議事日程 第2号
平成24年 9月 7日(金曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
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本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延 会
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出席議員(21人)
1番 大島 崇行君 3番 石川 初雄君
4番 島田 富造君 5番 野村 洋一君
6番 坂庭 直治君 7番 石井 紘一君
8番 高柳 勝巳君 9番 井之川博幸君
10番 大東 宣之君 11番 星野 稔君
12番 金子 一弥君 13番 山ア 義朗君
14番 片野 彦一君 15番 大竹 政雄君
16番 星川嘉一郎君 17番 小野 要二君
18番 宇敷 和也君 19番 石田 宇平君
20番 布施辰二郎君 21番 星野佐善太君
22番 牧野 保好君
欠席議員(なし)
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説明のため出席した者
市 長 星野已喜雄君 副 市 長 林 義夫君
白沢町振興局長 木暮 茂君 利根町振興局長 山口 芳久君
総務部長 生方 秀二君 市民部長 田辺 昇利君
健康福祉部長 村沢 博行君 経済部長 飯田 敏夫君
都市建設部長 石坂 コ三君 総務課長 田村 博史君
会計管理者兼会計局長 松井 玲子君 教 育 長 津久井 勲君
教育部長 細野 文男君 庶務課長 小池 龍実君
監査委員事務局長 茂木 一夫君
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議会事務局出席者
事務局長 中嶋 一也 次長兼庶務係長 木暮 保夫
議事係長 松井 克人 副 主 幹 安原 和宏
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午前10時開議
◇議長(大島崇行君) これより本日の会議を開きます。
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第1 一般質問
◇議長(大島崇行君) 日程第1、一般質問を行います。
通告順序に従い、順次質問を許可いたします。
最初に、星野佐善太議員。21番。
〔21番 星野佐善太君登壇〕
◇21番(星野佐善太君) おはようございます。本日は区長会の皆様がおいでだそうで、大
変御苦労さまでございます。
それでは、通告に従いまして一般質問をいたします。
私の質問は3点であります。
まず、沼田公園長期整備構想について、整備構想に関連しての沼須土地改良跡地への野球グ
ラウンド、テニスコート移設方針の見直しについて、市長の見解と判断を問うものであります。
沼田公園長期整備構想は平成4年11月に示され、この中で、沼田公園の野球グラウンド及
びテニスコートを移転することにより、東側の公園復元を図ることになっていましたが、現実
的な移転候補地はなかったのであります。この計画では、3年から5年以内に整備することに
なっていましたが、現状は、平成24年度で20年が経過いたしました。この間、沼須土地改
良跡地は、市長部局から教育部局へ移管されていましたが、今年度、市長部局に再度移管され
ました。
現今の国内外の景気動向、本市の財政状況等を鑑みるに、今後もこの計画の実現は大変厳し
いものと考えられます。この事業整備を行う以前に、ほかに山積している優先事業などがあり
ます。
この夏も、甲子園では高校球児たちの白熱した試合が行われましたが、県内ベスト8まで勝
ち進んだ利根実業高等学校の戦いは、市民挙げて応援し、歓喜に酔う日々でありました。
一方、少年野球では、川小フェニックスが高円宮賜杯第32回全日本学童軟式野球大会マク
ドナルド・トーナメント群馬大会において、出場31校の頂点に勝ち進み優勝をすることがで
きました。これにより、8月12日には念願の全国大会に出場し、新潟県の岩室Xソニックス
と対戦しましたが、最終回に逆転され、6対7で惜しくも敗退しましたが、強豪チ−ムを相手
にすばらしい試合を見せてくれました。
こうした中、川小フェニックス壮行会の席において、地元野球連盟の役員の皆さんとお話を
する機会がありました。内容は、沼須土地改良跡地への野球グラウンド建設については、今の
沼田市の財政状況から見て無理と思われる。それよりも、今ある既存のグラウンドで県の大会
ができるような整備をして欲しいと要望されました。今ある運動公園の野球場は、壁の防護マ
ット、応援席、ファールゾーンの整備がなされれば、そして境の板等がありますので、それを
整備して欲しいと、こんな内容でありました。面積等のほかの要件は十分満たしていると知ら
されました。この整備がなされれば、野球連盟の考えでは、あえて沼須土地改良跡地での野球
グラウンド建設を要望するものではありませんとのご意見でありました。
現在、群馬県内の市では、沼田市以外すべて県大会が開催できるレベルの高い野球場が完備
されているとのことです。グラウンド整備がなされれば、多くの選手や応援者、観客も、本市
に来場してくださることで地域の活性化にもつながると考えております。本市も、運動公園の
野球場を、県大会ができるよう、グラウンド整備を望みます。
一方、テニスでは、軟式、硬式テニスの関係者にお伺いしましたところ、野球連盟と同じく、
沼須土地改良跡地へのテニスコート建設にはこだわらないという声もありました。既存のテニ
スコートを人工芝に更新していただくことも一つの手であります。できれば、今のテニスコー
トの東側にコートを延長してもらえば、なおベターだと聞きました。選手の皆さんは、平素の
練習や大会で、少しでも多くの方々が訪れ、観覧される、人通りが多い場所でのプレーを望ん
でいるのであります。
これらを踏まえて、沼須土地改良跡地は、野球グラウンドやテニスコート移設方針にこだわ
らず、他の活用法など、本市に利益を生み出す事業展開を考えることも大切だと思います。思
い切った市長の決断を求めますが、いかがでしょうか。
次に、電源開発、新エネルギーの必要性、小水力発電調査について、現時点での調査結果を
お聞きいたします。
また、今後の見通しについて、発電された電力の利用方法についてもお示しください。
あわせて、水利の利用方法に当たり、それぞれの用水には水利権が絡む水路が多くあります。
これらのことによっては、他の自治体も特区などを活用して水利権の規制緩和をするケースが
ありますが、本市での今までの調査の結果、必要性はあるのか、現状についてお聞きかせくだ
さい。
次に、バイオマスエネルギ一について、家畜ふん尿処理バイオマスの導入について、6月議
会でも提案をさせていただきました。
議会終了後、岩手県葛巻町へ行政調査に訪問し、先進地として新エネルギーの各業種に取り
組まれている現場の、大いなる自然エネルギーの利活用たる家畜ふん尿バイオマス発電をこの
目で見て、感じ、勉強をしてまいりました。
この町は、各種の新エネルギーを求めて、開発、実現に至っているのです。太陽光、太陽熱、
風力の各発電、畜ふんバイオマスガスエネルギー。これらの事業に取り組む決断が、今となっ
て大いに成果をもたらしています。
この中でも、私が特に注目している資源は、畜ふんを利用するバイオマス発電であります。
これは環境循環型エネルギー源と言え、昼夜稼働することにより安定した電力が得られる、ひ
いては家畜農家の経営の安定にも寄与することが考えられます。この事業の導入に対し、市長
の考えをお聞かせください。
その場合の事業展開については、行政単独で展開するのか、事業者を公募し第三セクター方
式で行うのか、それとも事業者単独で展開を望むのかにつきましても、あわせてお聞かせくだ
さい。
次に、市有地の利活用について、沼須土地改良跡地の新エネルギー用地への利用について、
前述の野球グラウンド及びテニスコートの移設方針で申しましたが、沼須土地改良跡地の利用
は、本市に利益を生み出す事業展開の場として考える必要があります。新エネルギーの場とし
ての活用について、市長のお考えを問うものであります。
次に、沼田市の活性化、街なか再生、上之町のにぎわいの核について、どのような展開を考
えているのか、まずお聞かせください。
私自身、にぎわいの核については、相当思い切った事業の取り組み、てこ入れを考える必要
があると思います。この核が、ただの広場では困ります。私は、中心市街地に道の駅を開設し、
都市観光の拠点整備をする必要があると考えています。そのための資金としては、沼須土地改
良跡地をさきに申した新エネルギーの場として利用者に貸し出すか、あるいは売買し、その収
益を利用するか、どちらかではないでしょうか。市長のご意見をお聞かせください。
次に、花火大会の開催についてでありますが、本市では、現在、老神観光協会による花火大
会が開催され、多くの観覧者を集めております。
また、旧沼田市時代においては、本市主催で沼田公園での花火大会や、それ以外の開催では
利根川河川敷で過去何回か開催された経過があります。終了に際しては多くの方より惜しむ声
がありました。
県内の各地域では、大小、多数の花火大会が開催され好評を博しております。本市におかれ
ましても、地域の活性化、市民の感動や喜びの共有のため、再度、花火大会の復活が必要と思
うが、市長の考えについて判断を問うものであります。以上であります。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの星野議員のご質問にお答え申し上げます。
まず、沼田公園長期整備構想について、整備構想の運動場の見直しについて、野球グラウン
ド、テニスコート場の場所変更について、当局の見解と判断についてでありますが、沼田公園
長期整備構想は、沼田公園を核に市域全体の歴史・文化遺産を整備し、活用していくまちづく
りの将来的な目標として策定し、この構想を進めていく上で、基本的な考え方となる推進基本
方針を定め、事業の推進を図ることとしたものであります。
これまでの事業としては、電波探査や発掘調査などの基礎調査を行ったほか、関連地域整備
として、滝坂川河川緑地整備などの事業を実施してきたところであります。
本構想につきましては、これまでの一般質問におきましても、市民の代表や専門家の方々か
らご意見を伺いながら検討を重ね、策定した構想でありますので、今後も財政状況を踏まえな
がら、その推進に努力していきたい旨の答弁をさせていただいてきたところであります。
しかしながら、本構想策定以降の本市を取り巻く諸状況や社会経済環境そのものが大きく変
化していることも事実でありますので、構想推進の方向については基本に据えながらも、ご指
摘のことにつきましては、今後、総合的に検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解
を賜りたいと存じます。
次に、電源開発について、新エネルギーの必要性について、3月6日の議会後の小水力発電
調査についてでありますが、本年度は、群馬県の小水力発電導入に係る調査支援事業補助金を
受け、市内における小水力発電の可能性調査を現在行っているところであります。
可能性調査の内容といたしましては、市内全域の適地の発掘調査と、候補地の中から可能性
の高い地点について、建設前段のおおまかな概略設計を行う予定であります。
7月には、公募市民と有識者、行政関係者による自然エネルギー研究会を設置し、本市の特
性にあったエネルギーの研究を行っておりますが、小水力発電導入に係る調査で得られた内容
を研究会へも提供しながら、さまざまな角度から検討してまいりたいと考えております。
また、7月には、広報ぬまたと市のホームページで小水力発電の候補地情報を募集したとこ
ろ、9地点の情報をお寄せいただいております。これらについても、可能性調査について検討
を加えていきたいと考えております。
現時点での進捗状況は、以上申し上げたとおりでありますが、発電した電力の利用方法は、
候補地の状況に応じて決まってくると思いまするし、水利権の問題は、概略設計の段階で検討
したいと考えております。
次に、バイオマスエネルギーについて、家畜ふん尿処理バイオマスの導入についてでありま
すが、家畜ふん尿は、本市に賦存するバイオマスの一つで剪定枝、食品残さ、下水汚泥などと
ともに廃棄物系バイオマス資源になると考えております。
家畜ふん尿の多くは、堆肥化といった利用で、エネルギー源としての活用は、ほとんどされ
ていませんが、本年7月に始まった、再生可能エネルギー固定価格買取制度で、家畜ふん尿の
ガス化としての利用が発電メニューの一つとされております。このため、恒常的に発生する資
源の新たな活用策として有望であると考えますが、一方、産業廃棄物という側面ももっており、
廃棄物処理施設の発電事業となり、民間の力を活用して建設されることといたしましても、地
域の住民の理解が必要になりますので、これらの点を含めまして総合的に判断しながら検討を
することとなると考えております。
次に、市有地の利活用について、沼須土地改良跡地の新エネルギー用地への利用についてで
ありますが、(仮称)利南運動広場用地につきましては、スポーツ広場として、野球場、テニ
スコート及びその付帯施設の整備を計画しておりましたが、現下の大変厳しい財政状況から事
業に着手できない状況であることから、本年4月に管理を教育委員会から市長部局に所管替え
をしたところであります。現在、当面の利活用方法について、庁内に検討委員会を設置して検
討を行っているところでありますので、ご理解を賜りたいと存じます。
次に、沼田市の活性化について、街なか再生について、上之町のにぎわいの核についてであ
りますが、平成10年度に策定をいたしました沼田市中心市街地活性化基本計画に基づき、平
成11年度に、やさしさ・にぎわいの核基本計画策定業務報告書により行政提案を行いました。
行政提案につきましては、その後、社会経済の情勢変化を踏まえて平成19年度に見直しを
行い、その内容につきましては平成22年度に地元権利者のご理解をいただいているところで
あります。
にぎわいの核の概要といたしましては、常時にぎわいのある集客施設を目指し、生鮮三品の
直売所を中心として、食堂・公衆便所・駐車場等の建設整備を行う計画となっております。
なお、にぎわいの核の施設用地は、土地区画整理事業による換地で生み出されるため、オー
プンにつきましては街区内の建物移転の進捗状況を踏まえ、街区の周辺整備とともに平成28
年度の完了を目標としております。
今後におきましては、施設の整備及び管理の方法並びに出店者の募集等の検討を行ってまい
りたいと考えております。
次に、花火大会の開催について、本市の考え方についてでありますが、花火大会は、私たち
日本人の生活に根付いた「夏の風物詩」であると認識しております。
昨年の東日本大震災で多くの花火大会が自粛されたものの、鎮魂と慰霊、そして復興を祈願
して、被災地でも花火大会が再開されたニュースを見ますと、いかに日本人が大輪の花火に親
しみを抱いているかがわかります。
この夏、県内では大小あわせて44箇所、15万発を超える花火が打ち上げられております。
本市におきましても「老神温泉納涼花火大会」が利根町観光協会によって開催され、2,80
0発、9,000人の皆さんにごらんをいただいてきたところであります。
旧市内におきましても、かつては花火大会が開催されておりましたが、宅地化が進み安全性
の確保が難しくなったことや、経済状況を反映して、久しく開催がなされておりません。
安全に打ち上げられ、多くの方に見ていただくことができる場所の選定や協賛金の募集体制
などの資金的な問題だけでなく、イベントとしての独自性をどのように発揮するかなど、課題
も多いことから、今後の課題としてまいりたいと考えております。
以上申し上げまして、星野議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇21番(星野佐善太君) 御答弁いただきましたので再質問させていただきます。
先ほどの市長説明で、公園内整備は粛々とやっている事はよくわかりました。
私の質問は、その内の野球場グラウンドに絞っていますが、この点については不明な答弁でし
たのでお聞きをいたします。先般、沼田の野球連盟、利根の方も含まれますが、幹部の方にお
会いできまして、2回ほどお会いしました。そうした中で、先ほど1回目の質問で言った、と
ても今の状況ではなかなか新設グラウンドの開設は望めない。これをやることによって市政の
財政状況は大変厳しくなって、大変だということは理解しますので、現状の薄根にある沼田運
動場のグラウンドを今でも壁に防護柵はない、両サイドが狭い、そこにはU字構も三塁側はあ
る、境界は板柵になっている、観覧席も整備されていない、こういう状況なので県大会もでき
ない。これは12市中1市だけであると、こういうことを言っていました。そこまで新しい運
動公園をつくるのは厳しいのだからいいんだよと。でもあるところだけは整備してもらいたい
という話をいただきました。
もう一点、沼田公園のグラウンド、A・Bあります。A・BのB面についてもテニス協会さ
んから強い要望があれば、B面もテニスコートに譲ってもやぶさかではありませんと、こんな
話を聞きました。それについては条件がありますけど、Aグラウンドをやはり整備してほしい
と。私はそこで言ったのですが、沼田まつり、あるいは桜まつり等で駐車場もないのでこれを
利用しなければならないという点が出ますと。しかし、テニスコートというのは、同僚議員で
会長さんがおりますけど、45メートルくらいがテニスコートの長さですね、幅は違いますけ
ど。50メートルにしても南側に寄せればとれるのですね。私は先般行って徒歩で計ってきま
した。球連の方も1人来ていただきました。そうやって南側に寄せればテニスコートが8面と
れると。ただ整備の問題なんです。そこで、グラウンドの北にあります建設課の資材置き場が
ありますけど、そこのところを今度、沼田のメディカルセンターが沼田警察署跡地に移転する
予定であります。そこのところに建設資材を移転させれば、そこに駐車できると、こんな可能
性を私は見たのです。
このことについて、市長の今の思いをお聞かせ下さい。
◇市長(星野已喜雄君) 星野佐善太議員の再質問にお答えしたいと思います。
まず、一つは、野球場の問題でありますけれども、現状の野球場の改修整備につきましては、
今後も予算とにらめっこしなくてはなりませんけれども、可能な限り御意思のような方向に向
かって進んでいくということについては、これは教育委員会との関連もございますけれども、
やぶさかではありません。したがいまして、現状のある野球場の整備については財政状況さえ
許されれば、やはり努力をしていかなければいけないのではなかろうかと思っております。
2つ目の大変ダイナミックな問題提議がなされたわけでございますけれども、Aコートの担
保、Bコートについては、状況に応じてはそこのところが野球場でなくなってもよろしいので
はなかろうかというような関係機関の方々の御意見があったようでございますけれども、これ
は非常に団体と団体等の関連がありますので、あまり軽々に御答弁ができませんけれども、そ
ういった関係者の御意見があったとすれば私どもも早急にそういったところの確認をしながら
今後の対応に遺憾なきよう図っていく必要があろうかと思っておりますので、きょうのこの場
での答弁は関係機関の御意思・御意見をきちんと承るようなことをしていく形の中で、先に向
かっての対応を考えていく一つ大きな証左としていきたいと、こういうふうに思っております。
また、3つ目の野球場の隣接の土木部局、簡単に言うと現場の関係の資材が置いてあるとこ
ろでありますが、これらについては現在の公園のロケーション、景観からいってもけして好ま
しいことではございません。したがいまして、これの移行については、議員の御提案を了とさ
せていただきたいと存じます。しかしながら、場所については、今メディカルセンター跡地の
お話が出されましたけれども、先様の権利があるということと、実は沼田市におきましてもか
ねがね、ある場所についての対応を考えてきたという経過が、私がこういった立場をいただく
前段からであったようでございますので、そこらに思いをいたすときに、きょうの御提案に対
しては若干慎重にせざるを得ないかなというふうに思っております。ただ、公園に隣接する土
木部局関係の資材関係等については、議員が御提案されていることにつきましてはよく理解が
できるところでございますので、よろしくお願いしたいと思っております。
◇21番(星野佐善太君) 説明を受けまして、おおむねわかりました。方向も分かりました。
今、野球場整備は予算に応じてやるということがありましたけど、やはり行政も金を生む、
会社と同じです今は。ですから、やはりいろいろの市有地がありますけど、これから出ますけ
ど、こういったものを資産から金にかえていくことも必要でしょう。そういうことによって、
早期な改善・改修工事ができるわけです。そういった点も踏まえて質問しておりますけれども。
市長が言われるとおり、現実的には今そこまで討議していないから難しい問題はありますけど
も、前向きに検討するということでございましたので、わかりました。
加えて、テニスコートが、もしできない場合には、せめて今の4面、これを人工芝にかえて
もらえば、とりあえず雨が降ってやめばすぐできると、こうすると練習や試合も消化しやすい
と、こんなアドバイスをいただきました。テニスについては、軟式・硬式の長がおりますけど
も、ここには軟式の選手がいますし、硬式の会長さんにも先般お会いし聞きました。ぜひテニ
スコートもあわせて上町の方がいいのだと、こんなお答えがございましたので、御理解いただ
いたということで事業進展を進めてもらえばありがたいと思っております。
それでは、次の新エネルギーの必要性、こういうふうに入ってまいります。
先般の3月6日の一般質問でも小水力の関係につきまして質問いたしました。その時は10
9万円が市、100万円が県の補助金ということで209万円が調査費として経常されまして、
今調査をしているはずであります。この調査ですね、1回目の質問にもあったが、どの程度の
調査が進んだのか、まずお聞かせ下さい。
◇市長(星野已喜雄君) 小水力の関係の調査の現段階のことだと受け止めさせていただきま
した。これにつきましては、詳細にわたるところでございますので、担当部長から説明をいた
させますので、お聞き取りのほど、お願いしたいと思います。
◇市民部長(田辺昇利君) お答えいたします。
今の御質問ですけども、小水力の導入事業につきましては特定非営利法人であります、環境
技術研究所に委託をしまして検討しているところであります。その内容といたしますと、水力
発電の適地の発掘調査、市全域と、建設・検討の全体として調査地点として6カ所を指定しま
して調査を実施しています、以上であります。
◇21番(星野佐善太君) 今6カ所を選定して調査しているということがわかりました。こ
れがうまく成功すれば、利用方法については、市長はその段階で現地との関係がありますので
対処すると、こういうことでわかりました。
先般も申したのですが、この用水路、小川、これについては6カ所ということですが、まだ
まだ規模的用水、水路はあるのでしょうか。それから水利権等で大変厳しい状況も生まれると
思いますが、そうした特区を必要とするような水路はその中にないでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 詳細にわたりましては、市民部長から答弁をいたさせますが、水利
権、特区の問題等につきましては、市民部長から答弁いたさせますが、まず市長の担当部局に
指示をしているのは、何としても新年度に、どんな形にせよ具体的な、規模の大小をこだわら
ず、例えば発電量が少なかったとしても教育上の観点から有意義なもので、まずつくっていこ
うではないかということできちんと指示をしてあります。当然、関係のところと調査をしてい
ることについては、当然売電のことまで考えなければなりませんから、規模が大きくなります。
したがってそこは、非常に熟慮しながら、きちんとした段取りをもっていかなくてはなりませ
ん。事業ですから前者も後者もその多寡はないわけでありますけれども、まずはとにかく、具
体的に一つ沼田市にもこういうものがあるんだということをきちんと示すということ。これに
ついては、担当部局もそれに基づいて動いております。調査の関係等については、やはり売電
のことだとか、いろいろと利活用のことを含めて考えていくということから、先ほど来市民部
長の方から答弁してきたという経過がございます。水利権・特区等の関係については微細にわ
たりますので市民部長の方から答弁をいたさせます。
◇市民部長(田辺昇利君) お答えいたします。
建設前段の調査地点ということで一級河川も含まれていますので、その辺も今後、概略設計
をする段階で一級河川のそういう問題、水利権等については、検討しなければならないという
のが1点であります。それと特区につきましては県の意向調査がありまして、市の方も小水力
発電ということで手を上げさせていただいておりますので、県の方の全体としての流れの中で
市も、ある程度特区について、その中に入って検討していければと考えています。以上です。
◇21番(星野佐善太君) 一級河川もあると。今後特区についても、もし必要があれば活用
するというような御答弁をいただきましたけども、特区もいろいろな申請の仕方がありまして、
総合特区とか、次世代エネルギー振興特区とか、あるいは再生可能エネルギービジネスモデル
創造特区とか、その事業によりいろいろ名前を付けてやっているのですね。要は水路の規制を
緩和するということにつきるわけでありますけど。それで群馬県としては、5市町村に補助金
を出すということでありまして、今後もこうした県としての姿勢というのはどういうのか、あ
るいは県で求めている小水力発電の総電力量とか、そういうのが細かくなったのでわかれば、
わからなければ結構ですけど、教えて下さい。
◇市民(星野已喜雄君) 県の関係につきましては、先ほど市民部長の方からもいろいろ答弁
させていただいておりますが、実は、利根地方総合開発協会の今年は、来月の1週目に陳情要
請をする段取りになっております。そこには、利根沼田のある程度全体の課題が含まれたよう
なことについての内容になっておりまして、その一つに小水力発電のことについての要請が、
きちんとその数項目の中の一つに上げられております。これらにつきましては、沼田市が問題
提起をさせていただきました。したがいまして、今後とも、群馬県当局とはいろいろと御指導、
あるいはまた、連携して頑張っていかなくてはなりません。先ほど具体的な御質問に関しては、
