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 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成24年第4回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号

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平成24年第4回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号
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議事日程 第2号
平成24年12月 6日(木曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
       ─────────────────────────────
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
       ─────────────────────────────
出席議員(20人)
       1番  大島 崇行君      3番  石川 初雄君
       4番  島田 富造君      5番  野村 洋一君
       6番  坂庭 直治君      7番  石井 紘一君
       8番  高柳 勝巳君      9番  井之川博幸君
      10番  大東 宣之君     11番  星野  稔君
      12番  金子 一弥君     14番  片野 彦一君
      15番  大竹 政雄君     16番  星川嘉一郎君
      17番  小野 要二君     18番  宇敷 和也君
      19番  石田 宇平君     20番  布施辰二郎君
      21番  星野佐善太君     22番  牧野 保好君
欠席議員(なし)
       ─────────────────────────────
説明のため出席した者
   市  長       星野已喜雄君   副 市 長       林  義夫君
   白沢町振興局長    木暮  茂君   利根町振興局長    山口 芳久君
   総務部長       生方 秀二君   市民部長       田辺 昇利君
   健康福祉部長     村沢 博行君   経済部長       飯田 敏夫君
   都市建設部長     石坂 コ三君   総務課長       田村 博史君
   会計管理者兼会計局長 松井 玲子君   教 育 長            宇敷 重信君
   教育部長       細野 文男君   庶務課長       小池 龍実君
   監査委員事務局長   茂木 一夫君
       ─────────────────────────────
議会事務局出席者
   事務局長       中嶋 一也    次長兼庶務係長    木暮 保夫
   議事係長       松井 克人    副 主 幹       安原 和宏
       ──────────────◇──────────────
    午前10時開議
◇議長(大島崇行君) これより本日の会議を開きます。
       ──────────────◇──────────────
    第1 一般質問
◇議長(大島崇行君) 日程第1、一般質問を行います。
 通告順序に従い、順次質問を許可いたします。
 最初に、大東宣之議員。10番。
〔10番 大東宣之君登壇〕
◇10番(大東宣之君) おはようございます。通告に従い一般質問を行います。
 今回私は、新年度予算について、グリーンベル21について、農林業について、観光につい
て質問いたします。
 まず初めに、新年度予算についてより質問します。
 3年3カ月前に自民党から政権交代を果たした民主党ですが、公約を次から次へと破り捨て、
政治に対する国民の信頼を失墜させた責任は重く、国政に大きな混乱をもたらしました。
 混乱を続けていた政界は、先月の野田首相の解散発言により4日、第46回衆議院総選挙が
公示され、選挙へと突入しました。
 本来ならこの時期に国の新年度予算の骨格が固まり、閣議決定がされ発表されますが、政界
の混乱による選挙となり、その具体的中身は明確に示されていません。
 しかも、今度の選挙で政権がまたかわることは誰もが予想していることですが、選挙後の政
権の枠組みも不透明なままで、これからの地方への影響が心配されます。
 沼田市は、自主財源に乏しく、財政的に国に依存せざるを得ない状況にあり、政権の考え方
によっては大きな影響を受けるおそれもあります。
 少子高齢化が進み、財政的基盤の弱い沼田市にとっては、どのようにして市民の暮らしを支
え、安定的な財政運営を構築していくかが大きな課題の一つとなっていますが、新年度予算編
成での重点的事業についてどのように考えているのかお伺いいたします。
 市民要望は年々、多様化、切実化していますが、新年度予算編成に当たり、市民要望につい
てどのように反映するのかお伺いいたします。
 財政的基盤の弱い沼田市にとって、財源確保は大きな課題ですが、新年度における財政見通
しをどのように考え、自主財源確保に向けどのような取り組みを進めるのかお伺いいたします。
 続いて、グリーンベル21について質問します。
 グリーンベル21に鮮魚・精肉・野菜と惣菜を中心に扱う沼田マルシェが11月15日、オ
ープンしました。沼田マルシェは、メドテックインベストメントUと関連がある会社ですが、
メドテックインベストメントUは沼田都市開発を相手に管理費などの支払い義務はないとする
裁判を起こしました。
 こうした経過がある中での沼田マルシェのオープンとなりましたが、沼田マルシェオープン
について、会社とどのような協議がされてきたのかお伺いいたします。
 グリーンベル21に出店する企業に補助金を交付することが今年度予算に盛り込まれました
が、補助金の支出についてはどのように検討され、対応するのかお伺いいたします。
 グリーンベル21の空床率は、沼田マルシェがオープンしても60%以上となっており、空
床解消に向け、どのような取り組みを進めるのかお伺いいたします。
 厳しい経営状況にあることが指摘されている沼田都市開発ですが、沼田都市開発の経営状況
と今後の見通しについてどのように考え、これからどのような対応を進めるのかお伺いいたし
ます。
 続いて、農林業について質問します。
 沼田市の農林業を取り巻く状況は、一部には観光農業や大規模畑作など活気も見られますが、
厳しい状況にあることは否めないと感じます。
 民主党はTPPへの参加を表明し、JAや農家の方々の大きな反対により、彼らが描いたよ
うに事は進んではいませんが、今後の政権の枠組みによってはTPP参加へと大きく踏み出す
ことが心配されるなど、農業を取り巻く状況は厳しいものが続くことが予想されます。
 さらに林業の自由化によって、沼田市はもちろん、日本中の林業が苦戦を強いられ、山は荒
れるに任せるような状態が続いていますが、農業・林業のこれまでの推移と現状、課題につい
てどのように考え、TPP問題にどのように対応するのかお伺いいたします。
 農業の後継者問題は長年言われ続けてきましたが、国が抜本的な対策をとらないままに推移
し、地方の疲弊を招く大きな原因の一つとなっていますが、農業・林業の担い手育成をどのよ
うに進めるのかお伺いいたします。
 これからの農業の活性化を進める上で、田んぼや畑、果樹などのオーナー制度などによる都
市との交流をさらに進め、沼田産の農作物の知名度を上げることも一つの方法ではないかと考
えますが、都市との交流、農作物や木材のブランド化等による販路の拡大にどのように取り組
むのかお伺いいたします。
 続いて、観光について質問します。
 昨年の群馬デスティネーションキャンペーンは、玉原高原や老神温泉など観光客数がふえる
などの効果があり、今年のググッとぐんま観光キャンペーンでも一定の効果があったと感じら
れますが、近年の経済状況や福島第一原子力発電所事故などの影響により、沼田市の観光を取
り巻く状況は厳しいものが続いていますが、観光客の入り込み状況の推移と、これまでの取り
組みの成果と課題についてどのように考えているのかお伺いいたします。
 これからの観光をどのように進めるのかを考える上でも、これまでに沼田市を訪れていただ
いた方々の感想や評価、何を求めているのかなどを把握することが大切ではないかと考えます
が、沼田市を訪れた観光客の評価はどのようなもので、リピーターの状況はどのようになって
いるのかお伺いいたします。
 観光は沼田市にとって重要な産業の一つであり、その発展が沼田市の活性化の一翼を担うこ
とは間違いありませんが、これからどのような観光を進めるのかお伺いいたします。
 以上4点が私の質問です。御答弁をお願いいたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、新年度予算について、新年度予算編成について、新年度予算編成での重点的事業につ
いてどのように考えているのかについてでありますが、国の経済動向につきましては、景気は
緩やかに回復しつつあるものの、先行きについては、世界経済の減速や長引くデフレの影響な
どにより、依然として厳しい状況にあるとの見通しであり、平成25年度は、東日本大震災の
復旧・復興を最優先課題とし、我が国経済の再生と成長に向けた大胆な予算組み換えにより、
経済成長と財政健全化の両立を図ることとしております。
 このような中、本市の平成25年度予算は、合併後9年目を迎えるとともに、「水と緑の大
地 田園空間都市」を将来像とする沼田市第五次総合計画後期実施計画の2年次に当たること
から、事業の進捗を踏まえて、事業の緊急性や必要性、さらには優先度、熟度等を精査した上
で事業の具現化を図ることを基本としていきたいと考えております。
 予算編成での重点的事業といたしましては、歳入に見合った歳出の構造への転換が極めて重
要であることから、行財政改革を推し進め総体的なスリム化を図りつつ、第五次総合計画の推
進を図るために、「安全・安心」、「教育・文化」、「健康・福祉」、「産業・交流」及び「
エネルギー・環境」を五つの柱として、市民との連携・協働のもと、創造性豊かな明るく元気
なまちづくりに取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、新年度予算編成に当たり、市民要望についてどのように反映するのかについてであり
ますが、本市のまちづくりの方向と施策の展開を示しておりますのは、第五次総合計画であり
ます。この計画の策定に当たっては、多くの市民の方の参加を得て、貴重な御意見や御提言を
いただくとともに、総合計画審議会委員並びに市議会議員の方々に御審議いただきました。こ
のような経過を踏まえて、市民要望として新年度予算編成に当たり基本としておりますのが、
第五次総合計画であります。
 各部課において事務を執行するに当たりましては、さまざまな場面で各地区の区長さんや、
各種団体、あるいは市民の皆さんとかかわっております。そのような中で、各方面から市民要
望をお聞きしているところでありますが、本市の財政状況は依然として厳しい状況にあります
ので、市民要望につきましても、真に行政が担うべき事業について、第五次総合計画後期実施
計画の進捗等を踏まえ事業の緊急性、必要性、優先度及び熟度等を精査した上で事業の具現化
を図ることを基本としております。
 次に、新年度における財政見通しをどのように考え、自主財源確保に向けどのような取り組
みを進めるのかについてでありますが、総務省の平成25年度予算の概算要求では、現下の極
めて厳しい地方財政の状況を踏まえて、地方の安定的な財政運営に必要となる地方の一般財源
総額について、実質的に平成24年度地方財政計画の水準を下回らないよう確保するとしてお
りますが、地方交付税につきましては、対前年度1.5%マイナスとなっており、今後の国等
の動向に注視していかなければならないと考えております。
 自主財源の確保につきましては、歳入における市税の重要性を認識し、経済情勢の推移と税
制改正に速やかに対応するとともに、さらなる徴収努力により最大限の収入確保に努めたいと
考えております。
 次に、グリーンベル21について、状況と今後の取り組みについて、沼田マルシェオープン
について、会社とどのような協議がされてきたのかについてでありますが、去る11月15日、
グリーンベル21・1階に開店いたしましたところの「新鮮市場 沼田マルシェ」につきまし
ては、T街区(商業施設棟)の共有持分85%を保有する合同会社メドテックインベストメン
トUの代表社員である株式会社イート・バイテック・ジャパンが出資して設立した合同会社沼
田マルシェが経営するものでありますが、今回の出店に際して、グリーンベル21核テナント
出店促進補助金についての問い合わせがありましたが、このほか、市との間での特段の協議は
行われておりません。
 次に、補助金の支出についてはどのように検討され、対応するのかについてでありますが、
6月1日に公布したグリーンベル21核テナント出店促進補助金交付要綱により、第6条第3
号に「補助金の交付条件等」として、「グリーンベル21の所有者(共有者を含む)及びその
親族でない者であること」と規定しているところであります。
 さらに、要綱交付と同日付で交付要綱取扱要領を定め、補助金の交付申請があった場合の具
体的な判断基準を設定しており、この中で、親族の範囲、所有者が法人である場合等について
の詳細を規定しております。
 沼田マルシェに関しましては、これらの条件、あるいはまた、基準に合致しないことから、
補助金の交付対象とはならず、問い合わせをいただいた際にもその旨をお伝えし、御理解をい
ただいたところであります。
 なお、市のホームページにも補助金についての案内を掲載し、事前に協議をするようお願い
しておりますが、今後とも、問い合わせや申請があった場合には、要綱及び取扱要領等に照ら
し、適切に判断し対応してまいる考えであります
 次に、空床解消に向け、どのような取り組みを進めるのかについてでありますが、グリーン
ベル21に核となるテナントの出店を促進することによって、他の店舗の出店が誘発されるこ
とにより、市民生活の利便性と雇用の確保、地域経済の活力とにぎわいの創出といった所期の
目的が達成されるものと考えております。
 現在までのところ、新たなテナントの出店は実現しておりませんが、沼田都市開発株式会社
においても、テナントを誘致するための活動が継続されており、本年度当初予算で御承認いた
だいた核テナント出店促進補助金を有効に活用し、早期にビル再生が図られるよう、市といた
しましても関係者と協調して、テナントの誘致を支援してまいりたいと考えております。
 次に、沼田都市開発の経営状況と今後の見通しについてどのように考え、これからどのよう
な対応を進めるのかについてでありますが、沼田都市開発株式会社の経営状況につきましては、
6月の市議会第2回定例会に提出させていただいたとおり、非常に厳しい状況に置かれており
ます。
 皮肉なことに、Aコープの退店によって賃貸借料の逆転現象である「逆ザヤ」の大きな部分
は縮小いたしましたが、全てが解消されたわけではなく、テナントの退店による収入の減少が、
都市開発のみならず、グリーンベル21というビルの経営を圧迫しております。
 とりわけ、2年前にメドテックインベストメントから提案のあった管理組合方式への移行、
これに伴ってメドテックが主体的に行うとした自らの持分店舗床へのテナント誘致と、これを
前提とした沼田都市開発との転貸借契約の終了という合意が、メドテックサイドの事情により
先送りされたまま実現していないことが、現在の危機的な状況を引き起こしていると考えられ
ております。
 当然のことながら、沼田都市開発では経費の大幅な削減を行いながら、管理業務やテナント
誘致に取り組んでおりますが、何よりも、メドテックインベストメントを初めとするビル関係
者による協議を整えて、相互の協力のもとにグリーンベル21の再生に向かわなければならな
いと考えております。
 次に、農林業について、状況とこれからの対応について、農業・林業のこれまでの推移と現
状、課題についてどのように考え、TPP問題にどのように対応するのかについてであります
が、本市における農業の推移でありますが、統計による平成17年と平成22年の比較では、
農家数は2,461戸から2,315戸と146戸の減、農家人口は6,002人から4,9
06人と1,096人の減、農業就業人口は3,050人から2,431人と619人の減、
経営耕地面積は3,450ヘクタールから3,380ヘクタールと70ヘクタールの減となっ
ております。
 また、農業生産額につきましては、平成16年と平成21年の推計比較となりますが、56
億3,400万円から43億5,000万円と12億8,400万円の減となっております。
 林業につきましては、平成17年度と平成22年の比較では、森林面積は3万4,230ヘ
クタールから3万4,031ヘクタールと199ヘクタールの減、林業就業者数は128人か
ら159人と31人の増となっております。
 また、林業生産額につきましては、平成16年と平成21年の推計比較では、5億5,20
0万円から4億8,700万円と6,500万円の減となっております。
 課題といたしましては、農業・林業ともに、総体に担い手不足や従事者の高齢化が進行して
おり、経営基盤の強化と担い手の育成や確保等について、引き続き取り組む必要があると感じ
ております。
 TPP問題につきましては、本市の主要基幹産業である農業が多大な影響を受けることから
反対の立場でありますが、今後も国から発信される情報等を注視するとともに、群馬県を中心
として、県内市町村、JAなどの関係機関と連絡を密にし、連携を図り積極的に情報収集して
まいりたいと考えております。
 次に、農業・林業の担い手育成をどのように進めるのかについてでありますが、農業では、
担い手不足や従事者の高齢化等のため、農業経営基盤の強化を図る構造改革が急務となってお
ります。
 その根幹ともいえる、意欲と能力のある担い手の育成確保に対する取り組みは大変重要であ
り、認定農業者の確保・育成、新規就農者の確保、集落を基礎とした営農組織の育成支援等に
対する取り組みを引き続き行ってまいりたいと考えております。
 また、林業におきましても、担い手不足は深刻な問題であり、担い手の確保と組織の強化の
ための取り組みとして、林業従事者の福利厚生の充実、安全・衛生の促進、技術・技能の向上
のための支援を同様に対応してまいりたいと考えております。
 次に、都市との交流、農作物や木材のブランド化等による販路の拡大にどのように取り組む
のかについてでありますが、都市との交流につきましては、平成18年度から実施しておりま
す田舎体験ツアー、観光型農業の推進の取り組みなど、さまざまな機会を捉え、本市の魅力を
発信しながら交流の拡大に努めているところであります。
 今後につきましても、参加者のニーズに合わせた内容として、情報発信や交流が図られるよ
う努めてまいりたいと考えております。
 また、農作物や木材のブランド化等による販路の拡大につきましては、農作物では、本市が
中山間地域に位置することから、その特徴を生かした果樹や野菜などの付加価値を高めブラン
ド化を図るとともに、観光農業の推進、高原野菜の産地の確立を図り、引き続き特産物の振興
及び販路の拡大に努めてまいりたいと考えております。
 また、木材につきましては、適切な森林管理の実施を行い、より高い環境保全価値を持たせ、
港区と締結いたしました「間伐材を始めとした国産材の活用促進に関する協定」などにおいて
利活用されますよう、引き続き森林の整備に努めるとともに、木製品や林産物を含めてより一
層のPRを行い、林業の活性化、生産・販売の拡大を図ってまいりたいと考えております。
 次に、観光について、状況とこれからの取り組みについて、観光客の入り込み状況の推移と、
これまでの取り組みの成果と課題についてどのように考えているのかについてでありますが、
平成17年度には約300万人の入り込み客数がありましたが、減少傾向が続き、昨年は東日
本大震災の影響から260万人にとどまりました。
 しかしながら、22年度から3年間の上半期(4〜9月)の入り込み観光客の推移を見ます
と、23年度に91.0%と大きく落ち込んだものの、24年度には108.4%と回復し、
ほぼ震災前の入り込み客数に戻っております。これは、23年度の群馬デスティネーションキ
ャンペーンに続き、本年もググッとぐんま観光キャンペーンに取り組んだ成果であると考えて
おります。
 このように各種イベントなどの集客により、期間中の観光客の減少には一定の歯どめがかか
っているものの、年間を通じてみますと多くの観光地で集客力が低下しております。
 実際に沼田にお見えいただいたマスコミ関係者や旅の専門家からは、さらに発信力を高める
べきとの課題が指摘されております。
 このようなことから本年度、専門職員を配置しパブリシティーの強化やトップセールスなど
に力を入れ、沼田市のPRに努めておるところでございます。
 次に、沼田市を訪れた観光客の評価はどのようなもので、リピーターの状況はどのようにな
っているのかについてでありますが、ある民間シンクタンクが実施した調査では、旅行先の満
足度が全国平均76.0ポイントに対して、「沼田・老神・尾瀬」地域は62.9ポイントと
13.1ポイント劣っているとの結果が出されております。
 一方、リピーター率につきましては、全国平均60.4ポイントに対して71.7ポイント
と11ポイント以上高くなっております。
 評価が低ければリピーター率も低いと思われますが、立地や価格など他の条件も影響してい
るものと考えられます。
 今後もこのような民間調査も活用し、分析を行うことで対応策に役立ててまいりたいと考え
ております。
 次に、これからどのような観光を進めるのかについてでありますが、まず、沼田市を知って
もらう、つまり認知度を上げることが最重要と考えております。そのためにもパブリシティー
活動にさらに力を入れてまいります。
 また、沼田のイメージを明確に打ち出すため、食・歴史・自然などの観光資源にさらに磨き
をかけてまいりたいと考えております。
 「食」につきましては、揚げ上げフェスティバルや利根実業高校のえだまメンチなどに代表
されるB級グルメ、「歴史」は真田の里・上州沼田、「自然」は河岸段丘や星空観察会など、
イベントを中心にそれぞれ新しい展開を進めております。さらに、四季を織り込みながら、年
間を通した沼田市の魅力をドラマチックに伝えていくことも重要と考えております。その中で、
お客様に対するホスピタリティ(おもてなし)の心を磨くことにも注力していかなければなら
ないと考えております。
 以上申し上げまして、大東議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇10番(大東宣之君) 御答弁をいただきましたので、引き続き何点かにわたって再質問さ
せていただきたいと思います。
 まず初めに新年度予算編成についてですが、先ほど市長の御答弁では、第五次総合計画を基
本に、これの推進といいますか、具現化を図っていきたいというこが、大体答弁の中で触れら
れておりました。
 それではまず初めに、この第五次総合計画の到達点、今の状況、どこまでこれが進んでいる
のかということについて、市長はどのように認識をされ評価をされているのか。そしてまた、
その課題についてはどのように考えておられるのか、まずお聞かせいただければと思います。
(休憩を求める者あり)
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午前10時25分休憩
       ─────────────────────────────
午前10時26分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 第五次総合計画がスタートいたしまして、おおむね6年が経過をしてきたわけでございます
けども、大体毎年の事業をローリングしては展開をしておりまして、そういう意味ではおおむ
ね当初の計画の中の総体的には半分以上をきちんと乗り越えてきたというふうに受け止めてい
るところであります。
◇10番(大東宣之君) 市長のその考えとして、計画の半分ぐらいが進んできたと。それは
評価はいろいろあると思うのですけど、それについて私はとやかく言わないですが。そうした
市長が御認識を持っておられる中で、じゃあ沼田市が、じゃあどうなっているのか。じゃあ右
肩上がりに市民の方々が満足度が高まっているのかとか、市がこれから安定して将来的にわた
っていろいろなことに取り組んでいける、存続ができるような状態になっているのか。やはり、
一つには新年度予算を編成していくに当たっては、市長がおっしゃったように第五次総合計画
を基本としながらも、一つには市民の方々の暮らしをどう高め、そして満足度をどのように高
めていくのか。そういった取り組みが一つ必要ではないか。そして、そういう視点からの、や
はりいろいろな取り組みの評価をしていく必要があるのではないかと、これは私の考えですが。
そういうふうに思うのですが、そういった視点から見た場合、今の沼田市の状況について市長
がどのようにお考えなのか、感じておられるのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思います。
 やはり、私がこういった立場をいただいて、はや10年がたとうとしているわけでございま
すけれども、実際問題として、ちょうど合併から以降二、三年、非常に厳しい状況でございま
した。したがって、市民の方々には大変いろんな意味で、今の満足度という観点からすると、
決して納得のいくものではなかったのではなかろうかというふうに拝察をしております。
 ただ、この一、二年前から努力してきた行財政改革もそこかしこと実りつつありまして、財
政調整基金等を見ますると、随分そのときからくると改善されてきているなというふうに思っ
ております。したがいまして、平成24年度頭初予算等ではですね、それなりの積極的な予算
等を組まさせていただいたという経過がございますけれども、新年度に向かっては、本日も大
東議員のほうから観光の関係等の御質問も出ているようですけれども、やはり沼田市を活性化
せんがための新たな事業を今事務方といろいろと検討を加えているところでございまして、そ
ういったことから今までいろいろと市民の方には、大変そういう意味では我慢もしてもらった
