トップページに戻る
 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成25年第1回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号

.  
平成25年第1回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号
. . .
平成25年第1回沼田市議会定例会継続会会議録

平成25年3月7日(木曜日)

議事日程 第2号
平成25年 3月 7日(木曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
    ─────────────────────────────
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
    ─────────────────────────────
出席議員(19人)
       1番  大島 崇行君      3番  石川 初雄君
       4番  島田 富造君      5番  野村 洋一君
       6番  坂庭 直治君      7番  石井 紘一君
       8番  高柳 勝巳君      9番  井之川博幸君
      10番  大東 宣之君     11番  星野  稔君
      12番  金子 一弥君     14番  片野 彦一君
      15番  大竹 政雄君     16番  星川嘉一郎君
      17番  小野 要二君     18番  宇敷 和也君
      20番  布施辰二郎君     21番  星野佐善太君
      22番  牧野 保好君
欠席議員(1人)
      19番  石田 宇平君
    ─────────────────────────────
説明のため出席した者
   市  長       星野已喜雄君   副 市 長       林  義夫君
   白沢町振興局長    木暮  茂君   利根町振興局長    山口 芳久君
   総務部長       生方 秀二君   市民部長       田辺 昇利君
   健康福祉部長     村沢 博行君   経済部長       飯田 敏夫君
   都市建設部長     石坂 コ三君   総務課長       田村 博史君
   会計管理者兼会計局長 松井 玲子君   教 育 長            宇敷 重信君
   教育部長       細野 文男君   庶務課長       小池 龍実君
   監査委員事務局長   茂木 一夫君
    ─────────────────────────────
議会事務局出席者
   事務局長       中嶋 一也    次長兼庶務係長    木暮 保夫
   議事係長       松井 克人    副 主 幹       安原 和宏
    ──────────────◇──────────────
    午前10時開議
◇議長(大島崇行君) これより本日の会議を開きます。
    ──────────────◇──────────────
    第1 一般質問
◇議長(大島崇行君) 日程第1、一般質問を行います。
 通告順序に従い、順次質問を許可いたします。
 最初に、布施辰二郎議員。20番。
〔20番 布施辰二郎君登壇〕
◇20番(布施辰二郎君) おはようございます。よろしくお願いいたします。
 通告に従いまして一般質問を行います。
 今回私の質問は、表題で将来を見据えたまちづくりについてと教育の現場についてでありま
す。
 項目といたしましては、平成24年末の政権交代による事務事業をどのように予測するのか。
 合併後9年目を迎えるが、交付税の合併算定替えについてどのようなビジョンで挑むのか。
 中心市街地土地区画整理事業の進捗状況について。
 そして、国道120号椎坂バイパスについてであります。
 それから、教育長には体罰といじめの問題について、教職員について、そして、文化財の市
民公開についてであります。
 まず、政権交代による事務事業の推移の予測の件からですが、御案内のように、昨年師走の
総選挙で大躍進をして、第2次安倍政権がスタートいたしました。圧倒的な数を背景に、危機
突破内閣をつくり、10兆円規模の大型補正予算を編成した後、低迷する経済の建て直しに着
手したと聞いております。
 政策面でも今までの「コンクリートから人へ」とか無駄遣いの根絶、強い社会保障などと、
民主党は日本政治に吹き込んだ新風として注目されたものの、期待に沿う成果が上げられませ
んでした。報道等によりますと、安倍政権では経済、外交、安保、教育と暮らしの危機突破を
して、金融政策や財政政策、成長戦略の3本の矢によるデフレ脱却、そして、成長による富を
創出すると言われております。
 最近、視察に行ったり旅行先などでも安倍政権が進めようとしている経済や福祉の話では期
待をされている人たちが多くいらっしゃいます。
 実際に町を歩いてみても、まだまだ実感はないけれども、最近では株価はどんどん上がって
いるし、円安も進んでいるということで、期待感が高まっています。
 そこで、予測の域は出ないのでありますが、経済、福祉、教育、社会保障などは今までとど
のように変わると思われているのか伺います。
 次に、合併後9年目を迎えての交付税の合併算定替えについてですが、平成の大合併による
県内の合併は、特例法の合併後10年間は合併前の市町村ごとに算定した普通交付税の総額を
配分するということで、合併算定替えということがあります。
 これは、11年目から段階的に減らされ、16年目には純粋に一つの自治体として算定され
るということがあります。
 本県でも合併特例終了で県全体では交付税が242億円も減少するということであります。
県内12市のうち大きいところでは51億円とか36億円も減少するということで、本市の場
合は細かいことはどのくらいになるのかはわかりませんが、老婆心ながら憂えております。
 特例措置の期限を迎える26年度以降の激変緩和措置に対してどのように対応していくのか
伺います。
 次に、中心市街地土地区画整理事業からですが、たしか平成10年に都市計画決定がなされ
て、そして事業認可がされ、まちづくりが始まりました。現在に至るまでには滝坂のエレベー
ターの問題やさまざまなまちづくりの計画が出ては消え、出ては消えしていたときもありまし
た。
 例えばお祭りの山車小屋を本町通りに配置する話や高さ200メートルの展望台をつくる話
などもありました。そして、紆余曲折を経て現在に至っているわけですが、まちづくりが始ま
った当時は、町なかどこに行っても反対意見が多く、中にはまちづくりといっても道路、国道
が拡幅されるだけなので、その道路に面した皆様だけが関係しているので、私たちには関係あ
りませんからというような意見もいっぱいありました。
 しかし、今ではそのような話は全然ないように思いますが、現在総論は賛成、各論は反対と
いう意見はあるのか伺います。
 それから、今町なかの皆さんや指導者のお話をお聞きいたしますと、不景気だったりまちづ
くりが思うようにならないこともあるけれども、とにかく元気で明るいまちづくりをしていこ
うと、毎月会議を開催して町なかの居住人口をふやすにはどうすればいいか、高齢者に対応し
たまちづくりをしよう、誰にでも優しい商店街をつくろうなどなど、さまざまな課題に対して
先進地へ視察に行ったり、研究もされております。
 思いは全員同じだと思いますが、元気で明るいまちづくりが叫ばれているか、具体的にどの
ように構築をされていくのか伺います。
 次に、沼田市中心市街地土地区画整理事業として、平成10年から始まり、平成25年まで
が事業年度ということでありましたが、しかし、誰が見ても平成25年度にまちづくりが終了
するとは思えませんでした。
 そこで、この街なか整備事業が10年間延伸されましたが、当初計画より大分おくれている
原因は何か伺います。
 また、当初計画より10年延伸してもその事業完了まで国からの財政支援の裏づけはあるの
か伺います。
 次に、国道120号椎坂バイパスについてからですが、120号は日光市と本市を結び、利
根沼田地域の生活産業や片品、尾瀬、そして日光方面を結ぶ観光ルートとして重要な幹線道路
であります。
 その途中にある椎坂峠は、山道特有の急カーブや急坂が連続しております。また、降雨量が
連続で120ミリ以上になると通行どめとなり、冬の積雪時には道路が凍結し、私も何回とな
くそんなとき通ったことがあります。
 老神温泉から夜おそく帰るときなど、観光バスが滑って立ち往生していたり、また、一旦と
まってしまうとすぐスタートができなかったり、困ったことがありました。
 たまたま、さまざまな困難はありましたけれども、平成17年に平成の大合併があって、椎
坂峠部分が本市の行政区分になりました。特に、そのことが椎坂バイパス計画を早めた原因の
一つだと思っております。
 新聞報道等によりますと、平成26年秋開通と言われておりましたが、1年前倒ししてこと
し平成25年11月に供用開始になるということであります。
 思えば、トンネルの話が出てから20年来の快挙だと思いますが、この椎坂トンネルの前倒
しによる開通で市民記念事業等を検討しているか伺います。
 次に、本市にも国道17号バイパスが通っておりますが、旧17号の場合、駅裏の市街地を
通っているため、狭隘となったり、通行に困難を生じることなどから、バイパス道路ができた
ものと思っております。
 従来の17号の場合は、特に差し支えはないようですが、120号の椎坂トンネルの場合、
特に冬期は大変だと思います。トンネル開通後、従来の国道管理をどう予想しているのか伺い
ます。
 次に、この椎坂トンネルは、白沢町生枝と利根町大原を結ぶ全長4.3キロメートルでトン
ネル部分は約2.5キロメートルということであります。特に、積雪時には18分も短縮され
たり、35カ所もあるカーブが4カ所だけになるという、本当にありがたいことですし、何と
いっても難所がなくなるということで、首都圏や近県など、観光客もふえると思いますが、活
用方法や対応、PR等をどのように行うのか伺います。
 次に、体罰といじめの問題についてでありますが、もともと日本という国は、教育熱心な国
柄だと思います。古くは、江戸時代の藩校や寺子屋が自然発生的に起こり、明治以降国家の教
育政策と国民の教育欲求が合致して、世界をリードするような国家を築いたことは誇るべきだ
と思います。
 しかし、見渡せば物質的満足の中で子供たちは夢や目標を描けぬまま、規範意識や学習意欲
を低下させ、凶悪犯罪や学力低下の問題、いじめの問題などに直面していると思っております。
 このいじめの問題をインターネット等で調べてみましたが、2010年10月、県内の桐生
市でいじめによる小学校6年生の自殺問題がありました。当時県内小学校336校のうち、い
じめの認知が143校で、1,522件、中学校では県内172校のうち、いじめの認知が9
0校、750件となっておりました。現在ではそれほど多くはないと思っておりますが、本市
の現状はどうなのか伺います。
 また、2011年10月、大津市でいじめによる中学2年の男子生徒が自殺しております。
この直後、学校側はいじめはなかったと説明をし、いじめを否定しております。しかし、全校
生徒のアンケートでこの生徒がいじめを受けていたことが明らかになりました。第三者委員会
の報告書では、学校でのいじめが男子生徒に屈辱感、絶望感、無力感をもたらし、自殺につな
がる直接的要因になったと指摘をいたしました。
 当時の総理大臣もいじめは卑劣として、再発防止をテレビを通じて呼びかけております。
 また、この大津市ではいじめ防止条例が成立・可決される見込みということです。
 自殺に至らなくとも、全国的にいじめ問題が表面化していますが、どのように考えているか
伺います。
 次に、毎日のように体罰やいじめの問題は新聞やテレビ等で報道されております。特に、各
学校での部活動で体罰は禁止されておりますし、先生も生徒も父兄も悪いということはわかっ
ていると思います。しかし一方では、精神を強くするためとか、全国大会に出るためとか、部
活や大会で勝つとよい学校に行けたり、よい職場に行けるというような理由で、多少の体罰は
当たり前というような風潮もあると思いますが、とにかく何があっても勝てばよいという、各
部活動では勝利至上主義になっていないか伺います。
 次に、教職員についての問題ですが、これは退職手当を支給水準の官民格差を解消するため、
国家公務員退職手当法改正を踏まえ、国に準じて引き下げるということで、退職手当を引き下
げる条例改正をめぐって減額を始める前に駆け込み退職をするケースが全国で相次いでいると
の報道に対し、私は責任ある立場の先生は最後まで仕事を全うしていただきたいという、その
一念で許されないことだと思っております。
 報道等で発表されておりますけれども、市内の教職員で駆け込み退職などはあったのか伺い
ます。
 次に、文化財関連からですが、歴史と伝統のある城下町沼田市であります。歴代大名も真田
氏、本多氏、黒田氏と続き、土岐氏の時代となり、12代、129年間領有していたというこ
とであります。そして、明治維新を経て現在に至っております。漏れ聞くところによりますと、
昭和53年に沼田の最後の城主であった土岐家の子孫、土岐実光氏よりさまざまな文化的資料
が寄贈されたと伺っております。
 この土岐家の寄贈品は、どのようなものがどのくらいあるのか伺います。
 次に、桑原健次郎先生の件でありますが、長年勤められた教職を定年退職をされてから、そ
の経験を生かし、沼田郷土研究会を組織され、約2,000人の会員の機関紙として「沼田万
華鏡」を昭和51年に創刊されて以来、実に35号まで発刊されたと伺いました。
 また、昭和48年から大正琴や合唱グループの会「惜春会」をつくられて、約700人の会
員の指導をされていた先生です。
 平成元年にはその功績が認められ、勲五等瑞宝章を授与された立派な先生でありました。実
は、この先生も多くの研究資料を寄贈されたとお聞きいたしておりますが、本市の歴史文化の
研究家桑原健次郎先生の遺産(寄贈品)はどのようなものがどのくらいあるのか伺います。
 そして最後に、土岐家の寄贈品とか、桑原健次郎先生の遺産、寄贈品など、図書館等では公
開できないのか、また、資料館等の検討はしていないのか伺います。
 以上で1回目の質問を終わります。明快なる御答弁、よろしくお願いいたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの布施議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、将来を見据えたまちづくりについて、平成24年末の政権交代による事務事業の推移
をどのように予測するのかについて、経済、教育、福祉、社会保障などは今までとどのように
変わるのかについてでありますが、安倍内閣総理大臣は、衆議院本会議において所信表明演説
を行い、国民とともに日本経済、東日本大震災からの復興、外交・安全保障、教育の4つの分
野の危機突破に邁進をすると表明をいたしました。
 特に、経済の再生を最大かつ喫緊の課題と位置づけ、大胆な金融政策、機動的な財政政策、
そして民間投資を喚起する成長戦略という3本の矢で経済再生を推進するとして、平成24年
度補正予算及び平成25年度予算において復興・防災対策、成長による富の創出、暮らしの安
心・地域活性化の3つの重点分野として予算措置を講じるとしております。
 本市といたしましては、国、県の動向が直接大きな影響を及ぼすことを深く認識し、今後明
らかになっていくであろう平成25年度予算関連事業及び制度等について注視をしてまいりた
いと考えております。
 次に、合併後9年目を迎えるが、交付税の合併算定替えについてどのようなビジョンで挑む
のかについて、特例措置の期限を迎える26年度以降の激変緩和措置に対してどう対応してい
くのかについてでありますが、議員御案内のとおり、平成17年2月13日に合併をいたしま
した本市における普通交付税と臨時財政対策債の合併算定替えは、平成26年度を10年目と
いたしまして、平成27年度から平成32年度の5年間かけて段階的に縮減されることとなっ
ております。
 縮減の割合につきましては、平成27年度に1割縮減、平成28年度から平成31年度にお
いては、各年度2割縮減、平成32年度に1割縮減となりまして、合併算定替えは適用されな
くなります。
 合併算定替えの額につきましては、年度によりまして若干の相違はありますが、平成24年
度は約12億円となっております。
 現時点で推測いたしますと、平成27年度に1億2,000万円縮減、平成28年度から平
成31年度においては、各年度2億4,000万円縮減、平成32年度に1億2,000万円
縮減され、合わせて12億円縮減ということになります。
 本市の財政運営におきましては、平成27年度以降を見据え、行政改革推進本部による行財
政改革の推進を図るとともに、行政経費の節減合理化と、簡素で効率的な事務執行に努め、最
小の経費で最大の効果を上げることとしながらも、国、県の動向を注視し、より有利な制度を
取り入れるとともに、起債についてもより有利なものを活用してまいりたいと考えております。
 次に、中心市街地土地区画整理事業の進捗状況について、現在総論は賛成、各論は反対とい
う意見はあるのかについてでありますが、中心市街地土地区画整理事業の進捗状況につきまし
ては、現時点での仮換地指定率は28.1%であり、平成24年度末の総事業費ベースでの進
捗率は41.5%の見込みであります。一般的に公共事業では総論は賛成、各論は反対という
意見がありますが、市といたしましては、都市基盤の整備の重要性を認識し、引き続き事業に
対する意見の把握に努めてまいりたいと考えております。
 次に、元気で明るいまちづくりが叫ばれているが、具体的にどのように構築されていくのか
についてでありますが、まちづくりは地域の人々が主体となって力を発揮していただかなけれ
ばできないものと考えております。現在行っている土地区画整理事業により、利便性向上のた
めの都市基盤の整備を図るとともに、街なか再生関連推進事業を通じて、その中で生活する方
々の創意工夫による活気あるまちづくりが行われることを期待しているところであります。
 市といたしましては、商店街や個店等の自主的な取り組みに対し、支援をすることを基本と
して事業の推進に努めてまいりたいと考えております。
 次に、街なか整備事業が10年間延伸されたが、当初計画より大分おくれている原因は何か
についてでありますが、事業開始後の合意形成のおくれがあったとともに、時代の変化による
厳しい財政状況のもと、事業費の見直しを余儀なくされ、長期化したものと考えております。
 しかしながら、平成17年度以降において下之町地内の8街区、上之町地内の1街区及び2
街区の一部の事業を進めてきたところであります。
 今後におきましても、市の財政状況を勘案の上、事業内容のさらなる精査を行い、効率的な
事業の推進を図ってまいりたいと考えております。
 次に、事業完了まで国からの財政支援の裏づけはあるのかについてでありますが、昨年の4
月に事業計画及び財源の裏づけとなる実施計画について事業期間が平成36年度まで、補助期
間が平成33年度まで延伸となりましたが、平成22年度から土地区画整理事業費の補助が社
会資本整備総合交付金制度に移行したこともあり、今後も国の情勢を踏まえつつ、支援制度の
活用を図るとともに、市の財政状況を勘案の上、事業完了まで国の財政支援がいただけるよう、
対処してまいりたいと考えております。
 次に、国道120号椎坂バイパスについて、椎坂トンネルの前倒しによる開通で市民記念事
業等を検討しているのかについてでありますが、議員も御承知のとおり、知事がことしの1月
28日に現地を視察した際、開通時期についてはこれまでの平成26年秋をことしの11月に
という発表を受けたところであり、椎坂バイパス開通時のイベントについては、事業主体の群
馬県、国道120号線整備改良促進期成同盟会、片品村等関係者と実施に向けて、今後協議を
していきたいと考えております。
 次に、トンネル開通後、従来の国道管理をどう予想しているのかについてでありますが、現
在の国道部分については、市に移管され、他の市道と同様な維持管理をしていく予定でありま
すが、今後道路管理者である群馬県と適切な維持管理の方法について協議を行ってまいりたい
と考えております。
 次に、首都圏や近県など、観光客もふえると思うが、活用方法や対応、PR等をどのように
行うのかについてでありますが、交通が便利になり、集客力が向上することを期待する一方、
単なる通過地点にならないよう、PRや誘客方策を積極的に展開をしてまいります。
 本年度初めて行いましたはとバスやマスコミのトップセールス、さらにこれまでの観光キャ
ラバンに加えて、新たに本年度実施いたしました名古屋や千葉における観光キャラバンなど、
引き続き展開をしていきたいと考えております。
 また、ことしはへび年に当たることから、蛇にゆかりのある老神温泉では観光客向けの特別
キャンペーンを実施しております。3月14日には銀座の「ぐんまちゃん家」において首都圏
の旅行会社やマスコミを集め、老神温泉をPRする「サロンドG」を開催いたします。
 さらに、本年2月19日に横浜商科大学との間で本市の観光振興と大学の教育及び研究の発
展を目的にした観光振興における連携に関する協定書を締結いたしました。これにより、首都
圏の若者の目を通した誘客方策の提案なども期待をしております。
 椎坂トンネル開通は、沼田市や周辺地域にとりましてエポックメーキング、すなわち画期的
な出来事となりますので、今後も引き続き沼田市の魅力を発信してまいりたいと考えておりま
す。
 以上申し上げまして、布施議員の御質問に対する答弁とさせていただきますが、教育の現場
については、教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願いを申し上げます。
◇議長(大島崇行君) 教育長。
〔教育長 宇敷重信君登壇〕
◇教育長(宇敷重信君) 布施議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、教育の現場について、体罰といじめの問題について、本市の現状はどうなのかについ
てでありますが、いじめの件数につきましては、2010年度、平成22年度は小・中学校で
26件であり、今年度は2月1日現在で14件であります。そのうち、13件が解消済みで、
1件が指導中であります。
 どの件につきましても、事実確認、保護者との連携、児童・生徒のケア、全体への指導など、
丁寧な対応に努めております。
 今後も引き続き学級経営等の充実を基盤に、日々の観察やアンケートなど、アンテナを高く
して情報収集を行い、未然防止、早期対応に努めてまいりたいと考えております。
 次に、全国的にいじめ問題が表面化しているが、どのように考えているかについてでありま
すが、いじめは重大な人権侵害であり、人間として絶対に許されないことであると考えており
ます。
 また、いじめはどの学校にも、どの学級にも、どの子供にも起こり得るという危機感と、い
じめられている子供は必ず守り通すという強い意志を持って取り組んでいるところであります。
 いじめ問題の対策として重要なことは、家庭や地域と連携しながら、全校体制で未然防止、
早期発見、早期対応に努めることであると考えております。
 具体的には、温かな学級経営を基盤に、観察やアンケートで児童・生徒理解をきめ細かく行
い、規範意識や人権意識を高める道徳教育や人権教育を中心とした心の教育の充実に努めてい
るところであります。
 次に、各部活動では勝利至上主義になっていないかについてでありますが、部活動、特に運
動部活動では大会で上位を目指したり、自分の記録を伸ばしたりすることは目標を持って粘り
強く取り組む力や仲間と協力して取り組む連帯感などを育むためにも大切なことと考えており
ます。しかし、大会で上位を目指すことに気持ちが傾き過ぎてしまうことは、教育上問題があ
ると考えております。
 そのため、本市においては、心技体の調和のとれた望ましい部活動の一層の充実を図るため
に、特に心の面をより重視した道徳的実践の場としての部活動を教育部活と称して、全教職員、
生徒及び保護者等の共通理解のもと取り組んでおります。
 次に、教職員について。報道等で発表されているが、市内の教職員で駆け込み退職はあった
のかについてでありますが、平成24年11月16日に国家公務員退職手当法が改正され、退
職手当の支給水準が見直されたことに伴い、群馬県公立学校職員の支給水準も平成25年1月
1日から段階的に引き下げられることになりました。
 しかし、本市においては、これに伴った駆け込み退職は1件もありませんでした。
 次に、文化財の市民公開について、土岐家の寄贈品はどのようなものがどのくらいあるのか
についてでありますが、江戸時代に最後の沼田藩主でありました土岐家からは江戸時代の多く
の貴重な資料が昭和54年に沼田市に寄贈となりました。寄贈資料の内訳は、甲冑、やり、馬
具類などの物品類と土岐家の系譜である土岐家譜、領知目録、茶道伝書などの古文書類や沼田
学舎記、自得記流槍術などの巻物類など、合わせて660点以上になります。
 寄贈資料の内訳につきましては、物品類が約90点、古文書類と巻物類が約570点と、文
書類が多くを占めております。
 次に、本市の歴史文化の研究家桑原健次郎先生の遺産(寄贈品)はどのようなものがどのく
らいあるのかについてでありますが、平成16年4月に御遺族から寄贈された遺品、遺産は、
写真・冊子資料や一般図書資料など、約3,850点がございます。寄贈資料の内訳につきま
しては、写真・冊子資料などが約1,350点、郷土関係図書・一般図書類が約2,500点
となっておりますが、郷土史を研究する上で大変貴重な資料となっております。
 次に、図書館等では公開できないのか。また、資料館等の検討はしていないのかについてで
ありますが、土岐家の寄贈資料につきましては、現在一部ですが、沼田公園内の旧土岐邸洋館
に展示しておりますが、ほとんどの資料は群馬県立歴史博物館に寄託しております。
 桑原健次郎先生の資料につきましては、目録が作成され、写真・冊子資料などは分類され、
市立図書館収蔵倉に保管しております。図書館等での公開につきましては、スペースや資料管
理の問題等から、常設展示は難しい状況にあります。
 また、資料館等につきましては、資料の収集・保存・公開という観点から、重要な施設であ
ると認識しておりますが、新設については本市の財政事情等から、現時点では困難な状況であ
ると考えております。
 今後におきましては、既存施設の利活用や現在移築保存整備に取り組んでおります県指定重
要文化財、旧沼田貯蓄銀行の移築後の利活用を検討する中で、郷土の歴史資料の企画展示等に
ついても県教育委員会などの御意見を伺いながら、関係部課と協議、検討してまいりたいと考
えております。
 以上申し上げまして、布施議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇20番(布施辰二郎君) それぞれ御答弁をいただきましてありがとうございました。
 御答弁をいただきましたので、何点かについて再質問をさせていただきます。
 まず、新政権発足したばかりでありますけれども、国民の支持率も高くて、結構なことだと
思っております。
 さてそこで、先ほども市長言葉出ておりましたけれども、アベノミクスという言葉をよく聞
くんですけれども、最初は実は出たばかりのころなどはどういう意味なのかなとわからなかっ
たんですが、これは安倍総理の経済政策と、こういうことだそうであります。
 成長戦略の3本の矢ということで、デフレ脱却、これから具体的にこれをお聞きしていきた
いと思いますけれども、まず、公共事業ですが、過日知事のお話を、挨拶だったんですけれど
も、聞かせていただく機会がありました。知事いわく、政権交代により国からお金がいっぱい
交付されているというような話がありまして、県内でもこの間527億円も交付されているの
で、今まで凍結されていたところとか、そういうところが公共事業で復活もできると思うし、
新しい事業も起こせると。こういったようなお話、ニュアンスのお話だったと思います。