市民部長から答弁いたさせますのでお聞き取りのほど、お願いしたいと思います。
◇市民部長(田辺昇利君) 具体的な数字につきましては、今のところ押さえておりませんの
で、よろしくお願いしたいと思います。
◇21番(星野佐善太君) 8月21日の上毛新聞には詳しく出ていたと記憶しております。
今市長は広域圏でも対応するということでありますけど、川場、片品、沼田、5つあるのです
ね、県に申請が。もう1カ所は町が申請したそうですけども。丁度運よく1市1町3村の3つ
が県に申請した。非常に力強いと思っております。当然、利根沼田は水の源でありますから非
常によいと。そして、自然にやさしい電源を求めるというのが小水力発電ということでござい
まして、ぜひ、これも成功させてもらいたいと思っております。
それでは、次のバイオマスエネルギーについて、畜ふん尿の処理、バイオマスの導入という
ことで先ほど質問させていただきましたけれども、この事業も畜ふんでありますから、地元の
どこに設置するかについても御理解がないと大変厳しい状況になります。私も先般、岩手県の
葛巻町へ視察に行ってまいりました。その町は、隣村隣町から合併を断られたのですけども、
「よし」ということで、町全体、役場職員が町長を先頭に奮起をしまして、今の時代に乗って
新エネルギーの開発に取り組んでうまく成功しました。風力もあれば太陽熱・太陽光もある、
畜ふんもある、畜ふんガスもある、いろいろなことをやって、なおかつヤマブドウも栽培して、
牛は人間より多いのです。そんな状況の中で、それを逆活用しまして、今は観光客、勉強者が
大変訪れて、そのおかげで町が大変潤っているという状況を見てまいりました。確かに畜ふん
を利用したバイオマス、これは一切臭いはしませんでした。なぜかというとゲル酵素、酵素と
いうものを使っているのです。それは飼料の中に混入してくれると出たふんの臭いが薄くなる。
さらに、そこに酵素を混ぜる。こんなことで解消できるのだと。日本で数は少ないのですが、
今これが一番注目されているのです。330万トンぐらい群馬県の堆肥がありますけど、使わ
れているのは百七、八十万トン、あとの残りは未使用。どこかに積んであるか、野ざらしなの
か、非常に衛生的にも困っているのですけど、これを利用することによって家畜農家の方々、
一石二鳥、つまり肉質もよくなるんですね。9月3・4・5日と町内にある某養豚場にある事
業者が行って、実験をしました。それはまだ、堆肥以外に酵素を混ぜてやったのですね。当然
結果は、良好な結果を得ています。なぜなら、飼料をやっていませんから全て臭いが半減した
とは申しませんが、非常にすばらしい成果がわかりました。昨夜、友人で近所におりますので
電話してみました。「どうだい。臭いはどうですか」と「あれ、そういえば臭いが半減したよ
」と言っていたのが何人かいました。そこに、ある養豚業者が参加してきたのを聞いて私が電
話をしたら、たしかに違ったと。こんないいことならもっと早くやるべきだとその事業主が言
っていました。
この1カ月間かけてやっていくことによって、さらに成果が見られるわけです。こうした成
果があるということは今後も期待できます。なおかつ、きのうの上毛新聞の一面にありました
けれども、安中の杉、この養生をしたのもこれですよ。それから各家庭にある浄化槽処理にも
入れると、夏場に臭いが漏れますが、そういうものにも利用できるのがよくわかりました。そ
れから、トウモロコシに非常に効くのだそうです、その酵素は。家畜に関係あるから言います
けど。トウモロコシをどんどん栽培してエタノールをつくると、こんなことも言っております
けど。非常に、これが成功すると非常に家畜の臭いを消す。あるいは浄化槽の臭いを消す。い
ろいろな面、あるいは樹木に散布すると生き返るということになると、非常に大きな成果がで
て、一躍光を浴びるときが来るかもしれません。そういったことを私は言っておるのですが、
これらについて、先ほど詳しい御返答は聞けませんでしたが、一歩踏み込んだ答弁をお聞かせ
願います。
◇市長(星野已喜雄君) 整理をして答弁をさせていただきたいと存じます。
まず新エネルギーの開発、あるいは調査・検討は今の時代の先端でありまして、行政の立場
からこれをしっかりと受け止めていかなければならないということは、きちんと肝に命じてい
るところでございます。そういった中で、特に議員のバイオマスの関係等についてはですね、
まず一般的論旨として極めて理解できるところでありますが、そこに議員の御提案は、家畜ふ
ん尿を連動させていくことによって、より有効な力を発揮できるのではないだろうかというお
立場での御質問であったかと思います。
これにつきましては、特に一番最初の答弁でも申し上げましたとおり、産業廃棄物であると
か、周辺との関係整理もありますので慎重な言い回しになったわけでございます。そこで今、
酵素の御提案が初めてあったわけでございまして、それを活用すれば、今まで悩んでいた家畜
ふん尿の臭いが排除できるという御提案であったかと思います。したがいまして、それらの関
係については、現在民間のレベルでもって、いろいろと実験途上であるといった御説明だった
かと思います。したがいまして、それらの関係についても担当部局をして早急に研究をいたさ
せたいと思っております。そういった形の中で、本市にとってバイオマスの関係はどういった
ことが適当なのか、あるいは適切なのかということについて、今後の判断をすべきところの中
で、議員の今回の提案を参考にさせていただく形の中で、将来に向かっての対応に処していき
たいなというふうに考えておりますので、御理解のほど、よろしくお願いしたいと思っており
ます。
◇21番(星野佐善太君) ありがとうございました。
せっかくですので沼田、利根あるいは群馬県内を押さえたもの、膨大な堆肥なのですよ。こ
れを処理してもらえることが畜産農家にとっても大変ありがたいことでありますし、事業の成
功にもつながると、こういうことでありますから、ぜひ検討していただきたい。至急ですよ、
検討していただきたい。群馬県内では乳牛、乳搾りの牛704戸、頭数が39,200頭、牛
肉を生産する戸数502戸、64,800頭いるそうです。豚が318戸、61万400頭、
採卵鶏88戸、711万8,000羽、ブロイラーが39戸、147万4,000羽、その他
2戸あるそうです。こんなにいろいろ飼っているのですね。そこで、利根沼田の生ふん量はど
のくらいかと詳しく申しますと、酪農では45,000トン、養豚では17,000トン、肥
育と繁殖牛で3万トン、養鶏等で5,500トン出ているそうです。まだまだ他に出るのです
が、大ざっぱにそのような話がありました。それらを参考にして、畜ふんバイオマスの建設に
向けての検討をぜひ進めてもらいたいと思っております。
それでは次に入ります。市有地の利活用についてということで、これも沼須土地改良跡地の
ことについてでありますが、この土地を私が言いたいのは、新エネルギーの発電の場所にした
らどうかと、こういう提案でありますが、今の市長の答弁には明快な答弁はないのですが、当
然、そうだと思いますけども、その辺について、市長もう一度御答弁願います。
◇市長(星野已喜雄君) 沼須土地改良跡地につきましては、現在議員が提案している場所に
ついては、かつて住宅地として県の企業局参入というような形を考え、産業団地の方に運動公
園というようなことの経過があった中で、その後の経過の中で現在地を運動公園に、そしてか
つての運動公園を産業団地にというような、こういった変化を得た形の中で今日に至っている
わけでございます。したがいまして、今、議員が御提案されているそこのところを、新エネル
ギー用地として利活用する必要があるのではないかという御提案につきましては、真摯に受け
止めさせていただいておりますけれども、現在、新年度から管理が教育委員会から市長部局に
所管換えがなされたという経過があって、現在内部の検討委員会がいろいろと思慮していると
ころでございますので、今後それらの検討を待ちながら、あるいは私自身も、時代の変化とい
うものを読み取る形の中で対応に処してまいりたいというふうに考えております。したがいま
して、現在は先ほど答弁した、冒頭の答弁どおり、当面の利活用方法につきましては、庁内に
検討委員会を設置して検討しているところでございますので、一つ御理解を賜りたいと存じま
す。本日の御提案の趣旨につきましては、それぞれの部長が全て聞いておるところでございま
すので、十二分にその御意思は受け止めていくところでございますので、よろしくお願いをし
たいと思っております。
◇21番(星野佐善太君) わかりました。よろしく今後も御審議をして、先ほど言ったよう
に行政も金を生むという時代となっておりますので、検討を重てもらいたいと思います。
それでは、まちなか再生、上之町にぎわいの核ということに移りたいと思います。
この事業は、私も過去を調べてみましたら、平成7年あるいはそれ以前から、いろいろな関
係で行政は検討してまいりまして、平成10年に中心市街地まちなか再生ということになりま
した。紆余曲折して、これも14年くらいたちました。まちなかの人たちは、50歳の人が6
5歳になりました。跡継ぎが心配であります。こうした中で下之町は一応完了しました。今、
上之町が当局に御苦労いただきまして、一昨年も大変予算をいただきまして、1街区は着々と
工事は進んでおります。そこで次も生方記念文庫、旧貯蓄銀行、これらも移設されることが決
まってまいりました。そこで、にぎわいの核、あるいは中町のやさしさの核と、こういった核
をつくると、核は大変必要だと思いますよ。ただまちを、家を直せばいいのではなくて、人が
集まる、集積する場所がこれからのまちのにぎわいを戻すのだと、こんなふうに私は思ってお
ります。そこで、先ほどの事業の内容を少し聞きましたけど、まだまだ初歩の段階であるなと
思っております。これをもっと密度な、人の集まりやすい、人が集まる方法をつくっていかな
くては、ただただ広場で終わってしまうのです。私は少し大きなことを行政に言って申しわけ
ないのですが、天狗プラザの角からにぎわいの核を一括して整地をして、そこに中心市街地道
の駅、こういうものを建てる。日本全国でも中心市街地に道の駅はあまりなく少ないと聞いて
おりました。そこには、トイレや休憩所とか必要なんですけど、観光案内所、インフォメーシ
ョンをつくる、観光案内人も置く、沼田の民芸品や工芸品、あるいは産物、果樹、野菜、全て
のものを置いて、近所の方もそこに買い物に行ける、訪れた人もそこに集まる、観光に来た方
も寄っていただけると。今、市の観光交流課では、はとバスも導入ということが着々と進んで
おりますし、そんな関係で、人に集まっていただく施設を当局も我々も真剣に考える、これで
すよ。ただ核をつくればいいのではないのです。
その件につきまして市長、もう一歩も二歩も踏み込んだ答弁をお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 大変重要な御提案をいただきました。
実は、最近の上之町を含めた形の先ほど来、議員が触れていることとの関連もございますの
で申し上げたいと思うのですが、まず、今月の間もないうちに、はとバスの社長さんにお会い
することになっております。そのときに可能な限り、各マスコミ関係のところにも沼田のこと
についての宣伝をかねたところの挨拶に行く段取りで、既に計画しております。既にいろいろ
な観光関係のマスメディアが、沼田のまちの中は上之町、あるいは白沢、利根等も含めて、現
地視察に入っていただいております。そのマスコミ関係者は、大体どこの場所の見解も、非常
に良好な判断をいただいているところでございます。特に、議員が今、御提案されている上之
町の関係につきましては、はとバスもいろいろな意味で関心を持っているということを伺って
おりまして、特に上之町会館の中で、いろいろな沼田の風物詩等の説明なんかが非常によろし
いのではなかろうかということ等もあって、私どもが今まで、先輩の方々がいろいろなことで
もって考え、思考してきた中で、観光交流課をつくったり、あるいは新しい人材の方をお迎え
したりしたことの中で、今そういう議員が御提案している気運が高まっているというふうに思
っております。したがいまして、現在の事業がどうしても法的拘束力がございますので、換地
問題等があって、そこのところを先行して、議員が言っている内容等について着手できるかど
うかということについては、今後の、これはもう少し慎重に対応を考えていかねばならないと
思いますが、御提案の内容につきましては、既に当地区の活性化の考え方のところと整合して
いると受け止めておりまして、御提案の趣旨をしっかり踏まえて考えていきたいなと思ってお
ります。
◇21番(星野佐善太君) 考え方、方向性はわかりました。
何と言っても財政、資金がなければできないわけですよ。私が言っているように、そういっ
た土地を活用して金にかえることも必要でしょう。今の上之町の一角を買収することによって
非常に有意義な広場、道の駅ができると思っております。何としても、あの一角を買収してい
ただくことも必要です。今言ったように資金をつくる、このことも頭の中に入れておかなけれ
ば、野球のグラウンド、テニスコート、あるいはにぎわいの核、全てはできません。そういっ
たことを当局もよく考えていただいて実行できれば、まちの人のためですよ、少し考えてもら
いたいと思っております。時間もきておりますので、今の市長の言葉でおおむね理解されたも
のと思っております。
それでは、最後の花火大会の開催について市長のお考えを問うということであります。
今群馬県下35市町村ある、そのうちの26市町村が何らかの形で花火大会をしているよう
であります。先般調べてもらい詳しくでております。昭和46年まで、本市も花火大会が公園
等で開催された記憶はあります。10月のいつごろでしたか、当時少し寒かった気がしました
が、見に来た覚えがあります。47年、いろいろな都合で、音のこともあるでしょう、中止に
なったのです。その後、市長さんの後援会等で利根川の河川敷で花火大会が何度か開催された
という経過です。以後ずうっとないのですが、近隣町村、みなかみ・昭和・川場と片品も奥の
方でやっていると、ほとんどやっているのですね。どうですか、市長。こういった苦しい中で
あっても市民が一同に、和気あいあいに一夜の夢を託すと、こんなことも時には必要かなと思
っておりますが、今の市長のお考えをお示し下さい。
─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午前11時01分休憩
─────────────────────────────
午前11時07分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの星野佐善太議員の花火大会の開催についての再質問にお
答えしたいと思います。
この花火大会の利根沼田の状況をかいつまんで申し上げますと、片品で戸倉と鎌田がされて
いると思うんです。旧利根村では、先ほど来御指摘のとおり、老神温泉で行っている風のまつ
りの中で行われていると。実はいぶし銀のような光を放っているのが、多那地区の方々がふる
さとの祭りを実践する中で、やはり頑張っているという姿を見させていただいて感銘を受けて
おります。したがいまして、私ども沼田の中では、旧利根村が2カ所行われているということ
で、沼田市という観点から見ると2カ所で行われているということになろうかと思います。そ
れから昭和村に目を投じてみますと、冬場になりますけれども、赤城の原で白銀の上で展開し
ている、これまた非常に特徴的な花火大会かと思います。もちろん、川場村においても7月下
旬に行われております。西部の方に目を投じてみますと、利根川河川敷、旧月夜野町のいろい
ろな施設のところで行われております。私の記憶に間違いなければ、猿ヶ京温泉でも行われて
いるのではないかと思っております。これらを客観的に見たときに、その開催会場が河川敷で
あったり、大きな広場であったりして、まず警察当局、あるいはまた、当然消防防災関係当局
の客観的分析の中で、安全が担保されているということが非常に大きな要素となっているわけ
でございます。そういったことを捉まえてみたときに、果たして一体全体、私ども沼田市の中
にあって、議員が御指摘している沼田公園が、かつて非常に華々しく展開されたということは
よく承知しておりして、しかし、この場所は既に住宅密集地になったということから、どうし
てもほかのところを眺めなければならないのではないのかという形になってきますと、勢い場
所等についての制約がかなりあるなというふうに思っております。具体的なことを申し上げま
すと、利根川の河川敷から見ますと、議員の御当地のところであるとか、あるいはまた、総合
グラウンドのところであるとか、はたまた極論を申し上げますと玉原スキー場であるとか、と
いうようなことがある程度その候補地が見えてくるわけでございます。そういったところと同
時に、今度はそれを開催する場合には、当然花火大会の持っている、まさに一夜の夢を語った
り、団結したりというようなことの背景には哲学が大事かと思っております。となりますと、
例えば具体的なことを申し上げますと、沼田まつりの初日であるとか、沼田まつりの3日目で
あるとか、あるいは皆さんがふるさとに帰って来るお盆の時期であるとか、あるいは産業祭の
時であるとか、というようなことが時期としては想定されてくるのかなと思っております。実
は、新年度予算をつくるに当たって、私も経済部に思い切って金の多寡にかかわらずやってみ
ようではないかと、予算をつくる際に内部で論議をいたしました。結論から申し上げますと、
公金を使ってということになりますと、そういった安全、あるいは当然いろいろな哲学等が整
合させてないと非常に薄くなってしまいますので、今回は見送りました。しかし、何とか実現
の方向に向かって考えていきたいなと思っております。そのときに市がそこの軸になるという
ことよりは、例えば観光協会であるとか、あるいは沼田まつり実行委員会であるとか、あるい
は産業祭の実行委員会であるとか、そういったところを主軸にして、そこに対して市が応援を
していくという形が、考えられる周辺の環境の、現在実践されている姿を見ても、そういうこ
とが見えてくるかなと思っております。よしんば、警察当局とか消防当局の安全・安心が、な
かなか公知として担保できないということに仮になったとすれば、観点を変えてそういった大
輪の花を夜空に展開することもさることながら、逆に言うといろいろなグラウンドのところ何
かでの手筒花火的なことも考えられるのかなと、あくまでも私見でございまして、現場に指示
をしたものではありません。これならばある程度場所的に考えても、具体的に言うならば沼小
のグラウンドでも、公園のグラウンドでも、関係当局は認めてくれるのではないかと思ってお
ります。これは研究したわけではありません。しかし、できれば前段のところでもって、しか
るべき沼田市の大きな行事の節目のところに大きな心が結集できるような、そういう場面のと
ころがやはり考えられるのかなというふうに思っておりまして、御提案の趣旨を踏まえて、で
きるだけ前向きに実現の方向に向かって考えていく時期だなと思っております。したがいまし
て、ぜひ、議員諸兄のいろいろなお知恵もいただければなと思っております。
ちなみに、今年は前橋の花火大会に、初めて前橋市から市長に招待状が来ました。他市にお
きましても、かなりそれを大きな活性化の一つの手段として講じているということについては
よく理解してますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。
◇21番(星野佐善太君) 市長の考え方はわかりました。
音が出ますから、花火の日によっては子供たちや高齢者に迷惑をかけるという状況もありま
すね。一概に大賛成というわけにはいかないと思いますけども、こういう時期に市民一同が夜
空に向かって、一人一人が1カ所を見つめて美しさに酔うことも必要かなと思いました。安全
・安心、場所、時期、これも問題になるわけで、市長の言った利根川の河川敷、川田地区でも
あいているところもありますけども、片品川とか、あるいは佐山、玉原まで上がると大変な部
分もありますけども、それも考えられます。やり方によってはグラウンドでやるような花火も
あると、こういうことは理解しました。これも前から庁内で検討しているということがあるよ
うですので、よろしく検討して、もし了とするならば実行してもらいたい。昨日仲間から、も
う花火大会の件について、みんなで協力してやろうという話が出てきたので、「協力するよ」
なんて、こんな声を聞きましたけど、どうなるかわかりませんが、そんな状況もあるというこ
とは間違いありません。市長に対する質問を終わります。ありがとうございました。
◇市長(星野已喜雄君) 本日は星野佐善太議員から大項目、沼田公園長期整備構想について。
2番、電源開発について。3番、沼田市の活性化について、御自身の平素考えている御提案を
含めて御質問をいただきました。それぞれの内容が市の活性化にとって大変貴重な御提言でご
ざいました。したがいまして、これらをしっかり受け止めて、今後の施策の大綱に生かしてい
ければと考えていますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。
──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、星野 稔議員。11番。
〔11番 星野 稔君登壇〕
◇11番(星野 稔君) 通告に従い一般質問を行います。
私は今回、財政力に見合った職員の適正数について、民間委託の推進について、沼田警察署
跡地利用について、沼田公園長期整備構想についての4点についてお伺いいたします。
初めに、行財政改革について、財政力に見合った職員の適正数についてお伺いいたします。
この10数年、我が国は構造改革と財政再建という大きな課題と向き合ってまいりました。
それは人類史上例を見ないスピードで進む少子高齢化と国・地方を合わせた長期債務は1,0
00兆円を超える状況にあり、次世代につけを回さない責任が求められているということでご
ざいます。最近のマスコミ報道で「決められない政治」という言葉をよく耳にしますが、国民
は我が国の危機的状況をよく理解し、それを打開していくためには構造改革は必要と受け止め
ている一方で、政治の決断ができていないことを意味していると感じてなりません。
我が沼田市は、市民のために、次世代のために、地域のために合併は必要という観点から幾
多の困難を乗り越え、平成17年2月に1市2村の合併をし、新生沼田市としてスタートを切
り7年半が経過をいたしました。多様化する市民ニーズや地方分権に伴う事務事業の増大等の
要因から、肥大化した行政組織のスリム化は今後の課題であると思います。また、職員の適正
数については、一概に結論が出せる問題ではないのでほとんど議論されてきませんでしたが、
合併協議では、合併後10年間は退職者数の2分の1程度を採用し、70人の削減を見込んで
まいりました。削減数につきましては、平成23年度時点で81人の削減がなされ、当局の取
り組みを評価いたしますが、平成24年度一般会計当初予算205億6,585万円に占める
人件費は40億2,283万円で構成比19.6%と高い比率になっています。
今、本市にとって心配されることは、合併10年後の平成27年度より5年間をかけて段階
的に縮減される地方交付税であると思います。一般質問の市長答弁では、「断定的な額は申し
上げることはできませんが、平成23年度における普通交付税及び臨時財政対策債における合
併算定替えによる増加額は約12億円であります」。わかり易く言えば、本市は合併によって
毎年12億円多く受け取ることができたということであります。しかし、上乗せ分12億円の
合併10年後、平成27年度からの縮減は、1年目10億8,000万円、2年目8億4,0
00万円、3年目6億円、4年目3億6,000万円、5年目1億2,000万円、6年目の
平成32年度からは一本算定のみの算定となりますとの市長答弁がありました。
市長を本部長とする沼田市行政改革推進本部のもと、全庁を挙げての取り組みは一定の成果
を上げたものと評価をしておりますが、一段と厳しさを増す歳入状況を考えますと、行政のス
リム化、持続可能な行政組織を構築するためには、市長の今任期中にどのように進めるかも含
めた方針を出す必要があります。対応が遅れれば数年前のような、建設事業費の抑制や職員人
件費の削減が迫られると思います。一部には少し乱暴な意見ですが、12億円の歳入減に対応
するには40億円の人件費の3割を削減すればいいとする意見もありますが、私は政策判断に
よって、職員数を削減しても運営できる行政システムの構築によって、人件費を削減していく
べきと考えるものであります。
人件費40億円の対象となる正規職員数と物件費に含まれる臨時職員数とその人件費は幾ら
になるのか、平成17年2月の合併以後の各年度の退職者数及び新規採用者数について、市長
が考える職員の適正数はどのくらいとお考えか、お伺いいたします。
次に、民間委託の推進についてお伺いいたします。
前述のとおり、目前に迫った地方交付税の縮減や少子高齢社会の到来による生産人口の減少
等、我が国並びに本市を取り巻く情勢は厳しいものがありますが、これを乗り越えていく手段
として民間委託の推進は必要と考えるものであります。本年3月定例会一般質問の市長答弁で
は、行政と民間の役割や分担を明確にした上で、市の業務で民問に委ねることが効果的・効率
的なものを民間に委託することにより、市民サービスの維持・向上とともに、雇用の創出やコ
ストの削減など、行政運営の一層の効率化が図られるものと考えています。平成22年度に策
定した第7次沼田市行政改革大綱及び同実施計画に基づき、民間委託の推進について鋭意検討
していくという答弁がされました。言葉で言うのは簡単なことで、これを推進していく難しさ
もあると思います。市長が現在感じている、事務事業の民間委託推進においての法律も含めた
問題点についてお伺いいたします。
次に、受け皿の育成についてお伺いいたします。
民間委託の先駆けとなって注目を集めたのが千葉県我孫子市でありました。例外なく行政が
行う1,100事務事業を全て公募したことは確かにインパクトがあったと思いますが、課題
も見えてきたと思います。公募した1,100事業のうち応募があったのは数件にとどまった
要因として、突然言われても行政の仕事が理解しきれていないため、自分たちに何ができるの
かわからなかったのではないか、また行政だけでいくら旗を振っても民間との情報の共有がで
きていなかったと思われます。すなわち受け皿の育成なくして、民間委託の推進と成果は見え
てこないと思います。
