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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成24年第1回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号

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平成24年第1回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号
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議事日程 第2号
平成24年 3月 7日(水曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
       ─────────────────────────────
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
       ─────────────────────────────
出席議員(21人)
       1番  大島 崇行君      3番  石川 初雄君
       4番  島田 富造君      5番  野村 洋一君
       6番  坂庭 直治君      7番  石井 紘一君
       8番  高柳 勝巳君      9番  井之川博幸君
      10番  大東 宣之君     11番  星野  稔君
      12番  金子 一弥君     13番  山ア 義朗君
      14番  片野 彦一君     15番  大竹 政雄君
      16番  星川嘉一郎君     17番  小野 要二君
      18番  宇敷 和也君     19番  石田 宇平君
      20番  布施辰二郎君     21番  星野佐善太君
      22番  牧野 保好君
欠席議員(なし)
       ─────────────────────────────
説明のため出席した者
   市  長       星野已喜雄君   副 市 長       林  義夫君
   白沢町振興局長    木暮  茂君   利根町振興局長    山口 芳久君
   総務部長       須藤 一夫君   市民部長       田辺 昇利君
   健康福祉部長     黒岩  勉君   経済部長       飯田 敏夫君
   都市建設部長     生方 秀二君   総務課長       田村 博史君
   会計管理者兼会計局長 松井 玲子君   教 育 長            津久井 勲君
   教育部長       水田  修君   庶務課長       増田 雄二君
   監査委員事務局長   茂木 一夫君                    
       ─────────────────────────────
議会事務局出席者
   事務局長       星野 喜一    次長兼庶務係長    加藤 英臣 
   議事係長       木暮 保夫    副 主 幹       木榑 聖子
          ──────────────◇──────────────
    午前10時開議
◇議長(大島崇行君) これより本日の会議を開きます。
       ──────────────◇──────────────
    第1 一般質問
◇議長(大島崇行君) 日程第1、一般質問を行います。
 通告順序に従い、順次質問を許可いたします。
  最初に、星野 稔議員。11番。
〔11番 星野 稔君登壇〕
◇11番(星野 稔君) 通告に従い一般質問を行います。
 私は今回、持続可能な財政と構造改革について、市役所本庁舎問題についての二点について
お伺いいたします。
 初めに財政の見通しについてお伺いいたします。典型的な中山間地域である本市の財政を平
成22年度決算で見ますと、歳入決算額219億円、主な歳入は市税65億円、地方交付税7
3億円、国県支出金41億円、地方債14億円で、自主財源より依存財源に支えられておりま
す。また、歳出決算額は213億円で主な歳出は人件費39億円、扶助費34億円、公債費2
7億円、普通建設事業費19億円で財政再建を優先課題としてまいりました。この取り組みに
より、平成22年度決算において実質公債費比率は計画を3年前倒しして、起債許可団体の基
準となる18%を下回る17.4%まで改善してきたことは、当局の取り組みと努力の成果と
して評価をするものであります。
 その一方で、沼田市の長期債務は一般会計で約207億円、下水道会計等で約128億円、
債務負担行為で約32億円、合計で367億円で、一部事務組合を合わせると約400億円く
らいになると思われます。この長期債務は市民のために投資を行ってきた結果であり、負の遺
産として考えるべきではなく、自主財源に乏しい本市においては、持続可能な財政運営が求め
られております。
 当局においては、今後5年間の市税収入の見通しについてどのような見通しを立てられてい
るかお伺いいたします。
 次に、国の中期財政フレームでは、平成24年度から平成26年度までの3カ年については
普通交付税は平成23年度と同額を確保するとありますが、震災復興が最優先となる中、特別
交付税も含めた見通しをお伺いいたします。
 次に、国の動向についてお伺いいたします。私は本年1月に参加をした研修会において大変
ショックを受けました。それは、国債を引き受けてきた銀行が、2年後には今年度の80%し
か引き受けができないという内容であり、すなわち不足すれば地方に出すお金を削減せざるを
得ないというものでありました。
 国の動向に大きく左右される本市の財政において、平成26年度までの普通交付税は確保さ
れますが、普通交付税の合併算定替の特例期間が終了する、合併10年後の普通交付税はどの
くらいの減額なる見通しでおられるかお伺いいたします。
 次に、事務事業の民間委託について、現行政システムでの行財政改革の限界についてお伺い
いたします。平成17年2月の1市2村の合併以後、市長は一般会計の規模として、人口規模
が類似する「みどり市・富岡市」と同規模の170億円から180億円規模が望ましいと発言
されてまいりました。本市の一般会計規模はこの数年間約200億円から210億円前後で推
移してきましたが、合併から丸7年が経過した現在、国の財政状況はさらに厳しさを増してお
り、まさに一寸先は闇といっても過言ではないと思います。
 私はここ数年間の財政再建に向けた行財政改革は大変な苦労があったことと評価をしており
ますが、合併10年を機に10億円単位のコスト削減に直面することを危惧しております。現
行政システムでの行財政改革では限界にきていると考えますが、市長の見解をお伺いいたしま
す。
 次に、事務事業の民間委託についての市長の見解についてお伺いいたします。
 事務事業の民間委託についての先進事例や研究結果を見ますと、行政の仕事の80%は民間
に任せることができると言われております。千葉県我孫子市が導入した「我孫子市提案型公共
サービス民営化制度」では、例外なく市役所が行っている全ての事務事業1,100事業を対
象に、市役所よりも自分たちの方がよいサービスを提供できるという提案を民間から出しても
らい、それを専門家や市民とともに審査する制度で参考になる先進事例だと思います。また、
アメリカの自治体では民間委託によって50%のコスト削減を実現している事例もあります。
 今、沼田市の置かれた状況を考えますと、財政数値が改善したからいいのではなく、依存財
源が削減されても運営可能な財政を確立することが、市民の負託にこたえる道であると思いま
すが、事務事業の民間委託についての市長の見解をお伺いいたします。
 次に、計画的な民間委託の推進についてお伺いいたします。他の自治体の先進事例を参考に
しながらも、沼田市に合ったスピードで計画的な推進についての調査研究が必要と考えるもの
であります。
 例えば、20人の職員が退職を迎え、5人を新規採用した場合、2年続けば30人の職員数
が減少しますが、1年後、2年後にはこの事業を担う民間業者を募集しますといった進め方も
あると思います。
 計画的な民間委託の推進について調査研究に取り組む時と考えますが、市長の見解をお伺い
いたします。
 次に、民間委託による雇用の確保と地域経済の活性化についてお伺いいたします。
 本市にとって企業誘致と雇用の確保は懸案事項の一つとして取り組みがされてまいりました。
現在の大変厳しい経済情勢下にあって、沼田市の活性化のためにも、引き続きの企業誘致をお
願いするところでありますが、行政が仕事をつくるという考え方も大切な地域経済活性化のポ
イントになってくると考えるものでありますが、市長の見解をお伺いいたします。
 次に市民が担う地域内分権について、構造改革によって見えてくる地域内分権についてお伺
いいたします。
 平成17年2月の1市2村の合併の目指すべき姿として地域内分権が掲げられました。合併
7年が経過した現在、具現化したとは言えませんが、目指すべき方向としては正しい目標であ
ると思います。事務事業の民間委託が推進された時に、本市においては、民間企業だけではな
く旧町村単位の地域が可能性を秘めた存在であると思います。旧沼田町18カ町、利南地区、
池田地区、薄根地区、川田地区、白沢町地区、利根町地区において地域性を生かした、市民参
加の行政運営が可能と考えますが市長の見解をお伺いいたします。
 次に、市役所本庁舎問題について、幅広い選択肢の確保についてお伺いいたします。
 昨年3月の東日本大震災は、その規模の大きさから日本列島が地震の活動期に入ったと言わ
れてまいりました。一部訂正をされましたが、4年以内に関東首都圏を襲う大地震が起こる確
率は70%との発表もなされました。市役所本庁舎の耐震性を考えますと、長い時間をかけて
議論をしている場合ではない状況にありますので、沼田市と市民のためにどの選択がベターな
のか、またより幅広い選択肢の確保が必要との考えから通告をさせていただきました。
 初めに庁舎整備基金事業の目的についてと、来年度以降も継続されるお考えなのかお伺いい
たします。
 次に、庁舎の建てかえについての市長の見解についてお伺いいたします。メリットとして市
の顔としてのシンボル的な役割と分散した庁舎をある程度は集約できる利便性が挙げられると
思います。
 デメリットとして前述の財政面での負担が危惧されると思いますが、本庁舎を建設する場合
にはどのくらいの予算が必要と考えているのか市長にお伺いいたします。
 次に、庁舎移転についての市長の見解についてお伺いいたします。あくまで仮定の話ですが、
市民の話題にのぼる移転先としてグリーンベル21を候補とした場合についてお伺いいたしま
す。グリーンベル21への庁舎移転を議論する前提条件として、権利関係を含めた法的に沼田
市が不利益を被らない事が前提になると思います。そのメリットとして、ビルの大きさを活か
し、「分散した庁舎の集約」、「高齢者・子育て・障害者に向けた新たな施設の展開」、「
1・2階部分の商業施設としての貸出」、「商店街振興」などが挙げられると思います。
 デメリットとして挙げられるのは、年間1億円から2億円が見込まれる維持管理費であると
思われますが、民間施設への移転において、最低条件はどのような事があるとお考えなのか市
長にお伺いいたします。
 次に、庁舎分散についての市長の見解についてお伺いいたします。前述の庁舎の建設と民間
施設への移転については、先行きが見えず、どれだけ時間がかかるのか不透明な状況にありま
す。先日発表された首都圏直下型地震の最大震度は、震度7に引き上げられました。被害が出
てからでは遅い状況にある事を考える時に、庁舎の分散という考え方も選択肢から排除しては
ならないと思います。
 昨年9月定例会の一般質問において市長は、白沢町振興局庁舎の活用も可能と答弁されてお
りますが、利根町振興局庁舎、中央公民館、東原庁舎、保健福祉センターの活用の可能性につ
いてお伺いし一回目の質問といたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの星野議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、持続可能な財政と構造改革について、財政の見通しについて、市税収入の見通しにつ
いてでありますが、自主財源の柱である市税は、税源移譲のあった平成19年度以降、賦課総
額は漸減が続いており、収納率は上昇しているものの、収入額は毎年、減少をしている状況に
あります。
 主な税目の今後の見通しにつきましては、市税の過半を占める固定資産税では、24年度が
3年ごとの評価替え基準年度であり、建築物価の低下や地価下落により、家屋・土地ともに評
価額は相当の低下が見込まれ、これが3年間継続することから、減収になると推計されており
ます。
 個人市民税においては、団塊世代の集団退職者の年金収入への移行や雇用形態の変化、市内
有力企業の再編等により、所得額の減少が心配される一方、税制改正によって年少扶養控除等
の見直しがされ、課税所得総額では増額が見込まれております。
 また、法人市民税では、依然として景気の先行き不透明感が強く、業種や個々の企業によっ
ても業績のばらつきが大きく、加えて法人税実効税率の引き下げが始まることから、当面、税
収増は期待できない状況にあるなど、今後の市税収入の見通しについては、総体として厳しい
状況にあるというふうに受けとめさせていただいております。
 次に、中期財政フレームについてでありますが、平成24年度から平成26年度を対象とし
た中期財政フレームは、昨年8月12日閣議決定され、その中で、「財政運営戦略」に定める
基本ルール「地方財政の安定的な運営」を踏まえ、地方歳出についても国の歳出の取り組みと
基調を合わせつつ、交付団体をはじめ地方の安定的な財政運営に必要となる、地方の一般財源
の総額につきましては、平成24年度から平成26年度の間、平成23年度地方財政計画の水
準を下回らないよう実質的に同水準を確保するとしております。具体的には、平成24年度の
地方財政計画における地方交付税の総額は平成23年度と比較して0.5%、811億円の増
となっております。
 また、東日本大震災の復旧・復興事業及び東日本大震災の教訓を踏まえ全国的に緊急に実施
する防災・減災事業に係る経費については、通常収支分と別枠で整理し所要の事業費及び財源
の確保を図るとしておりますので、現時点での情報等を総合いたしますと、特別交付税につい
ても、通常収支分の地方交付税に含まれる部分につきましては、従来どおりの目的を対象とし
て、その範囲の中で対応されるものと考えております。
 次に、国の動向についてでありますが、ただ今、ご答弁申し上げましたとおり、中期財政フ
レームでは、平成24年度から平成26年度における地方の一般財源総額につきましては、平
成23年度地方財政計画と実質的に同水準となるよう確保することとしております。
 合併後10年間における普通交付税の算定につきましては、合併算定替による額と一本算定
による額を比較して、大きい方の額を普通交付税として算定することとされております。また、
その後5年間につきましては、激変緩和措置といたしまして、合併算定替が段階的に縮減され
最終的には平成32年度からは一本算定のみの算定となります。 その縮減額につきましては、
各年度ごとの算定によりますので、断定的な額は申し上げることはできませんが、平成23年
度における普通交付税及び臨時財政対策債における合併算定替による増加額は、約12億円と
なっております。
 いずれにいたしましても、本市の財政構造は地方交付税等の依存財源が市税等の自主財源を
上回っていることから、今後も引き続き国の動向を注視しながら、将来にわたって持続可能な
財政運営の維持に努めてまいりたいと考えております。
  次に、事務事業の民間委託について、現行政システムでの行財政改革の限界についてであり
ますが、本格的な地方分権の時代を迎える一方で、国・地方を通じた財政状況は一段と逼迫の
度合を加える中、本市においては、増加する社会保障への対応など真に必要なサービスを安定
的に提供していくため、私を本部長といたしましたところの沼田市行政改革推進本部のもと、
全庁を挙げて財政の健全化に向けた取り組みを進めてきたところでありまして、一定の成果を
上げてきたものと考えております。
 今後も、財政状況は一層厳しさを増していくことが予想され、行財政改革の取り組みもこれ
まで以上に困難性が増してくるものと考えられておりますが、高度化・多様化する市民ニーズ
に的確に対応し、市民福祉・市民サービスの維持・向上を図るため、さらにあらゆる角度から
行政のスリム化、効率化、コスト削減等の検討を行い、より深く踏み込んだ取り組みを進めて
まいりたいと考えております。
 次に、事務事業の民間委託についての市長の見解についてでありますが、本市では、これま
で、ごみ収集業務や給食センター調理業務を民間委託とし、28施設について指定管理者制度
の導入を行ってきたところであります。
 厳しい財政状況の中、行財政運営の効率化が急務となっている一方で、市民ニーズの多様化
・高度化が進んできており、財政負担の軽減を図りつつ市民福祉の維持・向上を目指すという
極めて難しい対応が求められていることから、こうした要請にこたえていくためには、公共サ
ービスに、多様な団体が有するノウハウを十分に活用し、柔軟な行財政運営を行うことが重要
になってきております。
 行政と民間の役割や分担を明確にした上で、市の業務で民間に委ねることが効果的、効率的
なものを民間委託することにより、市民サービスの維持・向上とともに、雇用の創出やコスト
の削減など、行政運営の一層の効率化が図られるものと考えております。
 次に、計画的な民間委託の推進についてでありますが、平成22年度に策定いたしました第
7次沼田市行政改革大綱及び同実施計画に基づき、民間委託の推進について、鋭意検討してま
いりたいと考えております。
 次に、民間委託による雇用の確保と地域経済の活性化についてでありますが、先ほどお答え
申し上げましたように、行政と民間の役割や分担を明確にした上で、市の業務で民間に委ねる
ことが効果的、効率的なものを民間委託することにより、雇用の創出が図られ、これが地域経
済の活性化につながるものと考えております。
 次に、市民が担う地域内分権について、構造改革によって見えてくる地域内分権についてで
ありますが、合併を契機といたしまして、地域の特性を生かし、身近な地域課題にきめ細かく
対応できる「地域内分権」の仕組みづくりを進めるため、合併前の白沢村と利根村の区域ごと
に合併特例法に基づく地域自治区を設置し、地域の実情や多様な特性を生かしたまちづくりを
進めているところであります。
 地域自治区の設置期間は、合併協議により平成27年3月31日までと定められており、設
置期間満了後の取扱いは、今後本格的に検討していくことになりますが、市民参加・市民協働
の推進を図っている中にあって、行政と各地域との連携のあり方や役割分担といった市の構造
改革として捉えた側面についても、検討課題の一つになってくるものと考えております。
  次に、市役所本庁舎問題について、幅広い選択肢の確保について、庁舎整備基金事業の目的
についてでありますが、本庁舎につきましては、昭和39年に建設されて以来、築48年が経
過しており、耐震性も含めて老朽化や狭あい化が進んでいる状況であります。
 このような状況下の中で、平成14年度に庁舎整備を目的とした「沼田市庁舎整備基金条例」
を制定し、基金の積み立てを行ってまいりましたが、その後、厳しい財政状況の中、平成16
年度に基金の取り崩しを余儀なくされ、現在に至っているところであります。
 庁舎整備につきましては、築48年がたっていることや耐震性等を含め、今後、避けて通れ
ない大きな課題であると認識し、将来の庁舎整備に向け必要となる経費の一部を計画的に積み
立て、財源の確保を図ってまいりたいと考えております。
 また、次年度以降の基金積み立てにつきましては、現時点では引き続き継続していきたいと
考えております。
 次に、庁舎の建てかえについての市長の見解についてでありますが、本庁舎の整備につきま
しては、今後、避けて通れない大きな課題であると認識し、将来の庁舎整備に向け必要な経費
の一部を計画的に積み立てるために、今回、「庁舎整備基金事業」を改めて立ち上げたもので
あります。
 庁舎整備の具体的な内容につきましては、今後、様々な議論を積み重ねて行かなければなら
ないものと考えておりますが、その研究・検討につきましては、第五次総合計画の「庁舎整備
検討事業」として位置づけておりますので、これらの中で、建てかえに限らず幅広い視点から
検討していかなければならないものと考えております。
 次に、庁舎移転についての市長の見解についてでありますが、ただ今、議員が移転に伴うメ
リット・デメリットについて披瀝がありましたが、グリーベル21につきましては、現在、商
業活動等が行われておりますので、仮定としても移転について言及することは控えさせていた
だきたいと思います。
 一般論として、場所の移転ということにつきましては庁舎整備の一つの選択肢であるという
ことは認識をしているところであります。
 いずれにいたしましても、「庁舎整備検討事業」は第五次総合計画の後期実施計画として位
置づけておりますので、これらの中で幅広い視点から検討していかなければならないものと考
えております。
 次に、庁舎分散についての市長の見解についてでありますが、ご質問の中に「利根町振興局
庁舎」「中央公民館」「東原庁舎」「保健福祉センター」の活用の可能性ということでありま
すが、それぞれの施設につきましては、本来、行政目的に応じて活用していくことが望ましい
と認識しておりますが、現在、本庁舎の狭あい化などにより分散等を余儀なくされていること
もこれまた事実であります。
 いずれにいたしましても、「庁舎整備検討事業」の中で、幅広い視点から検討していかなけ
ればならないものと考えております。
 以上申し上げまして、星野議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇11番(星野 稔君) それでは、ご答弁いただきましたので、再質問させていただきます。
 市税収入についてなのですが、今の市長の答弁のとおり、固定資産税が約60億の市税収入
のうちの半分以上を占めるわけです。32億円位だったと思うのですが、それが24年度で評
価替えになるということで、今後3年間は今年度よりも下がった状態で推移をするという答弁
だったと思います。
 市税収入も地方において厳しいというのはよくわかるのです。60億円位で推移をしていく
のだろうということだと思うのですが、これと合わせて次の国の動向等も含めて伺っておきた
いと思うのですが、中期財政フレームのことは内容はよくわかりました。市長が合併10年後
のことを答弁をされているのですが、今後、3年後には合併10年がたつわけです。経過して
しまいますので、市税収入も増えていくという見込みは、今のこの社会情勢ないわけです。国
