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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成24年第2回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号

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平成24年第2回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号
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議事日程 第2号
平成24年 6月 7日(木曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
       ─────────────────────────────
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
       ─────────────────────────────
出席議員(21人)
       1番  大島 崇行君      3番  石川 初雄君
       4番  島田 富造君      5番  野村 洋一君
       6番  坂庭 直治君      7番  石井 紘一君
       8番  高柳 勝巳君      9番  井之川博幸君
      10番  大東 宣之君     11番  星野  稔君
      12番  金子 一弥君     13番  山ア 義朗君
      14番  片野 彦一君     15番  大竹 政雄君
      16番  星川嘉一郎君     17番  小野 要二君
      18番  宇敷 和也君     19番  石田 宇平君
      20番  布施辰二郎君     21番  星野佐善太君
      22番  牧野 保好君
欠席議員(なし)
       ─────────────────────────────
説明のため出席した者
   市  長       星野已喜雄君   副 市 長       林  義夫君
   白沢町振興局長    木暮  茂君   利根町振興局長    山口 芳久君
   総務部長       生方 秀二君   市民部長       田辺 昇利君
   健康福祉部長     村沢 博行君   経済部長       飯田 敏夫君
   都市建設部長     石坂 コ三君   総務課長       田村 博史君
   会計管理者兼会計局長 松井 玲子君   教 育 長            津久井 勲君
   教育部長       細野 文男君   庶務課長       小池 龍実君
       ─────────────────────────────
議会事務局出席者
   事務局長       中嶋 一也    次長兼庶務係長    木暮 保夫
   議事係長       松井 克人    副 主 幹       安原 和宏
       ──────────────◇──────────────
    午前10時開議
◇議長(大島崇行君) これより本日の会議を開きます。
       ──────────────◇──────────────
    第1 一般質問
◇議長(大島崇行君) 日程第1、一般質問を行います。
 通告順序に従い、順次質問を許可いたします。
  最初に、布施辰二郎議員。20番。
〔20番 布施辰二郎君登壇〕
◇20番(布施辰二郎君) 通告に従いまして一般質問をいたします。
 今回、私の質問は、標題で1.きれいなまちづくり政策について、2.財政運営と市民サー
ビスについて、3.社会体育政策についてであります。項目といたしましては、公共施設の管
理について、次に電力不足の克服と節電計画について、次に原発事故による損害賠償の対応に
ついて、そして体育協会の行事についてであります。所管に触れることもあると思いますが、
あらかじめご了承のほどお願いいたします。
 最初に、きれいなまちづくり政策についてから公共施設の管理についてでありますが、私は、
家にいるときは毎日のように朝、散歩に出かけます。朝、出かけられないときには、夕方や夜
のときもあります。さまざまなところへ行きますが、年間を通してみますと、やはり沼田公園
に一番多く行っています。
 そこで、毎日のように、一部の人たちなのですが、マナーの悪さが目立ちます。タバコの吸
殻、空き缶などのポイ捨てから始まり、一番困るのが犬、猫のふん害です。それから、これは
時たまなのですが、にわかゴルファーが出没することです。まだほかにも迷惑行為があると思
いますが、公園や運動施設等、公共施設利用についてのマナーの義務づけについて伺います。
 次に、年配の方お二人からのアドバイスを頂いた話ですが、先の迷惑行為のほかにも、わざ
わざ雨の中、野球場の内野部分をぐちゃぐちゃにして荒らしたり、時期になれば大勢で花火遊
びをして後始末をしないなど、毎年のことを見て、監視する人がいないからこのような行為を
する人たちがいるので、権限を与えてくれればボランティアで監視員になるよと、今までに何
回か提言をいただいたことがあります。私も何か歯止めが必要だと思っていますが、施設監視
員制度の創設について伺います。
 次に、財政運営と市民サービスについてから電力不足の克服と節電計画についてであります
が、昨年3月の東京電力福島第一原発の事故を受け、停止の相次いだ国内の原発が、ついに全
基停止しております。事故から約1年2カ月、事故現場では先の見えない処理作業が続いてい
ると言われています。原発の肩代わりをしている全国の火力発電所では、故障による急停止に
おびえながら電力安定供給に向けたフル稼働が続いているそうであります。原発ゼロのまま猛
暑を迎えた場合、日本列島の電力の頼みの綱は、長期間の停止状態から再稼動させた火力発電
所であると思います。
 しかし、再稼動した火力の多くは運転開始から40年以上過ぎていて、老朽化していると聞
いております。現在では、現場の技術者がだましだまし動かしている状態だそうですが、予備
の供給力がほぼゼロの現状では、火力が1カ所停止するだけでも大規模停電の引き金となりか
ねないと思いますが、今夏に予想される電力不足による市民サービス提供への対応と今後の計
画について伺います。
 次に、PPS(特定規模電気事業者)からの電気購入の件ですが、ご存知のようにPPS事
業とは、複数の事業所をお持ちの企業を対象に、電気事業法に沿って購入形態を変える方法を
提供し、実質的に電力料金を効率化するサービスと言われております。電気料金を効率化する
ためには、異なる電力需要形態のお客様を合成し、電力供給側と利用者側、双方にメリットが
出るような需要の選択を行いながら電力を利用するということです。
 また、平成12年3月の電気事業法改正以来、平成16年、平成17年の規制緩和と段階的
に電力の自由化が進められ、今日ではすべての高圧受電のユーザーの皆様が既存の電気会社以
外からも電気を購入できるようになっております。そして、現在では約60の企業がこの電力
小売託送事業に参入し、電力の安定供給に貢献しています。
 最近では、電気料金値上げ姿勢を崩さない電力会社に対し、東京都など首都圏の自治体には、
新規参入の特定規模電気事業者から電気を買う動きが広がっていると言われています。県内で
も利用されている自治体も多いと思いますが、PPS(特定規模電気事業者)からの電気購入
は経費節約のためになると思いますが、ご見解を伺います。
 次に、原発事故による損害賠償の対応についてからでありますが、大震災に際して発生した
東電の原発事故により、今なお多数の住民が避難生活を強いられています。原発事故による損
害については原子力損害賠償制度に基づき東電が損害賠償責任を負うことになっておりますが、
現在、賠償金の支払いには十分な進展が見られず、被害者の迅速な救済が喫緊の課題となって
いるということであります。事故から1年以上たったにもかかわらず原発の損害賠償が進んで
いない。東京電力福島第一原発事故で賠償の対象とされているのは150万人にのぼり、賠償
額は5年間で6兆円にもなると言われております。自社の資金に加えて、国の援助を受けなが
ら支払うことになると報道されております。私たちの利根沼田もさまざまな被害がありました。
これからも損害賠償が続くと思いますが、東京電力や国に対しての損害賠償請求などはどのよ
うに進めているか伺います。
 次に、体育協会の行事についてからでありますが、このことにつきましては、さかのぼるこ
と昭和29年、昭和の合併で、当時新沼田市が発足した年から沼田市大運動会として始まった
のが最初のスタートだったと伺っております。その後、さまざまな紆余曲折があって昭和50
年度より各競技の総合得点制を実施するようになり、沼田市では市内8支部(東部、西部、北
部、中部、利南、池田、薄根、川田)の各支部ができ、それぞれ得点競技で大会を盛り上げて
きた経過がございます。現在では、平成17年の合併により白沢町と利根町が加わり、運動会
や体育大会は10支部で競技を実施しているところであります。
 実は、何年か前より、各支部の区割りについて30年以上も前に区割りをしたまま現在に至
っているので、ひずみが出ているとか、人口的に各支部を比べて見ると不公平になっていると
か、さまざまな意見が噴出しておりました。そんな中、つい最近中部支部が体協を脱会して、
市民大運動会や体育大会には参加しないということをお聞きいたしました。そこで、市民体育
大会の地区割り、中部等組織についてお伺いをいたします。
 また、昭和48年に西倉内町、東倉内町、坊新田町、中町、馬喰町と5カ町で中部支部が誕
生いたしました。この中部支部もさまざまな紆余曲折があって現在に至っているところでござ
いますが、特に最近では、初期の頃から見ると大幅に低迷状態が続き、毎年、最下位に甘んじ
ているところであります。
 そこで、地区組織の現状把握と見直しについてお伺いをいたしまして1回目の質問といたし
ます。ご答弁のほど、よろしくお願いいたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの布施議員のご質問にお答え申し上げます。
  まず、きれいなまちづくり政策について、公共施設の管理について、公園や運動施設等公共
施設利用についてのマナーの義務づけについてでありますが、公園などは、人々の憩いとレク
リエーションの場となるほか、都市景観の向上、都市環境の改善、災害時の避難場所等として
機能するなど多くの役割を果たしており、また、公共空間である公園などの利用方法はさまざ
まで、個々の利用者が公園などに求めるものも多種多様であります。
 公園などのマナーについても人によって感じ方や考え方が違うというのが現状であり、利用
者一人一人が、他人に迷惑をかけない利用方法や公共空間をきれいにしようという意識を持つ
ことが必要であると考えております。
 今までも、ごみ捨ての禁止や犬のふんの始末など、最低限守るべきルールについて注意看板
の設置等を必要に応じ行ってきた経過があり、マナーの問題は、ものを大切にし、他の利用者
を思いやるという公共空間に対する個人の考え方に頼らなければならないものでありますが、
今後も社会的責任の自覚を促し、マナー向上を推進するため、その意識啓発に努めてまいりた
いと考えております。
  次に、施設監視員制度の創設についてでありますが、都市公園・緑地等を常に快適に利用で
き、訪れる人に憩いと安らぎを提供できるように、施設の点検、樹木管理、清掃等を直営作業
のほか、一部を専門業者や地元団体に委託し管理を行っておりますが、悪質な迷惑行為やいた
ずら、飲食、花火遊びの後始末をしないなどの行為は、深夜や早朝など人の少ない時間帯に行
われております。
 そういった迷惑行為の抑止力は、やはり「人の目」ですので、周辺の方の目配り、気配りに
頼らざるを得ないと思っておりますが、オープンスペースであり自由利用が基本の公園では、
マナーやモラルといった比較的曖昧なルールで利用がなされており、人によってもさまざまな
考え方や感じ方がありますので、施設監視員制度などは「人の目」の効果により、迷惑行為の
抑止力となることが期待されますので、今後、検討してまいりたいと考えております。
  次に、財政運営と市民サービスについて、電力不足の克服と節電計画について、今夏に予想
される電力不足による市民サービス提供への対応と今後の計画についてでありますが、東京電
力は、この夏の電力需給は、平年並みの気温で予備率7.7%、平成22年の猛暑並みの場合
でも予備率4.5%となり、安定供給を確保できるとの見通しを発表いたしました。しかし、
昨年から取り組まれている節電効果を考慮した上での推計であるとのことでありますので、庁
舎を中心に「沼田市役所夏の節電行動計画」に基づき、今年度も引き続き、節電を実施する考
えであります。
 節電の具体的な内容といたしましては、照明の間引き点灯、冷房温度28℃以上の設定、ク
ールビズなどの取り組みを推進しますが、市民の方の利用に際しては、できる限りご迷惑のか
からないよう対応を図っていきたいと考えております。
  次に、PPS(特定規模電気事業者)からの電気購入は経費節約のためになると思うがにつ
いてでありますが、平成12年に電力自由化が実施され、平成17年の法改正により範囲が拡
大され、高圧電力で契約電力が50キロワット以上の施設でも、東京電力などの一般電気事業
者だけでなく、PPSからも電気を購入することが可能となりました。
 このような中、PPSから電力を購入する自治体もふえてきており、経費削減の効果が期待
できる施設もあるものと考えられます。
 しかしながら、最近の電力供給を取り巻く環境は、東京電力福島第一原子力発電所の事故以
降、大変不安定な状況が続いており、現在多くのPPSが、供給が追いつかず新規契約を中止
しているという状況であります。
 東京電力が本年4月から大口向け電気料金の値上げを決定していることから、本市といたし
ましても現在の契約内容の見直しを行うとともにPPSからの電力調達について、安全性や安
定性、国のエネルギー政策及び料金体系などに注視しながら、今後検討してまいりたいと考え
ております。
  次に、原発事故による損害賠償の対応について、東京電力や国に対しての損害賠償請求など
はどのように進めているのかについてでありますが、本市では、原発事故に伴う放射性物質の
拡散により避難された方の受け入れを行うとともに、放射性物質の飛散による影響から、水道
水の検査や市内空間放射線量の測定を行うほか「市町村による除染実施ガイドライン」に基づ
き、学校、公園等で高い数値が測定された施設について除染作業を行ってまいりました。
 経費につきましては、避難者受け入れに要した費用、放射線量測定器の購入費、放射生物質
の検査費用、放射性物質の除染費用、下水汚泥関係費用などとなっております。
 これらの経費について、国の補助対象となる費用については国へ申請し、本市の損害となる
ものについては、東京電力株式会社へ損害賠償請求することで国、県及び東京電力株式会社と
協議を進めているところであります。
 なお、今後の経費負担につきましても同様に対応してまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、布施議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、社会体育政
策につきましては、教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
◇議長(大島崇行君) 教育長。
〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 布施議員のご質問にお答え申し上げます。
  社会体育政策について、体育協会の行事について、市民体育大会等の地区割り(東部、中部
等組織)についてでありますが、市民大運動会並びに市民体育大会は、本市スポーツの祭典と
して位置づけられ、市民の体位向上・スポーツの振興はもとより相互の親睦・交流を図るため
の社会体育最大のイベントであります。
 地区割りにつきましては、昭和49年、沼田市体育協会に沼田東部・沼田中部・沼田西部・
利南・池田・薄根・川田の7支部が結成され、昭和57年から沼田北部を加えた8支部体制と
なり、さらに、平成17年からは市村合併による白沢・利根の各支部を加えた10支部体制を
とってまいりました。
  次に、地区組織の現状把握と見直しについてでありますが、各地区の人口や年齢構成は異な
っており、10支部の状況はさまざまであります。
 中部支部は、過去に一部の町の脱退などもあり、平成8年11月26日、支部各町区長と支
部長の連名による、人口格差を均等化するよう要望書が提出され、沼田地区の区長を中心とす
る支部編成会議や小委員会で、合計7回の協議を行いましたが、最終的には、平成10年1月
21日に、「現時点では編成替えは困難である」との結論に至ったところであります。
 また本年、5月15日付けで、NPO法人沼田市体育協会長あてに、中部支部長名で、「沼
田市体育協会中部支部活動の停止について」の報告が提出されましたが、その内容は、支部活
動に参加していた東倉内町・西倉内町・坊新田町の3カ町とも住民の高齢化が著しく、各種大
会の選手選考が極めて困難で今後も改善は見込めないという内容でありました。
 今後は、過去の経過もあり難しい課題ではありますが、沼田市体育協会と十分連携を図りな
がら対応してまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、布施議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇20番(布施辰二郎君) ご答弁をいただきましたので、何点かについて再質問をさせてい
ただきます。
 きれいなまちづくり政策についてからですが、漏れ聞くところによりますと、市長も毎朝の
ように散歩やランニングをされていると思っておりますけれども、それは主に道路専門でしょ
うか、それとも公園とかグラウンドなど走ったり歩いたりされたことはあるでしょうか。まず、
お聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) 私は現在は、おおむね道路でございます。ただ、いろいろと何らか
の試合に出ようと思ったときには、近所の沼中や沼田東小学校のグラウンドを使っていろいろ
と練習をすることは多々ございます。
◇20番(布施辰二郎君) その時に、これはびろうな話で誠に恐縮なのですけれども、走っ
ている時とか、あるいはまた歩いているとき、猫や犬のふんを見たり、踏んだりしたことがあ
るでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) まったくございません。同時に、よく私が見ている範囲ではたいが
い、犬、猫等と一緒に散歩されている方は、小スコップと小さなナイロン袋を持って歩いてい
る方がたくさん多いと受け止めております。
◇20番(布施辰二郎君) 実は、私は週に2回、公園で野球の練習の時、球拾いをさせてい
ただいておりまして、朝6時前からグラウンドで走り回っているのですが、ときたま犬のふん
を踏んでしまうことがあります。現在は、練習前に芝生の中を事前に調べておりますけれども、
ある時は踏んだために滑って転んだこともありました。
 そんなときに、どこにとか、誰に怒っていいのか、一口で言うと頭に来るのですけれども、
責任者がわからないので、野球の練習仲間と見えない責任者に対して文句を言いながら、後片
付けをいたします。ゲームも中断してしまいますし、本当に困るときがあります。公園内の道
路を歩いているときも、今は以前ほどではないですが、ときたま犬のふんに出会います。そん
なときは、いつも何かしばりが必要だなと思うのですけれども、その辺はいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 私が察するのに、ことによると、それは犬や猫と一緒に飼い主の方
が一緒に散歩をしている状態の中から発生しているのか、あるいは、犬、猫の管理をする方が
明確でなくて、かなり解き放たれた形の中で、犬、猫が自由闊達に自分の思うままに動いてい
るという形で発生しているのか、ということの見きわめは大切かなと思っております。
 したがって、私が察するに、後者の方に委ねられるような形の展開が、今議員がご質問され
ている内容等について符合してくるのではないかというように私は今、質問をお聞きしながら、
そんなふうに想像しておりました。
◇20番(布施辰二郎君) これは本当に一握りのマナーのない人たちのために大勢の人たち
が迷惑を被っております。
 夏の花火の時期には、グラウンド一杯に花火の残骸が、朝散らばっておりますし、英霊殿の
前の方の花壇の中には、猫のふんも時々あります。それから、町なかにもコミュニティースポ
ットが何カ所もありますが、その近くの家からも苦情を言われております。
 犬がふんをするところを例えば見ても、知り合いの人が多く、面と向かって注意もできなく
なっている状態です。沼田公園の中には、観光施設もありますし、桜の季節には桜まつりもあ
ります。フリーマーケットや市のイベントなどもあります。
 昨年11月のことですが、中年の男性がゴルフの練習にやってきました。この人は5日間く
らい連続で来ておりました。早朝6時20分ごろです。ゴルフボールを3個か4個同じ方向に
打って、そしてまたそっちの方へ行って、またき先ほど打った方へ行って打って、そういう繰
り返しをやっておりました。
 これを見ていたご夫婦らしき人が注意いたしました。「公園ではゴルフの練習をしてはいけ
ないんですよね。やめてください。」するとゴルフをしている人は、「誰もいないところだか
らいいじゃないか。第一あんた、何の権限があってそんなことを言うんだよ。」と口論となり
ました。
 私は20メートルくらい離れたところで見ておりましたが、幸いにも暴力沙汰にはならない
でよかったんです。けれども、このようなことを規制する、そういうようなことを盛り込んで
規制とか条例とかが必要だと思いますけれども、この辺はいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、このいろいろな意味で哲学的にとらまえると、性
善説と性悪説という大きな流れがございます。性善説でとらまえた時はあまり法的な規制をし
たくなくなるわけです。実勢に促して良心に任せるということになります。性悪説でとらまえ
てみたときには、やはりある一定の規則やしばりをかけることによって秩序を維持していくこ
とになります。
 人間のもっている行為というのは、徐々に徐々に物事が進んでいくときに、そういう心もと
ない方の動きによって、しばりというものが徐々に徐々にきつくなってきたということが、現
在のいろいろな決まりを位置づけてきたという流れになっております。
 したがって、その口論になったときに、やはり行為として行ってきた方が、「いや、申しわ
けなかったね。」と言ってもらえれば、そこで一件落着したかなと思います。しかし、そうい
った心ある方が注意を促したときに、そのことについて反論なり、あるいは自意識をもって公
園のところの総体的なことまでとらまえたことを、考えられなかったということになってまい
りますと、そういう行為が多くなればなるほど、やはり一定のそういう決まりとか、あるいは
また、いろいろなことの言うなれば規制等が考えられてくるかなと思っております。
◇20番(布施辰二郎君) 実は、ここに今年の2月2日付けの上毛新聞に掲載をされました
記事がございます。
 伊勢崎市の「まちをきれいにする条例」で、環境美化条例を制定したということが大きく報
道されております。この条例で禁止される行為は、吸い殻、空き缶、ごみのポイ捨て、あるい
は犬のふんの放置、落書き等の行為で、違反した場合、市は最高で3万円以下の過料を科すこ
とができるというものであります。
 先日、調べてみましたら、県内ほとんどの市が同じような条例をつくっております。条例が
あれば、お互いに顔見知りでも条例を盾にして注意がし合えるわけです。考えてみれば、先ほ
ど市長もおっしゃっておりましたけれども、条例や法律、これは最低のモラルなわけです。最
低の道徳なわけです。まちをきれいにする条例、これをできればつくっていただいた方がいい
と思います。観光などでもすぐに役立つと思いますけれども、その辺はいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、私の手元にも県内各市の環境美化関連条例制定状況というの
がございまして、これは実は、私どももそれらについて調査をしておきました。おっしゃるよ
うに現在、10市で制定がなされております。できうれば、こういうところまで追い込まない
形の中で、今言うようなことが克服できるとすれば、それが一番懸命な手法かなと思っており
ますけれども、やはり時代の流れとして、ややもするとそういった議員がご指摘されているよ
うなことが多く見受けられるとすれば、やはりこういった条例制定ということも考慮に入れた
形の中で、今後の環境美化に関して考えていかなければならないのではなかろうかと受け止め
させていただいているところでございます。
◇20番(布施辰二郎君) ぜひつくって、そういった条例、規則、つくっていただきたいと
思います。そうすれば、それをみんなで遵守して少しでも明るい、住みやすい、安全・安心な
まちになっていくと思いますので、よろしくお願いを申し上げておきます。
 次に移らせていただきます。
 未曾有の被害をもたらした東日本大震災によりまして、原子力発電所の事故など、電力会社
の発電設備に甚大な被害が生じたことから、震災以降、電力の供給力が全国的に大幅に低下し
た状況にあると思います。
 本市では、有難いことに昨年、今年も安定しているというお話がございましたけれども、計
画停電は不実施ということでしたけれども、電力需要のピークを迎える今年の夏場におきまし
ては、これは県内でも深刻な電力不足があると言われておりまして、今後の見通しは依然とし
て厳しい状況だと思います。
 本市では、庁舎や公共施設における節電対策に取り組んでこられたことは承知しているとこ