 政府のほうでも公共事業費は5兆円とも言われております。これは、道路や橋などをつくっ
たり直したりと、こういうことだと思うんですけれども、この政策が本市にとってはどのよう
な影響があると思われるのか、まず伺います。
◇市長(星野已喜雄君) 御案内のとおり、一般会計のスタート時点の群馬県御当局の予算は、
前年度対比それほど伸びているわけではありません。補正で、大型の補正が来るというような
ことから、先ほどのお話があったということでございます。
 私どものほうでは、まず追加補正をこの後に考えております。そうすることによって、一旦、
ですから、それは一番それは最終日になりますので、またこれは当然議員の皆様方に御理解、
御支援をいただかなければならないわけでありますが、それらを考えておるということでござ
います。
 したがいまして、群馬県御当局のこれらの予算の関係等については、土木公共事業を中心と
したものになっているのではなかろうかというふうに理解をしております。
◇20番(布施辰二郎君) ありがとうございました。
 次に、金融緩和、これも3本の矢の1つなんですけれども、これは、日本銀行が国債を大量
に買って、それをそのまま世の中に出回るお金をふやすと、こういうことだと思うんですけれ
ども、この政策はこの本市にとってはどのようなメリットがあるんでしょうか。影響があるん
でしょうか、お聞きいたします。
◇市長(星野已喜雄君) これは、一般論でございますが、お金が市中に出回るということは、
それだけいろいろと事業主の方々が何かを起こそうというときに当然銀行筋とすれば、融資を
できるだけ潤沢にしていきたいということにつながってまいります。
 したがって、そういう意味では事業主の方々が新規展開等を考えたり、あるいは今までの継
続事業をさらに進めていきたいというときには、これはそういった観点から捉まえるとうまく
回っていくのではなかろうかというふうに受けとめております。
◇20番(布施辰二郎君) この件について、もう一回お聞きいたします。
 成長戦略ということなんですけれども、これは企業活動のために企業のルールを和らげたり、
新しい産業を発展させたりするということでありますけれども、こういった政策は本市にとっ
てはどのようなメリット、どのような影響があると思われているかお伺いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) これも実際問題、平成25年度当初予算をつくり上げていく経過の
中で財政当局もその途中で県から急に呼ばれたりしていたということの中で、かなり急な動き
であったことは否めない事実でありました。
 したがいまして、そういう意味では、ざっくばらんに言ってこういうことがやはりある程度
3年とか4年とか平準化して徐々に進んでいってもらえればいいなというのが率直な感想です。
 つまり、もうちょっと申し上げると、今単発でこういう非常に迫力ある話題が出ておるんで
ありますけれども、よしんばそれがいろいろな場面の事業として出てきたとしても、現実問題
として対応することが非常に難しいということもございます。
 先般も地元の建設業界の会長が上毛新聞に論文というのか、コメントを載せておりましたけ
れども、やはり今までいろいろと絞り込んできたというところに持ってきて、急速にそういう
ものが出てきても応対をできるだけの体力がやはり問題だなと。できれば、ですから、ソフト
ランディングしている形の中で、ややその先も何年か見定めた形の中で今回のことが継続的に
つながっていくことが非常にありがたいかなというふうに考えております。
 本市の関係から見ると、やはり耐震事業をずっと進めてきたという経過がございますけれど
も、そういったことから、非常にいわゆるいい影響をいただけるのではなかろうかというふう
に推理をしております。
◇20番(布施辰二郎君) 新政権の政策について具体的に今影響について伺いました。
 さまざまな問題、課題があると思いますけれども、自治体の首長としての立場から、新政権
に対する、求めるといいますか、政権、政治とはどんなものがあるでしょうか、伺います。
◇市長(星野已喜雄君) 御案内のとおり、地方分権とか地域主権というのが非常に数年来叫
ばれておりまして、そういった流れが日本国の流れでありました。
 しかし、市長会等で話題となることは、やはりかなり国主導でもっていろいろなことが出て
きているなというようなことが率直にあります。
 したがって、いずれこの、例えば3本の矢の中にあった、例えば財政政策ですよね。結局こ
れも純粋真水でもって財源を構築してきたものではなく、やはり借金に依存する形の中の提言
になっております。それを超える形の中で経済の状況が活性化されて、財政収入が上がってく
るということに期待をしていることは、これはもう客観的によくわかるわけでありますけれど
も、したがって、私どものこういう末端の基礎自治体からすると、やはりその辺のところは冷
静に見ていかないと、基礎自治体のそういった厳しい状況について国が面倒をきちんと見てく
れるのか、くれないのかということになりますと、それはあんたたちで考えろと。基礎自治体
で考えろという理屈になってまいりますので、そこら辺のところは、やはり冷静にこう捉まえ
ていかないと、やはり後で悔恨を残すことにもなるのではなかろうかと思っておりまして、冷
静さを失わずに対応を図っていくということが賢明な策なのではないかというふうに考えてお
ります。
◇20番(布施辰二郎君) それでは、次に移ります。
 特例措置が終了した場合、合併した県内15市町への配分総額、現状では単年度965億円
ということで、このうちの25%が減少すると、そういうふうな報道をされております。地方
交付税は、市町村の歳入に占める割合が高くて、各自治体からは財政的に立ち行かなくなると
か、そういったような声も上がっているということでありまして、そこで各自治体ではコスト
減に向けて旧町村の設置した総合支所とか、あるいは支所などの抜本的な見直しに踏み出す動
きも出始めていると、こんなことが報道されておりますけれども、本市の場合は、振興局方式
でありますけれども、コスト減に向けたどのような検討がされているのか伺います。
◇市長(星野已喜雄君) これは、交付税の合併算定替えの問題に入ったということでよろし
いでしょうか。
 これについては、林副市長を中心といたしまして、行財政改革のセクションでいろいろと論
議をしてきております。したがって、合併後10年目を迎えたその時点から当然今おっしゃら
れるようなことをどうするのかということになってくるわけです。
 ですから、端的に言ってことし1年をかけて事前準備をして、その後の1年でもってこのよ
うな形で行きたいぞというような形を示しながら、市民の理解を得ていくというような、先々
の日程、スケジュールになっていくであろうというふうに思っております。
 やはり、合併算定替えの関係については、私どもも御案内のとおり、非常に厳しい状況があ
ってきたので、随分そういう意味では努力をしてまいりました。したがいまして、まだまだ議
会やあるいは市民の方々に御理解いただくべくところまでいっているかどうかわかりませんけ
れども、それでもひところの厳しい状況は、私は脱皮したなというふうに受けとめております。
 したがいまして、そういうことから、何かいろいろな柔軟な対応が必要になってくれば、そ
ういったことについては対応できるだけの体力を持ちつつあるなというふうに言ってもよろし
いのかなというふうに思っております。
 しかし、繰り返し申し上げたいと思うんですけれども、基礎自治体はとにかく市民の方々か
ら逃げるわけにはいきません。常に向き合っていくということで、そこが国、県と全然違うわ
けですね。したがって、常に安定した状況を展開していくためには、やはり十重にも八重にも
神経を使って対応を図っていく必要があるのではなかろうかと考えております。
◇20番(布施辰二郎君) この振興局制度、ことし1年かけて検討されていくということで
あります。後顧の憂いのないようにお願いをしたいと思います。
 次に、合併特例債についてちょっと教えていただきたいんですけれども、たしか合併特例債
は1999年度から2005年度までに合併した自治体に認められる財政的に有利な借金で、
各事業費の95%に充てることができて、その返済額の7割が地方交付税で穴埋めされると、
こういうふうに認識をしております。
 本市の場合、合併特例債の許容額はどのくらいなのか。これ、こういうどのくらいなのかと
いうことと、今までにどのくらい合併特例債を使われたのか。
 それからもう一つ、これからどのくらい、借金ですから、今まで全部使ってあればそれでい
いわけですけれども、使う、まだあるとすればこれからどのくらい使う予定なのか伺います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい質問でございます。まず、私のほうから、概略を申し上
げまして、後で総務部長から補足答弁をいたさせます。
 実は、合併特例債は一旦切れる状態になったわけです。切れる状態になったわけです。これ
を昨年の国の判断で、5年間の延伸が一応認められた形になっております。
 それで、私どもも合併特例債を潤沢に使いたかったことも事実でありますが、実はざっくば
らんに言ってなかなかそれを使うということを慎重にせざるを得なかったという事実がござい
ます。と申しますのは、例の公債費の18%以上のところについては、足かせがかかりました。
したがって、合併特例債といえ、有利なものとはいいながらも、やはりそこで足かせがかかっ
たときに、合併特例債といえども借金なんです。したがって、どうしてもそこのところは慎重
にせざるを得ませんでした。
 したがって、そういったことから、当初の見込みから比べるとやはり余り活用を図ることが
なかなか難しかったという事実がございました。
 今おっしゃっている許容額と、それから今まで使ってきた額についてのことについては、総
務部長のほうから補足答弁をいたさせます。
    ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午前10時57分休憩
    ─────────────────────────────
午前11時05分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇総務部長(生方秀二君) それでは、3点にわたりましてお答え申し上げたいと思います。
 まず、1点目の特例債の可能額でございますけれども、当初でございますけれども、167
億8,000万円ということでございます。
 そして、2点目の御質問でございますけれども、今までの使われた金額でございますけれど
も、22億2,000万円ほど使用してございます。
 また、今後におきましては、有利な起債でございますので、できるだけ活用してまいりたい
と考えておるところでございます。以上でございます。
◇20番(布施辰二郎君) ありがとうございました。
 公債費比率の関係で一旦切れるわけだったということをお聞きいたしました。5年間延びた
ということで、これは市長初め当局のやっぱりこれは努力だったんだろうなと推察をいたしま
す。
 ところで、これ167億8,000万円も許容額があった場合、まだ22億円ぐらいしかこ
れだけ有利な起債を使われていないということは、今後なるべく、時間も余りないんじゃない
かと思うんですけれども、今後どうなんですか。これ目いっぱい使えますか。使われますか。
ちょっとお聞かせください。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど来申し上げていますように、基礎自治体は常に市民と向き合
って、いわゆる逃げるわけにいかないんですね。したがって、有利な、確かに起債であること
は間違いないんですけれども、借金であることは論を待ちません。したがって、有利だとはい
いながらも、必ずそれは後に残ります。したがって、そこのところはやはり財政の持っている、
いろいろと内部の状況等勘案しながら、やはり適切、適債事業をしっかりと把握して対応をし
ていかなければならないというふうに考えております。
 議員のお立場からすれば、徹底的にこれを使い込んでという御意見もあろうかと思いますけ
れども、やはり後に必ず残ります。これは、いい悪いは別として、現実なんですね。そこのと
ころをよく把握しないと、ややもすれば間違った方向に行ってしまうのではなかろうかという
ふうな気持ちを持っております。
 したがいまして、今後事業を精査して有利な財源でありますから、それをうまく活用するこ
とについては、一生懸命これを検討を加えていくということは当然のことかと思っております。
◇20番(布施辰二郎君) ひとついい活用を、誰もが納得できるような活用方法を考えてい
ただきたいと思います。
 次に、やっぱりこれは財政のことのもう1点聞かせていただきたいんですが、今後の市財政
の見通しと必要な財源確保、今どこの自治体でも財源確保に躍起になっているわけであります
けれども、その財源確保の見通しなど、こういったようなことについてどのように考えている
のか伺います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、税務課をしてきちんとした徴収の実績を上げるということが
やはり基本的なベースとしてなければならないと考えております。
 当然、今後厳しくなっていく状況を踏まえた形の中で内部留保たるべくところの財政調整基
金は毎年努力しまして、確保してまいりました。いっときの極めて厳しかった状況とは違って
おります。そういった中で、自主財源がやはり欲しいわけですね。これについては、じゃどう
すればその自主財源が上がるのかということになりますと、やはりそこに有利な企業の誘致等
がそこに当然出てくるわけであります。
 もちろん、当然地元の経済の活性化も当然でございます。したがいまして、そういったこと
を念頭に置きながら、「ぐんまちゃん家」の対応だとか、あるいはまた経済部ですれば、藤塚
課長のところであるとか、あるいはまた当然建設部局であれば、建設課等のところと連携をき
ちんと持ちながら対応に処していかなければならないと考えております。
◇20番(布施辰二郎君) ありがとうございました。
 次に行かせていただきます。
 商店街の関連からですけれども、私は時たま街に出たときなどは商店の皆さんとお話をいた
します。商店街の人たちもこれは自分たちのことですから当然のところもあると思うんですけ
れども、とにかく勉強されております。インターネット等でまちづくりの先進地が見つかれば
すぐ視察に行ったり、国の中小企業庁の補助事業など、それこそ毎日のように調べて、敏感に
何かあればそれを捉えてまちづくりに生かそうと日夜努力をされております。
 毎年国も補助事業、そういうのを行っておりまして、全体では全国、国の全体では補助事業
200億円だとか100億円だとか、そういった金額も大きく、非常に魅力のある事業を国も
やっているんですけれども、本市でもこのような国の補助事業などをいつも調査研究されて、
そして生かしているのかどうかということなんですが、商店街の皆さんともそういった情報、
そういったものを共有されているかどうか、その辺を伺います。
◇市長(星野已喜雄君) これは、大きく分けると2つ当然考えられるわけであります。1つ
は、商店街という、いうなれば沼田市全体を考えてみたときにはこれは鍛冶町であっても東西
倉内であっても東西原新町であっても、みんなそれぞれに商店街を持っております。
 したがいまして、こちらのほうのそういう意味では、対応は経済部、藤塚課長のところが担
っているということになります。
 町なかの関係になってまいりますと、これは当然諸田課長のところがこれを担っているとい
うことになります。したがって、都市建設部の範疇に入るわけでございます。市といたします
れば、そういった責任あるセクションの人間がやはり実態に見合った形のところを捉まえて、
そして地域の事業者の人たちの意見をしっかり把握して、そしてこれを市に合った適切なもの
であれば、それはやはり大いに活用していくということでもって対応をしていっているはずで
す。
◇20番(布施辰二郎君) 実は、この町なか、今たまたま本町通りが工事をしているから、
その商店街いろいろあっちこっちいっぱいあるというお話でしたけれども、たまたま本町通り
工事をされているから、こういう質問をさせてもらっているんですけれども、これ大分前から
実は感じていたことなんですが、この町なかで会議とか集会とか、そういったときの話なんで
すけれども、最初に町なかの代表の人が挨拶をまちづくりについてもお話をされるわけですけ
れども、市の話を聞いているとどうもおくれているような感じがして、これから先50年も1
00年もかかってしまうというような、そういうお話を町なかの人たちが挨拶をされるんです
よ。それは二、三年前の話なんですけれども、今ちょっとわかりません。
 そういうときに、私は、そういう挨拶の後に限ってそれは皆さん方のほうが話し合いが進ん
でいないから、市のほうは一生懸命やろうとしているんじゃないかという、そういう私は反論
の挨拶をいつもしてきておりました。
 ですから、その辺が今までは街区のほうで話し合い、仮換地だとかいろいろなそういう話し
合いができていないからおくれているんですよという、私はいつもそういった立場で話をして
きた経過があるんですけれども、今は全然ちょっと違っている話を聞いているんですね。最近
になって、町なかのほうは話し合いも進んで、もう換地もできるようになっているので、何と
か早く市のほうにお願いしてくれと、みんなで話し合ってお願いしようと。お願いをしたらち
ょっと待ってくれと言われている。そんな話を聞いたんですけれども、今までは各街区のほう
で換地が進まないからまちづくりは進まないんだと、こういうことを言っていたんですけれど
も、これちょっと信じられないような話なんですけれども、その辺は市長、どのようにお考え
でしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 当然地元の方々がいろいろと研究され、そして考え方をまとめてく
れば、それをきちんと受けとめなければなりません。
 そういったことの中で、必ずそこによって立つところの財源が裏づけとなって出てまいりま
す。しかも、事業進捗には当然道路を例えばつくるとすれば、A地点からB地点まで行くのに
AダッシュあるいはAツーダッシュというようなことで、順序立っていくということが当然考
えられます。前段のところでの進捗の関係との、要するに調整もございます。
 したがって、そういったことを捉まえた形の中で、市民の方々に御理解いただくすべを今後
とも展開してまいりながら、捉まえていきたいと考えております。
◇20番(布施辰二郎君) 確認のために1点教えていただきたいんですが、たしか中心市街
地のこの総事業費、これは150億円だったですかね。だったと思うんですけれども、それか
ら、今までどのくらいそれも使われて、それから、今どのくらい残っているんでしょうか。こ
れは大ざっぱで結構ですけれども、教えていただきたいと思います。
◇都市建設部長(石坂コ三君) お答えいたします。
 おおむね150億円程度で事業をスタートしております。
 今のところの進捗でございますけれども、50億円程度執行いたしまして、残り80億円程
度残事業費がございます。以上です。
◇20番(布施辰二郎君) ちょっと私の頭がおかしくなったかなと思ったんですけれども、
150億円の事業費があって、50億円使ってあと100億円残っている、100億円これか
ら使うんだ、80億円とおっしゃいましたっけ。
◇都市建設部長(石坂コ三君) 確認させていただきます。
 正式には147億円程度のもので立ち上げております。それで、平成24年度の末という考
え方になりますけれども、残事業費につきましては、86億円程度でございます。以上です。
◇20番(布施辰二郎君) ありがとうございました。
 まだ86億円残っている。それで、この町なかの事業が10年延伸されたということは、そ
の10年で年間そうすると大体10億円以上ずつ事業執行していかなくてはならないと思うん
ですけれども、その辺の自信はどうですか。市長。
◇市長(星野已喜雄君) ですから、先ほど来申し上げていますように、よって立つところの
財源の問題が必ず出てまいります。
 したがって、今までいろいろと論議もしてまいりました。そういった中で、地域の実態をき
ちんと把握しながら、遺憾なきよう対応してきたつもりでございます。
 したがって、今言うように、毎年10億円とか8億円とかという財源をそこに集中的に投資
するということが客観的にできるかできないかということになったときには、これはなかなか
難しい状況にあるのではないかと思います。
 したがって、御案内のとおり、下之町、上之町という形で進めてきたという一つの流れがご
ざいます。そして、しかもここに来てそれぞれの事業が進んだことによって随分町なかの状態
もさま変わりしてまいりました。
 そうしたことをしっかり把握しながら、今後の対応に処してまいりたいというふうに考えて
おります。
 突き詰めてまいりますと、やはりいろいろな時代の変化とともに、本事業をスタートした時
点からいろいろな状況が変わったということの、こういった状況変化もあったということ等も
あったりして、今日を迎えているわけでございます。
 しかし、今事業が進められている以上、これをできるだけ速やかな対応をするべく、努力を
今後ともしていかなければならないと考えております。
◇20番(布施辰二郎君) 確かにあと10年延ばしてもらって、また86億円残っていると
すれば、じゃ1年間10億円以上使っていかなければそれが追いつかなくなってくるわけで、
それも平均でそのくらいですから、40億円も使ってくれるところがあればすぐまちづくり終
わってしまうんですけれども、結局おくれている原因は何なのかというのをいろいろ考えてい
るんですけれども、国がおくれている原因をつくっているか、当局がおくれている原因をつく
っているか、町なかの人たちがおくれている原因をつくっているのか、その辺はちょっとわか
らないんですが、この事業延伸、10年延伸してもらった、あるいは財政支援、そういうのも
許可ですか、認可ですか、していかなくてはならないわけで、そういった手続はこれはどのよ
うにされているんですか。国のほうでこれがもう全然認可してくれなくておくれているんだと。
そのようなことがあるのかどうかお聞かせください。
◇都市建設部長(石坂コ三君) お答えします。
 今回御承知のとおり、この事業につきましては、平成10年度から立ち上げまして、4回ほ
どの事業の見直しを行っております。最終的には昨年の4月に平成36年度まで事業を行うと
いうことで事業延伸をかけたわけでございます。
 やはり、それぞれの今話題になっています地元の合意、または私どもの財政、そして国の制
度の変化と、いろいろ諸事情があったということが実態かなというふうに考えております。以
上です。
◇20番(布施辰二郎君) 非常におくれている街なか事業であります。例えば平成36年ま
で延伸したとしても、財政的な面から見ても、これ平成36年ではこれまた終わらない、財政
的な面から見れば、これもまたこれでは終わらないのかなというような予測もついてしまうわ
けですけれども、市長が目指すまちづくり、これはどんなものか。
 それと、それはまた実現するために力を入れるべき事業分野といいますか、政策といいます
か、どのようなものがあるのか伺います。
◇市長(星野已喜雄君) これはまた大変難しい質問で、述べれば長くなってしまうことの状
況がございます。したがいまして、端的に申し上げてみたいと思います。
 やはり、何といっても市行政の責任は市民の生命と財産を守ると、これが基本的なところに
なければならないと考えております。当然その時代、時代に向かったところの時代背景がござ
います。少なくとも今客観的に少子高齢社会でございます。したがって、こういったことに対
するところの対応が当然求められるし、それは前段申し上げました生命の安全を守るというこ
とに尽きていくということになろうかと思います。
 そういった中で、当然自治体そのものが一つの生き物であります。沼田市は沼田市の自治体
としての生命を持っているし、渋川市は渋川市としての生命を持っているわけです。その生命
というのは、脈々とつながった歴史と伝統というものが必ずあるはずです。本市は、そこのと
ころがやはり真田、本多、黒田、土岐とつながった城下町であるという客観的な事実と、その
後御案内のとおり、旧沼田町と旧利南村と旧池田村と旧薄根村が合併をして昭和29年に新し
い市が誕生してきたということと同時に、その後白沢と利根が合併して今になっているという、
この客観的な事実があります。そうしたときに、脈々と流れる歴史と伝統のある沼田というこ
とを捉まえてみたときに、今回の布施議員が指摘されている本町の商店街というのが実は旧城
下町時代の市民がよりどころとなったコモンスペース、ちょっと横文字使って恐縮でございま
すが、共有する仲間たちが集える場所だったというふうに理解をしております。
 それも、しかし郊外店等がどんどん出てきて、非常に厳しくなってきたということ。だけれ
ども、やはり市とすれば、そこのところがかつての歴史と伝統を持っていたところと捉まえた
ときに、これを再生していこうという先人の方の問題提起もあって、今日に至っているという
ことになっているわけであります。
 そうしたことから、やはりどうしても自治体そのものを一つの生命体として捉えていったと
きに、当然そこには動脈があったり静脈があったりいたしますけれども、そういったところの
箇所箇所についての対応を総合的に図りながら、健康な体力を持った自治体にしていくという
ことになろうかと思っております。
◇20番(布施辰二郎君) 次に、この中心市街地に旧沼田貯蓄銀行と生方記念文庫が満を持
して町なかに移築されることになっております。両方とも市街地活性化のシンボルであります。
町なかのシンボルがまた2カ所ふえるということですけれども、それぞれの移築の内容と活用
方法について伺います。
◇都市建設部長(石坂コ三君) お答えいたします。
 にぎわいの核ということで、1、2街区、上之町のみでございますけれども、そこの集客ま
たは活性化、その支援措置として今お話がございました生方記念文庫、ここにつきましては、
平成25年度予算で計上させていただいておりますけれども、建設を予定しております。
 また、旧貯蓄銀行につきましては、平成25年度につきましては、実施設計、そして、平成
26年度に建設ということの予定でございますけれども、ここにつきましては、御承知のとお
り、大分古い建物ということで、現在調査設計等を行っておりますので、その意見等鑑みなが
ら、時期が多少ずれるかもしれませんけれども、現在のところそのような計画でいきたいとい
うふうに思っています。
 また、やさしさの核の件でございますけれども、ここについては、中町、5街区ということ
で私ども処理させていただいていますけれども、ここにつきましては、今後関係機関と、また
地元の住民の方入りまして、詳細の計画を行っていきたいというふうに思っております。
◇20番(布施辰二郎君) 実は、活用方法もお聞きしたかったんですけれども、それなりに
検討されて、いいほうに活用されていくんだろうと解釈いたします。
 時間がちょっと迫ってきておりますので、次に行きます。
 この貯蓄銀行、それから生方記念文庫、両方とも沼田のシンボルということになるわけです
けれども、それぞれのやっぱり特徴があって、その特徴を生かして移築をされると思っており
ますけれども、何といってもやっぱり千客万来でなくてはならないわけであります。
 そこで、特徴を生かした、これから町なかができてくる。観光客にもいっぱい来てもらわな
くてはならない。そういうところのPR、宣伝はこの2件、どのようにされていくか、今の時
点でわかっていたらお聞かせ願います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、前段部長のほうから答弁が漏れていたようなのでありますが、
活用の関係は、今はただ見るだけではだめなので、そこにきちんとしかるべき方がいて、そし
て使ってもらいながら動いていくと、こういうことになろうかと思います。
 同時に、PRのお話でございますけれども、当然あらゆる手段を講じていかなければならな
