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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成22年第1回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号

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平成22年第1回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号
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議事日程 第2号
平成22年 3月 5日(金曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
       ―――――――――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
       ―――――――――――――――――――――――――――――
出席議員(25人)
       1番  真下 恭嗣君      2番  田村喜久子君
       3番  坂庭 直治君      4番  石井 紘一君
       5番  鈴木 圭子君      6番  金子 一弥君
       7番  小野 要二君      9番  高柳 勝巳君
      10番  布施辰二郎君     11番  片野 彦一君
      12番  宇敷 和也君     13番  相田 昌夫君
      14番  久保 健二君     15番  星野  稔君
      16番  大島 崇行君     17番  山ア 義朗君
      18番  大竹 政雄君     19番  井之川博幸君
      20番  大東 宣之君     21番  橋 襄典君
      22番  石田 宇平君     23番  星川嘉一郎君
      24番  牧野 保好君     25番  星野佐善太君
      27番  金井 康夫君
欠席議員(1名)
      26番  井田 孝一君
       ―――――――――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
  市  長      星野已喜雄君   副 市 長       林  義夫君
  白沢町振興局長   根岸 恒雄君   利根町振興局長    郷原 重雄君
  総務部長      大嶋 政美君   民生部長       田村 澄夫君
  経済部長      小池 一夫君   建設部長       須藤 一夫君
  街なか対策部長   松井完一郎君   白沢町振興局次長   入澤 完司君
  利根町振興局次長  山口 芳久君   総務課長       栃原 豊彦君
  会計管理者兼会計局長村沢 博行君   教 育 長       津久井 勲君
  教育部長      町田 哲男君   庶務課長       金子  朗君
  監査委員事務局長  水田  修君
       ―――――――――――――――――――――――――――――
議会事務局出席者
  事務局長      小林有一郎    次長兼庶務係長    繻エ 正美
  議事係長      加藤 英臣    副 主 幹       地野 裕一
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    午前10時開議
◇議長(布施辰二郎君) これより本日の会議を開きます。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    第1 一般質問
◇議長(布施辰二郎君) 日程第1、一般質問を行います。
 通告順序に従い、順次質問を許可いたします。
 最初に、金井康夫議員。27番。
〔27番 金井康夫君登壇〕
◇27番(金井康夫君) おはようございます。
 本日は午前中ということでございまして、大変お忙しい中、多くの傍聴の方々、まことにあ
りがとうございます。
 今回、一般質問につきましては、通告のとおり、大きく分けまして5点をさせていただきた
いと思います。
 どうか、市長におきましても、沼田市民が元気になるような答弁をよろしくお願い申し上げ
まして、早速でございますけれども質問に移らせていただきたいと思います。
 まず最初に、2期8年の政策の実績、総括について質問させていただきたいと思います。
 現在、第五次総合計画が策定され市政運営に取り組まれているわけでございますけれども、
大変財政が逼迫している中、就任から8年が経過するわけでございますけれども、市長の掲げ
る施策の実績をどのように総括されているのかお聞かせいただきたいと思います。
 次に、市長3期目出馬についてお聞きいたします。
 市町村合併をいたしまして、折り返しの年となったわけでございますけれども、3期目出馬
への考えについてお聞かせいただきたいと思います。
 3点目といたしまして、マニフェストについてお聞きいたします。
 過去2回の選挙でマニフェストを作成しなかったわけでありますけれども、マニフェストは
市民との約束であると思いますけれども、今回は作成するのかどうかお聞かせいただきたいと
思います。
 4点目といたしまして、振興局制度についてお伺いいたします。
 12月議会におきまして、私が提案者となりまして議員提案を行いました。結果については、
皆さんご承知のとおり、大変残念な結果であったわけでございますけれども、この結果を受け
て市長の見解についてお聞かせいただきたいと思います。また、現在の財政状況からして、今
議会から当局側から条例改正提案すべきだと思いますけれども、当初の約束のとおり、このま
まこの振興局制度を継続していくおつもりなのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
 最後に5点目でございますけれども、グリーンベル21についてでございます。
 こちらにつきましては、今朝の読売新聞でもでかでかと載っていたわけでございますけれど
も、本日の傍聴者、グリーンベル関係の方々もいらっしゃるわけでございます。大変、グリー
ンベル関係者におきましては、夜も眠れないほど大変不安な状況だと思うわけでございますけ
れども、これらのAコープが撤退を示しているようでございますけれども、沼田市としての対
策についてお聞かせいただきたいと思います。
 以上、5点についてでございますけれども、明解なる答弁をお願い申し上げたいと思います。
よろしくお願い申し上げます。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの金井議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、沼田市政について、2期8年間の政策の実績・総括について、第五次総合計画が策定
され市政運営に取り組まれていますが、財政が逼迫している中、就任から8年が経過するが、
市長の掲げる施策の実績をどのように総括されているのかについてでありますが、平成14年
5月に市長就任以来、8年が経過しようとしております。
 この間、三位一体の改革、平成17年2月には旧白沢村及び利根村との市町村合併、そして
平成18年度には、まちづくりの将来像を「水と緑の大地 田園空間都市」とした第五次総合
計画を策定し、その実現に向け、各施策に取り組んできたところであります。
 近年におきましては、いつ底を打つか見通せない経済の状況、また、国における政権交代な
ど、目まぐるしく社会情勢が変化する中、多様化・高度化する市民ニーズ、少子高齢化への対
応、社会保障費の増加など、非常に厳しい行財政運営を余儀なくされているところであります。
 しかしながら、かねてからの懸案であります大きな事業や、待ったなしの行政需要や市民要
望に対して、市民の皆様にご理解・ご協力をいただき、その対応を図りながら、市民生活の向
上と明るく元気なまちづくりに向け、努力傾注をしてきたところであります。
 世界的な時代の要請として、地球温暖化に伴う環境問題が大きく取り上げられる中、本年1
0月には、「第34回全国育樹祭」の本市での開催が実現されます。また、数年来努力してま
いりました都市間交流推進の中で、環境問題にかかわる実が確実に前進してきたことは、関係
する皆様の労を多とするところでありますが、これらの取り組みを初めといたしまして、今後
も、市政執行の先頭に立ち、職員一丸となって明るく元気なまちづくりを進めてまいりたいと
考えております。
 次に、市長3期目出馬について、市町村合併5年目となりましたが、3期目出馬への考えに
ついてでありますが、平成17年2月の旧白沢村及び旧利根村との市町村合併によりまして、
新市として、一体感の醸成と個性あふれる地域づくりに努めてきたところであり、さらに現在、
第五次総合計画の施策の大綱に沿って、明るく元気なまちづくりに向け、各施策に取り組んで
いるところであります。
 3期目の出馬への考え方につきましては、後援会の総意を真摯に受けとめまして、先般、3
選を目指して出馬することを決意したところであります。
 次に、マニフェストについて、過去2回の選挙でマニフェストを作成しなかったが、マニフ
ェストは市民との約束であると思うが、今回は作成するのかについてでありますが、平成19
年の公職選挙法の改正により、地方選挙のうち首長選に限り、選挙管理委員会に届け出た2種
類以内のビラの配布が可能となったものであります。
 したがいまして、本年4月に予定されている市長選における選挙公約としてのマニフェスト
につきましては、現在、関係者と検討しているところであります。
 次に、振興局制度について、12月議会での議員提案の結果について市長の見解は、につい
てでありますが、さきの12月議会におきまして、沼田市、利根郡白沢村及び同郡利根村の廃
置分合に伴う地域自治区及び地域自治区の区長の設置に関する協議により定められた事項を変
更する条例の制定が議員提案され、審議の結果、否決となったものであります。
 審査を付託された総務文教常任委員会の本会議における委員長報告、また、賛成討論、反対
討論をされた議員のご意見につきましては、重く受けとめ、今後の対応に処していく考えであ
ります。
 次に、現在の財政状況からして今議会で当局側から条例改正提案すべきと思うが、このまま
継続していくのかについてでありますが、さきのご質問にお答え申し上げましたとおり、議員
の皆さんのご意見につきましては、重く受けとめているところでありますので、今後の対応に
つきましては、合併協議の経過を踏まえ、各関係者のご意見を体し検討を進めてまいりたいと
考えております。
 次に、グリーンベル21について、Aコープが撤退を示しているようだが、対策についてで
ありますが、Aコープの撤退につきましては、株式会社エーコープ関東から沼田都市開発株式
会社に対して5月28日をもって閉店したい旨の意向が伝えられ、このことについて、現在エ
ーコープ関東と沼田都市開発との間で協議を行っているところであると沼田都市開発から伺っ
ているところであります。
 今後におきましても、沼田都市開発と連携を図りながら、その情報収集に努めてまいりたい
と考えております。
 以上申し上げまして、金井議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇27番(金井康夫君) それでは、再質問に移らせていただきたいと思います。
 まず、1点目の2期8年目の政策の実績と総括についてでございますけれども、先ほどの市
長のお答えですと、いろいろ合併も行ったり、ことしの育樹祭をやったりとか、また、新年度
におきましては、都市間交流、これは新宿区とだと思うんですけれども、交流を深めるという
ようなことでございます。皆さん、市長ご存じのとおり、市議会議員を経験して、また、県議
会議員を経験して、また現在、2期8年市長を経験しておりまして、およそ30年間政治に携
わっているわけでございますけれども、市長自身、政治にとって必要なものは何だとお思いな
のか、最初にお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 マックス・ウェーバーの「職業としての政治家」という大変有名な大著がございますが、こ
のところによりますると、やはり情熱と判断力と責任感ということが明確にうたわれておりま
して、この名著は、古今東西問わず、各政治にかかわる方々には大変含蓄のある言葉として受
けとめられているのではないかというふうに思っております。
 私もそういった意味では、この言葉は大変重要視してまいってきた経過がございますので、
ご理解をいただきたいと思っております。
◇27番(金井康夫君) 市長のお考えですと、マックス・ウェーバーを取り上げまして、情
熱と責任感と判断力だということでございますけれども、私も一つ例に挙げさせていただきま
すと、中国の論語の孔子が政治に必要なものは「食を足し、兵を足し、民これを信ず」と。食
と兵と信が必要だということを孔子が唱えております。この食というのは、現代に変換します
と潤沢なる財政のことを言っているのかなというような気がしております。また、兵を足しと
いうことございますけれども、この兵というのは、まさに沼田市職員の力のことを言っている
のかなと思います。また、最後の信は市民に対する信用があるのかどうか、こういうものが必
要なのかなということを当時の中国の孔子が唱えたんだと思います。その中で、市長にもう一
つ質問させていただきたいのは、食と兵と信、この三つの中で強いて一つだけ選ぶとしたら、
何をお選びになるのかお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) それぞれ大変重要なところを金井議員はご提言されておられまして、
どれをとっても甲乙つけがたい、大変重要なご提言であると思っております。特に、東洋の古
典には経世済民という非常に四文字熟語の政治にかかわる言葉がございまして、このことが非
常に重要な位置を占めておりまして、そういう意味では議員がご指摘された関係の三つは網羅
されているのではないかというふうに私は受けとめておりますが、強いて挙げるならば、やは
り「信」ではないかというふうに受けとめております。
 いずれにいたしましても、甲乙つけがたい、どれも大変重要なことであるなというふうに思
っておりますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇27番(金井康夫君) 今回、この三つを挙げさせていただいたわけでございますけれども、
市長は甲乙つけがたい中で、強いて選ぶとすれば「信」だということでございますけれども、
まさに孔子も「信」を選んだんです。何を私が言いたいのかというと、これこそまさに「信な
くば立たず」という言葉の由来なんです。ですから、信用があれば、お金がなくてもお金を貸
してくれるんです。信用があれば職員はどんなつらい仕事だって汗水垂らして一生懸命頑張る
んです。ですから、信用があれば、それらのことを全て網羅できるということを孔子はうたっ
ているんです。今現在、この沼田市、市長は30年間政治に携わったわけでございますけれど
も、沼田市民にとって信用を築けているのかどうか、そちらについてお聞かせいただきたいと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) このことは昨年の議会でも同様な趣旨のご質問があったやにも私は
今思い浮かべておりますが、やはり、これらについては、市民の方々が私に対してどういう勤
務評定をされているのかについては、市民の判断にゆだねるということになろうかと思ってお
ります。
 したがいまして、私の方の立場からいたしますと、ただひたすらこの8年間、少なくとも市
長という立場にあるならば、一生懸命市民の安心安全のために、あるいはまた市の発展のため
に努力傾注してまいったということを申し上げておきたいと思います。したがいまして、そう
いったいろいろなご判断は市民の方々がされるということを私どもは謙虚に受けとめていく立
場ではなかろうかというふうに受けとめております。
◇27番(金井康夫君) 市長のお答えですと、市民の方々の判断だということでございます。
昨年、実は中心市街地まちづくりシンポジウムというのがあり、選挙権のない子供たちが発表
を行いました。利根実の高校生、利根商の高校生、尾瀬高校の高校生、沼田女子高校の高校生。
 この中で、特に沼女の女子高生、まだ10代ですけれども、アンケートの中で、「あなたは
今の暮らしに対して満足していますか」というアンケートをしたんです。その結果、「不満」
と答えた高校生が76.8%です。「いいえ」と答えた高校生が23%です。それから、この
沼女の高校生たちは、「将来沼田市に住みますか」というアンケートを行いました。このアン
ケート結果ですけれども、「沼田市に住む」という「はい」と答えた割合が13.2%です。
「いいえ」が36.8%です。「わからない」というのが50%なんです。ですから、「いい
え」もしくは「わからない」が86%、「沼田市に将来あなた方は住みますか」と、10代の
子供たちはこういうアンケート結果を出したんです。
 ですから、そういうような意見を受けて、私もいろいろな活動をしていて、いろいろな若者
と会うんですけれども、このアンケートを踏まえて、沼田市は水もあるし、空気もいいし、自
然もあるし、また、食べ物だって野菜も豊富にあるし、果物だってたくさんあるわけなんです。
そういうような中で、「何が沼田市にとって不満なんですか」と聞きましたら、「いろいろあ
るけれども、10年、20年後に沼田市に帰ってきても、希望がない」というようなことを言
ったんです。沼田市に帰ってきても、希望がないんです。いろいろなものはあるけれども、一
つ挙げるとすれば、さっきの信用じゃないですけれども、希望がないというような答えを言わ
れたんです。ですから、そういうようなことも踏まえて、市長自身の率直なご感想をお聞かせ
いただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただいま、金井議員の方から先般の若者のシンポジウムの関係から
分析をされまして、そして、将来を担う若者が大変沼田に対していろいろと希望が見出せない
というようなアンケートの様相があるというご提言だったかと思っております。
 こういったアンケート等については、いろいろとわからないというのが50数%あったとい
うことから、これらが全て「いいえ」の方に分類されるのか、あるいはまた「住みたい」人の
方に分類されるのか、突き詰めてまいりますと係数の状態というのはまだまだ分析の度合いが
必要なのではないかというふうに思っております。したがいまして、そういう意味ではいろい
ろと事情等を説明すれば、また違った結果にもなっていたのではないかというような推理も働
くわけでございます。
 しかしながら、今おっしゃられるように若者が希望を持てないというような声があるという
金井議員の日々のご活躍の中にあって、そういうことが漏れ承る場面が多いというご提言でご
ざいまして、このことについては、私ども行政執行の立場からいたしますと、大変責任も感じ
なければいけませんし、反省もし、今後の対応に処していかなければならないと思っておりま
す。
 ただ、申し上げるならば、2点申し上げたいと思っておりますが、私は若かりしころ、郷里
に帰ってまいりましていろいろと地元で文化運動を展開しておりました。そうしたときに、行
政、教育委員会等には一切お世話にならないという自立の道を選択しながら私どもは文化運動
を展開してきた中で、大きな輪の広がりを持ってまいりました。そこには若者の持っている特
有の将来を担う、あるいはまた希望をがっちりと持って頑張るという、ある意味においてはハ
ングリー精神に満ちあふれていたところもございました。また、一方におきまして、現時点の
状態から申し上げますと、明日いよいよ新宿区と環境関係のカーボンオフセットの調印式が締
結をされるという、まさにこの21世紀をリードする環境の関係等について、県内の市町村の
中にあってはトップを走った形の中で展開するという新しい光明もこれまたございます。つま
るところ、いろいろな状況があろうかとは思いますけれども、突き詰めてまいりますと、個の
持っている生命力がいかにその場その場で躍動してくるかというところに私は希望という光明
が見えてくるのではないかというふうに思っております。
 したがいまして、議員がご指摘されておりますように、いろいろなご不満のある若者の声を
今まさにご提言されたわけでございまして、しっかりとこれらを受けとめて、先に向かって努
力傾注していかなければならないと思っております。今後とも議員のご指導をよろしくお願い
を申し上げたいと思っております。
◇27番(金井康夫君) 先ほども市長のお答えですと、わからない部分が50%あると。こ
の内容については分析しなければなかなかわからないのではないかというようなご答弁でござ
いますけれども、これはあくまでも沼田女子高校生のアンケートですから、その方たちがやっ
た中で、中身については行政の部分が詮索するということもいかがなものかなというような気
がしております。
 また、市長の方ですと、当時、若者のころは地元で文化活動をやって、自立の道を歩んだん
だというようなお答えでございますけれども、当時は多分昭和40年代でありますから、昭和
40年代というのは右肩上がりの経済成長の時代なんです。今、平成22年になって経済はど
ういう状況かといえば、自立できるような、そんな余裕がないんです。今の若者は。ですから、
実際若者たちに会って、時給800円で一生懸命やっている人間が、生ビール1杯飲むのに一
生懸命働いているんです。
 そういう状況を踏まえて、当時の昭和40年代の右肩上がりの経済状況と、今は右肩下がり
で底がまだ見えない状況で、トンネル掘っていたってですね、出口が見えない状況なんです。
こういう状況の中で若者たちが「それぞれ自立をしてください」と言っても、なかなか現状で
は厳しいんじゃないかなというような気がしております。
 また、特にこの12市の中で、いろいろな市があるわけでございますけれども、沼田市の現
状というのは12市の中でも下から数えて何番目なんです。ですから、そういうことも踏まえ
て、ぜひとも若者の声を聞くのであれば、今回のこのアンケートを踏まえて、市の方で責任を
持ってそれぞれのアンケートをとり行ったらどうかなと思いますけれども、そちらについてお
聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろとご指摘されておられますが、当時昭和40年代の後半か
ら50年代の初めでございましたが、オイルショック等もあって、経済的に決してよい状況で
はありませんでした。私もみずからがアルバイト生活をしておりましたのでよく承知をしてお
りますが、時間給約200円前後、150円から200円くらいだったでしょうか。そういっ
た中で、現在は800円からでしょうか。そういったことの中で非常に、そういう意味では大
変厳しい状況の中にあって、できるだけ公のところにいろいろとゆだねるというのではなくて、
できるところはしっかりとやることによって、そして乗り越えていく。そうすると、かなりの
活力が見出せていたという状況がございます。
 具体的なことを申し上げますと、朝市もやってみました。6時開会でありますが、おおむね
5時半からお客が殺到いたしまして、大体もう6時半となるとすべて売り切れておりました。
ミニコミというものも出してみました。これらについても全部ボランティアでやってみました。
そういうようなことを思いますと、やはり個の持っている特性というものが生かされるような
ことを側面的に応援していくということが大事なのではないかと思っております。
 ただ、行政の立場からいたしますと、公共の福祉増進のために行政があるとするならば、そ
ういった時代の流れの中にあって、若者が非常に今大変な思いをしているということについて
は今後しっかりと応援をし、また適切な方向に私どもがいろいろな意味で応援をさせていただ
くということは決してやぶさかではありませんし、これは行政に与えられた使命かと思ってお
ります。
 したがいまして、私は、この節大変生涯教育とか生涯学習ということを強く前に出して申し
上げておるわけでございますが、やはりみんなで頑張って、そしてお互いが胸襟を開いて勉強
し合っていこうという形の中で、今議員の言われていること等について、一つずつ解決のため
のスタートが切れるんではないかというふうに思っております。なお、いろいろとアンケート
等の分析のお話がございましたけれども、私どもからいたしますと、そういったいろいろな諸
般の事情等につきましては、各関係部課を通して分析をし、そして今後の対応に処していかな
ければならないというふうに思っております。
◇27番(金井康夫君) この関係については、これ以上やってもあれなんですけれども、一
言申し上げたいのが、今の立場の弱い若者は市長ほど生命力はないです。市長はもうバイタリ
ティがすごいですから。ですから、市長の器で考えていただいても、なかなか本当に立場の弱
い方々の気持ちというのはなかなか厳しいところがありますから、ぜひとも行政で手を差し伸
べることができるのであれば、積極的にやっていただきたいと思います。
 また、今回、2期8年の総括として第五次総合計画を現在策定して、実施中であるわけでご
ざいますけれども、この第五次総合計画というのは、沼田市の最上位計画なわけです。ですか
ら、この第五次総合計画によって10年先は、沼田市民の一つの生活スパンが決まるわけなん
です。
 その中で今回、その中身を合併して5年を経過したわけでございますけれども、当初の計画
どおりいっているのかといいますと、計画どおりいっていないわけなんです。合併特例債とい
うのが当時168億円来るというものが、4分の1になったんです。40億です。当初ですと、
1年間に普通建設事業費というのは33億円くらいやる計画だったんです。10年間。330
億、毎年やるわけだったんです。ですから、利根沼田の土建業者、あるいはそれで働いて雇用
費をもらっている従業員の人たちも「今後、沼田市はよくなるんだ、貧乏同士でも合併しよう」
ということでやったわけなんですね。はっきり申し上げまして。
 それで、合併特例債というものをもらおうと思ったら、国の方針が変わって4分の1しかも
らえなくなったと。現在の状況を見ると、第五次総合計画を見ると、毎年8億円くらいしか使
えないんです。当初、33億だったものが8億円ずつしか使えなくなったんです。この結果ど
うなったのかというと、ばたばたと地元の建設業者が倒産し出したんです。ここ5年間でばた
ばた倒産し出したんです。ですから、現在遂行している第五次総合計画について、今後まだ残
り5年間あるわけでございますけれども、この計画を見直す気持ちはあるのかどうか、そちら
についてお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 金井議員の、地元の経済を憂い、そして合併の経過を踏まえた、大
変重みのあるご発言というふうに私は受けとめました。私も、実は県会議員在任中に利根沼田
のような面積が広くて、そして人口の少ないところは、どうしてもA地点からB地点までの距
離感がありますので、社会資本整備というものはやはり公がきちんとすべきではないかという
立場にございました。
 したがいまして、私の記憶によりますと、沼田土木事務所がマキシマムのときに約165億
から170億の事業費を抱えていたというふうに受けとめております。当時、沼田市も大変公
共事業を出しておりまして、私の記憶に、これはあくまでも記憶に頼っておりますので数字の
錯誤があったらまことに申しわけないわけでございますが、50億円前後の公共事業が出され
ていたのでないかと思っております。
 しかしながら、現時点でいろいろと見ると、沼田土木事務所が約30億から40億、当時の
5分の1くらい。市におきましても、やはり公債費の適正化計画等があって、非常にそこのと
ころは堅実にやらざるを得ないということが宿命として覆いかぶさってきましたもので、そこ
のところは慎重にしてまいりました。そのことが建設会社の方々にそういう意味では大変な状
況をつくってきたかなというふうに思います。
 しかしながら、現在の国政のテーマが「コンクリートから人へ」という大きなテーマがあり
まして、非常にそういう意味では、どちらかというと人に光を当てた展開になってきていると
いうことがございます。こういうようなことをとらまえるときに、やはり、右肩上がりでいい
ときにある程度厳しい状況を想定した内部改革というものが求められていたのではないかなと
いうようなことも、今、真摯に受けとめております。
 しかしながら、たしか、平成12年だと思いますけれども、47都道府県の中で和歌山県に
次いで群馬県が地元企業を優先すべきだということを決議をしております。それは、私が当時、
主宰者として提案をしてきた経過がございまして、非常に金井議員の言われることは痛いほど
わかっておりまして、今後ともご指導いただきたいなということと同時に、何とかそういった
ことに対しての対応を図りたい。端的に言って、単費でオーバーレイだとか側溝の仕事を出し
たい。また、出そうとする。また、出したかった。そうするとそれが経常経費にはね返ってく
る。こういうようなことがございまして、非常に難しい状況がございました。しかしながら、
新年度においてはそういうようなことをいろいろと踏まえた形の中の対応を図ったつもりでご
ざいます。
 いずれにいたしましても、非常にご提言されている内容は重みのある内容でございまして、
今後、いろいろな場面でまたご指導、ご助言を賜れれば幸いかと思っております。
◇27番(金井康夫君) 先ほどの議論の中で、合併特例債の関係をお話しさせていただいた
わけでございますけれども、一つ提言させていただきたいと思います。どうやったら即効性が
上がるのかということなんですけれども、国の許可として、合併特例債の実質公債費比率の制
限許可、18%になっていると思うんです。この18%を市長は県議時代が長いんですから、
大澤知事に言って「実質公債費比率のリミッターを20%にしてください」と言えばいいんで
す。20%にしてもらえばいいんです。そうすれば、有効な合併特例債2%部分を発行するこ
とができますから。これで借りかえをすればいいんです。それをやったことによって、財源的
には必ず潤う部分が出ますんで、こちらについて、これは静岡なんかは20%でやっているん
です。全国統一じゃないんです。
 ですから、群馬県の許可が必要になるというところで18%というところでリミッターがか
けられてますから、群馬県の財政側に対して20%に引き上げてくださいと、12市の中で1
8%を超えているのは沼田市だけなんです。だから、沼田市しか騒いでいないんです、合併し
て。他の市は全然関係ないんですから、リミッターかからないんですから。お互い起債がはま
っているところでやったんだから、この18%を2%上げてくださいというところで、2%上
げることによって、95%起債充当率の70%交付税算入なんですから、非常にこれは有効な
んです。ですから、これを群馬県側にぜひとも言っていただきたいと思います。どうでしょう
か。
◇市長(星野已喜雄君) 公債費適正化計画をやはり県のご指導の下に今までやってきまして、
そして、それぞれ今のまさに市議会の皆様方あるいは市民の皆様方のご理解をいただいて、今、
そういう意味では非常に前進が図られてきたなというふうに思っております。
 そういった中で、ご提言されていることについては、県の市町村課と財政当局ともいろいろ
と打ち合わせをさせていただく中で、堅実な、しかしながら本市の方の財政を基調としながら
うまく運用ができるとすれば、これは一つの選択肢としてあるのかなというふうにも思います。
 しかしながら、公債費適正化計画をきちんと進めてまいりませんと必ず後年度にいろいろと
ご負担がのしかかってまいります。そういったところのさじかげんもしっかりと見定めながら、
ご提言の関係等についても検討をさせていただきたいと存じております。
◇27番(金井康夫君) ぜひとも、そちらについては十分に内部で検討していただきたいと
思います。
 次に、3選の関係でございますけれども、市長の答弁ですと、後援会で出馬表明をしたとい
うことでございますけれども、私自身、市長の姿を見ておりますと、市長は行政のことを別に
して選挙は天才だと思うんです。選挙は天才だと思うんです。
 なぜ、こんなことを言うのかといいますと、国会議員で山本一太さんという人が、草津出身
の人がいるんですけれども、この人がここ最近マスコミに出てですね、ツイッターとかブログ
とか、こういうものを出しているんです。この山本一太さんのブログの中で、これは本人のこ
とを言っているんですけれども、「まことに僭越ながら、この政治家にはとてもかなわない。
選挙で戦ったら惨敗すると感じる議員はほとんどいない」。これは山本一太さんが言っている
んです。私は選挙は負けませんよと言っているんです。それでも絶対戦いたくないという政治
家が4人日本にいるそうなんです。
 だれなのかといいますと、1人目が前横浜市長、中田市長です。この市長とは戦いたくない
そうです。2人目はだれなのかというと、民主党の京都選出の細野豪志衆議院議員ですね。こ
の人はイケメンで、若くて、徹底した地元回りをしているんだということを言っているんです。
3人目がだれなのかというと、小泉進次郎氏です。この小泉進次郎さんはもう潜在能力が抜群
だということを書いているんですね。じゃあ、4人目はだれなのかといいますと、大体想像が
ついていると思うんですけれども、我が沼田市長なんです。
 どういうことを書いてあるかというと、「4人目は、群馬県沼田市の現職市長、筋金入りの
庶民派。常人とは思えないバイタリティの持ち主だ。選挙となれば1日12時間でもノンスト
ップで地元を歩くだろう」ということが書いてあるんですね。1日12時間ノンストップで選
挙運動をすると書いてあるんです。率直にお聞きしたいんですけれども、市長、何でそんなに
選挙が強いんでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 別に選挙が強いと思ったこともございませんし、あるいはまた、そ
ういったことだけに奔走してきたつもりもございません。ただ、1分1秒、いつも一生懸命。
とにかく正面から受けとめて努力をするということについては私は人後に落ちないと思ってお
ります。したがいまして、手を抜いたことはございません。したがいまして、よく言われる一
日一生というような言葉がございますけれども、そういったつもりで今日まで努力してまいり
ました。
◇27番(金井康夫君) 市長も感きわまってですね、私は手を抜いているなんて一言も言っ
てないんです。一生懸命やっているから、なぜ、そんなに選挙が強いんですかということを質
問させてもらっているわけなんです。私から見て市長が選挙が強いのは、よく言えば皆さんの
意見をよく聞くことだなと思っております。悪く言えば、みんなの意見を聞き過ぎるんだと思