ろであります。しかしながら、やはり市民サービスへの影響、極力これには配慮していただき
たいと思いますし、より一層の節電対策を講じていかなければならないと思っておりますけれ
ども、ご見解をお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 我が日本国は、水、あるいは空気が非常にすばらしく、しかも精練
でありましたから、まさにこの大地の恵であって、そこに私どもは計数的な価値を見出せずに
無条件にこれは自分たちのものであるというような形の流れがあったと思います。
 しかし、今日環境問題が発生し、あるいは世界的な食糧問題等が発生してきたときに、水も
やはり大事な資源だし、空気も大事な資源であるというようなことだというふうに思っており
ます。
 そういったことをとらまえてみたときに、それではエネルギーはどうなのだということにな
ってくる中で、いろいろと昭和村の赤城の原の方や、あるいはまた旧赤城根地区の多那等、こ
の山間地の方等に承るところによりますと、電気の恩恵に浴したのが昭和30年代に入ってか
らというようなことも、私が聞いている範囲ではそんなことを言っておりました。夜、電気が
ついたことが、どれくらいその人たちを勇気づけ、夢と希望を与え、生活が快適になってきた
のかなということになるのだと思います。
 その一連のプロセスの中で、やはり東京電力という存在は、私どもの関東近県はもとより、
特にこの界隈は水力発電等も多い関係から、大変東京電力との関係が深こうございました。し
たがいまして、そういったことの中で、これまたいろいろな意味でエネルギーの中心的な電気
を享受するという意味では、かなりこれも当たり前のような形できたというような流れがあっ
たかと思います。
 そして、生活のいろいろな近代化、あるいはまた先進化によって、いろいろな機械が、ある
いはまた機材が、各家庭にも普及して、電気の供給量が大きく求められ、そういった流れの中
で、今日の東京電力の流れやら、あるいはまた各家庭の生活があったかと思います。
 ここにまいりまして、ご案内のとおりの事故が発生して、みんなで今電気等について、しっ
かりと考え直していく必要があるのではないかというようなことで、本市におきましても、庁
舎の関係につきまして、昨年節電計画をもって17%の節電を実施いたしました。
 今年は、目標を20%に向けております。それで、先般も部課長会議のときに、こもった前
の晩のいわゆる庁舎が、ある程度風通しがよくなるためには、8時半前にちょっと来て、そし
て思いきって各庁舎の窓をあけて、そして空気の入れ替えをすることによって、その後のエネ
ルギーの頻度を薄くすることができるのではないかと、自然風を大きく使っていこうというこ
とを指示したところでございます。
 したがいまして、限りがある資源という観点から、やはりそこのところはきちんと節電をす
ることによって、市がそういったことを行うことによって、沼田市全体に節電のそういった意
義というものを啓蒙していければというように考えております。
◇20番(布施辰二郎君) 取り組みがよくわかりました。
 それでは、次に原発事故による放射能の問題では、過日、除染計画実施計画書が配布されま
した。沼田市の汚染度は県内でも高い方だと言われております。しかし、大規模な面での除染
が必要というというようなところは、私はほとんどないと思っております。
 同僚の方に測定器をお借りいたしまして、今まで5回、池田地区や川田地区、さまざまな地
区、市内を測定してまいりました。局所的に多少高いところもありますが、健康に影響が出る
ようなレベルでは全くないと私なりに考えております。
 しかし、放射性物質のセシウムなどは、自然界にはない物質ということですので、これはな
いにこしたことはないと思いますし、なるべくなら浴びない方がよいと思っております。
 しかし、現実のような社会になってしまいました。これは市長を初め、職員の皆様方も全員
が被害者なわけであります。そのために、節電や節約をしなければならなくなっております。
ですから、みんなで協力をし合って、この放射能の問題に今後取り組んでいかなければならな
いと思っておりますけれども、市長のご見解をお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 昨年の事故が発生してから以降、市民部長、担当の課長、そして、
ここにまいりまして同じく新課長を中心といたしまして、やはりきちんと除染計画を立てて、
そして市民の方々に安心をしてもらおうということで、できるだけ速やかに対応を図っていき
たいなということで、既にいろいろと市民の方々にもご説明をさせていただいてきたという経
過がございます。
 したがいまして、今おっしゃられているように、非常にデリケートな問題でございますので、
やはり市民の方々に安全・安心の気持ちを持ってもらうために、ざっくばらんに言って、市民
部環境課等担当の職員は、非常に苦労がありますけれども、これもやはり時代の流れでありま
すし、与えられた責任をきちんと果していくということによって、さらに先ほど申し上げまし
たように、そういった一つ一つの節目をきとんと市民に説明をして、そして啓蒙も兼ねたりし
ながら、みんなで確かに言われるように努力をしていく形の中で対応を図っていくことが懸命
な策なのではないかというように考えております。
◇20番(布施辰二郎君) 電力不足の助っ人ということで、新聞報道もされておりますが、
東吾妻町の木くずチップを燃料とした発電所としては全国3番目の規模だそうですけれども、
吾妻木質バイオマス発電所へ視察に行ってまいりました。
 この発電所は、環境に優しいほか、東日本大震災以降の電力不足を補う施設として注目をさ
れているところでございます。発電規模は1万3,600キロワット時で一般家庭で例えると
2万4,000世帯の1年間の使用量に相当するということであります。
 燃料としては、剪定した枝や建築廃材などを砕いた木質チップを使用するため、不要になっ
た廃材の処理促進ができるということであります。
 また、木質チップは県内や近県の業者から購入し、ボイラーで燃焼させ、蒸気でタービンを
回転させて発電するというものです。そうしてできた電力は、電力供給事業者を通して各事業
者へ供給するというものです。この木質バイオマス発電は、燃料となる木が成長の過程で二酸
化炭素を吸収することなどから、環境にやさしいエネルギーと言われております。
 また、この会社によりますと、発電した電力は日本エネルギー経済研究所のグリーンエネル
ギー認証センターにより自然エネルギーから発電したグリーン電力として認証されるとお聞き
してまいりました。
 実は、この吾妻バイオパワー社を視察させていただいて強く感じたことがございます。私た
ちが住むこの利根沼田も吾妻に負けないくらい木材や木くずがあると思います。
 例えば、利根沼田の広域で木質バイオマスの発電所ができないかということであります。こ
の利根沼田地区には、多くの間伐材等があると思いますので、まず燃料には困らないと思いま
す。
 また、そのほかにも今、問題となっている東北の瓦れきの処理問題にも貢献できると思いま
すけれども、いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) まず、客観的に押えなければならないのは、この吾妻の関係は、た
しか、私が承知する範囲では、民間企業のものであるということがあると思います。
 それと、付け加えるのに木質バイオマスの関係等についての発電の力というのですか、これ
は議員がどのように勉強されてきたのかということについては知るすべもないのですが、それ
なりにご苦労があるのではないかというように受け止めております。実際問題として今、ご提
起の広域圏木質バイオマス、あるいはそれを単市でもそれはよろしいのかなと思いますが、こ
れらについては当然研究をしていかなければならないと考えております。
 ただ、私どもが今までいろいろとご提案をされてきた経過もありますので、内部でいろいろ
と研究もしてきております。そうすると、ここのところがどういうふうなとらまえ方になるの
かなということになりますが、木質バイオマスだけであるとすると、やや弱いのかなというこ
ともいろいろな事例で出ているようでございます。しかし、当該地区の循環型社会とかそうい
ったことを考えると、この木質バイオマスという存在そのものは非常に内外にアピール力が強
いものがございます。したがって、きょうのこのご提案されたことについては、当然担当部局
をしていろいろ検討を加えていかなければならないし、また既にいろいろとその対応を図るべ
く指示はしてまいりました。
 したがいまして、今後ともいろいろな意味で情報等がありましたならば、私どもの方におつ
なぎをいただければありがたいと思いますし、私どもの方もまた議員の方にいろいろな特別な
ことがあれば情報をお伝えをしていきたいと考えております。
◇20番(布施辰二郎君) 先ほど東北の瓦れきの問題を少しお話に出させていただきました
けれども、これから先おそらく10年、20年この瓦れき処理は続くと思われますし、この吾
妻バイオマス発電所は、バイオマスを高い効率で電力に変換して、石油や石炭、天然ガスなど
の一次エネルギー使用量の低減に貢献するとともに、廃木材の適正処理及びサーマルリサイク
ルによる発電が目的ということであります。
 また、地域の取り組みについても貢献がされておりまして、不法投棄等の不適切処理が多か
った木質系バイオマスを適正処理をして、地域環境の改善や木質チップのリサイクル率の向上
につなげていくということをお聞きしてまいりました。またこれからは、建築用建材には不向
きな間伐材などのチップも受け入れ予定とのことでありました。
 そして、地球温暖化防止にも貢献をできるということであります。何よりも、東北の瓦れき
処理の件では、国が費用を出すことになっているそうですが、このバイオマス発電、国に対し
ても発案されてみてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、きのう、おとといと全国の市長会がございまして、昨日の朝
も実は、12市の市長と地元選出の国会議員とのやり取りがございました。市長の中でも、い
ろいろと意見の混在がございまして、ある方は現地にプラントをつくって、そして、広域処理
よりはその方がいいのではなかろうかということを言われる方もおりました。
 また、ある方は、すでにご承知のとおり、他の市の中でも受け入れの方向で、すでに吾妻で
はそいう動きがあったわけでございますが、これは布施議員が言われているところと違った場
所でのことです。そういうことで受け入れの方向で動いている自治体もございます。
 全国市長会の大きな会場では、例えば九州の方の市長がわざわざ遠くのものを九州に運んで
くることによっての距離感を考えれば、やはりもう少し違った展開が必要なのではないかとい
うようなことを言われた方もおりました。
 また、私自身が縁のある方でありますが、横浜の石川町の付近の港が見える丘公園がござい
ますけれども、これは当時の言うなれば、東京のいろいろな大震災が発生した時の瓦れきをそ
こに埋め立てて公園をつくったことから、ある自治体の首長は、私のところでもそれを受け入
れてもいいという方もおりました。
 そういったことで、それぞれがまちまちの状態ではございます。そういった中で、今おっし
ゃるように、社会貢献という形、あるいは支え合っていこうという形になってまいりますと、
何らかの形で手を差し伸べていかなければいけないという状況がありながらも、うちの立場か
らすると、先ほど言う、1市2箇村のところが、先般も答弁しておりますが、容量が足りなか
ったということでもっての答弁になっております。したがって、きょうのお話は、先に向かっ
ての話でございますので、今日お受けしたことをしっかりと受け止めて今後の対応に処してい
ければと考えております。
 同時に、国は一応、現在の国家もいろいろとあって、果たしてこれを全部うのみにできるか
どうかというのはありますけれど、今手持ちの資料がきましたので、国は平成26年、つまり
あと2年、3月までに処理する工程を現在持っておるということだけ申しておきたいと思いま
す。
◇20番(布施辰二郎君) ありがとうございました。
 26年の3月に瓦れきが全部それまでに片付けてしまうということですか。
 電力不足を補うということで、もう一点伺っておきます。
 去る5月の初めのころに、鍛冶町の老夫婦に話があるからちょっと来てくれと呼ばれました。
伺ってみますと、80歳くらいの先輩ご夫婦でした。お話の内容は日本中の河川に水力発電を
つくって、今不足している電力を補うということでありました。例えば、川の両側に柱を立て
て、真ん中の流れの強いところにタービンを取り付けて、川の水の増減でタービンも自動で上
下できるようにしておけば流れのある限り、一年中発電できるというものです。
 この話をお聞きいたしまして、私は即座に答えました。実は私たちは大震災のずっと前から、
そういうお話はお茶飲み話等でしておりました。確かに、いい話ですよねとか、理想ですよね
とか、いろいろ話をしたのですけれども、ただし、水利権などの法律がなければの話ですよね、
などと2時間近くお茶をごちそうになりながら、電力不足を補う話をさせていただいた経過が
ございます。
 実は、この話はそのままで、私はすっかり忘れておりました。ところが、つい最近のテレビ
報道で、ドイツの電力事情が放映されておりました。ドイツでは、脱原発を決めてから、今話
したとおりのことを国の政策として行っているということなんです。日本でも、全国の河川に
タービンが取りつけられるようになれば、素人考えでは原発などがなくても十分電気が足りる
ような気がいたします。これは直ちにというわけにはまいりません。ドイツのことも調査をし
ていただいて、国や県に提案ができればと思います。火力はCO2が出るとか、風力は風がな
ければだめだとか、太陽光は夜とか雨の降っているときはだめだとか、そういうことは一切ご
ざいません。川が流れている限りは発電するというものですけれども、その辺いかがでしょう
か。
◇市長(星野已喜雄君) まず、整理して答弁したいと思います。
 世界に目を向けて見ますと、原子力発電所というものに対して積極的にそれを取り入れてい
る国家がございます。同じヨーロッパの、私の受け止めているところによりますと、フランス
などがそういうような立場にあると思います。ドイツは、先ほど申し上げられましたように、
この原子力発電所からの脱皮を考えて、今、おっしゃられたようなことについての言うなれば
世界的に見れば先駆的な立場をとってきているという国策で展開をしております。
 今、日本国はやはりきのう、おとといの日本全国の市長のいろいろな発言を聞いていると、
やはり少なくとも福島のあのような事故が発生してから以降というものは、やはり今すぐにと
は言わないけれども、ドイツ的な感覚を持っているのではないかというような推理が働きます。
国民的にもそういうような流れになりつつあるのではないかというように受け止めております。
 と申しますのは、現実にやはりおとといの夕刻にも、6チャンネルで日曜日の午前6時から
よくテレビでもって、国家の中枢の方のミーティングをするときの座長をする、御厨貴という
有名な政治学者の講演があったのでありますが、大体おおむねそういうような展開になってい
るかなというふうに思います。となると、ご提言の趣旨は、非常によく理解ができる流れにな
ってきつつあるし、またそういう時代なのかなと。それで、この界隈はそういう意味では利根
川の源流地区であるということから、やはり大切なことだと思っております。
 実は、平成24年度、新年度予算に向かって、とにかく少微なものでもいいから、思いきっ
てとにかく実験的でもいいから、とにかくつくったものを市民の方に見てもらおうということ
で、いろいろと指示もいたしましたが、結局、やはりどうしても準備というのか、そういうこ
とがあって今回は調査に入るというような形なのですが、なんとか今年はそういった調査を着
実に終えて、新年度にはきちんとそういうどんな形にせよ、なるほどつくったなというところ
まで持ち込みたいというように考えて今、一生懸命担当部局で精力的に動いているところでご
ざいます。
 したがって、時代の流れはやはり鍛冶町の方が言っているような流れになっているのではな
いかなというのが、昨日、一昨日の全国市長会の雰囲気であったことは申し添えておきたいと
思います。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午前11時02分休憩
       ─────────────────────────────
午前11時08分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇20番(布施辰二郎君) ありがとうございました。再質問をいたします。
 たまたまこの原発事故について、一般質問をさせていただくのだからと思ってインターネッ
トで原発について少し調べてみました。「原発がどんなものか知ってほしい」という項目と言
いますか、ツイートがありましたので、開いてみました。
 この方は、平井憲夫さんといって、自ら原子力発電所に勤められて、現場の責任者として働
いておられた方です。一級プラント配管技能士とか、原発事故調査国民会議顧問などを勤めら
れたのですが、すでに14年くらい前にご逝去されております。すごく長い文章が乗っている
のですが、その一部を抜粋してまいりました。衝撃的なことが書いてありましたので、紹介を
させていただきたいと思います。
 原発で働いていた人の手記、「稼働中の原発で機械に付いている大きなネジが一本緩んだこ
とがありました。動いている原発は放射能の量が物凄いですから、その一本のネジを締めるの
に働く人30人を用意しました。一列に並んでヨーイドンで7メートルくらい先にあるネジま
で走って行きます。行って、1、2、3と数えるくらいで、もうアラームメーターがビーッと
鳴る。中には走って行ってネジを締めるスパナはどこにあるんだ?といったら、もう終わりの
人もいる。ネジをたった一山、二山、三山締めるだけで160人分、金額で400万円くらい
かかりました。なぜ、原発を止めて修理しないのかと疑問に思われるかもしれませんが、原発
を1日止めると、何億円もの損になりますから、電力会社は出来るだけ止めないのです。放射
能というのは非常に危険なものですが、企業というものは、人の命よりもお金なのです。
 原発など、放射能のある職場で働く人を放射線従事者といいます。日本の放射線従事者は今
までに約27万人ですが、そのほとんどが原発作業者です。今も9万人くらいの人が原発で働
いています。その人たちが年1回行われる原発の検定工事などを、毎日、毎日、被曝しながら
支えているのです。
 また、原発で初めて働く作業者に対し、放射線管理教育を約5時間かけて行います。この教
育の最大の目的は、不安の解消のためです。原発が危険だとは一切教えません。国の被曝線量
で管理しているので、絶対に大丈夫なので安心して働きなさい。世間で原発反対の人たちが、
放射能でガンや白血病に冒されると言っているが、あれは“マッカナ、オオウソ”である、国
が決めたことを守っていれば絶対に大丈夫だと、5時間かけて洗脳します。
 こういう「原発安全」の洗脳を、電力会社は地域の人にも行っています。有名人を呼んで講
演会を開いたり、文化サークルで料理教室をしたり、カラー印刷の立派なチラシを新聞折り込
みしたりして。だから、事故があって、ちょっと不安に思ったとしても、そういう安全宣伝に
すぐに洗脳されてしまって、「原発がなくなったら、電気がなくなって困る」と思いこむよう
になるのです。
 私自身が20年近く、現場の責任者として、働く人にオウムの麻原以上のマインド・コント
ロール、「洗脳教育」をやって来ました。何人殺したかわかりません。みなさんから現場で働
く人は不安に思っていないのかとよく聞かれますが、放射能の危険や被曝のことは一切知らさ
れていませんから、不安だとは大半の人は思っていません。体の具合が悪くなっても、それが
原発のせいだとは全然考えもしないのです。作業者全員が毎日被曝をする。それをいかに本人
や外部に知られないように処理するかが責任者の仕事です。本人や外部に被曝の問題が漏れる
ようでは、現場責任者は失格なのです。これが原発の現場です。」
 と、このような文章が延々と続いているのですが、私は実は、原発事故に遭う前は原発賛成
派でありました。柏崎の刈羽原発にも視察に連れていっていただいたこともありましたが、例
えば、先ほども言いましたけれども、火力発電はCO2を出す、あるいは風力発電は風がなけ
ればだめ、太陽光は夜だとか雨降りのときはだめ、そんな話をしながら一日バスで連れていっ
ていただいたのですが、現在では原発はなくしたほうがいいと、私は思っております。そこで、
先ほど読ませていただいた原発で働いていた方の手記、それからその感想と、市長自ら原発の
是非についてどのように考えておられるのか、お伺いします。
◇市長(星野已喜雄君) 原発関係にかかわられた技術者の方、今は亡き当該者の手記を述べ
られてのご質問でございますが、私どもはそういった現場で起こっていることについて知るす
べもございません。今お話をされたことを素直に受け止めてみた時に、現場でも相当熾烈な厳
しいやり取りがあるのだなというふうに聞かさせていただきました。そういった中で、私ども
は文化的な生活を享受しているということを思うときに、そういった仕事の現場にかかわって
いる方々に、いろいろな立場を越えても敬意を表しなければならないと考えております。
 そういった形の中で、原発のことについての私に対するこの質問でございますけども、先ほ
どフランスとドイツの比較的なことを申し上げさせていただいたり、すでにマスコミ等の関係
から、アンケートなどがきております。それで答えているのは、先々には原発はなくしていく
方向の中で考えるべきなのではないかと。しかしながら、現時点の生活を考えたときに、全く
不可能にすると日本の経済行為とかそういったことに対する影響度があまりにも大きいので、
それを徐々にソフトランディングしていく必要があるのではないかということで、質問があれ
ば答えてきたという経過がございます。
 そういった中で、各全国の自治体、あるいは関係者が自然エネルギー等についての研究ある
いは実績等をきちんと残す形の中で、なおまた、現在それぞれの電力会社が行なっている対応
等でもって、供給している関係について総合的なとらまえ方をしながら、本電力事情のことに
ついて考えていく必要があるのではないかと受け止めております。
 したがいまして、先ほど典型的なフランスとドイツのことの論議がありましたけれども、相
対的にみると、ドイツの方向に向かっていくのが流れなのではないかというふうな私自身の最
近のとらまえ方でございます。
◇20番(布施辰二郎君) まだまだこのことについてはお聞きしたい事があるのですけれど
も、次にいかせていただきます。
 次に、PPSについて1点伺っておきます。これも4月の下旬に新聞報道されたものですが、
読んで紹介をさせていただきたいと思います。館林市の事例であります。
 「東京電力が今月から大口顧客向けの電気料金の値上げを始めたことを受けて、館林市は7
月から32施設について特定規模電気事業者(PPS)から電気を購入する方針を決めた。東
京都内のPPSと5月中旬にも契約し、夏の電力需要増に備える。対象となる施設は、市庁舎
や小中学校、公民館など、PPS導入により、東電との契約を継続した場合と比較して年間8
00万円程度を節約できるという。24時間稼動してPPSに向かない清掃センター、浄水場
など10施設は、最大需用電力を抑え契約電力を引き下げる。同市によると、市有の42施設
で電気料金が17%値上げされた場合、年間3,400万円の負担増となる。その対策として、
PPS導入のほか、照明のLED化やノー残業デーを4カ月間から通年に拡大する計画を策定。
これらの取り組みで計1,100万円の節約を目指す」と、こういうものでございます。
 同じく、ここに桐生市のPPSの導入の電気代の節約という、これも新聞報道がございます。
桐生市の場合には、2008年度からPPSを導入していたということであります。本市の場
合、少し遅れているのではないかなと、そんなことをいつも思いますけれども、この辺は市長
いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) ご指摘のように桐生、太田、館林、富岡がPPS導入でもって、い
ろいろと対応を図るべく動きがあることは事実でございます。
 本市といたしましても、当然、これらについて検討を加えていかなければならないと考えて
おります。ただ先ほど申し上げましたように、現在、いろいろなところから引き合い等がある
ようでございまして、簡単にいかないのが実態のようでございます。
 ただ、ここでもう一つ冷静にとらまえてみたときに、そのような費用の関係が、今出ており
ますが、やはり何かあったときの対応等を考えてみたときに、やはりこの東京電力の持ってい
るその力ということは、やはりきちんと評価をしてあげなければならないのではないかと考え
ております。
 したがいまして、今後本市に見合った形の中で、このPPSがどういうふうな形がいいのか
ということについては、既に、これらについても検討に入っておりますけれども、先々に向か
っては議員がご指摘なされているように、そういった供給会社という立場になるわけですね、
東京電力にしても、PPSにしても。そういうようなところとのかかわり合いの中で、メリッ
ト、デメリットをきちんと精査をして、そして、先々に遺憾なきよう対応を図るべく努力をし
てまいりたいと考えております。
◇20番(布施辰二郎君) 市長におかれましてはいろいろありがとうございました。
 条例の件だとか、あるいは今のPPSだとか、いろいろ課題があると思いますけれども、よ
ろしくお願いをしたいと思います。
 次に、教育長、再質問をさせていただきたいと思いますが、特に今、私の地元へ行きますと、
中部支部はなぜなくなってしまったのかという、一般の人たちからの素朴な質問が出ておりま
すので、中部支部のことを中心に伺っていきたいと思いますが、市民体育大会や市民大運動会
などの行事は市が主催で、体育協会が主管だと思っておりますが、何十年も前から主催者とし
