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平成26年第3回沼田市議会定例会継続会会議録 議事日程第2号
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平成26年9月8日(月曜日)

議事日程 第2号
平成26年 9月 8日(月曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
    ─────────────────────────────
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
    ─────────────────────────────
出席議員(22人)
       1番  大島 崇行君      2番  山 敏也君
       3番  石川 初雄君      4番  島田 富造君
       5番  野村 洋一君      6番  坂庭 直治君
       7番  石井 紘一君      8番  高柳 勝巳君
       9番  井之川博幸君     10番  大東 宣之君
      11番  星野  稔君     12番  金子 一弥君
      13番  久保 健二君     14番  片野 彦一君
      15番  大竹 政雄君     16番  星川嘉一郎君
      17番  小野 要二君     18番  宇敷 和也君
      19番  石田 宇平君     20番  布施辰二郎君
      21番  星野佐善太君     22番  牧野 保好君
欠席議員(なし)
    ─────────────────────────────
説明のため出席した者
   市  長       横山 公一君   副 市 長       上原 訓幸君
   総務部長       田村 博史君   市民部長       茂木 一夫君
   健康福祉部長     山 恭昭君   経済部長       栃原 豊彦君
   都市建設部長     萩原 誠一君   白沢町振興局長    諸田  裕君
   利根町振興局長    下  宏一君   総務課長       内山 日朗君
   会計管理者兼会計局長 松井 玲子君   教 育 長       宇敷 重信君
   教育部長       小池 龍実君   庶務課長       石井  旭君
   監査委員事務局長   増田 雄二君
    ─────────────────────────────
議会事務局出席者
   事務局長       茂木 進一    次長兼庶務係長    松井 克人
   議事係長       今井 利次    副 主 幹       安原 和宏
    ──────────────◇──────────────
    午前10時開議
◇議長(大竹政雄君) これより本日の会議を開きます。
    ──────────────◇──────────────
    第1 一般質問
◇議長(大竹政雄君) 日程第1、一般質問を行います。
 通告順序に従い、順次質問を許可いたします。
 最初に、島田富造議員。4番。
〔4番 島田富造君登壇〕
◇4番(島田富造君) 皆さんこんにちは。お忙しい中にもかかわらず、本日は大勢の区長会
の皆さんや後援者の方々に沼田市議会の傍聴においでいただきありがとうございました。これ
から沼田市が抱えている諸問題につきまして、横山公一新市長に問題提起し、見解を改めてお
伺いしまして、新生沼田市の行く末を見据えてまいりたいと思いますので、よろしくお願いい
たします。
 さて、ことしの夏といえば、群馬県の館林市が国内最高気温を更新、39度を記録し、沼田
市においても、35度以上の日が幾日か続きましたが、心配された台風11号も風や大雨の被
害もなく通り過ぎ、広島市内の住宅街に突然起きた土砂崩れのように70人以上もの犠牲者が
出たところもある中で、改めて台風や地震、津波被害の心配もなく、災害の少ない沼田に生ま
れ、育ててもらった親に感謝しながら質問に入らせていただきます。
 最初の表題に、グリーンベル21についてでありますが、取得した場合の建物活用方策につ
いてお聞きしたいと思います。
 6月議会の市長答弁の中で発言のありました「取得も視野に入れて検討する」とのことです
が、取得した場合の建物の利用形態、再生方法はどのように考えているのでしょうか。
 一つの考え方として、床面積約6,000坪の建物を生かすには、市庁舎や商工会議所はも
ちろん、商業施設としての利用もあるでしょうが、広い建物に余りお金をかけないでいかにし
たら集客できるかという視点に立ち、沼田市の置かれている立地条件を考えてみますと、県内
各地に温泉地がたくさんあり、草津温泉を筆頭に、伊香保、みなかみ、老神温泉等の温泉地に
囲まれております。吾妻郡境のロックハート城や世界遺産に認定された富岡製糸場からの誘客
もできる恵まれた立地条件にあり、川場村の田園プラザには年間約100万人、市内の原田農
園だけでも40万人からの観光客が来ているのですから、沼田市に来てもらい、見てもらえる
施設、あるいは見たくなる美術館とか資料館を準備することにより、県外からの集客もできる
施設として郷土資料館構想も取り入れて、旅行会社に協力要請をしていくような考えはあるの
でしょうか。
 2年後のNHK大河ドラマに真田丸が取り上げられ、放送されることに決定されたこの機会
を逃すことなく、当市内外に埋蔵されている真田氏ゆかりの品々や骨董品、美術品は所有者か
ら借用して展示することにより、中身の濃い郷土資料館が実現できるのではないでしょうか。
 また、土岐家から市に寄贈され、県立美術館地下倉庫に収蔵されたまま20年以上もお蔵入
りされている2,000点もの遺品を世に出そうではありませんか。
 次に、(仮称)利南運動広場について、今後の整備方針についてお伺いいたします。
 ことし7月1日から多目的広場として使用開始されましたが、今後本格的整備はいつからな
される計画なのでしょうか。多目的広場と駐車場の整備は一応整備されましたが、5ヘクター
ルの土地はまだ40%くらい残されていて、何とも中途半端なのですが、土地の利用制限があ
り、運動施設以外の利用ができないのでしたら、当初の計画に沿って運動施設をつくるべきで
はないのかお伺いしたいと思います。
 次に、沼田公園の歴史的整備を推進するための運動施設の受け皿として、観客席つき野球場
やテニスコートの整備を推進すべきではないでしょうか。野球関係者やテニス協会からの要望
もありますように、他町村のグラウンドやテニスコートから見ますと、規模や施設、どちらも
比べものにならないぐらいおくれていますので、沼田市の人口に見合うくらいの運動施設をお
願いしたいと思います。
 将来の産業誘致についてでありますが、就業場所の確保、創出についてお聞きします。
 数年前から日本の人口減少問題が社会問題に取り上げられ、高齢化社会の増大と地方の若い
女性人口の減少が子供のできない大きな要因とされておりますが、沼田市の人口減少を食いと
めるためには、就業の場所づくりから始めなければなりませんが、新たな工業用地の確保につ
いて、横山市長はどうお考えでしょうか。
 都市の発展には周辺地域に工場の集積がどうしても必要です。企業立地と支援策をどうお考
えでしょうか。
 次に、市有財産の活用についてお伺いします。
 旧沼田ゴルフクラブ計画跡地についてです。
 奈良と秋塚にまたがる25ヘクタールの市有地の集約化と利用について、前市長時代に2回
ほど本会議の席で再生エネルギー用地に活用すべきと提案してまいりましたが、いずれも「検
討してみます」「用地が点在しているので利用できない」でおしまいでしたが、行政が土地を
交換により取りまとめようとすれば、地元の人たちは協力してくれ、使いやすいまとまった土
地になります。沼田市が購入した以上、一団の土地にして工場用地や広い場所を必要とする観
光施設等の利活用を図るのが行政の仕事ではないでしょうか。
 次に、吹割の滝付近の市有地についてお伺いします。
 吹割の滝に近い民有地として2番目に近い1,500坪の土地を合併前の利根村時代に平川
ダム中止の見返りに国交省から交付された1億円の予算で購入され、市有地になったと聞きま
したが、約10年も放置されて荒れ放題となっていますが、土地の活用についてどう考えてい
るのかお伺いしたいと思います。
 次に、ふるさと納税についてお伺いします。
 ふるさと納税確保の方策について、数年前からふるさと納税制度が始まり、沼田市でも企画
課の人たちの努力により、物産の充実が図られてきましたが、インターネットの普及により沼
田市の物産をPRしながら自主財源をふやすため、ふるさと納税者の数を数十倍にふやしたり、
観光に来てくれる人たちをふやす仕掛けであるふるさと納税者への特典を拡充する考えをお伺
いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
◇議長(大竹政雄君) 市長。
〔市長 横山公一君登壇〕
◇市長(横山公一君) ただいまの島田議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、グリーンベル21について、取得した場合の建物活用方策について、取得も視野に検
討するとのことだが、取得した場合の建物の利用形態、再生方法はどのように考えているのか
についてでありますが、平成5年4月16日のグリーンベル21オープンから今日まで既に2
1年の歳月が経過し、この間における社会・経済の変化は著しく、完成当初は想定し得なかっ
たほどの急速な少子高齢化の進展や商業環境の変化があり、核テナントであった沼田サティ撤
退を受け、後継テナントとして誘致したAコープ、サンバード長崎屋も退店し、専門店の流出
に歯どめがかからず、商業機能の低下は否めないものとなっています。
 しかしながら、都市計画道路3・3・1環状線街路事業によるキネマ通り拡幅とともに本市
初の組合施行によって建設されたグリーンベル21は、本市中心市街地の顔となるシンボル的
な施設であり、民間と行政とがそれぞれの立場からサービスを提供する場としてさまざまな角
度から検討を加え、複合的な利活用を図ることが望ましいと考えております。
 次に、将来の産業誘致について、就業場所の確保、創出について、市の人口減少をとめるた
めには就業の場づくりから始めなければなりませんが、新たな工業用地の確保についてどう考
えているのかについてでありますが、新たな企業の進出は、雇用の創出を初め、地域経済の活
性化に大きな効果をもたらすものであり、平成2年には、県営沼田北部土地改良事業により創
設した非農用地6.6ヘクタールを沼田北部工業団地として企業局が造成し、2社が立地して
おります。
 また、平成20年には、県営畑地帯総合整備事業沼須地区による創設非農用地3ヘクタール
を沼田沼須産業団地として県企業局が造成し、現在利根保健生活協同組合が新病院の建設を進
めております。
 一方、昭和48年に農村地域工業等導入促進法に基づき実施計画が策定された横塚生品農工
地区は、全体で33.5ヘクタールの用地があり、市においても工業導入を推進するため、昭
和52年に都市計画法に基づく工業専用地域に指定し、現在まで5社が立地しておりますが、
19.4ヘクタールが未整備であり、立地を促進するため、工業用水として利用可能な水源の
調査を行うなど、産業団地としての条件整備に努めております。
 このほか、企業の立地先として、さまざまなニーズにあわせて工場の跡地や遊休資産なども
適地として紹介しており、企業が立地するための受け皿として、新たな工業用地の確保につい
ても検討してまいりたいと考えております。
 次に、都市の発展には、周辺地域に工場の集積が必要であるが、企業立地の支援策をどう考
えているのかについてでありますが、企業の立地や規模拡大を促進するため、沼田市企業誘致
推進条例及び企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律に
基づき、工場等の新設・増設に対する固定資産税の課税免除や助成金の交付、工業立地に伴う
緑地や環境施設の面積率を緩和する制度などを整備し、企業が立地しやすい環境づくりに努め
ております。
 景気の好転により企業の投資意欲も高まり、国や県においても、企業の規模拡大や設備投資
に対する支援策等を講じており、市の優遇制度や用地の情報を紹介するとともに、用地取得や
雇用に対する新たな助成制度など、初期投資を軽減するための施策について研究してまいりた
いと考えております。
 次に、市有財産の活用について、旧沼田ゴルフクラブ計画地について、奈良と秋塚にまたが
る25ヘクタールの土地の集約化についてどう考えているのかについてでありますが、平成8
年に取得した旧沼田ゴルフ倶楽部用地につきましては、取得してから平成20年までは、行政
財産の自然公園予定地として管理を行ってまいりましたが、事業の実施が困難であるとの判断
から、現在は、普通財産に変更して管理を行っているものであります。
 用地が点在していることから、用地を集約するために用地交換等が可能かどうか地元に話を
伺った経過がありますが、用地取得の際の経緯等から用地交換等は困難な状況でありました。
 平成20年には、庁内の検討組織であります公有施設等検討委員会において用地の利用につ
いて検討を進めた結果として、未利用公有地の有効活用を図る観点から、山林については市有
林として管理しつつ、他の活用とともに売り払い等を検討し、農地として利活用が可能な用地
については農業者へ売り渡し、農業経営の規模拡大や農地集団化の促進等に活用することとす
る対応方針に至っており、平成24年と平成25年にはそれぞれ一筆ずつ農業者に農地の譲渡
を行いました。
 今後も、この方針に基づき、対応を図ってまいりたいと考えております。
 次に、ふるさと納税について、ふるさと納税確保の方策について、沼田市の物産をPRしな
がら自主財源をふやすため、ふるさと納税者への特典を拡充する考えを伺いたいについてであ
りますが、ふるさと納税は、生まれ育った「ふるさと」を応援したい、貢献したいという納税
者の皆様の思いを実現するため、納税者が「ふるさと」と思われる地方公共団体に寄附された
場合、その一定限度までを所得税と合わせて個人住民税から軽減する寄附金税制のことであり、
平成20年に導入された制度であります。
 厳しい財政状況に直面する地方公共団体にとって、ふるさと納税制度による寄附は貴重な収
入となることから、ここ数年、寄附者に対し多彩な特典をつけるなどにより、ふるさと納税の
確保に取り組んでいる地方公共団体が増加しております。
 このような状況を踏まえ、本市におきましてもふるさと納税者の増加、また、地域振興の一
つの手段として、本年度からお礼として寄附金額に応じた特産品を贈呈しているところであり
ます。
 ふるさと納税者への特典を拡充する考えについてでありますが、本年度につきましては、特
産品を明らかにし、希望を受けている状況でありますので、特典の拡充につきましては、今年
度の状況を踏まえた上で、今後検討してまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、島田議員の御質問に対する答弁とさせていただきますが、(仮称)利
南運動広場について及び吹割の滝付近の市有地については、教育長から答弁申し上げますので
よろしくお願い申し上げます。
◇議長(大竹政雄君) 教育長。
〔教育長 宇敷重信君登壇〕
◇教育長(宇敷重信君) 島田議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、(仮称)利南運動広場について、今後の整備方針について、多目的広場として供用開
始されたが、今後、本格的整備はいつからされるのかについてでありますが、(仮称)利南運
動広場整備事業につきましては、厳しい財政状況などから本格的着手に至らない状況にありま
したが、平成24年に庁内の利活用検討委員会で「当初の運動広場を踏襲し、当面、一段目を
整備し特定のスポーツに限定しない多目的運動広場として利活用を図ることが望ましい」との
結論を受け、整地を行い、防球ネット及び簡易トイレを整備し、本年7月から供用を開始した
ところであります。
 本格的整備に関しましては、関係部局と協議しながら、なるべく早い時期に着手できますよ
う努めてまいりたいと考えております。
 次に、沼田公園の歴史的整備を推進するための運動施設の受け皿として、本格的野球場やテ
ニスコートの整備を推進するべきではないかについてでありますが、沼田城を初めとする多く
の歴史的遺産を再評価し、保存と活用の総合的整備を行おうとする沼田公園長期整備構想に関
連して、移転が必要とされている沼田公園内の野球場、テニスコートについては、(仮称)利
南運動広場に移転整備する計画となっております。
 今後、移転整備を進める上で埋蔵文化財の発掘調査などの課題がありますが、施設整備は市
民スポーツの振興と健康の保持増進のため、大変重要なことであると認識しております。
 また、先月、市長、議長、教育長宛てに群馬県野球連盟利根沼田支部並びに沼田市テニス協
会・沼田ソフトテニス連盟から整備に係る陳情書等が出されておりますので、議会等の御意見
を伺いながら対応してまいりたいと考えております。
 次に、市有財産の活用について、吹割の滝付近の市有地について、1,500坪の市有地の
活用についてどう考えているのかについてでありますが、この市有地は、昭和63年から平成
10年までの11年間で、旧利根村が吹割の滝の景観保護保全のため、公有地化を図ってきた
ものであります。この土地は、国指定の天然記念物及び名勝「吹割渓ならびに吹割瀑」の指定
区域内にあり、国が原則として現状変更を認めないA地区に指定されております。
 平成15年度に策定した吹割渓ならびに吹割爆の第2次保存管理計画の中で、自然史資料館
の建設計画もありましたが、平成21年7月、吹割渓総合整備計画に関する庁内検討委員会で、
この計画は中止とする方針が出されております。
 今後につきましては、予定している第3次保存管理計画の策定協議の中で、国の指導を受け
ながら、吹割の滝の景観保護保全を視野に、振興局と連携をとり、また、地域の方々の御意見
なども伺い、検討してまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、島田議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇4番(島田富造君) 御答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。
 なぜこんなことを言うかといいますと、どんな使い方をするにしてもグリーンベルの建物は
大き過ぎると思うんです。役所関係や公共施設だけではとても埋まりません。商用施設にして
も商品を並べるだけで大変だと思いますし、消費人口の少ない沼田市の状況を見ますと、物を
売るより入場料収入をいただき、沼田に滞在する時間を2時間長くいてもらう仕掛けを考えて、
食事や買い物は地元の商店街にお願いするほうがよほど効率がよく、年代物の展示物は持って
いる方から沼田市が借り受けて所有者名を入れて展示させてもらえばお金をかけなくても広い
建物が埋まり、何よりもお金も余りかからず、仕入れが要りません。要は、集客施設の仕掛け
が必要かと思いますので、仕掛けについての見解をお聞きしたいと思います。
◇市長(横山公一君) それでは、ただいまの島田議員の御質問にお答えいたします。
 大変ありがたい御意見で、参考にさせていただきたい。そして、現在庁内検討委員会でグリ
ーンベル21については検討しておりますので、その旨検討委員会のほうに伝えておきたいと
いうふうに思います。どうもありがとうございました。
◇4番(島田富造君) ありがとうございます。
 検討していただけるということですので、余り多くは言えませんが、なかなか行政に対して
言う機会が少ないものですから、もう少し提案をさせていただきたいと思います。
 この郷土資料館構想についてちょうどグリーンベルが7階建てになっておりますので、その
階層ごとに例えば昭和・明治・大正時代、江戸時代、古墳時代と、4階ぐらいに分けて展示す
ることができると思うんです。貴重なものは展示ケースと防犯設備でしょうが、各階ごとにま
