。真田関連のものが必ず出てくるのは間違いありません。宝の山かどうかは別とし
ても、真田の遺物が埋没されたところは、真田氏のためにも発掘した方がよいと思いますが、お
考えをお伺いいたします。
 新潟では、「天地人」の経済効果は抜群にあったと聞いています。本地域においても、当然多
くの人々に訪れていただき、地域の活性化を期待するものであります。来訪者は何を求めてくる
のかと考えますと、さきに述べた「地方の歴史ロマン」の演出に感激したり、わかりやすい説明
だと思います。先日の真田ウィークでは、観光ボランティアの皆さんの活躍で、150人近くの
来訪者の方々が満足されたとのことです。訪問者のニーズに応じた観光ボランティアの説明は、
受け入れには欠かせないと思います。行政による支援について、さらなるご検討を願いますが、
いかがでしょうか。
 先日行われた火坂雅志氏講演会で、氏いわく「真田三代が大河ドラマになる可能性はかなり高
いが、最終的には関係地元市民の盛り上がりにかかっている」とのことです。この機に多くの市
民の皆さんに真田を中心とした郷土史に関心を持っていただくように、市民講座「真田シリーズ」
の開催や、メディア媒体を活用することなどが必要かと考えますが、いかがでしょうか。
 交流についてお伺いいたします。市長は既に上田市を中心に真田街道を軸として布石を打って
いるように思いますが、具体的構想がありましたらお聞かせ願います。先日行われた真田ウィー
クについては第一歩として企画、成果とも評価されるものと思います。イベントは、継続してい
ってその効果は発揮されてくるものと考えますので、今後の計画についてお考えをお尋ねいたし
まして、1回目の質問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの真下議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、合併の総括と今後の展望について、行財政問題について、合併時よりの行財政改革につ
いてでありますが、国の「三位一体改革」などの影響もあり、本市の財政状況は予断を許さない
危機的な状況であるとの認識に立ち、平成19年4月に行財政改革実施本部を設置し、平成18
年1月に策定した行政改革大綱を基本としながら、行財政改革に取り組んできたところでありま
す。
 その間、市民の皆さんや関係団体等のご理解をいただき、団体運営費補助金につきまして一律
20%、事業費補助金及び補助金的性格委託料につきまして一律10%の削減を行うとともに、
常勤特別職及び教育長の給料の削減、一般職職員給与の削減、各種委員会報酬等の見直しなどを
行い、厳しい財政状況の中、行政運営に努めてきたところであります。
 次に、課題に対してどう取り組むのかについてでありますが、さきのご質問にお答え申し上げ
たとおり、平成19年4月から行財政改革実施本部を設置し、行財政改革に取り組んでいるとこ
ろでありますが、その成果といたしまして、経常収支比率につきましては平成19年度決算数値
107.0%から平成20年度決算数値104.5%へと2.5ポイントの減となったこと、ま
た、繰上償還などにより一般会計における地方債現在高が平成19年度末242億5,700万
円から平成20年度末229億2,200万円へと13億3,500万円の減となったことなど
がありますが、いまだ、経常収支比率や実質公債費比率等において高い数値となっていることか
ら、今後も引き続き、事務事業の見直しを進め、行政運営経費のさらなる削減を行うとともに、
集中と選択による事業実施などに取り組み、財政基盤の健全化を図ってまいりたいと考えており
ます。
 次に、地域経済の活性化について、合併によって地域経済は活性化されたかについてでありま
すが、1市2村の合併により、市域が拡大したことに伴いまして、観光農業、畜産、高原野菜な
ど多様で特色のある農林業が展開され、特に担い手農業者を中心とする人的な交流が深まる中で、
情報交換が活発となってきており、今後、農業の活性化につながっていくものと期待をしている
ところであります。
 また、玉原高原、老神温泉、吹割の滝などに代表される、変化に富んだ、個性と魅力ある観光
・歴史・文化資源を有することとなりましたことから、これら多様な資源が新沼田市としての存
在感やイメージアップにつながっていると認識しておりますし、これらの資源を活用して、観光
関係団体との連携による観光客の誘致促進、都市間交流の推進などにより、交流人口の増加に努
めてまいりたいと考えているところであります。
 次に、課題は何か、また、今後どう取り組むかについてでありますが、さらに地域経済の活性
化を図っていくためには、農林業、商工業、観光等の関係者と幅広く連携しながら、取り組みを
展開していく必要があると考えております。
 農業においては、厳しい産地間競争を生き残るために沼田ブランドのイメージを高め、より消
費者をとらえていく必要があることから、各種方策を引き続き検討してまいりたいと考えており
ます。
 また、観光においては、地域固有の観光資源をさらに掘り起こしてPRに努めるとともに、観
光拠点同士の結びつきを高めるため、観光ルートの設定やネットワークづくりを進め、回遊・滞
在型の観光を促進し、さらなる誘客に努めるなどして、地域経済の活性化に取り組んでまいりた
いと考えております。
 次に、地域内分権について、一定期間を経た今日どうとらえ返しているかについてであります
が、地域の多様性を生かし、身近な地域課題に対してきめ細かく対応できる「地域内分権」の仕
組みづくりを進めるため、これまで築き上げてきた地域への思いと誇りを維持し、将来にわたっ
てそれぞれの地域が発展できるよう、合併前の白沢村と利根村の区域ごとに合併特例法に基づく
「地域自治区」を設置したところであります。
 新市としての一体感の醸成を図るとともに、各地域の個性豊かな地域づくりを行うため、地域
協議会等の意見を踏まえ、地域自治区の事務所である振興局において事業展開を図っているもの
であり、地域の実情や多様な特性を生かしたまちづくりが進められているものと考えております。
 次に、今後の方向性についてでありますが、議員ご案内のとおり、沼田市、利根郡白沢村及び
同郡利根村の廃置分合に伴う地域自治区及び地域自治区の区長の設置に関する協議書に基づき、
今日を迎えているところであります。
 今後におきましても、各振興局において新市としての一体感の醸成を図りつつ、各地域の個性
豊かな地域づくりを進めてまいりたいと考えております。
 次に、歴史に学び、また地域活性化にどう結びつけるかについてでありますが、「真田氏につ
いて」は、後ほど教育長から答弁申し上げますので、私からは、「真田氏の歴史をどのように活
性化に結び付けるのか」のご質問からお答えを申し上げたいと思います。
 まず、受け入れ体制についてでありますが、本年放送されたNHK大河ドラマ「天地人」や新
潟日報、信濃毎日新聞及び上毛新聞において「真田三代」の連載が始まったことにより、真田氏
の歴史についての関心が高まっているところであります。
 本市におきましても、このような機会をとらまえまして、JRと連携した「駅からハイキング」
を真田氏の歴史を巡るコースを中心に設定し、あわせて、本市の活性化に資するため、伝統工芸
・観光りんご園・産業展示即売会・沼田ふるさと館などもコースに取り込み、本年の4月と10
月の2回にわたり実施して、本市の魅力をPRしたところであります。
 また、このイベントにおいて、沼田城址における観光ボランティアガイドの案内やだんご汁、
りんごジュースを無料配布するなど、沼田市観光ガイド協会や沼田市観光協会等と連携しながら
受け入れ体制を整備することで、県内外からの参加者に好評を得たところであります。
 今後につきましても、関係団体と連携のうえ、本市における受け入れ体制を充実するとともに、
さらなるもてなしの向上に努めてまいりたいと考えております。
 次に、交流についてでありますが、戦国武将である真田氏がかつて治めた上田市から沼田市ま
での計10市町村が連携し、真田に関する歴史資料の収集と情報発信、沿線各地域における観光
資料の紹介、観光客の受け入れ体制の整備、地域イベントの把握と共同イベントの開催、誘致宣
伝などを協力して行うことが大変重要ではないかと考えております。手始めに観光パンフレット
をイベント会場で配布したり、各市町村で販売している物産品の相互販売を考えております。
 このことを踏まえて現在、長野県上田市と本市を結ぶ道路沿線のいわゆる真田街道沿いの自治
体が観光面での連携をめざして「真田街道推進機構」を来年春に発足する準備をしております。
今後さらに、関係市町村と協議を行いながら、相互交流を推進したいと考えております。
 次に、イベントについてでありますが、11月15日から11月29日まで「真田まるごと2
週間」と銘打ったイベントを行ったところであります。これは、まず地元の方が地元の歴史を知
らなければ、外から人を呼び込む魅力を持つことはできないという思いから、市民の皆さんに沼
田の歴史を再確認していただきたいということで実施したものであります。
 観光ボランティアガイドの皆さんにご協力をいただき、沼田公園を初め市内の史跡をご案内い
ただきました。もちろん沼田公園は市民の憩いの場として愛され、多くの人が日常的に利用され
ていますが、改めて歴史を見直しますと、新たな発見があったと参加者からも伺っております。
 また、火坂雅志先生による上毛新聞の「真田三代」連載に合わせ、講演会を実施いたしました。
ここでも、戦国時代はまさに地方の時代であり、特に沼田は交通の重要な結節点として、真田氏
が北条や徳川などの有力武将を敵に回しても守りたかった大変重要な場所であったと伺いました。
こういったことも今後の「まちづくり」に生かせる重要なご示唆であったと拝聴いたしました。
 さらに、「真田街道推進機構」の取り組みを先取りする形で、上田市や長野市真田宝物館のご協
力をいただき「真田城下町交流展」を開催いたしました。
 こういったイベントにつきましては一過性に終わることなく、大きな流れの契機としていきた
いと思いますが、今後「真田街道推進機構」への参加を踏まえ、関係市町村と協議する中で検討
を重ねてまいります。
 以上申し上げまして、真下議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、「真田氏につ
いて」は、教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
◇議長(布施辰二郎君) 教育長。
〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 真下議員のご質問にお答え申し上げます。
 歴史に学び、また地域活性化にどう結びつけるかについて、真田氏について、本市を中心とす
る当地域とのかかわりについてでありますが、先月、真田城下町交流展がグリーンベル21の2
階で開催されましたが、真田氏は沼田藩主としてこの地域を治め、沼田城や城下町を整備して、
現在の本市の礎をつくり上げたと言われています。
 信濃の真田氏は戦国大名武田氏の武将として、上杉や北条氏と沼田城の争奪を繰り広げていま
したが、正式に沼田城主と認められたのは、小田原北条氏が滅んだ天正18年(1590年)で、
初代の信幸以降5代の伊賀守が天和元年(1681年)改易になるまで約90年間沼田藩主とし
てこの地域を治めていました。
 次に、真田氏の遺構・遺跡・遺物等についてでありますが、真田氏は改易となり330年ほど
前に沼田城はすべて取り壊されて堀も埋められたという経緯があることから、沼田には真田氏の
遺構・遺跡・遺物関係の資料がなくなり、残念ながら多く残されてはおりません。遺構・遺跡・
遺物関係の代表としては、現在沼田公園等となっている沼田城跡が挙げられ、発掘調査がされた
部分からは石垣や堀、礎石の一部や城で使用された瓦、陶磁器などが出土しています。また、真
田河内守信吉や初代藩主信幸の正室大蓮院殿等の墓、検地帳や絵図、古文書がわずかに残されて
います。さらに、川場用水などの藩内開発のために開削された用水など、重要な遺構もあります。
 次に、新たな調査についてでありますが、沼田公園における沼田城跡の発掘調査につきまして
は、「沼田公園長期整備構想」に伴う歴史的整備事業の基礎資料を得るため、平成5年度から試
掘調査を初めとして、平成13年度までに、堀跡の遺構や沼田城本丸跡を中心とした発掘調査を
行ってきた経過があります。この中で、天守の位置する本丸堀の石垣の下部は崩されずに残って
いること、国立古文書館(内閣文庫)に保管されている正保城絵図の沼田城絵図がかなり正確に
描かれており、沼田城が五層の天守閣であったと推測されること、また、西櫓台跡からは、櫓に
関連した列石や石垣が発見されたのを初め、建物に葺かれていた各種瓦や城内で使用されていた
陶磁器などが多数出土したことなど、貴重な調査結果資料が得られています。
 このような成果を大切にしながら、現時点では新たな発掘調査は考えていませんが、真田氏に
ついての調査研究は引き続き努力していきたいと考えています。
 ご承知のように、発掘調査は開発計画や各種の整備事業及び学術研究に伴う事業であります。
教育委員会は、文化財保護の観点から必要な調査を実施し、貴重な文化財の保存活用に努めてい
きたいと考えています。
 以上申し上げまして、真下議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午後2時00分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後2時08分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇1番(真下恭嗣君) ご答弁ありがとうございました。
 それでは、行財政問題についてから再質問させていただきます。市長から大筋の流れについて
ご答弁いただきました。もう一回、私の方で確認させていただきますが、細かい数字を挙げると
切りがなくなってきますので、ポイントの数字であります財政力指数と経常収支比率についてお
伺いさせてもらいます。