かかわってきて、教育委員会が携わってきております。
 普段、さまざまな指導をされていると思いますけれども、今回のようなときこそ強いリーダ
ーシップが必要だと思うのです。強い指導力が発揮されるべきだと思っているのですけれども、
今までのかかわりとどのような指導が今回されたか、聞かせていただきたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) お答えを申し上げます。
 現在までのいろいろな経過等については、議員のご指摘いただいたこと、私の答弁をさせて
いただいた中で、長年の中部の東倉内町が脱退届けというような、平成6年までさかのぼって
の問題ということで、中部はこれに類する課題を内に持ちながら、現在まで中部としての参加
をされてきたということであります。そこには、体育協会、当時は、北井柳八さんでしたか、
当時だったと思いますけれども、体協のかかわり、そして沼田市教委のかかわり、とりわけ、
当時は体協のリーダーシップがかなり、記録によりますとあったようでありまして、その中で
いろいろと知恵を絞りながら現在まで至っていると。その間において、さらに引き続いての馬
喰町の支部からの脱退の問題。さらに中町の脱退の問題。東倉内の復活の問題等々を含めなが
ら現在にきているわけでありまして、そういうことで難しい課題でありますけれども、市教委
もいろいろなかかわりをもちながら、積極的にこの問題にかかわってきたというように考えて
おります。
 今後、体協傘下の中部支部でありますけれども、中部の構成する一つの町が参加できないと
いうレベルではなくて、中部支部全体が活動停止という結論を出したわけであります。基本的
には、体協傘下の中部支部が、中部支部の規約に基づいて、苦渋の選択をされたという事実が
ありますので、このこと自体は否定すべくもありませんけれども、この大運動会、さらには市
民体育大会は、5万市民挙げての大きな、また大きな参加と、それから大きな意義を持つ大会
でありますので、そういう観点から体協の役員さん初め、今後しっかりと連携し、相談を積み
上げて、何らかの道を探していきたいなと強く考えておるところであります。
 体育大会の方については、もう数日後に実行委員会等が開催されますので、多分その中でも、
議題は特に聞いておりませんけれども、多分その中でも議論も出てくるのではないかと、その
ようには考えております。以上でございます。
◇20番(布施辰二郎君) 中部支部の各種目の監督の皆さん、何人かの方から話も伺ったり
いたしましたが、やはり上の方だけで話を決めてしまって、出たい人がいたらどうするのだと
いう、私も返事に困っているのですけれども、そういうことをきつく言われている今なのです。
 結局、市民大運動会とか市民体育大会という名称ですから、冠が市民がついているのに、一
般市民が出られないというのは、ちょっとこれはおかしい話だと思うのです。そのことについ
ては、どのようにお考えでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) 私どもも議員さんのお考えと基本的には全く同じであります。あ
る町、ある地区に住んで、沼田市民でありながら、いろいろな事情で参加すること自体ができ
ないと。勝ち負けは次の問題でありますから、そういうことが一番大会の最も根幹というか、
根幹部分の課題だというふうに考えておりますので、少なくとも沼田市民であれば、条件を満
たせば、この大会に参加できるということが前提にならないと、ちょっと大会自体の大きな目
標の一角が崩れるということになりますので、重大なことだなあとは理解しております。
 ただ、先ほど申し上げたとおり、中部支部内もたぶん長年のいろいろと議論の中で、本当に
苦渋の選択、議論の中の詳細まではつかんでおりませんけれども、いろいろな議論が出て、今
議員さんのご指摘のような、では選手がかわいそうではないかというような議論も出たように
聞いておりますので、多分、本当に悩みに悩んだ選択だったので、それを今後とりあえず中部
としては一応そういう規約に基づいて決断した段階でありますので、今後、もちろん中部支部
としてもう一度立ち上がってもらいたいという強い願いはありますけれども、とりあえず今議
員のおっしゃったような、市民の方が参加できる道はないのか、方法はないのか、ということ
については体協と真剣になって相談していきたいと思います。
 ただ、今年度スタートを切って、先ほど申し上げたとおり、第一回の実行委員会が始まると
いう時点でありますので、時間が足りるのか、十分情報等が収集できるのか、いろいろとあり
ますので、課題もありますけれども、なんとか出場できればなという観点から、いろいろと体
協と相談していきたいと、そのように考えております。
◇20番(布施辰二郎君) ありがとうございました。
 この中部の問題は、大分前から、例えばどこどこの町が退会するとか、脱会するとかという
話がありまして、おそらく教育委員会でも関係者の皆さんはご存知だったと思います。
 確か16年前ごろからだと思うのですね、中部支部がばらばらになり始めたのが。16年も
前からですから、ここまでくるまでに何か手が打てなかったのか。そういうことを運動会とか
体育大会の時期になると、いつも思うのです。
 そこで、これは誰が悪いのだということは言えないですけれども、こうなった原因、それか
らどのように検討されてきたのかということとこうなった原因はどこにあるのか、最後に伺い
まして一般質問を終わります。よろしくお願いいたします。
◇教育長(津久井 勲君) 先ほど申し上げましたとおり、平成6年の東倉内町の問題、さら
には中部だけではない、旧沼田町地区ですか、沼田地区のいわゆる地区割の再編をどうしたら
いいかという議論が提起されて、その中で先ほどの体協、それから各町、各支部、それから教
育委員会等々が約実質2年だと思います。前後を加えると5年近く議論をしているのだと思い
ますけれども、正式な委員会や、さらにその下部の小委員会等を繰り返す中で、今日の形でき
たということであります。
 この間については、かなりのエネルギーと時間を割いて、いろいろと議論をして、最後は、
やはりだめだと。あっちの町こっちの町入れてもらったらどうだか、また向こうの町の北側半
分、南側半分はこっちへ入れたらどうかというようなかなり具体な議論までなされたようであ
りますけれども、最後の最後でやはりだめだということだったようであります。
 そういう中で、その後なんとかそういう不参加を最小限に抑えてと、時としては私が直接伺
ったこともありますけれども、何とかそう言わずにということで説得をして、出てもらうよう
な形になったこともあります。ですから、こうやって今の形で進めてからもう毎年、毎年、議
員さんおっしゃるとおり、あっちの方からこっちの方から、何とかならないのかというような
意見は出てきておりました。その都度、都度、お話をして、理解をしてもらいながら進めてき
たということであります。以上です。
       ──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、石川初雄議員。3番。
〔3番 石川初雄君登壇〕
◇3番(石川初雄君) 通告に従い一般質問を行います。また、一部所管に触れる箇所もござ
いますが、あらかじめご了承願いたいと思います。
 まず、再生可能エネルギーの利活用についてでございますが、再生可能エネルギーに関連す
る事項を過去多くの同僚議員が発言されましたが、エネルギー生産や戦略的活用により、沼田
市の新産業となり、雇用の創出となる可能性について市長の見解をお聞きいたします。
 以下、参考資料を読み上げさせていただきます。
 日本のエネルギー自給率は、わずか4%にすぎません。現在考えられるのは、小水力・地熱
・太陽光・太陽熱・風力・雪氷熱・温度差・バイオマス・大規模水力などですが、EPT(エ
ネルギーペイバックタイム)を数値化して総合的な採算性の検証などが行われております。総
合資源エネルギー調査会から2011年度の発電単価や建設コストの目安が公表されておりま
すので、その中から1キロワット時の代表的な事例を幾つか申し上げます。
 小水力発電は、発電単価が10円から36円。1キロワットというのは、例えば100ワッ
トの電球10個を1時間照らすだけの電気ということですね。これが10円から36円かかる
というわけです。建設コストは110万円パーキロワット。太陽光発電は、37円から46円
で、建設コストは40万円パーキロワット。ただし、一般家庭用3キロワットの試算の数値で、
メガソーラーはコストが安くなります。メガソーラーの発電コストは2010年のモデル試算
で1キロワットアワー当たり30円以上ですが、2030年には最大12.1円まで下がると
予測されています。風力発電は、11円から26円で、建設コストが大体30万円パーキロワ
ット。大規模水力発電は、8円から13円で建設コストが67万円パーキロワット。バイオマ
ス発電につきましては、11円から41円ですが、燃料の種類が多岐にわたるので参考としま
して、先ほど布施議員が解説されておりましたが、吾妻郡の吾妻バイオマスは木質チップ使用
で稼働率91%、建設費約80億円で発電力は13,600キロワット、エネルギーペイバッ
クタイム15年くらいとお話をされておりました。想定15年。これは、オリックスグループ
がつくったものと言われております。これらの施設を沼田市の公設でできるものはないか、ま
た利益が見込まれる場合、民設民営で3%以上の投資ファンドでの出資が募れるか総合的に判
断して再生可能エネルギーの複合的な活用を行うべきと考えます。
 また、急速なITの進歩により、ペーパーからデジタル化された膨大なデータや強固なセキ
ュリティー管理が必要なデータなどを管理するデータセンターが必要となり、各地に設置され
始めました。発電により生産された電気を売電できること自体でもすばらしい事業だと思いま
すが、電気の地産地消の意味で、これをさらに戦術活用して東日本地域におけるクラウドサー
ビス提供環境の強化を目的とした電子書庫「データセンター」を誘致したらいかがでしょうか。
 沼田の優位性を述べますと1.小水力・太陽光・バイオマス発電等、再生可能エネルギーに
よる発電が確保されれば、既存の電力会社とあわせて供給の安定性が図れる。2.通信ルート
の確保が出来ている。3.データセンターを立地できる産業団地がある。4.自然災害がきわ
めて少ないところである。5.積雪寒冷地であり冬季の自然空冷の活用が有効である。6.東
京から鉄道で約1.5時間、関越自動車道は練馬から約2時間でのアクセスが可能。さらに、
データセンターが誘致できれば、新産業として新たな雇用の創設ができ、それに付随する多く
のIT関連企業の誘致も可能かと思われ、結果的に市民をふやす戦術活用になるかと思います。
 次に、2番の放射能対策についての除染対策について市長の見解をお聞きいたします。
 放射線0.23マイクロシーベルトアワーの該当地区3,000世帯および山林地帯の除染
対策について、5月26日の読売新聞紙上に記事が掲載されておりました。その中で、対策さ
れた汚染土壌は原則袋に入れて保管と記載がありましたが、放射線の特徴から地中15から3
0センチメートル程度掘って、セシウムの放射能半減期まで埋めるのが理想と思われますが、
この対策の実現は無理でしょうか。
 また、市の対応を待たず、個人や会社で先に民間業者に依頼して除染対策を行った場合の費
用は負担していただけるのでしょうか。あるいは、単独の場合は個人や会社の負担となるので
しょうか。
 次に、除染後の土壌が雨水などで濃縮され、ホットスポットとして線量が上がる箇所は応用
生物技術の活用による除染は検討されましたでしょうか。
 セシウムは元素なのでバクテリア等の微生物で科学的に分解するのは難しいかと思いますの
で、キノコ類、草類、稲科植物などが自身にセシウムを取り込んで除染に活用できると聞きま
したが、大学や関連企業と連携しファイトレメディエーション、いわゆる植物を用いた地盤の
浄化法の共同研究を行うお考えはございますか。
 次に3番、沼田市体育協会をNPO法人・沼田市体育協会に移管後、今年の8月で4年にな
ろうとしていますが、本市における姿勢について、24年度、市から業務委託された予算は昨
年のマイナス7%で、執行行事数については昨年度と同じかと思われます。限られた予算の中
で多くの行事を開催するにあたり、毎年かなりご苦労されているとお聞きしていますが、予算
と執行行事数は適正と思われますか、教育長の見解をお聞きいたします。
 次に、沼田市民体育大会及び沼田市民大運動会ですが、これも先ほど布施議員が質問されて
おりましたが、ほぼ同じ内容となります。沼田市内の支部対抗となっておりますが、以前から
住民数や年齢構成の変化により競技種目の棄権が多い支部もありますが、支部構成やその他の
見直しは検討されておられるでしょうか。このことについて、布施議員と同じようでしたら答
弁は結構です。また、大会役員の参与として市の幹部職員がその任にあたられておりますが、
例年出席が少なく寂しいと言われております。特に、市民大運動会には沼田市民2,000人
以上が参加して1日で大会は終了できるので、参与としての出席をお願いできませんでしょう
か、市長のお考えをお伺いいたします。
 3番、世界大会及び全国大会へ出場する選手の強化についてお尋ねいたします。
 沼田市の代表として少しでもよいコンデションで活躍して欲しいというのが市民の願いと思
います。そこで、選手には練習の強化及び遠征費など経済的な負担もかかるわけですが、現時
点でどのような強化の事例や補助金等がございますか、教育長にお聞きいたします。
 次に4番、土岐氏時代の剣豪についてお尋ねいたします。
 沼田藩の剣術、直心影流及び伝承の人物について、生前の岸大洞先生ほか、歴史研究家の先
生によって過去に調査が行われておりましたが、現在ではその存在も薄れており、日本の江戸
後期の剣術界の一時代を築いた流派と先生ですので功績及び研究を行うべきと考えますが教育
長の見解をお聞かせいただきたいと思います。
 以下、資料を読まさせていただきます。
 沼須の農民、阿左見九兵衛氏が江戸末期から、明治にかけて綴った日記、通称、阿左見日記
の明治2年の書き込みを読んでみますと、「沼田藩剣術の達人 当時大先生 長沼カシャウ人
(長沼可笑人)門人 徳野尾関四郎(得能関四郎) 門人 星野菊之助、 門人 関根弥吉」、
中略いたしまして、「長沼先生ノ儀ハ京都ニ於国中諸大名様集リ其度名ヲアグル」と短く書い
てあります。阿左見日記への書き込みは1ページと少ないのですが、人名をインターネットで
調べてみますと、沼田で調べてもわからない貴重な記事も多く掲載されていまして、その名声
と功績が偉大なものに思えました。もちろん、沼田市の歴史研究家の先生の著書を見ると基礎
研究は成されておりました。
 歴代の土岐家が召し抱えた直心影流という流派がなぜ優れた剣術と言われたのは、江戸後期
停滞していた剣術界に大きなイノベーション、いわゆる改革をおこしたからです。それは現代
では当たり前になっている、防具の発明と竹刀の改良でした。木刀での稽古でけがをすれば半
年程度の休養が必要ですが、鉄の面、竹の胴、綿の小手そして、改良された竹刀によりけがの
心配がなく、打ち込み稽古ができるので格段の進歩が図れたと記されており、これらが日本各
地に広まり、さらに分派されました。
 江戸後期、現在の港区虎ノ門2丁目付近、土岐家の江戸上屋敷に長沼家は代々、家臣になり
剣術指南役として使え、剣術道場は現在の愛宕下、現在の新橋付近に構えていました。長沼家
14代の長沼恂郷、通称笑兵衛と名乗り、その子息の長沼家最後の伝承者として15代の長沼
称郷は可笑人と名乗り、江戸後期の東西の名剣士として桃井道場と長沼道場は一流で門弟は2
千人とも3千人とも言われ名声を上げていたそうです。長沼家による剣術の指導は江戸上屋敷
だけでなく国元の沼田でも技は伝承され、同等の力量があったそうです。
 しかし、折しも大政奉還の後、明治初期の版籍奉還の頃に思うところあって、技の伝承を断
念し道場を閉めて、以後刀を持つことは無かったそうです。その後、弟子の縁で陸軍省に勤務
し数年で退官したそうです。
 次の資料を読まさせていただきます。
 長沼笑兵衛先生の弟子、得能関四郎先生も幕末から明治にかけて旧沼田藩士として活躍され
た方で、沼田での資料は少なく、インターネットの書き込みでその多大な功績を知ることがで
きました。
 この先生の生い立ちから生涯はまるで、まさに小説のヒーローのような人生だったようです。
東京での活躍であるため、沼田での研究がほとんどされていないようです。
 資料によりますと、上野の国、沼田藩士得能隼人の子息として沼田で生まれたとも、江戸見
坂の上屋敷藩邸であったとも言われております。15歳で長沼道場に入門し、21歳で免許皆
伝となり以後、道場の長沼可笑人先生とともに塾頭を務めたが、明治になり道場の閉鎖の後、
警視庁撃剣世話掛に採用されそのたぐいまれなる才能を警視庁及び剣道界で発揮しました。明
治15年の吹上御苑での天覧試合で勝利し、以後の対戦も勝利が続き、唯一、関西剣客との試
合で敗れたものの、以後、連戦連勝していたようです。上段の構えから、小手打ちが得意でほ
とんどが小手打ちで勝利していたようで、次の事件で有名になったようです。
 明治19年2月10日、鹿鳴館をつくった井上馨外務卿を鹿鳴館舞踏会で警護中、木刀や真
剣を持った暴漢の集団が襲いかかってきたため、持っていたステッキで応戦し、逮捕された犯
人は11名、そのほとんどが手首を砕かれていた。その時、フロックコートを着用していたた
め「フロックコートの剣士」として有名になり、以来フロックコートを愛用するところとなっ
たそうです。
 その後、大日本武徳会にて活躍し、精錬証及び第一回範士号を授与され、その後、東都剣道
界の三元老と称されたようです。
 江戸時代には数千とも言われた各流派が明治で整理され、「警視庁流」というものを創設し
た関係者の一人となりました。
 大変長文に成りました。記録を残すためにも読まさせていただきました。以上をもって第1
回目の質問とさせていただきます。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午前11時55分休憩
       ─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの石川議員のご質問にお答え申し上げます。
  まず、再生可能エネルギーの利活用について、エネルギー生産や戦略的活用により、沼田市
にとって新産業となる可能性について、小水力・地熱・太陽光・太陽熱・風力・雪氷熱・温度
差・バイオマス・大規模水力などの複合的な活用についてでありますが、昨年の東日本大震災
に伴う原子力発電所事故により、我が国のエネルギー政策は大きな転換点を迎え、再生可能エ
ネルギーの利活用が求められています。
 本市には、水力を初め、地熱やバイオマスについても豊富な潜在力があると考えております
し、再生可能エネルギー買取制度が7月から本格的にスタートすることで、施設の設置費用な
どの回収面でも格段に期間短縮がされることとなります。今年度行う水力発電可能性調査に引
き続き、再生可能エネルギーの発電事業として、建設費用の資金調達や採算性等含めて、研究
を進めてまいりたいと考えております。
  次に、東日本地域におけるクラウドサービス提供環境の強化を目的とした、電子書庫「デー
タセンター」への戦術活用についてでありますが、東日本大震災をきっかけに、建物が被災し
た場合など、電子情報を消失するリスクや業務の継続性の観点から遠隔地にあるデータセンタ
ーに、インターネット用サーバーなどの情報通信システムを集積・管理する施設として、「電
子書庫」データセンターを活用したバックアップ方策の検討がされており、データセンターサ
ービス市場は、新たな産業分野として今後成長が見込まれております。
 本市は、首都圏からのアクセスがよく、自然災害による被災リスクが低いなど、立地条件に
恵まれておりますが、データセンターを誘致するためには、大量の電力や通信回線を使用する
ためのインフラ整備が必要とされるなど課題もあることから、研究をしてまいりたいと考えて
おります。
  次に、新産業により雇用の創出及び税金を安くして市民をふやす戦術活用についてでありま
すが、再生可能エネルギーへの転換が社会的な要請となっている現在、豊富な自然エネルギー
を活用した発電事業が本市における新たな産業として期待されますが、同時に、これまで本市
に立地していないデータセンターを初めとする新たな情報サービス系産業にとって、自然災害
に強く利便性を備えた本市の立地条件は、大きな魅力であると考えております。
 一方、電力の安定供給や情報通信基盤の整備は、新産業のみならず、製造業を初めとする従
来型の産業においても不可欠の要素となっており、こうしたインフラが整っていることが、多
様な産業の集積を促すものであり、新たな産業の立地は、雇用の拡大と市民所得の向上につな
がり、定住人口の増加など地域の活性化に大きな効果が期待されるものであります。
 これまで企業立地に関する税の優遇措置は、製造業等に限定されてまいりましたが、こうし
た新たな産業への拡大も含め、誘致のための施策について研究するとともに、積極的な誘致活
動に取り組んでまいりたいと考えております。
  次に、放射能対策について、除染対策について、放射線0.23マイクロシーベルトパーア
ワーの該当地区3,000世帯の対応についてでありますが、沼田市除染実施計画で計画区域
として定めた区域の除染につきましては、住宅など生活圏と、学校など子供たちの生活空間の
除染を最優先に考えております。
 除染の実施に際しましては、計画区域内にある専用住宅を約3,000戸と見込み、了解を
いただけるすべての住宅において空間放射線量の測定を市が行い、除染が必要な場合につきま
しては、測定結果と除染の方法をお示しし、市から消耗品の支給を行い、落ち葉の除去や、側
溝等の清掃など、簡易な除染については、市民の皆さんにお願いしたいと考えております。
 簡易除染を終えた住宅につきましては、再度、測定を行い、除染の効果を検証し、さらに除
染が必要と判断した場合は、市と委託契約を結ぶ業者による除染を行っていきたいと考えてお
ります。
 今回の除染作業は、環境省が示した除染関係ガイドラインにより行うこととなりますが、汚
染土壌の敷地内での保管方法につきましては、地上保管と地下保管の方法が示されております。
どちらの方法も土をかぶせて保管することで放射線の低減化が図られますので、除染方法の手
順をお示しする際に説明を加えたいと考えております。
 また、除染の費用負担につきましては、国の制度に基づき実施するため、市が委託した業者
が除染を行う場合以外は個人負担となります。このことにつきましては、地区別の説明会でも
説明をさせていただきましたが、各住宅の測定結果を通知する際にも周知していきたいと考え
ております。
  次に、応用生物技術の活用による除染と今後の研究についてでありますが、今回の放射性物
質の環境汚染による除染技術は、昨年度から企業や研究機関がさまざまな実証試験を重ね、環
境省や福島県で行われている概要が公表されております。それらを見てみますと、機器の使用
や水を用いた除染の方法であったり、土砂などの放射性物質の除去といった内容が多く、応用
生物技術の活用には至っていないのが実情のようであります。
 これから取り組む除染実施に際しましては、除染技術を注視し、本市にあった技術があれば
取り入れながら進めてまいりたいと考えております。
  次に、NPO法人・沼田市体育協会について、体育協会を移管後、本市における姿勢につい
て、沼田市民体育大会及び沼田市民大運動会についての市の対応についてでありますが、両大
会は本市スポーツの祭典として、市民大運動会は昭和29年から、市民体育大会は昭和46年
から連綿と続く社会体育最大のイベントで、主催者として、関係各方面の多大なご協力に対し
心より感謝申し上げる次第であります。
 このたびの沼田市体育協会中部支部の活動停止につきましては、人口格差や高齢化などさま
ざまな要因が考えられますが、市民大運動会につきましては、これまでも体育協会内に「市民
大運動会見直し検討委員会」を設置し、誰もが気軽に楽しく参加できるようにレクリエーショ
ン的な要素も取り入れたり、年齢規制を大幅に緩和するなどの見直しを行ってまいりました。
 また、参与としての幹部職員の参加についてでありますが、市民大運動会につきましては体
育協会への委託事業でありますので、側面からの支援をしてまいりたいと考えておりますので
ご理解をいただきたいと思います。
 以上申し上げまして、石川議員のご質問に対する答弁とさせていただきますが、体育協会の
予算及び執行行事数について適正と思われますか、世界大会及び全国大会へ出場する選手の強
化について及び土岐氏時代の剣豪については、教育長から答弁申し上げますので、よろしくお
願い申し上げます。
◇議長(大島崇行君) 教育長。
〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 石川議員のご質問にお答え申し上げます。
  NPO法人・沼田市体育協会について、体育協会を移管後、本市における姿勢について、予
算及び執行行事数について適正と思われますかについてでありますが、沼田市体育協会は、平
成20年8月に県下では初めて特定非営利活動、NPO法人として設立され、まもなく4年を
経過しようとするところであります。
 平成24年度は、事務経費も含めて市民大運動会開催委託料など各種17事業の大会開催等
委託料並びに加盟団体活動運営費補助金を予算措置させていただきました。
 体育協会は、加盟30団体専門部のほか、各地区支部、その他スポーツ関係者の協力を得な
がら受託事業を執行しておりますが、沼田市教育委員会といたしましては、当面、現状の委託
事業数を維持しつつ、よりよい事業運営に向けて連携してまいりたいと考えております。
  次に、世界大会及び全国大会へ出場する選手の強化についてでありますが、選手個人または
団体が、関東大会以上ないしは全国大会以上の規模の大会に参加する際には、沼田市スポーツ
競技大会参加激励金支給要綱に基づき激励金を支給し、スポーツ競技会において優勝等優秀な
成績を収めた場合には、その栄誉をたたえ沼田市スポーツ賞の顕彰を行っているところであり
ます。
 また、選手の強化育成につきましては、各種スポーツ関係団体が実施する競技者教育の支援
