トップページに戻る
 沼田市沼田市議会沼田市議会会議録>平成26年第1回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第3号

.  
平成26年第1回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第3号
. . . 平成26年第1回沼田市議会定例会継続会会議録

平成26年3月7日(金曜日)

議事日程 第3号
平成26年 3月 7日(金曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
   ─────────────────────────────
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 散  会
    ─────────────────────────────
出席議員(19人)
       1番  大島 崇行君      3番  石川 初雄君
       5番  野村 洋一君      6番  坂庭 直治君
       7番  石井 紘一君      8番  高柳 勝巳君
       9番  井之川博幸君     10番  大東 宣之君
      11番  星野  稔君     12番  金子 一弥君
      14番  片野 彦一君     15番  大竹 政雄君
      16番  星川嘉一郎君     17番  小野 要二君
      18番  宇敷 和也君     19番  石田 宇平君
      20番  布施辰二郎君     21番  星野佐善太君
      22番  牧野 保好君
欠席議員(1人)
       4番  島田 富造君
    ─────────────────────────────
説明のため出席した者
   市  長       星野已喜雄君   副 市 長       林  義夫君
   白沢町振興局長    木暮  茂君   利根町振興局長    山口 芳久君
   総務部長       飯田 敏夫君   市民部長       茂木 一夫君
   経済部長       田村 博史君   都市建設部長     萩原 誠一君
   総務課長       内山 日朗君   会計管理者兼会計局長 松井 玲子君
   教 育 長       宇敷 重信君   教育部長       細野 文男君
   庶務課長       小池 龍実君   監査委員事務局長   増田 雄二君
    ─────────────────────────────
議会事務局出席者
   事務局長       中嶋 一也    次長兼庶務係長    木暮 保夫
   議事係長       松井 克人    副 主 幹       安原 和宏
    ──────────────◇──────────────
    午前10時開議
◇議長(大竹政雄君) これより本日の会議を開きます。
    ──────────────◇──────────────
    第1 一般質問
◇議長(大竹政雄君) 日程第1、一般質問を行います。
 昨日に引き続き、順次質問を許可いたします。
 最初に、野村洋一議員。5番。
〔5番 野村洋一君登壇〕
◇5番(野村洋一君) おはようございます。きょうは、多那小学校の生徒さんが傍聴にお見
えになっておりますね。皆さん、おはようございます。
 それでは、通告に従い一般質問を行います。
 私の質問は、グリーンベル21、沼田公園長期整備構想、再生エネルギーについて、以上3
点について市長の見解をお伺いいたします。
 質問に入る前に、2月14日から15日にかけて、観測史上まれに見る記録的な豪雪により
甚大な被害を受けた多くの市民の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
 それでは、グリーンベル21について質問させていただきます。
 私は、議員になったときから、グリーンベル21の市庁舎としての利活用を、一貫して訴え
てまいりました。今の市庁舎は、いつ倒壊してもおかしくないほど危険な建物であります。こ
の議場も、いつ天井が落ちてくるか気が気ではありません。市民にサービスを提供する建物と
しては、エレベーターもなく、高齢者や障害者にとって非常に不親切な建物であります。
 そういった中で、市民サービスを市民の立場に立って本当に考えているのか理解できないの
が、東原新町の庁舎であります。高齢者や子育て世代のお母さん、障害のある人たちが一番頼
りにしている健康福祉部が、本庁舎と余りにも離れ過ぎていることであります。また、この庁
舎も老朽化していて、危険な建物であることは言うまでもありません。庁舎は市民が利用しや
すく、よりよいサービスの提供を受けられる施設でなければなりません。
 だからといって、30億円も40億円もかけて新しくする必要は全くありません。現在の沼
田市の財政状況から言えば、市庁舎に大金をかけて立派な庁舎ができても、市民は誰も喜ばな
いと思います。
 グリーンベル21は、確かにさまざまな問題を抱え、簡単に沼田市の所有にならないことは
承知の上であります。ただ、85%を所有する東京の投資会社から、沼田市に買い取りを申し
出た経緯などを考えると、15%の権利者の意向を沼田市が真摯に受け入れる覚悟があれば、
問題の解決はつけられると思います。グリーンベル21を市庁舎として利活用することは、沼
田市の中心市街地をもう一度人の行き交うにぎわいのまちに復活させてくれると私は確信して
おります。
 最近になって市長は、グリーンベル21を買い取ることも考えているようですが、どういう
心境の変化なのかよくわかりませんが、そうだとすれば、市長はグリーンベル21を仮庁舎と
しての利用を選択肢に考えて、本庁舎の建てかえを念頭に置いているのかお伺い申し上げます。
 次に、沼田公園長期整備構想について、沼田城の復元について、沼田城を軸とした沼田公園
の整備を具体化し、市街地の観光資源として歴史のまちづくりを実現させることについて、市
長の見解をお伺いいたします。
 沼田公園は、インターネットで次のように紹介されております。「春の桜を初めとして、さ
まざまな花木の美しさが楽しめる公園。沼田城址に整備された沼田市を代表する公園で、日本
の歴史公園100選に選定されています」。このネットを見た人は、一度は行ってみたくなる
ような美しい写真で紹介されています。
 沼田公園を核に、市域全体の歴史文化遺産を整備していくまちづくりの将来的な目標として
の沼田公園長期整備構想の基本的な考え方は、推進基本方針として定められております。推進
基本方針では、事業規模、既存施設の移転問題等から、段階的な整備を行う必要があり、整備
期間は最短で15年程度と考えている、こういうふうに広報に記されております。
 構想では、整備事業の最終形として、真田氏時代の沼田城復元を想定しているとあわせて記
載されております。ことしで18年目になりますが、最終形として描いた真田氏時代の沼田城
復元は、幻の構想としか言いようがありません。私は沼田公園長期整備構想推進基本方針が、
まるで絵に描いた餅で、本当にここに記載されていることが具体的に実行されるのか、疑問に
思えてなりません。
 沼田公園長期整備構想は、沼田市が沼田公園を城址公園として整備し、城下町のシンボルで
ある沼田城を復元することにより、沼田公園を核にして、周辺の小沢・幕岩の中世城郭などを
整備し、ネットワーク化させて、歴史の物語を引き出す大きな構想でありますから、一日も早
い行政の対応を期待するところであります。
 次に、再生エネルギーについてお伺いいたします。
 テレビや新聞で福島原発の事故処理の様子が毎日のように報道されています。現地は極めて
深刻な状況が続いていて、改善、修復の見通しは一向に立っておりません。国民の大半は原発
に対してノーと言っておりますが、大企業は化石燃料の高騰による電気料金の値上がりで、生
産コストの上昇による収益の悪化を理由に原発再稼働を国に求めております。
 私は、原発再稼働には反対です。エネルギーの主力は再生エネルギーとし、化石燃料で現在
発電されている電気は、あくまでも補助的に使用されるべきと考えます。私は、沼田市のエネ
ルギー政策は、原発や化石燃料に頼らない再生エネルギーによる人間の健康と自然環境を守る
ような、理念のある政策を構築するべきではないかと考えます。環境に優しい再生エネルギー
の導入が、他の自治体に比べて大きくおくれていることについて、市長の見解をお伺い申し上
げまして、私の1回目の質問といたします。
◇議長(大竹政雄君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの野村議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、グリーンベル21、市庁舎として利活用、沼田市の市庁舎はいつ倒壊してもおかしく
ないほど危険な建物であります。一日も早い市庁舎としての利活用の決断を求めますについて
でありますが、本庁舎につきましては、間もなく築50年を経過することから、建物や設備の
老朽化が進み、耐震性や市民サービスへの支障など多くの課題が見受けられることから、庁舎
整備は、市民の安全・安心を確保する上でも、避けて通れない大きな課題であると認識してい
るところであります。
 グリーンベル21を市庁舎として利活用することは、一般論として、庁舎移転の選択肢の一
つではありますが、庁舎整備については、今後、第五次総合計画に位置づけた庁舎整備検討事
業の中で、費用や財源確保、市民にとっての利便性の確保などの幅広い視点で検討してまいり
たいと考えております。
 次に、沼田公園長期整備構想、沼田城の復元、沼田城を軸とした沼田公園の整備を具体化し、
市街地の観光資源として、歴史のまちづくりを実現させるについてでありますが、沼田公園長
期整備構想は、沼田公園を核として、市域全体の歴史文化遺産を整備・活用していくまちづく
りの将来的な目標として、平成4年度に策定したものであります。さらに、平成7年度には推
進基本方針を定め、事業の推進を図ることといたしました。特に沼田城の再建は、この事業の
核になると認識しております。しかしながら、本構想策定以降、本市を取り巻く社会状況や経
済情勢が大きく変化していることから、沼田城の再建につきましては、財政状況を初め、諸状
況を勘案しつつ、本市の将来を展望した道筋をつけてまいりたいと考えております。
 なお、中心市街地ににぎわいをもたらすためにも、観光客の誘致が欠かせないことから、旅
行会社等へのツアー企画の提案を進めているところでありますが、やはり観光客の皆さんの興
味を引くことができるのは本市の歴史であり、特に真田の城下町は大切な観光資源であると捉
えております。したがいまして、より多くの市民の皆さんに、真田の城下町・沼田をさらに深
く知っていただくことが、沼田城再建に向けた機運をより高めると考えております。このよう
な観点から、専門家による講演会の開催を初め、子供たちに真田の城下町としての沼田市の歴
史を学んでいくための機会を提供してまいりたいと考えております。
 続きまして、再生エネルギー、メガソーラーやバイオマスの導入について、他の自治体に比
べて大きくおくれているが、その理由は何かについてでありますが、メガソーラーの建設には、
一団で使用できる土地が1メガ当たり2ヘクタール程度必要と言われております。このため、
土地の確保が何よりも重要な条件となっており、市有地について検討を行ったところ、土地の
形状や日照、系統連携の問題等により、メガソーラー規模の太陽光発電所の建設適地は見当た
らないとの結論に至りました。しかしながら、市有地の有効利用という観点から、1メガ未満
の太陽光発電所の検討も行っているところであります。
 バイオマス発電は、生物由来資源を燃料として発電を行うもので、発電事業を展開するため
には、燃料となる資源の安定調達が不可欠であります。以前にも述べましたように、本市の森
林資源は、未利用の林地残材が多くあり、有効活用が行えれば有望な発電事業になり得ると考
えておりますが、これらの収集運搬のシステム構築が大きな課題であります。また、森林資源
の多くが民有地にあることや、バイオマス発電が多額の設備投資を求められる点などから、民
間の力を活用した展開が最も適していると考えております。
 以上、申し上げまして、野村議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇5番(野村洋一君) 御答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。
 関連がありますので、きのうの一般質問で、沼田都市開発の経営の状況とグリーンベル21
の所有権取得の決断の有無について、同僚議員からの質問がありましたけれども、その結果、
明確な市長の御答弁がなかったので、グリーンベル、85%の所有者の東京の投資会社から提
訴されたという内容の新聞報道がされておりますけれども、この件について、市長のお考えを
ちょっと先にお伺いさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) まさにこれは、昨日報道機関からコメントを求められまして、申し
上げたのは、まず訴状を見ておりません。したがって、訴状を見ていないと、確かなコメント
ができないので、そうしたことを申し上げさせていただきました。ただ、それが事実であれば、
解決に向けた、動こうとしていた、あるいはまた、経過としては動いていた経過がありました
ので、大変驚いているということと、残念に感じております。
◇5番(野村洋一君) 私は、三井生命が何年か前に沼田市に無償譲渡の申し入れがあったと
きのいきさつといいますか、その部分と、今回の話が全く似ているように思えてなりません。
といいますのは、三井生命が無償譲渡をするときに、沼田市はかなりデリケートな4つの提案
を三井生命に要求したわけです。そのときに三井生命は、その沼田市のデリケートな4つの問
題を全てクリアして、それで仕切り直して、沼田市さん、どうでしょうかといった経過がある
わけなのですけれども、2年ほどかけて、そこに副市長がいますけれども、副市長が頭になっ
た検討委員会で断ったんですね。今回、いつもこのグリーンベルのことで、私が一般質問で市
長に、何でグリーンベルを沼田市庁舎として再利用することを具体的に考えていただけないん
ですかと、こういった質問の中で必ず出てくる言葉が、15%の権利を持っている27名の人
たちの、地権者の非常にデリケートな問題がありますから、なかなか簡単にいかないんですよ
という御答弁を何度も私は聞いております。
 今回は、このデリケートな27名の15%の権利を持っている皆さんが、沼田市に自分たち
の権利を譲渡しますから引き受けていただけないでしょうかと。それについては、いかなる御
相談にも我々応じますよと言ってきて、なおかつ、東京の投資会社も、もうこれ以上沼田市と
泥仕合をしたくありませんよと。だから、4億2,000万円で沼田市さん、買ったらどうで
すかと、買いませんかと、こういった申し出をしてきているわけですよね。
 私が市長の立場であれば、答えが出ているわけですから、返事すればいいわけですよ。「わ
かりました、検討させてください」。早速さっきの答弁にありましたけれども、費用や財源の
確保について、所管の職員とよく協議をして、検討いたしますという話をすれば済むことなん
です。だから、三井生命が無償譲渡をするときのいきさつと、今回も全く同じような歯切れの
悪い市長の答弁が、結果的にはきのう傍聴に来ていた東京の投資会社の社長が、もうこれ以上
沼田市長と話をしても無理だなということで、けさの新聞の提訴に至ったのかなと。やむを得
ないことだろうなというような気がしてなりません。
 もう一度市長にお伺いいたしますけれども、グリーンベルの建物を仮庁舎にして、本庁舎を
建てかえて、その後は、仮庁舎で、要するにもうお役御免になったグリーンベルを、もしそう
いうふうに市長がお考えであれば、その後のグリーンベルの使用はどんなふうに考えているの
か。お答えいただければお答えしていただきたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) まず、昨日のいろいろなこの経過が、きょうも新聞紙上に出ている
わけですが、整理をして御答弁させていただきますると、議員が、先刻のことと今回は似てい
るというお話でございますが、それは受けとめ方がそうであれば、それは議員の受けとめ方で
ありますから、これについて私がとやかく言う立場ではありません。ただ、私どもは、今回グ
リーンベル21の解決に向かって、積極的に打って出んがために、内部組織の整理とか、そう
した対応を図ってきたという経過がございます。
 そうした形の中で、先ほど出ております、地元地権者の方々の関係等については、昨日も申
し上げましたが、2番にメドテック・インベストメントU及びVが有する資産の全てを沼田市
に取得をしていただきたいということの中で、上記1を実現するため、地元権利者が整えるべ
き条件及び解決すべき課題については早急に対処しますということがここにあって、そしてこ
この少なくとも文言の流れから来ると、やはり27人の方々が、昨日も申し上げましたが、全
ての方々の印鑑、署名等はいただいておるのでありますが、このときの会議に、やや半分近い
方たちが出ておりました。そうしたこと等もあったりして、きちんと、市とすれば対応には処
しておりまするし、いろいろと連携を密にして、これからも対応していかなければいけないと
思っております。
 なお、庁舎のことについてどうするんだと、グリーンベル21を活用したらどうかというこ
との御提案だと受けとめておりますが、これはやはり沼田市の百年の大計になりますので、や
はり市民の総体の方々ときちんと論議をして、そして方向性を定めていかなければならないと
いうふうに思っております。その際に、仮庁舎についても当然申し上げてまいりましたが、一
つの選択肢としてはあるわけであります。そうしたことから、先ほど申し上げてきた経過がご
ざいます。もちろん、いろいろとお話をされている中で、議員の御提案されている趣旨の意味
も、やはりそれは市民総体がそういうことがいいとなれば、それはそれでもって一つの方向性
は出てくるなと思っております。
 非常に大きな問題でもあり、しかも慎重な言い回しにならざるを得ない、非常に都市開発の
関係、あるいは地権者、もちろんメドテック・インベストメント等の関係についての、私ども
も決してそうしたところに対しての真摯な気持ちについては、きちんとこれからも対応してい
くつもりでございまするし、しかも4月1日から、しかるべき係を設置するということが、私
どものそこに寄せる意欲のあらわれであるというふうに受けとめていただければありがたいと
いうふうに思っております。
◇5番(野村洋一君) このグリーンベルという建物は、正式な手続を経た上で、沼田市も関
与しながら、公式に話を進めてきた事業なんです。ですから、公費が二十数億円投入されてい
るんです。だから、勝手に民間の皆さんがそこに入って事業を起こして、それで失敗した事例
って、もう次元が全然違う問題なんです。だから、市長が、私は真面目に向き合ってきました、
考えてきました。それは、私に言わせれば、例えばAコープが入るときに1億円出しましたよ、
出店する人がいれば、賃貸の場合だったら床面積に応じた賃料の2分の1を助成しますよ、い
ろいろそういった意味で税金を投入しました。一生懸命やってきました。これが市長の言い分
だと思いますけれども、これが本当にグリーンベルの空床の解決策になったのかというと、そ
うではないんですね。
 私は、お金を出して何かしてもらうとかというのは、何かによく例えられるのと同じで、金
の切れ目が縁の切れ目ということで、ただお金を出せばいいというものではなくて、どういう
企画でどういうふうに空床しているテナントの中身を、入店しやすい、したくなるような企画
を何で考えなかったのか。所管の部課長と、例えば商工会議所の人たち等の知恵をおかりした
りして。あるいは、市の職員を浦安の世界一のテーマパークのところへ勉強に行かせるとか。
実際にテレビで私よく見ますけれども、スーパーマーケット、いわゆる生鮮食料品の売り場が
まるで遊園地のようになっている、そういうところもあるんです。
 ですから、今までの対応が100%だめだったというのではなくて、努力をしてこなかった。
その部分を私はもう一度市長にちょっとお伺いしたいのですけれども、本当に税金をこれだけ
かけてきて、だからもうやることはやってきたんですよ。だけれども、空床がとまらないんで
す。だから、もう仕方がないんですということではなく、さまざまな、いろいろなそういった
努力をしてきたのか、そういった経緯があったのかどうか、その辺のところを市長にお伺いし
たいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) もちろん私がこの市長という立場をお世話になったのが、平成14
年でございました。そのときには、サティが撤退するというようなことがございまして、何と
かしなければいけないということから、結局当時、Aコープの導入に努力いたしまして、これ
が実ったという経過がございました。そして、その後も、昨日も答弁させていただきましたが、
出店の関係のいろいろな補助制度をつくったり、また、ふるさと館の対応をしたりしてきたと
いう経過がございます。一様に、民間の力を使って、あるいはまたおかりして、対応を図って
いくという形で来たという流れがあったわけでございます。
 そうしたことから、ここに来て、時代の背景とか、いろいろな諸状況を勘案したときに、や
はりきちんと内部に対策係を設けて、そしていよいよこれから、そうしたもろもろの状況を判
断しながら、新しい展開を図っていこうということから、昨日も複合的な意味合いのことも答
弁させていただいております。
 したがって、私どもは、時系列を追って、しかも権利者の方々のところにも配慮しながら、
実は取りかかってきたつもりでございます。したがって、議員あるいはまた昨日の同僚議員の
御提案されている内容等については、決して全てを否定するものではありません。当然そうし
たことも踏まえながら、今後の対応に処していこうというあらわれが、この4月の組織がえの
関係等にもなってきております。
 したがって、議員のお立場でもって、きょうの御質問になっているわけでございますが、そ
れぞれのところの部分について、担当部課はいろいろとそれなりの努力をしてきました。私ど
もも、そうした考え方もそれぞれの分野で伝えてきました。これからも、したがって、4月の
組織がえ以降のところにも、前の段階でも、もう既に2月のときから内部人事の関係等もいろ
いろ対応してきたという経過がございますので、いろいろと厳しい御意見は真摯に承りますけ
れども、市の立場からいたしますると、これからきちんとした対応を、27名の地権者の方々
に対しても、あるいはまた、メドテック・インベストメントに対しても、きちんとした形の中
で真摯に向き合って、そしてこれが解決のために処してまいりたいと考えております。
 したがって、議員の御提起されている内容については、私どもは決して否定するものではあ
りません。一様にしっかり受けとめておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇5番(野村洋一君) いろいろやってきた、余り具体的なお話は聞けなかったんですけれど
も、お金を出すだけでなくいろいろな努力はしてきたというお話だったと受けとめます。
 今の27名のお話がありましたけれども、この27名の権利者が断腸の思いでみずからの権
利を沼田市に破格で譲渡する決意をした。この27名の皆様方の重い気持ちを、きのうも関係
者の方、傍聴に来ておりましたけれども、こういう議会の席で、なかなかその市長はよく言っ
ていいことと悪いことがあるみたいな言い方をよくすることがあるんですけれども、やっぱり
本当に27名の皆さんは命がけなんですよ。だから、そういった皆さんに対する、もう少し市
長の血の通った御判断、御意見を、こういったところでびしっと言っていただくと、これが2
7名の皆さんの気持ちに届くのかなと。残念ながらきのうは届かなかったような気がいたしま
した。今、本気で考えると、一生懸命前向きに考えますよという御答弁をいただきましたから、
そのことについてはわかりました。
 次に、これは私の持論になりますけれども、50年たって、いつ倒壊するか、もう本当に気
が気でないような今の市庁舎を、早く安心で安全な場所に移すということが、市政を預かる市
長の責任だと思います。目と鼻の先に、本当にすぐにでも使えるでかい建物があって、その建
物を持っている人が幾らなら売るよ。その中に、一部権利を持っている人も、売りますからど
うですかと言ってきているわけですから、早く決断していただいて、グリーンベルのほうにこ
の市庁舎を移していただければ、私はありがたいなと思います。
 それと同時に、ただ、市庁舎をグリーンベルに移すだけでなくて、私は、構想として、沼田
の郵便局とこの庁舎の土地を交換していただいて、郵便局の敷地、それから西側に隣接する民
間の土地、これを含めますと、沼田市のこの土地が、この土地よりも約300坪少ないですか
ね。ですから、駐車場の台数で計算すると、郵便局だけで100台弱。西側の民間の土地まで
全部含めれば、180台ぐらい車が置けるスペースができるわけです。北側に、新たに出入り
口をつくる。そして、1階には生鮮食料品と日用品を販売するお店を入れ、沼田市の市内の業
者の参入する人がいたら入ってもらって、2階からジェルスポーツクラブまでの間は、市が行
政の施設として使って、できるだけ寄せてやると。商工会議所も、沼田市が本気でそういうふ
うに考えるのなら、商工会議所もそこに入りますよと。郵便局の人も、窓口業務はグリーンベ
ルに入ってやりますよと、いろいろなそういった御意見が今出ております。直接私は聞いてお
ります。ですから、そういったことを考えて、この沼田市の市庁舎の問題は、少し壮大な計画
になることは間違いありませんけれども、そうすることによって、市民生活、市民のためにな
る市庁舎ができて、中心市街地の人の交流が盛んになって、にぎわいが取り戻せるということ
