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平成27年第5回沼田市議会継続会会議録 議事日程第3号
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平成27年12月10日(木曜日)

議事日程 第3号
平成27年12月10日(木曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
    ─────────────────────────────
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 散  会
    ─────────────────────────────
出席議員(20人)
       1番  林  清史君      2番  永井 敏博君
       3番  桑原 敏彦君      4番  茂木 清七君
       5番  中村 浩二君      6番  坂庭 直治君
       7番  星野 妙子君      8番  金子 浩隆君
       9番  井上  弘君     10番  高柳 勝巳君
      11番  髙山 敏也君     12番  野村 洋一君
      13番  久保 健二君     14番  小野 要二君
      15番  大東 宣之君     16番  井之川博幸君
      17番  大島 崇行君     18番  大竹 政雄君
      19番  星野  稔君     20番  星野佐善太君
欠席議員(なし)
    ─────────────────────────────
説明のため出席した者
   市  長       横山 公一君   総務部長       田村 博史君
   市民部長       諸田  裕君   健康福祉部長     下  宏一君
   経済部長       栃原 豊彦君   都市建設部長     内山 日朗君
   総務課長       小林 信博君   会計管理者兼会計局長 片野  肇君
   教 育 長       宇敷 重信君   教育部長       小池 龍実君
   庶務課長       狩野 裕子君   監査委員事務局長   松井 玲子君
    ─────────────────────────────
議会事務局出席者
   事務局長       茂木 進一    次長兼庶務係長    松井 克人
   議事係長       今井 利次    副 主 幹       安原 和宏
  ──────────────◇──────────────
    午前10時開議
◇議長(星野 稔君) これより本日の会議を開きます。
    ──────────────◇──────────────
    第1 一般質問
◇議長(星野 稔君) 日程第1、一般質問を行います。
 昨日に引き続き、順次質問を許可いたします。
 最初に、高柳勝巳議員。10番。
〔10番 高柳勝巳君登壇〕
◇10番(高柳勝巳君) おはようございます。
 初めに、一般質問をするに当たり、きのうまでが国際障害者週間ということで、9月3日に
国際障害者デーが設定をされてちょうどきのうまでの1週間が障害者にかかわる方々に思いを
はせる1週間ということで、その翌日に一般質問に当たったということを心に秘めながら一般
質問させていただきたいと思います。
 また、傍聴している皆さん、大変ありがとうございます。皆さんの応援も受けながら一般質
問させていただきます。
 それでは、通告によりまして一般質問をさせていただきます。
 4年前の2011年の東日本大震災以降、自然災害が多発する中、地域社会における「絆」
や「共生」というキーワードがクローズアップされてきています。
 しかし、過信状態と言ってもよいほど経済に依存した政策によって、親子や血縁者同士の殺
傷の増加に見られる貧困や格差の拡大、希薄化する地域コミュニティーに起因するところの大
きい近隣トラブルの増加や孤立、孤独、無縁という言葉の台頭が著しいことも事実であると認
識しています。
 こうした「劣化社会時代」に必死にあらがう「優しさや思いやり」という構図の中にあって、
沼田市障害者福祉計画の基本理念である「ノーマライゼーション理念」の具体化や、社会的包
摂または包容力(ソーシャルインクルージョン)の前進や政策実現は、厳しい実態の中で岐路
に立っていると言ってもよいと感じています。今、このような中で福祉政策へ向き合う行政の
姿勢や覚悟、真価が問われていると私は確信しています。
 以上のような基本的認識に立って、以下の質問をさせていただきます。
 まず、最初は沼田市障害者福祉計画について伺います。
 平成23年に開始されたこの10年計画は、今、その折り返し期間となり、現在その進捗状
況などを検証・検討がされているとお聞きしました。現在未実施な事業や、さらなる充実が求
められる事業の中には、ソフト事業のみならず、施設整備等のハード事業の課題も含まれてい
ると考えられます。これまでに積み残され、後期の5年間において解決していくべき事業は、
現時点でどんなものがあるかお聞きします。
 また、その中でグリーンベル21の活用により、整備・充実や具体化していくことが望まし
いと考える事業についてのお考えをお聞きします。
 次に、グリーンベル21基本構想に市民活動施設として掲載されている具体的施策以外の障
害者関連施策への考えについて伺います。
 この基本構想書には、障害者に関連する事業や施策として、老朽化したあおぞら作業所の移
設は確実で、福祉カフェ・ショップの検討が掲載されています。このことには感謝をしつつも、
これ以外の施策や事業が「主な市民活動スペース」には見当たりません。
 推察するに、移設拡充が予定されている市民活動センター等とも連携をしながら、関係者の
意見を十分聞きつつ、具体化されていくものと考えますが、「主な市民活動スペース」がこの
まま基本設計に反映されるとなると、障害をお持ちの方々にとっては記述がないだけに、やは
り「私たちの求めてきた、交流を含めた活動スペースはどこへ具体化されるのだろう」と不安
になるのは当然と感じるわけですが、基本的な考え方や対応等について、市長のお考えを改め
てお聞きいたします。
 次に、沼田市保健福祉センターにおける福祉部門のグリーンベル21への増設や移設につい
て、幾つか伺います。
 初めに、在宅重度心身障害者デイサービス事業「さくらんぼ」の利活用状況とグリーンベル
21内への増設についてお聞きします。
 現在、定員6名で1日平均利用率約5名と高く、この事業への期待と重要性がうかがえます。
 しかし、保健福祉センターの構造上の課題もあり、入浴サービスが実施できていません。
 沼田市障害者福祉計画では、平成32年度までに、新たに6名の事業立ち上げが掲げられて
いますが、これをグリーンベル21へ設置してはどうかと考えるわけですが、市長の積極的な
姿勢を伺いたいと思います。
 次に、沼田市心身障害児通園施設「アップル」の状況とグリーンベル21内への移設につい
て伺います。
 こちらの事業も人、ニーズ、人気とも上々で、定員10名が満員状態です。
 しかし、こちらも保健福祉センターの構造上の課題もあり、手狭な上に洗濯機が同じフロア
に設置が困難で、トイレの場所も不便で充実をさせるには同施設内では困難ではないかと考え
ますが、グリーンベル21へ移転を含めた市長のお考えをお伺いしたいと思います。
 次に、沼田市社会福祉協議会事務所のグリーンベル21内への移設についてです。
 言うまでもなく社協は、福祉のまちづくりを目指す本市にとっては、欠かすことのできない
重要な存在です。
 しかし、こちらもセンターの構造上の課題もあり、手狭な上に事務所は3階にあり、多くの
市民や利用者の方々と、もっと気軽でオープンに連携の輪を大きくしていくことへの大きな障
壁となっています。
 乳幼児検診室との関係で健康課は仕方がないとして、デイサービスと福祉作業所といったサ
ービス実施部門以外は、子ども課、社会福祉課、高齢福祉課、環境課、生活課、包括支援セン
ターなどと連携が容易になるようにグリーンベル21へ移設して機能強化を図るべきと考えま
すが、市長の見解を伺います。
 次に、東原庁舎内の福祉関連事務所の移設についてですが、利根沼田障害者相談支援センタ
ー及び就労相談センター「コスモス」についての掲載が、基本構想にありません。恐らく正式
な手続きを経てということになろうかと推察をいたしますが、現在の相談センターの利用状況
とこの事業に関する市長としての考えや姿勢を伺います。
 最後に、中心市街地活性化基本計画との関連で伺います。
 この基本構想書には、「中心市街地活性化基本計画でやさしさの核に予定している施設をグ
リーンベル21へ整備することから、この基本計画を見直します。」と記載されています。こ
のやさしさの核について提案書では、障害者の社会参加と自立を支援するまちづくりと項目を
起こして、障害者を支援する団体等の拠点整備の必要性を訴えています。
 かねてより私は、同趣旨の主張を継続してきている立場でしたから大いに賛成ですが、延伸
している「街なか再生」の状況を見るにつけ、早急な見直しと関係団体等への対応が求められ
る関係から、その内容と進捗状況について伺います。
 以上を申し上げ、市長及び当局の皆さんの障害者福祉への一歩も二歩も踏み込んだ答弁を改
めてお願いをして、私の質問といたします。
◇議長(星野 稔君) 市長。
〔市長 横山公一君登壇〕
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、福祉のまちづくりへ向き合う沼田市の姿勢と具体的展開について、沼田市障害者福祉
計画について、障害者福祉計画の中間検証作業での積み残し課題の具体化についてであります
が、本市における現行の障害者福祉計画は、計画期間が平成23年度から平成32年度までの
10年間であり、中間年度である平成27年度に計画の進捗状況等を検証し、見直しを行うこ
ととしております。
 現在、見直し作業を進めておりますが、計画の根幹をなす障害福祉サービスの充実を図るた
めには、障害者施設の整備が欠かせませんので、日中活動施設及び居住支援施設等の施設ごと
に整備の数値目標を掲げているところでありますが、前期計画期間におきましては、一部の施
設を除いて整備の進捗が図れていない状況にあります。
 ソフト事業といたしましては、障害者の法定雇用率を満たしていない事業所の解消等が課題
と考えております。
 また、グリーンベル21の活用につきましては、グリーンベル21活用基本構想に記載のと
おり、福祉ショップ・福祉カフェの設置及び施設の老朽化が著しい「あおぞら作業所」の移設
整備を検討しております。
次に、グリーンベル21基本構想との関連について、市民活動施設として挙げられている具
体的施策以外の障害者関連施策への考えについてでありますが、グリーンベル21活用基本構
想の主な市民活動施設に「障害者の交流を含めた活動スペースの記載がないので、障害をお持
ちの方々が不安を持っている。」との御指摘ですが、障害者サロン的な障害者専用施設の計画
は現在はありませんが、障害者や保護者が集い、交流する活動スペースにつきましては、他の
利用者との共用スペースとしての確保を検討してまいりたいと考えております。
次に、沼田市保健福祉センターにおける福祉部門のグリーンベル21への増設や移設につい
て、在宅重度心身障害者デイサービス事業「さくらんぼ」の利活用状況とグリーンベル21内
への増設についてでありますが、在宅重度心身障害者デイサービス事業は、在宅の重度心身障
害者に日常生活訓練や養護等を行い、地域生活を援助するとともに、介護を行う家族の負担を
軽減することを目的とした事業で、平成26年度における利活用状況は、延べ利用者数1,1
68人で、1日当たりの利用者数は4.8人となっております。
 グリーンベル21内への増設についてでありますが、在宅重度心身障害者デイサービス事業
は、沼田市障害者福祉計画において1カ所増設する目標を掲げておりますが、この事業は、平
成25年4月に施行されました障害者総合支援法に基づく自立支援給付の対象にならない県の
単独事業であり、自立支援給付対象事業と比較しますと、本市の財政負担が大きくなっており
ます。
 このことから、増設目標の施設につきましては、自立支援給付対象事業で在宅重度心身障害
者デイサービス事業と同じ内容のサービスを提供する、障害者総合支援法に基づく生活介護事
業への見直しを検討しておりますが、生活介護事業を担う社会福祉法人等の事業者が必要なこ
とから、現状ではグリーンベル21内への増設については困難な状況にありますので、御理解
を賜りたいと存じます。
次に、沼田市心身障害児通園施設「アップル」の状況とグリーンベル21内への移設につい
てでありますが、障害児通所支援事業は、未就学の障害児に、日常生活における基本的動作の
指導等を行い、その成長を助長することを目的とした事業で、平成26年度における利用状況
は、延べ利用者数1,302人で、1日当たりの利用者数は5.3人となっております。
 グリーンベル21内への移設についてでありますが、議員御指摘のとおり、施設面では十分
とは言えない部分もありますが、移設については財政負担を伴うことから、可能な範囲で施設
の改善に努め、当面は現在地において運営を継続してまいりたいと考えております。
 次に、沼田市社会福祉協議会事務所のグリーンベル21内への移設についてでありますが、
「安心・安全 人にやさしい福祉のまちづくり」を推進するためには、行政と社会福祉協議会
の連携が欠かせませんが、事務所の移設につきましては社会福祉協議会の意向もありますので、
その意向を踏まえて検討してまいりたいと考えております。
次に、東原庁舎内の福祉関連事務所の移設について、利根沼田障害者相談支援センターの利
用状況とグリーンベル21内への移設への考え方についてでありますが、利根沼田障害者相談
支援センターは、社会福祉法人北毛清流会が、利根沼田地域の市町村からの委託により障害者
の相談・支援業務を行っている事務所で、平成26年度における利用状況は、障害者の自宅等
の訪問による相談・支援が467件、来所による相談・支援が282件、電話による相談・支
援が502件等、合計で1,662件の相談・支援業務を行っております。
 グリーンベル21内への移設への考え方についてでありますが、東原庁舎内の事務所の移転
先につきましては、事業者の意向もありますが、先般、北毛清流会からグリーンベル21内へ
の移設の意向が示されましたので、具体的に検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、中心市街地活性化基本計画との関連について、やさしさの核の見直し作業の進捗状況
と今後の進め方や関係団体等への対応についてでありますが、やさしさの核は、中心市街地活
性化基本計画で位置づけ、具体的な内容については「やさしさ・にぎわいの核行政提案書」に
より見直しを行ってまいりました。
しかしながら、グリーンベル21の再整備に当たって、やさしさの核に計画している施設を
グリーンベル21へ整備することとなりましたので、中心市街地活性化基本計画の見直しを行
うことといたしました。
 見直し作業の進捗状況ですが、グリーンベル21の整備内容の検討を進めておりますので、
それを踏まえながら、中心市街地の全体計画について検討してまいりたいと考えております。
 また、今後の進め方や関係団体等への対応については、権利者組織である活性化の会を初め、
商店街と協議を行うとともに、国・県等関係機関の指導をいただきながら、見直し作業を進め
てまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、高柳議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇10番(高柳勝巳君) 御答弁をいただきましたので、幾つかについて再質問させていただ
きたいと思います。
 まず、障害者福祉計画の中間検証です。やはり一部まだ、あと5年残っているとはいえ、積
み残しがありますと正直にお答えをいただきました。
 障害者福祉計画の中には、この中に書いてありますけれども、介護保険と同じで、10年の
単位の中に3年の単位が入っていて、3年間の中に先ほど御答弁のあった数値目標ですね、そ
れぞれのサービスの推計、それから達成すべき数値目標が書かれていまして、平成25年から
法が変わって、これの法的根拠というのはなくなりましたけれども、後期の5年間の中で見直
しや検討をしていただいているということで、私はこれについては大変ありがたいなというふ
うに思っています。
 それで市長、先ほど積み残しが幾つかあって、就労の関係が述べられましたけれども、残念
ながら長寿命社会においてですね、障害者をめぐる方々も同様に長寿になるんですね。これは
一般的には喜ばしいことですけれども、親亡き後を抱えた障害をお持ちの家族の皆さんにとっ
ては、不安要素でもあるわけです。居住に関係するところの積み残しが具体的にあれば、この
際ですから、お伺いしたいなというふうに思います。
◇健康福祉部長(下 宏一君) お答え申し上げます。
 障害者の支援施設、居住支援についてでございますが、今回行っております計画の見直しの
中で、グループホームへの統合を検討しております。これは、情報ではございますが、この利
根沼田の地域の中で社会福祉法人として活動なさっている方々からの情報として申し上げます
が、グループホームを新たに起こされるという情報も得ておりますので、この際申し上げます。
 以上でございます。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 この福祉計画の中では、平成32年まで全部当たるかどうかわかりませんが、障害者グルー
プホーム、ケアホームを5カ所というふうになっていますので、先ほど部長がお披瀝されまし
た情報も含めて、あと5年間で5カ所ということですから、ぜひ具体化に向けてですね、取り
組んでいただきたいなと。これはグリーンベル21の中というわけには恐らくいかないでしょ
うが、計画の達成に向けて御努力をいただきたいと思います。
 市長が先ほど御答弁されたように、目標と達成すべき方法と、年次が書かれているわけです
から、ぜひこれは昨日来、新年度予算の問題ですとか、市長答弁されましたけれども、総合計
画の積み残しもやらなければいけない、これも同様だと思いますので、必ず平成32年度まで
には達成していただきたい。
 この32年度、最終年度を迎える前に、グリーンベル21という好都合の物件があるわけで
すから、ぜひそこに集中をしていただきたいというふうに思うわけですけれども、市長のお考
えをお伺いしたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 32年までに5カ所ということは、改めて大変高いハードルだなというふうに考えてはおり
ますが、果敢にチャレンジしていきたいというふうには思っておる次第でございますので、よ
ろしくお願いしたいと思います。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 市長これはですね、平成23年のときに私も一般質問をしましたけれども、国が基準を出し
てですね、今のニーズがどれくらいかというのを計算式に入れるんですよ。それで推計が出て
いるんです、平成23年には少なからず。それに基づいて出ているわけですから、これは私た
ちがこうあったほうが楽しいなとか、いいなとか言っているんではなくて、推計がちゃんと出
されての話なので、ぜひ市長、果敢にチャレンジしていただきたいなと。これは、もちろんグ
ループホームだけではなくて、積み残し課題について、わざわざ検証をしていただいたので、
ぜひよろしくお願いしたいと。これ後々のことまで全部含めての話だというふうに受けとめて
いただければと思います。
 それから市長、これも昨日来、議論出ていますけれども、まち・ひと・しごとの関係です。
まち・ひと・しごとで地方創生することは、私は結構だと思いますけれども、アベノミクスの
このまち・ひと・しごとというのは、経済で地方を活性化しましょう、もうかる、もうからな
いの尺度でもって地域を活性化していきましょうというのが中心でございますので、福祉から
まちづくりをしましょうというのはなじまないんですね。したがって、直接的には、この創生
の中には福祉という言葉は使われていません。ただ、市長御存じのとおり、選挙に出て当選を
した直後に、私が一般質問したときに、幸福度ナンバー1のまちづくりを目指すんだというふ
うに市長にはおっしゃっていただいたので、この幸福度というのは、やはり経済だけでは私は
達成されない。これもたしか議論をしたと思いますけれども、貧困や格差という副作用はあり
つつも、経済で裕福は達成できると思います。裕福な方々をつくることはね。だけど、経済だ
けで幸福な方々を多くできるという保証は全くないんですよ。私はそういう点では、市長が当
選をして以降すぐに一般質問し、そこら辺が共通認識を持てたということで、大変安堵をした
んです。この計画の実行についても同じ認識でもってやっていく決意があるのか、改めてお伺
いしたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 福祉の問題は経済では解決できないということでございますけれども、まことにそのとおり
でございまして、やはり心の問題というふうに捉えていかなくてはいけないというふうに考え
ております。心の問題ということになりますと、やはりその人一人一人が、やはり満足できる
ということが大変大事になってくるんではないかなというふうに思っております。
 そして、23年のときに数値が出ているということでございますので、これらを検証するた
めに一覧表をつくらせまして、その中で検討させていただきたいというふうに考えております。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございました。ぜひ不退転の決意でお願いしたいという
ふうに思います。
 続いて、2番目の基本構想の市民活動施設の問題に移りたいと思います。
 冒頭述べたように、障害者の記述がないので関係者一同大変不安であるということは、地区
別の懇談会の中でも、これは意見として出されたなというふうに考えているわけです。それな
ので通告をさせていただきましたけれども、具体的なお話をさせていただきます。
 この基本構想書の9ページですかね、これの9ページに市民活動の具体的なことが書いてあ
ります。具体的には、①番から⑮番まであるんですね。①番から⑫番までは面積が出ているん
ですよ。⑬・⑭・⑮は面積が出ていないんです。ですから、まだ面積まで確定していないんだ
なというふうに私は善意に受け取りました。これは、面積の問題は関係者の皆さんから十分意