から地方まで無いわけですので、では沼田市の財政構造は冒頭私も申し上げたとおり、依存財
源に支えられている状況です。これは全国の中山間地域はみんなこういう状況ですので、ただ
こういう中にあってですね、この中でやりくりをして、お金はちゃんとつくり出していかなけ
ればならない、そういう努力も必要になってくると思うのです。国の動向については、市長に
再度お伺いをしておきたいのですが、合併算定替で12億円くらいの金額が上乗せになってい
たと思うというお話ですけれども、激変緩和措置というのがあるのですか。5年間で12億円、
ある程度保証された12億円分が順次5年間で削減をされていく見通しでいくのか、その辺の
確認をさせていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい再質問でございまして、確かに私どもの係数分析により
ますと、おおむね12億円強の関係が合併特例債によって、そういう流れになってきておりま
す。これが合併したのが平成17年でありますから、当然合併後10年後から向こう5年間に
わたってソフトランディングしながら、これが落ちてくるわけです。端的に言って一本算定で
もし仮にいった場合には、12億という恩典に浴することはできませんでした。
 つまり、合併したことによって、算定替えでもって交付税等の恩恵があった、これは制度で
ありますから、これは恩恵といっていいかどうかわかりませんけれどもあった。その後今度は、
これが一応27年度まで続くわけです。そして、向こう側の5年間でこれを徐々に今度は落と
していくという形になります。
 端的に言って、今私の手持ちの係数でいくと、当初10.8億。次に8.4億、次に6.0
億、次に3.6億、次に1.2億のような流れが出てくるかと思っております。
 私どもが今、星野議員が言われているようなご質問に対するところの部分を受け止めたとき
に、先にいって、これは弱ったなということにならないような形にするためには、やはり財政
調整基金をきちんと担保していくということが大事かなというように考えてまいりました。
 したがいまして、今回の予算の中にあるように、確かに財政調整基金はまさに市議会や市民
の方々のご理解、ご支援によりまして、非常に改善されてきたことは数値を見ればおわかりの
とおりかと思います。
 やはり、そういった向こうをみたときに、今後も職員の削減であるとか、あるいは議員がご
指摘されている民間委託であるとか、そういうようなことを踏まえながら、一般財源のもって
いるところの部分を、やはり減じていくということが非常に大事な要素になってくるなと思っ
ております。
 ぜひこれは、一人行政当局の努力のみならず、議会、あるいは市民の方々にご理解をいただ
かなければならないことであります。
 ただ、先ほど申し上げましたように、財政調整基金は非常に改善がなされてくる、きたな、
あるいは努力をしてきた一つの成果が出てきたなというところの流れはひとつお含み置きいた
だきたいというように考えております。
◇11番(星野 稔君) 平成24年度予算の予算書を見て、予算説明等を受けて、市長が今
おっしゃった財政調整基金も28億円からの金額になっているわけですね。予算編成の合併1
0年後をにらんで、かなり神経をつかって編成をされたと思うのです。
 それから今回の一般会計規模は、前年から伸びているわけですが、沼中の校舎の建築等が入
ってくるわけです。それに合併特例債も活用してやるということで、これは、合併10年後を
見れば3年しかないわけですから、これはある程度勝負をかけたというのはよく理解をしてい
ます。この収入については、国の動向もかなり不透明な不確定なところが多いですから、私も
冒頭申し上げた、怖いなと思うのは、国も今おかれているところは、私は天下国家を論じるつ
もりはないですけれども、なかなか国際社会から日本は今厳しい目で見られているわけです。
これだけ長期債務を抱えた国はないわけですから。
 ある学者の先生が言った、講演で言った言葉で非常に印象に残ったのは、アメリカを中心と
する世界の先進国は、今日本をどのように見ているかというと、日本はもう行政構造を変えな
い限り日本の再生はない、という見方をしているのだそうです。日本は本当にまだ困ってない
から行政構造を変えてないのだ、という見解を聞いた時に、なかなかこれは人ごとではなく、
国は国として我々が置かれている沼田市においては、やはりもう一歩踏み込んでいく時期に来
ているということで、民間委託についての質問を出させていただいたのです。
 民間委託についても、私が冒頭申し上げた80%の仕事は、民間に任せられるといっても、
一気に乱暴に進めろということではないです。市長は、任期があと2年ありますから、となる
とどうしても市長が任期中にある程度道筋はつくってやらないとこれはまた、現在の執行権者
でありますので、市長の一つの責任でもあると思うのです。我々議会もそうでしょうし。
 細かい手法については、私はまだ入口論のところで今回は質問させていただいておりますの
で、細かい手法等は、これは当局もぜひ、市長の方も情報があるでしょうし、我々議会の方も
提案をして、よりコスト削減をせざるを得ないわけです。お金は入ってこないということは見
えているわけです。
 社会保障費は、毎年10%以上、20%近い伸びが沼田市はあるわけですので、それを考え
たときに、現在の行政システムでは今回、ここ数年間取り組んだ行財政改革は、やるだけやっ
たんですよ、地方は。頑張ったのです。頑張ったけれども、先行きは歳入の見通しはこうであ
って、社会保障費は増大している。では、これはどうするのですか、ということです。そうす
るとやはりこれはどこかで、政策的な判断をしていかないと今の状況、行政体で、行財政改革
をやって、方向性は市長の答弁で、私が言っていることと同じだと思うのですけれども、ちょ
っと追いつかないのではないかという心配をしているんです。その点について、市長の見解を
伺っておきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大事な質問をされておりますので、一つずつ整理をしてお答えをし
たいと思います。
 ただいま、星野議員が財調の関係の数字で、私の聞き間違いでなければ、お許しをいただき
たいと思いますが、28億というような数字を言われたと思いますが、私どもは19億という
数字で確認をしておりますので、ここのところは一つご確認をいただきたいと思います。
 それで、大事なことでございまして、ここだけは今回の予算の一つの特徴だったと思うので
すが、例えば当初予算、前年度と比較して、人件費、扶助費及び公債費で構成される義務的経
費については、4億3,542万6,000円、4.2%のマイナス。その他経費については、
1,442万5,000円で0.2%のマイナスとなっております。
 同時に、一般会計の予算規模につきましては、3億2,504万円、1.6%の増となって
おるわけです。増となっているのですけれども、一般財源、ここが非常に重要でありますが、
これについては、1億9,564万2,000円、1.3%のマイナス。端的に言ったら、真
水のお金を対前年対比1.6%減らすことに成功したということになりましょうか。
 一方において、一般財源総額については、1億9,564万2,000円、1.3%のマイ
ナスということで、財調の取り崩しも昨年よりは少なかったということで、内部留保に貢献を
した、ということになると思うのです。
 したがって、財調の関係も99万2,000円、0.1%のマイナスとなったわけでござい
まして、一般財源を持ち出さずに、議員が昨年の9月議会だったと思いますが、昨年の議会に
合併特例債の有効活用を考えろ、というご質問があったかと思うのでございますが、そこらを
十二分に配慮をしてきた経過がございます。
 それでは、ご承知のとおり、公債費の関係が心配になってくるわけでございますけれども、
一応私ども財政当局の分析によると、今後ある程度こういった事業を合併特例債を使ってやっ
ていきたいという考えをもっております。そうでないと、事業が出てくれば経済も活性化され
ますし、そういう考えをもっております。
 それで、そこで公債費比率が高くなるのではないかという、こういう心配が当然出てくるの
ですが、そこのところには一応留意をした形の中でとらまえているということを申し上げてお
きたいと思います。長くなりまして申しわけありません。
 それで、2番目の国家内外の問題でございますけれども、議員が先ほど国債の受け入れる我
が日本国の人口がもうまもなく80%くらいになってしまって、20%くらい受けられなくな
るではないか、これらについては、私どもも実際問題としてそういった国家的なことについて、
なかなか私も理解ができないところがございます。
 マスコミ等で受け止める限りにおきましては、日本の国債は、外国の金融機関等に委ねてな
いと、我が日本国内だけで自己決定をしているというところが強みだということだのだけれど
も、確かに言われるとおり、よしんば仮に20%の国債の受け入れがなくってきたということ
になると、国家の財政も税収よりも国債の方が、つまり借金の方が高いわけになっております
から、当然そこのところに影響が出てくるという、こういう懸念は当然出てまいります。
 したがって、議員がおっしゃるとおり、地方はやるだけやってきたではないかと、やるだけ
やってきたんだけれども、そうかといって基礎自治体に対して、国や県が恩典をもうけさせて
いただくわけにいきませんから、やはり引き続き努力をしていかなければいけないというよう
に考えております。
 3つ目の民間委託の関係もさることながら、実は職員も随分削減をしてきたのです。やはり
端的に言って、平成16年度現在から今までで、おおむね81人減ってきております。そうい
った人件費の関係等についても、やはりいろいろと努力をしてきた形の中で、ご案内のとおり
議員の皆様方のこれまた暖かいご理解とご支援によったところが大でありますけれども、たと
えば特別職の関係等についても、平成19年度から24年度の累計でおおむね3,589万。
あるいは一般職も特に平成20年21年に、1億3,874万。あるいはまた管理職の関係も
平成20年から24年にかけて3,189万。等々ということの中で、非常に合併前と平成
22年度の人件費を比較いたしますと、もちろん当然議員の方々も大変ご苦労いただいたわけ
でありますけれども、4億7,400万強の削減がなされているかなというふうに思っており
ます。
 したがいまして、そういった形の中で新しい展開として民間委託をどういうふうな形で進め
ていくのかということについては、一人沼田で考えていることのみならず、他の先進地のとこ
ろにも学んだりしながら、やはり合併算定替が終わって、一本算定になってくると交付税の額
が徐々に減じられてくるということから、議員がご懸念されているように、依存財源に依存し
ている本市といたしまするとそこらのことをよくとらまえた形の中の先行きの見通しを立てて
いくということが、非常に重要なポイントになってくるのかな、というふうに受け止めさせて
いただいております。
◇11番(星野 稔君) それでは、事務事業の民間委託についても、市長が今、先進事情を
見ながら研究をしていくということで、今答弁されていますので、ここが市長の節目だと思う
のです。沼田市に限らず、この日本の行政がハンドルをきる価値観を変えていかないと今後こ
れからの10年先はちょっと見通せないのではないか、と思うのです。
 沼田市でも毎回議員から一般質問で活性化策として、いろいろな提案がされています。それ
が先立つものが財源なのです。お金がないとなかなか具体化できない、やはりお金を与えられ
たパイの中で、コストを削ってお金を生み出して、沼田市を日本に、全国に売り出していく、
そういう施策も必要でしょう。
 よく言われる沼田市の資料館、歴史の資料館等も、あった方が私もいいと思うのですよ。沼
田城なども沼田公園長期整備構想で発掘調査が進んで、仮に整備がだんだん進めばそれに越し
たことはないのです。ただ、そういったことになかなかここ数年間頭を痛めてきたわけです。
そういうところでやはり、市長が言っている行財政改革の中身をよくわかって、評価をしてい
るのです、我々も。
 職員数も合併時からみたら81人の削減になったと、これは努力して減らしてきて、よく言
われた、職員数を減らせば仕事も減らすというのではなくて、そういうのではなく、頑張って
きているわけですよね。頑張ってきたけれども、先行きは今年、来年、市長の任期中が私は勝
負だと思うのです。だからこれを質問しているわけで、市長やはりもう一歩踏み込んでぜひ市
長の人脈、例えば、市長は国士舘大学の関係者、明治大学の大学院の関係者、そういったとこ
ろに専門家もいらっしゃると思うので、そういうアドバイスもいれてぜひ、これは避けて通れ
ないところだと思いますので、その辺市長、もう一度民間委託、これは無理に強引にしろとい
うことではないのです。職員の人件費、給料をどこかの自治体みたいに一方的に2割、4割カ
ットするというような乱暴な話はもうできないわけです。みんな生活があるわけですから。と
なると市長が言った職員数は減らしてきました。81人減ってきました。今後またさらに減ら
すでしょう。そのときにより効率的にコストはかからずに、サービスがきちんと提供できる、
同じ収入の中で、決められた中でそれができるというにはやはりここは一歩前に進んでいくと
いうときだと思うのです。
 その辺市長、もう一度最後お話を伺いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変これも非常に難しい、ある意味においては、全国の中山間地域
のもっている中小自治体の抱えている、大きなテーマであるというふうに受け止めさせていた
だいております。
 したがいまして、本当にいろいろな意味で努力をしてきた中で、財源を生み出したものを投
資的経費にまわしていくという、このスタンディングというか、とらまえ方というのは古今東
西変わらないと思っております。
 そこで、人脈論のお話が出ましたけれども、今月の10日と11日に元東京都の副知事が私
どもの恩師でありますけれども、浦安の市長とか文京区の区長とか、私どもがその門下生にな
っておりますが、そのグループが本市に視察に入ります。したがって、そういった人脈の生か
し方というのは、一つの筋道としてあるなと思っております。
 また、実は昨日私は東京新宿の服部栄養学園に行ってきたのでありますが、「きのこの料理
コンクール」という形の中で、服部校長先生をはじめとしいたしまして、著名なメンバーの方
がおられまして、群馬県からは沼女の生徒が代表選手として出場いたしました。実は、私ども
がそこのところのいろいろな意味の中核を担う立場におりましたので、そういうような方々と
の懇談、あるいはまたいろいろなコンテスト等してきたわけでございますけれども、やはりそ
ういった著名な料理人の、あるいはまた料理研究家の方々であっても、例えば食育のことだと
か、非常にテーブルに出てくる料理以上に原産、すなわち生産者の顔がどこにあるのか、とい
うようなことが非常に論議なされております。そうなると、間違いなくそういったところの舞
台に出てくるのは、沼田利根の素材が現れてくると、こういうことになろうかと思います。
 したがいまして、議員のご指摘されておられますように、もっているそういった人脈の筋は
今後大いに生かして、そして、そういった民間委託等の問題についても、行財政改革の問題に
ついてもいろいろと多面的に検討を加えていく必要があろうと思っておりますので、もう一度
冷静になって、自分の足跡を振り返りながら、その辺のことについては、真摯に考えていきた
いなというように思っております。
◇11番(星野 稔君) それでは、民間委託の雇用の確保と地域経済の活性化について、一
点ちょっと伺っておきたいと思います。
 市長の一回目の答弁の中で、ゴミ収集業務の民間委託や、給食センターの民間委託で、雇用
の創出もあったと、いうことをおっしゃいました。私もそのとおりだと思います。
 今の沼田市の雇用状況、会社関係、我々も一応歩いていますので、見ていて今建設業が20
年前の力はないわけです。雇用できるだけの力が無い。そんな中で今、ゴミ収集の関係が非常
に元気です。民間の方達に収集を任せていますので、これも非常によい成功事例だと思うので
す。
 やはり本当に今、雇用情勢が市長のところには多分市民の方からいろいろと相談がいってい
ると思うのです。非常に若い子の勤め先、また60過ぎた70代、まだ元気で働けるわけです。
国民年金では食べられない、そういう方の働き先、無いわけです。本当に今皆さん苦労してい
ます。若い人たちもそうですけれども。人口減少を食い止めて少子高齢化、子供を少し増やし
ましょう、というのでしたら、民間だけでもう支えているのは無理だと思うのですね。その中
で仮に計画的に沼田市の行政の仕事を民間で担えるような、時間もかかるでしょうけれども、
その土台をちゃんとつくっていってあげれば、若い人の人口流出も止まるでしょうし、高齢者
の方の、例えば60を過ぎた方でもそういう会社に勤めて仕事を担えるケースも出てくると思
うのです。そういう効果があると思うのですが、市長その辺の認識について伺っておきたいと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど申し上げましたとおり、一応本市とすると28の関係で、指
定管理者制度等導入した形の中でいろいろと民間委託をさせていただいてきたという経過がご
ざいます。
 議員がご指摘のように、まだ働ける力を持っているご年配の方々、また将来を担う若人が就
職をしようとしてもなかなか難しい状況、これについては本当に心を痛めております。これも
やはり日本全体のもっている構造的な課題かなと思っております。
 しかし、私どもの基礎自治体が、それではどうやってその責任を果たしていくのかというこ
とになりますると、まずやはり今経済部を中心といたしまして、担当部長、担当課長がいろい
ろと企業誘致のための県との関係等も含めて、努力をさせていただいております。なんとか、
現在の一番近い部分で、これを確実なものにしていきたいということをまず申し上げておきた
いと思います。
 同時に、議員が言われるように民間委託からくるところの働く場の創設でございますが、行
政のもっているスペシャリストの職員は、やはりなかなかその経験とかあるいはまた今まで培
ってきたそういった特性、そういった意味ではさすがプロフェッシャルなところがあると思い
ます。そういった中で、どういうところが議員がおっしゃっているようなところについて、い
わゆる民間の方々にお仕事をしてもらえるのかな、ということをとらまえていったときに、い
くつかの分野が出てくると思うのです。そういったところを今まで以上に検討を加えて、そし
て民間の方々、直接雇用の場については現在の場合は臨時的なものがあるのですけれども、例
えば仮に、民間セクターのいっておりますところのNPO法人だとか、そういうようなところ
に委託をしていくということも考えられるのかなと。
 ところが、いろいろと検討していくと、あながちそういった民間セクターに委託したからと
いって、前の状況よりものすごくそういった財源構造に恩恵があるかとどうかとなったときに、
比較すると決して民間委託したから財源構造が変わるというようなところも無いような部分も、
どうもいろいろと分析をするとないところもないんですね。だから、どうしてもそこらあたり
のことについては、ある程度深いところで検討を加えられていかなければいけないなというよ
うなことだと思うのです。
 しかし、議員がおっしゃっていることについては、なんら私は異論を唱える立場ではありま
せんし、そういった方向で物事を進めていくということは大変重要かと思っておりますので、
いろいろと勉強してしっかりとそういったご要望にこたえられるように頑張っていかなければ
ならないと思っております。
◇11番(星野 稔君) 市長が今言ったこと、私も先ほど言ったのですが、今回中身まで私
も勉強の最中なのです。入口論に終始して誠に今回の一般質問は申しわけないと思うのですが、
方向性が市長は正しい、間違ってはいないということですので、私もそこの確認ができれば今
回は良いと思うのです。
 市長が言った、私も最初に言った、アメリカ等では80%の仕事を民間に任せているという。
では、その中身についてはまた回を重ねて質問、提案もしていきたいと思うのですが、その精
査は市長の方でも研究していただきたいし、我々も本当に本気でかかっていきたいと思うので
す。
 8割とは私は日本のこの社会上、なかなか厳しいのではないかと思うのです。アメリカでは、
実態・実績がある。けれども、8割とはいわなくても2割、3割からでいいのだと思います。
それを目標にやっていったときに、市長が先ほど言った、財政構造までは果たして疑問がある、
わからないのではないかという言い方でした。確かに、民間に出してお金、費用が余計にかか
ったのでは意味がないと思うのです。その辺の研究はこれから我々もちゃんと提案もしていき
ますので、市長も先ほどのいろいろな人脈も生かして、大学の専門の研究者もいらっしゃるで
しょうから、その辺は方向として、これをよくみていくということでよろしくお願いをしたい
と思います。
 時間の関係もあるので、次の地域内分権のことについて、今回地域内分権について私も触れ
ようというのではなくて、民間委託が進んでいくときに、企業だけではなくて一番力になって
くるのではないか、というのが旧自治体町村単位の自治体だったと思うのです。そこの活用、
非常に力がありますし、団結力もまだあるので、そういう活用が可能で担ってもらえるのでは
ないか、ということを申し上げたのであって、その辺について市長、再度お話をお伺いしたい
と思います。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午前10時59分休憩
       ─────────────────────────────
午前11時05分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの再質問のお答えをしたいと思います。
 いろいろなとらまえ方があるのでありますが、私はかねがねこの自治というもののとらまえ
方をしたときに、その原型というのは戦前から各町村等にあった五人組という一つの組織とい
うものをやはり見逃すわけにはまいりません。ここのところがきちんとしていると必然的に、
何か一朝有事のときには非常に地域の方々が団結してことにあたっていくことによって、非常
に古典的な言い回しになりますけれども、あるお宅である方がご逝去されれば、お葬式の対応
を一緒にするとか、あるいはまたあるお宅で火災が発生すれば、その五人組が集まってお互い
に毛布、あるいは食料を出し合って助け合うとか、そういう非常に日本のある意味によっては
伝統的なよさというものがありました。しかし、これが戦前戦後の時代の変遷とともに、戦前
の大日本帝国憲法下だと、戦後の日本国憲法下の中にあって、やや戦前のそういったもののよ
さの含みというのが、戦後価値観の転換によってやや問題があるのではないかといった指摘が
