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平成28年第1回沼田市議会定例会会議録 議事日程第2号
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平成28年3月7日(月曜日)

議事日程 第2号
平成28年 3月 7日(月曜日)午前10時開議
第 1 一般質問
─────────────────────────────
本日の会議に付した事件
第 1 一般質問
第 2 延  会
─────────────────────────────
出席議員(20人)
       1番  林  清史君      2番  永井 敏博君
       3番  桑原 敏彦君      4番  茂木 清七君
       5番  中村 浩二君      6番  坂庭 直治君
       7番  星野 妙子君      8番  金子 浩隆君
       9番  井上  弘君     10番  高柳 勝巳君
      11番  山 ?也君     12番  野村 洋一君
      13番  久保 健二君     14番  小野 要二君
      15番  大東 宣之君     16番  井之川博幸君
      17番  大島 崇行君     18番  大竹 政雄君
      19番  星野  稔君     20番  星野佐善太君
欠席議員(なし)
─────────────────────────────
説明のため出席した者
   市  長       横山 公一君   総務部長       田村 博史君
   市民部長       諸田  裕君   健康福祉部長     下  宏一君
   経済部長       栃原 豊彦君   都市建設部長     内山 日朗君
   総務課長       小林 信博君   会計管理者兼会計局長 片野  肇君
   教 育 長       宇敷 重信君   教育部長       小池 龍実君
   庶務課長       狩野 裕子君   監査委員事務局長   松井 玲子君
─────────────────────────────
議会事務局出席者
   事務局長       茂木 進一    次長兼庶務係長    松井 克人
   議事係長       今井 利次    副 主 幹       安原 和宏
──────────────◇──────────────
    午前10時開議
◇議長(星野 稔君) これより本日の会議を開きます。
──────────────◇──────────────
    第1 一般質問
◇議長(星野 稔君) 日程第1、一般質問を行います。
 通告順序に従い、順次質問を許可いたします。
 最初に、坂庭直治議員。6番。
〔6番 坂庭直治君登壇〕
◇6番(坂庭直治君) おはようございます。1番バッターということで大変緊張しておりま
すが、一生懸命頑張りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、通告に従って質問をさせていただきます。
 私たち日本の70%は森林である。先進国ではフィンランドに次ぐ高さであり、森林率90
%を超える山村自治体も少なくない。畜産的な土地利用の割合が高い中部ヨーロッパとは異な
り、わが国の山村地域の再生は、森林資源を有効利用し、林業を活性化することなしにはあり
得ない。本市もここに属すると思います。沼田市の紹介でも、「群馬県北部の市である。古く
から木材の集積地であり、市場町として発達した北毛の中心都市である」とあります。この地
域は、先人の時代より木材を集め、栄えてきたまちと言われています。川場村では、木材の製
材から販売まで一貫して手がける木材コンビナート事業を実施、4月より稼働させます。事業
の一環として間伐材などによる木材チップでバイオマス発電とあり、また、みどり市では、昨
年12月に稼働したわたらせ森林組合の地域材加工センターの製材過程で出る木質ペレットを
利用し、地域の森林資源の価値を高め、森林資源利用拡大・新需要創出事業をスタートさせる
と新聞紹介がありました。
 今、中山間地域では、森林資源に注目をし始めていると感じます。ぜひ沼田市でも取り組み
を始めていただきたいです。この前もお伝えしたように、森林の活用には一石二鳥も三鳥もよ
いことばかりです。まずは一石目の木材の活用を、切り出し・運搬・仕分け・製材を考えます
と、切り出す山から近くて運びやすい沼田に集材センターの整備が必要です。大きな量を扱う
ことで木材のブランドができると考えます。沼田ブランドの育成においての取り組みについて
お伺いします。
 昭和25年ごろに国有地を借り学校林として整備をして来た林が十分に切り芯を迎えていま
す。また、平成31年には借地の期限もあります。これから行われる利根町小学校整備の資材
として使用いただければ、手入れを続けてきた先輩皆さんも喜んでくれると思います。見方に
よっては学校に使うことが当然です。市長さんのお考えをお伺いします。
 次に、昨年より始まりました「機能性表示食品」制度を活用して沼田産農産物ブランド化・
6次産業化についてお伺いします。
 この制度は御存じの方も多いかと思いますが、改めて平成25年に安倍総理「成長戦略第3
弾スピーチ」の中で、「健康食品の機能性表示を解禁します。国民がみずからの健康をみずか
ら守る。そのためには、的確な情報が提供されなければならない、当然のことです。現在は国
からトクホの認定を受けなければ、強い骨をつくるといった効果を商品に記載できません。お
金も、時間もかかります。とりわけ中小企業・小規模事業者には、事実上閉ざされていると言
ってよいでしょう。アメリカでは、国の認定を受けていないことをしっかりと明記すれば、商
品に機能性表示を行うことができます。国へは事後に届け出をするだけでよいのです。今回の
解禁は、単に世界と制度をそろえるだけにとどまりません。農産物の海外展開も視野に、諸外
国よりも消費者に分かりやすい機能性表示を促すような仕組みを検討したいと思います」と、
ここをもとに検討され、平成27年4月1日よりスタートしたものであります。この制度は、
小規模事業者に取り組みやすくする農産物の海外展開も視野にとあり、対象となる食品を見て
も、加工食品に加えて、野菜・果物・魚介類といった生鮮食品も対象となります。
 そこで沼田を見ますと、リンゴ・ブルーベリーなどの果実と米・トマト・パプリカ・レタス
・キャベツ・大根・白菜・コンニャクなどの農産物、本当にたくさんの素材があります。ブラ
ンド化・6次産業化に機能性表示を活用することは、大きなメリットがあります。農産物の海
外展開も視野にともあり、国の進めているTPPでの輸出しやすい制度をつくるのかと思われ
ます。そのときには、一歩先の有利な展開が考えられます。農産物による機能性表示への取り
組みについてお伺いをいたします。
 次に、昨年の11月には記録的な暖かさとなりました。パプリカのハウスで、びっくりする
現象が起きました。例年であれば霜げてしまうパプリカが元気に成長を続け、予想外の収量が
ありました。やはり前に提案させていただいたように、パプリカのハウス内の温度をせめて1
カ月、できれば2カ月くらい、20度をキープすればと。その保護策として、ぜひマルチの加
温資源化を進めていただきたいと思います。市長さんのお考えをお伺いいたします。
 次に、有害鳥獣対策について、最近イノシシに襲われる事件が多く見られます。群馬・埼玉
・佐賀ではけがをさせられ、四国では男性が死亡、イノシシに襲われた可能性が高いとのニュ
ースを見てびっくりと怖さを感じます。また、鹿であっても身近で交通事故に遭い車をだめに
した人がたくさんいます。この間の夜も帰宅時に、飛び出され車を潰された家族がいました。
今や鳥獣対策は、農産物や林だけでなく、人・車などの生活の中にも危険な存在となっていま
す。この鳥獣たちの1日、2日の移動距離を考えますと、沼田とか一自治体の取り組みも大事
ですが、これからはもっと大きな枠組み、広域圏での取り組みが必要と思われます。広域での
取り組みについてのお考えをお伺いいたします。
 あとは、この子たちの命をいただくわけですから、捕獲をしたものはきちんと検査・管理を
して、ジビエの食材として活用できるようにすることについてお考えをお伺いいたします。
 サルの群れに取りつけたGPSについて、まだ実験の継続と説明を受けましたが、この事業
は太田の民間企業の協力で利根で調査・実験を続けてきたと思いますが、現在の状況と今年度
の見通しについて、なぜ本格運用にならないのか、何か障害があり使えないのか、考えをお伺
いして、私の1回目の質問とさせていただきます。
 よろしくお願いします。
◇議長(星野 稔君) 市長。
〔市長 横山公一君登壇〕
◇市長(横山公一君) ただいまの坂庭議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、沼田市の元気みらい・沼田ブランドについて、林業活性化対策について、集材センタ
ーの整備による沼田ブランドの育成についてでありますが、本市総面積の約8割は森林であり、
その豊かな資源を活用する林業の活性化を図ることは重要であると認識しており、そのために
は、林業の川上から川下までの一体的な整備が必要であると考えております。
 議員御提案の集材センターは、その一つとして有効な施設であると認識しておりますので、
その整備については、周辺の市町村の状況を考慮しながら、県を初め森林組合や木材関係団体
等と研究を進めてまいりたいと考えております。
 次に、学校林の活用と今後の取り組みについてでありますが、一般的に学校林とは、中学校
等において、学校の基本財産形成や生徒への環境に関する教育、体験活動を目的として、植樹
や保育作業を通じた自然に関する学習、情操豊かな人間性の習得、森林造成による地域社会へ
の寄与などの側面を持った活動として実施されております。学校林の造成は、戦後の国土復興
運動の一環として、林政・教育上において重要なものとして推進されてきました。
 御質問の学校林については、旧根利・南郷・生越中学校及び多那中学校の4校で昭和24年
7月10日に契約されたもので、内訳は、根利地内国有地に2万1,250平方メートルと穴
原地内国有地に4万8,000平方メートルの合わせて6万9,250平方メートルで、樹種
は杉5,700本、カラマツ1万2,500本、ヒノキ875本が植栽され、伐期は平成31
年となっており、所有形態の現状は国有林との分収林契約によるもので、売却費の20%が国
に、80%が市の分収歩合に応じた収入となるものであります。
 議員御提案のとおり、歴史ある貴重な資源でありますので、活用に当たり費用等の問題もあ
りますが、学校などの公共施設整備を含め、有効活用できるよう検討してまいりたいと考えて
おります。
 次に、農業対策について、機能性表示制度の活用についてでありますが、機能性表示制度に
つきましては、特定保健用食品、栄養機能食品に続く、食品に機能性を表示できる新たな制度
として平成27年4月1日より開始されたものであり、本制度は、事業者が食品の安全性と機
能性に関する科学的根拠などを消費者庁に届け出れば、商品に機能性を表示することができる
ものであります。
 消費者の健康に対する関心の高まりに対応した食品の機能性情報の提供を行うことは、本市
が進める「安心で美味しいぬまたの農産物」等の高付加価値化と販売促進につながるものと考
えております。
 今後は、沼田市農産物ブランド化及び6次産業化推進協議会において、食品の成分分析等を
行い、制度活用に向けた準備や研究を進めてまいりたいと考えております。
 次に、マルチシートの加温化利用についてでありますが、農業用の廃プラスチックである使
用済みマルチシートについては、群馬県農業用廃資材適正処理方針に基づき、園芸用廃プラス
チック適正処理推進協議会を設置し、この協議会を通してその処理を行っておりますが、農家
の負担を軽減するため、処理費用の一部を市が負担し適正処理を推進しているところでありま
す。
 使用済みマルチシートは、産業廃棄物の廃プラスチックに該当し、許可を受けた施設での焼
却や固形燃料に加工して適正な焼却設備で利用する場合などを除き、排出された状態のまま焼
却することは廃棄物の処理及び清掃に関する法律により厳しく規制されていますので、御理解
賜りたいと存じます。
 次に、鳥獣対策について、広域圏での取り組みについてでありますが、議員御指摘のとおり、
鳥獣の行動範囲が広まる中、隣接する市町村が連携して有害鳥獣対策を行うことによって、さ
らに実効性のある対策を進めることができると考えております。
 そのため、利根沼田地域の関係機関等の連携を図り、被害対策を効率的に推進するため、利
根沼田地域鳥獣被害対策推進会議を平成26年度に設置したところであります。
 また、赤城山麓地域は被害が深刻であることから、前橋市、渋川市、桐生市、みどり市、昭
和村を構成市村とした赤城山麓有害鳥獣対策協議会に平成26年2月から本市も参加しており、
広域的な視点での被害防止対策の検討を行っております。
 今後もこうした広域連携を図りながら鳥獣対策を進めてまいりたいと考えております。
 次に、捕獲鳥獣によるジビエ活用についてでありますが、有害鳥獣の捕獲数は年々増加して
おり、今年度も既にイノシシが100頭、ニホンジカが293頭に達しております。
 こうした捕獲鳥獣は、埋設処理をしていますが、地域資源としてジビエ等で有効活用するこ
とができれば、捕獲者の意欲喚起や地域活性化にもつながると考えております。
 しかしながら、本県では福島第一原子力発電所の事故に伴う放射性物質の影響により、ツキ
ノワグマ、イノシシ、ニホンジカ及びヤマドリの肉については、現在も県内全域に国から出荷
制限の指示が出されております。
 今後、出荷制限の解除を見据え、捕獲鳥獣のジビエ等の活用について、関係機関と情報交換
を行いながら研究してまいりたいと考えております。
次に、GPSによる野猿動向調査についてでありますが、平成26年11月から民間企業に
よるリアルタイムGPSシステム開発の実証実験を利根町で行っており、現在までに7頭のサ
ルにGPSを装着し、位置や行動範囲などのデータ収集を実施しております。
 7基のGPSのうち、現在稼働している2基を除いた5基の稼働日数は、最大で62日間と
バッテリー容量に課題があるものの、この間のデータの分析から従来型の調査機材に比べ位置
情報の精度が高く、位置の特定速度もすぐれていることが実証されております。
 また、このシステムでは、GPSにより得られた位置情報をインターネットで公開するとと
もに、ソーシャルネットワークサービス等を活用し住民への情報の伝達も可能なことから、被
害対策において有効な手段となると思われます。
 なお、現在稼働中のGPSはバッテリー容量をふやしたものとなっており、この機種による
利根町での実証実験は終了し、今後は民間企業がリアルタイムGPSシステムの商品化を行っ
ていく予定となっております。
 以上申し上げまして、坂庭議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございました。
 それでは、お答えをいただきましたので、再質問をさせていただきます。
 まずは、貯木場といいますか集材センターについてなんですけれども、近隣の川場でもう稼
働するということであります。ただ、自分としては川場でこなすだけではまだまだこの利根沼
田にある量はこなし切れないと思っています。これについては、市としてはどうお考えでしょ
うか。まずそこを1点お願いいたします。
◇市長(横山公一君) ただいまの坂庭議員の御質問にお答えいたします。
 集材センター、川場で稼働するということでございますけれども、川場だけでは無理でない
かということでございますが、私もそのように考えております。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 それでは、ぜひともセンターの設置に御尽力をいただければありがたいなと思います。
 そこはお願いをいたしまして、次に集材センターをつくるメリットについて少し触れてみた
いと思います。まずは、材木にブランドがあるということは御存じなのか、その辺についてお
伺いをしたいと思います。何年か前、利根村時代に南郷から根利のところにかけて伐採をされ
ましたカラマツは、日本でも超一級品ということで、大変価値が高く、皆さんが喜んで使って
いただきました。このように、量を多分いっぱい集めていけば、杉だって目の詰んだひなた目
のところから持ってくればいいのが出るだろうし、量を集めればブランドとなるということに
ついてのお考えですか、この辺についてはどうお考えでしょうか、よろしくお願いいたします。
◇市長(横山公一君) ただいまの坂庭議員の御質問にお答えを申し上げます。
 この利根沼田の山は、やはり林業に適しているということで、量を集めなくても既にもうブ
ランドになっているというふうに私は認識しておりますので、よろしくお願いしたいと思いま
す。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 思いがもっとストレートに伝わっていました。ありがとうございます。それで、量を集めて
今度はA材の一級品を、この前もお伝えしたように、A材の一級品というのはどこへ持ってい
ってもどんどん売れちゃうものなんです。B・C材が多分いっぱい出てくるんだと思うんです
けれども、そこをどうするかなんです。この前もお伝えしたように、梱包材にC材とかをして
も使えます。あとは、今は沼田では少し立ちおくれたかもしれないんですけれども、CLT板
というのがありまして、約3センチほどに製材した木材を縦横に合板みたいにそろえていく材
料であります。これで大きな1枚の板をつくって壁をそっくりつくっちゃうとか、床をつくっ
ちゃうとか、そういうことに活用されているわけであります。この辺だと去年の11月末、1
2月に入るころにノルンでたしか1棟仕上げたと思います。仕事のスピード化と見た目も大変
よく、いい材料であると思いますし、大きな板をつくることで、ただ弱点としては遠くに運ぶ
ことが多分厳しい材料かなと思いますので、もしそういうところまで活用できるような、ただ
富岡でありましたかのところでたしか1個取り組みしたいというところが先に手が1回挙がっ
たようなニュースもありますので、これについての条件としては難しいんですけれども、この
B・C材とこのCLT板について、沼田で価値が出てくるんではないかなと思うんですけれど
も、その辺についてはどうでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの坂庭議員の再質問にお答え申し上げます。
 CLT板ということでございますが、現在では九州のほうで工場が稼働しているということ
を聞いておりますが、やはり群馬県にもぜひ持ってきたいということで、県のほうも何とかC
LT板ができるところがないかというようなことを言っておりますので、ぜひ沼田では手を挙
げていきたいとかように考えておる次第でございます。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。余り取り組んでいただけるのでちょっとびっ
くりしているんですけれども、本当にありがたいなと。ぜひよろしくお願いをします。
 それと、B・C材についても、沼田でもパレットとかそういうのに今現在でも輸入して使っ
ているんです。ここぜひともお願いをしたいと思います。
 次に、学校林について進みたいと思います。
 学校林については、やっぱり学校のためにつくってきた林であります。学校のことに使うこ
とが当然であると先ほども言わせていただいたんですけれども、ただ採算がという話も大分聞
きます。土地は延長すればいいんだという話も聞きます。そうではなくて、学校林というのは
昔私たちの先輩の人たちが車もない時代に山まで歩いて、鎌と弁当を持って急な斜面でけがを
した先輩もいます。そうした先人たちの大切な思いが詰まった木なんです。だから、この木を
使うことだけで、もうそれが既に教育の一環になるのではないかなという思いがあります。今
回は教育長さんに答えを求めていなかったので少し失敗をしたような気がするんですけれども、
使い方としては市長さんにお聞きするのがいいのかなと思いまして、例えば校舎、教室をつく
る、その教室の柱、窓材、これはこういう皆さんの、こういう人たちが思いを込めてつくった
木を製材したんですよと授業で伝えていただくだけでも、先生の教育の一環になるんではない
かと。子供たちは校舎も大切にするだろうし、先輩のことも思うだろうし、そうした中で後輩
のことも思う子が出てくるかもしれません。だから、この木が高いとか安いとか、金で価値を
はかることができない学校のための材木であると思うんですが、その辺についてはどうでしょ
うか。
◇市長(横山公一君) ただいまの坂庭議員の御質問にお答え申し上げます。
 お金でははかれない大変な思いのある木だということは十二分に承知しておりますが、本年
度の予算に計上させていただきました利根小学校の建築費の莫大なことを考えますと、これか
ら研究をしていかざるを得ないのかなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思
います。
◇6番(坂庭直治君) 済みません。本当にある意味60年をかけた教育でもあると思います。
ぜひとも御検討いただければいいかなと。よくこれから切ったんでは木が生で間に合わないよ
という話も聞きます。ただ、山をやっている人に聞けばわかるんですけれども、先のほうの皮
を残したまま1カ月ぐらい山に寝かせておけば、葉枯らしという方法があります。葉枯らしを
すれば通常より早くに水分が上に上って乾くんでありますので、ぜひそうしたことも踏まえて、
ぜひ検討いただければありがたいかなと思うんですけれども、そこだけさっきの集材センター
のときとどうも答えが合わないので、もう一回お答えできれば。よろしくお願いします。
◇市長(横山公一君) ただいまの葉枯らしという処理方法は私存じませんでしたので、今後
検討させていただきたいと思います。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。ぜひともよろしくお願いをします。
 それでは、機能性表示食品について、先ほどもやっぱり大変すばらしい、いい答えをいただ
いたんですけれども、これは間違いなく沼田に役に立つものになるんだと思います。沼田は、
ただ品物が何でもできちゃうんですね。だから、今後どうやってこれに取り組んでいくのかな
という思いがあるんですけれども、それについて商品を絞るとか、自分でもわからないんです
けれども、この辺についてはどうしていったらいいでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの坂庭議員の御質問にお答えを申し上げます。
 商品を絞る等々ということでございますが、現在東部商工会においてもいろいろな食品を開
発しております。やはりその開発をする方々の得手・不得手があるかと思いますので、やはり
そういう方々の希望を取り入れていきたいとかように考えておる次第でございます。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 今東部商工会という話が出てきたんですけれども、実は三ヶ日みかんに視察をさせていただ
きました。ここはミカンとして日本でたしか第1号の機能性表示を受けたんだと思います。受
けたというか、これは先ほど最初のところでもあったんですけれども、国が認可をするもので
はないんですね。そこが今までとは大分違うんですけれども、ただし自分で責任を持ってこう
した効力がありますよということを表示をきちんとしてやっていく。ただ、始めたばかりでま
だ売るところとかそういうところにも間に合っていないという話も聞いたんですけれども、こ
の機能性表示の一番びっくりしたのは、その三ヶ日産のミカンを食うと、こういうことにいい
ですよではないんですね。ミカンを食うとこういうものがいいですよとこう効能がいっぱい書
いてある。ただ、データを今まで集めてきたのが、三ヶ日みかんさんがデータを持っていた。
だから、あそこの農協さんで取り組みができたんだという説明を受けました。言い返しますと、
早くにミカンの効能を調べてうたったものがそこに名乗りが上げられるということであります。
 そこから振り返ってみますと、例えば沼田で見れば、リンゴもあります。ただリンゴもいっ
ぱい全国にあります。トマトもあります。トマトもいっぱいあります。だから、早くにそのデ
ータを分析して、トマトを食ったらこのリコピンがどこにいいですよと説明をつけられたもの
がいいのかなと思いますので、ぜひその辺の改めて応援がいただければありがたいかなと思う
んですけれども、よろしく、その辺の考えについてはどうでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの坂庭議員の御質問にお答え申し上げます。
 先ほどの答弁にもさせていただきましたけれども、沼田市農産物ブランド化及び6次産業化
推進協議会が設置されておりますので、そこらにぜひお願いしたいということで、やっていき
たいというふうに考えております。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。ぜひともよろしくお願いします。
 それとあわせて、機能性表示じゃなくて機能性野菜というのが今ちょっと注目を集めていま
す。この野菜は栄養素を進化・特化させたものであります。野菜のいいところを組み合わせ、
5倍から10倍、またそのよい部分を進化させて2倍から8倍にしたものがあります。これは
NHKで取り上げられましたプチヴェールというんですか、それとゴマになりますが、そのほ
