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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成24年第2回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第3号

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平成24年第2回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第3号
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議事日程 第3号
平成24年 6月 8日(金曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
       ─────────────────────────────
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
       ─────────────────────────────
出席議員(21人)
       1番  大島 崇行君      3番  石川 初雄君
       4番  島田 富造君      5番  野村 洋一君
       6番  坂庭 直治君      7番  石井 紘一君
       8番  高柳 勝巳君      9番  井之川博幸君
      10番  大東 宣之君     11番  星野  稔君
      12番  金子 一弥君     13番  山ア 義朗君
      14番  片野 彦一君     15番  大竹 政雄君
      16番  星川嘉一郎君     17番  小野 要二君
      18番  宇敷 和也君     19番  石田 宇平君
      20番  布施辰二郎君     21番  星野佐善太君
      22番  牧野 保好君
欠席議員(なし)
       ─────────────────────────────
説明のため出席した者
   市  長       星野已喜雄君   副 市 長       林  義夫君
   白沢町振興局長    木暮  茂君   利根町振興局長    山口 芳久君
   総務部長       生方 秀二君   市民部長       田辺 昇利君
   健康福祉部長     村沢 博行君   経済部長       飯田 敏夫君
   都市建設部長     石坂 コ三君   総務課長       田村 博史君
   会計管理者兼会計局長 松井 玲子君   教 育 長            津久井 勲君
   教育部長       細野 文男君   庶務課長       小池 龍実君
    監査委員事務局長   茂木 一夫君                    
       ─────────────────────────────
議会事務局出席者
   事務局長       中嶋 一也    次長兼庶務係長    木暮 保夫
   議事係長       松井 克人    副 主 幹       安原 和宏
       ──────────────◇──────────────
    午前10時開議
◇議長(大島崇行君) これより本日の会議を開きます。
       ──────────────◇──────────────
    第1 一般質問
◇議長(大島崇行君) 日程第1、一般質問を行います。
 昨日に引き続き、順次質問を許可いたします。
  最初に、山ア義朗議員。13番。
〔13番 山ア義朗君登壇〕
◇13番(山ア義朗君) 通告に従い一般質問を行います。
 星野市長におかれましては、就任以来3期10年の大きな節目をむかえております。その間
には利根村・白沢村との1市2村の合併に努力され、そして新沼田市が誕生いたしました。
 そのほかにも、全国育樹祭の開催や椎坂トンネルの開通等、市長として大きな業績を積んで
まいられました。
 さらに、市政のみならず県政おいても群馬県森林組合連合会会長、群馬県土地改良組合連合
会会長、群馬県園芸協会会長等に多くの要職を兼任しており、群馬県政のためにも大きく貢献
している政治姿勢には感服し敬意を表するものであります。
 さて、3期目も残任期間が2年を切りました。沼田市においてはこの2年のうちに取り組ん
でいかなければならない課題が山積しております。現下の財政状況では事業計画が予定どおり
に進捗しないこともやむを得ませんが、計画だけで止まってしまっている事業もあります。そ
のひとつが沼田市住宅マスタープランであります。
 そこで市長にお聞きいたします。平成22年に策定された沼田市市営住宅マスタープランの
現状と今後の計画についてお聞かせください。
 また、平成17年6月議会において市営住宅について質問させていただきました際、市長か
らは大変前向きな答弁をいただきました。あれから7年を経過しておりますが、どのように取
り組んできたのか、またその成果はあらわれているのかお聞かせ下さい。
 次に、県外からの合宿等の誘致についてお聞きいたします。近年地域経済の活性化に向けて、
多くの自治体が交流をテーマにした流入人口の増大を図っています。沼田市においては滞在型
のスポーツ合宿や学習塾の夏期講習等誘致のアプローチは行っているのか、また未活用物件の
利用方法はどのように検討しているのかお聞かせください。
 続いて、自然エネルギー施策についてお聞きいたします。奈良・秋塚地区にある市有地でメ
ガソーラー発電やバイオマス発電施設の建設の検討はされたことがあるのか、また今後はどの
ような利活用を考えているのかお聞かせください。
 最後に、メディカルセンターが移転されるという話が出ていますが、ここに至るまでの経過
と今後の具体案をお聞かせください。
 以上で私の1回目の質問を終わります。よろしくご答弁をお願いいたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの山ア議員のご質問にお答え申し上げます。
  まず、市営住宅について、市営住宅用地の活用について、平成22年3月策定の沼田市住宅
マスタープランの現状と今後の計画についてでありますが、本市における沼田市住宅マスター
プランは、旧沼田市において計画期間を平成11年度から平成20年度として策定されており
ました。
 その後、旧白沢村及び旧利根村との合併を踏まえ、平成19年3月に策定した沼田市第五次
総合計画に沿ったものとして、昨今の社会経済情勢及び本市の財政状況等を勘案し、平成22
年3月に沼田市住宅マスタープランとして見直しを行い策定したものであります。
 現在、10年後の平成31年度を目標年度とした3年目に入りましたが、策定内容に基づき、
第1に、安全・安心に快適に暮らせる、第2に、人と自然にやさしい豊かでゆとりがある、第
3に、地域特性に応じた魅力ある暮らしやすい、以上3つの基本目標により、住みよい環境の
整備とまちづくりを目指した住宅政策を進めているところであります。
  次に、県外からの合宿等の誘致について、南郷小学校等、今後の有効利用について、未活用
物件の調査をしたようであるが、現状と今後の計画についてお聞かせくださいについてであり
ますが、未活用物件の調査は、庁内の専門部会が行い、それぞれの施設について方針が決定さ
れており、旧南郷小学校については、市の交流事業や社会教育団体などが利用していることか
ら、管理費用がかからない方法を考えていく必要があるとの検討結果でありました。
  現在は、青少年の健全育成や地域の文化活動、市内児童はもとより県内外の学習の場として
利用されています。
 昨年度までの利用日数は67日、利用人員は3,110人であります。
 今後の計画につきましては、引き続き各種団体の合宿、地域の文化活動、児童生徒等の学習
の場として積極的に利活用するとともに、県内外からの合宿等の誘致につきましても、取り組
んでまいりたいと考えております。
  次に、自然エネルギー施策について、太陽光発電等エネルギーの生産について、奈良・秋塚
地区に所在する市有林及び農地について取得後の管理は、どのように行ってきたのかについて
でありますが、奈良・秋塚地区に市が所有する市有林及び農地につきましては、平成8年に取
得した旧沼田ゴルフ倶楽部用地であります。取得してから平成20年までは、行政財産の自然
公園予定地として管理を行ってまいりましたが、事業の実施が困難であるとの判断から、現在
は、普通財産に変更して管理を行っているものであります。全体の面積は、約22万9,00
0平方メートルでありますが、このうちの2万1,700平方メートルについては、除草を目
的とした草刈り及びロータリー耕うんを毎年実施し、近隣の農地や隣接する道路の通行などに
影響を及ぼさないように努めているところであります。            
  次に、今後の利用策は考えているのかについてでありますが、虫食い状態の土地であり、一
体的な整備を行うことが困難であること、また、用地等の等価交換等による集約についても困
難な状況であると認識をしております。
 今後は、行政改革推進本部の市有財産等利活用検討結果による対応方針に基づき、農地につ
きましては売却を主に進めるとともに、農地としての活用が不可能な農地及び山林の利活用に
つきましてもさまざまな視点から慎重に検討してまいりたいと考えておりますが、太陽光発電
につきましては、まとまった土地でないことや積雪等により効率的な発電が見込めないことか
ら設置は困難な状況であると考えております。
  次に、休日医療体制について、メディカルセンターの移転について、メディカルセンター(
休日診療所)が移転されると聞いている。その具体案について伺いたいについてでありますが、
沼田利根医師会において、休日・夜間診療センターのほか、看護師養成及び地域医療連携セン
ター機能を備えた施設の新築を計画されているものであります。
  この施設の建設用地として、旧沼田警察署の跡地を提供して欲しいとの要望を、沼田利根医
師会より受けましたので、検討した結果、当該施設は、将来にわたり住民福祉の向上に寄与す
る公共性の高い施設であり、市民にとっても有益性が高いものであるとの観点から、用地の一
部を貸し付けることとしたところであります。
 貸付面積や貸付料などについては、今後、沼田利根医師会と協議を進めていく予定でありま
す。
 以上申し上げまして、山ア議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇13番(山ア義朗君) ご答弁いただきましたので、再質問をさせていただきます。
 まず最初に市営住宅についてでございますが、私は平成17年6月の一般質問において、同
じような形で市長に質問させていただきました。
 そして、市長答弁といたしまして今市長の方から一部答弁がございましたように、社会情勢
や住宅ニーズを考慮し、用地の処分を含め有効活用を検討したいという話を聞いたわけでござ
います。住宅マスタープランを基本として、私有財産の有効活用を視野に入れて今後の計画を
検討するという答弁をされておりました。
 そこでお聞きしたいのは、今度22年に新たにマスタープランが策定されたわけでございま
す。それに策定するに当たって、その17年に市長が答弁されたというか、市長が検討された
旧のマスタープランについて、22年に新しくできたものに対して、どの程度その中に取り込
まれてきているのかお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この関係につきましては、総体的に平成17年の考え方の骨子をお
おむね継承させていただいた形の中で、平成22年の関係に臨んできたという経過がございま
す。
 ご案内のとおり、いろいろとこの市営住宅の関係等については、市民からのご要請もありま
すが、かなり一定の議員の、山ア議員さんはおわかりかと思いますが、やはり谷地端のところ
に非常に関心が注がれているようでございます。
 そういった中で今度は別なところから栄町のようなところの部分については、リニューアル
するということも大切な要素となってきております。そういった形の中で、山ア議員さんの地
元の関係等については、実は新しく展開するという形では現行では非常に厳しい状況になって
いるので、そういう意味では優先順位が高い状況になっているという経過がございました。
 したがいまして、おおむね全体の流れは平成17年のものを踏襲しておりますけれども、特
徴的なところでは、今言ったようなことがかなり論議がされてきたという経過があったという
ことを申し上げておきたいと思います。
◇13番(山ア義朗君) ありがとうございます。
 まず、市長からご答弁いただきましたように、17年のときの質問にのっとって、新しい2
2年のマスタープランの継続という形になってきているわけですが、そうしますと用途廃止、
要するに今あるところを解体して用途廃止をして取り壊しをするというところが5カ所。それ
から、建てかえをするというところが、今市長が答弁あったように、上原町、谷地端、これが
計画としては建てかえをしていくということになっておるわけでございます。
 これは、当然22年度のマスタープランにも記載されており、計画として入っているわけで
ございますが、その今までの、これは17年に一般質問したときにも同じようなご答弁をいた
だいたわけでございますが、実際に今日に至るまでに取り壊しをして用途廃止をした場所があ
るのかどうか、お尋ねしたいと思いますのでよろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 都市建設部長から答弁をいたさせます。
◇都市建設部長(石坂コ三君) 命によりお答えいたします。
 実際の表面的なものはございませんが、募集停止等により、随時計画にのっとって推進して
いるところでございます。以上です。
◇13番(山ア義朗君) 結局マスタープランにおいては、計画としては取り壊しをするとい
うことになっていたわけでございますけれども、現状のところではそれは進んでおらないとい
う答弁だと受け止めておるわけでございます。
 そこで、この例えば建てかえの計画中であるところの上原団地、それから谷地端についてお
尋ねいたしますが、上原団地につきましては、マスタープランの計画によりますと平成23年
には建てかえの実施設計をすると。そして、その内容といたしましては、沼田型住宅の検討と
いうことで高齢者を対象としたバリアフリーだとか、あるいはそういったものを取りそろえた
中で住宅を建てていこうではないかということで実施設計に入ると。
 それから平成24年、これは今年度でございますけれども、建設、これは一期の建設をする
と一期工事として建設をすると。既存住宅を解体するというようなところの計画に入って、工
程イメージですから、入っているわけでございます。
 また、25年には建設の二期として既存住宅の解体をして、またそこに世帯移転・戻り入居、
そういった形でやっていくわけでございますが、この辺についてはどの程度までいっているの
か、全く手がついていないのか、お聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) 都市建設部長の方からまた補足答弁をいたさせますが、議員がご指
摘されている内容等については、新年度予算のときにも大いに議論がありまして、実態として
総体を取りまとめていくために、やや慎重な方向を取らざるを得なかったということがござい
ました。これについては私どももじくじたるものがございます。補足答弁も当該部長からいた
させますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇都市建設部長(石坂コ三君) ただいまの市長のお答えのように、平成23年については実
際のスケジュールでは実施設計ということ。そして24年、25年度に建てかえるということ
で計画を立てておるわけでございますけれども、その前提に入ります基本設計が19年度に完
了しております。
 そして、それに向かいまして、先ほど申し上げましたとおり募集停止を図って、裏面の計画
になりますけれども、進捗を図っているということでございます。以上です。
◇13番(山ア義朗君) お答えいただきましてありがとうございました。
 これはあくまでもプランですから、これをプランどおりに進めろとは申し上げません。
 今の部長の答弁によりますと、基本設計をやられたと、この基本設計についてお聞きしたい
のですが、たしか上原団地については高層の住宅にするというようなことを聞いたのですが、
その辺はどんな形になっているのですか。
◇都市建設部長(石坂コ三君) 基本設計につきましては、ご承知のとおり、プラン的なもの
でございますので、そういうことを加味しながら高層住宅ということで検討なり結果を得てお
ります。以上です。
◇13番(山ア義朗君) 高層住宅ということで、設計、これは基本設計ですからどういうふ
うにも変わるし、設計だけしたってやらなければ同じことだし、それはいいのですけれども、
これについて近隣住民への説明会みたいなものは過去において行われた経緯がありましたか。
それをお聞かせください。
◇都市建設部長(石坂コ三君) 内部的なものの評価でございまして、実際に関係する方々に
ついては説明会等を行っておりません。以上です。
◇13番(山ア義朗君) これは、上原の場所については市長も、また部長もご存知かと思い
ますけれども、国道から入っていって、入口付近は一般住宅がずっとあってその奥に市営住宅
があるというような状況になっているわけです。
 したがいまして、高層で建った場合、やはり当然住民から一部の反対運動があがってくるだ
ろう。というのは、当然日照権の問題とか、日陰の問題とかでてきます。ですから、この辺は
やるにしても、やはり地域住民の意見を聞きながらそしてなおかつ計画どおりにこの住宅マス
タープランに沿って事業を行っていくとすれば、いずれかの時期にはやらなくてはならないの
ではないかと思っているわけですが、ただ、現場というか現地に行ってみますと、やはり入居
されている方、建物も古いですけれども、一応その方もご高齢の方もおり、そしてまた、一人
暮らしの方もおったりということで、なかなか今改めてどこかに転居したり、あるいは自らが
そこを退去してどこかに新しい住まいを求めるということは財政的にいっても厳しい状況では
ないかということになりますと、この住宅マスタープランに載っておりますところの工程イメ
ージ、前期の5年というのは非常にある意味では難しいのではないかと。
 そうすると、これはもう一度見直していく必要性があるのではないかと思うのですが、それ
についてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) この基本設計の高層的な、要するに高さの関係のご指摘がございま
したけれども、実はそういった中で、いろいろと本課題について、内部で当然時期にまいりま
すると、予算の関係で常にやりとりがございまして、そういう意味では時代に見合ったような、
バリアフリーであるとか、あるいは環境に優しい建屋であるとか、そういうようなことの流れ
というものはかなり強く出ているということだけは申し添えておきたいと思います。
 先ほどの計画のタイムスケジュールの関係でございますが、これにつきましては当該部長の
方から補足答弁をいたさせます。
◇都市建設部長(石坂コ三君) 計画期間のことに入りますけれども、現行では22年度から
31年度までに、市営住宅の長期寿命化のいろいろの計画等がございます。そういった意味の
中で、ローリングをしながら多様な意見に対応するべく計画を見直すというようなことで取り
組んでいきたいと思っています。以上です。
◇13番(山ア義朗君) これはこの住宅マスタープラン、例えばこのプランがありながら、
計画がありながら進んでいないではないかということを、私としてはそれを毛頭非難する気持
ちもございませんし、この現場の皆さんにつきましては、いいプランをつくったなと。
 要するに、これは調査・分析・比較、ここまではできるわけです。この住宅マスタープラン
でなくても。そういった中で問題はそれから先の行動評価、これは英語で言うとプラン・ドゥ
ー・シーとか何とかいろいろあるらしいですが、私は年配者でございますので横文字はあまり
使えませんので、日本語で言いますと、調査・分析・比較・行動・評価という5サイクルにな
ろうかと思います。そうした中で、住宅マスタープランに限らず、非常に現場の職員の皆さま
方はすばらしい計画をつくっているわけですが、全部プランでとまっているわけです。
 この行動、要するにこれを起こす、これはやはり時の執行者、要するに権限を持っておられ
る執行者でなければ行動を起こすか起こさないか、要するにやるかやらないかということはな
かなか担当の部課職員の皆さんでは決断が下せない。これは当然予算的なこともあるでしょう
し、いろいろあると思いますけれども、その辺市長どうですか。やはりこの問題だけではなく
て、いろいろな形ですばらしいまちなかの活性化の中心市街地の活性化対策のものもできてい
ますし、あるいは昨日の同僚議員から引き合いに出されました、生き生き長寿のまちづくりと
か、いろいろなすばらしいものができている。
 ではこれをどうやって推し進めるのかどうか、要するにゴーするのかしないのか、というの
は長の決断だと思うのです。これにつきまして市長の考え方、当然いろいろな形で予算絡みの
縛りもあるでしょうけれども、こういう形でこんなところはやっていきたいというようなこと
があったらぜひお聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) 大変貴重なご質問、あるいはご発言をいただきまして、しっかりと
受け止めさせていただいたところでございます。
 ご案内のとおり、これは非常に議員の皆様方には、大変ある意味においては申しわけなかっ
たということにもなりまするし、また日本全国津々浦々、この中山間地域の都市の抱えている
問題であったかもしれませんが、例のバブル経済以降、かなり各自治体とも相当な事業を展開
をしてまいりました。
 それは、一般財源を使ったのではなく、やはり公債費、つまり起債を仰いでお仕事をしてま
いりました。当然この関係等については、後の世代につけが回ってまいります。私が就任して
から以降というものは、そういった経済も厳しくなってきたということからくる問題と同時に、
かなり大型事業を展開してきたことによっての、言うなれば今まで起こしてきた起債に対する
返還というものが大きくのしかかっておりました。
 したがいまして、例の公債費適正化計画のもとに18%のたががあったわけでございます。
したがいまして、本当に心の奥底ではじくじたる思いがあって、議員がご指摘されているよう
なことについては、論議が中でされるのでありますけれども、最終的な場面になってきまする
と、やはりどこまでこのお金を投資的に使っていったらいいのかということについて非常に悩
むことしばしでございました。
 新年度はご案内のとおり、やはり子供たちの将来の学校の現場が大事だろうというようなこ
とで、沼田中学校等を初めといたしまして、今、学校関係に対するところ、耐震も含めていろ
いろと展開をしているところでございます。
 当然、当該地区の市営住宅の関係等については、いずれ何らかの手立てを打たなくてはなり
ません。したがいまして、総合的な財政の裏打ちを見定めながら、現実に議員の地元でもあり
まして、私どももよく現場のことは承知をしているところをみますると、現在のあの状態では、
やはりなかなか居住者にとっても厳しいものがあるのではないかと思っておりますので、いず
れいかなるときにこれはきちんと対応しなければならないと考えておりますので、今後議員の
ご発言をしっかりと受け止めさせていただく形の中で、特にこの節若干、教育現場の方に大き
く予算もいくのではないかという流れがあります。しかし、そういったところもとらまえなが
ら、きょうご発言された趣旨を踏まえて、この住宅関係のことについても配意をしていかなけ
ればいけないのかと考えております。
 いずれにいたしましても、裏づけとなるべくところの予算の関係がありますので、十二分に
財政当局にも研究をいたさせます。そういった形の中で、一歩でも前進できるように、都市建
設部担当部局を中心に研さんをいたさせます。私の方でも、いろいろとしかるべきときには、
