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平成25年第1回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第3号
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平成25年第1回沼田市議会定例会継続会会議録

平成25年3月8日(金曜日)

議事日程 第3号
平成25年 3月 8日(金曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
    ―――――――――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
    ―――――――――――――――――――――――――――――
出席議員(19人)
       1番  大島 崇行君      3番  石川 初雄君
       5番  野村 洋一君      6番  坂庭 直治君
       7番  石井 紘一君      8番  高柳 勝巳君
       9番  井之川博幸君     10番  大東 宣之君
      11番  星野  稔君     12番  金子 一弥君
      14番  片野 彦一君     15番  大竹 政雄君
      16番  星川嘉一郎君     17番  小野 要二君
      18番  宇敷 和也君     19番  石田 宇平君
      20番  布施辰二郎君     21番  星野佐善太君
      22番  牧野 保好君
欠席議員(1人)
       4番  島田 富造君
    ―――――――――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
   市  長       星野已喜雄君   副 市 長       林  義夫君
   白沢町振興局長    木暮  茂君   利根町振興局長    山口 芳久君
   総務部長       生方 秀二君   市民部長       田辺 昇利君
   健康福祉部長     村沢 博行君   経済部長       飯田 敏夫君
   都市建設部長     石坂 コ三君   総務課長       田村 博史君
   会計管理者兼会計局長 松井 玲子君   教 育 長       宇敷 重信君
   教育部長       細野 文男君   庶務課長       小池 龍実君
   監査委員事務局長   茂木 一夫君
    ―――――――――――――――――――――――――――――
議会事務局出席者
   事務局長       中嶋 一也    次長兼庶務係長    木暮 保夫
   議事係長       松井 克人    副 主 幹       安原 和宏
    ――――――――――――――◇――――――――――――――
    午前10時開議
◇議長(大島崇行君) これより本日の会議を開きます。
    ――――――――――――――◇――――――――――――――
    第1 一般質問
◇議長(大島崇行君) 日程第1、一般質問を行います。
 昨日に引き続き、順次質問を許可いたします。
 最初に、大竹政雄議員。15番。
〔15番 大竹政雄君登壇〕
◇15番(大竹政雄君) おはようございます。それでは、通告に従い一般質問を行います。
 昨年の12月、衆議院選挙において政権が自公にかわり、安倍総理大臣が誕生、アベノミク
スが大きな話題となり、大型補正予算や金融緩和政策により、円安、株価上昇と経済に大きな
影響を与え、デフレ解消や経済成長に期待している反面、借金がふえ、最悪のシナリオもあり
得るということも言われています。今、国会や各代表者会議において、経済対策や成長戦略の
議論に期待していきたいと思います。
 さて、本市を取り巻く情勢は相変わらず厳しい状況ですが、25年度においては、国・県が
言われているような経済対策に期待をしていたのですが、予算において昨年と大きな違いが感
じられず、期待外れの感が否めません。
 毎年このシーズンになると、市民の皆様から、企業誘致や働く場所の要望を聞くことが多く
なります。私の知る限り、地元に就職が決まったという人は3割程度かもしれません。これか
ら先、若者がいなくなったらと思うときに、将来どうなってしまうのか大変な不安を感じてい
ます。人口減は、全てが消極的になり、どんなすばらしい政策であっても、活性化につながら
ないのが現実であります。沼田市独自の成長戦略を初め、議会も行政も一体となって考えなけ
ればならない時代だと感じています。これからの市長の市政運営に期待しながら、質問をさせ
ていただきます。
 それでは、初めに企業誘致についてお伺いいたします。
 昨年、沼須産業団地は、中央病院が買収ということで、とりあえず誘致は成功されたわけで
すが、今年度の予算大綱でも企業誘致の推進を掲げられています。私が議員になって14年が
過ぎますが、横塚の工業団地については、先の見えない誘致活動を行ってきました。当時から、
各議員よりさまざまな指摘を受け、この地域は無理とまで言われてきましたが、やめるという
判断はしてきませんでした。そして、企業誘致活動として毎年企業訪問されてきましたが、ま
とまったことはありませんでした。毎年少ない金額でありましたけれども、積み重ねた金額は
大きな無駄遣いとなりました。こういった事業形態を幾ら続けても無意味であると指摘してき
ましたが、企業誘致の推進というだけで、やる気があるのか、ないのか、はっきり言ってよく
わかりません。やる気があるのならば、根本的に企画、計画をつくり直し、初めからやるべき
と思いますが、これからの企業誘致について市長の見解をお伺いいたします。
 次に、再生可能エネルギー政策についてお伺いいたします。
 行革の取り組みの中で、新エネルギーの推進を図るため、エネルギー対策室を設置するとい
うことで大いに期待していきたいと思います。前回、将来に向かって住宅の3分の1ぐらい賄
えるような再生エネルギー政策でスマートシティ構想を目指す必要性を提案してきました。福
島原発の事故から、再生可能エネルギー政策は、これからの成長戦略として国も協議を始めて
います。本市も、市民と行政が再生エネルギー政策をともに考え取り組んでいくことが大事だ
と思っております。民間では、太陽光発電は可能ですが、水の利用となると許可等の問題があ
り、ほとんど無理であります。今回、小水力発電を行政が取り組むということで大いに期待し
ているところであります。
 ほかにも再生可能エネルギー、幾つかあると思いますが、行政でなくてはできないものの中
にバイオマス発電があります。この地域は森林面積が大きく、枝払いや伐木といった森林整備
やごみ処理の焼却熱を利用した事業として取り組むべき課題と考えています。メリット、デメ
リットはありますが、研究の余地はあると思います。再生可能エネルギー政策、これからどの
ように進めようとしているのか、市長の見解をお伺いいたします。
 次に、市民協働による省エネ対策についてお伺いいたします。
 今回、防犯灯のLED推進事業が安心・安全の施策の中で始まるということであります。一
方で、省エネ事業として市民にアピールすることによって、節電を呼びかけるような広報活動
も必要と感じています。先日のテレビで、一般家庭の消費電力を、器具の変更や使い方によっ
ては2割削減できるという話がありました。節電対策の取り組みを市民協働で行っていくよう
な施策を考えていく必要があると思います。
 それから、街路灯は団体所有となっていますが、市から補助もありますが、個人が電気料金
を払っているのが通例だと思います。LEDに変えることによって、電気料金は2分の1から
3分の1ぐらいになると言われています。国では補助制度が検討されているようですが、今は
3万円前後で取りかえられるような製品ができています。補助が出るということで、市民に節
電の喚起を促すきっかけになると思います。行政として、各団体等に省エネ対策として補助制
度をつくるべきと思いますが、市長の見解をお伺いいたします。
 次に、老朽化に対する検討についてお伺いいたします。
 ことしは、笹子トンネルの天井が落ちるといった痛ましい事故が起きました。国では古い施
設の構造物に対して点検を始めているようです。
 沼田市は、耐震問題から各学校の補強を行ってきましたが、市庁舎を初め、人災の可能性が
あるような施設や古い市営住宅、橋、水道、下水道といった老朽化にどのように取り組もうと
しているのか、市長の見解をお伺いいたします。
 次に、(仮称)利南運動広場整備についてお伺いいたします。
 今年度、教育部から市長部局に移管され、多目的広場整備をするということで予算が計上さ
れました。長い間、何も使われず、何度となく提案してきたところでありますが、整備が始ま
るということで、市民の皆様に有効利用されることを期待しています。
 さて、昨年市長は「先々の流れをきちんと考えてまいります」と答弁されたわけですが、新
年度を迎えるに当たりどのような検討をされたのかお伺いし、1回目の質問といたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大竹議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、経済対策について、企業誘致について、これからの活動についてでありますが、県内
を初め、隣接県への職員による企業訪問を通じて情報収集を行うとともに、県の産業政策課や
ぐんま総合情報センター、企業局等の関係機関と連携し企業誘致を進めているところでありま
す。平成20年12月に分譲を開始した沼田沼須産業団地は、昨年7月に利根保健生活協同組
合が新病院建設用地として全面積を取得し、現在施設整備に向けた手続が進められております。
一方、横塚生品農工地区には現在まで5社が立地しており、企業等からの問い合わせはあるも
のの、具体的な進出には至っておりません。
 社会経済環境の先行きが不透明な中、企業が積極的な設備投資に向かえない状況にあります
が、新たな企業の進出は、雇用の創出を初め、地域経済の活性化に大きな効果をもたらすもの
であり、関越自動車道沼田インターチェンジから至近で地形も平坦な横塚生品農工地区は、企
業の立地先としてのポテンシャルも高く、県等において工場適地として紹介していただいてお
りまして、引き続き誘致に努めてまいりたいと考えております。
 また、工場の跡地など、現在利用されていない適地もありますので、積極的に情報収集し、
沼田市の魅力や優遇制度とともに対象企業に紹介し、誘致を進めてまいりたいと考えておりま
す。
 次に、行政運営について、環境整備について、幾つかの再生エネルギーの取り組みについて
でありますが、本市も平成21年度から住宅用太陽光発電システムの補助を開始し、補助枠も
毎年拡大して、再生可能エネルギーへの転換を推進しているところであります。また、中山間
地という本市の地域特性に適したエネルギー源として、小水力発電の可能性が十分考えられる
ことから、今年度は発電適地の調査に着手したところであります。
 他にも、再生可能エネルギーと分類されるものに、風力や地熱もありますが、豊富な森林資
源を保有する本市では、バイオマス発電も大きな可能性を秘めているものと考えております。
発電燃料として未利用木材を活用する道筋ができれば、ひいては森林整備や雇用創出にもつな
がる取り組みであります。
 そこで、行政の果たす役割といった観点から見た場合、林地残材などバイオマス資源の多く
は、民有地に賦存しており、この所有権は山林の所有者が持っております。発電には燃料の安
定供給が不可欠ですので、燃料調達には相当数の山林所有者の御理解、御協力を得ないと、供
給が困難であります。このようなことから、発電事業者と山林所有者の仲立ちとして、行政や
森林組合などの役割があるのではないかと考えております。また、発電事業は、行政が行うの
がいいのか、民間で行うのがいいのか、共同で行うのがいいのか議論が分かれているところで
ありますので、今後研究を進めてまいりたいと考えております。
 次に、市民協働による省エネ対策についてでありますが、東京電力福島第一原子力発電所の
事故以降、電力供給対策として、エネルギー問題は産業界のみならず、市民生活に大きく影響
しています。本市も電力の需要が増大する夏期や冬期には市民の方へ節電を呼びかけたり、一
事業者として節電行動計画を定め、庁舎等の節電を実施しております。
 省エネ対策としては、電気の使用を控えることのほか、電気機器の更新時に省エネ性能の高
い機器に変更することは大変効果があることで、照明のLED化もその一つであると考えてお
ります。
 また、本市におきましては、商店街などを中心に22の街路灯組合により、713基の街路
灯が設置、管理され、市民生活の安全と安心に大きく寄与していただいており、市では電気料
の一定割合を助成しているところであります。これまで商店街振興組合等が新たに街路灯など
の共同施設を設置する場合に助成を行ってまいりましたが、既に整備されている街路灯のほと
んどは水銀灯や蛍光灯となっております。LED照明の販売当初には、器具自体が高価で、1
方向照射などの難点もありましたが、水銀灯と同様に全方向を照らすLEDが開発され、価格
も下がっており、消費電力の抑制を初め、長期間電球を交換せずに使用できるなど維持費も削
減され、少子高齢社会が進展する中で、身近で快適な商店街づくりを目指す取り組みとして、
また、省エネをアピールする効果も高いと考えられますので、国の補助制度などの動向も見き
わめながら、新たな助成策を検討してまいりたいと考えております。
 次に、安心・安全なまちづくりについて、施設老朽化の対応策についてでありますが、市有
施設の耐震化の向上については、平成23年度末時点における耐震化率が76%であったこと
を踏まえ、平成20年3月策定の沼田市耐震改修促進計画に基づき、平成27年度における耐
震化率90%を目標として耐震化を図っているところであります。
 また、老朽化に対する取り組みについてですが、市営住宅につきましては、平成22年3月
策定の沼田市市営住宅等長寿命化計画に基づき、平成31年度までを計画期間として整備を進
めているところであります。次に、橋りょうにつきましては、長寿命化修繕計画を策定し、今
後計画的に補修を図る予定であります。さらに、上下水道におきましても、管路補修や更新等
適宜実施しているところであり、いずれも高度成長期における社会資本の老朽化については全
国的な問題とされており、本市においても近年における同様な事故を未然に防ぐべく、財政状
況を踏まえ、整備補修等を行ってまいりたいと考えております。
 次に、(仮称)利南運動広場整備事業については、これからの流れについてでありますが、
(仮称)利南運動広場につきましては、平成24年4月に教育委員会から市長部局に所管がえ
を行い、庁内に(仮称)利南運動広場利活用検討委員会を設置して、今後の利活用方法につい
ての検討を行いました。検討委員会の検討結果により、おおむね3段で構成されているうちの
上段の部分を多目的の運動広場として当面の間利活用することとしましたので、その整備にか
かわる費用を平成25年度予算に計上させていただいたものであります。
 今後につきましては、教育委員会に所管がえをした後、速やかに整地等の整備を行い、早期
に多目的の運動広場として、広く市民の利用に供するよう努めてまいりたいと考えております。
 以上を申し上げまして、大竹議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇15番(大竹政雄君) ありがとうございました。それでは、再質問を幾つかさせていただ
きますけれども、よろしくお願いしたいと思います。
 この企業誘致については、私は多分市長が14年になってから、かなりの数をやっていると
思います。実は今回、18年度からずっと調べてまいりました。その企業誘致に関するいろい
ろなことを私ども、私は提案してきた経過があります。でも、なかなかそれに対する答弁、答
えはあやふやなものばっかりだったです。我々はね、こうしたらどうですかと言ったものを、
じゃあ何とかしようという話ならいいのですが、どうもそういった話は一向に出てきませんで
した。例えばですよ、市長がいつも答弁をするのですが、例えば18年3月には職員は涙ぐま
しい努力をしているという話もされました。そして、いろんな角度から分析をしているという
話もしました。これからも当然強い意思を持って、進んで、臨んでいくというようなことばっ
かなのですね。その次の年は、じゃあ、企業訪問も業界の情報を得ながら積極的に取り組んで
きたということが、12月の質問のときに言われたんです。引き続き、横塚生品も沼須も企業
誘致に努力していくという答弁なんですね。常にそういう形。今回もまさに同じようなことを
言われているのですね。
 横塚の工業団地については、土地を買わなければいけないということなんですから、無理で
しょうということをあれほど言っていても、まだその答弁なんですよ。私もね、今回この答弁
だけで終わるのではおかしいのではないですかということをまず言いたいのと、せっかく市長
ももう11年やっているわけですよね。もう12年目に入るわけです。3期が終わるわけであ
りますから、もうそろそろ結論が出てもいいのではないかな。俺だったらこうするよとかとい
うものが、ちょっと見えてこない。せいぜいその点を、自分の本心を、1回ここで話していた
だければありがたいと思いますけれども、どうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 実際問題として、本地区の農工団地関係は、先人の方がここを適地
として判断されて、線引きをされてきたという経過があるわけでございます。後にいろいろと
経済部を中心といたしまして、努力をしてきた経過がございます。
 今回、いろいろな経過の中で、実は水の関係等についての調査をさせていただいている経過
もございます。そうしたことをすることによって、私どものほうから、こういう状況にありま
すよということを先様に提示をして、そして来ていただけるような環境を整えていくというよ
うな努力はしてきたという経過がございます。ただ、議員がおっしゃっていますように、大変
状況は厳しいわけでありますけれども、現在担当部局をして、何とかこれが実現のために努力
をしている経過がございますので、よろしく御理解のほどお願いしたいなというふうに思って
おります。
◇15番(大竹政雄君) 今ね、担当部局に言っているという話なのですが、私が聞きたいの
は、市長が企業誘致、もっと前向きなものを考えているのかなというふうに思っているんです
よ。例えば横塚の工業団地、先人がという話ではなくて、私がという話をちょっとしていただ
けるとありがたいのです。ということはね、何でもそうなのですが、市というものは継続でこ
う来ているわけですよ。先人の方が決めたものに対して、できないと言うことが非常に難しい
のだろうというふうに思います。だけれども、もう時代は変わっているんですよね、どんどん
。私は14年やっていますけれども、相当その前からあの団地へ、企業誘致をする場所はだめ、
だめ、だめという話で来ていると思うのですよ。市長もさんざんっぱら、もう聞いていると思
うのですよね。だから、私は今市長が思っていること。前の、先人が決めたことは、それはし
ようがないんだと。だけど、私ならこうやりたいという、それを聞きたいのです。どうでしょ
う。
◇市長(星野已喜雄君) やはり行政には時系列があります。したがって、その時系列という
ものを遵守していかないと、いろいろなところにまたいろんな影響も出てまいります。したが
って、先ほどのような答弁をさせていただいたわけでございます。
 ざっくばらんに申し上げさせていただきまして、沼田インターチェンジから至近にあるとい
うことから、その立地の場所としては大変よろしいところではないかと考えております。しか
も、既存の企業誘致も、まあ、完遂されてきたという経過もございます。しかし、プレゼンテ
ーションの中で、やはり競争力ということの中で立ち向かっていくときに、やはりやや弱いこ
とは否めません。したがって、そういった意味の環境整備をきちんと展開していかない限りに
おきましては、やはりなかなか難しいものがあるなというふうに認識をしております。
 したがいまして、その立地等についての、場所的には不足ではありませんけれども、そうい
ったことの提案をして、しかも私のうちにはこういうメリットがありますよということを具体
的に言える、そういう条件をつくりたいがために、先ほど言った、水等の調査に入ったという
ことを申し上げておきたいと思います。
◇15番(大竹政雄君) 実はね、じゃあ、あそこが場所がいいならばですよ、では土地を買
いましょうと。まずね、その方向が出てこないんですよ。市長が、財政が厳しいから、厳しい
からでおしまいになっちゃっているんですね。でも、じゃあ、今回はそこに1億円なら1億円
を投入して、とりあえず確保しようということになれば、何となくあそこを工業団地にしよう
という意思が見えるわけです。だけど、何もしないんですよ。企業来ませんよね。
 今回、経済対策の中で大澤知事のところから話が出ましたけれども、今10カ所ぐらいです
か、各市町村から、その企業誘致をするための工業団地を整備するところが申請されているん
だそうですよ。これは、今回の経済対策の中で知事はもう入れたいということらしいですよ。
ということは、それだけの準備をしているんですよね、ほかのところは。だから、今こういう
状態ですから、その経済対策に乗ろうじゃないかという、その準備をされているから、知事も
応援しようという話になろうかと思うのです。うちは何も準備しないんですよ。だから、私が
言っているのは、市長が、じゃああそこはいいということを判断するならばですよ、水だけじ
ゃないでしょうと。もともとその土地が人の物なんですよ。そこから、私は手をつけるべきだ
と思いますが、その辺どうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 大竹議員が御指摘されているように、土地の関係について、きちん
として、整地をして、そして商品として表舞台に出さない限りにおきましては、これは当然売
れるものではありません。
 そういった中で、大竹議員も先ほど申されたように、財源の裏づけと地権者の関係の調整等
があって、そうしたことから、大竹議員の立場から見れば、非常に積極性が見えないと、こう
いう指摘になっていようかと思います。
 しかし、私どももそういった財源関係のことであるとか、あるいは地権者の関係であるとか、
そういうようなことがございまして、そういう意味では、状況判断をしながら対応に処してき
た経過がございますけれども、御指摘されていることについては率直に受けとめさせていただ
く形の中で、先ほど群馬県知事の考え方等も披瀝されたわけでございますけれども、そういっ
たことをしっかりと受けとめて、対応を図らなければならないかなと思っております。
 ただ、やはり御案内のとおり、よって立つところの、必ずこの提案をして一つのものにして
いくためには、商品としての物をつくらなければなりません。しかも、それが売れる、売れな
いということについては、非常に未確定なところもございます。したがいまして、そうしたと
ころの状況、さじ加減というものを判断しながら今日まで来たという経過がございますけれど
も、やはり御質問のとおり、あるいは御意見のとおり、具体的に形として示しているというこ
とがあるや、なしやということになると、現状は、見たとおりでございますので、御指摘され
ていることについては謙虚に反省しなければならないなというふうに考えております。
◇15番(大竹政雄君) なかなか帰ってこないのですから、何とも言いようがないのですけ
れども。実はね、私の子供もそうでありますけれども、若い人がいなくなっちゃっているんで
す、どんどん。先ほど話をさせていただきましたけれども、「働くところがないんだよね。何
とかしないの」ということが、非常に一般の方々から言われるところなんです。ちょうど私も
その世代を持った親でありますから、そういったことが非常に多く聞かれる。うちの子も沼田
に帰ってこられないんだなよなという話なんですね。非常にそういう話を聞くたびに、本当に
若者いなくなっちゃうなみたいな感じがしているんです。
 きのうは空き家対策の話が出てまいりました。そんなことを言っているうちに、うちも空き
家になっちゃうのかなみたいなね、3人とも出ちゃいましたから。そういったことを考えると
きにですよ、今まさに、この沼田市で一番やるべき仕事は何なのかという話だったんです。
 今、企業誘致って本当に難しいんです。確かに私難しいと思います。各いろんな分野があり
ますけれども、その分野に絞っていかないと、なかなか企業誘致はもうできないだろうという
ふうに思います。例えば工業製品なんかはもう100%無理ですよね。外国にみんな行っちゃ
っていますから。今朝のテレビなんかも、これから海外進出をする企業に応援をするような施
策をまた国では考えているようでありますから、多分出て行くでしょう。ほとんどの企業が今
向こうへ行っちゃうんです。
 実は私、同級生がベトナムで仕事をやっておりました。その会社に実は見学に行かせてもら
えないかという話で、実はこの1月の終わりに行ってきました。やっぱりベトナムまで行って
工業団地を見たら、物すごい広いんですよ。桁違いな話。それで、私はたまたまその企業が、
800人ぐらいがやっているところの会社へ行ってきたわけでありますけれども、ベトナム人
と日本人と余り変わらないものですから、見ているとほとんど日本の企業がやっているかなと
いう感じがするんですね。
 いろんな形の中で支社長に話を聞いてきたんですが、今平均月収2万円だそうです。もう無
理ですよね。もう沼田というか、こんなに安いものが向こうでやっているのに、こっちなんか
全然無理だと思います。そして、基本的にあれだけの面積を国がやっているわけですから。ベ
トナムという国がですよ、企業誘致として物すごい面積でやっているわけです。その800人
いる会社のところなんて、本当に一部なんです。微々たるところなんです。タクシーで入って
もほとんどわからないぐらい広い。だから、本当に工場誘致なんていうのは、簡単なものでは
ないなというものをつくづく感じてきました。そして、製品はもう向こうに絶対とられてしま
うという話になろうかと思います。ただ、今、それではどういった企業がという話になるわけ
ですが、やっぱり食品関係のものに限定されてきてしまうのかなという感じがしないでもない
んですね。やっぱりこれからそういった意味では、どういう企業が、どういう、ここのところ
に合うかということも検討しながら、企業誘致というのはやらなければいけないんだというふ
うに感じています。その辺のところが、しっかりと取り組んでいかないと、ただ動いたって、
絶対無理だと思います。
 私はたしか、何年か前に桐生が、たしかプロジェクトチームをつくったという話で提案をし
た経過があると思います。そのグループがいろんな企業の情報を調べてこなければ、前に進ま
ないという話もさせていただいたと思うのです。でも、そのときには、今後に生かしていきた
いというだけでおしまいなんですよ。もう全然生かしていないというのが基本的なんですけれ
ども、やはりそういった意味で、ただ動いてもだめだよということを私今回強く言いたいので
すけれども、その辺の考え方は、市長はどのように考えているか教えてください。
◇市長(星野已喜雄君) 今、議員がベトナムの関係を御視察、また、勉強された状況のこと
が紹介されておられましたけれども、我が日本国の経済そのものも、そういう意味では国内で
はコストが高いので、外国に出ていって、コストの低いところでもって競争力を高めるという
ことで、我が日本国からも企業がどんどん外国に出ていったという宿命的な流れがございます。
 勢い、このかいわいの客観的な状況を見ると、昭和村の県の企業団地、企業局がつくられた
団地のところにキヤノン、それから藤森等が出ていると。最近の話題では、みなかみのヤマキ
が月夜野のほうに出たわけです。実は、議員が研究しなければだめだよというふうに指摘され
ている中に、非常にヤマキが出たときに、私はみなかみも大したものだなと思ったのですが、