いのでありますが、御案内のとおり、今やはりはとバスが来てくれたり、あるいは横浜商科大
学との関係があったり、また、間もなく春は写真家連盟のところと連携をいたしまして、地元
の郷里のそういった写真の関係の事業を起こそうと、今ひそかに考えております。近々また新
聞等で話題に出るかもしれませんけれども、そういったあらゆる手段を講じて、そして生方記
念文庫あるいはまた貯蓄銀行等のところの宣伝をしていくということでありますし、問題は宣
伝だけではやっぱりだめで、活用をして、そこに訪れてきた人がまた来たいという状況をつく
りたいということだと思うんです。それには、拠点としての位置づけがあって、当然そこから
回遊していくという、こういう戦略を組み立てていかなければならないと考えております。
◇20番(布施辰二郎君) 今市長の言われるように、やっぱりいろいろな検討されるという
ことから、相乗効果というものが出てくるのかなと、そんなふうに感じているところでござい
ます。
 次に、中心市街地の事業について、具体的に1点ちょっと伺いたいんですけれども、サービ
スつき高齢者住宅を柱として地域の開発と活性化を計画をされて、経産省の指導をいただいた
り、補助金も実際にいただいて本町通りの人たちは今まちづくりをやっています。来年度、平
成25年度中に4街区の家屋調査、それから仮換地指定をお願いしようということで、地域の
皆さんみんなで話し合って、合意形成はされているんだけれども、当局のほうの都合でおくれ
るというようなことは私は絶対ないと今まで言ってきているんですけれども、ぜひ市長、こう
いう計画については、御協力をお願いしたいと思うんですけれども、市長、「わかった」と言
ってください。
◇市長(星野已喜雄君) なかなか難しい質問でございます。
 と申しますのは、やはり上之町の仕事があるんです。これをきちんとやり遂げなければなり
ません。よくある話ですが、二兎を追う者は一兎をもとることができずという中国の故事がご
ざいます。したがって、きちんとやるべきことをやる形の中で、今御提案されたようなことに
ついては、きちんと真摯に御相談をさせていただく形の中で、やはり柔軟な対応をしていくと
いうことになろうかと思います。
 したがって、やはり先々の予定があったことをやはりそごにするわけにはまいらないという
ことだけはきちんと申し上げておきたいと思います。
◇20番(布施辰二郎君) 二兎を追う者は一兎をも得ずというあれだそうですけれども、市
長語録をつくってもらって、一兎を追ったら三兎を得たなんていうこともあるかもしれません
ので、その辺はしっかりひとつ協力をお願いを申し上げておきます。
 それから、種はいっぱいあったんですけれども、時間がなくなってまいりました。120号
の関連に行かせていただきますが、1年も前倒しで供用開始ということで、ほとんどの市民が
喜んでいると思うんですけれども、この椎坂トンネルの話は、20年以上も前から話は出てお
りました。合併がなければ白沢町と利根町のその間の難所だったわけですが、合併によって全
部沼田市となって、文字どおり市内の難所にトンネルが開通するわけであります。
 しかも、細かいことはわかりませんけれども、約100億円もかけていただいていると思い
ます。これは、やっぱり関係者だけではなくて、全市を挙げて祝賀をするべきだと思いますけ
れども、また、そういったすることが全国に発信されて観光に対しても相乗効果も出ると思う
んですけれども、その辺教えてください。
◇市長(星野已喜雄君) この事業は、経過としてもう20年も長きにわたった形の中で今日
を迎えました。まさに先人の方々が大変御苦労されたことについては私もよく承知をしており
ます。特に、かつての片品村長、かつての利根村村長、かつての白沢村村長、かつての沼田市
長が120号期成同盟会をつくられまして、そしてこれを対応してきたという経過がございま
す。
 したがって、そういう意味では、利根沼田東部地区の悲願でありました。そうしたことから、
今回を迎えているわけでございます。特に申し上げておきたいのは、平成19年の9月、10
月のころ、当時根岸振興局長がまだ在任中に前段の計画を現道中心にしていくということにつ
いて市長が突きつけられました。1カ月で白沢の状況を全部整理をしろということがありまし
た。もう非常に極めて厳しかった状況でありましたので、白沢の当時の職員が総力を挙げてこ
れに対応してきた経過がございます。したがって、そういう意味では、はっきり言ってこのト
ンネルの恩恵に浴するのは、トンネルから東側の人のほうがやっぱり高いということは、これ
は客観的な事実だと思うんです。そういうようなことから、白沢の方々には私は心から敬意を
表しております。
 当然、お話のとおり、これらの開通に当たっての対応については、2カ月ほど前から白沢、
利根の振興局長にも指示をいたしまして、そして、これが開通する暁にはきちんとした対応で
もってやっていこうと。ただ、議員、これらのいろいろな記念事業的なものは、意外と群馬県
御当局は財源的なものを余り私の承知している範囲では期待ができないのではなかろうかと思
います。それはわかりません。今後の状況の中で。私の承知している範囲ではそうなんです。
当該自治体が意外とこれをやっているわけです。
 したがって、今後群馬県御当局の御指導もいただく形の中で、市とすればこれを大きな一つ
の転機として大々的に考えていかなければならないと考えております。
◇20番(布施辰二郎君) 大々的に考えてくれるということで、県がやらなければ市でやれ
ばいいじゃないですか。
 それから、当初の最初の質問で、あそこの従来の国道が市道になるというようなことをおっ
しゃいましたけれども、国道ですから、降格になっても県道かなと思ったんですけれども、市
道ということですけれども、そうなった場合、夏はいいですけれども、冬は大変だと思うんで
すけれども、そのメリットとデメリットについてひとつお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) これは、非常に後の重要なまた課題になってまいります。
 簡単に言うと、道路のバリアフリーから考えれば、トンネルができたことによって完全なさ
ま変わりをいたします。しかし、旧道をどういうふうに活用するかということについては、こ
れはまた大きな課題になってまいります。
 したがって、受け入れた後は、市が管理しなければなりません。これについて、今議員がど
ういうふうに考えているのかと言われても、急なちょっと答弁は差し控えたいなと思いますが、
御案内のとおり、大体延伸にして5キロ前後でしょうか。最近の時代の流れから、ウオーキン
グだとか、そういったこともできる、非常に散策は十二分にできるなというふうに思うという
ことと同時に、椎坂峠の頂上がございますので、当然展望台もできるというような、展望もで
きるということになります。
 したがって、観光、それから健康と相互に考えた形の中で対応に処していく必要があるので
はなかろうかと考えております。
 冬の問題、これもですから、即さまここのところで明快なことをちょっと申し上げることは
差し控えたいなと思っております。
 当然冬になれば、積雪で私もよく承知をしておりますが、少なくとも30センチからの積雪
になります。下でもってその行き来が十二分に可能であればそれはそれとして、やっぱり位置
づける形の中で対応していくことになろうかと思いますが、今後の検討課題として、きょうの
ところはお許しを願いたいと思います。
◇20番(布施辰二郎君) 次に、もう1点、この椎坂トンネルの観光相乗効果に関連して、
もう1点お尋ねさせていただきますが、どうしても外貨を稼ぐ場合、玉原高原とか吹割の滝は
本市では1級の観光地であります。実は、余り観光地化をされていないところを見直してスポ
ットを当ててみたり、忘れられていたところを見直してみることが大事だと思っております。
 そんな折に、過日新聞報道で「沼田市と横浜商科大、観光振興で協定調印」という記事に目
を見張りました。さすが市長、隠れていた才能を発揮したのかなと思ったんですけれども、す
ばらしいところと協定されたと思っております。
 学生さんたちにはフィールドワークの一環として本市の観光関連の行事に参加していただく
ということですが、フィールドワークといえば観光地あるいはその地域を現地調査をしたり、
野外調査をするということだと思いますけれども、ぜひこの若い人たちに本市の観光について、
これは陰に陽に社会調査をしていただきたいと思っておりますけれども、この件について詳し
くお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 新聞報道に書かれていたとおりでございます。これから横浜商科大
学の学生の方々が、例えば具体的なことを言うと、老神温泉のホテル等に体験学習に来るとか、
あるいはまた、当然白沢ふるさとまつりに応援に来るとか、沼田まつりに来ていただくとか、
そういうことが当然これから出てまいります。
 学生の中でもフィールドワークということがあるんですね。結論から言うと、ただデスクワ
ークをしているだけじゃなくて、したがって、ただいま前段の御質問の中の街の中の関係等に
ついてもいろいろと布施議員が中町の方々のことをいろいろと御質問されました。あるいは本
町通りのことを総体的に御質問されました。やはり、そういったところの部分にもうまく整合
ができれば、そういったところと連携しながら、いろいろと考えていくと。
 当然、ですから、それでもう一つ、学長が盛んに言っていましたのは、単なる観光振興とい
うだけじゃなくて、地域ということを意識した形の中で対応を図っていきたいということを言
っておりました。
 したがって、そういう意味では、本町、町なかの関係等についてもいろいろな参考になれる
ような状況も生まれてくるのではなかろうかというようなことで、いろいろと応援をさせてい
ただきたいなと、こんなふうに思っております。
◇20番(布施辰二郎君) 市長のほうにはこれで質問を終わらせていただきます。ありがと
うございました。
 教育長、最初からおわびを申し上げておきますが、時間の都合で全部お聞きできないと思う
んですけれども、お許しをいただきたいと思います。
 次に、体罰といじめの問題について伺いますけれども、体罰は指導する側の力不足が引き起
こしていると、そういうふうにも言われております。自信がなかったり、準備不足で行き当た
りばったりで指導していると、つい手を上げてしまうと。そういうようなことを言われており
まして、自分の力不足をカムフラージュするために手段として手を上げる、そんなことも報道
されておりますけれども、本市では体罰は余り、さっきお聞きいたしましたけれども、全国的
に見れば本市では少ないのかなと思っておりますけれども、どんなに少ないから、ないからと
いっても、今のこの社会情勢からいって、やっぱり議論は必要ですし、備えは必要だと思って
おりまして、体罰やいじめが社会問題となっている現在、子供たちの悪いときの状況、そうい
うのをどのようにして変えるような方法、そういったものがあるのか。あるいはまた、指導者
への指導はどのようにされているのか、伺います。
◇教育長(宇敷重信君) 布施議員の再質問にお答え申し上げます。
 議員おっしゃるとおり、体罰については、やはりみずからの指導力不足、そこから生じてく
るというものであると認識しております。
 やはり、これは義務教育学校に限って言いますと、子供たちとよくコミュニケーションをと
りながら、まず第一に児童・生徒がそういう望ましくない行動や態度をとった場合に、その背
景にどういうものがあるのか、それをやはり教師はしっかり把握をして、背景を捉えた指導を、
コミュニケーションをしっかりとりながらやっていくということが大事だと思います。
 それから、やはり保護者、特に保護者、地域ですけれども、特に保護者との連携をしっかり
とって、望ましくない行動については、家庭と学校のほうでよく連携をして直していくと。そ
ういうことが大事だと思います。
 学校教育法に懲戒を加えることはできるが、体罰はこれはいけないんだと、それが明記され
ております。やはり、どのような状況であっても体罰は、これは決してしてはいけないことで
あり、これにつきましては、校長会で再三よく話をしているところなんですけれども、これか
らもしっかり取り組んでいきたいと、そのように考えております。
 なお、議員も御承知のとおり、体罰について、今調査を国、県が実施主体として行っている
ところで、今は現在のところ市としては取りまとめを行っているところでございます。
 子供への指導、それから教師側への指導、これについての充実をしっかり図っていきたいと、
そのように考えております。以上でございます。
◇20番(布施辰二郎君) 最後の質問となってしまいました。実は、まだいっぱいあったん
ですけれども、1点だけ教えていただきたい。
 土岐家の寄贈品が県に預けられているということですけれども、これは市の文化財、重要文
化財とか県の文化財とかに指定されているかどうか。
 なっていないとすれば、なぜそれが文化財になっていないのか。
 それから、それを市民に公開する義務もあるし、責任もあると思うんですよ。そんな何十年
もそのまま放っておいて、これはちょっと、本当はちょっと異常なので、このことについては
本当に詳しく聞かせていただこうと思ったんですけれども、最後にそれをお聞きして終わりに
します。ありがとうございました。
◇教育長(宇敷重信君) このことにつきましては、部長のほうで答弁をさせていただきたい
と思います。
◇教育部長(細野文男君) 命によりお答えをさせていただきます。
 土岐家寄贈の資料等についてでございますけれども、文化財指定につきましては、第一には
土岐家の歴史資料が市に寄贈されたことにより市が所有者になったこと、2つ目としまして、
資料の保存状態がよくて修復の必要がなかったこと、第3点目につきましては、県立歴史博物
館に寄託保管を予定していたというようなことから、文化財指定については見送られてきたと
いう経過がございます。
 今後の一般公開についてでございますけれども、中央公民館を初めとした社会施設、教育施
設等においてできる限りの公開に努めていきたいというふうに考えておりますので、御理解を
いただきたいというふうに思います。以上です。
    ──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、石川初雄議員。3番。
〔3番 石川初雄君登壇〕
◇3番(石川初雄君) 通告に従い一般質問を行います。
 一部私の所管に触れる質問内容がありますが、市長の見解を問うものであり、御理解をお願
いいたします。
 私の質問は、表題の3点であります。
 1点目は、安倍総理の通称アベノミクス3本の矢と言われている金融政策、財政政策、成長
戦略及び国の補正予算を含む施策に対する25年度の本市の喫緊の課題であります。
 国民の期待と高い支持率によってアベノミクス3本の矢が放たれ、いよいよ本市としてはど
の矢をつかみ、どのように市政に反映すべきか、当局の俊敏な決断と迅速な実行力が問われる
近年最大の山場と思われます。
 項目として、金融政策に伴う急激な円安の進行に対し注視すべき事項として、市民の生活を
直撃する石油、ガス、電気等のエネルギー高騰による節約に伴う健康被害と福祉の充実につい
てです。
 昨年に続き、冷え込みが厳しい本市でも昨年来の値上げでやむなく暖房費やお風呂の回数を
節約して、その結果健康を害してはいないでしょうか。
 特に、年金生活者、さらにひとり住まいの高齢者などは、立春が過ぎたとはいえ、まだまだ
寒く、非常に厳しい毎日を過ごしておられると推察いたしております。
 そこで、本市のふれあい福祉センターや白沢振興公社管理の望郷の湯並びに利根町振興公社
管理の南郷温泉しゃくなげの湯、さらに協力いただける市内の温浴施設を有する民間企業との
連携により、値下げやサービスデーの設置等により、温浴にて身も心もリフレッシュしていた
だく施策で福祉の充実を図ることはできないでしょうか。
 また、以前行われていた高齢者の方がマッサージ治療を受けられる治療費補助なども今回あ
わせて検討いただけますでしょうか。
 次に、輸入される肥料や飼料及び燃料の値上げにより採算の悪化が予想される農業、酪農な
どの経営環境についてですが、1次産業の多くの生産物を出荷する生産者にとって販売価格に
転嫁して値上げができそうもなく、逆に現在価格が値下がりしている生産物もあるそうで、厳
しい経営が続いているそうです。
 今後のTPP交渉を見つめて生産者の体質及び組織を強化する支援策を検討したらいかがで
しょうか。
 次の項目の財政政策の活用事案(財政出動)ですが、学校や公共施設の耐震工事の前倒しが
可能となる国の平成24年度補正予算にかかわる迅速な対応について、川田小学校以外にも検
討している事案があるかお伺いいたします。
 次に、国の平成24年度補正予算で沼田公園長期整備計画への活用ですが、申請のキーワー
ドにより、例えば災害の避難場所とすれば防災関連から、観光の拠点や雇用の創出などとすれ
ば成長戦略の補助事業となり、活用が期待できると思いますが、これらの施策に対して市長の
考えをお伺いいたします。
 次の項目、成長戦略の活用事案の一例として、都市再生整備計画事業及び社会資本整備総合
交付金などの活用による公共事業及び民活事業の推進について、これもメニューが多く掲載さ
れて、交付率も従前の40%が50%にかさ上げされました。内容を精査すると、中心市街地
活性化に関連する地区における提案事業への支援の拡充という項目も見受けられますので、天
狗プラザに計画しているにぎわいの核や区画整理事業へ活用することができれば、大幅におく
れている事業の進捗を図ることができると思われますが、これらのメニューを活用して事業進
捗を図ることについての市長の見解をお伺いいたします。
 次に、円安に伴う海外からの観光客誘致事業として、群馬県では台湾の高雄市と経済分野で
友好協定を結びました。今後観光事業の推進や放射能問題による輸出制限解除後には群馬県で
は早期に農畜産物の輸出を計画しているようです。
 同じく、本市当局も視野に入れている台湾を初め、東南アジアの新興国及びオーストラリア
まで圏内に入れて、戦略と戦術を立てて観光客誘致事業を推進してはいかがでしょうか。
 2点目は、身近なところで受けたい福祉の項目で、サービスつき高齢者住宅の建設計画につ
いてですが、サービスつき高齢者住宅とは従前の老人ホームとは違った切り口で高齢者単身や
夫婦世帯が安心して居住できる賃貸住宅等のことです。安価な家賃で暮らせる施設として、国
土交通省と厚生労働省が所管し、平成23年10月に登録がスタートしました。国では町なか
に建設することを推奨しており、群馬県内でも多くの施設ができております。
 本市においては、今区画整理事業の区画内、沼田市中町地内において聞き取り調査と建設計
画が進行しています。事業概要は、民設民営で、医療福祉事業会社が商店街内に借地を行い、
約5億円の工費にて6階建てとし、敷地面積は421.8坪を要し、次の事業を行う計画です。
 @要介護高齢者向けデーケアサービス事業、12名規模。A要介護高齢者向けショートステ
イサービス事業、20床。B子育て世帯向け託児サービス事業、50名。Cサービスつき高齢
者向け賃貸住宅事業、28室。
 なお、施設の整備にあって、@からBについては、経済産業省の地域商業再生事業、Cにつ
いては、国土交通省のサービス付き高齢者向け住宅整備事業を活用する計画で、沼田市の負担
はありません。
 また、Bの子育て世帯向け託児サービス事業は、子育て支援拠点事業という厚生労働省の補
助制度を活用して、沼田市は受け皿になっていただければ、これも国の補助金で事業ができる
と思われますので、現時点で沼田市への負担はないということです。
 昨今、町なかでの生活を希望する方も多く、地元の地権者全員の承諾もとれておりますので、
本市の支援体制を市長にお伺いいたします。
 3点目は、沼田市の財務状況であり、依然として厳しい状況と推察いたします。
 その中の財政調整基金について、近年の財政調整基金の積立金の推移及び活用例と今後の適
正と思われる基金の積立金額についてお伺いし、第1回目の質問とさせていただきます。
    ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後0時03分休憩
    ─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの石川議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、安倍総理の通称アベノミクス3本の矢と言われている金融政策、財政政策、成長戦略
及び国の補正予算を含む施策に対する25年度の本市の喫緊の課題について、金融政策に伴う
急激な円安の進行に対し、注視すべき事項について、市民の生活を直撃する石油、ガス、電気
等のエネルギー高騰による節約に伴う健康被害と福祉の充実についてでありますが、平成24
年度を初年度とする本市の第5期生き生き長寿のまちづくり計画では、高齢者が健康で心豊か
に自分らしく充実した暮らしができるような地域社会の実現を目指すため、健康づくり、介護
予防の推進や在宅福祉サービスの充実など、8つの基本方針を掲げております。
 本市といたしましては、これらの方針に基づき、生活週間病予防の推進などにより、健康の
増進を図る一方、敬老バスカード助成、はり・きゅう・マッサージ助成や温泉施設利用助成な
どの施策により、福祉の充実に努めているところであります。
 次に、輸入される肥料や飼料及び燃料の値上げにより採算の悪化が予想される農業、酪農な
どの経営についての支援策についてでありますが、今日の国内の農業を取り巻く環境は農業従
事者の高齢化や担い手不足、耕作放棄地の増加など、さまざまな課題を抱えており、さらには
東日本大震災、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響等による農業収入の減少や将来への
不安など、農業経営は非常に厳しい状況に置かれているものと受けとめております。
 このような中、農業では原油価格の影響による農業生産資材等の値上がり、酪農においては、
世界的な穀物需用の逼迫による飼料価格の値上げなどにより農業生産費は増加する一方、農畜
産物の価格は低迷しており、円高によるさらなる影響を受けるものと予想しております。
 国においては、現在平成24年度補正予算においてこれらの対応策として、園芸施設の省エ
ネ化に対する支援を初め、金融面での措置等の対策、また、配合飼料価格安定制度による補填
のほか、農業・酪農などの経営者に対する緊急対策が盛り込まれており、今後詳細についての
通知がされるとのことであります。
 本市におきましても、農業など第1次産業が基幹産業であることから、国の動向に注視をし
ながら、県など関係機関と連絡を密にし、最新情報の入手に努め、農業・酪農などの経営者に
対し迅速に支援策の周知を図ってまいりたいと考えております。
 次に、財政政策の活用事案(財政出動)について、学校や公共施設の耐震工事の前倒しが可
能となる国の補正予算にかかわる迅速な対応についてでありますが、国は平成25年1月11
日に閣議決定された日本経済再生に向けた緊急経済対策において、追加される公共投資の地方
負担が大規模であり、予算編成の遅延という異例の状況の中で、地方の資金調達に配慮し、本
対策の迅速かつ円滑な実施ができるよう、今回限りの特別の措置として補正予算債による対応
に加え、各地方公共団体の追加公共投資の負担額等に応じて配分し、地域経済の活性化と雇用
の創出を図る地域の元気臨時交付金地域活性化雇用創出臨時交付金を交付することとされてお
ります。
 地域の元気臨時交付金につきましては、国の平成24年度補正予算第1号に計上された公共
事業等の地方負担額を基礎とし、当該地方公共団体の財政力を勘案した調整を加えて、地域の
元気交付金予算額の範囲内で算定するとしていることから、本市におきましても該当する事業
を精査しているところであります。
 現時点におきましては、中学校耐震診断、耐震補強事業や都市公園の安全・安心対策事業な
どを予定しております。
 何分にも国の議決から時間がない中での事業選択でありますので、3月補正予算第5号に計
上はせずに、最終日におきまして追加議案として上程する予定でありますので、御理解を賜り
たいと存じます。
 次に、沼田公園長期整備計画への活用についてでありますが、本市が平成4年に策定いたし
ました沼田公園長期整備構想につきましては、沼田公園を核に地域全体の歴史、文化遺産を整
備し、活用していくまちづくりの将来的な目標として策定した壮大かつ長期的展望に立った構
想であります。
 一方、現在国が推し進めております財政政策につきましては、デフレ脱却を目的とした短期
的な政策であります。したがいまして、本構想の計画を直ちに事業化し、今般の国の政策に適
合させ、活用していくことは困難であると考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。
 次に、成長戦略の活用事案について。都市再生整備計画事業及び社会資本整備総合交付金な
どの活用による公益事業及び民活事業の推進についてでありますが、社会資本整備総合交付金
は、4つの政策分野から構成され、市街地整備の分野で都市再生整備計画事業が位置づけられ
ております。
 現在沼田市においては、都市再生整備計画事業として、沼田市中心市街地地区土地区画整理
事業、既存建造物活用事業及び生方記念文庫移転事業を実施しているところであります。
 都市再生整備計画事業の制度にあります各種事業の活用につきましては、内容を精査し、検
討してまいりたいと考えております。
 次に、円安に伴う海外からの観光客誘致事業の推進についてでありますが、観光庁が定めた
観光立国推進基本計画では、平成28年までに訪日外国人旅行者数1,800万人の目標を掲
げ、訪日外国人の増加をその中心施策に上げております。
 また、群馬県におきましては、台湾のキャンペーンや上海への現地事務所開設など、東アジ
アをターゲットにした取り組みを進めております。
 本市といたしましては、昨年12月16日から20日、群馬県知事をトップにした「ビジッ
トぐんまキャンペーン in 台湾 Part2」に副市長が参加してまいりました。台湾紅茶の父と
して著名な新井耕吉郎氏が本市利根町の出身でありますので、このような機会を好機と捉え、
積極的にPRを行ってまいりました。
 外国人観光客の誘致につきましては、県内の先進事例を参考に、県の御指導をいただきなが
ら進めてまいりたいと考えております。
 続きまして、身近なところで受けたい福祉について、サービスつき高齢者住宅の建設計画に
ついて、沼田市中町地内において民間の団体により聞き取り調査と建設計画が進行しています
が、本市の支援体制を市長にお伺いいたしますについてでありますが、現在沼田市土地区画整
理事業地内で中の会商店街振興組合が主体となって経済産業省の補助事業を活用した地域商業
再生事業の地域状況調査分析事業が進められております。
 本市の支援体制につきましては、商業振興策や各種の施設整備と密接な連携を図る地区であ
ると考えておりますので、中の会商店街振興組合からの要請により、高齢福祉課と街なか対策
課において当該事業の検討委員会への出席や必要に応じた資料提供等の支援を行っております。
 次に、沼田市の財務状況について、財政調整基金について、近年の財政調整基金の積立金の
推移及び活用例と今後の適正と思われる基金の積立金額についてお伺いいたしますについてで
ありますが、地方公共団体の財政は、経済の不況等により大幅な税収減に見舞われたり、災害
の発生等により思わぬ支出の増加を余儀なくされたりするものでありまして、このような予期
しない収入減少や不時の支出増加等に備え、長期的視野に立った計画的な財政運営を行うため
には、財源に余裕のある年度に積み立てをしておくことが必要であります。
 本市におきましても、沼田市財政調整基金の設置、管理及び処分に関する条例第1条により
まして、災害対策、罹災救助、教育その他財源の不足を生じたときの財源を積み立てるため、
沼田市財政調整基金を設置しております。
 積立金につきましては、地方財政法第7条の規定に基づきまして、各会計年度において歳入
歳出の決算剰余金のうち、2分の1を下らない額といたしまして、近年においてはおおむね4
