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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成22年第2回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号

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平成22年第2回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号
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議事日程 第2号
平成22年 6月 3日(木曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
       ―――――――――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
       ―――――――――――――――――――――――――――――
出席議員(26人)
       1番  真下 恭嗣君      2番  田村喜久子君
       3番  坂庭 直治君      4番  石井 紘一君
       5番  鈴木 圭子君      6番  金子 一弥君
       7番  小野 要二君      8番  星野 初男君
       9番  高柳 勝巳君     10番  布施辰二郎君
      11番  片野 彦一君     12番  宇敷 和也君
      13番  相田 昌夫君     14番  久保 健二君
      15番  星野  稔君     16番  大島 崇行君
      17番  山ア 義朗君     18番  大竹 政雄君
      19番  井之川博幸君     20番  大東 宣之君
      21番  橋 襄典君     22番  石田 宇平君
      23番  星川嘉一郎君     24番  牧野 保好君
      25番  星野佐善太君     27番  金井 康夫君
欠席議員(1人)
      26番  井田 孝一君
       ―――――――――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
  市  長      星野已喜雄君   副 市 長       林  義夫君
  白沢町振興局長   根岸 恒雄君   利根町振興局長    郷原 重雄君
  総務部長      町田 哲男君   民生部長       田辺 昇利君
  経済部長      飯田 敏夫君   建設部長       須藤 一夫君
  街なか対策部長   生方 秀二君   白沢町振興局次長   木暮  茂君
  利根町振興局次長  山口 芳久君   総務課長       栃原 豊彦君
  会計管理者兼会計局長森下喜久夫君   教 育 長       津久井 勲君
  教育部長      水田  修君   庶務課長       金子  朗君
  監査委員事務局長  茂木 一夫君                      
       ―――――――――――――――――――――――――――――
議会事務局出席者
  事務局長      小林有一郎    次長兼庶務係長    諸田  裕
  議事係長      加藤 英臣    主  査       安原 和宏
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    午前10時開議
◇議長(布施辰二郎君) これより本日の会議を開きます。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    第1 一般質問
◇議長(布施辰二郎君) 日程第1、一般質問を行います。
通告順序に従い、順次質問を許可いたします。
最初に、橋襄典議員。21番。
〔21番 橋襄典君登壇〕
◇21番(橋襄典君) 今議会の開会初日に、3期目当選を果たした市長の冒頭のあいさつが
ありました。市長のあいさつについては、非常に感銘を受けるものがありました。総称すると、
中身は利他主義論であります。利他主義とは、他人の福祉の増進の行為を目的とする考え方、ま
た広く他人の幸福や利益を第一にする考え方であります。2期8年の足跡を見ると、決してその
ようなものではなかったと私は思っております。
実は、その文書が非常にすばらしいものであったということで、コピーをいただこうと思って申
し入れたのですけれども、何の理由もなく、その内容はいただけるものではなかったです。実は、
過去にも市長の卒業式の祝辞が非常にすばらしい内容であったということで、その写しをいただ
こうと思ったけれども、秘書課を通じてお願いしたけれども、いただけませんでした。したがっ
て、学校に言って、その写しをもらって、今も持っておりますけれども、市長は就任当時、政策
を、事業の立ち上げからプロセスまですべて公開するということでありましたけれども、実態は
決してそういうものではありません。やはりそういったものが縦割り行政の中で反映をし、市民
の行政運営をされていかなければならないのだと思っております。しかし、市民はこの傘下にあ
るわけですから、どうであろうかと私は思っております。
私は、常日ごろ職員の皆さんと多くを語ったり、資料提供をいただいたり、また私の方から、な
い資料を提供したり、こういう日々を送っております。
市長のあいさつが具体的な政策となり、財源の裏づけがされ、期限を示されれば、これはすばら
しいものであると思っております。絵にかいたもちでは腹の足しにはなりません。
実は先日、平成維新を実現する会からこんなメールが届きました。IMF(国際通貨基金)が、
日本に対して「2011年度には財政再建を開始し、消費税を徐々に引き上げていく必要性があ
る」と提言しました。財政再建に必要な消費税率の目安は15%との見方を示しました。IMF
にこのような指摘を受けること自体、恥ずかしい話で、そして今の民主党の考え方、政策を見る
限り、消費税率は15%どころか、25%程度まで引き上げなければ、財政を立て直すことは難
しいと思います。さらに、スウェーデンで生活しているなら、老後は国が面倒を見てくれ、日本
のように強く老後の生活不安を感じないので、25%という高い税率にも国民は文句を言わない
のです。
また、本来、国の税率について、他人にとやかく言われる筋合いはありません。それをIMFに
指摘されるというのは、ある意味、屈辱的な事態と受けとめるべきであると思いますけれども、
驚くほど国民もマスコミも無反応です。しかし、経済が活性化する仕掛けがなければ、消費税率
を引き上げても効果はなく、事態は日本国債のデフォルトが迫ってきていると言われる、こうい
う実態であります。
今春、「日本の針路」として、フランスを代表する知識人で、ミッテラン政権の大統領特別補佐
官を経て、欧州復興開発銀行の初代総裁、サルコジ大統領特別諮問委員長等を歴任された利他主
義のジャック・アタリ氏の考えが新聞掲載されました。日本の先行きを悲観して、日本にとって、
少子高齢化という人口問題は最も重要な課題であろう。2009年9月、「金融危機後の世界」
を出版。「人口の高齢化に歯どめがかからず、国の総体的物価は低下し続ける」「2025年、
日本の経済力は世界第5位にすらなれないかもしれない」。くくりとして、日本の未来について、
潜在力はある。危機脱出の道具立てがそろっており、それを生かして勢いを取り戻せるのか、日
本人の底力と知恵が試されております。それは、沼田市にとっても同様に、厳しい財政再建が迫
られております。
前置きはこの程度にしまして、質問に入ります。
市民への公約らしきものもなく、マニフェストとはほど遠く、3選を果たされた星野市政の公約
と取り組みについてお伺いいたします。
まず、政治姿勢について、自民党沼田支部長と資産公開についてでありますが、現在も自民党沼
田支部長なのかお伺いをいたします。通常、公平公正を重んじる首長であれば、支部長にはなら
ない。不偏不党を公言している市長なら、なおさらのことその職にはつかないものであるが、ど
のような考えを持っているのかお伺いいたします。
さらに、2009年度、市長の資産公開がされましたが、それ以外の資産はないのか。市財政は
火の車状態、市民の目線で一意専心を心がける市長として、9団体からの役員報酬を得られてい
るとき、時に団体関連の大局的な話はするけれども、市行政とのかかわりをどのように持たれて
いるのかお伺いいたします。
次に、行財政改革について、継続して行政のかじ取りをされることとなり、改めて合併の成果と
山積する課題への対応について、どのようなお考えをされているのかお伺いいたします。関連に
なりますのが、検証から何をどうされるのか、その内容と財政の裏付けと期間についてお伺いい
たします。
一昨日の話にもありましたように、基礎的自治体を懸念されている市長として、基礎的自治体の
確立について、具体的な政策としてどのようなお考えを持って、具体的な指示・検討をされてい
るのかお伺いいたします。
今議会に国保税の一部改正が提案されておりますが、財政は薄氷を踏むような状況から、事態は
市税条例の改正まで及ぶ住民負担への懸念をしておりますが、今後の財政推計に基づいて、住民
負担についてどのように考えているのかお伺いいたします。
次に、グリーンベル21について。
5月28日、静かにAコープが幕を引きました。沼田都市開発株式会社の経営に関する評価・検討
報告書について、どのように受けとめているのか、まずお聞きいたします。
次に、沼田都市開発株式会社と三井生命保険その後の動向と対策についてお聞きいたします。
最後に、市長の公約らしきものは新聞報道で知り得たものですが、地方分権の実施、環境、医療、
福祉について、その政策内容と執行に当たって、財政の裏づけを含めて、いつまでに実現しよう
としているのかお伺いして、第1回目の質問といたします。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの橋議員のご質問にお答え申し上げます。
まず、3選、星野市政の公約と取り組み課題について、政治姿勢について、自民党沼田支部長と
資産公開についてでありますが、自由民主党群馬県支部連合会沼田支部の支部長については、現
在、在任中であります。政治に携わる者の立場として、時に応じて柔軟に対応をしてきたところ
であります。
資産公開につきましては、「沼田市長の資産等の公開に関する条例」に基づき、資産等報告書及
び資産等補充報告書、所得等報告書並びに関連会社等報告書を作成し、これらを作成すべき期間
の末日の翌日から起算をいたしまして、5年を経過する日まで保存するとともに、請求に応じて
閲覧に供しているところであります。関連団体の役員に関しましては、市長なるがゆえの充て職
もあるわけでありますが、市行政の推進にもつながっているものと認識しております。
次に、行財政改革について、合併の成果と山積する課題への対応についてでありますが、まず、
合併の成果でありますが、市町村合併は地域の将来を見据えて行われたものであり、その成果が
あらわれるまで、一定の期間を要するものと考えております。合併協議の経過を踏まえた各種市
民サービスの充実のほか、職員等の削減による人件費の抑制や、地方分権の受け皿としての職員
意識改革など、行政体制の効率化が図られているものと考えております。
また、山積する課題への対応につきましては、懸案でありました椎坂トンネル整備事業や、待っ
たなしの行政需要、市民要望に対して、議会を初めといたしまして、市民のご理解とご協力を得
ながら、一歩一歩進めるべく、その対応を図ってまいりたいと考えております。
次に、検証から何をどうするのか、その内容と財政の裏付けと期間についてでありますが、総合
計画実施計画に登載の事務事業につきましては、毎年事務事業の評価を実施し、状況の推移、さ
らに財政状況を勘案しつつ、事務事業の緊急性、必要性等を検証するとともに、限られた予算の
中で、より効率的な進捗が図られるよう、どの施策に重点を置いて取り組むべきかという視点に
立ち、選択と集中による事業選択を行いながら、その事業推進を図っているところであります。
次に、基礎的自治体の確立についてでありますが、市町村は、地域の総合的な行政の主体として、
住民に身近な事務を自立的に担っていかなければなりません。このため、多様化・高度化する市
民ニーズなどに的確に対応するとともに、真に必要なサービスを安定的に提供していくため、行
財政改革に取り組みながら、将来にわたって持続可能な行財政基盤の健全化を図っていかなけれ
ばならないと考えております。
さらに、市行政の重要な構成機関である議会とともに、中山間地域特有の諸課題がある中、本市
の有する歴史と文化、そして豊富な大自然の地域特性を生かした事業の展開など、地域の実情に
沿った個性豊かなまちづくりを市民との相互理解、市民協働のもと、一体となって進めていくこ
となどが、基礎的自治体の自立のため必要であると考えております。
次に、住民負担についてでありますが、行政運営にあっては、市民の皆様にご負担をいただきな
がら、住民の福祉の向上のため、その施策の目的達成に向け、最小の経費で最大の効果を提供す
ることが、私どもに与えられた命題でありますので、各種事務事業の実施に当たっては、事業の
妥当性、必要性、成果、効率性及び公平性等について評価を行い、より効率的、効果的な執行が
図られるよう進めてまいりたいと考えております。
次に、グリーンベル21について、沼田都市開発株式会社の経営に関する評価・検討報告書につ
いてでありますが、平成20年6月30日付総務省自治財政局長通知、第三セクター等の改革に
ついてに基づき、昨年11月に公認会計士、弁護士及び中小企業診断士等の外部専門家4名から
なる沼田都市開発株式会社経営検討委員会を設置し、本年3月までに計7回の会議を開催し、本
市の第三セクターであり、市街地再開発事業により建設されたグリーンベル21の管理・運営を
行う沼田都市開発株式会社の経営状況の分析評価と抜本的な経営改革策について検討をいただき、
去る3月26日、同委員会から、沼田都市開発株式会社の経営に関する評価・検討報告書として
ご提出をいただいたものであります。
ご案内のとおり、市には最高審議機関として庁議が設置されており、2回にわたる庁議において、
沼田都市開発株式会社の経営に関する評価・検討報告書の内容を確認し、これをもって市の基本
的な方針とすることを決定したものであります。その後、所管の経済建設委員協議会への報告を
経て、議員の皆様へ報告書の写しを配付するとともに、経済部長から沼田都市開発株式会社代表
取締役に評価・検討報告書を手渡し、経営検討委員会によるヒアリングを通じたアドバイス等を
踏まえ、速やかに経営改善に対する取り組みを進めるよう要請をしたところであります。
次に、沼田都市開発株式会社と三井生命保険その後の動向と対策についてでありますが、昨年6
月に開催された取締役会において、三井生命保険株式会社持分資産及び保有株式の第三者譲渡が
承認されたところでありますが、その後、三井生命に対し、当該譲受人からビルの保有が困難で
あるとの意向が示され、これにかわる新たな譲渡先についての協議が沼田都市開発へなされまし
たが、当該譲渡先の情報が不足していることなどから、取締役会においては承認に至りませんで
した。
市といたしましては、さきの評価・検討報告書の経営改革案等を基本としながら、個々の事象に
も的確に対応していかなければならないと考えており、5月10日には、平成22年度第1回沼
田都市開発株式会社経営検討委員会として、これまで参画をいただいてきた各分野の専門家の先
生にお集まりをいただき、このような動きに対するご助言をいただくとともに、今後の変化に対
応した具体的な手法などのご助言をいただくこととして、今後、状況の変化を見ながら、必要に
応じて委員会を開催していくこととしたところであります。
次に、地方分権の実施、環境、医療、福祉について、その内容と財政の裏付けといつまでに実現
されるのかについてでありますが、昨年12月には、義務付け・枠付けの見直し、国と地方の協
議の場の法制化などを盛り込んだ、地方分権改革推進計画が閣議決定され、今国会に所要の法律
案が提出されており、さらに、地域主権戦略会議で示された原口プランでは、今月にも策定され
る地域主権戦略大綱に、都道府県から基礎自治体への権限移譲が盛り込まれるとされるなど、地
方分権が広範囲に迅速に進められようとしております。
本市におきましては、国の動向を注視しつつ、環境施策にあっては、本年3月に改定した沼田市
環境基本計画に沿って、本市が目指す環境像である「さわやかな空気、澄んだ水、緑豊かな、自
然に優しいまち」の実現に向けて、市民の皆さん、事業所、行政がそれぞれの役割を担いつつ、
協働してさまざまな課題解決に取り組んでまいりたいと考えております。
医療、福祉施策にあっては、医師不足対策問題や加速度的に進む少子高齢社会に対応すべく、認
知症に優しいまちづくりを進めるなど、地域で支え合う協働型福祉社会の構築に向け、努力をし
てまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、権限移譲などに適切に対応するため、受け入れ体制の整備を図り、住
民に一番身近な自治体として、きめ細やかなサービスの提供と、市民の意向を反映した個性豊か
なまちづくりを進めてまいりたいと考えております。
以上申し上げまして、橋議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇21番(橋襄典君) ただいまの市長答弁は、どこかの演題で述べているようなものが80
%。私は、今沼田市が置かれている状況について、具体的に、新しい3期目を迎えた市長が何を
改めて考えているか、こういうことを言ったわけです。国がどうだとか、環境がどうだとか。だ
から、それを沼田市としてどうするのだと。一番最後に言いましたように、特徴あるもの、だか
らそこなのです。今、現状がどういう状況であって、どういう方向に具体的に進めようかという
ことなのです。
まず初めに、質問ではないのですけれども、昭和村がロシアへ視察団を送った。これは昨年10
月25日に市長のところに表敬訪問しているのですよね。この対応は広域対応だからということ
で、市長は責任を持って受けたわけです。ところが、何の答えもなく、ロシア大使館はいらいら
して、沼田のある人に「どうなっているのだ」と言って、それからある人のところに通じたわけ
です。そのある人というのは、市長と今までずっと仲間であった人です。今けっちんされていま
す。そういうことを言っておきながら、それに対して具体的に対応していないのです。その方は
昭和村の村会議員ですけれども、加藤村長のところに話に行って、すぐトントンと進んで、2月
4日にはロシア大使館に8人か9人かで訪問しております。その結果として、4月11日から1
5日にロシアに渡っているのです。それで、ここに昭和村ウラジオストック視察団報告書という
のがあります。知事にも出されております。こういったことをナシのつぶてで、また全国でも9
0%の生産を誇る群馬県、80%を生産している昭和村、沼田市も少なくなっているけれども、
こんにゃく生産者はおります。プラスになるはずです。ところが何もしないのです。
藤森工業のときもそうかもしれないです。私は当時の経済部長にもその話をしました。だれの得
のためにやっているのですか。これも特別にいただいたのですけれども、まずそこです。だから、
言ったことは守りなさい。昨日のテレビでも出ていました。言ったことは、責任持ってやりまし
ょうということなのです。
それでは、質問に入りますけれども、沼田の自民党の支部長、過日記者会見があって、その中で
質問があったそうです。それは私は新聞で知り得たことですけれども、今度行われる参院選に対
して、市長は態度保留をされているということなのですが、その点についていかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) まず議員、質問ではないけれどもということの中で前段申し上げた、
昭和村の特定された村議会議員のお話をなされて、その方が間に入って私のところにご相談に来
ているはずだということについては、全く事実無根でありますので、はっきりと申し上げておき
たいと思います。よく確認してからご発言を願いたいと思っております。むしろこのことについ
ては、私どもの地元の市議会議員の方々であるとか、あるいはまた関係する民間の方々が、私に
いろいろとお話をされてきたという経過がございますけれども、公の場でありますから、きちん
と申し上げておきたいと思います。
また、記者会見で申し上げたことについてのご質問でございますけれども、選挙が終わって間も
ない状況でありました。したがいまして、いろいろと総合的に判断して、慎重な発言に至ったわ
けでございます。しかしながら、ご案内のとおり、私が自由民主党沼田支部長の職責を持ってい
ることは論をまちません。したがいまして、その趣旨に沿った形の中で、今後それぞれの対応を
図ってまいるつもりでございますので、よろしくご理解のほどお願い申し上げたいと思います。
◇21番(橋襄典君) こんにゃくの関係は、言葉が足りなかったかもしれません。市長は、
約束をしたけれども、返事がなかった。それで、ロシア大使館の方から「どうなっているのだ」
と。それで、たまたま今言った村議のところにその方が話をして、その人が仲介した。市長と村
議の仲介ではないのです。その村議から村長のところに話が行って、トントン拍子に進んでいっ
て、こういう結果になった。だから、決して村議と市長の間なんて私は言っていません。だから、
市長室でそういう話をされたでしょう。それがうそだったらいいですよ、出るところでやります
から、これはもう質問外のことですから。ですから、そういった部分を逃してしまったというこ
とについて、市長は責任がありますから、またこれは後にします。
支部長の問題として、体面的な対応はいいです。政治的姿勢はどういうことかというと、だれも
聞くように、自民党の支部長であれば、公認候補を推すのは当たり前なのです。選挙が終わって
間もないからって、大した選挙ではなかったですよ、対抗馬がいなかった我々にも責任があるけ
れども、でも私は自民党の支部長だから自民党の公認候補を推しますよと。例えばうわさで出て、
うそだったらうそと否定してください。知事選のときには、市長は公認候補に消極的だったとか、
推さなかったとか、そういううわさが出ていました。だから、それは自分自身の態度にそういう
ことがあるのではないのですか、自分の政治姿勢に対して。けれども、自民党の支部長であるの
だから、公認候補を推すのは当たり前ではないですか。
例えば、これは県会の時ですけれども、でっかい選挙をして、星野 光さんと戦って、勝って、
星野 光さんのああいう力を持った人とでも負ければ、県議に自民党支部長を渡したではないで
すか。本来だったらそうではないのですか。市長という立場はどういうことかというと、広くい
ろいろな考え方を持っているけれども、住民のために公平公正に行政運営をしようということな
のでしょう。そうではないのですか。
◇市長(星野已喜雄君) まず、自民党のことについて、いろいろとご質問されておられますが、
議員は失礼ですが、自民党員でございますでしょうか。そういったことをまずもって明確にされ
てご質問された方がよろしいのではないかと思います。党のことについては、党がしっかりと判
断をし、対応してまいります。したがいまして、そういったことで、党のことについていろいろ
と言及されておられるようでございますけれども、やはり本場所は党のことを論ずる場所ではご
ざいません。したがいまして、質問事項にかかわることについては、いろいろなことについて対
応を図っていただきたいと思います。
いろんなプロセスのことが話されましたけれども、私どもは常に党の組織の中で幹事長もおれば
各地区の役員もおります。したがいまして、そういった役員の方々としっかりとご相談申し上げ
て、態度をしっかりと明確にし、図ってきた経過がございますので、ご理解を賜りたいと思いま
す。
◇21番(橋襄典君) だから、冒頭言いましたように、広報ぬまたにも出しているように、
不偏不党という意味はどういう意味ですか、教えてください。
◇市長(星野已喜雄君) 不偏不党というのは、当然市民に対してひとしく対応を図っていかな
ければなりません。ですから、私は常にそういった意味では、市民のサイドに立った形の中で、
今日まで努力を傾注してきたつもりでございます。
◇21番(橋襄典君) 先ほど言いましたように、私は無所属です。それで、私は自民党のこ
とを批判しているのではないのです。市長として政治姿勢に対することなのです。ということは、
沼田市の中でも自民党以外の党もいっぱいあるわけです。例えば市長が選挙に出るとき、今まで
もいずれも無所属で出ているわけです。本来だったら、自民党の支部長だったら、自民党公認で
出ればいいのです。だけれども、市長というのは市民のために、市民は血税という税金を納めて
いるわけですから、それを広く活用して、市民の住民サービスに賦しているわけですから、自民
党だけに偏ると問題があるのではないですか。だから、多くの首長はこういう支部長になりませ
ん。過去桐生市にはおりましたけれども、今県下では沼田市長だけです。だから、より公平公正
に進める上においては、そういう基盤に立ってやるべきでしょう。だから、私は自民党批判なん
てしていませんよ、何も。ただ、市長がそういうふうにとっているから云々と言っている。そう
ではないのです。広く市民に対して、いろんな人がいるわけですから、その人に広く公平公正に
やっていくためには、そういう形をとることが必要ではないのですかということなのです。いか
がですか。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、私も政治にかかわっている一人として、いろいろと
時の状況に応じて政治判断をしてまいりました。今回も当然無所属で立候補しております。皆さ
んの、後援会の力をかりて、今回お世話になりました。ご案内のとおり、無投票、3回目という
ことになりました。やはり市民の方々が、私の政治的な足跡を見て判断をされた結果が今回にあ
るのだと思っております。
したがいまして、議員がそこまでいろいろと申し上げるのならば、しかるべき政治行動をとるべ
きだったのではないでしょうか。以上を申し上げまして、私の答弁といたします。
◇21番(橋襄典君) そんなことまで聞いていません。それを言われると、ほかに言いよう
がないのです。よく市長は論語を言いますけれども、孫子が「負け戦はするな」と。しかしなが
ら、「負け戦もしなさい」と言っているところもあるのですよ。だから、私は考えていましたよ、
今初めて申し上げますけれども。こんなことを言うと、また夫婦げんかになります。しかしなが
ら、私は今回はそういう選択をしました。
だから、そんなことを言う前に、自分自身は沼田市のトップなのだから、広く公平公正にするた
めには、今言ったような姿勢を持って行政運営に当たることが必要なのではないのですか。だか
ら、広報ぬまたにも書いてあるように、不偏不党、いずれの党にも携わらないで、公平公正にや
っていきますよと言っているわけです。今その辺を言わない。だから、もう一度この辺について
お答えください。
◇市長(星野已喜雄君) いずれにいたしましても、議員はこの8年間、いろいろな角度からご
質問されてきたという経過がございますが、私どもはその都度、誠心誠意ご答弁をさせていただ
いたつもりでございます。
したがいまして、今回も皆さんの仲間としっかりと協議をして、そして2月20日以降、いろい
ろと運動展開をして、今日を迎えているわけでございます。したがいまして、余りにもこういっ
た市議会という為政壇上のところでそういったお話がなされるならば、前段申し上げたようなこ
とを申し上げざるを得ません。それはひとえに私どもの名誉の問題でもございます。したがいま
して、私どもはただひたすら市民のために努力傾注してまいりまして、今回もどこの政党からも