とめて展示することにより、管理しやすくなりますので、こんな一つの方法を考えていただき
たいと思います。
 次に、沼田市のグリーンベル21の建物を有名にするための一つの方策ですが、須賀神社さ
んから分社をさせてもらい、7階の屋上から3月の節分あたりに有名人を呼んで日本一高いと
ころからの節分会を毎年催し、商売繁盛、家内安全、交通安全祈願とされたらいかがでしょう
か。
◇市長(横山公一君) ありがとうございます。
 ただいま島田議員の日本一高いところからの節分という案も同じく庁内検討委員会のほうに
具申したいと思います。
◇4番(島田富造君) それでは、利南運動公園につきまして教育長から対応したいという答
弁をいただきましたので、ぜひとも野球関係者やテニス協会の仲間からの要望もありますので、
ぜひとも利南運動公園の整備につきましては、計画を立ててもらって対応していただきたいと
思います。
 それから次に、将来の産業誘致についての答弁をいただきましたが、沼田市に実際に工場進
出の希望があった場合に、五、六千坪の小さい規模でも1年以内に着工できる土地を探すとい
ってもなかなかありません。今まで行政は横塚生品工業用地があると二言目には言っておりま
したが、現実には6メートル以上の進入路さえなく、開発はなかなかできないと思いますので、
水も大事だと思うんですが、進入路問題が大事な要点になってくると思いますが、いかがでし
ょうか。
◇市長(横山公一君) ただいま島田議員の御指摘のとおり、進入路というのは大変重要な問
題で確保していかなければいけないということでございますので、今後十分検討しながら進め
ていきたいと、かように考えております。
◇4番(島田富造君) ありがとうございます。進入路は大事な問題で、6メートル以上なけ
れば開発は始まりませんので、よろしくお願いいたします。
 次に、工業専用地域区域指定の問題ですが、今の進入路の問題が片づけばといいましょうか、
できれば横生の工業団地の開発も可能な段階を迎えると思うんですが、現状ではなかなか難し
いので、それにかわる方法としての一つの提案をさせていただきます。
 それは、地形の平坦な岡谷、町田地区、沼田北部工業団地の南側、通称土塔原と呼ばれてい
る区域を準工業指定地域とする用途地域の変更見直しをしてもらいたいと思うんです。
 あわせて、環状線道路や17号バイパス沿い、住居専用区域から準工業地域に編入していた
だきませんと、なかなか市の発展はあり得ないと思うんです。
 何かやろうとしても、用途地域が住居地域の場合にはできませんので、この辺を根本的に改
革していきませんと、沼田市の将来はないと思いますので、ぜひともこの辺は検討していただ
きたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいま島田議員の御質問にお答えしますが、今年度沼田市の工業地
域、準工業地域等を全て見直すという作業の基礎作業に入っておりますので、あわせてその辺
見直していきたいなというふうに考えております。
◇4番(島田富造君) 次に、教育長から旧利根村の天然記念物指定区域の利活用についての
答弁をいただきましたが、確かに何か施設をつくろうと思えば大変だと思うんです。ただ、今
新たに何か施設をつくろうというよりは、自然の地形と環境を生かした公園化をして、きれい
な人の集まる場所づくりをすべきだと思うんです。
 今ここに市有地の吹割の滝の写真があります。見たとおり荒れ放題です。恐らく10年以上
何も手が入っていないと思うんです。これは観光客が見に来たらどう思いますか。お聞きした
いと思います。
◇教育長(宇敷重信君) 島田議員の再質問にお答え申し上げます。
 議員おっしゃるとおりで、雑草が大分伸びている状況でございます。特に、国道の脇の歩道
の近辺、あそこは本当にこれはまずいなというふうに反省しているところでございます。
 できるだけ適切に対応をしてまいりたいと考えております。
 また、先ほど御答弁申し上げたとおり、A地区ということで、現状変更が原則禁止されてい
る、そういった場所でございますので、議員御提案の自然を生かした、そういったことに、公
園化のような、そういったことも十分参考にさせていただいて、第3次の管理計画の策定協議
の中でいろいろ検討させていただきたいと思います。
 以上申し上げまして、島田議員の再質問へのお答えとさせていただきます。
◇4番(島田富造君) ありがとうございます。
 確かに現状年間数十万人という、沼田市で恐らく一番観光客の来てくれる場所だと思います
ので、せっかく来てくれたお客さんがきれいだなと、景観は物すごいロケーション持っている
んですね。あれ以上の景観はなかなか確かにありません。だけれども、この市有地に限って言
いますと、これほど荒れ放題の場所はどうしたのかなと思われるような今の現状なんですけれ
ども、この土地が約1,500坪ありまして、その上流側あと二、三筆で沼田市の市有地にな
っております展望台がありますね。展望台から見ますと、このように吹割の滝が上から見える
んですね。その手前の杉林並びにこの荒れている状態を管理して、滝が見えるようにしたら、
この上から滝見見物ができるような状況ができるのではないかと思うんです。この立地条件を
生かさない手はないと思うんです。
 こんなすばらしい景色の見られるような観光場所になる土地を持っていながら、それを生か
せないというのは、何とも張り合いが悪いものですから、ぜひともこの辺を生かしていただき
たいと思います。
 解答は、今教育長のほうからいただきまして、次の計画に乗せていただければ可能だと、こ
ういうふうに受けとめましたので、質問のほうは次に移らせていただきます。
 ふるさと納税についてもう少し再質問をさせていただきたいと思います。
 ネットで沼田のホームページを見ますと、8月いっぱいでリンゴのぐんま名月は予定数量に
達するほど反響があるのを見ましても、かなりのお客さんがありますので、市内の特産物、エ
ダマメや蜂蜜、ブドウや干し柿等の品目をふやし、金額により老神温泉宿泊サービス券を観光
協会と協定し、発行することにより、老神温泉はアトピーや皮膚病に効果がある、PR効果ま
でありますので、大いに活用していただき、温泉客増加につなげていただきたいと思います。
 この辺はいかがでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいま島田議員の老神の宿泊券を出したらいかがかということでご
ざいますが、今後検討してまいりたいと思います。
◇4番(島田富造君) ありがとうございます。
 ふるさと納税についてもう少し踏み込んで質問してまいりますと、沼田市ふるさと納税制度
の特典を調べてみますと、金額により、1万円以上5万円以内と5万円以上の2段階に分けて
プレゼントの量が設定されておりますが、還元率の規制は弾力性があるように感じております
が、これでなければいけないという規制値はあるのでしょうか、お伺いします。
◇市長(横山公一君) 島田議員の御質問にお答え申し上げます。
 規制値はありません。
◇4番(島田富造君) 魅力に感じてもらうための方法ですが、現在ですと約5%程度の還元
率だと思うんですね。このふるさと納税をやってみようと思う側に立って考えますと、最低で
も10%以上の還元をして、沼田市の物産やブランド米、果物類の売り上げにつながるわけで
すから、パーセンテージを引き上げても一向マイナスではないと思うんですね。最低でも1割
以上の還元が欲しいと思いますので、この辺を改善してもらって、自主財源の確保に努めてい
ただきたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの御質問に関しまして、総務部長に答えさせます。
◇総務部長(田村博史君) 命によりお答えをさせていただきます。
 還元率ということでございますが、現行1万円以上5万円未満の寄附をいただいた場合には
米、リンゴ、奥利根もち豚と3種類を用意してございますが、1万円というふうに仮定をして
還元率をお話をさせていただきますと、3割から5割の還元率という状況でございます。
 それが金額に応じてでありますけれども、5万円弱の場合にはその5分の1程度の還元率に
なると、そういった状況でございます。
 以上でございます。
◇4番(島田富造君) 今の答弁によりますと、金額の低い寄附に対する還元率と、こういう
ふうに伺ったんですが、確かに数からすれば数万円程度の人が多いと思うんですが、ある程度
の金額を出そうと思う人にとって考えますと、いかにも低過ぎると。もう少し魅力づくりをし
て、隣の中之条町や格段に寄附の額を数十倍も上げたという実績のある町村もあると思います
ので、そういった町村に比較検討していただいて、この還元率を上げても市は全くマイナスは
ないと思うんです。金額がふえるほど収入がふえるわけですから、大いにその辺を改善してい
ただきたいと思いまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
◇市長(横山公一君) ただいまの島田議員の御質問にお答えいたしますが、本年ふるさと納
税を御利用した方の約9割が1万円ということでございまして、10万円以上の方も何人かい
らっしゃいますが、10万円は10万円以上の寄附ということで、また決めておりますので、
今後島田議員の御意見を参考にして検討していきたいというふうに考えております。
    ──────────────◇──────────────
◇議長(大竹政雄君) 次に、久保健二議員。13番。
〔13番 久保健二君登壇〕
◇13番(久保健二君) 本日は、区長会の研修大変御苦労さまでございます。
 私は、明るい沼田市の夢を持って質問したいと思います。
 通告に従い一般質問を行います。
 私の質問は大きく2つであり、地域経済について及びNHK大河ドラマ「真田丸」による沼
田市活性化について伺います。
 まず最初に、地域経済について伺います。
 今年の3月、平成23年度の市町村民経済計算が発表になりました。それを見ると、本市の
総生産額は1,557億2,400万円、市民1人当たりの所得は249万3,000円とあ
りました。総生産額は、平成22年度に比べて2.0%の増加でありますが、ここ数年では平
成19年度をピークに減少、ほぼ横ばいが続いている状況です。また、市民の所得は群馬県平
均の77.6%、平成22年度に比べて3.6%のマイナスであり、12市の中で最下位とな
っております。
 行政は主に税収によって運営されているものであり、人口の増減はもとより、地域経済の動
向を見きわめていなければ、人口が減少していく自治体の将来に向けた運営がおろそかになる
のではないかと私は危惧しております。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、本市
の人口は2040年には3万6,207人とあり、老年人口割合が増加しながら生産年齢人口
が減少していくことがよくわかります。これは、本市に限らない全国的な問題だと思いますが、
将来に向けた行財政運営を今から考えておく必要があるのは言うまでもありません。
 そういった流れの中で、本市の経済はどうなっていくのかは大きな問題となってきます。今
後産業構造はどうなっていくのか、所得はどうなっていくのか、農業・商工業を初め担い手は
いてくれるのか、未来を予知することはできませんが、現状から課題を発掘し、地域経済の成
長に向かうことを考えることは可能だと思います。
 そこで、本市の総生産額を見て、本地域経済の課題をどう捉え、今後の経済活性化策につい
てどのような展開を考えているのか伺います。
 次に、NHK大河ドラマ「真田丸」による沼田市活性化について伺います。
 NHK大河ドラマは、ほぼ1年間にわたって放映され、その都度、視聴者を楽しませてくれ
ております。歴史上の人物を主体にしたドラマはもとより、ゆかりのある土地の紹介も含めて、
見るたびに感動や驚き、発見を与えてくれます。また、ドラマに関係する地域にとっては、御
当地の歴史や歴史遺産、言い伝え等の再認識、対外的な地域のPR、観光客の誘致、関連グッ
ズの販売などによる経済効果など、大きな効果が見込まれます。そんな大きな影響を及ぼす大
河ドラマに平成27年は「花燃ゆ」、そして、平成28年には真田ゆかりの地・沼田市に大い
に関係する「真田丸」が決定されました。
 まず、来年から始まる「花燃ゆ」は、吉田松陰と彼を支える杉家の人たち、そして松下村塾
の門弟達を描く幕末のドラマですが、ヒロインである杉家の文は松蔭の末の妹であり、後々に
初代県令の楫取素彦と再婚します。楫取氏は明治9年(1876年)群馬県発足に伴って県令
になったわけですが、養蚕、絹産業を奨励し、教育にも力を入れて群馬県の発展に寄与された
人物です。言うまでもなく、その歴史から群馬県と大きな関わりのあるドラマとして展開され
ることが期待されます。群馬県、前橋市初め、多くの自治体が力を合わせてこのドラマによる
効果を高めるべく盛り上がってきていることを感じております。当然、松下村塾のあった山口
県萩市、楫取美和子が晩年過ごした防府市も同様に盛り上がっていると思いますし、前橋市は
その2市と強く連携していることがインターネットや新聞紙上等で確認できます。最近の新聞
では、群馬県庁昭和庁舎に大河ドラマ館を設置し、県令執務室も再現し、知名度のアップと3
0万人の誘客を目指したいとの記事や、世界文化遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」を含む観
光コースを設定したり、群馬県全体で100億円の経済効果を目標としているとあります。来
年の放映に向けて、今後さらに盛り上がっていくことが予想されます。
 次に、再来年に決定した「真田丸」ですが、今現在わかっているのは、脚本が三谷幸喜氏、
真田幸村(信繁)役に堺 雅人氏、チーフプロデューサーが同じく大河ドラマの「新撰組」に
携わった方ぐらいだと思います。真田一族を題材にしたものは、過去にも大河ドラマ「真田太
平記」が放映され、その中では真田昌幸・信之・幸村が主に描かれていたと思います。では、
「真田丸」ではどんな内容になるかが気になります。「真田丸」というと、大坂冬の陣で大阪
城の南側に出曲輪を築き、徳川方を苦しめた場所が思い浮かべられます。そして、真田幸村ば
かりに着目されると、上田市、松代町あたりに限られてしまいます。でも、NHKの大河ドラ
マですから、もっと大きな視点で、広く歴史的な出来事、人物像、人間関係、関係地域の紹介
までやってくれると信じております。
 真田家で本市にゆかりがあるのは、幸村も当然ですが、まず昌幸、そして信之、さらには信
之の妻である小松姫だと思います。昌幸は沼田城を攻略し、その後、小松姫と一緒になった信
幸が沼田城主となります。家族関係は、関ヶ原の戦いで昌幸と幸村は西軍に、信之は東軍に別
れます。親兄弟が複雑な関係の中、昌幸が孫の顔が見たいと、幸村とともに、犬伏から上田に
戻る途中、信之不在の沼田城に立ち寄りますが、城を守る小松姫に入場を断られたという経過
もあります。結局、昌幸は翌日に正覚寺で小松姫と孫に対面することができたのですが、その
ような人間のドラマもあります。
 なお、沼田市の近隣地域では、みなかみ町の名胡桃城を初め、中之条町、長野原町、嬬恋村、
東吾妻町がゆかりのあるところなのは言うまでもありません。
 さて、NHK「花燃ゆ」のホームページを見たところ、一連の大きなストーリーの中で、4
つのドラマがあるとあります。吉田松陰を支え続ける、貧しいけれど明るい杉家を描いた「幕
末のホームドラマ」、高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文などの才気あふれる若者たちが集まる松
下村塾を切り盛りする「学園ドラマ」、お世継ぎの守り役として毛利家の奥に入ることになっ
た下級武士の家出身のヒロインと身分の違う女性たちとの「女たちの戦いのドラマ」、そして
吉田松陰初め門弟たちの幕末で繰り広げられた「男たちの命がけのドラマ」、この4つが含ま
れているとあります。このように、大きなストーリーの中には幾つかのドラマが存在すること
が考えられますので、「真田丸」の中でも歴史の場面や人物関係のドラマが含まれることが期
待できます。
 この大河ドラマ「真田丸」は、本市と近隣地域、真田氏を生かしたまちづくりを行っている
地域にとって、地域住民の意識高揚や観光客誘致の環境整備等の課題はたくさんあると思いま
すが、自分たちの地域のPRや理解を初め、経済効果の獲得につなげていくには絶好の機会だ
と考えます。この機会を逃さないためには本市をいかに売り込んでいくか、どれだけドラマの
中で取り上げてもらうかが大きな鍵になると考えています。そのためにも、本市はドラマに取
り上げてもらえるような強みと近隣地域や関係市町村等との連携が大切になってくると思いま
す。
 そこで、最初の質問として、「真田丸」を通じた沼田市のPRについて、「真田丸」に本市
を売り込んでいくための、沼田の強みは何かを伺います。
 2点目として、上田市等との連携が必要不可欠だと思いますが、今後どう取り組んでいかれ
るのか伺います。
 次に、「真田丸」による経済効果について伺います。
 NHK大河ドラマは歴史上の人物の活躍やゆかりある地を題材にされますが、それによる効
果は知名度の向上と関連地域への経済効果は大きなものだと考えますし、その恩恵を受けるた
めの取り組みが必要だと思います。大河ドラマによる経済効果は、主に県単位で発表されてお
りますが、主な舞台の所在県を比較するのに経済波及効果の事前予測値を参考に申し上げます。
なお、数値については、放映における観光客の消費額の増加額である直接効果とそれによって
もたらされる一次波及効果と二次波及効果を合わせたものであります。
 まず、2002年「利家とまつ〜加賀百万石物語〜」では786億円、2003年「武蔵」
では148億円、これは山口県の部分でございます。2004年「新撰組」では203億円、
2005年「義経」では179億円、2006年「功名が辻」では135億円、2007年「
風林火山」では109億円、2008年「篤姫」では296億円、2009年「天地人」では
204億円、2010年「龍馬伝」では234億円、こちらは高知県分でございます。201
1年「江〜姫たちの戦国〜」では162億円、2012年「平清盛」では202億円、201
3年「八重の桜」では112億円、そして「軍師官兵衛」では、福岡県で169億円、大分県
で74億円と試算されております。これらに関しましては事前予測なので、実際には少なかっ
たり、多かったりとあります。これら県単位の経済効果ですが、これは各市町村への経済効果
の集約であって、それぞれの地域にも経済効果があったことが推測されます。群馬県では、来
年の「花燃ゆ」について、群馬県全体の経済効果100億円を目標にしているとのことですが、
目標を達成するには各市町村の連携が必要だと思いますし、この機会に効果の向上に向けた取
り組みも必要だと思います。
 以上のように、経済効果の推測は県単位であること、「真田丸」放映まで1年以上あること
で経済効果の予測値把握は難しい状況かと思いますが、現段階で経済効果をどのように見込み、
また、経済効果を高めるためにどう取り組んでいくのかを伺います。
 次に、大河ドラマに関して、群馬県及び近隣自治体との連携について伺います。
 大河ドラマでは市町村、歴史上の人物にゆかりのある場所をめぐり、市町村はもちろん、県
という境を越えた広域的に作製されますが、それがゆえに関連地域同士の協力が必要になって
くると思います。「花燃ゆ」で中心となる地域は、群馬県では前橋市、高崎市、富岡市、桐生
市、山口県では萩市、防府市、幕末の激動の時代ですから東京、京都も予想されますが、登場
人物にゆかりのある土地となれば、さらに多くの地域が関係してくると思います。協力し合え
ば相乗効果の向上につながると思います。このドラマに関して、群馬県では「ぐんま「花燃ゆ」
プロジェクト推進協議会」が設置され、来年に向けて動いている中で、前橋市は県庁所在地と
いうこともあってか、群馬県を初め、県内の自治体と強固な連携をとってドラマの盛り上がり、
前橋市はもちろんですが、群馬県のPRに大きくつなげようとしているのがうかがえます。
 再来年の「真田丸」では、群馬県、長野県、栃木県、福島県、東京都、大阪府、和歌山県な