になれば、多少の税金を投入して市民から非難されるようなことは、私はないと思いますけれ
ども、そういった将来にわたる、これは私の持論なので、こういうふうにしていただければい
いというこれは希望なんですけれども、市長は沼田のこの庁舎をあくまでもここに新しく建て
ることを念頭に、今でもその考えは変わらないのか。お答えできなければ結構ですけれども、
お答えしていただけるのであればお伺いしたいと思います。お願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) まず、27名の関係のことについての御質問はなかったのでありま
すが、しっかりと向き合ってまいりたいと思っておりまするし、誤解がないように申し上げな
ければいけないのは、署名の中には譲渡のところまでは付記されていないんです。ここは客観
的な事実として押さえておきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
一応そうしたことの確認だけは申し上げておきたいと思います。
 ただ、そうした、まさにそういう断腸の思いで決意を示してくれたということについては、
私どももその後の意見交換等でも、私どもの熱意も伝えたつもりでございます。したがって、
正面から向き合っていくということでもって、その27名の方々には、27名の方々というよ
り出席者の方々になりますが、全員がおりませんでしたので出席者の方々になりますが、申し
上げてきた経過がございます。
 さて、後段の、議員の庁舎に向けた構想が今述べられたわけでございます。立派なお考え方
が披瀝されたわけでございますけれども、相当、このグリーンベル21を中心としたところの
周辺の関係等についても踏み込んだ御提案がなされたわけでございますが、当然それには、い
わゆる市の直接する財産のところではないところまで踏み込んでおられますので、本日のとこ
ろは構想を聞かせていただいて、今後のいろいろな参考にさせていただければありがたいとと
どめておきたいというふうに思っております。
 庁舎の問題については、議員の認識の中で、もう早急にやるべきだということについての御
認識は、私どもも何とかいろいろと内部の財政状況も前に比べれば改善されてきているなとい
うことの中で、これも正面から受けとめなければならない事業だなというふうに思っておりま
す。
 そうしたことを捉まえてみたときに、まさに庁舎の問題は、右から左にというふうになかな
かいかないということはわかっていただけると思うのです。やはり市の百年の大計になります
ので、当然その経過を、しっかりと道筋をつけていくということの大切さというものが横たわ
ってまいります。したがって、そうしたことから、野村議員の御提案された構想も参考にさせ
ていただいたり、あるいはまた、他の方々の御意見も参考にさせていただいたりした形の中で
総合的に判断していくと。これも、議員がおっしゃっているように、余り先にというわけにも
まいりません。したがいまして、機会を見て、いろいろとそうしたことについての考え方を議
員の皆様方にもお示しをしていくということになろうかと思っておりますので、よろしくお願
いしたいと思っております。
◇5番(野村洋一君) 言葉の言い回しかなと思いますけれども、27名の皆さんは、全体の
取得を市長にお願いしているわけですから、譲渡を考えていると、私はそういうふうに受けと
めて申し上げました。
 それと、もう一つ市長にちょっとお伺いしたいんですけれども、グリーンベルは中古物件で
すよね。中古物件を取得することについて、合併の関係のお金が使えるのかどうか、それをち
ょっとお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 総務部長のほうから答弁をいたさせます。
◇総務部長(飯田敏夫君) 命によりお答え申し上げます。
 いわゆる合併特例債は該当になります。以上でございます。
◇5番(野村洋一君) 合併のお金が使えるということですから、お金の手当てはそんなに心
配する必要はないと思います。新しくつくるわけではないですから、もう金額面もある程度、
向こうの、要するに投資会社の方々も、それから地権者の方々も、おおむね幾らぐらいという
のが出ているわけですから、それほど大変な何十億円なんていうお話にはならないわけですか
ら、この危険な建物から一日も早く撤退をするという観点から言えば、本当に市長がよく言わ
れる、一朝有事のという言葉がよく出ますけれども、この前の3.11に匹敵するようなでか
い地震が来たら本当に危険でどうなるかわからない。もう本当に我々、議員がここで要するに
議会を開くときに、頭にヘルメットでもかぶってやるような、本当に大げさに言えばそのぐら
い危険な建物ですから、最初に市長が財源の確保、これもいろいろ難しいんですよと今お話が
ありましたけれども、合併特例債の関係のお金が使えるのであれば、そこはまたそんなに難し
く考える必要がないのではないか。ちょっとくどくなりますけれども、そういったことを考え
て、なるべく早く市庁舎をあけて、安全なところで市の業務ができるように重ねて市長にお伺
いして、グリーンベルについては閉じたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 非常に質問の内容が壮大であります。したがって、どうしても答弁
は慎重にならざるを得ません。はっきり申し上げまして、市庁舎をつくるのに当たっての合併
特例債は、別なところに建ててもそれは適用になるというふうに思っておりまするし、グリー
ンベル21のところにも適用になるというようなことで、これはありがたい一つの財源確保に
なりますので、議員が御指摘されたことについてはきちんと受けとめて、そうしたことの有利
な財源をうまく活用していくということについては、今後ともよろしくお願いをしたいと思っ
ております。
 非常にグリーンベル21を取り巻く環境、あるいはまた構想が、本日議員からかなり濃密な
御提案があったわけでございます。先ほど申し上げましたように、きちんとそうした御提案に
ついては受けとめた形の中で、庁舎のことについては、検討会をきちんと立ち上げなければな
りません。したがって、当然そうしたところの部分で、きょう御提案されたようなことについ
ても、論議の対象になってくるというふうにも思っております。
 したがって、いろいろな選択肢があると思われますので、やはり庁舎建設は、市にとれば百
年の大計でございますので、やはり市民の方々の御意見もいただいたり、各種各階層の御意見
もいただいて、そして百年の大計に似つかわしい、そういう方向性を出していかなければなら
ないと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思っております。
◇5番(野村洋一君) わかりました。
 続いて、沼田公園長期整備構想、これについて再質問させていただきます。
 沼田公園長期整備構想は、平成8年4月に全市野外博物館化計画、その推進に向けてと題し
て広報で市民に案内しています。これを見ると、整備計画の中に1年から3年の期間で行う調
査や復元、用地取得や復元構築物の設計などが詳細に記載されていますが、進捗状況について
お伺いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) それでは、申し上げたいと思います。
 議員の進捗状況についての御質問でございますが、沼田公園長期整備構想の策定につきまし
ては、ふるさと創生1億円事業の一環として取り組んだものであります。沼田公園を核に、市
域全体の歴史文化遺産を整備、活用していくまちづくりの将来的な目標として、先人の方が定
めたものであります。この構想を進めていく上での基本的な考え方となる推進基本方針を定め、
事業の推進を図ることとしたものであります。
 事業の進捗状況でございますが、沼田公園整備事業としましては、基礎調査として平成5年
度、さらに平成7年度、平成9年度、平成10年度、平成12年度、平成13年度に発掘調査
を、平成6年度及び平成9年度に電波探査を行うとともに、関連地域整備事業として位置づけ
た滝坂川河川緑地整備、発知運動広場整備、奈良古墳公園整備、沼須運動広場整備などの事業
を実施するほか、旧沼田貯蓄銀行保存整備事業につきましても、現在事業を進めているところ
でございます。大体概略が以上であります。
◇5番(野村洋一君) 今市長の御答弁いただいた事業内容というのは、電波探査発掘文献調
査、全体整備計画の策定、この辺ですかね。市長、いいですか、これに基づいて今私質問して
いるんですけれども、この中に、土塁や堀、橋等の復元というのが3年ぐらいの期間を想定し
て書いてあるんですね。それから、石垣、やぐら等の復元、これも3年ぐらいの期間で事業計
画しているんです。用地取得、防災対策、これも3年ぐらいの期間を見て、事業計画している
んですけれども、この辺の進捗状況が全くされていないのではないかなと私は考えたので、今
市長に質問したんですけれども、その辺のところはどうなんですか。
◇市長(星野已喜雄君) これも私がこういう立場をいただいたときに、こういう立場という
のは市長という立場をいただいたときに、その前段で、沼田公園に二重やぐらをつくるという
ことが予算計上されていたという中で、これが予算計上を提案されたんだけれども、議決に至
らなかったということがあったと報告をいただいております。結局、それはいろいろな事情が
あったようでございますが、1つに、場所の問題とか、それが実態に合っていなかったという
ような御指摘があったようでございます。
 そうしたことの経過を経て、私がこういった立場をいただいていたという経過の中で、当然
そこには財源も伴ってまいりまするし、後ろ盾のものも必要になってまいります。そうしたこ
とから、今議員がおっしゃっていた、こういう提案されたことについての滞りがあったという
ことになろうかと思っております。
 したがって、そういう意味では、やはりいろいろな時代の変化の中で今日を迎えているわけ
でございまして、また、先ほど申し上げましたように、いろいろな歴史的な経過もあったよう
でございますので、今日を迎えているということになります。計画の中で、3年、3年、3年
のことが今述べられたわけでございますけれども、これらについてもそんないきさつから、現
在を迎えているかなと思っております。
◇5番(野村洋一君) この沼田公園長期整備構想というのは、先ほど市長がおっしゃったよ
うに、ふるさと創生1億円事業の一環なんですね。このふるさと創生1億円というのは、使い
切っちゃったんですか。まだ少し残りがあるんですか。
◇総務部長(飯田敏夫君) 先ほどの市長の答弁の訂正を、まずお願いいたします。先ほどの
二重やぐらの関係で予算云々がありましたけれども、これは上程までは至っていないというこ
とで訂正をお願いいたします。
 それから、ふるさと創生1億円の残でございますが、現在約9,130万円程度でございま
す。以上です。
◇5番(野村洋一君) このふるさと創生1億円というのは、ほとんど残っているということ
なんですね。ということは、この沼田公園長期整備構想の事業にほとんどお金が使われていな
かったんだという解釈でよろしいのですか。先ほど二重やぐらの話が出ましたけれども、実施
設計は、この二重やぐらについてはできているんですよね。着手する決断があれば、この二重
やぐらは実施設計ができているんだから、それで1億円の残が9,000万円もあるんだから、
やる気になれば二重やぐらはすぐできるんじゃないですか。その辺どうなんですか。
◇市長(星野已喜雄君) 言われるように、ふるさと創生資金が残額としてきちんと残ってい
るということは、申し上げたとおりでございます。
 二重やぐらのことについては、私どもも当時のところにかかわっていなかったということの
中で、その後きちんと報告をいただいて、今申し上げたような経過があったようでございます。
やはり場所だとか、あるいはまた御殿桜の関係だとかいろいろあって、そして、決断があれば
すぐできたのではないでしょうかということのような状態にはならないようなことがあったと
いうふうに承っております。したがいまして、これから先々を眺めてみたときに、やはり全体
の中で、一体どう位置づけていったらいいかということをよく精査をして、そして対応を図っ
ていく必要があるのかなというふうに思っております。
◇5番(野村洋一君) この沼田公園長期整備構想というのは、物すごく読むのが嫌になるほ
ど細かく、いろいろ難しい専門用語で書いてあるんですけれども、ふたあけてみたら、まだ幾
らもお金も使っていなくて、そんなに真面目に取り組んでいるというような感じが一つも、私
には受けとめられません。
 それで、ちょっとお城のことに触れたいんですけれども、市長は平成19年の議会で、金井
康夫議員の一般質問の中で、沼田公園に天守閣をつくることに賛成ですか、反対ですかという
質問に、市長はこう答えているんですね。「何年先になるかわからないけれども、天守閣がで
きること、将来の展望に夢を描きながら、できるところから一歩ずつ前進させていくことが必
要だと思っております」と答弁しているんです。もう7年たっているんですよ、そのときから。
できるところから一歩ずつ前進させていくという部分は、具体的には何が前進したのかお伺い
いたします。
◇市長(星野已喜雄君) 御案内のとおり、この沼田城の問題も非常に壮大なスケールの問題
であります。私どもが物心ついて、こういった立場をいただくような、つまり議員としての立
場をいただくようなときから、沼田城の問題はいろいろなところで話題がありました。
 ただ、沼田を代表する歴史の研究家の中に、意見が決して1つになれるというようなことが
ないような形の市民世論もなくはありませんでした。したがいまして、そうしたことから、例
えば真田の用水だとか、あるいはまた、町割りの関係から入るのがいいのではないかというよ
うな意見もあったり、あるいは、ずばり、天守閣から入ったらどうかというようなことがあっ
たりする中で、その歴史的な背景とか、沼田の歴史の文化研究等も、学校教育の現場であると
か、あるいはまた、社会教育の場所であるとか、そうしたところでもって対応を図る形の中で、
徐々にそうした機運を盛り上げていくのが大事なのではないかということの流れで来たという
経過がございます。
 したがいまして、今日、真田戦国ストリートだとか、いろいろと歴史にちなんだ事業は展開
してまいりました。したがって、今後もそうした夢を描きながら、一歩ずつ近づけていく努力
をしていかなければならないと考えております。
◇5番(野村洋一君) もう1点、お城に関係することをお伺いいたします。
 市長は、沼田公園にお城がなくても、沼田公園を整備して、それを具体化して、市街地の観
光資源として観光客の誘致に期待を持つということが可能であるというふうに考えているんで
すか。その辺のところをお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) お城はないよりはあったほうがいいと思います。しかし、現在のこ
の状況の中で、それぞれの史跡のきちんとした、言うなればプロット、いろいろなところにこ
ういうのがありました、ああいうのがありましたというような形のミュージアム形式のものを
きちんとつくっていくということでも、それは観光スポットにはなり得るであろうなというふ
うに思っております。どちらもその事業としては大切だとは思っておりますが、やはりすぐそ
こに、お城の現実が目の前にあらわれてくるということについては、やはり客観的に、非常に
慎重な言い回しになるのでありますが、やはりそういった公園の中のもろもろの史跡のあり得
る場所等についての検証をきちんとして、そこにそういったものがありましたよということに
ついて、きちんとした対応をしていくということは、これは非常に現実的で、やってできない
ことではないのではないかというふうに思っております。
◇5番(野村洋一君) 沼田公園にお城があるのとないのでは、観光の目玉として考えた場合
には、もう全く期待が持てるような観光客の誘致というのは無理だと思います。
 この沼田公園長期整備構想、長くかけて、計画ができてから物すごく年数がたっていますか
ら、本当に行政の早い対応をぜひお願いしたいと思います。
 それから、この市域全体を野外博物館、フィールドミュージアムにして、沼田市全体の歴史
的環境を整えて、点在する歴史遺産や文化財を市民の憩いの場として活用して、文化的観光拠
点の機能を高めて地域活性化につなげる、こういうふうに書いてあるんですけれども、どこま
で進んでいるんですかね。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午前11時00分休憩
    ─────────────────────────────
午前11時07分再開
◇議長(大竹政雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 答弁が前後いたしますが、お許しをいただきたいと思いますが、さ
きの質問に対しては、先に申し上げた後のところで申し上げます。
 ふるさと創生の1億円の関係でございますが、公園のほうにも使って、さらに当時これを基
金として積み立てて、そして未来塾のほうに、その利子を使ってきたという経過がございまし
て、当時非常に利子がよかったもので、平成2年度から平成11年度までその未来塾の塾生の
方々がそれを活用して、いろいろな勉強会等をしてきたという経過があるということをつけ加
えておきたいと思います。
 さて、それでは何をしてきたのかということでございますが、これについては、先ほど申し
上げたことと重複してしまうので恐縮でございますが、一応先ほど申し上げましたように、発
掘調査、滝坂川の河川緑地整備、発知運動広場整備、現在のニュースポーツ広場ですが、奈良
古墳公園の整備、沼須の運動広場の整備でございますけれども、これは現在の状況にはなって
おります。また、旧沼田貯蓄銀行の保存整備等になっております。以上であります。
◇5番(野村洋一君) いろいろなところにある程度具体化してきたんですよという、今御答
弁をいただきました。
 そうしますと、河岸段丘なんかは、河岸段丘を生かしたジオパーク構想だとか、吹割の滝な
んかの関連性というのですかね、連携、こういうふうなものはどんなふうに捉まえているのか、
お伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 質問にお答えしたいと思いますが、少なくとも沼田公園長期整備構
想の中では、河岸段丘や老神温泉の関係は付記されておりません。ただ、沼田市が将来に向か
って観光振興を図っていくという観点では、これは河岸段丘や老神温泉、吹割の滝等は大変有
効な観光資源になっておりますので、今後、有機的な連携を図る必要があるのではないかとい
うふうに考えております。
◇5番(野村洋一君) それでは、沼田公園長期整備構想の最後の質問になりますけれども、
富岡市と薄根の大桑の関連性、あるいは研究、その辺のところは、沼田市はどのように取り組
んでいるのかお伺いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 薄根の大桑と絹遺産の関係等については、当然教育委員会の社会教
育課が軸となった形の中で、そうしたことの連携を図るということについては、いろいろと対
応を図ってきたのではないかと思っております。一応、これは社会教育課のほうの管轄になっ
ておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇5番(野村洋一君) それでは、3番目の再生エネルギーについて再質問させていただきま
す。
 沼田市は、中山間地で森林面積は広く、昔から林業の盛んな地域でありますから、木質系バ
イオマスで公共施設や病院などの暖房、農業施設に農業用ペレットボイラーの普及など、バイ
オマスで産業を興して、まちおこしにつなげていきたい、こういうふうに市長は願っているの
ではないかなと私は推測しております。
 それなのにという言い方はちょっと失礼なんですけれども、安中市で間伐材発電所、3月4
日の新聞の記事なんですけれども、県が4億円補助しますよと。安中市で間伐材発電所を計画
して、2年後、2016年ですか、完全に稼働されるのが、こういう記事が3月4日に出てい
ました。ここで市長にちょっとお伺いしたいんですけれども、市長は、群馬県森林組合連合会
の代表理事会長を務めておりますよね。
◇市長(星野已喜雄君) 務めております。
◇5番(野村洋一君) であれば、これはもう市長もこの新聞に報道されるずっと前から、こ
れは承知をしていたことだと私は思うのですけれども、こういうのが、市長は群馬県の森林組
合連合会の代表理事会長ですよ。沼田市でバイオマスのバの字も出ないというのはどういうの
ですか。その辺のところ、ちょっと市長にお伺いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) 安中市の関係については、私もよく分析しておりませんので、何と
も答えようがありませんが、新聞記事によりますと、たしかトーセンという言葉が出ていたと
受けとめております。これは、実は、もしそれが事実であるとすれば、栃木県にある民間の会
社でございます。したがって、そこが軸になって、事業を起こしたのではないかと拝察してお
ります。
 地元のこの中で、バイオマスのバの字も出ないのはということでありますが、当然これらに
ついても、いろいろと研究をしてきた経過もありますが、ずばり言って、非常にバイオマス、
つまり簡単に言うと、間伐材等だけでは、非常に事業の展開が大変な状況にもあるということ
も、私は受けとめさせていただいております。
 したがいまして、そうしたことから、今に至っているわけでございますけれども、当然これ
からも、そのバイオマスの関係等については、きちんと検討をしていかなければならない仕事
ではないかと思っております。
◇5番(野村洋一君) この安中市のバイオマス発電事業というのは、今市長がおっしゃった
とおり、株式会社トーセンという会社が主体で立ち上げる発電所なんですね。事業費は16億
円、そのうちの4億円を県が補助するという事業です。そこで、雇用は大体12人程度、稼働
時期は平成28年の4月から予定しているということであります。
 私は、沼田市はバイオマス発電事業をするのには、地域的な特色からいっても、一番、この
再生エネルギーの中では、バイオマス発電事業は身近に取り組める事業だと以前から思ってい
たんです。ただ、なかなか、みなかみ町は、いわゆる蒸して、ガス化して発電をするバイオマ
スで、それから中之条町は間伐材、あるいは、建築廃材ですか、等でバイオマス発電事業を行
うと。吾妻には、もうオリックスが建築廃材を主体としたバイオマス発電所を稼働しておりま
すけれども、やはり第1回目の質問で私は福島の原発の話をしましたけれども、エネルギー問
題というのは、もう原発は要らないよという考え方に、日本中がもうなりつつあるんですね。
ただ、大企業が、そうなると急にかじ取りができないよと。化石燃料に余りにも頼られると、
製作コストが上がっちゃって大変なんですよ、だから東電に早く原発の再稼働をしてください
と、こういうのは企業の言い分ですからそれもわかるんです。だけれども、人間の命にかかわ
る問題ですから。やはりエネルギーは、再生エネルギーで健康と自然環境を守ると。
 沼田市は、何か、そういった特化する事業を立ち上げて、いわゆる人が来てくれるまちにす
るのは、何も観光の目玉ばかりではないんですね。沼田市は、こういう形でエネルギーについ
て真剣に取り組んでいますよ。こういったいい発電所もつくって市民のためになるような施策
をしていますよ。そういう市になると、自然に他市からも、県外からも、じゃあ沼田市に行っ
ていろいろ勉強させてもらおうじゃないかとか、じゃあ帰りに老神温泉に泊まって、あるいは
みなかみ町に泊まって、そういう形になるんですね。ですから、その辺のところを、市長は大
変な大役を持っているのですから、もう少し積極的にこういったことに取り組んでいただきた
い。こういうふうに私は切望しております。バイオマス事業について、市では具体的な検討を
した経過があったのか、もしあったら、その辺のところをお話ししていただければありがたい
と思います。よろしくお願いいたします。
◇市長(星野已喜雄君) バイオマスは私も非常に関心もありまするし、立場上、そうしたこ
との照会があれば、できるだけ応援もしてきたつもりでございます。
 ただいま一連の流れの中で、何町に何々、何町に何々とある中で、大体民間が立ち上げて、
そして民間のところを公的なところが応援するというような形が定番になっていると思ってお
ります。したがいまして、当然そうした民間の方々の活力を導入していくということについて
は、私どもも大賛成でありまするし、ぜひそうした方向でもって、対応を図っていかなければ
いけないかなと思っております。
 では、補足を市民部長からいたさせます。
◇市民部長(茂木一夫君) バイオマスについての具体的な市のほうの取り組みということで
ございますが、市のほうで直接動いてきたという経過は、今まで特にはございません。ただ、
市長のほうからも申し上げましたように、民間の応援をしていくということもございます。一
昨年の12月ですか、ある企業のほうが沼田市のほうでというような計画もございました。と
ころが、なかなか話が進まずに、具体的にはなかなか地権者の同意が得られなかったという経
過もございまして、計画を断念したというケースがございました。以上でございます。
◇5番(野村洋一君) 沼田市はペレット事業の先駆けなんですよね。途中でちょっと尻つぼ
みというんですか、当時のいわゆるペレットを使って燃焼させるストーブの性能が余りよくな
かったのか、途中でちょっと尻切れになってしまったんですけれども。ペレットを使って、例
えば小学校だとか、中学校だとか、保育園、幼稚園、こういった暖房にペレットを使うという
のは、非常に空気も汚れませんし、CO2も出ません。ですから、これはぜひ農業用のペレッ
トボイラーなんかの普及にも力を入れていただいて、バイオマスの発電事業がなかなか難しい
んですよと、簡単にはいきませんよと。ただ、川場村を見ると、産学官連携で清水建設、東京