ご推薦はいただいておりません。そういった中で、頑張ってきた成果がここにあります。
いずれにいたしましても、政治でありますから、時に応じて柔軟に対応に処していかなければな
らないことは、これはだれもが、政治にかかわっている方であるならば、ご理解をいただけるの
でないかと思っております。
◇21番(橋襄典君) 市長の今の話になると、もうおしまいになってしまうのです。やっぱ
り2期8年ということを、市長はそういうすばらしい言葉で言っているけれども、それに基づく
のは、税金が絡んで、執行して、その結果として市民に対して広く効果を上げるということなの
です。その姿勢として、ですから今回は3期目の当初として、政治姿勢ということで、私はあえ
て、非常にやりにくい質問なのですけれども。普通ですと、今のでおしまいになってしまう。そ
れでは、なぜ不偏不党ということを言っているのか。それで、それを「なぜあんたは出ないんだ」
と、こういう話はないと思うのです。
だから、もう一度今の、わかりづらいのです。私は自民党の支部長を渡しますよとか、だってそ
うではないですか、自民党の支部長であれば、市民5万3,000の人がすべて自民党員ではな
いのですから。市長としたときの姿勢はどうなのですかということです。それで、うわさとして
は、知事選のときは云々だとかいろんな話が出ている。だから、そういうことを言っているのだ
から、市長はきちんとした、毅然とした態度をとるべきなのです。その点についてどうですか。
◇市長(星野已喜雄君) 知事選等についていろいろとご発言されておられますが、これも名誉
のために申し上げておきたいと思いますが、私どもの仲間が、しかも私と連携して、一生懸命応
援をさせていただいた経過がございます。
同時に、これは政治の過渡期でありますので、なかなか難しいところがありますが、ご承知のと
おり、アメリカの2大政党制の中にあっては、既に政党対政党の首長選挙になっております。こ
こに参りまして、今回初めて、私の承知している範囲では、群馬県知事がこの節の、数年来では、
公認候補として出られたという経過もございます。したがいまして、首長がそういう立場に立っ
ていても、それはいろいろと今おっしゃられるようにご批判もありますけれども、だとしても、
それは決して矛盾するところではありません。富岡市長もされておられました。そういったこと
でご理解をいただきたいと思います。
したがいまして、私どもの仲間がたくさんおります。そういったことを私は背景にして答弁しな
ければなりません。当然全市民も背景にして答弁しなければなりません。したがいまして、今言
うようないろいろなご批判あるいはご指摘があるとするならば、やはり政治の世界でありますか
らして、4年に一度は常にそういう場面が出てくるわけであります。したがいまして、そういっ
たときにみずからの所見を、例えばどういった方法であろうとも、そういった展開は可能だった
のでないかと思っておりますので、私は申し添えておきたいと思います。
◇21番(橋襄典君) 私はさっきからしつこく言っているように、自民党支部長ということ
を言っているのではないのです。沼田市長としての姿勢ということなのです。それで、不偏不党
でやるということを言っているわけですから、筋を通したときに、自民党の支部長をやっている
とするならば、公認候補を推すということは当たり前のことです。そこには一抹の矛盾を感じる
でしょうということなのです。それについて、まだ答弁があったら言ってください。私はまだ理
解してませんから、こんなことでやって、もう10分たっちゃった。
次に、それも含めて、資産公開について、それ以外の資産はないということでいいのですか、確
認します。
◇市長(星野已喜雄君) これは市の方が厳しくチェックしておりますので、これ以上のものは
ありません。そして、もし仮にそういったことがあるとすれば、それは私の記載漏れになります。
しかし、まずここに資産公開でもって、いろいろと対応してきたことについては、これ以上のも
のは何もございません。
◇21番(橋襄典君) 確認をしたかったわけです。だとすると、上原町1756の200は
市長の不動産ではないということですね、建物についても。その点についてはどうですか。
◇市長(星野已喜雄君) 1756の200は借り家です。借家でございます。
◇21番(橋襄典君) 土地と建物は借り家だということですね。
さらに1756の176、はす向かいのところなのですけれども、これは市長の持ち物ですか、
持ち物ではないのですか。
◇市長(星野已喜雄君) 随分細かいことで、そこまで本会議で答弁すべきなのかどうか私もち
ょっとわかりませんけれども、少なくとも私のものではありません。
◇21番(橋襄典君) どなたのものだかわかりますか。
◇市長(星野已喜雄君) 議長、そこまで本会議上で答弁するべきなのですか。個人資産のこと、
私のものでないことは間違いないのです。そこまで答弁すべきことなのかどうか、ちょっとお取
り計らいいただきたいと思います。もし必要であれば、それは申し上げますが、ご案内のとおり、
個人のものになっております。したがいまして、こういった公のところで答弁すべきなのでしょ
うか。少なくとも1756の200は私のものではありません。今言われた番地のものも私のも
のではありません。
◇議長(布施辰二郎君) 今市長からお言葉がございましたけれども、21番議員、個人のもの
ですので、どなたのものだというのは答弁はしなくて結構だと思います。
◇21番(橋襄典君) 市長の資産公開ですから、その辺についてどうなのかということなの
ですけれども。
◇議長(布施辰二郎君) 市長のものではないと言われているわけですから。
(「休憩」を求める者あり)
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩いたします。
午前10時40分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午前10時42分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇21番(橋襄典君) 次に進みます。
行財政改革についてなのですが、これは3月にも聞きましたけれども、こういう行財政改革、1
日の冒頭の市長のあいさつの中で、まず職員意識改革をするということを言っていたのです。か
ねてから市長の発言は、すばらしい話をするのですけれども、それに伴って具体的にどういう政
策をもってやるかということが非常に乏しいのです。ですから、改めて3期をスタートする中に
おいて、行財政改革、私からすると、沼田市長星野已喜雄の目線で言っているのです。市民の目
線でなく。もう少し市民の得を見るのだったら、市民の目線、立ち位置を変えて、本当にそうい
うふうに変えて、見ていかなければならないのです。
ところが、まずは市長自身の意識改革をしなければならないのではないですか。前もふれあい広
場の中でも市長は言いました。「ここに至る問題は私の責任ではない」と言うのです。池田のふ
れあい広場で言っていますよ、それは。だけれども、引き継ぎをした以上、全権を委任されたわ
けですから、そういう言いわけ的なことを言ってはならない。だから、まずは自分の気持ちを、
今の沼田の場合を、どういう考え方でもって、立ち位置に立って、現状がどうであるか。先ほど
申し上げましたように、特徴あるというものはどういうものなのか、現実がどうなっているのか、
それによって、政策を持って、具体的に対処して、それにお金をつけて、結果として市民に笑顔
が出るという形をとらなくてはならないわけです。
ですから、その行財政改革というのはどうなのですか。例えば、途中で時間がなくなると困るか
ら言っておきますけれども、いつも出ますが、振興局長が悪いのではないのです。今の状況、沼
田市の中において、これだけの費用をもってやるにはどうすればいいのですか。例えば去年、お
ととしと職員の5%並みの給与をカットした。だから、私は3月にも2カ年たって、その5%、
約1億1,000万、それを削減する知恵を絞り出さなかったのですか。そうすれば、今度の場
合には削減、今年度はまた戻しましたよ。来年度はどうなるのですか。来年どう考えていますか、
お伺いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) これは、現在市の内部で、今一生懸命行財政改革の関係等について検
討を加えております。来年はどうなるのですかということについては、今はっきりとここでこう
なりますということは申し上げられませんけれども、できる限り職員にはご負担をかけないよう
な方向の中で考えていく必要があるのではないかと考えております。
ただ、現下の諸状況は非常に厳しいものがございますので、これらについては総合的な判断が要
求されるかなと思っております。いずれにいたしましても、現在、一生懸命それらに対する対応
を内部で検討させていただいているところでございますので、ご理解をいただきたいと思います。
◇21番(橋襄典君) そうすると、細かくなってしまいますけれども、5%の関係はまだ決
まっていないということですか。来年はするのですか、しないのですか。その辺をちょっと言っ
てください。
◇市長(星野已喜雄君) できるだけしないというか、本来であるならばしたくない、そういう
立場でございます。
◇21番(橋襄典君) したくないなんていうのは当たり前のことです。でも、復元をすると、
言葉を言えばわかるでしょう。3月にそういう言葉を出していませんか。その点についてどうで
すか。
◇市長(星野已喜雄君) 何かよくわかりませんが、出していないですね。
◇21番(橋襄典君) それでは、一部読まさせていただきます。「給与の5%措置について
は来年度から復元します」と言っているのです。覚えありませんか。
◇市長(星野已喜雄君) それはきっとあれだと思うのです。平成22年度に向かって、今まで
お世話になっていたのを復元しますということを言ったわけです。ですから、平成22年度はそ
ういうことでもって申し上げてきたという経過だと思います。ご理解いただきたいと思います。
◇21番(橋襄典君) あいまいなのです。平成22年度復元したのです。だけれども、平成
23年度は復元するということではないのですか。そういう意味ではないのですか。もう1回は
っきり答えてください。
◇市長(星野已喜雄君) あくまでも平成21年度内のいろんなやりとりの中で対応してきたわ
けでございまして、平成22年度から復元するということで申し上げてきたということで理解を
していただければと思います。
◇21番(橋襄典君) はい、わかりました。それでは、平成23年度は、極力行財政改革に
よって、1億1,000万円というものをほかから生み出してくるということで、頑張ってやっ
てください。
それで、これで3回か4回も言っていますけれども、長野県下條村の話をしました。これはどう
いうことかというと、通常だといろんな政策をするけれども、例えば100とすると、何かをす
ると補助金なり借金で10なり20になる。そうすると、110なり120になりますよね。前
もこういう話をしました。
ところが、今は市長も言っているように、第五次総合計画を立ち上げるときもそう、身の丈に合
った行政運営をする。だから、今の第五次総合計画は絵にかいたもちなのです。だから、それを
身の丈に合った形にするには、100のうち、少子化対策をする場合に、例えば少子化対策で1
0をするときに、脳に汗をかきながら、10を削減して10を少子化対策にする。そうすると、
結果としてその予算内でできるわけです。そこに何があるかというと知恵なのです。やっぱり総
合的にいろんな、文殊の知恵ではないけれども、出すことによって、そういう結果が出てくる。
恐らく市長は、私が本を示したときに、読んでいないのだと思います。でも、考え方として、そ
ういう形にすると、今の限られた財源の中で効果が出てくるのです。それに何が必要かというと、
情報公開とアカウンタビリティーという説明責任をすることなのです。それによって、まあしよ
うがないかと、議会も住民もなるわけです。ですから、そういう行政運営をする必要性があるの
ではないのですか、いかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) もうご高説は常に伺っておりますので、そういった方向でやらなけれ
ばならないと思っております。
ただ、やはり行財政改革は、常にいろいろと市民にご負担を伴うこともありますので、そこには
情や、あるいはまた徳もやっぱり必要なのかなと思っておりまして、そういった気持ちのもとに
かからないと、ややもすると大変なことになるなと感じております。
◇21番(橋襄典君) ご高説はいいのです。ですから、私の言っているのが本当に取り入れ
られるとするならば、取り入れてやってみてください。
それから行革の中で、前も言ったが、今国でも事業仕分けをやっている。そのときに、係長クラ
スでやっている作業部会について、民間人を2人なら2人入れてやってみてください。そうする
と、どういう結果が出るか。黙っていても、早くいいものが出てきます。そういう気持ちを持っ
て、内部はだめなのですよ、甘さがあるから。そのままやると、職員はそのままになるのです。
でも、有能な職員がいるわけですから、そこで知恵を出し合うのです。そういう形をとってみて
ください。
ですから、ご高説がというのはいいですよ。だから、我々議会でも、外へ行っても、何してもそ
うなのですけれども、沼田市に置きかえて、沼田版としていいものは取り入れてやろうとしてい
るのです。行政もそれをやるべきなのです。だから、今私が言った、橋が言ったのはここがだ
めだからとけっても構わないのです。そのかわり、先ほど言ったように、説明がなければだめな
のです。そのとき聞いて、「40分終わりましたよ、はい、あとはまた3カ月後」、これではむ
なしいのです。
だから、私は前に言ったように、それぞれの議員から意見が出たときに、A、B、Cと、橋が
言ったように、大東が、井之川が言ったように、その意見がこういうふうに出てきた。だけれど
も、今の沼田市に取り入れるには、これは余りそぐわない。それは、こういう説明ですよと、そ
れで次の段階に、下におろすとか優先順位を決めるのです。そういう考え方を持たないと、今の
沼田市の財政状況の中からしたら、大変な問題です。
今回の給食の民間委託についてもそう。これ邪道なのです。これはどこがやったか。2,000
万円だか2,200万円をカットするために、市長部局でカットするのです。教育委員会ではな
いのです。やはり給食というのは、きちっと行政がやってやるべきなの。そこまできているので
す。大変な状況ではないですか。その点について、いま一度答えてください。
◇市長(星野已喜雄君) いずれにいたしましても、私どもも厳しい状況というのはよく承知し
ておりまして、将来に向かってきちんとした対応を図っていくつもりでございますので、よろし
くお願いをしたいと思います。
◇21番(橋襄典君) これでおしまいなのですよ、市長の答弁は。今回のあいさつの中で、
基礎自治体についても、その基礎自治体をどういうふうに確立していくか。重要性はわかるので
す。その点について、市長と私は同じなのです。だから、それについてどうしたらいいか。
あした出てきますけれども、例えば子宮頸がんの問題もそうです。これは本来国がやるべきなの。
だけれども、各自治体で、これは少子化対策の延長でもあるのです。やって、そういうベースを
確保するということも必要なのです。
ですから、今回の国保もあれだけで、1億円確保だけで本当に大丈夫なのですか。万が一のこと
も考えたときに、私からすればもう少し上げてもいい。民生部長の答えとしては、それはいいか
もしれない。2年もつとするなら、本当にいいと言うなら。しかし、そうではないのです。危な
っかしい。それには、やっぱり市民の命に携わる者とすれば、そういう部分だって思い切ってや
るべきだと思うのです。必ずこれは上がります。市税条例の改正も上がってきます。本当にそう
いう懸念があるのですから。
例えば、沼須の運動広場もそうではないですか、関連で約5億円も投資して、今教育資産として、
地元の老人クラブが出たり、花の種をまいている。でも、民間だったらあんなことしませんよ。
だから私は、市長部局に戻して、多目的に市民のために有効に活用するように考える必要性があ
るのではないですか。あれは死に体です。だから、そういった中の一つの考え方をもう少し具体
的に進めていく必要性がある。
抽象的な答弁は、市長は非常に上手です。しかしながら、その作業として、すばらしい職員がい
るのだから、「おい、こういうことについてどうなんだ」と言えば、立ち上がりますよ。その点
についてどうですか。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろとご提言、ご意見がございました。私どもも本当に厳しい状
況をよくとらまえた形の中で、職員も本当に朝に夕に頑張っておられます。したがいまして、今
後も職員、あるいはまた私もちろんのことでありますが、一生懸命5万3,000市民のために
努力傾注してまいりたいと思っておりますので、よろしくご理解のほどお願いしたいと思います。
◇21番(橋襄典君) もうこれ以上のこと出てこないのです。例えば、よく出るのです。今
非常に各地域、全国の地方自治体で進んでるところというのは、どういうことかというと、リー
ダーシップなのです。リーダーシップが、果たして今沼田市の場合にどうなのだろう。市民にと
ってですよ。よく出される例が巨人のV9なのですね。川上監督が9カ年やって、どういう形を
とってきたか。当然技術的な問題もそう、意識改革もそう。そうすると、それぞれにいるポジシ
ョンを、どういう役割かということで、何にも言わないで、あうんの呼吸で動いた。その結果、
このV9を成功させたのです。ですから、そういうことを市長はやっていかなくてはいけない。
ところが、前にも一般質問しましたが、市長になって、行政運営のいろはのいがないと、それを
3月に私は一般質問したのです。それについては、「やっています」と。まあ、そうかとあとは
流しました。
それでは、どこが、いろはのいがないのか、どういうふうに直してきて、今は通常の筋論のとお
り動いているということは、そのときも言いました。そのとき、有能な職員かどうかわかりませ
んけれども、前市長の西田さん、その前の堀江市長、その下にいた職員の皆さんはちゃんとやっ
てきたわけです。市長がそういう言い方をしたのです。そういう言葉の責任というのはどうある
のですか。利南の公民館で、たしかそのときに議員も6人いました。だけれども、どこがどう変
わったかわかりません。そうか、だから市長はこういうふうにやってくれるのだなと思って、た
だそれは抽象。でも、今は限られた財源で、住民のためにどういうふうにするかというと、やは
り優先順位を決めるべきなのです。優先順位を決めるということは、どういうことかというと、
先ほどから何度も言っているように、説明をして、それでまあしようがないかという形をとって
進めていくことが、すべての行政運営の一つの基本になるのです。その点いかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) それぞれ職員の姿勢、あるいはまた私自身の姿勢等について、いろい
ろとご指摘されておられますが、常にそういう意味では一生懸命努力をしてまいりましたし、現
実に朝8時に市役所に訪れれば、職員がもう一生懸命頑張っております。それも8年前には考え
られなかった状態でございます。したがいまして、時の状況をしっかりとらまえて、それぞれが
力を合わせて一生懸命努力をしているということは、私は早く庁舎に訪れる人は理解をしてくれ
ているのではないかと思います。
決して、誇張してこういったことを申し上げるということははばかられるので、できるだけそう
いったことは控え目にしておりますけれども、かなりの方々が既に8時半スタートの中にあって、
その前段に準備すべく努力しているということを、大変私はそういう意味では敬意を表している
ところでございます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午前10時59分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午前11時07分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇21番(橋襄典君) 今の市長のスタンス、通常民間でもどこもそうなのですけれども、始
業前の20分か30分くらい前に行って対応するというのは、自然的な姿勢なのです。終わって
からもそう。余韻が残るというような形で、20分ぐらい何となくというのではないけれども、
きょうはどうだったのだろう、あしたはどうなのだろう、これは当たり前の姿勢なのです。とい
うことは、先ほど言ったときには、前市長時代にはそういうことは全くなかったということでい
いわけですね。やっぱり仕事に取り組む姿勢というのは、そこにあるわけなので、よく承知して、
それで7時、そんなに早く行くということは、職員に対してだって問題はあるわけです。そうい
うよく解釈することもあるけれども、市長が余り早く来ることによって、しようがないなという
ことがあるわけなので、ましてそういうものは時間外がついていないのだと思うのですけれども、
そういった点が、もし答えることがあったら言ってください。
次に進みます。
この報告書について、時間がないので、一番最後の結びで出ているのですけれども、これ以上沼
田市からの資金支援は適当ではない。強いて言えば、法的整理等については、清算を視野に入れ
た検討もあると。その辺を、そうなってはいけないのですけれども、それについて先ほどの答弁
で言えば、あれでおしまいになってしまうけれども、もしグリーンベルが暗くなったときに、本
町通りのこれから、今第1区画、第2区画をやっているところも、そのまま連鎖です。そういう
ことについて、どうなのですか。
それともう一つ、再三私が言ってきたように、補助金と出資の間違いをしてしまったのです。で
すから、今回の報告書にはそれが出ています。まして、この事務局というのですか、商工観光課
に事務局を置いているわけです。当然そこにこれが出てきているのです。それで、この委員会の
会議は、必要に応じて市長が招集するということなのです。一番の沼田市の商業がどうなるか、
どうするかということになっているわけなので、そういう点わかりやすく具体的に答弁してくだ
さい。
◇市長(星野已喜雄君) まず、前の市長のときはどうだったかというようなことがちょっとあ
ったと思うのですが、これも前任の人にかかわることでございますので、私はそこのところにつ
いては、どうであったかということは承知しておりません。さらに、いいことはとにかく一生懸
命やった方がいいということで、ご理解をいただきたいと思います。
なお、報告書の関係は、選ばれた、あるいはまたお願いをした先生方にいろいろとご指導いただ
いて、先ほど答弁をさせていただいたとおり、担当の経済建設委員協議会あるいはまた議員の皆
様への報告書の写し、それから経済部長から沼田都市開発株式会社の方へ手渡しをさせていただ
きまして、そして今後検討委員会の先生にいろいろとご指導いただいて、対応を図っているとい
うことでございます。
やはり本町の、下之町の灯が消えるということは大変なことなのでありまして、私もそういった
ことから、8年前にこの市長という重責を担うということになったときに、この対応にいろいろ
と処して、そしてAコープ誘致のために私も渾身の力を込めたつもりでございます。当時から議
員はかかわっておられたから、承知されておられるかと思いますけれども、それは並大抵の努力
では誘致はかないませんでした。私どもも一翼を担わさせていただいたということで、それなり
の役割を果たさせていただいたと理解をしております。同時に、今後についてもこれらの先生の
ご意見等を承る中で、ご指導いただく中で、対応を図ってまいりたいと思っております。
◇21番(橋襄典君) 過去のことはいいのです。現実をどうするかということなのです。で
すから、もう一日、一日、悪い方向に今行っているのです。ですから、それを早く具体的に対応
しなくてはならない。答弁はそれに尽きてしまうのです。それでいいのですか。ですから、この
中にあるように、60%の出資をした沼田市、この責任は沼田市民が負うのです。同時に、あそ
この一角が崩れたら、市長が今言ったとおりです。本町通りの700メートルというのが本当に
地盤沈下です。ですから、それなりのことをしていかないと、きのう、きょう始まったことでは
ないのです。
ですから、この委員会の設置の事務局は商工観光課にあるのだから、同時に会社とよく、市長の
命によってというのではないけれども、それ書いてあるでしょう、ここに。こういう委員会はい
ろいろな事項を検討するけれども、その人は、市長が必要と認める。これの重きというのはいっ
ぱいあるのです。責任は市長にもあるけれども、市民の責任にいっちゃったのです。市民はそん
なこと知りません。だから、当初から言っていたけれども、補助金と出資を間違ったでしょうと
言っている。ところが、「橋議員もそこは認めたでしょう」と。だから、それは私だって責任
を感じていますよと言ったわけです。そういうのが責任の転嫁なのです。市長が右向けと言えば
右向くのです。だから、通常の縦割りの中のトップダウンとして、いろんな情報を収集して、そ
れで具体的な措置をとっていくということなの。それが、今言った、心配されているところに光
が出てくる。
私は、市長は余り気が乗るようではなかったかもしれないけれども、この庁舎の耐震診断をして
も大変な状況になっているわけです。だから、デメリットかもしれないけれども、メリットに変
える工夫をしながら、あそこの一角に持っていって、いろんな総体的な考え方として、対応する
ということが大事ではないのですか。そのほかに何か、ただ「これから検討します」と言う以外、
何にも出てこないのですか。
◇市長(星野已喜雄君) しかるべき公的機関の先生方にお世話になっている形の中で、現在進
めております。したがいまして、そういった先生方の意見あるいはまた考え方等々、うまく整合
させて、そして対応を図っていくということになろうかと思っておりますので、よろしくご理解
のほどお願いしたいと思います。
◇21番(橋襄典君) こんないい報告書が出ているではないですか。だけれども、それ以上
はこの先生方は出てきませんよ、あとは市長の決断なのですよ。他人事のようなこと言っている
ではないですか。自分自身が決断するのです。それで、議会に知恵かしてくださいというので、
知恵をかしてと意見を出せばいいではないですか。そうしたら、所管の委員会って、そうではな
い。こういう問題は、まずは重大なことを考えたら、全員協議会を開いて、説明をして、これに
ついて何かあったら教えてくださいとか、所管を通じてから、我々のところにも来ましたよ、そ
れは。だけれども、そうではなくて、こういう問題は市民を代表する議会に、まず全員協議会を
開いて、腹を割って説明することが必要ではないのですか、市長。それで、このことについて今
研究していきます、検討していきます、この先生方で。これ以上のことは出てきませんよ、恐ら
く。ここにあらわれていない問題というのは、この4人のメンバーの方からいろいろ出ているか
もしれないけれども、あとは市長の決断なのですよ。いかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) 私どもは、議員も心配されている行財政改革に見られるように、市政
は5万3,000市民の全体のものであります。したがいまして、そういったことの中で物事を
とらまえていくということが大事だと思っております。
今回のこのご質問の問題は、もう既にそういったしかるべき機関の方々といろいろと検討を加え
てきた中のことがあるという一つの時系列をしっかり踏まえた形の中で、将来に処していくとい
うことになろうかと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇21番(橋襄典君) それが丸の答弁だかどうかはわかりませんけれども、問題はその次な
