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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成23年第1回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第3号

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平成23年第1回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第3号
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議事日程 第3号
平成23年 3月 8日(火曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
       ─────────────────────────────
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
       ─────────────────────────────
出席議員(24人)
       1番  真下 恭嗣君      2番  田村喜久子君
       3番  坂庭 直治君      4番  石井 紘一君
       5番  鈴木 圭子君      6番  金子 一弥君
       7番  小野 要二君      8番  星野 初男君
       9番  高柳 勝巳君     10番  布施辰二郎君
      11番  片野 彦一君     12番  宇敷 和也君
      13番  相田 昌夫君     14番  久保 健二君
      15番  星野  稔君     16番  大島 崇行君
      17番  山ア 義朗君     18番  大竹 政雄君
      19番  井之川博幸君     20番  大東 宣之君
      22番  石田 宇平君     23番  星川嘉一郎君
      24番  牧野 保好君     25番  星野佐善太君
欠席議員(1人)
      21番  橋 襄典君     
       ―――――――――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
  市  長       星野已喜雄君  副 市 長       林  義夫君
  白沢町振興局長    木暮  茂君  利根町振興局長    山口 芳久君
  総務部長       町田 哲男君  民生部長       田辺 昇利君
  経済部長       飯田 敏夫君  建設部長       須藤 一夫君
  街なか対策部長    生方 秀二君  総務課長       栃原 豊彦君
  会計管理者兼会計局長 中村 浩二君  教 育 長       津久井 勲君
  教育部長       水田  修君  庶務課長       金子  朗君
  監査委員事務局長   茂木 一夫君
       ―――――――――――――――――――――――――――――
議会事務局出席者
  事務局長       小林有一郎   次長兼庶務係長    諸田  裕
  議事係長       加藤 英臣   主  査       安原 和宏
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    午前10時開議
◇議長(布施辰二郎君) これより本日の会議を開きます。
       ――――――――――――――◇――――――――――――――
    第1 一般質問
◇議長(布施辰二郎君) 日程第1、一般質問を行います。
 7日に引き続き、順次質問を許可いたします。
 最初に、高柳勝巳議員。9番。
〔9番 高柳勝巳君登壇〕
◇9番(高柳勝巳君) 通告に基づきまして、一般質問をさせていただきます。
 今回の私の質問は、主題を「談合もダンピングもない健全な入札、公契約に向けて」として、
文字通り談合を初めとした不正な入札をなくし、クリーンで公正な仕組みの確立を目指すとと
もに、行き過ぎた不当廉売競争であるダンピングに歯どめをかけ、そこで働く人々が将来不安
を払拭し、生きがいや働きがいを実感できる公契約のあり方を問うものであります。
 社会問題化した1990年代の数々の談合を受けて、1999年地方自治法施行令改正によ
る総合評価方式導入を可能とすることを皮切りに、2000年に公共工事関係にかかわる入札
契約適正化法の制定、2002年には最低制限価格制度と低入札価格調査制度の開始、200
5年には公共工事の品質確保法の制定、2009年には公共サービス基本法が成立し、従事す
る労働者の適正な労働環境の整備を国、地方公共団体の努力義務とされました。
 こうした法的な対策が講じられても、残念ながら談合や不正入札の発生は後を絶ちません。
国交省による調査で明るみに出た総合評価方式下での談合は、昨年度99件に上り、提出書類
の事前すり合わせによるものでした。また、静岡県の焼津市では電子入札でのデータによる事
前調整と見られる談合事件が、本年2月にも報道されたばかりです。
 談合問題では、残念ながら過去に苦い経験のある本市ですから、これまで当局においては、
契約検査課を中心にさまざま努力傾注してきていると推察いたしますが、この課題については
トップランナーをぜひとも目指して、もう一踏ん張りしていただきたいと切望いたします。
 入札に関しては、入札者の選定や落札の決定根拠や基準にあいまいさが残っていると、厳し
い地域の経済状況を受け「やむを得ない必要悪」という機運が関係者間に発生して、不正行為
の引き金になると考えています。
 また、選定や決定過程に透明性が欠如すると、発注する側にも受注しようとする側にもつけ
入るすき間を生じさせ、不正行為のゾーンになると考えています。
 さらに、落札後の説明度が低いと、関係者全体のシステムに対する信頼度が低下して、正直
で前向きな気持ちが減退し、モラル崩壊へとつながり、結果として公契約全体の秩序維持が困
難になると基本的に考えています。
 指定管理者制度を含む公契約に関しては、自戒の気持ちも含め申し上げるならば、契約元で
ある沼田市側にも行財政改革の進行する中にあって「民間に任せれば、経費が安くなる」とい
う前提で外注化や請負契約を拡大してきていました。また、契約を受けようとする民間の側に
も「少々契約金が安くても安定的な需要の見込める部門だから、ビジネスとしては魅力がある
」として参入してきていたのではないかと推測します。
 こうした深層心理の働く中で、事態が進行していくと、受託を希望する事業者間での競争は
激化し、ダンピングを発生しやすい土壌をつくっていたのではないかと点検する必要性を今、
痛感しています。
 一例ですが、2007年に起きた埼玉県ふじみ野市の、プール吸水口での少女の死亡事故は
記憶に新しく、管理委託料は1,900万円から1,100万円と40%も激減していたと聞
きます。
 こうした悲しい教訓を受け、私たちは価格の安さのみに着目した入札や公契約を今、もう一
度見つめ直し、公としての発注者のあり方を基本的なところから再度組み立て直していくべき
と考えています。
 以上のような視点と反省の上に立ち、以下の具体的な事項をお伺いいたします。
 まず最初は、一般競争入札と指名競争入札の落札率の実情と課題についてお聞かせください。
 次に、一般競争入札の拡大と総合評価方式導入による効果と課題についてお聞かせください。
 さらに、現在取り組まれている不正入札防止対策とダンピング防止対策の課題についてお聞
かせください。
 中項目のくくりとして、適正価格で良い仕事をしてもらうための公契約条例の検討について
の市長のお考えをお伺いいたします。
 続いて、公契約において、沼田市の公契約の契約金額の傾向や、そこで働く労働実態把握と
課題について伺い、さらに、これまでの指定管理者制度の実態把握と今後のあり方について、
市長の見解をお伺いし私の質問といたします。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの高柳議員のご質問にお答え申し上げます。
  まず、談合もダンピングもない健全な入札、公契約に向けて、入札について、一般競争入札
と指名競争入札の落札率の実情と課題についてでありますが、平成23年2月末現在における
平成22年度一般競争入札の落札率につきましては89.9%で、そのうち建設工事が90.
5%、役務提供における業務委託が75.6%、指名競争入札につきましては81.8%で、
すべて測量設計の業務委託であります。
 なお、本市は平成21年度よりすべての建設工事と役務提供における業務委託及び物品購入
の一部を「ぐんま電子入札共同システム」を利用した電子入札を実施しております。
 今後におきましては、電子入札の推進を図るとともに積極的な情報開示により、競争入札に
おける公平性、透明性を確保していきたいと考えております。
 次に、一般競争入札の拡大と総合評価方式導入による効果と課題についてでありますが、平
成22年度では、競争入札のうち約90%を一般競争入札で実施しており、今後も積極的に導
入を図っていきたいと考えております。
 また、総合評価落札方式については、平成19年度より数千万から1億円程度の建設工事を
抽出し、工事内容や規模の観点から簡易方式により試行実施しておりますが、価格以外の要素
も加え、落札者を決定するという総合評価落札方式の特徴を明確に生かす結果にまでは至って
おりません。今後も、大規模な建設工事を実施する準備として引き続き試行により実績を重ね、
制度の充実を図っていきたいと考えております。
 次に、現在取り組まれている不正入札防止対策と課題についてでありますが、平成20年度
の電子入札導入を初め、すべての建設工事を一般競争入札により実施し、また、ホームページ
等において沼田市入札心得を開示するなど、不正入札を防止するための措置を積極的に取り入
れておりますが、今後も公平、公正な入札を実施するためのあらゆる可能性を研究していきた
いと考えております。
 次に、現在取り組まれているダンピング防止対策と課題についてでありますが、従前より導
入しておりました最低制限価格につきましては、平成21年度より開札後に公表する「最低制
限価格の事後公表」を導入しております。また、最低制限価格の算出方法についても中央公共
工事契約制度運用連絡協議会のモデルに準拠する形で公表しているところであります。
 今後につきましては、建設工事以外においても過度な低価格競争に至らぬよう、対策を講じ
ていきたいと考えております。
 次に、適正価格で良い仕事をしてもらうための公契約条例の検討についてでありますが、公
契約条例の趣旨といたしましては、雇用の安定や適正な賃金及び労働条件等に関し定めるもの
と理解をしておりますが、市が発注する予定の事業については、最低賃金法等を考慮し、全庁
的な意思確認を行いながら研究してまいりたいと考えております。
 次に、公契約について、沼田市の公契約の契約金額の傾向や、そこで働く労働実態把握と課
題についてでありますが、建設工事及び業務委託における契約金額につきましては、平成20
年度が約10億円、平成21年度が約13億円、平成22年度が約11億円で推移しておりま
す。
 本庁舎・北庁舎の管理業務についての契約状況につきましては、宿直代行業務、電話交換業
務、清掃業務、駐車場管理業務及び警備業務等は、複数の業者による見積り合わせ等を行い、
単年契約や複数年での契約を行っております。
 なお、宿直代行業務や清掃業務、警備業務及び消防設備保守点検業務につきましては、他施
設と集約しての見積り合わせ等を行うことで、契約金額の削減を図っております。
 また、そこで働く実働実態の把握等につきましては、発注者側としては、特に把握していな
いのが現状であります。
 次に、これまでの指定管理者制度の実態把握と今後のあり方についてでありますが、指定管
理者制度は、平成15年の地方自治法の改正によりまして、公の施設の管理運営について、従
来の管理委託制度にかわり、民間事業者の持つノウハウを活用し、より効果的、効率的な施設
の管理運営を図る制度として創設され、本市では、平成18年4月から27施設で指定管理者
を指定し、現在では28施設で導入をしております。
 今後のあり方についてでありますが、指定管理者制度は、「公の施設」の設置の目的を効果
的に達成するため、必要があると認められるときに活用できる制度でありますので、指定管理
者の更新の時期において、管理が適切に行われているか、行政サービスの質の向上が図られて
いるかなど見直しを行いながら、今後の対応を図ってまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、高柳議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇9番(高柳勝巳君) 答弁をいただきましたので、幾つかの点について再質問させていただ
きたいと思います。
 初めに、前項の1から4番ぐらいまでは恐らく関連をしてしまうので、前後もあろうかと思
いますけれども、よろしくお願いしたいと思います。
 最初に、1番の一般競争と指名競争入札の数値をお伺いいたしましたけれども、やはり一般
競争入札が業種によって違いますが90%前後、指名になりますと81.8%、これ普通と逆
の状態に感じるんですけれども、こうなってしまった率直な感想を市長、お伺いしたいなと思
うんですけれども。
◇市長(星野已喜雄君) 感想と言われても、そういう1つのルールに基づいて展開されたこ
とでございまして、こういう結果になったということについて、謙虚にこれを真摯に受けとめ
るしか方法がないのではないかと思っております。
 したがいまして、きちんとしたルール設定の中で出てきた結論でございますので、これをし
かと受けとめた形の中で、今後また遺憾なきよう対応を図っていくということになろうかと思
います。
◇9番(高柳勝巳君) そういうふうにしかもう答えようがないですし、数字ですから正直な
んだろうなというふうに思います。
 わかればなんですけれども、こういった傾向は恐らく最近になって出てきた傾向だろうとい
うふうに私は考えているんですけれども、この辺の変化というのはどこの辺から出たのかお伺
いできればと思うんですが。
◇市長(星野已喜雄君) 非常にこれは、私どもがかかわることでなく、そちらの方でルール
に基づいた形の中で展開されていることでございますから、一概にコメントを挟むようなこと
にはなかなかなりません。出てきた結果がこういうことであるということであって、これを真
摯に受けとめて、そしてそれが公正なルールなもとによって行われてきたという結果でありま
すので、これをしかと受けとめて、そしてきちんとした仕事を請負業者、つまり受注業者にお
願いするということになろうかと思います。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 電子入札だとか取り組んできた結果だというふうに率直に言うのかなと思いましたら、あく
までも謙虚にお答えをいただきましたので、次に進めていきたいなというふうに思います。
 それでは、この落札率の問題から若干外れますけれども、最近では一般的に不況が吹き荒れ
ておりますので、同額入札や不調件数がふえているというお話を聞いております。沼田市の同
額入札だとか不正件数の傾向がお伺いできればと思いますが。
◇市長(星野已喜雄君) 確かに言われるとおりのことがあります。そういった場合は、きち
んとしたルールに基づいて対応しているわけでございますが、総務部長の方から補足答弁をい
たさせます。
◇総務部長(町田哲男君) 命によりお答え申し上げます。
 最近、22年度では特に災害等で工事発注が多かったわけでございますけれども、その中で、
最低制限価格をさらに下回る入札のみで不調に終わる、あるいは全く同額で、くじの結果にな
ると、そういった例がふえている状況でございます。
◇9番(高柳勝巳君) 他市の状況なんかも調べてみますと、東京関連では7件しかなかった
ものが61件に、それから横浜市なんかでも数十倍にふえているという傾向があるようです。
これの原因なんですけれども、やっぱり非常に苦しい状況の中に、今度は指名された業者だけ
が参加できる指名競争入札だからというんで、そこへいい、おいしい事業には価格を下回って
も取りたいし、一般的に言うと、改修工事なんかでは仕事の割にはもうけにならないので、こ
れは不調に終わるという傾向が多いようなんですけれども、その辺についての対策は課として
はお考えだったかどうかお伺いしたいと思います。
◇総務部長(町田哲男君) 対策ということでございますけれども、結果を真摯に受けとめた
形で再度入札を行うというようなことで進めているところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) 先進的なところでは、こういったところも疑心を招くような結果にな
ると、これがまた先ほど申し上げましたとおり、制度のモラルが欠落していってしまうので、
これについても検討しているところはたくさんあります。ですから、ぜひ、このまま推移を見
守るんじゃなくて、これについても改善の方向があると思うんですね。そういったことについ
てのお考えをもう一度お伺いしたいと思います。
◇総務部長(町田哲男君) 他市の先進地の状況等を調査いたしまして、改善できるものは改
善したいと考えてございます。
◇9番(高柳勝巳君) ぜひそういうふうにしていっていただきたいなと思います。
 それから、公表の関係なんですけれども、「透明性を高めるために公表もしていきたい」と
いうくだりが幾つかの部分でご答弁の中から受け取れましたけれども、今、ホームページ等で
落札の結果は公表されています。私も幾つか見てきたんですけれども、まず、指名競争入札の
参加資格登録者数というのもまず出ています、住所とお名前が。これが990ぐらい業者があ
ります。業種はそれぞれです。それで、結果も出ております。入札の結果、これ一番新しいや
つを出してきましたけれども、最近の2月のやつは戸鹿野敷地内で行われた入札の問題ですけ
れども、公表はしているけれども、私も調べるのが非常に大変なん。全部見てですね、例えば
数字的に言うと、さっき落札率が高いと談合の疑いがありますよ、あるいは不調が何回も続く
とこれは不自然ですよねっていうのが、数字というのは正直ですから出てくるわけなんですよ
ね。ところが、全体にして出されますと、こういう傾向を見るのがぼやけてしまうわけなんで
すよ。ですから、データの並べかえで済むと思うんですが、できれば業種ごと、ランクごとに
公表していると、公表もしてほしいし、中でもチェックができると思うんですね。ああ、何と
なく減っちゃったな、何となくふえちゃったなというんでは、傾向が、対策がつかめないと思
うんですよね。ですから、その辺についてのお考えが伺えればと思います。
◇総務部長(町田哲男君) 確かに一括の発表でありますとわかりにくいところがございます。
今、議員がおっしゃった業種別あるいはランク別等の公表についても検討をしてみたいと思い
ます。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございます。これは、システム、コリンズなんかも応用す
れば並べかえは恐らく容易にできますし、検査課の方の仕事がふえちゃうかもしれませんけれ
ども、逆に言えば検査がしやすくなるんだろうなというふうにも考えますので、ぜひそういっ
た形で一般の方にもわかりやすいような形で健全にやってるんですよということを逆にアピー
ルしていただければなというふうに考えていますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 それから、指名競争入札の際ですけれども、これは本市は本当に随分前に苦い経験をしまし
た。これの一因が指名競争入札の際に指名された企業がお互いわかってしまう仕組みだったん
ですね。これは本市だけではなかったというふうに思いますけれども、それは今、改善が行わ
れているんでしょうか。今さら愚問だとも思いますけれども、お聞かせいただければと思いま
す。
◇総務部長(町田哲男君) 先ほど市長から答弁申し上げましたとおり、指名競争入札につき
ましては、測量設計のみということで、ほかはすべて一般競争入札ということで進めておりま
す。その分で業者が漏れるということはないと。実は私自身もその契約担当の部長でございま
すけれども、どの業者が指名されるかについては、そのときまでわからないというのが実態で
ございますので、そんな工夫をしているところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) それで少し安心はしました。
 それでは、もう少し聞きたいんですけれども、現在の指名競争入札の業者選定には基準とい
うのがありますか。5年以上で応札を取るのが望ましいという事項だけで、あとは基本的には
ないわけですよね。こういった点について私が知らないようでしたら、お聞かせいただければ
と思うんです。
◇総務部長(町田哲男君) 指名競争入札につきましては、平成17年に新たにつくりました
契約規則にのっとってやっているところでございまして、その辺につきましては、その契約規
則に記載されているとおりでございます。1点として、参加資格のその「経営規模、経営状況、
技術力、社会性等を基準として」というところでございます。以上でございます。
◇9番(高柳勝巳君) それじゃあ、次に行きたいなというふうに思います。
 一般的にまだ世間では指名業者外しというのが言葉としては残っておって、昨年あたりの首
長選挙あたりでも反対側の首長さんを推した業者が指名から外されるということで裁判になっ
たケースが私が知る限りでも2件ほどあります。これはもう明確な基準がないがために、一方
的に被害を受けましたということで損害賠償命令が出ました。こういったケースがあるので、
私もここら辺にしっかりした透明性が確保されないと言われかねない、なければないでいいん
ですけれども、ないと言ってるだけでは保障がないので、こういった仕組みに対する検討がさ
れているのかどうか、お伺いできればと思います。
◇総務部長(町田哲男君) この件につきましては、先ほど冒頭、議員からのお話もありまし
たとおり、沼田市の大きな反省点に立ってということで、決してその特定の業者を指名外しと
いうようなことのないようにということで市長からきつく指示を受けてございます。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 ここに「入札談合ホットライン」というインターネットで引いたんですけれども、日弁連が、
少し古いんですけれども、98年に関係者にアンケートをとった結果があるんですね。これは、
その業者さんが、9割以上は「談合が行われている」、5割以上は「談合に加わらなければ指
名を外される」、「指名が不公平だ」、「予定価格を教えてくれる」というのが16業者もあ
った。これは官製談合という可能性も非常にあるわけなんです。これはもう10年も前ですか
ら、今は確実にないんですよと言うんであれば結構なんですが、こういった点に対する対応に
ついて、再度お聞かせいただければと思います。
◇総務部長(町田哲男君) 特に沼田市においては、そういったことは一切ございません。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 最初に言ったとおり、この焼津市の入札で、2月24日の新聞報道だったんですけれども、
これは電子入札で不正になっちゃったんですね、ご存じだと思いますけれども。業者が応札す
るときの資料にほかの業者さんの見積書が一緒に添付されていっちゃったんですよ。だから、
もう一緒に会わないとか何とかという時代じゃ、残念ながら入試の不正が行われましたけれど
も、時代はどんどん変化していまして、電子入札化や総合評価方式の中でもう既に不正が行わ
れるようになっているので、この前のを防いだからもうないよっていう時代じゃ残念なんです
がないんですよ。その辺に対しての対策は今、検討なされてますか。
◇総務部長(町田哲男君) 焼津市でそういった不祥事が、不祥事というか問題があったとい
うことでございますけれども、本市におきましては、複数体制で電子入札の際の入力等につき
ましても十分注意して、そのようなことのないように対応を図っているところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございます。心意気はわかりましたけれども、この辺の新
しい不正がつけ入る切り口というんですかね、そういったことについても検討していかないと、
やっぱり追いついていかなくなってしまうので、ぜひその辺については引き続きよろしくお願
いしたいなというふうに思います。
 幾らか比重をダンピングの方に移していきたいなというふうに考えるんですけれども、先ほ
ど申し上げました最低制限価格の問題、これは今、行っているという話なんですけれども、課
題もあろうかと思いますけれども、課題についてお伺いできればと思います。