かにも最近ネットとかニュースに出てくるんですけれども、トマト、ブロッコリー、ニンジン
などの栄養が2倍から3倍に改良されたものが20種類ほど出ています。また、この野菜のこ
とに関しては、群馬県にも幸いなことに大手の種苗メーカーさんがあります。先日お話を伺っ
たときにも、やっぱり栄養素の分析は当然ある程度のことはできると言っていました。ただ、
やっぱり一番大事なのは、食ってうまいことが大事なんだよという説明を聞いてきました。間
違いなくこの沼田市ではうまいものができるんだと思います。ここ、ぜひともこうした種苗会
社さんとかと連携をしていただいて、栄養価とかそういうのを調査いただければ先ほどのブラ
ンド化の皆さんとも整合できるんではないかなと思うんですけれども、その辺についてはどう
でしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの坂庭議員の御質問にお答えいたします。
 種苗会社さんとの連携というお話がありましたけれども、現在でもデルモンテさんが白沢で
トマトの改良を行っております。聞くところによりますと1年に600種類もの改良ができる
んだというようなことを伺っておりますので、やはりこれは連携していくべきじゃないかなと
いうふうに考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。ぜひともよろしくお願いいたします。
 次に、マルチシートですが、やはりこれは3倍といえば3倍なんであります。これはだから
国の法律を変えてもらうしかないと思うんですけれども、ただ自分の中ではやっぱりコンテナ
1基、今多分市からも補助をいただいて3万円ぐらいの値段で処理をしているんだと思うんで
すけれども、値段についても自分の調査が足りないんですけれども、たしか農家の人とのやり
とりで2万5,000円から3万円くらいの処理に実質なっているんだと思います。ただ、こ
れを農家の人にもう少し乾かしていただいて、それを1,000円とかで買ったら、やっぱり
これは資源にならないんでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの坂庭議員の資源にならないのかということでございますが、
どうしても現在の場合は廃棄物というふうに捉えておりますので、法律が変わらない限りなか
なか難しいであろうというふうに思っております。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。そこさえクリアできれば、今はストーブとか
は全然いいのが出回っています。ましてやポリエチレンは有毒ガスを出さないんだそうです。
だから何ら問題はないんだと思うんですけれども、ぜひともよろしくお願いをいたします。本
当に去年の秋、たまたま1カ月ぐらい暖かい陽気が来ちゃったものですから、最後に片づける
のが大変なぐらいになっていまして、もうちょっと頑張れば色がついたのかなと思いますので、
ぜひお願いをいたします。
 次に、有害鳥獣対策に移らせていただきます。
 鳥獣対策についてなんですが、鹿は前1970年、自分たちが小学校、中学校のころは多分
見ることのできない動物でありました。そんなことから、保護された時代もあったんです、鹿
は。ただ、1980年ごろから林業被害が多くなり、90年ごろより急激に多くなる。イノシ
シはさらに最近です。対策のおくれ、オオカミの絶滅、暖冬、ハンターの減少、40年前には
50万人いたハンターの方が今は20万人ほどと言われています。ほかにも農地、山林からの
作業の省力化、合理化など、また人口減少などで山とか畑に人がいなくなったということが一
番大きなことなんだと思います。これについての市長さんの流れのつかみといいますか、なぜ
これだけ多くなったのかお考えをお聞かせいただければありがたいです。
◇市長(横山公一君) ただいまの坂庭議員の御質問にお答えいたします。
 確かに私たちが子供のころはニホンジカ等はいなかったということでございますが、ちょう
ど成人に達しまして30歳ごろですか、そのころから鹿が大変利根の山に出てくるというよう
なことになってきたというふうに聞いておりますけれども、やはり日光等から山を伝ってこっ
ちへ来るというような形で、やはり植生の変化といいますか、山の中の環境が変わっているこ
とによっての移動によって拡散されたんだろうというふうに認識しております。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 自分が思うに、一番の原因はある意味人間が減って、人が優しいのかなと。逆に、ここで例
えば鹿とかイノシシの目線でこの地域を見ますと、昔であれば林のところから見ても農地がこ
こにそっくり見えて、農地から林を見ても遠くまで林の中が見えた。今は林の中が見えない。
しかも、出てきても自分の畑さえ荒らされなかったら、石も投げない、脅かしもしない。鹿か
ら見たら、ちょっと最初おっかなかったけれども、結構この地域も食うもんがあるじゃないか
と。山のものより間違いなく畑にあるものだからうまいに決まっているんだから。自分も子供
のときに米はオカボで育った人間です。オカボから、白米を食ったときに、田んぼの米を食っ
たとき、こんなうまい米があるんかと思いましたから、多分この鹿とかイノシシとかから見た
ら、今のこの地域は、ちょっと脅かす人はいるけれども、隠れるところいっぱいあるから、結
構何とかなるよ。あそこの畑のあれがぼちぼちできるころになったから食いに行くかとか、多
分そんな相談をしているんだと思います。だから、そこ、私が一番言いたいのは、こういうこ
とをもっと、行政がいきなり柵をつくる、それも大切なことだと思います。ただ、その前に地
域の人がみんなで心を鬼にしてそうしたけものたちをしっかりと追う、そういうことが大事な
んだと思いますけれども、その辺についてはどうでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの坂庭議員の御質問にお答え申し上げます。
 行政が柵をつくるより前に地域の人が心を鬼にして追い払えということですけれども、やは
りけものにとっても学習効果といいますか、出てきていろいろなことの中で勉強していくんだ
と思いますけれども、やはり人間がなめられているといいますか、そのような、特にサルなん
かは本当に人のいないところを狙って一番おいしいものからとっていくということでございま
すので、やはり地域の人が心を鬼にしなければいけないというようなことだとは思いますが、
その以前に動物は大事にしなきゃいかんというような教育をさんざん受けた人たちが今私たち
の年代でございますので、どうしても手を上げるのにちゅうちょするようなことがあろうかと
思いますので、その辺、いま一度検討していきたいというふうに思っております。
◇6番(坂庭直治君) 自分も確かにサルの群れとかに行き会いまして、小さいサルとかを見
ると確かにかわいいんですよね。それで負けちゃったらだめなんです。サルの味方になっちゃ
うわけですから。だから、食い物にしてもそうだと思うんですよね。自分で耕作していないと
ころでも、鹿とかは草も食うわけですよ。だから、そういう草もきちんと処理しておかないと、
餌づけをある意味しているようになっちゃう。だから、サルの味方、鹿の見方、イノシシの味
方をみんなやっているような部分があります。ぜひともそれを行政を中心にして、もう一回最
初の原点、みんなでどうしたら山に追い返せるか、隠れるところをなくせるかという、そこか
らいかないとだめなんだと思います。それができて初めて、山に追い返して、その後にフェン
スとか電気柵とかやっていけば、これが大変役に立つんだと思います。ただ、やはり動物です
から、怖いです。例えば、イノシシのことであるとか、サルのこととか、動物のことを勉強し
ておかないと、やみくもに追えば間違いなく命までとられるような大けががありますので、例
えばイノシシについて最近の研究で、イノシシはただ真っすぐ進むだけかなと思ったら、頭が
いいんだそうです。体重も50キロからある大型動物でありますし、嗅覚はとにかくすごい。
警戒心は本当に強いんですけれども、安全がわかれば状況能力に応じて畑にもどんどん出てく
るとあります。意外とジャンプ力もありまして、1メートル、1.1メートルぐらいまでのジ
ャンプ力があるそうです。鼻で60キロぐらいまでの物は簡単に持ち上げるそうでありますの
で、怖いです。鹿もそうなんですけれども、鹿は耳がすごいんですね。暗くても見えますし。
ただ、カラーで見えないからいろいろなおもしろいことが対応できるんだと思うんですけれど
も、それと何といっても斜面の動くスピードが物すごく早いんです。だから、ジャンプ力が物
すごくて、自分もこの前、2年ぐらい前でしたかね、小松のところで自分の前の自動車を右か
ら来た鹿が左に簡単に車に接触しないでクリアしていきました。ジャンプ力がすごいです。や
っぱり草食動物、これは草食動物ですが、畑に出たときは確かに農業被害なんですけれども、
山のものもかなり荒らしまして、川とか大変な被害が出ております。最近の土砂災害もこれに
関連しているものがあるんではないかなと。やっぱりサルは見たとおり人間に一番近い動物で
あると思うし、本当に知力もあり、統率力がきちんとしていて、移動するときは必ず見張りが
2つくらい前にいて、その後に隊長がいまして、その後に中隊長が3つか4ついて、ちゃんと
分かれている。それと怖いのはトウモロコシの畑に例えば来たとすると、ちゃんと役割分担が
あの子たちはよく見ているとあるんですよ。だから、かく子、運ぶ人、山で待っている子がい
て、それでしかも1人で来ちゃったときはレジ袋まで使う写真があります。とんでもなく知力
が高いので、人間の能力、きちんと対応していかないと、この辺について負けてしまうと思う
んですけれども、この辺の周知もきちんとやっていかないと、市民の人がやたら追えばけがを
してしまうんだと思いますが。
 それと、ちょっと長くなっちゃって済みません。あと、イノシシのことを最初に紹介をさせ
てもらったんですけれども、最近のびっくりしたニュースで、栃木県でコンバインで稲刈りを
していた農家の人がイノシシ9頭に囲まれちゃったんだそうです。自分でどうにもならなくて
警察に電話をして助けを求めたそうです。これは明らかにイノシシの縄張りの中に人間が入っ
たというか、向こうが縄張りにしちゃった。だけれども、機械を使っている人間まで囲う動物
は今まで例がないので怖いなと思います。あと、もう1個の群馬県の被害といったのが、実は
赤城の南面、桐生であります。犬の散歩中に襲われて大けがをしました。だから、今のうちに
こうした子供たちの縄張りをきちんとみんなで壊して山に追い返す努力をまずそこからしない
とだめだと思うんですが、改めてお伺いをいたします。その辺についてはいかがでしょう。
◇市長(横山公一君) ただいまの坂庭議員の御質問にお答え申し上げます。
 やはり縄張りをつくられては大変困りますので、その縄張りができる前に破壊していくのが
いいんだろうなというふうには思いますけれども、果たしてどこまでが縄張りができているの
かという見当もなかなかつかないので、今後の研究材料になろうかなというふうに思います。
◇6番(坂庭直治君) ぜひよろしくお願いいたします。
 最初に広域と申し上げたのは、結局この利根沼田、赤城山のところを含めてみんなでこれを
やっていかないと山に帰っていかないのかなと思い、広域での取り組みが必要と思います。と
にかくこの前のGPSの勉強のときも行かせてもらったんですけれども、一晩の行動範囲が2
0キロ、30キロ、普通に動くそうなんで、例えば沼田市でやっていても、じゃ川場へ逃げた、
片品に逃げました、昭和へ行っちゃいましたといったらもう追えないわけですから、広域でや
らないとこれはだめだと思うんです。私が勉強した本の中で、やっぱりこの人がきちんと言っ
ていることは、まず最初にみんなでこうしたことを勉強して、地域の一人一人が心の心理柵を
つくることが一番大事であるとこの方は言っています。その中で、改めてみんなでその地域を
勉強して、守れるところ、畑の守れないところ、守るところ、きちんと区分けをしていく。ま
ずは行政に頼る前に自分でやれることをしっかりやってみる。最後に鳥獣対策のでっかいきち
んとしたフェンスであるとか電気柵をきちんと整備をしていけば、こうした取り組みが成功す
るんだということを言われています。ぜひともこの辺を、ぜひ勉強して、心を鬼にして、餌を
与えない、きちんと余った食物を処分をするという取り組みについて、地域全体、女性まで含
めた地域全体での取り組みについて、勉強会から始めるというのが大事だと思うんですけれど
も、その辺についてはどうでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの坂庭議員の御質問にお答えいたします。
 地域全体で勉強会をという話でございますが、大変この勉強会というのは有効だと思います
ので、早急に検討させていただきたいと思います。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。まずそこが一番大切なことだと自分も勉強さ
せていただきました。ぜひともお願いいたします。
 あと、ジビエについてでありますけれども、これもちゃんと50ベクレルを下回ってくれば
これは活用できるなと自分はずっと思っていたんですけれども、その辺についての解除という
のはできないんでしょうかね。例えばイノシシであれば、先ほども言わせていただいたように、
1頭が50キロからあるわけですから、1キロの検体があればこれは調べられると思うんです。
だから、ぜひイノシシ、鹿とか、対応できると思うので、ぜひお願いをしたいと思います。そ
れについてどうでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの坂庭議員の御質問にお答えを申し上げます。
 やはりこのジビエの利用というものはこれから図っていかなきゃいかんというふうに思って
おりますので、県と協議していきながら、何とか使えるような形に進めていきたいというふう
には思っておりますが、やはり放射能という部分で、大変目に見えない部分、危険な部分とい
う部分があって、市民の方々もアレルギーがあるんではないかなというふうに思っております
ので、それらともども検討していきたいと思っております。
◇6番(坂庭直治君) ぜひお願いします。何といっても1キロあれば簡単に検査ができると
思います。ぜひお願いをしたいと思います。
 それと、GPSについてでありますけれども、サルの群れを把握するのにやはりGPSとい
うのはすごい道具だなというふうに思うんですけれども、この辺について改めて実践に早く装
着するような手だてはまだまだ見通しが立たないんでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの坂庭議員の御質問にお答え申し上げますけれども、GPS
の検証結果の数値というものは業者のほうが持っておるんだそうですけれども、まだそれが実
際の商品化というところまでは行っていないという状況なものですから、今後の推移を見守っ
ていきたいというふうに思います。
◇6番(坂庭直治君) ありがとうございます。
 ぜひそのメーカーさんと一緒に勉強会みたいなものを開催していただければまたいいのかな
と思いますが、それについて開催の予定とかはないんでしょうか。お願いいたします。
◇市長(横山公一君) まだメーカーとの勉強会というのはテーブルに上がっておりませんが、
今後メーカーとも協議していきたいというふうに思っております。
◇6番(坂庭直治君) ぜひお願いをいたします。メーカーさんも、最初好意であのとき始め
ていただいたと思うんです。メーカーも、多分売れればいいなという思いももちろんあるんだ
と思いますけれども、あのときは好意で始めていただいたものでありますので、ぜひともメー
カーさんとデータをきちんと勉強してみんなで共有していければ、また新しいアイデアが出る
んだろうと思うし、もっと進化していけるのかなという思いもありますので、ぜひお願いをし
たいと思います。その辺について最後にもう一回お願いをしたいと思います。もう一回、その
辺は検討いただけるかどうか、お願いします。
◇市長(横山公一君) ただいまの坂庭議員の再質問にお答え申し上げます。
 やはりこれは検討していく中で、できれば早く使用していきたいというふうに、有効な手だ
てでございますので、そのように考えております。よろしくお願いしたいと思います。
◇6番(坂庭直治君) 大変拙い質問に丁寧に答えていただきましてありがとうございました。
ゆうべも実は「真田丸」を見させてもらったんですけれども、今までの大河ドラマと違って少
し味つけの違うドラマで大変興味があり、見させていただきました。それになぞらえますと、
沼田丸になぞらえてみますと、確かに昔私たちは利根村から来た人間であります。利根村とい
うのは、確かに利根村のときはこれ村長に頼むとすぐできたとか、課長に頼むとすぐできたと
かあったんですけれども、これはやっぱり利根村というのは小さな船で、船長さんと操縦士が
1人で賄うような船でありました。沼田丸さんというのは、大きな船で、船長さんの思いを下
のエンジンから全部つなげるのに時間が大変かかる船なんだと思います、大きくて。だから、
何人もの力を必要としてやっと動くエンジン、船でありますから、時間はかかると思います。
ただ、1回船長さんがエンジンをきちんとかけていただいて、パワーがつながってくれば、間
違いなく近隣の先頭に立って引っ張っていける船だと思いますので、今までお願いした取り組
みを、ぜひとも市長さんの思いを下に伝えていただいて、利根沼田の船頭として沼田丸を引っ
張っていただければ本当にうれしいんですけれども、その辺についての考えを最後にお願いを
して私の一般質問を終わりにします。よろしくお願いします。
◇市長(横山公一君) ただいまの坂庭議員の御質問にお答え申し上げます。
 利根村丸ではなくて、もう既に沼田丸でございますので、一緒の船で呉越同舟でございます
ので、よろしくお願いしたいと、先頭に立って頑張る所存でございます。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野 稔君) 次に、高柳勝巳議員。10番。
〔10番 高柳勝巳君登壇〕
◇10番(高柳勝巳君) 通告によりまして一般質問をさせていただきます。
 今回の私の質問は、大枠として、市民協働のまちづくりについて、厳しさを増す生活環境へ
対応した住宅政策についての2つです。
 沼田市では、平成19年にサブタイトルを「みんなで育てよう協働の森林」とした沼田市市
民協働推進基本方針を定め、この方針に沿う中で沼田市保健福祉センター内に市民活動センタ
ーを設置し、市民協働のまちづくり事業等を実施しながらその推進に向けて努力をしてきてい
るものと理解をしております。
 新年度の予算方針にもあるように、「本市では3つの重点施策を柱に据え、この具体化や推
進を市民との連携・協働のもとに創造性豊かで明るく元気なまちづくりを取り組んでいく」と
書かれています。私は、新しくなるグリーンベル21を単なる複合施設ではなく、そこで新し
い公共が生まれ、育成され、実践され、そして発信されるような施設を目指すべきと考えるの
です。
 このたび、その市民活動センターもグリーンベル21へ移転することが決まり、いささか手
狭であった空間も解消され、再スタートといったこの時期に、本市では市民活動センターを軸
にして、NPOやボランティア団体とどのように活動していくお考えか、まず伺いたいと思い
ます。
 先般、グリーンベル21特別委員会に、グリーンベル21内への具体的配置計画が示されま
したが、先ほど申し上げた市民協働の具体的イメージがよくつかめませんので、主に障害児、
障害者の方々を中心に昨年12月定例会でも質問させていただきましたが、沼田市としては主
な市民活動施設以外の市民活動をグリーンベル21のどの場所でどんな活動を展開してもらい
たいのか。また、そのためのスペースはどこにどれだけ確保しようとしていくのか、お伺いい
たします。
 3つ目の質問は、グリーンベル21における利根沼田地域ボランティアセンター(中間支援
組織)と市民活動センターとの連携について伺います。
 先進自治体の配置事例などを見てみますと、官営の市民活動センターのエリアには民営のN
PO支援センターなどの中間支援組織が隣接され、官と民、もしくは民間同士のパイプ役やネ
ットワークの形成に有効に機能していると認識しています。本市においては、前述したように、
利根沼田地域ボランティアセンターという民営の中間支援組織が存在し、そうした役割を担っ
ているものと考えますが、その配置を含めた連携についての考え方を改めてお聞かせください。
 大きなタイトルの2つ目は、住宅政策で、とりわけ低所得者層の居住と生活支援について伺
いたいと思います。新年度から市営住宅の入居申し込み方法に変更があると聞いていますが、
少子高齢化や住生活の多様化、そして何より生活に困窮している人の割合がふえてきている状
況下にあって、現在の市営住宅の入居世帯の状況と今後の入居申し込みを含めた管理運営につ
いてのお考えをお伺いいたします。
 次に、沼田市住宅マスタープランの進捗状況と見直しについて伺います。
 本市の住宅マスタープランは、平成22年に作成され10年計画となっています。本書によ
りますと、進行状況を2から3年ごとに確認評価し、平成27年度に中間評価を実施するよう
ですが、こうした取り組みの具体的内容についてお聞かせください。
 所得格差も拡大する中にあって、生活に困窮する高齢者にまつわる凄惨な事故や事件も増大
し、渋川市にある高齢者静養施設「たまゆら」での施設火災で犠牲になられた方々の多くは都
心の方々で、こうした方々へのある種のゆがめられた施策が影を落としていたことも記憶に新
しいところです。
 こうしたことも真摯に受けとめた中で、国では「低所得高齢者等住まい・生活支援モデル事
業」を数年前から試行しているようですが、こうした国の事業の研究と本市での具体化につい
て伺います。
 最後に、低所得高齢者で特に単身世帯の方の生活の困窮度が高くなりやすいとされ、国でも
検討がされているようですが、本市のマスタープランの見直しとあわせて、生活困窮者対策と
しての中高齢者向け単身住宅の供給について伺いまして、私の一般質問といたします。
─────────────────────────────
◇議長(星野 稔君) 休憩いたします。
午前10時58分休憩
─────────────────────────────
午前11時07分再開
◇議長(星野 稔君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇議長(星野 稔君) 市長。
〔市長 横山公一君登壇〕
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
まず、市民協働のまちづくりについて、基本的理念のグリーンベル21での具体化に向けて、
市民活動センターを軸にして、NPOやボランティア団体とグリーンベル21でどのように活
動していく考えか伺いますについてでありますが、市民活動の拠点である沼田市市民活動セン
ターは、開所年度である平成21年度の登録数でNPO法人及び市民活動団体38団体、個人
は3人の登録でありましたが、平成28年1月末までの登録団体は177団体、個人は15人
であります。また、平成26年度の利用人数は1,467人でありました。
 グリーンベル21は、活用基本構想により複合施設に向けた整備を図ることから、市民活動
センターの利用者の範囲も広がることが期待できます。
 そこで、現在行っておりますNPO法人やボランティア団体の活動支援事業、相談事業、啓
発事業、情報収集・情報発信事業を多くの人に働きかけられるよう、さらに充実させ、新たな
人材の育成や団体間の交流による活性化につなげてまいりたいと考えております。
 次に、活用基本構想書の主な市民活動施設以外の市民活動施設をグリーンベル21へ設置し
ていくためのスペース等の検討についてでありますが、グリーンベル21を複合施設として活
用していくため、市庁舎や商業・業務施設に加え、多様な世代の活動やさまざまな市民活動を
支援し、交流を促進するとともに、気楽に利用できるスペースを確保するため、市民活動施設
を整備するものであります。
 具体的な検討を進めるに当たり、説明会などで寄せられた御意見を初め、市内で活動されて
いる団体等へも御意見を伺いましたので、それらを参考として、グリーンベル21活用基本構
想において設置または移設を検討している市民活動施設を軸に基本設計をまとめているところ
であり、引き続き必要なスペースの確保や条件整備など今後の設計業務の中で細部の調整を行
ってまいりたいと考えております。
 次に、グリーンベル21における利根沼田地域ボランティアセンター(中間支援組織)と市
民活動センターの連携についてでありますが、所在地を沼田市とするNPO法人は15団体あ
り、それぞれの分野で特色のある活動を行っております。
 NPO法人利根沼田地域ボランティアセンターは、平成18年9月の設立であり、活動範囲
を利根沼田地域に置き、多種多様な活動分野を持ち、中間支援組織としての活動を行っている
先駆的なNPO法人であります。
 NPO法人利根沼田地域ボランティアセンターとは、沼田市社会福祉協議会及び沼田市市民
活動センターの三者でおおむね4カ月に1回程度の間隔で情報交換会を行っております。
 NPO法人利根沼田地域ボランティアセンターとの連携は、沼田市市民活動センターの設置
目的である「市民活動を育成・支援することで協働のまちづくりを推進する」ために重要であ
り、これまで培った連携体制を継続して発展させていきたいと考えております。
次に、厳しさを増す生活環境へ対応した住宅政策について、低所得者層の居住と生活支援に
ついて、市営住宅の入居世帯の状況と今後の入居申し込みを含めた管理運営についてでありま