農大、川場村、こういった産学官連携でバイオマス発電事業をやるんですと計画を発表してい
るところもありますから、できるだけ中山間地の特性をフルに生かして、せめてペレット事業
の再興ができるような、市長の民間の会社に対する助成というのですかね、応援、こういった
ものを積極的にやっていただければありがたいと思うのですけれども、その辺のところを、市
長のお考えをお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 私もこのペレットのイメージは、若いころ、市議会議員のときに話
題となったこと、今記憶によみがえってまいります。非常にこれは当該地区が早く手を打った
ということの中で、採算の問題、結果的に行き着いたのかなというふうに思っております。
 結局、先ほど来からの論議もそうですが、費用対効果の問題がどうしても横たわってくるの
で、そこに公的な支援が乗っていかないと、なかなかやはり難しいのかなというふうにも考え
ております。したがいまして、前段はバイオマス、先ほどの質問はペレットでございますが、
それぞれ1つには、民間の活力をいただいて、それを公的な立場が支援をしていくということ
でもっての具現化を図るということが、やはり一つの道筋なのではないかと思っておりますの
で、現実に本市のみならず、いろいろなお祭り、これは沼田まつりとか、そういったお祭りと
違って、例えば緑の祭りだとか、環境の祭りだとか、そうしたところにペレット等を使ったス
トーブの紹介なんかもあったりしております。また、そういったことを知らないわけでもあり
ません。したがって、先ほどのバイオマスも含めて、そうしたことの支援策をどう講じていっ
たらいいかということについては、きちんと検討を加えて、しかるべき形の中で予算措置もし
ていかざるを得ない、そういう時期を迎えているのかなというふうに思っております。
◇5番(野村洋一君) わかりました。
 それから、市長の答弁の中に、太陽光発電のことで、平らな部分が、平らな土地がないんで
す。ですから、メガソーラー発電をやろうということになると、なかなか用地が確保できなく
て難しいんですよ、こういう説明がありました。
 私のところに、町田町の8人ぐらいの地主さんから、「南斜面で雑木林になっているので、
ぜひ、野村さん、沼田市で、太陽光発電のメガソーラー発電所用地で、市で使ってもらえない
か。地代は幾らでもいいよ。協力するよ」、こういうお話がありますけれども、これも本当に
市で取り組む姿勢があれば、おつなぎはいつでもできますから、その辺のところを再度市長の
お考えをお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) そうした地域の意向等を見たときに、市とすれば、当然そうした機
運を応援していかなければならないかなと思っております。
 ただ、やはり私どもも行政の立場から留意しなければならないのは、どうしても農振法等の
法的な分野のことについて、どう乗り越えていったらいいかという課題が出てまいります。し
たがいまして、もし議員がそこの今お話しされたところの部分について、いろいろと掌握され
ているとすれば、担当課をして現場の確認をさせていただいたりする形の中で、できる応援を
きちんとさせていただければなと思っております。
◇5番(野村洋一君) 私が今お話ししたのは全部山林原野、農地1つもありませんから。
 最後に、もう時間がありませんので、きょう私が一般質問したグリーンベルの問題、それか
ら沼田公園長期整備構想、再生エネルギー、全部一貫して共通して言えることは、市長に決断
を求めているんです、私は。今まで、私は議員お世話になって3年になります。何回か一般質
問させていただきましたけれども、歯切れの悪い答弁を繰り返し聞いてきた記憶があります。
ですから、ぜひ市長には、沼田市のトップなんですから、決断を、決断と実行のできるトップ
になっていただきたい。これを切望して、私の質問を閉じます。
    ──────────────◇──────────────
◇議長(大竹政雄君) 次に、井之川博幸議員。9番。
〔9番 井之川博幸君登壇〕
◇9番(井之川博幸君) 質問に入る前に、私も先日の豪雪で大変な被害を受けました市民の
皆様にお見舞いを申し上げたいと思います。また、みずからの生活を確保するために、立ち上
がって除雪に尽力しました多くの市民の皆さん、そして、災害本部を立ち上げ、市長を先頭に、
市民の安全、生活を守るために尽力いただきました市の職員の皆さん初め、行政の皆さんにも
心から御礼を申し上げたいと思います。そして、被害を受けた市民の皆さんの復旧のために、
今後も行政がしっかりと応援していただきますよう、心からお願いをいたしまして、この件の
発言を終わりたいと思います。
 それでは、一般質問に入ります。通告に従いまして一般質問を行います。
 今回の質問は、安全なまちづくり−地域防災の強化について並びに教育施設の充実について
の2点であります。
 先日の豪雪のように、災害はいつやってくるかわかりません。日常の備えが本当に大事であ
ります。本市における市政運営の基本方針である第五次総合計画は、前期を過ぎ、2014年
度は後期の3年次に入ります。総合計画第3部基本計画、第4章安心安全で機能的なまちづく
り、第6節地域防災の強化、1、災害に強い都市基盤の整備の施策の概要に、安全都市基盤の
整備及び建築物の耐震化の推進が示されております。これらも阪神・淡路大震災や中越地震等
の教訓を踏まえ、計画策定されているわけでありますが、3年前に東日本大震災を経験し、市
民の安全を確保するための地域防災の強化については、一層推進しなければならないと思いま
す。
 それではまず、安全都市基盤の整備について伺います。
 安全なまちづくりを行う観点から、避難場所の見直しや施設の確保を図るとなっております
が、いつ、どのように見直しが行われ、どのような施設が確保されているのか伺います。
 また、災害物資の輸送路、また、避難経路の確保として、橋りょう等重要構造物の耐震性の
強化と道路の整備を図るとなっておりますが、どのように取り組まれてきたのか伺います。
 また、落石などの道路交通に障害を及ぼす恐れのある各種要因についての防災施設の整備を
推進しますとなっていますが、どのように推進されてきたのか伺います。
 また、崖崩れ災害が発生する危険性の高い地域は、急傾斜地崩壊危険区域に指定し、地形や
地質に適した工法による急傾斜地崩壊防止工事を施すなど、危険箇所の対策を計画的に促進し
ますとなっていますが、どのように促進してきたのか伺います。
 続いて、建築物の耐震化の推進についてお伺いいたします。
 本市の既存住宅の耐震化率を90%まで引き上げるためと目標を定めていますが、公共建築
物の総数と耐震化の進捗状況及び今後の計画について、また、一般住宅の耐震化の進捗状況と
今後の対策内容についてお伺いいたします。
 続いて、沼田市地域防災計画について、お伺いいたします。
 この計画は、1959年に中部地方を中心として、全国に甚大な被害をもたらした伊勢湾台
風を契機として策定された災害対策基本法の第42条の規定に基づき策定されているもので、
災害等の対策に万全を期するものと定義されております。
 また、1995年に起きた阪神・淡路大震災などを契機に、災害対策基本法も一部改正され
ておりますが、沼田市地域防災計画についても、平成17年度に修正されています。まず、こ
の沼田市地域防災計画をどのように活用しているのかお伺いいたします。
 また、東日本大震災を契機にして、災害対策基本法がさらに改正されておりますが、沼田市
地域防災計画についても、東日本大震災や原発事故などの経験を踏まえた見直しをどのように
進めていくのかお伺いいたします。
 次に、教育施設の充実についてお伺いいたします。
 これらの計画についても、第五次総合計画の第3部基本計画、第1章第2節、2、生涯スポ
ーツの推進施策の概要で示されているスポーツ施設の整備について、沼田公園長期整備構想で
移転が予定されている沼田公園内の野球場及びテニスコートの代替施設については、計画的に
整備を進めますとなっていますが、これらのスポーツ施設の整備は、なぜ進まないのかお伺い
いたします。
 また、この移転問題とも関連しているわけですが、沼田公園長期整備構想を進めるためには、
沼田公園の発掘調査を推進し、沼田城址の全容を明らかにすることが必要ではないかと思いま
すが、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
 続いて、運動公園野球場については、今年度の補正予算でフェンスに危険防止のラバーを張
るなどの改修が行われましたが、新年度においても、さらなる改修が計画されているというこ
とです。運動公園野球場の今回の改修内容と今後の計画について伺います。
 沼田市における資料館等については、総合計画では、歴史文化の拠点となる歴史博物館等の
調査研究を進めますと示されています。沼田公園長期整備構想では、記念館跡地に博物館が設
置されている図面が示されていますが、歴史的文化施設の整備について、(仮称)郷土歴史資
料館の建設についてお考えをお聞かせ願いまして、私の1回目の質問といたします。よろしく
お願いいたします。
◇議長(大竹政雄君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの井之川議員の御質問にお答え申し上げます。
 安全なまちづくり、地域防災の強化について、安全都市基盤の整備について、避難場所の見
直しや施設の確保についてでありますが、地域防災計画には64カ所の避難所が指定されてお
りますが、市民の安心・安全、生命・財産を最優先に考え、地震、水害、豪雨、豪雪などさま
ざまな災害に対応した避難場所の確保、また、障害者、妊婦、要介護者など避難される方々の
状況に配慮した避難所の確保も必要となりますので、今後さまざまな観点から、避難所の指定
あるいは確保に向けて見直しを行ってまいりたいと考えております。
 次に、橋梁等重要構造物の耐震性の強化と道路の整備についてでありますが、平成7年に発
生した兵庫県南部地震による阪神・淡路大震災を受けて、平成8年度以降、公共施設等の重要
構造物の耐震基準が従来のものから大きく見直され、強化されて現在に至っております。しか
し、その一方で、近年では社会インフラの老朽化問題が全国的な問題となり、その対策が急務
となっております。
 現在、本市においては、重要な橋梁について、優先度に応じた老朽化対策を計画、実施して
いるところでありますが、今後、一層の防災面の強化、安全性の確保といった観点から、橋梁
等の耐震性の強化と、これに付随する道路整備についても、関係機関と協議の上、進めてまい
りたいと考えております。
 次に、道路交通に障害を及ぼすおそれのある各種要因についての防災施設の整備推進につい
てでありますが、本市においては、平成10年度に旧沼田市内の主要道路における落石、崩壊
等の被害が想定される箇所について道路防災点検を実施し、主に土砂災害を想定した構造物の
計画策定を行い、緊急度に応じ段階的な整備を実施してまいりました。また、今後については、
第三者被害が想定される箇所については、道路ストック点検を実施する計画であり、点検結果
に基づく適切な維持管理計画を策定し、道路通行の一層の安全性の確保に努めてまいりたいと
考えております。
 次に、急傾斜地崩壊危険区域の対策についてでありますが、急傾斜地崩壊危険箇所は、傾斜
度30度以上、高さ5メートル以上の急傾斜地で、雨や雪解けなどの影響によって急激に斜面
が崩れ落ちるおそれのある場所を言いますが、急傾斜地崩壊危険区域は、群馬県の資料により
ますと、県内で4,188カ所、沼田市内で118カ所が県により指定を受けており、本市を
取り巻く自然環境は非常に厳しいものがあると理解しております。これらの対策につきまして
は、急傾斜地崩壊対策事業の事業主体である群馬県に対し、事業の促進及び対策等を要望して
まいりたいと考えております。
 次に、建築物の耐震化の推進について、公共建築物の総数と耐震化の進捗状況及び今後の計
画についてでありますが、まず、沼田市耐震改修促進計画に定められた市有施設における耐震
化の進捗状況については、平成26年2月末時点において、総数308棟に対し、250棟に
ついての耐震性が確保済みであり、その耐震化率は約81%であります。
 また、今後の計画については、災害時の避難施設ともなり得る、升形小学校管理棟、池田小
学校屋内運動場、白沢中学校屋内運動場等を初めとする教育施設関係を優先に、引き続き、平
成27年度末時点における耐震化率90%を目標として進めてまいりたいと考えております。
 次に、一般住宅の耐震化の進捗状況と今後の対策内容についてでありますが、まず、一般住
宅における耐震化の進捗状況については、平成26年2月末時点において1万5,103戸に
ついては耐震性を有しており、その耐震化率は約58%であります。
 また、今後の対策内容につきましては、主たる施策としての耐震改修工事費の一部補助を目
的とする、沼田市木造住宅耐震改修補助事業の継続により、平成27年度末時点における耐震
化率80%を目標に、さらなる耐震化の推進を図ってまいりたいと考えております。
 次に、沼田市地域防災計画について、地域防災計画をどのように活用しているかについてで
ありますが、沼田市地域防災計画は、国の中央防災会議が策定する防災基本計画を基本として、
群馬県防災会議が策定する群馬県地域防災計画をもとに、沼田市の防災会議が沼田市地域防災
計画を策定することとなっております。
 沼田市地域防災計画は、市民の生命、身体及び財産を災害から保護することをその目的とし、
災害予防、災害応急対策、災害復旧・復興に関する事項その他必要な事項について、市、防災
関係機関、市民・事業所等が果たすべき責務や役割を定めております。そのため、沼田市地域
防災計画及び同計画に基づいて定めている職員災害対策活動マニュアルを、災害発生に対して
の指針として活用しているところであります。
 続きまして、東日本大震災や原発事故などの経験を踏まえた見直しについてでありますが、
東日本大震災の際に、県外からの避難者の受け入れを実施してきておりますが、現在の計画に
は、県域を越えた広域避難者の受け入れにかかわる対応が規定されていないことから、その見
直しについて予定しております。また、県外での原子力施設事故が発生した際の対応について
も規定されておりませんので、平時からのモニタリングの実施や市民への情報伝達方法の確立、
相談窓口の設置などについて見直しを行っているところであります。
 さらに、群馬県地震被害想定調査の結果が平成24年6月に発表され、沼田市及び片品村内
に片品川左岸断層が存在し、その断層による地震の被害想定が公表されたことから、その調査
結果における被害を想定した計画の見直しもあわせて進めているところであります。
 以上、申し上げまして、井之川議員の御質問に対する答弁とさせていただきますが、教育施
設の充実につきましては、教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
◇議長(大竹政雄君) 教育長。
〔教育長 宇敷重信君登壇〕
◇教育長(宇敷重信君) 井之川議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、教育施設の充実について、スポーツ施設の整備について、沼田公園長期整備構想で移
転が予定されているスポーツ施設の整備はなぜ進まないのかについてでありますが、沼田城を
初めとする多くの歴史的遺産を再評価し、保存と活用の総合的整備を行おうとする沼田公園長
期整備構想に関連して、移転が必要とされている沼田公園内の野球場、テニスコートについて
は、(仮称)利南運動広場に移転整備する計画となっております。しかし、社会情勢の変化や、
厳しい財政状況などもあって、本格的な事業着手に至らない状況にあり、当面、多目的運動広
場として一部用地の利活用を図るため、本年度、整地等の整備を行っているところであります。
 次に、沼田公園長期整備構想を進めるためには、沼田公園の発掘調査を推進し、沼田城址の
全容を明らかにすることが必要ではないかについてでありますが、沼田公園長期整備構想に伴
う歴史的整備事業の基礎資料を得るため、平成5年度から試掘調査を初めとして、平成13年
度までに、堀跡の遺構や沼田城本丸跡を中心として、部分的な発掘調査を行ってきた経過があ
ります。この中で、天守の位置する本丸堀や西やぐら台跡から石垣が発見されたのを初め、各
種瓦や城内で使用されていた陶磁器などが多数出土するなど、貴重な調査結果資料が得られて
おります。今後もこのような成果を大切にしながら、真田氏についての調査研究を引き続き行
ってまいりたいと考えております。
 発掘調査は、開発計画や各種整備事業などに伴う事業でありますので、教育委員会といたし
ましては、文化財保護の観点から、必要に応じて調査を実施し、貴重な文化財の保存活用に努
めてまいりたいと考えております。
 次に、運動公園野球場の今回の改修内容と今後の計画についてでありますが、本年度は内外
野壁への緩衝マット設置を実施したところでありますが、新年度には公園利用者の安全面を考
慮し、1塁、3塁内野側とバックネット裏に、硬式球にも対応可能な高さを確保した防球ネッ
ト、観戦に訪れた方のため、約600人分のベンチ式観覧席を設置するほか、ピッチャーズマ
ウンドなど内野グラウンドの補修などを行うものであります。今後も、利用者の安全確保、利
便性向上のため、既存施設の適切な整備にも努めてまいりたいと考えております。
 次に、歴史的文化施設の整備について、(仮称)郷土歴史資料館の建設についてであります
が、郷土歴史資料館は、郷土の歴史や民俗等の資料を調査研究し、収集保存を図るとともに、
展示などを通して広く公開する施設であり、設置環境が整った折には、本市の歴史文化の拠点
として重要な施設であると認識しております。また、郷土歴史資料館が博物館法や同法施行規
則に定められた登録や指定を受けるためには、必要な資料が整備され、専用の設備、施設を有
し、学芸員などの専門職員を配置するなど審査要件が定められており、本市の財政事情を考え
ますと、現時点で郷土歴史資料館を新設することは、大変厳しい状況であると考えております。
 今後におきましては、引き続き公民館などの既存施設の利活用による文化財展の開催や文化
財ガイドによる文化財の紹介、公民館における沼田の歴史講座等の開催を通して、本市の歴史、
文化に触れていただく機会を充実してまいりたいと考えております。
 また、現在、移築保存整備に取り組んでいる、県指定重要文化財旧沼田貯蓄銀行の移築後の
利活用においても、郷土の歴史資料等の企画展示等について、関係機関の御意見を伺いながら
協議、検討してまいりたいと考えております。
 以上、申し上げまして、井之川議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇9番(井之川博幸君) 御答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきたいと思い
ます。
 まず、避難場所の見直しや施設の確保の関係でありますけれども、地域防災計画の中に、先
ほど御答弁にあったように、64カ所の避難場所が示されております。防災マップをつくると
法律で決まりましたので、沼田市のこういう防災マップをつくって、64カ所書いてあります
けれども、平成17年時に64カ所あったわけで、その後は一切見直しはしていないというこ
とでよろしいでしょうか。
◇総務部長(飯田敏夫君) お答え申し上げます。
 合併に当たり、避難所の見直しを行いまして、当時、9施設を追加し、2施設を廃止とし、
トータルで7施設を増加したということでございます。今後につきましては、昨日も一般質問
にありましたように、さらに見直しを進めていきたいと考えているところでございます。以上
です。
◇9番(井之川博幸君) 私は、総合計画の関係で、総合計画の見直しをすると書いてあるの
で、どんな見直しをしたのかと聞いたわけなんですけど。総合計画がつくられた時点では64
カ所でしたよね。ですから、結局その後は、合併したときに見直しをしただけで、その後は全
く見直しをしていないというふうに理解をいたします。
 それで、これから見直しに取り組んでいくということなんですけれども、災害基本法等が改
正されまして、先ほど答弁では、地域防災計画の話も出ましたので、そういう中で、例えば住
民等の円滑かつ安全な避難の確保ということで、市町村長は学校等の一定期間滞在するための
避難所と区別をして、安全性等の一定の基準を満たす施設または場所を緊急時の避難場所とし
て、あらかじめ指定することということで、避難場所とか避難所とか、いろいろ分けてきちん
と指定をしなさいという法律になったんですね。だから、見直しをしていくためには、今まで
ただ64カ所、こういうふうに同じように横並びで、避難場所一覧というふうに出すだけでは
だめだということになったわけでありまして、そういうことを承知をして、見直しをしていく
ということでよろしいかどうか確認させてください。
◇総務部長(飯田敏夫君) お答え申し上げます。
 当然、まずやはり先ほど来話が出ておりますように、避難者に配慮した、そうした施設の確
保というのも大変重要になってくるかと思いますので、そうしたこと、あるいは、先ほども申
し上げましたように、昨日の質問にありましたように、それぞれ地域の公民館等の利活用等も
含めまして、さらに検討してまいりたいと考えているところでございます。以上でございます。
◇9番(井之川博幸君) いろんな避難者を対象にしてということで、そういう面も入ってい
ますよね、高齢者、障害者等の災害時の避難に特に配慮を要する者についてということで、こ
れはきのうも議論になっていますけれども、名簿をきちんと作成して、しっかりと押さえてお
くというような法律になりました。そういういろんな方たちに対しての避難場所というのがあ
りますけれども、緊急時の避難場所とか、被災者が一定期間滞在する避難所、そういう生活環
境等を確保するための一定の基準を満たす施設をあらかじめ指定することということで、この
64カ所今指定されている場所は、学校とか公民館ですから、トイレがあったり、水道があっ
たり、そこで一定期間避難をして、一定期間の滞在ができると思うわけなんですが、そういう
場所等々、また、何かのときに避難するときに、被災者自体が一定期間きちんと滞在できる場
所も確保するというようなことで、いろいろ東日本大震災の教訓で法律も変えられております
ので、ぜひその点を考慮して、避難場所、避難所の選定をしていっていただきたいと要望して
おきたいと思います。
 それから、橋梁等重要構造物の関係でありますけれども、優先度を決めて実施をしていると
いうことなんですけれども、その決めてから実証した内容について、教えていただければあり
がたいと思います。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午後0時00分休憩
    ─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(大竹政雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇都市建設部長(萩原誠一君) お答え申し上げます。
 優先順位と計画についてでありますが、道路の通行量及び第三者被害等を考慮し、計画を策
定するものでありまして、平成22年に調査を始めまして、橋りょう長寿命化修繕計画を平成
24年に策定いたしまして、平成25年度に実施設計、一部工事に着手いたしております。引
き続き、平成26年度に2橋を、引き続き工事を行う予定でございます。以上です。
◇9番(井之川博幸君) わかりました。
 それでは、橋梁は50年程度が耐用年数というようなことを言われていますが、老朽化した
インフラ整備の優先度をもってやっていると言うのですけど、今いろいろ計画を立てたという
ことなんですけれども、やらなければならない数と、それは何年計画ぐらいでできるというよ
うなことはわかりますか。
◇都市建設部長(萩原誠一君) お答え申し上げます。
 計画の策定の中では、沼田市において、15メートル以上の管理している橋梁でございます。
全部で70橋ございます。現在、耐震性を有しているものにつきましては、17橋、残りが5
3橋でございまして、計画的に進めてまいるという計画でございます。以上です。
◇9番(井之川博幸君) 53橋も残っているということで、ぜひ早急にできるようにお願い
したいと思います。
 それでは、落石等をいろいろ交通に支障を及ぼすとか、生活に支障を及ぼすような各種要因
の整備ということなんですけれども、先ほど後段で、地域防災計画をどのように活用している
かとお聞きしたんですけれども、地域防災計画の中にそういう項目がございまして、災害予防
計画ということで風水害予防計画、観測体制の強化とか、それぞれあるわけなんですが、この
中に、地すべり、土石流、山崩れ及び崖崩れ、急傾斜地等災害危険区域予防計画というのがあ
りまして、地すべり、土石流危険渓流の予防対策ということで、地すべりのおそれのある危険
箇所は4カ所、それから土石流が発生するおそれのある渓流は128渓流あるということで、
表も出ております。
 これ、計画ができてから、足かけ9年たつと思うのですけれども、この中で何カ所対策がと
られたかということがわかれば、教えてもらいたいと思います。
 また、次には、急傾斜地崩壊危険区域の予防対策ということで、これには法律で指定区域が
21カ所、危険箇所、これはローマ数字のTだと思いますが、危険箇所が121カ所、これも
表が出ております。先ほど御答弁いただいた、県が指定した118カ所というのとちょっと数
字が違うので、その辺、この間に対策がとられて減っているのかどうか、その辺を確認させて
いただきたいと思います。
 さらに、落石等危険区域一覧表というので、13カ所、それから山地災害危険地域の予防対
策ということで、これは246カ所ありますよね。それで、危険度の高いものより、順次予防
対策工事を実施するものとするとなっておりまして、足かけ9年の間、どのぐらい進んだかと
いうことがわかれば、それぞれ教えていただきたいと思います。以上です。
(休憩を求める者あり)