見を聞いて具体化していこうということで、市民活動のスペースや会議室や、交流スペース、
イベントスペースは、これは面積がない、私はそういうふうに受けとめたんです。ただ、この
ままですね、このまま具体化しないで基本設計、実施設計に行きますと、ないままになるんで
すね。そうするとそれが減築のスペースになるわけです。そうするとなくなってしまうという
読み方もできるということなので、ここで改めて市長、この辺に対する考え方をまず、なくな
っちゃうんじゃないんだよ、それか、なくなっちゃうんですと、どちらかお答えいただければ
と思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答えいたします。
 面積が確定していないということは、今後検討の余地がある。それと同時に、やはり、その
面積をつくったときのランニングコスト等も検証していかなければいかんということで、数字
が入っていないというふうに承知しておりますので、なくなっていくということではなくて、
検討していくというふうに捉えていただければありがたいと思います。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 傍聴の方々も少し安心されたんじゃないかというふうに考えています。
 やさしさの核との関係を、ちょっとずれちゃいますけれども、関連するのでお話をさせてい
ただきたいと思います。
 1回目でも申し上げましたけれども、やさしさの核っていうのがそのまんまグリーンベル2
1へ、私は見直し作業の中の軸はそれだというふうに理解をしているわけです。
 この提案書の中のやさしさの核というものはどういうものがあるかというと、多世代交流サ
ロン、障害者の支援事業、NPOボランティア団体の活動拠点、こういったことが書いてある
わけです。障害者のための支援のスペースだということで、大項目も起こしているわけなので、
私は、これがそっくり基本的には移行して、具体化されるものだというふうに認識しているわ
けですけれども、見直しの視点はそれでいいのかどうか、お伺いしたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 そっくり入るのかということでございますが、そのままそっくりということではなく、やは
りグリーンベル21の形状に合ったような形での検討をしながら、入れていきたいというふう
に考えております。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 もちろんそっくりそのままでは、合わないものもあります。ただ、やさしさの核で、再提案
書の中には657平米ですから、657平米というのは、グリーンベル21の空きスペースの
中では微々たるものだというふうに思っていますので、お金がかかる改築は難しいにしてもで
すよ、スペースとして確保することは、そう難しい問題ではないというふうに私は考えていま
すので、ぜひお願いしたいというふうに思っています。
 これは障害者の方々だけではなくですね、市民活動をしている方々、NPOの方々、こうい
った方々が一所懸命、今市民活動センターの方々と一緒に頑張っておられると。この間市長、
ごったくまつりにおいでいただきましたけれども、ああいった方々が一所懸命地域のために貢
献しているわけですよね。そういった方々にやっぱり活動スペースを保証するということは、
市民協働のまちづくりからしても、非常に重要だと私は考えています。
 実は火曜日ですかね、今週の火曜日にぬまたん家から地域ボランティアセンターにもはがき
が来まして、幾つかの団体におはがきが来ました。その内容は、市長は御存じかと思いますけ
れども、生活課が主管で、12月の13日ですからあさってまでかな、今週の金曜日までに各
団体の希望を募りたいと、御意見があったら出してくださいというおはがきが届きました。と
いうことは、まだまだ意見反映の余地があるんだなと、パブリックコメントはこの間で締め切
りましたけれども、まだまだそういった方々に対する意見聴取、あるいは希望の聴取というの
は、姿勢としてまだまだあるよという受けとめでよろしいのかどうか、お伺いしたいと思いま
す。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 グリーンベル21を複合施設に使うということは、千載一遇のチャンスでございますので、
最終決定するまでは、いろいろな意見は受け付けていきたいというふうに、かように考えてお
ります。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 大いに、市民活動の皆さん、障害者の皆さん、奮起すると思いますので、よろしくお願いし
たいなというふうに思います。
 市長の目指す新しい複合施設というのは、やはり私は福祉のまちづくりだと思います。そう
いった意味での市民協働、障害者の皆さんへの支援というのは、私は欠かせない要素だと思っ
ていますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、やや気になる点として、昨日新年度予算やグリーンベル21での答弁で、選択と
集中ということを市長は話されておりました。逆に言うとですね、カットする施策だとか事業
が必ず出るということですよね。満遍なく均一にというのではないということは、どれかが落
ちていくということの裏返しだと私は思っています。
 あれもこれもの時代から、あれかこれかの時代を私も理解しているつもりです。それから市
長、優先度とかっていうのを4つ言いました。その中での選択の基準が4つあるということで、
1つは緊急性、必要性、優先性、それから熟度というようなことを申し上げたというふうに思
っています。優先性はプライオリティーだから、これ順番どおり聞くと3番目です。緊急性と
いうのは、災害時でいえばトリアージですよね。もう今すぐやらないと危険なんです、救えな
いんですっていう緊急度だと思います。障害者に対する施策というのは、プライオリティーじ
ゃなくて、トリアージの問題だと私は思っているんですよね。ぜひ、この一番に据えていただ
いて、1回目でやや不明確な部分についてですね、もう少し今度は踏み込んでいっていただき
たい。そして、選択と集中の中に残していただきたいし、一番上に挙げていただきたいという
のが私の正直な気持ちですので、改めて市長にその辺についてのお考えをお伺いしたいと思い
ます。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 やはり、全てのものを入れていくわけにはいかんということが大前提にありますので、どう
しても選択と集中をしていかなければいかんと。その中でやはり、これが新しい複合施設のあ
り方だというものをつくっていきたいという思いは、いっぱいでございます。その中で、やは
り緊急性というものは、当然上に挙げていかなければいかんというふうに思っておりますので、
議員御指摘のとおりの形で進めていきたいというふうに思っております。
◇10番(高柳勝巳君) 大変ありがとうございます。
 1回目の、昨日来からの答弁で、健康福祉部長が元気ないんですよ。というのは、福祉とい
うのは金食い虫で利潤を生まないし、もうかるところでもないので、肩身が狭いというふうに
私は勝手に推察しているんです。ぜひ後ろの経済部長、それから総務部長にですね、市長から
ぜひ福祉のまちづくりが軸なんだということを改めて伝えていただければというふうに思いま
す。
 それで、次に行きたいと思います。在宅重度心身障害者デイサービス事業「さくらんぼ」の
利活用状況とグリーンベルの問題です。
 先ほどグリーンベルの中には、やや相手があることなので、困難かなというふうには聞こえ
ましたが、総合支援法の中の生活介護事業に組み入れて、何とかこれを具体化させようという
ことは、私は画期的なことだなというふうに考えています。そして、現在の「さくらんぼ」は、
県単事業だというふうに思っています。年間総額で約1,500万円ですかね、かかっている
というふうに認識はしますけど、この生活介護の仕組みに合わせると事業自体のランニングコ
ストはお幾らぐらいになるのか、わかりましたらお伺いしたいと思います。
◇健康福祉部長(下 宏一君) 総合支援法の生活介護に切りかえた場合でございますが、2
6年度の事業実績で試算した場合でございますが、400万程度でございます。
 以上でございます。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 たしか国が2分の1、県が4分の1、市が4分の1ですから、1,500万円の4分の1で
すから今ぐらいになるな。これ画期的に減りますよね。
 総務部長、ぜひ聞いといてもらいたいんですけど、1,500万が400万で済むんですよ
ね、ランニングコストは。それから新しく建てると、一般的に高齢者のデイサービスの施設な
んかを見ると億です。億の単位が必要だというふうに大体書いてあります。これグリーンベル
の中に幾らか面積が少なくなったとはいえですよ、具体化した場合のことを考えると、これも
相当額減ると思いますよね。財政当局として、これを逃すというのはどうなんかなと思うので
すけれども、総務部長の見解を伺いたいと思います。
◇総務部長(田村博史君) お答えを申し上げます。
 財源的なことだけに限って答弁をさせていただくのであれば、支出額が減るということは、
大変ありがたいことだというふうに思います。
 しかしながら、その運営費、以降の運営費、また、そこの部分のその施設整備にかかる経費、
これらも含めて財政的に考えていかなくてはならないのではないのかなというふうに考えます。
 以上でございます。
◇10番(高柳勝巳君) さすがに途中でやめないところがいいですよね。「しかし」という
のがつくので、ぜひその「しかし」というものの解消に向けて頑張っていただきたいと思いま
すし、1億の上かかるのと、1,000万以上節減ができるわけですよね、毎年度。これはも
う、これをやらないでやったといったら、後で部長、どうなんだろうというのが来ると思いま
すよ。ぜひ選択をしていただきたいなというふうに思います。
 それから、グリーンベルに行くには、法人の問題があるということで、財政以外に相手があ
ることだというふうに御答弁もありました。この近隣にはそれだけ同種のサービスをするとこ
ろがないのかというとですね、昭和村の星夜の森学舎が「燦」という施設をつくっています。
それから、北毛清流会が「ふらっと」という施設をみなかみ町につくっています。残念ながら
沼田市にはないんですよね。それなのでぜひ、これは管理者というのがいるので、5年以上の
経験と知識が必要な方がいるので、やっぱり法人に頼らざるを得ないところがありますが、ビ
ジネスとして成り立つのであれば、これは北毛清流会あるいは昭和ゆたか会等でも十分検討し
ていただけるんじゃないかと思うのですけど、その辺の感触についてお伺いしたいと思います。
◇健康福祉部長(下 宏一君) 感触ということですが、この件については、まだ公にできる
ほどの深い内容はございませんので、今この場で申し上げることはかないません。何とぞ御了
解願いたいと思います。
◇10番(高柳勝巳君) 当然そうですよね。ここで先言っちゃったので気を悪くしたら、ま
とまるものもまとまらないと思います。
 北毛清流会でのこの経緯っていうのはですね、自立支援協議会という沼田市も絡んでいる協
議会の中で、優先度が高い沼田市も含めてお願いしたところ、昭和ゆたか会、北毛清流会が検
討し、北毛清流会が実施をしてくださったと。要するに、自治体からの強いアプローチがあれ
ば必ずやってくれるんじゃないかと私は思っていますので、こちらのほう、市長の決意をお伺
いしたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの昭和ゆたか会、北毛清流会へのアプローチということでご
ざいますが、議員おっしゃる強いアプローチというのがどの程度のものなのかちょっと私見当
がつきませんので、お答えしかねるのですが、やはり必要な施設はどうしてもつくっていきた
いというものでございますので、早急に当たってみたいというふうに思います。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 きのうの同僚議員のように、強いアプローチというのは強いアプローチでですね、例えばみ
なかみ町の「ふらっと」は、お聞きするところによると、当時は補助金があったので施設整備
は100%国から出たんですかね、ということです。ですから、例えばグリーンベルの中で改
修して、初期投資は俺んちが持つから、あるいは負担軽くするから来てくださいよと。利根沼
田の真ん中にそういったものを入れたいんですと、そういうふうに積極的にアプローチするこ
とを私は、強いアプローチというふうに捉えていますので、そのようにお願いをしたいなとい
うふうに考えています。そういうことで市長、どうでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答えいたします。
 初期投資等々を勘案しろということが強いアプローチということでございますので、早速検
討に入りたいと思います。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 今度はグリーンベル21活用推進の経済部長ですね。今やっぱり健康福祉部長が弱いんです
よね。遠慮しているんですよ。市長がそこまで言っているんですから、ぜひグリーンベル21
の活用検討委員会を抱えている経済部長にぜひ、今の言葉を受けてどうすべきかをお伺いした
いと思います。
◇経済部長(栃原豊彦君) お答え申し上げます。
 当然のことながら、こういった新たな施設といいましょうか、これを設置していくという形
になりますと、当然ながら運営する法人等が確実にあるのかどうか、そういったことが重要に
なってくると思います。
 ですから、グリーンベル21の中のスペースの確保の問題だけではなくて、今後確実に運営
ができるのかどうか、そういった部分も十分見据えた上での判断が必要になってくると思いま
すので、当然担当する課の判断を尊重しながら、当然それを受けてのグリーンベルとしての整
備について、それを踏まえた中での検討という形になろうかと思います。
 以上でございます。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 トップがもうただいまからやると言っているわけですから、ぜひ総務部長、経済部長よろし
くお願いしたいというふうに思います。
 「アップル」の状況について、続いてお伺いしたいと思います。「アップル」の具体的問題
は、私が部長と課長と担当の方と訪ねたときに、そこの職員の方が一所懸命やってはいるんだ
けれどもということで、洗濯機が3階にいかないと洗えない。それから、トイレが靴を脱いで
からでないと行けないんですというお話でした。
 これを、1回改修を検討していただいたという経過があるというふうにお伺いしていますけ
ど、中での改修だとどのくらいかかるのか、わかればお伺いしたいなというふうに思います。
◇健康福祉部長(下 宏一君) ただいまの高柳議員のおっしゃられた、その改修の経費等に
ついては、今ここに資料を持ち合わせておりません。申しわけございません。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 恐らく相当数かかるので断念をしたんだろうなというのが推測でございますので、1回目の
答弁で、施設の中でしばらくの間は様子を見るということですけれども、やはり費用対効果を
十分勘考していただきたいなということを申し上げたいと思います。
 さらにですよ、さらにこの「アップル」でですね、一般の保育園と併用利用というのをこち
らはしているんですね。普段は一般の保育園に通ってですね、集団教育を障害児の方が受けて
いるんです。教育というんですかね、保育を受けているわけですよね。それで週に一編だけ専
門的見地で「アップル」の中で見ていただける。私の子供は社会の中で、地域の中ではどうな
んだろう、今の状態はどうなんだろうということで非常に好評なんですよ。今5なんですよね、
これが。それだけれども、スペース的にも人数的にもこれ以上広げるとですね、実際私、相談
を受けましたけれども、私の家でもう1回ふやすと、どこかの家が減らさなくてはならないん
です。それなので、思いはあるけれども非常に複雑ですというお話を聞いたものですから、こ
の際スペースを広げなければ、定員も実施場所もこれは困難だろうという観点が私の中にある
わけですけど、その辺についてのニーズだとか状況だとかを、当局のほうは把握されているか
どうか、お伺いしたいと思います。
◇健康福祉部長(下 宏一君) ただいまの高柳議員さんがおっしゃられた件でありますが、
保護者の皆様からの御要望等に基づいて実際の「アップル」に通う子供たちの枠の中の一部、
定員10のうち1人分について、週5人の受け入れが可能になったのは事実でございます。
 その結果として、26年度と27年度を比較した場合の利用者数もアップしております。2
6年度では1日当たり5.3人でありましたが、27年度では現時点で7.4人までふえてい
るところでございます。ですので、この制度を設けることによって保護者の皆さんの要望に近
づいていったということは事実でございますので、その様子をさらにもう少し見ながら検証し
て考えていかなければならないと思っております。
 以上でございます。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 これも後期の見直しをまた正式にされていくわけなので、これは本当にニーズの拡大が著し
いって私は考えていますので、これもぜひ市長、前向きに考えていただきたいなというふうに
思っております。
 それから、「アップル」に限らず、保健福祉センターの状況にちょっと触れてみたいなとい
うふうに思っていますけれども、今の保健福祉センターというのは、法律でいう保健センター
ですよね。母子の関係と高齢者の施設ということで、法律にまず定められたんですね。その後、
年月がたって、福祉をプラスして保健福祉センターというふうな経過があるので、どんどんニ
ーズが広がってきているんです。設計当初は、障害者の関係のスペースもありますけれども、
例えばですよ、今の1階の健康課があるところは、あそこはセンターオフィスという名称だっ
たんですよね。それから、3階のですね「さくらんぼ」があるところと、第二福祉作業所、こ
こはボランティアセンターと高齢者の創作室になってたんですよ。それなんで、非常に当初の
目的と違う形でもって、財政の問題も含めてですね、違う目的、用途で変えて変えて、たくさ
んふえてきているんですよね。今会議をするのもなかなかままならないというのが、私は保健
福祉センターの利用実態だと思っています。本来サービスを提供すべきところが、充実できて
いないというのが今の保健福祉センターの実態だと思いますけれども、その辺については部長、
今の利用率の問題はどのように把握しているのかお伺いしたいと思います。
(休憩を求める者あり)
    ─────────────────────────────
◇議長(星野 稔君) 休憩いたします。
午前10時45分休憩
    ─────────────────────────────
午前10時46分再開
◇議長(星野 稔君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇健康福祉部長(下 宏一君) 保健福祉センターの利用率ということでありますが、まず一
番に申し上げたいのは、貸し出し状況としてでございます。貸し出しておりますのは、多目的
ホール、研修室、調理実習室、機能訓練実習室で、47,635人という実績でございます。
多目的ホールにつきましては、いろんな団体の会合等への利用がございますし、研修室も同様
でございます。また、機能訓練実習室等につきましては、ダンベル体操ですとか、介護予防の
面での高齢福祉課絡みの施策であらゆる皆様、高齢者の皆様が健康増進のためにお使いになら
れているというのが実情でございます。
 以上でございます。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 社会福祉協議会の26年度の事業報告書に表になっています。そのとおりだなというふうに
思っていますし、各団体が競合して使えないとかという状況もしばしば聞くくらい、今の状況
下では大変な利用率になっているのだろうというふうに思っていますので、ぜひ、幾つかはも
う出ることが決まっているわけなので、さらに私はもう少し余裕を持って保健福祉センターが
使えればいいなという視点でもって次の質問に行きたいと思います。
 社協の問題ですけれども、なぜ移ったほうがいいか。まずは、物理的問題が一つあります。
先ほど言いましたけれども、1階のオフィスセンターというところに健康課があるんですね。
そこに配電盤、放送施設、分配板なんていうのがあるんですよ。それで、指定管理料を数億円
かけてですね、平成30年度まで指定管理をしていただいている社協は3階なんですね。だか
ら、何かありましたと放送するときも、社協は3階なんです。健康課がまず聞くんですよね。
という状態というのは、やはり不合理だなと私は思うわけです。ですから、社協がグリーンベ
ルに出るなり、3階のあそこからは少なからず動いたほうが合理的だろうというふうに私は思
うわけですけれども、その辺についての考え方を市長、お伺いしたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 指定管理者がすぐ施設の対応ができないということは、大変不都合を来すというふうに思っ
ておりますし、やはり社協は市との連携が大変密になるということは、もう先ほど申し上げた
とおりでございますので、できれば新しいグリーンベル21に入っていただくほうが、ベター
ではないかというふうには思っております。
 ただ相手があることなので、今後の検討ということになりますけれども、よろしくお願いし
たいと思います。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 当然相手がありますし、法人ですから、一つの人格として尊重はしていただきたいけれども、
市長の思いとしてお伺いしました。大変ありがとうございます。
 1回目のとおりです。人通りが多くて、オープンな場所で社協には活躍をしていただきたい
なというふうに思いますので、そうするとその分のスペースが先ほど狭隘だった会議やいろん
な施策が余裕を持って実施ができるということにつながりますので、ぜひよろしくお願いした
いと思います。
 それから、残念ながら、もう一つの視点が私にはあって、グリーンベルへということを申し
上げました。先般社協の会計監査においても指摘がされたようですけれども、ここ一年かそこ