という経過もありました。今後はできるだけそういった微細なところの御要望に応えられるよ
うに対応を図っていかなければならないと考えておりまして、そういったことについては、市
長もきちんと意を用いていくつもりでございますので、よろしくお願いしたいと思っておりま
す。
◇10番(大東宣之君) これは市長の責任だとか、沼田市が悪いとか、そういう問題ではな
くて、今全国的に地方の都市、中山間地域というのはいろんな点で厳しい状況に置かれている
と。特に本市なんかの場合でも、少子高齢化、高齢化率がどんどん高まってきていると。利根
町の集落の中には、もう50%の高齢化率を超えているところも出てきている。で、まちの真
ん中、中心商店街でも40%の高齢化率になっている町内もあると。こういう中で市民の生活
というのが極めて厳しい、そういった厳しさに対してどういう手当てをとっていくのか、これ
がやはり予算編成の中で一番大事なことではないかと。そういう中で市民の方々が年をとって
も安心して暮らしていける、子育てをしていても安心して暮らしていける、そういう環境づく
り、条件を整備をしていく、そういう予算づくり、予算編成というのが必要になっているので
はないかと思いますが、市長としてどのようにお考えなのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 確かに、このところ私もある病院の関係からくる在宅の問題につい
ての講演をいただいたり、あるいは、先般広域圏でもって、総務省の審議官がみえられたとき
の基調講演も聞かしてもらったり、あるいはまた、先日の社会福祉大会のときの駒澤大学の先
生の御講演をいただいてみますると、等しく少子高齢社会の持っている深刻な状況についての
御提言がなされておりまして、これは沼田のみならず、全国津々浦々、避けて通れない国家的
課題であるというふうなことは受けとめております。そういった中にあっても、本市のような、
しかも旧村部のほうにおいては、そういうことについては、もう加速度的に進んでいるという
ことについては、非常に意を用いなければならないと考えております。したがって、一方にお
いてはお年寄りがふえる、大変結構なことだと思います。しかしながら、担い手がいないとい
うところに大きな課題があろうと思っております。したがいまして、そういったところのセー
フティネットは、行政がしっかりと構築していく。そして、一方においては、少子社会という
現象を見たときに、気持ちよく赤ちゃんを育て、そして、気持ちよく将来を担うこの金の卵が、
すくすくと育っていけるような、そういう環境をつくってあげるということが大切なのではな
いかというふうに考えております。
◇10番(大東宣之君) 特に少子高齢化、子育ての問題というのが極めて厳しい。これは全
国的にそういう条件にあります。で、そういう中で、やはり具体的な方策を示していかない限
りは、市民の方々にとっては安心感が持てないと。ですから、本当にこの沼田で老後を安心し
て過ごしていけるんだと思えるような施策といいますか、事業展開をやはりきっちりと示して
いく。さらには、子育ての面でも同じだと思います。そういったことをやはり、これは先ほど
市長がお答えいただいたように、行政がやっぱりそういう姿勢を示していくというふうに市長
もお考えのようですが、それを具体化していくのがやはり予算の編成になってくるのではない
かと。そういう裏づけを持ちつつ、やはり具体的なものを示していかないと、やはり市民の方
々は安心できない。そういった点で、私は新年度予算の中で、そういう具体的なものが示され
ることを大いに期待したいわけです。そういったことでは、ぜひ、期待をしておきたいという
ふうに思います。
 それと続いて、市民要望の把握についてですが、各種団体、区長さん方から、また、直接市
民から、市長がいろいろなところで活躍されて気楽に市民の方々ともお話をされていらっしゃ
いますから、直接市民から要望を聞く機会も大変多いのではないかというふうに思います。た
だ、以前は、例えば利南地区だとか池田地区、本庁管内も何カ所に別れて、たしかふれあい広
場という形で直接新年度予算についてなり、市の大きな事業について市長が説明をしながら、
市民の方々から意見を聞くという場があったですが、このところそういのがなくなってきてい
ると。やはり、私はそういうきっちりとした、直接いろんな機会で要望を聞くのはそれはそれ
でいいと思うのですが、そういう機会をちゃんと設けて、そして直接市民の方々の要望や、今
どういうふうなことを感じておられるのかを聞くということは、極めて重要なことではないか
と思います。今年度そういう機会がなかったわけですが、そうした直接市民の声を聞く機会、
これからどういうふうに考えていらっしゃって、取り組んでいかれるのかお聞かせいただけれ
ばと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私は御案内のとおりの性格でありますから、大体おおむね早朝早く
には役所には来ておりまして、本日も来客の方が早朝から見えておられました。したがって、
御相談があれば常に人を介さずにも直接話はいつでもできる状態でありまするし、また、そう
いうふうな姿勢を貫いているつもりでございます。
 実は市民要望の関係でございますが、当然11月の中ごろから、例えば4地区振興協議会で
あるとか、あるいはまた、18カ町の区長会であるとか、そういったところからの御要望、御
要請は既にいただいております。もちろん各会派間からもそういうこともいただいております
るし、あるいはまた労働団体等からも、もちろんそういう御要望もいただいております。また、
それぞれの機関でもってそういったお話があれば、個別な、例えば具体的に言うと、何町の何
々区長さんが要望に参りますということであれば、できるだけ間を置かずに承ってきた経過が
ございます。もちろんその個別の事業体の方々についてもしかりでございます。議員がおっし
ゃられた、後段のことでございますけども、これにつきましては、私どもも一生懸命就任以降
取り組んでまいりました。そういった中で、職員の出前を、事についても議員の方々から御提
案がございまして、いつでも、例えば何課の職員が出向いて、要望があればそこに行って意見
を聞いたりするということの流れにはなっております。そういった中で、先般のふれあい広場
的なことについての御指摘なことでございますが、実は、一生懸命これも実践いたしました。
ここにきて、議員がおっしゃられるとおり休止をしておりますが、実は反省もこの中でありま
した。というのは、やはり非常に市民の持っている御意見・御要望等が、地区のそういったと
ころの、何というか自然発生的な沸き起こるようなことが私どもとするといろいろとありがた
いなと思っていたし、また、現在でもそういうつもりでいるのですが、かなり専門的な知識を
お持ちの方々が非常に何というのか、現実の実体となかなか整合しないような場面も実はござ
いました。そういうようなことから、一般のいわゆる生活者たるべく方々がナチュラルに、自
然な形の中で参画ができればいいなと、そういう仕組みも考えているつもりでございますけれ
ども、そういうようなことから、やや反省もございました。したがいまして、現在休止をして
おりますけれども、今後これらについても検討をまた加えてまいりたいと考えております。
◇10番(大東宣之君) なかなかいろんな事業を、何でもそうだと思うのですが、やってい
く中でやはり改善をさせていくと。そして、ある意味そういったふれあい広場的な取り組みが
市民の意識を高揚させていく、高めていく、地域づくりをどうしていくんだというようなこと
にもつながると思いまいすら、やはりそういうことは継続をしながら、ぜひ取り組んでいく必
要があると思いますので、ぜひ、それはお願いをしておきたいと思います。
 続いて、新年度における財政の見通しについてですが、今政界が選挙になって混乱、今後の
方向性が示されていないと。先ほど市長が御答返いただいたように、地方の財源については今
年度と同規模は確保したいという考えがあるということが示されておりますが、そうした状況
の中にあって、市長として新年度の予算規模については、今年度と同じくらいの額というふう
に考えていらっしゃるのかどうか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 一応合併から以降、経常経費の関係等について神経を使う形の中で、
採用する職員とおやめになられる職員とのバランスを考えて、職員の削減等も一応計画どおり
進んできたという経過がございます。もう一方におきましては、前段の御質問にもなるわけで
ございますけれども、実に厳しい状況がかねてありました。御案内のとおり、それは内部留保
たるべく財政調整基金のところに行くわけであります。確かに私が就任した当時は、1桁台の、
しかも非常に低い値を示しておりまして、例えば今回、例の赤字特例債の関係が、本当であれ
ば当初予算で通ってくれればよかったんですが、通らなかったということになると、うちの影
響が16億円前後になったと思うんです。そういうことを言うのも何ですが、もしそういうこ
とになったとしても、今年は堂々と対応できるだけのものを私ども持ち合わせておりました。
しかし、先ほど来お話のとおり、かねてのことを思うと、そういった事態が招来するとかなり
厳しかったなと思っております。したがって、そういう意味では、市議会の皆様方の御指導・
御支援、市民の方々の御指導・御支援によりまして、やや改善されているかなと思います。た
だ、総体の予算は、総務省の示す地方財政計画というのが横たわってまいります。地方財政計
画がやはり我々の自治体が対応するときの一つの目安にはなってくるわけでございます。した
がいまして、そういった意味で地方財政計画等の行く末えを見守りながら、御案内のとおり選
挙の最中でなかなか方針が出ていないようでございますけれども、地方財政計画の推移を見守
りながら、本市とすれば対前年比どうかとなったときに、やはり身の丈にあったということか
ら、対前年比、言うならばプラスというよりは、少なくとも横並びからややスリム化のほうに
向かった形の中でまとめあげていくことを考えざるを得ないのではなかろかと。と申しますの
は、先々に考えられる合併後のいろいろとした交付税の削減がソフトランディングされていく
というようなことの見通しもございまして、そういう意味では、やはり対前年比横並び、やや
マイナスというような方向でいかざるを得ないのではないかと、こんなふうな見通しを立てて
おります。
◇10番(大東宣之君) 今市長から御答弁いただいたようにですね、地方交付税の算定替が
もう間もなくやって来ます。だんだん地方交付税が減らされていくということで、これは本市
にとって極めて厳しい状況ですから、そういった財政的な見通し、財政推計を立てながら、先
ほど申し上げましたように、いかにして市民が安心して暮らしていける、そういった満足度を
高めていく、そういう事業展開をしなくてはならないという極めて難しい立場に本市は立たさ
れようと今しているわけです。ですから、新年度予算編成というのは、そういった財政の問題、
さらには市民要望の実現や市長のおっしゃる第五次総合計画の推進、そういったことを合わせ
ていけば、極めて重要な時期を新年度は迎えてくるのではないかと。今後の財政的な推計につ
いては、どのように立てておられるのか。そうした地方交付税の減少傾向、減少するというの
は明らかですから、そうした中で、先ほど来言っているように、市民の満足度をどのように高
めていくのか。どういった財政運営を、そして、市政運営を市長として考えておられるのか。
そして、新年度予算の中にそうしたことをどのように反映をさせていこうとお考えなのか、お
聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実に難しい質問を今提言されておりまして、きちんとした御答弁が
できるかどうかわかりません。しかし、一生懸命お答えさせていただきたいと存じます。
 国家の状況も1千兆からの債務を背負っているということの中で、今御案内のとおり選挙戦
になっていることから、自治体の予算編成も交付税が決まってなくて、これも年明けになるの
ではないかというようなことの見通しでございます。したがって、常にこういった中山間地域
の市町村は宿命的に群馬県の指導、あるいは国家の指導を承りながら、遺憾なきよう対応して
いくことになります。したがって、それらのところに極めて敏感に注目をしつつ、今度は内の
中にあって、先ほど言う非常に加速的に進む高齢社会、加速度的に進む少子社会、しかし、先
ほど言う合併後の10年を迎えた以降、交付税の算定替等を見越した形の中で、どうしても厳
しい財源の対応に直面をしなければなりません。したがって、そのときに華々しくいろんなと
ころにどんどん打って出るということについては、なかなか厳しいものがありますが、しかし
さりとて、そういったことも適格に、必要なものについては展開をしていかないとじり貧にな
ってしまうということになります。したがって、私が今頭の中に描いている中には、一つには
そういった元気が出るようなことのものを、新年度には一つ考えておりまして、その次年度に
も継続的にしていかないとならない事業になりますので、新年度スタートから平成26年度の
4月スタートの時点では、事業ができるようなことについて、今、実は考えいるところでござ
います。いずれ明らかになっていくかと思いますけれども、そういうようなことを含め、そし
て一方においては先ほど言ったセーフティネット的なことをきちっと考えていくということが
大事かなというふうに今考えているところでございます。
◇10番(大東宣之君) やはり大変財政的に厳しい状況に直面をしていくということは予想
されているわけですから、やはりそういった中にあっても、ポイント、ポイントをしっかり押
さえながら、やはり特色のある予算づくり、そして全ての市民がなかなか納得いく状況という
のはつくりづらいにしても、じゃあ子育てをしている世代の方々にとっては、この事業によっ
て安心感が増す。そして、この高齢者向にとっては、こういう事業をすることによって高齢者
の方々が安心できる。そういうポイント、ポイントをやっぱりしっかりと打ち出していく必要
性があるのだと思うんです。いくら財政が厳しい厳しいといっても、やはりそういう予算をつ
くっていく中で、これをやることによって子育てをしている世代の方々に安心してもらおう。
これをやることによって高齢者の方々に満足いく、安心してもらえるんだというような、そう
いうポイント、ポイントを明確にして、予算編成、そして、そういった事業を打ち出していく
ということが必要ではないかと思いますが、そういったことについてどのようにお考えなのか、
お聞かせいただければと思います。
 それから続いて、沼田マルシェの関係についてですが、あの会社とは具体的協議がされてい
ない。それから補助金の支出についても、要綱について対象とならないということですので、
具体的に今後この沼田マルシェの会社と市はどのように対応していくのか。都市開発を含めた
中で、どのように対応して、本当の意味でのグリーンベル21の活性化、空床の解消、そうし
たことに取り組んでいく必要性があるのではないかと思います。そういったことについて、ど
のように今後計画をされているのか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず前段の御質問でございますが、先ほど来答弁させていただきま
したように、一応「安全・安心」、「教育・文化」、「健康・福祉」、「産業・交流」、そし
て「エネルギー・環境」ということでもって5つの柱の軸を定めたところでございます。した
がって、これに基づいて、例えば今言う「健康・福祉」のところに少子高齢等が宛てがわれて
くるのかなと思っております。発信力については「産業・交流」のところに宛てがわれてくる
のかなと思っております。そうした中で、今おっしゃられるようなことをきちんと踏まえた形
の中で、例えば、お年寄りのためにはこういったことを考えていく、子供を持つ御家庭、ある
いは子供の産みやすい状況をつくるためにはこんなことを考えていくというようなことについ
て、議員が御指摘されたことについて、今予算編成に入っておりますので、そういったことを
担当部課長にきちんと指示をして、例えば具体的なことを言うと、「健康・福祉」の今言うと
ころの部分でもって、今年は新たにこういったことを考えますというようなことを後ほど御提
言できるように、きょうただ今から努力をしてまいりたいと考えております。
 さらに、沼田マルシェさんの問題でございますけれども、これにつきましては、いろいろと
本市も慎重に対応を図ってまいりました。先ほど申し上げましたように、当初予算で計上いた
しました予算は、要綱等からこれに整合しないということで、先ほど答弁したとおりお伝えを
し、それを御理解いただいたと思います。その後そういった御要請は来ておりません。したが
って、それは経営者たるべく方とメドテックインベストメントU、イート・バイテック・ジャ
パンの関係からくる沼田マルシェが、私どもの要綱等とは整合ができなかったということから、
そういったことの事情を説明し、御理解をいただいてきたところでございます。実は、一番難
しいデリケートなところは、沼田都市開発株式会社がいろいろと管理費たるべくところのもの
として、いただけるものがいただけないということから、非常に沼田都市開発株式会社も実は
苦しんでまいりました。そういうようなことから、先ほどという兄弟的なという表現でいいの
か、兄弟的なというか関連が非常に近いという観点から考えてみたときに、やはりそういった
法的なところの部分もよく考えて対応していかないと、沼田市は公の団体でありますから、不
測の事態を招くのではなかろうかと思っておりまして、慎重に対応を図っているところでござ
います。
◇10番(大東宣之君) なかなかこの問題はデリケートな問題というか、大変な問題だとい
うふうに思います。ただ、沼田市が都市開発という第三セクターを介してグリーンベル21に
対してかかわり合いを持っているわけですから、やはりここから単純に目を背けるわけにはい
かないわけですから、今後の取り組みということが非常に大事になってくると。今後市長とし
てというか、市として、この沼田マルシェの会社または、先ほど市長がおっしゃったように関
連会社だというふうに思うのですが、メドテックインベストメントUだとか、そういった会社
と今後このグリーンベル21について、また、都市開発の運営を含めて協議されていくお考え
があるのか。また、そういうような話し合いをしたいというような申し入れをこの間されてき
たのかどうか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実に経済部の担当職員は、非常に奥深く精査をして対応を図ってき
た経過がございます。やはり市の立場からすると、公であります。したがって、市民が不利益
をこうむるようなことがあってはならないということが、当然市政の立場からすれば考えられ
るわけであります。そういった中で、地域の活性化を図るという側面から捉まえてみたときに、
この沼田マルシェさんの動きというのは、それは一定のお立場であったのではないかという受
けとめ方をしております。ただ、問題はそのときに、この関係するところの兄弟的と言ったら
いいのか、親的と言ったらいいのか、この辺がちょっと表現しずらいのですが、そういった関
連をするところの方々と、実は都市開発の関係が、非常にデリケートな立場にお互いがなって
おります。したがって、都市開発の立場からすれば、きちんとした形の中でこれらに対して向
き合っているということになっておりまして、市とすればやはり都市開発株式会社の御意向と
いうものは尊重していかなければならないと考えております。したがって、そういった推移を
見守りながら、市としても対応を真摯にしていかなければならないのではなかろうかと考えて
おります。
◇10番(大東宣之君) 先ほど市長、御答弁いただいたように、都市開発の経営状況が極め
て厳しい状況になっているというふうに、市長御自身も認識をされているようです。私もそう
いうふうに思っています。大変厳しい中でそれぞれの方々、頑張っていらっしゃるなと思いま
す。しかし、今の段階でグリーンベル21のあらかたを所有されているメドテックインベスト
メントU。また、今度オープンされた沼田マルシェ。そういった関連の会社の方々と十分協議
ができないような状況に今なってるんじゃないかという気がします。そういうような厳しい状
況の中にあって、この都市開発の経営を改善させていく、安定化させていくということについ
て、市としてどのように取り組んでいかれるのか、お考えなのかお聞かせいただければと思い
ます。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午前10時59分休憩
       ─────────────────────────────
午前11時06分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 大東議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 まず、私は担当職員を激励の意味を込めますけども、よく経済部長、担当課長は本問題につ
いて、あるときには上京したりして、あるときは関係する責任ある方々とよく努力をしてきた
と思います。しかし、お互いの利害関係が絡むことでありましたので、そのところは非常に難
しい諸状況がございました。公の立場からすると、全て言い切れないことがあったりして、皆
様方に申しわけないという気持ちも働いておりますが、ただ、ざっくばらんに言って当該者が、
10月29日に実は沼田都市開発株式会社の総会を開いているんです、きちんと。それは沼田
都市開発株式会社でありますから、当然沼田都市開発株式会社の株主総会でございます。これ
は関係する方が開けということを言ってきたのです。で、きちんと開きました。しかし、関係
者がどなたも出席がなされませんでした。こういうことを見たときに、やはり非常にコンプラ
イアンス、法的な観点でもってきちんと対応していかなければいけませんから、当然弁護士の
先生だとかそういった方々にも御相談申し上げ、こういう発言があれば、こういう答弁をして
いこうというようなことも含めて、再三経済部をしていろいろと対応を図ってきたという経過
がございます。したがって、別に話し合いとか、そういったことは努力はしております。しか
し、そういった実態もあるということをお含みおき願いたいと思います。なお、都市開発の立
場からすれば、管理費として三井生命から継承しておりますから、いただくべきものが入って
いないということについて、都市開発の方でなくって、そちら側の方からいろいろと御注文を
つけてきたという経過もあるわけでございます。したがって、そういうようなこともあるとい
うことの基本的な認識を置きながら、しかも、市の立場からいたしますれば、できるだけ地域
が活性し、そしてお互いの利害が錯綜しないで、いい形でもって展開ができればこれがよろし
いわけでございます。そういったことについては、一生懸命努力しているということはやぶさ
かではありませんし、また努力もしてきました。しかし、経過として、そういった経過があっ
たということは申し上げておきたいと思います。
◇10番(大東宣之君) 極めて難しい状況になっている。要するにそういう会社と市、沼田
都市開発、この三者が一体となってグリーンベル21の活性化に取り組んでいるというような
状況に今はないということですから、これからグリーンベル21の空床を解消していく、テナ
ントを誘致していく、あそこを活性化させていく、生かしていく、いろんな意味であの建物を
これからどういうふうにやっていくのかということが、そうした関係者三者で十分な話し合い
ができないというような状況の中にあるんではないかと。これは私の主観ですけども、あるん
ではないかというふうに私は思っています。ですから、極めて難しい舵取りが市としても、ま
た沼田都市開発としても求められている、厳しい状況に立たされているのではないかと。です
から、ここはやはり市長としてリーダーシップを発揮をして局面の打開を図っていく必要性が
あるのではないかというふうに思います。市長としてこういった今の局面をどのように打開を
していこうとお考えなのか、具体的などういった取り組みを進めていこうとお思いなのか、お
聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 沼田市長は、あるいは沼田市行政は、53,000市民の全ての方
々の公正・公平、普遍的なこの公共の福祉増進のために努力をしていかなくてはなりません。
したがいまして、公のお金をいただいて行政の執行がなされております。したがって、どうし
ても法的コンプライアンスに基づいて市が、あるいは市民が不利益をこうむるようなことにつ
いては、やはりきちんとした対応を図っていかなければなりません。したがって、きちんとし
た形の中で経済部、あるいは担当課長をして、今後も努力をしてまいります。その裏づけは、
常に法的な裏づけを持ってかからないと、非常に難しい問題が横たわっているなと思った次第
でございます。御案内のとおり、三井生命の先般のことも新聞に出ておりましたように、あの
ことについても、私どもは何らやましいことはなかったということで、毅然とした対応をした
ことによって、見たとおりの結果になりました。つまり棄却ということでございます。私ども
の正義が認められたわけでございます。したがって、今回もそういった意味から、あくまでも
53,000市民の公共の福祉の増進のために沼田市政、あるいは沼田市長はあるんだという
観点に基づいて取り組んでいかないと、ややもすると間違った判断に入ってしまうのではない
かと思っております。したがいまして、そういったことにきちんとした主軸を置いて、経済部、
しかも担当課をして、それぞれの関係の方々に対して、いろんな意味で今後も努力はしてまい
るつもりでございますので、よろしくお願いしたいと思っております。
◇10番(大東宣之君) これは都市開発ということではなくお聞きいただきたいのですが、
全国的な第三セクターの経営に対して、その第三セクターが破綻をしている、経営的に破綻し
ているというようなときに、少なからない市町村は、税金を投入したというようなことをやっ
てきたというところが少なからずあります。沼田市として、これからこの都市開発が厳しい経
営状況の中にあるからということで、税金を投入することがいいのかどうか、それはいろいろ
と意見はあると思いますが、そういった局面に立たされる場合があるんではないかと。全国的