現在の町長は、ヤマキが来ても、雇用がないんだそうですね。全然、それは当てが外れたんだ
そうです。したがって、みなかみ町長は、企業誘致よりは、やはりもう観光だというふうに絞
ったことを私に言っておりました。そういう非常にデリケートな、誘致に成功しても雇用が発
生するかしないかということになると、今のテクノクラートがどんどん発展していると、全く
個別の人を雇わずに事業が展開されていくというようなこともあります。
 議員が、この地域に合った食品加工がいいのかなということで、大体絞られるなとお話しさ
れましたけれども、デルモンテがきちんとあって、デルモンテはこちらのほうに集中するとい
う、こういうことを決めたわけですね。現実、そうなっております。したがって私も、やはり
この地区が日本を代表する第1次産業の地帯であることから考えると、やはり食品加工は、非
常に実態に合ったものなのかなと。できれば、そこで手作業が発生するような形のものがいい
のかなというようなことでもって、実は経済部でもそういったことの方向の中で、水面下でい
ろいろと努力をしてきている経過の中に、先ほど私が触れたようなこともあるということは、
申し上げておきたいと思っております。
◇15番(大竹政雄君) 実は、失敗例というか、企業誘致が非常に難しいというのは、先ほ
どと同じなんですね。つくりました。外国人を連れてきました。つくりました。地元はパート
だけですというのがうんと多いんだそうです。この辺のところは、多分調べればすぐわかると
思います。私のほうもその辺のところで10項目ぐらい出ていますけれども、基本的にはそう
いうことをクリアできるようにしなければならないという、企業誘致するときにね。これは当
たり前の話でありますから、やっぱりその辺のところをしっかりと捉まえた形の中で企業誘致
をするべきだという話をさせていただきたいということであります。
 ただ、非常に難しい、難しいでこれがいってしまうとどうにもならないのですが、やはり今
沼田市として、ここで今手を抜いてはいけないのではないかなと。実は予算書のほうも、嘱託
員がもう2年ばっか切られましたよね。切られたということは、職員が、お土産代が載ってい
ますから、多分企業訪問しているのかなという感じはしますけれども、本当に動かなくなっち
ゃってしまうのかなみたいなところも実はあるんです、予算書を見ると。その辺のところ、市
長はどのようにこれから職員に対してやらせるのかという話でありますけれども、実は大澤知
事のコメントにもあるんですよ、やっぱり。やっぱり景気回復の後期のときには、職員のセー
ルスあるいはマンパワーが必要だと。これがなきゃ何もできないよという話をコメントしてい
るんですね。私はそうだと思うのですよ。いざというときには、何もできなくなってしまいま
すから、日ごろどういう活動をさせているか。仕事というか、活動というか、させているかが
大事だと思うのですよね。
 今回、きのうの話もそうですけれども、経済対策が出ました。さあ、待ってましたという気
持ちになって、国に陳情に行くなり何かという話になろうかと思うのですよね。その辺の準備
が、私はちょっとこの一、二年、もっとかけてきたんじゃないかという気がしますけれども、
その辺についてはどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) これはいろいろと議会からの御意見もあったりして、嘱託員の関係
等については、そういった対応になっているのでありますが、御案内のとおり、ぐんまちゃん
家に職員が行っておりまして、そしてそこのところを軸にして、まさにマンパワーという観点
でもって、東京、中央の情報収集を行っているという経過がございます。したがって、今おっ
しゃられるように、時の状況に敏感に反応して、そして積極的に売り込みに入れということに
ついては、物すごく最もなことだと思っております。したがって、現在もそういう気持ちで対
応をさせていただいておりますことは、報告をさせていただきたいと思います。したがって、
ぐんまちゃん家のほうにいる職員が、市のほうの経済部の担当課長と連携をして、そういった
対策に当たっているということを申し上げておきたいと思います。
◇15番(大竹政雄君) なかなか難しい話でありますけれども、最後に1点だけ、これで終
わりにしますけれども、群馬県って、結構今企業誘致、企業が進出したい中のトップ群にいる
のだそうですね、上のほうにいるという話。今でも70社ぐらいが県のほうには来ているとい
う、これは新聞報道でありますけれども、雇用も2,000人ぐらいは確保できるみたいな話
が出ていましたよね。ということは、北関東自動車道が開通して、群馬県、例の震災の問題が
出てきますけれども、やっぱりその震災というものに対して敏感に動いているわけですよね。
だけど、群馬県はそれに対して非常にいいという、災害には強いところだと。特に私は、この
沼田はもっと強いのかなという気がいたしますけれども、また後のほうでお話しさせていただ
きますけれども、このところ3つぐらいでかい地震がどんと来ていましたけれども、それにし
ても倒れたものがありませんから、かなりこの地域は、そういった意味ではいいのかなという
ふうに、売り込みはできるのかなというふうには思います。
 ただ、やっぱり今群馬県を見ているという企業がいるには、やっぱりそれに対して、その情
報をかつかんで、我々もということになるわけでありますけれども、何たって場所がないわけ
ですから、その転用もできないわけですよね。だから、この辺のところ、非常に私は残念でな
りません。ぜひこれからそういった意味でも、今がチャンスだというときに、逃してはならな
いという姿勢をしっかりやっていただきたいというふうに思いますけれども、どうでしょう、
その辺については。
◇市長(星野已喜雄君) 群馬県の立地条件は、地震に強い、しかも日照率も長いというよう
なことがあって、しかも北関東横断道路ができたことによって、もともと東毛、太田を中心と
した富士重工等があったことから、非常に、確かに東毛地区はそういった条件が恵まれている
なと。見ておわかりのとおり、利根沼田と吾妻、多野の奥りと、勢多の東側は、御案内のとお
り中山間地域でしかも狭隘なところでございます。したがって、前橋の例えば南側を行ってみ
ても、もう関東平野の一画で、黙っていても、あとは用地さえ買い求めれば、それでもう団地
として提案できるような状態になっておりますが、私どものほうは必ずそこには掘削をして、
整地をしてというコストがどうしてもかかります。ある意味においては、地理的ハンデを背負
っているということであります。したがって、容易にならんことは、これまた事実でございま
して、そういったことを乗り越えながらも、何とか努力していかなければならないと。現実に、
デルモンテのように、ああいった、言うならば、遊覧坂の真下のようなところでもっても、立
派なトマト生産をした形の中で頑張っておられる企業もあるわけでございまして、そういった
意味では、相手先と私どもの条件がうまく折り合えば、ミスマッチしなければ、これは何とか
そういった特徴のある企業を迎えることができるのではなかろうかというふうに考えておりま
す。したがいまして、非常に議員の立場からすれば、いろいろとじくじたるところがあろうか
と思いますけれども、今後ともいろいろな意味でまた御指導いただければありがたいと考えて
おります。
◇15番(大竹政雄君) これは簡単な問題ではありませんから、ぜひ市長には頑張っていた
だきたいというだけでおしまいになってしまうのかなという気がいたしますけれども、もうこ
の問題については、幾らやっても同じかなという気がしますので、次に行かせていただきます。
 次の再生可能エネルギー政策についてでありますけれども、先ほどもバイオマスの関係で答
弁をいただきました。きのうも同僚議員がバイオマスの関係は質問されておりましたけれども、
これのメリット、デメリット、インターネットなんかで調べるといっぱい出てきますけれども、
やはり今の燃料が足らないとか、あるとかという話は当然あるわけでありますけれども、メリ
ットの中に、きのうも話が出ておりました、循環型社会をということでありますよね。私ども
も何回か、例えばごみを焼却している焼却熱で発電をしているという施設も見に行きました。
そんなことも何回か経験をさせていただいて、提案をしてきた経過があります。
 ただ、これはすごくコストがかかるんですよ。これ、デメリットの1つなんですね。例えば
森林伐採、森林整備についてもコストがかかり過ぎちゃうんです、実は。これは誰でもわかる
ことなんですが、切り出して持ってくるだけで大変なことなんです。例えば山の中につくった
ら、もっと大変なことになる。これはもうわかっていることなんですが、実は今このバイオマ
ス発電というのは、そうしたらどのぐらいあるのかということになると、今一番多いんですね、
再生エネルギーの関係では。風力、それから太陽光、それから水力。水力といったって、発電
所は別ですよ、小水力を入れても、全然桁違いに多いんです、これは。だから、これからバイ
オマス発電というのは、やはりこれからも多くなるだろうと言われているんですね。というこ
とは、今国が議論されている成長戦略の中で、バイオマス発電をする、例えばこれはもう当然
行政ですからね。自治体には、補助金で何とかしようじゃないかという話になれば、私どもは
この地域ですから、ぜひ手を挙げてほしいということなんです。
 では、その設備投資をするだけの、例えば今経済対策でお金をくれるならば、私は真っ先に
手を挙げるべきだというふうに思うのですね。だから、そういったものを、今の時期だから言
えるのかなと。今、アベノミクスもどういう状況になるか、私はよくわかりませんけれども、
どういうお金がついてくるかわかりませんけれども、今のこの経済対策にうまく話が乗れれば、
私は準備したところが勝ちだと思うのですよね。だから、そういったことを私は常に持ってい
ないと、やっぱり行政というのはだめなんじゃないかなという気がします。特に、こんなに我
々みたいに疲弊している自治体でありますから、その辺のところ、やっぱり情報をしっかりつ
かまなければいけないというふうに思いますけれども、その辺についてはどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) この循環型社会の構築というのは、21世紀の大きな命題だと思っ
ております。したがいまして、地域エネルギー、自然エネルギーの再生利用というのは、もう
私どもも含めて、皆さんも同感ではなかろうかと思います。
 そういった中で、議員が太陽光であるとか、あるいはまた風力であるとか、あるいは水力で
あるとか、いろいろとお話をなされたわけでありますけれども、バイオマス発電の関係につい
ては、非常に魅力があるなというふうに私も個人的に思っております。そうした中で、議員も
理解されておられるように、現実の材料がどうしてもその、何というのですか、追いついてい
かなくなるのではないかというのが客観的な事実としてあります。例えばそこに、また別な資
源をかぶせていったりすれば、これはまたちょっと話が別のようでありますけれども、したが
って相当高度な判断が要求されてくるなというふうに考えております。
 しかし、御案内のとおり、この地区はそういう場所でありますから、やはりこれのことにつ
いて、避けて通るわけにはいかないのではなかろうかと。条件さえかなえば、他の再生エネル
ギーと違って、雇用も裾野が広いということをお聞きしておりますので、今後やはりこれにつ
いて、きちんと対応を図っていくべく、現在時点では、非常に小水力に特化した形になってお
りますが、いよいよエネルギー対策室をつくるわけでありますから、当然そういった意味の地
産地消たるべくところの再生エネルギーのことについては、できるだけ可能な限り、条件さえ
整えば進めていくということの立場に立って、頑張っていく必要があるのではなかろうかと思
っております。
◇15番(大竹政雄君) これ、そんなに簡単にできないというふうに私は理解しております。
やっぱり5年、10年かかるかなと。いろんなことを全部加味すると、相当難しいことはある
んですね。ただ、これも1点、行政じゃなければできないよということを提案しているわけで
ありまして、実は太陽光のことなのですが、太陽光もやっぱり行政がやるべきだというふうに
思うのですよ、行政としてね。きょう、太田市の市役所のところにつけたの、新聞に出ました
よね。ああいったもので、私きょう散歩で沼田中学校の前に行ってきました。すごくきれいな
屋根ができました。あれね、多分太陽光には一番いい角度じゃないかなというような感じがし
ながらですよ、散歩させていただきましたけれども、実は私、うちの会社の倉庫につけること
にしました。これをどうしたかという話なんです。太陽光で今35キロワットぐらい契約した
のですが、我々は今これ契約すると20年契約ですよね。42円で。私も年ですから、20年
生きられるかどうかわかりませんから、私は投資しないよと。子供の仲間を集めたんです。子
供の仲間にいろんな話をしてきました。そして、お前たちが子供ができて、ずっと20年間使
わなければそれなりの数字になるよということで、大体1人100万円、200万円の投資を
してみたらどうだいという話で、やったら7人集まったわけです。今回、私が契約したのが1,
470万円ぐらい。それじゃあ、どのぐらいできるのか、発電するのかといったら、これはも
うシミュレーションですからね、あくまでもね。このシミュレーションでいくと3万5,00
0キロワットぐらい年間でできるんだそうです。きょう、太田市庁舎にできているものが1万
7,200キロワットぐらいだそうです。これで5軒分なんだそうですね。私が今会社でやろ
うとしている、屋根をつくってやろうとしているのは10軒分なんです。この計算でいけばね。
ただ、私の自宅で1年間使った量でいくと、7軒分ぐらいかなということがあったのですが、
たまたま太田市のきょうの新聞では1軒当たり3,500キロワットぐらい年間で使うという
話が出ておりましたので、使わないうちなら10軒分ぐらいは使えるのかなというようなもの
を、実は私やってみました。契約もしました。実はね、その中で、みんなにもこういうことは
いいんだよという、自然エネルギーでみんなにもうちょっと還元してくれよという話もしなが
ら、絶対損はないよみたいな話、これ絶対はちょっと言えませんけれども、多分ないと思いま
す。42円出るわけですからね。今買っている金額は平均で二十五、六円なんですね。種類が
あるからよくわかりませんけれども、計算してみると二十五、六円。だから、十七、八円は利
益になるという、まあ、計算上ですよ。
 そういった意味では、利益を追求するのとはまた別に、私はこの地域の電気を賄う、そうい
った施設をいっぱいつくって、要するにスマートシティ化、要するに賢いまちづくりをしたら
どうですかという話を、なかなか行政はやりませんから、私から自分でやってみたんですよ、
実は。1人200万円、100万円という人が集まって、数字になりましたけれども、やっぱ
りこれ将来ずっとおもしろいんじゃないかな。今、国のほうも42円から下げるみたいな話が
出始めております。これはまだ言っている最中で、多分決まったか決まらないか、ちょっと私
は確認しておりませんけれども、例えば下がるということがわかってしまうと、またこれちょ
っとだめになってしまうかなと。今、メガソーラーは、やたらいっぱいいるんだそうですね。
で、着工できないんだそうですね。それは、企業が、これは利益を追求してやっているわけで
すよ。だけども、私は行政として、例えば沼田中学校の屋根を利用して、何であれをやらなか
ったか。そうすれば、学校の電気料は間違いなくできますよ。それに対して、中にLEDが使
われているかどうかわかりませんけれども、もしLEDが使われるならば、相当な省エネにな
るはずですよね。そして、自分たちがつくった電気で、自分たちが使うんだという考え方を、
これこそ子供たちに見せてあげたい、そんなふうに思いますがどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 体験あるいはまたみずからの実践に基づいた御提案であり、また、
御意見でありますので、説得力が非常に高く、受けとめさせていただきました。今後のそうし
た循環型社会を考えていくときには、議員がお話しされていることは、大変もっともなことで
あるというふうに受けとめさせていただきました。
 沼中の関係については、確かに屋根が全部太陽光ではございません。ただ、実験棟のところ
には太陽光をつけて、そして実はそれを学習できるようこととリンクさせようという形になっ
ているはずです。御案内のとおり、屋根を全て太陽光を張って、そしてそこからいろいろとエ
ネルギーの再生を図ることによって、学校の管理運営の中でコストが下がるということは、こ
れは大変結構なことだと思いますし、否定するものでもありません。
 そういった中で、どうしても当初の投資が非常にかさむなというようなことが、やっぱりど
うしても財政運営上の、こちら側のそういったじくじたるところもありました、現実に。した
がって、全部の屋根がそういうふうにはなっていないのですけれども、できる範囲のそういっ
たことは対応してきたつもりでございます。
 したがって、今後そうした新しい構造物をつくっていくときには、やはり森林文化都市にふ
さわしい木材をきちんと活用しながらも、そうした新たなテクノクラートを駆使していくとい
う形の中で、硬軟相まざった、整合された構造物をつくり上げていくということが、大変重要
なポイントになっていくのかなと考えております。したがって、当然教育長も、教育部長も、
議員の御発言をしっかりと受けとめておりますので、御提案の趣旨は至極もっともなことだと
思っておりますので、今後そうしたことの利点を生かす形の中で考えていければなというふう
に思っております。
◇15番(大竹政雄君) 投資の問題がありますけれども、私は投資をするだけの価値がある
ということで、今提案しているのです。それだけでおしまいになってしまったらという話にな
ってしまうと違うわけですよね。例えば10年で、元が取れるという言葉を言っていいのかわ
かりませんけれども、多分なるだろうという想定ですよね。LEDにかえると高いというのは、
よくわかりますよ。私も電気取りかえていますから。だけれども、長い目で見れば、その投資
が戻ってくるんだよという考え方をしないと、もう物すごく古い考え方なんですよ、私に言わ
せると。もう10年も20年も前の話なんですね。世の中どんどん進んでいる話でありまして、
その投資をどこでするかという問題は、絶対皆さんでよく協議してもらいたいですよ。やらな
きゃだめでしょう、今はという話を私はしているのです。
 そして、今まではどうしても学校というものは、上が、屋根が、平らな屋根なんですね。平
らだとお金がかかるんですよ、実は。それはそうですよね、角度が要るんですから。だから、
余り提案できなかったんですが、これからああいった形の屋根をつくると、ほとんどその屋根
の状態でできるんです。これは私すごいメリットだと思うのです。だから、そのようなときに、
何でしなかったのかという話なんです。これからでも間に合うでしょうけど、今からやるより
は前からやったほうが絶対いいわけですけれどもね。だから、そういった投資の仕方を間違え
ないようにするということも、やっぱり皆さんの中で勉強していかないと、私は違うのではな
いかなという気がしますけれども、その辺どうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) まあ、当然この太陽光パネルを設置すれば、通常はしかるべき業者
から電気料を払って、そして施設を管理運営していくということになります。太陽光を設置す
れば、それが自発電になりますから、当然そこのところのリスクは解消されるわけです。した
がって、そこのところでもって、私業者に払う電気料の金額と、先々に向かった形のトータル
したところでもって、何年ぐらいでもってこれが回収できるなというような、そういうことの
リスク計算をきちんとすることは大変重要なことだと思っておりますし、また、そういったこ
とを踏まえて、費用対効果ということも考えていかなければならないなと考えております。
◇15番(大竹政雄君) ぜひその辺のところは、よく考えるというか、検討しないと、やっ
ぱり沼田市、損をするだけではないかなという気がするんですよね。今、国が正確に42円と
いう数字を出しているわけですから、例えば37円になっちゃったら、5円下がっちゃったら、
もうかなり下がりますよね、どんと。この辺のところも、これ契約が20年ですからね。私ど
も住宅の場合には10年なんです。だから、10年だから、私どもの住宅の10年というのは、
多分ペイできるかできないかの、せいぜいその辺なんです。でも、今企業がやるとか、ああい
うものについては20年契約ですから、20年間42円で契約できるわけですよ。間違いなく
私はいいと思っている。だから、そういったことも、今下手をすると逃してしまうということ
なんですね。だから、しっかりとその辺のところは勉強してやっていただきたいということだ
けは申し上げておきたいと思います。
 こればっかりやっていると、もう最後時間がなくなってしまいますので、次に行きますけれ
ども、実はもう1点だけ。今回、小水力発電がつくられるということで、委員会のほうで聞か
せていただきました。私どもも委員会で幾つか視察に行ってまいりました。小さいものをつく
っても、私は意味ないと思うのですよ。やっぱりそれが学習とか何とかって、そういう時代じ
ゃないと思うのです。もうあちらこちらにあるんですよ、小さいものは。初めから大きいもの
をつくったらいいんじゃないですかという話なんですね。これを委員会で言ってもしようがな
いですから、市長に私は言いますけれども、例えば来年当たり、平川の話もちょっと出ていま
すけれども、そのままやったらいいじゃないですか。50キロなり、100キロなり、つくっ
てしまったらいいと思うのです。
 お金を使うなら、さっきの話じゃないですけれども、同じ投資をするのなら、大きなお金を
投資すればいいじゃないですか。小水力の一番いいのは、24時間電気ができるわけですよね。
これ、だからすごいメリットがあるということは言われているんです、現実に。多分だからや
ろうと思っている。小さなものをつくったって、私は意味ないと思うのですよね。そんなもの
をつくって、ちょっとその辺の電気つけたぐらいじゃ。やらないで、初めからどんとしたもの
をつくる。ちゃんと見学ができるようにちゃんとつくる。私はそういうものが、投資という考
え方をすれば、無駄な投資はしないで、自分たちがこれからやろうという、本当のものに投資
することが必要だと思いますが、その辺についてはどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) まあ、常に入り口論のところで論議していて、実態として形に見せ
ないと、なかなか説得力がないなということの判断も働きました。したがって、今回の城堀川
という歴史と伝統のある本市にとってはかけがえのない自然ですね。それを活用していくのに
は、今回提案しているようなところが大体一つの限界的なところもあったかなというふうに思
います。それも、やはり議員、幼稚園生でも、あるいは小学生でも、そこのところに行って、
なるほどこういうものかというふうに学習効果を高めたいというような意味もあってのことで
のことの意味が含まれております。
 平川の関係は、今おっしゃるように、もうとにかくあしたにでもやれという、こういうこと
だと思うのですが、これはやっぱり例えば利根川水系砂防事務所に行って調整をしたり、いろ
んなところの関係方面との、どうしても避けて通れない、実務的なクリアしなければならない
環境整備があります。したがって、若干時間はかかりますけれども、できるだけ早いうちに、
これもしっかりとした形で示して、そして市民の方々に供していけるように努力したいなと思
っております。
 したがって、これから小水力発電もいろいろなところでもって検討して、地図でプロットし
てきて、現地採用しているわけでございますけれども、これからもここがチャンスがあるなと
思うところがあれば、できるだけ進めていくということでもっていきたいなという考え方を持
っております。もちろん、先ほど言う太陽光にしても、バイオマスにしても、これらについて
も同様の考え方を持っております。したがって、今まで環境課が中心となって対応してきたの
を、エネルギー対策室ができて、そこにきちんと職員が張りつきますので、議員の期待に応え
られるように、早目に、早目に手が打てる状況になろうかと思いますので、ぜひまたいろんな
意味で叱咤いただければと思っております。
    ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午前11時00分休憩
    ―――――――――――――――――――――――――――――
午前11時06分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ―――――――――――――――――――――――――――――
◇15番(大竹政雄君) それでは、もう先ほど最後ということで言いましたので、そちらの
ほうは終わりにしていきたいと思います。
 あと3つ残っているのですが、3つどうなのかとわからなくなってしまったのですが、実は
市民協働による省エネ対策ということで、私はこれも市民協働でやるべきなのかなというふう
に感じています。やっぱりスマートシティを、全体を求めるということは、市民に協力いただ
かないとできないという話なんですね。やっぱり省エネというものに対して、みんながこの原
発の事故から考え方が少し変わってきているかなという感じがするんです。そこを行政がうま
く引っ張っていってくれれば、皆さんがそういう意識に変わっていくかなという感じがしない
でもないんですね。
 やはり、いろんな意味で協力といったって、全部ができるわけではないわけですから、では、
例えば3%の人が、5%の人が協力してくれれば、どのぐらいになるかという話ですよね。5
万人のうちの3%だったら1,500人ですよ。1,000人でも物すごいものができるかと
思うのですね。例えばさっきの太陽光の話もそうだけれども、こういうことも手伝ってくれな
いかいという話になれば、その人たちが、何人かが手伝ってくれれば、大きなことができるわ
けですよね。だから、何でも全部100%を求めるのではなくて、小さなところから私は始め
ていくべきだというふうに思っております。
 省エネというのは、これからの時代は必ず必要なものだというふうに思っております。特に、
家庭も、さっきの話でありますけれども、ちょっとしたことで2割ぐらい削減できるという話
が、もう現実に今やっているわけですよね。そういったことをお互いに、行政が引っ張ってい
くような形の中で、こういった省エネ対策をやっていこうじゃないかと。このまちはそういう
まちをつくろうじゃないかということにしていければいいかなと。それが、私はスマートシテ
ィ構想だというふうに思っております。
 そういった意味で、自分たちで電気をつくって、自分たちで電気を使う、消費をする、地産
地消という話がありましたね、前回。そういったことをやるべき時代に、今来ているのだろう
と思います。そういったことを、省エネに対して、ぜひ市民と協働でやるべきだと思いますけ
れども、その辺についてはどうでしょう。
◇市長(星野已喜雄君) 全く同感でありますので、ぜひいろんな意味で御指導いただければ
と思います。
◇15番(大竹政雄君) わかりました。余りそういうふうに言われちゃうと、次に行きます
けれども、それじゃあ老朽化のほうにいきます。
 それも、ちょっとはしょっちゃいますけれども、実は今回いろんな事故が起きました。例え
ば、今東北、北海道で雪の被害がすごいですよね、潰れて、あるいは車の中で亡くなってとい
う、自然災害が非常に多いということなんです。
 それから、さっきちょっと話をさせていただきましたけれども、中越地震から始まって、あ
のときもたしか5ぐらいだったですかね。東日本が5ぐらいだったですか、5弱とか強だかわ