そのような方向で頑張っていかざるを得ないのではなかろうかと考えております。
◇13番(山ア義朗君) ありがとうございました。
 大変厳しい財政状況の中、市長の胸中というのはお察し申し上げ、思い余るものがあるわけ
でございます。
 また、起債につきましては、今までのよき時代の遺物と言いますか、言い方は悪いですけれ
ど、それに対して対応を真剣に取り組んでおられるということで、これはこれでまた敬服する
ところでございます。
 さてそれで、本題に戻りますが、住宅マスタープランの中で、的確な市営住宅の供給という
ようなことがあるわけでございます。その中で、主な取り組みとして、市営住宅ストックの総
合的な活用。これは、内容として福祉施設等と連携した適切な供給方式による公営住宅供給の
検討。それから、市営住宅の計画的な建てかえ、供給。
 それから、民間住宅のモデルとなる市営住宅、先ほども少しお話させていただいたのですけ
れども、その内容というのは省エネルギー、あるいは地域材の活用、バリアフリー、地域景観
等に配慮した沼田型モデルの住宅の検討、整備の推進ということで、そのほか一項目あるので
すけれども、これはまだ取り組みとしてやっていくということであります。これはまた内容的
にはすばらしいことであります。
 しかしながら、ただ今の市長の答弁、あるいは部長の答弁等を聞く中で、これはすぐすぐに
実現できるかというのは難しいかと思いますけれども、やはり夢というのは捨ててはだめだと
思います。これに対しましてどういう形で取り組んでいくのか、お聞かせいただければと思い
ます。
◇都市建設部長(石坂コ三君) お答えいたします。
 平成20年の10月に特定行政庁ということで、沼田市の方は建築室ということで対応させ
ていただいております。その中でマスタープランということの目標にかんがみまして、本当に
身近に住宅相談をさせていただいているというようなことになろうかと思います。
 また、具体的には崖地条例に伴います、崖地の関係の補助金、そして狭隘道路の整備、そし
て今年度からも要請がいろいろあったわけでございますけれども、リフォームなり耐震改修の
補助金事業というようなことで、市営住宅だけでなく住宅行政の環境整備の向上のために事業
推進を図っているというようなことがあろうかなと思っています。以上です。
◇13番(山ア義朗君) ただ今、部長の方から答弁をいただいたわけでございますが、一般
住宅、要するに沼田市内の一般住宅についてのそれぞれの取り組み方、これについてはまた別
な形での方法と言いますか、法令なり条例なりがありまして、またこれはこれで住宅マスター
プランの中に出ておるわけでございます。
 私が聞きたかったのは、市営住宅を今後どうしていくか。要するに市営住宅の総合的な活用
ということで、福祉施設と併用した、これは前回17年にも市長答弁の中でそういった、例え
ば市営住宅の中の一角に福祉施設、例えばそれが通所サービス、デイサービスの施設であった
り、そういったものを取り込みながら新しい市営住宅というものを建設していくというような
ことを各地で考えたり、また市長がそのような答弁をされたと思うのですが、そういったこと
に対してどのように考えているか。
 それから今、市営住宅は当然バリアフリーですけれども、県産材とかそういったもの、ある
いは、利根沼田の材料があれば一番いいのですけれども、地域材の活用とか。そういったもの
を今後、市営住宅を建てかえる、あるいは建設するとすれば、そういったことを考えの中に入
れて取り組んでいくという考えがあるかどうかということをお聞きしたい。これは市長に答弁
をお願いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しいご質問を今いただきました。
 バリアフリーであるとか、地元の木材を使うとか、これらについては今まで一定の評価なり、
あるいはまたそういったことの認識のもとに、行政側もまた議会の皆様方もそういった頭の中
では共有し合っていたのではないかと思っております。
 ただいまご発言の、市営住宅の中にそういった福祉の施設を兼ね備えたような形の対応とい
うことについては、これは今後いろいろと研究をしていかないといけないと思います。という
のは、ただ当然建築基準法の問題であるとか、あるいは当該のところの管理の問題であるとか、
いろいろなことがあるからですね、あまり軽々にものを申し上げることは控えたいと思うので
ございますけれども、そういうようなことの部分が、やはり今いろいろな意味で昨日の一般質
問の同僚議員の中にもございましたけれども、すき間を抜くようなことが非常に今の新しい流
れになっているということもこれまた事実でございまして、そういった意味で、今お話された
ことについては、内部で研究をきちんとして、よしんばそういったことが可能であれば、これ
は一つの選択肢として重要な要素になってくるのではなかろうかと考えております。
 昨日申し上げましたように、加速度的に進む高齢化社会の場面をとらまえてみますると、常
にそういったことについての配慮というのは、欠かせない要素になってくるのかなと思ってお
ります。まだ勉強の域にも入っていない状況でございますので、本日のご発言を承る形の中で、
きちんと研究を進めていきたいと考えております。
◇13番(山ア義朗君) ありがとうございました。大変丁寧にご答弁いただきまして、あり
がとうございます。
 それでは、次の県外からの合宿等の誘致についてということで再質問をさせていただきます。
 これは先ほど市長の方からもご答弁いただきまして、南郷小学校の利活用につきましては、
3,100人以上の方が来られて活用していただいているということでございます。これは非
常にいいことではないかと思うのですが、これは民間のレベルでも同僚議員、今は議長になっ
ているわけでございますが、いろいろな形で働きかけて、学習塾の夏期講習の場にどうかとい
うようなことでアプローチしたり、あるいはまた南郷小学校に限らず、市の体育施設等々を活
用して、過日、剣道の子供たちが、東日本練成大会というのですか、名称はわかりませんけれ
ども、小学校の剣道の子供たちが約1,000人沼田に来られて、沼田の体育館を使ってやっ
たというようなことも聞いています。
 これはやはり大事なことは、そういった形で交流をもとにして流入人口をふやしていく、こ
れは市長も昨年ですか、私どもも鹿児島の全国市長会のセミナーに行ったときに市長も当然行
かれておったわけですが、そこでもテーマはやはり交流ということは非常に多くなっておりま
して、どこの自治体でもとにかく今の地域の活性化、経済の活性化を図るためには、とにかく
交流事業を行い、交流人口をふやしていく。そこからいろいろな意味での地域の活性化を求め
ていくというような形になっておるわけでございます。
 そうした中で、行政としてどんな形で誘致作戦をしているのかということがわかりましたら
お聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) これらについては、日常チャンスをとらまえては、先ほどの議員の
ご発言のとおり、議長にも大変先刻お世話になったということの経過もありまするし、あるい
はそれぞれの場面場面で対応を図ってきたという経過がございます。
 やはり今おっしゃられたとおり、この交流というものと観光というものが非常に密接に結び
ついているということと、その観光というものが従前の旧所名跡、温泉、そして自然というも
ののみならず、私もまだ確たるものはないのではありますが、この節いろいろと情報を収集す
ると、例えば体育のイベント、あるいは健康をとらまえた人間ドック、あるいはまた当然先ほ
ど申し上げました体育関係はもとより、あるいはまた例えば大会です。いろいろな大会という
のは、スポーツや音楽やそういった芸術の場面のみならず、例えば具体的なことを言うと、た
またまへき地教育の会長をしているから申し上げるのでありますが、そういったへき地教育の、
例えば仮に全国大会が行われれば、そういうものを誘致するとか、というようなことにどんど
んなっていっているということであるというふうに観光局、国の方の中心の方はそういうふう
に言っておられます。私どもも、行政側も頭の状況をやはり変えていく、リセットしていかな
いと、今までの観光対応では時代に追いついていかないのではないかというふうに実は思う昨
今でございます。
 そういったことをとらまえたときに、当の南郷は隣接に温泉もあったり、ちょっと登れば、
ボールドウィンもあったりいたしまして、非常に恵まれているなということもございます。も
ちろん当然、校庭かつてのグラウンドがあると。
 したがいまして、そういう意味では従前のようなとらまえ方をもう少し変える形の中で、今
の時代が何を求めているかということも冷静に分析して、そして対応を図っていくと。
 具体的には利根町振興局のところでありますけれども、当然本庁の観光交流課もこれに絡み
ながら対応を図っていくということにことになろうかと思います。
 いずれにいたしましても、そういったところの宝を何とか表舞台に出せるように、ここは一
つ踏ん張って頑張っていきたいというように考えております。
◇13番(山ア義朗君) 大変力強いご答弁をいただきました。ありがとうございます。
 まさにそのとおりでございまして、今沼田市の中で交流をベースにして流入人口を図れる場
というのは利根町だと思うのです。
 特に今市長がおっしゃられたように、南郷地区につきましては、曲屋を初め、しゃくなげの
湯、あるいはその根利のボールドウィン等々いろいろな形で、それを合う形のツアー型といい
ますか、何かの形にして、滞在型で観光プラススポーツ、あるいはプラス学習、そういった形
の場として、やはり市としてもっと外に向けてPRをし、そしてその運動を広げていくという
こと、これはやはり地域の活性化につながる大きな要因ではないかとそんなふうに感じており
まして、まさに市長の答弁につきましては、大変力強く感じたわけでございます。
 なお、この南郷小学校の跡地につきましては、以前に教育長に質問をさせていただいたとき
に、その時には教育施設であった。これが今普通財産、要するに教育財産から普通財産になっ
ていると思うのです。そこだけでもかなり進歩したなと。これにつきましては非常に形として
表われた大きな一つの進歩ではないかと、それにつきましては非常に賞賛をするところでござ
いまして、ただ、せっかくそういう形で普通財産になったわけですから、門戸は開かれまして、
いろいろな形での活用ができるわけです。これは市長、頭に置いてただきまして、やはり市長
はとられていることはどんどん推し進めていっていただきたいと、そのように思うわけですが、
よろしくお願いします。それにつきましてはどんなお考えかお答え下さい。
◇市長(星野已喜雄君) たまたまこれは、何かあまり重ねて申し上げるのは非常に何か失礼
かと思うのですが、おととい全国市長会の後、分科会がございまして、広域圏の関係について
の部会がございまして、そこで出てきたのが、やはり中山間地域の活性化の関係で、実はそこ
に講師としてお迎えになられたのが、先ほど程言われたような形の流れの方でございました。
 その中身を見ると、繰り返し申し上げたいと思うのですけれども、旧所名跡、温泉、そうい
ったところだけではもう当たり前なのであって、さらにそれに対してどうにしていくのかとい
うことになったときに、例えば、知的要求、それから健康的な要求、欲求ですね。あるいはま
た、当然感動に対する欲求等々があって、今までのそういうのと違って、いろいろなイベント
等もきちんと仕掛ける形の中で誘客を図っていくということが大事だということの話がありま
した。
 したがいまして、そういう意味では曲屋においてもそば打ち体験だとか、いろいろなことを
されているということがございます。もちろんしゃくなげの湯でもすばらしい温泉でもって、
その湯質については天下に誇れるものであると。その隣接に南郷の学校があるということにな
ったときに、南郷の学校のそのものの存在は、やはりしゃくなげの湯やあるいは曲屋とはちょ
っと一線を画して、言うなれば先ほど言うような、イベント等をつくる、創出をして、そして
そこのところをできるだけ使ってもらう。
 内部でひそかに考えているのは、教室のところにもある程度泊まれるところをなんとかした
いなということはかねがね考えていた経過がございます。しかし、考えただけではだめなので
ありまして、今後、議員が言われているように、そういうようなことで、夏などはそれほど、
高尚なものでなくとも十二分に寝泊りが可能だと思っておりますので、そういったこともひそ
かに内部で検討をしてきた経過がございまして、今後、精力的にそういったことの対応が必要
になってくるというように考えております。
◇13番(山ア義朗君) 答弁いただきましてありがとうございます。
 この問題につきましては、市長の方から前向きな答弁をいただきまして、質問者としても非
常に力強く感じているわけでございます。
 それでは続きまして、奈良・秋塚地区の利活用につきましては、冒頭の質問のタイトルがお
かしくなっているのですが、これは少し私どもの議員の所管の関係で、物件から入っていくと
なかなか難しいということで、新エネルギーに対しての活用という形で秋塚の地を考えたこと
があるか、というようなことの投げかけになったわけでございますが、それにつきましては、
市長にそういった考えを持ったことがあるかどうかをお聞きしたい。
 といいますのは、私自身も昨今いろいろな形で新エネルギーの問題、これは原発以降いろい
ろな形で出ているわけで、過日榛東村にありますところの、メガソーラーの施設を見に行って
まいりました。これはまだ建設中ということで中には入れなかったのですけれども、榛東村の
役場からおよそ20キロメートルほど、伊香保に抜ける道路の本当に山の中にある、名前は八
州高原だったかな、そのような名前だと思うのですが、そこに行って、これはかなり山の奥深
いところであるわけです。それを見たときに、議員として、あるいは一市民として秋塚・奈良
の丘陵を沼田側から見たときに、南向きでいいところではないかと。ここにメガソーラーはで
きないかと。あるいはそういった木質バイオ等の施設ができないだろうか、それはやはり少し
頭の中によぎるわけでございます。これは誰も議員の皆さんも、例えば、沼須の運動公園等を
見たときに、運動公園でだめだったら、メガソーラーの基地にできないだろうか、あるいは何
かそういった新たな施設に変わらないだろうかというような、自分自身の自問というのはする
と思うのですが、市長その辺はどうですか。奈良・秋塚を見たときに、ただ単に集約はできな
いとかそういうことではなくて、もし自分であったらば、市長という立場ではなくても個人の
立場としても、ここにこういうものをやったらいいのではないかというようなことを何か考え
たことがおありだったらお聞かせ下さい。
◇市長(星野已喜雄君) 実はこのメガソーラー、太陽光の関係等については、藤塚課長のと
ころで、昨年の4月からいろいろと対応を図るべく、検討を加えてきたという経過がございま
す。
 もちろん当然こういうところがあるということについて、先様にもアプローチをかけてきた
という足跡もございました。当該地区の関係等についても、議員が言われていること等につい
てのことで、いわゆるメーカー側に話をおつなぎをしたという流れもあったのでありますが、
やはり土地の、言うなればまだらというか、ということだとかということ等があって、そこの
ところをよしというご返事をいただけなかったという流れがあったというふうに事務方から報
告をいただいております。
 いろいろとこの土地には歴史的な経過があるようでございまして、前任の方のときに当時い
ろいろと開発行為を行おうとしていた方の方から売却の方向がでて、本市のほうが買い求めた
ことのようでございます。
 今、うちの内部では、できるだけ民に売っていきたいという形でもって対応を図ってきた歴
史的な経過がございました。そういうようなことでございますので、山ア議員がおっしゃるよ
うに、そこに何かを構築するというようなことになっていくということについての、先ほど言
うメガソーラーの関係については、今申し上げたような経過がございましたけれども、もう一
つは、あの土地が仮にうまく歩道なり歩く、あるいは道の関係のネットができるとすれば、ド
イツ等ではやっているクラインガルテンという一つの金帰月来のものがございますけれども、
これらについては頭の中に大きくよぎったことがございました。
◇13番(山ア義朗君) ご答弁いただきましたので、それでは再質問させていただきます。
 まず、たしか歴史の中では、沼田ゴルフ倶楽部というところから山林が136筆。面積にし
て14万2,000平方メートル。そのほか畑があって、畑は寄付されたのです、農地だとい
うことで。その農地については売却するという意向というのは、もうだいぶ前に市長がそうい
う決断をされて、私も聞いて、隣接の奈良・秋塚の農家の人に一応話はしてみました。ただ、
ご承知のように、地元の農家そのものも非常に、言い方は悪いけれども、高齢化をし、そして
大規模農業をしていこうという人は本当にもう限られてきている。できれば、自分の土地も畑
も荒れてきそうな状況の中で、これはなかなか隣接ということであってもふやすという意向の
人が少なかったと、私が交渉した中ではそのように感じております。
 また、先ほどもそうですが、市長の前回の答弁もそうだったのですが、まず基本的に土地が
非常にばらばらになっているという形で、それを集約するということはいろいろな規制とかと
いう形があって難しいということが言われておるのですが、これは平均してみますと、前回も
少し申し上げたのですが、一筆の平均面積というのは一反歩よりもちょっとあるのです。そう
すると、山林の一反歩というのは畑の一反歩、あるいは宅地の300坪とは違いまして、かな
り広いわけです。
 そういった中で、そのまま使える、例えばこれは前回も提言したかどうか忘れたのですけれ
ども、例えば沼田市民の森として活用したらどうかということを提言させていただきました。
テーマとしては、ここのエリアについては遊びの森、こちらについては少し広いし、だから林
業の体験の森、あるいは今度は収穫の森、例えばキノコとかそういったものを栽培し体験させ
て収穫をする。それから野鳥の森、先ほども市長からも少し話が出た健康の森。そういった形、
これはあくまでも私の案でございます。
 そういった形をとって道を開けていけば、これはまとめなくても用地そのものが活用されて
いくのではないかと。これはそれほどお金がかかるわけではない。あそこには、そのときにこ
の同じ時期に奈良古墳公園も市が取得したわけです。そういうところと連携をしながら、あの
地をもう少し生かしていく方法を考えたらいかがかと思うのですが、その辺につきましては市
長、いかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) 売却の方向でもってきているということから、今議員がご提言され
たことから、今までの方針をすぐさまわかりましたと言うわけにもなかなかいきませんが、地
域の実態が、議員がご心配されているようなことであるというようなことが実態として確認、
あるいはそういうようなことの流れであるとすれば、またいろいろと考えていく必要があるの
かなというふうには受け止めるわけでございます。
 ただ一応、市有財産利活用検討委員会等でそういう方向が出ているもので、そこのところは、
重きをおきたいと考えております。
 ただ、ご案内のとおり、やはりこれも時代の流れなのだなあ。この里山整備というのも非常
に重要な流れになってきておりまして、先ほどの観光交流の話と非常に類推してくるのでござ
いますけれども、やはりそういうようなところの部分も都会人が求めているということは事実
でございまして、そういう意味ではきょうの貴重なご発言はしっかりと受け止めて、いろいろ
と考えてみたいと考えております。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午前10時59分休憩
       ─────────────────────────────
午前11時06分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇13番(山ア義朗君) いろいろとご答弁いただきましたので、引き続き再質問をさせてい
ただきます。
 まず、この奈良・秋塚地区の私有地の利活用につきましては、以前にも私が質問させていた
だきました。今回と同じような内容で市長に提言をさせていただきました。市長からそれぞれ、
選択肢に十分値するだろうという認識で取り組んでいくというようなご答弁をいただきまして、
非常に褒められたのですが、褒められただけでその後全然前に進んでないと私はそんなふうに
思っているわけです。
 したがいまして、ぜひこれは私に対してではなくて、市有林の土地、あるいは市有地をどの
ように活用していくかということ、これはやはり本気で取り組んでいただいて、何らかの形で
少しでも前にいけばいいかなと思っているわけです。
 と申しますのは、先ほど市長が少し話が出ましたが、里山の中で今、鳥獣害駆除・被害が非
常に多いわけです。どうしても民間の農地と、市が所有している山のところの境界のところが
荒れてくる。するとそこからクマなりシカなり猿なり、そういったものが出入りしてくると。
その境界のところをきれいにすることによって、民地の畑に入ってくる確率が少なくなってく
る。こういうことがデータで出ているわけです。
 したがいまして、なんとかすぐすぐ整備をして、すばらしい森にしていくということではな
くて、せめてやはり森林の管理ということを心掛けながら、そういった形で市有財産として今
後、保有していくのであれば、そのような形で手を掛けていただきたい。草刈りはしていると
いうことでございますけれども、やはり地元の方々に聞いてみますと、なかなか思うような方
向にはいっていないというようなことも意見として聞いております。この辺につきましては、
市長の答弁をお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 鳥獣害の関係等に絡まった形の状況になってまいりますると、これ
はやはり市の立場からいたしますると、非常に重要なことでございます。したがいまして、早
速担当課に指示をいたしまして、周辺の状況等について確認をし、必要な手立てがあれば講じ
ていかなくてはいけないかと考えております。
◇13番(山ア義朗君) 大変しつこいようで申しわけないのですが、それと、官民の境、こ
れは私は一度だけ立ち合って、市有地と民地の境に杭を打たせていただいたことがあります。
しかしながら、現状においては例えば、隣接の方が売買をするとかという形であれば、その境
界確認ということがなされるでしょうけれども、今の段階では、ほとんど境界確認がされてい
ないという実状ではないかと思います。
 これは、市長も森林組合長という形の中で、いろいろご理解されていると思いますけれども、
今は山もやはり特に民地の山、民間の山は非常に荒れてきているわけです。したがいまして、
これは代がかわったりなんかしますと、境界というものも非常に不明確になってくると。以前
のように森林伐採、例えばしいたけのほだ木だとか、薪だとか、そういった形で雑木山が切れ
るということであればいいけれども、昨今になりますと、利根・沼田、特にあの地区の雑木に
ついては、まずしいたけ栽培は禁止ということで、放射能に汚染されているということで、栽
培するしいたけだけではなくて、原木も切ってはだめだということが出ています。
 それから当然、切って薪にするということ。これもまずいということで、要するにどうする
かということになると、現状の山で奈良・秋塚あたりの山林については、立ちっぱなしにして
おくのかというようなことで、これは県の方の指導とか、国の方の指導とかもあるのでしょう
けれど、そういった状況になってきた場合に、非常に民地・官地共に山林が荒れてくる。これ
につきましては、境界確認ができるような形というのは、多少お金がかかるでしょうけれども、
これにつきましては、市長はどんなふうにお考えになっていますか。
◇市長(星野已喜雄君) これは、大変ご承知のとおり、難しい事案ですね。結局境界の関係
のことは、特に山林の場合は一般の農地等とは違って、議員ご案内のとおり、もともと山の仕
事をしているときであれば、あの木を境にして云々とかという、長老がある程度いろいろな意
味でリーダーシップをとって、というような経過があったと思うのですが、そういう意味で、