◇総務部長(町田哲男君) 最低制限価格につきましては、先ほど市長の方の答弁にございま
したとおり、一定の基準によってということで行っているところでございますけれども、中央
公共工事契約制度運用連絡協議会の基準のモデルというところで、全国的な基準に基づいてと
いうことでございます。ただ、その場合と実際の沼田市の現実の実情が若干食い違うところが
あって、その最低制限価格より下回った形での入札をされる業者が最近多いというのが実態で
ございます。
◇9番(高柳勝巳君) 先ほど総務部長が言った、最後の実態にそぐわない部分が各地域にあ
ったり、それぞれの事情があったりして、画一的、一律的ではない指針となって出てるんだろ
うなというふうに考えているんです。私が聞きたいのは、その画一的じゃないところの工夫を
今、沼田市でどういうふうにしているかということをお伺いしたかったんですが、その辺につ
いてお伺いできればと思います。
◇総務部長(町田哲男君) その辺が沼田市の実情と、もう一つが、同類工事についての現実
の落札におけるところの今までの実績を踏まえたものが一部考えられるわけでございまして、
当然その予算を計上する際に、その最低価格、予算以上のものというわけにはいきませんから、
その数値が低く設定されますと、そこで問題が生じるわけでございます。ただ、その際に、こ
の現実に入札していただく場合、その業務あるいは物品等の入札でございますので、一定の利
益を当然確保しなければならないというところが実態かと思います。したがいまして、そうい
った場合には、予算そのものの見積もり等についても、これは今後十分考えていかなければな
らないところかなというふうに思っているところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) この最低制限価格というのは、今度、入札予定価格と最低制限価格と
いうのを探ることが目的になってくるわけです。最近では、平均額型最低制限価格というのを
取り入れているところもありまして、これは新宿区なんかで昨年来、2年間検討して、幾つか
の自治体が取り入れ始めました。これは下がることに必ずしもつながらないんですが、価格が
当日まで決まらないということなんですね。応札したところの中から平均値をとって最低価格
を決めるので、これがはっきりしてこないというメリットがあります。仕事は恐らく幾らかは
煩雑になるんだろうなというふうに思いますけれども、その辺の検討についてされたかどうか
お伺いできればと思います。
◇総務部長(町田哲男君) 実は新宿区の資料等も入手してございまして、その辺の分析につ
いてはこれから十分精査してまいりたいと思います。
◇9番(高柳勝巳君) これは本当に終わりがないようで、本当に心苦しいんですよね。体制
はどんどんどんどん強化しなきゃいけないのに人数はそんなにふやせないという状況の中で、
私、注文ばかりして申しわけないんですが、モラルが欠落するとシステムが崩壊するという観
点で質問していますので、ぜひ、その辺のところをご理解の上、検討していただければ非常に
ありがたいなというふうに考えております。
 それから、じゃあ、低入札価格の調査の具体的な事務というんですかね、恐らく見るのに、
1度この低入札価格でするのは結構だけれども、そういうのがふえてくると、今度は調査する
のにコストや人的なものが非常にふえるというデメリットも聞いております。この辺について、
実際に沼田市ではどのように行われて、体制について大丈夫なのかどうなのかお伺いできれば
と思うんです。
◇総務部長(町田哲男君) 先ほど複数体制で実施させていただいているというところでござ
いますけれども、その人数等についても、実はぎりぎりのところでやっているのが実態でござ
います。したがって、その入札していただいた金額等についての詳細な分析がなかなか大変な
ところでございますけれども、できる限りその辺についても分析ができるように努力していき
たいと考えてございます。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございます。ぜひ、よろしくお願いしたいと思います。
 その今、話に出た今度は新宿区の入札制度の見直しについてということで、去年の2月に報
告書が出されて、その前の2年間で検討した結果が出されているわけです。これ資料としてそ
ちらにもお渡ししてあるんですけれども、この題目が「見直しの必要性」という最初のところ
が、「昨今、景気の低迷により、公共工事等における低入札が問題化しています。このような
状況を受けて、国や都、他地区市町村において入札制度についての検討が今行われているので、
私たちもこの検討委員会を立ち上げて検討しました。」という頭から始まって、逆にダンピン
グの抑えになるような施策が1つ入っています。これも説明したんですけれども、「最低制限
価格制度の見直し」というところで、細かいところはお読みいただいていると思って縮めます
けれども、従来よりも最低制限価格が上がるように設定して、少しでも業者さんが適正な価格
で落として、働く人たちも困らないような価格にしようじゃないかというのが、これは新宿区
だけじゃなくて全国的に、国からも指導が入っていますから、行われているんだろうなという
ふうに思いますけれども、沼田市の場合はどのような検討がなされてきたかお伺いできればと
思います。
◇総務部長(町田哲男君) 現在の入札制度におきましては、最低価格を入れた方に決定とい
うのが大原則でございます。これは国の基準でございますが、新宿区初め先進地ではそういっ
た適正価格という考え方も取り入れられているというところでございます。そういったものも
十分勉強させていただいて、市としてもどういった形がというところでいろいろ研究はさせて
いただきたいと存じます。
◇9番(高柳勝巳君) ぜひ、これも検討していただいて、具体的にしていただければと思い
ます。
 先ほど1つ落としちゃったので、少し戻りますが、透明性の確保という点で、いわゆる苦情
だとか内部告発ですよね。こういったところが、当然公開すれば、だれでも見やすくなります
し、一般の人からも情報が入る。あるいは業者さんから、とても仕事がきつくて、その割には
自分のところの業者が羽振りがいいんだと、これはおかしいぞというような中身で情報が提供
されると思うんですが、そのときのマニュアルですね、そういったものがうちではつくられて
いるかどうかお伺いしたいと思います。
◇総務部長(町田哲男君) その具体的なマニュアルについては、現在、本市においては作成
してございません。
◇9番(高柳勝巳君) ぜひこれもつくっていただきたいし、そういったものができたときに、
委員会を立ち上げてこれを精査するというのが、残念ながらこの2月にも高崎市の東口の照明
工事で疑いがあるという情報があって、一たんとめました。とめた結果、大丈夫だったという
ことで入札が行われたという経過があります。そのときには委員会が立ち上がったんですよね。
そういったチェック体制がちゃんとしていなければ、やっても大丈夫なんじゃないかなってい
う気持ちが働いてしまうのは、これ人間なので、ぜひこれは大変だと思いますけれども、そう
いった制度についても早急に対応していただきたいなと思うわけですけれども、ご答弁をよろ
しくお願いしたいと思います。
◇総務部長(町田哲男君) 具体的にそういった問題点も出ているところでございますので、
研究をしてまいりたいと存じます。
◇9番(高柳勝巳君) 他でもたくさん出ておりますので、情報が入りましたけれども、どこ
にも行きようがありませんという形でうやむやにされることがないような体制づくりについて、
ぜひ早急にお願いしたいなというふうに思います。
 じゃあ、先ほどの続きをお話ししたいと思いますけれども、新宿区では、このダンピングの
原因はそれは幾つかあろうかと思いますけれども、やっぱりそこで働いている人間の人件費カ
ットというのが一番手っ取り早いわけです。そういったことが推測されるというこの検討委員
会の中での報告を受けて、新宿区では、労働環境モニタリング施行結果というんで、指定管理
者と指定管理者になっている業者を、いわば社会保険労務士の視点に立って、労働条件などが
しっかり満たされているかどうかを点検をしたところ、残念ながら超過勤務の記載がないとか、
問題点がもうサンプリングしただけでもはっきり出てきているわけですよね。こういった点に
ついて、まず1つは、こういった調査をやろうとしているかどうかお伺いできればと思います。
◇総務部長(町田哲男君) 先ほど市長からお答え申し上げましたとおり、委託あるいは指定
管理等をお願いしている業者のその勤務実態については具体的にはつかんでいないのが実態で
ございます。
 今後については、これは当然その適正価格ということも考えていかなければならないという
部分もございますので、必要性はあるというふうに認識しているところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございます。ぜひお願いしたいと思います。これは本当は
市だけでは厳しいんだろうなというふうに私自身も感じています。本当は労働基準監督署等が
中心になって、ふだんの労働条件をしっかり監視するというのが仕事なんです。これも例が悪
いかもしれませんが、警察がスピード違反を捕まえるのと同じぐらい人手が足りないんだろう
なと思います。スピード違反がみんな捕まっていれば、だれも文句は出ないんですけれども、
たまたまサンプリングしたところが捕まると、「何で私だけが捕まるんですか」っていうこの
疑念の気持ちだけが残ってしまって、前向きな気持ちにならないんだろうなというふうに思い
ます。ただ、これからお話ししますけれども、公が契約をするんですから、公が契約をしたの
に、そこで働いている多くは市民だろうと思いますけれども、市民の方々が「働いても働いて
も、我が生活楽にならず」という実態がどんどん出てきてしまうようでは、私は何のために公
契約を出しているのかというのが、またもとに問い返されてしまうんではないかなというふう
に考えておりますので、この辺についてのお考えと、その辺についての市長の見解もお伺いで
きればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろと難しいご質問、そしてある意味においては大変関心度の
高いご質問をいただいておるわけでございますが、やはり適切な価格できちんと落札して、受
注業者がきちんとした利益も確保でき、そしてそこにお勤めなされる方々もきちんとした対価
を得られるということでもって終息が図られることが大変よろしいわけでございまして、そう
いった意味でやはりこの入札制度というのは大変重要な意味を持っております。いずれにいた
しましも、仕事をとったけれども利益がなかなか出てこないというようなことになりますと、
これはやっぱりせっかく頑張って仕事をしようということの、そういう意欲を損ねるというこ
ともございます。したがいまして、適切な価格で落札をし、そしてきちんとした利益が確保で
き、そしてお勤めなされる方々にきちんとした、いわゆるお給料が払われることを私どもは切
に期待をしております。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございます。そのお気持ちを結局形にあらわすということ
が大事なんだろうなという点で、この公契約条例というものを、市長、やっぱりつくっていく
必要があるんだろうなというふうに私自身は強く感じているんです。
 これは、最近のニュースでありますけれども、松山市の入札で、これは、古紙の収集業者が
1円で落札をしました。1円で落札をしたところ、松山市だと思いましたけれども、市当局は
「問題はない」というふうに1回言ったんですが、実際はこれは資源の収集法の業務の法律に
引っかかるということで撤回をなさったようですけれども、そういった状態を抜きにしても、
市内の、例えば沼田市の古紙を収集するのが1円っていうのはどう考えてもおかしいし、これ
は何でかっていうと、コンピューターのシステムなんもそうですけれども、1回とると、次は
信用度が増すし、コンピューターですからソフトがずっと継続的に供給される。そういったう
まみもあってこれは落とすんでしょうけれども、そこで働く人は、これはたまったもんじゃな
いわけなんですよ。先ほど1回目の答弁で、労働実態まで今調査はしていない、今、町田総務
部長は関心を持っていきたいというお話でしたけれども、市長の姿勢として、これはやはり公
契約をつくってしっかりと、地域にとっても、それから働く人にとっても、業者にとっても、
「三方よし」の関係にならなきゃいけないというふうに思うんですね。これに異論を唱える人
は私はいないと思うんですけれども、市長、その公契約をつくるということについてのお考え
をもう一度お伺いできればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 松山市の1円落札というようなことを今、披瀝があったわけでござ
いますが、そういったことが行われるということは大変ゆゆしきことだなと思っております。
 公契約関係の条例の問題でございますが、今後、どういったことが一番方法として適切かど
うかということを検討を加えてまいりたいというふうに考えております。
◇9番(高柳勝巳君) もうちょっと決意を前面に出してもらえるようにもう少し頑張ってみ
たいと思いますけれども、じゃあ総務部長にお伺いしたいというふうに思うんですけれども、
公の施設の方では現在行った先まで調べていないというお話だったんですけれども、この請負
契約に最低制限なり低入札の調査制度を入れていくというお考えは、総務部としてはあります
か。
◇総務部長(町田哲男君) 先ほど労働基準監督署の指導の関係のお話がありましたけれども、
当然委託あるいは指定管理等を受けた業者につきましても、その使用する方々については労働
基準法を遵守した形でお願いしなければならないというのが当然のことでございまして、その
関係につきましては、昨年10月に労働基準監督署におきまして、指定管理者を対象とした労
務管理講習会等が行われまして、そこで市の指定している指定管理者と私ども担当課の職員も
出席して講習を受けているというところでございます。
 そこで、市の実際の委託業務等の実態につきましては、業務をお願いしているわけでござい
ますので、どういった内容で何人来ていただいているというところについては当然把握してい
るところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) 書面等での状態については把握してると。ただ、先ほどの答弁の中で、
「最賃法との絡みで慎重に検討したい」というくだりがあったかというふうに考えているんで
すけれども、最賃法との関係は、これは国会でクリアをされているんです。当時の麻生内閣の
麻生さんが「最賃法とは触れない」という話で答弁をされていますので、私は法的なものまで
しっかりは調べませんが、労働基準法の基本的な精神というのは最低を決めるので、それ以上
にして悪いという法律が私は存在しているというふうには考えないんですよね。ですから、地
域には本当にそれ以下じゃ困りますよという最賃があって、目指せるならばそれ以上目指して
くださいよという精神に基づいて、それは最賃法なども適用されるのが私は筋だと思っていま
すので、ぜひ、それがあるから、それに抵触するからこの条例をつくることについてはやや慎
重に考えたいというのは、もう少し前向きにならないかなというふうに考えるんですけれども、
その辺についてのお考えがお伺いできればと思います。
◇総務部長(町田哲男君) これは、法的に県内のその最賃の賃金を上回った給料支給がなさ
れなければならないというのは、これは当然でございまして、ただ、従事するそれぞれの皆様
の勤務の実態がそれぞれ違っているという部分があろうかと思います。市でお願いしている業
務につきましても、朝から晩までというか、常勤で仕事についていただく方、また、一定の時
間だけ従事していただいて、ほかのところへ行っても仕事をされる方といったような実態等が
ございます。その辺につきましては、当然委託を受けている業者の方で最賃をクリア、あるい
はできるだけの待遇をもって処しているものと理解してございます。
◇9番(高柳勝巳君) 確かに多種多様なので、これをやろうとすれば、本当に大変だろうな
というのは推測されるんですよ。ただ、何度も言いますが、新宿区は、このモニタリング調査
に基づいて、具体的に立入りもさせてもらうし、適正に支払われたかも調査をさせてもらって、
実態と違うじゃないかということがあれば契約解除ということも視野に入れ対応するというこ
となんですね。これはどういうことかというと、干渉してるんじゃなくて、私は要は工事発注
者としてちゃんとした工事をしてもらいたいんですよという注文ですよね。干渉じゃなくて注
文だと私はとっているんですよ。それが契約でちゃんと履行されないということに対して、こ
れはおかしいんじゃないですかということを言える権利だというふうに思っているんですけれ
ども、余り大々的にとらえるんじゃなくて、基本的なスタンスとしてつくり始めれば私はいい
んじゃないかなというふうに思っているんで、その辺についてのお考えがあればお伺いしたい
と思います。
◇総務部長(町田哲男君) 基本的には、先ほどのその新宿の姿勢というのは大事な姿勢では
ないかというふうに考えてございます。
◇9番(高柳勝巳君) じゃあ、市長にはまた後でお伺いしたいと思います。
 一時期ですね、さらにつけ加えてお話をさせていただきたいんですけれども、横須賀市が談
合撲滅についてはマスコミ等でも取り上げられて、首長が命の危険にさらされるというような
状態まで談合撲滅については厳しく取り組んだんですね。そこが今どういう状態になっている
かというと、談合も撲滅もされ、今、落札率は相当低いんです。低いんですけれども、今やっ
ぱり新宿区なんかと同じで、地域の景気の低迷にかんがみて、落札率を上げましょう、最低価
格を上げていっていいですよということを、私が見るところほかよりも高いんですよね。です
から、市の姿勢として、不正もいけないけどダンピングもいけませんよというのが横須賀市は
鮮明になったんだろうなというふうに思うんです。そういう意味じゃ立派な市だなというふう
に私も思いますし、今までの答弁から聞いていれば、市長の決意次第で、すぐにでも追いつく
仕組みが私はでき上がっていくんじゃないかというふうに確信をしているわけなんですよね。
だから、ぜひ、横須賀市に追いついて追い越すぐらいの気持ちを持っていただきたいなという
ふうに思っています。
 この厳しい状況をつくっても業者がつぶれちゃったというお話も聞きませんし、落札率が落
ちた後は、今度は適正価格についても横須賀市はしっかり面倒を見るんですよということが鮮
明になっているんだろうというふうに私は思いますし、横須賀市の業者が、こんな市は嫌だか
ら出ちゃったという話も私は聞いていないので、ぜひこういった市になるように、市長、取り
組んでいただきたいというふうに思うんですが、その辺についてのお考えを再度お聞かせいた
だければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただいま横須賀の関係のご紹介をされてのご質問でございました。
一応、冒頭ご答弁をさせてもらったとおり、最低制限価格の算出に関しては、国交省がいろい
ろと指導を示している中央公共工事契約制度運用連絡協議会のモデルに準拠する形で展開をし
てきたわけでございます。そういった個々の基礎自治体でいろいろと特徴的なことをされてお
られることについては、今後私どももいろいろと勉強させていただき、そして沼田の実態にか
なった形のものを研究していくということは大変重要なことかと思っておりますので、今後の
私どもの宿題にさせていただきたいと存じます。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。非常に前向きな宿題だというふうに私は受
け取りました。
 ついでですから申し上げさせてもらいますけれども、この最低制限価格、もうご存じだと思
いますけれども、基本的には4つの要素から成り立っていて、直接工事費、共通架設費、現場
管理費、一般管理費の4要素、これにそれぞれ0.95、0.9、0.6、0.3、これはそ
れぞれ自治体によって違いますけれども、もうここで落とされているわけなんですよ、実際問
題はね。これの何%までは落としていいですよという幅があって、それのさらにまた落として
いるというのが数字上の仕組みになっているわけなんで、上がることはないようになっている
んです。私も、発注する側からすれば落としたいわけですから、こういう数字もわからないで
はないんですが、これがひどくなり過ぎたんじゃないですかという反省のもとに今、公契約の
見直しなり調達制度の見直しというところに着手している自治体がやはり全国では出てきてい
るということですから、最初に申し上げたとおり、ぜひ沼田市はトップランナーを目指してい
ただきたく、大きな宿題として、早くその宿題が市民の皆さんに出されることを大いに期待し
たいなというふうに考えています。
 話が一緒になっちゃうかもしれませんが、やや沼田市の指定管理者制度の問題についてお伺
いしたいというふうに思うんですけれども、これは私も含めてなんですが、質疑や一般質問等
でありましたけれども、今、社会福祉協議会への保健福祉センター等の指定管理の契約、1回
目の答弁で幾つか実態等はお伺いしましたけれども、請負契約の関係でしましたけれども、こ
の社協の保健福祉センターの指定管理の状態をつかめていればお伺いしたいと思うんですけれ
ども。
◇市長(星野已喜雄君) 総務部長の方からお答えいたさせます。
◇総務部長(町田哲男君) 社会福祉協議会に対する指定管理につきましては、何カ所かの施
設について指定管理を実施しているところでございます。実際には、平成18年4月からスタ
ートしているところでございますけれども、一番メーンのところが保健福祉センターでござい
ますけれども、それ以外にふれあい福祉センター、あるいは白沢福祉作業所、白沢健康福祉セ
ンター、利根保健福祉センター等を指定管理をお願いしているところでございます。
◇9番(高柳勝巳君) 28施設のうちのそれだけだというのはわかりました。1回目の答弁
で把握はしていないという話ですけれども、社協に委託をしているわけですから、ふだんいろ
んな関係でコミは図っていると思いましたので、その正規の職員から契約や非常勤、この辺の
ウエートについてお伺いできればなというふうに思ったんですが、その辺はわからないでしょ
うか。
◇総務部長(町田哲男君) 今申し上げました施設につきましては、正規の社会福祉協議会の
職員、また臨時あるいは嘱託で雇われている職員、それぞれおるかと思うんですけれども、人
数的な比率から言うと、正規でない方の方が多い状況かと存じます。
◇9番(高柳勝巳君) 私もそのように認識をしています。それから、私も福祉関係のボラン
ティア等を行って、社協とも幾らかお話をさせていただくんですが、結局福祉というのは、労
働集約型の労働ですし、それから何かを販売して収入が得られるという種のもんでもないわけ
です。ですから、コストをカットすること、イコール、そこの職員さんの人件費あるいはサー
ビスの質の低下、これにも直結してしまうわけです。プラスになると税金で納めるという話に、
そんなに余るということはないんだろうというふうに思いますけれども、非常に不都合な仕組
みになっているわけなんですね。この辺について、私も何回かお話ししてきましたけれども、
現在検討されているのかどうかお伺いしたいと思います。
◇総務部長(町田哲男君) 社会福祉協議会に指定管理をお願いしている施設につきましては、
これは議員ご承知のとおり利益を目的としている施設ではございません。先ほど議員の方から
もおっしゃったとおり、労働集約型、人でもってサービスを提供しているのが実態でございま
す。したがって、それぞれの職員あるいはパート等の臨時の職員につきましても、意欲を持っ
て取り組んでいただくためには、一定の賃金水準は必要であろうというふうに理解してござい
ます。
       ─────────────────────────────
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午前11時01分休憩
       ─────────────────────────────
午前11時10分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇9番(高柳勝巳君) 福祉の問題ですけれども、この福祉でのダンピングというのは、本当
に人権と命に直結する話だと私は思っていますし、これは市長も当然同じに考えているだろう
なというふうに考えています。この指定管理者制度について、全国社協が平成21年度に調査
をした報告書が111ページもあったんですけれども、そんなに印刷できないので幾らか中心
的なところをとったんですが、これについての問題点も指摘しているんですが、これについて
の部内での検討、あるいはされていなければ、現在読んだところでの考え方等がお伺いできれ
ばと思います。