を行うなど、トップレベル競技者の育成に努めているところであります。
  次に、土岐氏時代の剣豪について、沼田藩の剣術、直心影流及び伝承の人物について、直心
影流最後の剣術指南役、長沼可笑人先生の功績及び研究についてでありますが、教育基本法第
2条第5号には「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」態度
を養うことが掲げられています。郷土史教育は、まさにこの目標に沿ったものであり、学校教
育及び社会教育ともに重要な学習であると考えております。
 学校教育においては、小学校3年生と4年生が、社会科副読本「わたしたちの沼田市」で文
化財ガイドなども参考にしながら、伝統行事や沼田市の発展に尽くした人々などにも触れ、沼
田の歴史を学習しております。また、児童生徒の郷土への興味、関心や愛情を深めるため総合
的・全体的なカリキュラム構想を推進しております。
 社会教育では、公民館の教養講座や社会教育団体等の研修会において文化財の現地見学会や
郷土史の講演会等を開催しております。
 郷土の歴史と伝統文化を学び、継承していくことは、教育基本法の掲げる郷土愛を育てるこ
とでありますので、郷土の偉人の功績等の研究・周知の方法につきましても、今後検討し、郷
土愛を育てる教育行政を推進してまいりたいと考えております。
  次に、幕末から明治の剣豪、別名「フロックコートの剣士」と呼ばれた沼田藩士得能関四郎
範士の功績及び研究についてでありますが、城下町として栄え長い歴史を持つ沼田市には、多
くの偉人の功績が伝えられており、多くの書籍等で紹介されておりまして、そういった方々の
生い立ちや功績をさらに研究・伝承していくことは大変意義深いことであると考えております。
 先ほどの答弁でもお答えしましたとおり、本市の発展に貢献した人や本市出身で活躍した人
の功績を学校教育や社会教育の場で学習することは、ふるさと沼田を愛し、沼田を誇りに思う
心を育てるものと思いますので、郷土の偉人の功績等の研究・周知の方法につきましても、今
後検討し、郷土愛を育てる教育行政を推進してまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、石川議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇3番(石川初雄君) 先ほど市長にご答弁いただきました再生可能エネルギーの件でござい
ますが、実は昨年の6月9日に東京都副知事の猪瀬直樹氏が玉原に視察にきております。どう
いうことかと言いますと、揚水式の玉原ダムの総工費は、当時で2,000億円ということで、
発電所はみなかみの地下にあるわけなのですけれども、これがけた外れに大きくって最大12
0万キロワットの力があるということだそうです。
 これはどういう力かと言いますと、例えば福島の第一原発の1号機と2号機の合計の発電力
に匹敵いたします。原発の2つ分です。ただし、これはマークT方式の古い原発で、柏崎原発
のマークU、新しい方式では、1基で110万キロワットですから、おおむねこの玉原発電所
は原発のマークU方式1基と同等の発電設備があるということで、私は全然知りませんでした。
物すごいものがあるということですね。
 しかし、もとは柏崎原発の余剰となっている夜間電力を活用して、揚水を行っているという
ことでございますので、もともとある水を流して発電しているということではないので、30
%ぐらいのロスを計算されると120万キロワットではないと言われております。これだけ大
きいものがあるということなのですけれども、猪瀬直樹副知事が来たということは、東京から
電気が欲しいから来たわけでございまして、必ずしもそれが沼田にあったから、沼田で全部使
えるというわけではございませんが、こういったものもあるということで考えていただきたい
と思います。
 現在、柏崎原発は停止中でありまして、電気が不足のときは化石燃料で揚水を行うことにな
るそうですし、これも石油とかガス発電ですか、これも十分でないために果たして揚水できる
かどうかというのも東電の職員の方が言っておりました。
 先ほど言いました複合的に活用ということになるわけでございますが、これもいろいろ、最
近問題点が新聞紙上あるいはインターネット、雑誌等でいろいろ発表されておりますが、メガ
ソーラーは非常にエネルギーがなくて発電できるということでございますが、非常にお金がか
かるということです。
 例えば、原発1基分が発電する電力をつくるのに、山手線の内側の面積に相当するというこ
とです。ですから、東京で使う電気は東京でつくればいいやと言ってソーラーでやるというこ
とになりますと、非常に東京の真ん中のいいところを全部使わないとソーラー発電では賄えな
いと。原発1基分ですと、東京ドーム1,300個分いるということです。
 これは非常に物すごい量がいるということですので、果たして沼田でメガソーラーをたくさ
んつくるというのは、いいのか悪いのか議論するところだと思うのですけれども、どうしても
沼田ですと傾斜地が多いですから、沼田でソーラーをやりますと、傾斜地でつくりますと、例
えばボルトが1万個とか2万個とか締めるらしいのですけれども、一個一個のトルクを全部調
整しながらいくとものすごく建設コストがかかるということで、現在ソーラーパネルの値段、
価格競争もありますが、建設コストをいかに低くするかという研究も盛んになっておりまして、
現時点では、非常に建設コストがかかるから平らなところじゃないとコストが上がってしまう
と言われています。
 そこで、沼田市の第五次総合計画後期に記載されておりますハイドロバレー調査費の平成2
5年は250万、平成27年は300万の予算ということになっておりますが、平成の電気需
要をかんがみますと、補正を組んで再生エネルギーの複合的な調査費として毎年ローリングで
きるということでございますから、ローリングし、前倒しにして、調査費を早めに充てて、こ
ういった施策を研究されるということをお伺いしたいと思います。いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) これは、3月の定例市議会でもご提案し、またいろいろと質問を受
け、調査費の関係等についてのご質問に対して答えてまいりました。今、各関係方面といろい
ろとやり取りして、相当担当部局が頑張っております。したがいまして、そういった状況の中
で必要があれば、今言ったようなことについては踏み込んでいくということも考えられます。
 しかし、現時点では、当初予算の範囲でもって進めているわけでございまして、もくろみと
すると来年の4月当初に具体的な水力発電等の建設に向けた、そういう動きをしていきたいな
と考えております。
 ただ、そういった中でまだまだ必要だということになってくれば、それは議会の方々のご理
解とご支援をいただけますならば、9月のこともこれまた視野に入れていかなければならない
かなと思っております。しかしながら、当面、ついこの間、3月の議会でもって方針が出たば
かりでございますので、きょうはそういったご質問、あるいはご提言があったということを受
け止める形の中で、ここのところをしっかりと今の時点で検討を加える形の中で、必要があれ
ば思いきって踏み込んでいくこともやぶさかではございません。
◇3番(石川初雄君) わかりました。
 太平洋戦争時の話を少しさせていただきますが、大本営が長野県松代に建設されていました
が、昭和20年の終戦の時には、利根沼田では急ピッチで発電所を建設していました。発電所
を活用して、中島飛行機製作所の作業場をつくって戦闘機の生産を行なう予定でしたと。また、
弾薬工場の工事も終戦半ばで終ってしまったようです。沼田市の上川田に掘った弾薬製造工場
ですか、ここは進捗率16%で終戦になってしまいまして、月夜野は後閑の中島飛行機地下工
場は進捗率100%で完成しておりました。ただ、電気がまだなかったようです。岩本発電所、
沼田市岩本町の岩本発電所は、認可最大出力が2万8,400キロワットですか、常時は1万
1,100キロワットということですけれども、これは大きさがどのくらいかと言いますと、
当時としては非常に大きかったみたいですけども。アルミニウムで飛行機などの部品をつくる
ために建設されたと聞いております。昭和24年になって発電が開始されておりますので、戦
争中は原油の輸入がストップされまして、飛行機の燃料がないということで、苦肉の策として
実際に割り当ての松やにを苦労して採取して燃料の現材料として供出したと、死んだ母が語っ
ておりました。川田に住んでおりましたので。
 こういった、これは戦時中の話ですけれども、今まさに国が、こういった時代でありますの
で、その当時2万8,400キロワット、これも当時はかなり大きかったと思うのですが、こ
ういったことが国策でされたわけですから、利根沼田、大規模な発電所は無理かと思うのです
けれども、小または中規模の発電所を、うまく国の予算を持ってくるような方向で進めていた
だければ、過去のこういった事例がありますので、沼田のこういった水の利活用もできるので
はないかと思うのですけれども、利根沼田は水力発電、それから木炭、まき、オガライト、ペ
レットなどエネルギーの生産が行なわれた土地でありますので、こういった水の活用を勧める
という、こういったお考えはございますでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 歴史的な経過のご説明がございました。しっかりと勉強させていた
だきたいと存じます。
 また、この歴史的な経過の中には、社会的な関係からとらまえたときに、また別の角度から
いろいろと研究、またとらえ直すというようなことがあったりして、またエネルギーのみなら
ず別の視点もいろいろとあるようでございました。
 そういった中で、少し整理してみたいと思いますけれども、やはり八木沢や、奈良俣や、あ
るいは薗原や、相俣のような、まさにそういう意味では国家プロジェクトでダムがつくられて、
そして発電の必要があるところについてはしてくるというようなところがあったり、群馬県の
企業局が企業会計を背景にしながら、この節も利南地区のところに第二の発電所をつくってき
たりしている経過がございます。
 どうしてもご案内のとおり、ダムということが横たわってまいりまして、最近のいろいろな
国内外の経過から、ダムに対するいろいろな論議がなされてきたというのは、ご案内のとおり
でございます。
 そこのところで、やはり考えられることは、国、県の水力を応用した発電のこともさること
ながら、本市独自と、少微ながらといえども、そういった検討、あるいは実績をあげていくと
いうことが大事なのかなと。食べ物の地産地消がありますけれども、やはりエネルギーもだん
だんだんだん、地産地消の方向に向かっていくのではなかろうかと、そういうようなイメージ
を持っております。
 したがいまして、平成24年度の当初予算の流れというのは、できれば繰り返し申し上げた
いと思いますけれども、新年度予算で具体的につくりたかった、しかしまだそこまで及ばなか
った。残念ながら今年は検討を加えて、来年のスタートにはきちんともう具体的に建設に向か
っていきたいということの意気込みで今、担当課が頑張っております。
 したがいまして、水力の関係等については、石川議員がご提起されているとおりでございま
すので、今後ともその方向に向かって鋭意検討させていただきたいと考えております。
◇3番(石川初雄君) わかりました。
 これは、期間があまり長くなりますと、考えているうちにものが終わってしまったのではだ
めなので、やはり迅速な対応を望むということでお願いしたいと思います。
 次に、東日本地域におけるクラウドサービス提供、この件でございますが、現在データセン
ターは北海道石狩に大きなデータセンターが建設されています。広大な土地と東京から飛行機
で、千歳空港までのアクセス1時間という優位性をうたっておりまして、土地はいっぱいある
し、東京から1時間の飛行機で来られますよということなのですが、実はこれ東日本大震災の
前の想定企画ということになります。ですから、現時点では優位性が弱いと私は思います。
 それはなぜかと言いますと、こんなニュースが出ておりました。羽田空港津波避難10分以
内に2回以上誘導という記事がありました。国土交通省は2011年12月26日、東京湾に
大津波警報が発令された場合、羽田空港の利用客らを10分以内に建物の上層階などに避難さ
せることを目標とする避難行動計画案をまとめたそうです。少し中略いたしまして、計画案に
よると、「東京湾近くを震源とする地震で大きな津波が発生し、10分ほどで羽田空港に到着。
空港を囲む護岸の高さは、3メートルから5メートルで、主要施設のあるエリアが浸水すると
想定している。ターミナルビル運営の社員らは、利用客を10メートル以上の高さがあるビル
の2階以上に誘導」と書いてあります。
 つまり、地震が起きて大津波が起これば、羽田空港は水没する恐れがあると、こういった想
定を国土交通省は発表したわけです。ですから、今までは羽田に行って1時間で北海道に行け
たのですけれども、もし関東大震災クラス、津波がくれば東京都内のバックアップされていた
バックアップセンターに行けなくなってしまうわけです。
 ですから、ここは非常に優位性が弱くなりまして、たまたま私、去年の3月の東日本大震災
の後に、東京のアマチュア無線連盟で非常通信の無線のお手伝いをさせていただきましたけれ
ども、東京都内非常に電気が暗かったのですけれども、関越高速の1日くらいのストップで東
京から沼田まで来ることは可能かと思いました。
 そういったわけで、バックアップセンターですか、沼田は非常に優位性があると思うのです
けれども、これはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 大変、壮大なご質問でございますので、私が今とらまえている知識
とかあるいはまたいろいろと蓄積している考え方の中に、議員のご質問に答えるだけの容量が
あるかどうかなんとも言えませんが、確かにおっしゃられるように社会の流れが、圧倒的に情
報を駆使した流れになってきているなということは肌で感じております。
 昨日の東京での部会の会合の席で、タブレットを使っている市長が2人おりました。私もこ
このところそういったことには、もともと疎かったのでありますけれども、いろいろな経過の
中で、4月以降精力的に私自身も勉強させていただいておりますが、一つそういったものがあ
れば、遠来、どこに行っても非常にこれは圧倒的に情報なりそういったものが蓄積されている
なということは肌で感じております。
 となると、確かに言われるとおり、当該の自治体等が現在抱えている資料をどこか別なとこ
ろへ担保しておかないと、一朝有事のときには身動きがとれなくなるというようなことから、
このクラウドサービスというのが出てきたのではないかというふうに受け止めております。
 これは私の持っている勉強の度合いでは、まだ定かではありませんけれども、これもいろい
ろと懇談をする中で、群馬県の持っている地盤の問題のことが国土交通省もつかんでいるらし
くて、議員がおっしゃっているように大変強いということになってくると、これは今議員がお
話されているということは有利に展開されてくるのではなかろうかということは容易に察しが
つきます。
 したがいまして、これらについてももう非常に問題の内容がかなり壮大なことでございます
ので、はっきり言って基礎自治体等でどれだけ対応が可能かどうかわかりませんけれども、で
きるかぎりの研究を重ねて、あるいはまた議員からもいろいろとそういった方向に造詣が深い
ので、問題提起もしてもらって、そして一生懸命そういった方向の勉強はしていかないといけ
ないのかなと思っております。以上であります。
◇3番(石川初雄君) わかりました。
 非常にスケールがでかいということですので、なかなかきょうどうこうというわけでもない
のですけれども、誘致をできるような仕掛けをつくるというのはやはり電気の安定供給という
ことにかかっておりますので、電気の地産地消、これもやはり研究ということになろうかと思
いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、放射能対策でございますが、先ほど0.23マイクロシーベルトアワー、これの除染
された土なのですけれども、二通りあるということで、それから個人的にやったものは個人負
担になるということもわかりました。先ほども申されておりましたが、この辺のところもよく
周知をしていただきたいと思います。
 それから、除染対策に有効と思われる草類ですか、雑草が強いらしいです。ヒユ科のアマラ
ンサス、ヒマワリなどもは入っておりましたけれども、だいぶ去年はヒマワリをつくっていた
ところがあったようですけれども、大失敗をしたという話を聞いております。
 実は、自分の娘も大学に通っておりまして、現在応用生物を専攻しておりまして、去年の夏
はヒマワリクラブに入って、ヒマワリを育てたそうですが、「お父さん、ヒマワリはだめだ」
というだめ出しが来ておりました。
 そのほか、ケイトウとか、アオゲイトウ、フダンソウ、これらがいいらしいというくらいの
情報です。あとはキノコ、菌類は植物の根に侵入して形成するフウセンタケなんかがいいなん
て書いてありますけれども、これらが沼田市で研究するということではなくて、例えばドクタ
ー・モリの森産業との共同研究、あるいは千葉大学、ツムラなどとの共同研究こういったとこ
ろで研究されるというお考えはございますでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 今回、この応用生物技術の関係についても、一般質問の通告があっ
て、内部で石川議員に対する答弁をどのようにするかということの検討を加える中で、ただい
まお話をされたようなことについて、大変恐縮でございますが、初めて承知をさせていただき
ました。
 こういった自然なものを活用した形の中で、除染の技術が開発されているという一つの研究
過程の域なのかなと思っております。したがいまして、これらについても、現在の市の職員の
レベルでありますと、化学的な、あるいは応用生物学的なことを専門に研究してきたという職
員はいないと思っております。情報技術であるとか、土木建築等の技術畑の人間はおりますけ
れども、こういった言うなれば化学的なサイエンスの世界は、私の承知する範囲ではちょっと
いないなと思っております。
 したがって、どうしても関係機関のご指導をいただかなければなりません。そういったこと
でもって、今後、今担当部課も精力的に頑張っておりますので、そちらの方に指示をいたしま
して、そして検討を加えさせてみいと考えております。
◇3番(石川初雄君) わかりました。
 ぜひとも研究をお願いしたいと思います。また、その研究をもって、例えば沼田の農家がこ
ういった草を育成して売れば、非常に利益が出るといったところまで進めていただければ非常
にありがたいのですけれども、よろしくお願いいたします。
 次に、NPO法人沼田市体育協会予算及び執行行事数についてということで質問をさせてい
ただきましたが、やはりNPO法人沼田市体育協会内部の方々からいろいろと話を聞きますと、
17行事、それを執行するのに非常に予算的に厳しいというお話を聞いております。
 また、理事さん5人、監事さん3人、計8人の方が役員でいらっしゃいますが、皆さん、ど
の先生も無報酬でいらっしゃいまして、全ていただいた補助金は事業に充てているということ
でございますので、非常に予算的に厳しいというお話があるのですけれども、決して楽に運営
しているということではなくて、そういった事情をもう少し皆さんに訴えてくれということな
のですけれども、これは教育長ですか、お願いいたします。
◇教育長(津久井 勲君) お答え申し上げます。
 そういうお話も従前から伺う中で、体協といろいろと連携、また相談しながら、現在の18
事業の委託ということできております。その間に事務経費等についても、移管後、数年の間に
何%かの上乗せをしながらきているわけであります。内情いろいろありますけれども、ご案内
のとおり、沼田の体育、スポーツ振興、社会体育の推進というようなことを考えたときに、体
育協会の力なくしてその推進は図れないという状況で、まさに例えれば車の両輪であります。
 また、日ごろからコミュニケーションを十分に取りながら、私の方は体協の理事さん初め、
絶対的な信頼を持っておりますので、多分、体協側も信頼いただいているのではないかと思っ
ております。
 さらに、事務局等についてはいろいろ案がありましたけれども、いろいろ側面支援をすると
いう観点からは、事務室も体育課と同じ部屋がいいだろうというようなことで、日常のコミュ
ニケーションはもう嫌というほど図れるという状態であります。
 議員さんからのご指摘も改めてこの公の場でいただきましたので、体育協会とよくよく相談
をしながら、支障のないように進めていきたいと思っておりますので、ご理解いただきたいと
思います。
◇3番(石川初雄君) ありがとうございました。ぜひご検討いただきまして、円滑な運営が
できるようにしていただきたいと思います。
 次に、市民体育大会及び市民大運動会、これは先ほど布施議員が質問されておりましたので、
一点だけお伺いいたします。
 大会の開催が市長、大会会長ということで、例年参与ということで市の幹部の方、役員にな
っていらっしゃるわけなのですけれども、部長、課長さん、名前が載っております。しかし、
なかなか例年お顔が見えないということで、できれば来ていただきたい、寂しいという声があ
りますけれども、この辺のところも対処をしていただけませんでしょうか。これは市長にお願
いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 教育委員会の教育長のお立場も、市長たるべき私の立場も、沼田市
が体育という一つの事業を通して、そして活性化を図っていこうということについては、常日
ごろ意見交換をしておりますので、気持ちが一つになっていると思っております。
 そういった中で、職員が市民大運動会の役員の中に名を連ねているということについては、
これも真摯に受け止めていきたいと考えております。
 市の職員もざっくばらんに言うと、例えばそれぞれの地域の事務局には入っていたり、ある
いはそれぞれの言うなれば体育団体の事務局とか役員になっていて、その場その場の現場で相
当動いている人たちもいることも事実でございます。したがってそういったところにかかわり
合いをもたない方は、当然、別な角度から見れば、手があいているという状況になるのではな
いかと思っております。
 ただ、地域で選手に出たり、あるいは役員になっていたりすれば、これはまた話は別ですけ
れど。そいうようなことを精査しながら、名前を連ねている職員についてはできるだけもう率
先垂範して、そして応援体制に入るように今後きちんと指導していきたいというように考えて
おります。
◇3番(石川初雄君) わかりました。
 来てくれなくていいというのではなくて、ぜひ来てお顔を見たいと、要するに人事異動があ
り、幹部の方も変りますので、賀詞交換会で市民の方からそういった声があるということでご
理解をいただきたいと思います。
 次に、世界大会、全国大会、わかりました。これもやはり行く場所とかいろいろあると思い
ますので、これもやはりオリンピックなんかに出ますと非常にお金がかかったりいたしますし、
また全国大会でも九州、あるいは北海道などに行きますと、かなりお金がかかります。そうい
ったところもぜひいろいろとかんがみまして、ご検討をいただきたいと思います。
 最後に、土岐氏時代の剣豪についてでございますが、直心影流というのは、防具の発明とい
うのが最大の革新ということで、赤胴鈴之助なんかも出てきますけれども、あれはすべて長沼
という名前でなっているそうです。要するに、防具そのものが長沼というように言われていた
時代があったそうなのですけれども、そういったところを中学の授業で選択して剣道やる方も
いらっしゃいますが、これは沼田の直心影流の長沼という方が発明した防具、こういったこと
も教えていただければ非常にありがたいと思います。
 また、いろいろ剣道関係の方は知っているのですが、一般市民の方は知らないということで、
知らないというのはないということに等しいと思いますので、できれば市民の方にも周知して
いただけるような、こういった冊子をつくるとか、インターネット上に掲載するとか、そうい
ったことをしていただくことはできませんでしょうか。教育長、お願いいたします。
◇教育長(津久井 勲君) いろいろとご提言、また私どもの知らないようなところまで紹介
いただきまして、大変勉強になりました。その意図、また情報等を参考にしながら学校教育の
場、または一般市民向けにどう周知を図っていくか、または教材として生かしていくかという
観点で、できるところから実行していきたいというように考えております。
 ただ、ご指摘を受けて、にわか勉強ですので、なかなか調べつくしたわけではありませんけ
れども、なかなか人物像やら何やらというところの研究レベルまではなかなか踏み込めないな
という実感がしております。
 ただ、議員ご指摘の経歴を中心としたそういう部分については、かなり詳しくどの文献、ま
たインターネット等も共通して定着しているようでありますので、かなり歴史的にも正確な情
報ということが言えると思いますので、先ほどお答えしたとおり、郷土の誇りということであ
ります。その一貫として、学校教育、社会教育の場でどう市民にお知らせをして、勉強しても
らおうかというようなことで、一歩、二歩、前に進めていけたら、そんな意味で勉強を今後さ
せていただければと思っております。
◇3番(石川初雄君) わかりました。
 私も、一時は教育委員会の方で仕事をさせていただいた、そういった身でございますので、
よろしくお願いしたいと思います。
 得能関四郎先生でございますが、この方が大体東京の方にいて、いろいろ仕事をされたとい
うことでございますが、やはり上州、沼田藩の武士という扱いで紹介されることが多いわけで
ございます。ですから、どちらかと言うと、東京の方はあまり踏み込んでいなんですね。かと
いって、沼田でも踏み込んで研究している方が少ないということでございますので、あえてフ
ロックコートの剣士ということで書かさせていただきました。