そこの間に職員が5人とか複数名退職をなさっているという状態を耳にしました。これは、福
祉でまちづくりをする、福祉で私は社会貢献したいという方々が心に悩みを持ちながら、暗い
形で仕事をするというのは、これは本当に断腸の思いがするわけです。そういったことを、ま
ず市当局として把握しているのかどうかお伺いしたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 ここ数年で何人かの職員がやめているという状況は聞いております。しかし、その中身がど
うのというところまでは把握しておりませんので、やはり市の外の団体ということで、そこま
ではしておりません。ただ、問題なのはやはり福祉をつかさどる協議会でありますので、やは
り明るく豊かな心を持った人たちに率先してやっていただければありがたいと、そのようには
考えております。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 別人格とはいえども何億円、その組織を信用し、市民に負託されているのは市ですから、ぜ
ひそういう意味では残念なことですけれども、調査をしていただきたいなと思います。先ほど
はっきり申し上げませんでしたけれども、パワハラでございます。パワハラが存在していると
いうことを私も聞き及んでいますので、ぜひ調べていただきたいというふうに思いますし、理
事会等に図っていただいてですね、これ具体的改善をしていただきたいなというふうに思いま
す。
 12月1日から50人以上の企業がですね、ストレスチェックというのが義務づけられまし
た。恐らく沼田市でも行うんでしょ。そのときに、中間管理職の人を経てトップに行くという
ことになると、今の仕事状態でどうですかと言えば、元気でばりばりやっていますと恐らく書
くんですよね。しかし、そのままでは把握になりませんし、やめていった方々も円満退職とい
うふうに表面上は伺っております。しかし、その内実は違うんですということで私は聞いてい
ますので、ぜひダイレクトにですね、トップのほうに話が伝わる機構もセットで調査をしてい
ただかないと、これはせっかく意を決してお話をしていただいた方々にこれは大変なダメージ
を与えるんだろうというふうに思いますので、ぜひその辺についてもセットでお願いしたいと
思いますけれども、市長のお考えをお伺いしたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 セットで調査をせよということでございますが、相手先があることでございますので、相手
を尊重しながら、調査できるところはしていきたいというふうに思います。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 当然お願いをする以外ないと思いますけれども、ぜひそれはやっていただきたいし、正直言
って、今でもせっぱ詰まっている方々がいるということを頭に入れて対応していただきたいな
と。これ率直に申し上げて東原庁舎の皆さん、保健福祉センターにいる皆さんは、結構な人数
の方が知っていますよ。大半の方は知っているけれども、そういう問題なので皆さんが口にで
きないんだということを最後に申し上げてぜひお願いしたいというふうに思います。そういう
ことを申し上げて、次に移りたいというふうに思います。
 障害者相談支援センターの実態です。正しく評価をしていただいて、相談件数もふえていて、
とてもありがたいという御答弁でした。私もそうに思っています。平成23年のときは、一人
体制で細々と、500万くらいの予算だったと思います。それが今、もう何十人も、「コスモ
ス」も入れますと、雇用し、障害者の皆さんの就労や日々の生活相談に奔走しているという組
織ですから、今のスペースではもう全く足らないというのは想定できます。これも相手先があ
ることなので記載はありませんけれども、面積はそこそこ私はいると思っています。相談のス
ペース、事務のスペース、就労と生活支援ですから、結構な面積だと私は思っています。特別
な機材は、私はそんなに要らないんではないかというふうに推測いたしますけれども、その辺
についてのお考えをもう一度お伺いしたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 必要な面積はやはり確保していきたいというふうには思いますけれども、やはりこれもイニ
シャルコスト、ランニングコスト等を勘案しながら、検討させていただきたいと思います。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございました。
 聞いてみたら減築するスペースがなかったなんていうことはないようにしたいという言い方
はないですけど、例えば、会議室は専用でなくても結構なんだろうというふうに思っているん
ですね。そういったことも含めて、スペースを確保していっていただきたいということで御理
解をいただければというふうに考えています。
 それからですね、今度はやさしさの核との関係で、あと5分になっちゃいましたけど、最初
に申し上げましたけれども、私は平成17年に無償譲渡を言われて以降、ずっと街なか再生と
セットでなきゃいけませんということは、事あるごとに訴えてきたつもりでいます。ですから、
歓迎はします。歓迎はしますが、やさしさの核がそのまま行くんだとすると、3・5・6・7
街区と4街区の半分、恐らく中町のあたりに657平米でやさしさの核をつくるんでしょうけ
ど、それがなくなっちゃうということは、それにかわる何かをつくならければ、町なかの皆さ
ん今後困っちゃうわけですよね、平成36年度終了の中心街地域活性化ですから。ですから早
めていただきたいなということなんですけれども、これから始めるっていう認識のような答弁
だったんですが、実は進めているんじゃないでしょうかね。市長、その辺について御答弁いた
だきたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 ちょっと意味がきちんととれなかったかなと思いますので、しっかりした答弁になるかどう
かわかりませんが、657平米のやさしさの核がなくなるので、それにかわるということでよ
ろしければ、現段階ではまだそこまでは至っておりません。
◇10番(高柳勝巳君) 済みません、時間がなくなったものでちょっと飛ばしてしまって。
そういう意味なんです。
 それで、にぎわいの核の中でもまだ幾らかの面積も残りつつですね、この提案書を読まして
もらったけれども、残っているのが屋根つきイベント広場だとか、循環バス等のターミナル機
能だとか、公衆トイレだとかが残っているんですね、にぎわいの核の施設がですね。そういっ
たものを兼ね合わせて中町の近辺にどうなんだろうというのを急いでやらないと、中心市街地
の方々も困ってしまうんだと私は思うんですね。どうしちゃうんだろう、俺たちのところは真
っ白になっちゃったけど一からできるからいいわいという話には、私はならないと思うのです。
そういう意味では申しわけない、年中急がしてばっかりですけど、私は平成17年から言って
いるんですよ。それなので、もうでき上がっていてもいいくらいの話なんで、ぜひ急いでいた
だきたいということで、もう一度市長に御答弁いただきたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げますけれども、平成1
7年度から言っているのでもうできてもいいということでございますが、そこに住んでいる街
区の皆さんの進捗状況が余りはかばかしくないという状況もありますので、市が一人だけ先駆
けするわけにもいかんという状況を御理解いただければありがたいと思います。
◇10番(高柳勝巳君) 足並みがそろわないとよろしくないということなので、足並みをそ
ろえる速度も急いでいただければ大変ありがたいなというふうに思っています。
 それから、財政の問題も申し上げました。このままいくとなかなか財政は厳しいので、財政
も縮減する方法も含めて見直しをしますというのが街なかの最近の答弁なんですけれども、こ
のコストを縮減する方法は、県等にも相談するというふうにお伺いをしましたけれども、何か
案が出ているでしょうか、お伺いしたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答えいたします。
 財政の面から縮減していくということは、もう待ったなしというふうに思っておりますが、
県との中で案が出ているかということでございますけれども、現在県と打ち合わせ中というこ
とで、まだ案は出ておりません。
◇10番(高柳勝巳君) そうなるとですね、今のその換地だとか、土地区画整理事業を進め
る上でウエートが大きいのは、恐らく移転補償費だと思うんですね。移転補償費を縮減させる
のは、読んで字のとおりですから、移転する補償をするわけですよね、移転しないでそこで、
現地で建てかえをするということになれば、これは交換にならないのでしゃれになりませんけ
れども、最小限に抑えれば、これは縮減効果は大きいというふうに私は思うんですけど、その
辺についての考え方はどうなんでしょうね、経済部のほうとしては。経済部じゃない、都市建
設部です。
◇都市建設部長(内山日朗君) 現在街なか再生の手法として土地区画整理事業を行っている
わけでございます。今議員御指摘のとおり、移転補償費が事業費の大部分を占めるような状況
がございます。そういった中で、コスト削減については当然検討していかなければならない問
題であると考えております。
 ただ、移転補償の内容について、現地での建てかえにしたらどうかというような御質問かと
思いますが、相対的な土地区画整理事業の事業として今実施をしておりますので、そういった
中で、今後基本計画の見直し、または、昨日来市長の答弁にもございましたけれども、今後区
画整理事業についても見直しの検討をしていく予定でございます。そういった中で検討させて
いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
◇10番(高柳勝巳君) 全部現地だとね、土地区画整理事業になりませんから、ウエートを
高めたらどうかという話でございます。よろしくお願いしたいと思います。
 もう2分で最後になりますけれども、実は9月に白沢のもとの役場で「木漏れ日の会」とい
う、これ任意の医療関係と障害者の皆さんの勉強会に行ってきました。
 そこで、相談支援センターの仲丸さんが問題提起という形でお話しした中身があるんですけ
れども、医療や介護というのは今でも不足はしていますけど、利用者がまだ選択できるくらい
施設はあるんですよね。ところが、障害者をめぐる施設は、保育園に上がるとき、小学校に上
がるとき、就職するとき、さらには毎日の日常生活ですら選ぶことができないくらい少ないし、
質もそんなにいいものがなかなかでき切れないというのが実情なんですよ。それで、それがど
うしてもニーズに合わなくて、自分たちの生活に合わなくて、仲丸さんお世話になったけれど
も、私たち前橋、高崎、引っ越しますと言われるときが一番つらいという話をしていました。
私も本当に同感です。こんなに悲しいことは私はないというふうに思っているので、ぜひ先ほ
ど言った緊急性という意味を重く受けとめていただきたいというふうに思います。
 それから、この計画の中で3障害合わせて2,500人くらいです。御家族の方との平均世
帯率を掛け合わせると、御家族や友人、知人を合わせると5,000人くらい。つまりは、1
0人に1人の方々は本人か家族、友人、知人の方が、この障害をお持ちの方で悩んだり、いろ
んなことをしているということなんです。決して少ない人数では私はないというふうに思って
いますので、ぜひ福祉のまちづくりをするベースというのは、逆に言えばたくさんあるんだと
いうふうに思っていますので、ぜひその辺のところに対する市長の今後の決意を最後にお聞き
して、私の一般質問を閉じたいと思います。ありがとうございました。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 10人に1人が障害者の関係者であるということは、大変重く受けとめていきたいというふ
うに考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
    ─────────────────────────────
◇議長(星野 稔君) 休憩いたします。
午前11時04分休憩
    ─────────────────────────────
午前11時12分再開
◇議長(星野 稔君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ──────────────◇──────────────
◇議長(星野 稔君) 次に、桑原敏彦議員。3番。
〔3番 桑原敏彦君登壇〕
◇3番(桑原敏彦君) 初めての一般質問をさせていただきます。不備な点があろうかと思い
ますが、よろしくお願いいたします。
 それでは、通告に従いまして一般質問を行います。
 今回、沼田市が掲げたまち・ひと・しごと創生総合戦略について、地方人口ビジョンを踏ま
えた内容は、趣旨位置づけに記載してある「平和を守り、人間性ゆたかなまちづくり」と森林
文化都市宣言による「人と自然が真にふれあう理想のまち」の実現を基本理念として、まちづ
くりを進めていく考え方は大変すばらしい計画だと感じました。
 そして、この目標を実現するために「新産業の創出」にある「分散型エネルギーの推進」と
して、私はペレット燃料の製造及び活用について考えてみました。
 総合戦略の位置づけに明記してあるとおり、沼田市は森林の町であります。その大切な森林
を利用した林業、製材業を経営している企業も多くあり、そこから出る木質を再利用してペレ
ット燃料の製造及び活用は、全世界が地球温暖化に伴い、温室効果ガス削減を目指している中、
沼田市においてまさしく重要な分散型エネルギーだと考えます。
 そこで1つ目の質問ですが、再生可能エネルギーの利用による産業と雇用創出の具体的内容
についてお伺いします。
 続いて、ペレット燃料の製造については、十数年前に沼田市が全国に先駆けて取り組んだと
聞いておりますが、当時はまだペレットの製造技術やペレットストーブの初期段階だと思いま
すが、2つ目の質問は、そのときに御苦労した内容を含めた、過去におけるペレット燃料製造
のてんまつについてお聞かせください。
 私は、今回ペレット燃料の製造にこだわった質問をさせていただいておりますが、この施策
を実行するためには2つのキーワードがあります。
 1つ目のキーワードは、外にお金を出さない、外からお金を持ってきて流通する。2つ目は、
大きなことはしない、小さな拠点を多数形成する。この2つのキーワードで考えてみました。
 外からお金を持ってくるとは、いろいろ調べてみましたが、木質バイオマス関連施設への支
援は、林野庁の助成プランがあります。設備の購入資金については、事業計画を真剣に考え、
国または県に上げて資金的な支援を積極的に受けるべきだと考えます。
 そして、小さな拠点を多数形成するとは、以前市長が述べていた地域コミュニティーを単位
計画として実行するべき「小規模拡散型」のモデルです。
 また、ペレット燃料の製造だけ計画していても、ものが出ていかなければ、いずれ在庫がた
まり経営が成り立ちません。そのためには売り上げの部分、いわゆる出口の部分が最も重要で
す。真っ先に行政の参加により、公共の建物の暖房はペレットストーブに順次切りかえ、個人
の購入費については補助の対象にしていき、企業へ協力を呼びかけ、段階的な販売計画を立て
ていくべきです。
 そして、製造と販売を予測できれば、そこに必ず雇用が生まれます。雇用面については、若
干所管事項になってしまいますが、私は今回のペレット燃料の製造計画は、障害者の方々と高
齢者の方々の雇用計画のために考えました。
 私は、個人的な視察ですが、新潟県のある福祉作業所を尋ね、いろいろ聞いてきました。そ
の福祉施設は36人の障害者の方が働いていました。皆さんとても明るく、チームをつくって
働いていました。一つのチームはペレットに火をつける着火材の製造、さらにその隣は、近隣
の製材業から提供してもらった木くずでペレットをつくり、2階の部屋では、何とペレットス
トーブのパーツの組み立て作業までしておりした。
 担当者の方に聞いてみたところ、10年間勤務している方もいるそうです。さらに驚いたの
は、個人的には差があるそうですが、手取り8万円の給与を受け取る方もいるそうです。本当
に皆さんが生き生きと仕事をする姿を見て、私は驚きました。当然、ここまで来るにはいろい
ろな失敗の繰り返しがあったそうですが、障害者の方の雇用が安定したことは本当にありがた
いと、お話を聞くことができました。
 そこで3つ目の質問ですが、ペレット燃料の製造及び普及による雇用創出について、お考え
をお聞かせください。
 最後に、沼田市の宝である森林を大切にしていきながら、その資源の使い道を、沼田市民の
雇用につなげていくという私の考えは、「日本で一番の障害者雇用と高齢者雇用に特化するま
ち」を目指すべきだと思います。そして、将来的にはペレットストーブ本体の製造に着手し、
若者の雇用にも反映させていく、沼田ブランドを確立するべきだと思います。
 まち・ひと・しごと創生総合戦略の大きな目標は、人口減少を食いとめるため、地方の5年
間の目標でありますので、明確な目標と実行力が必要です。私自身全力で取り組んでいきます
ので、よろしくお願いいたします。
 以上で、私の最初の質問とさせていただきます。
◇議長(星野 稔君) 市長。
〔市長 横山公一君登壇〕
◇市長(横山公一君) ただいまの桑原議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、まち・ひと・しごと創生総合戦略における分散型エネルギーの推進について、分散型
エネルギーにおけるペレット燃料の製造及び活用について、再生可能エネルギーの利用による
産業と雇用創出の具体的内容についてでありますが、国の総合戦略の中では、地域産業の競争
力強化の手段として掲げられているのが分散型エネルギーの推進であります。また、豊かな自
然を育む地方では、その豊かな再生可能エネルギー資源を活用して、分散型のエネルギーを推
進することは、防災・エネルギーセキュリティー・雇用供給などの面から重要であるとされて
おります。
 本市においては、今後5年間の総合戦略の計画の中で起業支援や6次産業化の取り組みと一
体となり、地域での再生可能エネルギーの取り組みの核となる人材の掘り起こしや育成を通し
て、新たな産業や雇用創出を図ることを一つの目標としております。
 今後の取り組み内容といたしましては、地域内におけるエネルギー需要の状況や地域特性を
踏まえた利用可能なエネルギー資源を把握し、地域の事業者や新たな起業者などと連携を図り
ながら、地域の特性を生かしたエネルギーの導入と活用方法を検討し、具体的な事業計画を策
定してまいりたいと考えております。
 次に、過去におけるペレット燃料製造のてんまつについてでありますが、昭和60年度に実
施された事業であることから、詳細な記録は残っておりませんが、当時の事務概要書によりま
すと、森林エネルギー活用新技術実用化モデル事業により実施された事業で、沼田森林資源活
用協働組合が事業主体となり、国と県の補助金、市費、自己資金を合わせ、事業費4,600
万円を投じて沼田市清水町地内にペレット生産施設を設置し、事業を実施した経過が記録とし
て残っております。
 また、生産施設の設置に合わせて、市がペレットストーブを20台購入し、生産したペレッ
トの利用施設として市内の小中学校に設置したという記録もあります。
 しかしながら、ペレット生産施設の閉鎖時期や小中学校での利用期間等については、把握で
きておりません。
 次に、ペレット燃料の製造及び普及による雇用創出についてでありますが、木質ペレットの
利用は化石燃料に依存しない環境にやさしい再生可能エネルギーとして、温室効果ガス排出抑
制といった環境負荷の低減に有効と認識しております。
 また、木質ペレットは取り扱いが容易で、利便性に優れていることから、一般家庭の灯油代
替燃料として有効であると考えられております。
 ペレット燃料の製造は、原材料となる木材等の確保や製造工場、製品の運搬等の関連産業の
起業や就労といった雇用の創出が期待されますが、事業の実施に際しては、安定した原材料の
確保と製造コストの低減化、生産されたペレットの利用方法等も含めた総合的な事業計画が必
要であると考えております。
 本市での事業化には、継続的な原材料の確保、製造コストの問題や需要の拡大といった多く
の課題があり、なかなか実現に至るのは難しいと認識しております。
 以上申し上げまして、桑原議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇3番(桑原敏彦君) 御答弁ありがとうございました。
 今回私は、いろいろある分散型エネルギーの中でも木質であるペレット燃料エネルギーにこ
だわって質問をさせていただいておりますが、分散型エネルギーの推進にある4つのアクショ
ンプログラムに書かれている、地域エネルギー活用計画の策定や地域内における循環可能資源
の把握も当てはまると思います。また、公共施設での自立型エネルギー設備の設置についても
先ほどの質問でも述べましたが、ペレットストーブの導入につながると考えています。
 そして、4つ目の地域での取り組みの核となる人材の育成ですが、もちろん地域の住民の方
々や企業の経営者の方々が核となっていただくのも大賛成ですが、先ほど述べた福祉作業所の
方々や高齢者の方々にも核になっていただければと考えております。
 ちなみに、この写真は小さくて大変恐縮ですが、先ほど述べた新潟の福祉施設で働いている
障害者の方々です。このように材料であるペレットをつくっております。
 そして、この写真は着火剤をつくっている写真です。このろうそくは、ちなみに地域のお寺
や結婚式場から使いかけのろうそくを定期的にもらってきて、それを溶かして木くずとまぜて
いるそうです。
 そして、この写真がこれも先ほど述べましたペレットストーブの部分、パーツの組み立て作
業を障害者の方が行っておりました。こちらが、見にくいのですが完成した商品でございます。
 いずれも福祉作業所の職員の方々が考え、行動して、ペレット燃料で障害者の方々の雇用を
生み出すために考えたそうです。沼田市の福祉施設に従事している方々は、真剣に障害者のこ
とを考えています。そこで、先ほど言った核となる人材には、ぜひとも福祉作業所の方々とも
協議をしていただきたいと思いますが、再度市長のお考えをお伺いします。
◇市長(横山公一君) ただいまの桑原議員の御質問にお答え申し上げます。
 地域エネルギーの活用、地域循環型に大変合うということは、合うというふうに思いますが、
これを事業展開するというところまで持っていくのには、大変な御労苦が必要ではないかなと