います。皆さんの意見を聞き過ぎるんです。ですから、はっきりイエス、はっきりノーと言う
ようなことが必要なのかなという気がしております。
 今回、いろいろと県の関係、いろいろな事業があったわけでございますけれども、市長の姿
を見てですね、市長は本当に人がいいのか、皆さんに言われれば、県議時代は一般会計、今、
群馬県は7,700億円ありますから、沼田市みたいに財政が厳しいわけじゃないです。県か
ら持ってくるのは抜群だったんです。だけれども、今、沼田市になって限られた予算の中で合
併して、国にちょっとだまされたような感じです。どんどん財政が逼迫していって、職員はど
うなのかということを言えば、もうメタボリックみたいになっているんです。職員がふえてし
まって。職員もやる気があるかといえば、新たなことをやれば怒られてしまうというのでびび
っているんです。はっきり言って。
 では、今の現状を考えてどういうふうにするのか、自分はここ最近、市長に対して毎回一般
質問をさせていただいているわけでございますけれども、ここ最近「市長をいじめ過ぎなんじ
ゃないか」というようなことも言われるんです。私があくまでも申し上げたいのは、「市長を
思って苦言を呈しているんだ」ということは毎回言っているんです。苦言を言っているんです。
私だっていいことがあれば、いいことを褒めてやりたいんです。けれども、議員というのは本
来事業をやっているものをチェックするのが使命ですから、それで報酬をいただいているんで
す。市民から選んでいただいて、27分の1の意見ですけれども、私も一議員として市長に対
して苦言を呈しているわけなんです。
 ですから、そういうことも深くご理解いただいて、ぜひともいろいろなことに関して、さっ
きの中国の言葉じゃないですけれども、60は耳順の年なんです。耳従うの年なんです。60
になれば耳順の精神を持ってもう少しやっていただきたいなと思うわけでございますけれども、
市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変失礼をいたしました。
 いろいろとご提言、あるいはご質問がありました。やはり議員、あるいは首長等は、ある意
味においては市民、国民、県民から選ばれた選良の立場でありますから、当然謙虚に耳を傾け
るということが一つには大切なことかなと思っております。議員の目からすると、私が聞き過
ぎていたのではないかということもありましたが、一応私どもとすれば、そういったところは
重要視はしてきたということでございます。
 また、議会での一般質問、あるいは提言は、これは議員の最高の華々しい、言うなれば働く
場所であるということは前から承知をしておりまして、したがいまして、部長にも課長にも、
とにかく議員の一般質問については一生懸命対応するということで、あるいはまた議員のご発
言についてはしっかりと耳を傾けろと常々申し述べてきたつもりでございます。
 したがいまして、金井議員がいろいろとご質問、あるいはご提言されていることについては、
もちろん緊張感を持って、それが市勢発展のために大きくつながるんだという観点でもって、
前向きな形の中で私どもも受け答えをさせていただいている経過がありますので、ご理解を賜
りたいと思っております。
◇27番(金井康夫君) この議場の場というのは最高の場所だというようなご答弁でござい
ますけれども、市長が初当選したとき、公平・公正・公開ということで、現場主義だというこ
とをうたって当選したわけでございます。一つ提言させていただきたいわけでございますけれ
ども、ここ最近聞く話が、「市長は市役所に来てもほとんどいない」という話を聞くんです。
ほとんど市長がいない。電光掲示板も「市長」というところがほとんど消えているんです。毎
日消えているんです。
 ここで一つ申し上げたいのは、県議時代にとった役職があるわけなんです。県関係の役職。
園芸協会会長、あるいは森林組合の理事長というのか会長というのかよくわからないですけれ
ども。その関係を本来やるべきところにもう返して、沼田市だけのことを集中してやってもら
いたいんです。3期目に臨むに当たって、ほかの県関係の仕事じゃなくて、沼田市役所には沼
田の社長がいなければだめなんです。社長がしっかりして、窓口にいろいろな人が来れば対応
するような、そういう体制が必要だと思うんですけれども、今後ともそういうような役職を兼
務しながらやられるのかどうかお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この問題もいろいろととらまえ方があろうかと思います。例えば、
園芸協会の会長という立場をいただいていた関係から、そのことそのものが当該地区の果樹園
芸の大きな発展の原動力になっていたなというメリットがあったということは、率直に私は申
し上げておきたいと思います。また、森林組合の関係等については、このことそのものがやは
り現在の環境問題等にかかわる関係からいち早く情報も得て、しかも都市の方からもお呼びか
けもいただくというようなことは、やはりそういった立場があるということが大きなバックボ
ーンになっていたかなと思っております。
 したがいまして、議員からすれば、私がしっかりと市長室にいろということでございますが、
これもまた意見の分かれるところでありまして、仮に副市長が私のかわりにしっかりといてい
ただいて、私自身が県内外に沼田のアピールに出かけるというようなこと、あるいはまた今度
は逆に私がここにいて副市長に出て行ってもらうというようなこと、これはそれぞれが考えら
れるわけでありますけれども、やはり、きちんといるときにはいましたし、その合間を縫って
出かけていったという経過がございます。
 昨日もデルモンテの社長さんが知事のところに表敬訪問をするという段取りは、何を隠そう
デルモンテの社長に先月お会いしたときに、「できれば知事にお会いして、いろいろと今後の
関係等についても意見交換していただいたらいかがでしょうか」というようなことから、私の
提言に基づいて昨日の会談が決まっているわけです。
 したがいまして、そういう意味では、決して県関係の役職を持っていることそのものが沼田
市政にマイナスに作用するのか、しないのかということについては、論議が分かれるところで
ありまして、その役職が沼田にいろいろなものを誘導するために大きく役立っていたというこ
ともこれまた事実でございまして、その辺のことについてはご理解を賜りたいと思っておりま
す。
◇27番(金井康夫君) 市長のお答えですと、果樹園芸の発展、園芸協会の会長として非常
に役割を果たしているんだと。また、森林組合の会長をやっていることによって、今回の育樹
祭を持ってきたんだというような感じでございますけれども、それでは沼田市政はどうなのか
というようなことを見たとき、これは意見が分かれるところは確かに分かれるんです。私は、
沼田市政が本家本丸なんです。天守閣なんです。天守閣がいいのか、二重櫓、三重櫓を守るの
がどちらが先なのかという議論なんです。
 ですから、園芸協会会長、森林組合の人というのは、沼田市民が選んでいるんじゃないんで
す。沼田市長 星野已喜雄市長として選挙で選んでいるわけなんです。ですから、優先順位で
いえば、沼田市が一番目にやっていただいて、二番目、三番目のその関係は前会長、前組合長
で十分に私はその能力が発揮できるんじゃないかなというような気がしております。これは意
見の分かれるところでございますので、それについてはお答えは結構でございます。
 マニフェストについてに移らせていただきたいと思いますけれども、これは以前、マニフェ
ストについて私の方でも一般質問をさせていただきました。この際の市長答弁ですと、先ほど
の第五次総合計画の関係なんですけれども、第五次総合計画がマニフェストに準ずるものなん
だというようなお答えでありました。1回目の答弁ですと、今後、公職選挙法が変わったこと
によって、2種類以上のビラがオーケーだということで、関係機関と検討しているということ
でございますけれども、マニフェストを今検討しているという段階ですと、今日がもう3月5
日ですから、選挙が4月25日ですね、一般市民が読む機会がなかなかないのかなというよう
な気がしております。第五次総合計画の目玉事業を羅列したことによってマニフェストとして
とるのかどうか、そちらについてお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) このマニフェストは、公職選挙法の中で、本県の場合は知事選が1
6万枚だそうです。市長選挙の場合は1万6,000枚だそうです。町村長が5,000枚だ
そうです。衆議院の小選挙区候補者が7万枚だそうです。参議院の選挙区候補者が本県の場合
16万枚だそうです。比例区の参議院の場合が25万枚だそうです。
 これは公職選挙法に基づきますと、公式的には告示以降でないと出せないんです。しかも、
きちんとした証紙の貼られたものしか出すことができないんだそうでございます。ですから、
よくマニフェストだということで告示の前に出ているのは正式なマニフェストと言えるのかど
うかということになると、これはどうも論議の分かれるところらしいんでございます。
 先ほど申し上げました中で、ちょっと誤解がないように申し上げますが、A4の表裏が1万
6,000枚発行できて、2種類以内。ですから、例えば1万6,000枚出す総合的な中で、
デザインは2種類までだということのようです。
 そういった中で、質問に対するご答弁になるわけでございますが、これらについては2月2
0日に私どもも意思決定をしてきた経過がございますので、先ほど申し上げましたとおり、当
然関係者の方々のご意見を承ったりして、そしてそれらの関係等については対応を図るべく今
後しっかりと勉強していく必要があるのではないかというふうに受けとめております。
 したがいまして、繰り返し申し上げたいと思いますけれども、早く出せということが非常に
巷間ではいろいろなことがあるようですけれども、基本的には告示が4月18日以降、1週間
内のところでしかマニフェストは市民の方々にはお配りができないというのが公職選挙法の流
れのようでございますので、ご理解を賜りたいと思います。
◇27番(金井康夫君) 市長も何回も選挙をやっていて、十分知っていてのご答弁だと思う
んですけれども、正式なマニフェストを出せという話じゃないんです。民主党だって告示前に
出しているわけで、あれはどうなんだということになるわけで、後援会に対してマニフェスト
を出せばいいんです。公職選挙法に引っかからないんでしたら。ですから、討議資料として出
せばいいんです。ですから、そういうことも踏まえて、そんなことを言えば選挙が始まる前に
事前運動だって言って、じゃあ選挙が始まる告示前にだれも運動をしていないのかどうかとい
えば、もう知ってのとおりなんです。ですから、そこまでしゃくし定規に当てて考えるんじゃ
なくて、一般市民、特に後援会のメンバーにはこういうような形でマニフェストを出すんだと
いうことに関しては、私は公職選挙法には引っかからないんじゃないのかなというような気が
しております。そういうことも踏まえて、市長自身どのようにお考えなのか、お聞かせいただ
きたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ここは厳粛な本会議の場所でありますから、法的な根拠に沿ったこ
としか申し上げることしかできません。したがいまして、非常に微妙なところについてはやは
り自粛をしていくということが考えられるのではないかと思っております。繰り返し申し上げ
たいと思いますけれども、市長みずからがそういった微妙なところについて言及していくとい
うことはやはりまずいのではないかと。基本的な公職選挙法に基づいた形の中で、例えば議員
の方々から本会議でご質問承れば、公職選挙法に基づいたご答弁しかできないわけでございま
して、ここのところは深いご理解を賜りたいと思います。
◇27番(金井康夫君) 市長の性格からすれば、清廉潔白でそんなことはこういう場では言
えないと思うんです。そのとおりだと思うんです。ですから、告示になってから市長、ぜひと
もマニフェストを出していただきたいと思います。また、特にきょうは多くの傍聴者がいらっ
しゃるわけでございますので、今後の沼田市の将来展望について、ぜひともわかりやすいマニ
フェストを作成いただきたいと思いますことをご希望申し上げ、次の質問に移らせていただき
たいと思います。
 次に、振興局制度の見直しについてでございますけれども、こちらについては1回目の質問
でさせていただいたとおり、議員提案でやらせていただきました。結果、多数決の原理ですか
ら残念な結果で否決となったわけです。この結果を受けて、市長の方では委員長報告、あるい
は討論の内容を重く受けとめて今後の対応をしていくというような答弁でございますけれども、
ここ最近、振興局制度について非常に反響が大きいです。沼田市民の間で反響が大きいです。
いろいろ聞くんですけれども、ここにきて地域協議会、「地元に一切相談もなく急にやるのは
どうなのか」とか、「任期途中でいきなり首を切るのはどうなのか」というような意見が急に
わいて出てきております。
 それはそれで、私は結構だと思うんですけれども、議会の内容を重く受けとめるということ
でございますけれども、ちょっと視点を変えて質問をさせていただきたいと思いますけれども、
市長自身、経常収支比率の意味についてお聞かせいただきたいと思います。これは財政用語の
基本用語です。今、27名議員がいますけれども、わからない人はだれもいないです。経常収
支比率の基本用語、内容についてお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 申すまでもなく、一般財源の中で、基本的に使わなければならない
基本的なお金。間違いなく恒常的に必要とされる費用であるというふうに受けとめております。
◇27番(金井康夫君) それでは、この経常収支比率を減らすにはどうすればいいですか。
経常収支比率を減らすには何を減らせば。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろな方法がありますけれども、やはり考えられることは、人
件費の削減であるとか、あるいはまた、例えばいろいろと公用車等もありますけれども、そう
いったものをできるだけ大きいものよりは小さいものにして、柔軟に動けるようにとか、そう
いうこと。あるいは光熱水費等の削減。詰まるところ省エネを講じていくというようなこと等
が挙げられるというふうに思っております。
◇27番(金井康夫君) まさにそのとおりなんです。どうしてもかかる経費なんです。です
から、家庭でいえばエンゲル係数みたいなものなんです。食費とか光熱水費なんですけれども。
沼田の経常収支比率は非常に高いんですけれども、この中身について、三つの構成で大体なっ
ているんです。一つは広域圏なんです。広域圏一部事務組合の関係なんです。当初、合併する
前というのは、1市2町6村ありました。九つあったんです。ですから、沼田市が分母だとす
れば、9分の1で負担率を考えていたんです。ですけれども、この平成の合併によってみなか
みが三つが一緒になりました。で、沼田が三つが一緒になって、今、五つになったんです。1
市1町3村です。ですから、5分の幾つになったから分母が変わったもので、負担はうんとふ
えているんです。ですから、一部事務組合費はもう減らせないんです。
 あともう一つは何ですかというと、扶助費なんです。高齢者にかかるお金なんです。扶助費
はどうなのかというと、どんどんふえて、これはいい話なんですけれども、年配の方がふえる
んです。そうすれば、それだけその方々に支出がふえるんです。平成22年度の新年度予算を
見ても、10億円ほどふえているんです。新年度は10億円くらいふえているんです。この先
もどんどんふえるんです。ですから、扶助費も削れないんです。どこを削るかといったら人件
費しかないんです。
 人件費はどうなのかというと、沼田、白沢、利根で合併して、市の職員ががーんとふえたん
です。それで沼田市の職員給与に全部合わせちゃったんです。ですから、今、経常経費が非常
にかかっているんです。ここでどうにかしませんかということで、振興局制度について私は議
員提案させていただいたんです。このことについては、議会は何もやっていないじゃないかと
思われたらかなわないんですけれども、議会は率先して、議長は10%、副議長は8%、議員
は5%削るんです。これは平成22年も引き続き削ることを決定しました。それプラス政務調
査費も凍結です。来期、市議会議員の改選がありますけれども、5人の市議会議員を減らしま
した。これも決定です。1期4年の中で沼田市議会が幾ら経費が節減できるかといえば、1億
7,000万円減るんです。市議会議員だけで1億7,000万円減ることが決定しました。
第2弾として振興局制度についてどうなんですかということを私の方から提案させてもらった
んです。先ほど市長は、議会の結果については重く受けとめるということでございますけれど
も、市長自身、条例改正については市長が出せるんです。議会側から出すなんていうのはあり
得ないんです。前代未聞なんです。前代未聞の中で、今回苦渋の選択で私の方から出させてい
ただいたわけですけれども、当局側として出す意思がないのかどうか、こちらについてお聞か
せいただきたいと思います。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩いたします。
午前11時01分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午前11時09分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) 金井議員の再質問にお答えしたいと思います。
 経常経費を削減せんがためのいろいろなご示唆をいただきました。今後の対応に処してまい
りたいというふうに思っております。
 先ほどの扶助費の関係等につきましても私どももよく承知をしておりますが、これらはやは
り市民生活に非常にかかわり合いのあるものでありまして、そういう意味では、こういったこ
とについてはしっかりとした対応が必要かなと思っておりまして、そういうようなこと等も含
めながら今後の対応に処していくことになろうかと思います。
 ただいま、いろいろと議員が考えておられる振興局制度の関係等については、私どももいろ
いろと研究あるいはまた勉強してまいりました。今後、どういう方向がいいのかというような
ことをさきの答弁でも申し上げましたとおり、賛成討論の方々のご論議、反対討論の方々のご
論議、そして、何よりもまして総務文教常任委員会の委員長の報告、これらをしっかりととら
まえて、そして今後の対応に処していく考え方であります。
 経常経費の関係の削減につきましては、待ったなしの状況になろうかと思っております。し
たがいまして、合併のときの苦労もあります。そんなことから、やはりここのところはですね、
もういっときのお時間をいただきたいなというふうに思っております。同時に、この振興局制
度がよしんばなかったならばとか、あるいは仮に合併していなかったとするならばというよう
なことを見たときに、この椎坂バイパス等の昨年の11月10日の着工の関係等については、
大変難しい諸状況もあったのかなというようなことも実際私も受けとめております。
 したがいまして、やはりこういった大きな問題は相対的な判断の中で見きわめていく必要が
あるのかなというふうに思っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。いずれにいたし
ましても、議員のご趣旨はよく理解をしているつもりでございます。
◇27番(金井康夫君) 今回の振興局制度について議員提案をした結果、賛成少数で否決に
なったわけなんです。先ほどの市長のご答弁ですと、委員長報告、あるいは討論の内容を重く
受けとめるというようなご答弁ですから、今回の提案に対しては反対の意見を重く受けとめる
というような結果だと思うんです。
 その中で、私自身が思いますのは、委員長報告、あるいは当時討論しましたけれども、今思
い起こしますと、どんな討論したのかなと思い出しますと、「地域協議会、地元の人に何の相
談もなく急にやるのはどうなのか」とか、あと「任期が途中でやめさせるのはどうなのか」と
いうようなことを言われたと思うんです。私自身それはそれで、それは討論ですから結構なん
です。委員長報告というのは、委員の意見を総括して、委員長報告で出しましたんで、それは
それで結構だと思います。
 そこで、先ほど経常収支を何で聞いたのかといいますと、市長は十分内容はわかっているよ
うでございますから、経常収支比率、これは平成20年度で結構ですから、群馬県、今回いろ
いろ条例改正でも出ているんですけれども、今、中之条と六合村が合併して35になるんです。
群馬県下で経常収支比率が一番悪いところはどこですか。沼田市は何番目なんですか。お聞か
せいただきたいと思います。群馬県の市町村の中です。市だけじゃなくて町村引っくるめて。
◇市長(星野已喜雄君) 私の手元の資料によりますと、沼田市が平成20年度現在でありま
すが、104.5%、安中市が104.2%ということで、本市が1番厳しい状況にございま
す。町村の関係につきましては、草津町が98.7%、やはり草津が1番高いかなと思ってお
ります。たくさんの表があるので、そごがあったらご容赦願いたいと思いますが、私の今の手
元の資料によりますと吾妻の草津町が98.7%ということで、平成20年度現在、町村では
1番高い数字になっているかというふうに思っております。
◇27番(金井康夫君) 今の市長のご答弁でわかったんですけれども、群馬県内で一番沼田
市が悪いんです。経常収支比率が一番悪いんです。どういうことかというと、もう遊びのない
ハンドルの車に乗っているのと同じなんです。群馬県で一番遊びのない沼田市の車なんです。
 市長はどうやったら減らせるかと、今答弁してわかっているんです。どうやったら減らせる
かとわかっているんです。けれども、群馬県下、早期健全化団体の嬬恋村より悪いんです。早
期健全化団体とよくテレビに出ていますけれども、嬬恋より沼田市の方が断然悪くなっている
んです。これはどういうことかというと、やはり削るべきところを削ってないんです。削るべ
きところというのはもう限られているんです。人件費のところしかないんです。その中で、平
成20年度、全国で平成の大合併をして1,800くらいの市町村になったんです。1,80
0の市町村です。市だけじゃないんです。1,800の中で沼田市は何番目かというと、1,
767番目に悪いんです。下からベスト13位。日本で下から13番目に悪いんです、経常収
支比率が。
 だから、こういう状況だから、例えばさっきの振興局の話じゃないですけれども、地元に話
をして、任期途中だから1年待ちましょうということも結構なんですけれども、本来やるべき
ところ、例えば1年待ってよくなるんだったらいいんです。人間、体を悪くして1年後に手術
しましょうということで、手術して腹開いた瞬間、手術は成功したけど、患者は死んでました
よということになるんじゃないかなと。
 今の財政状況をみると、タコが自分の足を食っているのと同じなんです。どう見ても。そう
いうことを踏まえてもう1回お聞きしますけれども、今現在のままで、先ほど議会の結果を重
く受けとめてやっていくんだということでございますけれども、私の質問とすれば3月議会で
条例改正提案を市長が出せばいいんです。議会の結果は結果なんですから。市長が出せばまた
議会でそれを判断するんです。その一石を投じる覚悟があるのかどうか、そちらについて、あ
くまでも議会の判断に従うのかどうか、そちらについてお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この問題につきましてはいろいろな経過もございますので、議員の
熱烈なご発言、よく理解をしているつもりでございます。そういった中で、やはり合併の経過
がありますので、そういったところもしっかりと判断をしながらですね、先ほど申し上げまし
たとおり、決して議員が言う討論の反対、賛成の片方だけを受けとめているということでなく
て、常任委員会の委員長報告、賛成討論者の発言、反対討論者の発言、これらをしっかりと議
会での論議がなされたわけでございますから、そういうようなことを受けとめながら今後の対
応に処してまいりたいというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、これらの問題もいろいろと経過がありましたので、慎重な言い回
しになっておりますけれども、議員のご趣旨はよく理解をしているつもりでございます。した
がいまして、今後、これらについて議員の皆さん方の率直なご意見を体して、そして経常経費
削減のための方向に向かって努力をしてまいりたいというふうに思っております。
◇27番(金井康夫君) なかなか私の理解とちょっと行き違いのところがあるんですけれど
も、それでは、またちょっと視点を変えて質問させていただきたいんですけれども、先ほど来、
人件費の話が出ているんですけれども、沼田市の職員、ラスパイレス指数というのがあるんで
す、ラスパイレス指数が直近で沼田市の職員というのは群馬県内12市の中で何番目に高いの
かお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これも先般、新聞等で明らかになったとは思いますが、現在2番目
に高い数字になっているというふうに受けとめております。太田の次であるというふうに認識
をしております。
◇27番(金井康夫君) きょう、多くの傍聴者がいらっしゃいますので、ラスパイレス指数
というはどういうものなのかといいますと、一般行政職員に対して国家公務員の給与水準を1
00とした場合の地方公務員の給与水準、これを指数で示したんです。これは国の指導として
100を超えないようにという指導が出ているんです。先ほど市長のご答弁のとおり、太田の
次に高いんです。職員給料が高いんです。実は新年度から昨年まで5%職員給料を下げていた
わけですけれども、新年度5%上げるというような方針を示しているわけでございますけれど
も、ラスパイレス指数が高い、または5%市の職員の給料をまた戻すんだということについて
の理由についてお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 職員給与の5%の削減については、やはりこういった中山間地域の
自治体でございますので、職員の意向もしっかりと踏まえた形の中で、2年間そういう意味で
はお願いをして、理解をいただいた形の中で2年間削減をさせていただきました。
 今回戻した理由はということでございますが、やはり職員の方々も生活がございます。そう
いうようなことから、やはり職員の方々とのやりとりの中で2年後には戻すということをきち
っとやりとりをしておかないと、結局、それでは一体全体、一朝有事の改革のとき等について
やはりご理解いただくことが大変無理な状況にもなってまいります。
 したがいまして、今回はそういうようなことから戻すことにいたしました。同時に、そのこ
とについては、職員の方々がおやめになられるというようなこともいろいろと状況等にありま
したので、相対的な形の中で判断をさせていただいてきたという経過がございますので、ご理
解を賜りたいと思います。
◇27番(金井康夫君) 市長のご答弁ですと、一朝有事のときに備えているんだというよう
な話ですけれども、私は今、一朝有事のときだと思うんですね。沼田市はもう県下最低です。
日本で数えて下から13番目。そういうような状況の中で、先ほどのご答弁ですと中山間地域
にあって、それぞれ職員にも生活があるんだと。それはもちろんそのとおりなんです。
 でも、沼田市の今の財政構造を見ると、一般会計が大体200億の中で42億円を人件費に
使っているんです。42億円。ですから、今中山間地域に住んでいて、職員の生活もあるのは
当たり前なんです。これで、例えば地域手当の補正を見たときに、沼田市はラスパイレス指数
が何番目かというと、これも太田に次いで2番目に高いんです。地域手当を見ても高いんです。
 ですから、私が言っているのはやみくもに削れということじゃなくて、他の市はそれでやっ
ているわけなんです。地域手当を含んでもラスパイレス指数を100以下に下げているんです。
ですから、やるべきことをやっているんです。やるべきことをやらないから、さっきの経常収
支比率なんていつまでたっても減らないんです。
 経常収支が減らないとどういうことになるかというと、ことしも急に雪が降りましたけれど
も、雪をかくって言ったって除雪費なんて出ないんです。例えば、インフルエンザがはやって
国保からうんと持ち出しが出たって、では国保に対してお金が出せますかといえば、財調が底
をついちゃっているんですから。経費がかかっちゃうんです。
 だから、経常経費というのは急に事故的なものが起こったときに非常に大変なわけなんです。
ですから、そういうことも踏まえて、今回の職員給料を戻すということは、組合とのいろいろ
な折衝もあったわけでございますけれども、議会側は議会側で身を削っているんです。職員と
いうのは今、400人以上いるんですから、執行権者、トップだとすれば、先ほど一番最初に
お話をさせていただきましたけれども、信用があれば市の職員だって大変な仕事だって給料が
ちょっと減ったってやるんです。「信なくば立たず」なんです。信用があれば一生懸命になっ
てやるもんだと思います。ですから、そういうことも踏まえて、今後ともこういうようなスタ
ンスで市長はおやりになるのか、5%戻す、戻さないというような判断ですけれども、私は今
のままでやると経常収支比率は今後とも減らないのではないかと思いますけれども、市長のお
考えをお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり行政運営は、どうしても時の状況に応じて総合的な判断が要
求されてまいります。したがいまして、今回は戻させていただきました。同時に、雪が降った
ときにどうするのかというようなこともありましたけれども、これも新年度に向かっては財調
の関係等については、前年対比で比較して見ていただければおわかりかと思いますが、前年よ
り多くのものを計上しているわけであります。そういうようなことでもって相対的な判断の中
で進めております。
 その一部のところを、あるいは特別なところをとらまえた形の中だけでありますと、やはり
ご案内のとおり、400数十人から職員がいて、しかも200億円からのお金を回していくと
いうことになりますと、どうしてもそういったところの部分については慎重にせざるを得ませ
ん。
 しかし、これも議員のおっしゃっていることはよく理解ができますので、私どももそういっ
た数値の健全化に向かって当然努力をしていかなければなりません。ぜひ、いろいろな意味で
またのご示唆をいただければと思います。
◇27番(金井康夫君) 一つだけご提言ですけれども、削るべきところは削ってください。
よろしくお願い申し上げたいと思います。
 次に、Aコープについて入らせていただきたいと思います。
 これについては、先ほどの市長のご答弁ですと、「都市開発株式会社とエーコープ関東の話
を伺っている」というような話は第三者的な感じなんですけれども、沼田市とすれば第三セク
ターの一番の大株主で、1億円出資したわけですけれども、この1億円出資したことがある意
味Aコープが撤退することによって泡になるということでございますけれども、沼田市長とし
て出資した責任というものはどのようにお考えなのかどうか、お聞かせいただきたいと思いま
す。
◇市長(星野已喜雄君) これは、既にいろいろと報道機関からも報道されておりますが、経
済部長がいろいろとコメントを述べられております。と申しますのは、現在、沼田都市開発と
の間でいろいろと協議がなされているという客観的な事実は率直に申し上げなければなりませ
ん。
 したがいまして、そういう意味で今、やりとりをしているところでございます。当然、沼田
市の立場からいたしますならば、せっかく誘致したAコープでございますので、引き続き頑張
ってもらいたいという立場でもって努力はさせていただいているという経過がございます。
 先ほど、1億円の関係のことがございましたけれども、これも前々から答弁させていただく
とおり、私がこういった立場をいただくときに既にサティが撤退する、グリーンベル21が一
体全体どうなるのかというようなことから、補助金にすべきなのか、あるいは出資にすべきな
のかという判断をする中で、やはり1企業に1億円からの補助金はまずいんじゃないかという
ことから、出資をすることによってこれらの対応に処してきたわけでございます。
 その後、いろいろとこれらの合算をいたしますと、おおむね私の承知している範囲では、こ
の8年間で4億1,000万円前後のお金がここに公のお金が入っている数値になっておりま
す。したがいまして、端的に言って、そういった合算係数を年度に分岐して考えますと、大体
おおむね5,000万円くらいのお金を毎年応援をしていたというような数値形成になってお
りまして、そういった中でさらに今度は一方において三井生命の方から約4,000万円強の
固定資産税をいただいてきたという、そういった数値係数になろうかと思います。
 したがいまして、ただいまいろいろとお話がございましたけれども、市とすればできるだけ
の応援はさせていただいてきたという経過がありますので、ご理解を賜りたいと思います。
◇27番(金井康夫君) 市長のご答弁ですと、これまで4億1,000万円投入していると
いうことでございます。よく政治は結果だというようなことを言われるわけでございますけれ
ども、結果としてAコープが撤退の意向を示しているわけです。Aコープが撤退した瞬間に私
は都市開発株式会社、ことしの運営が厳しくなるんじゃないかなというような気がしておりま
すけれども、例えば都市開発株式会社が倒産した場合、市としてはどのような対応をとろうと
思っているのかお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員はご承知かとは思いますけれども、現在、弁護士の先生や会計
士の先生等スペシャリストの方々の検討委員会が進んでおりまして、こういった先生方のご指
導、しかも、これは上位の機関からの指導もありまして、こういったことで進んできたという
経過がございますので、そういった機関のご指導を承りながら今後の対応に処していくという
ことになろうかと思います。
◇27番(金井康夫君) それでは、質問の仕方をまた変えたいと思うんですけれども、都市
開発株式会社がエーコープ関東が撤退するという意向を受けて、民間企業に入ってもらうよう
に働きかけをしていたことについてご存じでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 一応、経済部長の方からはそういった報告は承っております。
◇27番(金井康夫君) そうしますと、この民間企業について市長自身、都市開発株式会社
の理事という立場だと思うんですけれども、民間企業が入ることについて賛成でしょうか、反
対でしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) もちろん、それはAコープにかわる企業が入っていただくことにつ
いては、私は当然賛成でございます。ただ、問題は、ここもしっかりと押さえておかなければ
いけないのは、仮にどういった企業が入ってこようとも、入ってくるお金と出ていくお金の逆
ザヤ現象がありますと、結局先々には難しい局面を迎えてまいります。したがいまして、そう
いう意味ではきちっとした形の対応が望まれるのではないかというふうに受けとめております。
 いずれにいたしましても、新しい、かわる企業が入っていただくということは、大変私ども
とすれば歓迎すべきことであるというふうに受けとめております。
◇27番(金井康夫君) 逆ザヤが生じると、そういうような企業については問題があるとい
うような説明ですけれども、今、エーコープ関東が借りているんですけれども、あそこは一月
多分130万だと思うんです。エーコープ関東が借りている130万というものは逆ザヤは現
在幾らあるんでしょうか。
(「休憩」を求める者あり)
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午前11時32分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午前11時42分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの再質問に対しまして、経済部長の方から答弁をいたさせ
ますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇議長(布施辰二郎君) 経済部長。
◇経済部長(小池一夫君) 命により、お答え申し上げます。
 ただいまご質問のあった逆ザヤ現象の数値等についてでありますけれども、都市開発株式会
社がAコープさんから賃料としていただいているのが月額で109万7,000円というよう
な額であります。逆に、三井生命さんから床を借りているという内容から、三井生命さんにい
わゆる床代を支払っている額が、219万5,000円というふうな額であります。これはあ
くまでも月額でありますけれども、その差引額を算出しますと109万8,000円というふ
うな月額のいわゆる逆ザヤ額が生じているというような状況でありますので、よろしくお願い
いたします。
◇27番(金井康夫君) 先ほど部長答弁でわかったんですけれども、逆ザヤがAコープでも
倍、生じているんです。結論からすれば。今市長、ご答弁の中でAコープがとどまるように市
としても努力をしていくというような答弁をされたんですけれども、Aコープ自体が逆ザヤし
ているんです。もっと言うと、実は、自分たちは少数会派で新政同志会というのを組んでいる
んですけれども、その人たちと「パワーセンターうおかつ」、この会社の取締役と行き会った
んです。これは渋川サティで成功しているんです。今朝の読売新聞にも出ているんですけれど
も、うおかつの社長レベル、取締役レベルでは沼田サティに来ていいって言ったんです。ただ、
逆ザヤが生じるんです。うおかつ側の言い分だと100万円で一月貸してくれと言うんです。
ですから、さっきのAコープの逆ザヤの部分で、逆ザヤをこれ以上ふやさないということなの
か、一月100万円であれば、年間1,200万賃料が出るんです。だから、パワーセンター
うおかつに行きましたけれどもすごい繁盛しているんです。こういう会社の社長レベルで来る
というところでもう今言ってますけれども、市としてそこら辺で判断はどのように考えている
のか、そちらについてお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この関係につきましては、いろいろと経済部長の方から報告等をい
ただいている中で、先ほど申し上げましたAコープよりさらに逆ザヤ的な要素があると、やは
りこれはなかなか厳しいものがあるなというふうに私は受けとめさせていただきました。
 そういうようなことから、非常に慎重な言い回しになっているわけでございます。うおかつ
さんが来ていただければ、これはもう本当に大歓迎でありますけれども、やはりAコープの実
態より厳しいものがあるとすると、これはやはりいっときの検証が必要なのかなというふうに
受けとめさせていただいているところでございます。
◇27番(金井康夫君) Aコープ側は109万と先ほど答弁があったんですけれども、うお
かつは100万なんです。ですから、逆ザヤで言えば年間にすれば120万くらいなんです。
120万円の逆ザヤを払わないからもうそれは嫌だということになると、都市開発株式会社が
運営できないんです。間違いなくできなくなるんです。もう決算内容を見てもわかるんです。
その中で、今後、例えばきょうはエフエム尾瀬の関係の人もいらっしゃいますけれども、地域
のコミニュティーのエフエム尾瀬もだめです。一番上に行って、ジェルで一生懸命になって運
動している人たちも行けなくなります。Aコープはもう撤退するということを言ってますから。
残り28名の地権者の人たちだって権利がもうどうなるんだか、本当に夜も眠れない気持ちで
す。
 ですから、今回のうおかつが来るということに関しては、相当トップレベルでは確証を得て
いますんで、どうしてこういう場で私が質問したのかというと、当局側がどうもこのことに関
して逃げを打っているんじゃないかなというところが聞こえているんです。検討委員会にみん
な預けちゃっているんです。ですから、今回のこの問題についてはすぐやらなければならない
ことだと思いますので、市長自身しっかりとやっていただきたいと思います。
 最後に、市長は3選臨むわけでございますけれども、しっかりと当選の暁には、4年任期を
全うしていただいて、途中で船から飛びおりるようなことのないように要望いたしまして、私
の一般質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 次に、高柳勝巳議員。9番。
〔9番 高柳勝巳君登壇〕
◇9番(高柳勝巳君) 通告によりまして、一般質問をさせていただきます。
 最初は、新年度予算に関連しての質問になります。新政権のもとでの初の予算案が示され、
今国会でも審議をされております。
 予算編成の基本理念は、@コンクリートから人へ、A新しい公共、B未来への責任、C地域
主権、D経済成長と財政規律の両立の5つを柱としています。
 さらに、予算編成過程において事業仕分けを反映させ、編成過程の刷新も行いながら、マニ
フェストで示した公約の実現に向けたさまざまな施策が盛り込まれていると認識しています。
また、予算編成上の留意事項についても本年1月25日付で本市にも送付されてきております。
 市長の施政方針にも触れられているように、国の平成22年度の予算編成の基本方針は「地
域のことは地域で決める地域主権の確立」を視野に入れ、地方交付税額の総額確保と地域活性
化・雇用等臨時特例費の計上等がその特徴点となっております。
 こうした国の基本方針の転換も受けて、本市では新年度予算にどのような特徴点を持たせ、
この予算によって市民に何を伝え、沼田市をどのような姿にしようとしているのか、その達成
目標を改めて伺います。
 続いての質問は、前年度予算の4つの柱の評価と新年度5本柱主要事業の違いについてであ
ります。
 昨年度予算では4つの柱で予算をくくりながら、決算ではそうした意図やねらいが総括され
ておらず課題を残しましたので、新年度予算案の段階でぜひお伺いをしたいと思い、通告をさ
せていただきました。
 昨年度の柱は、「安心と安全」、「教育と子育て」、「環境と健康」、「地域振興と交流」
の4つで、新年度の柱は、「環境・共生」、「交流・地域振興」、「子育て・教育」、「健康
・福祉」、「安心・安全」の5つとなっており、前年度の「環境と健康」が「環境・共生」、
「健康・福祉」の二つに分かれた格好となっております。
 沼田市で現在取り組んでいる行政の基本目標は、施政方針にも触れられているとおり第五次
総合計画の着実な推進であります。この総合計画は、@人を育み文化を育むまちづくり、A元
気で安心して暮らせるまちづくり、B自然にやさしく人にやさしいまちづくり、C安心安全で
機能的なまちづくり、D活力を創造するまちづくり、Eみんなで築く地域の多様性を生かした
まちづくりの6項目の大綱でくくられています。
 こちらの基本目標に沿って予算を編成したり、説明に利用した方が、合理的かつ効果的と考
えますが、前年度との違いと新年度予算の5つの柱の意図について伺います。
 3つ目の質問は、インフラ整備と持続可能な財政運営についてであります。
 日本は、戦後の荒廃期を乗り越え、高度成長と人口増加の時代へ対応するため、道路や公共
施設、下水道などの社会的インフラ整備も短期間で一気に整備され、今、そうしたインフラが
半世紀を経過して「更改期」を迎えつつあります。
 最近では、こうしたことに起因した道路の陥没や橋りょうの老朽化を伝える報道もしばしば
見受けられます。当然これを放置しておけば、市にとっては一度に大きな財政負担となるばか
りか、重大事故にもつながります。
 インフラ整備を無原則に拡大した上に、壊れてから直す「事後修繕型」から、真に必要な整
備を計画的に行う「事前予防型」へ転換していかないと、財政が追いつかなくなってしまうの
は必然となります。市長の基本的な考え方を伺います。
 4つ目の質問は、地方自治体が負うべき行政範囲と予算規模についてであります。
 市長は、財政適正化計画を作成した2年前より、「身の丈に合った財政規模を目指す」とし
て人口が同規模の富岡市等に標準を合わせていく考えを示して以降、財政の規模縮小を行って
きています。
 生産年齢人口が減り、高齢者が相対的に比率の高まる成熟社会とは、歳入が減少し、行政需
要が必然的にふえる社会のことです。これは、先ほどのインフラ整備とは異なり、計画性を持
ったとしても客観的に行政需要が増加していくことを意味し、ここを財政規律で抑制してはい
けません。「ないそでは振れない」として財政を健全化できたとしても、地方自治体が負うべ
き基本的な使命の放棄となっては本末転倒となってしまいます。
 新政権では、厳しい財政事情にあっても、「分散自立型・地産地消型社会」を視野に入れた
「緑の分権改革」を後押ししていくことも表明し、国と地方の間に協議の場を確保したり、
「地域活性化事業費」も計上していると聞いています。
 こうした国政の変化も踏まえ、規模縮小のみにとらわれない計画的で柔軟な財政運営を望む
ものですが、市長の見解を伺います。
 大きなタイトルの2番目となります項目は、「食育」についてであります。
 子供たちを初め、すべての国民が心身の健康を確保し、生涯にわたって生き生きと暮らすこ
とができるようにするためには、何よりも「食」が重要です。ところが近年、国民の食生活を
めぐる環境が大きく変化し、その影響が顕在化しています。例えば、栄養の偏り、不規則な食
事、肥満や生活習慣病の増加、食の海外への依存、伝統的な食文化の危機、食の安全等、さま
ざまな問題が生じています。
 このような問題を解決するキーワードが「食育」であると認識しています。平成17年の食
育基本法、平成18年の食育推進法の制定をどのように受けとめ、どのように位置づけて、本
市においてどのように展開していくのかを伺います。
 次に、国や県からの「食育」の指示や奨励文書を受けた施策や市単独で主体的に実施してい
る、民生部内各課はもちろん経済部など各部署での「食育」の取り組みにはどんなものがある
のかを伺います。
 さらに、同様に教育現場における「食育」の取り組みを伺います。
 文部科学省では、食育を、『生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となる
べきものと位置づけるとともに、さまざまな経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択
する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる食育を推進することが求
められている』と位置づけて、食育基本法が制定される以前から、その認識を深め取り組んで
きていることは認識しつつも、改めて本市における「食育」の取り組みを伺います。
 また、「食育」を推進する上で欠かせない給食における取り組みや反映についても伺います。
 次は「総合的な企画調整」についての必要性や基本的な考え方についてです。
 質問の趣旨は、食育の推進には幅の広い分野の取り組みが求められ、かつ、多様で多数の関
係者の協力が必要となります。
 群馬県内の食育担当窓口は、ほとんどが健康課になっておりますが、今後もここを軸にして
充実を目指していくお考えなのかを伺います。
 さらに、国においては、内閣総理大臣を中心とした食育推進会議を設置し食育の総合的な推
進とそのための計画を策定し、食育白書を毎年公表してその進捗を図っているようです。地方
もこれにならうよう求めていますが、これに積極的な市町村は、さまざまな課題もあってか、
約25%とまだ少数のようです。
 「水と緑の大地・田園空間都市」を目指す沼田としては、これに消極的ではいられないので
はないかとの気持ちで、本市における食育推進会議の設置と食育推進計画について、市長はど
うお考えなのかを伺います。
 以上で私の質問といたします。ご答弁をよろしくお願いいたします。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午前11時57分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後1時00分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの高柳議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、新年度予算について、主要事業について、新年度予算の特徴点と達成目標を伺いたい
についてでありますが、予算の特徴といたしましては、予算総体をスリム化する中で、「環境
・共生」、「交流・地域振興」、「子育て・教育」、「健康・福祉」及び「安心・安全」の5
つの柱を基軸とし予算編成に取り組んだ結果、一般会計予算の規模は、前年度当初予算と比較
して2.7%増でありますが、子ども手当創設に伴う増額分を除いた実質は1.0%減となっ
ております。
 そのような財政状況の中でも、地域経済の活性化に資するため、投資的経費である普通建設
事業費を対前年度比で8.9%増とし、予算編成方針に基づき優先すべき主要事務事業を中心
に可能な限り計上に努めたものであります。
 次に、達成目標につきましては、今次の新政権による大きな政策の転換に的確に対応するこ
とに努めましたが、歳入の根幹をなす市税が地域経済動向などを反映して、依然として伸びが
期待できない厳しい状況でありますので、限られた財源の中で市民生活に直結する事業を優先
して各事業を予算化したものであります。
 したがいまして、総体的には「市民生活重視の堅実型予算」となっており、今後も堅実な財
政運営と財政基盤の強化に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、前年度予算の4つの柱の評価と新年度5本柱主要事業の違いについてでありますが、
前年度予算は、「安心と安全」、「教育と子育て」、「環境と健康」及び「地域振興と交流」
の4つの柱を立て取り組んでおりますが、その中でもとりわけ一つ目の柱である「安心と安全」
に関しましては、小中学校耐震化事業に予算を重点配分し、児童生徒の安全対策を講じたもの
であります。
 新年度予算につきましては、先ほど申し上げました5つの柱を基軸として、市民生活に直結
する事業に重点をおいて取り組むものであります。その中でも、本年10月に「樹の息吹 育
ててつなぐ 地球(ほし)の未来」をテーマに、県立森林公園21世紀の森において開催され
ます「第34回全国育樹祭」に向けて、実効性のある環境政策の充実と「歴史と自然が息づく」
地域の特性を生かした活力あふれる交流事業を積極的に展開していくため、全庁挙げて取り組
んでいくものであります。
 この育樹は、CO2の排出を抑えるために欠かせないものであり、重要な環境政策の一つで
あります。また、育樹の「育」ははぐくむにつながり、子育てや健康福祉にもつながります。
また、木が育てば山を治め、水を治めることにもつながり、安心安全なまちづくりにもつなが
っていくものと考えております。
 このように環境を大切にしながら、うまく共生していくことが重要であると考え、全国育樹
祭を契機とした環境政策を重視したい趣旨のもと、第1の柱として「環境・共生」を掲げて取
り組んでまいりたいと考えております。
 次に、インフラ整備と持続可能な財政運営についてでありますが、先ほど申し上げましたと
おり、厳しい財政状況の中でも、地域経済の活性化に資するため、投資的経費を対前年度比で
8.9%増とし、とりわけ生活基盤を重視したインフラ整備について予算計上したものであり
ます。
 新年度予算におけるインフラ整備の主なるものは、道路改良事業を初め、土地改良事業、林
道改良事業、40立方メートル級防火水槽新設事業及び特別会計である下水道事業など、いず
れも市民生活に直結する事業を中心に予算化したものであります。
 ただし、これらのインフラ整備の予算化に当たっては、合併特例債や過疎債などを充当して
いる事業が多いため、後年度負担への留意と事業の適債性・財源の有効性等を勘案の上、公債
費負担適正化計画に沿って全庁的な起債発行の抑制に努めるとともに、財政規律を念頭に置き、
今後も持続可能な財政運営に努めてまいりたいと考えております。
 次に、地方自治体が負うべき行政範囲と予算規模についてでありますが、地方自治法の規定
により地方自治体の役割は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を
自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとしております。また、市町村は、基礎的な
地方自治体として地域における事務などを処理するとされております。
 新年度の予算編成に当たりましては、新政権による大きな政策転換に的確に対応することに
努めましたが、国においても社会保障関係経費が自然増などにより対前年度比で9.8%増と
なりましたが、本市におきましても扶助費が対前年度比で約8億7,000万円、37.2%
増となっており、このことが新年度の予算規模を押し上げた大きな要因となっております。
 扶助費の中でもとりわけ子ども手当の創設に伴う増額分が大きく起因しており、平成23年
度において満額支給されるとすれば、子ども手当だけで10億円程度増額になると見込まれ、
その動向が本市の予算規模に大きな影響を与えることになるものと思料されます。
 いずれにしましても、これから将来にわたって持続可能な財政運営を維持していくための適
正な予算規模に近づけるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 経済動向及び地方財政状況などにより変動する要素も多分にございますが、「公債費負担適
正化計画」の最終年次である平成25年度を目途に、一般会計予算規模を今後の見込みが不透
明な子ども手当を除いて「180億円台半ば」に縮減できるよう、毎年度、さらなる予算規模
の縮減を図り、また、できる限り市民生活に影響を及ぼさないように配慮して、財政の健全化
に一層努めていきたいと考えております。
 次に、食育について、取り組みの強化について、本市での食育の位置づけについてでありま
すが、食は、生きる上での基本であります。子供のころから食の安全、食の選び方や組み合わ
せ方、食にかかわる自然や農産物など多くの事柄を学び、食について関心を持ち、みずから考
える習慣を身につける食育を推進することは重要なことであります。また、一人一人の食生活
は、食習慣の積み重ねから長い年月をかけて培われていくものであることから、生涯の各年代
に応じた食育への取り組みが必要であると考えております。
 したがいまして、食育の位置づけとしては、妊産婦、乳幼児、子供を中心とする望ましい食
習慣や知識の習得、家族そろっての食事を楽しむなどを推進する「家庭での食育」、次いで、
給食の提供を中心とした栄養指導としての「学校での食育」、さらには食に関する団体、市民
等において食生活改善等を実践している「地域での食育」、これらを中心として相互に支援、
連携を持ちながら進めていくことにより、健全な食習慣を身につけ、生涯にわたって心豊かな
人間性をはぐくみ生活できることを目指すことが重要であると考えております。
 次に、各部署での食育の実践内容についてでありますが、食育に関係する関係機関、関係団
体、庁内の関係各課などが、それぞれの各分野で推進しているのが実情であります。
 健康課においては栄養指導が中心となりますが、妊婦を対象としたマタニティ教室で妊娠中
の栄養指導をするとともに、乳幼児に対しては健康診査や育児相談の場において離乳食や幼児
食の栄養指導を行っております。また、成人及び高齢者に対しては、食生活の改善を働きかけ
るため、健康教室、健康相談及び訪問指導等において家庭で改善が実践できるような栄養指導
を行うとともに、料理教室等において調理実習を実施し、バランスのよい食事や献立等、食に
関する知識について体験を通じて指導を行っております。
 保育園では、成長に合わせた給食の提供を初め給食に旬の野菜や地場産野菜の利用、給食だ
より、園だよりによる食の情報提供や園児向けの調理体験を実施し、食に関心を持たせながら
の栄養・食育指導を行っております。
 農政課では、農家が行う小学校と連携した地元野菜の収穫体験と試食、JAと連携した親子
農業体験の支援を行うとともに、生活研究グル−プと小学生が連携し、地域特産品を利用した
料理体験と試食など、食農教育を基本に食についての事業を実施しております。
 地域においては、食生活改善推進協議会を初めとする食に関するさまざまな関係団体が、食
育教室、料理教室などを通じて食育に関する事業を実施しております。
 次に、総合的な企画調整についてでありますが、食育は、あらゆる世代を対象に展開されて
おり、家庭、学校、地域を初めとして食育にかかわる関係機関、関係団体等も多方面にわたり
ます。
 したがいまして、それぞれの分野において推進しているのが現状であるため、総合的な調整
が図られていないのが実情であると感じているところであります。今後、食育推進に向けた検
討の中で総合調整が図れるような組織のあり方について研究していきたいと考えております。
 次に、食育推進会議の設置と食育推進計画についてでありますが、食育推進計画につきまし
ては、現在、策定を進めております健康増進計画の中に位置づけて策定中であります。食育は
生涯を通じて展開されていくものでありますので、各年代における現状、課題を把握し、それ
ぞれをもとに施策の方向性を示す形での計画策定を考えております。
 したがいまして、それらの方向性を具体的に推進していくための関係機関、関係団体等によ
り構成される食育推進会議等の推進組織につきましては設置していない状況にありますが、食
育推進計画策定後、食育推進のための効果的な組織の検討を進めていきたいと考えております。
 以上申し上げまして、高柳議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、教育現場に
おける食育の取り組みについて及び給食への食育の反映とその課題についてにつきましては、
教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願いを申し上げます。
◇議長(布施辰二郎君) 教育長。
〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 高柳議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、教育現場における食育の取り組みについてでありますが、食は命と健康の源であり、
義務教育段階においては、家庭との連携を図りつつ、好ましい食習慣の形成を含めて、食育の
充実のために積極的に取り組んでいるところであります。
 学校では、全教育活動を通して指導しているところですが、特に、保健体育科、家庭科の時
間において栄養と健康に関する知識や技能を学び、学級活動、道徳の時間においては望ましい
食習慣の形成を中心に指導しております。給食の時間には、楽しく食事をすることや健康によ
い食事のとり方、給食時の清潔、食事環境の整備や食事をとおしての人間関係の形成などにつ
いて、実際の場面を通して日常的に指導しております。授業においても専門職である学校栄養
職員等による指導も行っております。また、沼田市児童生徒学校保健活動発表会において、朝
食のとり方やその重要性についての研究発表を行ったり、各学校では、学校医や学校歯科医、
地域の専門家等から食事の大切さについて講話やアドバイスをしていただく機会を設けたりし
ております。
 さらに、新学習指導要領には、食育の観点を踏まえた学校給食と望ましい食習慣の形成が盛
り込まれ、各学校では子供の課題に応じて「食に関する全体計画」を作成し、「食」について
の意識を高められるよう系統的・継続的に取り組んでいるところであります。教育委員会とい
たしましても、子供たちが食に対する正しい知識と食習慣を形成できるよう、各学校を支援し
ていきたいと考えております。
 次に、給食への食育の反映とその課題についてでありますが、学校給食におきましては、2
1世紀を担う子供たちが健全な心と身体を培い、豊かな人間性をはぐくんでいくための基礎と
して「食育」は重要なものであると認識しております。
 具体的な取り組みとしましては、給食時に学校栄養職員が学校訪問を実施し、児童生徒に食
事一口の大切さを理解させるとともに、子供の食育は家庭を中心に行われることが基本である
ことから、保護者を対象とした親子料理教室や栄養教室などを開催し、食育の推進に努めてい
るところであります。
 また、家庭との連携に欠かすことのできない手段である献立表や給食だよりを活用して、単
に昼食としてとらえるのではなく、給食そのものが食育の教材であり、家庭における食の手本
であることの理解を深めるため、食に関する情報を家庭へ発信し情報の共有を図っているとこ
ろであります。さらに教育の一環として自然の恩恵や食にかかわる人々への感謝の念が深まる
よう郷土料理や伝統料理、行事食などを献立に盛り込み、楽しい給食の提供とともに食育につ
いての理解が深まるよう努めております。
 今後の課題につきましては、より一層、学校及び家庭との連携による食育の推進に努めてい
きたいと考えております。
 以上申し上げまして、高柳議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇9番(高柳勝巳君) ご答弁いただきましたので、幾つかの点にわたって再質問させていた
だきます。
 初めに、予算の特徴点と達成目標についてですけれども、最終的には建設関係の8.9%増
額をして市民生活に直結をした事業を応援する、これで、そう言いつつも堅実型予算だと言う
ふうに言いまして、新聞では市民生活応援じゃなくて経済を活性化するというふうにおととい
の朝日新聞では出ているんです。それは市長が思っていることとマスコミ報道されることが違
ってきちゃうんです。これはマスコミの責任もあるんだろうと思いますけれども、その辺につ
いてはどういうふうにお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 一応、報道機関の分析はやはり報道機関が私どもの大綱を見て分析
されていることでありまして、私どもの方では議員のご質問に答えた流れでひとつご理解をい
ただければありがたいと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) わかりました。では、そういうふうに受けとめたいなと思います。
 次は、質問の1回目にも申し上げましたけれども、この総務省自治財務局の財政課からの、
わざわざ財政課長が一度読んでおいてくださいということで50ページ弱ぐらいの文章でした
けれども、これは読ませてもらって、その上で市長の施政方針なり新年度予算についていろい
ろ考えたり、伺いたいことを次から述べたいなと思っているわけです。
 市長も先ほどご答弁いただきましたけれども、国の動向なんかも最大限取り入れながら新年
度予算を作成したんだというお話でしたけれども、具体的にはどのあたりが反映されたところ
なのかお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり、何といっても顕著なのは子ども手当が大きく取り上げられ
るのではないかと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) 子ども手当は恐らく大抵の人はわかるんです。9億7,000万円弱
計上していますから。それ以外では何があるでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) やはり、継続的な流れになろうかと思いますが、耐震対策等につい
てもそういった対応を図らせていただいてきたという経過もあろうかと思います。
◇9番(高柳勝巳君) 耐震対策ですか。耐震対策というのは資料の中に余り書かれていない
ような気がするんですけれども、もう一度お伺いし、ほかにもあればお聞きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり、今回いろいろとちょうど変化のときでありましたので、や
はりいろいろと神経は使ったところでありますけれども、やはりとらまえてみると結局子ども
手当に尽きるかなというような感がしております。
 そういった中で、安心・安全関係等についてはやはり継続的な流れもありますけれども、引
き続きお世話になってきている経過もございます。
◇9番(高柳勝巳君) 境目だなというのは私も感じていて、まだ確定値じゃないものもこの
文章の中に今後ということであるので市長の言っていることもわかるんですけれども、だとす
ればなおのことこういうふうになってほしいということも願って、自分ならこういうふうにし
たいんだと、逆に国政の方がついてきてもらいたいというところも含めて振ってもらいたかっ
たなと。
 ですから、こういう堅実型と言いつつ耐震があったり子ども手当があったりということで、
どうも市長が一番やりたいことは何なんだろうということがつかみづらいんです。その辺につ
いてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) やはり、今回私どもがいろいろととらまえたときに、これは国の指
導がそういうことだからということともちょっと違うんでありますが、しかしながら、新政権
がCO2の削減の20数%を言っておられるというようなことからとらまえたときに、やはり
環境関係は大きく取り上げていく必要があるのではないかという受けとめ方をしております。
それが明日いよいよ新宿区との協定の式であるとか、あるいはまた、ことしの10月3日の育
樹祭とこれらを連動しながら環境関係には意を用いてきたという流れはございます。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。そういうところが聞きたいんです。
 今回、地域活性化事業債、この文章の中にも33ページに緑の分権改革ということがうたわ
れていて、まだ今後という話になろうかと思いますけれども、恐らく新政権はそういう方向に
重点を置いてこれからは分配していくんですよということになって、市長も今育樹祭と連動さ
せてという話がありました。単品じゃこれは効果が出ないんだと思うんです。そういう企画を
中に盛りましたということがあれば、市長がCO2削減と環境を中心にした予算なんですとい
うふうに言っても私はわかるんですけれども、その辺が不確定であったので、どうしても書け
なかったと言えばしようがないんですけれども、環境を基軸にということで市長、よろしいん
でしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) ご理解いただいている流れは私どももかなり意を用いてきたという
考え方でございます。
◇9番(高柳勝巳君) それでは、今度は具体的に市の方の市長の施政方針の中の予算方針の
ところでお伺いしたいと思います。
 3ページの予算編成の基本方針というところに、地方交付税総額が相対的には前年比よりも
ふえているけれども、必然的に増加する行政需要を支えるには厳しく、これは先ほど市長もご
答弁いただきました。どのぐらい不足しているんでしょうかということがわかれば、子ども手
当の額を差し引いてご説明いただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これは非常にスタートの時点から、やはり神経を使った予算編成に
取り組んでまいりました。と申しますのは、公債費適正化計画もあり、本日も午前中指摘され
ているように経常収支比率の削減もありということと同時に、財調の最初のきちんとした担保
がこの数年来非常に厳しかったというようなこともありというようなことから、スタートの時
点で随分神経を使ってまいりました。
 最後の詰めの段階にまいりまして、相対的にいろいろと、例えば具体的なことを申し上げま
すと、望郷ラインのトイレの配慮であるとか、あるいはまた旧利南中学校の跡地のトイレの配
慮であるとか、さらに、そういった除雪の関係等もそうですけれども、非常にそういう意味で
は最後の詰めの段階でもって、グリーンベル21のところに今まで同様なイベント事業を送り
込むこととか、そういったことに対しては配慮をしてまいりました。
 さらに、河岸段丘の花木の植栽、あるいはまた本町通りの現在の状態のことをもっと景観を
きれいにしていこうということから、花を本町の通りに植えていこうとか、そういうようなこ
と等が随所にあろうかと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) 総額のところはなかったんですけれども、私がざっとのあれですけれ
ども、民生費が要はふえるんですよということを言っていて、その分が一番足りなくなるんで
すよという文章ですよね。文章からすると。そうすると、この説明書で見ると前年度が41億
1,000万円、今年度が50億3,000万円ということになっていて、9億2,000万
円多くて、9億7,000万円が子ども手当ですから、ざっと言って5,000万円足らない。
それで、各事業が縮小されていますから、恐らく5,000万円から1億円じゃないかという
ふうに推測するんです。私なんかはそうやって読むんですけれども、そういう不足額の継ぎ足
しという考え方でよろしいんでしょうか。
(休憩を求める者あり)