 現在、沼田では真田のことについて全力で取り組んでいるということでございますが、幕末
から明治にかけて、こういった得能関四郎先生のような人物がいたということも念頭に置いて
いただきまして、いつか日の目を見るように、例えば、歴史作家の先生に書いていただくとい
うようなこともお考えいただきまして、ご検討をいただきたいと思います。
 ちなみに、長沼家の方は、歴代指南役ということでございますが、家臣になっております。
通常指南役ですと、200石、だいたい1,000万円ぐらいですか、の給料。長沼先生の場
合ですと、紀伊とか尾張からもぜひ指南役に来てくれというような引っ張りだこだったようで
すけれども、あえて家臣となって年俸300万円くらいで勤めたということでございます。
 そういったわけで、やはりお金だけではなくて、土岐氏の殿様の考えに触れて、長沼家は家
禄は安いのですけれども、頑張って沼田藩のために尽くしたと、こういったこともぜひご研究
いただきたいと思います。
 以上をもちまして一般質問を終わります。ありがとうございました。
◇議長(大島崇行君) 答弁はいいんですか。
       ──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、高柳勝巳議員。8番。
〔8番 高柳勝巳君登壇〕
◇8番(高柳勝巳君) 通告によりまして、一般質問をさせていただきます。
 平成17年2月13日、旧白沢村、利根村を迎えて新沼田市が誕生して以来、すでに7年半
になろうとしています。
 46名もの議員がこの議場をいっぱいにし、不安と期待と決意の入り交じった活気を感じて
いたのを、ついきのうのことのように思い出します。
 私は、この合併の際には賛成討論を行いました。その趣旨は、大きく二つで、一つは、「合
併はゴールではなくスタート、目的ではなく手段である。」ということ。もう一つは「新たな
自治体となる新沼田市の中の人的・物的な潜在能力を充分に発揮することなしに、住民の不安
を払拭し、期待にこたえ得る合併の姿は描けない。」という趣旨であったと記憶しています。
 先般、当局より「合併とその後の状況及び地域自治区のあり方に関する調査研究報告書」が、
文書にて報告されましたので、この際、この報告書を基に合併の中間的な総括を行い、短期的
には10年となる節目、そしてそれ以降の中長期的な「あり方や方向性」について市長のお考
えを伺おうと、主題を「中山間地域の潜在力を活かし、持続可能な自治体運営について」とし
て質問を決意した次第です。
 そこでまず、この調査研究報告書の31から62ページにわたって報告されている「市民意
識調査結果」の内容から伺っていきます。
 これは、平成22年11月から12月に市民2千人を対象に行われた調査で、回収率37%
740人から抽出ということで、少ないサンプル数に課題を残しているようですが、行政サー
ビスの満足度や課題、今後のまちづくりへの希望を集約しており、大変興味深いものもありま
す。報告のまとめには、「合併の賛否については一概に語れない。」と結んでいますが、厳し
い評価であっても現時点での民意状況をしっかりと受け止めなくては、10年の節目でも、そ
の後でも「何が課題でどこへ向かうべきか」が曖昧になってしまいます。市長の現時点での内
容分析などの評価を伺います。
 次に、22ページより合併後の行財政基盤について触れられております。大づかみに理解す
るところ、合併による特例や人件費削減で、この5年間で100億以上の財源を捻出しにもか
かわらず、住民の評価は合併以前と後で「ほとんど生活に変化はない」もしくは「活気や伝統
文化が損なわれている」として厳しい内容と理解しています。財政的効果における評価と課題
について伺います。
 続いて、報告書の18から21ページ及び64から65ページで触れられている広域で合併
することによる不安やデメリットの克服策として位置付けられ、地域内分権型のまちを目指す
ために設けられた地域自治区制度について、市長の評価と課題、そして今後についても伺いま
す。
 報告書関連項目の最後、地域住民の生活状況の変化と今後のあり方について伺います。
 合併をして行財政のスリム化をするだけでは、まちづくりは縮小再生産となる一方です。そ
こで、スリム化した行政サービスを補い、さらには拡充していくことが求められるわけです。
そうした中で、地域住民の意識は多様化、希薄化してきており、時間的、物理的余裕のある高
齢者に期待が集まるとした一般論をよく耳にします。しかし、現在の高齢者含めた一般的な市
民の生活状況は、行政がボランティア精神を喚起して、地域活動へ積極的に参加する住民を増
加させようとした従来方式では問題解決が困難になりつつあると感じています。すなわち経済
状況の悪化・不安による地域住民の経済活動へのシフトが、強力に拡大していくものと考えら
れるのです。
 私は、地域資本としての人財の活用の視点は、詳細な分析の下に再検討する時期にきている
と考えるのですが、市長のお考えを伺います。
 上越市では、平成21年に、議会も含めてさまざまな議論の上に立って、市内全域を28の
自治区とする地方自治法上の地域自治区制度を導入いたしました。ここには、地域協議会決定
権の尊重と地域活動資金という財源を付与して、各自治区の自主性と活性化を目指した形とな
っている点が特徴です。
 このように、地域自治区の機能と権限や財源を付与することについて、市長のお考えを伺い
ます。
 同市ではまた、平成21年度に中山間地域の資源やそれらが産み出す恩恵が市民共有の財産
であることを理解し合い、市民みんなで中山間地域を支え、市民が安全で安心して住み続ける
ことができる地域社会の実現を目指すため、「中山間地域振興条例」を議会提案で条例化し、
現在に至っています。住民の地域に対する共通認識やその目標を明確にして「一致して努力」
する仕組みが改めて必要と考えますが、関連する本市の条例を含めて、上越市と比較して市長
はどのようにお考えなのかお聞かせください。
 最後に、通告では振興計画となっていますが、沼田市過疎地域自立促進計画に関連していく
つか伺います。
 現在のこの計画は、平成22年暮れから27年度までのおおむね5年間の計画として策定さ
れていますが、昭和45年から平成21年度までの40年間に、約71億円もの過疎対策事業
を実施してきたと書かれています。また、今後の見通しでは、「時代の変遷とともに大きな転
換期を迎えるなかで、住民が何を必要としているかを的確に捉え、地域の特性を活かした施策
を積極的、効果的に実施するとともに、住民参加による自主的・主体的な取り組みが必要」と
あります。この計画の進捗状況と課題について、まず伺います。
 総務省では、こうした集落の実情を調査し、活性化策を助言する集落支援員や、地域の具体
的課題解決を応援する支援隊の制度を進めていて、本市においても、その配置が数年前から実
施されていますが、支援員・支援隊の活動状況について伺います。
 次に、利根町地内の市営住宅の状況と、定住策や高齢者への福祉的見地から住むことについ
てのさらなる検討についてですが、自立促進計画の中での「住む」というキーワードへ関連す
る項目は、現在58戸ある市営住宅を核家族化へ対応するため順次整備していくというもので
す。コミュニティ活動の支援や高齢者を含めた福祉的視点での若者の雇用創出や人口流出防止、
農林業と環境保護、豊かな観光資源の積極的活用、抽象的には計画書にも触れられている定住
策などへは、どうお考えなのか伺います。
 本市には豊富な水資源や森林資源が、顕在、潜在含めて豊富にあることは周知のとおりです。
先に触れたように、まず地域内の大切なものを認め合うことから始め、次にこれを将来におい
ても守る仕組みや、必要な条例の見直しについて伺ってきましたが、さらに、こうしたことへ
の持続力を保っていくためには、これらの具体的活用を通じてその恩恵を実感することが大変
重要と以前から市長にも申し上げてきましたが、改めてその具体化や活性化について伺います。
 以上を申し上げ、私の一般質問といたします。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後1時58分休憩
       ─────────────────────────────
午後2時05分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの高柳議員のご質問にお答え申し上げます。
  まず、中山間地域の潜在力を生かし、持続可能な自治体運営について、合併とその後の状況
及び地域自治区のあり方に関する調査研究報告書について、市民意識調査結果内容の分析につ
いてでありますが、本調査結果につきましては、沼田市第五次総合計画の後期実施計画を策定
するにあたっての基礎資料とするため、平成22年11月に実施したもので、合併後の沼田市
に関する市民意識を併せて集約しているため、今回の報告書に掲載したものであります。
 本調査は、沼田市の住み心地について、全般的な施策や事業等について、合併後の沼田市に
ついて及び今後のまちづくりについての4項目にわたり調査を実施したものでありますが、住
み心地についてでは、「住みやすい」「どちらかといえば住みやすい」を合わせると70%の
回答をいただき、「住みにくい」「どちらかといえば住みにくい」を合わせた25%を大きく
上回る結果となりました。全般的な施策や事業についての満足度では、「上下水道の整備や義
務教育の充実」などが満足度として高い割合を示している一方で、「医療体制の整備や疾病予
防の推進」が必要度として高い割合を示しております。また、合併後の沼田市については、
「あまり変化がない」が60%を占めて最も多く、今後のまちづくりにつきましては、「医療
・福祉サービスの充実」を望む回答が25%を占めて最も多くなっており、市民生活に直結し
た施策の充実を望む傾向が強いことがうかがわれます。
 これらを総括的に申し上げますと、多くの市民は、本市の中山間地域の特性を踏まえた住み
心地のよさを感じている一方で、市民生活の豊かさや利便性のさらなる向上を望んでいるとい
う傾向が表れているものと考えております。
  次に、合併による財政的効果の評価と課題についてでありますが、本報告書に記載のとおり、
合併特例法の規定などに基づいた普通交付税の合併算定替や合併特例債などの財政的な支援及
びスケールメリットなどを生かした一般職員の計画的な削減による人件費の縮減効果は、財政
的に見ても大きなものがあると考えております。
 一方、今後の課題といたしましては、普通交付税の合併算定替の特例が合併後11年目の平
成27年度から5年間で段階的に縮減・廃止となり、一般財源規模が大幅に縮小することにな
るため、これを克服するべく、これまで以上に行財政改革の取り組みを進めていかなければな
らないと考えております。
  次に、地域自治区制度の評価と課題、そして今後についてでありますが、本報告書では、地
域協議会や振興局長の存在、幅広い支所機能などが編入合併に伴う不安や懸念、激変の緩和な
どに役立ってきたのではないかとした上で、地域自治区制度や地域自治振興のあり方などに関
しては考え方や受け止め方などが一様でないため、その評価等については一概に結論づけられ
ない面があることを述べ、今後のあり方については、制度ごとの違いや検討のポイント及び行
財政運営面の課題などについて検討材料を整理して調査研究結果をまとめております。
 本市の地域自治区については、合併協議により定めた10年の設置期間が平成26年度いっ
ぱいで満了になりますので、本年度において副市長をトップとする行政改革推進委員会の場で、
本報告書などをもとにその後のあり方の検討を行い、来年度には市としての方向付けを決定し
ていきたいと考えております。
  次に、地域住民の生活状況の変化と今後のあり方についてでありますが、基礎自治体である
市町村の役割は一層重要なものとなる一方で、人口減少・少子高齢化など社会経済情勢の変化
や社会保障関係費の増大など地域住民の生活を取り巻く環境は厳しさを増しており、本市にお
いても同様に厳しい現状に直面しているものと考えております。
 今後の地域自治区のあり方を検討するに当たりましては、こういった現状も踏まえ、住民自
治の強化・支援や市民協働の推進、地域と行政の連携の方法なども含め総合的に検討してまい
りたいと考えております。
  次に、上越市における地域自治区制度と中山間地域振興条例と比較して、地域自治区の機能
と権限や財源を付与することについてでありますが、上越市の地域自治区につきましては、平
成17年1月に上越市ほか13町村が合併するに際して、合併特例法に基づく地域自治区を旧
13町村に設置し、その後、平成20年4月からは地方自治法に基づく地域自治区を導入し、
旧13町村に加えて、旧上越市も15の区域に分け、市内全域に28の地域自治区を設置し現
在に至っております。
 その主な特徴は、地域の課題解決や活力向上に向け、市税の1%、約2億円を地域活動資金
として28の地域自治区に配分し、住民の自発的・主体的な地域活動の推進を図っているとい
うことであります。
 本市におきましては、上越市などの例も参考にするとともに、本市の地域事情や行財政運営
面で今後直面することになる厳しい状況なども十分勘案の上、検討してまいりたいと考えてお
ります。
  次に、中山間地域の位置づけを改めて明確にすることについてでありますが、議員ご提示の
上越市における中山間地域振興基本条例につきましては、中山間地域の資源やそれらが生み出
す恩恵が市民共有の財産であることを理解し合い、市民みんなで中山間地域を支え、市民が安
全に安心して住み続けることができる社会の実現を目的とした議員発議による条例として、平
成23年6月に公布・施行されたものであります。
 本市につきましても、中山間地域に立地する都市でありますので、先進的な事例として参考
にさせていただき、今後研究してまいりたいと考えております。
  次に、自然環境に関連する条例の見直しについてでありますが、群馬県では、森林の水源機
能の保全のため、(仮称)群馬県水源地域保全条例を県議会5月定例会に上程し、6月下旬の
公布を目指しているというふうに伺っております。
 背景にありますのは、全国で、外国資本による山林買収が近年進んでいることから、事前届
出制により土地取引の監視強化を行うものであり、本市におきましても、水源を保有する山林
があることから、県とも連携を図りながら、対応してまいりたいと考えております。
  次に、沼田市過疎地域振興計画について、計画の進捗状況と今後の課題についてであります
が、沼田市過疎地域自立促進計画につきましては、「過疎地域自立促進特別措置法の一部を改
正する法律」が平成22年4月1日に施行され、失効期限の6年間の延長と時代に対応した実
効性ある過疎対策を講じるため、過疎対策事業債のソフト事業への拡充及び対象施設の追加を
行うなどの改正がなされたことを受け、引き続き過疎地域の振興を図るため、平成22年度か
ら平成27年度までの6年間にわたる同計画を策定し、平成22年12月議会において可決を
いただいたところであります。
 現在、計画策定後2年を経過し、事業の推進に鋭意努めているところでありまして、利根町
地域の個性を生かした活力ある社会の実現を目指し、限られた財源で効果的な投資を行うため、
今後も計画的、重点的な施策展開を図ってまいりたいと考えております。 
  次に、集落支援員・支援隊の活動状況についてでありますが、集落支援員の活動状況につき
ましては、平成21年度から群馬県集落支援員モデル設置事業により、利根町小松地区の8世
帯及び柿平地区の6世帯について、1名の集落支援員によりまして、平成21年10月より月
1回、各戸を訪問し、生活状況などを把握し地域住民の安全安心な生活の確保に努めていると
ころであります。
 次に、支援隊の活動状況についてですが、群馬県地域整備課の所管事業で「ぐんまの過疎・
山村地域活動支援隊モデル事業」を導入して平成23年9月に利根町小松地区におきまして、
鳥獣侵入防止柵の補修作業を南郷曲屋管理組合と白沢町に事業所があります株式会社ミツバ利
根工場の方々が支援隊として集落住民と一緒に作業を実施しました。
 今後につきましても、地域住民の意向を踏まえ、群馬県との連携により集落支援対策の充実
を図って参りたいと考えております。
  次に、利根町地内の市営住宅の状況と、定住策や高齢者への福祉的見地から住むことについ
てのさらなる検討についてでありますが、まず、利根町地内の市営住宅の状況でありますが、
平成24年5月末現在において7団地58戸の市営住宅のうち、6戸については入居可能とな
っております。
 そのうち、1戸については待機者の方に照会中であり、残りの5戸については募集中であり
ます。
 次に、住むことについてのさらなる検討についてでありますが、沼田市過疎地域自立促進計
画に示された「住宅対策」を踏まえ、定住策や高齢者への福祉的見地、さらに、近年のライフ
スタイルの変化に伴う核家族化等を視野に入れた住宅政策を進めてまいりたいと考えておりま
す。
  次に、水資源や森林資源の活用の具体化と地域の活性化についてでありますが、本市の森林
は、水源の涵養や国土保全などの公益的機能を担っており、森林の有する多面的な機能である、
レクレエーションの場などの観点からも、森林の機能は大変重要であると認識しております。
 利根町の豊富な水資源の活用については、農業用水や小河川を利用した小水力発電の適地を
模索しながら検討したいと考えております。
 また、森林資源の活用については、優良な木材の供給はもちろんですが、このほかにも間伐
材の有効利用など関係各機関と連携を図り調査・研究してまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、高柳議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇8番(高柳勝巳君) 答弁をいただきましたので、たくさん項目があるので、次々いきたい
と思います。
 アからウまで関連しておりますので、とんでしまったり、関連性の中でお話しますので、そ
のこともあわせて申し上げておきたいと思います。
 最初にこの報告書の関係ですけれども、一回目も申し上げましたけれども、2,000のう
ちの740の回答率というのは、やはりどう考えても低いなととるわけなのですけれども、そ
れはどうして低かったのか、まず理由を聞かせてください。
◇市長(星野已喜雄君) 高柳議員の再質問にお答えしたいと思います。
 アンケートを出して、そしてその低かった理由ということになりますと、これらについて分
析をするというようなことについては、なかなか難しい側面がございます。いままでのいろい
ろなかつてからの経験であったとしても、回収の関係等がやはり厳しいものがあったなという
ふうに思っております。
 これらについては、今後、いろいろと調査研究をする形の中で、その内容をつかんでまいり
たいと思っておりますけれども、やはりそういったことを見ますと、まずまずそういった設問
のことについての答えというものが、総体的に安定した住みやすさみたいなことをとらまえて
いるとすると、そこはこういった結果につながってきたのではないかなということは受け止め
ているところでございます。
 ただ、係数分析でいくと、比較的こういったことの実態は、ままあるのかなというふうに受
け止めております。
◇8番(高柳勝巳君) 年代も違いますけれども、大体市で、これは「いきいき長寿のまちづ
くり」ですけれども、70%ですか。ほかも大体60より下がるというのは聞いたことがない
のですね。それで、残念ながら2,000あって740ということは、最大の意見を持ってい
る人たちは、満足しているからいいか、あるいはそんなことに関心がないか、というのが最大
多数になってしまうわけなんですよ。それなので、対面だとかということが考えられなかった
のかどうか。対面になると聞く人のニュアンスでずいぶん変わってしまうので、そういう心配
もありますけれども、どうしても最初の回収率、回答率というのが気になるのですけれども、
その辺の検討はなさったかどうか、もう一度お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり、対面か設問かということになってきたときに、確かに対面
の場合には、やはり人の顔を伺ったりしてものを申し上げたいということについても、やはり
いろいろあるかなと。やはり、そういう意味では客観性はむしろアンケートの方が高いのかな
というように受け止めているところでございます。
◇8番(高柳勝巳君) 次は、先ほど検討委員会の今後について、一年くらいで方向性を出し
ていきたいという話ですけれども、今までの検討はどのくらいの頻度でしてきたのか、お伺い
できればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、現在検討は行政改革推進委員会の委員長である副市長を中心
に展開しております。ご案内のとおり、平成27年の4月1日に向けての流れになります。し
たがいまして、今年1年はそこのところで検討をしていただいて、そして私のところにいろい
ろと検討の流れがあがってくるわけでございます。当然、そこで今度は平成25年にいろいろ
とそれを今度はどういうふうな形にしていくのかということについて、いろいろと協議がなさ
れる形の中で、25年度末になりますか、つまるところ26年の3月になりますが、このとき
には方向が出ていないと次の段階の、1年をかけてその周知をしていかなければならないとい
う流れになりますので、現在今、一生懸命展開をしているところでございます。
 一応、月1回のレベルで現在進んでいるところであるというふうに受け止めております。
◇8番(高柳勝巳君) ありがとうございました。月1回のペースでやるというと、やはり2
1年の暮れにアンケートをとって、研究をするとこの春ということになるのです。本当に市長、
これがあがるまでに仕上げるというと、今度はかなりハイペースに議論していかなければなら
ないし、乱暴にする種のものでは当然ないので、内部だけの検討に任せておいていいのかとい
う危惧があるのですが、外部の客観的な意見だとか、専門的知識というものを取り入れる考え
があるかどうか、お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 当然それは、委員会の中でいろいろと論議がなされておりますから、
必要に応じて今おっしゃったようなことについては考えていかなければならないということで
受け止めているところでございます。
◇8番(高柳勝巳君) 本当にお骨折りして、企画の方々がいろいろ調査をして、分析もして
くれたのだと思うのですけれども、例えば、先ほど住み心地についての設問もありましたけれ
ども、それから今後も住みたいかというのもありますけれども、住みたいか住みたくないかは
自分の意思だけで決まらない要素が多分にあるわけです。それから一番気持ちに引っかかった
のが、誇りを持っていますか。誇りを持っていますかというのは、非常に何をつかむのかわか
らないわけです。沼田の自然にですか、中心市街地にですか、森林にですか、といったことが
ないと、おそらくアイデンティティーの問題を聞いているのだと思いますけど、はっきりして
こないです。はっきりしてこないと目標も見えないんですよ。誇りは持っている人が3分の2、
ないという人がだいたい3分の1くらいで、誇りを持っている人が多いというデータですけれ
ども、では沼田市の何にというのは、ここから浮かび上がってこないのではないかと思うので
すけれど、そういったことも含めてもう一回専門的なところの力をかりないと、時間的にも内
容的にも不十分な結果になるのではないかと思うのですけれど、それについて答弁願います。
◇市長(星野已喜雄君) 少なくとも、誇りというのは、その人の生きてきた人生そのものの
中から生み出されてくることでありますからして、自らの人生に誇りを持っていたかどうかと
いうことになれば、それはその方の、言うなれば謙虚の姿勢の中から発してくるものだと思っ
ております。したがいまして、そういうことからとらまえますると、高柳議員がおっしゃって
いるような、自然に対して誇りを持っているとか、そういった地域のそれぞれの特性を言って
いるかどうかということになると、いろいろありますけれども、少なくとも誇りを持ってとい
うことになったときには、やはり自分自らの人生のその歴史の積み重ねの中で判断されるもの
ではなかろうかというように思っております。
 先ほど申し上げましたように、大変重要なことでありますので、当然今、ご指摘されたこと
については、必要があればそういったことも視野に入れていかなければならないのではなかろ
うかと考えております。
◇8番(高柳勝巳君) 人生観についてはいいのですけれども、アンケートというか、調査は
沼田市に対しての話なので、本人の人生観の話ではなくて、例えば、水と緑の大地、田園空間
都市として合併したわけだから、水や緑の大地だとか田園を感じられますかということです。
そのことについて、私は誇りを持っていますとか、感じますかということだと、私は理解して
いるのです。そういう言葉遣いの設定も含めてしないと、正しい反映が返ってこないのではな
いかという心配なわけです。
 市長が今答えたことも、私と違っているわけです。同じ設問でも違ったのが返ってくると、
これは調査にならなくなってしまうのです。乱暴に言いますと。乱暴に言いますと。ですから、
ぜひそういった形で活用してもらって、回数も内容もピッチ上げないと間に合わなくなってく
るのではないかということを申し上げて、どんどん次にいかないと追いつかなくなるので、次
にいきたいと思います。
 61ページの今後のまちづくりのところについて、市長が申し上げましたけれども、今後ど
うしたらいいのかという設問に対して、1位が医療と福祉、2位が自然を生かした施策、これ
はリゾートの問題と自然を生かせというものを合わせると、この2つで圧倒的なのです。言え
ば聞かずもがななのですよね。沼田はこれからどちらに向かうのですかといったら、医療と福
祉、自然を生かしたまちづくりをしてくれと、アンケートをとらなくてもわかるくらい端的に
飛び抜けているのです。ですから、今後はここのところは、市民に伝わるくらいはっきりやら
ないと、市民の満足度もアイデンティティーというのも生まれてこないのではないかと思うの
ですけれども、先ほどご答弁ありましたけれども、もう一度その辺についてのお考えをお聞か