すが、平成28年1月末現在で管理する市営住宅全体のうち入居可能な戸数は22団地、34
6戸で、入居戸数は336戸であり、現在の待機者は10名であります。その内訳は、一般世
帯が143戸、母子・父子世帯が43戸、60歳以上の高齢者世帯が113戸、障害者世帯等
が37戸であり、入居者の年齢構成といたしましては、15歳未満が106人、15歳から6
4歳が424人、65歳以上が201人であります。
 市営住宅の入居申し込みにつきましては、群馬県の例に倣い今月募集いたします谷地端第2
団地の公募から、優先世帯として、母子・父子世帯、高齢者世帯、障害者世帯等について、抽
せんに際して優先的な措置を実施する予定であります。
次に、沼田市住宅マスタープランの進捗状況と見直しについてでありますが、沼田市住宅マ
スタープランは平成22年3月に策定し、「安全・安心に快適に暮らせる住まい・まちづくり」
「人と自然にやさしい豊かでゆとりある住まい・まちづくり」「地域特性に応じた魅力ある暮
らしやすい住まい・まちづくり」を基本目標に進めてまいりました。
 主な取り組みとして、沼田市狭あい道路拡幅整備事業を初め、沼田市木造住宅耐震診断者派
遣事業や沼田市住宅リフォーム促進事業補助金交付事業などは一定の成果はあったものの、市
営住宅の建てかえなどは計画どおりには進んでいない状況であります。
 これらの状況から、平成28年度には沼田市住宅マスタープランに基づき高橋場町地内の谷
地端団地の建てかえに向けた基本設計等を計画しております。
 また、沼田市住宅マスタープランの見直しについてでありますが、計画では平成27年度に
見直す予定でありましたが、国が上位計画である「住生活基本計画」を平成28年3月末まで
に見直す予定であり、これを受け、平成28年度において群馬県が群馬県住宅マスタープラン
の見直しを行う予定となっていることから、本市においては、現在策定中の次期総合計画や群
馬県住宅マスタープランとの整合を図りながら、沼田市住宅マスタープランの見直しを進めて
まいりたいと考えております。
次に、国の「低所得高齢者等住まい・生活支援モデル事業」の研究と本市での具体化につい
てでありますが、このモデル事業は、自立した生活を送ることが困難な低所得・低資産のおお
むね60歳以上の高齢者を対象に、空き家等を活用した住まいの確保支援や見守りなどの生活
支援を市町村が行い、都道府県がこれらの取り組みを広域的に行うための仕組みづくりを支援
するものであり、平成26年度から全国8カ所の市町村でモデル事業が実施されております。
 このモデル事業の柱の一つである「見守りなどの生活支援」の面では、本市の場合、市内を
5つの生活圏域ごとに設置した在宅介護支援センターを中心に、高齢者の日常相談及び実態把
握調査を実施し、その事案の中で住居等に関する相談を行っております。
 低所得高齢者等住まい・生活支援モデル事業は、地域連携が必要であることから、モデル事
業に関する情報収集等を行い、研究してまいりたいと考えております。
次に、生活困窮者対策としての中高齢者向け単身住宅の供給についてでありますが、生活困
窮者対策としての住宅は、ソフト、ハードといった福祉施策や住宅建設など関係各課の連携が
重要であると考えております。
 市営住宅は、公営住宅法により整備したものであり、生活困窮者に特化した市営住宅は現在
ありませんが、60歳以上の単身高齢者や単身障害者等が入居できる市営住宅といたしまして
は、東原団地を初め、6団地、98戸を管理しております。
 また、平成28年度には高橋場町地内の谷地端団地の建てかえに向けた基本設計等を計画し
ておりますが、生活困窮者対策といたしましては、先進事例等も参考に研究してまいりたいと
考えております。
 以上申し上げまして、高柳議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇10番(高柳勝巳君) 答弁をいただきましたので、幾つか再質問させていただきたいと思
います。
 最初にも若干触れましたけれども、今回私がこの項目で通告したのは昨年に続いて2度目に
なります。と申し上げましたのは、2月29日にグリーンベル21特別委員会で、私ども議員
には、配置を含めたグリーンベルの計画や詳細が伝えられたわけです。恐らく時間的にもそう
いうタイムになるだろうということで通告をしておきました。29日以降、私も幾人かに聞い
ていますけれども、40億円もかけて市役所を直すんかいと。改修費の割には高いんじゃない
のという声も聞こえてまいります。その原因というのは、私は自分のものだと思っていないか
らだと思うんです。市役所プラスアルファの建物に40億かけるんだというふうに受けとめて
いる市民が私は多いんじゃないかと思っているんです。そうじゃなくてプラスアルファの価値
をつくるために市役所が入る、そういう複合施設なんですよ。そのプラスアルファの部分がま
だ市民には正しく伝わっていないし、私も正確なところよくわかっていない。そういう問題意
識から今回は通告をさせていただいたんです。
 市長、この間、特別委員会、あるいは全協の中で、プランツアソシエイツさんが説明をして
くれた内容と市がプランニングをしたこの市民協働の6階・7階のプランニングが大体一致し
ていて、ほぼ、これで市民に説明ができるというふうにお思いでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 市民にこれで説明できるかということでございますが、これで説明させていただきたいとい
うふうに思っております。
◇10番(高柳勝巳君) 設計図のことはそのとおりですね、図面は。そうじゃなくて、こう
いうところにこういうものを配置したのはこういうことをしたいんですというところまで含め
て説明ができますかと。一定程度のスペースがありますよ、だから自由に使ってくださいねと
いう程度では、私はまだ高いと思う市民が多いんじゃないかと思うんですけれども、その辺に
ついて再度お伺いしたいと思います。
◇市長(横山公一君) 一定程度の説明ができるかということでございますが、やはりこれは
私としては説明していかなければいけないというふうに思っております。
◇10番(高柳勝巳君) じゃ、質問の趣旨を今度は少し変えまして、6階から7階の市民協
働や協働のイメージを各部課長さんから聞いて6階・7階に体現をしたわけですけれども、そ
の内容を聞いて市長はわくわくしましたか。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 私は素人でございますので、図面を見てわくわくというところまではいきませんが、パーツ
等々、見せていただきまして、写真も見せていただきまして、これはすばらしいなというふう
には思っております。
◇10番(高柳勝巳君) 私も立体図とそれから配置図を見て、それから説明も聞いて、先ほ
ども申し上げましたとおり、感銘を受けました、私は。だけれども、何回も言いますけれども、
その中でどういうふうに活用していくかということが非常に問われているので、プランツアソ
シエイツさんじゃなくて市の機能としてどういうふうにしていくかという点では、私は正直申
し上げて甚だ不十分だなというふうに感じているんです。あの配置図を見ますと、6階にルー
ム1から4というスペースが自由に使っていいですよ、まだフリーですからねというスペース
です。8掛ける8が2つぐらいですかね、そのぐらいのスペースだと思います。先ほど市長が
1回目の答弁の中で、177団体にまでその活動団体がふえてきて、さらにグレードアップを
していきますよという答弁がございました。そういった方々が自由に発信力を高めていくスペ
ースとして、果たしてどうなんでしょう。それから内容はどうなんでしょう。市はそういった
方々にどういったことを訴えたんでしょう。子育てでこんなことをしてもらいたい、環境問題
ではこんなことをしてもらいたい、高齢者の方々を行政と一緒になってこんなことをしてもら
いたい、行政はこんなこと考えているんですけれども関係する団体の皆さんや個人の皆さんは
こういうふうに使っていただきたいんです、こういったものがありますでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 それこそ市民協働でつくり上げていきたいというふうに思っております。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 これから引き続き残されたところは、団体の説明など聞きながら進めていくということで、
私もこれで終わりと言われないでよかったなというふうに考えています。昨年の暮れに生活課
からあそこを利用している主な活動団体にはがきでアンケートが配られたと思います。沼田市
の行政機関として、市民活動をする場所として、あのアンケートと説明会で全て情報は把握さ
れたというふうにお思いでしょうかね。今活動されている皆さんのニーズというんですかね、
希望というんですかね、そういったものを正しく今の状況はトレースされているというふうに
思いますかね、行政の側が。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げますけれども、それで
全てつかんだと、把握したというふうには思っておりませんので、今後とも情報収集には努め
ていきたいというふうに思っております。
◇10番(高柳勝巳君) ぜひそうしてください。ここは抽象論議になりますけれども、市長
はもうこれが28年度予算の根幹なんですよという説明ですから、これがやっぱり正しく伝わ
らないと、年間執行予算の大半は難しくなるというふうに私は受けとめているんです。グリー
ンベル21の移転と市民協働と連携で28年度予算を執行していきますよと、こういうふうに
書いているわけですから軸に据えなきゃいけないので、今後というのは甚だ不満足ですけれど
も、まだ可能性を残したなというふうに受けとめておりますので、ぜひ真剣に情報収集をし、
そして市の当局の側がどんなふうにしてもらいたいかということも明確に関係団体には伝えて
いただきたいと思っています。そうでないと、私は、正確にはつかめないだろうし、いいもの
になっていくということにはつながっていかないというふうに思いますので、ぜひよろしくお
願いしたいと思います。
 もう一つ、定義の話をさせていただきたいと思いますけれども、市民協働という言葉はなか
なか難しい言葉ですよね。漢字が幾つもあってとても大変ですけれども、最近では、私も通告
していなかったですけれども、文部科学省でこれ取り入れているんです。言葉ですると、新た
な学習指導要領の中にこれを取り入れて、「アクティブ・ラーニング」というんだそうです。
これは日本語に直すと、課題の発見・解決に向けた主体的・協働的な学びというので、もう少
しかみ砕いて言うと、外国人から見た日本人というのは、言われたことは忠実にやるが提案力
に欠ける、手本がある仕事ならば得意だが、前例がないと二の足を踏む、異質な人々との協働
は怖がる、こういった欠点があるんだそうです。先生を筆頭に詰め込み的に学習効果を上げる
という時代はもう終わって、一つの事象を一緒に学びながら教育効果を高めていきましょうと、
簡単な話です。そういったことを私は社会教育でも非常に有効だと思っているし、それが実践
されるステージがグリーンベル21の6階・7階であってほしいんですよ。そういうことです
から、非常に何か不満足です、何高柳言っているんだろうということはあるかもしれませんけ
れども、そのぐらいの位置にしていただかないと、20億円の資産価値を40億に引き上げる
努力にならないと私は思っているんです。使ってよかった、使える施設なんだ、私たちのもの
なんだという市長が常々言っている市民共有財産にはなっていかないと思うんです。市役所の
人と議会が使うんだろうと、それに40億かということにどうしても帰結しちゃうので、そこ
のところは本当に市長、肝だと思っているんですね、私は。今年度、説明会なんかも行うんで
しょう。そういったところに市長は恐らく思いを持っていらっしゃると思いますけれども、市
全体としてそういうパワーがやっぱり市民に伝わっていかないと、これはやっぱり厳しいんじ
ゃないかなというふうに何度も思っているわけです。この「アクティブ・ラーニング」という
んですかね、こういった考え方をその6階・7階を中心として、1階なんかもそうなのかもし
れません。全面展開していくという心づもりをもう一度市長の言葉で答弁いただければありが
たいです。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 なかなかさっと答えられないのがつらいところでございますけれども、やはり思いは市民に
は通じるというふうに思っておりますし、現在確定申告であそこの場所が埋まっておりますけ
れども、あそこがあき次第、この間のプランツさんの写真パーツ等々を置きまして、市民に早
く見ていただいて、アドバイスをいただければありがたいというふうに考えておりますので、
あそこのスライドのあれも一緒ですけれども、両方の形で、目に見える形で市民に訴えていく
中で御意見を参考にしていきたいというふうに思っております。
◇10番(高柳勝巳君) 公開していく姿勢が大いにあるということはよくわかりました。内
容の充実をさらにさせていくために次に進んでいきたいなというふうに思います。繰り返しに
なるような質問で恐縮でございますけれども、市民活動施設、今基本構想の中で12の中であ
そこに挙げられていない市民活動、そのスペースが先ほど言いましたけれども6階のルーム1
から4とその周辺ぐらい、それであれですかね、スペース的にまず足りるというふうに現在考
えていらっしゃいますか。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 スペースは幾らあっても足りるということはあり得ないと思っておりますので、今現在でも
足らないだろうというふうには思っております。
◇10番(高柳勝巳君) 広ければ広いほどいいということではないですけれども、柵のない
スペースがあるんだったら無駄だと思いますけれども、柵があるスペースをぜひ提供していた
だきたい。そういう視点で申し上げました。
 また戻るかもしれませんけれども、たしか市民活動センターでは今NPOが15団体、ボラ
が155というふうに認識を私のほうでは、去年ぐらいの資料だったので若干数が少ないです
けれども、これだけ膨大な方々の活動が大なり小なりいろんな多種にわたって市内では一生懸
命頑張っていらっしゃるわけです。それをやっぱりグリーンベル21の中に積極的に入って手
助けするよ、あるいは一緒にやろうよ、一緒に学ぼうよということにしていただきたいわけで
す。暮れのアンケートと現在説明会等でつかんだこの6階・7階の活用に際しての課題だとか
ニーズだとか、問題点だとか、何かございましたら、幾つか御披瀝いただければありがたいと
思います。
◇市民部長(諸田 裕君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 昨年、市民活動センターのほうから各団体に、55団体でしたけれども、アンケートをとら
せていただきました。その回答の中では特に場所の要望はなかったんですけれども、まず位置
関係については低階層、あるいは多くの人の目に触れるところがいいと。また、設備関係では、
会議室、作業スペース、機器だとか、あと畳の部屋だとか、バリアフリー等の関係でフロア使
用について検討してまいりたいと。また、運営関係においては、団体のコーディネート機能、
あるいは土日の開設といった要望が上がっておりました。先ほど来どのような活動をしていく
かと、市民協働、市民活動センターにおいて考えているのかと申しますと、先ほど市長のほう
の答弁にありましたように、グリーンベル21への移行に伴いまして、その利用者の範囲も広
がることが期待されるわけでございます。その中で、今後グリーンベル21の整備の具体化が
図られる中で、それにあわせて市民活動センターの運営母体であります市民活動センター運営
委員会において今後議論も重ねていくことも考えております。
 また、県内の他市を見てみますと、委託によるところが前橋市と桐生市と藤岡市ですか、3
市が委託で運営をしております。沼田市における市民活動センターにつきましては、将来的に
は公設民営ということも視野に入れながら今日まで来ているわけですけれども、先ほど高柳議
員がおっしゃいました「アクティブ・ラーニング」、実際団体数、市民活動センターへの登録
団体で把握しておりますところは、177団体のほかに、市民活動センターに登録以外の団体
につきましてカウントしますと約200弱、それにあわせて社会教育団体をかみ合わせますと
300を超える団体数になります。したがいまして、それらの部分で県内のそういったセンタ
ーの運営状況を見ますと、生涯教育に絡めた施設運営を図っているところもありますけれども、
今後そういった枠を広げた中で検討していきたいというふうに考えております。以上です。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。
 障害者の相談支援でも触れていますけれども、相談をして親身になってくれる人がふえると
ニーズがふえてくるんです。やりたいことがふえてくる。やりたいことがふえる割にはできな
いとなると、今度は不満になるんですよね。ですから、そこのところを何とかしてもらいたい
なということなんです。全部とは申し上げませんけれども、せっかく手狭なところから広くて
交流可能なところに出るわけですから、ぜひ市民部、それから健康福祉部なんていうところが
軸になって、これは大いに盛り上げていただきたいというふうに思っております。
 それで、続きまして活用の方法ですけれども、例えば公民館だとか会議室だとかというのは、
たくさん申し込めばその都度その都度利活用ができる、こういう団体もあるし、活動もあると
思います。もう一つ、NPOだとかを中心に事務所機能として継続的に使用していきたい、こ
ういう団体もあろうかと思うんです。恐らく先ほど言うところの15団体を軸にして、事務所
です。拠点ですと。その都度じゃなくて継続性というものを担保したいという方々も私はいら
っしゃると思います。そういった方々に対するスペースの分配の方法というんですかね、ある
いは継続的な利用料・使用料については、料金の内容は決まっていないとして、どのぐらいの
方々がいらっしゃって、どのぐらいをサポートしているのか、わかればお伺いしたいです。
◇市民部長(諸田 裕君) 高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 どのぐらいの団体、先ほど申し上げましたように、社会教育関係を含めますと300を超え
る団体が数えられるわけです。その中で、やはり市民協働というのは、やっぱり枠を超えた中
で、議員がおっしゃいますように、その利用が今後利用者の範囲が広がることによってその活
動の範囲も広がってくるというような内容になってこようかと思います。したがいまして、現
在示されておりますスペースにつきましては、市民活動センターとすれば、たしか前橋市の3
階にあります市民活動センターについても、やはりワンスパン程度の広さだと思います。ただ、
会議室だとかそういったもろもろの施設の使用については、かなり今後管理を含めた利用調整
が中心的な検討課題となってこようと思いますので、先ほど申し上げましたように、こちら市
民活動センターとすれば運営委員会を通じてしっかり議論をし、また社会福祉協議会と地域ボ
ランティアセンターと私ども三者につきましては、今までもセンター設立当初から意見交換会
等を開いてやってきておりますので、そういった中で今後具体化に向けた形での調整を図って
まいりたいというふうに考えております。以上です。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。運営費を大切にしていただくということで
すから、ぜひそういったことを軸にしながらイメージを固めていっていただきたいなというふ
うに思っているんです。そうしないと市民にも伝わらないんじゃないかなというふうに考えて
おりますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。余り注文ばかりつけているものですか
ら、1つぐらい褒めないとと思って。子ども広場のスペースが6階に配置されました。これは、
子ども広場がもともと保健福祉センターにあって狭あいで危険ですというプランの中から関係
者と長くお話し合いを続けてきた。続けてきた結果が6階に配置されますと。非常に具体的な
イメージが湧きますよね。事務所があり、低年齢のまだはいはいしかできないお子さんがいて、
もう少し高齢になった子供たちがいて、そういったところを見守るスペースですと、こういう
のが見てわかるんです。ほかが先ほど言ったように抽象的なもので、後になってあれもしたか
ったな、こんなのも入ればよかった、こういうことにつながりはしないかという危機感があっ
たということで御理解していただければと思います。
 例えば、それでは子育てではなく環境の問題なんかでいうと、幾つかの事例なんかでいうと、
環境啓発コーナーがあって、環境問題に関心のある団体等が展示をしたり、啓発をしたり、リ
サイクル商品などを発表したりしているスペースがあるところもあります。そんなところが考
えられているのか。
 それから、もう一つは、介護予防スタジオとしてスペースが割かれていますけれども、介護
予防スタジオの設備には調理室と書いてあるんです。介護予防スタジオと調理室と書かれたと
きにイメージがよく湧かないんです。これは介護予防スタジオで何をしてもらうのかなという
のが私よくわからないので、以上2つについて少し説明ができればお伺いしたいなと思うんで
すけれども。
◇市民部長(諸田 裕君) 高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 環境啓発等の事業に際しましては、やはり6階にありますオープンスペース、そういったと
ころを活用したり、あるいはいわゆる私ども市民協働で考えますと、それは6階だけにとどめ
るものではなくて、やはり効果的な庁舎内というんですか、ビル内のいずれかのスペースを活
用しながら、そういった啓発活動、あるいは発信等に努めていきたいというふうに考えており
ます。以上です。
◇健康福祉部長(下 宏一君) 高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 介護予防スタジオと調理室のことについてでございますが、介護予防事業の中にも調理室を
使った食事指導の面もあろうかと考えておりますので、その面での活用という意味で御理解い
ただければありがたいと思います。以上でございます。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。もう少しその辺を詰めていっていただきた
いなと思います。スタジオと調理室が基本的には別なんだなというふうに思いますし、環境啓
発は6階・7階にこだわらず拾い上げていきたいというお話でしたので、ぜひそんなことを今
後の説明会の中で説明してあげていただければ、非常に幸いかなというふうに考えています。
 時間も迫ってきたので、次に中間支援センターとの絡みで行きたいと思います。
 もう1回目、あるいは答弁の中で大体当局の考え方はわかりますけれども、例えば新潟の上
越市のちびっこ広場、長岡市の市民協働センターなどには、NPO法人と長岡市が共同でこの
センターを運営しています。委託を受けています、あるいは協働運営していますということで、
予約の申し込みですとか、案内ですとか、管理運営も若干含まれているのかもしれませんけれ
ども、そんな運営方法を行っていますけれども、本市においてはその中間支援組織と、それか
ら沼田市の市民活動センター、このすみ分けとあるいは連携ということについては、どのよう
に配置をし、どのように協働していくのか、改めてお伺いしたいと思います。
◇市民部長(諸田 裕君) 高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 市民協働活動センターにつきましては、市民活動の支援をまずもって考えている団体でござ
います。中間支援組織であります地域ボランティアセンターですか、私のほうではその中間支
援組織につきましては、市民活動センターと同一の趣旨なんですけれども、より近い団体との
接触の中から課題解決の道を提案するということが組織の役目かなというふうに認識しており
ます。したがいまして、先ほど申し上げましたように、社会福祉協議会、地域ボランティアセ
ンター、市民活動センターの三者でこれまで意見交換会をしてきたわけなんですけれども、グ
リーンベル21への移行に伴って、さらに具体的にそれぞれの意向を踏まえて活動センターの
運営のあり方について運営管理委員会も通じて議論していきたいというふうに考えております。
以上です。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。社会福祉協議会と三者で、近いところのほ
うがいいですから、そういう意向をしっかり伝えていただいて、三者の連携がうまくいって、
官営というのはどうしても平等性、客観性ということが重視されます。民間は主体性、先駆性
ということが得意技です。そのバランスをやっぱりよくとっていただいて連携をしていただき
たいという意味で、今の市民部長の答弁を重く受けとめて前に進んでいきたいなというふうに
思います。
 主に市長に申し上げますけれども、ボランティアセンターの活動をもう少し、1回目の御答
弁をいただきましたけれども、具体的なお話をさせていただきます。まず、保健福祉センター
での子ども広場の事務局を委託をされております。それから沼田小学校のこども広場の事務局
