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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成23年第6回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号

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平成23年第6回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号
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議事日程 第2号
平成23年12月 8日(木曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
       ─────────────────────────────
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
       ─────────────────────────────
出席議員(21人)
       1番  大島 崇行君      3番  石川 初雄君
       4番  島田 富造君      5番  野村 洋一君
       6番  坂庭 直治君      7番  石井 紘一君
       8番  高柳 勝巳君      9番  井之川博幸君
      10番  大東 宣之君     11番  星野  稔君
      12番  金子 一弥君     13番  山ア 義朗君
      14番  片野 彦一君     15番  大竹 政雄君
      16番  星川嘉一郎君     17番  小野 要二君
      18番  宇敷 和也君     19番  石田 宇平君
      20番  布施辰二郎君     21番  星野佐善太君
      22番  牧野 保好君
欠席議員(なし)
       ─────────────────────────────
説明のため出席した者
   市  長       星野已喜雄君   副 市 長       林  義夫君
   白沢町振興局長    木暮  茂君   利根町振興局長    山口 芳久君
   総務部長       須藤 一夫君   市民部長       田辺 昇利君
   健康福祉部長     黒岩  勉君   経済部長       飯田 敏夫君
   都市建設部長     生方 秀二君   総務課長       田村 博史君
   会計管理者兼会計局長 松井 玲子君   教 育 長            津久井 勲君
   教育部長       水田  修君   庶務課長       増田 雄二君
   監査委員事務局長   茂木 一夫君                    
       ─────────────────────────────
議会事務局出席者
   事務局長       星野 喜一    次長兼庶務係長    加藤 英臣
   議事係長       木暮 保夫    副 主 幹       木榑 聖子
       ──────────────◇──────────────
    午前10時開議
◇議長(大島崇行君) これより本日の会議を開きます。
       ──────────────◇──────────────
    第1 一般質問
◇議長(大島崇行君) 日程第1、一般質問を行います。
 通告順序に従い、順次質問を許可いたします。
  最初に、山ア義朗議員。13番。
〔13番 山ア義朗君登壇〕
◇13番(山ア義朗君) おはようございます。それでは、通告に従い一般質問をさせていた
だきます。
 3月11日に東日本を襲ったマグニチュード9.0の地震と津波により東北地方は大きな被
害を受け、住民の生命、財産が失われました。また、津波による福島原発の施設倒壊により飛
散した放射性物質によって、被災地はもとより、風評被害を含めて日本じゅうに大きな傷跡を
残しております。
 私たちは、この災害で大きな教訓を得ました。それは文明によってつくられた環境はいつか
壊れ、自然により与えられた環境は不変のものであるということです。物質的な豊かさから人
間的な豊かさを求める時代に戻っていくことです。市長が政治を志す原点となり、今でも尊敬
をされていると思いますが、田中正造先生は次のような言葉を残しております。「日本死して
も天地は死せず、天地と共に生きる言動を以ってせよ。天地と共に久しきに答えよ。」これは、
国家はいつか滅び人間も死んでいくが、天地は続いていく。目先の発展よりも自然の理にかな
った生き方をせよ、ということだと思いますが、市長のご見解はいかがでしょうか。
 現在の環境を大切に維持し、市民が健康であり、安心安全な生活を送れる環境づくりのため
に、以下の項目について質問をさせていただきます。
ア.一般廃棄物処理場について、現状と今後の計画及び課題についてお聞かせください。
イ.放射性物質による汚染の対策について、空間放射線量の測定はどのように行い、また、必
要な除染対策はどのように行っているのかお聞かせください。
ウ.太陽光発電事業についての成果と今後の計画をお聞かせください。
エ.小水力発電について、市の取り組みについてお聞かせください。
 続いて、地域振興と交流についてお聞きいたします。
 交流事業として幾つかの事業に取り組んでいるが、その成果をお聞かせください。また、そ
の成果を踏まえて今後どのような交流戦略を展開していくのかお聞かせください。
 以上で私の1回目の質問といたします。よろしくご答弁をお願いいたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの山ア議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、環境と健康について、一般廃棄物最終処分場について、最終処分場の現状についてで
ありますが、平成23年10月現在の上川田最終処分場の埋立残容量は、埋立計画量8万9,
900立方メ−トルに対し、3,450立方メ−トルと測量されており、これに基づく埋立終
了予測は、直近3年間の月平均埋立量から推計をいたしますると、平成25年10月までにな
りますが、県知事に届け出た埋立期限は平成25年3月31日となっています。
 次に、今後の計画と課題についてでありますが、次期一般廃棄物最終処分場は、沼田市外二
箇村清掃施設組合が事業主体となり建設することになっていますが、構成市村の財政状況、県
の広域化計画等からいまだ建設に至っていない状況であります。また、お答えいたしましたと
おり、現在の市の最終処分場の埋め立ての可能な期限も迫っております。
 このため沼田市外二箇村清掃施設組合での最終処分場の建設ができるまでの期間につきまし
ては、一般廃棄物の処理を外部委託する方向で現在検討を進めているところであります。予定
といたしますと、緊急な場合等に備えまして埋立可能な容量を残して、新年度から委託する方
向で検討しているところであります。
 次に、放射性物質汚染対策について、空間放射線量の測定についてでありますが、現在は、
市内7カ所を月1回、地表面、地上50センチ、地上100センチの高さの測定を定点で実施
をしております。この空間放射線量の測定方法については、群馬県立県民健康科学大学の杉野
雅人博士にご指導をいただき、群馬県を初め多くの自治体で同様の測定を行っております。
  今後、国の汚染状況重点調査指定地域の指定が見込まれておりますので、その際には、国が
示す基準により空間放射線量測定を予定をしております。
 次に、除染対策についてでありますが、10月に子どもたちの生活空間を最優先に放射線量
の低減を行う方針を決定し、学校や公園等の市有施設で局所的に高い放射線量を示す傾向があ
る雨どいの下や側溝などの地表面で測定を行い、福島市などの除染マニュアルを参考にしなが
ら毎時1マイクロシーベルトを超える地点の土砂等を除去し、施設内の仮置き場に一時的に埋
設する除染作業を実施してきたところであります。
  今後の方針といたしましては、国の汚染状況重点調査指定地域の指定に基づく除染の計画を
策定し対策を講じていくことになると考えております。
 次に、太陽光発電について、成果についてでありますが、本市の太陽光発電システム設置の
補助制度利用件数は、初年度の平成21年度は57件、平成22年度は45件であります。本
年度は、特に、震災に起因する電力供給力不足といった背景の中、補正により予算額をふやし
たこともありますが、11月末時点で92件が申請されており、推計で年間約40万8,42
4キロワットの発電量が見込まれている状況であります。
 また、平成22年12月には、市有施設として初めて利南公民館へ一般家庭と同等の4.3
キロワットの太陽光発電システムを設置いたしました。このシステム導入による電力使用量の
削減効果といたしましては、東日本大震災以降に実施している節電対策も含まれていることか
ら、参考値でありますが、対前年比で電力使用量36.1%の削減となっております。
 我が国のエネルギー事情も大きな転換期を迎えており、今後も太陽光発電の需要は増加して
いくものと考えております。
 次に、今後の計画についてでありますが、太陽光発電買取制度が平成21年11月に創設さ
れたことに伴い、国は補助制度の見直しを検討していくこととしていましたが、今回の原子力
発電所の事故に伴いエネルギー政策が大きな転換点を迎えており、太陽光発電への期待は増大
をしております。
 太陽光発電は、地球温暖化対策に寄与するとともに、地域のエネルギー対策としても社会的
な需要が増しているところでありますので、本市におきましても、効果的に普及が拡大される
よう対応を考えているところであります。
 次に、小水力発電について、市の取り組み方についてでありますが、本市では、昭和62年
から稼働を開始した水道会館での水力発電施設のほか、ハイドロバレー計画の継続調査を実施
しております。
 今回の原子力発電所の事故に伴う我が国のエネルギー政策は、大きな転換点を迎えており、
太陽光発電とともに水力発電は、本市において最も身近な自然エネルギーでありますので、各
方面からのご意見をいただきながら研究を進めてまいりたいと考えております。
 次に、地域振興と交流について、交流事業について、成果についてでありますが、議員ご案
内のとおり、新宿区を初めとする首都圏や県内の東毛地区との交流事業の推進に努めてきたと
ころであります。
 この間、新宿区とは沼田市が提案をしていた「新宿の森・沼田」の整備が始まり、新宿区か
らも多くのボランティアの皆さんが植樹や下草刈りに訪れていただいております。また、受け
入れる側である白沢町の皆さんによる心からのおもてなしは、区民の皆さんから高く評価され
ているところであります。
 また、港区とは「間伐材を初めとした国産材の活用促進に関する協定書」の締結以降、区内
で開催される各種イベントへの出店の場を与えていただき、沼田市のPRを積極的に展開をし
ております。
 新宿区、板橋区、港区、川口市では、3月11日に発生した東日本大震災とこれに起因する
原子力発電所事故による沼田市の風評被害に対し、風評被害対策イベントを企画していただき、
参加してまいりました。これも日ごろのつながりがなければ実現しなかったことと考えており
ます。
 また、二地域居住や移住促進に向けた取り組みである田舎体験ツアーは、市民ボランティア
の皆さんのご尽力により、田んぼやソバづくりなどの体験事業として実施をしていただいてお
り、満足度の高い事業として定着しつつあります。
 このように交流の種は着実に地域に根づきつつあると確信をしており、さらに成果が上がる
ように努めてまいりたいと考えております。
 次に、交流戦略についてでありますが、新宿区や港区との環境問題を中心とした協定、板橋
区とは防災面での協定を交流の基礎として、観光や物産面での交流についても積極的に展開を
してきたところであります。
 今後、本市の特徴である「自然・食・歴史・文化」を交流都市の住民の皆さんに売り込むと
ともに、おもてなしの気持ちを大切にした受け入れを行い、リピーターとなる沼田市のファン
づくりに努め、経済・文化・スポーツなどの交流への拡大を図ることで、本市の地域振興につ
なげてまいりたいと考えております。
 また、歴史を生かした交流としては、上田市、吾妻郡、利根郡及び本市で構成する真田街道
推進機構として、相互の観光PRの推進による誘客と関連グッズなどの開発や販路開拓など、
さまざまな取り組みを行うことで活性化を図りたいと考えております。
 以上申し上げまして、山ア議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇13番(山ア義朗君) ご答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。
 まず、環境問題ということで、これに関連するものを先に質問させていただきまして、地域
間交流につきましては後ほどまた改めて質問をさせていただきたいと思います。
 まず、最終処分場についてでございますが、今、市長の方からご答弁いただきましたように、
先行きは非常にもう細ってきているということでタイムリミットが来ているわけでございます。
これは、私が本年6月に同じ内容で質問をさせていただきました。なぜきょうしたかと言いま
すと、それからどの程度量的に残容量が減ってきているのか、そういう形で質問をさせていた
だきました。
 今、市長の答弁の中で、早急にもう対応されて、この際、地区内の処理というのがなかなか
すぐすぐというわけにはいかないと。いろんな条件あって厳しいということであり、これもま
た県の方のお話等々を聞いてみても1つのブロックの中で、また単独ということではなくてや
はり群馬県を9つぐらいに分けて、その中で利根沼田で多くとも2つ、2カ所ぐらいしかそれ
は県としてはどうも整備できないというようなお話をお聞きしております。
 ということになりますと、2年、3年等の短時間でこれは難しいということで、したがって
業者委託にして出していくということでありますが、まず業者委託にするにしても、きょう集
めて、きょう業者へ持っていくというわけにいかないわけでございます。ですから、集めたも
のをどこかにストックする、要するにストックヤードをつくらなければならない。ストックヤ
ードをどの場所にどの程度の規模でという、例えば粉砕する機械を入れる、あるいはそこでも
って分別するものを機械を入れ、あるいは分別する人件費等々をかけていく、そういったこと
もあると思うんですが、その辺についてはどのようなお考えでいらっしゃいますか。
◇市長(星野已喜雄君) まず、この最終処分場のご質問の中で重要なことは、1市2カ村で
これを対応をしてきた経過の中で、ご案内のとおり上川田地区のところに最終処分場があった
わけでございまして、その後いろいろな対応の中で候補地等の選定にも精力を費やしたわけで
ございますけれども、なかなか難しい状況がございました。
 同時に、ここにまいりまして、県のご指導あるいはまた私どもに関連するところのいろいろ
な財政状況等を踏まえたときに、やはりこれは新しい、また次善の策を講じなければいけない
というようなことから、委託ということも検討しなければいけないというようなことでござい
ます。
 しかも、現在の処分場の、まだ今後もある程度、平成25年、つまり再来年の10月までは
持ちこたえられるであろうということでありますけれども、一朝有事のときのキャパシティー
も、つまり確保していかなければなりません。したがって、新年度から委託する方向で現在事
務方が検討しているところでございます。
 議員がおっしゃっているストックヤードの建設あるいはまた委託業者等の選定でございます
けれども、これらについては当然慎重な対応を図っていかなければなりません。これらについ
ては、まだ先の課題にはなっておりますけれども、この12月を契機にいたしまして、担当部
局に指示をいたしまして、ストックヤードあるいはまた処理方法の選択等々について遺憾なき
よう対応を図っていく考え方を持っているところでありますので、今後とも各方面にわたるご
指導をよろしくお願いをしたいと思っております。
◇13番(山ア義朗君) お答えいただきました。
 まず、もう24年度からそういう方向でいきたいということであれば、当然これに対して予
算的な対応もしていかなければならない。まず、ストックヤードをつくるということになれば、
これはかなりの金額が張ってくるのではないか。要するに、ただ野っ原に積んでおくというわ
けにいきませんから、当然屋根をかけて、そして雨水等によってそうした積んだものの汚水が
下へ漏っていかないようなそういった仕組みもつくっていかなければならない。そうしますと、
ある程度、規模にもよりますけれどもかなりの金額がかかってくる。
 それから、地区外に委託ということになりますから、当然委託料として毎月になりますか、
毎年になりますか、どういう契約を組むのかわかりませんけれども、これも毎年間違いなく出
ていくわけです。
 容量でなくてトンでいった場合、他市の例あるいは他の町村の例等を見てみますと、委託の
料金につきましては、大体トン当たり4万から4万5,000円ぐらい、現実に払っているよ
うでございます。そうしますと、沼田市がざっと推定させていただいて1,100トンぐらい、
年間出るということになると、掛ける仮に4万円としても四千四、五百万ぐらいの予算がかか
っていくわけで、それを毎年計上していくわけですが、そういった細かいところまで次年度予
算の中で組んでいきながらもう来年からそういう方向に向けていくのかということをちょっと
確認させてもらいたいんですが。よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 数値等微細なところがございますので、担当部長から答弁をいたさ
せます。
◇市民部長(田辺昇利君) ただいまのご質問にお答えいたします。
 ストックヤードにつきましては、今うちの方で市長から指示を受けまして、12月中にとい
うことで検討させていただいておりますけれども、屋根というかそこまではいかないで囲いを
つくるような形で今検討を進めて、1,000万から2,000万程度のもので対応可能だと
考えております。
 また、破砕については、そのまま持ち込めるような状況というか業者もありますので、その
辺も今検討をさせていただいて、それほど大がかりな破砕の処理はしなくても大丈夫ではない
かと考えております。
 委託につきましても、新年度予算に向けて、今、市長に言われましたので準備中ですけれど
も、新年度の予算をつけていただいたところで委託をしなくてはならないということですから、
その辺をもってできるだけ早くスムーズに委託ができればと事務とすると考えているところで
あります。よろしくお願いいたします。
◇13番(山ア義朗君) 答弁いただきましておおむね理解できました。余り立派なストック
ヤードはつくれないという、極論から言うと、2,000万というと、よその見ても非常に比
較するとかなりお粗末と言うとちょっとまずいけれども、ちょっと規模が小さいかなと。わか
りました。それはそれでもいいんじゃないですか。
 もう1点、市長にちょっとお伺いしたいんですが、一朝有事のときに緊急でどうしてもそこ
に地区内に埋めなければならないということが発生する。そのためにある程度残容量を残した
まま、残容量がある状況の中で委託をしていくということであるんですが、市長、これは全く
私の個人的な見解で、また勉強もしてませんのでわからないんですが、利根東部のところで、
旧利根村と片品村でやっておりましたところの根利にある処分場があるわけです。これを見さ
せてもらったりいろいろ担当にもお話聞きましたら、大体まだ半分ぐらいの残容量があるとい
うことなんです。これをそういう形で、何か一朝有事のときにはいろんな規約があってなかな
