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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成22年第2回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第3号

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平成22年第2回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第3号
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議事日程 第3号
平成22年 6月 4日(金曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
       ―――――――――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 散  会
       ―――――――――――――――――――――――――――――
出席議員(26人)
       1番  真下 恭嗣君      2番  田村喜久子君
       3番  坂庭 直治君      4番  石井 紘一君
       5番  鈴木 圭子君      6番  金子 一弥君
       7番  小野 要二君      8番  星野 初男君
       9番  高柳 勝巳君     10番  布施辰二郎君
      11番  片野 彦一君     12番  宇敷 和也君
      13番  相田 昌夫君     14番  久保 健二君
      15番  星野  稔君     16番  大島 崇行君
      17番  山ア 義朗君     18番  大竹 政雄君
      19番  井之川博幸君     20番  大東 宣之君
      21番  橋 襄典君     22番  石田 宇平君
      23番  星川嘉一郎君     24番  牧野 保好君
      25番  星野佐善太君     27番  金井 康夫君
欠席議員(1人)
      26番  井田 孝一君
       ―――――――――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
  市  長      星野已喜雄君   副 市 長       林  義夫君
  白沢町振興局長   根岸 恒雄君   利根町振興局長    郷原 重雄君
  総務部長      町田 哲男君   民生部長       田辺 昇利君
  経済部長      飯田 敏夫君   建設部長       須藤 一夫君
  街なか対策部長   生方 秀二君   白沢町振興局次長   木暮  茂君
  利根町振興局次長  山口 芳久君   総務課長       栃原 豊彦君
  会計管理者兼会計局長森下喜久夫君   教 育 長       津久井 勲君
  教育部長      水田  修君   庶務課長       金子  朗君
  監査委員事務局長  茂木 一夫君
       ―――――――――――――――――――――――――――――
議会事務局出席者
  事務局長      小林有一郎    次長兼庶務係長    諸田  裕
  議事係長      加藤 英臣    主  査       安原 和宏
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    午前10時開議
◇議長(布施辰二郎君) これより本日の会議を開きます。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    第1 一般質問
◇議長(布施辰二郎君) 日程第1、一般質問を行います。
3日に引き続き、順次質問を許可いたします。
最初に、大東宣之議員。20番。
〔20番 大東宣之君登壇〕
◇20番(大東宣之君) おはようございます。通告に従い、一般質問を行います。
今回私は、これからの市政運営について、国民健康保険について、グリーンベル21について、
住宅リフォーム助成について、質問いたします。
まず初めに、市政運営についてより質問します。
市長は、4月の市長選挙を無投票で3選を果たし、今議会の冒頭で所信を表明し、これからの市
政運営について、その方向についての一端を披瀝されました。市長は今度の選挙で、これからの
市政運営について、行政改革と分権型の地域づくり、交流事業の推進と環境の情報発信、歴史・
文化を生かした生涯学習の推進、協働型福祉の推進、地域産業の振興、街なか再生事業の推進な
ど六つの施策を示されました。
しかし、これだけでは、財政の健全化や高齢化社会への対応、農業や商業、観光業などの産業の
活性化に何をするのかなど、具体的な取り組み、何をするのかはわかりづらいものと言わざるを
得ません。市長が今回の選挙で掲げられた六つの施策は、これまで2期8年、市政を担ってきた
市長として、これからの市政運営の方向を示すとともに、現在沼田市が直面している課題をとら
え、それを解決させるためのものであると考えられたのではないかと思います。これからの市政
運営の課題について、どのように考えているのか。そして、それらの課題についてどのように対
応するのかお伺いいたします。
小泉政権が進めた構造改革路線は、国民と地方に貧困と格差を広げ、国民から安心と希望を奪い
取るとともに、経済の停滞を招き、さらに国民や地方に苦しみと負担だけを押しつける政策がと
られてきました。その後、政権を担ったリーダーたちも、こうした政策を転換させることなく、
さらに傷口を広げるような政策をとり続けるだけで、だれも国民の苦しみを取り除こうとはして
きませんでした。こうしたことが自民・公明政権の終えんを招き、政権を交代させる結果となり
ました。
しかし、国民の期待を担って誕生した鳩山政権も、次から次へと選挙のときの国民への約束をほ
ごにし、沖縄県の普天間基地問題での迷走ぶりや、政治と金の問題で支持率が一気に下がり、鳩
山首相が辞任することとなり、政局は混乱を深めるばかりです。
こうした政府や政権党のだらしなさが、市政運営を担う市長にとっても、大変な苦労をもたらし
ているのではないかと思います。さまざまな課題を抱え、先行き不透明な政局の中で市政運営を
することは、多大な困難を伴うものと思いますが、これからの4年間でどのようなまちづくりを
進めるのかお伺いいたします。
続いて、国民健康保険について質問します。
国民健康保険は構造的に厳しい財政状況に置かれていますが、国はこうした状況を抜本的に改善
しようとせず、国民が病気になっても安心して医療を受けられないようにする医療費抑制と地方
へのペナルティーを科すことを強化し、国民や地方へ痛みと負担を押しつけるだけで、何ら問題
を解決させることはやっていません。
さらに民主党政権は、選挙で公約した後期高齢者医療制度の廃止を先送りするばかりか、65歳
以上を別建ての医療保険制度に加入させるような案まで検討するなど、高齢者を邪魔者扱いし、
うば捨て山へ送る年齢をさらに引き下げようとしています。今、政府がやらなくてはならないこ
とは、だれもが安心して医療を受けられる体制と制度の確立であり、国民健康保険制度について
は抜本的に財政支援を強化し、安定的な運営が行えるようにすることこそ必要です。
こうした中、今議会において、国民健康保険税の税率を引き上げる条例改正案が提案されました。
今回の税率引き上げは、総額で1億円の引き上げとなりますが、市民生活が苦しくなる中での税
率引き上げは、さらに滞納者をふやすおそれもあり、安定した財政を確立することにはならない
ことも予想されます。足らなくなれば、加入者に負担していただくというやり方は限界にきてお
り、改めるべきです。
国民健康保険の安定的運営には、病気にならない予防活動や検診の充実・強化、安定的運営のた
めの財政見通しと計画を立てる必要がありますが、国民健康保険の財政状況と今後の財政推計を
どのように立てているのか、市民負担についてどのように考え、一般会計からの繰り入れについ
てどのように検討されてきたのかお伺いいたします。
続いて、グリーンベル21について質問します。
沼田都市開発株式会社の経営に関する評価・検討報告書が経営検討委員会から提出され、厳しい
指摘がされていました。沼田都市開発株式会社の経営状況は厳しいものがあり、この再建とこれ
からのグリーンベル21の活性化は一体的に対応していく必要があるのではないでしょうか。
5月28日でグリーンベル21からAコープが撤退し、一気に空床がふえ、ビルの存続にとって
さらに厳しい局面に立たされてしまいました。郊外への大型店進出や市民生活の状況、地域経済
が疲弊している中、消費・購買力が飛躍的に伸びることは考えにくい状況にあり、グリーンベル
21にとっては厳しい状況にあると言えます。沼田都市開発株式会社の経営に関する評価・検討
報告書を受け、沼田都市開発株式会社の再建と、Aコープ撤退後のグリーンベル21への対応は
早急に進めなくてはならないと考えますが、沼田都市開発株式会社の経営に関する評価・検討報
告書に対する見解と、今後どのような対応を進めるのかお伺いいたします。
グリーンベル21からAコープが撤退したことによって、1階も個店が幾つかあるものの、大部
分が空床となってしまい、建物全体の空床率も一気に上がってしまいましたが、グリーンベル2
1の状況と今後どのような対応を進めるのかお伺いいたします。
続いて、住宅リフォームについて質問します。
全国的には耐震や介護を理由として、住宅をリフォームする人がふえてきていると言われていま
す。沼田市でも住宅の耐震診断もスタートし、それへの具体的対応が必要であり、市民生活の安
心・安全を考えるなら、耐震診断だけで終わらすわけにはいきません。また、高齢化が進む中、
施設入居がままならない状況にあることから、在宅での介護がさらにふえる傾向にあります。こ
うした耐震や介護の状況などを考えると、沼田市においても住宅リフォームに対する要望は少な
くないと思われます。
沼田市では、住宅建築に携わる人が多いと言われ、住宅リフォームは、不況の中で厳しい状況に
さらされている人たちに仕事をふやすきっかけになることが期待され、さらに住宅のリフォーム
は波及効果も大きいと言われ、地域経済の活性化につながることも考えられます。私は、以前も
このことについて一般質問を行ってきましたが、住宅リフォーム助成についてどのような検討が
されてきたのかお伺いいたします。
財政が厳しいということから、新たな助成については慎重な態度をとるのではないかと思います
が、住宅リフォーム助成については、受ける方も業者にとってもおおむね好評とお聞きしていま
すが、今後の対応についてどのように進めるのかお伺いいたします。
以上4点が私の質問です。ご答弁をお願いいたします。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員のご質問にお答え申し上げます。
まず、これからの市政運営について、市政運営について、これからの市政運営の課題についてど
のように考えているのかについてでありますが、本市の財政状況は、地域経済動向を反映して、
歳入の根幹をなす市税の伸びが期待できず、多くを依存財源に頼る財政構造にあり、多様化、高
度化する市民ニーズ、少子高齢化への対応、社会保障関係経費など、増加する行政需要を支える
ため、財政運営の健全化を図っていくことにあわせ、地域の活性化に向けた施策の推進の両立が
大きな課題であると考えております。
次に、それらの課題についてどのように対応するのかについてでありますが、財政の健全化につ
きましては、沼田市行政改革推進本部のもと、引き続き事務事業の見直しを進め、行政運営経費
のさらなる削減を行うなど全庁を挙げて取り組むとともに、今次の行政課題を真摯にとらまえて、
市民生活の向上と明るく元気なまちづくりの実現に向け、どの施策に重点を置いて取り組むべき
かという視点に立ち、選択と集中による事業実施をしてまいりたいと考えております。
次に、これからの4年間でどのようなまちづくりを進めるのかについてでありますが、さきの議
員にもお答えを申し上げましたとおり、今目まぐるしく変化をする時代の中にあって、足元をし
っかりと見つめ、真に必要な市民サービスを安定的に提供するため、行財政改革に取り組みなが
ら、財政の健全化を図るとともに、本市の持つ歴史、伝統文化を再認識し、さらに大自然の魅力
ある特性を生かした施策を推進し、明るく元気なまちづくりを進めていきたいと考えております。
次に、国民健康保険について、今後の対応について、国民健康保険の財政状況と今後の財政推計
をどのように立てているのかについてでありますが、まず国民健康保険の財政状況でありますが、
加入者の高齢化や昨今の経済情勢、医療費の増加などにより、平成20年度に2億5,900万
円、平成21年度には1億円の基金を取り崩し、収支の均衡を図ってきたところでありまして、
非常に厳しい財政状況にあると考えております。
次に、今後の財政推計をどのように立てているのかについてでありますが、国では平成20年度
に創設された後期高齢者医療制度を初め、現在も制度改正のためさまざまな検討がなされ、先行
き不透明な部分があり、中・長期的な推計はなかなか難しい状況にありますので、引き続きこれ
ら国の動向を注視しながら、短期推計をもとに対応を図ってまいりたいと考えております。
次に、市民負担についてどのように考え、一般会計からの繰り入れについてどのように検討され
てきたのかについてでありますが、市民負担につきましては、景気が低迷する中でありますので、
できるだけ負担をおかけしないように運営をしたいと考えておりますが、国保会計におきまして
は、国庫補助金等を差し引いた部分について、税で賄う制度になっておりますのでご理解を賜り
たいと思います。
また、一般会計からの繰り入れにつきましては、各市町村で運営方法に違いがありますが、市に
おきましては、これまで繰り入れをしないで運営してまいりましたので、国民健康保険は相互扶
助の精神により成り立っている医療保険制度であるということを市民の皆様方にご理解いただき
ながら、引き続き繰り入れは行わずに運営をしてまいりたいと考えております。
次に、グリーンベル21について、状況と今後の対応について、「沼田都市開発株式会社の経営
に関する評価・検討報告書」に対する見解と今後どのような対応を進めるのかについてでありま
すが、さきの議員のご質問にもお答えを申し上げましたとおり、この評価・検討報告書は、外部
専門家4名からなる沼田都市開発株式会社経営検討委員会による経営状況の分析評価と抜本的な
経営改革策が提示されたものであり、市の最高審議機関である庁議により、これをもって市の方
針とすることを決定したものであります。評価・検討報告書にも述べられているとおり、会社が
独立した事業主体として、みずからの責任において事業を遂行すべきであることは論をまちませ
ん。賃料の逆ざやや未収入金等の債権の回収は、会社経営の根幹にかかわるものであり、報告書
に示された経営改善策に取り組むよう、沼田都市開発株式会社に対して要請をしたところであり
ます。
次に、グリーンベル21の状況と今後どのような対応を進めるのかについてでありますが、沼田
サティ撤退後の有力テナントとして誘致し、平成14年11月のオープンから7年と7カ月にわ
たって営業を続けてきたAコープが先月28日をもって閉店したことにより、1階フロアに大き