な例を見ればね。そういったことを私は個人的に心配をしているわけですが、そういうような
局面に立つおそれがあるというふうに市長はお考えなのか、判断せざるを得ないような状況が
来るんではないかというふうにお考えなのかどうか。そしてまた、そのときこれからの沼田都
市開発と沼田市との関係をどのようにしていくのかということについては、どのようにお考え
なのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい質問でございます。しかも、議員も質問するには、いさ
さかじくじたる思いで質問されておられるのではないかと思っております。
 御案内のとおり、平成14年に1億円を注ぎ込んできたという経過がございます。その後も
支援するために応援もしてまいりました。そういった中で今回も、今年の当初予算に何とか頑
張ってもらいたいということでもって予算措置もしてまいりました。そういうような経過がご
ざいます。実際問題として、今回税金の投入のこともいかがか、あるいはまた、そういうこと
の局面があるんではないかというふうな御注文、あるいは御指摘だと思いますが、素直なとこ
ろを言って、現地点でもって、今まで一生懸命応援をさせていただいてまいりました。この期
に及んでこれ以上の税金を投入するということは、今現地点では考えづらいことであるし、ま
た、今後についても債務保証もありえないというふうに認識をしておりますので、そういった
立場で進めざるを得ないのでなかろうかと考えております。
◇10番(大東宣之君) 大変難しい局面に今、市も都市開発も、経営的にもいろんな点で立
たされていると思います。こういった局面を打開していくためにこれまでも市長初め職員の方
々が努力をされてはきたと思いますが、さらなる努力をしていただいて、やはり今の局面を打
開していくように、ぜひ頑張っていただきたいということを注文をつけておきたいと思います。
 続いて農林業についてですが、本市にとって農林業が基幹的産業であるにもかかわらず状況
は厳しいということが、1回目の市長の御答弁でも十分理解ができました。これをどういうふ
うにして打開をしていくのかということが、今直面する課題ではないかというふうに思います。
そして、こういった状況を打開するということは、いかに農家の方々の所得を上げていくか。
農家の方々がこれからも農業を続けていくというように思えるような、農家の方々の経営を安
定させていくということが大事ではないかと。ようするに、売れるものをつくっていくという
ことが必要になってきているのではないかと。そういった意味では、ブランド化とか、また、
都市との交流によってさまざまな沼田の農作物を都市に売り込んでいく、そういった取り組み
が必要ではないかというふうに思うわけですが、そうした具体的な取り組みについて、市とし
てどのように取り組んでいかれるのかお聞かせをいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 農林業は本市の基幹産業でありますので、これをしっかりと守って
いき、また、活性化させていくことは当然のことかと思っております。そういった中で、私は
こう見ていると、農家経営の方々も大きく2大別されてきているなと思っております。ある意
味においては3大別と言ってもよろしいかとは思いますが。まず一つは、自分家でつくったも
のを自分家で売るということで、観光農業に立脚している立場の方。もう一方におきましては、
コンニャク農家や野菜農家の方々にみられるように、できるだけ経費節減をし、大規模に収穫
をして、そして会社経営的な感覚でもって非常に頑張っている方。もう一つには、やや中間的
要素を持っているのかなと思っているのですが、地元の枝豆農家の方々にみられるように、お
身内の方々を生産労働者として位置づけて、そして対応を図るということ。聞いてみると枝豆
生産者も大体反60万円ぐらい稼ぐそうでございます。というのは、見方を変えると、コンニ
ャクが1俵6,000円という数字になってまいります。コンニャクの方々が2町歩、3町歩
ではけんかにならなくて、今やっている方は10町歩、あるいは大がかりの人は20町歩と言
っております。枝豆の方々は、そこまでまいりません。2町歩、3町歩前後で戦っていると思
います。当然、観光の方々は、自分家で生産して自分家で売ると。場面によっては6次産業的
な、言うなれば加工して売り出すと。いうふうに大別されているかなと思います。したがって、
これらを踏まえた形の中で、家の中の方の観光的なところに立脚してかかるものと、非常に集
約的にそのものの質を高めて、そして価値観を高めて売るという部分の方々と、そしてもう一
つは、やはりここ一番、大規模に展開していろいろな勤労者を雇って会社的にやるのと。こう
いうことに大別されてくるかなと思っております。したがって、そういった一つずつのセクシ
ョンをある程度きちんと市として見定めて、そして、例えば具体的に言うと、観光農業の方の
観点であれば、結局これが、玉原あるいは老神等と連携する形の中でこのネットワークづくり
が必要でありましょう。それから、2番目のところの集約的なことによって価値感を高めた農
業の体質のところについては、やはり東京とかの市場等の対応でもってブランド化を図ってい
くことが大事であろう。それから、一番最後のところについては、場面によれば、そういった
大手のスーパーとかバイヤーとの連携が必要になってくるであろう。こういうようなことにつ
いて、市として、結局農協系統とも連携しながら、そういった線引きを図って応援をしていく
ことが大事なことになるのではなかろうかと思っております。
◇10番(大東宣之君) 今、こういった農作物のブランド化というのは、全国どこの市町村
でもやっているわけです。ですから、そういったところと競争しなくてはならないのです。で
すから、そういったところに打ち勝っていけるようなものを沼田市がつくっていかなくてはな
らない。農家の方々に努力をしていただくのももちろん大事なことですが、やはり、そこは農
家の方々、生産者の方々と市が一体となっていくことが必要になってくるのではないかと。先
ほど観光とのネットワーク化ということも市長もおっしゃいましたが、それも大事な課題だと
いうふうに思います。そして、東京の大市場、そういった首都圏の大市場にどうやって打って
出ていくのか、そういったことが必要だと思います。ですから、そういった農家の方々、生産
者の方々の努力、取り組み、そして、市がそういうようなことで牽引的な役割を果たしていく、
市が仕掛けていくということが、今必要になっているんでないかと思います。そういった取り
組みについてどのように考えていらっしゃるのか。また、どのように進めていかれるのか、お
聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実は去年、群馬の食材を語る夕べのときに、そのときは横浜の市場
でございました。市場に行く朝一の前に、そこの職場の料理長が群馬県の食材を説明するわけ
ですす。今年は、実は品川のニューオータニでございました。今年の場合は池田のおぜの紅の
リンゴを、私は6個リュックサックに背負ってその会場に行きました。なぜ私がその場にいる
のかというと、これは、知事と農協の会長と私め園芸協会長が主催しているからです。私は、
当然開会の挨拶をするという立場でございました。したがってテーブルが約8テーブルありま
して、群馬県から行った人、それから現地の市場の人だとかそういったバイヤーの人等もおり
ました。冒頭、おぜの紅のリンゴをテーブルの上にドンドンドンと置いて、そして挨拶の時に
両手で持って、実は群馬の食材を語る夕べだけれども、地元の宣伝のためにそこの場を有効に
使わせていただきました。マスコミも当然入っておりました。というのは、つがるのリンゴが、
わせリンゴがややぼけてきたと。そのためにどうしたらいいかというと、生産者が一生懸命努
力しておぜの紅を発明してまいりました。そのおぜの紅が、おととし京王プラザで大変評価さ
れまして、そのことをよく承知しておりましたので、まさに見事な色ばえのものを持ってやり
ました。そうしたところマスコミがどうっと寄ってきて、これを書いてよろしいですかねとい
うことだったので、我が意を得たりですからどんどん書いてくださいと私は申し上げました。
そういうようなことでもって、市としても、あるいは、市長の立場が結構そういう意味では発
信しやすい立場にあります。だから、そういった機会はまったく使う、使わさせてもらうとい
うか、極端なことを言うと、今年の品川プリンスホテルの冒頭の前菜は天狗印の枝豆が出てき
まして、それも天狗印の枝豆というのが、みごとに品川プリンスホテルの料理長から天狗印の
枝豆は大変ふくよかでおいしいですと言っていただいた。大体そういうのが出てくると半分か
ら6割くらいが利根沼田のものなのですね、簡単に言うと。だからそういう意味のところの部
分は、今もずうっと活用してきたつもりでございます。
 二つ目は、やっぱり結局、今後、非常に私が経済部農林課を通していろいろと対応を図って
いかなくてはいけないと思っております。まさにこれは、議員が御指摘されていることにもつ
ながってくるので。農協がいよいよ国道120号の久屋原のところに場所を構えて、川場と白
沢の支所をそこにつくるわけです。聞いてみると、そこに直売所も設置していくということも
実は伺っております。こういったことは、私どもも市と十二分に連携できる一つの場所だなと
いうふうに思っております。したがって、これらについては、やはり発信力を持たせるために、
考えていったときに、よく言う官民共同という言葉がありますが、これは非常に私も今、まだ
建屋ができているわけではなくて基礎工事の最中ですので、あまりうがったことは言えません
けども、今後の対応の、農業の発信力の場所としては、大きく期待が持たれるのではないかと
思っております。
 なお、全然別でありますが、はとバスがいよいよこの11日に第1号車が参ります。まず曲
屋に行って、当然お風呂に入って、曲屋のところの直売所に寄って、そして上之町に来ます。
上之町のところを散策してもらいます。当然そのときに上之町の直売所も、あるいはおまんじ
ゅう屋さんやお菓子屋さんがあります。そういったところを導入していくということで路線・
経路は考えております。したがって、そこのところの部分の一翼の中に沼田の農産物の直売所
が2カ所控えているというふうに申し上げておきたいと思います。
◇10番(大東宣之君) 市としても、また市長としても、いろいろな取り組みをしていく中
で、今月からはとバスが来るいうことで、一つの大きな取り組みが実を結ぼうとしているので
はないかというふうに思います。ただやはり、先ほど来言っていますように、全国各地で同じ
様なことが取り組まれているわけですから、それに打ち勝つだけのものをつくっていく。そし
て、ほかの地域に負けないような、魅力をつけた、付加価値をつけた、そういったものをつく
っていく。そして、それを情報としてしっかりと発信をしていくということが、今一番大事で
はないかというふうに思います。今回のはとバスや、また、市長がおっしゃった120号のJ
Aの支所というのは、一つの大きなポイントになるのではないかと期待が持てるのですが、や
はり、これからの中でどういうふうにしていくのか。例えば、川場のお米が、お米の品評会に
出て高い評価を得ていると。ですから、そういうところにどんどん出て高い評価をいただく。
そういった中で沼田の農作物の知名度を上げていく。そして都市との交流との中で、今度、材
木の関係でいけば港区ですが、それ以前の新宿区との交流の中でやってるわけですから、そう
いった交流を深めていきながら、沼田の名前、知名度を上げていく、農作物の知名度を上げて
いくことの、さらに充実させていく必要性があると思いますが、そうした都市との交流なども
含めたこれからの取り組み等については、市長はどのようにお考えなのかお聞かせいただけれ
ばと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員もいろいろと活動がすこぶる広範囲にわたっておりますから、
利根沼田の情勢等については、いろいろと客観的なものをおつかみだと思っております。決し
て沼田のものが何ら負けているとは思っておりません。素直なところを言って、天狗印の枝豆、
全国でチャンピオンになっております。また、リンゴ・ブドウ等の県の品評会では、全て私ど
も地元が金賞、すなわち知事賞あるいは県議会議長賞を取っております。また、つい先日、薄
根のアグリの収穫祭がございまして、たまたま実行委員長が私と御縁があって私も招かれたの
でありますが、お米を食べさせていただきましたが、私は圧倒的に川場の米に負けてるとは思
っておりません。しかも、そこで薄根の方々がいろいろと努力して、紫ニンジンのジュースを
開発いたしました。大変甘くておいしいものでありました。したがって、そういった拠点拠点
にあるこれはと思うものを市の方で分析をして、そして、それらをかなり絞り込んだ形の中で、
例えば具体的なことを言うと、沼田のほうから外側にお土産として持ち出しするときには、そ
ういったことをきちんと重点的におさめて持って行くというようなこと、こういうことが非常
に大事だと思っております。白沢の望郷の湯の直売所も非常に人気がございます。したがって、
そういった品目そのものの絞り込みをして、そして、そこのところに集中をして表舞台に出し
ていく。できれば地域ごとに何か見合ったものが出てくればいいなというふうに思っておりま
す。したがって、ぜひ、議員はいろいろな情勢等に明るい方でございますから、私どもにこう
いったものもあるよといったことも、実は御提言いただければ大変ありがたいと思っておりま
す。
◇10番(大東宣之君) 沼田というのは四季のめり張りがあって、それに裏打ちされた米や
野菜、果樹というのが非常においしいというのは誰もが評価をしていただいていることだと思
います。私の実家も米をつくっている農家ですけれども、正直言ってとてもじゃないですけど、
沼田産の米にはとてもじゃないですけど及ばない、そういうところの米ですけども。やはり問
題はそういったものをどうアピールしていくかということなんです。要するに、たくさんいい
ものがあると、だけれども、なかなか知名度が低い。残念ながら味は川場の雪ほたかにも勝る
とも劣らないものであっても、やはり知名度は、残念ながら川場産の米の方がまだ高いという
状況にあります。ですから、こういう中で沼田産のものというものをどうやってアピールして
いくか。それには、いろいろな情報を発信していと同時に、直接、今市長が一生懸命取り組ん
でおられる都市との交流、東京などの大都市との交流の中で、どれだけ沼田のそういったもの
の認知度を上げていくか、知名度を上げていくかという取り組みが必要ではないかと。それと
もう一つ、田舎体験ツアーということで、こちらに来ていただいていろいろ都市の方との交流
をやっております。これをどう生かして、そういったものに参加していただいた方々が沼田の
米はおいしかったよ、野菜はよかったよ、リンゴやブドウはおいしかったよということをどん
どん身の回りで、自分の回りで発信をしてもらえる人をどれだけつくっていくかということが、
沼田の農産物の知名度を上げて活性化につながっていくのではないかというふうに考えるわけ
です。ですから、いいものをつくるのはもちろん。そして、それを情報発信していくのももち
ろん。しかし、そうした都市との交流、田舎体験ツアーを含めて、そこに戦略的取り組みをし
なければ、なかなか実を結ばないのではないかと思います。そういった点での取り組み、戦略
について、市長としてどのようにお考えなのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) どうしても、予算の裏づけがなければだめなので、伴えばというこ
とで申し上げてよろしいかと思います、この場までくれば。予算が伴えばということでお許し
をいただきたいと思います。
 新宿区とのいろいろな交流をして、既に数年が経過しました。白沢の地域住民の大活躍によ
ってカーボンオフセット事業も非常に実態が伴ってきたという経過がございます。この延長の
中で、先般災害の協定もきちんと結べることができました。次に私どもが考えていかなければ
ならないのは、やはり友好都市的な要素まで持ち込みたいなということが当然考えられます。
そうしたときに、先ほど群馬の食材を語る夕べというのを県下の事業として申し上げたのであ
りますが、例えば、新宿区のそういった交流事業を展開している方々の下の、水面下の詰めを
する形の中で、新宿区のしかるべき場所、それが京王プラザホテルがよいのか、あるいはまた、
新宿区の持っている文化会館的なところがいいのかわかりませんけれども、沼田・新宿交流フ
ェアーみたいなものを向こうのほうで開催にこぎつけて、だから予算が伴うということを申し
上げたのですが。そういったところでもって我々の特産物やら、あるいはまた、その我々の持
っている歴史的な遺産等もそこでもって宣伝をしていくということをしながら、そこに絞り込
んでいくということ。幸いなことに淀橋の市場がございます、新宿には。これも築地よりは落
ちますが、やはり群馬県・利根沼田のものも随分取り扱っております。したがって、そういっ
たことが戦略的には考えられていくのかなというふうに思っております。したがって、予算が
伴えば沼田フェアーを新宿のしかるべき場所、それが文化会館的なところのスペースを借りる
のがいいのかどうか、あるいはまた、思い切って新宿の西口には公園があるんですよね、中央
公園というのが。個人的にもよく承知をしておりますが。あるいは、花園神社というのが歌舞
伎町にもございます。そういったところがうまく活用できるならば、それほど経費はかからず
に思い切ったことができるのではなかろうかと考えております。したがって、予算が伴えばと
いう言い回しと同時に、相手方もあることですので、考えられるそういった発信力は、そうい
ったことがいよいよ新宿との関係では考えられてくるかなというふうに思っております。これ
は、もともとの歴史と積み重ならないところにそれを突然持っていっても、やはり時系列があ
ってのことでありますから、であろうかと思います。これは、新宿の区長いわく、やっぱり新
宿の駅が日本一の乗降を持っているということだそうでございます。ここのところをきちんと
理解していただきたいということを、関係各位のほうにもお伝えしていただければよろしいの
ではなかろうかと。これは意味深なことを言っているわけですが、そんなことを新宿の区長が
私に言っておりました。
◇10番(大東宣之君) 最後はちょっとよくわからなかったので、期待はそれなりにしてお
きたいと思いますけども。
 そういったことで、こちら側から積極的に仕掛けていく、働きかけててく、企画していく、
そしてある意味農家の方々、生産者の方々を引っ張っていくということも場面場面によっては
必要だと思います。そういったときには、ぜひ、市としてリーダーシップを発揮していただき
たいと思います。
 それともう一つ林業の関係ですが、今本市はこういった森林に恵まれている、囲まれている
という地域でありながら、なかなか林産物の生産が伴っていない。それは当然、輸入自由化に
よって全国的に林業が衰退をしてきている、苦戦を強いられているという中で、本市の状況も
それと同じ。そして、担い手は実際やっていらっしゃる方々の高齢化が進んでいるという中で、
大変苦戦をしていると言わざるを得ない状況にあります。やはり、これをどう打開をしていく
のか。その一つがいい木材をつくっていく。家を建てるには安心できる木材だというようなこ
とを、一つそういったものをつくっていくということが必要ではないかと。そしてもう一つは、
今バイオマスということが非常に言われております。そういった新しい事業へどう、そういっ
た沼田の森林、間伐材などを利用していくのか。そこは、いろんな会社や団体を含めて、こち
ら側から働きかけていく。そういった取り組みの中で林業の活性化という道を切り開いていく
ということが必要ではないかと思いますが、市長としてどのようにお考えなのかお聞かせいた
だければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まさに木どころ沼田が本当に、昭和39年木材が自由化になったこ
とにおいて非常に厳しい試練を強いられてまいりました。本市といたしますると、これからつ
くる公共物は、木材を可能な限り使うということと、それを使うことによって、たしか国等の
御支援があるということも受けとめております。したがって、地元産材をきちんと使う。そし
て、ここのところは判断を非常に悩むところもあるんですが、コストがどうしてもやや高くな
ります。それを我慢して使いきっていくということが地域経済活性化のためには大事なのかと
いうふうに考えておりまして、そういったことをまず心がけていく必要があるのでないかとい
うふうに思っております。
 議員の御指摘以上に、なかなか利根町なんかに行くと、非常に群馬県の中でも木材・森業の
業界では、非常に希有な実績を持っている方がおります。そして、その人たちは本当によく頑
張っております。沼田の方の木材業にかかわる方々は、むしろ仲買的な立場でございました。
要するに素材生産はやっぱり利根町の方々には、私が客観的に見てかなわないなと思っており
ます。ただ、沼田の木材業の方々は、それらの素材生産の方々から買って、そして、しかるべ
きところに売ることによってということだと思います。さらにもう一歩突っ込んで、それらを
加工した建材を売る大手の地元の企業がございます。そういったことの連鎖というものは、や
っぱりきちんと捉まえて、地産地消という言葉に見合ったような形のものを、やはり仕組みづ
くりをきちんと捉まえていく必要があるのでなかろうかと考えております。私が今回答弁した
とおり、林業関係従事者がふえているというこの実態は、やはり現下の背景があるのかなと思
っております。
◇10番(大東宣之君) 市長がおっしゃったようにいろいろな取り組み、役割分担、そうい
った中で仕組みを考えていきたいということですので、ぜひ具体的に示していきながら、やは
り林業、これだけ周りに、森林に囲まれているそれだけのよさ、資源があるわけですから。こ
れを生かさない手はないというふうに思いますので、やはり林業のあり方、これからどう活性
化をさせていくのかということにぜひ着目をしながら、やはり、これも情報の発信力によって
局面を打開できる可能性がある。ですから、担い手の育成をしながら、やはりいいものをつく
っていくということが今大事になってきているときではないかと思いますので、引き続き取り
組んでいっていただければと思います。
 続いて、観光についてお聞かせいただきたいと思います。実際沼田市に訪れていただいた方
々の意見・感想、そういったものをしっかりと把握をしながら、これからどういう観光に取り
組んでいくのかという戦略を立てていく必要、そういう時期に来ているのではないかと。先ほ
ど農産物の関係でも言いましたけれども、全国で同じようなことがやられているわけです。で
すから、そうした中での違いを押し出していくためにも、やはり沼田市のよさが何だったのか、
訪れていただいて沼田市のどこに感動したのか、どこに不満を感じたのか、そういったことを
しっかりつかみながら、それらをやはり戦略化して、観光の活性化につなげていくということ
が必要と思いますが、そういった観光客の方々の御意見・感想、そういったものを市として把
握をされて、実際、直接把握をされてきたのかどうか。また、これからどういうふうに取り組
んでいかれるのか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 本問題は、今年の4月から県OBの方をお迎えいたしまして、かな
りその方の御活躍もあって、いろいろと新しい展開が見えてきました。一つには、この12月
にはとバスが来ていただけるのもその方の御活躍がございました。私も社長様にお会いして、
篤とお願いをし、そしてその後、戦略的にその方と老神の方々が名古屋のほうの観光業界を一
同に回ってきたという経過がございます。
 次に、ちょうど1カ月ほど前ですが、テレビ東京の社長様にお会いをする機会がございまし
て、30分間ほどいろいろと本市の宣伝方、テレビ作成についてのお願いをしてまいりました。
ずばり言ってそこで出てきたのが、やはりK葉山の天狗とラベンダーと吹割の滝が何といって
もインパクトがあるという、そちら様の御発言でございました。これは、そちら様のほうもき
ちんとそうした分析をされてたようでございます。願わくば、沼田を基調とした番組をつくっ
てもらいたいということで、これはよい感触を得てまいりました。
 三つ目は、間もなく、今月の中旬に知事を先頭に台湾のほうにインバウンドの関係で視察に
入ります。実は2カ月ほど前にも、それから春先にも、そういうことがあったのでありますが、
市とするとそこらのことについては、やや慎重にしておりましたけれども、いよいよ知事が先
頭に立って台湾のほうに出向くということで、今回は副市長を沼田市の代表選手として送り込
むことにいたしました。実は、なぜにそこにも着眼したかというと、群馬県が考えている台湾
戦略のところにも、やはり台湾のほうに極端なことを言うと、1個千円のリンゴでも売れるみ
たいのがあるということなんだそうでございます。したがって、それは、先ほど議員が御質問
しているように、沼田のブランド化を図ることによって、そういったところの店頭に並ぶとい
うことについても、群馬県当局が間に入ってくれるということも、実は、いろいろと協議の中
でなされております。そういうことと同時に、実は非常に大事なことは、戦前、旧利根村の園
原の新井家というのがございます。私も関係が深いのでありますが、そこの御主人様は旧利根
村の収入役をされた方でございまして、その方の御先祖様といっても一代、二代くらいの違い
の中で、戦前台湾で紅茶を宣伝された方がおりまして、宣伝というより現実に生産をするべく
先生だった方がおります。私どもは、そこの方との関係を、今後きちんと展開していくことが
大事かなというふうに思っております。ただ、今回はそこのコースに含まれておりません。今
後、そこの関係するお身内の方が私と同年配でございまして、何でも意見交換できる立場でご
ざいますので、将来はそうしたところでもって、戦前台湾の方々から非常に尊敬されて、紅茶、
つまりお茶の生産を上げられたというようなことがあって、こういったことに着眼するという
ことの中で、今回副市長に代表選手として行ってもらうことにいたしました。そうすることに
よって、こちら側の発信力を高めていきたいなというふうに考えております。そういったこと