あったのもこれまた事実です。ここのところの部分の農村集落共同体といってよろしいかと思
うのですけれども、政治学用語で言えば、そこの部分がややもすると言うなれば、うまく表現
ができないのですけれども、ややそういったところの部分が希薄になってきたということは否
定できません。
 それで今回ご承知のとおり、大震災が発生いたしました。そうすると、行政が常に考えてい
るいろいろなボランティアとかNPOとかがあるのですけれども、これは前々から本会議でも
答弁しておりますが、ボランティアの人が例えば川田で、私どもの町内の上原町の社会的弱者
の方々の応援をしているということになっても、普段の状態では問題なくそこに飛んでいける
わけです、川田のAさんは上原町のBさんのところへ。ところが今回のようなことになってく
ると、川田のAさんも自らの命を守らなくてはならなくて飛んでいけないのですね、結論から
言うと。
 つまり端的に言うと、やはり最終的には自らの命は自らで守るというところの原理原則に立
ち返っています。
 となると、どうしてもそういった五人組的な、あるいは政治学用語でありますが、村落共同
体というのがありまして、そこらあたりのコア、つまり核がきちんとしていくということが何
かのときに非常に有力な力を発揮していく、ということになってくるわけです。
 したがって、この数年来いろいろと災害のときの関係等について、今までもすでに各旧沼田
の振興協議会エリアのところの部分で組織を立ち上げてきました。ですから、議員がおっしゃ
っているようにそういった旧自治体のもっているそこの部分の力というものは、これはやはり
私はもともと生まれも育ちもそういった筋の道にいるもので、やはりそういった地域のもって
いる力、それはやはり旧自治体エリアの中にはきちんとあるなと思っております。
 したがって、それを有効に生かしていくということは、大変重要な要素だと思っております。
◇11番(星野 稔君) わかりました。地域内分権については、同僚議員も質問されますの
で、そちらに私は譲りたいと思います。
 一点、前段の民間委託のところで、私も一言、言葉が足りなかったところがあるので、補足
だけさせてもらいますけれども、市長は、職員はプロフェッショナルで、確かに民間では厳し
い、担えないところもあるのではないかというところをおっしゃいました。私もそのとおりだ
と思うのです。それは、全く否定もしておりません。
 先進事例の中では、プロの職員の方が徹底した管理を行うということを私は冒頭申し上げる
べきだったのですが、それを言っておりませんので、それを付け加えさせていただきたいと思
います。
 次の庁舎問題について伺いたいと思います。
 庁舎整備基金事業の目的についてのことはわかりました。
 建てかえについての見解、庁舎移転についてと庁舎分散について、この3つを伺う前に、市
長に伺っておきたいのは、五次総の中で、庁舎整備について幅広く検討していきたいという答
弁でありましたが、仮に五次総で検討するのは、時間がかかるわけです。それと平行して、本
当にこの庁舎が危険だというふうに当局が判断したときに、この庁舎の利用を停止するような
こともこれは生命安全を守るということになれば、事故がおきてからでは遅いわけですから、
そういう判断も必要ではないかと思うのですが、市長のお考えを伺っておきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これは非常に難しい、なかなか答弁しづらい内容になりますが、現
行ではやはり先ほど申し上げましたように、基金の関係、それから合併特例債の有効期限等を
見計らった形の中で対応していくという中で、本庁舎はやはり今現状の中でなんとか頑張って
いるので、一応ここのところでの行政遂行がやはり大事なのではないかと。したがって、これ
をよそに云々ということにはなかなかつながらないかなというように思っております。
 このところは極めていろいろな意見が分かれるところかと思っておりますけれども、よしん
ばこれだけのボリュームを第三者のところにもっていくということになれば、これはものすご
い資金もかかります。
 したがって、総じて言えることは、今申し上げましたように合併特例債の有効期限、あるい
はまた今言うように五次総の関係等を踏まえた形の中できちんと先々に道筋をつけて、そして
しかるべきときにきちんと建設をしていくという形のとらまえ方がやはり重要かなと思ってお
ります。
 当然、何か特別な事案が発生すれば、そのときにはまたきちんと現行のもっている可能性の
中で、解決をしていきたいな、というように考えております。
◇11番(星野 稔君) 最初の答弁で、私も庁舎建てかえについての市長の見解についてで、
最後のところで仮に建てかえる、建設する場合、どれくらいの費用が必要になるとお考えなの
かということには答弁はなかったのですが、これはなかなか、では20億、30億というのは
難しいのだとすれば、少し伺っておきたいのは、沼田市で箱物、非常に立派な市立図書館がご
ざいます。また、保健福祉センター、県民局というのは、管理は全く別ですから、ただ参考ま
でにこちらの三施設の建設事業費、いくらぐらいかかっているのか、わかればお伺いをいたし
ます。
◇市長(星野已喜雄君) お答えをさせていただきたいと思うのですが、結論から言うと休憩
をいただかなければなりません。
 参考までに利根沼田県民局が、約22億円です。それから、沼田警察署が約11億円です。
そういったことで少し休憩をいただきたいと思います。
(休憩を求める者あり)
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午前11時16分休憩
       ─────────────────────────────
午前11時16分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) それでは議員、申しわけないのですが、保健福祉センターの関係に
ついては、議事進行のために後できちんとまたお答えをいたしますが、とりあえず図書館は今、
もっておりますのでお答えをしたいと思います。
 図書館、平成6年3月31日という、これが竣工の日だったと思いますが、20億1,88
0万円で、平米単価40万7,000円という数字になっているようでございます。
◇11番(星野 稔君) すみません。ありがとうございました。
 やはり、基本的には庁舎のことを考えると、市長が先ほど答弁したとおり、庁舎は建てかえ
ていくというのが筋道になるのだと思うのです、今の市長の答弁を聞いても。そのような中で、
建てかえる場合に、ある程度の大きさを確保するのか、また別に大きさにこだわらずにこれか
らの時代は大きな箱物の時代ではないでしょうから、コンパクトな二階建てくらいの本庁舎を
構えるのも一つの考えだと思うのです。
 それについては、コンパクトな、この規模より小さくするということですね。小さくて、費
用もできるだけかけないで建てかえるというお考えも一つだと思いますが、これについて伺い
たいのと、建てる場合には、財源の話が先ほどからずっと出ておりました。昨年の9月の定例
会の一般質問、また決算審査の特別委員会のときの質疑に、合併振興基金積立金、今年度も2
億円積み立てているわけです。これを積み立てる、これを庁舎の整備には活用が可能かという
質問に対して、活用は可能だという答弁だったんです。それに対して、合併特例債を活用する
ので、その分の返済が必要になるという、使う場合はですね。これも一つの財源になるのでし
ょう。
 合併振興基金積立金は、約19億、約20億円近いです。そのうち、起債部分を返済しても
15億円くらい残るのではないかと思うのですが、それも一つの財源。
 それでもう一点伺っておきたいのは、先ほどから出ている合併特例債の活用です。これは合
併特例債は10年間だということで、一応ずっときていましたが、昨年の10月だったと思う
のですが、朝日新聞に発表されたのですが、政府は方針で東日本大震災があって、特例債の活
用もままならなかったということで、被災地については、10年間合併特例債の発行期限を延
長すると。その他の被災地以外の自治体も5年間延長するという報道がなされているのです。
これについては沼田市も5年間延長になるという受け止めでよろしいのかどうか。やはり特例
債を考えていけば、もう当初の10年といえばあと3年で終わるわけですから、それを過ぎて
も特例債は5年活用可能ならば、それも有効な財源の一つになってくると思うのです。その3
点についてお伺いをいたします。
◇市長(星野已喜雄君) ざっくばらんに申し上げまして、この庁舎の関係につきましては、
検討の委員会もきちんと市民レベルの方々のご意見も当然参考にするという関係から、立ち上
げて、そして判断をしていくということになります。したがって、コンパクトなものがよいの
か、あるいはセンター的な要素をもって、思い切ってあらゆる施設なんかもそこへ入る形がよ
いのか、ということについては、今ここで答弁ができる状況にございません。したがって、こ
の関係につきましては、検討会の皆様方のご意見を体しながら、市民のニーズをとらまえて、
そして判断していくことになろうかと思います。
 それから、財源の関係につきましては、非常にご苦労をいただいた形の中で、先ほど来ずっ
といろいろと基金の関係についても頑張ってまいりました。したがって、これは昨年の9月に
お答えしたとおり、必要があればそれは充当ができる、財源になるのではないかというように
思っております。
 合併特例債の問題でございますが、これはもう議員の皆様方どなたも承知をされていると思
うのですが、せっかくの機会でございますから、念のために確認の意味で申し上げておきたい
と思います。
 100円の事業をしようとしたときに、一般的な起債をあおぐときは、70円までが可能で
ある。つまり簡単にいうと、100%のうち70%が可能であると。一般的な方で言っている
わけです。一般の方では100円のうち70円が云々で、そしてそれは後に返済すると、こう
いうことなのです。
 特例債は、100円のうちに95%充当できて、そしてそのうちの70%が交付税で後に入
ってくるということでございます。したがいまして、おおむね66.5%。約全体の3分の2
が本市にとっては利すると、こういう理屈になろうかと思います。したがって、端的に言って
3分の1の原資でおおむね100の仕事ができると、そういう理屈になっております。
 そういった中で、今のご質問なのですけれども、非常に昨年のときにこういった有利な展開
なので、はっきり言ってできるだけ10年間のレベルの中で考えなければいけないという判断
も働いて、今回大型な教育関係の関係については、ご承知のとおりでございます。
 私どもは、今議員が言っているように、すべて国家がこの延長をはっきりと決断したかどう
かということになると、私はやはり行政の責任ある立場からすると、はっきりとしているとい
うふうにはちょっと言い切れない。閣議決定をされていると。一般的な常識からすると、閣議
決定なされば政権与党の方が当然多数ですから通っていくであろうと。こういう分析をしてお
ります。したがって、行政のこういった責任ある立場からいたしますると120%、これが間
違いなく5年間延長がなされるということについては、やや慎重に言わざるを得ません。
 しかし、閣議決定がなされているということになると、これはもう群馬県の市町村課はもと
より、県内の各自治体はそういったことの流れで受け止めて、先々の戦略を考えているのでは
ないかと、このように考えております。
◇11番(星野 稔君) ありがとうございました。合併特例債の5年延長というのはまだ、
確かに今のいろいろ閣議決定をされてきてもなかなか決定をして正式に国の方もなかなか動い
てこないというので、期待をもっていたのですが、これが5年延長になれば、私も沼田にとっ
てもありがたいなということは、5年仮に延長になれば庁舎整備にも活用が可能なのでしょう
し、期待をするところであります。
 今の市長の答弁でわかりましたが、沼田市の合併特例債の合併時の起債可能額というのが、
10年間で167億8,000万というふうに言われたのです。それが、現時点で20億円ち
ょっとしかまだ、今年度、来年度ですか、沼中の方で活用されていけば、もう少し使われてく
るのかと思うのですが、内容はこれでわかりました。ただ、先ほど市長がおっしゃった図書館
が20億1,880万円、県民局があの規模で22億円、ということですから、建てかえよう
と思って決して無理な数字ではないなと思って今、受け止めました。こちらについては、了解
をいたしました。
 次に、庁舎の移転について、市長の見解についてということで、仮定の話を伺うのは非常に
厳しいなと思ったのですが、市長もそういう答弁でしたので、仮に民間施設へ庁舎を移転する
場合、これは私一人の議員として申し上げたいのは、沼田市に不利益をこうむらないこと。こ
れが大前提になるとのだと思うのです。それがまったく白紙の状態できれいであれば、その民
間施設に移転するのも私は排除すべきではないと思うのです。この点については、市長、私な
りの考えを申し上げました。この辺について、市長の考えがあればお願いをいたします。
◇市長(星野已喜雄君) グリーンベル21のことだと思うのですが、今議員がおっしゃって、
ご発言されたように、やはり権利者がいるということが大きな一つの流れとしてございます。
 もう一つは、建築構造物がよしんば、ではそこがよいのではないかというように判断したと
すると、まず少なくとも南向きの南北にメートル、距離がございます。長さがございます。そ
ういったことから、まず南側を窓をどうするかという大きな問題が出てくるわけです。
 それで今度は、前と後ろがとても長いので、後側、つまり途中のところが、みんな暗くなる
といったらどうでしょうか。つまり、簡単に言うと、奥行きが深いということが採光の関係等
でそうそう考えられるのは、これは機会がありましたら、東京などではずいぶんありますけれ
ども、真ん中をペントハウスにするみたいなことによって、ようするに採光をとるみたいなこ
とが考えられるのかな、というのがありますが。そうしたことを現行のものに対して、資金を
かけていったときに、例えばそうでないところにきちんと建てるのと比較をしたときに、どの
程度どうかなという、そういうことは当然比較として出てまいります。これはかなり、お金が
どうもかかりそうだな、ということは素人ながらにもわかっているわけでございます。
 したがいまして、先ほど申し上げましたとおり、一般論として場所の移転ということにつき
ましては、庁舎整備の一つの選択肢であるということは、認識をしておりますという答弁の言
い回しになっておりますけれども、現実問題としてこれをとらまえていったときに、先ほども
申し上げましたように、検討会のところにゆだねながら、結局これはもう判断していかなけれ
ばならないというように考えております。
 現時点では、そういった権利の関係とか、今までのそのものの構造物のもっている特性が、
果たして庁舎とうまく整合するのかどうか、これについては慎重に検討する必要があるのかな、
というように考えております。
◇11番(星野 稔君) わかりました。最後の庁舎の分散について、最後伺いたいと思いま
す。
 今の市長の最初の答弁を伺っていて、今回の利根町振興局庁舎、中央公民館、東原庁舎、保
健福祉センターということで私も一応項目ごとに出しました。出したのですが、中央公民館は
機能的になかなか目的が違うのか、また東原庁舎は、行政庁舎で使っていますが、老朽化とあ
と非常に狭いということ。あとは、保健福祉センターというのは目的が違うということだと思
うのです、市長の最初の答弁で。目的に沿った利用が望ましいということだったですが、そう
なると昨年の一般質問の答弁でも出た、白沢の庁舎と利根の庁舎をうまく使うしか分散の場合、
最初にまた議論もどるかもしれないですけれども、検討委員会で議論があるということを言わ
れてしまえばそれまでなのですが、ただ仮に、本庁舎を小ぶりに小さめにつくって、その分白
沢と利根の庁舎を生かしていくということも大事なことなのではないかと思うのです。不便に
なるかもしれません。不便になる分はコストの削減というのもずっとついてまわりますので、
白沢利根の活用の可能性も分散の場合、これは大きな目玉になると思うのですが、市長のお考
えを伺います。
◇市長(星野已喜雄君) まさに議員がおっしゃるように、今後の庁舎整備検討の中で考えて
いくということに結論から言うとなるわけでございますが、やはり白沢の庁舎も、利根の庁舎
もそのもののもっている構造物がきちんとしております。したがってそれらにはやはり意を用
いていかなければなりません。
 ただこの、一体全体、今後の本市の行政体をどういうようにとらまえていくか、ということ
になったときに、やはりいろいろな意見が出てきて当然だと思うのですけれども、機能分散型
と一極集中型に結局分かれてくるのかなと思うのです。それで、機能分散型にしていけば、当
然それはですね、ネットワーク方式になっていきます。一極集中型にしていけば、そこのとこ
ろにセンター的な要素がでてきますから、非常に求心力が出てくるということになると思うの
です。これらについては、いろんなところで、例えば、セブンイレブンとベイシアとを比較し
てもらえればだいたいおおむね、商業ベースの話ですから、本質問には直接関係がないと言え
ば関係がないですが、例えば東京の文京区の区役所なんかは、全くそこのところに全ていろん
なものを集中させて、そしてもっと極端なことを言えば文化施設まで集中させていると、そう
いうものもあるようでございます。ですからこれはですね、やはり今後のいろいろな検討事業
も待たざるを得ないなというように思っております。ただその建屋そのものは立派なものであ
りますので、そういったことについてはやはりきちんと意を用いていく必要があるのではない
かなと、このように考えおります。
◇11番(星野 稔君) わかりました。やはり、今日前段の民間委託についてもそうなので
すが、何を基準に判断を今我々はしなければいけないのかを基本に据えて置かなければならな
いのは、公のこの沼田市とこの沼田市は市長のものではないです。市長は執行権者としていま
執行権を預かっていますが、公の沼田市と市民にとって最善の道を探っていくということなの
だと思うのです、今。ある種激動の時代ですから、国も先行きが見えません。ただ、そこにつ
いてですね、今回の質問を通して、市長の判断の基本が公の沼田市と市民にとって最善の道を
探っていくということだと思いますが、最後にそこの基本姿勢を伺って、私の一般質問を終わ
りたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問の前に、先ほどのご質問でお答えし切れなかった保健福祉セ
ンターの建設費の関係について申し上げておきたいと思います。
 建設費が16億2,000万強であります。建築は、平成7年3月24日でございます。単
価は先ほどの数字よりやや低くて、平米37万3,000円強でございます。
 先ほどの再質問にお答えしたいと思います。
 基本的には市民の意を体しながら、市政運営に臨んでいかなければなりません。したがって、
市民のあらゆる発想や、あるいはご意思を的確に把握する努力を行政も一生懸命する、当然議
員の皆様方にもそういったことをお願いしなければなりませんけれども、そういった意を体し
てですね、時代の状況、過去・現在・未来、その昔のことについての反省、そして将来に向か
っての展望、その節目にあるところの、現時点での位置づけをきちんととらまえて、そして市
民の立場に立って、物事を判断していかなければならないと考えておりますので、よろしくお
願いをしたいと思います。
       ──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、野村洋一議員。5番。
〔5番 野村洋一君登壇〕
◇5番(野村洋一君) おはようございます。
 傍聴席の市民の皆様には、日ごろから沼田市議会に熱い感心をお寄せいただきまして誠にあ
りがとうございます。
 昨年の東日本大震災からあと4日で丸1年が経とうとしておりますが、テレビや新聞等の報
道を見る限り、いまだに立ちゆかない復興の姿が映し出されるたびに被災地であきらめずに必
死に頑張っている多くの国民の皆様に心からお見舞いを申し上げますと共に、尊いお命を津波
に奪われました方々に衷心より哀悼の誠を捧げご冥福をお祈り申し上げます。
 それでは、通告のとおり都市計画とグリーンベル21について、私の一般質問を始めさせて
いただきたいと思います。
 最初に、都市計画についてでありますが、本市において都市計画の用途地域を定める目的と
見直し変更についてお尋ねいたします。
 都市計画は、その土地の利用を明確にするために、用途地域が定められておりますが、沼田
市における都市計画は市民のため、市の活性化のためになっているのでしょうか。見直しや変
更は、何が目的で行われるのでしょうか。変更時に、その作業に携わる関係者はどのような職
種の人達が関わっているのかお尋ねいたします。
 また、変更するときに市内の実状と環境の変化を十分考慮して行っているのかお尋ねいたし
ます。
 次に、グリーンベル21についてでありますが、グリーンベル21の85%の権利を三井生
命から譲り受けたメドテックインベストメントU及びVと、沼田都市開発株式会社について市
長にお尋ねいたします。
 沼田市は、平成22年6月30日付け売買により三井生命の所有するグリーンベル21の権
利を取得したメドテックインベストメントU及びVに対し、現在までどのように向き合ってき
たのか、お尋ねいたします。今後、この会社に対する対処はどうなされてゆくのかお尋ねいた
します。
 また、沼田都市開発株式会社についてでありますが、この会社はグリーンベル21に出店し
ていたほとんどのテナントが撤退をして現実問題として本来の管理運営業務が立ちゆかない状
態だと思いますが、沼田市は今後同社に対してどのような対応策があるのか、市長のお考えを
お聞かせいただきたいと思います。
 以上、よろしくご答弁をお願い申し上げます。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの野村議員のご質問にお答え申し上げます。
 まず、都市計画について、都市計画の目的について、沼田市の都市計画は、市民のためにな
っているのか。また、市の活性化のためになっているのか。についてでありますが、都市計画
は、土地の自然的条件や土地利用の動向により住居系地域、工業系地域、商業系地域を適正に
配置することで、都市としての住環境の保護や商工業等の利便増進、また、公害・災害を防止
する等適正な都市機能の維持増進を図ることを目的としています。
 ご質問の市民のためになっているのか、でありますが、都市の健全な発展と秩序ある整備を
図るための土地利用、都市建設の整備及び市街地開発に関する計画を適正な規制のもとに土地
の合理的な利用が図られているものと考えております。
 次に、市の活性化のためになっているのか、でありますが、用途や建物の混在により生活環
境の悪化、都市機能の低下等が起らないように土地の合理的利用を促進しながら、道路や公園