な空洞が発生し、ビル全体として集客力の落ち込み、さらには個々のテナントの経営状況の悪化
が懸念されております。市では、昨年度から空き床を利用した各種講演会などの事業を実施して
まいりましたが、今後の動向を見定めながら、必要な支援に努めてまいりたいと考えております。
次に、住宅リフォーム助成について、これまでの検討と今後の対応について、住宅リフォームに
ついてどのような検討がなされてきたのかについてでありますが、住宅の適切な管理やリフォー
ムを促進することによって、現在ある住まいをより長く有効に活用していくことは、消費型社会
から循環型社会へと移行し、環境への負荷を低減するという点からも重要であると考えていると
ころであります。
住まいというものは、結婚や出産、子供の成長など家族の変化に合わせて、その時々に形を変え
ていくものであり、こうした中にあって、年老いて、あるいは病を得て介護が必要になったり、
手すりや段差の解消を必要とする場合も出てまいりますので、本市におきましては、介護保険に
よる住宅改修費の支給、重度身体障害者世帯の住宅改造への助成などにより対応してまいったと
ころでございます。また、耐震改修の面から、県内他市と同様に木造住宅耐震診断者派遣事業を
開始したところでありますが、一部には精密診断、あるいは耐震改修工事への補助なども始めら
れておりますので、こうした状況も注視してまいりたいと考えております。
次に、今後の対応についてどのように進めるのかについてでありますが、先ほど述べさせていた
だきました各種事業を充実させていくことが重要であると考えておりますが、現下の大変厳しい
財政状況の中では思うに任せないというのが実情であります。しかしながら、こうした事業に地
元の工務店あるいは大工さんといった中小の事業者の方々が参画いただくことによって、リフォ
ーム工事を依頼する側の安心感を生み、受注者側の技術の向上にもつながること、さらには地域
内での経済循環といった副次的な効果も期待されておりますので、今後とも県内各市の状況等を
確認しながら研究をしてまいりたいと考えております。
以上申し上げまして、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇20番(大東宣之君) ご答弁をいただきましたので、引き続き何点かにわたって質問をさせ
ていただきたいと思います。
まず初めに、これからの市政運営についてからお聞かせいただきたいと思います。
ただいま市長からご答弁いただいたように、沼田市の財政状況は大変厳しいものがあると。そう
いう中にあって、少子高齢化や社会保障の問題、またさまざまな市民ニーズに対応できるように
していきたいというふうにお答えをいただきましたが、では具体的に一体何をするのかというこ
とを、やはり市民にしっかりと示していく必要があるのではないかと。財政状況の問題について
は、行革の対応の中で行っていきたいという考え方が以前から示されてきていますが、そうした
中で、財政的な安定を進めつつ、具体的に市民の要望にどのようにこたえていくのか。そして、
今市民の要望にこたえていかなくてはならない課題、それは一体どういうものというふうに市長
は考えておられるのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大東議員の再質問にお答えしたいと思います。
前段のご質問でございますけれども、行政改革に関するいわゆる組織形態でございますけれども、
新年度から新しく対応を図るべく、組織の進め方等について、行政改革の懇談会の有識者の調査
審議であるとか、あるいはまた私を本部長とする形の中の対応を図って、できるだけ実態を的確
に把握する形の展開を図っていこうということで、現在対応を図っているところであります。
また、市民への要望あるいは課題をどのように受けとめているのかについてということでござい
ますが、やはりこのことは現実問題として社会背景を分析いたしますと、市民の要望とか課題が
大筋見えてくると受けとめております。それは何といっても、少子高齢社会が加速度的に進んで
いるということ。そして、もう一方におきましては、昨日も論議になっておりますように、環境
問題について地球規模で非常に関心が持たれているということ。そして、もう一つは、それら等
について対応していくために、かつては地方分権と言っておりましたが、この節は地域主権とい
う行政用語が表舞台に出てまいりまして、そのことによって対応を図っていくということが、今
流れとしてあるのかなと思っております。
そういった中で私が非常に気にかけているのは、これは行政の責任者という立場もさることなが
ら、砂防関係のいわゆる代表の立場をいただいているときに、どうしても国土保全であるとか、
中山間地域の山間地の安心・安全を考えたときに、限界集落的なところの部分の安全・安心の担
保が非常に重要な要素を持ってきているなと思っております。したがいまして、今後それら等を
勘案しながら、市民の要望等に対して対応を図っていかなければならないと考えているところで
あります。
◇20番(大東宣之君) 今、市長がお答えいただいた少子高齢化社会への対応、環境問題、ま
た地域主権への対応や限界集落に対する安心・安全の担保の問題、そうした視点は私はそれは間
違ってはいないと思います。そうした市長のとらえ方については、私もそれで納得ができるとい
うか、そのとおりだと思うのですが、そうした課題としてとらえていることに対して、では沼田
市として、市長として、具体的に何をやるのですかということをしっかりと市民に示していく必
要があると思います。例えば少子高齢化社会に対して、こういう対策をとっていくのだ、環境問
題に対してこういう対応をするのだ、そうしたことを市民にわかりやすく説明をしていく、具体
的なものを持って示していく必要性があるのではないかと。
昨日の一般質問をお聞きしていましても、そうしたとらえ方については、私は問題があるとはも
ちろん思っていないのですが、では具体的に、そのために何をしていくのかという点では、なか
なか具体的なものが見えてこない。具体的に、では何をするのかというのがわかりづらい状況に
あるのではないかと思いますが、市長としてそれぞれの課題、個々に挙げるのは大変かもしれま
せんけれども、今挙げた課題の中で、こうしたことをこれからの4年間の中でやっていきたい、
こういったことをしていきたいということを、ぜひこの場でお話ししていただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員の再質問にお答えしたいと思います。
時系列から入ってまいりたいと思いますが、環境の問題につきましては、やはり昨日来から論議
がなされておりますが、ことしの5月9日に、ご案内のとおり植樹祭が行われて、新宿区の方々
が白沢の地を訪れて、大変盛大に行われました。また、ことし10月3日には育樹祭が行われる
という形の中にあります。
したがいまして、こちら側の、言うならば、今までかけがえのないものとしてあったものが、埋
もれていたものを再考すること。そして、東京とかのように、願ってもかなわないこと。これを、
私どもがきちっと環境整備を整えて、迎える体制を今後も積極的につくっていく必要があるので
はないかと思っております。
さらに加えて、これも議員の方々からいろいろとご提言がなされてきた経過があるわけでござい
ますが、太陽光等の発電に見られるように、自然エネルギーの利活用というものについて、積極
的に検討を加えていく必要があるのではないかと考えております。
また、少子高齢化の関係でございますけれども、これにつきましては、どうしても市民の方々の
お力もいただきたいというようなことから、市民活動センター等も非常に順調なスタートをして
おりますので、これらをまず一つには大きな軸といたしまして、そして市民の方々のお力添えも
いただきながら、行政のできる法制度の中にあって、できる限りのことをしてまいりたいと思っ
ております。
既にひとり暮らし高齢者等の関係等について、いろいろと現場の状況を掌握する、情報の関係に
ついては手だてをしてきている経過もありますけれども、そういった個々のひとり住まいのお年
寄りに対して、きちんとした生命の安全を担保してまいりたいということが一方にあって、同時
に先ほどの限界集落の問題でございますけれども、やはりこのところには、私は思うのでありま
すが、公共的な事業をできるだけ導入していくということ、これは基礎自治体だけではなかなか
難しいところもありますので、国・県の方にも働きかけて、そしてきちんとした活性化を図って
いきたいと受けとめているところでございます。
また、地域主権の問題につきましては、これはいろいろと行政用語として、今まで我々は分権と
いう言葉によって対応を図ってきたのでありますが、地域主権の定義づけが、いま一つ私自身も
なかなか克明に受けとめることができません。そのものの基礎を、一体全体それを区行政に置く
のか、あるいは区行政の中にあっても、うちで言うと12地区まであるのですが、各地区に置く
のであるのかというようなこと等も含めて、これらについては今後いろいろと関係機関のご指導
をいただかなければならないのでありますが、少なくとも沼田市の基礎自治体の、さらに区長が
握っている行政区があろうかと思います。あるいはまた、小学校区が一つのくくりかなというご
意見もあろうかと思います。これらについては、少し検討を加えていく形の中で、そこの活性化
を図って、そしてできるだけそういったところでできることはしていただく。それを行政の方が
誘導を図っていく、そういうようなことの方途を見出してまいりたいと思っております。以上、
答弁とさせていただきます。
◇20番(大東宣之君) 今、具体的なことが何点か示されたわけですけれども、やはり市民の
方々にとっては、そうした方向性が、これからの市政運営の方向性がしっかりと示されない限り
は安心感を持てない、希望が持てない、そういうことになるのではないかと。ですから、市長が
これから4年間やろうとされていることが、市民にとってどういうふうに評価されるか、いいと
か、悪いとか、いろんな評価が出てくるのではないかと思うのですが、そうしたことがあるにせ
よ、やはりこれから4年間、そうした方向性、具体的な事業や施策の展開について、常に市民に
しっかりと示していくと。具体的にわかりやすく示していくということが、これから必要になっ
てくるのではないかと思うわけですが、こうした議会での市長の発言、またふれあい広場での市
民との対話、いろいろなことがあると思いますが、そうした市長の考え、これから展開されよう
としている事業について、市民の方々にどのような形で示していかれるのか。また、理解と納得
をいただけるような取り組みについて、どのようにされていくのか、お聞かせいただければと思
います。
◇市長(星野已喜雄君) これはご案内のとおり、まず当然市の広報がございます。そして、議
会の皆さま方が当然おいででございます。さらに、区長会がございます。同時に、いろいろとイ
ンターネット等から発信もさせていただいております。さらに、議員のご提言によって、出前講
座等もあります。これらの出前講座等は、議員のご提言によってやらせていただくということに
なりまして、これらの活用を図っていくというようなこと。同時に、できればリレー的に、人が
どのぐらい集まる、集まらないにもかかわらず、一定の流れの、周知をするような、そういうこ
とが大事なのかなとは思っておりますが、これはまだまだ未確認の状況でありまして、前段申し
上げました現実的にできる手法をあらゆる形で駆使して、そして市民の方々にお伝えしていきた
いなとは考えております。
◇20番(大東宣之君) 今、市長がお答えいただいたような手だてといいますか、やり方で市
民の方々に知らせてご理解いただくと、していっていだたくというような取り組みが必要ではな
いかと。そして、やはりこれは一方通行ではなくて、相互通行といいますか、こちら側からもい
ろんな考え方を示す、取り組みを示していくということと同時に、市民からの意見も聞き、それ
を取り入れていくというような相互通行型にしていかないと、これからの市政運営については大
変難しいのではないかと。
ですから、情報の公開、そしてそうした事業を決定していくまでのプロセスの公開、そういった
ことも含めて、また市民からの意見などの公表を含めて、そうしたことが必要ではないかと思い
ますが、そうしたことについてはどのような方法でやっていかれるのか、市長のお考えをお聞か
せいただきたいのとともに、今の沼田市の状況を考えるならば、やはり経済が疲弊している中で、
地域の活性化、経済の活性化、先ほど市長がおっしゃられた高齢化社会に対する対応の問題、こ
うしたことが一つの大きな課題ではないかと感ずるわけですが、こうした経済の活性化、さらに
は安心して老後が過ごせる、そうしたまちづくりに向けて、具体的に何を市長としてされようと
しているのか。お考えがあれば、あわせてお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただいま大きく3点ぐらいご質問があったかなと思って、受けとめさ
せていただきました。
経過等については、できる限りの対応を図ってまいりたいと思っております。
また、地域経済の活性化の問題でございますけれども、やはり今までのような国や県がお金をお
ろしてきて、そしてそれでもって景気の刺激策を図るということがなかなか難しい時代になった
なということを、やっぱり我々は認識をしないとまずいのかなと思っております。となると、ど
うしても内側からの発信が大事になってくるなと。それも、ご案内のとおり、国・県の方からお
りてくるお金ならば、大型の事業が展開されるということが今までの流れの中にありましたが、
これがなかなか難しいということになると、今度は逆に、内側の方の地道な部分のセクションを、
やはり一つずつ活性化させていくということになるのではないかと思うのです。議員、きょう住
宅リフォームのご質問を後段されるようでございますけれども、こういうことは、非常に重要な
ポイントになってくるなと思っております。
三つ目は、昨日の同僚議員から、今後環境関係を軸にした形の中で、それを福祉であるとか、教
育であるとか、地域振興であるとか、そういったところに枝をきちんとつくって、例えば1本の
幹に環境というものがあるとすれば、そこからいろいろなものを考えていくようにというご提言
がありましたけれども、私もそれはもっともだなと思っております。当然それには歴史的な裏づ
けがなければなりませんから、歴史のことを加えていったという経過がございます。そうしたと
きに、これは余り横文字を使って華々しく申し上げることは、できるだけ控えたいところであり
ますが、いろいろとマスコミ報道等の言葉をおかりするならば、グリーン・ニューディール的な
ことが地域産業振興の一つとしてあらわれてくるのかなと思っております。これは、非常に言葉
じりはきれいでありますけれども、現実的には、昨日もいろいろと林業問題のご提言があったり、
農業問題のご提言があったり、いろいろございましたけれども、そういったところを総合的にと
らまえた有機的な形の中で、地域経済の活性化を見出していくということが大変重要かなと思っ
ているところであります。
◇20番(大東宣之君) 地域経済の活性化に向けて、最後にご答弁いただいたわけですが、例
えば市長が環境の問題、さらには新宿区との交流がスタートされて、地域間交流に市長が力を入
れておられます。それはそれで私は大いに結構なことで、市長の頑張りがここまで実を結んだの