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午後1時25分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後1時26分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) 議員いろいろと分析をされておられますので、細かい数字を提案さ
れているようでございますが、結局予算の大綱は総体的に物事をとらまえてまいりますので、
結局この全体の流れの中で理解をいただければありがたいなと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) わかりました。
 では次へ進みまして、先ほどの質問の後にその対応策、足らないところを補う方策として三
つほど書かれています。1番が事務事業の再編整理、2番が人件費の見直し、3番が行政目標
の明確化と行政評価システムによる事業選択等を行ったというふうに書いてあるわけです。こ
の三つで今言ったように、私の言ったとおりであれば1億円ぐらいを生み出したのかなという
推測になるわけなんです。
 額は総体的にというふうにお答えいただきましたので、この三つでお幾らぐらい削減できた
のかお示しいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 最終的に市長が財政調整基金を担保する前段の中で、それではとい
うことでもっていろいろと政策的に判断しながら微細なところに予算措置をさせていただいて
おりますけれども、おおむね5,000万円から6,000万円ぐらいの金額を生み出した形
の中で対応を図ってきた経過がございます。
◇9番(高柳勝巳君) ざっと言ってこの三つを中心にしてそのぐらいを見積もったと。そう
でないと数字が次、新年度出てこないわけですよね。具体的な数字ですから。希望や観測を言
うんじゃなくて、具体的な数字を積み上げて平成22年度予算になるわけですから、細かいと
ころは特別審査委員会がありますので、大ざっぱなところできょうは理解をしました。
 それで、やはり全体的に見たときに、過去4年間ぐらいからずっと規模が縮小するものばか
りなんです。定例的に行われる事業は。もうそろそろこの規模縮小の積み上げで財源を生み出
すというのはもう限界だなというふうに私は考えているんです。予算の編成過程を通じて、市
長、この辺はどのようにお感じですか。
◇市長(星野已喜雄君) これは議員のご質問の4番目に地方自治体が負うべき行政範囲と予
算規模についてということで、目標は180億円台半ばというふうに申し上げさせていただい
たわけでございますけれども、ざっと眺めてみて、平成21年度、22年度、23年度、24
年度、25年度と、この公債費適正化計画に沿ったプロセスを踏まえますと、平成25年度に
約180億円台半ばを目指していく数字が私ども見て取れるわけでございます。
 したがいまして、今後につきましても大体大枠3億円ぐらいの毎年の縮減を図っていくとい
うことが先々に向かって適正な金額に、あるいはまた予算規模になっていくなというふうに現
在のところ分析しているところであります。
◇9番(高柳勝巳君) 四つ目の方の質問だというふうに受け取られてしまったんで、それは
それでまた聞きますけれども、私が言いたいのは、3億円ぐらい毎年削っていかなければいけ
ないなという話じゃなくて、その3億円の基準というのはどこから出るんですか、一律に毎年
10%ずつ削っていって当初を50%の規模にしますよと、こういうやり方なのか、その中に
あるむだを精査してその目標に近づけていくのか、その辺をお伺いしたかったんですけれども。
◇市長(星野已喜雄君) 結局、両方をうまく活用して対応を図っていくということになろう
かと思います。すべて前段だけでもありませんし、すべて後段だけでもありません。そこのと
ころは状況に応じてやはり判断をしていくということが大事なのかなと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) わかりました。
 それでは、時間もないので次へ進みたいと思います。
 私も1回目の質問のところで述べましたけれども、むだの排除のためにどういうことをした
かといえば、テレビでもご存じのとおり、事業仕分け等を行ったんです。事業仕分けには二つ
あって、これも政府のホームページに出ていますけれども、予算執行調査の反映と政策評価の
活用と、これは二本立てなんです。
 なものですから、次の質問に絡めて言えば、一つは例えば国産畜産物競争力強化対策費なん
ていうものがあって、施策の概要があって、達成しようとする目標があって、それを確かめる
にはどういうふうにするかという点で増減額まで出るんです。それから、ご存じのとおり、政
策評価についてもそうです。これは食育の通告をしましたんで、それの関連で言いますと食事
バランスガイドの普及による食育の推進という点でも、目標に対してどういう状態が問題なの
で幾ら増減があったかと。ほとんどマイナスなんですけれども。
 そういう過程がないと一律に必要なものも削っていって、存目計上だけの予算になっちゃう
という可能性だってあるわけです。私が心配しているのはそういうことなんです。そこら辺に
ついて、くどいようですけれども、そういう作業が先ほど三つある中の一つはそうだったと私
は思うんです。それはどのぐらい行われたか、もう一度お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員、この節の国で行われた事業仕分けのところからとらまえたご
質問であろうかなというふうに受けとめさせていただきましたが、私どもの立場からいたしま
すと、やはり昨年の秋口から財政課長がそれぞれの調整をいたしまして、そして、その後当然
議員の皆様方からの要請等が昨年の12月ごろまでにありまして、それらを精査しながら徐々
に積み上げてきたという流れがございます。
 したがいまして、先般国の方で行われた事業仕分け的なことは今回はそういった方法は特に
とったわけではないということで受けとめていただければと思います。
◇9番(高柳勝巳君) 三つあるうちの留意はしたというところまでというふうに受けとめた
いなと思います。
 もう一つ聞きたかったのは、そういうことでしていくと、予算書に載りづらいですけれども、
前年までやっていましたけれども、この事業はこういう理由でやめましたというものが出てく
るんです。その分をぜひやりたいというところに振り分けることができるわけなんです。そう
いうことを期待して言ったので、ぜひ次には廃止した事業なんかも説明書に載っけていただけ
るとわかりやすいかなと思います。これは評価がちゃんとされなければできませんものですか
ら、それは要望しておきたいなというふうに思います。
 次の質問に行きたいと思います。
 前年度の「4つの柱」の関係なんですけれども、これも説明を見させてもらったら、二重丸
と一重丸の話ですけれども、二重丸は新規事業ですよね。一重丸は一部拡充事業になっている
と思うんです。この主要5本柱の30ずつにくくったものを全部拾い出すと、数が二重丸が2
9で一重丸が37事業なんです。予算の説明書の方を全部拾い出すと、二重丸が40で一重丸
が54なんです。漏れているものがあるということなんです。生活関連中心だからそれに漏れ
ちゃったものもあるんだろうなというふうには推測をしますが、反戦平和啓発事業ですとか、
10個ぐらい漏れているんです。そうすると、漏れているのに重要な施策になっちゃうんです
よね、このくくり方でいくと。
 私は、最初に言ったとおり、6本柱でくくれば重要な施策は全部漏れなくついたんじゃない
かなと思うんです。あえてそれを五つにして、漏れてしまうような説明をするからわかりづら
いんじゃないかなというふうに思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思います。
 いろいろな技術的なところがあるわけでございますけれども、今回はこれでもってお世話に
なったわけでございます。議員が今お話しされている関係等については、今後の参考にさせて
いただきたいと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ぜひ市長、わかりがいいようにしたんだと思いますけれども、術には
まり過ぎちゃったのかなという感じがするんです。みんなで苦労してつくったこれは本当に、
内容はともかく、分けた項目の仕方は本当にわかりがいいと思いますし、10年で恐らく総括
するし、5年で中間をするんでしょう。これに合わせておけば総括も楽だと思うんです。単語
二つというのはどうにでも受け取りようがあるものですから、ぜひこういうものに沿った形で
提案をしていただければ読む方もわかりがいいんだろうなと、違うところに神経を使った方が
私はいいかなという感じがしましたので、ぜひ次年度はそういう形で提案をしていただきたい
なということを申し上げて、次に行きたいなと思います。
 インフラ整備と持続可能な財政運営の問題ですけれども、結局今まで我慢をしていただいた
ので8.9%お金が厳しいところ、インフラを整備するところに増額をしましたよというご答
弁だったと思っています。増額は一時的に今本当に困っているところであれば、これはこれで
やむを得ないかなと思うんですけれども、従来から同僚議員もおっしゃっていたとおり、財政
は危機的な状況ですから、困っているから即助けるというだけでは、これは納得性がなくなっ
ていって、ここが1番です、ここが2番ですということがわからないと何で私のところには来
ないのという話になるんだと思うんです。
 そういう意味で、やはりきちっとした計画性を持つことが大事かなというふうに思っている
わけですけれども、その辺についての必要性はいかがお感じでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) この納得性あるいは必要性等の関係でございますが、当然地域から
のご要請があったり、あるいはまた、それぞれの部課のところでもって精査したりしてくる中
で、できるだけ緊急性の高いものにウエートを置いた対応を図った経過がございます。同時に、
やはり先ほど来からのご質問にありましたように、地域経済の関係から来る投資的経費の関係
もありまして、今回こういった手だてをさせていただきました。
 したがいまして、今お話しされておられますところの納得性とか、そういったことについて
はいろいろと私どもも検討しているわけでございますけれども、今後もいろいろとご指導いた
だきながら、できるだけ議員がご提言されているような方向に向かって努力をしてまいりたい
と思っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
◇9番(高柳勝巳君) わかりました。
 中身の問題で1点お伺いしたいと思いますけれども、新年度予算で長寿命化、橋りょうの補
修事業2,910万円が計上されておりますけれども、これは一つのインフラ整備を継続的、
計画的に行っていこうということのあらわれだと私は感じているんですけれども、その辺につ
いての見解をお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 非常に微細なところのご質問でございますので、うまくご答弁でき
るかどうかあれでございますが、申し上げたいと思います。
 この橋りょうの補修関係から来るご質問かと思いますが、やはりどうしても中山間地域特有
のA地点からB地点に行く際に河川をまたがっていかなければならないところが随分ございま
す。そういった橋りょうも徐々に高齢化してまいりますから、必然的に安心・安全の関係から
とらまえますといろいろと対応を図らなければなりません。そういうふうなことから、今後い
ろいろとそういった対応のために今回提起をさせていただきました。
 また、もう一方におきましては、この事業は、沼田西中学校の前の関係のつり橋のところが
まだ完全ではありませんので、これらも含んでおるということを申し添えておきたいと思いま
す。
◇9番(高柳勝巳君) 微細なところまでに聞こえちゃったらごめんなさいですけれども、2,
910万円というこの中身のことを言ったんじゃなくて、そういうことを計画的にやっていこ
うということのあらわれかどうかということをお伺いしたかったわけです。それはそれで結構
です。
 もう一つ、沼田市は耐震促進計画という老朽化だとかといった問題も計画的にやりますとい
うことで平成18年から25年でしたっけ、間違ったらごめんなさいですけれども、70億円
かかけて大切な公共施設を直していくということなんです。
 それから、こういうマスコミ等でも報道されているように、老朽管がもう壊れました、道路
が陥没しましたということですから、そういったものも計画的に順序立ててやっていかないと
回らないというのが通告の趣旨なんです。その辺についての計画的にやっていくご意思がおあ
りかどうかだけお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 建物の関係の公的な施設について、私どもは計画的にさせていただ
くということでかねてから申し上げているところでございます。道路の問題、あと河川の問題
については、現在のところそこまで今私どもが申し上げているところの範疇には入っていない
というのが実態でございます。
◇9番(高柳勝巳君) 正直にありがとうございました。
 残念ながら耐震促進計画の方も、教育関係の方は数値目標まで出ていますけれども、その他
の公共施設については何年度に何を対策をするというのは私は存じ上げていないんです。です
から、それらとあわせて計画的にやってほしいというのが私の趣旨でございますので、やらな
いと一時的にお金がかかったり、突然要らなくなるということはないですけれども、波が激し
くてとても財政運営ができる状態には私はならなくなるんじゃなかろうかという危機感を持っ
ているということだけお話しをして、次に行きたいと思います。
 地方自治体が負うべき行政範囲と予算規模、先ほどご答弁いただきました。大体180億円
台を目標としつつ努力をしていくんですよというご答弁をいただいたわけですけれども、新年
度予算でも基準財政収入額とか需要額というところに交付税を組み込みますよ、あるいは臨時
財政対策債についても国と地方の協議の場をつくりますよということですから、関連する分母
と分子のところの数字が動いてくる可能性もあるんです。ですから、今までの尺度と違うとこ
ろで考えないと、これは数字だけ追われていって小さくしましたけれども、今度は違う尺度に
なったんです、あるいは全然違う、自分で努力したよりもほかの要因でもって数字が動いてし
まう可能性の方が私は高いと思うんです。
 ですから、一番やりたいことをちゃんとやった方がいいんじゃないかなというのが私の含意
なんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しいご質問でもあり、しかも時代のちょうど真っただ中にあ
りますのでなかなか答弁が難しいのでありますが、堅実という言葉をいろいろと答弁の中で使
わせていただいているのも、できるだけ言うなれば確実に前進させていこうということから慎
重にきている経過がございます。公債費適正化計画もあったりいたしまして、現在の分母、分
子の問題等についても確かに国の情勢に応じてはこれらも変化があるのではないかということ
は容易に察しがつきます。
 そうしたときに、常にこちら側の立場からいたしますと、そのことによって不測の事態が生
じないようにしていくということが大事なのではないかなと思っておりまして、対応を慎重に
してまいりました。現在でもできるだけ情報を的確に把握して、そしてこれが対応に努めてま
いりたいと考えておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇9番(高柳勝巳君) 市長が慎重になるのも無理はないし、確定値でもないところに「よし、
わかりました」という話はないと思いますけれども、ぜひ市長、予算規模だけにとらわれて財
政規律最優先というスタンスだけはよく考えていただきたいなと私は考えています。マスコミ
報道等でもわかりますとおり、目標としています富岡市、みどり市でも規模縮小すると言って
いるわけですよね。そうすると、また下げるんですかという話になるので、やはりもう少し新
政権の問題も見きわめながら、計画性と主体性を持った財政運営に心がけていただきたいとい
うことで食育の方にまいりたいと思います。
 本市での食育の位置づけ等については、長い年月や地域で総ぐるみで取り組みながら、生ま
れてから高齢者に至るまでオールエージな取り組みにならざるを得ないし、そういったところ
を各課で一生懸命取り組んできたというご答弁だったなと感じています。
 正直なところ、食育という言葉が生まれてまだ、教育委員会は別ですけれども、本庁の方は
平成17年から食育というキーワードが出てきたわけですから無理もないなというのは一定わ
かりつつも、いいなと言っていただいたんですから、ぜひ取り組みを強化していただきたいな
と考えるんです。
 そこで、先ほど各部署で栄養指導と農政課、健康課、いろいろなところで個別に一生懸命や
っていますというご答弁だったんですが、変な例ですが、れんがを積んでいる職人さんが二人
いて、片一方の方に「何をしているんですか」と聞いたら「れんがを積んでいるんです」と答
えた。もう片一方の方は「城をつくっているんだ」と答えたんです。そうすると、どっちがい
い城ができるかというのは明白なわけです。目的がはっきりしていながら各セクションが動い
ているから城になるんです。一生懸命やっていても何になるかわからないという状態では、や
はり私は不安だと思うんです。その辺についてのお考えはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 私は、教育行政の方は津久井教育長の方に、教育委員会の方にゆだ
ねておりますので、ここでちょうちょうと教育の私自身の考え方を申し述べるつもりはありま
せんが、一応基本的には知育、徳育、体育が教育の3原則であると受けとめております。
 知育にしろ徳育にしろ体育にしろ、人間が生命を宿って以降、この世に生を受けた形の中で、
お母さんからお生まれになられて、そして人生80年を終息をして、さらに天国に召されると
いう一連の経過がすべて生涯の学習あるいはまた教育だなということを最近痛切に感じており
ます。
 そこで最も原点となるのが食べ物であることは、もう論をまちません。したがいまして、こ
の食べ物を通した形の中でいろいろと人間の教育あるいはまた人間の成長等をとらまえていく
ということは大変貴重な考え方になろうかと思っております。
 したがいまして、そういう意味では、総合的なとらまえ方をしていくということは大変重要
だなと思っておりまして、それらを生涯学習の中に位置づけるのがいいのだろうか、あるいは
また食育そのものを総合的な形の中で組織的にとらまえてするのがいいのだろうかということ
については今後の論をまたなければなりませんが、少なくとも食べ物が基調となって人間の生
命が活力あるものになっていくということを思いますときに、そこのところは最も原点であろ
うかと思っておりますので、議員のご提言には真摯に耳を傾けて今後の対応に処してまいりた
いと考えております。
◇9番(高柳勝巳君) 生涯教育をということになると教育部との関係もあるということで、
これから検討していきたいということですので、ぜひお願いしたいなと考えます。
 続きまして、一度教育委員会の方へお話を持っていきたいと思います。
 教育現場における食育の取り組みについてということで教育長にご答弁を先ほどいただきま
した。家庭との連携を視野に入れて積極的に取り組んでいきたい、給食を楽しく有意義なもの
に日常的に取り組みたいというような内容だったなと考えております。
 大体そういうことで、抽象的に言えば納得をしますけれども、幾らか具体的な問題でもって
認識を一つにしたいなと思いますけれども、これが政府が広報紙を出している「キャビネット」
という広報紙です。これは去年の4月号なんですけれども、市民ホールに置いてあったものを
見ました。これは早寝、早起き、朝ご飯というので強力に取り組んでいる青森県の取り組みが
1面で取り上げられているんです。難しいことを言ってもわからないけれども、お子様なんか
にはこのキーワードというのはとてもわかりがいいし、習練をされているんだなと思いますけ
れども、まずこの早寝、早起き、朝ご飯の習慣づけについて教育長、どのようにお考えかお伺
いしたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 これは国を挙げてということでありますので、とりわけ朝ご飯に代表されるような食事、そ
して運動、休養等々のところが非常に乱れてきていると。そのことから、例えば子供の行動特
性も変わってきているということもあります。すなわち食が、先ほど市長の答弁の中にありま
したけれども、知育、徳育、体育の基本になっていくということでありますから、食が人格形
成にも大いにかかわってくるという観点から、これは一沼田のみならず全国挙げての取り組み
でありますので、こういうことから具体をもって、それぞれの発達段階もありますので、小学
校1年生は1年生なりに、中学校3年生は3年生なりに具体をもって指導をしていくのがいい
だろうと考えております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
 さすが教育長だなと思いましたけれども、1年生から中学生まで、鶴田町ではもう寝る時間
まで、強制的にやるわけじゃないですけれども、朝ご飯を食べるためには夜早く寝るんです。
夜早く寝て朝早く起きると生活のリズムができてくるんです。そうすると、体が勉強する姿勢
になる、運動しようという態勢を整える、そういう意味で重要だというのはわかりましたけれ
ども、それは本市ではどのように取り組んでいるか、若干取り組みがありましたらお伺いした
いなと思いますが。
◇教育長(津久井 勲君) 食育全般または子供たちのそういう生活規範等々含めて、基本的
な生活習慣等を含めて、家庭、地域との連携、とりわけ家庭との連携というものが非常に大事
になってきておりますので、PTA等の活動と連携しながら各学年に合った、また各学校の実
態に合った形で実践に取り組んでいるということでございます。
 細かな対応をしている学校にあっては、当然そういう子供たちが記録をとるとか具体的なグ
ラフをつくるとか、そんなことをやっている学校もあるようですけれども、学校それぞれとい
うのが現状であります。
◇9番(高柳勝巳君) わかりました。
 この鶴田町の取り組みというのは本当に条例までつくって、町を挙げてということですから、
なかなかそこに一足飛びにジャンプアップするというのは難しいんだろうなと思いますけれど
も、全国的に取り組んでいるという点では朝食の欠食率というものが食育基本計画の中でうた
われていて、やはりお子さんが欠食をすると先ほど言ったような弊害が出てくるということで、
これを上げてくださいという取り組みがありまして、教育委員会の方の取り組みで全体的にお
子さんの方は少しずつ上がっているんです。残念ながら、それのお父さん、お母さん世代がや
はり欠食をしているんです。そうすると、親御さんが食べていないのにお子さんが食べるとい
うことは孤食にもなりますし、やがては親御さんが食べていないんだから僕も食べないという
状態になろうかと思います。
 そういう意味では家庭との連携は大事ですが、限界が、教育委員会オンリーでは難しいんじ
ゃないかと思いますけれども、その辺への考え方はいかがでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) 議員のご質問の内容の中にもありましたけれども、朝ご飯含めて
食育の取り組みというのは、少なくとも学校教育の中においては総合的または体系的に各教育
活動、例えば各教科、道徳、特別活動、総合的な学習の時間、さらにはもちろんのこと給食の
時間、部活動の時間等々含めた学校で行える教育活動全体で進めますから、朝ご飯等も含めて
沼田市内の各学校はすべて食育に関する全体計画を立てて実施しているということであります。
 ですから、そういう中では、例えば小学校1年生のときには例えば給食の三角食べとか、お
はしの持ち方とか、そういう非常に初歩的なレベルまで行くわけです。そして、議員ご指摘の
とおり、私は家庭との連携というものはまさに大人同士が一生懸命協力をして子供を指導する
という立場と、まことに失礼な言い方でありますけれども、子供の振り見て親は振り直すとい
う部分も大いにあると。私自身もあるわけです。教え子の姿を見て私自身の姿が変わる、変え
るということも大いにありますので、親御さんによく理解してもらうとともに、子供を通して
正しい食べ方や正しい栄養のとり方、または知識を得た子供が家の団らんの中で結果として親
を教育しているということも大いにあるわけであります。そんなことも含めて、おっしゃると
おり特に家庭との連携を強めて、これらの指導に努めていきたいと考えております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
 認識は一致で、それで、学校とすれば児童の親御さんまでが届く範囲だろうと思うんです。
今度は親御さんの勤め先の企業ということになると市全体になるんだろうなと私は認識してい
ます。ぜひそこから先の問題は市当局の方でいろいろ検討していただきたいなということを申
し上げて、給食の問題についてお伺いしたいなと考えています。
 こちらももう返す言葉もないくらい完璧なご答弁をいただきました。それで、また具体的な
お話なんですけれども、この鶴田町の給食応援隊というものがこの中にあって、町全体で食を
考えるということの中で学校給食応援隊をつくって、農家の方が小中合わせて7校、1,50
0人分の給食を自家野菜で提供していて、最初はやはり量とか質とかで問題はありましたけれ
ども、最終的にはクリアをして、20人の方々で今給食をその方々のものを、地場産のものを
提供しているという話ですとか、私どもの市と同じで米はブランド米でつるの輝きというもの
を使っている。地元産です。
 それから、青森なのでリンゴが名産ですから、これは親御さんが農家の家庭の児童からリン
ゴを寄附してもらう。そうすると秋口から3月ぐらいまでは、ずっとリンゴということになり
ますけれども、地場産のものが提供できる。そうすると、寄附をしたり、それから食材を提供
したりという方々が自覚も増してくるし、町全体の取り組みというふうになってくるんだろう
なと、そういうことを網羅した条例がこの鶴田町の朝ごはん条例ということなんだそうです。
 そういったことについて、その条例については本体の方からまたご答弁をいただきたいんで
すが、この学校給食応援隊をつくって給食の地場産品を引き上げていく取り組みについてはど
のように行っているのかお伺いしたいなと思います。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午後1時59分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後2時08分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 地場産使用にどう努めているかというご質問かと思いますけれども、従前より薄根の地区で
有志集ってのグループ、薄根アグリでしたか、ありますんで、そこが学校給食に対して地場産
利用について全面的に協力してくれますということでやっていただいております。また、他へ
のいろいろな水面下での折衝や情報収集等はやっておりますけれども、なかなか難しさがあっ
て、前へそれ以上は進んでいないということが現状であります。
 また、この間はヤーコンとかいう、私も食べたことのないようなものを寄附いただいて調理
してみるということは、一時的には寄附ということでありました。
 また、ご存じのとおり地元コシヒカリの使用、これはもう年間1回、2回の話ですけれども、
地元の米のすばらしさを味わうということで、試食的に年間1回、今年度は2回でしたか、や
っております。
 いずれにしても、議会のいろいろご指導、ご指摘も毎回のように出てきているわけで、今一
生懸命背中を押されながら頑張っているところですけれども、パーセンテージにおいてぐっと
何ポイントも上がるというような状況には至っておりません。徐々に前進、年によっては天候
不順いろいろあって、むしろ努力した結果がパーセンテージが落ちるなんていうことも出てき
ております。
 いずれにしても、微増ながら右肩に若干上がりつつあるというところが今の現状であります。
◇9番(高柳勝巳君) 正直なご答弁、本当にありがとうございました。
 平成20年度の事務概要書で地場産の使用率は出ておりますが、先ほど答弁があったように
既存のやり方で精いっぱい努力しても微増ということですから、これは仕組みを変えていかな
いと難しいのかなと考えているんです。
 失礼ながら給食に関係するところのいろいろな委員会やいろいろな協議会等があろうかと思
いますけれども、それ専門に継続的にお話ができるような組織体ではないなと思っているんで
す。ですから、給食センターの所長や教育長、教育部長が一生懸命いろいろな情報を得ようと
しても、それにはおのずと限界も生じますし、やはり私たちがやりますよという人たちが入っ
ていろいろな情報もまた入るんじゃないかと思うんです。そういったところについて検討され
ているかどうかお伺いしたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) 議員のおっしゃるような、そのとおりにはいっておりませんけれ
ども、いろいろな情報収集、それから、今直売所が結構あちこちに誕生して結構繁盛している
ようでありますので、そういうところと単発で折衝すると。しかし、これは先ほどのご指摘、
また情報提供にありましたとおり、もう少し例えば農協とか、そういう農業関係また農政関係
の機関や団体や、そういうところと連携していかないと、これ以上目立ったポイントを上げる
という実績はなかなか難しいなということは実感しております。
◇9番(高柳勝巳君) ぜひ、恐らくは先進地等ではいろいろな取り組みがあろうかと思いま
すけれども、この場でご披瀝ができないのは本当に勉強不足で申しわけないんですが、ぜひ新
年度に向けて、その仕組みの問題をぜひ変えていっていただきたいなと思います。
 それから、少し戻っちゃうようで恐縮なんですけれども、栄養教諭あるいは栄養士さん、調
理員さんがさまざま活動いただいているということでお話しいただきましたけれども、人数が
足りているんでしょうかねという心配もあるんです。非常に重要な役割ですから。ぜひ充実さ
せるためには本人負担じゃなくて、全体で面倒を見ていくという形をとらないといけないと思
うので、その不足感というものがあるかどうかお伺いしたいと思うんですけれども。
◇教育長(津久井 勲君) 現在配置されている栄養士は県費負担職員としての栄養士と。微
細にわたれば、今沼田市においては栄養教諭は発令されている者はゼロであります。ちなみに
利根沼田で1名だけと。
 ちょっと脱線しますけれども、栄養教諭は単独で授業が持てると。一般の栄養職員は主たる
教員、例えば担任でもいいですけれども、学校の教員が主たる指導者になって、TTで、チー
ムティーチングで授業の中へ入っていくということです。内容的にはそう変わらないんですけ
れども、単独でできるか主たる指導者がいて補助的に指導ができるかという違いだけです。
 沼田は沼田の給食センターが南中の隣にありますけれども、そこに2人、あとは利根、白沢
に1人ずつということですから、これは多ければ多いほどいいに決まっていますけれども、現
状県の基準、例えば給食センターの食数、児童生徒数です、それによって栄養士の配当基準が
できておりますので、それによって沼田の給食センターは2人、他の調理場は1人ずつという
ことになっているわけです。
 ですから、実際に食の指導をしていくのは、給食の時間も含めて、先ほど申し上げた学校の
教員がやっていくという場面が圧倒的に多いわけです。ただ、かなり専門的な部分になった場
合に学校の中に栄養士に入ってもらう、または、入らないで外からいろいろな給食であるとか、
いろいろな知識や情報を学校に提供してもらうというような形でやっております。
 したがって、先ほどの全体計画の中心的な推進する者は担任を含めた学校の教員ということ
でありますので、一応多いにこしたことはないですけれども、現状でまあまあいいんじゃない
かとは思っております。
◇9番(高柳勝巳君) わかりました。定員の基準に基づいて配置しているので、とりあえず
は不足感を感じていないということでした。
 次は、食育のマスコミ報道、テレビで食育の最前線という番組でしたか、生徒がブロッコリ
ーを学校でつくって、それを給食に生かしている、あるいは、佐賀県でしたか、伊万里焼の食
器を使って伝統的な食文化について教えるなんていうものが出ているんです。
 ですから、そういった取り組みについてどんな感想を持たれているか、沼田市においてはそ
ういった取り組みができそうなのかどうか、お伺いしたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) 基本的に教育に限らないと思いますけれども、特に義務教育の子
供たちの世代においては、まず教育は夢がなくてはいけないと思っておりますので、例えば地
元または自分で手づくりのお茶碗を使うとか、または野菜を実際調理して食べるとか、これは
安全な食事をとか栄養のある食事をとかいうところを離れた、むしろ教育の目的そのもの、
「人格の完成を目指し」とありますけれども、そういう基本的な教育の目的の本旨に沿った教
育になりますので、基本的にはすばらしいことだと思っております。
 ただ、安全や衛生上の問題等々いろいろ出てきておりますので、例えば食器はこういうもの
でなくてはいけないというようなこともありますので、それと、数をかなりそろえていくとい
うようなこともあります。それから、安全上壊れるか壊れないかとかいうような問題もありま
す。
 ただ、食育といいますか、お勉強上、例えば生活科でつくったブロッコリーなりトウモロコ
シなりを給食に給食センターを通さないで、例えば調理室の釜というか、せいろです、そうい
うものに入れて、例えばトウモロコシをふかして子供の食膳に添えるというようなことは各学
校いろいろ工夫してやっていると思います。
 ただ、子供の生産したものをかなり大量にというのはかなり難しいでしょうし、それから、
ご案内のとおり沼田はすべてが共同調理場方式をとっておりますので、食の数がちょっとけた
違いに多いというところでありますから、子供が生産する程度では賄い切れないということで
ありますので、ちょっとまねごとですけれども、各学校の勉強用の畑でつくったものを給食に
添えるというようなことでやらせていただいております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
 そんなに大量に子供たちができるようなら、その人たちに農業でもやってもらいたいぐらい