 平成16年から19年まで、20年も出ていますが、この辺までをもう一回確認させてもらい
ますと、経常収支比率が平成16年が96.4、17年が99.2、18年が104.7、19
年が107、そして20年が104.5という数字でございます。これを類似団体と比較します
と、この類似団体は人口規模とか産業基盤とか全国を35に分けてそれを類似団体と分類して、
沼田の類似団体と比較しますと、平成16年のときに経常収支比率が96.4のときは93で、
そう差がなかったんですね。しかし、17年になると99.2で、類似団体は91.8ですから、
これで8.3ポイント差が開いてきました。18年になると104.7が、類似団体は92.1
ですから、類似団体が経常収支比率がそれほど悪化していないにもかかわらず、沼田がかなり上
がって、同じく19年に93.5に対して107でございますから、これも10ポイント以上差
が開いてきたということの経過でございます。
 同じように財政力指数を見ますと、16年が0.48から平成20年度は0.55、これがそ
れぞれの年数によって少しずつ財政力指数が上がってきたんですが、それ以上に類似団体は上が
っていてそう縮まっていない。財政力指数はそれほど類似団体と比較しても遜色ないということ
で問題ないかと思うんですが、経常収支比率が16年と比較しますと、19年になるとかなり差
がついてきたということが一つの特徴であるかと思われます。
 この分析の資料によりますと、この分析がありまして、経常収支比率については、経常経費の
抑制に努めているものの、依然として類似団体平均を上回っていると。行政のスリム化や給与の
適正化、補助金や組織機構の見直しなどを行うとともに、市税の適正な賦課と厳正な徴収に努め、
財源の確保等、経常経費の削減に努めるというのが分析としてあります。この辺についてこの分
析も含めまして市長のご認識と感想について、再度お伺いします。
◇市長(星野已喜雄君) 真下議員の、経常収支の数値の関係からのご質問でございますが、ち
ょうどこの時期が三位一体改革の真っただ中にあったこと、あるいはちょうどいろいろな意味で
前年度対比、事業を伸ばそうということがなかなか難しい側面になっていたこと、あるいはそう
いった中で一方においては、現在、職員関係等については、退職者についてやって新しく雇用す
る人を少なくとも半分以下にすること等をかんがみた形の中で経常経費の削減に現在、努めてい
るところでございます。今後ともいろいろと議員のご指導をいただいて一日も早く、少なくとも
県の経常収支比率並みに私どもも努力をしていくべく今、必死に努力をしているところでござい
ます。
◇1番(真下恭嗣君) この後、行財政改革実施計画についてまた後でお尋ねしますので、その
辺についてはまたお尋ねしたいと思います。
 一つ、認識として私も昨今、改めて認識したんですが、沼田の置かれている地理的な位置とい
うのが非常に難しいところにあるんだなというのを再認識したんですが、市長、よくおっしゃる
ように本地域は中山間地域でございます。中山間地域というのは、どういうことなのかというの
は、非常に財政的には物すごく負担がかかるところだというのを再認識させられたわけです。
 一つは、一部事務組合の関係ですね。これは広域圏の負担、これが先ほど言った類似団体と比
較しますと、人口1人当たりの負担金が当市が1万3,000円かかると、類似団体は6,40
0円だと。一部事務組合の負担金が倍くらいかかっているわけですね。これがランニングコスト
の面、それから投資的な一部事務組合に地方債として充てられた補助金及び負担金に関する一般
財源等、これは一部事務組合の中の公債費に当たる部分だと思うんですが、これに至ると1人当
たり1万1,380円に対して類似団体は4,400円ですから、3倍近くかかっているわけで
す。
 この一部事務組合というのは、ご案内のように、広域圏と1市2村の関係ですね。これはこの
地域というのはよく言われるように440平方キロでしたか、非常に広い地域を抱えているとい
うことで、沼田市ほか利根郡になるともっと広い地域になるわけですが、広い地域を消防とかで
やるということは、負担は相当かかるということなんですね。効率性からいえば、例えば前橋だ
ったら前橋からすっと行けるところが、みなかみにも消防を置かなくちゃいけないし、あるいは
東入の方も消防を置かなくちゃいけないし、西入も消防を置かなくちゃいけないと。その部分の
負担金というのは、消防自動車1台2,000万円とか3,000万円とか、そういうものを設
備しなくちゃならないと。それと職員も置かなくちゃいけないと。そういうことの負担というの
は、今言ったように設備で3倍、維持管理で倍ということで、相当一部事務組合に対する負担金
が多いという地域でございます。
 もう一つ特徴的なのは、債務負担行為で望郷ラインが平成30年まで償還していかなくちゃい
けないということですね。
 この二つが本市における負担金の、平成20年の概略を言うと、広域圏が8億4,000万円
で、2カ村が6億8,000万円、利根東部が2億7,000円となってございます。それにさ
っき言った望郷ラインが2億7,500万円等でございますね。
 それにプラス下水道がございます。この下水道の繰り出しというのが、やっぱり同じように効
率性が悪い。農集排も含めてですが効率性が悪いと、それだけ繰り出しというのが非常に負担が
かかっているわけです。これが群馬県の中でも非常にハンディキャップを持った本市の特性であ
るということでございます。
 これをどういうふうにしようもないわけですが、これについてはもう手をつけられないからこ
れ以外のものでできるものは何かという発想で行財政改革をしていかなくちゃないというふうに
思うわけですが、市長の認識について再度お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 一部事務組合の関係につきましては、1市1町3村で現在行っている
中にあって、先ほど議員がおっしゃっているように、消防関係は常に面積が広い関係から大きく
横たわっている問題かと思っております。これが面積が広くて人口集積地であれば、また違った
展開だったのではないかと思っております。
 それから、望郷ラインの関係につきましては、先ほどおっしゃるように、債務負担ということ
の中でそれぞれの地域、旧沼田、そして白沢、利根と後の返済の関係等がありまして、これは既
に事業が実施されていることでございますので、これもそういった流れがございました。
 下水道の関係は、私もいろいろとお世話になってきた経過の中で、つまり市長という立場をい
ただいてきた経過の中で、一般会計の方から特別会計の方への持ち出しが非常に大きかったとい
うことがありました。現実に加入率が高ければそこそこにいくわけでありますが、面積が広くて
下水道の本管等を整備していった場合、加入率の関係等があったとしても、最初の投資的な経費
を見ると、その加入がしっかりと入ったとしても、なかなかこれらの維持が大変だということを
肌で感じております。したがいまして、いろいろな意味で議員がご指摘されているようなことに
ついては、いろいろと検討を加えて、そして今後の財政運営上、考えていかなければなりません。
 一方においては、職員の現在の流れの中で非常に各職員も頑張っていただいているわけでござ
いますが、やめる人、そして新しく入る人の比較の中で、やはりやめる人より新しく入る人が少
ないということの中で、できるだけそういったことから経常的な経費を抑えていくということを
今やっているところでございます。
◇1番(真下恭嗣君) 改めて本市の置かれている状況について再認識していく中で、今市長が
ご答弁になりました職員の問題等が、できることは何かというと、そういう18年1月にまとめ
ました行財政改革大綱に従って粛々とできることをきちっとやっていくということになっていか
ざるを得ないわけです。今言った下水道はよすかとか、そういう議論にはなりませんので、消防
についてももちろん、そのまま維持していかなくちゃいけないので、そうしますと、この行財政
改革大綱でございますが、まず市長が今お話ししました定員の適正化について目標が10年間で
70人多く削減する目標ということでございますが、これの進捗状況と今後の考えについてお尋
ねしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 一応予定されている形の中で進めさせていただいております。
◇1番(真下恭嗣君) この大綱によりますと、合併後10年間で70人の削減目標とすると。
実施計画では21年度、5年間での削減目標を45人以上とするとございますが、これを目標ど
おり達成できるということで理解してよろしいわけでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 大丈夫だと思います。
◇1番(真下恭嗣君) 総体的な定員のことについては、そういうふうにして人件費のコストを
抑えていくということで理解いたしました。
 組織機構の見直しということが総体的に職員の方の人件費を抑えていくというのは、それはそ
れで理解できたんですが、その中で効率的な機動的な組織、新たな行政需要に対する組織及び権
限移譲に対応する組織の見直しを行い、組織の充実を図るということが大綱の中の実施計画の中
でございます。これはまさにその時代に合った必要なものが今何か、過去には必要だったが必要
じゃなくなった、こういうものについては組織を見直して組織の人数もそうですし、機能自体も
見直すということが必要だと思いますが、この辺について市長のお考えについてお伺いします。
◇市長(星野已喜雄君) 一応議員のご指摘のとおり、効率的な組織機構の見直しのために努力
をしております。そういった中で、昨日、きょうも論議されている交流推進課等は新しい観点で
出てきたものでもあるわけでございますし、また一方においては別な部分についても課名の変更
を行う形の中でできるだけ時代の状況に合った形に変えていく。そして、現実に人員が減ってい
るわけですから、そういった意味で課の持っている組織もやはり時代に合った形の中におさめて
いく必要があるんじゃないかと、こういうふうに思っております。
◇1番(真下恭嗣君) なかなか今、余裕のあるところではございませんので、スピーディーに
人数の配分も含めて実施していただきたいというふうに思います。
 それでは、観点を変えて、歳入をふやすためにどんなふうに考えていらっしゃるのか、監査意
見書の中ではいろいろございますが、歳入というと、個人・法人の市民税、固定資産税、これが
歳入の自主収入の一番大きなポイントになりますが、この辺について先ほど来、同僚議員から企
業誘致の話もございましたが、歳入をいろんな財源を確保する手だてというのは、細かく言えば
いろいろあると思いますが、この辺について市長の考えをお尋ねいたします。
◇市長(星野已喜雄君) これらにつきましては、まずご案内のとおり、封筒に最近、玉原の関
係のご理解をいただいて、既に群馬県当局等もされておられるようですが、そういうふうなこと
だとか、広報ぬまた、あるいはホームページに有料広告の掲載をするとか、庁用バス、公のバス
ですね、そういうふうなところの有料広告等をする、そういったことも展開中でございますし、
今後もそういった方向を考えていかなければいけないと思っております。
 なお、私が現在、関心を持っているのは、ホームページを使った有料広告というのが、大変今
の時代の流れのようなことも承っていることもありますので、今後、関係部課にもいろいろ検討
させるつもりでおります。
◇1番(真下恭嗣君) ぜひそういう細かいことの積み上げが大事かと思いますので、よろしく
お願いします。
 それと、1点だけお尋ねしたいんですが、沼田にある某食品関連会社が11月から本店を沼田
の方に移したというお話を聞きましたが、そういうことは歳入のふえる、プラスになるかどうか
お尋ねしたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
(休憩を求める者あり)
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午後2時29分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後2時30分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) 今、休憩中に税務課長の方からの調査の報告でございますが、一応本
店が来ても歳入の影響はないのではないか。ただ、そのことによって勤める方がふえる、そうい
うことでは好影響をいただけるんじゃないかというふうな受けとめ方でございます。法人事業税
そのものが国の方に入るという流れになっておりますので、そういったことになろうかと思いま
す。ただ、本社が来るということは、それだけネームバリューが出てまいりますので、相乗効果
はもちろん出てくるのではないかと受けとめております。
◇1番(真下恭嗣君) ありがとうございます。ぜひそういう機会を利用して本市としても受け
入れ体制、そういう機能がふえることによって人口がふえたりすることに対して、ぜひ前向きに
受け入れ体制にご協力をよろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、地域経済についてお尋ねしたいと思います。
 先ほど来、市長は同僚議員への答弁の中で、地域経済については交流推進課あるいは商工観光
課、窓口はともかくとして、今後については全庁的な推進機構としてやっていくということでご
ざいます。合併していろんな老神温泉やら吹割の滝やら、もちろん旧来から沼田にあった玉原と
か、迦葉山とか、そういうものが複合的に、また付加価値が上がることによって本市の観光資源
がぐっと深まったと思うんですね。そういうものをフルに活用してやっていく。先ほど市長は、
35回ほど本年度で外に打って出て営業というか、交流活動をやっていくんだということでござ
いました。非常にこれは沼田地域経済を活性化するということは財源に結びつくことでございま
すので、ぜひ大事なことだなと思いますが、これについてもう一度お尋ねしたいんですが、市長