◇総務部長(町田哲男君) 全国社会福祉協議会からの「社会福祉施設等における指定管理者
制度をめぐる現状と課題」ということで資料をいただいているところでございますけれども、
その辺の細かい課題についての市としての対応について、まだ精査までは行っていないという
ところが実態でございます。社会福祉協議会からは、その指定管理者制度そのものが内容にな
じむかどうかというところを自治体としてもこれは検討すべきではないかというような意見書
の内容かと存じます。
◇9番(高柳勝巳君) さっき「21年」と言いましたけれども、ごめんなさい、「19年」
でした。平成19年に全国社協が具体的に請け負っているところなんかもアンケートをとりな
がら出した報告書で、具体的には16項目提言を最終的なところで行っています。この「はじ
めに」というところが、この指定管理者制度の問題点について出ていると思います。「本来行
うべきサービスに影響が出ています。行政コストの削減によって」と、「とりわけ母子生活支
援施設に関しては、虐待を受けた母子や精神障害、発達障害を持つ母子の支援など、必要なサ
ービスを提供するための条件が未整備のまま指定管理者制度へ移行した自治体が存在している
ので、もし自分のところでも脆弱な体制があれば危機に瀕する」ということなわけです。当然
その受けている側が市に大変だから何とかしてくださいよと強く言えば、こんなにうるさいと
ころじゃないところにするかなっていう神経が働くんじゃないかと思って、やっぱり言えない
わけですよ。ただ、サービスの内容については行政が責任を負うわけなんで、これは、こうい
うのがせっかく出ているわけですから、これを契機に社協とやっぱり十分意思疎通をしていた
だきたいなというふうに考えるわけですけれども、その辺についてのお考えをもう一度お伺い
したいと思います。
◇総務部長(町田哲男君) 指定管理者制度導入前は、業務委託ということで市の業務をお願
いしてきたところでございます。指定管理者制度そのものが、合理化といいますか、できるだ
け経費節減という意味合いも大きくあったわけでございます。そういった形で逆にそのサービ
スが低下することのないような形で指定管理者制度が運用できたらというふうに考えていると
ころでございます。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございます。ぜひ、しっかりと検討していただきたいなと
思います。
 それから、この選考基準なんですけれども、沼田市は今回も選考方式によって行ったわけで
す。選考委員会を立ち上げて、今、最終的には社協が選ばれたわけなんですけれども、一たん
これ公募をする以上は、当然その手を挙げてくる業者も、ありっていうことが前提でその公募
をするわけなんですよ。最終的には選ばれたからいいわけですけれども、北海道で、これはN
HKで報道されましたけれども、点数がNPO法人の方が上回ったのに、社会福祉協議会の方
がとったということで、異議の申立てが出たんです。ですから、公募が前提なのに、なぜって
言ったときに、反論ができないような公募の仕方は私はまずいというふうに思っているんです
ね。ですから市長にお伺いしたいんですが、市長の社協あるいは障害者サービスや保健福祉に
対する考え方として随意契約をするんですよと、そのかわりその中身についてはいつでも見せ
ますよという公表が前提となってやっぱり決断をしてもらわないと、これは同業種からの不信
を招くことになるんだろうなというふうに思っているので、その辺についてのお考えを市長に
ぜひお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 申すまでもなく、福祉は、人間の生命や、あるいはまた憲法で国民
の3つの権利、国民主権、平和主義、もう一つは基本的人権の尊重という、その基本的人権の
尊重にかかわる大変重要な問題であります。したがいまして、そういったところが損なわれる
ようなことがあることは極めて遺憾でありまして、そういう意味では、何がいいのか、どうい
うところが一番市民の側からしても、また当事者からしてもいいのかということをやはり大き
く大局的な見地に立って精査していく必要があろうかと思います。
 したがいまして、ご案内のとおり、この時代の流れが民間活力を導入しようということで、
いろんな場面でそういったことの流れがございました。やはりこれもある意味では時代の変わ
り目なのかなというような感じもしますが、またそれは一方において、何でもそれじゃあ民間
がいいのかどうかということもこれまた検証する必要があると思うんです。だから、そういう
ような意味で、今後、多方面にわたって分析を加えながら判断をしていく必要があるのではな
いかと、こんなふうに考えております。
◇9番(高柳勝巳君) 時代の変わり目に来ているんだなという答弁を非常に前向きに受けと
めたいというふうに思いますし、以前から私も申し上げているとおり、官か民かじゃなくて、
ベストミックスの時代なんだろうなというふうに私は思っているので、ミックスをするときに、
ぐしゃぐしゃになると不信になるわけです。そこら辺の仕組みをやっぱりきちっとしていただ
きたいなというのが私の思うところです。
 先ほど市長に決断を促しましたけれども、これもまた新宿区ですけれども、先ほどの平成2
2年に出した報告書の中に「市長の決断として福祉施設関係は、これは特命で随契にします」
ということが出されているんです。これは地方自治法施行令の167条でうたわれているんで
すね。ですから、もう市長が決断をすれば、危うい競争という状態にならないで済むところは
確保できるわけですから、ぜひこれは、宿題といっても10年も20年も待たされる宿題じゃ
なく、1年ぐらいで何とか結論を出していただければというふうに考えるわけですけれども、
この辺についての検討をしていただきたいと思うわけですけれども、市長のお考えを再度お伺
いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思います。
 お説を受けとめながら、内部でいろいろと検討を加えてみたいと思います。
◇9番(高柳勝巳君) ありがとうございました。ぜひ本当に前向きにお願いしたい。時代の
変遷というのを私は本当に重く受けとめました。
 最後になりました。チラシで恐縮なんですけれども、これは3月1日の新聞折込みなんです
けれども、「服の力」というユニクロの意見広告です。これは1面全面をこうしたもんなんで
すけれども、つまるところが、これはもう国際化した企業が世界に信用されていくためには、
CSRという企業の社会的責任というものを深く自覚して、服の力を、私たちは本当に服を通
じて世界じゅうを幸せにしたいんだというチラシなんですね。
 その中身は、1つは、グラミン銀行って、これはノーベル平和賞をもらった方ですけれども、
発展途上国で無利子無担保で貸付けをして、女性労働者をフェアトレードによって救っていこ
うじゃないかというところにもユニクロは出資をしています。それから、障害者雇用につきま
しても、1店舗1名以上を目標に、現在、全国で764名、9割以上の店舗で障害者雇用が働
いている。これはたしか私どもの職場では2%でしたっけね、法定雇用率、こんなものを大き
くもう上回っている。そして最後に言っているのは、先ほど新宿区が言っていた「労働環境の
モニタリングも徹底しています」ということが宣言されています。この中身は、「児童労働、
強制労働の禁止、健康と安全性、労働時間など働く人の人権や安全が守られているか、それか
ら過剰な残業時間や連続勤務の状態、私たちもみずからを厳しくチェックしなければなりませ
ん」。こうした最後に、「単に問題を発見して、ペナルティーを与えることでは何も解決しな
いということに気がついた。ユニクロの服にかかわる工場は世界最高水準を追求し、人材育成
を進め、正しいビジネスを行う仲間であり、お互いの間に必要なのは、取引ではなくて取り組
みだということを痛感したんだ」と。だから、駆け引きや取引で相手をつぶしてしまって自分
が生き残ろうという経営方針ではなくて、お互いが幸せになっていこうじゃないかということ
をユニクロは発信していくんですよということを私は宣言してるんだと思います。もちろん企
業ですから、きれいごとばかりを言ってられない一面もありますが、これを新聞の1面広告に
載せたユニクロには私は一定の評価をしたいなというふうに考えています。
 これを自治体に置きかえたとき、ぜひ市長にも先ほどの公契約、こういった決意で、時代の
変わり目ということを的確にとらえて、前向きに検討していただきたいことを祈るわけですが、
市長の最後の見解をお聞きして私の一般質問を閉じたいと思います。
 ご清聴ありがとうございました。
◇市長(星野已喜雄君) 世界を席巻されておられますユニクロの経営方針を出されてのご質
問でございました。私どももやはり人材育成ということについては大変関心が高うございまし
て、そういった中で、互いに信頼し合っていくということについては、常日ごろそういったこ
とを申し述べているところでございます。少なくとも公の仕事を受けた方々がきちんとした対
価を得られるような、そういうことはやはり重要なポイントになってくると思っております。
したがいまして、本日いろいろとご質問、ご意見いただいておりますが、今後の対応に処して
まいりたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇総務部長(町田哲男君) 先ほど高柳議員のご質問の私が答弁させていただきました事項で、
1点確認とご訂正をお願いしたいと存じます。
 本市の一般競争入札につきましては、市長答弁で申し上げたところでございますけれども、
すべての建設工事は一般競争入札により実施しているというところでございます。
 それと、内部告発関係で「マニュアルができていない」というお答えをしたところでござい
ますけれども、これは談合裁判あるいは公取委から指摘された当時、談合防止マニュアルとい
う形で市においては作成いたしてございます。申しわけございません、ご訂正をお願いいたし
ます。
       ──────────────◇──────────────
◇議長(布施辰二郎君) 次に、坂庭直治議員。3番。
〔3番 坂庭直治君登壇〕
◇3番(坂庭直治君) 本日もよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、まず最初にですが、私が初めて一般質問でお伺いいたしました光ファイバーが、
市長さん、ここにいる皆さん、また担当者の皆さんの大きな決断をいただき、いよいよあと1
週間で我が地域も使えるようになります。目標としました加入者数もクリアできるとのことで
ございます。このことで、農業、工場、観光等に大きく役立つものと思います。本当にありが
とうございました。
 それでは、通告に従いまして一般質問を行います。
 今回は、地域の活性化、元気の出る沼田市になれるよう質問をさせていただきます。
 高齢化対策について、お聞きしたいと思います。
 今、沼田市内において、近所にお店もスーパーもなく、免許・車等の交通手段も持っていな
い方々が多くいます。必要もあり、楽しみでもある買い物をするのにも、時間も体力も必要と
します。時にはお金も買い物以上に出てしまいます。特に冬場などは足元が滑るし、交通事故
等の心配もされます。昔からありました移動販売車なども余り見かけなくなりました。業者さ
んもコストが多くかかり、売上げと見合わないのです。
 先日、テレビを見ていましたら、長野県の雪深い町で移動販売を続けている人を見ました。
1日の収入が3,000円から5,000円ぐらいで、これだけでは採算がとれないが、行く
のを待っている人と、町からの応援で頑張っていけると話していました。
 沼田市でも、交通弱者・買い物難民の人、また、住民の安全確認にもつながると思われる高
齢化対策の一部でもある取り組みについて、市長さんの見解をお伺いします。
 次に、少子化対策につながると思われる交流広場についてですが、この事業は、「ぐんま赤
い糸プロジェクト」として群馬県で実施されています。インターネットを活用し独身男女の出
会い、交流の場をつくれる良い企画であると思います。ただ、沼田市ではまだ知る人が少ない
のが現状です。企業、事業所、個人で会員登録をして取り組むことが本来です。番外として開
催、参加することもできます。今は企画をして県の担当者と打ち合わせ、会場手配、チラシづ
くりなど、取り組むのにわかりにくいと思われます。沼田市社会福祉協議会が窓口ですが、沼
田市でも取り組んでいただけたらもっと広まると思います。カップルが誕生すれば、買い物な
ど地域の元気にもなると思います。市長さんの見解をお伺いします。
 次に、農林業対策ですが、市長の判断をいただきたく、所管とは思いますが、質問をさせて
いただきます。
 ここのところは、市長さんの得意分野であることは充分に承知をしています。ことしの1月
18日にハローワークまえばしの主催により、前橋テルサにて、農林業の就職面接会が行われ
ました。受け入れ事業所15社、面接参加者80名、現就職者の体験発表、受け入れ事業所の
説明アピールの後に、各ブースで面接会を行い、大変にぎわっていました。
 当地区においても高齢化が進み、後継者が少なく、今まで外国人に頼っていた労働力も不足
しようとしています。ぜひ沼田市で開催されてはと思います。
 主催することによって、担い手の不足状況、農業を勤め先に目指す人が多くいることがわか
り、データとして残り、今後の対策に役立つものと、ぜひとも取り組んでいただけないでしょ
うか、市長さんの見解をお伺いいたします。
 次に、有害鳥獣対策ですが、猟友会からの捕獲隊においても高齢化、人手不足があり、今ま
で全面的に頼ってきましたが、厳しい面が出ようとしています。地域でもおりの設置に取り組
もうとしていますが、わな猟の免許取得、試験日時を含め、許可、保険など難しい部分があり
ます。ぜひ、制度のわかりやすさ、沼田市おり設置隊を作っていただきたいと思います。最後
のところは捕獲隊にお願いするにしても、負担は少なくなると思われます。市長さんの見解を
お伺いします。
 以上で1回目の質問とさせていただきます。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの坂庭議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、地域の活性化について、高齢化対策について、買い物難民についてでありますが、住
んでいる地域で日常の買い物をしたり、高齢のために自動車が運転できない等の理由で遠くの
まちまで出かけることが困難に感じる人々、いわゆる「買い物弱者」の問題が全国的に懸念さ
れております。
 買い物弱者を支援する方法としては、近くに店をつくること、商品を届けること、人々が出
かけやすくすること等の方法が考えられます。
 移動販売につきましては、近くに店をつくり出かけやすくする方法の一つと考えられ、中山
間地域などの身近な商店が少ない地域への有効な対策と考えられます。
 また、販売車の停車場所に住民が集まることにより、地域のコミュニケーションの場となる
効果も期待できます。
 国及び県におきましても、買い物弱者を支援する補助事業が実施されておりますので、移動
販売等とともに研究をしてまいりたいと考えております。
 次に、少子化対策について、「ぐんま赤い糸プロジェクト」についてでありますが、このプ
ロジェクトは、群馬県が、依然進行する未婚化・晩婚化を受け、結婚を考えながらも出会いの
機会が減っている独身男女の交流の場をつくるため、独身男性の職場と独身女性の職場がある
ことに着目し、県内の企業や各種団体のネットワーク化を図るものであります。
 企業の場合は会員団体として、各種団体の場合は協賛団体としてそれぞれ登録することにな
りますが、勤務先が会員団体に登録されていない場合や自営業を営まれている方は、結婚相談
事業を実施している県内市町村の社会福祉協議会を通して個人登録することになります。
 登録された方は、インターネットにより情報を取得し、このプロジェクトのイベントに参加
することができるため、新たな独身男女の出会い、交流の場として効果が期待できる企画であ
ると認識をしております。
 今後、本市といたしましては、社会福祉協議会とともに広報等を通じて、「ぐんま赤い糸プ
ロジェクト」について周知等を図ってまいりたいと考えております。
 次に、農林業施策について、担い手対策についてでありますが、議員ご質問の「農林業就職
面接会」につきましては、本年1月18日にハローワークまえばしの主催により開催されてお
り、学生から中高年者まで約80人が参加し、県内14業者により面接が行われたものです。
 この面接は、ハローワークまえばしが県内全域を対象に昨年度から実施している取り組みで
あり、沼田市内の事業者や就職希望者も対象となっていることから、ハローワーク沼田におい
ての開催は予定されておりません。
 この面接会では、通年雇用が要件となっていることから、季節雇用の多い沼田市について参
加事業者はありませんでした。しかしながら、季節雇用の紹介業務については、ハローワーク
沼田において通常業務として対応されております。
 また、平成23年度もハローワークまえばしにおいて「農林業就職面接会」の開催が予定さ
れておりますので、沼田市内の事業者や就職希望者が参加できるようPRに努めてまいりたい
と考えております。
 次に、有害鳥獣対策についてでありますが、有害鳥獣捕獲を安全かつ効果的に実施するため、
市町村に登録された猟友会会員により有害鳥獣捕獲隊が編成されておりますが、各地域の猟友
会会員の減少等により、今後の有害鳥獣捕獲への影響が心配されるところであります。
 有害鳥獣対策は、群馬県鳥獣保護事業計画において、捕獲隊に任命された隊員でなければ行
なえないこととなっております。
 ただし、特例として、鳥獣被害を受けた個人がわな免許保有者であれば、自身が所有または
耕作する農地などに限り、市の許可により有害鳥獣捕獲わなを仕掛けられることになっており、
イノシシ及びニホンジカにつきましては、銃器を使用しての止めさしが必要となることから、
捕獲隊の協力のもとで行なうこととなります。また、捕獲おりを設置した者は錯誤捕獲などの
処理も含め、適切な管理を求められることになります。
 有害鳥獣対策は、市及び捕獲隊だけでは困難であり、地元の協力なくしては成果を上げられ
るものではありません。
 おり設置隊についてでありますが、地域の合意形成を進めていただいた後、捕獲隊による捕
獲おり設置の際の運搬や見回りなど、危険を伴わない範囲での活動として、捕獲隊の補助にか
かわっていただける組織として位置づけられればと考えております。
 また、そのほか、耕作放棄地の解消、収穫後の不要農作物などの適正処理、茂みの刈り払い
など、地域の取り組みとして実践していただきたいと考えております。
 市といたしましても、関係機関及び各地域の方々との連携のもと、より一層の防止対策の強
化に努めてまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、坂庭議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇3番(坂庭直治君) ありがとうございました。お答えをいただきましたので、再質問をさ
せていただきます。
 交通弱者・買い物難民の対策については、市としても考えていただけていることは十分理解
できました。さまざまな方法として、やっぱり宅配サービス、最近では買い物ツアーなどとい
うものもあるように聞いております。どの方法をとるにしても、持続性がなくちゃこういうこ
とはだめなんだと思います。民間の力だけでは、先ほど言わせてもらったとおり、1日の売上
げが3,000円、5,000円ではとても車の費用、また自分たちが食べるお金は出てこな
い。だから、民間だけで継続していくのが難しいことは、今現在減ってきた状況から見ても明
らかなんだと思います。
 本当に地域を巡回することで、その地域の人たちの状況を把握できることはもちろんなんで
すが、行政としても道路状況とか、その地域のことも瞬時につかめていくメリットもあるかと
思います。自分でやっぱり欲しいものを選び買い物をするということは、地域の人の元気、喜
びだと思っております。自分も月に1回ですが、街なかで対面販売をさせていただいてきまし
た。やっぱり月1回であっても、そこに待っている人がいるのがうれしくて、やっぱり対面販
売のメリットでもある、その商品の食べ方とか、その買いに来てくれる人の顔色とか足とか、
そういうのがわかるのがうれしくて続けてこられました。その辺についても市長さんの見解を
お伺いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 議員が月1回の対面販売等を実践されてきたということ、しかもそ
のことを楽しみにしている市民の方々、そしてその方のお顔や、あるいはまた足元等に気遣う、
その姿、大変私もイメージがふつふつとわいてまいります。ぜひ、そのお気持ちをまた生かし
ていただきまして、今後ともご活躍をいただければと思っております。
 ところで、ご質問でございますが、結局さかのぼること、私どもの子供の時代は、商業の方
が、軽四までとはいかないけれども、自転車にいろいろな商品を積んで、そして戸別に、実際
問題農家のお宅を回っていたということも子供心にもよく承知をしております。そのころは今
と違って、当然交通事情は劣悪な状態でありましたから、中山間地域の山間部の方が街場に出
ていくことがなかなかかなわないことから、そういった商売あるいはまた商業が現実として生
きていたという実態があろうかと思います。また、その後、交通関係の整備のもとに、2トン
車ぐらいのものに多くの商品を、特に食べ物でございますが、積んで、そして各中山間地域の
山間地に音楽を流しながら伺って、そしてそこで農家の方々が寄り合い集い、買い物されたと
いうようなことのまたイメージも今持っているところでございます。どれもこれも供給と需要
の関係になってまいりまして、やはりご商売の大もとの鉄則は、どうすれば結局お客様に喜ん
でもらえるかというようなことに行き着くのではないかというふうに思っております。しかし
ながら、そういった一般論の商業行為が、なかなか少子高齢社会の中にあって、特に言われる
買い物弱者の方々に届くことが、費用対効果の問題もございまして、滞ってきたということは
議員がご指摘のとおりでございます。したがいまして、それが中山間地域、山間部もさること
ながら、街の中にも発生してきたという、ある意味においては社会問題かなと思っております。
そこで、公が応援できることがないのかというようなことから、今いろいろと関係機関がそれ
らについての場、考え方を持っているわけだと思います。
 また、一方におきましては、商工会議所だとか商店街の方々が、特徴化、差別化するために、
そういったことをみずからが利害を関係なくして行うことによって、ステータスを高めていく
というようなこともこれまた実態としてございます。したがいまして、国や県の方からいろい
ろと補助事業もございますので、沼田市の実態として、どういうものが適切なのかというよう
なことを配慮しながら、やはり昨日のご質問にも限界集落的なところに対する支援員のご質問
もございましたけれども、そういうようなことも含めながら、どういう方法がいいのか、買い
物難民と称される方々が、山間部の方々ばかりでなくて、街内の中にも発生しているというこ
ともとらまえながら、双方がどういうふうにうまく展開できるかというようなことも含めて、
これは本当に時間を余りかけずに何かいい方法がないかを考えていかなければならないと思っ
ております。ヒントは、議員が実践しているその現場にあるというふうに思っておりますので、
今後ともいろいろとまたご意見を賜りたいと思っております。
◇3番(坂庭直治君) ありがとうございました。やっぱり今は情報が、伝達が速くなり、物
の値段等も消費者がすぐに把握できるような状況があるんだと思います。そこで利益が薄利に
なっているのかなと。大きな店が薄利多売方式の店もいっぱいあるので、その辺で民間が持ち
歩いても利益が出てこないんだと思います。
 当然、今市長さんが言われたように、行政の後押し、応援は必要だと思っています。ただ、
市の財政が厳しいこともわかっています。そこで今言われたように、沼田の商店街、また商工
会議所などが取り組んでいることもヒントかなと。そこで、他業者さんに、今出てこなかった、
例えばJA利根沼田も今、経営改革に取り組んでおります。支所の統廃合等を進めております
が、やっぱりJAも、地域の統廃合を進めることによって地域とのつながりが希薄になる、大
変心配をしております。そこで、JAもこれからは営農商売、金融対策、だから年金等、そう
いう対策もあると思うんですね。そういうのを巡回しようとする動きが話をしていました。そ
こでぜひ、JAも利根沼田に大きく広がっている団体でありますので、一緒になって協議を重
ね、この市という団体とJAという団体でいい案が出るんではないかなと思いますので、その
辺を協議するというのはいかがでしょうか、よろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 私がもうちょうちょうと申し上げるまでもなく、産業関係の大きな