いうふうに考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇3番(桑原敏彦君) 大変私もその部分を考えております。これから私の考えた部分を述べ
たいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続いて、2つ目の質問をさせていただきます。2つ目の質問は過去におけるペレット燃料の
製造のてんまつについてですが、私も過去の資料を調べてみました。さかのぼって調べてみま
したら、ペレット燃料の計画は、先ほど市長が述べたとおり、20年以上前に質問が出ていま
した。その質問の趣旨は、当時の木材製材業者の不況の打開に向け、廃材や木の皮、間伐材を
再利用して固形燃料をつくるという、廃材利用の燃料デビューと書いてありました。固形燃料
とは、現在のペレット燃料だと思いますが、当時の製材業界の危機を何とか救済しようという
意気込みが感じられました。
 私が今回この質問をした経緯は、決して当時の失敗を掘り起こすことではなく、むしろ、ま
だペレットストーブが普及していない状況下での取り組みは、とてつもない苦労と努力があっ
たと推測をします。私はこの夏、北海道の下川町に視察に行かせていただきました。初日に泊
まらせていただいた宿は、下川町が掲げたバイオマス産業都市構想で実行されたペレットボイ
ラーで沸かした温泉宿でした。
 また、次の日の視察場所は、バイオマス発電の施設とペレット燃料をつくる工場でした。沼
田市は、過去に全国でいち早く固形燃料エネルギーの推進、今で言うペレット燃料の推進を考
えていたわけですが、現実はどうかと思います。他市と比べると、おくれを取っているとしか
考えられません。私は、下川町がうらやましいとは決して思いませんが、しかし、視察に行っ
た以上、活性している町を見た以上、その取り組みを沼田市に反映しなければならないと強く
感じました。また、それが過去に努力していただいた方々の意思につながると思います。
 沼田市が掲げた地域資源を生かした分散型エネルギーの推進には、ペレット燃料が欠かすこ
とのできないエネルギーだと私は思います。再度市長の御答弁をお願いいたします。
◇市長(横山公一君) ただいまの桑原議員の御質問にお答え申し上げます。
 3.11の東日本大震災のときに、電気等々がとまったときに、気仙沼の先にある大島とい
う島があるのですが、その大島で一番必要だったのは何かといいますと、暖をとるということ
でありました。そのとき沼田商工会議所からペレットストーブを24台、たしか震災から20
日たつかたたないかぐらいのときに持ち込みました。ペレットでなくて材木を燃したわけです
けれども、大変そのときに有効であったという報告は受けておりますので、やはりこういうも
のがこれからの中では必要ではないかなということは重々承知しております。
 しかしながら、これを柱に市が組み立てていくかということになりますと別問題でありまし
て、組み立てる方がいれば市はお手伝いをしていくというスタンスで進んでいければありがた
いなというふうに思いますので、御理解賜りたいと思います。
◇3番(桑原敏彦君) 今の市長のお気持ち、大変よくわかります。私も「星の絆」で大島に
は、もう5度ほど行っていますので、その話は本当に感謝をされていると思っております。
 それと、先ほど市長が今悩んでいることを、随時私の意見として少しずつ説いていきますの
で、よろしくお願いいたします。
 続いて、3つ目の質問をさせていただきます。
 3つ目の質問は、私にとって一番大事な質問です。ペレット燃料の製造及び普及による雇用
創出についてですが、一言で雇用といっても、それは簡単なことではないと私は痛感をしてい
ます。例えば、民間企業でいえば、10人の社員を雇用すれば、その社員に与える仕事を生み
出すことは並大抵ではありません。ペレット燃料を幾らつくっても出口がなければ雇用は生ま
れません。ですから、私はこの計画を進めていくために、事業計画を私なりに考えました。
 まず、焦点をどこに置くか。それはやはり、冒頭述べたとおり、小規模拡散型でいき、軌道
に乗り次第、次のステップに進む。決して大きなことはしない。小さな拠点を多数形成すると
いう計画が、ペレット燃料の普及作戦だと思います。
 まず売上げの部分、いわゆる出口ですが、沼田市には小中学校が現在22校あります。そこ
で年間、冬場で使う石油ストーブの灯油の消費量は庶務課で調べていただいたところ、前年度、
26年度全校合わせて14万6,800リットル。これを、相場は変わりますが、灯油代65
円で計算しますと、954万2,000円になります。これをぺレットメーカに試算してもら
いましたところ、10キロ詰めのぺレットが1万3,600袋必要で、金額換算すると816
万円になるそうです。当然差し引きをしますと、年間約140万ほどコストが下がります。
 次に、この量がどのくらいの日数と、先ほども市長が懸念をしておりました、実際材料、日
数等ができるかということで、日数と期間で計算してみたところ、先ほど述べた新潟の福祉作
業所では1日5時間の労働で、1人当たり10袋、約100キロのペレットがつくれるそうで
す。そうすると1万3,600袋年間必要なので、約136日間かかります。当然1人という
わけにはいきませんので、ここで3名くらいの雇用が生まれます。
 そして、先ほど述べた、写真を見ていただいた着火剤の製造についても3名くらいの雇用が
期待できます。売上げと雇用はふえていきます。ペレットストーブは、学校型があり、約34
万ほど1台当たりかかります。そこに一気にやれば、22校掛けますと748万円かかります。
毎年140万ほどの燃料コスト減で考えれば、そのペレットストーブの償却は5年間で捻出で
きます。
 このような計算の根拠から、公共施設での自立型エネルギーの設置にぜひともペレット燃料
の普及を考えていただきたいのですが、再度市長のお考えをお願いいたします。
◇市長(横山公一君) ただいまの桑原議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、年間14万6,800リットル、65円換算で954万2,000円の灯油代がかか
るということでございまして、これをペレットにすると10キロ、1万3,600袋、816
万円で、140万円のコストが下がるという披瀝がありましたが、コストは140万下がるで
しょう。しかし、教室内における暖房効果はどうなのかという検証がこれはなされていないと
いうふうに思います。それと同時に、816万円の売り上げの中で雇用が6名になるわけです
が、この6名の費用を、816万円というのは売り上げでありますので、原価計算して、原価
コストを引いた残りの利益でその6名の収入といいますか、給与が払えて成り立つのかという
計算もしていかなくてはいけないのではないかなというふうに思いますので、ただいまの桑原
議員の御意見、大変貴重な御意見でございますので、研究させていただきたいというふうに思
います。
◇3番(桑原敏彦君) 私もそのとおりだと思っております。
 実は、事業計画の計算は先ほど市長が述べたとおり、たくさん計算式がございます。ただ一
つ一番大事なことは、先ほどから述べておりますが、障害者雇用のことをまず第一優先に考え
て、先ほどの計算を成り立たせるように、今私は言っております。
 それと、先ほどの暖房の状況というんですか、これも今メーカーに依頼をかけておりますの
で、きょうはちょっと説明できませんが、結果ができ次第市長に御相談に行きたいと思います
ので、よろしくお願いいたします。
 続いて、先ほどの計算とはまた逆に、事業計画の2として原材料の調達の件ですが、沼田市
内の木材業、製材業の方々に呼びかけ、協力をしていただくことはもちろんですが、それでは
恐らく足りない可能性があります。隣の川場村では既に木材コンビナートの着手に入りました。
28年度には操業をするそうです。そこで、市長がいつもおっしゃっている広域的なつながり
の考え、コンビナートから出る木質を沼田市が調達し、それをペレット燃料の商品化として、
お互いの雇用創出とエネルギーの推進を検討をしていただけないでしょうか。
 また、利根町にある林野庁森林技術総合研究所、通称林業機械化センターとの交渉をしてい
ただけないでしょうか。
 この施設は、林業の育成はもちろんですが、森林整備を行っております。ここから出る間伐
材や訓練、育成で使用される木材の調達ができれば、これもまた材料供給はもちろん、雇用創
出とエネルギーの推進につながります。さらに冒頭で話したとおり、林野庁は、木質バイオマ
ス関連の取り組みには助成プランがございます。ペレット燃料だけの視野ではなく、今後の発
展につながると思いますので、ぜひとも市長がこちらとの交渉をしていただきたいということ
を強く考えまして、市長のお考えをお聞きします。
◇市長(横山公一君) ただいまの桑原議員の御質問にお答え申し上げます。
 川場が行うコンビナート、28年から操業ということでございますけれども、その廃材をと
いう話でございますが、それは幾らでも交渉にはなるというふうに考えております。
 それから、林野庁が考えておるということでございますけれども、林野庁機械化センター、
今年も昨年も行かしていただきましたけれども、林野庁としても、今、間伐材大変苦慮してお
るところでございますので、こういう政策ができるということになれば林野庁は協力を惜しま
ないと、そういうふうに思っておりますのでよろしくお願いしたいと思います。そして、林野
庁にはいつでも出かけていきますので、よろしくお願いいたします。
◇3番(桑原敏彦君) 大変ありがとうございます。
 最後の質問をさせていただきます。本当に長々とペレット燃料のことだけを質問してしまい
大変恐縮ですが、私はもう一つ新潟の福祉作業所で聞いたお話をさせていただきますが、なぜ
こんなにこの福祉作業所ではお仕事があるのですかと聞いてみたところ、それはペレットスト
ーブをつくっている会社のおかげですと職員の方が言っていました。その会社は、さいかい産
業という民間の会社です。その会社は、何年も前から一緒に取り組み、障害者の方の雇用を考
えてくれたそうです。その話を聞いて私は、沼田市が今回掲げたまち・ひと・しごと創生総合
戦略を実現するためには、市民の協力と企業の協力は欠かせないと感じました。特に、目標1
にある「安定した雇用を創出する」をまず最初に実行して、順次、次の目標に向かうべきだと
思います。
 そのとき福祉作業所でもらったものがこのペレット、障害者がつくった。ペレットなので小
さくて見えないと思うのですが、このとき作業所でいただいたこの小さなペレットが36人の
障害者の雇用を生み出しているわけですから、沼田市も負けるわけにはいきません。ペレット
燃料の製造を何とか実現して、日本で一番の障害者雇用と高齢者雇用に特化する町をつくれば、
全国から沼田市に人が集まると思います。そして、人口の減少を食いとめるどころか、人口が
増大する計画を進めていきたいと思います。
 改めて、最後に市長の今のお気持ちを伺いまして、私の質問にいたします。
 ありがとうございました。
◇市長(横山公一君) ただいまの桑原議員の御質問にお答え申し上げます。
 障害者雇用、大変大事なことでありますし、これによって雇用がふえるということは大変あ
りがたいというふうに思います。ただ、ペレットストーブをつくっておりますさいかい産業さ
んがどこの市にあるかはわかりませんけれども、新潟といいますと三条の鋳物という部分が出
てまいります。やはり、そういう地場の産業がしっかりしておるので対応ができているのでは
ないかなというふうに思われますので、今現在この沼田にその産業等々があるかということも
見回して考えていかなければいけないのではないかなというふうに思われますが、大変すばら
しい計画でございますので、ぜひ煮詰めていく中で、沼田市で立ち上げていただければありが
たいと、かように考える次第でございますので、決して福祉の町をおろそかにしているわけで
はございませんので、よろしくお願いしたいと思います。
    ──────────────◇──────────────
◇議長(星野 稔君) 次に、井之川博幸議員。16番。
〔16番 井之川博幸君登壇〕
◇16番(井之川博幸君) 通告に従いまして一般質問を行います。
 今回の私の質問は、国民健康保険税の引き下げについて、まち・ひと・しごと創生総合戦略
に関連して、太陽光発電普及についての3点であります。
 最初に、国民健康保険税の引き下げについて、現在の国保税の状況についてお伺いします。
 国民健康保険事業については、平成30年度から都道府県が財政運営の責任主体となること
が決まっており、それに向けて、国と地方の協議、いわゆる国保基盤強化協議会において、財
政基盤の弱い保険者、いわゆる自治体でありますが、自治体を中心に公費の拡充による制度の
安定化が実施されております。平成27年度は、平成26年度の約980億円に、さらに1,
700億円を加えて、2,640億円に拡充されることになっています。平成29年度からは、
さらに1,700億円が上積みされます。そこで、平成27年度の1,700億円の財政支援
は、被保険者1人当たり5,000円程度の財政改善効果があると言われており、全国の自治
体の中では、高い国保税で苦しんでいる住民のために税率を引き下げる自治体が相次いでいま
す。本市においては、その公費拡充の成果がどうなっているのか、まず1世帯当たり及び1人
当たりの国保税額について、また、1世帯当たりの額が国保加入者世帯の平均所得に占める割
合について、お伺いいたします。
 続いて、国による財政支援の拡充について、支援の基準となっている低所得者数に応じた保
険者への財政支援、1,700億円に対応する本市への支援拡充額について、また、その支援
拡充額に対する国保税応能分の引き下げ額の状況についてお伺いいたします。
 さらに、26年度末で2億5,521万2,470円の残高がある国保基金額の現状と今後
の見通しについてお伺いいたします。
 また、本市の国保税については、本市における生活保護基準、4人家族で約年間200万円
以下であっても、応益分の2割軽減などは受けられるものの、応能分によって所得の1割前後
の保険税が課せられているのが現状ではないかと思います。国保税を納めることによって、生
活保護基準以下の生活しかできないという家庭が多く存在するというのが沼田市の現状ではな
いかと思います。公費支援が拡充された今こそ高い国保税を引き下げることが必要ではないか
と思います。来年度に向けた国保税引き下げへの必要性について、市長のお考えをお伺いいた
します。
 次に、まち・ひと・しごと創生総合戦略に関連して、まず地方版総合戦略の策定についてお
伺いいたします。
 安倍政権は、アベノミクスを政権の経済政策として押し出していますが、その内容は3本の
矢と言われるものです。
 第1の財政出動は、財源を消費税増税に頼り、庶民には増税、大企業には減税という方向が
ますます強まっています。
 第2の異次元の金融緩和は、円安でも輸出自体は一向にふえていませんが、大企業は為替差
益で大きく潤い、庶民生活は輸入物価高騰で苦しい状況に追い込まれています。
 第3の成長戦略は、円安・株高で大企業は大幅に利益をふやしていますが、賃金は思ったよ
うに上がらず、労働者・中小企業の生活と営業は厳しさが続いています。
 結局、GDPの6割を占める消費は伸びず、GDP全体もマイナス続きで、ちまたは不況か
ら立ち直れません。そんな中、財務省が1日に発表した法人企業統計で、資本金10億円以上
の大企業がため込んだ内部留保の合計が、第2次安倍政権になって3年間で38兆円もふえて、
300兆円を突破したことが明らかになりました。アベノミクスは、大企業だけが栄えて、労
働者や中小企業の生活と営業は苦しくなるばかりで、景気も一向によくならない、格差がどん
どん広がっていくという、経済政策としては大失敗なのではないでしょうか。その安倍政権が、
地方が衰退し、人口が大幅に減少していくことを自分たちの政策の失敗だと認めず、それを覆
い隠すために地方版アベノミクスを全自治体に策定させ、地方自治体同士を競争させ、うまく
いかない場合は自治体の責任に転嫁しようというのが今回の計画ではないでしょうか。
 そこで、地方版アベノミクスといわれるこの総合戦略は、本市における人口減少や少子高齢
化の問題解決と地域経済縮小を本当に克服できるのか、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
 続いて、第4章 総合戦略の具体的施策、目標1「安定した雇用を創出する」について、こ
の「安定した雇用」の定義についてお伺いいたします。
 また、一番身近な実例として、本市職員の正規職の年間平均給与額と平均時給額及び非正規
職の年間平均給与額と平均時給額についてお伺いいたします。
 さらに、官製ワーキングプアを解決していくために、同一労働同一賃金制など、市職員の非
正規職の待遇改善についてお考えをお聞かせください。
 さらに、ほとんどが沼田市民でもある公共事業受注企業で働く労働者の雇用安定のため、公
契約条例の制定を要求したいと思います。
 次に、太陽光発電普及について、住宅用太陽光発電普及事業についてお伺いいたします。
 この事業は、地球温暖化防止対策の一環として制度が始まり8年目になりますが、1年目は
57件から始まり、3年目に100件を超え、順調に件数がふえていきましたが、昨年度73
件と減少しました。再生可能エネルギー固定価格買取制度は、太陽光発電の場合、最初は1キ
ロワットアワー当たり40円以上でしたが、現在では10キロワット以上では27円と、30
%も引き下げられましたので、メガソーラーなどの建設にはブレーキがかかっているようであ
ります。しかし、家庭用10キロワット未満では、まだ30円以上ですし、家庭での自家消費
にも使用しますので、地球温暖化対策や再生可能エネルギーを伸ばすという目的で、ほとんど
の家庭が設置可能という方式であり、地産地消で資源は無尽蔵という意味からも、これからま
すます普及させることが必要ではないかと思います。
 そこで、事業開始以来の補助件数及び市内事業者による施工数と施工事業者数についてお伺
いいたします。
 また、設置する時期は新築のときが一番いいとは思いますが、ある程度年数がたった家でも
設置を普及していく必要があるのではないかと思いますが、そのための補助額の引き上げにつ
いてお考えをお聞かせ願いたいと思います。
 以上であります。御答弁をよろしくお願いいたします。
    ─────────────────────────────
◇議長(星野 稔君) 休憩いたします。
午前11時58分休憩
    ─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(星野 稔君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇議長(星野 稔君) 市長。
〔市長 横山公一君登壇〕
◇市長(横山公一君) ただいまの井之川議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、国民健康保険税の引き下げについて、現在の国保税の状況について、1世帯当たり及
び1人当たりの国保税額についてでありますが、平成27年度国民健康保険税本算定時におけ
る本市国民健康保険加入世帯数は9,040世帯、被保険者数は16,491人で、医療給付
費分の課税額は、1世帯当たり11万3,588円、1人当たり6万2,266円で、後期高
齢者支援金分の課税額は1世帯当たり3万5,387円、1人当たり1万9,398円となっ
ております。
 介護納付金分は、40歳以上65歳未満の被保険者を対象とすることから、対象世帯数が4,
811世帯、被保険者数は6,196人で、1世帯当たりの課税額は3万19円、1人当たり
2万3,309円となっております。
 次に、1世帯当たりの額が国保加入世帯の平均所得に占める割合についてでありますが、平
成27年度国民健康保険税本算定時における国保加入世帯の平均所得に占める国保税の平均課
税額の割合は、医療分が8.46%、後期支援分が2.63%、介護分が2.32%となって
おります。
 次に、国による財政支援の拡充について、低所得者数に応じた保険者への財政支援1,70
0億円に対応する本市への支援拡充額についてでありますが、今年度は、一般会計に保険基盤
安定負担金保険者支援分として、国庫負担金で5,756万8,000円、県負担金で2,8
78万4,000円、合計8,635万2,000円を受け入れ、これに市が県と同額を負担
することにより、国が2分の1、県と市がそれぞれ4分の1の負担割合として、総額1億1,
513万6,000円を国保特別会計に繰り入れる見込みとなっております。
 次に、支援拡充額に対する国保税応能分の引き下げ額の状況についてでありますが、一般に、
世帯の被保険者数に応じて課税される均等割と世帯単位に課税される平等割を応益割、所得に
応じて課税される所得割と所有資産に応じて課税される資産割を応能割としており、低所得者
層には、国民健康保険税条例の定めるところにより、応益割について2割、5割、7割の法定
軽減の措置が講じられております。本年度本算定時における軽減対象は、総加入世帯9,04
0世帯に対して、医療分及び後期支援分の2割軽減該当世帯が976世帯で10.8%、5割
軽減が1,216世帯で13.5%、7割軽減が2,492世帯で27.6%となっており、
軽減世帯の合計は4,684世帯で51.8%が対象となっており、介護分を含む軽減額の総
額は2億1,428万7,640円となります。
 保険基盤安定負担金の保険者支援分は、低所得者が多い保険者の財政基盤を強化することを
目的に創設されたもので、本年度については、法定軽減世帯の被保険者数を基礎として、平均
保険税算定額の一定割合を支援することとしたもので、2割軽減が13%、5割軽減が14%、
7割軽減が15%の支援措置が講じられるものであります。
 法定軽減世帯の多くは、応能割非課税若しくは保険税額が平均算定額に満たない世帯であり、
先に申し上げたとおり、法定軽減世帯が半数を超える本市の国民健康保険は、まさに財政基盤
が脆弱で、応能割の引き下げにこれを充当する余力はなく、まずは国保会計全体の財政状況を
改善し、安定的な保険給付を行うことが最も重要な課題であると考えております。
 次に、国保基金額の現状と今後の見通しについてでありますが、本市では、近年の厳しい国
保財政の状況から、必要の都度、国民健康保険基金の取り崩しを行い、平成25年度決算にお
ける基金残高は21万2,220円となり、ほぼ底をついた状況にありました。
 このような状況から、平成26年度末の補正予算により、一般会計から国民健康保険特別会
計へ基金原資として2億4,000万円を繰り入れ、国保財政の安定化を図るとともに、平成
26年度決算剰余金のうち1,500万円を積み立てたことなどにより、本年11月末におけ