か難しい面もあるわけですけれども、このたびし尿処理についてはそういう形でいろいろ話し
合いができて、あるいは規約の改定をすることによって沼田へ持ってくるというようなことが
できたということだから、逆に言えば旧沼田市内でそういうことがあった場合にそこに持ち込
めるというようなことというのはなかなか難しいんですか。その辺についてもし検討いただけ
ればと思うんですが。
◇市長(星野已喜雄君) 基本的には、先ほども答弁をさせていただきましたけれども、現時
点の上川田の最終処分場を一朝有事のときの対応でもって図っていくということから、やはり
ある程度余裕を持たせて、そこのところがまだこれからも埋め立て可能ですよということの状
況の中で委託ということを考えていくということによって何かあった場合にはそこで対応して
いくと。
 ただ、客観的に、私もいろいろと担当事務の方からも報告をいただいたり勉強させていただ
いたりいたしますと、現時点ではつくるよりは、費用の面から考えると委託の方が長いスパン
で見るとやはり安いという数値形成が出ているようでございます。それはどういうことかとい
うと、外のところで受け入れる会社というのか、キャパシティー、つまり受け入れる容量のと
ころがかなり競争があると。つまり、競争があるということは当然コストが下がってくるとい
うことになります。そんなことがありましたので、そういう方向の検討が必要なのではないか
というふうに思いました。
 利根東部の関係につきましては、やはり片品との関係、旧利根村との関係から現在新しい沼
田市が片品との関係で当事務を行っているわけでございますけれども、そこのところについて
は片品村があってのことになりますので、やはり今の議員のご発言は真摯に受けとめる形の中
で、今後どういう方向が可能なのかということについては探っていく必要はあるのではないか
というふうに思います。ただ、間違いなくそこはそこで一つの事務事業の主体がありますので、
そこのところを尊重しないとやはり相手様のあることでございますので、難しい状況に入らな
いようにしながらいろいろと研究していく必要があるのではないかなというふうに受けとめて
いるところでございます。
◇13番(山ア義朗君) わかりました。私言っているのは、結局業務委託でいいと思うんで
す。ただ、市民の皆さんの中には、要するに地区外に出すことによって、食糧の自給率と同じ
ような形で、それでは今はいいと、平時はいいけれども何かあったときに地区内で処理できな
いんでは困るんじゃないかというような不安が出てくる。先ほど市長が言われたように、既存
の川田のところである程度余裕を残しておいて、そこにもある程度は緊急的に埋められるだけ
のスペースありますよと。
 あわせて、利根東部のところにこんな形があって、これも極力使えるようにしましょうみた
いな話になると、これまた市民の皆さんの受けとめ方が、それでは緊急のときに何とかあるん
だというようなことで、これは委託していく上においても説得力あるんでないかというように
思ったものですから、ぜひひとつご検討をいただければと思います。
 それでは、続きまして、太陽光発電について再質問をさせていただきます。
 先ほどご答弁いただきまして、平成23年度、本年度92ということで非常に一般家庭の補
助の対象がふえておるわけでございます。たしか8月ごろでもう終わってしまったんですか、
予算が。そうした中で、やはり市民の中からはもう少し予算をふやしていただいてそれに対応
できるような、希望の人たちが受けられるような方向にしてもらいたいという要望が出ており
ます。
 もう1点は、今までつけた人たちのフォローといいますか、意見といいますか、例えば先ほ
ど公共施設、利南公民館につけたものに対して数字的にこんなような成果があったということ
を市長の方から答弁いただいたわけでございますが、一般家庭につけた方々が年間でどの程度
のそういった節電あるいは電気料にしてもそういった形でなったかというようなフォローみた
いなものはとっているのかどうか。集計難しいでしょうけれども、そういった意見を集約して
いるのかどうかちょっとお聞きしたいんですが。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、太陽光の発電を使ってみずからの住宅にこれを設
置して、そしてまさにこれも家族のエネルギーの自給自足的な観点があるということで、非常
に今次の流れでは意義があることであって、大変議会の皆さん方のご支援もあって追加補正を
させていただいたという流れがございます。
 したがって、新年度も当然これをしっかりとやっていくわけでございますが、今おっしゃっ
ている後の効果のフォローアップについては、これについては何とも言えないところでありま
すが、市民部長の方が一定の見解を持っておられるようでございますので、答弁をいたさせま
す。
◇市民部長(田辺昇利君) お答えいたします。
 一応設置をしていただいた方にアンケートをとらせていただきました。その中で1台当たり
の年間発電量につきましては4,439キロワットアワーぐらいの発電をしているそうでござ
います。普通の家庭で1年間使うのがどのくらいかとかちょっといろいろな資料があってわか
らないんですけれども、1カ月300キロワットぐらいで12掛けて3,600とかという数
字もありますけれども、結構な家庭で使う電力を賄えるような状況はあるようでございます。
以上であります。
◇13番(山ア義朗君) 答弁いただきました。できれば、やはり補助金を出しているという
ことで、また今後もこういった事業を展開していくわけですから、補助金出して何々さんのと
ころへつけた、あるいは沼田市内で40軒つけた、60軒つけた中での意見みたいなものはあ
る程度聞いておく必要性がある。あるいは、それによって、例えば同じ沼田の大地の中でも南
側と北側といいますか、向こうへ行きますと多少雪の量も違うし、そういった中でどのぐらい
の格差が出てくるかとか、そんなところも今後やはり一つの課題としてあれがあれば調査して
いただくのがよろしいのではないかと思うわけでございます。
 また、利南の公民館につきましては、非常に成果が上がっていると、そんなふうに思って大
変喜ばしく思っているわけでございますが、当市におきましてはまだまだ公共施設に対する太
陽光発電の利用度が非常に少ないと思うんです。県内でいえば、前橋とかかなり積極的に取り
組んでおります。各部課に資料を回して太陽光発電に対する各省庁あるいは企業等々の何らか
の補助金対策がないかと、そういったものを調べて持ち寄りみたいな回覧が回ったり、そんな
ことで非常に真剣に、沼田市が真剣ではないということではないです。取り組んでおるわけで
すが、それについて、市長、どうですか。太陽光発電をもう少し公共施設に対して取り組んで
いく。そして、それをデータをとって、それをまた市民の皆様にも知らしめていただいて環境
に優しいエネルギーとして普及していくんだというふうな姿勢がとっていただければと思うん
ですが、その辺の見解はいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) まず、最初の問題でありますが、補助金をつけた各ご家庭のフォロ
ーの関係につきましては、きょうただいま山ア議員の方からそういったご意見等もございまし
た。今までも内部でいろいろと対応を図っているところでありますが、今後そういった場の、
言葉が適切かどうかちょっとわかりませんが、追跡調査をきちんとして、確かに言われるとお
り上発知の地区であれば積雪寒冷地帯、沼須地区であれば温暖地域と。あるいはまた、旧利根
村の根利地区であると、はっきり言えばなかなかひなたのところがございません。そういうよ
うないろんな諸事情があろうと思いますので、そういったところの追跡調査はやはりしていく
ことによって次の戦略が立てられるのかなと思いますので、重く受けとめて今後の対応に処し
てまいりたいというふうに思っております。
 後段については、今後公的な施設を新規につくっていく場合、例えば沼小の体育館のように、
要するに耐震関係でもっていろいろと屋根裏を直すとかそういうときはちょっとこれはなかな
か大変だと思いますが、抜本的に新しいものを構築するときには、やはり議員がご指摘のとお
り、太陽光を設置していくということは、これはもう時代の流れかと思っております。したが
って、公的な施設には可能な限り太陽光発電の施設を設置していくという方向で内部では進ん
でいきたいなというふうに思っておりますし、またこれらについてもいろんな意味でご指導い
ただければありがたいと考えております。
◇13番(山ア義朗君) 了解いたしました。
 公共施設に太陽光発電を設置するということの中で、以前、私が自分の私案としてちょっと
述べさせていただいたことがあるんですが、それは沼田駅前の広場の消雪パイプというか電熱
が入っているんですが、その熱源を太陽光発電で補ったらどうかと。結局あそこに沼田市の駐
車場があるわけですから、あそこのところへ一部屋根をかけるなり何かして、そこにパネルを
置いてそこから引っ張ってくればそれほどの距離もないしいけるのではないかな。当然足らな
い分については、これは東京電力さんの従来の電気を使えばいいだけで、その辺のところは東
電さんでは十分に対応できるというようなことを聞いておりますので、これは一例ですけれど
も、そんなふうに考えて、そうしますと、環境に優しいエネルギーを使っている町として、あ
そこにまた駅をおりた人が、この消雪はこういう形で太陽光で出ているんだというようなこと
があれば、これもまた一つ来た方への観光のPRと。あるいは、沼田市の自治体としてのエネ
ルギーに対する取り組み方というようなこともある程度はPRできるかなと、そんなふうに思
っているわけで、これはつけろということではないですけれども、それは一案でございますの
で、ぜひご検討いただければと思います。
 続きまして、放射線のことでございます。これにつきましては、先ほど答弁いただきました
けれども、まず1点は、今の調査と、それから除染についてはお聞きいたしました。ただ、自
治体によっては独自の調査、要するに国、県の意向というか、指導に合わせるのではなくて独
自の調査、例えば、どこでしたか、富岡ですか、あたりになりますと、今まで地上50センチ
のところを基準にしてはかっていたのをやはり子供たちが一番そういった意味では危険ではな
いか。危険ということはおかしいんですけれども、影響を受けるのではないかということで、
地上5センチのところではかっているという自治体、県内でも幾つかあるようですけれども、
そういった形で独自の測量といいますか、検査体制をとっているところでもあります。
 それから、除染をして、その後各放射線による被害に対して一応賠償を求めるかどうかとい
うような県内の自治体に対してアンケートがあったようでございます。一応沼田市も請求をす
るというようなことで、それは決定になったかどうかわかりませんけれども、その辺はいかが
なものでありますか。そういう方向でいくのかどうか、聞かせてもらえればと思いますが。
◇市長(星野已喜雄君) 確かに議員がおっしゃっているとおり、去る12月2日付のマスコ
ミ報道で、富岡市と大泉町のことが新聞記事で取り上げられているようでございます。一応本
市といたしますと、県内の12市の状況あるいはまた利根郡下の関係町村等とできるだけ整合
性を図る形の中で今後の対応に処していく必要があるのかなというふうに思っております。
 同時に、後段の問題でございますけれども、これにつきましては、現在国がいろいろな関係
でもって動いておりますが、このところをしっかりと受けとめる形の中で、できるだけ本市が
そういったことの中で損害をこうむらないように、私どもとすればいろいろと関係機関に精力
的にアプローチをかけていきたいというふうに考えております。
◇13番(山ア義朗君) ちょっと私の質問の仕方が歯切れが悪かったんですけれども、まず
重点調査地域の指定は沼田市としては受けたわけですか。
◇市長(星野已喜雄君) 申請をしてお願いをいたしました。私んちもそれでいきたいと思い
ます。ですから、これから国の方から来るというそういうことになります。ですから、簡単に
言うと立候補したというようなこういうことでご理解いただきたいと思います。それは沼田市
以外のところでよくマスコミ等で自治体名が出ておりますが、ひとしく同じ状態であるという
ふうに受けとめてよろしいかと思います。
◇13番(山ア義朗君) 了解いたしました。
 結局この指定を申請して受けて来ると、例えば除染対策に使った費用等々は国の方から来る
というとおかしいけれども、それは全額、全面的に来るのか、補助になるかわかりませんけれ
ども、一応方向としてはそういう方向に進んでいるんだと思うんですが、その辺いかがでしょ
う。
◇市長(星野已喜雄君) 市民部長から答弁いたさせます。
◇市民部長(田辺昇利君) 今、市長が申し上げましたとおり、一応手を挙げさせていただい
た状況であります。詳細の指針についてはまだ国の方から指示がない状況です。ですから、今
その辺で補助金がどうなのかとか、一応は国でその部分は負担するということは言われていま
すけれども、どんな形でお金が来るかはまだわかってない状況ですので、これから計画を含め
て検討していかなくてはならないと考えています。以上です。
◇13番(山ア義朗君) 了解いたしました。
 いろんな報道の中では沼田市の焼却場の飛灰が規定の数値を超えたとか、あるいは下水処理
場の汚泥がどうだったと。いろんなことが言われているようですけれども、かなりやはりいろ
んな報道過多といいますか、そういってしまうとまずいかもわかりませんけれども、現実には
やはり焼却場なんかも現場の職員の方々が一生懸命努力して、飛灰の40トンについてはそこ
で抑えながら、そして飛灰については1カ月そこに置いてから様子を見て出すというようなこ
とで、非常にご苦労されているようですし、また下水道の方ではもう既に出ないということで
業者がやってきて搬出して、もう既にセメントとして使っているというふうな状況、そういっ
たものもやはり折に触れて行政の方からも市民に対して、ただ新聞だけのでなくて、市の方か
らもこういう状況だから大丈夫だという言い方はないけれども、こういう状況ですというよう
な市民に対して安心させるようなこともやはり伝えてあげるということもこれも一つの方法か
なと思うんですが、その辺につきましていかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) できるだけ市民の方々に客観的なことをおつなぎするということは、
行政の役割かと思っておりますので、議員のご指摘を受けて、きょう本会議という立場でござ
いますので、そういったことで、今までもやってきたつもりでございますけれども、さらに積
極的な対応を図ってまいりたいと考えております。
◇13番(山ア義朗君) ありがとうございました。
 それでは、また変わりまして、小水力発電についてまた市長のご見解を聞かせていただけれ
ばと思います。
 先ほど来太陽光の発電等々も申し上げまして、やはりこれからは脱原発でということである
とすれば、こういった環境に優しい自然エネルギーを使っていく。それを活用するには、この
沼田というところは非常に適地ではないかと、そんなふうに思っておるわけでございます。
 その中で、水力発電につきましては、先ほど市長申し上げられたように、既に沼田市ではも
う20年も前にそういったことを取り上げて、これも非常にすばらしいことだなと思うわけで
すが、こういった問題がなければなかなかそれが日の目を見るということはなかったと思うん
ですけれども、とにかく今はかなりもう有名になっていて、こういったちゃんとした、幾ら、
2,000円もとられる本の中に沼田市が載っています。だから、それだけやはりこれはすば
らしいことで沼田市としても誇れるものがあるなと、そんなふうに思っておるわけでございま
す。
 先ほどの市長答弁の中で小水力発電についても沼田市としては取り組んでいきたいというよ
うなご答弁いただいたわけですが、ぜひひとつそういった形でお願いしたいと思うんですが、
ここで県の方で国に対して小水力発電について県総合特区申請ということで上げておるわけで
す。自治体としてはどこを指定したんだか、自治体のエントリーだかわかりませんけれども、
前橋、桐生、みどり、それから片品、みなかみ、川場ということで、この沼田市の隣接の町村
もエントリーしてるわけです。これがまだ国の方で、じゃあ特区でいいよというようなことは
返事は来てないということでございますけれども、沼田市としては、そういったものに対して
エントリーをしなかったのか、あるいはしたけれども却下されてしまったのか、その辺はいか
がでございましょう。
◇市長(星野已喜雄君) これは、実はエントリーをし、手を挙げたかったわけでございます
けれども、私どもがそういう意味では戦略的に非常にそごを来してしまったということでござ
います。したがって、これについては追認あるいは後を追いかける形でも結構でございますの
で、努力をして何とか先を走っている人たちに追いつくように今後努力をしていかなければい
けないと思っております。このことにつきましては、大変私どもも遺憾に思っておりまして、
今後これらについてもっと冷静沈着な各方面に対する分析を図っていかなければならないと考
えております。したがって、これから一生懸命努力して、こういったところに何とか食い込め
るように頑張っていきたいと、こういうふうに考えております。
◇13番(山ア義朗君) 残念ながらもう終わってしまった。追認か何かでもとにかくここに
食い込んでもらうと。そのために、やはり市長の力量、市長の努力、ぜひひとつ期待するもの
であります。
 よく小水力発電については、水利権云々とかいろいろ出てくるわけなんです。私もいろいろ
あちこち見させていただきました。ただ、当市におきましても小水力を取り入れ、それでやっ
ていくと。そうした中で、環境に優しいまちづくりをしている。そして、なおかつ田園空間都
市としてそれにふさわしいまちづくりをしているというイメージを与えるということは、これ
は大事だと思うんです。ですから、積極的に取り組んでいただくということですが、それには
ネックになる水利権とかいろいろ問題があると思うんですが、実はこの間、旧黒保根、今、桐
生市ですか、そこに見に行ってきました。そこは利平茶屋小水力発電所というのがあって、こ
れはもううんと古いんですけれども、これは国有地の中に森林公園をつくって、今現在キャン
プ場としてバンガローがあったりいろいろそれなりの施設が整っておるわけです。これはどう
いう形でやったかというと、これは国有地ですから沢があって谷川みたいな水が流れているん
ですが、これは国有地だから全然使っても構わないんだよということらしいんです。だから、
国有地の中だから、国有地だから使えるということなんで、この沼田市の中にもそういったと
ころがあって、要するに一級河川でもなく二級河川でもなく、要するに沢として流れている場
所というのはあると思うんです。やはりそういうことも考えてみる必要性があるんではないか
と。
 もう1点、やはり桐生市で水沼駅というのがあるんですけれども、水沼のところに、この間
桐生が大分大きくPRをして出していたようでございますが、そこはもともとその水沼駅の広
場があって、そこに公園をつくってあったんです。公園に噴水を持ってきていたわけです。噴
水を持ってきていたということは水を、水利権をもらって噴水に使いますということで持って
いたのを、噴水やめてしまって、それを小水力発電のエネルギー源として使っておるわけです。
そこの場合は、蓄電したやつを今度は桐生駅に持っていって、そこから貸し自転車等のところ
にバッテリー補充をしたりというようなことで、そこの場所に10個ぐらいですか、蓄電する
電池がはめ込んであって、それを蓄電すると持っていくんだというようなことだと思うんです。
そういうことを考えると、この沼田においてかなり考え方によっては小水力発電に対応できる