等の都市施設の整備を行っておりますので、市の活性化につながっているものと考えておりま
す。
 次に、都市計画の変更について、変更は、何を目的として変更されるのか。についてであり
ますが、沼田市の都市計画区域の現形を成したのは、昭和44年に2,252ヘクタールの都
市計画区域を定め、昭和52年に用途地域782ヘクタールの指定をし、平成19年に用途区
域32ヘクタールの追加変更を行い適正な市街地の確保による計画的な整備を図ってまいりま
した。
 用途地域は良好な市街地環境を誘導することを目的とされていることから、その変更につき
ましては、土地利用計画の状況・動向及び用途・形態を十分見きわめ、都市全体の土地利用計
画の変更の中で、個々の地区の用途の変更を行うものとされております。
 次に、変更する時の関係者は、人数や職種などどのような構成なのか。についてであります
が、沼田市都市計画審議会条例第4条にて、委員15名以内をもって組織し、学識経験のある
者、市議会の議員、関係行政機関又は群馬県の職員並びに市長が特に適当と認めた者のうちか
ら市長が委嘱すると定めております。
 なお、現在の構成につきましては、学識経験のある者5名、市議会の議員4名、関係行政機
関又は群馬県の職員4名の合わせて13名の方に沼田市都市計画審議会委員をお願いしており
ます。
 次に、変更する時に、市の実状と環境の変化を十分考慮して行っているのか。についてであ
りますが、沼田都市計画マスタープランにおきまして、都市計画に関する基本的な方針を定め
ておりますが、土地利用の方針としまして、「用途指定地域における適正な市街化の誘導と用
途無指定地域における無秩序な市街化の抑制を図り、多様な都市機能が集積した集約型のまち
づくりを進め、田園や自然環境の保全につとめ、水と緑に抱かれた快適で暮らしやすい「田園
空間都市」として、秩序ある土地利用の誘導を目指します。」と定義しておりますので、現況
を把握するために5年ごとに行われる、人口、産業、土地利用、建物、地価および都市施設等
の都市計画基礎調査をもとにして、沼田都市計画マスタープランの都市計画に関する基本的な
方針に添い進めてまいりたいと考えておりますのでご理解をいただきたいと思います。
 次に、グリーンベル21について、メドテックU及びVについて、市は、メドテックU及び
Vに今までどう向き合ってきたのか。についてでありますが、グリーンベル21の三井生命保
険株式会社保有資産の譲渡経過につきましては、これまでにもご説明申し上げてまいりました
が、平成22年4月に、T街区(商業施設棟)を合同会社メドテックインベストメントUに、
U街区(駐車場棟)を合同会社メドテックインベストメントVへ譲渡したいとの意向が三井生
命から沼田都市開発株式会社に示され、3回に及ぶ取締役会を経て、賛成多数により譲渡が承
認され、6月30日をもって資産の譲渡が行われたものであります。
  新たに権利者となったメドテックインベストメントからは、管理組合方式の導入や沼田都市
開発とのサブリース契約解除による自らの持分床の主体的な管理・テナント誘致などが提案さ
れ、12月9日の臨時区分所有者集会において合意の決議がなされましたが、細部の調整が整
わなかったことから、平成23年2月に、沼田都市開発による管理体制を継続しながら決議の
実現に向けて協議を継続することとして、現在に至っているものであります。
 この間、市では専門家の助言などもいただきながら、グリーンベル21の活性化と沼田都市
開発の経営健全化の点から、メドテックインベストメントをはじめ、沼田都市開発やビル関係
者の方々との協議を行い、必要に応じてご意見を申し上げてまいりました。
 次に、市は、メドテックU及びVと連絡が取れているのかについてでありますが、両社は実
質的に一体の会社であり、担当者、窓口も一本化されており、随時連絡を取ることが可能であ
ります。
 次に、メドテックU及びVへの今後の対応は、どうなるのかについてでありますが、メドテ
ックインベストメントは、三井生命に替わって商業床のおおむね85%を保有する権利者で、
冒頭申し上げた提案にも一定の合理性があり、グリーンベル21の運営について主体的にかか
わってもらうことが望ましいと考えております。
 本市中心市街地の活性化とその核となるグリーンベル21の再生には、集客力のあるテナン
トの誘致が急務であり、ビルに賑わいを取り戻すため、市としても必要な支援策を講じるとと
もに、メドテックインベストメント及び沼田都市開発との連携を図ってまいりたいと考えてお
ります。
 次に、沼田都市開発株式会社について、沼田都市開発株式会社は、テナントの激減により管
理業務はできないと思うが、市は今後同社に対してどう対応していくのか。についてでありま
すが、沼田都市開発株式会社は、「沼田市下之町地区市街地再開発事業」の完了に合わせてグ
リーンベル21の管理運営を行うことを主たる業務として設立され、同時に、区分所有法上の
管理者として、各区分所有者・権利者を代理して、管理規約に基づき共用部分の適正な管理や
集会の運営などを担ってまいりました。
 テナントの減少は、ビルの維持費や管理費の確保に大きく影響しており、沼田都市開発では、
エスカレーターやエレベーターの一部休止などさまざまな工夫によりコストの削減に努めてま
いりましたが、現在は、契約の見直し等により、更なる経費の節減と収入の確保を図っている
ところであります。
 テナントの誘致とともに、長期に滞っている債権の回収も早急に解決すべき重要な課題であ
り、市としても健全な経営への転換をうながしてまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、野村議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇5番(野村洋一君) お答えをいただきましたので、再質問をさせていただきます。
 沼田市の都市計画図を見てみますと、用途地域の色分けが少しおかしいなというように感じ
るところがいくつかあります。
 まずその一つなのですが、薄根町の南北に通過している国道17号バイパスの沿線なのです
が、ここは本来であれば沿線の両側が準工業地域か、あるいは商業地域でなければおかしいと
思うのです。沼田市の都市計画図でみますと、ここはそっくり第一種商業地域、黄色く塗られ
ております。これは当初、バイパスが通過するまえからこの地域が住居地域で黄色く塗られて
いた場所だったので、通過後もそのままの状態になっている、という認識をしておりますけれ
ども、現実問題として24時間、四六時中、大型の車両が通過する場所が住宅地として適して
いるということは少しおかしいかなと。私どもはこういう場所に住宅を建てる、ここに家を建
てるという考えは到底もっていない。そういう観点から、この場所がなぜ今まで変更、見直し
のときに検討されないで、このまま住居地域となっているのか。この辺のところを市長にお尋
ねいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 確かに、野村議員がご発言のように、沼田バイパスのこの地は第一
種住居地域になっております。ご指摘のように、これが準工業地域の方がよいのではないか、
というご指摘でございますが、これについては、本日、当然建設部長も同席をしておりますの
で、本会議の発言でございますから、大変重く受け止める形の中で、今後の対応に処していか
なければならないと考えておりますが、実は、野村議員はいろいろな意味で本問題には造詣が
深いのではないかと思っておりますが、この第一種住居地域から、第二種住居地域、準住居地
域、近隣商業地域、商業地域、準工業地域という段階がございます。したがって、この段階が、
都市計画法の中で3段階以上の、要するにガイドラインがございまして、そこのところを飛ん
であがっていくことができないという状況があるようでございます。
 したがって、今後、ご発言されたことについては、きちんと受け止める形の中で、いろいろ
な先ほど申し上げましたように、これについては計画案の作成、説明会、公聴会、計画案の公
告、縦覧、都市計画審議会、都市計画決定、公告縦覧というような一連の流れがございます。
そういうようなところの部分で、遡上ができるや否やというところも含めて、やはり今後考え
ていかなければならないのかと受け止めさせていただいております。
 したがって、どうしても第一種住居地域から準工業まで飛んでいく、ということが、どうも
いろいろな形の中で厳しいものがあるというように受け止めております。
◇5番(野村洋一君) 再質問をさせていただきます。
 このバイパスの沿線というのは、普通でいくと、第一種住居地域ということがありえない用
途地域なのでありますが、この第一種住居地域の場合に動力を使うような作業をする業種の方
がここに店を出店するとか、具体的に言いますと、車検整備が可能な修理工場を備えた自動車
の販売業者、あるいは同じく車検整備を可能な整備工場を備えた、カー用品の専門店。こうい
った業種のお店が、この第一種住居地域に指定されているところでは、出店するのが大変難し
い。はっきりいって15坪未満でなければ許可がされません。15坪未満のスペースでは、実
際問題、商売としては成り立っていかないわけであります。
 私がなぜこんなことを言うかと言うと、この沿線で郊外型の大型店舗が、おそらく今年中か
あるいは来年の春ぐらいですか、恩田町の方に移転するのが決まっていまして、移転のための
準備を今、進めているところであります。
 それで、この会社が経営しているカー用品の専門店が旧17号の沿線にあるのです。これが
たまたま今回、郊外型大型店が移転をする恩田町の土地の一部と、旧17号のカー用品の店舗
の土地をとある企業と交換をしているのです。普通に考えると、郊外型大型店が恩田町に移転
をすれば、この会社はその場所に今度カー用品専門店を移設するというように、普通に考えれ
ば、私どもはそのように考えているのですけれども、そのときにそれが不可能になると。これ
は経済効果を考えたら、非常にマイナスな問題である。これは大変重要な問題だと思います。
 ですから、こういうことが今後もどこかで起こる可能性があるかもしれないのですけれども、
まず国道のバイパスの沿線を第一種住居地域と定めておくことが、私は大変間違いであるとい
うふうに考えておりますが、市長の考えをお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変、経済効果等をとらまえた非常に重要な発言でございまして、
今図面をみながら一生懸命頭を整えているところでございますが、ご承知のとおり、都市計画
法に基づいた形の中でまちづくりが進められていくということについては、ご理解をいただけ
るのではないかと思っております。今後のことといたしますと、黄色のところの第一種住居地
域であることを、例えば住宅等を構えてきた方々もそういうようなことを目論んできた人もい
るのかな、と受け止めさせていただいております。
 したがって、どうしても今、議員がおっしゃっているような、ご発言されているようなこと
を体していくとするならば、今後いろいろとこれが用途地域変更の一連の流れがございまして、
これについては、法的な形に基づきながら今後の対応を検討していかなければならないと受け
止めさせていただいております。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午前11時59分休憩
       ─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇5番(野村洋一君) お答えをいただきましたので、再質問させていただきます。
 先ほどのバイパスの件なのですが、こういう場所が早く環境にあった用途地域に変更される
ことを願って、この件については閉じたいと思います。
 次に、用途地域で少しここもおかしいなというところが、旧17号の沿線なのですけれども、
この旧17号の沿線のうち、セキチューさんのカー用品のお店の信号から、北に戸田書店の信
号のところまでの間なのですが、この間の用途地域は住居地域ではなくて、準工業地域に指定
されています。
 ところが、準工業地域に指定はされているのですけれども、東側はなんと榛名町の沼田停車
場線まで、約350メートル、準工業地域になっています。上越線をまたいで、下町第一児童
公園もそっくり準工業地域の中にはいっていると。ところが西側はと言いますと、旧17号の
道路の端から50メートルしか準工業地域に指定されていない。
 もう今となってはどうにもならないのですけれども、ここで以前遊技場を経営していた会社
があったのです。事情で平成19年だったと思いますけれども、閉店を余儀なくされて閉店を
しました。閉店をした後に、この店舗を借りたいという第三者が現れまして、賃貸契約をしよ
うかということで、その借り受けた第三者が営業の許可申請を出したところ、警察の方から風
営法の基準で、敷地の占める割合が、準工業地域が50%を超えていないと風営法の許可がお
りませんよと。それで、そこにある遊技場は、敷地全体の準工業地域が閉める割合が50%に
少し届かなかった。この準工業地域に指定されている、紫色のラインがあと20メートル西へ
伸びていれば何の問題もなかった。これも長いことこの状態だったにもかかわらず、経営者が
変わった途端に、だめですよ、という話。
 当時は、ここで17人の方が、従業員が働いて生活をしていたわけです。17人というと、
1人の従業員の方が3人家族でいれば50人の生活が賄えた。今となっては、もう手遅れでど
うしようもないですけれども。
 これも残念ながら、この用途地域が不備なために、私に言わせれば不備なために約50名の
方の生活の保障が途絶えた。閉ざされたといいますか。こういうのは何か不条理なような気が
します。
 ですから、本当に環境にあっているのか、市民のためになっているのか。経済効果の足を引
っ張っていないか。こういうことを都市計画の用途地域を見直す時期があるとすれば、本気で
こういうことを考えていかないと、これからもこういうようなことが起きる可能性もある。
 それから、この都市計画図を見ますと、緑のかなり濃い、これはいわゆる規制の厳しいとこ
ろですね。住宅しか建てられないけれども、建ぺい率もかなり厳しい。そういったところを環
状線が通過しているのです。こういうところは病院もつくれないです。ですから、せめて環状
線が通過するところは、第一種住居地域でいいと思うのです。
 この辺のところ、市長に考えをお聞きしようと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 一つずつ整理をして、答弁をさせていただきたいと存じます。
 先の質問に、再質問がなかったのでありますが、一応この段階的に追う形の2段階、3段階
の問題がございましたけれども、ガイドラインが冒頭の質問の中では、一応複合住宅市街地に
なっておりまして、ここのところを含めた考え方をとらまえていったときに、まずは、準住居
地域の転換が可能なのではないかと、いうふうに位置づけておりまして、そうした場合に、自
動車の修理工場は150平米のものが担保されるかな、というように思っておりますので、せ
っかくの機会ですから申し上げておきたいと思います。
 続いて、2番目の質問でございますけれども、実は本問題につきましては、私も水面下でい
ろいろとよく知っていた内容の一つではないかと思っております。確かに風営法の関係等から
くる問題があったりして、当該遊技場の関係のところについて、大変難しい側面を迎えたとい
う経過がございました。
 やはり、指導機関が群馬県当局にありまして、実態に即した形の当然内容転換はやはり柔軟
に図っていかないと、経済行為が確かに言われるとおり、非常に厳しいものになっていくこと
もこれまた事実であろうかと思います。
 しかもこういった時代でありますから、できるだけ経済行為がしやすいような状況にしてい
くということ。これは大変大事なことかと思っておりまして、一応、今後そういった見直しの
機会があれば、やはり議員のような方々、議員のような方々という言葉は少し失礼かもしれま
せんが、議員各位の皆さん方のご意見をいろいろな場面で承って、対応を図っていくことが大
事かと思っております。
 ただ、一応これは非常に、私もこういう立場にいて非常に難しいなと思っているのは、一旦
決められると、これを、経済行為を柔軟に転換していくという方向について、指導機関たるべ
きところが大変そういう意味では慎重な立場をとる場合があるようでございます。
 しかし、おっしゃられているように、実は2番目に答えていた例のところのことについても、
私も自分なりになんとかそれがカバーできないか、というようなことで、実は水面下でいろい
ろと骨も折った経過がございました。ただいろいろないきさつがどうもあって、どうしても一
部のところの部分のところに対する対応が、実務的にどうしてもクリアできなかったというの
がありまして、私も実はじくじたる思いがした経過がございます。
 そんなことから今、野村議員がおっしゃっていることについては、やはり時代の変化ととも
に、まちづくりの流れというのが変わってきているというのも事実でございますので、やはり
実態に則した形の展開を図っていかなければならないのではなかろうか、ということについて
は、真摯に受け止めてまいりたいというように考えておりますので、今後ともよろしくお願い
したいと思います。
◇5番(野村洋一君) この都市計画の見直しというのは、都市計画課の課長からお話を少し
聞いたのですけれども、県の方の考え方というのは、規制を厳しくする変更は非常にのってく
ると、規制が緩くなる変更については、あまり協力的な考えをもたない、というお話があった
のですけれども、これは本当に経済効果、活性化ということをいうのに、この都市計画が後ろ
向きになっていたのでは、ぜんぜん沼田市の経済効果も発揮できない、活性化にもならない、
という私は少し矛盾しすぎていて理解に苦しむのですけれども、沼田市は沼田市なりに独自に、
あまり県がこうに言うからこのとおりだよ、ということではなく、実情にあった、その場所の
環境にあった都市計画、用途地域の見直し、こういうものを本気で市長に考えていただきたい
と思います。
 続きまして、横塚町の工業専用地域について、市長にお尋ねをいたします。
 横塚町の工業専用地域は、相当な面積、今からもう30年以上前から、この工業専用地域の
色塗りがされている場所です。この工業専用地域というのは、工場、倉庫、事務所以外は建築
ができない。にもかかわらず、用途地域で色分けがされていますから、未利用地、農家の方が
こんにゃくなどを栽培している広大な面積、1万坪以上の今、そんな形で、畑で農家の方がこ
んにゃく栽培などをやっていますけれども、用地地域の色分けがされているから、ここは都市
計画税が発生しているのです。にもかかわらず、道路計画もない。行ってみればアクセス道路
もない。北側の道路の狭いところを車でうっかり入ると戻ってこられないような、これが工業
専用地域というのもちょっとこれもおかしい。もう少し、本気で土地を利用することを考えて、
真ん中のいわゆる県道富士見線の東側、運送会社の倉庫があって、そこから東に広大な農地が
占めているのですけれども、ここは工業専用地域で青塗りになっていますから、農家の方が基
盤整備をやりたいといっても、これはできないのです。基盤整備もできないから、農家の方も
耕作するのに耕作しづらいと言いますか、いろいろな支障が出てくる。けれども、年数的には
もう30年からこのままの状態になっている。
 こういった工業専用地域に市が指定したわけですから、市はこの工業専用地域を工業専用地
域としての土地利用を本気で考えないと。
 ただ、農家の地主さんが、都市計画税だけ納めて基盤整備もできない農地を耕作していると。
これも少しおかしな話だと私は思います。
 今後、この横塚の工業専用地域について、何か市長が具体的に土地利用する計画と言います
が、何か案なりあるのでしたらぜひお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、議員の今回の質問は、決算時にもいろいろなご意見がござい
まして、いろいろと前段の議員の方々からもご指摘をいただいてきたところでございます。
 そういった中で、あるときにはずっとこのままにしておくのはまずい。よしんば、必要があ
ればこれをはずすということも必要かな、といようなことも頭に描いたり、あるいは当然この
ままにして取り入れの道路の整備のことなどを考えたり、いろいろしてきたという経過の中で、
実態としてすでにここのところに、いろいろな建屋が立地しているということから、よしんば
いろいろとそれを用途地域を廃していったときに、今度は逆にそこでまたいろいろなことが発
生してくるな、というようなこともあったりして、現時点ではなとかこれを有効活用していこ
うということの立場に今、立っているわけでございます。
 そこで、今、経済部長、あるいは担当課長が、沼須工業団地を含めて、この場所等を含めて、
実はいろいろと企業誘致の関係について一生懸命努力をしております。2つが実ればそれはも
う私どもとすれば本当にいいわけでございますけれども、そういった中で、ものによっては、
こちらの方がいいなというようなこともあったりして、それらをすみ分けしながら、実は経済
部長、あるいは担当課長が対応してきたという経過がございます。
 したがいまして、現時点で議員にお答えができるとすれば、今、努力をして何とかこの場を
活性化させていきたいというようなことと同時に、いろいろな意味でこの周辺の環境等につい
ては、今後いろいろと検討を加えていかなければいけないな、というような形の答弁になりま
すが、よろしくお願いしたいと思います。
◇5番(野村洋一君) わかりました。私がこの工業専用地域の空いている未利用地、1万坪
の上はあると思いますが、例えば、メガソーラー発電の実験場にするとか、また、バイオマス
発電所の誘致だとか、こういった今、原発の問題で大変電気をつくることについて、火力発電
所に切りかえるだとか、いろいろな動きが出ていますけれども、ずっとただ都市計画税だけ地
主さんからもらって、何もしないでおくよりは、そういうものを検討してみて、一概にメガソ
ーラー発電の実験場にこの場所が適しているかどうか、それは一概には言えないですけれども。
バイオマス発電だったら、高圧線の鉄塔がここからそんなに離れていないです。久屋まで行け
ば高圧線の鉄塔がありますから、売電ができます。
 ですから、そういうようなことを含めて、この工業専用地域をずっとこのまま未利用な形に
しておかないで、何とか沼田市の責任ですから、沼田市がこの工業専用地域を工業専用地域ら
しい土地の利用を考えていただいて、やっていっていただければと思います。
 次に、高橋場の一部が平成19年の都市計画図を見ますと、側道が準工業地域に変更になっ
ているのですけれども、これは理由としては、どういう理由で変更になったのか、お聞かせい
ただきたいと思います。
(休憩を求める者あり)
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後1時15分休憩