る基金残高は、2億5,521万2,491円となっております。
 医療給付費の増加や国保税の減収など、引き続き大変厳しい状況にあり、今後を予見するこ
とは困難でありますが、不測の事態に対する備えとして、また、年度間の財政調整を果たせる
よう、適切な基金管理を行ってまいりたいと考えております。
 次に、来年度に向けた国保税引き下げの必要性についてでありますが、本市の国民健康保険
会計も、他の保険者と同様に、年齢構成が高く医療費水準が高いこと、所得水準が低いなどの
構造的な課題を抱えており、平成26年度決算において歳入に占める国民健康保険税の割合は
23.2%、本年10月1日現在の60歳以上の被保険者の割合は48.7%となっておりま
す。
 こうした状況を短期に改善することは困難ではありますが、可能な限り、収支の均衡を図り
つつ、国民健康保険会計の健全運営に努め、安定的な保険給付を継続することが市民福祉の向
上の点からも最も重要であると考えております。
 次に、まち・ひと・しごと創生総合戦略に関連して、地方版総合戦略の策定について、地方
版アベノミクスと言われるこの総合戦略は、本市における人口減少や少子高齢化の問題解決と
地域経済縮小を本当に克服できるのかについてでありますが、沼田市まち・ひと・しごと創生
総合戦略は、本市における人口減少と地域経済の縮小の克服、まち・ひと・しごとの創生と好
循環の確立を目指すために、今後5カ年の目標や施策の基本的方向、具体的な施策をまとめた
もので、人口減少対策に焦点を当て構築したものであります。
 財政状況等も勘案しながら、総合戦略に位置づけた施策を複合的に推進することにより、人
口減少等の克服に取り組むものであり、施策の検証や今後の経済状況、社会情勢等によりまし
ては、必要に応じ総合戦略の見直しや改定を行いながら、人口減少対策等の取り組みを進めて
まいりたいと考えております。
 次に、第4章総合戦略の具体的施策目標1「安定した雇用を創出する」について、「安定し
た雇用」の定義についてでありますが、国が定めたまち・ひと・しごと創生総合戦略におきま
しては、「地方における安定した雇用を創出する」ことを基本目標の一つに掲げており、若い
世代が安心して働ける職場を新たに生み出すこと、また、雇用の量ばかりでなく、魅力ある職
場づくりや労働市場環境の整備に取り組み、正規雇用等の割合の増加、女性の就業率の向上な
ど、労働市場の質の向上を図ることとしております。
 本市の総合戦略におきましても、「安定した雇用を創出する」を基本目標の一つに掲げ、国
の総合戦略に呼応して、「安定した雇用の創出により、特に若者層・子育て層の定着を図る」、
「地域資源を生かした新産業の創出と地域企業の雇用拡大」、「出産・育児をしやすい職場環
境への改善」を基本的方向として定め、施策の推進を図るものであります。
 次に、本市職員の正規職の平均給与年額と平均時給額及び非正規職の平均給与年額と平均時
給額についてでありますが、平成26年度における本市職員の平均給料年額は389万7,9
58円、1時間当たりに換算した給料額は1,934円となっております。
 次に、平成26年度における非正規職員である嘱託職員につきましては、平均報酬年額は2
13万3,895円、1時間当たりに換算した報酬額は1,415円、また、一般事務職の臨
時職員につきましては、平均給料年額は150万3,810円、1時間当たりの給料額は77
0円となっております。
 なお、勤務時間につきましては、正規及び臨時職員は週38時間45分、嘱託職員は週29
時間で、正規職員の4分の3となっております。
 次に、同一労働同一賃金制など、市職員の非正規職の待遇改善についてでありますが、給与
や勤務時間、その他の勤務条件は、それぞれ職務給の原則、権衡の原則が地方公務員法で定め
られており、国や他の地方公共団体の職員とバランスをとる必要があります。
 本市における非正規職である嘱託職員の報酬及び臨時職員の賃金につきましては、群馬県の
最低賃金、さらには、正規職員の給与改定の状況、各市の状況を勘案して、毎年見直しを行っ
ております。
 また、労働諸条件等の待遇改善につきましても、国、県及び県内各市の動向を注視しながら
改善を図っているところであります。
 次に、公共事業受注企業で働く労働者の雇用安定のための公契約条例の制定を、についてで
ありますが、公契約条例につきましては、公契約業務に従事する労働者の適正な賃金・労働条
件を確保するとともに、中小企業の発展と地域循環型経済の活性に資することを目的としてい
るものと理解しているところであります。
 本市におきましては、公共工事の品質確保の促進に関する法律等に準じ、ダンピングなどを
防止するために最低制限価格を設け、地域経済の活性化を図るため、条件付一般競争入札を行
うなど、工事や業務委託につい、適正な公契約の履行に努めてまいりました。
 公契約条例の制定につきましては、民間企業への介入の是非、地域における賃金設定の難し
さなどの課題もあり、全国的にも進まない状況にありますが、国や他の自治体の動向を注視し
ながら、引き続き研究してまいりたいと考えております。
 次に、太陽光発電普及について、住宅用太陽光発電普及事業について、事業開始以来の補助
件数及び市内業者が施工した数と事業者数についてでありますが、本事業は、平成21年度よ
り事業を開始し、地球温暖化対策として環境負荷の少ないクリーンエネルギーである太陽光の
利用を推進するため、住宅に太陽光発電システムを設置する市民の方に設置費用の一部を補助
するものであります。
 事業開始以来の補助件数は、平成27年11月末の総数で661件となっております。年度
別件数は、平成21年度57件、平成22年度45件、平成23年度108件、平成24年度
171件、平成25年度142件、平成26年度73件、今年度が11月末現在で65件とな
っております。
 また、総数661件のうち、市内業者が施工した数は198件であり、全体の約3割が市内
業者によって施工され、事業者数は45者であります。
 次に、補助額の引き上げについてでありますが、補助額につきましては、1キロワット当た
り2万5,000円、上限10万円で事業を開始し、平成24年度に1キロワット当たり2万
円、上限8万円に改定、さらに、平成27年度より1キロワット当たり1万5千円、上限7万
円に改定しております。
 これまでの改定は、太陽光発電設備の普及に伴う発電システムの高効率化や設置費用の低価
格化が進んでいることにより、段階的に補助額を引き下げてきた経過があります。
 補助額の引き上げにつきましては、太陽光発電の普及を進めるためには一つの方法として有
効であると考えますが、県や県内各市の補助額につきましても、本市と同様に推移しており、
現行制度でも効果があると考えております。
 以上申し上げまして、井之川議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇16番(井之川博幸君) 御答弁ありがとうございました。まず、答弁いただいた内容につ
いてですね、再質問をさせていただきたいと思います。
 最初に1世帯当たり、また1人当たりの国保税額、まとめてでなくて、一般と後期高齢者と
介護と分けて言われたので、これ合計するわけですけど、昨年の決算に比べてですね、1世帯
当たりだと17万を超えているかなというふうに思います。それから、1人当たりも9万円台
だったと思うのですけど、あっ10万円をちょっと超えているかなということで、若干上がっ
ているわけなんですけれども、この辺の理由がわかりましたら教えてもらいたいと思います。
◇市民部長(諸田 裕君) 井之川議員の再質問にお答え申し上げます。
 ただいま答弁の中では、医療分、後期支援分、介護分ということで、分けて申し上げました
けれども、答弁の中で足し上げますと1人当たり10万4,973円、世帯につきましては1
7万8,994円というような額となります。この税金の部分で上がっておりますのは、1人
当たりの税額につきましては、昨年度に比べまして昨年並みだというような形で資料で確認さ
れておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇16番(井之川博幸君) 昨年並みなんですよね。事務概要書でいうと1世帯当たり出てい
るのは昨年度は16万9,566円ですから、17万というとちょっと上がったかなという感
じなんで、まあ昨年並みということで進めていきたいと思います。
 それから、1世帯当たりの額は国保加入世帯の平均所得に占める割合というのも、ばらばら
に言っていただいたんですけれども、13.3%ぐらい、三、四%ですよね。これも4年前に
同じような質疑して数字が出ているわけなんですけど、やっぱり1割を超えている国保税とい
うのがはっきりしたというふうに思います。
 それで、国による財政支援の拡充ということで、そういうことを前提にしてですね、27年
度から1,700億円の関係で支援が来ていると。4分の1は沼田市が負担しているわけです
けど、一般会計から1億1,000万円を超える新たなですね、財政支援が来ているというこ
とで、低所得者が多いということで、厚生労働省では1人当たり5,000円くらいと言って
いますけど、1万6,491円を掛けても1億円にならないわけで、そういう点でいいますと、
低所得者層が多いということに、数で若干多いのかなというふうに思います。そういうことで、
かなり答弁にもありましたけど、沼田市の国保財政は脆弱だというように思うわけなんですけ
ど、今回の支援によってですね、引き下げが行われているのかという感じで聞いたのですけど、
応能割に回す余裕がないというような御答弁でありました。
 提出してある書類を見ていただきたいわけなんですけど、この書類は厚生労働省の資料です
けれども、現行と改正後というのが資料のところに図で示されておりまして、1,700億円
の追加公費投入が保険者支援制度として、この応益分のですね、2割、5割、7割軽減に向か
っていますけれども、その応能割の部分にもですね、若干向かっておりまして、点線で書かれ
ている線が従来で、これに財政支援を使って少し応能分を下げるというような図が示されてい
るわけなんですけど、その点についてですね、こういうふうに示されてはいるのだけれども、
沼田市としては、先ほどの答弁にあったようなことを言っているわけなんですが。しかし、国
民的にですね、こういうことが示されているわけで、金額はわかりませんけれども、応能分を
引き下げるという検討はされたのかどうか、お伺いをしたいと思います。
◇市民部長(諸田 裕君) 井之川議員の再質問にお答え申し上げます。
 国の資料によればですね、ただいま井之川議員さんがおっしゃった資料なんですけれども、
例示されているイメージの図については、本市をそのまま落とし込むことはちょっと難しいと
考えております。と申しますのは、まず応能分と応益分については、イメージではそれぞれ5
0%としておりますけれども、本市の場合では、応益割のほうが若干高い内容でございます。
また、収入対保険料ということで、それを表す傾斜ラインにつきましては、イメージでは現行
の点線を追加公費の投入により実線まで引き下がるとしておりますけれども、これも当てはま
りませんで、本市の場合では、図における現行の点線部分がですね、実線の下になる状況にご
ざいます。さらに、当てはまらない大きな要因といたしましては、本市の国保会計において、
中心的な財源といたします国保税の占める割合も全体の約25%近くあることや、被保険者の
恒常的な課題があることが挙げられます。
 したがいまして、本市におきましては、今般の財政改善のための保険者支援の措置は、安定
的な保険給付を維持するために予算の配分をしておりますので、実際のところ国保税の引き下
げまでを考慮しておりませんので、御理解をお願いしたいと思います。
 以上です。
◇16番(井之川博幸君) 御答弁ではこういう示されたのと沼田市の状況は違うので引き下
げの検討もしてこなかったということだと思うのですね、そういうふうにちょっと聞いたので。
それで、ここで議論をしたいのは、今回なぜこのような財政支援が拡充されたかということな
んですね。その辺についてはですね、たしか1984年だと思いますけど、中曽根内閣のとき
に補助金カットということがあって、市町村の国保財政に対する国の支援が医療費の45%か
ら療養給付費の45%に下げられたというふうに、そういうことがありました。それで、結局
沼田市の1年間にどのくらい、私試算したんですけど、約5,000万円ぐらいの影響があっ
たかなというふうに思います。30年前ですから、30年間5,000万円で考えると、15
億円ですよね。そういうお金が国の交付金といいますか、補助金からカットされたと。これが
国保財政を厳しくしてきたというふうに言われているわけですね、私が言っているのではなく
て、日本中の地方で言われているわけで。今回、都道府県に財政的な責任を移行するというこ
とで、都道府県知事、知事会ですね、先頭に地方が一所懸命頑張ってですね、国に譲歩させて、
国民健康保険制度の基盤強化に関する国と地方の協議ということで協議会をつくらして、知事
会、市長会、町村会の代表がですね、厚生労働大臣と交渉したり事務レベルワーキンググルー
プでですね、厚生労働省保険局と協議を重ねて勝ち取った成果だというふうに思うのですよね。
その辺はどのような御理解をしているのか、教えてもらいたいと思います。
◇市民部長(諸田 裕君) 井之川議員の御質問にお答え申し上げます。
 ただいま国のほうでは、協議会なりワーキンググループによって、市長会、知事会等の協議
が進められた結果というようなお話の中で、どのように考えているのかということなんですけ
れども、今般の低所得者数に応じた保険者への財政支援ということで追加として約1,700
億円が保険者支援制度として盛り込まれたわけなんですけれども、それにつきましては、やは
り脆弱な市町村の財政基盤、財政が厳しい市町村にそういった支援をするというような目的で
ですね、制度として措置されたというふうに考えております。
 以上です。
◇16番(井之川博幸君) だからそうなんですけど、要するに地方がうんと頑張ってこうい
う状況にさせてきたわけですよね。市長会の代表もちゃんと出て、この協議会に出て、そうい
う大変な状況を訴えて、国の譲歩を勝ち取ったということですから、この財源はですね、本当
に有効に活用する必要があると思うのですよ。何もそういうことを後押しした、支えているの
は被保険者ですから、保険税払ってね、そういう支えがあって続いてきたこの国保の制度、こ
れを代表の方たちが頑張って今回支援を勝ち取ったわけでございまして、有効に活用するとい
うことで、これからも財政の中の1億1,000万以上、今回27年も入っているということ
で、療養給付費が例年どおりであれば、その分が浮くんではないかというふうに思うわけなの
ですけど、そういう財政運営がうまくいけば、最終的に剰余金が出るというふうに思うのです
けど、その点についてはどうでしょうか。
◇市民部長(諸田 裕君) 井之川議員の御質問にお答え申し上げます。
 本制度につきましては、先ほどの御質問の中にありましたように、被保険者1人当たり5,
000円程度の財政改善効果が出るというようなことが言われております。しかしながら、こ
れは全国、全体で見ればというようなただし書きがついておりまして、それぞれの市町村で事
情が異なっております。例えば、一般会計の繰り入れ額が多いところ、あるいは、一般会計か
らの繰り入れがないところ、当市といたしましては、先ほども申しましたように、水準という
んですか、財政基盤がですね、脆弱であるがゆえに、国保税の引き下げまで配慮をできなかっ
たというのが実情でございますので、御理解をお願いしたいと思います。
 以上です。
◇16番(井之川博幸君) だから、今のところはできないんだけれども、これだけ入ってく
ると、見通しとして剰余金が出るんではないかというふうに思うわけです、御答弁ありません
でしたけど。
 そこでですね、今回基金のことも聞いたんですけど、決算議会で内容をお聞きして、これは
頑張ったな、よかったな、決算の討論の中でも同僚議員が評価をしていますけど、本当にすば
らしいことをやったというふうに思っているんです。今まで沼田市政は、一切こういうことは
しないという方針だったんですよね。それが、一般会計から2億を超える、基金に積むという
ことでありますけれども、繰り入れをしたということで、非常に評価をしたいというふうに思
いますし、ありがたいことでありました。
 それで、それをやりながらですね、決算の審査の中でも教えていただきましたけど、毎年1,
500万円ぐらい調整交付金もこれでふえるということで、本当に今回のこの措置をですね、
横山市政になって本当にナイスプレーだというふうに私は思っているんですよ。そういうこと
で、じゃ基金を戻そうかっていうふうに考えないでですね、この財政が今度の国の財政支援な
んかでうまくいけば、やっぱり基金もそんなにため込む必要もないわけで、指導されている療
養給付費の5%といえば2億円、約2億円ぐらいだと思うんですよね。1億8,500万と私
は数字を出しましたが、約2億円ぐらい。それだけあれば、どんな事態でも大丈夫だし、5%
以上あれば調整交付金も削られないというふうに聞かされたわけでありますから、そういう点
では、それを超えた分はですね、本当に高いんですよ国保税は、沼田市民にとってはね。そこ
にやっぱり、きちんと活用していくというのが大事じゃないかと思うのです。それで、来年度
に向けた国保税引き下げの必要性についてということで、財政の状況によりますけれども、こ
のままいけばですね、そんなにもう今までとは違って、多少、多少ですけど余裕が出るという
ふうに見通せるので、そういう場合は国保税の見直しを、引き下げを検討するお考えがあるか
どうか、お聞かせ願いたいと思います。
◇市民部長(諸田 裕君) 井之川議員の御質問にお答え申し上げます。
 国保税の見直しにつきましてはですね、先ほど来基金のお話も出てましたけれども、過去さ
かのぼりますと、23年ごろインフルエンザが流行し、かなりの基金というんですか、かなり
の給付費が発生した年もございました。答弁の中にもございましたように、やはり、基金につ
きましてはですね、ある程度積み立てながら、あるいは、今後の安定的な運営を行うために、
基金積み立てを行いながら、現在抱えております構造的な課題等の解決に向けて取り組んでい
きたいと。税率の改定につきましては、30年の広域化に向けて、そういった本市における課
題等の解決に向けてですね、研究してまいりたいというふうに思っております。
 以上です。
◇16番(井之川博幸君) いろいろ研究してまいりたいという御答弁なんですけど、この国
保の関係は最後にしたいと思うので市長に御答弁いただきたいのですが、国保税はですね、も
う低所得者の方たちが加入されているという構造的な面もありまして、国保税の税負担という
のは住民税や所得税に比べてもですね、突出して高いんですよね。先ほど平均で所得の13%
というふうになってましたけど、国保税の納税通知が来るたびに夢も希望もなくなっちゃうん
ですよ。市長が夢と希望を与える市政をと言っていらっしゃるので、しかし、ほとんどの人は
ね、何とかやりくりをして、真面目に納税をしているわけですね。
 前にも聞いたことがあるのですけど、市長になってから、横山市長になってからかどうかわ
からないのですけど、実は事情があって国保税を払えない人が出て、何年かたつと不納欠損に
するんですね。その不納欠損にした分まで真面目な人が負担しているわけなんですね。結局、
だからその分だけでも何とかならないかというふうにお願いしたことがあるのですけど、今回
先ほどそういう理由ではないですけど、基金に積むということで、横山市長は職員の方とここ
も一応相談して、2億円以上の繰り入れをしてくれたということで、本当にこれは決断しても
らえればできるんだなというふうに考えております。
 そういう点で真面目に納めている人たちがこういう財政的に、もし国保財政がですね、ある
程度ですね、見通しがつくようになれば、ぜひその余裕の分はですね、国保税の引き下げに回
す必要があるというふうに思うのですけど、最後に市長のお考えをお聞かせ願いたいと思いま
す。
◇市長(横山公一君) ただいまの井之川議員の御質問にお答え申し上げます。
 国保税の見通しがつけばということでございますけれども、現在のところまだついておりま
せんので、余り先のことは、大きなことは言えませんので、状況の推移を見ていきたいと、か
ように考える次第でございます。
◇16番(井之川博幸君) 市長の今の考え方はわかりましたけど、国保税はずっと、国保運
営はですね、沼田市もずっとやっているわけで、30年から基本的な財政だけは県に行きます
けど、実際には、事業は市が今までどおり行うということになっておりますので、国保基金は
療養給付費の5%というのが、厚生労働省から指導があるわけですね。今でも、もう越えてい
ると思うのです、その指導の金額をね。ですから、昔はそういうのでどんどんため込んで8億
円までいって、議会が、全会が一緒になって、その8億円を取り崩して国保税を下げろという
要求を出して、中期財政見通しをつくって、適正な金額まで基金を下げてですね、残りを毎年
少しずつ国保税を引き下げるという方向でやった経過もあります。そういう点では、ぜひ、大
変だからというので余分に基金を積む必要はないので、適正なところで、それ以上のものはぜ
ひ市民に還元していただければと強く要望しておきたいと思います。
 それでは、次の問題に入りたいと思いますが、総合戦略の関係ですけど、国が言っている方
向の御答弁がございました。本当は本音を聞きたいわけなのですけど、こういう場所ですから
なかなか出てこないと思いますが、安定した雇用というところからちょっとお話をさせてもら
いたいと思います。
 安定した雇用、雇用というのはわかるんですよ、今市長が答弁されたとおり、総合戦略、具
体的施策目標1、安定した雇用を創出するというところに、施策一覧というのがあって、それ
は雇用を創出するというのはわかるんです。だけど、安定した雇用となると、さっき市の職員
のを聞いたんですけど、正規職員と臨時職員、それから市の場合は嘱託と言いますけど、世間
的には正規職員とアルバイトとかパートとか、今の法律上いろいろやられてますけれど、そう
いう非正規の労働者がたくさんいるわけで、世間的には40%ぐらいもういるんじゃないかと
言われているわけですね。沼田市も大体この比率が、正規・非正規で60・40だと思うんで
す。だからこれだけ差があるわけで、それは時間働かないんだから低いんだとかいうこともあ
ると思いますけど、だから時間働けないんですよね、そういうふうに仕組まれているもので。
派遣労働者なんか、もう一生派遣みたいなことに法律が変っているんで、安定した雇用という
ことになると、その雇用の形態も入ってくると思うのです。今回安定した雇用と書いてあるけ
ど、その雇用形態はほとんど触れられていないんですね。