団体と言えば、これは農協と商工会議所であり、あるいはまた商工会になると思います。当然、
公、つまり市がそういった関係団体といろいろと意見交換をし、そしてできる方法があれば、
まさに協働、つまり協力して働く、そういうようなことが考えられるかと思います。したがい
まして、ご提案の趣旨を踏まえながら、担当課をしてJAの現在の考え方等を分析させてもら
ったりして、そして研究をしてみたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思いま
す。
◇3番(坂庭直治君) ありがとうございます。ぜひ、そうすればお互いの負担は少なくなる
と思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
 それでは、次に少子化対策ですが、やっぱりこの原因である未婚化・晩婚化に対処するとか、
結婚の意義とか子育ての大切さを地域で考えていく機運の醸成とあります。また、農業後継者
対策として、多くの女性・男性が農家に嫁ぐことを後押しするため、農業の大切な役割を嫁ぐ
人の心構え、周囲の人の迎え方などについて意識の啓発というのが大義名分であります。やっ
ぱり特に周囲の人の迎え方などについての意識という部分が私は大切に思います。やっぱり独
身男女の方が出会って、不安に思い、またその地域のこともわからずそこへいきなり溶け込む
というのは大変難しいことなんだと思います。こういう交流会を身近な、例えば市の方で1回、
2回主催してもらう、また、それによって民間の団体も取り組みやすくなる、数多く主催する
ことによって身近なものに感じてくるのが大切なんではないかなと思いますし、そういうこと
を開催することによって地域の活性化も出てくるんだと思っていますが、その辺についてはい
かがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) ぐんま赤い糸プロジェクト、これも議員が大変熱心に取り組んでい
る事業かなと思っておりますし、行政の立場からいたしますと、できる応援は精いっぱいさせ
ていただかなければなりません。ただ、この男性と女性のいろいろとした流れを見たときに、
その出会い、そしてお互いの信頼関係がはぐくまれて、結婚ということにまでつながっていく
という、そういうようなことが、こういったぐんま赤い糸プロジェクト的なことから考えなけ
ればならないという時代になったということを重く受けとめるときに、なかなかやっぱり難し
い時代になったなというふうに感じます。
 ご承知のとおり、戦後間もなく青年団活動が非常に活発で、青年団を通した出会いによって
いろいろとそういった結婚等に結びつく若者の集まりもありました。これは極めて私の個人的
な発言でありますが、私も市会議員当時、その前段からいろいろな文化活動を展開していると
きに、前橋や高崎の方から、数多くの若者が沼田の方に参りまして、いろんなこの企画された
行事に参加をしていただくその出会いの中で、特に農家の方と保育園の先生あるいは幼稚園の
先生がうまくいって結婚されたという事例も私は実態の中でたくさん見ております。したがい
まして、それができ得るならば、自然体の中ではぐくまれていくといいなあということを思い
ながらも、やはりチャンスがないとすれば、今回のようなこういったぐんま赤い糸プロジェク
ト的なことでもって、やはりそういった場所を提供していかなければならない、そういう時代
が来たのかなと思いながら、今、ご意見あるいはご質問を承ったところでございます。
 議員の方から、市の方でも主催をしたらどうかということのご提言であったかと思いますが、
今後、県のご指導、あるいはまた現在社会福祉協議会との絡みもございますので、それらをよ
く精査して、今後の判断に処してまいりたいと考えております。
◇3番(坂庭直治君) ありがとうございます。ここのところは予算もそんなにはかからない
事業だと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 市長さんが言われたように、私も若い時分は青年団活動、4H活動等をしてきたときに、や
っぱり交歓会、昔は交歓会と言ったんですが、そういうことも何回かした経験もあります。ま
た、歌声喫茶とか、いろんなものがありまして、交流の場はあったと思います。ぜひ、今はそ
の辺が希薄になっているような気がしますので、こういうことを大々的にやっていただくのは
大変うれしく思うし、ありがたいこと、また必要なことだと思っていますので、ぜひともよろ
しくお願いしたいと思います。
 そこで、もしめでたくゴールまでできたカップルが出た場合、希望された方に限りますが、
結婚式とか取り結びとかを、ぜひ南郷の曲屋を使い、あそこで古式にのっとった活用をいただ
ければ、今、時代は歴史を大切にされている方がたくさんいます。さらにこの沼田市の主催と
するところの特徴が出るのではと思います。あとは、自分もそうであったんでありますが、昔、
お嫁さんをもらったときに、当時の利根村の方からお祝金をいただきました。利根村にはそう
いう制度がありました。沼田には今、何かそういうのが感じないというか、ないように感じま
すので、今の時代ですから、現金ではなく、沼田市内商品券であるとか、老神温泉の1泊優待
券などは、これはちょっと邪道なんでしょうかね、市長さんの見解をお伺いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) まず、南郷の曲屋の話でございましたが、これは、いろいろとあら
ゆる今の結婚式場のスタイルを見ると、あえて、我が日本国のように神前で行う人もいればキ
リスト教、これもある意味じゃ神前なんですが、仏前結婚、あるいは人前結婚などという、そ
れぞれいろいろとあるようでありますが、私どもが子どもの時分には、AさんがBさんのお宅
へ嫁ぐときに、Aさんのご家族の方々がそのBさんの家の近所まで来て、そして列をつくって
Bさんのお宅の座敷あるいはまた奥の出を使った形の中で、そこの地域の子どもたちが三三九
度を仲人の方のもとにされていたということが記憶によみがえってまいりますが、その後いろ
んな変遷の中で結婚式場が台頭してきて、そしていろいろと今日を迎えているわけでございま
す。ただ、どうもそこのあたりを見たときに、やはり事業として展開されている結婚式場とし
ても、その結婚式の流れをできるだけ外に見せるということによって、そして事業戦略を組ん
でいるなと、大変そういう意味ではそういった戦略を冷静に見ると分析することができます。
となったときに、この曲屋というところを使って、そしてかつてのいわゆる農村に伝統的に残
っていた結婚式がそこで行われるということは、それだけでも曲屋の持っている存在を高めて
いくということになるのではないかと考えております。したがいまして、そういった方が現実
的に関係する機関との関係等可能であれば、大変結構な提案ではなかったかと思っております
ので、そんなことでご理解を賜りたいと思っております。
 また、後段の関係は、これはある意味においては、そういった激励、励みになるということ
から、1つの大きな方法かと思います。ただ、ご案内のとおり、行財政改革の中で、果たして
そういったことがいいのかどうかということの中で今日を迎えているわけでございますけれど
も、結婚をして、若者が将来に巣立ってってもらうという意味ではご提言の趣旨はよく理解が
できますので、今後、どんな方法が考えられるかということについては、いろいろと検討を加
えていく必要があるのかなというふうに受けとめさせていただきました。
◇3番(坂庭直治君) ありがとうございました。私がお金をもらった時代とやっぱり時代は
変わっているのは、それはわかっているつもりであります。私がお嫁さんをもらったときは、
上り坂の時代であり、今はどちらかといえば横ばい、むしろ少し勾配が下に行ってるかなとい
うような時代だからやむを得ない部分もあるかと思います。その辺につきましては、また当局
のすばらしい判断をいただきまして、いい知恵を絞っていただければありがたいなと思ってお
ります。
 あと、南郷の曲屋の利用についてなんですが、ここはやっぱり補助金をいただいてあれを建
て直し、修復をした経過があります。そんな中からやっぱりここはなかなか利用の規制がかな
り難しいのかなという部分もありますので、その辺も大きくクリアをしていただかなければな
らないんだと思っております。また、もし使えるようになった場合なんですが、「あいぷろ」
のこの交流会の方だけでなく、多くの市民の方にも使えるようにしていただければと思います。
この辺については、もう一回よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) いろんな歴史的な経過があったり、関係機関の方がおりますので、
慎重に発言をさせていただきますが、有効に、しかも曲屋の持っている鈴木家の伝統や文化が
きちんと継承され、そして南郷の持っていた、いにしえのころの伝統や文化が担保されれば、
いろんな意味でそういった試みも大事かなというふうに思っております。したがいまして、こ
れについてはいろいろな旧利根村時代からの歴史的な経過がございますので、そういうような
ことを踏まえて、そして考えていく必要があるのかなというふうに思っております。したがい
まして、できるだけ時代に即した形の中で、この曲屋が活性化されていくということは大変よ
ろしいことではないかというふうに思っております。ただ、前段申し上げましたとおり、伝統
や文化、そして南郷の持っているその持ち味等が阻害されるとこれはまたまずいことになりま
すので、その辺のことについては、また慎重に取り扱う中で、今後いろいろとまた検討を加え
ていく必要があるんじゃないかと考えております。
       ─────────────────────────────
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午前11時58分休憩
       ─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇3番(坂庭直治君) それでは、質問を続けさせていただきます。
 曲屋のところなんですが、すいませんが、もう一回だけお願いしたいと思います。
 あの施設を見にきた人が、大変すばらしい施設であるとみんな感銘しているのをよく見ます。
この前も一緒に見た前橋の方の方2名が「こんないい施設、もっと活用しなくちゃもったいな
いんじゃないかい」という話をしていただいたのを記憶にあります。そこで、今、曲屋の利用
というか使用状況といいますのは、やっぱり補助金をいただいて修復した関係がありまして、
非常に利用制限があるんじゃないかなと。今現在、あそこは指定管理者さんで行っているわけ
ですが、今の制度の中で使っていくには、やっぱり利益がなく、当然利益の上がることはでき
ないという制限があるんだと思いますが、そこのところ、市長さんの権限といいますか、規約
の見直しといいますか、書類の提出のし直し、幸いなことに先日、先々日と、民主党の方にお
かれても、政府の方でも規約の見直しというような旗をかけておりましたので、ぜひこの際、
市長さん、当局の判断で書類の提出をし直して、ぜひあそこでも多少の営業活動ができるよう
なことはだめなんでしょうか、その辺についてお聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) 現在の時点で、いろいろなきちんとした決め事で展開していると思
います。当然変わり目のときにはいろんなことが容易に対応が可能かと思いますが、やはり現
行でスタートしている中にあって、それをトップダウンでいろんなことを変えていくというこ
とは、やっぱりいろいろな合意形成上、無理があることもあると思います。したがいまして、
ご趣旨を踏まえながら、どうすればいいかということについては今後考えてまいりたいという
ふうに思っております。
◇3番(坂庭直治君) ありがとうございました。やっぱり法律だけでじり貧で費用を使って
いくんではなく、変えられるところは変えて、維持管理においても費用が生まれてくれば皆さ
んも元気が出て、管理組合もあそこで今やっているわけですが、元気が出てくるなと思います
ので、ぜひともよろしくお願いいたしたいと思います。
 次に、農林業対策なんですが、つい先日、太田市の方で開催、また渋川方面でも開催予定が
あるというようなニュースが載っておりました。先日、ハローワークまえばしの方で開催され
たことは、市長さんも十分承知かと思いますが、今、個人情報の問題があり、ああいうところ
で開催されましたデータは、沼田市といえども公開してくれないというようなところがあるか
と思いますので、そういったときに、じゃあどうすればいいのかと思いますと、自分なりの解
決策としては、じゃあ沼田市で開催しちゃえばいいんだと思います。そうすれば、自分のとこ
ろのデータですから、今現在の農家を目指す人が本当に多くいることが実感できるんだろうと
思いますし、そのときに、たまっていくデータも必要なんだと。いずれそれを有効に活用する
ときが出てくるんであると思います。
 それとあわせて、今、沼田市の農業のこれから先の状況ですか、土地を含めて空いていくよ
うな状況が見えますので、その辺の把握もあわせてしていただければいいかなと思うんですが、
それについてお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 議員、やはりハローワークはご案内のとおり基礎自治体の仕事では
ございません。これはご案内のとおり国等の方の対応でなされていることになっております。
したがいまして、そこのところは私どもが関与する立場ではないんですね。したがいまして、
例えば沼田なら沼田のところのハローワークがそれを沼田の地において行うということは、こ
れは容易に考えられると思うんですけれども、そういうようなことで、やはり事業のそういっ
た仕事のところのきちんとした責任ある立場から見ると、やはりこれを一概に今度はさあどう
しようかということになったときに、果たして一体全体沼田市そのものが就職のあっせん行動
に出るべきなのか出ないべきなのかというようなことになってきたときには、他産業との関係
もありますので、これはある意味においては慎重にせざるを得ないと思います。
 ただ、ハローワーク沼田においてするということについては、これは大変結構なことだと思
っておりますので、私どももそういう意味ではいろいろと骨を折っていければなというふうに
思っております。
 なお、耕作地の空き地の関係でございますが、これらについては、やはり空いていることは
決していいことではありませんので、できるだけそういったことがきちんと耕作地として生き
ていけるように努力していかなければならないと考えております。
◇3番(坂庭直治君) ありがとうございます。法に疎い人間ですので、その辺のところはハ
ローワーク沼田でも、市と連携できるのであればデータが入るんだと思いますので、ぜひとも
よろしくお願いします。
 やはり農林業も自然が相手であり、知識も必要とし、プロのところで経験を積んでいくこと
は大切なんだと思います。ただ、先日の面接会においても、うちの近所の個人農家の人が1軒
いらっしゃいましたが、やっぱり一番難しいのは、個人農家、林業のところですと、やっぱり
雇用保険とか労災保険とか、その辺の取り扱いが大変難しいんだと思いますね。この辺につい
てはやっぱり行政の指導、応援が必要とされるんだと思います。そんな中でこういう方たちが
育って独立してくれることが本当にいいことなんだと思います。その辺についてはどうでしょ
うか、よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) やはり労災とか雇用保険になりますと、行政の指導機関が市の筋で
はないんで、これらについては、議会でこういったご意見があった、あるいはまたこういうご
発言があったということを私どもが関係機関におつなぎをして、そしてそういった個々の農家
であっても、一般の方々の就職が柔軟にできるような、そういう側面的なご支援は可能かと思
っております。
◇3番(坂庭直治君) ありがとうございます。当然労災保険とか雇用保険が市で取り扱われ
ているとは思っていませんので、その辺は指導ということで側面からの応援でよろしくお願い
したいと思います。
 やはりこの先、5年、10年と見ますと、先ほどもちょっと触れたんですが、農地が空いて
くる、また農地が空く、廃業するということは当然農具も空いてくる。ただ、今は農業を就職
先として魅力ある仕事先と考えている人がたくさんいることは、この前行ったことでも事実感
じました。先ほどのデータを一緒に共有して持っていれば、これから先、農家の家が、家まで
空くことも想定しています。そんなときに、もし農家を本当に一家でやりたいんだよという人
が出た場合、当然私たちの、自分も農家の育ちでございますので、1年、2年必ず順調にいく
とは思えません。そこで、こういうところにも市の応援といいますか指導といいますか、その
辺についてはどうなんでしょうかね。その辺を市がかかわっていただくことで、入ってくる人
も心強く感じて頑張れる部分があるんだと思いますが、その辺についてはどうでしょうか、よ
ろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 対雇用ということになりますと、当然雇用主とそこへお勤めしたい
という方の関係の問題になります。そういった仲介の労をとられてハローワークの出番があっ
たんだと思います。したがいまして、何か市の方にそういったことのご相談があれば、当然関
係機関を通してこういったことがありますよというような、そういったことのいろいろな指導
は可能かと思っています。
◇3番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 今、うちの近所は大変農家の活発な地域であります。ただ、いろんなところを見ますと、今、
中心で5町歩、10町歩頑張っている農家の人も、よく見ますと50代後半、60代半ばとい
うような方が多く見受けられます。跡取りのいるところはいいんですが、いないところでは、
この先5年、10年たったときにきついものがあると直感をしております。どうかその辺のと
ころの対策も今のうちに十分手を打っていただければいいと思いますので、ぜひよろしくお願
いいたします。
 それでは、最後に、有害鳥獣対策なんですが、ここのところはしっかり市の方でも取り組ん
でいることは十分承知しております。しかし、現状としては被害が増すばかりなんですね。そ
こで、やっぱり今、地域でも自分たちでやらないといけないということはもう身にしみて感じ
ていることなんだと思います。去年の秋の収穫時においても、近所の農家の人が、40アール
ほどあったソバの畑を収穫に行き、夕方であったものですから10アールぐらいしか収穫でき
ず、機械もそのままにして引き揚げ、次の日、雨だったんですね。それで次の日に刈りに行っ
たら、もう刈んなくてもいいと。こんな状況もありますので、ぜひ、おり設置についても、や
っぱり今、駆除隊のお世話になりっ放しが現状なんですね。大変な労力とお金も使っていただ
いております。そんな中、今、地域で本当に本気になって取り組もうとしているわけなんです
が、今、わな猟をもし取得できても、3年か4年は駆除できない、要するにおり設置ができな
いという状況があります。決して猟が目的ではないんですが、やっぱり猟友会駆除隊との流れ
もありますので、この辺が今うまく機能してないということだと思います。
 そこで、ことし沼田市の有害鳥獣対策本部を設置するということであります。これが1つの
チャンスだと思いまして今回の質問にさせてもらったんですが、ぜひとも、ここ、本部をつく
るときの本部の直属でおり設置隊というのをつくっていただきたいと思うんですね。そうする
と、今思っているさまざまな問題がクリアになるんではないかなと思っているんですが、その
辺のところを1回お伺いさせてください。よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) どうしてもおりの関係が、猟友会との関係からくると、猟友会の方
々の存在が高かったということは、これはもう申すまでもございません。ただ、そこの連携は
大変重要なことでございますので、ご意見あるいはまたご提案の趣旨をよく踏まえて、今後の
対応を展開してまいりたいと考えております。
◇3番(坂庭直治君) ぜひよろしくお願いいたします。
 今、おり設置隊をつくるに当たっては、この前も課長さんにお伺いしたんですが、やっぱり
保険の問題もあります。そういったところも難しいのかなと思っていますので、ぜひその辺を
市で行うことによってそういうことがクリアできていくんじゃないかなと。
 それと、もう一点お願いしたいのは、今わな猟の資格を取る試験の時期でもあるんですね。
今、たしか7月、9月、11月の試験日だと思うんですが、この辺を、うちの方は農村地帯で
ありますので、やはり7月は当然野菜が忙しい、9月は当然盛りであります。11月に入って、
ややウチバになるのかなと思うと、やはりコンニャクもあり、ウド、アスパラの収穫時期でも
あります。うちの方とすると、やっぱり1月とかそういう時期に試験を開催してもらうという
のも、これは十分市の働き方で実現するんではないかと思いますので、保険の問題とあわせて
その辺をもう一回よろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 農繁期になかなかそれは取りづらいということももっともなことで
ございますので、試験のそういった対応等については、私どもの方からも主宰するところの機
関に働きかけてまいりたいと考えております。
◇3番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 それと、先ほど最初の市長さんの答弁で少し触れられていたんですが、とったものについて
も、生き物の命をもらったわけですから、むだにすることなく、例えば缶詰にして販売すると
か燻製にするとか、いろんな手だてがあるかと思いますが、その辺についても今後の検討課題
としてよろしくお願いしたいと思います。
 私が今回お願いしたことは、本当にすぐにでも取り組んでもらわなくてはならない問題だと
自分では思っているんですが、最後に市長さんにすぱっとした答えをいただき、私の一般質問
をこれで終わりにしたいと思うんですが、本当に皆さん、ご清聴ありがとうございました。よ
ろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 坂庭議員には、本日、高齢化対策から買い物難民の問題、さらに少
子化対策からぐんま赤い糸プロジェクトについて、さらに農林業施策で担い手あるいは有害鳥
獣対策についてのご質問、あるいはまたご提言をいただきました。それぞれいただいたご提言、
あるいはまたご質問、ご意見を体して、今後の活性化あるいはまた地域振興のために処してま
いりたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
       ──────────────◇──────────────
◇議長(布施辰二郎君) 次に、片野彦一議員。11番。
〔11番 片野彦一君登壇〕
◇11番(片野彦一君) 通告に従い−般質問をさせていただきます。
 日本の社会は大きく変化してきています。血縁で言えば単身者がふえ、地縁で言えば1つの
土地で暮らし続ける人が少なくなる。企業の終身雇用も崩れ、職縁も薄くなってきています。
いわゆる「絆」が急激になくなりつつあり、そして、看過できないのは縁をつくることができ
ない人とできている人との格差が絶望的なまでに広がっているという現実です。
 昨年の夏、大きな社会問題となった地域から孤立する高齢者がふえる中で、地域全体で高齢
者を支えるネットワークづくり、在宅で安心して暮らせることができる仕組みづくりは地域福
祉の新しい要請であります。
 希望なき「無縁社会」にさお差して、一人一人の安全のために、高齢者や弱い立場の人を孤
立させない、支え合う地域社会を構築し、市民が支え合って、輝き支え合う社会を願って、以
下、質問させていただきます
 支え合う地域社会づくりについて、高齢者の地域における外出・買い物などの生活支援サー
ビスの充実について。
 中心市街地での近隣商店の閉鎖とショッピングセンターの郊外化、山間部での過疎化に伴う
なじみの店の閉店などにより、高齢者の方々は買い物に行きたくとも行けず、重いものも運ぶ
ことができない。その上、移動手段もなく買い物に不便がある高齢者への買い物支援の仕組み
づくりについて伺います。
 次に、高齢者優待カードの導入について、高齢者の買い物時、割引やポイントスタンプなど
の特典が受けられる制度導入について、市長の考えを伺います。
 次に、民生委員との連携について、地域福祉の担い手である民生委員を行政が支援し、連携
する仕組みを強化し、民生委員が活動しやすい環境整備への取り組みについて伺います。