せください。
◇市長(星野已喜雄君) まず、医療と福祉の問題は、これはもう古今東西問わず、誰もが自
らの生命をどのように健康でしかも明るく、そしてお互いに近所の方々と意識を共有しあって
生きていくということにつながってきますから、これはアンケートの結果のみならず、やはり
重要なポイントになることは言うまでもないと考えております。
 2点目の自然や観光、リゾートでいいと思うのですが、これについては、そのことでもって
生きていくという時代の流れは、もはや自明の理かなと感じておりまして、そういう意味では
このアンケートの結果は真摯に受け止める形の中で、今後の対応に処していくということにな
ろうかと思います。
 したがいまして、大自然を生かしたり、あるいはまたきょうも午前中から論議なされており
ます、そういったことは決して自然や環境を生かしたものとは全然別物ではなく、不離一体の
関係だと思っておりますので、ぜひその辺のことについてはまたいろいろな意味でご理解ご支
援をいただければと思っております。
◇8番(高柳勝巳君) 医療・福祉というところに力を入れるべきだというところで、では市
でできることと市単独では難しい問題もありますよね。お医者さんの問題、医療機関の問題と
あって、予防については、満足度は高いのです。結果を見ると。ですから、市でやれることは
もう満足しているのです。それ以上の大変なところに、要するに病院です、お医者さんです、
医療費です、介護費ですというところだと、このアンケートだと私は感じるのです。それがは
っきりしてこないと手も打てないということなので、抽象的な問題から、さらに具体的な問題
に、把握が可能なようなことに取り組んでいってもらいたいと思います。
 少なからず私は、市の方は所管になりますけれども、所管でできることは一生懸命やってい
るので満足度は高いけれども、もっと上の県・国の機構としての問題に不安感を持っているの
ではないかと私自身は分析しております。今後は、そのようなことにかなり力を入れなければ
ならないのではないかと思っています。
 というのは、この財政的な問題に移りますけれども、合併による100億円くらいですか、
27ページに表になっていますけれども、全部人件費の削減効果なども含めると、約101億
円くらい捻出してきましたと。さらに民生費の方は自然増も含めたりすることがあって、49
億円から61億、つまり12億円が増になったと。逆に投資的経費は31億円あったものが2
0億円になって11億円の減だと。この投資振り替えが減ったので、非常に満足度が低いので
はないかというようにもとれるのですが、私は逆に福祉のところに出し切らなかったから特徴
が出なかったのではないかともとれるのです。その辺を含めて市長は、どちらかと言いますけ
れども、そんなに財源があるわけではないのです。それより何を基軸にやっていくかについて、
酷なようですけれども、市長の今の、どちらに比重を移していくかということについてお伺い
したいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 端的に言って両方大事だなというふうに思いますが、非常に難しい
課題であります。と申しますのは、午前中から市長会の話ばかり出して恐縮ですが、初婚の女
性が31歳を超えたとか、50歳代の男性の独居がかなりのパーセント、本会議ですから申し
上げませんけれども、相当の数なのですね。あくまでも、第三者が公の場で言ったことなので
すけれども。当然、本当にこれはいろいろと分析していったときに、少子高齢社会というもの
が加速度的に進んでいるということのおもしがいろいろな分野に影響を与えているということ
が、あらゆる自治体が本当に悩んでいるということがひしひしと感じられます。
 そこで、やはり将来の老後を考えたときに、今言う医療・福祉のことは当然出てくるという
ふうに思っております。やはり、一日、二日の中で、皆さんの先駆的な方々の論議を聞いてい
ると、とにかく75歳までは若いのだと、65歳などというのはもう若いと。40、50は青
年なのではないかということまで言われているのです。そういうことをとらまえてみたときに、
やはり医療・福祉の関係は、どうしても晩年、必ず誰もが生老病死の中で面と向き合わなけれ
ばならない宿命ですよね。誰もが逃れることはできないと思います。したがって、これについ
ては好むと好まないとにかかわらず、やはりきちんとした対応をしていく必要があるのではな
いかということをきちんと押さえながら、一方においては、それでも今度はそういった経常的
なところばかりだけでなく、きちんと経済的な刺激が与えられるような、そういうことも財源
を捻出して投資をしていくということ、これがどうしても求められます。
 というのは、前段をやろうとしても、いろいろと経済の活性化の中で、よって立つところの
財源が捻出されなければできません。したがって、後段のこともこれはやはりきちんと進めて
いくということなのだと思うのです。
 しからば、そんなに、言うなれば有効に両方なんか追いかけることができるのかということ
になっていくと、やはり命の問題はどうしても優先されていくのかなと受け止めております。
◇8番(高柳勝巳君) 私も本当のところ、悩みますけれども、とても市長みたいに丁寧には
言えないのですけれども、時間の関係もあって。早いところ、さくいところ、民生にかけるハ
ードもあるわけです、福祉施設も。それから、それにかかわる人件費もあるわけです。イメー
ジとすると、どうしても支払うお金のことばかりが民生費みたいに感じると思うのですけれど
も、それにかかわるハードだってたくさんあると思います。それにかかわる人件費もたくさん
あると思うのですよ。そうすれば、言えば一石二鳥ですよね。投資的予算を使って福祉ができ
るわけですから。ですから、そういったところに振り向けていけば、かなり効率よく今求めて
いることもできるのではないですか、というふうに答えてもらえればありがたかったかなと、
私自身は思っているのです。
 それは市長と見解の相違の話をしていても仕方がないし、おそらく同じ思いでいるのだと思
いますけれども、そういったことが、このつくってもらった冊子の中からくみ取れるわけです、
私には。それで、では今度はどうするのですかというところで、それにいく前に、今の市民の
生活状況の変化の問題ですけれども、これは一回にしたいと思いますけれども、市長が先ほど
65までは若いだとか、75はまだまだだという話で、私もそう思います。あらかたの人は、
そうそう負けてはいられないという気持ちで、一般的にしゃべる人はそういうふうに申し上げ
るのだろうと思いますけれども、客観的には60で一段落、65で完全に自ら稼ぐ収入は一般
的にはなくなってきます。生き生き長寿のまちづくりでみても、外に出て、お年寄りが65歳
以上ですけれども、活動しますという人はこれによると13%くらいの方です。あとは働いて
いるか家にいるかです。ですから、おそらくその割合は二極化しますので、一般的にゆとりを
持って地域の方とかかわろうという層は、普通にしていけば減っていくのです。経済活動に元
気であれば走る。もう疲れてしまって体を壊して家にいるかです。すると、元気な高齢者の活
用というけれども、単純にはそういう活用の仕方は難しいのではないかと考え方なのですが、
それについて、もう一度市長の考えをお伺いできればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 例えば、私なんかから四、五年の先輩から、あと、私なんかからお
おむね七、八年の後輩の方々、ここが圧倒的に多いということになっております。
 それで現実に現在の18歳、つまるところ沼田高等学校、沼田女子高等学校、尾瀬高等学校、
利根実業高等学校、利根商業高等学校のところの3年生の生徒数を今の0歳児で比較すると、
言うなれば非常に厳しい状態になっていると。もう少し極端なことを言うと、おおむね3分の
1ぐらいでよくなるのかなということ。
 当然、我々が今度はあと10年後ぐらいになると、そこがぐーんと厚くなって、もう本当に
人口形態がまさに逆ピラミッドの佳境を迎えてくると思うのです。そうなると、やはりうち向
きに休んでいるわけにはいかないのではないかなと思うのです。それが、ややそれは60台前
後のところまでの毎日働いている対価に対して、70台等になったときの対価が低くなったと
しても、やはりそういう勤労というものがある程度ないと、社会がもたなくなるのではないか
と。実際問題として、たまたまきのうのそういうようないろいろな情景が出てきたもので、い
ろいろな方が言っておりましたけれども。したがって、そういった意味では、これからも頑張
ってもらわないとかなと。そういったものを行政の方がきちんとサポートしてあげるというよ
うなことになってくるのかなというふうに思います。
◇8番(高柳勝巳君) 本当にこれからも頑張ってほしいなというのは、私もまったく同感な
のです。それでどういう活用の仕方があるかなというと、次からで、全部は次からになります
けれども、経済活動がいくらか伴った協働なり何なりということががないと、お金はいらない
よ、かすみ食べているからというわけにもいかず。かといって体を壊してしまっては何もでき
ずということですから、応援する以上はいくらかの財源がいかないと、そこには頑張るという
ことも保証されないわけです。13%がもっとふえていかなければいけないので、介護予防な
りを一生懸命やって、13%をもっと拡大をし、その人たちにインセンティブを与えるという
形ではないと、主役がもう65歳以上なのですから、そこへ今までどおり全く無報酬でやりき
ってくださいというのは、いささか酷ではないかというのが、とても平たく言った場合の私の
考えなのですけれども、その辺だけ短く答弁いただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 何かの催しもののときに、10円でも50円でも100円でもいた
だいた方が人が意外と集まるということは、私も経験でよく承知しております。
 対価を得られるとそこにエネルギーが出てまいります。したがって、そういう意味では、高
柳議員が提言されていることは十二分に理解できます。
 きのうも地域経済活性化の分科会がございまして、四国の西条市の市長が会長でありますが、
そこに参加をさせていただきました。
 立教大学の先生が、約40分ぐらい講演したのでありますが、その内容の中心はソーシャル
ビジネスとコミュニティービジネスの内容で、今までの従前の事業形態のすき間をついた事業
が、こういったものがありますよというようなことの内容でございました。したがって、高柳
議員がイメージしているようなことについての内容だったのではないかなというような思いを
持ちながら、今質問を聞いておりました。
◇8番(高柳勝巳君) いささか先取りされましたけれども、やはり今までの労働というのは、
私もそうでしたが途中でやめましたけれども、嫌でもやらなければならない部分が多分にあっ
たのです。自分でやる労働というのは、自分がやりたいからという部分をたくさんウエイトと
してふやしていくと、体がいくらか弱ってきても一生懸命になれるというウエイトをふやして
いくというのが、私はヒントではないかと思うのです。
 そういう意味で、財源と、これはアとイが重なりますけれども、上越市では先ほど1%、2
億円を、地域に自主的にやってもらうところに配ったと。沼田市はいくらかの権限を与えると
いいつつ、非常に使い勝手が悪い仕組みだったものですから、地域協議会がなかなか生きたも
のになっていなかったと思うのですけれど、この地域協議会が、ここに会議の中身と回数が書
かれていますけれども、率直に申し上げてどんな状態だったのか、市長の反省点なりをお伺い
したいと思いますけれども。
◇市長(星野已喜雄君) 地域協議会の構成されている方々は、旧白沢村、旧利根村のまさに
代表する方々が就任されておりました。もうちょっと言うと、そこで発言している方々の、人
間には多寡がないわけですから、どなたが就任されても、それはきちんと受け止めなければな
らないのでありますが、やはりそのメンバーの方が持っている、背中に背負っている、言うな
れば足跡だとか、あるいはその時点での、言うなれば立ち位置的なところから考えると、一言
一言の発言は、これは重いものがあったなと。
 それを、きちんと受け止めた形の中で、振興局の職員がそれを施策に反映してきたというふ
うに受け止めております。
 ただ、その会議等の活性化とか、あるいはご存じのとおり、ファシリテーター的な形の中で
そういったものをうまく誘導していく技術、また、そこにいる方々が非常に燃えまくる歓喜的
なものが誘発されていく状況がうまく誘導できたかということになると、やはりそこは役所が
事務方に入っていましたから、そこはやはり難しい状況があったのではなかろうかということ
は推理が働きます。
 ずっと、そればかりではなくて、時の場所におけるところのリーダーの存在というのが、非
常になんと言うか、重いものを持ってくるなというふうなことを、昨今、ひしひしと感じてお
ります。したがいまして、そういった方々の活躍は相当あったなと思いますけれども、今言う
ように、はっきり言って初めての経験でございますし、そういうことだからと言っては大変せ
んえつでございますけれども、そのような認識を持っているところでございます。
◇8番(高柳勝巳君) 話づらいところは言葉を選んでありがとうございました。委員として
行っている方も重いことを決めていたんだろうと思いますけれども、自発的なテーマではなか
ったというところにやはり問題があったのではないかと思います。手続きとして必要だったと
いう部分がテーマを見る限り私は推測するのです。
 そこで、ダブってきますけれども、これは上越市で28の地域自治区をつくって、地域協議
会だよりという、一つの和田区という区のニュースですけれども、これは地域活動支援事業追
加募集3件の提案を採択しました。議会みたいですよね。それで、自分ちの中にある公園のト
イレについて、どのように運営していくかとか、55万円とか70万円とか軽微なものですけ
れども、自分たちで決めて、自分たちで守っていくんですよということが、こういう方式をと
れば愛着がわいたり、アイデンティティーの醸成につながったり、あるいはそういう中からリ
ーダーやコーディネーターが育っていくのではないかというように私は期待しているのですけ
れども、その辺について市長、どのようにお考えかお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 非常に国家の全体的な構造と今の話は似ているなという感じがする
のですが、実は今、都道府県の中に広域連合の問題があって、そしてその広域連合の展開から、
例えば、国土交通省の関東の事務所が大宮にございます。これを広域連合で関東の流れから知
事が現在の出先の局長の上に立って指導をするという形が、地方に権限を促すというようなこ
とが少し話題になってあるのです。それは逆に、階段ばかり多くて三重にも四重にもなってし
まうのではないかと。だから、今までどおりがいいというような意見も相当出ておったという
経過がございます。
 ただ、そこのところは地方自治体の首長に関東の広域連合の、ある意味権限を与えるみたい
な形なのだけれども、そこのところは、例えばAならAがその上に立ったときに、B、C、D、
Eの知事はそこに頼みごとにいかなければならなくなってくるという構造があるもので、それ
にはやはり一定の疑義があるのではないかということの論議がなされました。
 今度は、今の上越の関係でございますけれども、このことを深めていくと、非常に途中のい
ろいろな部分をある意味においては、空間を取り除くというか、直接その現場にお金がいくわ
けですから、そこで責任あることをやりなさいということですから、これは相当そこの現場の
方々の自意識と責任感が当然要求されてきます。
 当然、それにはお金、公金がいっているわけですから、それに対する行政側の管理・監督も
これまた重要になってきます。したがいまして、そういう観点からとらまえたときに、地域の
責任感を持つということについては、やはり非常に重きをなしてくるのかなという感じは持ち
ます。
 同時に、そのときにそこの地域ごとの状況に応じては、うまくぐーっと回る地域もあれば、
そこのところはなかなか厳しいものがあるという地域も出てくるのかなという感想を持ちます。
なかなか一律にすべてがぐーんと底上げになってくるかどうかということについては、やや検
証する必要があるかという感じは持ちます。
◇8番(高柳勝巳君) まさに最後だと思っているのです。上越市の市長も失敗もあるでしょ
う。ですから、何回かトライアル・アンド・エラーなのですよというつもりがないとできませ
んし、他のいくつか調べてみましたけれども、最後は市長が決断するんですよね。何年間かは
格差が出てしまったり、失敗もたくさん出てくるけど、基本的には内に持っている人の気持ち
を尊重して組織を運営していくということの方がいいだろうという決断を、私は上越市長なり、
財源もくれているところは、名張市だとか、宮崎のある自治体などもそういう方式をとってい
るようなんですね。
 ですから、これは最後は市長が決断しなければ、私は決まっていかないと思うのです。コミ
ュニティーを基本的に維持する広報を配るだけのと言ったら失礼ですね。それだけでもとても
大変ですけれども、コミュニティー維持管理費と、それから地域を創造していくその地域活動
支援費と2本立てになっているのです。地域に配分するお金というのは。ですから、そういっ
たところはずっとテーマだと思います。市長、お悩みでうまくいくか、うまくいかないか、格
差が広がってしまうのではないかというのはずっと永遠のテーマだと思うのです。
 ですから、失礼ながら副市長がトップで検討委員会の報告を出しても、最後決めるのは市長
だと思うのです。ですから、そこのところをお伺いしたいなと思っているんです。
◇市長(星野已喜雄君) 先の話になりますので、今ここで、こういう方向ですということは、
少し申し上げることは慎重にしたいと思います。
 ただ、私が平成の14年から市長を拝命して、その後本当にいろいろの意味で苦労が伴いま
した。そのときに、常に頭にあったのは合併したことによって、その大もとのところからやや
離れたところが、枯れていくような状況は、やはりまずいのではないかということから地域内
分権方式ということを訴えて、そして可能ならば、将来、片品村も昭和村も川場村も西部三カ
町村も、みんな利根沼田がいっしょになるということの流れの中で、平成17年の決断をした
ということは、すでに議員ご案内のとおりでございます。
 したがって、やはり私どもはそういうことからとらまえると、地域自治区の制度を選択して
きたのは、関東の中でも千葉県かどこかだけだったと思いますが、ここにきてまいりまして、
そういったことを選択しなかったところの人たちが、逆にそういうことを言うようになってき
たということもあります。萌芽として。したがいまして、そういう意味では今までやってきた
ことをやはりきちんと歴史をとらまえた形の中で、将来を見ていかなければならないのではな
かろうかというように思っております。
 ただ、ここも非常に厳しいところがあって、それではこちらの方はどうなのですかというよ
うな旧の沼田の方たちのご意見もまたありました。そういうことの非常にデリケートな調整が、
やはり行政の立場からすると求められてきました。
 しかし、とってきた選択は、東京大学の大森先生等がそういう理論的な中軸の方でありまし
たけれども、間違いなかったのではないかと思っておりますけれども、これについてはやはり
市民の方々のご判断もいただかなければなりません。きょうのその発言は、もちろん当然きち
んと受け止める形の中で、じゃあ、「高柳さんわかりました」ということを言えば、またすぐ
に明日からだーんといろいろなことが始まります。したがって、今日のところはやや慎重な言
い回しで、そういったご発言、あるいはご提言があったということを正面から受け止めた形の
中で、先々に対応に処していきたいなというように思っております。言っている内容はよくわ
かっているつもりでございます。
◇8番(高柳勝巳君) 厳しい状況の中でありがとうございました。ただ、時間は本当に区切
りとするのであれば、延長するのであれば別ですけれども、時間がないということを申し上げ
ておきたいと思います。
 それから、一つ一つの事例は、本当に取り上げるのは大きな問題ですよね。市長が言うまで
もなく、先ほど来の体協の問題もそうですし、区の役員を選ぶのも今本当に大変な状況になっ
ているのですよね。そういうものをみんな抱えながら、白沢、利根が地域自治区をやったので
す。今度は、上越市も最初はなっていなかったところも含めて、全部自治区をつくって、予算
もくれるという点で市長に一つの事例だから参考にしてもらいたいということでぶつけたわけ
です。
 これをやっていくためには、今言った2種類のお金を配るというだけではなくて、配られた
受け皿も問題になってくるのです。コミュニティーを維持するのは、沼田市は一般行政事務委
託料といって、年間6,000万円くらいですか、お支払いをして回覧板を配ったり、簡易な
調査のお願いをしたりという体制に片やあるわけです。
 もう片方は、地域で企画して、あるいは地域に直面する問題をみんなで話し合ってやってい
きましょうということを話し合うわけです。
 それから、それ以外にも、健康のために何かしましょう、体育をもっと普及させましょう、
という問題も含めると、いじらなければいけない組織、あり方を検討しなければいけないもの
は市内に随分あると思います。高齢者の団体もそうです。残念ながら婦人会がなかなか厳しく
なったというのは数年前のお話ですし、今一生懸命活動している高齢者の団体の方々も、非常
に厳しくなっているという問題も含めると、これはかなり一カ月に一度、身内の方々が一生懸
命突き合わせてもなかなかそういったところまでいかないのではないかという気がしているの
ですけれども、その辺の見通しだけもう一度、くどいようで申しわけないのですけれども、お
伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 我が日本国の伝統的な美徳と言ってよろしいかわかりませんけれど
も、好むと好まないとにかかわらず、隣人愛というものがやはりきちんとあったということを、
まさに日本の伝統文化の中枢にあったということは、これは古今東西問わず、誰もが認めると
ころだと思うのです。
 ところが、やはり戦後のいろいろな価値観の流れの中で、そういったものが失われつつある
ということと同時に、加速度的に進む少子高齢社会、つまり今までは毎年、毎年、攻めていれ
ば物事が成就していくと、今よいじゃなくも必ず攻めていけば、あるいは努力をすればものが
獲得できて、そしていろいろなものが開発されてくると。
 ところが、今はそういうことより、逆に今まで抱えてきたものが、負の面になってしまって
いるということもあります。非常に難しい状況です。
 ですから、そういうことからとらまえると、いっとき、構造改革という言葉が随分表ざたさ
れておりましたけれども、やはりうちの市のみならず、そういう意味では各セクションの団体
も大きな試練に立たされているのかなというふうに思っております。
 したがいまして、これは今、行政の区域、あるいはまたその対応等についてのいろいろなご
質問であったわけでございますけれども、局所的には今言うような内容が、相当水面下で課題
となっているということは、容易に察しがつきます。
 家の近所でも確かにそういう意味では今までの若かったイケイケの状態から、大変近所の方
々も高齢が進んできて、新しい方が住宅を建ててお住まいになっているかということになりま
すと、今までいろいろな時系列の中で何軒かありますけれども、当時の私どもが若かりしころ
とは若干趣を異にしているというように思っております。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後3時02分休憩
       ─────────────────────────────
午後3時09分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇8番(高柳勝巳君) 時間の関係で、イの2番と3番に関連しながら、という方に移ってい
いきたいと思いますけれども、条例の関係は水だけではないですけれども、環境を守るという
ことで今、いろいろな問題が出てきているのだということでご答弁をいただき、群馬県の動き
なども今、市長からお答えをいただきましたけれども、今の沼田市の条例というのは、私が把
握している限りにおいては、環境基本条例というのが環境に関係する条例だと思っています。
 これは、読み上げるまでもなく、市長が答弁していただいたとおりなのですけれども、主に
私たちは、というころの責務の問題なのです。外からの要因に対してどうするというのは書か
れていないのです。ですから、そういったところがほしいなと思っているのですけれども、そ
の辺についての市長の今のお考えをお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、ここのところ話題になっている群馬県がしようとしている条
例の問題は、私ども利根沼田広域圏の市町村長が、2年ほど前から非常に憂いておりまして、
北海道であるとか、あるいは中国地方の裏日本等で外国資本に山林・原野が買い占められてい
るということがあって、少なくとも利根沼田は利根川の源流の地であるので、そういった不測
の事態がまねかねないようにということで、昨年のたしか2月であったと思うのですけれども、
市町村長の連名で各関係機関にいろいろと要望活動を展開してまいりました。その都度、そう
いったことについては、強く訴えてまいりました。ここにきて、実は嬬恋が40町歩強、シン
ガポール資本に買い占められたという経過がございます。
 これは何が怖いかというと、一つには我が日本国民が思っている以上に諸外国の人にしてみ
ると、日本国の水がものすごく魅力があるということが一つあると。同時に我が中山間地域の
山林・原野というものが、非常に今荒れておりまして、そういったものを維持していくのには
なかなか容易でないというところから、そういったところからまとまったお金がすぱーんと出
てくると、「結構ですね。」というように言ってしまうという危険性があるというようなこと