をやっております。それから、ごったくまつりの実行委員会の事務局を担っています。それか
ら、赤い羽根の共同募金で障害があっても働きたいということを平成27年度、26年度、行
っております。それから、EMぼかしの販売を行っております。それから、市内の小学校全部
と公民館、市役所、29カ所を回る食用油の回収も行っています。その他、各種生涯学習的な
教室を展開しているという組織でございますので、ぜひこういったところを市長、重く受けと
めていただいて、積極的な連携を図っていただきたいというふうに考えるわけですけれども、
市長のほうから御答弁いただければありがたいです。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答えいたします。
 大変すばらしい活動をしている団体ということを重く受けとめて対処していきたいというふ
うに思っております。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございました。ぜひ社会福祉協議会と三者が近くで活動
できるようにしていただきたいというふうにお願いをし、市営住宅のほうの問題に入っていき
たいというふうに思います。
 1回目で入居の申し込み、私もホームページ見ました。谷地端第二団地1戸募集しますとい
うことでしたので、入居の方法が変わったのかなと思って、その後、募集用紙なんかも見たん
ですけれども、従来と変わっていないなというふうに思うんですけれども、そうだとすると、
高齢者は年齢が書かれていますからわかりますけれども、障害をお持ちの方とか、母子ですと
か、父子ですとか、DVですとかという方々は、あの申込書ではわからないと思うんですよね。
それで、そういった方々の、公社方式ですから、恐らく確率を上げるんでしょう。確率を上げ
るための選別が難しいと思うんですけれども、その辺についてはどういうふうにされるのかお
伺いしたいと思います。
◇都市建設部長(内山日朗君) 御質問にお答えを申し上げます。
 まず、住宅困窮者、例えばDVですとか、障害者、そういった方の選別というような御質問
かと思いますが、現在、申込書の内容の記載、または聞き取り、そういったものからその方々
の状況については把握に努めておるところでございます。以上です。
◇10番(高柳勝巳君) では、申込書を必ず持っていってお話をするということなのか、備
考欄に具体的に書いてくださいということなのか、もう少しその辺についてお伺いしたいなと
いうふうに思います。というのは、平成21年度、私が一般質問をこの手の問題でさせていた
だいて、当時の市長が住宅に困窮する方々へ傾斜した抽せん方法というのは非常に重要なので
前向きに検討していきたいということを受けての今回の実施だと私は思っているんです。建設
課においては、収入額でありますとか世帯の人数は申込用紙でわかりますけれども、真に困窮
する度合いというのは今の申込用紙ではわからないと思うんですけれども、そういったことも
含めて具体的な実施方法について再度説明いただければありがたいです。
◇都市建設部長(内山日朗君) 再質問にお答えを申し上げます。
 現在の入居申込書、それでは真の住宅困窮者、わからないのではないかというような御質問
でございます。現在、申込書につきましては、備考欄等にも特記事項等を記入をしていただき
ましたり、聞き取り等を行っております。また、不足する部分につきましては、関係する部署
等においての調整等もさせていただいております。なお、障害者等につきましては、手帳、そ
ういったもので内容については確認をさせていただいております。以上です。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。ですから、そういう、その姿勢が市にある
んだとすれば、そういった方々は備考欄に御記入くださいというようなことを一言添えていた
だけると、そのように書いていただいてという話になると思うので、ぜひ改善をしていただけ
ればと思います。
 それから、そういったことを面接をする、面談をするという担当が建設課では、困窮度とい
うのはなかなかわかりづらくて、前に座っている健康福祉部長が嫌な顔していると思いますけ
れども、健康福祉部が社会福祉課や高齢福祉課とデータベースがあるわけですから、そういっ
たところが相談をして受け付けをするというほうが理にかなっているんではないかということ
で、7年も寝かせていただいたので、ぜひ単純に確率を上げるんではなくて真に困窮をしてい
る人から入れるような仕組みにするという考え方はおありでしょうか。
◇都市建設部長(内山日朗君) 再質問にお答えを申し上げます。
 真に困窮をしている方をということでございますが、これにつきましては関係する部署等の
また調整をさせていただきたいと思います。なお、逆差別等にならないような部分についても、
公平・公正、そういった部分も踏まえて検討させていただきたいと思います。以上です。
◇10番(高柳勝巳君) ぜひ現段階で健康福祉部に移行しますと都市建設部長が言えるわけ
もなく前向きにということと、また逆差別ということがないようにするためにも、本当は民生
部のほうが私はいいんじゃないかと思いまして、積極的に改善をしていただければありがたい
なと思います。
 続いて、沼田市マスタープランの進捗状況と見直しについてというところに移っていきたい
なというふうに思いますけれども、マスタープランのページに沿って幾つかお話をしたいと思
います。特に高齢者の問題ですけれども、46ページに、高齢者が安定して住み続けられる住
宅の確保として、介護つき高齢者住宅やバリアフリー化された高齢者専用住宅の供給を促進す
るとともに、高齢者向け賃貸の登録・閲覧制度、それから建てかえに合わせた福祉施設の併設
やグループホームなど福祉と連携した住宅づくりを促進するとともに、高齢者が居住する住宅
のバリアフリー化を促進することが云々ということを、住宅の確保を図りますというふうに書
いてあるんです。それがだから2010年だったと思います。今8年目に、丸7年たちますけ
れども、これについてはどんな内容で具体的に検討したのかお伺いしたいと思います。
◇都市建設部長(内山日朗君) ただいまの高齢者等が安定して住み続けられる部分のお話で
ございます。これにつきましては、現在、長寿命化計画等で市営住宅の統廃合、用途廃止、ま
たは維持補修等の計画がございます。そういった中で、こういった部分、先ほど市長の答弁も
ございましたが、まだまだ進捗が図られていない部分でございます。こういった部分も踏まえ
まして、今後のマスタープランの見直し等について検討を進めていきたいと思いますので、よ
ろしくお願いいたします。
◇10番(高柳勝巳君) もう一つ、同じ46ページ、居住ニーズに応じた適切な居住水準の
確保、ミスマッチの解消、既存住宅の有効活用ということで、これも公営住宅団地における福
祉施設等の一体的整備の検討、それから空き家の活用だとかということが、ここは違いますね、
書かれていますけれども、平成28年度の新年度予算の多世代共生住宅整備事業、これの設計
業務ということ、答弁されましたけれども、これに該当するようなところがこれなのか、お伺
いしたいと思います。
◇都市建設部長(内山日朗君) 再質問にお答えを申し上げます。
 平成28年度に基本設計を予定しております谷地端団地の建てかえにつきましては、多世代
共生住宅、そういったイメージで現在考えております。これにつきましては、間取り等を統一
するのではなくて、一般世帯でも、高齢者世帯でも、または子育て世帯等に配慮いたしました
住戸タイプ、そういったものを備えた団地をイメージしております。今後の基本設計の中で具
体的な内容については盛り込んでまいりたいと考えております。以上です。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。つまり高齢の小規模世帯が大きな住宅に住
み、子育て世帯が狭い住宅に住むミスマッチの解消も恐らく入っているんだろうな。間取りが
いろいろあって、そういったことに対応するようなことに、第一歩、28年度踏み出しますよ
ということなので、期待をして見ていきたいなというふうに考えておりますので、よろしくお
願いしたいと思います。
 それから、さらにマスタープランの見直しですから、52ページ、まちなか居住と連携した
都市機能の再生、これは最終的には街なか活性化のための核施設の整備を推進するとともに、
交通アクセスの確保を図ります、こういうふうに書いてあるわけです。先般、グリーンベル2
1へ「やさしさの核」が移行されるということですから、「やさしさの核」というのは3、5、
6街区ですかね、中町の近辺だろうというふうに思います。当初は街なか温泉だとか住宅とい
うことが一番先の基本の中には書かれていたと思います。財政的な問題等が課題になり、これ
は一つ置かれてしまいましたけれども、今言ったように中町で実践されるであろう核がグリー
ンベルの中に移行するわけですから、改めて街なかへ居住を移すということを視野に入れても
いい時期ではないか、そして多くの方々が住んで、グリーンベル21も活性化をするわけです
から、そこへ向けたデマンド交通を敷く意味というのもまた高まってくると思うんです。そう
いった点では、生活課やいろんな課と連携して、これは積極的に見直しをしていっていただき
たいわけですけれども、今日までの検討状況について何かあれば伺いしたいと思います。
◇都市建設部長(内山日朗君) 再質問にお答えを申し上げます。
 街なか居住に関しての御質問かと思います。これにつきましては、当初やさしさの核等で計
画をしておりましたいろいろな施設、そういったものが今回グリーンベル21の中での運用と
いうような形で現在進めております。したがいまして、そういった現状の計画との、大分年数
もたっており、大分内容が変わっておりますので、28年度におきまして街なかの関係いたし
ます基本計画、そういったものについて現在見直しをする予定で進めております。以上です。
◇10番(高柳勝巳君) 同じくマスタープランの30ページに建設事業費のシミュレーショ
ンというのが2ページ、30、31にわたっていて、160戸を市営住宅にしたいんですけれ
ども、大体30年をたつとマイナスからプラスに転じるという財政シミュレーションが書かれ
ているんです。平成6年に谷地端第二団地は建てましたから、あと10年もすると採算ベース
にまた合ってくるというのが図としてマスタープランの中に示されているわけです。ですから、
大きなものをつくらなければ、国庫補助が45%をされて、採算ベースにも近いと思うんです。
そういう意味で、ぜひ具体的に検討を本当にしていただきたいなと。特に、低所得で高齢者の
方々、あるいは生活に困窮している方々を今言ったように何とか救済できるような視点がその
中にあったらいいなと思うんですけれども、その辺について再度御答弁いただければと思いま
す。
◇都市建設部長(内山日朗君) 再質問にお答えを申し上げます。
 住宅マスタープランの中では160戸を建設した場合のシミュレーションが載ってございま
す。これでは建築後33年を過ぎるとプラスになるというようなシミュレーションがございま
す。また、そういった意味で今後具体的な部分で低所得者について配慮をというふうなお話で
ございます。市営住宅につきましては、当然住宅困窮者、住宅困窮をしている低所得者が対象
となっております。そういった部分も踏まえまして、28年度、谷地端団地、基本設計のほう
を進めてまいりたいと思います。以上です。
◇10番(高柳勝巳君) それでは、3番目、国の低所得高齢者と住まい・生活支援モデル事
業の研究と本市での具体化についてに移っていきたいなというふうに思うわけですけれども、
「沼田の国保」という冊子の中で、市内全体で市内の世帯が2万410世帯、国保加入世帯が
8,990世帯、約半分、そして人数にして1万6,401人、税務概要書平成26年度版に
よると、課税標準額段階別所得割額算出表の総納税者数が2万933人のうち、納税額が10
万円以下の方が1,022人、100万円以下の方が8,464人、この合計だけで9,48
6人、45.3%、つまり納税が100万円以下の方々で9,486人の方々がそれに当ては
まるということですから、一般的には収入が困窮をされている。それから高齢者は5人に1人
という、29.1%ですから、こういう沼田市の状況だという中で、このモデル事業を8地区
じゃなくて本市が本気で抱えていかないと、生活保護に陥る、あるいは言い方は悪いですけれ
ども、知らないうちにどこかに行っていたと、こういう高齢者が後を絶たなくなるんではない
かと思っています。御存じのとおり、国民年金は月1万6,000円ぐらいをかけて、40年
かけても、もらえる額は6万5,000円ぐらいです、今の現状でも。しかも、70歳ですか
ら、こういったことを深刻に受けとめると、早急にこういったところの整備がハードだけでな
くソフトも必要になるというふうに考えていますけれども、この辺の概況について市長のお考
えが伺えればありがたいです。
─────────────────────────────
◇議長(星野 稔君) 休憩いたします。
午後0時01分休憩
─────────────────────────────
午後1時00分再開
◇議長(星野 稔君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(横山公一君) 先ほどの高柳議員の御質問に関しまして健康福祉部長をもって答えさ
せますので、よろしくお願いします。
◇健康福祉部長(下 宏一君) 高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 高柳議員が申されたほど細かいことではございませんが、厚生労働省が各種世帯の所得状況
を勘案するのに用います指標を公表しております。相対的な貧困率と申すものでございますが、
昭和60年を12.0%としますと、平成21年では16.6%まで上昇を見ております。ゆ
えに4.0%を増加しているわけでございますので、この指標をもってしても生活状況の苦し
さは増しているものと承知しております。以上でございます。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。先ほどもお話ししましたけれども、さらに
沼田市内の単身の高齢者世帯は2,011世帯、これも生き生き長寿のまちづくりか何かに出
ていたと思います。こういう方々は、御夫婦で国民年金に加入していて、フルで13万円です。
どちらかがお亡くなりになる、あるいは病気にかかるというと、もうこれ生活保護ですね。9
万5,000円ですか、生活保護の目安となる収入が9万5,000円ですから、もう直ちに
生活保護というような状況に陥ってしまう方々が8,000人ないし2,000人の方々がい
るという状況なんですよね。ぜひ民生部と、健康福祉部とそれから都市建設部ですかね、これ
しっかりと連携をして、これはモデル事業だから消えちゃう事業も確かにありますよね。荒唐
無稽と言ったら失礼ですけれども、かなり根拠の希薄なモデル事業もありますけれども、そう
いうふうにはすに構えるんじゃなくて、沼田市としてどうなんだという立場で検討していって
もらいたいんです。それで、こじつけじゃありませんけれども、幸いにも平成27年度に介護
保険で地域包括ケアシステムというのをつくっていきましょうということになって、3年間で
地域で支えるシステムを介護ではつくっていきましょう、在宅でできれば頑張りましょうとい
うのが基本方針です。私も一般質問しましたけれども、3年間の間にこのシステムができてい
なければ、保険料だけ上がってシステムができていないので、これは早急にシステムをつくっ
てくださいということですから、私は積極的に健康福祉部では地域で包括していくというシス
テムについては検討していると思うんです。それを住、住まうということに対してどうするか
ということについて改めて都市建設部と対話や打ち合わせ等あったのか、お伺いしたいと思い
ます。
◇健康福祉部長(下 宏一君) ただいま高柳議員が御質問の国の低所得高齢者等住まい・生
活支援モデル事業についてでございますが、この事業については、先ほど市長が御答弁でも申
し上げましたとおり、8つの自治体が実施しております。ただ、その前提となりますのが地域
連携のネットワーク化というのがございまして、不動産業者、家主、地域住民、福祉事務所な
どなど、言いかえますとこの事業については、事業の性格として民間主導の自立型システムと
いうことであって、地域の相互互助を進める、あるいは再構築するための内容を持つ事業では
ありますが、根本的には地域の不動産の会社が活躍する、ある意味地域包括ケアシステムでご
ざいます。でありますので、今現在の沼田市にこの不動産業者さんを中心とするような地域包
括ケアシステムは存在してございませんので、今高柳議員がおっしゃる考え方はすばらしいと
は思いますが、今現在沼田市としてこの事業に手をつけるという状況にないということについ
ては御理解を願いたいと思います。以上でございます。
◇10番(高柳勝巳君) 正直なお話ありがとうございます。それなのでこれから頼みたいと
いう話なんです。今触れようと思いましたけれども、不動産業界さんやら、福祉事務所やら、
社協やらといったところがこのモデル事業の核になって進めていきましょうとこういう話です。
昨日の話ですと、群馬県ではサ高住と有料老人ホームの入居者がほかの県よりも圧倒的にふえ
ている。つまりこれ要介護3が特養に入れなくて、お金のある人は有料老人ホーム、お金の厳
しい人はサ高住に入っていく、こういう傾向にあるということです。残念ながら、サ高住は特
養よりも安くなっていないので、その見直しとして今回の低所得者の問題が出てきているんで
す。お金が足らない人については、居住支援給付金というのも視野に入れて検討しているんで
すよね。当たり前ですよね。同じ仕組みでやれば、特養であろうとサ高住であろうと、どこか
からお金が出ない限りは安くはならないんですよ、仕組みとして。それなので検討していると
いうことなんです。それなので、先ほど正直に御答弁いただきましたけれども、これからぜひ
そういったところを検討していただきたいんですけれども、再度御答弁いただければありがた
いです。
◇健康福祉部長(下 宏一君) 先ほども申し上げましたように、今着手することは難しいと
いうふうには申し上げましたけれども、確かに議員さんおっしゃるように、建設部門、あるい
は福祉部門との連携があれば、さらに進められる内容でもあるとは思いますので、今後こうい
った連携をとって研究をしてまいりたいと思います。以上でございます。
◇10番(高柳勝巳君) 前向きな答弁、ありがとうございます。毎回言うんですけれども、
毎月部課長会議とか幹部会議がございます。定例的なもので、定型的なものです。こういうあ
る種プロジェクト的なものは主体的でもいいですし、あるいは企画や総務が音頭を取ってこれ
について議論せよというような話をやっぱり継続的にさせないと、これは頓挫してしまうんだ
と思うんです、勢い。それなので、市長、トップとして、この辺についての指導に対する考え
方、あるいは話の進め方について御答弁いただければありがたいです。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 高柳議員のおっしゃる趣旨はよくわかっておりますが、今後の市の中のシステムとしてそう
いう形でプロジェクトが進められるかどうかをそこから研究していきたいというふうに思いま
す。
◇10番(高柳勝巳君) ぜひ研究して、できるだけ早く実施がされることを望んでおります。
 最後になります。生活困窮者の単身住宅の件です。これもマスタープランの49ページに今
言った内容のものがもう既に触れられているんです。協働で支え合う新たな仕組みなどの検討
なんていうことがもう2010年には書かれているわけです、既に書き物として。ですからぜ
ひそういったことを考えていただきたいのと、個別のお話をさせていただきますと、家賃補助
ですとか民間アパートの借り上げ、これは毎回いろんなところで出ると思いますけれども、例
えば家賃補助ですと多治見市で月額1万5,000円、最長で5年間、これは補助をする。こ
れは市が認めた耐火・耐震が一定基準がある住宅。それから、ひたちなか市、これ家賃の半分、
上限2万円掛ける5年間が最大と、こういう条件で一応家賃補助をしていますけれども、その
辺についての検討はされてきたのか、そして、もしないとすれば今後どうするかお伺いしたい
と思います。
◇健康福祉部長(下 宏一君) 先ほども議員さんの御質問に建設部門等との連携を含めて研
究をさせていただきたいと申し上げました。その中の内容として御理解いただけるとありがた
いと思います。以上でございます。
◇10番(高柳勝巳君) ありがとうございます。生活困窮度がわからないと誰にということ
になるので、やはり健康福祉部が答弁するのがふさわしいのかなというふうに思っております
ので、ぜひ前向きに検討していっていただきたいなというふうに思います。
 もう一つあります。沼田市内には愛宕老人ホームというのがあって広域で運営しております
けれども、これが介護は必要としませんけれども、主に経済的な理由でこういった住宅支援を
するという趣旨でございます。今50人定員で33人だったと思いますけれども、入居してい
ますけれども、これ単独でこういったものができれば、そのほうが望ましいし、またあるいは
今のこの愛宕老人ホームをさらに使いやすくするという点でも、これらが改善できると思うん
ですけれども、それらについての考えがあればお伺いしたいと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 愛宕老人ホームが確かに広域で対応ということでございまして、現在入居者も少なくなって
いるというような状況でございますので、そこで広域で対応していきたいというふうに思って
おります。
◇10番(高柳勝巳君) 広域圏ですからなかなか難しいと思いますけれども、今の問題点で
すかね、正しくトレースして使いやすくしていただくということでも改善につながると思いま
すので、ぜひよろしくお願いしたいというふうに思います。
 生活困窮者自立支援法というのができまして、相談事業を強化していくということになって
います。生活に、昨年の決算審査で社会福祉課長から答弁がありましたけれども、かなり相談
が多く寄せられて、うれしい悲鳴な状態でしたという話です。生活保護に行く前に何とかする
という中では、やっぱり生活保護費、居住の問題、こういったものが必ず出てくるんだと思い
ます。それなので、ここで何とかしていくということも含めて内容を精査していただきたいと
いうことをお願いをします。
 最後に、きょうの2つの共通点というのは、「そうぞう力」の問題だと思っているんです。
市民協働でも、住宅でもそうですけれども、一つはイマジネーションの想像力ですね、こうい
う人たちはどういう生活をしているんだろう、そしてこのままにしておくとどうなるんだろう
という想像力です。そして、こういう人のためにはこういうことをしていきたいというプロダ
クツ、もう一つの創造力だと思います。そういったところにやっぱり職員の皆さんが一丸とな
って頑張っていただきたい。この2つの「そうぞう力」を発揮してグリーンベル21にも立ち
向かっていただきたいというふうに私は考えるわけですが、最後に市長の決意をお伺いをして
私の一般質問を閉じたいと思います。ありがとうございました。
◇市長(横山公一君) ただいまの高柳議員の御質問にお答え申し上げます。
 2つの「そうぞう力」ということでございますけれども、できるだけ「そうぞう力」を発揮
して対処していきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野 稔君) 次に、井上 弘議員。9番。
〔9番 井上 弘君登壇〕
◇9番(井上 弘君) 通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
 まず1番目の質問ですが、空き家対策に関することです。
 昨年5月、空き家対策特別措置法が全面施行され、全国的な問題となっていた空き家問題へ
の取り組みが各地で開始されております。本市でも、空き家の数が平成25年1月末時点で約
3,400戸、平成25年10月時点で3,750戸とふえ続けております。一刻も早い対策
が望まれている中で、昨年9月議会において空き家対策について一般質問をさせていただき、
ふえていく空き家に対して問題意識を持っており、早期の対応に向けて検討していくという御
答弁をいただきました。
 個別の空き家に対する情報収集、空き家に関する相談窓口の体制、空き家等対策を効果的か
つ効率的に推進するための空き家等対策計画の策定など、空き家問題に対しての検討状況をお
伺いします。
 また、空き家の利活用についても、どこまで研究・検討が進んでいるのか、あわせてお伺い
します。
 次に介護・高齢者福祉について伺います。
 全国的な少子高齢化の問題として、高齢者の増加に対して現役世代は減少傾向にあり、対人
ケアの担い手が不足し、介護保険施策は施設サービスから在宅サービスへ転換しています。し
かし、在宅サービスも現状では十分とはいえず、独居老人・老老介護・認認介護が年々ふえて
います。
 介護保険サービス、医療保険サービスのみならず、見守りなどのさまざまな生活支援や成年
後見等の権利擁護、住居の保障、低所得者への支援など、さまざまな支援が切れ目なく提供さ
れることが必要ですが、実際にはおのおののシステムが分断され、有機的な連携が見られてお
りません。
 こうしたことを背景に、どこからも介護を受けられない介護難民が発生し、介護するために
離職する介護離職も発生しています。また、介護疲れに追い込まれる人も出てきています。こ
うしたことから経済的破綻・家庭崩壊につながっていくという問題もあります。