 以上が私の質問です。ご答弁をよろしくお願いいたします。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの片野議員のご質問にお答え申し上げます。
  まず、支え合う地域社会づくりについて、高齢者の地域における外出・買い物などの生活支
援サービスの充実について、中心市街地での近隣商店の閉鎖とショッピングセンターの郊外化、
山間部での過疎化に伴うなじみの店の閉店などにより、高齢者の方々は買い物に行きたくとも
行けず、重い物も運ぶことができない。その上、移動手段もなく買い物に不便がある高齢者へ
の買い物支援の仕組みづくりについてでありますが、いわゆる「買い物弱者」への支援は重要
な課題と認識をしております。
 本市におきましても、在宅福祉サービスとして買い物や家の掃除などの家事が困難となった
ひとり暮らし高齢者等を対象に、自宅に訪問し手助けをする生活支援型訪問家事援助事業によ
る買い物支援等のサービスの充実を図ってきたところであります。
 また、商店街振興組合においても、昨年より補助金を活用し買い物弱者の支援として買い物
代行宅配事業を実施しています。
 国及び県におきましても、買い物弱者を支援する補助事業が実施されていることから、これ
らの事業を含めまして、今後も各種支援策について研究してまいりたいと考えております。
 次に、高齢者優待カードの導入について、高齢者の買い物時、割引やポイントスタンプ等の
優遇の特典が受けられる制度導入についてでありますが、本市におきましては、高齢者証を発
行し、公共施設の割引やバスカード助成事業などの充実を図っているところでございます。
 ご承知のとおり群馬県では、子育て世帯等を対象とした協賛店舗において特典が受けられる
「ぐーちょきパスポート」を発行し、子育て支援の推進を図っております。
 高齢者を対象とした同様の制度については、全国的にも事例が少なく、制度の導入に当たっ
ては、多くの店舗等の協力も必要となることから、関係機関と連携し、県単位での実施も含め
今後研究してまいりたいと考えております。
 次に、民生委員との連携について、地域福祉の担い手である民生委員を行政が支援し、連携
する仕組みを強化し、民生委員が活動しやすい環境整備への取り組みについてでありますが、
市は、民生児童委員で組織する協議会の事務局を担当し、活動に必要な情報の提供に努めると
ともに、助言等を行っております。また、県及び県民生児童委員協議会が主催する研修会等へ
積極的に参加し自己研さんに努めていただけるよう、民生児童委員が活動しやすい環境づくり
に心がけております。
 また、民生児童委員は、民生委員法の規定により給与は支給されないことになっております
が、活動を行う際の交通費や活動費などの実費は弁償されることになっておりますので、本市
におきましても、協議会に対する運営費及び民生児童委員の活動費に対して支援を行っており
ます。
 今後は、ひとり暮らし高齢者の孤立を防ぐ地域住民の見守り活動を初め、大切な任務を担っ
ている民生児童委員の役割がますます重要になってくることを踏まえ、市としても民生児童委
員が活動しやすい環境整備に一層努めてまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、片野議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇11番(片野彦一君) ご答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。
 今、非常に私の質問に対しては前向きに市の方も、行政も取り組んでいるというふうなこと
でございますが、買い物支援については、1つ言えることは、やっぱり買い物の不便というの
は、イコール暮らしにくさだと、こういうふうに言えると思います。そして、生活を脅かすと、
こういうことにつながってくると言っても過言ではないと思います。今、高齢者、ひとり暮ら
しという話もありましたが、この人たちについては、高齢者世帯あるいはひとり暮らしの世帯
については行政の方も把握していると思うんですが、日常の買い物に不便を来す人、「買い物
難民」という言葉は余り私も好きではありませんけれども、買い物弱者、この増加について、
1つには、増加している傾向、これを数をつかんでいく、そういう調査をする、そういう必要
があるんじゃないかと、こう思います。それ全部でなくても、例えばモデル地区を指定して、
中心街とか、あるいは先ほど同僚議員が質問したように過疎地、そういったところをある程度
範囲を絞って、そういうところの調査をしてみる必要があるのではないかと、こう思いますが、
その辺についてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 結局この買い物弱者、あるいはまた議員は買い物難民というのは余
り好きでないということでありますからして、「買い物弱者」という言葉でやりとりをしてみ
たいと思いますが、確かに言われるとおり、街の中の方、そして山間地の方等、ちょうどこの
郊外的なところにいる方よりもむしろそういったところ、そして自動車の運転免許等がなく、
移動手段を持たない人、こういうようなところの方が議員がご指摘されているような状況にな
っていると思います。
 したがいまして、昨日もいろいろと支援員のお話がありましたが、そういったような、まさ
にこれもモデル事業で2つの集落がお世話になっているのでありますが、こういったところ、
それと逆に、街の中の関係、そういう意味では、行政のイニシアチブで、今言う調査事業等は
やれるのかなというふうに思っております。したがいまして、これらについては、いろいろと
考えてみたいと思います。
◇11番(片野彦一君) 前向きに検討するということに受け取りました。これは、やはり調
査をする、今我々が想像する以上に非常にそういう人たちがふえているという気がいたします。
そういった意味で、調査をすれば、そういったおのずと実態がわかって、その仕組みといいま
すか、その助けていく、そういう仕組みも見えてくるんじゃないかと、そういう感じがいたし
ます。仕組みをつくるといっても、現在いろいろお助け隊とかありますけれども、そのほかに
まだいろいろの手だてが必要になってくるということが考えられますので、その辺のことにつ
いて、ぜひ、そういうところは調査すると、こういうふうに、断言ということはないんですけ
れども、その辺のことについてもう一度お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) この問題は、先ほども同僚議員にご答弁をさせてもらいましたが、
やはり店をしかるべき地域につくること、あるいはまた商品を何らかの手段で届けること、一
方においては、逆に人々が出かけやすくすること、おおむねこの3つに収れんされてくるかな
というふうに思っております。店をつくることは、なかなかこれはご商売をする関係から、む
しろ軽微な車両を使ってそこに出向くということは可能かなと。あるいはまた、いろいろと今
民間でもやっておりますが、しかるべきところに行って、そこで商品を並べると。商品を届け
ることについては、これはもう既に現実にいろんな場面でやっている、しかも今の仮に電話だ
とか情報手段がありますから、これを使っての方法ならば可能なのかなと。人々が出かけやす
くすることというのは、今度は逆に、お身内の方が無理であれば、第三者がしかるべきところ
にお連れをしていくという、こういうことになるかと思います。したがいまして、そういった
3つの手段、手だてを地域の実態に見合った形の中で検討を加えていくということが大事なの
かなというふうに思っております。
 したがいまして、確かに同じ横並びでやるということについては、沼田のように標高二、三
百から標高1,200メートルぐらいあったり、あるいはまた各集落がそれぞれに散在してい
るということを思いますときに、やはりその地域の特徴に見合った対策が大事かなというふう
に考えております。
◇11番(片野彦一君) それでは、これは1つには非常にボランティアの意味合いが強いと
思います。これは現在、年寄りの方、困っている人、この現実は、こういう手が行ってないと
ころについては、近隣の人の手助けと、こういうことが非常に今行われているわけですけれど
も、例えば80過ぎたおばあちゃんを75過ぎのおじいさんが声をかけて買い物に連れていく
とか、あるいは「買い物してきてやるよ」と、こういう面が多いと思います。そういった中で、
人によっては「私はあの人とは一緒に行くけど、あの人とは行きたくない」と、こういう人間
的なつながりも出てくると思います。そういった意味で、その輪を広げることが非常に大事じ
ゃないかと思いますが、そういった意味で、今、団塊の世代が大量に高齢化してきていると、
高齢社会に仲間入りしていると、こういうことが言えると思います。そして、その人たちが地
域に戻ってくると、仕事一筋だった人が地域の中に入ってくると、こういう現実があると思い
ます。そういった意味で、そういう人たちは非常に元気な高齢者なわけで、その人たちが地域
の高齢者を手助けすると、こういったことで、1つの方式として、団塊世代のサポーター登録
とか、そういうふうなものを考えて、団塊世代がその地域福祉の戦力になっていくと、こうい
うことが1つの大きなキーワードと、そういうふうに考えます。そういったことで、そういう
人たちがふえれば、お年寄りがよく遭う悪質な訪問販売だとか、そういうことも受けなくなる
と、そういう市民後見人的な役割も果たせるんじゃないかと、そういったことで、そういう考
えについて、市長の考え方をお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご承知のとおり、後で質問をしていただける民生委員さんが相当そ
の地域には大きくおられるということの中で、そういったことだけでなくて、もう少し柔軟な
応援隊みたいなものだというふうに受けとめさせていただきましたが、団塊世代の方々がそう
いったところでもって表に出てくるという方法は大変いいことだとは思います。そういった中
で、やはりどうしても合縁奇縁もありますし、地域に一体全体じゃあどの程度そういった方々
がおられるのかということもあります。したがいまして、なかなか応援をしていただける方の
掌握から入らなければなりませんから、相当なエネルギーを費やされるだろうと思っておりま
す。したがいまして、ご提言の趣旨を踏まえながら、いろいろと研究をしてまいりたいという
ふうに思っております。
 ご承知のとおり、いろいろと、先ほど農協の話が出ましたけれども、農協系統もいろいろと
地元に密着した販売のものを持っていたりしておりますが、やっぱり生活協同組合等において
は、メンバーに入ればご注文した品物はきちんと納入されてくるというような流れもあります
し、いろいろな方法を重ね合わせて、複合的に考えていくことが大事かなと。で、先ほど申し
上げましたように、地域あるいはまた場所の実態に即した方法、これらについて考えていく必
要があるのではないかなと、こんなふうに思いました。
◇11番(片野彦一君) よろしくお願いします。
 この団塊の世代、私たちもそうなんですけれども、この方たちもいずれ自分も助けられる立
場になると、こういうことはもう決まっていることでございますが、それで、最後まで元気な
人もいますけれども、自分がそういう助けられる立場になる可能性もあるわけです。そういっ
た意味で、そういう人たちの活力を利用するというのは変ですけれども、そういう協力してく
れた方々には、ボランティア活動に参加したということで、1つのポイント制みたいなものを
導入して、それがその人の1つの励みになっていけばなと思いますが、その辺についてはどう
でしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 実態として、福祉関係等でそういったことで貢献をするとポイント
制あるいはまた貯蓄をしていくというんですか、そういったことをやられている団体が既に沼
田にもあります。それはまさに民間主導型でやってこられているという流れがございます。今
言うようなことについて、行政がどういうふうに絡んでいくかということになってくると、既
に福祉関係のそういった貯蓄でもって、自分が何か困ったときに今度は逆にそこで応援しても
らおうというような形のものの仕組みがあるという先例もございまして、今おっしゃられたよ
うなそのポイント制度等については、何を目的に、どういうふうな展開をしていくのかという
ことを明確にし、しかもそれが民間なのか行政なのか、はたまたそこのところは協働でいくの
かというようなことも踏まえて考えていかないとまずいのかなというふうに思っているところ
でございます。
◇11番(片野彦一君) それはこれから検討する上で非常に難しい問題でもあると思います。
そういった意味では、これからの社会を1つの方向を示していく上においても、検討していた
だければなと思います。
 それで、市長もよくおっしゃるんですけれども、自助・共助・公助ということで、その共助
の確立が必要と、こういった意味で言われていると思いますが、その共助を進めるためにも、
行政のかかわりというのは非常に大事でないかと。自主的に行っている団体については財政的
な支援も必要だろうと、こういうことであります。これは、共助という中には、やっぱり間接
的共助と直接的共助とがあると思うんですけれども、間接的共助というのは保険等を使って公
共的な制度だと思うんですけれども、それは非常に今まで日本にも歴史があるんですけれども、
それはともすれば権利意識が強くなると、これだけ保険払っているんだからと、こういうふう
な意識が強いことは否めないと思うんですね。直接的共助というのは、やっぱりグループでの
支援とか、あるいは個人的な助けとか、そういうことになると思います。そういったものにつ
いては、非常に心が通い合う、本当に善意で行うと、こういうことがあると思います。もちろ
ん、さっきの間接的共助の中には保険が入らない、例えば子育て支援とか、あるいは障害者支
援とか、そういったものについては、これは公的支援が必要なことは言うまでもないと思いま
す。そういった意味では、この間接的共助というのは、これが広がるということは、拡大する
ということは、その支え手である保険を支払う人たち、こういう人たちの負担が多くなると、
これをなるべく軽くしていかなければならないというのがこれは社会の趨勢だと思います。だ
から、できる限り直接的共助というものを、これを喚起して社会を誘導していかなければなら
ない、こう思います。そういった意味で、財政的な非常に支援が必要になってくるんじゃない
かと、こう思います。先ほど補助制度とか、市でも県でもそういったことがあるということで
ありますが、その辺の考え方について、市長のご意見をお聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) いろんな角度からのご提言がございまして、それぞれご意見あるい
はまたご質問を承っているわけでございますが、各方面にわたって、今いろいろなところでも
って検証されているということは私どももよく承知をしております。したがいまして、ご発言
されたご趣旨を踏まえながら、今後の対応に処してまいりたいと考えております。
◇11番(片野彦一君) ちょっと簡単な答えだったんですけれども、現在我が市でも、中町
あるいは下之町といったところで、もう買い物お助け隊というんですか、おなかま屋とかとい
う組織ができております。そういったところが活動しておりまして、昨年の9月ですか、ある
いは10月といったところで開始してるんですけれども、これは今非常に注目も浴びておりま
すし、全国商店街連合会というところで、全国で20数件の実施してうまくいっているという
ところ、そういうところを1つの冊子にまとめると、こういうことでございますが、そういっ
た中で中町、中の会の商店街の振興組合でも非常に去年から実施して喜ばれているということ
でございます。施設に訪問販売をしたり、そういうことをやっているわけですけれども、買い
物お助け隊の場合には1回300円をいただいて現在実施しておりますが、まだ数は微々たる
もんだと、徐々に広がりつつあると、そういうことでございます。一番そこで何を言いたいか
というと、要するに今まで、昨年の9月からことしの2月までやってきて、実際に、パートタ
イマーを雇ったりいろいろな経費、こういったもので費用がかかっていると。それはどういう
ふうに手当てしたのかというと、やはり全国商店街連合会の補助だと、こういうことで、大体
がそれでやってるんだと。あとは、各商店会の仲間のボランティアと協力してやっていると、
こういうことでございますが、これは年度単位の補助なんで、要するにそれを続けていくため
にはその辺のところがどうしてもネックになると、こういうふうな話でございました。そうい
った意味で、国の補助あるいは県の補助事業というようなものもあると思いますが、その辺の
ことについてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの中町あるいはまた下之町関係になろうかと思いますが、
現実に今実践されている関係のご紹介がございました。全国商店街連合会の応援をいただいて
の事業ということで、大変それはそれで非常に立派だなと思っております。
 実は、ついこの間もまちづくりの講演会があって、いろいろと講演を承っているところで見
ると、ここはちょっと厳しい答弁になりますが、成功しているところは余り補助に頼っていな
い場合が多いんですね。ここはなぜかというと、やはり補助に頼ると、どうしてもそこに補助
金頼みみたいなことが出てくる。むしろ、ここ一番活性化のために、やはりそういったことを
一瞬振り切って、そして自分たちの身を削ってでもやっていこうというようなところの方が成
功している事例が講演等を聞いていると多いんですね。当然こういったことについて、いろい
ろと状況に応じては行政が応援していくということは一般的な流れとして当然のことだと思い
ますし、決してそれを否定するものではありません。したがいまして、ご提言のことについて
はよく踏まえた対応をいたしますが、やはりどうも今までこういったことの問題を活性化して
乗り切っていくのには、むしろ、もうここ一番、とにかくやり切るんだという、そういう気迫
があってかかるという方がいい場合があるということを踏まえながら、やはり今後こういった
ことについての応援がどうあるべきかということを考えていく必要があるのかなというふうに
思っております。
 したがいまして、当然それは連合会の方で補助事業等が期間的に切れたら、じゃあその後、
行政の方で引き続いてそれをやれという、これは今までの流れでそういうことがるるございま
したが、やはりある時期にはそういった自立をしていくという観点を持つ対応もこれまた一考
かなというふうに考えているところでございます。決して応援を否定するものではありません
けれども、そういったご意見もあるということをこの際申し上げておきたいと思います。
◇11番(片野彦一君) 市長のおっしゃることはよく理解できます。これは、やはり押しつ
けでやった事業あるいは役所の主導でやった場合には大体うまくいかないと、これは確かだと
思います。そういった意味では、この中町あるいは下之町というのは、自分たちからみずから
立ち上げてやっていると、こういうところで認識がちょっと違うと思います。
 ここに、非常に、去年からやはりやっていることで、ちょっと引っ張り出したんですけれど
も、文京区の商店街の宅配委託事業ということで、これは文京区の白山上向丘商店街、それか
ら、地蔵通り商店街、それから本郷商店街の3つなんですが、これが区が委託をしてやってい
るんですが、これも区が募集をして、みずから名乗りを上げてやっている事業なんですが、こ
れが去年の6月1日オープンが2つと7月1日オープンが2つ。これはもちろん沼田市とは比
較になりません、東京の文京区ですから。ただし、人口の構成とか、年寄りが多くなっている
事実は全く変わらないわけです。そういった意味で、半径1.2キロ以内の範囲をクリアして、
それでここは国の新規雇用臨時交付金、そういうものを使ってやったり、区と独自の新規事業
と、こういうことで立ち上げてやっているようですが、そういった意味では非常に成功してい
る例なんですが、もちろんこれは自分からやると、その区の要求に応募したという意味合いが
ありますので、非常に積極的に自分たちで立ち上げてきたということがあります。
 そういった商店街の都合もありますが、やはり要するに一番困るのは買い物に行けない人た
ちなんで、昔でしたら、商店街の人たちも言うのには、昔だったら、商店主がいて、じいさん、
ばあさんがいて、あるいは商店の店員が1人、2人いたと。だから、配達も何もかも全部でき
たと。だけど、今はもちろん商店街の需要も少ないわけで、お祭りとかそういうときだけしか
にぎやかにならない。そういうふうなイベントだけでやっていくというふうな状況が続けられ
ていると。そういう状況もありますが、要するに買い物に行けない人たちが困るんで、そうい
うことを自主的にやっている手助けをしたいと、やっている団体については何らかの考慮があ
っていいのではないかと、そのように思いますけど、どうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) ですから、前段申し上げたように、応援をしていくということは決
してやぶさかではありません。
◇11番(片野彦一君) わかりました。よろしくお願いしたいと思います。
 それと、次の、先ほどの2番目の件で、一応市長の方からもぐーちょきパスポートの高齢者
版と、こういうことでありました。ぜひそういうことで、難しい問題ではありましょうが、検
討をしていただきたいなと思います。
 それと、また申しわけないんですけれども、これも1つの、策略ということはないんですけ
れども、年寄りはある期間、例えば3年間とか、そういうことについて介護保険を使わなかっ
たと、そういった場合には、介護予防への取り組みを評価するというふうな名目でも何でもい
いんですが、そういうことで介護保険料のサービス利用率の負担を軽減するとか、あるいは先
ほど結婚の話がありまして優待券を配るとか、そういう案がありましたが、こういったことを
考える、1つ、例えばお元気ポイントとか、そういうものについてそういう制度を考えていた
だけないかどうか、ちょっとお聞きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員のご提言の関係、いろんな意味でポイントの関係は、個店のご
商売でも、例えば床屋さんにかかっていくとポイントを重ねていくと何円か割引になるとか、
そういったことがるる見られます。したがいまして、今後そういった意味で研究をしていきた
いなというふうに考えております。
 かなりこれは、そういう意味ではいろんな意味で広い範疇に入りますので、先ほど介護のお
話がなされたようでありますが、冒頭のご質問では買い物の関係等でございましたので、その
辺のところをよく精査して、事に当たっていければと考えております。
◇11番(片野彦一君) よろしくお願いします。ポイント、ポイントということで申しわけ
ないと思うんですけれども、心は引けるんですけれども、これは要するにそのお年寄りたちが
励みになって元気に生きていけると、こういうことを願って、そういう制度も導入してはどう
かなと、こういう思いですので、よろしくお願いします。
 最後の地域福祉の担い手である民生委員の件ですけれども、これは今るる市長から説明があ
りまして、手は尽くしているということでございますが、その辺のことはよくわかります。そ
れで、あと、具体的にはやはり民生委員、ちょうど昨年12月に信任あるいは選任されたわけ
ですけれども、その人たちが言うのには、やはり個人情報ということの壁にぶち当たって、な
かなか情報が入りにくいと。市の方ではそういう情報は提供しているんだと思いますけれども、
例えば高齢者の世帯、単独世帯、あるいは母子家庭、父子家庭、そういったことについて、や
はり自分で調べて歩かないと、それも1つの仕事なんでしょうけど、なかなかつかみにくいと。
そういった面で何らかの方法は考えられないかどうかお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この問題は、きっと議員がご提言されている内容は、日本全国津々
浦々、自治体が等しく悩んでいることだと思います。ご案内のとおり、情報公開が時代の流れ
で社会を席巻いたしました。そして、一方においては、プライバシーを守るということで個人
保護条例ができてきたという、こういう流れがございます。しかし、気がついてみたら、今言
う社会福祉関係から来る独居老人の対応について、どういうふうにそれでは調査をしていった
らいいかということになったときに、まさにそこが隘路になってきたというふうな流れだと思
うんです。
 四、五年前でありましたけれども、区長さんの方から成人式の方々のところ、これを今まで
は市が、例えばA町ならA町の区長に、こういう人がいますよということを流してたんですね。
そして、そういったところから成人式に参加してくださいというようなことが戸別にできたん