がトップになってやっていくのがベストかなと思いますが、これについての考えをもう一度お尋
ねしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 地域経済の活性化でございますが、私がお世話になっていろいろと白
沢、あるいは利根の方々と深いえにしで結ばれてきた経過の中で、やはり合併しても依然として
問題のところがあったなというのは受けとめております。
 というのは、やっぱり一つには同一自治体内のところの懸案であった椎坂トンネルが、冬場は
峠越えで現実にスリップ等すると渋滞して利根側の方に悪影響を与えてきたということがござい
まして、これが一つ解決の方向に向かっているということは、大変そういう意味では観光資源の
多い利根の方に向かっての一つの好影響かなと思っております。
 もう一つは、先ほど議員がおっしゃった望郷ラインの関係も、ずっと月夜野から走ってくると
白沢の信号機に当たってそれが下の県道沼田大間々に出た後、白沢の関係者に伺うと、もともと
はそこは橋でもって多那側に持っていくということの絵がかかれていたようでありますが、結果
的には県道沼田大間々にアクセスをして、県道沼田大間々からやや南郷側にシフトして、そして
輪組に渡る橋を越えた形の中で、現実は輪久原まで極めて狭隘な道路を通って昭和のインターチ
ェンジにアクセスするという構造だったわけであります。これを県代行で輪組から輪久原に向か
ってかねてからの懸案事項であって、実はこれもなかなか進んでいなかったわけでございます。
昨年ごろから急速にここのところが進んでまいりまして、先般も申し上げたかわかりませんが、
県代行も沼田のみならず他の地域でもあることから、予算のパイも決まっているということであ
りますが、ある程度、先般、幡谷橋の開通式のときの県の技官の話ですと、積極的にそこのとこ
ろはやっていくということをおおむね内部では確認しているのでという温かいご意見をいただき
ました。
 となると、おおむね地域内の道路の関係、あくまでも地域内です、先般もみなかみとの関係の
玉原の問題もありましたが、地域内のところはやや解決をするのかなと。つけ加えれば、実は国
道120号の老神入り口から南郷に向かう県道があるんですが、薗原の湖の上のところが狭隘で
あることが大型バスが通れないという、これも一つの大きなネックでありますが、しかしながら、
一般道は十二分に通れますので、まず今言うようなところが解決されてくると、相当地域内の道
路アクセスはよくなるのかなと思っておりまして、今後に期待をしております。
 そういった中で先般、いろいろ市民の方々の懇談の中で、白沢でグラウンドゴルフを楽しんで
帰りに望郷の湯、もしくはしゃくなげの湯で温泉に入って帰るんですよということを桐生のグラ
ウンドゴルフ愛好家が地元の人に言っていったそうです。つまり白沢のグラウンドゴルフのとこ
ろに桐生の方からわざわざ来て、そこでグラウンドゴルフを楽しんで帰りにしゃくなげの湯、も
しくは望郷の湯で温泉に入っていくということを見たときに、それぞれ合併したことによって地
域内の魅力が混在できた部分だけは一歩前進しているなと思っております。
 今後も農業、観光等を軸として、そして昨日、きょうも論議になっている都市間交流を活性化
させる形の中で地元の魅力を上げていきたいなと思っております。
◇1番(真下恭嗣君) 地域内経済の活性化というのは非常に大事なことでございます。今、市
長のご答弁の中にありましたように、合併したことによっていろんなものが生まれてくるという
のがあるわけですね。今のお話を聞いて、道路の価値というのは、先ほど私が財政のところで望
郷ラインが2億7,500万円、毎年かかってくると。このかかっていることを有効に活用して
いかないと、あるいは広域圏で自然を持っているということは、逆に財政的な負担になっている
ということでありますので、それを有効活用して初めてバランスがとれるということでございま
す。そういう認識のもとで再度、そういう地域内経済の活性化というのが、先ほど来、言ったよ
うに、沼田は非常に広域であるがゆえにハンディキャップを持っているということでございます
ので、そこのところを強みに持っていくのにもう一段と市長のお考えがありましたらお願いいた
します。
◇市長(星野已喜雄君) なかなか難しい問題でありますが、広域農免道路、望郷ラインは月夜
野と川場と、そして昭和と地域内広域圏の片品を除く自治体はみんなかかっております。ひとし
くそういったところの方々もいろいろと悩んでいることだと思っておりますので、そういったこ
とでの検討を加えたり、それから先般、いろいろとご意見いただく中で、ちょうど池田、薄根の
地域を通る望郷ラインのところから見る展望が非常にいいので、そういったところの活性化等々、
いろんな意見も承ってきた経過がございます。いずれにいたしましても、どうしてもここのライ
ンが広域圏の片品を除くすべての自治体が入っている関係から、地元の区域内、例えば結論から
言うと池田と薄根から白沢に向かうときに川場に一たんワンクッションあって、そして旧利根、
そしてまた昭和に行くということから、私どもの地域だけでなく、やはりどうしても他の自治体
との関係もありますので、それらとの関係も踏まえていろいろ考えていきたい。一応利根地方総
合開発協会では、ここのラインを県道昇格にしてくれという陳情要請はしている経過がございま
す。これは本来農免農道で行ってきたのでいろいろあるのでございますが、特に前みなかみの町
長が熱心にそういった発言をされまして、負担金の問題もあるので、県道に昇格をされればそう
いうふうなことも解消されるという形の踏まえ方をしたんだと思いますが、確かにそういうふう
なことをするとまた展開も変わってくるかなと。ただ、現実的には今、私どもの責任においてこ
れを対応しなければならないので、議員の考え方を承った形の中で今後に対応に処してまいりた
いと思っております。
◇1番(真下恭嗣君) ありがとうございました。ぜひよろしくお願いいたします。
 それでは、前段の最後でございます。地域内分権についてお尋ねしたいと思います。
 これは合併するときの廃置分合のときの約束でございました。全国でも地域内分権というのを
取り上げたところは、沼田市以外にも幾つかあるというふうに聞いております。それによって昔
から持っているそれぞれの地域の文化だとか、住民感情だとか、そういうものをズバっと切るん
じゃなくして大事にしながら、徐々に統一感を醸成していくというソフトランディングを図って
いくということでございます。やっぱりそれは一定程度、必要なことかなというふうに思います。
 また、それぞれの地域の文化というのを大事に残していくというのも今後とも必要だと思って
おります。
 しかしながら、先ほど来、申し上げましたように、本市のおける状況というのは、大変財政的
に厳しいものがあるということがあります。数年前に視察で島根県の浜田市に行ったときに、そ
の浜田市も地域内分権で、本市よりもさらにもっと徹底してそのままの自治体をずっとしっかり
残すような形で合併した市でございましたが、財政的には非常に厳しいものがありました。です
から、この地域内分権と財政というのは、どうしても矛盾してくるという性格なものであるとい
うふうに思います。そこで、本市の今日の財政状況を見た場合、この地域内分権について今、改
めて市長のご意見をお尋ねしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これが合併当初からのご認識の中で現在進めてきたということをいろ
いろとご説明いただきました。そういった経過を踏まえた形の中でございます。これは合併した
ことによって、どちらかというと人口の多い中核の都市でない周辺の都市が非常に寂れてくる、
あるいは人口減等も来るということをやはり恐れた、要するに地方分権あるいは地域の時代と言
われながらもそういったことを恐れる余りに展開をしてきた一つの手だてであったわけでござい
ます。
 現実にこれは今、議員がおっしゃっている後段のような論議も一方におきましては、逆に地域
内の自治区の活性化についてのテーマが学術的にも今、大きく論議されつつあります。これは分
析していくと幾つかそういう論議が出てまいりますが、かねて申し上げたかどうかわかりません
が、現実的に外国で見るならばイギリスのパリッシュあるいはフランスのカルチェなどというと
ころは、そういうところを非常にとらまえた形の中で私どもも関心を持って見てきた経過がござ
います。
 今後、合併協議を踏まえた形の中で、どうあるべき姿がよいのかということについてはいろい
ろと検討を加えてまいりたいというふうに思っております。いずれにいたしましても、合併当時
のお互いの気持ちにそごを来すことは決してよいことではありませんので、慎重に取り計らって
まいりたいと考えております。
◇1番(真下恭嗣君) やり方についてはまた後段で述べさせていただきますが、この件の基本
的なことについてですが、合併して住民サービスとか窓口サービス、そういうものについてはど
この合併した自治体でも十分機能を果たしていると思っているんですね。むしろそれ以外の産業
だとか、建設だとか、そういうものについては、統一してやった方がよりやりやすくて効率性が
いいんじゃないかと思うわけです。それぞれの自治区で分かれてやるより一つの統一した組織が
統一した政策を持ってやった方が効率性からいっても、あるいは効果からいってもいいかという
ことも考えられると思います。やっぱり行財政改革の中でできることというのは、結構合併した
自治体というのはそういうことをやってきているように私の知っている範囲の中ではなっている
かなと思っております。よりその方が新市の沼田として効果があるのであれば、それでさらに統
一した中で一体感のある行政ができるのであれば、よりその方がベターかなと思われます。住民
の感情とか、そういう問題についてのやり方については、これからまた市長と議論させてもらい
ますが、基本的にそういうことの方が方向としてはいいのではないかと思っております。
 きのうの議論の中で同僚議員が、地域協議会の中のコミュニティーの中で学校区単位のコミュ
ニティーというのが一つのこれから非常に大事なものでないかということも提案されましたが、
そういうものも含めてこれから新市の地域のコミュニティーというのがどうあったらいいのかと
いうのは、やっぱり方向としてこうだと、そして大体いつぐらいまで出していくべきだというふ
うに思いますが、その辺についてお考えがありましたらお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 今ご案内のとおり、群馬県に利根沼田県民局というのがあります。吾
妻にも県民局があります。この県民局をつくるときに一時、渋川において利根沼田と吾妻を抱き
合わせにするという案もなくはありませんでした。そのときに、私は相当頑張ったつもりでござ
います。よく冷静に考えてみると、中部県民局、あるいは東部県民局、西部県民局、利根沼田の
県民局、吾妻の県民局、利根沼田の県民局は面積が28%、しかし、人口は9万数千人、吾妻が
大体5万人弱ですか、面積が約22%ぐらいありましょうか、そういうような構造だったわけで
す。やっぱり群馬県はこれを置いたわけです。これはなぜかというと、やはり今、真下議員がお
っしゃっているように、本庁を一元化した形の中で果たして利根沼田のようなところまで公共事
業等が発注されたときに目が回るのか回らないのかということが当然あるわけですね。面積が広
い、それはA地点からB地点までの距離もある。当然、道路の延伸も長い。こういうこともあっ
たと思うんです。そういうことからこういう流れがあったわけです。
 また、医療圏の関係も、実は吾妻との抱き合わせでどうかとか、あるいは渋川との抱き合わせ
でどうかということが県からありましたが、医師会も利根沼田は圏域が一つだからということで
頑張ってこれを利根沼田でまとめ上げてきた経過がございました。
 私が見ていて、合併した旧利根に見られるように、非常に奥行きが広くて面積が広い。人口こ
そ少ないが、やはり道路の延長等から見ると物すごく長い。そういうようなことがあったりする
と、ここのところは一時立ちどまって冷静に思料をする必要があるんではないかというふうに思
っております。しかしながら、ご発言のご趣旨はよく理解ができますので、先ほど申し上げまし
たように、合併の経過を踏まえながら今後、できるだけ行財政改革に近い形の中で一つずつ前進
を図っていくということについては、やぶさかではありませんのでご理解のほどをお願い申し上
げたいと思います。
 また、同僚議員の、小学校区を単位にしたコミュニティーの問題でございますが、これは大変
時代の流れとしてもいいご提案、すばらしいご提言だと思っております。
 これは本で学んだ域を出ておりませんが、かつてといっても今といってもよろしいかと思いま
すが、固有名詞は出しませんが、国会議員の中で非常に政策通と言われる方が、やはり地域の活
性化を図っていくためには小学校区単位がいいんではないかという論文を書いておりまして、そ
の論文関係の本を2冊ほど持っております。と申しますのは、小学校のところにはお父さん、お
母さん、そして両方のおじいさん、おばあさんが集う舞台になってまいりますし、やはり最も基
礎的教育の場所でございまして、みんなが愛着を持つことは当然でございます。そういったこと
等も相まって非常に社会教育、あるいは地域のボランティア等もやりやすい構造なのではないか
と思っておりますので、今後、昨日の議員のご提案等も踏まえて、本日の議員の提案も踏まえて
これは相当積極的に検討を加えていく必要があるというふうに受けとめております。
◇1番(真下恭嗣君) ありがとうございます。今のことでもう一つつけ加えさせてもらうと、
市長がおっしゃるのは、確かにきめ細かい行政というのはベストであるのは当然でございます。
財源が豊かであれば、もちろん絶対その方がいいと言えるのは間違いないわけでございますが、
財政の厳しい中で一つの方法としてぜひ検討してもらいたい。やっぱり10年と言わず、それは
前倒しして6年がいいのか、8年がいいのかわかりませんが、その辺のところの落としどころを