 本市でも、こうした深刻な社会的問題は、全国同様抱えていると認識しております。
 このような社会情勢の中で、本市でも、高齢者福祉の向上に向けて、さまざまな事業を実施
していただいておりますが、その中の新しい介護予防・日常生活支援総合事業についてお伺い
します。
 平成29年度には新しい介護予防・日常生活支援総合事業として訪問介護と通所介護が市町
村事業に完全移行され、市町村の実情に合わせたサービスが実施できるようになります。
 本市においても平成29年4月から実施予定となっていますが、平成27年度から県内市町
村においても事業の移行が進んでいく中で、本市においては移行の準備がどのように進められ
ているのか、今後どのような事業が実施されていくのかお伺いします。
 次に、地域包括ケアシステムについてお伺いします。
 まず、医療・介護関係機関との連携について伺います。
 地域包括ケアを実現するためには、医療・介護・予防・生活支援・住まいの5つが適切に切
れ目なく提供されることが必要となってきます。
 この中でも、市営病院のない本市においては直接的な意思反映のできない医療機関・介護関
係機関との連携・協力は必須であり、また非常に重要であると考えられます。地域包括ケアシ
ステムの実現に向けて、本市では医療機関・介護関係機関とどのような連携を行っているのか
お伺いします。
 次に、地域ケア会議の開催状況について伺います。
 地域ケア会議は、高齢者個人に対する支援の充実と、それを支える社会基盤の整備とを同時
に進めていく、地域包括ケアシステムの実現に向けた手法です。
 個別の困難事例の支援内容などについて、医療・介護の専門職や自治会・ボランティア・N
POなどを構成員として話し合う中で、地域ネットワークの構築や地域課題の把握などを推進
していくものです。医療・介護関係機関との連携・協力が重要となっている中で、一つ一つの
課題を解決しながら、関係機関と課題を共有し、連携を深めていくことができる有効な方法で
す。
 本市では、この地域ケア会議をどのような形で開催しているのか。また、課題の検討などは
行われているのかお伺いします。
 最後に、地域福祉の視点に立った地域包括ケアシステム構築の考え方について伺います。
 本市では、現在「生き生き長寿のまちづくり計画」で高齢者、とりわけ、ひとり暮らし高齢
者や認知症高齢者が、住みなれた地域で安心して自分らしく暮らし続けられるよう、医療・介
護・住まい・介護予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を進めら
れておられます。そのシステム面・サービス面において、地域福祉という視点に立った地域包
括ケアシステムを構築することで、高齢者のみならず、障害者・児、生活困窮者、ひとり親家
庭、子育て世代など地域全体の福祉体制の構築につながるものと考えます。
 高齢者の医療・介護施策としてだけではなく、大きな視点に立った地域福祉として捉えた地
域包括ケアシステムを構築することは、近い将来を見通して長く沼田市を支える体制につなが
るものと考えます。
 そこで、地域福祉の視点に立った地域包括ケアシステムの構築について、市長のお考えをお
聞かせください。
 次に、子育て支援についてお伺いします。
 沼田市では子ども・子育て支援事業計画において「子どもが親が地域が元気!みんなで育て
る沼田の子」を基本理念としてさまざまな子育て支援に取り組んでいただいております。これ
からの未来を担っていく子供たちのために、また、子育てに悩む方々のためにも子育て支援の
さらなる充実が望まれています。
 しかし、現在、子育て中の方々からよく寄せられる相談があります。それは、3歳以下程度
の幼児を遊ばせる場所や雨の日にも子供を連れて遊べる場所がないので何とかならないかとい
ったものです。
 市でも保健福祉センターに子ども広場を設置していただいておりますが、まだ認知度が足り
ないのか、子供を遊ばせる場所として知らない方も多い状況です。
 そこで、現在の子ども広場がどのように運営されているのか、どのように周知されているの
かについてお伺いします。
 また、グリーンベル21活用基本構想では、子ども広場がグリーンベル21に移転される予
定となっていますが、どのような施設を設置される予定なのか伺います。
 以上で第1回目の質問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
◇議長(星野 稔君) 市長。
〔市長 横山公一君登壇〕
◇市長(横山公一君) ただいまの井上議員の御質問にお答え申し上げます。
 安心・安全なまちづくりについて、空き家対策について、空き家対策の検討状況と今後の取
り組みについてでありますが、現在は県内先進地の取り組み内容等の情報収集に努めるととも
に、建設課を中心に関係する部署による意見交換会を開催し、情報の共有と今後の取り組み内
容等について協議してまいりました。
 今後につきましては、従来の相談対応に加え、関係する部署による庁内検討委員会を設置し、
空き家の実態把握、それをもとにしたデータベースの作成、空き家等対策計画の策定などに取
り組んでまいりたいと考えております。
 空き家対策の窓口は建設課といたしますが、その内容は多岐にわたるため、関係する部署に
より横断的に対応してまいりたいと考えております。
次に、介護・高齢者福祉について、新しい介護予防・日常生活支援総合事業について、事業
実施に向けての進捗状況についてでありますが、本市では、総合事業を平成29年4月から開
始することで計画し、現在、新しい介護予防事業や生活支援に対応するための資源開発やボラ
ンティア等の人材育成に努めているところであります。総合事業には、さまざまな状態にある
方々の参加が見込まれることから、本年度から介護予防教室への専門職の関与を強化するとと
もに、介護予防サポーター等の育成を推進し、内容の充実を図れるよう準備を進めております。
 また、介護給付から市町村の事業に移行する要支援1と2の方が利用している介護予防訪問
介護、介護予防通所介護につきましては、今後、事業所や団体に対する説明会を開催し、移行
する予定であります。
次に、地域包括ケアシステムについて、医療・介護関係機関との連携についてでありますが、
平成26年度から関係機関と協議を始め、本年度は、医師会、歯科医師会、薬剤師会の代表者
との準備委員会を設置し、事業の実施方法等、具体的な検討に入っております。
 また、広域連携が不可欠であることから、県や利根沼田管内の市町村及び地域包括支援セン
ターで構成する利根沼田圏域会議においても、利根沼田全域での連携について協議を重ねてお
ります。
 地域包括ケアシステムは、高齢者が在宅で安心して暮らすことができるようにするための課
題抽出と対応策の検討、切れ目のない在宅医療と介護の提供体制の構築が求められますので、
医療や介護等の多職種の専門職や関係機関が連携を図り、事業を推進してまいりたいと考えて
おります。
 次に、地域ケア会議の開催状況についてでありますが、現在地域ケア会議にかわるものとし
て、地域包括支援センターを中心に介護支援の困難事案や問題発生時には、随時、関係者を招
集して個別ケース会議を開催し、主に、サービス利用上のトラブル等で、当事者間では解決に
結びつかないような事案に対応しております。
 今後、この事業を発展充実させ、介護予防・日常生活支援総合事業の効果的な実施のために、
保健医療及び福祉に関する専門的知識を有する方、地域に精通している方などにより構成する
地域ケア会議を設置し、高齢者が地域において自立した日常生活を営めるよう、必要な支援体
制を整備してまいりたいと考えております。
 次に、地域福祉の視点に立った地域包括ケアシステム構築の考え方についてでありますが、
高齢者が医療や介護が必要になった際に、住みなれた地域で自立した日常生活が送れるよう、
医療・介護などのサービスを一体的かつ切れ目なく提供できるよう、医師会、社会福祉協議会
及び地域などの関係機関と連携し、地域全体で取り組むことが重要であると考えております。
 また、潜在ニーズの把握や地域の支え合い体制を構築するため、日常生活圏域ごとに生活支
援体制協議体を設置し、地域づくりを推進してまいりたいと考えております。
 次に、子育て支援について、子供を連れて遊べる場の拡充について、現在の子ども広場の状
況とグリーンベル21へ移転が予定されている子ども広場の内容についてでありますが、現在
の子ども広場は、公設民営の地域子育て支援拠点として、沼田市保健福祉センター内に設置し
ております。
 運営に関しましては、沼田市子育て支援ネットワーク推進協議会の構成団体の一つ、NPO
法人利根沼田地域ボランティアセンターへ委託しており、開館時間は、年末年始、土日祝祭日
を除く毎週月曜日から金曜日の午前10時から午後3時までで、利用料金は無料となっており
ます。
 利用状況は、ゼロ歳から就学前のお子さんと保護者の方に御利用いただいており、平成26
年度は、延べ5,179人の親子に御利用いただきました。
 また、グリーンベル21へ移転を予定しております子ども広場の内容につきましては、現在
の子ども広場が狭あいなため移転拡充を予定しているもので、今後の設計業務にあわせて、利
用者や運営委託団体等からの要望等を伺いながら設置に向けて進めてまいりたいと考えており
ます。
 以上申し上げまして、井上議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇9番(井上 弘君) ようやく空き家に対する対策が本格的に動き出すということで、安心
させていただきました。空き家に関する相談は、相談窓口がこれから設置されるということで
すので、今まで相談がなかったものに関しても、これから危険だ、これから活用できそうだと
いうことで、さまざま寄せられてくると思います。ぜひそういった相談者からの不安を取り除
いて、安心して暮らせる環境づくりをお願いいたします。
 今、利根沼田で空き家バンクへの取り組みが全く進んでいないのは、沼田市だけです。県内
各地で、また利根郡の4町村でも取り組みが進み、各町村では少ないながらも着実によそから
の移住が進んでいます。この空き家対策と活用は、沼田市も総合戦略の中で人口減少対策、移
住促進として位置づけている重要な課題です。既に多くの市町村が空き家対策や移住に向けて
の取り組みをスタートさせています。空き家を活用した移住促進に向けての取り組みにおいて、
本市は他市町村よりもおくれた位置からのスタートとなります。今後スムーズに取り組みが進
むことを期待しております。
 そこで、窓口の設置、空き家バンクの開始、対策計画などの策定について、先ほど検討中と
いうことでしたけれども、今後どのようなスケジュールで進められていくのか、予定をお伺い
します。
◇都市建設部長(内山日朗君) 井上議員の再質問にお答えを申し上げます。
 今後のスケジュール等についての御質問かと思います。まず今年度、建設課を中心といたし
まして、関係する各課との情報交換、情報の共有、または関係する課を集めました意見交換会、
そういった中で、特措法等の共通理解、または課題等の方法について協議をしてまいりました。
そういった中で、まず今後対策計画の策定に向けた中で、まずどこにどのような空き家がどの
くらい、または所有者の意向はどうか、そういったものの実態把握、まずこれが一番重要であ
ろうと。先ほどお話のありました例えば空き家バンク、こういったものにつきましても、まず
所有者の意向、そういったものもございます。そういったものを含めまして、まずそういった
実態調査、それに向けて現在予定をしております庁内の検討組織、そういった中でもう少し細
部について検討を行い、実態把握について進めてまいりたいと思います。なお、その実態把握
の結果、現在特措法で言っております空き家、それと単なる人が居住していない空き家、そう
いったものの色分け、そういったものも必要になってくるかなというふうに考えております。
いずれにいたしましても、もう少し細部、今後の調査の体制、そういったものも含めて検討さ
せていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。
◇9番(井上 弘君) まず実態把握をこれからやって、利用者の意向、あるいは所有者の意
向調査をしていくということなんですけれども、まず相談窓口については来年度の4月から設
置されるということでよろしいんでしょうか。
◇都市建設部長(内山日朗君) 相談窓口につきましては、第一義的には建設課を相談窓口と
して現在も進める予定で今確認がされております。以上です。
◇9番(井上 弘君) 早急に窓口設置していただけるということで、まず相談、市民から受
け付けられる体制ができるのかなと思います。先ほどの空き家の実態把握なんですけれども、
空き家バンクにこれを使うとすれば、まずこちらで情報提供を呼びかけて、活用したい人から
の情報を集めるところからでいいと思うんです。実態把握をして細かいところまで決めてから
動き出すというのも間違いではないと思うんですけれども、今本当に早い対応が求められてい
る中で、まず動き出して市の姿勢をしっかりアピールしてから、自分たちのこれから市として
はこういう方向性でやっていくというのをアピールしてから実態把握に動き出しても決して遅
くないと思うんですけれども、その辺の考え方について市長のお考えをお伺いします。
◇市長(横山公一君) ただいまの井上議員の御質問にお答え申し上げます。
 実態把握をしながら動き出したらどうかということでございますが、確かにそのとおりでは
ございますけれども、空き家のやはり種類がしっかりつかめていかないと、動き出してからの
そごを来すということでは困りますので、やはりその辺は慎重に対処していきたいというふう
に思っております。
◇9番(井上 弘君) なるべく早い取り組みが本当に今求められております。空き家バンク
に関していえば、活用できない空き家も本当にあると思うんです。ただ、実際ここに把握でき
ていない所有者、把握していて何とかしたいと思っているけれども、こっちに住む予定もない
し、何とかならないかなという所有者に関しては、そんなに何人でもないかもしれないんです
けれども、まず始めてみて、そこからスタートという形でもいいんではないかと思うんです。
ぜひ、こういう形でなければ進められないとかそういった考え方ではなくて、いろいろ多角的
に見ていただいて、今後沼田市にとって、また住宅を持っている方にとっても一番いい方法が
とれるような進め方を検討していただきたいと思います。
 この空き家に対する取り組みなんですけれども、過去にも何度も議会で取り上げられており
ます。さかのぼれる範囲で一番古くからさかのぼってみましたところ、一番最初が平成17年
にもうこの空き家バンクの話が出ております。そのときには、「空き家の情報を集約して提供
しては」ということに対して、市長が「積極的に検討していく必要がある」という答弁をされ
ています。その時点からもうこういった方法を考えて検討していただいていたと思うんですけ
れども、実際にはここまで検討していただいて進展が見られませんでした。実際今の当局が検
討していなかったということではなくて、今の当局に関しては早急に検討していただいている
と思うんですけれども、何らかの理由があってここまで進められなかったのではないかなと思
うんですけれども、今ここでスタートを切れたということで、今後は足踏みすることなく進め
ていけるのかどうかお伺いいたします。
◇市長(横山公一君) ただいまの井上議員の御質問にお答え申し上げます。
 平成17年から空き家バンクということで話が始まっていると。当時から積極的にというこ
とらしいですが、私はその辺の事情を存じておりませんので、まことに申しわけございません
が、その辺は御容赦いただきたいというふうに思っております。ただ、当局といたしまして、
都市建設部長を中心として進めていくということを明確に申し上げましたので、今年度中にも
何らかの形で進めさせていただきたいというふうに思っております。
◇9番(井上 弘君) ありがとうございます。ぜひ一刻も早い対応をお願いいたします。
 続きまして、新しい介護予防の日常生活支援総合事業について再質問させていただきます。
 県内他市町村では、多くがこれは本年の3月に新しい総合事業を実施します。35市町村中
17市町村が本年度中に実施予定となっています。移行に伴いまして、サービスを早急に利用
したい対象者にとっては、今までよりサービスの利用までの時間が短縮できる可能性がありま
す。また、要介護認定調査を行う職員にとっても、事務量が減って利用者へのサービス充実を
図ることができると思います。サービス内容も沼田市民のニーズに合ったものが提供できたの
ではないかなと思います。他市町村では対象者のために早期移行を実施しておりますが、本市
では29年4月からの実施を決めております。サービス利用者の利便性向上、またサービスの
充実のために早期実施に向けた検討を進めるべきだったのではないかと思いますが、御見解を
お伺いします。
◇健康福祉部長(下 宏一君) 井上議員の御質問にお答え申し上げます。
 この件につきましては、条例附則にも表記してございますように、29年の4月1日スター
トとしております。現在もその実施に向けて鋭意準備を重ねているところでございますので、
何とぞ御容赦を願いたいと存じます。以上でございます。
◇9番(井上 弘君) できればぜひ早目に実施をお願いしたいんです。この新しい総合事業
における移行戦略のポイント解説ということで、厚生労働省の補助金で、ポイント解説が厚生
労働省のホームページから見られるんですけれども、あります。その中でも、移行に関して、
いつから移行するのが一番メリットがあるのか、どこでデメリットがあるのかというのを説明
されております。それを見る限りにおいては、これは移行を進めたいための解説なので当然か
とは思うんですけれども、29年度の4月から始めた場合が一番デメリットがやっぱり高いん
ですね。27年度中に移行するのが一番メリットがあると。28年度からでも、29年度より
はメリットがあるという状況です。具体的には、金銭的にも27年度中の移行が一番メリット
があったと。業務量に関しても、おくれればおくれるほど、よその違う事業が平成29年度に
は入ってきます。29年度には、事業計画を策定していかなければいけないんですけれども、
それと一緒に医療介護連携事業と、こちらも新事業が入ってきて、同時に事務を進めていかな
ければいけなくなります。そのほかにも、医療費の算定においても実績がない状態で算定して
いかなければならないなど、事業の実施が29年度4月からということですと、大変市にとっ
ても負担がふえるんじゃないかと。また、両者にとっても、早く始めていただければそれだけ
メリットがある事業なのです。今認定申請、大体平均1月ぐらい時間がかかるというお話を聞
いています。サービスを使いたい人がサービスを使いたいから認定をしてくれという申請をし
てから実際使えるようになるまで約1カ月かかります。これが新事業に移行した場合に一部の
人についてはチェックリストのみで早期にサービスを使える可能性があるということで、全員
ではないですけれども、両者にとってメリットがある事業になっております。早期開始するこ
とで市町村の事務が減って、また利用者にもメリットがあるということですので、29年度、
4月移行にこだわらずぜひ再検討していただいて、なるべく早期の実施をしていただいたほう
がいいのではないかなと考えるのですが、その辺をお伺いします。
◇健康福祉部長(下 宏一君) 井上議員の再質問にお答え申し上げます。
 議員さんおっしゃるとおり、それが実現できるとすばらしいことだと思います。ただ、今現
在進めていると申しました移行作業についてでありますが、今現在、要支援1と2の方々が受
けていらっしゃるサービスに切りかわるための受け皿そのものがまだ判然といたしませんと申
しましょうか、はっきりしてまいりません。したがって、それにかわるサービスがどのような
ものとなることもあわせて、まだ明確になっておりません。したがいまして、受けるサービス
の内容、あるいはそれに伴う単価等の設定もいまだ着手できておりません関係があることから
、議員さんおっしゃるようなサービス移行が徐々にでもあったとしても、それに踏み切れない
でいるのが現状でございますので、何とぞ御理解を願いたいと存じます。以上でございます。
◇9番(井上 弘君) サービスの受け皿と単価設定という話がありました。サービスの受け
皿については、これは移行してからじっくり考えてもいいという話なんです。なので、全部決
めてからやらなければいけないという話ではないですし、この事業外でもサービスを提供して
いるわけですから、実際サービスの受け皿がないということで、事業の実施がおくれるという
ことは実際ないと思うんですけれども、単価設定につきましても、他市町村がもう始めており
ます。そちらを参考にしていただければそんなに迷うところでもないと思うんです。他市町村
で始まっているという話ですけれども、みなかみではことしの1月に移行を決定して3月に何
とか移行をするという話で進めているそうです。短期間でもできない話ではないですし、長い
時間をかけたからいいものができるというものでもないと思います。しっかりと再検討いただ
いて、前向きな検討をお願いいたします。その辺についてもう一度お願いします。
◇健康福祉部長(下 宏一君) 改めて申し上げます。先ほど市長が御答弁申し上げました内
容の中にもあったのでございますが、今後事業者、あるいは団体等への説明をしてまいりたい
ということを申し上げました。これらにつきましては、今後新しい総合事業に向かっていった
場合、その指定の手続ですとか、ケアプランの作成方法ですとか、利用料の請求手続等のこと
ですとか、もろもろのことをお話しして御理解をいただく必要があると考えております。何か
から徐々に始めることがいいというお考えもごもっともだとは思いますが、今現在市として進
めておりますこの移行作業につきましては万全を期したいと考えておりますので、何とぞ御理
解を賜りたいと存じます。以上でございます。
◇9番(井上 弘君) どうしても28年度からはできないという話ですので、せめて29年
4月から始める際には万全な体制でやってもらって、利用者に不便をかけるようなことがない、
27年、今よりももっといいものが利用者にとってできるような体制づくりをしっかりとお願
いいたします。できれば本当に再検討お願いしたいところなんですけれども、この場ではその
お返事いただけないようですので、しっかり今後研究していただければと思います。
 医療機関、介護関係機関との連携について再質問させていただきます。
 現在の沼田市における医療機関、介護関係機関との連携については理解いたしました。その
上で、今介護保険施策は施設サービスから在宅サービスへかじを切っております。このような
中で、対象者が在宅でさまざまなサービスを受けられるように在宅医療の推進が求められてお
ります。本市においても、医療機関とのさらなる連携を深めていく在宅医療を推進していく必
要があると考えますけれども、市長、お考えをお伺いします。
◇市長(横山公一君) ただいまの井上議員の御質問にお答えを申し上げます。
 おっしゃるとおり、在宅にかじを切ったということでございますので、やはりそちらを注視
していきたいというふうに思っております。
◇9番(井上 弘君) ありがとうございます。同じ認識のようで、大変安心いたしました。
 在宅医療の推進は、地域包括ケアシステムで提唱される住みなれた地域で自分らしい暮らし
を人生の最後まで続けるために欠かせない分野です。沼田市においても、地域包括ケアシステ
ムの構築が進められている中で、在宅医療の推進は欠かせない分野であると考えます。この在
宅医療を推進していく上では、保健部門、国保部門と介護部門と多くの部門が医療機関と連携
協議が必要になってきます。この地域包括ケアシステムとともに、医療機関の連携を進め、在
宅医療を推進していく部署を新設する必要があるのではないかなと考えますが、市長、お考え
はいかがでしょうか。
◇健康福祉部長(下 宏一君) 井上議員の再質問にお答え申し上げます。
 新しい部署をということでございますが、この件につきましても、新しいといいましょうか、
地域包括ケアシステムを構築していくために現在の体制の中で一生懸命となって取り組んでお
りますので、その旨御理解を願いたいと存じます。以上でございます。
◇9番(井上 弘君) 構築のために今現在努力されているのは十分理解しております。その
上で、在宅医療という今までにない新しい分野で、医療機関との連携という分野でも今後さら
に職員、頑張っている事務員さんのお仕事がふえていくと思うんです。そういった中で、人員
を増員していくなり新しい部署を設けてそこに対応した体制をとっていかないと、今後地域包
括ケアシステムの構築自体がおくれていくのではないかなというふうに考えております。20
25年にはもう高齢化率が3割を超える超高齢化社会に向かっていきます。その中で地域包括
ケアシステムの構築がおくれるというのは、本市にとって重大なマイナスではないかと思うん
です。この構築を進めていくのにおいて、現在の体制ではちょっと今後厳しくなっていくので
はないかなというふうに考えております。ぜひとも新しい部署とはいかなくても、しっかりそ
れを、地域包括ケアシステムの構築を、そのことについてだけ考えられる部署というのを考え
ていただいて、課をつくれ、部をつくれなんていう話はいたしませんけれども、しっかりとそ
のことを今後進めていただければと思います。そのことについて、市長、いかがでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいまの井上議員の御質問にお答えを申し上げます。
 井上議員のおっしゃることはもっともでございますが、現在沼田市は行財政改革に取り組ん