受け皿の育成について、一つの提案となりますが、当局が取り組んでいる第7次沼田市行政
改革大綱及び実施計画のもとに、民間委託推進のための研究会を設置し、受け皿となれる可能
性が高い医師会、農協、商工会議所、建設業協会等の団体からも参加をしてもらい、情報の共
有を進めることが受け皿の育成につながると考えますが市長の見解をお伺いいたします。
次に、沼田警察署跡地利用についてお伺いいたします。
本年3月、沼田利根医師会へ用地の一部を貸すという内容が議会へ報告されました。本案件
は面積が規定より小さいため議会の議決事項ではありませんが、私は不安を覚えました。それ
は、星野市長が市長に就任した平成14年から平成15年にかけて、沼田警察署跡地は将来的
には市民体育館の隣接なので、沼田公園にある柔道場・剣道場を移転すれば体育の拠点となる
という話を体育協会関係者から聞いたことがあり、私もその案には賛成の立場でありました。
なぜこのような話が話題になったのか、当時を知る同僚議員の話では、関係する課長がどのよ
うな意図があったかは定かではありませんが、このような話をされたのが始まりでありました。
市長も耳にしたことがあったと思います。市の体育施設整備計画に沼田警察署跡地への柔道場
・剣道場の移転は明記されていないので説明しなくていいということにはならないと思います。
沼田利根医師会との賃貸契約の経過と今後の予定についてお伺いいたします。
次に、まちづくりの戦略上の観点からお伺いいたします。
私は、沼田警察署跡地への柔道場・剣道場の移転に固執するつもりはありませんし、地域医
療充実のための沼田利根医師会の発展を願っているものであります。しかし、今回の契約は、
まちづくりの戦略上の観点から申し上げれば理解に苦しみます。
疑問点を何点か申し上げます。1点目として、これだけ立地に恵まれた土地はほかにはなく、
市にとって将来的な利活用の可能性は温存するべきであったこと。2点目として、土地の一部
を貸すということですが、他の利活用は駐車場くらいしか考えられないこと。3点目として、
まちづくりにおいて行政庁舎をどのように配置するか、グランドデザインの戦略が感じられな
いことを指摘させていただきます。まちづくりの戦略上、市が確保すべき土地と考えますが市
長の見解をお伺いいたします。
次に、沼田公園長期整備構想についてお伺いいたします。
沼田公園長期整備構想は、市民有識者が議論を重ね英知を結集して描いた沼田市の夢であり、
大きな目標であると思います。しかし、策定から20年以上が経過した現在の財政状況は、当
時からは想像できなかった事態であると思います。私は、平成18年6月議会において、(仮
称)利南運動広場用地取得費用を計上した補正予算に対して賛成討論を行ってまいりました。
それだけに責任を感じてきたつもりでございます。これは沼田公園内にある野球場・テニスコ
ートの移転先として確保した用地でありましたが、財政上の理由から整備のめどが立たないま
ま現在に至りました。
先々の財政状況を考慮しますと、公園整備に着手できる見通しは低く、一度考えを整理すると
きに来ていると思います。
以上の考えから、寄付に当たっての寄付者の意思はあるのか、整備構想に法的拘束力はある
のか、整備構想を推進していく考えはあるのか、市政運営上、整備構想が重荷になるなら見直
しも必要ではないかの4点についてお伺いし、1回目の質問といたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの星野議員の御質問にお答え申し上げます。
まず、行財政改革について、財政力に見合った職員の適正数について、人件費40億円の対
象となる正規職員数と物件費に含まれる臨時職員数とその人件費はいくらになるのかについて
でありますが、平成24年4月1日現在の正規職員数は475人、物件費に含まれる臨時職員
数は232人であります。また、臨時職員に係る人件費につきましては、賃金が2億1,06
9万1,000円、共済費が1,754万1,000円、合計2億2,823万2,000円
となっております。
次に、平成17年2月の合併以後の、各年度の退職者数及び新規採用数についてであります
が、退職者数は、平成16年度13人、平成17年度15人、平成18年度11人、平成19
年度14人、平成20年度16人、平成21年度25人、平成22年度21人、平成23年度
18人であります。
次に、新規採用者数でありますが、平成17年度5人、平成18年度8人、平成19年度4
人、平成20年度3人、平成21年度0人、平成22年度7人、平成23年度11人、平成2
4年度14人であります。
平成17年2月の合併時において556人でありました正規職員数は、平成24年4月1日
現在では、475人となっております。
次に、市長が考える職員の適正数についてでありますが、現在は、平成22年度に策定いた
しました沼田市行政改革大綱及び実施計画に基づき、平成22年4月1日現在、487人であ
った職員数を平成26年度までに20人削減し、467人とする数値目標を設定し、定員の適
正化を推進しているところであります。
しかしながら、平成27年度から普通交付税の合併算定替えの特例措置が段階的に縮減・廃
止となっていくこと、及び人口の減少傾向もさらに進むと予測されることを勘案いたしますと、
その後も引き続いて、計画的な職員の削減を図っていく必要があると考えております。
次に、民間委託の推進について、事務事業の民間委託推進においての法律を含めた問題点に
ついてでありますが、事務事業の民間委託につきましては、市の業務で民間に委ねることが効
果的、効率的なものを民間委託することにより、市民サービスの維持・向上とともに、雇用の
創出やコストの削減など、行政運営の一層の効率化が図られるとの考えのもとに、その推進に
努めているところであります。
しかし、その反面、公権力の行使を伴う業務、市の政策の企画立案など民間委託がなじまな
いとされる業務、あるいは法的に民間委託ができない業務などもありますので、推進に当たっ
ては業務の内容や性質などを十分勘案した上で対応していく必要があると考えております。
次に、受け皿の育成についてでありますが、民間委託の必要性につきましては、ただいま御
答弁申し上げましたとおりであります。
今後につきましては、市民協働のまちづくりによる地域の活性化やコミュニティの醸成など
を視野に入れながら、御指摘の受け皿の育成という意味合いも含め、地元企業だけでなく、N
POや地域団体とのより一層の連携・支援に努めてまいりたいと考えております。
なお、御提案の団体との情報共有の方法等につきましては、今後の検討課題とさせていただ
きたいと思います。
次に、街づくりの戦略について、沼田警察署跡地利用について、沼田利根医師会との賃貸契
約の経過と今後の予定についてでありますが、まず、経過につきましては、沼田利根医師会か
ら、休日・夜間医療センターのほか、看護師養成及び地域医療連携センター機能を備えた施設
の建設用地として旧沼田警察署跡地を提供して欲しいとの要望書が、平成23年11月9日付
けで提出されまして、検討した結果、用地の一部を貸し付けることとし、賃貸することの覚書
を平成24年3月27日に締結し、貸付面積、賃料、工事期間中の駐車場確保、貸付後の市及
び医師会の駐車場確保については、引き続き協議することといたしました。4月27日に医師
会から設計業者が決定したとの報告を受け、建築場所について協議した結果、敷地北東部の一
部の土地について貸与することとし、建築確認申請に必要となる土地使用承諾書を医師会あて
に提出したところでありますが、詳細については、現在も協議を進めているところであります。
今後の予定につきましては、医師会からいただいているスケジュールによりますと、平成2
5年6月に建設工事指名競争入札を実施して着工し、平成26年3月に完成、4月から開所す
る予定であると伺っております。
次に、街づくりの戦略上、市が確保すべき土地と考えるが市長の見解を伺いたいについてで
ありますが、計画されている(仮称)沼田利根医師会地域医療センターは、夜間小児救急診療
室、休日急患診療所、沼田准看護学校を集約した施設であり、将来にわたり地域医療の向上に
寄与する、極めて高い公共性を有し、市民にとっても有益な施設であります。特に休日急患診
療所及び夜間小児救急診察室につきましては、その実績から利根沼田の地域医療にとって、も
はや欠くことのできない施設として、大変有意義なものであると考えております。
次に、沼田公園長期整備構想について、寄付にあたっての寄付者の意思はあるのかについて
でありますが、沼田公園については、沼田藩士の子として生まれた本市の名誉市民である久米
民之助氏が、自分を育んでくれたふるさとの人たちが喜んでくれるようなもので恩返しをした
いとの気持ちから、沼田城址を整備して公園などをつくれば人が集まり、町も潤うとの考えか
ら、荒廃した沼田城址を私財を投じて購入して公園として整備し、大正15年に沼田町に寄付
されたものであります。久米氏の意思が引き継がれ、市民の憩いの場として愛され、親しまれ
る現在の沼田公園になっているものであります。
次に、整備構想に法的拘束力はあるのかについてでありますが、沼田公園長期整備構想につ
きましては、ふるさと創世1億円事業の一環として、市民の代表や専門の方々の意見を伺いな
がら検討を重ね、沼田公園を核に市域全体の歴史・文化遺産を整備し、活用していくまちづく
りの将来的な目標として策定し、この構想を進めていく上で、基本的な考え方となる推進基本
方針を定め、事業の推進を図ることとしたものであります。
したがいまして、法的拘束力はないと考えております。
次に、整備構想を推進していく考えはあるのかについてでありますが、これまでの事業とい
たしましては、電波探査や発掘調査などの基礎調査を行ったほか、関連地域整備として、滝坂
川河川緑地整備などの事業を実施してきたところであります。
本構想につきましては、これまでの一般質問におきましても、市民の代表や専門の方々から
御意見を伺いながら検討を重ね、策定した構想でありますので、今後も財政状況を踏まえなが
ら、その推進に努力していきたい旨の答弁をさせていただいてきたところであります。
次に、市政運営上、整備構想が重荷になるなら見直しも必要ではないかについてであります
が、基本的な推進の方向については、ただいま御答弁申し上げましたとおりであります。
しかしながら、本構想策定以降の本市を取り巻く諸状況や社会経済環境そのものが大きく変
化していることも事実でありますので、御指摘のことにつきましては、今後、総合的に検討し
てまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
以上申し上げまして、星野議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇11番(星野 稔君) 答弁をいただきましたので再質問をさせていただきます。
最初に職員の適正数の関係ですが、最初に申し上げたとおり、沼田市の平成21年度決算概
要というので県内12市の比較した財政課がいつも公表している資料でございますが、それを
もとに、類似他市と比較させていただきたいと思うのです。沼田市が平成21年度決算概要で
は、53,177人、歳出決算額が209億6,800万円、人件費が40億7,700万円
でございます。ほとんど同じ富岡市、人口53,765人、歳出決算額196億8,100万
円、人件費が35億6000万円。みどり市、人口52,115人、歳出決算額185億2,
800万円、人件費が31億8,500万円。また人口規模が大きい藤岡市、人口69,28
8人、歳出決算額259億3,100万円、人件費が38億9400万円。安中市、人口63
,179人、歳出決算額255億7,500万円、人件費40億7,900万円ということが
公表されております。いくつかの要因はあるのかと思うのですが、沼田市も合併をして必ずし
も、私は沼田市はもっと極端に人件費を押さえろとか言っているのではないのです。冒頭申し
上げたとおり、合併10年が目前に来ているわけですね。そこから沼田市はかなりの部分を頼
る、市税収入よりいい勝負になるのですけども、地方交付税がかなり減額をされるということ
がわかっているのであれば、今のうちから方針を出していかないとまずいのではないかという
ことで出させていただきました。市長、ただいま申し上げた他市との比較で、沼田市は人口規
模からいうと確かに人件費は高いのですね。額は高いのです。その要因はいくつか考えられる
と思うのですが、まず最初に、市長はどのような見解をお持ちかお伺いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの星野議員の再質問にお答えしたいと思います。
御指摘のとおり、人口規模が同規模である富岡市が一番近いかなと思っておりますので、確
かに議員がおっしゃってるとおり、沼田市が平成21年度現在40億7,700万円、富岡市
が35億6,000万円ということで、他のみどり・安中・藤岡の関係等については議員が御
指摘されたとおりでございます。この要因はいろいろなことが考えられますけれども、いろい
ろと分析をしてみますとその一つに保育園だとか幼稚園の存在があるなと思っております。と
いうのは、保育園にしろ、幼稚園にしろ、市が直営で行っているわけでございます。これらが
他市等と比べると、市の道筋からいくとやはり職員の数をふやしている一つの要因かなと思っ
ております。当然、合併の要因も否定できないとは思いますけれども、これにつきましては、
冒頭の質問の御答弁で申し上げましたとおり、相当苦労して頑張ってきました。採用も、一人
も採用しない年もございました。この節、やや採用がふえた要因というのは、どんどん採らな
いばっかりで行くと、何と言うのか、今の部課長クラスの方々のところの員数が多いのですよ
ね。そして後輩といったらよろしいかと思うのですけど、やはりある程度それなりの経験を積
んでいる人が後に続かなければだめなのではなかろうかということがあったりして、実は現業
等も一切採用しなかったのでありますが、新年度、つまり、平成24年度には2人ほど採用さ
せていただいた形の中で、できるだけソフトランディングしていくという道筋はつけておりま
す。しかし、合併算定替えのことは議員が述べられているとおりでございますので、今後も引
き続き気を引き締めて、本職員の定数の関係等については、きちんとした対応をしていく必要
があるのではないかということで、今回の御質問に対する答弁を策定するに当たっても、その
辺のことについては、かなりいろいろな意見で、内部でもって論議がなされてきたという経過
がございました。
◇11番(星野 稔君) 市長がただいま言ったですね、私もゼロに必ず押さえろとかそうい
うことは申し上げるつもりはないのです。行政組織ですから、人材が採用されないで、そこが
5年間採用しない自治体が大変なことになったという事例を聞いたことがありますので、それ
は、市長が退職者数と採用者数の比率、今年の4月が14人ということで、ちょっとふえたの
で、私も確認をしたかったということがありました。先ほどのお話で、平成26年度を目指し
て、467人までもっていきたいということですから、できるだけ職員数を抑制しながらも、
人件費を押さえていくような取り組みは市長の説明で理解できますので、ぜひ気を許さずに、
よろしくお願いしたいということでございます。
もう一点、採用の部分等で確認しておきたいのですが、市長が今言った、今後数年間は退職
される方が20名以上ぐらいになる世代の方があるのではないかと思うのですね、20名前後
の。それについて、例えば来年度、25年度4月の採用を目がけていくときに、例えば合併の
ときは、退職した方の半分を採用していくといった目標があって、かなり進んできたわけです。
81人の減になっているわけですから。今後も、例えば20人退職した場合、10人から15
人ぐらいの間の採用にはしていくというような考えでよろしいのか、その辺のお考えをお聞か
せ下さい。
◇市長(星野已喜雄君) 議員の先ほどの御発言のとおり、平成17年2月に556人であっ
たのが475人に、この4月1日現在はなっておりまして、81人削減されたわけでございま
す。しかし、平成17年2月では目標は70人だったわけです。したがって、目標数より多か
ったという客観的事実がございます。そういった中で平成22年4月1日現在の487人に対
して、これが過年度になってしまうので申しわけないのですが、26年度までには467人に
もっていく、20人削減ということが数値目標としてございます。客観的に。採用に対して、
退職される方に対して半分ということを一つの筋道としながらも、もうちょっとこの20人と
いうものに対して努力をしていかなくてはならないなというふうに考えておりまして、それは
人事部局の方でいろいろと考える形の中で、市民サービスに阻害をきたさないような方向の中
で、もう一段の努力をしていくということを今考えているところでございます。
◇11番(星野 稔君) 内容はよくわかりました。市長もよくわかっていると思うのです。
ただ言わないと伝わりませんので、言葉は。私も心配するのは、現在当局で取り組んでいる行
財政改革は大変で骨が折れることだと思うのです。そんな簡単に変わることではないのですか
ら。それはよく理解するのですが、合併10年まであと2年ちょっとになったのですかね、2
7年度からですから。これで市長、冒頭申し上げたんですけど、これは言いにくいのですが、
数年前に取り組んだ建設事業費を合併時、たしか30億円近い建設事業費があったんです。そ
れを、確かに思わぬ財政再建を迫られて10億円以下に建設事業費を押さえてきたわけです。
職員の給与も5%削減。これも大きな成果が上がったと思うのです。ただ市長、対応が間に合
わなければ、またそういう話が出ると思います。これはしようがない、宿命です。我々議員だ
とか、公選を受けている市長だとか、公務員である市の職員の方は、どうしても批判の矢表に
立たされるのです。そういうことにならないためには、市長、私も冒頭言ったとおり、あと1
年のうちに方針を出していかないと、また職員の方の風当たりが強くなると思います。だから、
職員削減でやっていくこの目標はわかりました。ただ、それで間に合わない場合には、人件費
削減だということになると思うのです。そういう矢表に立たせないためにも、プロの仕事をち
ゃんとしてもらうということを守れるのは市長しかいないのだと思います。市長その辺の行革
に対するお考えを、もう一度お聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい質問であり、しかも重要な質問であると受け止めており
ます。
現実問題として、担当部局はこれらについて微細に考え、そして組み立てをしてきてくれま
した。したがって、担当職員も大変労苦があったことは、私も管理者の立場から、現場に携わ
った方々に対して敬意を表しているところでございます。そういった中で、星野議員が御指摘
のとおり、かつてのような轍を踏まないために早めに手を打っていく必要があるのではなかろ
うかということについては、まったく同感でございます。したがって、この道筋がどういう方
法が適当なのか、例えば具体的なことを申し上げますと、職員を削減していくというのにもあ
る意味では一定の限界が出てくると思うのです。行政サービスの観点から考えると。そうする
と、もう一方に考えられるのは、やはり行政体の組織の問題だと思っております。したがいま
して、そういったことを両にらみしながら今後の対応に処していく必要があるのではなかろう
かと考えておりますので、また議員各位の各般にわたる御指導をよろしくお願いしたいと思い
ます。
◇11番(星野 稔君) よろしくお願いいたします。判断が遅れるとかなり厳しい状況にな
るんだと思うので、よろしくお願いしたいと思います。
次の民間委託に入っていきたいと思うのですが、市長が最後に今言った、どうしても削減す
るのにも一定の限界がある、私も理解いたします。人を減らせば当然仕事もカバーできなくな
るというのはよくわかるのです。ただ、そこを沼田の場合は、特に行革で打破していくという
ことをある程度市長の本来、全国的に人脈もあって、専門の勉強もかなりされてきてるはずで
すから、そういった政策によって打破して行こうというときに、私なんかは3月議会とこの9
月議会で民間委託について重点的にお伺いしているのですけども、方法はこれだけではないか
もしれないです。ただ、行政をある程度組織を小さくしていっても、職員の方が能力あるわけ
ですから、しっかり管理してもらう。仕事は民間にしてもらうということができるところはど
んどん出てくると思うのです。研究していけばですね。そのところ、市長は3月議会もそうで
すし、きょうも慎重な言い回しをされてますが、ほかにどういう方法でこの行革をもう一歩踏
み込んでいくのか、民間委託も含めてで結構ですが、どういうお考えをお持ちなのかお伺いし
たいと思います。
◇市長(星野已喜雄君)まず、どうしても、きょう冒頭議員が御指摘された人件費がどうして
も重くのしかかっているなということがあります。これは類似団体等と比較したときに、沼田
が高い数値を示しているのは、一つの要因として保育園だとか幼稚園等と伝統的流れがあった
のかは何とも言えませんが、そういった形の中で先ほどの論議に戻るのですけども、今年の4
月現在の475人に対して10年先を見越したときに、先ほどの算定替えの問題等を見ると、
今までの10年間の削減数におおむね匹敵するくらいもう一段頑張らなくてはならない状況が
来るのかなというふうに思っております。詳細な数値については、また担当部課長にいろいろ
説明いたさせますけれども、そんなふうに思っております。
もう一方におきましては、今議員が御提案されているとおり、行政のスリム化と同時に、や
はりそういった市民サービスを落とさないために、いろいろと民間の力を借りたいと。ただ問
題は、非常に難しいなと思ったのは、公権力の行使を伴う業務、例えば建築確認とか農地転用
は、どうも民間委託はできないということのようでございます。あるいはまた、市の政策の企
画立案、具体的には、いろいろな民間の方の御意見は伺うけれども、もとになってくると企画
課、財政課の存在。それから非常に難しいのですが、税務関係での話題が出てますけど、これ
もきちんとした徴税吏員という資格のある人でなければだめだというようなことがあって、ど
うしてもなじまないところがあると。ところがもう一方において、そうでない関係等について
は、できるだけ可能な限り、例えば受付業務をNPO法人にお願いするとか、そういうような
ことが考えられるかなというふうに思っております。
したがいまして、言うところの民間セクターあるいは地域の地縁組織、こういったものを生
かして民間委託の推進が図っていかれればいいのではなかろうかというふうに考えております。
─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後0時00分休憩
─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇11番(星野 稔君) 午前中の市長の答弁をまとめてみると、民間委託について、市長は
自分のイメージがあるという答弁を暗にしているように私は思うのですね。
まず、1点目で職員の関係で人件費がかかっている要因として保育園・幼稚園の直営の問題
があるということが1点上げられました。。そして、合併時556人の職員数が475人に平
成24年度時点でなりました。26年度までに467人、約20人を目標に削減するというこ
とですが、合併算定替えの関係、これから交付税が減額になることを見越すと厳しさがあれば
それ以上踏み込んだ削減も必要だということを言いました。
それで市長が言ったのが、民間委託についての公権力に関するものということで、建築確認
と農地転用などの許認可は民間ではできないのではないかと、それはよく理解できます。あと、
企画に関することをおっしゃっておりました。あと、財政関係でしょうか。市長、そこまで午
前中の答弁で、私が聞いていて思ったのは、明確になかなか言っていだけないのでわかりずら
いのですけれども、ということは、今後の財政的に歳入を考えていくと、そういう見直しが必
要であるということを暗に言っているということと、公権力以外のところ、保育園・幼稚園も
今後、民間委託の流れが当然視野に入ってくるのではないかと思うのです。そういったことを、
市長の答弁を聞いていると、こちらはそういうふうに受け取れるのですね。できるだけよくか
み砕いてこちらも話しを聞こうとしていますので。私は一般質問で市長の判断を聞きたいわけ
です。今これからどうするのだと、まだ内部で話が詰っていないから大部分のことを言えない
ところもあるのだと思うのですが、これからの沼田市を取り巻く財政の厳しい状況を、これか
ら国の状況も厳しくなるでしょう。それを踏まえて市長の判断、考えはどういうお考えなのか、
民間委託について、それを再度お伺いをいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 民間委託は進めるべきだという観点は持っております。
実は、先ほど職員の数の話題がありましたけれども、そこのところは質問に答えてきたとお
り、保育園とか幼稚園の存在があったことは客観的な事実としてございます。将来的に見ます
と、そういった保育園の関係、これは民間委託は可能なんだそうです。幼稚園は民間委託はで
きないと、したがってまるっきり権限を委譲するというような形になってくるのでしょうか。
もし、するとすればですね。そういうようなことが一つの手法としては考えられると。そうい
ったことの中で、できるだけ公的な部分のところでもって行っている事業を、できるだけそう
いったところへ回していくというようなことについては、そういう方向で行くということが大
切なことなのではないかと思っております。ただ、幼稚園の関係については教育委員会も関係
するので、一概にここのところで言明しきることはできません。そういうようなことでもって、
デリケートなところもありますので、議員の立場からするとなかなか鮮明なところがないので
はないかという疑義があろうかと思いますけれども、ただいまの御質問に対しては、そういう
ような答弁になろうかと思います。
ちょっと整理だけして申し上げておきたいと思いますが、先ほどいろいろ対象外の業務とい
うのがありまして、ダブるかもしれませんが、きちんと申し上げておきたいと思います。まず、
公権力の行使に当たるもの、許認可、税の賦課徴収。2番目として政策立案、調整決定に関す
るもの。計画策定、予算編成、補助金交付です。三つ目として内部管理、自らの存立のために
必要なもの。予算の執行管理とか、人事管理とか、文書管理。4番として法令の規定等により