かりません。それから、この前の栃木の日光、あのときは4ぐらいだったですね。あのぐらい
の大きさのものがどんと来て、私はどこか倒れるのかなと思って、いつも散歩しながら、実は
高橋場ですから、あそこの市営の住宅見に行くんです。全然何もなっていないんですよね。だ
から、全然大丈夫なのかなというふうにいつも思っているんです。だけども、どう見ても、ど
う見てもですよ、危ないというふうに思うのですよね。ひさしは鉄筋が出ているしね。あのも
のが、もし落ちてしまったら、でかい事故になるなということをいつも思いながらいるのです
が、ほとんど手をつけない。市営住宅が何で潰れないかということになると、部屋が小さいん
だと思う、多分ね。だから、壁量が足りているから潰れないんだと思う。この辺はちょっと専
門家になっちゃうからあれですけれども、ただ、もし何かあったときには遅いんですね。さっ
き話をした笹子トンネルじゃないけれども、死んじゃったらおしまいなんですよね。その辺の
ところの考え方が私は少し足りないのかなという気がいたします。いろいろなところを見てく
ると、特に市営住宅、危ないものがあるような気がするのですが、市長はどのように思ってい
るのか聞かせていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほども答弁させていただいたとおり、この耐震化率をやはりきち
んと高めていくということが、行政に与えられた使命であると考えております。したがって、
そういう意味では、市営住宅の関係についても同様のことが言えるかと思いますが、一応平成
22年3月の市営住宅の長寿命化計画を立てて、そして約10年間の期間の中で計画的に整備
を進めていくということを、今行っている経過がございます。
 したがって、耐震化を対応することは、それは、今度は、しかるべき方々にお仕事も回って
いくということになりますので、経済の循環も図れるということになりますから、今後そうい
ったことに基づいて対応を図っていく必要があるのではなかろうかと考えております。
◇15番(大竹政雄君) 計画は計画なんですね。だから、その建物が100%大丈夫だよと
いうことで、そういうふうに言われていると思うのですけれども、私は何かあったら遅いので
はないですかということだけは提言しておきたいと思います。ぜひないように祈るだけでござ
います。まあ、確かにあれだけの建物ですから、簡単にはいかないのかなというのは、危ない
かなというのは、いつも思っておりますけれども、そのたびに私は散歩で見に行きますけれど
も、今のところ問題ないようでございます。ぜひその辺のところは、市長もよく覚えておいて
いただければと思います。
 さて、あと残りがなくなりました。例の利南運動広場についてお伺いしたいと思います。今
年ですか、市長部局に移ったわけですよね。いろんなことを検討するという話で、こっちに移
ったと思うのです。だけど、さっきの答弁ないですよね、何も検討した経過が。昨年、あの土
地をどんな利用の仕方もありますよねというような話もしたと思うのですよ。それから、産業
振興にもという話もしたと思うのですよね。だけど、それも頭から外すわけにはいかないとい
う、ですよね。市長、そう答弁しましたよね。これ、間違いないと思います。産業振興につい
ても、頭から外すわけにはいかないという答弁をされていました。それから、社会情勢の変化
において、総合的に判断していきますということで答弁しているのです。それから、既存の施
設整備を絡めた形の中で、現在の市にとって適切かを考えるということ、あのとき答弁されて
いるんです。それを、どういうことをしたのかということを私は今回聞いたと思うのです。で
も、先ほどそういった答弁がなかったような気がするのですが、その辺についてはどうでしょ
うか。
◇市長(星野已喜雄君) この関係につきましては、昨年の4月から市長部局に所管がえが行
われました。そして、庁内に活用検討委員会を設置して対応を図ってきた経過がございます。
 今、議員がおっしゃられたようなことについて、それぞれ多角的に検討委員会が分析をいた
しました。簡単に申し上げますと、例えば産業関係にこれを、柔軟転換を図るというようなこ
とをした場合に、大体、おおむね3億数千万円の国に対する返還義務が働いてきます。しかし、
これを運動広場的に使っていけば、そういった当初国からもらったお金はペイされていくわけ
ですね。返す必要はないということになるわけです。
 それで、結論から申し上げますと、多目的に使える運動広場として、そして今回はまた教育
委員会に移管をして、そしてそこでソフトボールであるとか、あるいは、ゲートボールである
とか、あるいはサッカーであるとか、もちろんトイレもつくりますから、そうしたことで市民
の方々の健康増進を図るべく、形でスタートさせようということになりました。
 ただ、ここのところが非常に大事なんですけれども、よしんば、その3億数千万円返還が発
生するということを超えられるぐらいの、非常にダイナミックな、そういう産業に供するよう
なことが可能なような、そういう話題が出てくれば、それはその時点でもって、もう一度突っ
込んだ検討を加えていく必要があるのかなというふうに考えた経過がございます。
 ただ、ことしのスタートでは、やはり、よしんば別なほうに使用を転換した場合に、3億数
千万円のお金を国のほうに返すということは、これは本市の財政状況から見て、至難のわざで
す。したがって、運動広場の多目的な利用ということでもって、今回はスタートさせていきた
いなという経過がありましたので、今回の提案になっているわけであります。
◇15番(大竹政雄君) 実は、今回1.8ヘクタールだけやるという話だったですね。あと、
3.幾つか残っているわけですけれども、せっかく教育部から市長部局に戻ってきて、全部整
備して、これ渡せばいいと思うのですが、何か中途半端で渡してしまったみたいな感じがする
んですよ、私は。せっかくこっちで何とかしようといったものが、私なんか一生懸命提案して
いるわけですよ。今の答弁は、確かにお金を返さなければいけないという話をされました。だ
けど、これも国と本当にやったのかという話なんですよ、私に言わせれば。何とかそれを変更
できないのかと。今、こういう時代なんだから、こうしたいんだとか、実は特区というところ
で、そこにいる議長なんかとも勉強しに行ったことがあるのですが、やっぱり地方が困ってい
ることに対して相談をする、協議をする、そういうことができないと、私はだめだと思う。た
だ、これはこうだから、お金を返す。そのお金がないからできないんだじゃなくて、何かの努
力をするべきではないかなという気がするんですよ、この件に関してね。だけど、ほかの使い
方もまだあろうかと思います。ほかの残った部分の使い方も何もせずに返したというか、教育
部局に戻してしまったというのは、私は何としても理解ができないのですが、何でそこの下の
部分は検討しなかったのか、ちょっと教えてください。
◇市長(星野已喜雄君) 見たとおり、非常に段差があって、はっきり言って、そこまで突っ
込んだ形にしていけば、相当なお金がかかります。今回の提案だけでもサッカー場が2面ぐら
いはとれるということになっております。したがって、当面はこれでもって考えると。
 繰り返し申し上げたいと思うのですけれども、議員が言うように、そういうものは返還が発
生しなくても済むのではないかということについて研究をしたのかということでありますが、
当然研究いたしました。結論から言うと、例えば産業的なものに展開していった場合に、もう
目的外使用になりますから、当然そこではいや応なくお金の返還が求められるということから
、本市の財政状況を見たときに、そういうふうに判断いたしました。
 で、繰り返し申し上げたいと思うのですけれども、しかしながら、そうだからといって、で
はそういう返還命令が発生するであろうことのリスクをしょっても、さらに効果があるものが
見えてくれば、これは当然そのときには、きちんとした対応をしていくということの確認のも
とに、今回になっているわけであります。
◇15番(大竹政雄君) それでは、1.8ヘクタールの部分だけが教育部局に行っているの
ですか。残りは市長部局、そうじゃなくて、全部向こうに戻してしまったんですか。全部ね。
そうすると、では、またあの下に、下のどうにもならないような段差ですよね。教育委員長、
教育長に何とかせえという、今度我々がそういう話になるわけですよね。これ、無理ですよ、
あそこね。だから、基本的には市長権限で何とかしてあげなければ、向こう、もらったほうは
どうにもならないんじゃないですか。あの上だけ整備するわけですよね。あとまた草むらです
か。私はね、それは絶対にしてはいけないと思うのです。だから、もう何回も皆さんも言って
いるけれども、塩漬けになっちゃいますよ、またあの下が。やっぱり有効活用をぜひしてほし
いという、我々提案していたわけです。そこで、初めてこっちが動き出したと。我々とすれば、
すごく期待していたわけですよ。どんな形であれ、どういう段差であれ、市民が使えるように
してほしいということをずっと言ってきた経過があるわけですけれども、何か私にはどうして
もその中途半端が考えられないんです。その辺の中途半端ではないという根拠をちょっと教え
てください。
◇市長(星野已喜雄君) 教育委員会のほうに、例えばこれが移管されたとはいえ、予算の執
行は市長が持っております。したがって、当然今後いろいろと進んでいく経過の中で、今言う
ような、議員がおっしゃっているようなことについても、当然これはいろいろと双方が連携し
て、対応を図っていくということになろうかと思います。
 繰り返し申し上げたいと思うのですけれども、どうしてもお金の返還命令に対しての対応を
考えていったときに、ここのところはこれでスタートしようというふうな判断をいたしました。
したがって、議員とすれば、全面改修して、そしてそれからという考え方がおありだったかと
思いますけれども、当然文化財の関係とかいろんなことが出てまいります。したがって、そう
いう意味では、今後教育委員会とよく連携をして、そして残ったところの関係等についても、
いろいろと考えていくということになろうかと思います。したがって、一連の経過があります
から、今までのように教育委員会そのものが、言うなれば、背負っているということとは、ち
ょっと趣を異にするような状況になってきているわけでありますからして、今言われたような
ことについても、しっかりと頭にたたき込む形の中で、今後柔軟に処していきたいなというふ
うに考えてはおります。
◇15番(大竹政雄君) 最後になってしまうかなと思うのですけれども、あそこの整備をす
ることによって、公園長期整備構想も前回やっているんですね。この辺のところ、話ができま
せんからやめますけれども、全てにうまく絡まっていかないんですよ、私の中で、市長がやろ
うとしていることが、ちょっとよく見えないんです。あそこはこうしますよ。では、こっちは
こうしますよというものが見えてこないんです。
 我々は市民から負託されているわけですから、市民には言われるんですよね、そういうふう
に。「お前ら議員何やっているんだ」ということに最終的になるんですよ。でも、答えはない
んです、実は。我々何もできませんから。だけど、ここで市長に質問するきりできないんです。
でも、ちょっと違うんじゃないのというだけで、どうもそのまますっと流されちゃうんです。
だから、我々が市民に返答ができるようなものに、ぜひこれからお願いしたいと思います。
 さあ、最後終わりました。最後に、この沼田がますますいい沼田になってもらわなくちゃい
けない。活性化に向けて、これから市長は頑張っていただかなければいけないと思います。そ
の辺のところ、最後に決意を聞かせていただいて終わりにしたいと思います。ありがとうござ
いました。
◇市長(星野已喜雄君) 前段の関係ですが、やはり執行者と審議する立場、これは御案内の
とおり、我が日本国は議会制民主主義で成り立っておりますので、当然執行者のほうは審議す
る、つまり議員の諸先生から御指摘をいただいたことだとか、あるいはまた御意見をいただい
たことを真摯に受けとめて、できるだけその意に沿えるように、大勢の、多数の状況判断をし
がら、執行は動いていかざるを得ません。したがって、当然議員が本会議で話されていること
については、そういうことを頭にたたき込みながら、いろいろと対応を処してきた経過がござ
います。当然議員の立場からすれば、いろいろとそういった総合的な骨格がなかなか見えてこ
ないぞという、こういう御指摘、指摘されることについては、当然執行者の立場からすれば、
謙虚に受けとめております。
 そういった中で、どうしても背景に横たわってくる財源の問題があります。これを冷静に分
析していかないと、やはりかつて私どもも非常に皆さんから、どこそこのまちのようになって
しまうのではないかというようなことをぐいぐい、ぐいぐい指摘されました。しかし、乗り切
ってきたわけであります。したがって、そういったことの、私どもの胸のうちも、できれば御
理解いただければありがたいと思っておりますし、また、議員の御指摘されたことについては、
一生懸命努力をしていかなければいけないと思っております。
 なお、先ほど御質問の中にありましたように、市の将来の活性化のことについて、どういう
考え方という話がございましたけれども、昨日とリンクするかもわかりませんが、やはり行政
の最大の大きな眼目は、どうしても人々の生命と財産をきちんと守っていく。その上に立って、
初めていろんな活力あるいはまた活性化等の話題が出てくるわけでございます。ここに来てま
いりまして、非常に経済部担当課長の筋から、いろいろと観光面も新しい展開が今見えており
ます。はとバスの導入、あるいはまた、横浜商科大学の関係、間もなく非常に全国的な、有数
な写真の関係の方々と、こちらのほうから写真を撮ってもらって、そしてコンテストをするこ
とによって、こちらのほうの名前を上げていくというようなことも、間もなくその提携にこぎ
つける段取りになっております。したがいまして、今後とも沼田市の発信力を高めて、努力を
していかなければならないと思っております。
 なお、冒頭からの、非常に循環型の社会構造をつくれということについては、全く同感でご
ざいましたので、ぜひ新しくできるセクションを大いに活用してもらって、そして議員の哲学
が沼田のまちづくりの中に大いに生きるように、私どもも努力をさせていただくつもりでござ
いますので、よろしくお願いしたいと思っております。
    ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(大島崇行君) 次に、片野彦一議員。14番。
〔14番 片野彦一君登壇〕
◇14番(片野彦一君) 通告に従い一般質問をさせていただきます。
 我が国は、敗戦の焦土の中から立ち上がり、多くの自然災害も克服し、すばらしい国土と国
民を育んだ歴史があります。
 東日本大震災より間もなく2年が経過いたします。マグニチュード9.0、最大震度7の巨
大地震とそれに伴う津波と余震により、大規模な地震災害となりました。また、東京電力福島
第一原子力発電所の被災による深刻な原子力災害も加わり、死者1万6,000人弱、行方不
明者は現在約2,700人という大災害になったことは記憶に新しいところであります。沼田
市でも多数の家屋で屋根瓦が落下するなどの被害があり、その後も放射能により市民生活に大
きな影響を受けました。この沼田において、災害に強い地域づくりに取り組んでいくことが、
政治行政に携わる私たちの責務であると改めて心に刻み、最初に防災対策について伺います。
 まず、建物の耐震化について。現在の住宅の耐震化率と今後の耐震化をどのように進めるの
か、まず伺います。
 2番目に、小中学校の耐震化進捗率と今後の対応について。2013年度の耐震化の目標は、
国では94%、群馬県では98%としていますが、沼田市の目標はどのように設定し、どのよ
うに取り組むのか伺います。
 次に、被災者の支援について。被災者支援システムは、平成7年の阪神淡路大震災で壊滅的
な被害を受けた兵庫県西宮市職員が独自に開発したもので、災害発生時の住民基本台帳のデー
タをベースに被災者台帳を作成し、被災状況を入力することで、罹災証明書の発行から支援金
や義援金の交付、救援物資の管理、仮設住宅の入退去など一元的に管理できるものです。そこ
で、災害発生直後は、人命救助が最優先だが、その後は被災者へきめ細かい支援が求められる。
被災者支援システムの導入について伺います。
 また、東日本大震災で多くの災害弱者が孤立したが、救助の手が全く届かなかった事例が報
道されました。市町村が持っている高齢者や障害者の情報を、救助する自衛隊や民間団体が共
有していなかったために、救助の手が差し伸べられなかった現実があります。救助のマニュア
ルや非常時の情報の開示など、高齢者、障害者、乳幼児の要援護者の避難支援計画について伺
います。
 次に、高齢者対策について、老人ホームの充実について。
 総務省の発表では、我が国の65歳以上の人口は3,074万人と初めて3,000万人を
突破し、今後も高齢者の大幅な増加が見込まれ、超高齢化社会の到来は深刻な課題であり、沼
田市においても同じ状況にあると思います。特別養護老人ホーム、軽費老人ホームなどの増設
を計画的に進めることができないか。また、長崎市認知症グループホームの火災事故に見られ
るように、一たび火災が発生すれば悲惨な結果になる。そこで、伺います。ひとり暮らしの高
齢者がふえ、希望者の入所が困難である。施設の増加はできないか。防火設備の実態と安全対
策について。以上、2点伺います。
 次に、福祉の充実について、トリチャー・コリンズ症候群の疾患に対する支援について。昨
年9月の一般質問で支援の要望をいたしました。市としては、特別に考えることはできない。
研究課題とするとの御答弁をいただきましたが、県としては、難聴児補聴器購入事業として、
平成25年度から予定されているようですが、沼田市での支援の取り組みはどうなっているの
かお伺いします。
 以上が私の質問です。御答弁をよろしくお願いいたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの片野議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、防災対策について、建物の耐震化について、住宅の耐震化率と推進はどのように進め
るのかについてでありますが、本市における住宅の耐震化率は、平成24年3月末時点で約5
6%であります。また、平成20年3月策定の沼田市耐震改修促進計画において、平成27年
度末での住宅の耐震化率の目標を80%と掲げ、その上位計画として位置づけた、平成22年
3月策定の沼田市住宅マスタープランの重点施策の一つとして推進をしているところでありま
す。今後も市民の皆様に対する本市における補助制度の積極的な活用についての周知に取り組
むとともに、危機管理意識の向上を促す効果的な手法について研究をしてまいりたいと考えて
おります。
 次に、被災者の支援について、災害発生直後は人命救助が最優先だが、その後は被災者への
きめ細かい支援が求められる、被災者支援システムの導入についてでありますが、災害が発生
した場合、まずは人命を最優先に考えた救出や救助などの応急対応を急ぐこととなります。そ
の後、被災された方々への対応を進めることになりますが、議員の言われる被災者支援システ
ムは、阪神淡路大震災の直後に、西宮市により開発された災害時に行政事務を効率的に行うシ
ステムと認識しております。実践の中で活用され、被災者支援や復旧・復興に大きな効果を発
揮したこと。さらに、全国の自治体で利活用できるよう公開されていることから、本市におき
ましても、被災者支援システムの導入につきまして研究をしてまいりたいと考えております。
 次に、高齢者、障害者、乳幼児など要援護者の避難支援計画についてでありますが、災害時
に1人で避難することができない高齢者、障害者、乳幼児などの対応については、要援護者が
適切かつ円滑に避難行動がとれるよう、基本的な考え方や進め方を明らかにした、沼田市災害
時要援護者避難支援計画を平成22年2月に作成しております。現在では、その計画に基づき、
災害時要援護者登録台帳の整備を進めておりますが、要援護者の情報把握については、個人情
報保護制度にかかわる対応が必要となることから、情報収集方法や台帳作成方法等について研
究をしているところであります。
 次に、高齢者対策について、老人ホームの充実について、ひとり暮らしの高齢者がふえ、希
望者の入所が困難である、施設の増加ができないかについてでありますが、本市のひとり暮ら
しの高齢者数は、平成24年6月1日現在1,831人であり、毎年増加しております。生活
は自立しているものの、経済的、環境的な理由から自宅での生活が困難な方の場合には、市の
措置決定を得て、広域圏が運営する養護老人ホームに入所となりますが、入所者数が減少して
いることに加えて、猿ヶ京養護老人ホームが老朽化していることから、平成25年3月末をも
って猿ヶ京養護老人ホームを廃止し、愛宕養護老人ホームに統合するということであります。
 一方、要介護認定を受けている方の場合には、希望する施設に直接入所申し込みを行ってい
たわけですが、市が指定、監督いたします地域密着型の施設につきましては、平成18年度よ
り順次計画的に整備を進めております。今後につきましては、施設の利用状況や介護保険の給
付状況などを精査しながら検討してまいりたいと考えております。
 なお、県が所管する特別養護老人ホームにつきましては、平成25年度に27床増床される
予定でありますが、待機者が多い実態があると認識しております。
 次に、防火設備の実態と安全対策についてでありますが、本市に指定、監督権限のある施設
につきましては、消防法によるスプリンクラーの設置義務がある施設はもちろんのこと、義務
のない施設につきましても、安全を確保する観点から、県補助金の活用を踏まえ、順次スプリ
ンクラーの設置を進めているところであります。
 また、このほかの安全対策につきましては、各施設において、定期的な避難誘導訓練や消防
署による消防設備点検が行われているほか、施設が実施する運営推進会議及び実地指導の際に
市が出向き、安全設備の確認や安全指導を行いながら安全への意識喚起を行っております。
 次に、福祉の充実について、トリチャー・コリンズ症候群の疾患に対する支援について、沼
田市での支援の実態はどうなっているかについてでありますが、トリチャー・コリンズ症候群
の特徴の一つである乳幼児期の難聴障害は、言語そのものに決定的な発達障害を及ぼし、不完
全な発語によるコミュニケーションの不良、学習習得のおくれなど、将来の成長に支障を来す
ことが考えられます。群馬県では、従来の障害者自立支援法の補聴器の支給対象外である軽・
中度の難聴児童に対し、補聴器購入費用の一部を助成する事業を、平成25年度の事業化に向
け、検討を進めております。本市におきましても、その発達支援を図るため、県と連携しなが
ら、事業実施に向け検討してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思い
ます。
 以上申し上げまして、片野議員の御質問に対する答弁とさせていただきますが、小中学校の
耐震化率と今後の対応については教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願いを申し上
げます。
◇議長(大島崇行君) 教育長。
〔教育長 宇敷重信君登壇〕
◇教育長(宇敷重信君) 片野議員の御質問にお答え申し上げます。
 防災対策について、建物の耐震化について、小中学校の耐震化率と今後の対応についてであ
りますが、学校施設の耐震化につきましては、市全体の公共施設耐震改修促進計画の担当課で
あります建設課や財政課など、関係各課と調整しながら整備を進めてまいりましたが、平成2
4年度末見込みの耐震化率は84.1%であります。今後につきましても、引き続き関係各課
と協議しながら、可能な限り早期に耐震化が完了するよう努めてまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、片野議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇14番(片野彦一君) 答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。
 まず最初に、建物の耐震化についてでありますが、これはきのうも同僚議員から質問があっ
て、大体のことは理解しているつもりでありますが、これにつきまして、やはり沼田市として
は、平成27年80%と、県のほうの目標は20年度で90%というふうになっているようで
すので、平成27年については、ちょっと市のほうが進むのかなと、そんな感じは受けますけ
れども、先ほども話がありましたように、きのうもあったんですが、県内に3つの活断層があ
るというようなことが上毛新聞にも載っておりました。この近辺では、片品川の左岸断層です
か。これは片品村から沼田市にかけて20キロメートルぐらいの断層があるということで、先
日も震度5弱の地震が発生して、沼田市でも震度4を記録したということで、非常に地震がい
つまたやってくるか、そういうこともわからない状態であります。
 この県内の3つの活断層が同時に最大の規模で発生したということで想定なんですけれども、
これできのうも坂庭議員のほうから話があったように、マグニチュード8.1、震度が7と。
これがまた冬の早朝に発生した場合ということで想定しておりますが、死者が3,133人、
負傷者が1万7,743人と。で、建物全壊が5万9,044棟、半壊が13万3,317棟、
避難者が約54万人と、これは最大の予想でありますから、数字が非常に大きくなっています
が、これはあながち数字を無視することはできない。やはり今までも話がありましたように、
沼田、特に沼田市、利根においてもそうですが、災害に強いまちだということでいろいろなこ
とも言われているわけですけれども、人間の命はもちろん大事ですが、建物とか、そういうも
のが倒れたときに、やはりそういう良好なイメージといいますか、そういうものも一挙に崩れ
てしまう。建物が古いために崩れたんだという理由にはならないと思うので、そういうことに
対しての基本的な認識といいますか、それを置いて、どう対応していくのか。さらに、市長の
お考えをお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 安全・安心ということから、住宅の耐震化率の向上は、大きな行政
の使命かと思っております。そういった中で、先ほど御説明をさせていただいたとおり、平成
27年度末での住宅の耐震化率の目標80%と掲げたということでございますが、当然これよ
り伸びたほうがいいのには当然のことかと思っておりますが、御承知のとおり、これについて
は当然個人のお宅の方々の御協力なり、そういった姿勢がなければ、これは進むことはできま
せん。したがって、行政の立場からいたしますと、住民の方々に対する説明とか、あるいは周
知をきちんとしていくということが大変重要かと思っておりますので、今後ともこれらに向か
った形の努力を展開していく必要があるのではなかろうかと考えております。
◇14番(片野彦一君) 確かにこれは個人の持ち物ですから、個人がやらないとどうにもな
らないですけれども、この辺については県あるいは市の補助が、助成があるということもきの
う伺いました。これは市長がおっしゃるように、やっぱり説明し、周知することが非常に大事
だなと思います。
 そして、これはちょっと原子力、22年前の原発の事故と、震災と一緒になりましたから、
地震とはちょっと趣は違うかもしれませんけれども、原子力災害というのは、今まで絶対安全
神話というのがあったのですね。これはもう絶対に安全だという考えがあったというか、そう
いう考えのもとに、もうリスクというか、危機というのがまるっきりゼロと。そういうふうな、
もう想定外と、こういうふうな認識があったわけですね。ですから、沼田市は災害に強いとい
っても、災害というのはいつ起こるかわからないので、その辺のことについて、やっぱり行政
も市民、個人個人もそういうところの認識まで踏み込めないと、危険だというところまで踏み