       ─────────────────────────────
午後1時15分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) これについては、担当部長に答弁をいたさせますのでお聞きとりい
ただきたいと思います。
◇議長(大島崇行君) 都市建設部長。
◇都市建設部長(生方秀二君) 平成19年に、その地点におきましては用途変更をしたわけ
でございますけれども、平成10年に都市計画マスタープランを制定した内容に沿って変更し
たのでございます。国道120号および関越自動車道の側道の沿道、問屋団地につきましては、
既に業務系施設が立地しており、今後とも幹線道路沿道の利便性を生かした土地利用を誘導す
るため、さらには背後地に広がる住宅地と高速道路、幹線道路との緩衝地としての機能を見込
み、準工業地域に指定したということでございます。
 以上でございます。
◇5番(野村洋一君) わかりました。ありがとうございました。
 ここまで平成19年に用途地域の変更で準工業地域を岡谷橋まで延ばしたわけですよね。岡
谷橋まで準工業地域、用途地域が変更になったにもかかわらず、岡谷橋を越えたところが依然
として都市計画の区域から外れているのですね。これもちょっと意味が、計画から外れている
意味がわからないですけれども、教えていただけますか。ここは、全部事業所が入っている場
所なのです。
◇市長(星野已喜雄君) つまり、議員のご質問は、こちらからまいりますと、桜町を通りま
して、県道か上発知材木町線をまいりますね、ずっと行って右側にディランがございます。左
側に手前ですから、自動車屋さんの工場があって、そして橋が岡谷橋がありますね。渡ると左
側に遊技場がございますね。その辺のことについて言っているわけですね。
 これは、特別にそういった理由が云々、かんぬんというよりは、先ほど前段申し上げました
ように、用途地域変更のフローチャートがきちんとあって、そしてこれは計画案の策定から説
明会、計画案の公告縦覧、都市計画審議会、都市計画決定、公告縦覧と、一連の流れを経て展
開してきておりますので、一概になってないから、ではどういう理由だということになります
と、そこのところの部分のところについての論議の遡上にあがらなかったと、こういうことに
なろうかと思います。
 したがって、今回のような本会議場でご発言があれば、今後のいろいろな見直しの時期には
やはり検討を加えていかなければならない、一つの場所ではないかと、こういうように受け止
めるわけでございますので、よろしくお願い申し上げます。
 部長から補足で答弁いたさせます。
◇都市建設部長(生方秀二君) 命によりお答え申し上げます。
 議員ご指摘のところでございますけれども、平成22年3月に策定いたしました、沼田市都
市計画マスタープランにおきまして、この境界がもれていると言いますか、その辺につきまし
ては、今後その都市計画区域の編入について検討するという内容になっておりますので、その
方向に沿って進めさせていただきたいと思っております。
 以上でございます。
◇5番(野村洋一君) 私は、ここが計画区域から外れているというのは、ここが計画区域に
入っていれば、先ほど部長がお話、説明があったように、高速道路との緩衝ということで岡谷
橋を渡って、用途地域の指定ができるのです。見直しのときに簡単に。これが外れていると、
まずはこれを計画の中に取り入れてから用途地域の指定をすると。こういう手順になるかと思
います。ですから、こういう場所はもっと早い時期に都市計画の区域の中にいれておくべきだ
と思うのです。その時点で入れてあれば、今回19年の見直しのときにこの側道が準工業地域
になりましたけれども、延長で準工業地域に指定することはなんら問題もないわけです。まし
て、おかれている環境から言えば、準工業地域の方があっている。何か市長から補足的なこと
があればお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど生方都市建設部長が答弁させていただいたとおりでございま
して、今後の検討課題のかなり重要なポイントとして位置付けさせていただいておきたいと思
います。
◇5番(野村洋一君) それでは、都市計画をこれで区切らせていただいて、次に、グリーン
ベル21の再質問させていただきます。
 グリーンベル21の新たな所有者である、メドテックインベストメントUおよびVについて
でありますけれども、沼田市は昨年の私の一般質問のときでしたか、沼田市は基本的には三井
生命が譲渡することについては反対だったと、いうお話がありました。けれども、沼田都市開
発株式会社の二度にわたる取締役会の開催の結果、再議決されて賛成多数によって譲渡が承認
されたと、前回そんなふうにうかがっておりますが、これもメドテックインベストメントUお
よびVという会社が、あまりにも不確定要素が多くて、都市開発の関係者の話等を聞きますと、
なかなか連絡も取れないというような状況だったということで、結果的には県税の滞納や何か
で差し押さえもされているようでございます。
 グリーンベル21の建物そのものの今後の行く末なのですけれども、だんだん予断を許さな
い局面に向かうことは間違いないと思いますが、昨年六月の一般質問の中で、私がメドテック
がきっちりとグリーンベル21の運営をやっていけるのか、また、この会社に対して情報をし
っかり把握しているのか、という質問をしましたけれども、市の立場からいたしますと、その
都度担当部課長が先様と話をするような流れになっております。こういう答弁をいただきまし
た。
 現在のところ、この会社の実態をどの程度把握されているのか、お聞かせいただきたいと思
います。
◇市長(星野已喜雄君) まずもって、私どもの立場からすると、三井生命に本事案しっかり
と担保してもらいたかったな、と思うのですが、先様もいろいろと事情があって、先様の意向
の中で、メドテックインベストメントUが一街区、本体でございます。Vが二街区。駐車場と
いうことで、私どもの方では慎重にしたのでありますが、賛成多数により譲渡が承認されたと
いう流れがございます。
 そういった中で、経済部長、担当課長も非常に水面下で努力をいたしまして、サブリースの
契約解除だとか、テナント誘致などのことについて、いろいろとメドテックインベストメント
と連絡協議をしながら、ことを進めてきたという経過がございます。
 したがいまして、一応私どものとらまえ方からいたしますると、そこのところをきちんとし
た窓口の中で、対応を図っていかなければならないというように受け止めておりますので、今
後ともそういった観点で臨んでいかなければならないと考えております。
 同時に、先の課題になりますけれども、今回当初予算に皆さん方のご議論を今いただいてお
りますけれども、多額の予算も計上させていただきました。担当部長、担当課長が先般もいろ
いろと先様のところへ伺ったりして、いろいろな対応に処しているわけでございますけれども、
やはりあれだけの大型な面積をもっておりますので、今後何とかして再生を図っていくために
は、相当私どもも努力をしなければならないと考えております。
 努力もしてきたという経過の中で、実態として当然相手のあることでございますので、ここ
で詳細なことを言い切ることができないので、誠に申しわけないのでございますけれども、い
ろいろと今水面下で努力している経過がございます。したがって今後とも現実にメドテックイ
ンベストメントU、Vが当該の場所を所有しているわけでございますので、きちんとした対応
を図りながら、よい方向に向かうように努力していきたい、というように考えております。
◇5番(野村洋一君) いずれにしたしましても、メドテックインベストメントという会社は、
そう遠からず県税事務所の方で法的手続きにはいると思いますので、市長もその動向には注視
をしていただきたいと思います。沼田市は、個人情報だとか言ってこの前も私が固定資産税が
どうなっているか質問したら、それはちょっと言えませんなんて話だったのですが、この85
%の所有権を持っているメドテックが、固定資産税をざっと計算したら、4,000万から年
間で払わなければならない、そういった金額が発生しているわけですけれども、今少し市長が
このグリーンベル21について大変な予算を組んだというのは、これは今年度の商業振興費の
中の、グリーンベル21テナント出店促進事業費補助金のことを指しているわけですか。これ
5,000万ですよね。それで、私は予算委員会のときに、ふるさと館は無駄だからやめたほ
うがいいのではないかと言ったのだけれど、このふるさと館にも同じく1,000万みている
わけですか。けれども、このふるさと館に1,000万も予算つけるのも無駄だと思いますけ
ど。本当に私も最近関心があるので時々グリーンベル行きますけれどもふるさと館のところに
人がいたことないですよね。あのようなインフォメーションをする場所というのは、逆に人が
集まるところでなければ効果は発揮しないと思います。道の駅のようなところとか、なにしろ
人が大勢出入りするようなところにこのインフォメーションのふるさと館のようなものを設置
すれば、効果が出ると思います。全然人が行かないようなところで、年間1,000万も予算
つけて、これは少し無駄だと思います。
 それからこの5,000万の扱いなのですが、これはどういうことですか。メドテックに対
して5,000万の助成をするのですか。沼田都市開発に助成をするのですか。少しその辺の
ところをお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 非常に際どいデリケートなところがありますので、答弁も慎重を期
するわけですけれども、まず、何とか再生を図りたいという気持ちがございまして、今回のよ
うな対応を図っております。同時に、前段の関係、つまりふるさと館の関係についても何とか
火を消さないようにしたいな、という気持ちが一つあります。
 後段のこれは、メドテックインベスメントに出すものでもなければ、また沼田都市開発に出
すものでもございません。
 今後、例えばA商店とかB商店とか、そういった方々が、要するにグリーンベル21に入っ
てご商売したいなというときに、一応例えば、しかるべきキーテナント等入れたいと思った時
に、ある程度内装関係くらいについては、やはり応援をしてあげるという体制がないと、今の
この天下の流れがなかなか思うに任せないというところがあるというような形がございました。
したがって、そういう意味で、メドテックでもなければ、沼田都市開発でもなく、入ってきた
い企業に対する応援というような形になります。
 大事なところでございますので、経済部長から補足答弁いたさせます。
◇議長(大島崇行君) 経済部長。
◇経済部長(飯田敏夫君) 命によりお答えを申し上げます。
 補助対象の関係についてでございますが、先ほど市長が答弁いたしましたように、出店に際
しまして、新規出店、営業を行う、そうした事業者等に対しての支援ということでございます。
 以上です。
◇5番(野村洋一君) ということは、メドテックが今、85%の面積をもっていますから、
85%の大家さんになるわけですね。そうすると、出店をしてそこで商売をしたいという人に、
今の市長の答弁ですと応援をしてあげたいのだと。これは、いいことだから別に反対もなにも
しませんけれども、ただその出店をしたいという人が家賃はメドに払うのですか、沼田都市開
発に払うのですか。
◇経済部長(飯田敏夫君) 先ほど申しましたように、今回の予算の計上部分につきましては、
先ほどお答え申し上げました内装工事等への支援という形で、先ほど申しました新規出店の営
業を行う事業者にということでございます。メドテックに支払うものではございません。
 家賃につきましては、管理会社であるところに支払うということになります。以上です。
◇5番(野村洋一君) そうしますと、出店を希望される方は、家賃は沼田都市開発に納入を
すると、こういうことでよろしいですか。
◇経済部長(飯田敏夫君) 現時点では、管理をしている沼田都市開発になります。
◇5番(野村洋一君) そうなると、メドテックとのその辺の打ち合わせと言いますか、そう
いった連絡と言いますか、そういうものは沼田市の方ではきちんととれているのですか。こん
な大きい助成、5,000万からの助成を出すことなので、その辺かなり重要なポイントにな
りますよね。
◇市長(星野已喜雄君) これは、再三申し上げておりますように、現時点でのその対応を図
るときに、グリーンベル21の活性化を図りたい。そのためには、やはり外からのA店ならA
店、B店ならB店がそこにお店として出たいと、いうことを希望される方に対して、要するに
内装等についてのかかる費用について、一定のレベルで応援をしていこうという形に展開をし
ております。
 したがって、繰り返し申し上げたいと思うのですけれども、そういう希望がなければ、その
予算は一切執行されないわけです。これはもうおわかりだと思いますけれども。つまりA店な
りB店なりC店なり個店が出て来ようとするところに対する応援でありますから、決してその
ものの持っている費用、つまり予算が、直接メドテックインデスメント等に渡るものではござ
いません。
◇5番(野村洋一君) そうすると、なおのことこの出店促進事業助成金という5,000万
というお金は、私は予算計上をしないほうがいいと思います。非常にメドテックの状態が今不
安定というか、この先どのようになるのかわからないような状況で、これがはっきりしたあと
で、このような助成をするのであれば、問題はないと思いますけれども、県がどのような動き
に出るかわかりませんので、この出店促進事業助成金の5,000万は、今の時点では予算計
上はしないほうがいいと思います。むしろ、あとでまた話をしますけれども、これだけの予算
が組めるのであれば、他のところにこの予算をまわしたほうがどのくらい沼田市のためになる
か。これは一部出店する人達だけにいい思いができるお金になってしまいます。広く市民のた
めにというお金にはなりませんから、それは私は反対を申し上げます。
 次に、沼田都市開発についての再質問なのですが、先だって沼田都市開発の役員の方と地権
者の方にお会いする機会がありまして、いろいろお話を伺ってまいりました。地権者の方々は、
一様に、全部放棄しますと。それぞれの個々の銀行の債権も個々の責任で全部クリアにします
と。だから、グリーンベル21の建物を何とか沼田市で活用していただけないでしょうかと、
こういうお話を伺ってまいりました。
 沼田市は今まで同社に対して、昨年の6月の私の一般質問の中で、相当な金額を助成してい
るのです。まず、Aコープが出店するときに、増資として1億円。この1億円は結果的にはA
コープの出店のための費用で、沼田都市開発が使ったお金ではないと思いますけれども。その
ほか平成14年の12月から16年の3月まで新規出店のテナント出店促進事業補助金という
形で、合わせて平成19年度までに1億636万6,000円の支援を市が行っているのです。
ですから、それでも足りなくて駐車場管理運営費補助金という形で、平成13年から17年の
5年間で9,929万円、市が助成しているのです。ですから、もう少し出店促進事業助成金
の5,000万円というのは、もうこれ以上このグリーンベル21に投入するのはやめて、違
うことに使っていただいた方がいいと思います。
 それで、メドテックが排除できれば、地権者の皆さんは沼田市の市庁舎として活用していた
だければ、それが一番ありがたいことなので、何とかそのような方向にもっていけないでしょ
うか、というお話を再三伺ってまいりました。
 このグリーンベル21を市庁舎に活用するということは、一般の市民の皆さんも我々議員の
中でも意見は分かれると思いますけれども、私は市庁舎として活用していくべきだと考えます
けれども、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、議員の皆さま方が当該者とお話合いをしたか、ということに
ついては、私は承知している範囲ではないので、そこに関するところの言及は控えさせていた
だきたいと存じます。
 きちんとした形の中で、そういったことが相対的にまとまった形できちんと出てくれば、こ
れは十二分にいろいろな意味で考えなければならないことであるなと思っております。まず、
前段のことはそういうことです。
 それで、後段のことについては、前段のことが120%クリアできない限りにおいては、な
かなか厳しいものがあるな、とまず思っております。
 同時に、今日の午前中の同僚議員の質問にもお答えしたとおり、実はそんなに簡単にあの建
屋が庁舎としての機能を果たすべく、いわゆるロケーションになっていない、ということでご
ざいます。当然、そういったことの展開をしていくとすれば、南の方の窓のことだとか、中の
採光のことだとか、あるいはまたロケーションのこと等が出てまいります。しかも、市の建屋
であるところの庁舎は、なんと言っても体外的にもよそとの関係が出てまいりますので、一概
にそこのところのことについては、ここでこういった考え方があるということについての、そ
れは受け止めさせていただきますけれども、本日のところは、そういったご意見があったとい
うことで、拝聴させていただく、というところでとどめさせていただきたいと存じます。
◇5番(野村洋一君) 質問を終わります。
       ──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、島田富造議員。4番。
〔4番 島田富造君登壇〕
◇4番(島田富造君) 通告に従い一般質問をさせていただきます。
 私は、(仮称)利南運動広場についてと老神温泉の復興についてお伺いしたいと思います。
 まず最初の(仮称)利南運動広場について、現在の状況と今後の方向についてですが、1点
目は、利用計画のない現状を見るとき、必要な施設であるのかです。
 当初この計画は、30,000uと聞いておりましたが、50,000uの住宅団地と入れ
替わり、5年もたっているのに計画さえ立案されていない状況だと思いますが、50,000
uもの面積が必要でしょうか、お伺いします。
 2点目は、市の人口が減少していく中で、これだけの面積を持つ運動公園が果たして必要で
あるのかです。
 平成17年の合併以来、毎年450人位ずつ減少し、10年後には、47,000人位にな
り、若い人たちの働く場所のない、産業を育てようとしていない現状のまま、30年後の沼田
市には30,000人台位しか暮らしていけない老人の町になってしまうと思います。
 今でも利根河川敷に広い運動公園がありますが、あまり使われていないように見受けられ、
さらに50,000uもの土地を4億6,900万円もかけて購入する必要があったのでしょ
うか。
 これから何年か先に整備するとしても、数億円はかかると思いますが、仮に5億円程度で仕
上げたとしても、土地代も含めて約10億円くらいになります。仕上がる頃には、人口構成か
ら言っても高齢者の占める割合は、さらに進んで、50%を超えるような勢いで、47,00
0人位の人口になってしまえば、必要のない施設ではないでしょうか。この点についても考え
をお伺いします。
 3点目は、利用目的を変更して、利活用する考えはあるのかお伺いします。
 土地収用法を使って用地取得されたとお聞きしておりますが、時代背景や世界経済の構造が
変わり、地方の人口は減少してきていますので、県企業局のように団地計画から運動公園に、
目的から面積まですりかえた実例が沼田市にあるように、県にならって目的変更して、収益の
上がる事業用地にすれば、本市には数少ない自主財源を生み出す財産となる可能性が生まれて
きます。
 事業用地として利活用といっても、民間経験のない当局には無理な話になると思いますが、
例として、今年の7月から再生エネルギーの買い上げが電力会社に義務付けられ、10年間固
定価格で買い上げられます。5ヘクタールの土地にメガソーラー発電所をつくると、10億円
位の設置費はかかると思いますが、3メガワットの電力が発電され、年間300万キロワット
の電気が売れるようになります。1キロワット当たりの単価が未定のようですが、仮に35円
ならば1億500万円、40円になれば1億2,000万円の売電収入になります。年間1,
500万円くらいの金利分でしたらば十分に払えます。1キロワット当たり35円では、プラ
スマイナス・ゼロですが、40円以上にならなければ企業化はされませんし、やる人がいなく
なってしまいますので、40円以上の売電価格が10年間保証され、減価償却が10年くらい
で、2%以内の金利なら払って償却できます。10年目以降は、約1億円からの自主財源とし
て、市財政に貢献することが可能となると思います。このチャンスは逃す手はないと思います
ので検討をお願いいたします。
 次に、所管に触れるかも知れませんが、老神温泉の復興について、豊かな温泉と宿泊施設の
活用についてありです。
 皮膚病に効用があるとされ、老神温泉の泉質を分析、実証することにより、全国にPRして
いく考えはないのでしょうか。
 老神温泉を考えたときに、昔から「かさ老神」と言われるほど、皮膚病に効く温泉とされ、
湯治客が多かったと聞いてきました。
 今、消費者に何が売れるのかと言ったら、まず体の健康に関するものではないでしょうか。
特にアトピーやアレルギー症に悩んでいる人は、子どもさんたちに多く、そのほかにも平均で
20%以上の人たちが発症しているといわれています。
 そこで、有名な先生方や大学などの研究機関に依頼して、老神温泉に薬効があるという科学
的な裏付けを実証してもらうことにより、温泉水が宅配で売れるようになり、入湯客も飛躍的
に伸びて、例えば、長期間療養のために逗留するといったケースも増えて、消費が生まれ、人
が人を呼んで賑やかになるのではないでしょうか。
 行政が主導して、誘客のための仕掛けづくりから力を入れてやるべきだと思いますが、市長
の見解をお伺いいたします。
 以上、申し上げまして、私の一回目の質問といたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの島田議員のご質問にお答え申し上げます。
  まず、(仮称)利南運動広場について、現在の状況と今後の方向について、利用計画のない
現状を見るとき、必要な施設であるのか。についてでありますが、(仮称)利南運動広場につ
きましては、野球場、テニスコート及びその他付帯施設を整備し、スポーツ広場として市民の
スポーツ振興及び健康増進等を目的として計画してきたものであります。しかしながら、現下
の大変厳しい財政状況から本格着手に至っていない現状にあります。
 今後の整備計画につきましては、財政状況等を勘案しながら、慎重に検討を行ってまいりた
いと考えております。
  次に、市の人口が減少していく中で、これだけの面積を持つ運動公園が必要であるのか。に
ついてでありますが、先ほどお答え申し上げましたように、(仮称)利南運動広場につきまし
ては、市民のスポーツ振興及び健康増進等を図るため計画してきたものであります。
  次に、利用目的を変更して、利活用する考えがあるのか。についてでありますが、先ほどお