のですよ、その次。その次をどうするのだと。もしあれだったら、議会に投げかけてみればいい
のですよ。それでけんけんごうごう、こうがいい、ああがいいというのが出てくるから。そして、
それを選択して、市民が納得するかどうかです。
一番大事なのは、よく物事をやることによって、失敗も成功もあります。しかしながら、何が大
事かというと、その要因がどうであるかということなのです。そうでないと、問題解決しない。
さっき冒頭にも言いましたように、その要因をつかんで、それに対処するにはどうしたらいいか
というと、公開と説明責任なのです。これをやることが、今後に進むことです。以上です。どう
ですか。
◇市長(星野已喜雄君) それぞれ、いろいろとご提言いただいておりますので、今後の対応に、
また処してまいりたいと思っております。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 次に、高柳勝巳議員。9番。
〔9番 高柳勝巳君登壇〕
◇9番(高柳勝巳君) 通告に基づきまして、一般質問をさせていただきます。
私の今回の質問は、大きな項目で二つ、星野市政3期目の基本的な考え方についてと、次世代育
成支援行動計画についてであります。
今、国会では、リーダーの資質やあり方が問われています。そして、その政権交代後の流動化し
た社会情勢下での試行錯誤が展開されています。さらには、依然として厳しい地方経済、拡大す
るさまざまな格差、そうした中で地方自治法に定められた、住民の福祉の増進を図ることを基本
とした自治体が果たすべき役割をしっかり担っていくためには、深く、幅の広い情報源の確保と
柔軟な発想による企画立案、そして優先順位の見きわめと、覚悟を伴った決断力が地方のリーダ
ーには強く求められていると考えています。
そうした中、本年4月の選挙戦で、自身では3期目となります市長の信任をされました星野市長
へ、まずもって当選おめでとうございます。さらに、率直な感想を述べさせていただくと、よく
この大変な情勢下に決断をしたなというのが正直なところです。
さて、今回の選挙は、ご承知のとおり無投票選挙となりました。これは、市長にとっても財政面
にとっても効率的であったとは考えますが、今後の4年間の市政のあり方や方向性が広く論じら
れないままリーダーが選出された形に、結果としてなったわけです。このことは、これだけ課題
の山積した厳しい情勢下での沼田市にとって、果たして効果的であったのかという点では疑問符
の残るところです。
そこで、選挙を前に市長が熟慮を重ねてまとめたであろう基本政策6項目について、改めてお伺
いをし、広く市民全体へ、3期目となる市長の基本的な考え方を浸透させていただきたいと考え、
質問に立たせていただきました。
まず最初に、今後の4年間の中で、最優先、最大課題と考える行政課題は何であると認識してい
るか伺います。
次に、先ほど述べました基本政策6項目、1、「行財政改革」の推進と多様性を活かした「分権
型地域」づくりの充実、2、大自然を活かし新宿をはじめとする「交流事業」の推進と「環境政
策」の充実、3、先人が築いてきた「歴史・文化」に学び「生涯学習」の推進と「教育環境」の
充実、4、地域で支え合う「協働型福祉社会」の推進と「医療・福祉対策」の充実、5、地域特
性を活かした農林業・商工業の「地場産業振興」と「観光政策」の充実、6、「街なか再生事業」
の推進と個性ある「異業種間交流」の充実について、どんなことをやろうとしているのか、具体
的にご説明いただきたいと思います。
大きな質問タイトルの二つ目は、次世代育成支援行動計画についてであります。これは、平成1
7年3月作成された10年計画のうちの後期の5年間の行動計画としてまとめられました。
そこで、まず伺います。市長は、この後期次世代育成支援行動計画で達成されたい最重要課題は
何であると認識しているかお聞かせください。
次に、基本施策3、自信を持ち楽しんで子育てできるための支援の項目にある「つどいの広場」
と児童館について伺います。平成17年度に作成された前期計画から5年経過した後期計画の中
でも、この二つの施策については検討と記載されています。時代の流れが高速化する中で、5年
以上も時間をかけていますと、施策が時代に追いついていかないのではないかという不安も出て
きてしまうわけで、具体的な検討内容をお聞かせください。
三つ目の質問は、子育て支援のための施策の実現と「やさしさの核」の具体化についてでありま
す。平成19年8月に出された、沼田市街なか再生実施本部による「やさしさ・にぎわいの核提
案書」には、先ほど述べた児童館を含めた子育て支援のための企画が提案されていますが、事業
の進捗速度や市の財政状況、あるいはグリーンベル21の状況に見られるように、商店街の厳し
い状況を見たとき、こちらの実現も不安になってまいります。
私は、この提案書にもあるように、商店街のありようや役割は、単に商品を販売する場ではなく、
少子高齢化時代を積極的に受け入れた、新しいニーズへ対応できる拠点となることが重要と考え
ますので、行政として後期行動計画の5年間の中で、児童館を含めた子育て、高齢者、障害者へ
の支援や自己実現のための具体的な施策の展開場所として、ぜひ取り組んでほしいと考えていま
すので、市長の考え方をお伺いいたします。
最後の質問は、通学路安全マップの利活用と推進体制についてであります。この間、教育委員会
では、地域の方々の協力を得ながら、「セイフティ沼田」の活用を通じて、主として児童の通学
下校時の安全確保に努力されていることは理解しつつ、関係者と協働して作成された目に見える
マップは、貴重な取り組みととらえています。そこで、この通学路安全マップの利活用と推進体
制についてどのように利活用されているのか、その推進体制を含めてご説明願います。
以上を申し上げ、私の質問といたします。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの高柳議員のご質問にお答え申し上げます。
まず、星野市政3期目の基本的な考え方について、新たな挑戦の具体化について、今後の4年間
の中で、最優先、最大課題と考える行政課題は何であると認識しているか伺いたいについてであ
りますが、5月10日の3期目の初登庁の際、「3期目を迎え、責任の重さを感じ、沼田市の再
生を誓い、皆さんの支援をいただきながら一歩ずつ前進したい」と決意を申し上げたところであ
ります。
今、目まぐるしく変化をする時代にあって、足もとを見つめ、真に必要な市民サービスを安定的
に提供するため、行財政改革に取り組みながら、財政の健全化を図るとともに、本市の持つ歴史、
伝統文化を再認識し、さらに大自然の魅力ある特性を生かした施策を推進し、明るく元気なまち
づくりを進めていきたいと考えております。
次に、市長選挙で訴えた以下の六つの項目の内容について、具体的に伺いたい。1、「行財政改
革」の推進と多様性を活かした「分権型地域」づくりの充実、2、大自然を活かし新宿をはじめ
とする「交流事業」の推進と「環境政策」の充実、3、先人が築いてきた「歴史・文化」に学び
「生涯学習」の推進と「教育環境」の充実、4、地域で支え合う「協働型福祉社会」の推進と
「医療・福祉対策」の充実、5、地域特性を活かした農林業・商工業の「地場産業振興」と「観
光政策」の充実、6、「街なか再生事業」の推進と個性ある「異業種間交流」の充実についてで
ありますが、まず、「行財政改革」の推進と多様性を活かした「分権型地域」づくりの充実につ
いてでありますが、大変厳しい財政状況の中、本格的な地方分権の時代を迎え、増加する社会保
障費への対応など、真に必要なサービスを安定的に提供していくため、私を本部長とした沼田市
行政改革推進本部のもと、全庁を挙げて財政の健全化に向け、一層の取り組みを進めてまいりた
いと考えております。また、長い歴史の中で培われてきたさまざまな伝統・文化を有するそれぞ
れの地域が、地域への思いと誇りを維持し、地域の特性や多様性を生かした地域振興を図り、市
として総合的な地域力や活力が向上することとなる分権型地域づくりを推進してまいりたいと考
えております。
次に、二つ目の、大自然を活かし新宿をはじめとする「交流事業」の推進と「環境政策」の充実
についてでありますが、交流事業につきましては、新宿区とのカーボンオフセット事業等、これ
までの交流を一層進めた取り組みを推進するとともに、真田街道推進機構など新たな取り組みも
進め、地域間の交流を促進することで交流人口をふやし、地域経済活性化への起爆につながるよ
うな滞在型・体験型観光の施策を展開してまいりたいと考えております。
環境政策では、本年3月に改定した環境基本計画及び新たに策定した地球温暖化対策実行計画に
基づき、自然環境の保全や生物多様性の確保、生活環境の保全と循環型社会の構築、地球温暖化
対策のための低炭素社会の実現などを柱に、市民と事業者、行政がそれぞれの役割を担いつつ、
連携、協働して取り組むこととしております。
次に、三つ目の、先人が築いてきた「歴史・文化」に学び「生涯学習」の推進と「教育環境」の
充実でありますが、歴史・文化及び生涯学習におきましては、地域で受け継がれている伝統文化
を、次世代に伝承していくための伝統芸能発表会及び市内の文化財をめぐる市民体力づくり歩け
歩け運動大会や文化財展などを開催するとともに、市民文化大学や生涯学習フェスティバルなど、
多彩な学習機会の整備と学習情報の提供を行い、生涯学習の推進を図りたいと考えております。
また、学校においては、本年度から各教科等との関連を図った、郷科カリキュラム構想により、
子供たちが郷土に対する知識と理解を持ち、豊かな郷土愛をはぐくめるよう、郷土学習の充実を
図っているところであります。
教育環境の充実につきましては、子供たちの安全確保を最優先に考え、学校施設の耐震化や老朽
化対策に計画的に取り組むとともに、学校においては、みどりのカーテンなど環境活動を推進し
ながら、総体的な教育環境の充実・向上を図ってまいりたいと考えております。
次に、四つ目の、地域で支え合う「協働型福祉社会」の推進と「医療・福祉対策」の充実であり
ますが、加速度的に進む少子高齢社会に対応すべく、認知症に優しいまちづくりや、ひとり暮ら
し高齢者等の見守りの支援を進めるなど、地域で支え合う協働型福祉社会の構築、医療、福祉施
策にあっては、医師不足対策問題や子育て支援とともに、高齢者の方々の生きがい対策を推進し
てまいりたいと考えております。
次に、五つ目の、地域特性を活かした農林業・商工業の「地場産業振興」と「観光政策」の充実
でありますが、地産地消、B級グルメの取り組みを推進するとともに、果樹、野菜、食肉等の振
興や地元木材の活用を図るため、内外に情報を発信し、またデスティネーションキャンペーン等
との連携や地域資源を生かした観光ネットワークづくりなど、観光政策を充実してまいりたいと
考えております。
次に、六つ目の「街なか再生事業」の推進と個性ある「異業種間交流」の充実でありますが、中
心市街地土地区画整理事業を中心といたしまして、にぎわい創出のイベント開催支援、さらに異
業種間交流として、農業生産者等との連携を図るなど、ソフト事業を絡めながら官民一体となっ
て取り組み、事業の推進と街なかの活性化に向け、最善の努力を傾注してまいりたいと考えてお
ります。
以上のとおり、「水と緑の大地・田園空間都市」の実現を目指して取り組んでまいりたいと考え
ているところであります。
次に、次世代育成支援行動計画について、具体的内容について、次世代育成支援行動計画で達成
されたい最重要課題は何であると認識しているか伺いたいについてでありますが、前期計画では、
「子どもが 親が 地域が元気! みんなで育てる沼田の子」を基本理念として、子供が元気に
なり、親が元気になり、地域も活力を得て元気になることを目指して取り組んでまいりましたが、
後期計画においても、これまでの基本理念を継続しつつ、成果と反省を踏まえ策定したものであ
ります。最も重要な課題につきましては、次代の社会を担う子供を安心して産み、育てることが
できる環境を整備することであり、子供の安全な生活の確保と健やかな成長に配慮して推進する
ことであると認識しております。
次に、「つどいの広場」と児童館の検討内容について伺いたいについてでありますが、つどいの
広場につきましては、地域子育て支援拠点事業のひろば型に区分されるものであります。ひろば
型は、常設の広場を開設し、子育て家庭の親とその子供が気軽に集い、相互交流を図る場を提供
するものでありますが、現在情報収集を行っており、今後、実施方法等について検討してまいり
たいと考えております。
また、児童館につきましては、地域子育て支援拠点事業の児童館型に区分されるものであります。
児童館型は、児童館において、親と子の交流、集いの場を設けるとともに、子育て中の親などを
交えて、身近で利用しやすい地域交流活動を行うものでありますが、つどいの広場と同様に、今
後実施方法等について検討してまいりたいと考えております。
なお、本市におきましては、地域子育て支援拠点事業のセンター型を市内2カ所で実施しており、
地域の子育て支援情報の収集、提供に努め、子育て全般に関する支援を行う拠点として機能する
とともに、子育て支援活動を行う団体等と連携しながら、地域に出向いた支援活動を行っており
ます。
次に、子育て支援のための施策の実現と「やさしさの核」の具体化について伺いたいについてで
ありますが、子育て支援のための施設につきましては、現在、保育園等の児童福祉施設において
実施している地域子育て支援センター事業について、事業内容の充実を図りながら取り組んでま
いりたいと考えております。
また、「やさしさの核」の具体化につきましては、高齢者・障害者生きがい施設、子育て支援ス
ペース等を計画しておりますが、現在、中心市街地土地区画整理事業をベースとして進めている
ところであり、その事業進捗等を勘案しながら、また他の方法についてもあわせて検討してまい
りたいと考えております。
以上申し上げまして、高柳議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、通学路安全マッ
プの利活用と推進体制について伺いたいにつきましては、教育長から答弁申し上げますので、よ
ろしくお願いしたいと思います。
◇議長(布施辰二郎君) 教育長。
〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 高柳議員のご質問にお答え申し上げます。
次世代育成支援行動計画について、具体的内容について、通学路安全マップの利活用と推進体制
についてでありますが、各学校では、毎学期、地域の方の協力をいただきながら、通学路の安全
点検を実施しております。また、独自施策であります「セイフティ沼田」をもとに、子供と保護
者等が実際に通学路を歩きながら、通学路安全マップ(ひやっとマップ)を作成することを通し
て、安全な通学路の確保や安全意識の高揚を図るとともに、子供自身が危険を予知し、回避する
能力を育成しているところであります。さらに、ひやっとマップを参考にして、計画的・意図的
に交通安全教室や交通安全指導を実施するとともに、集団登下校や日没時刻を考慮した下校時刻
の設定等、安全の確保の徹底に努めているところであります。
しかし、交通量の変化、不審者やクマの出没、気象の変化等に伴う課題などがあるため、それら
に適切に対応するために、警察等との情報の共有を行い、迅速に幼稚園や各学校に情報提供でき
る体制を整備しているところであります。また、定例校長会、生徒指導主事・主任会等でも周知
徹底を図ったり、子ども安全協力の家や、かけこみ110番をお願いしている店舗等と連携した
りして、安全確保に努めているところであります。
今後とも、保護者や地域住民による交通安全指導や声かけ運動、自主パトロール隊による登下校
時の指導等、保護者、地域住民、関係機関等との連携・協力を深めて、子供たちの登下校の安全
確保に努めてまいりたいと考えております。
以上申し上げまして、高柳議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇9番(高柳勝巳君) ご答弁いただきましたので、幾つかの点について再質問させていただき
たいと思います。私の前に、同様の質問をされた方と重複するところもありますけれども、少し
違った角度から質問してみたいと思います。
平成22年度予算が立ち上がって、市長の考え方は単年度では生かされている、反映されている
わけです。あと、残りの3年間というのが主に聞きたいわけです。この4年間で、市長は時間と
財政をどう使って組み立てていくのかということが一番聞きたかったわけです。6項目のそれぞ
れはまた後で聞きますけれども、一番先に着手して、一番大きい問題はこれだから、4年間の中
でこれをやりたいのだというところをお伺いしたいとまず思います。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろありますけれども、やはりこの一、二年の中では、本当に各
関係の方々のご努力によって、新宿区等の連携を結びまして、これについては議会の方々のご支
援もいただいて、そして既に5月9日に新宿区の方からおおむね150人、そして地元から約2
50人ですか。総勢400人ぐらいで白沢の地に4,000本からの植樹をすることができまし
た。
同時に、ことし10月3日に全国育樹祭が行われまして、内外からのお客さんを迎えたり、地元
の天狗みこしや、あるいは大蛇みこし、あるいはまたもろもろのいろんな催し物も出るというこ
とになっております。特に、この新宿区との関係は、非常に中山区長の深いご理解もあったり、
それから議員の方々の水面下のいろんな意味のご支援をいただいておりまして、本当にそういう
意味では、これを何とか物にしようということで、機運が盛り上がった一つの成果だったと思っ
ております。
実は、この植樹祭のときに感銘をしたことが幾つかありますけれども、その一つだけを申し上げ
ますと、たまたま小学生が30人前後来られたのでありますが、たまたまその小学校の校歌が、
林 柳波先生の作詞であったと。今度は、それがセレモニーになかったのですが、彼らが自発的
に歌ったわけです。今度は、一方において、白沢の方の子供たちは、これも準備していたわけで
はなかったのですが、皆さんが徐々に結束をいたしまして、仲間が指揮をし、仲間がピアノを弾
くということで、決して負けない、むしろ教育の世界で優劣はありませんけれども、迫力のある
地元の白沢の小学生の対応に私は感銘をいたしました。これは、環境問題や地域経済の交流もさ
ることながら、非常に魂と魂が結び合う一つの大きな成果だったなと思っておりまして、よしん
ば今回おいでになっていただいた方々が約150人から来ている中で、子供たちが30人前後来
ておりますが、20年後、沼田市に訪れたときに、成人をしたときに、きっとこれはすばらしい
ものになるなと思いました。
したがいまして、平成22年度は、いろいろありますけれども、そういった今までの都市間交流
を進めてきた部分の中に、今みたいなことであるとか、あるいはそこから生み出される地域経済
の活性化であるとか、あるいはそこから生み出される教育の活性化であるとか、あるいはそこか
ら生み出される地域の協働の実現だとかというところに着眼していければいいのではないかと思
っております。
もう議員はよく承知しておられるかと思いますが、初日にも申し上げましたとおり、当面は、平
成22年度の冒頭に申し上げた施策の5つの柱を軸にして展開していくということになりますけ
れども、ではどこを軸にしていくのだということになったときには、今申し上げたようなことに
なろうかと思っておりまして、ぜひまたいろんな意味でご示唆をいただければと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
そうすると、6項目の中では、市長の今のお話を聞いていると、この2番の大自然を活かし新宿
をはじめとするというところに何か思うところがあるなと、こんなふうにお伺いをしたわけです
けれども、順番ですから、行政改革の方も少しお伺いしたいと思います。
最初の項目でも触れましたけれども、真に必要な行政サービスというところ、2度市長は答弁し
ていただいたわけです。この、真に必要なというところが問題なわけですよね、やはり。むだな
のか、むだではなかったのか、出し過ぎだったのか、足らなかったのか。ここのところを見きわ
めるのが行財政改革だろうと。私も全くその時点では同感なわけです。これを、ですからどうや
ってするのですかねというのが、次に入ってくるわけなのです。これは予算のときでもお伺いし
たわけですけれども、その辺の考え方をもう少しお伺いできればと思うのですが。
◇市長(星野已喜雄君) 今までのように、経済の成長を大きなテーマにするという時代は、ど
うも変わりつつあることは、議員ご案内のとおりでございます。むしろ、お互いがお互いのお立
場を尊重し合いながら、手を取り合っていくという時代なのかなと思っております。これも議員
はきっといろいろとご調査されて、よく存じ上げているのではないかと拝察いたしますが、やは
りかつてのアメリカやイギリスの各国家に見られた、言うなれば構造改革路線でもって、そして
小さな政府をつくっていくということの流れから、一方において、イギリスのブレアさんに見ら
れるように、やはり自由主義を堅持もしながら、社会民主主義的な感覚を持った第三の道が、こ
の節大きなテーマとして流れております。そのところの流れも、我が日本国にはまだ定着はして
おりませんけれども、かなり水面下の底流に流れつつあるのではないかと思っております。した
がいまして、今後そういったところに軸足を移しながら、市政運営あるいはまた行財政改革を進
めていく必要があるのではないかと思っております。
となると、これも議員の大変なご支援もあった、市民活動支援センターが保健福祉センターにご
ざいますけれども、これも出足が上々のようでございまして、既に私の承知している範囲では、
60団体ぐらいのネットワークができつつあるのではないでしょうか。これらをやはり大きく生
かした形の中で、そういった方々の参加をいただいて、そして行政が今までやってきたものにつ
いて、彼らにゆだねられるところがあれば、どんどんゆだねていくという形の中で、行政の方も
そういった意味で整理をしていくということも大事かなと思っておりまして、非常に市民活動支
援センターの存在に私ども注目しているところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
私もあるところでしゃべったことですけれども、竜安寺の手を洗うところに、「吾唯足知(吾れ
唯足るを知る)」とあるのです。人間は物をずっと追求してきましたけれども、物だけでは充足
しない。あるいは、もう物も提供できない時代になってきています。ですから、市長がおっしゃ
ったようなところにスポットを当ててやるということについては、私も基本的には非常に賛成な
わけです。
4年間のお話で、市民活動支援センターを立てたので、これに思いを寄せていきたい。これも一
定の理解をしました。違う項目のところで、また触れようかなと考えていますが、行財政改革の
項目でいくと、もう一つか二つ、聞いておかなくてはならないことがあります。これは、前回で
もお聞きしましたけれども、これだけ市長、先ほどお話しいただいた、地方分権が新内閣によっ
て、政府が変わったことによって、いろいろ変わってまいりました。構造改革路線の中で、どん
どん地方が財政を厳しくされてきました。これからは中央による地方の支配ではなくて、対等の
立場に立っていくわけですから、当然地方の財源というものも、量にこだわらないというふうに
私は考えているのです、大ざっぱに言えば。ですから、前にも言いましたけれども、2分の2で
も、4分の4でも、10分の10でも同じなんですよね、比率は。ですから、小さくするという
ことに絶対的な価値を見出すと、行政サービスというのは縮小するだけですから、そこら辺は先
ほども言った、市長の市民協働の立場で、それをきちんとちゃんと自己実現とあわせていくとい
うことの考え方が必要ではないかと思っているのです。今でも市長は、規模についてはこだわり
をお持ちですか、財政規模については。
◇市長(星野已喜雄君) 一応12市の中の類似団体、具体的には富岡市だとか、あるいはみど
り市だとか、そういったところになろうかと思いますけれども、そういったところの団体に比べ
ると、やはり沼田市の場合はボリュームがちょっと高い。そういった意味で、県の類似団体のと
ころにできるだけ近づけていきたいなと思っております。ただ、そのときにいつも申し上げるの
でありますが、何でもそういったところに近づけるがために、手段を選ばない的なことは、やっ
ぱりこれはやるべきではないという形の中で、市民相互の理解を得ながら、徐々にソフトランデ
ィングをしていくという形なのかなと思っております。
ただ、議員の言われていることの2分の2と4分の4という、2分の2も4分の4も1なのです
けれども、これは今後勉強させていただきたいなと思っているのですけれども、そこらのところ
は、やはりパイの問題になろうかと思いますけれども、十二分に研究をしていかなければならな
い問題だなと今思っております。ちょっと抽象的な答弁になりますけれども、今後いろいろと、
ご勉強されておりますから、ご示唆をいただければありがたいと思います。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
まだ不確定な要素が、新内閣についてもあります。ただ、市長が、何が何でもこの規模にという
ところに踏み出していただいたという点では、やや安心をしました。というのは、行政が果たす
べき役割というのは、最初に申し上げたとおり、住民福祉が基調ですから、黒字に絶対するとい
うことになれば、それに害が及ぶことが間違いないことなのです。
ですから、市長は先ほど、人件費の問題でも同僚議員に答えましたけれども、必ず入りがあれば
出があるわけなのです。それがどういうふうに使われているかということが大事で、ここは情を
持ってとか、ここは何々を持ってというのも大事ですけれども、一定の尺度というのは必ず必要
になってくるのです。それがないと、どこをどういうふうにというのがわからなくなる。わから
なくなると、私は嫌われているのかな、私は好かれているのかなという尺度で増減が決まってし
まうわけです。こういったところが起きないようにしたいので、行財政改革として、基準や判断
をしっかりしてもらいたいという意味で申し上げたのです。
その点で言うと、一律5%カットしました。この一律5%カットについても、最初は量的にがし
っと決めなければ仕方がない。これはある意味政治判断ですから、甘んじてのみますけれども、
その後、ではその額が妥当だったのか。そのパーセントでその組織が、例えば団体補助ですけれ
ども、活動できたのか、どう変わったのか。これも3年目になるわけですから、しっかり議論を
して、復活すべきところは、情でなくて理論で復活させてもらいたい。申しわけないけれども、
もっと減らせるところは我慢をしていただきたい。こうならないというと、市民の納得というの
は、なかなか得られないのかなと感じていますが、その辺についてのお考えはどうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 非常に難しいご質問だと受けとめさせていただきました。
実際問題として、この努力によって、新年度の基金は前年対比でプラスになっていると思ってお
ります。これは、非常に厳しかった数年前から比べると、財政当局の努力が実ったなと思ってお
ります。したがいまして、大変職員の方々にはご負担をかけたわけでございますけれども、これ
によって、言うなれば、基金等の回復が図られたということから、行財政改革の前進の兆しが、
あるいはまた成果があったなと思っております。
そういった中で、今度は一方において、それによって、減ったことによってのいろんな市民から
のご不満でございますけれども、総体的に見ると余りなかったのかなと受けとめております。そ
れは、一部それぞれ個別にはあったかもしれませんけれども、総体的にはまずまずだったのかな