実はたまたま、これは沼田の市議会の本会議場でありますから、当該組合の話は控えさせてい
ただきたいと思いますが、そういった団体の筋でもなかなか厳しいということがございまして、
これは非常に大きな問題だと思います。したがって、これは、各関係機関とよく連絡調整をさ
せていただきまして、必要があれば思い切ったことをしていかなくてはいけないということに
なろうかと思いますが、日本全体でこのことは本当に実は悩んでいるという状態にあろうかと
思います。しかし、本会議場での議員のご意見でございますので、市の立場からいたしまする
と、これを放置していくということの答弁はできませんので、努力をするような方向でいきた
いと思っております。
◇13番(山ア義朗君) 確かに大変なことだと思います。けれども、将来的に、きのうも市
長の答弁の中にも出ておりました。例えば第三国といいますか、日本国以外のところから山林
等をそういった形で買いに来たと。あるいは民地であるとすれば、それは売買するという中で、
やはり官民の境がはっきりしていないという場合には、これはいずれかの時期で行政としても
市有財産の管理ということになってきますと、やっていかなくてはならない。あるいはそうい
った境界の杭を打たないまでも、ある程度官民の境というのは、木を境に植えるとか、何かし
ながら管理していかなくてはならない。
 市長、大変な問題ですけれども、いずれいつかやっていかなくてはならないのではないかと
思っておるわけでございます。そういうことをお願いいたしまして、この奈良・秋塚の市有地
については一応終らせていただきます。
 続きまして、メディカルセンターについてお尋ねいたします。
 先ほど市長の方から説明をいただきました。そうした中できのうですか、東京新聞さんでこ
ういった記事が出ました。これは、おおよそのことが書いてあるわけでございますが、こうい
った中でまず確認したいのが、どの程度の面積を沼田利根医師会にお貸しするのか。あるいは
もっと基本的に言えば、貸すのか売買なのか、対象面積はどのくらいなのか、その辺がわかり
ましたら教えていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) このメディカルセンターの関係につきましては、かねてから医師会
の方からいろいろとご相談がございまして、平成23年度の交付金がいただくことができたと
いうことから、これが本格的な話題となってまいりました。
 そういった中で、先ほど答弁させていただいたとおり、これはいろいろと論議も分かれると
ころであったかもしれませんけれども、医療等の一つのシンクタンクとも言うべく医師会が、
土日診療とかあるいはまたご案内のとおり、准看の看護師さんの学校をされているわけでござ
います。ここにきて、准看の生徒の応募も多く、しかも先ほども言うように土日の休日診療等
のことをとらまえたときに、沼田利根医師会が交付金をいただきたいということがあって、そ
してその交付金が確定したことから、現在このことが進んでまいりました。
 本市といたしますると、ご案内のとおり、あそこは旧警察の跡地でございました。建屋が昔
のものがあったのでありますが、これも補助事業等を使って解体をして、現在の有効なスペー
スを確保できたという経過がございます。今議員がどのくらいの面積をということでございま
すけれども、実はざっくばらんに言って現在協議中であります。と言うのは、確たる設計が出
てきて、そして詰めるということになっておりますが、そういった中で、買うのか貸すのかと
いうことになったときに貸す形で進んでおります。
 市の立場からいたしますると、ご案内のとおり、あそこは何と言っても、市民体育館があり
ますから、当然行事がございます。したがって、駐車場の確保は市の立場からすると、きちん
としていきたいという姿勢を持っております。
 そういうようなことの中で水面下でいろいろと接触をしてきたという経過がございます。総
務部長の方から、私めが申し上げた中で言い足りないところがあるかもしれませんので、補足
答弁をいたさせます。
◇総務部長(生方秀二君) 旧警察署の場所でございますけれども、場所につきましては、あ
の敷地の北東と言いますか、旧警察の武道場があった北側ということでご理解いただけたらと
思います。
 それと医師会とのお話の中では、お貸しするということで話を進めておりまして、市といた
しましては、先ほどの市長のお話にありますとおり、駐車場で体育館等もございますし、駐車
場として使用してございますので、最低限のものを貸し付けるということでお話をさせていた
だいて協議中ということでございます。以上でございます。
◇13番(山ア義朗君) まず、規模でございますが、現在のメディカルセンターの敷地面積
1,429.36平方メートル。それで建物一階部分363.73平方メートル、二階322
.36平方メートルということであります。
 医師会の意向としては、やはり現在と同じ規模のものを求めるということだと思います。と
言いますは、准看護師さんの学校があるわけですが、これが1年、2年とあって、1年が24
人掛ける2ですから48人あります。それぞれが全部車に乗ってくるとは限りませんけれども、
平日の午後にはその人たちが車に乗ってきます。ということになっていると思います。
 そうした中で、およその総務部長の話の中では北東の部分と言いますか、これは所管にかか
わるのですけれども、この間、その北東の部分の隅の方をちょこちょこみたいなことだったの
ですが、とてもちょこちょこというわけにはいかないと思います。
 また、これは先ほど市長から話があったように、当然休日の診療も受けていかなくてはなら
ない。それから夜間の小児緊急、これも受けていかなければならない。今は沼田病院の一室を
借りて夜間の小児緊急を扱かっている。それから、休日はグリーンベルの中でやられている。
 そういった中でそれを集約することによって、これは地域医療の大事な部分を占めていく医
師会としては非常に必要なことだと思うのですが、したがいまして、これは、すでに担当窓口
である県の方が、群馬県地域医療再生基金ということでこの基金を使うわけですから、当然こ
の基金を1億5千万円申請してこれは下りていますね。ということは、それだけの資料を添え
て出しているのだと思うのです。どのくらいの面積で、どのくらいの建物を建てるかはわから
ないけれども、総予算がどのくらいかかるかわからないけれども、1億5千万円金くれません
か。そんな理屈が通るわけない。その辺のところもう少し詰めて話ができませんか。
◇市長(星野已喜雄君) 確たる設計がまだ決まっていないのです。それなもので、面積の確
定ができないということなのです、具体的なことを言うと。同時に、あくまでも私どもが申し
上げてきたのは、准看の生徒さんの駐車場は、それはここで考えてくださいと。したがって、
お医者さんがそこに常勤をする方の駐車場であるとか、そういったところについては確保をし
ていかなければいけないなということでございます。
 武道場の北側のちょこちょこというわけには確かにいきません。それなりのボリュームをも
っております。したがって、今後それがきちんと出てきた中で、面積の確定をしていくという
ことになろうかと思います。
 私どもの立場からいたしますると、一応実施設計が出てきた時点でもって、詰めを行ってい
きたいと。したがって、先ほどのように現在のこの敷地の関係等について体育関係の事業等も
ありますので、常にそこのところについても配慮する形の当然対応をしなければならないと考
えておりまして、そういったことはきちんと私どもも医師会の方には言うべきことは言ってい
かなければいけないと思っております。
 したがって、今のまさにそういう意味では、設計を確定しようとしている段階でございます
ので、慎重な言い回しになっているわけでございますけれども、その辺のことについてはご理
解を賜りたいと思っております。
 なお、建屋については地元の、あるいはできるだけ現在の時代を背景にした木材を使ってい
くような方向で考えていると聞いております。
◇13番(山ア義朗君) わかりました。
 これはここで公表していいかどうかわかりませんけれども、総工費約4億近いといいますか、
3億7、8千万かかるだろうということを医師会側は言っているようでございます。ですから
1億5千500万円の基金と言いますか、がもらえるということで、これは当然推し進めてい
かなければならないことです。したがいまして、地域医療の立場からしても、これは決してそ
こに建てることを反対するということでは全くございませんので。
 先ほど市長の方から話がありましたように、例えば体育館の駐車場の問題。年に何回か大き
な大会等がありまして、今までもあそこのところに止めていたという経緯はあります。
 それから、現在市の職員の方々が駐車されている。ざっと考えて、だいたい台数で130台
くらいありますかね。そういった中で、ではそれを将来どうするかというようなこととうまく
すり合わせしながら、あの場所を医師会に使っていただいて、利根沼田の地域医療の充実を図
っていくということは、これは非常に大事なことだと思います。
 したがいまして、そういった市民の方々の中には賛否両論があって、例えば駐車場がなくな
るのではないかとか、保健福祉センターに来たときに、今までここに止められたのに止められ
ないではないかと、いろいろな意見もあろうと思いますけれども、やはりこの地域医療の重要
性というものを市長に説いていただいて、これはやはりもっとPRをして、水面下ではなくて
堂々と言っていただいて、特に今分散しているところの休日診療、あるいは小児の夜間診療、
そういったものを将来的には一カ所でやっていくというのが必要だというようなことを説得し
てもらいながら、市民に了解を求めていくということが必要かと思うのですが、これにつきま
してはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) これは、専門家の方に対しては、少々僭越かもわからないですが、
体育の向上というのは競技的なエキスパートの体育を求める場合と、やはり体育によって自ら
の健康を維持したり、あるいはまた友人関係をつくったりするというようなことに大きく目的
が2つに分かれるのかなと思っております。
 特に後者については、例えば、仮に先ほど来いろいろと、昨日も体育協会の話題が出ており
ましたが、仮にそれは体育協会がいいのか、健康課がいいか、あるいは社会福祉協議会がいい
かは論議が少し分かれますけれども、例えば、血圧測定とかそういったことをする際に、例え
ば、仮に最初に血圧測定をして、そして終わった後、また血圧測定をするというようなことに
よって、その人の健康状態を判断していくというようなメディカルチェックというのがあるの
ですね。
 例えば、市民体育館があると。そこに医療の医師会のシンクタンクがあるということになっ
てきたときに、競技の向上を目指す体育とは別な角度でもって、そういったお年よりも何も含
めて健康を維持するための体育向上みたいな観点からとらえた背景の中に、健康というものを
入れていったときに、メディカルチェックというものが、非常に表舞台に出て来ます。そうす
ると、メディカルチェックができるということをとらまえたときに、市民体育館のすぐ隣に医
師会の本拠地があるということは、これから相当な相乗効果が生まれてくるのではないかとい
うように思っております。
 したがいまして、競技力を高めるという観点では、圧倒的にこの技術だとか、そういったも
のの練磨になるのですが、今度は逆に、私がちょうどよい運動はウォーキングを何周だとか、
そういうことになっている方にとっては、そこにやや医療の道筋を入れることによって、非常
に効果が出てくるなということをとらまえたときに、本沼田利根医師会のこの中心が、市民体
育館の隣に出てくるということは、大変そういう意味では意義があるのではないかと思ってお
ります。
◇13番(山ア義朗君) 今のような説明は、やはり市民に対してどんどんとPR、アピール
していく、ということは大事ではないかとそんなふうに感じているわけです。
 あくまでもこれは個人的な意見でございますが、市長、地方自治法の第96条の1項、第8
号の規定に、市町村長が不動産の取得、処分を行うときに、金額で2,000万円以上の買入
れ、もしくは売却、あるいは面積で5,000平方メートル以上の面積のものを取得、買収す
る場合には、議会の議決を経なければならない、ということがあるわけです。裏返すと、それ
以下のものであれば、これは議会の議決はいらないわけです。
 では、賃貸はどうかということになると、これは賃貸は一切この法令にはありません。です
から、勘ぐった考え方をする私のような人間になりますと、これは議会の議決がいらないのだ
から、市長の判断でもってこれは貸しましょうと。これはできるわけです。これは決して法令
違反でもありませんし、当然の市長としての権限でありますから。
 そういった中で、何かこの今回のことが非常に水面下の方で進んでいて、我々議会、あるい
は市民に対して、あまりその重要性みたいなものが表にあらわれないうちに、あそこに来るん
だよみたいな話が先行してしまって、我々議員の中にも、私自身も当初そうでしたが、じゃあ、
あそこの場所でなくてもいいのではないかというようなことを考える、あるいは言う人がいた
わけです。
 ですから、その辺のところは市長、明確に今のようなあそこにいく重要性、それから地域医
療のためのメディカルセンターがあそこに行く必要性、そういったものをやはり訴えていく必
要があるのではないか、そのように思うわけでございます。その辺につきましては、市長のこ
とですから、そんなことはないのですけれども、そうすると賃貸に対して、そういう法令、制
約がないとすると、もっと大きな面積、例えば沼須の運動公園広場、これは規制がないとする
と賃貸であるとすれば、議会の議決を経ないで貸しましょうということが長として決断できる。
判断できる。そういう法律と言いますか、法令になっていると思うのですが、これにつきまし
ては市長、どのようにお考えになっていますか。
◇市長(星野已喜雄君) ただ今、専門的なその自治法上からくるいろいろなご質問がござい
ましたけれども、実はそういう難しいところについては、あるいはまたそういった専門的なと
ころについては、特別な意識を持ったわけではございませんでした。
 ただ、医師会の側も借りるということでの意向があったようであります。したがって、きょ
うそういった難しい法律論が出てまいりましたので、今後そういったことの中で、不測の事態
を招かないようにしたいと思っております。
 なお、沼須の関係等については、県の企業局のものでございますので、私の方からはそうい
ったことについて、特別に言及をする立場にはございませんので、ご理解を賜りたいと思って
おります。
◇13番(山ア義朗君) 一つ訂正させていただきます。沼須の産業団地ではなくて、運動公
園の方です。今、私が言ったのは。これは市のものですから。どういう形でも、しかもこれ教
育財産から普通財産になっているわけですから。とても悪く考えると市長が、変な意味ではな
くて、いいと思えばこれはできるというわけです。
 ぜひ、市長、そういった誤解を持つのは、私のようなちょっと歳をとったひねくれ者しかい
ないかもしれませんけれども、やはり長という立場からすると、そういったものは極力払拭し
ていかなければならない。
 なおかつ、大変これは個人的なことで、市長に対して失礼ですけれども、前医師会長と市長
とのいろいろなかかわりを市民としては見ている方もおられるわけです。そういったことをや
はり考えたときに、正論、これをどんどん打ち出していって、今どうしてもこの場所にこうい
うものが必要だということを、市長を初め、担当部課の方でどんどん市民に対して訴えていく
必要性、これがあるのではないかと思います。これにつきましても市長のご意見をお伺いしな
がら、私の最後の質問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 議員の方からいろいろと現下の本事業に対する問題点等の指摘がご
ざいました。したがいまして、誤解のないように対応を図ってまいりたいと思っておりますが、
なお、先ほど申し上げられたような自治法の関連だとか、そういったことについては、不測の
事態があり得ないように、展開をしていきたいということと同時に、市といたしますと、この
ことが将来沼田にとって好結果をもたらしたというような状況になるように、議会の方々のご
理解はもとより、市民の方々のご理解をいただく形の中で、今後の対応に処してまいりたいと
考えております。
 なお、時代の流れが、健康に対する志向が物すごく高くなっておりますので、そういう意味
では、新しく展開される本事業は、何と言っても沼田利根の医師会の中心的なところになりま
すので、そういう意味では、市民の期待にこたえていただけるのではないかと思っております。
 いただきましたそれぞれのご意見をしっかりと受け止めて、今後の対応に遺憾なきよう処し
てまいりたいと考えおりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
       ──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、島田富造議員。4番。
〔4番 島田富造君登壇〕
◇4番(島田富造君) 皆さんこんにちは。先輩議員5人に続きまして、6番バッターとして
登壇いたしましたが、まだ不慣れのため、一部所管に触れる部分もございますが、お許しを願
いまして質問に入らせていただきます。
 市街地の美化運動について、風光明媚な空間都市という条件を生かした沼田の町なかを日本
一きれいにする方法について、中心市街地再開発は、国の補助対象期限の延伸が図られました
が、今後どうなるのか。さびれてしまつた町なかに魅力のある仕掛けづくりができるのかお伺
いしたいと思います。
 次にまちづくり事業の費用対効果について、多大な費用を掛けて建物を新しくしても、地域
の必要とされる商業地として残れるか心配な時代かと思いますのでお伺いいたします。
 次に、平成の大恐慌、真っただ中、いつ、どこで、何が起きてもおかしくない時代ですが、
予算がなくても、行政に頼らなくても、自分たちの町なかくらいは自分たちの力できれいにし
て、春から秋までの間、パンジーやビオラ、真夏にはサフィニアの花、秋には日本古来からの
菊を奨励し、草花を利用して四季を通じた花のあるまち沼田にしようではありませんか。
 行政が音頭を取ることにより、町なかの通りに花をいっぱいにして、点から線につながって
いけばお見事になります。毎年コンクールを開催し、町内毎に競い合えば、なお盛んになると
思いますがいかがでしょうか。補助金なしでも、日本一きれいな町になった市長さんのつもり
でご答弁をお願いいたします。
 次に、クリーンエネルギー発電についてお伺いいたします。
 再生可能エネルギーの固定価格買取制度が今年7月から始まり、1キロワット当たり42円
で買い上げられますが、本市の対応について、昨年の東日本大震災以来、原子力発電の安全神
話が崩れ、自然災害からの無力さを露呈し、これからは原子力に頼らない、自然エネルギーか
ら電気を生み出す小水力発電や太陽光発電が、議会の開かれるたびに取り上げられ、話題に乗
りますが、当局から聞こえてくるのは、検討したいというだけですが、太田市や榛東村でもメ
ガソーラー発電事業が始まろうとしているのに、沼田市はなぜ始まらないのでしょうか、お伺
いしたいと思います。
 これで、第1回目の質問を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
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◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午前11時41分休憩
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午前11時41分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
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◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの島田議員のご質問にお答え申し上げます。
  まず、市街地の美化運動について、風光明媚な空間都市という条件を生かした沼田の町なか
を日本一きれいにする方法について、中心市街地再開発は、国の補助対象期限の延伸が図られ
たが今後どうなるのか。さびれてしまった町なかに魅力のある仕掛けづくりについてでありま
すが、まず、中心市街地再開発につきましては、沼田市中心市街地土地区画整理事業により進
めておりますが、事業計画の変更について平成10年度を始期として、事業期間は平成36年
度まで、補助対象期限は平成33年度まで延伸いたしました。
 今回は期間のみの変更でありますので、今後におきましては、平成29年度を目途に、全体
計画における事業内容の見直しを図っていきたいと考えております。
 次に、さびれてしまった町なかに魅力のある仕掛けづくりについてでありますが、今年度は、
財団法人地域総合整備財団、通称ふるさと財団の街なか再生総合プロデュース事業による専門
家派遣事業を実施することになっておりますので、この事業でハードの土地区画整理事業とあ
わせてソフト面等につきまして、専門家による診断をしていただき、今後の活性化に向けた魅
力のある仕掛けづくりについて、さらなる研究に努めてまいりたいと考えております。
  次に、まちづくり事業の費用対効果についてでありますが、沼田市中心市街地土地区画整理
事業における現時点での仮換地指定率は28.1%であり、平成23年度末現在の総事業費ベ
ースによる進捗率は40.5%であります。
 土地区画整理事業には、さまざまな課題に対応して活力のある社会の形成と安全で豊かな生
活を可能とするまちづくりを進めることが期待されておりますが、現在、上之町地内の1街区
及び2街区の一部において建物移転が行われており、目に見える形で本市の事業が進んでいる
ところであります。
 まちづくり事業の費用対効果につきましては、建物の再築等により都市環境の整備が図られ、
一定の成果が上がっているものと認識しております。
  次に、草花を利用し、四季を通した花のまち沼田にしようではありませんかについてであり
ますが、町なかにおける都市緑化事業として、平成22年度に3カ所、約120平方メートル
の簡易花壇を設置し、冬季を除く季節毎に草花を植栽し、安らぎと潤いのある町なかを提供し
ているところであります。
 また、市街地におきましては、本町通りを初め、通りに面した店舗等の軒先には、花いっぱ
い運動や緑と花のあるまちづくり運動の活動により草花のプランターなどが設置されておりま
す。
 ご質問の四季を通した花のまちにするためには、議員ご自身にも大変ご協力をいただいてい
るところであり、感謝を申し上げるところであります。草花には行き届いた管理を行っていく
ことが必要であり、そのための地域の方の日々のご協力が不可欠でありますので、市民協働に
よる四季を通した花のまちを目指し、さらに努力してまいりたいと考えております。
  次に、クリーンエネルギー発電について、再生可能エネルギーの固定価格買取制度が今年7
月から始まり1キロワット当たり42円で買い上げられますが、本市の対応について、全国的
に太陽光発電が注目を浴びているなかで、太田市や榛東村でもメガソーラー発電事業が始まろ
うとしているのに沼田には始まらないのでしょうかについてでありますが、固定価格買取制度
の価格は、今月中旬に最終決定がされる見込みで、6月1日まで行われたパブリックコメント
資料で示された買い取り価格は、税込み42円で20年間、電力事業者へ売電ができることと
なります。
 太陽光発電では、1メガワットの発電施設の場合、2ヘクタールの土地が必要となり、送電
線までの距離も重要な条件となります。
 今回の固定価格買取制度では、太陽光のほか、水力や地熱、バイオマス発電などの再生可能
エネルギーの買い取り価格も示されておりますので、本市に適した発電事業の研究を進めてま
いりたいと考えております。
 以上申し上げまして、島田議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇4番(島田富造君) ご答弁をしていただきましたので、再質問をさせていただきます。