答え申し上げましたとおり、現下の大変厳しい財政状況等により、現在に至っているものであ
りますので、今後につきましては、管理を市長部局に移行し、今までの経緯等も含め、当面の
利活用等について様々な視点から研究してまいりたいと考えております。
  次に、老神温泉の復興について、豊かな温泉と宿泊施設の活用について、皮膚病に効用があ
るとされる老神温泉の泉質を分析・実証することにより、全国にPRしていく考えはないか。
についてでありますが、泉質については、主に単純温泉・単純硫黄温泉であり、浴用時の適応
症としての効用については、主に皮膚病・神経痛・関節痛に効果があると分析されております。
 また現在、宣伝活動については、各旅館ごとの営業活動を初め、ホームページへの掲載、各
種イベントでの足湯体験やパンフレット等の配布による観光PRを実施しております。今後も
旅館組合、観光協会を初め関係機関と連携を図りながら温泉効用のPRを含め、さらなる観光
客の誘客対策に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、島田議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇4番(島田富造君) 先日、現場の方を視察してまいりましたら、5万uというのはかなり
広い面積であります。
 また、あれだけの面積を運動場として整備するには、相当な費用もかかると思いますので、
この財政上厳しいと言われる沼田市の現状において必要なのかという疑問をもった次第であり
ます。
 そして、運動施設としても、あれほどの面積を利用しうるかというか、かなりの出費も必要
でしょうし、あれほどの規模は必要ないような気もいたしますので、もう少し面積を縮小した
中で運動施設を考えるなり、広大な面積は別の用途まで考えてほしいというような観点から質
問をさせていただきました。この辺も見解をお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど利用目的を変更して利活用する考えがあるのか、という項目
のところで答弁をさせていただきましたけれども、今年の4月以降、管理を市長部局に移しま
して、今までの経過もございましたけれども、今後の当面の利活用等について、議員のただい
まのご発言なんかも含めまして、とらまえて、そしてきちんとした形の中で検討を加えてまい
りたいと考えております。
 したがいまして、これもやはり土地改良事業で非農用地を生み出して、そしてそういった事
業を展開してきたという本市の歴史的な流れがございます。そういった中で、土地改良事業の
収束も図らなければいけなかった。しかし一方においてはやはり運動公園等のことについて、
つくっていくということをいろいろな場面でお示しをさせていただいてきたという経過があっ
た。しかしながら、財政も厳しい、さあどうしようという中で本日の島田議員に対する答弁に
なっているという経過がございます。
 したがいまして、今のようなご意見は当然あってしかるべきだと考えております。そういっ
たことを承る形の中で今後の対応に処してまいりたいと考えております。
◇4番(島田富造君) それでは、白沢町の方で今、ある施設の野球場を閉鎖されるとか、と
いうようなお話も聞こえております中で、新規でまた必要かという疑問もわいてくるわけなの
ですが、この辺はいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) どういう形でお答えしたらよいのか、なかなか今のご発言で、非常
に難しいなと思いながら受け止めさせていただきました。
 いずれにしたしましても、このところの場面については、今後市長部局でもってきちんと対
応していく。議員がおっしゃっているように他の施設の関係でもってどうなのか、というよう
なことがございましたけれども、それはまた現在の問題と当然整合させていかなければならな
いと思いますけれども、一応質問の通告が利南運動広場のところについてのご通告でございま
したので、今のような答弁になったわけでございます。
 当然、他の施設等についても、目線をきちんと注ぎながら対応を図っていかなければならな
いというように受け止めさせていただいております。
◇4番(島田富造君) ただいまのご答弁を聞きまして、一応この利南運動広場の件につきま
しては、わかったのでありますが、テニス場や野球場という施設が、そうできるものであれば
早く具体化してもらいたいと、こういう考えもあるわけです。
 ただ現実からするとなかなか難しいような状況ですので、何か他に変わるような考え、検討
はされないのでしょうか、こういう意味で質問をさせていただきました。お願い致します。
◇市長(星野已喜雄君) したがいまして、ただいまのようなご発言であるとするならば、い
よいよこの4月からここのところの検討を市長部局で展開してまいります。となりますると、
教育委員会の筋ではなくなります。検討する場所がですね。ですから、当然今までの歴史的な
流れからとらまえた形の中で、当然利南運動広場のことについては、きちんと頭におきながら、
いろいろな角度で分析して、そして考えていかなければならないというように考えております。
◇4番(島田富造君) わかりました。その件については、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、老神温泉の復興につきまして、先ほどお聞きいたしました答弁によりますと、一般的
な受け答えをしていただいたと受け止めております。
 今の現状からしますと、どこの自治体に行っても温泉施設が設置されるようになって、設備
も豪華な設備が各自治体でそろえましたので、入湯料が500円くらいで簡単に温泉に入れる
時代となりました。
 そして、高額な料金を払っても、泊まりにこようという感覚、また会社の慰安旅行がなくな
って官業が民業を圧迫して、温泉地の宿泊業が成り立ちにくいとは思いますが、地元観光協会
に任せておくだけではなく、積極的に温泉自体と周辺施設の活用も図るべきかと考えておりま
す。
 例えばの話ですが、元の南郷の小学校施設、体育館や教室、校庭の開放や近くの畑や山林を
した体験型の宿泊。あるいは、サッカーなどの人気スポーツ施設や年配者向けの室内ゲートボ
ール場を設け、宿泊者同士の対戦や県外各市からの大会誘致なども考えられます。これを使う
ことによってですね。特に、旧南郷小の跡地はすぐにでも利用できる施設ですので、あけてお
く手はないと思いますので、活用をしていただきますようご提案をいたします。
 なお、誘客には地元の温泉を利用した特徴あるおいしい名物料理が必要かと考えまして、し
ゃくなげの湯は50度からの温度と、毎分500リッター以上の流出量と言われておりますが、
この温泉水を使って、すっぽんや鮎の養殖を行ったら成長が早く、冬でも冬眠せずに大きくな
り、飼料効率が格段によくなって話題性にも富み、お客さんにも喜ばれて評判になると思いま
す。
 毎分500リットルという温泉の量は、1時間で3万リッター。1日では72万リッター、
約720トンの湯量を無駄にすることなく二次的に活用するという考えについて、市長の見解
をお伺いしたいと思います。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後2時01分休憩
       ─────────────────────────────
午後2時08分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) まず、整理をして答弁をさせていただきたいと思います。
 まず、老神温泉のことでございますが、これについては、議員がご心配し、いろいろとご提
言されていることについては、大変重要なことであろうかと思っておりまして、今後一生懸命
展開をしていかなければならないと考えております。
 そういった中で、新年度新たに人を迎えて観光振興を図ろうということでもって、4月から
の動きになっております。
 そこでこの方の考え方の中に、私どももそれはなるほどな、と承っていたのですが、老神温
泉のもっている特性、効能は先ほど述べたとおりでありますが、草津なんかと違って、分析す
る湯の価値というのがAのホテル、Bのホテル、Cのホテルが、だいたい草津などでは湯量分
析すると同等のものが出てくるのだそうです。ただ老神温泉は、A旅館とか、B旅館とか、C
旅館の湯質というのでしょうか、湯のもっている泉質が違うのだそうです。ここのところは非
常に重要な価値として生み出すことができるのではないかと思っておりまして、今後の他の温
泉地と比較したときに、差別化を図っていく一つの要因ではないかと思っておりますので、今
後ともよろしくお願いしたいと思います。
 なお、続いて南郷の方にご質問があったようでございますけれども、これらについてはやは
り、しゃくなげの湯のもっている、これまた湯量といい、その湯質といい、非常に大事な、あ
るいはまた重要な要素であると思います。
 そしてしかも小学校の隣接の施設の関係のこと等についてのご提言でございました。今後と
も振興局はもとより、観光振興、あるいは地域経済振興のために議員のご提言を受け止めさせ
ていただきまして、今後の対応に処してまいりたいと考えております。
◇4番(島田富造君) それでは、十分に活用していただくようお願いいたしまして、終わり
といたします。よろしくお願いいたします。
       ──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、金子一弥議員。12番。
〔12番 金子一弥君登壇〕
◇12番(金子一弥君) 質問に先立ち、昨年3月11日、折しも私たち議員は市議会議員選
挙の立候補予定者による説明会が、北庁舎3階にて開催されておりました。突然の大きな振動
に会議が中断、中止となりましたが、まさに東日本大震災発生のその瞬間でありました。想像
を絶する巨大津波、福島第一原発の事故は今後40年、あるいは50年にわたる課題を日本国
中に投げかけてまいりました。
 不幸にも亡くなられた方々、被災をされた方々に対し、心よりお悔やみ、お見舞いを申し上
げ、1日も早い被災地の復興をご祈念申し上げる次第でございます。
 それでは、通告に従い一般質問を行います。
 今回、私の質問は合併10年後の市政について、TPP環太平洋経済連携協定について、有
害鳥獣対策について、の3点であります。
 一点目の合併10年後の市政につきましては、総務文教の所管ではありますが、幅広く政策
的な事項であること。来年度から具体的な検討作業が始められると説明を受けましたが、時間
的な制約があることなどを踏まえ、あえて質問をさせていただくことにしました。市長にはご
理解をいただき、現在において考えられる事項、政策などをお聞かせいただければと思います。
それでは、質問に移ります。
 最初に合併10年後の市政について。地域内分権の定着について。ポスト振興局長の権限に
ついて、でありますが、現在の特別職の振興局長に代わる役職について、どのように考えてお
られるのかお聞きいたします。
 また、どのような権限を与えていくのか。お聞かせ願いたいと思います。
 次に、地域協議会について伺います。地域協議会は廃止をするのか、または、どのような形
で残して、意見集約をして、市政に反映していく方策をとるのか、お聞きいたします。
 次に、振興協議会などとの整合性についてお伺いします。
 合併10年目を迎えるときには、多くの市民の方々から市域内全般にわたって、政策的にも
平等性、整合性が求められると思いますが、どのような対策が考えられるか、市長の見解を伺
います。
 次に、市民に夢と希望をもたせる施策について伺います。
 特に、広く市民が地域内分権を実感できる施策等がありましたら、お聞かせ願いたいと思い
ます。
 次に、TPP環太平洋経済連携協定について伺います。
 TPPは、2006年5月、シンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4ヶ国で
締結された自由貿易協定を、広く環太平洋地域全体に適用しようとするものであります。
 菅直人前首相が、平成の開国と称して進めてきたTPPでありますが、民主党内部や農業団
体からの強い反発を受け、一応事前協議の開始という形でスタートしましたが、実際には官僚
的レベルで参加を前提に準備を進めているように見受けられます。
 2015年までに工業、農産物、金融、サービスなど、全ての分野、商品において、関税、
その他の貿易諸壁を撤廃しようとするものでありますが、このような状況下、本市においても
影響額の試算などについて検討されたのか伺います。
 また、国、県など関係機関との情報交換はされているのか、具体的にあればお聞かせくださ
い。
 次に、農業についての保護対応策はどのように考えられているのか。特に、本市のように中
山間地域の経営基盤の弱い高齢化の進んだ産業への政策的支援は必要不可欠かと思われますが、
対応策などありましたらお聞かせください。
 次に、有害鳥獣対策について。国、県など関係機関との連携についてでありますが、現在本
市においては、猟友会への補助金の交付、わな猟資格への補助金、防止策への補助などを実施
していただいておりますが、実効性の観点からは十分な効果があがっていないのが実態だと思
われます。新たな施策等、考え、計画等があればお聞かせください。
 また、猟友会の高齢化対策、担い手対策等があればお聞かせいただき、私の一回目の質問と
させていただきます。ご答弁をよろしくお願い申し上げます。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの金子議員のご質問にお答え申し上げます。
  まず、合併10年後の市政について、地域内分権の定着について、ポスト振興局長の権限に
ついてでありますが、白沢町及び利根町振興局長につきましては、合併協議に基づき、本市の
円滑な運営と均衡ある発展に資するよう、関係機関や地域自治区内の各団体等と緊密な連携を
図りながら、それぞれの地域の特性を活かした地域づくりや従来から継続する個性ある施策の
実施など、地域自治区を代表して、その職務に当たっているところであります。
 地域自治区の設置期間満了後の取扱いにつきましては、沼田市行政改革大綱実施計画におい
て、平成25年度までに方針を決定することとしており、来年度から鋭意検討を進めてまいり
たいと考えております。
  次に、地域協議会をどのように位置づけていくのかについてでありますが、合併特例法に基
づく地域自治区の目的は、新市の運営に対する地域の意見の反映や合併に対する住民の不安解
消のほか、地域自治区の本旨であります地域主体の住民自治の強化や市民協働の推進等を図る
ことにあります。
 地域自治区の意見を市に具申していくなどの役割を担っている地域協議会の取扱いについて
も、先ほどご答弁申し上げましたとおり、今後、地域自治区の設置期間満了後の取扱いを検討
していく中で、併せて検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じま
す。
  次に、振興協議会などとの整合性についてでありますが、合併前の沼田市の利南、池田、薄
根及び川田地区に設置されている振興協議会の目的は、住民福祉の増進を図り、地区内の円滑
な運営に寄与することとしており、住民の自治意識の高揚など住民自治の推進や地域振興を図
るといった目的においては、地域協議会と共通するものがあります。
 しかしながら、振興協議会は、地域において自主的に設置されている団体であり、合併特例
法に基づき、10年間の期限を定めて設置・運営している地域協議会とは、組織の性格や設置
経過が異なるものであり、合併後10年以降の長い将来を見据えた場合、新市としての一体性
や各地域ごとのバランスも考慮した総体的な検討が必要になってくるものと考えております。
  次に、地域内分権を実感できる施策についてでありますが、地域自治区制度の趣旨は、地域
住民の意思を反映させ、地域単位で住民自治の推進・拡充を図るものであります。
 合併後10年以降の取扱いにつきましては、今後の検討となりますが、地域自治・振興の原
点(本来の姿)を勘案いたしますと、基本的には、地域ごとに自ら考え、自ら行動する自主自
立の地域内分権の体制づくりに側面から支援していくような姿勢が肝要ではないかと考えてお
ります。
  次に、TPP環太平洋経済連携協定について、本市への影響について、影響額の試算につい
て検討されたか。についてでありますが、TPPへの参加については、高い技術力を背景とし
た自動車や電機などの輸出産業に有利である反面、安価な輸入品が流入してくると想定される
農業などの産業には不利となるものであり、本市の基幹産業である農業への影響が心配されて
いるところであります。
 影響額につきましては、農林水産省が行いました試算を参考に、本市の農業に係る影響額の
推計を行っており、内外価格差が大きく、外国産と置きかわると見込まれる品目の主なものと
いたしまして、こんにゃく、牛乳、牛肉、豚肉及び米につきましては、総額で約26億9,0
00万円の減額になると推計しております。
 市全体で見ますと、農業総産出額91億3,000万円の約42%に相当する、38億3,
000万円が減少するものと推計しております。
 なお、工業についてでありますが、市内主要企業では、特に影響がないという意見が多く、
影響額の試算は行っておりません。
  次に、国県など関係機関との情報交換はどのようにされているかについてでありますが、国
から発信される情報等を注視するとともに、群馬県を中心として、県内市町村、JA及び沼田
商工会議所など関係機関等と連絡を密にし、連携を図り積極的に情報を収集しております。
  次に、農業について保護、対応策は、どのように考えられているかについてでありますが、
現時点においては、国からしっかりとした情報が提供されておらず、判断する材料に乏しいと
いうのが実情であります。
 しかしながら、農業に及ぼす影響は非常に大きいものと予測でき、対応策としては、ブラン
ド力の向上、コストの削減及び地域の特性にあった生産体制の強化等に対する取り組みが、さ
らに重要になるものと考えられます。
 農業の保護には、国の総合的な対策が不可欠であり、引き続き国の動向を注視しながら情報
収集に努め、県及び関係機関と連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。
  次に、有害鳥獣対策について、今後の対策について、国県など関係機関との連携についてで
ありますが、有害鳥獣による農作物等への被害は右肩上がりに増加しており、そのことによる
農家の生産意欲の減退は計り知れないものがあります。
 そのような状況の中、本市におきましては、昨年6月に沼田市農業委員会、利根沼田農業協
同組合、各地区鳥獣対策協議会、有害鳥獣捕獲隊及び鳥獣保護員を構成員とする「沼田市鳥獣
害対策協議会」を設立し、国県などの関係機関と情報の共有化を図り、被害の防止に向けて取
り組んでいるところであります。
 今後につきましては、既に行っております対策を引き続き進めるとともに、地域の方々によ
る自己防衛策と、檻やわなの設置による捕獲など、数を減らす対策をバランスよく実施しなが
ら、より一層の防止対策の強化を図ってまいりたいと考えております。
  次に、猟友会の高齢化対策、担い手対策についてでありますが、有害鳥獣対策のうち、捕獲
により個体数を減らす対策につきましては、有害鳥獣捕獲隊の母体である各地区猟友会の協力
なくしては、被害防止対策を行うことが困難であると思っております。
 しかし、猟友会会員の高齢化による減少は大きな問題であり、平成22年11月に地元関係
団体から、有害鳥獣対策への強化支援の陳情等がなされ、平成22年12月第5回市議会定例
会での採択を受けまして、猟友会の組織強化、活動支援及び後継者育成を目的に助成を行う予
定であります。
 以上申し上げまして、金子議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
 大変申しわけございません。先ほど議員のTPP環太平洋経済連携協定のご質問の中で、影
響のところでございますが、私がこんにゃく、生乳、牛肉、豚肉、および米と答弁すべきとこ
ろでありましたが、生乳を牛乳と答弁をいたしました。生乳が正解でございます。訂正をして
おわびを申し上げたいと思います。
◇12番(金子一弥君) 答弁をいただきましたので、何点かにわたり再質問をさせていただ
きます。
 まず、合併10年後の市政、地域内分権についてですけれども、これにつきましては、私は
所管であるので、少し考えたのですけれども、やはりこういうことを言っても少し失礼にあた
ることもあるかもしれませんけれども、市長の任期が今期はあと2年少しということで、その
先々のこと、政治的な日程のことは誰にもわからないことなので平成15年の12月、1月で
すか、任意協議会が始まりまして、この合併に対して非常に対極に立たれて骨を折ってこられ
た市長でございます。そういった観点もありまして、質問させてもらったわけでありますので、
ご理解をいただきたい、そのように思います。
 最初に、利根沼田の大同合併を目指してきたわけですけれども、当時は香川県の面積に匹敵
するすごいスケールメリットのある合併であるのだ、ということで、市長は骨を折ってこられ
ました。しかしながら、やはり各市町村の首長さんのいろいろな思惑がありまして、現在のよ
うな形になったわけでございます。
 法定協になってからはあっという間に合併まで至ったわけですけれども、市長もいろいろそ
の間には骨を折っていただいたり、周りの首長さんのご意見に翻弄されたような場面も見受け
られました。
 それからしばらくの間は、市長のお話の中には、この合併は長い歴史の一里塚であるから、
というような発言もあったわけですけれども、先々をとらまえたときに、この合併が先々、歴
史的にはどのような形で進んでいかれるか、市長が想像されることでよろしいのですけれども、
感想があったらお願いを致します。
◇市長(星野已喜雄君) 今日も午前中の同僚議員のいろいろと行財政改革や、国、外国との
動向を見ると、どうもやはり先々にこのままの状態で基礎自治体、あるいは都道府県、国家の
体制がこのままの状態でいくのか、ということについては、やはりいろいろと報道機関等でし
か見聞きすることができませんけれども、やはり大きな変化が見受けられるな、というように
受け止めています。
 となりますと、この流れが果たして一体全体、我が沼田利根について、どういうような受け
止め方になっていくのか、ということになりますると、旧一市二町六カ村でみたときに、人口
がやや微増といったらよろしいでしょうか、あるいはやや横這い、これが白沢だけなのですね。
白沢だけです。他は、全て弱化しております。
 これをみたときに、現在の一市一町三カ村が、やはりいずれいかなるときに、また次の段階
の基礎自治体のもっている体制が、このままでいいのかということが論議にあがってくるので
はないかと思うのです。
 そうしたときに、沼田利根でみたときに、やはり既に沼田の方が利根郡下の人口よりいろい
ろと今日もお話がございましたけれども、現時点で私の記憶に間違いがなければ、沼田が6.