ど大きなスケールで描かれるでしょうし、関係する市町村も多くなることが予想されます。こ
れを考えると、本市としても群馬県内の真田氏にゆかりのある地域と、群馬県と力を合わせて
いく必要があるとともに、その効果は大きくなっていくことが期待できると思います。
 また、「花燃ゆ」にしろ、「真田丸」にしても、群馬県内の自治体が力を合わせるのにはも
う一つの意味があると思います。昨今の新聞紙上で各種のアンケート調査の結果が掲載される
ことがありますが、群馬県に関しては、知名度やブランド力、幸福度など、余りよくない結果
が出ており、そのたびに落胆したりもしています。今回の大河ドラマは、群馬県の魅力を発信、
再認識するためのよいチャンスだと思っております。このためにも、群馬県等と強固な連携を
とって相乗効果が発揮されるように努めていくべきだと思います。
 そこで最後に、NHK大河ドラマ「花燃ゆ」では前橋市、群馬県等とが強固に連携をとって
おりますが、「真田丸」において本市は、群馬県、近隣自治体とどのように連携をとっていく
のかお伺いいたします。
 以上を申し上げて、私の質問といたします。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午前11時00分休憩
    ─────────────────────────────
午前11時08分再開
◇議長(大竹政雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 市長。
〔市長 横山公一君登壇〕
◇市長(横山公一君) ただいまの久保議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、地域経済について、沼田地域経済の現況把握と、活性化に向けた課題について、本市
の総生産額を見て本地域経済の課題をどう捉え、今後の経済活性化策についてどのような展開
を考えているか伺いたいについてでありますが、本年3月に公表されました平成23年度市町
村民経済計算結果によりますと本市の総生産額は1,557億円で、製造業やサービス業等の
伸びにより前年比2.0%増加しておりますが、5年前との比較では多くの産業で下回ってお
り、全体として5.3%の減少となっております。
 都市部においては海外需要の増加により輸出企業等を中心として企業の業績が上向いており、
景気は緩やかに回復していると言われておりますが、地方においてはいまだ景気回復を実感す
るまでには至っておらず、多くの地域で人口の減少や高齢化の進展に伴う産業の活力低下が懸
念されており、本市においても例外ではなく、大きな課題であると認識しております。
 このような中、市内企業の経営の安定や創業の支援、企業誘致等による雇用の拡大に努める
とともに、歴史や地域資源を生かした観光の振興、農畜産物のブランド化と6次産業化への取
り組みなど、農林水産業、商工業及び観光等の産業を一体的に推進し、地域経済の活性化を図
ってまいりたいと考えております。
 次に、NHK大河ドラマ「真田丸」による沼田市活性化について、「真田丸」を通じた沼田
市のPRについて、「真田丸」に本市を売り込んでいくための沼田の強みは何か伺いたいにつ
いてでありますが、2016年に予定されるNHK大河ドラマ「真田丸」は、昭和60年から
昭和61年にかけて放送されたNHK新大型時代劇「真田太平記」以来の「真田物」として、
本市にとっては千載一遇のチャンスであると認識しております。
 本年5月12日に脚本を三谷幸喜氏が担当し、主役の真田信繁(幸村)役に堺 雅人氏が起
用されることが発表されております。タイトルは、大坂の陣で幸村が築いたとされる出城、真
田丸がモチーフになっていますが、真田家を戦国の荒波に立ち向かう1そうの船に例えている
とも言われています。
 幸村の兄であり、幕末まで続く真田家の礎となった信之はもちろん、犬伏の別れや5層の天
守がそびえた沼田城、そして小松姫の逸話など、本市と真田家の歴史そのものが強みであると
考えております。
 真田家にとって重要な土地であった本市が大河ドラマの中でどのように描かれるか、大いに
期待しておるところであります。
 次に、上田市等との連携が必要不可欠だと思うが、どう取り組んでいくのか伺いたいについ
てでありますが、今回の「真田丸」の大河ドラマ化につきましては、真田幸村の人気はもちろ
んですが、上田市を初めとする真田街道推進機構に加盟する自治体の取り組みも大きな力にな
ったと考えております。引き続き真田街道推進機構としての観光PRなどと連携しながら、観
光客の誘致を進めてまいりたいと考えております。
 また、本市の沼田城だけでなく、みなかみ町の名胡桃城や東吾妻町の岩櫃城など、戦国時代
に物語の舞台となり得る城が周辺にありますので、上田市から本市に至る真田道をアピールし
てまいりたいと考えております。
 次に、「真田丸」による経済波及効果について経済効果をどのように見込み、また、経済効
果を高めるためにどう取り組んでいくのか伺いたいについてでありますが、最近のNHK大河
ドラマによる経済波及効果として100億から200億円などの推計が出ておりますが、どの
ようなドラマになり、沼田がどのように登場するのかがわからない状況では、予測は難しいと
考えております。
 しかしながら、本市がドラマの中で取り上げられれば、大きな経済波及効果が見込まれます
ので、いろいろな「つながり」を通してアピールを続けてまいりたいと考えております。
 また、経済効果を高められるよう、宿泊や食事の提供などについて関係者の皆さんや各団体
と連携して取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、群馬県及び近隣自治体との連携について、NHK大河ドラマ「花燃ゆ」では前橋市、
群馬県等が強固に連携をとっているが、「真田丸」において本市は、群馬県、近隣自治体とど
のように連携をとっていく考えか伺いたいについてでありますが、2015年NHK大河ドラ
マ「花燃ゆ」は、初代群馬県令楫取素彦の妻であり、吉田松陰の妹、文が主人公で、群馬県が
舞台となるものと思われます。本年6月29日には前橋市を初めとする県内各市町村と群馬県
が「花燃ゆ」プロジェクト推進協議会を発足させました。
 「真田丸」については、現状では未定ですが、「花燃ゆ」から「真田丸」へと取り組みを続
けていただきたいと考えております。
 また、観光面では、みなかみ町の名胡桃城、東吾妻町の岩櫃城、そして、本市の沼田城と、
この周辺地域には真田の歴史を飾る城跡が多くあります。こういった豊かな物語を持つ地域と
してアピールするためにも地域連携の取り組みが重要と考えております。
 以上申し上げまして久保議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇13番(久保健二君) 御答弁ありがとうございました。
 御答弁いただきましたので、再質問をさせていただきたいと思います。
 最初に、1点目の地域経済について、こちらについてお伺いいたします。こちらにつきまし
ては、統計上の資料は同じものをベースとして考えていらっしゃると思いますけれども、それ
を私も一緒にしたいと思います。
 私、経済というとどうしても国レベルの、県レベルの大きな単位ばかりが注目されてしまう
んですけれども、この市町村でもやはり今では小さな政府と言われることもありますので、そ
ういった大きな役割、経済に対する役割というのもあるのではないかなというふうに私考えて
おります。
 その中で、行政として政策、活性策とかあると思うんですけれども、総生産額等の数値を見
て、本地域の課題等を見て沼田市の経済活性化に対する政策とどうリンクしてそれが結びつい
ていくのか、実を結ぶのかというふうなことも考えておくべきではないかなというふうに思っ
ております。
 そこで、6次産業化とかブランド化とかありますけれども、そちらも経済活性化の政策の部
分、関連性のある大きな結びつきのあるものだと、そういうふうに理解してよろしいのか、そ
れを最初に聞きたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの久保議員の御質問にお答えいたします。
 ただいま6次産業化、ブランド化というようなお話がありましたけれども、先般群馬県に石
破地域創生大臣がお見えになりましたときにも、やはり農家の所得を上げない限り地域の創生
はあり得ない、そのようなお話を申しておりました。やはり、沼田市といたしましても農家の
6次産業化、ブランド化による農家を元気にする策が大変大事になってくる、そのように考え
ておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇13番(久保健二君) ありがとうございます。
 今お話でやっぱり農家の所得という言葉が出ましたけれども、やはりそこは農家の所得はと
っても大切な分野だと思います。特に、後継者がいてくれるということには、やはり所得がな
いと生活もやっぱりできないですし、実際いろいろな娯楽とかというところにも結びついてい
かなくなっちゃうと思うんですね。そうすると、担い手となればどうしても所得の高いほうに
高いほうにというふうに職を変えていってしまうと、そういったことを私は心配しております。
 この6次産業化、ブランド化ということに限定していきますと、農家の所得を上げることに
当然つながると思いますけれども、現段階でどのぐらいまで進み始めたかなというのをもし進
んでいればお聞かせ願いたいと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの御質問、経済部長に答えさせます。
◇経済部長(栃原豊彦君) それでは、命によりお答えをさせていただきます。
 7月の末に沼田市の農産物ブランド化及び6次産業化推進協議会というものを発足をさせて
いただきました。この中でいわゆる農産物のブランド化の認証制度あるいは販路拡大、また農
産物のブランド化のそのネーミングあるいはマーク等の作成、それとまた6次産業化に取り組
む農業者の支援、こういったものをこの協議会の中で今後検討していくということで、第1回
目の委員会の中で今後この協議会で進める内容について御確認をいただいたところでございま
す。
 また、その中で、今後のスケジュール等につきましても御協議をいただきまして、今後これ
に沿った形で進めていくという形になりました。
 今後この協議会につきましては、隔月で開催していこうということでございまして、1カ月
置きにこの会議、皆さん方集まっていただきながら協議していくと。
 さらには、専門部会等も設置しながら、専門的に研究していくと、こういう状況でございま
す。
 以上でございます。
◇13番(久保健二君) ありがとうございました。
 6次産業化、ブランド化ということで、認証制度も今後進めていくという話ですけれども、
今の最初の質問の中では農家の所得に関してお聞きしたんですけれども、この認証制度とかと
いうのは農産物に限らずほかの工業製品とか、そういったものにも結びつけていくという、そ
ういった考えというのはあるんでしょうか。そのあたりもしお聞かせ願えればと思います。
◇経済部長(栃原豊彦君) 現状ではこの協議会につきましては、あくまでも農産物のブラン
ド化ということを主眼として検討するものでございまして、あくまでもこの部分につきまして
は、農産物に限ったところでの検討ということでございます。
 以上です。
◇13番(久保健二君) とりあえず今の話では農産物だけということでございますけれども、
沼田市にも経済の活性化という、経済に関しましては農業だけじゃございませんのは当然です
ので、その特産みたいなもの、技術を持ったものとか、そういった商品とかいっぱいあります
から、ぜひ今後認証制度というのが枠を広げてそういった工業製品等にも広がっていければな
というふうに思いますけれども、そのあたりのお考えはいかがでしょうか。
◇経済部長(栃原豊彦君) まずはこの農産物から始めまして、当然そういった工業製品等の
部分まで広げられるかという考えはございますけれども、なかなかすぐにできる問題ではござ
いませんので、まずはこの農産物から進めさせていただければということで考えております。
 以上でございます。
◇13番(久保健二君) すぐにということにはならないと思いますので、いずれ検討に結び
つけばいいなと思っておりますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。
 地域経済に関しまして、市長の考え方としてちょっとお伺いしたいんですけれども、沼田市
の政策の中で事業を普通にやっていくわけですけれども、その中で建設事業とか公共投資とか、
そういったことはありますけれども、そういったもので地域の活性化とか、そういったものに
結びつけることができるかなというふうに私は考えているんですけれども、市長、そういった
ところでの考え方がもしおありでしたらお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの久保議員の御質問にお答えいたしますけれども、結果的に
地域経済に結びつくということになると思いますが、建設業等が即地域の経済にという発想は
持っておりません。
◇13番(久保健二君) ありがとうございます。結果的には結びつきますね、当然。経済、
公共投資による経済効果、波及効果ということは数字で出てきますので、それはもう必ず結び
ついてくると思います。
 私、この質問をする理由として、その結果があるわけですね。結果があるので、その逆算し
ていくとこれだけ投資すればこれだけの経済効果が生まれる。税収がさらに生まれてくるとい
うような、そういった考え方があっていいと思うんですけれども、そうすれば年間を通してど
のくらいの投資があればどのくらいの活性化、経済の誘導に結びつくというような考え方もで
きると思うんですね。また、その投資のその年度、その年度ごとの計画を立てるためにも参考
になるんじゃないかというふうに思うんですけれども、そういったところ、市長、お考えいか
がでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの久保議員の御質問にお答えいたします。
 基本的に沼田市の財政の中で公共投資が幾らできるかという積み上げをしていく中で公共投
資を発注するわけでありまして、今久保議員の御質問のように、これだけ公共投資をしたらこ
れだけの税収が上がるからという形での考えはなかなか持ちにくいというふうに思います。
◇13番(久保健二君) 御答弁ありがとうございます。
 確かに現実をとにかく最優先しなければいけないから、そういうふうになると思いますけれ
ども、財政の参考として、あとはまた年度の事業の説明する際のこういった効果が生まれるだ
ろうとか、そういった基礎的な資料としてあってもいいんじゃないかなというふうに思うんで
すけれども、その辺をお伺いしたいと思います。
◇市長(横山公一君) 大変ありがとうございます。久保議員の御意見としてお聞きしておき
たいと思います。
◇13番(久保健二君) ありがとうございます。経済活性化とちょっとずれてしまって大変
恐縮でございます。
 この件に関しましては、地域経済のことに関しましては、現状の把握とそういった課題とい
うのをしっかり見ておけば行財政の運営にとても役に立つでしょうし、この地域経済を守って
いくためにも何かしらの行政の手だてをするときに参考になると思いますので、どうかその辺
をいろいろ資料を積み上げながら、検討しながらやっていただければと思います。
 1点目の地域経済につきましては、以上で終わらせていただきたいと思います。
 2点目に移りたいと思いますけれども、NHK大河ドラマ「真田丸」による沼田市活性化で
沼田市のPR、先ほど沼田の強みは何かということで御答弁いただきましたけれども、やっぱ
りもう人物も歴史も、あとは歴史遺産群じゃないですけれども、そういったもの、歴史的なも
のというのはたくさんありますから、認識は共通だと思います。今後どういうふうに描かれて
いくのかなというのもそれもまだわかりませんので、私もわかっておりませんし、公表もされ
てもいないと思うので、今後どういうふうに描かれていくかというのがとてもとても期待して
いるところでございますけれども、とても不安に思っている部分もあります。
 そこで、強みがたくさんありますけれども、NHKとか、できれば脚本家とか、そういった
方にどうやって売り込んでいけばいいのかななんていうふうにも考えることもあるんですけれ
ども、市としてどういうふうにそういったところに、NHK等に売り込んでいく考えなのか、
その辺どうしていくのかお伺いしたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの久保議員の御質問にお答えいたしますけれども、まず、市
としてどのような対応をとっているかということでございますが、まずは、NHK前橋放送局
の局長さんに2度ほど面会をさせていただきました。2度というのは、まずは最初の局長さん
にお会いしてお願いしてまいったところ、今度女性の局長さんに局長さんかわりましたので、
かわったところですかさずお願いに上がってまいりました。
 それから、大河ドラマのディレクターさんが決まっておりますので、ディレクターさんとア
ポをとりまして、ぜひ沼田にもという話をさせていただきましたが、もう既に数回沼田にはお
邪魔しているよと。沼田の土地はいい土地だねというお褒めの言葉もいただいております。
 それから、経済部の観光交流課が11月から3回にわたりましてNHKの時代考証の担当者、
それからできましたらディレクターまでを講演会にお呼びしたいということで、11月に2回、
年が明けてから1回という形で3回、こちらに来て講演をいただくというような形で、NHK
の人たちとのつながりをつけているところであります。
 できましたら、三谷幸喜さんまでつながりがつけばいいんですが、今のところまだそこまで
はいっておりません。
◇13番(久保健二君) ありがとうございます。大分具体的な話だなというふうに思ってお
ります。
 ディレクターさんももう数回こちらのほうに来てくれていいところだなと言ってくれるとい
うことは、望みを持っていいんだなというふうに私も解釈はしたいと思うんですけれども、や
っぱりそういったチャンス、ぜひそれ、生かしていただきたいと思います。もし来られる際に
は、やっぱりどなたか一緒に市の方もついて、それで案内したり、世間話しながら沼田市の歴
史的な真田の歴史といったことをぜひPRして、取り入れていただけるようにしていただけれ
ばなというふうに思っております。
 それと、NHKの方の講演会ですか、11月から3回ということですけれども、これは非常
に大きな効果が生まれるというふうに私は思います。漠然としていますけれども、そういった
ことを時代考証のこと、まずこの地元、沼田市なりその近隣地域の人が、地元の人が再認識す
るいい機会であります。それと同時に、やっぱり対外的にもPRするすごいいい機会だなとい
うふうに思っておりますので、ぜひこれ成功に向けて楽しんで、楽しみながらやっていただき
たいと思いますけれども、市長、そのあたり雰囲気づくり、楽しみながらとかという、そうい
った雰囲気づくりというのをどうお考えかお伺いしたいと思います。
◇市長(横山公一君) 大変励ましの言葉ありがとうございます。
 雰囲気づくりを一生懸命やっていきたいと。そして、市民挙げて「真田丸」を歓迎していき
たいというふうに考えております。今後ともよろしくお願いしたいと思います。
◇13番(久保健二君) ありがとうございました。ぜひやっぱり雰囲気というのは大切だと
思います。いい雰囲気であれば人がどんどん集まってくるでしょうし、それが成功に結びつい
ていくと思いますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。
 次に、上田市等との連携というのが必要不可欠だと思いますけれども、先ほど御答弁の中で
真田街道で連携していくという、そういったことをお話がありましたけれども、それと、上田
市から沼田市への「真田道」ですか。「真田道」という言葉が出たんですけれども、これ具体
的にどういうものなのかというのをせっかくですのでお聞かせ願えればと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの久保議員の「真田道」についてお答えいたしますけれども、