 再開発を始められたのは、前西田市長さんでしたが、沼田の道路計画をされ、2核ワンモー
ル構想でしたが、用地買収を先行したところへ星野已喜雄市長にバトンタッチしてこられたと
思いますが、2核ともになくなってしまった現在、どんなまちにするのかという目標も示され
ませんが、自治体の長として数百年も続いてきたまちの再開発といえば、後世に名前が残るほ
ど重要かつやりがいのある仕事であります。
 星野市長さんにおかれましては、選挙になりますと「明るく、豊かな住みよいまちづくりを
します」と言い続けて3期目。10年以上も沼田市の采配を振ってこられましたのですから、
明るいまちにするにはどんなまちにするというビジョン、あるいは構想があっての再開発でな
ければと思いますので、改めて市長の再開発構想をお尋ねしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご承知のとおり、本事業がスタートしてからこれも毎回議会のとこ
ろで議員の諸先生からいろいろと厳しいご指摘をいただいてまいりました。
 私が就任してから以降、何とか土蔵を残したいとか、何とかかつての歴史ある割烹料理屋さ
んを残すことによって、景観を保っていきたいとか、いろいろとそういう場面、場面で苦労を
してきたという経過がございます。
 ただ、本事業が換地を目の前にしてまいりますと、どうしてもその地権者の方が、私はそこ
に居住せず云々ということになってまいりますと、一旦すべて平らにしてから換地業務が始ま
るという宿命を持っておりました。したがって、大変そういう意味では、心の奥底に非常にじ
くじたる思いを何度も経験してきた経過がございます。
 そういった中で、本市はやはり何と言っても城下町であったということと同時に、その城下
町であったことであるがゆえに、現在の町割りができていたということになりますと、そこの
ところをきちんと押さえていかないと、いろいろと展開が難しくなってくるというようなこと
から、下之町のところでの言うなれば熟度優先、そして上之町のところにおける熟度優先、と
いうことの中で、全体を緩やかな和でまとめていこうではなかろうかというような形でもって
進んできたという経過がございます。
 もう少し突っ込んで申し上げますと、やはり昨日、きょうもいろいろと議員からご意見が出
ておりますが、交流人口をふやしていくということになりますと、どうしてもまちの中そのも
のが他の地域と同じような商店街形式ということでは、なかなか厳しいものがあるのではなか
ろうかというようなことから、和を中心にしながら歴史を生かした形の展開を図ることによっ
て、他の地域との区別化を図って対応を図っていくということが必要なのではなかろうかとい
うように考えて今日に至っております。
 したがいまして、そういう観点から今後も地権者の方々のご理解をいただく形の中で、まち
づくりを進めていきたいというように考えておるところでございます。
◇4番(島田富造君) 私は40年ほど前、千葉県我孫子市の不動産会社に勤めまして、我孫
子市はもとより、柏市、湘南、取手、竜ヶ崎ニュータウンづくり等、便利がよくなり、人口が
どんどんふえていくまちのまちづくりはよく見てきました。
 しかし、再開発となりますと、車社会が到来し、まちに車があふれ、買い物がしづらくなっ
て商売にならないから再開発でしたが、現在は地価の安い郊外にディスカウント店が20カ所
以上も展開してしまい、まちまで買い物に来る必要がなくなってしまった時代ですから、近隣
の町村や県外の人からも沼田市に行きたくなる、群馬へ行くなら沼田へ寄らなければと思わせ
る仕掛けがなければ来ません。何の商売でも繁盛させるには、まず綺麗なこと、次に便利なこ
と、うまいこと、次に安くて早くて待たせなければよい結果が出ると思います。
 行政としましては、まず、中心市街地をきれいにする仕掛けを先導していただくことをお願
いいたしまして、市長の構想をもう少しお聞きしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) きれいなことというところに着眼、集約をされたご質問であったか
と思っておりますので、これはむしろ島田議員が長年にわたりまして、大変ご苦労いただいて、
鉢の菊の関係等について対応してきたことについて、私は率直に尊敬し、敬意を表しておりま
した。したがいまして、きょうも日本一きれいにするまち、しかもそれも花を使ったらどうか
ということについては、実は私は個人的に大賛成でございます。
 ここから先の話が重要なポイントになってくると思うのですが、本来であるならば、やはり
そこに居住している方が、島田議員が頑張っていただいているようなことを大いに今度は自分
たちでもやろうというような形になってもらえればいいなという気持ちをかねがね持っており
ました。
 これについては、やはりあくまでもそこに居住して、目の前でご商売されている方がどうい
うように奮起して、そして稼いでいこうかということの状況をつくらなければならないからで
はなかろうかと思っているからであります。
 そういった中で、いろいろと難しい局面がある中で、実は今回のご質問をいただいたときに、
内部でもいろいろと協議、論議があった中で、島田議員が非常に高い評価をいただいて、不動
産業者の「地域を元気に!マスター」ということで表彰をいただいているようなこともきちん
と承っております。
 そういうことの動き等をある意味においては先駆者でありますので、今後ともいろいろとご
理解、ご支援をいただきたいというように思っておるわけでございますが、少し長くなります
けれども、例えば、国道120号の白沢管内に行くと、振興局の関係者がずっときれいな路上
をつくってくれているという、これも白沢振興局管内の有志の方が自分たちのまちは自分たち
できれいにしようという意気込みで大変すばらしく、しかも生枝地区のちょうど広域農免農道
のタッチの付近なんかは、目をみはるものがございます。
 あるいは椎坂峠の、議員はちょっとわかりずらいかと思いますが、園原に降りるバス停のと
ころがあるのです、向こう側に。昔あったところがあるのです。その付近もやはり利根町の振
興局の関係者が、やはりそういうふうなことでもってきれいにしているということも事実でご
ざいます。
 したがって、こういったことが、この場合はすべて大地に手を打っていくのでありますが、
まちの中ではなかなか大地に手を打つわけにはいかないですから、必然的に一つの鉢植えみた
いな形になるのですが。そういったことの展開をしていくことについては大賛成であり、また
市としても積極的に進めていかなくてはならないと思っております。
 長くなり恐縮でございますが、もうちょっと時間をください。
 実は私が、園芸協会の会長をしておりますけれども、都市緑化の関係と花の関係で、まず高
崎が一番目に行いました。昨年が渋川でございました。今年が前橋で、例のフラワーパークを
中心に展開をしております。来年は伊勢崎の予定のようでございます。次には何とか私どもが
立候補というか、何とか私どもの市でさせてもらえるように今、働きかけているところでござ
います。そうすると、当然マスコミも集中してきまするし、その拠点をどこに置くのかという
こともいろいろと論議が分かれてくるわけでございますが、そういった事業も生かす形の中で、
まちの中に思い切ってこの花を使って、美しく見せるという仕掛けは可能だと思っております
るし、実はそれはそれはなかなか大掛かりなものになってまいります。
 したがって、私はまだ担当部局に話はしておりませんけれども、まちの中を花できれいにし
ていこうではないかということについての目標として、そういったものを置く形の中で、徐々
に協働を熟成させていくというようなことを仕掛けとするという形では今考えているところで
ございまして、今後のご支援をまたお願いしたいと考えております。
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◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午前11時59分休憩
       ─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇4番(島田富造君) 先ほどは市長さんから大分お褒めの言葉をいただいたり、都市緑化事
業にエントリーするなどという心強い回答と言いますか、意見をお聞きしましたので、あとの
話が少し言いにくくなってしまったのですが、もう少し私の構想を聞いていただきたいと思い
ます。
 町中を花いっぱいにする構想は、六、七年前から始めまして、数十本の小菊を鉢にあげまし
て、沼小前の表町通りからお馬出し通りに出しましたら、評判が意外とよくて、翌年からは下
之町商店街から上之町へと広がり、次ぐ年からは利根沼田菊花会から2年間応援をしてもらい
まして、中町がにぎやかになりました。
 材木町、東西倉内をつなぐ小菊の回廊にやっとなってきました。3年前からは、清水町の駅
前通り商店街で、サフィニアの花を飾っていましたので、清水町にも小菊を飾ってもらえるよ
うになりました。秋の小菊を2,000本目標に栽培し、できれば沼田駅のホームから関越道
の西側の通りまで、小菊の花でいっぱいにしたいと思っております。できれば小菊だけではな
くて、パンジーやサフィニア、キキョウ、アジサイ等の、四季を通じて花のまちづくりに助成
金はあてにしませんので、後援していただきますよう、また、日本一きれいなまち、沼田を目
標に頑張っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 本当に、ご活躍をいただいているということについては、私もよく
承知をしておりまして、議員さんになる前に、果たしていったいどなたがされているのかとい
うことで、島田議員さんが当時頑張っておられたということを伺いまして、私も当時から敬服
をしておりました。したがいまして、今展開されているこの関係等については、当然市の立場
からすれば応援できることはしていかなければいけないと思っております。
 そういう意味で今後、市と島田議員さんを囲む方々もいるのではないかと思っておりますが、
よく連携をしながら、今後の協働的な形の中で事業展開が可能ならばよろしいのかなと考えて
おります。
◇4番(島田富造君) ありがとうございます。大分前向きな発言をいただきましたので、再
生エネルギーの問題に移らせていただきます。
 再生可能エネルギーは、以前から先輩議員の皆さん、大勢の方から質問されてきた問題と受
け止めておりますが、全国の原発54基が全部停止され、今年の夏は計画停電をしなけれは電
気がとまってしまうようなときですから、あえてまた言わせていただきたいと思います。
 昨年の9月議会でも、奈良と秋塚地区にまたがる市有林に太陽光発電を提案し、今年3月議
会に沼須町の市有地、五次総にも予算計上されておりませんので、活用策としてメガソーラー
発電用地に転用すればという提案をさせてもらったわけですが、10年後には1年間8,00
0万円くらいの自主財源を生み出す可能性があるわけです。
 打ち出の小づちになりますと提案しましたのに、取り上げられませんでしたが、実際に今年
7月1日から、キロワット当たり42円の買い上げ価格ですから、設備投資を10億円弱、8
から9億円くらいの設備投資で賄なってやりますと、1%の金利なら、11年くらいでもとが
できると思います。もちろん勘定どおりにはいかないかもしれません。しかし、五次総を見れ
ば、向こう5年間も利用計画もありませんので、市長部局に引き上げる必要もないと思うので
す。
 野球グラウンドというなら、高平か硯田に行けば立派な球場があるではありませんか。欲を
言えば、観客席を整備してもらえれば十分という野球関係者の方からもお話をいただいており
ますし、グラウンドの数よりも整備された球場が一カ所あれば十分とお聞きしておりますので、
改めて市長の見解をお尋ねしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、このメガソーラー関係は、一応本市で可能な限りいろいろな
ことの照会があった際に、こちらの方からもいろいろと名乗りをあげさせていただきました。
ただ、相手先があったことから今日に至っております。
 島田議員のご提案は、ある程度、市も投資しても構わないのではないかというような形で今
受け止めさせていただいたわけでございますけれども、そういった中で、その場所として沼須
の用地の関係についてのご提案があったわけでございます。
 これにつきましては、ご案内のとおり、この4月から今、市長部局にその管理関係が移って
おりまして、きょう、先ほど前段の同僚議員のご質問にもあったように、まさに市長部局で現
在取り扱っております。したがいまして、そこのところについて、メガソーラーをというよう
なことのご提案があったわけでございますけれども、いろいろな歴史的な経過がございまして、
もともと運動公園との対応を図るべく、今日に至っていた経過がございます。
 したがいまして、確かに普通財産になったにせよ、その歴史的な経過も踏まえながら、対応
に処していかなければならないことから、本日ご提案されたことについては、しっかりと受け
止めさせていただきますけれども、議員がご提案されているように、すぐ「はい」というわけ
にはなかなかいかない。また、私ども行政の方の事情もあるということもまたご理解いただけ
たらと思います。
 ただ、ご提案されているご趣旨のことは、昨日来、非常に関心を呼んでいる事業でございま
すので、当然この自然エネルギーの研究につきましては、環境課を通して今一生懸命対応させ
ていただいております。チャンスがあれば、当然今お話をされていることについては、これは
実現型に向かって進んでいかなくてはならないと思っております。相対的な判断をしていかな
くてはならないことでございますので、そのご提案につきましては、真摯に受け止めさせてい
ただき、今後の対応に処していきたいと考えております。
◇4番(島田富造君) 市長の言われることもごもっともだと思いますが、産業の少ない沼田
市におかれましては、市民税以外の自主財源が少なすぎるのではないかと思っております。
 これから行政のあるべき姿として、産業を興すか、水力か、太陽の無限の力をかりて、自主
財源を確保していくことが重要な役割ではないでしょうかと考えておりますが、いかがでしょ
うか。
◇市長(星野已喜雄君) 全くご提案されているご趣旨につきましては、全くそれは共感でき
ることでございます。したがって、水力関係につきましても、太陽光関係につきましても、も
う一歩ずつ確実に実現型を目指して努力をしていかなくてはならないと思っておりますので、
よろしくお願いをしたいと思います。
(休憩を求める者あり)
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◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後1時09分休憩
       ─────────────────────────────
午後1時09分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇4番(島田富造君) 昨年の暮れ12月でしたか、群馬県の企画課によるメガソーラー発電
用地を希望する企業と用地を提供したい所有者や自治体をマッチングさせる説明会がありまし
たが、沼田市にも当然通知が来ていたと思うのですが、担当者はどなたか出席されていたので
しょうか、お尋ねしたいと思います。
◇市民部長(田辺昇利君) 出席をしておりましたが、面積等の関係でその説明会に出席した
のみとなっております。
◇4番(島田富造君) ご都合はいろいろあったと理解しておりますが、課長に都合が悪けれ
ば係長さんなり、ときには部長さんも出席されてもしかるべきかと感じてまいりました。
 当局にはやる気がないのだろうと言われないように、勉強をする機会があったときにはぜひ
出席して、勉強していただきたいと思いますがいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) それはもうまったく言われるとおりでございまして、ただ今、部長
の方も出席をさせていただく形の中で、面積の関係等でもってその後のところが順調にいかな
かったという反省がございます。
 しかし、常にそういったことについては、私の方からも厳しく申し添えておりますけれども、
ぜひ議員の方でもお気づきの点がありましたら、どしどし私の方にも、あるいは担当部課長の
方にもご意見をお寄せいただければと考えております。
◇4番(島田富造君) 渋川市と利根・沼田市の東京電力管内では、ソフトバンクの榛東村が
メガソーラーの第一号だそうですが、二番目は、片品村に民間企業によるメガソーラーが年内
に始まるようであります。
 沼田市もこの際、乗り遅れないように市有林や市有地の活用を目指して、地元で使う電気は
地元で発電するくらいの気概をもって対策室を設ける必要があるのではないでしょうか。
 民業を圧迫する心配もありませんので、電気の地産地消ができるようになったら、そのメリ
ットに伴う新しい産業もついてくるはずです。若い子供たちも戻ってこられる沼田にしてもら
うようお願いいたしまして、質問を閉じさせていただきます。
       ──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、野村洋一議員。5番。
〔5番 野村洋一君登壇〕
◇5番(野村洋一君) 一般質問を始める前に、一言おことわり申し上げます。
 私の本日の一般質問の前半は、極めて批判型の質問になります。後半については、提案型の
質問になりますので、よろしくお願いいたします。
 初めに、グリーンベル21についてお伺いいたします。
 過日の新聞報道によると、三井生命は16年間で固定資産税を9,800万円多く納付させ
られたと主張して、沼田市に固定資産評価の再評価を求めましたが、沼田市が応じなかったた
め訴訟に踏み切ったとありますが、沼田市は誤った固定資産税評価で評価基準の解釈を誤った
という事実はまったくないのでしょうか、お伺いいたします。
 次に、メドテック関係者の動向についてでありますが、今年4月にメドテックの職務執行者
がアクトリアティ代表者からイートバイテックジャパン代表者に変更されましたが、こういう
情報は、いつ承知されたのかお伺いいたします。
 次に、グリーンベル21は空床が日を追うごとに増加の一途をたどっておりますが、新規出
店に関しての問い合わせはどのような状況なのかお伺いいたします。
 次に、新たにメドテックの職務執行者になったイートバイテックジャパン代表者からメドテ
ックの管理費の支払い義務はないとする訴訟と、沼田都市開発に賃料の未払い金請求について
提訴をしてきていますが、イートバイテックジャパン代表者について市長はどの程度把握をし
ておられるのかお伺いいたします。
 次に、利南運動公園の利活用について、どのような施策があるのかお伺いいたします。
 私は運動公園という趣旨からすれば、今愛好者が急増しているグラウンドゴルフの市営競技
場として整備し、まちおこしの一端を担う施設にすることを進言したいと思いますが、市長の
お考えをお聞かせいただきたいと思います。
 次に、簡易水道組合の加入金についてでありますが、簡易水道の加入金と沼田市上水道の加
入金の格差があまりにもありすぎて、市民にとっては大変不公平な問題だと思います。給水を
受ける権利は、市民皆平等でなければおかしいと思いますので、差額の助成をぜひお考えいた
だき、市長の英断をお願いいたします。
 最後に、沼須産業団地の利活用についてでありますが、最近、利根中央病院の移転先として
沼須産業団地が有望視されているそうですが、産業団地の業態に病院があてはまるのか少し疑
問が残りますが、実現すれば沼田市の経済活性化にはなると思います。6月16日の総代会で
利根中央病院の方向性が決定されるそうですが、沼須産業団地に決まった場合、市長は積極的
に県企業局に対して働きかけをしていくお考えがあるのかお伺いいたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの野村議員のご質問にお答え申し上げます。
  まず、グリーンベル21について、今までの経過と今後の対応について、三井生命からの訴
訟についてでありますが、本年3月9日付けで原告である三井生命保険株式会社の訴訟代理人
により、沼田市を被告とした国家賠償請求事件が前橋地方裁判所に提訴されました。
  訴えの内容は、原告が平成22年6月まで共有又は単独区分所有していたグリーンベル21
の第T街区及び第U街区の家屋に係る固定資産の評価において、本市の職員が職務上の注意義
務を漫然と怠り、違法な評価をしたため、固定資産税等を過分に納付することとなったので、
それによりこうむった損害の賠償を、国家賠償法に基づき請求するというものであります。
  沼田市といたしましては、当該建物の評価に携わった職員は、地方税法に従い、適正に固定
資産を評価したものであり、原告が主張するような漫然と注意義務を怠ったという事実はない
と確信しております。
  次に、メドテックインベストメント関係者の動向についてでありますが、平成22年6月か
ら三井生命保険株式会社にかわって、グリーンベル21・T街区・商業施設棟の区分所有者と
なり、1階から6階までの商業床共有持分のおおむね85%を保有している合同会社メドテッ
クインベストメントU及びU街区・駐車場棟の区分所有者であり、同じく1階部分の商業床共
有持分のおおむね85%を保有している合同会社メドテックインベストメントVにつきまして、
今般、業務執行社員及び代表社員の変更があり、これに伴って職務執行者の交替がありました。
 具体的には、メドテックインベストメントU及びVの業務執行社員及び代表社員の地位にイ
ートバイテックジャパン株式会社がついたというものであります。
  次に、出店問合せについてでありますが、サティ撤退後の核テナントとして誘致いたしまし
たところのAコープが退店してから2年が経過し、その後の専門店の退店等により、T街区に
ついては空床が75%に達するという状況にありますが、この間、沼田都市開発株式会社をは
じめグリーンベル21関係者によるテナントの誘致に向けた検討や取り組みが行われてまいり
ました。
 社会経済環境の変化などもあり、新たなテナントの誘致には至っておりませんが、平成24
年度予算において、核となるテナントの出店を促進し、他の店舗の出店を誘発することにより、
市民生活の利便性と雇用を確保し、賑わいを創出するため「グリーンベル21テナント出店促
進補助金」を計上し、早期誘致に向けて取り組んでおり、これを受けての情報提供等も徐々に
いただいているという現状にあります。
  次に、5月24日付新聞報道による管理費支払義務はないとする訴訟についてでありますが、
合同会社メドテックインベストメントUから、区分所有法上の管理者で、マスターレッサーの
立場にある沼田都市開発株式会社に対して、管理費等約6,600万円の支払い義務はないと
する債務不存在確認の訴えが、東京地方裁判所へ提起されたものであります。
 係争中の案件であり、明言は避けたいと存じますが、三井生命との契約内容をそのまま引き
継ぐ形でメドテックインベストメントが地位を承継したものであり、これまで、沼田都市開発
が行ってきた請求行為、事務手続き等が適切であることは、裁判の中でも明らかにされるもの
と考えております。
  次に、イートバイテックから賃料未払請求の訴訟について、どこまで把握しているかについ
てでありますが、先ほど申し上げましたとおり、イートバイテックジャパン株式会社は、合同
会社メドテックインベストメントU及びVの代表社員であり、合同会社メドテックインベスト
メントUから提起された管理費等についての債務不存在確認訴訟については承知しております
が、これ以外に賃料請求の訴訟が提起されているということにつきましては確認をしておりま
せん。
  次に、利南運動公園について、利活用について、グラウンドゴルフ市営競技場として整備し、
町おこしの目玉にしてはどうかについてでありますが、(仮称)利南運動広場につきましては、
野球場、テニスコート及びその他付帯施設を整備し、スポーツ広場として市民のスポーツ振興
及び健康増進等を目的として計画してきたものでありますが、現下の大変厳しい財政状況から、
今年度から普通財産として管理をしております。
 今後の利活用につきましては、議員のご意見も参考とさせていただき、慎重に検討してまい