ではないかと評価はしているのですが、ではそうした地域間交流、新宿区との交流によって、こ
の地域経済、沼田の地域経済にどういうふうに反映させていくのか。そのための取り組みを次の
段階として考えていく、手を打っていく必要があるのではないかと思います。
例えば隣の川場村は世田谷区との交流の中で、農産物の販売なんかをやられています。沼田市で
も、新宿区にそういうことが始められているようですけれども、そうした具体的な取り組みをど
ういうふうに戦略として持っていくのか、やっていくのかということが、これから問われてくる
のではないかと思います。
個人的なことで申しわけないのですけれども、私もいろいろなことが好きで、こんなことが好き
なので、いろんなことを勝手にいろいろ考えたりするのですが、沼田市は真田のまちだというこ
とで売り出そうという、売り出そうという言い方は変ですけれども、そういうふうに言われてお
ります。実際、真田氏がこの沼田市の中でさまざまな取り組みをされてきた中で、一つに、新し
い新田開発、そのために用水路をたくさんつくっているわけですが、市内にもそれが残されてい
ます。だから、そういった真田がつくった用水路から水を引いた田んぼを真田米というような銘
柄をつけて売り出す。真田米というのは、なかなかぴんとこないし、そこら辺はまたネーミング
はいろいろ考える必要があるにせよ、そういうことも考えていく必要があるのではないかと。
そして、初代城主の妻であった小松姫は、義理の父親、昌幸が九度山に流された際に、沼田のシ
ャケの子を漬けたものを送ったそうです。大変昌幸はこれを喜んで食べていたと言われておりま
す。実際、今はもうシャケが沼田に遡上するということはあり得ないわけですが、そうした歴史
的なものをさらに発掘する中で、そうしたことを地域間交流の中で生かしていきながら、いろい
ろなものに対してブランド化していく、情報を発信していくというような中から、地域経済への
影響、波及を生み出していくというような何らかの手だてを講じていく必要があると思うのです
が、こうした交流事業の中で、こうした経済効果への波及について、どのような取り組みをして
いこうとされているのか、お考えをお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変いろいろなご提言をいただきまして、ありがとうございました。
九度山蟄居の昌幸に対する小松姫のシャケの子の漬けたものであるとか、あるいはまた新田開発
の関係等についていろいろとご説明をいただきました。前段のことについては、私も一度だけ九
度山の方にお伺いをする機会がございまして、現実にその場も拝見してきている経過もあります
が、新田開発の関係は、ついこの間も川場滝田堰用水組合というのがあって、この組合長を不肖
私めがお世話になっておりまして、ちょうちん測量をやって云々だということも先日学ばせてい
ただいたという経過がございます。いずれにいたしましても、これらについては、経済部をして
研究をまずいたさせる形の中で、活用できるところについては、きちっと対応を図っていきたい
と思っております。
なお、経済部長はご案内のとおり、前段、交流の担当の課長をしていた職員でございますので、
今までのそういった時系列をよくとらまえている部長でございます。したがいまして、今後そう
いったことに対するところの戦略を、きちっと私どもの方の内部で組んでいかなければいけない
なと受けとめております。
また、先ほど来、いろいろとご提言されている関係等のことについて、昨日との関係もございま
すが、現在そういう意味では、これがブランド化ということとは若干異にしておりますけれども、
浅草の方の奥山通りですか、この商店街の方から材木が欲しいとか、あるいはまた港区の方から、
できれば開発する建屋に国産材を使いたいということもございまして、今それらに向けても対応
を図っているところでございます。
議員のご提言されているご質問は、むしろ沼田市のブランド化の関係でございますので、これら
については総力を挙げて研究をしてまいりたいと思っております。
◇20番(大東宣之君) やはりお米にしろ、野菜にしろ、肉など、花も含めて、農産物に対し
て言えば、やはりそうしたおいしいもの、いいものをつくることによって、それをせっかく始ま
った、そうした交流事業の中に生かしていく。だから、そこには戦略的な取り組みが必要ではな
いかと思うわけです。ですから、そうした仕掛けといいますか、ことを、例えば農産物であれば
JAと協議をして開発をしていく、農家の方々と協議をしながら、そうした取り組みをしていく、
そうした目的、意識的な取り組み、戦略がやはり示されていかないと、なかなか地域間交流だけ
では、経済の発展にはつながっていかないのではないかという感じがします。ですから、そうし
た具体的なものを、ぜひ市長には示していただきたいと思います。
それから、少子高齢化の問題、特に高齢化の対応についてなのですが、私ごとで大変申しわけな
いのですけれども、先月私もちょっと入院をして、手術をして、病院の中でうろうろしていたら、
そこの病院の院長とちょっと話す機会があったのですが、なかなか今療養型病床群ということで、
高齢者の方が長期間入院できる、そうしたベッドがもうどんどん削減されてきていると。病院と
しては、そうした高齢者を長く病院の中に置いておけない状況にあると。そうした中で、今地域
の中につくられているさまざまな小規模多機能施設だとか、そうした施設と病院との連携、これ
が高齢者の健康とさらには福祉を守っていく上で、非常に重要ではないかという考えを聞かせて
いただきました。
そうした社会福祉の施設、高齢者福祉と医療機関との連携によって、地域の中で安心して老後を
過ごしていける体制をとっていく必要が、これからこの地域の中にとっては必要ではないかとい
うような話でした。まさにそのとおりではないかと感じたわけですが、そうしたことに対して、
やはり市が中心となりながら、社会福祉施設の関係者、また医療機関の関係者と協議をしながら、
そうした連携ができるような仕組み、取り組みを示していく。それがいいかどうかは別問題とし
て、それは私の考えですから、いいか悪いかは市長が判断していただければ結構なのですが、そ
うした具体的なことをやはり市が仕掛けていくというか、やっていく、実施主体は福祉施設やま
た医療機関であったとしても、そのきっかけづくりを市が示していく必要性があるのではないか。
そうした具体的な取り組みなどを、市長にぜひやっていっていただきたいと思うわけです。そう
したことによって、市民が地域経済の問題、福祉の問題にしても、安心感を持てるようになって
くるのではないかと思うわけですが、市長としてのお考えがあれば、お聞かせいただければと思
います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しいご質問でございまして、答弁には勢い慎重にならざるを得
ませんが、しっかり受けとめて答弁をさせていただきたいと存じます。
ずばり言って、群馬県の中でも、利根沼田は医療圏では非常に高く評価されているところである
と受けとめさせていただいております。昨年からことしにかけて、群馬県の中でも東毛の方で医
療圏のことがいろいろと新聞紙上で出て、非常に難儀をしているなということがありました。非
常に似ている地域として、吾妻との比較がございますが、吾妻と利根沼田を比較すると、これは
もう利根沼田の医療圏の持っている、その背景というのは、大変立派な状況になっていると受け
とめさせていただいております。
そういった中で、この節のいろいろな経過から、広域圏で国の事業を使って、遠隔の、つまり簡
単に言うと、片品等で、あるいはまた川田の、では上川田の方で何かあったときに、そこからい
ろいろと情報を使って、そしてその情報が克明にリアルタイムで出てくるというようなことの作
業もしてきているという流れもございます。
議員のご提起は、療養型病床群であるとか、あるいはまた福祉、医療機関とのいろいろな有機的
なネットワークというのか、そういったところでもって調整を図るというような形で今私は受け
とめさせてもらったのでございますけれども、これらは沼田市の担当部局もさることながら、や
はり利根郡下の方々との関係も、やはりこの問題は連携をして考える必要があるのかなという感
じで受けとめさせてもらっております。特に医師会が、沼田市と利根郡が一つになった形の中で、
西部の方においても大型の病院が二つほどあると。あるいはまた、東部といっていいのか、東部、
北部というところにも大型の病院があるということから、かなり沼田市から利根郡下に、利根郡
から沼田市の方にという、行ったり来たりの状況もございますので、その辺のことについては、
広域のところにもちょっと視野を置きながらの対応の選択がいいのかななんていうふうにも思っ
ておりますが、沼田市の方でも言われていることについては、研究をしていかなければいけない
なと考えております。
◇20番(大東宣之君) 私が言っていることがいいか悪いか、それは市長で判断していただけ
れば結構なことなのですが、ただやっぱりそういった具体的な仕組みづくりだとか、取り組みを、
やはり市民に一つ一つの事業、今市長がおっしゃった環境問題や地域間交流、そういったことに
対して、一つ一つ具体的なものを示していかないと、市民にとっては安心感が持てない。一体何
をしてくれるのだろう、何がされていくのだろうということでは、そういったことではよくない
わけですから、やはり市民の安心・安全と言うならば、市政として、そうした具体的な取り組み
を市民にしっかりと示していく必要があるのではないかと。そうしたことを、やはりこれからの
4年間の中で、ぜひしっかりと示していっていただきたいと思うわけです。
今、政局も大変混乱をしている中で、また財政状況も厳しい、経済的にも大変難しい局面に立た
されている沼田市にとっては、何をするにしても大変難しい状況にあるのではないかということ
は考えられるわけですが、これから市長が4年間市政を運営されていくわけですから、ここは強
力なリーダーシップを発揮していただきたい。そして、具体的な施策を市民にしっかりと展開を
示していっていただきたいと思うわけですが、市長としてのこれからの4年間、市政を担ってい
く心づもり、お考えをお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、私は徒手空拳の人間でございますから、なかなかそ
ういった総合的な力量があるやなしやということになりますと、非常にじくじたるところがござ
いますけれども、自分自身が経験してまいりましたいろいろなことと同時に、それぞれ今日まで
培ってきた人脈等もございますので、議員がご提言されていることについて、一生懸命取り組む
方向で頑張っていかなければいけないなと受けとめさせていただいております。
何といっても健康が第一でございまして、健康でないと、なかなか厳しいこの仕事、乗り切るこ
とができませんので、とにかくみずからを律して頑張ってまいりたいと考えております。
◇20番(大東宣之君) 私は以前も一般質問の中で上杉鷹山の話をしたことがあると思います。
私は、やはりその思いというのは、今でも変わりません。私も政治を担う末端の一人として、政
治というのは民を富ませること、それが最大の仕事、これが上杉鷹山の哲学だったそうです。私
もそのとおりだと思います。
ぜひ市長としては、この4年間、市民が安心して希望が持てるまちづくりを進めていっていただ
きたい。そのためには、先ほどから言っているように、市長が今回の選挙で掲げられた3つの柱
といいますか、政策について、具体的に何をするのかということをしっかりと市民に示していっ
ていただきたいと強く思います。市長としても大変厳しい、難しい状況に立たされていると思い
ますけれども、これから4年間、市政運営を責任を持って全うされていくと、そういう決意で臨
んでいかれるということなのかどうかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、政治は生き物でありますからして、私めが、例えば
健康が損なわれるとか、いろいろな諸状況があれば、それはそれ、そのときのまた柔軟な対応が
考えられるわけでございますけれども、いずれにいたしましても、現在は私も朝に夕に極めて健
康な生活を送らせていただいております。したがいまして、私のできる精いっぱいのことはさせ
ていただくつもりでございます。
◇20番(大東宣之君) 市民に安心、そして希望が持てる、そういう市政運営をこの4年間、
ぜひ続けていっていただきたいということを強くお願いをしておきたいと思います。
最近、政権を見ていると、小泉内閣以降の安倍政権から、ある意味政権投げ出しのような状況が
次から次へと続いてきています。こうしたことが国に混乱をもたらしてきた最大の原因ではない
かと感じております。市長にあっては、そんなことが決してないようにしていただきたいと。も
しどうしても嫌になったら、私がいつでもかわりますから、そのときにはぜひ早目に言っていた
だければと思います。
それでは、続いて国民健康保険の問題についてお伺いしたいと思います。
現在の制度のいろいろな激変の中で、なかなか財政的な中・長期の推計は立てられないというこ
とで、短期的な推計にとどめておきたいというお考えが示されました。
今議会で1億円の税率の引き上げが提案されています。これだけを見ると、ある意味、これは今
年度の財政上のつじつまを合わせるだけのものでしかなくて、新年度、平成23年度以降につい
ては、2011年度以降についてはどうなるかわからないというような状況にあるのではないか
と思いますが、その辺の見通しについてはどのように考えておられるのか、お聞かせいただきた
いと思います。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午前10時57分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午前11時06分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) なかなか難しいご質問でございまして、ご期待に沿える答弁になるか
どうか、いかがなものかと思いますが、こちらの方で現在承知していることについて申し上げて
おきたいと思います。
ご案内のとおり、平成20年度から後期高齢者の関係等の制度改正がありまして、平成25年度
に新しいものになっていくということの、ちょうど中間点と言ったらよろしいでしょうか。ある
いはまた、国の方でもいろいろとご論議がなされた、この一、二年でございました。したがいま
して、非常に不確定な要素がございまして、なかなかそういった実態をとらまえますと、長期的
な、中期的な、いわゆる推計が難しい状態にあると受けとめております。したがいまして、今後
各関係機関のご指導をいただいて、そしてできる限り確実な数値形成が出せるように努力してま
いりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
◇20番(大東宣之君) そうした制度上の問題で、なかなか中・長期の展望、財政推計を立て
るのは難しいという状況にあるということは私も承知しているわけですが、今のやり方、今回の
やり方で言うならば、もう新年度、2011年度においても、またまた国保税の引き上げがある
のではないかと、そういう状況になっているのではないかという感じがしてなりませんが、そう
いう状況ではないということを市長として言い切ることができるでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、一生懸命市民体育等の活性化を図って、できるだけ