場所というのもあるんではないかと思うんですが、この辺、市長、いかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) まず、議員が2つの事例を提案をしていただきました。これにつき
ましては、事務方に早速研究をいたさせまして、私自身も勉強させていただくつもりでござい
ます。本市に適合するようなところがあれば、それを積極的に考えていかなければならないと
考えております。
 私がいろいろとこの本問題を、ある意味においては平成15年ごろからハイドロバレー関係、
柳町あるいはまた横塚地区のほたか病院の方に落ちるところについて、内部でいろいろと検討
を加えてきております。おおむね2つの選択があるのかなというふうに思うんであります。一
つは、東電に買ってもらうということです。一つは、自給をしていくということなんだと思う
んです。今度のハイドロバレー関係等は、関係機関からのいろんな助成等もいただく形の中で
展開をしていくということがやはりこのいろいろな研究から出てきたという流れがございます。
今でも資料を集めているのでありますが、もうはっきりとした方向を出さなければならないか
なというふうに考えているところであります。
 もう一方において、例えば仮に利根とか、あるいはまた当該旧沼田市の村部等は、今も言う
水利権にかかわり合いのない、例えば湧水等が見込まれる場所があるのではないかというふう
に、これは容易に推測は働きます。そういったところは、ある程度常均化した形の水量のもの
が担保できれば、軽微な施設で発電が可能のようでございます。となりますと、それを使った、
それでもって発電をしたものを、例えばそれを東電に売電するというようなわけにもちょっと
いかないんです。例えば、山間地だったとすると、それは線を、当然空中から行くわけにいき
ませんから、ある程度線が必要になってまいります。ということになると、これはそこの場で
消費をしていくということですか。となると、やはり最近有害鳥獣等から来る電気柵なんかが
非常に要求されております。そういうようなところに向けていくという作業は考えられるのか
なというふうに思っております。
 したがって、これはいろいろな諸説がありますから、私も素人でありますのではっきりとし
たことは申し上げられないんでありますが、おおむね選択肢とすれば、発電をしたものを業者
に買ってもらう。言うなれば、今のところこのかいわいは東京電力だと思うんです。もう一つ
はそのものを、発電したそのものの電気を私どもが関連するような施設に活用していくという
ようなことが考えられると思います。これはあくまでも新聞等で見た限りでございますが、嬬
恋なんかの事例を見ると、非常に常均化した沢の水を使って水利権に適合しない、つまり簡単
に言うと水利権の適用を受けないところでありますから、いろんな意味で上位からの指導があ
る意味じゃないわけです。それを、そこで発電したものをそのまま有害鳥獣駆除のために使っ
ていくというようなことがあるようでございます。これはかなりいろんなところでもって考え
られるかなというふうに今思っているわけであります。
 いずれにいたしましても、水利権が出てくる途端にそこのところでちょっと一歩たじろぐと
いうことは、これやむを得ません。どうしてもそこのとこをクリアしない限りにおきましては
前に出ていくことはできませんので、よろしくお願いしたいと思います。
◇13番(山ア義朗君) ご答弁いただきました。大変久しぶりに市長の熱弁といいますか、
情熱が伝わる答弁をいただきましてありがとうございます。
 私なりにこの沼田市内見たときに、先ほどお話があった城堀川の水を横塚のところへ落とし
ている。あれを戻すという言い方はおかしいんですけれども、城堀川の水をもらってあそこの
120号のところの公園に一応小さなビオトープみたいなのをつくったり、噴水上げたりして、
これはわかりません。落差もないしわかりませんけれども、そういったものが使えるんじゃな
いかということ。
 それから、私ども子供のときには、滝坂川には水がかなりあって、あそこに水車があって、
水車が回るだけの水量があったんです。今、見てみますと、滝坂川は全然もう水がないと。た
だ、あの傾斜でいけば、水がありさえすれば十分あそこは可能になる。そうすると、一つの沼
田の名勝としてあそこで小水力の発電をしていると。その出た電気をこういうふうに使ってま
すよというようなこともPRできていくんじゃないかというふうに思うんです。
 ひとつ、市長、先ほど市長の答弁の中で非常にすばらしいなと思い、そしてまた私自身との
考えも非常に一致したところがあって、農山漁村電気導入促進法という法律があるんです。こ
れはもう市長はそちらの方の農政に関しては非常に詳しいわけで、市長が長をしておりますと
ころの沼田平の土地改良区の用水があるんです。それで、用水を使って小水力でやった場合に
は、今の状況で、詳しくは調べてないですけれども、一応国の方で設置については資金を出す
といいますか、補助を出すと。何か全額出すような雰囲気があるんです。それに対して、市長、
沼田平の方でもそういった研究をされているというようなことを聞いたんですが、その辺、市
長、どうですか。聞いてますか。
◇市長(星野已喜雄君) やはりそういったところにいろいろと論拠がいくなというふうに思
いながらも承っておったんですが、私も実はこの話題について、ハイドロバレー関係でもって
何とか実現にこぎつけたいと思う形の中で、なかなかお金がかかる。しかし、ある程度のリス
クを超えてもやれればやった方がいいというふうに思っている形の中で、水量の問題等があっ
てまだ調査の域を脱してないんです。だけれども、今言うように、土地改良区の水は、たまた
まこの沼田平は私が理事長にもなっておるわけでありますから、これは何か一つのかぎを握っ
ているなというふうに前から考えておりました。これは私、役員になっておりませんが、旧利
根村の範疇でありますが、追貝平土地改良区というのもなからいい水を持っているんです。そ
こら辺のところについては、いろんな意味でまた別な角度から私もよく承知をしております。
ですから、そこのところはやはり一つの検討の分野に入るのかなというふうに思っておりまし
た。
 もう一つは、今言うようなことの中で、上久屋によくほたるの会がございまして、これも議
員の中ではご関係されている方が随分おられると思うんですが、非常にホタルが1週間ぐらい
繁殖をして見事な景観を映し出して、その隣接に水車小屋がございます。これもやはり一つ考
えられるのかなというふうに思いながら見てきた経過がございます。
 したがって、今後今言う補助制度等の絡みの中で、沼田土地改良区関係、星野已喜雄という
沼田市長が、歴代の沼田市長が理事長になっているとはいえ、そこにはそっちのきちんとした
事業主体がございますので、そちらの方の意向というものもしっかり確認した形の中でないと
これは前に進むことはできません。両方またいでいても、市長という立場と土地改良の立場、
これは違いますので、ですが今おっしゃられた農山漁村の関係等の補助制度のことについては
研究をしていく必要があるなと思います。ただ、議員、どちらのところからそういったご発言
の根拠があったのかわかりませんけれども、事務方のところから私にまだそういう報告は届い
ておりません。
◇13番(山ア義朗君) どこから聞いたかと言われると、これが言っていいもんだか言わな
い方がいいんだかわかりませんけれども、ただいずれにしても目指すところは一緒でございま
す。これはもっと具体的に言うと、市長は知っていて幾らかとぼけているとかそんなことはな
いんでしょうね。というのは、土地改良の用水も利根町からいただいて、そして生枝のところ
で落ちているわけです。生枝のところに落ちてくる水量というのはかなりの勢いがあるわけで
す。そこの地下のところに小水力発電の施設をつくったらどうかと。それによって、先ほど市
長がおっしゃったように、農業関連に使うということが前提ということらしいですから、そこ
で、生枝あたりは意外にまだまだ鳥獣害被害が少ないようですけれども、ほかにいろんな形で、
例えばあの辺はハウス栽培もあるし、そういったものの熱源にするとか、考え方はいっぱいあ
ると思うんです。ですから、両方の兼ね合いがあるけれども、両方に対して力があるわけなん
で、市長のパワーを全開にしていただいて、ぜひその辺1カ所ぐらいひとつつくってみていた
だければ、ある程度そういった要領といいますか、地域の方々も納得できる。だから、沼田市
ということでなくてもいいと思うんです。土地改良でいいんです。だから、この利根沼田のエ
リアの中にそういう形でやっていこうというものが伝わってくるということが一番大切かなと
思いますので、ぜひまたひとつご検討いただいて、現場の人ともご相談いただいて、ぜひひと
つこれは申請していただきたいんです。よろしくお願いいたします。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩します。
午前11時00分休憩
       ─────────────────────────────
午前11時07分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 まず、議員がご指摘されているこの事業名からとらまえてみると、沼田平はもとよりやはり
赤城西麓の関係から来る、根利側から赤城北面を通って昭和村等につながっていく流れの中で、
多那地区に遊水地がございます。これらの関係。先ほど申し上げました追貝平の関係、あと水
車が私どもから見ると上久屋と佐山にございます。そういうようなところの部分が一つにはヒ
ントになるのではないかというふうに思っております。したがいまして、何が一番確実なのか
ということを踏まえた形の中で考えていく必要があるなと。もちろん薄根にも四釜川と薄根川
があります。当然栗原川がある支川に、ご案内のとおり、その隣接には平川があって根利川が
あるというようなところもございます。そこには必ずまたさらに支川から来る水利権のかかわ
り合いのない湧水も推測ができます。こういうようなところをやはり見定めながら、ご提案さ
れている内容等についていろいろと検討していく必要があるのではないかというふうに考えて
おりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇13番(山ア義朗君) 大変丁寧なご答弁いただきましてありがとうございます。
 本当にこの沼田市を誇る場合に、天地水明の地あるいはもうとにかく自然が豊かであるとい
うことでございます。そういったものをやはりこれから活用をし利用していくということが大
事なことかなと、そんなふうに思っておるわけでございます。ぜひひとつそういった候補地は
たくさんあるわけですので、皆さんで研究し、これはもう官民も一体となってやっていくとい
うことがこの沼田の地域おこしにもつながっていくんではないかと思いますので、ぜひひとつ
市長、よろしくお願いいたします。
 さて、環境問題につきましてはこれぐらいにいたしまして、続きまして地域振興と交流につ
いてということで質問をさせていただきます。
 これは先ほど市長からも答弁いただきましたように、いろんな形での事業を展開しておるわ
けでございます。私もできるだけそういったところには出て勉強させていただこうというふう
に思っているわけでございますが、ただ感じるのは、そのイベントそのものは盛り上がりがあ
り、ある程度の目的達成ができていると思うんです。ただ、どうしてもそれが目的であるよう
な気がしてしまうというか錯覚になってしまうというのか、ですからまず交流事業の目的とい
うのは何だということから入っていかないと、あくまでも交流事業の目的というのは、これは
私の考えであろうし、また市長はどう思っているかわかりませんが、多分同じだと思うんです
けれども、交流事業を行うということは地域活性化のために、その交流事業を一つの媒体とし
て地域活性化を図っていくんだということだと思うんです。それについて交流事業の目的とい
いますか、趣旨といいますか、その辺、市長はどのようにお考えになっているかお聞かせくだ
さい。
◇市長(星野已喜雄君) 地域連携でもって地域の活性化を図っていくということについては
全く同感でございます。一歩踏み込むと、やはりこの日本列島改造論があって、そのことが地
域分散型の社会をつくろうとしたんですけれども、結局は一極集中になってしまったという大
変苦い、ある意味においては我が日本国の歴史的な経過があると思うんです。せっかくいろい
ろな道路等をつくっても、やはり東京がいいみたいな感じになってしまったと。だけれども、
これはきょうも議員が田中正造翁の話をされておられますけれども、やはり地域がバランスよ
く発展していくということが大事かと思います。となると、東京都下の、つまりもうちょっと
言うと都心部の方々が抱えている負の面、私どもが抱えている負の面、都心の方々が抱えてい
る良の面、私どもが抱えている良の面、これらが相互に行き来する形の中で補完をし合ってい
くことによってバランスよく発展をしていくということが大事かと思っております。そうなる
と、経済交流、文化交流という、物心両面にわたるという言葉がございますけれども、この経
済的なものと、もう一方においては文化的なものと、ここに来て大きなキーワードはやはり安
全安心をお互いに補完し合っていくというこれがあるのではないかというふうに思っておりま
す。
 したがって、内容を深化させていくのには、やはりもう一歩踏み込んだ検討が必要だという
ふうに思っておりまして、今回の答弁書を作成するに当たっても大変その辺のことについて、
実は悩みました。議員が言われていることも当たっているところが多々ございます。したがっ
て、来年の3月にある大学の学生が本市のところを50人ぐらいで視察に来ますけれども、そ
ういうようなこと等をとらまえたときに、やはりかなり知的な部分と言ったら、ちょっと表現
が余りよろしくないかもわかりません。教育的な分野もやはり視野に入れる形の中で、精神的
にある程度連携できるぐらいまで押し上げていく必要が大事なのかなというふうに思っており
ます。今後とも一生懸命努力してまいりますが、よろしくお願いをしたいと思います。
◇13番(山ア義朗君) 先日、市長も行かれておりました全国都市問題会議でございます。
私どもも出席させていただきまして勉強をさせていただきました。その中で、やはりそこに集
まった全国の首長さん、恐らく政令指定都市もあるし中核都市もあるし、沼田市はかなり小さ
い方だと思うんです。その中で、やはりみんな考えていることは、要するに地域活性の最大の
目標であったところの定住人口がどこでもどんどんどんどん減ってきてると。それを補うため
にはどうしたらいいかということで、交流人口の増加を目標としていこうではないかと。そう
した中で、観光振興に取り組んでいく。そして、そこで地域資源の有効活用をして、そこで地
域の経済の活性化を図っていくというようなことの目的があって多くの自治体の長なり関係者
が集まって勉強されていたんではないかと思います。
 その中で、これはどなたの講師だったか忘れましたけれども、だから地域ビジネスという形
でそこを展開していかなければならない。だから、交流ということで仲よくしてくれてありが
とう、私も行こうというそういうことから一歩出ていかないと交流の意味の目的というのはな
かなか達成できないのではないか。ですから、ここで言う地域ビジネス、要するに地域資源を
活用した製品を生み出すと同時に、地域問題を解決し、その過程において雇用や所得が創出さ
れ、生活の質を豊かにする仕組み、また地域内で相互扶助が強く見られ、地域外との交流を積
極的に行いながら地域の魅力を共有、発信していくための手段というふうに交流を一つの手段
としてとらまえていくということも必要ではないかと言われているわけなんですが、その辺に
ついて、市長、お考えいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 大変格調の高いご質問あるいはまたご提言だったと思います。おっ
しゃることをよく踏まえて、今後の対応に処してまいらなければならないと考えております。
◇13番(山ア義朗君) 市長、別に私の言っていることはそれほど格調高くないんで、市長
と一緒に勉強してるわけですから、私からすれば市長の方が格調が高いと思うんですが、私ご
ときのものを参考にするんでなくて、市長みずからがやはりこの問題に取り組んでいって、先
ほどの小水力の問題と同じように情熱を持ってぜひひとつぶつかっていただきたいと。市長な
らやっていただけるのではないかというふうに市民が期待しているわけなんで、ぜひお願いを
したいと思います。
 そういう中で、今までにおいても沼田市において担当部局初め市長、副市長、先頭に立ちま
して各地域との交流事業をやってきているわけでございます。ただ、例えば新宿にしてみても、
新宿のトップあるいはそれに付随する二、三の方、あるいは白沢町にCO2の削減の関係で提
携した形の関係者あるいは区民は来るんですけれども、もう一歩そこで新宿区民と沼田市民と
の交流というのがもうちょっとこれからだと思うんですけれども、ちょっと広がっていかない
と。それから、また板橋ともいろんな形の交流があるわけですが、この辺についてもまだまだ
非常に底辺との交流がないということで、これはこの間議長も交えてそんな話をしたんですけ
れども、例えば新宿区と沼田市の議員間同士の交流があったかと言えばないわけです。これも
近々やっていきましょうということで提言はさせてもらって、これは議長に骨を折っていただ
くわけでございます。
 また、この春ですか、昨年なんですか、板橋区の消防の関係の方が老神温泉に来られまして、
そのときに板橋区の議員さんも3名でしたか、4名でしたか、来られました。私も一応表敬と
いうことで顔を出させていただきましていろんな意見交換ができて、今後はこういう形でもっ
とどんどんこの輪を広げていこうと。要するに、それは消防というものを媒体にした交流がで
きるわけです。ですから、例えば市当局あるいは担当の部課長が主体となって、窓口となって
やる交流のほかにいろんな交流の仕方があると思うんです。ですから、交流というのは当然一
人一人でもできるし、ほかの団体でもできるし、どういう状況でもできるというふうに思うん
です。
 この間も例の真田の関係で上田の母袋市長がお見えになりました。私どもも鹿児島で会って
市長のお話を聞いて、後ろの方にちょっと沼田という言葉が出てきたものですから、沼田を紹
介してもらったから一応御礼の意味を含めて表敬訪問しようということで、同僚議員、議長も
含めて楽屋を訪ねてぜひ沼田をよろしくお願いしますということで、この間市長がこちらに見
えたときに、残念ながら私の名前は忘れられていたようですけれども、一緒に行きました議長、
島田議員等々の名前が出て、こちらの方も島田議員なんかもできるだけ多くの署名を集めよう
ということで、そこでまた一つ交流が深まっていくと。そんな形で、当局初め、議員初め、市
民初め、人それぞれがそれぞれの立場で交流というのをきっかけづくりができるわけで、その
辺をもう少し交流の目的というのを明確にして、こういうことによって地域が潤い、そしてこ
ういうことによって人間関係が生まれ、こういうことによって沼田市というものがこの地域の
中、日本の中である程度認知してもらって、そして多くの流入人口がふえてくるのではないか
というのをもうちょっと訴えていく必要性があるのではないか。担当として一つの事業を一事
業、一事業でこなしていっても、そこからなかなか広がりが出てないと、そんなふうに感じて
いるんですが、その辺について、市長、いかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) 今まで一生懸命交流事業展開の中で、確かに言われるとおりいろい
ろなことを展開しておりまして、今私の手元の資料の中にも大きくそれぞれの事業が展開され
ておられます。そういうようなことを今議員がおっしゃるように、もっと深化して実のあるも