億円を各年度決算剰余金として積み立てをしているものであります。
 現時点におきましては、平成24年度予算への繰り入れが2億5,064万6,000円、
平成25年度当初予算への繰り入れが7億9,456万3,000円でありまして、残高とい
たしましては23億9,105万4,000円であります。
 財政調整基金の適正額というのは、確たる基準が別にあるわけではありませんが、今後の地
方交付税の合併算定替えの縮減に伴う財源不足への備えとして、また、いざという有事の際の
備えといたしまして、財政調整基金の確保に努めていきたいと考えております。
 以上申し上げまして、石川議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇3番(石川初雄君) お答えありがとうございました。
 1点目の、通称安倍総理のアベノミクス3本の矢ということで、これも日本全国の自治体、
約1,700強あるわけでございますが、どこの自治体もこの放たれた3本の矢、これに注視
をしているわけでございまして、簡単に申請をすれば交付金がいただけると。補正予算ですね。
ということでないことは十分承知をしております。
 その中にあって、これは金額でいくと13兆1,054億円という、非常に補正予算ですね。
としては破格の金額になっております。ワープロで打っていまして、何兆円の兆というところ
が出てこないんですね。自分の会社ではこんな数字は全く縁がないので使ったことがなかった
ということで、やっと13兆という漢字を兆が出てきたんですけれども、私なりに読み取って
みますと、13はいざ、行こうよ、1054、いざ行こうよということで、安倍さんが出して
くれた数だと私は思っております。ですから、ぜひともこれは市当局の方は非常に年度末ある
いは年度初めでお忙しいとは思いますけれども、これをぜひ活用して、沼田市民のために頑張
っていただきたいと私は思っているわけでございます。
 2%のインフレターゲット目標ということでございますが、逆に輸入品は値上げされており
まして、例えば年金受給者の方なんかは給料が出るわけではないですから、非常に年金も下が
ったり、物が高くなっておりますので、生活は苦しくなると思っております。
 よくテレビなんか見ておりますと、この間気仙沼の被災地の方を見ておりましたけれども、
もう灯油は高くてなるべく節約して湯たんぽを使って夜は寝るというような映像が流れており
ましたけれども、北海道のほうでもやっぱり同じようなことで、非常に灯油の値上がりが厳し
いというようなことで、ある文献見ていましたら、「大幅値上がり、寒さと円安が直撃」なん
て灯油の例なんて出ておりました。灯油11週連続値上げで、大体どのくらい上がったかとい
いますと13%ぐらいですか、上がったというような書き込みもありました。
 その地域によって、これも値上がり率がかなり違うということで、1リットル90円以上上
がると、消費者はこれ高いなということで、節約をするというような傾向にあるという書き込
みがありました。
 また、ガスなんですけれども、私の家なんかは都市ガスを活用させていただいておりますが、
昨年の秋に20%上がりまして、かなり上がったなという気がいたしております。
 それから、電気料金の値上げ、これはやっぱり東電のところを見ますと8.46%ですか、
これも上がってきておりまして、さらにまた今後とも上がることは予想されるということで、
ただし、電気料金の場合は、使用に伴う第1段階、第2段階、第3段階という、段階ごとに値
段が少しずつ高くなっているんですね。自分の来ている東電からの通知書を読みますと、第1
段階幾ら、第2段階幾ら、第3段階幾らと値段が出ています。これは、聞いてみましたら、第
1段階がうんと安くなっているんですね。これ聞いてみましたら、第1段階安いのは理由があ
りますよと。要するに、経済活動を余りしていない、例えば高齢の方あるいはひとり暮らしの
方は余り使わないので、メーターが上がらないんですね。そういった方は値段を安くして、生
活を楽にしてあげようという、そういった考えがあって第1段階は安くしているんだというふ
うに言われました。
 ですから、第2段階、第3段階、経済活動の活発な、多い家族とか商店、会社なんかは結構
第3段階で値段がぐっと上がってまして高くなるんですね。そういったこともされているとい
うことでございます。
 うちなんかで言いますと、やっぱりガスが20%上がりましたので、いろいろ節約して、エ
アコンをつけてみたり、石油ストーブをつけてみたり、1日にどの比率がいいのかいろいろや
っていますけれども、私の家でもそんな状態でございます。
 全国的に見ますと、やっぱり石油ストーブをうんと節約しているという、そんな書き込みが
ありまして、やはりお風呂も入らないで、寒いのを我慢して体によくないよというような情報
がかなりありました。
 沼田なんかでもかなりまだまだ冷え込みが厳しいと思いますけれども、その中にありまして
、沼田市の白岩町なんかのふれあい福祉センターですか、この料金見ますと、60歳以上の方
が市内100円、市外150円、一般市内300円、市外400円、子供市内100円、市外
150円となっております。これは、入湯税がかかっていないのはやはり鉱泉というか、温泉
でないからということでございまして、値段が安いかなと思いますけれども、うちの母なんか
も生前は随分ここを利用させていただきました。足がないので、私が送っていったんですけれ
ども、1日楽しく遊んで、それで帰ってきたと。非常に安くてありがたいと言っておりました。
 それから、株式会社白沢振興公社望郷の湯ですか、こちらは入湯税50円かかっておりまし
て、2時間で550円ですか。利根町振興公社、こちら南郷温泉しゃくなげの湯が、これも入
湯税50円、大人の方が2時間で500円ということで、値段がちょっと下がります。これは
株式会社でございますので、会社の運営方針でやっているということでございます。
 転じて、お隣の昭和村総合福祉センターの昭和の湯ですか、これを見ますと、70歳以上の
方は村内の方は200円、村外の方は一般500円ということで、これは温泉施設であります
が、値段がかなり違うということでございます。沼田よりもかなり安くなっております。
 何をいわんかといっておりますと、これは例えば一般公衆浴場あるいは公衆浴場としての活
用というのがありまして、これが公衆浴場ですと入湯税が免除されるわけですけれども、なか
なか会社でやっているところを公衆浴場としてやるのは難しいと思うんですけれども、来館数
の少ない曜日、例えば時間帯で割引サービスをお願いするとか、協力いただける市内の温浴施
設を有する民間企業にもお願いして、暇なときに値段下げてお客さんがそのとき寄ってくれれ
ば、経営的には成り立つわけです。ですから、そういった、ゼロ予算でもいいですから、うん
とそういう施策はないかなと思いまして、一旦ここでちょっとお聞きいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 御質問は、望郷の湯としゃくなげの湯のことでの御質問ということ
で理解してよろしいでしょうか。
 今両温泉は、もともと白沢村、利根村当時からの地域振興のために役立ってきた事業でござ
いまして、料金設定はそのときから継続して今日に至っているわけでございます。
 したがいまして、ただいま議員が朝から夕刻までの中にあって、お客さんが少ないようなと
きにある程度割引サービスを考えたらいいのではなかろうかという、こういう御趣旨の御質問
かというふうに受けとめさせていただきました。
 これにつきましては、公社そのものがきちんと事業運営をしておりますので、きょう伺った
御意見を公社のほうにもおつなぎをして、柔軟に対応ができるならば、そういった方向で処し
てもらえるようには話してみたいと考えております。
 いずれにいたしましても、それぞれのところがそれぞれのきちんとした事業体になっており
ますので、やはり責任ある立場の方々の御判断がやはり重要になってこようかと思っておりま
す。
 いずれにいたしましても、議員の御発言を受けて、そちらにきちんとおつなぎをしてみたい
と考えております。
◇3番(石川初雄君) わかりました。
 株式会社白沢振興公社、これは白沢村のときに1,000万円で会社になるということで、
合併後は引き続き沼田市でということで、利根町のほうもこれは900万円ですかね。利根町
のほうの出資で当時建って、また合併後沼田市に参入ということで、補助金のほうは平成25
年度ですか、白沢振興公社には修理代とか電気高熱費等の補助金が1,100万円上程されて
おります。利根町振興公社のほうは、補助金200万円が上程されております。
 要するに、沼田市が株主になって、またさらに補助金を出しているということでありますの
で、せめて市内の方と市外の方の値段の違いが出てしかるべきと思うんですけれども、これは
いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) ただいま市内と市外の値段の差異をつけて、そして市内の方にはあ
る程度特典を与えろと、こういう御意見かと思っております。
 これらにつきましても、当該担当者に話をする中で、対応が図れるかどうかということを検
討させてみたいと考えております。
◇3番(石川初雄君) 済みません。よろしくお願いいたします。
 非常に経済的にいろいろ値上がりしまして、私なんかはスーパーなんかに買い物に行くんで
すけれども、1円、2円、50円、100円の安いものを私なんかも買ってきますので、たと
え50円でもやはり安いということがこの沼田市民にとってメリットがあるかと思っておりま
すので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 それから、補助金の件ですけれども、昨日高齢者にお風呂入るときの補助金ですか、30万
円ぐらい計上されておりましたが、鍼灸のマッサージの補助ですか、これはマッサージの補助
はどういった方を対象に補助されているんでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 担当部長に説明をいたさせます。
◇健康福祉部長(村沢博行君) 命によりお答えを申し上げます。
 今現在の高齢者のはり・きゅう・マッサージのサービスの内容でございますけれども、まず、
対象者が満60歳以上の方でございます。それで、助成の内容でありますけれども、助成額に
つきましては、1回1,500円というようなことになっております。
 なお、3カ月、1枚の割合で交付をさせていただいているという状況でございます。以上で
あります。
◇3番(石川初雄君) 60歳以上の方が1枚、3カ月ということでございますが、これは対
象者は市民全員ということでございますか。それともひとり暮らしとか、何か縛りがあるんで
しょうか。
◇健康福祉部長(村沢博行君) お答えする前に、ちょっと訂正をさせていただきたいと思い
ます。
 対象者を先ほど満60歳というふうにちょっと発言をさせていただきましたけれども、満7
0歳以上の者ということで訂正をさせていただきたいというふうに思います。
 それから、今の御質問でありますけれども、満70歳以上の者で、本市に在住をしている者
ということになっております。以上であります。
◇3番(石川初雄君) ありがとうございました。私60歳になっているので、来ていないか
ら、どうしたのかなと思って、今不思議に思ったんですけれども、年齢の訂正で理解できまし
た。ありがとうございました。
 これは、やはり特に寒い冬場、ここに集中して、もうちょっと増額するということは無理で
しょうか。
◇健康福祉部長(村沢博行君) 今の御質問でありますけれども、平成25年度の予算につき
ましては、従来どおりのサービスの内容で計上しているのが現状でございます。
 ただ、参考に、どのぐらい実績として使われているかということがございまして、平成23
年度が利用者が208人で、利用枚数が594と。事業費にしますと89万1,000円とい
う数字になっていまして、平成22年度が利用者が244人、それから利用枚数が714で事
業費として107万1,000円というようなことで、平成21年度も22年度と同様な数字
になっていまして、比較的利用については、横ばいあるいは若干下がっているかなというよう
なこともございます。
 そういったことも含めながら、検討をしているものであります。よろしくお願いいたします。
◇3番(石川初雄君) わかりました。利用者があるということで、私の母なんかもよく生前
活用させていただきまして、治療に行かせていただきました。大変これはありがたいなと思っ
ております。今後ともひとつよろしくお願いいたします。
 次に、輸入される肥料や飼料、燃料値上げ、これもいろいろ聞いてみますと、春以降にもか
なり値上げが来るんじゃないかなと予想されているわけでございます。それで、今後のTPP
交渉の結果によりますと、かなりアメリカからの強い攻勢が来ることが予想されております。
 自分が20年前に商業活動の一環として視察にアメリカに行かせていただきましたが、あの
広大な土地で農作物を耕してくるわけですから、非常に効率よくつくって、安い値段でこれは
攻めてくるなと、そのときにすぐ感じました。肌で。やはり日本の場合、国土が非常に狭いで
すし、中山間地でありまして、土地もいろいろな形状があって、なかなかアメリカみたいに大
型のトラクターで一遍にばあっというわけにもいかなくて、非常に細かい作業等があるので、
手間もかかるし、そのかわり、昼間の温度と夜の温度が違いますから、第1級品の作物がとれ
るというメリットがありますけれども、そういうことを鑑みまして、沼田といわず、利根沼田
を一体として、TPPに立ち向かえるような強い、要するに決断力を持って、そういった体質
をつくっていかなければならないと私は思っているんですけれども、これに対して市長の考え
はいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 非常に難しい御質問でもあり、大変沼田のみならず、利根沼田にと
っても非常に重要な問題かと受けとめさせていただきました。
 まず、基本的に私は一貫して言い続けておりますが、昭和39年の東京オリンピックの年に
木材が自由化になりまして、実ははっきり言って現在木材の自給率は15%だと思います。や
や欠けているかもしれません。このことが大きな要因で、中山間地域の林業が非常に衰退をし
てきて、過疎化現象を起こしてきたという流れは私は否定できないと思っております。
 今回このTPPがまだ入り口論でありますので、いろいろと論議がなされてはおりますが、
私は基本的にこのTPPについては、一貫して慎重な立場を言い続けております。
 利根沼田の町村長もおおむねそういう意味では意見の一致を見ております。
 なぜかというと、やはり基幹産業が第1次産業だからであります。議員はもう既に御承知の
ようでございますけれども、議員は今アメリカの御紹介なさいましたが、オーストラリアなん
かに至ると、1人の農園主が群馬県の面積と大体匹敵するぐらいの面積を持っているんだそう
です。これには私も本当に驚いたんでありますが、大体食料の自給率が現在きっと38%ぐら
いだと思います。一旦ヨーロッパなんかもイギリスがうんと下がったんですけれども、挽回い
たしまして、現在は80%ぐらいになっていると思います。
 御案内のとおり、新興国と言われるところが今どんどん経済発展もしてきて、そして中国な
んかの戦略はアフリカに現地に用地を持って、そして自分ちの食料を供給できるような体制も
組んでいるようでございます。となりますと、どうしても先々に難しい状況が来るかなという
ふうに思っております。
 特に、いろいろと品目なんかを見てみると、コンニャクが入っていないんですね。これを仮
にやられた場合に、非常に経済的にも壊滅的な状態を受けるんじゃないかというような考え方
を持っておりまして、そういう意味では議員の御質問に対しては、やはりTPPについてはこ
れは慎重に対応していかなければいけないということでもって、私は一応一貫して言い続けて
きた経過がございます。
 本市が昭和村とおおむねタッグが組めるところはやはり旧赤城根地区の多那あるいは二本松
地区だと思います。昭和村の仲間に聞いても、本当に回している方で20町歩。聞いてみると
やっぱり5町歩から7町歩前後かなと。多い人で。これを見たときに、やっぱりヨーロッパだ
とかアメリカだとかオーストラリアと果たして一体全体対峙できるのかどうか。先ほど言うよ
うに、品目として非常に高級化をして打って出るという、この作戦はよくわかるんであります
けれども、やはり圧倒的に価格競争をさせられると、参ったなという状態になるのかなという
ふうに思っております。
 したがいまして、やはりもう少しこちら、この問題について、積極的な東京、中央の方々も
できれば多那なり、あるいはまた池田なり、そういったところの部分に視察をしてもらって、
判断をしてもらいたいなというのが率直な感想でございます。
◇3番(石川初雄君) やはり沼田の基幹産業、農家、これの生産物というのが大事な外貨獲
得の品物になっているかなと私は思っております。
 私の親戚の家なんかもコンニャクもつくっていますし、米もつくっていますし、野菜もつく
っています。ですから、子供のころからそういった親戚に行って農家の要するにつくっている
ものは大事なんだよということを教えられておりますので、ぜひともその辺のところも、わか
っていると思いますけれども、特にこういう時期ですので、研究をしていただければと思って
おります。
 では、次に行かせていただきます。
 財政政策の活用事案ということで、公共施設、学校などの耐震工事ということで、これも国
の補正予算が出るのがなかなか出たり出なかったり、2月26日に成立したわけでございます
が、なかなか各省庁にいるといろいろな応募のあれが早く出たところもあるし、26日に出た
ところもあるし、いろいろあったわけですけれども、まだ要するにどことどこをやるというこ
とは、非常に公表しにくいと思いますけれども、先ほどおおむね聞かせていただきました。
 その中にあって、2月25日に栃木県北部で震度5の地震がございました。沼田も大変揺れ
て震度4ということでございましたけれども、利根町のほうの学校ありますけれども、耐震の
調査も済んでおられると思います。実際私も教育委員長を拝命したときに、現地に行って視察
をしてきましたけれども、そういったところの状況等をいろいろあるかと思うんですけれども、
まだ日にちが余りたっていませんので、やはり従前の基準ですか、診断結果の基準に従って、
順序よく耐震工事を前倒しでやろうということでよろしいのでしょうか。お伺いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) まず、議員が言われているとおりの流れになると思います。
 したがって、御案内のとおり、今回の補正でもって1本学校の関係が出ているのであります
が、追加補正でまたお世話になりたいと思っております。
 ただ、非常にデリケートな問題が水面下で横たわっておりまして、これは別に沼田だけじゃ
なくて、国全体の問題なんかなと思うんですけれども、御案内のとおり、ずうっとこの数年来、
業界の方々が、簡単に言うと建設会社の方々ですが、やはり公共事業がぐうっと縮減されてき
た関係から、人員削減したり重機をやはり手放したりして、スリム化してきたという経過がご
ざいます。仕事を今度出していった場合に、技術者が、きちんと責任を持てる技術者がいない
と結局現場が回ってまいりません。そういったところが非常に今の日本全体の問題となってい
るのかなというふうに思っております。
 したがいまして、先ほどの最初の同僚議員の質問にもお答え申し上げたのでありますが、で
きればある程度数年にかけて、そういった財政出動してもらえるといろいろな意味でありがた
いかなというふうに今思っておりますが、しかしこれは、国家が決めることですので、私ども
の立場からは限界が生じてまいります。
 しかし、今議員の御質問については、議員がおっしゃったような形でよろしいのではなかろ
うかと思っております。
 追加補正の際はまたよろしくお願いしたいと思っております。
◇3番(石川初雄君) わかりました。
 先ほど市長がおっしゃいました技術者不足、私もこれ随分調べさせていただきました。東北
のほうでやはり復興にかかわるいろいろな工事を発注するわけですね。地方公共団体が。とこ
ろが、応募がないというところがあるんだそうですね。要するに、先ほど言われましたように、
技術者不足でできないということが発生していると。やはり、長年のこの不況でどんどんリス
トラが進んでしまって、人がいないということ、それが問題あるというふうに言われておりま
す。
 また、資材が非常に値上がりしていると。生コンが40%上がってしまいまして、せっかく
無理して受注しても、やっても赤字だから嫌だよというような建築業者の話もありました。
 ですから、国がどんどん金出すからやれと言っても、できないというこの理由もある程度自
分も研究してしようがないなという部分もあると思っております。
 それでも、やはり学校には大事なあしたの沼田を担う子供が行っておりますので、そこはや
はり一日でも早く耐震工事をして、進捗していただけるようにお願いを申し上げたいと思いま
す。
 次に、沼田公園長期整備計画、これも沼田市の単独の事業ということで、なかなか出にくい
というような話もお伺いいたしました。例えば国立公園程度の大規模なものでやるということ
でもないので、どうかなと思ったんですけれども、なかなか応募の要旨を見ますと、余り細か
く書いていないものですから、これでも可能かなと思って一般質問させていただいたわけでご
ざいますが、この沼田公園もやはり自分も子供のころから遊びに行っているわけですけれども、
御殿桜のところが少し整備されて、発掘調査等も行われておりますが、あとはまことに申しわ
けないんですけれども、余り進捗していないというような、そういった感じを受けているんで
すけれども、やはりこれも予算不足で進まないということになっていると思うんですけれども、
この補正予算、これは全く無理なんでしょうか。それとも何とかなるかなという段階にも行か
ないんでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) これは、財政当局によく精査をさせました。結論から言うと、先ほ
どの答弁でありまして、石川議員には大変失礼だったかとは思いますけれども、私どもも一般
質問の通告あった際にはもう二重にも三重にも一応調査をした関係でもっての答弁になってお
ります。
 総務部長のほうから補足説明をいたさせますので、お聞き取りいただきたいと思います。
◇総務部長(生方秀二君) それでは、命によりましてお答え申し上げます。
 今回の国の平成24年度補正予算の関連でございますけれども、これに該当する事業につき
ましては、国庫補助の公共事業が対象であることがまず第1条件でございます。
 それで、対象となる事業につきましては、今回もしているところでございますけれども、県
を通じて確認し、集約をしてきたものでございます。
 また、今回の国の補正に該当するものが原則といたしまして、平成24年度内、つまりこの
3月までに予算措置をすることが条件となっておりまして、繰り越しをいたしまして来年3月
までに事業完了しなければならないというものでございます。国も15カ月予算ということで
言っていることでございまして、こういう内容だということで御理解いただければと思います。
以上でございます。
◇3番(石川初雄君) わかりました。水面下でいろいろな御努力をされていただいて、その
上の御回答ということで理解をさせていただきました。大変どうも御苦労さまでございました。
 それでは、次の成長戦略の活用事案、都市再生整備計画事業及び社会資本整備総合交付金、
これは交付率も従前の40%から50%にかさ上げということで、10%のかさ上げというの
は、非常に金額的にでかいと思うんですね。ですから、中心市街地の活性化、それから天狗プ
ラザのにぎわいの核、区画整理事業、これは起債を起こしても進めたほうが金額的に私は非常
にいいかなと思ったんですけれども、これもやはりいろいろ御検討をいただいて、なかなか難
しいということでございますか。それともまだこれから検討の余地があって、もう少し頑張り
たいということでございますでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) まず、実はその交付金の手法に変わってきたという経過がもう何だ
かんだいって10年ぐらいたつかな。今回から補助的になっていくという状況までは言うとま
ずいかな。まだ交付金でいいかな。やや今までとちょっと違ってきたという経過がございます。
それは、交付金からやっぱり運動展開をしていく形で予算を獲得していくというような方向の、
やっぱり雰囲気なんですね。雰囲気というか、前はちょっとそういう状況ではなかった。そう
いうようなことから、議員がお話しされていることについては、できるだけ有利なことについ
ては、やはり進めているということは、当然これは財政運営からも地域振興からも考えられる
ことかと思います。
 都市建設部長のほうから補足説明をいたさせます。
◇都市建設部長(石坂コ三君) 命によりお答えさせていただきたいと思います。
 いわゆる今市長のほうから答弁がございましたとおり、従来の交付金につきましては、まち
づくり交付金というようなことで御承知いただいているかなと思います。
 近年前の政権のときに社会資本整備総合交付金というようなことで、名称なり補助メニュー
が変わりました。その中で今議員御指摘の都市再生整備計画事業ということが該当するかなと
思います。この事業でございますけれども、実際は区画整理事業ということで、今補助対象に
該当する40%が補助金の対象になるわけでございますが、国の考えでは新年度予算でメニュ
ーが変わりまして、50%にかさ上げされるというような考え方になろうかなと思います。
 しかしながら、県を通じて国の情勢を伺っておりますと、まだ詳細のものは見えておりませ
んが、現在進行しています町なかの事業については、残念ながら該当はしないというような方
向でございます。
 しかしながら、今後いろいろのメニューを検討させていただければと思っています。以上で
ございます。
◇3番(石川初雄君) いろいろ御研究をしていただいているということでございますが、わ
かりました。
 これもいろいろメニューが各省庁のホームページを見ますと載っておりまして、なかなか詳
しいことまで我々にはちょっと情報が来ないんですね。ですから、そのメニューを見まして、
これは該当するかな、どうかなということで、今回一般質問をさせていただきましたけれども、
今後ともいろいろ研究をしていただきまして、一日でも早く進捗するように御努力をお願いす
る次第でございます。
 続きまして、観光客誘致事業でございますが、やはり円安になりますと、非常に旅行に来る
人はある程度財布のひもが緩むというか、安く来られたということで、来やすくなったという
ことになろうかと思います。
 やはり、先ほど言いましたように、群馬県では台湾と非常に協定を結んでこれから一生懸命
経済活動もやろうということで、副市長も同行されて、協定、これに向けての準備をされたと
思います。
 いろいろ私も台湾調べてみました。これは、ちょっと行ったことがなかったものですから、
いろいろな人に聞いたんですけれども、なかなか行ったという方がいなくて、いろいろな資料
を見せていただきましたけれども、台湾の一番高い山、合歓山というのがあるんだそうですね。
これが標高3,400メートル、富士山よりもちょっと低いんですよね。富士山は3,700
メートルですから、300メートルぐらい低いんですけれども、ここは冬になると雪が降るか
ら、スキーもできるというふうに書いてあったんですけれども、ただし、余り降らないので、
もう十五、六年前からやっていませんよというのが、そんなふうな情報が入ってきました。
 となりますと、例えば台湾の観光客に来ていただいて、スキーをしていただくには我が沼田
市にぜひと。温泉もありますよと、こういった切り口はどうかなと思って考えてみたら、バー
サス、要するに草津があったと思いまして、これはやっぱり世界に有名な草津温泉と草津のス