 そういう点で、安定した雇用というのは、本当はそういう雇用形態も含めて考える必要があ
るんではないかと思うのですけど、市長はどのようにお考えになるでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの井之川議員の御質問にお答え申し上げます。
 安定した雇用というのは、雇用の形態も考えなければいけないんだろうということでござい
ますが、おっしゃるとおりでありまして、私が一番思うのは、隣の昭和村が年収290万とい
う所得を上げている中で沼田市は246万ということで、市である沼田市が村である昭和村に
負けているというのは、大変悔しいという思いをしておりますが、やはりこれらも今井之川議
員がおっしゃるとおり、正規雇用と非正規雇用とのバランスの問題の中で出てくるんではない
かなというふうには捉えてはおりますが、やはり、企業なり会社が維持していくためにある程
度はやむを得ないんではないかなというふうに理解しておりますので、ぜひ御理解賜りたいと
思います。
◇16番(井之川博幸君) これは今、市の、市長がやっている施策についてだけでお話しし
ているのではなくて、安倍政権がやっている総合戦略の関係で聞いているわけなんで、結局、
一所懸命こう戦略をつくってくれてあるんですけど、結局安定した雇用というのは、市が本当
に頑張っただけでは実現できないこともあると。ですから、一方でですね、さっき言ったよう
に雇用形態が非常に悪くなるというようなことがあれば、雇用がふえてもですね、安定した雇
用とは言えないと。今日本の社会がどんどんそういう方向に進んでいるということは御承知だ
と思うのですよね。ですから私は、今回のこの総合戦略の関係はですね、もちろん中にはいい
こともたくさんあるし、やらなければならないこともたくさんありますけど、この全体のです
ね、流れがちょっと国のそういう悪い制度を隠すためにやられているのではないかというふう
に思うわけなんです。そういう点でですね、やはり、沼田市の臨時職員、今770円、時間給
ですね。最低賃金よりも確かに上回っていますけど、もし770円で1日8時間働いたとして
もですね、ワーキングプアのレベルなんですよね。そういう点で言えば、もう身近なところか
ら改善できるところはぜひ改善していただきたいし、先ほど公契約条例もお願いしたのですけ
ど、それはいろいろありますけど、やはり本当にこの安定した雇用を沼田市内で創出するとい
うことになれば、こういうところにきちんと手を入れなければならないというふうに思うわけ
なんです。雇用をふやすのでいろいろ施策が出ていますけど、そういうのだけではなくて、雇
用形態をしっかり改善するというところまで進めなくてはならないというふうに思いますので、
ぜひそういう立場でこれからも取り組んでいただきたいと思うのですが、その点についてはど
のようにお考えでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの井之川議員の御質問に答弁させていただきますけれども、
まず、安倍政権全体の問題に関しましては、何といっても国の意向ということで、国の流れの
中で沼田市を運営していかなければいかんだろうというふうに思っておりますけれども、ただ、
今のこの経済の中で企業が生き残っていくために、企業がいろいろなことで学習効果を考えた
といいますか、やはり正規職員をずっと雇っておくよりは、非正規職員の嘱託を数ふやしたほ
うが会社が生き残れるというような結果、こんな形になってしまったんだろうなというふうに
思いますけれども、決してこれはいいことではないというふうに思っております。やはり非正
規ではなく、正規の職員を雇っていくことが、大変企業の安定という形で繁栄できるような社
会が到来することを望むものでありますけれども、現状の中では、やはりこのような形で沼田
市の財政運営も綱渡りしていく状況の中では、万やむを得ないのではないかなというふうには
思っておりますので、御理解賜りたいと思います。
◇16番(井之川博幸君) 今そういう御答弁いただいて、気持ちはわかっていただけると思
うし、市長も企業人としてですね、わかっていただいているところもあるなというふうに感じ
ます。
 一つの例を挙げたいのですけど、昨日も同僚議員から、自治体同士の人口の取り合いという
面もあるのではないかなんてお話もありました。要するに今度の総合戦略、自治体同士が競争
させられるわけでありまして、同じような内容も展開するわけですよね。ですから、人口も経
済も、日本全体が縮少していく中で競争させられるわけですから、コップの中の争いをさせら
れるということで、できないのは努力が足りないからだと必ずそういうふうに国は言ってくる
と思うのです。
 しかし、何といいますか、例えば田舎住まいというので、一所懸命頑張って、今田舎に住ん
でいる人もいるし、これから住んでくれる人もいると思うんです。沼田市もその一つの地域に
なっているわけですよね。そういう前面に出しているということで、しかし、今本当に田舎暮
らしをして、もうした人にちょっと聞きましたけど、老後をのんびり沼田の田舎で暮らしてい
こうと、農業をちょっとやりながらといって始めたんだけど、やっぱりイノシシとか鹿に荒ら
されちゃうと。ちょっとがっかりしているというお話を聞いたことがあります。
 これから来る人も現場を見に行って、本当に空気も水もきれいだし、本当に静かでいいとこ
ろだなと、ここに住もうかなと思ったらイノシシや鹿や猿が出るんですかと聞かれて、出ます
と言えばちょっと引くと思うんですよね。だから、今いろいろやろうと思っているんですけど、
本当に問題を解決しなければ、市がやろうとしていることも順調には進まないということはた
くさんあるわけで、そういう点では、そういうマイナス面をどれだけしっかりと押さえていく
かということが大事だと思うのですよね、解決していくかと。この計画なんかはもう、どんど
ん前へ出そうという計画ですよね。目標を決めて、どんどん進めるという内容の計画なんです
よね。だから、今の問題点をどう解決していくかということもぜひ忘れずにお願いをしたいと
いうふうに思いますし、本当に地方がよくなるためにも、本当は国がやらなければならないこ
とがいっぱいあるわけで、そういうことに対しても、しっかりと国に対して意見は言っていく
ということが必要だと思うんです。このまま行きますと、3割自治どころか、2割、1割自治
になりかねないと、そういう心配もありまして、やはり地産地消を根本にですね、市民の知恵
を集めて、この間グリーンベル21の説明会を7カ所でやっていただいて、あれだけの人が参
加して意見を言いました。ああいうことが、これからは本当に必要になるんではないかと思う
のです、いろんな面で。
 安倍政権は1億総活躍社会というので、1億総人口に全部競争させようという社会をつくろ
うと思っているんですね。だけど、のんびり暮らそうとしている人も幾らでもいるわけですよ。
だから、1億人が全部競争をさせられるというやり方は、やはりどこか間違っているなと私は
思うのですけど、そういう点でですね、地産地消を根本に、先ほど言いましたけど、市民の知
恵を集めてですね、市政運営を進めていくというのが、本当に地道にですね、これから大事に
なってくるというふうに思います。そういう点で、この間実際経験しました説明会等、ああい
う方向で、いろんな問題でですね、ああいうふうに市民の意見を聞くという場所をつくってい
っていただきたいというふうに思うわけなんですけど、市長はどのようにお考えなのか、お伺
いしたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの井之川議員の御質問にお答え申し上げます。
 1億総活躍社会の中でも、活躍しなくてものんびりしたいんだという高齢者は確かにいると
思います。やはり、その人たちはそれなりに頑張ってきた結果、ゆっくりできる時代に入った
ということで、大いに結構だというふうに思っておりますし、やはり市民の総意といいますか、
知恵を結集していくことも大いに必要だと思います。その一つとして、市民構想会議という中
で、公募を入れた中での知恵を出し合っているのが、現在の市民構想会議でありますし、それ
プラス、やはりそういう形の説明会等々は、今後も開催していくことが大変必要であろうとい
うふうに理解しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇16番(井之川博幸君) ありがとうございます。
 やはり、本当にこの厳しい時代をですね、自治体間競争をさせられているというような時代
をですね、きちんと市長が幸福感ですか、感じる市にしたいというようなことがありますけど、
幸福感だけというと私は全て賛成はできませんけど、やはり市民が多少ね、厳しくてもみんな
で前を向いて、楽しみながら進めている、そういう地方自治体になるということが、本当の何
ていうんですかね、活性化をもたらすというように思いますので、ぜひ先ほどのお話、実現し
ていただくように、よろしくお願いしたいと思います。
 最後になりますが、太陽光発電、これはもう大きなやっぱり、こう何ていうんですかね、枠
で考えていただきたい。太陽光を利用するというのは、いろいろ再生エネルギーありますけど、
太陽の力を利用するというのは、もうどこでも大体平等に来ているわけですから。何としても
これからは、何があろうと太陽光発電は伸ばさなければこの温暖化対策が絶対にうまくいかな
いっていうふうに考えます。
 そういう点で、いろいろ他市の状況もあるし、お金も確かに安くなっているのですけど、い
ろいろ知恵を出していただいて、さっき地元業者のことを聞いたのは、その地元業者を使った
場合には補助額を少し上げるとか、そういうことで地域に還元といいますかね、地産地消とい
いますか、そういう一歩進めていくというようなことで、そういうことができないかと提案し
たいのでちょっと聞いてみたんですけど。地元業者もありますし、そういう方向で地元の業者
を使えば補助額が少し多いとか、そういうようなことをぜひ知恵を出してやっていただければ
ありがたいと思うのですけど、その点についてはどうでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの井之川議員の御質問にお答え申し上げます。
 太陽光、地元業者を使った場合に補助額を上げたらどうかということでございますけれども、
大変おもしろいアイデアだと思いますので、早速研究してみたいと思います。
◇16番(井之川博幸君) お願いします。
 なかなか検討まで行かないで研究なんですけど、住宅リフォームは市内業者ということで特
定をされております。それでもですね、やっぱりリフォームの関係でもかなり要望があって、
業者も大変喜んで要望されているということでありますから、ぜひやっぱり、地産地消といい
ますかね、これからは地域循環経済といいますか、今までもいろいろ何度も言ってますけど、
そういうことをきちんとやらないとですね、本当にこの地域を伸ばしていくことができないの
ではないかなというふうに思います。それだけの力、全部の力を合わせてもここまでだという
ことになればですね、誰もそんなに文句を言うわけではありませんし、やっぱりこの地域のい
ろんな力が発揮されてですね、議会でもいろんな提案がほかの同僚議員からも出ていますけれ
ども、いろんな提案がされて、うまくいってですね、この地域として、やっぱり活性化する。
人口も減らないというんですかね、ほかから奪い取ってくるというだけではなくて、ここで子
供さんがどんどん生まれるような、そういう施策がどんどんやられるというような、夢と希望
もあるような沼田市を目指してですね、市長に頑張っていただけるよう最後に強く要望して、
一般質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
    ──────────────◇──────────────
◇議長(星野 稔君) 次に、星野妙子議員。7番。
〔7番 星野妙子君登壇〕
◇7番(星野妙子君) 冒頭に、去る10月27日、急逝された上原副市長は、群馬県行政で
大活躍され、また、沼田市に対しても大変御尽力いただきましたことに感謝を申し上げ、御冥
福をお祈り申し上げます。
 通告に従い、大きく4点にわたり一般質問いたします。
 防災対策について、地域防災力、災害時の応急対策についてお伺いいたします。
 近年、日本では地震・豪雨・竜巻・火山噴火といった自然災害が頻発しています。ことし7
月下旬、未明、池田地区に局地的な集中豪雨があり、葉山参道の土砂崩れが発生、川の氾濫
によりリンゴ畑が浸水し、大きな被害を受けました。建設課職員の皆さん初め、関係者の御尽
力により、12月1日に復旧工事が終了し、冬の雪のシーズンを前に通行が再開され、感謝を
申し上げます。
 9月5日、(仮称)利南運動広場にて群馬県総合防災訓練が開催され、市民の皆様初め、9
0団体、1,000人の方々が真剣に訓練に取り組んで間もなく、9月9日から11日に台風
の影響で多数の線状降水帯が発生し、関東地方と東北地方で発生した集中豪雨、「平成27年
9月関東・東北豪雨」では、堤防の決壊によるすさまじい浸水被害の様子は記憶に新しく、改
めて自然災害の恐ろしさを痛感しました。
 災害が少ないと言われてきた沼田市でも、災害に対する備えの重要性と関心が市民の方々に
広まっています。災害が発生したときに必要な支援、自助・共助・公助の3つの中でも、私た
ちが住んでいる沼田、それぞれの地域を自分たちで守る共助、自主防災組織は、住んでいる地
域の特性を把握した各地域の住民どうしが日ごろから災害に備え、いざ災害時には連携する防
災活動です。
 そこで質問をいたします。自主防災組織の沼田市における構築状況とその活動内容について
伺います。
 2つ目の質問は、各地域における食料・飲料水・生活必需品などの備蓄状況・場所・供給活
動計画についてお伺いいたします。
 次に、災害時の避難誘導についてお伺いいたします。
 災害はいつ、どこで遭遇するかわかりません。沼田市民の方でも、外出先であったり、沼田
市に観光や仕事で訪れている方々など、さまざまな状況が予想されます。
 1つ目の質問は、救護所・避難場所への市民への周知徹底はどのように計画されているか、
お伺いいたします。
 2つ目に、災害時の避難誘導計画と最寄りの避難場所を知らせ、誘導する避難誘導表示板の
設置状況についてお伺いいたします。
 3つ目の質問は、沼田市を訪れてくださる市外来訪者(観光客)への災害時の安全誘導につ
いて、どのような対応を考えているかお伺いいたします。
 次に、沼田市まち・ひと・しごと創生人口ビジョンについて、子育て支援についてお伺いい
たします。
 沼田市まち・ひと・しごと創生人口ビジョン概要版が配布され、「人口対策」に若い世代の
結婚・出産・子育ての希望をかなえ、出生数の増加を促し、合計特殊出生率1.8を目標とさ
れました。国も「1億総活躍社会」における緊急対策で、希望出生率1.8、不妊治療への助
成拡充と子育て支援に重点を置いています。
 1つ目の質問は、沼田市人口ビジョンにおける出生数増加に対する具体策についてお伺いい
たします。
 不妊治療支援拡充については、9月定例議会で研究されるとの御答弁をいただき、まだ日は
浅いのですが、国の対策においても不妊治療助成拡充が子育て支援としてクローズアップされ
てまいりました。
 そこで2つ目の質問は、不妊治療助成拡充についてお伺いいたします。
 次に、がん検診について、がん検診未受診者対策についてお伺いいたします。
 国立がん研究センター、2015年の「がん罹患・死亡の予測」によりますと、年間9万人
が発症し、約1万4,000人が亡くなると発表しました。沼田市平成26年度事務概要によ
ると、乳がん検診受診率を例にいたしますと、22.9%です。早期発見・早期治療の基本で
あるがん検診受診率向上の施策として、コール(受診勧奨)・リコール(再勧奨)を行い、未
受診者をなくす事業が各地で始まっています。
 そこで質問いたします。沼田市における検診受診率向上のため、再勧奨の実施についてどの
ような対策が講じられているのかお伺いいたします。
 次に、国際交流と市長のトップセールスについてお伺いいたします。
 市長の、今年度の外国訪問についてお伺いいたします。
 市長による国際交流とトップセールスが行われたと伺いました。1つ目の質問は、その訪問
先と日程、費用についてお伺いいたします。
 2つ目は、国際交流や海外調査で得た成果を、今後の沼田市にどのように反映されるかお伺
いいたします。
 また、3つ目は、市長が渡航され、沼田市に不在のときにおける市役所の執行体制について
お伺いいたします。
 以上4点にわたり質問いたしました。御答弁をお願いいたします。
    ─────────────────────────────
◇議長(星野 稔君) 休憩いたします。
午後2時01分休憩
    ─────────────────────────────
午後2時09分再開
◇議長(星野 稔君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇議長(星野 稔君) 市長。
〔市長 横山公一君登壇〕
◇市長(横山公一君) ただいまの星野議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、防災対策について、地域防災力について、自主防災組織の構築状況とその活動内容に
ついてでありますが、平成27年12月1日現在、自主防災組織が設立してある地区は45地
区、55.6%でありますが、本年度中、さらに19地区で設立される計画で、本年度末には
64地区、79.0%の地区で設立される予定となっております。
 この自主防災組織の役割は、防災対策及び災害時における自助・共助・公助のうち、特に重
要となる、近隣が互いに助け合って、地域を守る共助の部分を担うものであります。
 災害時において、地域住民が一体となり災害を乗り越えるために、自主防災組織が中心とな
り、避難所開設、初期消火、避難誘導、救出救護、情報伝達、給食給水等の活動を行うことと
なりますが、平時においても災害を想定した共助のための訓練の実施及び地域住民に対する避
難所、避難経路等の周知等を含む防災知識の普及啓蒙を行うものであります。
 次に、災害時の応急対策について、各地域における食料・飲料水・生活必需品等の備蓄状況、
備蓄場所と供給活動計画についてでありますが、本市では、本庁舎駐車場の備蓄倉庫を初めと
する市内10カ所に分散し、アルファ米、クラッカー、新生児用ミルク、飲料水及び炊き出し
用機材等の備蓄を行っております。
 沼田市地域防災計画では、被災後3日間は県及び他市町村等の救援物資を待つことなく、被
災者、災害救助従事者及び緊急復旧作業に従事する者に対し食料を供給するよう備蓄に努める
こととしております。
 災害発生時における備蓄品の配布につきましては、避難所に近い備蓄場所から市職員が必要
数を避難所に搬送し、自主防災組織等の方々の協力により、避難者へ配布することとなります。
 次に、災害時の避難誘導について、救護所・避難場所の市民への周知についてでありますが、
沼田市地域防災計画に基づき設置する救護所につきましては、医療機関の機能が低下した場合、
多数の負傷者が生じた場合、被災地と医療機関が離れている場合など、医療機関のみで対応で
きないときに日本赤十字社群馬県支部、医師会、消防本部等と連携し、原則的には、該当する
地区
の小学校に設置することとしております。
 また、避難場所につきましては、地域の方が一時的に集まり、互いの安否確認をするための
緊急指定避難場所として64カ所、被災を受けるなど、家で生活することができない方が仮に
生活するための指定避難所として54カ所を指定しております。
 なお、これらの周知につきましては、地域防災訓練を初めとし、防災マップやホームページ
により市民への周知を行っております。
 次に、避難誘導計画と避難誘導標識の設置についてでありますが、災害時には、建物や道路
の損壊などにより二次災害も懸念されることから、自主防災組織を中心とした集団行動による
避難誘導が必要不可欠であります。
 そのため、避難誘導計画につきましては、地区ごとに作成する必要があることから、毎年開
催している地域防災訓練においての避難誘導訓練、自主防災組織における図上訓練及び実地訓
練等の実施により、各地区で確認及び見直しを行うこととしております。
 また、避難所につきましては、場所等が記載されている防災マップの全戸配布、ホームペー
ジへの掲載、避難所看板の設置等で周知を図っておりますが、避難誘導標識につきましては現
在設置していないため、今後の検討課題とさせていただきたいと考えております。
 次に、災害時の市外来訪者(観光客等)の安全誘導についてでありますが、地域の状況に不
案内な市外からの来訪者の方々の安全は、まず、その地域の避難場所及び避難経路等を確認し
ておくなど、御自身の危機管理の意識が必要であると思いますが、災害時においては、滞在す
る施設などの職員や地域の方々の適切な誘導がより効果的であると考えます。
 また、災害の程度によっては、互いに助け合う余裕がないという事態も想定されますが、市
外からの来訪者をスムーズに避難誘導するためにも、地域の方々が避難場所及び経路を熟知し
ている必要があるため、今後も市民の防災意識の向上を図る啓発活動とともに、自主防災組織
の育成や支援等に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、沼田市まち・ひと・しごと創生人口ビジョンについて、子育て支援について、沼田市
人口ビジョンにおける出生数増加への具体策についてでありますが、出生数の増加を促す施策
につきましては多岐にわたっております。
 そこで、人口ビジョンの人口対策の視点の一つであります「若い世代の結婚・出産・子育て
の希望をかなえ、転出抑制・出生数の増加を促す」施策として、産婦人科や小児科の確保はも
ちろんのこと、結婚・出産・子育ての切れ目のない支援策として、結婚支援のための出会いサ
ポート事業、妊娠・出産・子育てに係る同世代の情報交換ができる拠点の整備、また、妊娠期
から子育て期にわたる総合的支援を提供する子育て世代包括支援センターの整備などにより、
出生数増加につなげてまいりたいと考えております。
 次に、不妊治療助成拡充についてでありますが、市といたしましては、不妊治療の経済的負
担の軽減を図るため、医師が認めた不妊治療であれば、一般不妊治療及び特定不妊治療の区分
にかかわらず、自己負担の2分の1について、上限10万円までを助成しております。
 また、高額な医療費がかかる特定不妊治療につきましては、国の助成制度があり、県が事業
実施主体となって推進しておりますが、県の助成を受けた後、残りの自己負担分についても市
の助成を受けることができます。
 なお、先般、政府の1億総活躍国民会議がまとめた緊急対策の具体案の中に、希望出生率1.