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩します。
午後1時03分休憩
    ─────────────────────────────
午後1時04分再開
◇議長(大竹政雄君) 再開いたします。
    ─────────────────────────────
◇都市建設部長(萩原誠一君) 大変申しわけありません。今、井之川議員がおっしゃった、
地すべり、土石流、急傾斜等の指定につきましては、県が指定してあるものを、その地域防災
計画にのせてあるものでありまして、それから指定の数がふえたり、減ったりしているものが
あって、数字の整合性がとれないというのだと思います。
 それで、危険なところにつきましては、随時県のほうに要望いたしまして、工事をお願いし
ているところで、実数については把握しておりませんので、大変申しわけありません。
◇9番(井之川博幸君) 県に要請しているということなんですけれども、沼田市の計画の中
で順次やっていくというふうに出ているわけですから、工事は県がやるかもしれませんけれど
も、沼田市内の危険箇所がどう改善されていくのかというようなことは、ぜひ押さえていただ
きたい、押さえる必要があるんだというふうに考えます。
 また、この防災計画自体、見直すということなんですけれども、見直したときに、やはりそ
の中から対策がとれているところは、抜かなければならないのではないかと思うのですけれど
も、お考えをちょっと教えてもらいたいと思います。
◇総務部長(飯田敏夫君) お答え申し上げます。
 当然、整合性を図るように、それぞれ見直しを図ってまいりたいと考えております。以上で
ございます。
◇9番(井之川博幸君) 本当は、1年間でどのぐらい進んでいるのかと確認したかったんで
すね。というのは、この数があるのが、危険箇所と言われていて、何年かかったら危険箇所が、
きちんと防災工事ができるのかというのを教えてもらいたかったわけなんですよ。それがわか
らないということなので、あれなんですけれども、感じから言いますと、100年たってもで
きないんじゃないかという感じですよね。10年、20年ではとてもできないのではないかと
感じるわけなんですけれども、そういう点では、非常に取り組みが弱いのではないかと思うわ
けなんです。県がやるということで、県任せにしているという感じなんですけれども、市民の
安全を守っていくということで、沼田市の防災計画の中にきちんと取り入れられていることが、
市として責任を持って管理がされていないというような感じがいたしますので、その辺は数字
の問題ではなくて、管理の問題としてどう考えるのか、市長のお考えをお聞かせ願いたいと思
います。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほど都市建設部長並びに総務部長のほうが、具体的な数字等の質
問でもありましたので答弁をさせていただきましたが、やはり地域防災計画、それぞれ県の御
指導をいただいて、そしてその数値をのせているということの中で、きちんとその数値をのせ
ている関係から来るところの部分は、例えば林道ならば環境森林事務所が、当然道路ならば、
いわゆる土木事務所が押さえていると思いますので、1年を通して、それが、いつがいいのか
ということについては、私もちょっとなかなか明快なものはありませんが、しかるべき時期を
きちんと定めて、毎年そうしたところの進捗関係等について、いろいろとすり合わせをする機
会をきちんとつくって、そしてその成果を毎年明らかにしていくような形がとれればいいので
はないかというふうに思っておりますので、きょうを契機にいたしまして、そういったことの
道筋を立てていきたいなと考えております。
◇9番(井之川博幸君) 市民の安全を確保していくという観点からすれば、危険な箇所と指
定されているわけですから、一刻も早く改善されるということが必要であります。ぜひ沼田市
としても、市民の、沼田市の場所ですから、場所もみんな指定されていて、場所も全部表にな
ってわかるわけですから、そういう危険な場所というふうに指定されているので、ぜひ早く改
善できるように努力していただきたいというふうに思います。全体としては、総合計画等で決
めていることでもありますから、ぜひお願いしたいと思います。
 次に移りたいと思います。
 建築物の耐震化の推進についての関係でありますけれども、沼田市では今、市有建物が81
%まで来たということで、最近、学校施設等の耐震工事、たくさん進んでいますから、かなり
進んでいるというふうに思うのですけれども、90%目標でやっているということなんですが、
公共の耐震化促進計画の中に書いてありますけれども、市の建物については、多くの市民が利
用するというようなものが多いものですから、ぜひこれは早く進めていただきたいというふう
に思います。
 それから、沼田市耐震改修促進計画で、特定建築物等で90%以上の耐震化を目指しますと
いうことになっているわけなんですが、この辺の調査といいますか、特定建築物等の調査、こ
れはやっておられるのかどうか、教えてもらいたいと思います。
◇都市建設部長(萩原誠一君) 本計画の中で特定建築物等と申しますのは、建築基準法上の
規定に適合しているものを含む定められた用途や規模を満たす全ての建築物を特定建築物等と
いうことでうたわれております。
 その中で、特定建築物につきましては、計画の中で72施設あります。それは、お話をさせ
ていただいた部分もございますけれども、沼田市建築物等耐震化促進会議で、庁内会議でござ
いますけれども、これに基づきまして五次総の計画に向けた耐震事業の促進について等を協議
し、また、それの修正、改定を行いながら事業を進めてきたものでありまして、昨日も答弁さ
せていただいたとおり、学校の建物が中心になりますけれども、平成24年度から中央公民館、
白沢公民館も含め、沼田中学校、川田小学校、升形小学校の管理棟は来年度、平成26年度に
行いまして、平成26年度の予定としまして、池田小学校、白沢中学校の屋内運動場等を計画
的に実施しているものでございます。以上です。
◇9番(井之川博幸君) 公共のものは、そういうふうに先ほども答弁いただいたんですけれ
ども、耐震計画、促進計画をつくったときに、平成20年ですけれども、特定建築物等33棟
の耐震化が必要ですということで、これは民間の病院とか、百貨店とか、いろいろ含まれてい
るわけですよね。そういうのも含めて調査をされているということなんでしょうか。
◇都市建設部長(萩原誠一君) お答え申し上げます。
 沼田市耐震改修促進計画につきましては、市有施設のみでございます。
◇9番(井之川博幸君) それでは、特定建築物というのは、さっき言ったように、参考資料
として出ていますけれども、いろんな民間の建物がありますけれども、沼田市はそういうもの
に対しては、全くこの耐震改修促進計画では責任を持っていないと、こういうことでしょうか。
◇都市建設部長(萩原誠一君) 再度お答え申し上げますけれども、沼田市耐震改修促進計画
につきましては、市有施設の公共物の計画を立てているもので、その中の一部として、特定建
築物等ということで、先ほど申し上げました一定の用途、基準を満たす全ての建物が72ある
ということでございます。以上です。
◇9番(井之川博幸君) 特定建築物というのは、ちゃんと表がありますけれども、公共のも
のだけではないですよね。まず、それを確認してください。
◇都市建設部長(萩原誠一君) 公共のものと言いますと、市が所有しているものは、公共と
いうことであれば、全てが公共のものというふうに理解しております。
◇9番(井之川博幸君) 別表1、特定建築物一覧表に、病院、診療所、公会堂、郵便局、保
健所、税務署、学校も書いてある。それから、ホテル、旅館、ボーリング場、百貨店、マーケ
ット、劇場、そういうふうに表にあるんですけれども、これは特定建築物ではないんですか。
これはそういうものですよという表ではないんですかね、違いますか。
◇都市建設部長(萩原誠一君) 今、別表1の特定建築物一覧という、こういうものの中にあ
りますけれども、その中にあります施設の中の市有施設72について、特定施設ということで、
特定施設等ということで、市の計画を立てさせていただいたものでございますので、この計画
の中には、議員おっしゃっていますようなホテルだの、そういういろいろなものがありますけ
れども、市の計画の中には市有施設のみでございます。
◇9番(井之川博幸君) だから、それを確認したかったんですよ。だから、市は責任を持っ
ていないんですねということなんですね。それを確認します。
 それで、住宅の関係いきます。住宅は、市民が住んでいる住宅ですよね、公共住宅じゃなく
てね。この住宅は、80%以上の耐震化を目指しますという計画ですよね。先ほど58%だと
いうことで、平成27年度が最終年度ですけれども、80%を目標にやっていますけれども、
これはあと2年ですか、できるというふうにお考えでしょうか。
◇都市建設部長(萩原誠一君) 住宅に対しましては、個人の住宅ということもありますので、
市のほうとしましては、沼田市木造住宅耐震診断者派遣事業等で、その耐震性について確認い
ただきまして、その後、その必要に応じて、沼田市木造住宅耐震改修補助事業等の事業で手当
てをさせていただきまして、改修を促しておりますけれども、あくまでも個人住宅の再建は個
人住宅の方にお願いするということで、積極的にホームページ、毎年の広報等でPRをさせて
いただきながら、取り組みを促しているところでございます。以上です。
◇9番(井之川博幸君) だから、それはわかっているんですけれども、それで、この計画の
年度で80%までいきますかと聞いたんです。どうなんですか。
◇都市建設部長(萩原誠一君) 市としても、補助事業等を用意して、できるだけ取り組んで
いただきたいという広報並びに周知を図っておりますけれども、あくまでも市の全額負担では
ございませんので、個人の資金の関係もございますので、今後もPRに努めていきたいと思っ
ております。
◇9番(井之川博幸君) はっきり答えていただけないんですけれども、多分無理でしょうと
いうことなんでしょ、80%までは。だから、私が言ったのは、それは無理が市の責任、全部
責任だとか、そういうことを言いたいわけではなくて、そういうことになると、これは引き続
き新しい計画、また新規に計画をつくって、最終的には100%を目指さなくてはならないの
ではないかと思うのですよ。もうあと2年というところに来ているわけでありまして、対策を
強めていただくということと、あと今後の計画も視野に入れてやる必要があるのではないか。
要するに、急いでやる必要があるのではないかというふうに思うわけなので、そういう考え方
として確認をさせていただきたいわけなんです。いろんな計画、大地震がいつ来るかわからな
い、この間の豪雪も想定外だとか、そういう時代ですよね。ですから、のんびりしている間は
ないという立場で取り組んでもらいたいというふうに思うわけなんですけれども、その点では
どうでしょうか。
◇都市建設部長(萩原誠一君) お答え申し上げます。
 議員おっしゃっている内容につきましては十分理解しておりまして、安全な住宅に住んでい
ただきたいということは、市のほうも十分に考えております。この補助事業を用意しましたの
は、既存の建物の改修をして、その耐震性を増すということもありますけれども、築年数が経
過しますと、新たに新築の住宅もふえてまいりますので、その辺の住宅の関係もありますけれ
ども、あくまでも市の補助が一定程度しかないということもありまして、現在の社会情勢、経
済情勢を踏まえて、個人の方の支出を考えますと、なかなか難しい面があるんですけれども、
広報、ホームページ、いろいろな関係を含めて、耐震性の強化をしていただくような方向で、
市民周知を図っていきたいと考えております。以上です。
◇9番(井之川博幸君) それで、防災対策でお聞きしているので、これからどういうふうに
進めていただくかと。また、防災計画の見直しも含めていろいろ議論しているところでありま
すので、公共はかなり進んでいますよね。それから、足りないところもありますけれども、一
定進んでいると。住宅の場合も、それでも前進はしていると。さっき確認しました、公共でな
い特定建築物もたくさんあるわけですね、市内にですね。だから、例えば地震が来て、どの建
物が倒れたとしても、それで被害を受けるのは市民なんですね。そういう点で、今後、確かに
沼田市耐震改修促進計画の中には、公共の建物と住宅ということでつくられておりますけれど
も、こういう参考資料として、特定建築物一覧というのもちゃんと計画の中に示しているわけ
でありまして、そういうものについても、それはどこが指導するかわかりませんけれども、私
は、市もそういうところに関心を持って、そういう建物もやはり耐震化がきちんとされなけれ
ば、いざというときには、市民は被害を受けるということになりますので、そういうことも含
めて、今後の防災計画をつくっていく場合に、見直しをしていく場合に、そういうことも含め
て考えていただきたいというふうに思うのですけれども、それについてのお考えをお願いした
いと思います。
◇都市建設部長(萩原誠一君) お答え申し上げます。
 その市以外の特定建築物等に含まれている、議員おっしゃるようないろいろな建物がござい
ますけれども、これにつきましては、あくまでもその再建の費用の問題が個人にのしかかると
いう関係もございます。この辺は、国・県と市も全てがいろんな耐震化に向けての住民なり、
皆さんへの周知を図っているところでございますけれども、なかなかその資金面等の問題があ
って取りかかれない部分があろうかと思います。今後は、県等とも協調しながら、こういう建
物の耐震性を強化していただくための方策について、また、指導を受けながら、市民周知を図
っていきたいと思っております。以上です。
◇9番(井之川博幸君) わかりました。部長の考えはよくわかりました。
 それで、私が言いたいのは、例えば一般の市民、特定建築物、さっきは言いませんでしたけ
れども、沼田市の保育園は公共物ですよね。だけど、私立の保育園とか幼稚園は、公共物では
ないんですよね。だけど、特定建築物なんですよね。実際には、本当に耐震の工事をするとき
とか、耐震の調査をするときに、なかなか大きなお金がかかって、補助も確かに、本当に制度
がないというような状況なんです。
 それで、これは部長というよりも市長にお伺いしたいんですけれども、そういう市民がかか
わっている特定建築物、たくさんあるわけなんですね。特に子供たちがかかわっている保育園、
幼稚園等もあるわけで、そういうものに対して、やはり今後は災害対策という、災害予防対策
ということになりますと、そういうところもきちんと耐震化されなければ沼田の子供たちの安
全は守れないわけで、ぜひこういう機会ですから、ぜひそういうものに対しても耐震工事等が
やりやすくなるような補助制度とかそういうもの、市だけではなくて、市、県、国、どこでも
いいんですけれども、そういうものがきちんと制定されていくような、そういうふうな立場で
ぜひお考えをいただきたい。また、努力もしていただきたいと思うのですけれども、その辺の
お考えをお聞かせ願いたいと思います。
◇都市建設部長(萩原誠一君) 今議員おっしゃるような、事業者、市民への制度的な補助と
いうことにつきましては、現在ある制度の周知、また、国が定めた制度もPRしながら、今後
耐震化に努めていただけるような状況をつくっていきたいと思っております。以上です。
◇9番(井之川博幸君) ちょっと市長に聞いたんですけれども、じゃあ、どういうふうに聞
きましょうかね。民間の保育園とか、幼稚園とか、そういう建物が、どう耐震化が実施されて
いるか、いないかというようなことは、関係の部署があると思うのです。民間の保育園であれ
ば子ども課、幼稚園であれば教育委員会、そういうところで、どの程度の耐震化をされていた
り、そういう耐震化に対して、市のほうでどれだけの支援ができるかと。そういう取り組みを
していく必要があると思うのですけれども、その辺について市長としてのお考えをちょっと聞
かせてもらったらありがたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 担当課をして、そうしたことが進んでいるのか、進んでいないのか
については、確認をさせていただきたいと思います。
◇9番(井之川博幸君) ぜひ確認をして、いろんな要望が出ているものですから、ぜひ対応
していただきたいと思います。
 耐震化の問題を終わりまして、それでは、地域防災計画をどのように活用しているかという
ことで、先ほどそういう災害予防の関係でお伺いしましたが、今回は災害本部を立ち上げたと
いうことなんですけれども、その配備体制の基準は何号動員だったのか教えてもらいたいと思
いますが。
◇総務部長(飯田敏夫君) お答え申し上げます。
 今般の豪雪に伴うものにつきましては、緊急登庁職員を主体としてということで、昨日も申
し上げましたけれども、市役所中心にして半径2キロ未満の者を主体として緊急登庁させたも
のでございます。以上でございます。
◇9番(井之川博幸君) それが、動員計画というのが決まっていますけれども、その動員計
画の初期動員、1号動員、2号動員、3号動員と、こういうふうになっていますけれども、何
号動員だったのでしょうかと聞いているわけなんです。
◇総務部長(飯田敏夫君) 1号動員、2号動員というふうにありますけれども、緊急で必要
に応じて緊急登庁職員、先ほど来申し上げています半径2キロ未満の者を主体にということで、
そういった1号、2号というより、まず必要に応じて緊急登庁させたということでございます。
◇9番(井之川博幸君) だから、初期動員はそういうふうにわかるんですよね、初期は。だ
けど、その後は、百何十人が除雪体制とかに入りましたよね。そういうのは、今回の豪雪では
何号動員までやったのかと、こういうふうにお聞きしているわけなんですけれども、そういう
ことはだから、考えていないのではないかというふうに思うのですよね。せっかくこういった
計画があるんだけれども、そういう計画に沿ってふだんやられていないと、何のための計画な
のかということをちょっと思うものですから聞いているわけなんですけれども、わかりますか。
◇総務部長(飯田敏夫君) 1号動員とか、そういうことであれば、職員の10%とか、そう
いうことになってしまいます。今回、これだけの豪雪でありますので、もう緊急的に2キロ未
満の登庁できる職員を主体に動員をかけたところでございます。ですから、主体でありまして、
2キロ、プラス、さらに、管理職等については動員もかかっているところでございます。そう
いうふうに、緊急事態に応じて対応しているところでありますので、通常の1号、初期とか、
そういう動員のかけ方では、今回はありませんでした。以上でございます。
◇9番(井之川博幸君) 緊急だって、そういうどこまで動員するかということを、災害本部
で決めてやるというふうに思うのですよね。ただ、豪雪で集まる、市役所に集まれないという
のですかね。そういうことがあったと思うのですけれども、そういうことをやっぱり念頭に置
いてやっていなかったのではないかという気はいたします。
 次に行きますが、雪害対策計画というのをきちんと決めていますよね。市街地の除雪の中で、
交通等に支障を来すおそれのあるときは、市は国・県の地域機関、警察署、消防機関及び建設
業者、交通運輸業者、町内会等をもって、除雪対策協議会を設置して、住民の協力を得て、除
雪作業を実施するものとするというふうにこの計画では決まっているわけですよね。この除雪
対策協議会は設置されたのでしょうか。
◇総務部長(飯田敏夫君) お答え申し上げます。
 今般、特に14日から15日ということで言われておりますけれども、現実的には15日の
未明、3時前後に一度に大量の雪が降ったということでございまして、この場合こういった雪
の状況の中で、今それぞれの関係機関の方々に集まっていただいて対策を講じるということの
いとまもない状況でありましたので、先ほど来申し上げています、緊急登庁職員等を主体にし
ながら、その対策を立てたところでございます。以上でございます。
◇9番(井之川博幸君) 除雪対策協議会は設置しなかったということだと思うのですね。こ
れは、どこで設置しないという決断をしたのでしょうか。
◇総務部長(飯田敏夫君) お答え申し上げます。
 どこでというよりも、先ほど来申し上げておりますように、未明の3時前後に多量の降雪が
あったということでございまして、すぐ6時に対策本部の中で、緊急登庁職員等で、これはも
う対応するというような形で、順次取り組みを進めてきたところでありますので御理解をいた
だきたいと思います。
◇9番(井之川博幸君) 時間の関係もありますので、内容については、その辺にしておきま
すけれども、やはり何かきちんと計画をつくって、せっかくあるのに、そういうものに沿って
やられていないなというふうに感じます。
 それで、見直しなんですけれども、もう一度国も県も見直しをして、近隣の、県内の市もほ
とんど見直しをしています。柏崎原発から一番近い沼田市ですから、県内ではね。市の中で一
番近い。それが、非常におくれている。そういう点では、今後の見直しをしっかりとしていか
なければならないと思うのですけれども、その辺の状況、きのうあたりは今年度中にもう防災
会議を開くみたいなお話がありましたけれども、その辺の関係をもう一度お願いしたいと思い
ます。
◇市長(星野已喜雄君) 今回、いろいろな状況があるので、早急にそうした、一つの会議を
経ないと、地域防災計画の変更ができないということの流れになっておりますので、そうした
意味で、会議をできるだけ早急に開いて、そしていろいろなところの見直しを図っていきたい
と、こんなふうに思っております。
◇9番(井之川博幸君) わかりました。ぜひ防災計画、きちんと時期に合ったように見直し
をしていただきたいというふうに思います。
 教育施設の充実についてにまいりたいと思います。
 先ほどの御答弁で、いろいろ土地改良の後始末みたいなところもあって、教育委員会として
は非常に気の毒な点もあるわけなんですけれども、本気になって、このスポーツ施設をつくる
ということになっているのかどうかというのがちょっと疑問なんです。あの土地を買うために、
土地収用法を使って、合併特例債を使って、あの土地を買うために図面を描いて、教育委員会
がああいうテニスコートで、野球場をつくるということにしたんだというような感じだけで、
本当にそこにそれをつくるんだということの意欲が伝わってこないわけなんですけれども、そ
の辺について、教育長はどのように考えているのかお伺いしたいと思います。
◇教育長(宇敷重信君) 井之川議員の再質問にお答え申し上げます。
 教育委員会ですから、スポーツ施設の充実については大変重要なことだと、そのように考え
ております。スポーツ振興、競技スポーツの振興、それから健康スポーツ、生涯スポーツの振
興、これは教育委員会にとって大事な業務でありますので、体育施設の充実ということにつき
ましては、教育委員会としては大変重要なことであると、そのように強く認識をしております。
ただ、いろいろな、最初の答弁でも申し上げたわけなんですけれども、いろんな関係部局、そ
れからいろんな財政事情等を含めて、いろんな事情がございますので、なかなか推進が図れて
いない状況にあるということで、御理解をいただきたいと思います。
 大変、スポーツの振興については、これは重要なことであると深く認識しておりますので、
御理解をいただきたいと思います。以上でございます。
◇9番(井之川博幸君) 沼田市は、毎年合併振興基金というのをためているんですよね。合
併特例債で借りて、それを貯金しているんですよ。利息を払いながら貯金しているので、それ
でいいかとは言えないんですけれども、財政的な措置があるので、そういうことをやっている
わけなのですが。新年度、また2億円ためると、約20億円になると思うのですね。そういう
お金はあるわけなので、教育長は、沼田市はお金がないというふうに本気で思っているのかど
うか、確認をさせていただきたいと思います。
◇教育長(宇敷重信君) 再質問にお答え申し上げます。
 やるべきことがたくさんございますので、なかなかそのお金があるとか、ないとか言い切れ
ないところがあるわけです。先ほど申し上げましたスポーツ施設については、充実については
非常に大事なことだと。ただ、大事なことが、市民の方々の目線に立ちますと、いろいろなと
ころにあるわけですね。したがいまして、お金がないとか、あるとか、それについては、先ほ
ど議員おっしゃったように、何十億円あるということは、そういう見方をすればありますし、
ただ、やらなければならないことがたくさんございますので、そういった観点から見ると、そ
れは十分とは言えないといいますか、教育委員会だけではありませんので、たくさんやること
があるということで御理解をいただきたいと思います。以上でございます。
◇9番(井之川博幸君) 教育長、これはスポーツ施設だけの問題ではないんですよね。これ
は沼田市の明暗を握った事業だったんです。どんどん沼田がだめになったのは、この事業が進
まないからが一つの原因なんですね。スポーツ施設をつくるというだけじゃないです。沼田公
園がどうなるかということにかかわっているわけなんですね。ですから、これは非常に大事な
事業で、やっとあの土地に問題がない、そういう予算さえつければ、野球場もテニスコートも
できるという、お金だけの条件のところまで来たわけですよ。だから、財政さえつけば何の問
題もないんですよね、今度の土地は。だから、ぜひ頑張ってほしいんです。沼田市の明暗を握
っているんです。そういう点で、もう一度お考えをお聞かせ願いたいと思います。
◇教育長(宇敷重信君) テニスコートと野球場につきましては、沼田公園長期整備構想の関
連で移転するということになっているわけですけれども、先ほど申し上げましたとおり、さま
ざまな事情がございまして、着手できないということで、当面、(仮称)利南運動広場につき
ましては種目を特定しない多目的運動広場ということで、市民の方々に当面、そのようで、ス
ポーツに親しんでいただくという考えで推進しております。以上でございます。
◇9番(井之川博幸君) 教育長には頑張っていただきたいというふうに思います。