検討していただいて見直していくということが必要かなと思います。
 これは市長のリーダーシップで合併のときの約束をやってきたわけですから、住民との信頼関
係を崩さない形で見直していかなければならないということでございますので、地域の自治区、
あるいは地域協議会等と十分理解していただきながら進めていかなければならない。八ッ場ダム
みたいな例もございますので、ぜひその辺のところを進めるに当たっては、十分住民の理解を求
めて一体感、信頼関係を壊さないで進めていただきたいというふうに思いますが、これについて
は市長が何か言うことがあればあれですし、なければないで結構ですが、いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) いずれにいたしましても、大変重要な問題提起でございまして、私も
言葉を選んで答弁をさせていただいております。やはり一つの自治体が他の自治体と結婚をする
ということがあったという歴史的な経過は、非常に重いものがあると思っております。したがい
まして、そのときの経過をしっかり踏まえた形の中で、やはり新生沼田市民としてお互いが団結
できるような、そこのところに違和感がないような形の中で、まさに議員がおっしゃったソフト
ランディングという言葉になろうかと思いますが、一つの最大公約の落としどころと言ったらよ
ろしいかと思いますが、そういったところを見計らった形の中でしっかりと今後の対応に処して
まいりたいというふうに思っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
◇1番(真下恭嗣君) よろしくお願いいたします。
 それでは、教育長にお尋ねしたいと思います。真田の関係が本市とどのようにかかわりが残さ
れているかということでございます。公共の所有、あるいは寺社所有、あるいは個人所有といろ
いろな形で残されているかなと思いますが、まず、公共関連では、先ほど教育長の方から1回目
のご答弁がありましたが、そのほかで何かございましたら、再度お尋ねいたします。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午後2時58分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後3時05分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇教育長(津久井 勲君) 再質問にお答え申し上げます。
 先ほどご答弁申し上げたほかに何かないのかということでありますが、具体的には一、二挙げ
ればあるわけですが、それらレベルのものは、例えば群馬県沼田市文化財ガイドというようなも
ので沼田市の教育委員会で発行した冊子等に載っている範囲がほとんどすべてである。
 ただし、ご指摘のように、城跡の土の中には何が眠っているんだということもありますから、
そういうものも含めたり、また各個人、家庭やまたさらに他県や極端に言えば外国まで持ち出さ
れたものがあるかないかということになりますと、これは際限もありませんが、もちろん、そう
いうものは掌握し切れていないということであります。そういうことでご理解いただきたいと思
います。
◇1番(真下恭嗣君) この前、沼田の図書館に行きましたら、真田関連コーナーというのがあ
りましてそこに約400冊近くの資料集からもちろん漫画本まで含めてですが、これは群馬県の
中では真田関連のコーナーとしては断トツであります。こういうものが沼田の図書館に財産とし
てあるわけですが、これについてこういうものを広く学校、小中学生や市民にどういうふうにせ
っかく持っているものを活用してもらえるかということについて1点と、それと今、教育長がご
答弁になった中で、まだ市民にいろんなところで隠れているものがあると思いますので、そうい
うものを「真田探偵団」じゃないですが、そういうことによって広く発掘することについてはい
かがですか。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 沼田市立の図書館の中に図書といろいろと資料等があるが、例えば小中学校、また市民にそれ
らの活用についていろいろと啓発といいますか、情報提供というのはできないかということであ
りますが、今の図書館の活動、それから学校とのネットワーク、例えばインターネット上でつな
いでいく、または移動図書館という沼田独自の手法をとって各学校を回っております。そういう
中でのいろんな情報提供やら、また子供たちからの要望、また市民からの要望も出ておりますの
で、それで図書館の方は特に真田コーナーを設けていると。さらに先ほどの市長答弁等々にもあ
りますが、またご質問の議員のご意見もありますが、これから真田を表に出して一つの動きを出
していこうという中にあれば、当然のことながら小中学生はもちろんのこと、市民についての真
田に対する関心もおのずと高まってくると。このことと特に図書館、また学校等の一層の連携を
図っていけば、議員ご指摘のような方向に進んでいくのではないかと思っております。
 ちなみに小中学校においては、まだ表には出しておりませんが、沼田の特色を生かした特に歴
史、伝統、さらに風物、風土、自然、さらには人、人記等も含めた形でそれぞれの学校が地域の
特色を生かした教育しようということで、今、事務局内の学校教育課の方に検討させております
ので、来年度4月1日以降については、他の学校とは違った沼田市独自の、さらに狭めると小学
校であれば、先ほど出てきた小学校区内におけるそういうソフトな部分も含めて、方言等も含め
て特色ある教育を進めていきたい。そのために計画書、企画書、さらに年間の全体計画等々も含
めて事務局と校長とよく協議をして進めていきたいというふうに考えておりますので、当然、そ
ういう中においてもこういう真田は当然、メーンに出てくるだろうと思っておりますので、ご期
待をいただきたいと同時に、今後、またご指導いただければありがたいと思っております。
 それから、個人の家等々で隠れた遺物、またそういうものはないかということでありますが、
もちろんあるんではないかと思います。多分親戚筋の中にもこんな刀が一振りあるよとか、私も
耳にしたことがありますので、それら含めていろいろあると思いますし、非常に発想がすばらし
いと思います。テレビの番組は長寿番組で続いております。二束三文のものから何千万までとい
うことで非常に興味をそそる番組だと思っております。この発想をぜひいただいていろいろな折
に生かせたらいいなと思いますので、またいろいろの資料、またお持ちの情報等、今後とも教え
ていただければありがたいなと思っております。以上です。
◇1番(真下恭嗣君) ありがとうございます。
 もう1点お尋ねしますが、真田に関する本というのは、「沼田市史」とか、あるいは「沼田の
歴史と文化財」、これは岸 大洞先生の本とか、昔で言えば「加沢記」というのがございますが、
真田にテーマに絞って最近まとめた本というのはないんでございます。この辺についてこういう
ときに向かっておりますので、真田を見直す時代に向かっていますので、そういうお考えがある
かどうか一つ。
 もう1点が、歴史のロマンを感じさせる風景づくりということでいろんな説明板等ございます
が、この前、いろいろ見てきたら、鈴木主水のお墓というのが正覚寺にあるわけですが、鈴木主
水というのは、ご案内のように、名胡桃城の城主で、北条家に騙されて切腹して果てたという、
非常にこれが秀吉の北条攻めの大きなきっかけとなる一人のキーマンではございますが、その人
のお墓の説明というか、はっきりした表示がないので、そういうこととか、ほかにも幾つかある
と思うんですが、そういう必要なものの看板とか表示、お墓をわかりやすくとか、そういうこと
について2点お尋ねします。
◇教育長(津久井 勲君) お答えを申し上げます。前段の、これから真田関係、新たにまとめ
るという考え方、あるかということでありますが、とりあえずは特にはございません。今、上毛
新聞掲載ということもありますが、あれはあくまでも小説でありますから、そういうレベルのも
のから歴史的な史実に基づいた学術的なもの等々、いろいろと含めて図書館も持っておりますの
で、担当に聞きますところ、学術的に価値のあるものはそうそうないということであります。た
だ、学術的にまとめた図書等はかなりありますので、それらを総合したり、または沼田市独自で
まとめたものの中にも一部そういう内容等もありますので、いずれはそういうこともいいかなと、
何かの大きな節目でまとめていくということは、沼田の一大事業として取り組んでいく時期が来
ればいいなとは思っておりますが、とりあえずは考えておりません。
 2点目の、例えば鈴木主水の墓の案内、私もいつか車でずっと通って聞いたわけですが、たし
か八木節か何かで聞いたかなという名前で、調べてみようということで議員ご指摘のような概要
を知ったわけであります。今回、補正予算絡みで教育委員会としても市長の理解をいただいて強
力にここをいい機会だからやろうということで、具体的に鈴木主水は残念ながら挙がっておりま
せんが、今回の予算においては、国指定、国登録、薄根の大クワや生方家住宅、さらに真田関係
の薬師如来十二神将像等初め、古くなったものを新規に設置し直す、または新規にやるというこ
とで今具体的に進んでおりますので、また何かと皆さんのご協力をいただかなければならないと
思いますが、今年度の補正でありますので、近々、おいおいといいますか、看板、案内図、案内
板等がかなりの数、設置されるという予定でありますので、ご理解をいただきたいと思います。
以上です。
◇1番(真下恭嗣君) ぜひその中に鈴木主水も入れてもらうようにご検討をよろしくお願いし
ます。
 最後になりますが、沼田市史で紹介されておりますが、「沼田実録」という文書がございまし
て、その中で紹介されている沼田城址についてこういうふうに書かれております。「天守の櫓、
塀、大木、石垣等、また城内にある武具まですべて城の堀に埋めた」というのが「沼田実録」と
いう本に書かれております。真田関係では少なくとも沼田城以外にそういう可能性のあるところ
というのはございません。ですので、こういうことの発掘というのは大変夢があることでござい
ますので、先ほどのご答弁では教育長、考えないということでございましたが、またご検討いた
だけるかどうかだけお尋ねして、教育長に対するご質問は終わりにします。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。今ご案内いただいた実録そのものは、私は読
んでおりませんが、読んだ者から情報を得ましたところ、そういうような非常にポイントになる
ことが書かれている書物だ、記録だというふうに伺っております。
 ただ、教育委員会サイドからいたしますと、基本的に文化財の保護、先般のご質問にもお答え
いたしましたが、その保存と文化的な活用ということが大きなテーマになっておりますので、な
かなかそういうことで埋まったものを掘り起こすというのは、夢であり、できればすぐあしたに
でも実現したいと、現実であるといいことだなと思いますが、大きなそういう夢や願いを持ちな
がら仕事を進めていく中で、市や市民やそういう理解ができたところで夢の実現に至ればいいな
と思っております。きょうはその程度のお答えしかできませんが、お許しいただきたいと思いま
す。以上です。
◇1番(真下恭嗣君) 教育長、大変ありがとうございました。またいろいろお話、議論しなが
ら今後ともよろしくお願いいたします。
 最後に市長にお尋ねします。真田関連のいかに活用ということでございますが、まず、このマ
ップについて、受け入れ体制として「上州真田の里沼田」というマップができております。これ
については非常によくできているなと思いました。沼田市以外のものは取り上げないというのが
大体行政のやるものでございましたが、これはちゃんとみなかみ町の名胡桃城址も取り上げてあ
ります。そういう意味では、関連のあるものをちゃんと入れたということでよくできているなと
思います。
 さらにもう一段、充実をお願いしたいのは、沼田の三代藩主というのが早世で亡くなった熊之
助という人がいますので、これは藩主でございましたので、藩主の熊之助のこともみなかみ町に
お墓があるわけでございますので、せっかく名胡桃城址も出ていたので熊之助のお墓もぜひこう
いうところで入れてもらえれば、なおありがたいというふうに思います。
 それから、市民講座、真田に関して多くの市民に知ってもらう、関心を持ってもらう。そして
市民の人から多くのほかの人に発信してもらうというために市民講座真田シリーズというのを、
過去にも渋谷先生や阿部先生がやっておりますが、そういうのを定期講座としてやっていただけ
るかどうか、考えをお尋ねします。
◇市長(星野已喜雄君) 真田三代の歴史小説が11月からスタートしたということで、少なく
とも平成22年は連続掲載されると思います。勢いそれらに地元の方々も目を通していただいて
いるということから関心も高かろうと思いますので、真田の市民講座ということについては、ど
ういう手だてがあるかということも検討しながら、いろんな意味で地元の歴史をしっかり学び、
そして地元の方々が自分の声で真田、あるいは沼田のことを語るということが大変地域力をアッ
プする大きな力になろうと思いますので、今、お話しされたことについては、新年度からという
ことで今後の問題になりますが、前向きに検討して、できれば実行できればと思っております。
◇1番(真下恭嗣君) ぜひよろしくお願いします。
 それでは、真田街道サミット交流とイベントについてあわせてお尋ねいたしますが、市長はか
ねてより真田街道について関心を持っていろいろ手だてを打ってきたなと思いますが、私の一つ
の提案として、市民ハイキング、真田号として市民を募集して真田の関連のところに行って向こ
うの市民の人と交流したり、市民同士の交流というのが、かつての真田サミットというのは、行
政だけがやったということの反省があると思いますので、できるだけ市民の真田に関する交流と
いうのを考えていかれたらどうかと思います。
 一つのイベントとすれば、この真田ウィークは大変成功裏に終わりましたが、これは継続して