と受けとめております。
◇9番(高柳勝巳君) 市長が一つ一つの施策まで全部というわけにはいきませんので、行政改
革の実施本部長は市長でありますから、聞いたわけです。まだまだ精査をしていただいて、不満
や不公平感が起きない、あるいは市に対する信頼が損なわれないような改革に持っていっていた
だきたいなということを申し上げておきたいと思います。
それから、あと二つだけ聞きたいのです。一つは、組織体の見直しはどうされていくのか、4年
間でですね。これは、真に必要なサービスをむだ、むらなく提供していくためには、どういうこ
とが必要かということになれば、組織体の見直しも当然必要になってくるわけです。これへの考
え方。
それから、私も自分のことも含めて申し上げますけれども、役割と責任と、それから仕事の中身
ですね。特別職については、特にそういうふうに私は自覚しているわけです。そのポストについ
て、どれだけの効果があって、どれだけの理解を得ているかという視点でもって、ポストという
のは見なければいけません。一般職は生活給ですから、これを基本にしなければいけませんけれ
ども、特別職というのは報酬で成り立っておりますので、この辺についても、これは申し上げづ
らいですけれども、民主党政権になっても、80人の国会議員を切ると言いながら、見直しされ
ていません。それで、事業仕分けです。こうなると、国民の側は、自分はどうだったのだという
のが必ず返ってくるわけです。ポストの問題と組織の問題について、申し上げづらいでしょうけ
れども、考え方をお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり総体の財政規模が縮小されてくるということは、人員も総体が
弱化してくるということは、もう自明の理でございます。したがいまして、職員の採用等につい
ても、常にその辺は意を用いてきたつもりでございます。
また、特別職の関係等に言及されておられますが、今後これらについては、各方面のご意見も承
りながら、市民のいろいろなご意思を体して、今後慎重に判断してまいりたいと考えております。
◇9番(高柳勝巳君) 申し上げづらいことを申しまして、大変申しわけなかったと思いますけ
れども、やはり沼田市の今の状況を考えたときには、私も含めてですけれども、そういったこと
まで論じなければ、恐らく市民の信頼というのは得られないだろうなという点で、次にいきたい
と考えています。
先ほどお話しいただいた、大自然を活かし新宿をはじめとするという項目になりますけれども、
市長はそういうところに意を配しているというのはわかったので、恐らく6項目に分けてはあり
ますけれども、市長のおとといのお話でも、政策というのは相互に関連し合うという話ですから、
この新宿を中心とした交流事業で、市長は4年間、あるいはこの支援について、活性化を図って
いきたいのだと、頑張っていきたいのだというのであれば、これを機軸にして、みんな組み立て
ていったらいいのではないかと思うのです。健康にしてもそうでしょうし、恐らく福祉について
もそうなのでしょう。私はそういうふうに考えるのです。そういう点で言うと、前から申し上げ
ていますとおり、大自然があるのはほかの自治体も一緒ですから、どう生かしたかという点で、
新宿まではこぎつけました。これも前から言いましたけれども、では森林をどう生かすのですか
という点では、環境基本計画をつくりましたけれども、間伐材でありますとかというのは、先ほ
ど市長が言いましたけれども、バイオマス等のそういった構想、あるいは新宿との第2ステージ
はどうやって、心が合ったけれども、心が合った後に、新宿に全部依存では成り立たないわけで
すから、第2ステージをどのように考えているのかお伺いしたいと思います。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午前11時58分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後1時00分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) 議員の再質問にお答えしたいと思います。
もう私が申すまでもなく、議員はよくご承知のとおり、世界的な大きな課題に環境問題であると
か、あるいは人口問題であるとか、あるいは食料問題があるということは、真摯に受けとめなけ
ればなりません。そうしたときに、環境問題や食料問題等を考えたときに、私どものこの利根沼
田地域は、逆に非常にありがたい地域であるということを、これまた真摯に認めていきたいとこ
ろであります。そうなると、自分の家のところの利する点、これをしっかりと受けとめていく自
然体の中で、考えた中で、この環境問題というのは、まさに自明のごとくのような感がしており
ます。
そういった中で、ステータスをもう一つ上に上げていくためにはというお話がございましたが、
最近の話題として、これはまだスタートというか、端緒についたばかりでございますので、成果
というふうには申し上げることはできませんけれども、今回のことを通して、新宿のみならず、
現在、現実の問題として、二つの地域でこの環境関係を含めて、林業関係との連動の中で話題に
なっていることがございます。その一つは、港区の方で既にシンポジウムを持ちましたが、エコ
プラザにおきまして、北は紋別市、南は九州宮崎は日南市の市長ですか、15団体ぐらいが寄り
まして、関東近郊では沼田市と小諸市だけでありましたが、田町駅をJRと港区で再開発に着手
するそうですが、国産材を使っていきたいので、できるだけ供給願いたいというのが一つござい
まして、現在私どももこれらが実現できればよいなと思って、一生懸命調整をさせていただいて
おります。
また、もう一方におきましては、まさに昨日来からの話題でありますけれども、白沢の平出歌舞
伎が浅草の方に出向いて、いろいろと発表してきた経過がございまして、それがご縁で、この商
店街の方々が、浅草のアーケードに国産材を使った木道を設置したいという提案がございまして、
関係者のところにその連絡をさせていただいたところでございます。
このことは、私どもがこぞってアプローチをどんどん展開するまでもなく、まさに自然体の中で、
そういったことが沸き起こってきているということは、大変いい結果だなと思って受けとめてお
ります。したがいまして、環境と交流を軸にして、そこに私はあえて申し上げますと、歴史とい
うものをきちんと検証して、そして対応していくならば、私どものような中山間地域の中小都市
であっても、必ずや個性あるまちづくりと同時に、対外的にもいろいろとアプローチができる状
態をつくり上げていくことができるのではないかと思っております。
教育委員会の方でも大変ご努力いたしまして、郷科カリキュラムといって、ふるさとのことを教
えていくということもスタートさせているという形で頑張っているところでありますし、そうい
うことでおっしゃるように、ある程度絞り込んだ形の中で総体を見ていくことが、大変重要かと
思っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
基本的にこんなことを申し上げては申しわけないのですけれども、ある意味最初というのはがむ
しゃらに、しゃにむにどこかをつかまなくてはいけないということでやってきたのだと思うので
す。これからは、何でもではなくて、こちら側が何をしたいのかということが明確に、相手にも、
それから市民にも伝わらなければいけないと思って、今の国産材の活用の話は、ぜひこれから進
めていっていただきたいのと、市民がそのことをどれだけ理解するかです。私たちの土地という
のはこういうところなのだということを理解させるための施策がセットになっていかないと、売
れてよかったねと他人事みたいになってしまうものですから、そこら辺の仕組みももう少し考え
ていただけるとありがたい。
そういう点でいうと、私の思いつきで本当に申しわけないのですけれども、先ほど市長が、子供
たちがいろんな面でいい場面があったと、こういうお話でしたから、例えば植えていただいた木
を間伐しながら、全部育ち上がったら、今回はだめだと思いますけれども、その木を使って、新
宿区で校舎をつくっていただこうとか、どこかを整備していただこうとか、それから間伐ですか
ら、ペレットにして新宿で消費していただこうとか、こういったところに結びついていけると、
私どもの地というのは、これが売りなのだなということが出てきますし、同時に市内でもそれを
展開しないと、それが理解されないということなのです。そこら辺をやっぱり大事にして、ぜひ
進めていっていただきたいと思います。その辺についてのお考えをいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご指摘されていることは、大変私どももしっかりと受けとめなければ
ならないことでございまして、やはり沼田市はもともと木材のまちと言われていた中で、大変厳
しくなってきてから久しいわけでございますけれども、これも突き詰めてまいりますと、外材に
押されて、国産材が使えなくなってしまったということもあったりして、非常に厳しい状況にあ
る中で、ここに来て、にわかに大都市の方で、非常に環境問題からとらまえた、木材の重要性と
いうものが再認識されていることと同時に、これも議員はよく承知をされていることかと思いま
すが、国の方の国産材自給率50%強というお考え方、これらも今追い風になっているなと思っ
ておりまして、とにかく一歩ずつ、原点に返って、そして力むことなく頑張っていくという、地
味であるけれども、やはり一番この地にかなった、そういうことを展開していくことが大切なの
ではないかと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
試行錯誤の時代ですから、当然いいことばかりはなく、失敗もあるのだろうと思いますけれども、
最終的には失敗よりも成功の方が大きければいいわけで、それはくじけずにやっていただきたい
なと思っております。
それで、くどいようですけれども、市内の方に木材あるいは農業を浸透させるための施策という
のは、地味だけれども大切なことなので、教育委員会との絡みがありますけれども、先日テレビ
を見ておりましたら、誕生したお子さんに、木でつくったいすを一個一個プレゼントする町があ
るのだそうです。一生物のいすをつくって、子供たちにプレゼントするのだそうです。そうする
と、それがやっぱり木の町だということを、子供たちにずっと伝えることになる。そういうこと
を積み上げていって、私たちのまちは農業と林業のまちなのですということを市民自身が知ると
いうことは、発信力の拡大につながると思いますので、いろんな場面でそういうことを具体的に
進めていっていただきたいなと考えます。これは教育委員会の方が関係するので、聞きおくだけ
にしておいていただければと思います。
それから、先ほどの3番目の項目、先人が築いてきたの項目になりますけれども、これも政策と
して考えたのは市長であろうかと思いますけれども、具体的には教育部が展開していくものです
から、思いとして、先ほど郷科カリキュラムの問題ですとかは、お伺いしておくにとどめたいと
思います。
それで、4番目の地域で支え合う「協働型福祉社会」の推進と「医療・福祉対策」というところ
で、市長が述べられていたのは、認知症に優しいネットワークのことを触れられたと思うのです。
現在の状況を若干お伺いできればなと、この認知症に優しいネットワークづくりについてです。
わかるところがあれば、少しお伺いできればと思うのですが。
◇市長(星野已喜雄君) この認知症に優しいまちづくりの模擬訓練は、全国でも非常に注目さ
れていることのようでありまして、そういう意味では、社会福祉協議会や関係する医療部局等、
もちろん警察当局も含めて、非常にすばらしいことだなと思っております。
そこで、専門的な先生のお話ですと、どうしてもそういうところにいるのかなと思うのですが、
子供たちを巻き込んで、巻き込むという言葉、ちょっと何か申しわけないですね。子供たちも一
緒に参加ができないかというご提起をいただいております。と申しますのは、これも将来を担う
子供たちに、そういった福祉に優しいまちづくりをしていくということを体験してもらったり、
あるいはまた実体験としての体験学習をしてもらうということを、主体的にかかわっている医療
の先生からのご提起をいただいております。このことは、私ももっともだなと思っておりますし、
教育委員会の方でも、きっと今私が答弁していることを聞いていながら、それはいいことだなと
思って、受けとめてくれていると思います。
やっぱり先々を見たときに、先ほどの環境のこともそうですけれども、どうしても教育との関係
に連動していくということが、非常に力になっているなということを、最近痛切に感じておりま
す。したがいまして、この認知症の関係も、物事のとらまえ方は福祉であったり、あるいはまち
づくりの、言うなればノーマライゼーション的なところがもちろん中心的になっているのですけ
れども、そこに子供たちに参加していただくことによって、社会教育につながっていくというこ
とになろうかと思っておりまして、今後、主体的にかかわっているドクターの話ですと、そうい
うことがありましたので、私はもっともだなと思っておりますので、できるだけ協力してあげた
いなと、こんなふうに受けとめております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
最後のところで聞こうかなと思ったことを言われてしまいました。子供の安全・安心のところで、
やはり子供だけではなくて、そういったところをまちづくりにとらえていければなという思いで、
最後は通告をさせていただいたのですが、全くおっしゃるとおりだなと私は思っておりますので、
ぜひこれは強化していっていただきたいと思うのです。高齢者は高齢者だけ、子供は子供だけ、
障害者は障害者だけという時代では、もうなくなってきている。これはまちづくりという点では
くくれるのだろうと思っておりますので、ぜひ大事なことですから、関係部局とぜひ進めていっ
ていただきたいと思います。
それから、次に移りたいと思います。時間も押してきましたので。
地域特性を活かした農林業・商工業の問題については、たくさんありますけれども、先ほど木材
の関係がありましたので、多くを聞いても、また総花的になってしまいますので、これは飛ばし
まして、次にいきたいと。ぜひ先ほどの木材、農業ももちろんあるわけですけれども、今回は木
材のことについてお伺いしておきます。
それから、最後の「街なか再生事業」の推進と個性ある「異業種間交流」の充実、今までの5項
目はイメージが何となくはわかるのです。この6項目目だけは、どうも私にはよく理解ができな
くて、先ほどご答弁いただいて、にぎわいの核のソフト事業の関係と、異業種間交流については、
農業生産者との交流ということでご答弁いただいたのですが、これがどういうふうに結びつくの
かなという点で、もう少しご説明いただければと思うのですが。
◇市長(星野已喜雄君) まず、私どもが中学校、高校時代、私は利根沼田の中にあっては、地
方の人間であって、やはり沼田市の何といっても東・西倉内、あるいは上之町、中町、下之町が
利根沼田の、ある意味においては求心力のある都市というとらまえ方がよろしいのかと思います
が、あこがれのところであったわけでございます。
そういった中で、時代の変化とともに、郊外店の進出があって、やはり私どもが中学校、高校時
代によくいろいろな、高校の場合には毎日学校に通っておりましたから、3年間、その経過をつ
ぶさに見ていたわけでございますが、中学校のときには何かの試合であるとか、試験であるとか
というところでしかあれだったのですが、まずそういう意味ではあこがれの気持ちが常にござい
ました。やはり郊外店等の加速度的な進出によって、非常にこれは沼田市のみならず、全国津々
浦々、旧商店街の厳しさというものはご案内のとおりでございまして、私どももいろいろと苦労
して、街なか再生であるとか、いろんな努力をさせていただいている中でございます。また、当
然関係する商店街の人たちも大変ご苦労いただいているわけでございまして、敬意を表している
ところでございます。
そこで、私は若かりしころから、自分の範疇の中で、よく文化会館を使って、ボランティアで朝
市活動を展開をいたしました。6時に開店をするということなのですが、5時半ごろから既に商
いが始まって、6時ごろにはもう売り切れるということが随分ございました。そのころはまだ2
0代でありましたから、できれば坊新田の通りに昔市場があった関係等もあって、そういったと
ころでそういう試みができないのかということを、自分なりにも考えたことがございました。し
かし、これも現実問題として、そのことが既存のご商売をされている方々の民業を圧迫するとい
うようなご意見が出てくるということがございまして、結局は文化会館の駐車場をお借りするよ
うな形の展開でありました。
しかし、ご案内のとおり、北陸の輪島の朝市にしても、あるいは最近よくテレビなんかで軽四ト
ラックの朝市を30分ばかりやって、そして30分だけやったら、すぐに引き上げるとか、随分
ユニークな試みがありまして、最近でも何かお隣のみなかみ町の商工会では、それを1回、後閑
駅前の農協の旧Aコープの前でやったそうでございまして、大盛況だったそうでございます。
私は、先ほどのように具体的な実践の一歩から始まるという観点から、ぜひそういった異業種と
いう形の中で、できればまずは食品関係、つまりそれは農業生産者に行き着くのでありますが、
こういった方々のお出ましをいただいて、そして定期的な市をきちんと開いていくと。それも、
できれば時間的には朝がいいなと思っておりまして、そうすると必然的にそこにいろいろな、既
にバザール等で出ておられる方々も、何か自然発生的にそういったところに出たいという気持ち
が出てくるのではないかというようなところから、求心力を持たせるというようなことをもくろ
んだという考え方が、今回申し上げている内容の一端になっております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
軽四の何百台というやつは、私もちょうどテレビを見ていたら、同じ番組を多分見たのだろうな
と思って、最初はどうなのというのがありましたけれども、結局はご商売の方ですから、同じも
のを売ろうが、お客さんが来てくれないことには変わりないのだということで、今は商店街は受
け入れているのだというお話も伺いましたし、この間、期せずして、買い物難民という中で、地
域が、お年寄りが困っているということで朝市を開催し、その困っているお年寄りの方に提供す
るという位置づけでもって朝市をやっていると。いずれにしても、マーケットと目的がはっきり
しているわけです。こんなことを言っては悪いですけれども、漫然とやっても当たらないわけで
す。素人がこんなことを言うのも何ですが。ですから、目的をちゃんと持って、市長が言うとこ
ろの、とりあえず商店街と、あるいは住宅街と農業者というところをもう少し身近なものにして
いこうじゃないかということだろうと思って、今理解をしました。
それで、農業生産者の方はわかるのですが、にぎわいの方のソフトは、同じソフト事業をたくさ
ん今まで支援も、市長も答弁をさせていただいたけれども、これも残念ながら、同じことをずっ
と繰り返していても、効果はどうなのというのがまたれるところなのです。この辺についてはど
うお考えなのか、お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 全くこれは、議員がご指摘されていることを承ると、じくじたるとこ
ろがございます。いろいろと私自身も見たり勉強したりしている中で、昨年でしょうか、ことし
になってからでしょうか。これは、町中の辻で、秩父市の方が来ていろいろとご講演されたのを
聞きましたけれども、結局行政がそこのところの段取りを組むよりは、そこによって、生きてい
く方が計画を立てたり、一歩を踏み出すということの方が力が出てくるのかなということを受け
とめております。
したがいまして、そこら辺のさじ加減がございますけれども、詰めてまいりますと、やっぱり行
政は、側面的な、あるいは下支えの方に回るのだなと。表舞台はそういった方々が出るべきだな
と。同時に、結局はみずからがパイオニアにならない限り、なかなか活性化にはつながってこな
いのではないかと。例えば補助制度を使っていろいろな環境をつくっても、結局自分のお金でな
いがゆえに、そこに対するエネルギーがわいてこないというのか。だから、極論を言うと、むし
ろそういったものを当てにしない形の中で一歩を踏み出した方が、よっぽどエネルギーが出てく
るなとは思っております。
しかしながら、現実の客観的な情勢はなかなかそうもいかないでしょうから、いろいろとそうい
った事業は導入していくということは、大事なことかと思っております。しかし、突き詰めてま
いりますと、健康で明るければ、まず今言っているようなことについては、いろいろな方法が講
じられるなと思っております。市の立場からいたしますと、かつてやってきたことの反省に立っ
て、できるだけ自立する今の商店の方々の応援を一生懸命させていただければと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) 申し上げにくいことを市長も答えていただきました。
次のところでも触れようと思ったのですけれども、これが平成21年度の沼田市中心市街地・商
業等活性化プラン策定で、お金と時間をかけて、商工会議所あるいは行政も入って議論した中身
です。この中心になった大学教授の方もおっしゃっていましたけれども、自分たちが頑張るのだ
という気持ちがなければ、どんな事業も失敗しますよということが、もう大前提だった。2番目
は、商業だけではマーケットは成り立ちませんということもはっきり言っているのです。ですか
ら、ほかの事業がなかなか見当たらないというニュアンスにも受け取れたのです。ソフトにお金
をかけるのも結構ですけれども、今そういったところに支援をするというのですか、プランを手
助けするというのですか、そういうことがうんと大事かなという感じなのです。最終的には自立
をするのですけれども、自立を手助けするためのプランは、やっぱり市が惜しまずに出さなけれ
ばいけないし、選択肢は広げなければいけないと私は思っているのです。
ですから、2年間血税を使って、にぎわいのために頑張っていただいたのは評価しますが、次も
同じやり方では私はいけないなと思っておりますので、考え方は同じですけれども、ぜひプラン
の提案というのですか、ここら辺に軸を置いていただきたいなと。そういう意味で、先ほど専門
委員のお力をかりるというお話なのでしょうけれども、ぜひそこのところを決断してもらいたい
と思っております。これは答弁は結構です。次のところで、恐らくまた触れるだろうと思います
ので。
時間の関係で、次世代育成行動支援計画についてお伺いしていきたいと思います。
市長は、この前期の行動計画の成果と反省に立ってということで、こちらの方の文章にも、次世
代育成計画の前置きにも書いてあるわけですよね。前期計画の成果と反省の上に立って、後期計
画をつくりましたというお話なのですけれども、文章の中にはどこを見直したか余り書いていな
いのです。どこが問題点で、どこを主にやったのかというのは、満遍なく書いてあるものですか
ら、よくわからなかったのでお伺いしたのですけれども、市長が当該の部長、課長から聞いてい
る限り、どこが一番直さなければいけない点かなというのを、もう一度お伺いできればと思いま
すが。
◇市長(星野已喜雄君) やはり何といっても、この現在の次世代の方々の関係等については、
単品でもって物事をやろうと思っても無理だなと思っております。と申しますのは、私自身、文
化会館の東側の方に住んでいるのでありますが、やはり地域、近所の方々の連帯であるとか、あ
るいはまたそこから関係する人脈等も含めて総合的なものだなと思っております。
そういった中で、結局次の質問のところに答弁が出てくるなと思っていたのですが、一応関連が
ありますので、つどいの広場等については、これはきちんとしていかなければいけないなと思っ
ております。したがいまして、今後これらの実施方法等については、一生懸命やっていかなけれ
ばいけないし、できるだけ早急に対応を図っていきたいと考えております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。相当前向きにご返事いただいて、ずっと詰め
ていこうかなと思ったのです、実は。ニーズ調査をしたら何が出ているのですかとかと聞くと、
すべてが、ここら辺が一番足らないのではないですかねと聞こうと思ったら、市長がもう先にこ
れについては考えたいと言ってしまったので、聞くことがなくなったのですけれども、復習にな
ろうかと思いますけれども、新政権では1月29日に子ども・子育てビジョンというのを閣議決
定して、全文は30数ページぐらいの計画を出しておって、今市長が言ったようなことを広げる
という考え方が示されているのですね、おおむね。児童館についてはまた聞きますけれども、ぜ
ひこの保育園等に上がる前ですよね。主にそこら辺の方々が予約をしないで行ける場所というの
が、この前の前期の調査票には幾らか触れてあったのです。今度のニーズ調査が、そういう項目
が余りなくて、子育てしていてよかったですかと思うような中身しか、これには載っていなかっ
たので、どういうニーズ調査かなと踏んでいたのですが、市長が今そのようなことも結論という
か、方向性を示されたので復習みたいになってしまいますけれども、それにはこれが影響したか
どうか、子ども・子育てビジョンというやつですね。1月29日閣議決定したやつですけれども、
多少影響されて、これに反映されて、今の市長の答弁になったのか、お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これらについては、現場の職員の方々が、いろいろと市民ニーズがあ
って、そして一体全体どうしたらいいのかということから判断はしてきていると受けとめており
ます。ただ、当然職員にとって、国の流れだとか、県の流れ等については敏感に反応しておりま
すので、間接的には、今議員がおっしゃっていることについて、やはり知らないということには
ならないのではないかと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
読む側ですから、結論を出していただくことの方が、長々と書くことよりもいいのですが、幾ら
か行政に携わっている人間にしてみると、こういう理由があるのでこうしますという書き方をし
ていただけると、今のような経過がよく伝わるし、お金が厳しい中で、これを今検討してくれて
いるのだなということがよく伝わると思うのですね。ですから、頑張ったことはもう少し記述し
ていただいて、ニーズも大ざっぱに言って、5年も10年もたってもできないのではなにだから、
ことしは金が余ったのだからやったのだと、こういうふうに受け取られるのではなくて、きちん
とニーズ調査や、自分たちが実際に携わって必要なのですということを、もっと書いてほしかっ
たなという感じがするのです。その辺については、どういうふうにとらえていらっしゃるかお伺
いできれば。
◇市長(星野已喜雄君) そういった文言のところでの対応等が不足であったとすれば、大変申
しわけなく思っております。いずれにいたしましても、子育て支援拠点事業は、ひろば型とセン
ター型と児童館型に分かれておりまして、このつどいの広場等については、やはり今後の重要な
施策として、対応を図っていかなければならないと思いまして、先ほど答弁させていただいたわ
けでございます。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
それでは、褒めておいて、けちをつけるような話に幾らかなるのですが、この計画書の中でファ
ミリーサポートセンターのことが触れられておりまして、会員数は最初は苦労しましたけれども、
今はどんどんふえているわけなのです。残念ながら平成20年度は会員数が増なのに、利用数が