 真田街道で連携している上田市における上田城の復元の経過等、教育長は御存じでしょうか。
◇教育長(宇敷重信君) 上田城につきましては、何年か前に、大分前ですけれども、行って
みたことがあるんですけれども、最近の状況については、実際のところ、詳しいことは承知し
ておりません。以上です。
◇9番(井之川博幸君) 始めたころは沼田市と同じぐらい、30年も前だと思うのですけれ
ども、着々とやってまいりまして、いよいよ本丸のところまで来ました。上田市は、史実に忠
実に再建しようということで少しずつやってきたわけです。やぐら門もよくテレビに出ますけ
れども、文化庁と相談しながら、検討委員会をつくって、専門家も入れて、少しずつ着々とや
ってきて、今あそこまで来ているわけですね。いよいよ本丸のところまで来ているわけです。
 沼田市はその間、サボっていたわけですよ。発掘調査はやってもらいましたけれども、計画
的に前進するというのではなくて、そのときだけやったということになっておりまして、やは
り仲のよい上田市を見習って、お金を多くかける必要はないんですね。着々とやれば、何年か
後には、しっかりと復元ができるということなので、ぜひ上田市の復元の方法等を見習ってほ
しいなと思うのですけれども、その辺についてはどのようなお考えでしょうか。
◇教育長(宇敷重信君) 再質問にお答え申し上げます。
 平成5年度から13年度にかけまして、試掘調査を行って、かなりの成果が得られておりま
す。発掘調査は、やはりいろいろな樹木であるとか、建物であるとか、そういったものがやっ
ぱりない状況にならないと進められないんですね。それを、そのまま、あるままで発掘をする、
これはやはりいろんな面に影響してきます。まず、大事なところの発掘調査が中断してしまう。
そういったこともありますし、また、掘った土を近くに置いておくわけですね。そういったこ
ともあります。あとは、立入禁止ということにして、公園の機能、部分的にでも機能停止する
といいますか、柵というか、立入禁止で仕切って、そういったこととも関連をしてくると思う
のです。したがいまして、やはり中・長期的な計画のもとに発掘調査を進めていかないと、や
っぱりこれはちゃんとした調査にならないということで、そういったことを総合的に考えます
と、やはり沼田市の教育委員会としては、保存、文化財保護の観点といいますか、しっかりと
保存と活用、その2つの視点を持って、その2つを車に例えれば両輪というふうに考えて、文
化財保護の観点を持って、発掘調査も進めていきたい、そのように考えています。以上でござ
います。
◇9番(井之川博幸君) 時間もありませんので、一言。
 結局そうは言うけれども、テニスコートと野球場がどいてくれなければ、そこのところは調
査ができないわけです。だから、要するに中・長期的にやっているんだけど、一向に進まない
んですよ。沼田市は一向に進めようとしないわけです。いろんな問題は、みんな突っかかって
いて、本当に進まない市政だということで、どんどんどんどん沼田市はほかから置いていかれ
ていると。だから、上田市に比べても大変置いていかれているんですね。そういう点で、ぜひ
ここで目を覚まして、変えてほしいというふうにお願いして、私の一般質問を終わりたいと思
います。以上です。
    ──────────────◇──────────────
◇議長(大竹政雄君) 次に、大東宣之議員。10番。
〔10番 大東宣之君登壇〕
◇10番(大東宣之君) 通告に従い一般質問を行います。
 今回私は、大雪被害について、市役所庁舎について、公共交通について、振興局制度につい
て質問いたします。
 まず初めに、大雪被害についてより質問いたします。
 2月14日から15日にかけての大雪は、これまでにない積雪となり、市街地でも積雪が1
メートルになったところもあり、道路も一時通行不能状態となり、高速道路の通行どめ、国道
の大渋滞などにより物資の搬入ができなくなったことから、食料品などがなくなり、市民も除
雪にくたびれ果てるなど、沼田市全体が孤立状態のようなものになり、市民生活に大きな混乱
をもたらしました。さらに、パイプハウスやカーポート、物置等の損壊が多数発生し、大きな
被害をもたらしました。
 市としても、これまでに経験したことのない積雪により、市民の安全確保、道路の除雪、状
況の把握と対策と、さまざまなことで対応に追われることになりました。今回の大雪にどのよ
うに対応し、情報発信、除雪などについてどのように考えているのかお伺いいたします。
 今回の大雪では、これまでにないパイプハウスやカーポート、物置など多数被害を受けまし
たが、家屋、農業などの被害状況と被災者への対応をどのように進めるのかお伺いいたします。
 続いて、市役所庁舎について質問いたします。
 沼田市役所庁舎は、建設されてから間もなく50年になろうとしており、新たな庁舎の建設
は待ったなしの課題の一つと考えられます。市役所庁舎は、市民のさまざまな窓口であり、市
政運営の拠点として日常的に多くの人が訪れ、多くの職員が仕事をしています。こうした場所
だからこそ、安全性の確保と訪れる市民にとって快適な場所でなくてはなりません。
 しかしながら、現在の市役所庁舎は、安全性の面でも、快適さの点でも不安と課題を抱えて
いると言わざるを得ません。市長としても、市役所庁舎の建てかえについては重要課題の一つ
と捉え、新年度において何らかのアクションを起こすお考えでいるのではないかと感じており
ます。市役所庁舎の建てかえについて、これまでの検討と市長はどのような見解を持っている
のかお伺いいたします。市庁舎建てかえについて、今後の取り組みについて、どのように進め
るのかお伺いいたします。
 続いて、公共交通について質問いたします。
 東武バスが市内の路線からあらかた撤退したことにより、市では代替バスを運行し、市民の
利便性と足の確保に努めてきました。しかし、利用者が減少する中、市の負担がふえる傾向に
あり、市ではこれまでにさまざまな検討、見直しが行われてきましたが、状態は改善している
とは感じられません。市町村乗り合いバス運行のこれまでの取り組みと利用者の状況はどのよ
うになっているのかお伺いいたします。
 全国の市町村では、バス運行についてさまざまな取り組みがされ、デマンドバスの運行など、
バス停からバス停のバスの運行とは全く違った運行に取り組んでいるところも少なくありませ
んが、デマンドバス運行についてどのように取り組むのかお伺いいたします。
 続いて、振興局制度について質問いたします。
 合併後10年を間もなく迎えることになりますが、合併10年で現在の振興局制度を見直す
ことになっており、既に庁内の検討では、振興局制度を廃止し、支所とすることで検討が進め
られています。振興局制度は、地域の伝統を守るだけでなく、地域を下支えする組織として、
地域と密着し、地域の課題に機敏に対応し、住民の安全と安心の確保に取り組み、経済的な効
果だけでははかり知れない役割を果たしてきました。振興局制度の課題と成果について、どの
ように考え、これからの振興局制度についてどのように検討を進めるのかお伺いいたします。
 以上4点が私の質問です。御答弁をお願いいたします。
◇議長(大竹政雄君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの大東議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、大雪被害について、これまでの経過と今後の対応について、今回の大雪にどのように
対応し、情報発信、除雪など課題についてどのように考えているのかについてでありますが、
今回の大雪につきましては、災害の恐れがあることから、15日午前6時、市役所内に市長を
本部長とする沼田市災害対策本部を設置し、市民の安全・安心、生命・財産を守ることを優先
に、緊急出動態勢や避難所開設準備、高齢者等安全確保対応、除雪作業並びに排雪場所の確保
などに順次取り組んできたところであります。
 情報発信につきましては、沼田市のホームページ上に、大雪に伴う災害関連情報を掲載し、
市道の除雪状況、緊急避難所の開設、総合相談窓口の設置などのほか、ごみ収集や路線バス運
行状況、さらには保育園、市立幼稚園、小・中学校の対応など、市民生活に直結する情報につ
いて逐次、発信を行ってまいりました。さらに、並行してツイッター、ホットメールぬまた、
FM−OZEなどを活用して、雪崩注意報発表や落雪、路面凍結などの注意喚起を行ってきた
ところであります。
 除雪につきましては、委託業者及び直営により、まずは幹線道路及び準幹線道路の除雪に全
力を挙げて対応し、さらに、生活道路や除雪車の入れない歩道など除雪の困難な箇所について
は、市職員で編成した除雪隊によりマンパワーで対応するなど、居住環境の速やかな復旧を図
ったところであります。
 次に、家屋、農業などの被害状況と被災者への対応をどのように進めるのかについてであり
ますが、家屋被害につきましては、建物の一部損壊1棟、床下浸水2棟の報告があり、屋根や
ベランダ等の一部損壊及び物置やカーポートの倒壊などについては、現在までのところ300
件程度の相談が寄せられております。農作物被害につきましては、被害戸数で約360戸、農
業用施設の被害が約1,000棟、被害総額につきましては、施設と農産物をあわせて約3億4
,000万円と推計しております。
 被災者への対応をどのように進めるのかについてでありますが、市民の住環境の早期復旧に
向けた、平成26年豪雪災害復旧緊急補助金交付事業を創設いたしました。その内容といたし
ましては、対象者は市内に住所を有し、住宅を所有する市民とし、対象工事は住宅及び下屋、
物置、カーポートなどの附帯施設で、撤去費用を含め10万円以上の復旧・修復工事を実施す
る場合に補助率30%、限度額15万円の補助を行うものであります。
 さらに、ビニールハウスの倒壊など農業生産施設等に甚大な被害が発生したため、平成26
年農業生産施設災害見舞金支給事業を創設いたしました。その内容といたしましては、対象者
は、市内に住居を有し、農業生産施設に100平方メートル以上の被害を受けた農業者とし、
対象となる農業生産施設は、ビニールハウス、ガラスハウス、畜舎等で1戸当たり一律5万円
の見舞金を支給するものであります。
 また、今後の農業経営や地域経済に与える影響が極めて憂慮される事態となっていることか
ら、県と密接な連携のもと、必要な対策を検討してまいりたいと考えております。
 なお、このたびの記録的な大雪に係る農業被害に対し、農林水産省は、農業用施設の再建、
補修費に対する国の補助事業を、これまでの3割から5割に引き上げが発表され、県及び市に
おいても農業者への支援の拡大を検討しているところであります。
 次に、市役所庁舎について、今後の取り組みについて、市役所庁舎の建てかえについて、こ
れまでの検討と市長はどのような見解を持っているのかについてでありますが、庁舎整備につ
きましては、沼田市第五次総合計画において、庁舎整備検討事業として位置づけており、沼田
市庁舎整備基金条例に基づき、基金の積み立てを行い、庁舎整備に向け、必要となる経費の一
部を計画的に積み立てております。
 地方自治体の庁舎は、市民が日常生活を営む上で必要な行政サービスを受ける窓口としての
機能を有し、市が保有する行政情報を市民に発信する場であります。また、災害時には、市民
の安心・安全な生活を守り、支援を行う拠点となる重要な役割を担っていることから、庁舎整
備については、今後さまざまな議論や検討を行っていかなければならないものと考えておりま
す。
 次に、今後の取り組みについて、どのように進めるのかについてでありますが、庁舎整備に
つきましては、今後、第五次総合計画に位置づけた庁舎整備検討事業の中で、規模や場所、建
設費等の費用及びその財源確保などといった諸問題を踏まえ、総合的に検討してまいりたいと
考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。
 次に、公共交通について、状況とこれからの取り組みについて、市町村乗り合いバス運行の
これまでの取り組みと利用者の状況はどのようになっているのかについてでありますが、現在
の乗り合いバスにつきましては、平成22年度から2年間をかけて見直しを行い、平成23年
4月から南郷線、岩本線、川田線を市街地の病院等の主要施設を経由する運行経路に変更する
とともに、停留所もふやし、市内循環型に近い運行に見直しを行い、交通空白地域の解消のた
め、新たな地区への乗り入れや運行再開などの取り組みを行ったところであります。平成23
年12月には、佐山線、迦葉山線など残りの路線の見直しも行い、宇楚井原線と奈良秋塚線の
運行、さらには、平成24年4月からは、迦葉山線で2年間の試行ですが、土日祝日に玉原高
原まで延長運行し、今年4月からは本運行とする予定であります。
 利用状況につきましては、見直し後も利用者の減少が続いていることから、世帯へのバス時
刻表の配布や回覧、市の広報やホームページでの周知などにより、利用啓発に努めております。
 今後は、路線バスの見直しの検証を現在行っていることから、それぞれについて検討をして
まいりたいと考えております。
 次に、デマンドバス運行についてどのように取り組むのかについてでありますが、平成22
年度からの見直しを行った際に、市のデマンド運行試案を作成し、沿線地域で懇談会を開いて
意見を伺いましたが、利用する高齢者から反対意見が強く、費用対効果などを勘案した結果、
定時定路線方式を継続した経過がございます。デマンド運行にはさまざまなスタイルや方法が
あることから、今後の取り組みとしては、今年度に県の地域大学連携モデル事業により、現在
のバス運行の検証を依頼している高崎経済大学の公共交通の専門家のアドバイスをいただきな
がら、地形や地理的条件を考慮し、地域に合った路線バス、デマンド交通となるよう研究を行
っていく予定であります。
 次に、振興局制度について、これからの取り組みとこれからの対応について、振興局制度の
成果と課題についてどのように考えているのかについてでありますが、本市では、合併に伴っ
て懸念される点などを勘案し、身近なところで行政と地域が連携して地域づくりに取り組むこ
とができるよう、合併特例法に基づく地域自治区制度を導入し、その地域自治区の事務所の名
称を振興局として設置したところであります。
 振興局の機能としては、住民生活に直結した各種窓口業務、サービス等を行う支所機能に加
えて、農林、観光、建設、上下水道施設等の維持管理や整備、地域の特性や個性を生かした地
域づくり等の施策の実施及びコミュニティー施策の推進や住民自治支援など幅広い地域自治振
興機能をあわせ持たせ、特別職の振興局長及び地域の意見を市に具申していくなどの役割を担
う地域協議会を設置して、合併前の区域単位で地域振興を図ってきたところであります。
 地域協議会の運営状況などから、一定の役割を果たしてきたものと理解をしており、振興局
長の存在や幅広い支所機能などが、編入合併に伴う不安や懸念、激変の緩和などに役立ってき
たものと考えております。また、このたびの豪雪に対する対応など、住民生活に直結した業務
においては、その役割を十分に担ってきたものと考えております。
 課題につきましては、平成26年度末で設置期間が満了する地域自治区の今後のあり方を含
め、新市の一体感の醸成と地域振興のバランスに配慮しながら、活力あるまちづくり、地域づ
くりの推進を図るとともに、本市が将来にわたって持続可能な行財政運営を維持していくこと
ができるよう、その対応を図っていくことであると考えております。
 次に、これからの振興局制度について、どのように検討を進めるかについてでありますが、
地域自治区の今後のあり方については、平成22年度に行政改革推進委員会の専門部会として
地域自治区のあり方検討部会を設置して調査研究を進め、平成23年度中に同検討部会から「
合併とその後の状況及び地域自治区のあり方に関する調査研究報告書」が行政改革推進委員会
に提出されました。これを受けて、平成24年度に行政改革推進委員会において、専門部会報
告書等を参考にしながら検討を重ね、その検討結果につきましては「地域自治区の今後のあり
方に関する検討結果報告書」としてまとめられ、行政改革推進本部に報告されたところであり
ます。
 その行政改革推進委員会から報告された検討結果報告書につきましては、各地域協議会にお
いて説明するとともに、各地域協議会からは、その検討結果報告書に対する意見をいただいた
ところであります。
 本年度におきましては、検討結果報告書及び各地域協議会からの意見を踏まえ、行政改革推
進本部において検討を重ねているところでありまして、今後の方針につきましては、速やかな
対応を図ってまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、大東議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午後2時04分休憩
    ─────────────────────────────
午後2時13分再開
◇議長(大竹政雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇10番(大東宣之君) 御答弁をいただきましたので、引き続き何点かにわたって質問させ
ていただきたいと思います。
 今回の大雪被害については、市長初め、職員の皆さん、大変御苦労いただいたことと思いま
す。除雪隊として職員の方が連日奮闘されていて、大変御苦労があったのではなかったかと思
います。除雪隊の中には、この人は本当に雪かきしたことがあるのかなと思うような人までい
たり、また、1人でもたったかたったか、1メートルぐらい積もっている雪が、もう路面が出
るぐらい、アスファルトが見えるぐらい、きれいに上手に短時間の間でかく人がいたりして、
いろいろだなと思いました。
 そういった、いろいろな取り組みがされてきた中で、本部長として陣頭指揮に当たられた市
長として、こういった点はうまくいったということだとか、こういった点はちょっとまずかっ
たかもしれない、至らなかったかもしれない、課題を残しているかもしれない、今後検討して
いかなくちゃならない課題だというような、そういった成果とか課題について、今の時点でど
のように感じておられるのか、お考えなのか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの再質問にお答えをさせていただきたいと存じます。
 まず、除雪の関係については、やはり昨日も答弁させてもらったとおり、民間事業の方々の
委託、それから直営のところ、そして26班からなる除雪隊の、いわゆるスコップ等を使った
地域密着型の対応、この3つに分かれていたというふうに思っております。
 そうした中で、それぞれの3つとも特性があって、ある意味においては、どれが欠けても、
今度の対応は難しかったなというふうに思っております。と申しますのは、一般的にはグレー
ダー等を使って、排土板を使って、雪を押しかけていけばいいのですが、必ずそれが軒だとか
歩道に重なることによって、そこのところの対応をしなければいけない側面を持っておりまし
た。したがって、それは除雪隊の果たした役割がでかかったなというふうに思っております。
したがいまして、今後、こうしたこの3つのセクションをきちんと位置づけた形の中の対応が、
1つ考えられるなというふうに思っております。
 2つ目は、市役所の除雪隊が入ったとしても、歩道の対応は物理的な限界がありまして、こ
れをどうしなければならないのかということになってきたときに、やっぱり地域組織の存在が
大きかったなと思っております。昨日も御質問にお答えを申し上げさせていただいております
が、御町内の区長を中心に、やはり出番の場所等もあらかじめ確認をしておくような形の中の、
地域の、まさに区単位の対応が必要だったなというふうに思っております。
 では、ただ、そこで出てこい、雪をかけと言っても、これはもう大変ある意味においては、
失礼な話なのでありまして、やはりそのシンボルとなるような、地域の除雪機をきちんとその
区ごとに配置をしておくことによって、また、雪害対策の啓蒙にもつながるのではないかとい
うふうに思ったわけでございまして、できる機会がありましたならば、区単位にそういったも
のをきちんと配列をしていかなければいけないというふうに思っております。
 3つ目は、やはり先般から出ている社会的弱者の安否確認でございます。これについては、
先ほど来、うちの副市長がいろいろと答弁をしてきましたが、民生委員の皆様方であるとか、
あるいは、隣近所の関係があったのでありますが、やはり昨日、同僚議員がインターネットを
使った地図の上にプロットしていくということの紹介がございましたけれども、これは、ただ
単に、除雪あるいは雪害だけではなく、いろんな意味で活用ができると思っておりまして、そ
ういった意味では、大変貴重な昨日の提言であったなというふうに受けとめさせていただいて
おります。
 4つ目は、やはり雪をかいても、ごみステーションの存在がどうしても厳しい状況にござい
ました。我慢して、1週間ぐらい家庭でもって所持をしてもらうような、そういう対応を図っ
たわけでございますけれども、ざっくばらんに言って、あの雪の山の上にごみを置くという状
態と同時に、その周辺の除雪ができていなければ、交通安全上、非常に問題がございますので、
ごみの日常生活の関係から来る対応、これはやっぱり一つの課題であったなというふうに受け
とめさせていただいております。
 また、農業災害の問題が表舞台に随分出ているのでありますが、これについては、市の領域
から、やや業者への領域にかかるのかなと思いますが、雪に強いハウスの開発になるんだと思
うのですが、きちんとしたことをしていても、やっぱり難しかったなと。そうすると、もう少
し、強度という言葉がいいのかどうかわからないのだが、そうした意味のところのハウス設計
の見直しが、今までの従前のものでは、まるで耐え忍ぶことができなかったという状況下を見
たときに、やはりこれは早急に商品開発が求められるのかなというふうに思っております。
 また、教育委員会の関係等については、比較的PTAの方や地区の方が、できるだけ学校近
辺の、いわゆる通学路等については対応を図っていただいたという形がありまして、昨日も感
謝の念のお言葉が述べられていることが議場で紹介されましたが、そういう意味では、学校の
校長先生を中心に、それなりの対応が図られたのではないかと思っているわけでございます。
 もう一つつけ加えると、例えばこの同じ利根沼田であっても、どちらかというと片品村やみ
なかみ町がやや降雪が少なかったんですね。里雪的な状況、したがって片品村やみなかみ町の
ほうが、除雪にはなれているということもあるにせよ、結構そういう意味では、実態としての
降雪が少なかったんじゃないかと思うので、機械が早くにその役割を終えていたという実態に
ございます。となると、この利根沼田広域、あるいは、群馬県当局等含めて、そうした除雪機
械の、いうところの大きいやつですね。これの提携というか、協力をし合えるような、そうい
う一つの組織体型を今後つくっていく必要があるのかなというふうに思ったところでございま
す。以上であります。
◇10番(大東宣之君) 本部長として、陣頭指揮に当たられた市長として、今回さまざまな
ことを経験されて、さまざまな実感を持っておられるというふうに感じました。
 それでは、若干申しわけないかもしれませんけど、私が今回感じたことから幾つか述べさせ
ていただいて、市長のお考え、また、これからの市の対応についてお聞かせいただければと思
います。通告の順番から、情報発信が先に来ておりますので、情報発信についてからお聞かせ
いただきたいと思います。
 今回の大雪が、金曜日の夜から土曜日にかけて降って、土曜日の朝起きたらびっくりしたと
いう話ですが、その土日にまたがったことによって、市のホームページは、この土日2日間、
更新はされなかった。情報の発信もされなかった。ホットメールぬまた、これも何の情報も出
なかった。要するに、2日間全く空白だったんです。ですから、やっぱりそういった情報の発
信という点では、市民に不安を与え、混乱を与えたのではないかと。要するに、除雪が一体、
本当に市はどこまでやってくれるのか。今、何をやっているのかがわからない。あれだけの大
雪ですから、自分ちからまずかいてくれというふうにそれぞれ思っていても、順番にかいてこ
なくちゃならないということは、市民の皆さん、わかるわけですから、そういった意味では、
今市がどういうところを重点的に除雪をして、どういう順番で市内を除雪していくのかという
ことが全くわからなかったから、市民の方々は不安になったんです。だから、自分たちのとこ
ろを早くやってくれ、何やっているんだということに、これはもうどうしてもそういうふうに
なってしまう、情報がわからないから。何やっているかわからないから、そういうふうになっ
てしまうというのは、いたし方のないことではなかったかと思うのです。結果として、その2
日間、情報が発信できなかった。これは、土日だから、情報が、ホームページの更新だとか、
また、FM−OZEを通じて情報を提供するとか、メールを通じて情報を流すとか、そういっ
たことができなかったということであれば、土日の体制をどうするかということを考えていか
なくてはならないのではないかと思いますが、その点についてのお考えがあれば、お聞かせい
ただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 全く同感でございまして、私も実は議員がおっしゃっていることに
ついては、実際、土日は夢中で飛び回っていた関係から、そこまで頭が回らずに、むしろ私の
家内のほうから「お父さん、こういうことが大事なのではないか」という指摘を受けました。
早急にそのことについて担当のところに申し添えて、とにかく災害対策本部の打ち合わせ事項
について、どんどん外に出していけという指示をいたしました。これは、全くそういう意味で
は、議員の御指摘のとおりでありまして、こちらのほうの災害対策マニュアルにしろ、災害対
策本部のほうにしろ、そうしたことはしていかなければならないというふうに思っております。
 一応今私のところに、手元に参りましたが、16日の日には、一応ホームページで掲載をし