りたいと考えております。
  次に、簡易水道組合について、簡易水道組合の加入について、簡易水道組合の給水加入金の
公平性についてでありますが、沼田市内の簡易水道は、市が直接運営している上久屋町、白沢
町、利根町の9地区の簡易水道事業、市の指定管理者として地元組合に管理運営を委任してお
ります旧沼田市内の13地区の簡易水道事業、地元で組合を組織し単独で管理運営を行ってい
る4地区の簡易水道事業があります。
 給水加入金につきましては、水道を使用している人とこれから水道を利用する人との負担の
公平を図るため、建設投資の一部をその利用割合に応じて負担していただくための制度であり
ます。
 各簡易水道組合により給水加入金の額に違いがありますが、水道施設の整備費や安定した水
の供給を図るための維持管理費に違いがあるためでありますので、ご理解を賜りたいと存じま
す。              
  次に、沼須産業団地について、利活用について、利根中央病院が移転されると聞くが、その
具体案について伺いたい。についてでありますが、利根保健生活協同組合の機関誌「利根の保
健」などで、新病院の建設予定地として沼須産業団地を選定したと伝えられておりますが、沼
須産業団地は、群馬県団地造成事業に関する条例第2条の規定による「その他の団地」に位置
づけられるもので、製造業等に限らず、多様な業種の立地が可能となっております。
 都市計画上も用途地域の指定を行っておりませんので、さまざまな企業の立地が可能であり、
これまでも、県内外の幅広い企業に対し積極的な誘致活動に努めてきたところであります。
 以上申し上げまして、野村議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇5番(野村洋一君) 答弁をいただきましたので、再質問させていただきます。
 最初に、三井生命の訴訟の件でありますが、税務課の説明では、県が出した評価基準に基づ
いて税の徴収を行った。沼田市に誤りはないということで、そういう認識でよろしいのですか、
もう一度、答弁をお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 率直なところを申し上げまして、私ども市職員は、地方税法に定め
られた手続き、方法により、適切に固定資産を評価したものでございまして、冒頭申し上げま
したように、訴状で言われるような漫然と注意義務を怠ったという事実はないと確信をしてお
ります。
 したがいまして、現在係争中でありますので、詳細なところについては答弁を差し控えさせ
ていただきますけれども、市長の立場からいたしますと、担当職員がきちんと群馬県ご当局を
初めといたしまして、関係機関のご指導もいただく形の中で、税法上の趣旨に沿った形の中で
きちんと対応を図ってきたという考え方を持っております。
 したがいまして、いずれ司法の場で明らかになってくるというように考えております。
 やや慎重な言い回しになっておりますけれども、係争中でありますので、以上申し上げさせ
ていただいた形の中で、現在市の方向性は動いているということを申し上げておきたいと思い
ます。
◇5番(野村洋一君) 大変、金額も大きな訴訟の額になっておりますので、できれば今、市
長がご答弁していただいたような方向でこの問題が解決することを願って、この件については
閉じさせていただきます。
 次に、メドテックの関係者の動向についてでありますけれども、以前、市長の答弁で市の担
当者も窓口も一本化されているので、随時メドテックの関係者との連絡がとることが可能であ
りますというご答弁をいただいた中で、今回メドテックの代表権を有する会社が、最初はアロ
ークロスペクトホールディングス、それがいつのまにかアクトリアティに変更になり、その後
イートバイテックジャパンというように、いろいろに変遷をしてきているわけでありますけれ
ども、こういったことに対して、私は非常に危惧を当初から感じておりましたけれども、なか
なかグリーンベルの空床についても、メドテックが具体的な利用計画案を出すわけでもないし、
どんどんテナントは減っていく。そういうことが今までずっと続いてきて、今では本当に少数
のテナントが入居しているだけの状態になっておりますけれども、こういったメドテックの関
係者の動向の把握というのは、市長はどのようなところまで把握をしていらっしゃったのか、
再質問させていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、整理をして申し上げたいと思いますが、メドテックインベス
トメントUとメドテックインベストメントVがございます。
 そして、そこの中核に柿本という方がおりました。したがいまして、経済部長も担当課長も
その方とのやりとりの中で、いろいろとその動きを把握し、また対応に処してきたという経過
がございます。
 今回、イートバイテックの関係等については、月が明けまして、新年度の中で一応そういっ
たことの報告があったという経過がございます。
 先般、沼田都市開発株式会社の、いわゆる株主総会のときに初めてその方のご本人にお会い
する機会がございました。つまり、株主というお立場で株主総会にそのイートバイテックの方
が出ておられました。ということの流れになろうかと思います。
◇5番(野村洋一君) イートバイテックジャパンとか、アクトリアティとか、実際には事業
をやっているのか、いないのか、不明確な部分の非常にある会社でありますけれども、空床が
グリーンベルは多くなっておりますけれども、前に空床の問題について、市長に答弁いただい
たときに、「本市中心市街地の活性化とその核となるグリーンベル21の再生には、集客力の
あるテナントの誘致が急務であり、ビルに賑わいを取り戻すため、市としても必要な支援策を
講じるとともに、メドテックインベストメント及び沼田都市開発との連携を図ってまいりたい
と考えております。」とこういうご答弁をいただいたのですけれども、結果的には、メドテッ
クインベストメントは、何らテナント出店のための利用計画とか、実際の誘致活動等について、
何の手立ても打たないで現在に来て、あげくの果てに今度、イートバイテックジャパンに代表
権を移してしまったと。こういう流れになっておりますけれども、沼田市として連携を沼田都
市開発及びメドテックインベストメントと連携を図って支援策を講じると。必要な支援策を講
じていきたいと。ということのご答弁をいただいたのですけれども、具体的にはどのようなこ
とが市の方で行われてきたのか、これのところをお伺いさせていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 非常に難しいご質問でございますし、また大変そういう意味では野
村議員のご質問の中にも非常に深い意義があるなというように受け止めながら、質問を聞いて
おりましたが、ご案内のとおり、三井生命からメドテックインベストメントがそのまま承継を
したということは先ほど述べたとおりでございまして、その中で、当然沼田都市開発株式会社
とすれば、そのメドテックインベストメントが、三井生命から承継をしたことを受けて、その
方々の幹部、すなわち特に柿本さんという方が中核となっておられましたけれども、この方と
メドテックインベストメントと、そして沼田都市開発株式会社が連携する形の中で、市といた
しますならば当然、沼田都市開発株式会社が円滑に進めるように、側面的な下支えの応援をさ
せていただく形の中で、今日を迎えてきたという経過がございます。
 特に、平成23年度内におきましては、こちらの動きとはまた別に、何とか誘致活動を展開
しなければいけないということから、相当経済部で先様のところとの別な筋の連携をも一生懸
命とってきたという経過がございます。その筋はまだ切れておりません。そういった形の中で、
どうやったら今後の対応に処していけるのかということについては、当然沼田都市開発株式会
社の意向もありますので、そちらの関係者、特に幹部の方々と連携しながら、今、現状にある
諸状況について、市とすれば遺憾なきよう対応を図っていくということになろうかと思います。
 したがって、この4月の前段、3月の議会に大変、市議会の皆様方からご指摘をいただき、
そして、私どもがご提案されたことについての深いご理解とご支援をいただいた形の中の予算
措置をいただいておるわけでございまして、これらを有効に活用することによって、何とか初
期の目的を貫徹できるように、一生懸命努力・傾注してまいりたいと考えております。
 ただ、やはり民間のこういったいろいろな意味のところでもっての経験豊富な方々の動きは、
かなりテンポが速うございまして、そういった方々の動きに市としても敏感に反応して、そし
て本市に不利益にならないような形と同時に、都市開発の関係等についても、何とか紳士的に
きちんとサポートできれば、というような考え方を今もっているところであります。
 したがいまして、そのイートバイテックという一つの法人格があらわれてきたということに
ついては、やはり新たな動きとして私どもも大変緊張感をもって、この動向についていろいろ
と注視をしているところでございます。
◇5番(野村洋一君) ただいま大変ご丁寧なご答弁をいただきましたが、私はもう既にグリ
ーンベル21のテナント誘致は無理だと思います。と申しますのは、今回の三井生命の訴訟並
びにイートバイテックジャパンの提訴。こういった報道がもう既になされておりますから、こ
ういうややこしいところに出店を希望する企業はおそらくないと思います。
 グリーンベル21の所有権がメドテックである限りは、今回のイートバイテックジャパンの
ような、仕掛け人と言ったらちょっと語弊があるかもしれないですけれども、こういう第2、
第3のイートバイテックのようなものが次から次へとあらわれて、ややこしい問題をその都度、
その都度沼田市に持ちかけてくると。
 こうなった原因の出発点はどこにあったのか。これは、いろいろ私も調べましたけれども、
この今の沼田市が三井生命から訴訟をかけられたり、沼田都市開発がメドテックインベストメ
ントではなくて、齋藤工ですか代表者が。こういうことが起きた一番の出発点が三井からの寄
付の申し出があったときに、長い時間をかけて、その長い時間の中で受け入れを前向きに検討
するための前提条件まで三井に提示をして、最後は検討委員会にげたを預けて、三井生命の寄
付申し入れをお断りになった。これが今、沼田市と都市開発にややこしい問題を投げかけられ
た一番の原因の始まりだと私は思います。
 ですから、あの三井生命という大きな会社は、私はいろいろな関係者からお話を聞きました
けれども、大変紳士的な会社で、本来なら三井生命が当時出店をしたときにお預けになった出
店者からの敷金等について、沼田都市開発にお返しするものを沼田市が受け取らないという話
になったとたんに、それもメドテックにお渡しをしている。
 ですから、私は非常に紳士的な、好意的な企業の三井生命さんが、その時点から沼田市に対
して交戦的、非常に交戦的な会社になった。こういう認識を私は持っております。この辺の認
識は間違っているのでしょうか。市長にお尋ねいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 議員が歴史的な経過を調査した形の中で、今問題提起がなされたわ
けでございます。
 やはり、三井生命が本市に寄付をするということの経過があったことは事実でございます。
そういった中で、いろいろと当時の背景から、権利関係のことであるとか、いろいろなことを
総体的に判断した中で、やはりこれは民間の筋、すなわち私どもがそれを受けた形の中で、何
らかの対応をするということは、いろいろと難しい諸状況になるだろうというようなことから、
実はいろいろな関係機関のご指導もいただいてお断りをしてきた経過がございます。したがっ
て、野村議員の観点からは、そこから始まったということもあろうかと思いますけれども、ま
さにそこのところは剣が峰でございまして、見解がいろいろと異なってくるということになろ
うかと思っております。
 私どもからいたしますと、これが建設される際に、いろいろな経過があったようでございま
すけれども、もともとあれほど大きなものでなくて、スタートの時点では、まあまあ3階ぐら
いでよろしいのではなかろうかというようなことがありながらも、かなりいろいろなところの
構成があって、あのような建屋になったと。1階が約3,800平方メートル、おおむね本庁
舎に匹敵する面積になっております。
 したがって、市の立場からいたしますと、慎重にさせていただいてきた経過がございました。
したがいまして、今後、いろいろとこういった問題が惹起してくるということについては、そ
の都度、緊張感を持って遺憾なきよう対応を図っていくということになろうかと思います。
 しかし、現時点では、何とか皆さんのご指導、ご支援をいただいて、誘致のために一生懸命
努力をしてまいりたいと考えております。
◇5番(野村洋一君) 市長が前に大変デリケートな問題があるので、なかなかグリーンベル
21の活用について、私が質問した、沼田市で使ったらどうかという答弁の中で、大変デリケ
ートな問題があって難しいのですよと。こういうご答弁をいただきましたけれども、この三井
生命に対しても、寄付申し出に関しての受け入れを前向きにする、検討するための前提条件と
いうのを読ませていただきましたけれども、これほど細かく4つの条件を出していれば、どれ
ほどのデリケートな問題でも全部クリアできる内容のものがここに提示されております。
 ですから、今三井生命からの裁判。イートバイテックからの沼田都市開発に対する裁判。市
長はよくおっしゃります、一朝有事だと思います。沼田市にとって。ですから、この問題は逃
げずに一日も早く解決する道を市長がご自分でお考えになって決断を下していただかないと、
今のグリーンベル21が仕掛け人が集まるような、そういった非常に沼田市にとってマイナス
な話に、流れになっていく可能性が十分にありますので、早くメドテックインベストメントの
登記簿上の登記を排除できるような秘策を市長にぜひ本気になって、腹を据えて考えいただき
たいと私は思います。
 以上で、グリーンベルについては質問を閉じさせていただきます。市長の今、私が腹を据え
て決断を考えていただきたいということについて、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思
います。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、私は野村議員のように、こういった世界の造詣は
あまり背景に持っている人間ではございません。ただ、常日ごろ沼田市にとって不利益がこう
むらないような形の対応を図るべく努力をしていくことについては、人後に落ちないつもりで
おります。
 同時に、いろいろな歴史的な経過の中で、今日を迎えておりますので、沼田都市開発株式会
社の存在というものについても、やはりきちんと受け止めていかなければならないと考えてお
ります。
 そういった中で、今登記簿上の問題の具体的な問題提起がございましたけれども、これらに
つきましては、今ここではっきりと明言することは差し控えさせていただきたいと思いますけ
れども、各関係機関、あるいはまたそれぞれの専門家の方々のご指導をいただきながら、どの
道筋が最大公約的なところなのかというようなことを見定めながら考えてまいりたいと思って
おりますので、今後とも、またいろいろな意味で専門的なお立場からご指導をいただければと
考えております。
◇5番(野村洋一君) ありがとうございました。市長のご英断を願っております。
 次に、利南運動公園の利活用についての再質問をさせていただきます。
 利根沼田グラウンドゴルフ協会というのが設立してまだ4年なのだそうです。でも、会員数
はもう400名を超えておるそうです。
 そして、年間の大会だとか、大会の予選会というのは、大体10回を超えるほど盛んに行わ
れているというお話を聞いております。
 主な大会の会場は、みなかみ町のホッケー場、これは人工芝が敷いてある運動場だそうです
が、こちらはみなかみ町の住民以外は、1日3万8,000円の使用料を払わなければならな
いそうです。
 それから、大会あるいは大会の予選等があった場合に、みなかみ町のホッケー場、その他渋
川の河川敷き、それから大きな大会があるときは前橋のアリーナ、そのほか吾妻の方の保養所
の持っている施設、いろいろなところへ渡りのように利根沼田のグラウンドゴルフの愛好者が
自前のと言いますか、沼田市の市営のグラウンドゴルフの練習をしたり、競技をしたりする施
設がないために、現実的には今、そういうようにあっちだこっちだと回って歩いているそうで
す。
 それで、どうしても大会がありますと、800人から1,000人くらいの選手の方々がお
集まりになるので、ある程度の駐車場が確保できないとまずいのだそうです。それなので、私
はこの利南運動公園がずっと草原の状態になっていて、なかなか具体的にどういう方向で利用
するよというようなお話が聞こえてこないものですから、利南運動公園をぜひこのグラウンド
ゴルフの沼田の市営の練習場、あるいは競技ができる施設としてお考えになっていただいて、
ここに群馬県内の大会等を誘致をして、今現在、月夜野のホッケー場などで大会の予選などが
あったりすると、700から800人の選手の方がお集まりになって、そこで弁当だけでも4
00から500はとるそうです。
 その他、屋台等が出て、軽食のうどんだとかラーメンだとか、みそまんじゅうだとか、そう
いうようなものも売ったりして、そういう飲食なども当然そういう施設が定まれば、予選会が
あったり、大会があったりするごとにまちが潤うと言いますか、そこで商売をする人も生まれ
ますし、それから、もし遠くからきた選手の方が一泊をするということになれば、老神温泉あ
たりに泊まっていただいて、それも沼田市が優待券でも発行してやれば、一泊5,000円か
かるところを4,000円で泊まれるよとか、というようなことを考えれば、かなりまちおこ
しに私はなると思います。
 そういった観点で、もう一度市長にお尋ねをいたしますけれども、この利南運動公園をそう
いうような形の利用ができる施設、これをぜひもう一度考えていただきたいと思いますが、市
長のお考えをお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、きょうも野村議員さんで3人目の一般質問になり
ますが、やはりその中でも産業振興、あるいはまた、今のように社会体育の方面ということで、
議員の皆様方のご意見もいろいろあるようでございます。
 そういうようなことを踏まえて、普通財産に新年度から移らさせていただく形の中で、対応
を図るべく今、担当が動いているわけでございます。
 実は、かねがねこれは今いろいろなご意見が出ておりますので、かつてこういうことがあっ
たということでお含みおきをいただきたいと思いますが、構造物をつくるまでに至らなければ、
ある程度多目的な運動施設として、本地区を整備することがいいのではなかろうかというよう
なことで、相当内部でもってそういうことも動いていた経過がございます。
 多目的ということになりますと、これはある意味においては、ソフトボールもできれば、も
ちろん当然、グラウンドゴルフもできればというような形になっているわけでございます。し
たがいまして、おっしゃられるようにいつまでも放置しておくわけにいきませんので、きょう
も午前中からいろいろとご質疑をいただいておりますので、そういった方々のご意志、あるい
はまた野村議員のご意見も承わる形の中で、新年度にはきちんとこれで行くと、あるいはまた、
こういうように行くというようなことを出していきたいと考えております。
 同時に、グラウンドゴルフの愛好家は今非常にふえているということは私もよく承知をして
おります。しかも、申告制度ということから、非常に紳士的なスポーツということで、先般も
黒船祭の前の段階で、下田市の方から元市議会議員さんが下田のグラウンドゴルフの愛好家を
お連れして、そして下の総合グラウンドで地元の方々と交流試合を楽しんだというような経過
もよく承知をしております。
 したがいまして、グラウンドゴルフの愛好家の方々が、ご年配の方々の中に相当人気度が高
く、普及をしているということについては、よく承知をしておりますので、本日のご発言をき
ちんと受け止めさせていただきたいと思います。
◇5番(野村洋一君) グラウンドゴルフの練習場といいますか、競技場といいますか、これ
は泥でいいのだそうです。平らであればいいのだそうです。ですから、車が止められる駐車場
のスペースと、あと施設で必要だと言えばトイレぐらいですから、お金はほとんどかからない
と思います。
 それで、グラウンドゴルフの指導者の養成を盛んに群馬県でやっているのだそうですけれど
も、このグラウンドゴルフの指導者の講習会に、大体最低で1,000人はもう集まるのだそ
うです。これが今、場所がないので前橋のアリーナで専門でやっているのだそうですけれども、
こういうことも沼田市に専用のグラウンドゴルフの練習場が持てれば、沼田市でできるよ、沼
田市でたまには講習会をやってくださいということになれば、グランドゴルフの会員の皆さん
のお話を聞くと、沼田で指導者の講習会もできますよという話を聞いております。
 それから、くどいようですけれども、主な大会として上毛新聞社主催の群馬県の大会、それ
からゆうちょの大会、それから利根保健衛生組合の大会、そのほか利根沼田ゴルフ協会のよう
な、利根沼田と例えば渋川・吾妻のゴルフ協会の大会とか、とにかくいろいろな形でこのグラ
ウンドゴルフの大会、予選会は繰り広げられておるそうですので、ぜひ、前向きにご検討して
いただければありがたいと思いますので、グラウンドゴルフの一般質問については、これで閉
じさせていただきます。
 続いて、簡易水道組合について。この加入金の問題なのですけれども、なかなか先ほど市長
の答弁ですと、そんなに簡単にはいかないというようなお話だったのですけれども、町田町と
沼田市の上水道の加入金の差が、町田町はプラス18万2,700円、税込みですけれど。三
峰が13万5,450円、硯田が7万7,700円、利根町が7万7,700円、清水町が7
万200円、白沢町が7万200円、発知簡易水道組合が4万6,200円で一番安いです。
 水道料の高い、安いはそこを選んだのだから仕方がないというようにあきらめられるのです
けれども、水をもらう権利にこれほどの格差があるのはいかがなものかと。合併浄化槽の補助
金が半分も出るのだったら、この給水のための加入金のわずかな最高額でいっても18万2,
700円でしかないのですから、こういうようなものは沼田市の若い市民の皆さんに対して、
沼田市はこういうように考えてやるよ、微々たるお金かもしれないけれども、若い人たちが家
を建てて幸せな暮らしができるようにというような思いやりのある施策をぜひとも市長に考え
ていただきたいと思いますので、その辺のところを含めてもう一度、市長のご見解をお願いし
たいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員がおっしゃっている数値、あとできちんと担当課長から確認を
いたさせますが、ややことによると錯誤があるかもしれません。しかし、大勢については変わ
っておりませんので、と思います。
 この簡易水道の加入金の関係については、いろいろな歴史的な経過があって、議員はもうい
ろいろな意味でご承知だと思うのですけれども、例えば硯田の簡易水道も、もともと硯田でス
タートしながら、その後沼田の西部の3カ町、そういったところまで、切り開かれていったと
いうようなことだとかがある中で、やはりそこのところの組合の歴史等があります。したがい
まして、この加入金等については、そこの事業体のお考え方でもってきた経過があろうかと思
います。
 議員のご質問はそういった差異に対して、ある程度、多額のところについては、市で応援を
したらどうかと、こういうご提案だというように受け止めさせていただきましたが、これらに
ついてはいろいろな簡易水道の事情から、今しばらく様子をみさせていただく形の中で、対応
を図っていくということが必要なのかなというように思っております。
 おっしゃるとおり、確かに加入金の差があります。これはそれなりの歴史、あるいはまたそ
の組合の伝統があったのだと思うのです。したがいまして、今日のご発言は当然、担当部長も
きちんと聞いておりますので、いろいろな意味で研究を図る形の中で対応を図っていきたいと
思っておりまして、なかなか即答がしづらいところがありまして、今後いろいろな意味で研究