いってこそ意義があると思います。ぜひ継続していろんな企画を、例えばのろしを上げて、今は
情報通信というのがあれですが、真田は情報通信がすぐれたためにすぐれた武将として評価され
ております。ぜひその辺も考えていろんな企画をお願いしたいと思います。
 最後になりますが、天地人という言葉があります。天の時、地の利、人の和でもってぜひ市長
のこれからの沼田市のまちづくりにご健勝、ご活躍願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろご提案された事業関係につきましては、新年度に向かって、
先ほど教育長がおっしゃったように、時期がいいときを迎えているので気運が高まっているとき
にできるだけやれることはやっておいた方がいいというふうに思っておりますので、ご提案の趣
旨を踏まえてしっかりと検討していきたいと思っております。
      ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 次に、橋襄典議員。21番。
〔21番 橋襄典君登壇〕
◇21番(橋襄典君) 昨日からの一般質問を聞いていて、相変わらず肝心なときに市長は答
えてくれないなと思っておりました。ぜひ、答えにくいことはなぜ答えられないか、検討するな
らどうやって検討していくのか、いつまでとか、そういう形をとって、せっかくの時間ですから、
何か40分が終わればいいというような私は判断をしました。
 それでは、一般質問をさせていただきます。
 星野市政の集大成について、クリエーターとして沼田市はどのように変わったのか、市民意思
による行政運営について一般質問をいたします。
 きちっと時代の先読みをし、創造性を持って、いわゆる「クリエーティブな行政」、恐らくこ
れからのグローバル経済の中で「クリエイティビティ」、先読みをした創造力・創造性・独創性
といった考えは不可欠として、市民の執行責任者としてクリエーターであったのかどうなのか、
まずお伺いいたします。
 次に、何を考え、何のために、何をしてこられたのか。その結果として現状はどのように変わ
ったのか、自己評価としてその成果について、その数値の推移と将来展望と課題について、さら
には沼田市政は市民にとって総合的な見地から、どのようにとらえているのでしょうか、お伺い
いたします。
 政策導入による、簡素で効率的な行政運営について、どうしても言葉だけがひとり歩きをして、
目標とする内容が抽象的で、結局、結果は不透明なまま、その成果は明解でなく推移してしまっ
ている。取り組みは、より高い精度設定をしない限り期待される簡素で効率的な行政運営は不可
能でしょう。市長の所見をお伺いいたします。
 住民負担の軽減と税収について、市長は過去、負担の軽減とかコスト意識及び税収増に対して
語られていないのは、平成の目安箱と市が政策決定する場合には、そのプロセスから市民参画に
よってまちづくりをしたい。しかし、そのような市民サイドに立った機関も見当たらないし、初
心のように熟談されていれば現況はよくなっていたかもしれない。
 行政コスト等を基調に住民負担の軽減と税収について、どのような取り組みをされていくのか
お伺いいたします。
 第四次総合計画から策定された第五次総合計画は、従来どおりの「絵にかいた餅」、身の丈に
合ったものとはほど遠く、今は首の回らないほど厳しい財政状況。受け継いだ行政の未来像は市
民にとってどのように考えられているのかお伺いいたします。
 引き継いだときはこうではなかった。バイブルとした総合計画と沼田市行財政改革と公債費負
担適正化計画の推進と沼田公園長期整備構想にかかわる課題の抜本的な見直しについてとグリー
ンベル21と街なか再生と商業振興と庁舎耐震診断からなる諸課題について、少子高齢社会につ
いて、農業と観光の産業化と、環境の諸課題についてどのように考えられているのかお伺いいた
します。
 クリエーティブな取り組みの主な事業と費用対効果、さらに将来展望についてお伺いいたしま
す。
 最後に、市民意思による行政運営についてお伺いいたします。
 48年ぶりの無投票当選。「元気で誇りの持てる街に」、「あなたが動けば沼田市が変わる」
を公約に掲げ、毎日自転車で登庁し、首長が範を示し、役所では受付フロアで市民の道案内をし、
身近な市長として市民に溶け込み、その声を市政に生かそうとした初心の市長として、住民意思
の反映と信頼関係について、さらに事業選択と説明についてお伺いをいたします。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの橋議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、星野市政の集大成について、クリエーターとして沼田市はどのように変わったのか、ク
リエーターなのかどうなのか、についてでありますが、クリエーターとは創造者・創作者などと
解されており、創造とは新しいものを、自分の考えでつくり出すことの意となっていることから、
クリエーターとは新しいものを、自分の考えでつくり出す人と思料するものであります。
 平成14年5月に市長就任以来、7年と半年を経過したところでありますが、三位一体の改革、
人口減少社会の到来、景気後退に伴う地方税収入の落ち込みなど厳しい時代背景の中にあって、
中山間地域である本市として、慎重な行政運営に努めてきたところであります。
 議員ご質問のクリエーターなのかどうなのかについてでありますが、これは、市が行ってきた
事務事業等により市民の皆さんが判断するものであると考えております。
 次に、何を考え、何のために、何をしてきたのか、その現状についてどのような自己評価・判
断をされているのか、その数値と推移、現状と内容について、将来展望について、さらに沼田市
政は市民にとって「優・良・可・不可」いずれか、その内容についてでありますが、市政運営に
あっては、住民福祉の増進と行政サービスの向上を図るため、総合計画実施計画に位置づけた事
務事業を中心に取り組んでまいりました。
 非常に厳しい財政状況でありますが、毎年、行財政改革に取り組みつつ、また、事務事業評価
を行い、実施計画につきましても、事業の実施時期や事業期間の延伸等の見直しを行ってきたと
ころであります。
 将来の展望についてでありますが、政治や経済情勢、社会の変化の中、どのような状況にあっ
ても、市民に最も身近な市行政が、柔軟に、かつ的確に対応していくことが責務であり、過去を
真摯に振り返り、現状を見詰め、議会を初め、市民のご理解、ご協力をいただきながら一体とな
って、明るく元気なまちづくりを進めていくものと考えております。
 沼田市政は市民にとって「優・良・可・不可」いずれか、その内容についてでありますが、ま
ず、行政を執行しているものが判断することは難しいと考えておりますので、市民皆様のご判断
にゆだねたいと考えております。
 次に、政策導入による簡素で効率的な行政運営についてでありますが、本市の財政状況は、歳
入の根幹をなす市税が地域経済の動向などを反映して、減少傾向となっており、極めて厳しい状
況にあります。
 このような財政状況の中、今、何に取り組むべきかを真剣に考え、「選択と集中」の考えのも
と、その対応を着実に進めていく責任を行政が担っているものと認識しております。
 簡素で効率的な組織の構築に向け、引き続き検討してまいりたいと考えております。
 次に、住民負担の軽減と税収、歳入についてでありますが、住民負担の軽減としての歳入とい
たしましては、使用料及び手数料、分担金及び負担金などがありますが、これらはいずれも地方
自治法の規定により条例で定めなければならないことになっております。料金等の減免や引き下
げなどにより、住民負担の軽減を行った場合には歳入減となることから、それを補てんするため
に他の財源の歳入増を図らなければならないのであります。
 そのためには、まず収納率の向上を図ることにより税収の確保に努めることはもちろんのこと、
税外収入として未利用遊休地の売却等により新たな財源の確保を図るなど、歳入の捕捉に努め、
さらなる財政の健全化を図ってまいりたいと考えております。
 次に、受け継いだ行政の未来像は市民にとってどうなっているのかについてでありますが、
「平和を守り、人間性ゆたかなまちづくり」を掲げた市民憲章と、「人と自然が真にふれあう理
想のまち」を掲げた森林文化都市宣言の実現とその継承を本市の基本理念としています。
 今次の非常に厳しい財政状況の中にあっても、その基本理念を念頭に置き、市民の皆さんとと
もに、まちづくりを進めているところでありますので、基本理念の実現に向け、努力してまいり
たいと考えております。
 次に、総合計画と「沼田市行財政改革と公債費負担適正化計画」から沼田公園長期整備構想に
係わる課題と、グリーンベル21・街なか再生と商業、庁舎耐震診断からなる諸課題、少子高齢
社会、農業と観光の産業化と環境の諸問題についてでありますが、まず、沼田市行財政改革につ
いてでありますが、平成19年度に行財政改革実施本部を設置し、全職員挙げて市民のご理解を
いただきながら取り組んでおりますが、経常収支比率など好転はしてきてはいるものの、いまだ
厳しい財政状況でありますので、財政の健全化に向け、今後も引き続き取り組んでまいりたいと
考えております。
 次に、公債費負担適正化計画についてでありますが、平成18年度決算で実質公債費比率が基
準値である18%以上となり、市債発行について県知事の許可が必要な団体となったことから、
計画の策定が義務づけられ、本市におきましても、平成19年9月に新たに策定したものであり
ます。
 平成20年度の実質公債費比率は19.6%、対前年度比では0.2%増となり、前年度に引
き続いて県内12市の中では最も高い比率となっております。また、平成21年度末の市債残高
見込額につきましても約216億円であり、対前年度比では約13億円改善される見込みであり
ますが、依然として多額の公債残高を抱えているため、今後も「公債費負担適正化計画」に基づ
き、全庁的な起債発行の抑制を図らなければならないと考えております。
 次に、沼田公園長期整備構想にかかわる課題についてでありますが、沼田公園長期整備構想は、
ふるさと創生1億円事業の一環として取り組んだものであり、市民の代表や専門家の方々から意
見を伺いながら策定したものであります。その後、この構想を進めていく上での基本的な考え方
となる推進基本方針を策定し、事業の推進を図ることとしたものでありますが、現下の非常に厳
しい財政状況を受け、事業推進には至っていない状況であります。
 次に、グリーンベル21・街なか再生と商業についてでありますが、グリーンベル21につき
ましては、中心市街地の活性化の一助とするために、ビル内に「沼田ふるさと館」を設置し、地
場産品などの展示販売、観光案内及び各種イベントを通じて、市民や観光客の利用者の利便と誘
客の促進を図っております。さらに本年度は、ビルの活性化対策の一環として、2階及び4階の
空き床を利用した市主催の各種イベントを4月から11月までに22件開催し、さらに、12月
から3月までに約16件の各種イベントを計画しており、にぎわいの創出等の支援を推進してい
るところであります。
 また、街なか再生と商業につきましては、商工会議所等や地元商店街と連携を図りながら、各
商店街の活性化とにぎわいづくりを支援するとともに、街なか再生事業と連携し、商店街の再生
と活性化の促進に努めているところであります。具体的には、柳波まつりやゑびす講など、各種
イベントの経費の助成を行いにぎわいと活性化を促進しているところであり、商店街の誘客策と
しては一定の成果が上がっているものと認識をしております。
 なお、街なか再生につきましては、沼田市中心市街地活性化基本計画により、土地区画整理事
業を導入し、安全で安心して住めるまちを目指し、事業の進捗に最善の努力を行っております。
今年度に入りまして、8街区に続いて1街区と2街区の一部が仮換地指定となり、その成果は、
事業進捗への弾みにつながり、他の街区においてもまちづくりに対する意識が高まっていると考
えております。
 次に、庁舎耐震診断からなる諸課題についてでありますが、平成19年度に本庁舎及び北庁舎
の耐震診断を実施いたしましたが、大変厳しい耐震診断結果を真摯に受けとめ、今後の本庁舎の
整備につきましては、小中学校や他の公共施設等の優先度、緊急度及び財政状況等を勘案し、平
成20年3月に策定した「沼田市耐震改修促進計画」に沿って、また、同年6月に庁内組織とし
て立ち上げた「沼田市建築物等耐震化推進会議」において、全庁的に対応してまいりたいと考え
ております。
 次に、少子高齢社会についてでありますが、少子化対策につきましては、保育園の需要の高ま
りに対応し、民間活力の活用による保育所の整備により定員の増員を図り、あわせて学童保育所
の増設などを行い、保育サービスの充実と保護者の就労を支援してまいりました。
 また、核家族化や少子化の進行に伴い、子育て中の主婦等の育児不安などを支援するため、子
育て支援センターやNPO法人によるファミリーサポートセンターの設置などを行い、子育てに
関する相談や保護者同士が交流しながら子育てのできる環境の整備を図るとともに、出産祝い金
の支給や子ども福祉医療費助成制度における支援を行ってまいりました。
 高齢化対策につきましては、高齢化の進展により増加が見込まれる認知症の方や支援が必要な
高齢者が、住みなれた地域で安心して生活を続けられるよう認知症にやさしい地域づくりネット
ワークの構築を図るとともに、筋力向上トレーニング事業などの介護予防事業にも取り組んでま
いりました。
 次に、農業と観光の産業化についてでありますが、現在、当市においては農業は観光の重要な
資源としての位置を占めてきている中で、果樹を中心とした観光農業においては、ふるさと館の
活用による情報発信の集中化を図り、リアルタイムでの情報提供に努めるとともに、トマト、野
菜狩り等の新たな観光農業の創出に向けての取り組みも始まっております。また、イチゴ、トマ
トなどの施設栽培拡大支援を行うとともに新たな作目としての契約栽培による漢方薬用のトウキ
栽培の推進を図っているところであります。