の中で今後、今言われたようなことについて、どうもテレビ局の方々が言うのには、天狗の面
とラベンダーと吹割の滝が何としてもインパクトがあるんだそうです。なるほどなと思って改
めて聞いたんですが、もちろん私どもとすれば老神温泉だってあるし、望郷の湯だってあるし、
そういったいろいろいいところもあるんだけども、いっぱい言うと薄まってしまうので、ある
程度そういったテレビ局の方々が言うのも素直に承った形の中で、今後仕組みづくりを考えて
いく必要があるのかなと、こんなふうに思っております。
◇10番(大東宣之君) いろいろな努力をされているのはよくわかりました。そういった中
で今月からはとバスが沼田にやって来るということが実を結んだということで、大変御努力し
て頑張っていただいたなという感じはします。
 ただ、私がこのはとバスの件で心配するのは、この時期どうしても農作物、農産物が少ない
時期ですから、先ほど市長がおっしゃったように直売所を2カ所回っていく中で十分な品ぞろ
えができるのかどうか。そういった東京から来ていただく方々に満足していただけるものがそ
ろっているかどうか、ちょっと私はよくわからないので、その辺の心配がないのかどうかとい
うことと、そして、このはとバスが今月から来ることによって、年間を通じて定期的にこちら
に訪れることになっているのかどうかわかれば教えていただきたいと思います。そして、先ほ
ど来言いましたように、沼田に来ていただいた方に直接意見を聞く絶好の機会だと思うのです。
ですから何がよかった、何が悪かったというようなこともきっちりつかみながら、次に生して
いくような取り組みを、このはとバスが来る機会の中でぜひやっていただければというふうに
思いますが、その辺で市長としての考えがあればお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やっぱりよく思ってもらいたいときには、ある程度、市長たる人間
が身を殺して、そしてサービス精神に没頭しなければなりません。したがって、できるだけそ
ういったお客さんが来たときには、私めがきちんと行って、出迎えて、そして、きちんとリン
ゴなりなんなりを持って帰ってもらうと。きちんと私めが「いらっしゃいませ」ということを
言うつもりでございます。したがって、ちょうど時間がございますので、第一便はそういった
ことまでするつもりでございます。もちろん当然、お持ち帰りの、そんなに法外のものは出せ
ませんけれども、そういったことも考えて、リピーターとなってもらいたいというように努力
していきたいと思っております。当然、来るバスそのものも50人とか乗れるやつではなくて、
かなりゆったりとした言うなればゆとりのあるバスですから、多くの方ではありません。した
がって、十二分にそういうところでもって職員なり、私めも当然出向きますし、そういうよう
なところから御意見等もきちんと承ってまいりたいというふうに考えております。
◇10番(大東宣之君) 市長の決意はよくわかりました。
 最初に聞いたはとバスがこれから年間通じて来る計画になっているのかどうか、御答弁がな
かったのでお聞かせいただきたいと。
 私は、沼田は四季折々めり張りがあって観光に訪れていただくには絶好の場所だとは思うの
です。いいところだと思うのです。ただ、先ほどの御答弁の中で、農産物の直売所を回ってい
くという中で御答弁があったんで、この時期ですからなかなかそういったいろんな野菜の種類
がたくさん出回っている時期ではありませんから、せっかく来ていただいた方々に満足してい
ただける、そういった野菜や果物といったものが十分用意できているのかどうか。本来なら春
から夏、そして秋に来ていただければ、サクランボやブドウ、リンゴと果樹は続いていきます
し、野菜だって豊富にいろんなものが並んでいるわけですから。そういった時期にこそ、本来
的にはこういったはとバスなんかには来ていただければというふうに個人的には思っておるん
ですが、そういった準備は滞りなくできているのかどうか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) スケジュールにつきましては経済部長のほうから答弁いたさせます。
 やはり、チャンスがあったときには逃すわけにはいきません。このときにまた入口論で論議
していて、来年の5月ごろがいいねということになってくると実践が伴っていかない。やっぱ
りこの実践の中で最大限にできる努力をして、そしてお客様に満足していただけるように心か
らの努力をしていくということだと思うんです。どうしてもそういった議員が今おっしゃって
いるようなことになっていくと、じゃあいつごろがいいな、あのころがいいなということにな
って、結局は入口論で論議していて前に進むことができません。はとバスのほうから、こんな
ときにいかがでしょうかと提案していただいた以上、それをしっかりと正面から受けとめて、
できることを最大限にしていくということだと思うんです。そのときに、よしんばちょっと不
満足もあったとしても、そこのところは沼田・利根の持っている農耕民族の典型的なもてなし
の素朴な心でもって、気持ちでもってわかってもらうということで対応するべきでなかろうか
と思っております。当然、最善の努力はいたします。
◇経済部長(飯田敏夫君)命によりお答え申し上げます。
 先ほど市長から答弁しましたはとバスツアーの関係につきましては、12月・1月が予定さ
れているところでございます。なお、春先以降につきましての企画提案を、今月20日前後に
はとバスのほうに持って行く考えでございます。以上でございます。
◇10番(大東宣之君) 引き続きこの企画が継続できるように、ぜひ頑張っていっていただ
きたいと思います。
 それと、今の沼田の魅力、地域の資源をどういうふうに市として掘り起こしていくのかと。
食とか歴史とか、いろいろテーマというか柱があるようですが、そういったものをどう掘り起
こして発信をしていくのか。そしてまた、そういったものに対してどうやって整備をしていく
のか。真田なら真田のまちだということがわかるような整備というのが必要になってきている
のではないか。そういったものをどうやって整備をしていくのか。また、食べ物、おいしいも
のを食べていただく、そういったもののわかりやすいお店の地図だとか、そういった情報の提
供など、そういった条件の整備が必要になてきているのではないかと思うのですが、そういっ
たことについてどのようにしていくのか。そして、今の沼田市にある地域の魅力、それをどう
つかんで掘り起こしていくのかということが大事だと思います。例えば、市長は知っていらっ
しゃると思うのですが、横塚に利根沼田で最も古いサクランボの木があるんです。60年以上
前の木だそうです。これは今でも実をつけているんですよ。ですから、60年以上のサクラン
ボの木というのは、私も何度か見に行っているんですが大したものです。すごいのです。全然
違うんです。そういった珍しいものがある。今、市のホームページの下のほうにツイッターが
あるわけです。ですから、そういった季節の中で、そういう珍しいものが実を結びましたよ、
実をつけましたよというような形で、そこの地域にあるささいなものでもいいですから、情報
をどんどん発信していくということが必要ではないかと思います。そういった取り組みについ
てどのようにお考えなのか、そして地域の資源をどのように掘り起こしていかれるのか、お聞
かせいただきたいと思います。
 最後に、市長として厳しい状況に、さまざまな点で直面をされていると思います。最後に新
年度に向かっての市長の取り組みの決意、どうやって市民の暮らしを支え満足度を高めていく
のか。そういった取り組みに対する決意を聞かせていただいて、私の質問を終わらさせていた
だきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) サクランボの古木、御提言の趣旨を踏まえてきちんと対応を図って
いきたいということと同時に、実際問題として、先般薄根の感謝祭のときにも、そこの方々が
いろいろ考えた末、薄根の大クワをダビングしてこのようにしてますよというようなことも伺
っております。したがって、そういった微細なところにきちんと対応を図るべく、ネットをき
ちんと張ってまいりたいと考えております。
 なお、新年度に向かっての決意ということでございますが、私は非常にこの数年来の我が日
本国の政治を眺めてみたときに、非常に厳しい状況に追いやられているなという認識を持って
おります。しかし、基礎自治体はどこにも逃げるわけにはまいりません。都道府県も、国も、
ある意味においては、実は、直接市町村民と向き合っていないからです。このことを思ったと
きに、基礎自治体こそ、ここできちんと対応していかないとなかなか難しい諸情勢になるなと
いうふうに思っております。どうもずうと眺めていて、明らかにマスコミ等から流れてくるこ
とが、なかなか市町村民に不可解な要素を持たざるを得ないようなことが多々ございます。そ
ういった流れの中で今総選挙が行われているわけでございますが、この結果を待った後にいろ
いろな体制が組まれてくるんだと思いますけれども、繰り返し申し上げたいと思いますが、か
つて地方分権、基礎自治体と国家・都道府県は対等・補完の関係だと、そういうことを国民挙
げて言っていたわけでありまして、こういったことを捉まえたときに、その普遍原則は、今後
も変わっていかないと思います。したがって、基礎自治体は常に市町村民と向き合っておりま
す。批判も一番来ます。しかし、そこのところで厳しいからといって逃げているわけにはまい
りません。したがって、正面から受けとめて、そして取りかかっていかなければなりません。
しかし、国家や都道府県に対しても、やっぱりきちんとチャンスがあれば、物を言うべきとき
にきちんと言っていかないと、ややもすると非常に分離したような形の中で社会が動いていく
ということに非常に危機感を持っております。したがいまして、機会あるごとに基礎自治体の、
本日御提言のあったようなことについて、国家のほうでもって考えなければならないことにつ
いては、きちんと物を申していくつもりでございます。いずれにいたしましても、基礎自治体
は逃げるわけにはまいりません。したがって、正面から市民と向き合って、市民の公共福祉の
増進のために一層の努力を傾注してまいりますることをここにお誓い申し上げまして、答弁と
させていただきたいと存じます。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後0時03分休憩
       ─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、野村洋一議員。5番。
〔5番 野村洋一君登壇〕
◇5番(野村洋一君) 通告に従い一般質問を行います。
 私は、活力を創造するまちづくりについて、将来を担う次世代の育成について、グリーンベ
ル21についての3点について質問をさせていただきます。
 今年は、昨年の3・11東日本大震災による東京電力福島原子力発電所の壊滅的な事故の影
響で、本市も放射能汚染と風評被害により農産物や観光地が大きな被害を受け、長期にわたる
デフレ経済の不況に拍車をかけた1年でした。
 本市における活力のあるまちづくりは、何ら具体的な姿が見えないまま、ただただ閉塞感だ
けが重苦しく感じられた1年だったと思います。
 群馬県内では、メガソーラー発電事業が買い取り新制度の後押しにより41件の計画がある
と報道されましたが、そのうち榛東村と太田市では、既に7月1日から稼働を開始しておりま
す。来年2月から11月までに安中市・富岡市・桐生市・渋川市・中之条町・板倉町などでも
6基のメガソーラー発電所の稼働が予定されております。
 一方、川場村では産学官の連携協定によるモデル事業に村の資源を活用し、環境保全と経済
性の両立を目指したバイオマス発電事業の研究開発が進められており、太陽光発電や小水力発
電、地中熱利用などといった再生可能エネルギーの調査にも取り組んでいると聞いております。
 本市においては、小水力発電事業に試験的な取り組みを考えているようですが、バイオマス
発電やメガソーラー発電については具体的な話が聞こえてきません。財政力の弱い本市におい
ては、今ここで何か手を打たないと、このままでは慢性的な財源不足により、何もできなくな
るような気がして心配でなりません。
 私は、活力を創造するまちづくりを構築していくには、県内外から多くの人を本市に呼び込
めるような魅力のあるまちづくりを考えなければならないと思いますが、市長はどのようにお
考えなのかお伺いいたします。
 また、城下町沼田の公園整備は、史跡公園として整備するのが適当と、市民の多くの皆さん
が考えておりますが、具体的な計画はあるのかお伺いいたします。
 私は、県内外から多くの人が本市を訪れ、本市を拠点にして周辺の観光地を周遊する核にな
る目玉はお城の復元以外にないと思います。利根沼田の振興を図る最も大きな柱は観光ですか
ら、利根沼田広域で観光の振興を図るには、利根沼田の中心に位置する本市が観光の拠点にな
らなければ、川場村も、片品村も、みなかみ町も、利根町も、今後の観光客の入り込みは頭打
ちになると思います。
 私は、今こそ沼田公園長期整備構想を具体的に進めて、沼田公園を1日も早く史跡公園に整
備し、沼田城を復元して利根沼田の広域観光の拠点として位置づけることが活性化への近道と
考えます。
 一口に城の復元と言っても、その建設費用は膨大な資金が必要になります。宮城県白石市の
白石城は平成7年に復元された新しいお城で、3階櫓の比較的小ぶりなお城ですが、建設費は
21億かかったそうであります。白石市は、工事を間組に発注し、木造による復元を採用し、
およそ2年半の工期にて完成したそうです。規模の小さいお城でも巨額な資金が必要になるの
で、どうしてもお城の復元の話になると資金の問題で話が進まなくなりますが、私は沼田城の
復元は、沼田市民が地産地消の精神で、市民の力で城を復元していくことができれば、まちお
こしとしても大変夢のある事業だと思います。
 城の復元資金は市民の寄付に頼らずに、復元しているところを観光客に見ていただき、大人
500円程度の見学料をいただき、それを復元資金に充てる方法が理想的ではないかと思いま
す。建設の期間を長期に考えて、とにかく多くの人々に見学に来ていただき、復元現場を観光
資源として県内外に発信していければ画期的なことになると思います。日本には陣屋や石垣だ
けの城址など、天守閣を持たないものを含めると1,000を数える城址が存在していると言
われておりますが、今現在復元しているところはないと思います。私は、観光客に城の復元現
場を見学していただき、リピーターになって工事の進み具合を2度、3度と足を運んで見に来
ていただけるようになれば、観光客誘致としては独創的で話題性もあり、実践すべきではない
かと思います。沼田城の建設基金は6,773万4,535円預託されていますが、今こそこ
の基金を沼田城復元のために活用するべきだと思います。この基金を発掘や測量などの初期の
調査に充てたり、復元に参加・協力していただくさまざまな職種の職人やボランティアなどの
人材募集などの費用に充てることは、沼田城建設に熱い思いをもって基金の礎を残していただ
いた多くの先人たちの思いに報いることになると思います。
 こうして市民の力で沼田城の復元が始まると、技術で参加できない人は自分の親戚や友人・
知人に呼びかけ、一人でも多くの人に復元現場に足を運んでいただけるように、広報活動に積
極的に参加するようになると思います。
 平成3年3月に沼田公園整備計画策定のための資料として作成した復元研究調査報告書によ
ると、復元は可能とする調査結果が報告されております。報告書によると、沼田城址は現在城
址としての景観に乏しく、むしろ運動公園として機能しているとあります。また、報告書では
沼田城の歴史上の価値を見るとき、これを史跡公園として整備するのが適当ではないかという
意見が出るのは当然のことと述べております。城址公園として整備する場合、まず問題になる
のは城の中心的建築である天守と櫓の史実に基づく復元が可能かどうかという点であるが、天
守と二重櫓はどちらも復元できることが明らかになったと報告されております。報告書は、ま
ずは位置等を確定するための発掘調査が必要であると結んでおります。
 沼田城の復元話は最近世間でよく耳にしますし、復元を待ちわびている市民が多いことに驚
いております。沼田城の市民による復元は、市民の絆が一層深まり、市民一人一人が自分たち
のお城として誇りを持つことができると私は考えますが、市長は沼田城復元についてどのよう
にお考えなのかお伺いいたします。
 次に、教育長に将来を担う次世代の育成についてお伺いいたします。本市では、今まで青少
年のスポーツ振興に十分に応えてきたのでしょうか。
 本市は、小中学校のスポーツ競技において、全国大会へ出場を果たした優秀なチームに対す
る支援が十分になされていないと思いますが、支援の実情をお伺いいたします。今後、支援拡
大に向けて検討されるのかお伺いいたします。
 中体連主催の大会とそうでない大会の支援に違いがあるように思われますが、この点につい
てもお伺いいたします。
 本市は、今後青少年のさまざまなスポーツチームに対して、支援拡大に向け検討していく考
えがあるのかお伺いいたします。
 最後に、グリーンベル21の現状と今後の対応について市長にお伺いいたします。
 グリーンベル21の空床状況について、昨年から今年にかけて何店舗撤退したのかお伺いい
たします。
 出店の問い合わせについては、今年度予算において核となるテナントの出店を促進し、他の
店舗の出店を誘発することにより市民生活の利便性と雇用を確保し、にぎわいを取り戻すため
グリーンベル21に出店促進補助金を計上しましたが、該当する企業の問い合わせは何社かあ
ったのかお伺いいたします。
 11月15日に開店した沼田マルシェと何らかの協議はあったのか、イート・バイテック職
務執行者と沼田都市開発との訴訟を含めた事柄について、何らかの情報を沼田都市開発を通じ
て把握しているのかお伺いいたします。
 いささか強引な出店の感が否めない沼田マルシェでありますが、今後の動向を注視していか
なければならないと危惧をしておりますが、これからの沼田都市開発を含めた沼田マルシェに
対する市長のお考えをお伺いいたしまして、私の1回目の質問とさせていただきます。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの野村議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、活力を創造する街づくりについて、沼田公園長期整備構想について、利根沼田広域で
観光の振興を図る上で、利根沼田の中心に位置する本市に観光の拠点がないが、市長はどうお
考えなのかお伺いいたしますについてでありますが、沼田市には吹割の滝・老神温泉・玉原高
原など観光の拠点が存在していると考えております。これらの点と点をどのようにつなげるの
か、さらには利根沼田で広域連携した誘客の取り組みをどのように展開するかが今後の大きな
課題と捉まえております。したがいまして、利根沼田の中心に位置する本市に観光の拠点がな
いが、市長はどうお考えなのかお伺いいたしますにつきましては、今後利根沼田の市町村長と
観光事業について意見を率直に交換し、そして今後、そうした観光拠点等がどのような形であ
るのが望ましいかというようなことについて、いろいろと協議をしていきたいというふうに考
えております。
 次に、城下町沼田の公園整備は、史跡公園として整備するのが適当と市民の皆さんが考えて
いるが、具体的な計画はあるのかお伺いいたしますについてでありますが、沼田公園長期整備
構想につきましては、ふるさと創生1億円事業の一環として取り組んだものであり、市民の代
表者や専門家などで構成する策定委員会を設置して検討を行い、沼田公園を核として、市域全
体の歴史文化遺産を整備・活用していくまちづくりの将来的な目標として、平成4年度に策定
したものであります。
 また、この構想を進めていく上での基本的な考え方となる推進基本方針を平成7年度に定め、
事業の推進を図ることとしてきたものであります。
 しかしながら、本構想策定以降の本市を取り巻く諸状況や社会経済環境が大きく変化してき
ておりますので、構想の方向性については基本に据えながら、今後、総合的に検討してまいり
たいと考えております。
 次に、史跡公園として整備するのであれば、沼田城の復元が大前提となると思いますが、市
長のお考えをお伺いいたしますについてでありますが、沼田城は本市を代表する歴史的な遺産
であり、市民共有の財産であると認識しておりまして、その復元は沼田公園長期整備構想の中
核をなすものであります。
 しかしながら、ただいま答弁申し上げましたように、本構想策定以降20年を経過し、財政
状況を初め、諸状況が大きく変化してきていることも事実でありますので、本市の将来を展望
して、どのような道筋に進めていくことがよりよいことなのか総合的に検討してまいりたいと
考えております。なお、先ほどの御質問の中で、御提言が幾つかございました。大変関心のあ
ることばかりでございました。重く受け止めさせていただきたいと存じます。
 次に、グリーンベル21について、現状と今後の対応について、空床状況についてでありま
すが、11月15日に沼田マルシェが開店したことにより、T街区・1階から6階までの商業
床において、それまで76.70%に達していた空床率は、61.59%に縮小しております。
 なお、平成23年度中にグリーンベル21から退店したテナントが8店舗となっており、平
成24年度は、4月以降現在までに3店舗が退店したという状況であります。
 次に、出店の問い合わせについてでありますが、現在まで沼田マルシェを除いて、新たなテ
ナントの出店は実現しておりませんが、沼田都市開発株式会社におきましても、早期のテナン
ト誘致に向けた取り組みを行っており、小売店舗でおおむねワンフロアを活用できないかとの
問い合わせがあり、グリーンベル21核テナント出店促進補助金についても御紹介したところ
でありますが、賃料等の条件が折り合わず、出店には至らなかったとのことであります。
 このほか、規模は大きくはありませんが、物販以外での活用についても折衝を継続している
とのことでありますので、早期のビル再生に向けたテナント誘致を支援してまいりたいと考え
ております。
 次に、沼田マルシェとの協議・対応についてでありますが、11月15日に開店した「新鮮
市場 沼田マルシェ」につきましては、商業施設棟の共有持分85%を保有する合同会社メド
テックインベストメントUと、いわば兄弟会社の関係にある合同会社沼田マルシェが経営する
ものでありますが、開店の2カ月以上前に、今回の出店がグリーンベル21核テナント出店促
進補助金に該当するかとの問い合わせが、合同会社沼田マルシェの職務執行者からありました
が、これ以外に市との間で協議等は行われておりません。
 また、合同会社メドテックインベストメントU及び合同会社沼田マルシェのいずれからも、
グリーンベル21の他の共有者及び区分所有法上の管理者である沼田都市開発株式会社に対し
て、十分な協議が行われておらず、混乱を来したというのが実態でありますので、このような
事態を収拾するために、メドテックインベストメントによる適切な対応がなされるべきである
と考えております。
 次に、今後、グリーンベル21についてどのように対応してゆくのかについてでありますが、
下之町地区市街地再開発事業によって平成5年4月に竣工したグリーンベル21でありますが、
間もなく開業から20年を迎えようとしております。
 当初は、マイカル・サティをキーテナントとして開業し、大きな期待を寄せられましたが、
ニチイの民事再生法申請に伴って、平成14年8月に沼田サティが撤退し、後継テナントとし
て誘致したAコープ及び長崎屋につきましても撤退という状況となりましたが、基本的に商業
ビルとして建物が設計、建築されており、地元の方々も商業ビルとしての再生を希望され、沼
田都市開発株式会社を中心にテナントの誘致に努めてまいりました。
 グリーンベル21は、その規模や立地からも、本市中心市街地西側の核として位置づけられ
ることに変わりありません。基本的には、商業施設として有効に活用され機能を担うよう、テ
ナントの誘致による再生に向けて、可能な限り支援してまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、野村議員の御質問に対する答弁とさせていただきますが、将来を担う
次世代の育成については、教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
◇議長(大島崇行君) 教育長。
〔教育長 宇敷重信君登壇〕
◇教育長(宇敷重信君) 野村議員の御質問にお答え申し上げます。
 将来を担う次世代の育成について、青少年のスポーツ振興について、市内小中学校のスポー
ツ競技において、全国大会出場等の優秀な成績をおさめたチームに対する支援の現状をお伺い
いたしますについてでありますが、本市では、市民が市や県の代表として全国大会等に参加す
る場合に、沼田市スポーツ競技大会参加激励金支給要綱に基づき激励金を支給しています。
 支給対象は、文部科学省や日本体育協会、日本体育協会加盟の各種競技団体、各都道府県ま
たは市町村教育委員会が主催する関東大会以上の規模の大会で、本年度は、これまでに軟式野
球・ソフトテニス・フェンシング・卓球で出場した48人が対象となっております。
 次に、今後、支援拡大に向け検討してゆく考えがあるのかお伺いいたしますについてであり
ますが、厳しい財政状況にありますので、先に御答弁申し上げました市の激励金による支援の
ほか、独自の助成制度を実施しているNPO法人沼田市体育協会や沼田市スポーツ少年団とも
連携して、参加者の負担軽減、スポーツの振興に努めてまいりたいと考えております。
 次に、中体連主催の大会以外は支援なしとされていますが、これについても今後の対応につ
いてお伺いいたしますについてでありますが、中体連主催の大会以外は支援なしとしておりま
すのは、学校教育課が担当する中学校対外運動競技大会派遣事業で、これは中学校体育連盟主
催の関東大会及び全国大会に出場する選手や引率者に派遣費を交付するものであります。
 それ以外の大会へ出場する選手への支援につきましては、先ほど申し上げました沼田市スポ
ーツ競技大会参加激励金支給要綱に基づき、激励金を支給しております。
 以上申し上げまして、野村議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇5番(野村洋一君) 御答弁をいただきましたので再質問をさせていただきます。