込めないという思いがあるのではないかと思います。そういった面で、市自体も真剣に取り組
み、その住民に徹底して知ってもらうという努力が必要だと思うのですけれども、その辺の認
識に立っての市長の考え、もう一度お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 市民に周知していくことは当然のことかと思っておりますので、議
員の御意見に処した形の中で、今後の努力を展開してまいりたいと考えております。
◇14番(片野彦一君) それでは、市長が先に答弁してくれましたので、次に進みたいと思
いますけれども、被災者の支援について伺います。
 これは、被災者支援システムを、端的に言ったら、導入したらどうかという話なのですけれ
ども、これは先ほども言いましたように、職員が開発して非常に使いやすいというものらしい
です。この被災者支援ステムというのは、阪神淡路大震災の後でつくられたんですね。その後
は余り普及しなかったんですけど、この東日本大震災が起きたために、わずか3カ月後には3
00の自治体が採用したという実績があります。これは、さっきも説明しましたけど、被災者、
特に家を失った住民にとっては、被災証明書が生活再建のために必要になります。罹災証明の
発行のためには、住民基本台帳と家屋台帳に被災状況の調査結果を突き合わせていく作業が必
要となるというふうになっていますが、これは個人にとっても役所にとっても非常に大変な作
業だと思います。大規模災害が発生した場合は、大量の罹災証明の発行が必要となる。今のま
までは、その確認作業に時間を要し、罹災者を長時間待たせることになると。これは仮にそう
いう災害が起こった場合ですけれども、これはないほうがいいのですが、そういう状況になっ
た場合には、これはとんでもない労力と時間がかかると思います。このシステムを導入すると、
罹災証明というのはすぐ発行できる。あるいは、一度情報を登録してしまえば、一元管理が可
能だと。義援金の支給だとか、固定資産税の減免、そういった、市民が再度申請する必要がな
くなっていくと。行政にとっても、市民にとっても、非常に有効なシステムであると思います。
負担も軽減されます。
 しかも、このシステムは無償で利用ができるんだそうです。システムの立ち上げについても、
全国サポートセンターというところがあって、そこで金はかかるんですけれども、20万円と
か50万円とか、割かし低額で可能だと。埼玉県の桶川市の場合は21万円、福井県の敦賀市
では約46万円だったわけです。ハードの面でも、そんなに新しいものを購入することなく、
現状のパソコンとか十分対応できるんだということであります。ぜひそういった面からも、早
急に導入、先ほど検討されるという御返事でありましたが、検討ではなくて導入について方向
性を持って取り組んでいただきたいと思いますけれども、その辺についてもう一度お願いしま
す。
◇市長(星野已喜雄君) それほど高い予算を必要としていないことであるとか、既に214
団体が、私の手元の資料によりますと、導入をし、しかも予定団体が80団体あるということ
で、これを合算するとおおむね300団体ぐらいになろうかと思いますが、そういうふうな経
過を見るときに、本市としても、これらについてそういった先様の状況を見たときに、被災者
支援システムということについては、前向きにやはり検討していかなければいけないのではな
かろうかと、今受けとめているところであります。
◇14番(片野彦一君) ぜひよろしくお願いいたします。
 次に、高齢者、障害者、乳幼児など要援護者の避難計画についてでありますけれども、これ
はいろいろ計画をつくって、台帳の登録も収集の検討をしている、作成の検討をしているとい
うことでございますが、これは実は所管に関することなので、ちょっとそんなに詳しくはあれ
なのですけれども、一応参考までに私がちょっと調べたところでは、これはまた東日本大震災
の例なんですけど、障害者の被害実態が余り把握されていなかったということで、日本障害フ
ォーラムという障害者団体があるんだそうですけれども、岩手県の陸前高田市内の障害者1,
357人を対象に行った訪問調査の結果をことしの1月に発表したんですね。調査結果による
と、障害者の避難誘導を支援したのはどんな人がしたかということなのですけれども、家族、
親戚が21.7%、福祉サービス事業所が16.1%、それから近隣住民が10.1%、それ
から消防、警察が3.3%、避難しなかった人が39.6%、これは高台にいて避難する必要
がなかったという人が9割いるらしいんですけど、そのうちの2.7%は避難したかったけど
も、誰も避難の手伝いに来てくれなかったということで取り残されたという方がいらっしゃい
ます。2.7%というと、20人ぐらいになるんですかね、30人ぐらいなるんですか、そう
いう方が取り残されたと。
 これは、まず家庭や地域で避難方法を構築していくということが、まず大事だと思うのです
ね。それから、障害者にどういうニーズがあるんかということを、やっぱり周りの人も知って
おく必要があるということが、これは本当に大事なことになると思います。この人は担架が要
るのか、あるいは抱えていけばいいのか。そういうことも知っているだけではない、熟知とい
うのですかね、していく必要があると。そういう点が非常に浮き彫りになったということを報
告しているんですね。市に対してですね。
 それと、あと感ずるのは、消防、警察が3.3%ということで非常に少ないんですけど、こ
れは情報が要するに、個人情報ということのかかわりもあって、そういうところに情報が開示
されていなかったわけですね。私が非常に問題と思うのは、やはり個人情報というのがあるん
でしょうけど、そういう要援護者に対しての情報というのは、どういうふうに開示するかとい
うのは問題だと思いますけれども、そういう非常時については、その部局の判断で開示できる
とか、そういう方法というか、そういう方式を決めていく必要があるのではないかと思うので
すけど、その辺について市長の考えがあれば伺います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい質問をいただきました。まずもって、一朝有事のときの
避難する体制については、当然自助、共助、公助とあるように、まずはとにかく自分ちの家の
中、そしてお隣の近隣者の方、しかも社会的弱者の方ということの認識を持った形の中で、お
互いが助け合って、しかるべき安全なところに避難をするということは、これは当然のことで
あろうかと思います。
 一方において、先日もNHKテレビで報道されておられましたが、釜石の奇跡という題材で
報道された、群馬大学の先生の指導があったようでございますが、最善を尽くせということと、
想定にとらわれるなというようなことがあったようでございます。この場合は、どうもお互い
でもって助け合って逃げようというのではなくて、もう自分自身が安全なところに逃げるしか
道がないという教えが、この釜石の場合は非常に功を奏したということが言われていたようで
ございます。したがって、逆に言うと、お互いに助け合って逃げようとした人は、ややもする
とおくれてしまったということから、とんでもないことになったということもありました。し
たがって、この辺のところは論議がやや分かれるところかもしれませんけれども、そうした対
策を持っていたのは、想定ということがあってのことでもってやるわけですが、それにとらわ
れてしまうと、みずからの命も奪われてしまうということがあって、なかなかこれは難しいな
というふうに受けとめたわけでございますが、しかし私どもは海岸べりと違って、突然津波が
襲ってくるという地域ではありませんから、やはりお互いが助け合ってしかるべきところに避
難するということが、やっぱり賢明な策なのかなというふうに、今私は思っております。
 そういった中で、この個人情報の情報開示の関係は、これはなかなか市の判断だけではちょ
っと難しいかなというふうに思っております。と申しますのは、情報公開から、今度は個人情
報ということで、私はざっくばらんに言って、本当に難しい法律ができたなというふうに思っ
ております。と申しますのは、お年寄りの安否確認等について、民生委員の方がする際にも、
そういったところの個人情報については非常に難しいところがあります。したがって、今議員
がおっしゃっているように、一朝有事のときには、ある程度それは認めろということだと思う
のですけれども、それを果たして出していいのかどうかということは、しかるべき機関にちょ
っとしっかりと聞いてみないと何ともわかりません。ちょうど昼休みに入りますので、ある職
員が、非常にそういったことにも明るい職員がおりますので、休み時間中に調査をさせていた
だいて、もう少し確固たる答弁を午後にはしてみたいと思っておりますが、とりあえず私の今
の認識ですと、かなり厳しいものがあるのかなというふうに思っております。
    ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後0時02分休憩
    ―――――――――――――――――――――――――――――
午後1時00分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) 午前中の大変難しい御質問に対して、一応準備をさせていただきま
した。昼休み中にですね、総務部長のほうから調査した結果を答弁いたさせますので、お聞き
取りいただきたいと思います。
◇総務部長(生方秀二君) 命によりましてお答え申し上げます。
 まず、個人情報保護条例の関係でございますけれども、これにつきましては、沼田市の個人
情報保護条例におきまして、その第8条におきまして、「実施機関は、個人情報取扱事務の目
的以外の目的のために個人情報を当該実施機関の内部において利用し、又は当該実施機関以外
の者に提供してはならない」とされております。つまり、内部のものであっても、他のものに
扱えないという内容でございます。そういったことを御理解いただければと思いますが、今回
災害時要援護者名簿への対応が進まない要因といたしまして、個人情報保護法制が挙げられる
ことが多いということでございまして、国のほうから、国では災害対策基本法に災害時要援護
者名簿を位置づけることにより対応を図れるよう検討を始めているところだという資料も、平
成24年、昨年の11月14日付の内閣府政策統括官防災担当付参事官のほうから資料がまい
っておりますので、今国のほうで検討中ということで御理解いただければと思います。以上で
ございます。
◇14番(片野彦一君) お調べいただきまして、ありがとうございました。当然ですね、や
はり国のほうもそう考えているということは、やはりそういう情勢を把握しているのだろうと
いうふうなことが言えると思います。個人情報保護条例ということですので、その辺はまだそ
の条例が生きているでしょうから、これがすぐに開示ということはできないのでしょうけど、
やはり個人情報というのも本人に確認して、本人がいいよと言えば、これは開示できることな
ので、これは労力がかかるかもしれませんけど、一々全員確認すればいいことじゃないかなと
思います。そういうことによって、それがだめだよと言う人は恐らく数少ないと思うのですよ
ね。そういう人は中にいるかもしれませんけれども。だから、そういった意味では、そういう
開示できる人とできない人をちゃんと分けて、準備しておく必要があるんじゃないかなと思い
ます。
 これは余談なんですけれども、朝日新聞の「プロメテウスの罠」というのですか。これ、原
発災害の特集がずっと組まれております。その中で、やはりそういう事例があって、1人の、
たしか大熊町の課長だったと思うのですけれども、これちょっと記憶が定かではないのですが、
要するに警察官とか自衛隊が来ても、どこに誰がいるのかわからない。まして、建物が倒れて
いたり、流されて半分壊れていたりするということで、その名簿がなければ動けないというこ
とだったんですね。というのは、自衛官がずっと退避をさせるために見回っていたときに、動
けない人が残っていたというんですよね。だから、そういうところの情報は、全然救助する人
に届いていなかった。そういう面もあって、その課長は、それは個人情報の条例があってでき
ないということなんだけども、自分の独断でそれを提示したと、そういう事例も載っていまし
た。
 そして、あともう一つは、三春町の課長なんですけど、これは放射性物質を予防するという
か、避けるためにヨウ素剤というのを配られているわけですけど、原発の周辺には。それを飲
むと、放射性ヨウ素は吸収しないで済むと。甲状腺にたまらないということで、がんになる確
率をうんと下げることができる。その放射性ヨウ素を防ぐためのヨウ素剤を配ることですね。
それは、国と県の指示がないと実施できないという決まりになっているらしいんですけど、そ
この課長ですかね。その人は、やはり住民からの要望もあって、もう放射能が飛んでいるとい
うことで、では出しましょうということで、自分の判断で出したという事例もあります。だか
ら、そういうところの判断というのは非常に厳しいものがあると思うので、そういった情勢に
備えて、やはりこういうときにはどうするかということも、ある程度は決めておく必要がある
のかなと思いますけれども、その辺についてもう1回お願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 法律は人々の生命あるいはまた安心を守るということからできてい
ることであると思っております。それが不測の事態のときに、それがもとで、またこのとんで
もない二次災害が起きるようなことがあるとすれば、これは本末転倒のことでありますので、
そういったときには、生命の重さに重きを置いた大局的な判断のもとに、決断した対応をして
いくということで考えていかなければならないと考えております。
◇14番(片野彦一君) よろしくお願いしたいと思います。
 それで、次に、老人ホームの充実についてですが、これはいろいろ回答、答弁いただきまし
たが、確かに特別養護老人ホームは県の許可とか運営となっていて、県のほうの指示というか、
方針で何床増床するということが決まってくるのだと思います。そういった意味で、これはや
むを得ないのかなということだと思いますが、軽費老人ホームといいますか、猿ヶ京の老人ホ
ームは廃止して愛宕老人ホームに合体するということでございますが、希望者が少ないと、入
居希望者が少ないという話なんですけど、これは私も詳しいことはよくわからないのですけど、
例えば介護の要支援の1とか2とかという、自分で生活はできるけども、非常に生活上の、1
人で生活していくには困難さがあると。心配もあると。あるいはまた、病気もあるということ
で、ひとり暮らしで非常に不安を持っている方は、やはりそういうところに入りたいという希
望があると思うのですね。そういう方に対しての受け入れというのは、もし余裕があるのだっ
たら、できないのかどうか、ちょっとお伺いしたいのですが。
◇市長(星野已喜雄君) 広域圏が行っている養護老人ホームは猿ヶ京と愛宕にございまして、
ここのところ急速に入居希望者がいなくなったという経過がございます。しかし、その入所し
ている方の対応は、客観的に1人に対して1人の職員がつくぐらい手厚い状況であるというふ
うに認識しております。したがって、当然いろいろなゲームだとか、あるいはそういうことを
したりして、ただ特別養護老人ホームやそういったところと違って、皆さんそれぞれお元気で
しっかりとした対応です。ですから、なぜこう減ってきたのかなということになってくると、
この理由というものがなかなかつかみ切れないのですけれども、少なくともそこには利根沼田
以外の方も随分いたという経過がございます。したがって、私なんかは随分いいのになという
ふうに、自分なりにもそう思っていたんですけれども、しかし入居希望者が少なくなってしま
ったという実態が客観的にございました。
◇14番(片野彦一君) そうすると、入居希望する方については、検討する会議ですか、そ
ういうところがあると思うのですけど、その辺についてはどうなんでしょうか。入居希望者が
少なければ入れるという可能性があるのかどうか、その辺のことを聞かせてください。
◇健康福祉部長(村沢博行君) 命によりお答え申し上げます。
 老人ホームを一言であらわしているわけなんですけれども、それぞれ目的があって設置をさ
れております。今お話のあります広域圏で運営をしている愛宕老人ホームについては、養護老
人ホームということでございまして、先ほど市長のほうから答弁がありましたとおり、この施
設については経済的あるいは環境的、そしていわゆる経済上の問題もあって、そして自宅で生
活ができないとか、ほかでできないというような場合に限って、本人が申し出をしてもらって、
そして行政のほうで審査をして、措置ということで入所になったり、ならなかったりというよ
うなシステムになっております。したがって、自分が申し込んで入るというものでないという
ことを御理解いただきたいと思います。以上であります。
◇14番(片野彦一君) まあ、わかりました。そういうことについては、私も認識不足のと
ころがありましたので、しっかり認識したいと思います。
 それと、次に、防火設備の実態と安全性について、これについてお伺いします。
 御存じのように、長崎の認知症の高齢者グループホームで4人の死亡を出した火災がありま
した。火元は加湿器と見られるそうです。暖房機はエアコン以外使っていないというようなこ
とで、確定はしていないようですけど、これは灯油とかそういうものは使っていなかったわけ
で、そういう原因が、余りいつもあるようなところから出ないで火災になったということだと
思うのですが、そういうことに対処するには、やっぱりスプリンクラーと防火設備というのは
非常に大事な要素になると思うのですね。
 このグループホームは、国の規定では275平米以上ということで、それをわずかに下回っ
ていたということで、規則には触れないようなんですけれども、それにしても下の階には入居
者対象外の人が入っていたり、そういうふうな問題点もあったようでありますが、そういった
意味において、我が地域にもグループホーム、これは民営のグループホームが小さいのいっぱ
いあると思うのですけど、そういうところの防火対策、点検とか、あるいは指導とか、そうい
うことの実態について、わかれば教えていただきたいと思うのですけれども。
◇健康福祉部長(村沢博行君) 命によりお答え申し上げます。
 スプリンクラーの設置状況でございますけれども、消防法で規定されております施設、今先
ほど議員も言われましたけれども、施設の内容によりますけれども、275平米以上の施設、
これにつきましては全て設置をされております。
 それから、これは大前提が、市が指定なり監督をしている、いわゆる地域密着型サービス事
業所ということで回答させていただきたいというふうに思います。その施設が、今お話しした
ように、義務のある施設については、全て設置をもちろんされております。
 それから、設置義務のない施設が17施設ございます。しかし、このうち自主的に12の施
設が既に設置をされているという状況でございます。なお、残りの施設についても、市の指導
なり監督というような、市は立場でありますので、先ほど市長のほうからありましたように、
市のほうで設置なり、そういった指導等をしております。以上でございます。
◇14番(片野彦一君) 実態はわかりました。
 それで、やはり17施設のうち、12施設義務がないあれで設置してあるということで、施
設については指導していくということでございますが、これはやはり小規模になればなるほど
財政的な余裕というのがないと思うのですね。そういった意味で、これは地域で考えるだけで
はなくて、国も考える必要があるのかもしれませんけれども、そういったところ、グループホ
ームというのは、私も何回か訪問させてもらっていますけど、非常に家庭的な雰囲気で和やか
に、同じ認知症の人が非常に入っている方が多いのですけど、介護を受けながら、和やかに生
活しているというふうな、地域にとっては非常に、年寄りがいる家族にとっては非常に大事な
施設だなという感じを持っています。そういった意味でも、小規模であればあるほど、そうい
う財政的な負担というのは大きいと思うので、その辺のことについて、支援とか助成とか、そ
ういったことはその安全対策だけでもできないかどうか、その辺のことについてお伺いしたい
と思いますが。
◇健康福祉部長(村沢博行君) 命によりお答え申し上げます。
 スプリンクラーの設置の関係でありますけれども、国のほうで一定の補助がございます。厚
生労働省のほうで275平米未満の小規模の施設につきましては、1平方メートル当たり9,
000円の補助というようなことになっておりますし、今までも市のほうではこういった補助
金の制度も説明をしながら、施設のほうへ、施設の方にできるだけ安全という意味で設置がで
きないだろうかというような指導はしてまいりました。以上でございます。
◇14番(片野彦一君) わかりました。そういうことで、よく説明して、100%そういっ
た安全設備、防火設備というものが設置できるような指導をお願いしたいと思います。
 あと、教育長に質問が残っているのですけれども、これは一応現在84.1%ですか。国が
94%今年度目指すということで、学校耐震化の老朽化対策で、補正予算で3,272億円と
いう金額がついておりますが、これは市長部局との関係、どちらかといえば、金を扱うのは市
長部局ということになるのだと思うのですけど、その辺がネックになるとは思いますが、10
0%ということは無理にしても、ある程度目標を持ってやられたらどうかなと。この補正予算
も、計画があったり、確定しているところじゃないとつかないということでございますが、今
後の目標について考えていることがあれば、お聞きしたいと思います。
◇教育長(宇敷重信君) 再質問にお答え申し上げます。
 文部科学省のほうでは、平成27年度までの耐震化を目標としております。沼田市の公立学
校においても、この実現を目指して努力しているところであります。以上でございます。
◇14番(片野彦一君) わかりました。ぜひよろしくお願いします。以上で私の質問を終わ
ります。
    ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(大島崇行君) 次に、高柳勝巳議員。8番。
〔8番 高柳勝巳君登壇〕
◇8番(高柳勝巳君) 通告によりまして一般質問をさせていただきます。
 今回の私の質問は、主題を、誰もが「出番」と「居場所」のある地域社会を目指してと題し
て、障害をお持ちの方々の雇用問題を取り上げました。全国にはおよそ744万人の障害をお
持ちの方々がおられますが、平成23年度の新規求職申し込み件数は14万8,358件で、
就職件数は5万9,367件という状況で、民間企業での障害者の雇用率は1.69%と残念
ながら国の定める法定基準値に達していないのが現状です。今、多くの企業ではグローバル化
や過当競争が激化し、仕事の受注や企業の存続をかけた生き残り競争に飲み込まれ、雇用、賃
金、労働条件などが影を潜めざるを得ない職場の実態があるというふうに認識しております。
 こうした中にあって、厚生労働省は昨年6月、企業における障害者の法定雇用率を本年4月
1日から現行1.8%を2.0%に引き上げることを決定し、公布しました。厳寒とも言える
厳しい情勢下にあって、厚生労働省がこうした決断を下した背景には、障害者総合福祉法に伴
う障がい者制度改革推進会議総合福祉部会の提言づくりでの議論が大きく影響していると1人
確信をしております。
 この提言書の最終ページには、以下の文書が引用されています。「ある社会がその構成員の
いくらかの人々を閉め出すような場合、それは弱くもろい社会である」と。私たちは、これま
で経済効率を追求するばかりに、あるいは企業が生き残るためにと言いながら、本来はよりよ
く生きるために労働が存在すべきなのに、働くためによりよく生きることを諦め、地縁や血縁
でさえそこへ優先させ、ついには追い出し部屋や無縁社会という造語まで出現させてしまうに
至りました。障害者の雇用や共生社会を論ずるに当たり、こうした本質的な視点を加えつつ、
この際、市長に障害者の方々の出番と居場所の重要な場面である就労、雇用について、これま
での本市での取り組み経過を踏まえた検証と今後のあるべき方向性などについて、伺おうと考
えた次第です。
 そこで、まず@本市内企業における障害者雇用の実態について伺います。
 さらには、A市内における大規模事業所としての沼田市役所での障害者雇用の状況について
も伺います。
 そして、先ほど申し上げた本年4月から改正される、B障害者の法定雇用率の引き上げに際
して、どう対応していくお考えか伺いたいと思います。
 次のC、Dは私の所管に触れる事項ですが、市長としての率直な所見を伺いたいと思います。
本市での障害者の就労支援事業の状況を、ジョブコーチなどの職場適用援助を含めて、十分と
見ておられるのか、それとも課題ありと考えておられるのか伺いたいと思います。そして、後
者であれば、さらにその充実についてのお考えをお聞きします。
 Eの質問です。今回の一般質問の確認も含めて、私は先日、障害者就業・生活支援センター
(コスモス)の担当者とハローワークの所長にお話を伺ってきました。2つとも群馬県もしく
は国の設置した機関ですが、コスモスの活動状況では、少ない人数で奮闘しておられますが、
日々個別案件を軸に対応するのが精いっぱいという状況と思われました。ハローワークでも障
害者担当者はいても、採用希望企業の開拓までは手が回らないのが実態と推察いたしました。
つまり、障害者が個別相談する体制までは何とかしてきたが、この解決策である採用希望企業
の発掘、開拓が現在のままでは困難であるということになります。そこで、本市を振り返った
ときには、目的は別にしても、観光や企業誘致での専門部門があり、商工会議所等との日常的
なつながりも有している経済部と連携し、企業訪問を初めとした情報入手方法の改善について、
何か改善が図れないかと考えるわけですが、市長のお考えを伺います。
 また、Fの質問も同様で、福祉施設等の製品や商品の販路の拡大策についても、経済部と連
携ができれば、福祉関係者以外へとマーケットが広がる可能性は大きくなるものと考えますが、
市長のお考えをお聞かせください。
 Gの質問項目については、これまで述べてきたことで大体おわかりのように、私は現行の障
害を持つ方々の就労支援のシステムや仕組み、方法では、新年度以降の法定雇用率のクリアも、
タイトルに掲げた、誰もが出番と居場所のある地域社会を形成していくことも極めて困難で、
限界すら感じているのが正直なところです。
 群馬県では障害者の就労にかかわる施策を総合的に展開する障害者就労サポートセンターを
県庁内に設置して、特別支援学校の生徒のニーズに合わせて実習先や就労先を開拓したり、企
業への各種助成金の情報提供に力を入れたりと、その取り組みを加速させると聞きました。さ
らに、障害者5人を3年間非常勤嘱託職員として直接雇用し、率先垂範の姿勢を示すとも伺っ
ています。このように、原因の分析と具体策を講じなければ、目標数値を改善させるほどの結
果は期待できませんし、無理だと思うのです。
 障害者の雇用は、まだまだ福祉の領域を超えるに至っておりません。障害を持っておられる
方々の就労を通じた社会参加が可能な社会へステップアップしていくためには、群馬県の機関
である障害者就業・生活支援センター(コスモス)と沼田市は別の機関だとか、沼田市におい
ても経済部と健康福祉部は別の担当だとかにこだわり、そこにしがみついていたのでは、この
かたい門戸はこじ開けることすら困難であると述べてきたつもりですが、総括答弁として市長
のお考えを伺い、私の質問といたします。
◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、誰もが出番と居場所のある地域社会を目指して、障害者の雇用促進について、本市内
企業における障害者雇用の実態についてでありますが、昨年6月1日を基準とする本市の常用
労働者56人以上の企業における障害者雇用率は1.75%で、法定雇用率1.8%を達成し
ている企業の割合も76.9%となっており、群馬県の平均雇用率1.59%、達成率47.