真田から岩櫃を通ってくるいわゆる今までの140号、144号、あれを指して真田道という
ふうに言っておりますけれども、当時の道とは大分ちょっと変わっているので、確実にここと
ここだというわけにはいかないと思いますが、それに類したところの街道を「真田道」と申し
ております。
◇13番(久保健二君) ありがとうございます。
 それもやっぱりそのルートというのは、大きな大きな今後の観光のルートになる可能性の大
きいところだと思います。ぜひこちらも、アピールも当然私からどうこう言われるまでもなく
されるんでしょうけれども、ぜひこちらも続けてやっていただければと思いますので、よろし
くお願いしたいと思います。
 次に、経済波及効果についてお伺いいたします。
 先ほど観光客の誘客関係だと思うんですけれども、宿泊や食事等ということ、これ大切だと
思います。そこで、宿泊とか、特に宿泊客がいらっしゃるとその一応直接の経済効果というの
はかなりなものになると思うんですね。そのあたり、どういうふうに宿泊客の増加に向けて取
り組んでいけばいいかななんていうのをお考えがあればお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(横山公一君) 経済部長にお答えさせます。
◇経済部長(栃原豊彦君) 命によりお答え申し上げさせていただきます。
 まず、宿泊あるいは先ほど市長の答弁の中で宿泊また食事等ということで、こういったもの
で連携して取り組んでいきたいと。これによって経済効果が高まっていければということでご
ざいますけれども、宿泊等につきましては、やはりツアーといいましょうか、こういったもの
をやはり連携しながら組んでいければ一番いいかなということで考えております。
 こういったことから、こういった関係するところとこれについては模索していきたいという
ように考えております。
 また、食事等でございますけれども、これは当然のことながら、市内の中で提供していくと
いう形になりますけれども、やはり真田にちなんだ、やはりネーミングも含めた中でこういっ
たものを御協力いただきながら提供できていければいいかなということで考えております。
 これは、参考でございますけれども、11月には群馬県の観光物産国際協会が「もう一つの
真田の舞台」ということで、上州沼田の城めぐりという、これはモニターツアーでございます
けれども、こういったものも計画をしているようでございます。高崎から出発いたしまして、
岩櫃城、また名胡桃城、また沼田市内での昼食、また沼田城址、また正覚寺等を回って一日皆
さん方に楽しんでいただくと。こういったものも県のほうで考えていただいているようでござ
いますので、こういったものを今後も連携しながら、さらに沼田市としてもこういったものが
できるように検討していければということで考えております。
 以上でございます。
◇13番(久保健二君) 今のお話ですと、県のほうも大分積極的に動いているのかなという
ふうに感じております。
 本市として今後やっていく中で、沼田市だけが単独でやっても、これってやっぱりうまくい
かないと思うんですね。今のお話のように、県の事業があれば、そちらに乗ってもいいですし、
また、欠かせないのは近隣と力を合わせて、あと関係の上田市とか松代町とか、そういったと
ころと力を合わせてつくり上げていくということも必要だと思っております。
 それと、こういった歴史のお城めぐりとかとなると、やっぱり歴史のストーリー性ですか、
見て回るときにそのゆかりの地の人物や出来事とか、そういったことをストーリーというのが
一緒にならないとなかなか効果というのは上がらないのかななんていうふうに思いますけれど
も、そういったところ、ストーリーもあわせた、そういったツアーみたいなほうに結びついて
いけば楽しく参加者もより楽しくなるんじゃないかなというふうに思っておりますけれども、
そのあたりお考えをお聞かせ願えればと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの久保議員の質問にお答えいたしますけれども、歴史のスト
ーリー性ということでございますが、実は上田市から要請がありまして、10月の11日、1
2日、11日に和歌山県の九度山で真田幸村出陣式という形で、11日に九度山で出陣いたし
ます。そして、翌日12日に幸村大阪城入城ということで、大阪城に入城するということを今
上田市のほうから提案が来ておりまして、沼田市もそれを受けましょうということで、職員何
人か西軍の武士になっていただきまして、九度山から出陣、そして大阪城に入城というような
ストーリーも今上田市と協議しておりますので、そんな中から歴史のストーリー性というもの
もつくっていきたいなというふうに考えております。
◇13番(久保健二君) ただいまの上田市からの提案のお話を聞いてとても私わくわくしち
ゃいました。ぜひこれも本当に絶好のPRの機会でもありますし、ストーリーの出発点という、
そういったふうになるかななんていうふうに思っておりますので、思い切りやってきていただ
ければと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 それと、この経済効果というと、先ほど宿泊、食事というものもありましたけれども、実際
のキャラクターグッズとか、そういったものにも今後考えていかなきゃいけないと思うんです
ね。もう既に何かしら関連するものは出ていると思うんですけれども、先日ですか、農協のほ
うで稲姫というお米なんですけれども、そちらのブランドの発表があったんですが、そういう
ふうに今後いろいろな分野で何か小松姫なり真田なりというキャラクターなり、ある意味真田
のブランドみたいなものを活用して商売に結びつけていきたいというような、そういった方が
出てきたら、どういった支援の方策があるかなというふうに思うんですけれども、今何かしら
もしお持ちなのか、または、今後検討する予定なのか、もしありましたら、お聞かせ願いたい
と思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの久保議員の質問にお答えいたしますが、実は先日東京銀座
の「ぐんまちゃん家」で沼田のPRをさせていただきました。そのときに小松姫が登場いたし
まして、これは市内にお住まいの女性の方なんですが、声優をやりながらよろいを着て小松姫
のキャラクターで沼田市を応援したいという方がもう既にいらっしゃいます。
 それと同時に、これも市内にお住まいの方なんですが、信之と小松姫をいろいろな形でグッ
ズをつくっておりまして、それを販売しながら沼田市を応援したいというような方もいらっし
ゃいますので、沼田市もそういう方々を応援していきたいというふうに考えております。
◇13番(久保健二君) 本当に心強い方、サポーターですか、いてくれて本当にうれしいと
私も思います。
 ぜひそういった方、今後も出てきてくれると思いますので、何かしらの支援なりというのを
やっぱり必要だと思いますし、やっていただきたいというふうに思います。
 なかなか行政ですから、余り突拍子もないことはできないですけれども、あとは無責任なこ
とも当然できませんので、だから、できる範囲の中でいろいろとできることを検討しながらや
っていただければなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、質問を変えまして、群馬県及び近隣自治体との連携について。こちらについて
は、「花燃ゆ」に関してすごく前橋や群馬県とか力を合わせてもう展開し始めているところで
ございますけれども、「真田丸」も当然そういったことが必要になってくると思います。先ほ
ど県のほうで上州沼田の城めぐり、そちらのほうがもう始まっているということを聞かせてい
ただきましたけれども、市長としてはその「花燃ゆ」にある「花燃ゆプロジェクト推進協議会
」ですか、そちらのほう今後も「真田丸」に向けてもそういった取り組みを続けてほしいとい
うようなことをおっしゃいましたけれども、これもやっぱり沼田市からもずっとお願いし続け
なければいけないと思いますし、やっぱり関係するところと力を合わせて県に対して言い続け
なければいけないと思いますけれども、その辺お考えいかがでしょうか。
◇市長(横山公一君) 「花燃ゆ」のほうは沼田市も委員に入っておりまして、今協議会のほ
うに参加して協力しているところであります。
 そのようなつながりの中で、群馬県にもお願いしていきたいと。既に嬬恋村の村長と東吾妻
町の町長から一緒に協力してやっていこうというような呼びかけもありますので、近隣市町村
との連携はかなりスムーズにできるのではないかなというふうに考えております。
◇13番(久保健二君) どうもありがとうございます。もう既にそういうふうに近隣と関係
の町村等とつながりがもうでき始めていれば、今後も明るく進んでいくんじゃないかなという
ふうに期待しております。
 やはり、こういったことというのは、近隣地域と関係地域とともに盛り上がって、ともに発
展、繁栄していくことが必要だと思いますけれども、そういったことをやっていくと思うんで
すね。群馬県としては、この「花燃ゆ」でかなりちょっとやっぱり今までの最初の質問で申し
上げたように、アンケート調査で余り知名度とかブランド力とか幸福度とか、そういったとこ
ろが余りいい数字が出なくて、必死だと思うんですね。ですから、やっぱり私たちも必死にな
って自分たち、沼田市と群馬県セットで発展に向かっていくような、こういった大河ドラマを
利用してでも、利用するのはいいと思うんですけれども、発展に結びつけていけばいいなとい
うふうに思いますけれども、その辺をお聞かせ願いたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの久保議員の御提案、真摯に受けとめて努力してまいりたい
というふうに考えております。
◇13番(久保健二君) 大河ドラマ、今回この「真田丸」が決定しまして、本当にもう歴史
がとても大好きな人から、歴史はそんなに詳しくないしそんなに好きじゃないけれども、自分
が住んでいるところがゆかりの地だから、だから楽しみだなという人も実際におりますので、
そういった人たちをやっぱり取り込んで一緒に盛り上がっていければなというふうに私は考え
ております。
 先ほども再質問の中でちょっとだけ申し上げさせてもらったんですけれども、やっぱり雰囲
気づくりというのが今の大切なところかななんていうふうに思っております。放映までまだ1
年と3カ月、約4カ月ですかありますので、その前段で、時期がその放映に近づくにつれてど
んどん盛り上がっていくと思いますので、現段階では雰囲気づくりというのをぜひ力を入れて
いただきたいと思いますけれども、最後に、みんなが楽しくわくわくするような、そういった
雰囲気づくりというものをどのようにつくっていけるのか。また、市長初め当局の皆さんも庁
舎の内部でもそういったわくわくするような、わくわくしているような雰囲気というのがやっ
ぱり必要かなと思いますけれども、そのあたりどうつくり上げていくか、もしお考えがあれば、
最後にお聞かせ願いまして、私の一般質問を終わりにしたいと思います。よろしくお願いいた
します。
◇市長(横山公一君) ありがとうございます。皆さんがわくわくするのには、まず自分が一
番先にわくわくしていかなければ困りますので、率先してわくわくしていきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
    ──────────────◇──────────────
◇議長(大竹政雄君) 次に、金子一弥議員。12番。
〔12番 金子一弥君登壇〕
◇12番(金子一弥君) 本日は、区長会の皆様におかれましては、公私とも大変お忙しい中、
傍聴に来ていただきまして、大変御苦労さまでございます。
 また、横山市長におかれましては、就任して4カ月ほどたつわけですけれども、非常に過密
なスケジュールの中、お疲れだと思いますけれども、ぜひ健康に御留意されまして、市の発展
のため御活躍いただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
 また、宇敷教育長におかれましても再任をされまして大変御苦労さまでございます。関係者
の皆様の間でも一様に歓迎、また安堵の声が聞こえておりますけれども、沼田市教育行政発展
のため、ぜひ御尽力いただければ幸いかと存じます。前回、教育長には同様な質問をさせてい
ただきましたけれども、今回非常に喫緊の課題となっておりますので、あえて同様な質問をさ
せていただきますけれども、御理解をいただいて、よろしく御答弁のほど、いただければあり
がたい、そのように思っております。
 それでは、通告に従い一般質問を行います。
 今回私の質問は、第7次行政改革大綱の取り組みについて、教育行政について、それぞれ市
長、教育長に現時点で答弁できること、また想定できることなどがありましたら率直な感想な
どを示していただければと思います。
 まず最初に、第7次行政改革大綱の取り組みについて、地域自治区の今後のあり方について、
合併10年を迎えるに当たり、どのような成果があったのか、また、市長として見るときに反
省点などがあれば率直な感想などを示していただければと思います。
 次に、白沢支所、利根支所の人員体制はどのようになるのか、住民サービスの低下を招かな
いよう、さらには振興局から支所になることへの住民の不安をどのように払拭していくのか、
考え、方法等があれば示していただきたいと思います。
 次に、課長級の支所長を置くようですが、どのくらいの権限を与えるのか、また、白沢・利
根の支所長に特例を与えられるのか、市長の見解をお聞かせください。
 次に、地域協議会の取り扱いについてでありますが、地域自治区の設置終了後は必然的にそ
の役割も終わると思われますが、それぞれの地域の課題、急速に進む少子化・高齢化などの問
題について、地域協議会にかわる組織として今どのようなことが考えられるか、お考えがあり
ましたら示していただきたいと思います。
 次に、輪組の出張所の取り扱いはどのようにするのか教えていただきたいと思います。
 臨時職員を配置して効率的に運営され、高齢者を中心に500人を超える利用者もある施設
ですので、暫時運営が今現在最良と思いますが、市長の考えをお聞かせください。
 次に、沼田市全域における地域内分権について今後どのように進めるのか、市内全域で進む
過疎化・少子化・高齢化の問題、周辺地域での有害鳥獣の問題解決などに市民の皆様に積極的
に参加していただくための組織建ての準備なども必要かと思われますが、市長としてお考えが
あれば見解を伺いたいと思います。
 次に、教育行政について教育長に伺います。
 教育行政について、小学校の統廃合について伺います。
 平成23年に利根町小学校統合研究会が発足し、萩原忠和さんを座長として、よりよい子供
の教育環境の確立のため、アンケート調査などを中心に熱心な議論が交わされてきたことは教
育長も御承知のとおりであります。今、3校の統合について教育委員会としてどのように捉え、
どのような課題があるのか、また、実現までにどのくらい時間が必要なのか教育長としての見
解などがあればお聞かせください。
 次に、市内全域での小学校の現状と課題について教育委員会としてどのように捉えているの
か教育長に伺い、私の1回目の質問とさせていただきます。
 御答弁をよろしくお願い申し上げます。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午前11時57分休憩
    ─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(大竹政雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 市長。
〔市長 横山公一君登壇〕
◇市長(横山公一君) ただいまの金子議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、第7次行政改革大綱の取り組みについて、地域自治区の今後のあり方について、合併
10年を迎えるに当たり、地域自治区の設置によりどのような成果があったと考えるか。また、
反省点は何があると考えているかについてでありますが、地域自治区制度の趣旨は、「役場が
遠くなって不便になるのではないか」、「住民の声が届きにくくならないか」、「各地域の歴
史、文化、伝統等が失われないか」といった合併に伴って懸念される点などを勘案し、身近な
ところで行政と地域が連携して地域づくりに取り組むことができるようにするものであったと
認識しております。
 地域自治区の事務所として設置した振興局においては、公共施設等の維持管理や整備、地域
づくり等の施策の実施及びコミュニティー施策の推進や住民自治支援など、幅広い地域自治振
興機能をあわせ持たせ、また、地域の意見を市に具申していくなどの役割を担う地域協議会を
設置して合併前の区域単位で地域自治振興を図ってきたところであり、編入合併に伴う不安や
懸念、激変の緩和などに役立ってきたものと考えております。
 また、反省点は何があると考えているかについてでありますが、地域自治振興のあり方に関
しましては、本来行政主導型がいいのか、住民自主自立型がいいのかなど、見方や考え方が一
様でないこと、また、白沢町・利根町の区域と合併前の沼田市の区域など、地域によって受け
とめ方が異なる面もあるのではないかとも考えられるため、一概にはお答えすることは困難で
ありますので、御理解を賜りたいと存じます。
 また、白沢支所・利根支所の人員体制はどのようにする考えかについてでありますが、平成
26年7月1日現在における白沢町振興局及び利根町振興局の職員数は、白沢町振興局が19
名、利根町振興局が23名となっております。
 支所になった場合の人員体制についてでありますが、本庁と各振興局との事務事業調整結果
を踏まえ、支所の組織機構及び人員体制については、今後検討を進めるところでありますが、
振興局長等のポストが減となりますので、職員数についても減員になるものと考えております。
 次に、課長級の支所長を置く方針だが、どの程度の権限を与えるのかについてでありますが、
本市においては、沼田市事務専決規程により、市長の権限に属する事務について常時市長にか
わって決裁する範囲を定めております。
 支所長につきましては、課長級の職員を配することとしておりますので、沼田市事務専決規
程に基づき、本庁の課長及び振興局の課長と同等の権限を付与する考えであります。
 次に、地域協議会の取り扱いは今後どのようになるのかについてでありますが、地域自治区
の設置期間が平成27年3月31日をもって満了となることに伴い、地域協議会の設置義務は
なくなることとなります。
 地域協議会にかわる地域独自の住民自治・振興等を図るための任意組織の設置に関しまして
は、各地域の判断によるところとなりますので、今後の対応につきましても各地域において検
討が進められていくものと考えております。
 次に、輪組の出張所の取り扱いはどのようになるのかについてでありますが、利根町輪組に
設置している利根町振興局出張所につきましては、合併前の利根村に設置されていた利根村役
場支所を合併に伴い出張所としたものでありまして、納税、戸籍及び住民基本台帳、印鑑証明、
使用料及び手数料の徴収に関する事務を分掌しており、平成25年度の取り扱い件数は538
件となっております。
 議員御質問の出張所の取り扱いについてでありますが、今後、支所の組織機構とあわせて検
討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、沼田市全域における地域内分権について、今後どのように進めるのかについてであり
ますが、少子高齢社会のさらなる進展、人口減少の加速、近隣社会の疎遠化等によるコミュニ
ティーの衰退、地域活力の低下などの懸念がより現実味を帯びている状況となっております。
 地域ごとの自主性・自立性を尊重しつつも、これらの懸念を克服し、地域ごとの多様性や特
性を生かした地域振興が図られるような地域と行政との連携あるいは支援方法などについては
検討していく必要があるものと考えております。