等があって、たまたま私も立場上、森林審議会のメンバーという立場から、もう既に3月の時
点でありましたと思うのですが、今論議になっている下地のところについて、全部かかわり合
いを持ってまいりました。
 しかし、これとて法的拘束力はないのであります。論議になったのは、面積のところでもっ
て、一町歩以上というというようなことがあったのですが、それについては群馬県知事も、非
常に少微なところであっても、やはりだめなものはだめだと言っていく必要があるのではない
かというようなことで流れが進んでいるということになります。
 これは、できれば当然利根沼田にあてがわられる群馬県の条例でありますから、まずこれは
一つよいなということになると思うのです。つまり、ざっくばらんに言って、利根沼田の美し
い大自然は守られる方向にいくのではないかと。
 では、なぜこれを林野庁が早く手を打たなかったのかもわかりません。納得はできないので
すけれども、本来であれば国家的な施策として、外国資本を排除するということは、やはり今
の国際、極東アジアのことを考えれば当然のことだと思うのですが、そういうことがあったと。
 それで、今度は今の言う環境基本条例からくるところのものについてどうかということであ
りますが、やはり先ほど午前中にもいろいろと環境の関係の美化の問題についてのご質問がご
ざいまして、これらについては既に私どもの市ともう1市を除くところの10市が対応してい
ることから、検討していかなければならないというように、午前中のご答弁でも申し上げさせ
ていただきました。
 したがって、必要があればそういったことを構築していくことによって、いろいろと不測の
事態を招かない形で本市の利益をきちんと守っていくということは大変重要なことなのではな
いかと考えております。
◇8番(高柳勝巳君) 県の今まで市長が取り組んできたこととか、それらが功を奏して県の
方でも動きが起こってきたということですけれども、ではそれにあわせて沼田市はどうするの
ですかという観点でもう一度お伺いしたいのですけれども、例えば、先ほど罰則の問題という
か、外からの人に対してはどうなのですかということをしましたけれども、まず一つは、では
どこを守るのですかと言ったときに、それを調べるぐらいはしてもいいわけですよね、県に言
っているのだとすれば、例えば。
 これは、ニセコだと思うのですけれども、水源保護区域といってもう区域を指定して、ここ
に建てるときにはその町村の許可なりを得なければいけないとなっていて、得ないところは公
表をし、査察も入って、最終的には罰則、罰金なりというのが、これが法律的にそれが拘束力
を持つかどうかはわかりませんけれども、これはニセコですけれども、ニセコ以外にも現実に
罰則規定まで設けているところがあるのですね。比べるのは何ですけれども、公園のマナーの
問題よりももっと強力にしないと、これは価値観が違う方々もたくさんいらっしゃるわけなの
で、これは早く強力につくらないと手遅れになるのではないかという感は持っているのです。
県ができたからいいのではなくて、市とすればこれをどうするのか、もう一度お伺いしたいと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり、整理して少し考えてもらいたいと思うのです。基礎自治体
です、ニセコは。北海道は都道府県です。それで群馬県は都道府県です。私どもは基礎自治体
です。それで、都道府県のネットは群馬県全体にかぶさるのです。したがって、当然利根沼田
の関係については、県民局の筋が目を光らかせると。こういうことになります。面積はどうだ
ということになったときに、先ほどのように一町歩以上ということだったのだけれども、それ
をすべてというようにうたうという流れのようです。
 ですから、都道府県の範疇であるところの部分でもって、現在群馬県が頑張っていると。で
は、そこのところの整合性を本市がどうにしていくかということになったときに、例えば、具
体的なことになりますけれども、よしんば北海道にありやなしやということになりますと、ち
ょっと勉強しておりませんので申しわけございませんけれども、北海道で、もしなかったとす
れば、ニセコは有意義に生きると思うのです。それで、北海道にもともとあったとするならば、
ことによるとニセコはどうだったのかなということが考えられる。
 つまり、もう少し言うと、都道府県たるべくところの群馬県でつくったとすれば、あとはそ
れに符合させた形の中で、沼田でどういう独自性を出していくかどうかということについては、
今後の課題かなと。ことによれば、それでもって全部読み込めることができるかもしれません。
その辺のことについては、今後きちんと検証を加える形の中で、必要があれば当然、今言って
いる基礎自治体の部分のことについての対応も考えていかなければならないこともあるかなと
いうように思っております。
◇8番(高柳勝巳君) エリアの問題とか、基礎自治体、広域圏の問題は理解をしました。ス
ピードは、調査や何かは当然、県だって今議論しているわけですから、入ってくるので、基礎
自治体としても同時並行的に見直し、検討はしておかなければいけないのだろう、当然、とい
うように思っておりますので、ぜひその辺についてはお願いをしておきたいと思います。
 それから、東京都などでは、これは5月の朝日新聞ですか、14自治体が心配なので買って
しまうという手段も用いているようなのですけれども、その辺についてのお考えはどうか、も
う一度お伺いできればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 非常にこれも答弁を慎重にせざるを得ません。例えば、これは石原
都知事が東シナ海のある島の関係等について、ああいう動きをして、非常に物議をかもしてお
ります。結局、そこまでせざるを得ない、結局、外圧と言ってよろしいのかどうかわかりませ
んけれども、危機感を持っているのだと思うのです。私も、実はそこのところに登記上、非常
に外国の方がそこを抑えたとして、そこへ今度は自分ちのところだということで、バリケード
をだーんと張って、入れないような状況が招来をしてきたことのようなことになっていったと
きに、かなり心の奥底で、率直に言って怖いものを感じております。したがって、何とかお互
いの団結によって、そういうことについての排除はしていかなければいけないと。
 それを自治体がさて、一体全体それを買うというようなことについてのご提言だと思うので
すけれども、当然それには財源が伴いますし、県下のいろいろな諸条件もありますので、今こ
こで「はい、わかりました。」というような答弁にはちょっとならないけれども、ここ一番、
例えば大事な水源地、こういうことについては、ある程度関心を持っていかざるを得なくなっ
てくるのかなというように考えております。
◇8番(高柳勝巳君) 難しい調整の中でお話をいただきまして、ありがとうございました。
だんだん軸足を最後の項目に移していきたいと思うのですけれども、今のもまだ関連するので
すが、これは山間集落の現局面と山村政策への視点といって、群馬県における山村集落の実態
調査をした報告書がホームページなどで見られるのですけれども、その中に山村の生活の実態
が書かれていて、自分の資産、山林ですよね。山林をこれからどうするかと言ったら、ほとん
どの人は、「もう管理はできませんよ。」、「じゃあ、どうするのですか。」と言えば、「管
理はできないけれども、自分の子供に相続をさせていきます。」ほかに手がないからですね。
市長流で言うと、このすきをつかれてしまうわけです。誰も使ってくれないし、自分でもでき
ないからどうしようかと思っていたところに、いい話がくればこれは売ってしまうわけです。
ですから、自治体が買うのもどうかという質問をさせてもらったり、買わないまでも活用がさ
れることを何らかのことで考えていけば、こういう事象は条例をつくらなくても、自然的に守
れると言うのですか、健全な守られ方をするわけです。そういう意味で、山村の集落の維持と
いうのは、とても重要なのだろうと考えているわけです。
 誰もいなくなってしまって、財産ではあるから税金はとられるけれども、何にも使えないん
だよ。どこに相談しても、相談のしようがないので困ってしまったという事例。これはたしか、
利根町の同僚議員からも質問が出たと思うのです。境界線を決めるのにも、今苦労していると
いうところから推察をすると、かなり危険な状態に少なからず利根町エリアなどはあるのでは
ないかと思っています。なので、市長には大変拙速なことばかり聞いて申しわけないのですけ
れども、私とすれば時間的にはかなり厳しいものがあるのではないかと思ってるんですよ。そ
の辺についてのお考えというか、どのようにとらえているのか、お伺いできればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 今の質問は、我が日本国の全体の問題です。これは、別に本市に限
ったことではなくて、オールジャパンで大体、森林面積が大体70%ありますけれども、すべ
てに言えることだと思います。
 したがって、何とかできることからやはり地道にしていく必要があるかなと。この節、意識
的に山を見てもらいたいと思うのですけれども、間伐ではなくて皆伐に今なっているんです。
当然、これは新しく職人が必要になってきます。それで、皆伐になってきたのには、それなり
に理由があって、今まではいいものだけを切っていたのだけれども、すべて切っても消費にな
るという流れが出てきた一つの証左ではないかと思っております。したがって、やや今までと
は趣を異にしていると思います。
 しかし、とにかく今言うように、できることを着実に地道であっても進めていくしかないの
かなと。とにかく費用対効果の話をずっとこの十数年来、国家もあげてしてきましたよね。そ
れをされれば中山間地域の山林・原野は、とてもとても、話にならない。そこで、自然涵養や
公益的機能、CO2削減、環境保全というようなことでもって、目に見えない効果があるので
すよということを申し上げる形の中で、初めて費用対効果ということについての論議に対して
立ち向かっていけるというようなことになることは議員はよく承知していることではないかと
思っておりますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
◇8番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
 私も頑張りたいと思いますけれども、この調査したところの最後の結びのところに、これは
場所によっては、村おこしへのエネルギーも既に持ち合わせている集落はなかなか少ないとい
うふうに、固有はあげていませんけれども、そういう総括です。
 ただ、今市長が答弁されたようなことを、外からお手伝いをすれば、可能性がないわけでは
ないという結びなのです。ですから、市長、ぜひそこのところ、踏ん張りどころだと思うので
す。経済効率だけに負けてしまえば、結果はもう見えてしまうのだろうなというふうに思って
います。
 そこで今の過疎地域自立促進計画について、一回目のご答弁がありましたけれども、もう一
度その辺についての視点で、ご意見をいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) とにかく、居住している地域が、やはり何とか持ちこたえていくこ
とが、実は国土保全にもつながっていくということになります。繰り返し申し上げたいと思う
のですけれども、どうしてもこの十数年来費用対効果のことばかりが出てしまって、そういっ
た山林、あるいは山野に居住している人のいろいろなそこに住むことによっての国土保全だと
か、あるいは砂防、安全・安心のことなどが比較的表舞台に出なかったと思うのです。
 しかし、やはりそういった方々がいないと、有害鳥獣も防げないし、あるいはまた山野の枯
れ木等の排除もできないし、ということになってきます。
 したがって、今後はそういったこともきちんと視野に入れていくと。今まで私の姿勢はずっ
と一貫してそういうことなのですけれども、なかなかこれは日本全体を覆っている非常に難し
い問題だなと思っております。
◇8番(高柳勝巳君) おっしゃるとおりだと思います。申しわけないですけれども、その割
には過疎地域自立促進計画には、そこら辺に力が入りますよというのは、やや力不足かなと感
じます。
 というのは、過疎地域の自立促進法というのは4回変わってきて、最初は人口が急激に減っ
てしまったので、そこのインフラがとにかく遅れているから、なんとしてもお金をくれるから
人口をふやしてくださいというのが最初でした。ですから、人口の過度の減少防止が主な目的
だったのです。
 次に、改正したときには、雇用の増大というものを少ししないと、難しいですよという話で
す。
 その次は、地域がいろいろな意味で活性化してくださいという法律でした。今度は自立を促
すのです。その基軸は何かというと、美しく風格ある国土の形成というのをテーマにして自立
してください。悪くとると、自立が終わればもう終わりなのです。悪くとればですよ。ですか
ら、そのくらいの気持ちで、私の提案をされて飲んだのですから、一緒にこれは受け止める気
概をもっていなければいけませんけれども、ややそこら辺の力不足を感じているわけなんです
よ。
 そういう意味で、住むということはすべてではありません。先ほど言った環境も観光ももち
ろんそうなのですけれども、とりあえず住むというところでもって書かれていたのが、核家族
化に対応するという切り口しか我が地域利根町は選んで進んでいくテーマはないのだろうかと
いう、こういう考え方なのです。それについて、どのようにお考えなのか、お聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) 難しいですね。行政がやることについてのみ委ねている状態では、
現在の中山間地域の難しい状況は解決できないと思います。自分が生きてきたことの足跡をき
ちんと生かして、一体全体、自分が何を、一体貢献できるかというようなところまで意識し、
行動をしていかないと、いくら計画をつくっても、いくら行政がいろいろな手を差し伸べても
難しい。最後は、私はその地域の方々の生命力に委ねるということが非常に強いと思うのです。
 結局、最終的には、一歩でも半歩でもいいから、とにかく体を動かして、努力をして、そし
て共有しあう方々と連絡を取り合って、そして現在の抱えている課題について、正面から受け
止めて挑戦をしていく気迫が大事かなと思っております。
 ただ、そういうことを言うと、「行政はそれではあれかい」というような話になるのであれ
なのですけれども、どうしても行政の計画というものは、地域の方々のそういった率先垂範し
た努力というものがやはりあったとすれば、大きく花が開いていくと思っております。
 したがって、我々もそういった喚起、促しは一生懸命やらなければいけないと思っておりま
すが、ぜひその辺のことについてもご理解をいただきたいと思います。
◇8番(高柳勝巳君) 両輪というのでしょうか、市の方も姿勢を見せなければ、市民も動か
ないし、市民の皆さんも頑張らなければ、市の方も動きようがない部分もあったりもしますの
で、これはある意味お互いさまだろうなと思っています。
 そうは言っても、ではどうなのですかというところで少しお話をさせてもらいたいと思いま
すけれども、例えば、住むというキーワードで言えば、もう少しいろいろなものを活用して具
体化できることというのは、今、国の方でもたくさんあると思うのです。
 その前段の入り口として、今地域で抱えている問題を把握するために、3年前から沼田市で
は集落支援員というのを配置をしたということですけれども、それで毎日報告をあげていると
思うのですけれども、どのような課題があがっているのかお伺いできればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これもやはり中山間地域特有の内容にすべて集約されているかなと
思っております。
 当然、いろいろな生活環境であるとか、先ほども言う福祉関係のことであるとか、そういっ
たことがどうしても、それで同時にこういったところのお世話になっている方々は、やはり高
齢化を迎えております。したがって、そういうような形の流れがやはり中心かなと思っており
ます。
◇8番(高柳勝巳君) 支援員さんの兼務と、それから専業でくるという2種類あると思うの
です。兼務で勤めていらっしゃる方は、地域に精通していて、地域の事情をよくわかった人が
各戸を訪問するわけです。ですから、詳細がわかるのです。
 一方、住み込みで、主に外から来ていただく方は、世話役活動をしながらコーディネートを
したり、問題解決の方法を地域と話し合っていく。だから、問題を提起してくれる役割だと思
っているのですよ。軸足をそろそろそちらに移しつつ、地域が、例えば利根町だけではなけれ
ば、もっと市内に、そういうような場所に近いところは、早目に配置をしてまず現状を把握す
る。そして、可能性があるとすれば何をどのように生かしていけばいいのかというのが次に必
要になってくるのですけれども、軸足の移し方として、専属での配置というのですか、コーデ
ィネーター役としての専属配置について、市長はどのようにお考えかお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまのご質問でございますけれども、それぞれ配置をされて、
支援員がいろいろな意味で努力をする形の中で、地域の実態が守られていくということは、大
変結構なことでございまして、きょうご発言されたことは、しっかりと受け止めてまいりたい
と考えております。
◇8番(高柳勝巳君) 一回目の質問で言ったとおり、この計画書にも地域の問題は的確につ
かむことが大事だと言っているわけですから、この支援員さんの調査というのは非常に有効だ
と私は思っています。ひょっとするとなくなってしまうかもしれませんけれども、年間でホー
ムページを引っ張ると、いろいろと活動の中身だとか、財政の状況も出てきますけれども、ぜ
ひこれは戦略的にふやしていくというのか、こういうことをしていかないといけないのではな
いかというように思っているのです。利根町以外も含めてですけれども。
 そういうことが、先ほど言った地域自治などの醸成にも、これはつながっていくのではない
かと思います。地域の人的な課題と資源的な課題というのがあるわけですから、これは配置し
ても損はないという言い方は乱暴ですけれども、それなりの価値は出てくると思います。そう
いったことについて、市長、予算措置というのか、きょうあしたとは言いませんけれども、検
討する気持ちがあるかどうか、もう一度お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まさに、検討させていただきたいと存じます。
◇8番(高柳勝巳君) それでは、今度はそういった方々もおそらく問題意識を持っているの
だろうと思いますけれども、当然、総務省では、総務省地域力創造グループ過疎対策室という
のがホームページにも出ておりまして、過疎債を活用したソフト事例などというのも出ている
わけです。今言った定住策ですとか、いろいろな成功事例が出ているわけですけれども、いく
つかそんなものを取り入れてみようというお考えが現時点でおありかどうか、お伺いしたいと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) 沼田市には沼田市の特性がありますから、当然それが類似性があれ
ば、生かしていけばいいことであって、ただ単にそういった別なところで行われているという
ことをすべてよしというわけにはいかないのではなかろうかと。これは、いいところを生かし
ていくということになろうかと思います。
◇8番(高柳勝巳君) まったくそのとおりですけれども、先進事例まで取り入れて、次から
次へと失敗を繰り返している自治体もあるというご指摘をする学者さんもいらっしゃいますか
ら、そのとおりだと思いますけれども、やり始めなければ、失敗も成功もないのです。うちの
場合は、残念ながらそういうのはまだまだ体験したことが、失敗も体験したことがないので、
ぜひこれは何らかの形で着手していただければと思います。
 存じ上げていると思いますけれども、予約型の乗り合いタクシーですとか、交通弱者のバス
ですとか、若者定住策だとか、そんなものがみんなあるわけです。総務省オンリーですけれど
も。
 さらにですよ、市長。今は高齢者、障害者、子育て世帯、居住安定化推進事業と言って、こ
れは俗に言う国交省が出しているモデル事業もあるのですよ。こういったものも活用すると、
プランだとか、事例というのはたくさんあって、市長の言う我が市に近いというものも相当数
あると思うのですね。そういったことについて、どこかのセクションが頑張って特化して、調
べていこうではないかという気持ちがおありかどうかお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろな制度を分析されまして、ご提案されました。当然、私ど
ももそういったことについては、知らないわけではございません。したがって、よいものはき
ちんと取り入れていくということになろうかと思います。
◇8番(高柳勝巳君) さらに、さらに市長、最近はこの生き生き長寿のまちづくり計画にも
出ておりましたけれども、高齢者の福祉で今後注視しなければならないというところに、高齢
者の住まいの整備と厚生労働省と国交省の連携によるサービス付き高齢者向け住宅の供給を促
進というのが、23年から注目していかなければいけないというふうに書いてあるわけです。
 こういったことでお困りの、当面はこの利根町が対象ですけれども、お困りの方々というの
は、田舎で暮らしたいけれども、体を壊してしまったらどうするのだろう。だったら環境はよ
くないけれども、病院の多い東京でいいやという位置づけになっているのではないかと思うの
ですよね。
 ですから、そういうものは、もちろんいいかげんな業者が入ってきてもらっては困りますけ
れども、地域で柔軟にそういったことを取り入れていくことというのは、私は喫緊に考えてい
かなければいけないことではないかと思っているのです。その辺について、くどくてすみませ
んが、もう一度お考えをお聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) 次から次へといろいろなご提言が出てくるので、私もいささかあれ
なのですが、とにかくよいことはやっていくという方向になろうかと思います。
 今のご質問、ご提言は、業者の方が山村集落に特別な住居をつくるような事業を展開するよ
うな、そういうようなことで理解すればよろしいのでしょうか。そういうようなことであると
するならば、例えばそういうようなことによって、いろいろなことが活性化されることは、大
変結構なことではなかろうかと受けとめております。
 当然、それには正攻法の事業課であることは、先ほど議員の言っているとおりかと思ってお
ります。
◇8番(高柳勝巳君) それに答えていると時間がなくなってしまうので、それは後ほどお答
えしたいと思いますけれども、もう一つだけ事例をあげると、俗に言う限界集落と言われてい
るところが、7戸しかないところが、地域の資源を使って、石垣積みの集落を東京の方の力を
かりながら、石垣も、それから棚田も守って森林セラピーなども活用して、今本当に人口減に
歯止めがかかったという集落があるのです。これは、過疎対策室のホームページに出ています。
 そういった事例というのは、大いに参考に私はなると思いますし、本当にいいことはいいで、
答弁は結構ですけれども、どこかがやってくれないと始まらないのですよ、市長。ですから、
意地悪を言うようですけれども、利根町のことを聞いているのですから、利根町では何らかの
形でやりたいとかという、やるのかやらないのかというのを最後にお伺いをして、駆け足にな
ってしまいましたけれども、私の一般質問を終わりたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 繰り返し申し上げたいと思いますが、行政の効果が上がることにつ
いては、それはもう当然進めていかなければなりません。と同時に、今いろいろと情報、イン
ターネット等でとられた形で発言されているようでございますけれども、やはり沼田には沼田
の実態にあったものが大事かと思っております。したがいまして、よく検証をさせていただき
まして、今後の対応に処しさせていただきたいと考えております。
       ──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、坂庭直治議員。6番。
〔6番 坂庭直治君登壇〕
◇6番(坂庭直治君) 最後になりました。大変お疲れとは思いますが、いましばらくのおつ
き合いをよろしくお願いいたします。
 それでは、通告に従って一般質問を行います。
 東日本大震災と原発事故から一年余りがたち、復興に向け動き出しています。ただ膨大な瓦
れき、住居、まちをつくる条件など足かせとなり、そのスピードは遅く見えます。放射能のこ
ともあり、今でも帰れずに避難生活を余儀なくされている人が多くいます。放射能は濃度差は
ありますが、広範囲にわたり影響を及ぼし、私たちの地域でも農産物の出荷停止、風評被害も
ありました。今でも群馬県産のおいしい野菜・果物・米などは消費者の信頼を十分に得ている
とは言いがたく、生産者においても不安の中で仕事をしている状態にあります。安心して生産
に集中できることをお願いします。
 輸出もできません。やっと牛肉が再開されようとしているところです。一日でも早い全品目
の輸出の再開を望みます。そのためには、生産から出荷に至るまで、安全性の確立とアピール
に取り組んでいただき、消費者の信頼を得たいと願っています。
 加えて、ふえ続ける有害鳥獣に苦しんでいます。農地や地域を守るために電気さくの設置、
わな猟の資格取得にと取り組んできました。しかし、対策はまだまだ十分ではなく、電気さく
だけでは防ぎきれない猿の対応、多くの方が取得したわな猟資格者の活用法、昨年立ち上げた
沼田市鳥獣害対策協議会によって現物支給いただいた電気さく、各地域で設置活用させていた
だいています。地域の皆さんは本当に喜んでいました。ありがとうございました。
 この協議会の今後について、電気さくの配布は今年度もできるとのことですが、あわせて幅