で、人員削減に取り組んでおるところでございます。人員削減も、年度にあと3年だったかな、
ちょっと年数忘れましたけれども、3年度内に400名前後までに人員削減するという中で、
いろいろな部署が多岐部門にわたって抱えて仕事をしております。在宅地域包括ケアシステム
が新しくできるからといってそこだけに人員を配置するというわけにはまいらないので、職員
の奮起を期待しております。
◇9番(井上 弘君) 財政改革をして職員を減らせと、金を使うなと言っておきながら、こ
うやって新しいことが出てくれば人をふやさなければ対応できないということになってしまう
んですけれども、今後この地域包括ケアシステムというのはさらに事業がふえていく、今後ど
んどん職員の手間がふえていくということになると思います。しっかりとその辺も考えた上で
体制づくりをお願いしたいと思います。
 次に、地域ケア会議をどのような形で開催しているかということですけれども、今後地域包
括ケアシステムを構築していく上で在宅医療が重要であるとの認識は先ほどお聞きいたしまし
た。また、在宅医療の推進において、医療機関、介護関係機関との連携の必要性についても、
御認識いただいていると思います。そこで、関係機関との連携強化のために地域ケア会議のさ
らなる充実を求めさせていただきます。
 この地域ケア会議の目的は、この会議を通して地域課題を掘り起こしていくことです。この
地域課題の掘り起こしで地域包括ケアシステムの実現につなげていくわけです。行政だけでは
わからないこと、事業者だけではわからないことなどをみんなで協議することによって沼田市
のニーズに合ったサービスの充実につなげながら、定期的な開催によって連携を強化すること
ができます。今まで沼田市で実施されていたのは、先ほど御答弁にもありましたとおり、個別
ケースの検討のみとお聞きしております。関係機関との連携を強化して地域包括ケアシステム
を推進していく上でも定期的な地域ケア会議の開催、また内容の充実が必要と考えますが、お
考えをお伺いします。
◇健康福祉部長(下 宏一君) これも先ほど市長が述べていただけたと思いますが、今現在
個別ケースの会議として開催はしておりますが、今後、はっきり言いますと、28年度に入り
ますとケア会議も設置してまいりたいと考えております。その際には、医師の方々等も参画い
ただいた上で、地域の課題等の洗い出しや個別ケースの解決に向けての協議等も行われていく
ものと考えております。以上でございます。
◇9番(井上 弘君) ありがとうございます。今後さらに充実して、沼田市の課題をどんど
ん掘り起こして、その課題の解決に向けて動ける体制がつくれれば最高かなと思っております。
 次に、地域福祉の考え方を、これを地域包括ケアシステムに取り入れてはどうかということ
なんですけれども、今回この質問をなぜしようかなと思った経過なんですけれども、地域包括
ケアシステムを進めていく上でどんな取り組みをされている自治体があるのかなというのを厚
生労働省のホームページを使って調べさせていただきました。そんな中で、沼田市の取り組み
が紹介されていたんです。その取り組みというのが、障害者の高齢化に伴う地域の課題と地域
支援のあり方を考える地域研究会の立ち上げ事業というもので、NPOの方などを中心として
障害者施設と高齢者施設とこういった垣根を超えた交流、連携を行っていました。非常にこれ
すばらしい取り組みだと思いまして、市としても障害を持った方々を含めた地域包括ケアシス
テムの必要性を感じてくれているんだなというのを認識いたしました。それで今回こういった
質問をさせていただきました。その中で、当然高齢者だけではなくて障害者・児、これも含ん
でひとり親家庭、生活困窮者、子育て世代など、これらの支援が地域福祉の目的でもあります。
さまざまな力を結集して、この地域の特性に応じた支援体制づくりをしていくことが必要です。
自助・互助・共助による地域の体制づくり、地域やボランティアなどによるサービスを整える
ためには、地域福祉を推進する中核的な役割、これ社会福祉法にも位置づけられていますけれ
ども、地域社会福祉協議会との連携が、協働が必要になってきます。こうしたことから、本市
における沼田市社会福祉協議会との役割を重視していく必要があるんじゃないかなと考えてい
るんですが、そのことについて市長のお考えをお聞かせください。
◇市長(横山公一君) ただいまの井上議員の御質問にお答え申し上げます。
 地域福祉の担い手として沼田市社会福祉協議会が大変重要ではないかということでございま
すけれども、まさにそのとおりでございまして、社会福祉協議会は全ての部分で大変重要な役
を担っているというふうな認識でおります。
◇9番(井上 弘君) 地域におけるボランティアなど、こういったサービスの構築のために
は市社会福祉協議会との連携が必要であるというふうに認識されていると理解させていただき
ました。こういった観点からも、行政と市の社会福祉協議会との協働で市民にこれからの地域
福祉の方向性を指し示す必要性があるんではないかと思います。沼田市がつくっております地
域福祉計画と市社会福祉協議会でつくっている地域福祉活動計画、これ2本あるんですけれど
も、沼田市の福祉計画をもとにして行動計画を社会福祉協議会でつくっております。これらを
一本化して今後さらに協働を深めて推進していく必要があるのではないかなと考えております
が、市長はどうお考えでしょうか。
◇市長(横山公一君) ただいま市と社協との2本あるけれども、それを1本にしたらどうか
ということでございますが、立場立場がありますので、やはりその中で一生懸命やっていくこ
とが重要ではないかというふうに考えます。
◇9番(井上 弘君) たしか先進事例になるかわからないんですけれども、高崎市で一本化
の取り組みを進めていたと思います。ぜひ研究していただいて、計画をつくったはいいけれど
もよくわからないということでは困りますので、市民にとってわかりやすい計画、納得いく計
画をぜひ進めていっていただきたいと思います。
 地域福祉、この視点で地域包括ケアシステムを構築していく上では、現在の体制では、先ほ
どの在宅医療の推進のところでも言いましたけれども、やっぱり庁内関係部署の取りまとめが
実際難しくなってくるのではないかなと思います。高齢化率が30%を超えていく2025年、
これに向けてこの体制づくりを進めていく中では、独居老人と介護難民、介護離職、老老介護、
認認介護など、本当に深刻な悩みが出てくるわけです。こういったことに対応していくために
は、高齢者だったらだんだん難しくなってくると。そういった中で、確実にこれを推進してい
くために庁内関連部署、積極的に取り組みをしていただきたいというふうに考えております。
先ほど部署の新設はなかなか難しいという話だったんですけれども、先ほど同僚議員の質問で
もありましたとおり、庁内の会議が定期的に設けられているということであれば、そちらをぜ
ひ活用していただいて、市内、庁舎内全域でしっかりと問題意識の共有化をしていただいて、
今後どういうふうに進めていっていただけるのか考えていただければと思うんですが、それに
ついてお考えをお伺いします。
◇市長(横山公一君) ただいまの井上議員の御質問にお答え申し上げます。
 やはり庁内関連部署で共有化していくということは大変大事なことでございまして、共有化
することから物事が前進していくとそういうふうに考えておりますので、よろしくお願いした
いと思います。
◇9番(井上 弘君) ありがとうございます。ぜひ地域包括だから保健福祉部局だけとかそ
ういったことではなくて、庁内全体で問題意識の共有をしていただければと思います。
 先進事例を幾つか調査研究をさせていただきましたけれども、多くの自治体が福祉でまちづ
くりとこういう視点で地域福祉を進めることで、人のつながりを再構築していく、自助・互助
の仕組みをつくっていく、支援される人たちのニーズに合ったサービス、こういったものを構
築していました。また、福祉でまちづくりという視点に立った計画、取り組みだったから、こ
の地域包括ケアシステムが実際に先進事例として成功しているのではないかというふうに考え
ております。
 本市においても、福祉でまちづくりということに主眼を置いて福祉を中心にして進めていく
ことで、現在抱えている多くの社会問題の解決策にもなりますし、長く市を支える仕組みにつ
ながっていくのではないかと思います。今後、地域福祉の視点に立った地域包括ケアシステム
を構築するためにぜひ庁内部署で連携をとっていただきまして、本市でも福祉でまちづくりと
いう視点に立って地域福祉、地域包括ケアシステムの構築をしていっていただければと思いま
す。
 次に、現在の子ども広場について先ほど運営状況を聞かせていただきました。運営されてい
るのが平日の10時から3時までということで、若干感じたのは、まず利用したい人のニーズ
に合っていないんではないかなというのはまず感じました。実際、共働きで働いている中で、
子供と遊びに出られるのは土日という方が多いと思うんです。そういった中で、土日があいて
いない施設に子供を連れて遊びに行くというのはなかなか難しいと思います。そういったこと
からも、新しくグリーンベルに移設するというわけですから、そちらにはしっかりとニーズに
合った施設をつくっていただきたいと思います。先ほどニーズ調査をして今後検討していくと
いう話でしたけれども、どういった形で今後ニーズ調査をしていこうというふうに考えられて
いるのか、お伺いします。
◇健康福祉部長(下 宏一君) 再質問にお答え申し上げます。委託事業者の方々の御意見を
いただくようにしております。今議員さんがおっしゃられた、グリーンベルに移転した後のこ
とに触れていただきましたが、この件に関しましてはまだはっきり申し上げられる段階にはご
ざいませんが、健康福祉部として考えておりますこととして申し上げられるのは、確定ではあ
りませんが、土日の開設、さらには今現在認めていない小学生の利用も含めてできはしないか
ということを踏まえて研究しておりますので、御理解を願いたいと思います。以上です。
◇9番(井上 弘君) ありがとうございます。ぜひともせっかく新しい場所にできるので、
今よりもよりよいものを、利用者のニーズに合ったものをつくっていっていただければと思い
ます。
 平成26年3月になりますけれども、子ども・子育て支援計画に関するニーズ調査というの
が市で行われております。その中で、子育てに関する必要な情報として、6割近くの方が子供
の遊び場、公園、児童館などを含めてこういったものの情報を求めていると。また、市に求め
る子育て支援の充実としては、56%の方が子連れでも出かけやすく楽しめる場所をふやして
ほしいと。34.7%の方が児童館や子育て支援センターなど、親子が安心して集まれる身近
な場所、イベントの機会が欲しいと要望しております。先ほど5,000人、延べ人数で使わ
れているという話なんですけれども、開設日が平日のみということを考えますと、1日当たり
20人以下の利用ではないかと思います。また、イベントの人数もこれに含んでいるとすれば、
さらに少ない人数が利用されているということだと思うんです。大方のニーズは、今の子育て
広場では満足していないという状況だと思います。そういった中で、昔から児童館の開設とい
うのはずっと市に要望が上がっていて、なかなかできなかったかと思うんですけれども、実際
には児童館が欲しいわけではないと思うんですよね。児童館の機能を持って子供を連れて遊べ
る場所が欲しいということではないかと思うんです。しっかりとこれらのニーズを把握してい
ただいて、児童館機能に近いものを持った子ども広場をぜひ設置していただければと思うんで
すが、その辺はいかがでしょうか。
◇健康福祉部長(下 宏一君) 今現在の子ども広場からさらに発展・拡充するわけでござい
ます。今議員さんがおっしゃられた内容のどこまでできるかはまだ定かではございませんが、
少なくとも今以上、利用される皆さんの御満足はいただけるように努めてまいりたいと考えて
おります。以上でございます。
◇9番(井上 弘君) ありがとうございます。ぜひ進めていっていただきたいと思います。
 先ほどのニーズ調査なんですけれども、これは保育園、小学校に全校調査という形で行われ
ていると思います。利用者のみに、また運営事業者のみに偏ったニーズ調査ですと、今利用し
ている人しか結局ニーズを把握していないということになりますので、幅広くニーズ調査をし
ていただきまして、今利用されている方々の充実はもちろん、今利用していないけれども、こ
れから利用したいと考えている人が潜在的に多数いらっしゃると思いますので、そちらの意見
もしっかり聞いて進めていただきたいなと思います。
 最後、そちらの考えをお聞きして私の一般質問を終わらせていただきます。
◇健康福祉部長(下 宏一君) 議員さんおっしゃるように、いろいろな方の御意見が反映さ
れるように努めてまいりたいと考えております。
─────────────────────────────
◇議長(星野 稔君) 休憩いたします。
午後2時03分休憩
─────────────────────────────
午後2時11分再開
◇議長(星野 稔君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
──────────────◇──────────────
◇議長(星野 稔君) 次に、大東宣之議員。15番。
〔15番 大東宣之君登壇〕
◇15番(大東宣之君) 通告に従い一般質問を行います。
 今回私は、創業支援について、農林業について、都市間交流と観光について、東京オリンピッ
ク事前合宿の誘致について質問いたします。
 まず初めに、創業支援について質問いたします。
 アベノミクスにより一部大企業は莫大な利益を上げているものの、その利益を内部留保とし
てため込むだけで、雇用の改善、賃金の引き上げなどに回さず、国民には何の恩恵もなく、さ
らに消費税の8%への増税により、個人消費は落ち込み、国内総生産(GDP)は増税直後に
マイナスに落ち込み、1年以上たった昨年4−6月期や直近の10−12月期もマイナス成長
になるありさまです。
 人口減少、高齢化の加速度的進行は、沼田市の地域経済にも大きな影響をもたらし、人口減
少に歯どめをかけるためにも働く場所の確保、地域経済の活性化は本市にとって待ったなしの
課題の一つです。
 市長は、地域経済の活性化、雇用の増大を目指し、創業を支援することを選挙公約の一つと
して掲げられ、起業塾を開塾し、1月23日には1期生が卒塾を迎え、今後の活躍を期待する
ものです。
 新たな試みとして取り組まれた、起業塾の成果と課題についてどのように考えているのかお
伺いいたします。
 新年度においても起業塾は継続されるようですが、起業塾の今後の運営はどのようにされる
のかお伺いいたします。
 雇用の確保、地域経済の活性化のためにも、これまでの本市の中心的産業の育成とともに新
たな産業を育てることは重要と考えますが、創業支援をどのように進めるのかお伺いいたしま
す。
 続いて、農林業について質問いたします。
 本市は、農業と林業が産業の中心の一つとして繁栄してきましたが、高齢化、後継者不足、
価格の低迷により、農業も林業も一部地域を除き苦戦を強いられるようになってしまいました
が、食の安全への関心の高まり、伐期を迎えた日本材の価値の見直しなど、日本の農業・林業
の価値が注目されるようになってきました。
 本市はもともと農業・林業が中心的産業の一つで、農業・林業の資源は豊富に今もあり、農
業・林業の活性化は本市の産業にとっても重要な柱の一つと考えます。
 市長は、農業の育成、活性化を目指すとし、選挙公約で農産物のブランド化、6次産業化へ
の取り組みを掲げられ、農産物のブランド化として第1次・第2次認証産品を発表し、6次産
業化への取り組みも進められています。
 農産物ブランド化への取り組み状況と、これからの対応をどのように進めるのか、6次産業
化の取り組み状況と、今後どのように推進するのか、お伺いいたします。
 安全でおいしい農産物をつくることができても、それを販売することができなければ意味は
ないと思いますが、農産物の販路拡大にどのように取り組むのかお伺いいたします。
 林業は、木材の輸入自由化により、長年苦戦を強いられ、全国的にも衰退傾向に歯どめがか
からず、本市でも豊富な森林資源が十分に生かせていない状況が続いていますが、林業の状況
についてどのように認識し、林業育成に今後どのように取り組むのかお伺いいたします。
 続いて、都市間交流と観光について質問します。
 前市長の時代から本市は、新宿区や港区、板橋区、川口市、鴻巣市、太田市など、県内外の
都市との交流がさまざまな形で続けられています。
 一定の成果は感じられるようになったものの、民間レベルでの交流、市内産業への波及など
課題はまだまだ残されているように感じます。
 人口減少が進む本市にとって、交流人口をふやすことや都市間交流を産業の育成へと結びつ
けることは重要な課題と考えます。
 都市間交流のこれまでの取り組み状況と成果と課題について、どのように考えているのか、
これからの都市間交流についてどのように取り組むのか、お伺いいたします。
 観光は、訪れた人が地元で買い物をしたり、地元宿泊施設が沼田産の食材を活用したり、雇
用の確保など、総合的産業としてさまざまな波及効果を生み出します。
 本市の観光は、沼田公園や玉原高原、老神温泉などの観光地に訪れる人だけでなく、利根郡
内の町村をめぐりながら本市を訪れる人も多く、観光資源は豊富にあります。
 観光客の入り込み状況とこれまでの取り組みについて、どのように評価しているのか、これ
からの観光にどのように取り組むのか、お伺いいたします。
 続いて、東京オリンピック事前合宿の誘致について質問します。
 オリンピックは、国や人種の違いを超え、世界中から人々が集い日ごろ培ってきた技と体力、
美を競い合い、世界中の人々に感動を与え、平和の祭典とも言われています。
 日本でオリンピックを開催することは意義あることと思いますが、東日本大震災から5年が
経過しようとしている中、いまだ10万人以上の人たちが今も避難生活を余儀なくされ、なり
わいの再建、生活の再建もままならないなど、復興はまだまだ道半ばの状況です。
 しかも、福島第一原子力発電所の汚染水問題は解決のめどさえつかず、「コントロールされ
ている」とプレゼンで発言した安倍首相の言葉とは全くかけ離れた状況にあり、こうした状況
のもとでのオリンピック開催には違和感を感じます。
 2月20日の朝日新聞群馬版に、「東京五輪合宿地 県内4市名乗り」との記事があり、本
市がドイツのフェンシングチームに狙いを定め、協会役員に直接PRしたと記事にありました
が、東京オリンピックのドイツ・フェンシングチーム事前合宿の誘致に対しどのように考え、
今後の取り組みはどのように進めるのかお伺いいたします。
 以上4点が私の質問です。御答弁をお願いいたします。
◇議長(星野 稔君) 市長。
〔市長 横山公一君登壇〕
◇市長(横山公一君) ただいまの大東議員の御質問にお答え申し上げます。
まず、創業支援について、これまでの取り組みと今後の対応について、起業塾の成果と課題
についてどのように考えているのかについてでありますが、本年度実施したぬまた起業塾にお
いては、市内経済団体などの関係者をアドバイザーに迎え、一般社団法人群馬県中小企業診断
士協会の協力を得ながら、起業・第二創業などに対する知識の習得や塾生間のネットワークの
構築などを行い、去る1月23日に閉講式を迎え、27名の塾生が起業へ向けて初段階の準備
を終えたところであります。
 今後、卒塾生が実際に起業・第二創業に踏み出せるよう、伴走型の支援策を展開していく考
えであります。
 また、課題につきましては、塾生や関係者からの意見を参考に、新年度に向けて、起業塾の
運営方法やカリキュラム内容などについて協議・検討を行っているところであります。
 次に、起業塾の今後の運営はどのようにされるのかについてでありますが、起業についてノ
ウハウがある中小企業診断士を初め、県等との連携や起業塾アドバイザーなどの支援団体から
協力を得て進めているところであり、より効果的な運営を目指し、起業塾のスタートから運営
に携わる特定非営利活動法人「地域から国を変える会」からの運営支援・アドバイスを受けな
がら、第二期起業塾を開催するとともに、第一期卒塾生への支援策についても進めてまいりた
いと考えております。
 起業に際しましては、さまざまな準備が必要であり、塾生それぞれの事情やタイミングなど
も関係してまいりますので、長い目で見守っていくとともに、1人でも多く起業できるよう、
よりよい塾の運営や支援策などを検討してまいりたいと考えております。
 次に、創業支援をどのようにするのかについてでありますが、起業・第二創業をするために
は、ビジネスプランの磨き上げや、それに伴うさまざまな準備が必要となり、その支援策とし
て、現在、中小企業診断士による初回診断及び創業サポートを試行しているところであり、新
年度においても継続実施してまいりたいと考えております。
 また、起業に際しては資金も必要となることから、金融機関からの借り入れに伴う利子補給
や保証料への補助についても、今後実施してまいりたいと考えております。
 このほか、昨年、産業競争力強化法に基づく沼田市創業支援事業計画が国の認定を得たこと
から、創業に際しての登録免許税の軽減や、国の補助金等の申請ができるようになったところ
であり、今後これらの活用も含め関係支援機関との連携を図るとともに、ワンストップ窓口と
しての役割を果たしてまいりたいと考えております。
 次に、農林業について、これからの取り組みについて、農産物ブランド化への取り組み状況
とこれからの対応をどのようにするかについてでありますが、本市農産物のブランド化及び6
次産業化を推進するため、昨年4月、農林課内に6次産業化推進室を設置、5月にはぬまたブ
ランド農産物認証委員会を組織し、ブランド農産物の募集を行い、第一次認証で13品目を、
第二次認証で15品目を認証し、今月には第三次認証を予定しております。
 認証産品については、市のホームページ、広報等を活用した周知を行うとともに、ビジネス
商談会への出店、市内外の各種イベントへの出店などによる周知と販路開拓の支援を行ってま
いりました。
 今後もこうした取り組みを継続するとともに、マルシェ等の直売会への出店なども行ってま
いりたいと考えております。
 次に、6次産業化の取り組み状況と今後どのように推進するのかについてでありますが、事
業推進に当たり、沼田市農産物ブランド化及び6次産業化推進協議会に事業を委託し、本市の
高品質な農産物及び規格外農産物を有効活用した商品開発を行うとともに、販売、販路開拓、
情報発信等の事業を行ってまいりました。
 商品開発に当たっては、急速冷凍、フリーズドライ、低温乾燥等の新たな加工方法等も取り
入れ、TPP等への対応も考慮した高付加価値を持つ商品開発と販路開拓等の調査・研究を行
ってまいりました。
 今後は、開発した商品の試験販売等を行い、その結果を取りまとめ、農業生産者に提供する
ことで、本格的な6次産業化参入へとつなげてまいりたいと考えております。
 次に、農産物の販路拡大にどのように取り組むのかについてでありますが、本市では、高品
質な農産物及び加工品等が生産されておりますが、認知度の不足や競合する商品との価格競争
及び市場ニーズなどの理由から、販路拡大は大きな課題となっております。
 このようなことから、農協など関係機関との連携をさらに強化するとともに、現在、作成中
の本市農産物を紹介するポータルサイト「食育ずかん」の運用や、ぬまたブランド農産物認証
品目を充実させることにより、認知度と品質の向上が図られ、販路拡大につながるものと考え
ております。
 また、本市農業者が商品開発を行う際には、群馬6次化サポートセンターなどの関係機関と
連携した支援を行うとともに、生産者とバイヤーとをつなぐ商談会への出店支援等を行い、販
路拡大につなげてまいりたいと考えております。
 次に、林業の状況についてどのように認識し、林業育成に今後どのように取り組むのかにつ
いてでありますが、本市は、森林が総面積の約8割を占めており、民有林面積は9,512ヘ
クタールで、群馬県内の民有林総面積の約4%であり、そのうち杉を主体とした人工林面積は
4,727ヘクタールで、人口林率50%となっております。
 また、民有林内の素材生産量については、1万6,497立方メートルであり、群馬県内の
約10%を占めております。
 今後も引き続き、持続経営可能な森林の保全整備を図り、安定した素材生産体制の整備・強
化に努めるとともに、担い手の確保・育成や地元産材の需要拡大、森林施業の効率化など、林
業振興に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、都市間交流と観光について、状況とこれからの取り組みについて、都市間交流のこれ
までの取り組み状況と成果と課題についてどのように考えているのかについてでありますが、
都市間交流事業は、首都圏を中心に本市のPRを展開し、都市間の相互連携を深めることで、
本市の存在感を高めるために推進してまいりました。
 本年度につきましても、首都圏を初めとする各都市でのイベントへの出店や田舎体験ツアー
などを行っております。特に新宿区とは本市御出身の中山前区長の在任中、地球環境保全協定
や災害時における相互援助に関する協定を締結し、現在でも各種イベントに引き続き出店して
おります。また、港区や板橋区とも環境や防災に関する協定を締結し、地域のイベントなどに
参加しております。これらイベント出店などを通じて地域の方々と交流することで本市の存在
感は高まっており、交流人口は確実に増加していると考えております。
 その一方、課題と言えるのは、信頼関係を構築し、目に見える成果を上げるためには、長い
期間が必要である点です。
 したがいまして、多くの沼田市のファンを得るためには、継続してこの取り組みを進めてい
