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平成25年第5回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号
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平成25年第5回沼田市議会定例会継続会会議録

平成25年9月6日(金曜日)

議事日程 第2号
平成25年 9月 6日(金曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
    ─────────────────────────────
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
    ─────────────────────────────
出席議員(20人)
       1番  大島 崇行君      3番  石川 初雄君
       4番  島田 富造君      5番  野村 洋一君
       6番  坂庭 直治君      7番  石井 紘一君
       8番  高柳 勝巳君      9番  井之川博幸君
      10番  大東 宣之君     11番  星野  稔君
      12番  金子 一弥君     14番  片野 彦一君
      15番  大竹 政雄君     16番  星川嘉一郎君
      17番  小野 要二君     18番  宇敷 和也君
      19番  石田 宇平君     20番  布施辰二郎君
      21番  星野佐善太君     22番  牧野 保好君
欠席議員(なし)
    ─────────────────────────────
説明のため出席した者
   市  長       星野已喜雄君   副 市 長       林  義夫君
   白沢町振興局長    木暮  茂君   利根町振興局長    山口 芳久君
   総務部長       飯田 敏夫君   市民部長       茂木 一夫君
   健康福祉部長     村沢 博行君   経済部長       田村 博史君
   都市建設部長     萩原 誠一君   総務課長       内山 日朗君
   会計管理者兼会計局長 松井 玲子君   教 育 長       宇敷 重信君
   庶務課長       小池 龍実君   監査委員事務局長   増田 雄二君
    ─────────────────────────────
議会事務局出席者
   次長兼庶務係長    木暮 保夫    議事係長       松井 克人
   副 主 幹       安原 和宏
    ──────────────◇──────────────
    午前10時開議
◇議長(大竹政雄君) これより本日の会議を開きます。
    ──────────────◇──────────────
    第1 一般質問
◇議長(大竹政雄君) 日程第1、一般質問を行います。
 通告順序に従い、順次質問を許可いたします。
 最初に、高柳勝巳議員。8番。
〔8番 高柳勝巳君登壇〕
◇8番(高柳勝巳君) 通告に従い一般質問をさせていただきます。
 今回の私の質問は、放射能汚染対策の充実について、グリーンベル21の今後のあり方につ
いての2つです。
 2年半前の2011年3月11日、東日本大震災という甚大な自然災害に見舞われると同時
に、福島第一原発事故という人類史にも刻まれるほどの未曾有な人災による過酷な経験を余儀
なくされており、関係する人々へ改めて哀悼の意をあらわすと同時に、被災地での奮闘へ敬意
と激励を申し上げます。
 こうした中、昨年6月に「原発事故子ども・被災者支援法」は成立しました。この法律は、
当時の国会議員が党派を問わず共同で提案に加わり、全会一致で成立を見た、いわゆる超党派
議員立法であります。しかし、この法律の基本方針がなかなか定まらず、関係者から訴訟が起
こされた直後の先日、ようやくその基本方針と当面の対象地域が示されました。
 本市でも前定例会において「原発事故子ども・被災者支援法」に基づく適切な対応を求める
意見書を全会一致で採択し、国へ意見書を提出したばかりです。周知のとおり、本市は汚染重
点調査地域で、計画を策定し除染作業も行っている状況です。まだまだ安全な地域とは言い切
れず、放射能汚染に対して緊張感を持続し、厳しく対応していくべき地域であると認識してお
ります。最近のニュースやマスコミ報道等を見聞きしていると、やはり私は、内部被曝や低線
量被曝の影響を過小評価し、経済活動優先へと軸足が移動している気がしてならないのです。
 そこでまず、被災地から避難されてきている方々への本市での対応について伺い、被災者や
避難者の現状や思いを勉強させていただきたいと思います。さらに、こうした方々への今後の
対応について伺い、支援法成立の精神がどう今後の生活、健康等の施策へ反映できるのかを模
索していきたいと思います。
 次に、放射能汚染対策の充実に向けて、現在の取り組みの検証をさせていただきたいと思い
ます。1つ目の除染作業の取り組みの進捗状況と今後については、前回定例会で同僚議員が質
問しておりますが、除染の費用対効果への考察や移動するホットスポットへの「定期的、継続
的な測定や警戒体制」など心配な点もありますので、改めてお聞かせください。
 また、除染に伴って排出される汚染土壌の「仮置き場」は、排出市町村において選定確保す
る方針と聞いていますが、候補地ともなれば、地元や関係者との安全対策などの事前合意やそ
の影響についても、細心の注意と警戒が必要と考えますが、選定状況と今後について伺います。
 次も以前に質問した項目ですが、再度伺います。1つ目の乳幼児健康診査での放射能の影響
項目の設置についてですが、私はかねてから特別な事態をできるだけ通常の環境の中で自然に
把握できることが望ましいと考えているものですから、放射能による健康への影響も、こうし
た通常の健診の際に、可能であれば保健師及び医師の方々の御協力をいただけないかと考える
のです。
 甲状腺検査を希望される方々への費用の助成についてですが、福島県ではこの検査を18歳
以下の全ての子供を対象に実施されています。事故当初高線量の放射性物質の飛来した本市に
おいて、懸念される方々がおられるのは自然の流れと考えます。本来であれば、放射能汚染重
点調査地域である沼田市では、対象者全員の検査を望むものですが、せめて希望する方々だけ
でも、不安を取り除くお手伝いくらいは本市の主体的な英断によって実施できないものかと考
えるのです。
 続いて、放射能汚染対策の教育現場での放射性物質忌避対策ということで、学校給食での対
策とその充実について伺います。
 この件につきましても、何度も質問していますが、当然ながら給食は教育の一環であります
し、放射能とはどんなもので、どう向き合うかといった姿勢が、児童や生徒を通じて家庭での
食事へも規範となって好影響を及ぼすことが期待されます。放射能に関する情報提供の状況と
強化策についてでは、現在、環境課が主幹となってその周知や情報発信を実施していますが、
やはり給食だよりや学校だより等の形で教育委員会や学校から、広報や環境課のホームページ
とは別に情報を提供してほしいと考えるのです。
 最後に、放射能に関する意識・行動調査の必要性についてですが、今回の深刻な災害と事故
をきちんとした教訓にすべく、北関東地域における放射能汚染の影響と対策について、昨年度
より、群馬大学、宇都宮大学、茨城大学の各大学の研究者が調査研究に取り組み、今年度はこ
の3大学が、さらに連携して調査検証に取り組んでいます。
 その一つとして、乳幼児、児童の保護者を対象とした放射能に関する意識・行動に関するア
ンケートがあり、群馬大学では「地域貢献事業」、栃木での調査は「国立大学協会震災復興・
日本再生支援事業」、茨城での調査は文部科学省科学研究費から、それぞれ助成を受けていま
す。最悪の事柄として世界史にも記されるべきこの災害と事故は、関係者は思い出すのもつら
いでしょうが、記憶にはとどめなくても記録にはきちんととどめ、未来への警鐘として、また、
現在の道標としておくことは非常に重要と考えますが、教育長のお考えを伺いたいと思います。
 大きなタイトルの2つ目は、グリーンベル21の今後のあり方について伺います。
 通告しましたメドテック・インベストメントⅡとの訴訟については、先月、またきょうも新
聞報道され、今が最も緊張感を持った時間帯ということになると推察されますが、通告制です
ので、通告しておかなければ一定の結論が出た場合でも質問ができませんので、あらかじめ御
了承いただきたいと思います。
 この件につきましては、さまざまな憶測も入りまじった情報が行き交う可能性が大きく、ま
た、そのことによる誤解や曲解も避けなくてはなりません。
 そこで私は、東京地裁へ赴き、裁判記録を読ませていただきましたので、この場で説明でき
る範囲となりましょうが、市民にとっても重大な関心事ですので、係争中の案件の状況につい
て御説明願います。
 続いて、沼田都市開発㈱の毎月の収支状況についてですが、前回6月定例会では、年間を通
しての決算状況を聞き、その経営全体の概観はおぼろげながら把握できました。今回は、実際
の毎月の運営状況について、まず伺います。
 最後に、グリーンベル21の活用における沼田都市開発㈱の役割と今後のあり方についてで
あります。
 この6月定例会において、私からの沼田都市開発㈱についての質問に対した市長は「ビルの
存続にとって、欠くことのできない中心的な存在で、必要な支援を行っていきたい」とした趣
旨の答弁をされています。
 一方で、3年前の平成22年3月に沼田市の方針とされた「沼田都市開発㈱経営に関する評
価・検討報告書」によると、「抜本的な改善・改革が実行できない場合や資金繰りが困難にな
ると予測される場合は、自力で経営を維持・継続する可能性は極めて低く、市もこれまで支援
を行ってきたが、これ以上の資金的支援を行うことは適当でなく、会社みずからが、法的整理
等による清算を視野に入れた検討を進めなければならないと思料する」と、その「結び」で触
れています。
 重要な判断を下さなくてはならない時期であり、一時的には厳しい状況となる選択となろう
ことも十分推察いたしますが、沼田市全体の将来を展望した基本的な考え方を市長自身が固め
ることが今求められていると一議員として痛感いたしますので、その見解を求め私の質問とい
たします。
◇議長(大竹政雄君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、放射能汚染対策の充実について、原発事故子ども・被災者支援法に関連して、被災地
から避難されてきている方々への対応についてでありますが、9月現在の避難者は27世帯5
5人となっており、防災対策課内に「沼田市災害支援本部総合相談窓口」を設置して、被災者
への情報提供や生活相談等について対応をさせていただいているところであります。
 「子ども・被災者支援法」などを初めとした被災者支援に関し、関係機関と連絡を図り情報
収集に努めるとともに、速やかに被災者へ周知してまいりたいと考えております。
 次に、こうした方々への今後の対応についてでありますが、今後も「沼田市災害支援本部総
合相談窓口」を継続して、情報提供や生活相談等の対応を行うことで、生活不安の解消が図ら
れるよう関係機関と連携を図りながら、生活の安定に資するよう努めてまいりたいと考えてお
ります。
 次に、放射能汚染対策の検証と今後の進め方について、除染作業の取り組みの進捗状況と今
後についてでありますが、学校など子供の生活空間の除染は20施設が完了し、進捗率は10
0%であります。その他の公共施設は、2施設が終了し、進捗率としては13%でありますが、
残っている公共施設は観光トイレなど13施設で、全て雨どい下などのマイクロスポット除染
であり、利用状況などを考慮して、秋から除染を行ってまいりたいと考えております。
 また、民有地の住宅は、計画区域内の4,046件を調査したところ、1,478件で雨ど
い下などのマイクロスポットが確認され、除染の同意書を提出いただいた862件について除
染を進めたところ、除染実施の際に線量が下がっていた136件を除く726件について除染
を完了したところであります。
 今後については、生活空間の除染がおおむね終了いたしますので、除染に関する国の基本方
針及び本市除染実施計画書に基づき、本市の詳細な空間放射線量の現状を把握し、放射性物質
の移行状況なども確認しながら、必要に応じて除染を進めてまいりたいと考えております。
 次に、汚染土壌等の仮置き場の選定状況と今後についてでありますが、今年度に入り、国が
設置を予定している指定廃棄物最終処分場に関して環境副大臣が来県し、県内の市町村長会議
が開催され、一連の報道もあったことから、指定廃棄物最終処分場、中間貯蔵施設、仮置場と、
同じような固有の用語が使われておりますので、初めに、その部分について整理をさせていた
だきたいと存じます。
 国は、放射性物質の環境汚染対策において「平成23年3月11日に発生した東北地方太平
洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に
関する特別措置法」、いわゆる「放射性物質汚染対処特措法」で対応を図ることとし、ガイド
ラインで取り扱いを定めております。この中で「指定廃棄物」とは、ごみ焼却施設から出る焼
却灰、下水道処理施設から出る汚泥、水道水の浄水施設から出る浄水発生土といった廃棄物の
うち、放射性セシウム濃度が8,000ベクレル・パー・キログラムを超えた場合、環境大臣
が指定廃棄物として指定するというもので、国が処分することとされております。群馬県内に
は7市村の施設に合計1,131トンが保管されているとのことであります。また、国が処分
することとしている指定廃棄物は、群馬県のほか、宮城・茨城・栃木・千葉の4県の施設で保
管されているものが対象となっております。
 そこで、「指定廃棄物最終処分場」とは、国が引き取る指定廃棄物の処理施設のことで、環
境影響を防ぎ、長期間、国が直接管理を行っていくこととしています。なお、本市においては、
指定廃棄物はありません。
 次に、「中間貯蔵施設」とは、福島県のみに国が設置を予定している施設であります。福島
県の場合、放射性セシウムの汚染濃度も高く、除染等で発生する土砂や廃棄物の量も膨大であ
ることから、最終処分の方法が決まるまでの間、安全に管理・保管する施設として建設をする
こととしておりますが、現時点では建設場所の選定に至っていない状況にあります。
 次に、「仮置場」ですが、除染で発生した土砂等の現場保管場所から1カ所に集めて集中的
に保管・管理する施設であり、汚染状況重点調査地域の指定を受けて除染に取り組んだ自治体
などが国の支援を受けて各自治体内に設置するものであります。
 本市では、ガイドラインに基づき、除染で発生した土砂等は現地の地中に埋設するなど現場
保管をしており、仮置場が設置できれば、全ての土砂を掘り起こした上、移設する計画であり
ます。これらの土砂の発生量は、推計約1,500立方メートルで、必要となる用地は、1,
200平方メートル程度と見込んでおります。
 また、仮置場用地は、昨年6月、国有林の提供を林野庁から示されたことで協議を行ってお
り、候補地が固まれば、隣接する地元の了解を得て建設に向けた取り組みをしてまいりたいと
考えております。
 次に、乳幼児健康診査での放射能の影響項目の設置についてでありますが、本市では、母子
保健法に基づき、生後4カ月児、10カ月児、1歳6カ月児、3歳3カ月児を対象として、発
育発達のチェックや異常の早期発見に努めるとともに、母性や乳幼児の健康の保持増進に努め
ております。
 これらの健診には、医師、歯科医師、保健師、栄養士、歯科衛生士、心理相談員などの専門
職が従事しており、最初に保健師が個別面談を行い、保護者から気になること、相談したいこ
との聞き取りを行います。その後、医師の診察やその他の相談指導を経て、最後に問題解決や
今後の方向性について確認を含め個別指導を行っております。
 安心・安全な子育てを支援する上で、年齢に応じて適切な情報提供を行うことは重要である
ため、さまざまな資料を使用し説明しておりますが、現在配布している資料の中には、放射能
に関する記載も含まれております。
 また、現在、放射線に関する対策として、除染や食品の検査なども実施されております。
 したがいまして、現在のところ乳幼児健診で特別に放射能の影響項目を取り入れることは、
かえって不安感をもたらすことが懸念されますので、今までどおり丁寧な問診と情報提供を行
い、母性や乳幼児の健康保持増進に努めてまいりたいと考えております。
 次に、甲状腺検査を希望される方々への費用の助成についてでありますが、以前にも議員よ
り御質問をいただきましたが、本市では、群馬県の有識者会議において、「放射線による県民
の健康影響については問題ない」とする見解に基づき、甲状腺検査の費用助成について「現段
階では実施は難しい」と御答弁をさせていただいたところであります。
 その後、甲状腺検査に関する情報が幾つか公表されており、一つは、福島県で実施している
子供の甲状腺検査結果と比較するため、国が今回の事故の影響がない地域の子供約4,500
人に甲状腺検査を実施した結果でありますが、他の地域でも福島県の検査結果と同様に一定の
割合で嚢胞などの所見があることが発表されました。
 また、本年8月20日の新聞で、福島県で実施している原発事故の発生当時18歳以下だっ
た子供約19万3,000人の甲状腺検査の結果が報道されましたが、診断されたお子さんの
甲状腺がんは、進行のゆっくりしたタイプであることや大きさから見ると「事故以前からでき
ていたと考えられる」という見解が示されました。
 なお、福島県では、新たに専門部会を設置して、詳しく検証することとしております。
 このように、前例のない規模で実施されている福島県の子供の甲状腺検査については、実施
方法や評価、保護者への説明等について国、県、専門機関等が連携して取り組んでいるところ
であります。
 検診は受診した後の結果に対する対応が重要であり、不安を払拭するための検診がかえって
不安を深めることにならないよう、極めて慎重に対応する必要があると考えております。
 したがいまして、本市といたしましては、県の有識者会議の結果などを踏まえ、現段階では
費用助成を行うことは難しいものと考えておりますが、今後も、国及び県等の動向を注視する
とともに必要に応じて適切な対応が図れるよう情報把握に努めてまいりたいと考えております。
 次に、グリーンベル21の今後のあり方について、メドテック・インベストメントⅡとの訴
訟について、係争中の案件の状況についてでありますが、平成24年4月25日にメドテック
・インベストメントⅡから、沼田都市開発株式会社を被告として提起された6,635万円余
の管理費等の支払い債務が存在しないことの確認を求める訴えにつきましては、去る5月29
日をもって、11回にわたる弁論が終結いたしましたが、裁判所から判決の前に話し合いの場
を持ってはどうかと勧めがあり、協議が続けられております。
 今後におきましては、9月9日には第4回の和解期日が設けられ、進展がなければ9月18
日に判決となる見通しであります。
 次に、沼田都市開発株式会社について、沼田都市開発株式会社の毎月の収支状況についてで
ありますが、月ごとの収支には大きな変動があるため説明が大変困難でありますので、6月の
定例会に提出させていただいた平成24年度の決算報告書をもとに答弁させていただきますと、
経常収支では1,251万3,807円の黒字となっておりますが、回収不能と見込まれる債
権5,110万4,474円を貸倒引当金としたことから、3,922万5,500円の純損
失を計上することとなったものであります。
 テナント数の減少に加え、メドテック・インベストメントⅡとの事案が影響しているため、
厳しい状況が続いております。
 次に、グリーンベル21の活用における沼田都市開発株式会社の役割と今後のあり方につい
てでありますが、沼田都市開発株式会社は、平成5年4月16日のビルオープン以来20年に
わたって、グリーンベル21の区分所有法上の管理者として、管理運営の中心的役割を担って
まいりました。
 グリーンベル21は、本市中心市街地の西側の核として重要な施設であり、現在の厳しい経
済情勢下において、商業ビルの再生は容易ではありませんが、区分所有者の一画をなす沼田都
市開発株式会社が、他の共有者及びビル関係者とともに、その中心的な役割を引き続き果たし
ていかなければならないと考えております。
 以上申し上げまして、高柳議員の御質問に対する答弁とさせていただきますが、「教育現場
での放射性物質忌避対策について」は、教育長から答弁申し上げますのでよろしくお願い申し
上げます。
◇議長(大竹政雄君) 教育長。
〔教育長 宇敷重信君登壇〕
◇教育長(宇敷重信君) 高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 放射能汚染対策の充実について、教育現場での放射性物質忌避対策について、学校給食での
放射性物質忌避対策とその充実についてでありますが、食品については、食品衛生法や原子力
災害対策本部などの指示に基づいて、国・県や関係機関、あるいは生産者組合などが独自に食
品中の放射性物質の検査を行っており、また、給食関係では、主食を納めている公益財団法人
群馬県学校給食会なども独自の検査を行っております。
 そのような中、給食センターとしても、沼田市消費生活センターに導入された機器を使用し、
3調理場でそれぞれ月2回、調理済み検査を行うとともに、地元産食材などで可能なものにつ
いては一部事前検査も実施し、検査結果については市のホームページで公表しております。
 また、群馬県が文部科学省から委託を受け、この秋から実施予定の「平成25年度学校給食
モニタリング事業」につきましても、参加を希望したところであります。
 今後も、現在実施している検査を継続するなどしながら、給食の安全確保に努めてまいりた
いと考えております。
 次に、放射能に関する情報提供の状況と強化策についてでありますが、まず、児童生徒への
情報提供につきましては、福島第一原子力発電所の事故による放射線被害の現状を踏まえ、放
射線に対する正しい知識と放射線から身を守る方法の理解を図ることは大変重要でありますの
で、文部科学省発行の「放射線副読本」を活用して指導したり、学校の除染状況に応じて適切
に学校生活が送れるよう指導したりしているところであります。
 保護者等への情報提供につきましては、学校の空間放射線量の測定値や除染については、既
に市のホームページで公表されており、保護者の方々も確認できるようになっております。ま
た、各学校は自校の状況に応じて除染の対応などについても保護者等にお知らせしているとこ
ろであります。
 強化策につきましては、今後も、放射線の理解等を深める実践を進めるよう、学校へ働きか
けてまいりたいと考えております。
 次に、放射能に関する意識・行動調査の必要性についてでありますが、学校での児童生徒へ
の指導を充実させるためには、指導内容に関する実態を把握して指導を工夫します。また、指
導により児童生徒がどのように変容したかも把握して次の指導に生かします。当然、放射線に
関する指導を行うときにおいても、児童生徒の既有の知識や意識等を把握することは必要なこ
とであり、実践しているところであります。
 一方、今回の放射能に関する対応は、国民、県民、市民等に対して、国や都道府県、市町村、
関係機関等が全体で取り組むべき課題であると認識しておりますので、放射能に関する意識・
行動調査の実施などは、教育委員会として行うべきものではないと考えております。
 以上申し上げまして、高柳議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇8番(高柳勝巳君) 御答弁いただきましたので、再質問を少しずつさせていただきたいと
いうふうに思います。
 初めに、被災地から避難されている方々への対応についてということで、防災対策課におい
て対応していると。現在27世帯、55人という御答弁でした。これはホームページにも載っ
ております。それで、この夏は扇風機とかお米とか支援をしたというようなことが書かれてお
りましたけれども、それから総合相談窓口ということを設置しているし、それが課としての仕
事になっているということでしたので、この相談窓口において、この55人の方々がどんなこ
とで今悩んでいてどんなことが課題になっているのか把握できていたらお伺いしたいと思いま
す。
◇市長(星野已喜雄君) 議員御案内のとおり、災害支援本部総合相談窓口の中でいろいろと
対応を図ってきているわけでございますが、受付等、窓口の関係の状況については、総務部長
のほうから答弁をいたさせたいと存じます。
◇総務部長(飯田敏夫君) 命によりお答え申し上げます。
 総合窓口を防災対策課で行っておりますが、ここ1年の間は特に相談内容が寄せられている
のはございません。したがいまして、先ほど市長から答弁をさせていただきましたように、福
島県からの新聞、これは県の支援課から送付されてきているものでありますが、そうした情報、
あるいは県を通じて来ている就職情報等々の情報提供に努めているところでございます。以上
です。
◇8番(高柳勝巳君) 相手の側から投げかけられていることは現在も余り把握をしていない
と、新聞等配布しているんですよという御答弁でしたけれども、全く悩みがないということは
ちょっと考えづらいわけです。実際は、担当の人数も少ないんでしょうけれども、訪問をした
りして今困っていることとかそういった相談を積極的に行うということは考えているのか、あ
るいは実施しているのかお伺いしたいと思います。
◇総務部長(飯田敏夫君) お答え申し上げます。
 先ほど情報提供が主ということで申し上げましたが、当然就職といいますか、仕事に関して
は若干やはりまだ問い合わせ等がありますので、これは当然課員からも情報をいただいており
ますし、被災者対象とした求人情報、こういったのもございますので、こうしたものについて
は逐次対応させていただいているところでございます。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) 体制も本当に厳しいですから、その中では頑張っていただいているな
というふうには感じるんですけれども、これ実は先ほど教育長のほうに質問した群馬大学の昨
年度の「東日本大震災による群馬県内避難者に関する調査報告書」、これはアンケートと聞き
取り調査を行った報告なんです。この最後のほうのまとめだけちょっと御紹介したいと思いま
すけれども、調査の結果から見えてきたもの、家族離散、二重生活。原発事故による避難は、
家族を物理的に引き離しただけではなく、家族間の愛情や信頼関係にも亀裂を生じさせ、自主
避難者に対しては賠償や支援が乏しいため、経済負担が重くのしかかる。自主避難をめぐって
夫婦間の意見が対立し離婚問題に発展したケースがあったなど、生活が本当に大変で調査に行
った人たちの言葉遣い一つで悩んでしまうというような状況も浮き彫りになりました。また、
収入については、これは災害が起こる前と後なんですけれども、正社員の率ががくっと下がっ
たと。それに伴って収入もがくっと下がったということが、震災前と後、その数年の間に変化
をしているということがこういう調査によってはっきりわかったので、後にまた教育長にもお
伺いしますけれども、こういうことの調査というのは本当に大事で、現場でもってやっぱりも
う少し寄り添っていくというのですかね、被災された方々にもう少し寄り添っていく姿勢がな
いと、そういう方々は恐らくなかなか声を出していただけないんじゃないかと、情報を出して
いただけないんじゃないかというふうに思うんですけれども、今後の改善について若干考えが
あればお伺いしたいと思います。
◇総務部長(飯田敏夫君) お答え申し上げます。
 今避難者へできる限り寄り添っていくという考え方でございますが、当然そうしたことを踏
まえなければならないということは、先ほど議員も質問にございましたように、「子ども・被
災者支援法」の基本方針も8月30日復興庁から出されたということでございまして、この施
策のところも今後さらに具体化がされると思いますので、できる限りこうした内容に沿って対