2か3くらいで、利根郡下が3.8くらいではないかと思うのです。そうすると、やはりこの
人口形態からみても、沼田の方がどうしてもここには求心力があるな、ということと同時に、
やはり冒頭合併当時から申し上げてきたとおり、この広い面積の中で、お互いがよく連携して
生きていくためには、それぞれの地域の特性を生かしてあげるということが大事かというよう
に思っておりますので、やはり合併をしてきた最初の哲学をきちんと守っていくということが、
利根郡の方々とまたいずれいかなるときにお話合いをするような場面があったときに、そうい
ったときの説得力になっていくのかな、というような感じをもっております。
 現時点で、利根郡下が今でも郡民体育大会などがなかなか成立しなくなってきているみたい
なところがあったりして、非常にそういうこともあるようでございます。
 ただ、利根郡下もご案内のとおり、それぞれの自治体が首長さんを中心に大変頑張っており
まして、非常に尊敬をさせていただいているわけでございますけれども、実態の現実の流れと
してそういうことが先々に見受けられるかな、というようなことを申し上げておきたいと思い
ます。
◇12番(金子一弥君) いずれの場合にしても、沼田市が中心になって物事を進めていくと
いう場面が想定されるわけですので、ぜひよろしくお願いを申し上げます。
 市長のご答弁で、合併10年後の市政についてはなかなか来年から具体的な協議が始まると
いうことは、私も承知をしておりましたので、それで仕方がないかという気もしておりますけ
れども、しかしながら市長が中心で手がけられた合併でございますので、やはり10年たって
終わりではなく、10年がまたスタートになるというような観点もございますので、ぜひ、よ
ろしくお願いをいたします。
 それから、市長、また歴代局長さんが苦労された原因というのは、いろいろな場面で一般質
問等で同僚議員の方が議論されておりましたけれども、やはり合併してから財政再建というこ
とが最重要課題で今まで市長先頭に走ってこられたわけでございます。先ほど来の議論にもあ
りましたけれども、いよいよ努力が実って、起債許可団体の基準から下回って、特例債の活用
がいろいろな考え方ができるようになったという、借金は借金ですから、むやみに使うわけに
はいかないのでしょうけれども、そういった現状もみられるわけでございます。これから先々
振興局のことに関しても、そういった面で特典が与えられるような場面があればいいのかな、
というような気がしております。
 それから、来年から具体的な作業が始まるということですけれども、ぜひ、現場を一番よく
知っているのは、そこにおられる木暮局長、山口局長でございますので、そういった方の意見
を十二分に取り入れていただきながら、これ以上サービス低下のないように、コンパクトでも、
本当に機動力のある、これから呼び名はどうなるかわかりませんけれども、そういった集合体
にしていただきたいと思いますけれども、その辺についての答弁をよろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 今日の同僚議員のご質問にもお答えをさせていただきましたとおり、
合併特例債の有効活用ができるようになったのも、一重に市議会議員の皆さん方の非常に厳し
かったところについての暖かいご理解とご支援があったこと。市民の方々のやはり暖かいご理
解とご支援があったこと等があって、新年度予算に向かってきたという経過がございます。改
めて感謝と御礼を申し上げますと同時に、しかしながら一方において、以前として先々が見通
し不透明でございますので、どうしても内部の一応財源の担保といいますか、そういうことに
ついては、常に意を用いていかないと先々に何が起こるかわからないみたいな状況がございま
すので、そこのところには留意をして財政運営を図っていかなければいけないな、というよう
に思っております。
 そういった中で、いろいろな意味で振興局がかねてからサービスを受けていたものが、行財
政改革のもとに、いろいろと厳しくなってきたという経過があったり、本庁との整合性等もあ
って、いろいろな意味でご不便もかけたという経過もないのではないか、というように思って
おります。
 したがいまして、できるだけ地域住民が明るく安全で住みやすいまちに処していくために、
今後とも努力していかなければなりません。
 そういった中で、木暮振興局長と山口振興局長が、やはり当該地区をつかさどる行政の最高
責任者であります。したがってお二人の意見は、あるいはまたご判断等は、当然重きをおいて
いかなければなりません。
 したがって、両振興局長には、特段のご活躍をご期待申し上げますと同時に、今後ともきち
んと連携した形の中で、そのご発言には耳をしっかりと傾けてまいりたいと考えております。
◇12番(金子一弥君) ぜひ、よろしくお願いを申し上げます。
 また、話が最初に戻るかもわからないですけれども、これは市長、答えられなければそれで
よろしいのですけれども、今、特別職の局長さんで活躍をいただいているわけでございますけ
れども、前任の根岸局長、郷原局長からみると、やはり次長職の廃止という条例で今は実務型
になってて、大分、その辺では進歩したというか、改革がされてきたわけですけれども、この
局長に対して、特別職でいかれるのか、一般職でいかれるのか、そういったような、答えづら
いような部分もあるかもわからないですけれども、ありましたらよろしくお願いいたします。
 それからまたがりますけれども、地域協議会について。地域協議会については、諮問と答申
というのが、市長側、局長側からありまして、これに対して今まで何回そういったものがあっ
たか、ありましたらよろしくお願いいたします。
(休憩を求める者あり)
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後2時39分休憩
       ─────────────────────────────
午後2時39分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) まず、特別職の関係でございますが、これは新年度からいろいろと
検討に入るということは、先ほど申し上げましたとおりでございますので、当然そういったと
ころでの論議等踏まえた形の中で、判断をしていくことになろうかと思っております。
 なお、両局長とも確かに言われるとおり、実務型ということで一生懸命頑張ってきていただ
いている形の経過がございます。したがいまして、今後合併10年後を控えた先々については、
もう少しお時間をいただく形の中で、判断をせざるを得ないと思います。
 当然、この期間内は現行のまま頑張っていただく、という形でもって進んでいくという形に
なろうかと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
 後段の関係等につきましては、現在両振興局長に今、承った形の中で、諮問、答申等がなか
った、ということで答弁させていただいておきたいと思います。
◇12番(金子一弥君) 諮問と答申ということで、このことに対しては合併当時、地域協議
会に入られる方々、その他の方々もかなり期待をもっていたのです。誤解もあったかもわから
ないですけれども。これは諮問というのは、辞典でひきますと、「政治上の重要事項の決定や
問題点解決に先立ち、専門的な見解を識者などに尋ねること」、とあります。答申が、「上級、
官庁から聞かれたことに意見を述べる」。かなり難しいようなことが想定されるわけですけれ
ども、やはりこれから、来年から具体的につめていく中で、こういった地域協議会という名前
が残るかわからないですけれども、こういった地域の方々の意見を聞いていきながら進めてい
くと思うのですけれども、やはり今までの経験から、この答申がなかった、ということには少
し問題があると思うので、やはりこの問題の投げかけ方、こういったものには改善が必要だと
思うのです。諮問と答申という形ではなくて、やはりもう少し、作業グループ、市民の人たち
が意見が出しやすいような方向を探っていってもらいたい、というような気がするわけですけ
れども、その辺にはやはりこれから先々の課題として残ると思うのですけれども、その辺につ
いて、市長の見解がありましたら、お願いを致します。
◇市長(星野已喜雄君) 振興局の動向については、私も後ろ姿をしっかりと眺めて、あまり
思い切った手を入れるということについては、やはり本会の組織の性格上慎重にしてきました。
したがいまして、そういう意味では、振興局の独自性というものを真摯に受け止めさせてもら
ってきたつもりでございます。
 今、お話されているようなことについて、反省すべきところはきちんと反省をして、そして
今後のためによりよい方向に向かった形の展開を図ってまいりたいと思っております。
 特に議員は、利根町振興局に在住をしている方でございますので、いろいろな意味で利根町
振興局の方にもまた、ご示唆、ご意見等をお願いできればありがたいと思っておりますので、
よろしくお願いをしたいと思います。
 ただいま私の方で申し上げた中で、両振興局との諮問、答申がなかった、ということで申し
上げたかと思いますけれども、一つだけ利根町の方で、ご承知のように輪組の関係で振興局出
張所の今後についての関係でもって、諮問、答申をお願いしてきた、という経過がございます。
 現在、そういった形の中で、輪組のところの部分については動いていると、こういうことに
なると思います。大変すみません。申しわけございませんでした。
◇12番(金子一弥君) 地域協議会、どういう形で残るか全く他のことと同じでわかりませ
んけれども、ぜひ皆さんの意見が吸い上げられやすいような形をつくっていきながら、具体的
な詰めに入っていただきたい、そのように思うわけでございます。
 また、振興協議会などとの整合性ということですけれども、こちらは私は細かく承知をして
いないのですけれども、やはり財産の管理だとか、そういったことに当たられているというよ
うなことを聞きました。
 また、これは住民の方が自主的なもので構成をされている、ということで、この地域協議会
の性質とは少し変わっているので、なかなか整合させていくというか、その辺は問題があるか
と思いますけれども、やはり先々にはそういったことも求められると思いますので、ぜひよろ
しくお願いをいたします。
 それから、この合併10年の市政の最後に当たりまして、広く市民に地域内分権が実感でき
る施策について、ということでありますけれども、これは恐縮ですけれども、私たちの総務文
教で2月の1日、2日、能代市、秋田市に行政視察に行ってきたわけですけれども、秋田市に
おいては、同じ17年の2月に合併をしておりまして、川辺と雄和という町を編入合併いたし
ましてきたところで、沼田市とだいぶ時期とか、合併の仕方が似ておりますので、参考として
お聞きいただきたいです。
 ここには資料もそうですけれども、地域分権推進課というのが設置してあるのです。その中
には、地域支援担当係、この方が現場に出て、いろいろ細かな、どういった事業、施策が必要
かということを見て歩くのだと思うのですが、市内に7カ所サービスセンターを設置しようと
いうことで始めております。身近な行政サービスを身近な場所で提供できるように、地域の課
題は地域で解決できるように、これらのことを解決するための仕組みづくりを進めるというこ
とで、センター方式を採用しております。
 今年で説明を受けたときには、7カ所の予定が4カ所もう設置されているのですね。それで、
地域づくり組織というのがありまして、そこに、このセンターの運営とかそういったことを任
せて運営をされているようであります。それで、中身は沼田市とそんなに変わっていないので
すね。ただ、こういったものをしっかり市民協働しながらつくることによって、市民にいろい
ろなことを知らしめるというか、町づくりに参加している実感が出てくるだとか、そういった
効果が現れているように見受けられます。
 23年度予算で、やはり4カ所のセンターに2,000万円の予算がついております。地域
づくり組織が、この交付金についての審査だとか、そういった細かいところまで担っておりま
して、実際には沼田市からみるとだいぶ人口も多くて、地域意識というのは多分、こちらの方
が強いと思うのですけれども、予算的にはこれで間に合うのか、という質疑があったのですけ
れども、これで足りています、というような答弁がありました。
 今後沼田市が地域内分権を進めていく中で、一つの参考にはなるのではないかというような
事例でございますので、市長に少し話をさせていただきました。
 今後、具体的に将来に向かって、いろいろな形を進めていかなくてはならないですけれども、
やはり市民協働を進めていきながら、市政に反映していくということは必要不可欠であると思
いますので、その辺について市長の見解がありましたら、よろしくお願い致します。
◇市長(星野已喜雄君) それぞれの自治体が、それぞれの自治体の歴史とか特性を生かした
形の中で、行政体の組織体系を模索しているということだと思います。秋田の関係等について
の調査から、ただいまいろいろとご指摘がございました。今後の対応に処してまいりたいと考
えておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇12番(金子一弥君) ぜひ、市長の任期があるうちに、いろいろ方向性をつけてもらいた
いということですので、よろしくお願いを申し上げます。
 続きまして、TPP環太平洋経済連携協定について、お伺いします。
 これは、大学の先生の論文の一部ですけれども、食糧自給率16%の衝撃、ということであ
りまして、農水省は2010年10月22日に、日本がTPPに参加して関税を撤廃した場合、
食糧自給率が2009年40%から、14%までという試算を発表しました。
 農業生産が4.1兆円減少し、波及効果で7.9兆円減少する、という悲惨な一環でありま
して、これに対して経済産業省がTPPに参加しない場合のGDP10.5兆円減少。という
ようなことを発表した中で、いろいろな今新聞で毎日載っているような議論が巻き起こってい
るかと思いますけれども。
 また、前原さんの発言ですね。日本のGDPにおける第一産業1.5%だということで、発
表されました。これは本当の数字、計算上の数字ですから、それはそれでいいのですけれども、
1.5%に98.5%が犠牲になってよいのか、というようなこちらからしますと、めちゃく
ちゃな発言をされておられます。
 また、賛成、反対を超えまして、はっきりわかっていることは、参加した場合には、自給率
が今より向上するということは絶対にないということです。
 それから、向上率への強力な対策、対応に応じて、低下が抑制されますけれども、低下率が
40から14%の間のどこかに落ち着くだろうということがこの先生の見方でございます。
 そもそも40%、現在の水準をどのように理解をするべきか、これがさらに低下するという
自体をどのようにみるか、という根本問題が発生している、というようなことが書かれており
ます。
 また、これは市長はよくご存知だと思うのですけれども、1964年48年前になりますけ
れども、木材の輸入解禁ということでなってきたところで、国内の木材需給率が8割を超えて
いたのが、20%まで低下してしまった。こういったことで、日本に受け継がれてきました、
森林文化というものが無くなってしまった。というようなにがい経験があるわけです。そうい
ったことから、これは国策に関することなので、あまり話をしても仕方ないと思いますけれど
も、そういった背景がある中、今回のTPPに対して、市長どのように思われているか、見解
をお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まずもって私の立場は、今まで本会議等で述べてきたとおり、TP
P環太平洋経済連携協定については、反対の立場で各団体の立場からも申し上げてまいりまし
た。現在でもその意志にはなんら変わることはございません。
 そういった中で、若干つけ加えてみたいと思いますのは、先ほどの木材の需給率、これは東
京オリンピックの年でございましたけれども、議員がおっしゃったとおりの実態にあって、そ
して、この節なんとか5割に持ち上げようという動きがあるのでありますが、大変厳しい状況
にあります。
 現在の中山間地域のいろいろな活性化の後退は、ある意味ではここにその原型というか、骨
子があったのではないかと思われるぐらい、これは重要な一つの大きな節目であったと受け止
めております。
 二つ目は、やはり国際化社会がどんどん進んでいく中で、他の国家が自給率だけはいろいろ
と施策を展開している中で、きちんと確保していこうということを貪欲にしているという各諸
外国の動きがございます。そのことが必然的に、例えば水もとが云々とか、先般も新聞等で報
道されましたが、中国系等の部分が私どもの中山間地域の水もとを買ってしまおうみたいな動
きがあって、それに歯止めをかけよう、ということで、一昨年の2月から私どもも一生懸命努
力をしてきた経過もあったわけでございますけれども、そういうようなこと等をみると、やは
り自給率はどうしても最低6割くらいはないと、これは国際化社会に打って出ることはできな
いと思っております。できれば8割以上。なかなか難しい状況でありますからして、ですから
もうそういう意味では、おっしゃるとおりでございます。
 昨日の識者の話ですと、東北地方の昨年のあの大きな大震災があって、現在40%前後と言
われた自給率が、大幅に落ちるのではないか、というふうにも言われております。
 したがって、そういう意味では、これをきちんと守っていくということが大事かと思ってお
ります。
 三つ目は、今申し上げたことについて、やや水を差すような言い回しになるかもしれません
けれども、私は冒頭申し上げた立場でございますので、そこのところを踏まえながら聞いてい
ただきたいと思うのですが、先般、沼田利根の農業委員の諸先生が、元衆議員の谷津先生をお
迎えをして、150人ぐらいの方々がTPPを勉強されました。
 谷津義男先生というのは、今ご案内のとおり、我が日本国を代表する農政通の先生でござい
ました。この先生の論法でいきますと、このTPPの前にGATTのことをきちんと押さえて
ないと、このTPPのことについては、なかなか理解ができないところがあるので、GATT
のことについてきちんとまずおさえるのが必要だと。
 考えてみると、それは西暦で言うと、1947年にスタートしております。我が日本国がG
ATTに入れたのがきっと1953年ではないかと思っております。
 谷津先生に言わせると、このGATTに入れたことによって、我が日本国の戦後のいろいろ
な経済の大きな力になったということから、そういうこともとらまえていったときに、TPP
のもっている本質をとらまえたときに、やはりこの方の論法は決まっているわけではないので、
協議あるいは意見交換ぐらいはした方がいいのではないか、というようなことは言っておりま
した。
 ただ、私は冒頭申し上げましたように、やはりこのことが相当大きな影響力がある、という
観点から、一貫して反対の立場で今日を迎えているわけでございまして、今後もいろいろな意
味で、またご指導いただければと思っております。
◇12番(金子一弥君) ぜひ、市長には群馬県を代表して、中山間地を代表して頑張ってい
ただきたい、そんなふうに思うわけでございます。
 また、この中山間地の条件から言いますと、特にこの関税率などはこんにゃくが1,76%、
エンドウ豆が1,085%、米が778%、大麦256%とか、ずっとあるわけですけれども、
農地の集積というのが非常にこういった場面を迎えたときには、難しいのが沼田市とか、こう
いう中山間地域だと思いますけれども、農地の面積を単純に比較してみますと、同じ土俵での
るであろう、アメリカは日本が1.9ヘクタールだとすると104倍です。198ヘクタール。
オーストラリアにいたっては、1,591倍。1軒3,000ヘクタールを超えているんです
ね。ものすごい規模なので、これは参考としてお聞きしていただきたいわけですけれども。
 群馬県内でも、特に市長におかれましては、園芸協会の会長。また、林業におかれましても
森林組合連合会のお立場をいただきまして、頑張っておられます。
 ぜひ、強い発進力を持ちながら、こういったことに場面、場面で、そういった課題、いろい
ろなものを国、県に対して発信をしていただきたい。そういうようなことを今、強く思ってい
るわけでございます。
 本当に群馬県でもなかなかこういったことを強く発信できる人が何人もいないような気がい
たしますので、ぜひ、市長にはその辺をよろしくお願いしたいわけですけれども、一度ご決意
のほどをお願い申し上げます。
◇市長(星野已喜雄君) 私はやはり先ほど金子議員がおっしゃられたように、東京オリンピ
ックの年の木材の自由化ということが、現在の中山間地域の森林業を成業とする方々を激しく
圧迫してしまったことから、現在の限界集落等になってきているというようなこともこれまた