のにしていく必要があるのではないかということについては全く同感でございます。したがっ
て、積極的に議員のご提言されているようなことを踏まえて、今までより以上に密な交流がで
きますように努力をしてまいりたいと考えております。
◇13番(山ア義朗君) 答弁ありがとうございます。ぜひひとつよろしくお願いしたいと思
います。
 そして、もう今どこの自治体、どこの首長さんも本当に必死になって我が町、我がふるさと
を何とか頑張ろうということで、トップセールスということで動いているんですよというよう
なことをよくお聞きします。当然我が沼田市長もその心意気でやっていてくれると思うんです
が、やはり市長の人柄というのは非常に気さくにどこへでも顔を出して、どこでもしゃべって
くるというのが持ち前だと思うんです。それをひとつフルに活用していただいて、トップセー
ルス、トップ営業で交流を頑張っていただき、そしてそこに沼田市の地域の活性化が実現する
ような市政運営をぜひしていただくことをお願いいたしまして、私の質問とさせていただきま
すが、その辺につきまして、市長、お考えありましたらよろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど議員から「地域ビジネス」という言葉が出まして、これは私
が今までいろいろな意味の行動をしてる中では、ここへ来て最近大きく話題となっている言葉
であろうかと思います。やはりそういった観点を持つということは大変重要なことだなと思っ
ておりますし、なお市政運営の責任者という立場からいたしますと、5万数千の市民の方々が
活力ある生活をしていただくということが大変重要かと思います。そのための一つの大きな方
法として都市交流事業はあるというふうに位置づけております。したがって、できるだけ各方
面にアプローチをかけて、そして活性化に処してまいるつもりでございますので、よろしくご
指導のほどをお願いしたいと思います。
       ──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、大東宣之議員。10番。
〔10番 大東宣之君登壇〕
◇10番(大東宣之君) 通告に従い一般質問を行います。
 今回、私は、東京電力福島第一原子力発電所事故について、住宅リフォームへの助成につい
て、小水力発電について質問いたします。
 まず初めに、東京電力福島第一原子力発電所事故についてより質問いたします。
 東日本大震災の発生から9カ月が経過し、被災地では復興に向けた懸命な努力が続けられて
いますが、生活となりわいの再建は遅々として進まず、東京電力福島第一原子力発電所事故は
収束のめどはいまだに立たず、汚染水が漏れるなど被害は拡大しています。
 今回の東京電力福島第一原子力発電所の事故による放射能汚染は、福島県だけでなく、岩手
県、宮城県、群馬県など関東の1都6県、静岡県などの広範囲で、校庭などの土壌、水道水、
野菜、牧草、水産物などに被害を及ぼしました。
 また、放射能汚染による影響は、長期にわたって続き、とりわけ懸念されているのは国民、
特に影響が大きいと言われる子供たちへの健康被害など、生命と健康を脅かし続けられる危険
があります。
 さらに、今回の事故で、計画的避難区域指示が12市町村に出され、自主避難の人たちを含
めると約10万人の人たちがいつ戻れるかわからない避難生活を強いられ、地域社会が丸ごと、
その存続を危うくする危機に直面しています。
 事故を一刻も早く収束し、放射能被害の拡大を食いとめ、子供たちを初め国民の健康被害を
抑え、避難を余儀なくされている人たちへの補償、生活と地域社会再建に向けたありとあらゆ
る力を傾注することが必要であり、そのことを強く求めるものです。
 沼田市においても一部野菜の一時出荷停止、放射線量が県内の中では高い「ホットスポット」
地域となり市民の不安が広がっています。
 市ではこれまでに、学校や公園などでの放射線量の測定、1時間当たり1マイクロシーベル
トを超えた場所の除染を行うなど、東京電力福島第一原子力発電所の事故に対応してきました
が、東京電力福島第一原子力発電所事故による市の対応と経費はどのようなものだったのかお
伺いいたします。
 県と22市町村が原子力発電所の事故を受け、東京電力に損害賠償する方針と新聞報道され
ましたが、事故対応に対する市の経費について、東京電力に対しどのように対応するのかお伺
いいたします。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故による農業などに対する補償が一部始まっていますが、
観光業に対する補償はどのように行われているのか、市として今後どのように対応するのかお
伺いいたします。
 続いて、住宅リフォームへの助成について質問いたします。
 沼田市でも住宅の耐震診断が行われていますが、市民生活の安心・安全を考えるなら耐震診
断だけで終わらせず、その後の対応を進めていくことが必要です。
 施設入居がままならない状況にあることから、在宅での介護が重要になってきているなど、
耐震化の促進や在宅介護の問題を考えると、住宅リフォームの要望にこたえることが必要です。
 住宅リフォームは、不況の中で厳しい状況にさらされている住宅関連業者に仕事をふやすき
っかけとなることが期待され、さらに住宅のリフォームとあわせ家具や家電などの購入がふえ
るなど、地域経済への波及効果も大きいとも言われ、既に住宅リフォームへの助成を実施して
いる市町村では、地域経済の活性化につながったと言われています。
 住宅リフォームの助成制度を生かすためにも、助成の額を引き上げることとともに、下水道
へのつなぎ込み、畳がえなど幅広い活用を認めたところでは大きな効果が上がっています。
 9月定例市議会では、仕事の確保と地域経済活性化のために、市内の各団体から住宅リフォ
ームに助成制度創設を求める請願が提出され、全会一致で採択されました。
 9月定例市議会での請願採択についてどのような見解で、これまでどのような検討がされて
きたのかお伺いいたします。
 住宅リフォームへの助成については、県内他市でも実施するところがふえ、高崎市では、申
し込みを受け付けたらすぐ予定の予算をオーバーするような申し込みが殺到し、みなかみ町で
も住宅リフォームへの助成を行うことを決めました。
 沼田市においても住宅リフォームへの助成について検討されてきたものと思いますが、今後
どのような検討・対応を進めるのかお伺いいたします。
 続いて、小水力発電について質問いたします。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故により、太陽光発電、小水力発電、地熱発電、風力発
電などの自然エネルギーの活用について、全国の市町村で調査・研究、検討が一気に進み、C
O2対策の環境問題と合わせ、自然エネルギーの研究、活用はさらに広がるものと思われます。
 沼田市においても浄水場で水力発電を活用したり、滝坂川で調査を行うなど、水力を生かし
た自然エネルギーの活用、調査が行われています。
 沼田市は、地域によっては沢の水が豊富なところもあり、水力を生かした発電が可能な地域
は少なくないと思われます。
 水力を生かした発電により、公園の電灯、有害鳥獣よけの電気柵の電源などに活用されるな
ど、その利用方法も多岐にわたっています。
 小水力発電の活用についてこれまでどのような検討、取り組みがされてきたのかお伺いいた
します。
 小水力発電で最も大きな問題となっているのが水利権の問題と、河川の水量がどうかが大き
な問題と言われていますが、小水力発電の活用についての課題はどのようなものかお伺いいた
します。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故やCO2対策など、自然エネルギーの活用は急がなく
てはならない課題であると考えられます。
 沼田市においては、家庭での太陽光発電施設設置に助成を行うなど自然エネルギーの活用も
一部取り組まれていますが、太陽光とともに、水力を生かした取り組みは、本市にとっては適
地ではないかと思われますが、小水力発電の活用について、今後どのように取り組むのかお伺
いいたします。
 以上3点が私の質問です。ご答弁をお願いいたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、東京電力福島第一原子力発電所事故について、今後の対応について、東京電力福島第
一原子力発電所事故による市の対応と経費はどのようなものだったのかについてでありますが、
今回の事故に伴う放射性物質の拡散により、多数の周辺住民が避難生活を余儀なくされ、本市
においても避難された方の受け入れを行ってまいりました。
 また、本市も放射性物質の飛散による影響を受け、水道水の検査や市内空間放射線量の測定
を行っているほか、農産物の安全性については群馬県及びJA等関係機関と連携を図りながら
検査を行い、結果を公表するとともに、各種イベント等へも積極的に参加して安全性を訴える
など、風評被害対策に努めてまいりました。
 さらに、8月26日に国から示された「市町村による除染実施ガイドライン」に基づき、優
先的に子供が利用する学校、保育園、公園等で側溝や雨どいなどの局所的に高いと予想される
場所の測定を行い、高い数値が測定された施設の放射線量を低減させる作業を行っているとこ
ろであります。
 経費につきましては、避難者受け入れに要した費用、放射線量測定器の購入費、放射性物質
の検査委託費、放射性物質の除染経費、下水汚泥関連費用などであります。
 次に、事故対応に対する市の経費について、東京電力に対しどのように対応するのかについ
てでありますが、先ほどご答弁いたしました経費のうち本市の損害となるものにつきましては、
賠償請求する方向で検討しているところであります。
 次に、観光業に対する補償はどのように行われているのか、市として今後どのように対応す
るのかについてでありますが、観光業等の風評被害については、補償額算定の方法が前年度の
売上額と本年度の売上額との差額を基本に算定することとなっており、営業形態や事業内容に
より請求書類や添付書類等が異なることから、事業主が直接東京電力へ請求する仕組みとなっ
ております。
 それぞれの事業主は、まず福島原子力補償相談室(コールセンター)へ連絡をし、該当する
請求書の送付を受け、書類を整え提出することにより、東京電力から補償金が支払われること
になっております。
 こうした請求手続の流れや対象期間などを周知するため、「福島原子力発電所事故に伴う風
評被害に係る損害賠償について」と題して、10月1日付で市内全戸に回覧を行っております。
 また、市として今後どのように対応するのかについてでありますが、市内の観光関係者がス
ムーズに請求手続を行えるよう、群馬県担当部局や福島原子力補償相談室群馬補償センターな
どと連携しながら対応を図ってまいりたいと考えております。
 次に、住宅リフォームへの助成について、これまでの検討と今後の取り組みについて、9月
定例市議会での請願採択についてどのような見解で、これまでどのような検討がなされてきた
のかについてでありますが、第4回定例会において、住宅リフォームの助成制度の創設を求め
る請願が採択されたことにつきましては、大変重く受けとめております。
 これまで、住宅リフォームの助成につきましては、地域住環境の更新や経済の活性化に有用
であると認識しつつ、行財政改革を推進する中にあって、県内他市町村の実施状況について調
査研究をしてきたところであります。
 そのような中で、長引く景気低迷による閉塞感に追い打ちをかけるような東日本大震災が発
生し、中小企業者にとっては大変に厳しい状況となってまいりました。
 そこで、厳しい財政状況の中ではありますが、本市が実施できる内容について、踏み込んだ
検討を行うことといたしました。
 次に、今後どのような検討・対応を進めるのかについてでありますが、住宅リフォーム助成
を実施している県内の市町村は、平成22年度では3町でありましたが、平成23年11月末
では、6市4町1村の計11市町村となっております。
 このような状況を踏まえて、依然として厳しい財政状況の中ではありますが、行財政改革の
推進状況に照らしつつ、制度の導入については積極的に検討してまいりたいと考えております。
 次に、小水力発電について、状況とこれからの対応について、小水力発電の活用についてこ
れまでどのような検討、取り組みがなされてきたのかについてでありますが、小水力発電計画
調査といたしまして、地形的に大きな落差のある横塚町の新滝坂川及び柳町の滝坂川の2地点
について、平成15年度に財団法人新エネルギー財団により、「ハイドロバレー計画開発促進
調査」を実施いたしました。これにより、取水地点、発電所設置地点及び需用地域や電力消費
状況等についての調査検討を行いました。その後、平成16年度に経済産業省資源エネルギー
庁により「横塚・柳発電所立地環境調査」を実施し、関係機関と協議を行い、建設環境におけ
る基礎資料の収集、計画周辺地域の環境調査、発電施設の規模や構造、建設費用等についての
調査検討を行ってまいりました。現在においては、計画2地点について、発電に必要とされる
河川流量の詳細なデータを蓄積するため、流量調査を平成15年度より実施しているところで
あります。
 次に、小水力発電の活用についての課題はどのようなものかについてでありますが、平成1
5年度「ハイドロバレー計画開発促進調査」において対象といたしましたところの横塚町の新
滝坂川及び柳町の滝坂川の2地点につきましては、都市型河川であるため河川流量の変動が大
きく、発電に必要な最小流量を下回ることが多いことがこれまでの調査で判明をいたしました。
このため、観測回数をふやしてさらに詳細に調査を継続しているところでありますが、河川流
量の変動や減少は、電力を安定供給する上で大きな障害となることが想定されることから、デ
ータを蓄積した上で計画流量及び計画発電量等について再検証することが課題となっておりま
す。
 また、横塚町の新滝坂川は一級河川であるため河川法における流水の占用、すなわち水利権
を新規に取得する必要があり、実施面におきましては発電施設の建設及び維持管理の費用が今
後の課題であると考えております。
 次に、小水力発電の活用について、今後どのように取り組むのかについてでありますが、ハ
イドロバレ−計画につきましては、平成15年度「ハイドロバレ−計画開発促進調査」により
対象といたしましたところの計画2地点について、今後とも流量調査を継続して流量の変動・
減少傾向のデ−タを蓄積することにより、計画規模の再検討や計画地点の見直しも視野に入れ
た計画の再検証を行うとともに、各方面からのご意見をいただきながら研究を進めてまいりた
いと考えております。
 以上申し上げまして、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇10番(大東宣之君) ご答弁をいただきましたので、引き続き何点かにわたって再質問さ
せていただきたいと思います。
 まず初めに、東京電力福島第一原子力発電所の事故によって市が対応したさまざまなことに
ついてご答弁をいただきました。その中で、経費についてはどれぐらいかかったのかというこ
とについては答弁がなかったんですが、まだ詳細な経費については算定されてないとは思いま
すが、現時点でわかる範囲でのかかった経費がどれぐらいあったのか、まずお聞かせいただけ
ればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議長、議員各位のお許しをいただくならば、本会議での答弁となり
ますとやや計数にそごを来す恐れがございますので、お許しをいただくならば休憩をとらせて
いただきまして、そしてただいまのご質問に対する数値を発表させていただきたいと思います
がいかがでございましょうか。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩します。
午前11時43分休憩
       ─────────────────────────────
午前11時45分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇10番(大東宣之君) 少なからずの金額が現時点でもかかっているということなんですが、
こういったかかった経費については、やはり東電に請求していくべきではないかと。今後どう
いう形で、市としてはそういったことについて検討していきたいということなんですが、そう
いった東電に請求をしていくということでいいのかどうか、再度確認をさせていただければと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご質問、ご意見のとおり、ただいま部長が答弁をいたしましたとお
り、その数値に対しての私どものとらまえ方とすれば、東京電力の方に向かって要請をしてい
くつもりでございますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇10番(大東宣之君) 今回のこの事故を受けて、市民の方々が大変不安を感じていらっし
ゃる。特に放射線量、自分の地域が、自分の家自体が、庭先がどうなのか、そういった不安や、
結構家庭菜園をつくっていらっしゃる方々は、東京なり都会におられるお孫さんたちに、家族
にそういった沼田でとれたものを送っていると。しかし、沼田の放射線量が高いということで、
こういったものを孫に食べさせていいのかどうかわからないということで、非常に不安を今で
も持っていらっしゃる。ですから、まだまだ市がやらなくてはならないことがたくさんあると
思うんです。
 先ほど同僚議員の質問にお答えいただいたように、除染については国のやり方に手を挙げて
対応されていくということですが、やはりきめ細かく市民の方々の不安を取り除いていく。そ
のためには、これからも例えば家庭菜園でつくっている野菜が安全なのかどうか、その畑が安
全なのかどうか、そういったきめ細かな調査が必要になってくる。ですから、まだまだこれか
ら経費がかかっていくんではないかと思いますが、そうしたこれからかかっいく経費に対して、
あわせて東電に請求をしていくお考えなのかどうか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 今後いろいろと考えてみますと、依然として本問題はやはりこれか
らも続くであろうというふうな流れだと思います。したがって、かかったもろもろの経費につ
きましては、私どももきめ細かく分析をいたしまして、そして東京電力の方にきちんと損害賠
償を請求していくということになろうかと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇10番(大東宣之君) 例えば、先ほど私が申しましたように、東京とかほかの県外に子供
さん、さらにはお孫さんが住んでいらっしゃると。毎年お米を送っていた。野菜を送っていた。
だけれども、今回の東電の事故によってそういった沼田の食べ物が安心なのかどうか不安だと。
だから、もう子供たちのところには送れないということで、不安がやはり市民の中にたくさん
あるわけです。ですから、そういったものもきっちり調査をしていく必要性がある。そういっ
たものに対してはやはりちゃんと東電に請求していきたいというご答弁があったわけですが、
そういった市民の不安を取り除いていくその裏づけとなる取り組み、その裏づけとなる経費を
しっかりと東電に請求をしていくことによって、そういうきめ細かいいろんな野菜の測定だと
か、畑の測定、そういったことができるんではないかと思いますが、そういった東電に請求を
していくということであれば、そういったことも含めて今後市として対応していくのか、取り
組んでいくのか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい質問だなと思って今受けとめさせていただきました。ご
案内のとおり、農業関係の生産者等にあっては、いろいろな生産物等のそういった調査が各方