 最初の質問でいろいろ他市の再生エネルギーの話とか、そういったバイオマス発電の事業の
取り組みだとか、そういったことを一般質問で私言ったのですけれど、これは本市がなかなか、
群馬県内で41、そういったメガソーラー発電の事業等に手を挙げているという中で、本市に
おいては、いまだそういったお話も聞いておりませんし、とにかく経済が衰退していく中で、
本市も税収をいかに伸ばしていくか、自主財源を少しでもふやして、依存財源を減していくと
いう観点の中で、他の市町村と比較した場合に、沼田市があまりにもそういった面で遅れてい
る感が否めないものですから、私はその質問をさせていただきました。また、このことについ
て市長にもう一度御答弁をお願いしたいと思います。
◇議長(大島崇行君) 5番議員。通告外のところに触れています。
◇5番(野村洋一君) このことは通告外ということで取り消します。
 沼田城の復元の話に戻って再質問をさせていただきます。
 利根沼田に年間およそ270万人ぐらいの観光客が訪れているそうですが、その半分の人た
ちが復元現場に来ていただければ、6億5,000万円程度のお金が見学料として本市に入る
計算になるんです。城の復元を急がずにゆっくりとやれば、城下町の風情のある町家づくりや、
イメージ的にはたくみの里のような、ああいった施設をつくることも、この復元の資金の中で
宛てがいができると私はそういうふうに考えております。
 それともう一点は、観光交流課で保管をしている「沼田城物語」のレコードがあるんですけ
れども、今はレコードがあっても、レコードを聞く機械を各家庭の皆さんもお持ちでないです
から、こういったレコードをCD化して沼田城の宣伝PRに努めていただくようなお考えは、
市長の方ではあるのかお伺いします。
◇市長(星野已喜雄君) 冒頭御意見としてエネルギーの問題が出ておりましたが、これらに
ついては御意見の趣旨をきちんと踏まえて、受けとめさせていただいております。実は、幾つ
かそういう話題がないわけではございません。答弁をさせていただきたいと存じます。
 ただいま、お城の問題がございました。この関係等については、沼田公園長期整備構想に基
づいての捉まえ方が、まず基本的な問題となります。実は、昨年名古屋市に行く機会がござい
まして、名古屋城に当然のごとく見学に行ってまいりました。今、間違いなく改築中でござい
まして、その改築の状態を公開するという作戦を組んでおり、これは議員が考えていることと
非常に似ているなと思いながら伺わせていただきました。そういったことから、非常に関心高
く、ただいま御質問の趣旨を承らせていただいたわけでございますけれども、一応先ほど答弁
をさせていただきましたとおり、それぞれの事業展開の本市をとりまく諸状況がかなり変わっ
てきているということもあったりして、慎重な言い回しをしているわけでございます。確かに
言われるとおり、市民、あるいはまた、内外のお客様の総参加によってのそういった仕組みづ
くりが可能ならば、かなりこれは財源的にも裏づけが出てくるかなというふうにも思っており
ますけれども、ただいまの御提言の趣旨は、私どももしかと受けとめて、今後の検討の参考に
させていただきたいと存じます。
◇5番(野村洋一君) 私は、宮城県の白石城を見てまいりましたけれども、先ほど一般質問
で述べたとおり、小ぶりなお城でした。やはり、お城がその市にあるということは、大変市民
の皆さんの気持、ふるさとに対する思いといいますか、誇りといいますか、そういうものを強
く私は感じてまいりました。さらに、行政調査で和歌山に先日行って来たんですけども、和歌
山には立派な和歌山城がございます。そして、我々のように、観光で行ったわけではないので
すけども、行政調査で行ったんですけども、せっかく和歌山まで来たのだから、帰りにわずか
な時間があったので、急遽和歌山城を見学して帰ってきたんですけども。やはりお城があると
観光目的としてでなく、ビジネスで例えば沼田市を訪れた人がお城があるから帰りにお城を見
て帰ろうとか。そういったふうに市に対して大変経済的な波及効果がお城っていうものが持っ
ているなということを深く感じております。ですから、ぜひ市長におかれましては、本市のこ
の沼田城復元について、本当に市民の皆さんの力で復元する沼田城の復元の希望を消さないよ
うに、市長にお願いしたいと思います。沼田城についてはこれで閉じさせていただきます。
 次に、グリーンベルについてでありますが、先ほど大東議員が私の一般質問とほとんど内容
的には同じ質問をしていただき、市長から御答弁をいただきましたので、私は、今後のグリー
ンベル21に対する市長の考え方を再確認させていただく意味で、今後グリーンベル21につ
いてどう対応していくのかお伺いをいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 細部にわたっては、前段の同僚議員の御質問に、そうとう突っ込ん
だ御答弁をさせていただきました。先ほど野村議員からの御質問にも答弁させていただいたと
おり、まず基本的には、年度当初に沼田市議会の皆様から御理解をいただいて、テナント誘致
のための応援する予算措置をさせていただいてきた。そして、都市開発が今、いろいろと努力
しておりますので、その支援をさせていただくというようなことを基調にしながら対応を図っ
ているところでございます。議員が御心配されていることも、私もあうんの呼吸の中で理解が
できるところ随分ございます。そうしたことをこのあうんの中で捉まえてみたときに、やはり
市の行政の立場からいたしますると、しかるべきときにはいろいろとかなりのことを考えなけ
ればならないなというふうに思っておりますけれども、現状、進行形で動いておりまして、先
ほど同僚議員にも御答弁申し上げましたとおり、やはりきちんとしたコンプライアンスをしっ
かりと捉まえて、そして、市として不測の事態が発生しないように慎重に対応を努めていかな
ければならないと考えております。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後1時33分休憩
       ─────────────────────────────
午後1時34分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇5番(野村洋一君) 教育委員会の再質問をさせていただきます。
 私が今回、スポーツ少年のスポーツに対する支援についてということで質問したのは、御存
知だと思いますけれども、沼田西中学校の軟式野球部が来年の3月ですけども、全国大会に出
場することが決まったわけです。それで、西中の軟式野球部が全国大会に出場するのは初めて
なんですけども、過去15年間で群馬県内の中学校の軟式野球部がこういった全国大会に出場
するというのは初めてなんだそうです。それで、西中の野球部の子供たちに対する本市の支援
といいますか、激励金というのが、どのくらいのお金を激励金としてお考えになっているのか
お尋ねいたしますので、よろしくお願いいたします。
◇教育長(宇敷重信君) 再質問にお答え申し上げます。
 沼田市スポーツ競技大会参加激励金支給要綱、これで支給額等が定められておるわけですけ
ども、全国大会等1名4,000円、関東大会1名2,000円、このように定められており
ます。支給されるのは大会要項に沿ったものというふうに定められております。沼田西中学校
の生徒、本当に一生懸命練習をして、立派な成績をおさめてくれて、本当によく頑張ったなと
思います。いろいろな中学生に、また沼田市にも元気を与えてくれる快挙であったなと、その
ように思っております。今後とも、いろいろできることについては応援をさせていただきたい
と、そのように考えております。以上でございます。
◇5番(野村洋一君) 今お答えの金額で計算しますと、西中野球部の部員が13名なんだそ
うです。そうすると52,000円ですね。それと各種団体に1万円、すると72,000円
の激励金というお話になるんですが。なかなか後にも先にもこういった快挙があるのかないの
かわかりませんけれども、とにかく、西中の軟式野球部の生徒たちは大変な努力をして、そし
て県内32校の予選を勝ち抜いて、関東大会は8校で争うそうでありますけれども、そこでも
勝ち抜いて、それで全国大会という快挙を成し遂げたわけなんです。ですから、こういう激励
金のあまりにも少額なことについて、何かこういう野球以外にも、スポーツチームが例えばサ
ッカーだとか、卓球だとか、バスケットだとか、さまざまなスポーツをやっている子供たちが
多くいると思いますけれども。こういった、大変まれな快挙を成し遂げたときに、やはり市で
激励してやれる激励金というのは、この程度の金額しかしてあげられないというのは、大変私
は一生懸命スポーツをやって頑張っている子供たちに、何となく寂しいものを感じるんですけ
ども。これは、沼田市ではこれ以上はどうにもならない、そういう激励金の範囲ですか。もう
一度お伺いいたします。
◇教育長(宇敷重信君) 再質問にお答え申し上げます。
 支援金は多い方が、これはもう本当に助かると思うのですけども、現状では、今のこの要綱
に基づいた支援金で精一杯という状況でございます。以上でございます。
◇5番(野村洋一君) これは、社会教育課と全然別なことですけども、消防の第4分団が大
変な快挙を成し遂げて、東京へ行って準優勝と。こちらは、相当高額な支援金といいますか、
激励金というんですかね、こういうふうなものが出たという話は聞いているんですけども、子
供たちの激励金を、せめてそういった大人の10分の1程度の金額ぐらいは最低考えていただ
けるような枠組みを、ぜひ教育長にお願いしたいと思いますけど。再度その辺のお考えをお伺
いしたいと思います。
◇教育長(宇敷重信君) 先ほど御答弁申し上げたわけですけども、これは独自の制度でやっ
ているものですけども、NPO法人の体育協会、それからスポーツ少年団、そこと協議をまた
しながらいろいろ考えていきたいと思っております。今のところ48人に、要綱に基づいて公
平に支給しているということでございます。御理解いただければと思います。以上でございま
す。
◇5番(野村洋一君) 教育長も大変苦しい御答弁で、相当市の財政的な面が厳しいというふ
うに理解をいたしました。
 それでは、グリーンベルの方に移ってよろしいですか。改めてグリーンベル21について再
質問をさせていただきます。
 最初に、先日新聞で三井生命の訴訟の件の記事が出てましたけども。沼田市の職員に誤りは
なしといった結論が出たように書いてありました。その後、沼田市に対して三井生命の方から
は何らかの連絡というんですか、何らかの形で、その後の話があったのかお伺いしたいと思い
ますので、よろしくお願いいたします。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後1時44分休憩
       ─────────────────────────────
午後1時44分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 特別にございません。
◇5番(野村洋一君) それでは、沼田都市開発について、一つ市長にお尋ねいたします。
 沼田都市開発の資産内容といいますか、財務内容、これはかなり厳しくなっていると私は思
いますが、今現在、グリーンベル21の、例えば電気料等について、沼田都市開発のやりくり
がついているのか、その辺の情報といいますか、そういうものは、市長の方は把握しておるの
でしょうか、お伺いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 経済部長の方から答弁をいたさせます。
◇経済部長(飯田敏夫君) 命によりお答え申し上げます。
 現時点で私が承知している範囲で申し上げますと、大変厳しい状況の中でありますけれども、
あくまで現時点の段階では、そうした管理料は厳しい中にあっても、支払いは現時点であくま
でですが、賄っているという状況だというふうに承知はしているところでございます。以上で
す。
◇5番(野村洋一君) あれだけの建物で、5階・6階は電気を使っていますよね。それと沼
田マルシェさんのほうで電気を使っている。そのほかエレベーター、エスカレーターの一部で
すよね。1カ月にすると相当の電気料が発生するというふうに考えるわけですけども、経済部
長の今の答弁ですと、沼田都市開発が何とかやりくりをしているという御答弁でありましたけ
れども、このまま何とかやりくりがしていけるという期間というか、時期がもうそんなに長く
ないと私は感じておるんですが、沼田都市開発さんとの今後のそういった財務面というか、そ
の辺のお話は、経済部長のほうは沼田都市開発の役員さんのほうと何らかの協議をなされてい
るのか、お伺いいたします。
◇経済部長(飯田敏夫君) 担当課長等を通じてやりとりはさせていただいているところであ
ります。先ほど来申し上げますように、当然退店等も相次いでおるような状況の中でのやりく
りでありますので、先々大変厳しいということは言わざるを得ないということで承知をしてい
るところでざいます。以上です。
◇5番(野村洋一君) もう一点ですね、沼田都市開発とイート・バイテックの訴訟について
なんですけども、その訴訟の結論というのは、当初はもっと早く結論が出るというふうなお話
を私聞いておったんですが、まだ結論的なところまでいってないようであります。その辺のと
ころは、経済部長のほうは何らかの情報を得ているのか、わかる範囲で結構ですからお伺いを
いたしたいと思います。
◇経済部長(飯田敏夫君) 私の知る範囲で申し上げますと、当然原告、被告、それぞれ裁判
所のやりとりの中で、現在までまだ続けられているということは、お互い出された書面による
証拠書類等々、それぞれのやりとりがされているものというふうに理解をしているところでご
ざいます。以上でございます。
◇5番(野村洋一君) ちょっと今の経済部長の答弁だとよくわからないんですけども。もう
少しわかりやすく答弁をしていただきたいと思います。
◇経済部長(飯田敏夫君) 大変歯切れの悪い回答ということでございますが、やはりこれは
係争中でございますので、私が軽々に申し上げるべきものではないというふうに理解をぜひよ
ろしくお願いいたします。
◇5番(野村洋一君) グリーンベル21については、もう何度も私、一般質問でこのことに
ついていろいろ質問をさせていただいておるわけでありすけれども、このままグリーンベル2
1の空床が続いて沼田マルシェさんも大変苦戦をしているように、私もときどき店舗のほうへ
足を運んで様子を見ておるんですけども、大変苦戦をしいてるなあという感は否めない。そん
な中で今後、今あいている2階から4階まで、このあたりの床を埋める手立てというか、そう
いった呼びかけといいますか、働きかけといいますか、この辺のところをもう一度最後に市長
にお伺いをいたしまして、本日の私の一般質問とさせていただきます。
◇市長(星野已喜雄君) 冒頭の御答弁で申し上げさせていただきましたとおり、空床を埋め
るために、いろいろと都市開発、あるいはまた、平成24年度当初予算で計上させていただき
ました予算等を有効に活用して、テナント誘致に努めていきたいと。そうした形の中でいろい
ろと折衝がないわけではありません。そういうようなことを努力をしていかなくてはならない
と考えております。いろいろと議員の、またお心のうちの中には、市の介入というか、手立て
ということについての期待も込めての御質問だったかとは思いますけども、前段の同僚議員に
も御答弁申し上げましたとおり、いろんな経過がございました。したがいまして、どうしても
権利関係が非常に錯綜していることから慎重にならざるを得なかったという経過がございます。
したがいまして、もう一踏ん張り、ここのところは、テナント誘致のために努力傾注していく
都市開発を応援し、市のほうの立場からいたしましても、経済部をして、それぞれの関係の業
者等に対して働きかけを積極的に行ってまいりたいというふうに考えています。
       ──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、島田富造議員。4番。
〔4番 島田富造君登壇〕
◇4番(島田富造君) 皆さんこんにちは。
 きのうは、新政同志会の先輩、山ア義朗さんの告別式に参列してまいりまして、お別れして
まいりました。10月11日・12日に盛岡市において、全国都市問題会議に会派の4人で参
加し、被災された東北3県の市町村長さんたちの、生々しい津波被害に襲われたことから、国
内はもとより、世界各国の人々に助けられ、やっと復興に向けて動き出した話を、車椅子に乗
ったまま聞いていた山アさんの顔を思い出しながらお焼香してきました。でき得れば、まだま
だ御指導いただきたいところですが、議場ですので、通告に従いまして一般質問をいたします。
 最初に、緑豊かな快適空間の創設についてでありますが、都市基盤・生活環境づくりについ
て、文化を育むまちづくりについての3点について、お伺いしたいと思います。
 沼田市の恵まれた景観を生かした環境整備について、沼田公園は西に子持山、北に谷川岳・
武尊山・三峰山、南に赤城山と名山に囲まれている。この景勝地の生かし方について、市はど
んな取り組み方をしているのかお伺いしたいと思います。
 次に、子持山にある獅子岩の存在と子持山の登山道整備について伺います。
 次に、公園トイレ等の整備事業について、快適なトイレ整備について、計画や規模について
お伺いいたします。
 都市基盤・生活環境づくりについて、都市計画区域の見直し事業について、25年度から2
8年度に計画されている調査委託への地元意見の反映についてお伺いしたいと思います。
 まちなか再生を図る区画整理事業について、中央病院の沼須産業団地への移転経過について
も伺います。
 区画整理事業における使われていない建物への補償費についてお伺いいたします。
 また、集客の仕掛けづくりについて及び今後に対しての市長の見解についてお伺いしたいと
思います。
 文化を育むまちづくりについてでありますが、少子化が続く中での教育施設の活用について、
沼小の生徒数、三百数十人に減った場合のあいた施設の活用法について、教育長さんにお伺い
したいと思います。
 旧南郷小の利用を初め、空き教室や校舎の活用についてもお伺いしたいと思いますので、明
確な答弁をよろしくお願いいたします。以上です。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの島田議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、緑豊かな快適空間の創設、景観を活かした環境整備について、沼田公園は、西に子持
山、北に谷川岳・武尊山・三峰山、南に赤城山と名山に囲まれている。この景勝地の活かし方
についてでありますが、沼田公園は沼田台地の北西に位置し、西側及び北側については、急峻
な崖地に囲まれ、南側及び東側は住宅地と接し、遠くは谷川岳を一望し、市域の子持山、三峰
山等周辺の山々と眼下に流れる利根川や薄根川の眺望はきわめて優れております。また、春先
の桜の花見客など市内外の人々の利用でにぎわっております。
 今後も公園施設の保全と見晴らしの確保を図るように適切な維持管理に努めて参りたいと考
えております。
 次に、獅子岩の存在と子持山登山道整備についてでありますが、ご存じのように子持山は太
古には活発に活動した古火山で、火山地形の名残がよく観察できる天然の奇勝といわれており
ます。特に獅子岩と言われる大黒岩は、高さ約100メートルの円筒形の岩の塔で、火口内で
冷えたマグマが、周囲の激しい風化や浸食によって露出したもので、火山岩頸と呼ばれており
ます。この火山岩頸とそれを中心に放射状に広がる岩脈は地質学上の貴重な資料となっており
ます。
 本市側からの登山道は道も急峻で、長年の風雨等の影響を受けておりますので、この登山道
を整備するには相当の経費と時間を要するものと考えております。
 しかしながら、地質学上にも貴重な資料でありまして、周辺自治体との連携も含め効果的な
環境整備について、今後調査研究して参りたいと考えております。
 次に、公園トイレ等の整備事業について、快適なトイレ整備についてでありますが、現在、
沼田公園には東側駐車場脇(環状線脇)、西側駐車場脇(テニスコート脇)、丸池脇、下公園
の4カ所にトイレがありますが、東側駐車場脇と西側駐車場脇につきましては、バリアフリー
に対応したトイレに改修済みであります。今年度丸池脇トイレを快適で、安心して利用いただ
くためにバリアフリー化の改修工事を行っているところであります。
 また、沼田公園の来園者の利用に対しては、既存のトイレで通常は十分賄えているものと考
えておりますが、イベント等利用者が増加する催し物の際には、その主催者に仮設トイレの設
置などをお願いし、また、公園内にトイレ等の表示がある案内板を整備し、来園者の利便を図
って参りたいと考えております。
 次に、都市基盤・生活環境づくりについて、都市計画区域の見直し事業について、25年度
から28年度に計画されている調査委託への地元意見の反映についてでありますが、本市では、
平成22年3月に都市計画に関する基本的な方針である、沼田都市計画マスタープランを策定
いたしました。
 その計画の中で、用途無指定地域や都市計画区域外の地域などにおいて、無秩序・無計画に
市街化が拡大している地域については、適正な土地利用の誘導により、効率的な都市形成を図
っていくこととされております。
 沼田都市計画区域等見直し事業については、本市を取り巻く社会経済情勢を十分に考慮し、
関係機関の指導を受けながら、法で定める手続きに従い、住民説明会等を行って参りたいと考
えております。
 次に、街なか再生を図る区画整理事業について、中央病院の沼須産業団地への移転経過につ
いてでありますが、現在実施しております沼田市中心市街地土地区画整理事業は、沼田市が施
行主体で8.8ヘクタールの面積について中心市街地の整備改善と商業等の活性化を目的に進
めているものであります。
 街なか再生を図る上で個人医院等の小規模な施設であれば、区域内への進出は可能でありま
すが、利根中央病院のような大規模な土地を必要とする施設の設置につきましては、現実的に
は不可能と考えております。
 なお、本年7月に群馬県企業局と利根保健生活協同組合との間で、所定の手続きを経て、沼
田沼須産業団地の売買契約が締結されたものであります。
 次に、区画整理事業における、使われていない建物への補償費についてでありますが、土地
区画整理事業におきましては、事業上支障となる物件、いわゆる個人の建物等に対して、移転
又は除去することによる損失補償を行うこととなっております。
 この補償内容につきましては、引き家移転、再築、切り取り改造、解体除去といった工法が
ありますが、換地後の土地へ、現在の機能を維持した建物が収まり、適切かつ経済的な工法を
決定した上で算出された補償費により、使われていない建物につきましても実態に基づき補償
を行っております。
 次に、集客の仕掛けづくり及び今後に対しての市長の見解についてでありますが、市といた
しましては、平成10年度から実施しております沼田市中心市街地土地区画整理事業により、
昔のように商店が連なり、買い物客であふれるにぎやかな本町通りとなるよう、活性化を図る
努力をしているところであります。
 また、この事業にあわせて、上之町に集客の拠点となるにぎわいの核、生方記念文庫及び旧
沼田貯蓄銀行を設置するとともに、中町に人と人とが触れ合える場所としてやさしさの核を設
置する計画となっております。
 さらに、中心市街地の活性化を図るためのイベント開催や活動費に対する助成も行っており
ます。
 しかし、イベント等による集客は一過性のものであり、常時にぎわうまちにするためには、
個店の集合体である商店街が繁盛する必要があり、経営者の努力なくしては成り立たないと考
えております。
 市といたしましては、関係機関と連携して、できる限りの支援を行い、集客に対する仕掛け
づくりに努めてまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、島田議員の御質問に対する答弁とさせていただきますが、文化を育む
まちづくりについては、教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
◇議長(大島崇行君) 教育長。
〔教育長 宇敷重信君登壇〕
◇教育長(宇敷重信君) 島田議員の御質問にお答え申し上げます。
 文化を育むまちづくりについて、少子化が続く中での教育施設の活用について、沼小の生徒
数、三百数十人となった場合の空いた施設の活用法についてでありますが、平成24年5月1
日現在の沼田小学校の児童数は351名であり、学級数は13学級となっています。十数年前
に比べると児童数が少なくなり、学級数も減少しておりますが、今まで学級として使用してい
た教室は、現在でもさまざまな方法で有効活用しております。
 具体的には、学童クラブの部屋になったり、コンピューター室になったりした教室がありま
す。また、群馬県教育委員会の施策で算数の時間は、クラスを少人数に分けてきめ細かな指導
を実施するようになったので、人数が多い学年は、自分の教室ともう一つの教室に分かれて算
数の授業を実施しています。そのような学年が幾つかあるとその分だけ教室も必要になります。
さらに、外国語活動を充実するために、掲示物や教材を整えて外国語活動専門の教室として使
用したり、生活科などで飼育や作業をするために使用したりして教育活動の充実のために活用
しています。
 今後は、さらに児童数が減り学級数も減るようになれば、学校の教育活動に支障がない範囲
で、地域の実情や需要に応じて地域の方々のための活用も検討する必要があると考えておりま
す。
 次に、旧南郷小の利用を初め、空き教室や校舎の活用についてでありますが、南郷小学校は
平成15年3月に廃校になり、17年10月からは普通財産として利根町振興局で管理をして
おります。
 活用方法については、市の県有施設跡地等利用検討委員会や沼田市行財政改革推進委員会市
有財産等利活用検討部会において検討した経過はありますが、現在は沼田市青少年育成連絡協
議会等による研修会や夏休み合宿、また、沼田ネイチャーキッズ等の開催や太田市・板橋区の
子供たちとの交流、さらには地元の人たちによる芸術文化作品などの発表の場として利用いた
だいております。
 今後も、廃校となった学校等の有効活用については、関係部局とよく協議しながら対応して
まいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、島田議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