くことが重要であると考えております。
 次に、これからの都市間交流についてどのように取り組むのかについてでありますが、先ほ
どお答え申し上げましたとおり、信頼関係の構築と目に見える成果といった点は、時間をかけ
て取り組むべき課題と考えておりますので、今後も引き続き顔の見える関係構築を心がけてま
いりたいと考えております。
 昨年4月には、シティセールス推進室を設置し、都市間交流だけでなく、上州沼田真田丸展
の開催や、NHK「ブラタモリ」の対応など、本市の認知度を上げていくための業務も担って
おります。テレビなどのマスコミに取り上げていただくことで、さらに知名度を上げ、都市間
交流の推進にもつなげてまいりたいと考えております。
 あわせて、環境・防災・農業・歴史といった沼田市の強みを生かした都市間交流を進めてま
いりたいと考えております。
 次に、観光客の入り込み状況とこれまでの取り組みについてどのように評価しているのかに
ついてでありますが、地域の活性化を図る上で観光振興に注力するため、平成22年度に観光
交流課を設置いたしました。しかし、平成23年3月11日に東日本大震災が発生し、この年
の観光客入り込み数は260万人まで落ち込む結果となりました。
 しかしながら、震災以降、観光イベントやキャラバンなどを積極的に取り組んだ結果、昨年
は迦葉山の大開帳という好材料もありましたが、観光客入り込み数を320万人まで回復させ
ることができました。
 さらに、本年1月から始まったNHK大河ドラマ「真田丸」により、沼田市の認知度がさら
に高まるものと期待しておりますので、引き続き観光振興に努力してまいりたいと考えており
ます。
 次に、これからの観光にどのように取り組むのかについてでありますが、観光客の入り込み
数は、今後国内人口の減少などから頭打ちになることが予想されますので、いかに観光消費額
を上げられるかが重要であると考えております。そのためには、食や物産などの高付加価値化
を進めていく必要があると考えております。
 また、今後増加が予想される外国人旅行客、いわゆるインバウンドの増加に向けた対策も求
められています。
あわせて観光には「おもてなし」の心を欠かすことができません。例えば、りんご狩りに代表
される観光農業は、収穫体験だけでなく、育成から収穫までの喜びや感動を共有する「感動農
業」として演出する等、これまでとは視点を変えた取り組みが必要と考えております。このよ
うに、事業採算性とホスピタリティーを両輪として動かすことこそが今後の観光振興には必要
であると考えております。
 このような観点を踏まえて、本年度に着手いたしました観光基本計画を来年度には取りまと
めてまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、大東議員の御質問に対する答弁とさせていただきますが、東京オリン
ピック事前合宿の誘致については教育長から答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げ
ます。
◇議長(星野 稔君) 教育長。
〔教育長 宇敷重信君登壇〕
◇教育長(宇敷重信君) 大東議員の御質問にお答え申し上げます。
 東京オリンピック事前合宿の誘致について、見解とこれからの取り組みについて、東京オリ
ンピックのドイツ・フェンシングチーム事前合宿の誘致に対しどのように考え、今後の取り組
みはどのように進めるのかについてでありますが、事前合宿の誘致につきましては、競技者や
次代を担う青少年が世界のトップ選手のプレーを直接見ることによって、高い目標を持って競
技力の向上に努力する大変よい機会につながるものと考えております。
 また、国際交流の促進やオリンピックを契機としたスポーツ振興につながるものと考えてお
ります。
誘致につきましては、沼田市出身者が会長を務める日本フェンシング協会を通じてドイツフェ
ンシング協会に働きかけを行い、昨年9月にフュッセン市との姉妹都市提携20周年記念訪問
事業に合わせ、市長がドイツフェンシング協会の会長を訪問し、事前合宿の要請を行いました。
その後、11月の高円宮牌ワールドカップ東京大会で、ドイツ訪問の際お会いしたドイツフェ
ンシング協会の副会長と面会し、再度、事前合宿の要請を行うとともに、平成28年中の回答
についてお願いしてきたところであります。
 今後の取り組みにつきましては、引き続き、日本フェンシング協会や沼田フェンシング協会
と連携し、事前合宿の誘致に努めてまいりたいと考えております。
 以上申し上げまして、大東議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
◇15番(大東宣之君) 御答弁をいただきましたので、引き続き何点か質問をさせていただ
きたいと思います。
 まず初めに、創業支援についてからお聞かせいただきたいと思います。
 起業塾の第1期の卒塾生の方が1月23日、27人誕生したと。市長として1年間、1年間
はなかった、実際は1年間はやってこなかったんだと思うんですけれども、初めての取り組み
として率直な感想、そしてまたこの卒塾生が出ることによって市長として期待しているような
ことなどがあれば、まずお聞かせいただければと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの大東議員の起業塾の件に関しましてお答え申し上げます。
 まず、30名の塾生が集まったということがまずはびっくりしております。といいますのは、
富山県で県で行っておりますこの起業塾に似ているような起業塾なんですけれども、それは県
で20名しか集まっていないというような状況の中で、この沼田市では10名も集まればよろ
しいのかなという気持ちでおりましたけれども、沼田市の企業の皆さん方の御支援により30
名の塾生が集まったと。そして、卒塾生が27名もいたということもこれもまたびっくりでご
ざいます。普通大体企業をやりながらこういう勉強会をしますと半分以下に減るというのが普
通の状況ではないかなということですけれども、何と9割の方が卒塾していただいたというこ
とが大変びっくりしております。そしてなおびっくりしているのは、すぐにでも第二創業、起
業をしたいという方が既に何人かいらっしゃるということを聞いて大変心強く思っております
し、びっくりしておる次第でございます。以上でございます。
◇15番(大東宣之君) 市長もおっしゃったように、私も30人も集まるというのは正直言
って自信、私はあれじゃないわけですけれども、来ないんじゃないかというのが正直な感想だ
ったんですけれども、30人が参加をされて27人が卒塾をされると。裏を返せば、やっぱり
それだけ真剣に考えている人が沼田の中には多いんだなということを改めて感じたわけです。
卒塾をされた中で、米の取り組みだとか、あと尾瀬の鹿の皮を使ってやるとか、ちょっと自分
なんかには考えがつかなかったようなことで起業したいということで、新しい取り組みなんか
もあって驚いたということもあって、非常にこれは今回の取り組みはよかったんではないかな
と。ですから、これをさらに育てていくためには、やっぱり総合的に支援をしていく、またそ
ういったやる気のある人をどんどんこの起業塾に参加をしてもらうような仕組みや取り組みを
していかなくちゃならないんじゃないかなと。ですから、やっぱり新たに起業していこうとい
う方々に対する総合的な支援、そういった窓口をしっかり持っていくということと、やはりど
ういった支援策があるのかということがわかるようなPRをしていく必要性がある、知らせて
いく必要性があるんではないかなと。例えば、金融の問題から場所の問題、そういったことを
含めて、やっぱりそういったことに対して市はこういうことはやる、商工会議所がこういうこ
とをやる、事業所がこういうことをやっているんだというようなことをトータルにしたPRの
仕方というのをしていく必要性があるんではないかというふうに思うんですが、そういったこ
とについて市長として、また市として何らかのお考えがあるのかお聞かせいただければと思い
ます。
◇市長(横山公一君) ただいまの大東議員の御質問にお答え申し上げます。
 総合的に支援していくことが必要であろうということでございますけれども、まさにそのと
おりでございまして、やはりまだまだ卒塾したとはいえ、ひよこでございますので、総合的に
支援していかなければいけないだろうというふうに思っておりますけれども、その中で本年は
卒塾生による同窓会を組織させていただきました。そして、その同窓会の中で卒塾した者たち
が一緒になって起業に向かって切磋琢磨していくというようなシステムをつくっていただきま
したので、それらも機能していくんではないかなというふうに思っております。そして、やは
り総合的窓口としてPRしていかなければいけないだろうということもそのとおりでございま
して、やはり経済部の中にその窓口を設置しながら、今年度またやります第二期起業塾ともど
もPRしていかなければいかんというふうに考えておりますので、よろしくお願いしたいと思
います。
◇15番(大東宣之君) 今起業していく、新たに産業を起こしていくというのは、経済状況
は今よくないですから、非常に厳しいんだと思うんです。特に、この沼田市、本市は経済状況
がよくないですから、非常に厳しい側面がたくさんある。ですから、市長がおっしゃったひよ
こという言葉がいいのかどうか私はちょっとわからないんですけれども、そういった人たちを
今後育てていく、そういう支援策というのもやっぱり具体的にぜひ示していっていただきたい
し、それは起業塾に参加するしない関係なくそういった支援、起業しようという方々に対する
支援、そして若い人たちに定着をしてもらうようなそういう仕組みをぜひつくっていっていた
だきたいなというふうに思いますが、改めて市長としてのお考えをお聞かせいただければと思
います。
◇市長(横山公一君) ただいまの大東議員の御質問にお答え申し上げます。
 この沼田市は、今状況がよくない、厳しいというところにあるということでございますが、
創業するにはやはり厳しいときに創業していくほうが今後の発展が望めるというようなことを
考えておりますので、今がチャンスではないかなというふうに捉えております。そして、詳し
い内容につきましては経済部長に答えさせますので、よろしくお願いいたします。
◇経済部長(栃原豊彦君) 私のほうからこの内容につきまして、ちょっと新年度の創業支援
に係る内容につきましてお答えをさせていただきます。
 まず、今回第1期生として卒塾された27名の方々の中で、今回の起業塾の中でビジネスプ
ランを中心に講義を行ってきたということでございます。そういった中で、御自身のビジネス
プランがある程度固まった中で、近々創業できる見込みになっている方も現在いらっしゃいま
す。そういった方々につきまして、卒塾した後も創業支援ということで、サポートという形で、
卒塾をした方を対象に中小企業診断士によります、まず創業相談というものも実施をいたしま
す。その相談の中で、実際に中小企業診断士が起業の可能性が十分にあるという方を対象に今
度は創業サポートということで、3回を上限に、中小企業診断士の方々にまた指導をいただく
というようなことも展開をしていきたいということで考えております。
 それともう一つ、創業支援策の一つといたしまして融資関連でございますが、新年度におき
ましては創業にかかわります融資を受けた方々に対しましては、利子補給または保証料の補助
等も新年度におきましては実施をしていきたいということで考えております。
 さらに、先ほどもお話がございましたけれども、創業支援の窓口といたしまして、やはりこ
れはワンストップ窓口ということになると思うんですが、産業振興課内にこの起業塾の事務局
長的な立場の非常勤嘱託員を設置をしていきたいというような形で考えております。やはり卒
塾生、あるいはこれから起業を目指したいという方々から市に対して問い合わせがあったとき
に、その時点で適切な内容を、あるいは簡単な御相談ができるような体制をとっていきたいと
いうことでございます。
 さらには、先ほど市長のほうからも御答弁をさせていただきましたが、やはりネットワーク
づくりというのが一番大切だということで考えております。第一期生、さらには今後入ってま
いります第二期生のネットワークづくり、これらにつきましても、この起業塾の中では考えて
いきたいということで考えております。
 以上でございます。
◇15番(大東宣之君) 個人的にはうんと期待をしているんですよ。この起業塾、新しい取
り組みであるし、先ほど私も言いましたけれども、30人も集まった。要するに期待があるん
です。ですから、これ2回目、3回目というふうに続けていっても、やっぱりそれなりの人が
来るんじゃないかなと。ですから、ある意味一期生の方々が卒塾をされて、それなりの支援を
受けられる、それなりに頑張っている姿を見れば、二期目、三期目、四期目というふうに続け
ていっても、やっぱりどんどん人が集まってくるんじゃないかなというふうに思うんです。で
すから、やっぱりこういう厳しい経済状況の中での起業をされる方々ですから、しっかり支援
をされて、そして市長の言葉を使えば苦しいときはチャンスだということらしいんですけれど
も、ちょっとそれは私にはよくわからないんですけれども、やっぱりそういった苦しい中にあ
っても、それらを本当にチャンスとして捉えて立派に成功させていくという姿が広まっていけ
ば、新たな起業をしていきたい若い人たちの力がこの沼田の中に生かされていくのではないか
と。ですから、やっぱりそういったことでは新年度においては総合的窓口でかなり取り組んで
いただけるようですので、それにぜひ期待をしたいと思いますし、新たな個々の細かい事情と
いうのはそれぞれが違うと思うんです。ですから、できるだけきめ細かな、一般的なこういう
制度があります、こういうことができます、あれがありますよというんじゃなくて、やっぱり
きめ細かな対応というのがこれから本当に必要になってくるんではないかな。若い人たちが多
いと思いますから、人生経験や社会経験がややもすればちょっと少ないわけですから、やっぱ
りそういう人たちのいろんな面、制度的な面だけじゃなくて、やはり気持ちの問題も含めた形
での支援、そういった意味では同窓会を組織してネットワーク化していくというのはうんとい
いことだと思うんですが、そういったやる気を常に保ってもらえるようなそういった支援など
も含め、新年度の中で何らかの取り組みがされるのであるのかどうかお聞かせいただければと
思います。
◇経済部長(栃原豊彦君) ただいまの大東議員のおっしゃるとおりでございまして、やはり
第一期生の中で成功事例を示していくことが次に続く方の意欲にもつながるということでござ
いますので、当然制度もありますけれども、やはり市の中で窓口をつくることによって、そこ
に相談をすれば自分が実現をしたい筋道がある程度詳しく相談できると、そういう体制が一番
望ましいかということで考えておりますので、そういった対応を新年度におきましてはやって
いきたいということで考えております。以上でございます。
◇15番(大東宣之君) 初めての取り組みで、ある意味まだまだ手探り状態な部分もまだま
だこれから先出てくるんじゃないかと思いますが、ぜひ今部長がお答えいただいたように、こ
の相談を含めていろんな制度の紹介も含めてしっかりとしてサポートをしていただきながら、
これが成功していくというように市としても全力を尽くしていっていただきたいということを
強くお願いしていきたいと思います。
 続いて農林業についてお聞かせをいただきたいと思います。
 農産物のブランド化、そしてまた6次産業化の取り組みが進められてきたわけですが、正直
言って沼田の農産物というのは、多品目少生産、要するに1つの品目をたくさんつくれる嬬恋
のキャベツだとか昭和村の高原野菜とは違って、何でもできるけれども、そんなにたくさん一
遍にできない、そういう側面があるんじゃないかと。多那なんかはちょっと違ったり、コンニ
ャクなんかはちょっと違ったりする。物によってはあるんですけれども、一般的には何でもつ
くれるけれども、量がそんなにたくさんとれるというような状況にはないというふうに思うん
です。ですから、反対から見れば、手間暇かけてニンジンつくったり、大根つくったり、そう
いったことをやっているんですよ、沼田の農業というのは。ですから、味はいいんですよ、間
違いなく。間違いなく品質はいいんです。だけれども、それがいいというふうにまだ認識をさ
れていない。社会に、世の中に認識をされていない。そこが問題ではないかと。ですから、ど
ういうふうにして沼田の農産物をPRをしていくのか、沼田の農産物のよさをみんなに知って
もらうのかという取り組みが非常に大事じゃないかなと思うんですが、そういった沼田の農産
物のよさ、そういったものをどうやってPRしていくのか、認識をしてもらうのか、新年度、
これからの取り組みで何らかされるのか、お聞かせいただければと思います。
◇経済部長(栃原豊彦君) 沼田市の安心でおいしい、その農産物をどうやってPRしていく
かということでございますけれども、もちろん今年度進めてまいりました農産物のブランド化
というのがこれが一つの仕掛けでございます。もちろん安心で安全な、そしてまたおいしい農
産物であるということを、これは市の認証制度でございますけれども、それで沼田の農産物を
PRしていくんだと。認証することによって沼田の農産物が安心で安全なものなんだというこ
とが一つのPRの材料になるということで考えておりますし、既に今年度も取り組んでまいり
ましたが、それだけでは当然販路拡大につながりませんので、さまざまな機会を通じてのPR
という形で、一つの例としますとビジネス商談会等への出店といいましょうか、その中で沼田
市の農産物を紹介をさせていただいたということも実施をさせていただきました。さらには、
市内外でのイベントの参加という形もやらせていただきました。まずは市内の皆様方にも沼田
市にこうしたすばらしい農産物があるんだということを御認識いただくことも必要だろうとい
うことで考えておりまして、市内の中でのPRにも努めてまいったということでございます。
それと同時に、外に打って出て沼田市の農産物のPRをしていくとこういう形でまいりました
し、今後もそうした形でいろいろな機会を通じてのPRにつきましてはやってまいりたいと。
それが販路拡大につながるものだということで考えております。以上でございます。
◇15番(大東宣之君) 後の都市間交流や今議会では予算の特別委員会がありますから担当
課長にも聞いたろかいなと思っているんですけれども、一つ市長にちょっと聞いていただきた
いんですけれども、市のホームページがありますよね。最近、動画を張りつけたりしているん
ですけれども、例えばそこに沼田でこういう農産物ができて、こういう人がつくっていて、こ
ういうやり方でつくっていておいしいこういう野菜ができるんだよというようなことを紹介を
して全国に広く発信をするというのは、一つのやり方としてあるんじゃないかなということが
言えると思うんです。それともう一つは、都市間交流で、新宿だとか、港区、板橋区にイベン
トで多分農産物を持っていっているんだと思うんですよ。そういった農産物を持っていくとき
に、向こうでスーパーをやっている方だとか、多分そば屋さんだってあるんだと思うんです。
いろんなレストランだってあるんだと思うんです。そういった方を招いて、じゃ沼田のそば粉
を使ってみませんかとか、そばにはてんぷらがいいですよ、沼田のマイタケいいですよという
ので、そういうところでPRをしていく、プレゼンをしていく、そういう取り組みが必要じゃ
ないかと思うんです。インターネットで大きく全国に発信をするのと同時に狙いを定めて仕掛
けていくと。戦略を立ててやっていくと。幸いにして本市は、市長先ほど都市間交流でも答え
ていただいたように、新宿区や港区や板橋区との一定のつながりがあるわけですから、そうい
ったところにそういった狙いを定めて打って出ていくと、仕掛けていくということが必要じゃ
ないかと思うんですが、そういった取り組みについて市長としてどのようにお考えなのか、お
聞かせいただければというふうに思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの大東議員の御質問にお答え申し上げます。
 まことにそのとおりでございまして、ただ単に物を持っていって販売するだけでなく、向こ
うの商圏に対するPRと申しますか、スーパーに対するPRと申しますか、そういうことが今
後必要になってくるであろうとそのように考えておる次第でございます。
◇15番(大東宣之君) 日本昔話の中の一つに、おじいさんとおばあさんがいて、正月の餅
も買えないということで、おじいさんがかさを持って町に売りに行くと。結局売れなかったん
です。残ったかさを持って帰る途中にお地蔵さんがいて、あって、そのお地蔵さんにそのかさ
をかぶせてあげたら、その晩そのお地蔵さんたちが宝物やお米やみそや何かいろいろ持ってき
てくれたという日本昔話があるんです。市長にネギ持って東京へ行ってこいとは言いませんけ
れども、いろんな形でPRをして、空振りになってもいつかは実を結ぶことが必ずあるんだと
思うんです。やっぱりそういう努力があったからこそ成果が生まれてくるんじゃないかと思う
んですよね。ですから、私が言ったようなことがいいのかどうかそれはわからないにしても、
いろんな仕掛けをしていく必要性があるんじゃないかと思うんです。ですから、いい物だから
誰か買ってくれるんだんべみたいな意識ではやっぱりだめだと思うんです。だから、こっちか
ら持っていって、ほかとは違うよさというのをどんどんPRをしていく必要性があるんではな
いかと。特に今、食に対する味はもちろんそうですけれども、やっぱり安心というものが非常
に関心が高いわけですから、そういったことを含めてやはり生産者の顔が見えるような、どう
いうやり方でつくっているから、だからおいしいんだ、だから安心なんだと言えるような、そ
ういうPRの仕方も含めて丸ごとそういう沼田の農産物をPRをするような仕組み、そしてど
こに狙いを定めて売りに行くのかということも含めてやっていく必要性があるんではないかと
思いますが、お考えを再度お聞かせいただければと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの大東議員の御質問にお答え申し上げます。
 かさ地蔵のお話は私も存じておりますが、今、市が板橋、新宿等々と連携をしながら販売を
しておるわけですが、民間での動きというのも出てまいっております。先般、練馬区に多那の
方々が農産物を自分たちで持っていって販売しておるような自分たちの努力でという芽も出て
きておりますので、大いに期待したいなというふうに思っております。そして、やはり安心の
高さというもの、安全で安心な食というものに対する高さは物すごく高まっておると思います
ので、その点、顔の見える関係というものを構築しながら販売していければ販路は広がるんで
はないかなというふうに思っておりますが、今沼田で「食育ずかん」というものも作成中でご
ざいます。これにつきましては経済部長のほうから答えさせますが、これらも利用していきた
いというふうに思っておる次第でございます。
◇経済部長(栃原豊彦君) それでは、私のほうから今年度の事業として実施しております食
育ずかんの作成についてちょっと御説明をさせていただきます。
 これは、ホームページで食育ずかんというものを作成するわけでございますけれども、今年
度作成をしておりまして、この協議会の中でも食育ずかんの部会を設置をさせていただきまし
て、その内容等協議をいただいたものでございます。3月には仕上がりまして、4月からホー
ムページでのアップができるという状況でございます。この中身でございますけれども、沼田
市の主要農産物ということで、19品目をまずはこの中で紹介させていただくということでご
ざいます。野菜につきましては12品目、また果樹等で5品目、そのほか豚、また乳牛等の紹
介をするわけでございますけれども、この中でそのものの紹介のほか、地元でのお勧めの料理
、あるいは沼田市での栽培状況がと、こういう状況で栽培しておりますよと。あるいは、その
生産者の声も載せさせていただいたり、あるいは豆知識としてその農産物の栄養素なり、ある
いは収穫の時期なりといった細かなそういった情報についてもこの中に掲載をしていくという
ことで考えております。今後につきましても、掲載品目をさらにふやしながら、さらには今後
につきましては沼田市のブランド農産物につきましてもこの中で紹介をしていくというような
形で考えておるところでございます。まさに先ほど議員の御発言にありました地元でどういう
形でつくっているのか、また地元の生産者の声を聞くことによって顔が見える関係もこういっ
た中でつくっていけるんじゃないかということで現在進めておるところでございます。新年度
には、これにつきましてはホームページ上でアップできるということでございます。
 それともう一つ、これは認定農業者の皆様方が取り組んでいただいた内容でございますけれ
ども、沼田のいわゆる農産物を都内のレストランに持ち込んでいただきまして、沼田の食材で
レストランの方々にいわゆる料理をつくっていただいたと、こういったことも活動としてやっ
ていただいてございます。やはり先ほど議員のほうから御発言がありましたとおり、いろいろ
な形で戦略的に沼田市の農産物を売り込んでいくということが大変必要だと思いますので、先
ほど申し上げましたビジネス商談会のほか、やっぱりいろんな機会を通じて沼田市の農産物を
売る手段につきましても、販路拡大を考えていく中で取り組んでまいりたいということで考え
ております。以上でございます。
◇15番(大東宣之君) 市としても、さまざまな取り組みをされているので、やはりいろん
な具体的な仕掛けをしていかないと始まらないと思うんです。ですから、そういった仕組み、
仕掛けとして、今言われた食育ずかんなんかもそのうちの一つではないかなというふうに思う