面の機関からなされていたりしておるのでありますが、先ほどお話の中にあった家庭菜園等に
ついては、これはまた今後の課題かなと思いながら今受けとめさせていただいたところでござ
いますけれども、やはり市とすれば今後どのような展開を図っていったらいいかということに
ついては、各方面からいろんな情報を集めて、そして生命をしっかりと守っていくという観点
に基づきながらの対応を図っていく必要があるのかなというふうに思っております。
 したがって、議員のご質問に対してやや歯切れが悪うございますけれども、いずれにいたし
ましてもかなりそういった意味では内外のところにもいろんな神経を配って、そして情報を集
める形の中で展開していく必要があるのではないかというふうに思っております。とりえず現
時点でそこまでにさせていただきます。
◇10番(大東宣之君) 新聞報道で県、市町村のいろいろ機器の購入や検査費用、そういっ
たものを請求するという動きに対して、東電は必要かつ合理的な範囲で賠償させていただくと
いうふうに新聞にコメントを出しております。要するに、必要かつ合理的な範囲でということ
は、すべて東電が補償する気はないということをもうこの時点ではっきり言っているんです。
これは11月25日付の上毛新聞です。ですから、ここはやはりしっかりとした取り組みをし
ていかないと、東電はこの答弁を見る限りではやる気はないんだと。要するに、100の請求
をしたら1引き、2引きでどんどんどんどんこちら側の請求を減額をしてくるんではないかと
いうことが予想されます。ですから、この東電に対する請求はやはりきっちりとやっていく必
要があるというふうに思いますし、先ほども申しましたように、今多くの市民の方々が抱えて
いる不安、これを取り除いていくためにはこれからもさまざまなことを市としてやっていく必
要がありますから、そうしたことをしっかりと積み重ねて東電と交渉に当たっていく必要性が
あるというふうに思いますが、まず1回目といいますか、この東電に対する請求についてはど
のぐらいの時期で行うのかどうか、お考えがあればお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変これも難しい質問でありますが、一応12市の動き等を早速調
査をいたしまして、当然自治体とすれば、私どもばかりでなくて桐生市だとかみどり市だとか
そういうようなところも非常に関係がございます。したがって、早急にそちらの動きを調査を
いたしまして、そしてどういうような流れがいいのかということを判断してまいりたいと思い
ます。
 喫緊に東電の関係者が私のところを訪れる予定になっております。間もなくでございます。
早速その時点ではきちんと本市の姿勢のことについては伝えておきたいと考えております。
◇10番(大東宣之君) 私は、やはり請求は、これはもうきっちりと早目にやって、沼田市
は残念ながらそんなに財政的に豊かでないということはもうしきりに市長もおっしゃっていま
すし、市民の方々もそれはもう認識をしているわけです。ですから、今回の事故に伴って、あ
る意味余分な経費が出て余分な仕事をしなくてはならなくなったわけですから、その分につい
ては早急にきっちりと請求をしていくというのが道理ではないかと思いますが、市長のお考え
を再度お聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員のご提言のとおりかと思います。したがって、先ほど申し上げ
ましたとおり、本県の中にあって他の自治体も同様な状態の自治体がございますので、早急に
調査をいたしまして、そしてどういう対応が賢明なのかということを早急に判断をしたいと考
えております。
◇10番(大東宣之君) 早急に対応を検討していっていただけるということですので、ぜひ
やっていって、早急にやはり東電に請求すべきものはきっちりと請求をしていくと。相手方が
どういう答えをしてくるかはちょっと今の状態ではわかりませんので、早急に対応して、そし
て市としてはいろんな市民の方々が抱えている不安を払拭していくようなきめ細かな測定や除
染、またそういったさまざまな、先ほど申しましたような家庭菜園の野菜、また自分たちで栽
培されているお米などを含めてやはりきっちりとした対応をとっていっていただきたいという
ことを重ねて要望しておきたいと思います。
 続いて、観光業に対する補償の関係なんですが、実際、この観光業に対する補償の手続は、
まずその旅館や民宿の方、そういった業者の方がコールセンターに電話をして請求書をもらっ
てそこから始まってくるということで、手続上も非常に煩雑になっているというふうに言われ
ています。ですから、JA、農家の方々は基本的にJAという大きな全国組織に入っています
からきめ細かな対応ができているようですが、これはほかの県でも言われているそうですが、
観光協会というのがこの間の長引く景気の低迷の中で非常に規模も小さくなってきたり、取り
組み自体も弱まってきているところもあると。そういう中で、これだけの請求の事務をこなし
ていくというのは非常に困難を来しているところが少なくないと言われています。ですから、
やはり市としても市内にある観光協会などと連携をしながら、また観光協会を応援しながら対
応していく必要性があるんではないかと思いますが、これまでの観光協会とのやりとりが何ら
かあったらまずお聞かせいただきたいのと、今後の対応の仕方についてお聞かせいただければ
と思います。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩します。
午前11時58分休憩
       ─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) それでは、前後しておりますが、2点に基づいて答弁をさせていた
だきたいと存じます。
 まず、早速昼休み中いろいろと他市の関係に照会をさせていただきました。桐生市あるいは
みどり市とも未定ということで、まだ先のことについてはっきりしたことが言えないような状
況でございます。現在、金額の積算中ということでございます。
 私どもの方では、一応内部で事務的に調整をいたしまして、こんなふうに考えております。
汚染状況重点調査指定地域の申請をしております。指定された場合の補助対象等を確認し、そ
れらの補助対象部分と区分をして請求することになると考えておりますので、3月をもって締
めて請求をしていきたいというふうに考えております。
 また、請求の詳細が決まっているものにつきましては、関係機関と協議をしながら早急に請
求をしてまいりたいと考えております。したがいまして、後段の関係につきましては、ある程
度詳細がわかればいろいろな機関に相談をしながら早速ということになろうかと思います。
 それから、もう一つ、観光業の関係でございます。一応観光ということになりますと、やは
り利根町の関係に大きく集約されるかと思います。利根町観光協会や旅館組合などに対し、福
島第一原子力発電事故に伴う風評被害などに対する損害賠償請求に備えて、宿泊予約名簿とキ
ャンセル状況を整備することなどの連絡をしております。同時に、請求は前年度売上額などが
基礎となることから、関係書類を整えておくことが大事だということで、こちらの方から照会
をしておきました。
 なお、今後そういったいろいろな相談があればきちんといろんな意味で指導をしていきたい
というふうに考えております。
 なお、これは観光協会とはちょっとニュアンスが違いますけれども、フルーツランドいけだ
から一応要請をいただいておりますので、池田公民館の方で12月14日に東京電力からの説
明会を開催することになっております。当然そのときには、私どもの職員も立ち会ってまいり
たいと考えております。以上です。
◇10番(大東宣之君) 前段のご答弁いただいたことについては了解をいたしました。なる
だけ早くに東電に請求するものはきっちりと請求していくようにしっかりと準備をしておいて
いただければと思います。
 観光業の関係については、今のご答弁で観光協会、特に利根町の観光協会、老神の温泉組合
等と連携して取り組んでいくという考えが示されたと思うんですが、先ほども申しましたよう
に、残念ながら今どこも、これは沼田だけ、利根だけというわけではないんですけれども、全
国的には観光協会というのはJAなんかと違って全国組織でもないし、それと利根沼田の農協
なんかを見ていただいてもやはり組合員数の数からいって、力関係からして、観光協会という
のはまだまだ弱小な組織ですから、そこはやはりしっかりと援助していってあげてほしいと。
 それと、残念ながら沼田市には東京電力の営業所があったのがこれがもう廃止をされており
ますから、日常的にそういった関係で連絡をとるということが極めて不便になってしまってい
ます。ですから、先ほど最後に市長がフルーツランドいけだについては東京電力から来て説明
をしてもらうというようなことがご答弁いただいたわけですが、これをぜひやってほしいとい
うことを次言おうと思っていたんですが、やはり同じように観光協会に対しても東京電力から
出向いていただいて、しっかりとそこで説明をしていただくと。電話で、コールセンターにか
けて聞くよりもやはり直接聞いた方がいいと思いますので、ぜひそういった東電から出向いて
いただいて説明をしてもらう。そういう場所を利根町の観光協会、旅館組合等々で協議しなが
ら取り組んでいただければと思いますが、その点についての考えがあればお聞かせいただけれ
ばと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはりなかなか書類をつくるのが煩雑だということは議員もご質問
の中で述べられておりますが、そういうようなこともございまして、フルーツランドいけだの
対応がされたわけでございます。したがいまして、利根町観光協会あるいはまた温泉組合等の
ところで集約された形の中でそういう考え方があれば、間に入って調整していくということは
やぶさかでございませんので、そういうようなことで一応議員のご提案を受けて、地域との調
整にはきちんと対応していきたいというふうに考えております。
 あくまでもそういった団体がその気になってくれなければ、これはまた話は別でありますが、
そういうようなことで調整が相進めば間に入っていくことはやぶさかでございませんので、よ
ろしくお願いをしたいと思います。
◇10番(大東宣之君) ぜひよく観光協会、また旅館組合等とも協議をしながら、必要があ
ればそういう対応をとっていただきたいと思います。
 それと、市内にはほかに玉原にペンション、また池田地区には民宿等もあったりするわけで
すが、やはりそういう組織立ってないところの相談等については経済部が窓口となってしっか
りとした対応や相談に乗ってあげるというようなことが必要ではないかと思いますが、そうい
った方々に対する対応等についてはどのように考えておられるのか、お聞かせいただければと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えをしたいと思います。
 これらの関係について、総体的には行政事務所、すなわち県民局と商工会議所に相談窓口が
設置してあります。市においては観光交流課で相談を受けているわけでございまして、そうい
うようなことの中で、今申されたような団体のところについては対応を図っていくということ
で段取りというんですか、一応そういう方向で進めてまいりたいというふうに思っております
し、これらについてはまたご相談があれば丁重におこたえをしてまいりたいというふうに考え
ております。
◇10番(大東宣之君) しっかりと相談に対応できるように、市としても、先ほど来申しま
したように、観光協会、また旅館組合、そして県民局や商工会議所とも連携しながら、ぜひ業
者の方々が困らないように、そういったきめ細かな対応をぜひとっていっていただきたいとい
うことを重ねてお願いしておきたいと思います。
 続いて、住宅リフォームの助成についてですが、1回目のご答弁で、市長としては請願採択
を重く受けとめて積極的に検討していきたいということですので、この助成制度については、
個人的な感覚で申しわけないんですが、いよいよ市も実施をする方向に来たのかなという感じ
を受けました。
 そこで、これから検討していく中で、どういうような助成を行っていくのか。例えば、助成
の金額が20万円を頭打ちで工事費の10%とか、また先ほど私が申しましたように、下水道
へのつなぎ込み等も含めたそういった幅広いような形で検討されているのかどうか、お聞かせ
いただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これは先刻、9月の定例市議会におきましても同僚議員からのご質
問いただきまして積極的な発言をさせていただきました。実態とすると、新年度からスタート
していきたいということの中での検討に入っているということになります。したがいまして、
各市のやっている状況、それぞれ調査をしたりして、本市の財政状況等を踏まえて検討してい
る段階でございます。したがいまして、詳細なことはまだここで申し上げる段階には至ってお
りませんけれども、当然今議会、後ほど委員協議会あるいはまた担当の委員会等もあると思い
ますので、そちらの方でもいろいろとご議論をいただければなと思っておりますけれども、い
ずれにいたしましてもまず上限の金額等については検討中でございます。
 それから、下水道のつなぎ込みについては、水洗便所の改造資金貸付金の制度があるので、
それらとの整合性がどうなのかということで検討課題となると思います。
 また、畳の張りかえのお話がございましたけれども、これは可能ではないかなというふうに
考えております。ただ、現時点ではそういったこと等を踏まえながら検討しているということ
でございまして、いろんな方面からの調査あるいはご意見等を承って、そして本市に見合った
形の制度をつくってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇10番(大東宣之君) やはりこの住宅リフォームの助成制度をつくることによって経済効
果、波及効果も非常に大きいと。それは、やはり上限の設定を高いところに持っていく。そし
て、いろんなものに使えるということが一つの、さらに大きな効果を生むことができるという
ふうに言われています。高崎市なんかは比較的に高い水準だったのではなかったか。ですから、
2週間ぐらいでもういっぱいぐらいになったぐらいの申し込みが殺到したそうです。ですから、
やはり今回の震災を受けて、それぞれのお宅の耐震補強等を考えていらっしゃる方々もいらっ
しゃるようですので、これはやればやっただけの価値、効果は出るというふうに思いますので、
ぜひともそういう波及効果がより大きくなるような、そういう制度を創設していくということ
が必要ではないかと。ただいまのご答弁では、まだ詳細については検討中ということですが、
市として今現在他市の状況を把握されておりますが、そういった中で市としてこれに近づけて
いきたいというようなところがあるかどうか、あればちょっと参考にお聞かせいただければと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) 確かに上限の金額が高いことにこしたことはございません。ただ、
私どもはかねがね財政状況とのかかわり合いがございますので、やはりそういったところにも
視点を置きながら進めていかなければならないと考えております。したがいまして、一般論に
なろうかと思いますけれども、やはり今7市と言ってよろしいんでしょうか、かつて新6市、
「新6市」という言葉を使っておりましたが、大体新6市のところは、これは十二分に参考基
準になろうかと考えております。いずれにいたしましても、金額の上限が高ければ高いほどい
いわけでございますけれども、財政状況等を踏まえながら考えてまいりたいというふうに思っ
ております。
 なお、確かにおっしゃるように、これがかなりの予算規模になっていっているようでござい
ます、他市の状況等いろいろと見てみると。したがいまして、当然これが単費になってまいり
ます。そういうようなことから、私どもの財政状況をよく踏まえながら、そしてしかも一般的
にはよく言う新6市、今ではみどりが加わってるから新7市と言ってよろしいかと思いますが、
こういうようなところとの諸状況等をよく見定めながら、本市に見合った内容にしていければ
いいのかなというふうに思っております。いずれにいたしましても、今一生懸命担当部局で検
討中でございますので、どうぞいろんな意味でまたご指摘、ご意見等をいただければと思って
おります。
◇10番(大東宣之君) 現在検討中ということですから、やはり基本は使いやすい制度、そ
して効果がうんと上がるといいますか、波及効果がうんと出るようなそういう制度をぜひつく
っていただきたい。財政事情もあるからということで上限をどれぐらいにするかとか検討中だ
とか、どこまで使えるのかということもありますけれども、やはりそういった使いやすい、そ
して基本的にはもう何でも使えるような形で取り組んで効果の上がるものにぜひしていってい
ただきたいということを重ねてお願いをして、次に小水力発電についてお聞かせいただきたい
と思います。
 これまで市ではハイドロバレー計画として調査をずっとやってきましたけれども、幾つかの
点で水量の問題等が言われてきてます。そういった滝坂川だけではなくて、これからの中で、
先ほどの同僚議員のご答弁の中にも沢だとか土地改良区の水についても調査を広げていきたい
ということがご答弁あったわけですが、今後はこの市域全域にわたってこの小水力発電の適地
といいますか、そういったものについての調査を進めていくということで理解してよろしいの
かどうか、まず確認をさせていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この質問あるいはまた問題は、先ほど申し上げましたように、東電
等に売電まで志向していくという選択が一つあるのではないかと思っております。しかしなが
ら、そこまでのボリュームはかなりいろんな手続あるいはいろいろな補助制度等との整合性、
いわんや当然水のボリュームも要求されてまいりますから、やはり水利権の問題等がどうして
も絡んでくるというふうに思わざるを得ません。しかし、それとて市にとって効果があれば、
これは進めていくということになると思うんです。
 もう一方におきまして、先ほども申し上げましたように、湧水に代表されるように、水利権
等にこだわらなくてもいい環境のところについては、これはまず費用等についてもそれほどか
かるわけではありません。そうなってきたときに、今度は売電というようなところの選択はや
はりないのではないかと、どうもいろんな規模の状態から。そうすると、やはり地域完結型と
言ったらよろしいかと思いますけれども、先ほども午前中からの同僚議員のご質問にもござい
ましたように、その地域の特性に見合った形の中で選択をして、それを地域で有効活用できる
ような、そういうところが候補地となっていくのではないかというふうに受けとめております。
これは私もその道の筋の専門家でありませんので、ほかにもいろんなご見解があろうかと思い
ますけれども、おおむねどうもそういうふうな区分けができるのかなと思っております。
 したがいまして、後段の関係等については、やはりある程度市全体の中で見定めていかない
限りにおきましては、なかなかこれはそういった適地を見つけ出すことができません。したが
いまして、先ほど申し上げましたように、各おのおのの河川がございますので、そういうよう
なところで、本川からやや離れている支川的なところなんかがその後段の関係については有力
になってくるのではないかと思いますので、当然これは市全体に目を配っていかなければなら
ないのではないかというふうに受けとめさせていただいております。
◇10番(大東宣之君) 先ほども同僚議員から言われました土地改良区の水なんですが、こ