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◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後2時08分休憩
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午後2時15分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
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◇4番(島田富造君) 沼田公園は沼田盆地の真ん中にあり、谷川岳や武尊山、南に赤城山に
囲まれておりますが、この三山は日本の百名山に数えられる名山であります。さらに沼田の真
北には、沼田城の守り神を祭る河内神社も控えております。社殿の立派なつくりがあまり人に
知られず埋もれておりますが、江戸時代からの立派な文化財が残っています。ここからの景色
がすばらしく、沼田盆地を見わたすビュースポットとしては最高の場所でありますが、市長さ
んは御存知でしょうか、お尋ねいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 三峰山の河内神社には、私は年間最低3回必ず登っております。そ
れはもう県会議員の1期のときからでありますから、なんだかんだというと薄ら25年たちま
しょうか。正月の元旦の御来光、そして春の大祭、秋の大祭。春は桜、秋はもみじということ
で、しかも、元朝は、まさに沼田が一面に白銀の世界になるあのすばらしい景色はよく承知を
しております。したがいまして、そこのところの部分については、ついこの間の秋の大祭にも
氏子の方々にもやや申し上げさせていただきましたが、登る途上の道路等については今後も引
き続き改良を図っていかなければならないというふうなことも申し上げさせていただきました。
したがいまして、私はこの三峰山の、このしかるべきスペースは、大変すばらしいところだな
と思って認識をしております。
◇4番(島田富造君) 失礼いたしました。
 日本の百名山が三山も見られるまちというだけでも日本広しといえどもあまりない。沼田公
園がありながら、西側にはせっかくの眺望を妨げている竹林や黒藤類が伸び放題の場所があり
ます。危険だからと難しいでしょうが、何とか取り除いていただきたいと思いますし、さらに
天狗堂の北は杉林が大きくなり過ぎておりまして、すっかり戸神山向面の景色の妨げになって
おります。町内の古老の方から、昔はこんな景色ではなかった、何とかしてほしいと言われて
しまいますが、確かにこの2カ所だけでも整備すれば、市民が癒されるだけでなく、訪れた人
はまた訪れたくなる名所になると思いますが、見識の高い市長さんの意見をお伺いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 整理をして申し上げたいと思います。
 まず、眺望が悪いということになったときに、そこの生えている樹木が民地であった場合に
は、民地の方の御了解が必要になってまいります。二つ目は、そのことによって保水力とか、
いわゆる急峻な崖になっていますので防災上のことが一つ思案されます。まったく沼田公園の
内位的なところにあるものであるならば、各関係機関の御意見がどのようなところにあるのか、
具体的には、公園を愛する方々であるとか、あるいはまた、自然保護団体であるとか、そうい
ったところにも頭を砕きながらの対応が可能かと思っております。実は、きょうの午前中にも
やや触れさせていただきましたが、再来年のことになってしまうのですが、年が明けるという
より、年度が明けるとすぐのことになっていくであろうと思いますので、来年あたりから動き
出さなければならないある一つの大きなことを考えております。それは、島田議員が先般御質
問したことから受けて、いろいろと各方面と連携をしながら、道筋を立てて組み立てをしてま
いりました。そのときは、公園の持っている魅力を再発見し、また、きょうの御指摘のような
ことについても対応を図る絶好の機会ではなかろうかと思っております。それは前段の同僚議
員の御質問の沼田公園の関係等についても同様のことが言えるのであります。これは、かなり
のボリュームのある事業になるであろうというふうに、実は先々を読んでおります。したがっ
て、今おっしゃられるようなことについては、単年度形で見て捉まえたときには、前段のよう
な御答弁になります。これをさきに言ったことまで踏えると、もうちょっといろんなことを総
合的に考える必要があるかなと思っております。ただ、決してそういった樹木の剪定等につい
ては、それほどお金のかかることではございませんので、これについては、近時できることが
あれば、早速担当にいたさせるつもりでございます。
◇4番(島田富造君) ありがとうございます。
 次に、公園の桜について伺いたいと思います。昨年、上田市の母袋市長が来沼したときに、
上田城趾の桜に千本桜と名づけて、工夫を凝らし宣伝して、今では信州一の桜の名所になった
とお聞きしましたので、今年4月中旬に上田城まで桜を見に行きました。さすがにお堀や城門、
石垣が残っておりますので、入口のしだれ桜は立派なものでしたが、ソメイヨシノ桜において
は、樹齢の古い210本からの沼田公園のほうがはるかに見応えがあります。群馬県内におい
ても、これだけの桜の名所はありません。東京や関東近県にも見られない数少ないすぐれもの
でありますので、この桜を生かす気持ちがおありなのかお伺いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど答弁したこととやや関係がしてくるのでありますが、実は経
年、またがっていくので、もう再来年の早い時期ということをちょっと申し上げたのでありま
すが。そこらのところがあってのことになるのですが、桜の時期を実は狙いました。そのある
事業と今のところ申し上げておきますが、いずれ輪郭がはっきりしてまいります。島田議員の
お考えになっていることについて、かなり整合してくる内容にはなっていくのではなかろうか
と思います。そうしたところで、桜の木というものを、あるいは桜というものが相当表舞台に、
その時には出てくることを一つの主眼として、実は仕組みを考えていく内容を今思案していま
す。したがいまして、今後とも沼田公園にある桜は、沼田市民全体の財産として、きちんとそ
れを育成し、必要があれば、それにさらに手を加えた形の展開を図っていくということは、や
はり大切なことなのではなかろうかと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
◇4番(島田富造君) ありがとうございました。
 ただいま市長さんの御答弁に重複するかもしれませんが、先人の久米さんが残してくれた文
化財ともいうべき沼田公園は、関東一の桜の名所に育てるのに方法が必要だと思っております。
まず、観光バスの駐車場を広くして、バスの出入りのしやすい進入路を整備しませんと、観光
客が来られないのが沼田公園の現実です。環状線から出入りしやすい進入路を広げるには、漁
業会館前の信号から入る路線の北側、隅切りをしてもらうのがベターかと思いますが、市長の
見解をお伺いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) これは大変難しい質問だと思います。ざっくばらんに言って住宅が
密集しておりますので、きょうのところはそういった御意見があったということで受けとめさ
せていただきたいと思います。
 私は、やや違った見解をその駐車場については持っております。と申しますのは、周辺の現
在の市有地をいかに有効活用するかによって、島田議員のお考えになっていることについては、
何らかの形で乗り越えていくことができないのかということは頭のところに入っておりますが、
今おっしゃられる漁業会館のところの隅切り等でもって、そうするとまた、左に曲がって必ず
右折をしなければならないと思います。そういう意味から、周辺住宅のところ等を考えると、
きょうのところは、島田議員のそういう御意見・御発言があったということで先々に向かって
研究はいたしますけれども、そんなような考え方に今なっております。
◇4番(島田富造君) それでは隅切りをして入りやすい方法が一つあるということを含んで
いただいて、将来の検討課題にしていただきたいと思います。
 次に、子持山の南端に獅子岩がありますが、ここに立ちますと関東平野が見わたせます。空
に突き出たような岩頸と眼下に屏風岩という見事な岩脈があり、子持神社からの登山道と合流
しますが、沼田側から子持山へのの登山道は小峠からしかありませんが、今、小峠の登山道は
どんな状況でしょうか、お尋ねしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私も県会議員時代、当時旭部落から登山道を登って、そして川田の
方々と子持山を登山をいたしました。いろいろと議員がお話なされていることについては、私
もおおむね理解をしているつもりでございます。ただ、今はきっとその道も荒れているのでは
ないかと思います。したがいまして、今後、そうした登山ブームでもありますので、どのよう
な形の方向がいいのか、やはり検討をしていかなければならないと考えております。
◇4番(島田富造君) 今年の8月に撮った写真をお持ちしました。これは小峠に登る道路に
多分市のほうで昔設置された木の階段だと思うのです。この階段は、階段と階段の間が70セ
ンチから、高さも四、五十センチありまして、とても普通の人では、階段として登れないよう
な状況の段階なんです。もう一枚あります。これも8月の写真ですが。これほど大きい階段で
すと、とても普通の人では登れません。そして登山者はどうしているかというと、この木道を
避て脇の草むらに入って登っているんです。最近の状況からすると、腐り始めて散乱している
状況です。これは非常に危険だと思います。ましてや、初詣で客が登る大晦日でしょうか、そ
れから元旦にかけて、薄暗い中をこの階段道を登った場合にけが人が出ては困るかな。こうい
うような状況です。こういう施設はあっていいのかどうかということも踏まえて、また、登山
者の安全を考えた処理を早急にこれはすべきだと考えますが、いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 早速現地を視察させていただきたいと存じます。
 当然予算が伴ってまいります。安全を担保することは、市の、行政の大きな責務でございま
す。したがいまして、早速担当部局に視察をさせていただき、そして、現時点ででき得る限り
のことを対応する必要があるかなと考えております。
◇4番(島田富造君) 早速の御答弁ありがとうございました。
 次に、子持山の山頂に登ってみますと立木が大きくなり過ぎてしまいまして、普通ですと独
立峰ですから360度の眺望が見られるのですが、現在では、半分以下ぐらいにしか眺望が見
えません。せっかく汗をかいて登ってみても、ほっとした間もなく、景色がいまいちだなと、
こんなふうに思われてしまうのは非常に残念だと思いますので、支障木を伐採してもらって、
360度視界が開けるような子持山にしていただきたいと思いますが、地元の議員としまして、
どうか眺望のよい子持山にしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) これらについては、森林を持っている当然管理者がおります。国有
林であるのか、また、私有林であるのかというようなことと同時に、当然所有者の関係もござ
います。大体私もそういった道筋は一応は承知をしているつもりでございます。したがいまし
て、林野の出先機関、あるいはまた、群馬県でいえば環境森林部等と御協議をさせていただく
形の中で、眺望展開がうまく図られるような方向でもって検討を加えていくことが大事かなと
思っております。したがいまして、市が単独でこのことについて臨めるのか臨めないのかとい
うことについては、やや慎重な答弁になります。重ねて申し上げたいと思いますが、所有者の
関係、それから森林関係の保全だとか、例えばそこのところがよしんば保安林になっていると
か、いろんな制約があるかもしれません。したがって、ここは本会議上であります。あまり軽
率なことを申し上げることはできません。したがって林野庁、環境森林部、さらに考えられる
ことは、その場所が保安林なのか、あるいはまた、そうでないのか。さらに、森林所有者がど
ういうお考えになっているのか等々踏まえた形の対応にこの場合はなろうかと思いますので、
よろしくお願いします。
◇4番(島田富造君) それから、屋形原の昔の登山道でいいますと、子持山の頂上から大黒
岩を通りまして、屋形原に下がる林道がたしかあったのですが、四十数年前の記憶のせいか定
かではありませんが、今、これという登山道がなくなってしまったのですが。最近では、森林
管理署のほうで屋形原の三石というところから南沢の林道を整備してくれまして、かなり大黒
岩の、獅子岩ですね、四、五百メートル下ぐらいまで林道を整備してくれております。もう一
歩というところで、旧子持村の方から登ってくる登山道の尾根に取りつけができて、現在では
沼田側からは、旭の小峠から登る道しか登山道がありませんが、屋形原方面からも登れる登山
道に昇格させていただけたらありがたいと、こんなふうに思っておりますので、御検討をお願
いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 市の行政の立場からすれば、議員さんの御提言はできるだけ速やか
に調査したり、あるいは検討することが、課せられた責務でございます。したがって、これも
先ほど申し上げましたように、別途の登りの非常に劣化しているところと同じようなことにも
関連がございますので、現地の諸状況を把握した形の中で、今後どういうふうに対応が図れる
のか考えて行きたいと思っております。よろしくお願いしたいと思います。
◇4番(島田富造君) わかりました。よろしくお願いをいたします。
 次に、公園のトイレについて答弁をお願いしたいと思うんですが、沼田市五次総合計画、後
期実施計画によりますと、24年度は3,000万円。25年度には4,000万円とありま
すが、このトイレ建物の面積にもよりますが、さぞかし立派なトイレができると思います。小
住宅なら2軒分くらいの予算だと思うんですが、一度に何人くらいが用が足せる規模の建物で
しょうか、お伺いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 城下町風情を持たせるために、テニスコートの西側にトイレをつく
り、さらに野球場の東側にトイレをつくりということで、雰囲気を醸し出してきた経過がござ
います。今回進めようとしているのは、武道館の前のトイレでございます。これを整備して、
そして市民の御要請に応えていきたいというふうに考えておりまして、ある補助事業が導入で
きるということをにらんだ形の中で、今回考えているところでございます。都市建設部長のほ
うから答弁をいたさせます。
◇都市建設部長(石坂コ三君) 命によりお答えいたします。
 今年度の沼田公園のトイレ改修におきましては、丸池の脇にあるものでございますが、現在
男子が小が2ケ、女子が1ということのものにつきまして、改修後には、男子が小が2、女子
が1、それとバリアフリー化しました多目的が1ということでございます。それと事業費の関
係でございますが、来年度の予定で計画しております下町第一児童公園なり、運動公園のトイ
レの設計をお願いしているものでございます。以上です。
◇4番(島田富造君) わかりました。
 環状線沿いの駐車場脇のトイレですが、立派なトイレができておりますけども、入ってみま
すと男女とも1人ずつしか身障者の外は利用できないトイレだと思うのです。隣が大型バスの
駐車スペースが4台あって、時には観光客がとまって利用されているようですが、これから観
光客を呼び込もうという沼田市の姿勢の中で考えますと、団体さんが来たときに男子トイレに
しろ、女子トイレにしろ、1人しか一遍に利用できないと。こういうような機能的に不便なト
イレを幾らつくられても困るかなと。どうせつくられるんだら、それほど豪華なトイレでなく
ても、数人は少なくても使えるようなトイレが必要だと思うんです。
 それと、今武徳殿の前のトイレの取り壊しが始まったようですが、最近になって行ってみま
すと地縄が張られていましたので見ましたら、数十平米かなというような大きさにちょっと感
じましたので、参考までにこのトイレの大きさも教えていただきたいと思いますが、お願いい
たします。
◇都市建設部長(石坂コ三君) 総体的な考えでございますけども、環状線の脇のトイレ近く
にバス等利用者に対応ということでございますが、御承知のとおり、先ほど市長のほうからト
イレの箇所数については御説明させていただいています。そういった意味の中で、沼田公園内
にトイレが多数ございます。その間隔が約100メートルから百二、三十メートルでございま
すので、一時的な方につきましては確かに利用が不便かもしれませんけれども、例えば、環状
線脇のところにお見えになった方の利用につきましては、今改築中の丸池脇のほうに移動して
いただくと。それとか、テニスコート脇のほうに駐車をされている方については下公園のほう
にと、というトイレがございますので、それの活用で利用していただくように、先ほど御説明
申し上げましたとおり、看板等を利用しまして誘導させていただければというふうに思ってお
ります。
(休憩を求める者あり)
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◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後2時42分休憩
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午後2時44分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
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◇都市建設部長(石坂コ三君) お答えします。
 5.7×2.7ということで約15平米でございます。以上です。
◇4番(島田富造君) 15平米といいますと4坪ちょっとでしょうか。そして予算の項目を
見ますと3,000万円ですか。4坪で3,000万円というのはどんなトイレになるんです
か、お聞きいたします。
◇都市建設部長(石坂コ三君) 申し上げます。
 先ほどの中で申し上げましたとおり、今年度につきましては、沼田公園内の今話題になって
おりますトイレ、そして上原のトイレも発注してございます。それと、実際来年度実施する予
定の下町、また、運動公園の設計委託ということで計画しております。
 丸池前につきましては、約600万円ほどの工事費でございます。以上です。
◇4番(島田富造君) トータルで600万円でしょうか。もう一度再確認いたします。その
トイレです。
◇都市建設部長(石坂コ三君) お答えいたします。
 沼田公園の丸池脇のトイレにつきましては、約600万円ほどの工事費でございます。以上
です。
◇4番(島田富造君) かなり立派なトイレができると思うんですが、今の時代からしますと、
ウォシュレットつきは当たり前の時代、各家庭でもなっていると思うのですが、公園のトイレ
については、ウォシュレットはこれからつけていただけるのでしょうか、さらにお願いいたし
ます。
◇都市建設部長(石坂コ三君) お答えします。
 そこにつきましては該当しません。以上です。
◇4番(島田富造君) 坪当たりにしますとかなり高額なトイレだと思いますので、親切心を
持って、もう少し御検討をお願いしたいと思うのですが、いかがでしょうか。
◇都市建設部長(石坂コ三君) 趣旨は理解いたしますが、現在国等のこの補助事業を進めて
いる関係。または、発注した現在進んでいる工事の進捗を考えますと大変厳しいと思いますが、
変更等につきましては、現時点でまた検討させていただくつもりでございますので、よろしく
お願いします。
◇4番(島田富造君) わかりました。ぜひとも検討をお願いいたします。
 次に、都市計画区域の見直しを調査委託されるそうでありますが、地元産業界の意見や、業
界の意見を取り入れた見直しにしていただきたいと思いますので、ぜひともこの辺をお酌み上
げの上、検討課題としてお願いしたいと思いますが、市長の見解をお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 本事業は極めて法的な拘束力を持つ内容であるかと思っております。
したがいまして、当然指導機関である群馬県御当局等の御指導いただく形の中で今、議員が御
提言されているようなことが可能かどうかということについては、よく精査をしながら今後の
対応を図ってまいりたいと考えております。
◇4番(島田富造君) お願いということでお聞きとめ願えればと思います。
 次に、二、三年前からありました中央病院の移転経過の中で、病院から場所の選定先につい
て相談とか話し合いの機会が市当局のほうにもあったのでしょうか、お伺いをいたします。
◇市長(星野已喜雄君) これらについては、当然中央病院の側が、いろいろと中央病院の方
々の、ようするに先々に対する戦略を考えた上での今日を迎えております。したがって、そう
した途中経過の中で意見交換等はないとは言えなかったわけでありますけれども、実は、確た
る形の中でそういったことがあったかないかということになりますと、やや慎重なことになる
わけでございます。と申しますのは、おおむね現時点のところで、半径何がしのところでもっ
て、いろいろと考えておりますというようなことの中で、いろいろと中央病院の皆様方が考え
た結果の中、本沼須の産業団地を選ばれたというふうに私ども受けとめさせていただいており
ます。同時に、中央病院の幹部の方々のお話ですと、例えば仮に現在の場所、現在の場所とい
うのは、目的としたところの場所が農地であったとか、あるいはまた、私の土地であったとし
ても、その場に至るまでの、言うなれば条件整備、これを非常にする時間が、なかなか中央病
院の考え方であるとすると厳しいものがあったやにも承っております。したがいまして、既に
商品となっている沼須産業団地が、もう既にあらゆる環境等が整っておりますので、まさに商
品としてやりとりが可能だったということから、かなりそういう意味では、中央病院のほうも
スピード感を持って対応されたのではなかろうかと思って受けとめさせていただいております。
◇4番(島田富造君) 相談や話し合いがなかったとすれば、市の援助は当てにしないという
ことでしょうか。あれば再開発区域の中に入ってもらう行政指導ができなかったのか。また、
なぜしなかったのかも含めてお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど冒頭の答弁で申し上げましたとおり、面積の関係からこれは
なかなか難しい状況ではなかったかと思っております。したがって、個人病院等の関係であれ
ば、ある程度区城内への進出は可能ではなかったかと思いますが、大規模な土地を必要とする
施設の設置につきましては、現実的にはなかなか難しかったのではなかろうかと考えておりま
す。
◇4番(島田富造君) 中央病院は市長も十分御承知のように、1日700人からの外来患者
さんが来ます。市民病院にすれば、千人以上のお客さんが訪れる、いわば集客施設でもある病
院を郊外に転出させては、まちなかを再開発し、道路を広げ、建物を新しくしても集客の仕掛
けという中身のあんこがなければ、仏つくって魂入れずのことわざどおりではないでしょうか。
今でも人通りの少ない商店街がますます寂れてしまうのではないか心配しておりますが、市長
の見解をお聞きいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えいたします。
 病院の持っている極めて高い公共性から考えたときに、病院側が現在の施設ではいろんな意
味で難しい。例えば、私は専門的なことはよくわかりませんが、院内感染が発生してしまうの
ではなかろうかとか、そういうようなことがあったときに、病院側が新しい新天地を求めよう
とするそのときに、今議員がおっしゃるような危惧の念はあるにせよ、しかし、病院の公共性、
生命と安全を守るという患者さんのことを考えたときに、今回の選択はやむを得なかったので
はなかろうかと考えております。
◇4番(島田富造君) 今進めているまちなかの再開発が8.8ヘクタールでしょうか。今、
中央病院さんが探しておられた用地の面積が7,000坪と聞いておりますが、区画整理の中
の面積でいいますと1割程度の面積だと思うのです。せっかくの区画整理であれば、これは換
地をしたり、区画整理によって生み出して、お客を集める手段として中に入ってもらうという
方法が一番望ましい形態ではなかったかと思いますので、非常に残念に思っておりますが、こ
の辺はいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 沼須産業団地は3町歩ございます。したがって、8.8ヘクタール
内の中において、そういったことの、いわゆる遊休地と言ったら大変失礼ですが、そういった
ところを見出すことは、既に下之町でも事業が展開され、上之町でも生方記念文庫をつくると
いうこと等があって、現実的には無理だったのではなかろうかと考えております。
◇4番(島田富造君) わかりました。
 続いて、再開発の担当の職員の方は大変でしょうが、換地が始まり、建物移転補償には多額
の予算が必要かと思いますが、店舗や住宅に使用中の建物と空き家の補償費等の差額がありま
せんと膨大な予算が必要となり、再開発そのものが遅れるというような危惧をしておりますが、
先ほど説明がありましたので、この辺は省かしていただきます。
(休憩を求める者あり)
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◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後2時57分休憩
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午後3時04分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇4番(島田富造君) 沼小の施設について答弁を先ほどいただきましたが、再質問をさせて