ていたということになっております。
◇10番(大東宣之君) それともう一つなんですが、通常、市民の方は、どうやって市から
の情報を知ることができるかというふうに市長としては思いますか。大体多くの市民の方々は、
通常、平時のとき、何もないような、今回のようなときでない普通のときは、大体広報ぬまた
と、あと、そのときに一緒に配られる市からのいろいろなチラシで、いろんなイベントがある、
交通事故に注意しましょう、振り込め詐欺が起こっているから注意しましょう、そういう注意
喚起含めて、市からの情報というのは、大体通常は広報ぬまた、そしてそのときに一緒に配ら
れる回覧板やチラシで知るんですよ。だけど、こういった災害時、では、どこから情報が入る
のか、どこで市が情報を発信しているのかということを、ほとんどの方はわからない。ホーム
ページに本当にちゃんと出ているのか、メールでそういうのが来てくれるのか、FM−OZE
でそういう放送をしてくれるのかどうか、ほとんどの方はそういうのがどこから、こういう異
常な事態、災害時に情報が市から発信されるのかということを知らない人が多いのではないか
というふうに感じるんですよ。
 ですから、やっぱり常に、いざというときにはホームページを見てください、FM−OZE
は朝7時から9時、それと11時から1時、5時から7時の間は地元のこちらで番組やってい
ますから、そこに市からの情報を発信するのを組み込むから、その時間FM−OZEを、いざ
というときは聞いてくれとか、そういうようなことをどこから、こういう非常事態のときに情
報が発信されるのかということを、やはり市民の方にしっかりと伝えていくということが必要
ではないかと思うのですが、市長としてどのようにお感じでしょうか、お聞かせいただければ
と思います。
◇市長(星野已喜雄君) 今回の場合は、当然チラシというわけにはまいりません。しかも、
市政の毎月の広報でもだめです。考えられることは、メール配信とFM−OZE、それから防
災無線になろうかと思います。防災無線は、白沢、利根のほうにはあります。となりますと、
旧沼田の市内のほうについては、FM−OZE、メール、それからホームページ等になろうか
と思います。
 あと、御案内のとおり、路上が緊迫している状況だったので、車で回るというのは、一つの
限界があるかなと思っておりまして、そういう意味では、議員が言われたようなことについて
のところが、まず一般的なところとして考えられると思っております。
◇10番(大東宣之君) FM−OZEとかホームページ、こういった災害時では、そういっ
たところを通じて情報発信をしますから、市民の皆さん、冷静になって、そういうところから
よく情報をつかんでいただきたいということを常に日ごろから言っておかないと、こういうよ
うな事態になったときに、一体どこで情報を手に入れることができるのかということが、混乱
を招くことになりますから、やはりそういったことについても、いざというときにはこういっ
たところから情報を入手していただきたい、こういったところから市の情報を発信しますよと
いうことを常に言って、市民の方々にも徹底をしていくような取り組みが必要ではないかと思
うのです。
 それともう一つは、情報の発信の仕方なんですが、先ほど市長が課題の一つとして言われた
ごみの問題です。ごみの収集の問題です。あれは、何か見ると、出してもいいのかもしれない
というような捉え方ができるような情報の出し方、できるところは収集しますよみたいな出し
方でしたから、では、自分ちは出してもいいのかというようなことになってしまいますから、
もうやっぱり出してもよければ、どこの市内全域出してもいいよというふうに出すべきだし、
もうああいう状態だから、私はもう、悪いけど1週間は我慢してくれということぐらいで、出
さないほうがいいよ、出さないでくれと。そう言っても、出す人は中にはいるんですけれども、
やっぱりそういった明確な、明快な情報の発信の仕方をしないと、どっちでも捉えることがで
きるような情報の発信の仕方をしてしまえば、かえって混乱してしまうのではないかと思った
わけです。
 ですから、年末年始なんかだと、1週間ごみを、カレンダーによっては、曜日によっては、
出してはならない順番が何年かに1回は回ってくるわけですから、そういったことを市民は経
験しているわけですから、こういったときはごみは出さないでくれというようなことで、はっ
きりああいう事態、ああいうときは言ったほうがよかったのではないかと思いますが、今回の
そのごみの収集に関していえば、出してもいいのではないかと思えるような情報の出し方でし
たから、かえって混乱したんじゃないかなという感じがするんです。
 ですから、情報というのは常に、例えばごみなら出さないでくれというような形、出しても
よければ出してくださいという形で、明快に、明確にわかるような情報の発信の仕方というの
が大事ではなかったかという感じがするんですが、市長としてはどういうふうにお感じだった
のか、お考えがあれば、ちょっとお聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この問題につきましては、市民部長、環境課というラインの中で、
相当濃密に部長も課長も努力いたしました。したがって、あのときに車を回したことは事実で
す。やはり車で回したにせよ、それは拡声器で回していくわけで、道路の近郊に住んでいる方、
もしくは路上で歩いている方は聞こえることができますが、1軒隔てて奥になれば、これはも
う全然通じないというような状態にあったことはありまして、反省もしているところでござい
ます。
 したがって、明快な一元化の今の情報発信のことについては全く同感でありますが、それを
どのように伝えていったらいいかということについては、先ほどのFM−OZEとか、あるい
はまた防災無線、あるいはメール等を活用していくということになろうかなと思っております。
◇10番(大東宣之君) 今回の事態で、まだまだこれから検証しながら、次に生かしていか
なくてはならない課題がたくさんあると思うのです。除雪の関係ですけれども、14日という
か、土曜日、14日の深夜から15日、次の日の土曜日、2時、3時ぐらいから本格的に降り
出して、一気に積雪、雪が積もってしまったわけですが、例えば深夜といえども一定の量、雪
が積もってきた段階で、もう既に除雪車を出すと。当然細かい道は出せませんから、国道12
0号とか国道17号とか、市道でも幹線道路、そういったところから夜中でも出せるような体
制をとっておけば、次、次という形で広げていくことが、やっぱりできたのではなかったか。
早い体制を、早い対応ができたのではなかったか。ですから、そういった深夜であったとして
も、そういう除雪、一定の量がもう積もってきた。これからさらに積雪量がふえるというよう
なことが見込まれるような段階では、そういう土日、深夜かかわらず除雪ができるような、そ
ういうシステムづくりがされていなかったのではないかという気がするわけです。されていた
ら、そんなのちゃんとやっているよと言っていただければいいんですけれども、残念ながらそ
ういったところが、機能が発揮できていなかったんじゃないかと。だから、そういったところ
のシステムづくりをしていかなくてはならないのではないかと思うのです。
 ですから、建設業協会とそういったところの契約といいますか、委託といいますか、そうい
ったものをちゃんと結んで、土日、深夜にも関係なく、一定の量が積もって、さらに積雪量が
見込めるようなときは、夜中であっても一気にもう除雪がスタートする、始まるというような、
そういうシステムづくりをしていかなくてはならなかったのではないかと思うのですが、今後
の課題も含めてですが、市長としてはどのようにお考えなのか。また、そういった除雪に対す
るシステムづくりについて、今建設業協会との間でどういった契約といいますか、そういうも
のがあるのか、この際ですので、教えていただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) まさに議員がおっしゃっているように、深夜に一気に降雪してきた
ことが、そこのところがやや難しい局面を迎えたなと思っております。除雪のシステムについ
ては、都市建設部長のほうから説明をいたさせます。
◇都市建設部長(萩原誠一君) お答え申し上げます。
 通常、10センチメートル以上の降雪があった場合に出動するような契約になっておりまし
て、今回につきましては、推定ですけれども、午前3時過ぎから5時ぐらいまでの間に、相当
の50センチ、60センチという雪が降ったということで、通常あり得ないことであったとい
うことで、なかなか作業が進まなかったということもございますし、国・県道、関越自動車道
も含めて、交通どめになったという事態もありましたので、その辺で御理解いただければと思
います。
 建設業協会等の委託につきましては、建設業協会との委託について直接結んでおりませんけ
れども、例えば旧沼田市でいけば19業者、白沢町振興局でいけば12業者、利根町振興局で
いけば26業者と、それぞれ委託契約を路線ごとに結んで、作業に入るという体制を通常整え
ているところでございます。以上です。
◇10番(大東宣之君) 通常の積雪量なら、それで間に合ったんだと思うのです。ですけれ
ども、もうここまで積雪、雪が積もればもうある意味これは災害ですから、やっぱり災害時に
おける対応というのは建設業協会等ともしっかり協議をしながら、除雪機の確保をどういうふ
うにするのか。それに対して、では、市としてどういったバックアップをしていくのかとか、
そういった細かいことまで含めて、今後検討していく必要性があるのではないかと思います。
ですから、ぜひそういったことについて、建設業協会等々含めて、検討していっていただきた
いと思います。
 今回は積雪でしたから、これは大地震でもやっぱり同じだと思うのです。ですから、やっぱ
り地震で家屋が倒壊する、電柱が倒れて道路が通れなくなる、そういった中で、そういったも
のの撤去だとかはどうするのかということを含めて、いろんなことを含めていけば、やっぱり
そういったシステムづくりを、一つ一つの災害に合わせて検討していかなくてはならないとい
うことの一つの教訓だと思いますから、やっぱり今後いろいろな関係者含めて、そういったこ
とで検討していっていただきたいと思います。
 それから、除雪に関してなんですが、市のホームページでは、直営の部分については、本日
の除雪箇所はこことここをやりますという形で載せられていましたが、委託の部分については、
残念ながらどこをやっているのかがわからなかった、載っていなかった。だから、市全体でど
ういう計画で、どういう形で除雪が進んでいるのかが把握できない。だから、自分ちに本当に
来てくれるのかどうなのか、一体いつになるのかということで、やっぱり市民の方々にとって
みれば、そこは一つの不安的な要素があったのではないかと思うのです。
 ですから、委託の業者の方々も頑張って除雪をしていただいているわけですから、そういっ
たことも含めて、除雪に向けては全力で取り組んでいるということを示すことによって、市民
の方々に安心を与えるということも必要ではなかったかというふうに感じるのですが、そうい
ったことを含めて、これからの対応として、何らかの検討がされていくのか、お聞かせいただ
ければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) ただいまいろいろと御示唆に富んだ御発言があったわけでございま
すが、部長の立場からすると、委託業者で例えばこの路線はこの業者というようなことで、一
応先ほども言ったような申し合わせ契約が結ばれている関係から、信頼関係でもっているとい
うことになろうかと思いますが、これもホームページ等に載せていくということになりまする
と、やはり率直なところを言って、業界の代表の人にも災害対策本部に入ってもらって、これ
これしかじかで、きょうはこことここをやりますよということのきちんとした報告があれば、
そこで一元化して発信ができたかなというふうにも思っております。したがって、今後の検討
をさせていただきたいと存じます。
◇10番(大東宣之君) あと、昨日の同僚議員の質問にもお答えいただいたし、先ほども市
長にお答えいただいたんですが、やはり簡易な除雪機といいますか、そういったものを各区に
置きたいというようなことで考えが示されたんですが、やっぱり私はこれは必要だと思うので
す。今回のような大雪でなくても、通常の雪、20センチ、30センチの雪でも、歩道の除雪
というのはされないというのが一般的で、特に旧沼田、本庁管内が特にそういう傾向にありま
すので、なかなか常に市役所の職員の方が出てかくということは、これはもう絶対できないこ
とですから、やっぱりそういった点で地域の方々の協力を得ていくと。しかし、それは出てか
いてくれと言うだけではなくて、そういう機材を市が用意をしてあげるから、ぜひ協力してく
れないかということで、一つ一つの地域で了解を得たところから、そういう除雪機、簡易な除
雪機を設置して、どんどん取り組みを進めていくべきだと私も思いますので、それは新年度以
降、ぜひ取り組んでいっていただきたい。そして、そういったものの活用についてのシステム
づくりを、よく地域と区長会やそういったところと協議をして、システムづくりをしっかりと
していっていただきたいというふうにお願いしておきたいと思います。
 続いて、家屋や農業関係の被害についてですが、特にカーポート等の被害については、いち
早く復旧補助金の交付をするということが発表されて、市民の方々も大変喜んでおられます。
これが、申請の締め切りが5月30日で、必要な書類として交付申請書とそれから写真、それ
と工事見積書になっています。
 ところが、農業生産施設災害見舞金を支給いたします。5万円ね。これもいち早くやってい
ただくということでよかったんですが、この中で、出していただきたい書類の中に、資材等領
収書写し、または、工事費用の領収書写しというのがあるんですよ。実際、今もう資材が足り
ないわけですから、締め切りが4月30日、領収書がとれない人のほうが圧倒的に多いのでは
ないかと思うわけです、私は。すぐ工事ができて、支払いができて、領収書がこの4月30日
までにもらえればいいですけれども、今市長が最初におっしゃったように、もう1,000棟
ぐらいのパイプハウスが倒壊をしていて、もう資材もない。業者の方々も大変。それで、4月
30日では、とてもじゃないけど領収書はもらえないんじゃないかと思うのです。ですから、
これはちょっと先ほどのカーポート等のあれについては、領収書を添付しろとは書いてないん
です。だけど、このパイプハウスは領収書を添付するようにというので求めているんですが、
実際領収書をつけることができるような状態ではないと思うのですが、その辺について、これ
は本当に何が何でも領収書が必要なのかどうか、私はもう領収書なんか絶対無理だと思うし、
4月30日で工事というか、それができるとはとても思えないので、その辺はもっと時間的に
猶予を持って、柔軟な対応が必要ではないかと思うのですが、その辺についてのお考えをお聞
かせいただければと思います。
◇経済部長(田村博史君) お答え申し上げます。
 農業生産施設の見舞金につきましては、申請時に必要なものといたしまして、申請書、被害
状況がわかる写真、印鑑をついていただいて、振込先口座を記録して申請書を出してもらうと
いうことで、申請を受けるということにしてございます。ただし、今後の各種の申請のために
必要となる可能性がありますので、念のために、先ほど議員がおっしゃられたようなものを、
準備をしておくようお願いしますといった形で周知をしてございます。以上でございます。
◇10番(大東宣之君) ということは、この農業施設の見舞金については、領収書は添付を
しなくてもいいという理解でよろしいのかどうか。その辺は、ではそういうことで添付をしな
くてよいということで、理解をさせていただきたいと思います。
 それから、今回の豪雪、大雪によって、国・県・市町村を含めて、大体9割ぐらいの補助を
出そうということがどうも決まったようで、今それに向けて進んでいるわけです。農家の方々
の負担が1割程度で済むということで、大変よかったと思うのですが、問題は、やはりこうい
った補助が、隅々までいち早く行き渡るようなシステムというか、そういうものがつくられな
ければ意味がないと思うのです。ですから、その辺での今わかっている状況で結構ですので、
では実際これが農家の方々に、いつごろになったら、この9割分の補助が行くのか、再建の補
助が行くのかどうかというのが、いつごろになったら農家の方々に渡るのかというのが、今わ
かっていれば、ちょっと教えていただければと思うのですが。
◇経済部長(田村博史君) お答え申し上げます。
 今般の新聞報道によりまして、国が5割の継ぎ足しといたしまして、県、市で40%を支援
していくというようなことで報道されておりますけれども、この事業の説明が3月10日に予
定されてございまして、それまでは、詳細な手続もまだわかっていない状況でありますけれど
も、その説明会を受けて、生産部会であるとか、周知のほうにのせていきたいと思っていると
ころでございますので、御理解をいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、2月末日は、群馬県知事は国が30%ということで来るなと
いう判断をして、そして市町村のほうに国が30%の、当時その時点で30%の制度がきちん
としていたもので、30%でもう来るだろうという一つの読みだったんですね、たしか2月2
7日付の上毛新聞に出ていると思うのです。26日に会議があったはずです。その時点では、
副知事から連絡があったときには、残った20%を都道府県が3分の2で市町村が3分の1と
いうことで、2月時点でははっきり言って農家負担が50%、公的な負担というか、支出が5
0%という形であったのですが、その後国が大きく方向転換というのですか、そうしたことを
しまして、それで例によって3月5日に、つまりきょうが金曜日ですから、一昨日、副知事の
ほうから連絡がございまして、ただいま市長会長のほうに話したんだが、副会長のほう、こう
いったことでいかがでしょうかというのがございまして、それが、国が5割しょってくれると。
そうすると、都道府県と市町村で40%しょうということを、特交措置等もあるもので、そう
したことの方針が出ました。したがって、私どもの立場からすれば、大変ありがたいことであ
りますので、ぜひそれでお願いしますというお言葉を返してきたという経過がございます。
 したがって、具体的な数字になりますると、厳密な形でいくと40%の3分の2が26.7
%ですから、これが県、40%の3分の1が13.3%ですから、13円30銭と。農家が1
0%ですから10円、100円で換算すると国が50円、県が26円70銭、市町村が13円
30銭、農家が10円ということの方向が出たわけであります。
◇10番(大東宣之君) 大変よかったというふうに思うのです。こういう形で農家負担の軽
減が、国・県・市含めて、三者で一体となって取り組むことによって、農家負担の軽減が図ら
れるということは、大変よかったと思います。
 ただ、やはり急がなくてはならない。1年先にお金出しますよみたいなことになってはなら
ないわけですから、一つは、急がなくてはならないということと、国の補助事業、補助金を出
すというときは、ややもすればいろんな資料を出せ、あれもつけろ、これもつけろ、あれも出
せみたいなことを言ってきますから、やはりそういう申請の簡素化、簡単にできるような、そ
ういうようなことをしてやらないと、農家の方々だって、自分のパイプハウスを片づけながら、
そういう申請もせないかんということになるわけですから、できるだけ申請が簡素化できるよ
うに、ぜひ機会があったら働きかけていただきたいと思います。
 それともう一つは、やはりこういった国・県、そして市のさまざまな助成、援助があっても、
やはりすき間というのは必ず出てくると思うのです。ですから、やっぱりそういうすき間を埋
めていくようなきめ細かな対応を、ぜひ市でやっていっていただきたいと思います。
 私が、多那に行ったときに、若い農家の方が言ったのですが、ビニールハウスではないんで
すけど、ちょっとトタン屋根のようなものの下にトラクターを入れていたと。ところが、今回
の雪でつぶれてしまったと。まだ実際、そこから出すことができる状態ではないから、トラク
ターがどういうふうになっているかわからないというのです。だから、もしかしたら何百万円
も修理代にかかるかもしれない。修理ができなくなっているのかもしれない。そういった不安
があります。ですから、そういった農家、農業用機材に対する対応だとか、また、今回は雪の
被害が群馬県だけではない、沼田だけではない、関東甲信地域全域にわたっていますから、農
業共済だって、幾ら支払われてくるのか極めて不安だという声を、農業共済に加入している人
からも言われました。ですから、やっぱりそういったところで、生活の支援、農家の方々が、
収入が途絶えることによっても生活ができる、そして農業の再建ができると、そういった2つ
の側面からの支援が必要ではないかというふうに思います。そういった細かい支援、それには
やっぱり状況の把握が必要ですが、今後とも状況の把握や要望の把握、そういったことをしな
がら、市としてきめ細かな対応を行っていくというお考えがあるかどうか、お聞かせいただけ
ればと思います。
◇市長(星野已喜雄君) これだけの未曽有の災害でございますから、できるだけそうしたこ
とについては、微細なところまで配慮した対応が必要ではないかと。経済部長並びに農林課長
等が、他市町村との合同会議等があれば、できるだけそういった観点で発言させて、そして農
家の利益を守る立場から、国や県に対して働きかけていくという立場をとりながら、努力をし
てまいりたいと考えております。
◇10番(大東宣之君) それでは、ぜひきめ細かい対応で、農家の方々が希望を持って、引
き続き農業を続けていけるように、ぜひ市としても支援をしていっていただきたいということ
を重ねてお願いしておきたいと思います。
 続いて、市役所庁舎についてお聞かせいただきたいと。いよいよ庁舎の建設について検討を
始めていきたいということなんですが、この庁舎の建てかえについては、新年度から具体的に、
財政の推計や場所や建てかえる時期や、そういったことを含めて、すぐ結論は出ないと思うの
ですけれども、新年度からそういった庁舎の建てかえについての検討を始めていくということ
で理解してよろしいかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) そういう方向になろうかと思っております。
◇10番(大東宣之君) それで、結論的には、いつごろをめどにして出すのか。やっぱりこ
の庁舎自体は、早くに建てかえに着手をしていかないと、耐震性の問題や訪れた市民の方々の
利便性を考えれば、早くに建てていかないといけないのではないかと感ずるので、では、この
検討を2年、3年というのでいいのかどうか。一定の方向性というのは、例えば移転新築、現
地建てかえ、規模はこれぐらいというのを、1つの案をいきなりぱっと出すのではなくて、3
つか4つぐらい出しておきながら、例えばこれをやれば30億円、こっちをやれば20億円、
こういうやり方をやれば40億円、こういうやり方をやれば25億円とか、いろんなケースを
示しながら、市民の方々に判断をしていっていただくという場を設けていかなくてはならない
と思うのです。
 ですから、一定の方向性、そういった案を3つとか、4つとか、5つぐらいの案を1年ぐら
いでまとめて、それをまた論議をしていただいて、具体的に、ではどういうふうにするのかと
いうのを最終的に決めていくとなると、やっぱり2年、3年はどうしてもかかってくるのでは
ないかと思うのですが、そういうスパンで検討を始めていくということでよろしいかどうか、
お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 実は、内部ではいろいろとそうしたことについて、庁舎の基金を積
んできている経過があるから、いろいろと内部の、まさに事務レベルでは、そうしたことをや
ってきたという経過がございます。昨日からきょうにかけても、いろいろと御質問がそこに集
中しています。したがって、できるだけ、これは御案内のとおり、この春はいろんな行事があ
りますので、非常にデリケートなところもありますが、少なくとも年度が始まって、一定の落
ちつきを取り戻したところから、きちんとした流れを示して、そして速やかな対応を図ってい
くというところになるのかなと、感想として持っております。
 したがいまして、この春にはそうしたことの方向の立ち上げ、春ということは5月もまだ春
ですし、6月になると初夏、あるいはまた6月の中旬までは春ということになるかもわかりま
せんが、いずれにしても4、5、6月前半ぐらいには、ある程度のことしのタイムスケジュー
ルぐらいはきちんと提起しなければならないのではないかと思っております。できるだけ、昨
日、きょうも論議なされておりますように、市民の最大の関心事でもありますし、私どももそ
うしたことを表舞台に出せるだけの背景を整えてきたと思っておりまして、したがって、当然
それには財源の裏づけがなければ、なかなか表舞台に出ていくことができないわけであります
が、そうしたことを、ある程度一定の方向も見えてきているなということでありますので、そ
うしたことで、ことしの春先から、春先というのか春以降、そういった議員がおっしゃってい
るような流れに沿っていくという形で、内部では考えているところであります。
◇10番(大東宣之君) 庁舎を建てかえるとなると多額の費用が必要になるということで、
大体沼田市と同規模の6万人前後の市だと、大体庁舎を建てているところを見ると30億円前
後で庁舎、ちょっと規模もいろいろありますけれども、大体30億円前後で庁舎の新築をやっ
ているところが多かったように記憶しています。仮に30億円、沼田市としても建てかえるに
必要だとすれば、基金の積み立てがとてもじゃないけど間に合わない。特例債は活用できると
いっても、すぐ特例債の活用ができないんじゃないか。ですから、やっぱり早目、早目で手を