をしていきたいと考えております。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後2時01分休憩
       ─────────────────────────────
午後2時06分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇5番(野村洋一君) 先ほどの給水の関係の金額、市長がわからない部分があるようなので、
町田簡易水道組合が一般の家庭、いわゆる住宅の13ミリで税込みで26万2,500円、三
峰簡水が21万5,250円、硯田簡水が15万7,500円、利根町簡水が15万7,50
0円、清水町簡水が15万円、白沢町も15万円、発知簡水が12万6,000円、ちなみに
沼田市が7万9,800円、税込みです。
 ですから、確かに町田の26万2,500円がなぜ高いかというのは、薄根川から三基のポ
ンプで中継して、戸神町の中腹まであげて、そこに受水槽をつくって溜めた水をおろしてます
から、そういう意味では初期投資と言いますか、お金が相当組合でかけてあることは事実なの
ですけれども、そういうことで町田簡水がずば抜けて給水の加入金が高い、そういう説明なの
ですけれども、だからと言って沼田市の7万9,800円で、町田へ行けば26万2,500
円も払うのかという話になるので、そこのところを市長の方にできるだけお考え、検討してい
ただいて、こういうでこぼこがないように、せめて水をもらう権利だけは沼田市民が平等にも
らえる形にしていただけるように、努力をしていただきたいと思います。
 次に、沼須の産業団地の、利根中央病院の新聞等で沼須に移転の方向を考えているという、
ある程度具体的なお話が出ている中で、いささか業態が病院ということになると、県の企業局
がどうなのかという危惧を私が持ったのは、以前、ある会社がバイオマスの発電所をつくりた
いので、沼須産業団地を売っていただきたいと、こういう申し出を県の企業局にしたところ、
県の企業局の方でバイオマスの発電所は産業団地の業態に合いませんので、誠に申しわけござ
いませんがお断りいたしますという経過があったので、病院だとどうなのかなという思いが私
はあったのです。
 ですから、市長がもし今月の16日ですか、総代会で利根中央病院の方向性がもし決まった
とすれば、これを実現させるためには、やはり市長が利根中央病院の一民間企業の病院とはい
え、沼須産業団地を利用してそこで経済の活性化を図れるのだということになった場合に、積
極的に県の企業局に対して市長の方ではたらきかけをしていただいて、県の企業局の了解を得
ると言いますか、県の企業局が踏ん切りをつけるような後押しを市長にしていただきたいと思
っておりますけれども、再度この辺のところを市長の方から答弁をいただきたいと思いますの
で、よろしくお願いをいたします。
◇市長(星野已喜雄君) この質問も、今日は傍聴の方もたくさん来られている。報道機関の
方もたくさんおられますので、慎重に言葉を選んで答弁をせざるを得ません。したがいまして、
やや具体性にやや欠けるかもしれませんけれども、ご容赦のほどをお願い申し上げます。
 まず、一つは当該の団体、すなわち保健生協、中央病院の筋が総代会が近々持たれるという
ように承っております。総代会の結論を得ると当然その方向性がガチッと決まってくるという
ように受け止めさせていただいております。
 その総代会でもって、どういう結論になるかということについては、私どもが差し挟む立場
にございません。したがいまして、その結果を真摯に受け止めて、その結果が例えば、いろい
ろと巷間言われているような方向の結論を得るとすれば、その後群馬県ご当局に対していろい
ろと申請手続きがあるようでございます。
 そういった形の中で、当然群馬県ご当局の方から、いろいろと沼田市等に対して意見書を求
めてくるのではないかと思っております。
 それで、先ほど一番最初のところの答弁で申し上げましたように、製造業等にかかわらず、
多様な業種の立地が可能となっておりますという形、つまり、群馬県団地造成事業に関する条
例第2条の規定です。このことがあるということは、ただ今申し上げたところでございますの
で、したがってそれに沿った形の中で流れが始まり、また出てくるのではないかと思っており
ます。そのときには関係機関のいろいろなご意見、あるいはまたご意志を体しながら、きちん
と遺憾なきよう対応をしていくという考え方を持っておりますので、よろしくお願いをしたい
と思います。
 繰り返し申し上げたいと思いますけれども、その総代会の結末を待って、そしてその後群馬
県ご当局の方によしんば報道がなされているような形でいくとすれば、その後そちらの流れで
物事が進んでいく形の中から、私どもの方にいろいろと意見書を聴取するというような段階に
くるということになろうかと思っております。
 したがいまして、今その総代会を待つ前に、あまり当該自治体の責任者が一生懸命いろいろ
な方向に向かって発言をしていくということについては、慎重にする形の中で、その総代会の
結論を待った形の中で、いろいろと判断をさせていただきたいと考えております。
◇5番(野村洋一君) 利根中央病院の移転先の話の中で、まず農地転用とか、農振の除外、
農地法の絡まりのない土地。次に、大規模開発、いわゆる開発行為が必要とされない場所、こ
ういうところが最優先事項なのだという話は聞いております。
 そういう中で、沼須の産業団地はもちろん雑種地ですから、農転の必要もありませんし、産
業団地ですから、開発の申請もいらない。購入すればすぐ建物の工事に着手できる。こういう
利点があったので沼須がいいだろうと、おおむねそういうお話を聞いております。
 そういう観点からいくと、何日か後に総代会が開かれますけれども、特に反対の意見が出る、
そういうことは想定はできないような気がいたします。ですから、ただいま市長がご答弁いた
だいた中で、慎重にその辺のところが決まるまでは、確定的な答弁は差し控えたいというお話
でしたけれども、沼田市はあと1年数カ月で県との約束を履行しなければならない立場にある
わけですから、積極的にこの話に市長も前向きに考えていかないと、なかなかこういった機会
と言いますか、チャンスはないと思います。
 今まで長いこと現地に行ってみますと、看板が立って、電話番号まで書いてあって、問い合
わせの電話番号まで書いてあって、何件かの問い合わせはあったようですけれども、具体的に
なるお話は一つもなかった。こういう経過の中ですから、ぜひ、市長におかれましては、この
利根中央病院が沼須産業団地に行くのだということが決まった段階で、本当に積極的に県に働
きかけをしていただいて、この話が実現できるようにお計りをいただければと思います。
 再度、市長のなかなか確定的なことが申し上げられないようですけれども、方向性だけでも
いいですから、最後にお話をお伺いして、本日の私の一般質問を終わりにさせていただきたい
と思います。よろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) やはり答弁には慎重を期したいと思うのですが、本日も報道機関の
関係者も傍聴に入られております。したがいまして、あそこの場所そのものが群馬県ご当局の
管理をしている場所でございます。したがって、保健生協、中央病院ご当局が総代会をもって
一つの方向が出てきたことについては、地元の立場からすれば真摯にこれは受け止めなければ
ならないと思っておりますし、また、昨日来からの一般質問にもありましたように、この真摯
になっていろいろと地域住民のご要望が医療福祉に対する期待が多いというこの調査のこと等
も出ていたようでございます。
 したがって、そういうようなこともとらまえたりいたしますと、やはりきょうのいろいろな
意味の午前中からの警察の跡地の問題等についても、同様なことになりますけれども、やはり
そういった医療福祉の存在というものは、21世紀にとって欠かすことのできない存在であろ
うかと思っております。
 したがいまして、来たるべき総代会の結論を受けて、そして現在のところ群馬県ご当局のも
のでありますので、その総代会の結論を得たあと、必ずや当該団体がいろいろな動きをされる
はずであります。そのときにはきちんと向き合って、そしてきちんとした対応を図っていくつ
もりであります。
 したがいまして、その総代会の結論を待つまでは、本会議場という大変厳粛な場所でござい
ますし、報道機関の関係者もおられます。群馬県ご当局の方の存在もありますので、きょうの
ところは今申し上げたようなご答弁でご容赦を賜りたいと思っております。
       ──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、大東宣之議員。10番。
〔10番 大東宣之君登壇〕
◇10番(大東宣之君) 通告に従い一般質問を行います。
 今回私は、福島第一原子力発電所事故について、合併後のまちづくりについて、市営住宅に
ついて質問いたします。 
 まず初めに、福島第一原子力発電所事故についてより質問いたします。
 東日本大震災から1年以上が経過し、懸命に復興に取り組む人々の姿を見ると、だれもが今
も胸の締め付けられる思いでいるのではないかと思います。 
 被災された人々すべてが、以前のようにふるさとで安心して暮らせるよう一日も早い復興を
願うとともに、国と東京電力は被災者の生活再建と補償を早急に行うことを強く求めるもので
す。 
 今度の東日本大震災は、四川大地震、スマトラ大津波、チェルノブイリ原発事故、風評被害
など大規模間接被害が同時に発生したようなもので、歴史的、空間的、社会的に未曾有の巨大
複合災害と言えます。
 こうした巨大複合災害に対し、政府は、スケール感とスピード感を持って復旧にあたるべき
でしたが、現状は大きくおくれていると言わざるを得ません。
 沼田市においても福島第一原子力発電所の事故により、事故直後には一部野菜の出荷停止も
あり、県内でも高い放射線量の地域として、その後も農業・観光業への影響は大きく、地域に
大きな不安を広げるとともに経済的にも大きな影響を受けました。
 キノコや山菜が直売所で売れなくなったり、昨年の群馬DCにより観光客は増加しましたが、
その後は完全に復調したといえる状況には至らず、農業や観光業などでは厳しい状況が続いて
いると言えますが、地域経済や暮らしを丸ごと回復させる賠償が極めて重要です。
 事故から1年以上が経過し、それぞれ賠償請求がされているようですが、東京電力への賠償
請求方法はわかりにくいと言われ、加害者である東京電力が賠償の基準を決め、手続きの方法
を定め、そのとおりにやらないと払いませんよというようなやり方は不正常だと批判する声も
あり、こうしたことから賠償請求それ自体を行わない人も少なからずいることが考えられます。
 福島第一原子力発電所事故の農業や観光業などの影響と補償状況は、どのようになっている
のかお伺いいたします。 
 沼田市の放射線量が高いことから、その影響を心配する声や農作物などに対する風評被害を
心配する声が少なからずありますが、風評被害の影響とその対策をどのように進めるのかお伺
いいたします。
 市も福島第一原子力発電所の事故により、放射線量測定器を購入したり、水道水やプールの
水の検査を行うなど、財政的負担を強いられましたが、福島第一原子力発電所事故による市の
損害等への補償はどのように対応するのかお伺いいたします。
 続いて、合併後のまちづくりについて質問いたします。
 沼田市と白沢村、利根村が合併し、新沼田市が誕生して8年目を迎えましたが、厳しい財政
状況の沼田市では、行政改革を最優先させてきたことから、合併によるメリットより合併した
ことのデメリットの方が大きく感じられているのではないかと思われます。 
 とりわけこうした思いは、国保税や下水道料金の値上げが大きく、合併前の村で行われてい
たサービスがなくなった白沢町・利根町では強いと感じられます。
 合併10年が経過すると段階的に地方交付税が削減され、15年経過をすれば合併算定替え
が終了し、財政的にはさらに苦しくなることが予想されます。
 こうした状況の中で、この合併がよかったといえるまちづくりが可能なのか疑問が残ります。
 沼田市では、第五次総合計画の後期実施計画を策定するために市民意識調査が行われ、合併
後の行政サービスや施策に対する満足度などが調査されました。
 調査の結果では、合併後のまちづくりについて「あまり変化がない」との回答が59.5%
で最も多く、続いて「全く進んでいない」が22.6%と多く、「ある程度まちづくりが進ん
だ」が11.6%で「まちづくりが進んだ」と回答した2.3%を合わせても、圧倒的多くの
人は合併後まちづくりが進んだと感じていないことがわかります。
 さらに、合併後の沼田市でよくなったところについては、「特に良くなったところはない」
との回答が最も多くありました。 
 これらの回答から、市民の合併に対する満足度は決して高いものではないと考えられます。
合併の成果と課題についてどのように考え、「合併とその後の状況及び地域自治区のあり方に
関する調査研究報告書」について市長としてどのようにとらえ、今後どのように取り組みを進
めるのかお伺いいたします。    
 続いて、市営住宅について質問いたします。
 沼田市には、旧沼田市内と利根町に市営住宅があり、旧市内には県営住宅もあります。老朽
化した市営住宅は取り壊しが進められ、新たな市営住宅の建設も計画されていますが、新たな
市営住宅の建設は未だ具体化されていません。古い市営住宅が取り壊され、新しい市営住宅が
建設されていない中では、市営住宅への入居が難しくなることは明らかであり、現在でも入居
待機者は解消される状況にはありません。若い子育て世代への住宅支援による人口増加対策や、
急激な高齢化の進展により、安心して居住できる市営住宅の建設は、急がなくてはならない課
題の一つに考えられます。新たな市営住宅の建設は困難な状況にあると思われますが、市営住
宅の待機者の状況と入居希望の理由はどのようなものかお伺いいたします。市営住宅の建設は、
住宅に困ってる人に安心して住居を提供するだけでなく、子育て中の若い世代への住宅支援と
して人口増加を進めることや、高齢者に安心できる住居を提供することができるなど、高齢者
福祉の施策としても重要な役割を果たすことができると考えられますが、市営住宅の建設につ
いて、どのように考えているのかお伺いいたします。
 市営住宅の建設が、早急にできない状況にあるとするなら、民間アパートを借り上げ、市営
住宅として提供することも考えられますが、民間アパート等の借り上げについての見解と対応
について、どのように進めるのかお伺いいたします。
 以上3点が私の質問です。ご答弁をお願いいたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員のご質問にお答え申し上げます。
  まず、福島第一原子力発電所事故について、これまでの状況とこれからの取り組みについて、
福島第一原子力発電所事故の農業や観光業などの影響と補償状況はどのようになっているのか。
についてでありますが、農業への影響につきましては、群馬県内産のホウレンソウとカキナの
出荷停止に始まり、干しシイタケの出荷自粛、風評被害など、農畜産物全体において大きな被
害が発生し、本市におきましても、大きな被害を受けております。
 観光業につきましても、群馬県が発表した「平成23年度の年末年始の群馬県内主要温泉地
の宿泊者数」によりますと、前年対比103.3%となっていることから、観光面については、
全体的に持ち直しているものと思われます。
 次に、補償の状況でありますが、本市の農業では、本年4月25日現在、東京電力株式会社
に対し、出荷停止分及び風評被害分を合わせ、延べ613件、総額約2億4,038万円の請
求を行ない、468件、約1億7,160万円の支払いがされているところであります。
 観光業につきましては、東京電力株式会社から出されました賠償基準に基づき、各事業者が
東京電力株式会社に対し個別に請求を行っておりますので、被害総額については現在のところ
把握できておりません。
  次に、風評被害の影響とその対策をどのように進めるのかについてでありますが、農業にお
いては、野菜、牛肉等の価格下落及び取引停止が発生しており、観光業においても入り込み客
の減少など大きな被害が発生しております。
 対策につきましては、農業においては、群馬県・JA等関係機関と連携を図り、農産物等の
安全検査を実施し、この検査結果を群馬県及び本市のホームページ等への掲載による速やかな
情報提供により、農産物等の安全・安心のPRを引き続き行ってまいります。
 観光業につきましては、交流都市であります新宿区、板橋区、港区、川口市が開催するイベ
ントに本年もお声かけいただいておりますので、引き続き積極的に参加するとともに、首都圏
の主要駅やサービスエリアなどでのキャンペーンを数多く展開し、沼田市の農産物や観光資源
などをPRしてまいりたいと考えております。  
  次に、福島第一原子力発電所事故による市の損害等への補償はどのように対応するのかにつ
いてでありますが、福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質の飛散による市の損害といた
しましては、上水道及び下水道の検査にかかる委託費や下水汚泥処理関係にかかる費用などと
なっております。
 東京電力株式会社への損害賠償請求につきましては、現在、昨年3月11日の震災日から昨
年11月末までの損害を対象にした賠償金の請求書の受け付けがなされており、本市では、上
水道関係について「事前協議申出書兼賠償金請求書」を平成24年2月15日に提出しており
ます。また、下水道関係につきましては夏以降に提出する予定となっております。
 なお、平成23年12月以降の請求につきましては、11月までの請求に係る賠償金の支払
いに一定のめどがついたところで、受け付けが開始されることとなっておりますので、今後も
同様に対応してまいりたいと考えております。
  次に、合併後のまちづくりについて、状況と今後の取り組みについて、合併後の成果と課題
についてどのように考えているのかについてでありますが、今般、市の内部組織である行政改
革推進委員会の専門部会がまとめた調査研究報告書では、合併後の状況等について、その大き
な目的である行財政基盤の強化の面では、合併によるスケールメリット等により、人件費や物
件費がかなり減額となり、職員数も80人以上が削減になるなど、人的・物的なスリム化が図
られている一方、市民意識調査結果からは、合併後のまちづくりなどについて、合併前との際
立った違いを感じていない傾向がうかがわれ、行財政面での合併効果が数字となってはっきり
表れている反面、市民意識としては合併による大きな変化をあまり感じていないといった分析
をしております。
 今後につきましては、これらの分析を踏まえ、平成26年度いっぱいで設置期間が満了する
地域自治区のその後の取り扱いを含め、新市の一体感の醸成と地域ごとの振興のバランスに配
慮しながら、活力あるまちづくり、地域づくりの推進を図るとともに、本市が将来にわたって
持続可能な行財政運営を維持していくことができるよう意を用いてまいりたいと考えておりま
す。
  次に、「合併とその後の状況及び地域自治区のあり方に関する調査研究報告書」について市
長としてどのようにとらえ、今後どのような取り組みを進めるのかについてでありますが、本
報告書は、沼田市行政改革推進本部設置要綱に規定する行政改革推進委員会の専門部会として
設置した地域自治区のあり方検討部会が調査研究結果としてまとめ、行政改革推進委員会に報
告したものでありまして、合併時やその後の状況等を振り返り、合併を契機とした各種指標な
どの動向や市民意識の傾向などを調査分析するとともに、合併に際して導入した地域自治区制
度の今後のあり方についても考察を加えており、今後、設置期間満了後の地域自治区のあり方
の検討をするに当たっての検討材料としてとらえているところであります。
 今後につきましては、地域自治区の今後のあり方に関し、行政改革大綱実施計画のスケジュ
ールに沿って、本報告書などを基に行政改革推進委員会において検討を行い、来年度には市と
しての方向付けを決定していきたいと考えております。
  次に、市営住宅について、状況とこれからの対応について、市営住宅の待機者の状況と入居
希望の理由はどのようなものかについてでありますが、平成24年5月末現在での市営住宅待
機者は48名となっており、随時ご照会をさせていただいているところであります。その内、
3名を除いた45名の方が、諸事情により特定の団地を希望しております。
 また、入居希望の主な理由といたしましては、現在居住している借家の家賃が高いことや、
家族構成の変化への対応等の理由が多く見受けられます。
  次に、市営住宅の建設についてどのように考えているのかについてでありますが、昨今の社
会情勢を踏まえ、平成22年3月に「沼田市市営住宅等長寿命化計画」を策定いたしました。
 経済活動の低迷化に伴いスクラップ・アンド・ビルドの時代が終息し、既存の建築物に対す
る修繕や改善を施すことにより、長期的な維持管理を実現する手法が主流となりつつあります。
 当市においても、市営住宅における十分な安全性や居住性の向上を確保しつつ、長寿命化に
よる建設に係わる生涯費用の削減により、地球環境の保護に対する配慮も重要と考えておりま
す。
 また、調査の結果、老朽化に伴う建てかえが必要とされる市営住宅については、当市の財政
状況を勘案しながら、研究してまいりたいと考えております。
  次に、民間アパート等の借り上げについての見解と対応についてどのように進めるのかにつ
いてでありますが、既存民間住宅の借り上げによる市営住宅の促進は、県内では高崎市・太田
市・板倉町等が行っています。
 その内容は、建設当初から借り上げを目的として経営者と協議を行ってきたものや、公共住
宅の廃止に伴い借り上げを開始したものなど、いずれも、各自治体におかれたさまざまな事由
によるものであります。
 当市においても、市営住宅の適切な管理及び計画的な改善、真の住宅困窮者への対応等を視
野に研究してまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、大東議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
◇10番(大東宣之君) ご答弁をいただきましたので、引き続き何点かにわたって再質問さ
せていただきたいと思います。
 まず初めに、福島第一原子力発電所の事故についてから、お聞かせいただきたいと思います。
 先ほどの市長のご答弁で、農業や観光業などの補償の請求状況について、農業については、
一定の数値を把握をされていて、ご答弁をいただいたわけですが、観光業については数値を把
握をしていないということですが、市としてこうした観光業、また他の事業所等を含めて、市
内の事業所また個人の方々が、この東京電力に対して賠償請求をされているというようにとら
えていらっしゃるのかどうか、まずお聞かせいただきたいのと、こうした賠償請求について、
市に何らかの問い合わせ、相談等がこの一年間の間にあったのかどうか、もしあったとすれば、
何件くらいの件数があったのか、わかれば教えていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、民間が賠償請求等をしているのか、ということについてのと
らまえかたでございますが、私が承知しているところでは、ご案内のとおり、玉原東急株式会
社が第三セクターでございますけれども、先般も株主の関係の立場から会議がもたれましたけ
れども、きちんと賠償請求をしてきちんとした対価を得ているという報告があって、決算の中
にきちんと盛り込まれているという報告でございました。ほかにも温泉関係のあるところの方
からの報告も、そういったところを承っているところでございます。
 なお、相談件数につきましては、経済部長の方から答弁をいたさせますので、よろしくお聞
き取りのほどお願い申し上げます。
◇経済部長(飯田敏夫君) 命によりお答えを申し上げます。
 今、手元に正確な件数はございませんけれども、いずれにしましても問い合わせがございま
した。特に、私どもが中間に入って東電に連絡をさせていただいて、東電から出向いた説明会
等も実際に実施をしたところでございます。以上でございます。
◇10番(大東宣之君) 市長がごらんになったかどうかはいいのですけれども、東電の請求