になっちゃいますから、それはそういうことなんだろうなと思います。
 それで、食器の方なんですけれども、前々から言っていますけれども沼田は森林文化都市で
すから、これは採算のことを考えると高くなるのかもしれませんが、学校給食応援隊のような
仕組みを使えばはし、スプーン、器なんていうものは木でできるんじゃないかなと思うんです。
これは市場価格を通せば当然採算は合わないと思いますが、ぜひ本体の方の市長と相談をしな
がら、そういうものがだんだん沼田市を発信することになっていくのかなと思いますので、そ
れを要望して次に行きたいなと思います。
 次は米飯の問題になります。
 現在の事務概要書によりますと週に3回だろうなと伺っておりますけれども、鶴田町でもや
はりお米はダイエットにもいいし、勘違いの部分がたくさんあるので、米飯についてもう少し
ふやせるところがあれば食育基本計画でもふやしていきなさいよ、地域の特性を生かしてとい
うことなものですから、ぜひこれは上げる気持ちがおありかどうかお伺いしたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) 一応、現在もそういうことで米飯をやらせていただいております
けれども、週3回なりやらせていただいております。全国的には1年前のデータですけれども、
3回実施が60数%ということでありますから、これでいいということはありませんけれども、
おくれはとっていないという状況ではあります。
 ただ、基本的には米飯はいろいろなプラス面がありますので、経済、経済と言う方もいらっ
しゃいますけれども、それもあるけれども、それは二義的な問題でありまして、いろいろな例
えば今の子供たちの体力、体または過度の痩身、やせるとか、または子供が成人がかかるよう
な病気にとか、そういうようなことも出てきておりますので、そうするとお米はかなりいいと
いうような科学的なデータも出ておりますので、基本的な方向としてはふやしていきたいと思
っております。
 ただ、いろいろ研究している中ではまだ幾つか課題がありますので、研究を進めていこうと、
基本的にはふやしていきたいなという方向で研究を進めていきたいということであります。
 以上です。
◇9番(高柳勝巳君) 私もセンターの所長にも若干お伺いをして、さまざまな課題があるこ
とも承知ですが、意義については教育長がおっしゃったとおりですので、少しずつでもあきら
めないで、やはり日本の伝統食を拡大していく方向でぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 続きまして、先ほど教育長からもたくさんの食材をつくることですから共同調理場で調理を
していますよというお話だったんですけれども、地産地消あるいは米飯の推進と、あるいはそ
ういった食に関するいい情報がやはりこの共同調理場ということで果たしていいんだろうかと
いう考え方で私はいるわけです。
 この食育基本計画、国がつくった中にも学校給食の充実という点で、地産地消を進めていく
ために生産者団体と連携し、地場産品の活用の推進や米飯給食の一層の普及定着を図りつつ、
地域の生産者や生産に関する情報を子供に伝達する取り組みを促進するほか、単独調理方式に
よる教育上の効果について周知普及を図ると書いてあるんです。
 ですから、先ほど教育長がくしくもおっしゃった経済の効率性オンリーでない効果というも
のが、やはりこの単独調理については見込めるんじゃないかというふうに私は考えているんで
すが、それについてはいかがでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) 総論としてはご指摘のとおりだと思っております。一時代、共同
調理場へというふうな、理由は幾つかあると思いますけれども、例えば効率性なんていうこと
も一つの要素になったんだと思いますけれども、最近高崎なんかでは、合併時点で高崎はもう
単独実施校が多かったわけですけれども、できるだけ合併したんだけれどもむしろ小分けして、
合併後も単独の調理場実施をやっていこうという方向にいっていますけれども、なかなかそう
いうそれ相応に元気のあるところでないと、これも理由は一つではありませんけれども、その
主たる理由の中で財政的な理由も多いにかかわってきますので、理想的には単独実施の方が今
の地場産活用なんていう点においても、旧白沢の調理場なんかはかなり小回りをきかせており
ましたから、小回りもきくし、それから、目の前の女性の調理員なりがもう声をかけられるよ
うな至近距離ですよね。あそこも一応法令的には共同調理場なんですけれども、両方の小中学
校、境界線0メートルですよね。中学校にはまたがっていないんですが、中学校には接してい
るんです。小学校の敷地内にありますから、そういうところで非常に小回りがきいているわけ
ですけれども、現状では行く行く将来、何十年かかるかわかりませんけれども、理想的には現
状下でいくとおっしゃる方向が理想かなと思っております。
 ですから、今の中でどうするのかということになりますけれども、単独実施校のよさを共同
調理場としてどこまで取り入れられるかという努力をするのが今精いっぱいですし、また、そ
ういう方向にいかなくちゃならないと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 調理する数も5,000食ですか、事務概要書を見れば小中合わせて5,000食ぐらいだ
と思うんです。それで、白沢と利根があって、あとは集中的な共同調理になっているわけです。
残りになると恐らく3,000食ぐらいじゃないでしょうか。そうすると、先ほどの鶴田町で
いえば1,500食、1,500食なら単独でも可能じゃないかというところまでくるわけで
す。
 今、恐らく共同調理場があって、あそこの切りかえどきというところが一つのポイントにな
るのかなと思っているんです。その単独というか、単独に近い形も含めてですけれども、そう
いう処理方式が忘れずに残っていれば、そういう方向をぜひ貫いていただきたいなと思うんで
す。
 これは渋川でも今共同処理に急遽変えるということで、署名等がわき上がっているという状
態ですから、教育長がそういうふうにおっしゃっていただいたんであれば、ぜひ最初の初志を
貫いてもらって、本当のよさというものを図っていただきたいと思いますけれども、その辺は
いかがでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) ここで自分の希望や理想をお話ししたわけでありますけれども、
当沼田市も、確かな記録に基づくわけではありませんけれども、私の見聞きした範囲でいけば
旧沼田市においては単独実施を市として行ってきたと。沼小にもありましたし、沼田西にもあ
りましたし、それから沼中のあたりですか、ありますから、単独実施だったと。年度はわかり
ませんけれども、その後いろいろな国の指導やいろいろ情報収集した結果、共同実施でいこう
という結論が出て今のような形になったんだと思います。
 ですから、現実に今どうかと、今あの施設も非常に小さいながら、狭いながらもいい施設で
ありますし、白沢も利根も稼働しておりますので、一気に数年後にというのは現実の問題とし
ては難しい。ただ、心の持ち方として先ほどありましたけれども、ちょっと言葉じりをとって
恐縮ですけれども、1本の旗を立ててどうありたいんだということに、今共同調理場をやって
いるのと、ただ目標もなく共同調理場があるんだからただただやっているんだでなくて、基本
的にはそういうことの方が望ましいんだという夢や目標を持って進んでいくことが大事かなと。
 その過程においては、先ほど申し上げたとおり、単独実施校のよさを共同調理場の中に持ち
込めることがあれば極力持ち込むという工夫をしながら、その遠い目標に向かっていきたいと
思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
 もう一つは、それに当然関連しますけれども、12月でも同僚議員が質問いたしましたけれ
ども、業務委託という点についても、これは経済効率性は上がるのかもしれません。しかし、
今時代は変わって、高度成長でどんどん大量生産したものを、子供も大量生産するような、そ
ういう育て方ではやはり違っている時代ですので、ぜひそんなことも含めて行政改革推進一本
やりでなくて、今教育長がおっしゃったとおり、高い旗を立てた基準に照らし合わせて、そち
らの方もぜひ検討していただきたいなと思っているわけです。それについてのお考えをお伺い
したいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) ご指摘、ご指導の考え方を大事にしながら進んでいきたいと思い
ますけれども、どういう施設でどういう方式でつくろうが、同じ子供の口に、体に入っていく
わけですから、基本的に譲ってはならない部分というものがありますから、共同実施にしても
単独にしても地場産にしても業務委託にしても、この譲ってはならないところをもう一度しっ
かりと見つめて、その上で業務委託なり共同調理場の運営なりを考えていきたいと思っており
ます。
◇9番(高柳勝巳君) 最後になります。
 今度は、先ほど来の取り組みも市長、聞いていたと思います。総合的な企画調整についてと
最終的な計画づくりについて、水面下では何やら動いているなと、新しい計画等もつくるんだ
ろうなということがうかがえましたので、基本的にはそれをきちっと取り組んでいただきたい
ということであります。
 お隣の昭和村は小さいながらも、ベジタフルしょうわ食育プランというものをつくって一生
懸命頑張っています。昭和村のよさを発信するために。ぜひ沼田市でもそういったものをつく
っていただきたいなということが最後と、それから、今回は新年度予算ですから、市長のマニ
フェストじゃなくても、施政方針ですから決意表明だと私は受けとめました。市長のこれから
の判断力、決断力に大いに期待をし、この計画が新年度中にできることを期待を申し上げて私
の一般質問を閉じたいと思います。
 大変ご協力ありがとうございました。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 次に、大竹政雄議員。18番。
〔18番 大竹政雄君登壇〕
◇18番(大竹政雄君) 朝から傍聴されている方々については本当にご苦労さまだと思いま
す。特に、私どもの商工会の方々もきょうはお見えをいただきました。そんなことで、きょう
はそっちの関係も少し質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと
思います。
 それでは、通告に従い、一般質問を行います。
 民主党の鳩山政権が発足し、1月末より国会での審議が始まり、補正予算、新年度予算等の
国会議論を、いろいろ変わりそうな政策や財政改革に興味を持ちながら聞いていました。特に
私どもに大きく関連していることは、鳩山政権において重要施策と位置づけている「地域主権」
改革であります。6月には市町村に権限移譲の具体策を盛り込んだ(仮称)地域主権戦略大綱
が策定されるとのことであり、当然、各市町村において自立基盤の強化を急がなければならな
いだろうと言われています。
 そこで、政権公約でひもつき補助金の廃止と一括交付金は2011年度からの導入を目指し
ているようです。原口総務大臣は、地域のことは地域で決めるべきであり、市町村にしっかり
とした行政運営の覚悟を求めるものと思われるような発言をしています。
 当然のごとく、むだの排除や自前の財源確保がなければ自治体は生き残れないと言われます。
一括補助金が配分されると使い道が自由となりますが、各自治体の責任は重くなるでしょう。
そして、自治体同士の政策競争は必至になると思います。地域主権に対する行政運営について、
どのような方向づけを考えているのか、市長の見解をお伺いいたします。
 次に、職員給与についてお伺いいたします。
 「沼田市は職員給与を5%下げたと聞くが、沼田市のラスパイレス指数が100.3と、な
ぜ太田市に次いで高いのか」という市民の意見についてお伺いいたします。
 現在のラスパイレス指数ですが、県内の市平均が98.7です。そして、一番高いのが太田
市が100.8、2番が沼田市で100.3、3番目が高崎で100.0、そのほかは100
以上はありません。ちなみに館林市は、財政力指数0.82、経常収支比率94.5でありま
すが、指数は1番低い95.7でした。
 そこで、ラスパイレスの意味を調べてみたところ、物価指数などの加重平均算出方式・職務
と責任に基づく指数として国家公務員の給与を決めるとありました。当然、国の方が重要な仕
事をしているわけで、そもそも地方公務員と同程度になること自体おかしいと言われています。
 ちなみに、むだを削減する方法という本の中に、絶対的なむだと相対的なむだについての記
述がありました。相対的なむだには、例えば自衛隊、これは戦争がなければ、そして治山治水
は100年に一度の大きな災害がなければ、また、建設事業や農業関連事業は地域振興には役
立ちますが、後の利用価値が期待できなくても、準備することに意義あるものとありました。
また、だれが見ても無意味なもの、必要ないもの等が絶対的なむだと言われていますが、地方
公務員の給料は絶対的なむだがあると記述がありました。
 また、会計検査院の研究報告の中にも地方公務員の給与に相当なむだがあると示唆されてい
ます。今年度、総務省自治財政局財政課の予算編成上で、職員給与についての留意事項があり
ますが、すべての項目の検討がなかったように感じますが、沼田市職員の給与について市長の
見解をお伺いいたします。
 次に、事務事業評価についてお伺いいたします。
 事務事業評価は、住民に事業の意義を説明するために行う情報交換の一端であり、年々進化
しなければ意味がないと言われています。
 そこで、行政評価審査委員会での報告ですが、平成19年度、20年度の数値は違えども、
中身は全く同じで、問題点の検討内容がわからず、事務事業評価を真剣に取り組んでいるとは
思えない内容であります。これからの地域主権を考えると不安を感じています。
 この事務事業評価を新年度の予算を組むときの資料として活用されたようですが、どういっ
たことを活用されたのか、そして事務事業評価内容について市長の見解をお伺いいたします。
 次に外部評価についてお伺いをいたします。
 国の事業仕分けが今回初めて行われました。国民にとってもこんなものがあったのかと知り
得たことがたくさんあったと思います。沼田市も現在行っている事務事業の内部評価だけでの
事業仕分けよりも、外部の声を取り入れ、これからの時代に合った施策の取り組みが必要と改
めて感じたところです。
 1月の終わりに桐生市が外部評価の導入の検討に入ったとの新聞報道がありました。昨年9
月議会において外部評価について質問したところ、研究するとのことでしたが、研究結果につ
いて市長の見解をお伺いいたします。
 次に、市民協働についてお伺いいたします。
 先日、区長会との懇談会で何人かの区長さんから言われたのですが、「老人会の事業が行政
から市民協働であると言われたときに、どう考えても市民協働と思えない」と言われました。
市からの要望であるならば、これは補助あるいは委託そのものであり、当局と市民との考え方
にかなりのずれがあるように感じたと言っていました。
 市民協働はいろいろな考え方があるようですが、私たちの現在行っている「木田の小径」事
業の考え方、進め方を例に挙げますと、一つ目は市民の自発的で他益性のある活動、2つ目は
行政の翼賛、滅私奉公といった事業ではいけない、3つ目は住民と一緒に行動を起こす、4つ
目は市民と行政の合意形成を図る、この4点を機軸に考えています。
 そして、この事業は一過性ではなく、続けていく事業にしようということで、森林の保全だ
けでなく、散歩道の整備や広場に山菜を植えたり、クリやクルミ、グミなど実のなる木も植え
てきました。また、学童保育の父兄や子供たちと一緒にキノコ園もつくって、ことしの収穫を
楽しみにしています。今年度は収穫をしたものを食べながら収穫期に合わせて野外コンサート
を企画していますが、続けるためには毎年何か変わった企画が必要であり、皆でアイデアを出
し合いながら楽しく事業を進めていこうとしているのが現状であります。
 自分たちのやりたいことをやって、仲間のコミュニケーションがとれて、楽しくできればい
いというのが原点であり、市長がよく言われている5人組の考え方も、仲間意識を持って、何
も難しいことを考えずに協力しながら生活をしてきたものと思います。そういった市民の自発
的な活動を行政が裏方となって補助をする仕組みの市民協働を希望しています。
 そして、市の職員のかかわり方いかんによっては大きな成果につながるものと思いますが、
そういった市民協働のあり方について市長の見解をお伺いし、1回目の質問といたします。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大竹議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、市政運営について、地域主権に対する市長の考え方について、これからの沼田市の方
向づけについてでありますが、昨年12月、内閣は地域主権改革の第1弾として、義務付け・
枠付けの見直し、国と地方の協議の場の法制化などを盛り込んだ地方分権改革推進計画を閣議
決定し、今国会に所要の法律案として提出する予定となっており、さらに、地域主権戦略会議
で示された原口プランでは、平成22年夏ごろに策定する「地域主権戦略大綱」に「都道府県
から基礎自治体への権限移譲」を計画に盛り込むとされ、地方分権が広範囲に、迅速に進めら
れようとしております。
 地域主権は、国が地方に優越する上下の関係から、対等の立場で対話のできる新たなパート
ナーシップの関係へと転換し、地域のことは地域に住む住民が責任を持って決め、活気に満ち
た地域社会をつくっていこうとするものであります。
 本市におきましては、権限移譲などに適切に対応するため、国の動向を注視するとともに、
受け入れ体制の整備を図り、住民に一番身近な自治体として、きめ細やかなサービスの提供と
市民の意向を反映した個性豊かなまちづくりを進めてまいりたいと考えております。
 次に、職員給与に対する市長の考え方についてでありますが、地方公務員は、当該地方公共
団体がなすべき使命を全うするために、全力を挙げて職務を遂行することが求められており、
地方公務員の給与は、民間労働者の賃金と同様に、公務遂行のために提供する労務に対して与
えられるものであります。
 地方公務員法には、給与に関する基準として、「職務給の原則」、「均衡の原則」、「給与
条例主義の原則」が定められており、本市においてもこれらの給与決定の根本原則に基づき決
定しているものであります。
 さて、本市のラスパイレス指数についてでありますが、議員ご指摘のとおり平成21年度の
指数は100.3であり、県内市町村においては太田市に次いで高い数値となっています。
 ラスパイレス指数は、国家公務員の基本給を100として、地方公務員の一般行政職職員の
基本給と比較したものであります。
 本市が行っている職員給与の5%削減については、基本給の5%相当額の12ヵ月分を期末
手当から差し引く方法で実施していることから、年収額は減少しておりますが、基本給の比較
であるラスパイレス指数には反映されておりません。参考に申し上げますと、5%削減を基本
給で行った場合における平成21年のラスパイレス指数の試算では、95.3となり、12市
中一番低い数値となります。
 また、ラスパイレス指数は地方公務員の経験年数別、学歴別の職員構成が国家公務員の職員
構成と同一と仮定して比較するものであり、職員構成が国と著しく異なる場合は、その団体の
給与水準の状況を正確に反映したものとしては不十分な場合があると言われております。
 しかしながら、ラスパイレス指数が国と自治体の給与水準を比較するための統計指標の一つ
であり、また、自治体間の給与水準を比較する際の一つの物差しとして一般的に用いられてお
りますし、また、本市が県内の中で上位であることも事実でありますので、この結果について
はしっかりと受けとめ、職員の給与につきましてはこれまでも人事院勧告に基づきまして職員
の給与構造を見直すなど、給与の適正管理に努めてまいったところでありますが、今後も市民
の理解を得られる職員給与の適正化を図っていきたいと考えておりますので、ご理解をいただ
きたいと思います。
 次に、事務事業評価についてでありますが、事務事業評価は、事業の目的と手段を見直し、
限られた予算の中でより効率的な事務事業の遂行、また、事業実施の必要性、妥当性、成果を
公開することで、市民に対する説明責任を果たし、成果志向による行財政運営を図ることを目
的として実施しております。
 平成21年度におきましては、総合計画の実施計画に登載された事務事業のうち、事後評価
として平成20年度に実施した186事業について、1次評価として、各担当課において「目
的・対象・手段の妥当性」、「緊急性・必要性」、「達成度」、「成果」、「公平性」の6項
目について、3点から0点までの4段階の評価を行い、今後の方向性について「現状のままで
継続する」、「見直しのうえで継続する」、「終了」、「休止」、「廃止」などの総合評価を
行い、行政評価審査委員会においては、1次評価の結果を受け、客観的な視点から審査を行い、
AからDまでの4段階の総合評価を行い、次に指摘指示事項についてコメントを行ったもので
あります。
 評価の活用方法といたしましては、次年度の主要事務事業の選定資料とするとともに、2次
評価の結果を各担当課に周知することにより、事務事業の改善や見直しを図り、次年度予算編
成への反映に努めたところであります。
 議員ご意見のとおり、評価をどのように生かすかが課題であり、また、評価結果により画一
的に判断することが難しい点などがあり、よりよい評価指標をつくるなど、今後もシステムの
改良が必要であると認識をいたしておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
 次に、外部評価制度導入についてでありますが、総務省による「地方公共団体における行政
評価の状況調査」によりますと、行政以外の主体による評価の実施状況は、460市区のうち
30%の142市区が実施しており、そのうち第三者機関が97団体と21%を占めておりま
す。県内11市では実施していませんが、桐生市では、平成23年度実施に向け検討を進めて
いる状況であります。
 このほか、先進市の例では公認会計士や大学教授などの学識者のほか公募市民を外部評価委
員とするなど、また、実施方法は1次評価を実施した事業のうちから一部事業を対象として外
部評価を実施し、その後、第2次評価を実施する方法など、さまざまな手法がとられています。
 外部評価は、行政外部の専門家や市民の視点で評価を行い、評価の客観性と透明性を高める
制度として、大変有意義な制度であると認識をいたしております。今後も評価システムの改善
を進めていくとともに、外部評価制度の導入につきましても引き続き研究してまいりたいと考
えております。
 次に、市民協働について、市民と行政のかかわり合いについてでありますが、大竹議員が高
橋場町商工会を中心に地域住民の方々と実践をしている木田の小径事業は、地域コミュニティ
を核とする市民の自発性に富んだ協働事業であり、地域住民がアイデアを出し合って事業の継
続と発展にご研鑽していることは他の模範になるものと敬意を表します。
 協働とは、それぞれが単独で行うことよりも協力して取り組むことにより、多様な成果が期
待できるものと考えております。そのためには、共通の課題と目的のもとで連携して取り組む
ものであり、お互いの持ち味を尊重し、生かしていくことが必要であると思っております。
 こうしたことから、よりよい行政運営を行うためには、市民と行政が対等のパートナーとし
てお互いの持ち味を出し合って、相互に正しい認識を共有し、お互いの役割分担について十分
話し合ったうえで事業を進めることが必要であると考えております。
 まずは、協働事業の直接の実践者である関係団体や職員に対して、協働に関する基本的事項
の周知について、今後も努めてまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、大竹議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇18番(大竹政雄君) 答弁をいただきましたんで、それでは再質問をさせていただきます
が、地域主権に対するこれから我々は不安を感じているわけでありますけれども、今市長が言
われているように国の動向を見てということなんですが、もう見ている状況では私はないと思
っている。
 ということは、今我々がこれから沼田市をどう運営していくかということをまず検討しなけ
ればいかんという、基本的な考え方だと思うんです。これからやることということで、あるい
はいろいろな不安のこと等々が、この前たまたまNHKの番組でやっておりました。それから、
そういったものを見てみますと、例えば学者であれ評論家であれ、それから専門家であれ、あ
るいは一般国民からということでいろいろな話が出ていましたけれども、一番私もその中で幾
つか市長にこれだけは聞いてみたいなというものがありましたんで、幾つか聞いていきたいと
思います。
 基本的に我々財源が非常に厳しい地域であります。こういう地域は多分ますます悪くなるだ
ろうと言われておりました。その件については市長、どのように考えておられますか。まずお
聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これは2010年、つまりことしの3月4日の上毛新聞の記事に載
っていたことで、そっくりそのまま申し上げて、これが一番当たっているなと思いますので、
申し上げて、そういう認識をまず確認をしておきたいと思います。
 「一括法案は、地域主権改革に関し、住民に身近な行政は地方自治体が自主的かつ総合的に
広く担うようにする、地域住民がみずからの判断と責任において地域の諸課題に取り組むこと
ができるようにすると明記」ということが書かれておりまして、このことをもってすると、地
域のこと、つまり基礎自治体のことは余り国や県が関与しないのであなたたちが考えなさいと、
こういうことで自立を促されているということになろうと思います。
 したがいまして、そこには上位の団体の指導を求めることがなかなか難しくなり、対等補完
の関係と前から言われておりますが、そういうことで、非常に地域の、あるいはまた基礎自治
体の力が求められてくるということになります。となりますと、私どもの職員、市長ももちろ
んでありますが、その能力とかセンスが非常に要求されてまいります。
 したがいまして、客観的にはどうしても少子高齢社会の波を受け、そして社会資本整備がま
だ潤沢に行き渡っていないところは地域的な不利をかこってまいりますので、出発の時点から
やはりある意味においては不利な条件にあるかなと思っております。
 そういうことから、どうしてもそういった不利な条件を逆説的にとらえて有利な条件に転化
していくような、そういう価値観の転換を今後図っていくことが大事なのではなかろうかと受
けとめております。
◇18番(大竹政雄君) 多分我々は不利だと思っているんです。市長も不利だと思っている
と思います。
 さて、今その中に、ある学者が地方職員に行政運営能力がないことが一番心配だと言われて
いるんです。この辺についてはどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 私の経験から申し上げますと、基礎自治体の職員はかなりオールラ
ウンドに仕事が要求されてまいりまして、国や県の職員はむしろ個別性で対応が可能であると
受けとめております。そういう意味では、現場に即したそういう力は、私は基礎自治体の職員
の能力はやはりすばらしいものがあるんじゃないかと思っております。
 ただ、惜しむらくは、どうしてもいろいろと忙しいということからくる情報収集や、あるい
は国の動向等についてどうしても間接的に情報を知り入れなければならないという宿命を背負
っておりまして、そういう意味ではどうしても国や県の職員に比べるとどうしても情報、いわ
ゆる喫緊の一番新鮮な情報をつかむのにはなかなか難しい状況にあるかなと思っております。
 したがいまして、議員が言っている学者の先生の見解にすべてくみするという立場ではあり
ません。やはり、基礎自治体の職員も、そういう意味では一人の職員がオールラウンドに物事
を処さなければならないということがありまして、国や県のようにかなり組織がセレクトされ
ておりますので深みを持って対応できるという意味では、その者の持っている専門的な分野は
どうしても国や県の方に譲らざるを得ないと受けとめております。
◇18番(大竹政雄君) 今、行政運営能力という話をさせていただきました。実は、これか
ら経営という問題に間違いなくなってくる時代だと思うんです。経営能力というものが必ず問
われると思うんです。
 今回、先ほど私が、これから給与の問題をやりますけれども、午前中聞いていると給料をも
とに戻しちゃったよと。今、本当にこの沼田市の財政力はどうなのか、我々は何をすべきか、
わかっている人は何%、何割いるんですかという話になるわけです。ということは、どういう
ことかというと、やはり必ず役所の中にいると思うんです。今の沼田市はこれで本当に大丈夫
なのかいというのは何割か。
 それは一つの法則があって、一般的な組織の場合に2対6対2ということが言われているよ
うであります。2割の人は真剣に物事を考えている、2割の人は全く考えていない、6割はど
っちかとふらふらしているよと、そんな形で言われていますけれども、特に私はこの経営感覚
という問題が必ずこれから来るわけでありますけれども、先ほどの話を聞いていると、きょう
給与を戻したと。そんなに財政力あるんですかという話なんです。
 今、先ほども言われたように、経常収支比率も物すごい高いですよね。我々で言っている例
えば96%から95%ぐらいに戻したんならいいです。給料を戻したって。財政力指数を見て
ください。12市の中で一番低いです。0.55ぐらいでしょう。今私が持っている太田市な
んかは1.046です。これほど、もう要するに地方交付税をもらっていないところならいい
です。そんなに給料を上げたって。当たり前の話です、仕事量からすると。
 そういうことを考えるときに、私が言いたい経営能力というものが本当にトップグループに
あったのかどうか、その辺についてちょっとお伺いしたいと思います。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午後2時58分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後3時05分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) 職員の給与の復元の関係等についていろいろとご質問いただいてい
るわけでございますが、やはり2年前に予算を組む段になって非常に厳しいものがあって、職
員の方々にお願いをして2年間の5%削減をお願いをしてきたところでございます。ここに参
りましていろいろと職員の方がおやめになられる方もおられたりいたしました中で、総体的に
は何とか総体の取りまとめでいけるのではないかというような判断のもとに、今回はこういっ
た措置をとらせていただきました。先ほどいろいろと経営能力がトップグループにあったのか
という疑問のご提示に関してのご質問もありましたが、ご批判は甘んじて受けるつもりでござ
います。
 しかしながら、本市の事情の流れの中で今回とった措置でございまして、今後また議員各位
からいろいろとご提言をいただいた形の中で、これらについては対応を今後図っていかなけれ
ばならないと思っております。
 いずれにいたしましても、大変厳しい状況はよく承知している中で、議員のお立場からすれ
ばもっともっと厳しく対応しろというご提言かと思っております。行政はどうしても総体的な
とらまえ方をせざるを得ないところがございまして、今回このような形でお願いをしているわ
けでございます。
◇18番(大竹政雄君) 今給与のことで答弁をしていただいたんですが、実は私は今給与は
たまたま例に挙げたんですが、給与はまたその次の段階でやりますけれども、要は沼田市をこ
れから経営していくような感覚を持っていかないと地域主権に対応できないだろうと言われて
いるんです。当然みずからの成長を促すということで、総務大臣も言われておりますけれども、
自分たちが成長しなければだめだよということを言われている。
 ということは、やはり我々は今、例えばもうこの3日間予算の関係で各委員会でいろいろな
審議をされていると思います。私もきのうやりました。その中で問題があるのは何かといった
ら、やはりむだであるか、むだでないかということをやはりしっかりと押さえているか、押さ
えていないかなんです。我々が来週から予算審査に入りますけれども、やはりむだなものを削
除するという感覚を持っていないんです。そういった感覚を持たないとこれからだめですよと
いうことを経営感覚だと思うんです。ということは、むだなものをいかにやめるか。
 今までの行政というのは、なかなかやめられないというところなんです。これはずっといろ
いろな経過があって、どうしてもこれをやめてしまうと、このものをやめるとこの人たちに絶
対迷惑がかかる、これをやめたらこっちの人にも迷惑がかかる。そんなことを考えたら削減な
んてないんです。だけれども、もうそういった時代は終わったということを認識していただき
たいんです。じゃないと、これからの沼田市がこれもあれもこれもなんていうわけにはいかな
いということなんです。これが経営感覚なんだと思います。
 私が言いたいのは、その辺のところを皆さんで、要はトップグループで本当に頑張ってくれ
ということなんです。さっきたまたま給料の話が出たんですけれども、それでは、我が沼田市、
財政力はどうしようかとか、経常収支はここまで何とかしようじゃないかと、そういう議論を
何でしないのかという話なんです。私に言わせれば。ただただ国からお金が来るのを待ってい
たんじゃ、もうだめです。これから来るとしても、自分たちで今度は勝手に使うわけですから、
まさにそこのところに入るわけでありまして、私はそういった物の考え方を今市長に問いたい
んです。たまたま今給料が先になっちゃったですけれども、給与はまた次のときにやりますけ
れども、そういった皆さんの中での協議、やはり早く進めなければ私はもうおくれてしまうと
思っておるんですが、その辺についていかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 大変私の受けとめ方がまずかったらご容赦をいただきたいと思いま
す。
 そういった総体の関係は、公債費適正化計画であるとか、あるいはまた経常収支比率の削減
の目標値を定めて現在努力をしているわけでございまして、それらについては私も、あるいは
また副市長も含めて、いろいろと先頭に立ってそういう指導はしているつもりでございます。