広い活用について市長の見解をお伺いします。
 次に、農地・水・環境保全向上対策事業についてですが、今年度より新たに五カ年の事業と
して始まります。地域においても、当局・担当者皆さまのご努力をいただき、他地域といっし
ょにスタートできますことに感謝いたします。ありがとうございました。
 本事業は、今まで大変利活用しやすく、地域のさまざまな団体での取り組み、有害鳥獣対策
として電気さくの設置、維持管理にと活用させていただいてきました。ただ、今年度からは新
たには対策設置には難しい、維持管理については今までどおりにできますとのことです。ぜひ
県・国に要望いただき、新たな対策にも今までどおりに活用できますようお願いします。市長
の見解をお伺いします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの坂庭議員のご質問にお答え申し上げます。
  まず、地域対策について、安心・安全について、農地・住民を守る事についてでありますが、
本市の農産物等における安全性の確立とアピールにつきましては、群馬県・JA等関係機関と
連携を図り、農産物等の安全検査による情報提供、放射性物質に係る土壌調査及び放射性セシ
ウム吸収対策に係る技術指導などを行っておりますが、今後につきましても、引き続き本市の
農産物等の安全・安心のPRに努めてまいりたいと考えております。
 次に、有害鳥獣の被害防止対策についてでありますが、今後につきましても、国・県の補助
事業を有効に活用し、侵入防止さくや捕獲おりの設置、野猿動向調査等を引き続き実施し、よ
り一層の被害防止対策の強化を図ってまいりたいと考えております。 
  次に、農地・水・環境保全向上対策事業の活用についてでありますが、本事業は、平成19
年度から地域共同による農地・農業用水等の資源の保全管理と農村環境の保全向上の取り組み
に対し支援を行っている事業であります。
 また、平成23年度より、その名称も「農地・水保全管理支払交付金」と変わり5年が経過
したところであります。
 現在、平成24年度から5カ年間を新たな活動期間とする協定書の締結・事業採択に向け各
活動団体と調整を行っているところであります。
 採択要件につきましては、農林水産省が定めており、鳥獣害対策としての電気さくの設置に
ついては、平成22年4月の実施要領の一部改正により採択要件から削除されましたのでご理
解をいただきたいと思います。
 以上申し上げまして、坂庭議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇6番(坂庭直治君) お答えいただきましたので、再質問をさせていただきます。
 まず、一つお伺いしたいことなのですが、当沼田市にとって農業というのは、大事な基幹産
業であるという認識でよろしいでしょうか。まず、お伺いします。
◇市長(星野已喜雄君) 第一次産業が、本市の基幹産業であるということは、終始一貫述べ
てまいりました。もうお話のとおりでございまして、このことを抜きにしては、沼田の経済の
向上というものはあり得ないと思っておりますので、基本的なことであると受け止めておりま
すのでよろしくお願いしたいと思います。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございました。
 そうすると考え方が一致するので、放射能のところなのですが、あまりデリケートなところ
で、地域の人と話をしながらも、あまり深くは言うなよという話をいただいているのですが、
今は放射能も市民の人が簡単に放射線というのは計れる時代にもう入っているのだと思います。
いくら隠そうとしても隠せるものではないし、そのことを踏まえると、今まで市とか行政とか、
いろいろなところで取り組んでいただいたのは、生産品についてはいろいろ検査をして取り組
んでいただいて、大変ありがたいことなのですが、その生産の前、土壌の段階での取り組みが、
まだ生産者とうまく連携していないような気がするのですが、それについていかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 大変これもデリケートなことでありますから、当然、出荷する生産
品の関係等については、いろいろと対応を図ってきたという経過がございます。
 そういった中にあって、土壌の関係等についてのことのご質問でございますけれども、いろ
いろな意味でこれらについても、必要な箇所についてはきちんとやっていく必要があるのでは
ないかと思います。
 ただ、ご承知のとおり、非常に先ほど申し上げましたように、デリケートな部分がございま
す。売られているもの、品物、これらが健全であれば、まずはというふうに受け止めておりま
すけれども、やはり生産業の立場からいたしますならば、そういうようなところまでのことに
ついても言及が必要なのかなと思っておりまして、今後十二分な対応を図るべく努力をしてま
いりたいと考えております。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 やはり、今一般的に言われているのは、この間普及事務所さんとか、いろいろなところでお
伺いしたのですけれども、カリウムをまいて先に吸着させればという話をよくされるのですが、
うちの方はご存知のように野菜の生産地帯でありまして、カリウムというのは野菜をかたくす
る成分でありますから、あまりそこを使ってしまうとおいしくないような野菜ができる確率が
あります。そこでやはりその調整具合をうまく進めていただけるような施策をとっていただき、
やはりその先でおいしい野菜、米の生産をしていただければ、国内消費者の人とか、海外から
も引き合いがくるようなアピールをしていただければありがたいと思うのですけれども、それ
についてもう一度お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) カリウムを使うと云々という言葉が述べられましたけれども、当該
地区は何と言っても、群馬県を代表する野菜の供給基地であります。したがって、その鮮度や
ブランド力が落ちることは、本市の経済にとっても大きなダメージであり、マイナスでありま
すので、現地の生産者とともに手を取り合って、対応のために処してまいりたいと考えており
ます。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 あまり深くいきたくないので、この辺で放射能の方の対策はぜひ、十分取り組んでいただけ
るということなので、生産者の皆さんとしっかり協議をして、行っていただきたいと思います。
 有害鳥獣の方に移らさせていただきますけれども、昨年、鳥獣害対策協議会より支給いただ
いた電気さくなのですが、私たちの地域の方にも8キロくらい導入をいただきまして、少しは
慣れてきたせいか大変扱いやすく、シカ、イノシシ、クマなどに効果があり、大変助かってお
ります。
 そこで、今年度もまだ引き続き申し込みをしている地域があるということですので、これに
ついて、今年度の計画はまだ発表はできないのでしょうか。よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 当該地区がまさに協働でもっていろいろと事業をしていることにつ
いては、敬意を表しております。まさに地域の活性化のみならず、そういった経済行為にも大
いに手を取り合って頑張っているという姿に感銘をしております。
 経済部長の方から補足答弁をいたさせます。
◇経済部長(飯田敏夫君) ご質問にお答え申し上げます。
 沼田市の鳥獣害対策協議会設置をしており、その中でご指摘のようなおりの捕獲関係、ある
いは電気さくの設置等、現物支給等を含め、皆様方の共同作業によってその事業が活用されて
いるということでございます。
 本年度につきましても、それぞれまた協議会の中で十分意見を伺いながら進めてまいりたい
と考えておりますので、よろしくお願いいたします。以上です。
◇6番(坂庭直治君) 進めていただけるという理解でいいのかと思うのですが、もう一点、
この鳥獣害対策協議会についてのお伺いなのですが、この協議会としては、今後この適用範囲
というのですか、今までは多分ネットと電気さくだと思うのですが、ほかに広げていくような
ことが考えられないですか。それについてよろしくお願いいたします。
◇経済部長(飯田敏夫君) 協議会の中でそのほか今、電気さく等の話をしましたけれども、
おり関係等さらに発信機等の購入、それらも含めて検討してまいりたいと思いますのでよろし
くお願いいたします。以上です。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 と申しますのも、私たちの地域の方も約10キロメートルくらいですか、自分たちの地域が
電気さくを設置していただくことができたのですが、残念ながら電気さくだけでは猿とか、カ
ラスとか、ちょっと条件が難しいんですね。
 もう一つ残された条件として、公道関係が絡んできますと、そこもふさぐわけにはいかない
し、それについて、例えば猿は電気さくの張り方で防ぐことはできるやり方はあると思うので
すが、そのやり方については作業が大変難しく、どうしてもショートするようなことがおきま
す。
 そこで、一番空中から入ってくる猿とかに対応するには、うちの方のやられる品物としては、
主にトウモロコシとかがまだ多く、瞬間的なことになるかと思うですけれども、音波法とかあ
るんですね。ぜひ、この協議会の方で予算が取れればこういうことも検討いただければありが
たいのかなと思いますが、その点、一回よろしくお願いいたします。
◇経済部長(飯田敏夫君) 今、ご指摘の音波を使ったもの等については、さらに検討させて
いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
◇6番(坂庭直治君) それと、道路なのですが、道路から入ってきた獣、イノシシ、シカ等
が道路、公道から入ってきて、あの子たちも命にかかわることですから、人に行き会うと。そ
して、今度は、出るときはさくを壊して出て行くのですね。
 この資料提供しておかなかったのですけれども、きのう、急遽なんとか間に合って資料をい
ただいてきたのですが、こういうものなのですが、そちらに資料提供した方が話がしやすいで
すか。いいですか。1枚だけ資料を出します。
 これは、渋川市内にある建築資材をつくっている会社が開発したものです。それで、この春
から元赤城村、今赤城町といった高速道路の脇のところに2カ所設置して、そちらに送った写
真の方には写っているかと思うのですけれども、カメラも設置をして実験をずっと春からやっ
てきました。大変効果があります。それでCDも見させてもらったのですけれどもシカも渡り
ません。この写真で見ると、説明が少しわかりにくいかと思うのですけれども、これが2.4
メートルの幅で、道路法みたいなものがあって、2.4メートル以上はだめなのだという法律
があるそうなので、実際には2.39という数字になります。これでも大変にイノシシとシカ
で実験はずっとやってきたのですが、残念ながらイノシシは来てくれなかったのですね、この
地域に。
 そんな関係から、ある山口の方の大学教授、有害鳥獣というのはもう全国的な話なので、そ
こから引き合いがきて、お墨つきでイノシシにも十分効果が得られるというお墨つきをいただ
いた代物であります。
 多分、あと2週間ぐらいで上毛新聞の方に大きく載ってくる代物だと思うのですが、ある機
関と連携で開発したので、これが実際に効果があるとしたら、その実験地としてうちの方の地
を選んで実験していただくような、といいますか、市の方でそこにかかわっていただくような
気持ちはあるでしょうか。どうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) まず、そのものが資材であるということ。それで民間の方が開発し
ているということ。これが、非常にある意味においては重要なポイントになってまいります。
 と申しますのは、私どもの公的な機関が、さあ、ここだから、こういうようなことでもって、
こういったことについて何か対応しなければならないなというようなところからたぐっていっ
た形の中で、そこに行き着いていったとすれば、これは大いに結構かなと思っております。
 したがいまして、ここは本会議場の場所でありますので、ご意見の趣旨はよくわかりました
ので、私どもの内部の方でいろいろと精査、研究をさせていただきたいと思います。したがっ
て、今ここですぐにこの物を使ってみろということになったときに、その内容、あるいは経緯
等についてまだ承知をしておりません。したがって、きょうのところは、その資料をきょう見
させていただきましたので、内部でいろいろとそのことの物についての検証を加えていく形の
中で、将来本市にとってこれは役に立つなということであるならば、それは前向きに処してい
くということになろうかと思います。
 とりあえず、本日のところは、まずこれが本会議場でありますので、ご提案された趣旨を踏
まえておきたいと考えておりますので、よろしくご理解のほどお願いしたいと思います。
◇6番(坂庭直治君) わかりました。
 きょうは、その業者さんとある機関を発表できないのが残念でありますが、あと2週間たて
ば信頼いただけるようなある機関の名前が公になってくると思いますので、その後の検討でも
十分間に合うことですので、よろしくお願いいたします。
 では、ここはそういうことですので、わな猟の方について少しお願いをしたいと。
 わな猟について、本当に多くの人が取得していただきました。本当に受験した人も言ってい
たのですけれども、異常なほど地域の方が多く参加してもらった、驚いているということであ
ります。
 ということは、裏返すと、やはり地域の被害がそれだけ大きくなっていることのあらわれだ
と思うのであります。地域としてはやはり、今まで駆除隊の皆さんにお世話になりっぱなしで
今まできて、いろいろなことをやってもらった。駆除隊の皆さんもやはり高齢化というか、減
少化がありまして、段々苦しいような状態がお互い通じるような部分がありまして、じゃあ、
やはりわなくらいはせめて自分たちで取ってやろうではないかというのが事の発端であります。
 そこで、やはりせっかくとったわな猟の資格の運用方法についてでありますが、全員駆除隊
員になれれば一番いいことなのですが、大きなお金を必要とします。それでやはり一つの区で
も10人くらいの人が取っております。区としてもボランティアでお願いしているというよう
な経緯もあります。そこを踏まえますと、例えば、1人3万円ぐらいかな。あまりはっきりし
たことは言えませんが、そのお金を区でやはり負担してやるというのはまた大変な負担なので
す。
 そこで、そこの代表者が何人か出て、駆除隊と連携できるような下部組織みたいなものを主
導していただけるようなお考えはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、これは本会議が済んだら、農林課長等からも議員にご説明い
たさせますが、今、3月の議会でもってご質問いただいた内容の中に、支援隊というのですか、
ようするに組織的にもう一歩踏み込んだ形にしようということについて、今非常に段取りを進
めております。
 そういった流れの中に、どう組み入れられていくかなというようなことも踏まえて、対応を
考える必要があるのかなと。つまり、3月の議会でご質問いただいた関係をしっかり受け止め
て、今農林課長を中心に対応を図るべく、関係機関と調整をしております。
 それは、現在の有害鳥獣の対応に対する組織の大きな強化を考えておりまして、その中に議
員のお話されていることがうまくリンクできれば、これは大変結構だと思いますし、いろいろ
な道筋上、なかなかそこのところが整合しないとすれば、今話されていることについては、ま
た別な角度から検討を加えていく必要があるのかなと思っております。
 いずれにいたしましても、焦眉の急な問題でありますからして、対応を図るべく努力をして
いきたいと考えております。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 3月のことで進めていただけるということで、大変考え方としてありがたいと思っておりま
すが、このわな猟とかの部分について、この春からの県の第11次の鳥獣保護計画の方で、も
うわな猟についての規制が大分緩和をされました。自分の家の畑だけでなくて、人の土地まで、
依頼者があらわれれば使ってもいいよというような制度に変わりました。
 それで、これを運用していくに当たっても、やはり保険制度も調べてみましたらありました。
ということは、これはある程度地域でできるものだと思うのですね。そこで、ただ、おりとか
は結構高価なもので、先ほど部長さんが少し触れていただいたのでありがたいと思ったのです
けれども、先ほどの協議会の方でこのおりとかわなとか、仕入れて貸し出していただくような
お考えもあるのでしょうか。それについてもう一回よろしくお願いいたします。
◇経済部長(飯田敏夫君) わなの関係についてでございますけれども、資材の一部の助成等
も、昨年も実績としてさせていただいた経過がございます。
 さらに、また検討を加えさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。わな、
おり等含めて答弁させていただいたとおりでございます。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 やはり、地域の枠組みができてこないと、先ほど市長さんの話で、枠組みを今考えていると
ころだということですので、ちょっとわかりませんが、地域の活動はやはり基本的にボランテ
ィアでありますから、できればこういう保険の費用とか、そういうものも賄いたいような思い
もあります。
 これは、邪道と言えば、邪道かもしれません。他の自治体でやっていることを邪道という言
葉を使うと失礼かもしれませんが、捕獲したものに懸賞金をつけるというような自治体も近所
に2つくらいあるように感じているのですが、そういうのはやはりよくないでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 非常に行政の立場からすると、なかなか難しい答弁の立場にありま
す。ご案内のとおり、ここのところ国家的な犯罪が行われた形の収束の中に、一つの手法とし
てそういった報奨金というのですか、懸賞金のことがあったということもこれはご案内のとお
りでございます。したがいまして、そういう意味では、実質の効果をあげていくためには、や
はり参考な意見として受け止めなければいけないのかと思っております。
 ただ、あくまでも行政体という立場からいたしますと、そこのところをどういうふうに判断
したらいいかということをちょっと迷うところでございます。したがいまして、もうしばらく
勉強させていただきたいと思います。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございました。
 これはやはり、最初、イノシシとかシカとか、うちの辺に来ているのは、根利の地域、赤城
山から東側を回ってずうっと攻めてきたシカの子たちなのです。その子たちが自分たちであの
地域を3年くらい前にふさいだところ、昭和の方に流れてくれたのですね。
 昭和で去年、たくさんふさいでくれて、そしたら今度は赤城町の方に今、流れているような
状態。そうかといってうちの方の数が減ったわけではない。ということは、圧倒的に数がふえ
ているのだと思うのですね。ということはやはり、これはある程度淘汰していかないと、ここ
は防げないことなのだと思います。
 ただ、猿に関しては、やはり今までずっと取り組んできた人の話なんかを聞くと、むやみに
頭をうってしまうと群れが分かれてしまうというような話もあります。
 そうした中に、あわせてもう一つの話として、猿の群れだって、本気で下の方を2つ、3つ
やっつけたら半年くらいは来ないよという話もあります。
 それを踏まえて、捕獲というのはやはり必要なことだと思います。ですから、これをどう取
り組んでいくかだと思います。やはり答弁は難しいのだと思いますが、もう一回お願いできま
すでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 捕獲をするしか、しかるべき選択はないと思います。であるがゆえ
に、今非常にそういった意味の捕獲のための体制の強化に一生懸命取り組んでいるところでご
ざいます。
 したがって、率直なところを申し上げまして、本会議でありますから、ご質問、答弁という
やりとりの中では、極めて詳細なところまではちょっと入っておりませんけれども、議員の言
っている趣旨はよくわかっているつもりでございます。
 それで、結局あまりもうきれいごとでは済まないと思っております。したがって、捕獲とい
う手法が当面する方法として、やはり大事なのかなと思っております。
◇6番(坂庭直治君) はい。ぜひ、よろしくお願いいたします。
 この春もうちの方のある地域の畑を見ますと、ドロクロと言って、今連作障害を防ぐために
畑を春先にトラクターを運行しながら、そこに薬品を注入してナイロンを張っていくんですね、
春先に。あとはウドなどは、畝のドロクロという方法があって、その畝にした中をドロクロで
防いでいく。それで、せっかくやったところを、シカももちろんそこをこねてしまったら穴が
あくから、これも大変苦しい話なんですけれども、イノシシは去年つくったコンニャクだと、
必ずわかるのです。去年コンニャクをつくったあとに、去年の生子といって小さいのが残るの
です、芽が。これが取り切れないということがあって、本来であれば30センチくらい高い畝
ができて、そこにウドが植えられる、その景色になるわけが平らになってしまう。ナイロンも
ないです。ごちょごちょになってしまいますから。これはもう農家の人は死活問題だと思いま
すので、ぜひ、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、またこの部分に戻ってしまうかもしれませんが、一たん農地・水の方の事業に移
らせていただきます。
 今までの農地・水・環境の事業も最初は有害鳥獣対策はだめだという話はあったのです。た
だ、ある市町村長さんの方々が国に、そんなのではこの事業は価値がないという意見をあげて
いただきまして、「じゃあ、すぐ計画書をつくれ」と。計画書をつくったものに対しては、今
まで認可してもらったのです。
 そんな経過があって、このところまできているのですけれども、これをぜひ、せっかくの予
算でありますので、大切に使いたいなと思います。ぜひ、ここに予算付けを、新しいさく、例
えば電気さくでなくて、おりを買ってもいいよとか、音波法買ってもいいよとか、保険に使っ
てもいいよとか、そういう話をうまく進めていただければ有効活用して取り組みができるのだ
と思うのですね。ぜひ、その辺について、もう一回よろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまのご質問の趣旨にあったように、そういったことが可能で
あれば、大変それは結構なことかと思っておりますので、関係機関に要請なり、あるいはまた
調整を図るべく努力を早急にしてまいりたいと考えております。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。ぜひ、よろしくお願いいたします。
 私の今回の一般質問なのですが私一人で決めたことではなく、地域の本当の思いを持った中
で、一般質問をするとかしないとかではなくて、有害鳥獣対策を今後どうしたらいいかという
のを、地元の区長さんとか、みんなで何回も協議をしたのです。だから安易に「うん」と言わ
ないで、ぜひ、粘ってこれを使えるようにしてもらいたい。
 それで、もしこれで国とか県の方針で、どうしてもだめだというのであれば、鳥獣害対策協
議会の方にぜひ予算付けをいただいて、この中でいろいろな物をそろえていただく、また、そ
ちらから新しいおりとか、いいよとか。例えば、先ほどのこれは民間企業が開発したものだと
言われたのですが、これは民間だけではないですから、あと2週間待ってください、発表にな
りますから。それでこれは効果がありますから、ぜひとも検討を含めて最後にお答えをいただ
いて、私の一般質問を終わりにしたいと思いますが、最後に本当によろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 農家の方にとっては死活問題でございますので、当然ご質問の趣旨
はしっかりと踏まえた対応が必要かと思っております。
 なお、後段のことについては、まったく否定しているわけではなくて、あくまでも本会議の
俎上というところであったところから、どうしても一つのものの問題提起の、しかもそれがし
かるべき構造物というのか、物になっておりましたので、そういうように申し上げましたけれ
ども、当然、ご趣旨はよく踏まえておりますので、よろしくお願いをしたいと思っております。
 いずれにいたしましても、有害鳥獣のことにつきましては、坂庭議員の地元のみならず、全
市的な課題でありますので、一生懸命取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしく
お願いをしたいと思います。
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    第2 延  会
◇議長(大島崇行君) お諮りいたします。
 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。
 これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(大島崇行君) ご異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決し
ました。
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は8日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労さまでございました。
    午後4時18分延会
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