キー場、これが群馬県内で非常に強い競合相手が出るかなと思ってみたんですけれども、そう
は言っていられないで、ぜひ沼田に来ていただくような、こういった頑張りもお願いしたいと
思うんですけれども、いかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 大変重要な、あるいはまた地域振興にとって貴重な御発言だったと
受けとめております。
 私も北海道の富良野市なんかで富良野等ではオーストラリアの方々が非常に冬場、観光客と
して来るということを承っておりました。考えてみると、北海道の富良野でスキーができると
きは、オーストラリアは真夏になっているわけでございます。しかし、北海道の富良野では、
オーストラリアの観光客は大変多かったというお話を伺いました。
 当然台湾は、私どものところに比べるとはるかに温帯であり、しかも亜熱帯のところであり
ますから、1年中暖かいところでございます。したがって、それは雪は非常に魅力があるんじ
ゃなかろうかと思っております。
 今後玉原東急等と連携をいたしまして、そうしたことの戦略がやはり組めればいいというふ
うに思っておりますし、大変貴重な御意見でございまして、老神温泉の活性化も、あるいはま
た、先ほど来お話のとおり、望郷の湯、しゃくなげの湯等も活用した形の中で、台湾の観光客
が迎えられるような、そういう状況をつくっていくということについては、やはり真剣に考え
ていかなければならない時期に入ったなというふうに思っております。
◇3番(石川初雄君) わかりました。
 オーストラリア、これは南半球でございまして、季節が半年違うということで、今こちらの
ほうは冬でございますが、オーストラリアは夏ということで、私が高校生のときですから、も
う40数年前ですけれども、同級生が非常にスキーがうまくて、国体に出るとか、あっちに出
るということで、強化選手でして、そのころから彼は夏場になるとオーストラリアに行ってお
りました。
 ですから、やっぱり南半球の半年違うというのは、そういうことなんだなということで、子
供のころから思っておりまして、やはり先ほど市長が言われたように、オーストラリアもやは
り視野に入れるべきところかなと私も今言おうと思ったところでございます。
 また、東南アジア等、やはり雪のないところのお客様、温泉は結構あると思うんですけれど
も、この立地を生かした観光誘致、これをぜひ進めていただきたいと私は思っております。
 次に、2点目でございますが、身近なところで受けたい福祉の項目で、これは私の祖母が実
際93歳でございます。今介護度4で痴呆症になっておりまして、2歳から3歳ぐらいの生活
をしておりまして、もう言っていることが赤ちゃんと同じですね。ただし、足腰は弱くなって
おりませんで、歩けるんですね。自分でトイレにも行っておりますから、非常に元気で非常に
胃腸が丈夫で、私よりも食べるときがあります。ですから、医者が太鼓判を押して、石川さん、
100歳まで元気でいますよなんて言ってくれておりますが、そうは言っても、痴呆症になっ
ておりますので、デーサービスに週2回行っております。それから、リハビリ、沼田市内に1
回、それからショートステイも時々お世話になっておりまして、行く場所というと、沼田市内
の横塚とか公園のところとか、3カ所行っております。
 それから、全部断られたときには、昭和村のほうにもお世話になっておりまして、一番遠い
ところで中之条のデーケアサービスセンターまでお世話になっておりまして、非常におばあち
ゃんがきょうはどこに行っているのかとわけがわからないところに、遠くに行ったりしている
わけなんですけれども、やはり身近なところでお世話になりたいという気持ちが大でございま
す。
 これは、私の家だけではなくて、今家をつくっている隣の家もやっぱりそうなんですね。1
軒置いた隣の家もそうで、4軒あるうち2軒がそういったおばあちゃんがいらっしゃいますか
ら、町なか非常に限界集落というか、高齢者の多い町でございますので、町なかにはそういっ
たサービスを受けられる施設が欲しいと。国のほうも非常に施策で町なかにつくってほしいと
いうことで、推奨をしておるわけでございます。
 今回計画されておりますのが5億円規模ということで、例えば固定資産がどのくらい上がる
かという、これ計算していただいたわけなんですけれども、大体560万円ぐらいの固定資産
になろうということで、それがそっくり資産、沼田市のほうの収入に来ると。
 それから、労働者が大体50人前後そこで働くということで、雇用の創出が生まれると。そ
れから、入居者が18戸ですと、大体38人ぐらいだろうと。町なかの居住者が増加するとい
うことでございます。
 現在中町の住人が118人で、51戸でございますから、38人ふえれば町なか居住もふえ
るということで、いろいろな施策が実を結べば町なかの人口がふえるということになろうかと
思います。
 ただ、やはり沼田市に負担はかけないといっても、区画整理事業が進捗しないとできないと
いうことで、再三お願いしているわけでございますが、先ほども言ったように、一日も早い事
業進捗を図って、この4街区における町なかのこういった建物、これを何とかしてほしいと、
切に思っているわけでございますが、何回も聞いて申しわけないんですけれども、もう一回お
尋ねをさせていただきます。
◇市長(星野已喜雄君) 第1回目の質問で2点目はというところからの石川議員の御質問か
ら来る論旨が非常に論理的であったわけでありまして、私もこれを読ませていただきまして、
改めてきちんとした調査をされているなということで、敬意を表しているところでございます。
 ただいまいろいろと第2質問というような形の中で、本事業のことについていろいろと地元
の人たちの熱意、あるいはまた、事業の持っているその意義等について御意見、また御質問い
ただいたわけでございますけれども、市といたしますと、当然地元の方々のそういった御労苦、
御苦労にはきちんと耳を傾けていかなければならないというふうに受けとめさせていただいて
おります。
 したがいまして、どうしても本事業を進める上に当たって、必ず予算が伴ってまいります。
したがって、そうしたところを勘案しながら、地元の方々の御要望あるいは御要請に対して真
摯に受けとめて、これの対応を図っていかなければならないのではなかろかと思っております。
 なお、中町は、当初の計画の中で触れ合う、いわゆるどちらかというと福祉的な要素を持っ
た考え方を持った拠点が冒頭の計画の中にあったわけでございまして、そういった意味ではそ
れらとも整合してくるのかなというふうに実は受けとめさせていただいております。
 ただ、前段の御質問にもお答えしましたとおり、よって立つところの財源の裏打ちとともに、
そういった地域の方々の整合をきちんと図っていかないと、これを軽々にまた申し上げること
はできません。
 しかし、石川議員が本当に論理的に一番最初の2点目のところからくだりの中で4つの関係
でデーケアだとか、いろいろなことを述べられておりますが、こういったことについて、しっ
かりと受けとめなければならないというふうに今認識をしているところでございます。
◇3番(石川初雄君) 時間も押してきましたので、簡潔に質問させていただきます。
 わかりました。非常にやはり手法というんですか、15年前に区画整理事業が始まったわけ
でございますが、これは我々は区画整理を望んだわけではなくて、まちづくりを望んでいたと
ころを市からの申し入れで区画整理をこの手法としてまちづくりをやりますからということで
承諾して始めたわけで、区画整理をやってくれと私たちは望んだわけではございません。
 また、その後年数がたちますので、やはりその当時の15年前の元気だった方も亡くなって
おります。私の隣の家の家具屋さんの旦那さんも亡くなってお墓に入りました。私の母親もも
う墓の中に入っておりまして、そのほか、お米屋さんの方もお墓に入ってしまいました。
 ですから、この事業進捗がおくれればおくれるほど、15年前に決議をして同意した方がで
きたころにはみんなお墓に入っていて、誰もその新しい街に来られないというようなことがあ
ってはならないと思うんですね。本当に楽しみにしている方がいたわけです。それも、自分の
生まれた土地、持っている土地を離れて、市に同意して判こをついて、要するに移転をしたと
いう、泣きの涙の方もいらっしゃるわけですけれども、そういった方たちの御努力も非常に考
えていただきたいなと思っております。
 それでは、最後になります。
 財政調整基金でございますが、わかりました。先ほどのいろいろ御説明いただきました。こ
れも市長就任時にたしか2億円ぐらいの財政調整基金があったということでございます。非常
に御苦労されたというお話を伺っております。現在は二十数億円ということでございますが、
いろいろなところを調べてみますと、これも額が決まっているというわけではやっぱりないん
ですね。5%以上というふうに書いてあるところもあるし、10%以上というふうに書いてあ
るところもありますし、15%ぐらいというふうに書いてあるところもありますし、その市町
村によってみんな違うんですね。やはり、市長が自分はこれぐらいのお金がないとどうも来年
心配だな、再来年心配だなというのが財政調整基金かと理解しておるんですけれども、それで
よろしいでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) まずは、そういうことになるとは思います。
 これは、沼田市の先輩の方々がどういう判断でこの財政調整基金というものを捉まえてきた
かということになりますと、いろいろな手法があったかとは思うんですが、沼田の場合は、先
人の方々はとにかく一回だんとたたいてしまって、そして入札差益等でまた戻すというような、
そういう感じが伝統的にあったのかなと思っております。
 結局、私どもがここに来て、例えば昨年の11月だったでしょうか、12月だったでしょう
か、11月ですね。いっとき例の国のほうでたしか国税関係のところの国家審議のところでち
ょっととまっていた経過があったと思うんですね。そのときに、じゃうちはどのくらい影響を
受けるのかというふうに財政に調査させてみたところ、たしか16億円ぐらいの影響が出ると
いうふうに数字が出てきたわけです。
 そうしたときに、私が市長になりたてのときであったならば、もうその瞬間にちょっと万歳
をしていたかもしれません。しかし、市民の方々や議会の方々の応援によって、そういった1
6億円という、大変な金額のものに対する対応が驚かずに落ち着いて、その後の関係に処して
こられたという経過がございました。
 したがって、これは今議員がおっしゃるように、それぞれの自治体によってそのものの捉ま
え方が比較的まちまちなところがあるんですが、例えば町村なんか見ても、非常に私どもと匹
敵するぐらい人口が私どもの人口より10分の1ぐらいなのに、同額ぐらい持っている自治体
もあります。
 したがって、そういう意味では確かにおっしゃられるとおり、それぞれの自治体によっての
考え方があるのかなというふうに思っております。
 例えば、類似都市であるとすると、たまげたのに、みどり市では66億円ぐらい持っている
ようでございます。一番低いのが館林で17億円ぐらいですか、お隣の渋川が44億円、安中
も45億円と。ちょうど富岡と私どもが同額ベースで24億円前後と。藤岡では34億円ぐら
い持っておられるようでございます。
 利根郡の町村も私どもが、これはちょっと数字はいろいろとまちまちでありますけれども、
例えばみなかみと私どもが大体同額ぐらいになっております。
 そういった意味で、それぞれの市町村によっていろいろとまちまちの状況がありますが、少
なくとも私どもは、前年度対比徐々に徐々に、本当に徐々に徐々に積み立ててきたという経過
が今日に至っていると。
 かつてから見ると、随分頑張った数字になっておりますけれども、12市の比較論とか、利
根郡の町村の比較論でまいりますと、決してまだまだ楽観できる状態ではないというようなこ
とがこの数字の中では出てきているのかなと、こんなふうに考えております。
◇3番(石川初雄君) やはり、各自治体によりまして歳入ですか、その基盤の弱いところは
やはり財政調整基金をたくさん持っているような気もするわけでございます。
 沼田市としては、非常に財政が厳しいので、大体本会計予算の10%程度、24億円、大体
20億円ぐらいのところが適当かなという、そういった意見も非常にありましたけれども、使
うべきときにはやはりしっかりそれを活用していただいてという気持ちがしております。
 ちなみに、昨年度地方交付税の支払いのときには、幾らぐらい使われましたでしょうか。
(休憩を求める者あり)
    ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後2時04分休憩
    ─────────────────────────────
午後2時04分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 総務部長から補足説明いたさせますが、そのときに来ないと、あの
法案が通らないときに来なくなってしまうと、16億円の影響があったというふうに、先ほど
述べたわけです。
 しかし、法案が通ったので、それはきちんと入ってきているという形になっていますから、
そういう意味では、助かったということになろうかと思います。
◇総務部長(生方秀二君) 命によりましてお答え申し上げます。
 先ほどの市長答弁でございますけれども、補足させていただきますと、16億円の減が生じ
るところでございましたけれども、国会のほうで決定になってきたということでございますが、
それに関しては、財調等は取り崩し、今年度におきましてはないということでないということ
で御理解いただければと思います。以上です。
◇3番(石川初雄君) わかりました。要するに、お金を持っていたところ16億円ぐらい支
出をしなければならないかなという危機があったけれども、何とか大丈夫だったということで
ございますね。了解いたしました。
 やはり、20億円ぐらいの基金というのは、今回のこの教訓を踏まえて必要かなという気も
私もしてきました。今後ともひとつこの基金の金額を異常にふやすことなく、またさらに異常
に少なくすることもなく、維持を賜りたいと思います。
 それでは、大変多岐にわたって質問させていただきましたが、特にアベノミクス3本の矢、
1本でも多く捉えていただくように、市当局に御努力を願いまして、質問を終わりたいと思い
ます。ありがとうございました。
    ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後2時06分休憩
    ─────────────────────────────
午後2時13分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、金子一弥議員。12番。
〔12番 金子一弥君登壇〕
◇12番(金子一弥君) 平成17年2月合併後、早いもので9年目を迎えました。
 さきの人事案件で木暮白沢町振興局長、山口利根町振興局長が再任され、合併10年の節目
まで市長の補佐役として、また両町のトップリーダーとしてそれぞれ沼田市のため、また地域
のために御尽力いただくことに期待を申し上げます。
 合併以来多くの問題、事案に対してすり合わせをしてまいりました。その中で常々言われて
きたことが全市域の一体感の醸成という言葉でした。最近の県当局の発表により、長年の懸案
事項でありました椎坂バイパスの1年前倒しの本年11月開通が実現となりました。市民に対
して一定の機運、雰囲気などはつくり出せるのかなと感じているところであります。
 また、本日同僚議員の質問項目にもありますように、平成26年度以降の交付税の合併算定
替えなども喫緊の課題として出てまいりました。
 将来にわたって持続可能な財政運営を確保するため、今後は市長を先頭に全ての関係者が一
体となっての痛み分けも必要になってくるのかなと感じているところであります。
 それでは、通告に従い一般質問を行います。
 今回私は、椎坂バイパス開通について。未解決の用地について、11月の供用開始までに問
題の用地は解決できるのか伺います。
 次に、バイパスが開通することによって走行時間は短縮され、特に冬期間においては18分
程度の時間短縮が見込まれます。利根町においては、吹割の滝の活用などで老神温泉などの誘
客に大いに期待されるところです。
 冬期間は、片品のスキー場の利便性の向上により、利根町を通過する車が大幅にふえること
も予想され、これらの客をいかに老神温泉やしゃくなげの湯、また望郷の湯へと立ち寄ってい
ただくか、企業努力が求められてまいります。
 また、反面で沼田市の中心街が近くなることにより、特に商店街の衰退に拍車がかかるので
はないかと危惧しております。
 現在沼田市中心街の商店でさえ国の大型店の規制緩和により、相次いで郊外に出店している
大型店に大変苦戦をしております。
 急速な高齢化の進む利根町において、買い物難民がふえないような対策、また、衰退が予想
される商業について、市として想定できる施策などがありましたらお聞かせください。
 次に、竣工式について伺います。
 旧利根村、片品村においては、二十数年来の夢と希望のトンネル(バイパス)でありました。
当時の村長初め、多くの方々が国、県への陳情などに努力をしてきた経過は市長も御承知のと
おりでありますが、この記念すべき行事をどのような方法で行うのか伺います。
 次に、過疎対策について。空き家の適正管理について伺います。
 空き家での火災の発生、また、防災の面からも空き家対策が急務と考えられますが、現在沼
田市での空き家の数はどのくらいなのか伺います。
 次に、現在全国で70を超える県と市町村に空き家の適正管理に関する条例があり、県内で
も空き家管理条例制定に向け、実態調査に動く自治体が出てきているが、本市での考え方につ
いて伺います。
 次に、教育長に伺います。
 宇敷教育長におかれましては、就任以来沼田市教育行政のトップとして御活躍いただいてい
ることに敬意と感謝を申し上げる次第でございます。
 義務教育について。小・中学校の統廃合について、5年後、平成30年の推計から見られる
生徒数の減少により、考えられる統廃合について伺います。
 平成24年度対比平成30年見込みですが、小学校500名の生徒の減、中学校254名の
減、合計754名の減となっておりますが、地域によって減少率の差は見られますが、教育の
現場として適正な生徒数の維持をしていくことが求められてくると思いますが、教育長の所信
を伺います。
 以上が私の質問です。よろしく御答弁をお願いいたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの金子議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、椎坂バイパス開通について、未解決の用地について、11月の供用開始までに問題の
用地解決はできるのかについてでありますが、事業主体の群馬県からことし11月の供用開始
までの解決は、現状としては非常に難しい状況であり、土地収用法の手続と並行して地権者の
御理解を得たいと伺っているところであります。
 次に、衰退が予想される商業について、市として想定できる施策などがあるのかについてで
ありますが、椎坂バイパス開通により、利根町では吹割の滝や老神温泉などの観光地では、椎
坂峠の難所解消により、大きな期待を寄せているところでありますが、一方、地域商業を取り
巻く環境は、全国的に衰退傾向にあり、特に車社会の急速な進展や大型店の出店等により、購
買力が落ち込み、商業の衰退が懸念されているところであります。
 こうした中、沼田市東部商工会においては、商業振興施策として加盟店におけるスタンプラ
リーや商品券の販売事業等を展開しておりますが、今後も沼田市東部商工会や商業関係者とさ
らなる連携を図り、地域に根差した施策について研究してまいりたいと考えております。
 次に、竣工式について、どのような形、また規模になるのかについてでありますが、今後竣
工式の実施に向けて、事業主体の群馬県、国道120号線整備改良促進期成同盟会、片品村等
の関係者と協議を行ってまいりたいと考えております。
 大変重要な節目でありますので、市民の方々の期待に応えられるような対応を図ってまいる
つもりでございます。
 次に、過疎対策について、空き家の適正管理について、市内の空き家の数はどのくらいなの
かについてでありますが、現在報道等により発表されている空き家の数については、総務省統
計局による5年ごとの調査結果の公表に基づいた内容が一般的であり、平成22年における抽
出調査の推計値が直近として公表されております。当市の水道台帳をもとにした閉栓状況の調
査結果からは、平成25年1月末時点で約3,400戸が空き家と思われ、空き家率について
は約14%であり、総務省統計局の調査結果に基づく群馬県内の空き家率と比較した場合、ほ
ぼ同一の状況であります。
 次に、県内でも空き家管理条例制定に向け、実態調査に動く自治体が出てきているが、本市
での考え方についてでありますが、空き家の進行については、全国的にも問題視されており、
防災面及び犯罪面並びに環境面からも好ましくないと判断をしております。
 今後効率的な実態調査の手法及び条例の制定について、先進する他の自治体の情報を踏まえ、
検討してまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、金子議員の御質問に対する答弁とさせていただきますが、義務教育に
つきましては、教育長から答弁を申し上げますので、よろしくお願いをしたいと思います。
◇議長(大島崇行君) 教育長。
〔教育長 宇敷重信君登壇〕
◇教育長(宇敷重信君) 金子議員の御質問にお答え申し上げます。
 義務教育について、小・中学校の統廃合について、5年後の推計から見る生徒数の減少によ
り、考えられる統廃合についてでありますが、全小学校の児童数は、平成24年度2,801
名であり、平成30年度は2,301名と推測され、500名の減少となります。全中学校の
生徒数は、平成24年度1,574名であり、平成30年度は1,320名と推測され、25
4名の減少となります。小学校によっては、児童数がおよそ半減し、群馬県の学級編成基準に
より、2学年を1学級編成にしなければならない学年が4学年にもわたるようになってしまう
学校もあります。
 そのような状況では、一人一人に応じた個別の指導がしやすいという側面がありますが、多
様な友達とかかわり、さまざまな活動を通して心や体を成長させていく学校の機能を十分に発
揮させることは難しいと思われ、適正な教育環境を整えていくことが必要になると考えており
ます。
 今後は、市内のそのような状況を踏まえ、児童の教育を第一に据えて、保護者や地域の方々
の意見を伺いながら、対応していくことが大切であると考えております。
 以上申し上げまして、金子議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇12番(金子一弥君) 御答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。
 まず最初に、椎坂バイパスについてでありますけれども、この事案に対しましては、長年の
間利根村、片品村において悲願でありました。椎坂トンネルの開通については、市長初め多く
の関係者に心より感謝と御礼を申し上げるところでございます。
 思い起こしますと、栗生峠から椎坂峠に移行し、昭和39年に旧利根村におきましては星野
力蔵村長の時代だったと思いますけれども、東部バスが椎坂峠を通るようになりました。当時
私は小学6年生で、東京オリンピックを迎えた年であったと思いますので、いろいろそういう
点では頭に思い出が残っているわけでございますけれども、市長は中学2年生、当然そうです
けれども、そんな年でした。
 くしくも利根村では第1回の村民体育大会が開かれたというような記録も残っております。
また、昭和40年には金精峠がまた開通いたしまして、白沢村、利根村、片品村、沼田市もそ
うですけれども、特に東の土地にありましては、記念すべき年、時代であったというふうに今
考えております。
 この時代から考えますと、50年、半世紀時が流れました。平成17年2月に1市2村で合
併がありましたけれども、そういった中にありましても、そういう歴史的な背景から考えまし
ても、市長はこのバイパスの開通に大変御尽力なされた中でありますけれども、特に記念すべ
き時に市長職として旧利根村の人間としておられるということは、個人的には幸せだったんじ
ゃないか、そんなようにも感じております。
 最初に、そういったことの感想をお聞かせいただければありがたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員の再質問にお答えしたいと思います。
 考えてみますと、椎坂峠開通の前段の栗生峠のときでありましたが、東部バスはボンネット
の車だったと思っております。しかも、ボンネットの車で、不凍液が凍って、冬場エンジンが
かからないという、不凍液は本来凍らないんだと思いますけれども、そんなことがあったこと
も私自身記憶にあります。
 同時に、議員も御承知かと思いますけれども、私どもの恩師が乗っていたバスが栗生峠で落
下をしてしまったというようなことで、大きな事故があったことも実は記憶にあります。
 そうした中で、先ほどの御説明のとおり、椎坂峠が開通をして、まさに椎坂峠のちょうど標
高の一番高いところから見える沼田台地の景色あるいは白沢台地の景色、昭和の台地の景色と
いうのは、抜群なものがあったなというふうに思っております。
 当然白沢の立場からいたしますと、おのちゅうこう先生をたたえた望郷の碑がこの椎坂峠の
ちょうど頂上のところにも建立されまして、まさに望郷ラインというのが名称の中の大きな話
題となってまいりました。
 そういった中で、どうしても冬場になりますと、この椎坂峠の難所というものは否定できま
せんでした。したがって、歴代の、先ほど議員がおっしゃっているように、白沢、片品の両村
長の特段の熱意があって、国道120号期成同盟会が組織されたわけでございますけれども、
御案内のとおり、その後合併してから間もないころに当時の在任特例の議員の方々も非常に真
剣となって、当時の群馬県当局が提案したところではなかなか前に進むことできませず、非常
に難儀をしたという経過がございました。
 したがいまして、それらを乗り越えた形の中で今日を迎えるということは、大変感慨深いも
のがございます。
 特に、栗生峠の前の段階も沼田の商人の方々が馬に、あるいはまたリヤカーに、あるいは背
負いでもって利根、片品のほうに行商的な形の中で、物産品を持って御商売をされたというこ
とも聞いております。
 したがいまして、そういったことを思いますときに、東入りという言葉がこれによってなく
なるのではなかろうかと思っております。
 したがって、議員がお話しされておられますように、この事業は片品村あるいはまた旧利根
村の両村民、町民にとっても大変重要なことでもありますけれども、利根沼田の全体の東部地
区の新しい活力のための大きな力となっていくであろうというふうに思っております。
 先人の皆様方に心から敬意と感謝を申し上げるところであります。
◇12番(金子一弥君) 特に、旧利根村、片品村の方々も非常に期待をして、これからの活
用方法についても、今からいろいろ勉強されておるようですけれども、大いに期待をされると
ころであります。
 そういった中にありまして、後ほどまたお聞きをいたしますけれども、この問題の用地解決
がなかなか難しいのではないかという、市長の説明をいただきました。でき得れば11月のと
ころですっきりとした形で皆さんで、関係者でお祝いができれば本当に最高の形ではないかと
思うんですけれども、相手があることなので、鋭意努力をされていると思いますので、ぜひそ
の辺に向けては、しっかりと対応してもらいたいと思います。
 この土地収用法の手続なんていうものがありますけれども、素人ではよくわかりません。事
業認定の手続から始まりまして、収用委員会の手続、後ほどで補償金の支払い権利取得、明け
渡しとか、いろいろありますけれども、こういった手順を踏んでいくと、交渉した後にまたこ
ういういろいろなことが発生してくると、11月までにはなかなかこれ難しいのかなというよ