の土地改良区の水を使うことについては、農業用水については完全従属ということで、要する
に使った水が同じ量またもとへ戻る。同じ目的で使われるということらしいんですが、流量が
減ったりとか、小水力発電を起こしたことによってかんがい用の用水に影響が出ないというよ
うな使い方であれば、この小水力発電は可能だと。手続もそんなに難しくはないと。これは富
山県の南砺市というところなんですが、土地改良区の持っている、使っている水を使って小水
力発電を起こして、その電気を、ここは北陸電力に売って組合の施設の維持管理等に充ててい
るというようなことをしているそうです。
 それと、あとは先ほど市長も同僚議員にお答えをいただいたように、嬬恋村では沢の水を使
って有害鳥獣よけの電柵等に使っているということで、やはり本市においてはなかなか東電に
売電をするという場所的には難しいところがあるわけですけれども、そういった地域の中で完
結させる。有害鳥獣よけの電柵の電源、さらにはほたるの里なんかのところにある施設の電源
に使うだとか、そういったことが十分に可能ではないかと。ですから、やはりそういうところ
を広く市全域を見渡して適地を選定をして、いろんな手だてを講じてそういったものを実際起
こしていくということが今もう必要ではないか。市長は、決してこの問題をやらないというふ
うなことは言ってないというのは同僚議員の答弁でわかりましたし、私に対する答弁に対して
も取り組んでいきたいという姿勢は示していただいているわけですが、やはりそれはもう実施
をしていく時期に来ているんではないかと。ですから、やはり新年度の中で何らかの調査研究
等をしていく、取り組んでいくということが今必要になってきているんではないかと思います
が、そうした新年度からの取り組みについてのお考えなどがありましたらお聞かせいただけれ
ばと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 富山県の南砺市、土地改良区の水、嬬恋の関係は、これはきっと私
が思うのに湧水かなと思っておりますが、それぞれの関係について内部ではさらにいろいろと
調査をさせていただく形の中で、新年度に向かってそれではどういう手だてができるのかとい
うことについて具体的に予算措置をしろと、こういうふうなご質問であろうかと思います。ご
案内のとおり、私どもの市では、この数年来、公債費の適正化計画等あったり、いろんな意味
で慎重に財政運営を判断してまいりました。依然としてこれからも厳しい状況は続きますけれ
ども、やはりある程度特性を生かしたその地域づくりをしていくということから考えますと、
本事業は大変重要な選択肢の一つとして考えられております。したがいまして、ご意思を承り
ました。これからいろいろと佳境に入ってまいります。そういった中で、当市の財政状況を踏
まえて、一歩でも前進できるように努力をしてまいりたいと考えております。
◇10番(大東宣之君) 小水力発電というのは、ある意味これはもう日本人の昔からの知恵
だった。それは市長もおっしゃったように、水車なんです。水車と原理は同じ。ですから、や
はり日本人は昔からそういった水を使っていたんです。ですから、それを今度は電力、水車か
ら今度は同じ理屈で電力に変えていくということですから、日本人、そして沼田の人たちが歴
史的に見てもずっと活用してきたものですから、ぜひこれは活用していっていただきたい。そ
ういった方向で新年度取り組んでいっていただければと思います。
 ちょっと話が戻って申しわけないんですが、先ほどの住宅リフォーム、これは国も財政的措
置をしている。そういった探していけばいろんな施設等や運営等をしていくに当たって、施設
等をつくるに当たっての財源的措置というのが幾つか補助制度があるわけですから、そういう
のをやはり積極的に取り入れながらやっていっていただければと思います。
 先ほどちょっと例に出させていただいた南砺市なんですが、北陸電力に1キロ当たり10円
で売電をして、1年間で約2,400万円の収入になるそうです。800万円は償還に充てて
残りの金額をいろいろな施設の維持管理等に充てているということで、こういった利用の方法
も一つある。財源的な、ここですと東京電力に売れればそういった財源的な裏づけとして確保
できるということが一つ挙げられます。
 それと、やはり本市も有害鳥獣対策で非常に悩んでいるわけですし、そういった意味ではこ
の電気柵、有害鳥獣よけの電気柵等の活用については非常に有効なものではないかというふう
に考えられます。また、滝坂川においても、例えば桜町側から十王公園にかけてのところの街
路灯の電源に充てるとかそういったことが可能ではないかというふうに思います。
 前橋市は市内中心部を流れる馬場川で文学館の周辺の外灯の電気も使っているようですから、
使い方というのは、これは非常に幅広いことに活用ができる。また、その地域地域に見合った
形で活用ができるということでは、非常に有効な手だてではないかと。ですから、やはり積極
的に市として取り組んでいく必要があるんではないかと思いますが、再度市長のお考え、こう
いうふうなことに使ってみたいとか、こういうふうに取り組んでみたいという思いがありまし
たらお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど来、私も申し上げておりますように、まず一つは、売電戦略
ということから来る選択肢が一つと、それからいわゆる電気を生み出したものを地域で活用し
て、そして地域のために生かしていくというこの二つが考えられると思います。
 先ほどいろんな箇所のことについて触れられてのご質問でございました。それらも参考の一
つにさせていただきまして、今後の検討材料とさせていただきたいと考えておりますので、よ
ろしくお願いをしたいと思います。
◇10番(大東宣之君) ことし山梨県の北杜市というところに委員会で視察に行って、三分
一湧水公園というところの視察に行ったんですが、ほかの用件とあわせて行ったんですが、そ
こは湧水が流れているということで、その水を使って小水力発電で、その公園の中の電灯の電
気を賄っているというところがありました。
 それで、いろいろ考えてみたんですが、この小水力発電というのを実施をしていく、取り入
れて行っていくということで、これは私の考え方なんですが、何が一番大切なのか、何が必要
なのか。それはもう勢いだと思うんです。勢い。水の流れの勢い、あとは市長の勢いなんです。
だから、やはりこの小水力発電というのは、もちろん水も大事、水の勢いも大事、しかし何よ
りも市長の勢いなんです。北杜市の市長は、環境問題にかなり積極的に取り組んでおられて、
太陽光発電のパネルの実験施設を誘致をしたりとか、電気自動車を庁用車にかなり登用したり
とか、そういう環境のまちづくりで積極的に取り組んでおられる方のようでしたが、やはりそ
ういった市長の勢いというのが、これはもう水量とともに市長の勢いがこういった取り組みを
進めることになるんだなということを改めて感じました。ですから、ここで小水力発電を本市
の中に活用していくというんであれば、水量、それとあわせて市長の勢い、これを私はやはり
必要ではないかと思いますが、最後にその辺での市長の勢いをお聞かせいただいて、私の質問
を終わりたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり水源県であり、しかもその水源県の中でも最上流に位置して
いる本市からすれば、本事業は地域の特性を生かしたという活力あふれるまちづくりという観
点からとらまえても大変重要な選択肢であると考えております。したがいまして、それぞれい
ただきましたご質問につきましては真剣に受けとめさせていただきまして、そして今後どうい
ったことが本市にとって見合っているかということと同時に、やはり選択肢として、そのもの
の事業が展開できる場所、いわゆる例えば先ほども十王公園の近辺だとか、いろいろと上久屋
のほたるの里だとか具体的なことが出ておりますが、私もある意味においてはそういったとこ
ろは頭の中にきちんと入っております。したがいまして、それらのところの部分をよく精査し
て今後の対応に見合った、いわゆる本市に見合った形の選択を図っていこうという形の中で、
新年度に向かってのことを考えてまいりたいというふうに考えております。
       ──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、井之川博幸議員。9番。
〔9番 井之川博幸君登壇〕
◇9番(井之川博幸君) 通告に従いまして一般質問を行います。
 最初に、原発事故対策について、放射能汚染対策についてお伺いをいたします。
 東北地方太平洋沖地震と津波により東京電力福島第一原子力発電所で過酷事故が発生し、大
規模な放射能拡散により福島第一原発から200キロメートルも離れている本市においてもホ
ットスポットと呼ばれる高濃度の放射能汚染が広がっています。本市においても、主要施設の
定点測定および102施設における測定により、毎時1マイクロシーベルトを超える空間放射
線量が計測された76カ所の除染が行われました。
 市民の間でも放射能汚染に対する関心は大きく、測定器を購入し住宅の周りなど測定する動
きが広がっています。私たちも「利根沼田の子どもを放射能汚染から守る会」をつくり、市民
から要請のある場所に出かけて、空間放射線量の測定を行っていますが、市街地においても地
表で毎時3から4マイクロシーベルト以上の数値を計測することもたびたびあります。そこで、
基本的には市内については市が責任を持って測定も除染も行うことが必要と思いますが、放射
能汚染された市内の民地・住宅などで、高い数値の場所の除染対策について、市長はどのよう
に考えているのかお伺いをいたします。
 今回市が行った除染個所の基準は、毎時1マイクロシーベルトを超えるということでしたが、
除染対策特措法による国の基準は、50センチから1メートルの高さで毎時0.23マイクロ
シーベルト、いわゆる年間1ミリシーベルト超えであり、この基準に設定することについては
どのように考えているのかお伺いをいたします。
 続いて、沼田市地域防災計画に今回の原発事故・放射能対策を教訓として取り入れる必要が
あるのではないかと思いますが、お考えをお聞かせ願います。
 次に、自然エネルギーの普及についてお伺いいたします。
 2009年(平成21年)9月に「バイオマス活用推進基本法」が施行され、市町村は「バ
イオマス活用推進計画」を策定するよう努めなければならなくなりました。本市においてバイ
オマス活用推進基本法における市町村バイオマス活用推進計画の策定については、どのように
お考えなのかお聞きしたいと思います。
 続いて、全国的には中山間地において、間伐材などを活用し発電を行う木質バイオマス発電
所が設置されています。特に再生可能エネルギー法が来年7月に施行される状況から、設置が
大きくふえると予想されます。森林面積が約80%の本市においては必要な施策の一つと考え
ますが、木質バイオマス発電所の設置についてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
 自然エネルギーの普及について重要な柱として、太陽光発電の一層の利用・普及及び住宅太
陽光発電システム設置に対する補助制度の拡充についてのお考えをお聞かせください。
 次に、第5次総合計画における重要な施策の進展状況についてお伺いいたします。第2章元
気で安心して暮らせるまちづくりの中の医療体制の整備についての施策の体系における3つの
施策、一つ目の救急医療体制の整備にはどのように取り組んできたのか。二つ目の休日急患診
療の体制整備にはどのように取り組んできたのか。三つ目の小児・産科医療の充実にはどのよ
うに取り組んできたのか、及びこれらの市の施策に取り組む医療機関に対し、どのような支援
を行ってきたのかをお伺いしまして1回目の質問といたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの井之川議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、原発事故対策について、放射能汚染対策について、福島第一原発事故によって放射能
汚染された民地・住宅など高い数値の場所の除染対策についてでありますが、本市の面的な汚
染状況は、文部科学省と群馬県が行った航空機モニタリングの測定結果として概要が発表され
ましたが、本市は、一部山間部で県内でも比較的高い放射線量を示す地点の存在が明らかにな
り、「放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法」に基づく国の汚染状況重点
調査地域の指定がされる見込みであります。この地域指定は市町村単位となりますので、具体
的な除染は国の基準による除染計画を策定する中で検討をしていきたいと考えております。
 次に、除染対策する基準値を年間1ミリシーベルト超に設定することについてでありますが、
国の考え方は、文部科学省が4月19日付で「福島県内の学校の校舎・校庭等の利用判断にお
ける暫定的考え方」で示した屋外で8時間過ごし、その敷地上の屋内で16時間過ごすという
考え方を基本にしております。
 これは、年間1ミリシーベルトを1時間当たりの空間放射線量に換算した毎時0.19マイ
クロシーベルトに、事故以前から自然界に存在する大地からの自然放射線量である毎時0.0
4マイクロシーベルトを加えた、毎時0.23マイクロシーベルトを目標値とするものであり
ます。
 なお、放射性物質セシウム134が2年後に半減期を迎えることや、雨などによる自然減衰
も考慮し、除染により直ちに年間1ミリシーベルトとすることではないとの見解は、「除染に
関する緊急実施基本方針」や、現在、政省令の基準づくりを行っている「放射性物質による環
境の汚染への対処に関する特別措置法」の説明会などでも説明されているところであります。
 いずれにいたしましても、国の示す基準により本市でも対応を検討することになると考えて
おります。
 次に、沼田市地域防災計画に今回の原発事故・放射能汚染対策を教訓として取り入れる必要
があることについてでありますが、去る11月30日、東日本大震災を受けて地域防災計画の
見直しを進めていた群馬県では、県境を越えて受け入れる避難者への対策や原子力事故対応な
ど、計画に新たに盛り込む内容を公表し、県民からの意見を募集しているところであります。
 この見直し素案では、県外で原子力施設事故が発生した際の対応について、平常時からのモ
ニタリング実施、県民への情報伝達、相談窓口の設置、風評被害の影響軽減、未然防止策など
が含まれております。
 本市におきましては、さきの9月議会の一般質問におきましてもご答弁いたしましたが、福
島第一原子力発電所事故に伴う災害対応等を踏まえ、国の防災指針、県計画の修正動向等を見
ながら、市として対応可能な取り組みについて所要の見直しを行っていきたいと考えておりま
す。
 次に、自然エネルギーの普及について、バイオマス推進基本法における市町村バイオマス活
用推進計画の策定についてでありますが、国の基本計画においては、バイオマスの活用の推進
に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項を示しております。
 市町村においては、地域の特性を踏まえつつ、市町村バイオマス活用推進計画等に基づいて、
地域におけるバイオマス活用システムの構築に計画的に取り組むほか、地方公共団体の施設・
事業等においてバイオマス製品等の利用を推進するとともに、地域住民との連携や情報提供等
を通じて地域におけるバイオマス活用の中心的な役割を果たすよう努めることとしており、今
後研究をしてまいりたいと考えております。
 次に、木質バイオマス発電所の設置についてでありますが、現在、資源の循環的、効率的利
用を進め、環境に対する負荷の小さい経済社会を築いていくことが緊急の課題となっており、
このような社会を築いていくための一つの方法として、「木質バイオマス」の利活用が進めら
れています。
 本県においても、東吾妻町地内において民間の出資による、剪定枝や廃木材などを燃料に発
電する木質バイオマス発電所が稼働いたしました。
 森林資源の豊富な本市においても、環境への負荷が低減される施設と認識しており、今後研
究をしてまいりたいと考えております。
 次に、太陽光発電の一層の利用・普及及び住宅太陽光発電システム設置に対する補助制度の
拡充についてでありますが、今回の原子力発電所事故の影響により、電力会社の電力供給力が
不足する状況は今後も長期にわたり続くものと考えられます。
 このため、太陽光発電システムの普及が地球温暖化対策とともに、電力供給を補う意味でも、
またエネルギーの地産地消という考え方としても大きくクローズアップされてきておりますの
で、本市でも継続して広く普及を図ってまいりたいと考えております。
 次に、元気で安心して暮らせるまちづくり、医療体制の整備について、救急医療体制の整備
にはどのように取り組んできたのかについてでありますが、救急医療体制は、群馬県保健医療
計画により初期、二次、三次の各保健医療圏が設定されております。
 沼田保健医療圏におきましては、医師会や関係機関との協力のもと、利根沼田広域市町村圏
振興整備組合が中心となり、在宅当番医制や休日急患診療所などによる初期救急医療、さらに
圏域内6病院による病院群輪番制病院により入院治療を受け入れる第二次救急医療に取り組ん
できたところであります。
 次に、休日急患診療の体制整備にはどのように取り組んできたのかについてでありますが、
当地域の休日急患診療は、昭和48年に沼田利根医師会の独自事業としてメディカルセンタ−
に開設されたのでありますが、地域内の医療体制の充実を図るため、利根沼田広域市町村圏振
興整備組合として取り組むこととなり、昭和57年4月、広域圏組合と沼田利根医師会が業務
委託契約後、地域住民の利便性向上を図るため、利根沼田病院伝染病棟を経てグリ−ンベル2
1内へと開設場所を変えて現在に至っております。
 次に、産科医療の充実にはどのように取り組んできたのかについてでありますが、大学医学
部の医師派遣機能の低下や勤務医の過重労働などを要因とする小児科及び産科医師の不足は、
全国的に深刻な問題であり、国及び県が医師確保対策を進めております。
 医師不足問題は、当地域においても喫緊の課題でありますので、利根沼田地域の総意として
利根地方総合開発協会を通じて県及び群馬大学に対し医師派遣数確保を要望するとともに、群
馬県予算に関する市長会からの要望項目として、医師不足による地域医療サ−ビスの低下を防
ぐため、小児科医及び産科医の安定確保を求めているところであります。
 次に、これらの市の施策に取り組む医療機関に対し、どのような支援を行ってきたのかにつ
いてでありますが、申し上げてきました数々の施策につきましては、利根沼田広域市町村圏振
興整備組合として取り組んでいるものでありますので、組合を構成する市町村が分担金を拠出
することにより支援をしてきたと考えております。
 以上申し上げまして、井之川議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。  
◇9番(井之川博幸君) ご答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきたいと思い
ます。
 まず、市内の民地、住宅などで高い数値の場所の除染対策についてでありますけれども、国
の特別措置法によって重点調査地域に指定をされるという方向で国の計画に従って検討してい
くと、こういうような内容の答弁だったと思います。今、公共施設では、先ほども申し上げま
したけれども、局所的に1マイクロシーベルトを超えるような箇所は除染を行ってきたという
ことでありますけれども、実際に民地等でも市街地の中心部等でもやはり市が調査をしたよう
な側溝や雨どい下などでは非常に高い数値が出ております。
 ちなみに、沼田市で調査をした最高値は白沢中学校のテニスコート管理棟とい下です。7.