応してまいりたいと考えているところでございます。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) 恐らく基本方針が出たのでこれからだと。今でもできる限りのことは
しているということですから、ぜひできる範囲で時々は訪問するとかという体制を、課だけで
はなくて市全体で何かこう工夫をしていただけるようなことをぜひ考えていただきたいなとい
うふうに考えております。
 また、次の質問にちょうど部長が振っていただきましたので、この「子ども・被災者支援法
」、これは先ほどお話ししたとおり、1年間、法律が通ってから具体的な方針、対象地域が決
まらず、先月、福島の方々を中心に国に損害賠償を求めて提訴がありました。それから3日後
に復興庁の復興大臣がこういうふうに記者会見をして、基本方針と対象地域が決まりましたと
いうことで出たわけなんですけれども、市長は「子ども・被災者支援法」、お読みになってど
う対応していくのか、あるいはこれに対する考え方というのですかね、お伺いできればと思い
ます。
◇市長(星野已喜雄君) やはり何といっても少子高齢社会を迎えている中で、子供の存在と
いうのは宝物でございます。したがいまして、子供、特に義務教育にかかわるところの重みは
当然のことながら、さらに幼児教育等も含めて非常にその存在が大きく望まれる中にあって、
やはり子供に対する支援というのは可能な限りしていく必要があるのではないかというふうに
受けとめております。したがいまして、先ほど部長のほうから答弁をいたしましたけれども、
私どもも「子ども・被災者支援法」をしっかり受けとめて、そして議員がおっしゃっているよ
うに、できるだけそういった方々に寄り添うという温かい姿勢を持って一緒になって考えてい
く必要があるのではないかというふうに思っております。
 ちなみに、先ほど27世帯の話をさせていただいた中で、デルモンテ関係の方々が17世帯
あるということでございまして、そういう意味では地元企業と大変関連の深い方々が被災をし
ているという実態もあることも、この場をかりて御理解をいただければありがたいというふう
に考えております。
◇8番(高柳勝巳君) 一般例としてというか市長の心意気というかそういったものを伺った
んで、やや安心はしましたけれども、この被災者支援法の基本方針が決まったときの根本復興
大臣の考え方は、この基本方針とはまるっきり逆なんです。一部引用させてもらえば、今まで
1ミリシーベルトから20ミリシーベルトというところも大変だ。ICRPというところは、
100ミリシーベルト以下の放射線量はがんに対するリスクというのはほかの要因とわからな
くなるぐらい低いから心配ないんだということをよく話したら、委員の皆さんで一致したんで
すと。だから、これからは、そんなに大げさに考える必要はないんですよ。それなので、対象
地域も、これは当面としていましたけれども、福島県の恐らく浜通りと言われる33市町村だ
けということなんです。これはもう全く今までの1年間延ばしてきたあげくにと言ったら失礼
ですけれども、この考え方の提示というのは、私は申しわけないですけれども、けさのオリン
ピックの報道と同じで、被災者の方々に寄り添うんじゃなくて経済優先なんじゃないかという
ふうにとれるわけです。ですから、関係市町村が、私どもの沼田市も重点調査区域なんですか
ら、本当に被災者の皆さん、それから我が地域も残念ながら汚染されているわけですから、そ
ういったところを抜きにして先に進むというのは、やっぱり手順、姿勢の問題として私はいか
がなのかなというふうに思うんですが、改めて市長のそれについてお考えをお伺いできればと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員は、本課題につきまして大変造詣が深いということから、いろ
いろと御示唆いただく場面が多々あるわけでございますが、今後、よく関係する自治体とも連
携が図れるならば模索をし、そしてまた市長会という舞台もございますので、そちらのほうか
ら福島県等の関係する機関と連携が可能なのかどうかというようなことも含めて、今後検討を
きちっとさせていただきたいと考えております。
◇8番(高柳勝巳君) ぜひこの重点調査地域というのも、107ですかね、現在あると思い
ます。汚染状況重点調査地域というのがまだ107あると思うんです。こういったところとよ
く連携をして、ぜひ被災者に寄り添った取り組みをされることをいろいろ発信していただくよ
うお願いしたいと思います。
 続いて除染作業の取り組みの進捗状況と今後についてというところでお伺いをしていきたい
と思いますけれども、前回同僚議員にもお答えしていただいたので大体わかりますけれども、
同意が得られなかった住宅へは今後どうしていくのか。また、得られなかった理由は何かとい
うことを把握しておりましたらお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり細部にわたりますので、市民部長のほうから答弁をいたさせ
ます。
◇市民部長(茂木一夫君) 同意を得られなかった民有地ということでございますが、同意書
の提出について、市の広報、または回覧等で周知を申し上げて、提出につきましてお願いをし
ていくことで進めさせていただいておるところでございますが、同意書の提出が得られていな
い方々につきましては、放射線量の数値が基準値とわずかの違いしかなく、低いと。したがっ
て、しなくてもいいよというような希望しない方、あるいは仮置き場ができてからで、今はし
てもらわなくてもいいという方が大半でございました。以上でございます。
◇8番(高柳勝巳君) ありがとうございます。大体想像はしていましたよね、もう2年もた
っているんですから。2年もたてば、134はもう半減期に近いわけですから、自然に下がっ
ちゃうわけです。それでもデッキブラシ等で削っている光景なんていうのは福島で見ますけれ
ども、それでもう一つ気になったのは、仮置き場ができてからでいいよということは、仮置き
場ができてからも、そこに搬入するという考え方でよろしいんでしょうか。
◇市民部長(茂木一夫君) 当然必要な方等につきましては、線量調査等を実施いたしまして、
仮置き場のほうに移設をするということで進めたいと思っています。以上でございます。
◇8番(高柳勝巳君) では、仮置き場のほうへは、追加が出ればどんどん入れられるような
構造のものをつくるということで、次に進みたいと、またその項目で聞きたいと思います。
 それから、除染については、全て業者が対応したのか、それから終了の確認は具体的にはど
のようにするのか。また、既に除染といっても、セシウム等が付着しているという状態じゃな
くて吸着、沈着というもう状態なんです。物にもう張りついている、こびりついている、しみ
ついているというような状況だと思うんですけれども、その辺の把握とそれから業者の関係に
ついて改めてお伺いしたいと思います。
◇市民部長(茂木一夫君) 除染につきましては、業者に委託ということでお願いをしておる
ところでございます。
 また、除染の場所につきましては、ほとんどが雨どい下等のマイクロスポットでございます。
したがって、多くの除染作業というのは、それらの土砂を除去するといったことが作業の大ま
かな業務になっております。また、側溝等に付着して数値が高いような場合がございますが、
側溝の掃除、側溝にある土砂の片づけ、それらを中心な作業として行っている状況ということ
でございます。以上でございます。
◇8番(高柳勝巳君) 終了の確認の作業、それをまたお答えいただきたいのと、前回の同僚
議員の答弁で今度は通学路の問題も御答弁いただいておりました。通学路として活用している
177キロの中で、42カ所マイクロスポットがあるので、今後はこれからそこへやっていき
ますよと、こんなような御答弁だったと思います。通学路のマイクロスポットというのは、私
はそんなに狭くて小さいものだとは考えにくいんです。例えば植え込みだとすれば、その植え
込みは全部ということになろうかと思うんです。雨が降って植え込みの下全体がマイクロスポ
ットになるんではないかと思うので、この面積というのですか、大体42カ所というのはどう
いう状態なのかお伺いできればと思います。
◇市民部長(茂木一夫君) 先ほど終了の確認というようなことがございました。答弁が漏れ
まして申しわけございません。終了の確認につきましては、職員のほうで随時確認作業を行っ
ております。
 また、通学路でございますが、通学路につきましては、再度線量調査等を実施してございま
す。ほとんど通学路の沿線ののり面ですか、そういったところの線量を調査いたしまして、基
準値を超える部分につきまして今後除染作業を実施していくという運びとなっております。も
ちろん土砂等の片づけ等が中心になろうかと思います。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) 箇所の広さとか量の問題ももう一度お答えいただきたいと思います。
 それで、次なんですけれども、当然この前もお答えいただきましたけれども、学校や幼稚園、
公園、通学路なんていうところは、先ほど御答弁ありましたけれども、どこかをするとまた移
動するわけですよね、マイクロスポット。また、1回したところが、雨どいだとすれば、また
高線量になっていく可能性も大いにあるわけで、継続的な監視体制ということが必要だと思う
んですけれども、そこら辺についてのお考えをお伺いしたいと思います。
◇市民部長(茂木一夫君) 通学路の関係でございますが、現在箇所数といたしまして42カ
所が対象になっております。面積でございますが、現在の調査状況におきましては、631.
57平方メートルが面積でございます。延長でございますが、601.90メートルとなって
ございます。主にのり面の土砂、コケですね、それらに付着してございますので、それらの片
づけを行うことが中心になろうかと思います。
 また、継続的な測定、監視ということでございますが、学校・幼稚園等の子供の生活空間、
都市公園等で継続した線量調査等も行っておりますが、放射線量の低減が図られ、基準値以下
になっております。今後も、必要に応じまして継続的な測定等は考えていきたいというふうに
考えております。以上でございます。
◇8番(高柳勝巳君) 前向きでありがたい御答弁でしたけれども、危険箇所の建設課等が行
っているパトロールですら、恐らく大変なんですよね。これ、公園と通学路と、それぞれ定期
的に漏れがないようにとなると、現在の体制ではかなり困難が生じるのではないかというふう
に容易にそう推察できるわけですが、その辺についてのお考えを再度お聞かせいただきたいの
と、今貸し出し中の放射線量計、数十台あると思うんです。これが恐らく今はそんなに貸し出
しされていないと思うんです。そういったものを有効に使って御協力をいただける方には御協
力をいただくというような考え方があるのかないのか、お伺いしたいというふうに思います。
 それで時間がないので次にどんどん行きたいと思いますけれども、汚染土壌の関係の仮置き
場ですけれども、現在の仮置き場というのは、市長が答弁されたようにもう最終決定で、沼田
市につくるということは決定なのか。それから、群馬県内はほかにも汚染土壌が出るであろう
ところは9つあると思うんです。重点調査区域にあって除染をするところですから、最大で9
つはあると思うんです。そういったところとの意見交換とかというのはされたのかどうかお伺
いしたいと思います。
◇市民部長(茂木一夫君) 大分、線量調査と申しましても、箇所数が多いので大変ではない
かということでございますが、またそれぞれの現場に協力をいただきながら実施をしていきた
いというふうに考えております。
 また、市民の方々からの協力をということで簡易測定器の貸し出しも現在行っておるところ
でございますが、今まで貸し出し期間が1日間ということでございました。しかしながら、今
後は、市民の方々の協力をできるだけ多くいただきたいという考えから3日間に取り扱いを延
長いたしまして、このようなことに延長をしまして、より多くの市民の方々に御協力をいただ
きたいというふうに考えております。私のほうからは以上でございます。
◇市長(星野已喜雄君) 整理をして申し上げたいと思います。県内の関係の仮置き場の問題
につきましては、先般、環境副大臣が参りまして、そして一連の報道があったとおりでござい
ます。私も2度ほど会議に出席をしております。町村会の立場は、見たとおり一切まかりなら
んということでございました。市長会は、やや慎重な言い回しになっております。非常にこの
関係等についても、やはり副大臣が見えられたとき、2回とも、それぞれの市町村長は慎重な
言い回しになっておりまして、大変そういう意味では問題の難しさを浮き彫りにしていたなと
いうふうに思っております。なお、私どもの関係につきましては、先ほど述べさせていただい
たとおり、これはみずからのところでもっての対応を図らなければならないということから、
昨年の6月に国有林の提供を林野庁から示されたところでございまして、現在協議中であると
いうことを申し述べたところであります。
 大変失礼しました。申しわけございません。
 指定廃棄物の最終処分場ということ、仮置き場で聞いているわけですよね。県内の要するに
国の関係等については、指定廃棄物最終処分場というようなことの中で副大臣が来ていろいろ
と論議がなされた、こういうことになっております。
◇8番(高柳勝巳君) まあ最初に説明してもらったとおり、中間貯蔵施設、最終処分場、仮
置き場、これがそれぞれ違うわけでございまして、私が今聞いているのは、沼田市内で除染を
したときに出る主に土、これが学校の校庭の片隅であるとか、民間であれば庭の片隅であると
かに埋めてあるわけです、大事に。これを一括したところに保管しましょうと、こういう位置
づけが沼田市の仮置き場だと思うんですけれども、それを市内につくるということは、決定か
どうか。除染をする地域でそれが出るわけですから、ほかの9市町村とどんな考え方をしてい
るかということをお伺いしたかったわけです。
◇市長(星野已喜雄君) 一応、地元から出たものについては地元で対応を図らなければなら
ないのではなかろうかと考えております。
◇8番(高柳勝巳君) これ、一緒になりますけれども、私もインターネットで調べたところ、
副大臣が来たときに、群馬県内では受け入れ町村なんかないよというのが町村会としてかなり
強く言われ、県のほうはややこれからやるんですよというような考え方だったと思います。今、
環境省のインターネットを引けば、これまでの最終処分場、中間処理施設の議事録がみんな出
てまいりまして、有識者会議によってこれの候補地選定の手順というのがあります。恐らく、
最終処分場も、市の仮置き場も、同じだと思うんです。安全が確保できる地域を抽出して特に
配慮すべき事項だとか安心等の地域の理解が得られやすい土地の選定なんていうことをずっと
いって最終的には決めますよと、こういう話なんです。この安心等の地域の理解が得られやす
いところというのは、簡単な話です。地盤が安定していて、人家が少ないところということな
んです。ということは、可能性とすれば、国のほうはもうそういうところでお願いしたいんで
すよということで来ていると思うんです。だけれども、町村会のほうでも、土は、これは沼田
市が出しましたけれども、もとは福島の汚染したものですよね。そういった考え方は、市長、
お持ちかどうか、お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ちょっと整理をしてみたいと思いますが、私もちょっと議員の市の
関係という話が出てくるので、少なくとも前段うちの市民部長が述べた関係のことについては、
これは市が対応していかなければいけないものなんだというふうに思います。しかし、副大臣
がおいでになられていろいろと市町村長等の会議を持たれた関係等については、言うなれば群
馬県の町村会が、市長会が随分慎重な言い回しになっておりまして、今後のこれは推移を見守
らなければならないのではなかろうかというふうに思っております。御承知のとおり、利根沼
田は紛れもなく水源地であり、しかも利根川の源でございます。したがって、そうしたことか
ら考えると、利根沼田の町村長の考え方はひとしくできればそうした利根川の水源、源流地の
ところにはそうしたものはできれば避けていただきたいというような考え方をお持ちなのでは
なかろうかというふうに、日常の対応の中で拝察をしているところであります。 また、そう
いったことから、前段町村会の考え方も、全会一致的な形の中で随分市長会とは違った状況が
あったなというふうに受けとめております。
◇8番(高柳勝巳君) 本当にこれも微妙なものだと思いますので、手順や合意だとか、本当
に安全性の確保、これだけはしっかりと確保すべき、対応していってほしいということを申し
上げて、なかなか感覚がつかめないので次へ行きたいと思います。
 乳幼児の健康診査での放射能の健康項目についてということなんですが、御答弁をいただき
ましたが、私、4カ月健診のときにたまたま健康課のほうに行って担当の職員の方のお話も伺
ってきました。1回目の答弁のとおり、本当に地道に頑張っていらっしゃるなということが伺
えて、日々の活動には敬意を表するわけです。しかし、先ほど教育長の答弁にもありましたけ
れども、何が危険でどうしなければいけないのということがなくては予防はできないんですよ
ね。健康の維持というのはできないんです。残念ながら、沼田市はほかのところよりも線量が
高い地域なんですから、そういう地域に皆さんはいるんですよということだけはしっかりとお
伝えはしなければ、備えもできない。防災計画でも、健康の維持でも、私は同じだと思います。
これ大変危険です。子供の誤飲、これも大変ですよね。それから、虫歯にならないように気を
つけましょう。これも大変なことだと思います。ことしは熱中症に注意しましょう、これもそ
うだと思います。でも、この数年間は特に沼田市は放射能の影響には気をつけなくてはいけな
い地域だと思うんです。そういった知識がなければ、熱が出たら風邪だ、それから足が痛けれ
ば骨折かもしれないという知識がないわけですよね。そういうことであるから大切だと思うん
です。日々の活動には敬意を表しますけれども、やはり何とかこう、そういうもんですよとい
うことを一度はしっかりと伝えないといけないと思っているんですけれども、再度御答弁をい
ただければと思います。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午前10時59分休憩
    ─────────────────────────────
午前11時07分再開
◇議長(大竹政雄君) 再開いたします。
    ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 高柳議員の再質問にお答えをしたいと思いますが、健康課の職員、
女性が主体の現場でございますけれども、私も本当に女性のスタッフでよく頑張っているなと
いうことを常々思っております。そういった中で、きめ細かに相談をさせていただいている中
で、できるだけ柔軟な対応に処しているわけでございますが、議員の立場からすれば、もう少
し突っ込んだ指導が大事なのではないかというようなことの御質問であったかと思います。そ
の辺のことについて、担当部長のほうから説明をいたさせますので、お聞き取りいただきたい
と存じます。
◇健康福祉部長(村沢博行君) 命によりお答え申し上げます。
 議員のほうも御承知かと思いますけれども、健診につきましては、まず初めに保健師が対応
させていただいております。そのときにいろいろな相談、あるいは中心になるのはお母さん、
お父さんが来る場合もあるかもしれませんけれども、いわゆる不安であるとか、それからいわ
ゆる相談、まずそれを聞き取りをするというのが基本になっています。そのときに、先ほどち
ょっとカルテありましたけれども、この中にそういう項目を書く欄がありますので、そういっ
たところでまずは対応させていただいて、そしてこれも健診内容によりますけれども、お医者
さんに診てもらって、さらに最後に保健師のほうでまた総合的な指導をしていくというような
手順になっております。その際に放射能のことであるとか、あるいはもちろん子供の状況のこ
とであるとか、そういう話が出ると思いますので、放射能については資料を提供したり、それ
から昨年もちょっとお話ししましたけれども、県が出しているQアンドAというのもございま
すので、そういったもので指導をしているというようなことで対応をしておりますので、きめ
細かくこれからもやっていきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。
以上であります。
◇8番(高柳勝巳君) 御苦労は、本当によくお話を伺ってわかりました。これ、「我が家の
安心ガイドブック」という、これも一番先に置いておいて持っていってもらうのかな。誤飲、
やけど、もうすぐに役立つことですよね、お母さんにとって。ここに今こういう地域ですよと
いうのを1枚挟んで渡すだけでも、それプラスそういう地域なんですということだけは、一度
お母さんに予備知識として持っていただくことは非常に重要ですので、健診の場はちょっとふ
さわしくないなということがあるとすれば、何かいい手を使って、お母さんに予備知識として
何かお知らせできないかということを申し上げていきたいというふうに思います。
 時間がどんどん迫ってきましたので、次に進みたいと思います。
 甲状腺の関係ですけれども、前回と同じで、有識者の方々に聞くと、そういう必要性もない
し、福島以外のところでも同じぐらいの甲状腺の異常でしたので、現状では必要ないと、こう
いう御答弁でございました。それは、まあはかり方とかいろいろあって、今後の動向にという
ところに私は期待をしたいというふうに思います。
 そこで、この3歳児の健診に触診、問診の項目で頸部、首があるわけですよね、3歳児は。
御存じのとおり、甲状腺というのは首が据わった3歳児じゃないと触診ができないんです、こ
こですから。そのときにお医者さんは甲状腺に異常ありということを意識的に検討していただ
けるのかどうか、食い下がるようですけれども、お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 非常に専門的な話ですので、全く素人の域を出ませんが、そうした
ことをお医者さんに行政の立場からおつなぎすることは可能なのかなというふうに今受けとめ
ております。一応それじゃ、そういうふうにおつなぎすることは可能なのかなというふうに、
私は今そんな認識を持っております。
◇健康福祉部長(村沢博行君) お答え申し上げます。
 端的に申し上げますと、これは専門的ですから、医者の判断になるということしかここの場
面ではお答えできないと思います。以上であります。
◇8番(高柳勝巳君) 今、市長のほうから、部長がお答えする前に、「そのようなことをお
つなぎすることは可能かな」ということで、ぜひお願いしたいと思います。と申しますのは、
教育委員会のほうでは、定期健康診査のときに問診票にそういった項目を加えていただくとい
うことで、今年度は若干不備がありましたけれども、もうそういうことを実践していただいて
いるので、これで教育部と本体のほうが大体足並みがそろってきたのかなというふうに思いま
すので、ぜひその辺はおつなぎいただければというふうに思います。
 じゃあ、続きまして、それから甲状腺がんというのはヨウ素ですから7日で半減するので今
後はまあ心配ないんじゃないのというお話もありますが、今問題になっているセシウムのほう
は全くこの影響についてはわからないわけです。ですから、セシウムの影響ということも考え
られるので、ぜひその辺も含めて御検討いただければというふうに思います。
 それを申し上げまして、教育部のほうに少し移らせていただきたいと思います。
 最初に、測定の問題であります。非常に少しずつではありますけれども、着実に学校給食の
ほうの検査体制を向上させていただいているなということは敬意を表したいというふうに思い
ます。そして、さらに学校給食のモニタリングについても、これは国の事業ですけれども、手
を挙げていただいたということですけれども、この今市が独自で行っていることと、県のモニ
タリング事業とのすみ分けということをどういうふうにお考えかお伺いしたいと思います。
◇教育長(宇敷重信君) この国の委託事業であります学校給食モニタリング事業、これは沼
田市、議員おっしゃるとおり手を挙げさせていただきまして、予定としてですけれども、10
月下旬から11月下旬、この間、沼田市のモニタリングを実施する予定で鋭意進んでおります。
これにつきましては、モニタリング事業の趣旨に賛同しましたので、希望をいたした次第でご
ざいます。充実させるために、月2回の定期的な検査、それから可能なものについての食材の
事前検査、そしてプラスモニタリング事業という、この3つをもってその充実を図っていくと、
そういう考えでおりますので、御理解いただければと思います。以上でございます。
◇8番(高柳勝巳君) ぜひ教育部のほうは、放射性物質は少なければ少ないほどよいという
姿勢、基本は基本として、それから正しく恐れるということですから、情報をしっかり提供し
て自分の頭で考えてよけたり防御したりすることを学んでいただくという姿勢ですから、ぜひ
一歩一歩着実に進めていただければと、こういうふうに考えています。
 時間がありませんので、次に移りたいというふうに思います。
 この周知の関係ですけれども、環境省からじゃなくて文部科学省のほうから周知や情報提供
ということについて、何か指導とか要請とかございましたでしょうか。
◇教育長(宇敷重信君) 文部科学省のほうからは、子供たちに放射線についての基礎的なま
ず知識、基礎的なことについて、発達段階に応じて理解を進めると。それから、これも全て発
達段階に応じてなんですけれども、義務教育、小学校1年生から中学3年生までございますの
で、放射線から身を守る、そういった基本的なことについて子供たちに指導するということで、
放射線副読本という冊子が各学校に配られております。そういった冊子等を利用しまして、こ
れは文部科学省の発行のものです。子供たちへの指導の充実を図っていきたい、そのように考
えております。以上でございます。
◇8番(高柳勝巳君) 指導の関係は1回目の御答弁でいただきましたけれども、学校からの
チラシだとかそういった形でもって何か周知をしなさいということが来ているかという確認だ
ったので御答弁いただきたいのと、やっぱり学校でいえば学校だよりだとか、給食でいえば給
食だよりに載るということがやっぱり大切だと思っているんです。それはホームページを見れ
ば環境課のものが一括してこれは出ておりますけれども、やっぱり御父兄が目にするという回
数が多いのは、学校だより、給食だよりだと思うんです。私が認識する限り、そういうところ
には余り載っていないなと思いますし、もし風評の御心配があるんだとすれば、こんなに一生
懸命やっているんですよという趣旨で伝えていただければ私は構わないなというふうに思いま
すし、現実にこうやって放射能をやっつけろとかといって子供にも読めるような、漫画も入れ
て放射能はこういうもんだからこういうふうにして気をつけようねということを実践している
自治体もございますし、市長みずから、松本市においては、広報まつもとでこういう状況です
からこういうふうに対応してくださいということを4ページですか、割いて、こういうもので
すということをしっかりお伝えしているんですけれども、その辺についてのお考えをお伺いし
たいと思います。
◇教育長(宇敷重信君) 文部科学省からの特別これを、このことについては、全保護者に周
知してくださいというような通知等については、来ておりません。先ほど申し上げました副読
本等を利用した指導の充実というところまででございます。
 それから、給食だより、これにつきましては、市のホームページで検査結果を公表していま
すよということは保護者の方にお知らせしております。それから、学校だよりにおきましては、
自校の除染状況等については保護者の方にお知らせしたり、PTA等の会合の折に学校から伝
えているところでございます。
 放射能に関する情報提供、これについてなんですけれども、やはりしかるべき機関が適切な
情報を提供するということが大変重要であると、そのように考えております。市民の皆様の誤
解、それから不安、こういったものを招かないためには、やはり専門的な知見を有しているし
かるべき機関が情報提供を行うと、それが一番よろしいのではないかと、そういうふうに考え