ですが、今、それがかなわないわけです。このときにどうしたらいいかということになって、
結局それはいいことだから流してもいいんじゃないかということがありながら、それはだけど
逆に訴えられちゃうと、どうしても市の方がやはり負けるということがありまして、結果的に
は皆さんのご希望を受けて対応するというような流れになっております。これは民生委員の方
々も独居老人の方々との対応、極端なことを言うと、時々1カ月も2カ月もしてお亡くなりに
なられたようなことが判明する場合も出てまいります。これはどこに起因しているかというと、
やはり今議員が心配しているようなことに実はつながっております。
 これを何とかしなけりゃならないということで、昨年の時点で、中野区が新聞記事に大きく
出ました。つまりこれはどういうことかと言うと、ある意味においては今のようなことを改善
していくために、中野区では独自な条例を考えたんでしょうか。ですから、私どももやっぱり
そういう意味では、今民生委員さんたちが仕事をしていく上で隘路になっていることについて、
何らかのそういった先進地の事例を勉強していかなけりゃいけないなと思っております。ただ、
あれだけ大きくマスコミに出たんでありますが、その後どのように進展しているかということ
になると、まだどうも今でも検討中のようなことでの情報を得ております。したがいまして、
非常にここのところは難しいところだなと思っております。ただ、言えることは、何らかの形
でそういった今議員が心配していることについて、これは別にこのひとり沼田だけじゃなくて、
日本国全体ででも考えないと、どこの自治体でもみんな悩んでいることじゃないかと思います。
ご提言されましたので、また私どもの立場は立場として、いろんなセクションに問い合わせた
りして、地域に合った何らかの方法を考えていきたいなと思っております。
◇11番(片野彦一君) わかりました。よろしくお願いします。
 特に、そんなに多くはないんですけれども、転入者、高齢者の場合にも、あるいは母子家庭、
父子家庭の場合にも、転入者の場合には非常にわかりにくいと、そういった面があります。そ
ういった意味で、個人的に行って聞いてこいよと、役所なりにですね、そういうふうに私なん
かは相談を受けたときには言うんですけれども、そういった意味で、特に、入ってきた人は、
その人を民生委員はわかんないわけですから、常時そういうアンテナを張っておかなきゃいか
んわけで、ぜひそういう点についても配慮を願えればなと思います。
 やはり、会ってみると、非常に民生委員さんたちは一生懸命やっているし、非常にまじめに
やっている方々ばかりです。そういった意味では、行政の方でうんと支援して、応援していた
だきたいなと、こういうふうに思います。
 以上で私のきょうの質問は終わりますが、とにかく沼田市が年寄りにとっても若者にとって
もみんなにとって暮らしやすいまち、そのためにみんなが一丸となってやっていきたいと、そ
ういった思いで質問させていただきました。最後に、市長の思いがあればお伺いしたいと思い
ます。
◇市長(星野已喜雄君) 常に議員は社会的弱者に視点を当てて、弱い人の立場に立ったご発
言をされておられまして、本日もそういう観点からのご質問をいただきました。後段は、そう
いった方々を手助けする民生委員の方々の活躍に対しての激励を含めてのご質問であったかと
思います。行政の立場からいたしますと、そういった社会的にやはり弱い人の立場に立って常
に物事を考えていかなければいけないというふうに考えておりますので、本日は等しく部長等
も議員のご意見、ご質問を拝聴しておりますので、そういった観点に立って今後行政を進めて
まいりたいと考えておりますので、よろしく今後ともご指導をお願いしたいと思います。
       ─────────────────────────────
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午後2時02分休憩
       ─────────────────────────────
午後2時11分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ──────────────◇──────────────
◇議長(布施辰二郎君) 次に、久保健二議員。14番。
〔14番 久保健二君登壇〕
◇14番(久保健二君) 通告しましたところ、許可をいただいたので一般質問を行います。
 なお、政策にかかわることによって所管にかかわる事項もありますが、ご了承願います。
 まず最初に、持続可能な行財政運営について、10年、20年先の将来を見た人口減少社会
への対応について伺います。
 私は、以前にも一般質問で人口減少対策について伺いましたが、国立社会保障・人口問題研
究所の人口推計によると、本市の人口は、2020年に4万5,526人、2030年には
3万9,990人、2035年には3万7,208人という数字が出ております。
 また、生産年齢人口割合は、2005年は61.2%、2020年には55.7%、
2035年には51.3%という推計も出ております。
 人口減少の影響は、財政への影響を初め、社会資本管理へも及ぶと考えられます。これから
の沼田市の将来を考えると、いかに将来に対する意識を持って行財政の運営をするかというこ
とも現実に必要だと思い質問いたします。
 まず、人口増のためにどのような取り組みがあるかについて、以前いただいたご答弁の中に、
市長は社会減対策、自然減対策について述べられましたが、改めてその対策について伺います。
 次に、行政を運営していくためには、税収の確保が基本的なことですが、さきに申しました
ように、生産年齢人口も減少という推計です。その見方を変えると、納税者が減少するという
解釈になりますが、税収減につながることも想定されます。そのときに、行政を運営していく
ための歳入を確保していくかは当然の課題と考えられます。
 そこで、歳入は税収に限られないと思いますが、歳入確保についてどのような施策を考えて
いるかについて伺います。
 次に、生産年齢人口が減少し、高齢者人口が増加すれば、医療費を初め扶助費の増加、水道
や下水道の利用者減による経営への影響などが心配されます。本市には一般会計を初め、特別
会計、水道事業会計がありますが、一般会計初め各会計へどのような影響が想定されるか伺い
ます。
 次に、社会資本の整備、維持管理にかかわる質問をいたします。
 行政は市役所庁舎や学校、公園、道路、橋りょう、上下水道など多くの社会資本を整備、維
持管理しております。そのために税を活用しているわけですが、人口が減少していけば、現在
と同様に行っていけるのか心配です。老朽化対策や耐震化対策は順次対応していかなければな
りませんし、特に本市のような面積が広い地域で、人口の偏在化が進んだ場合はなおさらに心
配です。
 そこで、市有建物初め橋りょうなどの社会資本整備及び維持管理への影響をどのように想定
し、対応していくのか伺います。
 次に、行政情報の共有について伺います。
 行政情報は、市民生活に密着した事業から、第五次総合計画や予算、決算など、膨大な量が
あるのは承知しております。
 私は以前から、市民に行政を理解してもらうために、いつでも、だれにでもわかりやすく、
情報を得られるようにするべきだと訴えてまいりました。それによって、市民と行政がお互い
に、より多くの知識や知恵、人材、資源を得られ、今後の地域間競争における大きな力になる
のではないかとも申し上げました。
 私は、まずは行政から積極的に情報を提供していくべきだと考えております。今回の質問は、
わかりやすい予算書・決算書の必要性について伺います。
 これについては、つくり方はそれぞれですが、全国の自治体で取り組まれているところがあ
ります。予算の概要や、ポイント、施行される事業によってどんなふうに市民生活が変わるの
かなど、だれでもわかりやすいように工夫されております。
 本市も、市民と行政の相互理解のために取り組んでいくべきだと思いますので、既に導入し
ている自治体もありますが、本市も導入したらどうかについて伺います。
 次に、口腔衛生について伺います。
 以前、歯周病は、それを引き金として、心臓病、脳卒中、肺炎、低体重児出産、糖尿病の悪
化等につながると言われているなど、全身への影響と保健財政への影響、生活の質向上につな
がることを申し上げ、行政の主導による検診や補助制度を要望したところ、「他市の状況等も
把握して、今後それが本市にとってどういうものが適切なのかについてはきちんと検証し、ま
た研究していく必要がある」とのご答弁をいただいております。
 そのときからある程度の時間が経過しましたので、歯周病検診実施や補助制度を要望してか
らの検証・研究の結果はどのようなものか、及び歯周病検診や補助制度導入についてどう考え
ているのか伺います。
 次に、電気自動車用急速充電器の設置について伺います。
 現在、環境に優しい次世代自動車として、ハイブリッド自動車、電気自動車、プラグインハ
イブリッド自動車、燃料電池自動車、クリーンディーゼル自動車があり、政府も普及目標を設
定しております。それは次世代自動車の、乗用車の新車販売台数に占める割合を、2020年
には最大で50%、2030年には最大で70%というものです。
 今、注目されているのは、電気自動車の普及拡大です。しかしながら、普及拡大のためには
充電設備の普及が必要不可欠ですし、利用者はその電気自動車の走行距離の短さのために行動
範囲が限られてしまいます。
 そこで、埼玉県、群馬県、新潟県の3県は環境対策として、道の駅など、各県に3カ所程度
の急速充電器を設置する方向性が固まったということです。
 平成23年度群馬県予算(案)では、環境対策として、電気自動車充電器設置補助として
4,000万円程度が計上されております。
 本市では、環境対策のために森林整備に取り組んでいるのは十分理解しておりますが、それ
に加えてこの電気自動車普及に取り組み、本市の特徴としてもよいのではないかと思います。
そして、電気自動車の弱点である走行距離を考えれば、利用者にとって充電器のある地域には
安心して出かけられるということにつながると考えられます。
 本市の位置は、国道17号線沿線であると同時に、国道120号線の栃木方面、国道145
号線の吾妻方面との結節点でもあります。こういった地形的なことも考えれば、前述の3県の
環境政策と連携した中で環境啓発につながり、そして結果的に電気自動車を利用した観光客誘
致にもつながると考えられます。
 そこで、電気自動車用急速充電器の設置について、環境政策としての活用について、森林整
備に限らず、本市のアピールのために必要ではないか、及び埼玉・群馬・新潟が共同で国道1
7号線沿線に設置する方向性だが、本市の位置を考えたら環境啓発につながるのではないか、
観光客誘致への効果について、走行距離が短いEV利用観光客誘致に有効ではないか伺います。
 次に、小学生時からの能力育成について、コーディネーショントレーニングの導入について
伺います。
 コーディネーショントレーニングとは、プロスポーツ選手のトレーニングの1つとして聞か
れることが多いと思います。私もスポーツインストラクターの友人から教えていただきました。
現在はまだ知名度が低いですが、スポーツ現場を初め、学校などで取り入れられています。
 そのトレーニングの目的は、脳と体をうまく連携させ、自分の体を自分の思ったとおりに動
かすためのもので、リズム能力、バランス能力、変換能力、反応能力、連結能力、定位能力、
識別能力の7つの能力を高めるものです。このトレーニングは運動面だけでなく、学力面にも
効果があると言われています。
 なお、神経系の発達は10歳前後の子供の段階で95%にも及ぶそうです。そして10歳前
後の時期は、運動の習得速度が最も速く、そのときに刺激を与えると、より能力が向上すると
のことです。
 これらのことを考えると、小学生時に取り入れれば、運動面も学力面も最も大きな効果が得
られると思います。そこで、運動神経を高め、脳の活性化に大きな効果があると言われている
が、授業への導入の可能性についてどう考えているか伺います。
 以上申し上げ、私の質問といたします。
◇議長(布施辰二郎君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの久保議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、持続可能な行財政運営について、10年、20年先の将来を見た人口減少社会への対
応について、人口増のためにどのような取り組みがあるかについてでありますが、過日、総務
省により公表されました平成22年国勢調査の人口に係る速報値では、本市の人口は、平成
17年の調査時に比較し、1,867人、3.5%の減少となったところであります。
 人口の減少は、市の活力の低下につながるものであり、人口の減少傾向に歯どめをかける施
策の展開が必要であり、出生数の増加はもちろんでありますが、やはり、社会増(転出者数に
対する転入者の増加)を図っていかなければなりません。このため、活力ある産業づくりを進
めるとともに、市内への事業者の誘致に取り組み、就業の場を創出していかなければならない
と考えております。
 このほか、本市の持つ歴史、豊富な資源を活用した都市との交流につきましては、引き続き
積極的に進めてまいりたいと考えております。
 次に、歳入確保についてどのような施策を考えているかについてでありますが、本市におけ
る歳入構造は、市税及び地方交付税の割合が大半を占めている状況で、自主財源である市税収
入の過去5年間による平均構成比は約31.4%となっております。
 各自治体における自主財源の確保は、将来にわたっての命題であると同時に、人口減少社会
における大きな課題であると認識をしております。
 したがいまして、歳入の確保につきましては、現在行っている市税の徴収対策のさらなる充
実と、ホームページ、広報誌などの広告掲載料の確保、積極的な企業誘致による税収や商工業
及び農林業の振興を図るとともに、現在、進めている各種の交流を基盤とした経済交流を深化
させる中で進めていきたいと考えております。  
 次に、一般会計初め各会計へどのような影響が想定されるかについてでありますが、先ほど
申し上げましたが、今年度行われました国勢調査の速報では、本市における人口は減少し、高
齢社会が進行しております。
 人口の減少は、市税を初めとする収入の基盤が脆弱になり、必然的に自主財源が乏しく、一
般財源の確保が難しくなることから、一般会計における市の単独事業等への影響や特別会計へ
の操出金等における影響があるものと考えます。
 次に、市有建物を初め橋りょうなどの社会資本整備及び維持管理への影響をどのように想定
し、対応していくのかについてありますが、人口減少社会の到来により、財源面における税収
等の減少が見込まれることから、社会資本の整備や維持管理に必要な予算の確保が、一段と厳
しさを増すものと認識をしております。
 今後の市有諸施設の対応につきましては、建物を初めとする各施設等のあり方や適正性、必
要性及び重要性などの検討やその施設の特徴も踏まえながら、将来における財政状況を勘案し、
維持管理及び整備について検討していかなければならないと考えております。
 次に、行政情報の共有について、わかりやすい予・決算書の導入について、既に導入してい
る自治体があるが、本市も導入したらどうかについてでありますが、本市の「予算書及び予算
に関する説明書」及び「歳入歳出決算書」につきましては、地方自治法施行規則で定められて
いる様式で作成しております。
 わかりやすい予算書及び決算書については、本市においても行政情報の共有という観点から、
表やグラフなどを取り込んで、目で見て分かりやすいように工夫し、広報誌やホームページへ
掲載をしております。
 今後も引き続き市民の方々にわかりやすく理解できる内容で情報を発信していきたいと考え
ております。
 次に、口腔衛生について、歯周病検診実施や補助制度について、歯周病検診実施や補助制度
を要望してからの検証・研究の結果はどのようなものかについてでありますが、歯周疾患検診
は、健康増進法で規定する市町村が行う健康増進事業のうちの1つであり、県内他市で取り組
まれておりますが、放置すれば死に至るようながん検診などとは異なる上、何といっても歯へ
の関心が低いことのためか、受診率が低い状況にあるようであります。
 歯周疾患予防のためには、予防意識の高揚とともに定期的な歯科検診が必須であります。こ
のため、健康増進法で規定する健康増進計画に基づき、健康教育並びに健康相談に積極的に取
り組み、みずから歯を大切にする気持ちの涵養に取り組んでいるところであります。
 次に、歯周病検診や補助制度導入についてどう考えているのかについてでありますが、健康
増進事業として歯周疾患検診に取り組む場合には、多くの方々に受診をしていただくとともに、
みずからの健康はみずからが考えるという歯科衛生思想が普及することが重要であると考えて
おります。
 このため、先ほど申し上げましたとおり、みずからの歯を大切にする気持ちの涵養を図る中
で、本市としての適切な取り組み方を研究してまいりたいと考えております。
 次に、電気自動車用急速充電器の設置について、環境政策としての活用について、森林整備
に限らず、本市のアピールのために必要ではないかについてでありますが、地球温暖化に伴う
環境問題とともに、原油価格高騰などエネルギー問題が厳しさを増す状況にあって、国の補助
制度等が追い風となり、ハイブリッド車を初めとしたエコカーの普及が加速する中で、昨年4
月にかけて大手自動車メーカーが電気自動車、いわゆるEV車の個人向け販売を開始しており
ます。
 EV車は、走行中にCO2を全く排出しないことから、次世代自動車の中でも大きな期待が
持たれていますが、蓄電池価格の影響で車両価格が高価であること、現在の蓄電池性能で航続
距離が十分でないことなどの難点があり、この普及を促すには、蓄電池の技術開発とともに充
電設備のインフラ整備が急がれております。
 経済産業省が昨年発表した「次世代自動車戦略2010」では、2020年におけるEV車
とプラグインハイブリッド車が新車販売台数に占める割合を15〜20%に、そのためのイン
フラ整備として急速充電器5,000基、普通充電器200万基の設置を政府目標に掲げてお
ります。
 本市におきましても、地域での地球温暖化対策を進めているところであり、EV車の普及は
環境政策面からも有効であると考えておりますので、それに必要なインフラ整備としての急速
充電器の設置につきましては、大量の電気を使用するため受電設備の問題や設置費も多額に上
るなどの課題がありますが、設置に向けて検討してまいりたいと考えております。
 次に、埼玉・群馬・新潟が共同で国道17号線沿線に設置する方向性だが、本市の位置を考
えれば環境啓発につながるのではないかについてでありますが、去る1月22日に群馬県・埼
玉県・新潟県の知事による第2回3県知事会議が開催され、その中で電気自動車の普及に向け
て、国道17号沿いに充電施設を共同で整備することを確認したとの新聞報道がされておりま
す。
 首都圏から新潟に至る国道17号は、重要な縦軸でありますが、本市において、それと結節
する国道120号・国道145号も、日本ロマンチック街道として地域の交流に重要な横軸を
形成しております。
 そうした地理的条件下にある本市が、環境面から電気自動車普及に向けたインフラ整備に取
り組むことは、市民だけでなく、来訪者に対しても環境啓発につながるものと考えております。
 次に、観光客誘致への効果について、走行距離が短いEV利用観光客の誘致に有効ではない
かについてでありますが、現在市販されているEV車のフル充電時の走行可能距離は、メーカ
ーの公表値では最長でも160キロメートルとされており、エアコンの使用状況等によっては、
その半分程度まで低下するとも言われております。
 観光客に限らず、EV車の利用者にとっては、行く先々に充電設備が整備されていれば、安
心してその地を訪れることができることになりますので、そういった面では有効であると考え
ております。
 現在、EV車の販売業者は各店舗で充電器の設置を進めており、沼田市内にも4カ所に普通
充電器が設置され、車種を制限せずに利用可能な状態にあると伺っておりますが、さらに多く
の充電施設が設置されれば、利便性は向上いたします。
 しかし、先ほどもお答えいたしましたように、急速充電器は設置費用に数百万円を要し、さ
らにキュービクル(受変電設備)が必要となる高容量のものでは、電気の基本料金などのランニ
ングコストも相当高くなると言われております。
 滞在型の観光施設の場合には、駐車時間もある程度長くなることから、設置費用の安い普通
充電器での対応も考えられますので、設置場所の状況を踏まえながら、検討してまいりたいと
考えております。
 以上申し上げまして、久保議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、小学生時か
らの能力育成については、教育長から答弁を申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
◇議長(布施辰二郎君) 教育長。
〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 久保議員のご質問にお答え申し上げます。
 小学生時からの能力育成について、コーディネーショントレーニングの導入について、運動
神経を高め、脳の活性化に大きな効果があると言われているが、授業への導入の可能性につい
てどう考えているかについてでありますが、小学校の体育科及び中学校の保健体育科等の授業
では、学習指導要領の目標及び内容に基づいて実施することになっており、小学校段階から
「体つくり運動」や「器械運動」、「陸上運動」や「表現運動」などの運動に親しみ、楽しく
学びながら健康の保持増進や体力の向上を図り、生涯にわたって明るく楽しい生活を営む態度
を育てることが重要であります。
 特に、小学校中学年を中心とした義務教育段階においては、平衡性、敏捷性、巧緻性などの
調整力が最も伸張する時期であり、ご指摘の調整力を高めることを目的としたコーディネーシ
ョントレーニングにつきましては、基本的には、学習指導要領の目標及び内容等にも則したも
のでありますので、新たなトレーニング法として、さらに科学的、教育的な視点からの研究を
進めながら、授業など教育活動への導入の可能性について、今後、検討してまいりたいと考え
ております。
 以上申し上げまして、久保議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇14番(久保健二君) ご答弁ありがとうございました。答弁いただきましたが、再質問を
させていただきます。
 まず最初に、人口増のためにどのような取り組みがあるかですけれども、こちらの、今いた
だいたご答弁は、前回いただいたのとほぼ同じかなというふうに思っております。活力の低下
につながるという、その懸念も共通の認識で持っておりますので、それは基本的な共通点とし
てまた再質問したいと思います。
 私がこの人口の減少というのにこだわるのは、今言ったこの活力の低下につながるというの
ももちろんですけれども、この後段、これからまた再質問させていただきますけれども、今後
の将来的な土地利用とか都市計画とか、そういったものに大きくかかわってくるのかなという
ふうに思っております。全体的な市内443平方キロメートル、沼田市は広大な面積を持って
おりますけれども、それをいかに今後管理し続けられるか、それが課題だなというふうに思っ
ております。
 まず最初に、将来的なその土地利用計画とか都市計画にどんな影響があるのかという、市長、
もしお考えがございましたら、最初にお聞きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、客観的な認識の問題として、最近の統計の事例では、47都
道府県でまいりますと、人口増ということがこの節の統計では東京と神奈川と千葉と埼玉、つ
まり東京を含めて東京周辺の3県、そして愛知と大阪、私は兵庫は伸びるのかなと思ったら、
兵庫も弱化してると。あと沖縄と福岡だけだと思います。これは、オール日本の本当に重要な
問題であって、よく識者の話だと、このままずっと人口減社会は続いていくことによっての要
するに施策の展開を軌道修正していくのか、あるいはこの識者の間では、移民政策をとって人
口減対策に歯どめをかけていくのかというようなことが、やはり本格的に国家のレベルで論議
がなされない限りにおいては、もう人口減社会に歯どめはきかないのではないかということを
客観的な事実として私どもは重く受けとめていかなければならないと考えております。
 そういった中で、本市の状況も押しなべて群馬県全体で見ると利根沼田、吾妻、多野といっ
たところは、ことごとくマイナスの状況になっているという、何とも申し上げれば非常に厳し
い状況にあります。それは、行政の努力が足りなかったという指摘を受ければ、それは決して
否定するものではありません。頑張ったけれども、そういったことがあったということは、あ
る意味においてはこれは行政の責任もあろうかと思います。ただ、客観的にどうしても中山間