752マイクロシーベルト。けた違いの数字が出ておりまして、市内全般にわたって2マイク
ロとか3マイクロを超える数字が市の調査でも出ております。76カ所除染をしたということ
なんですが、実際に民地でも市中心部で4マイクロ、それから3マイクロを超えるようなとこ
ろがほとんどのところで測定をされております。検出をされております。
 そうしますと、子供たちは学校で、今答弁にありましたけれども、8時間、そうでないとこ
ろで16時間ということで、地域で子供たちが生活しているわけですから、そういう市内各所
で子供たちもいろいろ遊んだり生活をしているわけです。ですから、公共施設だけを除染をし
ても、子供たちは残りの時間で地域で高濃度の放射線を浴びるということになります。そうい
う点で、やはり市内全域を視野に入れて除染をしていかないと、これは本当に市の子供たちを
守るということにはならないと思いますが、その点についての市長の考えをお聞かせ願います。
◇市長(星野已喜雄君) 公的な行政という立場から、やはり行政が管理している公的施設に
ついて除染をするという方向で11月を大きなめどとして対応を図ってまいりました。したが
いまして、実態として、民地のところまで市の除染の作業が及んでいるということには実態と
してなっておりません。
 そういう中で、現在、国の方で特別措置法ということから、私どもも重点調査地域の指定を
手を挙げたということで、そういったことから当然財源的な関係等についてもいろいろな裏づ
けも出てきますし、そういうようなことでもって対応するということがいろいろな意味で他の
自治体との整合性を見たときに賢明な選択かなというふうに考えておりますけれども、そうい
った局所的な特別なところの部分については、私どももやはりそれを全く軽視するわけにはい
かないと考えております。
 したがいまして、それらについては、今後担当部局をしてどういうような方向が、あるいは
やり方が可能なのかというようなことも考えながら柔軟に処してまいらなければならないので
はなかろうかと受けとめさせていただいているところでございます。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩します。
午後1時54分休憩
       ─────────────────────────────
午後1時54分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇9番(井之川博幸君) そういう国の特別措置法などを受けて対応していくというふうにお
答えになったというふうに受けとめてさせていただきます。
 それで、今の段階ではまだ、特別措置法は来年1月からということですから、現状ではいろ
いろ民地で、私どもも要請等でやっておりますけれども、市が市民の要請で市民の住宅周りを
調査してほしいというようなことがあった場合、また測定器の貸し出しをしてほしいというよ
うなこと、こういう具体的な要請があった場合に前向きに取り組んでいただけるかどうか、そ
の辺をお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの関係のご質問については、幾つかの方法があるようでご
ざいますので、担当部長から答弁をいたさせます。
◇市民部長(田辺昇利君) お答えいたします。
 除染地域の重点調査地域に指定されて計画書をつくるということになりますけれども、その
段階で内容については検討しなければならないと考えています。
 また、測定についてということですけれども、その方法についてまた市独自ではできません
ので、市民の協力を得ながらやるような方法になると考えておりますけれども、その辺も含め
てどういう方法でやっていくかということを検討しなければならないと考えております。
 また、機械については今準備をしておりまして、今31台測定器を準備しておりますので、
それら等含めて今後の対応を考えていかなければならないと考えております。
◇9番(井之川博幸君) その辺は理解できました。
 それで、もう一つ、市民がいろんな考えの方がいらっしゃるので、全体的には行政としては
今までの流れの中で大変な状況だというふうに受けとめているわけですけれども、なかなか具
体的に市民はよくわからないという点がございます。そういう点では、そういう放射線問題、
これから計画ができて市民の協力を得ていくということになりますと、市民にもその内容を理
解してもらうという方向が必要になってまいります。今も除染のやり方とか市民が自分で除染
したけれども、そのとった土砂を、敷地の広いところはいいんですけれども、狭い、敷地が余
りないようなお宅ではどこに保管したらいいかわからないというようなこともありまして、市
民にとってはいろんなそれぞれの対応が必要だという状況であります。そういう点では、市と
して市民に対して説明会等をやる必要があるんではないかというふうに思うんですけれども、
この準備していく中でそういうことをやっていただけるかどうか、お考えをお聞かせ願いたい
と思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変初めての経験なのでなかなかどういう選択がいいのかというこ
とについては非常に頭を痛めているところでございますけれども、関係部局をしてどういう方
向が市民にわかりやすいかということについては検討をさせていただきたいと思いますので、
よろしくお願いをしたいと思います。
◇9番(井之川博幸君) ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。
 次に、市で除染をやっていただいた。これは大変ありがたいことでありますけれども、この
局所的に毎時1マイクロシーベルトを超えるというこの毎時1マイクロシーベルトという基準
は、市の方ではどういうふうに考えてこの基準にしたのか、教えていただきたいというふうに
思います。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩します。
午後1時58分休憩
       ─────────────────────────────
午後2時05分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) ただいまのご質問に対しましては、担当部長から答弁をいたさせま
すのでお聞き取りのほどをお願いしたいと思います。
◇市民部長(田辺昇利君) 基準についてお答えいたします。
 平成23年8月26日に文部科学省より出ました「福島県内の学校の校舎・校庭等の線量低
減について」という通知がございます。その中に、今後の考え方として、学校における児童生
徒等が受ける線量と対策の目安であります。その中に、夏季休業終了後、学校において児童生
徒等が受ける線量については、原則1ミリシーベルト以下とし、これを達成するため、校庭・
園庭空間線量率について、児童生徒等の行動パターンを考慮し、毎時1マイクロシーベルト未
満を目安としますということであります。
 また、うちの方で放射線の関係につきましていろいろご指導いただいております群馬県立県
民健康科学大学の杉野博士の中のコメントにおきましても、基準値、毎時1マイクロシーベル
トをはるかに下回っており、健康に心配ないというような評価をいただいております。以上で
ございます。
◇9番(井之川博幸君) そうしますと、1マイクロシーベルトという基準決めたのは、学校
ということなんでしょうか。学校というか子供が遊ぶ。8時間そういう屋外で遊ぶというよう
なことになっていますけれども、その基準で1マイクロということを決めたんでしょうか。
◇市民部長(田辺昇利君) 今のところは子供たちが優先ということで、それを重点にして決
めさせていただきました。
◇9番(井之川博幸君) わかりました。それはそれで子供が学校に8時間いるというような
基準だというふうに思うんですけれども、先ほどの市長の答弁にもありましたけれども、特措
法でもう0.23マイクロということで、要するにこれは学校とかそういう場所でなくてどこ
でもそういう基準で特措法が今回できるということで、もう数字的に決まっているわけですか
ら、先ほどそれができてから、重点調査地域に指定されるようになって、その中の計画の中で
決めていくというような、検討をしていくというようなご答弁だったんですけれども、今でな
くて来年の1月から放射線が出てくるわけでないんで、今の方が高いわけです。だから、現在
それに対してもう数字が出ているわけですから、どうするかということを決めていく必要があ
ると思うんです。
 そういう点で、12月5日の東京新聞に、関東1都6県の全153市区のうち約35%がこ
の特措法よりも高い、厳しい基準で市民を守っていると。厳しい基準で除染をしていると。こ
ういうふうに報道をされました。特措法は、地表から50センチから1メートルで毎時0.2
3マイクロシーベルトというふうに言っていますので、この50センチから1メートルでなく
て地表ではかるという厳しくしているところもありますし、0.23を0.19に設定してい
るところもありますし、かなり厳しくやっております。そういう点で、市として今の段階では
そういう数値がもう他市でもやっておりまして、特措法の中にもはっきり示されて、まだ施行
はされておりませんけれどもそういう基準があるわけですから、その基準を決めて当面特措法
の準備、調査地域に決定するまで対応していく必要があると思うんですけれども、その辺のお
考えをお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど答弁させていただきましたとおり、特措法の関係から来ると
ころに手を挙げさせていただきまして、その指導を受けてという考え方で答弁をさせていただ
いております。議員のお立場は、既に1都6県、これは関東を指しているのではなかろうかと
思いますが、35%がある程度前向きにいろいろと段取りをされているというようなこういう
ご指摘でございました。私どもの方でもいろいろと関係機関に問い合わせ、調査をいたしまし
て、決しておくれをとるようなことがないような形の対応は大事かと思っておりますが、一応
ワン呼吸置いて調査をさせていただき、そして今後に処してまいりたいというふうに思ってお
ります。東京新聞等の調査記事等にも目を配って、ご提言されているような内容について早々
に調査検討を加えてみたいと考えております。
◇9番(井之川博幸君) その報道の中で、高崎市は実際に1メートルではかって0.23を
超える場所がなかったということで基準を引き下げたというような報道もされておりますが、
本市の場合はもう0.23を超える場所はほとんど地域の中にあるわけですので、ぜひ早急に
対策を決めて実施をしていただくように強くお願いしておきたいと思います。
 続きまして、防災計画の中にどう取り入れていくかという問題についてお伺いしたいと思い
ます。
 前議会の質問で、柏崎刈羽原発から距離は100キロ圏内というようなお話をさせていただ
きましたけれども、そういう調べる手だてがありまして、かなり詳しく調べられるということ
で調査しましたら、新潟の刈羽原発から上発知町の玉原まで87キロと。それから、市役所ま
で95キロという数値が出ました。100キロ以内ということで、国や県のそういう防災計画
の見直しを待って検討していくというような答弁なんですけれども、利根郡、それから吾妻郡、
沼田市、刈羽原発から一番近い方に位置しますので、影響はほかのところよりも大きくなると
思います。そういう点で、この面では県の計画を待ってというよりも、市も独自で考えていか
なければならないのではないかと思いますが、もう一度お考えをお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 確かに私どもの地区より北側のみなかみ町、川場村はある程度北側
の北緯が同等ぐらいかなという感じになっておりまして、片品につきましても当然私どもより
刈羽に近い状態になっております。中之条等についてもそういうような状況かなという感じが
ございますが、そういった中で、私どもも円を描く形の中で100キロという数値のところの
以内の中に、全体面積で見ると大体おおむね6分の2、4分の1ぐらい、あるいはそういった
もうちょっと多いかもわかりません。これはあくまでも目の判断でございますので。そういう
ようなことから考えたときに、この防災計画はやはり今までのような視点というわけにはいか
ないことは論をまちません。ただ、群馬県全体としても、当然この沼田のみならず、この北緯
に位置している片品とかみなかみとか、あるいはまた中之条が円の中でいうと、私どもの最北
端と中之条の最北端が大体類推するかなというような流れでございますが、そういうようなこ
とから、県とてやはり単独の基礎自治体だけでございませんので、当然そういったところには
配慮した計画になろうと思っております。
 したがいまして、決して県とてそんなに時間がかかるわけではございません。したがって、
それらの整合性を図っていくということは、どうしても行政推進のためには大事かと思ってお
りますので、ご質問に対してはやはり県との整合性をきちんと図ってまいりたいと考えており
ますので、よろしくお願いをしたいと思います。
 しかしながら、決してそれにおくれをとるということでなくて、やはりそういったところを
しっかりと調査あるいはまたにらみながら実態をよく分析をして、そして対応を図っていくと
いうことになろうかと思います。
◇9番(井之川博幸君) すみません。出がけに風邪薬飲んできたものですから、口の中渇い
てちょっとひっかかるものですからわかりにくい点もあると思いますが、よろしくお願いした
いと思います。
 福島第一原発よりも柏崎刈羽原発は発電量も1.7倍あるんです。基数も多いんです。だか
ら、もし事故が起きれば1.7倍以上の大きな事故になる、最低でも。そういうふうになる可
能性がございます。そういう点で、ぜひ距離も100キロ以内ということですから、福島第一
原発の2分の1以下ということですので、そういう状況をしっかりと踏まえて防災計画に取り
入れていただきたいというふうに最後に強くお願いをしておきたいと思います。
 次は、自然エネルギーの普及関係でございますが、2002年、平成14年12月にバイオ
マス日本総合戦略というのが閣議決定をされて、これに基づいて全国ではバイオマスタウン構
想を策定しました。今、今年度の4月現在で318地区、市町村と言ってもいいと思います。
群馬県では川場村、太田市、東吾妻町、吾妻町、富岡市、前橋市の5地区になっております。
2002年といいますと本市は合併前でございますけれども、当時も森林面積62%という自
然豊かな地域でありました。農業や林業関係においても大いに発展性のあるバイオマスタウン
構想を策定する条件は大いにあったと思います。残念ながら、昨年の環境基本計画の見直しで
バイオマスタウン構想を検討するというのが一言入ったということでありますけれども、まず
なぜこのバイオマスタウン構想というのを策定しなかったのか、お伺いをしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この木質バイオマスタウン、大変結構なことだと思いますし、やは
り将来に向かっては、これは進めていくということについて何らやぶさかではない課題であろ
うと思います。ただ、問題は、それによって事業を推進していくためには、原料が伴ってまい
ります。この原料が確保できなければ、なかなかこの木質バイオマスは、要するに事業として
成り立ってまいりません。したがって、これは客観的な分析でいくと、かなり単独自治体では
難しい問題なのかなというふうに思っております。
 したがいまして、群馬県では、現在のところそういう構想を立てたとは言いながらも、隣の
オリックスが産業廃棄物関係でもって事業展開をしているところのみが現在作動しているので
はないかというふうに私は理解をしております。私のそういった認識に間違いがあれば、これ
はまた訂正しておわびを申し上げたいと思うんですが、それはなぜかというと、結局よって立
つところの資源がやはりないんです。端的に言って、この利根沼田かいわいでもリンゴの剪定
の木なんかをやはりそういったところに使うと非常にいい展開になると思うんです。しかし、
事業展開として果たして今度はそれが実になっていくかというと、これがなかなか難しいとこ
ろがあるのかなと。したがって、やはり他市町村との連携が大事になってくるのではないかな
というふうに思っております。
 したがって、当時、なぜ手を挙げなかったのかというこういうご質問でございますけれども、
いろいろなことに配慮した形の中でそういった経過があったというふうに受けとめております。
 しかしながら、今回のいろいろな事故発生によって、先ほど来いろいろと論議になっている
太陽光であるとか、小水力発電だとか、バイオマスだとかということについては、これから先
々にとっては有意義に、有効に生きる事業ではないかというふうに思っておりますので、各方
面のところをよく調査して、本市に見合った対応が必要になってくるのかなというふうに思っ
ております。今後ともそんなことで検討を加えてまいりたいというふうに考えております。
◇9番(井之川博幸君) 市長、私が聞いたのは、おととし施行されたバイオマス活用推進基
本法についてじゃないんです。平成14年、バイオマス日本総合戦略というのを行いました。
閣議決定を行いました。それでもう318地区でバイオマスタウン構想というのをつくってい
るんです。さっき群馬県も言いましたように5。川場村は生ごみ、製材残材等の熱エネルギー
利用とおからの飼料化等。太田市、生ごみ等の飼料化、家畜排せつ物の堆肥化、油脂資源の燃
料化等。大体同じです、5市とも。木質バイオマスということを言っているんじゃないんです。
バイオマス全体の計画なんです。それをもう全国で318自治体がつくっているわけで、なぜ
沼田市はつくらなかったのかと、こう聞いたんです。もう一度お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろな諸状況を判断してのことだと考えております。平成14
年というと、私が市長に就任して間もないころだと思っております。したがって、いろいろな
当時の経過があったかと思います。今後これらについては対応を図っていかなければならない
課題であるというふうに受けとめております。
◇9番(井之川博幸君) それで、2004年、平成16年、木質バイオマスの活用を一般質
問しました。市長がさっき答弁したことと同じこと言っているんです。9年前です。9年間全
然取り組んでないんです。このような法律が決まりました。法律が決まったから取り組まない
わけにいかないと思うんですけれども、木質バイオマスの関係はもう同じ答弁を9年前にして
いるんです。読んでもいいですけれども、全然取り組まないということで、今回の、今度は法
で決まりましたから何としてもやっていただきたいんです。直ちに取り組む必要があると思う
んですけれども、その点ではどんなお考えですか。
◇市長(星野已喜雄君) 時代の流れがそういう方向に動いているということはよく承知をし
ております。したがって、諸状況を勘案しながら判断をしてまいりたいと考えております。
◇9番(井之川博幸君) さっきも言いましたけれども、去年もう沼田市はバイオマスタウン
構想をつくると決めたんです。だから、環境基本計画に書いてあるんです。ですから、やると
いうことは決まっているんです。だから、どうするかということです。どのように取り組んで
いくのかお伺いしたいと思います。やることは決めているんです。
◇市長(星野已喜雄君) 今、質問を承りまして、群馬県のバイオマス活用推進計画が12月
下旬までにパブリックコメントの募集を行って来年の3月を目途に計画を策定するというよう
な流れがあるようでございます。したがって、各そういった機関の状況等との関連もあります
が、いずれにいたしましても、先ほど申し上げておりますとおり、流れがそういう時代でござ
います。したがって、今後ご提言の趣旨を踏まえていろいろと考えていかなければならないと
考えております。
◇9番(井之川博幸君) 森林文化都市、「水と緑の大地 田園空間都市」、これを掲げてい
てなぜこのバイオマスを活用するそういう計画をつくらないのか。全く私には理解ができませ
ん。そういう点で、今こそ、おくれてきたと思いますけれども、考えてないんです。9年前と
同じ答弁なんですから。この間全然やってないんです。そのとき検討すると言ったんですけれ
ども検討もしてないんです。ですけれども、仕方ありませんので、2020年度までに市町村
バイオマス活用基本計画を600市町村で策定するという計画がもう決まっています。ぜひそ
の中に入って先進地に追いついて追い越せるこういうチャンスでありますので、頑張っていた