ております。以上でございます。
◇8番(高柳勝巳君) ぜひ、今取り組んでいるところも若干伺いましたけれども、さらに精
査をして、いい情報発信になるように期待を申し上げたいというふうに思います。
 今度は、放射能に関する意識・行動調査というところに移りたいと思いますけれども、1回
目の御答弁で市全体ですることだから教育委員会としては云々という御答弁でしたけれども、
もう少しその内容を説明していただくとありがたいです。
◇教育長(宇敷重信君) 先ほどそのように御答弁を申し上げたわけなんですけれども、この
放射能に関する問題はとても大きい問題であると認識しております。国民全体にかかわる大き
な問題であると。これは、例えば限られた範囲、限られた一部の方々、保護者となるとそうい
うふうになるかと思うんですけれども、こういった対応ではなく、国民的な大きな問題である
ので、やはりある意味いろんなお立場の方がいらっしゃいますので、そういった対応が望まし
いんではないかと、そのように考えております。以上でございます。
◇8番(高柳勝巳君) 実は、これ消費者庁の「食の安全に関する消費者の意識調査」という
のが、震災が起きた年の夏、結果として消費者庁が7月に出していますから調査は6月ごろな
んですけれども、千数百人ぐらいですか、これだけ重要な問題だと言いながら、放射性物質が
出て出荷が停止されたとか何とかしたときに消費者がどういう行動をとるか、どういう意識で
いるかというのを消費者庁が調査しているんです。何万人ではなくて1,700人です。上が
ったのは数百人です。それでも、ちゃんと消費者庁が名前を打って調査結果を出しているので、
ぜひ市単独としてでも協力していただけないかというふうに思うんですが、その辺についての
お考えを再度聞かせていただきたいと思います。
◇教育長(宇敷重信君) 先ほどいろんな心配事を申し上げたんですけれども、やはり本当に
限られた範囲、それから例えば特定の機関、そういったところとの、教育委員会が実施すると
いうことになりますと、これはやはり誤解を招いたり、風評被害にもなりかねないかなという
懸念もあるわけでございます、一部と、限られたということです。いろんなお立場の方がいら
っしゃると先ほど申し上げたんですけれども、生産者の方もおりますし、もちろん消費者もお
りますし、いろんなお立場の方がいるんです。ですから、やはり全体でこれは取り組むべき課
題、問題であるなと、そのように考える次第でございます。以上であります。
◇8番(高柳勝巳君) 非常に残念な状態ですけれども、時間がないので、またさらにこの検
査項目なんかも、消費者庁でもかなり踏み込んだ質問をしているんですよね。気になる方は、
恐らくこの項目はノーアンサーだと私は思っているんです。それでも、そのときに得ておかな
ければいけない情報というのが私はあると思っているんです。最初の原稿で読み上げたとおり、
そのときでなければつかめない情報、つかんでおかなければいけないことというのがあって、
日本全体で考えるべきことですと言われればみんなそうですから。どういうふうに言っても、
残念ながら心を傷つけてしまう方はいらっしゃいますし、歓迎をしていただく方はいらっしゃ
るわけです。日本でも、沼田でも、それは私は同じだと思いますので、ぜひ前向きに今後検討
していただければということを申し上げて教育委員会のほうは終わりにして、あと8分になり
ましたけれども、グリーンベルの問題に移りたいというふうに思います。教育長、ありがとう
ございました。
 グリーンベルの問題ですけれども、これはもうけさの新聞にも、大体の山場なんていうとこ
ろで記事が出てしまいましたし、本当に微妙なんでどこから聞いていいか難しいんですけれど
も、少しお伺いをしたいなというふうに思いますけれども、この案件で私に去年ですかね、お
答えいただいた、すぐにでももう決着しそうだなといった話が口頭弁論11回になってしまっ
たこの原因というのですか、これは市長、皆さんと分析をして、何が長引いている原因なんだ
というふうにお考えでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 私どもも、現場の報告から、そういう今議員がおっしゃった前段の
ような状況でもって承っておった経過がございました。しかし、御案内のとおり、今日までい
ろいろと長引いたという経過がございます。微細にわたりますので、経済部長のほうから答弁
をさせていただきたいと存じます。
◇経済部長(田村博史君) 命によりお答えを申し上げます。
 被告であります沼田都市開発株式会社につきましては、もう一貫して契約の正当性といいま
しょうか、それを主張をしてまいりました。しかしながら、原告のほうからいろんな観点から
の提起がありまして長引いてしまっているというのが現状でございます。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) 私も、裁判記録を読んできまして、訴えられたその5月ですか、1回
目の準備書面の中身で、訴えるのは的外れなんだから、全く沼田市、沼田都市開発に非はない
ので、これは棄却すべきだということを1回目に申し述べたはずです。ですから、それが受け
入れられれば、もうすぐに棄却で終わっちゃった話じゃないかと思うんですが、そういう点に
ついて御答弁いただければと思います。
◇経済部長(田村博史君) 先ほどの答弁と重なってしまうことになろうかと思いますけれど
も、これはやはり原告と被告と、また裁判官の中で判決が出るというものでございまして、先
ほども申し上げましたとおり、沼田都市開発のほうの主張は変わっておりませんので、そうい
うことでございますので、御理解いただきたいと思います。
◇8番(高柳勝巳君) けさの朝日新聞によれば、争点は解釈というふうに書いてありました。
私が裁判記録を読んだときには、平成23年にメドテックが引き継いで、それでそのときに都
市開発とメドテックの立ち会いのもとでその契約書を交わして、覚書も含めて引き継いだわけ
だと。その中には7つの覚書と、23年以降メドテックが直接結んだ覚書の1通、つまり8つ
しか書き物はないんです。8つしかない中には、新聞に書いてありますけれども、テナントが
出た場合に自動的にメドテックのほうが、所有者のほうが負担を増額されるというような項目
はどこ見てもないんじゃないですかというのが相手側の、メドテック側の主張だというふうに
思っています。それに対して反論はしましたけれども、結果的に覚書というのは、私が読む限
りちょっと見つからなかったんですけれども、あったんでしょうか、なかったんでしょうか。
◇経済部長(田村博史君) 平成16年3月22日に店舗賃貸借契約書が締結をされておりま
して。もう一度申し上げます。三井生命保険相互会社を甲として、沼田都市開発株式会社を乙
とする店舗賃貸借契約書が平成16年3月22日付で締結されています。また、同日、平成1
4年9月18日以降の三井生命の管理費、沼田都市開発の賃料及びテナント管理報酬の支払い
に関する覚書を締結してございます。以上です。
◇8番(高柳勝巳君) そういうふうに、私が読んでもわからないぐらい入り組んでいるのか
なというふうに思いますけれども、全ては9日ないし18日という状況下ですから、そのこと
に直接どうのこうのと言っても、部長は裁判長ではありませんので、次に伺いたいと思います。
 都市開発の関係ですけれども、先ほどのと関連しますけれども、決算書の説明は前回御説明
いただいたんです。毎月は大きく変動するのでというふうにすりかえられちゃいましたけれど
も、毎月幾らぐらいの現金が必要で、それが順調に回って黒でいるんですかと。純損益は引当
金で大きく赤字のように見えますけれども、毎月は健全に動いているんですということを説明
していただきたいんです。
◇経済部長(田村博史君) お答えを申し上げます。
 まず、月々の収支の状況というのは、当然ながら変動がございます。まずは、決算報告書の
損益計算書に基づく経常利益について、それをもって月々の収支の状況ということで御説明を
させていただきたいと思います。多い月では3月でございまして、少ない月では12月になり
ます。そこで、平均で御説明をいたしますと、店舗管理料や店舗賃料等の売上高が月で690
万円ほど、また売上原価となります、いわゆる支出となります支払い管理費や賃借費、これが
490万3,000円となります。これから販売費、一般管理費や営業外の部分を除きますと、
経常利益では104万3,000円ということでございます。これにつきましては、先ほど議
員が御質問の中でお話をされました貸倒引当金分につきましては含まないという数字でござい
ます。以上であります。
◇8番(高柳勝巳君) 数字が出てまいりました。先月ですか、出店テナントからの申し出で、
今の状況を説明してくれということで説明会が開催されたというふうに伺っております。8月
です。その内容を把握しておりますか。
(休憩を求める者あり)
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午前11時34分休憩
    ─────────────────────────────
午前11時37分再開
◇議長(大竹政雄君) 再開いたします。
    ─────────────────────────────
◇経済部長(田村博史君) お答えをさせていただきます。
 8月27日にテナントの出店者による都市開発との会議が設けられたということは承知をし
ておりまして、その中で会議は行われたわけですけれども、その内容につきましては、なかな
か各会社の関係も、経営状況の話も入っておりますので、この場にては控えさせていただきた
いと思います。また、裁判の判決も近づいておりますので、御理解をいただきたいと思います。
以上であります。
◇8番(高柳勝巳君) 8月27日に行われたということだけは、あるよということですよね。
 じゃあ、もう一つだけ。部長と課長が出たのかどうか、市が出たのかどうかを再度お伺いし
たいのと、今収入と支出の関係をいただきましたけれども、収入、今メドテックは去年訴訟を
起こした後に、サブリース契約をやめますよと、やめるから、賃料は私のところに頂戴ねと、
こういう通知を各テナントに出したと思います。それで、そのテナントは、今、供託をしてく
ださいねという文章だったと思うんですけれども、供託をしているところ、あるいはメドテッ
クに直接お支払いしているところは、この690万円のうちのお幾らぐらいのところがそうな
のかをお伺いしたいと思います。
(休憩を求める者あり)
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午前11時39分休憩
    ─────────────────────────────
午前11時41分再開
◇議長(大竹政雄君) 再開いたします。
    ─────────────────────────────
◇経済部長(田村博史君) まず、初めに、先ほどの答弁について、日付につきまして訂正を
させていただきたいと思います。私、8月27日と申し上げましたが、22日の誤りでござい
ました。おわびをして訂正をさせていただきたいと思います。
 また、その会議に部長、課長が出席していたかということでございますが、私と課長、両名
出席をしております。
 また、テナントの供託の関係でございますけれども、供託をされている方もおります。
 また、これらにつきましては、個々の会社のほうで判断をされてそれぞれ供託なりをされて
いるということでございますので、その金額等を含めて控えさせていただきたいと思いますの
で、よろしくお願いいたします。以上であります。
◇8番(高柳勝巳君) 22日だなということで私も思っていましたので、ありがとうござい
ました。それから、供託は6月の議会で未収入金のお話を聞いたときに、個別には言えないけ
れども幾つぐらいかというふうに聞いたところ、「2つです」という御答弁だったので、恐ら
く私がイメージする2つなんだろうなということにとどめておきたいというふうに思います。
 時間がなくなってきましたので、次に行きたいと思います。
 逆ざやの問題がもうこの間ずっと言われてきたわけです。同僚議員からも、逆ざやの解消を
しないと、これはうまくいかないねということがずっと言われてきていて、これがなかなか解
消されていません。これは、逆ざやの問題と、それから解決に向けた方策を組織的に検討した
経過がおありかどうかお伺いしたいと思います。
◇経済部長(田村博史君) お答えを申し上げます。
 まず、賃料の設定につきましては、オーナーの御判断といいましょうか、決定なりの権利が
あるということがまずございます。ですから、オーナーが設定された賃料につきましては、そ
れを超えるテナントからの賃料が上がらない場合は、逆ざやというのでしょうか、そういった
形態になってしまうということでございます。
 また、一部のオーナーにつきましては、御理解をいただいて賃料を下げてもらうようなこと
はこれまでも行ってきておりますので、御理解願いたいと思います。以上であります。
◇8番(高柳勝巳君) 仕組みについては、大体理解しているつもりなんです。組織的にその
解消策を検討したかどうか。時間がないので言っちゃいますけれども、簡単に言えば、あそこ
にお客さんが入って店舗が潤わなければ、ざっくり言って逆ざやの解消はできないというよう
に思うんです。持ち主は高く貸したいし、借りるほうは安く借りたいわけですよね。その真ん
中に三セクの都市開発が入っているわけですから、そういったことについてどの辺が分岐点な
んだろうと。所有者にも、テナントにも、この辺だったら何とかなるんじゃないのという分岐
点について検討したり、御説明を差し上げたりということが過去にあったかどうかをお伺いし
たいのです。
(休憩を求める者あり)
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午前11時45分休憩
    ─────────────────────────────
午前11時47分再開
◇議長(大竹政雄君) 再開いたします。
    ─────────────────────────────
◇経済部長(田村博史君) お答えをいたします。
 過去において、まあ体系的にとおっしゃいましょうか、検討してきた経過はございます。
 また、協議につきましても、検討をしてまいりました。メドテック・インベストメントのほ
うとも協議をしておりますし、地元の権利者とも協議をしてございます。
 なお、損益的分岐点というお話でございますけれども、平成23年の秋にこれらを試算をし
て、それぞれ提示をして、先ほどの協議なりをしてきた経過がございます。なお、金額につき
ましては、2,348円ということでございました。以上であります。
◇8番(高柳勝巳君) 先ほど私も言いましたけれども、その当時の分岐点は2,348円だ
ろうと、同条件でいえば。だけれども、一番円満なのはふやすことだろうということで、テナ
ント出店を促したとかという経過があるわけです。残念ながら、マルシェが出ても、商業施設
だけでそういう状況を引き起こすことはできないわけで、そういうもうワンステップ上げた検
討はさらにされたのかどうかです。ということが多分検討委員会の報告書に書かれているんだ
と思うんです。もうみずからの商業を中心としたベースで分岐点を超えるようなビジネスモデ
ルというのが成り立ち得ないんじゃないかと、このままで行けば。そういったところについて
検討されてきたか。また、これから組織的に検討することがおありかどうかをお伺いしたいと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員御承知のとおり、先ほど来、私ども執行部が答弁させていただ
いたとおり、喫緊にいろいろと裁判の結果も、9日のときに和解が成立すればこれはまた別で
ありますが、そうでなければ当然後の18日ですかということになろうかと思います。そうし
たことを踏まえながら、やはり議員が今言われているような御心配の向きも含めていろいろと
対応を考えていかなければならないのではなかろうかと考えております。
◇8番(高柳勝巳君) 最後になります。ぜひ組織的に行っていただきたいと思うんです。部
長、課長を見ていると、かわいそうになってしまうので、ぜひ総力で専門家も入れてここの対
応をしていっていただきたいなというふうに思うんです。ざっくり言ってしまえば、なぜ起こ
されたかといえば、いわれはない訴訟であっても、言うほうはすきがあると思ったから裁判な
んだし、不満があると思ったから裁判なんだろうと私は思っているので、不満を言われる原因
は何なのか、対応は完璧なのかということは、今後に向けても必要だと私は思っていますので、
9日、18日を迎える山場ですから、最後に市長、私もこの前、勝ち負け、引き分けがある、
どの状態においても、市民の利益を損なわずに最大限確保していただける方法を選択してしっ
かり歩んでいただきたいというふうに思うわけですけれども、その辺の決意をお伺いして私の
質問を終わりたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 都市開発、店舗賃貸契約の3条の2項を背景にして一貫してみずか
らの正当性を訴えてきている経過がございます。これについては、きちんと文言で記されてお
りますので、ここのところが一貫した流れでございました。したがいまして、そういった流れ
をでき得れば内外の方々に御理解をいただければありがたかったなというふうに思っておりま
すけれども、先ほど来、議員はいろいろとお話しされているとおり、いろんなお考えの方がお
ありでございますから、そこのことについてはやはり歴史が一つの雌雄を決するのではないか
というふうに思っております。したがいまして、後々にいろんな状況が来ようとも、やはりみ
んなが手を取り合って、いろいろと検討を加えていくということについては、何らやぶさかで
ない、行政の立場からすれば当然そういったことが望まれるのではなかろうかというように考
えております。いずれにいたしましても、既にそういった局面を迎えておりますので、以上申
し上げまして私からの答弁とさせていただきたいと存じます。
    ──────────────◇──────────────
◇議長(大竹政雄君) 次に、星野 稔議員。11番。
〔11番 星野 稔君登壇〕
◇11番(星野 稔君) 通告に従い一般質問を行います。
 私は今回、合併特例債の発行期間延長に係る新市建設計画の策定について、合併特例債の活
用が期待される事業についての2点についてお伺いいたします。所管に触れる部分がございま
すが、市長に政策判断を伺うものでありますのでお許しをいただきたいと存じます。
 初めに、合併特例債の発行期間延長に係る新市建設計画の策定について、基本方針について
お伺いいたします。
 政府は合併特例債の発行期限を東日本大震災の被災自治体は10年延長、被災地以外の自治
体も5年延長することを決定しました。平成17年2月に1市2村で合併した本市においては、
合併特例債の10年間の利用可能限度額は約167億円でありました。しかし、実質公債費比
率等の財政数値の悪化により起債制限を受けることとなり、平成24年度末まで合併振興基金
を含めて約24億円の活用に抑制されてきました。合併特例債は、発行して得たお金を合併に
関連する公共施設の建設費等の95%に充てることができ、返済額の70%は国が負担するた
め、合併協議において、その活用に期待が集まりました。合併から8年半が経過した現在まで、
十分な活用がされてこなかった本市にとってはありがたい決定であると思います。期間延長を
行うには、新市建設計画の策定が必要になってきますが、策定の方針でよいのか、策定時期は
いつごろになるのか市長にお伺いいたします。
 また、合併特例債は有利とはいえ、借金であることに変わりはなく、実質公債費比率等の財
政数値の極度な悪化は避けなければなりません。5年間延長による合併特例債の利用可能額を
どのように見込んでいるのか市長にお伺いいたします。
 次に、合併特例債の活用が期待される事業についてお伺いいたします。
 今、市民の声は、人口減少により沼田市はじり貧になってしまうのではないかという不安の
声とともに、「川場村の田園プラザ」「みなかみ町のたくみの里」といったまちづくりと観光
の拠点を整備するべきという声を多く伺います。星野市長は、平成14年5月市長就任以来、
合併問題、財政健全化への取り組み、グリーンベル21無償譲渡問題等の難しい問題と向き合
い努力してきたことは認めますが、しかし、まちづくりにおいては、財政上の問題はありまし
たが、市長の明確なビジョンは示されてこなかったと思います。今後、合併10年の特例期間
終了と同時に段階的に削減される地方交付税を含む本市の歳入状況を考えますと、合併特例債
の発行期間延長は、まちづくりへの最後の投資チャンスであると思われます。
 そこで以下の3点の事業についてお伺いいたします。
 まず、街なか再生事業については、合併特例債の活用はなじまないという指摘もありますが、
事業推進のスピードアップが最大の課題であることを考えますと、活用可能な部分への投資は
必要と考えるものであります。また、他事業への合併特例債の活用により、少しでも一般財源
を街なか再生事業に投入して、スピードアップを図らないと町なかは死んでしまうという危慎
もあります。街なか再生事業において合併特例債の利用が可能な事業はどのような事業がある
のか、市長にお伺いいたします。
 次に、新庁舎建設について、新庁舎建設を計画に入れるべきと考えるが、市長の見解を伺い
たいについてでありますが、現在の市役所本庁舎は耐震性から見て限界に来ていると言わざる
を得ません。東日本大震災以後、日本列島は地震の活動期に入ったと言われており、沼田市の
防災拠点である市役所本庁舎で人命に係る被害が出れば責任を問われる事態になることが想定
されます。本庁舎の耐震性を示すIS値は0.21という診断結果であります。IS値0.3
以下の建物は、震度6強の地震で倒壊の恐れがあるという報告がなされております。今後検討
していくのでは遅く、まさに今、市長の政治判断が求められていると思います。市民サービス
予算を削ることなく、市財政への負担をできる限り抑えた新庁舎建設の最後のチャンスである
と考えますが、新庁舎整備への合併特例債の活用は可能なのか、可能でない場合には、その間
題点も含めて市長の見解をお伺いいたします。
 次に、沼田公園長期整備構想については、まちづくりと観光振興の観点から推進を望む市民
意見が最も多く聞かれる事業であります。沼田公園長期整備構想は沼田市の夢であり、大目標
であると思います。第五次総合計画には「市民の憩いの場、歴史や文化を体験できる場及び地
域のシンボルとなる観光拠点、また、沼田城址としての特性を踏まえて歴史的文化遺産を掘り
起し、その保存と活用により歴史的要素を持った総合公園として再整備の推進を図る必要があ
ります」と明記されております。沼田市の夢であり、大目標に一歩前進するためにも合併特例
債の活用が期待されますが、沼田公園長期整備構想への合併特例債の活用は可能か市長にお伺
いいたします。
 次に、テニスコートの移転・整備についてお伺いいたします。
 本構想を推進するには、沼田公園にあるテニスコート、野球場、柔剣道場の移転が前提とな
ります。まず、テニスコートについては、仮称利南運動広場用地への整備が計画されています
ので、移転・整備する場合、合併特例債の活用は可能か市長にお伺いいたします。
 次に、野球場の廃止並びに代替施設の整備についてお伺いいたします。
 野球場の整備についても、(仮称)利南運動広場用地への移転が計画されておりますが、多
額の費用が必要なことから凍結状態になったままとなっております。新設整備が難しいのであ
れば、既存の総合運動公園野球場やスポーツパーク川田野球場を拡充整備して、市民の理解を
得ない限り本構想の推進は難しいと思います。沼田公園以外の既存の野球場を拡充整備して市
民理解を得るのか、また合併特例債の活用が可能ならば、計画どおり(仮称)利南運動広場用
地への建設を行うのか、市長の見解をお伺いいたします。
 次に、柔剣道場の移転先並びに規模の検討についてお伺いいたします。
 柔剣道場の移転先については検討段階で具体的な候補地は決定していないと思います。あく
まで一案ですが、前述した庁舎整備の方針が固まれば、東原庁舎(旧群馬県合同庁舎)の土地
を群馬県と交渉・購入して、柔剣道場用地とすることも視野に入れるべきだと思います。土地
が狭いという指摘もありますが、沼田市には立地に恵まれた有効な土地は少なく、市民体育館
と沼田中学校体育館の隣接地であり、候補地に成り得ると考えられます。また、規模について
も、柔道場と剣道場を平面に整備すれば土地は狭く建設は無理ですが、立体的に考えて、1階
は駐車場、2階を柔道場、3階を剣道場というような整備の方法もあると思いますが、市長の
見解をお伺いして1回目の質問といたします。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午後0時02分休憩
    ─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(大竹政雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの星野議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、合併特例債の発行期間延長に係る新市建設計画の策定について、基本方針について、
策定の方針でよいのかについてでありますが、議員御案内のとおり、昨年6月「東日本大震災
による被害を受けた合併市町村に係る地方債の特例に関する法律の一部を改正する法律」が施
行され、被災地以外の合併市町村につきましても合併特例債の起債期間が5年間延長されたも
のであります。
 合併特例債は大変有利な地方債でありますので、その活用を図るべく、平成16年8月9日
に策定いたしました新市建設計画の変更を考えているところであります。
 次に、策定時期はいつごろになるのかについてでありますが、現在の新市建設計画の計画期
限が平成26年度までとなっておりますので、平成26年度中には、現計画を変更してまいり
たいと考えております。
 次に、5年間延長による合併特例債の利用可能額をどのように見込んでいるのかについてで
ありますが、合併振興基金造成分を含む合併特例債の本市の起債可能額は約167億円となっ
ております。
 平成24年度末現在における合併振興基金造成分を含む本市の合併特例債発行累計額は約2
4億円で、新市建設計画の計画期間を5年間延長した場合、平成25年度から平成31年度ま
での7年間において約143億円の合併特例債の発行が数字的には可能であります。
 合併特例債は、充当率95%、その元利償還金の70%が後年度交付税に算入されるという
大変有利な地方債ではありますが、33.5%の自己負担を伴うことも事実でありますので、
依然として厳しい財政状況や実質公債費比率等を勘案し、起債額を定めるとともに、その使途
につきましても、既存事業への財源としての活用も検討しながら、有効活用を図ってまいりた
いと考えております。
 次に、合併特例債の活用が期待される事業について、街なか再生事業について、事業のスピ
ードアップへの取り組みについてでありますが、街なか再生事業におきましては、街なか再生
関連事業と中心市街地土地区画整理事業により都市整備を推進しております。
 街なか再生関連事業では、中心市街地の活性化のための支援策を中心としたソフト事業と、
核施設の整備を中心としたハード事業を展開しているところであります。
 合併特例債の活用が期待される事業といたしましては、現在、にぎわいの核の施設整備が該
当すると考えており、今後において、合併特例債の活用のできるところは検討してまいりたい
と考えております。
 また、合併以前からの継続事業である中心市街地土地区画整理事業においては、合併特例債
の活用は非常に難しいものと認識をしております。
 したがいまして、合併特例債の活用による事業のスピードアップへの取り組みにつきまして
は、限られた事業での対応になるものと考えております。
 次に、新庁舎建設について、新庁舎建設を計画に入れるべきと考えるが市長の見解を伺いた
いについてでありますが、市役所本庁舎は来庁される市民の方や職員等の安全を確保し、震災
が起きた場合に防災拠点としての役割を果たすため、耐震性の低い庁舎を使用している状況を