 農業基盤整備では、新たな土地改良事業の立ち上げや農地・水・環境保全向上対策事業等によ
り農家以外の人たちも含め、地域全体での農業用施設の保全管理を推進してきたところであり、
獣害対策では、侵入防止柵設置の支援、和牛放牧による獣害対策などを推進してきているところ
であります。
 次に、環境の諸問題についてでありますが、喫緊の課題である地球温暖化対策として、新エネ
ルギー活用による温室効果ガス排出削減のため、住宅用太陽光発電及び太陽熱利用システムの設
置者に対する支援制度を創設、継続した環境啓発イベントの開催、市民・事業者・行政が連携し
て温暖化対策に取り組むための実行計画の策定等に取り組んでおります。また、一般廃棄物処理
においては、循環型社会の形成に向け、3Rの推進に努めているところであります。
 次に、クリエーティブな取り組みの主な事業と費用対効果、さらに将来展望についてでありま
すが、さきのご質問にお答え申し上げましたとおり、現在、都市間交流事業やカーボンオフセッ
ト事業などに取り組んでいるところでありますが、いずれの事業も道半ばでありまして、費用対
効果を判断できる状況ではございませんので、ご理解をいただきたいと存じます。
 将来展望についてでありますが、自然豊かな本市の特性を生かしたカーボンオフセット事業に
つきましては、本市の魅力を内外にアピールする絶好の機会ととらえており、また、都市間交流
事業につきましては、現時点ではイベントを中心とする交流となっておりますが、今後につきま
しては、物産・農産物を中心とした経済交流へと発展していくものと考えております。
 次に、市民意思による行政運営について、住民意思の反映と信頼関係についてでありますが、
「広報ぬまた」、「ホームページ」、「出前講座」の充実、「コミュニティ放送」の活用などに
より、的確な行政情報の提供、行政情報の共有を図るとともに、行政課題に即した懇談会の開催
などにより、幅広い市民との議論の場を設け、対話とふれあいを大切にすることにより、市民と
行政との信頼関係を築いてまいりたいと考えております。
 次に、事業選択と説明についてでありますが、本市を取り巻く環境の変化や国の構造改革等の
影響による厳しい財政状況を踏まえ、今次の行政課題を真摯にとらまえて、市民生活の向上と明
るく元気なまちづくりの実現に向け、どの施策に重点を置いて取り組むべきかという視点に立ち、
「選択と集中」による事業選択が必要であると考えております。
 事業選択に当たっては、掘り下げた事務事業の根本的な見直しを行うため、新たな事務事業の
見直し検討組織を庁内に設置し、再編・整理、統廃合、経費節減等の可能性や課題等について抜
本的な分析・検討を行い、事務事業評価結果とあわせ、現行事務事業の方向性について判断して
まいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、橋議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇21番(橋襄典君) 自信のある市長であれば、クリエーターとして市民の先頭に立ってや
ってきたと、こういう形で返ってくるのかなと私は思っていたんです。でも、これは市民が判断
するんだと。昨今は創造、今までも言ってきたんですが、市長は横文字が好きなもので今回クリ
エーターということで言わせていただきます。
 今、行政に経営理念は、信頼と創造、クリエート、行政の使命は市民の信頼にこたえるために
より未来の創造に貢献するということがいろんな文献にも出ているし、マスコミにも出ています。
当然、そういうことを持ってリーダーとしてやっているわけなんですね。ですから、「私はクリ
エーターですよ」となぜ言えないのかなと、その点についてまずお伺いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) なかなかクリエーターという言葉を、私も実際問題、今回の一般質問
で初めて公のところで承知をいたしました。これを先ほど答弁させてもらったとおり、創造者で
あるとか、創作者などと直訳をされているようであります。相当内容の深いことなのかなという
ふうに受けとめさせていただきました。したがいまして、私がそういった立場なのかどうかとい
うことについては、まだなかなか論評するだけの私自身の力が及んでおりません。したがいまし
て、私とすれば、そういったことも踏まえた形の中で市民の方々にご判断をいただければよろし
いのではないかということでご答弁をさせていただきました。
◇21番(橋襄典君) 22年度の予算編成方針の中でも出ているんですよね。私はそういう
立場じゃないと、そういう立場なんです。それで、この中に「さらなるスリム化を図る。その中
において活発な共同事業を推進し、創造性豊かな明るいまちづくりを目指す」と、こういうふう
に書いてあるんです。そうすると、当然、イコールクリエーターなんです。そういう強いリーダ
ーシップを持って、先読みをして市民の先頭になっていくということなんです。ですから、それ
は何で断言できないのか。それが市長に就任したときからそういう言葉はここに出ているんです。
その点について、答えが出ないんだと思うんですが、もう一度お答えください。
◇市長(星野已喜雄君) いずれにいたしましても、クリエーターという言葉が、私は公の席で
は初めて今回承っております。したがいまして、これらについては内部でもいろいろどういうふ
うな形なのかということについては、いろいろと対応を図ったわけでございますが、結論から申
し上げると、やはりそういったところの部分の私どもの認識の度合いが、議員のようなところま
で及んでいるのかとなると、じくじたるところがございますので、やはりここのところは申し上
げましたとおり、市民の方々にご判断をしていただければという形の答弁にさせていただいた経
過がございます。よろしくお願いをしたいと思います。
◇21番(橋襄典君) 計画は過去と現在と未来、将来を見据えてやっていく、これが要する
にふだん、市長が横文字を使ったということであえてクリエーターと出したわけです。そういっ
た現状を踏まえながら将来展望はどうなんだと、つくる、創造という形を持っていかなければ、
やはり今の激動の変化に対応していけないんですよ。ですから、そういった部分を対応していか
なきゃならないでしょうと、こういうことなんです。
 それには答えが出てこないと思うので、次に、それぞれの施政方針で言っていますから、この
言葉がいいか悪いかわかりませんが、何を考えて、何をして、どうやってきて、その結果として
どうであったのか、その自己判断としてできないということはおかしいと思うんですよね。その
点を含めてもう一度その辺についてお答えをお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) ただひたすら与えられた環境の中で努力してきたのみでありまして、
みずからのこと、議員のご質問の中に「優・良・可・不可」いずれかということが、私に対して
質問として問われているわけでございますが、これらにつきましても、市民の方々が私の足跡を
見ていただいてご判断をしていただければ、それでよろしいのではないかと思っておりますので、
ご理解を賜りたいと思います。
◇21番(橋襄典君) 単年度事業として予算を計上して結果として決算をする。それで評価
がどうであるか、そこだと思うんです。しかしながら、自分自身として果たしてどうだったんだ
ろうか、これが言えないのかどうか、これがちょっと情けないなと私は思うんですよね。
 どういうことかというと、市長自身、内部で約400人の職員と一緒になって事業を進めてき
て、積み残しもある、借金もしなくちゃならない。そういった経営をしている中においてどうだ
ったのか、これは判断、まだできないんですか。
◇市長(星野已喜雄君) いずれにいたしましても、朝に晩に一生懸命行政運営に取り組んでき
た経過のみでございまして、そういったご判断は市民の方々にしていただければ、それでよろし
いのではないかと思いますし、またその判断には私ども謙虚に甘んじて受けるつもりでございま
すので、よろしくご理解のほどをお願い申し上げたいと思います。
◇21番(橋襄典君) 市民の判断は議会の判断ですから、それは決算として認められたとい
うことですから、それはそれでそういう解釈もあるわけですからそれでいいと思うんです。
 それで、前に日経から出たデータで市長にお伺いしたことがあるんですね。これが2001年
の基準です。先ほども同僚議員から数値の話が出ました。その中で一番の問題というのは、20
01年の経常収支比率が85.3だったんですね。1年違っているからさっきの同僚議員と数字
は違うんですが、それで2008年が104.5、その前年度が107.0だったんですね。公
債費負担比率が、当時は16.96だったんですね。現在は19.6になりました。もう一つは、
先ほど人件費の問題が出たんですが、人件費比率は数値的に出ているのは2001年が20.2
3なんです。これはそんなに変わっていない、20.9になっていると思うんですが、私の数字
が間違っていたらあれなんですが、20.9になっていると思うんです。
 それは先ほどのやりとりの中に聞いていて、要するに歳出抑制をしながら分母を上げていかな
いとそれは変わっていかないんですね。合併によって何が数値的に具体的に出ているかというと、
10年間で職員の削減を70人しますと出ているわけです。恐らくその数字はそこまでクリアし
ていますよ。そのほかに市長答弁の中に、10人やめたとすれば5人ぐらい新規採用をしようと、
こういう調整をしているということなので、これはもうクリアできる、これは私は承知していま
す。今年度は23人やめて6人採用することは決定になっています。その中でその経常収支比率
がどういうふうに変わるかといったときに、104が多少変わると思います。あとは人件費の場
合はそうは変わらないが扶助費はどんどん伸びているんです。
 ですから、こういった状況、要するにその中で今、日経で出た数字が経常収支比率が全国の平
均が92.0なんです。そうすると、比較しても物すごい差が出ているんですね。ですから、健
全性、要するに80%を下回っている全国の自治体22市だそうです。それはどこでも同じ厳し
い財政状況なんですが、そういったことについて政策を持ってしないと、先ほど来の市長のやり
とりからすると、何か自然にこういうふうに減っていると。やはり仕掛けないとよくても悪くて
も結果は出てこないんです。
 ですから、職員を削減すれば、事務の中に今まで10人いた人が2人減ったところは8人でや
らなくちゃない。それにはどういう事務の効率化を図らなくちゃならないか、こういう政策がな
ければだめなんです。ですから、この課が薄くてもいい、この課が厚くてもいい、こうはいかな
いと思うんですよ。それで、職員は選択はできない。そういった中で住民のサービスをしなくち
ゃならない。円滑にやるためには、その政策がないとやっぱりだめなんです。
 ですから、行革の中には、先ほど申し上げましたように、人員の70人を削減するだけでみん
な抽象論、今回の見直しにおいてもそうなんです。ですから、どこをどういうふうにするか、歳
入の封筒の有料の広告、随分前に私は言っていますよ。一番トップで始まったのは横浜市なんで
すよ。もう一つおもしろいのは、税務関係の資料というのは、ダイレクトメールと違って破いて
捨てるわけにはいかないんです。これの方が価値がある。これをやってみなさい。もっと上がり
ますから。今まで市長が言ってきたことは10万円とか20万円とか100万円程度なんですよ。
この部分をすると倍ぐらいになるかもしれない。そのぐらいの目線を。
 もう一つは、役所に入ってくるマットのところをやると、これも結構効きますよ。ですから、
本当は小手先なんですよ。でもそれが歳入として入ってきた方がいい。ですから、政策というも
のは、絶対にこういうことをすると市民がよくなって所得がよくなってきますよという部分とい
うのはいっぱいありますよ。その点についてはいかがでしょうか。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
 午後3時59分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後4時05分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思います。
 先ほど議員、新しい採用が6人というようなことを申されていたようでありますが、保育士を
入れると8人でございますので申し上げておきたいと思います。
 なお、施政方針は平成22年度はまだ申し上げておりません。平成21年度のことではないか
というふうに思っておりますので、これも申し上げておきたいと思います。
 先ほどいろいろとご質問がございましたが、やはりいいことはやっていきたいと思っておりま
すので、今後、ご指摘された効果的なことについては、一生懸命取り組んでまいりたいと思って
おります。
◇21番(橋襄典君) 私は6人と聞いたもので6人と言っただけなんです。8人ということ
ですね。私は施政方針と言ったつもりではないんですが、要するに22年度の予算編成方針と言
ったつもりなんですが、それは言い間違えたことは、訂正させていただきます。
 それから、この行財政改革と公債費負担適正化計画、これについてこの計画どおり絶対やりま
すと、こういう考え方は出せますか。
◇市長(星野已喜雄君) 私はご案内のとおり、生身の人間でございますので、なかなか絶対と
いう言葉を使うことはできません。したがいまして、ただひたすら努力をさせていただくという
ことでご理解を賜りたいと思います。
◇21番(橋襄典君) 計画は具体的にいつまでと掲げていかないと、努力目標に対して甘く
なっちゃうんですよ。私もよく言うんですが、批判をくださいと。私もある人に言われました。
「おまえは何で自分の首を絞めるようなことを言うんだい」と。自分の目的を達成するためには
それを言わないとだめなんですよ。そのとき、目標に対してよかったか悪かったか、達成された
か達成されなかったか、これは理由づけにあると思うんですよ。