 現行の第7次行政改革大綱は、本年度で計画期間が満了となりますので、地域自治の推進に
つきましては、次期の行政改革大綱に位置づけた上で、取り組んでまいりたいと考えておりま
す。
 以上申し上げまして、金子議員の御質問に対する答弁とさせていただきますが、「教育行政
について」は教育長から答弁申し上げますのでよろしくお願いいたします。
◇議長(大竹政雄君) 教育長。
〔教育長 宇敷重信君登壇〕
◇教育長(宇敷重信君) 金子議員の御質問にお答え申し上げます。
 教育行政について、小学校の統廃合について、利根町内3校の統廃合はどのように検討され
ているのか。実現までにどのくらい時間が必要なのかについてでありますが、全国的に少子化
が進む中にあって、本市においても児童・生徒数の減少が進行しております。こうした中、今
年2月に利根町の各団体の代表者から成る利根町小学校統合検討委員会から「利根町小学校統
合に関する要望書」が教育長宛てに提出されました。
 こうしたことから、教育委員会といたしましても児童の教育を第一に捉え、適正な教育環境
整備を推進するため、沼田市教育機関の適正配置及び設置に関する審議会を設置して利根町小
学校の適正規模及び適正配置の具体的方策について諮問し、第1回の審議会を9月4日に開催
したところであります。審議会の答申の時期については、審議の状況によりますが、教育委員
会としては、その答申を踏まえて方針を決定してまいりたいと考えております。
 なお、方針決定後は、その実現に向け速やかに対処してまいりたいと考えております。
 次に、市内全域での小学校の現状と課題について、教育委員会としてどのように捉えている
のかについてでありますが、市内小学校の児童数は13校合計で平成26年度は2,641名
であり、平成30年度は2,291名と推測され、およそ13%の減少となります。児童数が
減少しますと、群馬県の学級編制基準により2学年を合わせて1学級編制とする、いわゆる複
式学級の対象となります。既に利根町では3校で10学年が複式学級の対象となっており、平
成30年度には4校16学年にふえる見込みであります。市内他の地区におきましては、平成
30年度になっても児童数は減少いたしますが、複式学級の対象となる学年は生じない見込み
となっております。
 児童数が少なくなりますと、一人一人に応じた個別の指導がしやすいという側面はあります
が、多様な友達とかかわり、さまざまな集団活動を通して心や体を成長させていく学校の機能
を十分に発揮させることは難しいと思われ、適正な教育環境を整えていくことが必要になると
考えております。
 学校統合を検討する場合におきましても、学校規模だけでなく、児童の心身に与える影響や
教育活動の実施など、児童の教育を第一に据え、保護者や地域の方々の意見を伺いながら学校
の持つ地域的意義等をも考え、十分に地域住民の理解と協力を得て対応していくことが大切で
あると考えております。
 以上申し上げまして、金子議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇12番(金子一弥君) 市長、教育長より御答弁いただきましたので、何点かにわたりまし
て再質問させていただきます。
 最初に、市長に感想やらということになるかもわかりませんけれども、この合併につきまし
ては、横山市長はほとんど携わっていないわけで、前任者の星野市長がほとんど最初から最後
まで携わったという経過が御承知のとおりでありますけれども、最初合併をするときに、これ
は反省ですから、後々こういった経験を生かせればと思って話をさせていただくわけですけれ
ども、準備が不足だったということですね。特に、利根町についてそのことが顕著に言えるわ
けです。
 アンケート調査もなかったし、代表的な団体であります皇海クラブという議員のOB会のよ
うなものがあるんですけれども、そこで話し合われることもなかった。あわてて合併特例債で
すか、そのようなところに魅力を感じたのか、合併に至ったという経過がございます。
 白沢の同僚議員に聞いてみますと、もう少し綿密にいろいろな話し合いやらいろいろあった
ようで、その点に関しましては白沢の人たちに敬意をあらわすわけでございますけれども、と
もあれ、合併をいたしまして、地域内分権という言葉がよく表現をされたわけですけれども、
そういった中で、前市長のその言葉を信じてきて、振興局長の権限、決裁権、これは相当額あ
るんだということだとか、いろいろ勉強不足も相まって誤解だらけで来てしまったという部分
があったわけでございます。
 地域協議会にいたしましても前市長に話を一般質問でさせていただく機会があったわけです
けれども、ほとんど出席がなかったと思うのでこういうことを言うんですけれども、何で出席
しないんですかということに対して、「私が出席をすると振興局長が遠慮しちゃうから、極力
その場は控えている」というような発言がありました。やっぱり任命権者でありましたし、最
高責任者であったので、もう少し責任を持ってそういった場面を指導していただきたかったと
いうことが率直な感想であります。
 それで、今回横山市長、4月の選挙を経て市長になられまして、相当忙しかったと思います。
教育長さんの問題もありましたし、副市長さんの問題もございました。そういった中で、今の
一般職の振興局長さんにかわったわけですけれども、そういった不安を払拭するのに月に1回
は白沢町振興局、利根町振興局に必ず出向くから、その辺は心配しないでくれ。そういうこと
を言われたわけでございます。これは、市民、町民の不安を払拭するのに相当力強いいい材料
になるのかなというような考えを持ちました。
 そういった中で、市長が先ほど来この反省点といってもなかなか難しいと思うんです。実感
がないと思いますので、7月から多分8月、2回利根町・白沢町振興局管内、利根町振興局管
内のある程度の箇所をこれから工事が進むであろう箇所、今まで懸案事項になっていた場所、
相当歩かれたと思うんですけれども、そういった中で、市長、率直に感じられたことがありま
したら、何か感想がありましたらこの場でお話をいただければありがたいと思いますけれども。
◇市長(横山公一君) ただいまの金子議員の御質問にお答えいたします。
 4月から5月にきまして、8月までの間2回利根町振興局、それと白沢町振興局に行かせて
いただきまして、最初は利根町振興局の中でいろいろな御意見を聞かせていただきました。2
回目は、利根町の職員に案内していただきまして、利根町をずっと見せていただきました。
 やはり、いろいろな問題点が山積しているなという感じを率直に受けました。といいますの
は、やはり仕事が滞っている。とまっているのではないかなという見方をさせていただきまし
た。やはり予算もあることですから、すぐにはできないにしても少しずつ事業を進めていかな
ければいけないのではないかなと。例えば、老神の入り口の大原の交差点一つとって見ても、
下のほうから道路改良工事で毎年毎年上げてきております。しかし、大原の交差点を改良しな
い限り、冬場の老神へのバスの通ることができないというようなこともありますので、やはり
そういうものを少しずつではありますが、検討しながら進めていかなければいけないんだろう
という考えを持たせていただきました。
 少しずつではありますけれども、利根町・白沢町の現地に即した形での解決を今後少しずつ
図っていきたいと、かように考えております。
◇12番(金子一弥君) ありがとうございました。いろいろな懸案のところを見ていただき
まして、本当に御苦労さまでございました。
 特に、白沢町もそういう意見あると思うんですけれども、利根町におきましては、何といっ
ても前市長の地元でございました。横山市長はやはりそういった方たちから見ると、市内の出
身の方なので、かなり不安があったんですね。市内の方、特に農業のことだとか、山の中のほ
うまで目配りなんかできるわけないんだというような、そういった意見も相当あったわけです
けれども、先ほど来前段の同僚議員の一般質問にもありました農業の6次化につきましてもそ
うですし、毎月毎月市長に来ていただくことによって、だんだん徐々にですけれども、市民の
方も安心感が少しずつ出てきているのかなというような感じがしております。
 そういった中で、ぜひこれから大まかでもいいんですけれども、そういった各市内、各地の、
後段でもまた伺いますけれども、そういった意見集約をしていくのに歩かれることが最高だと、
一番だと思うんですけれども、どういった形でこれからどういう政治姿勢で臨んでいかれるの
か、大まかでもよろしいんですけれども、あったらお願いを申し上げます。
◇市長(横山公一君) どんな政治姿勢でいくのかということでございますけれども、やはり
現場第一主義という形で、現場を見させていただいて、その上で政治的な判断をしていきたい
と、かように考えております。
◇12番(金子一弥君) よろしくお願いを申し上げます。
 それでは、次の支所の人員体制について少しお伺いをいたします。
 先ほど来市長の御答弁にありましたように、白沢町・利根町、市長の御案内のように、白沢
町が2課4係で19人、利根町が2課、出張所を入れると5係と言えるんですけれども、23
人おるわけです。そういった中でやってきましたけれども、人員については今後の検討材料だ
よという御答弁だったと思いますけれども、特に、庁議、6月9日の庁議決定の内容を見させ
ていただきますと、支所の取り扱い業務の中で5点ほどあるんですけれども、先ほど説明のと
おりです。そのほか上記のほか、利根町にあっては過疎対策、集落維持、観光振興などのため
に必要な地域特有の業務があるということがうたわれております。
 過疎対策につきましては、集落支援員等配置させていただきまして、お世話になっていると
ころですけれども、こういったものがつけ加わってくると、白沢支所と同じにはいかないよう
な気がするんですけれども、その辺に関しては市長、今どのような見解をお持ちでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの金子議員の御質問にお答えいたしますけれども、ただいま
各支所の人員調整というところが終了しつつあるということでございますので、それが終了し
て人員体制が固まるということでございますので、いましばらくお待ちいただければありがた
いということです。
◇12番(金子一弥君) もう少し検討すれば内容が出てくるという御答弁だと思いますけれ
ども、ぜひ庁議決定に基づいて行われるわけだと思いますので、こういったところのものとそ
ご等が生じないように、しっかりしたものをつくり上げていただければありがたいです。その
ように思うわけでございます。
 それでは次に、支所長、課長の権限について、本庁の課長と同等な権限で支所長として配置
をするのだという市長の御答弁でございましたけれども、ここでちょっとお聞きしたいんです
けれども、細かな通告はしていないのでどうかと思いますけれども、課長の権限というものは
詳細にはどのようなものがあるんでしょうか。
◇市長(横山公一君) その件につきましては、総務部長に答えさせます。
◇総務部長(田村博史君) 命によりお答えをさせていただきます。
 課長級の専決の関係でございますが、支出に関することで言えば工事請負費というのがござ
いまして、課長級については100万円未満の決裁権を有しているといったものでございます。
 以上であります。
◇12番(金子一弥君) 工事請負費で100万円未満ということになりますと、支所の職員
とすると少し不安があるのかなというような気もいたします。
 その辺を総務部長中心に、よく整合してもらえればありがたいんですけれども、今のお話だ
と少し不安が残りますね。その辺については今後話し合いの余地はないということでしょうか。
◇総務部長(田村博史君) お答えを申し上げます。
 私が申し上げましたのは、課長級の専決区分でございまして、課長の上に部長がおりまして、
部長は500万円未満の決裁権を有しております。また、その上には副市長の決裁権といたし
ましては、3,000万円未満の決裁権を有すると。それ以上につきましては、市長の決裁と
いうことでございますので、事案ごとに決裁者が変わるということで御理解をいただきたいと
思います。
 以上であります。
◇12番(金子一弥君) わかりました。事案ごとに決裁権が変わるということであります。
 約束事で来年から支所になるのは、これ当然のことだと思いますけれども、その辺の不安を
払拭することも必要なので、その辺の説明がもう少し、私たちも地元の人たちに聞かれたらこ
ういうことだからそれほどの不安感じなくても大丈夫だというような説明材料がもう少し欲し
いような気がするんですけれども、今進行中ということもあるでしょうし、また、話が進んで
いく中でいろいろ教えていただければありがたいと思います。
 それで、市長にお伺い申し上げますけれども、今まで毎週月曜日の朝に庁内で幹部会議を開
かれていますね。これは、前市長、星野市長から始まったことだと思うんですけれども、今ま
でやはりあの方も相当、よく言えば個性の強い方なので、同席した、特に振興局長さんなんか
もなかなか懸案事項をまとめてきて、週ごとにやるわけですから、まとめてきて、しっかり力
強く提言ができてきて、それが積み上がってきていればよかったんですけれども、そういった
ものがなかなか見られなかったと思うんです。これからもし支所長にそういったところに出席
が可能なのか。毎回出席できればこれは最高なことですけれども、支所長からの要請によって
出席してもいいよということでもよろしいですし、どういう形でかそういったところに支所長
が出席ができるかどうか。市長としての見解がございましたらお伺いをしたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの金子議員の御質問にお答えいたしますけれども、毎週月曜
日の部長会議は基本的に部長以上ということで、課長の出席は今のところ考えておりません。
 ただ、月一遍の部課長会議というのがありまして、それは全課長が出席するようになってお
りますので、そちらには出席していただきたいと考えております。
◇12番(金子一弥君) わかりました。市長がそういう方針であれば、それでよろしいと思
います。
 ただ、やはり約束事とはいえ、振興局から支所になってくるとやはり住民の不安がその辺に
も一つ原因があると思うんです。その辺を払拭していくためのまた努力をどういう形でかお願
いをしたいと思います。
 それでは、支所長のことに関しましてはこれで終わりにしたいと思います。
 次に、地域協議会の取り扱いについてです。このことにつきましては、地域自治区、振興局
制度が終了するので、地域協議会もおのずとなくなると思うんです。これもまた余り時間をか
けないで、どういう形でか御指導いただければと思いますけれども、今市として、市長として
どのようなお考えがあるか、あったらお聞かせをしていただきたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの金子議員の御質問にお答えいたします。
 地域協議会は終了するわけですけれども、各振興局で地域協議会にかわるものを各住民から
意見を聞いておりまして、それにかわる組織をつくっていただきたいというお願いはしている
ところだそうです。
◇12番(金子一弥君) 振興局に今問題を投げかけて、そちらで協議をしなさいということ
だと思いますけれども、心配されるのは任意団体みたいな形で、余りでき過ぎてくると意見集
約が難しくなってくると思うんですね。きょう区長さんたちがお見えになっていますけれども、
やはり区長会というようなものを軸にして考えていくのが私はベストかなというような考えを
持っております。
 これは、そういう意見ですので、聞いていただければそれでよろしいんですけれども、市長
としてはいま一度その辺についてはどのようなお考えでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの金子議員の御質問にお答えいたしますけれども、やはりこ
ちらから命令してつくれというのではなくて、地域の皆さん方が自発的にこんな形でつくりた
いということを希望しておりますので、その線に沿って振興局でも指導をしているようであり
ます。
◇12番(金子一弥君) ぜひ問題が出ないように、スムーズにいくように御指導いただけれ
ばありがたいと、そのように考えております。
 次に、輪組の出張所の問題ですけれども、これは先ほど市長が御答弁されたとおり、取り扱
いがあるわけです。これを見ますと、平成21年には783件、戸籍、住民票、印鑑証明78
3件があったんですね。去年度が538件。この振興局が3,187件ですから、それと比較
するとまだまだ輪組から多那の総体の地域にとってはもう少し意見をよく聞いて、その後判断
をしていただくのがベストかなというふうな気もいたしております。そのことに関しては市長、
いかがでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいま金子議員が事務取扱の件数を申しておりましたけれども、平
成21年度が、これまでは正規職員を配置しておりまして、783件、平成22年が855件、
平成23年度が633件、平成24年度が670件、平成25年度が先ほど申しました538
件の取り扱いということで、取り扱い件数も承知しておりますので、それを踏まえた上で検討
しておりますので、よろしく御理解を賜りたいと思います。
◇12番(金子一弥君) よろしくお願いいたします。
 それでは、市長にお聞きする最後の項目になりますけれども、沼田市全域における地域内分
権について、これからどのように進めるかということについてですけれども、地域内、地域自
治区制度が白沢町、利根町終了するわけですけれども、これは利根、白沢だけに限ったことで
はありませんので、こういった項目を設けさせていただきましたけれども、市内全域に関して
ということで、ちょっと行政調査の資料がありましたので、ちょっと紹介させていただきます
けれども、これは長野県上田市の地域協議会の例なんですけれども、まちづくりの予算という
ことで「わがまち魅力アップ応援事業」という予算項目を設けて5年間で150万円、これは
ハード事業だと思うんですけれども、助成を行い、地域において自分たちで考え、自分たちで
どうするかを検討してもらい、申請していただいている。事業採択は地域協議会で行っている
ということでございます。もちろん、地域協議会で採択を行い、意見書を市長に上げて、最終
的に市長が決定していくということになっていますけれども、この5年間で150万円といい
ますと、当然ですけれども1年30万円、市内を大まかに10カ所としてもそれほどの予算で
なくてもできる事業だと思うんです。これは、今は生活課ですか、生活課で「ぬまたん家」の
ところでよく事務処理の世話だとかいろいろしてもらっていますけれども、そういった内容に
近いと思うんですけれども、小さなお祭りの補助だとか、この間も出ていましたけれども、歴
史散策の補助だとか、あとその他いろいろあると思うんですけれども、こういったものを沼田
市としても地域内分権、市民協働を取り入れていけるような可能性もあると思うんですけれど
も、市長、どのように受けとめられるでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの金子議員の御質問にお答えいたしますけれども、沼田市で
は市民協働によるまちづくり事業補助金というものがありまして、それを大いに活用していた
だければありがたいというふうに考えております。
 それと、ただいまの上田市の件は、調査させていただきたいと思います。
◇12番(金子一弥君) どうぞよろしくお願いをいたします。
 これで市長に最後になりますけれども、市長、公約で市民構想会議の立ち上げがあるわけで
すけれども、そういった中でも市内全域での地域内分権に対しての話し合いは十分議題になる
と思うんです。そういった中でまたそういった話し合い作業が行われていくような御指導がい
ただければありがたいと思いますけれども、最後に、そのことに関してお伺いいたします。
◇市長(横山公一君) ただいまの金子議員の御質問にお答えいたします。
 市民構想会議は、既にアドバイザーを決めまして、アドバイザーのもとに来年度立ち上げる
べく準備しております。