解決することは、重要な課題であると考えております。
 庁舎は市民共有の財産として大変大事なものであり、新庁舎の建設については、今後の本市
の財政計画や市民生活に及ぼす影響が極めて大きいことから、拙速に結論を出すことなく、議
論を積み重ねて、慎重に合意形成を図っていく必要があると考えております。
 新庁舎建設に当たっては、合併特例債を活用して対象事業費の95%を借り入れることがで
き、元利償還金の70%の交付税措置が受けられます。
 自主財源が乏しい中、公共事業を実施する際には、地方債に頼らざるを得ない状況でありま
すので、合併特例債は、財政上のメリットが極めて大きい制度であると認識をしているところ
であります。
 次に、沼田公園長期整備構想について、沼田公園長期整備構想への合併特例債の活用は可能
かについてでありますが、本市が平成4年に策定いたしました沼田公園長期整備構想につきま
しては、沼田公園を核に市域全体の歴史・文化遺産を整備し、活用していくまちづくりの将来
的な目標として策定をいたしましたところの壮大かつ長期的展望に立った構想であります。
 沼田公園長期整備構想関連プロジェクトとして位置づけられている(仮称)利南運動広場整
備の用地購入費にも合併特例債を活用しているところでありますので、新市の一体感の醸成と
行政サービスの均衡を図るとした合併特例債の趣旨に沿った事業で、新市建設計画に位置づけ
られているものについての活用は可能であると認識をしているところであります。
 次に、テニスコートの移転・整備についてでありますが、沼田公園長期整備構想に関連して、
沼田公園内のテニスコートについては、(仮称)利南運動広場に移転する計画となっておりま
すが、厳しい財政状況の中、本格的な事業に着手できない状況にあります。
 こうした中、昨年度、庁内の検討組織として設置した(仮称)利南運動広場利活用検討委員
会において、「当面、最上段部分の用地について、特定の競技に限定しない多目的運動広場と
して利活用を図ることとする」との検討結果が報告されましたので、本年度において、多目的
広場として整備を行う予定であります。
 次に、野球場の廃止並びに代替施設の整備についてでありますが、沼田公園内の野球場につ
きましてもテニスコートと同様、沼田公園長期整備構想に関連して、(仮称)利南運動広場に
移転する計画となっておりますが、先ほどお答え申し上げましたとおり、厳しい財政状況の中、
本格的な事業に着手できない状況にあります。
 なお、運動公園野球場につきましては、利用者の安全面を考慮し、外野壁等改修事業を行う
こととしております。
 次に、柔剣道場の移転先並びに規模の検討についてでありますが、現在、沼田武道場は剣道、
空手道、沼田小学校講堂記念体育館は柔道、重量挙げ、卓球など複数の競技種目で利用されて
おります。
 いずれの施設も古い木造建築物で手狭な施設となっておりますので、整備計画等につきまし
ては、今後検討を進めてまいりたいと考えます。
 以上申し上げまして、星野議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇11番(星野 稔君) 答弁をいただきましたので再質問をさせていただきます。
 初めに、合併特例債の期間延長にかかわる新市建設計画の策定についてでございますが、市
長の今の答弁によりますと、平成16年8月策定のものの変更をしていくという答弁でありま
したが、自分たち、まだ詳しい当局からのそういう説明等もない中で今これ質問をしているわ
けで、変更というのはどのような内容のものを指しているのか、まずその辺の確認をさせてい
ただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、基本的に期間延長を図らなければなりません。さらに、ここ
にいろいろと書かれているところの部分がございます。この書かれているところの部分に、必
要があれば当然足していかなければなりません。そうしたことについては、今後精査しながら、
また議会等の御意見も対しながら対応を図っていくということになろうかと思っております。
◇11番(星野 稔君) わかりました。自分たちがイメージをしていたのは、5年分の新市
建設計画をそっくり策定し直すのかなというようなイメージがあったんですけれども、期間延
長等によって、それに必要な事業等も加えていくというような説明でありますので、そこは理
解をいたしました。それと、策定時期については、先ほど平成26年度で平成16年8月に策
定分の期間が切れるので、26年度中には31年度までの5年間分の期間延長、変更を図って
いくという説明ですので、26年度中に変更・策定をしていくということでここは確認ができ
ましたので了解をしました。
 それと、次の③の5年間延長による合併特例債の利用可能額についてなんですが、これは市
長、先ほど平成25年度から31年度までで143億円が利用可能限度額であるという説明だ
ったと思うんですが、これは今までに消化をしてきた24億円を差し引いた分をそのまま見積
もっているという考えでよろしいのか、伺いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 議員の御指摘のとおりかと思います。
◇11番(星野 稔君) 確認がそれはできましたので、わかりました。平成25年度から平
成31年度までで143億円が、合併当初は約167億円が利用可能限度額だということで、
合併当時、150億円からの特例債が使えるとなると、新しい市をつくるのに非常にいろいろ
な期待をしてきたわけです。ひとり歩きをしたところもあったと思います、その合併特例債と
いうものがですね。先ほど1回目の質問でも申し上げたんですが、その後、いろんな財政状況
がありました。厳しい状況が、5年間ぐらいは本当にきついなという感じがしたんですけれど
も、財政再建もこれはしなきゃならない、まちもつくらなければならない、まちづくりも手を
つけていかなきゃならないというときに、なかなか24億円の活用ということで、この間、合
併してから今までの8年間でまちづくりが、これは本町通りだけを指して言っているんじゃな
いので、全体の総合計画に掲げたまちづくりがどの程度できたかといったら、その辺は非常に
やっぱり私たちはちょっと期待外れだったわけです。
 では、市長、この3点目のところで再度伺いますけれども、一応143億円は活用可能であ
るという、31年度まで、可能であるならば、市長も明確なお答えはしておりませんけれども、
財政当局で、では一体この25年度から31年度まででどのくらいは活用できるだろうという
予測は立てて、これはしかるべきだと思うんです。その辺の検討内容を教えていただきたいと
思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実際問題、合併してから以降、合併特例債に対する期待があったと。
これは、私自身もそういう気持ちがありました。ところが、御案内のとおり、非常に国のほう
の改革指導の中にあって、結局いろいろとそのものの持っている会計を連結してやるというよ
うなことの中で、御案内のとおり、非常に本市におきましては、かつての事業の高さ等があっ
て、大変途中にあっての返還金額が非常に高くなってしまったということから、合併特例債が
有利であったとしても、現実には有利な起債であるけれども、借金には変わりないということ
から、例の18%の一つの節目があって、これが縛りになってきてしまったという経過がござ
いました。したがいまして、非常に奥歯に歯ぎしりをする思いで我慢をせざるを得なかったと
いうことになろうかと思います。議会や、あるいは市民の方々の御理解によって、そうした面
も改革が進み、幾分そういう意味では期待が持てる状況になってきたということになろうかと
思います。したがって、今後におきましては、従前と違って当然前段よりは積極的な姿勢をき
ちんと示していかなければならないと考えております。ただ、議員が言われている向こう5年
間の、すなわち平成27年度から、いわゆる5年間の向こうについての合併特例債を幾ばくか
活用していくんだということについての検討がなされているのかということについては、いま
だ検討中でございまして、いずれかのときにそうしたことを明らかにしてまいりたいというふ
うに思っておりますので、きょうのところは明確な御答弁をすることができません。大変申し
わけなく思っておりますが、よろしくお願いをしたいと思います。
◇11番(星野 稔君) 市長の答弁、よくわかるんですが、ならば市長、伺い方をちょっと
変えたいと思うんですが、冒頭にも申し上げましたけれども、合併10年の特例期間終了と同
時に交付税等の算定替えの見直しがされるわけです。さきの一般質問等でも、その約12億円
分ぐらいが、算定替えによって確保できていたものが、それが激変緩和措置を講じても5年か
ら8年間で12億円削られるという答弁が市長からされているのですが、そういった状況を考
えたときに、沼田市の総合計画に掲げてきたまちづくりの構想が、絵が、どこまで実現ができ
るんだろうかというところになるんだと思うんです。だから、今回この質問項目を出している
わけなんです。いろいろ、この後出てくる公園の長期整備構想等も大金がかかる事業です。で
すけれども、大まかに目安をもうつけていかないと、沼田市は競争力を本当にこれ失ってしま
います。そういう心配があるので、市長はじゃあそういった意味で、まちづくりへの投資が最
大限できる期間とすれば、私はこの5年間延長の期間を除いてはないんじゃないかというつも
りがあるわけです。その辺は、市長はどのようにお考えなのか、お伺いをしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 非常に難しい、これまた剣が峰に入ってきたなと思っております。
御案内のとおり、合併特例債の延長が認められたというのがたしか昨年であったというふうに
思っております。これについても、いろんな紆余曲折を経て国のほうが認めてくれたと。ただ、
一方において、交付税の算定替えの関係については、依然として今までどおりの流れになって
おります。したがいまして、そうしたところのあうんの呼吸を整えながら対応を図っていかな
ければならないということを考えながら、やはり議員がおっしゃっているように、その5年間
というのは大変重要な時期を迎えるのではなかろうかと思っております。
 ただ、もう一方におきまして、この合併算定替えのこの関係等についても、現在いろいろと、
当時改革の流れの中で合併すれば交付税はある程度担保できるが、合併しないところは減って
くるよというような当時には説明がございました。しかし、結果的に見ると余りかわりばえが
しなかったというようなことがございまして、今実は市長会でも、これは公式ではありません
けれども、この算定替えの持っているこの下降を何とかもう少し延伸を図る必要があるのでは
なかろうかというようなことも水面下で論議されていることも事実でございます。そうしたこ
との流れがございますので、いろいろなことが今後予測されますけれども、おっしゃられると
おり、合併特例債が活用できるのは、先ほども申し上げているとおり、27年から以降5年間
になりますので、そういう意味ではその時期は大変重要な時期になろうかと思っておりますの
で、それは議員が御指摘されているということの認識と私どもも同様に一応受けとめていると
ころであります。
◇11番(星野 稔君) 全くその辺の考えは同じだということを市長もおっしゃっているわ
けでありますが、市長が先ほど言った、合併をすれば交付税も担保されて、しないところは厳
しくなりますよという、それに特例債が使えますよという、これが合併のあめの部分だったわ
けです。ここに合併自治体はかなり期待をして駆け込んだところもあったと思うんです。です
けれども、沼田の場合、財政状況、市長おっしゃった今までの借金返しの重なりがでかかった
ので抑えざるを得なかったと。実質公債費比率等も18%、3年間超えていましたので、これ
は本当に危機的な状況だということで、ここは我慢をして頑張ったわけです。ですけれども、
そのときから、市長、こういうときが来るのはわかっていたはずですから、これは今回私は通
告に出していないので答弁は求めませんけれども、合併を沼田市、白沢、利根でしたわけです。
全国の自治体を見ても、先進地事例を見れば、財政力が沼田の倍ぐらい、はるかにいい自治体
でも、かなりの行革をやっているんです。身を切って、削って、小さい自治体にしているんで
す。それを私、市長が怠ったとかそういうことを言うつもりはないのです。合併をして560
名からになった職員を現在470名ぐらいまで減らしてきた。それでもまだ国に、市長、文句
を言っても、国も悪いところがありますよ。ですけれども、そうなることは見通せたはずだと
思います、ある程度。
 一つは、この前ある勉強会で紹介があった自治体のことだけ申し上げさせていただきます。
福岡県の大野城市という市があるんだそうです。そこは人口が約10万人、職員数を、ここは
市長がかなり行革を先行してやってきて、今10万人の人口で420人の職員で回しているそ
うです。沼田市は今5万人で470人ですから、その規模からいくと、民間の専門の目から見
ると、職員数を抑えていくだけでも沼田市は行革効果はかなり上がると。投資効果も、投資で
きるお金も生み出せるはずだということを私も伺いました。それやたら減らしたので行革が進
み過ぎて弊害もあったそうです。やはりある程度30代になると、もう皆さん、ある程度の職
員がみんな係長クラスで判断を求められるようになると。そういった難しい面もあるんだけれ
ども、沼田市ならばそれが励行して進行するのは可能であるというようなことを言っておりま
した。私は、職員を抑えても、市長、お金が大体これなくなるのわかっていたはずですよね。
5年前からわかっていたはずです。だから、行革がこれ追いつかなかったということは言わざ
るを得ないところです。でも職員の方にはプロの仕事をしてもらえばいいんだと思うんです。
その上で、給料をやたら下げるんではなくて、現状の給料のままでも職員数を抑えた行革、小
さい自治体にしていかないと、もうこれは国に文句を言っていてもやっていける時代じゃない
と思いますので、そこら辺は申し上げさせていただきたいと思います。1点目は了解をいたし
ました。
 2点目の特例債の活用が期待される事業ということで、最初に街なか再生事業を上げさせて
いただいたんですけれども、冒頭の質問で申し上げたとおり、街なかも、これ時間があと一体
何年かかるのかということになるわけです。20年、30年たてば、かかってしまえば、これ
はもう町が死んでしまいますので、ある程度投資するところは投資をしてやっていかないと無
理じゃないかということを申し上げたくてこれを出しました。市長の先ほどの答弁で、街なか
関連事業のほうで支援策と街なかにぎわいの核等には活用が可能だということでありましたけ
れども、区画整理に活用するのが難しいというのは、これはなじまないという話は従来からあ
りましたので、にぎわいの核等に投資をしていくとすると、これはいつごろを見込んでいるの
かについてまずお伺いをさせていただきます。
◇市長(星野已喜雄君) これにつきましては、細部にわたりますので、都市建設部長のほう
から答弁をいたさせます。
◇都市建設部長(萩原誠一君) 命によりお答え申し上げます。
 街なかの関係でにぎわいの核につきましては、現在庁内の検討委員会を立ち上げまして、民
活民営とか公設民営とかいろいろなパターンがあるかと思いますけれども、その辺の段階から
現在検討を重ねているところであります。以上です。
◇11番(星野 稔君) 検討されているところということでありますけれども、それでは部
長のほうでも結構ですので、にぎわいの核、大体建設する場合、総額幾らぐらいを見込んで考
えておられるのか、まず伺いたいと思います。
◇都市建設部長(萩原誠一君) 具体的な数字につきましては現在申し上げられる段階ではご
ざいませんけれども、その店舗の形態、面積、利活用の方法等を民間からある程度募集しなが
ら組み立てていくというような考え方もございます。その辺の段階でどういう募集の方法がい
いかということで今検討をさせていただいているところでありますので、具体的な金額につい
ては現在申し上げられないところでございます。
◇11番(星野 稔君) 金額等も今の時点では固まっていないということでありますけれど
も、それでは街なかの関係、区画整理を含めた中で聞かせていただきたいんですけれども、つ
い先日、上毛新聞に中町で計画されているサービスつき高齢者住宅の構想があるということが
発表されたと思うんです。これについて、当然市長、以前の議会答弁で上之町、熟度優先で進
めていけば、当然中町に行くとき、あの答弁からすれば、この延長される5年以内にはかから
ないんだと思うんです。ですけれども、中町で計画をされているサービスつき高齢者住宅の整
備について、例えばこれ合併特例債等はなじまないかもしれません。また、これ福祉部門の厚
労省関係の補助金等もあるんだと思うんですが、そういうものもどのような検討をされている
のか。特例債がこれはなじむ、なじまないについても、あわせてお伺いをしたいと思います。
◇都市建設部長(萩原誠一君) まず、区画整理につきましては、市町村財源マニュアル等の
中に書いてあることを引用させていただければ、「合併前からの他の地方債を充当し、実施さ
れた継続事業については、原則合併特例債の対象とならない」ということで明記されておりま
すので、区画整理についてはなかなか難しいというような話をさせていただいたところでござ
います。それと、街なかの4街区にあります今新聞にも載りましたサービスつき高齢者住宅、
サ高住という形なんですけれども、これは市が事業主体でやるということではなくて、地元の
民間の方が民間の力でやるということでありますので、市の財源を入れるということではない
ので、その辺は合併特例債と切り離していただければと思います。
◇11番(星野 稔君) 特例債が利用できるかできないかは結構なんです。それと、こうい
う事業を推進する場合に、どのような国からの支援が受けられるのかということをあわせて今
聞いたと思いますので、そちらの確認をさせていただきたいと思います。
 それと、当初の計画では、やさしさの核も中町の本当は北側の街区だったと思うんですけれ
ども、計画をされていると思いますけれども、それとの関連は、サービスつき高齢者住宅があ
る意味にぎわいの核のような存在になることもこれは可能なんじゃないかなというような気も
いたしますし、部長の今の答弁ですと民間が設置するものだからそれは関係ないというような
言い方になると思うんですけれども、その辺は、やさしさの核への特例債の活用は可能なんだ
と思うんですが、その辺もあわせて確認をしたいと思います。
◇都市建設部長(萩原誠一君) お答え申し上げます。
 現在、町なかの活性化に向けて市で取り組んでいる事業につきましては、1街区、もとの天
狗プラザがあるところですけれども、そこにつきましては、現在区画整理事業を進めておりま
して、そこに用地が確保されているところに先ほど申し上げましたにぎわいの核を今計画中で
ございます。また反対側の南側になりますけれども、2街区につきましては、今年度、発注、
もう済みましたけれども、生方記念文庫、旧貯蓄銀行を今後移転して、その2つを併用したに
ぎわいの核を創出して、商業の活性化と皆さんに訪れていただけるようなところに整備してい
くような計画になっております。
 また、やさしさの核につきましては、5街区になろうかと思うんですけれども、これらにつ
きましては、今後、十分検討していかなければならないと思いますけれども、現在の流れの中
では合併特例債の活用はそのときに、期限に合えば可能かと思います。
 また、先ほどのサービスつき高齢者住宅の支援につきましては、大変申しわけありませんけ
れども、事業主体というのでしょうか、厚生労働省関係の事業とかいろいろ絡みがあるので、
手持ちの資料を持ち合わせておりませんので、御勘弁いただきたいと思います。
◇11番(星野 稔君) 内容はわかりました。いずれにしろ、街なかを考えたとき、5年間
延長して、5年間でどこまでその事業が一体進んでいるんだというところが、どこまで活用で
きるかというのが絡んでくると思うんですけれども、ぜひ次の庁舎と沼田公園長期整備構想の
問題等もありますので、活用できるところはほかの事業等でもして、このままこのペースでや
るというのは、住民の方、やっている、かかわっている本町通りの皆さんもちょっと気の毒に
思います。ぜひスピードアップするにはどうしたらいいかということは、これはもう一般財源
をある程度確保して入れるしかないんです。特別債が活用できるのは当然限定されてきますの
で、その辺ぜひ十分頭に置いていただいて検討いただければありがたいと思います。
 次の新庁舎の関係に進ませていただきます。
 市長、先ほどの答弁ですと、議論を尽くしてという内容で余り明確な触れ方はしておりませ
んでしたが、市長、確認を先に1点させていただきます。今の現状の庁舎、冒頭申し上げたと
おり、耐震診断をした結果、耐震性を示すIS値は0.21という数値でありました。IS値
が0.3以下だと、震度6強の地震で倒壊のおそれがあるというような、これは国がもう中越
地震のときにこういう判断を示しているわけです。それがわかっていて、市長、方針はやっぱ
りある程度持たないとまずいんだと思います。市長、その点から、ここは耐震性がないんです、
この建物は。何かあったときでは遅いんだと思うんです。沼田市のトップとして、市長、その
辺はまず基本的にどう捉えておるのか、そこをまず伺いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これは、いろいろな捉まえ方がありますが、少なくともこの節の震
災であるとか災害であるということがこれほど論議されない以前の段階では、やはり庁舎より
は住民サービスが先ではないかというそういう国民的な流れがあったかと思います。ただ、こ
こに来てまいりまして、大震災があったり、あるいはまたそれぞれのところで非常に厳しい災
害等があったときに、そこのところの地域住民の安全対策をしていくためには、やはりその中
心が市役所の庁舎等がならざるを得ないのではないかということは、これはどこの地区に行っ
ても同じく論議されていることでございます。そういったことから捉まえて、よしんば一朝有
事のときには、御案内のとおり保健福祉センター等を活用したことの対応を考えてきたところ
でありますけれども、現実問題として見たとおりの状況でございます。それは議員が御指摘し
ているとおりのIS値の関係でございます。したがいまして、このことを捉まえてみたときに、
何らかの手だてを打たなければいけないというようなことから、この一、二年、基金を積み上
げてまいりました。それは、庁舎を建てかえようとする一つの意思のあらわれであるというふ
うに理解をしていただければよろしいのではなかろうかと思います。
◇11番(星野 稔君) わかりました。今議会にも、一般会計の補正予算で5,000万円
の庁舎整備の積立金が計上されて、これは10日の日でしょうか、質疑とまた採決されると思
うんですけれども、積んでいるんだから当然そういう対応を考えてのことだということは、そ
れは市長、よくわかりました。
 そこで、では市長、1回目の質問で明確なお答えはなかったと思うんですが、じゃあ新庁舎
を例えばこの場を取り壊してこの場で建てかえましょうという方針を市長が出した場合、これ
は建設計画に入れることも可能なんでしょうか。なじまないんでしょうか。
 また、特例債を活用することにはこれ可能なのか、無理があるのか、その点をお答えをいた
だきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 仮定の話は余りここでするつもりはありません。ただ、間違いなく
言えることは、庁舎の新建設は、特例債は使えます。したがって、当然新市建設計画の中でど
のように位置づけていくかということについては、その場合には当然論議されてしかるべきで
ありますし、それは大変重要な問題の位置づけになろうかと思っております。
◇11番(星野 稔君) 庁舎建設をする場合には特例債の活用は可能だという答弁でありま
すので、そう考えていくと、市長は先ほど言った5,000万円、今年度は1億円になったと
思いますけれども、積み立てた庁舎整備の基金のお金が現在で2億ぐらいになりますか、積ん
できているわけですかね。その中で、庁舎を、やっぱりこのチャンスを逃してしまうと、これ
に特例債を、市長も言っておりましたけれども、3割は自分の負担になるんだよということを
申しておりましたけれども、それにまさる支援のお金というのはないわけです。となると、特
例債が市長、活用できて、以前の一般質問で伺いましたけれども、例えば目的はこれ違います
けれども、合併振興基金、毎年2億円ずつ積んできて、8年目で16億円は今積んであると思
うんです。例えばこの16億円の、現在まで、これあと2年先のことまで言ってもこれはしよ
うがないので、現在まで16億円積んだ合併振興基金を仮にこれ以前の質問でそれを取り崩し
て庁舎建設に充てることは可能だという答弁をいただいておりますので、16億円、仮に庁舎
整備に振り向けた場合、当然これは起債もあるので、返済を差し引いて純粋に使えるお金が1
6億円のうちどのくらいが現在活用可能なのか、その辺について伺いたいと思います。
(休憩を求める者あり)
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午後1時37分休憩
    ─────────────────────────────
午後1時37分再開
◇議長(大竹政雄君) 再開いたします。
    ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 富岡が現在計画しているのを、つい先般ちょっと聞いてみたら、大
体30億円ぐらいで考えているんだそうであります。おおむね類似団体でございますから、一
つの参考にはなろうかと思います。端的に2億円あれば、合併特例債の活用を展開いたします
と、相当な数字になるということになろうかと思います。
 ただいま星野議員の質問に対しては、今総務部長のほうから答弁を補足いたさせます。
◇総務部長(飯田敏夫君) 命によりお答え申し上げます。
 平成25年3月末の使用可能額で申し上げさせていただきますが、約7億7,000万円で
ございます。以上です。
◇11番(星野 稔君) わかりました。合併振興基金の活用可能額が25年3月末で7億7,
000万円、仮にですね、仮の話ですけれども、庁舎整備に活用することは可能な金額はある
ということと、庁舎整備基金等を合わせれば、これは約10億円ぐらいのお金は充てられるん
じゃないかというふうに思います。ぜひ、いずれにしろ、これは市長が、市長はもう腹は決め
ているんでしょうけれども、市長がこれ方針を出さないことには前に進まない事業ばかりなん
です、全部。何とか前向きに、庁舎をつくるとなればまちづくりの一つの核になりますので、
そういうこともぜひ検討をいただいて、これからいろんな議論があると思いますけれども、ぜ
ひ期待をしておりますので、よろしくお願いいたします。
 次のウの沼田公園長期整備構想についてでありますが、特例債の活用は可能かというところ
で、利南運動広場用地の購入には特例債を活用したという報告でありましたが、こちらはわか
りました。
 それと、ここで確認をしたいのは、仮に運動施設等を移動した場合に、発掘調査等を始める
計画になっていますよね。そういった発掘調査の部分までこれは活用可能なのか、その辺につ
いてお伺いをいたします。
(休憩を求める者あり)
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午後1時40分休憩
    ─────────────────────────────
午後1時41分再開
◇議長(大竹政雄君) 再開いたします。
    ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 一応、時間をいただきました中でいろいろと協議いたしました。総
務部長のほうから答弁をいたさせます。
◇総務部長(飯田敏夫君) 命によりお答え申し上げます。
 発掘調査につきましては、基本的にこの起債事業にいわゆるなじまない事業だということで
ございますので、この合併特例債を活用しての事業としては不適切というふうに考えていると
ころでございます。以上です。