打っていくようなことも必要ではないかというふうに感ずるのですが、そういった財政的な裏
づけとしての基金の積み立ての状況からいっても十分間に合わない。合併特例債や、そういっ
た合併関連のお金を使えるかどうかということも、すぐすぐにはいかないのではないかという
気がするのですが、その辺では大丈夫なのかどうか、お聞かせいただければと思います。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午後3時00分休憩
    ─────────────────────────────
午後3時07分再開
◇議長(大竹政雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) 例えば、これは昨日からきょう、いろいろと論議になっているので、
これを交錯して説明するとちょっとわかりづらくなるので、例えばです。例えばで聞いてくだ
さい。30億円の仕事を例えば富岡市などがやろうとしています。そうすると、1億5,00
0万円のお金があれば、30億円のお金は用意できるわけですね、合併特例債を活用すること
によって。当然それだけではだめですから、一般財源等をやはり使うことによって、例えばこ
ういうところの部分を見たときに、コンピューターのキーボード等は、どうも合併特例債の射
程距離には入らなげなんです。だけど、配線はどうも入るげなんですね。これはあくまでも現
在私どもがちょっと考えているところでは。そうしたことから積み立てと、あと地域振興の基
金等を活用していくと、立ち上げは大丈夫なのではないかというふうに見ております。
 これは、昨日からきょうの論議の中で、別の選択肢のことも出ているので、これが全部当て
はまるとは限りません。だから、そこのところはきちんと整理して、聞いておいていただきた
いなというふうに思っております。
◇10番(大東宣之君) 昨日来からの議論の中でいろんなことが議論されてきて、この問題
についても議論されてきているわけですけれども、一つの選択肢として、グリーンベル21を
市長が仮庁舎として検討できるというふうにきのうお答えされているわけですから、仮庁舎と
して使うぐらいだったら、いっそのこと、引っ越ししたほうが経費はかからないのではないか
というのが率直な私の意見なんですが、そういったことも含めて、やはりこれは検討していく
ということと、タイムスケジュールをしっかりと示していく。いろいろ市長のお立場としてあ
るようですけれども、やはりどういう形でいつごろまでに検討をまとめて、着手をしていくん
だというようなタイムスケジュールは示していく必要性があるのではないかという感じがしま
すので、ぜひそういったタイムスケジュール等をしっかりと示していっていただきたいという
ふうに思います。
 それと、グリーンベル21を仮庁舎として、選択肢の一つとして考えられるというふうにお
考えということは、市長としてはあれなんですか、この現地に市役所庁舎を建てかえるという
お考えをお持ちなのか、お聞かせいただければと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 昨日から本日までも申し上げておりまするように、まさにそれは議
員が先ほどA案、B案、C案という形のものを、きちんとこれをいろいろな関係機関の人に、
あるいはまた内部でもって論議するかということになりますが、そうしたことをまずつくって、
そしてしかるべき形の中で市民の合意形成を図っていくということを考えなければなりません。
したがって、昨日からきょうにかけて論議されていることについては、全くどのことについて
も否定ができないし、また、全くそれが肯定もできないということになるのだと思うのです。
したがって、それはまさに昨日からきょうにかけていろいろと論議されていることについては、
どの御意見も非常に重いものであるなということを受けとめながら、今後きちんと対応を図っ
ていくということになろうかと思います。現時点では、そこのところまでしか申し上げること
はできません。最終的には、やっぱり市民の合意形成を得た中のことであって、そういう意味
では、ここのところは、ひとまず慎重な言い回しにさせていただきたいと思います。
◇10番(大東宣之君) やはりこの建物、市役所庁舎自体が、耐震性の問題、利便性の問題
含めて、建てかえは待ったなしの課題で、これはもう誰が見ても建てかえるべきだと。このま
までいいというふうに思っている方はいらっしゃらないと思いますので、ですからそういった
意味では、これから市役所庁舎の建てかえというのは一大事業ですから、それこそ情報を早目、
早目に出して、いろいろと市民の方々に検討していただく、じっくり考えていただく時間を持
ちながら、やはりこれを進めていかなくてはならないのではないかということを強く要望して、
次のバスの関係に移りたいと思います。
 新年度事業の中で、デマンドバスの研究をしていきたいということで、今までになく、この
デマンドバスの運行に向けて具体的な取り組みが進むのではないかという感じを受けているわ
けですが、詳しいことはまた、予算の特別委員会でお聞きしたいと思うのですが、市長として、
新年度では、このデマンドバスの運行に向けては、やはり一定の形のあるものにしていきたい。
そのための研究に着手していきたいんだというお気持ちでいらっしゃるのではないかと思うの
ですが、それでよろしいかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 昨日も同僚議員から御質問があったように、デマンドバスそのもの
を、買い物のほうにシフトするのか、あるいはまた医療系にシフトするのか、あるいはそれぞ
れ相互なのかということだとか、あと私の頭の回路の中に、地域の交通の弱いところのことも
頭の回路の中にありますが、そうしたことを含めて、一般、要するに定期バスですよね。結局、
議員も知っているとおり、デマンドバスがいいんじゃないかと地域に説明会に入っていったら、
電話を使うのがおっくうだからということがあったりして、結局定期バスがいいということで
こうなったんですけれども、議会でのいろんな発言の中で、やっぱりデマンドバスということ
は大事だなと。私自身も最初はそういうふうに思いがあった中での、現場でのそういった報告
があって、こういう流れになっているんですが、複合的なことがあっても構わないのではない
かと思っております。
 つまり、定期バスがあっても、それはそれなりに、いろいろとこれは費用の問題があります
ので、一概に言えないんだけれども、定期バスがあっても、あるいは場合によっては、このデ
マンドバスがあってもいいんじゃないかと。そういったモデル的な、複合的なことは考えても
いいんじゃないかというようなことから、今回の提案になっております。
 したがって、これもできれば、今は平成26年でありますから、平成27年の最初には、何
とかこういったところで、例えば具体的に言うと、地域限定だけれども、こういうふうなこと
でいってみたいと。あるいはまた、医療福祉系な考え方の中で、こういった方向があるなとい
うようなこと等を捉まえた形の中で、この1年間をかけて濃密に対応を図っていきたいなとい
うのが率直な考え方でございます。
◇10番(大東宣之君) はい、わかりました。ぜひ、市内全域を1、2の3で全部デマンド
バスにするというのは、これは私もどだい不可能ではないかと思います。
 以前も、市長に一般質問でお話ししたことがあると思うのですが、長野県の、今木曽町だっ
たと思うのですが、いわゆる民間業者が運行する国道沿いを走る基幹の路線バスと、それとあ
わせて、デマンドバスがすき間を回っている、そういった村が、今は合併したから町になって
いるんですけれども、そういった町があるということを以前お話ししたことがあると思うので
すが、そういう複合的な取り組みというのが、やはり私は必要だと思います。現に、沼田駅か
ら鎌田、それとたくみの里、上毛高原駅という形で、旧17号を通って、薄根を通っていく、
そういう基幹的な路線バスがまだ残っていますから、それと組み合わせた形での、デマンドバ
ス、やっぱり地域をまずどこか、例えば利南地区とか、薄根地区とか、そういうところから試
験的に始めていくということが必要ではないかと思いますので、ぜひ新年度の中で何らかのそ
ういうモデル事業的なものができるように、ぜひ頑張っていただきたいというふうに思います。
 それから、今はそれぞれの病院で通院支援というか、通院をする際に、患者の方々は直接病
院に電話をして、いつ行くから何時に来てもらいたい、その車を利用したいということで病院
に電話をして、実際にもう使っているわけですから、デマンドバスになったからといって、電
話をしなくちゃならないからといって、そんなに違和感はもうないというふうに、ないんじゃ
ないかというふうに私は思いますので、ぜひ新年度の中では、何らかの試験的な運行を含めて、
具体的な形にしていっていただきたいということだけ、強くお願いしておきたいと思います。
 続いて、振興局制度についてお聞かせいただきたいと思います。
 今回の大雪に対しても、利根町の振興局では、車に閉じ込められた人をしゃくなげの湯に泊
めて、地域の方々が食事まで用意をして、しっかりと対応するということができた。これは、
やっぱり振興局と地域がしっかりとした連携がとれる、そういう体制があったから、こういっ
たことがスムーズにいったのではないかと。ですから、やっぱり振興局がこの10年間果たし
てきた役割というのは、経済的なものだけでは、はかり知れないものがあったのではないかと。
ですから、こうしたものについては、やはり私は残していく必要性があるし、今後その地域を
維持していく、安心して暮らし続けられるような地域づくりをしていく、それを下支えをして
いく組織として、名称は振興局と限らないにしても、こういったものは残していく必要性があ
ると思うのですが、市長としての考えをお聞かせいただきたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) この災害の関係は、もう古今東西問わず、言い尽くされている言葉
の中に、自助、共助、公助というこの3つの哲学があることは、私もよく承知をしておりまし
て、そのことを利根の振興局も、白沢の振興局も、見事に実践がされたなというふうに、実は
今回の雪害で受けとめ、評価させていただいております。したがいまして、そういう意味では、
議員がおっしゃっているように、振興局の持っている持ち味というのが、こうした、まさに災
害危機管理のときには発揮されたなということで、非常に地域住民の方々の活躍に敬意を表し
ている1人でございます。
 したがいまして、そうした議員のお考え方等もしっかりと受けとめながら、結局結論から言
うと、来年の4月以降ということになりますので、十二分な検証を加える形の中で、今後の対
応に処していかなければならないのかなと思っております。
 一応、合併10年目ということになってきておりますので、そこのところが一番重要な流れ
の一つであるというふうに受けとめておりますので、しっかりとした冷静な判断を今後してい
かなければいけないなというふうに考えております。
◇10番(大東宣之君) この10年近くの間、振興局としてさまざまな分野で頑張ってきて
いただいたというふうに感じているわけなんですが、そういった中で、今回の大雪の災害にお
いて、非常に対応がスムーズにいった、利根の先ほど言った、そういう車で通行どめ、車の通
行が不能になった方をいち早く救助ができたり、それから白沢もそうですし、利根もそうなん
ですけれども、今回のあの大雪にもかかわらず除雪がきめ細かくできた。それはもう、旧白沢
村、旧利根村時代からどうもそうだったらしいのですけれども、やっぱりそういうときには地
域の人たちがどんどんやるんだということが、暗黙の了解の中でできている。やっぱりそれは、
その当時の村、行政との信頼関係ができている。そして、そういったシステムづくりができて
いることによって、今回の大雪にあってもできたのではなかったか。
 ですから、逆に言えば、こういった地域自治区、こういったものを旧沼田市内の中にもつく
って、やはり地域と行政が一体となった地域づくりを進めていくということの手本になるよう
なものなのですから、やっぱりそういうものはシステムとして残していく必要性があるのでは
ないか。名称や若干の体制の変更はあるにせよ、そういったシステムづくりというのは残して
いく必要があるし、安心・安全の地域づくり、そういった役割を振興局が担っていく、名称が
変わったとしても、やっていくんだということを残していかない限りは、合併をした白沢や利
根の方々にとっては不安になってしまうのではないか。また、そういった白沢や利根の地域づ
くりを、旧市内の中にも生かしていくというような取り組みが、これからの中では必要ではな
いかと。そういった意味で、ぜひこういったいいものは残していっていただきたいということ
と、今後の検討が10年ということで結論が出てしまうわけですから、いかに市民の方々に理
解をしていただけるか、それにはやはり情報を早目、早目に出していくということが必要では
ないかと思うのですが、今後のタイムスケジュール的なことについて、今わかっていれば、ぜ
ひ教えていただければと思います。これで私の質問を終わらせていただきます。
◇市長(星野已喜雄君) 例えば白沢のカーボンオフセット事業の新宿との関係、これはある
意味においては全国でも非常に注目をされた事業が、まさに伝統を誇る高平公益社という非常
に歴史の長い、山林管理等をしているこの団体が中心となって、カーボンオフセット事業を展
開してまいりました。
 今時に至りまして、なかなかCO2削減のことが余り話題になっておりませんけれども、ま
さにこれは、時代の時宜を得た事業であったということで、今後こういった事業が、白沢を中
心に展開されていくであろうというふうに思っております。
 また、利根におきましては、つい一昨日の朝刊に、上毛新聞1面に大きく取り上げられてい
たと思うのですが、ふるさとイベント大賞の奨励賞を、いよいよギネスブックの大蛇が評価さ
れたということも実は出ておりました。
 白沢と利根の懸案事項であった椎坂トンネルもあいたということで、かなり白沢にしろ、利
根にしろ、利根の赤城根地区のほうについても、現在、輪組輪久原線という、これまた難所の
問題が、非常に速やかに解決しつつあるということを見たときに、かなり利根、白沢は今後沼
田にとっても、別な意味で魅力のあるところとして大きく発展していくのではなかろうかとい
うことが、推理が働きます。
 そうしたことから、この振興局の持っている取り扱い等について、どうしたらいいのかとい
うことになった場合に、やはりそうした特性というものは、しっかりと踏まえていかないとい
けないのではないかということと、もう一つ加えてまいりますと、やはりその期限というもの
を非常に意識された発言もありましたが、そうしたこともいろんな角度から分析もしてみる必
要もあるのではないかなというふうにも思っております。
 いずれにいたしましても、もともとこれは10年間ということで来ておりますので、そこの
ところを基調としながら内部でいろいろと検討してきた経過もありますが、大東議員の言われ
ている内容等についても決してわからないわけではありません。したがいまして、これから、
これらについて、真摯にどういうふうに捉まえれば最良の策なのかということも、よく捉まえ
た形の中で判断をしていくことになろうかと思います。今後とも御指導よろしくお願いしたい
と思います。
    ──────────────◇──────────────
◇議長(大竹政雄君) 次に、片野彦一議員。14番。
〔14番 片野彦一君登壇〕
◇14番(片野彦一君) まず最初に、先日の大雪被害を受けた皆様方に心よりお見舞い申し
上げます。
 通告に従い一般質問をさせていただきます。
 2月14日から15日未明に襲った大雪は、1896年の統計開始以来の最高値を2倍近く
更新する史上最大の積雪となりました。前橋市で73センチメートル、沼田市街地でも90セ
ンチメートル前後の積雪があったと思われます。市内全域で交通網は麻痺し、住宅、車庫など
の建物、ビニールハウスなどの農業生産施設の倒壊など大きな爪跡を残し、被害は市民生活に
大きな影響を与えました。
 市においては、災害対策本部をいち早く立ち上げ、大雪の中、市の幹部を初め、職員も徒歩
で登庁して雪害対策に取り組みました。各町においては、区長を初め、多くの市民の方も生活
道路確保のために、協力して除雪作業に当たりました。心より敬意を表するものであります。
 温暖化の影響で、全国的にならせば雪は減っていますが、ここ数年のゲリラ豪雨に見られる
ように、ひとたび降り出せば、局所的に大雪になる傾向が強まっていると言われております。
今回の豪雪も、異常気象によるもので想定外と片づけられるものではなく、今後も起こり得る
と想定して取り組まなければならないと思います。
 質問は、大雪対策について、除雪についてでありますが、市の除雪計画と対応状況について
と、今回の大雪を踏まえ、どのような対策を検討されたか。大雪警報発令後の情報伝達と除雪
状況の情報発信はどのようにされたのか伺います。
 災害状況について、豪雪災害復旧補助金が創設されたが、被害状況はどのくらいか。また、
農業関係のハウス、農作物等の被害が大きいが、支援制度の創設は市として考えているのか伺
います。
 次に、グリーンベル21について、これからの取り組みについてお伺いいたします。
 グリーンベル21の経過については、行政が補助金を投入し、2核1モール構想の西側の核
施設として、町なか再生に向けた一大事業として建設されました。主なテナントであった沼田
サティの撤退後、誘致したAコープ、サンバード長崎屋も次々と退店し、ビルの状況は著しく
悪化しました。三井生命保険株式会社から無償譲渡申し入れを断り、所有権がメドテック・イ
ンベストメントUにかわってから、ますます閉塞状態が続いていると思います。
 これまで多くの一般質問がされ、市長は、「商業施設であり、商業施設としての再生」と一
貫して主張してこられたと思います。しかし、今日の状況は、店舗の撤退はとまらず、空床は
ますます増加し、商業ビルとしての再生は到底無理な話で、まして権利者だけで再生するのは
不可能と言わざるを得ません。市長は、財政的な裏づけを含めた総合的な判断をしていくと言
われていますが、決断を下さなければならない時期が来ていると思います。
 質問は、メドテック・インベストメントUからの買い取り請求拒否後の対応について、問題
解決にどのように取り組むのか。グリーンベル21対策係が設置されたが、購入する場合も含
めて検討されるのかお伺いいたします。
 以上が私の質問です。御答弁をよろしくお願いいたします。
◇議長(大竹政雄君) 市長。
〔市長 星野已喜雄君登壇〕
◇市長(星野已喜雄君) ただいまの片野議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、大雪対応について、除雪について、市の除雪計画と対応状況についてと今回の大雪を
踏まえ、どのような対策を検討されたのかについてでありますが、市の除雪計画は、10セン
チメートル以上の積雪、または、路面の凍結などの状況により、市道認定路線のうち170路
線、総延長138.6キロメートルを業者に委託し、残りの路線につきましては、建設課直営
にて実施する計画となっており、通常年の降雪であれば、十分な対応が図れるものと考えてお
ります。
 今回の大雪に対しましては、あらかじめ委託契約を結んでいた業者以外の業者へも、重機の
所有状況などにより、可能な限りの委託を行い、建設課直営におきましても可能な限りの除雪
を行ってまいりました。しかしながら、今回の大雪では除雪作業の限界があり、市民の皆様に
御不便をおかけしてしまいましたことをおわび申し上げます。
 今回の大雪への対応につきましては、学ぶべき点、反省すべき点など多くの課題が提起され
ましたので、今後の除雪計画の策定に関しましては、これらの諸課題に対し、適切な措置が講
じられるよう、計画に盛り込んでまいりたいと思います。
 次に、大雪警報発令後の情報伝達と除雪状況の情報発信はどのようにされたのかについてで
ありますが、2月14日午後4時49分に沼田市を含む群馬県内に大雪警報が発令され、テレ
ビやラジオで警報発令の情報が流されました。市においてはFM−OZEとの委託契約に基づ
いて、緊急告知放送により警報発令による注意喚起を行ってまいりました。また、FM−OZ
Eにおいても通常放送で注意喚起を行っております。
 除雪状況の情報発信につきましては、2月16日から市ホームページ上で、大雪に伴う災害
関連情報の掲載を開始し、市道の除雪状況などについて情報発信を行ってまいりました。さら
に、白沢町、利根町両振興局において、防災行政無線による情報提供も行ってまいりました。
今後におきましても、引き続きさまざまな情報伝達手段を活用し、市民の皆様への情報提供に
努めてまいりたいと考えております。
 次に、災害状況について、豪雪災害復旧補助金が創設されたが、被害状況はどのくらいかに
ついてでありますが、豪雪災害復旧緊急補助金は、今回の豪雪により住宅や附帯施設などが被
災し、復旧または修復する工事を実施する市民を対象に、緊急的にその経費の一部を補助する
ことで、市民の居住環境の速やかな復旧を図ることを目的として創設されたものであります。
その内容といたしましては、対象者は、市内に住所を有し、住宅を所有する市民とし、対象工
事は、住宅及び下屋、物置、カーポートなどの附帯施設で、撤去費用を含め10万円以上の復
旧・修復工事を実施する場合に補助率30%、限度額15万円の補助を行うものであります。
 また、被害状況につきましては、家屋被害について、建物の一部損壊1棟、床下浸水2棟の
報告があり、屋根やベランダ等の一部損壊及び物置やカーポート等の倒壊などについては、現
在までのところ300件程度の相談が寄せられております。農作物被害については、被害戸数
で約360戸、農業用施設の被害が約1,000棟、被害総額につきましては、施設と農産物
を合わせて約3億4,000万円と推計しております。
 次に、農業関係の被害が大きいが、支援制度の創設は市として考えているのかについてであ
りますが、同様の質疑をいただき答弁をさせていただきましたので、一部答弁が重なりますが
御理解をいただきたいと思います。
 まず、一定規模以上の農業用施設に被害を受けた農家に対し、一律5万円の見舞金を支給す
ることといたしました。このほか、被災したビニールハウス等の被覆材の処分に要する費用に
ついて、極力農家負担がかからぬよう考えているところであります。また、再建に向けた支援
につきましても、県などの関係機関と連携し、補助事業等の活用を図ってまいりたいと考えて
おります。いずれにいたしましても、今回の豪雪により被災された方々が今後も意欲を持って
農業を継続していけるよう、支援をしてまいりたいと考えております。
 次に、グリーンベル21について、これからの取り組みについて、メドテック・インベスト
メントUからの買い取り請求拒否後の対応についてでありますが、昨年11月19日に合同会
社メドテック・インベストメントU及びVから、沼田市に対して、T街区商業施設棟及びU街
区駐車場棟、それぞれの持ち分について、公有地の拡大の推進に関する法律、いわゆる公拡法
第5条に基づく土地の買い取り希望の申し出がなされ、同法第6条は、申し出の日から3週間
以内に買い取りの協議を行う地方公共団体等があるか否かを通知することとしており、市では
庁内各課のほか、群馬県及び沼田市土地開発公社に照会を行いましたが、買い取りを希望する
公共団体がなかったことから、12月6日、その旨を申し出者に通知したものであります。
 次に、問題解決にどのように取り組むのかについてでありますが、平成22年6月にメドテ
ック・インベストメントが三井生命保険株式会社から持ち分資産の譲渡を受けて以来、テナン
トの流出が続き、管理費等の支払いにも支障が発生しており、また、平成24年11月に関連
会社により沼田マルシェを開業したものの、1年を待たずして閉店に至った経緯などもあり、
公拡法に基づく買い取り希望の申し出についても、これ以上の資産保有が困難と判断されたも
のと推察しているところであります。
 実態として、テナントが次々と退店し、空床が拡大し続ける中で、ビルを維持するための管
理費を捻出することは困難となっており、さきに申し上げた経過を踏まえ、関係者の意見や立
場を総合的に判断し、市としても課題解決に向けて対応してまいりたいと考えております。
 次に、グリーンベル21対策係が設置されたが、購入する場合も含めて検討されるのかにつ
いてでありますが、現下の厳しい経済情勢に加え、急速に進む少子高齢化とこれに伴うマーケ
ットの縮小、IT技術の進展とともに普及したネット通販など、商業を取り巻く環境は大きく
変化しており、グリーンベル21の商業ビルとしての再生が容易でないことは、これまでのテ
ナント誘致に向けた取り組み等を通じて、関係者ともども痛感しているところであります。
 3・3・1環状線キネマ通りの拡幅事業とともに、本市初の組合施行による市街地再開発事
業として建設されたグリーンベル21は、本市にとって重要な資産であり、中心市街地におい
てその機能を十分に果たしていけるよう、沼田都市開発を初め、ビル関係者とともに検討して
いくことが急務であります。
 区分所有に加え、共有という所有の形態から、ビルの利用にはさまざまな制約がありますが、
これらを十分に精査し、市民にとって有効に活用されるよう、新設する係において具体的な方
策を検討していく考えであります。
 以上申し上げまして、片野議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇14番(片野彦一君) 御答弁をいただきましたので、再質問させていただきます。
 私の質問は、先輩、同僚議員がほとんど同じことをしていただきました。なるべく重複しな
いように、ちょっと一部重複するところもあるかもしれませんが、よろしくお願いしたいと思
います。
 最初に、大雪の対応についてですが、これは今までさまざま述べられましたことで、大体理
解できて、市の対応とか、これからの方策というのも理解できました。ただ、私も15日の土