8%をそれぞれ上回っているところであります。
 次に、市役所での障害者雇用の状況についてでありますが、平成24年6月1日現在におけ
る障害者雇用促進法に基づく障害者雇用率は2.32%であり、地方公共団体の法定雇用率で
ある2.1%を達成しているところであります。
 次に、障害者法定雇用率の引き上げに伴う対応についてでありますが、本年4月から法定雇
用率0.2%引き上げられ、対象となる企業の従業者数も56人から50人以上に拡大される
ことは御案内のとおりでありますが、障害の有無にかかわらず、誰もがその能力と適性に応じ
た就労の機会を得て、自立した生活を送れることが、地域社会の安定と発展の基礎となるもの
と認識しているところであります。
 障害のある人たちの就労意欲は高まっており、本市においては、従業員規模からは対象とな
らないものの、地域の産業を担ってきた中小企業がその受け皿となっておりますので、制度改
正を契機として、国の特定就職困難者雇用開発助成金などと連携した助成制度の拡充により、
障害のある人の雇用を推進してまいりたいと考えております。
 次に、障害者の就労支援事業の状況と課題についてでありますが、障害者の自立、とりわけ
経済的自立に向けた就労支援は大変重要なことと認識しております。本市におきましても、ハ
ローワークや群馬障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターなど関係機関と連携し
た就業に向けての相談、準備、訓練、定着支援などに取り組んでおります。しかしながら、長
引く経済情勢の低迷などにより、なかなか就労に結びつかないのが現状でありますが、引き続
き障害者の就業機会の確保に努め、自立に向けた支援に取り組んでまいりたいと考えておりま
す。
 次に、ジョブコーチなどの職場適用援助の充実についてでありますが、障害者の就労に当た
り、できることとできないことを事業所に伝達するなど、職場内外の支援環境を整え、障害者
が円滑に就労できるよう橋渡しを行う専門スタッフ、いわゆるジョブコーチは、障害者の新規
採用や雇用継続に成果を上げております。現在、利根沼田地域には、ジョブコーチを配置した
事業所がないため、ジョブコーチ支援を受けるには、前橋の群馬障害者職業センターから派遣
をお願いしていることから、時間や日数に制限があり、希望どおりの支援が受けられない状況
にあります。今後は、関係機関との連携を図りながら、利根沼田地域におけるジョブコーチの
配置について、研究をしてまいりたいと考えております。
 次に、企業訪問を初めとした情報入手方法の改善についてでありますが、企業訪問や経済産
業団体との情報交換等を通じて、主に産業振興の視点から、情報の収集や提供を行ってまいり
ました。こうした中では、従業員の定着や採用に課題があるとの声もあり、地域の企業と求職
者とのマッチングも課題であると認識しております。市では、若年の求職者を試行的に雇用す
る企業に奨励金を交付し、常用雇用への移行や、就業機会の拡大を図ってまいりましたが、国
の試行雇用奨励金制度と連携しつつ、障害のある人や年齢層の拡大を検討しているところであ
ります。こうした制度に関する情報を提供するとともに、企業が必要とする人材の情報を収集
し、地域における多様な雇用が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
 次に、福祉施設等の製品や商品の販路拡大策についてでありますが、福祉施設等の授産製品
などの販路の拡大は、障害者の経済的自立を支援するための工賃水準の向上とも関連し、大き
な課題となっております。利根沼田自立支援協議会では、福祉施設等の情報の共有や製品の販
路拡大、新たな製品の共同開発の可能性などを研究するワーキンググループを立ち上げ、その
中で製品の紹介、販売方法等について検討を進めているところであります。また、昨年11月
より市役所東庁舎において、特産品を展示、紹介するコーナーを設けたほか、利根沼田管内の
公共施設等での同様の取り組みを検討しているところであります。
 次に、経済部と健康福祉部の連携強化による障害者就業・生活支援センター(コスモス)の
機能強化についてでありますが、同センターは群馬労働局と群馬県障害政策課の委託事業とし
て、就職を希望されている障害のある方、在職中の障害のある方が抱えている課題に応じて、
就業面及び生活面の一体的な支援を行っております。今後は、障害者就業・生活支援センター
(コスモス)の機能強化に向け、労働分野とのネットワークの構築など、経済部と健康福祉部
との連携強化を図ってまいりたいと考えております。
 以上を申し上げまして、高柳議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇8番(高柳勝巳君) 御答弁をいただきましたので、何点かにわたって再質問をさせていた
だきたいと思います。できるだけ順番に沿いたいと思うのですけれども、関連しておりますの
で、若干前後することをお許しいただきたいと思います。
 初めに、市内の企業における障害者雇用の実態についてということで、昨年6月1日現在の
56人以上の企業の法定雇用率ですかね。県内の状況からすれば、我が地域はいいほうだとい
う認識で御答弁を拝聴いたしました。しかし、まだ全国的には、先ほど私が一般質問しました
けれども、744万人の方々の、これはお子さんから御老人までですから、就労を希望される
人口からすれば、甚だ少ないなというふうに感じておるわけですけれども、市長は率直に言っ
て、この数字をどのように受けとめているか、まず伺いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ヨーロッパの北欧に行くと、これはあくまでも本だとかテレビ等か
ら知り得た情報であります。したがって、確固たるものとは言えませんが、おおむね概観は述
べられるかとは思います。フィンランドにしろ、スウェーデンにしろ、そういった北欧の地区
においては、障害者の方がその地域にいるということは、もはや当たり前だというような観点
から、まちづくりやあるいは当然企業運営等もなされているようでございます。したがって、
それは社会的な責任で、そういった方々をきちんと国家なり、あるいはまたそういう自治体な
り、地域が面倒を見ていくのだというような哲学が、きちんとあるようでございます。我が日
本国は、どうしても身内がそれをかばうというのか、身内が面倒を見るというような形が一般
的な流れとしてあったかとは思いますが、やはり北欧のそういったことは、大変学ばせていた
だくことが多いと思っております。
 したがって、この数値の設定が、専門の方の御判断でこういった雇用率の関係等について考
えられてきたのではなかろうかと思いますけれども、端的に言って、この雇用率が1.75と
か1.8とか、2%となったとしても、100人のうち2人と、1,000人のうちで言えば、
20人ということでございますから、やはり低い感は否めないのではないかなというふうに認
識しております。したがって、やはりそういった観点から、もう少しそういったヨーロッパの
北欧なんかの考え方を学んで実践していくということが、大事な要素としてあるのかなという
ふうな感想を持っております。
◇8番(高柳勝巳君) これは前々から市長も述べられていましたけれども、社会的包摂とい
う考え方がヨーロッパを中心に浸透していますけど、日本は家族で見ましょうというのが基本
にあると。先ほども私はお話ししましたけれども、家庭の中で見られなくなったら施設という
ことなんですよね。高齢者もそうですね。それから、子育て中のお子さんなんかもそうなんで
すね。本来は、地域がその部分をカバーができた。当たり前なのにお年寄りがいなくて、行っ
てみたら老人ホームはいっぱいでした。あるいは、子供は少子化なのに、ある施設に行ったら、
人手が足りないぐらい子供がいた、こういうのは不自然なわけですよね、本来は。
 この間、市長が初めて御挨拶だけして、時間で行けなかった福祉講演会のところでも、5%
というのですから、20人に1人ですかね。大体そのぐらいの割合で障害をお持ちの方がいら
っしゃる。今市長が言ったとおり、1,000人に2人というのが就労の実態だということで
すから、まだまだこれは低いのだなという認識を市長がお持ちいただいたということは、本当
にありがたいし、基本的なベースとして一致しているのかなと私は思っています。
 それから、障害者をめぐる56人が50人になった。それから、2年後には200名の規模
から100名規模に、これは障害者を雇用しないと納付金が発生する企業が何と200人から
100人に、あと2年後にはなるんです。これも新しく決まったことなんですね。そういうハ
ードルが高くなったので、この際市長、もう少し具体的なことを聞きたいなということで通告
をさせてもらいましたけれども、本市では、若干触れられたと思いますけれども、昨年まで離
職者等雇用企業奨励金、これは離職者等の中に障害者が入っていて、一般の方は10万円、障
害をお持ちの方は15万円という一時金が支給されるわけですけれども、平成22年度が5名
、平成23年度が1名、この事務概要書の中で報告されております。こういったことを市長は
御存じだったでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 今御指摘されて、認識をしたところでございます。
◇8番(高柳勝巳君) 正直なところありがとうございました。
 昨年9月の決算でも成果の報告を聞いて、褒めるところは褒めたんですけども、残念ながら
そのセクションだけがハローワークの活用をしているんですよね。市内、市の庁舎全体がそう
いったことに向けて努力しましょうというのは、甚だやっぱり弱いわけなんです。しかもこの
問題は継続性が非常に問題で、30日以上雇って1年雇えばいいわけです。2年後にはほとん
ど更新がなくなってしまうんですね。要するにメリットがなくなってしまうということなので
、本人の適性以前にかかわらず、もう1年で雇用打ちどめになってしまう実態が大半なんです
よ。そういう継続雇用に関しての市長の考えが今あれば、少し伺いたいなと思うのですが。
◇市長(星野已喜雄君) 雇用継続ということは、当然一旦、その年にそこで経験すれば、や
はりノウハウ等を自分のものにしますから、そこのところでもって、変わっていくよりは、就
業効率はいいのではないかというようなことから考えると、やはり雇用継続ということは大事
なのかなというふうに思っております。
◇8番(高柳勝巳君) 全くそのとおりで、ただ残念ながら、これから順を追って聞いていき
ますけれども、その継続をしていく仕組みというのが、甚だ社会全体、あるいは本市も取り巻
くところが弱いので、これから伺っていこうかなと思っているので、市長は、大事だし、これ
から頑張らなければいけないということは、ありがたいなというふうに思っています。
 これはちょっとずれますけれども、うちの商工労働部といったら、あれが変わりますけれど
も、商工観光課、前でいっていたところでいうと内職相談というのがあるんですね。企業に出
向かないで、自宅で仕事をするという相談が、本市が独自に取り扱っているのでは初めて、1
個だけです。ハローワークから委託を受けて内職の相談をしているんです。その実態も、事務
概要書に大変多く相談が寄せられているということなんですけれども、ここで寄せられる情報
というのは、ここにしか集約されないんですね。例えばどんな相談が多かったとか、どんな悩
みが多かったというのは、例えば作業所に伝わっているんですかというと、作業所のほうとう
まくいっているとは、私は認識していないんですけど、その辺について市長はどういうふうに
思われますかね。
◇市長(星野已喜雄君) 非常に微細にわたった御質問になっておりますので、あれですが、
当然内職相談等が、商工観光でもって問い合わせがあったという形の中で、福祉作業所等との
連携がどうなっているのかということになると、一般的には、片方は、国で言うと経済産業省
の範疇、後段は厚生労働省の範疇に入るでしょうか。そういうようなことから、事によると、
内外のところのそういった連携がなかったかなというふうなことが、推測が働きます。しかし、
やはり内部の連携ということは、行政の持っている一つの大きな課題であり、使命であります
から、やはりそういったところが、連携ができていたほうがいろいろとうまくいくとすれば、
これは大事な要素なのかなというふうに思っております。
◇8番(高柳勝巳君) ありがとうございます。福祉作業所のお話は、私は折に触れお話はし
ているし、市長も御存じだと思いますけれども、残念ながら工賃が安いんですよね。一生懸命
働いても工賃が安い。そういったところと企業が、今少ないとはいえ、昨年の決算で、答弁で、
紹介企業が少ないという御答弁をいただいたので、少ないのは少ないのですけれども、そうい
ったところと常に情報を交換しておくということは本当に大事だなと私は思っているんですね。
以前の事務概要書では平均工賃が8,000円から1万6,000円でしたっけね。事務概要
書に最後に載っていたのが、平成21年度ぐらいまでは平均月収が載っていたと思いますけれ
ども、そういう実態なんですよね。ですから、少しでも工賃が上がる民間のお仕事をというと
ころは、常に庁舎内が一体となって、ネットワークというか、アンテナを立てていただきたい
というふうに思っています。
 2番のほうに少し移っていきたいと思いますけれども、本市役所での雇用率は、この4月か
らまた上がって、先ほど御答弁いただいたように、2.32%、2.1%を相当大きくクリア
されたということですけれども、具体的にどこにどのような方がというのがわかれば、報告で
きる範囲内でお知らせいただければと思いますけれども。
◇総務部長(生方秀二君) 命によりお答え申し上げます。
 障害者につきましては、人数だけで御理解いただければと思います。ちょっとそういった面
もありますので、障害者数9名ということで御理解いただければと思います。よろしくお願い
いたします。
 失礼しました。実人数で7人ということで、済みません、訂正させていただきます。
◇8番(高柳勝巳君) ありがとうございました。実人数が7名で、細部にわたっては、こう
いう場では勘弁させてくださいと。私は随分努力しているなというふうに思っていますし、総
務課におけるここ数年の努力については評価をしているということを基本に、さらに注文をつ
けてしまって申しわけないのですけれども、昨年障害者の枠で採用を1人かけたんですね。残
念ながら応募がなかったんです。応募がなかったので、そういう形での採用ができませんでし
た。私がこの一般質問でもしましたけれども、県の施設ではありますけれども、沼田市の東原
庁舎の中にこの就業・生活支援センターがあるわけです。そこには、障害をお持ちの方で、仕
事につきたいよという方が、たしか100名以上登録をされていると思います。そういった方
々と情報交換ができたら、ともすればそういった方の中に、入ってみようかな、応募してみよ
うかなという人がいたのかもしれないと思うのですけれども、それについても市長お考えをお
伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり採用に関しては、公正さをもちろん当然モットーにしており
ますから、市政だより等でもって全市民に網羅し、そしていわゆる希望される方をお受けして
いるということになっております。したがって、今コスモスの関係のところで、就労のことに
ついて御相談している方が100人おられるので、その人たちにも別な角度からアプローチを
かけたらいいのではなかろうかという、こういう御提言かと思いますが、一応は、基本的に、
全人にきちんとしたネットをかけておりますので、今のような御提言でありますると、参考ま
でにそうしたことは申し上げてみるということは可能なのかなというふうに思います。と申し
ますのは、その方々も必ず見ているはずなんですよね、採用があるということ。だから、そこ
にいる方だけに特別なアクションを起こすということについての、ここら辺がどうなのかなと
いうことはありますけれども、コスモスのほうの責任者に改めてこういったことがありますよ
ということをおつなぎすることは、大変結構なことでなかろうかと思っております。
◇8番(高柳勝巳君) 公平性という立場で、言葉を選んで言っていただいたんだと推察しま
すし、それはもちろん公が募集するわけですから、この人をあらかじめ決めておいて、そうい
うことを申し上げたのではなくて、こういうのがありますよということをもう少し説明をして、
仕事の中身もまずわからないわけですよ、そういった方々は。このぐらいの強度でこういうこ
とをするんだけど、じゃあ応募ができませんかと。応募が例えばその中の10人がいて、公正
な採用試験の中で基準をクリアすれば、それは雇用に結びつくということですから、大体言っ
ていることは同じだと思いますけども、残念ながら私はそういう行き来も、今回というか、昨
年ですね、そういったことがなかったんだろうなというふうに推察をし、私も勉強不足だった
ので、今後はもう少しいい状態でもって、そういったことができれば、お互いもう少しいい状
態がつくり出せるのかなというふうに考えておりますので、ぜひ今後そのようなことがあれば、
連携をぜひしていただければというふうに思います。
 それから、障害者法定雇用率の引き上げに伴う対応について、次に行きたいと思いますけど
も、新しく変わるという話を市長もし、56人から50人、納付企業の数が200人から10
0人、これは2年経過措置がありますけども、変わっていくという中で、御答弁いただいたの
が、中小企業がどうしても中心になってくるので、そういったところに助成制度など周知をし
て、少しでも上がるようにという御答弁だったというふうに思いますけども、これは担当はど
なたがなさるというイメージでおられるのか、もう一度答弁いただければと思います。
(休憩を求める者あり)
    ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後1時50分休憩
    ―――――――――――――――――――――――――――――
午後1時50分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) 経済部になります。
◇8番(高柳勝巳君) わかりました。
 そうすると、具体的には経済部の方が助成制度のチラシを持ってとか、チラシを商工会議所
に配るということが、具体的に想定されるわけでしょうか。
◇経済部長(飯田敏夫君) 命によりお答え申し上げます。
 内容の周知等につきましては、担当部署であります経済部産業振興課のほうになると思いま
す。以上でございます。
◇8番(高柳勝巳君) 私の認識では、恐らくハローワークからこういう助成制度が来ますよ
ね。恐らく1つの一事業所として、ハローワークは沼田市役所を見ているんだと思うのですね。
おたくも守ってくださいねと言われて、こういう助成制度がありますと聞いて、市の担当も恐
らくそういったことに気をつけて仕事しますよという以上に、私はなっていないのではないか
なと思うのです。配るのは、ハローワークがきっと配ってくれるじゃないですか。商工会議所
にも恐らくチラシは行くでしょう。それ以上のアクションを市が起こすとは思えないのですけ
ど、もう一度いただければと思うのですけど。
◇経済部長(飯田敏夫君) お答え申し上げます。
 厚生労働省のハローワーク等、経由のチラシ等は、当然そこが配布するのが、議員御指摘の
とおりだというふうに思います。市のほうとすれば、それ以外の市の媒体である広報だとか、
そういったものを使ったり、あるいは企業訪問等でも考えられるということでございます。以
上です。
◇8番(高柳勝巳君) ありがとうございました。ハローワーク以外の、先ほど企業訪問とい
う言葉を本当に言っていだたいてありがたいなと思いますけれども、専門では、今残念ながら
ないけれども、そういったところにも意を配していきたいということですから、非常に重く受
けとめていただいたというふうに考えています。
 ただ、やはりこういうチラシですよね。もう御存じだと思いますけど、これが変わりますよ
というチラシですよね。これはもう厚生労働省のホームページとハローワーク行けば、幾らで
もいただけるわけですけど、これを配っただけでは上がらないですよね。今までもそうでした
から。いろんな助成制度がありますよ。ですから、活用してくださいねと言っても、沼田のハ
ローワークでいえば1.75までだったわけですよ。それ以上のことをしなければ、これは同
じような状態がきっと続くんだろうなということですので、本当に経済部長が言っていただい
たように、企業訪問等もしていただいて、障害者の特性はこういう特性です、こんな仕事だっ
たらできると思うのですよということを何らかの形で、それはハローワークもやります、コス
モスもやりますけども、直接おつき合いがあるところがしていただくというのが、私は一番効
果的なんだと思うのですよね。知らない人が大義名分を言っても、こういう厳しい情勢ですか
ら、そんなにぴんとはこない。だけど、日ごろおつき合いのあるところが、ぜひこういう方々
なんです、こういう特性があるんですということを訴えれば、私は上がってくるのではないか
というふうに考えているのですけども、その辺の考え方を、企業訪問と言っていただいたもの
ですから、もう一度改めて市長のほうから考え方を伺えればありがたいです。
◇市長(星野已喜雄君) 雇用率を高めていくということは、地域の活性化にもつながること
になろうかと思っております。したがいまして、きめ細かな行政対応が、あるいは行政サービ
スが必要であるという認識に立つならば、やはりしかるべき可能性のある企業に対しては、き
ちんとそうした説明に回るというのでしょうか、訪問するということは、大切なことなのでは
なかろうかと思っております。
◇8番(高柳勝巳君) ありがとうございます。ぜひ具体的に検討を加えていっていただきた
い。今人数がいないので、本当に大変なんだろうというふうに思いますので、ぜひお願いした
いというふうに思います。
 障害者のほうは、私のほうの専門でございますので、総合支援法がことしの4月から、本当
は自立支援法が全面改定になるわけでしたけれども、障害者総合福祉法という形になります。
その暫定的な中で支援法という言葉が使われていたというふうに私は記憶しているわけですけ
れども、今度の新しい障害者の雇用のところは、その中ではこういう図が、資料がなくて恐縮
なのですけど、こういう図が書かれていて、福祉から雇用へということなんですよね、考え方
とすると。ですから、この真ん中にある図は今でいう作業所です。生活支援センターと言われ
るところが、前にも言いましたけれども、自立支援をするところと、作業に直接かかわってい
くところと、2つの機能を有しているわけですね、今の作業所というのは。その就労に結びつ
きそうな人を限りなく就労に押し上げていこうじゃないか、こういう考え方で、この4月から
暫定期間はありますけれども、そういう考え方で物事を変えていきましょうというふうになっ
ているわけなのですけど、市長もあれですかね、福祉の関係のほうからそういう流れについて
伺っているかどうかお伺いしたいと思うのですが。
◇市長(星野已喜雄君) なかなか難しいというか、かなり現実的で具体的でありますから、
そういったところの体験とか、そういったことがちょっとありませんので、今後の勉強という
ことで御理解いただければと思っております。
◇8番(高柳勝巳君) では、もう少し砕いてお話をさせていただきたいと思います。今の福
祉作業所の目的というのは、規約に書いてある、規約というか、運営方法というところにうた
ってあると思うのですけども、この沼田の福祉作業所だけとりあえず読ませていただきますけ
ども、沼田市福祉作業所運営要綱というところで、「(対象者)作業所に入所することができ
る者は、市内に住所を有する15歳以上の障害者で、企業への就職が困難な者又は就職したが
職場に適応せずに離職した者等で、一定期間作業所において必要な訓練を行うことにより、自
立することが期待できる者とする」というふうに書いてあるわけです。ですから、これは滞留
施設ではなくて、通過施設なわけなんです。残念ながら、今は通過施設にはなっておらなくて、
滞留しているんですね。いい意味でも悪い意味でも滞留しているんです。そういった実態につ
いてどうかということを、先ほどちょっと難しい言葉で言ってしまって恐縮なんですけれども、
市長にお伺いしたかったので、改めてそのことについて、市長はどういうふうにお考えかお伺
いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 非常に難しい御質問で、非常に答弁を慎重にせざるを得ません。簡
単に言うと、福祉作業所は、障害者が就労をせんがために自分自身の能力を養って、そして一
定の技能習得ができた後は、そこを出て、そしてきちんとした職場に入っていくということの
中に、福祉作業所の意味があるということだと思います。
 しかしながら、福祉作業所そのものが、出る、通過地点という位置づけよりは、むしろそこ
のところが、最終の落ちつく先みたいな状況になっているというのが、我が日本国の今の福祉
作業所の実態なのではないかと思っております。したがって、本市の福祉作業所も一旦入所す
ると、それなりにコミュニティーもでき、友人もできるので、そこのところが居場所がいいと
いうこともあると思います。しかしながら、本質的には早く自立できる能力を養って、そして
一般社会に出て、そして皆さんと一緒にお勤めしたり、あるいはまた社会活動したりするとい
うのが道筋かなと思っておりまして、そういう意味では、福祉作業所の持っている現在の実態
というのは、各関係者がこぞって知恵を振り絞りながら、対応をさらに考えていかざるを得な
いという状況にあるかなと思っております。
    ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後2時00分休憩
    ―――――――――――――――――――――――――――――
午後2時07分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ―――――――――――――――――――――――――――――
◇8番(高柳勝巳君) 考え方と認識で市長が言っているとおりだと私は思っているんです。
先ほど作業所のことを、通過施設であるべきだけれども、滞留施設にならざるを得ない経過が
あるということで、そういう認識は持っているのです。ただ、これからは通過していただける
方は、ぜひそこを後押しをして、通過して、働いて社会に貢献できる方々を社会が今度は支え
ましょうということなんですね。
 もう一つの考え方として、作業所全体のレベルアップをしましょう。作業所が一企業とそん
なに遜色がなくなれば、それはそれで1つの形なので、工賃を上げてみましょうとか、いろん
なことに取り組んできたんです。残念ながら、今の仕組みのままでは上がらないので、新しい
形を模索しましょうというのが今度の考え方なんだろうなというふうに私自身は考えているん
です。市長がおっしゃっているとおりだと私は思っているのです。
 それで、今いる指導員の方々は、作業所の中でどんな悩みを持っているのかなというふうに
推察をしてみたところ、恐らく今障害をお持ちの方々に適切なことをしているから、居心地は
きっといいんです。居心地はいいんだけども、では、出て行ってごらんといったときには、階
段が高いんですよね、やはり。その階段を一歩上らせるのにどうしたらいいかなということを
悩んでいながら、日々指導したり、一緒に仕事をしたりということをしていると思います。
 片や、市の担当者はほとんど直接はかかわらないですけれども、社協の皆さんと就労を結び
つける方はどう思っていらっしゃるかというと、どういう人たちなんだろう、どういう仕事な
らさせられるんだろうということがわからず、ちゅうちょしているところがあると思うのです。
ここの措置が弱いし、ない。階段が高い、それから実態がわからないというところがネックな
んだろうなと思っていて、そこのところをコスモスはたしか今5人でやっていると思いますけ
ども、手助けをしてあげないと上がってこないなという認識を私は持っているのです。そこの
ところでの部内の連携の強弱ということについての市長の考えというのですかね、もう何回も
いただいていますけれども、今、企業訪問等も含めて検討していただけるという御答弁でした
けれども、コスモスや社協との連携というのですかね、この辺については、市長はどのように
お考えですかね。
◇市長(星野已喜雄君) 私もそうだね、1カ月に四、五回、当然保健福祉センターとか、東
庁舎には、目的が特別にあるわけでもなく、そこかしこと社会福祉協議会の職員のところに顔
を出したり、あるいはまさに東原庁舎の職員はもとより、コスモスの所長とも個人的にも親し
くさせていただいている関係から寄ります。したがって、その雰囲気からすると、今言うとこ
ろのコラボレーションは、何ら問題なくやれることだなというふうに思います。ですから、コ
スモスの所長も、大変人格識見とも非常にグレードの高い立派な方ですし、社会福祉協議会の
職員も、もちろん非常に立派な方がほとんど100%でありますから、したがって、そういっ
たところの関係は、行政のほうからきちんと話をして仲立ちをすれば、十二分に可能なところ
かなというふうに思っております。
◇8番(高柳勝巳君) ありがとうございます。これは担当者と話していても、市長の決意が
ないと、なかなか上がっていかないかな。つまり、作業所がもうワンステップ上がるためのア
クションを、市でも起こさないと難しいんだということなんです。その認識を庁内で一致させ
ていただきたいなという思いなんです。社協の方も、それから福祉の関係の健康福祉部も一生
懸命検討はしていますけれども、やはり経済部等の連携がないと、作業所のグレードアップも、
就労に向けた支援もなかなか難しいなと私は思っていますので、ぜひその辺については、市長