いただきます。
 校舎も校庭も女子校程度の学校なら、2校分くらい十分入れる大きさだと思いますので、あ
るからよいという発想ではなく、教室は東校舎にまとめて、西校舎に郷土資料館を開設し、県
立美術館の倉庫に預けたままの土岐元公爵からの沼田市に寄贈された2,000点の遺品や、
地元に眠っている歴史的史料を市が借りて展示する資料館に活用することが、時代に合った使
い方だと思いますし、また、市民の望むところであります。教育長の卓越した見解をお聞きし
たいと思います。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後3時06分休憩
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午後3時06分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇教育長(宇敷重信君) 再質問にお答え申し上げます。
 現在、沼田小学校、先ほどお答え申し上げましたけども、13学級。これは学級の、いわゆ
るクラスの数でございます。それ以外の部屋が11部屋ございます。その11部屋につきまし
ては、多目的室・プレイルーム・社会科資料室・英語教室、それから、少人数指導等を行いま
す学習室。もう一つ言語学級というのが沼田小にはございまして、言葉の遅れがある子供たち
に指導する部屋なのですけど、その言語教室が一つということでございまして、全ての部屋を
いろいろ、現在指導の学習集団の規模が変わってきましたので、今現在のところ全ての部屋を
学習指導に使用しているところでございます。かつては全て40人で、もっとさかのぼります
と45人で1部屋で済んだんですけども、今は国の基準では40人、県の施策で30人である
とか、35人であるとか、学習集団の規模が小さくなってきております。そういうことで全て
の教室が、必要な教室の数がふえた。それから、いろいろ学習効果を上げるために、そういう
特別教室も必要になるということで、全て使っている状態でございます。また、今後のことは、
いわゆる学級編成のそういう基準がどうなるかということで、また決まってくるかと思うんで
すけど、現在のところそういう状況でございます。以上でございます。
◇4番(島田富造君) わかりました。
 続きまして、南郷小の廃校後、かなりの年数が経過しておりますが、先ほど答弁をいただき
ましたが再質問させていただきます。
 立派な体育館もありますが、この体育館は美術館に転用すれば、すぐに利用ができる建物か
と思います。展示品は、日展作家クラスの100号以上の作品を借りて展示し、希望者には販
売してやるようなシステムにすれば運営も成り立っていくような気がしております。また、沼
田市には、柳町出身の日展の無鑑査でありました籾山先生の彫刻が市にも数点寄贈されており
ますし、生家や御兄弟の家にも日展の受賞作品がかなり眠っております。籾山先生の作品だけ
でも借り受けられれば立派な籾山記念館になります。教室には、市内外の工芸作家を招いたり、
工芸品の展示即売所として活用されるような方法もあるかと思いますので、いろんな選択肢の
中で今後検討していただいて、こういった意見もあるということで前向きに検討をお願いいた
しまして私の質問といたします。いずれにしても、あけておくのはもったいない建物ですので、
活用検討委員会をさらに開いていただいて検討していただきますよう、提案とさせていただき
ます。ありがとうございました。もう一度教育長のお気持ちをお聞かせ願えればと思います。
◇教育長(宇敷重信君) このことについては、教育部長に答えさせたいと思います。
◇教育部長(細野文男君) 命によりお答えいたします。
 先ほどの旧南郷小の体育館の利活用ということでございますけれども、これにつきましては、
先ほども教育長の答弁いたしましたとおり、平成17年10月から普通財産として利根町振興
局で管理をしているといことでございますので、その辺については、教育委員会としては、答
弁を控えさせていただきたいというふうに思います。教育委員会といたしましては、利活用に
当たって、先ほども答弁にあったように、各種育成会等でできる限りの利用をしていきたいと
いふうに考えていますので、御理解をいただきたいというふうに思います。よろしくお願いい
たします。
◇市長(星野已喜雄君) 島田議員の御質問は、今先ほどで終了しているというふうに受けと
めさせていただいておりますが、実は先ほど都市建設部長のほうから発言した内容で、数値が
間違っていますので、都市建設部長のほうから訂正をさせていただき、おわび申し上げたいと
思いますので、よろしくお聞きとりのほどお願いしたいと思います。
◇都市建設部長(石坂コ三君) 大変申しわけございません。先ほど答弁いたしました丸池の
トイレの関係でございますが、手違いによりまして800万円に訂正をさせていただきたいと
思います。おおむね800万円。この件につきましては、約半分が補助事業でいただいている、
そんな取り扱いと、給配水設備にかかる経費と多目的トイレが今回、障害者用を含めまして設
置するということでございますので、多少通常の宅地等の物件よりか単価が高いというような
ものに見受けられるかもしれません。いずれにいたしましても、訂正をさせていただきたいと
思います。どうも済みませんでした。
       ──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、井之川博幸議員。9番。
〔9番 井之川博幸君登壇〕
◇9番(井之川博幸君) 通告に従いまして一般質問を行ないます。
 最初に、消費税増税について、消費税を増税することによる市や市民への影響についてお伺
いいたします。
 野田内閣は、民主・自民・公明の3党談合で消費税を2014年4月に8%、2015年1
0月には10%へと2段階で引き上げる法案を強行採決しました。消費税の経過は、自民党竹
下内閣のときに消費税法が成立し、1989年4月1日に税率3%で施行されました。199
7年4月1日から村山内閣で内定していた地方消費税の導入と消費税等の税率引き上げ合わせ
て5%への引き上げを橋本内閣が実施しました。そのときの引き上げ理由が「消費税は社会保
障の充実に使う」でしたが、その期待はことごとく裏切られました。それどころか、日本の景
気は大きく悪化し、国民生活を苦しめるとともに、消費税増税前に比べ消費税は増収になった
けれども税収全体は大幅に下落し、財政再建どころか借金がふえ続けています。
 野田首相はまたもや、今回の引き上げ理由として、消費税の増税と社会保障の一体改革で、
「消費税の増税分を社会保障のため」と言いました。しかし、年金支給額の引き下げや支給開
始年齢の先送り、介護保険料の引き上げや利用料の引き上げ計画など、医療・年金・介護・子
育てのどれをとっても削減ばかりです。また、経済予測でも増税されれば景気はどん底になる
と言われています。国会では、3党合意によって消費税増税が強行されましたが、国民の世論
調査でも依然として過半数が反対しています。
 そこで、消費税が3%から5%に引き上げられたときの市財政への影響額はどのようなもの
だったのか。また、今後5%から8%へ、さらに10%へ引き上げられた場合の予想される市
財政への影響額についてお伺いいたします。
 また、ただでさえ日本の景気はこの20年横ばいから低下し、国民の所得や消費は大きく落
ち込んでいます。このようなときに大増税をすれば国民生活や中小企業に大打撃を与えると思
いますが、市長は市民生活や市内経済への影響はどのように出ると考えておりますか、見解を
お伺いいたします。
 次に、各分野での市を代表する拠点整備についてお伺いいたします。
 星野市長の政策として観光交流課が設置され、以前に比べ他市町村やその住人などと、物産
販売や文化的な交流などが盛んになっていると感じています。沼田を知った人たちに沼田へ来
てもらえる可能性がふえているわけです。しかし、地域間競争の中で、他地域に比べまだまだ
それらの取り組みは弱いと言わざるを得ません。沼田の魅力を発信して、沼田へ来ていただく、
来ていただいた人たちに大いに楽しんでいただくことが必要です。そのためには、まえから提
案していますが、拠点整備が必要だと思います。まず、沼田市地域の歴史や文化の分野につい
ては、(仮称)歴史民俗資料館の設置についてお伺いいたします。
 続いて、地場産業分野については、(仮称)地場産業センターの設置についてお伺いいたし
ます。
 さらに、観光・産直分野については、(仮称)沼田ふるさと生産物直売センターの設置につ
いてお伺いいたします。
 次に、中小企業振興策について、中小企業憲章と条例制定についてお伺いいたします。
 国や群馬県では、既に「中小企業憲章」は制定されています。また、その憲章に沿った施策
も展開されていると聞いています。本市においても、地域経済の活性化のためにも中小企業憲
章の制定について、お考えをお聞かせ願いたいと思います。また、それらの理念の実施のため
に、地域循環経済を取り入れた市内産業の実態に即した(仮称)中小企業産業振興条例の策定
についてのお考えもお聞かせください。
 以上が私の質問です。御答弁をよろしくお願いいたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの井之川議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、消費税増税について、消費税を増税することによる市や市民への影響について、消費
税が3%から5%に引き上げられた時の市財政への影響額はどのようなものだったのか。また、
今後5%から8%へ、さらに10%へ引き上げられた場合の予想される市財政への影響額につ
いてでありますが、平成9年4月1日から消費税と地方消費税を合わせた税率が5%になりま
した。そして、平成9年度から地方消費税交付金が創設され、新たな市の歳入科目となりまし
たが、平成9年度決算における沼田市、旧白沢村及び旧利根村の地方消費税交付金の合算額は
1億2,876万1,000円、平成10年度決算では5億6,909万3,000円であり
ました。したがいまして、この額が市の財政への影響額であったと考えられるものであります。
 次に、今後5%から8%へ、さらに10%へ引き上げられた場合の予想される市財政への影
響額についてでありますが、平成26年4月1日から地方消費税率が、消費税率に換算いたし
ますと1.0%から1.7%へ、0.7%引き上げるとされておりまして、単純に比較するこ
とはできませんが、仮に、平成23年度の地方消費税交付金4億8,000万円の1.7倍は
8億1,600万円となり、約3億円の増となります。同様に平成27年10月1日から地方
消費税率が、消費税率に換算いたしますと2.2%へ、さらに0.5%引き上げるとされてお
りまして、地方消費税交付金は約5億円の増となりますので、現時点では、おおむねそのよう
な額が影響額となり得ると考えられるものであります。
 次に、市民生活や市内経済への影響はどのように出ると考えておりますかについてでありま
すが、平成9年に消費税が3%から5%に引き上げられた際は、消費税率が引き上げられる前
に住宅やマンションの購入といった大きな買い物である住宅投資を中心に個人消費の駆け込み
需要の拡大があったものの、消費税率が引き上げられた後は、急速に民間消費が減少した結果、
平成10年及び11年の経済成長率がマイナス成長となった経過があります。
 消費税率が平成26年4月に5%から8%へ、また平成27年10月から10%へ引き上げ
られた場合も、前回と同様に駆け込み需要が発生し、その後の冷え込みも予想されますが、今
後の国における社会保障と税の一体改革による議論の動向に注視したいと考えております。
 次に、各分野での市を代表する拠点整備について、地場産業分野について、(仮称)地場産
業センターの設置についてでありますが、かつて中小企業庁が地域経済活性化のため、地場産
業振興の拠点づくりが必要であるとして、全国の伝統的な産業の集積度が高い地域を中心に地
場産業振興センターの建設が進められ、財団法人を設立し、新商品の開発や研修、見本市の開
催など地域ごとに特色を生かした運営が行われており、本県には桐生地域地場産業振興センタ
ーがあり、現在では、インキュベーション、いわゆる創業や起業の支援なども中心的な事業と
して行われております。
 本市の基幹産業である農業を初め、地域の経済活動を支えてきた商工業を振興する上では、
農商工連携など、地域産業が一体となった取り組みによって、地域の産物に付加価値を高め、
未利用資源の発掘や活用を進めることが重要であると考えております。
 これまでにも、各種団体の運営や研修、新製品・新技術の開発等に対する補助金の交付を行
ってまいりましたが、今後の取り組みにおいては、大学や企業の研究機関などから、日常的に
製品開発や販路拡大などのアドバイスを受けられる環境整備も必要と考えられますので、地場
産業を振興するための仕組みづくりとともに、拠点となる施設の整備について、観光の視点な
ども加え、商工会議所を初めとする経済団体や地域の産業団体と連携を図りながら研究してま
いりたいと考えております。
 次に、観光・産直分野について、(仮称)沼田ふるさと生産物直売センターの設置について
でありますが、現在施行中の沼田市中心市街地土地区画整理事業に伴い、上之町に建設予定の
にぎわいの核に、御提案の(仮称)沼田ふるさと生産物直売センターと同様な機能を持った、
地元産品を主体とした直売所の設置を計画しております。
 にぎわいの核には、駐車場や公衆便所等を整備する予定であり、中心市街地における観光・
産直の拠点と位置づけられるような施設を考えているところであります。
 次に、中小企業振興策について、中小企業憲章と条例制定について、中小企業憲章の制定に
ついてでありますが、世界的な不況や環境・エネルギーの制約等による日本経済の停滞、少子
高齢化等により、将来への不安が増していく中にあって、国内企業の99%を占め、雇用の約
70%を担い、地域経済を支える中小企業が新たな展望を切り開けるよう、平成22年6月、
国の中小企業政策の基本的考え方と方針を示す中小企業憲章が閣議決定されました。
 群馬県においても、県内中小企業振興の理念として、中小企業の健全な発展を国や市町村、
関係機関と連携して支援する群馬県中小企業憲章を平成23年6月に制定しております。
 本市の事業者もそのほとんどが中小企業であり、地域の雇用や経済を担ってまいりましたが、
こうした中小企業が活発な事業活動を展開できるよう、国・県の中小企業憲章に基づく新たな
施策に留意しつつ、経営基盤の強化や技術開発、人材の育成、金融の円滑化など、市内中小企
業が必要とする支援を行い、地域経済の活性化を図ってまいりたいと考えております。
 次に、地域循環経済を取り入れた市内産業の実態に即した(仮称)中小企業産業振興条例の
策定についてでありますが、本市では、昭和55年3月に沼田市中小企業振興条例を制定し、
中小企業基本法の理念にのっとって、商工業の振興と地域社会の発展を目的に各種振興措置を
講じることとして、具体的な施策につきましては、沼田市中小企業振興条例施行規則に規定し、
刻々と変化する社会・経済情勢に対応すべく、随時、規則の改正を行い弾力的に対応してまい
りました。
 議員から御提案のあった「地域循環経済」は、本市の特産品である野菜や果樹などの農林産
物を初め、市内企業が製造する各種製品が地域内で活用、消費されることによって生産活動が
活発化し、雇用や所得の増大につながるものと認識しております。
 経済のグローバル化に伴う国際競争の激化や人口減少等により、中小企業を取り巻く環境は
大きく変化しており、中小企業憲章の制定を契機として、自治体における中小企業の振興に関
する理念や施策の基本となる事項を定める「基本条例」を制定する動きも見られますが、本市
においても、産業構造や特性を踏まえた総合的な施策の展開が重要さを増しており、これらを
体系的に推進するための条例の整備について研究してまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、井之川議員の御質問に対する答弁とさせていただきますが、(仮称)
歴史民俗資料館の設置については、教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上
げます。
◇議長(大島崇行君) 教育長。
〔教育長 宇敷重信君登壇〕
◇教育長(宇敷重信君) 井之川議員の御質問にお答え申し上げます。
 各分野での市を代表する拠点整備について、沼田市地域の歴史や文化の分野について、(仮
称)歴史民俗資料館の設置についてでありますが、歴史民俗資料館は、歴史・民俗等の資料を
調査研究し、収集保存を図るとともに、展示などを通して広く公開する施設であり、設置環境
が整った折には歴史文化の拠点として重要な施設であると認識しております。
 同時に歴史民俗資料館は、社会教育施設であることから、専門的な調査研究を初めとする各
種事業を実施すること、館長や学芸員に相当する職員、その他必要な職員を置くなど、本市の
財政事情を考えますと、現時点で歴史民俗資料館を新設することは、困難な状況であると考え
ております。
 今後におきましては、引き続き既存施設の利活用による文化財展の開催や文化財ガイドによ
る文化財の紹介、公民館における沼田の歴史講座等の開催を通じて、本市の歴史・文化に触れ
ていただく機会を充実させてまいりたいと考えております。
 また、現在、移築保存整備に取り組んでいる県指定重要文化財「旧沼田貯蓄銀行」の移築後
の利活用においても、歴史民俗資料等の企画展示等についても、関係機関の御意見を伺いなが
ら関係部課と協議検討してまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、井之川議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇9番(井之川博幸君) 御答弁いただきましたので再質問をさせていただきたいと思います。
 まず、消費税増税の問題でありますけれども、一応市長のほうから、3%から5%に引き上
げられたとき、また、これからの引き上げの関係で、歳入についての影響額が御答弁されまし
た。消費税は、市の支出の中でいろんな物品を買ったり、工事を発注すると消費税がかかるわ
けで、結局収入が上がりますけども支出もあるということになるわけです。財政に対しては、
そういう影響が必ず出てくるわけでありまして、庶民にとっては出るばっかりという影響があ
るわけなんですけど。市にとっても支出をするほうの関係でお伺いしたいと思いますが、先ほ
ど消費税3%から5%になったときに、1億2,876万1千円ということなんですけど。当
時大体、歳入歳出130億円ぐらいだったと思うんですよね。私の言っている数学は当時、旧
沼田市の数学なんですけど、そういうことになれば、大体消費税がかかる支出は、この当時は
3分の2ぐらいあったかなというふうに思います。そうしますと、5%を3分の2といいます
と約80億ぐらいだと思いますけど、5%となれば4億円の消費税が支出されるというふうに
数字上は出るわけですけど。それが、細かいところが本当にそうかどうかわからないですけど。
そういう支出の方がかなり大きいというふうに導入した当時も、そんな議論を当時の市長とし
た覚えがあるんですけど。かなり支出も大きいというふうに思います。そういう点で歳入は大
体わかりましたが、支出の方も歳入以上に支出があるんではないかというふうに計算上出るわ
けですけど、その辺わかりましたら教えてもらいたいというふうに思います。以上です。
◇市長(星野已喜雄君) 当時のころから比べると投資的経費たるべきところの建設事業が非
常に御承知のとおり、それぞれそれほどあるという状態ではございません。したがいまして、
当時のころと今をまったく同じレベルで見るのはやや誤った見解になってしまうのではなかろ
うかなというふうに思っております。詳細にわたりますので総務部長のほうから答弁をいたさ
せます。
◇総務部長(生方秀二君) 命によりまして御答弁申し上げます。
 平成23年度の決算ベースによりますと、そのうちの税金でございますが、5%で約2億2,
000万円でございます。そうしますと、8%になりますと約1億3,000万円ほどプラス
になるという計算でございます。先ほど市長御答弁申し上げましたとおり、交付金が3億円の
増となるわけでございますから、差し引き1億7,000万円ほどプラスになる計算になりま
す。なお、10%になった場合でございますけども、約2億2,000万円の増、税金の増と
なるところでございます。先ほど御答弁申し上げましたとおり、交付金は5億円でございます
ので、プラスマイナスいたしますと2億8,000万円ほどのプラスになる計算でございます。
以上でございます。
◇9番(井之川博幸君) 平成23年度、2011年度決算で約200億円で、投資的経費が
少なかったら相当減ると思うんですね。さっき90年代の話をちょっとしたんですけど。過去
の話ですから、90年代の話をしたわけです。90年代は投資的経費が非常に多かったという
ことで、98年当たりの決算書を見てきましたけども、かなり多かったからさっきの数字を言
ったのですけど、現在だとわかります。こういうふうに、ほとんど投資的経費がなくなってき
たと。要するに公共事業をほとんどやってない、1桁台といいますか、8億、9億ぐらいです
から、そういう数字はわかります。しかし、前のように支出のうちのかなりの部分が公共事業
費ということになれば、また、結局そういう消費税がかかってくるわけで、今の厳しい財政の
中であるからプラスが残るということで、この点は理解をしました。
 もう一つは地方交付税なんですけど、地方交付税の財源は、今は消費税の29.5%が地方
交付税の財源に入っているのですね。この辺がどういうふうになるのかということを、今後引
き上げられた場合にどのようになるかということは当局の方では調べていますか、わかったら
教えてもらいたいのですが。よろしくお願いします。
◇総務部長(生方秀二君) 御質問にお答え申し上げます。
 現行でございますと、地方交付税分の値は5%のうち1.18%ということでございます。
それから、26年4月1日、8%になった場合には1.4%。それから、27年10月1日に
は1.52%ということでございます。それから、地方消費税5%のうちの1%が現在なって
ますので、地方分合計は2.1%。それから、26年4月1日におきましては、地方消費税分
が1.7%となるものでございますので、合計といたしまして3.1%。27年の10%にな
る予定の日以降でございますけども、先ほど申し上げました1.52%の交付税分と地方消費
税分2.2%を合計いたしますと3.72%ということでございます。以上でございます。
◇9番(井之川博幸君) 要するに今5%の中の1.18%。こういうふうに答弁してくれた
んですね。5%が幾らになって、そのうちの29.5%、消費税の総額の約3割が地方交付税
の財源になっていると、こういうふうに私は言ったんで、数字が間違っているとあれなんです
けど、1.1%が3分の1だということですね。そういうことで消費税率で答弁いただいたの
でわかりました。こういうふうに一応地方交付税には算入額がふえていくということで、ほか
の財源がどうなるかわかりませんけども、消費税分はふえてくるということはわかりました。
それで、この数字上のが沼田市に入ってくるというのはわかった、また、出ていく、直接出て
いくのがわかったんですけど、5%に上がったときの景気ですよね。先ほど御答弁ありました
ように、GDPがマイナスになったと。こういう中で必ず他の税収に影響してくるというふう
に考えるわけなんですけど、増税をした後は本市の税収もやはりマイナスになるというような
予想をしているかどうか、その辺を教えていただきたいと思います。
◇総務部長(生方秀二君) お答え申し上げます。
 景気の動向によります影響があると思いますけれども、国税に比べまして影響が少ないと認
識をしておるところでございます。消費税が3%から5%になりました平成9年を挟んで、平
成8年度と平成10年度を比較した場合でございますけれども、個人市民税は17億円から1
6億円、法人市民税も6億8,000万円から5億円と下がっておるわけでございますが、こ
のときは税制改正がありまして、定額減税、あるいは定率減税等がありまして、減税が行われ
ておりますので比較が大変難しいと思っております。また、生活保護もこの間ずっと上昇傾向
にありますので、消費税増税と連動して比較するのは難しいものと認識しておるところでござ
います。以上でございます。
◇9番(井之川博幸君) なかなか比較は難しい、計算は難しいということで、全体としては、
結局地方自治体としては、そんな大きな影響はないというような感じがいたしますが、問題は、
市内経済への影響、市民生活への影響ということだと思うんです。先ほど御答弁がありました
けれども、いろんな試算が出ておりまして、300万円ぐらいの収入の方でいえば、年間10
万円を超える消費税になると。それにいろんな面で、社会保障一体改革ということでよくなる、
改革ですからよくなると思って受けとめていたわけなんですけど、実際は沼田市でもそうです
けど、介護保険料を上げると、後期高齢者医療保険料も上がってくるというようなことで、福
祉の負担が一気にふえてきました。そういう点で、消費税の300万円ぐらいの年収、沼田市
にかなり、4人家族で300万円から500万円、この辺の世帯の方がたくさんおられると思
いますけれども、いろんな経済的な予想をしているそういう団体等で出している予想が、先ほ
ど言いましたように300万円で消費税が10万円を超えると。いろんな消費税以外の負担増
を入れると24万9,600円というふうに出ております。500万円の家庭では、消費税が
16万7,000円になって、ほかの負担増を入れると32万8,900円というようなこと
で、消費税の増税プラス社会保障の負担増が市民を襲うわけでありまして、そういうふうな中
で、経済がまたマイナスになると、これが収入自体に皆さん響いてくるわけです。そういう点
で今回の増税は、法律では一応国会を通ったわけですけども、実施は14年度からということ
で、先の話になるわけですけれども、非常に市民の生活、また市内経済、中小企業の経営、大
きな影響が出るというふうに予想されるわけなんですけれども、その辺は、市長はどのように
考えているのか、もう一度お聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただいま総務部長のほうから消費税が上がった場合、財政における