 ですから、どうかしても達成すると、それは当たり前じゃないんですか。市民の血税を使って
市民の住民サービスをする。そのためには確固たる予算を計上してその年度の最後にはそれを達
成する。
 この適正計画は市長はこう言ったんですよ。先ほどの同僚議員の質問にもあるんですが、ふれ
あい広場で、そのとき、これは見直しをしようと思った。ところが、住民要望にこたえて借金を
したわけです。そうすると、望郷ラインについてもそう、市長就任前のことかもしれないが、引
き継いで望郷ラインは合併によって2億7,500万円という30年度まで償還するわけです。
ですから、それは計画行政をするんだからその中に入ってやっていかなくちゃない。それでなお
かつ、住民のためにやむを得ず借金をした場合には、返済をする先行きを読みながらやる。それ
がクリエーターじゃないんですか。それと、特徴がそこになければ、先ほどの同僚議員に答えて
いるじゃないですか、地域特性を生かすとか、そういうことを言っているわけでしょ、魅力ある
行政づくりをやりましょうと言ったって、そこにあるんじゃないですか。ですから、この計画に
沿って断固として達成すると。いかがですか、もう一度。
◇市長(星野已喜雄君) 前段のご質問の中で、絶対という表現がございましたので、慎重に言
い回しをさせていただきました。繰り返し申し上げますが、絶対というのは、バックがきかない
ことになります。私も、あるいは行政の執行者もやはり人間でございますので、なかなか絶対的
なことまで断言するというわけにはいきません。しかし、議員がおっしゃっているように、一生
懸命強い決意でもって臨むことは当然のことだと思っておりますので、よろしくお願いをしたい
と思います。
◇21番(橋襄典君) ちょっと調子外れですよね。経常収支比率だって107になって、そ
れで給与の5%カット、これを含めながら結果としては104になってきたわけですよ。それは
要するに今、自治体が90%以下にしようというのが大体の目標にしていますよ。それにはそれ
なりの政策を持ってやらなければ、それは下がってこないんですよ。ところが、その年度の予定
までは今の非常に変わらない要素があるんですよ。そうすると、変わる要素というのは、とにか
く分母を上げるしかないんです。ですから、分母を上げるにはどうしたらいいんだ、どうしたら
いいんだと。方法はいっぱいありますよ。ですから、その方法は沼田市にとって本当にそれがど
うかということが出てくると思うんですよね。少ない経費で最大の効果を上げようといういい言
葉があるわけですから、それもこの中にうたっているんですから、それじゃ知恵を絞って、出て
きたらこういうのがあったというのがあるんじゃないですか。そういった具体的に答弁がないん
ですよ。そうすると、私だって納得しますよ。ですから、そういった部分が計画に対して、もう
一度同じ答えかもしれないですが、よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 計画は、議員の皆様方にお示しした形の中でその実現に向けて努力し
ていくということは当然のことでございます。
 なお、もろもろの施策の関係等については、やはり本市の特性を生かして、そして地域を活性
化し、あるいはまた一方においては現状の組織体系等のことについて検証を加えたりして、そし
て実態に即したものをつくり上げていくということが大切だと思っておりますので、よろしくお
願いしたいと思います。
◇21番(橋襄典君) 今、市長の言っているのは全くそのとおりなんです。ですから、人の
まねない、特徴的な独創的な部分というのが出てくるわけです。左も右も前も同じだったらこん
な創造なんていうのはないんですから、それを具体的に出すことが必要。
 それで、さっきちょっと飛んでしまったので、事務の問題、いろいろ振興局、いろんな問題が
出ていると思います。先ほど来、同僚議員の質問の中にもあったように、例えば簡素で効率的な
ということでなぜ企画から交流課ができたのか、来年、育樹祭が終わるのに何で課を上げるのか、
その中で何でできなかったんだろう。先ほどもこの設置の目的はどうですかと、その答弁を聞い
ていても余り明らかじゃない。課長がまずふえるわけです。振興局についても設置するのは構わ
ないですが、あれを見てください。上から物を落としたときストンと落ちていかない組織なんで
すよ。これは簡素で効率的ですか。ですから、言葉は非常にいいんですよ。だから、具体的にど
うしたらいいんですかということです。その辺の結果は同じかもしれないが、どういう議論をし
てきたんだ、研究をしてきたんだと、その点があったらお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 育樹祭の関係は、来年待ったなしということで設置をし、交流の関係
等については、やはりある程度、特化した形の中で今後、地元の活性化のために必要であろうと
いうことで対応を図ってきた経過がございます。今後、そういった流れの中で、例えば育樹祭の
関係等についても、来年が終了すれば、当然、これは縮減の方向になるわけでございますし、そ
ういうことでもって時の状況に応じて臨機応変に対応していくということが大事なのではないか
と考えております。
◇21番(橋襄典君) そんなことは当たり前のことなんです。ですから、現状で、要するに
組織を政策的に調整をしながら対応していくというのが普通じゃないんですか。一般的に、例え
ば沼田市役所から出て今言った実態を見たときに、おかしいなと出るのが普通だと思いますよ。
 それで、これも3月の議会が終わってから次に出てきているんです。だから、だれも議員はほ
とんど知らない。それは事業の立ち上げからプロセスまで市長は公開していくと言っている。そ
ういう点もそれによって1年なり2年なり、その組織で動いていくわけですから、そして、住民
に対応した行政サービスがあるわけですから、それはこう対応しますよというのは当然だと思う
んです。その点はいかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) いずれにいたしましても、そういったもろもろの状況の中にあって、
組織の関係等について当然、議会の方々にもご説明をしたりしてやっていくということは大切な
ことではないかと思っております。
◇21番(橋襄典君) だから、それをしなかったんです。決まってからやっていることなん
です。だから、今の市長の答弁と私の質問は食い違っている。それがこういうふうな形でいきま
すよ、だから皆さん、どうですかと聞かれたら構わない。聞かれても何もない。こういう決断を
しましたということもない。だから、その点が私はそういうふうに思っていますから、市長の言
っているのとは違います。
 その次に、沼田公園長期整備構想にかかわる課題の抜本的な見直しについて、これはそこにポ
ンといっちゃったんですが、その延長として目的に対して公園内の運動施設をどういうふうに取
り扱うか。それで、沼須の運動広場にいった。どういうふうにしなくちゃならないか。当時は土
岐邸を移転するために補助事業にするのはどうしたらいいかということで沼田公園長期整備構想
というので成り立ったんです。出発はそこですよ。そこからいろんな形、紆余曲折して、やはり
沼田城はつくろうという形にもなって二重櫓の問題とかいろいろ出てきて、それには公園内の運
動施設を整備していかなくちゃない。それで一番先に挙がったのはテニスコートの今のあれも少
ないし、大会もできないからというので利南に移転して、そして現在のところに行ったわけです。
それにはその前段をきちっと整理しないと、現代版でなかなかできませんよ。この前は市長は答
えてくれなかったですが、教育長は、もし向こうにテニスコートができたら公園内のテニスコー
トはつぶすと、当然なんです。それでは今の実態からするとなかなか難しいんじゃないですか。
ですから、現状の中でどういうふうに整理してやっていかないと、これは進みませんよ、はっき
り言って。そのために私は聞いたわけですから、いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) かつて先輩の方々が、ふるさと創生資金を活用されて本事業が計画さ
れて、しかも当時、大変マスコミ等もこれを大きく取り上げてきたということ、私も記憶の片隅
にあります。そういった中でいろいろと時代の変遷の中で今日を迎えているわけです。時代の実
態に即したとらまえ方をしながら公園の状況を見ていくということは、当然の成り行きかと思い
ます。今後、関係機関とよく連携をいたしまして今後の対応方を考えてまいりたいと思っており
ます。
◇21番(橋襄典君) 関係というのは、どこといつごろそういう協議をするんですか。
 それと、前に言ったんですけど、英霊殿の後ろ、穴があいていますよ。雨が漏っていますよ。
それは手だてしましたか。
 それと、この沼須の運動施設のところに、あれは絶対見直した方がいい。見直して前の予定ど
おり、私はいろんな考え方を持っていますが、エコの住宅だとか、太陽光だとか、太陽光からエ
ネルギーをとって充電して電気自動車にするとか、物すごい問題出てきますよ。来年は電気の時
代ですからそういった部分も含めて大局的に見直したらいかがでしょうか。その点、いかがです
か。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど、冒頭の質問でいつごろですかということについては、今後、
いずれにいたしましても、考えていかなければいけません。議員からいたしますと、日にちを明
確に設定しろということだと思いますが、慎重な答弁にさせていただきたいと存じます。
 それから、英霊殿の雨漏り等については、私自身はよく承知をしておりません。これらについ
てはまたいろいろとご案内のとおり、英霊殿そのものが非常に利根沼田の関係のことになろうか
と思いますので、早々に現場を見て、そして対応方を図る必要があるのかなと思っております。
 また、沼須の運動公園については、大胆なご提言をいただきましたが、今後、研究をさせてい
ただきたいと存じます。
◇21番(橋襄典君) あそこは利根沼田で持っていますから各市町村で研究しなくちゃなら
ないんですよ。関係団体というのはそこだと思うんですが、その辺、ちょっとわかっていなかっ
たようですが、いずれにしろ、そういったことをしないと、担当者は非常に頑張っていますよ、
沼須のところは。裏話を聞くと苦労しています。ただ、桁が違うじゃないですか。今度の7カ年
のその予定には入っていないんですよ。その以後だって億で買った土地が何も使わないで済んじ
ゃうんですよ。本当にそれは沼田市の死活問題として考えるべきです。これは要望しておきます
から。
 次に、グリーンベル21と街なか、商業振興ということなんですが、それと庁舎耐震相談、普
通、過去は耐震診断しないで庁舎の基金を積み立ててきました。しかし、財政が苦しいというこ
とで1年で取り下げて、今度は耐震したんだからその結果について金があるかないか、それでい
いか悪いか。要するに、市長名で「柏崎から銚子までこういう断層があっていつ何が起きるかわ
かりませんよ」とこういうふうに回覧板で出ているんですよ。それはおかしくないですか。ちゃ
んとこうありますよ。耐震診断の結果、通知表もありますよ。それでどうしようもない状況なん
ですよ。ですから、それについては小中学校の問題が優先、これは法律で決められている。でも、
この庁舎だってそれに準じるんじゃないですか。いつ何時、グラグラっとくればおかしいんです
よ。ですから、それについてうんと言うだけじゃ済まされないんじゃないですか、いかがでしょ
うか。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、いろいろと少子高齢化社会を迎えまして各方面の公
的な施設のあり方等も、ひとりこれは沼田市のみならず、関係方面でいろいろと検証されている
ようでございます。そういうふうなこと等、いろいろと考えてみますと、やはりひとりこの庁舎
のところの部分だけのもののとらまえ方で果たしていいのかどうかということもございますし、
これは全市的な大きな課題になります。合併をして約5年が経過しようとしていることもござい
ますし、そういうふうなことから非常に慎重にしているわけでございますが、やはり5万5,0
00市民の最もシンボル的なところでございますので、引き続き研究をしてまいりたいと思って
おります。
◇21番(橋襄典君) 5万3,000です。
 やっぱり耐震診断したことは、その結果として苦渋の答弁になるかもしれないがそれはきちっ
とやらないと、やっぱり難しいですよ。懇談会の中でも言っていましたよね。今までないんだか
らいいんだとか、それについて市長は同調していたんですよ。でも、それではこういう筋を通す
行政としてこういう結果が出た以上、それなりの答えを出しておかないと困るんじゃないですか。
 あと、グリーンベル21の問題、非常に先行きどうなるんだろう。昨日も一般質問の後、行っ
てみました。1階、あんなに南側の方、ボツボツあいちゃっているんですね。
 そこで、これもまた大胆な提案かもしれないが、外国では結構あるらしいんですが、もう何年
前になるでしょうか、郵便局の窓口業務をあそこに持ってきて、そうすると、公的施設として非
常にお互いにいいんじゃないかと思うんですね、それが一つ。
 もう一つは、昔の物産で産業会館をつくるというのがあったんです。例の久屋のところにまん
じゅう屋さんがあるんですが、あれの問題のときに、説明すると長くなっちゃうんですが、何か
そういう要望があったときに市は対応しますよと、こういうふうになっている。だから、空床対
策にもそう、先ほどの耐震問題についても、もしいろいろそれ以上のことがあるなら構わないが、
なければ、役所を移転をして都合のいいような考え方をとりながらやったときに空床対策になる
と思うんですよ。総体論からすると、プラスだと私は思うんですが、そういった点はすぐ即答は
できないかもしれないが、なるほどなと思うのかどうか、その点について市長、いかがでしょう
か。
◇市長(星野已喜雄君) 郵便局の話題、あるいはまた産業会館のことは、私はちょっと議員ほ