が今決意をしていただいたので、ぜひお願いしたいと思います。
 項目のウエートとすると、ジョブコーチの話のところに少し移りたいなというふうに思って
います。これ、市長は橋渡し役というふうに表現をしていただきました。私も橋渡し役でいい
んだろうなというふうに考えています。ただ、残念ながらジョブコーチというのは、今前橋市
の天川町でしたっけ、にある就労支援センターからの派遣という形で来ていますので、これを
即座に沼田市にというのは、新年度予算で若干出てくれば別ですけれども、すぐにはなかなか
来ないと思うのですね。その間どうすればいいんだろうねというところなんですけれども、今
いるコスモスの方も試験を受ければ、そういう役回りに回れますし、研修にはお金もかかった
りしますので、ぜひその辺をお願いしたいのと、イメージとして市長、この橋渡し役、私はマ
ラソンでいうと伴走者だと思っているんですよ。マラソンでいうと、隣でたすきをいい間隔で
持って、ゴールまで一緒に走り続けられる人がいないと、残念ながら障害をお持ちの方はゴー
ルが見えないし、どこへ走っていいかわからないし、ペースの配分がわからない。水が飲みた
いということも伝えられない方もいらっしゃるわけですから、そういったところのイメージと
いうのですかね、ジョブコーチのイメージというのをもう1回市長、市長の持っているジョブ
コーチのイメージというのをお聞かせいただければありがたいのですけれども。
◇市長(星野已喜雄君) やはりこれも難しい御質問なんですね。結局、障害者が例えばいる、
そして当然福祉作業所には指導員の先生がいるということの中で、さらにそのジョブコーチの
先生が、それぞれの方の先に進む道案内的なことを考えてあげるということになるのかなと思
っております。したがって、ここに今手持ちに資料があるのですけども、ジョブコーチそのも
のが、単なる観念的な先生だけでなく、例えば福祉作業所等にいる人たちのことまで考えてあ
げるとすれば、その手作業の関係についてもコーチングができる人だったり、ある意味におい
ては、ですから技術者みたいな側面も持っていますし、一方においては、当然福祉の何たるか
を、きちんとベースを押さえておかなければだめだと思いますし、当然その教育的な観点もな
ければだめだと思うので、そういう意味では、大変、言うなれば、頼りになる人ということに
なるのではないかと思います。
◇8番(高柳勝巳君) 一般的にはこういうチラシが出ていて、市長が言うとおり、このジョ
ブコーチというのは事業者と障害者の橋渡し役ですよと書いてあるわけです。具体的に言うと、
市長も本当に難しいねというお話で、難しい仕事だと私も思います。今コスモスにいる、ジョ
ブコーチではないですけれども、支援員は本当に一生懸命やってくれていますよ。こういう企
業はどうですかと言ったら、一緒に行って、一日作業を一緒にするんですよ。その困難性を本
人に伝え、企業に伝え、しているのですね、個別案件で。ですから、おおよそ100人の方に
日々そういうことを繰り返しているのです。だけど、新しい企業に開拓に行くなんていう時間
は、5人ではとても無理だというのが実態なんですね。ですから、そういう方々に早く、そう
いう仕事に特化してもらえるように、募集だとか採用だとかというのは、ほかのところが埋め
てやってもらいたいんです。そういう意味で、私は一般質問させてもらっている。そういうと
ころは総務課が担っていただいたり、経済部がやっていただけるとありがたいなと。福祉の部
門は本人の問題解決に特化してもらいたいんです。募集をしたり、開拓をしたりというのは、
違う部署がもう少しウエートを上げていただきたいというのが私の主眼とするところなんです。
そういう流れに乗っかっていかないと、とてもとても今度挙げられた目標というのは、なかな
か難しいし、その先にある共生社会なんていうのは、とても追いついていかないだろうなとい
うふうに私は思っているんです。
 それで、平成25年度、国から県までは2月25日に来て、さっき試験的に3年間5名雇用
しますとか、センターをつくりますというのは、新年度予算の中で県が発表したんです。市町
村まではまだ来ませんから、そういう考え方で来ますよというので通告をさせていただいて、
今言った、市長、ジョブコーチというのはどういう位置づけを持っていますかねということを
お伺いしたかったわけなんです。必要ですということですから、ぜひこの話が具体化してきた
際には、ぜひこのジョブコーチに対する予算の関係あるいは研修費の関係、こういったものを
ぜひ後押しをしていただきたいわけなんですけども、その辺についてのお考えをお伺いしたい
と思います。
◇市長(星野已喜雄君) 非常にこのジョブコーチ制度そのものが、かなり今先駆的な役割を
果たしているというふうなイメージがよくわかるわけです。したがって、ジョブコーチの関係
を、さあ、ここ一番どうするかということになったときには、これを後ろ向きに考えようとい
うわけには、やはり時代の流れからいって言えませんよね。したがって、そういうことが正面
に出てくれば、これは当然前向きに考えなければならないというふうに思います。
 ただ、御案内のとおり、これを市がどこかにそういうセンターをつくるとか何とかになって
くると、これは非常に難しいことだと思うのですよね。したがって、既存のものとの連携とか、
あるいはまたそういったところとどういうふうに市がうまく連携ができているかということの
中で、そのジョブコーチの方に対する位置づけというものを見きわめていくという形の中で考
えていくことになるのでしょうか。
 いずれにいたしましても、障害者の就労等を考えたときに、ミスマッチがだめなんだと思う
のですね。ですから、うまく合えば、非常に効率がよくてお互いがいいわけですよ。ですから、
そういうことから捉まえてみたときに、調整役の存在が非常に大事になってくるのかなと思っ
ておりますから、御提言の趣旨はよく踏まえてまいりたいと思っております。
◇8番(高柳勝巳君) 全くそのとおりなんですよ。残念ながら現行ではなかなかそれがうま
くいかないというので、これも後で資料を提出しますけど、障害者就業・生活支援センターを
中心としたネットワークですよね。これがあるべき姿として、総合福祉法の検討会議の中でも
出されていまして、ここで言えばコスモスですけど、ハローワークや保健所や福祉事務所やい
ろんな方々とネットワークを組んで、1人の方を就職させましょう、継続させましょう、こう
いう固まりになるわけです。その中の重要な部分を占めるわけですから、この中に私は残念な
がら、見て、行政がないんですよね。市というのが残念ながらないのですけど、私は行政の市
が当然入ってこなければ、これはうまくいかないのではないかなというふうに個人的には思っ
ていますけど、いずれにしても、ネットワークをつくっていかないと、なかなかうまくいかな
い。その中心に、このジョブコーチや就業・生活支援センターがあるというふうに考えていだ
たければありがたいなと思っていますので、ぜひ今後はそういった視点で、市長、頭の片隅に、
おなかの真ん中に据えていただければ、ありがたいなと考えています。
 6番の企業訪問を初めとした情報入手方法の改善について。これも先ほど御答弁をいただき
まして、情報交換等は若干しました。試行雇用等を改善させながら、企業にぜひもう少し積極
的になってもらうようにしていきたいねというお話でした。これも、では誰がしてくれるのか、
ちょっと答弁いただければと思うのですけど。
◇市長(星野已喜雄君) これも、例えば市では若年の求職者を試行的に雇用する企業に奨励
金を交付し、常用雇用への移行や就業機会の拡大を図ってまいりましたが、国の試行雇用奨励
金制度と連携しつつ、障害のある人や年齢層の拡大を検討しているところであります。こうし
た制度に関する情報提供をするとともに、企業が必要とする人材の情報を収集し、地域におけ
る多様な雇用が図られるよう努めてまいりたいと考えておりますという、これはやはり経済部
になって、しかも藤塚課長の範疇に入ってくる、こういうことになろうかと思います。
◇8番(高柳勝巳君) ありがとうございました。本当に明快なので、何回も聞かなくて済ん
じゃうんですけど、「経済部がするんです」と言い切ってもらうと、次に、では何をしていた
だきましょうかというのは、新年度以降の話になりますので、ぜひ本当に藤塚さんのところは
大変だろうと思いますけど、ぜひそういった観点で試行雇用だとか、これから新しいメニュー
が出てまいりますので、そういったところをぜひしっかり、市が接触する企業等には、健康福
祉部とよく連携をしながら、いい方向に向けていっていただきたいなと思います。
 同じことが、販路の拡大でも言えると思っています。前橋市の情報で恐縮ですけども、一昨
年ですかね、けやきウォークで障害者の皆さんの商品、製品をイベントのような形で一堂に会
して紹介をし、販売を、即売会を開いていただきました。障害をお持ちの方とか福祉のところ
でそういったイベント等では、よく私も目にするのですが、一般のところになかなかそういっ
た方々が出て行く、本人たちも勇気がいると思いますけども、ただそういったところに打って
出ないと、販路というのはなかなか拡大していかない。そういったところは、導いていただく
という観点が非常に重要かなと思っていますので、その辺についてのお考えを市長に伺いたい
と思います。
◇市長(星野已喜雄君) 率直に言って、福祉のこのテーマの中に、横文字を使って恐縮です
が、バリアフリーとかノーマライゼーションという言葉がもう十数年前から出ておりまして、
非常にこれが軸になってきたと思っております。そういうものを捉まえて見たときに、障害を
持っている方々が、福祉のこの枠という言葉を使ってしまうとちょっと申しわけないのだが、
福祉の範疇にだけいるというのでは、冒頭の論議となったスウェーデンとか、フィンランドと
か、あるいはノルウェーなんかのところの部分には行き着いていないわけですね。慈善のとこ
ろの部分。したがって、できればその福祉の関係する方々がつくった手袋でも、あるいはそれ
ぞれの小道具でも、これがやはり例えば仮に新宿区との交流等の場所に持ち寄られて、出てい
って、そして展示販売をするとかということは、大変重要なことなんじゃないかと。また、そ
れをしないと、依然としてバリアフリーはできない。だから、例えばこれは、まだここまでち
ょっと申し上げるのは、慎重にならざるを得ないんだけれども、産業祭なんかのときにも、そ
ういったブースをきちんと確保してあげて、出ていただくとか、あるいはもちろん当然いろい
ろなもろもろの行事のときに、それはやはりきちんと行政が支援をしてあげて、やる必要があ
るんじゃないかと、そういうふうに思っております。
◇8番(高柳勝巳君) ありがとうございます。産業祭等では若干形態がいろいろありつつも、
かかわってはきていただいているし、先ほど東原庁舎の販売会ですか、たまたま居合わせたこ
ともありましたけれども、積極的に本人たちもなっていますので、ぜひバックアップをしてい
ただければと。その際、企業なんかがバックアップをしていただいたりすると、非常に企業な
んかの理解度も高まるので、前橋市ではどこかの食品関係が費用負担をして、けやきウォーク
の出展料をカバーしてあげたという形になっています。そういった取り組みが、もっともっと
ふえていっていただければありがたいなというふうに思っていますし、いい意味で社会にさら
されますと、商品の質等もまた本人たちが上がっていくという好循環になろうと思いますので、
ぜひその辺についてはよろしくお願いしたいというふうに思っています。
 それから、これはネット等でも調べればすぐわかりますけども、ハート購入制度といって、
障害者の方々の製品を積極的に買うといいことがありますよということをやってくれている県
や自治体もあります。それから、物品調達を優先するという制度ですね。こういった制度を取
り入れているところも既にありますし、これからの法律の流れとすると、そういったところに
私もシフトしていくのだというふうに、障害者の総合福祉法はうたっているというふうに理解
をしていますので、あわせてそれも市長、頭に入れていただいて、より効果的に発揮ができる
ようにお願いをしたいなというふうに考えています。
 大体最後のほうの項目になってまいりました。8番です。8番は、今までずっと言ってきた
ことですから、直接答弁は、1回目の答弁でもう、一体的にやっていかなければいけないとい
う御答弁でしたから、それ以上の言いようはないというふうに思いますので、幾つかこれまで
で漏れてきたところをお伺いしたいなと思っています。
 障害をお持ちの方の悩みの相談の体制はできましたし、先ほど経済部も総務部も少し前向き
になって、一体的にやっていきましょうということはわかりました。企業の今の実態というの
は、なかなか障害者に対する理解が、全般的になっているというふうには、ハローワークの所
長とお話ししたところ、やや慎重になっているのが実情ですと、こういうお話でしたので、私
がお話ししたところ、所長は企業向けのセミナーをぜひ障害者雇用についてやってもらいたい
んだと。こういう方々を雇ったら、こんなにいいことがありました。こういう方々はこういう
ことができるんですという成功事例を、企業の皆さんにPRしていただけるような場がやはり
もっともっとほしいですねと、こんなお話だったんです。これも先ほどの経済部になろうかと
思いますけども、ぜひ市長を先頭にそういったところを企画、計画していただけるとありがた
いなと思うのですけれども、その辺についてのお考えはどうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) これは私も勉強不足で申しわけないのですが、例えば企業が障害を
持っている方を採用した場合に、何か一つの、言うなれば、点数という言葉はちょっと違うん
だけど、非常にそういうものの協力業者ですよ、あるいはそういったところで頑張っている会
社ですよというような、よしんばこれは既にあるのかもわからないですけども、表彰制度みた
いなものを設けるとか、あるいは、例えば建設業界ならば点数があるんですよね、企業がです
ね。そういったところの点数に、これは群馬県御当局の範疇になっちゃうんだけども、そうい
ったところにカウントしてもらうとか、何かそういう一つの協力をしてあげているということ
についての評価を、きちんと社会的に認知をしてあげるという形を整えていくということがで
きれば、これはかなりそういう意味の浸透度が出てくるのかなというふうに、今率直に受けと
めたところです。
◇8番(高柳勝巳君) 次はそれを言おうかなと思っていたんですよ、実は。市でも優良企業
等は表彰したり、懇親会を、新規就労者の方々に、これは健常者ですけども、励ましたりして
いますけども、そういった類いのがないので、ぜひそういった観点で、沼田市はそういうふう
にしていただければありがたいですよね。その際に、雇用した企業の社長の講演かなんかをし
ていただくというような機会をつくっていただけると、本当にいいことなんだねということが
よくわかると思いますし、お金でつるのは余りよくないですけども、今でも制度を活用すれば
、そのための器具を買ったとかというのには、かなり財政面では支援もあります。それから、
市長が言った入札ですけども、これも点数をプラス・アルファする。入札の際に、環境とそれ
から障害者雇用ですね、これがあった場合には加点をするというのは、もう制度としてありま
すので、この幅をもう少し広げていただければありがたいかなというふうに考えていますので、
ぜひ市長、そういう具体的な問題に一歩ずつ力を入れていっていただければありがたいという
ふうに思います。
 もうそろそろ最後のほうに、同じようなことを何回も言いながら、最後のほうになってきま
したけども、テレビのドラマというか、ドキュメンタリーにもなった、日本理化学工業という
障害者雇用率70%の会社の社長が談話を時々発表し、2年ぐらい前にテレビでも放映された
中身なんですけども、チョークをつくっている会社です。川崎市が本拠ですけども、障害者雇
用をしているという話を受けて、美唄市が、市長が感動して、うちもそういう会社を誘致しま
すと言って、今美唄市にも障害者雇用をした会社が出ているというところです。その方の少し
お話を引用させていただければと思うのですけども、最初は自分も障害者雇用なんてとてもと
てもというふうに考えていたんだけども、養護学校の先生が3回も来て、最終的には「雇用は
いいですから、2週間だけでいいから雇ってあげてください。この子たちはこの3月に学校を
卒業すると、施設に入ったまま、一生就労という経験をしないまま一生を終えるんです。です
から、2週間でいいですから雇ってください」というところから始まったんです。
 そうしたら、ラベル張りはめちゃくちゃだわ、数はできないわというので、とても大変だっ
たんですけども、障害者は色の見分けができます。数はわからなくても、ここに全部入れてく
ださいという条件をつくったら見事にやれるし、健常者もそのほうが楽だったということに気
がついて、最後の言葉になっちゃうんですけども、お坊さんに聞いたところ、「人間の幸せと
いうのは何なんでしょうね」というふうに聞いたら、「人間の究極の幸せは、愛されること、
褒められること、役に立つこと、人に必要とされることの四つです。愛されること以外は働く
ことによってみんな可能なんですよ」ということを受けて、それに会社が役に立つのであれば、
1人でも私は障害の方々を受け入れたいと。そういう会社でなければ、また、いけないんだと
いうことを、その会社の社長は言って、今でも会長職ですけれども、元気で活躍しております。
それについての所見をお伺いし、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
◇市長(星野已喜雄君) 今回の施政方針の言葉の中に、やはり個が輝いて、市隅々の方々が
信頼し合って、連帯していけるようなことの趣旨のことを述べております。今までのように、
競争して、そして競争すれば必ずライバルがいて、片方は負けるわけですから、そういうこと
の強弱より、それを超えて、お互いが共生していくことが大事な時代になったなということが
述べられていると思います。
 それはやっぱり自分としての、第三者をきちんと尊敬できることだし、第三者はまた自分を
尊敬してもらいたいしという相互の暗黙の信頼関係というのが大変重要かと思います。したが
って、それが障害があろうがなかろうが、先ほど言うように、みんな同じく、本当は施設とい
うものがあって、措置されるよりは、ない中で、俺んちのお店で勤めておくれと、あるいはま
た、俺んちの職場でどうですかという形で、よっぽどいろいろと体力等に負荷がかかったら、
とんでもないことになるような場合は、施設というものが有効にいけるかもしれませんけれど
も、できればそういうところでないところで、自然体で溶け込んでいって、きちんと対価を得
られるような状況をつくってあげるということが大変重要なのかなと。
 したがって、愛されることであるとか、褒められることであるとか、役に立つことであると
か、認められることであるとかというこの4つの項目は、ひとえに第三者に対する信頼と親愛
をきちんと持った、尊敬でき合える人間関係を社会の中で構築していく形が整えられれば、い
ろいろなものが超えられていくのかなと思っておりまして、愛されること、褒められること、
役に立つこと、認められることだったと思いますけれども、これらをまた教訓にして、今後の
市政運営に当たってまいりたいと考えております。
    ――――――――――――――◇――――――――――――――
◇議長(大島崇行君) 次に、大東宣之議員。10番。
〔10番 大東宣之君登壇〕
◇10番(大東宣之君) 通告に従い一般質問を行います。
 今回、私は市政運営について、観光事業について、米軍機の低空飛行訓練について、歴史・
文化遺産について質問いたします
 まず初めに、市政運営についてより質問します。
 昨年の師走の総選挙によって誕生した安倍内閣は、衆議院に関する限り、盤石の上に成立し
たかのように見えますが、自民党が小選挙区で獲得した議席占有率約79%は、その得票率4
3%との間に相当な乖離があり、比例区においても、自民党の得票率は小選挙区の得票率をさ
らに大きく下回り、27.6%に過ぎず、総選挙で示された国民の意向は、決して安倍政権を
安定させるものではありません。選挙直後の東京新聞(12月18日付)は、「小選挙区で自
民党候補の名を書いたのは全有権者の約4分の1、比例代表に至っては15.99%だった。
自民党の勝利は必ずしも民意を反映したものではない」と書きました。
 金融緩和策、公共事業、成長戦略の3本の矢からなると言われているアベノミクスには、内
需拡大と国民所得の増大策、社会保障予算をふやす公的消費の充実策はなく、99%対1%と
言われるような、貧困と格差をさらに拡大させるおそれがあり、消費税増税とTPPへの参加
に突き進むことは、国民生活と地方経済に立ち上がることのできない痛手をもたらすだけです。
総選挙の結果に対する市長の見解と、これからの影響についてどのように考え、どのように対
応するのかお伺いいたします。
 先行き不透明な厳しい社会情勢のもと、財政的にも厳しい本市にとっては、急激な少子高齢
化によるさまざまな課題、地域経済の低迷、多様化・切実化する市民要望に応えなくてはなら
ないなど、市政の課題は山積していますが、市政運営において何を重点に取り組むのか、市政
運営に当たり、市長としてどのように望むのかお伺いいたします。
 続いて、観光事業について質問します。
 市長は就任以来、都市間交流に力を入れ、交流人口をふやすことによって、農業や観光業な
どへ結びつけ、地域産業の振興に力を入れてこられています。さらに観光面においては、真田
氏を生かした歴史、河岸段丘に着目した新たな観光スポットの発信、はとバスツアーなど新た
な取り組みが展開されつつあります。今日の経済状況や観光の多様化、地域間競争も激しさを
増し、ニーズに応え、より魅力的なものが求められるようになるなど、沼田市を取り巻く観光
については厳しいものがあると言わざるを得ない状況です。
 沼田市は四季のめり張りがあり、どの季節にも魅力があり、真田氏の城下町としての歴史、
谷川岳や武尊山などのロケーション、野菜やリンゴなどの果樹、老神温泉など観光資源におい
て他の都市に劣るものではありません。昨年から新たに取り組まれたはとバスツアーの状況と、
これからの取り組みをどのように進めるのかお伺いいたします。
 沼田市と貿易・観光学科を設置している横浜商科大学との観光振興における連携に関する協
定書が2月18日調印され、観光振興に関する調査や施策の立案、沼田市の魅力の発見や提案、
新たな取り組みの展開、若い学生の感性や大学のノウハウをこれからの観光振興に役立てるこ
となどが期待できますが、横浜商科大学との連携について、どのように進めるのかお伺いいた
します。
 椎坂トンネルの開通がことしの11月へと前倒しされるなど大きな期待が広がっていますが、
椎坂トンネル開通をどのように生かすのかお伺いいたします。
 沼田市にはさまざまな観光資源、魅力があり、これらをどのように生かすのかがますます重
要になってくると考えますが、景観、食、文化、歴史、体験等の観光資源の発掘や整備、発信
にどのように取り組むのかお伺いいたします。
 観光の振興には民間団体や個人の力が不可欠と考えますが、観光協会等の団体や個人等の育
成、連携をどのように進めるのかお伺いいたします。
 続いて、米軍機の低空飛行訓練について質問します。
 米軍機の騒音に対する今年度の苦情件数は、2月15日現在で700件となり、過去最多を
更新し、2月25日には県庁と前橋市役所に合計76件の苦情が寄せられるなど、苦情の件数
は増加の一途をたどっています。米軍機の低空飛行訓練による騒音の苦情は、年末から相次い
でいますが、これは横須賀港に米空母が入港し、その艦載機がこの時期に集中して訓練を行う
ためで、県の要請があったにもかかわらず、高校入試の日にも低空飛行訓練が行われたり、午
後6時から9時以降の夜間も騒音を上げる訓練が平気で行われています。
 沼田市を含めた群馬県の70%の地域が高高度、低高度訓練の空域とされていることが騒音
被害の原因であり、全国の都道府県別の苦情件数の6割以上が群馬県であり、他の都道府県を
はるかに上回っています。そもそも米国本土では野生動物に影響があるとして、こうした低空
飛行訓練は行われておらず、米国でできないような訓練がなぜ群馬県上空で好き勝手にできる
のか、全く許せない話です。米軍機の低空飛行訓練に対する市長の見解と状況の把握について、
どのように取り組んできたのかお伺いいたします。
 県は、年度内に前橋市と渋川市に米軍機の騒音を測定する測定器を設置することを明らかに
しましたが、騒音の測定器の設置や市民からの情報提供、県や他市との連携など、今後どのよ
うに対応するのかお伺いいたします。
 続いて、歴史・文化遺産について質問します。
 沼田市には奈良の古墳群や遺跡、それらから出土した遺品、沼田氏の時代から真田氏の時代
にかけての歴史的遺産や、それ以降の歴史的遺産、巨樹などの自然遺産を多く見ることができ、
地域で脈々と受け継がれてきたお祭りなど、貴重な歴史的、文化的な遺産などが残されていま
す。こうした貴重な歴史的、文化的な遺産の中には、県や市の指定文化財として保存、活用さ
れている物もあり、文化財調査委員の方々による調査研究も進められ、新たな文化財として指
定され保護されるものもあります。こうした歴史的、文化的遺産は時代の流れの中で失われる
物も少なくなく、保存と記録をし、後の時代にしっかりと伝えていくことが重要です。沼田市
における歴史・文化遺産等について、どのように状況を把握し、保存、整備に取り組んできた
のかお伺いいたします。
 歴史・文化遺産を地域の活性化に活用する地域も少なくありませんが、これからの保存、整
備、情報発信等にどのように取り組むのかお伺いいたします。
 群馬県では、富岡製糸場と絹産業遺産群の世界遺産登録を目指し、富岡市など関係市町村と
の取り組みはもとより、県独自に絹産業遺産の発掘、登録に取り組み、沼田市においても南郷
の曲屋や利根風穴などが登録されています。沼田市としても、これから絹産業遺産群の発掘、
登録を進めるものと考えますが、富岡製糸場と絹産業遺産群の世界遺産推薦を沼田市としてど
のように生かし、本市の絹遺産をどのように保存、整備し、情報発信するのかお伺いいたしま
す。
 以上4点が私の質問です。御答弁をお願いいたします。

◇議長(大島崇行君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、市政運営について、市長の見解とこれからの対応について、総選挙の結果に対する市
長の見解とこれからの影響についてどのように考えどのように対応するのかについてでありま
すが、昨年12月の衆議院総選挙により、安倍新政権が誕生いたしました。その後、公表され
た国の平成25年度予算編成の基本方針や所信表明演説におきまして、我が国経済を再生させ、
誇りある日本を取り戻すため、東日本大震災からの復興を大きく前進させるとともに、長引く
円高、デフレ不況からの脱却を図るべく、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚
起する成長戦略の3本の矢を一体として実行していくこととし、平成24年度の緊急経済対策
を盛り込んだ大型補正予算と一体なものとして、いわゆる15カ月予算として編成して、切れ
目のない経済対策を実行し、景気の底割れの回避とデフレからの早期脱却及び成長の強化を図
ることとしております。
 安倍新政権が誕生して以降、国内においては円安の進行や株価の上昇など経済的な影響は出
てきておりますが、まだまだ我が国の経済の先行きは不透明な状況であります。本市といたし
ましては、国の平成24年度の補正予算において示された緊急経済対策につきまして、該当す
る公共事業をできる限り前倒し実施する予定で現在精査をしているところでありますが、今後
とも国・県の動向に注視をしてまいりたいと考えております。
 なお、御案内のとおり、安倍新政権が誕生してから以降、マスコミ等の報道によりますと、
大変好調な滑り出しになっておりますが、やはり依然として厳しい状況というものをしっかり
とした把握をする形の中で、今後の対応に処していく必要があるのではなかろうかと思い、冷
静に今後取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、市政運営において、何を重点的に取り組むのかについてでありますが、さきの施政方
針においても一端を述べさせていただきましたが、今後、本市の財政規模及び人口規模が大幅
に縮小していくことが確実視されることから、現状の行財政構造のままでは、近い将来、市民
サービスの現行水準を維持していくことが難しい状況になり、極めて厳しい事態に直面するこ
とが予測されます。現在の市政運営に求められることは、将来本市が立ち行かなくなるような
事態に陥ることがないよう、今のうちに打てる手は打って、持続可能な行財政構造を次世代に
バトンタッチできるようにしていくことではないかと考えております。そのためには、今間も
なく迎える合併後10年という大きな節目を捉えて、構造改革に取り組み、後顧の憂いを残さ
ぬよう、これまでにも増した行財政改革を推し進めていくことが肝要であると考えております。
その上で、本市の活性化を図るべく、観光交流を初めとした諸施策の展開を図るとともに、基
礎自治体としての使命である市民の安全・安心の確保と市民サービスの充実、向上に努めてま
いりたいと考えております。
 次に、市政運営に当たり、市長としてどのように臨むのかについてでありますが、この点に
つきましても、さきの施政方針において、その一端を述べさせていただきましたが、さまざま
な場面で市民の理解と協力が必要不可欠であり、市民と行政との信頼関係の構築が重要であり
ます。市民と行政とが連携、協働し、お互いに知恵と工夫を出し合うことにより、個性輝く沼