 そのような中で、今お話があったようなことも十分御討議願えるのではないかなというふう
に考えます。
◇12番(金子一弥君) ありがとうございました。
 次に、教育長にお伺いをいたします。
 教育行政について、小学校の統廃合についてお伺いをいたします。
 利根町内の3校の統廃合がどのように検討されてきたか、実現までにどのくらいの時間が必
要なのかということですけれども、先ほど来教育長に御答弁いただきましたけれども、この利
根町小学校統合に関する要望書というのが宇敷教育長宛てに出ておりますけれども、この2月
14日に出まして、第1回の会議が9月だった、まだこの間だったんですね。いろいろ日程、
教育長の日程とかあったと思うんです。ただ、相当緊迫している状況なんですね、この保護者
の方たちは。2月に出たものが9月までになったというのは、怠慢とは言いません。これは日
程があると思うんです。その至った経過というのはどこにあるんですか。小池部長もおられる
ので、その辺の事情がありましたらお伺いをいたしますけれども。
◇教育長(宇敷重信君) 金子議員の再質問にお答え申し上げます。
 いろいろな側面から事務局としても調査をしたり、考えを練ったり、そういったことがもち
ろんあるわけなんですけれども、それに加えまして、市長選挙であるとか、先ほど金子議員も
おっしゃったんですけれども、私の一件等も正直言ってございました。
 ただ、学校統合というのはいろいろな、子供のことがもちろん中心になるわけなんですけれ
ども、指導面もございますし、人事の面もあるわけなんですね。だから、そういったいろいろ
なことで、いろいろな側面から検討したり、考えをめぐらせたり、また、先ほど申し上げた、
余り申し上げたくなかったんですけれども、私等のこともございまして、事務局としては精い
っぱい取り組んできたわけでございます。
 ただ、先ほど議員おっしゃるように、要望書を提出した方々から見ると、議員おっしゃるよ
うなふうに見えたかもしれませんが、精いっぱい取り組んで、そして先日審議会を持ったと。
そういったことでございますので、ぜひ御理解をいただければありがたいと思います。
 以上でございます。
◇12番(金子一弥君) 教育長のおっしゃることはよくわかりました。多少言葉に問題があ
ったかもわかりませんけれども、ただ、保護者、親御さんたちの非常に強い気持ちがあるので、
それだけはお伝えしておかないとと思ってそういう発言になったわけですけれども、この要望
書に関しても、もう平成23年に統合の研究会ができて、平成25年12月8日ですか、これ
は利根町小学校統合検討委員会の設立になったんですね。23からするともう3年。その前の
準備からすると4年近くたっているんですね。その間の子供の減り方等、特にこの3校に関し
ては余りにひどいので、親御さんも相当焦燥感があるんです。そういった中でのお願いですの
で、できるだけ早くしていただきたい、そう思うわけでございます。
 また、この統合に伴う要望事項、これは私議員の立場からは余り言葉を差し挟むべきではな
いんですけれども、この時期はなるべく早い時期に、これは当然のことですけれども、あと学
校は東小、平川小、西小の3校を統合するということが書いてあります。ちょっとこの間この
関係者と話をさせていただく機会があったんです。特に、この3校に関しては、建築年度であ
れしていきますと、まず宇敷教育長、東小にいたことはあると思うんですけれども、もう50
年たっていますね、本校舎のほうは。西小が35年、平川小が一番新しくて、校舎、体育館と
も平成になって、校舎は26年、体育館は平成8年ですから、18年。これはちょっと客観的
な数字だけだと思うんですけれども、その話をさせていただいたPTA関係の方は、要望書の
とおりだと。だけれども、教育委員会で強力に指導していただけるのなら何も全てこのとおり
でなくても、1年でも早くできるならそれでも多分納得しますよというお話もありました。
 それは、恐らくこの3番だと思うんですけれども、多分、推測ですけれども。そういったと
ころも教育長の強い指導をいただければ問題解決が少しでも早くなると思うんですけれども、
その辺に対して教育長の考えがございましたら。
◇教育長(宇敷重信君) 金子議員の御質問にお答え申し上げます。
 時期の問題につきましては、審議会の進捗状況によるわけでございます。先日の第1回の審
議会では多那地区以外の3校の統合、これが確認をされております。
 第2回以降、統合の場所であるとか時期であるとか、統合に当たっての留意点、これ留意点
がたくさんございますので、ただ、この審議の進捗状況によって時期が大きく左右されてくる
んですね。いろいろな子供たちが一緒に一つのところになるわけなんですけれども、それに伴
ういろいろなことがございます。先ほども申し上げたんですけれども、学校の先生の問題であ
るとか、先ほど議員おっしゃった場所の問題であるとか、場所も同じじゃないですから、建物
もそれぞれですので、そういったことを全て、そういったことを含めた審議を経て審議会とし
ての方針がまとまるわけです。
 ですから、それを教育委員会がその答申をいただいて、教育委員会としての方針を決定して
いく。そして、その後は今度は統合するということはもう審議会の答申で出たので、そのよう
になれば、地域の方々への説明を今度は教育委員会が行います。また地域の方々からの御意見
をいただいて、そうやって進んで、段階を一つ一つ丁寧に踏んでいきませんと、やはりかえっ
てどこかでストップしちゃったりして、混乱を招いて、かえって今度は統合するということに
なってもその時期がなおおくれてしまうと。
 ですから、とってもこれは子供たちにとってすごく大事なことですし、また、地域の方々に
とってもこれは大切なことですので、丁寧に確実に一歩一歩とるべき段階を丁寧に踏んで、そ
してやっていくことがいいと、そのように考えています。
 審議会のその進捗状況によると、最初に申し上げたんですけれども、教育委員会としますと
それははっきりしたことは申し上げられないんですけれども、その進捗状況ですから、10月
から11月にかけてくらいに答申をいただけるのではないのかなというふうには予想はしてお
ります。
 ただ、これも進捗状況によるので、この時期には間違いなくとか、そういったことは申し上
げられないので、申しわけないんですけれども、そんなふうに考えております。
 教育委員会の方針、答申をいただいて決定すれば、最初の御答弁申し上げたとおり、速やか
に説明会を行って、そして実現に向けて対応していくと。そういうことになります。
 以上でございます。
◇12番(金子一弥君) 教育長の説明のとおり、相当慎重にやっていかないと、デリケート
なところもあるので、後戻りするようなことは絶対あってはならないので、慎重もわかります
けれども、確実にできるだけ早くできるような指導をいただければありがたいと思います。
 それで、これから教育委員会としてもこういった学校統合の問題、ほかのところでも出てく
るかもわからない時代になってきているわけです。子供の数の減り方が異常ですから。そうい
うことでちょっと片品村の教育委員会の方とお話をさせていただきまして、今教育長御存じの
とおり、北小を利用して2年間で今の鎌田にある校舎を新築しまして、全部移動させるんだと
いうような話でございます。
 それで、片品、これは条例制定したんですね。学校のあり方検討委員会設置条例ということ
で、平成23年の3月14日に条例を制定してございます。特に片品は、利根と片品は似てい
るんですけれども、この小学校の現状が平成6年で526人いたのが平成26年で206人、
20年で320人減ったということですけれども、それと、特に最近新聞報道なんかでもあっ
たんですけれども、片品村は特に20代、30代の女性が県内でも最低レベルの人口比率だと
いうような報道がされておりました。そういったことも一つの懸念の材料になっていると思う
んですけれども、そういったことを背景にいたしましてこの条例制定をして、でも順調に進ん
でいるようでありますので、ぜひこういったものを、沼田市にはこういう統合に関しての検討
委員会条例とか何かそういったものはないんですよね。
◇教育長(宇敷重信君) 金子議員の御質問にお答え申し上げます。
 沼田市にはそういった、統合に関する条例とか、それはございません。
 先ほど申し上げました通称適正審と呼んでいるんですけれども、適正規模、適正配置につい
ての審議会の条例はございます。先ほど申し上げたように、審議会の答申を得て教育委員会で
検討しという、そういう手順を踏んで決定をしております。
 統合があったのは、一番新しいので沼田南中、東中、利南中ですよね。あそこの統廃合があ
ったわけですけれども、それ以来初めてでございます。
 以上でございます。
◇12番(金子一弥君) ありがとうございます。
 それでは、最後になりますけれども、片品村のこういう例えもありますので、これから特に
統合を進めていく場合にはまたこの当然大きな施設が残ってくるわけで、そういったものの利
活用の問題も出てまいりますので、市の教育委員会といたしましても早目の準備が必要かと思
われます。特に、最近は全国で空き家が820万戸、7軒に1軒が、これは民間の問題ですか
ら別の話ですけれども、そういったものの利活用の問題等もいろいろ報道されておりますけれ
ども、学校のそういった統廃合に伴う空き校舎の利活用の問題等々、早目早目に対策をとって
いただければありがたいと思いますので、よろしくお願いいたします。もし何かありましたら。
◇教育長(宇敷重信君) 金子議員の御質問にお答え申し上げます。
 先ほどいろいろお話しさせていただいたんですけれども、学校はいろいろな側面を持ってお
ります。地域の中で子供たちは育っていきますので、いろいろな側面を持っているわけですけ
れども、やはり学校というのは子供の学習の場というのが本来目的ですので、まず子供の教育
を第一に考えて対応をしていきたいと思います。
 あわせて、地域のコミュニティーとして、そういったことももちろん勘案して、地域の方々
の御意見をいろいろ伺いながら対応していきたいと考えておりますので、ぜひよろしくお願い
したいと思います。
 以上でございます。
    ──────────────◇──────────────
◇議長(大竹政雄君) 次に、山敏也議員。2番。
〔2番 山敏也君登壇〕
◇2番(山敏也君) 本日は多数の区長さん方においでいただきましてありがとうございま
す。当地区の区長さんたちも多数おいでになっているようでございます。
 御承知のとおり、私は議員になって初めての一般質問でございます。非常に上がっておりま
すので、お聞き苦しい点が多々ございますと思いますけれど、ひとつよろしく御容赦のほど、
お願いいたします。
 それでは、始めさせていただきます。
 通告に従い一般質問を行います。
 私は、グリーンベル21について、並びに多重債務者の生活再建について質問させていただ
きます。一部は所管に触れますが、政策にかかわることですので質問させていただきます。
 まず初めに、グリーンベル21についてお伺いいたします。
 さきの6月議会におきまして、市長は取得も視野に検討すると表明されました。その後、新
聞紙上、所有会社より8月末までに市が買い取りを決定しない場合は、倉庫業者へ売却する旨
の新聞報道がなされました。グリーンベル21をめぐる問題は、大きな、また緊急を要するも
のとして浮上しております。
 ところで、この件につきましては、平成18年、さきの所有者三井生命保険より、同社持ち
分につき市へ無償で譲渡する旨の申し出がなされました。市は3年後の平成21年にこれを断
っております。この申し出の内容とこれに対する市の検討経過並びに辞退の理由を御説明願い
ます。
 さきの先輩議員にとっては承知のこと、また重複のことかもしれませんが、私は詳細な情報
を知りません。
 また、ただいま沼田市はこの問題に対し、本年3月までの方針、つまり、前市長のときと1
80度方向を転換しようとしております。ですから、この決断のとき、過去の経過を正確に市
民に伝え、市民の判断に供する必要があると思います。また、議会としてもその正しい評価・
総括を行い、もって憂いのない決断をなすべきと考え質問する次第です。
 市長におかれましては、前市長のときのことではありますが、評価、御見解を市民に明らか
にしていただきたいと思っております。
 同様に、平成25年11月、メドテック・インベストメントより同社持ち分の買い取り申請
があり、市はこれを拒否しております。この買取申請の内容、これに対する市の検討経過並び
に拒否理由を御説明いただき、市長の御見解を伺いたいと思います。
 現在、グリーンベル21をめぐり訴訟が多発し、まさに混乱のるつぼのような状況を呈して
おります。また、不良のたまり場にもなりつつあると、そのようにも伺っております。平成1
8年の無償譲渡の申し出、また平成25年の買い取り申請、この2つのチャンスを生かしてい
たならば、今日の混乱は生ずることなく、または、もっと早期に解決に導かれていたのではな
いでしょうか。当時のことを知らない新米議員ではありますが、私は、この2度の機会を逸し
たことは、沼田市にとって大きな損失であり、前市長の失政であると考えております。
 そこで、平成18年または平成25年に所有会社の申し出を受諾し、グリーンベルを取得し
ていたと仮定した場合と、今の状況の中で今後取得するとして、取得費用、必要経費、損失等
々比較した場合、どれほどの差があったのかを御説明願いたいと思います。
 次に、グリーンベル21をめぐる今後の方向についてお伺いします。
 群馬県は平成23年2月に差し押さえを行い、沼田市は平成24年3月にこれに参加差し押
さえを行っております。この差し押さえに基づいた公売手続の進捗状況と今後の手続を進める
予定の有無について御説明をお願いいたします。
 また、先日、所有会社は市が買い取らなかった場合、グリーンベルを倉庫業者に売却する旨
の新聞報道がなされましたが、商業施設、つまり人の集まりを念頭に計画されたグリーンベル
が、倉庫、つまり物の集積場となることは全くの想定外のことであり、街なか再生事業、さら
には沼田市全体のまちづくりにも大きな影響があると考えられますが、市長の御見解をお伺い
したいと思います。
 グリーンベルについては最後となりますが、現在、その購入等をめぐり相手会社と交渉の真
っただ中と思われますが、明らかにできること、できないことがあると思われますが、公表可
能な範囲で構いませんので、交渉の現状、契約の内容、取得後の利用計画等を明らかにしてい
ただきたいと思います。
 次に、多重債務者の生活再建について質問させていただきます。
 御承知のとおり、やむなく返済不能な多重債務に陥ってしまったとき、法律は任意整理や民
事再生、破産等の債務整理により、債務の免除または大幅な減額等を行い、多重債務者が人生
の再スタートを図ることを支援します。最も代表的な制度として破産手続があります。近年の
自己破産申立件数を見ると、平成15年、約25万2,000件、これをピークとして、昨2
5年では約8万件と減少しております。この減少傾向は歓迎すべきものですが、まだまだ多重
債務や低賃金により生活に苦しむ方は多数いらっしゃると思われます。
 破産手続では債権者に対する平等を図るとともに、債務者の生活再建を目的として債務の免
責許可制度を定めております。この許可を得ることにより、一般債権の全て――一部の例外は
ありますが――が免除され、債務者は借金ゼロから生活を立て直すことができるのです。とこ
ろが税については、市税も含め、対象外として免責を認めておりません。税の平等の観点から
合理性もありますが、一般債権の免責を認める中、ひとり税金だけはその延滞金も含め免責さ
れません。これは、税金は税だから当然対象外と考えるのではなく、三権分立の建前から、行
政は自らの意思と力によって判断すべきであり、法が定めるものではない。つまり、行政がみ
ずから回答を出すべき課題であると考えております。
 しかし、この延滞した税が債務整理を終え、いざ再スタートを切ろうとする債務者にとって
生活再建に大きく立ちふさがる場合が多々存在します。
 私が存じている方――この方は50代末の私とほぼ同じ年代ですが――の事例では、平成1
9年3月に破産申立を行った時点では、市民税・国保税の延滞市税の合計が46万円ほどでし
たが、今年の8月現在、約119万円と約2.6倍にふえているのが現状です。この方はまじ
めな方で窓口と相談しながら少しずつ分割で支払い続け、本税については平成21年度半期分
までは完納しました。しかしながら、延滞金については平成11年度分よりそのままです。ち
なみに、延滞金の合計額は70万8,000円となっております。このときの年率は14.6
%と思われます。この方は、「何のために働いているのかわからない。2つのパートをかけ持
ちで一生懸命やっても税金は減らない。収入が少しでもふえれば税額もふえる。いつまで働け
るかわからないし、老後はどうなるのか、夢も希望も持てない」とおっしゃっていました。ま
さに、免責されない滞納市税が多重債務者の生活再建を阻害し、夢や希望を奪っているのです。
このことに対する市長の御見解をお聞かせください。
 市税・国民健康保険税では、沼田市税条例第51条、沼田市国民健康保険税条例第26条に
おいて、市民が支払い困難な状況に至った場合の減免制度を定めておりますが、いずれも納期
限前の税につきあらかじめ申請した場合に認められます。滞納徴収金まで減免対象としてはお
りません。また、破産等の債務整理手続がなされた場合に対する条文上の規定や実務上の配慮
も存しません。国保窓口に問い合わせしても、破産等は減免対象には予定されていないとのこ
とでした。払える間は払える限り払ってもらう、税の支払いが第一ということになってしまい
ます。
 以上のことから、多重債務に陥り、破産、任意整理等により債務整理を行い、生活を再建し
ようとする者の滞納徴収金に対し減免制度を適用できるようにしていただき、多重債務者の生
活再建を御支援いただきたく、市長の御見解をお伺いいたします。
 以上です。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午後2時07分休憩
    ─────────────────────────────
午後2時15分再開
◇議長(大竹政雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 市長。
〔市長 横山公一君登壇〕
◇市長(横山公一君) ただいまの山議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、グリーンベル21について、今までの経過と市の対応について、平成18年の三井生
命保険からの無償譲渡の申し出の内容についてでありますが、平成17年6月15日に三井生
命保険株式会社から沼田市に対し、同社が保有するグリーンベル21の土地・建物の持分及び
沼田都市開発株式会社の株式200株を有償で譲渡したいとの申し出を受けましたが、同年1
1月7日、これには沿えない旨を回答しております。
 この後も協議が重ねられ、翌18年8月9日、三井生命保険株式会社から改めて同社保有資
産を沼田市に寄附したい旨の申し出がなされたものであります。
 次に、平成18年の三井生命保険からの無償譲渡の申し出に対する検討経過と辞退の理由に
ついてでありますが、関係者によるさまざまな協議を経て、平成20年4月に庁内組織のグリ
ーンベル21検討委員会を、7月には市民有識者などで構成するグリーンベル21検討会議を
設置するとともに、8月に計7回のグリーンベル21に関する市民懇談会を開催し、市民皆さ
んの御意見を伺い、同年12月に庁内組織の報告書が、翌21年1月には検討会議からの意見
提言書が提出され、これらをもとに3回の市民説明会を開催、当時の施設状況や利活用策、財
政状況などを勘案し、21年3月3日、最終的な判断として要請に沿えない旨を三井生命に回
答したものであります。
 次に、平成18年の三井生命保険からの無償譲渡の申し出の辞退に対する市長の見解につい
てでありますが、先ほど検討経過等について御答弁申し上げましたとおり、庁内あるいは有識
者による検討組織の設置、市民への説明会の開催などを経て、熟慮を重ね、当該時点での判断
をされたものと考えております。
 次に、平成25年11月のメドテック・インベストメントU、メドテック・インベストメン