健康にして、しかも病院にかからないようにしようということで、お互いに努力をし合っている
ところでございますけれども、やはり高齢化の波は押しとどめることができずにいるということ
等もあったりして、そして高度医療の関係等も進んでおります。したがいまして、今議員がおっ
しゃるように、言い切れるのかどうかということになりますと、私の方でここで責任を持って、
議員がおっしゃっていることのとおりですということを、なかなか言い切ることができない状態
にあるということをご理解賜りたいと思います。
しかし、国保会計にかかっている、現場の職員も一生懸命そういった意味では努力をしておりま
して、できるだけこの状態の中で推移ができるように頑張っていきたいなと考えております。
◇20番(大東宣之君) ですから、私は一般会計からの繰り入れを、これはもう政治判断、市
長の決断で行うべきではないかと。先ほど市長も1回目のご答弁でお答えいただいたように、や
っているところだってあるわけですから。今のままでいけば、来年だって、その次の年だって国
保税を引き上げなくてはならない、そういう状況にあるのではないかという感じは、私はどうし
てもぬぐい切れない、ぬぐい去れないわけです。ですから、もうこれ以上の市民負担をふやして
いくということにはならないわけですから、一般会計からの繰り入れを行っていくという政治判
断を市長がするべきときに来ているのではないかと感じますが、市長としてはどのようにお考え
なのか、改めてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 改めて、また答弁を申し上げたいと思います。
現在、この12市の比較の表が私のところにあるのですが、現在の12市で、現行の制度で10
番目に位置しておりまして、改正後で7番目に位置するという形になっております。桐生市が最
も高い状態でありまして、前橋市がそういう意味では低い位置になっております。
そういったことの中で、利根郡下を見てみると、みなかみがかなり高い状態になっておりまして、
一応比較するとそういう状況にございます。
一般会計の繰り入れの関係については、やはりもう一歩、現行で頑張っていく形の中で努力して
いきたいなと。しかも、今非常に厳しい財政状況の中にありますもので、やはり何とかここのと
ころは、比較した各市の状況等を見定めた中にあったときに、まず12市の中でもそういう意味
では、真ん中から下の方にあるというこの実態を見たときに、もう少し頑張っていきたいなと思
っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
◇20番(大東宣之君) 他市と比較をして、沼田市が安いから上げてもいいのだということに
はならないのです。今の市民の状況がどうなのだ。その市民の暮らしを守っていく。負担を軽減
させていくということにこそ、市長は力を注ぐべきではないかと思います。
これからの国保の状況については、先ほど来申し上げておりますように、なかなか不安定な要素
がある。2011年度以降についても、値上げが繰り返される状況にあるのではないかというふ
うに思います。そうした連鎖を断ち切っていくと。そして、市民に安心を与えていくという具体
的な手だてを示していく必要があるのではないかということから、ぜひ一般会計からの繰り入れ
を行っていただきたいということは、強く要望しておきたいと思います。
沼田市においても、特別会計において、市民の負担をふやさないようにするために、一般会計か
らの繰り入れを行っているわけです。ですから、それと同じように、国保においても行うことは
可能だと思うわけですが、市長としての考えを再度お聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員のご提言されていることについて、大変胸を痛めながら、今承っ
ているところでございますが、現在の本市の財政状況等から考えると、もう一歩努力をしていき
たいな、頑張っていきたいなということに尽きるわけでございます。
今回、いろいろと条例、予算、請願等も常任委員会でまたご論議なさっていただけるということ
でございますので、またそちらのご論議にもご期待申し上げたり、あるいは、もう一方において
は、昨日のご質問に対する答弁の中に、国会議員との懇談があることについて触れさせていただ
きましが、今回この国保会計のこと等についても、基礎自治体の対応だけではなく、やはりある
程度広域、つまりそれを都道府県単位にすべきなのか、それはいろいろと論議が分かれてくるこ
とかと思いますが、そういうことも含めて、国保のあるべき姿を、今回の国会議員との話し合い
の中にも、きょうの議員のいろいろな意味で、切実なご要請についてのことも承った形の中で論
議をしてまいりたいと考えております。
◇20番(大東宣之君) 先ほども申しましたように、これから4年間、市長が市政の運営を担
っていく。やはりその基本とするべきことは、市民の苦難を取り除いていく、負担を軽減させて
いく、そして安心して暮らしていけるようにしていくこと。さらには、希望が持てるようにして
いくこと。それが何よりも市長として必要なことではないかと。そのために力を尽くしていって
いただきたいわけですから、ぜひともこの国保に対しても、一般会計からの繰り入れを行いなが
ら、市民の負担を軽減させて、市民の苦しみを取り除くような、そういう市政運営をぜひ進めて
いっていただきたいと。先ほど来、苦しい胸の内だということでお答えをいただいているわけで
すが、ぜひともそういう姿勢で取り組んでいっていただきたいということを重ね重ね要望してい
きたいと思います。
続いて、グリーンベル21について質問させていただきますが、この報告書が取りまとめられて
提出されたわけですが、先ほど都市開発等と話し合いをされてきたというお答えをいただきまし
た。具体的にどういう内容だったのか。そして、この報告書を受けて、具体的に何をするのか。
都市開発に対して何をしてもらうのか、都市開発に対してはどういう対応をしていくのかを含め
て、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この評価・検討報告書を受けた後に、先ほど答弁をさせていただいた
とおり、いろいろとその担当から、沼田都市開発の方にいろいろとその報告書を示し、そして改
善に取り組むように要請をさせていただいてまいりました。
この4人の先生は、国の方のいろんなご指導もあって、この方たちにお骨折りをいただいている
という経過がございますので、どうしてもその方たちのご意向というものは、私どもも重く受け
とめていかざるを得ません。そういった形の中で、既に議員のところにもその報告書等は届いて
いると思いますけれども、現行では、とにかく自力でもって一生懸命頑張ってやっていくという、
沼田都市開発株式会社の中核の方々のご意思もあり、そしてそれを了として、しっかりとこれら
について応援をさせていただきたいと。
都市開発株式会社の中核の方々の立場からすると、やはり未収があります。関係するテナントの
方々から、それらの回収に力を入れていきたいということを、中核の方々は考えておられますし、
またそのことは私どもももっともなことだなと思っているところでございます。
◇20番(大東宣之君) 沼田都市開発株式会社の経営状況は極めて厳しいと。この間も、今ま
での蓄えを取り崩してきて、どうも決算書を見ると、その蓄えもいよいよ底をつきそうだと。前
年度の取り崩しの額を見れば、今年度もつかどうかわからないと、もうそういった逼迫した状況
にあるのではないかと感じます。
ですから、早急な対応、改善が必要になってきているのではないかと思いますが、どういった認
識をお持ちなのかお聞かせいただきたいのと、急いで何らかの手だてを講じていく、改善に向け
た取り組みをスタートさせていかなくてはならないという時期に、もう来ているのではないかと
思いますが、市として具体的にどのような対応をとっていくのかお聞かせいただきたいのととも
に、報告書の最後の方に書かれていた、最悪の事態、法的な措置もとっていくみたいなことが書
かれていますが、そうなった場合はどうなっていくのかということについてのお考えや状況がわ
かっておられましたら、お聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど来のご質問の中で、現行のグリーンベル21にかかわる沼田都
市開発株式会社の経営は、大変厳しい状況にあることはご案内のとおりでございます。
この分析を私も素人ながらさせていただきますと、全体の建物の75%、共有者権利者の85%
を三井生命がお持ちになっておられて、そこのところにキーテナント足るべく、マイカル、当時
のサティですが。これが入る。しかも、その入った形の中で、仮にマイカルさんが50%を埋め
たとすると、あとの25%、全体から見ると35%になりますか、85%ですから。そういった
ところも、実はその方たちが努力をして埋めてきたという経過がございます。まさかよしんば、
この大きな会社がそうなるとは思わなかったのではないかと思うのです。しかし、結果的にそう
なった。で、あいたと。それを、ざっくばらんに全体を100として85%、残ったのが15%
になりますから、その15%に対して、沼田都市開発株式会社からすると、いろいろと対応を図
れば、おおむねいろんなお仕事が、対応が図れたと。しかし、そういったことによって、全体を
見なければならなくなったということから、非常に厳しい状況になってきたという流れがあるの
ではないかと思います。
あとについては、ご案内のとおり、Aコープの導入等について市がかかわって、そしていろいろ
と応援をさせていただいてきたという流れから、今日に至っているわけでございます。
そういった中で、非常に厳しい現在の状況は、本来であるならば、テナントの方々はきちんとお
家賃を納めなければならないわけです。この合算がなかなかの数字になっているのです。ですか
ら、今回の新年度に向かっての幹部の方々のお考え方は、この未収の対応を何とか図っていこう
ということの方向性を打ち出しておりまして、私どももこれはきちんと応援をさせていただきた
いなと考えているところでございます。
◇20番(大東宣之君) 最後に聞いた最悪の状態、沼田都市開発株式会社が解散せざるを得な
いような状況になった場合は、どういうようなことが発生して、どういうふうに対応しなくては
ならないのか。そういったことについてご答弁がなかったので、そういった最悪の事態を想定す
るのはいかがなものかという気はしますけれども、もしそういうことについて、わかる範囲で結
構ですので、状況があれば、お聞かせいただきたいと思います。
ただいまの市長のご答弁では、未収金の改修に最大限力を尽くしていきたいということで、市と
してもそれを応援していきたいという考え方が示されたわけですが、具体的に経営状況が厳しい
中で、こうしたことで経営の改善、そしてグリーンベル21の活性化に向けて、これからの対応
として間に合うのかどうか。やはりこうしたことは、もう時間的な余裕はないと。急いだ取り組
みが必要ではないかと感ずるわけですが、これからの対応に向けてどういうふうにされていくの
か、お考え等がありましたらお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実際問題、非常に難しい問題でありまして、オール日本で眺めてみて
も、街なかにある大型のいわゆる小売店舗が非常に厳しい状態になっているということは、この
節、報道機関からよく見聞きするところでございまして、一人沼田市の問題だけではなく、日本
全体を覆っている状況にあろうかと思います。
そういった中で、今回の報告書は、会社みずからが法的整理等による清算を視野に入れる必要が
あるとしておりますが、しかし一方において、だれもが沼田都市開発株式会社の法的整理等を積
極的に望むものではありませんから、当然これを回避すべく、努力はやはりしていかなければな
らないと考えております。
そういった中で、現在沼田都市開発株式会社の方でもいろいろな動きがございまして、現在その
動きに対して、市も真摯にそれを受けとめ、いろいろと情報等の収集に当たっているところでご
ざいます。したがいまして、今後も中核の方々とできるだけ綿密な連絡のもとに、今後の対応に
処してまいりたいと考えております。
◇20番(大東宣之君) やはり今回のこうした事態に当たって、私はもう時間的な余裕がない、
そういう状況に来ているわけですから、十分に、市長は綿密に協議をしながら対応を進めていき
たいとお答えをいただきましたが、そのとおりだとは思うのですが、ただ、いかんせん時間的な
余裕はもうないと、そういう状況に来ているのではないかと。ですから、これは早急に何らかの
対応をしていかなくてはならない、対策を立てていかなくてはならない。そのためには、市とし
ても具体的な対応をしていく必要性があるのではないかと感ずるわけですが、市長としての認識
や、また具体的な対応策についてのお考えがあれば、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思いますが、やはり検討報告書のことをしっ
かりと都市開発株式会社の方におつなぎしておりますし、庁議もさせていただいて、この報告書
をもって今後の対応をしていこうということになっておりますので、やはり4人の諸先生のご指
導を今後もいただきながら、遺憾なきよう対応を図ってまいりたいと考えておりますので、よろ
しくお願いしたいと思います。
◇20番(大東宣之君) 主体となるべきところは、やはりこのグリーンベル21の方々であり、
都市開発株式会社の方々であると思うわけですが、しかしあそこが閉鎖という状況になれば、市
に与える影響も非常に大きいわけです。ですから、市としても、やはり具体的な手だてを講じて
いく必要があると。そのためには、十分な協議をするとともに、やはり不安を取り除いていくよ
うな取り組みが早急に必要ではないかと思いますので、早急な取り組みを展開されるよう、重ね
てお願いしておきたいと思います。
続いて、住宅リフォームの助成についてですが、市長としても必要性は感じておられるようです
が、やはりなかなかまだ踏み切れていない、踏み切れない状況にあるということですが、そうし
た踏み切れない理由というのはどこにあるのか、何なのかということについて、まずお聞かせい
ただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) このことは、受けとめ方のところでは、非常に私が慎重な言い回しを
されているなという感を受けとめておられるようでありますが、私はやはり大事なことだなと思
っております。
現行制度があって、その活用をしっかり図るということと同時に、住宅の改造の、例えばおトイ
レだとか、おふろの対応を図っていくということから、それが講じて、せっかくだから、それで
は内部をもうちょっと変えようということによって、大工さんであるとか、あるいは設備屋さん
であるとか、あるいは水道屋さんであるとか、そういった方々にお仕事が出てくるということは、
大変重要なポイントだと思っております。したがいまして、現行の制度があるということの中で、
よそのところでも既にいろいろな形で実践をしているところもございますので、できるだけそう
いったところから学んで、本市に見合ったそういうものをつくっていきたいとは考えております。
したがいまして、議員もいろいろなお知恵をお持ちでございますので、我々にいろいろなご示唆