田市の建設に向けて、団結をしていかなければならないと考えております。また、改善、改良
の精神を基本に、時の情勢を的確に把握して、内外に果敢に打って出る発信力も必要であると
考えております。このような考え方を基本に、明るく元気なまちづくりに邁進してまいりたい
と考えております。
 次に、観光事業について、状況と今後の取り組みについて、はとバスツアーの状況とこれか
らの取り組みをどのように進めるのかについてでありますが、昨年12月から本年1月にかけ
て催行されましたはとバスツアーは、南郷の曲屋、老神温泉、上之町商店街をめぐる日帰りの
コースで、23名定員のゆったりとした最上級バスを使用したものでした。催行回数は8回、
延べ150名のお客様をお迎えすることができました。私も時間が許す限り、直接出迎えをさ
せていただき、沼田市のPRをさせていただきました。はとバスからは、地元のおもてなしに
ついて、お客様から大変よい評価をいただいたとのお話があり、六、七月のツアー造成につき
ましても、企画が順調に進んでいるところでございます。これを好事例として、さらにはとバ
ス以外の旅行会社にも積極的に働きかけてまいりたいと考えております。
 次に、横浜商科大学との連携について、どのように進めるのかについてでありますが、横浜
商科大学のノウハウと、首都圏で学ぶ学生の若い感性を本市の観光振興に役立ててまいりたい
と考えております。フィールドワークは、学生の皆さんにとって学びの場として大きな効果を
もたらすでしょうし、地元の私どもにとりましても大きな刺激になると期待をしております。
また、学生の皆さんにイベントや祭りへ参加していただければ、新たな交流となり、地域の活
性化につながるものと思います。さらに、夏休みなどを活用したインターンシップの受け入れ
は、学生にとっても、地元企業にとってもメリットの大きいものと考えております。このよう
に、沼田市と横浜商科大学の両者にとって有益な取り組みとなるよう、今後連携を強めてまい
りたいと考えております。
 次に、椎坂トンネルの開通をどのように生かすのかについてでありますが、前日の布施議員
の御質問にお答えいたしましたとおり、椎坂トンネル開通は、旧利根村、片品村にとって悲願
であり、地元の皆さんの御協力のたまものであります。この開通は沼田市や周辺地域にとりま
しても、エポックメーキング、すなわち画期的な出来事になると考えておりますので、これを
好機と捉え、積極的なPRを展開してまいりたいと考えております。
 次に、景観、食、文化、歴史、体験等の観光資源の発掘や整備、発信にどのように取り組む
のかについてでありますが、周辺の山々を初め、吹割の滝や河岸段丘などの自然景観、新鮮な
野菜や豊富な果物を初めとする食、沼田まつりなどの伝統文化、城下町としての歴史、農業体
験など沼田市の重要な観光資源と捉えております。これらの観光資源の中には、既に多くの関
係者の御努力で、本市の魅力として内外に広く知れ渡っているものもありますが、隠れた逸材
もあると思っております。そこで、今回締結をいたしました横浜商科大学との協定などを活用
し、発掘や磨き上げに御協力をいただきたいと考えております。このような観光資源につきま
しては、これまでもイベントや講演会の開催、パンフレットの作成や観光キャンペーン、ホー
ムページを活用したPRなどを行っておりますが、今後も引き続き努力をしてまいりたいと考
えております。
 次に、観光協会等の団体や個人等の育成、連携をどのように進めるのかについてであります
が、今回のはとバスツアーを通じて、ホスピタリティー、いわゆるおもてなしの心が重要であ
り、欠くことができないと実感いたしました。このことから、観光協会の皆さんはもちろん、
直接観光業と関係のない方も含めて、いかにおもてなしの心でお客様をお迎えすることができ
るかが、今後の本市の観光振興を図る上で重要な要素であると考えております。したがいまし
て、観光協会などの各種団体と連携をさらに強化し、おもてなし講座などの開催を初め、ホス
ピタリティーの向上に努めてまいりたいと考えております。
 次に、米軍機の低空飛行訓練について、状況とこれからの対応について、米軍機の低空飛行
訓練に対する市長の見解と状況の把握について、どのように取り組んできたのかについてであ
りますが、本市におきましては、平成19年4月、利根町周辺で窓ガラスが割れるなどの被害
が発生し、防衛施設庁とともに調査、補償手続を進めたという経緯がありますが、その後につ
きましては、年に二、三件、米軍機の低空飛行訓練によるものと思われる騒音に対しての苦情
が寄せられているところであります。市民の生命と財産を守る立場にある者として、市民に大
きな不安と動揺を与えるような航空機の飛行を容認することはできませんが、在日米軍との関
係も含め、防衛は国の専管事項であり、地方公共団体には何ら法的な権限がありませんので、
必要に応じて関係機関と連携し、適切な対応を図ってまいりたいと考えておりますので、御理
解を賜りたいと思います。
 次に、騒音の測定器設置や市民からの情報提供、県や他市との連携など、今後どのような対
応を進めるのかについてでありますが、訓練のため県内を低空飛行する米軍機への騒音に対す
る苦情が多い前橋市と渋川市の県有施設に、騒音の測定器を県が本年度設置するとの新聞報道
がありました。本市における騒音測定器の設置につきましては、県が渋川市において測定する
騒音の状況や、市民からの情報提供の状況等を勘案し検討してまいりたいと考えております。
 また、県や他市との連携についてでありますが、「MV−22オスプレイの安全性の確認に
ついて」の要望書を利根沼田5市町村長連名により防衛大臣宛てに提出した経過もありますの
で、必要に応じ、他市町村及び県との連携を図ってまいりたいと考えております。
 以上を申し上げまして、大東議員の御質問に対する答弁とさせていただきますが、歴史・文
化遺産については教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願いを申し上げます。
◇議長(大島崇行君) 教育長。
〔教育長 宇敷重信君登壇〕
◇教育長(宇敷重信君) 大東議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、歴史・文化遺産について、状況と今後の取り組みについて、沼田市における歴史・文
化遺産等についてどのように状況を把握し、保存、整備に取り組んできたのかについてであり
ますが、本市における歴史・文化遺産等につきましては、国や県指定の文化財とともに、昭和
47年に制定いたしました沼田市文化財保護条例及び同条例施行規則に基づき、文化財の調査
を行い、文化財調査委員等の御意見を聞いた上で、重要な物を沼田市の文化財に指定し、文化
財パトロールの実施や保存、整備に必要な指導や助成事業を行っております。
 次に、これからの保存、整備、情報発信等にどのように取り組むのかについてでありますが、
市内には指定はされていませんが、まだまだ多くの歴史・文化遺産などがたくさんございます
ので、文化財調査委員を初め、地域の方々や市内外の識者からの情報や御指導もいただきなが
ら文化財の発掘を行い、保存、継承してまいりたいと考えております。また、指定文化財の保
存、整備につきましては、文化財所有者が行うことになっておりますが、国、県、市などの各
種補助制度の活用により、所有者の負担軽減を図りながら、所有者とともに文化財の管理、修
理、復旧、その他保存に必要な事業を行ってまいりたいと考えております。
 なお、情報発信につきましては、指定文化財を中心に、本市のホームページや沼田市文化財
ガイド等を活用し、文化財の利活用に向けた取り組みを推進してまいりたいと考えております。
 次に、富岡製糸場と絹産業遺産群の世界遺産推薦を沼田市としてどのように生かし、本市の
絹遺産をどのように保存、整備し、情報発信するのかについてでありますが、富岡製糸場と絹
産業遺産群につきましては、平成25年1月31日付で日本政府から推薦書がユネスコへ提出
され、平成26年のユネスコ世界遺産委員会で世界遺産登録の可否が審議されることになって
おります。本市の薄根の大クワにつきましては、残念ながら世界遺産の推薦枠から外れてしま
いましたが、群馬県では多くの絹遺産をネットワーク化することで、文化財等の保全、絹産業
や観光の振興、地域の活性化などに役立たせたいとの趣旨から、富岡製糸場と絹産業遺産群を
含むぐんま絹遺産の登録を始めました。本市からは、現在、薄根の大クワ、旧鈴木家住宅、利
根風穴の3件が登録となっておりますが、今後も文化財調査委員の御意見等を伺いながら、絹
遺産の調査を進め、ぐんま絹遺産への推薦を行い、登録件数をふやしてまいりたいと考えてお
ります。また、絹遺産の保存、整備につきましては、県の補助制度等の活用を検討するととも
に、情報の発信につきましては、県や関係市町村と連携したぐんま絹遺産ネットワークを活用
し、文化財の利活用を図ってまいりたいと考えております。
 以上を申し上げまして、大東議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
    ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後3時03分休憩
    ―――――――――――――――――――――――――――――
午後3時11分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ―――――――――――――――――――――――――――――
◇10番(大東宣之君) 御答弁をいただきましたので、引き続き何点かにわたって再質問さ
せていただきたいと思います。
 質問に入るまえに、先ほど横浜商科大学との協定の締結を18日と言いましたけど、19日
の誤りですので、訂正をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、市政運営についてから市長にお聞かせいただきたいと思います。
 新聞等の世論調査では、安倍内閣、極めて支持率が高い。そして、どんどんどんどん支持率
が上がっているというような状況ですが、安倍首相がこれからやろうとしていること、消費税
の増税、さらにはTPPへの参加、こうしたことが本市に与える影響、市民に与える影響とい
うのは極めて大きいのではないかと。特にTPPへの参加は、農業問題だけではなくて、市が
発注をする建築や土木工事といった公共事業に海外からの業者が参入してくると。知らない間
に、読めないような業者名がどんどんどんどん工事を請け負っていく可能性がある。地域経済
に与える影響は農業だけではない。そういったところも出てくる。極めて危険なことをやろう
としている方ではないかと思いますが、市長としてどのようにお考えなのか、再度お聞かせい
ただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、消費税、TPPを現政権がやろうとしているがということで
ございますが、TPPのことについては、私は当初から一貫して慎重な立場をとってきました
し、現在でもその立場に変わりはありません。したがいまして、本市はもとより、利根沼田の
農業を守っていく。特にコンニャク等に至りましては、非常に厳しい状況が来るということを
認識しております。
 同時に、私は、議員が公共工事の関係について触れられたわけでございますけれども、そこ
については、私はよく承知をしていませんでした。これから勉強してまいりたいと考えており
ます。
 ただ、医師会の先生のお話ですと、非常に保険制度が瓦解をしてしまうのではないかという、
極めて深刻な問題を有しているのだということを、私も医師会の先生から伺ったことがありま
して、そういう意味では、TPPが、農業問題のことでもって私の頭はかなりかたくなってい
るのでありますけども、医師会の先生の保険制度の瓦解というものが非常に大変な状態になる
と。我が国の保険制度というのは、医師会の先生に言わせると、まさに金の卵のようなもので、
非常に大事なもので宝物だというような表現まで使っているわけです。考えてみると、病気に
なったときに安心して医者にかかれるのも、やはりこの保険制度があればこそでありまして、
そういう意味では、やはり私どもの立場からすると、TPPについては、これは今後とも慎重
な立場をとっていかざるを得ませんし、また、そういうつもりです。
 そういったことから、できれば国民の実態に即した判断を、国の中枢の方々は選択をしてほ
しいなと。まま、お願いができるとすれば、やはり現場の農家の方々のところに入り込んで、
その実態の意見等をそしゃくしながら判断してもらえればありがたいと、こんなふうに考えて
おります。
◇10番(大東宣之君) 今市長がおっしゃった医療保険制度、日本が世界に誇れる皆保険制
度が崩れちゃうんですよね。自由診療が入ってきますから。そして、現在特にがん保険がそう
らしいのですけれども、もうアメリカのいろんな会社、アリコとか、アヒルだとか、いろんな
そういったアメリカの企業がもう大体8割は占めているそうなんです。ですから、これが公的
な医療保険制度に入ってくれば、もうどうなるかということは明らかです。ですから、TPP
に参加をしようとしている。これは安倍さんがやろうとしているんですよ。市長がやろうとし
てはいないというのは、よく理解できますが、そういった方だと。
 それから、今度、この不況からの脱出ということでいろいろなことをおっしゃっておられる
のですが、国民の所得をふやすということについては、彼は何もしようとしていない。何もや
っていないんです。現に彼がやろうとしているのは、秋からの年金の削減、2.5%の削減、
地方公務員の給与を下げろ、下げろということを言っているんですよ。要するに、国民の所得
をふやすということは一言も言っていない。そういうような方、TPPもそう。国民の所得を
ふやさない。減らそう。そういうことをやろうとしている方に私は希望はない、期待はできな
いというふうに思いますが、市長としてどのようにお考えなのか、再度お聞かせいただければ
と思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私も実は御縁がございまして、昨年の山口県でのある事業のときに、
ちょうど席が表裏になったということもあって、すぐにお手紙などもいただいたことがありま
して、そういう意味では親近感は抱いております。
 ただ、基礎自治体の首長という立場からいたしますると、やはり当然基礎自治体は国家と違
って、常に市民と向かい合っていかなければならないという決定的な宿命を持っております。
したがって、やはり国のこの大きな大綱と基礎自治体たるべきところの、多くの基礎自治体の
ところの実態が、必ずしも整合がかなわないというような場面も出てくることは、これはどな
たが政権をとって、また、国の政治をつかさどっても、起こり得る一つの宿命的なことかなと
いうふうに思っております。
 御案内のとおり、東京都に行けば1,300万人、群馬県に来れば200万人弱ということ
の、この人口の差異というものを捉まえて見たときに、どちらかというと今回のこの流れは、
地方にとっては結構厳しい今の内容になっているかなというふうなことを思っております。し
かしながら、そうかといったって、現政権等が打ち出す政策について、きちんと把握して、そ
して昨日からきょうに至っていろいろと御質問いただいているように、有利な財源はやはり担
保していかなければいけないというしたたかな戦略も求められることも、これまた当然のこと
でありまして、したがってそういう意味では、基礎自治体が生き抜いていくために、現行政権
が何を考えているかということを客観的に把握して、そして基礎自治体が遺憾なきよう、先に
向かって歩めるように努力していくということが、私どもに与えられた責務かなと思っており
ます。
◇10番(大東宣之君) 今度の政権は、私から見れば極めて、本市にとっても、我々市民一
人一人にとっても、極めて厳しい条件、状況に直面させられるような、そういうかじ取りをす
るのではないかと。先ほどTPPや消費税のことも言いましたが、それだけではない。憲法の
改正の問題、いろんな問題だってこれから出てくると思います。そして、国民所得は一向にふ
やそうとはしてくれない。そういうような状況の中で、大変厳しい市政運営をこれから市長は
とらなくてはならないという局面に立たされるのではないかというふうに思います。
 私は以前市長に対して、市長は風に向かって立つライオンだというふうに言ったと思います。
その思いは今も変わっていない。多分これからますます厳しい市政運営のかじ取りを任せられ
るという中にあって、大変な御苦労もあるんだろうと思います。こういった苦労がある中だか
らこそ、かえって、市政を運営するに当たって、具体的なものを一つ一つつくり上げていくと
いうことが大事ではないかと。市民の方々の要望ややらなくてはならない課題がたくさんあり
ますから、市長としても、どうしてもやはり100人からの声を聞けば、100人の何か施策
をせないかん。そういったことで努力をされてきているんだと思うのですが、そうではなくて、
やっぱりもうこういう局面に立たされる、直面している以上は、もう一点突破でもいいですか
ら、具体的なものを示していく。そういう強いリーダーシップと政策性が必要になってきてい
るのではないかと。ですから、いろいろな理念はお持ちだとは思うのですが、具体的にこうい
ったことをやるんだ、これをやるんだということを市民に示して、そして市民を引っ張ってい
く、市政を引っ張っていくという姿勢が必要ではないかと思いますが、市長としてどのように
お考えなのか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただいま大東議員から、ある意味においては激励のお言葉、ある意
味においては、もう少ししっかりしろという叱咤の言葉、両面から受けとめさせていただきま
した。大東議員から一点突破的なことでもってやってみろということを言われるとは、私も今
までずっと議員と長いおつき合いがありますが、そういうことのお立場で、きょうは御発言さ
れているので、ややじくじたるところがあります。
 昨日からきょうにかけて申し上げているように、やっぱり行政の最も大きな責任は、生命と
財産をきちんと守ると。この上に立って、初めて発信力を持った展開が必要になってくるとい
うことになっております。そのためには、常日ごろ申し上げておりますように、産業振興の中
で、第1次産業の活性化と観光交流を軸にして頑張っていこうと今まで申し上げてきたわけで
ございます。今後ともそういった姿勢を軸にしながら、それぞれの施策を散りばめていくとい
うことになろうかと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇10番(大東宣之君) 今、どなたが市長をやられたとしても、大変厳しい状況は変わりな
いと思うのです。市長には、そういった意味では、ぜひ頑張っていただきたいし、やはり前の
議会のときにも言ったと思うのですけれども、いかにして市民の満足度を上げていくのか、安
心感を市民に持ってもらうのか、沼田市に住んでいてよかったと言えるような施策を具体的に
示していく、やっていくと。誰が市長になっても、あれもやりたい、これもやりたい、あんな
こともやってみたいとか、そういうふうにいろいろ思うことももちろんあるでしょうし、やら
なくてはならない課題もたくさんありますから、それは誰がなられてもそうだと思うのです。
ですけれども、やっぱりこういう厳しい局面の中では、ある意味重点的なものに絞りながら、
それで市民に具体的なものを実感していただきながら、そして市政をリードしていくというこ
とが、今の市長、これはどなたがなられてもそうですけれども、どこの市長でもそうだと思い
ますけれども、そういうものが求められているのではないかと思いますが、再度市長のお考え
をお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大東議員から御指摘されたことは、極めてもっともなことかなとい
うふうに受けとめさせていただいております。したがいまして、私どもといたしますならば、
この厳しい財政状況の中で、どうしたらこう先々に向かって窮するようなことがないような形
でもって進んでいくのかということについては、本当に微細に神経を使ってきたつもりでござ
います。そうした中で、ささやかでありますけれども、いろんな手だては打ってまいりました。
今後とも議員の御指摘されたことをしっかり受けとめて、今後の対応に処してまいりたいと考
えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇10番(大東宣之君) 長岡で米百俵という話があります。米百俵というのは一つの理念な
んです。だけども、彼はそれを実行に移したんです。だから、後世に伝えられる大きな成果を
残すことができたんです。ですから、今市長にとっても厳しい状況に直面している、立たされ
ているというのは重々承知ですが、やはりそういった市長御自身がお持ちの理念や信条、いろ
いろあると思います。そういった思いをやはり具体的に形にあらわしていくということが、私
はこういった時代だからこそ、なお必要なのではないか。厳しいときだからこそ、リーダーが
そういう姿勢を示す、物を示していくということが大事じゃないかというふうに思います。
 くどくなって申しわけないのですが、そういったことで何かあればお聞かせいただきたいの
と、これから市長として、先ほど御答弁をいただいたように、市民との協働、協力、団結を図
っていくと。これは当然のことだと思います。ただ、では、市長がそういうふうにお考えであ
るならば、例えば市役所の中で市長、副市長、議長、さらには部長というのが在庁している際
には電気がつくあれがありますね。残念ながら、私も何回かよく市役所に来る機会があるので
すけども、多分忙しいからいないときも多いのだとは思うのですが、電気がついているのをほ
とんど見たことがないと。だけども、ある意味、一国一城のあるじ、城のあるじなのですから、
やはり仮に、いるようなときは、必ず短時間であっても電気はつけていただきたい。それが市
民に、信頼、安心を与えることになるのではないかと思います。そういった2点について、お
考えやこれからどうするのかあれば、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 今回も冒頭の施政方針でいろいろと述べさせていただいております
が、やはり何をするにしても、一歩から全て始まるというようなことから、今回も二宮尊徳翁
の言葉をいただいて、施政方針を述べさせていただきました。したがって、着実な一歩を重ね
ることによって、そして初めてアレンジメントのできる創造性が生まれてくるのではないかと
考えておりますので、厳しいときだからこそという、そのお言葉、全くごもっともかと思って
おりますので、今後とも御指導のほどお願いしたいと思います。
 また、点滅の関係等については、今後注意をして対応を図ってまいりたいと考えております。
◇10番(大東宣之君) 大変な局面に立たされている市長ですから、ぜひ頑張っていただき
たいということは、何度言っても足りないぐらいだと思います。
 それから、いよいよ市長の任期があと1年になってきました。こういった厳しい状況の中に
あって、やはりもうこれはしゃかりきになってやってもらうしかないというふうに思います。
ただ、一方では、市民の中には、市長に対して国政で頑張ってもらいたいという声は、少なか
らず私のところにも聞こえてきます。市長はどのようにお考えなのか、私はよくわからないの
ですけれども、はっきり言って、個人的に言えば、あと任期1年あるのだから、1年間市長と
して頑張っていただきたいというのが私自身の率直な気持ちなのですが、市会議員をされて、
県議になられて、市長になられてという意味では、ある意味、国政に転出を望む声というのは、
これは当然出てくると。私なんか、市長になれとか、国政に出ろなんて誰も言ってくれないで
す。箔もなければ経歴もないし、それと違って、市長はもうそういった意味では経験もあり、
そういった経歴もあるわけですから、そういう望む声が出るのも当然だなという気はします。
 しかし、私とすれば、今市長としての任務を拝命されている以上は、残り1年間といえども、
市政運営にしゃかりきになって頑張っていただきたいと思いますが、市長として任期あと1年
という今の時点で、この市長として全うされていくのかどうか、お聞かせいただければと思い
ます。
◇市長(星野已喜雄君) いつも申し上げているように、政治は生き物ですから、どんな状況
が起こるかわからないというのが、この道の、言うなれば、古今東西問わずの習いであります。
しかし、御案内のとおり、この沼田あるいはまた利根を捉まえてみたときに、やはり安定した
状況をつくっていくということについては、私はいささかなりとも努力、傾注してきたつもり
でございます。したがいまして、利根郡下の町村長とも大変意見交換も綿密にしながら、調整
を図ってまいりました。したがって、今大東議員がおっしゃったことについては全くそういう
方向でやっていくということが、これは市民に対するところの一つの責任をきちんと果たすと
いうことになろうかと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思っております。
◇10番(大東宣之君) それでは、続いて観光業についてお聞かせいただきたいと思います。
 はとバスツアー、非常に評価をいただいたという御答弁だったというふうに思います。それ
で、やはりこのはとバスツアーをやったことによって、どういう成果、そして今後の課題、そ
して取り組むべき方向性について、市としてどのように考えておられるのか。まだ終わってか
らそんなに時間がたってないですから、全体的にまだまとめていないのかどうかわかりません
けれども、市長として、こういった結果、成果を受けて、またその中での課題、そしてこれか
らどういうふうに取り組んでいくのかということについて、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思います。
 まず、やはりきのうやきょうもマンパワーということの重要性の御発言がございましたけれ
ども、まざまざとその力というものを感じている昨今です。このはとバスとの関係は、やはり
昨年4月から私どもの経済部に金子さんが来ていただいたということが大きな力となっている
ことは客観的な事実でございまして、心からそういう意味では、金子さんには感謝をしている
ところであります。
 昨年の9月だったと思いますが、私と金子さんと経済部長ではとバスを表敬訪問させていた
だきました。きちんと社長が応接をしてくれたわけでございますけれども、そこでもって、ぜ
ひひとつ私どものほうにもツアーをお願いしたいということで、私どもから御要請をさせてい
ただきました。その結果、泊まるというのではなくて、日帰りのコースの設営を早速つくって
いただいたわけでございます。しかも、私どもとすれば大変ありがたい、曲屋と老神温泉と沼
田の本町通りという3つのコースが、1つのポイントとなっておりました。私も迎えに南郷の
曲屋には常に行っておりましたけれども、若い男女があの曲屋で明らかに、いわゆる私ども田
舎の言葉ではえぐくってというのですけども、物すごく煙があって目にしみるわけですよね。
しかも、やっぱり12月だから寒いわけです。しかし、若い男女はその寒さがよくて来ている
のですからというようなことだとか、あるいはそこで焙烙焼き等をするのですが、私どもとす
ればまさに素朴な味なのでございまして、そこのところの焙烙焼きを実に楽しんでいると。し
かもおやき体験が物すごく人気があったという実態がございます。
 もちろん受けとめていただいた南郷の御婦人やあるいは館長も一生懸命取り組んでいただき
ました。もちろん振興局の職員も一生懸命応対をし、経済部中村課長を中心に応対をいたしま
した。したがって、この状態を見たときに、まだまだこれからコースの設定によっては、これ
からも成果が上がってくるのかなというふうに思っております。したがって、とにかくおいで
いただいた方が逃げないように、できるだけきちんとした、まさにおもてなしの心を持って、
誠心誠意対応していくということが大事かなと思っております。したがって、そういう意味か
ら、このはとバスツアーも、先ほどの御質問の答弁で申し上げましたとおり、6月、7月の段
取りも組んでありますので、期待をしていただきたいと考えております。
◇10番(大東宣之君) 大変申しわけないのですけど、私ね、この冬場のはとバスツアー、
うまくいかないんじゃないかって正直言って不安だったんです。春から秋にかけていけば、農
産物だとか、野菜やリンゴを初めとする果樹、本当に沼田の魅力を全部出し切れるだけのもの
がある季節ですから、冬場、正直言って、そういう物がないときにどうなるかなというのが心
配でしたけども、私も一度上之町に見に行ったことがあるのですけども、こんなに人が来るの
かなと思って、びっくりするぐらい人がいたのには驚きました。ちょうどバスにいっぱい来て
いて、そういった意味では、こちらにいる人間と来る方々との何を求めているかという違いを、
やっぱりよく考える必要がある。我々ここにいる人間だけでは、なかなかそういった発想とい
うか、いろんな思いというのがつかみ切れないものがあるのだなというのが、正直反省させら
れました。
 ただ、今回の1つのコースどりで、多分沼田インターでおりてこられて、沼田インターで帰
られたと思うのですが、もし仮に南郷の曲屋に行かれるのであれば、私は広域農道、昭和のイ
ンターでおりて、北面の広域農道をずうっと通ってくれば、谷川岳から武尊を含めて、ずっと
ロケーションが非常にいいところを特に見てもらうことができるのだから、ああいうのも入れ
たほうがよかったのかなというのは、今にして見ればちょっと思うのですけど、まあ、また機
会があれば検討していただければと思いますが。そういった意味では、いいきっかけになって、