◇11番(星野 稔君) ありがとうございました。大体そこの確認をしたかったので、よく
わかりました。
 では、通告をしてあるテニスコート、野球場、柔剣道場等もちょっと伺いたいのですが、テ
ニスコートの移転整備には活用可能ということだと思うんですが、市長、財政的にというお話
はよくわかるんですけれども、じゃあ沼田市のまちづくりの根幹であったわけです。この沼田
公園長期整備構想ができてから、第五次総合計画等の後、まちづくりのさまざまな計画も、沼
田公園長期整備構想をやっぱり中心に据えた絵を描いてきたというはずなんです。そういった
ことでありますので、これは一歩ずつ前に行かない限り、この構想は絵に描いたもちで終わっ
てしまうんじゃないかというふうな心配があるわけです。その辺、市長は、沼田公園長期整備
構想、まず動かすには、やはり土地も計画で、利南の運動広場用地にも構想は、計画はあるわ
けですから、これは比較的財政的な負担もそれほど大金にはならない。お金はかかるわけです
けれども、その辺、やっぱり市長、ある程度方針を市長が出して、まずテニスコートから先に
移転をして整備しましょうという方針を出すべきだと思うんです。そうでないと、何のために
総合計画に載っているんだと、全くこれわからなくなりますので、その辺、市長に確認をさせ
ていただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど来から再三論議しているこの基本には、財源の確保をどのよ
うにするかということになっているわけでございます。ここに来て、有利な財源であるところ
の合併特例債の有効活用を展開することによって、現在の事業の進捗をさらに拡充できるので
はなかろうかと、こういうことを議員が御指摘されておられるわけでございまして、私もその
ことについては全く同感でございます。ただ、御案内のとおり、合併特例債を合併時に使って
もいいということでもって期待を持ちながらも、やはり時代の背景とともに、本市のいざなう
経過の中で、やはりかねて起債を仰いできたことが非常にちょうどこの平成18年前後に大き
く膨れ上がったことから、私どもも指導を受けるような団体にならざるを得なかったという、
これまた事実がございます。したがいまして、今いろいろと事業推進のための御提言をいただ
いているわけでございますけれども、やはりよって立つところの財源の裏づけをきちんと頭に
置きながら対応を図っていくということが大変重要かと思っております。御案内のとおり、い
ろんなことの意見が、あるいはまた御質問が、この一、二年、本地区をめぐってもいろんな意
見が出ておりました。そうしたことから、私どもも慎重に対応を図ってきている経過がござい
ます。
 また、決して沼田公園長期整備構想、立派な計画であり、私どももきちんと位置づけており
ますけれども、やはり当時の考えた時期と今の時期では随分その時代背景も変わってきたなと
いうふうにも思っております。ただ、きちんとしたことの計画でありますので、これを基本に
頭に置くことは当然のことでございますけれども、やはりそういった時代の変化もきちんと捉
まえた形の中で判断をしていかなければならないかと思っております。
 御指摘の件、十二分に留意をしながら、今後の対応に処してまいりたいと考えております。
◇11番(星野 稔君) テニスコートが進まないと、これはなかなかもうこの構想も難しい
なという今の、もうちょっと歯切れのいい答弁をいただきたいところなんですけれども、市長、
時代背景というのは確かにわかるんです。20年前と、また沼田公園長期整備構想を見ますと、
当時よりも北側に住宅もふえているのかなという気もします。市長が言っている難しい問題と
いうのは、そういうことも、あと近隣住民の意見も含めてそういう意見を今答弁されているの
か、その辺、可能な範囲で結構ですので、どのような危惧される事項があるのか、その内容に
ついてちょっとお伺いをしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) やはり当然これはこうした公式な場所ですから明確にちょっと申し
上げることははばかられることもありますので、慎重にお答え申し上げたいと思いますが、や
はり近郊でいろいろと運動をするというようなことの中で、やはり地域住民がいろいろと御意
見を申し述べる場面もあるようにも聞いております。また、やはり御案内のとおり、20年前
といえば、我が日本国が破竹の勢いの流れのときでありました。今のときは、あのときと違っ
て、どうやってこの成熟社会を維持していくかということでもって、今各方面の方々が頭を振
り絞っているところでございます。したがって、そういったことから、同時に少子高齢社会も
進展してきているし、また先ほど来20年前の右肩上がり、常に前向きに行けば何とかなると
いう時代とやや背景を異にしているということから申し上げてきた経過がございますので、よ
ろしくお願いをしたいと思います。
◇11番(星野 稔君) 市長、私の冒頭の質問で申し上げたとおりなんです。今、市民の皆
さんが何を心配をされているか。それは、市長が今言った少子高齢社会、急激に人口が減って
いるわけです、今。上毛新聞の速報値を見ても、沼田市は、現在あの人口の発表でいけば4万
9,000人ぐらいになっているわけで、予想を超えて減っているわけです。これはどこの自
治体もそうだと思うんです。だから、市民の皆さんも、私も、沼田市が今何とかしておかない
と、もう10年、20年たってからでは、この構想は手がつきませんよということが言いたい
のです。だから、この特例債を使うのは、活用ができる、5年延長が認められたわけですから、
この間にある程度の道筋を描いておかないと、沼田市のまちづくりはできないんじゃないでし
ょうかというところを心配しているわけです。そこは、市長、頭に置いていただきたいんです。
だから、テニスコートの移転もしなければあの構想は進まないわけで、次の野球場の廃止並び
に代替施設の整備というふうに通告をしました。
 廃止というのはちょっと失礼な言い方だったかもしれませんけれども、津久井教育長当時、
平成18年の6月だったと思います。6月議会でたしか先ほど言った利南運動広場用地を購入
する補正予算が上程されて、そのとき私は賛成討論をしたんです。市長の説明にも当時あった
んですけれども、土地改良もおさめなければならない。沼田市の公園の長期整備構想の推進も
これは図らなきゃならない。野球場、テニスコートの移転も考えるためにそこを買うんだとい
う目的があったわけです。当時、説明で3段の大きな段差になっているわけです。1段目が一
番広いですけれども、段差がかなりあると思うんですが、その段差をうまく使って野球場の観
客席をうまく整備をしていく構想なんだということを当時の教育長が議場で質問に答えられて
おりました。そういったことを考えていくと、当然これは硬式野球の試合ができる球場をつく
るということですから、当時土地の代金と野球場、テニスコート、駐車場まで整備すると全部
で11億円くらいかかるんじゃないかという、土地代は4億6,000万円もう既に払ってあ
りますので、かかるんじゃないかというような、大金がかかるということで一応決まったもの
になっているんです。
 市長、冒頭の説明で、運動公園の野球場の安全対策も今回図るということで、地域の元気臨
時交付金を今回利用してうまく外野、どういうのでしょうかね、コンクリートの塀に安全対策
でゴムのラバーを張って安全対策を図っていくということで委員会で説明を受けております。
 これ、今までの市長の答弁でいくと、これ聞いても大体内容は同じになってしまうんですけ
れども、じゃあ、市長、運動公園の野球場、または川田地区に野球場もあるわけです。川田地
区の野球場は外野のグラウンドの中に照明ライトのポールが建っていて、なかなか普通の施設
じゃないわけです。そういった部分の改良だとかそういうことで一時的にこの沼田公園長期整
備構想を推進しようとするならば、そういった代替策を持って理解を得ない限り、これは難し
いんじゃないかと思います。また、その辺について、市長、市長の方針があればそれでもう説
明するしかないんだと思うんです。または、特例債を使って、利用可能であるとすればです、
思い切ってある程度の野球場を利南につくって、公園をあけて、その方針に沿っていくという
こともこれは考えなきゃならないと思うんです。そこについての市長のお考えを、市長の方針
を伺いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 本市は、御承知のとおり、非常に人口こそ他の11市に比べると少
ないけれども、やはりスポーツの活躍というのは人数案分でいくと非常に高いものがあります。
つい先般の8月の甲子園で活躍された3人の、18人のメンバーを見てもおわかりのとおり、
施設があって、そしてそういった環境に恵まれていたとは決して言えない人間であっても、見
事に全日本のひのき舞台で大活躍をされております。したがって、施設がよければいろいろな
意味の成果が上がるということでもないかなということが、今次初めて証明されたかなという
ふうに実は思っております。非常にハングリーな中で頑張ってきたその実態をよく承知してお
りますので、あえて申し上げさせていただきました。
 ただ、現時点にある野球施設等については、可能な限り現在よりなおいい方向に向かって改
良整備をしていくということは、これはもう今既存のものとしてきちんと整備をしていくとい
うことは大変重要かと思っております。したがいまして、今回9月の補正で議員が御指摘され
ているようなことについて予算措置をさせていただきました。いずれにいたしましても、既存
の施設については、特に今指摘されている2つは相当使う頻度の高いところでございますので、
できるだけ今後整備をしていかなければならないのではなかろうかと考えております。
◇11番(星野 稔君) おっしゃることはわかるんですが、市長、既存のものを整備して、
それはありがたいことなんですが、それは沼田公園長期整備構想を推進するための一歩ずつの
ステップなんだというふうに受け取ってよろしいんでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) これについては、大局的な判断が大変重要でありまして、そうした
その視野もないわけではありません。しかし、現実の問題として、今私ども当面する目の前の
ところの部分で、野球を愛する仲間たちがコンクリートの塀にぶつかってけがをしては困ると
いうことが数年来からいろいろと要望が出ておりました。したがいまして、財源の許す範囲の
中で今回の措置をさせていただきました。したがって、そうしたことでもって現在捉まえてお
ります。今、議員が御質問されているその大局的な部分がないわけではありません。しかし、
直面する問題はもっと重要かと思っておりますので、御理解を賜りたいと思います。
◇11番(星野 稔君) お話はよくわかるんですが、市長、では4点目の柔剣道場の移転並
びに規模の検討ということも、一応これ時間がないので申し上げますけれども、冒頭申し上げ
たとおりなんです。土地があればいいですよ、いいところの。沼田、ないんです、有効な土地
は。だから、この前も、旧沼田警察署の跡地も、あそこだって使いようによっては、平面でつ
くろうとすれば、これ土地は足りないでしょう、どこも足りないです、大きくなりますから。
でも、立体的に1階、2階、3階というふうに考えるのも手だと思いますし、ぜひそういった
ことで狭い土地でも、狭いようでも、使いようによっては機能するんだと思うんです。その辺
を柔剣道場の関係について、市長、どういった市長はお考えをお持ちでいらっしゃるのか、ま
た規模についてどういうものでイメージをされているのか、市長も今までなかなかそういうこ
とは軽々に発言をしないですから、可能な限りで結構でございます。ぜひ最後にお聞かせをい
ただきたいと思います。
 あと、先ほど申し上げたとおり、市長、じり貧になっている、だからまちづくりの手を打つ
のは今なんじゃないかということで、今回この質問を出したということは、よく御理解をいた
だきたいと思います。最後にそれを伺って私の質問を終わります。
◇市長(星野已喜雄君) 利根沼田、沼田を中心に柔剣道の伝統と力量というのは、非常に高
く評価されております。私の友人も、大変そういった武道関係の関係者がおりますので、よく
承知をしております。現在の剣道場も、本当にそういう意味では格式と風格があってすばらし
いなと思っております。今講堂のほうで柔道が行われておりますが、こちらのほうも先年の先
輩たちがそうしたことを築いてこられたということで敬意を表しているところでございます。
そういった中で、現在、学校教育の現場でも、非常に武道の存在が高く評価されておりますの
で、そういう意味では柔剣道場の必要性というのは痛切に感じております。これも、背景には
必ず財源の伴ってくることでございますので、そちらのほうとの勘案を図りながら、今後の対
応に処してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
    ──────────────◇──────────────
◇議長(大竹政雄君) 次に、大東宣之議員。10番。
〔10番 大東宣之君登壇〕
◇10番(大東宣之君) 通告に従い一般質問を行います。
 今回私は、市政運営について、社会保障制度改革国民会議の最終報告について、アニマルプ
ラザ構想について質問いたします。
 まず初めに、市政運営についてより質問します。
 昨年の総選挙で政権交代を果たし誕生した安倍政権は、参議院選挙でも自民・公明党の与党
が圧倒的議席を獲得する結果となりました。安倍首相は、大胆な金融政策、機動的な財政政策
、民間投資を喚起する成長戦略を三本の矢として、「円高・デフレ不況から脱却し、雇用や所
得の拡大を目指す」とする、いわゆるアベノミクスを推し進めていますが、急激な円安によっ
てガソリンなど石油製品や食料品の値上げが相次ぎ、国民生活を直撃し、雇用も正規労働者は
減少し、不安定な非正規労働者がふえ、勤労者の所得など国民の所得は減り続けています。財
政の健全化、進む少子高齢化、地方経済の疲弊、東日本大震災の復興、福島第一原子力発電所
事故など、政府として対応しなければならないことは山積しています。
 こうした中、沼田市としても、財政問題、進む高齢化への対応、地域経済の活性化、グリー
ンベル21、有害鳥獣対策などなど、市政を取り巻く課題は厳しく、困難なものに直面してい
ると言わざるを得ません。市政運営の課題についてどのように考え、これまでどのように取り
組んできたのか、今後の取り組みはどのように進めるのかお伺いいたします。
 現在直面している課題を克服し、問題の解決を進める上でも予算編成は重要な役割を果たし、
市民に希望と安心を示すこともできます。間もなく新年度予算編成の基本的考えが示され、各
課で予算要望が取りまとめられ、新年度予算編成が進められると思われますが、新年度予算編
成についてどのような考えで臨み、重点的な課題に取り組むのかお伺いいたします。
 市長は2010年4月の市長選挙で、これからの市政運営について、行政改革と分権型の地
域づくり、交流事業の推進と環境の情報発信、歴史・文化を生かした生涯学習の推進、協働型
福祉の推進、地域産業の振興、街なか再生事業の推進など、6つの施策を示され、これまで市
長として市政運営をされてきたと思います。市長としても市政を運営するに当たって、さまざ
まな課題を感じておられると思いますが、市長として今後どのように市政運営に取り組むのか
お伺いいたします。
 続いて、社会保障制度改革国民会議の最終報告について質問します。
 今、日本の社会保障は、年金空洞化、医療崩壊、介護難民など、あらゆる分野で制度の危機
的な事態が進行し、その矛盾は改革の名による切り捨てや、小手先のびほう策などでは乗り切
れる段階ではありません。安倍政権は、自民・公明・民主党の3党で合意した社会保障と税の
一体改革の継承を宣言し、社会保障制度改革推進法に基づいて、民主党政権の末期に組織され
た社会保障制度改革国民会議は、年金支給のさらなる減額、70から74歳の医療費の窓口負
担の2割への引き上げ、国民健康保険の広域化による国民健康保険税の値上げの推進、介護保
険の保険料の引き上げと、サービスの保険外し、子供の安全や保育の低下を進めかねない保育
制度の改悪などが検討されてきました。介護保険の要支援者を保険給付から外し、特別養護老
人ホームの入所を介護度3以上とする。70歳から74歳の患者負担を来年から2割に引き上
げる。国民健康保険の運営主体を都道府県に移行する。株式会社の保育への参入を促進し、公
的責任を投げ捨てるような保育制度への改悪など、社会保障を全面的に改悪することをまとめ
た社会保障制度改革国民会議の最終報告が8月6日、政府に提出され、安倍政権はさらに、8
月21日、社会保障制度改革国民会議の最終報告を受け、公的介護・医療・年金・保育の改悪
を進める手順を定めた法案の骨子を閣議決定しました。社会保障制度改革国民会議の最終報告
についての見解と、市民に与える影響についてどのように考えているのか。これからの対応に
ついてどのように進めるのかお伺いいたします。
 国の制度改悪により社会保障負担が増大する中、沼田市においても介護保険料や国民健康保
険税の負担は増大していますが、介護保険、国民健康保険などの社会保障負担の軽減にどのよ
うに取り組むのかお伺いいたします。
 続いて、アニマルプラザ構想について質問します。
 県は、佐山町の群馬県動物管理センターに併設する形で、動物愛護精神の普及や動物との触
れ合いなどを行うことを目的とした施設としてアニマルプラザ構想を発表し、1989年(平
成元年)には基本構想が作成され、それを受け市も翌年に作成された「魅力ある沼田地域基本
構想策定調査」の計画図に総合動物公園として記され、アニマルプラザとして1992年(平
成4年)に事業着手の決定がされました。
 しかし、建設予定地が農用地整備事業の対象となり、事業の進捗により計画が大幅におくれ
ることとなってしまい、具体的な進展も見ないうちに5月2日付の上毛新聞に、「飼い主捜し
に重点 玉村に県動物愛護センター」との記事が1面に掲載されました。
 この記事によれば、佐山町に計画されていたアニマルプラザ構想と同様な施設を玉村町に建
設することになると思われますが、アニマルプラザ構想のこれまでの経過と現状はどのように
なっているのか。今後の対応はどのように進めるのかお伺いいたします。
 以上3点が私の質問です。御答弁をお願いいたします。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午後2時08分休憩
    ─────────────────────────────
午後2時15分再開
◇議長(大竹政雄君) 再開いたします。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、市政運営について、これからの取り組みについて、市政運営の課題についてどのよう
に考え、これまでどのように取り組んできたのかについてでありますが、本市においては、依
然として厳しい財政状況にあり、高度化・多様化する市民ニーズ、少子高齢社会への対応、社
会保障関係経費など増加する行政需要を支えるため、財政運営の健全化を図っていくことにあ
わせ、地域の活性化に向けた施策の推進の両立が課題であると考えております。
 これら課題に対応するべく、行財政改革を推し進め、活性化を図るべく観光・交流を初めと
した諸施策の展開を図るとともに、基礎自治体としての使命である市民の安全・安心の確保と
市民サービスの充実・向上に努めてきたところであります。
 次に、今後の取り組みはどのように進めるのかについてでありますが、今後、本市の財政規
模及び人口規模が大幅に縮小していくことが確実視されることから、現状の行財政構造のまま
では、近い将来、市民サービスの現行水準を維持していくことが難しい状況になり、極めて厳
しい事態に直面することが予測されます。
 現在の市政運営に求められることは、将来、本市が立ち行かなくなるような事態に陥ること
がないよう、今のうちに打てる手は打って、持続可能な行財政構造を次世代にバトンタッチで
きるようにしていくことではないかと考えております。
 そのためには、今、間もなく合併後10年という大きな節目を捉えて構造改革に取り組み、
これまでにも増した行財政改革を推し進めていくことが肝要であると考えております。
 その上で、本市の発信力である都市間交流、観光推進事業をさらに充実していくとともに、
住民生活に直結する事業を優先し、安全・安心の確保に努めてまいりたいと考えております。
 次に、新年度予算編成についてどのような考えで臨み、重点的な課題についてどのように取
り組むのかについてでありますが、国の経済動向につきましては、世界経済の緩やかな回復が
期待される中、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起させる成長戦略のいわゆ
る三本の矢に一体的に取り組むことにより、着実な需要の発現と雇用創出が期待されるなど国
の経済は回復していくと見込まれており、今後の予算編成では、東日本大震災からの復興のさ
らなる前進と我が国経済の再生と成長に向けた大胆な予算の重点化により、民需主導の経済成
長と財政健全化目標の双方の達成を図ることとしております。
 このような中にあって、本市の新年度予算につきましては、合併後10年目を迎えるととも
に、「水と緑の大地、田園空間都市」を将来像とする沼田市第五次総合計画後期実施計画の3
年次に当たることから、事業の進捗を踏まえて、事業の緊急性や必要性、さらには優先度、熟
度等を精査した上で事業の具現化を図ることを基本としてまいりたいと考えております。
 予算編成での重点的な課題といたしましては、国の景気回復に向けた経済政策に呼応した地
域経済の活性化を図りながら、効率的な行政運営と財政の健全化を実現することが重要である
ことから、これら経済の活性化と財政の健全化の両立を図るため、行財政改革を積極的に推進
するとともに、第五次総合計画の実現に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、市長として今後どのように市政運営に取り組むのかについてでありますが、さまざま
な場面で市民の理解と協力が必要不可欠であり、市民と行政との信頼関係の構築が重要であり
ます。
 市民と行政とが連携・協働し、お互いに知恵と工夫を出し合うことにより、個性輝く沼田市
の建設に向けて団結していかなければならないと考えております。
 また、改善・改良の精神を基本に、時の情勢を的確に把握して内外に果敢に打って出る発信
力も必要であると考えております。
 歴史と伝統が息づく本市の魅力を市民とともに創造し、そして発信していくことが求められ
ている中にあって、今まで以上に市長自ら市政執行の先頭に立ち、職員と一丸となって、明る
く元気なまちづくりに邁進してまいりたいと考えております。
 次に、社会保障制度改革国民会議の最終報告について、見解と対応について、社会保障制度
改革国民会議の最終報告についての見解と市民に与える影響についてどのように考えているの
かについてでありますが、本年8月6日付の「国民会議報告書」につきましては、日本の高齢
化率が25%を超えたことに伴い、年金、医療、介護などの社会保障給付が年間100兆円を
超える水準に達していることから、長寿社会を実現させたすばらしい日本の社会保障制度を、
将来の世代に伝えるための方策として示されたものと理解しております。
 報告書の内容は、少子化対策や医療、介護、年金の多岐にわたっており、医療分野での「国
民健康保険は、財政問題の解決を前提に保険者の都道府県への移行」、介護分野での「要支援
を介護保険から外し、市町村事業に段階的に移行」などが主な内容と理解しております。現時
点では、改革の全体像等が明らかになっておりませんが、改革の内容によっては市民に与える
影響も出てくる場合もあるものと考えております。
 次に、これからの対応についてどのように進めるのかについてでありますが、政府は、国民
会議の報告を受けて閣議決定した「社会保障制度改革推進法第4条の規定に基づく『法制上の
措置』の骨子」に基づき、社会保障制度改革の全体像及び進め方を明らかにする法律案を速や
かに策定し、次期国会冒頭に提出するとしております。今後につきましては、国の動向を注視
してまいりたいと考えております。
 次に、介護保険、国民健康保険などの社会保障負担の軽減にどのように取り組むのかについ
てでありますが、国民会議の最終報告書の提出を受け、政府が閣議決定した本年8月21日の
同日付で、全国市長会では、「国においては、改革を推進するに当たっては、社会保障の現場
を担っている基礎自治体と丁寧に協議し、その意見を確実に反映することを求める」との声明
を出しております。今後につきましては、声明の趣旨を踏まえつつ、国の動向を注視して取り
組んでまいりたいと考えております。
 次に、アニマルプラザ構想について、これまでの経過と状況について、アニマルプラザ構想
のこれまでの経過と現状はどのようになっているのかでありますが、アニマルプラザ構想は、
平成元年に県が動物との触れ合いの場や家族で楽しめるレクリエーション施設として、総合動
物自然公園の建設を目指し取り組んできたものであります。
 本事業は、周辺の土地改良事業などと相まって、事業計画の遅延等、さらには、当初計画時
との社会情勢の変化など、さまざまな要因により現在に至っているものと考えております。
 次に、今後の対応はどのように進めるのかについてでありますが、本事業は、かねてから話
題性の高かった事業でありますが、当初の構想から既に二十数年が経過し、社会情勢は変化を
しております。また、社会が変化する中で、人と動物の関係についても変化し、その命を尊重
し、人と共生する社会の形成を目指した動物の愛護や管理が推進されております。
 いずれにいたしましても、県の事業でありますので、今後も引き続き県の動向を見守りなが
ら対応を考えてまいりたいと思います。
 以上申し上げまして、大東議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇10番(大東宣之君) 御答弁をいただきましたので、何点かにわたって引き続いて再質問
をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、市政運営についてからお聞かせいただきたいと思います。
 厳しい財政状況、そして山積する課題ということで、市長としてもいろいろと苦しい場面、
厳しい場面に直面されているのではないかと。ただいまの御答弁では、行政改革、財政の健全
化を進めるということで行政改革を推進をしていくということをかなり述べられたというふう
に感じます。この行政改革を推進していくということを決して否定をするものではないんです
が、こうした行政改革を進めていくということが市民の方々にとって負担がふえたり、サービ
スの低下を招いたりする、そういう心配はないのでしょうか。そういった行政改革を進めてい
くということと、そうした市民へのサービスの向上、そして市民の要望に応えていくというこ
とについて、どのように両立をさせていかれるお考えなのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい、しかも、あらゆる識者でもなかなか答弁が難しい御質
問でございます。かねてスクラップ・アンド・ビルドという言葉が大変表舞台に出てまいりま
した。ある意味では、これは両論をきちんと対応していくということになろうかと思います。
しかし、東洋の故事に「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということわざもございます。私が今
までの自分自身の経験から申し上げますと、やはりどうしても後者のほうの状況というものが
非常に高かったかなというふうに思っております。なかなか人間の持っている知恵をもってし
て、2つのいわゆる相反するものを両立して進めていくということは、大変難しい至難のわざ
だったなと思っております。したがいまして、私どもは、行財政改革といいながらも非常にソ
フトに進めてきたという考え方を持っております。なぜゆえにそうしたことの立場をとったか
というと、本論でも改善・改良という言葉を使って余り改革という言葉を使わずに来たという
経過がございます。というのは、どうしても、この改革改革というと、そのところでもって痛