をいただければと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇20番(大東宣之君) この住宅リフォームの助成を行っているところの話を聞きますと、大
体上限が10万円ということで、その額が多いか少ないかは別としても、そうした金額で対応さ
れているところが多いみたいです。仮に10万円として、10件の補助を受けられれば100万
円、20件で200万円、その額が多いか少ないかというのはいろいろあるにせよ、そうした中
で、一気に1,000件も2,000件も住宅リフォームの助成を申請するというようなところ
は、どうもなさげです。ですから、そんなに大きな支出には、市としてもならないのではないか
と。
ただ、これが呼び水となって、市長がおっしゃったように、ほかの設備、水道関係や、また電気
回り、いろいろなところの改修に波及効果が出てくるということが期待されるわけですから、小
さな支出で大きな効果が得られるのではないかと思います。そうしたことがありますので、ぜひ
こうした住宅リフォームの助成を進めながら、やはり今の厳しい状況にある大工さんや設備屋さ
ん等の方々に仕事を出して、地域経済の活性化に向けて取り組んでいく、そういった姿勢、具体
的な取り組みを示していく時期に来ているのではないかと思います。
最後に、市長のこうしたことに対する考え方、さらには具体的な取り組みに向けて、どのように
されていくのか改めてお聞かせいただいて、私の質問を終わらせていただきます。
◇市長(星野已喜雄君) きょうの最初の質問等のときにもこのことについて触れさせていただ
きました。なかなか国家あるいは群馬県等から大型の事業等が見込めない、客観的な情勢下の中
にあって、内側から一つずつできる、各市民の活力を誘導していくという意味では、ご提言され
ている事業は、大変有効な手段だと考えております。したがいまして、今後これらに向かって、
いろいろと検討させていただく考え方でおります。
議員もいろいろな情報をお持ちのようでございますので、担当の課の方にもまたいろいろとご助
言をいただければ、本市に見合った方向を今後見定めながら、考え方を明確にしてまいりたいと
考えておりますので、よろしくご理解のほどお願い申し上げたいと思います。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 次に、片野彦一議員。11番。
〔11番 片野彦一君登壇〕
◇11番(片野彦一君) 星野市長ご当選おめでとうございます。大変厳しい本市の状況の中、
ようやく立ち上がり、当選されたことに敬意を表します。継続して市政のかじ取りをされます星
野市長のリーダーシップに、市民の皆様も私も期待しております。どうぞよろしくお願いいたし
ます。
それでは、通告に従い一般質問をさせていただきます。
政府の行政刷新会議が昨年11月、事業仕分けを開始し、予算のむだを洗い出す作業が実施され
ました。国会議員と有識者による仕分け人が、予算を要求した各府省の担当者らと議論し、その
事業が必要か否か、地方に移管すべきかなどの判断をその場で出していました。また、本年5月
からは、第2弾として、公益法人と民間法人の事業を対象に実施されております。
長年にわたって硬直化した予算配分にめり張りをつけようとする意図に、国民は好感を持って見
つめています。特筆すべきは、作業が全面的に公開されたこと、会場での限られた人々だけでな
く、インターネットで中継され、全国どこでも見ることができたのは画期的です。
また一方で、会計検査院が同時期に公表した報告書では、2,364億円ものむだ遣いと不適切
な経理処理のあったことが明らかにされました。余った予算を、物品などを発注したことにして
業者にプールする「預け」、事業の役割が終わっているにもかかわらず、事業費を国庫に返さず
にため込む「埋蔵金」もあちこちで発掘されたとされています。また、受注業者の選定に当たっ
て、競争入札をせずに、天下り先の業者と随意契約をしてコスト削減を怠っていた事例も多く報
告されています。こうした動きに、本市の認識と対応をお伺いしたいと思います。
事業仕分けについて。事業仕分け作業は、種々問題点があるにせよ予算査定の生の現場を納税者
が見ることができるのは、民主主義の原点を確認するよい機会になるのではないか。予算の発案
者である市長は、国の仕分け作業をどのように認識しているかお伺いしたい。
次に、「我が町の予算はどのように編成され、私たちの税金がどのように使われているのか」と
の意識は、今後ますます増幅されていくと考えられるが、市長はこうしたニ−ズにどのようにこ
たえていくのかお伺いします。
会計検査院が指摘したような税のむだ遣い、「預け」、「埋蔵金」、受注業者選定に当たっての
問題点など、本市の実態はそのような事実はないのかお伺いします。
次に、宮崎県で家畜伝染病口蹄疫の被害が爆発的に拡大しています。殺処分の対象となる牛や豚
は15万頭を超え、深刻な状況になっています。この中には、宮崎牛ブランドを支え、松阪牛な
どの子牛の供給源でもある貴重な種牛が含まれていると言います。
宮崎県の東国原知事は5月18日、非常事態宣言を発令し、感染拡大防止と早期撲滅に取り組む
姿勢を示し、政府と現地対策本部は5月22日、口蹄疫被害の拡大阻止に向け、発生の集中した
一定地域を対象に、全頭殺処分を前提にした家畜へのワクチン接種を開始した。こうした中で、
家畜の移動制限区域から特例的に避難させた種牛6頭のうち、最も優秀な1頭に感染疑いが発覚、
殺処分され、宮崎の肉用牛産業は壊滅の危機と隣り合わせの状態に陥っている。さらに感染が広
がれば、経営体力の弱い畜産業は壊滅的な打撃を受けかねません。
口蹄疫対策特別措置法案が、26日に衆議院農林水産委員会で、また27日に衆議院、28日に
参議院の本会議で可決され成立しました。感染拡大防止、殺処分に伴う国の補償の積み増し、埋
却用地の国での確保などが盛り込まれ、国も対策に本腰を入れています。
沼田市の畜産業、牛は約1,200頭、豚は約9,000頭飼育されております。それだけに、
宮崎県での口蹄疫被害は決して他人事ではなく、ましてや感染源が不明のままでは、いつ群馬県
で、沼田市で発生してもおかしくありません。そこで、お伺いします。
口蹄疫対策と取り組みについて、宮崎県での取り組みを教訓とし、我がまちの畜産業を守るため
にどのような取り組みをしているのかお伺いしたい。
次に、宮崎は肉子牛生産で全国の4割を占め、各地に出荷されている。畜産業界の流通、供給に
も影響は深刻です。我がまちの畜産業界への影響についてお伺いします。
次に、宮崎の場合でも、初動のおくれが拡大した大きな原因と指摘されていますが、万が一の場
合の県との連携も含めて、危機管理体制についてお伺いします。
以上が私の質問です。ご答弁をよろしくお願いいたします。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの片野議員のご質問にお答え申し上げます。
まず、行政刷新について、事業仕分けについて、事業仕分け作業は種々問題点があるにせよ、予
算査定の生の現場を納税者が見ることができるのは、民主主義の原点を確認するよい機会になる
のではないか。予算の発案者である市長は、国の仕分け作業をどのように認識しているのかお伺
いしたいについてでありますが、事業仕分けは、そもそも事業が必要かどうか、必要ならどこが
やるか、官か民か、国か地方かについて、公開の場において担当職員と評定者が議論をし、最終
的に、不要、民間、国、都道府県、市町村などに仕分けていく作業で、最終的に予算に反映させ
ていこうとするものであると理解をしております。行政の事業を抽象論ではなく、現場の視点で
洗い直すことによって、大胆な歳出の削減を図る手段であって、より効率的な行政運営を図る有
効な仕組みとして、今後研究してまいりたいと考えております。
次に、「我がまちの予算はどのように編成され、私たちの税金がどのように使われているのか」
との意識は、今後ますます増幅されていくと考えられるが、市長はこうした市民のニーズにどの
ようにこたえていくのかお伺いしたいについてでありますが、現在、市民の方々に対する予算関
係の周知につきましては、従来から広報紙によりその内容を掲載し、新年度予算につきましては
4月号で、財政状況につきましては年2回、6月号と12月号にそれぞれの内容を公表し、さら
に市のホームページには、歴年の予算、決算の状況、財政比較分析表等を掲載しております。今
後につきましてもわかりやすい内容を心がけ、市民ニーズにこたえていきたいと考えております。
次に、会計検査院が指摘したような税金のむだ遣い、「預け」、「埋蔵金」、受注業者選定に当
たっての問題点など、本市の実態はそのような事実はないのかについてでありますが、まず、預
けにつきましては、現在本市が行っている予算の執行は、財務規則や事務専決規程などに基づき、
それぞれ正規な支払い手続、予算執行者のチェックを経て、最終的に会計管理者の審査により予
算執行がされるとともに、監査委員による審査にも付され、複数の公金チェック等を受ける仕組
みとなっております。埋蔵金につきましては、既に議員ご承知のとおり、本市における財政状況
は極めて厳しい状況にありますので、一般会計その他会計に余剰となるものはございません。し
たがいまして、議員ご心配の、預り、埋蔵金といったものはないと考えております。
また、受注業者選定につきましては、予定価格130万円を超える工事は、原則として条件付一
般競争入札により受注者を決定しております。入札契約制度につきましては、平成13年度に施
行された、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律に基づき、透明性の確保、公正
な競争の促進等を基本にさまざまな取り組みをしてきたところでありますが、特に受注者の選定
に当たりましては、競争性の確保や入札参加拡大という観点から、平成20年4月から条件付一
般競争入札を実施し、公正、公平、透明性の確保を図ってきたところでありますので、受注業者
選定に当たっての問題点はないものと考えております。
次に、家畜伝染病口蹄疫について、口蹄疫対策と取り組みについて、宮崎県での取り組みを教訓
として、我がまちの畜産業を守るためにどのような取り組みをしているのか伺いたいについてで
ありますが、口蹄疫は牛や豚などひづめを持つ家畜に感染するウイルス性の伝染病であり、主な
症状として、口やひづめに水疱ができ、またその他発熱、多量のよだれ、歩行困難といった症状
があらわれるものであります。この伝染病はウイルスによる空気感染が心配されており、感染し
た場合には治療法がないため、家畜伝染病予防法に基づき、感染した家畜の殺処分が義務づけら
れており、畜産業に大きな打撃を与えることから、世界じゅうで恐れられているものであります。
群馬県では、今回の宮崎県での発生に伴い、4月23日に利根沼田県民局において、利根沼田管
内の市町村、利根沼田農業協同組合、沼田地区獣医師会、群馬県農業共済組合沼田支所、利根沼
田地区家畜診療所による緊急防疫会議を開催し、今後の対応について協議するとともに、畜産農
家、畜産関係者に対し、情報提供と防疫対策の依頼、飼養家畜の健康状態の調査のための協力依
頼がなされたものであります。
次に、宮崎は肉子牛生産で全国の4割を占め、各地に出荷されている。畜産業界の流通、供給に
も影響は深刻です。我がまちの畜産業への影響についてお伺いしたいについてでありますが、群
馬県内では、本年3月以降に宮崎県より26頭の牛が導入されておりますが、農場の緊急調査を
実施した結果では、導入された牛に特に異状は見られておりません。また、利根沼田管内につい
ては、宮崎県からの牛の導入がないことが確認されております。群馬県では、県内に5カ所ある
家畜保健衛生所を中心に、5月24日より県内約1,700戸の畜産農家に対し、2回目の調査
を行っているところであります。
流通供給等についての影響につきましては、県産ブランド「上州和牛」の推進停滞など、間接的
な影響が出始めていると聞いておりますが、本市におきましては、現在までに畜産農家からの報
告もなく、現時点では影響が出ていないものと思われます。しかしながら、今後におきましては、
感染の状況等、情報把握に努め、県及び関係機関と連携を図りながら対策を進めてまいりたいと
考えております。
次に、宮崎の場合でも初動のおくれが拡大した大きな要因と指摘されておりますが、万が一の場
合の県との連携も含めて、危機管理体制について伺いたいについてでありますが、群馬県では口
蹄疫発生に備えた体制の整備といたしまして、危機管理体制の再点検、牛・豚飼養者に対しての
早期通報の周知徹底、発生時の対応手順などの再点検を行うとともに、国からの指示により、飼
養農場に対し、家畜の健康状態確認、必要に応じて血液検査などの立ち入り検査を実施する予定
であります。本市におきましても、群馬県と連携を図りながら対策を講じてまいりたいと考えて
おります。
以上申し上げまして、片野議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇11番(片野彦一君) ご答弁をいただきましたので、何点かについて再質問をさせていただ
きます。
まず、事業仕分けの方については、一応市の方では全体的に予算の執行等について、非常に完璧
にやっておられるということでありまして、その市長の認識も、これから有効な仕組みなので検
討していきたいということでございますので、ぜひ市にも取り入れるような方向で検討していた
だければなと思います。
それと、まず予算はどのように編成されてという方なのですけれども、これは今広報等で周知し
ていると。4月号で予算、6月と12月に財政状況の報告と、これは私も見させていただいてお
ります。
そういった中で、先ほど来話がありますように、市民ニーズにどうこたえるかということが非常
に大事なことでありまして、広報等で見る限りでは、予算の配分とか、使用している状況の割合
というものはわかりますけれども、先ほど来言われていますように、重点的な政策事業にどのよ
うに取り組んだのかとか、どのように使っているのかとか、そういう点まではなかなか普通の人
にはわかりません。そういった面で、やはりこういう事業が非常に経済の活性化、都市間の交流、
あるいはグリーン・ニューディール政策とか、そういう事業が非常に多くなって煩雑になる。そ
ういうことの中で、やはり事業を仕分けしながら、そしてその過程、重要性というものを詳しく
市民に知らせていく必要があるのではないかと思いますが、その辺のことについて市長の考えが
あればお聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) この予算の関係の編成の問題でありますが、内部では10月ごろから
作業に入るということになります。当然各部課のところでもっていろいろと整理をして、これが
大切だということが出てくると、それは最終的な詰めのところで判断をしていくということにな
るわけでございますけれども、また一方におきまして、議員の皆様方から会派要望が出されます。
これを、ある意味においては、議員の方々が出される要望は、市民の声を代弁して要請している
ということになっておりますので、そこのところとの整合性を図っていかなければなりません。
そういうことをとらまえたときには、一般的にはどうしても暮れ前、11月から12月ごろにか
けての状況の中で、この議員の方々からのご要請等もあると、非常にいろんな意味で、市民の声