事実でございまして、その実態をみたときに、いろいろな理屈があるのだと思うのですけれど
も、やはりきちんとまず食料を確保すること。そうでないと、国際化社会の中の勝負の中でな
かなか勝っていけないのではないか、という基本的なことを押さえながら、やはりとらまえる
と。ということと同時に、考えてみると、もうヘリコプターでぶんぶん飛ばして、農薬をどん
どんラジコンでまいてやっている農業と、この傾斜地を使って、そしていろいろと家族でもっ
て頑張っている農業と、これを比較すればおのずと結論ははっきりしているわけでございます。
したがって、そういうことから考えると、やはりきちんと日本の農業を守っていくためには、
やはりそういった方々に思いを寄せていかなければなりません。
 それから、もう一つ。ヨーロッパが比較的アメリカやオーストラリアと違ったところの一つ
のとらまえ方として、特に国境、山等については国が大きくそれを保障して、山の農業を守っ
ているのです。これは、デカップリングということばに代表されるように。そうすることによ
って、ヨーロッパのスイスであっても、オーストリアであっても、フランスであっても、ドイ
ツであっても、本当に山が手入れされております。もちろん、農業も手入れされております。
そういうようなことは、やはり日本でもできないのか、ということについては、かねがね私ど
もそういう立場で論陣をはってきた一人でございまして、今後ともご指導いただきたいと思い
ます。
 一生懸命頑張ってみたいと思います。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後3時02分休憩
       ─────────────────────────────
午後3時09分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇12番(金子一弥君) ぜひ、市長にはこのTPPについては、政府、総理大臣もやはり全
品目を対象にして、というような姿勢になっておりますので、日々、いろいろな状況変わって
くるでしょうけれども、見守っていただきながら、対応をしていただきたいと思いますので、
よろしくお願いいたします。
 それでは、有害鳥獣対策について、何点か質問させていただきます。
 沼田市では、捕獲の委託料、防止柵の補助等、わな猟の補助、猟友会の補助金など、いろい
ろと手当てをされておりますけれども、なかなか獣の勢いには追いついていかれない、実効性
については、疑問がある、というような状況になっておりますので、何点かお聞きをいたしま
す。
 まず、猟友会の方々が免許を更新されるときに、問題が一つあるのです。これが、市長の方
から見ていただければわかるのですが、これは大口径のライフルの書き換えのときに射抜く的
です。これが、伏せて撃つのと、膝を立てて撃つのと、立って撃つのと、あるそうなのですけ
れども、これを50メートル先から、昔はもっと的が大きかったのですけれども、だんだん小
さくなったらしいです。公安の方は銃を取り上げたいから、そういうことになるのでしょうけ
れども、これで例えば、立ち撃ちで20点とか、膝で30とか、そういう程度のものが求めら
れるらしいのですけれども、あとは普段の生活態度だとか、その人の経歴などを勘案するので、
はっきり何点というのはなかなかないそうですが、これは聞いてみるとあたらないそうです、
普通の人には。この方は、5発当たっているんですね。これは市長もよくご存知の方です。こ
れは腕のいいかたです。こういう手続きが難し過ぎるということ。
 また、猟友会の方が年間で狩猟税、登録税、猟友会だけでも、利根沼田猟友会、群馬県猟友
会、大日本猟友会、それから支部の猟友会、いろいろ合わさるのです、
 それで、所得別に経費を払うらしいのですが、わなと第一種の方は、5万7,000円。一
年間かかるのです。この他にライフル。正常に購入すれば、30万円とかかかるそうですけれ
ども、それはそれとして、この毎年かかるこの費用。またこの実施試験の難しさ、こういった
ところも一つネックになっているようなのですけれども、これから特にわな猟とかいろいろ手
当てをいただいても、これをしとめる人がいないとこれはもう成果は出ないです。
 そういったところに目くばりをしていかなければならない時になっていると思うのですけれ
ども、その辺について、最初市長、意見がありましたらよろしくお願いいたします。
(休憩を求める者あり)
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◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後3時13分休憩
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午後3時13分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
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◇市長(星野已喜雄君) また、難しい質問なのでどういうふうにお答えしたら良いか、冷静
に今、判断しているところですが、ライフルと散弾銃があるのではないかと思います。ライフ
ルは当然機能も強いので、厳しいものがあって、標的をきちんと撃つというようなことが一つ
の更新のときのクリアの条件になっているのかな、というようなことで受け止めさせていただ
きました。
 これについては、ライフルと散弾銃の関係でございますので、警察当局にうまく配慮願うと
いうようなことになるのかと思います。
 申し込み用紙の煩雑、ということについては、これはきっと大変失礼なことを申し上げるよ
うで恐縮でございますけれども、確かに農家経営の方々が、大変難しい煩雑な資料を目の前に
するとそれだけでかなりバックギアになってしまうというようなことも考えられますので、こ
れらについては、必要があればいろいろと私どもの担当部局が応援してあげると、いうような
ことが考えられるかなというように思っております。
 それから、三つ目の更新のときにかかるお金でございますね。これについては、現行をしっ
かりと分析して、例えば隣接のみなかみとか、川場とか、片品とかからも状況を見定めたり、
あるいは当然前橋市も合併して倉渕があるし、みどり市も合併して勢多東部の方があるし、あ
るいはまた渋川も合併して赤城村等もあるので、それらも見定めながら財政状況をみながら応
援できることはしていく、ということになっていくのかな、と思っております。
 こういった有害鳥獣駆除が、ある意味においては別からみると、農業者の農業生産物を保護
するだけでなく、別の角度からすると人命の確保にも、実はなっていくということは、よくわ
かっております。
 したがって、そういう観点から、今わな猟、あるいはライフル等の更新のときの関係につい
て、やはりそういったことのかかる費用について、応援できることについては、検討を加える
必要があるのではないかと、こういうように考えております。
◇12番(金子一弥君) そういったところにぜひ、手当てをしていただければと思います。
よろしくお願いいたします。
 特に、この10年後とかを考えた場合には、鉄砲の所持者がかなり減ってきてしまって、そ
ういう事態を想定すると、有害鳥獣対策に対して根本的なものが無くなってしまう、というよ
うなことも考えられますので、ぜひ、よろしくお願いを申し上げます。
 それから、これは市長、担当課から連絡が行っていると思うのですけれども、2月の22日
に県民局で、利根郡と吾妻郡の方の方も見えていましたけれども、農林省の関東農政局の職員
の方が来て、有害鳥獣対策についていろいろ法律的なことも含めて説明会があったわけです。
 そこには、事前に各市町村に説明事項、問題点等があればこういったものに正式に書いて提
出しなさい、というようなことで出前講座が始まったわけですけれども、当日は、嬬恋だとか、
みなかみ町、川場村とかの担当課の職員の方々はいろいろと書いて、熱心に討議をされておら
れました。
 この「鳥獣被害対策実施隊」についてという、市長、お持ちでしょうか。これがあるのです
けれども、これは市町村で条例を制定しながら進めていくものですけれども、鳥獣被害の特措
法が19年の12月に成立をいたしまして、そういった流れの中で、今度は実施隊の設置とい
うことで、実施隊の隊員の報酬、この実施隊に対しては市長が任命をするわけですけれども、
隊員の報酬、また公務災害保障措置を条例で定めること。
 また、隊員の任命は市町村長がすること等、いろいろと細かくうたってありますけれども、
近隣のこの市町村では、群馬県では現在は富岡、下仁田、南牧、甘楽も既に23年以前に入っ
ているのです。条例をつくりながら入っています。
 それで全国でもやはり、北海道は33自治体、長野県が16、長崎県14とか、この23年
12月現在で146自治体がこれらに加入をしているようです。これが説明では、24年度中
に300の自治体を超えるというような報告がありました。
 この鳥獣対策が日本中にどれだけ深刻な影響を与えているか、というような実態をかいま見
られるわけですけれども、こういった制度に対して、市長は積極的に制度を設けながら、参加
をしていくというようなお気持ちがあるかどうか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、おとといだったとお思うのですが、区長会の方にお呼ばれを
いたしまして、利根町のある区長さんから、大変有害鳥獣に苦しんでいる、というようなお話
がありました。
 当然、先日実は、群馬県園芸協会がいろいろと果樹関係で、非常によい成績を残しておりま
して、沼田の関係者が。ブドウの関係者も、あるいはリンゴの関係者も、ブルーベリーの関係
者も、ほとんど果樹というと我が沼田がその成績をきちんと残しておりまして、その会合に呼
ばれたときにも有害鳥獣駆除のことがでました。
 また、自分自身も実態として、猿の群がある野菜畑に50匹とも100匹とも言えないくら
い郡落でいるのを見たこともあります。
 テレビ等では、伊豆半島の湯河原ですか、あの近辺に個々のお宅のところに、猿が出てきて、
そして果物屋に入って、バナナを食べてみてしまったりというのも報道されているのも伺いま
した。
 私が一番心配しているのは、農家の方々が、一晩のうちに自分がつくってきたものを全部ダ
メージを受けてしまうというのもさることながら、中山間地域の集落でお年寄りが住んでいる
中で、熊等が出てくると、戦いができない。簡単に言うと、家の中に隠れているしか、自分の
身を守ることができない。もちろん当然、小学生、中学生等が登下校時にそういった中山間地
域、ましてや山間部のところの行き来のときに、それらの関係が厳しいと、いうことになって
くると、これをただ単に農業関係の、要するに有害鳥獣駆除という、そういう観点から、地域
の安全、安心を守るということまで踏み込んだ判断が必要になってくるのかな、ということを
大変最近痛切に感じております。
 したがって、私の手持ちにも議員が持っている資料と同じようなものがあるのだと思います
が、やはり今後、資料によると、私の資料では、富岡と下仁田と甘楽と南牧ということで、ゆ
うなれば富岡、甘楽の方が先行して本事業を展開しているようでありますけれども、やはり沼
田利根も同様なところでありますので、今後これは、避けて通れないのではないかと思ってお
りますので、提言としてきちんと受け止めて、きょうもいろいろと申し上げておりまするよう
に、何らかの形で特性を出していく、という観点からいたしまして、背景もややそういう意味
では答えられる背景もありますので、提言をしっかりと受け止めて、今後の対応にきちんと処
していきたいなというように思っておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇12番(金子一弥君) ぜひ、よろしくお願いをいたしたいと思います。
 この鳥獣被害対策実施隊に対しては、狩猟税の軽減をはじめ、いろいろ活動経費の関係とか、
ライフル銃の10年未満でも所持許可を受けることができるだとか、いろいろな特典もあるよ
うなので、検討していただきながら、前へ進めていただければありがたい、そのように思うわ
けであります。
 また、それから、これは3月2日の農業新聞ですけれども、鳥獣被害防止特措法の改正をめ
ぐって、民主、自民、公明、大筋合意ということで、技能講習を当分の間、免除する特例、狩
猟規制の緩和、これを市町村単位でつくるということで、特に、鳥獣被害対策実施隊の隊員を
中心にということなのですけれども、これはまた、未加入の狩猟者も技能講習で特例を設ける
というようなこともうたってあります。
 また、日の出前、日没後の狩猟活動も道筋をつけた、というような文面もありますし、鳥獣
捕獲に従事する狩猟者の扱いについて、施行から2年間に更新申請した場合に、免許特例を講
じるというような、国の方でもだいぶこの鳥獣被害対策に対しましては、少しずつですけれど
も、進んできておりますので、沼田市といたしましても乗り遅れないように、鳥獣対策につき
ましては、先進事例をつくるぐらいな気持ちで、ぜひやっていただきたい、そのように思うわ
けでございます。
 それから、今一つ現場で感じられることが、猿の監視員とかが、発信機をつけた追跡調査を
する方がおられるわけです。3名くらいいるのかな。この方もやはり、現場の大勢の人の意見
とすると、やはり発信機をつけて、掲示板にこの山にいます、この山にいますという移動調査
をするだけのもので、実効性ということから考えると、ほとんどないので、これはよく考えて
もらいたいというようなこともよく言われております。
 先ほどの実施隊設置というようなことからも踏まえて、これはあまり先走った話をしない方
がいいかもしれませんけれども、そういった法制度を利用しながら、銃器を持たせて歩けるよ
うな形ができないのかどうか、そういったようなこともぜひ、これから先々は検討していって
いただきたい。そのように感じるわけでございます。
 それから合わせて、特に最後の砦と言いますか、狩猟免許、銃の免許を、若い人がほとんど
とらなくなったということです。やはりその辺はこれからどういったことで捉えて課題をもっ
て取り組んでいったらいいのか、大変難しいと思うのですけれども、その辺がなくなると、1
0年、15年がたつとほとんど狩猟者がゼロになってしまう危険性もあるやにはいろいろ聞い
ております。
 そういったことを合わせて、市長の見解を一度伺っておきたいと思いますので、よろしくお
願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) まず、猿の監視員さんに銃を保持させることが選択肢としてあるの
ではないかということのご提言だと思うのですが、これはきっと法制度がどうになっているの
かということについて、きちんと見きわめないと今ここで右に左に明快なことを申し上げるわ
けにはまいりませんので、きょうはそういった確かに言われるとおりに、猿の監視員が現実に
いろいろなその状況をみて、あっちに流れたな、こっちが流れたな、今こうすれば臨機応変に
対応できるぜ、というようなことについての機動性からみると、やはりその猿の監視員さんに
も猟友会のメンバーに入ってもらう。あるいは、入っているのかもしれませんが、そして、そ
の時にそういった作業ができるかできないか、それが国や県の指導関係なく、沼田なら沼田の
判断で可能なのかどうかということを見きわめて、柔軟な対応を考えていかなければいけない
かなと思っております。
 それから、若い方の免許の問題でございますけれども、これは啓蒙をするしかないのかな、
ということの中で、警察当局はきっとあまりこれをみんなが持ってもらっては困るのかな、と
思っているのかなと思ったりして、なかなかちょっと判断がつきかねるのですけれども、ただ、
言えることは狩猟をきちんと、ざっくばらんに言って楽しんでいたということもあったわけで
すよね。
 それで、現実に群馬県の猟友会もきちんと、今でもそれはあるのだと思いますけれども、確
か私の記憶に間違いがなければ、西毛の方に射撃場がきちんとあって、そういうようなところ
にみんなで練習に行ったようなことを当時私も県会議員在任中に、同僚の方なんかからそうい
うことも承りました。
 したがって、ここのところそういった免許を取りたいという人がいないということについて
は、やはり時代の流れかなと思って受け止めているのですけれども、いい意味のきちんとした
冷静な判断のもとに、いい意味の啓蒙は大事かと思っておりますので、今後いろいろと努力を
していかなければいけないのではないかと思っております。
◇12番(金子一弥君) ぜひ、よろしくお願いをいたします。
 また、最後になりますけれども、これは現場の方々の意見でお聞きをしてきたことなのです
けれども、鹿などの防止柵の設置が盛んに利根の方でも行われておりますけれども、やはりこ
の国有林に入る場合に林野庁との折衝になるのかと思うのですけれども、これが有料になるの
です。柵を設置する場合。やはりこの有料というのは、地代を払うという仕組みなんですけれ
ども、地代を払うのに対して、地元の協議会の方々が工面するより当面はないのだというよう
な話をいただいたのです。となるとやはり、そういった場面が何度か出ているらしいのですが、
やはりこれから先々、ボランティアで出ていきながら、またそういったお金まで工面をしなけ
ればならないとか、そういうことも想定されるような気がするので、そういう林野庁との問題
も難しくてわからないですけれども、有料でなくてもできるような方法がなくても探ってもら
いたいわけなのですけれども、市長のいろいろな役職の関係から追っていきましても、何とか
その辺の話はしていただければと、最後に思いついたのでお願いをするわけです。
 いろいろとお聞きをしましたけれども、TPPに関しましても、有害鳥獣に関しましても、
沼田だけという問題ではなくなってきまして、広く、もう国会の先生にも強く働きかけて動い
てもらわないと全く前に進まないような状況になってきておりますので、またその辺のことを
よろしくお願い申し上げて、私の一般質問を終わりにさせていただきたいと思います。
 最後にその辺だけお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 公式の場所ですから、私が議員のご質問に対する受け止めがきちん
とされているかどうかということがあるのですけれども、一応私の方で承った限りのことにつ
いて、ことによると質問に対する答弁となるのかどうかわかりませんが、その辺のことについ
てはご容赦いただきながらお聞きとりいただきたいと思うのですが。
 猟友会の方が、国有林野に入っていくときに、今まで比較的自由にガードレールというのか、
遮断されていたのが案外柔軟に入れたようでございます。
 ところが、ここへきて結構それが厳しくなってきたという流れはあるようでございます。こ
れについて、私どもも実はいろいろと調査もいたしました。そうしたところ、やはり国有林野
の中に入って猟友する方が入っていったときに、事故が発生したことが多々あって、非常にそ
このところについて、林野庁では慎重にしてきたという経過があるようでございます。
 そういうことの流れは、やはり前段の事故の発生からきているということは否めません。
 ただ、そこでまた例によって費用の問題になってくると思うのですけれども、それらについ
て、ある意味においては、林野の中のエリアのことについて、基礎自治体でもってなかなか物
を申す立場にはないのでありますけれども、有害鳥獣駆除という観点からとらまえると、これ
は一定の問題提起ができるのではないかと思っております。
 したがって、きょう、ご提言されたこともよく承って、そしていろいろと研究をしてまいり
たいというふうに考えております。
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    第2 延  会
◇議長(大島崇行君) お諮りいたします。
 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。
 これにご異議ありませんか。
              (「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(大島崇行君) ご異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決し
ました。
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は8日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労さまでございました。
    午後3時35分延会
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