トVからの買い取り申請の内容についてでありますが、昨年11月19日、公有地の拡大の推
進に関する法律、いわゆる公拡法第5条の規定により、メドテック・インベストメントUがT
街区商業施設棟に、メドテック・インベストメントVがU街区駐車場棟に、それぞれ区分所有
する建物、商業床及び土地の共有持分について、総額を4億2,074万2,347円とする
買い取り希望の申し出がなされ、市では庁内各課のほか、沼田市土地開発公社及び群馬県に照
会を行いましたが、買い取りを希望する地方公共団体等がなかったことから、12月6日にメ
ドテック・インベストメントU及びVにその旨を通知したものであります。
 次に、平成25年11月のメドテック・インベストメントU、メドテック・インベストメン
トVからの買い取り申請に対する市の対応についての市長の見解についてでありますが、公拡
法による買い取り希望の申し出によって、メドテック・インベストメントU及びVからグリー
ンベル21の所有資産を市に譲渡したいとの意向が初めて示されたのですが、法制度上の制約
などもあり、所定の手続を経て買い取りを希望する地方公共団体等がない旨の通知をしたもの
であります。
 市にとってグリーンベル21問題の解決は重要な課題であると認識しており、メドテック・
インベストメントの譲渡意向を踏まえ、現在も継続して協議を進めているところであります。
 次に、仮に平成18年の三井生命保険からの無償譲渡の申し出、または平成25年11月の
メドテック・インベストメントU、メドテック・インベストメントVからの買い取り申請の段
階で市が取得していた場合と、今後取得するとした場合の取得費その他要する費用等の比較に
ついてでありますが、平成18年の三井生命保険株式会社からの寄附申し出からは既に8年が
経過し、社会・経済状況を初め、消費者ニーズなど、グリーンベル21を取り巻く環境は大き
く変化しており、昨年のメドテック・インベストメントからの公拡法による買い取り希望の申
し出以降も、状況は刻々と変化していると認識しております。
 したがいまして、それぞれの時点あるいは今後想定される費用等について、単純に比較する
ことは非常に難しいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
 次に、今後の方向について、県または市において公売手続を進める予定の有無についてであ
りますが、公売手続に係る御質問につきましては、個別の滞納処分に関する内容でございます
ので、お答えは控えさせていただきますので、御理解を賜りたいと存じます。
 次に、市が取得せず仮に倉庫業者が取得した場合、今後の街なか再生事業や沼田市に対する
影響についてでありますが、御案内のとおりグリーンベル21は、2核1モール構想に基づき
中心市街地の西側の核として整備された商業ビルであり、中心市街地区画整理事業における7
街区、8街区に隣接しており、それぞれが一体となって町なかに活力とにぎわいをもたらすこ
とが望ましいと考えております。
 市民ニーズや商業環境の変化もあり、中心市街地においてグリーンベル21が担う機能も変
化してまいりましたが、今後のまちづくりにおいてもその位置づけに変わりはなく、市民の期
待する利活用が図られるよう、関係者との協議を進めてまいりたいと考えております。
 次に、取得に向けた検討の内容についてでありますが、昨年11月、グリーンベル21の再
生について庁内プロジェクトによる検討を開始し、本年4月には経済部産業振興課にグリーン
ベル21対策係を設置し、グリーンベル21が抱える課題や具体的な対応策について総合的な
検討を進めてまいりました。
 グリーンベル21が再びにぎわいを取り戻せるよう、取得・再生についての課題を精査し、
早急に対応してまいりたいと考えております。
 次に、取得後の利活用の方策についてでありますが、平成5年4月16日のグリーンベル2
1オープンから既に21年が経過しましたが、開業時期とバブル経済の崩壊が重なったことや、
その後の長引く不況の影響などから、商業ビルとしては決して順調な環境ではありませんでし
た。この間の社会・経済環境の変化は著しく、郊外型大規模商業施設の立地や高速交通網整備
に伴う顧客の流出、インターネットの普及による通信販売の浸透など、開業当初は想像もでき
なかった状況が、グリーンベル21のみならず、本市の商業に大きな影を落としております。
 しかしながら、東日本大震災によっても大きな損傷を受けることがなかった堅牢な建物は、
少子高齢化が急速に進み人口減少社会の到来なども言われる中、市民が集う中心市街地におけ
る貴重な資産であり、新たな行政需要に対応する施策展開の場として、また、時代にふさわし
い民間サービスが展開されるよう、多様な利活用を検討してまいりたいと考えております。
 次に、多重債務者の生活再建について、滞納徴収金の減免について、多重債務者の生活再建
を阻害する滞納市税についての市長の見解についてでありますが、市税は市政を運営するため
の最も重要な自主財源であることから、多重債務者であっても納めていただかなければならな
いものと認識しております。市税徴収金につきましては、法令を遵守し、適正公平に徴収を行
わなければならないものと認識しておりますので、御理解を賜りたいと思います。
 次に、多重債務者の生活再建時における滞納徴収金に対し減免制度を適用可能とすることに
対する市長の見解についてでありますが、市税は基本的に地方税法及び国税徴収法の規定に基
づき賦課・徴収を行っております。市税徴収金の減免規定については、税法に各税目ごとに決
められておりまして、その税法の範囲内で条例等により決められております。
 税の負担につきましては、特定の人が有利になったり、また、不利になったりすることのな
いよう、公平な賦課・徴収が求められておるところであります。
 したがいまして、議員御提案の多重債務者を対象とした減免制度の適用につきましては、大
変難しいものであると認識しております。
 なお、納税者からの相談には、それぞれの状況を考慮いたしまして分納にも応じております
ので、御理解を賜りたいと思います。
 以上申し上げまして、高山議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇2番(山敏也君) 御答弁ありがとうございました。
 まず、三井生命の無償譲渡の内容についてということですが、補充質問させてもらいます。
 まず、私触れなかったんですが、この無償譲渡の前に三井生命から前年の平成17年6月に
有償譲渡の申し出があったというふうに、今市長お答えになられましたけれども、その内容を
いま少し詳しく御説明していただきたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの山議員の御質問にお答えいたします。
 当該不動産の持ち分及び沼田市土地開発株式会社200株を合わせて1,000万円で現況
にて御購入いただけますよということで三井生命のほうから御提案ありました。
◇2番(山敏也君) ありがとうございました。1,000万円。承知しました。
 それから、無償譲渡ですけれども、これは無償譲渡ということでまるっきり条件等々、その
ほかはついていなかったんでしょうか。お尋ねいたします。
(休憩を求める者あり)
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午後2時28分休憩
    ─────────────────────────────
午後2時31分再開
◇議長(大竹政雄君) 再開いたします。
    ─────────────────────────────
◇市長(横山公一君) ただいまの山議員の御質問にお答えいたします。
 平成18年8月9日に沼田市に寄附を申し入れいただきました。そして、条件は何もついて
ございません。ただ、9月末までに回答をいただきたいということであります。それに対しま
して、沼田市といたしまして10月9日に沼田市から三井生命への4点の必須条件を条件とし
て前向きに取り組むという回答をしております。そして、その4つの必須事項というのは、市
が寄附を受ける建物については区分所有により区分がなされていること。2、市が寄附を受け
る建物の区分所有権については1階から連続するフロアを確保すること。3、市が寄附を受け
る土地・建物については抵当権が整理され、この権利が及ばないよう整理されていること。4、
申し出の沼田都市開発株式会社の株式については市は寄附を受けないこと。この4つの必須条
件をつけて市は回答しております。
◇2番(山敏也君) ありがとうございます。
 そうしますと、その無償譲渡について先方が条件をつけてきたということではなくて、沼田
市、当局のほうから4つの条件をつけたということですね。
 この条件はクリアされたんでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの山議員の御質問にお答えいたします。
 平成20年2月20日、三井生命から市に対し4つの必須事項について関係者の同意を得て
正式に寄附の申し出がなされ、市の回答を要請されております。
◇2番(山敏也君) ありがとうございます。ということは、先方から条件ついてなくて、
沼田市のほうから条件をつけて、これが20年2月に条件が満たされたということでよろしい
わけですね。ありがとうございます。
 そうしますと、そういった条件を逆にもらう側がつけていながら、この条件がさらにクリア
されているにもかかわらず、3年間という期間を経る中で、先ほど市長のほうからさまざまな
検討会議とか有識者会議とか、また市民の声等々お聞きになって検討された結果、これを3年
経過後の21年にお断りしていると。この辺がどうしてもわからないことなんですけれども、
それから、先ほどこの辞退の理由というのを私が聞き漏らしたのかもしれませんけれども、横
山市長のほうからははっきりおっしゃっていただかなかったように聞こえましたので、この条
件が満たされたにもかかわらず辞退された理由をもう一度お願いいたします。
◇市長(横山公一君) ただいまの山議員の御質問にお答えいたしますけれども、先ほど申
しましたとおり、平成20年4月に庁内組織のグリーンベル21検討委員会、7月に市民有識
者などで構成するグリーンベル21検討会議のその結果お断りしたということであります。
◇2番(山敏也君) 検討会議の結果お断りしたということですけれども、それは結果であ
って、断った理由は述べられていないのではないかと思いますが。
◇市長(横山公一君) ただいまの山議員の御質問にお答えいたしますけれども、現有施設
の状況、他市における事例、今後における公共的な利活用策、現下の厳しい財政状況等々の諸
情勢を踏まえ、貴社からの御要請には沿えないとの苦渋の判断をさせていただく結果となりま
したということであります。
◇2番(山敏也君) 無償譲渡の申し出がありまして、それを受け入れる、条件をこちらか
ら、もらう側が条件をつけたと。それについて三井生命のほうでそれをクリアできるような回
答を出してきたと。それに対して、先ほど市長がおっしゃった4つほどの理由でもってそれを
断ったと。どうしてもちょっと理解に苦しむことなんですけれども、では、この有識者会議と
か市民懇談会とか庁内組織の検討会議とか、そういったところに対しまして前市長、これは現
市長のことではありませんので、前市長のことですので、現市長についてはおわかりにならな
ければ部長等でも結構なんですけれども、こういった会議に臨みましてどういった姿勢で前市
長はグリーンベル21について問題提起をしていったのか。

 例えば、市長たる者一つの問題があって、単純に市民の皆さんこれどうしますかというふう
に問題を投げかける人はいないと思いますね。必ずやそこにはみずからの回答なりがあって、
それを問いかけるということが前提になってさまざまな会議等、また市民懇談会等々が持たれ
るというふうに私は思っているわけですけれども、前市長におかれてはこういった経過を経る
中で、これらの有識者会議また懇談会等々につきましては、どういった姿勢でグリーンベル2
1について認識されていたのか。どういう姿勢でもって市民に説明していたのか。それをちょ
っとお伺いしたいと思います。
 それからもう1点、財政状況困難ということが横山市長から理由としておっしゃいましたけ
れども、無償譲渡なのに財政困難ということが理由になるのはまたこれひとつわかりませんの
で、その点についても御説明をお願いします。
◇市長(横山公一君) 経済部長よりお答えさせます。
◇経済部長(栃原豊彦君) それでは、命によりお答えをさせていただきます。
 まず、グリーンベル21検討委員会でございますが、これは庁内組織でございまして、当時
の副市長をトップに各部長がメンバーとして入って検討したものでございます。
 もう一つ、グリーンベル21検討会議、これにつきましては、それぞれ市内の各団体の代表
者、有識者の方々、それとアドバイザー的にそれぞれ大学の教授あるいは弁護士、税理士等の
方々に入って検討いただいたものでございますけれども、この庁内組織のグリーンベル21検
討委員会のこの報告書でいきますと、それぞれ寄附を受ける場合、あるいは受けない場合のそ
れぞれどういった状況が想定されるかということで、それぞれ受け入れる場合と受けない場合
のそれぞれの課題について問題点を洗い出したと、こういう内容での報告になっておりまして、
受けるべきである、受けないほうがいいという形の結論にはなってございません。
 それとまた、グリーンベル21検討会議、有識者の皆さん方による検討会議の報告でござい
ますけれども、これにつきましてもそれぞれ検討会議の中では賛成論、反対論がございました。
そうしたことから、この報告書自体では寄附を受け入れる場合、受けない場合の賛成、反対の
両論併記ということで、その検討会議の中で出された御意見につきましてそれぞれ報告をいた
だいたということでございます。
 それと、無償で受ける場合にどうしてそれが財政的な負担があるのかということでございま
すが、これについては、市が無償で寄附を受けた場合についてもその後の活用方法を考える場
合に、例えば市の庁舎の一部をそちらのほうに移転する場合につきまして、やはり改修費用が
必要であるとか、やはり寄附を受けてからのそれぞれ各年度生じる維持管理経費等の、こうい
った負担が想定されると。こういった財政的な負担があることから、財政的な問題もあるんだ
ということでの検討内容の中に含まれておりました。
 以上でございます。
◇2番(山敏也君) それぞれの検討会議では結論とするとどちらということではなくて、
両論併記ということで結論が出ている。結論が出ているというか、結論が出ていなかったとい
うか、そういう両論併記の中で、いろいろ考え方あったとは思うんですけれども、これは最終
的には前市長が判断したということでよろしいのでしょうか。それとも議会等で賛成多数とか
でやったのか、その辺をちょっとお聞かせください。
◇経済部長(栃原豊彦君) お答えさせていただきます。
 先ほど申し上げたとおり、そういった報告書、さらには市民の皆様への説明会等を開催しな
がら、市民の御意見も直接お伺いした中で、最終的に市長が判断したということでございまし
て、その判断する際には当時の議会の皆様方のほうにも全員協議会という形の中で御説明をさ
せていただいて、市の、市長の考え方ということで御説明させていただいた経過がございます。
 以上でございます。
◇2番(山敏也君) ちょっと戻りますが、4つの条件を市の側から出していたということ
がありましたですけれども、この条件を具体的に出されたところはどちらなんでしょうか。例
えば、市長の名前でもってもちろん出されたんだとは思うんですけれども、例えば先ほどの検
討会議とか検討委員会で出されたのか、その点をお聞かせください。
◇経済部長(栃原豊彦君) 当時、市内部で協議をさせていただいた中で4つの条件、こうい
ったものを付して、これがクリアできれば前向きに検討していこうという中で、庁内での検討
に基づき、最終的に市長がこういった形で相手方のほうに条件を提示したということでござい
ます。
 以上でございます。
◇2番(山敏也君) 片や無償で譲渡する、要するにもらってくださいというふうに言って
きた方に対して条件をつけて、さらに3年経過した上でそれをお断りしていると。これに対し
て普通であれば非常に信義則に反するというか、無礼な話でもあると思うわけでありますが、
当時を知っている方の、部長で結構だと思いますが、三井生命の対応はいかがでしたでしょう
か。
◇経済部長(栃原豊彦君) もちろん市から提示をさせていただいた条件に対して三井生命保
険側では真摯にその対応を検討いただいて、市の条件提示に沿うような形での結論を出してい
ただいたということでございます。それに対して市のほうでは最終的にその要請にはお応えで
きないということの回答をしたということでございますから、当然のことながら、三井生命保
険とすれば非常に市の提示した条件をクリアしたにもかかわらず、要請を受け入れていただけ
なかったということに対しては大変三井生命側としても非常に残念な結果になったんだという
印象はお持ちになったのではないかと思います。
 以上でございます。
◇2番(山敏也君) ありがとうございます。本当にちょっと理解できない話ですが、冒頭
でも私も申し上げましたが、私新米議員で、事の経過等よくわかりませんが、やはりこれは前
市長の失政ではないかと私は思っているわけでございます。
 現市長については、前市長の批判というようなことになって言いづらいかもしれませんが、
この点についてもし御見解があれば、お伺いさせてもらいたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの山議員の御質問にお答えしますけれども、先ほども答弁
したとおり、熟慮を重ねた結果だというふうに受けとめております。
◇2番(山敏也君) 承知いたしました。
 次に、昨年度のメドテックからの買い取り請求について御質問させていただきたいと思いま
す。
 2度目のチャンスという言い方をしていいのかどうかわかりませんが、1度目は1,000
万円でどうですかと。2度目は無償でどうですかと。3度目は今度は4億2,000万円でど
うですかというお話が来ているわけですけれども、これについても沼田市のほうは拒否してい
るわけですが、この市の対応の中で、一貫して前市長におかれてはグリーンベル21について
は取得等は考えていなかったという、念頭になかったということがうかがえるわけなんですけ
れども、この昨年の11月のメドテックからの申し出について、公拡法の申し出について、こ
れを沼田市で買い取るという可能性といいますか、法律上の可能性はあったんでしょうか。ど
うですか。
◇経済部長(栃原豊彦君) 私のほうからお答えをさせていただきます。
 先ほど市長のほうからも結果的にはその買い取りを希望する地方公共団体がなかったという
ことで回答をさせていただいたわけでございますけれども、「制度上の制約などもあり」とい
うことでお答えをさせていただいたわけでございますが、やはり公拡法のこの趣旨につきまし
ては、その土地が公共目的のために必要とする場合に地方公共団体が優先して買い取りの協議
ができるという制度でございます。
 それで、買い取った土地につきましては、都市計画法に定める都市施設、これの用に供する
ということでございまして、既にあの土地につきましては、市街地再開発事業が完了した土地
でございまして、その区域におきまして新たな都市施設として整備する予定がなかったと。こ
れは関係機関にも問い合わせした中で、そういったことがございまして、最終的には買い取り
を希望する地方公共団体がないということで通知を出させていただいたと、こういう経過でご
ざいます。
 以上でございます。
◇2番(山敏也君) もうちょっと端的にお答え願いたいんですが、その制度上、法制度上
沼田市が買い取るということが許されたのか、許されていないか、まずそこについてお聞きし
たいんですけれども。
◇都市建設部長(萩原誠一君) お答え申し上げます。
 先ほど経済部長が申し上げましたとおり、公有地の拡大の推進に関する法律5条で申請がな
されまして、それに関係します、まず4条で土地を譲渡しようとする場合の届け出義務という