減っているのです。この辺の調査というのですか、会員がふえているのに使われないというのは、
一体どうなのだろうというのが出るわけです。それは当然内部の方では検討しているのだろうな
というので、それが1点。
それから、休日保育が1日、今度は1施設ふやすということになっています。それの中身につい
て、どのような経過の上に、何とか平成26年までにはやろうという目標に、幾らか土俵に立っ
たのかなと思いますので、その辺の経過。以上、二つをお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ファミリーサポートセンターの会員がふえて、利用者が減っていると
いうことについての原因とか、そういうことについては、今すぐにこういうところにそういう状
況があるということをなかなか申し上げられませんが、やはりそれにはいろんな理由があるので
しょうけれども、会員がふえているということは、それだけ関心のある方がいるということから、
大変結構なことだと思っております。今後、それらに対するところで、何か不測の事態があると
すれば、きちんと行政の指導をしてまいりたいと思っております。
なお、もう一つの関係でございますけれども、休日保育の関係で1施設ふやすということでござ
いますが、これについては、時代の流れから考えれば、これは検討をしっかりとしていくという
ことが大事かと思っております。特にこれはいろいろとそのご家族の背景もあるのでしょうけれ
ども、例えばお母さんがママさんバレーの試合に出るとか、法事があるとかいうようなときに、
やっぱりこういったことも大事なのかなと受けとめておりまして、今後ともいろんな意味でご指
導いただければと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
市長が言うとおり、会員数がふえているということは要望があるのです。だけれども、利用され
ないということは、利用するときに何か問題があるということですから、これはもう改善でいい
と思うのです。ですから、そういったところが書かれると、みんなにも「ああ、こういう苦労を
しているのだな」というのがよくわかるので、これは別の場で答弁していただければ、後で行っ
て聞きますので、基本的には今市長が答弁されたことで一応了解いたしました。
それから、休日保育についても、時代の流れということが理解されたので、これは心強く進めて
いっていただけるのだろうなと思いますので、ぜひ具体化していっていただければなと思ってお
ります。
それから、つどいの広場ですが、余りトーンダウンされないように、余り触れずにこのまま終わ
った方がいいなと思うのですけれども、繰り返しになりますけれども、先ほど言った三つの型の
うちの、恐らく一番ニーズが高いところを精査をして、平成26年までに何とか実現できないか
というところに至ったのだろうなと推測します。全部つくったら切りがないのです。一番集約さ
れるところで、何が一番望まれていて、沼田市はどこまでなら最大公約数になるのだろうという
点では、私もやはりつどいの広場なんだろう。次に言いたいのが、児童館なんだろうなと思いま
す。つどいの広場については、今言った答弁で、平成26年まで努力をするということでいいか
どうか、1点。それから、児童館については、どのような検討をされたのか、2点目をお伺いし
たいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ひろば型の関係は、先ほど冒頭から答弁しているとおり、何とかやっ
ていきたいということでご理解いただきたいと思います。できるだけというより、お説のとおり、
年度ですか、それもしっかりとらまえてと思っておりますので、よろしくお願いします。
児童館の関係は、これは結局物理的な建屋が必要になってまいります。仮にこれがよしんばあい
ているところなんかを使ってもいいものなのかどうかということについては、ちょっと研究をす
る必要があるのかなという感じがありまして、例えばきっと財政的な裏づけになると、起債事業
になるのかなという感じを持つのですよね。そういうことから、実際問題として、建物を新規に
建てるのがいいのか、現実にいろいろな建物があって、公共の場所もだんだん使われる頻度が落
ちているところを有効活用する方がいいのか、この辺のことについては、やはり研究していく必
要があると思っておりますし、またその辺のことについては、いろいろと勉強してきたという経
過があると受けとめております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。やぼなことを聞いてしまって、両方一遍にな
んて、片方は就学した、就学前も含まれますけれども、主に保育園に行ってからという形で、小
学校の高学年ぐらいまでということになりますから、児童館は中学までいいのですけれども、一
緒になってしまうと、小さいお子さんが心配だという声もあり、それから予算上の関係もあり、
とりあえずはつどいの広場から手をつけていこうということで理解をいたしました。ありがとう
ございます。
それで、今度は次のところに移りたいなと。子育て支援のための施策の実現と「やさしさの核」
の具体化について。これは1回目で申し上げたとおりなんです。何回か前に私も申し上げました
けれども、福祉のまちづくりではなくて、福祉でまちづくりなんだということで、愛知県の高浜
市の例を挙げました。これは、今少子高齢化でみんな忌み嫌うようですけれども、事実なんです。
医療が進んでくれば、長生きするに決まっているのですから、生きていらっしゃる人の大多数は
高齢者になるのです。これは間違いないことなので、そのことから目を背けて、大変だ、大変だ
と言っているのではなくて、高齢者が中心なんです。病気もあれば、けがをする可能性の高い人
が中心にならなくてはおかしいのですよねということを機軸に据えて、「やさしさの核」という
のを書いたと思うのです。率直に申しまして、これ、よく読んでいくと、法的な拘束力もなくな
ってきたし、お金もなくなってきたし、進捗状況はどんどん厳しくなるしということで、だんだ
ん優しさの方が消えていきそうなので、市長の決意をお伺いしたいなと思ったわけです。
これは、中心市街地に据えるのが、まちの使命だというふうにこっちでも言っているわけですよ。
商業のみでは無理ですと。ですから、少子高齢化を見据えたときには、必ずそういうまちづくり
をしなければ無理ですということを言っているわけなので、今言ったつどいの広場なんかも、そ
れから障害者も高齢者も含めて「やさしさの核」で具体化する。これが私は即効性もあって、一
番いい方法だと思うのです。観光に力を入れると言っても、有名になるまで時間がかかりますよ
ね。定住人口をふやすのも幾らか時間かかりますよね。これは、今困っている方々に、そういう
施策や施設をつくれば、即効性があるのです。中心市街地に対して、交流人口はふえますよとい
う点で、これは絶対やってもらいたいなという点で申し上げたのですけれども、その辺について、
市長もう一度どうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) この質問は難しい質問ですね。それで、私も答弁に大変苦労いたしま
す。というのは、ご要請のいろいろな施設整備については、そこにこだわらないとすれば、また
これは別な展開になるのですが、こだわるとすると、どうしても換地業務が発生してくるわけで
す。換地業務が、市の持ち分として、きちんと確認、あるいはまた決定を見るまではいじれない
という宿命を持っております。ですから、議員が言われる即効性という観点から考えたときに、
他のところで思慮する場合と、現行のところにこだわった場合だと、これは事業をやる、やらな
いにかかわらず、前者の方が、選択するとすれば早くなるのかなというような受けとめ方をして
いるわけでございます。
ただ、大道から見ると、今までのいろいろな計画書等では、議員が言われているとおりなのでご
ざいまして、となると、やはり換地業務というものがどうしても目の前に発生してくるというこ
とになろうかと思います。
◇9番(高柳勝巳君) そのとおりにここへ書いてあって、657平方メートルでしたか。とい
うのが現時点では確保されているが、換地の状況でわかりませんと。前も言いましたけれども、
657平方メートルというと、そんなに広いあれではないです。駐車場も込みということになる
と、ほとんどスペースはない。では、どうなのだと言えば、市長のおっしゃるとおりなのかもし
れませんけれども、私の聞いているのは、今既存の施設で間借りをしておいて、そこに決まれば
入れるよ、あるいは今でも、申しわけないですけれども、上之町が進めている地域商店街活性化
法という中にも空き店舗を利用してとあるのです、福祉に関係するというのが。これは商店街等
というから、ついでみたいになっていますけれども、使おうと思えば、私はできていくのだろう
し、福祉関連の補助なんかも単独で立ち上げれば、私は657平方メートルではなくて、あいて
いるところだって活用できるのではないですかという意味でお伺いしたのですが、その辺はいか
がでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) そういうふうにあいているところが臨機応変に自由に使えると、今の
ような発想がぐんと表に出てくるのです。この辺は、実は今月になろうかと思いますが、国会議
員の先生と12市の市長との朝食会があるのです。今回、街なかの関係等も含めて、法制度の問
題と質問事項に実は出させてもらっているのです。言われるとおり、そういった臨機応変な使用
が可能なのかどうかということを含めて、勉強させてもらいたいということがあって、同時に、
もう既に議会等でもいろいろとご心配されているとおり、市街地の活性化の流れというものが、
予算等の関係から厳しいということもあって、大変そういう意味ではご心配かけているというこ
と、やっぱり市長部局も憂いているわけです。そういったことの中で、現行の柔軟な対応が可能
かどうかということを、でき得れば、柔軟な対応を認めていただけるならばという気持ちがこち
ら側にありまして、質問事項等にも一応総体的には載せさせてもらったわけです。
ですから、今後そういう意味では、今おっしゃるようなことについて、きょうも後の方の質問に
公営住宅の問題等も出ているようなのですけれども、やっぱりこれらの柔軟性をどう発揮できる
かということについて、一生懸命検討していきたいなということは思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。考え方は、わかりましたし、もし国の問題で
あれば、国にもそれはしっかり伝えていっていただきたいし、現行法上でもかなりハードルが高
いので、皆さん敬遠をなさいましたけれども、利用と使用を分けるというやり方では、この中に
も書いてあるわけですよね。まちづくりプランの中にもケースが幾つかありまして、利用と使用
を分けて考えれば、そういったことも可能ですよと言いましたけれども、個人の財産ですから、
それに踏み切るのには相当決断も要るのでしょうと思いますから、両面で攻めていただいて、攻
めるというと悪いですけれども、市長がそういう考えでいるのですよということで、福祉をこっ
ちに持ってこないとまちづくりはできませんよということは、関係者にも訴えていただきたいな
と。その上で国にも申し上げ、関係者にも市民にも訴えると、私たちのまちになるのですよとい
うことが醸成されるのです。
今、申しわけないですけれども、商業が活性化するのみのプランなのです。中心市街地活性化で
はないのです。商業活性化なのです。そこのところがやっぱり、これからそこのところを腹に持
って関係者に当たっていただくということが、私は一番大事なことかなと思う。そういうプラン
をやっぱり出していただきたい。そういう熱意を伝えていただきたいと思うのですけれども、そ
の辺いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) やはりにぎわいを持たせるということは非常に重要なことで、それぞ
れのところでしのぎを削って対応を図ってきているということは、私もよく承知しております。
例えば、何といってもにぎわっている、そのところをマスコミ等で受けとめていると、それが渋
谷の道玄坂であったり、あるいは新宿の歌舞伎町であったり、銀座であったり、その中でおやと
思うところは、巣鴨のとげぬき地蔵のところなんかが、沼田市のようなところでは非常に気にな
るところなのです。浅草の仲見世通りは、これはまた別な意味を持っておりますけれども、ある
いは遠くにあっては、九州の方の豊後高田ですか、そういうところだとか、あるいは高山市です。
周りに木材がたくさん流出できる。そういうことが頭の中に出てくる中で、そこはどうしても、
そこの地に合った物が出てこないとだめかなという感じがしておりまして、そういった中で、一
つの選択肢として、今議員がご提案されているようなことがいいのかどうかということになるわ
けでございますが、現時点のいろいろな利根沼田の実態からとらまえたときに、高齢化社会が進
んでいるということから考えると、福祉の誘導というのは、一つの選択肢として有力なものにな
るのかなと今受けとめさせていただいているところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
これはもう重大な決断になってくるのだろうなと思いますので、それ以上答弁は求めませんが、
恐らくこれを決断していかなければ、七百数十の中心市街地で成功している事例はほとんど聞か
ないという状況ですから、活路は恐らく生まれてこないのだろうと私は考えていますので、ぜひ
ご英断をいただければありがたいと申し上げて、最後の教育長の方の質問に移りたいと思います。
通学路安全マップ利活用の問題ですけれども、先ほど概要をご説明いただいて、実際に親子で歩
いてつくっているというところ、それを安全教室へつなげているということで、大変ありがたい
答弁をいただきました。
それから、非常に僣越ですが、「セイフティ沼田」についても、私が申し上げ、それを具体化し
ていただいて、今実践をしていただいているということも御礼申し上げたいなと思いますが、私
は最初に立ち上げるときのエネルギーと、それから走っているときに、走り方を気をつけるやり
方と、これは違うと思うのです。私は、もうこの問題については、走っている最中のことをどう
するかということになってくるのだろうと、そういう点で質問申し上げたわけです。
1回目の質問で聞いたときに、警察等の連携、あるいは安心歩行エリア等で、建設課だとか、都
市計画課ですか、そういったところとの連携がちょっとよく聞けなかったのです。その辺につい
ての不足するところをお伺いできればと思います。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
警察または他の部課または関連機関等ということになるかと思いますけれども、警察はご案内の
とおり、交通安全ということで大本山でありますので、各学校の交通安全教室または日々の交通
安全指導、または街角での、または通学路での直接の交通整理またはご指導ということでいただ
いております。
それから、さらに情報の共有化ということで、警察そして各管下の学校、幼稚園、または地域の
方等との情報網と情報の集約ということにおいて、警察はかなりリーダーシップを発揮していた
だいており、また警察ですから、当然受け身ではなくて、学校の方にも、また私どもの方にもか
なり積極的に働きかけをしていただいておりますので、そういうことがきっかけで、またいろい
ろと指導の工夫をしてきたというところもございます。
また、道路等について、通学路のどちらかというと物理的な部分でありますけれども、当然教職
員がまずいろいろと考えるわけでありますけれども、最近は地域の皆さんがかなり行動を起こし
ていただいて、これは直接のあれではないのですけれども、自主パトロール隊なんていうのは、
ご存じのとおり、議員の中でも大いにかかわりを持っていらっしゃる方もいらっしゃるようであ
りますけれども、これらいわゆる自主といいますか、任意の団体といいますか、ボランティアの
団体といいますか、非常に積極的に子供たちの安心・安全のために力を尽くしていただいている
ということであります。夏場には草刈り、それから春先には雪解け、霜解けで、崩れ落ちた石と
か土砂の排除とか、そういうことでやっている、またはやっていただいている。これは数年前に
は考えられなかったほどの勢いと熱心さで、地域の皆さんが努力していただいているということ
であります。もちろん私の知らないところでもきっとあると思いますけれども、私の知っている
だけでもすごい勢いで、本当に頭の下がる思いであります。
それから、実際に専門家が入らないとという部分もありますので、通学路の街路灯といいますか、
これらは大体各地区の区長あたりを中心に、班長とかいろんなネットワークができているのだと
思いますけれども、それらへ地域や子供や保護者や学校やというところから情報が集約されて、
街路灯が切れているよとか、または点滅しているよ、または壊れているよというような情報が集
まっております。これはかなり素早く対応できる例であります。
あと、舗装の問題とか何とかありますけれども、これらについても、関係課は子供のことについ
ては最優先ということで、今まですべてそういう対応をしていただいておりますので、こちらの
方の連携も都度、都度、ほとんど口頭、電話で情報が飛び込んできますから、何か書類をやって、
上司の判こをついてなんていうことはありません。どんどん情報が集約されれば、都度、都度、
緊急対応していただいていると、本当にこれもうまくいっていると思います。
それから、一つつけ足しをさせていただきたいのですけれども、最初の答弁の中にありますけれ
ども、安心・安全について最も直接的に防ぐことの必要になるのは、子供たち自身であります。
子供たち自身がその現場でどう対応できるか。これは危険予知能力とか、回避能力という専門用
語が出てきたようでありますけれども、みずからがみずからの安全のためにそれを回避し、また
は予防できる能力、力ということ。それから、今情報で一番持っているのは、毎日通っている子
供たちです。大人は月1回とか、車で通りかかったからとか、または自主パトロール隊の人がパ
トロールしてみたということでありますけれども、子供たちは300人いる学校は、300人が
その校区の通学路を歩いているわけでありますから、子供たちにしっかり指導して、現場の通学
路のそういう部分を学校にすぐ挙げるという指導も努力してきておりますけれども、今後とも、
意外なところがネックになっておりますし、意外なところを使うことによって、子供たちの情報
集めが意外かどうかはともかくあれですけれども、子供たちを半人前と見ないで、そういうとき
は大人以上に鋭い目で見てきますから、そんなところも一層力を入れていけたらと考えておりま
す。以上です。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
形式にこだわらず子供が一番だということ、共通認識があるので、体系ではなくて、その都度、
その都度最優先でやってきたと。それから、子供が一番よく知っているということを大事にした
のだということでご答弁いただいて、私が考えていたように、何かあったときの連絡体制だとか、
月に一遍ぐらい会合した方がいいとか、そういう話でなく、今進めているのですよということで
いいのかなと思っております。
それがうまくいっているのであれば、あえて私が申し上げることはないですけれども、何が欲し
かったかというと、先ほど子供が一番よく知っているというお話でしたよね。子供が、私たちは
守られているのだよね、大人や行政から一生懸命守っていただいているのだなと。ここが危ない
ねといったら、自分で注意することはもちろんなのですけれども、ずっと危ないまま信号もつか
なかったり、それからラインが消えていたりすると、今度は大人との一体感が出てこないのです
よね。そこら辺を心配したので、推進体制はどうなっているのですかということをお伺いしたの
です。その辺を返さないとということはないけれども、返せばもっと効果が上がると思うのです。
今度はまちづくりになっていくと私は思うのです。困っていることを大人が助けてくれたのだ。
自分も頑張るけれども、行政も大人も頑張っているのだなということがわかる。知らないうちに
できてしまったというと、だれがやったのかわからないですよね。ですから、その辺が必要では
ないかなという点では、難しい仕組みはともかくとして、子供たちに知らせるという点ではいか
がでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) ご指摘いただきました大変大事なポイントだと思います。転んでも
教育、笑っても教育、泣いても教育であります。子供たちの活動、日々の活動、すべて教育であ
りますから、そこで例えば道路が直ったからおしまいではなくて、そこに当然その崇拝といいま
すか、そのきっかけまたは動機、そこから大きな教育の内容や方法が展開していくわけですから、
ご指摘のところ非常に大事だなと思っております。何かつくり上げたらおしまいということでは
ないということだと思います。
また、ちょっと議会なので、ちょうど話題にもなっておりましたので、子ども議会の動きが、も
うそろそろ準備だということでこの間聞きましたので、子ども議会の答弁をさせていただいたの
ですけれども、皆さんご存じかどうかあれですけれども、ある学校の子供が、「もう私は卒業す
るのだけれども、今度入ってくる1年生がかわいそうだから遊具をつくってあげてください」と
いう質問がありました。それから、幾つかあるのですけれども、それを校長に返して、結局つく
ってあげられることになったのです。最初はつくってあげられないという状況でしたので、それ
をよく説明してくださいと。今その子は中学生になっています。「私が小学校1年生のとき、あ
んなに楽しい遊具、あんなに楽しい学校はなかった」と言っているわけです。もう涙が出るほど
でしたけれども、これは断らなくてはならないから、ではお金を使わないで、昔の遊びとか、け
んけん走りとか、おしくらまんじゅうとか、いろいろ遊びがあるから、子供たちに遊びを考えて
みてくださいと。新しい遊びを考えたり、また古い遊びを復活させて、その遊びを今度入ってく
る1年生に教えたらどうですかと校長にアドバイスした。その間に、いろいろやりくり算段して
いるうちに、実はこういうのをつくってあげられることになりましたということで返してやった
わけです。そうすると、今度は当然子供も「あの議会で質問してよかった」ということで、教員
ともども喜んでくれたということであります。
今、ご指摘いただいて、そのことぱっと頭に浮かびましたので、これは非常に大事なことだと。
特に学校教育の現場においては極めて大事なことだと思っておりますので、今後ともこのことに
限らず、そういうことで指導また努力していきたいと思っております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
私も本当に名前だけなのですけれども、安全を見守る会の会員で、役員の方がまめで、「見守っ
てくれてありがとう」とかいろいろなお手紙なんかをコピーしたものをいただくのですけれども、
その連鎖が必要ですし、子供の教育であり、また大人の教育だと私は思うのです。もっと優しく
してあげよう、もっと頑張ろうという気持ちになる。だから、まちづくりになるのだろうなと思
っているのです。
先ほど市長が答弁して、置いておきましたけれども、認知症に優しいネットワークづくり、これ
についても、失礼ながら高齢の方が多いです。3時ぐらいですと、お仕事されている方は当然見
守り活動できませんから、元気だけれども認知症にはなっていないという方が見守っているわけ
です。例えば安全パトロールで言えば。その方と連携をすれば、認知症の方も有機的に守ること
ができるわけです。ですから、そのマインドまで広がっていけば、これはもう立派なまちづくり
になるのではないかと私は思っているのです。
ですから、これは教育委員会の問題ですけれども、これがもっともっと広がっていくと、高齢者
福祉になる、まちづくりになるのだと私は思っております。そういう視点で、教育委員会にも、
行政の本体の方にも取り組んでいただければなと思っているので、その辺について、越権になる
かもしれませんが、考えがあればお伺いしたいなと。
◇教育長(津久井 勲君) これまた非常にポイントになるところだと思っております。福祉に
ついて、学校は若干弱いのではないかという声もありますけれども、極めて熱心にやっておりま
す。結論を申し上げますと、それを例えば他の部局や他の機関や、他のかかわりを持った人たち
と統合されていないと。
例えば老人ホームの慰問や運動会へのお年寄りの招待、肩たたき、またはお茶の接待、または誕
生日でのお手紙、またはつくった菊花を一人一人に配ってあげるとか、または缶のプルトップを
集めて車いすをお贈りするとか、あらゆる、ましてや福祉社会でありますから、学校はまさに次
世代の中心になる子供たちでありますから、もう福祉、福祉で一生懸命やっておりますけれども、
一つポイントは、おっしゃる、例えば今市長の方も、教育委員会がきっと考えてくれているだろ
うと、またくれるだろうと。考えます。市長の意を体してでもありますし、今までも、また議員
からご指摘いただいて、やっぱりそこの束ねぐあい。市長の方の答弁ですと、また教育委員会、
こういうのが入るのかと。例えば、入ったのをただ足し算やっていくと、学校はパンクしてしま
うわけです。今でさえ、授業時数が足りない。作文だ、ポスターだ、何とかだ、育樹祭だと、み
んな教育的にすばらしいから参加しているわけですけれども、整理がついていないのです。
だから、どこの部局でやることも、みんな子供がかかわれば、みんな子供のためになるわけです。
でも、それは全部できない。とすると、どこで束ねていくかという問題があるので、学校は一生
懸命やっています。それから、他の機関、行政である他の部局も一生懸命やる。環境にしても、
福祉にしても、一生懸命やっているのです。一生懸命同士をどこで整理していくかというところ
は、極めて難しいのですけれども、やっていかないと、それぞれがそれぞれ、ロスも大きいし、
それで一つの事業を成し遂げたら、よかったでおしまいになってしまうので、特に学校の方は限
られた時間に決められたことを最低限やった上に、いろいろと足し上げてやっているわけですの
で、何とかいろいろ機会を設けて検討してみたいと思っております。
それから、ネットワークの方は、ネットワークの責任者の方から、このネットワークを学校の安
心・安全という観点から使えると、非常におもしろいよと。もちろん学校、お金要らないよとい
う話を聞いていますので、一応いろいろと検討して、そこに参加する、またはそれを使うという
方向で今進んでおりますので、ただ細部、どこにネックがあるかというところも検討しなくては
なりませんで、そっくりのめるか、ただ一部のいいところを使わせてもらうかというところで今
進んでおります。また、ご指導いただければと思います。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
最後になります。私が言おうと思って、これやれ、あれやれというのは、私の方の仕事ですから、
ある意味、たくさん仕事ばっかりふやして恐縮なのですけれども、今教育長がおっしゃったとお
り、どこで束ねるかというところをやっぱり検討していただきたい。そうでないと、労働負荷が
高過ぎて、全部パンクしてしまうのだろうなと感じています。
今、プルトップのお話をされたので、プルトップを集めて車いすを贈るということができると、
環境にいいことをしたら、高齢者の役に立つ。今度は高齢者が、例えば服なんかを、ぼろ布を集
めて子供のための何かをつくってあげた。そうすると、高齢者が環境にいいことをして、子供た
ちのためになる。こういう束ね方もあると思うのです。そんなことをぜひ企画していただきたい
ということで、最後にお考えがあればお伺いをし、私の一般質問を閉じたいと思います。ありが