だきたいと思います。それができれば、きょういろんな討論してますけれども、大体そういう
方向が決まるんです。そういう点でお願いをしたいと思います。
 それから、次の木質バイオマス発電の関係でありますけれども、これもまた研究しますなん
ていうこと言っているんです。市長は、いろいろな森林組合の会長といいますか、やっている
と思います。全国にはそういう森林組合がちゃんとこういう木質バイオマス発電所をつくって
有効活用している。これは間伐材を使っているんです。いろんな残材も使ってますけれども、
間伐材利用に最高に有効な事業なんです。そういう点で、いろんなことを言って、間伐材も利
用するなんて言ってますけれども、こういう方式があるんだということで、ぜひ市長としても、
森林組合の長としても、これは絶対に進めるべき事業だと思うんですけれども、もう一度お考
えをお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私もいろいろと立場上、そういった木材の関係等についてのいろん
な事業所あるいはまた施設等はよく承知をしております。そういった中で、やはりさあここ一
番、事業ということになってまいりますと、必ずそこには収益性の問題が出てくるわけであり
ます。したがって、そういった事業を展開することによって、当然注目も浴びますし、そうい
うことの姿勢はよく内外に示すことができますが、詰まってまいりましたときに、事業として
成り立つか、成り立たないかということも、やはりこれも大変重要な判断の一つになっており
ます。したがって、責任ある立場ですから、決しておごることなく、慎重な言い回しをしてい
るわけでありますけれども、当然これが有効な手段であれば、それはそういったことで考えて
いかなければならないと思っております。
 議員ご承知かどうかわかりませんけれども、かつて本市のある非常に有名な会社がペレット
のストーブを開発をいたしました。結局これは非常に内外から注目をされて、そして時代の流
れだなということだったのでありますが、やはりそこには継続した事業として進むことができ
なかったという苦い経験がございます。それはなぜかというと、やはり投資をしたらその投資
した分だけ回収できないとなかなかこれは難しい状況がございます。そういうようなことから、
今回の木質バイオマスの関係等についても、先ほど申し上げておりますように、結局現在、お
隣のオリックスのところに大体持っていって発電をしてるというような経過がございます。し
たがって、このところの実態に見合った形の中に考えてみますと、やはりある程度多角的に分
析をして、そして考えていかなければならないということから、議員の立場からすればもっと
積極的な答弁をしろということになるんだと思いますけれども、慎重な言い回しになっており
ます。しかし、これももう時代の流れとして避けて通ることができません。したがって、きち
んと考えていかなければならないと思っております。
 なお、確かに農林水産省大臣の官房環境バイオマス政策課長から地方の農政局長とかそれぞ
れのところに対していろんな策定の推進方が出ておるようでございまして、そこに2020年
に全都道府県及び600市町村において云々と。これは議員はもうよく承知していることかと
思いますけれども、これらを重く受けとめて対応を図って考えていきたいと考えております。
◇9番(井之川博幸君) 市長が今言ったペレットの話を9年前にしたんです、一般質問で。
議事録残ってますけれども。市長がそう言うんで、その後議会で岡山県の真庭市というところ
にバイオマスタウン真庭というところに視察に行きました。向こうのそういうことに取り組ん
でいる会社の組合の責任者の方が、沼田にペレットの勉強に来たんだと。うちはそれで視察に
来て勉強させてもらって、今こうやって立派にやっているんですよということがあって、それ
もお話ししました。沼田はよしてしまったんです。それは、行政の支援が薄かったからです。
もう町挙げてバイオマスタウンということで真庭市はやっているんです。そういう取り組みが
必要なんです。それをやらないから大きな会社が中心になって組合つくってやったんですけれ
ども失敗してしまったんです。だって、学校のストーブだとか市役所のストーブだとかという
のをみんなそういうふうにかえているんです、もうそういう支援しているところは。ペレット
を使うということをやっているんです。だから、そういうことをしなければ、厳しいときは乗
り切れないんです。しかし、今はそういう時代がもう大きく変わって、電気だって売れるんで
す。ですから、木質バイオマス発電所を民間がやっているのは、これは利益が上がるからだと
思ってみんな初期投資をしてるわけなんです。全国的には森林組合なんかが絡んでそういうこ
とをやって、間伐材を有効利用しているんです。
 ですから、具体的に、研究しますと言ってまた10年何もしないんだというのでは困るんで
す。そういう点で、ペレットの話は本当に9年前です、一般質問でやり合ったのは。議事録を
私見てきましたから。だから、同じなんです、9年前と考え方が。もう全然違うんです、今時
代の流れは。そういう点で、ぜひこの木質バイオマス発電所の設置についても前向きに取り組
んでほしいというふうに思うわけで、よろしくお願いをしたいと思います。
 太陽光発電の一層の利用、普及の関係でありますけれども、これもずっと前段の同僚議員の
お話の中にありました。市長が先頭になってメガ発電所を誘致をするというようなところとか、
太田でも可能なところは全市民の住宅に太陽光発電パネルを取りつけるとか、もうみんなそう
いう前向きに取り組んでいるわけです。そういうことをぜひ取り組んでほしいと思います。
 先進国のドイツでは、電気を電力会社が買うような法律ができていますから、農家の方が組
合をつくって風力発電をしたり、太陽光発電所をそういう山の中や畑、休耕田につくったり、
田んぼはありませんけれども、そういう土地を利用して組合をつくって電気を売って、その収
入が農業収入と同じ収入があるというんです。
 沼田市もこれからそういう時代に国が突入する中で、そういう遊んでる田んぼとか畑も有効
利用できるんではないかというふうに思います。メガ発電だけが発電ではないので、ぜひ市内
の市民の方々、それから市内の企業がそういう時代の流れの中で太陽光発電所を建設して収入
が得られるような、そういう方向で市でも取り組んでもらいたいというふうに思うわけなんで
すけれども、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大分大胆なご発言だというふうに受けとめさせていただきました。
ご発言の趣旨を踏まえて勉強させていただきたいと思います。
◇9番(井之川博幸君) 市長は、前の議会だと思いますけれども、何かそういうメガ発電所
のような太陽光発電の引きがあるようなお話がありましたけれども、その話は具体化してない
んでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 今、担当部、課でそれらの機関と水面下でいろいろと接触中でござ
います。
◇9番(井之川博幸君) こういう時代の流れの速さですから、もうおくれてればどんどんお
くれてしまうわけです。それを指摘しておきたいと思います。
 それでは、続きまして最後の問題ですか。
 その前に、今行っている住宅太陽光発電システム設置に対する補助制度の拡充です。市民に
対しての施策ですから、これも一気に広がるというふうに思います。そういう点では、その状
況に応じて補助金を拡充していただけるのかどうか、それをこの問題の最後にお聞きしたいと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) 常に予算措置をすれば、その効果等を見定めた形の中で次年度にど
ういう対応したらいいかということになります。したがって、少なくとも平成23年度の新年
度予算におけるところの部分についての予算措置が新年度に向かって下回ることはないのでは
ないかと、こういうふうに思っております。
◇9番(井之川博幸君) 今年度は途中で補正も組んでいただきました。ぜひそういう対応を
していただきたいというふうに思います。
 それでは、続いて医療関係になりますが、ご答弁では広域圏の関係でみんなやっているよう
なことばかりで市独自で何をやっているかというお話はほとんどありませんでした。広域圏で
事務をやっているわけなんですけれども、救急医療の関係で広域圏と沼田市の担当部署でどの
ぐらい会議をやって連絡、そういう調整等をやっているか、その辺をお伺いしたいんですけれ
ども、よろしくお願いします。
(休憩を求める者あり)
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩します。
午後2時41分休憩
       ─────────────────────────────
午後2時42分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 担当部長から答弁をいたさせます。
◇健康福祉部長(黒岩 勉君) 広域圏、それから市担当課との会議でございますけれども、
これは広域圏の中で担当課長会議というものを年2回程度行っております。以上です。
◇9番(井之川博幸君) 年2回、担当課長会議を行っているということなんですが、沼田市
として広域圏に対して事務を行っているわけですから、緊急救急医療に関してどのような要請
とかそういうことをしたことがあるのか。また、しているのか。その辺を教えてもらいたいと
思います。
◇健康福祉部長(黒岩 勉君) お答えを申し上げます。
 救急医療関係につきましては、現状では医師会の方にお願いをいたしまして、医師会が主体
的に病院の方と調整をしていただいております。そういったものが年に2回から3回行われて
いるということでございます。以上です。
◇9番(井之川博幸君) 緊急救急医療を進めていくという市の施策ですから、いろいろ事務
はそちらでやっているとしても、きちんとどうなっているかというのを押さえているとは思い
ます。そういう点で、そういう救急で年間にどのぐらい発生するのかというようなことは市の
方ではつかんでおりますか。もしつかんでいれば、教えてもらいたいんですが。
(休憩を求める者あり)
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩します。
午後2時45分休憩
       ─────────────────────────────
午後2時45分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇9番(井之川博幸君) 利根沼田広域消防本部で救急車を発動させます。その中に急病で救
急車を発動した沼田市で1,152件というふうに出てます。最低これだけあるわけです。で
すから、これ以上にタクシー使って駆けつけたとか、近所ですから家族の車で駆けつけたとか
そういうのも足されるから、最低はそれ以上はあるというふうに考えます。
 そういう中で、例えば今問題になっているのは、急病なのに、救急が必要なのになかなか受
け入れてくれる病院がないというようなことで手おくれになるというようなことが社会的な問
題になっております。沼田市においては、そういうことをきちんと調査されているかどうか、
お伺いしたいと思います。
◇健康福祉部長(黒岩 勉君) 市としましては、その状況につきましては調査をしてござい
ません。
◇9番(井之川博幸君) 総合計画できちんとそういうふうに施策として上げているにもかか
わらず、そういう調査をしないというのはどういうことなんでしょうか。そういうことをきち
んとつかまないと、救急医療体制の整備、どこに問題があって、何を整備していくのかという
のがわからないんだと思いますけれども、その点では、市長、どのようにお考えになりますか。
◇市長(星野已喜雄君) そういった件数等について、微細なことでございますので担当部長
から答弁をいたさせましたが、今後そういったところについての調査検討をいたしまして、そ
して把握に努めてまいりたいと考えております。
◇9番(井之川博幸君) やはり施策に掲げていて整備をしていくという方向を決めているわ
けですから、そういう方向でどこまでできるかはわかりませんけれども、取り組んでいくとい
う姿勢が必要なんではないかというふうに思います。事務は広域圏でやるということで決めて
あっても、施策としては市の施策ですから、その辺の内容もしっかりつかんでいただきたいと
いうふうに思います。
 それから、休日急患診療の体制整備の関係ですけれども、これは実際のグリーンベル21で
やってるということなんですけれども、どんな内容でやってるかわかりますか。お医者さんが
何人で看護師さんが何人でとか、そういう内容的にはわかるでしょうか。
(休憩を求める者あり)
────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩します。
午後2時48分休憩
─────────────────────────────
午後2時49分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇健康福祉部長(黒岩 勉君) お答え申し上げます。
 医師が通常1名、看護師が2名、事務が1名でございます。
 診療日につきましては、日曜祝日、年末年始の6日間、10時から16時までということで
ございます。以上です。
◇9番(井之川博幸君) ご答弁いただきましたけれども、時間によると思いますけれども、
この体制でないときもありますよね。私、医師が1名、看護師が1名と、事務が1名というこ
とで、看護師が2名になってないときに行ったこともありますので、その辺はぜひいろいろな
中で、どういうことでそうなったのかというようなことも含めて検討していただければありが
たいというふうに思います。
 また、ある患者さんの訴えなんですけれども、救急で行ったと。ちょっとけがというような
関係で行ったんですけれども、医師が診てくれて薬を塗りましょう、じゃあ出しましょうとい
うことで処方をつくってくれました。薬剤師がいないので看護師さんが処方された薬を見つけ
るわけなんですけれども、その薬がなかったんです、処方した。お医者さんにしてみれば、じ
ゃあ同じような薬というか違う薬というふうになったんですけれども、かなり環境的には、財
政的にもかなり厳しい中でやっているのではないかというふうに思うんです。そういう点で、
ここには休日急患診療の体制整備、体制というからそういうところまで含めるかどうかわかり
ませんけれども、整備をしていくということですので、関心を持ってきちんと、そこで働いて
いる方々も余り予算削られればいい治療ができないということもありますので、そういう点で
ぜひそういうところとの意見交換や調整も直接やっていただきまして、充実するようにお願い
したいと思います。そういう点でお考えをお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 利根沼田の場合は医師会の団結力であるとか、あるいはまた広域圏
の場の医療対応だとかということは、相対的なこと、つまり比較論でいたしますと、相当頑張
っていただいているんではないかというふうに私は受けとめさせていただいております。
 そういったことから、ただいま薬の関係等について若干のご意見があった、市民があったよ
うでございますけれども、そのことについてはまたしっかり受けとめて今後の対応に処してま
いりたいと考えております。
◇9番(井之川博幸君) 今回医療関係をお伺いしているわけですが、これは救急医療等々で
いろいろ情報も発信されております。先日の上毛新聞では、太田病院が今度新築されるんです
が、太田市が総額で33億4,900万円ほど補助金を出すと、こういうことになったそうで
す。太田市は、病院などの耐震強化などにはどの病院にも補助金を出しているそうであります
が、今回は救命救急機能を向上させるためといって、市がその責任を持って、その部門に対し
て財政を出して、この病院の中にそういう施設をしっかりとつくると。この太田病院に委託を
すると。総合太田病院です。今度は「太田記念病院」というような名称になるそうであります
けれども、そこに委託をするというふうに報道されました。太田市長は、星野市長と大変仲が
いいといいますか、いろんな情報が入っていると思いますけれども、太田市はこういうことも
取り組んでおります。その点で、星野市長のご見解をお聞きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご承知のとおり、太田市のバックグラウンドと私どもの沼田のバッ
クグラウンドは、やはりこれはいろんな歴史的ないきさつから決して実態が必ずしも符合する
ものでもございません。しかし、そういった先進的な役割を果たしている太田市につきまして
は、敬意を表するところでございます。今後地元の地域住民に密着した安心で安全な地域医療
の関係等については、私の立場からいたしますと、やはり伝統的に医師会も沼田利根医師会と
いうことで広域対応になってきております。したがいまして、広域圏の関係等についてはやは
り今まで同様重きを置いていかなければなりません。当然単市としてもいろいろと考えていか
なければなりませんけれども、ほとんどこの医療関係のことについては広域圏の関係でもって
各市町村が分担金を出して、それでもって対応してきた経過がございます。したがいまして、
今後ともそういった歴史的な経過を踏まえて、そして対応を図ってまいりたいと考えておりま
す。
◇9番(井之川博幸君) 市長、医師会というのは医師会なんです。お医者さんの会です。病
院会じゃないんです。それから、利根沼田医師会ですから沼田の医師会でもないんです。そう
いう点で、沼田市は沼田に医療機関がありますけれども、そういう医療機関、病院等と沼田市
は沼田市としてきちんとパイプを持っているということが必要なんではないかと思います。病
院とのパイプがないんです、沼田市は。広域圏といっても医師会なんです。医師の会なんです。
病院会じゃないんです。そういう点で、やはり沼田市民の命を守っていく、健康を守っていく
ということになりますと、そういうところまできちんと手を伸ばしてやっていくことが必要だ
と思います。ただ医師会に頼って広域圏対応している。これでは沼田市は何もやってないとい
うことになります。お金をちょっと出してるということ、分担金だけ出してればいい、こうな
りますんで、やはり沼田市民の命や健康を守るためには沼田市の病院とか医師とかときちんと
パイプをつくっていろんな問題をお話をしていくとか、今後のこういう医療整備のために市の
方でも意見を言っていくとかそういうことが必要なんだと思います。市の意見も取り入れても
らうということが大いに必要になると思いますが、その点について最後にお考えをお聞かせ願
いまして、私の一般質問を終わりたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) お金を出して、そしてそれだけだというようなことではございませ
ん。やはり沼田市長は利根沼田の広域圏の理事長でございます。したがいまして、当然沼田の
ことについても配慮しながら、さらに町村のことについても考えていくというそういう立場に
ございます。したがって、常に全体の状況を把握しながらいろいろと単独の病院の問題につい
てもそこのところの部分を沼田利根の問題として取り上げていく必要があるのではないかとい
うような形でもって整合させてきたという経過がございます。したがいまして、やはり広域圏
関係のことについては、今後も重きを置いていかなければなりません。ただ、単独のところで
云々ということについては、今後の研究課題とさせていただきたいと存じます。
◇議長(大島崇行君) 以上で一般質問を終了いたします。
       ──────────────◇──────────────
    第2 散  会
◇議長(大島崇行君) お諮りいたします。
 9日、12日及び13日は、委員会審査等のため休会したいと思います。
 これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(大島崇行君) ご異議なしと認めます。よって、9日、12日及び13日は、委員会
審査等のため休会することに決しました。
 以上で本日の日程は、すべて終了いたしました。
 本日は、これにて散会いたします。
 次の会議は、14日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労さまでございました。
    午後3時00分散会
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