 したがいまして、公債費適正化計画の関係等についても当初の予定どおりの流れで何とか進
めていこうということから、人事財政対策債等もありましたけれども、それらもとらまえて過
去3年間のところでもって平準化して予定値に入るような方法を選択してきたような経過もご
ざいますので、ご理解を賜りたいと思います。
 しかしながら、一方において、本日もいろいろとご論議されておられますように、ある意味
においてはそこにこだわることなく、もっと投資をしたらどうかというようなご意見もこれま
たあることも事実でございまして、そういったことを総合的に把握しながら、やはり日々の行
政運営を図っていかなければならないと思っております。
 いずれにいたしましても、むだを省くということについてのテーマは、古今東西問わず各公
が求められている使命の大きな課題でございますので、今後ともご指導のほどよろしくお願い
をしたいと思います。
◇18番(大竹政雄君) 今、適正化計画の話で午前中されていましたけれども、まさにあの
問題も平成18年から20年という話を同僚議員がしました。こういったことをやはり県とど
う協議したかなんです。あるいは、私は何年か前も特区の話をさせていただいたことがござい
ます。特区の問題もそうなんです。国に行ってとにかく話をしないことには前に進まないんで
す。
 今まであれほど言ったんですけれども、動き出さない、これは非常に残念だと。我々はいろ
いろなところに勉強しに行きました。同僚議員と一緒に行きました。この特区はこういうこと
で活用してよというところまで行ってきました。今、沼田市の問題点があるんなら来てよと。
こういう適正化計画の問題等々もあったら来てよという話なんです。だから、これが協議に変
わったわけでしょう。ただ県が18%だからだめだよというんじゃなくて、そこのところに行
くものが私はこれからの経営感覚だと思うんです。その辺はいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 当然、市町村課等といろいろとやりとりをして、そして今回の予算
計上になっております。全くそういったところと協議をしていないというわけではありません。
いろいろとそういったところの情報把握に努めながら、できるだけ有利な方向へ有利な方向へ
と考えてきたつもりでございますので、ご理解をいただきたいと思います。
◇18番(大竹政雄君) 今、我々が思っているのはもう県も国も協議だという話になってい
るわけですから、これは前からもう地方分権は10年も前から言っているわけですから、要す
るに自分たちが国であれ県であれ、やはりしっかりと物を伝えていかないと、伝えて我々の考
え方が向こうに行かなければ私はだめなんじゃないかなと思うんです。
 例えば望郷ラインの問題もそうですよね。これから2億8,000万円も払うわけです。あ
んなものは国が勝手につくったんだから、もう国で勝手に、我々にすればそんな責任ないんだ
から何とかしてよぐらいの気持ちがなければ、やはり物事って、それが経営者だと思うんです。
経営者というのは、要するに全体を見て今一番大変なのは何だか。ただ、言ってだめならしよ
うがないじゃないですか。これはだめもとですよね。だけれども、やることによって経営とい
うものが必ず成り立っていくというものだと私は思っています。
 だから、これからの皆さんの、ここにいる方はみんな幹部ですから、幹部の皆さんが本当に
真剣になって経営という感覚を持っていかない限り、私は沼田市は伸びないと思います。じり
貧になってしまうと考えますが、市長、その辺はどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 望郷ラインのことを例に出していろいろとご質問されておられます
が、この関係は現時点のことを申し上げますと、利根地方総合開発協会で県への移管を要請し
ているところであります。つまり、主幹道路という位置づけもありますし、そういうことで要
請はしてあります。ただ、やはり受け取ったが最後管理運営が余儀なくされてまいりますので、
そこのところは非常に県の方も慎重になっているようでありますが、私の記憶に間違いなけれ
ば既に3年ほど前から県移管のことについて要請をしている経過がありますので、お含みおき
いただきたいと思います。
 と同時に、そうと言っても、現状この望郷ラインの活性化は言われるとおり行政運営の責任
者の立場からいたしますと何とかしなければならないということから、今回カーボンオフセッ
トの至近のところにトイレの設置を図って活性化を図りたいとか、あるいはまた沿線に花木を
植えて観光客の誘致も図りたいとか、あるいはまた、今回ウオーキングラリー等も計画したり
とかいうことも今回の予算に計上もさせていただいております。
 ただ、やはり難しい状況は月夜野のインターチェンジにアクセスがなされていないというこ
とは、これはある意味においては基礎自治体たるべきところのみなかみのところの課題でもあ
ろうかと思います。我が方からいたしますと、どうしてもかねてからの懸案事項であります輪
組、輪久原の県代行事業、これが既に前段の望郷ラインの工事の中でなされてこなかったとい
う経過があって、その後合併したということから、不肖私めがその後輪組、輪久原の関係等に
ついては努力傾注してまいりまして、この節大きくこれが前進してきたということはこの際は
っきりと申し上げておきたいと思います。
◇18番(大竹政雄君) 私たまたま例えで話をさせていただいたんですが、今我々の苦しい
ところを国に言ってくる、言ってきたらいいんじゃないですかということで、たまたま例えを
挙げていたら全部細かい話までしていただきました。我々とすればこの地域がやはり経済、か
なり疲弊していると、この経済の活性化というのはやはりやらなければだめなんじゃないです
かと。
 カーボンオフセットの話が出てまいりました。私もこの件については違う関係で話をさせて
いただきます。要は観光客から1人100円もらって、1,000万人も来れば何千万、何億
円だという話をさせていただきましたけれども、要は自主財源をつくるということも非常に大
切なことなんです。やはり、自主財源ということになると、やはりこの地域が活性化しなけれ
ば自主財源なんてふえないと私は思っているんです。簡単に今のこの状況下で財源をふやそう
というのは何があるかと私には見えてこないんです。
 やはり、経済の活性化をどこか何かしなくてはいかん。それで思うときに、一番私はいつも
思うんですが、残念なことに投資的経費、要するに普通建設事業費が非常に少なくなっちゃっ
た。今回少し上げたと言うけれども、基本的には街なかにいっている土地の買い上げだとか等
で、余り仕事に関するお金が少ないなというのは実感で思っているわけです。市長はわかって
いると思いますからいいと思うんですが、この投資的経費がもう極端に少ないと私は思うんで
す。わかっていますよね。当然私は今この表を持っているわけですから、とんでもない少ない
数字なんです。これで経済活性化なんてあり得ないなと私は思うんです。
 ということで、例えばこれが倍になったって、それほど多い数字じゃないんです。ほかのと
ころと比べれば。例えば、昨年の話だけれども、藤岡は44億円ぐらいある。44億円投資的
経費でやっているんです。建設投資が。それが沼田は9億円しかやっていないんです。もう自
分たちと同じぐらいなところと全く違う数字が出ているわけです。少ないところで23億円ぐ
らいかな、あるんですが、とにかくそういった問題もやはり何かの形で考えなければ、やはり
これはもう無理かなと。
 我々もいろいろな形で皆さんから、企業誘致の問題も出ました。ただ、企業誘致ももう今の
時代どうなのかなということで、きのうも議論がありました。こういった時代に企業誘致を一
生懸命動いたって多分むだじゃないかという話も出ています。ただ、何らかの形の経済という
ものを活性化させない限り、沼田市はやはり少しでも前に行くというわけにはいかないんじゃ
ないかなという気がするんです。その辺どうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) きょうの午前中の同僚議員にも申し上げましたとおり、私はもとも
とここの地域が社会的資本整備がまだまだ足りないなという観点から、私は従前の価値観かも
わかりませんけれども、社会資本整備にやはり大きく投資もしていくということ、これを景気
浮揚の大きな手だてとして考えていた経過もございます。
 しかしながら、ご承知のとおり、かつてのいろいろな事業の積載によって公債費の関係等が
ぐっとのしかかってきた関係から、どうしても公債費適正化計画関係の、つまり財政再建等の
足かせがありまして、そこのところが思い切って突っ込めないということが非常に私とすると
じくじたるところがございまして、市民の方々に本当にご迷惑をかけているなとも受けとめて
おります。
 それでは、そういったことの中で、一体全体先に対する希望あるいはまた活力がどうなのか
ということになったときに、昨日のデルモンテの社長さんと知事にお会いするようなことが一
つには明るい材料なのかなということ、あるいはまた明日の新宿との関係も明るい材料かな、
交流人口をふやすことによって観光客を誘致しよう、そういうようなこと、あるいはまた、先
般、これは全然別な筋でありますけれども、どうしても東京の方で材木を使いたいと、その材
木を使いたいので何とか協力が欲しいということで、港区の区長が主催するシンポジウムにも
行ってまいりました。そして、それにはどうしてもA材、B材、C材という木材の持っている
特質がございまして、A材をしっかり搬出していくということになりますと、やはり現在の間
伐した、そういったものがただ単にこの材屋に眠っているものではなくて、価値観あるものと
して表舞台に出していきたいということも現在思料をしているところでございます。
 したがいまして、徐々にこの沼田の持っている特性から考えますと、やはりここは原理原則
に帰って地域の特性を生かした、そういう方向性を見出しながら地域の活性化を図っていくと
いうことが私は賢明な策なのではないかと受けとめております。
 今後も、いろいろと厳しいご示唆をいただいておりますので、謙虚に反省するところはして、
そして対応方を図ってまいりたいと思っております。
◇18番(大竹政雄君) 今市長の考え方、よくいろいろなところで聞かせていただいている
から、ほとんどわかっているつもりでおります。
 先ほど、これから給与の話に入りますけれども、単純に5%といって四十二、三億円いって
いるわけですから、2億何千万円という数字がどんとふえるわけです。じゃあ、そのお金だけ
でも公共投資に回したらそれだけ地域が活性化するんじゃないかということも当然言われるわ
けです。これは市民感覚だと思うんです。その市民の意見を我々は代弁してここで言わなくち
ゃいけないということなんです。皆さんに厳しいかもしれません。でも、我々は市民代表なん
です。市民の方々が本当にこれでいいのかいということを言われたときに、我々だったらここ
で市長に問わなければいかんという、そういう立場にいるわけです。
 時間もあれですから、今度は給与の話でちょっといかせていただきます。
 私もいろいろな資料を読ませていただきました。実は、このむだを削減する方法の中の一文
にこういうことが書いてあるんです。「官民格差が特に大きい地方自治体の公務員の給与につ
いて、既得権にとらわれることなく、大胆に給与の見直しや人員の整理を行うべきである。こ
うした改革は当該住民の政治的支持が不可欠である」ということなんです。「絶対的なむだを
削減して、浮いた財源でその地域の公共サービスの質を向上したり、住民の地方税の負担が軽
減されたりして初めて住民はこうした改革に賛成する」と。「そのためには財政面での地方分
権をより徹底して、受益と負担が地方レベルで対応することが望ましい」と、この本を抜粋し
てまいりました。
 それからもう一つは、実は先ほど会計検査院の分析の方をちょっと読ませていただきました。
これもちょっと抜粋してきた件なんですが、ちょっと飛ばしますけれども、「大都市の民間に
準拠して決定される国家公務員給与に依存して地方公務員の給与が決定されるために、結果的
に地方圏では地方公務員給与と地元の民間の給与水準の差が拡大している。地元の民間企業に
比べて相対的に高い給与が支払われている地方公務員には生産性の高い人材があるが、その能
力を発揮する場所がなく、結局マクロレベルでの生産向上にはつながらない。これは地方公務
員の給与に相当なむだがあることを示唆しているところである。こうした状況から、政策的な
選択肢は、地方公務員給与水準を地元民間並みに下げるか、地元民間企業の生産性を引き上げ
る政策を打ち出すか、いずれかになるものと考えられる。いずれにしても、地方交付税から再
分配を受けている地方公務員の給与水準は、成果主義の観点からも、国家公務員給与に準拠す
るよりも地域の経済の実情に連動する仕組みが必要と結論づけている」。これについては市長
の考えはどうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 大変分析されたご発言でございまして、地域の実態に合った対応が
求められる非常に含蓄のあるご提言だと思います。今後の参考に処していきたいと思っており
ます。
 ただ、これもまた一方においてのことでありますが、申し上げておきたいと思いますが、か
つて群馬県庁の職員が前橋市の関係する商店等に相当買い物に出たり、いろいろと対応を図っ
たという経過がありましたが、いろいろと公務員の方々がばたっとまちの中に行かなくなって
しまったという流れがございました。このことが現在の前橋のまちの中が物すごく空洞化して
いる大きな要因となってきたということも私はよく承知をしております。
 したがいまして、その辺のところのさじかげんというのは、やはり議員がご提言されている
ことも、これは当然の価値としてあり、しかし、一方においてやはりそういったところの部分
も私は見てきておりますので、よく精査をした形の中で対応を図っていく必要があるのかなと
思っております。
 ただ、理論的には大竹議員の理論の端々は非常に現在の時流あるいは的を射たご提言だなと
理解はしております。念のためにそういった一方においてのこともあるので、今後の参考ある
いはまた検討にさせていただく形の中で、本市の状態を一歩でも前進できるように頑張ってい
かなければならないと受けとめさせていただきました。十二分に勉強させていただくつもりで
ございます。
◇18番(大竹政雄君) 我々は組合等は知りません。市長は大変な思いをしていると思うん
です。組合との話というのは。私はわかりませんが、我々はどっちかというと市民代表ですか
ら、市民の皆さんの意見を聞きながらここで話をする。
 さて、実はさっきも同僚議員が話をされましたけれども、私もこの中から実は今回の平成2
2年度の地方財政の見通し、予算編成上の留意事項等についてということから、やはり会計検
査院の言っている文章は実はほとんどこれなんです。私がその本を読んだ限り。本当にここを
しっかりと市長が、あるいは幹部の皆さんがわかっていかないと、もう無理じゃないかなと。
やはり、こういったものを皆さんが本気になって勉強しないと、もうどんどんだめになってし
まうんだろうなと私は実は思いました。
 さて、この中で幾つかここの留意点、これについてはこうしてよということが、多分皆さん
読んでいるからよくわかっていると思いますが、例えば給与構造の見直しなんていう話は、市
長、これは皆さんと何か、トップグループで何か話をしたことあるんですか。それをお聞かせ
願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、いろいろと時期になりますと職員の方々との交渉
事がございます。そうしたときに当然副市長あるいはまた総務部長、そして人事関係の直属の
担当の総務課長等と濃密に打ち合わせをした形の中で対応を図っている経過がございます。
 皆さん方がどのような受けとめ方をされているのかは私どももきょうのいろいろなご意見の
中で把握をさせていただいているわけでございますが、やはり職員の方々、そして私ども、結
局こういった中山間地域の小さな自治体は、やはりお互いが理解して尊重し合っていかないと
うまく回っていかないなということを押さえながら、いろいろと対応は図ってきたつもりでご
ざいます。
 したがいまして、きょういろいろとご示唆をいただいていること等につきましても、直接の
担当である総務課長がしっかりと受けとめておりますので、当然今後の対応に生かせることは
生かしていかなければいけないと思っております。
◇18番(大竹政雄君) ぜひやっていただきたいんですが、この中に、多分例えばこの民間
の給与を的確に反映することが重要であるということがうたわれているんです。たしか前に同
僚議員が沼田市の平均給与の話をされたことがあると思います。そんなことも頭に入っていれ
ば、やはり何らかの形の行動を起こすべきだと私は思うんですが、その辺はいかがでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) やはり、公務員の方々は、公務員法に基づいてその職責が担保され
ておられます。それを逸脱したことの中では、なかなかこれを突き進んでいくということは慎
重にならざるを得ません。したがいまして、そういった法的な根拠を基本として、そして、言
われるように一つでも議員のご示唆について対応できるとすれば、やはりしていかなければい
けないと思っております。公務員法という、そのところが一つにはやはりきちんとした押さえ
がないと、いろいろな意味で不都合を来すかなと思っております。
 しかしながら、会計検査院のご指摘等の公文書から引き合いに出されてのことでありますの
で、これらはやはり各関係団体には大きく影響のあることだと思っておりますので、十二分に
受けとめてさせていただくつもりでございます。
◇18番(大竹政雄君) 実は、この給与問題について、ある本に「日本一の村を優良会社に
変えた男」という本があるんです。これは岩手県の滝沢村の村長さん。村長さんといっても5
万3,000人いますから、多分沼田市と同じぐらい。1950年生まれですから、我々と同
期ですよね。この人がいろいろなことをやっておりました。
 その中に給料の話が出てくるわけでありますけれども、ある時期に本当に厳しくなっちゃっ
たと。そのときに、とにかく職員のみんなにいろいろな話をしたというんです。ひざを突き合
わせて。今こういう状況なんだよねと。今みんなはどう思っているんだいと。今、これからこ
れを進んでいっちゃったらどうなっちゃうんだいみたいな話をしたそうです。本によれば。
 とにかく頭から言うんじゃなくて、とにかく皆さんの意見を引き出そう、引き出そうという
考え方で対応したという話が出ておりました。そのぐらい組合との対応は難しいんだというこ
とを感じた本だったんですけれども、やはり、一つ一つひざを突き合わせて物事をやっていか
ないと、ただ5%下げろやとか10%下げろとか、そういう問題じゃないような気がするんで
す。私はそこに行ったことありませんからよくわかりませんけれども。ただ、我々は知ること
はそういった体験者の本を読むことによっていろいろなものを知り得るということはできると
思うんです。
 その中に一番頭が痛かったのは、その村長さんが言っていた、セクショナリズムと書いてあ
ったんですが、要するに縄張り根性です。おれたちはこうなんだというものが強くて、なかな
かそこを切り崩せなかったという文章が出ておりました。まさに今市長もその1点じゃないか
なというような感じがしました。やはり、法律だ、法律だ。じゃあその法律を何とかしなくち
ゃいけないというのが我々政治家なんです。
 さっきも言っているとおり、政治というのは市民の意見を代弁しているわけです。市民が思
っていることをやらなければ、政治家なんて要らないんです。私はそう思うんです。私がここ
で苦言を呈しているかもしれません。あるいは諫言かもしれません。言葉とすれば。だけれど
も、言わなきゃいけないのは、私が市民の代表だという自負を持ってやっている。だから、私
は言うことを言わなきゃいかんと。
 ただ、市長はそれに対してこれから対応していくということでありますけれども、やはり組
合は組合の対応の仕方があるでしょう。でも、その人たちを何とかしなければいけない。何と
か承諾をしてもらわなければいけない。それは今の沼田市の財政力です。こういった状況をや
はりわかっていただこうじゃないか、それはトップグループの仕事じゃないですかというふう
に思うんです。
 市長一人に全部責任をおっかぶせるなんてことは、はっきり言って私は思いません。ここに
いるメンバーがみんなしてやらなければだめな仕事じゃないですか。その辺どうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 市長を初めとしまして、管理職と称される方は、ご案内のとおり課
長等たくさんおられます。そういった方々がやはり一緒の気持ちになって、そして対応を図っ
ていくということが大事なことだと思っておりますので、議員がご指摘されたこと等について
は来るべき部課長会議等できちんと申し添えておきたいと思います。
◇18番(大竹政雄君) たまたま本日の新聞、見たと思うんですが、太田市が給料の削減を
発表していましたね。課長補佐以上が10%、それから係長、係長代理が5%カットというこ
とで本日の新聞に載っていると思います。多分市民の方々も見ていると思います。あれほど経
済力があって財政力があるにもかかわらず、ここまでしなければいかんという、これがやはり
現実だと思うんです。やはり、その辺のところはしっかりと踏まえていただきたいと思います。
 私もこれから経営という感覚でいつも、きのうも会議の中だと思うんですが、今の部長さん
が今の形態はやはり違うよねということは前回やったと思うんですが、やはり部長はすべての
分野に精通しなければいけないだろうと思うんです。経済部長であろうが民生部長であろうが
関係ないんだと。要は沼田市を経営する五人組なり七人組をつくらなければ、おれのところは
こうなんだよなんて言っている場合じゃないということなんです。今回も、国の方向性もそう
だと思うんですが、いかに部長の組織が経営感覚を持った組織をつくり上げるかが私は大事だ
と思うんですが、その辺はいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 全くそれは同感でございます。ひとえに他の人のことについてとや
かく言うつもりはございません。結果は最高責任者たるべきところの市長がきちんと部長クラ
スを指導するのが役割だと思っております。私も常日ごろそういったことは申し上げているつ
もりでございますが、もし至らないところがあるとすれば、それは私めの指導力がないわけで
ございまして、平にご容赦をいただきたいと思います。決して第三者にそういった轍を踏ませ
るつもりはございません。
◇18番(大竹政雄君) ちょっと強いことをお話ししていただきましたけれども、給与の問
題、これから本当に地域主権の時代が来るときに、何かからやらなければいかんということで
今回給与の問題を取り上げてみましたけれども、やはりこれは一番大事なのかもしれません。
今の沼田市は。そのぐらい厳しい状況であるということを私は認識をしていただきたいという
ことなんです。その辺のところだけお願いをしておきます。
 もう残り時間あと11分になっちゃったんで、次に行かないとなくなっちゃいますんで、次
に行かせていただきますが、その辺についてはぜひお願いをしておきたいと思います。
 さて、事務事業評価で先ほど答弁をいただきました。審査を行って指示事項をしているとい
うことでありますけれども、私が調べてきた限りでは極端に言うともう全く前年度と同じなん
です。そんなにきょうはいっぱい出せませんが、例えば利南の運動広場が、私も何回か質問さ
せていただいていますけれども、昨年も当面の利活用を図られたい、ことしも当面の利活用を
図られたい、それだけなんです。事業内容や進め方の改善を検討することが適当だと書いてあ
る。何をやっているのかというのがわからないんです。コスモスを植えたというのは、これは
違いますよね。
 私が今思っているのは、例えば市民の皆さんに使わせる方向でやってくださいということは
たしかこの席で言ったと思うんです。市民の財産なんですから。自分たちが整地をしたら自分
たちでいいですよみたいなことを私はここで発言していると思うんです。ただ、この辺のとこ
ろの「当面の利活用を図られたい」だけでおしまいになっちゃっている。この辺は市長、その
次はどうなんでしょう。その辺はどうなんでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 前後して恐縮でございますが、念のために太田の管理職手当カット
の関係がちょっと紹介されましたので、内輪の方のことも申し述べておきたいと思いますが、
部長18%、課長15%、課長補佐9%、同じく管理職手当削減ということで臨んでおります
ので、ご理解を賜りたいと思います。
 実は、運動広場の関係でございますが、ご承知のとおり、これも申し上げるならば、やはり
かつての土地改良事業からひもとかざるを得ないわけであります。かつての土地改良事業が非
農用地を生み出して、そして運動公園にする、あるいはまたご承知のとおり住宅団地等をつく
ることがあって、これに収束せんがために現在のような方向でもって落ち着かせてきた経過が
ございます。
 したがいまして、この関係はやはりかつて平成の初めごろからの流れを経ておりますので、
そういったことを踏まえると、どうしてもかつてのことが現在重くのしかかっているというこ
とを私は率直に認めざるを得ないと思うんです。政治は結果責任でございますから、当該年度
の私めがその責めを負うのは当然でございますけれども、そういった中にあって、ご案内のと
おり運動公園、現在議員が言われているとおりでございますが、今お金をかけずにみんなが使
えるような芝生の関係を手当てをしたり、そういうことを今検討をしております。できれば、
財政の方が厳しい中にあって即座に予定されている事業がなかなか難しいとすれば、覆う芝生
を植える形の中で多目的に活用できるような、そういう方策を現在検討しているところでござ
います。
 ただ、これを今回当初予算に表出しをするか、しないかということも若干思料いたしました。
一応その芝生の持っている耐用年数だとか、そういうこともきちんとやはり研究した方がいい
だろうということもあったりして、表にまだ出しておりませんけれども、今そういうことで検
討を加えているところでございます。できれば、あれだけの広いところでございますから、そ
ういったことで多目的に、いわゆる野球もできれば、ソフトボールもできれば、サッカーもで
きればということで、現在水面下で検討を加えているところでございます。
◇18番(大竹政雄君) すごくいい話を聞かせていただきました。
 それで、最後の方に市民協働が出てくるんですが、まさにそういったことをやるべきだと私
は思うんです。各種団体に、あるいは野球であれ、例えば今ソフトボールであれ、ゲートボー
ルであれ、いいじゃないですか。そういう団体に「皆さん、整地して何とかしてよ」というよ
うなことをやれば。「そのかわり全部あなたたちのものじゃないよ」と。それは当たり前の話
です。だけれども、皆さんが協力して、市民が協力をして、皆さんがやってくれるならば、私
はやるべきだと思うんです。それがまさに私は市民協働だと思うんです。その裏方として、例
えば芝生だけを市が出してあげるよとかということになれば、まさに私は市民協働だと。やは
り、市民が主体になるべきだと先ほど申し上げたんですが、そういった形をぜひつくり上げて
もらいたいなと。
 特にああいったものは、最終的には計画があるわけです。野球場とテニスコートということ
で。いつになるかわかりません。ひょっとするとできないかもしれません。でも、その計画が
あるわけですから、ずっといっちゃうんです。今のその沼田市の計画というものが。つぶせれ
ば話は別ですけれども、多分つぶさないでしょうから、生きているわけです。それまでは各団
体に自由に使っていただきたい、そして自由でいいんですけれども自分たちで整備してくださ
いということができるならば、まさに私は市民協働だと思うんですけれども、その辺いかがで
しょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、今回当初予算をつくる際に、今議員がおっしゃられたような
ことを内部で非常に論議をいたしました。その芝生を植える技術も、張りつけるものがあった
り、ポットでするものもあったりとか、いろいろなものがあるらしいんです。これは専門的な
知識を持ち合わせていないものでなんですが、そういった中で耐用年数もこれならばというこ
ともあったりして、かなり検討を内部でしてきたという経過はございました。
 実際問題として、これをさてどうするかと、表舞台に出していくかということになったとき
に、どうしてもその芝生の耐用年数の関係だとか、あるいは、一般的に私どもは芝生というと
芝生の苗床というんですか、苗を張りつけていくというのが意識の中にありますけれども、い
ろいろと研究、検討を加えたのがちょっとそういった種類のものじゃなかったこともあったり
して、いろいろと対応を慎重にいたしました。
 しかし、あれだけの大きな広いところでありますし、できるだけ市民の方々に有効活用して
もらいたいし、同時に、これはもう教育委員会の方の筋に入っちゃいますので余り突っ込んだ
ことを申し上げることは若干慎重にいたしますが、ちょうどおおむね3段階に分かれているん
です。あそこは大体。その3段階に分かれている一番広いところをとにかく市民の方々に活用
してもらったらどうかということで中間のところに仮設のトイレ等も考えていくということも
大事なのかなということは、これは予算に出しておりませんので、水面下の中のことでござい
ますのでご理解賜りたいと思うんですが、そういうことも含めていろいろと検討あるいは研究
をしてきたという流れがございます。
◇18番(大竹政雄君) ちょっと方向がずれちゃったんですが、それはそれで逆にその議論
の方がおもしろいと思うんです。例えば今市民協働って、市が何をできるかというと、やはり
トイレなんです。そういったものは民間は我々が幾ら何を言ったってできないわけですけれど
も、要するにみんなが手間をかけて芝生を張るなんていうのはできるわけです。だけれども、
トイレ等々は、それは行政がやってよという話になるわけです。まさに私はそういったことを
分担することによって市民協働が成り立っていくんだと思っておりました。そういったことは
ぜひこれからやってもらいたいと。市民協働は後でやりますけれども。
 実はそのほかにいろいろなものがあるんですが、例えば奈良古墳公園の問題も実はあるんで
す。だけれども、「効果の面から判断して事業を縮小することが可能」と書いてあるんです。
それは平成19年度です。前の前。ことしになったら「当面維持管理を継続すること」という
ことになっちゃっているんです。事業を縮小することが可能とここのときに言われているんで
すが、これはどういうことを協議したかというのは市長、わかりますか。わからないですよね。
そんな細かいことまでわからないですよね。
 ただ、一つ一つとってみると、とにかくこの中で本当に真剣に議論したという感じを受けな
いんです。受けない。この問題はこうだったからことしはこうしようというものが事業の中に
出てこないんです。私はそれがすごく残念なんです。今回ちょっと張って持ってきたんです。
こんなことやっていたら時間がなくなっちゃっているものですからやめますけれども、本当に
市長、この事業評価、もうちょっと真剣に取り組んでいただきたいということなんです。市長
のその中に当然入って「これ何なんだよ」と。「お前たちこれ1年間で次のとき何やるんだよ」
というぐらいのことにならないと、真剣な取り組みに私はならないのかなという感じを受けま
した。
 これについてそれ以上やっちゃうと時間がありませんから今回やめますけれども、一項目で
終わっちゃいました。
 実は、外部評価の方に入りますけれども、今やはり外部評価がこれから間違いなく必要だろ
うと私はこの地域主権を読んでいて、あるいはいろいろな情報を得たときに、もう間違いなく
沼田市は必要かなと思ったんです。それで、それだけの基本的な能力ですよね。経営能力ある
いは政策能力、これはあるところでNHKの解説者が言っていたんです。政治記者が。これか
らは首長の力が、要するに首長の能力が市の運命を左右するよと。それから、問題は地方議会
の議員の職務に対する認識の甘さが問題だよと言われているんです。こういった感覚のなさが、
ひょっとすると地方はめちゃめちゃになっちゃうよということで、かなり厳しく政治記者が言
っておりました。我々も一政治家というか、小さい地方の政治家でありますけれども、本当に
真剣に取り組まないといけないなと思いました。
 そのときに、やはり外部評価というのは本当に今行政の皆さんが考えているだけの評価でい
いのかいと。やはり、市民の代表がいて、学識経験者がいて、これは本当はやるべきだと、で
もこれはやめるべきだとか、必ず出るはずだと思うんです。それは今回の国がやっている事業
仕分けでよくわかったと思うんです。
 事業仕分けといえばたしか明和町が始めたようでありますけれども、まさに今の状況で、私
はきのうの委員会を見たときに事業仕分けできないんじゃないかなという感覚を持ちました。
これは前から皆さんがつくり上げたものを簡単にやめるというわけにはいかないというのが組
織なんです。私はそういったものを持っているときには、必ず外部の意見を入れた形の中でこ
れから行政を進めるべきじゃないかなと思いましたけれども、その点についていかがでしょう
か。
◇市長(星野已喜雄君) 外部評価制度導入については、まず県内の客観的な事実の中では、
やはりすべての自治体でまだ実施していないということの中で、桐生市がそういったことにつ
いて前向きに取り組む姿勢を明らかにしてきたということを承っているところでございます。
 この外部評価の制度の導入は、冒頭のご答弁にも申し上げましたとおり、オールジャパン、
オール日本の中で460市区の中で約30%、すなわち70%がまだ執行していないというこ
とだと思うんです。私の想像でありますと、きっと人口の高いところではかなりこれらが進ん
でいるのかなと受けとめております。
 先般、市民活動支援センターを発足する際に、全体で見たときにこれもすべて民間の有識者
によってやってもらうことがかなり先進事例では多うございまして、いろいろな専門書等によ
ればそちらに軍配が上がったコメントなり分析なり論評があります。だけれども、本市のよう
な中山間地域で、しかも大変そういう意味では残念でありますが、大学の先生がお住まいであ
るわけでもない、専門的な知識を持っている方がいるわけでもない、あるいはまた、そういっ
た専門的ないろいろなノウハウを持っている方がただいるわけでもないということから、どう
しても自治体と民間との複合的なことを選択したという経過がございます。これが軌道に乗っ
てくれば徐々に民間の方々に市民活動支援センターもやってもらえればいいと思っております