そしてさらに今度横浜商科大学との連携で、そういった新たないろんな観光資源の発掘や、そ
して都会の人たちが何を求めているのかということについて、やはり調査研究ができるという
意味では、非常に大きな期待があるというふうに思っています。
 そこで、具体的にこの横浜商科大学との連携の事業というのが、具体的にフィールドワーク
だとか、いろんな行事に参加をしていただくのだということを御答弁いただいているわけです
が、具体的に、いつからどういう事業にどれぐらいの人数の方が参加をしてもらうのか。もし
今の時点でわかれば、教えていただきたい。それと、この事業は、観光シーズンだけではなく
て1年を通じてやるのかどうか。先ほど言いましたように、この沼田は四季を通じていろんな
ロケーションがある場所ですから、冬場に来ていただいても、新しい発見をしていただくとい
う意味では、私は非常に大事かなという気がするので、やはり1年を通じて、その春、夏、秋、
冬の魅力を新たに発掘していただけるような取り組みができるのかどうか、お聞かせいただけ
ればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 経済部長から後ほど答弁をいたさせますが、まず老神温泉の5月の
お祭りには大人数が来ていただけるというふうに受けとめております。もちろん当然老神で実
地の勉強をしていただくということになろうかと思います。
 私が学長との会話の中で大変印象的だったのは、観光といっても、やっぱりまちづくりを勉
強していかなければならないというような、そういう意味合いを言っておりました。したがっ
て、当然この今までの観光が旧所名跡、温泉等から、グランドデザインの中を求めてくるとい
うことのような意味合いを言っていたのが印象的でございました。したがって、大東議員が先
ほどおっしゃった、昭和のインターチェンジからおりて、多那を通ってくればという、景色を
見てもらえればいいのではないかというお話があったのですが、そういう意味では、農山村の
原風景なんかも、これは当然観光の資源として、きちんと提案ができる内容になるのではない
かなと思っておりますし、御案内のとおり、このはとバスの関係で、まだ吹割の滝までは計画
の中には入っておりませんけども、どうもいろいろと客観的にお聞きすると、天狗の面と吹割
の滝とあとラベンダーですか、これが相当いろんな場面でインパクトのあるものとして受けと
められているというのが内外の情報でございますので、今後そうしたところを軸にしながら、
そして当然私どもの本家本元の沼田まつりや、そういった地元の発信力を出していくところに
は、スタッフとして今後加わってもらうというようなことまで考えていく必要があるのではな
いかと考えております。
◇経済部長(飯田敏夫君) それでは、命により私のほうで現時点での受け入れ関係について
申し上げます。
 まず、先ほど市長からもございましたが、5月の老神の大蛇まつりのときに、2泊3日で、
現時点ですけれども、十数名がこちらに来ていただいて、勉強やまたイベント等に参加をする
ということでございます。また、2月19日の締結時に担当教授から、8月の夏休みのインタ
ーンシップの受け入れの調査票もいただき、玉原や老神、市内のホテル、あるいは望郷の湯や
しゃくなげの湯、そういった観光施設等への今照会の取りまとめを行っているところでござい
ます。これは、5日間の予定で見えるということでございます。現時点では以上でございます。
◇10番(大東宣之君) 沼田市の近くに、市内に大学がないということで、なかなか大学の
先生が講演に来ていただいたりすることはあったのですが、具体的に実践的にこういう取り組
みを大学と一緒にやるというのは多分今回が初めて、千葉大とはずっとやってはありますけれ
ども、こういう形でやるというのは初めて、学生が来てやるというのは初めてのことですから、
私はこれは大事にして、少し長い目で見て、いろんなことをどんどん、どんどん提案をしてい
ただく。いいものもあれば、悪いものもあるかもしれないけど、必ずいいものがあるわけです
から、それを受けとめる、キャッチできるだけの感性を、ぜひ市役所の職員の皆さんには持っ
ていただきたい。市長にも持っていただきたい。幾らいいものを投げかけられても、気がつか
なければ終わりですから、やはりそこはお互いが、学生にも頑張ってもらうけど、職員も頑張
っていただく。そして、後から言おうと思うのですけど、観光協会とか、そういう業者の方々、
団体の方々を含めて、そういった方々も頑張っていただく。これはもう三位一体で頑張ってい
ただくしかないと思いますが、ぜひそういった点ではよろしくお願いしたいと思います。
 それから、椎坂トンネルの開通については、やはり通過点とならないように、ですから白沢
町、そしてまた利根町でのポイント、ここなら寄ってみようと思えるような、そういったポイ
ントづくりもこの機会にぜひやっていかないと、意味がないのではないか。多分トンネルがあ
くことによって、たくさん観光客が年間通じてこれからふえるんだというふうに思います。で
すから、そういったせっかくたくさん来ていただく観光客の方々を、ただ通っていただくとい
うだけではなくて、白沢、利根に滞留してもらう、とどまっていただく、そういった政策をし
っかり持って、具体的に対応していっていただきたいと思います。
 続いて、景観や食、文化、歴史、体験等のそういった観光資源をどうやって発掘をして整理
をしていくのかということが大事ではないかと。例えば、沼田市には世界的に有名な人がいる
んです。山田さんなんです。登山家として、これはもう世界的に有名なんです。三枝さんもそ
うです。このお2人は世界的に有名な方です。生方たつゑ先生は短歌界ではこれまた有名なん
です。例えばそういった人物に当てて、その方々が持っておられるであろう趣味に当てて情報
を発信していく。世界的に有名な登山家の山田さん、三枝さんの出身のまちだと、この武尊山
で頑張って世界の山を征服できるようになったんだというような情報の発信だとか、生方たつ
ゑ先生のような情報だとか、また、最近小松姫で市役所も頑張ってやっているみたいなのです
が、そういったようなことを、やっぱりいろんな形でやっていく、情報を発信していくという
ことが、まず大事ではないか。それにはやっぱりどういうものがあるのかということを、歴史
的に過去にさかのぼって調べていく、小松姫もそうだと思います。
 それから、FM−OZEで利根沼田人物伝という番組をずっとやっているのですが、この中
で中沢琴という女性剣士の話があるんです。これは穴原の出身の方で、新選組に唯一参加をし
た女性ではないかというふうに言われている、そういうような方がいるんです。そういった歴
史的なものを含めて、いかに発掘をして情報を発信していくかということが大事だと思います。
 穴原の話をしたので、もう一つだけしておきます。吹割の滝のところに、如意輪観音があっ
て、左甚五郎の作だと言われています。穴原の武尊神社に猿の彫り物がいるんです。これも左
甚五郎の作だというふうに言われています。一度見ていただくとおもしろいですが、はりを支
えるように猿がいるんです。ああいう彫り物は極めて珍しいんです。そういうような、ちょっ
としたことでもいいですから、そういうものをどんどん発掘して、どんどん情報を発信してい
くことによって、沼田の魅力につなげていくというようなことが、やっぱり必要だと思います。
そういった意味では、先ほどの学生たちに期待をしたいというのも、そういうところにもある
わけですが、我々が気づかないようなところの魅力を発見していただきたいというのもあるの
ですが、そういったようなことをこれからどのようにされていくのか、お聞かせいただければ
と思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほどの穴原の新選組の女性のこと、これは私も勉強不足で申しわ
けございませんでした。穴原の猿の左甚五郎もこれまた勉強不足で、本日教えられたところで
あります。吹割の滝の観音様のことについては、子供のころからよく承知をしておりまして、
これは全く議員が言われたことについては、よく理解ができるところでした。したがいまして、
御提起されたことについては、早速、振興局並びにこちらの観光課を通して現地を調査し、そ
してそれが非常に価値のあるものということが確認できますならば、これは当然内外に打って
出る一つの資源として、価値のあるものとして、きちんと捉まえ、そして大切にしていきたい
と考えております。
◇10番(大東宣之君) ぜひいろいろなものがあると思いますから、私が言ったものがいい
のかどうかというのは、これはもう私の個人的な判断ですから、何とも言えませんからいいの
ですけども、例えば先ほど言いました山田昇さんの、そういった世界的に有名な方がこの沼田
市出身であると。そして、山田さんが高校生時代、武尊山で訓練というか、練習をされている
わけですから、やっぱりそういったものをどう発信していくのか。また、そういったものを生
かしたイベント等もこれから考えていく必要があるのではないか。ぜひそういったものに取り
組んでいっていただきたいと思います。
 それから、もう一つなのですが、例えば今迦葉山の天狗面をつくっていらっしゃる方、小さ
い天狗面をつくっていらっしゃる方、上発知にいらっしゃるのですが、もう後継者はいないそ
うですね。ですから、あともう1人つくっていらっしゃる方がいらっしゃるような気がするの
ですけれども、御主人が亡くなられた後、その奥さんが引き継いで、今天狗面をつくっていら
っしゃるのですが、その方の後継者はいらっしゃらないそうです。ですから、迦葉山というの
は沼田市、本市にとって大きな観光資源の一つですから、そういった後継者づくり、こちらか
ら面を持っていくわけですし、また、借りてくるわけですから、そういったものをどう継承さ
せていくのか。そういったことも含めて考えていく必要があると思うのです。ですから、そう
いったいろいろな観光資源の発掘と同時に、やはり継承をしていくような取り組み、そういっ
たことについて、市長として、また、市としてのお考えや取り組みがあればお聞かせいただけ
ればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 再質問にお答えしたいと思います。
 沼田にはやはりげたをつくる方とか、あるいは、古見さんちに見られるなたの生産をする人。
あるいは、帯紐をつくられる東西倉内の方等のきちんとしたパンフレットがあります。そうい
った方々が、伝統のたくみのわざを持っている方でありまして、その人がいなくなると、率直
なところ言って、伝統文化が枯渇するという理屈になります。実は天狗のお面も、私もその実
際問題、迦葉山の参道の上り口のところにお店屋さんがあって、何か東京のほうのお土産のと
きにはそちらに行って買い物させたりしていただいたという経過がありましたが、それはやっ
ぱり途絶えないように、やはり考えていかなければならないのではないかと思います。したが
って、実態をよく把握する形の中で、どういう支援が可能かどうかということも考えていきた
いなというふうに思います。
◇10番(大東宣之君) ぜひ、せっかくある、今あるものは、これからも残していっていた
だきたい。そういった、観光資源としても大いに役立つものですし、本市にとっての歴史やそ
ういったものを示すものですから、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
 それから、観光資源の発掘等についてのこれからの取り組みにかかわってなのですが、先ほ
ど、例えば人物では山田さんや三枝さん、そして生方先生、そういった人物的なもの、さらに
は歴史的なものとして、特に真田の遺構の物、そういったものや、また、景観的なものとして、
谷川岳から武尊山にかけてのロケーション、そういったものや、河岸段丘、幾つかのそういっ
たものにしっかりと分類をしながら、自然景観、歴史的なもの、そして人物的なもの、そして
食、そういったものでやっぱり情報を発信していく。個別に発信しながら、そしてなおかつ、
そういったものをトータルした、丸ごと沼田の情報、観光資源を発信していくというような戦
略を立てていくことが大事ではないかと。
 だから、山が好きな人なら、山田さんのことは誰もが知っているんです。武尊山も知ってい
る。谷川岳も知っている。皇海山も知っている。百名山が本市から幾つも見えるわけですから。
そういった方々に情報を発信していく。そういった方々に、そういうまちだから行ってみたい
と思わせるような情報を発信していく。短歌をやっているような方なら、生方先生の情報を発
信しながら、そういった方々がここでこういう歌をつくったのかと思っていただけるような、

そういったものを、情報を発信していく。さらには、歴史の好きな方、特に真田氏は全国的に
有名ですし、そういった遺構がたくさん残っている本市ですから、そういった歴史的なものを
生かしたものをどんどん出していく。そういった個別のものを発信しながら、なおかつトータ
ル的なものとして、戦略的に本市を丸ごと紹介できるような、そういったような二面的な情報
の発信、それを裏づける資源の発掘と整備、そういったことがこれから必要になってくるので
はないかと思いますが、具体的にそういった情報の発信の仕方やいろいろな観光資源の整備等
に向けて、これからどのように取り組んでいかれるのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 昨年、観光協会長が交代いたしまして、観光協会の活性化というも
のが望まれておりまして、市でも積極的にこれを支援させていただきたいというふうに考えて
おりまして、今そういう方向で動いております。
 情報発信の関係については、本市は秘書課の広報広聴係が担っていろいろと対応しておりま
す。そうした中で、セクション別の関係とそれをトータルしたものにしていけという、その戦
略、率直なところを言って、いろいろとコンピューターに張りつけていく、そのデザイン性と
いうものについて、本市の職員も相当勉強し、成果を上げているというふうに思っております
が、今回商科大学のところなどと縁ができたという経過があるので、やはりそういった張りつ
けの関係なんかについても、きちんと発信力のあるものにしていくための精査が必要なのかな
というふうに考えております。したがって、景観、食、文化、歴史等のセクション別と同時に、
それらを丸ごと沼田観光発信的なことを、やはりパンフレットはもとより、うちのほうのコン
ピューター等も駆使して、そして対応を図っていくことが大事なのではなかろうかと考えてお
ります。
◇10番(大東宣之君) ぜひ頑張って取り組んでいただきたいと思います。
 そういった意味では、やはり観光協会や、また個人等でやっていらっしゃる方々、そういっ
た方々の取り込みというのが、これからますますこういった分野では大事になってくるのでは
ないかと。ですから、そういった方々の力をかりる、ある意味、観光協会の方が東京のぐんま
ちゃん家に常駐するぐらいで、そこでどんどんやってもらうみたいなことも、ある意味やって
もいいのではないかという気は個人的にはしているのですけれども、それぐらい観光協会が自
立できるように、独自にどんどん自由闊達にできるようにしていくということが、これから必
要になってきているのではないかと思うのですが、観光協会に対する支援や、また観光協会の
取り組み等について、市長のお考え、これからの取り組み等があれば、お聞かせいただければ
と思います。
◇市長(星野已喜雄君) この観光協会の持っている役割というのは、例えばみなかみ町だと
か、片品村等では存在がやはり大きいわけです。もちろんきっと草津なんかでも、あるいは渋
川の旧伊香保なんかでもそうだと思うのです。そういう意味では、私どもの地区は、そういう
戦略が、先ほど申し上げましたような地域に比べると、やっぱり劣っていたことは否めない事
実かと思っております。今、一生懸命これを学んで、そして追い上げていこうということで、
一生懸命今考えているところでありまして、市としても、積極的に観光協会そのものは応援を
していきたいというふうに考えております。
 市の観光のいろいろな予算化、事業化があるのも、やはりある程度観光協会との整合性みた
いなものを考えていくということが、先々には大事になってくるのかなということをイメージ
しております。したがって、議員が観光協会の職員を思い切って、ぐんまちゃん家のほうに派
遣して、そこからどしどしやらせたらいいんじゃないかというようなこと。これは、状況と財
源と、いろんなことの環境が許せば、やっぱりそういった戦略も大事になってくるのかなとい
うふうに思っております。
 幸いなことに、金子さんという立派な方が本市の職員として今頑張っておられて、この方が
まさにそういう意味では群馬県の、大東議員が言っておられたようなことをやってきた方でご
ざいますので、今後いろいろと市の直結の職員もきちんと勉強させていただいて、今後の対応
に処するように指導してまいりたいと考えております。
    ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後4時00分休憩
    ―――――――――――――――――――――――――――――
午後4時07分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ―――――――――――――――――――――――――――――
◇10番(大東宣之君) それでは、続いて米軍機の低空飛行訓練についてお聞かせいただき
たいと思います。市長として、こういった訓練がされている騒音をうるさいなというふうにお
感じなのかどうか、まずお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、実体験として、ああ、通っているというふうなときに遭遇し
たことは、実はないんですね。ですから、そういうときにはどこか違うところにいたのかどう
かわからないのですけれども、ですからそういう意味では、そういう実体験というのが、率直
なところ、ございません。
 しかし、これが例えば渋川のかん水をある程度ためているとか、ポイントみたいになってい
るとか、あるいはちょうどこの谷が、非常にそういう意味ではいい場所ということで表現がい
いのかどうかわからないのだけど、何かそういうのがあるというようなことは、いろんな場面
でもって聞き及んでおりました。実際問題として、それらを見たときに、実際問題、窓ガラス
が壊れたようなことがあったときには、私どもも議員から御質問等いただいた後、きちんと前
橋のほうのしかるべき機関のほうに話に行ったりしているという経過はございます。
◇10番(大東宣之君) 結構夜間に飛ぶことが多いんですよ。昼間飛んでいるときは、音は
するけど、姿が見えないのですけど、夜だとよく見えますから、ぜひ機会があったら見ていた
だければと。
 それで、沼田の方々もうるさい、こういうのはやめてもらいたいというふうに少なからずの
方々は感じているんです。ところが、そういったことをどこに言っていいかわからないのです。
だから、沼田市に苦情やそういった問い合わせが来ていないのですよ。ところがね、苦情や問
い合わせは行っているのです。それはどこだと思いますか。FM−OZEに行ったんです。F
M−OZEから県に、これは何だというふうに問い合わせをしたことがあるんです。ですから、
市として、そういうようなことがあったときには、市に情報を提供してもらいたいということ
を出せば、それを県につなぐ、そういうことがこれから必要ではないかと思うのです。県は、
どこの市町村から苦情が来ているのかということを全部とっているんです。地域政策課がとっ
ているのですけれども、そういった中で、前橋、渋川が圧倒的に多いわけですが、沼田市やそ
れとまた利根郡内含めてあるのですが、利根郡や沼田の方々は一体どこに言っていいのかがわ
からない。ですから、もしそういうことがあったら、市役所に連絡が欲しいというようなこ
を市民に投げかければ、一体この地域でどれぐらいの騒音で皆さんが困っているのかというこ
とを把握することができるのではないかと。そういったものを持って、県やほかの市と連携し
ながら、国にそういうのはやめてもらいたいというふうなことを伝えていくことが必要ではな
いかと思いますが、市長のお考えをお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 本問題につきましては、議員からの御質問が、今回が初めてではな
いと思います。したがって、前段の御質問のときにも、一応私どももその御発言の趣旨に沿っ
た形の中で対応を図ったという経過があったと考えております。
 そういったことから、騒音の関係等について、市に何かあったら言ってくれということを、
どういうふうに皆さん方にそういうことを言う方法があるのかどうかということは、これは考
えなければいけないことでありますが、しかし、少なくとも騒音のことについてのいろいろな
御意見があれば、それはある意味においては、工事中に発生する騒音に対する、要するにこれ
はちょっと不快だなということと同じような理屈にもなっていくのではないかと思いますので、
市といたしますならば、そういったことについて、お問い合わせ等があったら、すぐにそれは
考えていきたいと思いまするし、FM−OZE等にそういったお話が行っていたとすれば、F
M−OZEのほうに対しても、そういった情報がいったら、ぜひ市のほうにもおつなぎいただ
きたいということは、きちんとおつなぎしておきたいなというふうに考えております。
◇10番(大東宣之君) 本市においても、窓ガラスが割れるというような被害が実際的に起
こっているわけです。数が多いか少ないかは別にして、沼田の方から県庁にこういう騒音に対
する苦情が行っているわけですから、ですからそういったことについて、市長として、こうい
う訓練はもうやめるべきではないかというふうにお考えなのかどうか、お聞かせいただければ
と思います。
◇市長(星野已喜雄君) これがどういうことで何かそういうコースになっているみたいなこ
とを、よく見聞きするわけです。そういったことから捉まえてみたときに、どういうことでこ
このところがそういったロケーションになっているのかというようなことも、よく検討を加え
て、そして今後の対応に処していく必要があるのかなというふうに考えているところでありま
す。一般論から言って、やはり休んでいるときに騒音が発生することは、これは市民生活にと
っても穏やかでありませんから、やはりこれはよろしくないことではなかろうかというふうに
考えております。
◇10番(大東宣之君) 先ほど1回目のときに申しましたように、群馬県の70%、利根沼
田を含めて70%の県土が高高度と低高度の飛行訓練区域に指定をされているんです。だから、
どんどんどんどん飛んでくるんです。そういう訓練区域に指定されているから。だから、飛ん
でくるんです。単純なあれなんですけど、またそれは機会があったらお話ししたいと思います。
 そういったことで、こういった訓練をやめてもらいたいというようなことは、これはどんど
んどんどん言っていただきたい。これは間違いなく米軍機なんです。自衛隊機は、昔雫石で日
航機と追突をして、事故を起こして以降、本土上空では訓練をしないという原則になっている
んです。だから、今この辺を飛んでいるのは、間違いなくアメリカの、米軍のジェット機なん
です。アメリカ本国でできないような訓練を、こういう群馬県でやっていただくというのはお
かしい。自衛隊ですらやっていないようなことをアメリカが平気でやっているというのは、こ
ういうのはおかしな話じゃないかと思います。ぜひやめるように、強く言っていただきたいと
思いますが、再度市長のお考えをお聞かせいただければと思います。
(休憩を求める者あり)
    ―――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(大島崇行君) 休憩いたします。
午後4時15分休憩
    ―――――――――――――――――――――――――――――
午後4時16分再開
◇議長(大島崇行君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ―――――――――――――――――――――――――――――
◇市長(星野已喜雄君) 休憩をとらせてもらったのは、ちょっと大事な発言をするかしない
かということで、見きわめがちょっと大事だったので、少々時間をとらせていただきました。
恐縮でございます。
 実は群馬県市長会で2月12日にこのことが話題となりまして、一応市長会として3月下旬
に全国市長会関東支部事務局へ本案件について提出をするということの中で、6月下旬に全国
市長会が国に対して要望していくというような、先々の流れになっております。したがいまし
て、先般、2月12日の市長会の話題となってのことでありましたので、大変内容そのものが
非常に重みのあることでございますので、報告あるいはまた答弁とさせていただきたいと存じ
ます。
◇10番(大東宣之君) ぜひ市長会を通じて取り組んでいっていただきたい。大体この米軍
機の騒音被害に悩んでいるのは、群馬県、あと広島、島根、高知、そういった地域に限定され
ておりますので、全国的な取り組みとして、ぜひやっていっていただきたいと思います。
 もう時間はありませんけれども、教育長に引き続きお話をお伺いしたいと思います。
 本市では、指定文化財、文化財に指定はされてはいないのですが、例えば名木百選といった
ような、そういったものを発掘して記録をしているのです。それから、石仏もそうですけれど
も、そういったものを、文化財ではないのですけれども、そういったものが、どういうものが
あるのかというのを発掘して、記録をちゃんととってあるんですよ。ですから、いろんなもの
があると思いますけれども、そういったような形で文化財に指定できないにしたとしても、そ
ういったものの記録をとっておく。そして、またそれを本だとかインターネットを通じて市民
の方々に知っていただく、内外に発信していくということが必要ではないかと思うのですが、
教育委員会、教育長としてのお考えをお聞かせいただければと思います。
◇教育長(宇敷重信君) 大東議員の再質問にお答えいたします。
 本当に、確かにそのとおりであると思います。ぐんま絹遺産等も、登録について、推薦等を
検討して、そういったことも進めているわけなのですけれども、この中にも、指定にはなって
いない価値ある物がございます。候補として検討している中に、そういったすばらしい物がた
くさんありますので、保存、整備、伝承、これも非常に大事なことで、また、なおかつ利活用、
これはやはり歴史、文化に学ぶ、それから歴史、文化を楽しむと、こういう生涯学習としても
大変大事なものになるかと思いますので、努力をしていきたいと、そんなふうに考えておりま
す。以上でございます。
◇10番(大東宣之君) 私からいろいろなことを言うよりも、もう教育長ですから、そうい
った歴史的な遺産だとか、文化的なものがたくさんあるということは、教育長のほうは重々承
知で、私なんか恥ずかしいようなぐらいで申しわけないのですけれども、いろいろな一丁前の
ことを言わせてもらっていて申しわけないとは思うのですが、そういったいい物もだんだんと
わからなくなってくる。なくなっていくと。個人的なことで申しわけないのですけども、いろ
いろな物を見つけては、その場所に行こうと思うのですが、もう知っている、そこにあるとい
うことがわからないと。多分あの辺ではないかということを言われて、道のない山をとにかく
草をかき分けて行けば、やっぱりあるんですよ、そこにはちゃんと。ですから、今ある物はし
っかりと記録をしていく。活用するか、保存できるかどうかは別としても、やっていくという
ことが非常に大事だと思います。
 それともう一つは、沼田の中にもいろんな小さなお祭りがあるんです。平出の蚕影山神社で
4月に初午祭があるそうです。多分そんなに大したことはやっていないと思うのですけれども、
そういったものもありますから、そういったものを一つ一つ洗い出して、それをやっぱりしっ
かりと記録をして、活用できるものは活用していく、保存していくものは保存していくという
ように、これから生かしていっていただきたいというふうに思いますので、最後に再度、そう
いった取り組みに対する決意といいますか、思いをお聞かせいただいて、私の質問を終わらせ
ていただきたいと思います。
◇教育長(宇敷重信君) 再質問にお答え申し上げます。
 十二山神社の蚕影様ですね。今議員からお聞きしまして、私もついこの間行ってきたところ
です。本当に急な坂道を上がっていって、ちょっと石が心配だなと、足元が大分悪いところだ
ったんですけれども、本当に貴重なそういった物がたくさんございます。本当にどこにあるの
かということをしっかり確認をして、記録をして、そして先ほど申し上げましたように、保存
をしたり、それからまた学習に生かしたりと、そういったことで教育委員会として努力をして
まいりたいと思います。よろしく、またいろいろアドバイス等をいただければありがたいと思
います。以上でございます。
    ――――――――――――――◇――――――――――――――
    第2 延  会
◇議長(大島崇行君) お諮りいたします。
 本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。
 これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(大島崇行君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決し
ました。
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は11日午前10時に開きますから御参集願います。
 本日は大変御苦労さまでございました。
    午後4時23分延会



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