うな気もしております。
 しかしながら、開通をしたということには間違いはございませんので、一定の理解を持って
皆さんでお祝いができればすばらしいかなと、そんなふうに考えております。
 そういった中にありまして、おおむね全ての皆さんが歓迎をしている中なんですけれども、
先ほど市長お答えをしていただきましたけれども、トンネルがあく話が決まってから、バイパ
スの話が決まってから、特に商業の関係の方が中心なんですけれども、やはり大型店が近くな
り過ぎてしまうので困ったよ、困ったよという、そんな相談というか話は随分伺ったわけなん
です。でも、これは時代の流れ、またこれは、椎坂バイパスは生活道路でもありますので、救
急搬送とか、冬場の事故の回避だとか、いろいろ考えると、なくてはならない生活道路でござ
います。
 そういった中にありましても、先ほどお答えいただきましたけれども、地域の衰退される商
業について、どういうふうになされるかということに対しましては、東部商工会などと連携を
して、加盟店におけるスタンプラリーや商品券云々ということで、関係者と連携を図り、地域
に根差した施策について研究していきたいと、こういう答弁でございましたけれども、これは
なかなか市としても、市長としても一気に解決する方法はないんだと思うんですね。質問項目
を上げたときに、私そう思ったんですけれども、地元の声ということでお聞きをしてもらいた
いということで質問したわけでございます。
 そういった中でありますけれども、今、前々からこれは商業の保護ということと、また、買
い物、高齢者による買い物難民といいますか、そういった方々を助けるというような考え方も
含まれてきますけれども、JAにおきましては、前から食材の宅配をしているわけでございま
す。また、最近聞いてみますと、地域のコンビニ、これらもミール会員という呼び方をしてい
るそうですけれども、登録をしていただいて、2週間に1回カタログの配布をして、食材を選
んでいただく。そのような方法とっているようでございます。
 商店の活性化を含めまして、また、地域の高齢者対策、高齢者の見守り、手助けすることに
よって声をかけて、高齢者の安全、また地域の商業の活性化の一助になるような、そういった
ようなことも研究をしていただきたいわけですけれども、それについてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) まず、整理をしてお答えをしたいと思いますが、未解決の用地の問
題でございますけれども、非常にこれは当該者との関係で、紆余曲折がございまして、大変群
馬県当局も土木部局のみならず、いろいろな関係者が苦労をしてきたという経過がございます。
 その後、利根町の振興局長にもいろいろと頑張ってもらう形の中で、もちろん当然うちの建
設部局はもちろんのことでございますが、連携をしながら来たという経過がございます。
 したがいまして、今後は、後にいろいろな問題が生じないように、できるだけ円満な形を選
ぶという方向に向かって、我々も群馬県御当局と連携を図っていくということが大変重要かと
思っておりますので、ぜひ議員におかれましても、いろいろと地域の事情に詳しいと思ってお
りますので、御指導のほどをお願いしたいと思っております。
 続きまして、商業の問題でございますけれども、やはり特に旧利根村の赤城根地区のほうの
それぞれの集落が旧東地区に比べるとはるかに町というのか、いわゆる地域に出てくる場所が
厳しい、客観的な状況がございます。今回も支援員の関係等については、そういうようなこと
から、予算措置をさせてもらっておりますが、そうかといっても、旧東地区のほうにおいても
平川地区の上のほうであれば、同様なことが言えるわけでございますけれども、したがって、
今食材の宅配とか、いろいろと問題提起をしていただきました。既に他の自治体ではそういっ
たことに対する対応の具体策もあって、いろいろな手だてが出ているようでございますので、
そういった先進地のところを勉強させていただきまして、そして、買い物難民等の打開を、こ
の「買い物難民」という言葉も本当に使いたくはないんですけれども、実際問題としてなかな
かお店屋さんのところに行く状況が厳しいというようなことから、そういった人たちに対する
対応について、先進地のところを勉強して、そして、本市の実態に見合えるような、そういう
ことは考えていかないと、やはりなかなか難しい状況かなと思っております。
 したがいまして、議員のほうでも何か腹案がありましたならば、御提起いただければありが
たいと思いますが、市の立場からいたしますと、群馬県の中でも、先般もある自治体のことが
マスコミに出ておりましたので、そういったところを研究させてもらって、今後の対応に処せ
るように努力をしてまいりたいと考えております。
◇12番(金子一弥君) 今市長の答弁の中で、恐らくこれから私述べること全て御存じだと
思いますけれども、あえて話をさせていただきます。
 この買い物対策と地域の商業の活性化というのが当地域におきましてもあわせ持って考えて
いかなくてはならない課題ではないかというような感じもしております。
 これは、3月1日付の上毛新聞でございますけれども、皆さん全て御存じかと思いますけれ
ども、高崎市の事例が載っておりました。75歳以上のひとり暮らしの高齢者世帯を対象に買
い物代行事業を開始すると。利用者が購入実費と1回につき100円をボランティアに支払い、
市がボランティアにまた300円を補助するというようなことが載っておりました。
 希望者の住宅近くにいる人に代行事業を担当してもらって、声かけ、見守りによって孤独死
を防ぐというようなことが載っております。
 また、この下のほうには倉渕地域高齢者買い物支援事業ということも載っておりますけれど
も、こういったようなことも参考にしていただきまして、買い物弱者の対策、また、地域の商
業対策ですか、そういったものを一つ一つ進めていっていただければありがたい、そんなふう
にも感じております。
 その辺についていま一度よろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 御案内のとおり、高崎と合併した倉渕は、非常に中山間地域でも私
どものところよりもはるかに田舎というのか、そういったところであったというふうに受けと
めております。合併して高崎市になったということでありますが、当然高崎の駅前の状況とは
全く隔絶の感がある場所であるというふうに思っております。
 したがいまして、大変本市の、先ほど申し上げましたところの地域に似ているという客観状
況がございます。早速勉強させていただきまして、もし仮に本市でも可能ならば、これらにつ
いて前向きに捉まえていきたいなというふうに思っておりますし、また、別なところの部署の
自治体でもある作業に入ったやにも聞いておりますので、それらを踏まえて、県内の関係等調
査し、あるいはまた、もちろん当然そういった先進地を調査して、地元の実態に見合った、そ
ういったものがきちんと整理されればいいなというふうに思っておりますので、前向きに捉ま
えてまいりたいと考えております。
◇12番(金子一弥君) 弱者対策ということで、よろしくお願いをいたします。
 次に、竣工式について、どのような形でするのかお伺いいたしましたけれども、さきの同僚
議員の答弁にもありましたように、群馬県が中心であることであります。地元の関係者、片品
村などと話し合っていくというようなお話でございました。群馬県の予算は多く望めないとい
うような話もあったんですけれども、市の予算である程度のものを確保してやっていただけれ
ばというようなふうにも感じております。
 これは、ちょっと土木事務所の資料なんですけれども、当初どういった方々が携わってきた
のかなというので、ちょっと見せてもらったんですけれども、これ名前は載っていないんです
けれども、昭和58年の11月、120号線整備改良促進期成同盟会が椎坂トンネル化につい
て陳情に行ったのが最初のようでございます。その次、昭和60年5月29日に朝日新聞によ
りまして初めて新聞報道がなされたようでございます。このころから頻繁に国道120号整備
改良促進期成同盟の方々が村長さん、議長さんだと思いますけれども、昭和58年から平成8
年ごろにかけて毎年毎年頻繁に陳情に訪れております。
 それから、大きく時代は変わってまいりますけれども、平成17年の2月になりますと、佐
田代議士が国交省に行っておられるだとか、また、合併して以来は星野市長初め、なじみの方
々の名前がずらっと出てくるようになるんですけれども、こういったようなこともいろいろ検
討されていただきながら、この竣工式に当たっていただければよいのではないかというような
気もしております。
 また、これは市長もよく御存じだと思うんですけれども、この経過の中では、金子 允土木
部長さん、これは老神の私もよく知っているんですけれども、ゆかりのある方でございます。
また、土田 中さんも土木部長さんでおられたと思うんですけれども、この方は利根村の2代
目ぐらいだったかの村長された方の娘婿さんでありますけれども、こういったところに多く陳
情されているようでございます。
 いろいろな懐かしい名前とか、いろいろな経過が出ておりますけれども、ぜひそういったも
のを踏まえていただきながら、この竣工式が万全の形で行われるようにお願いをしたいわけで
すけれども、その辺について御答弁をお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 時系列を追って、昭和58年前後からのいろいろと歴史的な経過が
述べられたわけでございますけれども、真摯に受けとめさせていたただいたところでございま
す。
 金子元土木部長あるいはまた土田元土木部技官のお二方も私も県会議員在任中に大変御指導
いただいた方でございまして、よくそのお人柄等も承知をしております。
 したがいまして、そうしたいろいろな微細なところにまでやはり神経を使う形の中で、竣工
式に向かっての一つの大綱を図っていくということが大事かなと思っております。
 先ほど来申し上げておりますように、一応群馬県御当局が中心となっていますが、大体今ま
でのいろいろなこの種のところで見てみると、イベント的なところが当該自治体がいろいろと
盛り上げるような状況が一般的な流れのようだというふうに私は受けとめさせていただいてお
ります。
 したがいまして、当然白沢の方々、もちろん私どもの利根町の方々、さらに片品の方々等、
そういったところとうまく連携をして、そしてかつて大変御指導いただいた大先輩の方々にも
きちんと目を配って、そして、しかるべき形の大綱をつくり上げいく必要があるのではないか
というふうに思っております。
 午前中御質問もあったわけでございますが、きちんと市といたしますならば、対応ができる
ように予算措置もきちんと考えていくつもりでございますので、よろしくお願いをしたいと思
います。
◇12番(金子一弥君) ぜひいろいろな角度から検討されまして、立派な竣工式になるよう
にお願いをしたいと思います。
 続きまして、過疎対策について、空き家の適正管理についてお答えをいただきましたので、
再質問をさせていただきます。
 平成25年1月末現在におきまして、市内で3,400戸、14%の空き家があるというよ
うなお答えがあったわけでございますけれども、これは、恐らく区長さんだとか、そういった
地域の方々にお願いしてつかんだ数字とはまた別のものではないかというふうな感じがしてお
ります。
 実際に調べるともっとふえてくるのかなというような感じもしているわけでございますけれ
ども、空き家になった条件、どういった理由があるのかというのをちょっと考えてみましたけ
れども、今私思いつくのは、跡取りがなくて途絶えてしまった家だとか、地域にいたいんです
けれども、仕事がないということですかね、一つとしては。また、考え方で、これは、生まれ
たところ、沼田市なら沼田市に魅力、愛着心がなくて離れてしまったというようなこと、また、
学歴が高過ぎて、ふるさとには自分に向いた仕事がなくて、定年退職までは戻れないというよ
うな考え方、また、結婚の事情で地元に残れないというような、そういういろいろな分け方が
あると思うんですけれども、この総計の数値から見て、将来にわたってもう戻ってこられない
かなというような、これは直接推計できるものではないと思うんですけれども、おぼろげなが
らでもよろしいんですけれども、そういった考え方について、何か考えがありましたらお願い
をしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 非常に難しい御質問になりました。
 端的に言って、合計特殊出生率が1.39ぐらいだと思います。事によればもっと低いかも
しれません。この実態と当然人口動態でもって先々に減少していくシミュレーションがござい
ます。ですから、どうしてもそこと符合しながら空き家がふえていくということは、容易に察
しがつきます。
 したがって、私も非常にざっくばらんに言って頭を悩ましているのがやはり旧赤城根地区の
柿平、小松等にきちんと地域住民の方々がおられたんだけれども、やはりここに来てお施主様
が御逝去されたことによって、後に続く方がいないというようなことを見ていると、やはり今
後この数値が相当広がっていくのではなかろうかというふうに思っております。
 したがって、数値のイメージまではちょっと私も何とも言えないのですけれども、やはり合
計特殊出生率が1.39前後で推移をしていくと、やはりこの3,400戸という数字が5,
000戸に近い数字になるのも先々の見通しとして大変残念なことでありますが、あるのかな
というふうに思っているところでございます。
◇12番(金子一弥君) 合計特殊出生率から追っていって、3,000戸から5,000戸
ぐらいまでになってくるんじゃないかというような市長のお考えを聞かせていただきました。
 限界集落という言葉も本当によくない言葉なんですけれども、そういったところがどんどん
どんどんふえていってしまって、どうしたらいいのかわからなくなるような状況が生まれるの
ではないかというような心配をされるわけでございます。
 そういった中でございますけれども、ここに館林市の空き家管理条例の制定に向けての記事
が載っておりますけれども、館林市は、沼田から見ると半分ぐらいですね。1,700軒でと
載っていますから、沼田から見るとまだまだ空き家少ないわけですけれども、空き家の管理条
例に向けて実態調査に乗り出しております。
 地元の空き家の情報をいろいろ区長さんだとかにお願いをいたしまして、情報収集を始めた
ようでございます。
 前橋・太田でも同じようなことが進められているという記事が載っておりますけれども、先
ほど来市長最初の答弁で、先進地に学びながら検討していきたいというような前向きの答弁を
いただきました。
 ぜひ非常に好ましくない状況なんですけれども、こういったものをしっかり把握していきな
がら、市内のことをつかんでいくのが大切かと思っております。市内のそういったような状況
をしっかり把握をしていただきまして、この制定に向けてしっかりと頑張っていただければと
思います。
 ついでに、同じ質問ですけれども、長野県の例を出してみますと、小谷村の空き家適正管理
に関する条例というのがありますけれども、倒壊などで周辺財産に被害を与えかねない空き家
を管理不全な状態ということで、所有者たちに適正な管理を要請、解体に伴う費用を最大50
万円補助するという内容になっております。利用可能な建物については、持ち主の意向確認を
行った結果、新たに開設した空き家バンクに登録をしていただき、移住希望者にあっせんする
仕組みらしいですね。そういったことが載っております。
 中には、所有者が死亡した後10年以上管理されない相続人のいない建物も多くあったとい
うようなことが載っておりますけれども、使える建物を空き家バンクに登録をして、他の地域
の人に利用してもらえるということはすばらしいことだと思うんです。簡単にそこまで運んで
いくのは時間がかかると思いますけれども、そういったことも必要になってくるのかなという
ような感じもしております。
 その点について、再度市長、感想やらをお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、館林市の関係等についての空き家の対策のための条例関係の
問題でありますが、冒頭御答弁した内容のとおり、今後先進地のところに学んで、そして検討
を加えていくということで、それはすなわち先々に条例の制定ということが大きな、当然この
目標になっていくということになろうかと思います。
 後段の関係は、非常に難しいけれども、非常に政策的にも貴重な御提言だったかと思ってお
ります。
 実は、先日ある会合があって、ある会合といっても市の団体の会合で、懇親会に出させても
らったのでありますが、そこに1人の年配の女性がおられまして、実は私はしかじかのところ
にお世話になっている者ですと。しかし、その人は東京の方でありました。結局、当該地区の
空き家にその方は何らかの形で契約をして買い求めたのか、借りているのかということまでは
承知をしておりませんが、その方は立派にその家を守って、しかも結構外壁等にのれん等も下
げたりして、なかなかいい雰囲気の状態であることは、いろいろと私もウオーキング等してお
りました関係から、ちょうど通過のところの方だったもので、よくその辺のことを承知してお
ります。
 今おっしゃるように、そういった古民家的なものまで捉まえていったときに、東京近郊には
御承知のとおり、田舎暮らしを求めている方もたくさんおられると思います。したがって、そ
ういった調整がうまくできて、お施主様とそういった求める人がおられれば、そういったとこ
ろの仕組みあるいは道筋ですか、これらについてやはり検討していく必要があるのではないか
と。そうすることによって、空き家も減る。しかも、いうなれば東京近郊でもってお疲れにな
った方々、癒しの意味も込めて、そして沼田のこの第一線の中の一角に住んでいただくという
ようなことは、大変重要なポイントかなと思っております。
 したがいまして、これらについても検討をさせていただきたいと存じます。
◇12番(金子一弥君) ぜひ当沼田市はきれいな水、また美しい山々、都会から移住してく
るにはすばらしい条件が整っているわけでございますので、そういった点も考えまして、前向
きな答弁をいただきましたので、そういった方向で検討していただければ、そのように思いま
す。よろしくお願いいたします。
 市長に、最後に一つお聞きをしておきたいことがありますけれども、現在のこの少子高齢化
の時代にありまして、先ほど来より話がいろいろ出てまいりましたけれども、将来にわたって
財政規律をしっかり守りながら、持続可能なものを担保しながら、その中でなおかつこういっ
た少子高齢化、過疎も含めまして、こういった問題が次から次にこれからの時代は出てくると
思うんですけれども、こういったことをどのように位置づけて、政策的にどのくらいどのよう
に反映をさせていけるのか、そういったところの考えがありましたら、最後にお聞かせをいた
だければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) つい先日、認定農業者の会の方々が服部先生をお迎えして講演会が
なされました。
 おおむね3つの状況を述べられた形の3つ目に農林漁業の枯渇化を防がないと、我が日本国
はとんでもないことになってしまうというお話があったと思います。
 きょうも上毛新聞に記事が紹介されておりました。実は、御縁ございまして、おとといこの
服部先生と御一緒になりました。長野県が先日高齢化率でもって1番の、いうなれば平均寿命
の高さが1番になっているということがあって、それじゃなぜかということになったときに、
長野県は県民総ぐるみで減塩運動をされたんだそうです。
 そういったところが大きな要因だったのではなかろうかというようなお話と、一方において、
毎年これは、私も財政と確認しているわけじゃないんですけれども、服部先生の言葉をかりる
ならば、毎年1兆円ずつ医療福祉費が上がっていっているということが述べられておりまして、
それは非常にいうなれば厳しい状況になっていくなということが、その言葉を聞いただけでも
驚いたわけです。
 となった場合に、やはり東京近郊のところの方々がやはり田舎のこういったところに対する
魅力とか愛着を持っていないはずはないわけでありまして、そういった方々が1週間のうちに、
例えば仮に5日東京で生活しても2日間は利根沼田でもって生活をしてもらうというような、
そういうことの仕組みづくりを、つまり簡単に言うと都心と中山間地域のこういったところの
平準化政策といったらいいかと思うんですが、そういうことを自治体はもとより、国にもやっ
ぱり働きかけていくことによって、対応を図っていくことが大事なのかなというふうに感じて
おります。
 なお、東京の水道局の調査によりますと、朝霞の水道局が大体東京とかの80%の水の供給
率を持っているはずです。利根川から大堰水道というか、利根大堰というところから荒川に導
水をいたしまして、そしてそれをしている形の中で水道局長に言わせれば、やはり上下流の関
係から、利根沼田の源流の森林をきちんと整備していくというようなことによって、利根沼田
のほうにも貢献をしていきたいというふうなことも述べられておりました。
 したがって、そういう意味で、私どもの持っている持ち味をやはり大都会の方々にも御理解
いただいて、そして彼らがこちらにも何ら構えることなく、自然体で訪れてもらえるような、
そういう状況をつくっていくということが大事なのかなというふうに、今思っているところで
あります。
    ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後3時09分休憩
    ─────────────────────────────
午後3時16分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇12番(金子一弥君) それでは続きまして、教育長に小・中学校の統廃合について伺いま
す。
 先ほどの御答弁で、推計から見られる感想について、学校の子供たちのために適正な規模を
保っていくべきだというような御答弁もいただきました。
 これは、教育委員会の資料ですけれども、減少率からいってみますと、一番ひどいのが平川
の小学校ですね。58人から25人になってしまうと。2位が利根西小学校で45%の減です。
60人から33人。3番目が40.6%で、これは多那小で69人から41人に。それから多
いのが川田小学校の37.8%の減、201名が125名。薄根が21.7%で、一番減少率
が少ないのが沼田小学校で、5年たっても7.1%という数字が載っております。
 先ほど来教育長の御答弁にもありましたけれども、小学校が500名の減、中学生が254
名、かなりの数、すごい数が減ってくるわけですけれども、その後の推計については、これは
資料が出ないわけですけれども、その後についてもなかなか明るい展望は見えてこないんじゃ
ないかというような気もしております。
 そういった中、再度教育長にこの教育委員会の推計表から考えましての、特に小学校につい
て、統廃合についての見解を再度お聞かせ願いたいと思います。
◇教育長(宇敷重信君) 金子議員の再質問にお答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、人数が少ないと一人一人に目が届く、そういうメリットもあ
るんですけれども、ただ、学校の教育力といいますか、それは集団活動を通していろいろな物
事を学んだり、よい習慣を身につけたりしていくという特性がございます。
 そういう機能を発揮するには、ある程度の適正な人数が必要であるというふうに考えるわけ
でございます。
 保護者の方々の、また地域の方々の御意見を十分に伺いながら検討して、対応していきたい
と、そのように考えております。
 特に、小学校におきましては、地域の方々、保護者の方々、それから学校、この三者がしっ
かりと手を組んで、まだ本当に幼い子供たちですので、見守りながら、しっかり支援していく
ということが非常に大切でありますので、やはり保護者や地域の方々の御意見をよく聞いて、
対応していくということが非常に大事であると、そのように考えております。以上でございま
す。
◇12番(金子一弥君) 御答弁をいただきまして、私も教育長の意見にうなずいております
けれども、先生方に伺っても、やはり少人数のメリットというのも多く見られるというような
話をされておりました。やっぱり目が行き届いて、それぞれの子供たちの特徴をしっかりつか
めるし、いい面もたくさんあるんですよと。そのかわり、やはり集団活動、人間形成をしてい
く上にはある程度の人数が必要ではないでしょうかねというような校長先生のお話も聞いてま
いりました。
 そこで、これは、教育長のお立場で学校の統合をこうしなさい、ああしなさいということは
立場にはないと思うんですけれども、ただ、いろいろ父兄の意見やら、これは教育長お持ちだ
と思うんですけれども、聞いていただいて、助言をいただくということはできると思うので、
少しお話を聞いていただいて、また感想を聞かせていただきたい、そのように思っております。
 これは、特に教育委員会のこの資料に沿っていっても、利根町エリア、利根町でも特に平川
から西小にかけて、これは減少率が特にひどい地域なんですけれども、利根町の、これは保護
者の方が中心となって一生懸命資料を作成したり会議を重ねた結果ですけれども、小学校の統
合に関するアンケートで、賛成の方が68%、反対は17%というような大まかな結果ですけ
れども、これの中をよく見てみますと、平川の小学校では78%の保護者の方が賛成、東、追
貝の学校では81%、利根の西では90%、その他の態度、意見を保留されている方も統合に
理解を持たれている方も加えると相当な数になってくるようでございます。
 多那の小学校におきましては、やはり地域性といいますか、このアンケートをとる内容が東
地区に学校を集中した場合に、賛成か反対かというような内容になっていますので、やはりわ
ざわざ地形的に追貝方面に行くのは距離があるとか、また、多那の小学校、新しい校舎をつく
っていただいたばかりなので、施設も十分満足しているというような意見が多く見られます。
 また、そのほかには、白沢の小学校のほうに行ったほうがいいとか、近隣に沼田方面に近い
という条件が左右をしているようでございます。
 そういった中におきまして、特になるほどなと思った意見がありますけれども、賛成の方は、
自分の子供の教室に人数が少ないと思うとかわいそうになる。いろいろな性格をしている子供
たちと将来いろいろな体験をして、将来地元に残ってくれるような思い出をたくさんつくって
もらいたいというようなことと、あとは、学力の差、人間関係の偏りが少ない人数だと目立っ
てしまうというような意見、あとはやっぱり子供の学力、体力の低下が心配されるというよう
なことがございます。
 反対の意見といたしましては、やっぱり学業の内容というよりは、やはり地理的、地形的、
時間的な問題、そういったことが多く載せられているような気がいたしております。
 多くの保護者の方から意見をいただいておりますけれども、本当に子供たちのことを真剣に
考えて、すばらしい真面目な真摯な意見がいっぱい寄せられております。
 こういった中におきまして、私が学校、例えば統合する場合、やはりこれは保護者の意見と
はまた別かもしれませんけれども、生徒、保護者の意見を最優先すべきであるというような考
え方があるわけです。
 それから、学力、体力の育成が子供たちに最大限生かされる条件を与えてあげられるという
こと、また、先ほど教育長のお話の中にも少し触れられておりましたけれども、豊かな人間性
がより育まれること。アンケートの中に先ほどありましたけれども、いろいろな友達と多くの
体験をする上で郷土愛を育んで、将来地元に残って活躍できるような人材になってもらいたい
というようなこと等々があると思いますけれども、そういった条件を子供たちに与えてあげる
というのは、教育に携わられている現場で保護者とともに教育の現場の最先端におられる教育
長としては、どういった考えをお持ちなのか、お答えをいただければと思います。
◇教育長(宇敷重信君) 再質問にお答え申し上げます。