が届いてくるなという受けとめ方をしております。これらについては、内部でもいろいろと調整
をしていきたいとは思いますけれども、そういった大まかな流れはご理解を賜りたいと思います。
◇11番(片野彦一君) そういう経過的なことは、内部的な当局の流れはわかるのですけれど
も、要は、実際にその内容が市民に知らされないとわからないということが言われていますので、
その辺のことについて、市長の市民ひろばですか、そういう面だとか、そういうことでの開示と
いいますか、懇談といいますか、そういうところに対しての取り組み、そういうものを考えてあ
ればお聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) 今までも、そういったことに対する対応もさせていただいたこともご
ざいました経過があります。ただ、ここのところは、オーソドックスなものの理解になろうかと
思いますが、やはり議会に名を連ねられている、選良の議員の方々の存在というものが重要だと
思うのです。
ところが、ここのところ、ややもすると、そういうところの部分が、いろいろと何か直接的なパ
イプによって失しられる懸念も考えられないわけではございません。ですから、できるだけそう
いう意味では、やはり原理原則からすると、市議会の方々の意をできるだけ体していくというこ
とが一般的には考えられますし、また市議会の方々も、みずからの後援者の方々をお持ちであろ
うかと思いますので、できればそういったことを市民の方々におつなぎしていただくようなこと
もしていただければありがたいなと。
私どもの立場からすれば、これは区長会であるとか、あらゆる機会を通して、私どものそういっ
たことについては、説明するチャンスを得て、展開をしていくということが必要なのかなと思っ
ております。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午前11時59分休憩
       ―――――――――――――――――――――――――――――
午後1時00分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ―――――――――――――――――――――――――――――
◇11番(片野彦一君) 再質問をさせていただきます。
先ほど市長の方より、議員ももっとしっかり説明していきなさいと、こういうことを激励された
ように思いますが、私どもは市長のように、市長の思いをそのとおり伝えることがなかなかでき
ません。
それで、さらにこれは話が違うのですけれども、仏法には、仏の振る舞いとして、無問自説とい
う言葉があるのですが、これは問いなしでみずから説くと、こういうふうに書きますけれども、
質問がないのに仏の立場で法を説くと、こういうことでございますけれども、大衆、民衆が持っ
ている心の内の思い、あるいは苦悩、そういったものに対して、仏は言わなくてもわかって、そ
の解決法、あるいは対処法を説くという意味があるわけですけれども、現代ではそういったこと
はなくて、非常に市民のニーズもなかなか発生している場合も多くあります。そういったことで、
その辺も踏まえて、市長にさらにその辺の意識について何か考えがあれば、お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 大変奥行きの深いご説明をいただきましたが、できるだけ議員の皆様
方の意を体して、そして私どもの方でも可能な限り、そういったことについての説明に努力をし
てまいりたいと思っております。
先ほども申し上げましたけれども、ご案内のとおり出前講座等も用意してありますし、そういう
ことでできるだけいろいろな場面を使って市民に周知をしていくように、あるいはまた説明がで
きるところはきちっとしていくということで努力してまいりたいと思っておりますので、よろし
くお願いしたいと思います。
◇11番(片野彦一君) それで、一応事業仕分け全般というか、そういうことについて事業の
必要性を問うわけでありますけれども、その事業を定めた制度や事業を担う組織の見直しという
ことにもつながると思うのです、事業の仕分けというのは。私たち議員もレベルアップというか、
意識を高く持ってやっていかなければならないと思いますが、単純にこれは削減額だけを積み上
げるということではなくて、文字どおり、将来の行政の刷新につながると、そういう議論が期待
されるわけです。そういった観点から市長の考えがあれば、お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 昼休みにも各紙の論評、今ちょうどドラスティックな、また政治のい
ろんな動きがあるもので、それぞれの専門の立場の方々のいろいろな論評を今読ませてもらって
きたのでありますが、やはり今回国で行われたことについては、各部門で評価が高いようでござ
います。そういう意味からとらまえますと、私どももしっかりとこれを受けとめながら、今後の
対応に処していく形の中で、勉強を積み重ねていって、本市に見合った手法、常に私はその辺の
ことについて、ややじくじたるところの申し上げることがあるのですが、市民活動支援センター
についての先駆的なところでは、圧倒的に民間のレベルで展開しているのを、あえて私どもは行
政が加わる形で展開してきている経過がございます。これは、やはり本市のような小都市の、し
かも中山間地域の、そういう意味ではいろんな意味の政策的な経過も、民度の問題もなかなか難
しいところには、やはりこの展開だったのではないかなということでもっての落としどころを決
めたのが、現在の市民活動支援センターのありようでございます。これを先駆的な都市だと、ま
るっきり民間のNPO法人等が展開しているということが、先駆的な自治体ではあります。だけ
れども、あえて私どもはそういうふうにいたしました。
というのは、私どもの実態に見合ったのがこういった方法ではないかという選択が、あのように
なっているわけでございます。結果的には、非常に今のところ順調なスタートを切っております。
今度のこれも、国でやっていることを、まるっきり我々がうのみにする形が、果たしてこの地域
に合うのかどうかということになると、これはやっぱり検討を加える必要があるのではないかと。
したがいまして、沼田の地に見合ったような、そういう手法を研究していく必要があるだろうと
思っております。その趣旨については、いささかなりとも私どもも共鳴するところが大でござい
ます。
◇11番(片野彦一君) 市長のおっしゃられることはよくわかります。これは、まるっきり国
に倣ってやれということではなくて、やはり沼田市独自の考え方もやり方もあると思います。沼
田市に一番いいやり方を探ってやっていくことが大事だなと私も思います。そういった意味で、
よろしくお願いしたいと思います。
次に、家畜伝染病口蹄疫について、ちょっとお伺いします。
これはもう昨今来、報道が非常に激しく行われていて、もう皆さんよくご存じでありますし、大
変な事態が起こっていることもご承知のとおりであります。やはり一番言われていることは、対
応が鈍かった、スピードが悪かったと言われております。というのは、3月末にこの感染が疑わ
れる症状を発症した牛が出てきたと。そして、その検体を採取して陽性だと判明したのは4月2
0日、約3週間かかっている。その前に、4月には韓国で既に口蹄疫の病気が蔓延して拡大して
いたという事実がございます。それに対して、非常に警戒感が薄くて、警戒体制もとれていなか
ったと、こういうこともあると思います。
そして、それから以後は一瀉千里で広まったわけですけれども、5月18日には宮崎県で非常事
態宣言が発表されました。これはご存じのように、半径10キロメートル以内に生息する豚、牛
は全部殺処分するということで、それを前提として、また全ワクチンを投与するということです。
さらに、その発生源から20キロ以内については、母牛とか子牛とか、そういうものについては
全部早期出荷して肉にしてしまうということで、要するに20キロメートル以内は全部豚、牛等
の頭数がまるっきりいなくなるという処置であります。これ、半径20キロといったら、ほとん
ど利根沼田が入ってしまうような、そういう広さであります。
さらに深刻なことは、1回目で述べましたけれども、49頭の種牛も殺処分と。そして、スーパ
ー種牛と言われる6頭のうちの1頭が感染して処分された。これは「忠富士」という名前らしい
ですけれども、そういった、一回蔓延してしまうと収拾がつかなくなるということであります。
そういったことで、先ほど対策については県と協力してやっているということでございますけれ
ども、これは個人でも非常に気を使ってやっていることと思います。そういった中で、いろいろ
調査しているようですけれども、5月24日に2回目の調査を行ったということですが、どのよ
うにだれが行ったのか、自主的にやったのか、その辺のことについてわかれば教えていただきた
いと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思います。
まず、県の対策本部設置の体制は、本部長を農政部長にいたしまして、副本部長に畜産課長がな
っております。同時に、その下に市町村課長や広報課長、健康福祉課長、衛生食品課長、環境政
策課長、廃棄物政策課長、農政課長、技術支援課長、農業経済課長、蚕糸園芸課長、農村整備課
長、産業政策課長、交通政策課長、道路管理課長、県警本部生活環境課長、この方々が副本部長
の下にあります。先ほどの話は、県からご指導いただいて、そして本市の担当部局、つまりそれ
は経済部の農政課になりますが、対応を図ったところでございます。
幸いなことに、本市にはそういった不詳の事故は発生していないという確認がなされているとこ
ろでございます。
◇11番(片野彦一君) 体制についてはわかりました。まだ県内にも、また沼田市には全然発
生していないということでございますので、緊迫感はそうないと思います。
ただし、これは初めに発生した川南町ですか、これが今現在はもう町がなくなるのだという危機
感があるわけです。ここは畜産業が本業ですから。そこの人たちは、今まで営々として築いてき
た畜産業を、このように言っているのですね。「千丈の堤も螻蟻の穴を以て潰ゆ」と、これは韓
非子の中にある言葉ですけれども、「蟻の一穴」という言葉があります。そういうことで、本当
に一つのウイルスが全町をつぶしてしまうと。非常にこれは町にとっては悲惨なことであります。
そういった中で、お隣の都城市ですか、これはもう幾ら対策しても対策し過ぎることはないとい
うことで、市の対策本部でチラシなどをつくって、注意して、厳戒態勢を敷いているわけですけ
れども、これには農業敷地に入る人や車両などへの対応方法とか、そういうのを具体的に書いて
ある。あるいは、有効な消毒液のつくり方、食酢とかクエン酸、こういうものを詳細に記したチ
ラシを作成して全部配っていると。口蹄疫ウイルスを絶対に入らせないと、そういう強い決意で
厳戒態勢を敷いているということでございます。
我が沼田市は、まだそういうところまでいかないわけですけれども、準備をし過ぎることはない、
対策をとり過ぎることはないという観点からも、畜産業者の人数も、豚で飼育業者が7名ですか、
あるいは牛の飼育業者が28名と伺っておりますけれども、そういうところに個別に指導を徹底
するということもできる、可能な対象だと思いますので、その辺のことについて考えがあればお
伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど言う組織の中で、市町村対策本部の設置準備依頼というのがご
ざいまして、私どものところでもそういう意味では、経済部農政課を中心にいろいろと対応を図
ってきたところでございます。今、お話なされておりますことについては、担当部課を通してい
ろいろと対応を図っているところでございまして、今後とも県と連携をしながら、遺憾なきよう
対策を図ってまいりたいと考えております。
なお、個々の関係等については、群馬県のご指導に従って、今後も遺憾なきよう対応を図ってま
いりたいと考えております。
◇11番(片野彦一君) 確実な対応をするしか、対応をしていただくしか、お願いをするしか
ないのですけれども、先ほどちょっと言い落としましたけれども、国でいろいろな法律をつくっ
て補償するということですけれども、埋却地も国で確保するということでございますが、実際に
そういう土地がないと。そして、それを埋却した場所は3年間使用できないという問題もありま
す。
また、川南町を初め、近辺の市町村では、受精牛だとか、もちろんそれを運搬する業者だとか、
獣医だとか、そういう人たちの仕事が全然なくなっているということもございます。ですから、
一たび起こると、非常にこれはもう重大というか、そんな言葉であらわせないぐらいの事態にな
ります。そういった意味で、市としても万全の対策をしていただきたいというお願いをするしか
ないので、その辺で質問は終わりたいと思いますけれども、最後にその辺のことについてあれば、
お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 本市におきましては、私の手元の資料によりますと、酪農家が28軒
ですか。肉牛農家が17軒、養豚農家が8軒、そしてヤギの関係者が1軒あるようでございまし
て、養鶏農家は直接関係ありませんので、54軒になろうかと思っております。したがいまして、
そういう意味で、本市の昨日来からの質問にもございますように、基幹産業足るべくところの農
業、特に畜産は、いわゆる粗生産というのですか、非常に規模が大きいために、かなり額が張る
というようなことから、大変重要な産業であることは論をまちません。したがいまして、議員か
らご指摘されたことを踏まえて、群馬県当局のご指導をいただいて、私どもでやれることはきち
んと対応を図ってまいりたいと考えております。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(布施辰二郎君) 次に、田村喜久子議員。2番。
〔2番 田村喜久子君登壇〕
◇2番(田村喜久子君) 最後、トリで質問させていただきます。目も耳も覚ましていただいて、
よろしくお願いいたします。
初めに、市長におかれましては、3期目の当選、まことにおめでとうございます。
通告に従い一般質問をいたします。
今回は、標題、女性の命を守ることについて、障がい者の支援についての2題について質問いた
します。
女性の命を守ることについて、がん対策について4点お伺いします。
女性と子供が大切にされる社会が、安心、安全、平和な社会であることは間違いありません。そ
こで、まず1番に、女性の命を守ることについてどのように考えられているかお伺いいたします。
2点目は、子宮がん検診は20歳以上、乳がん検診は40歳以上の偶数年齢を対象に行われてい
ますが、申し込み日が過ぎたり、受診忘れがあったりで検診を受けられなかった場合は、3年か
ら4年の期間があいてしまいます。次年度も受診できるようにしてほしいとの声が届きます。そ
こで、対象年齢の方の乳がん、子宮がんの検診を受ける期間を2年間有効とすることについてお
伺いします。
3点目は、唯一予防できるがんである子宮頸がんの予防ワクチンの周知について、どのようにお
考えかお伺いします。
そして、接種に5から6万円の費用が要る、この子宮頸がん予防ワクチンの公費助成について、
お考えをお伺いします。
大きな題目2の、障がい者の支援について、項目1として、生きがいをもって希望をもって働く
ためについて3点お伺いします。1、作業所で働く障がい者と市職員が交流することについて、