ことで、5条で地方公共団体等に対する土地の買い取り希望の申し出という形になります。
 その関係法令で都市計画法も絡んでまいりますし、都市計画法の4条で第11条第1項各号
に規定する施設ということで、11条で都市施設ということで、先ほど経済部長申し上げまし
たように、都市計画に要する土地に該当するものに対して買い取りがあるかないかという申し
出をする場合でありまして、例えば都市計画道路の該当地に都市計画決定をされている該当地
がその該当地であれば、市のほうがそれに対する買い取りをする旨、買い取りしない旨の回答
をするわけですけれども、先ほど申し上げましたように、都市再開発事業として整備された土
地の中に新たな都市計画施設をつくる計画はないという群馬県も沼田市も土地開発公社もそう
いう状況でありましたので、買い取りを希望しない旨の通知を出させていただいたということ
です。
 以上です。
◇2番(山敏也君) しつこいようですけれども、ちょっとわからないですから、はっきり、
要するに法令上沼田市は買える立場になかったのか、購入資格があったのかなかったのか、そ
こをはっきり一言で御回答願いたいと思います。あったにもかかわらず断ったのか、なかった
から沼田は買えなかったんだというのか、その辺をはっきり知りたいんです。
(休憩を求める者あり)
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午後2時51分休憩
    ─────────────────────────────
午後2時52分再開
◇議長(大竹政雄君) 再開いたします。
    ─────────────────────────────
◇都市建設部長(萩原誠一君) お答え申し上げます。
 その制度上の問題ということで、先ほど申し上げました公有地の拡大の推進に関する法律、
都市計画法等々絡み合わせて、義務云々という形ではなくて、その土地に対する計画がないも
のですから、その法律の中では、買い取れという申し出に対して買い取る計画はないので、買
い取りませんという通知を出させていただいたという、ややこしくて申しわけないんですけれ
ども、そういう答弁になってしまうところでございます。
 以上です。
◇2番(山敏也君) 要するに、沼田市においては計画がなかったからそこを買う立場じゃ
なかったというふうに解釈すればよろしいわけですね。
◇都市建設部長(萩原誠一君) お答え申し上げます。
 公有地の拡大の推進に関する法律の届け出上の買い取り希望に対しては、制度的に買い取る
旨の回答ができなかったということでございます。
 以上です。
◇2番(山敏也君) 済みません。私の頭でよくわからないんですけれども、次にいきます。
 次について、今後の方向というところで、公売手続について県または市において進める予定
がないのかということで、その回答が個別事件なのでお答えすることができないという回答い
ただいたんですが、確かにそれは個別事件かは知りませんけれども、もう何年も何年もとりわ
け沼田市にとって大きな問題として存在するこのグリーンベル21は、例えば私が納税義務を
果たしていないとか、隣の大島議員が果たしていないとか、そういう個別問題とはまた違うと
思いますね。これは個別事件というよりも公のこの議会の中でも何回も何回も取り上げられて
いる議題ですから、個別事件云々ということで公告できないというのは、これはちょっと納得
できません。
 まして、登記簿を見ますれば県が何年だったか、ちょっとぱっと出てきませんけれども、2
1年か22年、23年か、差し押さえしているわけですよね。これは、もう公の登記簿に載っ
ているわけです。市民にとっては差し押さえが入れば次には手続が進むだろうと思うのが一般
的であります。そういったことがありながら、議会のもとにおいて公売手続の進捗状況はどう
ですかと。私は別に県における全債権が幾らですかとか、市における滞納債権が幾らですかと
聞いているわけじゃありません。進捗状況はどうなんですかという、極めて抽象的な聞き方を
しているわけですよ。さらに、公売手続が進む予定があるんですか、どうですかと、こういっ
た抽象的なお話を聞いているわけですから、これが個別案件、法人にとってプライバシーとい
う言葉が正しいかどうかわかりませんが、個別案件なので答えられないということに対しては、
全く納得できませんので、再び回答を求めます。
◇市長(横山公一君) 市民部長にお答えさせます。
◇市民部長(茂木一夫君) 命によりお答えいたします。
 先ほど市長が御答弁申し上げた内容のとおり、個別案件ということでございますが、公売等
につきましては、滞納処分に関する個人の情報、これらも大変含まれてございます。地方税法
第22条及び沼田市個人情報保護条例等の規定により、公表はどうしても制限がされてしまう
ものというふうに考えられます。
 しかしながら、一般論ということで議員のほうも大分みんなが周知している内容ではないか
というようなことでお話がございますので、一般論ということであくまでも申し上げさせてい
ただきますと、差し押さえと参加差し押さえ、これらがなされていた場合、公売ができるのは
差し押さえのほうになってございます。参加差し押さえは、公売された場合に配当を受けるこ
とになります。先行差し押さえが解除されたときには参加差し押さえが差し押さえと同じ効力
を持つことになります。
 なお、公売を実施する時期、これらにつきましては、事案ごとに状況によりそれぞれケース
・バイ・ケース、異なってまいります。一概にいつということは申し上げられません。
 また、県の動き等につきましても同様でございますので、御理解を賜りたいと存じます。
 以上でございます。
◇2番(山敏也君) ちょっと理解できないんですけれども、それであればやむを得ないん
ですが、じゃ、一つだけお伺いします。公売手続でグリーンベル21を売却していくという見
込みはないというふうに受け取ってよろしいわけですね。
 もしそれがあるのであれば、市長または議会等々でその取得について云々という議論をする
必要もないのかなと思いますので、その点だけひとつお答えください。
◇市民部長(茂木一夫君) ただいまも申し上げましたとおり、ケース・バイ・ケース、特に
このグリーンベル21の問題につきましては、大きな問題となってございます。一概にこちら
でお話を申し上げるわけにいかないということでございますので、御理解を賜りたいと存じま
す。よろしくお願いいたします。
◇2番(山敏也君) その一概に言えないとかと、一概に言えない、全然回答には申しわけ
ないんですが、なっていないと思うんですが、要するに今議会と沼田市全体でもグリーンベル
をどうしようかと。取得しようかどうしようかということが議論になっているわけですよね。
その中で、グリーンベル21の件については、一つの手続が任意的な売却、売買ということが
もちろんあるわけですが、もう一つには差し押さえがかかっていることから言って、公売手続
という手続がもう用意されているわけですよね。
 それについて一概に言えないというのは、これはちょっと納得できないと思います。公売手
続がまず見込めないのであるから、任意的な話が進行しているというような御説明であれば、
それはそうとして受けとめますけれども、そういうふうに解釈してよろしいんでしょうか。
    ─────────────────────────────
◇議長(大竹政雄君) 休憩いたします。
午後3時00分休憩
    ─────────────────────────────
午後3時09分再開
◇議長(大竹政雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇市民部長(茂木一夫君) 先ほど一般的な取り扱いということで御答弁申し上げましたが、
そのとおりでございますので、よろしくお願いいたします。
◇2番(山敏也君) 承知いたしました。
 グリーンベル21については、本当に大変な問題が今起きていると、また早急な問題として
市長初め皆様方を悩ませているといいますか、本当にグリーンベル21は沼田市街なか再生事
業とか沼田市全体の町の再生ということにとっても大変な関心事であり、また、現時点ではグ
リーンベル21を抜きにしてはなかなか町なかを活性化させていくということも難しいと思い
ます。
 ただ、相手がいることですので、大変な御努力が必要とは思いますが、市長にあられまして
は、大変なこととは思いますが、善処をしていただけますようにお願いいたしまして、グリー
ンベル21につきましては、以上で質問を閉じさせていただきまして、次に、市民税・国保税
等について、多重債務者の生活再建についてもうちょっとお伺いしたいと思います。
 確かに税金を納めることは国民、また市民にとっての義務ではございますけれども、開会当
初に配られました沼田市各会計決算・基本運用状況等、監査委員会からの提出の資料によりま
すと、税の未収金が平成25年で国保税現年分が9,897万円、延滞繰越金が2億2,17
0万円、市税におきましては、それで国保税の現年分と延滞繰越分を含めまして合計3億2,
000万円ほどの未収金がございます。
 市民税につきましては、詳細省かせてもらうとしまして、やはり3億8,873万円の未収
といいますか、未収金があるというふうに報告がされております。
 この金額というのは、非常に大きな金額だと思います。ただ、沼田市の市職員の方々の徴収
にかける御努力の成果といいますか、それが数字にも出ていまして、例えば国保税におきまし
ては都市部で第2番目によいと。市民税についてもパーセントちょっとここであれですけれど
も、結構な徴収率を占めていると。にもかかわらず、これだけの国保税3億2,000万円、
市税3億8,000万円という未収金があるということに関しましては、これは一つの見方を
しますと、徴収がそもそも困難な部分があるのではないかと、そういうふうな見方もできると
思うんですが、その点いかがでしょうか。
◇市長(横山公一君) 先ほどの山議員の御質問に対して言い足りなかった部分があります
ので、それを補足させていただきまして、その後市民部長にただいまの質問に対してお答えさ
せていただきます。
 前市長におかれましても、11月に庁内プロジェクトを設置し、さらに4月1日にグリーン
ベル21対策係を設け、解決に向けて努力をされていたことも理解しておりますので、先ほど
の答弁の足りなかった部分として補足させていただきます。
 それでは、市民部長に答弁させます。
◇市民部長(茂木一夫君) 命によりお答えいたします。
 相当の未収金、滞納金が決算においても発生しているということでございますが、困難な状
況で徴収がされているのではないかということでございますが、沼田市におきましては、徴収
対策室を設けまして、市税、保険税等の徴収に当たっております。
 大変な中、努力も行いまして、先ほど議員のほうからもございましたように、県内の都市部
におきましては市税、国保税ともにまずまずの成績をおさめておるといった状況でございます。
 以上でございます。
◇2番(山敏也君) 徴収員の市職員の皆様方の御苦労には感謝する次第でございますが、
先ほども申し上げましたように、そういった御努力にもかかわらず、これだけの、先ほど申し
上げた数字の未収金、収入未済額というんですかね、用語を使いますと。この収入未済額が出
るということは、ちょっと言葉が適切かどうかわかりませんが、取れるところはもう取ってい
らっしゃると。頑張って取っていると。これ以上は取れるかもしれないけれども、非常に困難
な金額じゃないかと。だから、ある見方をすると、出るべくして出ている収入未済額ではない
のかと。平たく言えば無理があるのかなという観点ではいかがでしょうか。
◇市民部長(茂木一夫君) 滞納金につきましては、もう出るべくして出ているという状況で
はないかというような御質問でございますが、税金の徴収につきましては、納期が過ぎまして、
20日以内に督促状を発送いたします。それから10日が経過したところで、本来であれば差
し押さえ等をしなければならないと法律に定められておるところでございます。その時点から
滞納処分が開始されるわけでございますが、財産調査等を行いまして、差し押さえ財産があれ
ば差し押さえをしなければ市及び徴税吏員の不作為という形にもなってしまいます。調査を行
いまして、差し押さえ財産がない場合あるいは給与等の収入があっても差し押さえ禁止額に満
たない場合等、差し押さえはできないことになります。最終的に生活困窮と判断されれば滞納
税の一部を執行停止した上で不納欠損という形にもなろうかと思います。
 以上でございます。
◇2番(山敏也君) ただいま欠損処分ということがお話に出ましたけれども、この欠損処
分の基準といいますか、私もちょっと勉強してみたんですが、なかなか難しいんですが、でき
ましたら簡単に説明していただければと思います。
 例えば、一つ、生活保護に入った場合にはもう取り立てないとかというのはわかりやすかっ
たんですけれども、その辺ちょっともし簡単に説明できるようであれば説明していただきたい。
時間を要するようであれば結構ですけれども。
◇市民部長(茂木一夫君) 執行停止や不納欠損等でございますが、徴収対策室のほうでは処
分にかかわる重要案件、これにつきましては、課長、室長、総括、総括は県のOBの方でお世
話になっているわけでございますが、事案ごとのヒアリング等を実施いたします。組織として
の判断を行っているところでございます。
 ただし、滞納案件につきましては、まことに多種多様でございます。これを一律的に判断す
ることは大変難しいということでございます。申し上げられることは、財産調査、これを徹底
して行います。また、差し押さえすべき財産があれば差し押さえを行う。財産がない場合、ま
たは差し押さえによって著しく生活が困窮するようなおそれ、これがあるときには、執行停止
の上、一定の年数を経た後不納欠損という形になるわけでございます。
 以上でございます。
◇2番(山敏也君) 今一定の年数を経過した後に欠損処分ということをおっしゃいました
けれども、私が把握したところでは5年というような年数が出てきたんですけれども、5年の
認識でよろしいでしょうか。
◇市民部長(茂木一夫君) 一般的に地方税の時効は5年ということになってございますが、
執行停止をした場合、これは3年の期限になります。ただ、3年以内に時効の期限が参ります
れば、その時点で欠損をしなければならないということになるわけでございます。
 以上でございます。
◇2番(山敏也君) ありがとうございます。私の認識がちょっと間違っていたようです。
 それで、市民税、国保税にも減免制度というのがありますけれども、私が認識している範囲
ではこの減免制度というのが納期限の来ない税についてあらかじめそういった条件を満たすも
のが申請して、将来の税について免除を求めるという制度であったと思いますが、認識に間違
いないでしょうか。
◇市民部長(茂木一夫君) 減免につきましては、納期限が到来する前に申請ということで間
違いございません。
◇2番(山敏也君) ということは、要するに納期限が過ぎてしまったもの、つまり延滞分
については減免措置がないという理解でよろしいでしょうか。
◇市民部長(茂木一夫君) 減免措置についてはございませんが、先ほどの答弁で申し上げま
したとおり、生活困窮等の状況を把握した上で対応をしているという状況でございます。
 以上でございます。
◇2番(山敏也君) その生活困窮ということが一つの問題でございまして、例えば生活困
窮、要するに自立して生活ができないような状況になりますと、生活保護というシステムがあ
りまして、そちらによって手を差し伸べるということになっているとは思いますが、じゃ、そ
こに至らない点で生活困窮者というのは一体どういった基準でもって認識されているんでしょ
うか。
◇市民部長(茂木一夫君) 生活困窮の状況という判断でございますが、先ほど申し上げまし
たように、滞納案件、これは多種多様となってございます。したがいまして、一律な判断が大
変難しくなってございます。先ほど来申し上げましたように、財産調査、これを徹底して行い
ます。それから収入の状況、これらにつきましても徹底的に調査をいたしまして、ケースごと
に判断をしているということでございます。
 以上でございます。
◇2番(山敏也君) その生活の困窮という度合いがなかなか基準というのが難しいわけで
ございますけれども、私が聞くところによりますと、生活保護を受けている方の生活保護費の
1.2倍から1.4倍ぐらいの基準というふうなことが物の本には書いてありました。
 それで、冒頭私のほうで壇上で質問事項の中に入れさせていただきましたけれども、ちょう
ど私の同年配の方で、私が相談を受けた事例だったんですが、これは重複しますけれども、平
成19年3月に破産申し立てをした時点では市・県民税の滞納分が46万円だったわけですが、
破産手続を経て、その後一般債権については全て免除されて、その後生活の再建をされている
と思いましたら、ことしの8月にまたお会いする機会がありましてお話ししましたら、当時平
成19年3月の滞納分46万円が8月現在で119万円と、市民税と保険税、増額されている
と。それで、冒頭にも申し上げましたが、働いても働いても、要するに延滞分、14.6%の
延滞分についてはお金が回らないと。本税についてはやっと21年分までは支払ったと。こう
いうような状況、この方はまだ幸いにも体がお元気だったものですから、一生懸命働いている。
かといって正社員というようなところではなくて、パート2件をかけ持ちで頑張ってやってい
らっしゃると。そういう中で、当初は生活費、収入が10万円とか12万円ぐらいしかなかっ
た。その後なるべくいい職場等を探して頑張って一生懸命やっていたと。現在手取りで18万
円ぐらいあるということです。ことしになって、窓口に相談に行って、やっぱりずっと減らな
い状況なので、窓口に相談に行きましたら、5万円ずつ払ってもらえば5年間で終わりますね
と、そういう回答であったということでございます。
 18万円から5万円引くと13万円ですね。本当にこれは何で13万円というのが出るかと。
やっぱり生活保護費、ちょっと細かい数字は覚えておりませんが、その辺が生活保護費の一つ
の基準でもあるように思います。
 ですから、本当に食べていくだけの、生活ぎりぎりだけの生活費は除いて、あとは税金に回
しなさいというのが現在の市の姿勢といいますか、方向ではないかと、そう批判されてもやむ
を得ないんじゃないかと、私は思っているわけです。
 ですから、現在の条例の中ではそういった過去の延滞金、延滞徴収金に対して減免措置を講
ずるということは無理かもしれませんが、ぜひ市の福祉政策としてこれを御考慮いただき、滞
納徴収金等につきましても減免措置ができるような方向をとっていただきたいと思います。
 単に執行停止から3年たったから、または時効によって5年たって徴収できなくなったから
という消極的な立場からして減免、これは減免じゃないですね。消極的な立場からして欠損処
理をするのではなくて、もっと福祉的な立場からしてこの問題について政策的に考えていただ
いて、多重債務者の生活再建に資していただけるような形で御検討をいただければと思います。
 最後に、市長に御見解をお伺いしたいと思います。以上でおしまいとします。
◇市長(横山公一君) ただいまの山議員の御質問にお答えいたします。
 いろいろと御意見ありがとうございました。研究させていただきたいと思います。
    ──────────────◇──────────────
    第2 延  会
◇議長(大竹政雄君) お諮りいたします。
 本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。
 これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(大竹政雄君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決し
ました。
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は9日午前10時に開きますから御参集願います。
 本日は大変御苦労さまでございました。
    午後3時29分延会




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