んで、そういったことでぜひ頑張っていただきたいというふうに思います。
 それともう一つは、白沢の望郷の湯から南郷のしゃくなげの湯、それぞれ直売所を持ってい
て、あそこには生産者の方々の写真があって、この人がこういうものをつくっているよという
のがたくさん紹介をされているわけですから、そしてあそこには、望郷の湯もそうですし、し
ゃくなげの湯のところもそうですけれども、県内外からたくさん来ているわけです。ですから、
やはりそこに来てもらった人たちが買っていってもらった、本当にこれはよかった、ここに来
て、沼田に来て買い物をして、こういうものを、農産物を買ってよかったと思ってもらってい
るのかどうか、そういった意識の調査もちゃんとしながら、やっぱり科学的な調査もしながら
取り組んでいく必要があると思うんです。やっぱり手前みそじゃないですけれども、これだけ
やって、これだけ頑張ってこういうふうにしてやっているんだから、絶対うまいはず、絶対み
んなが喜んでくれるはずだと思っていても、売れっこはないんです。ですから、ちゃんとそう
いったところで利用されている方々の意見を聞きながら、やっぱり改善するところは改善をし
ていく、いいものはさらに伸ばしていくというようなことも、消費者の方々の意見を取り入れ
ていくということがこれ販路の拡大にとっても必要ではないかと思うんですが、そういった消
費者の方々、先ほどレストランにも持っていって使ってもらったというようなことを部長から
御答弁いただいたんですが、実際そういったところで使ってもらった感想なんかも聞きながら、
何というんですか、改善するところはどんどん改善する、よかったところはさらに押し出して
いくみたいなそういう戦略を立てていくことが必要ではないかと思うんですが、そういったこ
との取り組みについては何らかお考えがあるのかどうかお聞かせいただければと思います。
◇経済部長(栃原豊彦君) やはり先ほど言いましたとおり、今後そういった消費者の皆様方
がどういう、沼田市の農産物に対してお考えになっているのかということを把握することも必
要だと思います。しかも、今後戦略的に販路を拡大していくためには、やはりいいものだけで
は全国にあふれておりますので、売れる物が何なのかということについては、やっぱり十分今
後それは研究していく必要があるんだろうということで考えております。その中で、沼田市と
してどういうものが供給できるのかということは、今後やはり戦略的に進めていく必要がござ
いますし、また沼田市の農産物としてブランド化を進める中で、やはりそうした対応について
もあわせて考えていく必要があるだろうということで考えてございます。以上でございます。
◇15番(大東宣之君) 市長が農産物のブランド化、6次産業化の取り組みという形で進め
られて、一定の変化が生まれてきているんじゃないかなという気がします。ですから、ぜひそ
ういった形でブランド化を進めながら販路の拡大、いろいろなもう産地間競争、もう全国どこ
でも競争なんです。ただ、沼田が条件がいいのは、首都圏に近い、いい物をすぐ届けることが
できるというもう絶対的有利な条件がありますから、それを生かす必要はあると思うんです。
ですから、ぜひ引き続きブランド化や戦略的な販売に向けて取り組みを強化をしていっていた
だきたいと思います。
 続いて、あと林業の関係なんですが、林業も大変苦戦を強いられているというふうに言わざ
るを得ない状況ではないかと。しかし、沼田にはいい林業資源がたくさんあるんです。ですか
ら、これをどうやって育てて戦略的に産業として成り立つようにしていくのかということを考
えていく必要があると思うんです。そのためには、これもやっぱり販路なんです。要するに、
木材が売れれば産業として成り立っていくんです。ですから、どうやって沼田の木材が売れる
ようにしていくのかということを考えていく必要性があるんではないかと思いますが、そうい
った沼田の木材を販売をしていくことについてのお考え、どのように取り組んでいかれようと
しているのか、お考えなどがあればお聞かせいただければと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの大東議員の御質問にお答え申し上げます。
 坂庭議員のところでもお答え申し上げましたけれども、林業はやはり川上から川下まで一貫
的に生産・販売ということがないと、なかなか今の状況の中で成り立っていかないという状況
でございますので、やはり川上から川下までの流れをつくりながら販売していくということに
努めてまいりたいというふうに思っております。
◇15番(大東宣之君) 林業は、農産物と違って種まいて1年で育つ、1年でとれると、野
菜がとれるみたいなわけにはいかないんです。やっぱり何十年、伐期を迎えるに当たって30
年ぐらいは最低でも必要じゃないかなというふうに思うんですが、その30年間、製品として
出すまでの間にやはり継続的に林業としてなりわいができるような仕組みをつくっていかない
と、担い手というか林業をやろうという人は出てこないんじゃないかなと。ですから、やはり
今の沼田の林業資源を販売をしていくために森林組合やいろんな団体、製材関係の民間を含め
て、もう市も一体となって販路の拡大を進めていくということと同時に、やはりこの30年間、
林業として、なりわいとして生活が成り立っていく、再生産ができるような仕組みをつくって
いかないと、担い手は絶対に育たないと思うんです。ですから、そういう仕組みといいますか
ものをしっかりとつくっていく必要性があるんではないかと思うんです。ですから、そういっ
た販路の拡大、さらには担い手が自立できる、再生産ができるようなそういう仕組みをつくっ
ていくということについてのお考えや取り組みについて、何らかのお考えがあればお聞かせい
ただければと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの大東議員の御質問にお答え申し上げます。
 やはり林業家が生活できる仕組みということが大変大事になろうかと思いますので、そのよ
うな観点で取り組んでまいりたいというふうに思います。
◇15番(大東宣之君) 今多分東南アジアからの木材の輸入というのは減ってきているんじ
ゃないかなというふうに思うんです。私の記憶、ちょっときょう資料持ってこなかったので何
とも言えませんけれども、多分東南アジアからの木材の輸入は減っている傾向にあるんじゃな
いかと。今は日本の国内の木材、国内産材が注目をされているチャンスになってきた、チャン
スになっているんじゃないかなと。そういうときですから、やっぱりこれも農産物の販路の拡
大と一緒なんですけれども、やっぱりこっちから打って出ていく必要性があると思うんです。
だから、沼田の木材のよさをどうやってアピールをしていくのか、沼田の木材をどうやって使
ってもらえるようにしていくのかというそういうアピールをやっぱりしていくことが必要では
ないかというふうに思うんですが、伐期を迎えている沼田の森林ですから、木材ですから、今
一つのチャンスを迎えているんじゃないかなとそういったことで、この担い手を育成すると同
時に、やっぱりそういった沼田の木材が売れるという仕組みをやっぱり民間を含めて一体とな
って取り組んでいく必要性があると思うんですが、そういった取り組みについてのお考えやこ
れからの進め方について、何かあればお聞かせいただければと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの大東議員の御質問にお答え申し上げます。
 東南アジアからの輸入は減っているということでございますけれども、現在は今中国で日本
産材の材木が大変需要が起きておりまして、現在新潟方面の港から木材を輸出している状況で
ございます。この状況を捉えて、やはりこの沼田産の木材もそちらのほうで輸出まで考えてい
くことが必要ではないかなというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思いま
す。
◇15番(大東宣之君) 日本には、京都、奈良を含めて文化的な、世界遺産的な寺社・仏閣
がたくさんあって、それらがみんな木材を使ってやっているんです。コンクリートでできてい
るやつは世界遺産にはならないんです。国宝にもならない。ですから、これからの国内産材の
需要というのは絶対高まるんです。絶対必要なんです。ですから、一般的な住宅に使えるよう
な木材をつくる、そういうものを供給ができる場所としての沼田のPR、さらにはそういった
世界遺産的、国宝級の寺社・仏閣の周囲、また建てかえ等に必要な木材が供給できるというよ
うな、このほかとは違うような沼田の林業といいますか、沼田の木材の産出ができるというよ
うなことができるようになっていけば、まだまだ沼田の林業の活路といいますか発展というの
は十分に望める、そういうことで戦略的に考えていく、この林業を育成をしていくということ
も必要ではないかと思うんですが、市長としてのお考えがあればお聞かせいただければと思い
ます。
◇市長(横山公一君) ただいまの大東議員の御質問にお答え申し上げます。
 確かに寺社・仏閣は木材でできておりまして、長いものになると千年の上というようなこと
を言われておりますけれども、今この沼田でとれる国産材は、国宝級のものにはなかなか使え
ないというふうには思っております。といいますのは、木は経た年数だけもつということでご
ざいますので、400年たった木は400年もつと言われているのが定説でございますので、
なかなかそこまではいかないかと思いますけれども、やはり戦略的に考えろということはまこ
とにそのとおりでございまして、木材に関しても農業同様、戦略的に考え、生産から販売まで
を考えていく必要があろうかというふうに思っております。
◇15番(大東宣之君) 国宝級のものに使えないというのはちょっと残念だなという気はす
るんですけれども、戦略的に考えるということは必要だというふうに市長としても認識をされ
ているようなので、ぜひそういった農産物や、このまた木材を含めて戦略的に考えていってい
ただきたい。きょう言ったからあしたからすぐぱっぱっぱっと進むとは思わないですけれども、
ぜひ市長の任期中には何らかの形や方向性が出るように頑張っていっていただきたいと思いま
す。
 続いて、都市間交流についてお聞かせいただきたいと思います。
 先ほども若干農産物の関係でお話をさせていただいたんですが、せっかく都市間交流をやっ
ているんですから、そこに沼田市のよさ、それは農産物も含めてそうなんですけれども、よさ
をPRしていくということは必要だと思うんです。ですから、今度予算の特別委員会で秘書課
長に聞いたろかいなと思うんですけれども、例えば農産物の生産状況はこういうことでやって
いるというPRをする。そして、沼田市の四季折々を通じてこういうまちなんだと。春の桜、
夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色、そして温泉があって田園風景がある。そういったようなP
Rだとか、いろんな形でホームページに動画を張りつけていく。市民に登場してもらうと。よ
そがやっているのは地元のキャラクターを通じてやっているところもあるらしいんですけれど
も、うちのぬまたんちも小松姫もしゃべれない、踊れないというのが最大の弱点ではないかと
いうふうには個人的には思っているので、ぜひそういったキャラクターも使いながら、そうい
った動画を作成しながら、広く全国にPRをしていく。それと同時に、戦略的に都市間交流を
やっているところには農産物だ、観光だ、第二の人生を沼田で過ごしていただく、移住をして
もらう、そういった戦略をその人たちの要望に合ったような形での戦略を立てながら都市間交
流を行っている地域にこちらから打って出ていく必要性があると思うんです。前のときに、昨
年の9月のときもこの都市間交流の問題で言ったんですけれども、防災協定を結んでいるとこ
ろがあるわけですよね。大震災、大きな地震が来た際、沼田で避難をしていただこうというこ
とも考えていらっしゃるわけですから、そういうときになったときに初めて沼田に来ていただ
くよりも、やっぱり何もないときに来ていただいて、沼田はこういうところなんだ、じゃ安心
して沼田に避難ができるよねというような関係をつくっていくということも必要だと。それだ
ったらすぐにでもできるんじゃないかなという気がするんですけれども、そういった取り組み、
戦略的な都市間交流のさらなる戦略的な取り組みなどについてのお考えがあればお聞かせいた
だければと思います。
─────────────────────────────
◇議長(星野 稔君) 休憩いたします。
午後3時15分休憩
─────────────────────────────
午後3時23分再開
◇議長(星野 稔君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────────────
◇市長(横山公一君) 先ほどの大東議員の御質問にお答え申し上げます。
 都市間交流、沼田市のよさ、農産物のPR、春の桜等々をしっかり戦略的にPRしろという
ような御質問だったかと思いますけれども、一昨年から1年間にたしか3回ずつぐらいロシア
の大使が沼田に入って老神に泊まっております。やはりロシアの大使が本来日光に行くべきと
ころを日光に行かず老神に泊まって、その後、何度となく本人も来ますし、娘さん、お孫さん
等々もこの沼田に入っておるんですが、やはりそれだけこの沼田のよさを認めてくれたという
ことで、何度となく入ってきてくれているんではないかなというふうに思っております。それ
と同時に、認定農業者の皆さん方が努力していただいたおかげで浅草の「まるごとにっぽん」
のところに沼田の認定農業者の農産物等々が入ることになりました。そして、5月にはミニの
畑と申しますか、入り口に沼田の農産物等々を展示していただいて、これだけ安全であるとい
うようなこともしていただけるというようなふうな形になってきておりますので、それらを足
がかりに戦略的に進めていければありがたいというふうに考えております。
◇15番(大東宣之君) 都市間交流にしても、やっぱりどこもこういう沼田と同じような中
山間地域は、都市との交流をしながら交流人口をふやして人口減少が進む中で地域の経済の活
性化やその地域の生き残りをかけてもう全国的に取り組んでいるわけですから、やはりそうい
った中で本市においても、やっぱり魅力を押し出しながら取り組んでいく必要性があると思い
ます。ですから、いろいろな取り組みの方法、仕方等があるんではないかと。市長としても、
いろいろな形で実践をされてきているというふうに思いますので、さらにこういった取り組み
を強化をしていっていただきたいと。そういった中で、交流人口をふやしながら地域経済の活
性化や人口減少に歯どめがかからない中にあったとしても、地域が維持できるようなそういう
ふうにして、これを、都市間交流というのを一つの戦略的な位置づけとして取り組んでいって
いただきたいというふうに思います。
 さらに、市長のお考えをお聞かせいただきたいのと同時に、あわせて観光客の入り込みが大
震災以降回復をしてきたということで大変よかったなというふうに思うんです。それで、やは
り先ほども言いましたように、沼田のよさをどういうふうにアピールをしていくのか。やはり
今はもうネットの時代ですから、市のホームページで単に写真だけを羅列をするんじゃなくて、
実際の動画として、そしてそこに訪れてくれた人なんかの感想なんかも入れながらやっぱり戦
略的にやっていくと。歌って踊れないぬまたんちではありますけれども、そういった沼田のゆ
るキャラなんかも使いながら紹介をしていく、いろんな人たち、市民に登場してもらいながら
やっていくというようなことがぜひ必要ではないかなというふうに思います。
 それで、観光される方の目的というのはいろいろあると思うんです。おいしいものが食べた
い、歴史的なものも見たい、すごいいい景観を見たい、それぞれいろいろあるとは思うんです。
ですから、そういったそれぞれの方のニーズに合ったような形での沼田市のお知らせの仕方、
今なら「真田丸」がやられているわけですから、これは一つのチャンスですから、そういった
歴史的なものを押し出す。この前タモリさんが来ていただいて、河岸段丘をしきりにPRして
いただいたわけですから、そういった河岸段丘、さらには沼田のおいしい農産物や果物、そう
いったものを押し出していくと。そして、温泉。そういった、それぞれの方のニーズに合った
ような形のPRの仕方というのも大事ではないかと思いますが、市長としてのお考えや市とし
ての取り組み等があればお聞かせいただければと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの大東議員の御質問にお答え申し上げます。
 上田市で1月から開かれました真田丸、あそこは真田丸館ですか、1カ月で3万人の入り込
み客数だったそうでございます。大変なハイスピードで観光客が上田に向かっておるわけでご
ざいます。当沼田市もこの20日から真田丸展ということでオープンさせていただくわけです
けれども、やはりそういうものを前面に押し出しながら観光客の誘致を図っていきたいという
ふうに思っております。そして、やはり観光というのは気候と歴史と食だというふうに言われ
ておりますので、それらを精査していきながら魅力を発信していきたいというように考えてお
りますので、よろしくお願いしたいと思います。
◇15番(大東宣之君) ぜひそういった沼田の魅力を発信をしていっていただきたいと。沼
田は決して条件は悪くないと思うんです。首都圏に近いというだけじゃなくて、沼田が持って
いるものというのは決して悪くはないというふうに思うんです。前もちょっとお話をしたかも
しれませんけれども、私山へ登るものですから、長野へよく行くんです。山に登るせいなのか
もしれませんけれども、大体長野はどこへ行っても同じような風景で同じようなものしかない
と言うと怒られるんですけれども、だけれども沼田はそうじゃないんです。いろんなものがあ
るんです。この狭い空間の中にいろんなものがある。ましてやこれを利根郡まで広げると、み
なかみだったらみなかみのよさ、川場だったら川場のよさ、片品だったら片品、昭和のよさ、
それぞれ特色もあって、違いがあって、この回遊をするに当たっては非常におもしろいところ
だと思うんです。ですから、そういった中での広域的な連携、利根郡内との広域的な連携も含
めながら、そういった中で沼田のよさをアピールしていく、そういった取り組みをぜひしてい
っていただきたい。市長としても、台湾からの観光客の誘致に取り組んでいきたいということ
で、市長自身が台湾にも行ってこられたわけですが、台湾の人たちは台湾の人たちなりの好き
なものがたくさんあるんです。御利益が大好きというか、御利益のあるものが大好きなんです。
ですから、沼田の迦葉山もそうですし、沼田市というところが北の三峰神社、南の赤城神社、
さらには西の子持神社、東の皇海山、これは昔の信仰の山ですから、そういった神社に四方を
囲まれた中心点にあるわけですから、御利益があるに決まっているんです。ですから、そうい
ったようなアピールの仕方もしながらやっぱり取り組んでいく必要性がある。それが私が言っ
ていることがいいかどうかは別としても、そういったよさ、台湾の人たちが望んでいるものを
見つけながら、それに合ったような形でのPRの仕方をしていく。それは国内の人に対しても
そうですけれども、そういったニーズに合ったような宣伝の仕方、誘客の仕方というのを考え
ていく必要性があるのではないかと思いますが、そういった取り組みや今後の進め方について
お考えがあればお聞かせいただければと思います。
◇市長(横山公一君) ただいまの大東議員の御質問にお答え申し上げます。
 広域連携として観光を取り組めということでございますが、まさにそのとおりで、やはりこ
の1市1町3村はそれぞれが特色を持った地域でございますので、これを回遊するだけでもす
ばらしい観光になるんではないかなというふうに思っておりますので、より一層広域連携を強
めていきたいというふうに考えております。それから、台湾の人の御利益の話がありましたけ
れども、昨年、台北のほうの旅行社からは、3,000人には届かなかったけれども、それに
近い入り込み客数を入れてくれたという報告が上がっておりますし、南投県のプーリー市のほ
うでは今後高校生の修学旅行等々を考えていきたいというようなお話もありますので、そうい
う意味では本年大いに期待できるのではないかな。台北市のほうでは、ことしは3,000人
の上になるであろうというふうに思っております。その中で、やはりパワースポット等の宣伝
はしっかりさせていただければありがたいというふうに思っておりますので、よろしくお願い
したいと思います。
◇15番(大東宣之君) いろいろな形でいろいろな要望に応えられるような戦略的な取り組
み、そういったものを都市間交流、さらには観光においても進めていっていただきたいという
ことを強くお願いをしていきたいと思います。
 それでは、最後にオリンピックの事前合宿の誘致の件について教育長にお聞かせいただきた
いと思います。
 教育長としては、事前合宿の誘致に取り組んでいきたいというふうにお答えをいただいたわ
けですが、それはそれで私は悪いとは言わないんですけれども、ただ、今教育委員会が抱えて
いる課題はいっぱいあると思うんです。特に(仮称)利南運動広場があって、これを整備する
に当たっても10億円とかいろいろな多額の財政負担が伴うと。今度このフェンシングの誘致
をするに当たっては市民体育館のかなりの部分の補修といいますか財政を投入してやらなくて
はならないことになるんではないかと。そういった今でさえ大きな課題が山積をしている教育
委員会の中にあって、市民体育館の建てかえか改修かに、またこの事前合宿のために多額の財
政を投入するというのはやはり慎重に考える必要性があるのではないかと思うんですが、その
辺のことについて教育長、教育委員会としてはどのようにお考えなのか、お聞かせいただけれ
ばと思います。
◇教育長(宇敷重信君) 大東議員の再質問にお答えを申し上げます。
 先ほど答弁申し上げましたとおり、平成28年中にドイツからの回答をいただけるというこ
とになっておりますので、その回答によっての対応となると。市民体育館云々につきましては、
その回答を経て、それからのことになります。相手があることですので、現段階では何とも申
し上げられないという面がございます。以上であります。
◇15番(大東宣之君) 現在の市民体育館はたしかあかぎ国体のときに剣道会場としてつく
られたものですから、もうかれこれ30年ぐらいたつんじゃないかなという気がするんです。
ですから、どのみちもう30年経過をしているわけですから、そう遠くない時期には改修なり
大規模な修繕なりは当然必要になってくる時期をちょうど迎えていると。だから、ある意味、
ドイツのフェンシングの事前合宿に合わせた形であそこを改修するというのも、そういう時期
的なものもあって、市民体育館の状況もあって、それ自体はそんなに事前合宿があろうがなか
ろうが、やらなくちゃならないことが近々迫ってくるんじゃないかという感じはしているので、
もし仮にフェンシングの事前合宿が誘致ができるのであれば、ちょうど修繕の時期を迎えてい
ますから、改修の時期を迎えていますから、それに合わせてやればいいかななんていう意義が
ちょっとは考えたりしたんですけれども、ただ先ほども言いましたように利南の運動広場だと
かそういった大きな課題を抱えている中で、じゃそこに多額な財政を投入することがいかがな
ものか、そこはやっぱりしっかり考えていく必要性があるんではないかなという気がするので
す。ほかに何も大きな課題は、ほかに財政投入、大きなものがなければいいかなという感じは
するんですけれども、今そういう状況には沼田市はないわけですから、ここはやっぱり慎重に
考えていく必要性があるんやないかなというふうに思うんですが、最後にその辺の、この教育
委員会全体の事業とのかかわりの中でのこの事前合宿の誘致というものを財政的な負担も含め
てどのようにお考えなのか、教育長としてのお考えがあれば最後にお聞かせいただければとい
うふうに思います。
◇教育長(宇敷重信君) 大東議員の再質問にお答え申し上げます。
 まず、事前合宿誘致につきましては、これは最初の答弁で申し上げましたとおり、教育的価
値はこれは十分にあると、そのような認識でおります。また、施設面につきましては、議員さ
んおっしゃるとおり、いろいろな課題を抱えていることは確かで、先ほども申し上げましたが、
相手があることですので、回答に対してそこでまた相談やら、交渉やら、協議が必要になる場
合もありますので、その議員さんおっしゃる市民体育館関係については、現段階では何とも申
し上げられないというところでございます。また、体育関係者の団体等のお話もよく聞いて、
そして対応していきたいとそのように考えております。以上でございます。
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第2 延  会
◇議長(星野 稔君) お諮りいたします。
 本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。
 これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
◇議長(星野 稔君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれにて延会することに決し
ました。
 本日はこれにて延会いたします。
 次の会議は8日午前10時に開きますから御参集願います。
 本日は大変御苦労さまでございました。
    午後3時39分延会


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