みを伴ってくるということを、果たして一体全体そうしたことが起き得ることが必ず実は後段
になって、その痛みをまたフォローしなければならない責務が発生してまいります。したがっ
て、できるだけお互いの合意の上でもってきちんとした最大公約の落としどころを見ていくと
いうことが大切だったなというふうに思っております。したがって、私どもは、大体おおむね
一貫して改良という言葉を使ってきたという経過がございます。御理解を賜りたいと思ってお
ります。
◇10番(大東宣之君) 市長として大変厳しい立場に直面をされているという感じはいたし
ます。そうした中で、少子高齢化が進んでいて沼田市の人口がもう減っていく、減少していく
ということは、市長も感じておられることだと思います。そうしたことによって、地域の活性
化の問題、経済の活性化の問題、さらには社会保障、社会福祉制度の充実、それに伴う財政負
担の増大、そういった大きな課題が今我々の目の前、沼田市の前にあるんではないかと。それ
は、沼田市だけじゃなくて多分全国どこでも同じようなことが言えるんだと思うんですが、そ
うした状況に対して、市長として、今言葉では改革という言葉は使わないで改善・改良という
形でなるたけみんなの合意を得られるように努めてきたということなんですが、具体的に、じ
ゃこういう手だてを打ってきたんだ、こういうことを事業をやってきたんだというものがある
のかどうか。多分、多分というよりもおありだと思いますが、市長として自信を持って言える、
そういった難しい課題にこういった事業やこういった施策で対応してきたんだと言えるものが
おありではないかと思うので、その点について、市長はどのようなものをお考えなのか、お聞
かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 行財政改革という言葉の中から引用されての御質問でございますの
で、おおむねそこにかかわることについて2点ほど申し上げさせていただきたいと存じます。
 まず一つは、やはり非常に厳しかった。先ほどの同僚議員の御質問の中にもありまして、大
変議員の皆様方には御心労を煩わせたわけでございますけれども、起債のパーセントが高くな
ってしまったことによって、非常に私どもも財政運営に苦労したという経過が数年前からあり
ました。そうしたことの中にあって、一体全体どうすればいいのかということで、結局、まこ
とに議会の皆様方には、そういう意味では本当に御理解、あるいはまた御指導をいただいてき
たわけでありますけれども、その公債費比率削減のために、やはり投資的経費を抑制をせざる
を得なかった。特に、起債を仰ぐ事業を慎重にせざるを得なかったと、こういう実につらい場
面がございました。しかし、皆様方の御理解と御支援によって、私の記憶に間違いなければ、
ある部長の時代には財政調整基金が1億5,000万円ぐらいに弱化したかに思いますが、現
在、30億を超えるところまで改善がなされてきたということは、これは議会の方々の御指導
と御支援のたまもので、内部留保さえあれば、一朝有事のときにはどういう形にせよ、それは
担保されているので、これは一つ改善がされたものなのではなかろうかと思っております。
 また、もう一つは、これも議会の皆さん方が、NPOとかいろいろと論議されていただく形
の中で、住民の参加とか市民協働が大きく叫ばれました。これも、ある意味においては、行財
政改革の一つの施策でもあろうかと思いますが、これを、御承知のとおり、ぬまたん家の設立
によりまして、まさに官民協働でもって、現在たしか百二十数団体ここに加盟していると思い
ますけれども、そういった方々がそれぞれの場所・場面によって活躍しているところをかなり
総体的に取りまとめをしております。非常に地味な存在でありますけれども、ここの存在等に
ついては、やはり行財政改革という観点から見ると、市民の方々が大変協力をしていただいて、
そして市の職員と連携をして事業を展開してきたということでもって、地味な存在であります
けれども、皆さん方に報告ができる内容なのではなかろうかと考えております。
◇10番(大東宣之君) 確かに財政健全化については、市長は大変御努力をされて、当初の
計画よりも早くに起債制限が取り払われるような改善もすることができたというふうに思いま
す。しかし、その一方では、やはり人口の減少、進む高齢化の中にあって、なかなか地域の活
性化というのが非常に難しい課題になってきたと。そうした中で、市長としては、都市間交流
ということで新宿との交流などに力を入れてこられたんではないかと思います。なかなかまだ
それが地域活性化、全体の大きな力になっているとはちょっと感じられないですが、そういっ
たことに向けて取り組んでこられているんではないかと思います。しかし、今これから考えて
いくに当たって、人口が減少していく、高齢化が進んでいくとそういったときに、何が今一番
市長として、市として大きな課題になっているのかということについては、どのようにお考え
なのかお聞かせいただきたいと思います。私は、やはりこれからの課題としては、いかに地域
の経済を活性化をさせていくのか、そして少子高齢化を克服していく、人口をいかにしてふや
していくのか、そして進む高齢化に当たってどうやって医療や介護、そうした社会保障制度を
充実させていくのか、そうしたことが大きな課題になっているのではないかと思います。そう
したことへの取り組みを含めて、市長としてはどのようにお考えなのか、そしてどのような取
り組みを進めていきたいとお考えなのか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、数日前に川場村の文化会館で利根沼田の30代半ばの若者が
ドリームプランという、通称ドリプラと言っておりましたが、昭和村の若人と沼田市の若人わ
ずかな人数でありましたけれども、牽引されまして、5人の方がそれぞれ特徴的なことの事業
を発表をいたしました。本市からも、白沢町の若手の農業青年が見事な発表をされまして、こ
れが5人の中では一番最右翼にランクをされました。感銘をいたしました。そのところの骨子
というところの基本的な流れには、もう人の批判をするよりは、相手のいいところを見つけて、
どんどん応援をし合っていこうというところ、それには常に第三者に対して感謝と尊敬の念を
持っていこうという哲学が、冒頭の福島先生の講演に脈々と流れていました。できることは自
分たちでやろうではないかというところでありました。
 実は、本市のその青年は、一昨年、非常に台風災害にさいなまれて、ほとんどみずからの農
園が壊滅状態に追いやられました。この方はその時点でもって壊滅状態になった、いわゆる今
まで手塩にかけて育てた農業生産物を再生、それが活用できないかということでいろいろと仲
間と話し合ったそうでございます。出てきた結論は、ちょうど自動車の大体右のところにペッ
トボトルを差し入れるところがございますが、そこのところにちょうどおさまるような、やや
たっぱが15センチぐらい、そして幅はですからペットボトルぐらいのところに地元のそうし
た果樹カット、野菜カットを置くことによって、それをキーンと冷やしたものをおおむね利根
沼田のドライブするところでもって食べてもらえるようなことをしたらどうかというような提
案をされました。もちろん他の人たちも、地元のビールをつくるとか、あるいはまた地元の水
をしっかり守ると、ある方は花をつくっていることによって園芸の立場から創造していくとい
うような提案があって非常に感銘をいたしました。
 私は、何をそのときに思ったかというと、やはりこの町の活性化は、その都度その都度の部
分部分ではなくて、市民総ぐるみで、やはり第三者に対する迎える姿勢というものが大事かな
と。それはお互いであっても第三者であってもそうであると思いました。今時、御承知のとお
り、観光交流課に県のOBの職員をお迎えをいたしました。その方が十二分な今活躍を展開し
ております。まさに今そういった意味で、そういった動きの半ばに差しかかってきた中であり
ますから、今後もそういった県等のエキスを持ったこの方の力をかりたり、あるいは本市にお
ける非常に希有な発想力を持った青年たちのそうした活動力等をいただいて、そして頑張って
いくということが大事なのではないかというふうに思っております。
 いわんや経済の活性化とか、少子社会に向けての対応とか、高齢化社会に向けての対応につ
いては、全く同感であります。ただ、繰り返し申し上げたいと思いますが、みんなでして頑張
っていこうというこの姿勢を、やっぱり5万数千人の沼田市民がこぞって持ち合わせていこう
というそういう前向きな姿勢が大事かなということをつい先日改めて、そういった若人に教え
られた感がしておりますので、長くなりましたけれども申し上げさせていただきました。
◇10番(大東宣之君) 今、市長にお答えいただいたことを私もまさにそのとおりではない
かというふうに感じます。
 それで、やはりいかにして市民との協働をつくっていくのか、そしていかにして市民の中で
リーダーをつくっていくのか、そういった人づくりがこれから大事な課題になってくるんでは
ないかというふうに思います。そして、残念ながら、やはり限界集落と言われるようなところ、
地域が本市の中にもあって、生活をしていくのがもう大変になってきている。地域を維持して
いくのが大変になってきている。やはり、その現場現場においてはいろいろな状況があるわけ
ですから、そういったことに対して具体的な手だてを一つ一つ打っていかないことには、市長
が今おっしゃったようなことはなかなか具現化できない、やはり安心・安全なまちづくりはで
きないんではないかと。そういった意味で、やはり具体的にこういった施策、こういった事業
を展開していくんだということが今求められているんではないかと思います。
 私は、よく集落支援員のことを言うわけですが、例えば利根町の地域の中に1人現在いらっ
しゃいます。残念ながら、もっとふやせば、ふやせば、ふやしたほうがいいよと言ったけれど
も、なかなかふえてこない。だからやっぱりそういった具体的な手だてがなかなか今講じ切れ
ていないんではないかと。それには財政問題とかいろいろな難しい背景があるのかなという感
じはするわけですけれども、やはり具体的なものを打っていかないと、なかなか今ある課題を
一つ一つ克服をしていく、改善をしていくということにはならないんではないかと。そういっ
た点で、市長のポリシーというかお考え方を否定をするつもりはないんですが、具体的な手だ
てというのがなかなか見えてこない、そういった場面場面もあるわけなので、そういった点で
市長としてこれから具体的にこういうこと、ああいうことという形でやはり市民に示していく、
事業を展開をして市民に示していくということも必要ではないかと思うんですが、市長として
どのようにお考えなのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 集落支援員の存在の重さというのは、よく承知をしております。し
たがって、今後状況に応じては当然ふやしていくことが大事だと思います。ただ、議員、非常
にこの節痛切に感じているのは、第三者がそこに手を差し伸べるということも大事だけれども、
やっぱりよって立ってそこのところで生きていこう、生きていかなければならない方がやはり
みずからの強い意志を持って、そして日々の努力、精進ということも非常に重要であるという
ことがつい先日のその川場でも教えられました。したがって、常に行政側がそうしたところに
手を差し伸べるということ、これは非常に重要であるし、否定するものではありません。した
がって、集落支援員をふやそうということになればふやしましょう。しかし、もっともっと大
事なことは、そこでもって生きていこうとする人が強い意志と、そしてやはりたくましい心を
持って、その地でもって頑張っていくんだという姿勢を喚起していくということのほうがやは
り重要かなと思っております。ややもすると、どうしてもそうした外からのいろんな手だてに
よって考え方、前進をさせていこうという手だてもありますが、内的な発信力でもって対応し
ていくということも大事かなということを私はついこの間学んできたつもりでございますので、
あえて申し上げさせていただきました。
◇10番(大東宣之君) これから、基本的には、これは沼田だけじゃなくて多分全国、日本
はそういうふうな傾向になっていくんじゃないかと思うんですけれども、もうある意味、自分
たちでできるようにしなさいというような、だんだんなってくるんじゃないかという感じが個
人的にはしています。それがいいか悪いかは別問題としても、今の少子高齢化の社会、時代の
中にあっては、なかなかもう行政に頼っていくということだけでは難しい課題がたくさんある
んではないかなと。どれだけ自分たちができるのかということを考えていかざるを得ないよう
な、そういうような時代、社会になっていくのかなと。まあ私は、それはどこまでいいのかど
うか、国がどういう手だてを講じていくのか、行政がどういう手だてを講じていくのか、やっ
ていくのかと、責任をどこまで果たしていくのか、いろいろまだ自分なりには考えはまとまっ
ていないのですが、なかなか今の国の動向などを見ていると、自分たちのことは自分たちでや
りなさいというふうに言っているような気がしてならないわけです。そういった中で、自分た
ちでできることはやっていけるようなそういったことも、それ自体は必要な場面場面もあると
思います。しかし、今幾つかある課題の中で、やはりそういった問題、一つ一つの課題をどう
やってやっていくのか、それには国もいろいろな形で事業を展開する、それと同じように、市
町村、地方自治体もいろいろな事業を展開をしていく、施策を打っていくということが必要に
なってくるんではないかと。そういった中で、今これからの中で少子高齢化、地域経済の活性
化の問題、農業や観光、そういったものの活性化の問題、細かいことで言えば街なかや先ほど
同僚議員からも質問があったようなグリーンベルの問題、そういった一つ一つの課題にやはり
具体的な手だてを講じていく、そしてどういう方向にそれらの問題を解決をしていくのか、そ
してどういう方向に全体的に沼田市のまちづくりを進めていくのかという具体的なビジョンや、
そしてそれに伴う施策をこれから展開していくことが大事ではないかなというふうに思います。
こういったなかなか先行きが見えない不透明なような時代の中で、なおさら末端の市町村、行
政が求められているのは、そういった具体的なビジョン、さらには先行き、どういうふうな方
向に行くんだということをしっかりと常に市民に示していくというようなことがこれから必要
になるのではないかと思いますが、市長としてどのようにお考えなのか、そして新年度予算の
中にそういったものをどういうふうに反映をさせて、どういう事業展開をしていこう、どうい
う施策を打っていこうというようにお考えなのか、お聞かせをいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実際、私どもも反省することの中には、やはり議員が指摘されてい
るとおり、もっとこの沼田に非常にビジョンを示して、そして、ある意味においてはぐいぐい
引っ張っていけというような、こうしたことかと思います。やはり当然財源の裏づけとともに、
そういったことを整合して考えなければならないことがやはりじくじたるところがございまし
た。したがって、御指摘されていることについては、反省すべきことについてきちんと反省も
し、今後の対応に処していかなければならないかなというふうに思っております。
 そうした中にあって、やはり現場の持っている側面の中には、やはり合併して10年目を迎え
るという大きな節目を迎えるということの流れが、これが大きな時代背景にあるということは
否定できません。さらに、当然この先ほど前段同僚議員が合併特例債の延伸の関係等について
御質問があったわけでございますけれども、そうした国・県等の状況を的確に把握して、有利
な財源を導入していくということ、これも非常に重要なところになろうかと思います。さらに、
つけ加えて、実は大きくこの橋とか、道路とか、トンネルとかの整備の流れが、どちらかとい
うと新しくつくったりというのではなくて、国土強靱化政策に見られるように、あるものを改
善・改良していこうというそういう流れのところが随所に見られております。
 したがいまして、特に沼田の上段の水等のことから捉まえますと、旧利根村の高戸谷地区か
ら導水をしてきて生枝地区に来るこの用水の関係は、ある意味においては、沼田の上台の命の
水でございまして、そうしたところにも実はひそかに着眼をしているところでございます。そ
うしたところの特に安全・安心という生活の持っている基本的なところをベースにしながら、
そして発信力を高めるべく政策を上段にちりばめる形の中で対応を図っていくというようなこ
とになろうかと思いますので、よろしくお願いをしたいと思っております。
◇10番(大東宣之君) 市長として、いろんな場面場面に直面することもあると思います。
こうやって議会という、議場という公の場で具体的なことを言うというのは、これはどなたが
市長であっても難しいことなのかなという感じはするわけですけれども、ある意味今混迷をし
ている時代、先行きが見えづらい時代という中にあっては、やはりリーダー、市長が、これは
星野已喜雄市長というだけではなくてどこの市町村長を含めてもそうですし、国の首相、リー
ダー含めてもそうですけれども、やはりリーダーがしっかりビジョンを示して、そして具体的
な施策を打ち出すことによって、国民や住民、沼田の市民の方々に安心をしていただく、希望
を持っていただく、そういうようなことをしていくということも、私はやはりそれはそれで大
事かなと。リーダーとして大事じゃないかなと。これは市長がどうのこうのじゃなくて、これ
は一般的な市町村長として、また国のリーダーとしてもそういうことが言えるんではないかと。
ぜひ、そういったことをこれからの中で展開をしていっていただきたいと。そういったことに
よって市民も希望が持てるし、安心ができるんではないかなという感じがします。
 市長も、市長になられてもう3期目があと半年くらい、半年もうちょっとあるか、半年近く
で3期も終わりになってきていると。12年間、市長としてやってこられて、自分としてこれ
がよかった、これが悪かったというようなについて、よかったことや悪かったこと、そういっ
た点についてどのように評価をされているのか、そしてこれから残りの4月まで、まだあと半
年以上あるわけですけれども、そういったものをどうやって生かしていくのか、お考えがあれ
ばお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まず、基本的にこうした厳しい中山間地域の自治体運営は、率直な
ところを言って非常に我が日本国の古今東西問わず、厳しいということは、北陸地方のほうに
出向く機会もあったり、あるいは中国地方の裏日本に出向く機会もあったりして、我々より以
上に、想像以上に厳しいものがあるなということも実は感じ取っております。ただ、やはり特
別な方法というのは、私は基本的にはないのではないかと。つまり日々のやっぱり基本的なこ
との積み重ねの中で初めて、その都度その都度の状況に応じて柔軟な動きをすることによって
発想力が高まってくるのかなというふうに思っておりますので、やはり基本的にはきちんと朝
早く来て、そして職員を激励をして、そして職員が明るく元気よく働けるような環境づくりに
腐心をして、そしてできるだけ市民の方々と接してという当たり前の原理原則、ついこの間の
部課長会議でも、沼中の体育館等に張ってある「知行合一、凡事徹底、脚下照顧」という3つ
の文言がありましたが、たまたま育英高等学校が甲子園に行って優勝したときにも、この凡事
徹底ということが大きく掲げられておりましたけれども、やはり基本的にはそうした当たり前
のことを当たり前のようにやり抜くということをすることがやはり大事なのかなというふうに
思っております。したがって、残された6カ月ですか、これも何らはやることなく、何ら焦る
ことなく、今まで培ってきた一日一日を全精力を費やして、そして朝から晩まで努力精進をし
ていくとこういうことに尽きるのではなかろうかと思っております。
 なお、感動した場面とか、こういったことがよかったなということがあったならば述べてみ
ろということがありましたけれども、やはりそれは随分いろいろな場面がございました。した
がって、ここではとても言いあらわすことができません。もちろん容易でないこともたくさん
ありました。したがいまして、また機会を見てまたお話もさせていただくつもりでございます
けれども、一日一生ではありませんけれども、これを大切にして努力精進していくことが大事
なのではなかろうかというふうに思っております。
◇10番(大東宣之君) 市長として、沼田市のリーダーとして、大変厳しい場面に直面する
こともたくさんあって、御苦労もあったんではないかと。そういった中にあって、この間、非
常に頑張ってきていただいて、新宿区との都市間交流という新しい事業が始まったり、財政の
健全化に取り組んでこられて、よく頑張ってこられたなという感じは持っております。ただ、
私は、再三再四申しますけれども、やはりリーダーというのは、ある意味沼田の場合だったら、
沼田の市民の方々に夢や希望を与えることのできるようなビジョンを描くこと、ビジョンを示
すこと、そしてそれを実践していくような事業展開をしていくということが必要ではないかと。
財政的な問題もあって、市長としても大変心苦しい思いもされてきたんではないかと思います
が、そういった点では、やはりちょっと残念なところもあったんではないかと。それは私の感
じているところですからあれなんですけれども、やはりそういったビジョンを示していくこと、
そしてそれを具体化していくような施策や事業を展開をしていくということも私は必要ではな
かったかなという、それは感じをしております。12年間、長きにわたって市長を務めてきて
いただいて大変御苦労もあったと思います。まだ半年以上、次の選挙まではあるわけですけれ
ども、市長としては、今後もこの、来年の4月以降も、市政の運営を担っていこうというよう
なお考えがあるのかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい質問をいただきました。先ほど申し上げましたとおり、
凡事徹底ではありませんけれども、日々これ一日一生の精神を持ってこれからも努力を傾注し
てまいるわけでございますが、自然体で臨んでいくということになろうかと思います。したが
って、今後、市民の方々との意見をよく酌み交わす形の中で、そうしたことについては大変重
要なことでございますので、しかるべきときにはきちんと何らかの判断をしていかなければな
らないのではないかというふうに思っております。あくまでも自然体でもって臨んでいくとい
うことを申し上げておきたいと思います。
◇10番(大東宣之君) まずは残りの6カ月少々の期間、全力で頑張っていただいて、市民
の方々に安心感、希望を与えるようにぜひ頑張っていっていただければと思います。
 続いて、社会保障制度改革国民会議の最終報告について質問させていただきたいと思います。
市長も先ほど御答弁いただいたように、今回の国民会議の最終報告については、社会保障制度
全般についていろいろなことが述べられております。かなり幅広い分野で、なかなか抽象的で
わかりづらい分野もあるわけなんですが、幾つかの点ではっきりしていることがあります。一
つは、介護保険制度の要支援を今までの保険適用から外して市町村に任せるということが言わ
れています。現在、要支援の方のサービスが市町村に移管をされた場合、市の財政負担が大幅
にふえることになってしまうんではないかというふうに懸念をするわけです。先ほど、苦労し
て財政の健全化に取り組んでこられて、市長としてはこうした地方の負担がふえる可能性があ
るということについてどのようにお考えなのかをお聞かせいただきたいと思います。
 それから、70歳から74歳のいわゆる前期高齢者の現在の病院での窓口負担、これ1割な
のですが、来年の4月から2割にするというふうに言われています。来年の4月というのは、
消費税の増税が行われるかどうか、安倍首相はどうもやりたがっているみたいなんですけれど
も、3%引き上げられる。なおかつことしの10月に年金が1%削減をされ、来年の4月には
さらに1%引き下げられる。消費税が増税をされ、年金が引き下げられてきている中で、患者
の窓口負担が1割から2割にふえる、要するに倍になっちゃうわけです。こういった市民への
負担の増大などについて、市長としてどのようにお感じなのか、お聞かせいただければと思い
ます。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午後3時00分休憩
    ─────────────────────────────
午後3時07分再開
◇議長(大竹政雄君) 再開いたします。
    ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの特に社会保障制度の国民会議の関係の介護保険のほうに
焦点を当てた御質問でございました。私も、議員の考え方と同様な立場でございます。したが
って、でき得れば今までの制度を維持をしていただきたいという立場でございます。先ほど休
憩中ではございましたけれども、担当の職員の話ですと、どうしても財政負担が大きくなって
くるということは予測されるようでございますので、そうした立場に立っているということを
申し上げておきたいと思います。
◇10番(大東宣之君) 市長がおっしゃったように、要支援を介護保険から外して市町村に
おろしてくると、任しちゃうということになれば、市町村の財政負担がふえてくる、これはも
う明らかですので、市長会等を通じて、やはりこれは現行の制度、要するに介護保険で適用す
るように、ぜひいろいろな機会を通じて、これは国に意見をぜひ述べていっていただきたいな
と。そういった点では、機会があれば一緒にそうした国への要請行動というか要請には我々も
協力をしていきたいというふうに思っております。
 それと、先ほど申しましたように、70歳から74歳、前期高齢者の病院での窓口負担、こ
れが1割から2割、単純に1割から2割ということは、倍に負担がふえるわけです。しかし、
片一方では消費税が増税をされる。さらには、10月、そして来年の4月には年金が1%ずつ
下がってくるということになっていますから、これは高齢者、対象者の方々にとっては非常に
重い負担になってくるんではないかと。そういった中で、本市、沼田市の場合の高齢者の所得
が決して高い水準にあるとは言えないというふうに思います。そういった中で、こうした一方
的な負担の増大に向けて、私はやはり国はやめるべきではないかというふうに思いますが、市
長として、どのようにお考えなのか、そしてまたこうしたことをやめるように市長会等を通じ
て国に働きかけていくお考えがあるのかどうか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい、またある意味においては国家的な課題の中に入ってま
いりました。先ほど端的に介護保険の関係はそうしたことで申し上げさせていただきました。
実は、某新聞社から消費税増税の関係のアンケートの照会がございまして、どんなお考え方で
すかという照会がございました。実は、今回は中間的なことでもって申し上げたわけでござい
ます。実は、昨年は、今消費税を上げるのはいかがなものかという立場でございましたけれど
も、既に国で決定した以上、それを云々するということは大変難しいところでありましたので、
今回のところでは中間的な「その他」に丸をつけました。その内容は、やはり中山間地域の現
在の経済状況を見たときに、まだ慎重な判断が必要であるというようなコメントをつけさせて
いただいております。したがって、今議員がおっしゃっていることについては、私もおおむね
理解ができるところでございます。ただ、前段のことは相当一つのピンポイントで論議ができ
るところかなと思っておりますので、これについては各関係機関と連携して対応していくとい
うことは、この場できちんと申し上げることはできるのでありますが、後段の幾つか、前期高
齢者の関係とか、消費増税とか、年金の2年間にわたっての下げることであるとかということ
になっていまいりますと、かなり部分が広がっておりますので、これについては現在明確な答
えを議員のほうに申し上げるということができないので、まことに申しわけなく思っておりま