市が直接実施しなければならないもの。戸籍業務、印鑑証明の交付。5番目として公正性や公
平性の確保から、どうしても個人情報保護のために守秘義務を必要とするものについては、市
が自ら実施しなければならないということになっております。したがいまして、そういう意味
では、そういったところにきちんと留意をしながら、今言う民間委託をできるだけ進めていき
たいなというふうに考えております。
◇11番(星野 稔君) わかりました。はっきり市長は言わないですけど、かなり内部では
検討されていると思うので期待をしますし、やっていかないとまずいことだと思いますのでよ
ろしくお願いします。
それと受け皿の育成について1点だけ伺っておきますが、1回目の質問で市長は今後検討材
料としていくということをおっしゃっておりました。研究会を立ち上げたらどうだという1回
目の質問に対して、そういう答弁だったと思います。これは決していいかげんな意見で言って
いるつもりはございません。本当に進めようと思ったときにできる、例えば今話に出た民間保
育園の方が保育園の運営を受けるというような話に行くときに、保育園はわかりやすいですけ
れども、いきなり庁内だけで会議をしてても、意見を集約してても、受け手はわからないわけ
ですから、そういうところに入れて勉強会なり研修会をやっていかないと受け皿はできてこな
い。ということは、いくら旗を振っても前に進んでいかないことになると思うのです。そこは
ぜひ、今後の検討ということでしたので、期待をいたしますので、ぜひよろしくお願いいたし
ます。また、沼田市が国だとか他の自治体と歩調を合わせることはないのだと思うのです。こ
ういうことに関して。やはり各自治体知恵を出し合って頑張っているわけですから、ここは市
長と当局が一丸となって、議員も一丸となって、沼田独自で一歩踏み込んでいく、全国に手本
を見せていくような覚悟が必要だと思うのです。そこのお考えだけ市長、最後にここの部分は
お伺いをいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 時代の流れは地方分権、ここに来てそういう言葉は使われず地域主
権になってきたわけでありますが、この地方分権のときに国・県・市というのは、上意下達の
関係でなく対等補完の関係と言われてきました。ただ、理屈的にはわからないわけではないの
ですが、県会議員のときからの経験などから申し上げますと、一つの問題に対して、5人も6
人も7人もそのセクションの人間が来て、いろいろと説明したりするのです。専門職的なとこ
ろでもって非常に強い、深い知識を持っております。基礎自治体の職員は、異動もしかり、1
人の人間が相当間口を広く背負わなければならないのですね。したがって、はっきり申し上げ
ますと、基礎自治体の人間の方が相当仕事の現場では、好むと好まざるとにかかわらず鍛えら
れていくのですね。そういった中で、どうしてもつらいのだけど、国や県の人たちは極めて凝
縮的な、専門職的なところで深く洞察しているので対等補完の関係という地方分権の大きな大
義が、やはり国や県の意向というものを尊重していくというようなことが好むと好まざるとに
かかわらずあると。それを議員の指摘は、何もよそ様のことをまねることもないし、沼田市独
自でもって道筋を開いていけと、こういう極めて積極的な行動を期待する、あるいはまた要請
されている質問になっているわけでございますが、そういう意味では、そういう厳しい実態の
ところでしかわからないようなことについて、沼田の独自の考え方を提起していくことは、大
変重要かと思っておりますが、大変難しい課題でありますので一生懸命言われているとおり鋭
意努力してまいりたいと思いますけど、非常にそういう意味では基礎自治体の職員は、かなり
厳しいものが客観的にあるなということだけは申し上げておきたいと思います。御提案のこと
は趣旨を踏まえて基礎自治体の現場の人間でなければつかみきれないような情報等もあるわけ
でございますので、努力をしてまいりたいと考えております。
◇11番(星野 稔君) わかりました。とにかく歳入の削減に向ってあまり時間がないとい
うことは、取り組みも内部でしっかり進めていくことは必要だと思いますので、期待をしてお
ります。よろしくお願いします。
次は、まちづくりの戦略について、警察署の跡地利用のことについてお伺いいたします。
今年の3月だったと思います。私の所属する民生福祉常任委員会にも報告がなされました。
今日まで市長二つ、議会内でもおかしいのではないかという疑問の声が二つあるのだと思うの
です。1点は私も申し上げた、私の考えは、あの沼田市が持っている市有地の中で旧合同庁舎、
東原庁舎から旧警察署跡地まで沼田市の所有の土地が続いているわけです。あそこはある意味
一等地だと思うのです。それをなぜ簡単に貸したんですかということ、その疑問点なんです。
これが1点と。また、同僚議員から出た意見等は、どのような協議がされて、内部の議論がま
ったく見えてこない、どういう経過で決定したんだと、そういうところに不満があるのです。
その2点だったと思うのです。
そこで確認しておきたいのは、1回目の市長の答弁で、平成23年11月9日付で要望書が
提出されたという話でありますが、それ以後、庁内で市長を交えて何回検討の会議をされて結
論を出されたのか、また会議のメンバーはどの範囲まで入っているのか、そこを一応確認させ
ていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 回数とか時系列については承知している立場ではないのであります
が、これについては、言うなれば関係部課長を含めて、当然面積だとかを含めて、その都度い
ろいろと論議をしてきました。これは沼田警察署の跡地ということの中でいろいろ御意見があ
ったかと思いますけども、やはり体育館の隣接ということでもって、議員が言われているよう
なことも一方にありながらも、今次に至って体育館の隣接に医療関係の施設ができるというこ
とは、スポーツ・健康という観点から捉まえると、まず、スポーツには大きく二つの目的があ
ろうかと思うのです。その一つは、オリンピックでチャンピオンになる、日本選手権でチャン
ピオンになる、そういったことが大きく求められると思うのです。もう一方におきましては、
スポーツの大義の中には健康を維持して、その方に見合った健康を維持するためにふさわしい
スポーツを自分なりに持ってこうと、こういうことがあろうかと思うのです。あまり地方自治
体で論議されていなかったようでありますけれども、実はそういった意見のスポーツのすぐ隣
にメディカルチェックという言葉があるのです。それはどういうことかというと、例えば仮に
ウォーキングを楽しんだ後、血圧測定をするとか、あるいは心肺の関係の測定をするとか、そ
ういうようなことから、体育館の隣接に医療機関があるということは決して不都合ではなく、
むしろそういったことは整合してくるということの流れがございます。
したがって、本問題につきましては、今言ったこともさることながら、別途の立場からすれ
ば当然、夜間・小児・救急診療とか休日急患診療とか、また、現存のメディカルセンターその
ものが準看の学校を持っているからして、当然隣接に沼田中学校があるわけでございますけれ
ども、文教的要素を持っているという観点から、この要請については評価をしたという経過が
ございました。
◇11番(星野 稔君) 市長が今説明されたメディカルチェックの健康面の話は、6月議会
で同僚議員への一般質問で答弁された内容なので、それは市長のおっしゃっていることはよく
理解しているつもりなのです。ただ私が申し上げているのは、医師会を認めないとかそういう
ことでないのです。非常に寂しい思いがしているわけです。私個人の立場で言うと。あれだけ
の一等地をできれば、今お金がないけども次の世代、次に市長になられる方、10年後議会で
活躍される方たちが、そこに新たな展望を見い出せるような可能性がある土地ではないかと私
は言いたかったのです。だけど一部を貸すという話を伺っていたわけですけど、決して一部で
ないと思うのです。だから、ゆえにまちづくりの戦略ということでつけさせていただいたので
すけど、決して市長が言っていることは否定もしません。内容はよく理解しています。そこで
確認をさせていただきたいのですけど、今日までで大体どのくらいの面積の建物で、どのくら
いの面積をお貸しするのか、具体的にその辺が詰まっていれば、内容、打ち合わせ事項が沼田
利根医師会と詰まっていれば、また賃貸の金額等もわかれば、それもあわせて教えていただけ
ればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず前段、私が何回してきたか、それについては説明が足りなかっ
たので、おおむね10数回、20回に近い数字での内部打ち合わせはしている経過がございま
す。
それから面積の問題でございますけれども、一応この関係については、できるだけ現在の用
地を、市もそういう意味では議員と考え方が同じで、大事な用地なので、特に土日中心ですか
ら、必要な最低限という言葉を使っていいのかわかりませんが、そういった中で当然準看の学
校があったりします。そういう中で、本地区の面積がおおむね3,643平米あって、建屋が
2階建で、1階について476平米です。それで建築確認上の申請から870平米のものが必
要だったということから、そこのところの部分が一応あります。しかし、基本的には476平
米の建屋のところについてのことでもって、現時点では一応調整が済んでいるということと同
時に、今後の広さについては、できるだけ最小限ということでもって、いろいろと調整をして
いる経過がございます。したがって、まだ賃貸料とかそういったものについては、決定的なも
のは持ち合わせておりません。つまり、現在検討中であるということで申し上げておきたいと
思います。
◇11番(星野 稔君) 内容はわかりました。
私もぐずぐずといつまでも言うつもりはないので、次にまちづくりの戦略ということを考え
るというときに、2点申し上げたいのは、今回の賃貸のことが、普通、議会の議決を得るのが
5,000平米以上ということになるのでしょうか。それ以下なので、その必要はないという
ことで、当局は当局で筋を通してやってきたということはわかるのですが、私も1回目の質問
で申し上げたとおり、武道場の話などもうわさになったり、いろいろあった土地ですので、そ
れだけ注目される土地ですよね。それだけに、協議をある程度公表していただかないと、私も
今回通告を出すに当たって、あえて出しておかないと、ここでちゃんと整理をしておかないと、
後々いろいろな団体からいろいろな話が出てきたりすると思います。だから、あえて伺ってい
るわけで、そういう面で市長、1点目としてある程度協議内容を事前に、早目に議会にも伝え
てほしかったというのが1点でございます。それについての市長のお考え、進め方をお伺いし
たいと思います。
それと、もう1点は、まちづくりの戦略ということからいくと市有地の一等地、市街地のい
い場所ですので、貸すという大義名分が欲しかったのです。市長の説明で、私は受け入れます
よ。それで結構です。ただ、次の展開であそこを医師会に貸して、今は一部かもしれませんけ
ど、ほかのものをあわせて、あそこを半分医師会が使うから、残った半分は違うものをつくろ
うというようなことは、よっぽど計画を立てて戦略を練ってから方向を出していただきたいの
ですね。なぜかというと、あの土地はとりあえず一部かもしれませんけど、医師会だって、看
護学生さんの駐車場はほかに用意してくれということで進んでいるようですね。前段で私が申
し上げてきた民間委託のこととか、将来的なそういうことを考えたときに、市長、例えば医師
会というのはかなりの仕事を担える存在なんだと思えるのです。そういったときに、今日医師
会に貸すという決定を下したわけですから、契約もして今調整して進んでいるわけですから。
となれば、医師会が仮に沼田の福祉分野の窓口を担うような存在になってくれば、あそこを福
祉の拠点で考えていく方が、私は切りかえなければだめだと思っていたんです。今からこれを、
私が今回の一般質問で契約を取り消せとか、白紙に戻せないかと騒いでもまちづくりにならな
いのですから、ということは先々の展望で安易に違う関係のない施設を複合的にあそこにつく
るというのはセンスがないのだと思うのです。その2点について市長、確認をさせて下さい。
◇市長(星野已喜雄君) まず前段の議会の関係でございますけれども、こういった趣旨の内
容はどうしても先様があって、いろいろと内部と水面下の打ち合わせ調整等がありました。し
たがいまして、議員の立場からすれば、もっと早く照会をしてほしかったというのがあろうか
と思いますけれども、当事者の立場からいたしますと、どうしても水面下の詰め等があって、
3月の時点でもって委員会等に報告があったかと思います。したがいまして、議員の立場から
すれば、もっと早く照会してもらえるということであったかと思いますが、これにつきまして
は、もし足らずであったとすれば、私どもの反省すべきところであろうかと思っております。
後段の関係につきましては、実際問題、これからいろいろなことを考えていったときに、で
きるだけ最小規模でもって対応すべきところの判断を下しております。したがって、そういう
意味では、先々に向かって今議員がおっしゃられるようなことが出てくれば、それはまたそれ
なりに考えなくてはならないと思いますけども、やはり今回のこの問題は、土日ということが
一つあると。それと、やっぱり準看の学生さんが勉強に来るということであります。当然、そ
れぞれの私立大学等においても通っている方々は自らが駐車場を持って対応しているというの
が、日本内外の私立の大学の持っている一つの流れかと思っておりますので、駐車場等につい
ては、特に準看の学生さんの駐車場等については、そういった方向で考えてもらえばありがた
いと。同時に、救急車等が土日に入る可能性もありますから、そういったところの部分につき
ましては、きちんと対応していく必要があるのではなかろうかというような考え方を持ってお
ります。
したがいまして、先々の情勢がいろいろな展開もあろうかと思いますけれども、現時点では、
とにかく議員がおっしゃっているように、非常に重要な土地でありますので、できるだけ必要
最低限のところでもってお世話になれればというような形の中で今日に至ったという経過があ
りますので、ご報告を申し上げておきたいと思います。したがいまして、学生さんの駐車場等
については、別途で考えていただきたいというふうに、医師会の方には申し上げてきたという
経過がございます。
◇11番(星野 稔君) 内容はわかりました。
最後に申し上げた、これはもう医師会に貸したのですから、一部と、最小限にとどめるとい
っても動かしようがないわけですし、今後、私の最後言ったことは覚えておいていただきたい
のです。安易に半分あいているから、関係のないものをそこに何かつくろうとか、それは土地
が死んじゃうんではないかと思うのですね。どっちも仮に半分何かできたとしても、医師会も
狭いでしょうし、新しく何かつくる方も狭い。やはり、その辺は戦略的に考えていただきたい
と思います。
最後に、沼田公園の関係を伺いたいと思います。
1点目の寄付に当たっての寄付者の意思として、久米民之助先生が大正15年に寄付された
ときの、再度確認だけさせていただきたいと思います。久米先生は沼田町でぜひ大事に使って
くれと、有効に使ってほしいという願いであったということで確認をさせていただいてよろし
いですね。
◇市長(星野已喜雄君) 久米先生の並々ならぬ御指導・御支援によりまして、本公園は成立
しております。したがって、その久米先生の御意思をきちんと引き継いでいくということが極
めて大事であり、このことについては、いささかなりとも揺るがないものとして位置づけてお
ります。
したがいまして、久米先生の御意思を体した形の中で、当然判断をしていかなくてはなりま
せん。したがって、この流れを逸脱したような行為は断じてすることはできないということだ
けは申し上げておきたいと思います。
◇11番(星野 稔君) わかりました。
それと、2点目の法的拘束力のことはよく理解できました。市長の、推進していく考えはあ
るのかということに対して、市長は努力をしていくという答弁でありました。努力をしていく
ということで、これはわかるのですが、ここのところ何年か、沼須の運動広場の関係の用地の
問題もそうですし、みんな長期整備構想がもとになって、結構足かせになった部分というのが
あるんですね。非常に大変な思いをしてきたと思うのです。だから、ここは確認をしておきた
いのですが、現時点で推進に努力をしていくというお考えは確認をいたしました。
それで、4点目の見直しも必要ではないかということで通告をいたしましたが、私の前に一
般質問した同僚議員の答弁にもされておりましたけれども、一般質問の中身にもありましたが、
野球場もテニスコートも現在地で改修・整備をしたらどうだという提案だったわけです。そう
いうことを考えたときに、まずどこかで市長、当局が決断しなくてはならないと思うのです。
移転はいたしません。現在地で運動場を一応残すと、野球場・テニスコートを残すという判断
をされるのであれば、先ほど申し上げたように、これは見える形で、議会だけではなくて、こ
の構想に携わった市民の方もいらっしゃるわけです。私も今回いろいろな方に話しを聞いてみ
て、長期整備構想の推進に物すごい期待をしている市民の方もいっぱいいるのですね。だから
ここは、先ほど言った警察の跡地ではないのですけども、かなりのオープンの形で協議をして、
それを方針で出していくということをしないと大変なことなんだと思うので、その辺を市長、
確認をさせていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員の3番と4番の御質問がやはり整合させて考えないと、なかな
か難しいなと思っておりまして、やはり、この計画を立てたのはもう20年も前で、実は時代
がかわってきたというようなことがあって、そして、その時代に20年前の計画が整合できる
かどうかとなると、これは一つ熟考しなければならないのではないかというようなことから、
4番目の答弁で申し上げましたとおり、取り巻く諸状況、社会経済環境そのものが変化してい
ることも事実でありますので、議員が言われていることについて、やはり一考しながら検討を
加えていく必要があるのではないかと、こういうことではないかと思います。
したがいまして、当然、長期公園整備構想そのものが、歴代の重鎮の方々が大変なお骨折り
をしてつくり上げた一つの計画書でありますので、その哲学や趣旨はきちんと踏まえ、そして、
それは現実に生きているわけでありますので、今後いろいろと変化の諸状況が生じてくれば、
やはり先ほど来申し上げておりますように、総合的に検討していく必要があるのではないかと
いうふうに思っております。
したがいまして、そのときには、当然、しかるべき期間的なものも大変重要になってくると
思いますし、市民の方々からの御意見を承るような仕組み等については研究していかなくては
いけないと考えております。
◇11番(星野 稔君) とにかく、この大きい計画をもし見直すときには、市長くどいよう
ですが、見える形で市民に伝わるように、そういうことの手順を踏まないとまずいと思います。
それは、最後に申し上げさせていただきます。
今回、一般質問した行財政改革の問題等含めてここ数年が勝負ですので、その推進に期待を
して私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、高柳勝巳議員。8番。
〔8番 高柳勝巳君登壇〕
◇8番(高柳勝巳君) 通告によりまして一般質問をさせていただきます。
今回の私の質問の一つ目は、中心市街地の活性化において、非常に重要な「グリーンベル2
1について」であります。
先に報道されました8月14日付け上毛新聞によれば、「1階に生鮮食品店。対立の運営側
介さず。」という見出しでした。こうした報道を受け、市民の方々の反応は「出店はありがた
いが、大丈夫か」新聞報道見出しどおりの期待と不安が入り混じった複雑な感想が圧倒的と認
識しています。
民間企業が、運営側である沼田都市開発株式会社を介さず、出店を模索している状況下です
から、私に入手できる情報量にも限りがあり、多くの市民の皆様からの「今後はどうなってい
くのか」の対応にも苦慮しています。
そこで、市長には現在持っている情報の提供も含めて、これまでの経過を振り返ってもらい
ながら、今後の中心市街地の活性化にとってあるべき方向性とトップとしての判断を伺うべく
通告させていただきました。
そうしたことからまず、「沼田都市開発鰍フ経営状況と今後について」伺います。
本年6月定例会において、毎年配布の「沼田都市開発株式会社の経営状況報告書」が配布さ
れました。法律で定められた報告とはいえ、わずか8ページの概況では、収支の課題や問題点
等が私にはつかみきれません。改めて、もう少し詳しく説明をいただきたいと思います。
次に、「「管理組合方式」提案後の対応について」ですが、これは、昨年の9月にも同趣旨
の質問をさせていただきました。先の全員協議会でも説明をいただきました。私の理解では、
都市開発を橋渡しにしてメドテックとも地権者とも協力しながら、経営改善を取り組んできて
いたのではないのかと推察していたわけですが、どこで歯車が合わなくなってしまったのか、
訴訟まで起こされる状況に至る原因と経過が理解できませんので、そこを軸に説明を願います。
続いて、「「沼田マルシェ」出店への対応について」ですが、これは、本年度予算案として
「グリーンベル21」テナント出店促進事業費補助金5千万円を、多くの議員の心配を説得し
て計上してきた経過があります。私も多くの苦言を述べさせていただきました。沼田市として
は何としてもテナントの出店を促すという強い決意で計上したものの、出店者は、本市が60
%の筆頭株主である沼田都市開発株式会社と契約上のトラブルが生じて訴訟となっている原告
であります。今回の出店に際しての対応へのお考えを伺いたいと思います。
最後に、「沼田市としての今後の方向性について」ですが、最初の項目にも関連しますが、
平成22年3月に提出された「沼田都市開発株式会社の経営に関する評価・検討報告書」によ
れば、平成22年1月末時点での資金残高は、約1,400万円で、「3つの具体的な経営改
善策が、功を奏しなければ、自力で経営を維持・継続していく可能性は極めて低い。」との指
摘もありました。
平成20年から総務省の指導する「第3セクター等の抜本改革の推進」への対応と合わせて、
市長にも抜本的な対応への決断が迫られているときと思いますが、市長の見解を伺います。
大きなタイトルの2番目は、「放射能汚染対策について」です。この問題での一般質問は3
度目となります。
先月中旬、私は子育て中のお母さん方が呼びかけた学習・交流会へ参加させていただきまし
た。そこでの発言では「子供の甲状腺に異変が生じている。検査をする体制も脆弱でとても不
安」「スーパーの食品でも数値のゼロは少なく、基準値以下なら大丈夫という保証はない」「
個別の放射線量よりも年間総量を意識しての対応が欲しい」などの切実な報告を伺いました。
5億円を超える補正予算で、始められた除染計画の実施を含めて、沼田市は環境課を中心に
努力してはいると思います。しかし、本来であれば除染作業にしても、すでに終了していなけ
ればならない緊急作業と認識しています。
混乱・混迷の続く国の指示や指導を受けて動いていたのでは、結果的には対応は遅くなり、
量的・質的にも曖昧で不十分にならざるを得ないと考えます。
そこで、こうしたことも踏まえ、今後改めて重点的に取り組むべき課題について整理をしな
がら、具体的な課題を一歩でも前進させること目的に、それぞれ伺いたいと思います。
8月27日付け朝日新聞では、福島県以外でも甲状腺検査を実施するという記事が掲載され
ていました。これは、福島県で18歳以下の人の甲状腺超音波検査によるしこりなどの出現率
が36%と高率なので全国で4,500人を抽出して比較するということです。
こうした流れの中にあって、栃木県那須町では甲状腺や尿、母乳検査の費用を全額負担する
と聞いています。福島第一原発の200キロ圏域では、千葉県の柏、流山市と群馬県では本市
を挟んで桐生市と川場村周辺が、事故直後0.5マイクロシーベルト以上の地域で、誠に残念
なことではありますが、線量では那須町と同等のレベルです。こうした事実をしっかり受け止
めるならば、やはり、母子への健康調査についての具体的な取り組みは、必須と考えますが市
長の考えを伺います。
さらに、現在定期的に実施している乳幼児健診等も活用して、検査などが実施できないかを
検討願います。前述したように子育てをするお母さんたちも不安と戦っています。母親を中心
とした精神的ストレスを含めたケア体制の充実に向けた具体策を実施して欲しいわけですが、
市長の英断を望みます。
続いて、「子ども達の放射線対応について」教育長に伺います。
以前にも質問させていただきましたが、その時の答弁は、「文科省の基準や対応の方針を基
本としつつも、子供たちの受ける放射線量は、低ければ低いほどよい。」という趣旨であった
と記憶しています。
まず、学校等の除染についてですが、去る7月に市内の園庭・校庭を測定し、白沢、池田な
ど4つの施設の除染作業が夏休み中に行われましたが、思うほど時間の経過だけでは低減され
ない線量と、日々移動するホットスポットへの対応で、現在の体制で追いつくのかという不安
もあります。実施状況と今後の取り組みについて伺います。
食品の放射線量では、本年4月からは暫定基準値から新基準値となり、その基準はより厳し
くなったものの、圧倒的に少ないサンプル検査でのチェックでは、流通システムの複雑さも手
伝って、その正確性・信頼性において不安は否めません。
現在沼田市では、消費生活センターの測定機による事後検査を行っていると認識しています
が、なんとか事前検査ができないのか、現行の検査体制の説明とあわせ、今後について伺いま
す。
最後に、「子ども達の健康検査の必要性と今後の対応について」でありますが、小中学校生
を中心に、定期健康診断なども活用しながら前述の甲状腺や尿検査などが実施できないかを伺
って1回目の質問といたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
まず、中心市街地の活性化について、グリーンベル21について、沼田都市開発(株)の経営
状況と今後についてでありますが、第2回市議会定例会で、沼田都市開発株式会社の経営状況
について議席配付させていただいたところでありますが、空床率が75%に及ぶ現状から、ビ
ルの運営の根幹をなす管理費収入が著しく落ち込み、賃貸料で管理費の不足を補わざるを得な