とうございました。
◇教育長(津久井 勲君) いろいろとご提言、またご指導いただきましたので、具体的な指摘
や、また議員のお考えを体して、いろいろと努力させていただきたいと思っております。以上で
す。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午後2時02分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後2時11分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 次に、井之川博幸議員。19番。
〔19番 井之川博幸君登壇〕
◇19番(井之川博幸君) 昨日は、鳩山首相が辞任したニュースで一日大騒ぎでありました。
鳩山内閣が発足したときは80%を超える支持率がありましたが、政治と金の問題を含め、言動
がころころ変わるような公約違反で国民の支持を失い、8カ月で20%を切るような状況であり
ました。私たちは地方の政治家ですけれども、このような状況を見て、やはり市民の方々の支持
を失わないように一層頑張らなければならないと改めて考えさせられたものであります。
それでは、通告に従いまして一般質問を行いたいと思います。
さて、さきの市長選で星野市長は無投票当選されました。3期目の重責を担っていくわけであり
ますが、先日の市長のあいさつの中でも触れられておりましたことにも関連することがあります
ので、大いに期待を込めて、星野市政3期目に当たって、最初に取り組む必要がある主要施策に
ついて、まず第五次総合計画における「水と緑の大地」にかかわる第1次産業の振興についてお
伺いしたいと思います。農業の問題につきましては、昨年のやはり6月議会で質問しました。今
回はその続きととらえていただき、それをもう少し掘り下げてお聞きできればと考えております。
まず、現状把握でありますが、本市における現状をどうとらえているのか。農家数、農業従事者
数、後継者数、耕地面積、生産額、農家収入、特産品、販路など、これらの推移をどのように把
握し、分析しているのかお伺いいたします。
本市農業の特徴といえば、群馬の北部に当たる内陸的な中山間地の気候的な面を生かした農産物
の特徴があると思います。総合計画では「1人当たりの農業粗生産額は210万5,000円で
県平均を大きく上回っている。主に野菜、果樹、ほかに米、コンニャクイモ、乳用牛、豚などが
生産されている」と述べられております。そこで、本市農業の特徴をどのようにとらえ、発展さ
せていこうとしているのかお伺いいたします。
前回では、数値目標を立てる必要があるのではないかと質問いたしましたが、少し角度を変えて、
計画の策定について伺いたいと思います。
本市には総合計画を筆頭に多くの計画があります。最近では、都市計画のマスタープランや住宅
マスタープランが改定されましたし、その他建設関係でも中心市街地の活性化計画、福祉関係で
は生き生き長寿のまちづくり計画や次世代育成支援行動計画、環境関係では、先ごろ改定されま
した環境基本計画や緑の基本計画など、それぞれの専門的分野でしっかりとした計画が策定され、
公表されています。よい内容であれば将来に希望が持てますし、問題点もチェックができ、見直
しの提言もできます。
農業分野におきましては、総合計画の中に基本計画や実施計画がありますが、他分野のように専
門的な計画書が策定され公表されていることはありません。本気で本市農業を発展させるために
は、本市農業の振興計画(マスタープラン)を策定する必要があるのではないかと思いますが、
お考えをお聞かせ願いたいと思います。
次に、本市林業については、総合計画には「林家の73.2%は農家林家であり、主要林産物は
シイタケ等のキノコ類です」と述べられ、また基本計画、実施計画にも記述はされておりますが、
農業計画と同様に、独自の振興計画などは公表されていないのではないかと思います。先ほどの
農業分野と同様に、本市における林業の現状をどうとらえているのか。林家数、林業従事者数、
後継者数、林地面積、生産額、林家収入、特産品、販路など、これらの推移をどのように把握し、
分析しているのか。また、本市林業の特徴をどのようにとらえ、発展させていこうとしているの
か。さらに、本市林業の振興計画(マスタープラン)を策定する必要があるのではないかについ
て、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
次に、中心市街地の活性化についてお伺いいたします。
現在、本市においては、街なか対策部を設置して、上・中・下の本町三町において中心市街地区
画整理事業を基盤整備として活性化事業を展開中でありますが、対象として区画整理事業実施地
区に限定されております。本市において、中心市街地を活性化させようという場合、どのような
とらえ方をしているのか。まず、本市における中心市街地の定義と範囲について、どのように規
定しているのかお伺いいたします。
続いて、その規定に対応した中心市街地の現状分析、居住人口、流入人口、施設数、商店数、販
売額などと、それらをとらえての今までの活性化計画・施策の見直しが必要ではないかと思いま
すが、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
中心市街地の活性化を求める事業では、全国的にもほとんどの地域で人口の増加計画が位置づけ
られております。本市においても、計画の中では同様のものは取り入れられてきました。しかし、
実施されるかどうかというと、いつになるかわからないというのが現状ではないでしょうか。計
画見直しの中で、街なか居住計画の推進、公営住宅の建設について、先行して実施する必要があ
るのではないかと思いますが、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
活性化を考える場合、公共交通の重要さについては異論はないと思います。本市の過去を顧みれ
ば、鉄道の駅は下町にあることは最初から変わりありませんが、昭和の中ごろまで上町が繁栄し
ていた時代、材木町の四つ角に東武バスのターミナルがありました。これからの高齢化社会で、
人々の足は公共交通、この地域ではバスが一番頼りにされるのではないでしょうか。中心市街地
に人々を集めるには、公共交通の拠点、バスターミナルを設置する必要があると思いますが、お
考えをお聞かせ願いたいと思います。また、その街なかバスターミナルと沼田駅間のシャトルバ
スの運行についてもお考えをお聞かせ願いまして、1回目の質問といたします。よろしくお願い
いたします。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの井之川議員のご質問にお答え申し上げます。
まず、星野市政3期目に当たって、最初に取り組む必要がある主要施策について、第五次総合計
画における「水と緑の大地」にかかわる第1次産業の振興について、本市における農業の現状を
どうとらえているのか。農家数、農業従事者数、後継者数、耕地面積、生産額、農家収入、特産
品、販路など、これらの推移をどのように把握し分析しているのかについてでありますが、農業
センサスや群馬農林水産統計年報の結果によりますと、農家数、農業従事者数、耕地面積などに
ついて減少傾向となっています。
その中でも、近年では専業農家数、生産出荷額、生産農業所得においては、若干ではありますが
増加をしております。それらの数値から、野菜を初めとして、一部の耕種においては、規模拡大
や経営の効率化が図られているものの、兼業農家数が減少していることから、担い手不足や従事
者の高齢化による生産基盤の脆弱化が進行しており、経営基盤の強化と担い手の育成や確保に取
り組む必要があると分析をしております。
次に、本市農業の特徴をどのようにとらえ発展させていこうとしているのかについてであります
が、本市は中山間地域に位置し、標高差のある起伏に富んだ地形であり、夏冬・昼夜の寒暖の差
が大きい内陸性気候にあることから、その特徴を生かして、果樹や野菜などの農作物への取り組
みを拡大するとともに、関越自動車道や望郷ラインなどを活用した都市と農村の交流を進め、新
アグリトピア利根の創造プロジェクトを基軸とした観光農業の推進、高原野菜産地の確立、環境
保全型農業の推進を図り、観光農園や農産物直売などへの誘客に努めたいと考えております。ま
た、農業経営の合理化や担い手への農地集積を促進するため、生産基盤である農地や農業用水路
等の基盤整備についても推進をしたいと考えております。
次に、本市農業の振興計画(マスタープラン)を策定する必要があるのではないかについてであ
りますが、群馬県において「群馬県農業振興プラン2010」が策定されおり、その中に利根沼
田地域における地域政策が定められていることから、県と連携して、整合性を図りながら本市の
農業の振興を図っているところであります。本市の特徴を生かした農業振興を図るための振興計
画(マスタープラン)の策定については、今後研究をしていきたいと考えております。
次に、本市における林業の現状をどうとらえているのか。林家数、林業従事者数、後継者数、林
地面積、生産額、林家収入、特産品、販路など、これらの推移をどのように把握し、分析してい
るのかについてでありますが、国勢調査や群馬県統計年鑑の結果によりますと、林家数、林業従
事者数、林地面積などについて減少傾向となっております。これらの数値から、担い手不足や従
事者の高齢化が進行しており、経営基盤の強化と担い手の育成や確保に取り組む必要があるもの
と分析をしております。
次に、本市林業の特徴をどのようにとらえ、発展させていこうとしているのかについてでありま
すが、近年の地球温暖化を初めとする環境問題に対する国民意識が高まりつつある中で、以前に
も増して森林整備が注目されています。森林は多様な生物の生息地や生育地として、生物多様性
の保全に寄与していること、二酸化炭素の吸収源・貯蔵庫として重要な役割を果たしていること
等に十分配慮することが必要となります。
また、森林には水源の涵養、山地災害の防止、生活環境の保全、保健・文化・教育的利用といっ
た多面的機能を有していることから、森林資源の整備及び保全の推進に努めていく必要がありま
す。特に首都圏の水源に位置する本市においては、下流域を含めた広い地域の問題としてとらえ
ております。
また、沼田市の森林面積は約3万5,000ヘクタールで、そのうち約9,500ヘクタールは
民有人工林であり、10齢級以上の森林面積は41.3%で、森林資源は成熟化が進み、利用可
能な時期を迎えていることから、森林整備や木材利用を効率的に実施し、森林の有する多面的機
能が十分発揮できるよう、適正な維持・管理を図っていきたいと考えております。
次に、本市林業の振興計画(マスタープラン)を策定する必要があるのではないかについてであ
りますが、森林法に基づき、群馬県では利根上流地域森林計画が、本市においては沼田市森林整
備計画が策定されており、この計画に基づいて森林整備を進めております。林業の振興につきま
しては、県と連携しながら推進しておりますが、振興計画(マスタープラン)につきましては、今
後研究をしてまいりたいと考えております。
次に、中心市街地の活性化について、本市における中心市街地定義と範囲についてでありますが、
国の中心市街地活性化法の中では、市町村の人口や規模にかかわらず、相当数の小売商業者、都
市機能が集積している市街地を中心市街地と定義をしており、規模についての数値的な規定はご
ざいません。ご存じのとおり、沼田市中心市街地活性化基本計画におきましては、上之町・中町
・下之町3町に及ぶ10ヘクタールの範囲を中心市街地と位置づけ、事業推進に努力をしている
ところであります。
次に、中心市街地の現状分析(居住人口、流入人口、施設数、商店数、販売額など)と今までの
活性化計画・施策の見直しについてでありますが、上之町・中町・下之町3町の居住人口は、平
成17年4月1日現在では558人、平成22年4月1日現在では486人と、居住人口が72
人、約13%減少しております。商店数及び販売額につきましても、商店の後継者不足による閉
店、郊外における大型ショッピングセンターの出店、現在のデフレーションによる経済状況など
により大きく落ち込んでいる現状にあると認識をしております。
今までの活性化計画・施策の見直しについてでありますが、中心市街地土地区画整理事業を中心
に、商店を集約・再編、より集客力のある商店街の再生を主眼とし、公共施設の整備改善及び住
宅の利用増進を図るため、面整備を進めるとともに、ソフト事業を絡めながら活性化に取り組ん
でいるところであります。施策の見直しにつきましては、土地区画整理事業の事業期間が平成2
5年度までとなっていることから、今年度から期間の延伸を含めた見直しを進めておりますが、
ソフト面等についても、今後の活性化に向けたさらなる研究に努めてまいりたいと考えておりま
す。
次に、街なか居住計画の推進・公営住宅建設についてでありますが、中心市街地土地区画整理事
業地内におきましては、公営住宅に必要な敷地が確保できない状況にあり、公営住宅建設につき
ましては困難でありますが、街なかの人口増対策につきましては、民間活力誘導による街なか居
住等を含め、広い視野で今後研究してまいりたいと考えておりますので、ご理解をいただきたい
と思います。
次に、公共交通拠点(バスターミナル)の設置についてでありますが、中心市街地のにぎわい・
集客のためにも、周辺地域と中心市街地を結ぶ公共交通機関によるアクセスは大変重要であると
考えております。今後、中心市街地土地区画整理事業の進捗に合わせて、具体的な検討を行って
まいりたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
次に、街なかバスターミナルと沼田駅間とのシャトルバスの運行についてでありますが、現在、
沼田駅と中心市街地を結ぶバス路線は、市が運行する4路線のほかに、川場村と関越交通株式会
社が運行しているものが4路線あり、全体では朝7時台から夜の9時台まで、1日85便、多い
時間帯では1時間に8から9便がそれぞれ発着をしております。現段階では、現行の路線バスの
乗車状況や、JR沼田駅の乗降客数の状況を踏まえますと、沼田駅と中心市街地の間に新たにシ
ャトルバスを導入するまでもなく、現行の路線バスで十分こたえられていると判断しております
ので、ご理解をいただきたいと思います。
以上申し上げまして、井之川議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇19番(井之川博幸君) ご答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。
一応最初に数値目標等をお伺いしたわけですが、特に数字のご答弁はなかったのですけれども、
これは昨年6月に答弁していただいておりまして、大体数字的にはわかっております。
それで、なぜ数値目標、これらの数値をお聞きしたかといいますと、計画をつくるということに
なれば、こういう数値ははっきりしていますし、非常に第三者にもわかりやすい。客観的にその
状況を判断するのに、大変役立つわけでありまして、そういう点をどういうふうにきちんと押さ
えているかなと思いまして、お聞きいたしました。
結局、農業のそういう基本計画といいますか、マスタープラン、振興計画というものが本市には
ありませんので、聞きますと、あっちの統計、こっちの統計でこうですよという答弁なのです。
これは前にもそうでしたけれども、きちんとこういう自治体で農業の計画を、振興計画を持って
いるところは、現状分析として、そういうものはきちんと位置づけられておりまして、一々あっ
ちの統計、こっちの統計を見なくても一目で状況がわかるわけです。
ほかの計画も、農業以外の、ちょっと先ほど言いましたけれども、本市におけるいろんな計画も
前段で現状の把握をしておりまして、非常にそういう点では、いろんな状況がまちづくりの面で
も、福祉の面でも一目瞭然にわかるわけでありまして、それが市民に配付されておりますから、
沼田市がまちづくりでどういうことをやっているとか、都市計画で、福祉ではどういうことをや
っているというのが非常に市民にわかりやすいということになっているわけです。
そういう点で、今回計画をつくる必要があるということで、前段からこういうふうにお伺いして
いるわけでありますが、何か質問するたびに、あっちの統計、こっちの統計ということで状況を
調べる。では、質問しなければ調べないのかということになってしまうわけなのです。そういう
点で、市長は農業にはかなり力を入れているという立場は承知しておりますし、そういう点では、
やはりきちんとした数値をわかりやすくとらえて、市民もいつでもそういうものが見られるとい
うようにしておくのがよいと思いますが、その点ではどんなお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 実は今回の質問があったことから、県内の自治体の、可能な限り、特
徴的なところの自治体に連絡をとって調査をさせていただきました。何といっても、吾妻では嬬
恋村かなと思って、そちらの方にいろいろとご連絡をとったり、それから南の方では上野村かな
と思ったりして、あるいはまた東の方では、もともと館林市を中心としたところが、非常にキュ
ウリの生産が日本一とも言われているもので、ましてやさる国会議員が非常に農業問題に明るか
ったので、そういうところにちょっと問い合わせをしてみたところ、今のところ持ち合わせてい
ないというお話でございました。
しかし、高崎市で農業振興計画を持っておりまして、私なりに勉強させていただきました。特に
この高崎市の場合には、もともとの本体の高崎市から、周辺の倉渕村とか、箕郷町とか、群馬町、
新町及び榛名町と合併したことから、ここにウエートを置いたという経過があるようでございま
す。昨年3月に策定しているようでございます。確かにこれを勉強させていただきますと、非常
に内容等が精査されておりまして、わかりやすいなというのが率直な感想でございます。したが
いまして、今後、いろいろなところの計画がありますので、それらとの整合、あるいはまたどう
いうふうに対応したらよいかということも踏まえて、いろいろと研究をしていきたいと思ってお
ります。
同時に、きょうの前段の議員のご質問のとおり、環境交流等を軸にしてまいりますと、そこには
第1次産業が、当然地域経済の活性化の大きな舞台となってまいりますので、そういう意味では、
本日ご質問いただいていることについては大変関心を持って伺わさせていただきました。今後、
いろいろと勉強させていただきたいと思います。
◇19番(井之川博幸君) 今、高崎市のことが出ましたけれども、これはホームページで私も
見ました。資料も持っておりますが、それから前橋市が合併をする前に、やはりきちんとしたも
のを持っていたのですね。ですから、今前橋市が公表しているのは、その計画によって、前橋市
の地域農業マスタープランという名前なのですけれども、これは5年間やってきて、どんな評価
をするかというのを、総合評価調書というのが公表されておりまして、中身を見ますと、前橋市
の市民でない私でも、前橋市はこういうふうに農業を振興しようとして、振興計画をこういうふ
うに進めて、結果としてこうなっているのかとよくわかります。その後合併がありましたから、
多分いろいろまた合併をしたところで、富士見は一番最後の方に合併しましたから、そういうと
ころでまた今内部的につくっているようでありますけれども、前橋市と高崎市、農業振興計画案
ということで、多様な農業による食料自給圏の形成、市民がはぐくむ高崎市農業という、こうい
う全部というと厚いですけれども、計画があります。
県内を調べると、市の段階でこのぐらいなのですけれども、全国を見れば、物すごくきちんとつ
くっているのですね、皆、自治体が。農業圏の市は、市の計画だけでも、とても大事だけれども、
読み切れないぐらいホームページに載っております。そういう点では、本当に農業を推進してい
こうとすれば、こういう計画はきちんとつくるべきではないかと思います。
「群馬県農業振興プラン2010」もいろんな計画に分かれておりまして、地域政策というのも
読ませてもらいました。確かに一定の計画はできているのですけれども、ほかの市の振興計画に
比べれば、県のこの地域計画は余りにも狭いというか、少ないというか、そういう状況だと思い
ます。新アグリトピアの推進委員会等もまだ継続して、県と一緒にいろいろやっているというの
も承知しておりますけれども、沼田市として、やはり農業にどう取り組むのかというのをしっか
りと押さえていく必要があると思います。
そういう点で、農業は沼田市の基幹産業だと思うわけなのですけれども、市長は今までも大事に
すると口では言ってきましたけれども、実際にこれから3期目ということになるわけですが、3
期目に向かって、もう一度農業を基幹産業として、沼田市はとらえていくというようなお考えで
いいのかどうか確認をさせていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私の立場は、議員がご指摘されているように、基幹産業としての位置
づけを持って、かかっていかなければならないと思っております。
ご質問がございましたので、3点ぐらい申し上げてみたいと思います。
まず、川田地区を中心とした枝豆の生産者の方々がおいででございますが、これは利根白沢の方
にも広がっておりますけれども、子持の方にも広がっておりますが、私は立派だなと思っており
ますのは、県のセンターにお願いをして、ミネラルだとか糖度を分析して、そしてそれを表示し
て売り出しているということによっての評価が非常に高いものがあって、東京とかの市場の中で
は別格に扱われているというのが、まず1点申し上げておきたいと思います。
それから二つ目は、やはりご努力されました大先輩の方々のご活躍によって、池田地区を中心に
したフルーツランドの、これは単品主義ではなくて、複合的に生産者がお互いに連携をとって、
そして春から秋に向かっての間に、そのすき間を与えないような形の中で努力をしてきたという
経過もあって、非常に内外から注目されております。しかも、有害鳥獣駆除の関係等についても、
警察当局と連携をして、その方々がいわゆる防衛隊的なものをつくって、地元でそういった対応
を図っているという非常に顕著な事例もございます。
三つ目は、これは先般赤城西麓の完成を記念して、石碑の開所式がございましたけれども、やは
りこの赤城北面の方々の戦後、すこぶるカスリーン台風以降、下の片品川沿岸にいた方々が、上
段に上がって、水に大変苦労して、その水を旧利根村の大先輩の方々が根利川から導水をしてき
て、そして赤城北面、つまり現在でいう輪組、輪久原、あるいはまた多那、二本松等を通って、
昭和村のところを通って、富士見の方につながる、このところから、大きく高原野菜として発展
をしてきたということは、やっぱり全国に誇るところだなと。また、先人の方々の50年にも6
0年にもわたる筆舌に尽くしがたいご苦労を思うときに、本当に私は尊敬をしております。
そんなことから、以上、三つほど特徴的なことを申し上げましたけれども、まだまだ挙げれば枚
挙に切りがありません。沼須地区の、耕地面積こそ少ないけれども、ハウス園芸によって身を立
ててきたとか、いろいろなことがあります。もちろんお隣の白沢のところにおいても、隣接のと
ころから、非常に今観光農業等が発展しているということ。したがいまして、そういう総合的な
地域の特性を打ち出していくのには、農業は格好の手段だと思っておりますので、今後、議員が
今いろいろと述べられておりますけれども、ご意思を体して、そして大先輩にもきちんと学び、
関係機関等のご指導もいただいて、できるだけそういう意味では独自の施策が展開できればいい
なと考えております。
最近でも、これはたまたま同僚議員の方々から、秋塚地区の方々が、ワインの関係等についても、
今一生懸命検討されているということも伺いまして、これもまた新しい生き方として最近話題に
なってきているのだなと思って、非常にそういう意味では各部署で頑張っている姿をよく見聞き
しております。議員のまたご支援もよろしくお願いしたいと思います。
◇19番(井之川博幸君) 次に聞こうと思って全部書いてあるのですけれども、確かによい水
があって、昼と夜の温度差が大きいと。うまい米ができると。リンゴやブドウの果樹もうまい。
ハウスを使って野菜栽培も盛ん。シクラメンなどの施設園芸も非常に高い水準にあります。天狗
ブランド、先ほどあった枝豆も、もうブランドとして確立されているという状況です。市長の言
うとおりなのです。
いろいろいい面もあるのですけれども、市の全体、農業全体とすれば、大きく発展しているとい
う状況ではないですね、先ほどもありましたように。むしろ高齢化や後継者不足などによって、
全体としては衰退していると。だから、この本市の特徴を生かして、市農業の全体を発展させる
ための、こういうことを生かして、戦略的なことが必要ではないかと思うのです。そういう点で、
市長はそういうことをおっしゃったと思うのですけれども、市として、それだけ押さえているわ
けですから、それを生かして、市農業全体で戦略的な計画というのを立てる必要があると思うの
ですけれども、その辺ではどうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 私はこの数年来、非常に痛切に感じているのは、既に日本全体を覆っ
ている第一義的なメーカーのコンビニエンスストアを上回るほどに、直売所の勢いがあるという
ことを実は受けとめております。これは考えてみますと、もともとそのいにしえのころから、ま
ず生活をしていくための供給として、食料があって、そして着るものがあって、お住まいがあっ
てということからくると、必ず先に食べるものがあったのではないかと。これはおおむねどなた
もひとしく認識をされるのではないかと思います。この食べ物をつくることによって、それの加
工だとか、あるいは第三者に譲り渡すところから商工業が発展してきたのではないかと受けとめ
ております。
そういった中で、この直売の持っている意義というのは、生産者が直接みずから値段をつけられ
るということから、受け取る側としては大変な魅力を感じているわけでございまして、一つに、
ですからそういったところの部分を、やはり戦略的に見ていく必要があるのかなと。
もう一方におきましては、赤城北面の高原レタスに見られるように、産地化をして、しかも大規
模に打ち出していくということによって、今の生産価格を、要するに合理化をして、安く国民の
手に渡るような戦略が考えられるのかなということ。
それともう一つ、これは本市がある意味においてはまだ、利根沼田全体と言ってもよろしいかも
わかりません。やはり加工技術がどうしても不足をしているということは、率直に認めざるを得
ないと思っております。たまたまデルモンテさんが今度、これも各同僚議員のご支援もあって、
随分とデルモンテさんが沼田市に集約されてくると。そうすると、この方々のご支援もいただい
て、沼田ブランドたるものの加工をしたジュースであるとか、あるいは「トライアングル」等も
つくっておられたようでございますから、そういったアルコール類等、果樹の加工品ももちろん
でありますが、そういったことをデルモンテさん等の力もいただいたり、千葉大の力もいただい
たり、そして私どもと生産者が組んで、そういった加工の分野を前進させていければいいなとい
うのが率直な感想でございます。したがいまして、そういったことで、今後の市の特徴あるもの
を打ち出していければなと考えているところでございます。
◇19番(井之川博幸君) 直売所の問題は前回の質問のときに大分やったのですけれども、な
かなか市としては、そういうものに取り組むという姿勢はそのときは見られなかったのです。
それで、今市長の話では、人間社会の生産力が上がってきて、最初に市が立つというので、子供
のころにそういう歴史を教わったわけですけれども、市が立っていくと、市場になるというよう
なことで、物々交換から貨幣経済になって、そういうことの話だったと思うのです。
今、農産物で言えば、直売というと、地場産が直接食べられるとか、朝とったのがその日のうち