地域をめぐるところは、そういうようなことで非常に厳しいものになっておりまして、どこの
自治体を見ても非常に厳しい状況がございます。当然、土地利用の関係等については、そうい
ったことからいくと、今までの上り坂のときの都市計画であったとか、上り坂のときの土地利
用計画であったということになってきたときに、ある程度軌道修正はやはりこれは時の状況に
応じてやむを得ないのではないかなというふうに思っております。
 例えば環状線なんかを眺めてみたときに、一体全体この柳町の近辺の2車線で、ご案内のと
おり公園の方に向かって走っている。しかし、高橋場近辺では4車線で走っているというよう
なことを見たときに、果たして4車線必要なのかどうか、いわゆるこの右折車線等を通れば、
そこのところでは3つでもいいのかな、あるいは1.5車線でもいいのかな、そんなことも踏
まえてやはり考えていかなければならないのかなというふうには思っております。
 ただ、そういったときに、非常に私もいろいろと予算をつくるときに担当部課にも指示をし
てきましたが、どうしてもそれはある意味においては大きな、現在それで認可を受けておりま
すから、大きく軌道修正を図らなければならない、大変いわゆる手ごわいことに招来してまい
ります。そういうようなことがありますけれども、今議員がおっしゃっているように、今まで
の状態ではやはりまずいのかなということは率直に認めざるを得ません。したがいまして、今
後もぜひ注視をしていただければと思いますし、私どももこれらについては正面から据えて考
えていくいよいよ時代に入ったなというような受けとめ方をしております。
◇14番(久保健二君) 率直な気持ちだと思います、市長の今のお考えは。客観的に見れば、
この今の流れというのは本当に厳しい方向に向かっているんだなと私も思っております。
 今後、その社会資本、特に今、例を出されましたけれども、道路をどう整備していこうかと
いうのも、それももう本当に考えていかなければいけない、もしかしたら大きく方向性を変え
ていかなければいけないかななんて、そういうふうに思っております。
 ちょっと脱線ぎみだったんですけれども、最初の質問に戻りたいと思います。人口増のため
にどのような取り組みがあるかですけれども、こちらですけれども、産業、企業、あと就業機
会、あとは交流とか、歴史交流というものを活用していくと、そういったものですけれども、
前回と変わってないんですけれども、それから何か新しいものがあるのかななんてちょっとは
期待したんですけれども、何か発想みたいなのはあったかどうか、それをちょっとお伺いした
いと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、いろいろな独創的なことの発案がなされ、そして、
それが実態に伴っていけばこれにこしたことはないのでありますが、ご案内のとおり、この数
年来、公債費適正化計画、経常費の削減という切念の解決策を講じなければならない、大変厳
しい時代をこの数年来迎えておりました。歯を食いしばってその辺の対応に努力を傾注してま
いりました。昨日のご質問にも答えておりますが、やや改善される兆しの中で、幾分先々に明
るい見通しが出てきたなというようなことになっております。したがいまして、今まではそう
いう意味では従前の感性でもっての取り組みがございましたけれども、今後は、いろいろと組
織機構も変えてきたという経過もございますので、いろいろなことについてのチャレンジをや
はり正面から臆することなくしていくときを迎えたなと思っております。
 したがいまして、大変議員の前段のご質問と変わってないということについては、私どもも
反省するところございますけれども、ぜひ、今後いろんな意味でご支援、ご指導いただきたい
なと思っております。
◇14番(久保健二君) これから積極的にやっていくというお気持ちでしょうから、それを
期待したいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、2点目の歳入確保についてどのような施策を考えているかということですけれども、
先ほどは交付税の話が出ましたけれども、その交付税、市長の認識として、多分考えているの
は、将来的にも今と同じような制度で、同じぐらいの標準財政規模が基準となるでしょうけれ
ども、そういったものに沿って、今と同じように交付税が出てくるとお考えなのかどうか、そ
れをお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この交付税制度は、歴史をひもときますと、戦後いろいろな経過が
ありましたが、富めるところが富めないところに回していくという、この相互扶助の思想哲学
のもとに、いわゆる一たん国に上げて、そしてそれを弱い自治体に向けていくという、これは
ある意味においては権利でもあったというふうな流れがございます。つまりそれは、決しては
ばかられることなく当然の権利だったというふうに受けとめていいんだと思うんです。ところ
が、数年前からのいろいろな改革によって、総体的に人口に案分するかのような形の中でそれ
が出てきたということが、非常に中山間地域の対応が難しくなったという経過がございます。
やはりそこには、例えば仮に私どものような人口が少ないけれども面積が多い、東京のように
面積が少ないけれども人口が多い、だけどCO2の排出はどんどんする、我々の方は吸収源を
やっているということになったときに、そういった面積がある、森がある、水があるというと
ころの部分について、やはり財源的な配慮があってもいいという受けとめ方をしております。
当然、人口が多いところには、市民税も、もちろん住宅があるわけですから固定資産税も入っ
てまいります。ですから、そういった意味で、自治体間の多寡の関係を調整していくという意
味では、交付税の果たす役割は大変重要かと思っております。したがいまして、こういった中
山間地域の地方自治体の立場からいたしますと、きちんと総務省に地方交付税の担保は、決し
て恥ずかしいことではなく、きちんと保障しろということを強く言っていくことが大切だと考
えております。
 ただ、一方において、ご案内のとおり、国の財政状況も収入の中に占めるところの部分で国
債の部分が超えちゃったというような実態を見たときに、一体全体今後国の方の財政状況がど
うなるのかなということについては、今後冷静に見守っていかなければならないと思いますが、
一応交付税というのは地方自治体に与えられた権利だという意識をきちんと持って、そして上
位の機関にしっかりと物を申していかなければならないものだと思っております。
◇14番(久保健二君) 地方交付税、こちらはもう本当に市長の言うとおり、地域間の格差
を是正していくという、そういったものですので、この中山間地域にとっては特に頼らなきゃ
いけない部分があると私も思っております。
 私がこれを今聞いたのは、いつまでもこのままずっと交付税が同じように来るんじゃないか
というふうに、そんなふうに思われちゃってると、そういった錯覚を持たれちゃってると、も
しそうだとしたら恐ろしいことだなと、おっかないことだなと。いつ何どき交付税制度が大き
く変わって、がくんと減らされたときに、右往左往するような、そんな状況というのが来ちゃ
った場合に対処できなくなっちゃう、そんなことがちょっと怖かったんで、今確認させていた
だきました。もう錯覚を、いつまでも来るような錯覚を持たないように、気持ちを引き締めて
いただきたいと思います。
 それで、先ほどのこの歳入確保についてですけれども、交付税の話もありましたが、交付税
を、それは権利として上位に伝えていただきたいのは、それは私もそう思っております。歳入
確保ですけれども、徴収対策を行って、あとはホームページ広告とか広報の広告とかですね、
あとは企業誘致とかを行って税収に結びつける。あとは経済交流とかを続けていって、それを
また歳入確保に続けていくということですけれども、私が思っているのは、時々考えているん
ですけれども、経済交流とかはいいんですけれども、それが最終的に税収に結びつくまでには
どれくらいの時間がかかるのか、どれくらいの経済交流の額が必要なのかというのを、そうい
ったことを考えることがあります。結局税収に結びつくためには、収入が上がらなければ、企
業も収入が上がらなければいけないですし、働く人も収入が上がらなければ税に結びつかない
わけですから、それが、そこまで行くまでに一体どれくらいの生産額というんですかね、そう
いったものが必要になってくるのかというのを考えることがありますけれども、市長、そうい
ったことって考えたことがもしあれば、お聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 経済のいろんな交流から来る効果というものは、これは専門的な識
者でなければなかなか分析が難しいんではないかと考えております。ただ、間違いなく言える
ことは、やはり景気あるいはまたそういった収入等については、かなり気の問題等があります
から、当然そういったムード、あるいはそういったことでは効果があるなというふうに思って
おります。おっしゃられるように、今まで私どもはどちらかというと、昨日、おとといも農業
関係の団体が下田の方にも行っているようでありますけれども、迎えてくるという、そういう
作業も大事な要素になっておりまして、今後そういったことにも努力をしてまいりたいという
ふうに思っております。
 そういった中で、交流から来る経済数値の中で、どのような効果があるのかということにつ
いては、私どもが今そういったその専門的なものを持ち合わせておりませんので、ここでしか
と数値でこういったことがあったということを言い切れないということで、ご容赦を願いたい
と思います。
◇14番(久保健二君) 結構。突然な質問だったので、すぐには出てこないと思いますけれ
ども、例えば、後でまたこれ考えてもらえばいいんですけれども、経済交流とか交流とか、観
光客とかに来てもらうと、そういったときに、じゃあ市民のその所得に結びつくまでに幾らぐ
らい必要なのかなっていう、そのためには幾らぐらいの観光客が消費してくれるのか、そのた
めには観光客は何人ぐらい来てくれればいいのか。例えば今、300万人来てたとすれば、そ
れを500万人必要だとか600万人必要だとか、そういったものをそのうちに検討して目標
値でもつかんでもらえればいいと思いますので、それはおいおいやっていただければと思いま
すけれども、もしもう市長の方で何かそういった目標数値みたいなものをお持ちでしたら、お
話を聞かせていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 現時点では特別に持ち合わせておりませんので、ご容赦願いたいと
思います。
◇14番(久保健二君) はい、わかりました。これは結構考えていくと気持ちも多分、市長
初め職員の皆さんも仕事ですけれども、でも楽しくなってくるんじゃないかなっていうふうに
思いますので、これは後でいろいろと楽しみながら検討していただければいいかなと思います
ので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、3点目の一般会計初め各会計へどのような影響が想定されるかということに移
りたいと思います。
 こちらは、先ほど一般会計の影響で単独事業とか繰出金への影響が出ると聞かれましたけれ
ども、単独事業というのは、一番最初に影響は来ますよね。それはわかります。次に繰出金へ
の影響なんですけれども、繰出金が今と同じように出せなくなるということは、各特別会計へ
も影響が出るはずだと思います。特別会計を見ていると、足りない分を一般会計からの繰出し
によって、それで収支の均衡を図っているという、そういったのが現状だと思いますけれども、
そういった影響について、市長どのようなお考えがあるのかお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、特別会計、昨日も論議なされましたが、下水道あ
るいは農業集落排水等の関係の特別会計内部での均衡を図る。ところが、加入率あるいはまた、
ご案内のとおり投じた金額に比べてそこから入ってくるものが少ないということになると、今
まで本市においては一般財源から繰り出してそういった対応をしてきたという経過がございま
す。例えば人口がふえないということになりますと、当然整備率が落ちてまいりますから、勢
いどうしてもそこのところの収入と支出の関係等について開きが出てきます。当然そのために
は一般会計から補っていかなければならないというようなことになりますので、そういったこ
とから影響が出るというふうな形で答弁をさせていただきました。
◇14番(久保健二君) 今、ご答弁で、結局足りないところに一般会計から繰り入れていく。
でも、一般会計の方がまた減っちゃうということになりかねないわけですよね。それが一番怖
いところで、そうすると各会計、本当に事業に影響が出ちゃうのかなってなると思うんですけ
れども、そのときに、例えば特別会計、下水道とかそういったものは、その利用者の負担とい
うのがどういうふうに変化していくのか、それがやっぱり将来的な心配の1つでもあるんです
けれども、それをどう考えているのかお聞かせ願いたいと思いますし、また、その対策として
今からどのような考えを持っていればいいのかという、それをお持ちでしたらお聞かせ願いた
いと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 状況に応じては、ですから料金の問題にはね返ることの可能性があ
るというふうに思います。市の立場からいたしますと、そういったことにならないように、加
入率を促進し、人口減というようなことがあったとしても、何らかの形でそこのところは加入
率を促進することによっての対応をまずは図っていくということになろうかと思います。
◇14番(久保健二君) まずはそういったことから取り組まなければいけないんだろうなと
いうふうに思います。答弁もしづらい内容でしょうけれども、これが将来的に、この広い地域
を考えたときに、どういったことが起きちゃうのかなと。10年後、20年後のときに、ちゃ
んと今と同じように使えるのか、使えるとしたら、どんな負担が来るのかなと、そういったの
が本当に心配なところでこの質問をさせていただいております。この件に関しましては、しっ
かりとまたいろいろと検討していただいて、また、その加入率とか、そういったものをしっか
りと取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、市有建物初め橋りょうなどの社会資本整備及び維持管理への影響をどのように
想定し対応していくのかですけれども、人口が減少して税収がもし、もしもの話ですからね、
そういったときに、今と同じようにできるとは私は考えられないんですけれども、市長、その
辺、今と同じようにできるかどうか、先ほどもご答弁いただきましたけれども、もう一度お聞
かせ願えますでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 新しいこのハードものを事業として展開するということは、非常に
リスクが後に伴ってくるということは申すまでもございません。したがいまして、できるだけ
あるものを有効に使っていくということの中で対応を図っていくことが必要なのではないかと
いうふうに思っております。
 したがいまして、今後の社会資本整備の関係等については、従前の右肩上がり的な、先に必
ず大きくそれぞれのものが成っていくであろうということよりは、むしろ、ソフトランディン
グしながら持続可能な方向、つまりそれはある意味においてはやや先に小さくしていくという
こともこれまた大切でございます。ですから、そういう意味では、常に右肩上がりであった今
までの従前の価値観をここでは改めていかない限りにおきましては、やはり後のリスクが伴っ
てくるということになろうかと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
◇14番(久保健二君) 後々のリスクというのは、これは必ずつきまとってきますし、これ
からあるものを有効活用していくというのは、それはそれでいいと思います。
 今答弁に、先に小さくしていくという言い方があったんですけれども、これはちょっと今、
もしもっと細かい説明が何かあれば、市長の考えをお聞かせ願えればと思うんですけれども、
いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 議員はご存じかどうかわかりませんが、かつてある国会議員が「小
さくともキラリと光る国づくり」という結構当時注目された論文を書いております。これはや
はり人口減社会に向かって、今まで常に上り調子で来た経済だとか上り調子で来た人口の動態
から、やはりある程度成熟した社会になって、行き着いたんではないかというようなことから、
徐々に今までのような「追いつけ追い越せ」から、まさに共生の社会を目指していくというよ
うなことから、そういった非常にこれは注目をされた当時の書物でございました。今でもある
一方においての重要な論理的な根拠になっていると思います。
 先ほど、私が冒頭、人口の問題等でこの人の考え方と一方において対峙するものがあるとす
るならば、やはり我が日本国はそういったことをとってきませんでしたし、今でもそれは物す
ごく抵抗があることかと思いますけれども、ある一方においては、移民政策を講じて、そして
その人口増を図ることによって、経済の活力をもたらした方がいいのではないかという論理的
な根拠を持っている方も当然おります。
 そういった中で、現時点では、徐々に人口減社会に向かっていくと、太くなって物事をとら
まえるよりは、やはり徐々にいわゆる適切な規模にしていくということになりますと、どうし
ても今までよりはやや小さく、やや細くなっていくという、そういうことはこれはやむを得な
い現実としてあるのではないかというようなことで申し上げたわけでございます。だけれども、
やはりこの物のとらまえ方には、将来の日本国のとらまえ方として、そういったかつての識者
である、もうその方は国会議員辞めておられますが、キラリと光る小さな国的なことでいくの
か、やはり思い切って、日本国とは違ってアフリカだとか南米ではどんどん人口がふえており
ます。現在の人口だって、戦後30億あったのが、今60億、50年後には90億になろうと
しております。そういったところの部分を今度は受け入れて、そしてさらに事業拡大を展開し
ていくのかということについては、これは相当国家のレベルでの意見が分かれるところであり
ますが、現時点ではそういった移民政策をとっているわけじゃありませんので、結論から言う
と、人口減社会に向かっていくということになりますと、どんどんどんどん攻めていた状況の
中から、相互扶助、共生的な形の中でとらまえていく必要があるのではないかというようなこ
とで申し上げたところでございます。
       ─────────────────────────────
◇議長(布施辰二郎君) 休憩します。
午後3時03分休憩
       ─────────────────────────────
午後3時12分再開
◇議長(布施辰二郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇14番(久保健二君) 市長、国家レベルの話で移民政策をとらない流れでいれば、現時点
では徐々に適切な規模になっていくという、そういったご認識だと思いますけれども、私も現
在はそれでいいなというふうに思っております。適切な規模というのは、人口に対してなのか
面積に対してなのかというのも、それも課題でしょうけれども、大きくなることはないんだろ
うなというふうには思っております。
 ただ、ちょっと見方を変えて、この先、人口が減ったとしても、もし経済状況がまたどんど
んどんどん上向きに上がっていくということも考えられるんですけれども、そのときに、今の
この雰囲気ですか、国全体の財布のひもを締めるという、そういった雰囲気の中ですけれども、
その右肩上がりのときというのは、またいろんな整備が拡大していくのか、そういったところ
をどのようにお考えなのか、それもお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、現在の私が頭にある最近の情報でありますが、高
校3年生がたしか930人台、今の1歳の方が630人ぐらいかな、600人台の前半だと思
いました。これは18年間で利根沼田の子供たちがそういうふうに減るんですね。もう現実な
んですね。減るんです。そうすると、どうしても買い物客のスペースなんかも、言うなれば従
前より1人当たりの買い物客のスペースが広くなるわけです。必然的にそれはどういうことに
なるのかというと、ライバルが多くなって、そして買い物をする人が減ってくると、こういう
理屈になりますよね。だから、非常に、議員は将来経済状況が大きく変わって発展する向きが
来るんではないかと期待もされておられるようでありますが、私も期待をしたいし、また、ぜ
ひそうにありたいと思いますけれども、現在の国のあのレベルの予算の内部の状態だとか利根
沼田の全体を見たそういった人口形態から見ると、やはり今ここは歯を食いしばって足固めを
しっかりしていくということの方にある程度気持ちを切りかえていかないと、常に先々に夢を
持っていくということについては、私はやっぱりいささか限界があるんじゃないかというふう
に思うんです。ただ、繰り返し申し上げたいと思うんだけれども、我が国と違って、世界では
もう人口がどんどん伸びて、食糧不足がどんどん進んでいます。となると、そういったところ
は当然ビジネスチャンスが生まれてきますよね。そういったところに着眼して手が打てるとい
うことになってくれば、これまた別の展開になってくると思うんですけれども、客観的な利根
沼田の実態の事実から見ると、やはり余り高い望みを持つのではなく、むしろ現実なところか
ら着実に前進をさせていく方が賢明なのではないかなというふうな考え方を持っております。
これは、繰り返し申し上げたいと思いますけれども、いろんな意味で国是の状況が変わってく
ればまた別ですけれども、現時点ではそんなふうな受けとめ方をしております。
 そういった中で、できることを着実に前進をさせていくことによって、1歩でも2歩でも経
済効果なりそういったことを前進させていくということが賢明な選択なのかなというふうに思
っております。
◇14番(久保健二君) 1歩1歩着実にやっていただければと思います。
 本当にもう景気が上がっていくということは、みんなだれもがそれを願っていると思います
ので、このビジネスチャンスなり観光とかいろんな産業とか、ビジネスで言えば輸出もありま
すし、そういったものを取り組むことが、チャンスがそのうちどこかに必ず転がっていると思
いますので、それを逃がさずしっかりつかまえて活用して、この沼田市が、またこの利根沼田
の地域とかが発展していければいいなと思っておりますので、市長におかれましても、今後、
組織機構も改革して、積極的にいろんな取り組みをやっていくというお話ですので、ぜひ頑張
っていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、次の質問に移りたいと思います。
 次に、行政情報の共有についてです。わかりやすい予算書・決算書についてなんですけれど
も、これは、先ほど、今いろんな自治体が取り入れているという話をしましたけれども、予算
書というよりも解説書と言った方が正確かもしれませんね、予算の解説書。市長が先ほどご答
弁の中で、表とかグラフを取り入れてわかりやすく理解できるように工夫しているという、そ
ういったことをおっしゃいましたけれども、もっとわかりやすい、かみ砕いて、本当にだれで
もわかるような、そういう内容にどこも工夫してやっております。そういったことを考えたら、
沼田市もやっていくべきじゃないかななんていうふうに思っておりますけれども、市長、その
辺、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実は手元にもいろいろなところでやっているところの資料も持って
いるわけでありますが、やはり全戸配布されている市政だより、この広報をうまく活用して、
その中に、例えば予・決算のときに、今まではそこに入れてったんですね。ある意味において
はそこのところに特集号というんですか、そういったものを設ける形の中で、できるだけシン
プルにした形のものを入れていく形の中で、わかりやすく展開するということは大変貴重なこ
とではないかと思っております。したがいまして、よそのところであえてまた別途に冊子にし
てつくっているようでありますけれども、当然それもお金がかかります。そういった中で、市
政だより等をうまく活用する形の中で、それを、今までのように数字だとかそういったものの
羅列じゃなくて、もう少し見やすく、しかも視覚に訴えるような、そういう方法を講じていく
形の中で、議員が提案されていることについて、スペースが限界、限られているところである
とすれば、そこへ特集号的な形の中で折り込む方法を講じるというようなことも1つの手法か