い状況が続いており、沼田都市開発の経営を圧迫しております。
こうした中にあって、優先すべきはテナントの誘致であり、現下の厳しい経済情勢から新た
なテナントの立地には至っておりませんが、関係者とともに、早期の誘致に向けて協調して活
動を行い、支援してまいりたいと考えております。
次に、「管理組合方式」提案後の対応についてでありますが、平成22年12月9日に開催
されたグリーンベル21区分所有者臨時集会において、平成23年1月1日をもって、管理組
合とそのもとに置かれる理事会による運営へ移行することが決議され、管理規約の細目、予算
及び管理費の取り扱いについて、沼田都市開発とメドテックインベストメントの間で協議する
こととされましたが、細部の調整が整わず、同年2月に、それぞれの代表者による連名で、関
係者に宛てて決議前の状態に戻し、改めて決議の実現に向けて協議を継続し、体制が整った後
には協力をいただきたい旨の通知が出されております。
新年度に向けて協議が続けられておりましたが、3月11日に発生した東日本大震災への対
応などが優先されることとなり、こうした中、4月2日には、メドテック関係者によるテナン
ト候補の現地案内が行われましたが、誘致には至りませんでした。
次に、「沼田マルシェ」出店への対応についてでありますが、一部新聞報道及び折り込みチ
ラシが配付され、11月にオープンするとされておりますが、メドテックインベストメントU
の業務執行社員である株式会社イート・バイテック・ジャパン自らが、1階で生鮮食品を扱う
マーケットを経営しようとするもので、他のフロアへのテナントの誘致を促進するとの見方も
できますが、他の共有者及び区分所有者、管理者との協議調整が十分に行われている状況には
ないと思われますので、引き続き、推移を見守りたいと考えております。
次に、沼田市としての今後の方向性についてでありますが、中心市街地の西側の核として整
備された再開発ビルが、再び賑わいを取り戻すことは、本市の商業・経済環境を好転させるた
めにも重要な課題であると認識しておりますが、まずは、関係者による合意が形成され、安定
した経営が行われることが第一と考えております。
冒頭申し上げた資金的な課題にも留意しつつ、必要な対応を図ってまいりたいと考えており
ます。
次に、放射能汚染対応について、母子の健康への影響と対応について、母子を対象とした健
康検査の必要性と今後の対応についてでありますが、群馬県におきましては、平成23年度に
放射線の健康への影響に関する有識者会議を設置し、同年11月21日の有識者会議の中で「
県内で測定されている空間放射線量や食品に含まれる放射性物質の濃度は低い」、「今回の福
島第1原発事故を起因とする放射性物質の人の健康への影響については、全く問題ないレベル
」としており、これを受けて群馬県知事は「有識者会議の意見を尊重する」としております。
また、本年6月25日に開催された第2回有識者会議においても「放射線による県民の健康へ
の影響については問題ない」と結論づけております。さらに、福島県が行った警戒区域等避難
区域の市町村のうち、18歳以下の子供約3万8,000人の甲状腺検査を行った結果が、本
年4月26日に公表され、99.5%が問題なしとされ、残りも良性の可能性が高いとし、
「通常と変わらない状況で安心できる」としております。
このようなことから、本市においても現時点では、放射線にかかる健康検査の必要性は低い
と考えております。
しかし、国では福島県民を初めとする地域住民の声や意見等を踏まえ、科学的データの収集
に努めるなど、様々な知見を集積しているところであります。
したがいまして、不安を抱える方々に対しまして、適切な情報等の提供を行うとともに、引
き続き国や県の動向等に注視していきたいと考えております。
次に、乳幼児健診の活用についてでありますが、乳幼児健診は母子保健法に基づき、生後4
カ月児、10カ月児、1歳6カ月児、3歳児という発育発達の節目の年齢で実施しております。
各年齢ごとに必要な健診項目がありますが、どの年齢においても、最初に問診を行い、育児上
の不安や悩みなどの相談に応じております。
また、医師による診察では、保護者の方から気軽に質問していただけるよう介助の職員が配
慮し対応しているところであります。
さらに、待ち時間を利用して様々な情報に触れていただけるよう、インフォメーションコー
ナーを設けております。
したがいまして、放射能汚染関係のことについても適切な情報提供を行えるよう配慮すると
ともに、これからも、健康への不安を抱えている保護者の方が安心して育児ができるよう相談
しやすい環境づくりなどに努めてまいりたいと考えております。
次に、母親を中心とした精神的ストレスを含めたケア体制についてでありますが、市では妊
娠した方への母子健康手帳発行時、窓口で個別に健康相談を実施しております。
また、生後4カ月までの乳児については保健師や助産師による全戸訪問を行い、育児をする
上での様々な相談に応じております。
さらに、育児相談事業も定期的に開催しており、母親同士の情報交換や育児についての相談
に対応できる体制となっております。
放射線による健康への影響については、放射線に関する情報が一般にわかりにくく、十分に
理解できる状況にないことが不安を助長させる一因とも考えられることから、正しい知識の普
及に努めることが必要であると考えておりますので、今後も、厚生労働省が作成した妊娠中の
方や小さいお子さんをもつお母さんに向けた資料や県が作成した「放射線関連業務に係わるQ
&A集」などを活用し、各種相談事業の中で、不安を持つ方々の声を受けとめ、安心して子育
てできるよう支援してまいりたいと考えております。
以上申し上げまして、高柳議員の御質問に対する答弁とさせていただきますが、「子ども達
の放射線対応について」は、教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
◇議長(大島崇行君) 教育長。
〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
放射能汚染対応について、子ども達の放射線対応について、学校給食での現行の検査体制と
今後についてでありますが、現在、給食食材の搬入は、子供たちにできるだけ新鮮なものを提
供したいということで、一部の加工品を除いて当日の朝となっております。そこで調理前の検
査が難しいことから、牛乳を除く全ての調理済み食材について、沼田市消費生活センターに導
入された検査機器を活用し、沼田給食センター、白沢調理場及び利根調理場の3調理場でそれ
ぞれ月2回検査を行い、その結果については、市のホームページで公表しております。
今後につきましては、秋以降、地元産の野菜等の購入も予定していることから、可能なもの
については調理前検査も行いながら、安全・安心な給食の提供に努めてまいりたいと考えてお
ります。
次に、学校等の除染の実施状況と今後についてでありますが、教育委員会では、学校を初め
とする各施設の空間放射線量の測定を7月から行い、特に子どもの施設が優先ということから、
学校施設の測定を最初に実施し、その結果についてはホームページで公表しているところであ
ります。
測定の結果、校庭での平均値が、除染実施の基準である毎時0.23マイクロシーベルトと
なったのが池田幼稚園、沼田北小学校、白沢小学校及び平川小学校の4校、建物回りの側溝な
ど局所的に超えた学校が14校ありました。特に校庭の除染作業では子供の学校生活や、秋に
予定している運動会など学校行事への影響が考えられることから、4校については二学期の始
業前にほぼ終了したところであります。
今後につきましては、学校の局所の部分や各施設についても、環境課を初め関係部局と連携
しながら、なるべく早く実施し、子供たちが安心して学校生活が送れるよう努めてまいりたい
と考えております。
次に、子供たちの健康検査の必要性と今後の対応についてでありますが、平成24年6月に
開催された群馬県の「第2回放射線の健康への影響に関する有識者会議」の結果では、「放射
線の県民の健康への影響については問題ない」と結論づけられております。また、栃木県や宮
城県の有識者会議の報告書においても同様の結論が報告されています。このようなことから、
本市においても現時点では、放射線の影響にかかる一律の健康検査の必要性は低いと考えてお
ります。
しかし、今までに経験したことのない、目に見えないものに対する不安を抱いている子供や
保護者の方々がいらっしゃることを踏まえ、国や県の動向を注視し、健康検査の必要性につい
ても引き続き留意していきたいと考えております。
今後の対応につきましては、文部科学省が発行している放射線副読本を活用した放射線学習
を実施するなどして、放射線に対する一層の理解が図れるよう、各学校を指導してまいりたい
と考えております。
また、児童生徒の健康診断における内科検診の充実を学校医の方々にお願いしたり、各学校
が子供や保護者の方々の相談の機会を設けるよう指導したりして、不安の解消に努めていきた
いと考えております。
以上申し上げまして、高柳議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇8番(高柳勝巳君) 御答弁いただきましたので、幾つかの点についてできるだけ順を追っ
てお話させていただきたいと思います。
まず一つ、沼田都市開発の今の役員はどんな体制になっているのかお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 経済部長の方から答弁いたさせます。
◇経済部長(飯田敏夫君) 御答弁申し上げます。
取締役5名おります。小林正治氏、清水基資氏、関上忠成氏、星野已喜雄氏、樋之口俊彦氏、
以上の5名が取締役でございます。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) 昨年のとおりであればいいんでしょうけど、最初に申し上げたとおり、
本当にこの報告書というのですかね、中身をつかむのに苦労するんです。そもそも役員の名前
も載ってないんです。去年は載ってたし、改選期でないと言われればそれまでですけど、非常
にだんだん大ざっぱになってきているなと痛感しているんです。平成19年のころには事業方
針まで書かれておりましたが、ここ2年事業報告書というだけ、本当にわかりずらいんですよ。
それなのであえてお伺いをさせていただきました。ついでですからもう一つ、事務局体制と事
務員は何名でどのくらいの方々がやっていらっしゃいますか。
◇経済部長(飯田敏夫君) お答えします。
今、私が承知している事務局体制につきましては、3名でございます。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) これは事務局の東さんという方も含めてということでよろしいでしょ
うか。
◇経済部長(飯田敏夫君) 現在、東氏は既に退職をしておりますので、それ以外の方です。
◇8番(高柳勝巳君) わかりました。
東さんのことについては後でお伺いしたいと思いますが、3人ということですね。これも厳
しい状況下の中で、圧倒的な面積を持ちます、イート・バイテックさんが自分で管理するから
いいよっていうふうに言われたわけですから、そうそう人数もいらないのではないかと思った
りするわけですよ。そういった中身も書いてない。事務職員が何人でどういう体制で何をしよ
うとしたのかも、私たちには、これを読んだだけでは、申しわけないのですけどわからないの
です。
さらにもう一つだけ聞かせてもらいます。白沢の振興公社も利根振興公社も、法律に基づい
てこの報告書を出しております。事業報告の部分は2ページぐらいにわたって、お客さんの出
入りが秋に減ったのでこれだけ減りました。数字まで入っています。今回の24年度の報告書
は、10.5ポイントぐらいではなくて14ポイントぐらいの大きい文字で、しかも一部を引
用させていただきますけども、「退店が相次ぎ店舗床の稼働率は25%となり商業施設として
の衰退に歯止めがかかりませんでした。例えるならば4分の1で全体を回さなければならない
状況に陥っているとも言えましょう。」なにか漠然と第三者の評論のような書きっぷりをして
いますけども、この報告書というのは、どうして25%になっちゃったんですか、商業施設と
して4分の1で回るのですかということを書いてもらいたいわけなんですけども、そういった
ところが全然書いてないのですね。それなので改めて市長に先ほどお伺いしましたけども、ま
だ数字上つかめないのですけど、もう少し補足するところがあればお伺いしたいと思います。
─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後2時02分休憩
─────────────────────────────
午後2時08分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 確かに議員が述べられているとおり、第19期の事業報告書のかが
みと第20期の事業報告書のかがみでは、やや第20期の事業報告書のかがみ、つまり冒頭の
文面が少なくなっていることは客観的な事実であります。これらにつきましては、社長を中心
といたしましてそれぞれ分析した形の中で述べられているということでございますので、よろ
しくお願いしたいと思っております。また、数値の関係等について云々ということがあったと
思いますが、あまりにもボリュームが大きいので、つぶさに申し上げることができないかと思
いますが、かいつまんでの部分について経済部長の方から触れさせていただきたいと存じます。
◇経済部長(飯田敏夫君) それでは、決算報告書から直近3年程度の推移等で特徴的な部分
を御報告させていただきます。
特にどうしても言わざるを得ない部分でございますが、未収入金と長期滞り債権等に分かれ
ますけど、これを合わせてここ3年で約5,000万円程度ふえ、前期未では2億円余りとい
うような数字になっております。
また、もう一方で現金預金等につきましては、2期前までは約2,000万円程度の金額が
ございましたが、前期の決算の部分では数百万円というような数字になっているところでござ
います。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) 平成22年に、先ほど言いましたけども、経営検討委員会が立ち上が
て、そのときに残高1,400万円ですよ。注意しないとこれは本当に大変になりますよと言
って2年たってるわけですよね。ですから、病気の患者さんで言えばかなり厳しい状態ですか
ら、これはお医者さんが寄ってたかって見ていないとどうなるかわからない状態なわけですよ
ね。この間、どのくらい専門家の方々とお話を伺ったのか、調整をしたのかが1点です。
それから、先ほどメドテックさんが紹介をした店舗と1回お話したけど調整がつかずだめで
したというようなお話がありましたけれども、結局この報告書にもありますけど、全然誘致が
できませんでしたとしか書いてないけど、じゃあいくつかは引き合いがあって、どういう理由
でだめでしたというのがもう少しあればお伺いしたいと思います。以上2点、お伺いしたいと
思うのですけど。
◇経済部長(飯田敏夫君) 2点についてお答え申し上げます。
専門の先生というか、議員は当時検討委員会の先生4名を差しているかと思いますが、その
後につきましては、断続的に数回のお話はさせていただいております。ただ、一堂に会してと
いうことは、その後特にございません。
それから、誘致引き合いの関係についてでございますが、1回目の市長の答弁にもありまし
たように、それぞれ、メドテック自体もその誘致に動かれ、実際に現地に来て現場を見ていた
だいた事業者もあったということでございます。以上でございます。
◇8番(高柳勝巳君) 幾つかさまざまな議員もお話したりしていますから、そういうことで
動いたけど最終的には調整がつかなかったのだろうというふうに思いますけども、大変なとき
だからこそちゃんと書いて議員の皆さんにも、何かいい案があればお願いをしたいというスタ
ンスでは、基本的にないように感じたものですから、少し厳しい指摘をさせていただきました。
それと、もう少し中身についてお伺いしたいと思いますけども、この報告書の議案の中に今
年の2月、2回グリーンベル21の一部クローズについて、ということの会議が2度ほど持た
れております。これは3月の定例会の際に、最初は閉館と言われたふるさと館ですが、これが
数日のうちに休館という形になったことだと思いますけども、どうしてこういう行き違いが起
きたのか改めてお伺いしたいと思います。
◇経済部長(飯田敏夫君) ふるさと館の一時休止を閉館のような形で大変議員各位を初め、
多くの市民の方に御迷惑をかけたことにつきましては、改めてお詫びを申し上げるところでご
ざいます。私どもとすればここにありますように、できる限り管理費等を下げるための方策と
しての案として提案をしたものでございますので、御理解を賜りたいと思います。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) ふるさと館は沼田市が面積に応じてお支払いをするので、トータル1
,000万円を出すことになっているわけですね。人件費を除くとそれ以下になりますけども。
ですから入れた方がプラスの要因がふえるわけですよね。なのに、ここにも書いてありますけ
ど、先ほど言ったとおり管理費を節減するためになるということが、私はよくわからないので
すね。お金が入るのに、閉めちゃってお金が入らなくするというのは、どういうことで節約に
なるのか、もう一回お伺いしたいと思います。
◇経済部長(飯田敏夫君) 再度の質問にお答え申し上げます。
ふるさと館だけで申し上げればそうかもしれませんが、フロア全体等を勘案する中で、そう
した方策を考えたところでございます。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) とすると、その館全体でということですから、何階のどこということ
も決まっていなかったわけですかね。
◇経済部長(飯田敏夫君) 全体のまず4階は、既に閉館になっておりますので、それ以外の
1階から5階を見渡した中で、やはりできるところということで考えたところでございます。
以上です。
◇8番(高柳勝巳君) そういう意思が正しく伝わらなかったので、ああいう一幕が出てしま
ったのではないかというふうに推測をするわけです。推測しかありませんけどね。こういう管
理体制というので、本当にこれだけの危機を乗り切っていけるのかなという疑問符を持つわけ
です。
もう一つだけ言わせていただきたいと思います。先ほどの答弁で、現金残高が今、数百万円
という御答弁でした。現在数百万円で、このまま推移しますとどうなっていくのかはお考えで
しょうか。
◇経済部長(飯田敏夫君) これにつきましては、当然先々が見えるという数字まで来ていま
すので、現在役員を中心に鋭意検討されているところでございます。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) もう少し具体的に教えていただければありがたいです。
◇経済部長(飯田敏夫君) 私どもとすると、これは役員さん等を中心にしながら検討されて
いるというようなところまでしか、私の段階では申し上げることはできません。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) 1回目の御答弁と今の御答弁を推測するしかないですけど、5分くら
いのやりとりですから。逆ざやの問題が根本的にありますというのは再三言われていて、管理
費と賃料の間で御苦労なさっているのだろうなということで言葉に出てきたのですから、未収
金の回収に全力を挙げて、何とかめどが立ちそうだから何とかなるんでしょうという、天気予
報みたいな御答弁でしたけども、私が申し上げたいのは、これだけ厳しい状態が2年も続いて
万歳になっていない仕組みそのものに問題があるのではないかと思うのですね。2年前に1,
400万円でした。どういうふうに運営してもこれは厳しいですよという状況下で、2年で数
百万までですから、いくらか減ったくらいで済んだということは、逆ざやのマジックで、入ら
なくてもやっていけるという会社というか、テナントが。そのこと自体が本来問題で、都市開
発は残りましたけど、テナントはずうっと空っぽのままですというのは、市にとってはいいこ
とではないんじゃないでしょうかね。この辺についてのお考えを市長に伺いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 市の立場からいたしますと、かねがね申し上げておりましたとおり、
先般サティが撤退した後、議会の皆様方の御理解をいただいて、Aコープ誘致のために奔走い
たしまして成功いたしました。その後、当然誘致のためのテナントの方々に対する支援の施策
を打ち、そして、その後の状況の中で大変厳しいことが招来してまいりました。今年の当初予
算で、議員の皆様方から大変な御叱咤もいただく形の中で、しかるべき誘致のための予算は計
上させていただきました。そういった中で、非常に厳しい都市開発の経営状況があることは、
これは否めません。私どもからいたしますと、常に申し上げておりますのは、都市開発そのも
のは、あくまでも民間の会社でございます。市の立場からすると、いろいろな経過の中で側面
的な応援をさせていただいております。したがいまして、今後も社長初めとするところの取締
役の意を体しながら、これを応援をしていくという形の中で対応を図っていくということにな
ろうかと考えております。
◇8番(高柳勝巳君) 建てるときには、確かにこの都市開発という第3セクターの仕組みが
必要だったのだろうと私も認識しているのです。ただ、今の状態と今の時代の流れの中で都市
開発を維持することだけが目的になってしまっているような、都市開発を通じて中心市街地も
沼田市もよくならなければ、これは本末転倒な話しになるのですよね。今なんとなく資金繰り
に苦労していて、都市開発を潰さないようにしようということだけで回っているような気がす
るんです。そこで、やはり私は市長に聞きたいわけです。都市開発ということを介して、今の
中心市街地の問題、グリーンベルの問題をかかわっていくことが果たして役に立っているのか、
今後もベターなのか、その辺の感触は市長、いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろな御意見があろうかと思います。しかし、御承知のとおり、
市の立場からいたしますと、そこに出資してきた以上、その関係等については、きちんと都市
開発の関係者の方々の意を体していくということについては、これをよしんば別なことを軽々
に申し上げることは決してよろしいことではないのではないかと思っております。いろいろと、
当然担当部局あるいは課長もいろいろな多角的検討を重ねております。しかし、こういったき
ちんとした公の論議の中で筋論のところをきちんと押さえた形でないと、なかなか答弁するこ
とができません。したがいまして、機会があれば、議員ぜひ、担当部長、あるいは課長のとこ
ろでまたそういったことについての意見交換をしていただければと考えております。
◇8番(高柳勝巳君) 私もさせていただきますけども、あくまでも組織機構上、市長がトッ
プですので、ぜひその辺のところは御理解いただきたいと思います。
一つのことに固執すると時間がいってしまいますので、幾らか飛ぶかと思いますけども、管
理組合方式のところに関連して、まず一つは、唐突なのですが、イート・バイテックによる企
業買収の件は、市はこの3月5日の段階で買収したというふうに伺っていますけども、これは
承知をしていたか、あるいはお話に来たのか、この辺についての経過を伺いたいと思います。
◇経済部長(飯田敏夫君) 3月5日の時点ということではありませんけども、その週等でそ
うしたことの動きがあったということは周知しております。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) メドテックからイート・バイテックに企業買収されるということを市
とすれば、どういう評価をなさいましたかね。
◇市長(星野已喜雄君) 評価というよりは、あくまでも民民の関係でございますので、なか
なか第三者がとやかく言う筋の道しるべではありません。ただ、私どもは三井生命以降、いろ
いろとその後の民間レベルの関係者と、当然都市開発も経済部もいろいろと紳士的にやりとり
をしてきたのでありまして、そういったことから考えると、できれば継続的にその関係者が残
っていただければよかったかなというふうには思っております。しかし、先ほど申し上げまし
たように、民民の状況等について、そこに私どもがいろんな意見を挟む、そういうことは、や
はりいろいろな経過の中でありませんでした。いずれにいたしましても、できればその後の経
過の中で紳士的にやりとりをしてきた方に、きちんと頑張ってもらえればよかったなという期
待は持っているところであります。
◇8番(高柳勝巳君) あまり言いたくないですけど、メドテックU・Vに譲渡する際に沼田
市は三井生命の方がいいよ。だからメドテックには渡さないというか、しばらく見た方がいい
という意見を取締役会で言ったというお話がありました。ですから今度は、メドテックに関し
て、最初は嫌いだったけど今は友好関係にありますよ。紳士的にお付き合いしてますよ。今度
のところへ行かずに今のところでお願いしますと言っても民民の話しですから、私は関係を言
うよりも、分析をするべきと思うのです。イート・バイテックというのは、どういう会社だと
いうふうに認識していますか。
◇市長(星野已喜雄君) 誤解を招かないように申し上げておきたいと思いますが、三井生命
からメドテックインべストメントに移行したという経過がございました。三井生命に頑張って
もらいたかったということは、そういうことの経過がございました。しかし、三井生命が推薦
した会社でもありました。したがって、そこのところはきちんと対応してきたという経過がご
ざいました。したがって、そういったことの中で努力してきたので、その後も継続してもらえ
ればよかったなとは思っておりますが、今回のイート・バイテックの関係等について、その法
人格たるやがリーダーシップをとっていくというような経過があるというような形の中で、私
どもはメドテックインベストメントに継続的なことを期待しておりましたけれども、先ほど来
申し上げておりますように、民民の経過があれば、なかなかそこのところは難しかったかなと。
しかし、当然部局にすれば、そういったことは、いろいろな経過の中で対応は図ってきたつも
りでございます。ただ、今それではイート・バイテックの会社はどのようにつかんでおります