が、スタート時点では今回選択したことが私はベターだったのではないかと思っております。
 それをなぜ申し上げるかというと、この外部評価制度も先進市の例をいろいろと分析いたし
ますと、公認会計士の先生とか大学の教授だとか、やはりかなりの、能力と言ったら大変失礼
でありますが、いろいろな見識を持っておられる方々のやはり存在がないと、なかなかそこの
ところの客観的な評価が難しいようでございます。
 そういうことから、今後先々眺めて見ていったときに、果たして他市でやっているような先
駆的な外部評価制度そのものが本市にすっぽりとなじむのか、なじまないのかということは一
考の余地があるかなと思っております。ただ、時代がそちらの方に流れていることは私もよく
承知をしておりますので、今後議員のご意見等を体していろいろと研究あるいはまた検討を加
えていきたいなと思っております。
 いつもこういう非常に複雑で、しかもかなりの能力が要求されるところについて、なかなか
すべてゆだねるということが客観的にどうかなというところがありまして、非常に発言を慎重
にしているところがございます。ただ、時代の流れは議員がおっしゃっているような流れにあ
りますので、既に桐生等では検討に入ったようでございますので、それらもとらまえた形の中
でいろいろと検討していく必要があるかなと思っております。
◇18番(大竹政雄君) 先ほど外部評価の話で人口の多いところが多いんじゃないかと、全
体で30%だという話を聞かせていただきました。私が思うには、やはりその地域に合った、
専門的な人がどういう評価をするかわかりません。でも、最終決定するのは市長さんなんです
よね。市長以外が決定するわけじゃないわけですよね。評価委員がこう言ったからそのとおり
にやるということじゃないわけです。すべては首長。要するに責任者が決めるわけなんです。
ということで、内部と外部の意見を聞いて自分で判断をするというのが私は正しいことだと思
うんです。
 だから、ややもすると外部評価を入れると全部その言うことを聞かなくちゃいけない、それ
は違うんじゃないかと。それは違うというふうに私は認識をしております。やはり、考え方を
聞くということは4人より10人です。10人より20人です。いろいろな考え方があって、
それの一番いいのはだれだということになるわけでありまして、そういったことがやはりこれ
からの時代は必要なのかなと思って提案をさせていただいたところでございます。
 さて、あと残りはもうなくなってしまったんですが、市民協働についてでありますけれども、
なかなか我々と行政とのちょっと差があるかなというところは我々もうんと感じているところ
はございます。市民協働の協働という意味が、今我々も実は自分たちで実験をしないとなかな
かそこの意味がわかってこないんで、足かけ1年半、もう2年たつわけですけれども、きょう
うちの会長さんも来ていただいております。実はうちの会長さんはすごく熱心なんです。もう
あそこの場所が自分の家ぐらい楽しみにしている人なんです。そのぐらいの人がいないとなか
なかこういう事業って進まないなとよくわかりました。
 そこで、我々は我々で先ほど言ったとおりなんです。楽しいことをやればいいじゃないかと。
そのときに行政がどう応援するかなんです。行政が裏で応援してくれればいいんです。今回、
今木を切ってもらっているんです。経済活性化対策で森林整備をしてくれているから。実は、
この前会長さんと歩いたんです。すごくきれいになりました。下がわーっと見えるんですから。
下に今度はきれいな池ができました。釣り人もいます。これはやはり歩く側にとっては楽しみ
が一つふえたんです。私どもも非常にありがたかった。
 そういうことをやってくれることが私は行政だと思うんです。我々がそれに対してまた何か
しようという気持ちを起こさせる、そういうことが協働なんじゃないかなと思うんです。お金
をくれればいいという問題じゃないんです。お金じゃないんです。我々が何をお手伝いしてあ
げるか、そこだと思うんです。
 職員がそこに必ず入ってくると、実は今回のあの事業はしょっぱなから入った人がいるんで
す。たまたま会長のせがれさんだったんです。よくわかったんです。これで私はすごくいい勉
強をさせてもらったんです。行政マンがそこに入るといろいろなことがわかるんです。要する
に情報をくれるから、我々ももっともっと、じゃあもっとやろうじゃないかという話になって
いくわけで、もっとすばらしいものができ上がるだろうと。
 我々もあれも5年も10年もかけてこれからやろうと思っていますけれども、やはりそれが
続かないと意味ないよと、一過性で終わっちゃだめだよということで会長は常に言ってます。
我々はそんな気持ちでやっていますけれども、それについていかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 今後のまちづくりの基本は、地域でお互いに支え合っていく協働型
を福祉であったり、教育であったり、あるいは地域振興であったりということが大変重要かと
思っております。私も本事業は当時の完成祝いにもお伺いして、鈴木先生のご講演にも感銘を
受けました。現在もそれが継続的に進んでいるということは、来るべき10月3日の全国育樹
祭に向かっていくということを思うときに、地域の代表的なそういう意味では景観整備なのか
なとも受けとめております。
 そういったことを受けとめるときに、できるだけこの市であってもそういった市民の方々が
一生懸命努力して、こんなにすばらしい景観をつくり上げてきたという実績がありますという
ことをやはり表の舞台にできるだけ押し出していくということが大事かなと思っております。
 今般、育樹祭の関係もありますので緑の小径事業等についても予算措置をさせていただいて
おりますが、ぜひ河岸段丘の一帯にあるところのこの緑の小径をもう一踏ん張りして、そして
文字どおりあの河岸段丘がもっともっと美しくなるように努力していきたいと思いますが、議
員が、あるいはまた地域の方々がご努力なされてきた、その姿勢あるいはまた実績、これらに
ついてはしっかりと受けとめて、また私どもも応援をさせていただきたいと思っておりますの
で、よろしくご理解のほどをお願いしたいと思います。
◇18番(大竹政雄君) 残念なことに80分になってしまいました。実は私はここに物すご
く書いてあるんですが、できなくて、後ろの方に本当に申しわけなくているんですが、もう質
問もできなくなりました。
 こんな時代、すごい難しい時代がこれから来るのかななんて私は思っております。多分来る
んでしょう。これからのこの政権が4年間続く限り、難しい問題が我々にも当然与えられるだ
ろうと思っております。特に沼田市もいろいろな問題を抱えております。私がざっと見ただけ
だって、街なかの問題がそうですよね。Aコープの問題もさっきございました。それから、産
業団地の問題、利南の運動広場の問題、もうその前に向ければ公園の長期整備問題なんかもい
っぱいありますよね。それから、人口の減の問題も出てきます。それから、今若者が働く場所
もなくなりました。医療の医師の問題もあります。
 本当に難しい時代を迎えていると思いますが、市長はこれからまた頑張るんだということで
表明されましたんで、私どもはぜひそういった意味では敬意を表したいと思います。これから
明るい未来をつくっていただきたいということをお願い申し上げて、最後に一言お願い申し上
げて私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
◇市長(星野已喜雄君) きょうは大変力強いご質問をいただきまして、教えられることが多
々ございました。議員のご指摘をしっかり体して今後に処してまいりたいと思っております。
 それにつけても沼田市のみならず、全国津々浦々、基礎自治体の抱えている問題は、ひとし
く先年の行ってきた事業の継続性からくる今どきの時代背景等があって、なかなか厳しいもの
があるということは論をまちません。したがいまして、少子高齢社会あるいはまた厳しい内外
格差の状況の中にあって、一生懸命市民の負託にこたえるべく、全職員が一丸となって頑張っ
てまいりたいと思っておりますので、今後ともご指導のほどをよろしくお願い申し上げます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午後4時04分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後4時11分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 次に、大東宣之議員。20番。
〔20番 大東宣之君登壇〕
◇20番(大東宣之君) 通告に従い、一般質問を行います。
 今回私は、米軍低空飛行訓練について、グリーンベル21について、地デジ放送について、
国民健康保険について、公共交通について、質問いたします。
 まず初めに、米軍低空飛行訓練についてより質問します。
 ことしに入り沼田市を含む群馬県内の上空では、米軍ジェット機と見られる航空機が昼夜を
問わず頻繁に飛行し、爆音を響かせています。飛行しているジェット機は、神奈川県の厚木基
地所属のFA18戦闘攻撃機で、原子力空母ジョージ・ワシントンの艦載機と見られています。
県は2月22日、県内上空での米軍機飛行の中止を働きかけるよう外務省、防衛省、北関東防
衛局に要請し、在日米国大使館と在日米軍司令部にも要請書を郵送しました。
 昨年来日したオバマ大統領は、「日米関係は、対等なパートナー」と述べましたが、日本の
航空法で規定されている最低飛行安全高度を米軍機は適用から除外され、訓練空域も高度につ
いても何の規制も受けていません。
 さらに、米国本土での訓練では、国防省の「空域計画地図 軍事訓練ルート」でしか訓練が
できず、そのルート設定にも歴史的建造物や野生生物への影響などの環境評価の調査を行うこ
となどが決められていますが、群馬県上空で行われている低空飛行訓練はこうした米国本土の
ような規制がなく、群馬県民への影響は米国の「野生生物」よりも考慮されていないものです。
 米軍低空飛行訓練についての見解と状況把握はどのようにされ、今後どのような対応を行う
のかお伺いいたします。
 続いて、グリーンベル21について質問します。
 グリーンベル21の核店舗であるエーコープが、5月末までに撤退することが新聞報道され
ました。グリーンベル21ではサティ撤退後、4階のフロアーは埋まらず、2008年には2
階からサンバード沼田店が撤退するなど、空床はなかなか解消されませんでした。
 こうした中、市ではふるさと館のオープンや今年度は各種イベントをグリーンベル21で行
うなど、さまざまな支援を行ってきました。このままでいくと、3階以外のフロアーがほとん
ど空床となってしまい、さらに客足が遠のき、衰退しかねません。エーコープ撤退についてど
のように考え、今後の対応をどのように進めるのかお伺いいたします。
 空床がふえる中、沼田都市開発は経営も厳しいものとなり、経営検討委員会が設置され、経
営改善に向けた検討が進められ、今月末には報告がまとまる予定となっています。経営検討委
員会のこれまでの取り組みと経営改善に向け、どのように取り組み、今後グリーンベル21に
対しどのような対応を進めるのかお伺いいたします。
 続いて、地デジ放送について質問します。
 現在放送されているアナログ放送は、来年2011年7月24日まで、その後は地上デジタ
ル放送に移行されます。国はこれまで地デジ化に向け、中継局の整備を全国各地で進め、沼田
市でも沼須中継局や発知中継局などの整備が行われ、これまで共同受信アンテナで対応してい
た地域でも自宅にアンテナをつければテレビを見ることができるようになったり、テレビの映
りが悪かった地域でも鮮明に見ることができるようになった地域もあります。
 しかしその一方で、中継局の整備によっても難視聴地域すべてが解消されたわけではなく、
このまま地デジ放送に完全移行してしまえばテレビを見られなくなる地域が残される可能性も
あり、アナログ放送を2011年7月24日で停波することを延期させる必要があります。
 沼田市は山間地域にあることからもともとテレビの難視聴地域が多く、地デジ放送によって
も難視聴地域すべてが解消されるわけではありません。テレビは今の生活になくてはならない
ものであり、地デジ放送によってテレビを見ることができない「テレビ難民」を決してつくり
出してはなりません。中継局の整備状況と難視聴地域の状況はどのようになっているのか、難
視聴地域に対しどのような対応を進めるのか、お伺いいたします。
 テレビで地デジ放送を見るためには、テレビを買いかえるか、チューナーを取りつける必要
がありますが、高齢者世帯や経済的な理由からテレビの買いかえなどが容易でない家庭もある
と考えられます。地デジ放送開始までにどのような取り組みを進め、高齢者世帯等にどのよう
な対応をするのかお伺いいたします。
 続いて、国民健康保険について質問します。
 国民健康保険はもともと財政的基盤が弱いとされていましたが、高齢化社会が進む中、自然
増の医療費の増加分でさえ国が抑えようとしてきたことにより、さらに財政は厳しいものとな
りました。国民健康保険税は、医療費が増加すれば保険税を上げるということを繰り返してき
ましたが、現在の経済状況のもとではこれ以上の負担は市民にとっては耐えられるものではあ
りません。
 しかし、沼田市の国民健康保険の財政は基金が底をつきそうな状況となり、厳しい状況にあ
ると言え、新年度では国民健康保険税の引き上げをせざるを得ない状況にもあると思われます。
現在の市民生活の状況から考えれば、安易に国保税を引き上げるべきではなく、一般会計から
の繰り入れを行うなどの政策と、市長の政治判断が求められています。国民健康保険の財政状
況と見通しはどのようになっているのかお伺いいたします。
 国民健康保険税を理由なく1年間滞納すると資格証明書が発行され、病院に受診したときに
窓口で10割を払わなくてはなりません。不景気の中で、滞納せざるを得ない状況にある世帯
は増加傾向にあると思われますが、資格証明書の発行状況と今後どのように対応するのかお伺
いいたします。
 続いて、公共交通について質問します。
 昨年、奈良・秋塚線と宇楚井・原線の乗り合いタクシーが廃止をされ、市では福祉タクシー
券の配付が行われました。しかし、福祉タクシー券の配付は高齢者に限られ、それ以外の利用
者は対象となりませんでした。これでは完全な代替措置と言えるものではなく、だれもが利用
したいときに安心して利用できる公共交通の確立こそが必要です。
 新年度の当初予算では、乗り合いタクシー廃止後の新たな対応については予算計上がされて
おらず、急がれなくてはならない市民の足の確保をすることにはなっておらず、今一般質問に
おいても早急な対応を求めるものです。
 沼田市においては、公共交通の空白地域とされるところが少なくなく、抜本的な対策が急が
れていますが、昨年秋まで乗り合いタクシーが運行されていた地域をいつまでも放置しておく
わけにはいきませんが、乗り合いタクシー廃止後の対応と検討はどのように進めてきたのかお
伺いいたします。
 先ほども述べたように、沼田市においては公共交通の空白地域は少なくなく、高齢化が進む
中、ますます公共交通の充実が必要となってきていますが、公共交通空白地域における公共交
通確保に向けどのように取り組むのかお伺いいたします。
 以上5点が私の質問です。ご答弁をお願いいたします。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、米軍低空飛行訓練について、状況と今後の取り組みについて、米軍低空飛行訓練につ
いての見解と状況把握はどのようにされ、今後どのような対応を行うかについてでありますが、
本年2月18日夜から19日午後にかけて米軍ジェット機が前橋市周辺の市街地上空に飛来し、
旋回飛行を繰り返し、県などに騒音被害や不安を訴える苦情が寄せられたことは新聞などで報
道されたところであります。
 今回、県に寄せられた騒音に対する苦情は、18日が41件、19日が40件で、2月に限
っても127件の苦情が寄せられているとのことで、昨年4月から今回までの間に県に寄せら
れた騒音に関する苦情の総数が196件であることからも、今回が突出していることが伺われ
ます。なお、本日の新聞報道によれば、3月3日には本年度最多の129件に上ったとのこと
であります。
 今回の飛行が前橋・高崎から桐生方面にかけてであったことから、これら苦情の中に、沼田
市からのものは含まれていないとのことで、本市にも昨年の1月を最後に飛行訓練に関する苦
情が寄せられておりませんでしたが、3月2日及び3月4日にそれぞれに1件、市民からの問
い合わせが寄せられたところであります。
 平成19年4月には利根町周辺で窓ガラスが割れるなどの被害が発生し、防衛施設庁ととも
に調査、補償手続を進めたこともあり、深刻な事態に至らぬよう願っているところであります。
 県では、飛行の即時中止など米軍が適切な対応をとるよう国から要請するよう、外務省及び
防衛省に申し入れをし、在日米軍関係機関にも文書で要請したとのことであります。
 在日米軍との関係も含め防衛は国の専管事項であり、地方公共団体には何ら法的な権限はあ
りませんが、市民の生命と財産を守る立場にある者として、市民に大きな不安と動揺を与える
ような航空機の飛行を容認することはできませんので、市民生活の安心と安全を確保するため、
必要に応じては関係機関と連携し、適切な対応を図ってまいりたいと考えておりますので、ご
理解を賜りたいと思います。
 次に、グリーンベル21について、今後の対応について、Aコープ撤退についてどのように
考え、今後の対応をどのように進めるのかについてでありますが、さきの金井議員の答弁と重
なりますが、ご理解をいただきたいと存じます。
 Aコープの撤退につきましては、株式会社エーコープ関東から沼田都市開発株式会社に対し
て5月28日をもって閉店したい旨の意向が伝えられ、このことについて現在エーコープ関東
と沼田都市開発との間で協議を行っているところであると沼田都市開発から伺っているところ
であります。
 今後におきましても、沼田都市開発と連携を図りながら、その情報収集に努めてまいりたい
と考えております。
 次に、経営検討委員会のこれまでの取り組みと経営改善に向けどのように取り組み、今後グ
リーンベル21に対し、どのような対応を進めるのかについてでありますが、昨年の11月1
6日に、市において「沼田都市開発株式会社経営検討委員会」を設置いたしました。この委員
会は、国のガイドラインに基づき、第三セクターである沼田都市開発の経営状況等の分析・評
価と存廃も含めた抜本的な経営改革策の検討を行うことを目的として、公認会計士、弁護士及
び中小企業診断士等の有識者の方々4名にご委嘱を申し上げ、これまでに6回の委員会を開催
し、現在も精査を行っていただいているところであります。
 今後、経営検討委員会でご検討をいただいたご意見を踏まえながら、沼田都市開発の今後の
対応策を思料してまいりたいと考えております。また、グリーンベル21についても、ビルの
関係者の動向なども把握しながら今後の対応を図ってまいりたいと考えております。
 次に、地デジ放送について、状況と今後の対応について、中継局の整備状況と難視聴地域の
状況はどのようになっているのかについてでありますが、本市を受信エリアとする地デジ中継
局の整備は、平成18年12月に沼田中継局が開局して以降、利根局、沼田発知局、沼田沼須
局、川場局、片品局、そして昨年末に白沢局及び利根大原局が開局し、放送事業者により予定
された中継局の整備は完了しております。
 これまで地形的にテレビ電波の戸別受信が困難な地域においては、自主的に共同で受信施設
を設置して対策が図られてきましたが、今般の地デジ中継局整備においては、東京民放5社が
すべてが加わったことで、戸別で全チャンネルの受信が可能となったため、共聴組合を解散し
た地域や、依然受信障害があるため、共聴施設の地デジ対応改修をした共聴組合もあります。
 共聴組合への調査では、現在10組合で地デジへの対策が未定であり、また、デジタル放送
の電波特性により、現行のアナログ放送は受信できていても、デジタル放送は受信できなくな
る新たな難視聴地域も発生している状況であります。
 次に、難視聴地域に対しどのような対応を進めるのかについてでありますが、現時点では地
デジ対応が未定となっております10組合に対しては、施設のデジタル化改修に対する国や市
の補助制度の情報提供を行いながら、引き続き施設改修を支援していくこととしております。
 また、デジタル放送の電波の特性等により受信が困難となる新たな難視聴地域につきまして
は、総務省と放送事業者で構成する「全国地上デジタル放送推進協議会」が対象地域を調査し、
対策手法を検討して地元への説明を行うこととされております。新たな難視聴に認定された地
域に対しては、国で新しい助成制度も検討されていることから、市としては地域と関係機関と
の調整を図りながら対応をしてまいりたいと考えております。
 次に、地デジ放送開始までにどのような取り組みを進め、高齢者世帯等にどのような対応を
するのかについてでありますが、地上デジタル放送への移行は国策として進められており、現
行のアナログ放送は昨年7月24日までに終了し、デジタル放送に完全移行することとされて
おります。そのため、総務省や放送事業者、メーカー、マスコミ、消費者団体、経済団体、地
方公共団体等で構成する「地上デジタル推進全国会議」が設置され、そこで「デジタル放送推
進のための行動計画」が策定されております。
 計画では、デジタル化への理解醸成のための広報周知や相談体制の強化のほか、中継局や共
聴施設整備の促進策などが盛り込まれ、構成団体のメンバーそれぞれが役割を担ってデジタル
化を推進していくこととしており、地方公共団体にあっては住民への広報活動や地デジ化に関
係した悪質商法対策のほか、辺地共聴施設への対応等を行うこととなっておりますので、関係
機関等と連携を図りながら取り組みを進めていくこととしております。
 また、高齢者世帯等への対応につきましては、群馬県テレビ受信者支援センターが主催して、
昨年7月に市内全域で延べ32回の住民説明会や希望者への戸別訪問による説明等を行ってお
り、今後も説明会等を開催する予定になっておりますので、市といたしましてもそれらを含め
た地デジにかかわる広報周知を図ってまいりたいと考えております。
 次に、国民健康保険について、状況と今後の対応について、国民健康保険の財政状況と今後
の見通しはどのように立てているのかについてでありますが、平成20年度から開始された後
期高齢者医療への国民健康保険からの移行により被保険者数が減少し、約3億5,000万円
の国民健康保険税が減になる中で、平成20年度は約2億5,900万円の国民健康保険基金
を取り崩して対応してまいりました。この結果、毎年医療給付費がふえていく中で、平成21
年度における基金残高は1億円余りとなり、財政状況は非常に厳しい現状にあります。
 今後の見通しについてでありますが、4月末に療養給付費の最終支払いが確定しますと平成
21年度の決算見込みが出ますので、その時点で今後の国保運営について検討してまいりたい
と考えております。
 次に、資格証明書の発行状況と今後どのように対応するのかについてでありますが、資格証
明書の発行数は、平成21年10月1日現在で142件となっています。
 今後の対応につきましては、資格証明書義務化以降、広報、納税相談、臨戸訪問等で周知を
図ってきたところでありますが、今後さらに滞納の実態等をきめ細かく把握し、納税相談等に
より分納などによる納付をお願いしながら、正規の保険証をできるだけ交付するように努力を
していきたいと考えています。
 次に、公共交通について、乗り合いタクシー廃止後の対応について、乗り合いタクシー廃止
後の対応と検討はどのように進めてきたのかについてでありますが、昨年9月末で試行運行を
休止いたしました乗り合いタクシーだけでなく、市が委託運行している乗り合いバスにおいて
も利用者が年々減少していることから、市の公共交通機関を総体的に再検討すべく、専門家で
ある前橋工科大学教授のご協力をいただきながら取り組んでいるところであります。
 バスの乗降調査やバス路線の沿線地域を対象としたアンケート調査の結果に基づき、教授よ
り本市の公共交通の方向性としてデマンドバス導入のご提言をいただきましたので、その内容
を踏まえて、庁内の路線バス対策検討委員会において、デマンドバスを導入した場合の利用推
計や経費予測、現行路線バスの将来収支予測との比較、運行方式や運行区域の設定における課
題や問題点、その解決策等の検討を行っているところであります。
 次に、公共交通空白地域における公共交通確保に向けどのように取り組むのかについてであ
りますが、先ほどもご答弁申し上げましたように、現在、路線バス対策検討委員会におきまし
て、デマンド運行を行うとした場合、車両1台でどの程度のエリアをカバーできるか、運行時
間や走行距離、1日の運行便数、経費面も含めて検討しているところであり、乗り合いタクシ
ーの休止地域やそれ以外の公共交通空白地域についても運行エリアに組み入れることが可能か
どうか、あわせて検討を進めているところであります。
 以上申し上げまして、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
 大変失礼をいたしました。地デジ放送開始までにどのような取り組みを進め、高齢者世帯等
にどのような対応をするのかの質問に対してご答弁を申し上げましたところで間違っておりま
したので、訂正をしておわびを申し上げたいと思います。
 「次に、地デジ放送開始までにどのような取り組みを進め、高齢者世帯等にどのような対応
をするのかについてでありますが、地上デジタル放送への移行は国策として進められており、
現行のアナログ放送は来年7月24日までに終了し」と答弁するところでありましたが、来年
と言うのを昨年と発言をしてしまいました。来年が正しいわけでございまして、訂正をしてお
わびを申し上げたいと思います。
◇20番(大東宣之君) ご答弁をいただきましたので、引き続き質問をさせていただきたい
と思います。
 まず最初に、米軍低空飛行訓練についてですが、本市の場合においては今月に入って2件の
問い合わせ等があったということで、比較的少ない状況ではなかったかと思います。しかし、
インターネットなんですが、全国の市町村別で書き込みができる掲示板の中にこういうことが
書いてありました。「飛行機うるさいね」というのが書いてあって、2日後こういうことが書
いてあります。「県が防衛庁」と、この人は防衛庁と言っているんですけれども、正確には防
衛省なんですが、「米軍に苦情を言えないそうです」と、「うるさくとも我慢しろだとよ」と
いうことが書き込みをされています。
 要するに、市役所にそういった問い合わせや苦情が来なかったからといって、市民が納得を
している、気にはしていないということにはならないということが言えるんじゃないかと思う
んですが、市長としては苦情が少なかったから、問い合わせが少なかったから別段どうとは思
っていないと今の状況についてお感じなのか、お聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほども第1回目の答弁で申し上げさせていただきましたが、やは
り市民に大きな不安と動揺を与えるような航空機の飛行を容認することはできません。市民の
生命と財産を守る立場にある者といたしましては、しっかりと市民生活の安心と安全を確保す
るために、必要に応じては関係機関と連携し、適切な対応を図ってまいりたいと述べておるわ
けでございまして、大変重く受けとめているところでございます。
◇20番(大東宣之君) はい、わかりました。市長として重く受けとめているということで
すので、ぜひそうした思いを行動としてあらわしていただきたいと思います。
 これは我が党の国会議員と我が党の群馬県の代表が防衛省と交渉した際に、防衛省側からの
回答があったそうですけれども、2009年1月からことしの1月末までに群馬県からの苦情、
問い合わせが135件あったそうです。これは全国の都道府県から比較をすると断トツに多か
ったそうです。それで、担当者はこう答えたそうです。「1件でも苦情があれば米側に伝え、
配慮を求めていく」と回答したそうです。
 防衛省にはこうした低空飛行訓練の苦情なり問い合わせの受け付けの窓口があるそうなんで
す。それで、たまたまその場に担当者がいなくても、電話をすれば後から回答が必ず返ってく
るそうです。ですから、市長としてもそういう低空飛行訓練が行われていると、飛行機の飛来
が激しく行われているということを感じたときは、ぜひとも直接防衛省に苦情なり問い合わせ
をしていただきたい。先ほど市民の命、安心・安全といったものを守る、そういったことが考
慮されていないようなこういう飛行訓練はやめていただきたいということを市長から直接言っ
てみてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 答弁をしたとおりでございますので、そういった一つの道筋がある
とすれば、やはり行政の責任ある立場からいたしますと、そういった行為に及ぶということは
大変重要な意義を持っていると思っておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇20番(大東宣之君) この米軍の低空飛行訓練は日米安保条約にかかわる問題で、一部の
意見の中では地方自治体がとやかく言うべき問題ではないんじゃないかということを言う方が
いらっしゃいますが、しかし、実際県も防衛省や外務省に働きかけをしていると。そして、こ
としは多分これは初めてだと思うんですけれども、在日米軍司令部にまで郵送で送るというこ
とがされております。ですから、市長としてもぜひ具体的な行動を行っていただきたいと思い
ます。
 ちなみに、これは自公政権の時代、防衛省の防衛大臣だった石破 茂さんが国会でこういう
ふうに答えたそうです。「この低空飛行訓練について、心臓が破れるというほどの苦痛と恐怖
を与えている」と。「物すごい恐怖だ」と当時の防衛大臣も答えているわけですから、やはり
こうしたことについて地方からも声を上げていくということがこうした無法な米軍の低空飛行
訓練を中止をさせていくことになるんではないかと思います。
 先ほど1回目のご答弁の中に、利根町では民家のガラスが割れたというような被害も沼田市
では発生をしているということが明らかになったわけですから、やはりこうした被害が出るよ
うなことが二度と起こらないようにするためにも、この問題については市長として積極的に取
り組んでいく必要性があるんではないかと思いますが、そうしたお考えについて再度お聞かせ
いただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 冒頭答弁申し上げたとおりでございまして、道筋をしっかり把握し
た形の中で、私どものできる行為は、12市の市長会の関係もありますが、そちらの方にも問
い合わせをしたりいたしまして、そして、先ほど言う防衛省等の道筋を確認して、そして、で
きる行為はきちんと申し上げてまいりたいと思っております。
◇20番(大東宣之君) やはり、この問題については地方から声を上げていくと、そういう
ことはやめていただきたいということをきっぱりと伝えていくということがこうした無法な訓
練を中止をさせていく確かな力になるんではないかと思います。市長としても市民の恐怖を取
り除く、安心・安全なまちづくりを進めていく上では、ぜひとも関係機関に働きかけを行って
いっていただきたいということを強くお願いをしておきたいと思います。
 続いて、グリーンベルについての質問に移らせていただきます。
 エーコープの撤退が既に新聞で報道されました。それから幾日かの時間が経過をしているわ
けですが、今回のエーコープ撤退について、市長としてこのエーコープが出店をする際に都市
開発に増資をして一定の支援をしてきたわけですから、このエーコープの撤退を食いとめる、
そういうお考えがあるのか、そしてまた、そうした行動を起こされたのかどうか、まずお聞か
せいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、大事なことは、経済部長がきょうの午前中の同僚議員のご質
問にも答弁させていただいているとおり、現在Aコープと都市開発が協議中ということの流れ
になっております。しかし、そういう意思表示があったということになれば、やはり私どもと
すればできるだけそれを思いとどまっていただいて、今後も現在のところでしっかりと営業し
てもらいたいという気持ちがありますので、そういった立場にあるということを申し述べてお
きたいと思います。
◇20番(大東宣之君) ですから、市長としてはできるだけ撤退は思いとどまっていただい
て、現在の場所で営業を続けていっていただきたいというお考えをお持ちだということはわか
りました。
 ですから、市長として今回のこのエーコープのグリーンベル21への出店はやはり市長のご
尽力、お力があって実現したものではなかったかと私なんかは思っているわけですから、そう
した役割を果たしてきていただいた市長ですから、この撤退表明に対して先ほど市長がおっし
ゃったように、できるだけ思いとどまって現在の場所で営業していっていただきたいというこ
とを直接市長からエーコープ側に働きかけをするべきではないかと思うのですが、そうした働
きかけを今までにしてきたのか、そして、今後そうした働きかけを直接市長として行うお考え
があるのか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 非常に、本会議でもありますし、一つ一つその言質が後に及びます
ので慎重な言い回しになって恐縮でございますが、まずは協議中であるということ、そして、
当然Aコープが撤退するということについては私どもとすると大変残念なことでありますので、
きちんと対応を図らなければいけないなとは思っております。そういった中で、Aコープの方
にいろいろと尋ねようとするとAコープの方でお伺いをしますからということ等もあったりし
て、一応副市長が応接をしたような経過もございます。
 私どもからいたしますと、やはりかけがえのない下之町の活性化のための大きな力でありま
したので、もう一踏ん張りここのところは努力はしてまいりたいと考えております。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
○会議時間の延長
◇議長(布施辰二郎君) 一般質問中でありますが、本日の会議時間は議事の都合により、あ
らかじめこれを延長いたします。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇20番(大東宣之君) もう一踏ん張り努力をしたいというご答弁をいただいたわけですが、
具体的にやはり先ほども申しましたように、私の記憶に間違いがなければ、このグリーンベル
21にエーコープが出店をするというときには市長のお力添えがかなりあったんではなかった
かと感じております。多分間違ってはいないと思うんですが。