8の実現に向け、不妊治療費助成拡大が示されていることから、今後県の制度が拡充すること
が予想されます。
 したがいまして、不妊治療助成制度につきましては、少子化対策にとって重要な施策である
と認識しておりますので、国及び県の動向を注視し、情報収集に努めてまいりたいと考えてお
ります。
 次に、がん検診について、検診未受診者対策について、検診受診率向上のための再勧奨の実
施についてでありますが、がん対策については、平成18年6月に成立したがん対策基本法に
基づき策定されたがん対策推進基本計画の中で、重点的に取り組むべき課題の一つとして、働
く世代のがん検診受診率を向上させるための対策が必要であるとしております。
 また、県においては、群馬県がん対策推進計画にがん検診受診率50%を目標値に定め、さ
まざまな施策を推進しております。
 市といたしましては、国及び県の補助事業等を活用し、働く世代への無料クーポン券配布に
よる受診勧奨や受診方法の変更、無料クーポン券が配布されたにもかかわらず、未受診だった
方への再勧奨、かかりつけ医からの声かけなど、関係機関の協力を得て受診率向上に努めてい
るところであります。
 受診率につきましては、国が3年ごとに実施する国民生活基礎調査や市町村が実施する健康
増進法に基づくがん検診の結果が公表されておりますが、事業所検診等の受診状況の把握が難
しい状況もあります。
 いずれにいたしましても、死亡率第1位であるがんへの対策は、市民の生命と健康にとって
重大な課題でありますので、早期発見により適切な医療を受けられるよう、今後も受診率向上
に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、国際交流と市長のトップセールスについて、市長の今年度の外国訪問について、各訪
問先の日程と費用についてでありますが、9月25日から30日までの6日間、姉妹都市提携
20周年事業及び2020年東京オリンピック・パラリンピック大会の選手合宿地誘致推進の
ため、フュッセン市及びボン市を訪問し、また、11月26日から29日までの4日間、台湾
からのインバウンド誘致のため、台湾南投県埔里鎮を訪問してまいりました。
 費用につきましては、フュッセン市・ボン市の訪問が、市長・議長・随行の渡航費、交流会
経費、ボン市での懇談会経費等の総額約294万円でありました。台湾南投県埔里鎮の訪問は、
渡航費を個人で負担しており、随行の渡航費として約30万円を支出しております。
 また、7月7日から14日までの8日間、イタリアにおいて「地球に食料を、生命にエネル
ギーを」をテーマに開催されたミラノ国際博覧会に、川場村の「雪ほたか米のスープ」が出品
されたことから、利根沼田広域市町村圏振興整備組合理事長として訪問、また、11月21日
から24日までの4日間、我が国の経済観光交流団の一員として「ジャパン・トラベル・フェ
ア」の視察のため、インドネシアを訪問いたしました。なお、これらの2カ所につきましては、
個人負担で参加したものであります。
 次に、国際交流・海外調査で得た成果の市政への反映についてでありますが、まず、ドイツ
のフュッセン市との姉妹都市提携20周年記念事業として実施した訪問では、ヤコブ市長を初
め、多くのフュッセン市民から歓迎を受け、本市とフュッセン市の末永い友好関係を確認でき
たことは大変有意義なことであったと感じており、今後におきましても、さらに友好関係を深
めながら、民間交流を含めた相互交流を一層推進してまいりたいと考えております。
 ボン市にあるドイツフェンシング協会の訪問では、海外での事前合宿の考え方の確認やスポ
ーツ全寮施設を見学し、関係者とも交流が深められましたので、今後、日本フェンシング協会
等に御協力いただきながら、連絡を密にし、事前合宿の誘致を推進してまいりたいと考えてお
ります。
 また、台湾南投県埔里鎮と魚池郷の交流につきましては、台湾紅茶の父として現地でも尊敬
を集めている、園原地区出身の新井耕吉郎氏がきっかけとなり、老神温泉観光協会の皆様が、
南投県の観光協会との交流を計画しております。そのほかにも、本年2月に台湾の旅行関係者
やマスコミ関係者が本市を訪れ、利根沼田の観光資源を視察され、その後約1,000名の観
光客が来訪されております。私も今回同行した際には、埔里鎮の鎮長と魚池郷の郷長、いわゆ
る首長にお会いし、今後の交流について意見を交わしてまいりましたので、台湾からのインバ
ウンド観光について、一層推進が図れるものと期待しております。
 イタリア及びインドネシア訪問につきましては、日本各地から世界に目を向けた食市場への
取り組みの紹介や各界からの参加による経済連携の交流など、大変参考になりましたので、本
市の農業振興や観光推進のために役立ててまいりたいと考えております。
次に、市長渡航時の市役所執行体制についてでありますが、長の職務の代理につきましては
地方自治法第152条に規定されておりますが、長期又は遠隔の旅行、病気による不在の場合
において、長がその職務につき、みずから意思を決定し、かつ、その事務処理について職員を
有効に指揮監督し得るか否かにあるとされております。
 そこで、渡航時の場合、渡航日数、渡航先の社会情勢や国際電話等の通信状況が良好な地域
への渡航に関しては、職務代理を置かないものと解しております。
 なお、渡航中においては、必要に応じて携帯電話やタブレットで連絡を密にして、市業務に
支障を来すことのないよう、総務部長を中心に各部長と連携して事務の執行に当たっておりま
す。
 以上申し上げまして、星野議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇7番(星野妙子君) 御答弁ありがとうございました。自席から再質問させていただきます。
 まず、防災対策ですが、平成27年9月関東・東北豪雨は昨日の同僚議員の質問からも、少
し線状降水帯の位置がずれていましたら、群馬県で災害が発生していたかもしれません。災害
発生時ですが、折しも沼田市議会で決算審査特別委員会が開催されており、防災対策課長が質
疑に答えてくださっていました。終了後すぐ、防災服に着がえ、部下の方々と沼田市の対応に
飛び回ってくださる場面に出合い、感謝した次第です。
 災害が発生したとき、消防や警察が同時に全ての現場の救助に向かうことはできません。そ
のような事態に備え地域住民が連携して助け合う共助、いわゆる自主防災組織、先ほどの御答
弁ですと、既にことしで64地区、79%に上るという数字をいただきまして、安心したとい
う思いもあるんですけれども、逆に先ほど市長からお話のあった地域の防災訓練について、例
えば、私が住んでいる区域で、そういう案内があったかなとか、やったかなという記憶がちょ
っとことしについてはないんですけれども、まず自主防災訓練は、どのように、何カ所で、ど
んな内容で行われたかということ。
 また、ことし2月、沼田市において関係者の方が集まって沼田市防災会議が開催され、沼田
市地域防災計画が示されました。そこの中で自主防災組織という言葉が大変たくさん出てきて、
明記されています。先ほどお話にあったように、地域ごとに定められた避難場所への住民の避
難誘導とか、避難所の運営と立ち上げ、それから備蓄食料、届けられた備蓄食料の避難者への
供給など、これが自主防災組織に頼るところがたくさんあるということですが、こういうこと
について、事前に役割体制など、各地区の区長さんとどのような話し合いをされているのか、
お伺いいたします。
 また、あと残りの自主防災組織がまだ立ち上がっていないところもありますけれども、どの
ように結成を促していくのかお伺いしたいと思います。
 もう一つ、防災計画資料の4の11に、先ほど市長が御答弁くださった災害備蓄品等備蓄状
況というのが確かにあります。市内10カ所、支所とか公民館とかにあるんですけれども、こ
こに示されている数なんですけど、これはどのように算出されているのか。また、食料が含ま
れていますけど、入れかえ計画、賞味期限などあると思うのですが、どのくらいの期間で更新
されているのかお伺いいたします。
◇市長(横山公一君) ただいまの星野議員の御質問に、所管の部長をもって答えさせます。
◇総務部長(田村博史君) 命によりお答えをさせていただきます。
 まず、1点目の自主防災組織、あるいは地区での防災訓練の実施状況についてでございます
が、議員の住まわれている町には、まだその自主防災組織は立ち上がっていない状況でござい
ます。例えば、立ち上がっていない地区であっても区長さんを中心とした町単位での防災訓練
をされているところもございます。地区によっては、防災対策課のほうに連絡をいただいて同
席をさせてもらっているような状況でございますので、全体の回数等については把握をしてい
ないということでございます。
 また、防災計画の中で、自主防災組織の役割が多岐にわたって記載をさせていただいており
ます。自主防災組織の方には、まだ現在立ち上がっているのが45地区でございまして、年度
末までには64地区の立ち上げになるという状況でございますが、その立ち上げの際にいろい
ろ御相談、御説明をさせていただいているところでございます。今後も新しい地域への組織立
てを含めてですね、今年度から防災専門官も雇用いたしましたので、その職員を中心として、
防災対策課と一諸になって地域の方々と組織の立ち上げについても、また運営の仕方について
も、いろいろ御相談をさせていただくような体制をとっているところでございます。
 また、備蓄品の量につきましては、基本的には3日分の量を備えることが好ましいというこ
とで防災計画では記載をしておりますけれども、総量としては、そこまでは、そこを目指して
いるといったような量の状態でございます。
 また、更新時期にはですね、地域防災訓練であるとか、防災防犯フェアであるとか、そうい
ったときに参加していただいている方への、来場してくださる方含めてですね、参加品として
お配りをして、備蓄品だという説明をするとともに、有効に使わせていただいていると、そう
いった状況でございます。
 以上でございます。
◇7番(星野妙子君) ありがとうございます。
 まず、備蓄の状況など見ますと、確かに数字がですね、アルファ米、市役所駐車場200と
ありますから、先ほどおっしゃった3日分には数が足りないわけですけれども、これをいろい
ろ考えて備蓄されていると思うのですけれども、この備蓄場所についても市民は知らないと思
います。
大方の方は知らないと思います。例えば、私が今回この質問をいたしましたのは、ある地域で
避難指定場所になっているところの責任者の方が、避難指定場所になっているけれども、備蓄
品もないし、水も預かってないし、そういった緊急資材、いわゆるヘルメットとかスコップと
かというものも支給されていないし、どうなっているのかなという話を聞いて、私もまたこの
最近の災害が多いということで、関心を持って今回質問した次第です。
 先ほどおっしゃったように、これからこの自主防災組織、市民の方々の認識や気運を盛り上
げて、役割体制の確認をして、本当に災害があったときに、その組織が機能するようにしてい
きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、災害時の避難誘導ですけれども、先ほどお話がありましたが、やはりこの沼田市の地
域防災計画を見ますと、市民初め、観光客など地元の地理に不案内な来訪者や外国人でも理解
できる案内標識に配慮して作成とあるけれども、まだ今のところ沼田市はこれからの設置状況
だということです。
 確かにいろんなことが起きたときに、その役割の人が、先ほど言ったように、全てのところ
に助けに行けないときに、この避難誘導表示板というのは、大きな効果を示すのではないかと
思うのですけれども、9月30日付の上毛新聞なんですけど、館林では、観光マスコットのゆ
るキャラに、ぽんちゃんというのがあります。これは館林が分福茶釜が有名でタヌキのゆるキ
ャラを使っているんですけれども、このぽんちゃんというのを避難誘導表示板に登場させなが
ら、市民、観光客に災害時の避難場所を知らせる避難誘導板の設置が始まったと紹介されてい
ました。館林でも沼田市と同じように市民への周知は、ホームページやハザードマップの全戸
配布などを行っているけれども、やはり普段から、一目でわかるような案内標識で避難場所の
周知や、防災意識を向上させようということで、これから市内300カ所への設置を進めると
ありました。
 また、高崎市ですけれども、既に221カ所まで設置が完了したという話を聞いております。
 来年3年20日から真田展が開催され、沼田市へ観光客、来訪者が今までより、より増加さ
れる予想です。そういった中で、防災の観点からも、この避難誘導標識の設置の契機ではない
かと考えています。一気に設置するのは難しくても、徐々にふやしていくことも考えられます
し、例えば、館林の先ほどのお話のように沼田市では、小松姫やぬまたんちなどのゆるキャラ
がもう既に市民に楽しまれて浸透しています。観光の面からも活躍しているゆるキャラを活用
して、標識に関心を持つ目を持っていくよい機会となるんですけれども、市長のお考えをお伺
いいたします。 ◇市長(横山公一君) ただいまの星野議員の御質問にお答え申し上げます。
 館林がぽんちゃんを使って標識をつくっていると、大変おもしろい試みではないかなと思い
ます。沼田もこれから小松姫、ぬまたんち等々のものがよいのか、それとも違うものがよいの
か、検討しながら取り組んでまいりたいというふうに思います。
◇7番(星野妙子君) 設置をしていくときには、あるところで費用をちょっと調べたのです
けれども、1本につき200万とかかかる。それはいろんなやり方があるんですけれども、そ
ういうものもあるんですけれども、そういったときに、既に防災課の方は御存じかとは思いま
すけれども、民間企業などの地域貢献協賛資金ということとか、補助金を利用するPFI事業
の取り組みというのがあるというのを、私も今回勉強して知りました。これは、民間資金を活
用した社会資本整備事業ということなんですけれども、沼田市のお金を使うのもありますけれ
ども、もし設置をこれから考えていただく中で、こういった事業のやり方もあるということが
あるんですけれども、市長いかがでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの星野議員の御質問にお答えいたします。
 1本200万もかかるようなものは、沼田市では到底整備できません。もっと費用のかから
ない方向で考えていく中で、PFI等々は検討していきたいというふうに思います。
◇7番(星野妙子君) 今私が200万と言ったのは、全く1本のもので、大きく表示があっ
て、そしてソーラーなどがついていて、ソーラー基盤がついていて、夜もし災害が起きてもわ
かるというようなそういうものだったのですけれども、全国各地のを見ますとさまざまな表示
板がありますので、ぜひ御検討いただきたいと思います。
 次に、沼田市まち・ひと・しごと創生人口ビジョンについてなんですけれども、昨日同僚議
員の質問に市長は、人口減少は一番の問題だ、食いとめていくとの御答弁をされています。子
育て世代の方々が沼田市のさまざまな施策に魅力を感じて、沼田市で子育てしようと思っても
らえるか、他市町村との差別化を今模索する中にあると思いますけれども、市民構想会議には、
子育て真っ最中のお母さんが参加されています。このような方々からどのような意見が出され、
その御意見をどのように今まで反映されているのか、お伺いいたします。
◇総務部長(田村博史君) お答えを申し上げます。
 市民構想会議において総合戦略の各施策に対して意見を伺ったときのものでございますが、
若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる施策について伺ったときの御意見であります
が、子供が病気になったときに安心して預けられる施設が欲しい、婚活事業の実施により、都
市から若者を連れてくる、春夏秋冬、沼田の四季に合わせた観光宣伝とリンクさせた婚活事業
の実施、また、就学前児童用に遊具が充実した公園の整備、小学生用に放課後と夏休み期間中
に預かってもらえる施設の充実、少子化対策として、若い人に結婚してもらうために20代で
結婚したら祝金を支給するなどの意見が出されております。このほかにも多くあるわけでござ
いますが、この中で子育て関連の事業につきましては、担当のほうから答弁させていただきた
いと思います。
◇健康福祉部長(下 宏一君) ただいま総務部長が申し上げましたように、構想会議の中で
示されているのは、子供を預けられる施設、あるいは観光事業等に付随するような婚活、ある
いは就学前の子供を預かる施設などです。
 今、議員さんが御質問なされている、まち・ひと・しごと創生人口ビジョンをごらんいただ
いてもわかると思うのですが、この中には、人口の将来展望として目指すべき将来の方向性と
いう視点ですが、安定した雇用の創出、それから子育て世代からのUIターンの促進、加えて
総務部長が申しましたような若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえること、最後に地
域と地域が連携して進めていくという、4本立ての方向性を示しています。
 私どもの健康福祉部としてお答えできますこととすると、今申し上げたうちの3番目、若い
世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえるための転出抑制であり、それがために発生するで
あろう出生数の増加を促すことでございます。
 その中にうたわれておりますのが、結婚・出産・子育て世代を中心とした転出抑制や転入の
促進でありますので、それに則した事業として考えているものを、これも先ほど総務部長も申
し上げたと思うのですが、まち・ひと・しごと創生総合戦略の中にうたい込んでいるわけです。
じゃ仮に、その中でどんなものがあるかということですが、施策の一覧の中に、結婚支援、あ
るいは病院、特に小児科や産婦人科の確保を皮切りにして、7項目まで挙げております。そし
て、その中にうたわれている特長的なものの中から現在健康福祉部の中で考えておりますのは、
結婚支援という部門の中で、出合いサポート事業、これは要するに若い方々が出合いの場をつ
くれるような意味合いのものでございますが、あるいは、これは市長が御答弁の中で申し上げ
ましたけれども、妊娠・出産・子育て、情報交換の場の仕組みづくり、すなわち現在保健福祉
センターの中にある子ども広場を発展拡充する格好でグリーンベルの中に移転しようと考えて
いるのが、この件でございます。加えて、これも御答弁の中にありましたが、子育て世代包括
支援センターの整備でございまして、妊娠期からの切れ目のない支援を実現するために、安心
して子育てできる環境づくりを実現するための施策です。以上のようなものが、現在考えてお
り、検討しているものでございます。
 以上です。
◇7番(星野妙子君) ありがとうございます。
 どの政策も子育てに大変大切なことだと思います。先ほど総務部長がおっしゃってくださっ
た中にですね、まず沼田市まち・ひと・しごと創生総合戦略目標3の中の、子育て世代をター
ゲットに環境整備を図るというのがあるんですけれども、先ほど総務部長がおっしゃいました
子供の遊び場の充実、公園の改修整備というのがあるんですけれども、これを見たときに、ま
た総務部長も今おっしゃってくださったときに、このような悩みというか、希望というか、そ
ういったことを私が子育て世代の親御さんから何回か聞いていたので、マッチングしたなと思
ったんですけれども、この取り組みはまさに子育て世代の親御さんから要望として出ているこ
とです。
 例えばなんですけれども、十王公園ですけれども、遊具は沼田公園より種類が多くて遊ばせ
に行くのが多いそうです。でも、トイレに問題があるって言われたんです。私見に行ったんで
すけ
ど、ちゃんと水洗なんですよね、だけど和式だったんです。こんなことが、子育て世代の今の
トイレ事情に、子供たちにとっては合っていないのですけれども、そうするとどうするかとい
うと、沼田で子育てしている人たちなんだけど、川場の田園プラザや冬場には前橋市の元気プ
ラザまで出かけて子供を遊ばせているという、子供が楽しく元気に遊んでいるという、その姿
を見るというのは、この子育て世代の人たちにとっては、大変重要な評価基準になるんだなと
いうことを思いました。
 その目標3のターゲットの中に記されていたんですけれども、安心して遊べる環境づくりと
充実、公園を改修する、公園を利用したプログラムを企画したり実施する、親子に魅力的なプ
ログラムとして受け入れられるようにするというように記述されております。これは、今本当
に対策として行ったら、目に見える進歩ではないかと思います。
 こういったことは、早期に取り組んでいただきませば先ほどからおっしゃっている、子育て
世代の転出抑制や転入促進に寄与していくことになると思いますが、具体的な計画はどこまで
進んでいるのか、お伺いいたします。
◇都市建設部長(内山日朗君) ただいまの御質問にお答えを申し上げます。
 公園の改修整備計画でございますが、これにつきましては10年間での整備を計画しており
ます。したがいまして、この総合戦略で目標としております、5年間でおおよそ50%の整備
を目標としております。
 以上でございます。
◇7番(星野妙子君) 10年だとちょっと長すぎるかなと思うのですけど、市長、こういっ
たような目に見えることの政策をやっていくのって、本当にわかりやすいと思いますので、市
長のお力でスピードアップしていただくことができませんでしょうか。お考えを伺います。
◇市長(横山公一君) ただいまの星野議員の御質問にお答え申し上げます。
 目に見える改革は大変必要だということでございますが、予算との兼ね合いという中で検討
していくことでございますので、今一度検討をさせていただければありがたいと思います。
◇7番(星野妙子君) ぜひ検討して、進んでいただきたいと思います。
 次に、不妊治療の助成拡大ですけれども、先ほど各部長から御答弁いただいたように、子供
の、子育ての希望をかなえる中で、出合いサポートとか、子育て支援包括センターの充実など
がありますが、昨日市長が同僚議員の質問に、まず晩産化が人口減少問題に関係するんだとい
う認識を示されました。人口減少の中で女性が労働力として活躍していますし、社会進出をし
ています。
それによってどうしても晩婚化したり、晩産化となる流れがあります。それによって、やはり
直面するのが不妊問題になっていくのではないかと思います。子供が欲しいと希望したときに、
その希望を後押しする不妊治療助成について、先ほど御答弁をいただきましたけれども、来年
度の予算編成の最中でもありますので、ぜひもう一度市長のお考えを聞きたいのです。
 県内では、人口ビジョンが次々と発表されています。人口減少にどの市町村も直面していま
すけれども、新聞紙上では、例えば渋川市や下仁田では、人口ビジョンに不妊・不育治療の助
成拡大を挙げておりますし、9月の議会で私が申し上げましたように、高崎は20万、館林は
30万、伊勢崎も20万、中之条は何と180万と、出生率向上の施策として取り組んでいま
す。市長、もう一度お考えをお聞かせください。
◇市長(横山公一君) 私が昨日晩産化と言ったのは、女性が社会進出をしては悪いという意
味ではありません。女性の社会進出は大いに進出していただいて、働いていただきたいという
のは偽らざるところでございますが、こういうデータも出ております。
 これは東大卒でニッセイ基礎研究所生活研究部研究員の天野馨南子さんという方が調べたこ
とでございますが、晩産化は女性の社会進出によってということなんでございますけれども、
勤労婦人福祉法が1972年に施行されておりますが、そのときの出生率が2.1、男女雇用
機会均等法が1985年にできまして、1986年に施行、女性活躍推進政策元年と言われた
ときが1.76の出生率、そして4年後にこれが、1.57ショックというのが起きるのです
が、1989年に出生率が1.57まで下がります。そして、1980年に共働き世帯は35.