 今金子議員からお話いただいた、保護者へのアンケート結果だったですね。
 保護者の意見、お気持ちというのは、非常にこれ大事だと思うんですね。やはり、今度は地
域の方々であるとか、そういった方々の御意見といいますか、保護者の意見はこうだったです
ということで、やはりその地域の方々の意見もよくお聞きになりながら、それで、もちろん子
供たちの教育は第一に据えるわけですけれども、やはり地域の方々の御意見を聞いて、いろい
ろな保護者、地域のその理解のもとにやっていくことが子供を第一に据えるということを支え
ると、そのように考えられますので、アンケートではこうであったという、先ほどお聞きした
ことをまた学校ごとというか、その辺がちょっと私わからないんですけれども、まずは地域の
方々も地域の学校、地域が支えていただける学校ですので、そういった御意見を聞くことも非
常に大事なことであると、そのように考えております。以上でございます。
◇12番(金子一弥君) それと、この教育委員会のこの推計の表から見ましても、やっぱり
利根町だけではなくて、ほかの地域にも将来的にいろいろそういったようなことが心配される
ような数字が載っております。
 これを見ていただいてというか、教育長は全て御存じだと思いますけれども、この全市的な、
長期的な、ある程度統廃合に関する教育委員会としての見解もこれからは持っていったほうが
いいんじゃないかというような気もするわけです。
 例えば耐震計画におきましても、いろいろ順次教育施設を最優先的に今やっているわけです
けれども、やはりそういったところも相まって、無駄な経費とは言いませんけれども、統合計
画がしっかりしていれば、そういった耐震の計画においても無駄のないような計画が立てられ
るというような気もしております。
 そういう長期的な展望に立って、検討されていくような考えがあるのかどうかお聞かせを願
いたいと思います。
◇教育長(宇敷重信君) 先ほど申し上げましたとおり、やはり保護者の方、地域の方々の御
意見を聞くとともに、子供の教育を第一に据えた、その観点で考えていきたいと、教育委員会
としてはそのような考えでおります。以上でございます。
◇12番(金子一弥君) それでは最後に、教育長に伺って、私の一般質問を終わりにいたし
ますけれども、この小学校、特に先ほど保護者のアンケートがありました。利根町の結果につ
きまして、いろいろ私も相談を何人かから受けましたけれども、最終的にはこういったものを
集計した結果をさらに検討して、教育委員会とどういう形でもいいんですけれども、話し合い
を進めながら、やっぱり機運というのもあると思うんですね。今一生懸命やって、これは統合
ありきという話ではないんですけれども、子供たちにとってどういった方法が一番いいのかと
いうことを保護者の方も相談をされたいというようなことを一生懸命言っておられました。
 そういった機会がありましたら、ぜひ教育長にも助言をいただきたいと思うわけですけれど
も、最後にそのことをお聞かせをいただきまして、一般質問を終わりとさせていただきます。
◇教育長(宇敷重信君) 再質問にお答え申し上げます。
 私がお聞きしているところでは、今各学校で取りまとめているというふうにお聞きしている
わけなんですけれども、まず第1段階としては、やはり保護者、地域の方々です。繰り返して
申し上げて申しわけないんですけれども。いろいろな意味で、例えば資料提供であるとか、そ
ういったことについては、教育委員会は今までどおり御協力と申し上げますか、御支援と申し
ますか、そういったところについては、これまでどおりさせていただきたいと思っております
ので、よろしくお願いしたいと思います。以上でございます。
    ──────────────◇──────────────
◇議長(大島崇行君) 次に、坂庭直治議員。6番。
〔6番 坂庭直治君登壇〕
◇6番(坂庭直治君) お世話になります。最後となりましたけれども、いましばらくおつき
合いをお願いいたします。
 それでは、通告に従いまして一般質問を行います。
 昨年12月に新政権がスタートされ、大きな補正予算を組み、デフレからの脱却、大震災か
らの復興、災害に強い国土、安全なエネルギーなどに向けたスピード感のある施策が伝わって
きます。
 確かに円安、株高に進んでいることは見え、景気もよくなりそうな期待感はあります。大手
企業におかれましては、一連の動きで350億円の差があるとも言われています。
 しかし、私たちの環境は、円安からの原油高で生産、物流、生活などにさまざまに影響が出
ます。今後さらなる値上がりも予測されます。
 日米首脳会談にてTPPの交渉参加、シェールガスの対日輸出解禁になりそうとの報道があ
り、今後急激な対応策が求められてきます。
 そんな中、2月23日の上毛新聞で群馬県の地震対策の見直しがされ、3つの活断層があり
最大規模はマグニチュード8.1、震度7、死者が3,133人、負傷者1万7,743人、
建物全壊5万9,044棟、半壊13万3,317棟、ピーク時の避難者約54万人と、大震
災の想定が発表されました。緊急な対応が求められています。
 今回の質問は、当市の多くの人が住まいとしている木造住宅について、被害者の多くの人は
住宅の倒・半壊において受けると予測されます。住宅耐震化率において、県では現状76.4
%、目標90%として、耐震化補助金制度をスタートすると説明がありました。
 本市ではいち早く耐震診断、耐震化工事補助金の制度をつくっていただき、感謝いたします。
 そこで、今の現状と目標について、今後の取り組み対応策について、個人では耐震化対策に
取り組めない人に向け、国民年金で入居でき、共同生活もできる福祉住宅について、市長の考
えをお伺いいたします。
 道路、橋梁の補修、補強整備について、現状と対応策について、必要があるとしたら、国の
施策で予算を出すと言っているのですから、今がスピードを上げて取り組むチャンスかと思い
ますが、市長のお考えをお伺いいたします。
 次に、農林業対策についてお伺いいたします。
 有害鳥獣対策ですが、農業面では電気柵の配布を続けていただき、設置、活用している地域
に聞きますと、大変喜んでいます。ありがとうございました。
 ただ、昨年多くの人が取得したわなによる活動は余りできませんでした。比較的取り組みや
すい箱おりは高価で、必要な数がそろえられていません。電気柵のように、配布をしていただ
けないのか、改めてお願いいたします。
 安価なくくりわなは、駆除隊と連動していかないと危険です。指導をいただき、わな部会が
活動できるよう、お願いします。
 猿については、数がふえ、田畑だけでなく、民家にまで出没しています。対策を見直すこと
はできないでしょうか。
 林業面では、植林をした苗木、生育時の保護について市長の見解をお伺いいたします。
 新エネルギーについて、バイオマス発電が本市に合うと思います。間伐、伐採時等に発生す
る材料があり、水を利用できる施設であれば、電力をつくりながら、温水をハウスに、燃焼さ
せた灰を農地に入れて活用できます。水のない熱利用施設では、炭が出ます。これも農地に入
れ、有効活用が見込まれます。
 風力発電でも、今まででは風が足りないと言われてきましたが、ハイブリッドタイプの開発
もあり、また、デメリットの低周波も鳥獣対策として効果が期待できます。
 今までは処分をしてきた廃ポリですが、ハウスの暖房燃料としての利用はできないでしょう
か。
 今の技術があれば、排煙も十分にきれいになると思います。石油高対策になります。市長の
見解をお伺いいたします。
 6次産業についてですが、まだまだ取り組んでいる人が少なく見えます。農業の将来、農作
物の価格安定面、国も従来の発想を超えた大胆な施策をすると、今がチャンスではと見られ、
進めていただければと思います。市長の見解をお伺いいたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの坂庭議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、安心・安全について、安心して暮らせる生活環境について、一般住宅の耐震化と福祉
住宅の建設についてでありますが、本市の一般住宅における耐震化の現状としては、平成23
年度末時点の耐震化率は約56%であります。
 平成20年3月策定の沼田市耐震改修促進計画では、平成27年度末における目標値を80
%と掲げており、耐震化に関する補助制度の積極的な活用によって、広報紙、ホームページや
各種イベントなどの機会を捉え、今後も一層の周知を図ることにより、耐震化の向上に努めて
まいりたいと考えております。
 また、福祉住宅の建設につきましては、低額所得者への配慮をしつつも、公平性に欠くこと
のないよう、事業化について研究をしてまいりたいと考えております。
 次に、道路・橋梁補修、補強整備についてでありますが、道路・橋梁等の老朽化問題は、昨
今全国的に大きく取り上げられているところでありますが、本市におきましても、高度成長期
に建設されたものが多くを占めている状況にあります。
 これらは、経年とともに老朽化が進み、継続的な社会資本サービスを提供する上では、計画
的な維持管理、補修等が必要となっております。
 しかしながら、こうした道路・橋梁等の維持管理、補修については、膨大な費用を要するた
め、計画性を持って費用の平準化やトータルコストの縮減を検討する必要があります。
 したがいまして、今後とも道路・橋梁等の調査、点検を計画するとともに、財政状況を勘案
し、緊急性や優先順位に留意して整備、補修等を行ってまいりたいと考えております。
 次に、地域対策について、農林業対策について、有害鳥獣対策についてでありますが、本市
では電気柵等による守る対策と捕獲等による数を減らす対策を実施しており、平成23年度か
らは沼田市鳥獣対策協議会を立ち上げ、連携して対応しているところであります。
 初めに、箱おりの配布についてでありますが、有害鳥獣の被害を受けている農業者が自主的
に実施する捕獲に対しては、群馬県の補助事業により、機材購入費の一部を定額助成し、対応
しているところであります。
 次に、くくりわなにつきましては、群馬県の第11次鳥獣保護事業計画において、農家単独
では危機が伴うことから、捕獲隊等と連携をしなければ仕掛けることができないと規定されて
おり、引き続き捕獲隊等と連携して対応してまいりたいと考えております。
 また、猿対策につきましては、発信器装置による野猿動向調査、モンキードック、追い払い
及び箱おり設置による捕獲等、現時点で最も有効と思われる対策を実施しているものと受けと
めておりますが、今後も引き続き県など、関係機関と連携を図り、先進地等の情報収集を行い、
より有効な被害防止対策を研究してまいりたいと考えております。
 林業面での植林をした苗木、育成時の保護につきましては、有害鳥獣による剥皮被害等が発
生していることから、ポリエチレンネットを樹幹に巻きつける対策や忌避剤による防除対策な
どが有効であることから、補助事業等を有効に活用し、森林組合等と連携を図り、被害防止対
策を実施してまいりたいと考えております。
 次に、新エネルギーについてでありますが、バイオマス発電と風力発電及び廃棄物利用の熱
回収施設の3点について答弁させていただきたいと思います。
 まず、バイオマス発電ですが、間伐や伐採で発生する未利用木材は、広大な森林面積を抱え
る本市にとって豊富なバイオマス資源があると考えております。
 また、発電で生じた熱を回収し、温水を活用すれば、相乗的な施設稼動が実現できるものと
言えます。
 さらに、太陽光発電施設と違い、運転管理等で雇用が生まれるといった利点もあります。
 反面、安定した発電のためには、燃料の安定供給が不可欠でありますが、バイオマス資源の
大半は、民有地にあり、所有者に所有権があることから、地域全体で考えていく必要がありま
す。加えて、伐採から発電施設までの輸送の確保ということも考えなければなりません。
 こういった問題を整理しながら、発電の実施主体も含め、十分な検討を加えていく必要があ
ると考えております。
 次に、風力発電についてでありますが、群馬県は海沿いと異なり、実証試験などから安定供
給が困難と判断されています。
 しかし、小規模な風力発電であれば、蓄電池の併用で鳥獣対策などに有効であるとも考えら
れますので、研究を進めてまいりたいと考えております。
 最後に、バイオマス発電施設で発生する焼却灰の活用や農業系の廃プラスチックを活用した
熱回収の関係ですが、これらは産業廃棄物となりますので、廃棄物処理法に基づく適正な処分
が求められますので、別の観点から検討する必要があると考えております。
 次に、6次産業についてでありますが、平成23年3月に地域資源を活用した農林漁業者等
による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律、いわゆる6次産業化法
が施行され、6次産業化に取り組むための事業計画を策定し、国の認定を受けた農林漁業者に
対し資金面での優遇措置、専門家によるサポートなど、重点的な支援が行われることになりま
した。
 群馬県におきましても、群馬第6次産業化サポートセンターが開設され、6次産業化の計画
づくりから事業化まで一貫して支援する体制が整ったところであります。
 6次産業化の取り組みは、生産者の所得向上はもとより、地域における産業振興、雇用創出
の点からも期待されることから、市としても意欲のある生産者に対し支援をしていきたいと考
えております。
 以上申し上げまして、坂庭議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございました。
 それでは、お答えをいただきましたので、再質問をさせていただきます。
 まず、最初のところの耐震化のところなんですけれども、去る2月15日、19日、群馬県
と日本建築防災協会の共同開催による木造住宅の耐震化診断と補強方法、補強実務者の講習会
があり、市の都市建設部の方にもお世話になったんですが、建築組合の仲間10人と参加をし
てきました。
 そこで、改めて感じたことは、私たちのところは内陸でありますから、津波ではなく、やっ
ぱり倒・半壊におけるけが、下敷きによる犠牲者が多く発生するということです。
 ただ、今補強していただければ、被害を5分の1にできるとも言われています。
 特に、昭和56年以前の建物で基礎のあるものは、補強が可能なわけですから、ここに先ほ
ど市長が言われたように、平成23年で56%の耐震化率との数値はありましたけれども、こ
の昭和56年以前で基礎のある建物に該当する部分はどのくらいあるのか、わかりましたらお
願いいたします。
 また、80%に向けて耐震化をどうスピードアップするのかもあわせてお願いをいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 詳細にわたりますので、都市建設部長から答弁をいたさせます。
◇都市建設部長(石坂コ三君) 平成23年度末ということでございますけれども、住宅数が
私どもで押さえているのが2万5,700戸程度でございます。
 それで、耐震性のある建物が1万4,400戸程度ということで、先ほど回答させてもらい
ました56%ということでございます。以上です。
◇6番(坂庭直治君) 先ほどお願いした耐震化のスピードアップのところは何かなかったよ
うな気がしたんですけれども、そこのところは、例えばここはこの間講習会に参加したメンバ
ー10人の内訳なんですけれども、2級の建築士と俗に3級と言われている木造建築士なんで
すね。この資格を持った人が参加したわけですから、当然耐震診断士となれるわけなんですけ
れども、ぜひ協力をして、沼田を住みやすい町にしたいなという思いもあり、建築仲間と参加
をしたわけです。
 ぜひこの辺のスピードアップの取り組みについて、もう一回お願いいたします。
◇都市建設部長(石坂コ三君) 沼田市におきましては、御承知のとおり、平成20年度から
建築基準法によります権利というんですか、義務も特定行政庁ということで相なりました。
 そういった意味の中から、この耐震診断につきましても診断の無料化というんですか、それ
を図りまして、推進していることでございます。
 それと同時に、木造の住宅の耐震の改修の補助金を助成させていただいているということで
ございます。
 その2点を強力に進めさせていただきまして、でき得れば安心して住みやすく、そういった
住宅にさせていただくことを目的に、今回推進をさせていただいているところでございます。
以上です。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 昨年から耐震化補助金を市のほうで設けてもらったことは、承知しております。
 それと、住宅リフォーム補助金も大変よい制度であると思います。
 ただ、所得制限がついたところが少し残念ではありますが、施主さん、建築組合の皆さん、
本当に大いに活用させていただき、仕事をすることができました。
 まだまだ耐震化をするという仕事は、余りなかったんですよね。まだまだここの部分がアピ
ールが足りていないのか、まだ市民の皆さんが怖いという認識がないのか、この辺のところに
ついてもっとアピールしていくところが必要であると思います。
 昨年の産業祭のときに都市建設部の皆さんが、一緒になって産業祭のときに活動してもらっ
たことには本当に感謝をしていますが、ああした活動を今後も続けていただくことができるの
かがまず1点と、それと、耐震化をするということは、骨をいじるわけですから、当然手前の
化粧材を一回とらないといけないわけですね。外壁にしろ、内装材にしろ、だったら、このリ
フォーム補助金も合わせることもオーケーなのか、ことしから県のほうでも住宅の耐震化補助
金をスタートさせると言っておりますから、こうした補助金を全部足し算、足し算で仕事に取
り組むと施主さんとしては非常にいいと思うんですけれども、これについてはどうでしょうか
ね。
◇都市建設部長(石坂コ三君) お答え申し上げます。
 1点目のアピールというんですか、推進化の関係でイベント等に参加させていただきまして、
啓発をさせていただく。これにつきましては、従前から多少でございましたけれども、推進を
させていただきました。
 したがいまして、昨年度初めて木耐協さんを初め、そういう団体との共催といいますか、参
加をさせていただきながら、推進を図ったところでございます。
 それと、この私どもが平成20年から行いました耐震改修促進計画の中で、改修の補助金、
補助事業、これでございますけれども、事業費の3分の1、そして50万円以内ということで、
平成28年の3月までといいますと、先ほど来申し上げます平成27年度の目標が80%、そ
れに達するために補助金ということで、推進の側面から対応させていただいております。
 それと、リフォームとこの耐震改修促進補助の関係、そういったものの合体といいますか、
同時ということでございますけれども、それぞれのこの補助金の目的がございますので、御理
解をしていただければと思います。
 なお、今年度の平成25年度から県の補助金がこの耐震改修の中につくということでござい
ますが、残念ながら今申し上げました50万円の頭打ちの中で、今までは国が25万円、沼田
市が25万円、したがいまして、該当者に50万円を支給させていただいたわけでございます
が、今後4月からは県の計画ではまだ要綱ははっきり決まっておられませんけれども、25万
円が国から、そして自治体が出す、私どもが出す25万円について半分が県が出すというふう
なことで、自治体の支援を目的に県の補助金の要綱が改正というんですか、新設されるような、
今の情報を得ておりますので、よろしくお願いいたします。
 なお、確認でございますけれども、事業費の3分の1ということで、50万円頭打ちの国が
2分の1、市が2分の1ということでございますので、よろしくお願いします。以上です。
◇6番(坂庭直治君) 先ほどのところで、1点だけまだちょっと頭がよくないのか、確認が
し切れなかったんですけれども、足し算、足し算は御自分で御理解くださいということだった
ので、リフォームとは合わせられないということですか。そこら辺もう一回お願いします。
◇都市建設部長(石坂コ三君) 漏れた回答でございまして、恐縮でございますけれども、リ
フォームの関係とこの耐震改修補助金の関係でございますけれども、両方が受けられるという
認識でおりますので、よろしくお願いします。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 今後またお願いをして、いろいろなイベントでもことしも一緒にぜひPRをして、市民の皆
さんに知っていただくことと、あと、自分たちも研修のときに見せてもらったんですけれども、
実は昭和56年以前のところに神戸の大震災の絡みがあるんですね。あそこから移転してきた
昭和56年の同じ条件の建物に補強したものとしないものというビデオがあったんですね。
 ああいうものの活用が市のほうでもできれば、市民の皆さんに危険性がもっと伝わるんだと
思いますね。その辺をもっと含めて、アピールについては、今後さらに検討なされますかね。
よろしくお願いします。
    ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後3時58分休憩
    ─────────────────────────────
午後4時05分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇都市建設部長(石坂コ三君) 先ほどの件でございますけれども、木材関係者、建築関係者
等、組合の関係者との主催いたしますイベント等、また、講習会の開催時に対しまして、私ど
もも参加させていただきながら、連携をとらせていただいて、住宅の建物の耐震化の推進を図
るということを目的に、安心・安全なまちづくりに努めたいというふうに考えておりますので、
よろしくお願いします。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございました。
 ぜひ木造住宅というのは、耐震化について、鉄筋物と違ってかなり簡単に、知識さえ持てば
できるものだと思いますので、皆さんで一緒にPRをしていきたいと思います。
 皆さんが認識を持ってもらうことで、被害が5分の1になるという、先ほど言わせてもらっ
たんですけれども、本当に命にかかわることだと今言われたんですけれども、ぜひ取り組んで
いければと思います。
 そこで、関連することなんですけれども、次の福祉住宅なんですが、これあえて福祉住宅と
いう言葉を使わせてもらったんですけれども、実は中野区のほうで一つあるんですね。もう。
だもので、こういう言葉を使わせていただきました。
 やっぱり高齢者になっていて、自分で耐震化したほうがいいのはわかっていても、そんなこ
とまでしなくてもいいよと思う人もいっぱいいるんだと思うんですね。
 そこで、やはりこういうものは市のほうでできれば御用意をいただく。そうすれば、そうい
う方々の集合住宅になるだけでなく、急に例えばちょっと体の調子が変調を来したときなんか
も一緒にいることもあり、できれば補助員のような方が同居していただければ、体調の変化も
すぐに気づくことができる。しかも、共同で生活することによって、お金の負担も安くできる
のではないのかなという思いから、こういう提案をさせていただきました。
 ぜひ、この辺についてはいかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 実際問題として、今回御質問の中で初めて耳にさせていただきまし
た。どういうイメージかなということを内部でいろいろと論議がなされました。一般的に高齢
者の方々がお住まいをいろいろと対応する場合には、軽費老人ホームだとか、いろいろとそう
いうところがあるわけでございますけれども、今議員の御意見、あるいはまた御発言の中に一
戸建ての中での考え方のようでございます。したがいまして、しかも、同居する方が第三者の
方もいたらどうかというような御提案であったかなと、今受けとめさせていただきました。
 全く初めての御提言になっているということになろうかと思っておりますので、今後いろい
ろと研究をさせていただきまして、本市に果たしてどういう対応が可能かとかということをよ
く分析して、判断に処していかなければならないのかなというふうに考えております。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 少しニュアンスが違って伝わったかなとも思います。
 自分がイメージしているのは、やはりコスト面を抑えるということは、1戸1戸の人が独立
してお勝手をつくって、トイレをつくって、お風呂をつくったら経費もいっぱいかかるだろう
し、熱効率もいっぱい必要な、エネルギーも必要になるわけだから、自分の中のイメージとし
ては、やっぱり木造、例えば2階建てぐらいで共同で入居者の人が1部屋と、例えばトイレを
つけてもいいと思うんですけれども、トイレをつけて、お風呂とお勝手は共同で使えるような
形がいいんだと思うんですね。万が一のときも火の取り扱いとかありますから、自分の中では
そういうイメージだったんですね。
 そんな中で、もう一つお願いするとしたら、やっぱり木造がいいのではないかなと。先日沼
田中学校を見せてもらいましたけれども、やっぱり木の持つ優しさ、ぬくもりみたいなのが十
分伝わりますよね。まして、杉を使ったことによる柔らかさも伝わってくるような気がします。
きっと生徒さんにもいい環境なんだろうなという思いはあります。
 また、地元産を使った木造校舎ということで、本当に地域にとってもいろいろな面において
効果があったと思います。
 ここは、やっぱり入居者にも優しい木造というのが価格的にも、これは人生二度わらしとい
うわけですから、最初子供たちに優しいんですから、当然高齢者の方にも優しいのは木造であ
ると思っていますので、この辺についての御検討はどうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 整理してみたいと思うんですが、例えば施主様がそういった住宅を
つくりたいので、市で応援をしてくれということなのか、あるいは市がそういった住宅を用意
をして、そして入居者を募るのかというようなこと、この辺がちょっと私どもがつかみ切れな
いところがございます。
 よしんば、市が2階建てで、しかもお風呂とお勝手が共用で、3世帯なり4世帯がそこに住
むというようなことにするような形のものを用意をして、そしてそういった入居者を募れとい
うようなことの理論で仮にありますと、やはり今までのいろいろな制度上の経過もありますの
で、そういうようなことも踏まえた形の中で今後研究させていただくというようなことになろ
うかと思います。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 私の中では、当然市営住宅の集合という形がいいのではないのかなと思っています。
 当然木造なんですけれども、耐震、防火はもちろん集合住宅になるとやっぱり防音面も大事
なことなんですけれども、維持費を、入居費を安く抑えるにはやっぱり維持費も安くするのが
ベストではないのかなと。
 そこで、省エネルギー住宅というのがあります。できれば、ゼロエネルギー住宅にすれば、
よそからのエネルギーが要らないわけですから、維持費は安くなるんだと思います。ただ、建
築費は高い。これは、今の国の制度から見れば、いろいろなものを引っ張ってくればここはカ
バーできると思っています。太陽光発電なんかも今住宅用のものに関しては、もう既にかなり
下がってきていますので、今までは1キロワット当たり38円とか、40円とか言われたもの
がかなり使用単価に近づいて24円にかなり近い、ネットなんかを見るともう24円切ってい
るようなメーカーもあります。
 ということで、そういうものはかなり安くなってきたんだから、そういうものを完備してい
ただければ、維持費はもうかからないんだと思います。この辺についてどうでしょうかね。市
営ということでよろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 市営住宅ということでのお話ですと、市営住宅は現実に今あるわけ
でありますし、また、新しく考えている課題もあります。