の様式、当然市も請求するというのですから、当然見ていらっしゃると思うのです。それを市
長が見たか、見なかったかはいいのですけれども、非常に面倒くさいです。それで、細かいこ
とをいろいろ言っているのです。ちゃんとした書類をつけろとか。議員という立場にあります
ので、何人かの方から相談を受けたのは、要するに地元の地域の直売所などに今まで山菜を出
していた、キノコを出していたと、地のものを。それが出せなくなったと。今回の事故によっ
て。
 しかし、今までの売り上げの伝票だとか、そういうものをそろえていないと。去年がいくら
売り上げがあって、今年がそれによって損失がいくらだとか、計算様式が非常に面倒くさいの
ですけれども、そういうことができないから、請求それ自体をあきらめている人が少なくない
と思います。
 ですから、やはりこれは一つには東電に対して請求をする際、もっと簡易で誰もができるや
り方にしてもらいたいということを行政、市としても言うべきではないかと思うんです。です
から、市長としてその辺のお考えがどうなのか、まずお聞かせをいただきたいと。
 それから、一回目のご答弁で、年末年始旅館関係は、前年度対比が103%で伸びたと言う
か、ほぼ回復したのではないかというご答弁があったわけですが、実際はやはり昨年のDCの
キャンペーン以降、観光客の伸びがなかったと。秋の観光シーズンにおいてもなかったと。年
末年始若干ふえたようですけれども、しかしそれは期待をしていたほどの成果にはなっていな
かった。やはりここには東電の原発事故の影響があったのではないか。
 ですから、県全体として103%ぐらいだのでしょうけれども、では沼田市としてどうだっ
たのか、玉原のペンション、さらには、老神の温泉、その他望郷の湯やしゃくなげの湯といっ
たような日帰り施設等も含めた、そういった観光施設への影響を含めた、観光業への影響とい
うのがどういうものだったのか、把握をされていれば教えていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、前段のご質問からお答えをしたいと思います。
 これは、非常に今の時代の流れが、コンプライアンスということがよく言われております。
したがって、賠償請求する際に、前年の売上げの関係等についてどうだったかということにつ
いて、東電の方がそれを聞くということは、これはあってもやむを得ないのではないかという
ようにも思えます。つまり、確認ができないことには対応が図れないからだというように思っ
ております。
 したがって、今後いろいろと事業をなされている方々においても、農業経営であっても小微
な商店街の商店の方々であったとしても、そういった内部の出納関係は、やはり平素からきち
んとやっていくということは経営の観点からとらまえると、大事なことかというような考え方
を持っているところでございます。
 しかし、それがあまりにも複雑で難しくて、その書類の対応だけでもってエネルギーがまい
ってしまうということになっているとすれば、それはやはりそれぞれの生産者、あるいはまた
関係者にしてみれば、一定の実力と言うのか、そういったものもやはり勘案しなければなりま
せん。したがいまして、できるだけ簡易な形でできるように私の方の立場からいたしますなら
ば、東電側にご要請をしていくということについてはやぶさかでありませんし、そういったこ
とは申し上げていきたいと考えております。
 なお、地元観光の関係の影響のことでございますけれども、確かに言われるとおり、県内全
体、総体でもっては対前年対比3%強の伸びがあったのでありますけれども、当該利根・沼田
は総体的にやや、やはり厳しいものがあったことは、率直に認めざるを得ないところがござい
ます。
 したがいまして、そういった影響があったのか、なかったのかということになりますと、あ
ったのではないか、というような受け止め方をさせていただいております。
 先般、玉原東急スキー場の関係等についても、そういう意味では、入り込み客は対前年対比
マイナスであったという経過はございました。
◇10番(大東宣之君) ぜひ、この損害請求の仕方について、やはり改善をしていくように、
市としても大きく働きかけをしていっていただきたいと。大体、農家、高齢の農業をやってい
る方々が、自分で山に山菜やキノコをとりに行ったものというのはなかなかそれの会計的な処
理というのは、これは土台難しいものだと思うのです。
 ただ、例えば白沢の直売所に、だれだれ、この人は例年こういうものを出していましたよ、
というような証明書を出したことによって、あとはその人の去年の売り上げの状況の申告によ
って、それで損害を補償していくというような簡易なやり方にしていかないと、この高齢者の
方々にとっては非常に難しい、やりずらい問題だと思います。
 それで、東電はこの夏から電気料金を上げると言っているのです。上げることはいとも簡単
にやるくせに、こういうことに対してはああだ、こうだと言って、なかなか真摯に対応しよう
としていない。そういうやり方がこういう会社の信頼性を損なっていく一つの大きな原因にな
っている。
 東京電力で働いていた退職者の話を一度聞いたことがあるのですが、東京電力が設立をされ
て、戦後電力、これが国の発展の礎になるということで、絶対に停電を起こさせないというこ
とで、大変頑張ってきたそうです。多分、そうだったのだと思います。夏場夕立がくると、一
たん家へ帰ってもまた、職場に行って、ずっと待機をしていたそうです。
 それだけ社会的責任を果たす。それだけ頑張って日本の復興に力を尽くしてきたという誇り
を持って、そして社会的な責任を果たしてきたのです。ところが、今回の事故に対しては、そ
ういうものは感じられない。電気料金だけは値上げをすると。損害賠償に対しては、あれやこ
れや言って窓口を狭めてしまう。そういうやり方は私はあってはならない、許せないことだと
思います。
 ですから、市としてもぜひ、この損害賠償がスムーズにいくように働きかけを強化をしてい
っていただきたいということを重ねてお願いをしたいと思います。
 それから、あと風評被害の影響とその対策で、今後いろいろ安全検査をしてやっていくと。
そしてまたいろいろなところに出て、PRをしていくということなのですが、やはりこれはし
っかりとした情報公開等が必要になってくるのではないかというように思います。特にこの間、
除染の関係で地域説明会をやってきて、その中でいろいろな意見が出たと思います。そういっ
た地域説明会で行ったことによって、この今の原発事故による不安な声だとか、そういったの
が出されたのかどうか、あればお聞かせいただきたいと思います。
◇市民部長(田辺昇利君) 今回、説明会を行わさせていただきました。その中の意見としま
しては、学校通学路等、子供のいるところは除染をしてほしい、個人ではできない人もいる、
どうするのか。また、基準値を超えているところがあり、除染をしたい。風評被害がひどい。
市の対応は遅い。除染をしたところは全国に発信してほしい。沼田市の人は意識が低い、もっ
と高い意識をもって対応していただきたい等の意見が多く出されました。
◇10番(大東宣之君) 市の中では、今部長がお答えいただいたように、市民の中にもやは
り不安な思いがたくさんあるということがわかります。ですから、やはりそういった声に一つ
一つ耳を傾けて、そういった不安を一つ一つ取り除いていくことが風評被害を防いでいく。風
評被害を広げていかないことにつながっていくのではないかと。
 ですから、今後市として、そうした市民から寄せられた声に対して、特に今回は除染の説明
会でしたらか、除染をしてほしいという声が多かったというように思いますけれども、そうい
った除染を確実にして、そしてそのものの数値をやはり全国に発信をしていく、そういうよう
な取り組みが必要ではないかと思いますが、そうした取り組みについて、どのように進められ
ていくのか、お聞かせいただければと思います。
◇市民部長(田辺昇利君) 今回、説明会をさせてもらいまして、今言われたように風評被害
等、被害をこうむっていて、早く解決しなければならないと考えております。できるだけ今年
度に個人の住宅の除染をする中で、また来年度に向かってできるだけ早く除染をして、沼田市
が環境的に安全であるということをできるだけ早く宣言したいと思っています。以上です。
◇10番(大東宣之君) この風評被害というのは、なかなか難しい問題と言いますか、なか
なか対応が難しい。どこの市町村も今回の事故においては頭を痛めている最大の原因ではない
かと思います。
 実は、年末年始、私の長男が東京から帰ってきたのですけれども、その長男の話を聞いたら
びっくりしたのですけれども、自分の職場何人かいらっしゃる、セクションで20人ぐらいい
るのですけれども、水道の水は飲まないのだそうです。東京都の人は。そこにいっしょにいる
職場の人たち20人近くの人は、水道水は飲まないと。原発事故がおこって直後に、金町浄水
場で放射能物質が検出をされたことによって、それ以降、水道水は飲まないでずっとペットボ
トルの水を飲んでいる。事故からもう半年以上経過をしたにもかかわらず、そういうことが続
いていたそうです。あとでニュースで見たのですけれども、東京都の水道水の使用量が大幅に
減ったと。東京都は、これを損害賠償をするんだというようなことを言っている、ような話を
少しニュースで見ました。そういう状況なのです。
 ですから、なかなかこれはもう安全宣言をして、情報をどんどんどんどん公開をしていく、
と言ってもなかなかこれは安心を取り戻すというのは、非常に困難なことではないかと。です
から、しっかりとこの風評被害を防いでいくためにも、情報の公開、そして迅速な対応という
のが必要になってくるのではないかと思いますが、市長としてどのように対応をされていくの
か、心構えというか決意をまず、お聞かせいただければと思います。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後2時59分休憩
       ─────────────────────────────
午後3時06分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) ただ今の再質問にお答えをしたいと思います。
 4款1項9目でございますが、今回の補正予算で5億2,655万円の放射性物質除染委託
費を計上させていただいております。したがいまして、除染計画が承認されたこの計画に沿っ
て、先ほど市民部長からも答弁がありましたように、できるだけ早く対応してまいりたいと考
えておりますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。
◇10番(大東宣之君) 今回、補正予算で提案されている内容は、担当の委員会でもありま
すので、それなりに理解はさせていただいておりますし、こういった予算をたてて早急にやっ
ていくということで、市長の取り組みの決意については、大いに評価をしてぜひ頑張って早急
にやっていっていただきたいと。そして、市民の不安を取り除いていっていただきたい。そう
いったことが、やはり風評被害を防いでいくことの一つになるのではないかと思います。
 それからもう一つですが、今度生活課に食品の放射線量を測る機械を借りることができて、
既に行っています。どうも、担当課長に言わせると、当初思っていた機械と若干、性能等が違
ったみたいで、いろいろと5ミリ真四角くらいに切って、なおかつ1キロその食材なりを持っ
て来ないと正確に測れないという機械だそうです。ですけれども、なかなかその例えば、お米
なら1キロもっていくのは楽なのですけれども、野菜等を細かく切って1キロも持っていくと
いうのは、これは容易ではないです。
 ですから、やはり今心配になっている山菜、キノコ、こうしたものが特に心配なわけですか
ら、そういったものが簡易に測れるような、そういった機械もちゃんと市として購入をして、
やはりそういったもので測って安心だと。それで、今の機械で測定した結果をホームページで
公表されておりますから、安心だということはわかるわけですから、ですからそういったもっ
と簡易で、もっといろいろなものが測れるような機械を市としても購入をして、市のものは安
全、沼田市の食べ物、そういった農作物は安全なのだ、ということをどんどんPRした方がい
いと思うのです。それでその機械の請求は、東京電力にすればいいのですから。そういったこ
との取り組みについて、市長としてどのようにお考えなのか、お聞かせいただければと思いま
す。
◇市長(星野已喜雄君) 細分割しなければ測定ができないということは、現場の迅速度から
考えると、大変問題があるなというように受け止めさせて聞いていたところでございます。そ
ういったことをしないで、実測ができる機械があるとすれば、それはやはり事情をしっかり把
握した形の中で、対応を図っていく必要があるのかと受け止めさせていただきました。
 いずれにいたしましても、やはりスピード感が求められておりますので、そういった意味で
は、本日のご発言を受け止めて、担当課に指示をし、検討をさせていきたいと考えております。
◇10番(大東宣之君) それで、これから本核的な除染等が始まっていくわけですから、そ
れでやはりこういうことをやったから放射能の数値が減った、ということをはっきり出してい
かないと、ただ減った減った、下がった下がったといっているだけではだれも納得はできない
のです。
 こういうことをやって、そして結果がこういうようになりましたということをちゃんと順序
立てて、結果を示していかないと、ただ減った減ったというだけではならないので、その辺の
取り組み状況も含めて、ぜひそういう数値が下がった場合については、報告を公表していって
いただきたいと思います。そうしたことが、風評被害を防ぐことになるのではないかと思いま
すので、ぜひそういった除染と、ただ単に除染というだけでなくて、こういうようにしたのだ
ということを明確に示していっていただければと思います。
 続いて、市の損害賠償への取り組みですが、補償の取り組みですが、いろいろと補償をして
請求していきたい、請求をしたということですので、結果として市の請求額というのが大まか
で結構ですから、わかれば大体いくらくらい請求するのか。
 先ほど書きとりがなかったので、申しわけないのですが、全体で水道の検査だとか機械の購
入だとかいろいろあって、全体で何件でいくらというのがわかれば、まず教えていただければ
と思います。
◇市長(星野已喜雄君) 総務部長から答弁をいたさせます。
◇総務部長(生方秀二君) 命によりお答えを申し上げます。
 水道関係、一括でまとめてございますので、水道関係でございますと、検査委託料等がござ
いますので、合計で280万6,000円ということでございます。それから、この中でござ
いますけれども、このうちの143万5,000円につきましては、11月までのものでござ
いますので、先ほど答弁いたしましたように、事前協議書の提出をしたところでございます。
 それから、下水道関係でございますけれども、1,908万6,000円というまとめでご
ざいますけれども、このうちの1,738万3,000円に関しましては、奥利根処理区の維
持管理に関するものでございますので、当市から群馬県の方に支出したものでございます。こ
れにつきましては、県の方が請求する立場でございますので、ご理解いただきたいと思います。
 ということで、下水道関係につきましては、170万3,000円ということでございます。
これにつきましては、先ほど申し上げましたとおり、23年11月までの分を今受付ていると
ころでございますが、東電からの要請もございまして、11月以降につきましては、本年度夏
以降の実施となるということでございます。その点についてもご理解いただいたいと思います。
 それから、その他につきまして、学校関係49万2,000円ということでございます。
 その他でございますが、765万9,000円、備品等でございますが、これにつきまして
は、国の補助金、放射線量低減対策特別緊急事業費補助金ということで、国の補助金でいただ
いているということでございます。
 しかるに沼田市の請求額としては、今のところ500万1,000円ということになると思
います。以上でございます。
◇10番(大東宣之君) 基本的に市の請求額としては、500万1,000円というご答弁
ですので、これは当然かかった分ですから、東電からしっかりともらっていっていただきたい
と。また、今後についてもやはり請求できるもの、請求しなくてはならないものについては、
これはしっかりと請求をしていけるように、市長としても取り組んでいっていただきたいと。
 この福島第一原子力発電所の事故によって、やはり今の市民の方々は、いまだかつて不安な
のです。特に沼田市は不幸なことに、空間の放射線量が県内でも高い地域になっているという
ことですので、そういったことに対する不安がいまだかつて渦巻いております。ですから、そ
ういった不安を一つ一つ取り除いていく、いろいろな、さまざまな取り組み、除染もしかり、
そしてPRもしかり、そしてきっちりとした検査をして、その報告をしていくこともしかり、
いろいろなことをやっていかないとこれはなかなか不安を取り除くことはできないと思います
ので、これは全市あげて全課で取り組んでいっていただきたいと思います。
 それから、先ほどの損害に対する請求についても、やはりアンテナを高くして、請求をしな
いでおこうと思っている人にも、その人が請求できる権利があるのであれば、ちゃんと請求で
きるように、やはり市としても、また商工会議所や観光協会や農協やそういった団体とも力を
合わせて、一人も漏れのないように、市民が正当に請求ができるように、やはりアンテナを高
くして情報を集めて、そういった関係団体とも協力をしながら、取り組んでいっていただきた
いと思いますが、この点についての市長のお考え、これからの取り組みについて、お聞かせい
ただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 確かにいろいろなことを考えさせられておりますところの、昨年の
3月11日以降の当該福島県、現場の自治体のみならず、いろいろな意味で風向きの関係等か
らくる場所等については、大変心配が多いわけでございます。
 やはり津波の関係等でもっての被害も悲しく、しかも一日も早い復興を願うと同時に、悲し
くも厳しい局面に遭われた方に対しては、心からご冥福をお祈り申し上げますと同時に、お見
舞いを申し上げなければなりませんけれども、この今、福島県の原発関係からくる問題につい
ては、ソビエトのチェルノブイリ等見てみましてもおわかりのとおり、大変長きにわたっての
国民的な戦いが展開されているという、前段の事例もございます。そうしたことを思うときに、
なんとか一日も早くそういった不安を払拭し、そしてまさにその健康で明るい社会づくりのた
めには、関係者がこぞって努力をしていかなければなりません。そのための大もとは、やはり
信頼関係だと思うのです。このお互いの信頼関係なくてしては、なかなか乗り越えることがで
きないと考えております。
 したがいまして、市の行政の立場からいたしますと、当該する農家の方であるとか、あるい
はまた観光業の方であるとか、商工業の方であるとか、具体的にこのいろいろな意味で被害を
こうむっている方々に対しましては、やはり暖かい手を差し伸べて、そしてできるだけご本人
たちの対応がきちんとできるように、きちんとした応援をしていくということが大事かと思っ
ております。
 そのための努力は市の立場からいたしますならば、一生懸命していくということが大事かと
思っております。当然、市の立場からいたしますならば、当該の方でありますところの東京電
力の方々に対しても、市の立場からきちんと間に入った形の中で、当然調整的な立場もとらざ
るを得ない場面もありますし、そういったことを含めて、きちんと地域の方々の利益を代弁を
していくということが大変重要な要素なのではなかろうかと考えておりますので、よろしくお
願いをしたいと思います。
◇10番(大東宣之君) ぜひ、本当に一人の被害者も出さないように頑張っていっていただ
きたいと。それには、アンテナを高くして情報を収集するとともに、やはり一つ一つの取り組
み、それをきっちりと公開をしていく、さらには関係団体との協力した取り組みを強めていっ
ていただきたいということを重ねてお願いをしておきたいと思います。
 続いて、合併後のまちづくりについてでありますが、今回出された合併と、その後の状況及
び地域自治区のあり方に関する調査研究報告書の中に、市民意識調査というのが出ています。
先ほど言いましたように、合併をしたことによって変化があまり感じられていないという答え
が多かったわけです。
 こうした市民意識調査の結果を見て、市長としてこの合併についてうまくいったと、うまく
きているというように思っておられるのかどうか、どのように評価をされているのか、まずお
聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変総体的なご質問で、内容が非常に難しいご質問でございます。
端的に言って、当時、合併の関係等について昨日も申し上げさせていただきましたが、私も平
成14年の時点で、沼田の市長という立場をいただいたときに、当時1市2町6カ村の構成で
ございました。当時、町村会長は川場村の横坂村長でございましたけれども、私に早速同年の
たしか5月であったかと思いますけれども、合併についてのご所見を賜りたいということで、
私がそのときに30分ぐらいの考え方を申し述べた経過がございました。
 私は、この利根沼田が大変広うございまして、しかも人口が決して高いわけではございませ
ん。しかもそれぞれの地域が、東毛地区と比べますと、非常に自治体そのものが隣接の自治体
と、かなりきちんと分けられているということから、相当独自性を持った、1市2町6カ村の
存在でございました。
 したがいまして、合併する際にはネットワーク方式がいいのではなかろうかというような考
え方を基本的にもっておりまして、過度に集中することは避けるべきだという観点でもって取
り組んできたつもりでございます。
 結論から申し上げますと、平成17年の2月に沼田と隣接の白沢と利根が、そして同年のた
しか10月でございましたけれども、西部3カ町村がいろいろとその途中にはいろいろな経過
がございました。
 水上町の町長からご相談をいただいたり、あるいはまた月夜野町の町長からご相談をいただ
いたり、というようなことが随分ございましたけれども、結局現在の状態に収斂をされました。
 そして、地域自治区制度を設けた形の中で、何とか頑張っていこうということで、白沢や利
根の方々にもご理解をいただくべく努力をさせていただく形の中で、今日を迎えているわけで
ございます。
 そういった中で、交付税の関係を見てみましたときに、合併すればある程度担保されるとい
う認識を持っていたのでありますけれども、なかなか厳しいものがあった。しかし、この2年、
3年ぐらい前から、これが挽回されてきたという流れがございます。
 そういうことも相まって、合併したときの状況からみると、非常に議会に皆さん方のご理解
もいただいて、財政状況もやや改善されたかなといような状況下にあろうかと思っております。
 そういった中で、特に白沢、利根の方々におかれましては、いろいろとかねてからのサービ
スというものをとらまえてみたときに、新生沼田市になってからのサービスの比較論をいたし
ますと、やはりかつての方が、細かいところまでサービスがあったのではないかというような
思いがあるのではないかということは、いろいろな場面で容易に察しているところでございま
す。
 しかし、そうかと言って、じゃあ、よしんばそうでない形のことを選択していたとしたとき
に、果たして一体全体これから10年後、20年後には、先々の自治体構成が、果たして現時
点のような形だけでいくのかどうかということになりますと、いずれ現在の国家の予算状況を
見てみますと、もう一度、新しいうねりが出てくるのではないかというように私は分析をして
おります。そうしたときに、また改めて、沼田・利根を見たときに、沼田市が中心となって、
その利根郡下の方々をリードしていくというようなことが、必ず、あまり遠くない状況の中で
表れるのではないかというように私は受け止めております。
 したがいまして、現在は非常に苦しい状況があったかとは思いますけれども、やはり利根沼
田の中心であるということをきちんと押さえながら、今後の状況に常に緊張感をもって対応を
図っていくということになろうかと思います。