5%、1990年が47.8%、共働き世帯への育児支援、出生率低下、共働き世帯の応援を
すると出生率に歯どめがかかるということで、国が動いたのですが歯どめはかからず、そのま
ま出生率は上がらなかったというデータがあります。そして、第1子を出生するのが、197
0年ですか、1970年には25.7歳、1995年が27.5歳、2005年が29.1歳
に上昇していくと。要するに、晩産化が出生率に顕著に影響しているんだと。そして、女性の
生殖能力は20歳後半から低下し始め、36歳を境に急に低下しているというのが、この天野
さんのデータに出ております。そして、OECD、経済協力開発機構に加盟する34カ国、第
1子出産年齢と出生率の相関関係が、第1子出産年齢が早ければ早いほど出生率を上げて、遅
ければ遅いほど出生率は低下していくんだというデータも出ております。そして、女性活躍推
進法、そして晩産化、少子化、人口減少というのが因果関係にあるのではないかということを
申しておるわけでありまして、そして、やはり妊娠・出産については、生物学的に適齢期を見
なくてはいかんだろうと、自分が産みたいと思ったときに、思うように授からないというのは
年齢の壁があるということを申しておると。そして、男性にも生殖適齢期があるんだと、両方
にあるんだということをこの方は申しておりまして、そして、フランスが先進国の中で唯一出
生率を上げた国でございますけれども、フランスは、政府と医学会、民間が一体となって、「
欲しいときに赤ちゃんを」ではなくて、「できるときに赤ちゃんを」ということで、政策転換
をしたそうでございます。そしてフランスは、2004年に生物科学庁を設置し、不妊治療患
者の平均年齢が34歳だということであります。日本では40歳以上の患者さんが3割を超し
ておるそうであります。そして40歳を超しますと、成功率が10%に下がってしまうという
ようなデータも出ているということでございまして、やはり、政府では2015年に閣議決定
をして、少子化対策大綱の中に正確な妊産期教育をしたほうがよいのではないかということを
盛り込んでおるそうであります。フランスでは、14歳からそういうことを盛り込んだ教育を
始めたということでありまして、不妊治療の支援をもっとふやそうということは当然必要なん
ですけれども、それと同時に私が言いたいのは、不妊治療を受けなければならない人をもっと
減らすことのほうも大切ではないかと。やはり、女性の体に優しい政策がそういうほうに向く
んではないかということでございまして、一人一人が正しい知識を持って、理想のライフプラ
ンをつくれるような沼田市にしていくことも一つ大事ではないかということで、きのう晩産化
が一つのということを申し上げたわけでございまして、決して不妊治療をおろそかにするとい
うことではございませんので、その点御理解賜りたいと思います。
◇7番(星野妙子君) 市長がこんなに不妊治療のことや晩産化のことについて勉強してくだ
さって、大変ありがたいです。
 同じような内容を9月議会のとき、私も質問するに当たり、勉強いたしました。そのとき申
し上げましたけれども、たしか文科省が高校生向けに出している、その今市長がおっしゃった
のと同じように、やっぱりその出産適齢期があるんだということを、その高校生の段階で、そ
ういう読本を出しているというのを私は新聞で読んで、文科省がそんなことをやるんだと思っ
たのですけれども、実際に日本では22歳ぐらいが適齢期じゃないかということで、やはり市
長が先ほどおっしゃったように、年齢を重ねれば男女ともにその生殖機能が落ちていく。だけ
ど、今市長もおっしゃっていたように、人口減少の中で、本当に女性も労働力や、また自分で
も仕事をしたいと思って社会へ進出していく中で、実際にいざ結婚となったときに遅くなると
いう人もいますので、そういった方々へのまなざしというか後押し、その対策について、ぜひ
市長そこまで勉強していただいているので、一緒に頑張っていきたいと思いますので、市長よ
ろしくお願いいたします。
 私は、これをすごく悩んでいる人がたくさんいるので、周りに、大変重要だと考えておりま
す。
 次なんですけれども、がん検診の未受診者対策なんですけれども、私は現在がんに罹患して
治療しながら社会復帰して、毎日頑張って生活されている方々の患者の会に参加させていただ
いて勉強しています。がんという病気と闘うことの苦悩、これをその方々の声から知りました。
御本人のみならず、御家族もともに戦う壮絶な毎日、死と隣り合わせのような思い、そういっ
たことを伺いました。社会復帰されていても、治療は継続していますし、その治療からくる副
作用で体調が不調になったり、検査結果がわかるまでとっても心配な日々を過ごすなど、その
お話を伺えば伺うほど早期発見とか治療が基本であるな、だからこそがん検診受診率の向上と
いうのは大切なんだなというふうに思いました。
 沼田市で出している平成26年度の沼田市事務概要、乳がん検診を例にいたしますが、対象
者が1万1,452人の中で、受診した方が1,391人です。受診率が22.9%でした。
でも、これには各職場で受けている受診率は入っていません。検診結果は、精密検査が必要な
方が149人。精密検査が必要と言われたので、また受診した人が125人。その結果、がん
だと診断された人が9人とあります。そうしますと、精密検査が必要と言われて、そういうお
知らせが来たにもかかわらず、24人の人が受けていない、もしくは、その後どうなったかと
いうのがわかっていないわけですけれども、このような方々について、市では追跡調査をして、
どのような対応をされているのか伺いたいと思います。
 また、今乳がんを例にとっていますけど、女性は家庭や家族を優先にしがちですし、自分は
後回しにして精密検査をしなかったかもしれませんし、仕事が忙しくて行けなかったかもしれ
ません。そのような方々に再受診を勧めるリコールという再勧奨、もう一回、もう一声かける
ということ。早期治療へと結びつけなくてはならないと思うのですけれども、今後沼田市もさ
らにここへ積極的に行っていっていただきたいと思いますが、このリコール、再勧奨について、
市長どのようにお考えでしょうか。
    ─────────────────────────────
◇議長(星野 稔君) 休憩いたします。
午後2時59分休憩
    ─────────────────────────────
午後3時06分再開
◇議長(星野 稔君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
    ─────────────────────────────
◇健康福祉部長(下 宏一君) 先ほどの星野議員の御質問にお答え申し上げます。
 精密検診の後の取り扱いといいましょうか、どのように対応しているかということでござい
ましたが、精密検診の結果が出るに当たりましても、個別検診の場合と集団検診の場合がござ
います。
 まず、個別検診のほうでありますが、医療機関で受診するわけですので、その結果に基づい
て精密検診を受けるよう勧めております。
 集団検診のほうにつきましては、結果が出た後、保健師が訪問して受診を促すようにしてお
ります。
 以上でございます。
◇7番(星野妙子君) 保健師がその方のところへ伺って、受診を勧めるというのは大変よい
ことだと思うのですけど、この平成26年度を例にとった中で、149人の検査必要という方
の中から、125人はさまざまな形で受けてはいるけれども、24人の方のその後がわからな
いわけですけれども、そういった方々について担当課のほうでは、その後のフォローというか、
考えているんでしょうか。また、それによって、その中にもしかしたらがんの方がいるかもし
れないんですけれども、そういった対応はどのように考えていらっしゃいますか。
◇健康福祉部長(下 宏一君) 検査をします。結果が出て、それも御本人のところにまいり
ます。加えて、医療機関なり、保健師から伝えます。なおかつ、受けていただけないというこ
とになりますと、それはそこまでということでございます。
 以上です。
◇7番(星野妙子君) 今回このことで勉強したときに、外国のほうではですね、3度目、4
度目のときに本人にその担当の人とお医者さんが面接をして、もうこっちから何も言わないけ
れども、何かあった後はいいんですねみたいな、サインをとるみたいな国もあるということを
学びましたけれども、やはりそうじゃなくって、その24人という方々の数字がわかっている
ようでしたら、担当課の方にはお手数をかけるかもしれませんけれども、もう一度受けてみま
しょうとか、どうしましたかとか、中には連絡がなくても別に受けているかもしれないという
ような、そういう追跡調査というのは必要だと思うのですけど、再度そこについて、またそう
いう、今後は考えがあるかについてお伺いいたします。
◇健康福祉部長(下 宏一君) 今申されておりますのは、精密検査の対象者の方々について
でございますが、実際に議員さんもおっしゃられましたように、がん検診の対象者数は、40
歳以上の方が対象ですので、1万8,000人からに及びます。その皆様の中には事業所で、
これも議員さんおっしゃられましたが、事業所で検査を受けていらっしゃる方も含まれます。
ですから実際のところ、どの方が受診されているかどうかということもわからないのが実態な
わけでございます。ですので、それらの皆さんの受診名簿をつくって、受けられたかどうか、
あるいはその結果がどうであったかというのを確認するというのは、大変難しい問題だと考え
ております。
 ただ、これは今申し上げたこととは別でありますが、現在その精検のほうの部類ですが、実
際にどういうことであったか、どういう結末を迎えたか、受診されたかどうかについては、把
握する方法を検討しているところでございますので、触れさせていただきます。
 以上でございます。
◇7番(星野妙子君) ぜひその残りの、この26年度の例でいう、残りの精密検査必要とあ
りながら受けなかった24人の方々に対する対応も今後考えていただきたいと思います。よろ
しくお願いいたします。
 今企業の方がわからないというのがございましたけれども、私もやはり今がんのことについ
て学ぶところに行っている中で、女性の全国中の議員の人たちが集まって、乳がんや子宮頸が
んについて学ぶ会というのがあるんですけれども、そこに行っているんですけれども、その中
で、やはり今健康福祉部長がおっしゃったように、検診の調べる中に職場でのが把握できてい
ないというのがありまして、今後職場の方々との検診の情報交換ができるような、そういった
場を設けていくというか、そういうシステムをとっていくというようなことが、その会という
のは国会議員の人から市町村議員までが集まっているんですけれども、そういう話し合いがあ
りました。それは大変必要なことだと思いますので、健康福祉部長のお立場のほうが、そうい
う情報はたくさんあると思うのですけれども、確かにこのパーセンテージというのも、確かな
数字ではありませんので、そういったことについても目を向けていっていただきたいと思いま
す。よろしくお願いいたします。
 最後に、国際交流と市長のトップセールスということですけれども、先ほど御答弁いただき
ました。まずフュッセン市ですけれども、このフュッセン市との姉妹都市の関係というのは、
まずは日本ロマンチック街道との関係が基本になっています。姉妹都市という関係を生かした
日本ロマンチック街道、これには国道120号とか、国道145号の活性化もかかわっている
と思うのですけれども、このフュッセンとの交流を行った後、また、今後市長はどのように進
めていかれるか、お考えをお伺いいたします。
◇市長(横山公一君) ただいまの星野議員の御質問にお答えいたします。
 フュッセン市と姉妹都市を結んで20年ということで、今後のことをどのように考えている
かということでございますが、やはりしっかりした友好を築いていかなければいけないのだろ
うというふうに思っておりますが、ドイツに行っている間にヤコブ市長のほうから、一つの提
案がありました。中学生を交換してはどうかというようなお話がありましたが、現在沼田市は、
オーストラリアだったですか、夏休みに各学校から派遣しておる状況の中で、少し検討してい
かなければいけないということで、まだ所管の部長さんにもお話はしておりません。
 ただ、やはり少しでも歩を進めていくためには、そういうことも考えていかなければいけな
いだろうというように思っております。そしてそれが、今中学生を送っているのは夏休みの派
遣ですけれども、それが夏休みの派遣だけでいいのか、1年間派遣してやるのがいいのかとい
うこともきちっと検討していかなくてはいけないということで、研究課題だというふうに私は
捉えておりますので、今現在研究しているところでございますけれども、そのような形で少し
ずつ、やはり中身の濃いものにしていかなくてはいけないんだろうなというふうに思っており
ますので、いましばらく時間をいただければありがたいというふうに思います。
◇7番(星野妙子君) そのお話は大変いいことだと思います。国際感覚を身につけるという
こと、外に出て日本をもう一度見るということ、沼田市を見るということは大切なことだと思
いますが、それをかなえるまでにはいろんな課題があると思いますので、ぜひそのことについ
て向っていっていただきたいのですが、先ほど私が申しました国道120号や国道145号の、
このロマンチック街道、フュッセン市とのかかわりから出たこのロマンチック街道については
どのようにお考えでしょうか。
◇市長(横山公一君) まず、このもともとのロマンチック街道ということで始まったのは、
まずは現在の嬬恋の熊川村長さんがこの話をまずは持ち込んできまして、それが発端となって、
ドイツロマンチック街道に対する日本ロマンチック街道ということで名乗ってよいかというこ
とをロマンチック街道のほうに問い合わせをしていく中で、草津の中澤町長が、当時中澤町長
が一番先頭に立って熊川さんとともどもやっておりましたので、沼田の商工会議所がそれに加
わって始まったというのが経過でございます。
 そして、まず沼田市よりは先に沼田の商工会議所が、向こうの商工会議所と友好提携という
形で提携が進む中で、沼田市が西田市長の時代にこの提携ができたという流れの中で、まずは
沼田がというよりは、国道144号のほうが先行しているということで、その草津に引っぱら
れて沼田がこういう形になっているというのが実情でございまして、やはり草津主導で進める
べきではないかなというふうに思いますが、今草津は町長さんがかわりまして、考え方が見え
ておりませんので、問い合わせしていく中で進めていかざるを得ないのかなというふうに思っ
ております。
◇7番(星野妙子君) 20年もの長きにわたり友好関係を築いているところですので、今後
も御努力をお願いしたいと思います。
 市長は、今年20周年記念訪問事業の後、ドイツのフェンシング協会を訪問されまして、オ
リンピックの事前合宿の誘致の働きかけをされたと先ほどの御答弁にありました。また、既に
沼田市は、全国知事会が提供するスポーツ合宿マッチングサイトに実施可能競技としてフェン
シング競技を登録されています。この合宿の働きかけをされたことによって、先ほど御答弁あ
りましたが、その感触、可能性というものは、どのように感じられましたか。
◇市長(横山公一君) ただいまの星野議員の御質問にお答え申し上げます。
 まずは、9月25日から30日までの間でボン市を訪れ、ボン市の協会、あれは合宿センタ
ーのところに協会があるのですが、そこの協会にお邪魔いたしまして、向こうの協会長さん、
それから副会長さん2名、片や1人が国内担当の副会長さん、1人が国外担当の副会長さんと
いうことで、3名の方とお会いして、沼田にぜひ来ていただきたいというお願いをしてまいり
ました。そして、そのときに向こうの施設を見学させていただいて、その施設は、あの太田雄
貴がそこで修行したんだそうでありまして、そのくらい名門な場所だそうですけれども、フェ
ンシングには3種目ありまして、その3種目の一つずつの合宿所ができているという、ドイツ
ではそのような形になっているんだそうですけれども、その一つを見せていただきながらお願
いをしてまいりました。
 そして、その後11月6日に高円宮杯というのが駒沢公園で、ワールドカップだそうですけ
れども、フェンシングの大会がありまして、ドイツから8名の選手が来、その8名の選手の引
率者がそのときお会いしたドイツの国外担当の副会長さんということでございます。
 そして、私がお願いしてきたのは、現在は来年のリオオリンピックがあるので、そこまでは
いかんと。リオオリンピック後に考えていただけるということをいただいてきましたので、ぜ
ひオリンピックが済みましたら、次のオリンピックまでの間に我々も用意しなければならない
ことが山積みしておるので、ぜひ早目に御解答はいただきたいというお願いをしてまいりまし
たけれども、感触はと言われますと、何と言っていいのでしょうかね、私ドイツ人のことはち
ょっと心が読めないので、まあ五分五分と言っていいのでしょうかね。ただありがたいことに、
フェンシング協会のさきの会長さんと現在の会長さんが沼田の出身でございますので、フェン
シング協会ともどもサポートはしていただけるというお話をいただいておりますし、今フェン
シング協会の少年の部の強化委員長をやっておるのが昭和村の吉澤博通先生でありまして、吉
澤先生も海外に大変顔が広いということで、つい昨年までですか、副会長職におりましたので
顔が広いということで、応援はしていただけるというふうには伺っておりますので、やはり期
待は持てるんではないかなというふうには思っておりますが、来るとなるとオリンピック仕様
ということでいろいろな整備がかかるので、また議員の皆さん方にお金の面で迷惑をかけなく
てはいけないのかなというふうに心苦しい点もありますので、期待半分ということで御勘弁い
ただければありがたいと思います。
◇7番(星野妙子君) 現状のところが把握できました。どうもありがとうございました。
 次ですが、市長がことし何カ所か海外に渡航されているわけですけれども、この10月の台
湾訪問の前にインドネシアにも行かれています。先ほど御答弁にありましたが、台湾訪問とな
った理由についてですが、台湾へのこの渡航費が市長は自費で、職員の方は公費となっていま
すが、現地では大変歓迎をされて、公式な待遇を受けたと伺っています。市長が自費で職員の
方が公費というのがどういうことかなということと、また、これと同時にですね、台湾を訪問
されて関係者の方々と友交を深めて、今後どのような展望を抱かれているのかということ。先
ほどに戻りますけれども、市長が自費で職員が公費というこの予算上の整合性ということにつ
いてお伺いした
いと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの星野議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず渡航費、私が自費で職員は公費ということは何ぞやということでございますけれども、
まずこれは老神の観光協会のほうから、先般南投県埔里鎮の観光協会長が老神のほうに来まし
て、そのときに曁南国際大学の学生等々がたしか40名近く来ているわけですけれども、その
ときに老神の観光協会長のほうに、ぜひ老神の皆さんも埔里鎮に来ていただきたいと、そして
インバウンドの調整をしていただきたいというような要望がありまして、老神の皆さん方が行
くということを決定して、向こうと連絡をとっていく中で、先ほど言いました埔里鎮と魚池郷
の鎮長さん、郷長さん、それと向こうの国会議員の馬さんという方が全てそろって歓迎してく
れるという段取りになったということで、本来ですと職員2人が行ってお世話をするというこ
とでしたが、それだけの方がそろっているのなら私もついていかなければいかんというふうに、
私が自分で判断したために、私の費用は自費ということであります。
 そして、行ってよかったのは、先ほど言いました、日月潭の脇に新井耕吉郎のつくりました
紅茶の研究所がありまして、そこに新井耕吉郎の碑があるのですが、そこの場長さん以下職員
は、群馬県の方だということは、新井耕吉郎は群馬県の方だとは認識しておるけど、沼田市の
人だということは知らなかったです。ですから、私が市長として行くことによって、新井耕吉
郎が沼田市の人だということが理解できたんだということは、大変行ってよかったなというふ
うに思っておりますが、後で聞きますと台湾のテレビには、長野県沼田市ということで出てい
たということでがっかりしておるんですが、今でもユーチューブに流れておりますし、役所の
中のあれには、ちゃんと私がインタビューを受けているのが出ているんですけれども、やはり
そのくらいまだ認識が足らんということでございますので、できましたら議員皆様も自費でど
こかに行くのでしょうから、ぜひ日月潭へ行って、沼田のPRをしていただければ大変ありが
たいと、かように考える次第でございまして、そういうことで先ほど星野議員が申しました整
合性というのは、そういうことでございますので、御理解賜りたいと思います。
 それから、展望はどうなるかということでございますが、ありがたいことに、南投県埔里鎮
の観光協会の茆さん、この方はチョコレート屋さんでございまして、1996年に日本に来て、
チョコレートの勉強をして、台湾に帰ってチョコレートをつくる18度C、チョコレートの温
度は18度が一番おいしいんだそうですけれども、18度Cというチョコレート会社をつくり
まして、現在観光協会の会長をなされているのですが、埔里鎮の観光協会の会長から、来年は
南投県の会長になるそうであります。ですから、沼田市の観光協会長が群馬県の観光協会長に
なるというような形で、また輪が広がっていくんではないかなというふうに思っております。
 それと同時に、この埔理鎮の皆さんは来年の5月、そして8月、これらに何とか都合をつけ
て沼田市にお邪魔したいというようなことも申しておりますし、その先ほど申しました、新井
耕吉郎の紅茶の場長も沼田には行くよというようなことを言ってくれておりますので、一つず
つ輪が広がっていくんではないかなというふうに思っております。
 現在、群馬県には10万人のインバウンド客が、昨年ですけど来ているそうであります。そ
のうち半分の5万人は台湾の人であるということでございますので、やはりインバウンドを一
番先に目指すのは、台湾が一番適当ではないかなというふうに思っておりますので、今後の広
がりに期待しているところであります。
◇7番(星野妙子君) 台湾とのその交流を深めるということで大変いいのならば、これ私の
考えですけれども、市の職員の方が公費で行くのであれば、今回は時間がなかったかもしれな
いけれども、やはり当初予算できちんと議会の承認を得るとか、そういうことをやって出かけ
ていったほうがよかったのではないかというふうに私自身は思います。
 また、この市長の中で、インドネシアに行かれたのはやはり自費で、勉強といえどもこれは
プライベートだったという認識でよろしいのでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの星野議員の御質問にお答えいたしますけれども、当初予算
で決めたほうがよいと、確かにそのとおりでございますが、このインバウンドの動きというの
は、そのときそのときで動いております。ですから、1年前にこういう形で決まるという形で
はございませんので、やはり今回みたいな形にならざるを得ない。これは、フュッセンの20
周年記念事業で、前々から決まっているという形でしたら、当初予算に計上しながら執行して
いくのが一番いいことでしょうけれども、そういう形で動きが早いといいますか、早いもので
すから、なかなかそういう形ではいかないというふうに思っておりますし、たまたま行った結
果、大変すばらしい成果があったからよかったというふうには言いますけれども、もしこれ成
果がなかったら、市の予算を使って何だという話になってしまいますので、その点は同行して
いただいた小野副議長と久保議員がよく見ていると思いますので、後でその辺のことは聞いて
いただければありがたいと思います。
 インドネシアは、なぜ行ったのかといいますと、インドネシアは2億5,000万人の人口
がおります。世界でも指折り数えるほどの人口大国であります。そして、そのインドネシアと
日本とのビザがなくなりました。昨年の11月に日本国がまずは撤廃をいたしました。そして、
本年の6月にインドネシアが撤廃をいたしました。それを記念いたしまして、友好訪問団を組
織しようということが福田康夫先生のほうから持ち上がりまして、国会議員の先生方、それか
ら各自治体の方等々、それから経済界等にお願いしたわけですけれども、そんな中で、経済を
発展させるために、やはりかなりの規模の訪問団を組織したほうがインパクトがあるだろうと
いうことで、1,000人規模の訪問団を組織するという形になった中で、現在いろいろお世
話になっております関係で、群馬県として、利根郡の広域圏としてみんなで行こうやという話
の中で行くことが決まり、結果的には片品の村長、川場村の村長、そして私という形で、この
利根郡では3人という形になったわけであります。知事クラスでは4県の知事さんが行ってお
りますし、各経済界の団体の方も多数行って、結果的には1,000人の規模という形になっ
たということでございまして、今後インドネシアとの経済交流をしていく中で、一つの足がか
りになるだろうということで参加させていただきましたので、よろしくお願いしたいと思いま
す。◇7番(星野妙子君) 市長がそういう海外に向けて、海外との交流を深めたり、そうい
ったことは大事だと思うのですけれども、今沼田市は副市長が不在です。そして、その沼田市
において、短期間で連続して渡航であったということ、これが市役所の執行体制に問題はなか
ったんですかというふうに市民から私に問い合わせがありました。行政執行を進めていく中で、
重要な要素に危機管理体制があるというふうに勉強しています。市長の姿勢としてまず沼田市
民の安全・安心とか、先ほどから言われている福祉増進を常に考えていくという市長の姿勢が
あるわけなんですけれども、この危機管理体制の中で、連続して沼田をあけてしまったという
ことについてはどのようにお考えか、お聞かせください。
◇市長(横山公一君) 副市長不在の中で渡航したのはいかがなものかということでございま
すが、実は、これは副市長がおるときに既に決定して費用等々全て済ましておる中でのことで
ございますので、行かざるを得なかったということが実情であります。そして、危機管理体制
はどうなのかということでございますけれども、危機管理体制は先ほど答弁で申したとおり、
しっかりできておるので安心であるというふうに思っております。
◇7番(星野妙子君) 今の、先ほどの御答弁であるかもしれないのですけれども、一般市民
がそういう話を聞くとちょっと首をかしげるようなこともありました。ただそれが、私が質問
した要素です。
 これで質問は終りたいと思います。
◇議長(星野 稔君) 以上で、一般質問を終了いたします。
    ──────────────◇──────────────
    第2 散  会
◇議長(星野 稔君) お諮りいたします。
 11日から16日までは、委員会審査等のため休会したいと思います。
 これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野 稔君) 御異議なしと認めます。よって、11日から16日までは、委員会審
査等のため休会することに決しました。
 以上で本日の日程は、全て終了いたしました。
 本日は、これにて散会いたします。
 次の会議は17日午前10時に開きますから御参集願います。
 本日は大変御苦労さまでございました。
    午後3時35分散会




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