曜日、これは各自みんなそうだったと思うのですが、私の家のところから、旧国道あるいはバ
イパスの国道に出るにしても、相当の道のりがあります。そういった意味で、車はとてもだめ
だと。すぐ近くに職員がいますけれども、職員も歩いて行ったと。雪かきをやっていたら、「
歩いて行ってきます」ということで出ていきましたけれども、結局当日は、隣に86歳のおば
あさんがいます。近所もまばらにあって、そこにいろいろのことに行くこともできません。そ
ういった意味で、スコップ、雪かきで全部通れるだけの雪をはねたんですけれども、そうこう
しているうちに、やっぱり私を含めて年寄りが多いのですけれども、若い人はもう土曜日はほ
とんど出てこられなかったんですね。どこか会社とか、自分の勤め先とか、そういうところに
呼ばれたのかもしれません。そういった意味で、年配者だけでやったんですけれども、なかな
かはかどらないんです。
 その次の日、日曜日になったら、そういう人たちも一緒にやりました。初めて、そこで車が
通れるだけの、何とか通路が確保できたという状況でありましたけれども、そういった意味で
は、どこも皆さんそのように苦労されたんだろうなと思います。そういった中で、余談ですけ
ど、年とったなと、なかなかくたびれちゃってはかどらないという、若い人と一緒にやります
と、はかどりません。
 そういった中で、一番連絡が来て困ったのは、やはり先ほどからも言われていますように、
病院に通って透析している方なんですね、ひとり暮らしで。この人が80歳を超しています。
そういった意味で、病院から通常は迎えに来てやっているんだと。その予定が、15日土曜日
の予定になったんだけど、病院から来て、とても行けないから16日に延ばしてくれと。そう
いうことで16日まで待っていたんだけれども、16日になったってとても来られる状態じゃ
ないということで心配になって電話くれたんですが、場所は、沼田大間々線の道路沿いの方で、
利南地区になるんですけれども、下に幹線の道路があるんですが、そこの家から出るのにやっ
ぱりある程度距離があるんですね。だから家からも出られないということで、何とかならない
でしょうかということで連絡があったのですが、もちろん消防署にも、どうせだめだろうなと
思っておりましたけれども、こういう方がいるんだけれどもどうでしょうかと言ったら、それ
でぐあいが悪くなって倒れたりしたら何とか手を打ちますと。それまではだめですと、こうい
う返事で、ほかにもそういう状態で急病の方がいて、なかなかそっちのほうは、通常は15分
ぐらいで行ってこられるのが2時間もかかるんだと、こういう話でした。これはとても無理だ
なと。病院のほうにも電話しまして、こういう状態だけど、私もそこまで行くこともできない
ので何とかしてくれないかと言ったら、とてもじゃないけど、運転手も来ていないし、車はと
ても動かないということでございました。
 そういった中で、私の知っている近くに住む方に連絡をして、壮年の方、二、三名なんです
けれども、何とかしてくれと。その方も、自分の車ももちろん出ないということでありました
が、とにかく車が通れるようになったら、すぐ運べるように、家の前から道路に出るまでの道
だけかいてくれと。それは20メートルぐらいなんですけど、それは2人、3人の方でかいて
くれまして、そうこうするうちに、前の道路1車線だけ車が通れるようになったということで、
病院のほうから迎えに来てくれたということで、すぐ連絡ありましたので、私もほっとしたん
ですけれども、そういう状況がありました。
 そういった意味で、やっぱり非常に個人、個人の協力というのか、そういう市長のよく言う
自助というのですかね、あるいは共助というのですか、そういう体制というのが非常に大事な
んだなと痛感した次第ですが、そういった場合に、もちろん委託もしているし、市のそういう
体制もつくってやったということなんですが、各町ごとに区長を中心にして今回よく動いたと
思うのですが、それ以外に、もっと細かい時点で、各部署ごとにそういう拠点みたいなもの、
さっき除雪機という話もありましたけれども、そういうものを置かなくても、結構重機を持っ
たり、景気が悪いとはいえ、小さい業者で重機を持ったりしている方が何人かいるんですね。
そういうところを中心に、そういう組織をつくっておいて、そういうことがあったときには出
動してくれと。あった場合には、やっぱり補助なり、手当なり払うよと。そういったような運
営組織みたいなものは考えられないか、ちょっとお伺いしたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろな考え方がありますが、まず一つは、シンボル的に区の行
政の責任者のところに、大きくなくてもいいから、除雪機を置いたら、1つの申し送り等があ
って、意識の問題がきちんと区行政の年度末と年度初めのときにつながっていくということの
狙いが、物理的な問題以外にも精神的な問題としてあるかなというふうに思っております。
 今議員が言っている内容については、実は私は非常に、まだ担当部局には言っていませんが、
非常に高い関心を持っております。と申しますのは、字単位で今言っているような方が、例え
ば議員は硯田の方でありますから、硯田の中に、そうしたときには、俺んちに排土板もあるし、
やってもいいよと言う人が仮にいたとすれば、そこにやはりある程度きちんとした、多額でな
くてもいいから、日当レベルでも構わないと思うのですが、そこに予算措置をしておくという
ことによって、始まったらすぐに出動してもらうという、まさにその市全体の建設業界の人た
ちとの委託業務みたいなものを、まさに字単位の中で構築しておくと。そうすると、雪が降っ
てくれば、硯田のAさんならAさんが、少なくとも国道17号からこうに来て、ある程度曲が
って、またこっちの大きなケヤキのところから信号機に出るような、そうしたところが何か担
保されていくのかなというふうにもちょっと思っております。
 したがって、そのことについては、また別な意味で、やや財源の伴う話になりますが、区の
そういったところの部分で、そうしたボランタリティーに強い、しかもそういったことが可能
な人がいれば、そこときちんと、区とその方との業務提携がいいのか、市が直接ドリミングし
て業務提携がいいのかというのは、これはまたちょっと話がいろいろとあると思うのですが、
仮に区とそこでするということになれば、区に対してそういったところの部分の応援をしてあ
げるようなことの手だてを考えていくことによって、それは特定財源的な形でもって、区のと
ころでやってもらえればいいのかなというような形の仕組みが考えられるかなということは、
ちょっと思ったわけであります。
 ですから、そういう意味では、かなり具体的な、硯田といったらAさんが、雪が降ると、例
えば建設部長の話だと10センチメートルという言い方をしていますが、それは5センチメー
トルでも、8センチメートルでもいいんですけれども、出動するんだということが、きちんと
時系列でわかっていると、かなり違った状態になったのかなと思っておりまして、大変関心の
ある問題提起だなと思って受けとめております。
◇14番(片野彦一君) そういうことで、今回の大雪みたいなことはそうないと思うのです
けれども、通常の10センチだとか、15センチだということは全然問題ないので、そういっ
たときに出動できる態勢ができたらなと思っております。
 今回、利根町はもちろんですけれども、片品村、あるいはみなかみ町、そういったところで
ほとんどそういう苦情というか、困難さというか、そういうことはほとんど聞かないですよね。
今回は、下雪で雪が少なかったと言われますけれども、やっぱりみなかみ町も積雪は同じぐら
いあったらしいのです。そういうことでありますけれども、常時そのぐらいは、雪が多いとき
はあるということで、非常になれているのかなと思います。そういった意味では、そういう協
働の作業というか、そういうふうなあり方が常にできていると。そういった意味では、やはり
共助の徹底といいますか、そういうものが通常から必要なのかなと。ほかの災害に備えても必
要なのかと思いますけれども、その辺についてもう一度伺いたいと思います。
◇市長(星野已喜雄君) 確かにおっしゃっているとおり、片品村とか、特にみなかみ町でも
旧水上町では、全然今回のことぐらいでは恐れていないんだそうですね。それを聞いて驚いた
んですけれども、したがってそれはやはり歴史と伝統があって、きちんとそういったシステム
が構築されているということからではなかろうかと思っております。
◇14番(片野彦一君) そういった面の徹底もよろしくお願いいたします。
した。
 1つ、今まで市長は、災害の復旧のことについては、補助、支援ということについて、国が
50%で、県と市で20%だったのを40%にかさ上げして90%と、こういうふうに、撤去
費用を含めてとうたってあったと思いますが、そういう意味で90%の補助ができて、1割の
負担だと。縮小とか露地栽培に切りかえた場合には、ちょっと率が変わってくるようなんです
けれども、そういった中で、補助率が国がうんと出すようになったのは、山梨県が100%補
助するよ、支援するよということを言い出したんですね。そのことによって、ではということ
で国が50%ということになりました。だから、群馬県あるいは沼田市においても、両方で4
0%なんていうことを言わないで、国がせっかく50%をやっているんだから、残りの50%
を面倒見るよと、こういうふうなことはできないのかなと、こう思います。
 先ほどのあれでいきますと、市は13.3%ということですね。40%の3分の1というこ
とで。先ほどのお話を聞いていますと、合計で3億4,000万円だということになりますと、
13.3%ですから、約4,400万円ぐらいですか。ですから、そのぐらいのことは全部市
で見て、100%にしましょうという考え方はできないのかということです。撤去費用につい
ては、過日の参議院だったですか、林農林水産大臣は100%国で面倒見るよということもお
っしゃっていました。そういった意味合いからも、その辺のことについて、ちょっとお伺いし
たいと思いますけれども。
◇市長(星野已喜雄君) 先ほども田村部長のほうから答弁がありましたように、喫緊に利根
沼田の担当部局が呼ばれて、そこでいろいろと県との関係の意見交換があるようでございます。
この事業そのものも、一応かなり県の立場からすれば、相当頑張った流れになっているかなと
思うのです。市の部分のそこのところを、何とかもう少し頑張れよということだと思うのです
が、これは一応、利根沼田の広域圏の理事長でもありまするし、県下の一応市長会の副会長と
いう立場もいただいておりますので、そういったところの状況を見計らって、それで判断をし
ていかなくてはならないのかなというふうにも思っております。したがって、今ここで胸をた
たいて、わかりましたということを言うだけの裏づけを、ちょっと用意しておりません。した
がって、当面ここまでできたのもかなり前進だなという判断をしておりますが、言われている
計算数値をもう1回改めて確認した中で、また考えてみたいなと思っております。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午後3時59分休憩
    ─────────────────────────────
午後4時07分再開
◇議長(大竹政雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇14番(片野彦一君) 御答弁いただきました。詳細に計算した上で検討するということで
ございますが、立場上というか、広域圏の理事長でもありますし、市長会の役員もやっておら
れるということでございますが、反対に言えば、そういう立場を利用して沼田はこうやるよと、
こういうふうなことで言えば市長の株もちょっとは上がるのかなと思いますけれども、その辺
の考え方はどうでしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) 御承知のとおり、一応いろいろな対策を講じてきた中で、国が提案
してきて、しかもおとといだったと思いますが、副知事のほうからわざわざ連絡があって、一
応確認した形の中でこれを了解してきているという形がありますので、きょうそういった大胆
な御提案がなされたわけでございますが、これはちょっと時間をいただきたいと思うのです。
議員が計算した仕方と、うちの事務がしているのが合うのか、合わないのかも、ちょっと検討
を加えて、当然よって立つところの財政の部分もありますので、ちょっと時間をいただきたい
なと思っております。早速、一応計算はすぐするつもりです。
◇14番(片野彦一君) わかりました。よろしくお願いします。
 それでは、先ほどちょっと、大雪対応についてのところで、除雪についてのところで、警報
発令後の情報伝達のことが、ちょっと聞くことが抜けましたので戻らせてもらいますけれども、
一応秋田市というのが、やっぱり昨年の大雪のときに、その前に私たちは行政視察に行ったこ
とがあるんですが、そのときもすごい大雪で電車がとまって、秋田から能代に相当おくれたと
いうことがあります。そういったこともあって、あの辺は雪がすごく降るのですが、そのとき
のいろいろ検討したといいますか、反省したことで、大きなポイントを言っていました。1つ
目が、雪が固まらないうちの初期除雪の徹底と。それから、的確な情報収集。それから、迅速
な排除雪と。これが大きな柱、基本的な項目になるということでした。
 それで、あとは情報を知らせるということで、秋田市は相当除雪車を持っているようなので
すが、その機械にGPSを搭載したということで、除雪の現状を知ってもらうために、このG
PSを利用して、その除雪車がどこにいるかということをホームページで公開しているという
ことでございます。沼田市にそれがすぐ適用できるかちょっとわかりませんけれども、そうい
ったことについての何か考えがあれば、よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) 初動、それから情報、迅速、危機管理上の、まさにスタート時点の
大変重要なところのポイントの提案があって、勉強させられました。このGPSの関係は、昨
日の有害鳥獣の関係もそうなんですが、業界の災害のときの、結局テーブルの、要するにいわ
ゆるテーブルでのいろんな研究等々でその話題が出ていたということは、私も承知していまし
て、これも大変重要な時代の流れだなと思っております。
 確かにきょう、別の同僚議員が言っていたように、除雪の関係等について、きょうはどこと
どこをやるんだよということを、市のところだけでなく業界のほうも出せということだったと
思うのですね。それは、必ず一旦しかるべきところへ集まるか、あるいは電話等で報告がなけ
ればそれができないと思うのです。ところが、確かにGPS搭載していれば、もうそれだけで
わかってしまうわけですから、簡単に言うと、経由して落とさなくても、直に現場と本部が密
接につながれていくことになりますから、この提案はやっぱり重要なことだなと受けとめてお
ります。
 したがって、昨日の有害鳥獣の問題も、このGPSというのが大きく表舞台に出てきたとい
いますが、今回のこの雪害の関係から、重機にそれを搭載して、その動きを本部のほうに常に
つながっていくということになれば、これは確かに一元化の管理に物すごい力を発揮するので
はないかと思っておりまして、重く受けとめております。
◇14番(片野彦一君) その辺の検討もよろしくお願いします。
 それともう一つ、先ほども話が出ていましたが、FM−OZE、防災ラジオの件ですが、こ
れの活用が少し足らなかったのではないかなということを、私も思っております。私も外に出
ていたから全部聞いていたわけではないのですけれども、1回聞いたのは、やっぱりごみ収集
が、できる可能性が少ないので控えてくださいと、そういうふうな言い方だったと思うのです
けれども、確かにはっきり言ったほうがいいかなと大東議員のように思います。
 それと、もう一つは、情報を頻繁に、もっとFM−OZE、通常では流しているのでしょう
けれども、防災ラジオのスイッチを入れなくても入る状態でも、頻度を多くして流したほうが
いいのかなと。そういうことは感じておりますけれども、その辺についてはどうでしょうか。
◇総務部長(飯田敏夫君) 命によりお答え申し上げます。
 議員御指摘のように、FM放送は、地域コミュニティーの一番重要なものだと捉えておりま
す。したがいまして、緊急告知ラジオ等でも活用しているわけなんですが、頻繁にということ
でございますので、できる限り回数も多くできるように対応を図ってまいりたいと考えており
ます。以上でございます。
◇14番(片野彦一君) ぜひよろしくお願いいたします。その辺で大雪のほうは終了させて
いただきます。
 次に、2番のグリーンベル21についてでありますが、これも先ほど来、盛んに議論されて
おりますけれども、今一番心配するのは、せっかく対策係をつくったんですけれども、これで
いろいろ真意が伝わるように努力する、その検討を踏まえて伝えるように努力するということ
をこの前も言っていましたけれども、これがちょっと時間的にどうなのかなと。時間的に間に
合うかどうか、その辺のことについてお伺いしたいと思いますが。
◇市長(星野已喜雄君) 御承知のとおり、現在3月でございます。そして、3月もやや1週
が終わろうとしております。本会議が20日前後までまいります。そうしたことの中で、具体
的に今間に合うのか、間に合わないのかということについて申し上げますると、それは早いの
にこしたことがないということの中で、現在の体制でそこまで何とか努力をいたしまして、4
月に入ると、相当な頻度で、これを加速度的に努力するというふうな形になろうかと思います。
 現在の状況の中でも、昨日の同僚議員の御質問にも、経済部長のほうからも答弁させていた
だきましたが、それなりに内部の体質を、一応充実させたという経過がございまして、したが
って、何とかこの4月1日を契機に、私どもがいろいろと今までやりとりをしてきたことを大
いに生かして、そして昨日も申し上げましたが、落伍者がないように、できるだけ各方面にも
配慮して、そして対応に処していければなと考えております。
◇14番(片野彦一君) 市長のそういうふうな苦渋の言い方というのはよくわかりますが、
基本的なことをちょっとお聞きしたいのですけれども、公拡法に基づく取得の場合ということ
で、一応公共団体に声をかけたけれども申し込みがなかったということでございました。そう
いうことで、これは市役所、市庁舎として使うということには問題ないのでしょうか。
(休憩を求める者あり)
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午後4時18分休憩
    ─────────────────────────────
午後4時19分再開
◇議長(大竹政雄君) 再開いたします。
    ─────────────────────────────
◇市長(星野已喜雄君) これは、あのときも説明させていただきましたが、私の記憶に間違
いなければ、6条と9条の項目がありまして、これが言うなれば、なかなか整合性を持つこと
ができなかったという判断があります。
◇14番(片野彦一君) その6条と9条の整合性というのが、私は不勉強でわからないんで
すけれども、結局それが整合性がないということは、市庁舎としては問題があるということ。
◇市長(星野已喜雄君) 一般的には、道路だとか、そうしたところに公拡法は使われている
ようであります。したがって、今質問が出てきて、すぐにあれなんですけど、私が当時勉強し
た中では、6条とたしか9条のところとの読みから、これがなじまなかったというふうに理解
をしております。
◇総務部長(飯田敏夫君) 先ほど市長答弁させていただきましたように、公拡法は、基本的
には都市計画区域内の都市計画施設、例えば先ほどお話が出ましたように、道路だとか、その
ほかの施設ということで、いわゆる行政の庁舎みたいなものに対してはなじむ性格のものでは
ないという判断でございます。
◇14番(片野彦一君) そうすると、これは仮に、今買い入れの申し込みが来ていますけれ
ども、これを買った場合には、市庁舎としては使えないということでよろしいのでしょうか。
◇総務部長(飯田敏夫君) これは公拡法による申し出の買い取りの関係でありますので、こ
れ以外で、通常の取引等においては、もちろんそれは該当になります。あくまでも都市計画法
に基づく公拡法だとか、そういったものとはなじまないものだということで御理解いただきた
いと思います。
◇14番(片野彦一君) では、公拡法自体は、そういうことにはなじまないけれども、使用
可能だと理解してよろしいのですか。
◇市長(星野已喜雄君) 公拡法という法律を通して問題提起があったわけですね。ですから、
それに基づいたことで、県や、もちろん市なりというところの各関係するところに照会したと
きに、いや、それはありませんよということでもって申し上げたということになるのです。公
拡法を盾にしてきたからなんですね、それはね、そのときは。ここはきちんとしておかないと、
ちょっとやっぱり難しい問題が発生してくるかなと。一応、繰り返し申し上げますけれども、
たしか私の記憶に間違いなければ、6条、9条等の整合性と同時に、公拡法の持っている性格
上、今回の場合はなじまなかったと。それは、客観的に言えることだと思います。
◇14番(片野彦一君) では、それを踏まえた上でお聞きしますけれども、結局今まで、先
ほど1回目のことで言いましたけれども、環境が非常に変わっているんですね。私も当初は、
三井生命保険株式会社から申し込みがあったときには、やっぱりちょっとうまくないのではな
いかと思っていました。しかし、それからやはりこれだけ店舗も撤退し、そして3年前には東
日本大震災も起きました。そういった中で、市庁舎自体が物すごく危険にさらされているとい
う現実もあります。そういった意味で、今回は、こういう申し込みがあったときに、やっぱり
受け入れたらいいんじゃないかと思いますけれども、その辺は先ほど来、総合的にずっと市長
は言っていますので、答えはその域を超えないと思うのですが、私の意見を言わせてもらえれ
ば、先ほど来同僚議員もおっしゃるように、やはりここにちょうど今決断する時期ではないか
なと。やっぱり判断、決断の時期、これをずらしたら、けさの新聞にもありますように、訴訟
も起こされました。そういった意味で、これからはだんだんだんだん問題がこじれていくとい
うことが予想されます。今の状態でしたら、相手からいろいろな申し入れ、条件を提示して、
そういった状態にありますので、その辺のことを決断された上でいろいろな、対策係でもどう
するかということを検討する方向も見えてくるのではないかと思いますけれども、その辺どう
でしょうか。
◇市長(星野已喜雄君) どうしても法的側面とか、権利関係とか、そうしたことを冷静に、
しかも判断していかざるを得ません。ですので、本会議というところで申し上げれば、それは
やむなしなんですね。そうしたことから、非常に慎重に発言しているわけです。
 市長という立場からすれば、そのものを、要するにメドテックの関係だけでなく、他にも当
然いろいろな調整事項があるわけです。ですから、そういったこともしっかりと先ほども言っ
たように、落伍者がないようにきちんと対応していくということをしなければならない、市の
立場から責任があります。そうしたことから、皆さん方にすれば歯がゆいところもあろうかと
思いますが、しかし今後の対応の状況をぜひ見ていただきたいと思うし、きちんと正面から受
けとめて、努力をいろんな角度からしていきたいなというふうに思っております。
◇14番(片野彦一君) これ以上いろいろお聞きしても、ちょっとそれ以上のことは出てこ
ないと思いますのでこの辺でやめますが、やはり市の行政といいますか、これは前にも市長は
市の大将だということを申し上げましたけれども、やはり現在でもそのことは変わりありませ
ん。そういった意味で、市長がやはり決断しないことには、幾ら優秀な職員がいたって、その
方向で動けないと思います。そういった意味では、私が知っている言葉にも、「大将軍臆しぬ
れば歩兵臆病なり」という言葉がありますけれども、やはり市長は、臆しているわけではなく
て、決断とか判断がちょっとおくれていると言わざるを得ません。そういった意味で、それを
しっかり下して、やはり市の全体が一体になってこれに取り組むと。そういう方向が出てきて
こそ力が発揮できるのではないかなと思いますので、よろしくお願いします。
◇市長(星野已喜雄君) いろいろと御意見承ったことは、しっかりと肝に銘じております。
決して片野議員の腹の底にあることと、私の腹の底にあることが、そんなに食い違っていると
は思っておりません。私どもは相当水面下でいろんなことをやりとりしてまいりました。した
がって、コンプライアンスの関係等で捉まえても、どういった立場に出ていったとしても、臆
することなく、きちんとした対応を図ってまいるつもりでございます。
    ──────────────◇──────────────
    第2 延  会
◇議長(大竹政雄君) お諮りいたします。
 本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。
 これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(大竹政雄君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決し
ました。
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は10日午前10時に開きますから御参集願います。
 本日は大変御苦労さまでございました。
    午後4時29分延会




. .
. 前のページに戻る
.


All Rights Reserved. copyright  (c)  沼田市役所. 2000-2007、各ページに掲載の写真・音声・CG及び記事の無断転載を禁じます。
〒378-8501 群馬県沼田市下之町888番地 電話.0278-23-2111(代表)
このホームページについてのお問い合わせは、numatacity@city.numata.gunma.jp