かということになりますと、なかなかいろんな意味で各方面の情報等でしか把握することはで
きませんけども、いろんな意味でそれなりの活躍はされておられるのではないかと受け止めさ
せていただいております。ただ、私どもが、経過の中である書類が出て来たときに、群馬県沼
田市が長野県沼田市なんて書いてあったりしまして、それは、その関係するところから出てき
た資料を見たときに、私は違和感を感じたことは否定できません。これだけははっきり申し上
げておきたいと思います。
◇8番(高柳勝巳君) ホームページを見ますと、資本金3,500万円ですから、この前の
メドテックの20万円に比べると格段に安定力があるというふうに思ってみたり、食べること
と仕入れを安くすることで、バイですから買う、そのテクニックでイート・バイテックという
ことですね。仕入れ値を安くして地域に貢献する会社ですよというのがうたい文句のようです
けども、このメドテックからイート・バイテックにかわったとたんに、管理組合方式が、時間
的にもそうですけども、体制が整えば再度調整したいですねとは言うものの、訴訟になってし
まったのですね。ここがよくわからないのですよ。一緒に頑張ってきたのに突然訴訟になって
しまったのですよ。調整が整ったらというお話だけは聞いたのですが、まだ原因がよくわから
ないのですけど、きっかけとすればどうしてそうなったんだか、もう一度お伺いできればと思
います。
◇経済部長(飯田敏夫君) 先ほども答弁したかと思いますが、メドテックが三井生命から所
有権移転されたのが平成22年6月末です。その年の暮れにかけまして管理組合方式等々の協
議をし、12月9日、一旦その決議がされたということで御承知かと思います。ただ、その後、
細部にわたりまして、さらに協議を進めたところ、その協議が詰まらなかった。そこには幾つ
かの要因、当然お金の問題等もあったかと思いますが、いずれにしろ、それが不調に終わって、
12月9日以前に戻すというようなことでございました。ただ、それは引き続き継続して協議
をしていきましょうと。その時点が年を明けた23年2月ということで、各関係者に通知も出
ていると。それは市長も答弁申し上げたところでございます。その後も自らテナントも、先ほ
ど申し上げましたように、現地へ案内するなどしてきて誘致に努めてきたところでございます
が、やはり、さらにメドテックの実際の業務執行社員等がかわったという部分もございまして、
現在そうした調整に至っていないというような状況でございます。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) 部長のお話を伺っていると、仲よくして一つの管理組合方式を提案し
て、だめだったけれども、引き続き条件が整えば頑張っていきましょうねという間柄ではある。
だけど突然、今までの賃料はちょっと違うんじゃないの、面積の捉え方も違うんじゃないのと
いうことで裁判を起こされてしまったということで、唐突だったということですかね。この問
題がなければ、これからも同じ考え方でいられるということでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 経済部長が重要なことでありますので慎重に答弁させていただいて
おります。端的に言って、沼田都市開発も大変厳しい中にあっても、社長中心に真摯に取り組
んできたということはよく承知をしております。そんなときに、突然訴訟が起こるというよう
なこと、これを分析していくと、当然都市開発には都市開発の言い分がきちんとあるわけです。
これらについては、間もなく、あとどれくらいの月日が必要かはわかりませんが、私が聞いて
いる範囲では、2カ月ぐらいの中で決着がつくんではないかなというようなお話のようでござ
います。そういう意味では、沼田都市開発の立場からすると、きちんとした三井生命から以降
のいろんな経過の中で真摯に対応してきたという経過がありまして、実際問題、都市開発の立
場からすれば非常に驚いてしまったということが実態かと思います。したがいまして、そうい
った訴訟経路がある中で、どなたであってもそれは、裁判というものの一つには、A対Bの闘
いでありますから、そういったところに打って出てきた方に対して、それなりの対応策は考え
なければならないのが一般的な社会の道理なのでなかろうかと、こういうふうに私は申し上げ
ておきたいと思います。
◇8番(高柳勝巳君) 今、裁判の話が出てきましたので、あと2カ月ぐらいだというお話で
すが、今の争点なり何なり、状況についてもう少しお話できるところがあればお話していただ
きたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大体、以上申し上げたところでしょうか。あとはかなり突っ込んだ
ことになりますので、本会議場の席上では、慎重にしたいなと思っております。したがいまし
て、一生懸命努力をしている地元の方々が、やはり困惑してしまったというような客観的な情
勢にあるかなというふうに思います。したがいまして、今後そういった結論を見ながら、今後
の対応も考えていかなければいけないし、まだほかにも、幾つかいろいろなこともあるようで
ございます。ただいまのところは一つの例でございますが、やはり人間の持っている当たり前
の道理というのでしょうか、例えば、借りたお金を返すとか、お借りしている家賃は納期限に
払うとか、こういった基本的なことをしっかりと経済部、あるいは担当課長から指導していく
ことによって、きちんとした精査を図っていくということが大事なのではなかろうかというふ
うに思っているところでございます。
◇8番(高柳勝巳君) これ以上のことは、ここでは言えないというお話でした。
では具体的なお話で、沼田マルシェ出店への対応についてということですけども、訴訟と同
時に当然契約解除、サブリースの解除の通知が行ったと思います。もう直営でやりますよと言
って、沼田マルシェ出店ということになって、今準備をるる進めていると思います。進めてい
るけども、沼田都市開発株式会社としてみれば、うちを通さないで出たんだからどうするとか、
どういう対応をするのか、推移を見守るので足りるのか、その辺についてのお考えを伺いたい
と思います。
◇経済部長(飯田敏夫君) 都市開発への指導という観点での質問でよろしいでしょうか。そ
ういうことになれば、現実的な対応について、取締役等から相談あるいは協議等、当然この関
係についても既にありますし、そうしたことについて、我々も情報を得ながら対応していると
ころでございます。特に出店に際しましては、当然今回の出店促進補助金交付要綱等もござい
ますので、それらの条件にかなうものか、そういった判断をしながら対応してきたところであ
ります。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) 出店改装費の話は後で聞こうかと思ったのですけど、そうではなくて
出てくる沼田マルシェに対して、私のところを通してないじゃないですかということで、来て
もらっては困りますよとか、手続きを踏むまでは厳しいですよとか、そういうことを伝えるつ
もりはあるのか、あるいは、そんなことは必要ないのか、関係上そうなっているのか、その辺
をお伺いしたいと思うのです。
◇経済部長(飯田敏夫君) そこのところは、先ほど市長のお話がありましたように、都市開
発自体もそうした対応にそれぞれ関係する方面の方と協議をしているところでございます。私
どもも今、特に顧問弁護士、あるいは税理士等々いるわけでありますので、そうした状況を見
ながら対応してまいりたいと思っております。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) 理解の問題ですけど、出店に際しても協議しているという段階でいい
ということで、後で御答弁いただければというふうに思います。
それから出店改装費ですけれども、変なものになりますよね。都市開発というところを介し
ながらも、市は入れたいから来てくれたところにはお金を出しますよと言いつつも、都市開発
の筆頭株主は沼田市ですから、そことけんかしているところに、改装すれば改装費を払うとい
うことに結果としてなるわけですよ。これは市民感情からしてどうなのかなと、非常に慎重に
扱わなければいけないなと思います。一方で困っている方もいるんですよね。3月で議員の皆
さんが本当にそんなんで大丈夫ですかと聞いたものを、何としてもと言って計上した予算です
から使いたいわけです。だけど、この沼田マルシェ以外に今の状態で、訴訟状態にもなってい
ないところが問い合わせに来ると思いますか。市長いかがですか。
◇市長(星野已喜雄君) 議員の御質問を聞いていると、もう少し大道に則した意見、論議を
してほしいなということを期待をいたします。
はっきり申し上げまして、例えば今回いろいろな意味でその当該者が補助金要請等をした時
にということを言われているのだと思います。私どもは極めて冷静に分析をしております。し
たがいまして、今まで申し上げたいろんないきさつの経過等を踏まえると、これはさらに、冷
静に分析をして、そして議員が御心配の方向に行くようなことがないように、対応をきちんと
図っていくつもりです。したがって、ための論議をするつもりはありません。しっかりとした
対応のもとに、市民の方々に迷惑がかからないように、そういう対応を図るつもりでございま
す。したがって、そういう意味では、議員が先ほど申し上げたような方向に、議員は行くとい
う認識でいるようでありますけども、私どもは、まったく白紙の状態の中で、本来これが適切
なのかどうかということを極めて冷静に分析をして、そして、市民の方々に1点たりともそう
いった失礼がないように、対応も図ってまいるつもりでございますので、よろしく御理解のほ
どをお願い申し上げたいと思います。
◇8番(高柳勝巳君) 話がいささか乱暴だったかもしれませんけども、私も大道に則してお
話をしているつもりでございます。
もう一つお伺いしたいと思います。先ほどおっしゃった冷静な、しかも緻密な分析を、しっ
かり都市開発の方に伝わっていくんでしょうかという私の心配性な性格として受け止めていた
だきたいのですけど、先ほど事務局の東さんもいなくなりました。今事務員3人だけだと思い
ます。これだけ大変な状況下に、本体の都市開発の事務局体制が専従もいないで、緻密で繊細
な対応が可能だとお思いでしょうか。それについても市長、もう一度御答弁いただければと思
います。
◇市長(星野已喜雄君) あくまでも、先ほど申し上げましたとおり、私どもは照会があって
補助金の交付申請があったときに、当然私どもがそれの執行権を持っているわけです。したが
って、そういう意味で私は申し上げました。そこだけはしっかり押させて下さい。いくらそう
いったところの中で都市開発のところからどういう形の経過があったにせよ、そういったとこ
ろの分析をよくして、しかも補助金申請者、あるいは出店希望の方の背景等を踏まえなければ、
とてもとても、春先にあれだけの論議をいただいて、皆さんから厳しい御意見もいただいてい
るわけでございます。したがって、そういう意味の冷静な分析というのは、私ども市の立場で
きちんと対応を図る。当然都市開発にはきちんとした助言はしていくと、こういうことになろ
うかと思います。
◇8番(高柳勝巳君) 決意として伺いたいというふうに思います。
今回のふるさと館のようなそごがこの場面で起きれば致命的だろうと思いますので、その辺
を改めてお願いしておきたいと思います。
この項目の最後になりますけども、沼田市としての今後の方向性についてということで、今
国交省でもこの手の心配はたくさんあって、これは簡略版ですけども、「地方都市等における
再開発ビル等の再生方策に係る検討調査」というので、多分アンケートが来たかもしれません
けども、全国の再生に苦労なさっているところをまとめてみたわけですね。先ほど市長や経済
部長がお答えいただいたような問題点が全部書いてあって、これからはどういうことが求めら
れるかというと、権利の関係ですよね、やはり。権利の関係の整理の仕方。それから、テナン
トリーシングと書いてあるけど、要は企画力です。あそこのビルディングがどんなに楽しいと
こでしょう。どんなに役に立つのでしょうということを、しっかり立てる部門がないと再生に
はならない。これは当たり前のことですけども。その辺について、これは中心市街地で聞いた
ので、街なか対策課と打ち合わせができているのかどうか。しているのであれば、どんな状況
かお伺いしたいと思います。
◇経済部長(飯田敏夫君) お答え申し上げます。
当然グリーンベルの関係につきましては、まちなかの核商業施設としてのかねてからの位置
づけもあるわけです。当然この関係につきましては、街なか対策課等とも必要に応じて協議を
し、対応に処しているところでございますので御理解いただきたいと思います。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) ぜひ、これは中心市街地活性化というタイトルですから、いろんな補
助金も中心市街地としての位置づけがないと、かなり厳しい補助金・助成金もあるというふう
に認識していますので、ぜひ、その辺の足並みをそろえたり、共通認識に立っていただきたい
なというふうに思います。
それからもう一つ、同じ再生事例集で出てますけども、最近では青森のジョッパルというと
ころが沼田市と同じ時期に大変な状況になって、市として公表して下さい。経過がよくわから
ないのでということで、これは広報に載っています。これは節目節目で、市もこの経過は市民
にお伝えして共通認識を持っていく必要があるのだろうということで、1点お伺いしたいと思
います。
◇経済部長(飯田敏夫君) お答え申し上げます。
当然市民への情報公開等ということで、そうした広報を通じての紹介でございました。やは
り我々もそうしたことに、今後対応を必要に応じて、広報を通じてがいいのかどうかは今後の
課題だと思いますけれども、いずれにしろ、市民の方にそうした共通認識に立てるようなこと
を考えていきたいと思ってます。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) この項目での最後になります。
どの事例集も今、国交省で相当な、具体的な事例を並べて再生をしましたというのがホーム
ページなんかにも出ています。その大半は、公共施設が真ん中に入っていないと再生は成り立
っていないのですね。これは再三申し上げますけど。ですから、奇抜な言い方をしますけども、
今訴訟になってしまっているような関係のところは、何とかなるのであれば、早く解決をして
共同歩調しない限りは、再生の道も遠いということであると、私はそう思っています。起こさ
れた都市開発とすれば、これは内心穏やかでない、おもしろくもないでしょう。だけども途中
までパートナーを組んで何とかしましょうということまで進んでいたはずですから。そこら辺
を何とか調整がきくのであれば、私はトップが判断するしかないと思っているので、途中でけ
りがつく前に、何とか判断するということも考えられるのではないかというふうに思っている
のです。もう随分昔の話しですけども、「秀吉の大返し」という話しがあって、中国地方を制
圧するときに、織田信長に命じられて高松城が落城寸前だったわけです。そのままにしておけ
ば落城したのに織田信長が亡くなったということを聞いて、目の前の相手を倒すことよりも天
下統一に思いをはせたわけですよね。今、本当におもしろくない訴訟を起こされていますけど
も、本当はどうして行くべきなのか、本当は、都市開発は今、ちゃんと機能しているのだろう
か、今の時代に合っているのだろうかということを本当に熟慮していただいて、そう遠くない
うちにいろんな決断をしていただかないと、時間との関係ですから間に合わなくなると思いま
す。市長、辛いことばかり言って申しわけないのですけども、最後にその辺についてもお考え
をお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 人間が持っている道理として、そして公の持っている道理として、
きちんとした形の中で貸した借りたという形があって、それを当たり前のように提案をしてい
く。それが不測の事態だということでもって、いろいろと反論されるということの中にあって、
やはり私自身は沼田市の代表です。そうしたことを思う時に、きちんとした手続きをしてきた
人間がばかを見ないように対応していくことが、当然課せられた責務であります。したがって、
そういう当たり前の道理をきちんとした形の中に据えることが御理解いただけるならば、今議
員が言っているようなことについても、それは努力をすることはやぶさかでないというふうに
思います。ただ、やはり本問題につきましては、いろんな経過があって、そして、相当経済部
担当課も苦慮してきた経過がございます。そういったいろいろないきさつを考えてみたときに、
議員が言われていることを全て、それはよろしいことですねと言い切るだけの自信がありませ
ん。しかし、十二分な参考意見としては、きちんと受け止めさせていただくつもりでございま
す。
◇8番(高柳勝巳君) それでは、次の話に移っていきたいと思います。
母子を対象とした健康検査の必要性について、少しお伺いしたいと思います。
1回目の答弁では、教育長も6月の有識者会議で、相対的にはそんなに心配するほどの量で
はないよという御答弁だったので、それに対応する方法で対処していきますよという御答弁だ
ったというふうに思いますけども、改めて市長、言えるかどうかわかりませんが、最初に言っ
た中身ですけど、これが事故直後の放射線量です。皆さんには見えなくて申しわけないけど、
一番濃いところが赤、次にオレンジ、黄色、緑、薄緑に変わっていくわけです。拡大して群馬
県にしてみますと、群馬県では2カ所です。川場村を中心としたところ、桐生市を中心とした
ところ、その真ん中が沼田市です。端に写っているこの先が、先ほどお話した那須町です。那
須町では、健康検査をしましょうということに、町ですから財政規模も少ないですけども1,
450万円を計上したと伺っております。感覚的に市長、有識者がいろいろ言っていますけど
も、この色の具合を見て、ほかと同じでいいと素直にお感じでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろなことを本質問にあたって分析、また調査もいたしました。
いろいろと研究あるいはまた、検討を加えていく中で、例えば対応等について私どもの思って
いる範囲では、どうも99.5%は問題がなかったというようなことの、A判定と称されるや
つですか。ただ問題は、AにもA1とA2があって、A2が約3割5歩あったということにな
ろうかと思います。そういう中で、いろいろと栃木県等の話も聞いてみますと、予算計上した
ものを、またおろしてしまったとかいうこともあるようでございます。したがって、今後群馬
県当局等の御指導もいただいたりして、そして本市に見合った対応を図っていかなければなら
ないのかというふうに考えております。
◇8番(高柳勝巳君) できるだけのことはしたいもののという苦しい答弁だったなと思って
いるのですけど。国が一回つくった方針を転換するわけではないですけども、4,500人改
めてサンプリングとはいうものの、調べてみましょうとなったということは、大きいことだと
私は認識しているのですね。教育長も答弁されましたけども、大体大丈夫だよというものの、
心配だなという声は全然消えない。ふつふつとある。そのことに対して沼田市はどうしましょ
うかというのが欲しくて訴えたのです。全国的なデータとか考え方も、地方から上がったもの
にかわっていくということだって、この間のケースでは随分あるわけですよね。最初は空中放
射線量のだって20ミリシーベルトでいいですよという話だった。それが1ミリに下ったのは、
国民や地域の声が、それでは心配ですという声が高まったわけです。ですから、その黄色の地
域に挟まれた本市がしっかりと、これではこの地域は困ります。もう少しさせて下さいという
ことを、市長に英断を願っているのですけど、その辺について、もう一度伺いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員が本問題について、いろんな関係者と協議をなされ、そして努
力をされているということはよくを理解をしておりますし、敬意を表している1人でございま
す。
そういった中で、御案内のとおり、隣接の栃木県等の動きなんかも、担当部長、あるいは課
長等をして調査をさせていただいております。そういった中で、現時点では議員が御心配され
ているようなところまでには至らないのではなかろうかという認識を持ちながらも、しかし、
御指摘のことについても、やはりしっかりと捉まえていかないと、将来を担う子供たちのこと
でありますから、大事かなと思っております。そういった中で隣接の、先般も担当課長が申し
上げたわけでございますけども、予算計上している経過の中で、また、その後補正で落とした
というような経過もありましたというような話を聞いたときに、それぞれの関係当局とよく協
議をしながら、もう一歩慎重な対応をしていきたいなというふうに考えているところでござい
ます。
◇8番(高柳勝巳君) だんだん皆さんの声などを聞いて、もう少し頑張ってみようかという
ところで揺らいでいるのかなと思ったものですから、もう少しお話させていただきたいと思い
ますけども。
この一つは、丸森町というところも、規模は小さいですけど同じことをしましょうというこ
とを、8月ごろに決めたというニュースも入ってまいりました。私は県とか自治体単位ではな
くて、実際に高いところに対してどうするんだという発想が必要だと思うのですよね。群馬県
で対応します、沼田市で対応しますのではなくて、多いことに対してどうしますかという発想
が本当に必要なので、私が知る限りでは、丸森町というところは2地区、指定をして対応した
りしているのです。そういう対応も考えられるのですけど、改めてその辺についてお考えをお
伺いしたいと思います。
◇健康福祉部長(村沢博行君) 命によりお答え申し上げます。
先ほど来から、市長の方から栃木県の例、群馬県における有識者会議における結果というの
ですか、そいったものを基本に、沼田ではもうしばらく慎重な対応という答弁をさせていただ
きました。今、私の方にも資料がございまして、他県、例えば新潟県であるとか、あるいは千
葉県、茨城県、これ全てではありませんけれども、いくつかの自治体で助成をしているという
ようなことは承知しておりますけれども、今お話しましたとおり客観的な県の部分であるとか、
あるいは栃木県の事例といったことの中で、沼田市とすればもう少し慎重な対応をしていきた
いというようなことでございますので、御理解いただきたいと思います。よろしくお願いしま
す。
◇8番(高柳勝巳君) 1回目の発言の中でも、実際県内、市内でもしこりや嚢胞というのが
出ていますということが私もわかったのです。実際出ていますけど、その中でほとんどが陽性
ですよというのが学説の主流でしょうけども、その御本人にしてみれば、99.5%から漏れ
ちゃった人たちにしてみれば、これは深刻な問題なわけです。ですから一率に網をかけてとい
う教育長の答弁でしたけども、一率でなくてもそういう兆候を調べる、その人に何とかすると
いうことが、私は大事だと思うのですよね。そして安心でしたと言えば、そのことを聞いて、
沼田市は安心の検査をしてくれている、私は沼田市の市民でよかったということを感じるのだ
と思うのですけど、もう一歩のところの答弁を市長、いただければありがたいです。
◇市長(星野已喜雄君) これはいろいろと難しいことで、大変そういう意味では化学的要素
を持っておりますから、どうしても私ども素人の立場からすると、いろいろな資料に頼らざる
を得ません。
8月27日付、月曜日の朝日新聞の論文によりますと、福島県では18歳以下の甲状腺超音
波検査をしているが、約36%でしこりなどが見つかり、住民から心配する声が上がっている
と。他県と比較検討した上で実態を説明する資料にするという、ここのくだりがあって、今度
は検査する福島県立医大などの説明では、嚢胞などは健康な人でも見つかることが多い、良性
のもので二次検査が必要とされた人も強くがんを疑うものではないという。こういったくだり
が記事となって出ております。したがいまして、非常に専門家の中でもいろいろと論議が錯綜
しているようでございます。
したがって、先ほど申し上げたように、那須塩原市におきましても、当初予算4,700万
円を盛り込んだけれども、中止をする9月会議での予算の減額補正がなされたというような状
況等もあったりしておりますので、議員の御意見・御質問の趣旨を踏まえながらも、やや答弁
が慎重になっております。今後もいろいろと関係者の御意見を承りながら、これは本当に大事
なことだというふうに判断すれば、当然議員の御意思に沿った形の中で、一歩突っ込んだ形を
考えていかなくてはならないと考えておりますが、現時点のところでは、やや歯切れが悪いか
もしれませんけれども、そんなところでの御理解をいただければと考えております。
◇8番(高柳勝巳君) いろいろな情報が出ております。私どもは専門家ではないので、専門
家の人の意見を聞くというのが基礎となるから、行政の人は大変だろうというふうに思います
けども、先ほど市長が例に挙げていただいた新聞記事ですけども、この調査を行った病院があ
るメールを出したり、通知を出したりしていたという、これは裏づけはありません。9月16
日付で返答下さいという要望文でしたけども、診査結果がおおむね良好という、医師としては、
おおむね良好という診査結果はない。カルテをその人たちに渡さない。それから私が検査をし
たら出現率が低かったので、市民の方が検査を希望しても受けてやる必要はないというメール
が出ていたという話を一方では聞くわけです。それでも国は、4,500人サンプリングしま
しょうという決断をしたということです。ですから人のことは言いませんけども、どこか心配
だよ、これは何とかしなくてはならないという感覚に政府ですらなったということですから、
黄色印の間にある沼田市が、ぜひ手を挙げて私のところも測ってあげてください。検査をして
あげてくださいというのが本市の立場だろうと思っているのです。いろいろな情報の中で苦労
すると思います。財政出動が伴いますし、防波堤ではないですけど、大きいものをつくり過ぎ
れば予算が大き過ぎるのではないかって後で言われるかもしれませんけども、小さいのでは足
りないのですよね、物事が起こってからでは。それなんで、ぜひ、その辺も踏まえて市長、御
決断をいただければと思います。くどいようですけど、その辺についての御感想なりをお伺い
したいと思います。