に食べられるとか、そういう効果もあるわけで、販路の話では、先日上毛新聞に、朝どり野菜と
いうことで、ヨメイリ野菜という名前をつけて、都会の人が利根沼田から野菜を持っていって販
売してくれるという記事が載っていました。
それから、市長がさっき同僚議員の質問のときに文化会館での朝市の話をしていました。多分、
市長がやったという話だけでしたけれども、仲間とやっていたのではないかと思うのです。記憶
によれば。その辺ちょっと確認させていただきたいと思うのですけれども。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、私ごとの答弁になりますが、当時私どものグループには幾つか
のグループがありまして、一つには一般的な農業経営をされている方、もう一方においては、無
農薬有機農法をされている方が私どもの仲間におりました。そういった仲間たちが、いろいろと
意見交換する中で、文化会館の駐車場をお借りして、そしてまさに素朴な朝市をさせてもらいま
した。結論から言うと、そこに八百屋さんも何か買いに来る人もいました。必然的に、そこにだ
れかれともなく、みそ汁をつくる方も出てまいりました。そういったことは、自分たちの仲間の
体験としてありまして、そういう意味では、今おっしゃるように、私がそれをやったというより
は、私の仲間がみんなで手を取り合って、努力して、そういったことを実践してきたという経過
を申し述べさせていただいたところでございます。
◇19番(井之川博幸君) 別に文句を言っているわけではないです。実は、その仲間はずっと
やっているのです。今、高橋場の駐車場で、日曜朝市というので、真冬の冬場を除いて、大体日
曜の朝6時から、そのときの仲間の人たちが中心になって、毎朝軽トラックが五、六台、バンが
2台ぐらい来ますかね。ずっと毎週朝市をやっているのです。
ですから、沼田市でもそういうのが続いているし、さっきの販路の話もありますし、いろいろ、
すごくいいことがどんどん今は出てきているわけなので、街なかの活性化にそういうことも利用
されていますし、そういうことを含めて、群馬県の振興計画の下でやるだけではなくて、沼田市
として、沼田市の農業者、専門的な知識人、市民の代表などでそういう策定委員会みたいなもの
をきちんと構成して、沼田市としての農業振興計画をつくっていく必要があると思うのです。さ
っき、研究すると言っていましたけれども、ぜひこういうような形で、何も私の言っていること
を入れてというのではなくて、農業者、沼田の農業者ですね。市民、あと専門的な知識のある方
等々の協力も得て、沼田市としてのそういう網羅して、今表に出ていないことも全部調査をして、
沼田市の農業はこうなんだという現状分析をして、発展させるためにはこういう方向でいこうと
いう計画を、ぜひつくってもらいたいと思うのです。その辺について、もう一度お願いしたいと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) 予算的なことだとか人的なことだとかありますので、確信できる答弁
には至りませんけれども、議員がお話をされていること、ご質問されていること、ご意見、もっ
ともだと受けとめております。したがいまして、実際問題、答弁で研究ということを言っている
ので、きっと議員もじくじたるところがあろうかと思いますけれども、非常に私はそういったこ
とについては大変結構なことだと受けとめておりますので、今後人的なこと、予算的なこと等が
背景にありますので、それらを背景にしながら、できるだけご意見に沿った形の中で将来をとら
まえてまいりたいと考えております。
◇19番(井之川博幸君) ぜひお願いしたいと思います。
林業のことも大体同じような立場なのです。先ほど、同僚議員のところでいろいろ議論がされて
おりました。市長が、「本市はかつて木材のまちと言われ」というお話がありましたけれども、
「外材などによって林業全体が衰退している」、こういうお話がありました。それも私も言おう
と思って書いてきたのです。考えは同じだと思うのですね、立場としては。
林業の面でも、非常に先ほどお話が同僚議員との間であったし、先ほどの答弁の中にありました
けれども、非常にいい芽が出てきていると。いい芽が出てきているけれども、全体とすれば、沼
田市の林業全体が発展していくというところまでなかなかいけないという点では、林業の面でも
計画をつくっていくことが必要ではないかと思いますし、山の問題だけではなくて、たしか2年
前ですけれども、経済建設の常任委員会で真庭市というところへ視察をさせていただきました。
バイオマスタウン真庭をつくろうということで、沼田市と同じような木材のまちで、結構それが
今衰退しないで一定の発展といいますか、継続して頑張っている中で、バイオマスタウンとして、
木材を生かした施策をどんどんやっていこうというようなことを、住民の方たちが集まって、行
政が応援してやっているわけで、前にもお話ししたことがあると思いますけれども、そういう中
で向こうの人が「昔は沼田市に視察に行ったのだ」というようなことを言っていたという話をし
たこともあります。今、非常に差ができてしまった。もちろん市長の責任というわけではないの
ですけれども、いよいよこういう状況になったときに、林業も山の計画だけでなくて、林産物と
かバイオマス、それを含めて林業の振興をしていく計画、県にもありますけれども、県のもとで
やるだけでなくて、これもやはり沼田市として、計画をきちんとつくって、関係者を集めて、計
画をつくって推進していくということが、今の段階では本当に必要ではないかと思いますが、も
う一度ご答弁をお願いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 本質問も前段の質問と大きくリンクしてくるかとは思いますが、こち
らの方のマスタープランが環境基本計画関係とどういうふうに絡まるのかということについては、
一定の検討が必要なのかなと思っておりまして、やや慎重な言い回しになろうかとは思いますが、
お許し願いたいと思います。
先ほど、バイオマスの関係も出たのですが、これがうまくいく場合があれば、あるいはややまだ
研究しなければならない場合もあったりして、その辺のことは逆に私もいろいろと情報をつかん
でいるがゆえに、いろいろと慎重になっております。
そういった中で、この節、この森林林業の問題は、環境のことが表舞台に出てきて、意外と丸太
の生産だとか、丸太から木造住宅につながっていくという論議が、ややもすると薄れてきたとい
う感を持っておりまして、私自身も関係する一人として、その辺は少し反省している一人でござ
います。環境の問題も大切でありますが、やっぱりつまるところ山の木が使えないと、どうも林
業の再生は難しいということになります。
そういった中で、国が森林林業再生プランを打ち出しまして、木材の自給率を50%以上に高め
ようという方針を出しました。内容は、やはり路網の整備なのですね。これはどういうことかと
いうと、お年を召している方で、幾ら伐採の力があっても、なかなかそこまで行けないというこ
とがあって、高機能の、要するに機械を使おうではないかというのがまず一つと、それからやは
り集約化を図っていこうというようなことがあって、一方においては、どうしても安定的な木材
の供給ができないとまずいということから、それらについて、何とかしていかなければいけない
という実態になっております。
私の手元の資料は、ドイツの関係を非常に研究されておられる内容になっているわけなのですけ
れども、ヨーロッパは非常にそういう意味では、森林を大切にしていることから、こういったこ
とになっているのかなと思っております。
そこで、やはり低炭素社会というものをつくっていくためには、どうしても現在の社会の中に、
木材を使っていったらいいのではないかということは、これは論をまちません。そんなことから、
先ほどの港区の区長は、田町のところに炭素の貯留地を高めていきたいというような論理を持っ
ておられるようでございます。これは逆に言うと、木をうんと使えば、炭素の貯留地が高まるの
です。簡単に言うと、木を植えようと思っても、港区には植える場所がないのです。したがいま
して、間伐した木材を施設にどんどん使っていこうというところから、アプローチがあったとい
うことになろうかと思います。
もう一つは、今群馬県当局が進めている中に、A材とB材とC材の区分けがある中で、C材とい
うとほとんど捨ててしまうものだったのですが、このC材も使おうということから、集約化をし
た工場を建てようということで、平成22年度に予算化されております。
そういうことから、今まで間伐したものが山に眠っていたものも、全部そこを一たんストックし
て、そして社会に出ていくというようなシステムが群馬県の中で考えられておりますので、それ
らとの整合性を図った形の中で考えていく必要があるのかなと思っております。
特に、今回いろいろとカーボンオフセットの関係で白沢の方々にお世話になったのですが、木の
供給という観点から考えると、やはり旧利根村がある意味においては非常に主軸になってくるの
かなと思っておりまして、いろいろと関係の方々にご相談も申し上げさせていただいているとこ
ろがございます。
同時に、計画の関係は、したがいまして、県のそういったことと整合性を図ることだとかを含め
て考えたときに、やや自分たちの力量だけだと、林業そのものが、農業と違って、経済行為その
ものの中ではかなりボリュームがかさんでくるということから、勉強をもう少ししないとどうか
なというのがございまして、そういう意味では、前段よりちょっと答弁の迫力が、やや弱まって
しまうことになっておりますが、いずれにいたしましても大事なことだったなと思っております。
同時に、そういう時期を迎えているのかなということでございます。
いずれにいたしましても、二つなかなか追うことができないなという感じの中で、こちらの方は
結構それなりの期間のご指導がないと難しいかなというのが率直な感想なのです。もう少し勉強
させていただければなと思っておりますが。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午後3時07分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後3時15分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇19番(井之川博幸君) ご答弁の内容は大体了解できるのですけれども、さっき言いました
真庭市、岡山県ですね。ペレットストーブを普及していて、ペレットが産業になっていて、全国
とは言いませんけれども、かなり広い地域に発送していて、一つの産業として確立していると。
それを沼田市に見に来たんだと言っていました、その担当者の方が。沼田市はちょっとやって、
やめてしまったのですけれども、もしやっていれば一つの産業になったのかなという期待もあっ
たわけでありまして、林業政策も長い目でしっかりとやっていかないと、そのようなことも起き
ると。
それから、製材所とか木工所というのは、もう本当に沼田市にはたくさんあったわけでありまし
て、それに携わっている市民もたくさんおりまして、先ほど市長も言っていましたけれども、木
材のまちとして、非常に木の香りがするような、どこへ行っても丸太が干してあるというのです
かね、置いてあって、子供のころ、よくそういう場所で遊んで怒られた記憶もありますけれども、
そういうまちでありました。そこまで簡単に戻るというふうには思いませんけれども、確かに今
度上毛新聞に載せました沼田市の住宅マスタープランでも、沼田型モデル住宅を整備していくと
か、木の関係でいろいろやっていただいていると受けとめられるから、しっかりとした一つの計
画にして、全市民がそういうことを承知をして、木のまち沼田としての再生に向かっていくこと
ができるのではないかということで、これも計画をつくる必要があると申し上げました。ぜひ前
向きに検討していただいて、お願いしたいと思います。
次に移りたいと思います。
中心市街地の活性化の関係でありますが、先ほどご答弁いただきました、上、中、下3町、10
ヘクタールですか。ここを今中心市街地として事業展開しているということなのですけれども、
先ほど人口の減少の話もありました。5年単位で言われたのですけれども、これは事業が始まっ
た10年単位でいいますと倍以上ですよね。3割以上も人口が減少しています。どんどん衰退し
ているということなのです。そういう中で、その地域だけに財政を投入して活性化をしようとし
ても、なかなか難しいのではないかという点で今回お伺いしているわけなのです。
中心市街地にはいろんな施設がありまして、沼田市で言いますと、一番市の施設として中心の市
役所は倉内にあるわけですね。郵便局がこの下にありまして、その上に図書館もある。昔は町中
にも映画館等がありましたけれども、実際には今閉店をしていると。昔の映画館は坊新田町の方
にもありましたし、例えば公共施設で言えば、保育園は材木町にもありました。そういうものが
なくなっているということと、移転によって公共施設が減っているということもあったり、全体
として郊外に都市計画が延びていくというような中で、行政がやっていることも衰退をさせてい
る、逆に一助になってしまっているのではないかと感じるわけなのです。
そういう点で、今馬喰町の前の専売公社の跡が民間によって住宅地として開発されて、何軒か新
しい家が建っておりますし、御搗家さんの隣のところも今住宅地として、何か工事がされていま
す。そういうことを考えると、中心市街地の活性化というのは、本町通り3町の範囲にとどめる
のではなくて、沼田市としてもう少し広げて、中心市街地として規定をして、区画整理は今のと
ころでいいのですけれども、中心市街地の活性化という対応は、もう少し広い範囲で、街なか対
策課がやるかどうかは別にして、連携して、都市計画課とか、建設課とか、それから商工観光課
とか連携して、中心市街地の活性化の計画がもう少し広い意味でできて推進できるというように
しないと、実際に活性化されないのではないかと思うわけです。
そういう点で、課長とか部長はもちろん今決まっていることですから、いろいろ答弁をつくる場
合なんかも難しい面もあると思いますけれども、市長として今まで2期8年やってきて、本当は
最初の段階では区画整理は中止をするという考えだったけれども、ここまで進んでくると仕方が
ないというような、いつも答弁なのです。それはそれで、私なんかは中止した方がいいと思いま
すけれども、だからといって、中心市街地を活性化させるという点では共通の目標があるわけで、
そういう点で一つの考え方を提案しているわけなのですけれども、もう少し広げて、中心市街地
として活性化対策をやるというようなことは、お考えとしてどのようにとらえるか、もう一度お
聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい質問でありまして、答弁には勢い慎重にならざるを得なく
なるわけでありますが、一応私ども行政で中心市街地活性化基本計画を組んだ経過から、上之町、
中町、下之町ということの中で表舞台にはいろいろと出てきたという経過があって、今日に至っ
ているわけでございます。そういった中で、いろいろとご意見あるいはまたご指摘があるように、
やはり郊外店等のこともあったりして、大変本事業が難しい状況にあって非常に苦労していると
いうことは、ご案内のとおりでございまして、これも議員の皆様方のご理解をいただきながら、
今日に至っているわけでございます。
そこで、議員は、区画整理の範疇は、上之町、中町、下之町であったとしても、中心市街地とい
う活性化の取り組みは、もう少しエリアを広げたとらまえ方をしたらいかがかということのご提
言だと受けとめさせていただきました。
実際問題、そういったときに、例えば都市計画マスタープランでは、関越自動車道以西の台地状
の地域ということから、言うなれば、利南の一部も含んだかなり広範囲なところを指しておりま
して、かつての「歩いて暮らせる街づくり」の平成13年2月にまとめていただいた流れでは、
駅周辺から沼田公園、あるいは小学校、女子校、本町通り周辺を含む形でのとらまえ方があると
いうことがあろうかと思います。
そのマスタープランにしろ、「歩いて暮らせる街づくり」にしろ、大変重要なことなのでありま
して、これはきちんと私どもも受けとめさせていただく形の中で、あえて申し上げるならば、き
ょうも午前中からご質問いただいているように、地域の特性を出していくということの大切さが
ご指摘されている中にあって、なかなか歴史のことがきょうは論じられる場面が少のうございま
した。真田の関係のことについて、いろいろと現在担当部課が努力をしているわけでございます
が、そういったことを思いますと、やはり鍛冶町であるとか、坊新田であるとか、あるいは馬喰
町であるとか、材木町であるとか、東倉内であるとか、西倉内であるとか、まさに歴史の名残を
残す町名のエリアというのは、これは大変注目をしてよろしいのではないかと思います。したが
いまして、今後いろいろと交流関係を進める中で、どうしても真田関係のことについて、いろい
ろと検討し、表舞台に出していきたいと思っておりますので、そういう観点からとらまえると、
かつて非常に響きのよかった町名のところの部分というのは、議員がご指摘されているところの
エリアに、十二分に頼るだけのものがあるのではないか。こんなふうに思っておりまして、これ
は私が一生懸命内部で検討し、またいろんな意味で討論したわけではありませんけれども、やは
り原点に返っていくとなると、そういったところに重きを置くのが懸命なのかなと今思っている
ところでございます。
◇19番(井之川博幸君) 歴史の点でご答弁いただきました。本当にそういう歴史を生かした
まちにしていくというようなことが、中心市街地活性化、街なか再生の最初の段階では大分議論
されたと思うのです。実際に私どもが議員になったときには、もう下之町の再開発が決まってお
りましたけれども、あそこに酒蔵がありまして、本当に城下町として再生させるということであ
れば、ああいう施設は絶対に残しておかなければならない施設だったと思うのです。残念ながら
そういう方向に、歴史を大いに生かすという方向に進んでこなかったということが、今の状況に
なってきていると私も思います。そういう点では、このまま進むと、えらいことになるのではな
いかという心配もありますし、もう一度沼田市の歴史や文化を、この中心市街地活性化に取り入
れていくという必要もあると思います。そういう点で、倉内だとか、鍛冶町、坊新田、馬喰町、
材木町と、その辺の範囲は、ぜひ活性化の事業を進めるという範囲に入れて展開していただきた
いなと思っております。なかなか難しそうなお話でありますけれども、そういうことを考えなが
らこれからやっていかれるかどうか、この点について、もう一度ご答弁をお願いしたいと思いま
す。
◇市長(星野已喜雄君) 繰り返し申し上げたいと思いますが、一応中心市街地活性化基本計画
では、上之町、中町、下之町という形の中で都市計画マスタープラン、「歩いて暮らせる街づく
り」で、ややそれに異なった形の論評がなされている中で、議員の思いを体して受けとめて答弁
をさせていただくならば、やはり今後歴史ということをどうしても中軸に据えた形の中で、観光
振興も、あるいはまた将来を担う子供たちの教育の中にも、先ほど来お話のとおり、総体的な有
機的な連携みたいなことを考えると、大事になってくることから考えると、鍛冶町、あるいは坊
新田、材木町、さらに馬喰町、上之町、中町、下之町、東倉内、西倉内という、この町名の響き
をやはり大切にした形の中のとらまえ方が大事かなと思っております。
またもう一つ、これは議員は承知されているのではないかと思いますが、本会議場で答弁をして
も、いろいろと分析をされておられますから、よろしいかと思いますが、夜のご商売のお店屋さ
んが、非常に今言った地域に高く集積しているということが、かなりの特徴として分析されてい
たのです。また、いるのです。これはやはり正面から受けとめて、利根郡下の方々の、ある意味
においては、もちろん沼田市の方々も含めて、憩いの場所としての提供になっているということ
は、大事な要素なのではないかと思っているのです。そうすると、そこにやはり市街地の活性化
という観点から、要するに地産地消という先ほどの議員の前段のご質問の中の分野にもかかって
まいりますが、地元の食材を使った形の中でおもてなしをする、そういうことが夜のご商売の方
々にも連続をしてくると、かなり特徴的なものが見出してこれるのかなという受けとめ方もさせ
ていただいております。
いずれにしましても、町割りのこの響きのあるところは、やはり私ども利根沼田の郡市民からす
るとあこがれの地でありますので、そこのところはしっかりと押さえていく必要があるのではな
いかと思っております。
◇19番(井之川博幸君) 市長が今おっしゃった地域も、歴史的にああいうところなのです。
子供のころは「行っちゃいけないよ」なんて言われて怒られた地域だったですけれども、そうい
う歴史的なものがあって、今ああいう夜繁栄しているような地域になっているということですか
ら、これもやっぱり沼田市の歴史とか文化の一面だと思います。
そういう点で、市長がおっしゃったような、明確な答弁をいただけると思いませんけれども、今
の区画整理を広げた形での中心市街地の位置づけをして、計画を全部変えろというわけではない
のです、だから。そこはしようがない。本当は変えてもらいたいのですけれども、それを変えな
くても、やっぱり沼田市の中心市街地を活性化させるには、今まで述べたような方向で進めてい
ただきたいということなので、よろしくお願いしたいと思います。
それと、公共交通、バス路線とかバスターミナルの問題ですけれども、これは具体的検討を行い
たいということなのですけれども、これも何か区画整理が終わってからという話なのです。それ
から、駅と中心市街地の路線、確かに今あるのは承知しているのです。だから、ターミナルを上
に持ってくれば、上町に持ってくれば、駅と上町の間はシャトルバスをやるのが一番いいのでは
ないかということで、もちろん、だから上にターミナルをつくらなければ、今のような形態で間
に合うと思うのです。だけど、駅前にいますと、朝学生さんが電車で来ます。歩いてくる子供た
ちとバスに乗ってくる子供たちと両方いるわけです。駅と、この上町が一体になるということで、
昔は滝坂エレベーターの話もそういうことで出てきたのですけれども、実際には中途半端なとこ
ろからですから、駅から上町まで、中心市街地まで、そういうシャトルバスがあって、上にバス
ターミナルがあるということになれば、中心市街地の活性化に非常に役立つと思います。いつに
なるかわかりませんけれども、きっとそういうふうになるなという感じがいたします。
そういう点で、一つは、公共交通、この辺では電車とバスですけれども、バスの関係は、細かい
ことを言うと所管の関係もありますので、中心市街地の活性化という点から、中心市街地に集約、
集中させて、そういうバスの発着場といいますか、ターミナルといいますか、そういうものをし
っかりと中心市街地に位置づけるということで、まずお考えを、もう一度お聞かせ願いたいと思
います。
◇市長(星野已喜雄君) 公共交通の復権ということは、これもまたサスティナビリティーとい
うのですか、持続可能な社会を構築していくという意味では、大変重要なポイントになってきて
いることは、私もよく承知をしているところでございます。
また、現実に議員がご指摘のとおり、材木町の四つ角に、夕方の4時ごろから6時半ごろまで、
沼田高等学校、沼田女子高等学校、あるいは利根農林高等学校、さらに行き来の中で、利根商業
高等学校の生徒たちが、そこで常に拠点となって、利根沼田の各通学区域に、自分のお住まいに
帰っていく、あるいはそこから来るということをよく承知をしておりました。したがいまして、
今ご提案されていることは、大変的を射たことだなと受けとめている中で、私も実は今回の答弁
をいろいろと内部でつくり上げる中で、換地業務のことが発生してくる形の中で、それが確定し
ないと、なかなか固まり切れないというのが、どうしても市長の立場からも、実はじくじたるも
のがあって、そしてそれが逆に、現在のところを柔軟に、管理している立場から、うまく活用が
できるのかできないのかということについては、検討を加えていく必要があるなと思っていると
ころでございます。仮にそういった柔軟な対応が可能であれば、ダイナミックなものともいかな
くても、今おっしゃるような、この旧材木町四つ角のようなことは、何か見えてくるのかなと素
人ながら受けとめているところでございます。
いずれにいたしましても、権利者の関係であるとか、法制度の関係がありますので、一概に申し
上げられませんけれども、今後いろいろと検討をしていく必要がある事案であると受けとめさせ
ていただいております。
◇19番(井之川博幸君) わかりました。それで、今グリーンベル21の問題もあります。も
し1階がずっと空き店舗になるのであれば、あそこを半分ぐらいぶち抜いて、バスターミナルに
すればどうかなんていうことも思いますし、ここは関越交通がまだ路線を持っておりますけれど
も、そういう財政の面から、NPO法人がバス路線を運営しているなんていうのも、どんどん今
全国でも出ているわけです。そういうことを考えて、いろんなそういうバス業者なども含めて、
将来の沼田市の公共交通、バス路線等をどうするかと。いろいろやられているのはわかるのです
けれども、中心市街地を中心としたものも考えて、そのような方向で大いに検討していく必要が
あるのではないかと思います。ぜひ行っていただきたいということを要望して、一般質問を終え
たいと思います。ありがとうございました。
◇議長(布施辰二郎君) 19番、答弁はいいのですか。
◇19番(井之川博幸君) いいです。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 次に、坂庭直治議員。3番。
〔3番 坂庭直治君登壇〕
◇3番(坂庭直治君) お世話になります。最後の一人となりましたが、一生懸命やりたいと思
いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、通告に従って一般質問をさせていただきます。
今回は、日ごろ市長がよく言われている、市民皆さんの安心・安全について質問させていただき
ます。
職につきながら、日夜住民の生命と財産を守るという使命感を持って、非常備消防団として活動
されている皆さんには、大変なご苦労、厳しいこともあろうかと思います。心より敬意と感謝を
申し上げます。年間を通して、訓練、機械器具・施設の点検、巡回パトロール、地域の予防消防
など多くの業務をしていただいています。特に常備消防から遠い山間部まで安心して暮らすこと
ができています。
ただ、事例ではありますが、放水訓練でポンプに小石が詰まり、使用不能になったことがありま
す。山間地域では、消火作業時、川や用水路を水利として使うことも多くあり、今使っている機
械は少し不安があるように思われます。
今春、利根町に初めて他社製小型ポンプが配備されました。たまたま消火作業に使用した団員の
話によると、給水力、送水力ともに力強く、能力の違いに驚いたと言っていました。当市の備品
の導入判断はどのように決めているのでしょうか、市長の見解をお伺いいたします。
次に、スポーツ振興についてですが、3月に出された沼田市スポーツ振興基本計画、「元気で活
力ある沼田!!」、すばらしい内容であり一部を引用させていただきます。
近年、労働時間の短縮や週5日制等による自由時間の増大、仕事中心から生活重視への意識の変
化などにより、人々は主体的に自由時間を活用し、心身ともに健康で豊かな人生を送りたいとい
う意識が年々高まっています。一方で、科学の進歩、生活スタイルの変化などにより、ストレス
の増大、体力の低下、中でも全国的な子供の体力の低下傾向、さらには地域の連帯感の希薄化な
ど、今日的な社会問題としてある。このような社会情勢の中、スポーツは健康増進や体力向上に
資するだけでなく、生活に潤いを与え、家庭や地域社会のきずなを深め、明るく豊かな生活を営