2、庁内、各課から作業所へ仕事を出すことについて、3、市庁舎での雇用を進めてみることに
ついて、お考えをお伺いいたします。
項目2は、榛名養護学校沼田分校についてですが、支援の体制を整えることが課題であると思い
ます。県教育委員会、市教育委員会、沼田市、みなかみ町、昭和村、川場村等各自治体、さらに
放課後は社会協議会の学童が児童生徒にはかかわり、複雑な特区のような状況があります。榛名
養護学校沼田分校は市長が、県議の時代に力を出して推進してつくられたことを榛名養護学校の
先生からお聞きしました。障がいと向き合いながら頑張っている親子に、市長もたくさん会われ
てきたことと思います。
以前の一般質問で紹介しましたノルウェーのオスロ市の身心障がい者のグループホームをつくっ
た女性局長の言葉に、市長は大変に感動してくださいました。再度引用させていただきます。
「どんな地域、どんな時代にも人口の一定割合で生まれてくるこの障がいは、あなたが背負った
かもしれないし、私が背負ったかもしれない。この人だけの障がいではない。私たち市民のため
に背負ってくれている」。少しでも弊害をなくし、榛名養護学校沼田分校がよりよく児童生徒の
教育がなされますよう、かかわりのある県教育委員会、市教育委員会、沼田市、利根郡町村、社
協が手をつないで、「はるな養護学校を応援しましょう」協議会をつくることについて、お考え
をお伺いいたします。
以上、1回目の質問といたします。実りのあるご答弁をよろしくお願いします。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの田村議員のご質問にお答え申し上げます。
まず、女性の命を守ることについて、がん対策について、女性の命を守ることについてどのよう
に考えられているのかについてでありますが、人の命は、性別、年齢を問わず守らなければなら
ないものであることは申すまでもございません。このため、市では、乳がん検診等の各種健康増
進事業や妊婦健康診査、乳幼児健康診査などにより、第五次総合計画で描く「元気で安心して暮
らせるまちづくり」を目指しており、今後とも取り組んでまいりたいと考えております。
次に、乳がん、子宮がんの検診を受ける期間を2年間有効とすることについてでありますが、市
といたしましては、偶数年齢の女性に受診を勧めて公費助成をしており、毎年4月には、各種検
診のお知らせを冊子にして全戸に配布するとともに、初めて受診年齢を迎える方全員に個人通知
を行って周知を図っているところであります。また、昨年度、国が創設した女性特有のがん検診
事業に継続して取り組んでおり、女性の方々の検診機会が増しているものと考えております。
乳がん並びに子宮がん検診につきましては、従来、毎年実施しておりましたが、平成16年度に
厚生労働省指針が改正されたことに伴い、受診間隔を毎年受診から隔年受診とするとともに、対
象年齢についても、乳がん検診は40歳、子宮がん検診は20歳からとしたものでありますので、
ご理解をいただきたいと思います。
次に、子宮頸がん予防ワクチンの周知についてでありますが、子宮頸がん予防ワクチンは、日本
では平成21年12月に発売され、がんを予防するワクチンとして最近注目されており、10歳
以上の女性に3回接種することで、発がん性ウイルスから長期にわたって体を守ることが可能と
言われております。しかしながら、予防接種法で位置づけている定期予防接種ではないことから、
市といたしましては、特に積極的な周知は行っていないのが実情でありますのでご理解をいただ
きたいと思います。
次に、子宮頸がん予防ワクチンの公費助成についてでありますが、ワクチンの発売後、日も浅く、
法的に位置づけされていない任意接種であるため、全国的には費用助成する自治体は少ないのが
現状であります。国は、本年4月、参議院厚生労働委員会での予防接種法等改正案の審議に際し、
同法の対象疾病拡大の対象として、子宮頸がん予防ワクチンは優先順位が高く、予防接種部会に
おいて議論が整った上で判断するという考えを示しております。したがいまして、市といたしま
しては、今後子宮頸がん予防ワクチンについて、国の動向を注視するとともに、全国的な実績に
関する情報を収集するなど研究してまいりたいと考えております。
次に、障がい者の支援について、生きがいをもって、希望をもって働くために、作業所で働く障
がい者と市職員が交流することについてでありますが、本市では、新規採用職員研修において、
市職員としての基本的な知識・技能を身につけることはもちろん、市民の立場や目線に立って行
動できる職員の育成を目指し、車いすや目隠し歩行などの福祉体験や福祉作業所における作業体
験を実施しています。研修を受けた職員からは、障害者との交流によい刺激を受けたとの感想が
多く、今後も職員研修の一環として続けてまいりたいと考えております。
次に、庁内・各課から作業所へ仕事を出すことについてでありますが、あおぞら作業所につきま
しては、平成21年度に市有施設内の除草作業を発注いたしました。なお、他の福祉作業所につ
きましては、事前に作業所と協議をいたしましたところ、作業の安全面等の問題があり、平成2
1年度において市の仕事を発注しておりません。障害のある方に仕事の機会を提供し、就労移行
支援を行うことは、障害福祉サービスの観点からも有益であると考え、今後も、作業の安全面な
どに配慮しながら、作業所利用者の方が作業可能な仕事を選定し、障害のある方の支援を行って
いきたいと考えております。
次に、市庁舎での雇用を進めてみることについてでありますが、本市におきましても、障害者雇
用の促進等に関する法律に基づき障害者の雇用に努めているところであり、昨年度の職員採用試
験においては、採用区分に障害者枠を設け、本年4月1日付で1名採用したところであります。
また、昨年度から引き続き、臨時職員として障害者1名を雇用しており、今後も障害者雇用の促
進に努めてまいりたいと考えております。
次に、榛名養護学校沼田分校のことについて、「はるな養護学校を応援しましょう」協議会をつ
くることについてでありますが、現在、榛名養護学校沼田分校は、沼田東小学校を中心として、
運動会や合同授業、交流給食や読み聞かせなど、子供たち同士がともに活動し、助け合いながら
交流を深めております。このような交流を通して、障害のあるなしにかかわらず、自分のよさを
発揮しながら、互いに助け合い、協力をしていくことの大切さを学び合っております。これらの
交流を両校の保護者や地域の方が支え、楽しい活動を創造し、充実させているところであります。
以上の施策を実施しているところでありますので、ご指摘の協議会をつくることにつきましては、
今後の研究課題とさせていただきたいと考えております。
以上申し上げまして、田村議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇2番(田村喜久子君) ご答弁いただき、ありがとうございます。
まず最初の、女性の命を守ることについてどのように考えられているかということをお伺いしま
したのは、今回のこれが本当に答えの部分になることでありますので、このことについては、最
後にまたお聞きしようと思います。
今日本では、子宮頸がんは年間約1万5,000人の方が発症して、約2,500人の方が大切
な命を失われています。また、乳がんの方は年間1万人の女性が亡くなられています。1日にし
ますと、乳がんは28人ぐらい、子宮頸がんの方も10人にはなりませんけれども、そのぐらい
の方が亡くなられています。
2番目の質問の検診を2年間有効とすることについてなのですけれども、やはり申し込み忘れと
かはあると思います。また、今国から乳がんと子宮頸がんの無料クーポン券も女性の命を守るた
めに配付されています。ことしは市も2分の1負担をしていただきました。ありがとうございま
す。これは、がんの検診受診率を50%に持っていくための施策の一つであります。こういう無
料クーポン券も5年に1回の年齢で出てきますので、ある一定年齢の方は検診が2年続く状況に
あります。それでも、まだまだ手厚い検診であるということは言えないと思いますし、生命を守
ることに、検診を長くする有効期間を設けるということは、それだけ機会を与えていただけるこ
とになると思います。
偶数年に検診のお知らせというか、検診の申し込みとして、市の検診で対象年齢があって、ある
程度予算が組まれているわけですから、その予算をあと来年分に少しどけておけば、そのことは
可能ではないかと思うのです。そういうことをやっているところはないかなと思いましたところ、
山形市で前年度受診できなかった方が、明年、再度申し込みができるようになりましたというの
がありました。また、葛飾区は乳がんは2年に1回、子宮がんは1年に1回ということで検診を
されています。
先ほどの市長の答弁では、やれないというような答えだったのですけれども、予算的に問題なく、
うまくやれるようであれば、それをやっていただきたいと思います。もう一度ご答弁をお願いし
ます。
◇市長(星野已喜雄君) これ、意外と判断に悩むところなのですが、やはり最近の自立である
とか、やはり地域主権、分権型になって、自立であるとか、あるいはまた自己責任であるという
ような言葉がよく出てまいります。そういったときに、各戸配布を冊子で展開したり、あるいは
また個人通知を行ったりしていることを見逃すということが、果たしてどうなのかということが
一つに出てくるということは、ご理解いただけるのではないかと思います。しかし、そこのとこ
ろを、やはり病気の関係から来る命の問題だから、手厚くするべきではなかろうかということに、
議員のご提案はなろうかと思います。山形市であるとか、葛飾区のお話が今なされました。
今、私の手元に担当部長の方から、いろいろと現下の状況等についてありますので、これらにつ
いて申し述べ、そして今後の課題とさせていただきたいなということをご理解いただきたいのは、
がん検診については、その都度該当者を抽出しているため、その方が当該年度に受診したかとい
うことの確認がなかなか難しいという状況にあるようでございます。この確認をするのには、シ
ステムの改修ということになりますから、必然的にコンピューターの問題になるのではないかと
思いますが、そういうことのどうも条件整備が必要のようでございます。したがいまして、今後
ご提言の趣旨を踏まえながら、担当部課に検討させていきたいと考えておりますので、よろしく
お願いしたいと思います。
◇2番(田村喜久子君) わかりました。
昨年受けられなかった人が申し込む場合は、日にちとか期間を変えて、申し込み日というのを設
定してやっているようなところを読みましたので、そのような傾向で区分してやっていただくと、
少し整理ができるかなと思いますので、よろしくお願いいたします。
子宮頸がんというのは、検診と予防ワクチンでほぼ100%予防できるがんと言われています。
それで、子宮頸がんの検診というのに、今沼田市の場合は細胞診が中心であるわけなのですけれ
ども、これにHPV検査といって、ヒトパピローマウイルスがあるかどうかという検査をつけて
いただくと、細胞診の場合はもう既にがん化になっている場合はよくわかるということなのです
けれども、ヒトパピローマウイルスに感染しているかどうかという検査を入れますと、その前段
階、今がんになりつつある状況の中での、なるかもしれないというところのことがわかるわけな
のです。また、そのウイルスに感染していれば、そのウイルスを取り除くということもできます
ので、それとワクチンをやると100%予防できるということなのですけれども、沼田市の検診
に、そのHPV検査を入れることについては、お考えはいかがかお聞きいたします。
◇市長(星野已喜雄君) HPVですか、私も初めて耳にする言葉でございまして、まことにそ
ういう意味では、今お聞きしながら、大変勉強されておられるなと思って敬意を表しているわけ
でございますが、一応これらについて、時代の要請なのかなと思いながら受けとめているところ
でございまして、今後研究をさせていただきながら、地域の実態にかなった方法を、検討を加え
ていきたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇2番(田村喜久子君) ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
これの費用対効果ということで、モデル地域として、島根県の出雲市と斐川町というところで、
この両方の細胞診とヒトパピローマウイルスに感染しているかどうかという検査を含めたのを2
007年からされているということなのですけれども、これでいきますと、1年ごとにやった場
合としてなのですけれども、従来の細胞診だけだと費用が1,200万円、それでHPVを併用、
二つをやることによって870万円になるということで、30%費用が削減できるということな
のです。このHPVと細胞診をやると、3年に1回でいいということなのです。細胞診の方を1
年ごとやった場合に1,200万円、併用でやった場合は、陰性の人は3年に1度でいいので8
70万円になるということです。
それからまた、細胞診をやると年間1人当たり3,250円、これは隔年でやるので3,250
円なので、1回は6,500円とか6,600円がかかります。HPV検査を入れた場合は3,
636円、これは3年に1回なので、1年分がこのお値段になるということなのですけれども、
細胞診だけだと見逃しが13人いる。でも、HPV検査をやると0人ということが出ております。
そういう意味からも、ぜひ検討をしていただきたいということです。
言いたいのは、子宮頸がんというのは予防できるがん、ならずに済むことができる、死なずに済
むことができる唯一のがんであるということを言わせていただきたいわけなのですけれども、今
言いましたことに関しては、理解をしていただく一助にしていただければよろしいかと思います。
今回、この質問を取り上げましたのは、やはり予防できる、命を救うことができるがんであると
いうことを、ここにいる皆さんも含めて、知ってもらいたいという思いもあります。
あと、予防ワクチンのことですけれども、日本で初めて承認されたワクチンがサーバリックスと
いうので、もうヨーロッパの方では2007年5月に承認されて、どんどん広がっています。こ
れはもう100カ国で承認をしていて、このワクチンを承認していなかったのが日本と北朝鮮だ
けであったという、日本が予防ワクチンの本当におくれている国だということが、このことでも
わかるかと思います。既に100カ国以上で予防ワクチンが承認されていて、30カ国でもう公
的支援が行われています。昨年、これは公明党の方で進めさせていただいたのですけれども、承
認へ進めることができまして、承認がされました。それで、今公費助成に向けても進めていると
ころですけれども、やはりこのワクチンが有効であるということと、検診と、そのHPV検査と
三つ、検診は細胞診とHPVの検査、それとワクチンと、この3点セットでやることが、100
%命を救っていくことになるということを申し上げたいと思います。
24歳で子宮頸がんになり子宮を全摘された女性の方が言われていたのですけれども、「もう普
通に結婚して子供を産むことも遠くなってしまった。結婚もできないかもしれない。そういうダ
メージと不安が広がっている。なので、もっと若いうちに、10代のうちに、この子宮頸がんの
知識があればよかった。また、そういう教育をしてもらえればよかった」ということを言ってい
ます。こういう防げるがん、防げる病ということについて、市長はどのようにお感じになられる