─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後3時03分休憩
─────────────────────────────
午後3時11分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 高柳議員の再質問にお答えしたいと思います。
ただいま、感想を述べろということでございました。一応、平成24年6月25日月曜日付
の午後7時からおおむね90分ほどの群馬県下におきまして、第2回の放射線の健康への影響
に関する有識者会議の結果というものが私の手元の資料にございます。このところの中で目を
引くのが、甲状腺の検査というのは、良性なしこりの患者さんの場合、ずうっとフォローして
精神的・物理的な負担をかけるということになると。群馬県に関していえば、線量的には健康
面、発がん性のリスクから見ても、ほとんど自然の放射線量と同じであるから、これで過剰な
反応を示して健康な方に迷惑をかけるということは考えなくてはならないというような事が述
べられております。したがいまして、議員の御質問・御意見の趣旨を踏まえながら、こういっ
た有識者会議のまとめを参考にしながら、今後の対応に処してまいりたいというふうに考えて
おります。
◇8番(高柳勝巳君) 時間がなくなってきたので、この項目は最後にしたいと思います。
乳幼児の検診の関係で答弁がありましたけども、問診の項目に放射線が飛んでたり、食べ物、
あるいは授乳する時に心配はないですかと、ちゃんと一項目をとっていただくというようなこ
とがされているのか、されていないとすれば、そんなことは医師会や学校医の方に伝えている
か、これは学校の方に行ってしまいますけど、健康課の方であれば乳幼児に、学校の方は、学
校医の検討でそれぞれ御答弁いただければと思うのですけど。
◇健康福祉部長(村沢博行君) 命によりお答え申し上げます。
乳幼児の検診につきましては、当然幾つかあるわけでありますけれども、そのときに検査項
目の中にはございませんけれども、当然不安なお母さん方につきましては、先生の方にそのよ
うなお話はされるでしょうし、そのときに先生がわかる範囲のことであれば紹介をしたり、あ
るいはお話をしてくれる。その前段で、市長の答弁にもありましたとおり、保健師等が当然つ
いておりますので、あるいは事務屋も一緒についておりますけれども、心配事があれば、その
ところでお話をしていただければ、先ほどお話したとおり、国からの資料もございます。それ
から県からもQアンドAということで、細かい部分の資料もございますので、そういったとこ
ろで相談に乗れますし、指導というか、お話ができるかなというふうに思っております。以上
であります。
◇教育長(津久井 勲君) 学校の関係での対応ですけど、いろいろ含めて学校で対応できる
範囲というのは限られているわけですけど、基本的に御指摘いただいたような、いわゆる校内
の定期の検診がありますから、その問診等について、今御指摘いただいたので、若干の余白等
もありますので、従前の問診票に加えて、今議員が御指摘のようなことが実際に記述できるよ
うな欄を帰ってから検討して、できるだけ早く実施できるようにしていきたいと思います。そ
れから御案内のように、学校は今申し上げたように、医学的というか、医療的な専門機関では
ありませんので、唯一専門性を持つ教員となりますと養護教諭がおりますけれども、これとて
臨床というよりは子供たちの教育という視点での専門家でありますので、保護者の方との接点
というのは非常にあるわけです。年間、例えば授業参観、個別面接、それから学年PTA、ま
たは家庭訪問等々、非常に接点が多いわけであります。わざわざ一堂に会して集まれと言わな
くても、学校の年間の行事、授業を展開する中で、保護者の皆さんとの接触も多いので、今議
員御指摘いただいたような観点から、例えば進路指導の問題や、学力の問題がある中で、健康
問題ということも大いに意識して、学校側が積極的にそういう話題も提供しながら、それらシ
ステムをより有効に活用していくと、そんなところが学校のよさを生かした、今指摘されたこ
との対応かなと考えております。これは、お金も何もいりませんので、現在のシステムを活用
すればいいだけの話ですから、さっそく対応させていただきたいと思っております。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) 突然振ってしまってすみません。時間がないもので、幼児と児童とい
う形で、2人に御答弁いただいたのですけども、じゃあ学校教育の方に飛ばして移りたいと思
います。
1回目の御答弁で一率的にには必要ないけども、不安を持たれている方には、できることは
やっていきたいなという前向きな御答弁だったので、少し具体的なお話をお伺いしたいと思い
ます。
現在、学校給食の主食、牛乳、主要な食材なんかの流通体制、児童に出す仕組みというのは
どうなっているのか、概略を説明していただければありがたいのですけども。
◇教育長(津久井 勲君) これは大体私ども、担当しない方でもほぼ予想はつくと思います
けど、家庭の料理と同じで、食材仕入れをしまして調理場での調理。そして、配送して学校で
の給食ということになります。その節目節目で、家庭の調理とは違った大人数の、ましてや子
供たちが同じ物を大量に食していくところでありますから、非常に神経質になって、いろいろ
専門的な指導もいただきながら、いろいろなチェックを入れていると。例えば、調理中に手袋
はいくつ使うかというようなことも、私も聞いてみてびっくりしているのですけど、調理中は
全部、1つの手袋かと思ったら、いくつも使うのだそうであります。洗浄についても、食器の
洗浄についても、食材の洗浄についても同じです。さらに校長さんは給食を早く食べられてい
いねなんて言う小学生がいるのですが、実は、校長を初め、昔の殿ではお毒味係です。校長ま
たは、それにかわる者が必ず児童・生徒より早く給食をとるということも、なかなか一般の人
は気がつかないところですけど、そんなところも配慮しております。そんなところでいいでし
ょうか、ちょっと簡単すぎて。
◇8番(高柳勝巳君) 言い方が悪くてすみません。
主食で言えばお米かパン、麺類ということになりますけども、それはどのようにして児童の
ところに行くのか。それから、牛乳はどういう経路をたどってお子さんたちに行くのか。野菜
はどういう経路でおおむね行くのかということをお伺いしたかったのですけど、それについて
お話いただければ。
◇教育長(津久井 勲君) また、大まかな説明になると恐縮ですので、教育部長の方からお
答えさせていただきます。
◇教育部長(細野文男君) 命によりお答えをさせていただきます。
食材の仕入れということでございますけれども、まず主食でございますけれど、これにつき
ましては、群馬県学校給食会より仕入れをしているということでございます。牛乳につきまし
ては、群馬県学校牛乳協会から仕入れているということでございます。また、野菜につきまし
ては、沼田魚菜協同組合、それから、市内の1業者から仕入れているということでございます。
肉類につきましては、市内の4業者から仕入れているという状況でございます。以上でござい
ます。
◇8番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
それぞれ最初に言いましたけども、流通経路というのは本当に多岐にわたっているのです。
私も調べましたけども。その中で、どの過程かでサンプリングをするんですね、大まかに言っ
て。ですから不安を抱えるお母さん方にしてみれば、本当に大丈夫なのかな、検体数にしても、
たくさん頑張ってきて、今ふえてますけども、やはり全体からすれば一部、全体からすれば一
部をもって流通しているものを安心と言うのは、心配されているお母さん方からしてみれば、
甚だ心配なわけです。そこで、回数が多くて、量が多い順から対応できれば、私は一歩でも前
進になるかなと思って個別に聞いたわけです。学校の方は、この間の新聞にも載ってましたけ
ども、お米については検査体制を強化するというような記事が出ていました。それでも全部で
はありません。それから牛乳はなかなか流通経路が難しくて、直前にはかれないということで
基準値以下というのが最大限の公表の仕方でしたけれども、牛乳は毎日飲むという形で提供す
ることが、この時期だけに限って果たしてどうなのかということをお伺いしたいのですけど。
毎日飲むし、数値が公表されきれないということについて、毎回出すということについて教育
長、どういうふうにお考えか、お伺いしたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) 安全だという前提ですので、毎日出しても問題はないということ
で出させてもらっております。ただ、そういういろいろな視点から、議員さんは研究なさった
上での御発言なので、そのことについては、また勉強させていただきたいと思っております。
◇8番(高柳勝巳君) 学校給食運営規則とかいうのがあって、ミルクがどうのというのがあ
るので毎日出るというお話でしょうけれども、食育の最大の目的は、安全な物を自分で確かめ
て食べるということですから、ぜひ、そのことについて御検討もいただきたいというように思
っています。
時間がどんどんなくなってきてしまいましたけども、市では食後に、検査体制ですけども、
消費生活センターのもので月2回ずつはかってますというお話でしたけど、県が教育事務所に
事前にはかるために一応用意した検査測定器がございます。残念ながら1回目の御答弁で教育
長も申しましたけども、できるだけ新鮮なものを使ってもらおうとすると、当日にはかって、
当日に調理してお昼に間に合わせるというのは物理的に難しくなってしまうので、なかなかそ
の機械が活躍をする場がないんです。沼田市、利根郡総じて。流通の仕方なり、納入の方法を
考えれば、一つでも二つでも事前に検査ができることがあって、県の方にも聞きましたけども、
できるだけこれが活躍してもらった方がいいわけですので、ぜひ皆さんの自治体で考えてもら
いたいというふうにおっしゃいましたけど、その辺についてのご検討いただければと思うので
すが。
◇教育長(津久井 勲君) 食材の直前の検査は、基本的には大事なことだと思いますけど、
現状でいろいろな事情から、さらに合理性から等も含めて現状やっているわけです。県民局に
設置されているものは、簡単に言うと、必要だ、必要だと設置したら、それの需要がなかった
ということであります。ただ、使用する側もそこまで読めていなかった。前回の議会だと思い
ますけど、そういう設置されるので積極的に活用したいという御答弁を申し上げたわけですけ
ども、ちょっと使い勝手が悪いところもあって、沼田に限らず郡の方もあまり使っていないと
いう状況であります。助言いただく中で、いろいろ検討していきたいと思っております。
◇8番(高柳勝巳君) 最後になりましたけども、今言った教育事務所のものも活用可能です
けども、これを自校方式のところで自前で買ってしまったから減っているという一面もあるわ
けです。片品は2台、自前で測定器を買いました。沼田市は消費生活センターに国の補助で入
れましたけども、市として何とかセンター毎に3台買っていただくことを、教育長、できない
でしょうかということが1点と、チュルノブイリ膀胱炎という記事があります。これは、尿か
ら内部被曝ということも考えられるという報道が、去年の夏ですか、新聞に載りました。です
から定期的に健康診断もしなくてはならないという、もう一つの考え方ですけども、それにつ
いての御所見もいただいて私の質問は終わりたいと思います。
◇教育長(津久井 勲君) 先ほどの質問で一つ落としましたので、加えさせていただきます。
少しでも前進をという趣旨だったと思いますけど、その点はまったく同感であります。一つ
でも、二つでも、多ければ多いほどいいわけでして、いくつかの食材について可能なものは、
早速検査を入れようということでやっております。また、そういう条件が許せば、議員御指摘
のような方向で、一つでも、二つでも、三つでもということで努力をさせていただきたいと思
っております。
それから、ただいまの御質問ですけれども、機械の方は市長部局と相談しながら検討してみ
たいと思っております。
それから、チェルノブイリの関係ですけども、非常に不勉強でありますので、御指摘いただ
いたことを勉強していきたいと思います。いずれにしても、感想を申し上げるだけで恐縮であ
りますけど、今御質問をお伺いする中で、議員さんのような、かなりデリケートな神経、危機
感を持ってこの問題をやっていかなければならないということを本当に教えられました。やは
り喉元過ぎればではありませんけれども、まだ喉元過ぎてはないのですけど、私を含め、ちょ
っと意識・感覚が甘くなってきているなというふうな感じ方もしております。私たち、特に子
供たちを責任もって受け入れた学校という施設でありますので、議員さんのような、そういう
デリケートな神経と危機感を持って、御指摘の質問についても対応していきたいと思いますの
で、よろしくお願いしたいと思います。以上です。
──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、片野彦一議員。14番。
〔14番 片野彦一君登壇〕
◇14番(片野彦一君) 通告に従い一般質問をさせていただきます。
初めに、先天性疾患に対する支援についてお伺いします。
トリーチャー・コリンズ症候群は、頬骨の欠如等の顎顔面形態の不調和が特徴的な疾患で、
平均して新生児10,000人当たり1人に見られる。この疾患による典型として、下に垂れ
下がった目、下顎短小症、伝音難聴、頬骨の不形成、耳の奇形化、または不形成などの症状と
してあらわれる。
伝音難聴・耳の不形成は人口鼓膜の手術で対応しているようですが完全ではなく、子供の成
長の過程で剥がれてしまう。あとは補聴器に頼るしかなくなります。頬骨の不形成(下に垂れ
下がった目)の症状の確率は高く、いくつもの症状が重なってあらわれる難病です。
そこで、トリーチャー・コリンズ症候群という先天性疾患は「特定疾患」の対象になってい
ない。障害者手帳の発行にも該当しない。「特別児童扶養手当」で支援することは出来ないか
お伺いいたします。
次に、生活困窮者の支援についてお伺いします。
2008年のリーマンショック以降、不況の影響で失業した現役世代が生活保護申請した影
響もあり、受給者が急増している。そうした中で高齢の受給者もふえており、平成10年度の
データで、月平均、生活保護の世帯数は141万49世帯。そのうち、高齢者世帯は60万3
,540世帯と約4割に及んでいる。年金などの収入に乏しく、貯金を切り崩して生活してい
る高齢の受給者が増加している。
生活保護をめぐる不正受給も大きな問題になり、取り沙汰されていますが、健康で文化的な
生活を営むために最低限度の生活を保障して自立を促すための制度であります。保障すべき人
はきちんと保障していただきたいと思います。そこでお伺いします。
沼田市の生活保護を受けている世帯はどのくらいか。また、国では平成24年3月時点で約
150万世帯、210万人と、10年前に比較し1.75倍に増加している。沼田市の受給者
の状況はどうなっていますか。また、生活保護を受ける要件をもとに厳正に判断されていると
思いますが、世帯単位で判断の適用状況はどのようにされているかお伺いします。
次に、教育行政について、いじめ対策について伺います。
滋賀県大津市の中学生自殺問題は、改めて大きな社会問題となった。こうした事件が起きる
たび、メディアは責任論に終始しがちである。学校は「いじめでない」と言い、保護者は「い
じめだ」と言う。真に問うべきは、関係者がいじめに真正面から対処したか。子供の悲痛な叫
びを受け止めたかという点である。これを検証しなければならない。もちろん学校の関係者は、
いじめの撲滅に向けて取り組んでいるのは間違いない。しかし、現実的にはいじめは減ってい
ない。文部科学省によれば、小中学校などでの2010年度のいじめ認知件数は約78,00
0件で前年度に比べ6.7%(プラス5,000件)増加している。
その一方で、問題に真っ先に対処すべき教員を取り巻く環境は意外に厳しく「教員は残業時
間がふえ、授業の準備時間も少ない」と2010年の文部科学白書が指摘するように、教育以
外にも多くの労力が割かれている。現場の負担軽減と効率化などの課題があるが、すぐには解
決しない。
そのような中、いじめ問題の解決に向けての取り組みは容易ではないと思われますが、伺い
ます。
いじめの苦しさから抜け出そうと、自らの命を絶つ子供が後を絶たない。いじめの実態につ
いてどのように把握しているか。
次に、いじめの撲滅に向けてどのように取り組んでいるのかお伺いします。
以上が私の質問です。御答弁をよろしくお願いいたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの片野議員の御質問にお答え申し上げます。
まず、市民の健康と生活について、先天性疾患に対する支援について、トリーチャー・コリ
ンズ症候群という先天性疾患は「特定疾患」の対象になっていない。障害者手帳発行にも該当
しない。市として「特別児童扶養手当」で支援することはできないかについてでありますが、
トリーチャー・コリンズ症候群は、頬骨の欠如等による、顎顔面形態の不調和が特徴的な症状
として見られる疾患で、その原因は多くのケースで遺伝子の突然変異が指摘され、遺伝子疾患
の中でも極めてまれな例の一つでありますが、御指摘のとおり厚生労働省が実施している「難
治性疾患克服研究事業」及び「小児慢性特定疾患治療研究事業」の対象疾患には指定されてお
りません。
また、「身体障害者福祉法」に基づき都道県知事から交付される障害者手帳は、特定の疾患
により交付対象になるものではなく、その障害の程度により判定し交付されるものであります。
特別児童扶養手当につきましては、「特別児童扶養手当等の支給に関する法律」に基づき、
精神又は身体に障害のある満20歳未満の児童について、国が手当を支給する制度で、法定受
託事務として市町村が認定請求書の受理及び事前審査等を行い、都道府県が障害の判定、認定
の決定及び手当証書の発行等を行なっておりますが、その認定等については身体障害者手帳と
同様に、特定の疾患により手当の支給対象になるものではなく、その障害の程度により判定を
行い、認定の決定により手当の支給対象者となることになります。
このようなことから、トリーチャー・コリンズ症候群に限らず、特定の疾患のみにより、特
別児童扶養手当の支給対象となるものではないことについて、御理解を賜りたいと思います。
次に、生活困窮者の支援について、沼田市の生活保護を受けている世帯(人)はどのくらい
か。また、国では約153万世帯(24年3月)で10年前と比較し1.75倍に増加してい
る、沼田市の受給者の状況はどうなっているかについてでありますが、生活保護の状況につき
ましては、全国的な傾向としてリーマンショック以降の急速な経済・雇用の悪化や少子高齢化
を背景に近年大幅な増加を示しております。
本市におきましても、同様な傾向であり、平成20年度以降大幅な増加となっており、平成
23年度末の被保護世帯につきましては229世帯、被保護人員は262人であります。これ
は10年前の126世帯、165人と比較して、世帯数で1.81倍となっております。
次に、生活保護を受ける要件をもとに厳正に判断されていると思いますが、「世帯単位で判
断」の適用状況はどのようにされているかについてでありますが、まず、生活保護制度を運用
するに当たりましては、生活保護法に国民が等しく理解し、遵守しなければならない基本原理
が明記されているところであります。
生活保護法に基づく世帯認定につきましては、保護は世帯を単位としてその要否及び程度を
定めると規定されております。ここでいう世帯とは、原則として同一の住居に居住し、生計を
一つにしているものの集まりであり、同一の住居に住み、生計を一つにしている場合には、そ
れが親族ばかりでなく、他人が入っていても、それらの者全てを一つの単位として、いわゆる
同一世帯として捉えるものであります。
したがいまして、保護の要否や程度は、その同一世帯の状況によって判断することとなりま
すので、御理解をいただきたいと思います。
以上申し上げまして、片野議員の御質問に対する答弁とさせていただきますが、「教育行政
について」は、教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
◇議長(大島崇行君) 教育長。
〔教育長 津久井 勲君登壇〕
◇教育長(津久井 勲君) 片野議員の御質問にお答え申し上げます。
教育行政について、いじめ対策について、いじめの苦しさから抜け出そうと、自らの命を絶
つ子どもが後を絶たない。いじめの実態について、どのように把握しているかについてであり
ますが、各学校は、担任を初めとする全教職員による子供たちの日常におけるきめ細かな観察
やアンケートによる調査、日常の面接、保護者や地域の方からの情報収集など、生徒指導委員
会を中心とした全校体制により、いじめの早期発見に努めております。さらに、必要があれば、
改めて、関係の子供たちから話を聞いたり、保護者等と連絡を取り合ったりして詳しい実態の
把握に努めております。
次に、いじめ撲滅に向けてどのように取り組んでいるのかについてでありますが、先ほどお
答えしたとおり、いじめの撲滅には早期発見が大変重要でありますので、担任を初めとした全
教職員による子供たちの観察やアンケート調査など、生徒指導委員会を中心とした全校体制で
の取り組みに力を入れております。
また、いじめ撲滅のためには、子供たち一人一人の心の中に「いじめは人間として絶対に許
されない行為である」という規範意識や人権意識を育てることが何よりも大切であり、そのた
めに、全教育活動の中で、道徳教育や人権教育を中心とした心の教育の充実に努めております。
教育委員会といたしましては、各学校の取り組みが一層強化されるよう、いじめの未然防止、
早期発見、組織として行う適切な対応、取り組みのチェックポイント等についての具体的な対
策マニュアルを示した、沼田市独自の「沼田市いじめ問題対策マニュアル」を平成23年3月
に作成し、それに基づく指導の徹底に努めているところであります。
特に、学校においていじめが認知された場合、担任一人に任せるのではなく、生徒指導委員
会等を開催して情報の共有を図り、それに伴う具体的な対応策を検討し、組織で対応するよう
指導しております。
今後も、必要に応じて、定期的な学校訪問に加え、各学校の個別の事案の対応については、
指導主事を積極的に派遣したり、教育研究所や中央児童相談所との密接な連携を図ったりしな
がら、個々の子供たちの実態に即した具体的、効果的な対策を講じてまいりたいと考えており
ます。
以上申し上げまして、片野議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇14番(片野彦一君) 御答弁をいただきましたので再質問させていただきます。
最初に、トリーチャー・コリンズ症候群についてでありますが、これは市長の答弁で、これ
はなかなか難しいよということであったと思います。いろいろ決まりがあって、国からのそう
いう制度があって、そういうふうに市としては独自に行かないということであると思いますけ
れども、このことについて、障害の程度が重要だと、こういうことでありますが、やはり耳の
場合においては60から70デシベルの範囲であれば障害者にならないと。中程度の障害だと。
70デシベル以上に不自由があるというと重度障害になるというようなことであろうかと思い
ますが、ただ、この辺の60から70というのが非常に問題であって、普通のまちなかの騒音
でも85あったらすごい騒音になるわけで、70だったら普通の会話もできなくなるという数
字だと思いますけど。そういった中で、60から70くらいの範囲でそういうことが適用され
ないというのは、国の制度でしようがないのかもしれないけれども、そこの辺に問題がやはり
あるので、その辺が聞こえなくなるとお互いに、子供同士の会話もできない。あるいは、それ
に伴って言葉も遅れてくると。その子の将来に物すごい影響を与えると思うのですね。そうい
った意味で、特にそういうことについては、市としては特別に考えることができないかという
ことなのですが、その辺についてどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 本問題は、私は今議会で初めてこのトリーチャー・コリンズ症候群
ということを知りました。そういう意味では、片野議員の早くに着眼されたことに対しまして
敬意を表する次第であります。そういったことの中でいろいろと分析をしてみますと、非常に
難しい、しかも深刻な問題があるなということは、今回改めて痛感をいたしました。今回のい
ろんな問題提起が、議員の立場からいたしますと、聴力障害の関係に大きく触れられているよ
うでございます。したがいまして、いろいろなそういった制度の中でデシベルの、聴覚の度合
ですか、これが議員の立場からすると、60ぐらいまで落として考えてみる必要があるのでは
ないかということの御提案かと受け止めさせていただきました。一応国家の、あるいはそうい
った道筋のところでもっての、一つの規範があるようですので、今後私の立場からしますと、
関係する機関にそういった制度の、あるいはまた、こういった度合の関係等について、それぞ
れの機関に働きかけていくということが、まず大切なことかなというふうに思っております。
市の独自でもってそこのところをという話になったときに、当然本課題のみならず、他の関係
等のことの整合性もございますので、そこのところについては、今後の研究課題とさせていた
だきたいと考えております。
◇14番(片野彦一君) 答弁ありがとうございました。
私は難聴のことを特に申し上げましたが、やはり特徴的なのは、先天性ですから、生まれた
ときからそういう障害・症状があるわけで、口の中に穴が2つあったり、そういうふうなこと
も手術でやると。そういった面、目の下の頬骨の骨が足りなくて目が自然に垂れ下がってしま
う。これは手術でもいかんともしがたいということでもあるようです。それから顎の噛み合わ
せも悪くなると。そういったことで、もろもろの症状が複数的にあらわれるということで、補
聴器一つとっても、子供が成長していくに従って耳も大きくなるわけで、あるいは、5年とか
6年とかの耐用年数しかないので、そのたびに買いかえていかなければならない。そういった
ようなことで、それが数万円から10万円くらい1つがかかる。両方の耳だとその倍になるわ
けで、十数万円かかると。こういったことで非常にお金もかかるわけです。そういった子供を