 したがいまして、いろいろなご意見あるいはまたご要望等については、報告書あるいはまた
現場でもよく聞いておりますけれども、やはりここは乗り越えなければならない非常に厳しい
剣が峰だなと思っておりまして、一体性の行政のために今後とも誠心誠意努力をしてまいりた
いと思っております。
 なお、微細にわたるところのそういった事業につきましては、今後いろいろな意味で思慮深
く配慮できるように努力をしていかなければならないのではないかと考えておりますので、今
後ともそういった意味で、議員の皆様は地域の選良の方でございますので、そういったご意見、
ご要望等があったとすれば、いろいろな意味で各担当部課におつなぎをいただければと考えて
おりますので、よろしくお願いをしたいと思っております。
◇10番(大東宣之君) 今回の市民意識調査の結果を見ると、合併をしてあまり変化がない
というような答え。そしてまた、特によくなったところはないという答え。これがやはり多か
ったです。ですから、市民としては合併をしたということに対して、よかったなという実感を
今は持てていない状況にあるのではないかと思うのです。それは、沼田市、市の財政が厳しく
て市長としてはやはり行政改革に取り組まざるを得なかったという側面はあったにしても、今
の市民の方々は、この合併に対して私は決して満足をしているというものではないという結果
がこの市民意識調査に出ているのではないかと思うのですが、市長として、そういうことにつ
いてはどういうように感じておられるのか、再度お聞かせいただきたいのと、これからの中で、
市民の満足度、どうやって高めていくのかということについて、やはり市長としてどのように
取り組んでいこうとお考えなのか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 結局、この戦後の地域社会構成のような状況と、今の地域社会構成
の状況が、好むと好まないとにかかわらず、変わってきたということがあると思うのです。と
申しますのは、同じでも白沢や利根の方は、まだまだ戦後のよかった面というのが残っている
と思うのです。当然、そういう意味では池田とか、薄根とか、川田とか利南にも残っていると
思うのです。
 しかしながら、ご案内のとおり、新しい情報社会等が展開されてきますと、どうしても外と
の付き合いがなくても、インターネット等でもって、いろいろなものが解決ができるという状
況にもあることがございます。そういう意味では、非常に個別性が高くなってきているという
感じを持ちます。
 したがいまして、逆に言うとその個別性が高くなればなってくるほどに、地域の連帯の輪を
広めていかなければならないと思いますから、当然そこには一定の五人組、あるいはうちの町
内で言えば、上原町7地区の集合体というものが、常に機能していくということが大事かと思
っておりまして、そういう意味では、沼田市の中ではそれぞれの地域で大変努力をしてきてい
ると思っておりますので、そういったところの部分は今後大切にしていかなければいけないと
思いますし、同時に、かなり個別性が高くなってきておりますので、ますますこの地域密着型
的なサービスが要求されてくるのではないかと思っております。
 したがって、そういう意味では微細なところに目が届くような展開というものが大変重要な
要素になってくるのではなかろうかと思っております。したがって、一人一人の生命や、言う
なれば健康を大切にしてあげられるような、そういうような展開を図ることによって、地域の
底上げをしていくということが大事な要素になってくるのかなというような感じで今思ってい
るところであります。
◇10番(大東宣之君) 先ほど言いましたように、合併してから市の財政が極めて厳しくな
って、それがようやく市長の努力で改善の目途が出てきた、というのは市長は大変頑張ったと
いうように私は思います。それはやはり、大変ご苦労さまでしたと言いたいと思います。
 しかし、行政改革を優先させたことによって、職員が大きく減ってきたと。特に、旧白沢村、
利根村時代から比べれば、今の振興局の職員の数は大幅に減っているのです。職員の数が減れ
ば、サービスが低下するのはこれは当たり前です。
 ですから、やはりそういったところに住んでいる方々が、やはり安心感が持てない、不安が
ある、今までのように何か言えばすぐ対応してもらえた、というような体制になっていないと
いうことに対する不安がやはり根強くあるのだと思います。
 それと、やはりいろいろな制度と制度があるわけですから、その制度と制度のすき間をどう
やって埋めていくか、それが本来振興局ではなかったのか、というように私は思っていました
けれども、なかなか十分そういった制度と制度のすき間を埋めるだけの、先ほどの市長の言葉
をおかりすれば、地域密着になっているような機能を果たせていたのかどうかという点では、
正直言って私はそれぞれ頑張ってはいらっしゃいましたが、そういったことにはなっていなか
った。それが、そういった白沢や利根に住んでいる方々にとっての不安であり、また不満であ
り、この合併をしたことが本当によかったのかなという思いが常に消えないでずっと今まで残
ってきたのではないかと思うのです。
 ですから、そういった思いをこれから本当に合併してよかったのだ、希望を持っていけるの
だというような施策を市長が示していかないと、そして実践をしていかないと、これは旧沼田
市内の方々にとってもそうだと思います。合併をした白沢、利根町の方々にとってもそうだと
思います。そういったことを示して、そして市長が引っ張っていかない限りはなかなかそうい
った不満というのは解消できないのではないかと思いますが、市長としてどのようにお感じな
のか、そしてまたそういったものを払拭をしていくために、今後どのように取り組んでいかれ
るのか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 一応、私は選ばれた立場でもってお世話さまになっているわけでご
ざいますが、私一人の力では何ともしがたいところがございます。そういったことから考える
と、やはり全市民の方々のご理解とご支援がなければ、今お話されたようなことについては、
なかなか一歩も前進することはできません。したがって、どうしても自らも鼓舞して、いろい
ろな意味で努力をしておりますけれども、今後、そういったご提言された関係等については、
改めて心を引き締めて頑張っていかなければならないと思っております。
 そこで、いろいろありますけれども、相変わらず私どもはおおむね市役所に7時半ごろまで
にはきております。最近、この沼田市役所の本庁管内でありますけれども、職員がやはりいろ
いろな意味で、早出をしてくれるようになりました。これはまた、評価がいろいろ分かれると
ころであります。そんなことまでやる必要はないのではないかという方もいるかと思います。
しかし、それは別にいろいろな意味で強要しているわけではございません。やはり、朝から努
力をすることによって、そして例えば庁舎の空気の入れかえであるとか、そういうようなこと
をすることによって、非常に環境もいいというようなことでもって、非常に総務課を中心に努
力をしておりまして、つい先日もある方が来客として7時半ごろ訪れたときに、「沼田市の職
員の方は早いんですね。」というようなことを言っていただいて、「いや、彼らは自主的に頑
張ってくれているんですよ。」というようなお話をさせていただきました。そういったことか
らとらまえてみたときに、やはり500人からの職員を抱えている行政体でございますからし
て、市の職員がまずもって率先垂範して、そして地域を引っ張って行くようなそういう姿勢が
大事かと思っておりまして、徐々にそういうことについては、浸透してきたなと感じておりま
す。
 それは、本庁のみならず、白沢、利根についても同様なことを期待もし、またそういったこ
との方向の流れが今あるということがまずございます。
 同時に、繰り返し申し上げたいと思うのですが、やはり大変かと思いますけれども、非常に
大変なんですね。例の情報公開と個人保護条例の狭間の中にあって、独居老人等の掌握が民生
委員の先生をして、なかなかそういうようなところまで接点を持ち得ることが非常に難しい現
行法制度の中にございます。
 しかし、そういったことがあってもそれを乗り越えるべく形の中で、やはりこの地域に根ざ
したそういう優しさをもった形の対応を展開していくということが大事なのではないかという
ことを思っております。
 同時に、ある市民からご要請をいただいたら、すぐさま少なくとも1日以内の中では、でき
れば3時間以内ぐらいに期待をしたいと思うのですけれども、少なくとも物理的な制約もある
でしょうから、1日以内、翌日にはそのお答えを返することができるような、そういうスピー
ド感を持った対応を図るべく、一生懸命今、努力をしているところでございます。
 なお、先々に向かってのいろいろな展開のことでありますけれども、総合計画に沿って進め
ていくことはもちろんでございますけれども、昨日のご質問にもございましたように、ご要望
があっていることについて、2つほどにかなり特化しているということのご指摘がございまし
て、これらについてはきちんと受け止めて対応を図るということについては、やはりアンケー
トをきちんととってきた、その裏を考えたときにそれをある程度軸にしていくということにつ
いては、当然のことなのかと考えております。
◇10番(大東宣之君) 財政的には改善がされてきて、今年度また新年度にかけては、学校
の耐震補強等でお金を使うことに計画がされているわけですが、これはこれで別に構わないと
思うのです。
 しかし、これからどういうふうにして、何をして市民の満足度を高めていくのか、沼田市に
住んでいて満足、そして安心できる、そういう思いを市民一人一人に持ってもらうためには、
こういうことをやります、こういうことをやりますということをしっかり示して行きながら、
やはり市長がリーダーシップをとって、具体的にそれをやっていかないと、やはり合併をした
ことに対する評価というのはなかなかしてもらえないのではないか。ただ、漫然と同じような
事業をずっとやっているというだけではなくて、やはり合併したことによって、市民の方々に
安心していただく、満足していただく、そのためにはこういうことをするのですよということ
を具体的に示しながら、事業を展開していくということが大事ではないかと思うのですが、そ
ういった点で市長としては、どういうような事業、施策をこれから進めていきたいというよう
にお考えなのか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ご案内のとおり、新年度当初予算に5つの大きな目標を掲げて、展
開をしてまいりました。
 予算状況もやや改善されたかな、ということの中で、今年はできるだけ一般財源を使わずに、
特定財源でもって投資的経費を生み出すという作戦を展開したわけでございます。
 したがって、そういうことから沼中の学校改築に見られるような大型事業もこれはできるよ
うになりました。したがって、どうしても今議員がおっしゃっていることについて、積極的な
発言をしていくとすれば、かなりやはり裏づけとなるものが伴ってくるということがあります
ので、慎重を期した言い回しになってきたということは、これは否定できません。したがいま
して、そういうようなことから、なかなか議員の皆様方にご納得のいくようなご説明なり、あ
るいはまたご答弁をすることができなかったことは大変申しわけなかったと思っております。
しかしながら、ご承知のとおり、事情やむを得なかったということは、先刻の流れが示してい
るとおりでございます。
 そういった中で、私が先々に見たときにということになったときに、地域主権とか地方分権
とかということが大きなキーワードになっているときに、この沼田も1町4カ村が合併して沼
田市が誕生したと。白沢は伝統的に白沢単独できたと。利根については、一度赤城根村と東村
が合併しているというようなことから、もともとの行政の持っている地域の所在というのは、
そういったところに基調があったというようなことから、そこの旧、かつての自治区域、とい
うものについての活性化を図っていくということが大事なポイントになってくるかなと思って
おります。
 したがって、ほかにも観光交流を進めるとかということもあろうかと思いますけれども、対
極的には、そういったことの部署をきちんと、基本的に押えてかかっていくということが大事
なのかと考えております。
◇10番(大東宣之君) 私は、市長としてこういうことをやりたい、ああいうことをやりた
い、ということはやはりはっきり示した方がいいと思うのです。結果としてそれができるでき
ない、そのときの状況はいろいろあるかもしれない、批判を受けるときもあるかもしれない、
しかし、今必要なことは市長がリーダーシップをもって、こういうことをやるのだ、こういう
まちづくりを進めるのだと。それによって市民の皆さん方に安心、そして満足をしてもらうと
いうようなことをしていかないと。なかなか市民の中にとってはうっせきをした、なかなか納
得できない、満足できないものが残るのではないかと。
 だいたい、昔の戦国の武将というのは、旗印というのを立てて、その旗印にもって家来を引
き連れて相手の殿様を攻めたりしたわけです。ですから、それは例えがよくないにしても、市
長という立場、市長という一国一城の主が、そういう旗印を全面にして、市民を引き連れてい
くということを私はときにあってもいいのではないかと。ましてやこういう閉塞状況な世の中
になっているわけですから、ましてやそういうことを今、市長に求められているのではないか
と思います。お考えがあればお聞かせいただければと思います。
 それから、もう一つ。今回の市民意識調査の中で、医療、福祉に関する要望が非常に高かっ
た。これは、私がいろいろな市民の方々と接している限りのことで判断をすれば、老後が心配
なのです、老後が。介護が心配なのです。うちも息子が2人おりますけれども、東京の方にい
ますから、多分帰ってこないと思いますけれども、最後、女房と2人でどっちが介護するのか
されるのか、これはもう大変な問題で、最後は利根川に流されるのかというような感じもして
いるのですけれども、そういうことで介護が、老後が心配なのです。ですから、やはりそうい
うものを取り除いていく、不安を取り除いていくような施策を展開するということが、一つは
大事なのではないかと思います。そういう旗印を一つは立てるだとか。
 また、例えば利根町。限界集落と言われるようなところもあったりして、容易じゃあないん
です。買い物にだっていけないのです。ですから、そういった人たちに対して、やはり条件的
に不利な地域に対して、特別な手立てをとるということもこれは必要なのです。ですから、利
根町は集落支援員が使えるのですから、今お一人ですから、これを5人、10人とふやしても、
市長がおっしゃる財源的裏づけというのは、特別交付税でみてもらえるのですから、そこは市
長が戦略的に集落支援員をこういうふうに活用して、その地域の方々に安心していただく、そ
こで安心して老後でも過ごしていただけるような条件をつくってやればいいのです。だからそ
ういう旗印、そういう具体的なものをぜひ示していただくことによって、市民に安心感、満足
感を与えていただきたいと思います。
 また、白沢町にしても、岩室、高齢化が進んでいる地域です。残念ながら、下郷から上郷に
向かっての公共のバス、乗り物がないわけです。だから、車がなければ望郷の湯にも行けない
のです。お風呂に行けないわけです。だから、やはりそういうところをどういうふうに手立て
をとってあげるのかというようなことを考えて、示して、具体的にやっていく。それがいいか
どうか、これは私の考えですからあれですけれども、そういうことをしていかない限りは、市
民の満足度、安心感は高まらないのではないかと思うのです。
 くどいようで申しわけないですが、やはり市長として私はこの場で具体的に、おれはこうい
う旗印で行くのだと。それぐらいのことを言っていただきたいと思いますが、いかがでしょう
か。
◇市長(星野已喜雄君) 大東議員のいろいろな背景からとらまえたときに、なかなかそうい
ったご発言があるというのは、大変私もある意味では考えさせられて今おります。
 ご案内のとおり、民主主義というのは、多数の合議制になっておりますからして、一人の人
間がぐいぐいぐいぐい引っ張っていくというのは、ある意味においては、まさに戦国武将の時
代かなとも思っておりますし、まさにそういう意味では、いろいろなことを考えさせられるご
発言であったかと受け止めさせていただきました。
 考えてみますと、本当に今おっしゃられるようなことを高らかに訴えて、そして進めていく
ということは大変華々しくて、勇ましくて、しかも華があってそれはもう結構なことなのかと
思いますが、やはり本市の現在の状況をとらまえてみたときに、あらゆる問題がいろいろな形
の中で錯綜して、そしてそこのところの部分の内的にも調整をしながら普遍、妥当的な落とし
どころと言ったら大変失礼な言い回しかもしれませんが、そういうようなことでもって乗り越
えてきたということは否定できません。
 したがいまして、そういう意味では、アドバルーン的なもの、つまりシンボリックなものが
弱かったということについては、ご批判を受けることについてはいささかなりともそれは甘ん
じて受けるつもりでございますし、まったくそうであったかもしれません。
 しかし、現実の対応を図っていくときに、それぞれの各団体や、各市民の方々からの要請を
承ってみたときに、なかなか特化するということが非常にデリケートで難しいところがござい
ました。
 しかし、確かに言われるとおり、やや状況が変化してきておりますことはございます。した
がいまして、議員のご趣旨を踏まえながら、今後一生懸命本市の特性に見合ったことについて、
検討を加えていきたいと思っております。したがいまして、当然そういったことについては、
新年度当初予算のときには思い切ってアドバルーン等を上げられる、一つのきっかけの時期か
とは思っておりますけれども、いささかなりとも市の運営等を考えてみたときに、やはり皆さ
んのご意見を承りながら、最大公約的なところに基づいた形の中で、地道であったけれども進
めてきたということはございます。
 したがいまして、皆さん方からのいろいろなご意見、ご批判につきましては、まったくそう
いうことがあってもこれはやむを得ないことであったかと思っておりまして、内心反省したり、
じくじたる思いがございます。
◇10番(大東宣之君) 今、社会全体が閉塞状況にあるし、沼田市もやはり活力が衰えてい
ると。そういったときには、やはり市長が引っ張っていく、そういったことも一つの活性化に
つながっていくのではないかと思いますので、大変いろいろと厳しい状況の中にあろうかと思
いますけれども、体に留意をされながらぜひ頑張っていただきたい。もし、できないというの
であれば、私に任せてください。いつでも請けますから、大丈夫ですよもう。心積もりはでき
ましたから。
 それでは続いて、市営住宅についてお聞かせいただきたいと思います。
 市営住宅の待機者が、特に45人が特定団地を希望されているということですので、やはり
グレードの高い市営住宅を、今希望されている人が多いなということが改めて感じられました。
 そして、市営住宅に入居を希望されている人の中には、やはり現在の家賃が高くなったりと
か、多分高齢者の方とか、生活的にいろいろな理由があってそういう市営住宅を望んでいらっ
しゃるのではないかと思います。
 それから、平成22年度版の事務概要書の中に、平成22年度はたしか2件、火災の人を市
営住宅に入居をしていだいたというような記載があったと。もし、私の記憶が違っていれば申
しわけないのですが、そういった緊急的な入居もされてきております。
 現在では48人、うち45人が特定の団地を希望されているということですが、そういった
火災だとか、いろいろな理由で今住んでいる民間アパートの立ち退きを迫られているとか、そ
ういったこともこれからの中にも起こってくるのではないかと思うわけです。今すぐに市営住
宅、新しいものを建てるということができないのですから、そういう緊急者を受け入れられる、
そういう条件をつくっていく必要性があるのではないかと思いますが、市長としてはどのよう
にお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 昨年だったか、たしか久屋原だと思います。下久屋ではないと思い
ます。久屋原で火災が発生いたしまして、アパートの方でございました。やはり、今おっしゃ
るような局面を迎えるような状況があったかと思っております。
 確かにそういう意味では、非常に今お話されたことについては、人道上も非常に重要な要素
になっているなと、大体一般的には親類縁者にお世話になって、そしてその後の対応的な形に
なっているのだと思うのですが、人道上考えると、確かに議員がおっしゃっているようなこと
については、これはきちんと考えていかなければならないのかなというような考え方を持って
おります。
◇10番(大東宣之君) それで、沼田市の特徴として、高齢化が進んできているわけです。
高齢者の方が一人、もしくはお二人で民間アパート等に入っていたとしても、その民間アパー
トの立ち退きを迫られるケースだとか、先ほどの火災のケース、そしていろいろなケースがこ
れからも想定されるわけです。ですけれども、今すぐ市営住宅の建設というにはなかなかいか
ない状況があるわけですから、そういった緊急者がすぐにでも対応できるように、やはりここ
は民間のアパートを2つ、3つくらいは借りて、そういった緊急時にすぐ対応できるようにし
ておくということは、市長のお言葉をおかりすれば人道上でも必要ではないかというように思
います。
 私は、民間のアパートを50も60も借りて、それを市営住宅に使いなさいというのではな
くて、まずはそういう緊急的な人、人道上に即対応しなくてはならない人に対応できるぐらい
のものは持っていく必要性があるのではないかと思うのですが、そういった意味で、民間アパ
ート等の借り上げで対応していくようなことをこれから必要になってくるのではないか、まし
てや高齢者が多くなってくる、そういった方が民間アパートの立ち退きを求められた場合は、
そういったことで対応ができるようにしておくというようなことも必要ではないかと思います
し、また、東日本大震災のときのように、ああいう大きな災害があったときに、県外からそう
いった被災者の方々を受け入れるためにも、そういったことができるわけですから、そういっ
た意味で沼田市として、そういった民間のアパートを借りながら、そういった緊急時に対応が
できる、そういった施策を実践をしていく必要性があるのではないかと思います。ぜひ、やっ
ていただきたいと思いますが、最後にこうしたことへの取り組みについて、市長のお考えや今
後の取り組みについてお聞かせいただいて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 財政上の裏づけが背景にありますが、やはり現実に久屋原の災害、
火災のときに、非常に苦慮した方を直面をしております。
 したがいまして、きょうのご提案はしっかりと踏まえた形の中で、財政の裏づけとを考慮し
ながら、検討をしてまいりたいと考えておりますので、また議員の方でも何かよいお考え方が
ございましたならば、石坂部長はもとより、担当の課長の方にもまた、おつなぎをしていって
いただければと思っております。
 一応、人道上考えても、大変その辺は重要なことだと思っておりますので、よろしくお願い
をしたいと思います。
       ──────────────◇──────────────
    第2 延  会
◇議長(大島崇行君) お諮りいたします。
 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。
 これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(大島崇行君) ご異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決し
ました。
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は11日午前10時に開きますからご参集願います。
 本日は大変ご苦労さまでございました。
    午後3時57分延会
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