か、お聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろと検討されて、いろいろと勉強されておられるということで
敬意を表したいと思っております。
やはり何といっても、予防医療がこれからの中心になっていくと思っておりますので、ご提言の
趣旨というのは、大変重く受けとめているところでございます。私どもの方でも、各方面から情
報収集をいたしまして、そして議員のご提言もまたしっかりと受けとめさせていただきまして、
今後どのような対応が可能かということを検討してまいりたいと思っておりますので、よろしく
お願いしたいと思います。
◇2番(田村喜久子君) ありがとうございます。
しつこく、もう少し言いますと、海外では学校教育の中に、既にこの子宮頸がんの勉強が取り込
まれているということと、それから少女が、女の子ですから、生理とかが始まったころから、も
うお母さんが産婦人科の方へ連れていくのだそうです。日本だと、女の子を婦人科に連れていく
と、あらと思われてしまうのですけれども、もうそういうふうにして、産婦人科に行って子宮頸
がんのお話を聞いたり、予防ワクチンのお話を聞いたりというところから、もう教育が違ってい
るのだなと。文化の違いというものもありますけれども、日本はやっぱり隠してきた部分という
のがすごくあったのだなということで、私も勉強させていただいて、本当に目からうろこの思い
で読みました。
海外では、先ほども言いましたように、教科書に載っていて教育が行われている。また、政府の
啓発キャンペーン等もやっているということで、ちゃんともっと勉強しておけば、教育長にもご
返答を何かいただけるようにお願いをできたのにと思って、後悔しております。子宮頸がんとい
うのは、三つあるのですけれども、子宮頸がんは精度の高い検診の普及と、予防接種の公費負担
と、それから子宮頸がんの予防に関する一般への啓発と、学校の教育の実施によって、全女性が
子宮頸がんから逃れることができるということなのです。そこを、どうかこの認識を改めていた
だきまして、予防ワクチンについても本当に考えていただければと思います。
予防ワクチンの方も、もしワクチンを接種した場合、日本だと年間210億円かかるのですが、
子宮頸がんにかかる率は73%減らせるということです。医療費はマイナス170億円、それか
ら労働損失はマイナス230億円ということで、計マイナス400億円で、先ほど210億円か
かるということですので、マイナス190億円ということに、ワクチンを接種した場合、このよ
うになるということでございます。子宮頸がんについては最後といたしますが、市長のご見解を
もう一度お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) それぞれご説明がございまして、あるいはまたご質問がございまして、
教育の関係等も含めてのご意見あるいはまたご質問でございました。先ほど申し上げましたよう
に、予防医療というのが大変重要なポイントになってまいりますので、今後どういったことが可
能かということを、各方面の情報収集をいたしまして、そしてできるだけ前向きにとらまえてま
いりたいと考えております。
◇2番(田村喜久子君) ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
次に、障がい者支援についてですけれども、新入職員の方が研修として作業所等でも実習をされ
るということで、まず1回目のところでということなのですけれども、多分新入職員のころとい
うのは必死だし、何が何だかわからない状況だし、そういうことはずっと記憶に残るとか、体に
しみつくとか、そういうことは難しいかなと思います。ある一定、市の職員としてお仕事をされ
て、いろんな問題点を見るような目線になったときに、また作業所で半日ぐらい一緒に作業をし
ていただくとか、そういう交流を図ることによって、障がいのある方側からのとらえ方というか、
目線というものを持つことができるようになるのではないかと思います。
そういう意味では、もう少し前向きに、年間に何人かでもいいので、その作業所の方へ研修に出
していただくということについてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) このことにつきましては、先ほど申し上げましたように、新規の採用
職員の方を、やはり市の職員として福祉の心を持って、そして優しく市民と接する、そういうこ
とからずっと実施してきているところでございます。
今議員のご提言は、ある程度お勤めになってから以降、もう一度そういったところでもっての経
験を積むことによって、さらに効果が上がるのではないかということだと思います。勤務の実態
等もありますので、一概には申し上げられませんけれども、まずはとにかく新職員の方々の勉強
の場所として、あるいはまたそういったところの体験の場所として、いろいろとご指導いただい
てきたところでありますが、一定の段階を経た形の中のことについては、職員のある意味におい
て、意識改革にもつながってくるのではないかとも受けとめられるわけでございまして、今後ど
ういう方法がよいか、いろいろと研究をしてまいりたいと考えております。
◇2番(田村喜久子君) ありがとうございます。よろしくご検討をお願いいたします。
二つ目の、庁内各課から作業所へ仕事を出すことについてなのですけれども、そのように障がい
者の方と交流をしていただくと、何ができるのかなということが見えてくるのではないかと思い
まして、それとあとやっぱり作業所の収入というのは本当に何千円、片手にもならない金額でご
ざいまして、それでまた一生懸命その作業所の職員の方もできる仕事を探してきておられますけ
れども、その中で、やはり庁内からそういう仕事を出すことが自発的にというか、「これなら回
せるのではない」ということが出てくれば、本当にこれはすばらしいことだと思いますので、そ
のようなことができればと思ってこの質問をいたしましたが、もう一度お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど答弁させていただきましたとおり、あおぞら作業所の方につい
ては、比較的安定しているということから、そういう意味では、現在でもうまく回っているかな
という受けとめ方をしております。
福祉作業所の関係者の方々は、やや動きが活発なところから、安全面の関係等があって、平成2
1年度において、慎重にしてきた経過がございます。これは市の方ということだけでなく、関係
する方からも、やはり若干危険を伴うかなというようなこともあったようでございます。したが
いまして、この実態が伴えば、これは当然応援をしていかなければいけないと思っておりますの
で、そこのところは今後、現場の方々と私どもの担当部局がよく連絡協議をして、可能な限り手
配ができるような方向は、当然考えていかなければならないと思っておりますので、よろしくお
願いしたいと思います。
◇2番(田村喜久子君) わかりました。
では、3番目の市庁舎での雇用というのも、また同じように重なるのですけれども、ずっとでも
なくていいので、やはり作業所にいる方の中にも、以前は難しいお仕事をされていたという方も
いらっしゃいます。そしてまた、これは社会へ出ていくための自立支援の一助というか、そこを
支えにして、本当は社会に出してあげれるところをつくっていかなくてはならないわけですけれ
ども、そこら辺がやはり不安定さもあって難しい部分があるので、一時的でもいいので、庁舎で
何かお仕事ができることがあると、正でなくても働けるようにやっていくということも考えてい
ただければと思います。
ことし、障がい者を1名採用された、また臨時職員でも採用されたということは、とてもよかっ
たと思いますが、この作業所で働いている方々の自立支援として、そういうことを、簡単なお仕
事でもそのように考えていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、榛名養護学校についてお聞きいたします。
市長が答えていただきました沼田東小との交流ということではなくて、この榛名養護学校がある
場所が、土地は無料で県に貸している。そして、建物は県のものであるということと、土地も東
小のものであるので市教育委員会と。それで、お向かいの学童は社会福祉課か社協なのですけれ
ども、もうお聞きしているかもしれませんけれども、今年度はまず雪が降ったことによって、除
雪が大変であったということがあります。除雪機を借りるにも、だれが運転するのとか、もし事
故があったらだれが責任をとるのとか、そういう問題等もありました。それから、あと学童との
間がコンクリートの駐車場になっているわけなのですけれども、その駐車場ががたがたなので、
そこを直したいと。子供たちの安全のために、体の不安定な子がたくさんいますので、そこの駐
車場を直したいと。それを県の特別支援の方に上げるわけですけれども、なかなかそういうとこ
ろがうまくいかない。そして、またそこでお世話になっているのは沼田市の子供であったり、利
根郡町村の児童、生徒であるわけなのです。また、物置もなくて、いろんな物を入れるところも
なくて、野ざらしになっているということなのです。
子供たちを支援するのには、地域支援懇談会というのがあって、国の仕組みというか、法律的に
守られるものとか、支援できるものとかが、そういうところで聞くことができるそうなのですけ
れども、そういうことではなくて、学校とかそういう、榛名養護学校というのが県だから、県か
らお金が来ればいいのですけれども、いろいろ難しい部分とか微妙な部分とかがあるので、そう
いうところを榛名養護学校を支援しましょうという、応援しましょうという協議会を関係方々で
つくっていただいて、本当に何十メートルと離れていないところにいるのに、県だから、市だか
ら、教育委員会だから、社協だからというので、どこがどうしていいかわからないという状況が
あるので、そこをちょっとネットを外して、学校を応援しましょうというのができたらいいので
はないかと思いまして、この質問をさせていただきました。この榛名養護学校沼田分校をつくら
れた市長ならこの問題を解決してくださると思い、質問しました。縦割り行政を少し砕いていた
だいて、横に連携していただければ、大変ありがたいと思いますが、いかがでしょうか。よろし
くお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) それぞれ障害を持っている方々の学校現場のいろいろな状況等につい
てのご質問かと思います。
この榛名養護学校沼田分校は、「花ひらけ十五の春」という運動体が本市の関係するご父兄から
発足いたしまして、私の記憶に間違いなければ、平成6年ごろにいろいろと運動が始まったとい
うことを受けとめております。当時、スクールバスを出すということに成功したわけでございま
す。その後、分教室、分校と、徐々に整備がなされてきたというその経過を、私は地元にあって
は、よく承知している最有力の人間かと思います。
特にこの榛名養護学校の問題は、もともと私の分析によりますと、昭和30年代、40年代のこ
ろでしょうか。文化会館がまだできる前に、現在の文化会館のところあたりに学校をつくろうと
いうことがあったときに、賛否に大きく分かれたという経過があったようでございまして、それ
で結局かなわない実態があったと。その後、運動体を進めていくときに、どうしても群馬県教育
委員会では、依然としてその反対があったということがネックになっていたことから、その後ス
クールバス以降の経過の中で、各市町村の方々にお願いをさせていただいたりして、意見書を上
げてもらったりして、そして徐々に今日に至っているわけでございます。
先ほど答弁をさせていただきましたとおり、現在、榛名養護学校沼田分校は、群馬県教育委員会
が分校にしたときに、「後に本校を求めるということはないでしょうね」みたいな話が、当時の
教育長から言われた経過がございまして、「分校で十分だと思います」ということの中で、現在
この沼田東小学校の同一敷地内において分校があって、そして東小学校の子供たちと分校の子供
たちが非常にバリアフリー、要するにお互いが心寄せ合って勉強していることから、東小学校に
も好影響を与え、もちろん沼田分校にも好影響を与えているということで、かなりシンボル的な、
非常に評価されている状態にあるようでございます。
確かに議員がおっしゃっているとおり、土地あるいは建物、あるいはまたそういったもろもろの
ところがいろいろとあるようでありますけれども、現在の状態から見ると、私が見る限りは非常
にうまくいっているなと。あるいは、各方面から評価されているなと受けとめております。ただ、
議員の環境整備のことについては、これはある意味においては、設置者である群馬県当局、ある
いはまたそれにかかわっている本市の関係等になりますので、今後そういう意味では、実態を把
握して、私の方からもそういった環境整備の関係等について、いろいろと関係方面には働きかけ
てまいりたいと思っております。
この協議会の関係が、まずバックとして、ちょっとイメージがわいてこないのでありますが、少
なくとも行政機関のしかるべき公的セクションの中のものであるとなると、やはりそういったと
ころの部署というか、他のところとの関係も出てきますので、この協議会の総体のイメージが、
ちょっと枠として、なかなか私もまだ全貌が見えてきません。したがいまして、先ほど答弁させ
ていただきましたとおり、少し勉強させていただいて、そして今後の対応に処してまいりたいな
と考えておりますので、ご理解を賜りたいと思っております。
◇2番(田村喜久子君) わかりました。ありがとうございます。
それで、その中心となるのは、やはり沼田市の社会福祉課の方が中心となって進めていってもら
うことが、一番よいことかなと思いますので、そのように考えていっていただければありがたい
と思います。以上で終わります。もし市長から何かあれば、お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 議員から、社会福祉課が中心になるのではないかというご提言もあり
ましたけれども、これは本当に各セクションの関係がありますので、非常に高度な、かなり高度
な判断力が要求されてくるなと思っております。したがいまして、もうちょっといろんなところ
との関係も勉強させていただいて、そしてどういうことが望ましいのかということを、少し勉強
させていただきたいなと思っております。
いずれにいたしましても、ご提言の趣旨を踏まえて、いろいろとまた考えてまいりたいと思って
おります。
◇議長(布施辰二郎君) 以上で一般質問を終了いたします。
――――――――――――――◇――――――――――――――
    第2 散  会
◇議長(布施辰二郎君) お諮りいたします。
7日から10日までの4日間は、委員会審査等のため休会いたしたいと思います。
これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(布施辰二郎君) ご異議なしと認めます。よって、7日から10日までの4日間は、委
員会審査等のため休会することに決しました。
以上で本日の日程は、すべて終了いたしました。
本日は、これにて散会いたします。
次の会議は、11日午前10時に開きますからご参集願います。
本日は大変ご苦労さまでございました。
    午後2時10分散会
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