影響の入りと出の関係からの比較論の説明等があったわけでございます。総務部長の答弁の中
には、後ほどの影響は早々にないのではなかろうかとのお話でございました。当然、私の最も
信頼する財政当局の部長でありますからして、そういった立場に立つわけでありますが。ただ、
一つの事業の形態の流れとして、どうしても来年消費税が上がるぞということになると、その
前年に各御家庭が必要な大型の買い物、あるいは、いろんな環境整備を図るということは、誰
が考えても宿命的にあろうかと思っております。したがいまして、そこで投資をしていくと、
どうしても翌年には家庭内の財政運営から考えると、仮に今年投資をすれば来年は控えなくて
はならないだろうというこの現象は、社会的現象として当然出てくるものではなかろうかと思
っております。そういうようなことから捉まえると、やはり消費税実施前年のところに非常に
駆け込み的な大型買い物があって、当然実施された暁には、やはり自分家の持ち出しを防ぐた
めに控えていくという現象は、宿命的に避けて通れないのではないかというふうに思いました
ときに、消費税実施前年にはかなりの経済効果があって、逆に、翌年になると冷え込んでくる
のではないかというような原理原則が予測されるというように考えております。
◇9番(井之川博幸君) さっき部長が答弁したのは、市に入る市税とか、そういう影響はあ
まりないのではないかと言ったのですよ。私が聞いたのは市税ではないんです。市民の家庭で、
消費税が上がると上がった分だけ、物を買えば払わなくてはならないですよね。それが、8%
になると今から3%上がって、10%になると倍になるわけですね。ですから、そういう消費
税を払う分がふえる。それから、社会保障がよくなるのかと思ったらよくならないで、沼田市
でも上げましたよね。後期高齢者医療の保険料を上げましたよね。それから介護保険料も上げ
ましたよね。そういう福祉がよくなると思ったらよくならなくて、負担増になってるわけなん
ですよ。だから、負担増になっているところへ消費税増税が来るから、家計は大変になるわけ
ですね。その家計の大変さというのが、今までよりもすごい影響があるんではないかと。そう
いう点について聞いたわけで、家計に対して、沼田の中小企業の経営に対しても、もし今の答
弁と同じであればそれで構わないのですけど、そういう点で非常に中小企業の経営なんか大変
になるんではないかと。消費税、今でも自腹を切って払っているという人が、アンケートをと
れば半分くらいいるわけです。10%になれば本当に消費税を払えないよと、廃業するしかな
いよと、こう言っている方も数多くいるわけで、そういう心配があるのではないか、市長はど
うお考えなんですかと聞いているわけですけど、もう一度お願いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えします。
 先ほどの質問はそういう質問だというふうに受けとめて、私も先ほど答弁したわけでござい
ます。したがいまして、どうしても消費税導入の前年といったらいいのでしょうか、そのとき
に駆け込み的な大型の買い物があって、消費税導入がなされた暁には、買い控え等が出てくる
ということ等もあって、景気にはかなり影響を、よい方向というよりは、かなり内向きの影響
になっていくのではなかろうかということはおおむね仄聞ができるところでございます。した
がいまして、そういった意味での認識は議員とあまり変わらないのではないかというふうに答
弁をさせていただきたいと思います。
◇9番(井之川博幸君) 日本の景気、沼田市の景気も、前も何度も一般質問しましたけど、
市民所得がどんどん落ちているという認識は今でも持っておられると思うのですけど、その辺、
要するに日本のGDPが伸びないということと、沼田市の経済も大変で市民所得がどんどん下
がっていると、そういう認識は今でもきちんと持っているという確認させていただきたいんで
すけど、よろしいでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 本日の午前中の同僚議員の御質問にもございましたように、国全体
の中山間地域の全体の構造から、そういう意味ではなかなかこのデフレ状態から脱却すること
ができませず、必然的に経費節減ということが大きな課題となっておりますからして、当然所
得が減下していくということの構造は、今もって変わらないのではないかというふうな認識を
持っております。
◇9番(井之川博幸君) 3%から5%に引き上げになったとき、2%ですよね消費税の引き
上げが。今度段階がありますけど、平成27年度には10%になるというふうに決められてい
るわけで、これが実施をされますと、いろんな社会保障、保険料とか医療の負担増とか全てや
りますと、3%から5%の橋本内閣のときは、総額が9兆円と言われたんですね。今度は、2
0兆円の負担増と言われているわけです。ですから、当時の倍の負担増が国民を襲うわけであ
りまして、これは本当にひどいことになるなという、景気は底が抜けるというふうに言われて
ますけども。先ほどのその前には駆け込みでよくて、その分が悪くなるなんてという状態では
ないというふうに思うわけです。認識は、本当にひどい状態に、景気は底が抜けると、国民生
活も非常にかつてない厳しさに襲われるという、私は認識を持っているのですけども、市長も
そういう認識でよろしいでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 私どももいろいろとこういう報道機関等を通して、そして、各政党
間での論議を勉強させてもらったり、あるいはまた、うちの財政当局からの報告をいただいた
りする形の中で、今回政府与党が決断をいたしまして、御提案をして、それが国会で可決承認
され、これがその方向に流れたという歴史的な事実がございました。しかし、一方においては、
何とか景気回復、あるいは、行財政改革をした上で、そちらのほうに手を打っていくのがいい
のではないかというような御見解を持っている、これまた各政党もあったというふうに受けと
めさせていただいております。しかしながら、多数決の原理というものは、これは国会であれ
ば、民主主義的にやるということになれば当然のことでございまして、今日の結果を生んでい
るわけでございます。したがって、後段の言っていることの内容もやはり真摯に耳を傾けなけ
ればならないという側面を持っていたというふうに私は思っております。したがって、この厳
しいときに果たしてこの手を打つことはよいのかどうかということになったときに、やはりこ
こは非常に慎重な判断が要求されたかなというふうに思っている1人でございます。したがっ
て、先々に向かってまったく底抜けになってしまうのではないかということについては、私も
なかなかそこまで分析しきれることはできませんけれども、ただ、諸外国との今度は比較論に
なって、スウェーデンとか、あるいはまたフィンランドだとか、そういった言うなれば北欧三
国。あるいはまた、ヨーロッパ等の各国家等の比較論でいくと、今回のとった措置というのは、
決してそういう諸外国から比べると高い数値ではないというようなことも事実でございまして、
一体全体この辺の言うなれば合意形成、落としどころはどこかなということになったときには、
なかなか私ども地方自治体の首長では判断しかねるところがございます。ただ、前段申し上げ
ましたとおり、非常に論議がなされている経過があって、ここのところに打って出るのは、ち
ょっと今では早すぎるのではなかろうかと、もう少し慎重にした方がいいのではないかという
ような御見解を持った方々に対しての考え方も、これは、やはりきちんと傾聴に値するところ
があったと、こういうふうに思っております。
       ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後3時59分休憩
       ─────────────────────────────
午後4時06分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
       ─────────────────────────────
◇9番(井之川博幸君) 市長のお考えはおおむねわかりました。
 これだけは言っておきたいと思います。消費税は大きな欠陥もありまして、輸出している大
企業、トヨタ自動車など、輸出をしている商品に対して戻し税といって、戻ってくるんですね、
消費税は。日本の上位10社、たった10社で1年間8,698億円消費税が戻されたんです、
その会社に。10社にですね。1社当たり平均でも860億円です。沼田の予算の4年分くら
いです。下請に対して全部きれいに払っていれば、払ったのが戻ってくるんですけど、こうい
う大企業は、下請に対して消費税分まけろとか、単価下げろというふうにやっていますので、
大企業にとってこの消費税というのは、全てまる儲けなのですね。そういう欠陥があります。
もともと逆進性というので御承知かと思いますけども、所得の低い人ほど負担が重くなるとい
う税金なんです。ですから、こういう税金は世界でどういうふうにやっていようが、その国は
その国で消費税が高くても福祉が非常にいいと。安心して揺りかごから墓場まで暮らせると。
そういう国は、消費税が高くても一生安心して暮らせると思うんですけど、日本みたいにこん
なに福祉が悪い国で、取る方の消費税だけどんどん上げられれば、本当に沼田市でも市民の暮
らしはどん底に落ちてしまうと思います。沼田市の商店や中小企業も、本当に消費税が払えな
いというような状態になる可能性が非常に大きいというふうに思いますので、ぜひこれからも、
この問題を注視していただきたいと思います。そして、市民の暮らしを守ろう、福祉を守ろう、
それから地域経済を活性化させようという、市長がいっくら思ってもこういうことで景気がど
んどん悪くされれば、本当に前に進まないわけです。そういう大きな障壁になってしまうわけ
で、ぜひ、それを理解していただきまして、本当は反対の立場に立っていただきたいのですけ
ど、先ほどの答弁で変わりはないと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に行きたいと思います。
 各分野での拠点整備の関係で、まず歴史民族資料館の設置の関係でありますけれども、これ
は、沼田公園長期整備構想の中に博物館構想というのがありまして、沼田公園の今の駐車場に
なっているところだと思うのですけど、あのあたりに博物館を建設するという計画が入ってい
るんですよね。そういうことがありましたので、前西田市政のときから、何度かお願いをして
きましたし、星野市政になってからも、博物館は博物館法で大変だからということで、資料館
でいいんではないかということで、何度か一般質問で取り上げてお願いをしてまいりました。
教育委員会の担当になるわけですけど、今回なぜ、またお願いをするということにしたかとい
うと、11月1日発行の「篝火」という、皆さんも御承知のとおりだと思うのですけど、中島
会長が1面で「沼田市にも総合博物館を!」という文章を載せているんですね。これを読みま
してまったく私同感なんです。こういう考えで今までもお願いしてきたということで「歴史と
伝統のある当市も、時代の変化により、これらの遺産が消えつつあります。また、町なか再生
事業に伴う変化も、これらを加速させています。当市には土岐氏より寄贈された約600点の
史料があって、これが残念なことに県立歴史博物館の地下倉庫に眠ったままになっている。」
というような文章の流れなんです。この400年祭ということで中町の方々が頑張っていろい
ろ事業をやったり、沼女新聞に上州真田の里を特集したということで、「郷土の歴史を知るこ
との意義を訴えています。」という、こういう盛り上げてきたこの機会に、「先人の残した貴
重な文化財の消滅・散逸を防ぐためにも、これらを収蔵・保管する施設と同時に、土岐家から
寄贈された文化財を展示の中核にし、自然・物産・伝統工芸品などを併せて展示する施設をつ
くれば、他地域にない特色のある博物館ができるものと思います。」と、こういう文章なんで
す。最後のほうに「またこの施設の活用を通して、郷土の歴史を学び知ることは、郷土に誇り
をもち、郷土を愛する人を育てることにもなります。当市にも総合博物館がほしいものである。
」というふうに結んでおります。まったくこういう立場で今までも何度もお願いをしてきまし
たが、お金がないのは最近なんですよね、西田市政のときにはお金がないということはなかっ
たんです。公共事業も年間50億、60億やっていましたので。でも、そのときもだめだった
ので、沼田市の幹部の人たちは、こういう歴史とか文化を守ろうという気持ちが弱いのかなっ
て、残念に思ってきたんですけど。やっぱり学術協会の会長さんですよね。時期を得ていると
いうふうに思います。こういうような会報で回っていますので目を通したかと思いますけれど
も、こういう話を聞いて教育長はどのように思うのか、もう一度お願いをしたいと思います。
◇教育長(宇敷重信君) 再質問にお答えいたします。
 今お話いただいた「篝火」ですか、私も読ませていただきました。貴重な沼田市民の財産、
国民の財産とも言えると思うのですけど。文化財の消滅・散逸を防ぐと。それから郷土の歴史
を学んで、そして知ることによって郷土を愛する、郷土に誇りを持つ、沼田をより好きになる
と、沼田を愛するようになると。まったくそのように認識しております。今のここに郷土の歴
史を学び知るといこうことがありましたので。今、小中学生の教育の部分でも、沼田の歴史を
しっかり学んで、まず知る、理解するから始まりまして、そういう、いわゆる沼田にある貴重
な文化財であるとか、伝統芸能であるとか、そういったものをその教育課程の中に入れて、子
供たちが沼田をもっと好きになると、沼田に誇りを持つと。そういう思い、そういう気持ちを
育てようということで、郷科カリキュラムという、そういう実践事例を今各学校で取り組んで、
その一部がまとまっております。それにつきましては、「目的 沼田市のよさや特色を学ぶこ
とにより、子供たちが郷土への興味関心を高めるとともに、郷土理解や郷土への愛情を深める。
」ということで取り組んでいるところであります。どういう場で子供たちが学習しているかと
いいますと、まず総合的な学習の時間、それから社会科の歴史分野等でございます。例えば、
その道の専門的な知識を持つ方に学校に来ていただいて、まず教室で座学として理解を深める。
その後、沼田公園なら公園に行って、いわゆる現地でその現物で学ぶと。そういったような取
り組み、これは一つの例ですけども。そういうことで学校教育の中にも取り入れております。
議員さんがおっしゃったその文化財について、本当に貴重なものだという認識でおります。そ
れをしっかりと利活用していくと、そういったことで社会教育の分野でも歴史講座等を設けて
取り組んでいるところでございます。以上でございます。
◇9番(井之川博幸君) 教育長の思いとかやっている教育というのと、考え方は全然変わっ
ていない、同じ方向を向いているというふうに思いますが。何ていっても財政的とすぐに言う
んですね。お金じゃないと思うのですよ、子供たちに歴史を教えていくのに。お金じゃないと
言っても、お金がなければいろんなことができないということは承知をしているわけでありま
して、あまりお金をかけなくても、何とかそういうものができないかというふうに研究をする
必要があると思うのです。今ある建物でそういう資料館に使える建物はないだろうかと。まち
なかの空き店舗とか、そういうところで使えるところはないだろうかとか、いろいろやっぱり、
いかにそういう拠点を、沼田市はずうっとこれがないんですよね。拠点をつくっていくという
ことに対して、研究をしたり、検討したり、どうやったらできるかと。やっぱりそこを、現在
は困難ですで終わらないで、ぜひ、新しい教育長ですので、最初からは言えないと思いますけ
ども、教育長がこれから仕事をやっていく中で、ぜひ頭の中に置いていただいて、いつかはそ
ういう博物館でも資料館でもいいんですよね。沼田市民、子供たちがそこで勉強できて、そし
てそこへ、そういう歴史的なものがきちんと保管をされて、先々まできちんと残せるという施
設ができればいいわけであって、それにはどうするかということは、ぜひ、皆で智恵を出して
やっていく必要があるというふうに思うのですけど、そういう点でもう一度お考えをお聞かせ
願いたいと思います。
◇教育長(宇敷重信君) 既存の施設の利活用を通して取り組みを充実させていくということ
が一つございます。それからもう一つとしまして、旧沼田貯蓄銀行、これが地域交流センター
と、そういうふうにすることが条件となりまして、社会資本整備総合交付金を受けておるわけ
です。この中でできることについては、まずできることから着手していくという、そういう認
識でおります。本当に文化財については、先ほども申し上げましたけども、市民の宝ですので。
また、教育のとってもすばらしい教材でありますので、その価値をしっかり認識して取り組ん
でいこうと、そういうふうに考えております。以上でございます。
◇9番(井之川博幸) よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、次に行きたいと思います。先ほどの話の中にも中島会長の文書にもありましたけ
ど、本当に観光にも大いに役立つということでありますので、その点もつけ加えておきたいと
思います。
 地場産業の分野の関係で、地場産業センターの設置はちょっと後の中小企業憲章と関係があ
りますので、先に観光産直分野の(仮称)沼田ふるさと生産直売センターの設置についてお伺
いしたいと思います。先ほどの市長の御答弁でやっと形として見えてきたということで、非常
にこれは喜ばしいことだというふうに思います。場所については、前から言っていますけど、
こういう施設はインターの出口がベスト。それから、まちなか等がベターと、こういうふうに
言ってきたわけですけど。ベターなところに設置をするということで、ぜひ市民上げて、これ
も協力していい施設になって、また充実し発展できるような、そういう施設になっていけばい
いと思いますので、先ほど御答弁いただいたんですけれども、そういう方向性について市長の
お考えがあれば、もう一度お聞かせ願いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど答弁させていただきましたが、上之町の建設予定のにぎわい
の核に沼田ふるさと生産物直売センターという同様な機能を持った、地元産品を主体とした直
売所の設置を計画しておりますというふうに答弁させていただきました。できるだけ用地も確
保しながら実態に即したものにしていくことによって、まちなかの再生の起爆剤となっていけ
ればいいのかなというふうに思っておりまして、今回答弁をさせていただいたところでござい
ます。
◇9番(井之川博幸君) わかりました。
 ただ、ちょっと確認をさせていただきたいのですけど、グリーンベル21の中にあったふる
さと館の施設では、インターネット等を使った発信とか、逆に全国から注文等を受けていたと
いうふうに思うのですけど。そういう施設も一緒に、当然そういうのを含んでつくるというこ
とでよろしいかどうか、確認をさせて下さい。
◇市長(星野已喜雄君) まだ明言はできませんけれども、そういったことも視野に入れた形
の中の本事業を考えていくということは、当然選択肢の一つとしてあるのではないかというふ
うに考えております。
◇9番(井之川博幸君) わかりました。よろしくお願いをしたいと思います。
 それでは、中小企業振興策、中小企業憲章と条例制定について、中小企業憲章の制定につい
てということでお伺いをしました。非常に、中小企業憲章の制定については前向きな御答弁を
いただいたんだと思うのですけど、沼田市で中小企業憲章を制定しようということについては
明確な御答弁はなかったような気がするんですが、もう一度その点についてお聞かせ願いたい
と思います。
◇市長(星野已喜雄君) この関係等については、既に群馬県においても、県内中小企業振興
の理念として、中小企業の健全な発展を国や市町村、関係機関と連携して支援する群馬県中小
企業憲章を、昨年6月に制定をしているところでございます。議員の御提案は、これを市にお
いても、この関係を制定しろと、こういうこととなっております。したがいまして、当然群馬
県等の御指導もいただき、そして、各市町村の動向等も見計らいながら、既に県にそれができ
ているということになりますると、御指導いただく形の中で、今後前向きにこれらに対する対
応をしていく必要があるのではないかと考えております。
◇9番(井之川博幸君) 実際に沼田市で憲章を決議するかどうかというようなことは、明言
はなかったわけなんですけど、そういう立場でやっていただけるということで、次の地域循環
経済を取り入れた市内産業の実態に即した(仮称)中小企業産業振興条例の策定についてに入
りたいと思います。
 確かに、市長の御答弁にあったように、沼田市では昭和55年3月22日条例第21号で沼
田市中小企業振興条例というのを制定しております。中小企業基本法の骨子に基づきというこ
とになっておりますが、本市商工業の振興と地域社会の発展に資することを目的とするという
ことで、当然そういう立場で基本法もなっておりますので、それに沿ってつくっているという
ふうに思うのですけども、基本法もたしか、平成11年だと思いますけど改正をされまして、
中小企業基本法第6条で地方公共団体はということで、この法にのっとり、中小企業に関し国
との適切な役割分担を踏まえて、その地方公共団体の区域の自然的、経済的、社会的諸条件に
応じた施策を策定し、及び実施するというようなことで、一歩進んだ内容になっているという
ことだと思うんです。そのときに沼田市で、この基本法が改正されたときに、それを捉えて改
正されているかどうかということなんですけど、改正されてないと思うんですよね。その点は
どうなんでしょうか。
◇経済部長(飯田敏夫君) 昭和55年3月に条例及び施行規則を制定して以来、特に改正を
してございません。以上です。
◇9番(井之川博幸君) 全国で中小企業憲章をつくったり、それから、この平成11年、大
分前ですけど改正されて、地方公共団体の役割で、その区域の、先ほど言いましたが、自然的、
経済的、社会的諸条件に応じた施策を策定しということで、新しい中小企業振興条例と言いま
すか、地域の産業振興条例とか名前はいろいろなんですけど、その地域の中小企業を中心とし
た産業を発展させていくための条例を新しくみんなつくっている。古いこういう55年のは大
体廃止しているところが多いですよね。そういう点で、そういう新しい時代にあった条例に変
えていくということについて、市長のお考えをもう一度お願いをしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 昭和55年というと、私めが市会議員になった翌年でございます。
したがいまして、何やかれこれ33年ぐらいが経過していると思っております。したがって、
そういったことを思いまするときに、時代の経過、変化というものを捉まえたときに、昭和5
5年のものが一体全体、今日になじむかということになりますると、これは一考を要すること
は言うまでもございません。したがいまして、先ほど答弁させていただきましたとおり、時代
の実態に見合った形のものをつくるべく、これもきちんと研究していかなくてはいけないと思
っております。
◇9番(井之川博幸君) 全国各地の新しい条例の内容は、古いのと違って、市の責任はもち
ろんはっきりしているんです。市長の責任と書いてあるところもあるんですけど。ただ事業者、
自分で頑張るんだと、ちゃんと事業者の責任というのが書いてあるんですね。それから市民の
責任、それから経済団体の責任といいますか、役割りというところもありますし、責任という
ところもありますけど。そういうふうに、それぞれ今の時代に合った市民全体で連携して、市
民総参加でそういう地域経済を発展させていこうという内容がほとんどなんです。そういう点
で、非常にこれをつくって、それに沿って施策を展開することが、地域産業を発展させる力に
なっているというふうにどこでも言われております。幾つかの例を持ってますけども、前にも
当局にお渡ししたことがあるんですけど、そういう点で、非常に内容的に、今の時代に則した
内容になっております。研究するということなんですけど、ぜひ早く研究してつくっていただ
きたい。市長の責任とはっきり書いてある条例をつくったところもございますし、その点で、
そういう内容をしっかり決めていただきますと、先ほどの地場産業センター、それで地場産業
センターというような地域の中小企業から経済を発展させるためのセンター、そういうのを位
置づけて実施している自治体もございます。そういう点で、これは早急にやる必要、平成11
年の法改正ですから。早急にやる必要があると思いますので、最後にもう一度市長の御見解を
お伺いして、私の一般質問を終わりたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 冷静に対応するために、11市の動向も確認をさせていただきたい
と存じます。同時に、群馬県の産業経済の指導機関にも御相談をしてまいりたいと思っており
ます。そうしたことの中で、本市の実態に見合った、決して議員が御提言されている内容とい
うことに全て検討してまいるということには、事によればならないかもしれません。しかし、
そういった時代の流れを踏まえた形の中で、本振興条例というものは、やはり時代に見合った
ものとして捉まえていく必要があろうかと思います。重ねて申し上げたいと思いますが、11
市等の調査、そして、群馬県行政の産業経済の指導機関によく御相談申し上げまして、そして、
本市の実態に見合った形を今後考えていかなければならないのではなかろうかと思っておりま
すので、よろしくお願いをしたいと思います。
       ──────────────◇──────────────
    第2 延  会
◇議長(大島崇行君) お諮りいたします。
 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(大島崇行君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決し
ました。
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は明日7日午前10時に開きますから御参集願います。
 本日は大変御苦労さまでございました。
    午後4時35分延会
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