ど承知をしておりません。また役所の関係等についての検討だと思います。きょう、初めて議員
から具体的なこういったご提案をいただいたわけでございます。いろいろと研究をさせていただ
きたいと存じます。
◇21番(橋襄典君) 産業会館は、市長が議員のときにそういう話はさんざんいろいろ言っ
たんです。やむを得ず、議会側から出てきてあの場所をよしとして買ったんですよ。それはいい
です。それ、もしあったら答えてください。
 次にいきます。9月の一般質問で腹八分目と、こういうことを言ったんです。長野県の下條村
の少子化対策の問題、この辺、読ませてもらって研究しますと言ったんですが、その辺がどうで
あるか。
 それで、10月24日に江戸川区のところで地域からの少子化対策というのでありました。江
戸川区の多田区長さん、下條村の伊藤村長も参加していろいろやりとりしました。昨日も出てい
ましたが村営住宅の問題、これもどういうことをするかというと、職員の意識改革をして、例え
ば予算が100だとすると、それを経費カットして20なら20、その20を少子化対策をする
んですよ。そうすると、予算の財政の中でやりくりをして次から次へと住宅が今できています。
今これからもやる。それも補助事業を受けない。そうすると、余分なことを上位から言われなく
てやっていくというんです。すばらしい話が出ています。ですから、何かをすると借金をする、
補助金をもらうというのじゃなくて、その予算の中でやっていくと。
 もう一つ、今、子ども手当の問題があるんですが、0歳から3歳というのが非常に大事だと。
これを引きずって中学校、高校、大学、成人まで持っていってしまう。だから、結婚すると、そ
ういった部分が影響が出てくるので、私たちは0歳から3歳をきちっとやれるような社会システ
ムをつくりたいと、こういうふうな話がありました。それと同時に、少子化も2.04になって
います。そういった点についていかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 矢継ぎ早のご質問でなかなかうまくご答弁ができるかどうかわかりま
せんが、腹八分目ですか、長野県の関係でございますが、これについてはいろいろと読ませてい
ただきました。すごいことだなと思って受けとめております。
 また、後段の江戸川等で行われたシンポジウムについては熟知をしておりません。きょう初め
て承ったわけでございまして、今後、これらについても研究させていただきたいと存じます。
◇21番(橋襄典君) 時間がないのでどんどん走っちゃいます。
 実は昨日、同僚議員の質問の中に、10時から「ルビコンの決断」ということで木村秋則さん
の無農薬リンゴ、涙しながら見ていました。このビデオというのはいろんなところに出ています。
新聞もありますが、これはすばらしいものですよね。本当に命をかけた無農薬リンゴです。これ
はこれだけでなくてまだいっぱいあるんですよ。無農薬というと、そんなもの、できないやと、
こういうことを言う人がいるんですが、岩澤信夫さんといって生き物の豊かな田んぼ、不耕起栽
培なんですね。耕さないんですよ。もう一つは、冬期湛水というんですか、冬場に水を入れてお
くんですね。それをやることによってイトミミズが出てきたり、いろいろな生物が出てきたり、
それで雑草が比較的出なくなったりいろんな問題が出ています。この人は千葉の人なんですが、
全国からそういう弟子が出てきて今、物すごくやっているんですね。トキなんかもそういう形を
とりながらやっています。ですから、できないんじゃないんです。やらなきゃだめなんです。そ
ういう挑戦をする形をとらなくちゃならないということが一つ。
 それと、9月にも申し上げましたように、きのうも言っていましたが、農業と観光、それにプ
ラス商業を加える。今、市長ですから農業の6次産業というのはご存じだと思うんですが、生産、
加工、販売、サービス、第1次、第2次、第3次をあわせて出てきたのが6次産業ということで、
農業は、悪い言葉で言うと、昔は土百姓、今はどうするかというと、営業ということがこれに加
わるわけですから、それによって農産物の直売所をやればいいんです。その中にアイデアなんで
す。それがクリエイティブなんです。こういったことをやることによって付加価値も上がって農
業が生き生きしている。
 薄根地区もそうなんですが、今回、11日の地域農政で米の問題が出ます。食味値がどうであ
るか、5日の日も市長出られるそうですが、そこでも競争がありますが、特Aという81%以上
になっている人が薄根でもいるんですよ。ただ、そこに何が足りないか、営業なんです。付加価
値を上げた形のサービス、ご存じだと思うんですが、ノニ栽培でつくった米を売る。初めは60
0円で出ていたんですがちょっと高いなと思ったら500円になったそうです。その米も食味検
査をして本当にどうであるかということを今度やらせていただきます。
 そういったことで、今、全国でコシヒカリを変えていこうと、そこまで考えています。今、魚
沼のコシヒカリだって残っているんです。そういう時代でみんな切磋琢磨して努力している。で
すから、それが行政、要するに行政と営農指導する農協もそういうリーダーシップをとっていか
ないと、なかなかこういった生産者が飯が食えない、こんなおかしい話、それはそういった中で
打破していかないとなかなかできないんじゃないか。
 いろいろ言ったんですが、その点について、市長、いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 余りにも長いので、私もどういうふうに答弁をしていいか、なかなか
難しいなと思いながら承りました。
 ただ、終局的には、一連の議員がご指摘されていることは、例えば無農薬のリンゴの先生もよ
く承知をしておりますが、結局そこに寄って立つ方の命をかけたという言葉がありましたが、結
局やる気迫のある方が存在をしていたということだと思います。行政が誘導をするということに
は一定の限界があろうかと思います。したがいまして、私どもからいたしますと、そういった意
味のことの誘発をするための努力は、今後とも展開してまいりたいというふうに思っております。
 また、お米の関係につきましては、隣接の市町村に負けるわけにはいかないというふうに思っ
ておりますし、私も精いっぱい生産者を応援してまいりたいというふうに思っております。
◇21番(橋襄典君) 菜の花プロジェクトのことも言いたかったんですが、きのうの同僚議
員の話じゃないですが、最後に、これは市長が就任して5月21日に市民参画で元気なまちをと
言ったんですね。きょうの一番先の同僚議員も言っていたように、その政策をするプロセスから
全部市民参画をしてやってきたと。それでもう8年が終わろうとしている。具体的に一向にここ
に出てきていないんです。ですから、そこをお聞きしているんです。
 これが14年6月23日に「週間利根」に出ていたやつです。「不惜身命の気概で沼田市政、
星野已喜雄市長の施政方針」とあるんですが、その中でいろいろすばらしい話、ここに出ていま
す。じゃ、具体的に今、こうやって重ね合わせたときにずれがあるんです。ずれというのは達成
していない。ですから、予算のときに施政方針が出るんですね。全く同じパターンなんです。要
するに22年はこういう形に独創的にやっていくんだよというのを施政方針に挙げるべきなんで
す。前に第五次総合計画とは身の丈と、矛盾を感じませんかと聞いたが、矛盾を感じませんと言
っている。感じないのはおかしいんですよ。だって総合計画、絵にかいた餅に近いじゃないです
か。進行形がなかなか難しい。その中で身の丈というんだから、自分の今のやむを得ないが実力
の範囲内でやっぱりやっていかなくちゃない。だから、建設事業、今ほとんどなしですよ。でき
ない。そうすれば借金はどんどん減っていきますよ。標準財政規模というのは170ですよ。そ
れよりも上というのは減らないということなんです。ですから、その辺はアカウンタビリティー
という説明責任をして、それでしょうがないという形でやっていかなければならないというふう
に思います。その点について、いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) なかなか難しいご質問でございまして、170億円の方に到達しろと
いうふうに議員はおっしゃっているようでございますが、一方においては公共事業がこれでいい
のかということを言われて、実態問題として分析をいたしますと、それは客観的には相矛盾する
内容に実はなるわけでございます。私どもからいたしますと、大変厳しいこの財政を、一日も早
く他の市の同僚の市と同じぐらいの、あるいは群馬県の平均以下ぐらいのところまで持っていく
べく努力をしている経過の中で、今日、非常に悩み、そして努力をしているところでございます。
 いずれにいたしましても、ご指摘されたことにつきましては、謙虚に受けとめながら今後の対
応に処してまいりたいと思っております。
◇21番(橋襄典君) 前にも申し上げたんですが、「もっと知りたい、ことしの仕事」とい
うんですね、ニセコなんですよ。この1年間の事業を予算からこういう形にしますというので全
戸配布。これは私は部外者だから1,000円で買ったんですが、この中にこういうことがある
んです。「予算説明書、もっと知りたい、ことしの仕事をお届けします。町の予算は本来、町民
の皆さんのものであり、行政に毎年度の予算を皆さんにわかりやすく説明する責任があります。
そこでこの冊子では、法律で定める通常の予算書では伝えきれない予算の具体的な内容を町民皆
さんにわかりやすくお知らせするために作成したものです。ぜひこの予算書を手にとり、皆さん
の税金がどのように使われているのかをお確かめください」と、こういうんです。
 ですから、私は、こういったものを各課から予算で出てきたものを公的場所に置いていつでも
市民の皆さんが見えるようにしてみたらどうですか。全部1カ所でやったら難しい。各課で予算
を上げてきたものをつくってコピーすれば大したことはないんですよ。そういったものを公的施
設の方へ、それ以下でいうと公民館あたりに置いて、来たときに「ああ、どうなんだろう、私は
薄根だから薄根はどうなんだろうとか、子育て支援についてはどうなんだろう」と、こういうの
が出てきます。これをやったら市民が市長に対してうんと信頼が出ますよ。その点、いかがでし
ょうか。
◇市長(星野已喜雄君) ご提言が市民に市の予算関係のところを知ってもらうことは結構なこ
とだと思います。広報を通しても予・決算等も披瀝をしているわけでございます。できるだけの
環境の中でできることは市民へのサービスでございますので、できるだけ実践に結びつけていく
ことが大事だと思っておりますので、今後、検討させていただきたいと存じます。
◇21番(橋襄典君) これをやるんですか、やらないんですか。検討の意味はどういうこと
ですか。
◇市長(星野已喜雄君) 検討させていただきたいと存じます。
◇21番(橋襄典君) 検討というのはわからない。ですから、やる方向で検討するんですか。
◇市長(星野已喜雄君) いずれにいたしましても、市民にいろいろと承知をしてもらうことは
大変結構だと思いますので、今後、検討させていただきたいと存じます。
◇21番(橋襄典君) 全く情けないですね。その辺、答えればいいじゃないですか。これや
れば物すごいですよ。そんなに重荷になりませんよ。それはごもっともですと言ったって、執行
者がやると言わなくちゃできっこないじゃないですか。絶対やった方がいい。もう一度答えてく
ださい。
◇市長(星野已喜雄君) いずれにいたしましても、当然、そういったことはいろいろと予算も、
そういう意味では場所も伴ってまいります。繰り返し申し上げたいと思いますが、市民にそうい
った諸状況を知ってもらうことは大変結構なことであろうと思っております。他市の事例もよく
参考にさせていただきまして検討させていただくつもりでございますので、ご理解をいただきた
いと思います。
◇21番(橋襄典君) しつこいようですが、自分が発するときはいろんなことを言うんです
よね。それでは、子ども議会で物すごい質問が出ていますよ、優しくですがね。あれは非常に重
たいですよ。それに市長は答弁しているわけですから、そういったことも含めてよく、自分の懐
から金を出しているわけじゃないですからね。市民の血税を持ってやっているわけですから、そ
の説明責任と行動等が絶対必要だと思うんですが、これ以上出ないかもしれないですが、最後に
お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 子ども議会の質問に対する答弁も全庁挙げて対応を図り、しかも、そ
の答弁書にはこちらの一般質問の中で議員がご質問されると同じ重みを持って答弁をさせていた
だいているつもりでございます。したがいまして、それは議員の皆さん方のご質問に対する答弁
と、いわゆる子ども議会でもって質問されている方々に対するお答え、これは整合させていただ
いております。したがいまして、そういう意味では極めて子ども議会のご発言は重いものである
と受けとめておりますし、また、当然、執行部、つまり私どもの関係部課にもそういったことで
対応させていただいておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    第2 延  会
◇議長(布施辰二郎君) お諮りいたします。
 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。
 これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(布施辰二郎君) ご異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決し
ました。
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は7日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労さまでございました。
    午後4時43分延会
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