すが、その辺のことについては御理解を賜りたく思っております。おおむね内容のことについ
ては理解をしているつもりでございます。
◇10番(大東宣之君) 沼田市の高齢者、これはどこでもそうなんですけれども、高齢者の
方々の収入源というのは、もう年金しかないという方が圧倒的多数なんです。本市の場合、沼
田市の場合の年金受給者の状況を見れば、あらかた、全てとはもちろん言いませんし、あれで
すけれども、ただやはり半分を超える方以上、半分以上の方々は、いわゆる国民年金だけ。共
済だとか、厚生年金、そういった方もいらっしゃいますけれども、圧倒的多数はやはり国民年
金の方が多いんではないかと。それは会社がないとかそういったいろいろな状況の中でそうい
うふうな構造になってきてしまっているわけですけれども、国民年金、満額もらっても7万円
にはならない。6万6,000円、6万7,000円程度と、満額もらえても。そういった中
で、いろいろな形で社会保障の負担がどんどんふえていく、年金の給付は下がってくる、消費
税も上がる可能性もあるというような中にあって、やはり高齢者の方の生活を維持していくた
めにも、やはり社会保障制度にかかわる負担をどのようにしていくのかということは、国とし
てもしっかりと考えていっていただく必要があるのではないかと。そして、沼田市として、今
対応しなくてはならない介護保険料だとか国民健康保険税、こういった部分での負担の軽減に
向けてどのように取り組んでいくのか、介護保険というのは3年に1回見直しがあって、その
たび介護保険料はもう上がる、ある意味もう構造的にそういうふうに制度的になってきている。
国民健康保険も、沼田市の場合は基金がなくなりそうになってきたというと税率改定をして税
率の引き上げを行ってくるということを常に繰り返してきているわけです。ですけれども、今
のこの沼田市の状況を見ていると、もうそういった市民の方々に負担をしていただくというだ
けではなかなか間に合わない、そういう状況にあるのではないかと思いますが、市長としてそ
の点についてどのようにお感じなのか、またお考えがあればお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 国民健康保険の関係については、したがって今のような議員の御指
摘されている状況にあるので、実は2年ほど前から市長会では春先の県内選出の国会議員との
懇談会があるわけでございますけれども、初めて市長会長のほうから国会議員の皆さん方に対
してそのことについての言及をいたしました。いわゆる市町村の単独での会計維持というのは
難しいと。したがって、この場合は広域で考えろというようなことの内容であったわけでござ
います。ただ、この関係等についても、いろいろな識者の御意見があるようでございますので、
いろんなまた論議を戦わせるとは思いますが、少なくとも市長会では、県内の市長会長が広域
的にこの国民健康保険は対応する必要があるんじゃないかと、そうでないともう維持ができな
いということを市長会の立場から明確に県内選出の国会議員のところに申し上げてきた経過が
ございます。私どもも、そういう立場で市長会長を支えてきたわけでございます。
◇10番(大東宣之君) 国保の広域化をすることによって財政の基盤を強化をしていきたい
というお考えというのがあるということは、そういうことを聞いた私も承知はしております。
しかし、国保が例えば都道府県単位、そういった広域化になってきた場合、それぞれの市町村
で行っている独自施策がとれなくなってしまう。さらには、それぞれの市町村が行っている一
般会計からの繰り入れによって負担を低く抑えるということもできなくなってしまう。ですか
ら下がるところがもしかしたらあるのかもしれないけれども、上がるところも結構出てくるん
ではないか、そういった意味で単純にこの広域化というのは私は進めるべきでないというふう
に感じております。広域化の問題以前として、先ほど申しましたように、介護保険の場合だと
3年に1回の見直しの中で介護保険料が引き上げられてしまうと。国保、国民健康保険税につ
いては、本市の場合は基金の残高の状況によって税率改定が行われる、値上げが行われてきた
という経過があるわけです。そうしたことをこれからも続けていくのかどうかということなん
ですが、この国保の広域化とかいろいろあるにせよ、現状の問題として、こうした3年に1回
の介護保険料の見直しや国保の税率の改定、そういったことについて、現状の制度の中で市長
としてはどのようにお考えなのか、そして対応されていこうとお考えなのか、お聞かせいただ
ければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) その時点にならないとなかなか明快に申し上げることはできないか
とは思いますが、与えられた環境の中で、結局入りがあって出があると。入りが少なくなって
しまって出が多くなってしまったと。しかも、それは関係する方々でもって維持していく保険
制度であったとすれば、当然入りが少なくなって出が多くなってくれば、入りが少なくなって
いる部分を何らかの形で補塡をして、そしてきちんと入りと出の調整を図っていくと、こうい
うことが当然自然の流れとして考えられると思うのです。そのときに市民の方々からまた御負
担をいただくのか、あるいはまた公的資金をつぎ込むのかというような論議がその時点になる
と発生してくるのではなかろうかと思います。当然、市の立場からいたしますならば、財政事
情を考えた形の中で、その時点のところでもってまた判断していかなければならないと考えて
おります。
◇10番(大東宣之君) 国保の基金の状況が今どういうふうになっているか、今までの経過
を見れば、沼田市の場合、本市の場合は、基金の残高が少なくなったり、なくなってしまうと
税率改定をしてきたという経過があります。国保の補正予算を組んだときには、大体国保の基
金の状況というのが議員には配付をされてきていたわけですけれども、今回ちょっとなかった
ものですから、今の国保の基金の状況について教えていただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 市民部長のほうから答弁をいたさせます。
◇市民部長(茂木一夫君) 命によりお答えいたします。
 国保特会の基金状況ということでございますが、平成25年の3月25日、この日に8,0
00万円を取り崩しいたしました。その時点では残高20万9,951円ということになって
おりました。その後、平成24年度の決算剰余金から1,000万円を基金積み立ていたしま
したので、現在高は1,020万9,951円ということになってございます。以上でござい
ます。
◇10番(大東宣之君) 基金が1,000万円ということで、インフルエンザがはやれば1
億円ぐらいすぐなくなっちゃうということはよく言われているわけですから、今の1,000
万円の基金の状況だと国保の会計を維持していくのは極めて厳しい状況にあるんではないかと。
しかし、市民の状況だって決して楽ではないわけですから、やはりこういったときには一般会
計から繰り入れをして、なるたけ市民の負担を軽減するようなことが必要ではないかというふ
うに思いますが、そうした一般会計からの繰り入れをして市民の負担を抑えていくというよう
なことについて、市長としてどのようにお考えなのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど前段申し上げましたとおり、そのときの現場にかかったとき
に、よって立ってこの財政状況等を考えると。そして、全市的な状況等も捉まえて、そして客
観的に事実をしっかり把握をしながら、しかも、12市のバランス等も考えた形の中で判断し
てまいりたいと考えております。
◇10番(大東宣之君) 今回の社会保障制度改革国民会議の最終報告というのは、私から見
れば、国民にとってはさまざまな負担の増大、さらには社会保障制度のサービスの低下につな
がってくる、こうした中山間地域、所得が伸びない、高くはない、そういった地域の住民にと
っては、非常に重い負担、痛みを伴ってくる制度改革につながっていくんではないかという気
がします。ぜひ、市長としても、こうした一方的な負担の増大やサービスの切り捨て、廃止に
つながらないように、そして安心してこの沼田で暮らしていけるような、老後を過ごしていけ
るような福祉社会保障制度の充実に向けて、いろいろな場面場面で市長としても頑張っていっ
ていただきたいということをお願いをして、続いてアニマルプラザ構想について質問させてい
ただきたいと思います。
 まず、端的にお聞きしたいのは、アニマルプラザ構想について、県は今どういうふうに考え
ているのか、今後建設に向けて取り組んでいく、もうこれで、今度玉村に施設をつくるみたい
ですから、これで終わりだというふうに考えているのか、県としてどのようにこのアニマルプ
ラザ構想について考えているのか、市としてつかんでいる情報などについてお聞かせいただけ
ればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、このアニマルプラザの関係の構想については、私が県のほう
にお世話になっているときには総合計画にきちんと書かれておりました。今回、質問をいただ
きましたので、現時点の総合計画にこれがきちんと掲載をされているかどうかということを確
認をしたところ、総合計画の中に掲載がなされていませんでした。残念なことなのでございま
すけれども、そういった状況下のようでございます。議員は、いろいろと御調査をされている
と思うのでございますけれども、現時点のあのドッグセンターの関係等については、御承知の
とおり大変風光明媚なところでございますので、今後、やはり当該地区が観光農業の集散地で
もあることから、やはりその周辺整備をきちんとお願いをする形の中で今後の対応を図ってい
く必要があるのかなというふうに考えております。残念なことに、総合計画に掲載がなされて
いなかったということでもって、非常に残念に今思っているところであります。
◇10番(大東宣之君) 1997年、平成9年2月の県議会の中で、当時の高山副知事がア
ニマルプラザについて答えています。「平成11年度に具体的な設計、今回設計委託料を計上
しておりますが、その具体的な土地造成も行い、平成12年度には施設の建設を予定、完了す
る予定でございます」というふうに副知事が当時の県議会で答えているわけです。もう10年
以上前にそういうふうに答えています。そうしたら、この副知事が答えた、こうしてもうつく
りますよと県が答えていたにもかかわらず、現在にまで至って何の進展もなかったというのは、
これはどうしてこういうふうになったのか。この原因、結果として、先ほど市長がおっしゃっ
たように、県の総合計画にも記載がされなくなってしまった。要するに、もうつくらないとい
うことになってしまうんではないかと思うのですが、平成9年、1997年の議会では、もう
平成12年度には施設の建設を完了する予定だというところまで副知事が言い切ったにもかか
わらず、こういった状況になった原因はどこにあるのか、そしてその間市として何をやってき
たのかお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 大変難しい質問でございますが、当時、私も市長という立場ではな
くて逆に当時は県会議員という立場であったことから、その辺の状況等については、どういっ
た背景があったのかなということになりますと、大変詳細なことを申し上げることが今の時点
でできません。ただ、いろいろな経過の中で、やはり当然いろいろと県は県の手だてでもって
それなりの対応を、こちらでいうと保健所がかかわってきたという流れがございます。そうい
うふうなことからいろいろな経過があったなということは仄聞できるわけでございますけれど
も、今ここでこうした流れでこうだったということをちょっと申し上げられないのは甚だもっ
て残念ですが、きちんと調査をする形の中で、後ほどまた議員のほうにお知らせをさせていた
だきたいと存じます。
◇10番(大東宣之君) 一つには、土地改良事業のおくれが一つにあったんではないかとい
うことが推測をするわけですが、かといって、もう既に県が、先ほど言ったように平成12年
度には施設の建設を完了する予定だということまで言い切っているわけですから、だからやは
り何らかの理由があってこういうふうになったんではないかと。それは、もちろん県の施設で
すから、県の考え、県のさじかげんでこういうふうに建設されなくなってしまったんですけれ
ども、建設を目指していたはずですよね、沼田市としても。つくらなくてもいいよなんて県に
一言も言わなかったと思うんです。ぜひつくってくださいというふうにずっと言っていたんだ
と思うんです。それにもかかわらず、結果としてできなくなってしまったというのは、何らか
の理由があったんではないかと。そこは、市と県との間で何らかの問題があったんではないか
と。そこはしっかりと総括をしていかないと、次に生かせていけない。また同じようなことを
繰り返してはならない、そういうふうに思うわけですが、どういう理由があったのか、なかな
か今明確につかんでいないということですから、何でこうなったんだと聞いても答えは返って
こないような気がするんですけれども、やはりそこには市と県との間でうまく調整がつかなか
ったということがあったんではないかという気がしますが、市長としてそういった県との調整
についてはどのように感じておられるのか。そして、結果として、もう建設をされなくなった
というふうなことについて、市長としてどのようにお感じなのかお聞かせいただければと思い
ます。
◇市長(星野已喜雄君) 当時のことでありますからして、なかなか明快な答えができないん
ですが、市と県が何かあったということにはならないのではないかと。きっと市の立場は、直
接事業経路の中にかかわっている立場ではありませんから、県の考え方の中にいろんな経過が
あったんではないかと。したがって、そこで市のほうの云々ということについては、ちょっと
つながらないのではないかというふうに私は思っております。
 ただ、土地改良事業等があって、いろいろとその経過があったことは先ほど答弁したとおり
でございますので、その辺のことについては、もう少しきちんと調査をして、そしてそこの所
在を明らかにして今後につなげていくということは大切なことかと思っておりますので、よろ
しくお願いしたいと思います。
◇10番(大東宣之君) これは県の施設ですから、最終的に県がつくるつくらないの判断を
下しているわけですから、そして、佐山の動物管理センターには、もうアニマルプラザはつく
らないということを決断したのは、もうこれは県の最終的な判断なんです。ただ、先ほどから
何回も言っていますように、1997年、平成9年の議会の答弁で、当時の副知事は、もう平
成12年度には建設を完了するというところまで言い切っているわけですから、それができな
かったというのは、やはり何らかの理由があって、県がなぜそういうふうな決断をしたのか、
つくらないという決断に至ってしまったのか、つくると言っていたのが180度ひっくり返っ
たのかというのはやっぱり十分検討していかなくてはならないし、その間の市と県との協議が
どうだったのか、市が県に必ずそういうことで平成12年度建設を完了する予定だというふう
に言い切っているわけだから、そういうふうにやってもらうような働きかけや、またある意味
援助も含めてやってきたのかどうかということは、十分に検討していかなくてはならないんで
はないかというふうに思います。市として、副知事が県議会でこういう形で平成12年度には
施設の建設を完了するというふうに答弁していたということについては把握をしていたのかど
うか、そしてその後、県に向けてどういう働きかけをしてきたのかどうか、お聞かせいただけ
ればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) なかなかかつての話ですから、難しい御質問になりました。そうし
た事実の流れがあったということが今議員から御指摘をされて、改めてそれを今重く受けとめ
ているところでございます。したがいまして、これらの経過についてもう少し調査検討しまし
て、今後の対応に処してまいりたいと考えております。
◇10番(大東宣之君) やはり今回のこの件については、やっぱりこの教訓を生かしていく
必要があるんではないかと。県がつくると言っていたものが結果としてできなくなってしまっ
たと。なぜそうなったのか、この原因、それを。そして、その間の市の対応がどうだったのか
を含めてやはり十分検討していかないと、また同じようなことが起こってしまうんじゃないか
という不安が個人的にはあるのです。ですからこういう質問をしているわけですが、ぜひそう
いうことのないようにしっかりと検討していっていただきたい。
 最後にお聞きしたいのは、そういった経過や検討の結果を議会に報告をしていただく。なぜ
こういうふうになったのか、県はなぜそういう判断をしたのか、そしてその間、市がどういう
対応をしてきたのかを含めて、そういうような報告を私は議会にぜひしていただきたいという
ふうに思いますが、最後にそういうことをやっていただけるかどうかお聞かせをいただいて、
私の質問を終わりたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まずは、とにかく事実確認をきちんとしてまいりたいというふうに
思っております。また、皆さん方についての報告等については、担当委員会等もございますの
で、機会があればそういったところ等にまた申し上げることもあるでしょうし、あるいはまた
しかるべき場面のところでもってお話ができればそれなりに対応は図るつもりでございますが、
とりあえず事実確認をきちんとしない限りにおきましては、何とも申し上げようがございませ
ん。しかも、あくまでも県の事業でありますから、市の立場からどうだったのかということに
なってまいりますと、先に県のあるべき姿というものをきちんと確認をする必要があろうかと
思っておりますので、よろしくお願いをしたいと思っております。
    ──────────────◇──────────────
◇議長(大竹政雄君) 次に、野村洋一議員。5番。
〔5番 野村洋一君登壇〕
◇5番(野村洋一君) 通告に従い一般質問を行います。
 今回私は、次の3点について一般質問をさせていただきます。
 1点目は、「若者が安心して定住できるまちづくりについて」として、住宅の助成と定住自
立圏についてであります。2点目は、「再生エネルギーと温暖化対策について」として、エネ
ルギーの地産地消について、3点目は、「地域観光の推進について」として、観光客の誘致に
ついてであります。
 初めに、「若者が安心して定住できるまちづくりについて」でありますが、私は、本市の人
口減少に歯どめをかけるには、質の高い定住環境を備えた住宅地の整備や新築住宅に対する思
い切った支援策、さらに、今後主流になると言われているスマートハウスやエネルギーの消費
の少ない住宅などにも本市独自の何らかの支援も視野に入れて検討していただきたいと思いま
すが、市長の見解をお伺いいたします。
 次に、定住自立圏についてでありますが、本市も要件緩和によりかろうじて「中心市」の要
件を満たし、定住自立圏形成に向けた中心的な役割を担う中心市として意思表明したと聞いて
おりますが、中心市としての取り組みについてお伺いいたします。
 次に、再生エネルギーと温暖化対策についてでありますが、東京電力福島原発の大事故によ
る未曾有の放射能汚染による被害は、事故から2年以上たっても衰えることはありません。汚
染水の漏れによる被害は今後さらに拡大し、予断を許さない状況が続いております。今や、日
本全体で脱原発が叫ばれており、自治体や企業が再生エネルギー化に積極的に取り組み始めて
おります。私は、今こそ本市も太田市のようにメガソーラー発電所の建設に具体的に取り組み、
エネルギーの地産地消で町おこしを考えるときと思いますが、市長の見解をお伺いいたします。
 次に、地域観光の推進についてでありますが、観光の推進はいかに多くの観光客を誘致する
ことができるか、さまざまな取り組みが要求されますが、日本自動車連盟群馬支部と地域観光
の振興を図るための協定も一つの取り組みと理解しておりますが、地元企業との連携も積極的
に進めていただき、地域の活性化につなげていただきたいと思います。
 あわせて、観光客誘致による地域の活性化については、本市に観光の目玉が欲しいところで
すが、市長の見解をお伺いいたします。
 以上で、私の1回目の質問とさせていただきます。市長の御答弁をよろしくお願い申し上げ
ます。
◇議長(大竹政雄君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの野村議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、若者が安心して定住できるまちづくりについて、住宅への助成制度について、定住人
口の増加策についてでありますが、全国的に人口減少が加速している昨今、とりわけ本市のよ
うな中山間地域に立地している基礎自治体にとっては、大変切実な問題であると認識をしてお
ります。地域で育った若者の流失をいかにとどめるか、一方、Uターンや外部からのIターン
をいかに増加させるかなど、定住促進施策の必要性も認識しており、現在、本市においては、
新宿区を初めとする都市との交流事業や田舎体験ツアーなどの実施により、本市の魅力を発信
するなど、定住促進に向けた取り組みを行っているところであります。定住人口の増加策は大
変難しい課題ではありますが、子育て環境や居住環境の整備、本市の持つ地域資源を最大限に
活用した都市との交流を積極的に推進するなど、複合的な施策展開により、定住人口の増加へ
とつなげてまいりたいと考えております。
 次に、エコ住宅、スマートハウスへの支援についてでありますが、本市におけるエコ住宅や
スマートハウス等の環境共生型住宅に対する支援事業としては現在ありませんが、地球温暖化
対策としての設備補助として、平成21年度より、みずから居住する住宅に対し、太陽光発電
システムの設置や太陽熱利用システムを用いる場合に、それぞれ補助金を交付しております。
2020年からは、環境に配慮された住宅の建設が義務化する予定でもあることから、国策に
伴い、今後、蓄電池システムや家庭用エネルギー管理システム、家庭用コ・ジェネレーション
システム等を採用した住宅に対する補助制度の創設についても、若者が利用しやすい制度とな
るよう検討してまいりたいと考えております。
 次に、定住自立圏について、中心市の要件を満たした具体的な取り組みについてであります
が、定住自立圏構想につきましては、中心市の都市機能と周辺市町村の農林業、自然環境、歴
史、文化など、それぞれの魅力を活用して、NPOや企業といった民間の担い手を含め、相互
に役割分担し、連携・協力することにより、地域住民の命と暮らしを守るため、圏域全体で必
要な生活機能を確保し、地方圏への人口定住を促進していくとする政策であり、平成21年4
月から全国で取り組みが進んでおります。
 具体的には、一定の要件を満たす中心市が「中心市宣言」として、圏域における定住自立圏
形成に向けて、中心的な役割を担う意志を表明し、周辺の市町村との間で、議会の議決を経た
上で「定住自立圏形成協定」を締結し、人口定住のために必要な生活機能を確保するための相
互の役割分担を決め、協定を締結したその他の市町村との協議を経て、「定住自立圏共生ビジ
ョン」を策定し、これに基づき、中心市及び周辺市町村が役割分担して、具体的な取り組みを
展開していくものであり、この取り組みに伴う財政需要については、一定の財政措置が講じら
れるものであります。
 本市にあっては、定住自立圏構想推進要綱策定当時、中心市としての要件を満たしておりま
せんでしたが、平成25年3月、定住自立圏構想推進要綱の一部が改正されたことにより、中
心市としてみなされることとなったものであります。
 現在、本市と周辺の1町3村においては、広域行政圏としての利根沼田広域市町村圏を形成
し、消防・救急業務、養護老人ホーム、介護認定審査、火葬場などの多くの事務を共同処理し
ているほか、観光を初めとする各事業においても、連携・協力を図ってきたところであります
ので、今後も引き続き、広域行政圏に係る圏域の枠組みを維持しながら、連携・協力を図って
まいりたいと考えております。
 次に、再生エネルギーと温暖化対策について、エネルギーの地産・地消について、太田市に
ある「太陽光発電所」クラスを本市でも計画してはどうかについてでありますが、太田市は、
「太陽光発電推進のまちおおた」として太陽光発電を推進しており、出力が1,000キロワ
ットを超える規模の太陽光発電所は、稼働中が2カ所、建設中が1カ所あると承知いたしてお
ります。再生可能エネルギーは、地球温暖化対策として、また原子力発電所事故以降の電力事
情の急激な変化による新たな電源開発として要請をされているところであります。本市の公共
用地、公共施設、さらには民有地等の活用も含め、可能性について研究を進めてまいりたいと
考えております。
 続きまして、地域観光の推進について、観光客の誘致について、JAFとの協定による情報
発信についてでありますが、本市は本年4月26日に県内の自治体では初めて日本自動車連盟
(JAF)群馬支部と包括協定を締結いたしました。
 JAFには全国で約1,758万人、県内では約25万人が会員登録されています。この協定
により350万部が発行されている機関誌「JAFメイト関東版」やホームページ「JAFナビ
」に本市の観光情報を提供させていただくことになっております。本市を訪れる方の多くが自
家用車で沼田インターチェンジを利用されていることから、魅力ある観光情報を発信する新た
な媒体になるものと考えております。
 次に、地元企業との連携についてでありますが、観光客を誘致するために観光産業に関連す
る地元企業・事業者と情報共有を行うなど連携を図っているところであります。なお、市の組
織としては、平成23年度に観光振興と都市交流を統合して観光交流課を設置し、平成24年
度からは観光企画主監を配置し、旅行会社やマスコミ等への対応を強化しているところであり
ます。
 また、本年6月の沼田市観光協会の総会において、長年にわたり事務局を担ってきた沼田商
工会議所から本市に事務移管がなされました。今後とも、地元企業との連携を一層強化し、引
き続き観光振興に努力してまいりたいと考えております。
 次に、観光客の誘致による地域活性化についてでありますが、昨年からはとバスにツアー造
成を依頼し、上之町商店街や南郷の曲屋、日帰り温泉などへの誘客を図っております。
 私どもの想像以上に参加された方々からの評判もよく、市民挙げてのおもてなしの取り組み
が評価されているものと考えております。観光客の増加は市内の観光産業に従事される方々の
所得向上につながり、ひいては市の活性化に資するものでありますので、今後とも市民の皆さ
んの御協力をいただきながら観光振興に努めてまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、野村議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇5番(野村洋一君) 答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。
 住宅の整備ということで今回私は市長に質問させていただいたんですけれども、沼田市は群
馬県下でも珍しく公共の宅地造成地というのですか、いわゆる群馬県企業局が分譲した公共の
宅地造成地というのが今までなかったのですね。それで、昭和50年のころから平成十四、五
年ぐらいの間ですか、民間の宅造がかなり進んで住宅がたくさんできたんですけれども、結局
民間の宅造ですから、道路の幅員が非常に狭いわけです。現実にそういった道路の幅員の狭い
団地、住宅団地が沼田市には多い。したがいまして、緊急時に救急車や消防自動車、こういっ
た車両が進入してくるのは大変困難で、決して安全とは言えない状況の住宅地が非常に多いわ
けです。しかしながら、なかなか当時からバブルがはじけるまでは、地価が非常に右肩上がり
で高騰してきましたから、非常に不動産が動いた時期だったものですから、民間も、あるいは
大手のデベロッパーも、競って宅造に走って住宅がかなりできました、現実に。今はどうかと
いいますと、非常に地価がもう下がっていまして、逆に民間が宅造しても採算が合わないよう