 そういうふうにして市長がご尽力していただいてグリーンベル21に出店となったエーコー
プなんですから、それだけの役割を果たしてきていただいた市長として、やはりここは市長ご
自身が直接エーコープに出向くなりしてこの撤退を思いとどまっていただくというようなこと
をしていくということが必要ではないかと思います。そうしたお考えについてお聞かせをいた
だきたいのと、この本町通りかいわいは高齢化がこの本庁管内の中では最も進んでいる地域で
す。ここで生鮮産品、野菜、肉、魚を扱う食料店がなくなってしまうということは、まさにこ
の地域に住んでいらっしゃる方々にとっては買い物難民ともなりかねない、そういう深刻な事
態を招きかねないんではないかと。
 ですから、やはりここは市民の暮らしを守っていく上でも、市長として積極的な対応が求め
られるんではないかと思いますが、市長としての対応、どのようにされようとしているのか、
重ねてお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、私は平成14年にこういう今の立場をいただいて
まいりました。そのときにサティが撤退した後空床となっているところを何とかしろという大
きな命題がありまして、当時私自身もいろいろな人脈を駆使いたしまして、Aコープを導入す
ることに成功いたしました。
 しかし、一方においては、やはり一般財源、つまり公的資金を導入するという市民の方々に
も事情をご理解の上お願いをしてきた経過の中で今日を迎え、先般のご質問にもご答弁させて
いただいたとおり、この8年間で公的資金が約4億1,000万円強導入されているかと思い
ます。
 そういった中で今回のことが報道されまして、大変私ども驚き、そして残念なことだなと思
っておりまして、今後もできるだけこれを思いとどまってほしいという気持ちには変わりあり
ません。私どもも行政体の立場からできることはしっかりと対応してまいりたいと思っており
ます。
 ただ、本事業を取り巻く環境が、午前中のご答弁でも申し上げましたが、いわゆる逆ざやと
称して言われておりますが、要するにAコープが都市開発に支払うお金が、都市開発が今度は
各関係にお支払うお金、ここのところの違いがやはりありまして、いろいろと難しい状況もあ
るわけであります。
 したがいまして、今後そういったこともとらまえた形の中で、現実に今検討委員会も動いて
おりますので、そちらの方のご指導もいただいたりして頑張っていかなければなりません。た
だ、議員の言われるAコープが思いとどまってほしいと、このことについては何ら私どもも同
じ気持ちでありますので、今後できるだけできる行動はしっかりとさせていただきたいと思っ
ております。
◇20番(大東宣之君) 経営検討委員会が設置をされて昨年来から都市開発の経営状況につ
いて検討されていると。残念ながらまだ結果がまとまっていないのでどのようになってくるの
かちょっとわからないんですが、ただ、現実の問題としてもうエーコープが撤退をするという
ことは、これはもう撤退を表明しているわけですから、はっきりと相手方の考え方としては撤
退をしたいという考え方が示されている以上、そして、市としては残ってもらいたいんだとお
考えであるならば、そこはしっかりとした具体的な対応をとっていかないと、5月28日とい
うのはあと2カ月少々に来てしまうわけですから、やはりそうした中で具体的に行動を起こし
て、本当にこのエーコープがグリーンベル21にとどまってもらえるような対応、それから、
先ほど午前中の一般質問でも明らかになったような、いわゆる逆ざやというような現象の解消
に向けて経営検討委員会の中でも検討がされているわけですから、そうしたことを一体となっ
てやっていかないと、幾ら経営検討委員会で対策が立てられたとしても、空床がますますふえ
るようではますますグリーンベル21は衰退をしていくだけになってしまうんではないか。
 ですから、そこは一体となって考えていく、そして一体となって行動していく、取り組んで
いくということが今市には求められるんではないかと思いますが、市長としてのお考えを再度
お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) きょうも朝の報道機関の記事にもございましたように、群馬県各地
のいろいろな諸状況について、本市のところの問題にかかわらずいろいろと分析された、かな
り造詣の深い報道がなされておりまして、私もきちんと読ませていただきました。この問題が
私ども沼田のみならず、前橋や、あるいは、私も驚きましたけれども、有楽町の駅前、あるい
はまた、私の記憶に間違いなければ、京都の同志社大学の近所の一等地のところのしにせのデ
パート。ことごとく現在日本国津々浦々でそういう問題が生じておりまして、これがひとり沼
田の問題だけでない実態がございまして、私どもの立場からいたしますと公的資金を入れて努
力してきた8年間の経過を踏まえながらのことでありまして、今これから先に向かって公的資
金を入れて対応を考えていこうということとちょっともう既に8年前から努力をしてきた経過
がございまして、そこのところを私どもはしっかり踏まえていかなければならないと思ってお
ります。今後、おっしゃられるように、各方面とよく連携、協議をして、できるだけ思いとど
まってもらえるように努力は決してやぶさかではございません。
 なお、新聞報道で既にもう撤退が決定されているような報道もあるわけでありますけれども、
事務的な立場からいたしますと非常にそこのところは微妙なところがございまして、経済部長
がコメントとして慎重な言い回しになっております。ここのところはきちんと申し上げておい
た方がよろしいかと思いますので、経済部長の方から補足答弁をさせていただきたいと存じま
す。
◇経済部長(小池一夫君) 命によりお答え申し上げます。
 Aコープの撤退の関係につきましては、市長が先ほど来からご答弁、ご説明を申し上げてい
るようなことでありますけれども、撤退のいわゆる意思表示が都市開発株式会社に対して文書
をもって行われたという事実を報告を私どもは受けております。それに対して、都市開発の方
ではそれを受けて、すべてそれで結構でございますという段階には至ったものではないとお聞
きしております。あくまでも現在まだその申し出に対して協議中であると会社の方から確認を
させていただいているところでありますので、よろしくお願いいたします。
◇20番(大東宣之君) 私はいろいろな理由があって今この場ではっきりとしたことが言え
ないのではないかということは想像はしますが、しかし、もうエーコープ側から撤退の表明を
された以上、やはりエーコープとしてはこの示した期日をもってしてグリーンベル21から撤
退をするということには今の段階では変わりはないんではないかと。
 先ほど来市長が、午前中にもお答えをいただいていますけれども、8年間で4億1,000
万円の税金を投入してきたということで、これからそうしたことを考えていかなくてはならな
いと。ですから、確かに考えていかなくてはならないわけですが、実際の問題としてやはりエ
ーコープが撤退をすることをやめていただく、そういった強力な働きかけがなければ、このま
まいけばエーコープはグリーンベル21から撤退をするのではないかと。そうしたことがさら
にグリーンベル21の衰退に拍車をかけるんじゃないか。そういう危機感を持った対応をする
必要性があるんではないかと思います。
 そうしたことについての市長としてのこれからの対応についてどのようにお考えなのかお聞
かせいただきたいのと、経営検討委員会の報告がこの3月末ごろに提出をされるということで
理解をしてよろしいのかどうか、そして、この経営検討委員会の報告を受けた形で今後どのよ
うな形で庁内で検討され、具体的にいつごろからこの報告に基づいた具体的な対応をされてい
くお考えなのか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、経営検討委員会のいろいろな精査された関係等については、
議員がご理解されているとおりでございます。一応、新年度にその後の対応についての予算も
少ないけれども措置をさせていただいております。その関係に基づきながら今後の対応に処し
ていくということになろうかと思っております。
◇20番(大東宣之君) ですから、具体的にはまだ報告自体が市の方に提出されていないで
すから何とも言えないんですけれども、今月末に来ると。ですから、やはり今のグリーンベル
21の状況というのは決して暗たんとしていられるような状況ではない、もうエーコープの撤
退が表明をされ、経営的にもさまざまな問題点があって、都市開発がもう大変な状況になって
いる。そういった大変な状況にあるグリーンベル21ですから、具体的な手だては早急に打っ
ていく必要性があるんではないかと思うわけです。3月末に報告書が提出をされるんであれば、
具体的にいつごろにはそうした、それに基づいた対応、行動を起こしていくのかお聞かせいた
だければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 喫緊の大きな課題でございますので、本質問に対しましては早急な
対応が求められるのではないかと思っております。
◇20番(大東宣之君) やはり、いつごろまでに具体的な行動を起こすのか、やはりそうい
ったことを考えていかないとずるずるいってしまうおそれがあると私としては感じざるを得な
いわけです。ですから、やはり3月にそういう報告が提出されたなら、やはり5月うちにはま
ず一つ何か手を打つ、それ以降6月にはまたいろいろな手を打つ、7月にも打っていくと、そ
ういうようなことをしていかないとなかなかこの問題はもう解決をしていかないんじゃないか
という気がいたします。
 エーコープの撤退問題、そして都市開発の経営状況、またグリーンベルの空床問題。こうし
たどれをとっても非常に難しい状況にあるわけです。ですから、やはりそこは早急な、そして
なおかつ具体的な手だてを講じていくということが求められているんではないかと思いますが、
市長としての決意をお聞かせいただきたいのと、続けて地デジ放送について質問をさせていた
だきたいと思います。
 既に沼田では中継局の設置が完了しているということなんですが、この中継局が完了したこ
とによって、それでも新たに難視聴区域となったような場所があるのかどうか。先ほどではま
だ共聴組合では10組合がまだ具体的に地デジの対応をしていないということをご答弁いただ
いたわけですが、この中継局が完了した段階で新たにこうした難視聴地域というものが沼田市
の中では発生をしたのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、前段の質問に対する答弁でございますが、きょうの報道機関
の論評によっても、やはり非常に難しい論評がなされておりまして、公が応援すると即効的な
効果があるけれども、そこの経過の中で何とか改善の見通しが立っていかないと非常に厳しい
というような論評がたしかあったと思っております。さらに、もう一方におきましては、他の
ものの誘致ということが改善策として考えられるのではないかという論評があったと受けとめ
ております。
 考えてみますと、8年間考えてみると、誘致をする、公的資金も導入する、あるいはまたこ
の誘致のための家賃補助をする、しかもいろいろとふるさと館等もさせていただく、あるいは
またイベント等も入れさせていただく、いろいろな意味で考えられることはそれなりにやらせ
ていただいてきたわけでございます。
 したがいまして、そういった中で、よっていたところの本グリーンベル21そのものがやは
り民間の方々の商業の事業によって成り立っているとすれば、やはりそういった事業をされて
いる方々のご苦労も非常によくわかりますけれども、やはりさらなるご努力を私どもも期待を
していかなければなりません。
 そういったことを踏まえながら、やはりAコープの存在は大きいものがございますので、引
き続き努力をしてまいりたいと思っております。
 地デジの関係からくる難視聴のことにつきましては民生部長の方から答弁をいたさせますの
で、お聞き取りのほどをお願いしたいと思います。
◇民生部長(田村澄夫君) 命によりお答えをさせていただきます。
 新たな難視聴地域でございますが、今井町地区、それからミズバショウ群の上発知町北部地
区、下発知地区、奈良大倉地区、利根町の根利地区が新たな難視聴地域という報告を受けてご
ざいます。
 以上であります。
◇20番(大東宣之君) 既に今井町だとか上発知、下発知、根利地区ということで難視聴地
域が発生をするということがわかった以上は、それで、来年の7月24日でアナログ放送が終
わるという、もうタイムリミットも迫ってきているわけですから、この残された1年少々の間
で今挙げていただいた今井町、上発知、下発知、あと根利地区とか、先ほど池田地区の地区を
挙げていただいたわけですが、そうした地区に対する対応というのは来年の7月24日までに
は完了するということで理解をしてよろしいのかどうか、お聞かせいただければと思います。
◇民生部長(田村澄夫君) お答えを申し上げます。
 新たな難視聴地域に対する対応策としましては、個別での敷地外の受信もしくは共聴組合の
設立、これにつきましては国等が新たな助成枠の拡大等を考えております。それから、高性能
アンテナへの補助につきましても新年度より検討中、これも国の助成でございます。それから、
特に根利地区につきましては放送事業者で受信方法を現在検討中であるということで、できる
限りこれらの解消に向けて対応を図っていくという姿勢を伺っております。
 以上であります。
◇20番(大東宣之君) 今回の地デジ化は、これは市民が望んだことではないんです。それ
から、市が望んだこともないんです。国が勝手にやったんです。ですから、こういうことによ
って新たにテレビが見られない地域、これはもう全額国が負担をするのは当たり前だと私は思
います。市長はどのようにお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 大変そういう意味では難視聴地域に対する対応は、特に情報の均衡
ある授受ということは非常に大事なことでございまして、やはり情報がひとしく各ご家庭に入
らないということは、大変そういう意味では情報格差を生んでしまいます。したがいまして、
今後何らかの対応を考えていかなければならないと思っております。
 国の責任ではないかというようなことについては、議員のお考え方はそうかと思います。私
もある意味においては非常にそういう国の施策の中に乗っかったことでありますが、時代の流
れはやはりデジタルの方へアナログから変わっていくということの中でとった手だてだと思っ
ております。
 いずれにいたしましても、そういった情報が届かないところのないように公の立場から努力
をしていかなければいけないと思っております。
◇20番(大東宣之君) 私はこれはあくまでも国が責任を持って、一人もテレビ難民を、テ
レビが見られない、そういうような人をつくらないというふうにしていただけなければ、これ
は大変なことになってしまうんではないかと。
 先ほど挙げていただいた中に根利地区があります。根利地区というのは、もう市長ご存じの
ように高齢化がどんどん進んでいる高齢世帯、ひとり暮らしのおじいさん、おばあさんが多か
ったんですけれども、おばあさんが住んでいる、大変多い地域です。そういう人たちに新たに
負担をさせる、テレビを見たければあんたは自分でやりなさいみたいな、負担しなさいみたい
な言い方というのは、私は普通の人ならできないと思います。それはそういう人に温かい手を
差し伸べていくというのが政治の仕事なんです。
 ですから、これは国がきっちりとやっていくというような方向性で、ぜひこの残り1年少々
の間で働きかけをしていっていただきたいと思います。そういった点では、強く国にこうした
ことは働きかけていただきたいと思います。そういったことについて市長としてどのようにこ
れから取り組んでいかれるのかお聞かせいただきたいのと、あわせて、やはり1回目に私が申
しましたように、高齢者だけの世帯またひとり暮らしの高齢者世帯の方々にとって、テレビを
買いかえるとか新たにチューナーをつけるとかいうのは大変難儀なことなんです。やはり安易
にはできないんです。
 ですから、そうした世帯の方々に対しても国として何らかの補助をしていくべきではないか
ということをあわせて、7月24日までにはすべてが完了するようにやってもらうように市長
として働きかけていく必要性があるんではないかと思いますが、その辺の市長のお考え、さら
にはこれからの取り組みについてお聞かせいただきたいと思います。
 もしそれを国がやらないというんであれば、7月24日になってアナログ放送を停波するな
んていうのはやめていただきたいということを私ははっきり言うべきなのではないかと思いま
すが、市長としてはどのようにお考えなのかお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) きょうの質問の総体の中でも地域のことは地域でというようなこと
があって、しかも少子高齢社会を迎えた本市のところの部分のそういう意味では、高齢社会が
進んでいる地域が難視聴になっているというような形の実態があります。そういったことから
とらまえますと、やはりできる限りの、私自身の持てる力を振り絞って、各関係機関に働きか
けてまいりたいと思っております。
 さらに、繰り返し申し上げたいと思いますが、何といっても情報が普遍的に伝わらないこと
は何か危機管理から考えても非常に難しいものがございます。どうしても今どきのいろいろな
危機管理から考えると、少なくとも情報は的確にひとしく国民が津々浦々受けられるような状
態にきちんとしておくことが大事だと思っておりますので、ご意思を体して今後努力をしてま
いりたいと思っております。
◇20番(大東宣之君) ぜひとも7月24日テレビが見られない家が1軒もないように国に
働きかけていただきたいと。もし、そういうようなテレビが見られなくなってしまうような世
帯があるようでしたら、もう早目にこの7月24日アナログ放送の停波はやめるように働きか
けることも含めて、国や関係機関にぜひとも強力に働きかけていっていただきたいと思います。
 続いて、国民健康保険について質問を移らせていただきます。
 先ほどの市長のご答弁ですと決算の状況を見て今後の国保の財政状況を判断をしていきたい
とお答えをいただいたわけですが、もう基金残高がほとんどなくなってきているというような
状況、今までの沼田市のやり方としては、基金がなくなってくると国保税を上げるというよう
なやり方をやってきているわけです。
 ですから、今の状況だけを見るならば、これは新年度に入って国保税の値上げ改定をしてい
くというような状況にあると市長としては認識をされているのかどうか、お聞かせいただけれ
ばと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 今後の見通しについてでありますが、先ほど申し上げましたように、
4月末に療養給付費の最終支払いが確定をすると平成21年度決算見込みが出てまいります。
したがいまして、そこの時点でもってさて一体どうしようかということについて判断をしてい
かなければならないと考えております。
◇20番(大東宣之君) 今の市民の暮らしの状況、そしてこの沼田の経済状況を見るならば、
やはり単純にもう国保の税率を改定する、要するに引き上げるということはもうできないよう
な状況になっていると私は思うんですが、市長として今の市民の暮らしの状況や、また市の経
済状況などを見て、いろいろ大変な状況にある国保だからといって今までのように単純に国保
税を引き上げます、税率改定しますというようなことが言えるような状況だとお考えでしょう
か。お聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 市民の方々が非常に経済的に逼迫した形の中でご苦労されていると
いうことは私もよく承知をしているつもりでございます。ただ、ここで申し上げなければなら
ないのは、先ほど申し上げましたように、決算の見込みが出てまいりませんとそれらのことに
ついて判断がつきかねます。判断ができません。したがいまして、4月末の最終支払いの後の
決算見込みのところでもってまたいろいろと検討してまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、現時点では議員がおっしゃっているようなことについて明確なご
答弁をし得ることができません。と申しますのは、繰り返し申し上げたいと思いますけれども、
決算の見込みが出てまいりませんと客観的な数値を把握することができません。その時点でさ
て一体全体どうするのかということをきちんととらまえてまいりたいと考えております。
◇20番(大東宣之君) 決算を見た段階で、よければ上げなければいいんです。ただ、今市
長の腹づもりとして、もし上げざるを得ないような状況になった場合、先ほど私が1回目にも
申しましたように一般会計からの繰り入れを行うような政策を行う、そうした政治判断を下す
というような腹づもりがあるかどうか、そういう決断を下すかどうかということだと思うんで
す。今の段階では。
 ですから、結果として別に引き上げる必要性がなければ、それはそれで結構だと思うんです。
しかし、決算状況を見てこれは税率を改定しなくてはならない、上げなくてはならないという
ような状況の中にあったときに、どういう判断をするかということなんです。
 ですから、市長も今の市民の方々の暮らしが大変ご苦労されているというようなことで、状
況はおわかりになっていると思うんです。ですから、こうした状況の中にあって、国保が大変
だからじゃあ国保税を引き上げますということは私はもう単純に言えるような状況にはなって
いない。ですから、市長として政治決断を下すような腹づもりを今から持っておく必要がある
んではないかと思いますが、市長としてのお考えを再度お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) きょうも朝から非常に厳しいご示唆、またご意見もありまして、本
市の一般会計等を含めた財政状況につきまして、大変将来を憂えるご発言をされる同僚議員も
おられます。そしてまた、将来にわたってどうしたら健全な行財政運営ができるのかというこ
とも、これまた至上命題であります。
 ここのところ私もお世話になって痛切に感じたのは、農業集落排水であるとか、あるいはま
た下水道の関係であるとか、一般会計から繰り出す数値が余りにも多くのしかかっていたこと
が一般会計を厳しいものにしてきたという、これまた数値の結果もございまして、そういった
意味からどうしてもこの一般会計の持っている存在というものが本市の総体の屋台骨でござい
ます。そういうようなところにはやはりきちんと留意をしておかなければいけないのではない
かと思っております。
 したがいまして、一般会計から繰り出すということについて政治決断をすべきじゃないかと
いうようなご質問であろうかと思っておりますが、ここの時点では4月末の最終の支払い確定
を経て、そして決算状況を見ながら今後の判断に処してまいりたいと思っております。
 したがいまして、今後その時点で議員のご期待に添えるかどうかということについては、現
時点では申し上げられる立場にもございません。そこでまた、みんなで一緒になって考えて、
判断をしてまいりたいと思っております。
◇20番(大東宣之君) 私が言おうと思ったことを先に市長はちょっと言ったんですが、下
水道から農集排、そういったところには一般会計から繰り出しをしているんです。ですから、
国保だって同じようにやればいいんです。ですから、それは市長としての政治決断なんです。
農集排や下水道はやるけれども国保はやらないという決断をするのか、農集排や下水道のよう
に国保も同じようにやるのか、そういったことはこれが市長としての政治決断が求められてく
ることではないかと思います。
 私は、ぜひ今の市民の方々の暮らしの状況から考えるならば、仮に決算の状況が厳しいもの
であったとしても、国保税の改定、税率を引き上げるようなことはやってはならないというこ
とを強くこの場で言っておきたいと思います。
 続いて、資格証明書の発行ですが、現在142件の資格証明書が発行されています。たしか
1978年ごろから、途中から法律が変わってこの資格証明書が発行されるようになってきた
わけなんですが、結果としてこの資格証明書が発行されたことによって収納率は上がったんで
しょうか。私の記憶が正しければ収納率は決して改善はされてはいないはずです。私が議員に
なった20年ぐらい前は99%近くまであったわけです。それがもうどんどん下降傾向になっ
ていると。
 ですから、資格証明書を発行することがこの収納率を向上させる、そういうことには結びつ
いていないんではないかと思いますが、状況はどのようになっているのか、市長としてどうい
う認識をお持ちなのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろと数値の関係等もありますので、民生部長に答弁をいたさ
せます。
◇民生部長(田村澄夫君) 命によりお答えをさせていただきます。
 ただいまのご質問でありますが、資格証明書の発行が即収納率の向上に結びついたかという
ことでありますが、収納率がピークを迎えてだんだん落ちてきているというのはご案内のとお
りでありますが、それらの背景にはいろいろな要素がありまして現在の形になっております。
 しかしながら、徴収当局は精力的に滞納整理に取り組んでおりますが、なかなか向上しない
状態ではありますが、ご質問のイコールかどうかというものにつきましては確たるデータを持
っておりませんので、さまざまな背景があるということでご理解をいただければと思います。
◇20番(大東宣之君) これは沼田市の状況じゃなくて国全体の状況だということでお聞き
いただければと思います。国全体では1996年、国保税の収納率は93%でした。現在は8
8.35%。96年の段階で資格証明書の発行が全国で5万7,044、現在は33万8,8
50ということで、資格証明書の発行枚数がふえているにもかかわらず、収納率はもうどんど
ん低下をしているという状況です。
 しかし、こうした状況の中で、資格証明書がふえている中で全国ではどういうことが起こっ
ているかと。札幌の60代の男性、大工さんだったそうですが、おなかが痛かったそうですけ
れども、資格証明書で窓口で10割が払えないということで、ずっと病院に行かなかったそう
です。友人に誘われてようやく病院に行ったときにはもう膵臓がんが見つかって、間もなく亡
くなったということがあったそうです。
 それから、東京都の板橋区、29歳の男性だそうですが、国保税を滞納したことによって差
し押さえもあり得るとした厳しい督促状が毎月のように届き、窓口で10割負担を強いられる
資格証明書が送られてから1カ月後に自殺をされたそうです。
 こういった資格証明書が発行されることによって何のいいこともないんです。要するに、収
納率は上がらない、そして医者にかかるのがおくれて死んでしまう、そして督促状が何回も来
ることによって悩んで、あげくの果てはみずから命を絶ってしまう、こういうことがあってい
いのかと。これは決して沼田ではないんですが、沼田も同じように資格証明書を発行している
以上、こうしたことが起こり得る可能性というのはなきにしもあらずではないかと思いますが、
市長としてはどのようにお感じでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 一応この関係は大変議員がいろいろと幾つかの事例を出してご発言
されておられまして、胸を打たれることが多々ございますが、やはり納める人がいて納めない
人がいるということが果たして一体どうなのかというようなこともあります。
 したがいまして、この資格証明書の関係等については、やはりいろいろと各関係の公平性を
保つためにとってきた制度ではないかと受けとめております。できるだけ地域住民の方々のご
相談に親切に適切に応じさせていただきまして、不測の事態が発生しないように私ども市の行
政が一体となって努力をしてまいりたいと考えております。
◇20番(大東宣之君) さいたま市では資格証明書は1枚も発行されていないそうです。な
ぜさいたま市は資格証明書を発行していないかといえば、さいたま市の基本的な考え方は医療
保険の継続を優先させ、滞納者には直接会って相談をしているということなんです。要するに、
小まめに回っているんです。要するに、行き会えなかったという人がないぐらい回っていると。
そういう中で、資格証明書を発行させないと、発行してこなかったわけです。
 確かに住所の不明、いろいろな問題があるやにはお聞きをしております。しかし、実際この
さいたま市のように直接行き会う、それによって資格証明書を発行しないで済むということが
もう既に明らかになっているわけですから、やはりそうしたきめ細かな対応をしていく。通知
を出して呼び出しをして、来なければ終わりというだけではなくて、小まめに何回も何回も行
くと。
 確かに滞納の対策の係の方々は何回も足を運んでおられるようですが、実際行き会うまで訪
問を繰り返すというような取り組みが今必要ではないかと思いますが、市長としての考え、そ
してこれからの対応についてお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 現在、非常に職員は収納率向上のために大変努力をしてきているこ
とは私ももうよく承知をしております。できるだけ適切に、しかも親切に、相手の立場に立っ
て物事を考えるように私も強く指導しているつもりでございます。そういった中で、市民のご
理解をいただく中で、できるだけこれが円満にいくように、行政の立場からいたしましても努
力をしてまいりたいと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇20番(大東宣之君) やはり、ここは職員の方々、今大変難儀をされているとは思います。
また、よく回っておられるということも重々承知はしておりますが、あえて厳しく言うならば、
やはり先ほど上げたような、医者にかかるのがおくれて亡くなってしまう、そして、そうした
対応によってそれを苦にして自殺をしてしまうということがこの沼田で起きない、そうしたこ
とを起こさせないというためには、さらに一踏ん張りしていただきたい、そういうことを申し
述べておきたいと思います。
 続いて公共交通の関係ですが、現在路線バス検討委員会の中でデマンドバスについて検討さ
れているということですが、実際いつごろからこのデマンドバスを走らせるのか。デマンドバ
スになるのかどうか、ちょっと最終的には何とも言えませんけれども、具体的に新年度の当初
予算には予算計上がされていなかったと私は思ったんですが、一体この件について新年度の中
で対応されていくのかどうか、まずお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これも前橋工科大学の先生のご指導をいただいて、民生部担当部課
が一生懸命努力をしてまいりました。先々には陸運の関係とか地元のタクシー業界の関係とか、
いろいろございます。そういうことの調整がどうしてものしかかってまいります。
 ただ、やはりいろいろときょうも論議されておられますように、交通弱者の方々ができるだ
けほごを来さないようにしていくためには、何とかこれが解決のために努力をしていかなけれ
ばなりません。したがいまして、今後できるだけ速やかにこの対応を図りながら、本市に見合
ったいい対応策を構築してまいりたいと思っております。
 いろいろと本日も財政状況のことについてご指摘をいただいておりますけれども、財政当局
もいろいろと努力をされまして、それなりに一朝有事のときの対応も図れるというようなこと
の予算もいろいろと読んでおりまして、そういった意味からとらまえますと状況に応じては速
やかな対応を図っていくことも考えられるのではないかと考えております。
◇20番(大東宣之君) 本市は山間地域の中にあって谷間、そういったところが数多く見受
けられます。そして、そういったところには高齢者の方だけで暮らしておられる、そういう地
域がたくさんあるわけです。ですから、この公共交通の確保というのは、私はやはり沼田市に
とっては非常に重要な、さらには緊急を要する課題ではないかと常々感じております。
 この関係についてはさきの議会でも一般質問しましたし、その前もやっております。何回か
この問題は取り上げてはきているわけなんですが、ですから、やはり早急に取り組んでいく、
そして、こうした地域の特性を県や国に強力に働きかけることによって財政的支援を得ていく
ということが必要ではないかと。そうした取り組みについて市長としてどのように考えておら
れるのか、政権がかわってきた中でこうした地域に対するこういう公共交通の確保に向けて新
政権はどのように考えておられるのか、情報等をつかんでおられるようでしたら最後にお聞か
せいただいて私の質問を終わらせていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私も詳細に現政権がこういった交通弱者等に対する配慮がどのよう
な状況になっているのかということについて適切に把握をしているものではございません。そ
の辺のところにつきましては勉強不足で、まことに申しわけなく思っております。
 ただ、現政権はそういった意味で「コンクリートから人へ」という大きなテーマを持って努
力をされておられますので、こういう問題については温かく見ているのではないかと感想とし
て持っております。
 同時に、こういった中山間地域の特有の非常に交通弱者のところについては、私も農林関係
の立場から非常に憂えておりまして、そういった意味で先ほどのテレビの問題ではありません
けれども、できるだけだれもが目的に達するための交通手段を持ち合わせるような方向につい
てはきちんとした対応が必要なのではないかと思っておりますので、今後ともよろしくお願い
をしたいと思います。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    第2 延  会
◇議長(布施辰二郎君) お諮りいたします。
 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。
 これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(布施辰二郎君) ご異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決
しました。
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は8日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労さまでございました。
    午後5時34分延会
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