 特に新しく考えている課題の市営住宅には、御提言の趣旨を踏まえながら、いろいろと検討
を加えていくことになろうかと思います。
◇6番(坂庭直治君) いろいろと問題はあるんだと思いますけれども、ぜひ御検討をお願い
をいたします。
 次に、道路、橋梁等に移らせていただきますけれども、通告のところでトンネルを忘れてし
まったんですけれども、あとは擁壁もありますよね。道路つくっていく上で、こういうこと、
特にこの沼田市は谷が深いわけですから、この橋とかトンネルとか、すごく大事なもので、万
が一の災害時に国道とか県道とかあると思うんですけれども、本当の安全な道はどこなのか。
もし震度7が来ちゃったら、本当に安全でこの道だけは使えるよという、この橋は大丈夫だよ
というのが言い切れるのかどうか。
 なぜこんなことを言うかというと、先日のたしか新聞報道に出たと思うんですけれども、こ
ういう橋とかトンネルの検査員が自治体にいるところはほとんどないというか、少ないという
話を聞きました。
 そういうところのないところは、この専門のスタッフを国のほうで派遣をすると言っている
んですから、この辺のスタッフをぜひ頼んで、今までの民間を頼んだチェックではなくて、国
のこういう専門家を頼んで、本当の安全な震度7はこれは大丈夫だよ、ここの道は残るよと、
そうしたところを踏まえた本当の安全なものをマップとしてつくって、提供するべきだと思う
んですけれども、どうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) それぞれの橋、橋梁だとか、道路の安全関係のことについての調査
をきちんとしろと、こういう御提言かと思います。
 これらについては、やはりオール日本の中でもそれぞれの地域で頭を痛めていることかと思
います。したがいまして、今国のほうでそういった先生がおられるという、そういう事業経過
があるとすれば、これらについてはやはりきちんと捉まえて、そしてそういった指導もいただ
いていくということは、大変重要かと考えております。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 予算のこともあり、すぐに全部の道を安全にするのは、これはもう不可能なことだと思いま
すので、ぜひその辺の把握をすることが大切だと思いますので、よろしくお願いをしたいと思
います。
 ちょっと急ぎますけれども、次に、有害鳥獣対策なんですけれども、これは前にももう何回
もお願いしていることなんですけれども、この沼田の有害鳥獣対策協議会の中で事務的な手続
で処理をしていただければ箱おりも国の支援で買うことが可能だよということに基づいたお願
いなんですけれども、箱おり、確かに今現在県のほうからの支援でたしか5万何がしの補助金
があると思うんですけれども、ではなくて、それでもやっぱり全体でいうと自分たちで使うも
のを調べてみると、12万円と13万円とかという数字になってしまうので、自分のところの
負担が6万円、7万円という負担になります。
 利根町に約60人からのわなの資格者がいるわけですから、とてもその人たちに、例えば3
人1組としたって、その人たちの数をそろえるのには、莫大な金が必要になってしまうわけで
すね。なもんで、こういうお願いをさせていただきました。この辺も何回もしつこくて申しわ
けないですけれども、改めてどうでしょうか、お願いいたします。
◇経済部長(飯田敏夫君) 再質問にお答え申し上げます。
 先ほど市長答弁させていただきましたように、県の鳥獣害対策の事業として補助金がおり、
くくりわな等に出ております。したがいまして、昨年、一昨年等も利根町、池田地区等で申請
をしていただき、それぞれ補助をさせていただいたところでございます。
 したがいまして、こういった制度をやはり有効的に活用していただいて、対応していただけ
るように、またよろしくお願いをしたいと思います。以上でございます。
◇6番(坂庭直治君) 今の部長の答弁ですと、昨年の電気柵のような配布の仕方はないとい
うことでしょうか。
◇経済部長(飯田敏夫君) 再度お答え申し上げます。
 配布という方法ということはできないかということでございますけれども、先ほど来申して
いますように、機材の購入の一部の補助というような形で今後ともよろしくお願いをしたいと
思います。以上です。
◇6番(坂庭直治君) どうもないみたいで、何でですかね。これは、書類を申請すれば国の
ほうで配布をしますよという、ここのところがあったから農地・水のほうでは新規に買えなく
なっちゃったわけですから、ぜひもう一回検討をいただきたいと思いますが、どうですか、そ
の辺、もう一回お願いします。
◇経済部長(飯田敏夫君) 再度検討ということでございますので、それは検討させてはいた
だきます。以上です。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 検討ということに変わったので、多少前に行ったのかなと思います。ぜひともよろしくお願
いいたします。
 あとは、猿のところなんですけれども、これはもう見張るだけじゃだめなんじゃないかなと
思うんですね。例えば、これは水上地区とか片品さんはとてもすばらしい取り組みをしている
わけですけれども、数を調整という言い方に変えればいいんですかね。そういう方法に変えて
も明らかに数を淘汰していかないともうどうしようもないのかなと思うんですけれども、それ
はここでやってはいけないんですかね。どうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) これの問題は、やっぱり突き詰めていくと、やはりきちんとした淘
汰をしていかないともうふえるばかりだと思います。
 したがいまして、そういう意味では、やはりきちんとした対応をしていかないとだめなので
はなかろうかと、こういうふうに考えております。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 ぜひ余り声高々にやることでもないんですけれども、ぜひよろしくお願いいたします。
 あと、まだ内容がよくつかめていないんですけれども、鳥獣害被害対策実施隊というのがこ
とし、新年度からスタートすると見たんですよ。それで、ちょっと今資料見ているんですけれ
ども、出てこないんですよね。沼田で取り組むということまでしか出てこなかったんですけれ
ども、この辺について、もし中身を公表できるものであれば、よろしくお願いいたします。
◇経済部長(飯田敏夫君) 実施隊につきましては、市長の命によりまして、捕獲等に従事し
ていただく制度で、今議会にも条例を提案させていただくことになっております。よろしくお
願いいたします。
    ─────────────────────────────
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後4時22分休憩
    ─────────────────────────────
午後4時22分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇6番(坂庭直治君) わかりました。中身については、予算審査でやるということですので、
あきらめました。
 それでは、バイオマス発電といいますか、のほうに移らせていただきます。
 実は、昨年にバイオマスの、吾妻のバイオマス発電を見せていただきました。ここの吾妻バ
イオパワーというのが年間の発電量が1万3,600キロワット、年間送電量は8,500万
キロワット時ということで、これをそんなに大きい施設じゃないと思ったんですけれども、か
なりのパワーで、2万3,000世帯分の年間使用量と、とてもそんな大きいものではないん
ですけれども、実現可能な大きさといたしまして、8,000キロワットクラスで計算をさせ
ていただきました。とすると、8,000キロワットのもし施設を、水を使える施設をつくっ
た場合、近所の3ヘクタールのハウスに80℃のお湯ですか、お湯が300トン毎時供給でき
る。施設が新たに投入していくのは、蒸発分の1日100トンとあります。
 環境、農業に本当にメリットが出るのではないのかなと思うんですが、改めて、もしこの水
が使えるというところはどうもネックだと思うんですけれども、この辺について御検討よろし
くお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) バイオマス発電の設置云々ということであれば、これは時代の流れ
ですから、検討を加えていかなければなりません。
 そのときに、水を云々ということはちょっとなかなか私どもの今持っているあれでは理解が
できないところがあります。まことに恐れ入りますが、どういう展開なのかということをもう
少しいろいろと御教授をいただければありがたいなと、こんなふうに考えております。
◇6番(坂庭直治君) 私が言っている水云々というところは、近所の川は源流水でなかなか
自由な水がないということです。これもし水を確保するとしたら、地下水掘るしかないのかな
と思うんですけれども、もし本当にこれが水が使えれば大変いいことなんですね。
 いよいよであれば、水を使わない熱利用タイプもあるんですね。熱利用の場合は、最後に残
るもの、残渣といいますか、それは炭になるわけですから、昨年岩手県の葛巻町で実際にこれ
稼動していたんですけれども、この残った炭を牧草の畑に使って、かなり牧草にいい効果を与
えていたということでありますので、この辺についてもぜひ検討いただければと思います。
 あと、炭はもう1点もう少し大きい特徴を持っていまして、果樹木の紋羽という病気がある
んですけれども、これにも炭が大変効果があるんですけれども、ぜひこの辺の研究をよろしく
お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) このバイオマス発電は、大変いろいろな意味で裾野が広いというこ
とは、よく理解をしておりまして、そういう意味ではできるだけ適債事業を導入をするという
ことについては、大変結構なことかと思います。
 ただ、冒頭申し上げましたとおり、この材料を供給できるものをどういうふうにして捉まえ
ていったらいいかということがこの課題となっているわけでございます。
 したがいまして、事によれば木の関係のみならず、ほかのことまで含めた形で捉まえていか
ないと原料が用意できなくなるのかなということがかなりの課題となっているかなというふう
に思っておりまして、先ほどの答弁となったわけでございます。
 言われるとおり、残ったいろいろと炭状のものが各農作物等に好影響を与えていくというこ
とについては、議員が御指摘のとおりかと思っております。
 したがいまして、本市とすると実態にかなったものがどういうものなのかということを冷静
に分析をしながら、対応していく必要があるのではなかろうかと思っております。
 御承知のとおり、新年度いよいよエネルギー対策室をセクションとしてつくりますので、小
水力発電を軸にした形で今日まで来ておりますが、当然こういったことについてもきちんと検
討を加えていきたいということと同時に、チャンスと成果が上がるということが判断できれば、
当然事業化に向けた踏み込んだ行動をとっていかなければならないと考えております。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 確かにこれだけの発電所を動かすとなると、今の林業から出るものだけでは足りないかなと
いう思いはあります。廃材チップも当然使うようになるのかなという思いもありますけれども、
やはりここは自分の思いは規模を若干下げても最後の炭が欲しいなという思いもあります。こ
れはまた今後の研究課題とさせていただきます。済みませんでした。よろしくお願いいたしま
す。
 次に、風力発電ですが、これは自分の中では一番実現の可能性があるかなと、今回思ってお
ります。最近海上のほうが発電効率がいいんだよという報道がいっぱいされています。だけれ
ども、実際考えてみますと、設置費が陸上の大体2倍から3倍、維持費も塩害対策も必要であ
り、陸上のほうが当然いいわけですね。
 ただ、当市では、前にも実験があったんですけれども、実際風が足りないと言われています。
 このハイブリッドと言わせていただいたのは、本当は違う名前があるんですけれども、メー
カー名を出すわけにもいかないので、自分が勝手に名前をつけました。
 これは、今まで見たような風力発電ではなく、垂直軸というんですかね、羽が皆さんに向か
ってこういう回る羽じゃなくて、もともとこうに回転する軸が下に向かっているもののことを
自分ではハイブリッドと勝手に呼ばせていただきました。
 今までは、羽の形とかが改良が足りなくて、効率が大変発電効率が悪いと言われていたんで
すけれども、実は栃木県のほうにある会社のものなんですけれども、これ大変性能がよくて、
設置費も安くて、風速1.5メートルぐらいから発電もできると。ただ、残念ながら、音が静
かで低周波の期待がちょっと薄くなるかなという思いはあるんですけれども、実験結果もここ
にあります。
 ただ、この実験結果は、足利工業大の牛山教授と、この羽が大体大事なものですけれども、
羽のアドバイザーが東海大学の関教授という方です。低周波を期待するとしたら、農地と山林
の間にこれを設置していただければ、これは大変林業にもけもの対策にも農地にもなると思う
んですけれども、この辺改めていかがでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 御案内のように、群馬県は空っ風というふうな土地で、随分風があ
ると言われているイメージがもともとあったわけなんですけれども、御承知のとおり、群馬県
企業局もこの風力発電を前橋の例の関根町から見る東側に一つつくっただけで、県の企業局は
参入いたしませんでした。
 これは、やはり県の企業局も風がまずないということと、やはり発電効率が決してよいとい
う判断を下さなかったからではなかろうかと思っております。
 議員が今御提言されたのは、そういうものではなく、足利工業大学の先生と東海大学の先生
が考えた、もっと別の代物だというふうに受けとめさせていただきました。
 したがいまして、これらについては、早速担当部局をして勉強させていただき、実態がこれ
もかなえば、やはり進めていくということが今地域エネルギーを蓄えていかなければならない
ということになっておりますので、実態がかなえば、これはきちんと対応していくということ
に、今進んでいく道筋かなというふうに思っています。
◇6番(坂庭直治君) ぜひよろしくお願いいたします。
 実際この実験をしているのは、栃木県にあります。それで、実際に立っているのが八丈島に
今1個稼動しております。ぜひ研究をしていければ、よろしくお願いいたします。
 それでは次に、今までは廃ポリというから、産業廃棄物という思いなんですけれども、実は
これが大型農家でうちのほうで野菜をつくっている農家が年間に1トン容器で多い人で10基、
少ない人で5基ぐらい出るんですね。これが約1トンまでは入るかどうか、ちょっと1トンま
でいかないと思うんですけれども、1トンと仮にするならば、キロ40円ですから、市のほう
の補助金を10円引いていただいても、1基3万円ぐらいで10基出したとすれば年間30万
円ぐらい費用がかかるんですね。
 今いろいろなところで話を聞くと、円安で重油等がかなり上がって、毎週上がっていると。
もう負担がどんどんきつくなって、採算がもうだめだよという話をこの間聞きました。そうす
ると、今思うことは、当然ここで熱が欲しい人がいて、この廃ポリを処分したい人がいるわけ
です。それともう1点、秋口に例えばうちのほうの特産物のパプリカの最後の1カ月、トマト
の最後の1カ月、あの部分に物すごい量がなっているんです。あれをあと1カ月この熱を使っ
て利用できたら、もう収量が格段にふえると思うんですね。
 それで、私が思うに、この廃ポリじゃなくて、これを有価物として1基例えば今まで3万円
で処分をしてもらっていたのではなくて、使う側が1基100円でも1,000円でもいいか
ら買い取りをすれば、これは有価物になりますから資源です。だから、相当産廃法には当たら
ないのではと勝手に思うんですね。だから、この辺の法律はまだまだいっぱいあるんだと思う
んですけれども、私の勝手な解釈ですけれども、この辺をちょっと頭をひねるという考えは、
市長どうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい質問だと思います。
 私どもが客観的な認識は、やはりプラスチックの場合には、御案内のとおり廃プラの場合は、
産業廃棄物という形で流れがあったと。しかし、今議員が御提言されているのは、市が買えば
それは有価物じゃないかという、そういう非常にデリケートな言い回しになっております。
 市といたしましても、それらについて確固たるところを適格に把握しているところではあり
ませんけれども、ただいま御発言されたことの中でそういった熱利用が効果的に可能なのかど
うかということと同時に、一体全体この廃プラをどういうような形で熱回収をしていくかとい
う、しかもそれを農作物にどう還元していくかということについては、今後研究をしていく形
の中で捉まえていかなければ。
 今私のところにちょっとメモが届いたんでありますが、買い取りがあっても廃棄物は廃棄物
ということが事務局側の今の考え方です。
 したがいまして、議員の考え方とうちの事務方の考え方がややそごが来されておりますが、
そこら辺のことについては、今後また現場に即した形の中で調整を図っていければと思ってお
りますので、よろしくお願いします。
◇6番(坂庭直治君) どうも食い違うみたいです。
 私が思うに、やっぱりちょっと市長が勘違いしているのは、私は市に買えと言っているわけ
ではないんですね。これをハウスで使う人が資源として購入するわけです。だから、ここは、
市の今までの1キロ10円補助しているのであれば、燃やす側に今度は補助金つけたらどうで
すかという話なんです。
 だから、ここの点がまず違うのと、やっぱり自分もこういう仕事をさせていただいています
から、ついこの間も例えばお風呂場の改修をすると、コンクリートが出ればこれは当然誰が見
ても産廃だと思うんですけれども、コンクリートの下には当然砂利が入っているわけですね。
河原にある砂利で、それをだからもう一回とっておいて、違うところに使えば、これは間違い
なく資源ですよね。何の印もないわけですから、1次加工したものでも何でもない。だけれど
も、これはちゃんとした処理場に持っていけば、これは産廃品なんですね。
 だから、ナイロンだって、燃料として使うんだよという確固たるその部分をつくっていただ
ければ、私は産廃には当たらないと思います。
 ここは何回も言ってもだめだと思うので、結構でございますけれども、お答えのほうはいい
と思うんですけれども、ぜひこの辺の御検討をいただければと思います。
 それと、今なぜこんな質問をさせていただくかといいますと、今やっぱりマルチというのは
燃すとどうしてもCO2とかダイオキシンが出るというイメージがみんなあるんだと思うんで
すね。調べました。今2次燃焼までさせて、CO2もダイオキシンも県の条例をクリアできる
ものがいっぱいあります。小さいもので1日100キロぐらいまでだったら機械そのものは2
00万円弱ぐらいで売っています。
 もっと大きなものにするのであれば、ここけさ資料提供部長のほうにさせてもらったと思う
んですけれども、経済産業省のほうから緊急の平成24年度の補正予算案として出てきました
中に、ものづくり中小企業小規模事業者、だから農家も該当するんだと思うんですよね。すご
いのは、今すぐ申し込んでいただければ、補助金の上限額1,000万円。3分の2補助とい
うことは、自分の中の解釈で1,500万円ぐらいの仕事を500万円でできるという解釈で
あります。
 これだけの設備をつくるのに、これほどの大きな金は使わないと思うんですけれども、今で
あれば、ハウスの脇にこれをつくるとなると、新たにつくってしまったら多分農振法でまたう
ちのほうもいろいろ引っかかってしまうと思うんですけれども、屋敷の端っこに例えばつくっ
て、農振法に引っかからないものとしてつくっていただくか、農業設備として認めていただい
てつくれば、農振法は何とかクリアになるのではないかなと、ここまだ自分も勉強足りないん
ですけれども、そこで、これを使ってお湯を沸かして、お湯をハウスに回す。そして、例えば
先ほども言わせてもらったんですけれども、パプリカの最後になっているものを1カ月間収穫
ができるようにする。トマトの最後になっているものを1カ月間収穫できるようにしたら、こ
れは農家にとってメリットすごくあるので、ぜひともこれを前向きに進めるように御協力を、
御検討を願えればと思っています。
 これについて、改めてどうでしょうか。よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 当然いろいろと御提言されましたことにつきまして、冷静に分析を
しなければなりません。
 したがって、コンプライアンスがきちんと整っておれば、大変結構なお話であろうかと思っ
ております。
 そうしたことを踏まえながら、それぞれの部局に調査を入れまして、そして、本事業が御提
言されていることが可能かどうかということについて、精査をして、判断をしてまいりたいと
考えております。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 それでは、珍しく時間がなくなってきちゃったので、6次産業のほうに移らせていただきま
す。
 この6次産業というのは、まだまだ沼田では注目度が低いんですね。この3月にうちのほう
の近所の子が1人、東部商工会のお世話になり、認定を受けたという話を聞きました。
 それで、この6次産業についてやっぱり農林漁業の振興及び活性化等を目的とされて、雑駁
に言いますと、要するに申し込んで認定を受けた1年目というのは、ここまでに向けたフォロ
ーアップをするプランナーがいて、フォローアップをしてくれる。1年目は認定を受けて取り
組んでいただいて、ハード面は2年目からということであります。
 ぜひこの辺について、もっと皆さんが取り組めるように、市のほうも一緒になってアピール
していただくというのはどうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 御承知のとおり、農業も昭和村とか御地のようなところのように、
大規模な耕地を使った農業と、やはり付加価値をつけて、そして市場に出すという、どうして
も今後二分化されていくであろうと。
 その後段がやはり6次産業との関係が極めて必要不可欠に結びついてくるということになろ
うかと思います。
 そうしたことから、1次と2次と3次を足して6次産業という言葉が使われているわけでご
ざいますけれども、やはりこれらについては、本市とすれば積極的に事業を進めていくという
ことは当然のことかと考えております。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 実は、群馬県に奥さん方でつくっているアグリレディースという団体があります。群馬県で
たしか46人ぐらいの方が参加している、奥さんの団体だと思うんですけれども、結構県のほ
うの農政課の人と連動して、デパ地下に物を出したりしている皆さんがいるんですね。この皆
さんと話をしたときに、「6次産業って取り組みしづらいよね」という話が本当に出ちゃうん
ですね。
 いろいろ教えていただきました。サポートセンターの存在、またサポートセンターの人が来
て説明をいただきました。
 その中でわかってきたことは、やっぱり1年目は計画を立てて認定をすることが目的なんで
すけれども、いろいろ聞いてみたら、自分で加工しなくても実は6次産業ってできるんですね。
自分で材料を提供して加工屋さんに頼んでもオーケーだという、かなり幅広い解釈ができると
いうことがわかりましたので、この辺を市の農林課でやれとは言いませんけれども、ぜひ一緒
になってPRをしていただくことはいいんだと思うんですね。
 ぜひ市民の人が相談に来たら、こういうんだけれども、俺のところはよくわからないから、
商工会のほうのサポートセンターに行けやとか、そんなくらいのことは、十分可能だと思うし、
簡単なことならそこでアドバイスもできるかと思うんですけれども、ぜひこの辺の取り組みを
どうでしょうか。もっとこの6次産業について、市のほうでも取り組んでいただくということ
も可能だと思うんです。
 当然農家の人の収入が多くなれば、税収が上がるわけですから、メリットはあるんだと思う
んですけれども、よろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほども申し上げましたとおり、積極的に進めていくということが
大切かと考えております。
◇6番(坂庭直治君) よろしくお願いいたします。
 では、最後に、今回の質問は、やっぱり地震の怖さを知ってもらうことが大事なんだろうと
思うし、実は全発電力に対しまだ新エネルギーとよく言われて、話題にはなり、ニュースには
いっぱい出てくるんですけれども、実は電力分野の占有率というのは、2%にも満たないのが
多分現状なんだと思うんですね。
 ということは、使用電力を10%削減するほうがはるかに効果が新エネルギーという考えで
いえばそれも新しいエネルギーかなと。だからといって、我慢をしたところに暮らしてくださ
いというわけではなくて、今であれば、先ほども述べさせてもらったように、省エネ住宅とか、
エネルギーを必要としなくても寒くもなく、暑くもなければ、過ごせるわけですから、建物の
構造を工夫することによって、そういうことが可能になるわけですけれども、ちょっとこれ間
に合わない事業で、多分だめだと思うんですけれども、13日までの省エネ10%削減で50
万円補助という事業もあります。これは、多分13日までだから、間に合わなくなっちゃっう
んだと思いますけれども、今後目を凝らしていけば、こういう事業必ず伝わってくると思うの
で、みんなで研究をして、使わなくても快適に過ごせるものにしていく努力をみんなでしてい
ければと思います。
 それと、最後のもう1点のお願いは、何回も申しわけないんですけれども、使えるものは利
用すべきと思います。最後に、市長のこの辺のお考えをお願いいたしまして、私の一般質問を
終わりにします。ありがとうございました。
◇市長(星野已喜雄君) 使えるものは使えということは、当然かと思っております。
 御案内のとおり、もう時代がやはり大きく循環型の流れに行っているということは、今回の
市政方針でも述べさせていただいたとおりでございまして、そういう意味では、今の省エネ住
宅を進めることによって、電気の量が少なくなるから、それだけキャパシティーが、つまり電
気容量が担保されるという、こういうことだと思います。
 したがって、できるだけそうした循環型の社会対応をもくろみながらの事業推進を図ってい
くということは、大切かなと思っておりますので、今後とも御指導のほどをよろしくお願いを
したいと思います。
    ──────────────◇──────────────
    第2 延  会
◇議長(大島崇行君) お諮りいたします。
 本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。
 これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(大島崇行君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決し
ました。
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は明日8日午前10時に開きますから御参集願います。
 本日は大変御苦労さまでした。
    午後4時48分延会



. .
. 前のページに戻る
.


All Rights Reserved. copyright  (c)  沼田市役所. 2000-2007、各ページに掲載の写真・音声・CG及び記事の無断転載を禁じます。
〒378-8501 群馬県沼田市下之町888番地 電話.0278-23-2111(代表)
このホームページについてのお問い合わせは、numatacity@city.numata.gunma.jp