なと思っておりますので、できるだけわかりやすく、しかも予算もそれほどかからずにという
ようなことの中で、他市のことも研究しながら本市に見合った方法を考えていく必要があるん
じゃないかなと思っております。
 もう既に議員もいろんなものを読まれて勉強されているとは思いますけれども、別なものの
冊子をつくることが必要か、あるいはそこへ特集号的に折り込んで号外的にするのがいいのか、
あるいはまた現行の市政だよりのところに折り込む形で散りばめていくのがいいのかというこ
ともありますが、その辺のところをよく踏まえた形の中で、しかも視覚に訴えて、わかりやす
く見られるようにするということ大事なのかなと思っておりますので、いよいよそういう意味
じゃご提案の趣旨を踏まえて、しっかりと対応方を図るべく努力をしてまいりたいと思ってお
ります。
◇14番(久保健二君) 前向きな気持ちだっていうのはよくわかりました。
 それで、今、お話の中で、全戸配布ということを基本に考えているのだなというふうに感じ
ました。市長の立場からすると、市民全員に配るのがそれが平等だというふうに考えて、そう
言わざるを得ないのかななんていうふうに私は思ったんですけれども、確かに冊子が必要かど
うかってなると、それまたちょっと考えなきゃいけないんですけれども、私が考えるのは、市
政だよりとかに入れるのは今と同じようなシンプルなものでいいと思うんです。市長がさっき
おっしゃったように、場合によっては特集号みたいなのをつくったり、それでいいと思うんで
すね。私が今回このことを質問するに当たって、幾つかの自治体のを見させてもらいましたけ
れども、全部に配っているところもありますけれども、もし手がけるんだったら、まず配る前
につくっちゃって、インターネットでダウンロードできるようにPDFファイルをホームペー
ジ上に置いておいて、見たい人はまずそこから取り出せるように、それでまずいいんじゃない
かなって思うんですね。もうこれが冊子をつくれば、それはもう費用がかかりますし、それが
全戸ってなれば、また膨大な費用になると私も思いますし、どれだけの人が読んでくれるかな
というと、それもまたちょっと考えなきゃいけないから、やっぱり今の段階では、まずはつく
って、まずは見たい人がインターネットを通して見られるようにする、それでいいんじゃない
かなと思います。インターネットで見られない人、冊子で欲しいって言った人には、市の方が
実費でそれを印刷して冊子にしてあげるといった、そういった取り組みでもいいんじゃないか
なって私は思うんですけれども、市長、その辺どうお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) これは大変難しいご質問というかご意見だと思うんです。例えばイ
ンターネットでダウンロードして見たい人が見るということ、これは当然今の時代だからそう
いうことを考えられるわけでありますが、やはり先ほど買い物弱者という言葉がありましたけ
れども、情報弱者という方がいるわけですよね。例えば仮に独居老人だとか、あるいはまたそ
ういったものを持ち合わせてない人もおられる。しかし、彼らは納税義務が働いていますから、
当然税金を納めています。そうしたときに、そのインターネットダウンロードでもって、まず
はとにかくスタートして、その後に考えれば、あるいはまた必要な人がいればお金を出して買
ってもらえばというお話がありましたが、一般的な市長、行政の責任ある立場からすると、や
はり納税の義務という大きな展開の中で、だれもがみんな等しく納めていることから考えると、
やはり彼らに等しく行き渡るようなことをやはり行政の立場からすると考えなけりゃならない
のかなというふうに思いまして、市政だよりの活用だとか、そこに折り込む特集号的なことを
申し上げたわけでございます。
 今おっしゃるように、そういった手法も講じて発信していくという、それはそれでまた対外
的に物を見てもらえる人がいるわけですから、大変重要なことだなと。しかもダウンロードし
てインターネットで流せば、沼田市だけじゃなくて、当然それは北海道や沖縄の人も見ること
ができるわけですから、それはそれでやっぱり大事なことなのかなと思いつつ、対市民対策に
おいては、それだけだとちょっと今後どうなのかなということで考えさせられます。もう少し
勉強させてください。
◇14番(久保健二君) もう本当に、情報弱者といいますか、そこにたどり着けない、イン
ターネットのそこの部分にたどり着けないという方もいっぱいいると思うんですね。でも、ま
ず私はそれでいいんじゃないかなと思います。その広報なりで、まずは試行的にこういった取
り組みをしますので、費用の面とか考えたら今これしかできないということを言っちゃって、
それで取り組めば、市民の方はみんな理解してくれるんじゃないかなって思うんですけれども、
その辺いかがでしょうかね。
◇市長(星野已喜雄君) いずれにいたしましても、インターネットダウンロードのことを全
く私は否定しているわけじゃなくて、それもやる必要があると思っております。そういった中
で、対市民的には、それほど悩まずとも広報の冊子は行き渡りますから、そこに必要なものを
きちんとわかりやすく添えて、そして配布して見てもらうというようなことで、二重の方法は
やはりとらざるを得ないのかなということで申し上げているわけでございまして、だからとい
って、それを同等にやっていくのにはまた時間がかかっちゃって、また次へ次へ繰り延べにな
っちゃうんじゃないかってご心配があろうかと思いますけれども、本会議で申し述べている以
上、早急な対応が必要になってくるんじゃないかと思っておりますので、ご理解を賜りたいと
思います。
◇14番(久保健二君) 後ろ向きな考えじゃないというのはよくわかっておりますので、ぜ
ひ、これは取り組んでいただけると喜ぶ市民の方もいっぱい出てくると思います。どうしても、
市民からしてみて、まず予算書に触れることがないということがありますよね。予算書に興味
のある人っていうのはそんなにはいないと思うんですけれども、どういう事業があって、どう
いったふうに生活が変わるのか、生活に影響があるのかっていうのは、そういった興味を持っ
ている人はいっぱいいますので、ぜひ、そういった気持ちを酌んでいただいて、ぜひ前向きに、
チャレンジということでお願いしたいと思いますので、もう一度ご答弁をお願いしたいと思い
ます。
◇市長(星野已喜雄君) ご意見のご趣旨を踏まえて、今後の対応に処してまいりたいと考え
ております。
◇14番(久保健二君) よろしくお願いいたします。
 それでは、次に、口腔衛生についてお伺いいたします。
 以前から、もう何年も前から要望はさせていただいたんですけれども、この歯周病検診の実
施とか補助制度ということを要望させてもらったんですけれども、きょうのご答弁でもまだ研
究していきたいというお話なんですが、これは、財政面が一番の理由なのか、それともほかの
理由があるのか、それを確認したいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ざっくばらんに言って、非常に受診率が低いみたいですね、現実に。
私も驚きましたけれども、どうしてこんなに低いのかな。確かに痛いからというせいもあるん
だと思いますけれども。ですが、これも安中とみどりとうちだけですよね、未実施は。ですか
ら、これもいずれ避けては通れないことだと思っております。
 ただ、これを見ても、例えば驚いたことに伊勢崎等では1.3%ぐらいしか何かこう受診を
してないんですかね。非常に驚くような数字になっております。しかし今、それぞれの胃がん
検診とか大腸がん検診とかいろいろある中で、ここのところが確かに未実施になっているのは、
沼田市と安中市とみどり市ですか、そういうようなことから、今後やはりきちんとした対応が
必要になってくるんじゃないかなと思っております。
◇14番(久保健二君) 受診率が低いというのは、これはもう本当に言われると痛い話なん
ですけれども、重要性がやっぱりこの歯科検診、歯周病が特にですけれども、その重要性とい
うのが余り理解されていないというのが原因かなと思いますので、それを行政が主導で検診を
やりましょうって言えば、それは受診率というのは上がってくるんじゃないでしょうかね。が
ん検診もそうですけど、行政主導で行政が啓発すればかなり違うと思うんですけれども、その
辺を考えれば、効果というのは、受診率も上がってくるんじゃないかと思いますけれども、そ
の辺、どうお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろなご意見があろうかと思いますが、藤岡を除くと全部一け
た台ですね。ほかの検診はそれでも二けた台、しかもそれが20%前後ぐらい行くというよう
なとの中で、一けた台、しかも先ほど申し上げましたように桐生、富岡ですか、1%台、太田
も1%台かな、というようなことの流れでございます。ただ、そういった受診率があるなしと
いうことはある意味においては、事業にはそういう意味では努力をして受診率を上げなけりゃ
いけないということになります。したがいまして、歯周疾患がいろんな意味で健康に影響を与
えるということになると大変重要なことかなと思っておりますので、今後、これらについても
対応を図らなければならないのではないかと考えております。
◇14番(久保健二君) これを特定健診に含めたりっていうふうにすれば、また変わってく
ると思うんですけれども、その辺は検討されたかどうかお聞かせ願えますでしょうか。
◇民生部長(田辺昇利君) 特定健診につきましては、国保の方で行われておりますけれども、
一応は同じような方法で広報はしてお知らせはしておりますので、その辺は検討するところが
あると思いますけれども、先ほど市長が言われましたとおり、受診率が低くて、それだけの経
費がかかりますから、その辺についてはそれだけの効果が上がらないと問題ですので、その辺
については、今市長が言われたとおり、今後検討していかなくてはならないと考えています。
以上です。
◇14番(久保健二君) ありがとうございました。これは受診率が低いというのも現実とし
てあるんですけれども、本当にこれは、まず、私はこれを導入すべきだというふうに思って、
また要望はし続けたいと思いますけれども、啓発の方も行政主導でばんばんやっていただけれ
ばと思いますので、それを再度お聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いずれにいたしましても、私もこういった歯周疾患の関係等につい
ては自分自身も非常に関心がありますし、いろいろとご提言の趣旨を踏まえて今後の対応を図
ってまいりたいと考えております。
◇14番(久保健二君) よろしくお願いいたします。
 それでは、次に、電気自動車用急速充電器の設置についてですけれども、こちらは、先ほど
のご答弁の中に、費用の問題と受電設備の問題とか、あとはキュービクルと、あと基本料金と
か場所とか、そういった問題があるんですけれども、この市内の施設、例えば行政の持ち物と
いいますか、市役所なり、例えばあとは道の駅なり温泉施設なりとか、そういったところを考
えたときに、可能な場所というのは、設置してもいいようなそんな場所というのは検討はされ
ているのか、それをちょっとお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私の立場からすると、望郷の湯なんかが大きな候補地だったと思い
ます。ところが、何か難しい話になりますが、電圧の関係があるもんで、これがなかなか難し
いんだそうです。結局市役所が可能な状態であるというふうなことの報告を受けております。
したがいまして、結局これらに対応していくためには、そういったある程度ボリュームのある
供給基地がないと、どうも瞬時の関係では大変難しい状況があるなというようなことを受けと
めております。
 民生部長の方から補足説明いたさせます。
◇民生部長(田辺昇利君) 命によりお答え申し上げます。
 望郷の湯につきましては、容量が足りないということで、急速充電は難しく、普通充電器を
設置できる可能性があります。また、しゃくなげの湯につきましては、10キロワットの急速
充電の設置が可能でありますし、もう一つは普通充電器を設置することが可能であります。ま
た、本庁舎につきましては、キュービクルの容量がございますので、50キロワット以上の充
電器を設置することは可能ということで、先ほど議員さんのおっしゃいました県の補助事業等
の中で一応今検討しているところであります。以上です。
◇14番(久保健二君) その施設の問題、電圧の問題というのは、これはもう本当に絶対的
な問題になってくると思うんですけれども、市役所は可能ということですね。市役所に設置し
た場合は、費用的なところでじゃあどのくらいかかるのか。あとは、しゃくなげの湯にも10
キロワットの急速充電器だったらできそうだって言うんですけれども、その急速充電器、10
キロワットの場合は、じゃあ充電時間はどのくらいなのかというのは、その辺わかりましたら
教えていただきたいんですけれども。
◇民生部長(田辺昇利君) ただいまのご質問でありますけれども、なかなか今のところ金額
については厳しい状況で、うちの方でも把握してない状況がありますけれども、高速充電につ
きましては何百万という単位の設置費用がかかるんではないかというふうに言われております。
以上であります。
◇14番(久保健二君) 何百万という費用がかかるということですけれども、補助とかを利
用すれば、そうすれば大分負担は減るんじゃないかなと思いますが、その辺、いかがでしょう
か。
◇民生部長(田辺昇利君) ただいま、先ほど申し上げましたとおり、県の補助事業等がある
ようでございますので、その辺を検討しているところでございます。
◇14番(久保健二君) 検討中だということですけれども、これはほかにももう手を挙げて
いるところがあるような話ですけれども、それもう一回把握しているところをお聞かせ願いま
す。
◇民生部長(田辺昇利君) ただいまのご質問にお答えいたします。
 20何件とかいう希望が出ているというの、ちょっと正確な数字ではありませんけれども、
そんな情報はありますけれども、なかなか沼田市が手を挙げてそれだけに申請して受けられる
かというのはちょっと難しい状況があるかなというふうなところまでしか今、情報は入ってい
ません。以上です。
◇14番(久保健二君) 20何件というのは、この17号線沿線じゃなくて、県全体という
ことでしょうか。
◇民生部長(田辺昇利君) 県の補助事業の関係で今、申し上げさせていただきました。
◇14番(久保健二君) 先ほど一番最初のご答弁を聞いていると、かなり前向きに考えてい
るような、そんなふうに感じ取れました。効果もいろんな効果があるなと。環境啓発なり、あ
と観光客誘致なり、そういったことに結びつくなというふうに、そういったふうに私は感じた
んですけれども、これは、もし費用がかかったとしても、政策として取り組むんであれば、費
用がかかっても、それはお金の問題じゃなくてできるんじゃないかっていう、沼田市のその環
境政策、環境PRのそういった1つとしてできるんじゃないかって思いますけれども、市長、
その辺どうお考えですか。
◇市長(星野已喜雄君) ご提言の考え方はよくわかります。したがいまして、できるだけ、
時代の流れですから、やっぱりこれを避けて通らないようにしていければなというふうに思い
ます。ですから、内部では実現に向けた形をどうすればいいのかということを今考えていると
ころでございます。
 ここのところいろいろと財政の話題が出ておりますけれども、それなりに今いろいろと、今
度のような話題が出たときに、ある程度財政出動も何らかの形で考えなければならないような
場面については、柔軟に処していけるような方策を考えながら財政運営を展開してきたところ
でありまして、ご提言の趣旨は大変貴重な発言でございます。したがいまして、民生部をして、
今そういったことの実現を何とか目指して努力をしているということでご理解賜りたいと思い
ます。
◇14番(久保健二君) 先ほど市長の最初の答弁のときに、今後、充電器の普及というのが
急速に進んでいくと、かなり膨大な量が進んでいくという流れを考えると、その補助事業が今
後も何回も何回も話が来るのかななんていうふうに私は思ってはおります。だけど、今回、県
の方がいち早くそういった方向性を出しましたので、先にもしあるだろうという気持ちはあっ
ても、なるべく早く検討して、すぐに動けるような、そういったことが必要だと思いますので、
その辺もう一度考えがあればお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど申し上げましたとおりでございまして、もう議員のご趣旨を
踏まえて、できるだけ前向きに対応してまいりたいと思います。
◇14番(久保健二君) わかりました。前向きにぜひよろしくお願いしたいと思います。
 市長の方はこれで終わりましたので、ありがとうございました。
 次に、小学生時からの能力育成について、コーディネーショントレーニングの導入について
ですけれども、先ほど教育長の答弁の中で、もう基本的に取り入れられているという、そうい
ったお話がありました。ということは、コーディネーショントレーニングはエッセンスがもう
十分入っているというふうに理解してよろしいのか、もう一度その辺お聞かせ願いたいと思い
ます。
◇教育長(津久井 勲君) お答えを申し上げます。
 基本的にはそういうことでありますけれども、指導する個々の教員または個々の学校で、そ
ういうことで計画的または継続的に取り組んでいるかというと、若干弱いところがあると思っ
ております。基本的に先ほどの調整力が10歳前後、小学校の三、四年生レベルでというのは、
私も教員になって3年間小学校の体育を持ってましたけれども、もうそのときにそういう考え
方で体育の授業、または授業以外のその他の体育活動においては、小学校三、四年生がポイン
トだよというようなことで指導しておりましたので、基本的にはそういうことをやる。ただ、
個々の授業や個々の教育活動の展開の中で、そういうことが意図的または計画的または全校的
に取り組まれていくかということになると、最近は授業等を見ても若干弱いかなというような
感じがいたしますんで、今回、ご指摘、ご指導いただきました、また今回を機会にいろいろと
勉強させていただきましたので、学校の方へ具体的に指示をして、そういう効果を学校として
どう導入できるかというようなことで検討して、考えるだけじゃなくて実践へつなげていきた
いと、そんなような思いでおります。
◇14番(久保健二君) ありがとうございました。学校としてどう導入できるかというのは、
それはぜひ検討していただければと思います。各学校それぞれカリキュラム等、先生方、大変
頭を悩ませながらふだんのものをつくっていると思いますので、無理に、何ていうんですか、
強引に取り入れてもそれがその児童・生徒にプラスにならないような、かえってマイナスにな
っちゃうようなことになったら、それはもう本末転倒になってしまいますので、その辺は、そ
の学校なりで、学校としてどう導入できるかというのを今後検討していただければと思います。
 これが結果的に学力にもそういったいいプラスの影響があると言われているっていうか、そ
ういった報告があるんですけれども、その辺は教育長の方で認識はあったでしょうか、その辺
をお聞かせ願いたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) 議員ご指摘いただいたような科学的なといいますか根拠を持って
のそういうのはありませんけれども、一般的に教育学の理論の中にも当然そういう体力または
脳の働き等は連動しておりますので、そういう点においては意識はありました。ただ、今度の
コーディネーショントレーニングの考え方でいくと、先ほどよりもっともっと深いといいます
か、広い、またはそういう機能、効果を有しておりますので、そういうレベルではちょっと理
解不足であったなとは思っております。
◇14番(久保健二君) このコーディネーショントレーニングというのは、この言葉自体余
り知られていないというのが現実でして、私も本当に、最初に申しましたように、スポーツイ
ンストラクターから教えてもらって、初めてそこで知ったんですね。あと、学校でなくプライ
ベートなスポーツの場だと、サッカーが取り入れているところは多いんでしょうかね、あとは
テニス、野球というものが主なものだと思います。そういったことを考えると、今回は小学生
時に取り組めば一番効果があるんじゃないかということでお話をさせてもらっていますけれど
も、今後ですね、今はプロスポーツ選手も使っているわけですから、それは中学になりってい
う、もっと成長した段階でも部活でも取り入れられるのかななんて考えております。そういっ
た可能性というのも、もしお考えありましたらお聞かせ願いたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) いろいろとご指導いただきました。これから学校、校長初め専門
の体育の教員等と、またいろいろ深く勉強していきたいと思います。
 今おっしゃったとおり、小学校三、四年生に限りませんけれども、そのあたりが一番この調
整力といいますかコーディネーショントレーニングと言っている7つの能力とか、いうことが
一番伸長する時期だということはありますけれども、基本的には小中学校、義務教育ですから、
15歳までと。当然最大が三、四年生あたりだよということでありますから、15歳もかなり
伸長する時期だし、また個人差もあります。その小学校体育、また保健体育が義務教育での教
科であるわけでありますけれども、基本的なキーワードは、「楽しく学びながら健康を保持し
体力を増進する」というテーマが体育科や保健体育科の目標でありますから、今おっしゃった
ような国や世界のトップアスリートがやるトレーニングをどう小学校段階、中学校段階、義務
教育段階に置いていくかという視点は、もうはっきりしているわけです。「楽しく学びながら」
というキーワードがあります。
 いろいろ、まだ浅い勉強ですけれども、例えば最近はやっているバランスボールとか、また
はハードルを倒して、こんな三角形になりますけど、それをある間隔に置いて、ちょこちょこ
ちょこちょこ走っていくとか、または仰向けに寝ている状態から「よーい、ピッ」と起き上が
っていくとか、後ろ向きからスタートするとか、そういうような非常に楽しく学びながらがそ
のまま当てはまるようなやり方がこのコーディネーショントレーニングのようでありますから、
そういう点においてもそうそう難しい話じゃないというふうに考えておりますから、積極的に
楽しい体育ができるように、今回のコーディネーショントレーニングも勉強しながら進めてい
きたいと、そんなふうに思っております。
◇14番(久保健二君) ありがとうございました。楽しくこれを取り入れていただいて、子
どもたちのその成長にすごくいい影響が出てくれれば、それはとてもありがたいことですので、
ぜひ、「コーディネーショントレーニング」という言葉は使う使わないはそれはまた別な話と
して、こういったことが有効であれば、効果があるということでしたら、ぜひ検討して、取り
入れてやっていただければと思いますので、それを最後にもう一度お聞かせ願いまして、私の
質問を終わりにしたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) いろいろありがとうございました。この調整力といいますかコー
ディネーションの目指す7つの能力もそうでありますけれども、子どもたちの発達は、それぞ
れ、一般的にも違いますし、個人的にも当然違いますから、その発達段階に合わせていくとい
うことが一番大事だと思います。
 最近、少年野球やスポーツ少年団等の指導を見てみますと、昔の根性・根性、努力・努力と、
筋力・筋力と、小学校3年生あたりにウサギ跳びさせているなんていうのが20年、30年前
の少年野球やなんかのトレーニングでした。
ですから、そういうことの誤りのないように、すばらしい発想で、すばらしいトレーニング法
でありますけれども、それぞれの学年、年齢に合った形で、しっかりと指導していきたいとい
うように考えております。
       ──────────────◇──────────────
    第2 延  会
◇議長(布施辰二郎君) お諮りいたします。
 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。
 これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(布施辰二郎君) ご異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決
しました。
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は9日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労さまでございました。
    午後3時52分延会
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