持った母親は、やはりつきっきりになって、いろいろなリハビリにも通わなくてはならない。
そういった面で、なかなか正規な仕事にもつけないというふうなこともあるようです。そうい
ったこともありまして、ぜひ、特定的に、いろいろ研究してみるということでございますが、
そういったことも考慮していただいて、研究・検討というのはなかなか前に進まないような気
もするのですけど、漸進的な取り組みの研究をお願いしたいのですが、その辺についてはどう
でしょう。
◇市長(星野已喜雄君) まず、一定の決まりがあるようです。これは担当部局からの資料で
すけど、それぞれのデシベルの聴力から、いろいろなランクがあるようでございまして、そし
てそういう中で議員が指摘されているところの部分がまだ及んでいないという決まりというの
か、そういう一つの壁があるようでございます。したがいまして、これらについて、数値でい
えば下げることによってのきちんとした法制度の対応を目指すということが、まず一つという
こと。あともう一つは、そういった場合に個別の自治体でもって厚生労働省が出している一つ
の決まりにこだわることなく、そういった方々に対する配慮をしろということだと思いますが、
後段については、先ほど申し上げましたように、研究をしていくということで、他市との調査
等も含めて今後の課題とさせていただければということで答弁させていただいたところでござ
います。
◇14番(片野彦一君) それで、これから研究ということになる、他市との比較ということ
になるかと思いますが、やはりこれは、障害手帳ということについても、障害手帳になるのか
どうかもわかりませんけれども、その子供が将来ずっと成長していく過程において、そういう
ことが認定できれば、成長した暁にはそういうところでの労働もできると、そういうようなこ
ともあると思います。そういうハンデがある以上、正常者として扱われれば正規なところでは
なかなか働けない。そういう将来的なこともあると思います。そういった意味で、先ほど他市
のことも研究するということでございますが、この際、そう多くの人数でもありませんし、そ
ういったことを先駆けて沼田市が取り上げて、そういう制度をつくる、取り組むということも
いいのではないかなと思います。それで、そういった人たちの保護者とか本人の集まりで「ひ
まわりの会」というのがあるのだそうですけど、そこでは、私たちなんか、そういう子がいれ
ばなかなかそれに耐えて生きていくのは厳しいものがあるなと思いますけれども、そういう会
の人たちは、人間には幸福になる権利があると、こういった思いで、そういう会合で自分の生
活だとか活動だとかについて、お互いに語り合って、元気をつけ合って生きていくという会も
あるそうです。そういった意味でぜひ、地方の沼田から応援のメッセージ的なものを発するよ
うなことをやれないかなと思うわけですが、最後にその辺のことについてお伺いします。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思います。
いずれにいたしましても、まず一つは、一つの大きな枠組みの決まりに対して、国家的なラ
インがあるようでございますから、これを一歩でも前進させるべく、具体的に申し上げますと
群馬県市長会、あるいは全国市長会等でもって国家に働きかけていくということが一つ考えら
れると。もう一つは、当然、本福祉問題のみならず、いろんなところの課題もあります。そう
いった中で今議員がおっしゃっているように、極めて特異な例なので、そのことについては理
解してほしいという観点からの御質問だと思いますけれども、それらを踏まえて今後の検討課
題とさせていただきたいと考えております。
◇14番(片野彦一君) わかりました。よろしくお願いいたします。
それでは、次の質問に移らさせていただきます。
今、生活困窮者の問題については、1番については沼田市においても1.81倍と増加して
いるという回答を得ました。これは了解いたしました。
それから、2番目のそういった状況の中で、やはり沼田市の財政も大変なんだなと思います。
2番目の生活保護を受ける要件ということなのですけど、これは同一世帯に生計をともにする
者というふうなことを回答いただきましたが、これについては、私も前に相談を受けたことが
あって、やはり同一世帯でなくても近くに子供がいるとか、いる場合にはすんなり保護を受け
られないといったことを何度か聞きました。そういった面について、その辺の認識についてお
伺いしたいのですけど。
◇健康福祉部長(村沢博行君) 命によりお答え申し上げます。
保護の認定の関係でありますけれども、まず基本的なこととして、先ほど市長の方から答弁
をしておりますけれども、同一の世帯ということになっているわけですけれども、今、議員さ
んの方からありました、いわゆる個々に市内に、市内だけでなくてもいいのですけど、親だと
か兄弟だとかがいると。これが扶養義務者ということになっています。この保護法の基本的な
部分として第4条に、読ませていただきますけれども、「民法に定める扶養義務者の扶養及び
他の法律に定める扶助は、すべてこの法律による保護に優先して行われるものとする。」とい
ことになっています。したがって、平たく言いますと、当然親だとか兄弟がいれば、そちらの
方からまず話をして、支援なり援助をしてもらうことが優先ですということに法ではなってい
ます。ただ、ケース・バイ・ケースで、当然扶養義務者の方も自分のところが大変だ、あるい
は極論を言えば、その扶養義務者も保護世帯だとすれば、当然支援できないわけですから、そ
うなってくれば、当然その申請をされた時点で、財産であるとか、そういった調査をして、そ
して適用の範囲であるとすれば、保護をしていくというようなことになろうかと思います。し
たがって、一律にだめですということではなくて、ケース・バイ・ケース、非常に細かいとこ
ろまで調査もしたり、いろいろしますので、基本的には、今お話をさせていてただいたような
ことで現在対応しているとこであります。以上であります。
─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後4時00分休憩
─────────────────────────────
午後4時07分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇14番(片野彦一君) それでは再質問させていただきます。
同一世帯の所得という、世帯を単位ということでございますが、いろいろなことがあって基
本的には厳しくやっているということ、法を遵守して実施していると伺いました。これは、実
際に別居の子供はいるけど、実際には面倒はみられない、そういうことが事実上あって、私も
相談を受けた時は、1万とか2万とかこずかいをあげて母親の面倒くらい見ろよと、こういう
ふうなことを言ったこともあります。そういった意味で、それで足りる人はいいのでしょうけ
ど、それができない方も、今若い人でいっぱいいらっしゃるわけで、そういった場合には、法
の基本にのっとってしっかり実施してもらいたいのですが、その辺の認識についてはどうでし
ょうか。
◇健康福祉部長(村沢博行君) 再質問にお答え申し上げます。
正直なところ、今議員さんが言われているようなケースについても、実際に認定をしている
部分はあります。ただ、先ほどもお話したとおり、ケースがいろいろ違うのです。例えば、今
言われたように、子供さん2人、3人いたり、そこから援助してもらえる人もいる。あるいは
1人から援助してもらえる人もいる。全員から援助してもらえる人もいる。逆に言うと全く援
助できない、あるいは、極端に言うとしたくないみたいな部分もあります。したがって、保護
の認定をする場合については、今お話があったようなケースについても、十分話を聞いて、調
査をして、そして認定をするかしないかということについては、十分なかで、認定する場合に
ついては、ケース会議というのを、ケースワーカーのメンバー、課長も含めて、最終的にはい
ろいろ議論させていただいて認定をしているのが実態ですので御理解いただきたいと思います。
以上です。
◇14番(片野彦一君) 同一世帯のことに関係すると思いますけど、基本の要件の中に家が
あるとか、車があるとかというのがあると思いますが、車については特殊の場合を除いては、
持っていた場合は該当しないということだと思いますけれども、家の場合については、家があ
って、亡くなった方で旦那さんが家をつくってくれたと、それも借地だということで、土地代
を払うのが年金なのでやっとだといことで、家があるから、財産があるので保護は受けられな
いというふうなケースも聞きました。そういった面についてはどうでしょうか。
◇健康福祉部長(村沢博行君) 再質問にお答え申し上げます。
今の家の関係、土地の関係ではありますけれども、基本的に保護につきましては、全ての収
入とか財産、そういったものを活用して、それでもまだ最低限度の生活ができない場合につい
ては保護していきましょうという制度であります。したがって、当然その財産も有効活用して
いただくことになります。
ただ、これもケース・バイ・ケースで、それではその土地が活用、平たく言えば売って、そ
して自分の生活ができるとすれば、売ってもらう方がいいという指導になると思います。しか
し、それが売れるものかどうかというのもあるわけですね。逆にそれを持って、そして保護を
受けていた方がいい場合もあるわけです。したがって、一概にその土地を売って云々といった
指導ではなくて、今言ったようなことも全部含めて、何回も言うのですけど、ケース・バイ・
ケースでやっていくということになっておりすので、市の方については、今そういうふうにさ
せていただいているのが現状であります。よろしくお願いします。
◇14番(片野彦一君) わかりました。
その辺のことを年寄りはよく理解していない面もあるのだと思うのです。今、私が言った話
は、土地を持っているのではなくて、借地なんですけど。そういう中で、家だけ自分の物だと
いうことなんですが、そういった面からすると、家は生活をしていくためには有効に活用して
いるんだと思います。だけど、借地料は払っていかなくてはいけないということで、生活はな
かなか大変だ。高齢なために、体は丈夫なんだけど仕事はなかなかできないといったようなこ
とで、非常に生活は困るんだというふうなことです。子供さんもいるのですけど、やはり冬に
灯油を持って来てくれるぐらいで補助はなかなかしてもらえないということで相談を受けたこ
とがあります。だから、そういうことについては、よく年配者が来た場合には、よく話を聞い
てあげるというふうなことをお願いしたいと思います。
それと、さっきちらっと話ましたけども、車についてなんですけど、車を持っていると財産
であり、絶対認められないということでありますが、調べてみたら障害者のいる家族、障害者
手帳を持っている家族については、病院に通ったりする面もあるということで認められるとい
うふうなことを認識したのですが、その辺についてはどうでしょうか。
◇健康福祉部長(村沢博行君) 再質問にお答え申し上げます。
車の所有でありますけども、基本的に国の制度でいきますと車の所有というのは認められて
いないのです。ただし、という条件がありまして、一つは今議員さんが言われたように障害者、
あるいは公共交通が著しく困難なもの、障害者が通院している場合だとか、通所だとか、そう
いった場合について、必要とする場合は認めていくというようなことになっています。したが
って、今、窓口についても、車がある場合については、そういうお話をさせていただいていま
す。ただ、当分必要だろうというようなケースについては、それはまた、そのケースの中で話
をしているのが実情であります。基本は、今お話したような、これは国の制度ですので、そう
いうようなことをさせていただいている。なおかつ、ケースによっては判断できない部分も正
直ございます。そういった部分については、県なり国に問い合わせしながら、最終的に、ある
程度その方向性を出しているという現状でありますので、御理解いただきたいと思います。
◇14番(片野彦一君) わかりました。
先ほどの話にありましたけど、沼田市も1.81倍というふうにふえているということで、
費用の負担は市が4分の1で国が4分の3ですかね。そういった意味では、それだけ人数がふ
えれば費用もかかる、財政も圧迫するということはよくわかります。そういった面では大変な
んでしょうけども、そういった面は判定の場合に影響しないように、正常な応対とか大義とか
をお願いしたいと思います。まあ、そんなことはないでしょうけども。そういうことを一つお
願いしておきたいと思います。特にコメントがあればお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 費用は国が4分の3で市が4分の1でございます。したがって、県
の負担はないということになろうかと思います。なお、そういった中で議員が御指摘されてい
るように、市が財政負担を強いられるわけでございますから、それらのことについて遺憾なき
よう対応するように、簡潔に申し上げれば、費用がかかるからといってあまり厳しくするなと
いうことではなかろうかと思います。これには、あくまでもコンプライアンス、法的な根拠に
基づいて、先ほど来当該部長が一生懸命答弁させていただいておりますが、かなりそういう意
味では、担当課長も非常にそういうところの部分は認識をして、議員が言われているようなこ
とについては重く受け止めているということは、今回の答弁書を作成する上での打ち合わせの
ときに、私もよく認識をしたところでございます。私の方からも議員のそういった意思を体し
て、しっかりとした温かい福祉を進めるように、指導をしてまいりたいと考えております。
◇14番(片野彦一君)よろしくお願いします。
それと、先ほど言い落としたのですけど、トリーチャー・コリンズ症候群のところで、そう
いった支援をしているところが、先ほど調べてみるというお話でしたが、関東近辺にはそうい
ったことを実施しているのはないようなのですが、西日本の方で1カ所、先進的にあるという
ことでございますので、調べていただければなと。私もどこの市なのか存じ上げていないので
すが、よろしくお願いしたいと思います。
次に移らせていただきます。いじめ問題について教育部にお願いしたいと思います。
先ほどの1回目の返事で、1番目の状態の把握についてで、いじめの件数とかなかったので
すが、そのことについてはどうでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) 24年度のいじめ件数は1件ということであります。昨年度は、
ちなみに5件、沼田市内ですけど、そういう数字が出ています。以上です。
◇14番(片野彦一君) ありがとうございました。
今、いじめの認知件数は24年度で1件、昨年度は5件という話がありましたが、これは、
先ほどの1回目に申し上げましたように、認知件数が78,000件という件数にのぼってい
ます、全国で。それを人口割りすると群馬県が約200万人、沼田市が53,000人という
ことで、単純に人口割りすれば、やはり30件ぐらいの認知件数があってもいいのかなと思い
ます。というのは、沼田が非常に優秀なのか、あるいはそれをつかんでいないのか、その辺が
やはり問題になると思うのですけども、その辺のことについてはどうでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) 1件と5件ということでありますけど、さらにさかのぼれば2桁
ということであります。これは御案内のとおり、国がいじめとはこうですよと定義したのです
けど、それは数年前に、それでは甘いとか、つかみにくいとかで定義を変えたのですけど、結
局抽象的な文言なので、なかなか難しいのです。23年度は5件あったのですけど、そのうち
4件は解消しているのです。これは数字上何件あったということですから、5件ありましたと
いうことなのですけど、実際には4件解消して1件だけ次の年度に引き継がれているのですけ
ど。いずれにしてもこの数字は、例えば、国がいじめの定義を始める以前は、全国で何件と、
関東で何件というような、群馬県で1件、2件というようなレベルでした。それが次の年に一
気に、例えば沼田だけでも数十件上ったのです。それでほかの市町村を見たら、1件とか0件
ということだったんです。これはなかなか件数を上げていくのは難しいです、線引きが。そん
なことで、若干年度によって数値がぶれていることがあるかと思います。ただ基本的には、こ
の数字は、特に市町村教育委員会、さらにその傘下の学校というレベルにおいては、いじめは
20件あってもいいと思うのです。簡単に言うと、統計上どう出すかという問題ですから、若
干絞られて上がっていくということでありますので、沼田に50件あってもいいと。それは、
ちなみに私、教育委員会の考え方としては、1回であろうが、2回であろうが、いじめられた
らいじめということでいくんだよと。なぜならば、この統計の数値は指導のための実態把握だ
と。国に上げるための実態把握でないんだという考え方でやっていますので、若干、これは国
まで上る数値なので、実際上は学校はもっと、いじめに至る以前の小さな問題まで入れれば、
多分もう何件かあるのだろうと思います。ただ線引き上、今までの流れの中で、国が言ったレ
ベルでいけば5件だった、1件だったということで上げさせてもらったということであります。
◇14番(片野彦一君)わかりました。
その後の捉え方についてはいろいろあると思いますが、やはりいろいろ言われているのは、
いじめというのは難しいのだと。結局、小学生などにアンケートをとると95%がいじめたこ
とがある。あるいは、いじめられたことがあるというデータが出てきます。そういった面から
すると、把握しているのは、実際にはなかなか把握しきれなくって難しいのかなと思います。
いじめの形態も時代とともに変わっていますし、国によっても違っていて、欧米などは非行
とか、暴力だとか、そういうものが顕著にあらわれてすぐ対処しやすい。言うなれば、警察も
入りやすいということがあると思いますけど、アジア、特に日本については、仲間外れという
のが一つの大きな要因だというふうに伺ってます。そういった意味で言えば、質が悪いとも言
えるのではないかと思います。それを、仲間外れにされただけで事件にできるのかというと、
できないですし。
考えてみますと、昔からいじめはあったと思います。我々の子供時代からもあったのでない
かと思います、今考えてみれば。いじめられた方はよく覚えているし、いじめた方はわからな
いと、こういったことであります。私も中学生のころ、2年生から3年生になるときに、3年
生が卒業のお土産に、突っ張っている子を呼んで気合いを入れたり、あるいは、手を上げられ
たりしたこともありますし。また、私たちが3年生になったときには、とっぽいようなやつは
呼んで懲らしめようじゃないかということで、私は手を上げたことはありませんでしたが、仲
間に加わったこともあります。そういったことも、いじめと言えばいじめですし。しかし、そ
のときに、やはり学校に知れるんですよ、そういうことはすぐに。情報を言いつけるのではな
いのでしょうけど、先生がつかむのですね。そのときの先生が偉かったのは、初めはいじめた
方を呼ぶんです、我々を。3年生のときには、どんなんだと。ということで、悪いことをした
んだろうと言いたいわけなんですけど。我々にすれば、やはり、急に一番上がいなくなるから、
そういう態度をとるのは戒めであり教育なんだからいいのだということで引き下がらないわけ
です。だけど2年生にすれば、いじめられた、暴力を受けたと思うのですね。それじゃあとい
うことで、両方を呼んで、先生が中に入り両方の意見を言えと。お互いに言い合って、じゃあ
ということで納得、完全に心からは、我々は納得したけどやられた方は納得していないかもし
れません。だけど、そういった意味で、ちゃんと話を聞いて、直接その場に立ち合って、問題
を処理するということがあったと思うのですけど、その辺のことについては、教育長どんなふ
うに思いますか。
◇教育長(津久井 勲君) 時代が変わって、かなりいじめの質というのも変わってきている
のも事実であります。子供たちへの対応も、基本は同じですけども対応の仕方も大分変わって
きております。
当然いじめる側といじめられた側という観点から、いろいろな対応をしていくわけですけど、
例えば、今度のいじめの定義の中で補足的に書かれている内容があるわけですけど、うちのい
じめ問題対策マニュアルの冒頭に書かれているのですけど、いじめの定義の後段に、「個々の
行為が「いじめ」に当たるか否かの判断は、表面的・形式的に行うことなく、いじめられた児
童生徒の立場に立って行うものとする。」ということですから、両者、または保護者、いろん
な人の協力を得ながら加害的、被害的な児童・生徒の指導していくわけですけど、あくまでも、
いじめられた側の視点と。
先ほどの話に戻って恐縮ですけども、繰り返させてもらいますけど、文科省が従前のいじめ
を上げてきて少ないと、いわゆる自殺問題等が当時あったのですけど。で、定義を変えたら、
沼田市は平成18年度、その前が1件でしたけど、18年には一気に35件になってるのです。
次の年は4件、2件、4件と。それで、今度国が定義を変えたら、また一気に26件です。そ
して23年度が5件、24年度が1件。ですから、この数字だけを真に受けて指導をしていこ
うとすると目こぼしも出てくるわけです。
いずれにしても、いじめられる側の視点で、どう解決していくかということが最近は特に強
調、昔もそうだったと思いますけど、特に強調されて指導していくということであります。ス
タイルとしては、今議員さんおっしゃったようなスタイルも、両方の言い分やいろいろ総合し
ての判断になりますので、今もそういう形はとっておりますけど、よりいじめられる側の視点
に立ってというような指導をしております。
◇14番(片野彦一君) いずれにしても、認知件数が少ないかなという感じがするわけです。
やはり、昔のを調べても、これは国立の教育政策研究所というところにいる総括研究官とい
う人の話なんですけど、その人がいろいろなことを言っているのですが、その中で認知する学
校が少ないんだと、全国で41.3%の学校しか認知していないと。これは大げさに言うと、
半分は正直に言っていないだろうと、こういうふうなことまで言っているわけです。そういう
中で、なぜそういうことが起きるのかと。一番先に対処する、現場にいる先生が一番先に対処
すると思うのですけども、先生が全部いい先生というか、そういう問題に立ち向かう、一番先
に取り上げる先生であれば、熱血先生みたいな先生ばかりであればいいと思うのですけど、そ
うではない面もあると思います。そういった中で、一つには教育委員会の先生、あるいは校長
に対する評価制度を変えなければいけないのではないかと。というのは、やはりいじめの問題
があったり、いじめの件数が多かったりすると学校・校長の評価、あるいは先生の評価が下が
るというのも聞いております。あるところで聞いた話では、中学生の話だが、3年間ずうっと
いじめられてきたと。で、学校の先生に言ったと。そしたら、そんなことは問題にするな、俺
のところに話を持って来るなと。成績が下がるとまで言われて、あとわずかで卒業するじゃな
いかとまで言われたというふうな話も聞いています。いじめる側にもちろん100%責任があ
ると言いますが、いじめられる側にもいろいろ問題があるのでしょう。だけど、それにしても、
そこまで先生が言ってしまうと、その子は救いようがないわけですよね。持っていきようがな
いわけで、それは、やはり評価の制度自体が下がると、いじめ問題があると。そういうことに
原因があるのではないかなと思います。そういった面で、いじめの件数は絶対あるのに間違い
はないのだから、これをいかに解決したかと、いかに納めたかということに評価を変えていっ
たらいい、そういう方式に変えていけばいいんじゃないかというふうなことを提案したいので
すけども、その辺はどうでしょうか。
◇教育長(津久井 勲君) まったく、我が意を得たりで、まったく同感であります。
いじめを見つけた教員こそ優秀なのであります。もちろん、いじめを解決した教員は優秀で
あります。仮に隠さないまでも、気がつかない教員は優秀ではないわけです。少なくとも沼田
市の教員で評価が下がるからということで隠している教員は、多分、一人もというとうそにな
るかわかりませんから、一人一人に聞いたわけではありませんから、まあ、一般的にはおりま
せん。もしいるとしたら、都の方のにぎやかな、いろいろな環境、教職の勤務条件とか、いろ
いろな難しい都市がありますから、そっちの方では風のうわさで聞いておりますけど。また、
ある著名な学者が、最近クローズアップされた学者が同じようなことを言っていました。人事
評価制度がいじめを生んでいるんだというようなことを言ってましたけど、それはまったく、
ましてや沼田においてはまったく当てはまらないということであります。
今、校内指導体制と言いますか、生徒指導委員会という言葉を何度か出さしてもらったわけ
ありますけれども、今一人では到底、先生の方が病気になってしまいます。当然先生の方が全
校の中に、委員会に出します。ですから、少なくとも今のような御心配はないでしょう。ただ、
評価として議員さんのおっしゃるとおり、いじめを見つけたら優秀な教員、解決したら優秀な
教員、当然そういう構え、そういうことで進めておりますので、今後ともそういう考え方で進
めていきたいと思っております。
◇14番(片野彦一君) ありがとうございました。
ぜひ、そういった面で、沼田市については安心することもあると、こういうことでございま
すので、今後ともそういった面について、よろしく指導していただければいいかなと。なお、
監視の目を厳しくして、そういったことについては子供たちに不安な思いをさせないというつ
もりでやっていただければなと思います。そういったことをお願いしまして、私の質問は以上
で終わらせていただきます。
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第2 延 会
◇議長(大島崇行君) お諮りいたします。
本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(大島崇行君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決し
ました。
本日はこれにて延会いたします。
次の会議は10日午前10時に開きますから御参集願います。
本日は大変御苦労さまでございました。
午後4時36分延会
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