な状態になってきているわけです。ですから、こういう時期に公共の、いわゆる民間ではとて
もできない、公共でなければできないような住宅の環境整備を考えていただく時期かなという
ような気がしました。
 それと、一つ私が驚いたのは、玉村町で、これは新聞に出ていたんですけれども、市街化調
整区域に200戸の町営の住宅団地をつくるという記事が新聞に出ていたんです。それで、私、
玉村というのは、高崎、伊勢崎、前橋、こういったところのベッドタウンですから、供給が不
足したので玉村町はそういう計画を立てたのかなと思ったら、全然そうではなくて、玉村町で
も人口の減少がかなり進んでいて、人口の減少に歯どめをかけるため、市街化調整区域に20
0戸の宅地造成をすると。市街化調整区域ですから、市街化区域に編入しなければ宅造ができ
ませんので、それも来年の夏をめどに市街化区域に編入をして200戸の住宅団地を造成する
と、こういったことが出ていたので私大変驚いたんですが、やはり玉村町もそういったことに
踏み切る一つの理由は、恐らく沼田と同じで地価がかなり下がってきて、町でいわゆる土地を
買収してそういうものをつくるのに、以前と違ってつくりやすくなったのかなというように感
じております。
 ですから、沼田市も、北部基盤整備で約36万坪ぐらいですか、基盤整備をして農振の網の
かぶった農地がありますけれども、すべからくその農地が有効に耕作されているかというとそ
うではありません。ですから、そういうところを今後、若い人が安心して定住できるような公
共の環境整備の整った宅地造成地が沼田市にも必要ではないかとこういう観点で市長にお伺い
いたしました。もう一度、その辺のところを市長の考えをお聞かせいただきたいと思いますが、
よろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 大変政策的な、しかも非常に内容の深い御質問でありましたので、
いささか承りながら、今じくじたるところがございます。確かに議員がおっしゃっているとお
り、玉村というと率直なところ高崎にも前橋にも至近なところにあって、非常に伊勢崎佐波圏
域とはいいながらも、非常に高崎圏域とも近い関係から、大変条件のよいところであるという
ことはかねがね受けとめていたところでございます。しかも、その玉村地区であっても、やは
り人口減に歯どめをかけるために思い切った200戸からの宅地造成、しかも市街化調整区域
を市街化区域に変更して捉まえるという、そうした現場の状況の説明の中での御質問でござい
ました。
 本市の状況も、御承知のとおり、非常に中山間地域でありながらも、他市に比べると地価が
おおむね客観的に高い場所でありますけれども、それにしても、この数年来は、議員が御指摘
されているとおりの状況かと思います。したがって、ただいま御指摘されている関係等の内容
が定住人口の増進に、あるいはまた若者が定着できる施策に展開できる内容というようなきち
んとした位置づけができるならば、これは大変重要な提言かというふうに考えております。し
たがいまして、今後の検討の一つの大きな証左にさせていただきたいと存じますのでよろしく
お願いをしたいと思います。
◇5番(野村洋一君) 御答弁いただきましてありがとうございます。ぜひ検討して前向きに
考えていただければ非常にありがたいと思います。
 次に、エネルギーを効率的に利用するスマートハウスなど、これからの住宅の主流になるわ
けですから、何らかの行政の支援も視野に入れて考えていただきたいというこの質問について
は、先ほど1回目の質問で市長が具体的に答弁されていただいたので、わかりました。ありが
とうございます。
 次に、新築住宅の支援についてであります。これもちょっと驚いたんですけれども、お隣の
みなかみ町が、これ大変画期的な支援策なんですけれども、町内業者が施工する新築住宅に対
して、工事費の10%、上限が100万円なのです、こういった画期的な補助を実施している
ことなんです。これは、もう地元の工務店なり大工さんなりに新築住宅を発注した場合に10
0万円の補助というのは、これは非常に活性化にもなりますし、それから家を建てる人、それ
から工事を受ける人、それぞれが本当に地元の人でそういったことでお世話になれて、しかも
みなかみ町の場合は町から100万円の補助が出ると。こういった画期的な助成の制度がある
と聞いて、私もぜひこれは沼田市でも市長に検討していただいて、みなかみ町は子育て世代の
定住化、これを促進するためにこういった大胆な助成制度を考えたというふうに聞いておりま
す。ですから、この辺の新築住宅を、沼田市の市民の皆さんが住宅を新築をするときに、地元
の工務店、いわゆる大工さんですね、そういった方に仕事をお願いした場合に工事費の10%
ですから、上限が100ですからおおむね100万円ということになるんだと思うんですけれ
ども、こういったこともぜひ市長に前向きに検討していただければありがたいと思いますけれ
ども、その辺のところを市長のお考えをお伺いさせていただきたいと思います。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午後4時01分休憩
    ─────────────────────────────
午後4時09分再開
◇議長(大竹政雄君) 再開いたします。
    ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 先ほどの野村議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 みなかみの政策の披瀝がございまして、子育て家庭住宅新築補助制度についての御質問でご
ざいました。議員が御提言されているとおり、対象工事費の10%の額、補助金額の最高額は
100万円ということで、対象者については中学生以下の児童を養育している方であるとか、
あるいはまた妊婦がいる世帯に属する方であるとか、それぞれの条件があるようでございます
けれども、御提言された問題の趣旨、よく理解をいたしました。確かに言われるとおり、住宅
のメンテナンスであるとかそうしたことについては、非常に中小零細の大工さんたちが大変い
い意味の仕事ができるのではないかということと、住宅にかかわる仕事が比較的経済の下に対
する浸透度が高いということは私もかねがねよく承知をしておりまして、そういった意味で今
回の御提言は重く受けとめさせていただいております。したがいまして、今後の施策に活用が
できるならば、検討をさせていただきたいと存じます。問題は、やはりこの金額の関係等が果
たして一体全体ここまで市としてできるかどうかということについてはいろいろと考えなけれ
ばなりませんが、御提言の趣旨、よく踏まえた形の中で今後の対応に処してまいりたいと考え
ております。
◇5番(野村洋一君) 個人の大工さん、それから個人というか工務店経営の中小零細の建築
屋というのは、どうしても大手のハウスメーカーと比較されると宣伝力だとか企画力で負ける
部分があるのです。ただ、腕は物すごくいい方が多いわけなんです。そういう中小零細の工務
店や大工さんが生活ができるような一つの手助けができれば、それから家を建てる若い人たち
にもそういった制度が適用されれば、住宅を建てやすくもなりますし、あわせて最初に市長に
質問させていただいた住環境の整備された、環境の整った住宅地を公共で提供できるようなこ
とが実現できれば、そういうものが重なっていければ、大変市民にとっても、それから大工さ
んや屋根屋さんや畳屋さん、本当にいろんな職種の方が潤うと私は思っております。ですから
ぜひ一つその辺のところをよくお考えになっていただいて、本当に前向きに検討していただけ
ればありがたいと思います。
 それでは、次に、定住自立圏について具体的な取り組みを明記した計画を作成・実行すれば
財政支援を受けられるとありますが、この財政支援というのは具体的には金額等についてはど
ういうふうな形になるんですか。取り組み方によっていろいろになるんかなという気もするん
ですけれども、この辺のところをちょっとわかる範囲でお伺いしたいと思いますが、よろしく
お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 総務部長のほうから答弁をいたさせます。
◇総務部長(飯田敏夫君) 命によりお答え申し上げます。
 中心市及び周辺市町村の財政的関係でございますが、中心市については、1市当たり年間4,
000万円程度を基本とし、人口・面積等を勘案して上限額を算定する。また、周辺市町村に
つきましては、1市町村当たり年間1,000万円を上限とすると。これは、特別交付税で財
政的措置をするというふうに聞いておるところでございます。以上です。
◇5番(野村洋一君) 上限が1,000万円というとかなり大きなこれは助成だというふう
に受けとめます。全国の自治体における中心市の取り組みをネットなどで見てみますと、一番
多いのが地域医療サービスの整備と強化、それから地域公共交通のネットワークの構築、こう
いったところが中心市の全国の取り組みの圧倒的に多い分野なんですけれども、これらの取り
組みについて、本市ではどんなふうに検討しているのか、市長の見解をお伺いできましたらお
願いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 本市でこの種の御質問に対する御答弁となりますと、やはり客観的
に地域医療の関係が同じ群馬県の中でも、人口規模からすると病院の数も多く、非常に比較的
医師会がきちんとまとまっているというふうな評価があるというふうに受けとめております。
もう一つは、やはり私が申すまでもなく、観光関係で、特に農業の関係と観光の関係がやはり
他の地区に比べると圧倒的に目立った存在でありますので、それらのことを捉まえたときに、
おおむねこの2つに絞られてくるのかなというふうに受けとめさせていただいております。な
お、御案内のとおり、利根沼田の森林面積が88%ということもありますので、CO2の削減
等による貢献度は、これも侮れないところとして存在いたしますが、やはり経済行為的なこと
から考えると、前段の2つのほうが重いかなというふうに思っております。
◇5番(野村洋一君) 定住自立圏ということなんですけれども、これが生活機能を確保して
人口の定住を促進する政策とあります。それで、本市のように、今市長がお話ししたように、
中山間地では地域医療と公共交通、これは住民の命と暮らしを守るために密接なものでありま
すから、地域交通というのは、ちょっと私の所管にちょっと触れちゃうんですけれども、私は
デマンドバスを本当に本市で積極的に取り組んでいただいて、足の悪いお年寄りや、足が悪く
なくても高齢な方が、例え30メートルでも、50メートルでも、家から離れたところまで出
ないと公共交通の乗り物にも乗れないというそういうシステムでなく、やはり電話の予約で自
宅まで、あした病院に行きたいんだけれどもどうかねと言って電話したら自宅まで迎えに来て
くれる、そういった地域の公共交通にできれば力を入れていただければありがたいと思ってい
るんですけれども、市長の御見解をお伺いしたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、これも各同僚議員から再三質問いただいておりまして、私も
実は率直なところ、本市が定期バスで対応していた中で、デマンドバスが非常に有効な手だて
だなというふうに実は受けとめていた経過がございます。そうした中で、時の担当課の職員が
各地区に出向いていろいろと御意見を承ったときに、どうも電話をしてというのがなかなかそ
のときに難しかったのかなというのがあって、それで現在の定期の関係、要するにバスの、し
かも細かく回るところを選択した経過がございます。そうしたいろいろな状況の変遷を受けて
今があるわけでございますけれども、やはりおっしゃっているように、デマンドバスの存在も
これは決して無視できません。したがって、現在進めている事業と相まって、やはり複眼的に
デマンドバスの存在も見ながら、今後の対応に処していかなければならないなというふうに思
っております。繰り返し申し上げたいと思いますが、いっときその話題が出たときに、オール
ジャパン的にデマンドバスの時代だなと思って、そういったことで一つの体系が形づけられる
というように考えておったのでありますけれども、地域のいろんな方々のこの調査、あるいは
また懇談会ですか、そうしたところでもって、やはりデマンドより定期のほうがいいよという
ことが圧倒的に多かったことが今日の選択になっておりますけれども、言われる御趣旨は本当
によくわかるわけでございまして、担当課をして複眼的にその辺を見ながら、今後、もう一歩
考えを新たにすべきときがあれば、やはり議員の御提言されているようなことについて、重く
受けとめて対応を図っていかなければならないかなと思っております。
◇5番(野村洋一君) 御答弁をいただきましてありがとうございます。できるだけそういっ
た方向で本市も考えていただければ、お年寄りや体の不自由な方だけでなく、デマンドバスの
場合は、小学生、中学生、こういった学生さんなんかもあわせて利用ができる公共交通システ
ムですから、ぜひひとつ沼田市で本気で取り組んでいただければありがたいと思います。
 それでは、次に再生エネルギーと温暖化対策について再質問をさせていただきます。
 再生可能エネルギーは、政府の固定価格買取制度で長期にわたり安定収入が見込める事業と
して、今や国内外の企業が参入しております。群馬県内でも、企業局の板倉ニュータウン太陽
光発電所、渋川のDENKAソーラーパワーしぶかわ、渋川市行幸田のORソーラー、中之条
町の中之条電力など、数え上げると切りがないんですけれども、さらに太田市では、先ほど市
長もお話がありましたけれども、新たに市内の遊休農地と企業の物流倉庫の屋根をそれぞれ借
り上げてメガソーラー発電所の建設計画を進めています。こういった再生可能エネルギーの参
入というのは、アメリカの金融大手のゴールドマンサックスなんかも日本国内で太陽光発電の
事業、こういった再生可能エネルギー事業にこれから5年間で3,000億円ぐらいの投資を
するというふうなことも報道されているので、やっぱり今やらなければならない事業なのかな
というような受けとめ方ができると思います。加えて再生可能エネルギーがふえれば、温暖化
対策の効果はかなり、これはもうはかり知れない効果が出るというふうに思っています。です
から、先ほども1回目の質問で市長にお尋ねしましたけれども、このメガソーラー発電所の用
地というのは、沼田の市内で、私どもが推薦できる用地は幾つかあります。ですから、こうい
う事業に本当に取り組んでいくということであれば、本市の場合は用地的にはかなり難しい面
がないかなという気がしています。というのは、例えばメガソーラー発電なんかの場合は、振
動がするわけでもないし、音が出るわけでもないし、もちろんにおいもしません。ですから土
地を貸したいという希望の方が結構いらっしゃるんです。この借地の金額も、そんなに要する
にべらぼうな地代を払わなくても、沼田市内であれば年間で坪当たり900円ぐらいで土地は
借りられます。ですから、1反歩300坪で年間で27万円ぐらいですか。それでも土地を要
するに持て余している地主さんにしてみれば、若干今度税金が、固定資産税がかかりますから、
その分がマイナスになりますけれども、それでもそれほどの固定資産税の負担があるわけでは
ないですから、土地を確保するという観点でいっても、今は非常にそういった施設をつくろう
と思ったときにやりやすい状況かなというふうに思います。ですから、その辺のところを加味
していただいて、ぜひ前向きに検討していただきたい。重ねてお願いしておきます。
 次に、観光について再質問させていただきます。
 観光の推進には、JAFとの協定のように、企業の機関誌やホームページを使って本市の観
光情報を発信する方法と、地域プロデュースのように市民が本市の知られていない魅力を発掘
して情報を発信し、携帯端末に配信するシステムなど、今までにない新しいやり方で本市の歴
史や自然などの情報の発信をしていくことは、大変よいことだと思っております。私は、市内
の企業のホームページにも、本市の観光や物産、それから沼田まつりなど、本市をアピールし
ていただけるようなものを市内の各企業のホームページなどに積極的に情報発信、ホームペー
ジを通じて情報発信していただけるような地元企業の協力もお願いして、きめの細かな情報の
発信が観光の推進につながると思いますので、その辺のところもちょっとあわせて市長に見解
をお伺いしたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、きょう昼休みに小松姫のゆるキャラが御挨拶に来てくれまし
た。なぎなたを持って、鉢巻きには六文銭で陣羽織は胸にてんぐのお面があったのであります。
これにつきましては、商工会議所の有志の方々が並々ならぬ努力をされまして、本日初めて市
役所に御挨拶に来て、実はこれもセレモニーの流れでございましたが、住民票をとるというよ
うなことのセレモニーが実はありました。当然マスコミの関係者はそれに集中して、いろいろ
と取材もされていました。当然、後のいずれかにいろいろな媒体を通して表舞台に出てくるの
ではないかというふうに思っております。ゆるキャラを見ると、森林文化都市の流れから3つ
のいわゆる森林文化都市をなぞらえたゆるキャラがあったわけでありますが、いよいよ歴史文
化の関係等で民間のところから発足されたということで、しかも大変かわいくて非常に評判が
よいようでございます。先ほどなぜそれを申し上げたかというと、間違いなくしかるべきとき
に媒体を通してそれが出てくると思います。あすの花火大会等では大活躍をされるのではない
かというふうに思っております。かなりのお客さんが一緒に写真を撮りたいというようなこと
になるのではないかというふうに思っております。そうしたことをやっぱり経済部観光交流課
を通して内外に発信していく。しかも観光協会の事務局を観光交流課が担うことになりました。
今後、民間といわゆる市が連携をして、そして外に発信していくということから、JAF関係
等については、むしろ市が観光協会の事務局を担っていることによって大きく関係がうまくい
くんではないかというふうに思っております。したがって、せっかくJAFの御理解をいただ
いて、4月26日以降連携をしてまいりましたので、これからも議員の御提言のとおり、一生
懸命観光事務局をして、これの推進のために努力をしてまいりたいと考えております。
◇5番(野村洋一君) これから再質問でゆるキャラの話をしようと思ったら先に市長のほう
からお話があったのでちょっとあれなんですけれども、最近、上越線のSLがかなり頻繁に運
行しているんです。私は、週末だけ運行しているのかなと思ったら、最近は週末以外でもSL
が運行していますよね。SLの運行を見たときに、やっぱり沼田市も御当地キャラが必要かな
と。やっぱりSLが沼田の駅のホームに入ってきたときに、御当地キャラが、例えば沼田で、
先ほどの小松姫のこれが例えばこまっちゃんでもいいですけれども、そういうものがSLが沼
田の駅のホームに入ってきたときに出迎えると。これかなり盛り上がりがあるんじゃないかな
という気がして、そんな話を今しようと思っていたら先に言われちゃったんですけれども、御
当地キャラというのは、富岡市なんかはお富ちゃんで、太田市はおおたんですか。桐生市がキ
ノピー、館林がぽんちゃん、草津町がゆもみちゃんですよね。ですから、こういうふうな御当
地キャラというのが、意外と観光客の誘致に一役も二役も買うんかなという気が私も大変して
いるんですけれども、ぜひ小松姫の御当地キャラですか、これを早く世の中に出してもらって、
沼田市の情報発信の一翼を担ってくれるような、そういったキャラになっていただければ沼田
市もありがたい話になるんじゃないかなと、そんなふうに思います。
 それから、私、池波正太郎の「まぼろしの城」という短編の小説なんですけれども、これこ
としの春先にちょっと本屋にあったので、あれと思って見てみたんですけれども、読んでみた
ら上州とその周辺を舞台に沼田城を築いた沼田万鬼斎とその一族を描いた物語なんですけれど
も、これ大変読んでみるとおもしろい小説なんです。私、これ注目すべきことは、この本を読
んでみてわかったんですけれども、池波正太郎自身が沼田市に何度も訪れていたんです。そう
いった記録もあるということがわかったんですけれども、そうなると、例えば沼田市の観光交
流課でも、この池波正太郎が訪ねた場所をめぐる観光ルートみたいなものを本市で考えて、観
光の推進の一翼に役に立てられれば、これも一つの観光の推進になるんかなというような気が
するんですけれども、池波正太郎というのは、名胡桃城の小説だとか、それから「真田太平記」
だとか、沼田にまつわる小説を結構書いているんです。その他の小説でも、割と池波正太郎と
いうのはファンが多いですから、この辺のことも市長のお考えをちょっと聞かせていただけれ
ばありがたいんですけれども、よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 池波正太郎といえば圧倒的に時代小説の第一人者で、しかも非常に
内容の深い、たしか御案内のとおり火盗改の中村吉右衛門演ずるところの平蔵親分もこの方が
書いていると思います。これもよく分析をしてみると、食べ物屋がよく出てきて、そしてその
食べるところの場所が全体の写しの中の一定の部分を示しているということ等を考えたときに、
きっとその作品の中には当地区かいわいの食べ物のことなんかも載っているのかなというふう
に容易に拝察ができます。したがいまして、観光交流課等を通して、きちんとその辺のところ
は分析をしてみたいと思っておりますし、私も早速しかるべき本を読んでみたいと考えており
ます。
◇5番(野村洋一君) この池波正太郎は本当にファンが多いですから、池波正太郎が訪ねた
場所をめぐる観光ルートなんていうのは結構おもしろいんじゃないかなという気が私はしてい
るので、ぜひその辺のところも重ねて検討していただければありがたいなと思います。
 次に、もうこれは最後になりますけれども、やっぱり観光の情報を発信する中で何といって
も重要なのは、本市のやはり目玉がないと発信力がありません。目玉になるものといえば、や
はり沼田城しか私はないと思っています。先日、沼田城建設推進委員会に出席させていただい
たんですけれども、沼田城の建設に向けた熱意というのは、物すごく出席した皆さんから感じ
ました。ただ、まだ建設の方法論というのが意見統一するところまでいっていなかったです。
私は前回一般質問のときに、沼田城を復元するのには、ゼネコンに寄附を集めたり、募金を集
めたりして、ゼネコンに丸投げで渡すというやり方だと、本当に夢のまた夢のような話になっ
てしまうので、この前の一般質問のときにも宮城の白石城の話をちょっとさせてもらったんで
すけれども、3層のお城ですけれども、あの程度でも本体だけで22億円ぐらいかかりますか
ら、沼田の場合は5層だという話ですから、四、五十億円は間違いなくかかります。ですから、
それを募金や寄附でということになると、本当にもう夢のまた夢の話になるので、ちょっとく
どいようになりますけれども、この前の一般質問のときに私の考えを話したように、復元する
ところを六文銭のはっぴでも作業する大工さんや左官屋さん、石屋さん、屋根屋さん、そうい
う人たちに六文銭のはっぴでも着てもらって、地下足袋で、地産地消の精神で半分ボランティ
アのような形で復元に参加してもらって、そういうところを観光客に見ていただくということ
で復元の原資をそれで生み出していくというようなやり方がいいんではないですかという提言
はこの間建設委員会へお邪魔したときに皆さんにお話しさせていただいたんですけれども、沼
田城の建設について、市長にもぜひ前向きに検討していただければありがたいと思うんですけ
れども、市長の考えを、ちょっとこの前同じようなことを言っているんですけれども、もう一
度、くどいようですけれども、市長の個人的な考え方でもいいですから、お話をしていただけ
ればありがたいので、よろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 議員の質問に個人的な考え方というのはなかなか申し上げられなく
て、ここで申し上げたのは全て公になりますので、どうしても慎重にならざるを得ませんが、
時代の背景、あるいは各地区の空気等を見ると、徐々に議員がお話しされているような機運が
できつつあるのかなというふうに私も肌で感じているところがございます。私のところにも、
これは全く水面下でありますが、こんな方法ならばこういうことだと。それはいわゆる大言壮
語するようなそういった、また企画的なそういったところでなく、極めて真面目に考える、し
かも実態のかなり確実な方のお話等も伺っております。その方のおっしゃるところは、議員が
今お話しされたこととかなり整合する場面がある言い回しをされた方でありました。やはり地
元だから、決して、森林文化都市でもあるし、利根沼田が森林圏であるから、きちんと材木を
使って、木材を使ってやっていくのが適切なのではなかろうかというようなこと等のお話であ
ったかと思います。明日の花火大会等も、これは担当する実行委員会のほうで考えたことによ
っての沼田城の復元的なことが仕掛け花火で出てくるというようなこと、あるいはいよいよ観
光協会の事務局を沼田市の観光交流課が握るということになって、しかもそのところのいわゆ
る趣旨のところにやはりそういったことも書かれているというようなこと等を捉まえてみたと
きに、そうした機運が徐々に高まりつつあるのかなというふうに思っております。大変大きな
課題でありますので軽々に物事は申し上げられませんけれども、きょうの議員の御意見は大変
参考になることが多々ございました。実は、ある識者も大体おおむねそうしたことを、これは
全く非公式でありましたが、こういう方法ならば協力ができるよというようなことを言ってお
られた方がおりましたので申し上げたわけでございますけれども、やはり市民総ぐるみ、事に
よれば郡市民総ぐるみ的なところの観点を持たないとやはり大きなものはなかなか一つの形と
して残すことができないんではないかなというふうに思っておりますので、先ほどの御意見は
大変参考にさせていただきたいなというふうに思いました。
◇5番(野村洋一君) それでは、市長に2点ほどお願いをいたしまして私の一般質問を終わ
らせていただきます。
 1つは、6月6日を真田の日というような位置づけで市内の商店街、あるいは白沢の望郷の
湯、それからしゃくなげの湯、そういったところに六文銭の旗を掲げるとか、それで、六六の、
要するに価格の設定したものを商店の方に協力をしてもらって安く提供できるようなそういう
イベント的なものをしていただければありがたいなと思っています。
 もう一点は、三波春夫の沼田城物語のレコードが沼田市にまだ在庫が物すごく残っているん
ですけれども、これ何とか市長に、レコードじゃ今プレーヤー持っている人がいないので聞き
ようがないので、CDに変換していただいて、それで市民にできるだけ安く分けていただける
ような、そんなようなことをお願いができたらと思います。
 この2点を市長にお願いをして、今回の私の一般質問を終わらせていただきます。ありがと
うございました。
◇市長(星野已喜雄君) 観光にまつわるところの一つの提言でございました。きちんと受け
とめさせていただきまして、対応ができることはきちんと展開をしてまいりたいと考えており
ますので、よろしくお願いをしたいと思います。
    ──────────────◇──────────────
    第2 延  会
◇議長(大竹政雄君) お諮りいたします。
 本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。
 これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(大竹政雄君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決し
ました。
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は9日午前10時に開きますから御参集願います。
 本日は大変御苦労さまでございました。
    午後4時45分延会

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