む上で重要な役割を果たすものであり、市民のだれもが、いつでも、どこでも、いつまでも気軽
にスポーツに親しむことのできる生涯スポーツ社会の実現。さらに、本市の選手が全国大会や国
際大会で活躍することは、市民に夢や希望・勇気を与え、スポーツに親しむ意識の醸成にも大き
く影響します。また、基本目標として、家庭・地域におけるスポーツの推進、競技スポーツの推
進、指導者の養成とスポーツ団体の育成、スポーツ施設の整備・充実とあり、その中にトップレ
ベルの競技大会を見る機会の拡充、実技講習会、既存施設の適切な修繕・整備に努めるとありま
す。
そこで、実現に向けての取り組みをお伺いします。利南運動広場の実行計画はどうなのか、市長
にお伺いします。
次に、教育長には、総合運動公園野球場の安全対策について、今後の整備計画等に対する考え方
をお伺いします。また、最近フットサルの競技人口が増加し、社会体育施設の利用が多くなって
きています。競技の性質上、施設が傷まない利用方法や管理方法など、どのような対応をされて
いるのかお伺いいたします。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの坂庭議員のご質問にお答え申し上げます。
まず、住民の安心安全について、消防団について、設備についてでありますが、現在、本市にお
ける消防団の消防車両保有数は、消防ポンプ自動車10台、小型動力ポンプ積載車31台を配備
し、火災から人命及び財産を守るため、消防施設の整備について年次計画を立て、その強化を図
っているところであります。
消防ポンプ自動車につきましては、消火栓や防火水槽を主に水利とする第一分団に4台と第二分
団から第五分団に各1台、第七分団に2台配備、小型動力ポンプ積載車につきましては、第二分
団から第七分団に配備をしているところであります。
ご質問の小型動力ポンプにつきましては、離れた水利からでもポンプ本体を運搬することにより
取水が可能であるとともに、ホース延長時や山火事など高低差のある場所において、水圧を保つ
ため、中継役として活用することから、十分な性能を有することが必要であり、防火対象物に対
する動力消防ポンプの基準である出力60馬力以上、吸水口75ミリメートル、放水口65ミリ
メートルのものを基本に仕様書を作成し、発注、購入をしております。
消防ポンプ自動車及び小型動力ポンプ積載車の更新につきましては、年次計画により実施をして
おりますが、今後も車両の走行距離、ポンプの性能状況等も勘案しながら、消防力の向上に向け、
整備を図ってまいりたいと考えております。
次に、スポ−ツ振興について、施設について、整備計画についてでありますが、本市では昨年度
策定いたしました、沼田市スポ−ツ振興基本計画において、近年の労働環境や社会情勢の変化に
対応し、いつでもどこでも気軽にスポ−ツに親しむことのできる生涯スポ−ツ社会の実現に向け、
長期的視野に立ち、幅広い観点から本市のスポ−ツ振興を総合的かつ計画的に推進することとし
ているところであります。
この中で、スポーツ施設につきましては、市民のニーズに的確に対応できるよう、既存施設の有
効活用を基本に、施設の整備・充実に努めていきたいと考えております。
(仮称)利南運動広場の整備計画につきましては、野球場、テニスコ−トその他附帯設備を整備
する計画でありますが、現在の厳しい財政状況の中で事業実施に着手できない現状にあります。
今後につきましては、第五次総合計画において整備実施ができるよう努力してまいりたいと考え
ております。
以上申し上げまして、坂庭議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、総合運動公園野
球場の外野壁等の安全対策等につきましては、教育長から答弁を申し上げますので、よろしくお
願いを申し上げます。
◇議長(布施辰二郎君) 教育長。
〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 坂庭議員のご質問にお答え申し上げます。
スポ−ツ振興について、施設について、整備計画についてでありますが、議員ご指摘の総合運動
公園野球場の外野壁等の安全対策につきましては、スポーツを楽しむ上で安全・安心は極めて重
要なことと考えておりますが、現在の財政状況や他の事業との調整をする必要がありますので、
今後関係課と協議しながら検討してまいりたいと考えております。
また、フットサルの社会体育施設の利用増加に伴う管理方法などの対応につきましては、現在、
屋内施設では市民体育館、旧利南中体育館及び利根農業者トレーニングセンターにおいて、その
利用を許可しておりますが、野球やサッカーなどと同様、練習内容によっては危険性を伴う場合
や施設設備の破損等の原因になることが予測されるため、利用に当たっては、特に使用上の注意
事項を厳守するよう、適切な利用方法の徹底を図っているところであります。
今後も、市民の皆さんに既存の施設を有効に、また長く活用していただけるよう、ご理解いただ
きながら、適切な管理に努めてまいりたいと考えております。
以上申し上げまして、坂庭議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇3番(坂庭直治君) ありがとうございました。それでは、お答えをいただきましたので、再
質問をさせていただきます。
まず最初に、消防の小型ポンプについてなのですが、本市の小型ポンプを見ると、今春利根町に
入った小型移動のポンプ以外はA社であるかと思いますが、なぜ1社なのかお伺いしたいと思い
ます。
◇市長(星野已喜雄君) これは、ご案内のとおり、それぞれの手続に基づいてお世話になって
おります。一応そういったメーカーの関係があってのことで、常にいわゆる一般的な常識から考
えると、安い方がいいというような形の中で、結局対応をしてきている経過がございます。
今回、議員がご指摘されているところの業者は、私の承知しているところでは、今回そういった
対応で穴原地区ですか、お世話になっているかと思いますが、一応きちんとした対応の中でお世
話になっているという経過がございます。
大変失礼しました。今回のこの穴原の関係は、消防協会からの寄贈のものであります。ですから、
一般的なところのやりとりではなかったという経過があります。
◇3番(坂庭直治君) それでは、確かに大切な税金を使うことですから、少しでも安く導入す
るのは当然のことと思いますが、消火時、また少しでも速く、確実に水を出すことも大切なこと
だと思うのです。
ここでメーカーを比べるとまずいのでしょうが、B社の器具で同じ能力の仕事をさせたときに、
大体ホースが1本20メートルぐらいだと思うのですが、正確にストップウオッチで図ったわけ
ではないのですが、感覚的に20メートル1本1秒違うと。速く出ると。送る力も全然違う、速
いのだそうです。例えば、余り数字を出していいのかな。消防の訓練のときなんかだと、訓練時
はポンプは4キロ以上上げてはならないという規定があるかと思うのです。A社のエンジンです
と、一度エンジンをかけて真空をかける。そこで、真空をして、そのままエンジンをふかし上げ
ておかないと、今度は戻したら落水してしまう。ただ、B社のエンジンは、一度エンジンをかけ
て真空になってしまったら、そのままにしても落水しない。なおかつ、送る力が1秒速い、1本
につき。3本つなぐわけですから、3秒違うのですね。なおかつ、最後のところで少し戻してや
らないと、先が振られるわけですから、その辺について本当にお願いしたいのですが。
なお、B社のエンジンは、日本のメーカーの中でも50%を持っていると。ということは、ナン
バーワンメーカーだと思うのですが、その辺についてはどうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) こういった小型動力ポンプ等の本市の導入については、一応基本的な
入札に基づいてお世話になっている経過があって、それはやはり入札の中で展開をしていくと、
どうしても落札の関係から低い方に落ちていっているということになろうかと思います。
ただ、議員がいろいろとメーカーの特徴的なことを今ご指摘されているのだと思います。これら
につきましては、実際問題、今までの経過があるようでございますので、いろいろとまた勉強さ
せていただいて、そしてそういった特徴をどう対応していったらいいかということについては研
究をさせていただければと考えております。
◇3番(坂庭直治君) ありがとうございました。
それでは、近隣の町村のことなのですが、放水訓練を一斉に全部持ち寄ってして、能力で決めて
いるというところもあるように聞いています。この辺のことについてお伺いしたいのと、やっぱ
り思いとしては、私も消防団員をお世話になったわけなのですが、この機械を初めて見たのはも
う20年ぐらい前だと思うのですが、そのときにも今現在のA社とこの私が言っているB社は、
能力的に半分以下の、例えばA社のエンジンだと、真空かけるのに、あの当時は10秒ぐらいか
かったのです。このB社のエンジン、初めて出会ったときに、もう半分以下の3秒ぐらいで真空
かかってしまうのですね。これはもうやっていて勝てないなと思いましたね。
なおかつ、今回現場で使ってみて、またぐあいもいいと。ならば、ただ問題は、ネックは多分値
段が大分違うように、そこも承知はしております。としたら、これを購入ですか、何といいます
か、1分団に1台ぐらい何とか購入をしてくれというのが団員の願いでもあります。また、それ
をかなえてやったら、団員の方もさらに元気が出て、いろんなことに取り組めるのだと思うし、
またそれを取り組むことによって、住民の安心・安全もさらにふえるのではないかと思うので、
1台、例えば車ごと買ったら1,000万円ぐらいする機械で、何十万ぐらいの差だったら、そ
の辺は何とか知恵がないのか、その辺についてよろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 一応入札の関係に基づいて対応を図っているということはご理解を賜
りたいと思います。
しかしながら、ご案内のとおり、今非常に消防のポンプ操法の競技大会等で、かなり利根沼田の
代表が群馬県の代表になったり、あるいはまた全国でも優秀な成績をおさめたりしているという
経過を私はよく承知をしておりますし、消防団の持っている指揮の高揚は、やはり地域の活力の
大きな源でもあろうかと思っております。したがいまして、消防団員の方々が元気が出るような、
そういう対応は必要かと思っております。
ただ、これはご理解いただきたいと思いますのは、根底に入札制度があるということをとらまえ
て、対応を図っていくということが大事かなと思います。そういった中で、議員がご発言された
ことについては真摯に受けとめて、今後そういった特徴的なところの対応が可能かどうかという
ことについて検討をさせていただきたいと存じますので、よろしくお願いしたいと思います。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午後4時02分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後4時09分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇3番(坂庭直治君) ありがとうございます。
それでは、大変答えにくい場面なのだと思いますので、ただこのメーカーが長いことトップメー
カーを務めているということには、必ず何かわけがあるのだと思います。また、やっぱりお金よ
り生命・財産、どっちをはかりにかけるかといったら、答えは見えるのだと思います。入札でし
か買えないのだったら、もしかしたら違う方法で買ったら、例えば消防団に補助金なんて言って
しまうとまずいのかな。のような制度を使えば、入札でなく買えるのかなと思いますので、ここ
はお答えは結構ですので、ぜひ前向きな考えをしていただきたくお願いをして、次のスポーツ振
興の方に入らせていただきます。
それでは、トップレベルの競技を見る機会の拡充、これは大変すばらしいことだと思います。た
だ、今の運動場のところの野球場では、軟式の野球大会は開かれておりますが、高校野球ですら
試合は練習試合しか行われておりません。というのも、やはりその中でもけが人が出たというよ
うな話もあります。当然ですが、レベルが上がるほどスピードは増し、パワーは強く、動く範囲
も当然広くなります。スピードとパワーがあれば、打球は高く上がります。当然守備範囲も広く、
打球を追う時間も長くなりますから、フェンスに激突したり、側溝のところで足を滑らせたりと
いうようなことも考えられるかと思います。
今現在、大きなけが人が出たというような話は聞いてはおりませんが、もしあったときは、あそ
このところでかなり大きな金額を使うのだと思いますが、それ以上のお金が沼田市の管理責任と
して発生していくのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。これは教育長にお伺いいた
します。
◇教育長(津久井 勲君) 最初に、トップレベルの選手を見る、または指導を受ける機会とい
うのは、そういう競技場での試合そのものもありますけれども、ほかの、例えばこの間民間の団
体が呼んでいただいた、沼中における柔道の元有名な選手の講習会とか、または野球の前の西武
の元選手の少年野球の講習会とか、そういうものも含められております。
また、議員ご指摘の、総合運動場の野球場におけるトップレベルということになると、確かにお
っしゃるとおりであります。現状の中ででき得る安全対策をとって、今使用していただいている
ということであります。現実に今高校野球、本格的に例えば夏の県予選、高校野球の県予選なん
ていう、特に準決勝だ、決勝だなんていうチームにできるかどうかということになれば、これは
極めて疑問ですし、果たして逆にあそこにあったとしも、夏の大会を持ってくるかというと、や
はり今スタジアム、この間も改修を入れたようですから、県の上毛新聞敷島球場とか、高崎市城
南野球場とか、いろいろありますので。ただ、何かの機会に、そういうかなりレベルの高い、野
球であれば、硬式のレベルの高い試合ということになりますと、今の野球場では不可能というこ
とであります。
この間、高校野球の練習試合を見させてもらいましたけれども、いろいろ気をつけてやってくれ
ているようで、打球なんかは飛び出すことがあるようですけれども、特にけがをしたということ
は聞いておりません。
最近の特別な手だてということになりますと、何年か前にけががあったということで、その際は
外野の芝がフェンスまで植えてあったわけですけれども、2メートルぐらい切ったわけですけれ
ども、さらにそれに3メートル足して、この間、ちょっと歩測ですので正確ではありませんけれ
ども、5メートル弱の切り込みを入れて、安全対策ということでやらせてもらっているというこ
とでございます。
なお、最初にご答弁申し上げましたとおり、財政的な部分とか、また利南運動広場の問題等もあ
りますから、いろいろな兼ね合いの中で、可能であれば、他の若干のお金を使っての対応という
のも、当然今後検討していかなければならないと、そんなふうには考えております。
◇3番(坂庭直治君) ありがとうございました。
確かに今の市営球場で公式戦を、硬球野球における公式戦を開催するというのは、私が思うにも
無理な話で、せめて3塁側の排水路のところの1溝と、防護ネットといいますか、今防護ラバー
みたいなのがフェンスにかけるのがあるのですが、それをせめてつけていただき、観客席はなく
てもいいですから、せめて今群馬で頑張っている、もうマジックが5ぐらいになったのですか、
ダイヤモンドペガサスが、群馬の今野球では誇りだと思います。あと、富士重工さんも大変頑張
っているわけで、せめてこういうチームの練習試合でもいいですから、あそこで、地元の人たち
に見る機会をつくっていただければ本当にありがたいと思うのですが、これはいかがいたしまし
ょう。予算も絡むことですので、教育長でよろしいでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) お金の出の方はご案内のとおり、市長または市長部局でありますけ
れども、基本的な考え方ということになれば、当然それはお金がかかることでありますけれども、
ペガサスにしてもプロですよね。大げさに言えば、その時間、またはその年齢、命をかけてやっ
ているわけですから、そういうチームが今若干の手直しをしたぐらいでは多分来てくれないと思
います。ですから、先ほど申し上げたとおり、あれをいわゆるそういう公式、または練習試合を
含めたとしても、富士重工は今はもう全国トップ幾つというぐらいのハイレベルなところであり
ますから、議員が想定していらっしゃるような試合は、かなり莫大な金をやらないと、試合には
来てくれない。または、呼ぶ方が失礼だというレベルになると思います。
ですから、少なくとも今の軟式や実軟のAクラス、これはかなりハイレベルですけれども、高校
の練習試合でも完全に安全とは言えませんから、硬式はご案内のとおり反発力も全然違いますし、
ですからそういう意味において、できるだけ安全な施設にということであって、ちょっとけたの
違う何千万円とか、レベルにならないと、私は計算したわけではないですけれども、従前、別な
ちょっと手だてをやろうというときに内輪で計算したこともあるわけですけれども、今のような
チームを呼んでということになると、何千万円だか億だかというレベルになるかなと思っており
ますので、それはここ何年かという中では、ちょっと無理な話かなと思っております。以上です。
◇3番(坂庭直治君) それでは、市長にお伺いします。
あそこの球場に、例えば外野フェンス沿いにずっと安全な防護ラバーというのがあるのですが、
あとフェンスのところと回していただいて、私の聞いたところによると5,000万円ぐらいの
お金がかかるのではないかと聞いております。私がさらにしつこくあちこち聞いたのですが、残
念ながら補助金制度はございません。そこで、市長の判断で、あの球場を硬式の野球ができるよ
うな設備にしていただけるかどうか、お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 冒頭の質問で、総合運動公園野球場の外壁等の安全対策については、
教育長から答弁をいたさせますのでということで申し上げているので、私の方から申し上げると
いうことになりますといろいろありますが、教育長の方から、先ほど予算の関係等は行政部局か
らというお話がございましたので、そういった連関の中で受けとめさせていただく形の中から述
べさせていただきますと、やはり何らかの方策を講じていかなければならないということは、一
昨年から検討に入っているところでございます。たしか一昨年だと思います。したがいまして、
いろいろと内部の予算の措置ができれば、そういった安全対策を講じていくという考え方は、受
けとめているところでございます。
◇3番(坂庭直治君) ありがとうございました。ぜひとも実現をしていただければ、利根沼田
の高校が甲子園に一歩近づき、また甲子園に出る学校が出てくるかもしれないし、さらにそこを
見て育つ少年野球の子供たちにも影響があり、将来プロ、トップアマで活躍してくれるような選
手が出てくれば、市民の元気、関係方々の喜びは大きいのだと思います。ぜひともよろしくお願
いいたします。
それでは、フットサルについての方に移らせていただきます。
最近フットサルの競技人口がかなりふえてきているのですけれども、大変対応が難しいのは承知
しております。私も農業者トレーニングセンターを一時管理した者として、やはりあそこでボー
ルを使った練習が少し入るだけでも床がかなり傷み、スパイクがかたいですから、あれはかなり
傷んでしまうのですね。ただ、やっぱり基本的な考え方として、いつでも、だれでも、どこでも、
いつまでもとあるのですから、制限するだけではふえてくるスポーツに対して失礼かなと。だっ
たら、野外でもいいですから、ボールをけるような練習をできるような、施設とは言わないです
けれども、場所をつくっていただくような考えはどうでしょうか。お伺いいたします。
◇教育長(津久井 勲君) 将来的にはそういうことが最も望ましいと思いますけれども、現在
のスタンスとしては、フットサルに限らず、現有施設の有効活用という視点で進めておりますの
で、またそうせざるを得ない部分もありますし、それからせっかくの施設を遊ばせておくという
のももったいない話ですから、野外でのフットサルということになると、これは学校の校庭の開
放もされていますし、いろいろなチャンスはあると思います。フットサル専用ということになる
と、また困難な部分もありますし、それから例えば中学校の校庭がなぜ使用頻度が高いかとなる
と、結構多目的といいますか、スポーツの他種目に対応できるというような逆に利点もあります
ので、当分の間そういうことでやっていただくと同時に、体育館についても、農業者センターに
ついても、他の体育館についても、例えば野球の練習なんかも入っているわけですけれども、も
ともとは野球の練習は想定していないわけですよね。例えば中学校の体育館なんかはですね。例
えば施設的にはっきりしているのは、農業者もそうですけれども、バトミントンのポールが立て
られるようなねじこみ式のあれがあったり、またはバスケットのがあったり、いい体育館になる
とテニスの埋め込み型のあれがあったりしておりますけれども、そういうスポーツが中に入って
練習したいということになりますと、もともとそういうことに対応してつくってあれば別ですし、
それからつくっていなくても、対応できるスポーツなら、いつでもぽんと入って使ってもらえば
いいわけですけれども、そういう部分でまた若干のいろいろな必要性が出てくるということであ
ります。
それから、この間テニスの大会に招かれて行きましたら、革靴やなんかで簡単に入ると、私はし
かられませんでしたけれども、「こっちの方でこういうコートは大事なんだよね。普通の靴で入
ると大変なんだよ」なんていう話がありましたけれども、そうすると体育館内の靴はどうするの
かと。野球だから、あの金具のついたスパイクでやるのか、テニスだからこうなのか、またはフ
ットサルだからびょうのついているというか、スパイクでやるのかということがありますから、
当然それは現在の施設で対応できる中で、例えば本来の試合や練習だったら、こういう靴を履く
けれども、体育館の場合はこうだということで判断してもらっている、または指導させてもらっ
ているわけです。
ですから、若干の困難とか我慢をしていただく中で、現在の施設が長く、そしてみんなに有効活
用してもらえるような方向、それから野外であれば、今の学校の校庭のみならず、専用というの
はなかなか難しいですので、考えないわけではありませんけれども、そちらも検討しながらも、
現在は既存のそういう施設を有効に使っていただくということでご理解いただければありがたい
と思っております。
◇3番(坂庭直治君) ありがとうございました。
当然フットサルの専用の練習場をつくれとか、そういう話ではもともと私もないわけで、例えば
余りお金を使わなくても、前回同僚議員の方も質疑したかと思います。サッカーの方も大勢いる
わけでして、みんなで使えるような場所が何か下の方にあるように思いますので、そこをみんな
で片づけて、移動式のネットで仕切ったら、では何曜日はフットサルの人が使えるよ、何曜日は
サッカーの人が使えるよというようなことも可能だと思うのです。それも、そんな立派なネット
でなくてもいいのです。昔、私たちも自分でつくったこともありますが、自分でつくれば、そん
なものは幾らもかからなくてできるものでありますから、ぜひああいうことに熱意のある人とい
うのは、必ずできる人が寄ってくると思いますので、チームの人間に呼びかけて、手づくりの練
習場などというのも一考だと思うのです。
その辺はよくお願いして、もう一つ、最初の通告にないのですが、下の市営運動場の競技場の方
についてなのですけれども、せめて100メートルと、本当は走り幅跳びのところをタータンに
お願いしたいなと思っていたのです。何人か相談しましたところ、100メートルをやるのなら、
400メートルのトラックを全部やらないとだめだと。これはとても大変なお金になってしまっ
て、お話にならないと。で、そこはあきらめました。今の設備も大変すばらしいのだということ
を聞きました。そこでお願いなのですが、せめて走り幅跳びの助走路だったら、タータンにして
も、余り大きなお金を使わないで済むのだと思うし、あと立派な競技場が改装するときに、ター
タンの中古が出ると。せめてタータンを敷いてもらったら、あそこで練習する人たちが大変喜ぶ
のではないかと思うのです。
といいますのも、私もやっぱりこれ子供たちとか、選手を見たときに、沼田のせっかく代表にな
って、各地域の代表が県の大会に行く。県の大会に行くと、あそこはタータンなんですね。それ
でなくても、県大会に行くだけでテンションは上がっているし、なおかつタータンにやられてし
まって、全員フライングしてしまうのですね。記録を残さずに戻ってくるような場面をよく見る
のです。そうしたときにかわいそうなので、ぜひともタータンで練習できる場所が沼田に1カ所
ぐらいあってもいいのかなと思いますので、その辺の古いものでもいいですから、それを使うこ
とは可能かどうか、その辺を調べてみていただくようなわけにはいかないでしょうか。よろしく
お願いします。
◇教育長(津久井 勲君) 前段の2点ですね、アイデアといろいろ細かな方法等もご提言、ご
指導いただきました。なかなかこれはいいなと。前段は、何も行政や専門家が、例えば建設業者
とかでなくても、自分たちでやれるのだよと。もともと運動広場なんていうのは、そういうこと
ですよね。神社の境内とか、そういうことですから、また遊んでいる、畑や田んぼに飛び込んで、
子供たちが遊んで、冬場は運動場になったということでありますから、そこら辺の発想から、や
り方によってはいろいろ工夫すればできるのだというような助言をいただきましたので、これま
た大事にいただいて、内部でいろいろこのことも含めて、他のことについても折があったらそう
いう考え方を少し導入して検討してみたいと思っております。
それから、タータンの方、中古のタータンなんてことがあります。これもアイデアとして、ちょ
っと私はそこに全く発想がなかったわけで、これはおもしろいなと思いましたので、勉強させて
もらって、私も三流選手で陸上競技をちょっとやったことがありますので、仲間や、今陸上協会
の先輩やメンバー等のアドバイスもいただきながら、ちょっと勉強させてもらいたいなと。おも
しいろ案だなということで、きょうは感想だけで恐縮ですけれども、答弁にかえさせていただき
ます。
◇3番(坂庭直治君) 大変ありがとうございました。大変厳しい財政ではあるのだと思います。
しかし、やっぱり住民関係、皆さん、またここに向かって日々努力している選手の人々の安心・
安全、元気のためにもぜひともお願いし、これで私の一般質問は終わりにしたいと思います。ぜ
ひとも市長には、最初の件は大変難しい部分にも当たるかと思いますが、お答えは結構ですので、
ご検討いただければ、きょうの質問、幸いに思いますので、ぜひよろしくお願いします。ありが
とうございました。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    第2 延  会
◇議長(布施辰二郎君) お諮りいたします。
本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。
これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(布施辰二郎君) ご異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決し
ました。
本日はこれにて延会いたします。
次の会議は、4日午前10時に開きますからご参集願います。
本日は大変ご苦労さまでございました。
    午後4時32分延会
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